日本一高いビル「あべのハルカス」16階の「あべのハルカス美術館」では、日本美術や西洋美術、現代アートなど多彩な展覧会を開催しています。2022年度前半は4月より「庵野秀明展」、7月より「出版120周年 ピーターラビットTM展」の開催を予定しております。(既報のとおり。詳細は別紙参照)上記2本の展覧会に続き、新たに2022年度後半に開催する展覧会が決定しましたのでお知らせします。今後もより魅力的な都市型美術館として多くのお客様にお越しいただけるよう運営してまいります。 「楳図かずお大美術展」会 期 :2022年9月17日(土)~11月20日(日)共 催 :読売テレビ、読売新聞社開 催 趣 旨 :傑出した漫画作品を多く世に送り出した楳図かずお。その作品には漫画という既存の分野だけでは語りきることができない先見的な世界観、幻視的なビジョンが至るところに発揮されています。本展は27年ぶりとなる新作を公開するとともに、「楳図かずおの世界」を気鋭のアーティストらによるインスタレーションで読み解こうとする今までにない展覧会です。「アリスーへんてこりん、へんてこりんな世界ー」会 期 :2022年12月10日(土)~2023年3月5日(日)共 催 :ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館、朝日新聞社、関西テレビ放送開 催 趣 旨 :ルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』は、1865年に初版本が発行されて以来、今もなお世界中の人々を魅了し続けています。本展は、英国ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館(V&A)発の国際巡回展です。V&Aが所蔵するジョン・テニエルの貴重な原画をはじめ、物語をモチーフにした映画やデザイン、舞台やファッションなど、約300点の作品をとおして、150年以上の長きにわたり愛され続ける『不思議の国のアリス』の魅力を紐解きます。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年01月28日今日の美術と人間の「感覚」を取り巻く状況にフィーチャーし、現代美術の分野で活動している7名の美術家を紹介する展覧会「感覚の領域今、「経験する」ということ」が、大阪の国立国際美術館で、2月8日(火)より始まる。昨今のコロナ禍のように、人類は数々な地球規模での困難な問題に直面している。人々を取り巻く環境や生活習慣は変化し、日常生活でも多くの行動が制限される中で、新しい経験のあり方が問われるようになってきた。そこでいま、現代美術が人々に多様な経験の機会を提供する媒体として、注目を集めている。同展では、飯川雄大、伊庭靖子、今村源、大岩オスカール、中原浩大、名和晃平、藤原康博という、現代美術界で活躍する、7名の美術家の作品が並ぶ。彼らは世代も表現形態も異なり、それぞれに独自の手法や素材、表現の世界、実験的な創作活動を探求してきた。展示作品の多くは新作となり、それぞれの出品作家が、これまでの創作の軌跡を引き継ぎながら、発展させた作品、新しい展開を試みた作品を出品する。国立国際美術館だけの特別展のため、それぞれの作家が同展のために考えた、展示空間への作品配置も見どころ。その展示空間は「感覚の実験室」とも受け取ることができ、鑑賞者である私たちは、感覚的に楽しんだり、身体を動かしながら感じたり、体験できるようになっている。美術が「視覚」の可能性の限界を押し広げようとした時代、「美術=視覚芸術(ビジュアルアート)」という捉え方は、すでに過去のものかもしれない。いまの美術、つまり現代美術は、私たちのあらゆる感覚器官を稼働させることによって遭遇する、新しい世界のイメージを開拓する行為である、と言えるだろう。そう考えるとき同展は、現代美術の多様性の一端を垣間見ることができるだけでなく、混沌とする現代社会の状況や様相、私たちの生き方や私たち自身を反映しているようだ。あなたの感覚を研ぎ澄ませて、感じてほしい。大岩オスカール《Big Wave (2020)》2020年 作家蔵 (c)Oscar Oiwa Studio[参考図版]藤原康博《Church on Cloud》2009年 (c)Yasuhiro Fujiwara, Thyssen-Bornemisza Art Contemporary Collection, photo: Kenryu Tanaka, Courtesy of MORI YU GALLERY[参考図版]今村源《きせい・キノコ―2019》2019年(リボーンアート・フェスティバル 2019 での展示風景) (c)Hajime Imamura【開催概要】『感覚の領域 今、「経験する」ということ』会場:国立国際美術館 地下3階展示室時間:10:00~17:00、金土は20:00(入場は閉館30分前まで)休館日:月曜(3月21日、5月2日は開館)、3月22日(火)料金:一般1,200円、大学700円美術館公式サイト:
2022年01月21日スペインのみならず、世界を代表する現代美術アーティストとして知られるミケル・バルセロ。彼の日本初となる大規模個展が3月25日(金)まで東京オペラシティアートギャラリーで開催されている。ミケル・バルセロは1957年、スパインのマジョルカ島生まれ。1982年に国際美術展「ドクメンタ7」(ドイツ・カッセル)の参加で注目を集め、以降、パリやアフリカなどさまざまな場所で、各地の風土や文化、歴史と向き合いながら制作を続けている。絵画のみならず、彫刻や陶芸、版画やパフォーマンスなどその活動の幅も広い。展示風景より左《恐れと震え》2018年右《下は熱い》2019年《海のスープ》1984年まず最初に目にするのは、巨大な絵画作品群。近作から過去の作品へと時代を遡る形で展示されている。《海のスープ》のスプーンの柄のような木の棒は実際にキャンバスに刺さり、そこからうねりが生まれている。少年時代、毎日のように海に潜っていたというバルセロの作品には、海や海洋の生物が時折表れ出ている。同展のキービジュアルに採用されている《雉のいるテーブル》は、一見すると抽象絵画のようであるものの、よく見ると画面の中央にはテーブルがあり、エビや魚、そしてキジと骸骨などが並べられていることがわかる。ダイナミックでありながら、細部まで細やかに描かれているのだ。《雉のいるテーブル》(1991)《雉のいるテーブル》(1991)部分《雉のいるテーブル》(1991)部分陶の作品も数多く制作している。陶を「絵画の延長」として捉えているバルセロは、力を加えて歪ませた陶に、魚や馬、金魚や骸骨などをペイントし、あたらしいイメージを付加していく。展示風景より《カサゴの群れ》2020年展示風景より「ブリーチ・ペインティング」のシリーズこのほかにも、暗色のキャンバスに漂白剤で描いた肖像画の「ブリーチ・ペインティング」のシリーズや、旅先の風景を描いたドローイング、パフォーマンスの記録映像など、本展ではバルセロのジャンルを超えた活動を紹介していく。展示風景より「人間が生きるということ、自然や根源などをテーマにしたバルセロの作品。激しい筆致でありながら、どこかかわいらしい色彩とフォルムが親しみも感じさせる。日本ではほとんど未紹介のアーティストの作品を、一度体感してみよう。取材・文:浦島茂世【開催情報】『ミケル・バルセロ展』1月13日(木)~3月25日(金)、東京オペラシティアートギャラリーにて開催
2022年01月19日現代のスペインを代表する美術家のひとり、ミケル・バルセロ(1957- )の全貌を日本で初めて紹介する展覧会が、2022年1月13日(木)より東京オペラシティ アートギャラリーにて開催される。ヨーロッパを中心に精力的な活動をつづけるミケル・バルセロ(1957-)は、1982年に国際芸術展「ドクメンタ7」で注目を集めるようになる。以降、故郷であるスペインのマジョルカ島や、パリ、アフリカのマリなど、世界各地にアトリエを構え、各地の風土や文化、歴史と対峙しながら制作を続けてきた。これまで、マジョルカ島のパルマ大聖堂内礼拝堂の内部装飾や、スイス・ジュネーヴの国連本部の天井画など、壮大なプロジェクトも実現させている。同展では、縦横2~3メートルを超えるサイズのスケール感豊かな絵画群、暗色の画布に漂白剤で描くバルセロ特有の肖像画「ブリーチ・ペインティング」、絵画の延長としての陶作品、パフォーマンス映像など、初期から現在に至るまでの制作活動を約90点で紹介する。自然や宗教、歴史、風土との関わりから人間の存在をあぶり出し、その繊細で豊かな感受性を力強いエネルギーに変え創作物へと昇華させているミケル・バルセロ。これまで、日本ではほとんど未紹介だった「幻の画家」の全貌を知る貴重な機会となる。ミケル・バルセロ 《海のスープ》 1984年 作家蔵 (c)ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo, 2021. Photo: ©André Morinミケル・バルセロ 《飽くなき厳格》 2018年 個人像作家蔵 (c)ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo, 2021. Photo: ©Galerie Bruno Bischofberger Courtesy: Galería Elvira Gonzálezミケル・バルセロ 《カピロテを被る雄山羊》 2006年 作家蔵 (c)ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo, 2021. Photo: (c)Galerie Bruno Bischofbergerミケル・バルセロ、マジョルカ島ファルーチのアトリエにて 2020 撮影:ジャン=マリー・デル・モラル www.jeanmariedelmoral.com【開催概要】『ミケル・バルセロ展』会場:東京オペラシティ アートギャラリー会期:2022年1月13日(木)~3月25日(金)時間:11:00~19:00(入場は18:30まで)休館日:月曜日(祝日の場合翌火曜日)、2月13日(日・全館休館日)料金:一般 1,400円、大高1,000円公式サイト:
2022年01月06日右)©Anna Kuceブルガリと日本の間には特別な繋がりがいつも存在しました。“bello e ben fatto (美しいもの、巧みに作られたもの)”を讃え、卓越したものを伝える日本とブルガリの出逢いにより、ここ数年で多くの偉業を成し得てきました。その中で音楽家や画家など日本人芸術家とのコラボレーションを通じたいくつかの限定モデルのオクト フィニッシモが誕生しました。このたび、ブルガリは世界で活躍する現代美術作家、宮島達男氏を迎え、「ブルガリ オクト フィニッシモ 宮島達男 日本限定モデル」コレクションを発表いたします。宮島達男氏は、「それは変化し続ける」「それはあらゆるものと関係を結ぶ」「それは永遠に続く」という3つのコンセプトに基づき、1980年代より1から9までの数字が変化するLED(発光ダイオード)のデジタルカウンターを使用したインスタレーションや作品の創作を行っています。作品のモチーフであるデジタル数字は、0が表示されず1から9の変化を永遠に繰り返すことで人間にとって普遍的な「生」と「死」の循環や、時間やライフサイクルの永遠性、連続性を示唆しています。「オクト フィニッシモ 宮島達男 日本限定モデル」 コレクションは、宮島氏とブルガリのクリエイティブな協同作業により生まれた唯一無二のプロダクトです。このタイムピースは、チタンやセラミックで作られています。ミニマルで洗練されたデザインは、宮島氏の作品のアプローチと同じ思想を基盤とするものです。「人類は、自然界には存在しなかった『数』を発明したと言われている。数を数えられるようになり、昨日や明日、10日後などの日数の区別がつき、人はついに『時間』を認識するようになった。今回のOCTOデザインでは、この根源的な『数』をモチーフに、私がいつも作品で使用する7セグメントのデジタル数字を文字盤に配置した。この7セグメントのデジタル数字は、7つのパーツ1組でありながらしかも、1-9までのすべての数字を表現できる。今回、自動巻きモデルでは、そのデジタル数字をブラックとグレーの地の上に、型押ししてある。見る人が様々に変化する数字を自由に連想できるように特定の数字や色に言及せず数字の型のみを表した。また、ミニッツリピーターモデルでは、文字盤をデジタル数字で切り抜き中のムーブメントを覗き見えるようにしてある。