現代アート美術館「カム カナザワ(KAMU kanazawa)」が、⾦沢にオープン。2020年7月23日(木)からは、現代美術家レアンドロ・エルリッヒの最新作《INFINITE STAIRCASE》を展示する。金沢を拠点に同時代の美術を発信カム カナザワは、インスタレーションやテクノロジーを中心とするアートコレクションをベースにした、私設の現代アート美術館。金沢を拠点に、同時代的に生まれるアートを発信していくことを目指す。初年度展示ではインスタレーションや立体作品を紹介カム カナザワの初年度展示では、「The power of things」と銘打ち、同館のコレクションの主軸である⽴体とインスタレーションの作品を展示。 現実と錯覚の世界を巧みに接続するレアンドロ・エルリッヒ、ロエベ(LOEWE)とのコラボレーションも果たしている陶芸家の桑⽥卓郎、動物の立体作品を手がけるイギリスのアーティスト、ステファニー・クエールら3人を取り上げる。館内では、クエール《Watching Fox》や桑⽥卓郎《青化粧金彩梅華皮志野垸》など、カム カナザワのコレクションを中心に、新作を含め日本未公開作品を多数展示する。レアンドロ・エルリッヒ最新作が常設展示になかでも注目は、レアンドロ・エルリッヒの最新作《INFINITE STAIRCASE》。螺旋階段を横倒しにしたような造形であり、幅約3m・奥行き約7m・高さ約3mという巨大な作品の中に入ることができる体験型のインスタレーションとなっている。重力の法則を無視して、螺旋階段の吹き抜けを上から覗き込んでいるような感覚を呼び起こす、エルリッヒらしい表現を存分に楽しめそうだ。なお、この《INFINITE STAIRCASE》は、カム カナザワの常設展示となる。詳細カム カナザワ(KAMU kanazawa)オープン日:2020年6⽉21⽇(日)住所:⽯川県⾦沢市広坂1-1-52開館時間:11:00~18:00(金・土曜日は20:00まで)閉館日:月曜日入館料:800円 / ⼩学⽣以下無料■レアンドロ・エルリッヒ《INFINITE STAIRCASE》公開開始日:2020年7月23日(木)
2020年07月24日京都市京セラ美術館開館記念展「京都の美術 250年の夢 第1部~第3部 総集編 ─江戸から現代へ─」が、当初予定から会期・内容を変更し、2020年10月10日(土)から12月6日(日)まで開催される。江戸から現代にいたる“京都の美術”を総覧日本文化の伝統と創造の中心地である京都。「京都の美術 250年の夢 第1部~第3部 総集編 ─江戸から現代へ─」は、江戸から明治、昭和、そして現代にまでいたる、約250年間の京都の美術を彩った名品を、日本全国から集めて総覧する展覧会だ。京都の美術というと、江戸時代の伊藤若冲をはじめとして日本画が注目されることが多いが、実際には工芸にも優れた作品が数多く存在する。本展では日本画と工芸を中心軸に、明治に登場した洋画や彫刻が日本画・工芸との連関のなかでいかに展開したのか、そして戦後以降の美術がこれらの伝統のもとでいかに新たな創造を行なったのかを、分野を超えて紹介する。京都における江戸美術会場ではまず、近代以降の京都画壇の源流である、京都における江戸美術の精華を紹介。曾我蕭白の《群仙図屏風》(後期 11月10日(火)〜11月15日(日)展示)や伊藤若冲といった奇想の日本画などに始まり、幕末から明治にかけての激動期に起こった美術・工芸の発展を回顧する。近代京都・日本画や書の名作一方、明治後期には竹内栖鳳を中心に京都画壇が形成。大正期には黄金期を迎えるなど、昭和初期までにかけて、新しい日本画を生みだす活発な活動が展開された。続く章では、日本画・工芸との関係を踏まえつつ、土田麦僊《大原女》などの日本画から書にいたる近代京都の名作を展示する。現在、伝統の継承と新たな表現のあいだで敗戦を迎えると、従来の日本画・工芸の伝統は再考を迫られ、1960年代以降には多彩な現在美術の活動が繰り広げられることとなる。本展の最後では、巧みなメイクや衣装により著名な人物に扮する森村泰昌のセルフポートレート作品などを展示。伝統の継承と新たな表現の葛藤から生まれた工芸や洋画など、未来に挑む京都の美術を目にすることができる。展覧会概要京都市京セラ美術館開館記念展「京都の美術 250年の夢 第1部~第3部 総集編 ─江戸から現代へ─」※入場には公式サイトや電話での事前予約(前日まで)が必要。来場前には公式サイトを確認のこと。会期:2020年10月10日(土)〜12月6日(日) ※展示替えあり[前期 2020年10月10日(土)〜11月8日(日) / 後期 11月10日(火)〜12月6日(日)]会場:京都市京セラ美術館 本館 北回廊1階・本館 北回廊2階住所:京都府京都市左京区岡崎円勝寺町124開館時間:10:00〜18:00休館日:月曜日(祝日の場合は開館)観覧料:一般 1,600円(1,400円)、大学・高校生 1,200円 (1,000円)、中学生以下 無料※( )内は20名以上の団体料金※障害者手帳等の提示者(介護者1名含む)は無料※京都市内に在住・通学の高校生は無料【問い合わせ先】TEL:075-771-4334
2020年07月04日新型コロナウイルスの感染拡大の影響により開催が中止・延期になった展覧会も多い中、美術ファンの救世主となっているのがアートマーケットプレイス『OIL by 美術手帖』内の展覧会図録・グッズ販売特設サイト「EXHIBITION CATALOGUE & GOODS COLLECTION」。ここでは5月22日現在、延期や中止になった展覧会の図録やグッズを販売。今後も規模を拡大してゆく予定。中止&延期になった展覧会の図録やグッズが手に入る。もともとアート専門ECサイトである『OIL by 美術手帖』。日本を代表する50を超える美術館やギャラリーが作品を出展し、品揃えが豊富。しかも運営は雑誌『美術手帖』なので、紙面と連動してアーティストを掘り下げ、理解を深めながら購入を検討できる点も魅力だ。『美術手帖』総編集長・岩渕貞哉さんに思いを聞いた。「自宅で念願の作品を発掘できたり、見逃した展覧会グッズを購入できたり。新しいアートとの出合いを提案していきたいですね」美術館が再開し特設サイトが役割を終えても、引き続き図録やグッズ、アート作品の他、限定品の制作にも力を入れる予定なので要チェック。「バルセロナ展」で注目された名作が、文房具のセットに。名画《幼少期のマリア》をあしらったクリアファイルは、両面に作品をあしらったもの。A6サイズのミニノートは、中が無地で自由に使える。「バルセロナ展」クリアファイル×ミニノートCのセット¥1,045(税込み)バイオテクノロジーを駆使し制作された楽曲は意外にポップ。微生物「シネココッカス」の塩基配列をイメージして作られたやくしまるえつこの楽曲「わたしは人類」CD。ドローイングや顕微鏡写真がプリントされたシャーレつき。「未来と芸術展」ポーチ入りCD¥3,500(税込み)キュートな阿彌陀佛と仏像のテープ。法隆寺の阿彌陀佛・仏像をユニークなイラストにしたマスキングテープ。幅約2.4cmと使いやすく、カットしてシールとして使っても。「法隆寺金堂壁画と百済観音」マスキングテープ(左・阿彌陀佛、右・仏像) 各¥449(税込み)インテリアとしても素敵!チェコ・デザイン展の図録ミュシャのポスターから、キュビスムの家具や食器、社会主義体制下の日用品に加え、児童向けアート、チェコ・アニメーションなど約250の作品を掲載。「チェコ・デザイン 100年の旅」展覧会公式図録¥2,200(税込み)サステナブルな世界をアートを通して訴える。“エコロジーへの気づきとサステナビリティの実践と提案”がテーマの芸術家オラファー・エリアソン。日本初公開の新作も多数収録。「オラファー・エリアソンときに川は橋となる」公式図録¥3,520(税込み)幻の展覧会の全貌がこの一冊に凝縮!新型コロナウイルスの感染拡大の影響により開催中止となった「芸術と力」展。古今東西の芸術が、昔から担ってきた社会的な役割にフォーカスする。「ボストン美術館展芸術×力」公式図録¥2,500(税込み)伝説の写真家の作品でコーヒーを。“カラー写真のパイオニア”と呼ばれたNYの写真家ソール・ライターの作品が印刷されたオリジナルマグカップ。箱入りでギフトにも。「ソール・ライター展」マグカップ(大)〈無題、撮影年不詳〉¥2,200(税込み)OIL by 美術手帖※掲載商品は売り切れの場合もあり。また価格に加え別途送料がかかります。※『anan』2020年6月17日号より。文・山田貴美子(by anan編集部)
2020年06月10日現代アートギャラリーのHARUKAITO by islandが企画を手がける「一枚の絵の力」展が、4月30日からアートECサイト「OIL by 美術手帖」と連動してスタート。作品売上の一部は、東方文化支援財団を通じてアーティストと、新型コロナウイルス感染拡大の影響で不自由な思いをされている方々へ寄付します。5月20日~31日は、PROJECT 501にて実際の展示も公開予定。(予約制)「一枚の絵の力」展は、東日本大震災があった2011年「Art Action 3331」にて生まれた企画。「かわらない一枚の絵の力」をテーマに、会場に設置された募金箱によって集められた募金を、アートNPOエイドにとどけました。その後2012年NADiffにて、2017年にはBLOCK HOUSEにて、さまざまに形を変えて企画・開催されています。今回の「一枚の絵の力」は「OIL by 美術手帖」にて、オンラインで展示を開催。売上の一部は、この状況下でも変わらず表現に真摯に取り組むアーティストと、新型コロナウイルスの影響で不自由な思いをされている方々へ寄付します。取り扱い作品は13万円をベース価格として販売、売上金は作家への還元分とシステム管理費+寄付金に充てられます。ベース価格にプラスして、購入者が自由に設定していただける寄付額の追加も可能となっています。(上限金額の設定なし)寄付は「東方文化支援財団」(*)を通して、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けた方々の支援に使用されます。また和佐野有紀氏の協力のもと、5月20日~30日の期間限定で「PROJECT 501」でも展示を実施予定、3D ARCHIVEや映像でも内容をお届けします。()(*)東方文化支援財団:寺田倉庫・前社長の中野善壽氏が「モンブラン国際文化賞」(2018年)受賞をきっかけに設立した財団。東京、アジアの地域や国境を越え、ボーダレスにネットワークをつくり、文化的な支援をしていくことで、争いのない東方文化圏の確立をめざして、活動を続けている。アートのためのICタグ付きブロックチェーン証明書発行サービス「Startbahn Cert.」をサポートしており、今回の展示においても提供を予定している。平田尚也大小島真木BIEN■HARUKAITO by islandディレクター・伊藤悠より思うことは、大恐慌時代も、戦時中も、絵を描いてきた先人はいたということです。