「家事育児に非協力的」「イラッとする余計な一言が多い」など、日々の暮らしで、夫に対するイライラをつのらせている妻は多いよう。離婚するほど深刻ではないけれど、だったらなおさら、この先の夫との長い生活に、少しでもストレスなく暮らしたいものです。そこで、夫に対するイライラの原因&解消法ついて、「HaRuカウンセリングオフィス」代表、夫婦問題カウンセラー・高草木陽光さんにお話をうかがって来ました。お話をうかがったのは…高草木 陽光(たかくさぎ はるみ)さん「HaRuカウンセリングオフィス」代表、夫婦問題カウンセラー。7年間で約7,000人のカウンセリングを行い、夫婦問題・家族問題で悩む人の心に寄り添いながら解決に向けてのお手伝いをしている。美容師、育毛カウンセラーを経て、その後結婚して専業主婦となったが、夫の束縛や価値観の押しつけに違和感を覚え、「結婚生活とは何か」ということを深く考え始める。その後、「離婚カウンセラー」という職業があることを知り、自分たち夫婦のため、夫婦関係で悩んでいる人たちのために必ず役に立つと確信し、2009年に「NPO法人日本家族問題相談連盟」の認定資格を取得し、夫婦問題カウンセラーとなる。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌など幅広いメディアで活躍中。■プチモラハラ系夫の対処法1:「子どもだけでなく夫も?」ほめて伸ばすが基本――第2回は、 前回 に続き多かった、「プチモラハラ系の夫」に対する悩みです。深刻なモラハラとまでいかなくても、「イラッとするいやみが多い」とか「家事は妻がやって当然だと思っている」など、不満の声が多数集まりました。下記に一例を紹介しますが、そもそも、こういう男性の意識を変えるのは難しいのでしょうか?・「〇〇さんの奥さんは一流企業で働いてて、超稼いでるのに、家事も完璧なんだってよ」などと、よその奥さんと比較する発言は、中小企業で働く私へのいやみ!? としか思えない。(40歳・子ども2人)・そもそも、旦那が「家事を手伝う」と表現すること自体にムカつくし、ごくたまに手伝う時は、えらそうなドヤ顔。共働きだというのに!(38歳・子ども1人)・自分には甘いくせに、人の失敗にうるさい夫。私がちょっとでもミスると、「それでよく仕事できるよな~」とか「社会人としてありえなくない?」とか、いちいちうるさい。(39歳・子ども3人)・2人目を生んで間もない頃、私がやっとの思いで夕飯の準備を終えた時、晩酌しようとした夫が、のんきに「ん? ワイングラスがくもってるな~」とボソリ。じゃあ、自分でふけ!(33歳・子ども2人)高草木陽光さん(以下、高草木さん):女性の社会進出が進んでも、男性の家事育児に対する協力の意識はなかなか追いついていないですよね。こういうタイプの夫は、いくら言っても聞く耳を持たないでしょうから、家事育児に少しずつ参加させたりして、どんどんこちらのペースに巻き込み、自然に意識を変えていくしかないと思います。――上手な巻き込み方はありますか?高草木さん:全部任せるのではなく、一部を手伝ってもらったり、妻と一緒に協力してやってもらったり。そして、夫が何かしてくれたら、もう大げさなくらいにほめることがポイントです。たとえ、心の中では「この程度のことで…」とか「やって当然でしょ?」と思っていても、そこは顔に出さず。今まで何もしなかった夫がようやくここまで進歩したと思って、「すごく助かった! 本当にありがとう!」などというふうに盛大にほめてあげましょう。もう、このタイプの夫は、調子に乗せてしまうに限りますよ。■プチモラハラ系夫の対処法2:「イライラする…」夫婦ケンカのパターンを知る――「夫を調子にのせるなんてムカつく」という声も聞こえてきそうですが…?高草木さん:私が受けてきた相談事例でも、妻のそういった声はとても多いですよ。でも、妻の最終的な目的は、夫の行動を変えることですよね? だったら、小さなプライドは捨てることです。それでも、どうしてもプライドが許さない場合は、ゲーム感覚にして挑んでみてはどうでしょうか? 例えば、夫がイラッとするひと言をしかけてきたら、「あ、挑発してきてる。なるほどね~、そう来たか。でも、私はあんたの誘いにはのらないよ」というふうに。夫と同じ土俵にのってはいけないのです。――なるほど、ゲーム感覚で。高草木さん:例えば、この「一流企業で働いて、稼いでて、家事も完璧の〇〇さんの妻はすごいな~」という夫の発言について。私だったら、「へ~そうなんだ」といったん受け止めて、その後「すごいね! その旦那さん!」って返しますね。――なぜ、相手の夫を?高草木さん:「だって、夫が妻に感謝したり、しっかりサポートしてくれているから、妻がそれだけ頑張れるわけでしょう? 私ももっとサポートしてもらえれば、もっと頑張っちゃうんだけどな~と。「完璧な妻を求めるなら、あなたも完璧に妻をサポートしなさいよ」とやんわり夫に伝えますね。――なるほど…! 私だったら、「はぁ? なにが言いたいわけ?」って言い返しちゃいそうなところ、ステキな切り返しです。高草木さん:夫婦ケンカは、否定的な言葉を返すなど、最初のひと言でぶつかり合ってしまうパターンが多いので、まずは、いったん受け取るクセをつけると良いと思います。その後は、何も言わなくてもいいし、何か言い返したいなら、 前回 ご紹介した「YOU」メッセージではなく、「I」メッセージで伝えるのがポイントです。「夫にそう言われてイラッとするのはなんでだろう? 私はどうしたいんだろう?」と考えて、「あ、そう言われて私は悲しいんだ」と思ったら、その気持ちを素直に伝えればいいのです。長年夫婦をやっていると、ケンカが勃発するようなパターンって、もうなんとなくわかると思うんですよね。言い返してスッキリしたいのだったら、それでもいいですけど、それでは進歩ないと思いませんか? 同じパターンを繰り返すのはもうイヤだなと思ったら、自分が工夫するしかないわけです。――確かに、ケンカになるパターンはいつも同じような気がします。高草木さん:夫婦問題は突きつめると、すべてコミュニケーション問題なんです。みんな「自分は間違っていない」とか「なんで私が変わらなくちゃいけないの? 悪いのは夫なのに!」と思いがちだけど、その考えを一度ストップしましょう。だって、自分の伝え方を変えることによって、自分の望みがかなえられる確率が高くなってくるのですから。そうすればムダなケンカやストレスが減って、結果、自分にとってお得なワケですよね?小さなイザコザで夫を言い負かせて、ちょっとスッキリするけど何も変わらない生活を選ぶか、最終的に夫が変わってくれるという生活を選ぶか、どちらの生活を選ぶかは、実はあなた次第なのです。■プチモラハラ系夫の対処法3:「いざという時“酸素マスク”は自分から」高草木さん:また「いちいち細かいことにうるさい夫」、もう、これはスルーでしょうね。先のお母さんたちの不満事例にもありましたが、ワイングラスがくもっているのが気になるなら、「じゃあ、次からあなたが洗ってね」とサラっと返しちゃえばいい。こういうことに、過剰反応してキレて、エネルギーを注ぐことの方がもったいないと思いますよ。――スルーできずにキレてしまうのは、妻がそれだけ追い込まれた状態にいるのかもしれませんね。高草木さん:本当に、まず自分に余裕をもたせておくことが第一。例えば、お母さんと子どもが飛行機に乗っていて、酸素マスクが出てくるような状況になった時、先にお母さんが酸素マスクをつけてから、その後に子どものマスクをつける、という決まりがありますよね? これは、お母さんが気を失ってしまう危険性があり、そうすると親子とも倒れになってしまうから。まずは、自分がしっかりした状態でないと、子どもを助けることはできないというわけです。――確かに…。まずは自分を第一に。高草木さん:今の時代、大事なのは「いかに頑張るか」ではなくて、「いかに手をぬくか」だと思いますよ。ただでさえ、女性はさまざまな役割を求められて大変なのですから。常に、自分の心の栄養を補充できる方法を用意しておきましょう。お友だちとのおしゃべりでもいいし、スポーツでも何でもいいんです。よく「忙しくてそんなことしている余裕ない」という方もいるのですが、まず「できない」と決めつけないこと。決めつけてしまうと、すべてのことに余裕がなくなってしまい、抜け出せなくなりますから。今の時代、ベビーシッターや家事代行のハードルがだいぶ低くなってきましたから、そういうのを上手に利用するなどして、自分のための時間を確保しましょう。――そばにいる夫は、妻の限界に気づかないものなのですかね…?高草木さん:残念ながら、夫は妻がそこまで限界になっていることに気づいていないことも多いです。妻が倒れてから、平気で「早く言ってよ」とか「言われればやったのに」とか言いますから。何度も言いますが、「私がこんなに大変なのに察してよ」と夫に期待するのはダメ。男性は、察することはできない生き物だから、しっかり伝えましょう。そして、伝える時はYOUメッセージで「あなたもやってよ!」と責めるのではなく、Iメッセージで「私もう限界だから助けて」などと伝えましょう。もしそれでも、「は? それはおまえの仕事だろ?」などと言うような夫だったら、もう実家に帰ってしまって良いと思いますよ。――本当に(笑)。高草木さん:相手に感謝する気持ちは大切ですが、妻の方も、古い価値観にしばられたり、「私は夫より稼いでないから…」などとヘンな遠慮をする必要はありませんよ。夫婦は、ともに協力してひとつの家庭を築き、子どもを育てあげていくもので、どっちがえらいなどという問題ではないのですから。そして、最後に私がみなさんに伝えたいのは、もしあなたが今の生活に変化を求めているなら、「知っている」だけではなにも変わらないということ。「実行」に移して、「継続」していくことで、初めて夫婦でともに成長できるのだと感じています。夫をどうにかしたいと思ったら、まず自分を変えるのが、一番の近道なのかもしれません。※なお、この記事で扱っているのは、あくまで軽いレベルのもので、悪質で重度のモラルハラスメントには別の対処方法が必要となります。参考図書: 「なぜ夫は何もしないのか なぜ妻は理由もなく怒るのか」 (左右社)高草木 陽光著 1,836円(税込) 夫婦問題カウンセリング7000件の実績をもつ著者が、これまでの相談内容から導き出した解決方法を紹介。具体的な事例をあげ、「夫と妻の考え方の違い」「夫と妻の受け取り方の違い」「問題になりやすい事柄」「改善策につながるヒント」「考え方のポイント」を、家事、育児、会話など38のテーマ別にアドバイス。何らかの問題を抱えている夫婦にも、ひとり頭を抱えて悩んでいる夫・妻にも、「うちは問題ない」と思っている人にも役立つ一冊。取材・文/まちとこ出版社N
2018年08月12日メディアで話題の心理カウンセラー、心屋仁之助さんとその一門があなたの相談に答える「凍えたココロが ほっこり温まる、心屋仁之助 塾」。今回は、「孤独感が消えない」という、アヨさん(19歳・大学生)に、心屋塾上級認定講師の小林威之さんからアドバイスをいただきました。アヨさんのお悩み大学2回生になったばかりですが、気づけば高校生の時からずっと孤独を感じています。彼氏がいても、いなくてもです。今は彼氏がいないので、その孤独感がいっそう増しています。一日中、悲しくて泣いている日もありました。朝、目覚めた直後に、「私はひとりぼっちなんだ、誰も私に関心がないんだ」という思いが頭をよぎります。気が合うと感じたり、相談できたりする友だちはおらず、親にも「孤独を感じている」とは言えません。このまま孤独を感じながら毎日暮らすのがつらいです。どうしたらこの孤独感は消えるのでしょうか。※一部、質問内容を編集しています。■心屋塾上級認定講師の小林威之さんよりアヨさんこんにちは。心屋流カウンセラーの小林威之です。孤独感を感じる場面が多く、それを理解してくれる人も周りにはいなくて、息苦しさを感じているのでしょうか。どんなに友だちが多くても、すてきな恋人がいても、両親に恵まれていても、アヨさんが孤独感を感じているなら、「私、孤独でさみしい」「私、孤独で悲しい」と、まずは自分の心に素直に感じてみましょう。無理に元気に振る舞う必要はありません。私が悲しいなら「悲しい」で大丈夫なのです。周りの人に合わせる必要はありません。周りの人の雰囲気を壊したくないからと無理に笑顔でいたり、なんでもない振りをしたりする必要はありません。アヨさん自身のペースで日常を過ごすところから始めてみましょう。孤独感というのは、感じないようにすればするほど、我慢をすればするほど、どんどんと大きくなっていきます。孤独感を「なかったこと」にしようとすればするほど、アヨさんは孤独感をより感じるようになります。ですので、孤独感と戦うのではなく、孤独感とお友だちになってほしいのです。孤独感はアヨさんの敵ではありません。味方なのです。 生きている人で、孤独感を感じない人はいません。誰しも、孤独感を感じながら生きています。だからアヨさんもその孤独感に耐えてね…という話ではありません。みんな孤独感を感じながら毎日を過ごしていますが、世の中には孤独感と上手に付き合える人と、あまり上手に付き合えない人がいます。孤独感と上手に付き合えない人は、誰かの悪口や欠点をあげつらったり、お酒やタバコに依存しすぎたり、ムダなものにお金を使いすぎたり、周りの人に気を使いすぎて、自分の意見を言えなかったりしています。「会社を辞めたいけど辞められない」という人もそのようなケースが多いです。孤独感に縛られ、本来の自分の気持ちをどこかに置き忘れてしまっているのですね。一方、孤独感と上手に付き合っている人は、孤独感からメッセージを受け取っています。孤独感にひたりながらも、「自分がどうしたいのか?」「自分はなにが好きなのか?」「どんな愛情が自分を満たしてくれるのか?」「自分の人生にとって本当に必要なものはなんなのか?」などを感じとり、自身の生活や人生の選択に生かしていっています。孤独感は、アヨさんに大切なメッセージを送ってくれています。「アヨさんの人生にとって、一番大切なものはなんですか?」と問いかけてくれているのです。ぜひ孤独感とケンカせず、寄り添ってみてくださいね。 ・このカウンセラーのブログ (編集/外山ゆひら)