時計のメカニックとデジタル数字とのダイレクトな関係性から変化する数字を連想してもらいたい。いずれにしても、これら『7セグメントのデジタル数字』と『時』の関係に思いを馳せ『腕にある無限の時間』を感じてもらいたい 」宮島達男八角形の優美で幾何学的なフォルムを持つ「オクト」は、ラテン語で 8を意味し、ヨーロッパでは無限大・永遠・再生の象徴とされ、アジアでも縁起の良い数字とされています。今回のコラボレーションでも「8」をデザインのシンボルとして取り入れ、宮島氏の作品のコンセプトでもある「永遠性」がリンクし、シンプルな中にも「8」の数字が持つ力強いメッセージが込められています。「オクト フィニッシモ 宮島達男 日本限定モデル」 コレクションは、チタン、セラミック製ケースの自動巻きモデルをそれぞれ120本限定、ミニッツリピーターを3本限定で2021年11月より順次発売いたします。宮島達男現代美術家1986年 東京藝術大学大学院修了。1988年 ヴェネツィア・ビエンナーレ、新人部門に招待され、デジタル数字を用いた作品で国際的に注目を集める。以来、国内外で数多くの展覧会を開催。世界30カ国250か所以上で作品を発表している。1997年 ジュネーブ大学コンペティション優勝。1998年 第5回日本現代芸術振興賞受賞。1998年 ロンドン芸術大学名誉博士授与。2006-2016年 東北芸術工科大学副学長。2012-2016年 京都造形芸術大学副学長。代表作に「メガ・デス」など。また、長崎で被爆した柿の木2世を世界の子どもたちに育ててもらう活動「時の蘇生・柿の木プロジェクト」も推進している。アーティストサイト:tatsuomiyajima.com【オクト フィニッシモ 宮島達男 日本限定モデル チタニウム】品番 SAP103569価格 202万4,000円 (税込)ケース 径 40mm、厚さ 5.00mm、サンドブラスト加工を施したチタニウム製ケースとベゼルサンドブラスト加工を施したチタニウム製リューズにセラミック製インサート宮島氏のサインがプリントされたシースルーバックケースダイアル 数字の“8”をレーザーテクスチャリング加工したチタニウム製ダイアルキャリバー BVL138 機械式マニュファクチュールムーブメント、自動巻き直径36.60mm、厚さ2.23mm、プラチナ製マイクロローター、ペルラージュ仕上げコート・ド・ジュネーブ装飾、面取り仕上げ、時・分・秒(スモールセコンド)振動数 毎時21,600振動パワーリザーブ 約60時間ブレスレット サンドブラスト加工を施したチタニウム製ブレスレット、フォールディングバックル防水性 30m防水発売時期 2022年1月限定数 120本【オクト フィニッシモ 宮島達男 日本限定モデル セラミック】品番 SAP103563価格 221万1,000円 (税込)ケース 径 40mm、厚さ 5.50mm、セラミック製ケースとベゼルセラミック製リューズとインサート、宮島氏のサインがプリントされたシースルーバックケースダイアル 数字の“8”をレーザーテクスチャリング加工、およびPVDコーティングを施したセラミック製ダイアルキャリバー BVL138 機械式マニュファクチュールムーブメント、自動巻き直径36.60mm、厚さ2.23mm、プラチナ製マイクロローター、ペルラージュ仕上げコート・ド・ジュネーブ装飾、面取り仕上げ、時・分・秒(スモールセコンド)振動数 毎時21,600振動パワーリザーブ 約60時間ブレスレット セラミック製ブレスレット、フォールディングバックル防水性 30m防水発売時期 2022年1月限定数 120本【オクト フィニッシモ ミニッツリピーター 宮島達男 日本限定モデル】品番 SAP103568価格 2,277万円 (税込・予価)ケース 径 40mm、厚さ 6.60mm、サンドブラスト加工を施したチタニウム製ケースとベゼルサンドブラスト加工を施したチタニウム製リューズにセラミック製インサートチタニウム製プッシュボタン、宮島氏のサインがプリントされたシースルーバックケースユニークナンバーの刻印(No.1-3)ダイアル 数字の“8”の字にくり抜いたチタニウム製スケルトンダイアルキャリバー BVL362 機械式マニュファクチュールムーブメント、手巻き直径28.50mm、厚さ3.12mm、ミニッツリピーター(2ハンマー)、ペルラージュ仕上げコート・ド・ジュネーブ装飾、面取り仕上げ、時・分・秒(スモールセコンド)振動数 毎時21,600振動パワーリザーブ 約42時間ブレスレット サンドブラスト加工を施したチタニウム製ブレスレット、フォールディングバックル防水性 50m防水発売時期 2021年11月限定数 3本お問い合わせ先:ブルガリ ジャパン 03-6362-0100 企業プレスリリース詳細へ本記事に掲載しているプレスリリースは、株式会社PR TIMESから提供を受けた企業等のプレスリリースを原文のまま掲載しています。FASHION HEADLINEが、掲載している製品やサービスを推奨したり、プレスリリースの内容を保証したりするものではございません。掲載内容に関するお問い合わせは、株式会社PR TIMES()まで直接ご連絡ください。
2021年12月18日株式会社 加島美術は、2021年11月13日(土)から11月28日(日)まで、美術品の展示販売会「美祭 撰」を開催いたします。葛飾北斎、上村松園、横山大観などの、選りすぐりの作品約55点あまりを取り揃え、ギャラリーにて展示・販売いたします。また全ての出品作品を掲載したカタログを発行し、ご来場いただけない方にも、見て、買って楽しんでいただけます。美術品を「観る楽しみ」から「持つ喜び」へ。「美祭 撰」は、ワンランク上の美術品をご紹介します。美祭 撰 04 メインビジュアル◆2021年秋の「美祭 撰」3つの見どころ1. 貴重な作品の数々をガラスケースなしに見ることができます加島美術は、創業当初から作品に直接触れる体験を大切にしてきました。ガラス越しではなかなか感じることのできない作品の佇まい、作家の筆遣い、紙や墨が持つ独特の質感や経年美といった、古美術品ならではの魅力を存分に堪能していただけます。2. アートブックのような充実のオリジナルカタログ加島美術がこだわり続けてきたオリジナルカタログ。多くの皆様にご好評いただいているカタログ内のコラムページは、今回も充実した内容でご用意いたしました。特別ゲストをお招きしてお話を伺う「Art Interview」では、北斎館館長として数々の展覧会や作品発掘に携わる安村敏信先生をお招きし、世界中の美術愛好家を虜にする葛飾北斎の魅力を伺いました。また、「数寄がたり」では、府中市美術館学芸員の金子信久さんによる江戸時代の虎の絵についての考察を掲載。「日本美術を支える人々」では、公益財団法人摘水軒記念文化振興財団理事長の寺嶋哲生さんに、近世絵画のコレクションをつくり育てる愉しみについてお話いただきました。美術ファンの皆さまに読み物としても楽しんでいただけるアートブックのような一冊です。新規でお申し込みいただいた方には、無料でカタログを進呈いたしておりますので、お気軽にお問い合わせください。3. 2021年秋の「美祭 撰」注目作品約1年半ぶりの開催となる今回の「美祭 撰」では、選りすぐりの作品約55点を出展いたします。どれも加島美術が自信を持ってお届けする優品ですが、中でも今回の注目作品は葛飾北斎の肉筆画「水草水鶏図」、狩野一信「獅子落子図」、前田青邨「富士」。その他にも、松尾芭蕉、白隠慧鶴などの筆跡、上村松園、伊東深水、小野竹喬などの近代絵画といった、珠玉の作品を取り揃えております。前田青邨 「富士」・葛飾北斎「水草水鶏図」紙本 着色本紙61×28cm / 全体151×39cm¥16,000,000・前田青邨「富士」紙本 着色 共板 額装本紙58×83cm / 全体82×108cm¥6,000,000・白隠慧鶴「越後三尺坊図」紙本 水墨 淡川康一箱書本紙122×29cm / 全体210×40cm¥7,800,000・上村 松園 「紅葉」色紙 金地絹本 着色 額装 東美鑑定証書全体51×47cm¥7,000,000・狩野一信「獅子落子図」紙本 水墨本紙180×93cm / 全体284×108cm¥6,500,000・伊東深水「日比谷公園」絹本 着色 額装 東美鑑定証書本紙43×57cm / 全体63×76cm¥6,000,000・松尾芭蕉「花の雲・・・」短冊台貼幅 紙本 俳聖芭蕉翁生誕三百年記念展覧会出品全体147×23cm¥5,000,000・小野竹喬「茜」紙本 着色 共シール 額装 笠岡市立竹喬美術館「小野竹喬のすべてPartI」所載本紙17×23cm / 全体30×36cm¥4,500,000※価格は全て税込です。伊東深水「日比谷公園」上村松園 「紅葉」◆開催概要日時: 2021年11月13日(土)~11月28日(日)10:00~18:00 会期中無休会場: 加島美術 東京都中央区京橋3-3-2URL : ※新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、営業日時が変更となる可能性がございます。予めご了承ください。◆会社概要株式会社 加島美術〒104-0031 東京都中央区京橋3-3-2 SNSでも随時情報公開中Facebook : Twitter : Instagram: 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2021年10月27日スマホの普及により、インターネットは多くの人にとって、さらに身近なものになりました。ガラパゴス携帯(通称:ガラケー)よりも性能が上がり、さらに多くのウェブサイトを手軽に見ることができるようになったり、搭載機能が増えたりしています。しかし、便利すぎるがゆえに『ネット・スマホ依存症』になってしまう人が急増。気が付けばスマホをいじってしまう…という人は多いでしょう。スマホを封印したら、生活が一変…!?天竜川ナコン(@love_eminemu)さんも、スマホを使う時間が多い1人。そこで、スマホ依存を強制的に解決させる『あるアイテム』を購入したといいます。それは、スマホを入れたら決まった時間まで取り出すことができない箱。『スマホロック』と呼ばれるこのアイテムは、スマホを入れてロック時間を設定すると、その時間が来るまで取り出すことができなくなります。スマホが気になって物事に集中できない人など、『スマホ依存症』に悩まされている人にはピッタリのアイテムです。実際に使用した結果、なんと天竜川さんの生活は一変したのだとか。スマホ封印後の姿が、こちらです。「スマホを入れたら取り出せなくなる箱」を買ったらマジで生活が一変した… おすすめです pic.twitter.com/oBhCsmtSRL — 天竜川ナコン (@love_eminemu) October 3, 2021 きっと多くの人が、「いや、そっちかーい!」とノリツッコミをしてしまったことでしょう。スマホ封印後の写真には、天竜川さんが横になりながらノートパソコンでTwitterを見る姿が。確かに生活は変わったようですが、とっている行動は同じです…!投稿は拡散され、根本は何も解決していない天竜川さんの様子に多くの人が笑ってしまいました。・まさに今の自分の生活で爆笑した。いや笑えないわ。・泣ける。スマホが普及する前の光景に戻っただけっていう…。・悲しき『現代人あるある』…。ネットを完全に遮断するの難易度高すぎ。天竜川さんのようにスマホロックを購入し、ノートパソコンを代用してネットを見続けた人は多い模様。現代社会においてネットは生活の一部と考えると、解決はとても困難なのかもしれません…。[文・構成/grape編集部]