いまも黙々と、アトリエで制作しているアーティストのみなさまは、絵と真摯に向きあっていらっしゃると思います。私がこれまでやってきたことは、そうしたアーティストの作品と人を出会わせるということなので、いまもやはりそれが私のできることだと思いました。WEB上でご覧になって気に入っていただいた作品は、しばらくしたらお手元に届きます。絵とともに生きると、あの人のことこの人のことを思い、励まされます。あなたのお家に届くのを楽しみにしています。■参加アーティスト一覧∈Y∋足立喜一朗ARIKAEveryday Holiday Squad大小島真木華雪加茂昂Keeenue玉山拓郎DIEGO永田康祐濱口桜子BIRDMANBIEN平田尚也布施琳太郎■会場名OIL by 美術手帖 (ONLINE) / PROJECT 501■展覧会タイトル一枚の絵の力 Power of a painting■会期2020. 04.30 - 05.31 (ONLINE) / 05.20 – 05.31 (PROJECT 501)■休館・休廊日ONLINEはなし / PROJECT 501はアポイント制■開館時間アポイント制(03-6874-3273まで)■住所〒150-0001 東京都渋谷区神宮前2-33-12 ビラビアンカ501■URL | ■企画HARUKAITO by island■協力東方文化支援財団企業プレスリリース詳細へ本記事に掲載しているプレスリリースは、株式会社PR TIMESから提供を受けた企業等のプレスリリースを原文のまま掲載しています。FASHION HEADLINEが、掲載している製品やサービスを推奨したり、プレスリリースの内容を保証したりするものではございません。掲載内容に関するお問い合わせは、株式会社PR TIMES()まで直接ご連絡ください。
2020年05月01日現代アートにおける“若手の登竜門”と言われる美術展『VOCA展2020 現代美術の展望-新しい平面の作家たち-』(The Vision of Contemporary Art)が、東京・上野の森美術館にて3月30日(月)まで開催中だ。【チケット情報はこちら】『VOCA(ヴォーカ)展』は、現代アートにおける「平面」の領域で、国際的にも通用するような将来性のある若い作家の支援を目的に、1994年より毎年、開催されている美術展。全国の美術館学芸員、研究者、ジャーナリストなどから選出した推薦委員が、それぞれ40歳以下の作家1名(組)を推薦し、推薦された作家全員に出品を依頼している。過去には福田美蘭(1994年VOCA賞)、やなぎみわ(1999年VOCA賞)、蜷川実花(2006年大原美術館賞)、清川あさみ(2010年佳作賞)らも出品している。今年出品したのは、新進気鋭の作家33人(組)。その中から、グランプリとなるVOCA賞には「Nerhol(ネルホル/田中義久・飯田竜太)」の『Remove』、VOCA奨励賞には菅実花の『A Happy Birthday』『#selfiewithme』と李晶玉の『Olympia 2020』、VOCA佳作賞には黒宮菜菜の『Image - 終わりし道の標べに』と宮本華子の『白が消えていく。 - Mein Tagebuch -』、大原美術館賞には浅野友理子の『くちあけ』が選出されている。選出委員長の小勝禮子(美術史・美術批評)は「今回のVOCA 展は、手法は多様でありながら、それぞれ質の高い作品が揃った。その中で受賞作品には写真の技法を使ったものが多く入ったが、単に写真というだけではなく、それに手を加えて加工した、独自の技法を駆使したものであった。デジタルばかりでなく、アナログ的な手法も使い、いかに加工するか、そこに各作家のオリジナリティと創意が込められ、また作品の主張も凝縮されていた。VOCA 賞のNerhol《Remove》、奨励賞の菅実花《A Happy Birthday》《#selfiewithme》、李晶玉《Olympia2020》などである」とコメントを寄せた。展示されている作品は、「平面」と言えど絵画や写真、布や網戸を使ったものまで実に多種多様。作品サイズも巨大なものからiPadまで幅広い。若い世代による「今日の美術」を体験するということに加え、ひとつの展示でさまざまなジャンルの美術を一挙に堪能できる面白さもあるだろう。それぞれの作品には作家を選出した推薦委員が“鑑賞の手引き”を書いており、それらも一つひとつが興味深い。ぜひさまざまな衝撃を受けに、足を運んでほしい。「VOCA展2020」は3月30日(月)まで。入場料は一般600円、大学生500円、高校生以下無料。開館時間は10時から18時(※入場は閉館30分前まで)。取材・文:中川實穂
2020年03月17日映画評論ユニット「お杉とB子」が今回おすすめするのは『ラスト・ディール 美術商と名前を失くした肖像』です。家族の絆もかかった人生最後の大勝負!お杉:すごい掘り出し物よ!一枚の絵画をめぐるサスペンスでありつつ、仕事にかまけて生きてきた美術商オラヴィと家族の再生の物語なの。B子:年老いて店じまいを考えつつも、最後の大勝負を狙っている彼は、遺品オークションで、ある肖像画に目を留めるの。お杉:ロシア人画家イリヤ・レーピンの作品とにらむけれど、サインがない。確信がないまま、大枚はたくオークションに臨めるのか?B子:大勝負に打って出るべきか迷う彼のもとに、孫のオットーが職業体験でやってくる。美術に興味はないし、オラヴィと不仲な母の影響で祖父をちょっと馬鹿にしてるわけ。お杉:でも、そんな二人が謎の肖像画の真贋を探る調査を通して、絆を育んでいくんだよね。B子:祖父から孫への美術教育に感動しちゃった。私もああいうおじいさんが欲しかったな。お杉:オットーも意外に商才に恵まれてるから、オラヴィとしてもかわいいはずよ。祖父と孫という以上に、アートを愛する者同士みたいになっていくところがいいよね。B子:でも、ビジネスはお金があってこそ動かせる。オラヴィの前には次々と難題が立ちはだかる。お杉:絵に描いたような悪役のオークションハウスの若社長とかね。「負けるな、オラヴィ」って力入っちゃう。美しいアートとビジネスの駆け引きは相容れない気がするけど、これが現実なのかもね。B子:商品としての芸術品の扱いって難しいよね。オラヴィはあることで、娘を怒らせ、孫を失望させてしまうでしょう。そこからの関係修復がまた物語のスパイスになってる。お杉:アートも家族も難しい。でも、だからこそ価値があるって思わせる。なぜ、肖像画にサインがないのか。その理由とともに最後は感動よ。『ラスト・ディール 美術商と名前を失くした肖像』監督/クラウス・ハロ出演/ヘイッキ・ノウシアイネン、ピルヨ・ロンカ、アモス・ブロテルスほか2月28日よりヒューマントラストシネマ有楽町ほか公開。©Mamocita 2018お杉とB子『シェイクスピアの庭』(3月6日公開)が楽しみ。ケネス・ブラナーがあの天才の知られざる晩年を描くなら、間違いないね。(お杉)悪評高き『キャッツ』主演のフランチェスカ・ヘイワードが本業で主演の『ロミオとジュリエット』(3月6日公開)に期待。(B子)※『anan』2020年3月4日号より。(by anan編集部)
2020年03月03日美術は鑑賞から体験へ。“Dive in Art”をコンセプトとした没入型の美術館「Immersive Museum」が4月、日本初開催される。【チケット情報はこちら】「Immersive Museum」は最新デジタル技術で名画の世界そのものを空間の中に再現。鑑賞者は空間に足を踏み入れ流れる音楽に身を任せれば、まさに絵画の中に「Immersive=没入」する快感を得られる。ミラノ、フィレンツェ、パリといった芸術都市でも高い支持を受け、世界的なトレンドと言えるまったく新しい美術鑑賞イベントとして、期待を集める。日本開催第1弾に選ばれたテーマは“印象派”IMPRESSIONISM。クロード・モネ、ドガ、ルノワールといった人気の画家8名、約70の作品をデジタルアート化。19世紀のフランスにおいて絵画の世界に大きな革新をもたらした作品群を8つのシーンにわけて構成する。プラグラムは19世紀西洋絵画研究で知られる早稲田大学文学学術院 坂上桂子教授が監修。水面が揺れるモネ「睡蓮」の中にゆっくりと沈んでいくような感覚、また、19世紀当時まさにモネ自身が見たであろうフランスのル・アーブル港と絵画の融合。さらには絵の具を分割しスケールを変えることで制作過程の絵の中に入り込んだような体験…。高さ5.5m、約1400㎡の巨大空間の再現される、まさに印象派の画家たちが見て感じたであろう世界を体感しに出かけたい。「Immersive Museum」は4月17日(金)~8月12日(水)まで東京・天王洲の寺田倉庫G1ビル5Fで開催。■Immersive Museum(イマーシブミュージアム)期間:4月17日(金)~8月12日(水)場所:寺田倉庫G1ビル(東京都品川区東品川2-6-4)入場券:大人 2,500円(税込) / 中学生・高校生 1,500円(税込) / 小学生 800円(税込)※小学生未満は入場料無料。会場にて当日券もお求め頂けます。主管/企画制作:電通、ドリル<展示予定作品>「印象・日の出」、「ラ・ジャポネーズ」、「積みわら」、「ロンドンの国会議事堂」、「ルーアン大聖堂」、「睡蓮」【その他展示】エドガー・ドガ、ピエール=オーギュスト・ルノワール、カミーユ・ピサロ、ベルト・モリゾ、アルフレッド・シスレー、ギュスターヴ・カイユボット、メアリー・カサット
2020年02月14日現代美術家の森村泰昌による個展『森村泰昌:エゴオブスクラ東京2020—さまよえるニッポンの私』が、原美術館にて4月12日(日)まで開催されている。名画や映画の登場人物あるいは歴史上の人物に自らが扮するセルフポートレイト作品で知られる森村泰昌。巧みなメイクや衣装で、時代や人種、性別を超えてさまざまな人物に自らが成り代わり、制作を通して原作やその背景に独自の解釈を加えることで、観る人の固定観念に揺さぶりをかける。1985年にゴッホの肖像画に扮したセルフポートレート写真を発表。以降、マネ、レンブラント、ダ・ヴィンチといった画家作品の登場人物になりきる「西洋美術史」シリーズ、ディートリッヒやマリリン・モンローなどに扮した「女優」シリーズ、ヒトラーやチェ・ゲバラ、三島由紀夫などに扮した20世紀の「男達」シリーズなど、一貫して自画像的作品で「私とは何か」をテーマに作品を作り続けてきた。同展では、そんな森村作品から、エドゥアール・マネ《オランピア》から生まれた初期代表作《肖像(双子)》と新作《モデルヌ・オランピア2018》をはじめ、マッカーサーと昭和天皇、三島由紀夫やマリリン・モンローのポートレート作品などが展示される。原美術館()