2018年08月09日メディアで話題の心理カウンセラー、心屋仁之助さんとその一門があなたの相談に答える「凍えたココロが ほっこり温まる、心屋仁之助 塾」。今回は、「天候が気になり、振り回されています」という、てんきさん(37歳・主婦)に、心屋塾認定講師の田中佐緒利さんからアドバイスをいただきました。■てんきさんのお悩み私は天気の変化が怖く、毎日、毎時間チェックしています。雷、大雨、強風など荒れる日には体調不良になってしまい、そのせいで家族にも迷惑をかけています。こんな自分にうんざりしており、疲れています。ここから抜け出すことはできますか? 毎日つらいです。※一部、質問内容を編集しています。■心屋塾認定講師の田中佐緒利さんよりてんきさん、こんにちは。心屋塾認定講師の田中佐緒利です。てんきさんは、お天気が怖いんですね。天候が荒れる日に体調不良になり、ご家族に迷惑をかけていることがおつらいんですね。「天気のせいで体調や心が乱れてしまう」というのは、てんきさんだけではなく、よく耳にするお悩みです。かくいう私も以前は、低気圧のたびに毎回ひどい頭痛に悩まされていました。仕事にも行けない、ベッドから起き上がれない、鎮痛剤を飲んでも治らない…といった状態でした。最近はそのようなことも激減しましたが、お天気によって体調や心が「なんだかしんどいな」と感じて、何もしたくない日はあります。そんなてんきさんにおすすめしたいのは、一度「天気予報を見ない! チェックしない!」と決めること。体調不良になるのが怖くて、天気予報をチェックされているんだと思いますが、チェックすればするほど、「また体調不良になるかもしれない。体調不良になるに違いない!」と不安が大きくなりませんか?てんきさんの頭の中は「体調が乱れる。そしたら家族に迷惑をかける」。そうした思いでいっぱいになっているのではないでしょうか?チェックしてもしなくても、体調は乱れる時は乱れます。そうなるのが怖くてチェックしているけれど、その行為が、体調不良の呼び水となっているようにも感じます。それから、てんきさんに声に出して言ってみてほしい言葉があります。「私も、天気のように荒れ狂ってもいい」「私も、天気のように人間に迷惑をかけてもいい」言ってみて、どうでしょうか?天気や自然は、ありのままの姿を見せてくれます。おだやかな優しい日もあれば、カンカン照りで厳しい暑さの日もあり、また時には恐ろしいほどの豪雨や地震で人々の暮らしを一変させてしまう、そんな日もあります。だけど、どうにもできませんよね。お天気や自然の変動をそのまま受け入れることしか、私たち人間にはできません。どんなに予防をしても、どんなに準備をしていても、それをはるかに超えてくる自然の脅威に、私たち人間は無力さを感じてしまうこともしばしばあります。だけど、悪いことばかりではありません。自然は「ありのままでいいんだよ」ということを私たちに教えてくれているのではないかな、と私は思います。お天気や自然現象のように、すがすがしく晴れる日もあれば、怒り荒れ狂う日もあり、おだやかに落ち着いている日もある。そんな自分自身が感じる感情を、心と体の変化を、てんきさん自身がありのまま受け入れ、認めてあげましょう。家族に心配をかけることは、迷惑をかけることではありません。大切な家族が体調を崩していたら、心配にはなるけれど、迷惑だとは思いませんよ。てんきさんもそうではありませんか? ご家族が体調を崩されたのを見て、心配はしても、迷惑だと怒りはしないですよね?「私は、家族に迷惑をかけてもいい」「私は、家族に心配かけてもいい」「私は、家族に甘えてもいい」「私は、家族に頼ってもいい」「私は、家族に助けてもらってもいい」「私は、家族の前で不機嫌でもいい」「私は、家族の前でしんどくてもいい」「私は、家族の前で喜怒哀楽を出してもいい」どうぞ、この言葉を何度も何度も、ブツブツブツブツとつぶやき続けてみてください。そのうちに、てんきさんが見ている世界が変わってくるかもしれません。てんきさんも、お天気のようにくるくると変わる、ご自身のさまざまな感情を大切にしてあげてほしいなと思います。それこそが女性の魅力であり、才能ではないかと私は思います。暑い日が続きます。どうぞ、心と体にやさしく、ご自愛くださいね。 ・このカウンセラーのブログ (編集/外山ゆひら)
2018年08月09日「家事育児に非協力的」「イラッとする余計な一言が多い」など、日々の暮らしで、夫に対するイライラをつのらせている妻は多いよう。離婚するほど深刻ではないけれど、だったらなおさら、この先の夫との長い生活に少しでもストレスなく暮らしたいものです。好きで結婚したはずの夫が、なぜいるだけでムカつく人になってしまったのか? そんな夫ともう一度楽しく暮らせるようになるためには?そこで、夫に対するイライラの原因&解消法について、「HaRuカウンセリングオフィス」代表、夫婦問題カウンセラー・高草木陽光さんにお話をうかがってきました。高草木さんは、今までに約7,000人のカウンセリングを行い、夫婦問題・家族問題を解決してきた、夫婦問題解決のプロフェッショナル。著書の 「なぜ夫は何もしないのか なぜ妻は理由もなく怒るのか」 は、今まで高草木さんが受けてきた夫婦の相談事例から導き出した、具体的かつ実践的な解決法が満載です。お話をうかがったのは…高草木 陽光(たかくさぎ はるみ)さん「HaRuカウンセリングオフィス」代表、夫婦問題カウンセラー。7年間で約7,000人のカウンセリングを行い、夫婦問題・家族問題で悩む人の心に寄り添いながら解決に向けてのお手伝いをしている。美容師、育毛カウンセラーを経て、その後結婚して専業主婦となったが、夫の束縛や価値観の押しつけに違和感を覚え、「結婚生活とは何か」ということを深く考え始める。その後、「離婚カウンセラー」という職業があることを知り、自分たち夫婦のため、夫婦関係で悩んでいる人たちのために必ず役に立つと確信し、2009年に「NPO法人日本家族問題相談連盟」の認定資格を取得し、夫婦問題カウンセラーとなる。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌など幅広いメディアで活躍中。■なにもしないのはどうして? そもそも夫にはない「察する」機能――このテーマで妻たちの声を集めたところ、非常にたくさんの不満をいただきました。特に多かったのは、「家事育児に非協力的」「いつも自分のことばかり優先」という声でした。下記に一例を紹介していますが、高草木さんのところにも、こういった相談は多く寄せられますか?・子どもが生まれてから私の生活は激変したというのに、夫は相変わらず夜は飲み会、休日も自分の趣味優先で、何も変えようとしてくれない。こんなの不平等じゃない?(31歳・子ども1人)・「今日体調悪いから夕ごはん作れない」とLINEしたら、「じゃあ、俺は外で食べてくるからいいよ」と返信が。自分じゃなくて、子ども(と私)のごはんの心配してよ!(37歳・子ども2人)・私は朝から晩まで、家事や仕事、子どものお世話でフル回転だというのに、旦那は家にいると、いつもスマホをいじったり、ソファでゴロゴロしてばかり。私が「少しは手伝ってよ!」と言うと口答えしたり、しぶしぶやるという感じで…。共働きなんだし、もっと積極的に協力するべきでは?(38歳・子ども3人)・子連れで外食する時は、いつも夫は自分が食べたいものを頼んで、私が子どもとシェアできるものを選ぶはめに…。私だって、たまには外で好きな物を食べたいのに!(35歳・子ども1人)高草木陽光さん(以下:高草木さん):こういった「私はこんなに大変なのに、なんでわかってくれないのよ!」と、妻が夫に対してイライラをつのらせるケースはとても多いですよ。こういう不満に対して、まず私が妻側に伝えたいのは、夫に対して「察して」という期待は捨てた方がいいということです。女性は想像力が豊かなのに対して、男性は非常に想像力に欠けるのです。もう、夫とは脳が違うと思った方がいい。これって、冷蔵庫にお湯を沸かしてほしいと求めるのと同じようなものなのですよ。――どういうことでしょうか?高草木さん:冷蔵庫は食品を冷蔵・冷凍保存するもので、お湯を沸かす機能はありませんよね? それと同じくらい、夫に「なんで察してくれないの? と求めるのはムダということです。――なるほど(笑)。高草木さん:イライラしてしまうのは、相手に期待して、期待が裏切られた時なのです。だから、まず期待しないこと。夫から理想通りのこたえが返ってくるなんて、まずありえないと思った方がいいです。ただ、ここでいう「期待しない」というのは、「この人には何を言ってもムダ」という悲観的なものではなく、「夫のことは信頼しているけど期待しない」という感じ。夫に対して、期待のハードルを下げるだけでも、ずっと楽に生きられると思いますよ。 ■なにもしない夫が動く「主語を変える伝え方」――では、夫に察してもらうのは無理なので、妻がしっかり言葉で伝えていかなければならない、というわけですね?高草木さん:伝え方にも工夫が必要です。ひとつのポイントは、言葉を省略しないで、具体的に伝えること。例えば「リビングをちょっと片づけておいてね」ではなく、「リビングに散らかっているおもちゃを全部棚にしまったら、掃除機をかけて、床にモップをかけておいてね」などと具体的に言わないと、夫には通じません。「そんな細かく説明するのは面倒くさい」と思う方もいるかもしれません。でも、それを面倒くさがって省いてしまうと、自分の望みはかなえられません。夫に、自分が望む通りに動いてほしいなら、具体的に細かく伝えることが大事なのです。――なるほど。でも、「頼みごとをすると夫が不機嫌になってムカつく」という声もあったのですが、夫がご機嫌に動いてくれるようなうまい伝え方はありますか?高草木さん:多分、夫が不機嫌になるのは、「〇〇やってよ」というような「YOU」メッセージで伝えているからだと思いますよ。――どういうことでしょうか?高草木さん:YOUメッセージとは、「あなた」が主語になる言い方のことで、「あなたが〇〇やってよ」というふうに、どうしても相手を責めるようなキツイ言い方になってしまうのです。男性にこういう言い方をすると、責められていると思ってシャットアウトしたり、つい反論したくなっちゃうので逆効果なんですよ。――では、どういう言い方に変えたら?高草木さん:「I」メッセージ、つまり「私」を主語にして伝えましょう。例えば、「早く帰ってきてよ!」(=YOUメッセージ)ではなくて、「私は、あなたが早く帰ってきてくれると助かるんだけどな」(=Iメッセージ)というふうに。相手の行動を責めるのではなく、自分の気持ちを伝えればいいのです。人って、自分のことを責められると、つい反論したくなるけど、相手の気持ちについては反論しにくいから、聞き入れてもらいやすくなるんです。たとえ夫婦間に何の問題がなくても、ふだんからYOUメッセージではなく、Iメッセージを心がけてコミュニケーションをとると、夫婦関係が円滑になると思います。そして、これは夫だけではなく、子どもに対しても同じ。お子さんに「早く宿題をしなさい」とか「早く片づけなさい」などという言い方をしていませんか? 子どもにYOUメッセージで伝えると、「今やろうと思ってたのに! お母さんが余計なこと言うからやる気がなくなった!」などと機嫌を損ねて、ますます宿題が終わるのに時間がかかるのがオチです。そうではなく、Iメッセージで「早く宿題をすませてくれると、お母さん、ごはんの準備ができて助かるんだけどな」などと気持ちを伝えた方が、子どもも受け止めやすく、結果、スムーズにことが進むのです。「夫のなににイライラしているのか?」自分の心に聞いてみる高草木さん:Iメッセージでコミュニケーションをすることには、もうひとつメリットがあります。それは、自分の気持ちに目を向けられるということ。例えば、先ほど「夫がゴロゴロしていることにイライラする」という声がありましたが、これもYOUメッセージで、「どうして、あなたはいつもゴロゴロしてるのよ!」と夫に言っても、「疲れているんだからしょうがないだろ?」と言い返されて終わってしまいますよね?そこで、Iメッセージで自分の気持ちを伝えるわけですが、そのためには、まず自分自身に「なぜ私は夫がゴロゴロしているとイライラするのか? 私は夫にどうしてほしいのか?」を問うことになります。――確かに。すぐ文句を言うのではなく、ひと呼吸置いて、ちょっと考えられそうですね。高草木さん:夕飯の準備を一緒に手伝ってほしいのか? 夕飯の準備の間に洗たく物を取りこんでたたんでほしいのか? その間に子どもの宿題をすませてほしいのか? イライラの裏側には、いろいろな思いや目的があるはずです。自分の目的がわかったら、Iメッセージで、「私が夕飯作っている間に、洗たく物を取りこんでたたんでくれると助かるんだけど」などと、具体的に伝えてみてください。自分の気持ちを正しいコミュニケーション方法で細かく伝えれば、さすがの夫も動いてくれるのではないでしょうか? 察しない夫「俺、全然やっていない…」と理解させる“分担の可視化”高草木さん:また、夫に家事や育児に協力してもらうには、可視化することも効果的です。紙に、夫と妻がそれぞれ担当している家事を、朝から夜まで時間軸で細かく書き出します。例えば、ゴミ出しひとつにしても、夫はまとまったゴミ袋を外に持っていくことがゴミ出しだと思いがちですが、ゴミ出しには、日々分別したり、家じゅうのゴミ箱からゴミを集めたり、新たにゴミ袋をセットしたりと、いろいろな工程がともなうわけです。そういうことも、細かく全部書き出す。そうすると、お互いの担っている仕事が一目瞭然になり、夫は「俺ってこんなにやってなかったの?」とビックリするのではないでしょうか?――ただイライラをぶつけるのではなく、Iメッセージを使ったり、可視化したり、妻側も、夫に伝わりやすい賢いコミュニケーション方法を学ばなければならないのですね?高草木さん:ただ感情をぶつけるだけでは、「妻が怒っている」ということしか夫には伝わりません。実際、私のところにも、こういった「妻が一体、なにに怒っているかわからない」という男性からの相談はとても多いのですよ。夫は「なんかよくわからないけど、とりあえず大人しくしておこう」と、その場はうまくおさめますが、怒りの本質がわかっていないので、また同じことが繰り返されるだけです。夫とのコミュニケーションがうまくいかないと思ったら、まず、自分の言動やコミュニケーション方法を見直してみてください。男と女の性質の差を理解して、自分の気持ちや目的を明確にし、行動を意図的に変えれば、きっと夫とムダにぶつからず、今よりずっとストレスなく生活できるはずですよ。お話をうかがって、自分の伝え方を見直してみると、恥ずかしながらYOUメッセージだらけでした…。「早速今日から、Iメッセージで話しかけてみようと思います」と伝えると、高草木さんは、「きっと、Nさんの夫婦関係も今日から変わるはずですよ」と、にっこり笑うのでした。次回は、「プチモラハラ系夫にどう対処する?」をご紹介します。参考図書: 「なぜ夫は何もしないのか なぜ妻は理由もなく怒るのか」 (左右社)高草木 陽光著 1,836円(税込) 夫婦問題カウンセリング7000件の実績をもつ著者が、これまでの相談内容から導き出した解決方法を紹介。具体的な事例をあげ、「夫と妻の考え方の違い」「夫と妻の受け取り方の違い」「問題になりやすい事柄」「改善策につながるヒント」「考え方のポイント」を、家事、育児、会話など38のテーマ別にアドバイス。何らかの問題を抱えている夫婦にも、ひとり頭を抱えて悩んでいる夫・妻にも、「うちは問題ない」と思っている人にも役立つ一冊。まちとこ出版社N