2021年10月04日誰もがよく知る美術作品などを独自の視点で改変し、絵画の新たな可能性に挑戦し続けている現代美術家・福田美蘭(1963-)。新たなものの見方や考え方を提案する福田の芸術は、単なる絵画という枠にとどまらず、豊かな発想力によって独自の展開を遂げた作品を多く発表してきた。同展では、菱川師宜から葛飾北斎、伊藤若冲といった千葉市美術館が所蔵する浮世絵、江戸絵画の名作を福田美蘭が自らセレクトし、それを題材に新作16点を制作。発想の元となった作品と対応させ、浮世絵、江戸絵画と現代美術のコラボレーションを展開。だまし絵や描き表装、3D画像など視覚を揺さぶるトリックを用いて、鑑賞者の常識を覆す新しい見方を提示する。また、これまでも地下鉄サリン事件や東日本大震災など、社会を揺るがす出来事をテーマに作品を制作してきた福田だが、今回、東京2020オリンピック開催に対する戸惑いや、新型コロナウイルスの猛威への恐れ、終息への思いを込めた新作を制作。福田の飽くなき探求心をもって制作された作品を通して、コレクションの意義を見直すとともに、絵画を通して現代を生きる私たちにメッセージを投げかける。月岡芳年《風俗三十二相けむさう享和年間内室之風俗》明治21年(1888)千葉市美術館蔵伊藤若冲《雷神図》宝暦-明和期(1751-72)頃千葉市美術館蔵福田美蘭《大津絵−雷公》2014年群馬県立館林美術館蔵菱川師宣《酒呑童子褒賞》延宝(1673-81)末期千葉市美術館蔵福田美蘭《大江山の酒吞童子退治》2019年【開催概要】『福田美蘭展千葉市美コレクション遊覧』会期:2021年10月2日(土)– 12月19日(日)会場:千葉市美術館時間:10:00~18:00、金土は20:00まで(入場は閉館30分前まで)休館日:10月4日(月)、11月1日(月)、12月6日(月)※10月11日(月)、11月15日(月)は休室日料金:一般1,200円、大学生700円※10月18日(月)は「市民の日」につき観覧無料※ナイトミュージアム割引:金・土曜日の18:00以降は共通チケット半額千葉市美術館公式サイト:
2021年09月10日機械仕掛けの作品を制作する現代美術作家・タムラサトルの個展「TOKYO マシーン」が9月18日(土)より銀座 蔦屋書店で開催される。私たちの生活に必要不可欠な「電気」を用いて、実用性を排除した大掛かりで「措置」と呼びたくなるような作品を制作するタムラサトル。彼の作品は火花を出しながら規則的にON・OFされる白熱灯、バタバタと音を出しながら回る布、ぐるぐると回転するワニなど、これは一体何を目的に作られたのだろうかと疑問に思うものばかり。気づけば無心で作品をじっと観察し、知らず知らずのうちに「素材・形態がもつであろう意味・設定・目的からも、 自由でありたい」と語るタムラサトルの話術にはまっていく。今回会場では数字や文字、 記号などを形作ったチェーンが延々と回る「マシーンシリーズ」を展示。 アルファベットの「ART」をかたどったARTマシーンや、 「!」(エクスクラメーションマーク)型のマシーン、 また今回初披露となるTOKYO マシーンなど、 20点以上の作品が同時に動く様は圧巻だ。社会に欠かせない有用な電気を、 何も生み出さない、 なんの役にも立たない無用なものとして、 シニカルなユーモアを交えて作品にするタムラサトルが作り出す空間をぜひ堪能してほしい。【開催情報】タムラサトル「TOKYO マシーン」会期:2021年9月18日(土)〜9月23日(木)※会期は変更になる場合もございます。会場:銀座 蔦屋書店 GINZA ATRIUM(イベントスペース)入場:無料主催:銀座 蔦屋書店お問い合わせ:03-3575-7755(営業時間内) / info.ginza@ccc.co.jp※営業時間は店舗ホームページをご確認ください。v特集ページ:
2021年09月10日企画展「はじめての古美術鑑賞 ―人をえがく―」が、東京・青山の根津美術館にて、2021年9月11日(土)から10月17日(日)まで開催される。「はじめての古美術鑑賞」人物画にフォーカス古美術の見どころをわかりやすく開催する展覧会「はじめての古美術鑑賞」は、根津美術館にて継続的に開催されている企画展。シリーズ5回目を迎える今回は“人物画”にフォーカスし、時代ごとに異なる人物画の在り方と、主な人物画のジャンルを紹介していく。古代~近代における人物画の対象の変遷今でこそ人物画は当たり前に描かれているが、古代の日本においては、自分の姿が描かれることは忌むべきことだとされていた。そんな中でも例外的に描かれていたのが信仰対象となった人々。釈迦如来と法相宗の教主である弥勒、法相の祖師たち11人を描いた曼荼羅や、真言宗の開祖・空海こと弘法大師を描いた肖像画など、人物画に描かれるのは“聖なる人”のみであった。平安時代末期頃からは徐々にこの流れに変化が起こり始め、鎌倉時代には公家や武家など在世中の高貴な人々を描いた絵画が一般的になる。さらに時代が進むと、描かれる対象はさらに広がり、市井に生きる庶民なども描かれるようになる。たとえば、室町時代の「飼馬図」には、中国でよく描かれた、馬の世話をする異国の人びとを描写。繊細な線と淡彩を駆使した同作は賢江祥啓の代表作であり、祥啓が中国画から学んだ成果が存分に発揮されているのがうかがえる。また、江戸時代に描かれた「風俗図」には、中幅に禿を従えた遊女、向かって右にかぶき者、左に若衆が生き生きと描かれている。金泥と濃彩を用いた衣装や、金切箔、砂子を多用した拝啓装飾など、桃山時代の遺風を継ぐ表現にも注目だ。西洋からの影響が見られる近代以降の人物画もさらに、近代以降の人物画も登場。橋本雅邦が臨済宗の開祖・臨済義玄を描いた「臨済一喝」は、狩野派の筆法をベースに、西洋画から学んだ繊細な陰影による立体表現が駆使されている。また、振袖の少女とじゃれつく子犬を描いた堂本印象の「手毬図」は、円山四条派の伝統を受け継ぎつつも、鮮やかな色使いを駆使することで軽快な印象を生み出している。朝鮮陶磁&茶の湯に関する展示も同時開催加えて、根津美術館では他の展示も開催。朝鮮陶磁を紹介する「陶片から学ぶ ―朝鮮陶磁編―」や、秋に使い納めを迎える茶や夏の道具の名残を惜しみ、寂びた茶道具約20件を紹介する「残茶 ―秋惜しむ―」も同時開催される。【詳細】企画展「はじめての古美術鑑賞 ―人をえがく―」開催期間:2021年9月11日(土)~10月17日(日)会場:根津美術館住所:東京都港区南青山6-5-1休館日:月曜日、ただし9月20日(月・祝)、10月11日(月)は開館し、9月21日(火)は休館開館時間:10:00~17:00(入館は閉館30分前まで)入館料:一般 1,300円(1,100円)、学生 1,000円(800円)、中学生以下 無料※オンラインでの日時指定予約制※( )内は障害者手帳提示者および同伴者1名の料金※オンライン日時指定予約の定員に空きがある場合のみ、当日券(一般1,400円)を美術館受付にて販売■日時指定予約制・来館希望時間帯の2時間前までに根津美術館ホームページ上にて日時指定券を購入(クレジットカード決済のみ)・根津倶楽部会員、招待はがきを所持していて入館無料の場合も予約が必要【問い合わせ先】根津美術館TEL:03-3400-2536 (代表)
2021年09月10日加島美術は、2021年9月18日(土)~2021年10月3日(日)にかけて、“祈り”にフォーカスを当てた企画展「祈り展~Inori~」を開催いたします。人々の祈りの対象となってきた仏教美術、そして作家自身の祈りを込めた現代アート作品まで、多岐にわたる祈りの姿をご紹介します。出展点数約40点。観覧無料。祈り展~Inori~ メインビジュアル【「祈り展~Inori~」について】古より「祈り」は人々とともにありました。人は常に神仏に祈りを捧げ、想いを巡らせてきました。「祈り」を表す美術は、およそ4万年前に描かれた壁画に遡ります。日本には飛鳥時代に百済から仏教が伝来すると同時に、仏教美術、つまり「祈り」の芸術が広まったと言われています。本展では、美術史の中で表現されてきた「祈り」に焦点を当てます。仏教を背景とした宗教的な「祈り」をはじめ、書家や画家が作品に込めた思い、写真や造形に投影される願いもまた、一つの「祈り」の形ではないでしょうか。美術品を媒体として時代を越えて様々な形で表現される「祈り」の姿に触れ、未曾有の時代を生き抜く力を、更には、豊かな時間を味わう心を忘れないで欲しいという願いを込めた展覧会です。重要美術品指定作品の仏教美術から、古典の流れを汲む近代美術、そして現代作家たちの作品まで一堂に会する貴重な機会です。ぜひご高覧下さい。村上 華岳「觀世音菩薩図像」【出展作家】白隠慧鶴(1685-1768)江戸中期の臨済宗の僧。駿河生。十五才で松蔭寺単嶺祖伝に就いて出家、慧鶴と称しました。享保二年、松蔭寺の住持となり、翌年妙心寺の第一座となりました。東嶺円慈、遂翁元盧らを育て、臨済禅の中興を成し遂げ、民衆に禅を広めました。また、膨大な書画を残したことでも知られ、達磨や、儒教、民間信仰、歌謡など様々な要素を用いた禅画はユーモラスで、今なお人々を魅了し続けています。井上有一(1916-1985)書の世界に新風を巻き起こした、前衛書を代表する一人です。上田桑鳩に師事し、墨人会を結成。それまでの書の概念を塗り替え、書を芸術作品へと昇華させました。墨で書かれた豪快なラインは前衛的で、海外でも、ニューヨーク近代美術館での「Japanese Calligraphy」展、サンパウロ・ビエンナーレ、ドクメンタ2などに参加し、高く評価されました。井上 有一「佛」村上華岳(1888~1939)大正から昭和の日本画家。本名は武田震一。京都絵専卒。文展に入選を重ね、大正五年に特選となったものの、やがて文展に対抗し土田麦僊、小野竹喬、榊原紫峰らと国画創作協会を結成。のち持病の喘息の悪化により神戸に居を移して、徐々に画壇から離れ作画を行いました。聖と俗の不思議と融合した精神性の高い仏画を多く描きました。その他、小林古径、秦テルヲ、岡本太郎、山口長男、浜田浄、六田知弘など、ジャンル、世代を超えた作家たちの作品を出展いたします。【本展のみどころ】1. 仏教美術から現代アートまで、多岐にわたる作品が一堂に!重要美術品指定作品の仏教美術や、禅林墨蹟をはじめとした古典の流れを汲み、破壊と創造を繰り返しながら独自の世界を創りだした書家たち、或いは芸術と宗教の融合を目指した異才の画家などの物故作家から、現在も活躍する画家、陶芸家、写真家の作品を無料で楽しんで頂ける貴重な機会です。「金銅四橛(こんどうしけつ)」 銅 鍍金 重要美術品 古香庵旧蔵2. カタログは無料、自宅でゆっくり楽しめる出展される作品や展示会の雰囲気を、ご自宅にいながら少しでもお楽しみいただけるように、本展の全作品を掲載したカタログをご用意しました。本カタログは、ご希望の皆様全員に無料でお送りいたします。ぜひこの機会にお申込みください。価格も明記しているので、お気に入りの作品が見つかりましたら、お電話やFAX、メールにてお問合せいただく事ができます。また、紙のカタログ以外でもパソコン、スマートフォンなどでもご覧いただけるオンラインカタログもご用意しております。ぜひこの機会にお申込みください。カタログのお申し込みは加島美術までご連絡ください。加島美術HP: Tel:03-3276-07003. 貴重な作品の数々をガラスケースなしに見ることができる!会場では貴重な作品の数々を、ガラスケースなしで展示しております。作品が持つ迫力を存分に楽しんでいただける展示会となります。美術品を直接見ることでしか伝わらない作品独特の質感やその佇まいをぜひ感じてください。【ハイライト作品】円空「十二神将 辰像」円空は江戸前期の木食僧、仏師、歌人として知られ、「円空仏」と呼ばれる独特の作風を持った木彫りの仏像を残しました。本作は、大明神像と十二神将像、計13体のうちの1体、辰神像として制作されました。これらの神像は60年ほど前に散逸し、そのうち1体は岐阜県の荒川豊蔵記念館に蔵されている事がわかりましたが、残りの12体の行方は、杳として知れませんでした。しかし、本作により、約60年ぶりにその所在が明らかになりました。荒々しい鑿痕と奔放な造形、うっすら見え隠れする柔和な表情が、我々の心をひきつけてやみません。円空「十二神将 辰像」白隠 慧鶴「猿猴捉月図」芹沢 銈介「佛手」六田知弘「水ノ貌M-05」山口 長男「漂」岡本 太郎「作品」【「祈り展~Inori~」開催概要】企画展名: 祈り展~Inori~企画展HP: 日時 : 2021年9月18日(土)~10月3日(日)10時~18時 会期中無休展示点数: 約45点 販売あり出展作家: 井上有一、猪熊弦一郎、円空、岡本太郎、小林古径、芹沢銈介、大愚良寛、白隠慧鶴、秦テルヲ、浜田浄、六田知弘、棟方志功、村上華岳、山口長男、ほか会場 : 加島美術電話番号: 03-3276-0700参加費 : 入場無料アクセス: 〒104-0031 東京都中央区京橋3-3-2地下鉄銀座線「京橋駅」出口3 徒歩2分地下鉄有楽町線「銀座一丁目駅」出口7 徒歩3分都営浅草線「宝町駅」A4出口 徒歩5分JR 東京駅 八重洲南口 徒歩9分※新型コロナウイルスの感染拡大状況により、営業日・時間が変更となる場合がございます。変更の際には、弊社ウェブサイトや各種SNSにてお知らせしております。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2021年09月01日エンタメの世界において、表舞台を支える“美術”のお仕事をご紹介!