2020年01月30日大塚呉服店(Otsuka Gofukuten)と現代美術家・加賀美健がコラボレーションした着物が登場。2020年1月13日(月祝)からラフォーレ原宿での期間限定ショップ「着物 イン ラフォーレ」で先行発売され、2020年2月に大塚呉服店 京都・神戸にて発売される。加賀美健とのコラボレーション着物は、大塚呉服店の7周年を記念したモデル。「きものが着たくなる呉服店」をコンセプトに、日常のファッションとして楽しめる着物を提案する大塚呉服店と、カラー(kolor)やパメオポーズ(PAMEOPOSE)といったブランドともコラボレーションした実績を持つ加賀美健による、個性際立つデザインに注目だ。着物は、全4柄を用意。ポリエステルやデニムなどで仕立てられたカラフルな着物に、“あっけらかん”“胸さわぎ”といった文字や、恐竜のイラストなどをプリントし、ポップに仕上げた。既に完成している着物の上に加賀美健による独特なタッチのプリントをあしらうことで、型にはまらない着物の斬新な魅力を表現している。【詳細】大塚呉服店×加賀美健 コラボレーション着物・先行発売開催期間:2020年1月13日(月祝)~1月22日(水)場所:ラフォーレ原宿「着物 イン ラフォーレ」住所:東京都渋谷区神宮前1-11-6営業時間:11:00~21:00 ※最終日は18:00まで・直営店発売発売日:2020年2月取扱場所:大塚呉服店 京都(京都府京都市東山区星野町88-1)、大塚呉服店 神戸(兵庫県神戸市中央区三宮町1-8-1-147)■着物種類:全4柄(あっけらかん、胸さわぎ、マル秘、恐竜)価格:49,500円~77,000円(税込)材質:ポリエステル、デニムなど
2020年01月12日現代美術界で20年以上、さらに演劇界でも10年近くも意欲的に活躍しているやなぎみわ。初期作品から最新作まで俯瞰する展覧会『やなぎみわ展 神話機械』が、静岡県立美術館で12月10日(火)~2020年2月24日(月・振休)まで開催される。約10年ぶりの個展では、やなぎの初期である1990年代からの写真やインスタレーション、近年手掛けている演劇プロジェクトなど、49点の作品が並ぶ。これまでのやなぎみわ作品をあますところなく見ることができる、またとない貴重な展覧会である。やなぎみわは1990年代、写真作品《エレベーター・ガール》シリーズで注目を浴びた。また、公募した女性に「50年後の理想の自分」をイメージした老女像に扮してもらうポートレート作品《マイ・グランドマザーズ》シリーズ、世界各地に伝わる老女と少女の物語を元にした《フェアリー・テール》シリーズなど、やなぎは独特の世界観をもった作品を発表してきた。2010年以降のやなぎは、本格的な演劇プロジェクトをスタートさせる。2016年には、台湾で製造したステージ・トレーラーを母体にした野外劇を日本各地で巡回したり、この展覧会では、日本各地の大学と連携協力して制作した4種のマシンによる演劇「モバイル・シアター・プロジェクト」を行うなど、活躍の幅が広がっている。この展覧会は、20年以上にわたるやなぎみわの多様な活動を紹介するだけに留まらない。古今東西の神話や物語といったモチーフやテーマを通して、やなぎのスペクタクル性とドキュメンタリー性が行き来する世界観、その創造や創作の源を知ることができるだろう。【関連リンク】 静岡県立美術館( )《My Grandmothers: YUKA》2000年 作家蔵《次の階を探してⅠ》(部分)1996年 高松市美術館蔵《グレーテル》2004年 作家蔵《神話機械・タレイア》2019年 作家蔵 撮影:表恒匡《神話機械・ムネーメ―(投擲マシン)》2019年 被災地からの発信・心の復興支援事業実行委員会蔵 撮影:表恒匡
2019年12月10日現代美術家・ピュ~ぴるによる個展「ゴッデス(GODDESS)」が、2019年11月22日(金)から2020年2月13日(木)までディーゼル(DIESEL)が展開するディーゼル アート ギャラリー(DIESEL ART GALLERY)にて開催される。ピュ~ぴるの創作活動は、「生と死」や「男と女」「加害と被害」など、対立する概念を自らの身体と重ね合わせて昇華。作品は、ジェンダーやセクシュアリティの垣根の先にある高次の世界へ誘うものだともいえる。表現方法は多岐にわたり、ポートレイト作品や立体作品を中心に、コスチューム・デザインやキャラクター・デザイン、執筆などを手掛けている。本展は、ピュ~ぴるにとって12年ぶりとなる新作展だ。会場には、2010年より制作を開始した大作ポートレイトシリーズ「女神」の全貌を披露すべく、初公開の新作7点を加えた写真作品を展示。また、大型彫刻作品や未公開の関連作品なども並ぶ。さらに、会場では、展示作品をはじめポストカードなどのアーティスト関連グッズの販売を実施。12月21日(土)には、ピュ~ぴる本人が在廊し、サイン会も開催される予定だ。【詳細】ゴッデス会期:2019年11月22日(金)~2020年2月13日(木)会場:ディーゼル アート ギャラリー(ディーゼル 渋谷内)住所:東京都渋谷区渋谷1-23-16 cocoti DIESEL SHIBUYA B1FTEL:03-6427-5955開館時間:11:30~21:00休館日:不定休入場料:無料■サイン会日時:2019年12月21日(土)時間:16:00~18:00場所:ディーゼル アート ギャラリー
2019年11月21日「OIL by 美術手帖」のショップが、渋谷パルコ2Fに2019年11月22日(金)にオープンする。今回オープンする「OIL by 美術手帖」は、『美術手帖』が運営するアートのECサイトのリアルショップ。店内では、「ギャラリー」「カフェ」「シェルフ」といった3つのパートを展開する。「ギャラリー」では、オープニング企画として、12月11日(水)まで玉山拓郎個展「The Sun, Folded.」を開催。鮮やかな色彩の家具や照明、日用品といったオブジェや、映像を用いたインスタレーションを発表してきた玉山拓郎による、「宇宙」をイメージした新作が披露される。広く開かれた空間の中で、鮮やかなアートを楽しめる。GEN GEN ANがディレクションした「カフェ」スぺースでは、今の時代だからできる茶葉の楽しみ方を提案。茶室における掛け軸を楽しむような気持ちで、ティータイムとともにアートに浸ることができる。「緑茶」にフォーカスしたメニューでは、同じ緑色でも色合いやテクスチャーの異なるラインナップを用意。すっきりとした風味の「緑茶ソーダ」は、緑茶がソーダに溶け込んでいく様子が絵の具のように鮮やかなドリンクだ。30秒で抽出する「クイック水出し茶」や、15分間じっくり抽出し茶葉の開く様子などを楽しめる「本格水出し茶」なども揃える。「シェルフ」では、独自にセレクトしたアートプロダクトを展開。門倉太久斗が手がけたブローチやネックレス、吉積彩乃による渋谷の街をモチーフにした作品、グラスなどを販売する。ほかにも、さまざまなアーティストによる新たなアイディアやユニークな感覚にあふれた商品が店頭に並ぶ。【詳細】OIL by 美術手帖住所:東京都渋谷区宇田川町15-1 渋谷PARCO 2階定休日:不定休(パルコの休館日に準ずる)営業時間:10:00~21:00■カフェ提供メニュー・本格水出し茶 1,000円(税込)・緑茶 500円(税込)・緑茶ソーダ 650円(税込)・ゆずソーダ 650円(税込)・クイック水出し茶 500円(税込)・緑茶ラテ 650円(税込)・緑茶ハイ 800円(税込)・グラノーラぜんざい 650円(税込)
2019年11月18日「STARS展:現代美術のスターたち──日本から世界へ」が、六本木の森美術館にて、2020年7月31日(金)から2021年1月3日(日)まで、事前予約制で開催される。 なお、当初は2020年4月23日(木)から9月6日(日)までの会期を予定していたが、変更となった。草間彌生や村上隆、奈良美智など6名のスターが集結「STARS展:現代美術のスターたち──日本から世界へ」では、現代美術界において国際的に活躍するアーティスト6名を特集。登場するのは、反復性を特徴にポップな色彩でかぼちゃや草花を表現した作品を手がける草間彌生、生産を否定し、ものや素材そのものを提示する「もの派」の李禹煥(リ・ウファン)、数字が変化するデジタルカウンターのインスタレーションを発表する宮島達男。そして、美術史の文脈を汲みつつサブカルチャーを基盤とする作品制作に臨み、ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)などファッションブランドともコラボレーションしている村上隆、子供や動物など権力構造から逃れた存在を描く奈良美智、コンセプチュアルな写真作品をはじめ、建築、伝統美術、古典芸能など幅広く表現活動を行う杉本博司だ。まさに“現代美術のスター”である6名がそれぞれ辿ってきた軌跡を、初期作品と最新作を中心に紹介する。アートファンにも現代美術初心者にもおすすめ超大物アーティストの作品が一堂に会し、大型インスタレーションや迫力の映像など、体感型の作品展示も行われる「STARS展:現代美術のスターたち──日本から世界へ」は、アートファンはもちろんのこと、現代美術初心者にもおすすめ。国際的な評価を受ける、第一線で活動するアーティストの活動歴や作品を、一度に目の当たりにできる。日本の現代美術が海外に受容されるまでさらに、1950年代から今日まで、海外で開催された主要な日本現代美術展に関する資料も展示し、時代ごとの評価軸や系譜を辿る。展示写真や当時の批評などから、日本発信の現代美術が、海外にどのように受け入れられていったのか、見て取ることができる。詳細展覧会「STARS展:現代美術のスターたち──日本から世界へ」会期:2020年7月31日(金)〜2021年1月3日(日)〈事前予約制〉※当初は2020年4月23日(木)~9月6日(日)を予定していたが変更会場:森美術館住所:東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー 53階開館時間:10:00-22:00(火曜日のみ17:00まで、なお9月22日(火・祝)、11月3日(火・祝)は22:00まで)※入館は閉館30分前まで※会期中無休入館料:一般 2,000円、学生(高校・大学生) 1,300円、子供(4歳~中学生) 700円、シニア(65歳以上) 1,700円※料金はいずれも税込※本展チケットで展望台東京シティビューにも入館可(スカイデッキを除く)※スカイデッキへは別途料金が必要※来館に際しての注意事項は、美術館ウェブサイトにて確認※入館は事前予約制(詳細は美術館ウェブサイトへ)【問い合わせ先】TEL:03-5777-8600(ハローダイヤル)