2018年08月08日バウンダリーとは、自分と他者の間にある境界線のこと。これまでは、自分の領域に侵入されて困っている側の話でしたが、最終回は相手の領域に侵入してしまう側の悩みを取り上げます。「子どもに毎日の出来事を細かく聞いてしまう」「子どもの友だち関係が気になってつい干渉してしまう」といった親子間でのバウンダリー・オーバー(境界線超え)を防ぐには、どうしたらいいのか? 『人間関係 境界線(バウンダリー)の上手な引き方』 (同文舘出版)の著者であるおのころ心平さんに、話を聞きました。お話をうかがったのは…おのころ心平さん一般社団法人自然治癒力学校理事長。ココロとカラダをつなぐカウンセラーとして、これまで2万4000件、約5万時間のカウンセリング経験を持つ。経営者、アスリート、文化人など多くのクライアントのセルフケアを請け負っているほか、パーソナル医療コーディネーターとして病院や治療法、医療選択もサポート。セミナー・講演回数は年150回を超える。 ・オフィシャルブログ ■子どもに「今日、何した?」としつこく聞いてしまう子どもの園や学校でのようすが気になり、「今日は何をしたの?」「何が楽しかった?」「何かイヤなことなかった?」と聞いてしまう。親心からくる言動ではありますが、これもバウンダリー・オーバーなのでしょうか。「本人がイヤがってなければOKなのですが、答えてくれないのに繰り返し聞いているのなら、それは親から子どもへのバウンダリー・オーバーといえます。まだ小さいとはいえ、子どもには子どもなりの感情世界があります。あまりしつこくすると、小学校の中・高学年では親用の顔とふだんの顔を使い分けるようになってしまいますよ」(おのころさん)とはいえ、園や学校での様子をいっさい聞かずに、知らないでいるのも不安なものです。そこで、おのころさんが提案するのは、「月に1、2回、親子でじっくりと話をする日を設定する」という方法です。「矢継ぎ早に聞かれるのは、子どもからしたら“言葉の機関銃”を撃たれているようなもので息苦しくなってしまう。あらかじめ『学校のことはこの日に話そう』と伝えておくと、子どもも心の準備ができます。もし人間関係や勉強などで問題を抱えていても、その日に向けて解決するように頑張ってくれるかもしれませんよ」(おのころさん)大人と同じで、子どもにも良い日もあれば悪い日もあるのが当たり前。「今日どうだった?」と早急に結果を求めるのではなく、「最近どう?」くらいの長いスパンで話を聞いてあげるといいでしょう。おのころさん自身、3人の娘さんが小・中学生の頃には毎月1回、ひとりずつとデートしていたのだそう。「家にいると、どうしても仕事や学校などほかのことが入り込んできてしまいます。2人きりで外出することで特別な空間を作り、『あなたが一番だよ』と伝えて、とことん甘やかしてあげる。そうすると本音が出てきて、『実はね…』とふだん話さないような話もしてくれていましたね」(おのころさん)きょうだいのいる家庭では、ぜひマネしてみたいアイディアです。 ■子どもの友人関係「ついつい口を出してしまう…」子どもが成長するにつれて、気になるのが友人関係。子どもの自主性を尊重しなければと思いつつも、乱暴な子や言葉づかいの悪い子とはあまり付き合って欲しくない、と考えてしまう親も多いでしょう。「でも、乱暴とか言葉づかいがというのは、その子の一面に過ぎませんよね。世の中には、大人だけに良い顔をする子もたくさんいます。子どもの判断で付き合っているのだから、きっとその友だちには違う面があるのではないでしょうか?気になる場合は、子どもに『お友だちのどこが好きなの?』『どういうところが良いの?』と聞いてみるといいでしょう。そのうえで、『そんなに良いところがあるんだね』『良い部分を引き出してあげるあなたもすごいね』と、ほめてあげるといい。そうすると子どもはますます、相手の良いところを引き出せる人間に成長していきますよ」(おのころさん)たとえ今は“悪い子”に見えても、周囲から良い影響を受けることで変わっていく可能性は大いにあります。子どもの選択を尊重してあげつつ、成長を広い心で見守ってあげるといいでしょう。■子どもの宿題や支度「必要以上に手伝うのは過保護?」幼少期なら、親が子どもの世話をするのは当たり前。でも、子どもが成長しているのにいつまでも介入し続けるのは、子どもの世界へのバウンダリー・オーバーです。「いわゆる過保護の問題の背景には、親側の不安があります。宿題をやってあげるのは、自分が子ども時代に宿題で失敗した経験の影響かもしれませんし、身支度をやってあげるのは自分が忘れ物をして悲しい思いをした記憶が残っているからかもしれません」(おのころさん)「恥をかかせたくない」「傷つけたくない」という親心は一見、子どものために思えますが、実は自分の欲求を満たそうとしているだけにすぎないのです。「子どもには子ども自身の感情世界があり、園や学校、友だち、先生など、複雑な人間関係のなかで生きています。“脳の中の判断ルーム”を親が占拠するのは良いとはいえないですね」(おのころさん)親と子の間にバウンダリーがあることを意識しておけば、もし超えてしまった場合も同じ過ちを繰り返さないように心がけることができます。ママたちの人間関係はとても複雑。自分の領域に侵入されて困ることもあれば、自分が行きすぎて失敗してしまうこともあるでしょう。人間関係を円滑にしてストレスから身を守るために、「バウンダリーを上手に引く」という考え方を取り入れてみてはいかがでしょうか。参考図書: 『人間関係 境界線(バウンダリー)の上手な引き方』 (同文舘出版)おのころ 心平 著 1,512円(税込) 24年間、のべ5万時間以上のカウンセリングから導き出した「病気にならない心理学」の本。快適でベストな人間関係を築くために、自分と相手とのバウンダリー(境界線)を引くことを提唱する。表情・しぐさ・言葉遣いをほんの少し変えるだけで「自分の領域」を守る方法や、バウンダリー上手な人になるためのテクニックを紹介。イラスト/野原広子取材・文/まちとこ出版社 渡辺裕希子
2018年08月07日「面白い」「感動する」と感じるテレビや映画がいつも違う。インドアとアウトドアで趣味も違う。のんびりとせっかちで性格も真逆…。何かと合わない夫との結婚生活に、「このままで大丈夫かな…」と不安を感じていませんか? この先、夫とずっと一緒にやっていけるのか、心配になる妻は少なくありません。「何かと気が合うこと」は結婚においてどのくらい大切なのでしょうか? 今回は結婚生活を続けていくための「心構え」について考えていきます。■「夫と合わない」ことが気になるのはどうして?夫と合わないと感じるのはどんな時でしょうか。食事の好みが違う、旅行先での時間の使い方が違う、笑いのツボが違う…などなど、逆に合うところを見つけるほうが難しいという人も少なくありません。もし、夫と合うものが多ければ、夫といる時間をもっと楽しめるのではないか? という気持ちがどこかにあるのでしょう。夫と合わないことを不安に思うのはきっと「一緒に楽しめるものが少なくてさみしい」という気持ちがあるからかもしれません。もうひとつ、一番近い存在である夫からの言葉で、「自分を否定された」と感じる場合があるからでしょう。例えば、自分が好きなものについて「俺は好きじゃないな」と夫に言われたと想像します。それは単なる好みの違いですが、その言葉に自分を否定されたと感じる人もいるのです。好みが合わない=自分を批判をされているような気持ちになるかもしれませんが、必ずしもそうとはいえません。夫はあなたの好きなこと(もの)に対して好き嫌いを伝えただけで、それはあなた自身に向けられた言葉ではないからです。■「夫と合わない」は結婚生活を危うくする?では実際、夫と合わないことは、結婚生活を危うくするのでしょうか? 結婚式の誓いを思い出してみてください。汝(なんじ)健やかなる時も、病める時も、喜びの時も、悲しみの時も、富める時も、貧しい時も、これを愛し、敬い、慰め合い、共に助け合い、その命ある限り真心を尽くすことを誓いますか?※日本語訳の違いにより、多少の言い回しが異なる場合があります。このなかに「お互いの好みを合わせるべし」という言葉はありませんね。夫婦であっても、2人は他人。合わないことはある意味、当たり前のことなのです。夫と好みや趣味が合うことで、結婚生活がより楽しく感じることはあるかもしれませんが、だから夫婦仲が良いとは限りません。一方、夫婦でなにからなにまで正反対だから、結婚生活もうまくいっていないかといえば、そうともいえませんよね。あなたの周りにも、性格から趣味、生活スタイルまで真逆なのに、仲良しな夫婦はいるはずです。夫と合わないことが結婚生活を危うくするのでは? 好みが合っていたほうがうまくいくのでは? という考えは、もしかしたら、あなたの思い込みなのかもしれません。■結婚生活で大事なのは「好きなもの」より「嫌いなもの」実は、夫婦関係で大切なのは、「好きなもの」ではなく「嫌いなもの」。夫となにもかも合わなさすぎて、たまに不安になってしまう人もいるでしょうが、「好きなもの」が違っても「嫌いなもの」が同じなら良いのです。例えば、夫は野球観戦が大好きだけれど、自分はサッカーのほうが面白い。好きなスポーツは違うけれど、互いに共通しているのは「試合に熱くならない人なんて信じられない!」という気持ち。このように嫌いなもの、苦手なものが同じであれば、夫婦生活に深刻な問題が生じる可能性は低いといえるでしょう。それに、あなたが「夫と合わない」と感じているということは、ある意味、夫の好みを認めているということでもあります。好みが合わなくても「互いに干渉しない」というスタンスをもって、互いを認め合っているということです。もし、夫もしくは妻が「私の好きなものは、妻(夫)も好きなはず」と思い込んで行動し、一方を無理やり付き合わせているとしたら、そのほうが問題です。それぞれの好みを認め、自由にのびのびとやらせてくれている=自分を大切にしてくれているということではないでしょうか。それに、夫婦で生活している中で、好みが合う・合わないというのは、実はほんの一部であって、すべてではありません。例えば、子どものことを相談するとすぐに解決策をたててくれる、自分の両親にさりげない気配りをしてくれるなど、毎日、目にしている夫の行動や言動を尊敬できたり、信頼できたりするところはありませんか? こうした相手の美点を意識することが、より良い夫婦関係作りには大切でしょう。「夫と合わない」ことが気になる人も多いでしょうが、長い長い結婚生活では、無理に互いを合わせる必要はありません。それぞれを認め、快適な距離感を探していくことが、より良い夫婦関係を続けていく秘訣といえるでしょう。
2018年08月04日心地よい人間関係を築くために、大切なのは他者との間にバウンダリー(境界線)を引くこと。相手の侵入を許したままにしておくと、ストレスを抱え込んでしまい、病気になってしまう可能性もあります。 前回 までは「バウンダリー・オーバー(境界線越え)とは何か」「上手なバウンダリーの引き方」などをテーマに、“ココロとカラダをつなぐカウンセラー”として活躍しているおのころ心平さんにうかがいました。連載3回目となる今回は、ママ友や両親、義理の両親など、ママを取り巻く具体的な人間関係について、よりくわしくお聞きします。お話をうかがったのは…おのころ心平さん一般社団法人自然治癒力学校理事長。ココロとカラダをつなぐカウンセラーとして、これまで2万4000件、約5万時間のカウンセリング経験を持つ。経営者、アスリート、文化人など多くのクライアントのセルフケアを請け負っているほか、パーソナル医療コーディネーターとして病院や治療法、医療選択もサポート。セミナー・講演回数は年150回を超える。 ・オフィシャルブログ ■ママ友「付き合うのが苦痛…どうしたらいい?」一般的な友人とは異なり、距離の取り方が難しいのがママ友関係。バウンダリーを超えてズカズカと踏み込んで来るママ友に、悩まされている人は多いでしょう。そこで、よくあるママ友の悩みについて、対処法をお聞きしました。1. 長話が止まらないママ友ひんぱんに呼び止めて長話をしてくるママ友。忙しいのに迷惑だけれど、今後の付き合いを考えると角を立てたくはない。そんな時にはどうしたらいいのでしょうか。「あいづちを使って、相手の話のリズムを狂わせるテクニックを使ってみましょう。最初は『うん、うん、うん』と調子よくあいづちを打っておいて、肝心なところでは『うん』と言わない。または『そう、そう、そう』と言っておいて、ある時に『そう?』と語尾を上げてみる。そうすると相手が驚いて話の流れが止まり、切り上げるきっかけができます」(おのころさん) 第1回 で紹介した「手のひらを体の前に突き出してクルッと円を描く」という方法もおすすめです。2. なにかと張り合ってくるママ友なにかにつけて「私も」「私の場合は」「私の方が」と張り合ってくるママ友。会話を仕切って主役になろうとしたり、持ち物や洋服をまねしてきたりと、やっかいな存在です。「いつも話の中心にいたがる人には、その人の好きな芸能人など憧れの人を聞き出してみましょう。会話の中心にその話題を持って来ると、張り合ってくることは少なくなります。一方で、もしあなたのまねをしてくるのなら、あなたの目標や夢などを一度ゆっくり話してみてはいかがでしょう。意外と良き理解者になるかもしれません」(おのころさん)3. 愚痴ばかり言ってくるママ友家庭や園、学校、職場など、あらゆる愚痴を延々と話してくるママ友。聞いているだけで、こちらまで暗い気持ちになってしまいます。「愚痴を言う人は長年その考え方で生きているのですから、考え方を変えるのはかなり大変。ポジティブなアドバイスをすればするほど、相手に愚痴の材料を与えてしまいます。愚痴を言う人と話をするなら、最初の5分だけというように時間を区切りましょう。その後はスマホを見たりその場に通る人にあいさつをしたりと、空気を変えながら場を離れる機会を探るといいでしょう」(おのころさん)よほどの覚悟がない限り、相手を変えようとは思わないほうが良さそうです。 ■両親や義両親「ありがたいけどイライラする…悩んでいます」多くのママが頭を悩ませているのが、実の両親や義理の両親との関係。孫の教育に口を出してきたり、こちらの生活に干渉してきたり。そんな時の対処法をお聞きしました。1. 実の母親が孫の教育を押し付けてくる子どもにとってはおばあちゃんにあたる実母が、小学校受験の情報を調べたり習い事をすすめてきたりと、教育を押しつけてくる。