ここでは、ドラマ『彼女はキレイだった』の美術スタッフに密着。空間、衣装、メイク、雨も!目に映るすべてをデザイン。ドラマの舞台となる部屋やオフィスのセットを作ったり、家具や小物を揃えるだけでなく、実は美術スタッフの仕事は多岐にわたる。「役者以外のビジュアルイメージのすべてを担当しています。セットを製作するデザイナー、大道具、小道具はもちろん、衣装やメイクもです。監督が考える作品テーマやイメージに合ったプロフェッショナルを選び、統括するのが美術プロデューサーです」(「フジアール」メディア事業部 アート・プロデューサー・小林大輔さん)美術プロデューサーは、ビジュアルの方向性を決める重要なポジション。その世界観を実際に作り上げていくのが美術デザイナーだ。「セットのデザインを考えるだけでなく、ロケ地に装飾を加えることも。そうやってドラマ全体の世界観を守っています」(「フジアール」デザイン部 スペースデザイン課デザイナー・大石萌瑛さん)そんなお二人は、現在放送中の『彼女はキレイだった』を担当。「おしゃれ!」とSNSで話題になっている『ザ・モスト』編集部のセットを作り上げた。まずはどのシーンをセットで撮影するか、監督たちと決めることから始まる。「世界観をしっかりと作り込めるのがセットの醍醐味。天候や時間に左右されず、いろんなアングルから役者を撮ることができるので、物語の要となる場所をセットで作ることが多いです」(小林さん)監督や美術チームで何度も“美打ち”と呼ばれる打ち合わせを重ねて精度を高め、平面図、立面図、模型で具体化。それを基に大道具がセットを組み、小道具が調度品や家具などを調達するのだとか。「模型はクランクイン前にイメージを膨らませるためにも必要不可欠。模型にスマホのカメラを向けて、撮影のシミュレーションをするスタッフも多いです。『彼女は~』に関しては、監督からとにかく明るい雰囲気の編集部にしてほしいとリクエストがありました。韓国ドラマのリメイクですが、オリジナリティを出したいとのことだったので、原作に引っ張られず、独自の世界観を作ることに注力しました。空間はもちろん、登場人物の個性的なキャラクターを際立たせるために、デスクまわりなどにその人らしさを感じられるように意識しましたね」(大石さん)お二人に、美術の仕事にやりがいを感じる瞬間を尋ねると、「細部まで作り込んでも、カメラに写るのは半分くらい(笑)。でも見えない部分にリアルがある。例えば引き出しに小道具を仕込んでおいたら、それを見つけた演者さんの表情や動きが変わって印象的なシーンが生まれることも。良い方向に進むきっかけを与えられた時が楽しいですね」(小林さん)「作品ごとに様々な世界を作れるので毎回飽きない。こだわっただけ完成度は上がり、それを多くの人に見てもらえるので、常にやりがいを感じています」(大石さん)ナチュラルテイストでまとめられた編集部全景。大石さんが手作りしたセットの模型。シックながらデザイン性を高めた副編集長室。編集部の明るい雰囲気とは異なり、落ち着いた空間。「メリハリをつけたかったので、シックな大人空間を演出しました。ただしファッション誌らしさも追求したかったので、『ザ・モスト』の雑誌を飾る、デスクの後ろの棚を斜めにして、表紙がよく見えるように遊び心を加えました」(大石さん)ミーティングルームは、編集部らしい雑多な雰囲気。仕切ったりせずにワンコーナーにすることで開放的に。棚に並ぶ書類ケースやファイルなどがリアル!引き出しの中に文房具などの小道具を仕込むことも。ファッション誌の顔、表紙のデザインもハイクオリティ。本棚や副編集長室など随所に飾られた『ザ・モスト』の表紙も、大石さんがデザインし作成。世界の最新ファッションを掲載する、一流モード誌らしいデザインに。撮影用のアイテムを保管する衣装スペース。「カラフルな衣装を隠すのはもったいないので、グリーンの仕切りで見せる収納風に」(大石さん)。某出版社に足を運び、イメージを膨らませたのだとか。雑誌を飾る窓際の棚は、編集部イチの映えスポット。『ザ・モスト』のバックナンバーを並べることで、編集部感を強調。「棚の後ろが窓になっていて、そこから照明を当てることで、朝昼晩の時刻によって変化していく編集部の様子がわかるようにしました」(大石さん)。窓、棚とレイヤー構造にすることで奥行きが生まれ、空間を広く見せる工夫も。レトロな要素を取り入れたカフェスペース。編集部員がひと息つけるスペースは、冷蔵庫などの家電類や白い棚もレトロなデザインのアイテムで統一されている。「いま若者を中心にレトロブームが巻き起こっているので、トレンドに敏感な編集部として押さえておくべきポイントだと思い、小道具さんにお願いして揃えてもらいました」(大石さん)デスクまわりでその人の個性を引き出す!ビューティ班の編集部員のデスクは最旬コスメや美容機器が多数。乱雑に置くことでその人の性格が見えてきて、視聴者が親しみを持ちやすくなるのだとか。小林大輔さん「フジアール」メディア事業部 アート・プロデューサー。知人のヘア&メイクの付き添いで行った番組見学を機に、映像美術に興味を持ち入社。美術進行を経て、現職6年目。大石萌瑛さん「フジアール」デザイン部 スペースデザイン課デザイナー。美大でグラフィックデザインを専攻。空間デザインの講義で、立体アートの表現に刺激を受け入社。現在8年目。『彼女はキレイだった』“最恐毒舌”イケメンエリートで、ファッション誌『ザ・モスト』の副編集長を務める長谷部宗介(中島健人)と、そこで働く冴えない残念アラサー女子・佐藤愛(小芝風花)による、初恋すれ違いラブストーリー。毎週火曜21時~、カンテレ・フジテレビ系にて放送中。※『anan』2021年8月11日‐18日合併号より。取材、文・鈴木恵美(by anan編集部)
2021年08月14日『コンビニ人間』(2016)で芥川賞を受賞した村田沙耶香と2名の現代美術作家との対話によって、 村田沙耶香の世界観を浮かび上がらせる展覧会『村田沙耶香のユートピア_ 〝正常〟の構造と暴力ダイアローグ デヴィッド・シュリグリー ≡ 金氏徹平』が、8月20日(金)より表参道・GYREにて開催される。村田は、『コンビニ人間』で、完璧なマニュアルによってコンビニエンスストアで働いているときだけ「世界の正常な部品」になったと安心することができる主人公の日常を、『消滅世界』(2015)では、人工授精で子どもを産むことが当たり前になった世界を描き、人が無意識に持つ常識や固定概念を覆してきた。独特のユーモアを込めた作品で知られるデイヴィッド・シュリグリー(イギリス)は、日常の場面を軽妙に描写したドローイングをはじめ、アニメーション、立体、写真などを制作。 多様な手法によって作品制作を行っており、国際的に高い評価を得ている。一方、金氏徹平は、『コンビニ人間』の書籍カバーに作品を提供。フィギュアや雑貨、あるいは日用品など、日常的なイメージを持つオブジェクトをコラージュした立体作品やインスタレーションなどで知られている。同展では、現代社会における未来観=「ユートピア」と「ディストピア」とは何かを問いかけ、さらに村田沙耶香の小説の中で言及されている、正常に潜む社会的暴力性や抑圧を浮かび上がらせていく。金氏徹平≪White Discharge (Built-up Objects) #48≫2019年Copyright Teppei Kaneuji. Courtesy of the artists and Blum & Poe, Los Angeles/New York/TokyoPhoto : 西村雄介David Shrigley≪untitled≫2020年Courtesy the artist and Yumiko Chiba Associates, Tokyo/ Stephen Friedman Gallery,London.Copyright David Shrigley.Photo : Todd-White Art Photograph村田沙耶香≪untitled≫1998年 学生時代の作品『村田沙耶香のユートピア_ 〝正常〟の構造と暴力ダイアローグ デヴィッド・シュリグリー ≡ 金氏徹平』会期:2021年8月20日(金)〜10月17日(日)会場:GYRE GALLERY時間:11:00~20:00公式サイト:
2021年08月05日カルティエ現代美術財団が7月21日より、21_21 DESIGN SIGHTギャラリー3にて「横尾忠則:The Artists」展を開催する。本展は横尾の世界観に浸ることのできる展覧会。アーティストや哲学者、科学者など、当財団の依頼で横尾忠則が描いた肖像画のシリーズ全139作品が織り成す星座は、カルティエ現代美術財団というフランスの文化機関の歴史を刻んだ人々へのオマージュとなっている。横尾は人物の特異性を生かし、キャンバスを芸術的な実験の遊び場に変え、ユニークなキャラクターの個性を表現。展示では横尾の計り知れない独創的な才能をまとめて展示する肖像画ギャラリーが出現する。2014年、カルティエ現代美術財団が設立30周年を迎えるにあたり、1984年の創設以来、財団における展覧会の歴史として刻んできた人々の肖像画を横尾に依頼した。彼は1日に1か2作品、ときに3作品というペースで3カ月を肖像画制作に費やし、石上純也や川内倫子、アニエス・ヴァルダ、蔡國強など、世界中の芸術家や思想家、 批評家や科学者らの肖像画の制作に取り組んだ。油彩画の技法や33cm×24cmというサイズは作品のすべてに共通しているが、表現においては実に多彩なスタイルが試みられている。「変化は創造である」と名言している彼にとって、キャンバスは無限の実験空間。新たな表現方法を展開できる場であり、グラフィックとイメージとの戯れの場でもあるのだ。世界観を一層深く伝えるのが、 映像作家の岡本憲昭が本展のために制作した映像だ。東京都内にあるアトリエで横尾は、カルティエ現代美術財団との関係や21_21DESIGN SIGHTの創立者でもある三宅一生との関係について心のままに語っている。本展のポスターも横尾によって制作された。三宅一生やサラ・ジー、マーク・ニューソン、ロン・ミュエクらの肖像画の宇宙が影として描かれ、謎めく横尾の自画像をとり囲む。そこでは描かれる対象であるアーティストのみならず、横尾本人に関してもまた、肖像画の制作を通して語られるのだということが示唆されているのだ。本シリーズの制作を通して画家が改めて見いだすのは、自身の絵画のエッセンスそのものであり「私は発見するために描く。私はいまだ新たな自分自身を探している」と語る創造の原動力。カルティエ現代美術財団という「大きなオーケストラ」の結成を示すものであると同時に、肖像画によって横尾忠則が描きだす世界、それは、アーティストとの関係こそが活動において何よりも重要であるとする当財団の精神に他ならない。この肖像画シリーズは、横尾忠則とカルティエ現代美術財団が育んできた関係が実を結んだものでもある。 肖像画シリーズの依頼に先駆ける2006年、カルティエ財団はヨーロッパでは初となる横尾忠則の絵画の展覧会を開催。さらに2011年「Mathematics: A Beautiful Elsewhere」展のポスターを横尾に依頼。それ以来、横尾は財団のプログラムに関わる重要な作家のひとりだ。こうした横尾との関係の継続性は、カルティエ現代美術財団とアーティスト達との永続的な関係の現われであり、思想家や研究者、クリエイター達のコミュニティと長期的な視野に立って信頼に満ちた対話を重ねてきたことを物語るものでもある。さらに当財団では横尾忠則の主要な2作品「五感の叫び」(1999年)と「湯の町睡蓮(芸者鏡)」(2004年)を所蔵しているが、これらの作品は今夏、 21_21 DESIGN SIGHTギャラリー3での展覧会と同時期に東京都現代美術館で開催される大規模な個展「GENKYO 横尾忠則 原郷から幻境へ、そして現況は?」(2021年7月17日—10月17日)でも紹介される。ぜひこの機会をお見逃しなく。■展示情報「横尾忠則:The Artists」7月21日(水)~10月17日(日)開館時間:平日 11:00—17:00、土日祝 11:00—18:00※変更する可能性がございます休館日 : 火曜日入場料 : 無料※混雑状況によっては入場をお待ちいただく場合がございます会場 : 21_21 DESIGN SIGHTギャラリー3