2019年11月03日映画『ラスト・ディール 美術商と名前を失くした肖像』が、2020年2月28日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほかにて公開される。“運命の絵”に魅せられた老美術商主人公は、年老いた美術商オラヴィ。仕事一筋に生きてきた彼のもとに、ある日、音信不通だった娘から、問題児の孫息子・オットーを職業体験のため数⽇預ってほしいという依頼を受けることから物語は始まる。その矢先、オラヴィが出会ったのは、オークションハウスで飾られた1枚の肖像画。署名がないもののその価値を確信したオラヴィは、その絵画を手に入れようと資金集めに走る。そのなかで明らかになる、娘親子の過去──絵画に魅せられ生涯を捧げた男と、その家族が見出す“本当に価値のあるもの”が描きだされる。アラヴィが出会った“幻の名画”物語のキーとなる、オラヴィがオークションハウスで見つけた1枚の肖像画。全てがベールに包まれた作品だったが、孫息子・オットーの協力もあり、近代ロシア美術の巨匠イリヤ・レーピンの作品という証拠を掴む。イリヤ・レーピンといえば、19世紀に⽂学のトルストイやドストエフスキー、作曲家のチャイコフスキーなどと並び、近代ロシア美術を牽引した国宝級と称される画家のひとり。そんな“幻の名画”が何故ここにあるのかー?名画に込められた真実が明かされる時、すれ違う家族の秘めた想いが絆を紡ぎだす―。監督にクラウス・ハロ監督を務めるのは、クラウス・ハロ。⻑編のデビュー作でベルリン国際映画祭クリスタル・ベア賞を受賞、過去4作品がアカデミー賞外国語映画賞フィンランド代表に選出され、フィンランドを代表する監督と称される。アカデミー賞のショートリストに選出、ゴールデングローブ賞外国語映画賞にもノミネートされた前作『こころに剣士を』の脚本家と再びタッグを組み、国宝級絵画を多数有するフィンランド国立アテネウム美術館などの全面協力のもと、本作を作り上げた。詳細映画『ラスト・ディール 美術商と名前を失くした肖像』公開日:2020年2月28日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほかにて公開原題:ONE LAST DEAL監督:クラウス・ハロ脚本:アナ・ヘイナマー出演:ヘイッキ・ノウシアイネン、ピルヨ・ロンカ、アモス・ブロテルス、ステファン・サウク配給:アルバトロス・フィルム、クロックワークス2018年 / フィンランド / シネマスコープ / 95分 / DCP5.1ch / フィンランド語・スウェーデン語・英語
2019年10月27日東京都庭園美術館では『アジアのイメージ:日本美術の「東洋憧憬」』が、2020年1月13日(月・祝)まで開催されている。1910年〜60年頃、日本の知識人、美術愛好家、美術作家たちがアジアの古典美術に憧れた時期があった。朝鮮半島や中国では鉄道敷設、革命、発掘調査などによって、大量の古美術品が出土。日本に流入したそれらのアジア古美術を初めて目にした芸術家たちは、その「新しい」古美術の力強さや美しさに魅了されたという。同展は、こうした背景のもとに生み出された工芸品や絵画と、その発想の源となった古美術品など約100点を、3章構成で紹介する。第1章「アジアへの再帰」では、絵画に現れたアジアのイメージに注目。杉山寧による雲岡石窟の優しく微笑む石仏画や、安井曾太郎などによるチャイナドレスをまとった婦人画をはじめ、岸田劉生、前田青邨、バーナード・リーチによる静物画が並ぶ。第2章「古典復興」では、アジア古美術に影響を受けた工芸品を取り上げる。古代中国の青銅器である鳥型祭器からインスパイアされた香取秀眞の《鳩香炉》、李朝の白磁に描かれた即興性ある絵柄に心打たれた河井寛次郎、唐三彩において自然に流れ落ちる釉薬の美しさに魅了された石黒宗麿の陶芸など、古美術がもっている即興性や自然性をあえて意識的につくりだすことで完成させた作品が紹介される。こうしたアジアの憧憬は、1960年代ごろに表舞台からフェードアウトしたというが、今を生きるアーティストたちにアジアはどのように映るのだろうか。展覧会の最後を飾る第3章「幻想のアジア」では、3名の現代作家がアジアのイメージを表現。古代青銅器の地紋から着想を得て伝説上の霊獣を描いた岡村桂三郎の絵画作品、アジアを大きく意識した田中信行による漆芸のオブジェ、70年代の日米繊維交渉をテーマにした山縣良和によるデザインを発表する。作家たちによるアジアへの憧れと尊敬、そして新たな創造力を、多様な作品から感じとってほしい。【開催情報】『アジアのイメージ:日本美術の「東洋憧憬」』2020年1月13日(月・祝)まで東京都庭園美術館にて開催【関連リンク】 東京都庭園美術館()《染付魚藻文壺》 元時代14世紀東京国立博物館所蔵Image:TNM Image Archives《白釉鉄絵束蓮文瓶》 金時代東京国立博物館所蔵Image:TNM Image Archives《鴟鴞尊》 商後期泉屋博古館所蔵※会期後半(12月12日)より展示香取秀眞《鳩香炉》 1949年千葉県立美術館所蔵飯塚琅玕齋《花籃》 1936年頃 斎藤正光氏所蔵 (c)T.MINAMOTO安井曾太郎《金蓉》 1934年 東京国立近代美術館所蔵
2019年10月25日現代美術家6名によるグループ展『話しているのは誰? 現代美術に潜む文学』が国立新美術館で11月11日(月)まで開催されている。同展に参加するのは、北島敬三、小林エリカ、ミヤギフトシ、田村友一郎、豊嶋康子、山城知佳子の6名のアーティストたち。1950年代から1980年代生まれまでと年齢は幅広く、表現方法も映像や写真を用いたインスタレーションをはじめとして多岐にわたる。そんな彼らの共通点は、作品のうちに「文学」の要素が色濃く反映されていることだ。2014年より日本各地を撮影した風景写真シリーズ「UNTITLED RECORDS」の制作を行う北島敬三。目に見えないもの、時間や歴史、家族や記憶をモチーフとして作品を手がける小林エリカ。映像や写真などを用いて、社会政治的事象、とりわけセクシュアリティとマイノリティの問題を取り上げた作品を手がけるミヤギフトシ。既存のイメージやオブジェクトを起点にしたインスタレーションやパフォーマンスを手がける田村友一郎。そろばん、サイコロ、安全ピン、油絵具などの既製品や美術に馴染みのある物質を素材に手を加え、これら事物の中に複数の見え方が表出する作品を制作する豊嶋康子。写真、映像、パフォーマンス、インスタレーションによって沖縄における米軍基地や戦争の問題を掘り下げてきた山城知佳子。さまざまな形式で表現活動を行う彼らの作品の中に「文学」がどのように潜んでいるのか?その多様な現れ方を感じ取ってみたい。【関連リンク】 国立新美術館(https:// www.nact.jp )北島敬三 《ツィルカール村 アルメニア共和国》(「USSR 1991」シリーズより)1991/2019 年 顔料印刷 66.0×93.0cm 作家蔵 ©KITAJIMA KEIZO小林エリカ 《ドル》 2017年 ウランガラス、鏡、紫外線ランプ 61.0×41.0×7.5 φ70cm 個人蔵 協力:妖精の森ガラス美術館 © Erika Kobayashi Courtesy of Yutaka Kikutake Galleryミヤギフトシ 《A Lamp》(「物語るには明るい部屋が必要で」より) 2019 年 デジタルCプリント 作家蔵 ©Futoshi Miyagi田村友一郎 《Sky Eyes》 2019 年 ミクストメディア 作家蔵 ©Yuichiro Tamura豊嶋康子 《ズレ》 2018 年 紙、割りピン、アクリル絵具、ボールペン φ11.5cm 作家蔵 撮影:木奥惠三山城知佳子 《チンビン・ウェスタン『家族の表象』》 2019 年 4KHD ヴィデオ、カラー、サウンド 作家蔵
2019年09月05日2019年11月3日(日)より、横須賀の離島・猿島で「Sense Island -感覚の島- 暗闇の美術島」が開催されます。歴史残る猿島でしか楽しめないアートを体感してみて。無人島・猿島猿島は東京湾唯一の無人島です。歴史を感じられる砲弾跡や弾薬庫があり、自然と人工的な痕跡が融和した感慨深い無人島です。猿島でしか見られないアートプロジェクト猿島全体を夜間開放して行われる「Sense Island -感覚の島- 暗闇の美術島」は、猿島の警官を活かしたアートイベントです。国内外のアーティストが展開するアートプロジェクトは島の近くに住む人々から着想を得ています。現代社会に生きる人々へ…現代社会を生きる鑑賞者が「恐らく忘れかけているであろう感覚や感情」を呼び起こしてくれるかのようなアートです。知らずのうちにどこかに置いてきてしまった、感性ともう一度向き合い、自分を見つめなおす機会を創出します。猿島へ行ってみては人口跡地と自然の融和が感じられるアートで自分と向き合い、心躍る無人島を楽しんでみては。「Sense Island -感覚の島- 暗闇の美術島」は11月3日(日)~12月1日(日)の開催です。イベント情報イベント名:Sense Island催行期間:2019年11月03日 〜 2019年12月01日住所:神奈川県横須賀市猿島1番
2019年08月28日展覧会「話しているのは誰? 現代美術に潜む文学」が、2019年8月28日(水)から11月11日(月)まで国立新美術館にて開催される。「話しているのは誰? 現代美術に潜む文学」は、文学をテーマにしたグループ展。映像や写真を用いたインスタレーションなど、文学の要素を色濃く反映している日本の現代美術家たちの手掛ける作品を展示する。出品作家は、目に見えない物や時間、記憶をモチーフとして作品を手掛ける小林エリカや、既存のイメージやオブジェクトを起点にインスタレーションやパフォーマンスを発表する田村友一郎ら6名。それぞれの作品から、日本の現代美術における文学のさまざまな表れ方を感じることができる。さらに会期中、国立新美術館館内にて作家たちによるアーティストトークやギャラリートークも開催されるので、気になる人はぜひチェックしてみてほしい。【詳細】「話しているのは誰? 現代美術に潜む文学」会期:2019年8月28日(水)~11月11日(月)会場:国立新美術館 企画展示室1E住所:東京都港区六本木7-22-2開館時間:10:00~18:00(毎週金・土曜日について、8・9月は21:00まで、10・11月は20:00まで)休館日:毎週火曜日 ※10月22日(火・祝)は開館、10月23日(水)は休館。※入場は閉館時間の30分前まで観覧料:(当日)一般1,000円、大学生500円/(前売・団体)一般800円、大学生300円※2019年11月3日(日・祝)は文化の日につき入場無料。※高校生、18歳未満の人(学生証または年齢のわかるものが必要)、障害者手帳を持参の人(付添1名を含む)は入場無料。■アーティストトーク場所:国立新美術館 3階講堂定員:260名 ※先着順、申込不要日時、アーティスト:・9月14日(土) 18:00~20:00(17:30開場) ミヤギフトシ・9月22日(日) 14:00~16:00(13:30開場) 北島敬三・10月20日(日) 14:00~16:00(13:30開場) 豊嶋康子・10月22日(火・祝) 時間未定 田村友一郎・10月26日(土) 17:00~19:00(16:30開場) 小林エリカ■ギャラリートーク場所:国立新美術館 企画展示室1E ※申込不要出演者、日時:・9月15日(日)14:00~15:00 豊嶋康子・9月21日(土)14:00~15:00 小林エリカ・10月5日(土)16:00~17:00 小原真史、北島敬三※アーティストトーク・ギャラリートークの聴講は無料。本展の観覧券(半券可)の提示が必要。【問い合わせ先】TEL:03-5777-8600(ハローダイヤル)