孫をかわいがってくれるのはありがたいけれど、教育にまで口を出されて迷惑をしている、というケース。実の母親だけに、どう伝えるか迷うところです。「まずはなぜそんなに孫に関わりたいのか、理由を考えてみましょう。子どもや孫に期待する背景には、劣等感や不安が隠れていることが多いんです。自分が昔、勉強ができなくて辛い思いをしてきたのかもしれませんね」(おのころさん)不安を与えないために「子どもはちゃんと頑張っていて、評価されている」と先に報告をしてあげるといいのだそう。「それでも口出しをやめない場合は、『お母さんには関係ないでしょ』とガツンと言い、その後に『さっきはごめんね』といフォローするといいでしょう。お母さんは落ち込むかもしれませんが、言われた言葉はずっと残るので、2度と言ってこなくなるはずです」(おのころさん)少し勇気がいりますが、気心の知れた親子だからこそ使えるテクニックといえます。2. 同居している義理の母親が生活に干渉してくる同居といえども、お互いの生活になるべく干渉しないのがルール。なのに、近所の人に「嫁が外出ばかりしている」「子どもの面倒を見ていない」と言いふらされている。こうした嫁姑の問題には、どう対処したらいいのでしょう。「義理のお母さんの良いところを見つけて、あえて相手をほめてあげる、という手があります。ほめられると悪い気はしませんし、自分をほめてくれる人は良い人だと思うもの。すると意外と周囲に『うちの嫁はすごいのよ』と自慢するんですよ」(おのころさん)イヤなことを言われているのに、相手を持ち上げるのは納得がいかないかもしれませんが、親とはこれからもずっと付き合っていかなければいけません。そこはぐっと我慢。自分の器を大きくして、人間関係を良くすることに努めましょう。次回は、子どもに対するバウンダリー・オーバーとその対処法についてお聞きします。参考図書: 『人間関係 境界線(バウンダリー)の上手な引き方』 (同文舘出版)おのころ 心平 著 1,512円(税込) 24年間、のべ5万時間以上のカウンセリングから導き出した「病気にならない心理学」の本。快適でベストな人間関係を築くために、自分と相手とのバウンダリー(境界線)を引くことを提唱する。表情・しぐさ・言葉遣いをほんの少し変えるだけで「自分の領域」を守る方法や、バウンダリー上手な人になるためのテクニックを紹介。イラスト/野原広子取材・文/まちとこ出版社 渡辺裕希子
2018年08月03日ウーマンエキサイトで人気連載中のちゅいママさんの記事 「家族旅行で疲れるママ…原因は自分にアリ!? 私が気づいたこと」 で、ママがしがちな“自己犠牲”に関するアンケートを実施。普段の生活で、ママたちが「家族よりも、つい自分を後回しにしてしまう」エピソードが集まりました。■90%のママが「自分を後回し」にしている!今回のアンケート内の質問「子どもを優先して、自分のことを後回しにしていると感じますか?」について、ママたちの47%が「すごく感じている」と回答。「やや感じている」が43%で、程度の差はあるものの、「自分のことを後回しにしている」と感じている人が90%にのぼるということがわかりました。Q. 子どもを優先して、自分のことを後回しにしていると感じますか?すごく感じている 47%やや感じている 43%感じていない 10%その他 0%パパももちろん「自分を後回し」していると感じることはあるでしょう。ただ家事や子育てをメインに担当しがちなママにとって、「子ども優先」は日常茶飯事なのかもしれません。「家族のために、自分を後回しにしてもしてあげたい」とママが思ってしまうのは、どんなときなのでしょうか。そして、ママたちはそれに対して満足しているのでしょうか?■自分を後回しにしてしまうのは、●●のとき今回のアンケート「自分のことを後回しにしていると感じるのはどのようなときですか?」という質問に、ほとんどの人が挙げたのが「食事」。ちゅいママさんも、「ホテルの朝食バイキングに行った際、子ども優先にしてしまうがために、自分がなかなか食べられない」というエピソードを紹介していました。ママたちにとって外食はとくに「子どもを優先させないと!」という気持ちが働いてしまうようです。外食、家食問わず、食事のときはいつも自分後回しです。外食では夫が少し協力してくれますが、それはそれで「普段何もしないくせに!」と腹が立つ。夫からしたら厄介な嫁かもしれません。ほかにも「ラーメン屋に行くと麺が必ずのびる」「夕食に自分だけ遅れる」などの意見も。最初は何もできない赤ちゃんですが、成長に合わせて手が離れていきます。でも食事時に親が目を配らずすむようになるまでには、ある程度の年月が必要。外食では、「子どもが食べ物をこぼしたりしないか」、「ほかのお客さんに迷惑を掛けていないか」と、心配になり、余計手をかけてしまうということも。また小食の子どもの場合には、「声を掛けながら見てあげたい」という気持ちも強くなり、より一層自分が後回しになるようです。また朝は、ご飯の支度、子どもの準備、自分の準備など分刻みでやることがいっぱい。だから「朝ごはんを家族に食べさせて、結局時間がなくなって自分は抜きで出掛ける」というコメントもありました。急いでいる日に限ってハプニングが起きたり、想定していたよりも時間がかかったりするもの。ママ…、毎日お疲れさまです!■ママが我慢している日常のあたり前のこととは食事以外では、どんなときに「自分を後回しにしている」と感じるのでしょうか。その多くが、日常生活であたり前にやっている習慣でした。お出かけのときの身支度。毎日のごはん。お風呂、子どもは丁寧に洗ってあげるけど自分は雑に終わる。朝、顔を洗ってない日々が続いているとき。(まだ子どもが3ヶ月で、早朝の泣き声・授乳から1日が始まるので、顔を洗わないまま家事に取りかかってしまう) 便秘になったとき。トイレに入ってもドアの前で大泣きされ、落ち着かないので出るものも出ない…。日焼け止め、虫よけは子どもに絶っっ対塗るけど、私は塗り忘れたり。子どもの髪は絶っっ対乾かすけど、私は乾かす時間なし。食育は大切だと思っているので、食事は一緒に座って食べます!もしかしたら、この記事を読んでいるママにも思い当たることがあるのではないでしょうか。筆者はおおいにありました。腰痛・肩こりがひどい状態のときにお風呂にゆっくりつかれず、悪化したこと。なかなかトイレに行けず、薬を服用しなければならなくなったことなど。いまとなっては「そんなこともあったなぁ」なんてのんびりした気持ちで思い出せますが、当時は「なんで私だけ!」と、関係ない夫に不満をぶつけていました。我慢が続くと、いつか不満が爆発してしまうものですよね…。生活習慣以外にも、次のような自分の余暇や仕事をセーブしているママも。自分の楽しみまで後回しにしてしまうと、気分転換できず、フラストレーションがたまっていきそうです。・録画したドラマを見られないとき(テレビを子どもに譲る)・子どもの生活に合わせて仕事をする(ほんとは私だってもっとバリバリ働きたい!)・自分の洋服をまったく買わないシーズンがある■自分が優先にした家族にイライラする?食事やお風呂といった生活習慣、仕事、そして余暇にわたって、自分のことを後回しにしたり、やりたいことをセーブしたりするママたち。今回のアンケートでは、その積み重ねによってママたちに不満が生まれていることがわかりました。そして「自分のことより優先した家族」に対してイライラしたり、「自分を後回しにしてしまう自分」にモヤモヤしてしまったり…。仕事から帰ってきて、急いでご飯を作っているとき。こどもがゲームをしていると、イラっとする。子どもが朝起きてから、3食のご飯、遊び、昼寝、風呂、就寝と、それぞれすべて子どもペースで…。自分がやりたいことが、後回しでまったくできなくてイライラする。その一方でこんな意見のママもいました。ストレスや疲れがたまっている状態で子どものお世話や家事をするときに(犠牲になっていると)感じます! 専業主婦なので、ひどいとそんな気分で丸一日過ごしてる日もあります。普段なら「自分、がんばってる!」と自己満になるところがすべて不満に…笑たしかに、そのときの自分の疲れ具合や体調、気分によって感じ方が変わってくるものなのかもしれませんね。ずっと満足に感じていられたらママは気分よく、家庭もうまく回る気がします。しかし、そうはいかないのが人間の心理。“不満に感じてしまったとき”、どのように自分の感情と折り合いをつけていけばいいのでしょうか。■ママの自己犠牲は、家族にはありがた迷惑なのか?ちゅいママさんが記事でしみじみと言っていた「ひとりよがりの自己犠牲は子どもにも夫にもありがた迷惑なだけ」という言葉。ちゅいママさんのお母さんとの思い出から、「家族のため」と思ってしていることが、じつはひとりよがりな自己犠牲だったと気付いたといいます。アンケートでも、こんなコメントがありました。 (自分を後回しにしていると思うことは)あまりないです。我慢するとイライラがたまり、結果的にあまりよくないかなと思い、子ども優先ではありますがやりたいようにやっています。ママがストレスを抱えない程度に、自分の“家族にしてあげたい”という欲求とバランスをとる。こんな簡単そうにみえることが、どうしてできないでいるのでしょうか。■強迫観念に囚われるママたちアンケート内の「家族のためにつくす“いい妻、いい母”像に囚われていると思うことはありますか?」という質問には、「たまにある」47%、「すごくある」31%で、計78%のママが「ある」と答えていました。Q. 家族のためにつくす「いい妻、いい母」像に囚われていると思うことはありますか?たまにある 47%すごくある 31%ほとんどない 14%全くない 8%その他0%いい妻でいること、いい母でいることを、ママたちはどのように意識し、行動にうつしているのでしょうか。そこにはママの葛藤も浮き彫りになってきました。洗濯を干していても、かたづけをしていても呼ばれたらなるべく行くようにしている。だって育児書に『ちょっと待ってて、はあまり言わない方がいい』って書いてあったから…。自己肯定感を下げるとかだったかな。でも結局自分のことが全然できない!と感情の決壊がおこり、嫌な思いをさせることが多く…。今回の記事、何だかんだ目からウロコ。そんなママ嫌だよね。365日休みがない、と思っている時点で“犠牲になっている”と思い込んでいる。だけど、本当に休みがない。1人だけバタバタと動いているとバカみたいって思う。だけど、仕事や学校やバイトをがんばってるんだから私がやればいいんだって思っています。だけど、イライラして当たり散らしちゃう私はまだまだダメで、「なんで私はこんなんなんだろう」と毎日、思います。■「自分がやらなければ」を止めるとどうなるの?ママの長年やってきた習性や考え方は、ちょっとやそっとでは変えられないもの。しかも、それが「家族のためにプラスになる」と思っていたものならば、なおさらではないでしょうか。でも、もしママがいい妻、いい母でいようと家族を優先することで、我慢しすぎたり、イライラしたり、家族にあたってしまうようになるなら、それは見直してもいいことかもしれません。ママの家族を想うやさしさが生んだ行動なのに、ママにとっても、家族にとっても気持ちよく生活できなくなるならば本末転倒になってしまうから。アンケートに寄せられたコメントに、こんなエピソードがありました。前は子ども優先で自分をあと回しでしたが、自分優先にすることにしたら、なんとダンナが「子どもと妻ファースト」になり何でもやってくれるようになりました! ふしぎー。ママは、ついつい「自分がやらなければならない」と思ってしまうものかもしれません。でも、家族はひとりじゃない。ママができなければ、ほかの家族が補ってくれるものかもしれません。ママががんばる“家族優先”のためには、ママが笑顔でいるための“自分優先”の時間も必要なんだろうと思います。いま、もしかして子どもに付きっ切りでお世話しなければならない時期かもしれません。でも、子どもも少しずつ成長していきます。それに合わせてできることがどんどん増えていく。そんなタイミングもみながら、そしてパパとも話し合いながら、ママの「やらなくちゃ」と思っている線引きが変えていけたらいいですね。Q. 自分のことを後回しにしていると感じるのは、どのような時ですか?回答数: 57(アンケート集計期間:2018/7/19~2018/7/24)
2018年08月02日メディアで話題の心理カウンセラー、心屋仁之助さんとその一門があなたの相談に答える「凍えたココロが ほっこり温まる、心屋仁之助 塾」。今回は、「人の目が怖くて、人間関係が苦しい」という、ぽぽんたさん(50歳以上・主婦)に、心屋塾上級認定講師の福田とも花さんからアドバイスをいただきました。■ぽぽんたさんのお悩み私はずーっと人間関係に苦しんでます。いわゆる”普通”がわからないので、大勢の中にいることや、人との関わりを怖く感じます。「私はここにいてはいけないのではないか?」「バカにされてないか?」と人の目が怖いのです。主婦ですが、ご近所や婦人会など、人付き合いはついて回ります。どうしたらこの孤独感や不安から解放されるでしょうか。※一部、質問内容を編集しています。■心屋塾上級認定講師の福田とも花さんよりぽぽんたさん、ご相談ありがとうございます。人付き合いは、どこにもついて回りますもんね…。その間ずっと怖さや孤独感、不安を感じているのはとてもつらいですよね。私もぽぽんたさんと同じく、人といてもずっと孤独感を感じていたので、お気持ちがとても分かります。けれど、今はほとんど気にならなくなってきましたし、ぽぽんたさんもきっと楽になっていけるので大丈夫ですよ! ぽぽんたさんが楽になる方法を一緒に考えていきましょうね。人間関係での距離感や自分の役割の多くは、子どもの頃の家族との距離感や、家族の中の自分の役割が基礎となって身についていると言われています。ご相談内容だけではわかりませんが、ぽぽんたさんは、子どもの頃の家庭内で「私はここにいてはいけないのではないか?」と感じてはいませんでしたか?そこで、次の言葉を口に出して言ってみてください。「お母さん、役に立てなくてごめんなさい」「お母さん、助けてあげられなくてごめんなさい」言ってみて、何か思い出すことはありましたか? どんな気持ちになりましたか? もしも気持ちの変化を感じたら、家族の中、特に関係の深いお母さんとの間で、「自分は役に立てない存在」と思うことがあったのかもしれません。大好きだったお母さんによく怒られたり、ガッカリされたり、ほかの兄弟ばかりほめられたりするなかで、「自分はお母さんの役に立てない存在なんだ」「私なんて、お母さんを喜ばせることができない。ダメな子どもなんだ」「大変そうなお母さんを助けられない役立たずなんだ」などと、自分で自分を責め続けてはいなかったでしょうか。