2021年07月20日東京・上野公園にある東京国立博物館、文化財活用センターは、常設の体験展示スペース「日本美術のとびら」を2021年6月22日(火)にオープンする。日本美術の流れ&鑑賞ポイントがわかる体験展示東京国立博物館 本館に新たにオープンする体験展示「日本美術のとびら」は、日本美術に初めて触れる人にもわかりやすく、日本美術の文脈や鑑賞のポイントを伝える展示室。日本文化紹介映像を上映する「みる」、日本美術のデジタル年表を展示する「たのしむ」、高精製複製品を紹介する「かんじる」の3つのコーナーから構成されている。日本の美意識に迫る映像まずはじめに登場する「みる」のコーナーでは、所蔵コレクションを代表する数々の名品を紹介する映像「日本文化紹介映像 A GLIDE ON THE GREAT WAVE」を上映。四季折々の風景や伝統行事などを通して育まれてきた、日本の美意識に迫る。インタラクティブな日本美術史デジタル年表「たのしむ」コーナーのデジタル年表は、幅14メートルもの巨大スクリーンに表示されるインタラクティブな体験コンテンツ。代表的な16の作品が映し出され、それぞれの作品と連動した「わくわくポイント」に立つと作品画像が立ち上がり、回転したり、拡大したり、ページをめくったりして楽しめる。作品が作られた当時の人々の心情や暮らしを想像しながら、日本美術史を体感できる。貴重な文化財の高精製複製品を間近に「かんじる」コーナーでは、文化財の屛風と掛け軸といった、2種類の絵画作品の高精細複製品を、季節にあわせて展示。最新のデジタル技術と伝統的な職人の技によって本物そっくりに制作された複製品を、ケースに入れられていない状態で間近に見ることができる。日本の文化財は、光や熱、湿度に弱いものが多く、作品保護の観点から温湿度の管理を徹底し、年間の展示日数にも制限を設けている。また、他館への貸し出し以来も多いため、東京国立博物館で展示できるのは数年に一度ということも。複製だからこそ可能な、名宝との出会いを楽しめる。季節ごとに展示替えを行う「かんじる」コーナー。オープン時から2021年8月29日(日)までは、尾形光琳の「風神雷神図屛風」、酒井抱一の「夏秋草図屛風」といった重要文化財の屏風が登場。現在は保存のために別々の屏風に仕立てられているこの2作品が、複製品ではかつての姿のように表裏一体となっている。加えて、国宝「孔雀明王像」も2022年3月末まで展示予定。現存する孔雀明王像の中でも最高傑作とされる「孔雀明王像」は、目を引く華やかな彩色や、巧みなハイライト、ぼかしによって柔らかでふっくらとした印象の作品だ。本物は、作品保護のため明るい光のもとで見ることができないため、はっきりと作品の魅力を感じ取れる貴重な機会となる。複製品では彩色を忠実に再現し、金の表現も楽しめる。【詳細】体験展示「日本美術のとびら」〈事前予約制〉オープン日:2021年6月22日(火)会場:東京国立博物館 本館特別3室住所:東京都台東区上野公園13-9開館時間:9:30~17:00(入館は閉館の30分前まで)※特別展の開館時間は、別途確認が必要。休館日:月曜日、2021年12月14日(火)、年末年始(2021年12月26日(日)~2022年1月1日(土・祝))、2022年1月4日(火)※ただし月曜日が祝日または休日の場合は開館し、翌平日に休館。※その他臨時休館あり。観覧料:(総合文化展観覧料) 一般 1,000円、大学生 500円、高校生以下 無料※東京国立博物館の総合文化展観覧料または開催中の特別展観覧料(観覧当日に限る)で観覧可能。※入館にはオンラインによる事前予約(日時指定券)が必要。※大学生の方は、学生証の提示が必要。※障がい者とその介護者各1名は無料。入館の際に障がい者手帳等を提示。※高校生以下および満18歳未満、満70歳以上は、総合文化展について無料。入館の際に年齢のわかるもの(生徒手帳、健康保険証、運転免許証など)を提示。※混雑緩和のため、東京国立博物館では事前予約制(日時指定券)を導入。入館無料の対象者や観覧券持参者も含め、全ての入館者はオンラインでの日時指定券の事前予約が必要。予約は各時間枠の開始前まで。■複製品の今後の展示予定2021年8月31日(火)~11月28日(日) 国宝 観楓図屛風(高精細複製品)2021年11月30日(火)~2022年2月27日(日) 国宝 松林図屛風(高精細複製品)2022年3月1日(火)~5月29日(日) 国宝 花下遊楽図屛風(高精細複製品:復元)
2021年06月24日7月3日(土)より世田谷美術館にて、普段はあまり目にする機会の少ない同館の大型収蔵作品を中心に紹介する収蔵品展が開催される。同展は、もともと2020年夏の東京オリンピック/パラリンピックに併せて、国際的なイベントの開催時にふさわしい展示をと“グローバル化時代”をキーワードに企画されたが、新型コロナウイルスの感染拡大で順延。2021年夏に改めて開催されることとなった。自国を離れて異国でも創作を展開したロバート・ラウシェンバーグ やデイヴィッド・ナッシュ 、ジャン=ミシェル・バスキア、国際的な評価を獲得した日本人作家の榎倉康二や横尾忠則といった、斬新な発想と冒険心に充ちた活動を地球規模で繰り広げてきた現代美術作家たちの大型作品を紹介。現代美術のさまざまな潮流を見てとることができる。80年代半ばに開館した同館で、同時代に制作された世界各国の大型作品を体感できる貴重な機会となりそうだ。堂本尚郎≪Cosmos IIII≫1978年榎倉康二≪無題≫1977年横尾忠則≪ロスのお土産≫1982年(c)Tadanori Yokoo【開催概要】ミュージアム コレクション特別篇『グローバル化時代の現代美術 ―“セタビ”のコレクションで楽しむ世界旅行』会場:世田谷美術館 1階&2階展示室会期:7月3日(土)~8月22日(日)時間:10:00~18:00(入場は17:30まで)休館日:月曜日(祝日の場合は開館、翌平日休館)※8月9日(月・祝)は開館、翌8月10日(火)は休館料金:一般200円/65歳以上100円/大高生150円/中小生100円公式サイト( )
2021年06月17日アメリカの現代美術の第一線で活躍を続けている、女性アーティスト、ロニ・ホーン(Roni Horn)の個展が9月18日(土)より箱根・ポーラ美術館にて開催される。これまでポンピドゥー・センター(パリ、2003年)、テート・モダン(ロンドン、2009年)、ホイットニー美術館(ニューヨーク、2009-2010年)などで個展を開催してきたロニ・ホーン。日本の美術館では初個展となる同展は、2002年の開館以来、ポーラ美術館の大型企画展としては初めて、同時代の作家を単独で取り上げる機会となる。今回は、1980年代から今日に至るまでの、約40年間におよぶロニ・ホーンの活動を紹介。1975年から今日まで継続して、人里離れた辺境の風景を求めてアイスランド中をくまなく旅してきたホーン。写真や彫刻、ドローイングなど多岐にわたるその作品は、テムズ河の水面を切り取った写真のシリーズや、6週間にわたりアイスランドの温泉で女性の表情の微妙な変化を記録したポートレート、島の地図をモチーフにしたドローイング、水鏡を思わせるガラスの彫刻など、自然と密接に結びつく作品群に結びついている。自然に包まれたポーラ美術館の展示室のなかで、その作品群がどのような佇まいをみせるか期待したい。《Or 6》 2013-2014年 グレンストーン美術館蔵(ポトマック、 アメリカ)展示風景:「Roni Horn」バイエラー財団(リーエン、 スイス)2016-2017年 Photo: Stefan Altenburger (C) Roni Horn《You are the Weather, Part 2》(部分) 2010-2011年Courtesy of the artist and Hauser & Wirth (C) Roni Hornポーラ美術館【開催概要】『ロニ・ホーン』展(仮称)会場:箱根・ポーラ美術館開館時間:9:00~17:00(入館は 16:30 まで)休館⽇:会期中無休(悪天候などによる臨時休館あり)公式サイト:
2021年04月20日現代アートにおける、若手作家の登竜門的美術展『VOCA展』。今年は『VOCA展 2021 現代美術の展望-新しい平面の作家たち』として、2021年3月30日(火)まで、東京・上野の森美術館で開催されている。『VOCA展』が若手作家の登竜門と言われる理由は、40歳以下の作家を全国の美術館学芸員などが推薦し、その作家たちが平面作品の新作を発表する、という点だ。さらにユニークなのは、厚さ20cm以内であれば、絵画、写真、映像、インスタレーションなど、どんな平面作品でも出品可能ということ。これまでにやなぎみわ、蜷川実花、清川あさみ、山口晃などが、受賞者に名を連ねている。コロナ禍ながら、本年度は30組の作家が出品。5人の選考委員によってVOCA賞他が選出され、展覧会の前日には授賞式が行われた。登壇した作家は、VOCA賞を受賞した尾花賢一のほか、鄭梨愛、水戸部七絵、岡本秀、弓指寛治の5人。尾花は「自分が制作を進める上で、どんな場所で展示されるかが大きなモチベーション」と語り、まずは美術館のある上野という土地について調べることから始めたという。そして知った上野の明るさと暗がり、さらに過去と現在をもひとつの作品の中に存在させることで、観る者にさまざまなことを訴え、考えさせる。VOCA奨励賞受賞の鄭は、コロナ禍における制作を「大変厳しいものだった」と振り返る。「さらに今の情勢抜きでは制作出来なかった」と語る彼女の作品は、韓国から日本に渡ってきた祖父母の姿を5枚の布に写し出し、それらを重ねることで祖父母の生きてきた時間、さらには人間の死生観までも表現する。同賞受賞の水戸部は、「コロナ禍においてSNSに流れる世界のニュースを絵日記として描いた作品」と説明。絵の具を非常に厚く塗り重ねた重量感のある作品で、平面作品とは思えないほどの圧倒的なパワーを放つ。VOCA佳作賞を受賞したのは岡本と弓指のふたり。さらに岡本は大原美術館賞も受賞したが、「他の作品を見ると全然慢心していられない」と姿勢を正す。しかし襖とその先の世界という奥行きを平面で見せてしまうその作品は、本展の中でも唯一無二だ。弓指は、新型コロナをイメージし縫いつけたというジャケット姿で登壇。本人の明るいキャラクターは一瞬作品そのままにも思えるが、実はそこに描かれているのは、満蒙開拓民たちの悲しい歴史だ。タブーから目をそらさない、弓指の強い意志を印象づけた。現代アートの今後を知る上でも、見逃して欲しくない美術展である。取材・文:野上瑠美子
2021年03月12日約30年間続いた“平成”という時代を振り返る展覧会『平成美術:うたかたと瓦礫(デブリ) 1989–2019』が京都市京セラ美術館で4月11日(日)まで開催されている。バブル経済や二つの大震災、一連のオウム事件など大きな出来事の間で、現代美術はどのような変遷を遂げたのだろうか?本展は、1989年1月から始まり2019年4月で終了した平成年間の現代美術を振り返るというもの。日本の現代美術を多角的な視点で捉えてきた美術評論家の椹木野衣が企画・監修を行い、14組のアーティストグループの作品群を展示する。國府理「水中エンジン」再制作プロジェクト《國府理「水中エンジン」redux》(2021)國府克冶蔵椹木はバブル経済の崩壊と東日本大震災(福島原発事故)を念頭に、展覧会のキーワードを「うたかた(バブル)」と「瓦礫(デブリ)」と定めた。そして、平成全体を通じてグループや集団、ゆるやかなつながりをもって表現活動を行う芸術家たちの存在が多かったことから、本展では個人ではなくアーティストグループを取り上げるとしている。年表「平成の壁」デザイン 松本弦人展覧会場に入るとまず驚かされるのは入り口にある幅約15メートルにもおよぶ巨大な黒板「平成の壁」。平成年間に起きた社会的事件や、美術界に起きた出来事が細かく描き込まれており、上部に描かれた文字は読み取れないほどだ。この膨大な壁と描き込まれた文字により、約30年という時間の流れと重みを実感することとなる。30年の歴史が1枚の巨大な平面にまとめられている展示会場はゆったりと回遊できる構成になっており、作品はおおよそ3つの時代で区分されている。まず、平成が始まりバブル経済の崩壊した1989年から9.11と呼ばれるアメリカ同時多発テロ事件までの約11年間。ついで2001年から東日本大震災が起きる2011年までの10年間。そして、2011年から平成の終焉を迎える2019年まで。それぞれの区分で、人々の価値観を揺るがす大事件や災害が起きており、作家や作品へ強く影響を与えていると考えられる。Complesso Plastico《C+P 2020》(2020)平野治朗と松蔭浩之によるユニット、「Complesso Plastico」による《C+P 2020》(2020)は、当時のインスタレーションの写真なども用いて、この展覧会のために再構築したものだ。