2019年08月26日箱根のポーラ美術館では、初となる現代アートの企画展覧会「シンコペーション:世紀の巨匠たちと現代アート」展を、8月10日から12月1日まで開催。展覧会にあわせて制作された新作や、本展でしか鑑賞できないインスタレーション作品を公開する。オリヴァー・ビア《悪魔たち》(部分)2017年 16個の器、音響機器フォーリンデン美術館蔵(ワッセナー、オランダ)Image courtesy of the artist and Galerie Thaddaeus Ropac © Oliver Beer Photo: Stephen White「シンコペーション:世紀の巨匠たちと現代アート」は、ポーラ美術館の企画展としては初めての現代美術の作家たちを本格的に紹介する展覧会。展覧会タイトルである「シンコペーション」(切分法)とは、音楽において、軸となる拍の位置を意図的にずらし、リズムを変化させることで楽曲に表情や緊張感をあたえる手法だ。今回の展覧会にあわせ、立地環境を活かしたインスタレーションや、ピカソ、セザンヌなど同館のコレクションにインスピレーションを受けて制作された新作が展示される。空間全体に広がるインスタレーション、音、映像作品、野外展示など、現代の作家たちによる多様な表現は、過去の巨匠たちの作品に今日的な光を当て、感覚を揺さぶるさまざまなリズムをもたらす。セレスト・ブルシエ=ムジュノ 《クリナメン v.7》 2019 年 Installation view: Pola Museum of Art© Céleste Boursier-Mougenot 写真:木奥惠三セレスト・ブルシエ=ムジュノの《クリナメン v.7》は、展示室内の窓から箱根の緑を望む空間に作り出した円形のプールに、大小の白い陶磁器を浮かばせ、偶然の衝突を誘発する作品。印象派のクロード・モネが、画家を志したころから水に注目し、後半生には自宅に睡蓮の浮かぶ池を造成して水面を繰り返し描いたように、水の流れや動きには、古今東西を問わず、思想、文学や美術において、「時のうつろい」の感覚が託されてきた。ここでは、2人の作家がそれぞれの時代に造りあげた環境の中で、久しくとどまることのない水面のうつろいが捉えられている。アブデルカデル・バンシャンマ 《ボディ・オブ・ゴースト》 2019 年 Installation view: Pola Museum of Art写真:木奥惠三ダイナミックな大地のヴィジョンをモノクロームのドローイングで表現するアブデルカデル・バンシャンマ。一方、バンシャンマが敬愛するクールベは、地殻変動の跡があらわな岩山や、起伏のある土地を画題に求めて森を探索した。アブデルカデル・バンシャンマ × ギュスターヴ・クールベの作品では、自然界の持つ底知れぬ生命力に魅せられたアーティストたちが、その魔力を筆にのせて驚くべき風景を描き出す様を感じられる。また、描くことの原点、さらにはリアリティを追究する主題として、画家たちが挑んできた肖像。渡辺豊は、ピカソ、セザンヌ、フジタとそのモデルたちの「名前」をインターネット上に求め、真偽の混じるいくつものイメージを参照しつつ、「キュビスム」を想起させるポートレートを制作。渡辺の探究の成果として、リアルでユーモラスなポートレートの現在形が呈示されている。スーザン・フィリップス《ロング・ゴーン》2006年 2チャンネル・サウンド・インスタレーションInstallation view: Aspen Art Museum, 2008 Photo: Susan Philipsz同美術館の森の遊歩道には、楽器や環境音、自身の歌声などを用いて、空間と物語、音に関する作品を制作するスーザン・フィリップスのインスタレーションが設置される。音楽の印象派とも称される作曲家ラヴェルの歌曲を題材とすることで、同美術館のコレクションの核をなす印象派絵画との共鳴を生みだした。第一線で活躍する12組の現代作家たちと、モネやピカソら近代芸術の巨匠とのセッションにより生み出される、新たな共鳴と響きを堪能してみては。【展覧会情報】「シンコペーション:世紀の巨匠たちと現代アート」展会期:8月10日~12月1日会場:ポーラ美術館住所:神奈川県足柄下郡箱根町仙石原小塚山 1285時間:9:00~17:00(最終入館は16:30まで)※会期中無休
2019年08月21日カラー(kolor)が、現代美術作家・加賀美健とコラボレーションしたTシャツ「Ken Kagami × kolor Tシャツ」を、2019年8月17日(土)にカラー直営店で販売。伊勢丹新宿店メンズ館のみ、8月7日(水)より先行発売を実施する。1974年に東京に生まれた加賀美健は、国内外問わず多数の美術展に参加している現代美術作家。美術史や時事ネタなど、世の中で起こる様々な問題やカルチャーを、独自のユーモアを加えた視点で美術作品と発表しているのが特徴だ。カラーと実現したコラボレーションTシャツは、3つのチャプターで構成。それぞれのフロントには、「1 イメージと違う」「2 ちょっとだけカシミヤ入ってます」「3 このデザイン攻めてますね」など、“ファッション”にちなんだ遊び心溢れるメッセージをプリントしており、その他フォント・デザインは、カラーのルックブックで実際に使用されているものとなっている。カラーは、ホワイトとブラックの全2色。サイズは、3サイズを用意したユニセックス展開となる。【詳細】Ken Kagami × kolor Tシャツ発売日:2019年8月17日(土)販売店舗: カラー 南青山、カラー 表参道、ドーバー ストリート マーケット ギンザ先行発売日:8月7日(水)※伊勢丹新宿店メンズ館限定価格:13,000円+税サイズ:1.2.3 ※ユニセックス展開【問い合わせ先】カラーTEL:03-6427-6226
2019年08月03日無印良品を展開する株式会社良品計画が、4月に開設された武蔵野美術大学市ヶ谷キャンパスの1階にある共創スタジオに、産学共創店舗「MUJIcom 武蔵野美術大学市ヶ谷キャンパス」を7月18日よりオープンする。無印良品が大学キャンパスへ出店するのは今回が初となり、武蔵野美術大学市ヶ谷キャンパスが掲げる、“造形から育まれる「創造的思考力」を実社会の課題解決に応用した新しい価値づくり”という理念に共感し、今回の出店に至った。 「地域の役に立てる店舗」を目指し、厳選した日用品や食品などを販売する物販スペースの他、子供から大人までが創造力を育む場として設けられた「com Studio」や、武蔵野美術大学と自治体や企業、地域との連携で生まれたものを販売するスペースとして誕生する「Open Market」などが設けられている。学生が実際に作った物を売る、食べる、仕組みを運用するなど、授業を通してアイディアを具体化出来る場として、また、その試みを通じて、年齢や文化、地域の違いを超えるコミュニケーションを創出していけるようなコミュニティの場として運営していく。「com Studio」では、廃材や端材を販売。自由に加工できるようなスペースと道具を揃え、創作を通して発見する新しい価値を見出す場所となっている。様々なイベントも予定され、7月21日までは、シルクスクリーンのワークショップが実施される。武蔵野美術大学が運営するスペース「Open Market」では、地域との共創の場として「モノを売る」だけではなく「コミュニケーションをつくる」きっかけの場を目指していく。ここで使用する屋台のデザインを、武蔵野美術大学の学生から募集し、大賞に選ばれたデザインを採用する予定だ。学食として運営されるカフェスペースでは、美味しく安心安全なDELIが楽しめる日替わりセット(800円)や、素材の味を大切にし作られる日替わり弁当(600円)、サンドイッチ(180円・300円)などを提供。学生以外も利用が可能で、平日は7時30分から21時まで営業。食事メニュー以外に、アルコールなども提供され、一日を通して地域の人が一息つける空間を目指して運営していく。また、可変性あるスペースとして、講演やワークショップ、公開授業などの会場としても機能していく予定だ。7月18日から9月30日までは、オープニング企画として、展覧会「ここから始めよう、みんなの新たな学び舎」も開催。武蔵野美術大学や無印良品の関係者、近隣住民などから集めた、「100年後、学びを通してどういう社会を目指し、そのために何をなすべきなのか」に対する考えを展示している。その他、100円コーヒーや、無印良品の視点で集めた様々な本がラインアップする「MUJI BOOKS」、授乳スペースなどのサービスも提供される。
2019年07月17日展覧会「大竹伸朗 ビル景 1978-2019」が、茨城・水戸芸術館現代美術ギャラリーにて2019年7月13日(土)から10月6日(日)まで開催される。関東では13年ぶりの個展大竹伸朗は、絵画を中心に、印刷、音、写真や映像などの多彩な表現を展開。現代美術界だけでなく、フォントやデザインといった幅広いジャンルにも影響を与えてきたアーティストだ。横浜トリエンナーレや瀬戸内国際芸術祭をはじめ、韓国の光州ビエンナーレ、ドイツのドクメンタ(13)、イタリアのヴェネチア・ビエンナーレなど、国内外の国際展に参加している。「大竹伸朗 ビル景 1978-2019」は、関東では2006年に東京都現代美術館で開催された「全景 1955-2006」以来、13年ぶりの個展。活動初期から現在までの約40年間にわたり描き続けてきたシリーズ「ビル景」に着目する。香港やロンドンなど都市の記憶をミックスした「ビル景」「ビル景」は、大竹伸朗の中に蓄積された、香港、ロンドン、東京といった様々な都市の、湿度や熱、騒音、匂いなどの記憶をランダムに融合し、「ビル」という形を伴って描き出される仮想の風景。細やかなラインで描き出された静かな作品から、ダイナミックなタッチのヴィヴィッドな油彩画まで、様々な表現手法によって「ビル景」が生み出されている。「大竹伸朗 ビル景 1978-2019」では、多数の未発表作品から最新作まで800点以上にも上る作品の中から、大型の立体作品などの新作数点を含む500点余りを一堂に展示。「ビル景」シリーズの全貌に迫る展示内容となっている。特製Tシャツやポスターもミュージアムショップでは、大竹伸朗がデザインした展覧会ロゴや描き下ろしドローイング、フォトコラージュをプリントした特製Tシャツや、亜鉛凸版による展覧会ポスターのスペシャルエディション、2019年4月に刊行された画集『大竹伸朗 ビル景 1978-2019』などを販売する。【詳細】展覧会「大竹伸朗 ビル景 1978-2019」会期:2019年7月13日(土)~10月6日(日)開館時間:9:30~18:00(入場は17:30まで)会場:水戸芸術館現代美術ギャラリー住所:茨城県水戸市五軒町1-6-8休館日:月曜日 ※ただし7月15日、8月12日、9月16日、9月23日(月・祝/振)は開館、7月16日、8月13日、9月17日、9月24日(火)は休館入場料:一般 900円、前売・団体(20名以上) 700円※高校生以下・70歳以上・障害者手帳持参者と付き添い1名は無料※学生証、年齢のわかる身分証明書が必要。※1年間有効フリーパス「年間パス」2,000円※学生とシニアための特別割引デー「First Friday」学生証持参者と65歳~69歳の人は、毎月第1金曜日(8月2日、9月6日、10月4日)100円【問い合わせ先】水戸芸術館現代美術センターTEL:029-227-8111(代表)