自分のことを「役立たずで存在する価値もない人だ!」と自分で否定していなかったでしょうか?自分で自分を否定していると、周りの人からも否定されているように感じてしまうんですよね。そして、自分が扱うのと同じように、周りの人もあなたを否定するように扱い始めます。もし、周りの人に「ぽぽんたさんて、役立たずで存在する価値もない人だよね!」と言われたら、とっても悲しいですよね…。そんな悲しい言葉を、自分には何十年間も、しかも1日に何万回もぶつけているんですよ! ほかの誰でもない、自分を傷つけているのは自分自身。自分を孤独にさせているのは、真っ先に自分を否定し、自分を責めて、自分の味方をしてあげない、自分自身だったのですね。けれど、そこに気づいたら、あとは簡単です! 自分と自分の関係が変われば、周りの人との関係も変わりますから!まず、ぽぽんたさんは本当に”お母さんにとって役に立たない子”だったのか? 存在する価値もない子だったのか? 子どもの頭で考えて、子どもの自分が信じ込んだ自分のイメージ。それってホントかな…? とぜひ疑ってみてください。疑うためには、お母さんに直接聞いてみるのもいいと思います。「お母さんの役に立てないような自分は、お母さんの側にいる価値もない子だってずっと思っていたんだ。役に立てないこともある私でも、ここにいてもいいかな?」と。とても勇気がいる行為だと思いますが、それは、心の底で自分自身が無意識のうちに何度も言ってきた言葉です。それを一旦、外に出してみてください。妄想から目覚める大きな一歩となりますよ!それから、信じてきた自分のイメージを疑うためには、次の魔法の言葉を1日に何回も繰り返しつぶやいてみてください。「私はただここにいるだけで、周りに喜びをもたらす、みんなから引っ張りだこの人気者です!」 そうすると、気がついたら”ぽぽんたさんを孤独にするぽぽんたさん”は息をひそめていき、逆に”どんな人間関係の場にいても、そのままの自分でいることを許してくれるぽぽんたさん”という、一番の味方を得たぽぽんたさんが誕生します。次第に、孤独感や不安感を感じなくなっていることにも気づけると思います。ぽぽんたさん、これからも応援しています! ・このカウンセラーのブログ (編集/外山ゆひら)※2018年8月10日 内容に不備がありましたので、修正させていただきました。
2018年08月02日ひょんなことからバレた夫の嘘。その嘘に傷つき、悩み苦しんでいる妻は少なくありません。「本当は許したい…けれど、どうしても許せない…」。そんな気持ちはどうしたらいいのでしょうか?今回は、嘘がバレた夫を許す方法について考えていきましょう。■どうしても許せない夫の「黒い嘘」とは?「嘘も方便」という言葉があるように、人を傷つけないようにするための白い嘘もあれば、自分を正当化する、あるいは人をあざむくための黒い嘘もありますよね。嘘の程度は個人によって違いますが「女性」と「金銭」に関する夫の嘘に関しては「許せない嘘」と感じる妻が多いようです。特に「夫という存在に対して、こうあるべきと高い理想を持っている人」ほど許せない気持ちが強くなってしまうものです。■夫の嘘「許したいのに許せない」のはどうして?「許したいのに許せない…」。妻は、どうしてこんな心理状態になるのでしょうか? この気持ちをひもといていくと、実は「いつまでも責めていたらよけいに関係がこじれることは頭では分かっている。でも心は納得できない」というところにたどりつきます。これが、許したいのに許せない心理状態です。ほかにも夫に対して「同じ苦しみを与えたい」「自分が苦しんでいることをアピールして、罪悪感を植えつけたい」「復讐したい」という気持ちや「なにごともなかったことにしてほしくない」という思いがあります。「信頼してもまた裏切られてしまったら、もう立ち直れない…」という不安が消えないという人もいるでしょう。■嘘をついた夫「許すための4つのステップ」「このままではいけない。夫を許せない状態から抜け出さなければ先がない」と感じたら、どうすればいいのでしょうか? 嘘をついた夫を許すには心理面と行動面からの対処法があります。順を追ってひとつひとつご紹介していきましょう。1.傷ついた悲しみを出し切るまずは気持ちがしっかりと落ち着くまで、夫と精神的に距離をおきます。そして傷ついた自分を正面から受けとめてみましょう。泣きたければ泣き、叫びたければ叫び、大いにわめいてみます。出せるものがつきるまで出しきります。そうやって傷ついた自分を受け入れてあげましょう。ただし、この最中は、悲しみや憎しみの感情を夫にぶつけないことです。人は他人の苦しみを感じ取ることはできても共有はできません。これをすると、相手に罪悪感を植えつけることには成功しても、時間がたつとやがて嫌悪感に変化していくことが多く、そうなると関係の修復が難しくなってきます。ここは少し注意しておきましょう。2.自分が「心地良い」と思える関係を探る気持ちをすべて出しきると、人は自然と冷静に考えられるようになります。自分が落ち着いてきたなと感じたら、夫とはどんな関係が自分にとって心地良いかを考えてみましょう。許して仲直りするのか、もっと長く距離を置いてみるのか、一度、物理的に離れてみるのか。「こうありたい未来の自分」を想像し、その状態を目指すには今どうしていくかを考えてみます。また夫を許せるようになるまでの間、距離をおく必要はありますが無視はダメです。必要最低限の会話はし、相手が何かアプローチしてきた時はちゃんと受けとるようにしましょう(あっさりした対応でもいいので)。3.好きなこと、キレイになれることをするここまでくると自分がどうありたいのか、相手にこれはしてほしくないことなどがはっきりしてくると思います。これまで言えなかった「してほしくないこと」は、夫にはっきり伝えていくようにしましょう。そのうえで自分が「良い気持ち」になれることを増やしていきます。それは夫と一緒のことでも、そうではないことでも構いません。友だちと会う、おいしいものを食べる、映画を観る、習い事に通う、歌を歌う、温泉に行く…。何でも良いです。また「自分をキレイにする」ことにも目を向けてみましょう。自分をキレイにすることは、好きなこと・やりたいことをやるのと同様に、自分をいたわりやさしくすることにつながります。洋服を変える、ヘアスタイルを変える、ジムに通ってスタイルを変える…。何でもいいので、キレイになることをやってみて、以前とは違う変化を自分にもたらしてみましょう。好きなことをする、キレイになっていくあなたからは、夫を責めるオーラがどんどん弱まっていきます。夫自身もその変化を感じとるようになるはずです。4.改善すべき点はないかを考える気持ちが落ち着くと考えられるようになるのが「今の自分は魅力的だろうか? 夫を無言の圧力で責めていないだろうか?」ということです。自分にできることはないか、改善すべき点が本当にないのか? そんな視点を持つことができるようになれば、「夫を許せない」という気持ちに変化が起こっている証拠。「許したいのに許せない」呪縛からだんだんと逃れられることでしょう。夫のウソを許したい自分と許せない自分。その狭間で苦しみから抜け出せないのはとても辛いですよね。まず最初は、傷ついた自分の感情をそのまま受けとめることから始めてみてはいかがでしょうか。
2018年08月01日周りからは「仲良し夫婦」と思われているけれど、家のなかでは会話のない冷め切った関係。「仮面夫婦」を続けているという人はどのくらいいるのでしょうか。本当は、こんな関係から抜け出したい。冷え切った関係をどうにか良くしたいと願っているとしたら…。今回は、仮面夫婦から抜け出すために今日からできることを考えていきましょう。■仮面夫婦「あなたはどっちのタイプ?」2つの心理状態仮面夫婦となっている夫と妻の心理状態はどうなっているのでしょうか?仮面夫婦の場合、互いが互いを夫でも妻でもない「同居人」とみなしている場合が多く、大きく分けると次の2つに分けることができます。仮面夫婦タイプ1:妻、あるいは夫だけが冷めている過去に浮気をされた、育児を手伝ってくれなかったといった本人には見過ごすことのできない決定的な要因があって、どちらか一方だけが冷め切っている状態の夫婦。仮面夫婦タイプ2:夫婦2人とも冷めているまったく嫌いというわけではないけれど、いてもいなくても変わらない。互いの世界を持ちすぎているので一緒に行動することがない。この人じゃなくてもいいのでは? と思っているけれど、積極的に離婚する気もさらさらない状態の夫婦。■仮面夫婦「愛情を戻すことはできる?」冷め切った関係に愛情を取り戻すことはできるのでしょうか? 先に結論をお話すると「できます」。けれど、夫婦互いが避けている期間が長ければ長いほど、元に戻すのにも時間がかかると覚悟してください。例えば、3年間ずっと仮面夫婦を演じていたなら、愛情を取り戻すにも3年相当の時間がかかると思っていましょう。またタイプ1の「妻、あるいは夫だけが冷めている」ケースは、修復期間の長さに加えて、仮面夫婦の状態を引き起こす原因となった出来事を許せるかどうか? を考えることも大事になってくるでしょう。■仮面夫婦から抜け出すには? 妻、あるいは夫だけが冷めている場合では、どうやって愛情を取り戻せば良いのでしょうか。その方法について、前述したタイプ別に考えていきましょう。まずは、「妻、あるいは夫だけが冷めている場合」からご紹介します。仮面夫婦タイプ1:妻、あるいは夫だけが冷めている場合タイプ1の場合、仮面夫婦になったキッカケというものがあるはずです。冷え切った関係から抜け出すための一歩は「その時と今はまったく別の状態」と意識することです。例えば、子育てに対する不満がきっかけでぶつかりあってしまい、今は仮面夫婦になっているとします。関係を修復したいけれど、また前のように言い合いになってしまいそう…。そんな不安があるかもしれませんね。でも「その時の夫と、今の夫は違う」ととらえてみてください。ものすごくムカついたし相手の態度にも納得できなかったけれど「今、目の前にいる夫は、その時の夫ではない」と考えてみましょう。自分自身も当時は子育てにいっぱいいっぱいで余裕がなかったけれど、今も「その時とまったく同じ」というわけではないですよね。その話題に「今」ふれたとして、当時と同じような言い合いになるものでしょうか。過去の2人は過去の2人であって、今の2人ではありません。これからの未来に目を向け「今からもう1度新しい関係をつくる」ととらえてみる。そうすることで、新しい関係を築ける可能性が出てくるはずです。■仮面夫婦から抜け出すには? 夫婦2人とも冷めている場合続いて、「夫婦2人とも冷めている場合」を考えていきましょう。仮面夫婦タイプ2:夫婦2人とも冷めている場合嫌いではないけれど一緒にいる意味がないと感じ、仮面夫婦になっているタイプ2の場合は「相手の良いところを見つける努力」をしてみる方法が効果的です。この関係はいわゆるマンネリだけれども、面倒に感じない心地の良い関係ですよね。けれど面倒ではないということが「愛情がある」というわけではありません。愛情を取り戻すには過去にさかのぼってみる必要があります。例えば、おしゃべりが楽しくて、いつも一緒だった新婚時代(交際当初)を振り返ってみます。夫を好きになったきっかけや2人で楽しく過ごした日々など良かった時代を思い出してみましょう。これは「相手の良いところ」を再認識していく作業です。この作業を続けていると「ああ、こんなところが好きだったな」「こういうところが尊敬できると思った」など忘れていた感情がよみがえってきます。そうした感情の変化は、夫婦2人の間に変化をもたらしてくれるでしょう。ちなみに、夫だけが冷めている場合も同様です。昔通った場所やお店の名前を出して懐かしんでみたり、昔の写真を見えるところに置いておいたりして、夫にあの頃の2人を思い出してもらうと良いかもしれません。タイプ1は、過去ではなく未来を見る。タイプ2は、過去を振り返る。時間軸を変えて見つめなおす作業が、仮面夫婦から抜け出すきっかけとなってくれるでしょう。■仮面夫婦「離婚とならないために」今日からできる5つのこと仮面夫婦から抜け出すために、これから意識してやってみてほしいことをご紹介します。これらは片方だけが冷めている場合と夫婦2人とも冷めている場合、どちらのタイプにも共通しています。1.相手に笑顔を見せる冷めた夫婦に笑顔はありません。笑顔がないものに愛情やあたたかい気持ちを持つことはできないので、意識して笑顔で接するようにしましょう。2.会話する冷めた夫婦はあいさつ以外、会話がありません。まずはYes、Noで始まる簡単な会話から始めてみましょう。どちらかが動かないと何も始まりません。3.さりげなく気配りをする例えば、夫がお風呂に入った時、新しいタオルを用意してあげましょう。そうすることで相手をじわっとあたたかい気持ちにさせることができます。4.記念日をお祝いする今までは何もしてこなかった1日を、意味のある特別な1日にします。誕生日や結婚記念日をお祝いしましょう。5.どちらかの実家に一緒に行く相手のルーツを再認識し、両親の前で相手をほめてみましょう。両親に認められるのは気持ちが良いことです。また自分はこの一家の一員なんだという認識を強めることもできます。冷えた関係を変えたいと願うなら、ぜひご紹介したような行動を実践してみてください。今日やったからといって明日すぐに変わるものではないけれど、冷えた2人の空気に火起こしをして、少しずつあたためていく…。そんなイメージを持つと良いですね。まずは一歩を踏み出すことが大切だと思います。