「突然、目の前がひらけて」で設置された階段の再現2015年11月に開催された作品展「突然、目の前がひらけて」で設置された橋やアーカイブの展示は強い存在感をはなっていた。「突然〜」は、東京都小平市で、塀一枚で隣接していたものの、ほとんど交流のなかった武蔵野美術大学と朝鮮大学校の修了生と学生たちが企画したもの。会場中央にある橋は、当時あった薄い壁もあわせて再現されている。稲村米治《昆虫千手観音像》(1975)群馬県板倉町蔵「クシノテラス」は広島県福山市にあるアートスペース。伝統的な美術教育を受けず、独学で自らの表現を模索し続ける表現者たちが制作した作品を専門的に紹介している。稲村米治は、自らが採集した昆虫で作品を作る。《昆虫千手観音像》は、2万匹以上の昆虫で作られた千手観音だ。ガタロは、清掃員として30年以上勤務する傍ら、《雑巾の譜》のように、日々使用する掃除道具を描いている。ガタロ《雑巾の譜》(2018-20)櫛野展正蔵このほかにも、東日本大震災前からはじめられ、日本画家の三瀬夏之介と生徒たちにより開始された「東北画は可能か?」や、美術家の梅津庸一を中心とする、生活と制作が一体となった共同体「パープルーム」、森美術館の展覧会を控えた「Chim↑Pom」など、平成を俯瞰する上で欠かすことのできない集団の作品が展示されている。東北画は可能か?《しきおり絵詞》(2013〜)パープルーム《花粉の王国》(2020)すでに令和も3年となった現在、平成という時代がどのようなものであったのかを、美術作品を通して振り返るにはちょうどよい機会。しっかりと見ておきたい展覧会だ。取材・文:浦島茂世【開催情報】『平成美術:うたかたと瓦礫(デブリ) 1989–2019』会期:2021年1月23日~4月11日会場:京都市京セラ美術館 新館 東山キューブ住所:京都市左京区岡崎円勝寺町124電話番号:075-771-4334開館時間:10:00〜18:00 ※入場は閉館の30分前まで休館日:月(ただし祝日の場合は開館)料金:一般 2000円 / 大学・専門学校生 1500円 / 高校生1000円 / 小・中学生 500円 / 未就学児
2021年02月10日話題のスポットやエンタメに本誌記者が“おでかけ”し、その魅力を紹介するこの企画。今週は、’12年に73歳で亡くなるまで、アートディレクター、デザイナーとして精力的に活動された石岡瑛子氏の大回顧展へ行ってきました。■「石岡瑛子血が、汗が、涙がデザインできるか」東京都現代美術館にて’21年2月14日(日)まで開催中石岡氏のお名前は存じ上げていましたが、記者の中ではアカデミー賞(’93年衣装デザイン賞)を受賞した世界的に活躍した日本人、というぼんやりとした印象でした。具体的な功績を知ったのは本展が初。一言でいうと圧巻!そして圧倒されました!会場は3テーマで分けられています。〈Timeless〉では’60年代の資生堂広告から始まり、’70年代のパルコの仕事、装丁などを紹介。作品が発するメッセージは多様性や女性の解放が叫ばれる現代にも通じる力強さを持っていて、さっそく感動の嵐です。〈Fearless〉は’80〜’90年代と活動の場をアメリカに移してからの作品。ポスターなど平面的なものから、舞台美術や衣装デザインなど立体的な仕事へ挑戦し続けていったことがわかります。〈Borderless〉はおもに’00年以降の作品。シルク・ドゥ・ソレイユやビヨークのMVなど世界から求められた才能の結晶を存分にそして贅沢に体感できる内容になっています。多岐にわたる活躍をたどった文字どおりの大回顧展。時代を選ばない作品群と石岡氏の情熱に満ちた会場内に気持ちが奮い立ちました。タイムレス!オリジナリティ!レボリューショナリー!鑑賞後はそんなフレーズを口にしているかもしれません!「女性自身」2021年1月19日・26日合併号 掲載
2021年01月18日話題のスポットやエンタメに本誌記者が“おでかけ”し、その魅力を紹介するこの企画。今週は東京・丸の内にある三菱一号館美術館の開館10周年を記念した美術展へ行ってきました。■「1894 Visions ルドン、ロートレック展」’21年1月17日まで三菱一号館美術館にて開催中本展のテーマは三菱一号館が竣工した“1894年”。この年を軸に、当時活躍していたルドン、ロートレック、モネ、ゴーギャンなどの作品が6章構成で常時約120点紹介されています。第1章はルドンとロートレックに影響を与えた画家たち(モネなど)の作品が並びます。第2章ではルドンの木炭作品が。白と黒のシンプルな作風です。そして第3章がポスター画家として活躍したロートレックの作品です。ムーラン・ルージュというナイトクラブのポスターは誰もが一度は目にしたことがあると思います。フレンチカンカンを踊るダンサーたちの絵を見ながら無料音声ガイドの『天国と地獄』を聞くと、静かな館内が熱気に包まれた感じに!第4章はゴーギャンの貴重な木版画、第5章には山本芳翠ら1900年前後にパリで学んだ日本人画家の作品が展示。そして第6章に再びルドン作品が登場です。2章で見た白黒の作品から一転して色鮮やかな作風へ変わっています。同一人物の作品と思えません。高さ2.5メートルの壁画《グラン・ブーケ(大きな花束)》は、大きさの迫力よりも色の美しさやタッチに見とれます。感激……。夕方に合わせて行くと美術館の廊下からイルミネーションが見えるので、このお得感を含めぜひ足を運んでみてください。「女性自身」2020年12月1日・8日合併号 掲載
2020年11月30日株式会社 Mr. CHEESECAKEは、ブランド史上初のアーティストコラボレーションとして、現代美術作家・加賀美健氏と共同でオリジナルショッパーを制作いたしました。このオリジナルショッパーと「Mr. CHEESECAKE with Box」のセット商品「Mr. CHEESECAKE × Ken Kagami(ミスターチーズケーキ × ケン カガミ)」を、公式MAIL MAGAZINEとLINE@にて、2020年11月22日に数量限定で発売いたします。Mr. CHEESECAKEでは、“おいしさを越える新しい価値も提供していきたい”という想いから、今後、幅広いジャンルとのコラボレーションを積極的に行っていきたいと考えています。今回はその始まりとして、現代美術作家・加賀美健氏を起用し、ブランド史上初めてのアーティストコラボレーションを実施。加賀美氏が描くユーモアに溢れた「アート」を掛け合わせることで、今までのMr. CHEESECAKEとは異なる新しい一面の表現を目指しました。今回のコラボレーションでは、Mr. CHEESECAKEとして初めて手掛けるオリジナルショッパーを制作いたしました。レジ袋をオマージュしたこのショッパーは、表面には加賀美氏の手書き文字作品が、背面にはMr. CHEESECAKEのロゴがプリントされ、両面で楽しんでいただけるアイテムとなっております。また、素材には衣類の品質表示タグにも使用される表面コーティングしたナイロンを採用。程よい耐久性とシワ感のあるカジュアルな素材は再利用が可能なほか、「Mr. CHEESECAKE with Box」がすっぽりと入る大きさのため、荷物の持ち運びや日常のお買い物など、何度でもご利用いただけます。そしてこの度、2020年11月22日に、このオリジナルショッパーと「Mr. CHEESECAKE with Box」のセット商品「Mr. CHEESECAKE × Ken Kagami(ミスターチーズケーキ × ケン カガミ)」を、1日限定および数量限定で発売いたします。今しか手に入らないセット商品を通して、いつもとは違うMr. CHEESECAKEをぜひお楽しみください。製品情報Mr. CHEESECAKE × Ken Kagami商品内容:Mr. CHEESECAKE with Box 1箱とオリジナルショッパー1つ発売日:2020年11月22日(日)午前10時価格:4,860円(税込)URL:ご購入方法公式MAIL MAGAZINEとLINE@からのみ購入可能なため、事前に登録をお願いいたします。MAIL MAGAZINE: 数量限定販売のため無くなり次第終了となります。予めご了承ください。*「Mr. CHEESECAKE」は-18℃以下の冷凍状態で約6ヶ月持ちます。完全解凍後は冷蔵庫で保存してください。解凍後は10℃の冷蔵庫で9日程保存可能。KEN KAGAMI|加賀美健1974年、東京都生まれ。国内外の美術展に多数参加。社会現象や時事問題、カルチャーなどをジョーク的発想に変換し、彫刻、絵画、ドローイング、映像、パフォーマンスなど、メディアを横断して発表している。2010年に代官山にオリジナル商品などを扱う自身のお店(それ自体が作品)ストレンジストアをオープン。「Mr. CHEESECAKE」とは趣味で作っていたチーズケーキをSNSに載せたところ、「食べてみたい」と知人から連絡をもらったことをきっかけに販売をスタート。シェフ時代に培った経験と確かな技術でこれまでにない食感、香り、味を実現。ベイクドチーズケーキとレアチーズケーキのいいとこ取りをした新しいカタチのチーズケーキです。企業プレスリリース詳細へ本記事に掲載しているプレスリリースは、株式会社PR TIMESから提供を受けた企業等のプレスリリースを原文のまま掲載しています。FASHION HEADLINEが、掲載している製品やサービスを推奨したり、プレスリリースの内容を保証したりするものではございません。掲載内容に関するお問い合わせは、株式会社PR TIMES()まで直接ご連絡ください。
2020年11月11日日本橋三越本店では「秋の三越美術特選会」を本館6階美術特選画廊にて開催します。本展では近代フランス絵画、三岸節子、近代日本画、洋画、2021年三越伊勢丹カレンダー原画を特集します。近代フランス絵画特集ではシャガール、ユトリロ、レオナール・フジタ、ラウル・デュフィなど20世紀初め、パリを拠点に活躍したエコール・ド・パリの画家たちを中心に展覧。三岸節子特集では生誕115年を記念し、代表的な花のモチーフを作品に展覧するほか、近代日本画、洋画を代表する横山大観、川合玉堂、安田靫彦、東山魁夷、奥田元宋、林武、宮本三郎、山口薫などの作品もあわせてご紹介いたします。横山大観「不二霊峰」50.5×72.7cmモーリス・ユトリロ「サクレクール モンスニ通り」47.5×34.5 1922年今特集でご紹介するレオナール・フジタやユトリロたちは、エコール・ド・パリと呼ばれ、モンマルトルやモンパルナスを舞台に意欲的な作品を展開しました。才能あふれる画家たちが親密に交流しながら切磋琢磨した時代の逸品がそろいます。※価格はお問い合わせください。≪「秋の三越美術特選会」印象派以降の近代フランス絵画の魅力をバイヤーが語る≫また、2021年三越伊勢丹カレンダー原画特集では現代日本画、洋画を代表する絹谷幸二、千住博など全6名の作家がカレンダーのために描いた作品をご紹介いたします。あわせて、アートギャラリーにて「須藤和之 日本画展」、「マイセン逸品展」、「立ち上がる土、しなやかなガラス」、「仲岡信人陶展」を開催いたします。■須藤和之 日本画展-四季の空、風のこころー2020年11月11日(水)~16日(月)[最終日午後5時終了] 日本橋三越本店 本館6階 美術サロンこちらのURLからデジタルカタログがご覧いただけます。■栄光の19世紀 マイセン逸品展2020年11月11日(水)~16日(月)[最終日午後5時終了] 日本橋三越本店 本館6階 美術特選画廊こちらのURLからデジタルカタログがご覧いただけます。■立ち上がる土、しなやかなガラス『素材からあらわれる生態的形態』2020年11月4日(水)~16日(月)[最終日午後5時終了] 日本橋三越本店 本館6階 コンテンポラリーギャラリー■仲岡信人 陶展~群青と叙情~2020年11月11日(水)~17日(火)[最終日午後5時終了] 日本橋三越本店 本館6階 美術工芸サロンこちらのURLからデジタルカタログがご覧いただけます。※諸般の事情により、営業日、営業時間の変更、予定していたイベントなどが中止・変更となる場合がございます。企業プレスリリース詳細へ本記事に掲載しているプレスリリースは、株式会社PR TIMESから提供を受けた企業等のプレスリリースを原文のまま掲載しています。FASHION HEADLINEが、掲載している製品やサービスを推奨したり、プレスリリースの内容を保証したりするものではございません。掲載内容に関するお問い合わせは、株式会社PR TIMES()まで直接ご連絡ください。
2020年11月04日東京都庭園美術館で、10月17日より『生命の庭8人の現代作家が見つけた小宇宙』が開幕した。この展覧会は、現代美術をテーマにした同館では久々の展覧会。2021年1月12日まで開催される。