2019年07月08日展覧会「シンコペーション:世紀の巨匠たちと現代アート」が、2019年8月10日(土)から12月1日(日)まで神奈川・ポーラ美術館にて開催される。開館初となる現代美術作家に焦点を当てた展覧会「シンコペーション:世紀の巨匠たちと現代アート」は、ポーラ美術館の開館以来初となる現代美術の作家たちに焦点を当てた展覧会だ。タイトルにある「シンコペーション」とは、音楽において意図的にリズムをずらすことで楽曲に表情や緊張感を与える手法のこと。現代作家たちの多様で刺激的な作品が、ポーラ美術館の所蔵するピカソやモネ、セザンヌなどの作品と共鳴することで、違った角度から近代の巨匠の魅力を見つけることができる。セレスト・ブルシエ=ムジュノ《クリナメン v.2》美術館の中には、「セレスト・ブルシエ=ムジュノ」による多数の白いボウルが漂う円形プールが。ボウルがぶつかることで偶発的に奏でられる音色と水の流れによって常に移り変わる光景は、モネが絵画で表現した水面のきらめきを彷彿とさせる。スーザン・フィリップス《ロング・ゴーン》作品は、美術館の中だけでなく外にも展開される。サウンド・アートを牽引するアーティスト「スーザン・フィリップス」は、箱根での滞在を経て制作した「音」の新作インスタレーションを用意。箱根の自然に囲まれた森の遊歩道を散歩しながら、幻想的な音色に耳を澄ませてみて。展覧会オリジナルコースメニューやグッズも会期中、ポーラ美術館に併設するレストラン「アレイ」では、企画展特別コースメニュー「シンコペーション」を用意。出展作品「クリナメン v.7」をイメージしたオードブルや、香辛料入りのはちみつで焼き上げた鴨をオレンジ風味のソースで食べるメインディッシュなど、味だけでなく見た目にもこだわったメニューが提供される。さらに、ミュージアムショップでは、企画展オリジナルグッズを展開。アンリ・マティスの作品をデザインした眼鏡ふきやリングノートのほか、展覧会のロゴ入りTシャツやトートバッグなど、お土産や来場記念にぴったりなアイテムがラインナップする。【詳細】シンコペーション:世紀の巨匠たちと現代アート会期:2019年8月10日(土)~12月1日(日) 会期中無休開館時間:9:00~17:00(最終入館は16:30)場所:ポーラ美術館住所:神奈川県足柄下郡箱根町仙石原1285出品点数:50点以上出展作家:オリヴァー・ビア、アブデルカデル・バンシャンマ、カンディダ・ヘーファー、石塚元太良、磯谷博史、アリシア・クワデ、セレスト・ブルシエ=ムジュノ、スーザン・フィリップス、プリンツ・ゴラム、ヴォルフガング・ティルマンス、渡辺豊、横溝静[ポーラ美術館コレクションより]ルノワール、モネ、ロダン、セザンヌ、マティス、ピカソ、ダリ 他入館料:・個人大人1,800円(税込)、シニア割引(65歳以上)1,600円(税込)、大学・高校生1,300円(税込)、中学・小学生)(土曜日無料)700円(税込)、障害者手帳持参者及び付添者(1名まで)1,000円(税込)・団体(15名以上)大人1,500円(税込)、シニア割引(65歳以上)1,500円(税込)、大学・高校生1,100円(税込)、中学・小学生)(土曜日無料)500円(税込)、障害者手帳持参者及び付添者(1名まで)1,000円(税込)※2019年8月10日(土)から中学生以下は無料。※シニア割引、障害者手帳持参割引は、他の割引との併用は不可。
2019年05月30日現代美術のホテル型アートフェア「ART OSAKA 2019」が、2019年7月6日(土)、7日(日)にホテルグランヴィア大阪の26階で開催される。日本最大規模のアートフェア、ホテル69部屋を使った展示現代美術に特化したアートフェアとして日本で最大規模の「ART OSAKA」。国内外から54ギャラリーが参加し、その内6ギャラリーが初出展となる。また、展示ブースはホテルのワンフロア分、69部屋にも及ぶ。ホテルの客室内では、注目の若手・中堅作家から国際的に活躍する著名作家に至るまで、絵画・彫刻・写真・映像・版画といった作品やインスタレーションを展示。手頃な価格の作品も取り揃えられているので、気に入った作品を、気軽にその場で購入することができる。初出展ギャラリー関西2軒・関東4軒が参加初出展となるのは、関西からGALLERY TOMO、+1 artの2軒、関東からCRISPY EGG Gallery、AF-LABO、MARUEIDO JAPAN、Hammockの4軒の合計6軒。東京の4軒の現代美術ギャラリーによるコレクティブHammockは、ギャラリストと同世代の作家である30~40代のアーティストの社会的認知の向上を目指して活動する新しい形のプライマリーギャラリーの集合体で、今回が実質的な初披露となる。各ギャラリーが1名ずつ作家を選出し、今井俊介、エヴァン・ネスビット、加納俊輔、鹿野震一郎といった4名を紹介する。台湾&韓国からも5つのギャラリーが参加台湾と韓国からも5つのギャラリーが参加する。夏の季節にふさわしい色彩豊かなアート群は必見だ。京都市立芸術大学の企画展京都市立芸術大学とのコラボレーションによる企画展「京芸 transmit program: ART OSAKA version」も開催。展示室(6101)では、黒川岳(彫刻)、寺岡波瑠(環境デザイン)、本山ゆかり(油画)、山本真実江(陶磁器)の4名の新進気鋭アーティストたちの作品を紹介する。【詳細】ART OSAKA 2019開催日時:2019年7月6日(土) 11:00~20:00、7月7日(日) 11:00~19:00※入場はフェア終了の1時間前まで会場:ホテルグランヴィア大阪 26階(ワンフロア貸切り)住所:大阪府大阪市北区梅田3-1-1(JR 大阪駅直結)出展ギャラリー:54ギャラリー出展ブース数:69ブース入場料:1,800円 / 1day pass※小学生以下は無料。保護者同伴必須。※チケットはフェア会場にて販売。【問い合わせ先】一般社団法人 日本現代美術振興協会 ART OSAKA事務局 TEL:06-7506-9347
2019年05月26日日本とポーランドの国交樹立100周年記念事業の現代美術展覧会「セレブレーション-日本ポーランド現代美術展2019 in Japan(CELEBRATION-Japanese-Polish Contemporary Art Exhibition)」が5月18日、京都で開幕した。岡本光博「トラロープ」@ロームシアター京都京都芸術センター、ロームシアター京都、ザ ターミナル キョウト、二条城・東南隅櫓の京都市内4会場で6月23日までの約1ヶ月にわたって行われる同展(二条城は5月18、19日2日間のみ開催)には、日本とポーランドの若手現代美術アーティスト21組が参加。パフォーマンスや映像、インスタレーションなどの作品は、すべての会場において無料で公開される。また、ポーランドのポズナン、シチュチンの各都市では、同展を再編した展覧会が行われる。同展はいずれも2000年に設立されたポーランドの国立文化機関であるアダム・ミツキェヴィチ・インスティテュート(Adam Mickiewicz Institute)と京都芸術センター(公益財団法人京都市芸術文化協会)の主催により、キュレーションは中欧の現代美術を専門とする加須屋明子・京都市立芸術大学教授と、草間彌生など日本の現代美術を研究するポーランド文化省のパヴェウ・パフチャレク氏(大阪大学博士後期課程)が担当した。@ザ ターミナル キョウト出展作家は先日、ナイキとアンダーカバーのコラボスニーカーのPVに起用され話題になった、コンタクト・ゴンゾ(contact Gonzo)が映像作品で参加。ワルシャワ美術アカデミーと東京藝大で学び写真、映像、音楽、絵画などさまざまな技術を使い、今回は植物を使ったミクストメディアを京町屋(ザ ターミナル キョウト)の床の間に展示しているアグニェシカ・ブシェシァニスカ(Agnieszka Brzezanska)、同町屋のエントランスと地下の防空壕や明倫小学校跡である京都芸術センターの環境を使い、樹脂のオブジェ作品を展示した東影智裕、東京とポーランド・クラクフの両都市に在住し、パンクをテーマとした作品を展開するピョトル・ブヤク(Pitr Bujak)、アーティスト集団「キュピキュピ」を主宰し海外での活動でも知られる石橋義正、本人がモデルとしても登場する映像やインスタレーションなどすべて自身で制作する笹岡由梨子、ロームシアター京都のエントランスに工事用ロープでトラの頭部を制作した岡本光博、造形作品に身体を介在させアクティベートさせたパフォーマンスを作品として提示する谷中祐輔など、日波の若手中堅アーティストのなかでも先鋭的でクリティカルな作風を特徴とする作品がキュレーションされている。笹岡由梨子、ジャイロ(Gryo)@京都芸術センターピョトル・ブヤク(Piotr Bujak)「THIS_IS NOT AMERICA」@京都芸術センター「日本とポーランドの両国と何らかの関係を持つ作家と、ポーランドアートの特徴とも言える内面に深く問いかける作品を特徴とする作家たち」(加須屋明子教授)、「ただ日本とポーランドに滞在して作品を制作するのではなく、それぞれが刺激を与えつつ、何らかの関係性が生まれ、お互い協力して継続していく活動が出来ること」(パヴェウ・パフチャレク)と、キュレーターの2人は今回の企画の意図を説明。主催者のアダム・ミツキェヴィチ・インスティテュートは、今回の展覧会を東京ではなく京都だけで開催した理由を「コマーシャル、経済活動が優先する東京ではなく、歴史を大切にして芸術系の大学も多い京都でじっくりと作品を展示する方法を我々は選択した。セレブレーションのタイトルが示すように過去を振り返るのではなく、未来を見つめ世界が近くなっている現在を提示した」と説明する。アンジェイ・ワイダやロマン・ポランスキーなどの映画監督を輩出したポーランド映画のDNAを感じさせる社会性の強い映像作品はカロリナ・ブレグワ(Karolina Bregula)、アリツィア・ロガルスカ(AlicjaRogalsaka)などの作品とともに、日本の小泉明郎の作品が各会場で終日鑑賞可能。京都ロームシアターでは川田知志とスタフ・シュムスキ(Stachu Szumski)が今回のために共作した作品が展示されている。