2018年07月31日メディアで話題の心理カウンセラー、心屋仁之助さんとその一門があなたの相談に答える「凍えたココロが ほっこり温まる、心屋仁之助 塾」。今回は、「人の目を気にしない性格になりたい」という、ミッキーさん(49歳・看護助手)に、心屋塾上級認定講師の大竹公子さんからアドバイスをいただきました。■ミッキーさんのお悩み私は不器用で行動が遅く、しかも視野が狭いです。仕事を覚えるのも、人の倍の時間がかかります。真面目だけが取りえなので頑張ってはいますが、たびたび何もかも放り出したくなります。人の目がとても気になり、「余計なひと言を言ったな」「あの時、あんなふうに行動すればよかったのに」などと1日の出来事を思い返しては落ち込むばかりで、胸が苦しくなります。いちいち人の目を気にしなくすむよう、自分の性格を変えたいです。※一部、質問内容を編集しています。■心屋塾認定講師の大竹公子さんよりミッキーさん、ご質問ありがとうございます。心屋認定講師&脱べきカウンセラーの大竹公子と申します。お仕事、一生懸命頑張っていらっしゃるのですね。でも、人の目を気にして、落ち込んでしまう。その状況はとても苦しいですよね。私も以前は、人の目を気にして苦しんでいました。まさに今のミッキーさんと同じように、「あの時、こうしていれば…」とその日の自分の言動を振り返ったり、過去の出来事も引っ張り出してきては反省したりしていました。そうすると、特に体を動かしていなくても、とても疲れます。自分責めや反省にエネルギーを使うので、結局仕事への集中力が低下し、仕事がスムーズにいかなくなる。それをリカバーするために、余計に力を入れて頑張る羽目になる…。そんな悪循環を繰り返していました。頑張っているのに悪循環にハマっていると、何もかも放り出したくもなりますよね。まずは「この状態なら、苦しいのは当たり前だよなぁ。でも私はよく頑張ってきたなぁ」と、ご自身を認めてあげてくださいね。さて、ご質問の「人の目を気にしない方法」ですが、実はミッキーさんの性格を変える必要はまったくありません。今のミッキーさんの性格のままでOKなのです! その代わり、人の目を気にしなくなるために変えると有効なのは、「自分への許し」と「意識の向け方」です。まずは「自分への許し」についてくわしくお話しますね。ご存じかもしれませんが、「人の目」というのは、実は「自分の目」なのです。「あの人から〇〇と思われているのではないか」という考えは、自分で自分自身を「〇〇な人」だと思っているから生じるのです。例えばミッキーさんが、「余計なひと言を言ったな」「あの時、あんなふうに行動すればよかったのに」などと思い返して落ち込んだとしましょう。相手からどんな人だと思われたと考えましたか?ご質問の冒頭に「私は不器用で行動が遅く、しかも視野が狭いです。仕事を覚えるのも、人の倍の時間がかかります」と書かれているので、もしかしたら、そのような人だと思われた…と考えたかもしれません。普段からご自分の性格をダメだと否定していると、人に関わる時にも「自分の性格がバレたら、相手からも否定されるに違いない」と考えてしまう。そのために、落ち込んでしまうのですね。ですので、まずは自分はこの性格でOKなんだと自分自身を許してあげることで、変化が起きてきます。続いて、「意識の向け方」について。「意識の向け方を変える」というのは、「どう思われているのかしら?」とほかの人へ向けている意識を、自分自身に向けるということです。自分は今、何を感じているのか。自分は今、何がイヤなのか。自分は今、どうしたいのか…等々、”自分自身の今”に意識を向けていると、人の目を気にすることが少なくなっていきます。自分を許すと、自分に意識を向けやすくなりますし、自分に意識を向けていると、自分を許しやすくなります。どちらから始めてもいいですし、両方同時にやってみるのもいいですよ。ぜひ試してみてくださいね。ミッキーさんを心から応援しています! ・このカウンセラーのブログ (編集/外山ゆひら)
2018年07月31日かつてはていねいにスタイリングをしていたロングヘアも、子どもと一緒の毎日だとただ邪魔なだけ! と、手っ取り早くゴムでひとつにまとめるだけの「ひとつ結び」をしているママ、結構見かけます。ひとつ結びは単純なヘアアレンジのようで、実は「ただのオバサンヘア」となるか「こなれ見え」するかが紙一重。せっかくなら「こなれ」を極めようと、スタイリング剤をふんだんにつけてモードっぽくピタッと結んでみると…やっぱり自分がすると、なんだか違う。かといってラフに結ぶと、おくれ毛というよりはお疲れ感が出てしまう…。髪質や顔型に頼るところが大きく、とても難しいのがアップヘア。そこで簡単・おしゃれに決まるテクニックについて、ご自身もママであるヘアメイクの森田めぐみさんに聞きました。お話をうかがったのは…Hair&Make-up/Nail 森田めぐみさんフリーランスのヘアメイク。広告・TV・雑誌などさまざまな媒体でタレントやモデルのヘアメイクやネイルを担当。4歳(男の子)と1歳(女の子)の2児の母になった現在は、家事に育児に忙しいママ達のために時短メイク術を日々研究している。まずは、まとめ髪の「基本のキ」は この記事 でおさらい!■時短ヘアアレンジ「ニュアンスアップは4ステップで作る」 1.上下二分割にブロッキング「ラクをして1本で結ぼうとするから、逆にテクニックが必要になるんです」と森田さん。耳上のラインで上下2つにブロッキングすることで、髪の毛が格段に扱いやすくなり、ヘアアレンジの成功率が高まります。2.ブロッキングした下部分の髪の毛を下位置で結ぶまず、ブロッキングした下部分の髪の毛を1本で結びます。ここでのポイントは、結ぶ位置。「結んだ毛束が頭に対して垂直にビヨンと上がっているとおしゃれに見えないですし、さらに、襟足がたるむと老け見えしてしまいます」(森田さん)襟足に沿わせるようなイメージで、なるべく下向きにゴムで結びます。3.ブロッキングした上部分の髪の毛をツイストし巻く残った上部分の毛束を2つに分けて、ツイストしていきます。このとき、2つに分けた髪の毛をそれぞれ一つずつねじる必要はなく、単純に2つをツイストするだけでOK。4.留めたゴムの上からツイストで巻いて完成!3.でツイストした髪の毛の毛先を写真のように両手で持ち、ゴム部分の上から巻きつけていき、最後はゴムをもう一本用意して、下部分で結んである毛束と合わせて、一束にまとめます。短くて届かない場合は、巻きつけずにゴム付近でピン留めするのでもOK。 「最後に、ゴム部分を隠すようにスカーフを巻いても華やかになりますよ」このアップヘアなら、親子でリンクコーデならぬ、リンクヘアアレンジもおすすめ。子どもは動いてなかなか髪の毛をゆっくり結ばせてくれないので、ついひとつ結びをしてしまうというママが多いかと思いますが、2つにブロッキングすることで寝転がったり激しく動いたり…と、やんちゃに動いてもくずれにくくなります。結果、結び直すことがなく時短に。「なんだか、今日は結び方が違う!」と、娘も喜んでくれそう。■親子でリンクヘア「おそろ感がアップ!」2つのコツ親子でリンクヘアのコツその1:パッチン留めを大活用子どもの髪の毛はサラサラでやわらかく、すぐクシャッとなってしまうのでアレンジがくずれやすいですね。そこで「パッチン留め」が大活躍。ポイントに留めておくと、よく動く子どものスタイリングがくずれにくく、ラクです。親子でリンクヘアのコツその2:おそろいのヘアアクセサリーリンク感を出すには、ママと同じヘアアクセサリーを使うのが効果的。子どもの頭にはちょっと大きいかな…と感じますが、むしろそのアンバランス感がかわいかったりも。ママと全く同じヘアアクセを利用したほうが、リンク感は強くなります。ブロッキングと「ねじねじ」工程を加えるだけで、こんなにもお疲れ感ゼロ&こなれたママ感を演出できるなんて!「大判のスカーフに頼れば、多少の失敗はごまかせちゃいます。スカーフと洋服のコーディネートを考えるのも楽しそうですよね」(森田さん)これは、夏の日常に取り入れたいですね。取材・文/aicaモデル/AYAキッズモデル/村田星叶
2018年07月30日自分と他人の間にあるバウンダリー(境界線)に侵入を許している状態を、心理学的には「バウンダリー・オーバー(境界線越え)」と呼びます。長話や愚痴に付き合わされたり、張り合ってマウンティングを取ってきたり。放置しておくとストレスをため込み、体を壊してしまうことも!やっかいなバウンダリー・オーバーを防ぐにはどうしたらいいのか。 『人間関係 境界線(バウンダリー)の上手な引き方』 (同文舘出版)を執筆したココロとカラダをつなぐカウンセラー、おのころ心平さんに、相手に気づかれない「さりげなくバウンダリーを引く簡単なテクニック」をうかがいました。お話をうかがったのは…おのころ心平さん一般社団法人自然治癒力学校理事長。ココロとカラダをつなぐカウンセラーとして、これまで2万4000件、約5万時間のカウンセリング経験を持つ。経営者、アスリート、文化人など多くのクライアントのセルフケアを請け負っているほか、パーソナル医療コーディネーターとして病院や治療法、医療選択もサポート。セミナー・講演回数は年150回を超える。 ・オフィシャルブログ ■他人に踏み込まれる前に「上手に境界線を引く」4つのルールバウンダリー上手な人、すなわちバウンダリー・オーバーをされにくい人には特徴があります。「この人の領域に踏み込んではいけない」と感じさせる人になるには、どうしたらいいのでしょうか? おのころさんがおすすめするテクニックの中から、特に日常に取り入れやすい4つをピックアップしてご紹介しましょう。1. 口角を上げる「口角が上がっている人は幸せそうに見えるから、愚痴を言う人が寄ってきません。反対に、いつも不安そうにしている人には、おせっかいがやってきます」(おのころさん)疲れているとつい口角が下がった表情になってしまいますが、無理やりにでもキュッと上げると、気持ちも変わってくるものです。嫌なことを遠ざけて幸せを呼び込むために、いつも口角の上がった表情を心がけましょう。「ちなみに、両方の口角を上げると消化器官が上に持ち上がるといわれています。胃腸全体が制御される効果も期待できるので、一挙両得かもしれません」(おのころさん)2.謎めいた雰囲気を作るママ友や同僚に、自分や家族のことをなんでも話していませんか? もちろん、聞かれたことや基本的なことは話してOKですが、職業や趣味などすべてを開けっぴろげに話す必要はありません。自分の情報を制御することで、なかなか踏み入ることができない印象を相手に与え、周囲が自然とバウンダリーを引いてくれるので気楽です。「芸能人や会社役員の方に共通しているのが、余計なことは話さないこと。職業柄、ほかの人が自分の領域に踏み込まないように、自然と境界線を引くテクニックが身についているのかもしれませんね」(おのころさん)3.集団の中で突然、しばらく姿を消す集団でいる時、フッと5分ほど姿を消し、また戻ってくるという方法も効果的です。「これは僕もよくやるんですが、相手に『どこにいっちゃんだろう』というちょっとした不安を与えます。『この人には理解しがたい部分がある』と思われ、関係を変える良いきっかけ作りになります」(おのころさん)この方法は、SNSの世界でも応用可能です。例えば、ママ友のLINEグループが意味もなくダラダラと続いていると感じたら、機を見てスッとグループから抜けると良いでしょう。自分の基準を持って行動できる人は周囲から一目置かれて、バウンダリーに踏み込まれる可能性が低くなります。4.物事を自分で決められる人になる友人と約束する時、時間や場所の決定をいつも他人任せにしていませんか? あるいは、レストランでいつも誰かと同じものを注文していませんか? このように、自分で決めるリスクを引き受けず、相手に決定権を預けてしまう人は要注意です。「こういう人は、相手に依存していながら『本当はこっちが良かったのに』と不満を持って生きている場合が少なくありません。自分の人生に主導権を取り戻すには、自分が決定するという習慣を実践してください」(おのころさん)例えば、みんなで食事に行く際「この店にしようよ」と提案するなど、小さなことから始めてみましょう。ふだんから「この人は自分で決める人だ」という印象を与えておくと、人間関係においても主導権を握ることにつながります。 ■自分の領域から相手を追い出す「しぐさで境界線を引く」3つのテクニック前章では、「バウンダリー・オーバーをされにくい人になる」テクニックをご紹介しましたが、それではもう遅い! 今、まさにバウンダリー・オーバーをされているという場合は、どうしたらいいのでしょうか?そんな時には、さりげないしぐさを使って意思表示をする方法がおすすめです。「特に手と腕を使うと、言葉以上に強力なメッセージが伝えられます」とおのころさん。日常生活に活用しやすい3つのしぐさをご紹介します。1. 自分を守りたい時は「腕を組む」ふだんから何気なく腕組みをする、という人は多いでしょう。これ以上自分のことを聞かれたくない時や、相手の意見に同意できない時には、意識的に腕を組んでみるといいでしょう。「胸のあたりは、“セルフゾーン”と呼ばれています。自慢したい時には胸を張りますが、自分を守りたい時には前かがみになってしまいますよね。腕組みは、相手が自分の領域に入ってくるのを防ぐ代表的なしぐさです」(おのころさん)2. 退屈な時は「左肩を下げる」相手との会話に飽きてきた時におすすめなのが、左肩を少しだけ下げるしぐさ。「カウンセリングをしている時によく見られるサインですが、これを意識的に使うことで『退屈です』『話題を変えませんか』といった相手へのメッセージとなります」(おのころさん)逆に右肩を下げると、「不機嫌です」「がっかりしています」というサインになるのだそう。相手の怒りを買うことがなく、遠回しに気持ちを伝えられます。3. 長話をとめたい時は「手を上下させる」手を振る動きも、バウンダリーを引くために有効です。「会話をしながら手を上下させることで、『この辺で決めましょう』と責任の所在を明らかにしたり、『もう話は終わりにしましょう』と時間的な制限を伝えたり、といった使い方ができます」(おのころさん)また、 第1回 で紹介した“手のひらを突き出してクルリと円を描くテクニック”もおすすめです。次回は、誰にでも起こりうるバウンダリー・オーバーの問題を例に、おのころさんからのより具体的なアドバイスをご紹介しましょう。参考図書: 『人間関係 境界線(バウンダリー)の上手な引き方』 (同文舘出版)おのころ 心平 著 1,512円(税込) 24年間で2万4000件、のべ5万時間以上のカウンセリングから導き出した「病気にならない心理学」の本。快適でベストな人間関係を築くために、自分と相手とのバウンダリー(境界線)を引くことを提唱する。表情・しぐさ・言葉遣いをほんの少し変えるだけで「自分の領域」を守る方法や、バウンダリー上手な人になるためのテクニックを紹介。イラスト/野原広子取材・文/まちとこ出版社 渡辺裕希子