2020年10月20日伊勢の玄関口三重県桑名市に、現代アートと古美術、工芸の融合する古くて新しい宿MIWA Holdings株式会社(本以下「MIWA」)と、Gallery NAO MASAKI(以下「GNM」)は、伊勢の玄関口である桑名市船馬町に「MARUYO HOTEL semba(マルヨホテルセンバ)」を一日一組限定の宿として開業。■MARUYO HOTEL Semba明治創業「丸与木材」の築70年超の本家をリノベート。1階には、ラウンジ、それぞれに趣の異なるツインルーム(バスルーム付)が2部屋、露天風呂。2階には、揖斐川と住吉神社を臨む広々とした大広間。伊勢の玄関口の面影を感じながら時を刻む、一日一組限定(現在は4名様まで)の一棟貸ホテルです。インテリア・デザイン、アートのディレクションは名古屋で現代アート、工芸のギャラリーを15年営む、正木なおが監修。具体の堀尾貞治氏の作品や、江戸時代の杉戸絵、城所右文次のバンブーチェアなど、MARUYO HOTELは、現代アートとアンティークの融合からできあがっています。また三重県の著名な 作家である内田鋼一氏のカップや、世界のコレクターが憧れる飯塚琅玕斎の竹籠など、今と過去、ア ートと工芸、古美術が絶妙なバランスで融合した、時間と空間となっています。伊勢の玄関口、桑名 江戸時代、東海道で唯一の海上路である「七里の渡し」のあった桑名市船馬町。20年に一度の伊勢の式年遷宮でも建替られる「伊勢の一の鳥居」があり、名古屋からの舟旅は危険と隣り合わせだったため、禊をするのと同じと考えられたのではないでしょうか。一の鳥居をくぐることで神の国に入ったと、 多くの旅人は感じたに違いありません。また、桑名は、木曽三川の重なる場所で、流通の拠点として大 きく繁栄しました。戦前までは米相場も置かれ、一夜にしてお大尽になる実業家が多く現れ、料亭、花街も発展し、芸者は最盛期には200人を超え、120もの数の旅籠があったとも言われています。明治から令和へ、引き継がれる材木商の本家 第二次大戦で桑名は大空襲を受け、あたり一面は焼け野原となり、丸与木材の本家も消失しまし た。戦後、資源がない中で懸命に木材をあつめ、近隣でいち早く復興の証として再建したのが、現在のMARUYO HOTELとなる建物です。令和になり空家となっていたこの建物をみて、引き継いだのが、丸与木材創業者の玄孫(やしゃご)となるMIWA Holdingsの代表の佐藤武司です。武司は、フランス・パリでは日本の文化を伝える会員制サロン『Pavillion MIWA』を、京都では築70年の古民家をリノベーションした一棟貸しの宿泊施設『The Lodge MIWA』を手掛けてきています。海外からの視点で、家族と地域の歴史と文化を、そして現在と過去の繋がりを紐解くようにして、創業期から伝わる「丸与」と いう商号とロゴを引き継ぎ、MARUYO HOTELを誕生させました。■Lounge & Dining room1階のラウンジは、土壁に包まれながら読書やティータイムが楽しめる空間として。2階のダイニングル ームは、語らいやお食事の場としてお使いいただけます。眼前に広がる川沿いの景色を眺めていると、過ぎし日の旅人たちの往来の風景が浮かび上がり、タイムスリップしたような感覚を覚えます。この家が建てられた当時のままの土の荒壁は、70余年もの歳月を醸し出しているよう。この場所にたゆたう悠久の時の流れと情景をお楽しみください。■客室[room 0]MARUYO HOTELの近隣にある明治時代の洋館・六華苑は、鹿鳴館を設計したことで有名なジョサイ ア・コンドル作。コンドルをオマージュした洋室は、漆喰の白壁と瀟洒なインテリアが居心地の良さをつ くりだしています。夜になり大門を閉じると、仏蘭西のアンティークガラス戸越しにプライベートガーデン が現れ、ゲストの眼に美しく映える空間となります。■客室[room 1]夜空のように青みがかった黒漆喰の床の間が印象的な主寝室。視点を庭に転じると、雪見障子越しにみえる坪庭の苔が黒塀に映え、洗面室から緩やかにつながる戸外には桧の露天風呂が。夜は月明かりに美しく照らされ、朝は爽やかな空を眺める贅沢な時間。夜と昼、2つの顔が存分に愉しめる空間に は、穏やかでありながら非日常の時間が流れます。■作りたてを大切にしたシンプルな朝食搾りたてのオレンジジュースや、挽きたてのコーヒー、焼き立てのクロワッサンなど、桑名の素材を取り 入れ、丁寧に提供しています。2階のダイニングで朝の気持ちいい風を感じながらご賞味ください。■蛤鍋の名店「日の出」や、一つ星のフレンチ「壺中天」などでの夕食セットプランMARUYO HOTELは、片泊まり(朝食のみ付)の宿で、夕食はございません。徒歩圏内には蛤鍋の「日の出」や、松坂牛すき焼きの「柿安」など有名な料亭が多くあることで知られています。 隣接する名古 屋までは車で30分なので、一つ星のフレンチ「壺中天」などのレストランでのご夕食をセットにしたプランもご案内しております。■名古屋から桑名までの船旅プラン江戸時代さながら、名古屋の熱田から、桑名まで「七里の渡し」を船でわたるクルーズプランもございます。海から入る桑名の景色は、水路が多く、ヴェニスを彷彿とさせられます。ぜひ、歴史と伝統が息づく伊勢の玄関口、三重県桑名市船馬町の「MARUYO HOTEL semba」に訪れてみて。【施設情報】MARUYO HOTEL Semba住所:三重県桑名市船馬町23客室数:計2室(1棟貸し 120m²)1〜4名利用可 駐車場完備【宿泊に関するお問い合わせ先】TEL:090-2773-0004Email:info@maruyohotel.comURL:企業プレスリリース詳細へ本記事に掲載しているプレスリリースは、株式会社PR TIMESから提供を受けた企業等のプレスリリースを原文のまま掲載しています。FASHION HEADLINEが、掲載している製品やサービスを推奨したり、プレスリリースの内容を保証したりするものではございません。掲載内容に関するお問い合わせは、株式会社PR TIMES()まで直接ご連絡ください。
2020年10月09日CADANと伊勢丹新宿店メンズ館のコラボプロジェクト「Takeover」の秋に注目CADAN(一般社団法人日本現代美術商協会)とイセタンメンズのコラボレーションプロジェクト「Takeover」シリーズの第3弾「Autumn Takeover」が9月23日から始まります。インスタグラムをはじめとしたSNSで使用されるプロモーション用語「Takeover」と題した本シリーズは、今の時代を反映する現代美術をフィーチャーします。スプリング、サマー、オータム、ウィンターと4シーズンに渡り伊勢丹新宿店メンズ館のフロアに様々な現代美術が出現します。見どころ・日本を代表するコンテンポラリーアートギャラリーが組織するCADANと、世界No.1のメンズファッションストアを目指す伊勢丹新宿店メンズ館の1年間にわたるコラボレーションプロジェクト。・伊勢丹新宿店メンズ館の4フロアに設置された立方体の展示空間SI(ストアアイデンティティ)に、フロアーテーマに合わせたスペシャルインスタレーションが出現。・シーズンごとにCADANメンバーギャラリーがリプレゼントするアーティスト4組が作品を発表。展示内容1階エントランス、メンズアクセサリー・・・高山洋介(所属ギャラリー:ANOMALY)2階メンズクリエーターズ・・・柴田祐輔(所属ギャラリー:WAITINGROOM)4階メンズラグジュアリー・・・日野田 崇(所属ギャラリー:imura art gallery)6階メンズコンテンポラリー・・・池崎拓也(所属ギャラリー:Satoko Oe Contemporary)【1階】高山 洋介(たかやま ようすけ)(所属ギャラリー:ANOMALY)1980年群馬県生まれ。神奈川県在住。2007年、多摩美術大学大学院美術研究科彫刻専攻修士課程終了。在学中より木を主な素材として作品を制作。近年では、2015年に府中市美術館での公開制作、2019年にアーティスト・イン・レジデンス須崎での滞在制作など、その活動の幅を広げている。主な展覧会に、個展「Unknown Sculpture Series No.7 #4 朝のうた」(gallery21yo-j、2017年)、「中庭」(CAPSULE、2016年)、グループ展「高柳恵理×高山陽介×千葉正也」(多摩美術大学 八王子キャンパスアートテーク・ギャラリー、2017年)、「コレクション+ 行為と痕跡」(アーツ前橋、2016年)、「囚われ、脱獄、囚われ、脱獄」(駒込倉庫、2016年)がある。高山洋介「無題(Venus)」(2019)楠、アクリル塗料、蓄光塗料、水性ウレタン塗料、新聞紙、78x47x11cm(作品本体)高山氏の作品は、伝統的な木造彫刻をベースに、平面に近い木版やレリーフ作品の制作、台座の在り方を熟考した提示方法など、現代における「彫刻」の概念そのものを真摯に追求している。その作品の多くは、日常の描写や人物を題材とし、特に頭部を模した⾸像のシリーズは60点にも及ぶ。荒々しいチェーンソーの痕跡や木肌を流れる塗料の滴りからは、素材と対峙する高山氏の精神性、さまざまな記憶や積層する時間が現れている。【2階】柴田 祐輔(しばた ゆうすけ)(所属ギャラリー:WAITINGROOM)1980年福岡県生まれ。2007年武蔵野美術大学大学院美術専攻版画コース修了。現実世界の曖昧さや不確かさに着目し、映像・写真・オブジェなど様々なメディアを使ったインスタレーションを国内外で発表。2019年国際交流基金Asia Fellowshipで東南アジア6カ国、11都市でビデオ史に関するリサーチを行った。近年の展覧会として、2019年スクリーニング『VIDEO BATTLE Yusuke Shibata』((Indonesian Institute of the Arts, Yogyakarta、ジョグジャカルタ) 、2018年個展『Meeting Point』(Yet Thirtieth Experimental Art Space、香港 )、2017年グループ展『奥能登国際芸術祭』(旧小泊保育園,石川)、2017年個展『続・公共と自由』(WAITINGROOM / 東京)、2016年個展『公共と自由』(Art Center Ongoing / 東京)など。Ongoing Collectiveのメンバー。フリースタイルフォトバトル企画など。柴田祐輔「続・公共と自由(PUBLIC AND FREEDOM II)」(2017)ミクストメディア、サイズ可変(展覧会風景:WAITINGROOM、東京)(C) Yusuke SHIBATA, courtesy of WAITINGROOM『公共と自由』は、写真と家具や機材などのオブジェを組み合わせたインスタレーション作品であり、社会を生きる上で私たちが共有しているとされる”公共空間”と、その路上で見られるものの振る舞いとのやり取りから立ち上がる風景の可能性を模索したシリーズである。今回は、2016年にArt Center Ongoingで開催した個展「公共と自由」、2017年にWAITINGROOMで開催した個展「続・公共と自由」に引き続き、同シリーズに新作を交えた「続・続・公共と自由」として発表する。【4階】日野田 崇(ひのだ たかし)(所属ギャラリー:imura art gallery)1968年兵庫県神戸市生まれ。1991年大阪芸術大学 芸術学部 工芸学科陶芸コース卒業。1992年に初の個展を開催以降、国内外のギャラリー、美術館での個展・グループ展で作品を発表している。2010年、京都府文化賞 奨励賞受賞。現在、嵯峨美術大学 教授。近年、日野田は「手色形楽(しゅしきけいがく)」という造語を自身の制作を定義づけるために提案している。これは西洋近代の「Fine Art」や日本語の「美術」に代わる枠組みとして想定されるものである。日野田 崇 「万能細胞 (Master Cells)」(2011)セラミック(陶・磁)、156.5×75×88cm作品『万能細胞』はもともと、医療用途などに開発が進んでいる再生細胞のトピックに触発されてできたもので、初期化した細胞が特定の形や質のまとまりや機能に特化していく過程と、自⾝が土をかたちづくっていくプロセスとが共鳴しているように感じられた。そこには、善悪の問題を超えて、外へと拡張していく生命の盲目的な力強さがイメージとして根底にあるように思う。(日野田 崇)【6階】池崎拓也 (いけざき たくや)(所属ギャラリー:Satoko Oe Contemporary)1981年鹿児島県徳之島生まれ。