5月17、18、19日のオープニングには京都芸術センターで西原尚とパヴェウ・ロマンチェク(PAWEL ROMANCZUK)の即興演奏、ライブハウス外SOTOで京都を拠点に活動する音楽集団・空間現代とポーランドのギタリスト、フベルト・コストキェヴィチ(Hubert Kostkiewicz)のライブなどが行われた。西原尚とパヴェウ・ロマンチェク(PAWEL ROMANCZUK)@京都芸術センターText by Tatsuya Noda【イベント情報】セレブレーション-日本ポーランド現代美術展2019 in Japan(CELEBRATION-Japanese-Polish Contemporary Art Exhibition)会期:5月19日〜6月23日会場・時間:●芸術センター(京都市中京区室町通蛸薬師下る山伏山町546-2)10:00〜18:00 ※5月29日、6月12日は休業(ギャラリー北・南は20:00まで、無休)●ロームシアター京都(京都市左京区岡崎最勝寺町13)10:00〜19:00 ※5月29日、6月3日、6月12日は休業●ザ ターミナル キョウト(京都府京都市下京区新町通仏光寺下ル岩戸山町424)10:00〜18:00 ※無休入場無料<出展作家>カロリナ・ブレグワアグニェシュカ・ブジェジャンスカピョトル・ブヤクcontact Gonzo東影智裕Hyslom今村遼佑石橋義正+安藤英由樹川田知志小泉明郎ダニエル・コニウシュロベルト・クシミロフスキマリア・ロボダ松田壯統岡本光博アリツィア・ロガルスカ笹岡由梨子ウーカシュ・スロヴィエツスタフ・シュムスキ谷中佑輔山本麻紀子<イベント>■パフォーマンス「巨人と眠りーポーランド編」ポーランド南部にあるタトラに残る伝説を追いかけた実体験を夢と現実の間で思い出しながら語る。即興演奏あり。全員布団に横たわる。日時:2019年6月23日 14:00〜15:00会場:京都芸術センター 和室「明倫」 ゲスト:野村誠(音楽家)、やぶくみこ(音楽家)定員:15名(先着順)※無料・要事前予約<ポーランドでの展覧会概要(予定)>■セレブレーション-ポーランド日本現代美術展― in ポズナン会期:2019年5月31日〜7月31日 ※5月31日〜6月9日 ポズナンアートウィーク会場:ポズナン芸術大学ギャラリー、スターリ・ブロウヴァルほか■セレブレーション-ポーランド日本現代美術展― in シチェチン会期:2019年6月13日〜8月31日 会場:トラフォスタツィアほか
2019年05月25日イベントでは、コレクターの宮津さんと笠間日動美術館の副館長・長谷川智恵子さんの案内で一部の作品についてツアーしながら解説、さらには館長の長谷川徳七さんも登場して、今回展示作品の魅力を語ってくださいました。コレクター・宮津大輔さんが「難しく考えずに美術に対する先入観や既成概念を捨てて素直に見てほしい」と挨拶。本展は、宮津さんが25年間かけて、蒐集した現代アート作品から選りすぐった35点を、笠間日動美術館所蔵の近代名画とペアにして展示するという新たな試みとなっています。イベントでは、コレクターの宮津さんと笠間日動美術館の副館長・長谷川智恵子さんの案内で一部の作品についてツアーしながら解説、さらには館長の長谷川徳七さんも登場して、今回展示作品の魅力を語ってくれました。長谷川館長が自ら愛するスーラのデッサンの魅力を熱く解説。宮津さんの案内と解説で、アルベルト・ジャコメッティ『ディエゴの胸像』とジョンペット・クスウィダナント『ロングマーチ・ジャワ』、マルク・シャガール『村の通り』とカンボジアの作家リム・ソクチャンリナ『国道5号線』、アンリ・マティス『窓辺に座る女』とオラファー・エリアソンのインスタレーション『大輔のためのウインドウ・プロジェクション』、エドガー・ドゥガ『美しき女』とタワン・ワトゥヤ『Beautifulcreatures』、ウォーホルの2作品、セレブリティポートレート(副館長の肖像画)とブリロのデッサン、マックス・エルンスト『夢創りの達人』とMiND X『コンフォートゾーン』、ジョルジュ・スーラ『踊る道化』とエリザベス・ペイトン『ジョン・ライドン、ラファイエット』、岸田劉生『村娘之図』と奈良美智『無題』、アーティストの分身の青りんごを描いたルネ・マグリット『ビュー・ニューヨーク』と草間彌生の『南瓜』と10組のペアリングをご紹介頂きました。宮津さんの解説にとどまらず、副館長がシャガールに会った話、ウォーホルのモデルになった話や館長が最愛のスーラのデッサンを断れずにワシントン・ナショナルギャラリーに貸し出したところ買いたいと言われて慌てた話、さらには、現場にいた作家のタワン・ワトゥヤさんやMiNDXのプロデューサーにコメントを求めたりと、アクティブなオープニング・イベントとなりました。長谷川副館長がアンディ・ウォーホルのモデルになった裏話を披露。今回のペアリングは、ルネ・マグリッドの青りんごと草間彌生の南瓜のように視覚的な共通点に着目した組み合わせであったり、アンリ・マティスとオラファー/エリアソンの作品のように、異世界への扉を象徴する「窓」に着目した組み合わせがあったりと、ペアリングのあやを楽しみながら鑑賞すると新たな発見があるにちがいありません。根っからのコレクターである宮津さんが選んだ珠玉のペアリングを「美術に関する先入観や既成概念を捨てて」笠間日動美術館へ行って堪能してみませんか。DRESS会員にはチケットプレゼントもございます。■展覧会概要■展覧会名シンクロニシティ‐宮津大輔コレクション×笠間日動美術館 響き合う近・現代美術‐■会期2019年3月23 日(土)- 5月19日(日)■会場笠間日動美術館 企画展示館 茨城県笠間市笠間978-4■開館時間午前9時30 分より午後5時(入館受付は午後4時30分まで) 休館日毎週月曜日 (但し4月29 日、5月6日は開館、5月7日は休館)■入 館 料大人 1000 円、65歳以上 800円、大学・高校生 700円、中・小生 500円■主催公益財団法人日動美術財団笠間日動美術館■特別協賛野村ホールディングス株式会社株式会社DRESS■お問合せ先:TEL:0296-72-2160※会期中に作品保存などの理由より、展示替えする場合があります。また、メディア・アートにつきましては、機材や記録媒体などの都合より鑑賞いただけない場合があります。日本初公開となるMiNDXのインスタレーション『コンフォートゾーン』■交通案内【J R 利 用】・常磐線友部駅北口(9:55/10:50/11:50発)より「かさま観光周遊バス」(100円)、または市内循環バスで約15分。「日動美術館入口」下車徒歩1分・水戸線笠間駅より徒歩約25分(日動美術館・春風萬里荘共、但し方向は逆)、「かさま観光周遊バス」またはレンタサイクルの利用が便利です。【自動車利用]】・常磐道友部JCT経由、北関東道友部ICより国道355号線経由約6キロ・東北道栃木都賀JCT経由、北関東道笠間西ICより国道50号線経由約8キロ■宮津大輔さんプロフィール1963年東京都出身。アートコレクター、横浜美術大学教授、京都造形芸術大学客員教授。1994年以来、企業に勤めながら収集したコレクションや、アーティストと共同で建設した自宅が国内外で広く紹介される。文化庁「現代美術の海外発信に関する検討会」委員、「Asian Art Award 2017」審査員等を歴任。著書に『現代アート経済学』(光文社新書)、『現代アートを買おう!』(集英社新書/中国・金城出版/台湾・Uni Books/韓国・Art Books)、『アート×テクノロジーの時代』(光文社新書)などがある。
2019年04月01日1月下旬に九段ハウスで開催された『森山大道展』のキュレーターを務めた宮津大輔さん。400点にのぼる現代アートのコレクターとしても知られる彼のコレクションと笠間日動美術館所蔵の作品を厳選し、ペアリングして展示するという、新たな視点の試みが、2019年3月23日より『シンクロ ニシティ‐宮津大輔コレクション×笠間日動美術館 響き合う近・現代美術 ‐』と題し、開催されます。アンリ・マティス《窓辺に座る女》1919-20 年Henri Matisse “Woman by the Window”向かい合う岸田劉生の《村娘図》(1919年)と奈良美智の《無題》(1998年)は、一見無邪気であるがゆえに、時に現れる少女の残酷性を見事に表しています。このほか草間弥生の《南瓜》(1981 年)とルネ・マグリットの《ビュー・ニューヨーク》(1946年)、アンリ・マティスの《窓辺にすわる女》(1919-20年頃)とオラファー・エリアソンの光を使ったインスタレーション《大輔のためのウィンドウ・プロジェクション》(2011年) など、35組の様々なペアリングを紹介。これら19世紀から21世紀に創作された多種多様な作品を見比べ、美術の持つ大いなる可能性とコレクションに込められた豊かな思いを堪能できます。さらに、宮津さんが昨年9月、オーストリアのリンツで行われたアートの祭典「アルス・エレクトロニカ2018」で注目した体験型インスタレーション『ComfortZONE』(MiND X)も今回日本で初めて、マックス・エルンストとのペアリングで展示されます。『Comfort ZONE』MiND X2018■ペアリングルネ・マグリット/草間弥生岸田劉生/奈良美智アンリ・マティス/オラファー・エリアソンヴィンセント・ファン・ゴッホ/ライアン・ガンダー ジョルジュ・ブラック/蔡国強北大路魯山人/フィリックス・ゴンザレス=トレズ/ ヤン・ヴォーアントワーヌ・ブールデル/アグス・スワゲ高橋由一/ジョージェ・オズボルトマックス・エルンスト/ MiND Xジョルジュ=ピエール・スーラ/エリザベス・ペイトン ラグーザ玉/森山大道シャイム・スーチン/オラファー・エリアソンオーギュスト・ルノワール/アピチャッポン・ウィーラセタクンパブロ・ピカソ/アリエル・シェルシンガーパブロ・ピカソ/ステファン・バルケンホール マルク・シャガール/リム・ソクチャンリナ ジョアン・ミロ/マリナ・ラインガンツ上記を含む35組70点を予定ポール・セザンヌ《聖アントニウスの誘惑》1874年Paul Cézannzannzannzanne "Temptation of St. Antony"■宮津大輔さんプロフィール1963年東京都出身。アートコレクター、横浜美術大学教授、京都造形芸術大学客員教授。1994年以来、企業に勤めながら収集したコレクションや、アーティストと共同で建設した自宅が国内外で広く紹介される。文化庁「現代美術の海外発信に関する検討会」委員、「Asian Art Award 2017」審査員等を歴任。著書に『現代アート経済学』(光文社新書)、『現代アートを買おう!』(集英社新書/中国・金城出版/台湾・Uni Books/韓国・Art Books)、『アート×テクノロジーの時代』(光文社新書)などがある。■展覧会概要展覧会名シンクロニシティ‐宮津大輔コレクション×笠間日動美術館 響き合う近・現代美術‐会期2019年3月23 日(土)- 5月19日(日)会場笠間日動美術館 企画展示館 茨城県笠間市笠間978-4開館時間午前9時30 分より午後5時(入館受付は午後4時30分まで) 休館日毎週月曜日 (但し4月29 日、5月6日は開館、5月7日は休館)入 館 料大人 1000 円、65歳以上 800円、大学・高校生 700円、中・小生 500円主催公益財団法人日動美術財団笠間日動美術館特別協賛野村ホールディングス株式会社株式会社DRESSお問合せ先:TEL:0296-72-2160*会期中に作品保存などの理由より、展示替えする場合があります。また、メディア・アートにつきましては、機材や記録媒体などの都合より鑑賞いただけない場合があります。■交通案内[J R 利 用]・常磐線友部駅北口(9:55/10:50/11:50発)より「かさま観光周遊バス」(100円)、または市内循環バスで約15分。「日動美術館入口」下車徒歩1分・水戸線笠間駅より徒歩約25分(日動美術館・春風萬里荘共、但し方向は逆)、「かさま観光周遊バス」またはレンタサイクルの利用が便利です。[自動車利用] ・常磐道友部JCT経由、北関東道友部ICより国道355号線経由約6キロ・東北道栃木都賀JCT経由、北関東道笠間西ICより国道50号線経由約8キロ