2018年07月29日暑い夏は、すっきりしたヘアアレンジでのりきりたいもの。とはいえ、髪の毛をすべてアップにして顔を全面にさらけ出すのは、少し勇気がいる…。そんなママにおすすめなのが「ハーフアップ」。顔まわりの髪をアップにしておくだけでも、夏の暑い日のママ業に専念できるというものです。ハーフアップというと、ヘアクリップなどで適当にとめて終了! としがちですが、とりあえず感が否めないところも。そうかといって、難しいヘアアレンジなどしているヒマは、ママにはない!ということで、簡単で見栄えのいいハーフアップについて、ご自身もママであるヘアメイクの森田めぐみさんに聞きました。お話をうかがったのは…Hair&Make-up/Nail 森田めぐみさんフリーランスのヘアメイク。広告・TV・雑誌などさまざまな媒体でタレントやモデルのヘアメイクやネイルを担当。4歳(男の子)と1歳(女の子)の2児の母になった現在は、家事に育児に忙しいママ達のために時短メイク術を日々研究している。■時短まとめ髪「必ずおさえるべき2つの“基本のキ”」時短まとめ髪「基本のキ」その1:毛先をワンカールでもいいから巻くまとめ髪をする時は、毛先を巻いてニュアンスをつけておくと、仕上がりのこなれ感や華やかさに格段の差がでます。特に直毛の人は、ワンカールだけでもニュアンスをつけたいところです。といっても、コテで一巻きずつ…なんて時間は、ママには皆無。簡単に毛先をワンカールさせる方法としてオススメなのは、マジックカーラー。例えばメイクを始める時、毛先にマジックカーラーをしておき、メイク中はつけっぱなしに。それだけで、メイク後のヘアアレンジをする段階では、いい感じのニュアンスヘアに。マジックカーラーを持っていなければ、指で毛先をぐるぐると巻いておき、頭皮に留めておくだけでも毛先にニュアンスが出せます。時短まとめ髪の「キホンのき」その2:スタイリング剤の「効果的な」付け方スタイリング剤をつける時は、ワックスタイプが便利。つけ方のコツを覚えるだけで、グンと仕上がりが良くなります。1粒大のワックスを手のひらにのせてなじませます。この時に、指と指の間までワックスがいきわたるように、指をクロスさせて。その状態で髪の毛を触ることで、まんべんなく髪の毛にワックスがいきわたり、スタイリングしやすくなります。■時短ヘアアレンジ「3ステップで作るハーフアップ」1. センターの前髪をポンパドールにするポンパドールにする分量は、こぶし1つ分(直径5cmほど)を目安にバランスを見つつ決めましょう。取り分けた手と反対の指で軽く逆毛を立てて整えつつ、真上ではなくやや横にねじり、ピンで固定。「ねじって留めるのは、自分の髪が落ち着く方向にすると、やり過ぎ感が出ず◎」(森田さん)2.両サイドの耳上の髪をブロッキングする耳より前の髪の毛を取り分け、サイドの髪の毛をブロッキングします。1.でポンパドールをして残った前髪も一緒にまとめましょう。この時、おくれ毛を残しつつまとめると、ニュアンスがアップ。3.取り分けた髪をツイストするサイドの毛束を2つに分け、ねじります。毛先までねじったら、ゴムかクリップで仮留め。逆サイドも同じようにねじねじを繰り返し、最後に後ろで一緒にまとめて完成。 「後頭部がぺちゃんこになっていると見栄えが悪いので、仕上げにその部分をつまんで引き出しつつバランスを調整しましょう」(森田さん)ハーフアップなら、公園の日など外におでかけの時にハットをかぶっても、くずれにくいのがうれしいですね。■娘とハーフアップでヘアリンク子どもとのリンクコーデを楽しんでいるというママも多いかと思いますが、ヘアをリンクさせるのも、テンションが上がります。時間に余裕がある休日のおでかけは、最近髪の毛が伸びてきた娘とヘアをリンクさせてみては? 親子でおそろいのヘアアクセサリーにすると、ヘアリンク感がアップ! 「ママと同じー!」と、喜んでくれること間違いなしです!「とても簡単な割には、やっつけ感をまったく感じさせないハーフアップのアレンジ。リラックス感もありつつきちんと感もあるスタイルなので、どんなコーディネートにもしっくりきます」(森田さん)時間のある夏休みは、ぜひ娘とのリンクヘアも試してみては?取材・文/aicaモデル/AYAキッズモデル/村田星叶
2018年07月26日数年前から、ブームともなっている「断捨離」。しかし、断捨離をしたいと思っても途中で挫折したり、一度は断捨離ができても長くは続かなかったりという人も少なくないですよね。多くの方が抱えるその悩みの原因は「心」にあるのかもしれません。苦手な片づけを克服し、小さな子どもがいても楽に片づけができるようになった心屋認定講師のおむらちもさんが、その原因と解決策をお伝えします。■心屋塾上級認定講師のおむらちもさんより物を捨てたらスッキリすることはわかっているのに、なかなか行動できない。もう使わないと思っても、なぜか思いきれない…。多くの人が、そのような「なぜか行動できない」という思いに悩まされています。「なぜか行動できない」の原因は、実は「思い込みのブロック」によるもの。「捨てられない私ってダメだなぁ」「やればいいのに! 私はだらしないな」などと自分を責めてる人も多くいますが、自分に喝を入れたところで、解決できるものではありません。自分の心の中にある「思い込みブロック」に気づき、気持ちよく行動できるヒントをお伝えしたいと思います。1.損したくない思いが強い「損得にとらわれた人」物が捨てられない人の多くは、「損得」で考える”思考の癖”が強い傾向にあります。「え? そりゃ誰でも損したくないでしょ!?」と思うかもしれませんが、執着の度合いは人それぞれ。あまりにも損得を意識しすぎると、自分の本当に望んでいることがわからなくなり、うまくいかないものなのです。例えば「得だから買っておこう!」と安売りの物を買って、あまり使わなかった経験はありませんか? 「得だから」という理由で買ったものは、本当に自分の望んでいたものではないことも多いのです。捨てる時も同じです。「もう不要なものだけど、万が一、必要になった時にまた買わないといけなくなったら、損しちゃう! 絶対にイヤ!」という思考が強すぎると、本当はスッキリした心地いい生活を送りたいのに、目の前の損得にとらわれてしまい、実行ができません。つい「損したくない!」と思って動けなくなってしまう人は、「損してもいい!」とつぶやいて、その思考をゆるめていくことがスッキリしたお部屋への近道になります。2. 親の価値観にしばられ「捨てる=もったいないと感じる人」捨てようと頑張っても、「本当に捨てていいのだろうか…」という、なんともいえない“罪悪感”を感じることはありませんか?突然ですが、あなたのご両親は、物を躊躇(ちゅうちょ)なく捨てられる人でしたか? それとも、必要ない物でも「もったいない」と取っておく人でしたか?実は「捨てる」という行為においても、無意識のうちにかなり親の影響を受けています。ご両親も同じく、そのまたご両親の影響を受けています。私たちの親や祖父母は、今より物がない時代を経験した人も多く、「捨てる」=「もったいない」と教えられてきました。そして、その親の影響を受けた私たちが捨てようと思うと、頭の中のお母さんに「ダメ! もったいない!」と注意される人もいるでしょう。しかし、今は物がたくさんあふれている時代。コンビニエンスストアのお箸やお手ふきなど、日々タダ同然で手に入る物もあります。そして、50年前と今では「快適な生活」のイメージもかなり違っています。今の時代を快適に生きていくためには、今の時代に合う価値観を取り入れることが大切。そのためには、親に昔から言われてきた「価値観」を捨てることも必要になってきます。3. 断捨離を後悔…「失敗を許せない人」片づけで悩まれてる方の中には、失敗を恐れて「失敗しないように」という基準で物事を考える“思考の癖”を持っている方も少なくありません。これは、世の中のすべてに通じることですが、片づけも、捨てる行為も、チャレンジをすれば必ず「失敗」が起こる可能性があります。しかしながら、失敗を覚悟しなければ、成功に出会うこともありません。断捨離にチャレンジをすれば、失敗も起こる。頑張って、思いきって捨てたのに、「やっぱり必要だった」「捨てなきゃよかった!」。そんな思いをすることもあるでしょう。でも、そんな時に自分を責めず、自分のチャレンジをほめてあげることができたら、必ず次の行動につながっていきます。捨てることで、ぜひチャレンジの練習をしてみてください。そして失敗した時こそ、自分にやさしく「チャレンジできてえらかったね!」とはげましてあげてください。その練習は、お部屋だけではなく、あなたの人生をもきっと豊かにしてくれることでしょう。「思い込みのブロック」をはずして、お部屋スッキリ、心地よい人生を歩んでいきましょう。 ・このカウンセラーのブログ (編集/外山ゆひら)
2018年07月26日ママ友の長話に延々と付き合わされたり、子育てに口を挟む義理の両親にうんざりしていたり。不快な思いをしているのに「自分さえ我慢すればすむこと」と問題から目を背け、ストレスを抱え込んでいませんか? それは、人間関係の「バウンダリー・オーバー(境界線越え)」が起こっている状態です。“ココロとカラダをつなぐカウンセラー”として、24年間で2万4000件、のべ5万時間以上ものカウンセリング実績があり、 『人間関係 境界線(バウンダリー)の上手な引き方』 (同文舘出版)を執筆したおのころ心平さんに、ママたちがモヤッとする人間関係の境界線について、お話をうかがいました。お話をうかがったのは…おのころ心平さん一般社団法人自然治癒力学校理事長。ココロとカラダをつなぐカウンセラーとして、これまで2万4000件、約5万時間のカウンセリング経験を持つ。経営者、アスリート、文化人など多くのクライアントのセルフケアを請け負っているほか、パーソナル医療コーディネーターとして病院や治療法、医療選択もサポート。セミナー・講演回数は年150回を超える。 ・オフィシャルブログ ■人間関係の“境界線”を越えてくる人々「これって親切? それとも…」「バウンダリーとは、自分と他人との間の境界線を指す心理学の用語です。例えるなら車の一時停止線のようなもので、状況によって線を超えざるを得ない場合もあるし、手前で止まった方がいい場合もある。とても曖昧(あいまい)だからこそ、そこには上下関係・地位・経済力・押しの強さや弱さなど、人間関係のパワーバランスが入り込んできます。私のところには、家庭や会社、ママ友、近所付き合いなどさまざまな人間関係の中でバウンダリー・オーバー(境界線越え)を起こしてしまい、それが原因で体を壊した方がたくさん相談にいらっしゃいます」とおのころさん。まずは、バウンダリー・オーバーの典型的な例をあげてみましょう。1.妻が夫の脱ぎ散らかした洗濯物を片付ける。2.親が子どもの宿題を勝手にやる。3.ママ友の愚痴に毎日のように付き合わされる。4.義理の母がアポなしで押しかけてくる。5.上司が部下に上から目線のアドバイスをする。いずれのケースもお互いに納得しているならOKですが、不快な思いをしている人がいればそれはバウンダリー・オーバー。一方が、もう一方の領域に踏み込んでいる状態です。1.〜2.は責任のバウンダリー・オーバー、3.〜5.は感情のバウンダリー・オーバーといえます。 ■悪気・自覚のない人にイライラ「3つの解決方法」バウンダリー・オーバーで問題を複雑にしているのは、バウンダリーを超えている側に悪気や自覚がないこと。「彼らは、他人には自分と違う感情があるということが分からないんです。特に要注意なのは、何かにつけて『あなたのためを思って』と言いながら押しつけてくる人。本人は善意で動いているつもりなのでしょうが、深層心理では自分の欲求を満たしたいだけなのです。例えば、留守中に隣人が自分の庭の草刈りを勝手にやっていたとしたら、どう感じるでしょうか? 本人はよかれと思ってやっています。こういう人は、放っておくとどんどんあなたの領域に踏み込んできますよ」(おのころさん)バウンダリー・オーバーは自然に解決できるものではないため、自分で何かアクションを起こす必要があります。では、問題にどう対処したらいいのでしょうか。まず大切なのは、相手の行動や言葉のうち、どの部分がイヤなのかを分析したうえで、「ここからが自分の領域、ここからが相手の領域」というバウンダリーをしっかりと引くこと。そのうえで、おのころさんは以下の3つの解決方法を挙げています。1. 相手との関係を完全に断ち切る。2. 自分の“器”を増やし、相手を受け入れる。3. 相手に「嫌だ」「それはダメ」と意思表示をして理解してもらう。「バウンダリー・オーバーを完全になくすには、1番目の方法しかありません。近所に嫌な人がいれば引っ越す、会社なら転職する、友人なら付き合いをやめるなど、関係を断ち切ればいいでしょう。とはいえ、人間関係にはいろいろなしがらみがあり、簡単に住居や仕事、友人関係を変えるわけにはいかない場合がほとんどです。そのため、あまり現実的な解決策とはいえません」(おのころさん)2番目の方法について、おのころさんは自分の人間関係を図にしてみることを提案しています。「図を見ながら、子ども、夫、親、友人、同僚、部下、ご近所さんなど、どこまで自分が引き受けるのかを一度じっくり考えてみましょう。自分にその器があると思うならとことん付き合えばいいでしょう。でも、一番大切なのは自分自身です。自分が体を壊してしまっては意味がないので、無理をしないように気をつけてください」(おのころさん)自分自身に余裕があり、かつ相手が両親や親友などの大切な人であれば、有効な解決法といえるかもしれません。最も現実的で、かつ有効なのは3番目の方法です。ただし、直接的に「嫌だ」「やめてほしい」といった強い言葉をぶつけるのは得策ではありません。「最近は打たれ弱い人が多く、他人に怒られることに慣れていません。相手の怒りを買ってしまうと、周囲の人にありもしないウワサ話を言いふらされるなど、やり返されてしまう可能性があります」。そこでおすすめなのが、サブリミナルなトークとボディランゲージを使って、さりげなくバウンダリーを引く独自のメソッドです。例えば、長話を切り上げたい時には、手のひらを体の前に突き出してクルッと円を描く。私もよく使っている方法で、一見すると無意味な動きなのに、かなりの確率で相手は話を切り上げてくれますよ。相手の潜在意識に語りかけるので、誰も傷つけることなく、少しずつ相手を自分の領域から追い返すことができます」(おのころさん)相手が敏感な人なら一度だけでも効果がありますが、すぐには効果が見えなくても何度も繰り返すことが必要。繰り返していくことで、少しずつ自分の領域を広げることができます。次回は、こうした具体的なバウンダリーを引くテクニックを、いくつかご紹介していきます。参考図書: 『人間関係 境界線(バウンダリー)の上手な引き方』 (同文舘出版)おのころ 心平 著 1,512円(税込) 24年間で2万4000件、のべ5万時間以上のカウンセリングから導き出した「病気にならない心理学」の本。快適でベストな人間関係を築くために、自分と相手とのバウンダリー(境界線)を引くことを提唱する。表情・しぐさ・言葉遣いをほんの少し変えるだけで「自分の領域」を守る方法や、バウンダリー上手な人になるためのテクニックを紹介。イラスト/野原広子取材・文/まちとこ出版社 渡辺裕希子