2005年武蔵野美術大学造形学部油絵学科卒業、2008-2010年中国北京中央美術学院造形部実験芸術家留学。現在ニューヨーク在住。廃品や身の回りに溢れる安価な材料を用いて、奄美出身の自身のアイデンティティと、地震が身を置く環境や現場に向き合いながら作品を制作する。主な展覧会に「ビューティフル(ハート)ワールド」Satoko Oe Contemporary(2017)、「楽園創造ー芸術と日常の新地平ー」ギャラリーαM(2013)など。池崎拓也「パパ好きだよ(ハート)」(2020)ミクストメディア、サイズ可変娘が妻の携帯で送ってきたメッセージは、ぐちゃぐちゃの文字が並んで、意味不明で、まるで暗号のようなものだった。娘に「なんてメール送ったの︖」と聞くと、「パパ好きだよ」と返答が来た。この暗号からは想像できない答えだった。まだ文字が読めない書けない子供が携帯やパソコンをタップしながらつくるその「暗号」は、よく子供がやる、とりとめもなく、ただの文字や記号の羅列でしかないと忘れ去られてしまうかもしれない。しかし、同じように扱われるその「暗号」を敢えて自分の経験で作品化しようと考えた。その「暗号」は、よく読むと、いろんな発見があって、文字のつながりからいろいろ想像する面⽩さもある。それらは、まるで記号やアルファベットが羅列された抽象絵画を紐解いていくような面⽩さもあるような気がしている。(池崎拓也)実施概要タイトル:「CADAN×ISETAN MEN’S : Autumn Takeover」会期:2020年9月23日(水)-12月22日(火)設置場所:伊勢丹新宿店メンズ館1階・2階・4階・6階主催:伊勢丹新宿店メンズ館協力:一般社団法人日本現代美術商協会SIとは昨年3月に「男として、そして、人として -As a man , and As a human- 」を新ステートメントに掲げ生まれ変わったメンズ館のお迎えの場として、1階・2階・4階・6階に設置された立方体の空間(SI ストアアイデンティティ)。毎年設定したテーマに沿ってアート作品が展示されている。CADANとは一般社団法人 日本現代美術商協会(CADAN: Contemporary Art Dealers Association Nippon)は、日本の現代美術の振興と普及、現代美術市場の確立と発展、現代美術作家の国際的な認知度の向上、若手作家への支援と人材の育成を目指し、日本の現代美術の発展に寄与することを目的として2015年に設立された非営利の業界団体。現在47のギャラリーが加盟している。(今後の予定・CADAN×ISETAN MEN’S : Winter Takeover会期:2020年12月23日-2021年3月まで企業プレスリリース詳細へ本記事に掲載しているプレスリリースは、株式会社PR TIMESから提供を受けた企業等のプレスリリースを原文のまま掲載しています。FASHION HEADLINEが、掲載している製品やサービスを推奨したり、プレスリリースの内容を保証したりするものではございません。掲載内容に関するお問い合わせは、株式会社PR TIMES()まで直接ご連絡ください。
2020年09月22日話題のスポットやエンタメに本誌記者が“おでかけ”し、その魅力を紹介するこの企画。今回は、日本現代美術のスター作家6人(展示順に、村上隆、李禹煥、草間彌生、宮島達男、奈良美智、杉本博司)の軌跡をたどる「STARS展」へ行ってきました。■「STARS展:現代美術のスターたち−日本から世界へ」2021年1月3日まで六本木・森美術館にて開催中本展は作家の貴重な初期作品と最新作を展示しており、作家たちの歴史を負うことができます。最初の展示室は村上隆さんの作品群です。壁に広がる大きな2作品は本展のために描かれた新作。とにかくパワフルな世界観に圧倒されます。次は李禹煥さんの展示室です。白の砂利が敷き詰められていて、一転してとても静かな空間。まるで時が止まったかのよう。草間彌生さんの展示室には中央に、’60年代ニューヨークを拠点にしていたころの立体作品が。水玉模様で知られる草間作品ですが、それ以外の作品にも触れられる内容です。どんどん進んでいくと暗闇のなかでライトが発光。LEDを使った作品で知られる宮島達男さんの展示室です。3・11の犠牲者の鎮魂を祈るインスタレーションがありました。そして奈良美智さん。かわいくて毒っけのある作品群とあってか、多くの方が写真を撮っていました。本展は一部を除いて写真撮影が可能なのです!最後は杉本博司さん。四季折々の美しさが収められた江之浦測候所の映像作品は浄化作用があるのか記者はすがすがしい気持ちに。レジェンドが集結した本展。現代美術とはなんぞや……といった初心者(記者もそう)にも楽しめる見応えたっぷりの展覧会でした。「女性自身」2020年9月22日 掲載
2020年09月14日強い日差しを和らげてくれる日傘。日本気象協会によると、真夏に日傘をさすと体感温度が7℃も下がるといいます。2020年は新型コロナウイルス感染症の流行によって、日傘をさせば社会的距離(以下、ソーシャルディスタンス)を保てるとして使用が呼び掛けています。学校でも、そのような効果を期待して日傘をさして登校するようにしているところもあるようです。問題なのは紫外線よりも偏見しかし、『日傘=女性のもの』というイメージがある人もいるでしょう。「男性が日傘をさしているのはおかしい」「男性が日傘を買うのは変」と考える人がいるのも事実。そのような考えから、積極的に日傘をさしている男性はまだ少ないようです。ですが、暑さは男女問わず変わりません。また、ソーシャルディスタンスを保つのにも男女変わりはないのです。そこで、日本気象協会は、男性にも日傘をさしてもらおうと3つのポスター制作。反響が上がりました。日傘は無限に日陰を歩けます冒頭でも説明した通り、暑い夏の日に日傘をさすと体感温度は7℃下がります。暑い中、歩く人にとって7℃の温度変化は大きいものでしょう。日本気象協会 tenki.jp日傘は女っぽい?これまで「日傘は女性が日焼け対策のためにさしていたもの」と考えていた人も多いかもしれません。しかし、日本の夏が厳しくなるにつれ、日傘の実用性はしだいに変化。男性がさしていてもおかしくはないのです。ポスターでは『問題は、紫外線ではなく偏見』と強く訴えました。日本気象協会 tenki.jpソーシャルディスタンス回避のためにも…傘をさすことによって、自然と相手と距離ができます。密集することがないため、感染対策にもなるのです。日本気象協会 tenki.jpポスター制作について質問してみた今回、このポスターを制作した日本気象協会に、経緯と特徴的なデザインについて質問してみました。―ポスター制作にいたった経緯は?外部のプランナーさんやデザイナーさんと共に制作を進めました。「熱中症など、気象と関連が深い社会的な課題に対し、クリエイティブな力をかけ合わせて何かアクションできないか」ということで、外部のプランナーさんにお声掛けし、共感いただいたところから企画がスタートしました。ポスターの制作は2019年の夏に続いて、今年が2回目となります。―なぜ2色だけのポスターになった?ヴィジュアルインパクトを出しやすいこと、そして色彩の持つ効果を発揮しやすいことから色を絞りました。『日傘=陽射し』の話であるため、光を感じさせるべきと考えました。そこで、2色の掛け合わせによる表現をしています。色は、真夏の暑さを感じる赤と、涼しげなシアンを使うことにしました。ポスターは多くの人の目が留まるようなデザインとなり、関心を集めたようです。早速ネット上では「傘と同じように誰が使っても当たり前になればいい」「男性ですが、使ったら『こんなに涼しいのか!』と驚きました」「健康のためにもみんな使おう!」などの声が寄せられていました。日傘は、暑さ対策だけでなく、感染対策にもなる一石二鳥のアイテム。さらに、急な雨でも晴雨兼用ならば濡れる心配もありません。年代・性別問わず日傘の使用が広まるといいですね。[文・構成/grape編集部]
2020年09月03日現代美術のアートフェア「artTNZ produced by AFT with APCA」が、東京・天王洲の「TERRADA ART COMPLEX Ⅱ」3F、4Fにて、2020年9月18日(金)から9月21日(月・祝)まで開催される。「artTNZ」は日本最大級の国際的なアートフェア「アートフェア東京」を運営するアート東京と、「ART OSAKA」や「ART in PARK HOTEL TOKYO」等のホテル型アートフェアを運営する日本現代美術振興協会がともに開催する現代美術のアートフェア。会期中は、総勢42軒もの現代アートギャラリーが集結。国内外で活躍する日本を代表するギャラリーから若手実力派ギャラリーまでが勢揃いする。アッシュ・ペー・フランス(H.P.FRANCE)が運営するhpgrp GALLERY TOKYOやタカ・イシイギャラリー、小山登美夫ギャラリーをはじめとする東京のギャラリーに加え、愛知や京都、大阪からも出展。多彩なアートを一度に目の当たりにできる機会となる。なお、天王洲に位置する会場の「TERRADA ART COMPLEXⅡ」は倉庫を改装した展示場で、2021年春までに計10ギャラリーの入居を予定。天王洲を訪れるアートファンの憩いの場となるカフェやガーデンも併設される、注目のアート複合施設だ。【詳細】artTNZ produced by AFT with APCA会期:2020年9月18日(金)~21日(月・祝)時間:9月18日(金)12:00~20:00 / 9月19日(土)12:00~18:00 / 9月20日(日)12:00~18:00 / 9月21日(月・祝) 12:00~16:00※9月17日(木)は招待日。会場:TERRADA ART COMPLEX Ⅱ 3F、4F住所:東京都品川区東品川1-32-8出展ギャラリー:42ギャラリー予定(Aセクション28軒、Tセクション14軒)入場料:無料、但し完全登録予約制■出展・Aセクション出展ギャラリー(TERRADA ART COMPLEX II 3F)〈東京〉TOMOHIKO YOSHINO GALLERY、MARUEIDO JAPAN、画廊香月、橘画廊、 gallery21yo-j、MEM、KOKI ARTS、GALLERY 麟、レントゲン藝術研究所準備室、SH ART PROJECT、 GALLERY KOGURE、Gallery 38、LOKO GALLERY、hpgrp GALLERY TOKYO〈愛知〉AIN SOPH DISPATCH、LAD GALLERY、STANDING PINE〈京都〉FINCH ARTS、MORI YU GALLERY、COHJU contemporary art〈大阪〉the three konohana、DMOARTS、サイギャラリー、Yoshiaki Inoue Gallery、TEZUKAYAMA GALLERY、ギャラリーノマル、アートコートギャラリー、YOD Gallery・Tセクション出展ギャラリー(TERRADA ART COMPLEX II 4F)〈東京〉Contemporary HEIS art、KOSAKU KANECHIKA、小山登美夫ギャラリー、MAHO KUBOTA GALLERY、TARO NASU、たけだ美術、GALLERY TARGET、Sho + 1、GALLERY SIDE 2、ユミコチバアソシエイツ、アートフロントギャラリー、タカ・イシイギャラリー、104GALERIE〈京都〉imura art gallery
2020年08月07日世界が認める現代アートのトップランナー6名の活動の軌跡を紹介する『STARS展:現代美術のスターたち—日本から世界へ』が、森美術館にて7月31日(金)に開幕。2021年1月3日(日)まで開催されている。同展で紹介されるのは、草間彌生、李禹煥(リ・ウファン)、宮島達男、村上隆、奈良美智、杉本博司の6名。会場ではアーティストごとに展示空間を区切り、彼らが国際的に認められるようになった初期作品から最近作または新作などを展示。その活動の軌跡を振り返ることができる。最初に登場する村上隆は、1990年代にマンガやアニメを起点とするキャラクター絵画やフィギュア彫刻を発表し、日本のオタク文化的な美学を西洋美術界で確立。初期作品である《Ko2ちゃん(プロジェクトKo2)》(1997年)から、東日本大震災への呼応として制作された巨大な鬼の彫刻作品と最新ビデオ作品、同展のために制作された約20メートルの巨大絵画2点などが紹介される。森美術館()
2020年07月31日