2019年02月13日中学生との日々を切り取り、多くの共感を呼んでいる現役美術教師、イトウハジメさんの3作目『放課後のオレンジイトウ先生の美術ノート』は、本人いわく「瞬間」を意識している。「笑いやかわいさもそうですが、本作はネガティブな面も好んで含めていきました。背伸びしたり、幼さを見せたり、忙しいところがこの世代ならではの魅力だと思います。男子のギャグセンスの高さとか、女子の圧倒的に大人びた言動とか、振れ幅の大きさに日々笑っています」切り取られている「瞬間」は、何かとややこしい中学生の頃、誰もが通り過ぎてきたような風景なのだが、その“取るに足らなさ”の積み重ねが、かけがえのない時間であったことに気づかされる。イトウさんは「はじめに」で、マンガともエッセイともいいがたい「なんとも分類しにくい本」と断っているのだが、それにはこんな意図があった。「自分の考えるマンガと本作の違いは、登場人物です。マンガは読むほどに登場人物の個性が光って、何かを得たり、謎が解けたりします。一方、この本では、いつまでも人物の曖昧さが解けないし、話のゆくえも不透明なままなので、ちょっと不思議な感覚が残るような気がします」多くのエピソードがたった2ページで展開するのも、不思議な印象を後押ししているだろう。「余分な情報を省いて、ポイントだけ描く2ページは、楽しいのと難しいのと半分ずつです。できあがった話を色に分類して章立てしてみたら、ブルーやグレーが圧倒的に多くて慌てました。個人的には一番苦手な色ですが、恋心とかユーモアを入れたピンクを足して、やっとちょうどいい塩梅になったと思います」ちょっとしたことで、泣いたり笑ったり、落ち込んだり。あるいは「どうしてまた?」と言いたくなるようなところで、やけに自信たっぷりだったり。多感な時期の心は、本当にカラフルに七変化していく。こんな優しい眼差しを持った先生とその頃に会えていたらよかったな、と思ったりもするのだが、たぶんきっと、会えてもいたのだろう。「学校は再発見の場所。中学時代の自分とか、当時のこだわりとか、苦手な人とか……。それを見つけて、意味を見直すことの繰り返しです。でも、先生になってみないと得られなかった視点はとても多いですね」『放課後のオレンジイトウ先生の美術ノート』インスタ発、現役美術教師のゆるゆる日常マンガ。マンガ専用のペンやシートではなく、手になじんだ道具を使っているという絵の心地よさもさすが。KADOKAWA1100円イトウハジメ大学院で美術教育を研究するかたわら、中学校、短期大学で教壇に立つ。著書に『イトウ先生、授業の時間です。』『美術学生イトウの青春』。最近は姪っ子の話を教室でしすぎる日々。※『anan』2019年1月2・9日号より。写真・中島慶子インタビュー、文・兵藤育子©イトウハジメ/KADOKAWA(by anan編集部)
2019年01月08日ヨウジヤマモト(Yohji Yamamoto)が展開するGround Y(グランドワイ)と現代美術家・笹田靖人によるコラボレーションコレクションが登場。2019年1月11日(金)より、Ground Y直営店舗にて発売される。笹田靖人は、0.3ミリペンを使い独創的な細密画を描く現代美術家。その類い稀なる発想力と技術力で、アート界にとどまらず様々なフィールドで活動を続けている。Ground Yとは、2014年シーズンよりコラボレーションを展開。第4弾となる今回は“密教”をテーマに、ファッションとアートを超越した新しい世界観を表現する。身体を包み込むほどオーバーサイズのシャツには、仏教の教え「六道」が笹田靖人のフィルターを通して細密かつ大胆描かれている。また、シンプルな台襟シャツは、インド神話においてガルーダの前身として登場する「迦楼羅天」をデザインとしてあしらった。その他、手書きで描き下ろされたパロディ新聞を落とし込んだオーバードレスやラップパンツに加え、ヨウジヤマモト初となるベアブリックも数量限定で展開される。また発売記念として、税込21,600円以上を購入した人に、笹田靖人の画をグラフィックプリントで仕上げたオリジナルバンダナが、発売開始当日より先着でプレゼントされる。【詳細】Ground Y × YASUTO SASADA コレクション発売日:2019年1月11日(金)販売店舗:Ground Y(ギンザ シックス、ラフォーレ原宿、FaSoLa STARS)※2019年1月25日(金)より取扱店舗、公式オンラインショップ「THE SHOP YOHJIYAMAMOTO」でも発売価格:・ビッグドレス 138,000円+税・ラップパンツ 70,000円+税・スカートパンツ 68,000円+税・デザインシャツ 52,000円+税~64,000円+税・グラフィックフーディー/カットソー 10,000円+税~17,000円+税・iPhone ケース 4,000円+税・ベアブリック 16,000円+税【問い合わせ先】ヨウジヤマモト プレスルームTEL:03-5463-1500
2018年12月29日恋の駆け引きは、主に男性との電話やデートの時にするものですが、それはもう過去の話になりつつあります。最近ではコミュニケーションのメインがLINEとなったため電話する機会も減り、LINEでのやりとりにおいて恋の駆け引きをしなければなりません。また、LINEに限らずFacebookやTwitter、Instagramも出会いのきっかけになっており、いわゆるSNSきっかけの恋愛が一般化しています。そんな現代の恋愛では、SNSでの恋の駆け引きも熟知しておく必要があります。1. 好感度アップを狙えるテクニック好きな男性に自分をアピールしたい時、直接会ったり電話したりの方法だとアピール内容によってはアピールしたくてもできない状況になります。しかしそれもSNSを使えばアピール可能であり、その点でSNSは自分のことを知ってもらうのに最適です。このため、SNSを単なるコミュニケーションとしてではなく自分の普段見せられない長所を見せる…つまりアピールするために使えば女性の好感度アップにつながります。(1) SNSの投稿で好感度アップ!SNSの特徴として、今していることや近状を投稿できるというのがあります。そしてこれを利用すれば、簡単にアピールすることが可能です。例えば料理上手な女性がいたとして、本来それを男性にアピールするとなると、少なくとも料理や食事の話題の時にしかアピールできませんし、それ以外の場面でのアピールは明らかに不自然です。その点SNSは、LINEのタイムラインやTwitter、インスタなどでアピールしたいことを投稿すれば良いのです。例えば「肉汁たっぷりハンバーグ作ったよ」と写真と一緒に投稿すれば、それだけで料理上手という一面を簡単にアピールできるのです。ただしやり過ぎると自己顕示欲の強い女性に思われ、マイナスアピールになることもあるので注意が必要です。(2) メッセージを飾るだけで好感度アップ!SNSの場合、何でもない言葉でもそのメッセージを飾るだけで好感度がアップします。例えば冬に雪が降ってきたとして、男性と会った時に「雪が降ってきたよ」と言ってもそれで男性の心が動くはずないですよね。しかし、そのメッセージをLINEで送った場合はどうでしょうか。「雪が降ってきたよ」…この一言でも、絵文字を使ったり表現をかわいくしたりするだけで、丁寧にメッセージを送ったことが男性に伝わります。自分に丁寧なメッセージを送ってくれている…男性はそう実感できるため、女性の好感度も上がりますし、それどころか女性の気持ちが伝わる可能性すらあります。2. 注意が必要!やってはいけないSNSでの駆け引き何事にも失敗はつきものですが、恋の駆け引きにおいて失敗はできるだけ避けたいものですね。さて、SNSの恋の駆け引きにおいてもやってはいけないことがあり、それをすれば男性にプラスどころかマイナス印象を与えてしまいます。難しいのは、一見アピールに思えることが逆効果になってしまうケースがあることで、そんな紛らわしくやってはいけない間違った駆け引きの一例をお伝えします。(1) 自撮り画像を送る自撮り画像はいくらかわいく撮れても男性に送るべきではないですし、アイコンやトップ画像にしてしまうのは厳禁です。例えば遊びに行った時にみんなで撮った写真なら問題ないですが、明らかな自撮り画像は「自分はかわいいです」と受け取られてしまいます。仮に写真を送るのであれば、部屋の写真を撮ってその中に女性の腕なり脚なり一部だけ写っている方が余程男性をドキッとさせられるでしょう。これは例えルックスに自信がある女性であったとしても例外ではなく、自撮り画像を送る行為自体がマイナス印象を与えてしまうのです。(2) 長文丁寧なメッセージを送ろうとするとどうしても長文になりがちですが、多くの男性がSNSにおける長文を嫌います。その理由は簡単で、読むのが面倒だからです。メッセージのやりとりは短文が基本ですし、シンプルすぎて気になるのであれば、絵文字やスタンプで飾ることを考えましょう。最も、長文は常にNGと言うわけではなく、会話の中でここぞというタイミングで使うと効果的です。また、普段短文で送るからこそたまに送る長文に価値が出て、男性もきちんとそれを読んでくれます。この長文を使うタイミングこそ、SNSにおける恋の駆け引きの一つと言えるでしょう。3. まとめまとめると、SNSでの投稿を利用すれば簡単にアピールが可能です。このため、普段言う機会のない長所だとしても、投稿やプロフィールにあげることでその長所が確実に男性に伝わります。しかし、こうした利点がある一方でSNSならではの注意点もあります。例えば、自撮りはいくら自分の顔でもそれを送るだけで「自分はかわいいアピール」に思われてしまいます。また、直接の会話なら問題ないことでも文章にした時に長文になってしまうのであれば、それもまたマイナスの印象を与えてしまうのです。つまり、SNSの恋の駆け引きは実際に会った時の駆け引きとは全くの別物です。written by Ryuka
2018年12月13日