2018年07月24日メディアで話題の心理カウンセラー、心屋仁之助さんとその一門があなたの相談に答える「凍えたココロが ほっこり温まる、心屋仁之助 塾」。今回は、「家の中で怒ってばかり。子どもに大切に接したい」という、シピさん(41歳・パート)に、心屋塾上級認定講師のひらいなずさんからアドバイスをいただきました。■シピさんのお悩み家族にやたらとイライラして怒ったりどなったりしてしまう、イヤな自分が直せません。心理学の本を読んで「なぜ・どこからくるものなのか」もいろいろと考えました。症状が強く出始めたのは結婚して以来ですが、おそらく子どもの頃の悲しかった気持ちとつながっているのだと思います。主人とのやりとりの中での「私の話を聞いてよ」 「どうして伝わらないの!」 ということが、自分の母親に伝わらなかった時と一緒だと悲しくなりました。 子どもが自分の思いどおりにならないことにも非常にイライラします。以前より回数は減ったにせよ、いつまでもできない自分がどうしようもないと感じます。月経前症候群(PMS)の時もあると思いますが、心を落ち着かせようと口に出す前に6秒数えてもイライラが収まりません。外で攻撃的になることはないのですが…。大切な子どもだから、大切に接したいです。※一部、質問内容を編集しています。■心屋塾上級認定講師のひらいなずさんよりシピさん、はじめまして。ひらいなずです。お子さんに当たってしまうこと、とっても辛いですね。私も子どもに厳しく接してしまった経験があり、子育てを通してさまざまな感情を味わいました。だから、シピさんのお気持ちがよくわかります。シピさんがイライラしてしまう原因を一緒に考えていきましょう。シピさんのイライラの原因は、月経前症候群(PMS)などの体からの影響というより、「心のあり方」から生まれてくるものではないかと思いました。ご相談内容からだけでははっきりとはわかりませんが、外で攻撃的になることはないとのこと。一応、状況によって感情のコントロールはできるようですね。以前、専門家の方から「PMSの際は場所や相手を選ばず、感情のコントロールがうまくできなくなる」と聞いたこともありますし、今回は心の面に焦点を当ててお答えしますね。心理学の本を読まれたとのことなので、「心のしくみ」に関してはよくご存じかと思います。お母さんに対して「私の話を聞いてほしい」という欲求があるということ。感情的に「どうして伝わらないの」という悲しさが癒えていないこと。そんなお母さんに対する本音を旦那さんに投影していること…など、しっかり理解されているのですね。旦那さんやお子さんに対するイライラは、お母さんに対する本当の気持ちの“二次感情”としての怒りだと思います。人は「自分がしてもらえなかった」と思っていることを、人に与えることがなかなかできません。それをしようとすると、自分の心の傷がうずくからですね。お子さんに対するイライラは、「本当はお母さんにしてもらいたかったのに、してもらえなかったこと」をお子さんから求められたときに爆発してしまうのではないでしょうか? 例えば、忙しいのに「聞いて、聞いて」とまとわりつかれた時。あるいは、お子さんが何を言っているのか理解できなかった時。それは「私はしてもらえなかった」「私はそれを我慢した」という瞬間の悲しさを思い出しているからなのです。ご相談内容からは、シピさんが「旦那さんやお子さんの話をちゃんと聞いてあげたい」「気持ちをわかってあげたい」と思われていることが伝わってきます。でも、いざそういう場面になると、反射的にイライラして怒ったり、どなったりしてしまう。シピさんに愛情がないのではなく、心の古傷がそうさせてしまうのですね。今シピさんに必要なのは、まず「古傷を癒やすこと」です。そのためには「自分の気持ちをお母さんに伝えてみる」ということに、ぜひチャレンジしてもらいたいのです。小さい頃、お母さんにどんな話を聞いてほしかったのでしょうか? その具体的なエピソードをお母さんと話してみてほしいのです。「あの時、本当はもっと話を聞いてほしかった」「あの時、こうしてもらえなくて悲しかった」。そんな話をぜひしてみてください。お母さんがどのような反応を示されるのかはわかりませんが、どんな言葉が返ってきたとしても、シピさんが長年言えずに我慢してきたことを終わらせるために、ご自身のために話してほしいのです。もし、お母さんと直接話ができない、できる環境ではないということであれば、心の話が好きな仲間やママ友などに自分の気持ちを話してみてください。6秒数えてもイライラが収まらないのは、そうすることで自分の気持ちを収めよう、我慢しようとしているから。これまでと同じ「ため込んで収める」というアプローチを続けているだけなので、イライラが収まるはずがありません。今のシピさんに必要なのは、これまでとは真逆の方法です。「自分の気持ちをアウトプットする」というアプローチです。心理学を学び、自分の心の状態を理解する「インプット」の時期は卒業し、次は行動する「アウトプット」の時期にきたのです。行動がともなわない限り、現実は変わりません。自分を見つめるということは、自分を知り、変化を受け入れるために必要ですが、行動なしに変化することはないと私は思っています。大切なお子さんを大切にする。それには、まず「大切な自分を大切にする」ことが必要です。過去の悲しさがいやされた時、自然にお子さんのことも大切にできると思います。ご家族のためにも、ぜひ自分を大切に扱うことを始めてみてください。応援しています。 ・このカウンセラーのブログを読む (編集/外山ゆひら)
2018年07月24日猛暑が続く日々、こう暑くてはせっかくお風呂でさっぱりしても、すぐ汗がじんわり。それでなくともママのお風呂上がりといえば、動き回る子どもをつかまえパジャマを着せ、保湿をし、水分補給をさせ…と、バッタバタ。熱帯夜続きの毎日になんだかぐったりしてしまい、自分のヘアドライなんてもう後回しでいっか、なんてことになってしまうかも。とはいえ、髪の毛を乾かさずに寝るのは、雑菌が繁殖する原因になってしまうので、言語道断です! そこで、「涼しく快適なヘアドライの時短テク」を4つ、自身もママであるヘアメイクの森田めぐみさんに聞きました。お話をうかがったのは…Hair&Make-up/Nail 森田めぐみさんフリーランスのヘアメイク。広告・TV・雑誌などさまざまな媒体でタレントやモデルのヘアメイクやネイルを担当。4歳(男の子)と1歳(女の子)の2児の母になった現在は、家事に育児に忙しいママ達のために時短メイク術を日々研究している。■時短ヘアドライテクその1:正しい「タオルドライ」で急速時短暑い夏のヘアドライをさっさと終わらせるべく、髪の毛が長いママは特に「時短」が絶対。ヘアドライ時間を短くするためには、ドライヤーをかける前にしっかりとタオルドライをして、髪の毛の水分を十分に取っておくのは、もはや常識です。とはいえ、ただやみくもにゴシゴシと髪の毛をタオルでふくのでは、髪の毛が痛む原因にも。そこで、正しいタオルドライのポイントを復習しましょう。1.タオルドライをする時は、まず頭のてっぺんから。ここの水分を真っ先にオフすることで、下へ下へと水滴がたれ、頭全体が湿ってしまうのを防ぎます。2.ふく時は、髪の毛をふくのではなく「地肌」をふくイメージで。指を熊手のような形に曲げて、地肌の水分を吸収するようにポンポンとふいていきます。3.頭皮の水分をまんべんなくふき取ったら、最後は毛先をタオルドライ。この時も決してこすらないこと! もう1枚別の「乾いた」タオルを肩にかけておくと、湿気を吸い取るにはさらに効果的です。さらに吸水効果を狙うなら、吸水力の高いマイクロファイバーのタオルなどを使用するといいでしょう。■時短ヘアドライテクその2:「脱衣所」でのドライヤーはNG!お風呂から上がってそのまま脱衣所で髪を乾かす、という人も多いはず。特にロングヘアの場合は、ヘアドライの際に髪の毛が落ちるのが気になるという人も。さらに、子どもを寝かしつけるまでの時短として、導線的に脱衣所でのヘアドライがベスト! という場合もありますよね。ところが、いくら念入りにタオルドライをしても、湿気の多い脱衣所で乾かしていたのでは、あまり意味がありません。ドライヤーの熱と空気中の湿気が混ざり合い、さらに高湿な状態を生み出すことになってしまい、乾くはずの髪の毛も乾かなくなってしまいます。特に夏の暑い時期は、考えもの。広いリビングなど、できるだけ湿気の少ない場所で乾かすようにしてください。扇風機の風を前や横から当てるのも効果的です。 ■時短ヘアドライテクその3:暑さをしのぐ「冷風モード」の活用乾かしている間、暑いっ…! と感じたら、まだ生乾きでも、潔く冷風に切り替えて涼みつつ乾かすのがおすすめ。冷風だと乾きにくいイメージがありますが、暑いのに無理して温風でずっと乾かしているとまた汗をかいてしまい、せっかくタオルドライで水分を取り除いたのに、また湿気を帯びてしまう…という悪循環に。ちょっと汗ばんできたなと思ったら、素早く冷風に切り替えて涼やかに乾かしつつ、汗が引いたらまた温風に切り替えるという「温風冷風繰り返しテク」を使うと、結果として早く乾き、しかも暑さ回避もできます。ただ注意したいのは、冷風で乾かすことにより、髪の毛にクセもつきやすくなってしまいます。汗をかく前に前髪や顔回りなど、変なクセがついたら困るパーツを優先的に温風でしっかり乾かしておくのがオススメです。■時短ヘアドライテクその4:五感を刺激する「スースー系グッズ」夏のヘアケアにぜひ導入したいのが、トニックやメントールなどの「スースー系」アイテム。爽快感のあるスカルプスプレーで毛穴を刺激することで、涼しく暑い夏でも気持ちよくヘアドライができます。また、ミントやレモン系などのアロマを首もとや耳もとにぬって乾かすのも、暑い時期はオススメです。乾かすたびにふわっと爽やかな香りが漂い、涼やかに乾かすことができます。ただし、妊娠中の方には不向きなアロマもあるので事前に必ず確認を。■時短ヘアドライテク番外編:「なんとなくスタイリング」で翌朝ラクに8割がた乾いたら、スタイリングドライもついでに実践。流れで仕上げにやっておくと翌朝が格段にラクになり、結果、ヘアメイクの時短になります。【髪のボリュームを抑えたい場合】【髪のボリュームを出したい場合】【毛先にニュアンスを出したい場合】涼やかにヘアドライができれば、慌ただしく寝るまでの間もニコニコなママでいられるはず。時短も意識してサクッと涼しく乾かせば、子どもが寝た後は、一人の大人タイムを楽しめる余裕も生まれそうです。取材・文/aicaモデル/AYA
2018年07月19日人間関係はいつも悩みの種。周囲に誤解されている、悪口を言われているのではないか……とお悩みの方はいませんか? 心屋認定講師の石川稀月さんが、「誤解されている」と感じるあなたへの処方箋を紹介します。 1.誤解されない人はいない 誤解されたり、悪口を言われたりすると「自分の何がいけなかったのか」を考えてしまいますよね。しかし、あなた本人は悪くない場合がほとんどです。他人に1ミリも誤解されていない人や、悪口を一切言われたことがない、という人はいません。どんな人でも、周りの人の価値観やものの見方次第で、いい人にも悪い人にもなってしまうからです。人は自分が見たいように見て、聞きたいように聞く。どんなに心を込めても、丁寧に説明しても、誤解してしまう人は誤解してしまうのです。2.関係をよくするために黙らない他人の反応を気にして、自分の本音を飲み込んでいませんか? 言いたいことを飲み込むのはストレスです。それで人にわかってもらえず、誤解されてしまえば、よけいに苦しいことでしょう。こちらは気を使ってるつもりでも、周りの人にとっては「本音がわからず、つかみどころのない、理解できない、付き合いにくい人」になっているかもしれません。周りの反応を気にして、いつも合わせているから、いつも感じがよくて優しいから、周りの人が調子に乗って、八つ当たりの対象にされてしまう…なんてこともあります。 3.あなたはわかってもらえる人です「わかってもらえない」という不安があると、本音をなかなか口に出せませんが、実はわかってもらえなかったのは過去のこと。わかってもらえなかった経験があるだけで、「いつもわかってもらえない」わけではありません。本音を言って叱られたこともあるかもしれませんが、それも昔のことで、今は違う環境になっています。自分のことを「周りにわかってもらえない人だ」と決めていることで、余計にわかってもらえない、誤解されるような行動をとってしまい、望まない結果を招いてしまうこともあります。「できません」「やめてください」「お断りします」「すてきですね」「一緒に出かけませんか?」などの言いにくい言葉も、本音もちゃんと周りに伝えていきましょう。伝え方のコツは、「私は」で始まる「I(アイ)メッセージ」にすること。「私は悪口を言われると、私なんていないほうがいいんだと感じてしまって悲しいです」「私がみんなのことを考えて行動したことが、わかってもらえなくてつらいです」…といったように、相手も自分も傷つけないで自分の気持ちをうまく伝えられる言い方を練習していきましょう。 4.相性のいい人とだけ付き合っていく覚悟をしましょう私たちは「波風をたててはいけない、人とは仲良くしないといけない」と教えられて育つので、みんなと平和に暮らしていこうと考えます。しかし実際のところ、「人と仲良く」と教えている人だって、他人といがみあうことがあります。そもそも「みんなと仲良くしよう」と思っていない人もたくさんいますし、「人をけなすことで安心する人」「人に八つ当たりして、ストレス解消をしている人」もいるのが実情です。悪口を言ってしまう人は、「悪口を言われないように頑張っている人」「○○をしてはいけない、というルールを持っている人」「気を抜くと、悪口を言われそうで不安な人」「実はうらやましいと感じている人」なのです。悪口は自己紹介だと思って受け流してしまいましょう。自分の中に同じ要素があるから、我慢しているから、つい注目して腹が立っただけ。あなた自身は悪くありません。そもそも、世界中の人と仲良くするのは無理なことです。「一緒にいて楽な人」や「あなたを大切にしてくれる人」とだけ付き合っていく覚悟をしましょう。いま同じ環境にいる人たちだって、学生時代の友人のように、環境が変わって毎日会わなくなれば、自然に疎遠になっていくかもしれません。他の誰よりも自分自身が、自分を大切にしてあげましょう。誰に何を言われても、自分の味方でいる覚悟もしましょう。たまには誰かの悪口を(独り言でもいいので)言ってスッキリしてみると、人の悪口も気にならなくなってきます。悪口は言ってもいい! 誤解されても大丈夫! わかってくれる人もちゃんといます。・このカウンセラーのブログ (編集/外山ゆひら)
2018年07月19日メディアで話題の心理カウンセラー、心屋仁之助さんとその一門があなたの相談に答える「凍えたココロが ほっこり温まる、心屋仁之助 塾」。今回は、「人と目を合わせられない」という、かなさん(40歳・パート)に、心屋塾上級認定講師の小野美世さんからアドバイスをいただきました。■かなさんのお悩み他人と目を合わせるのが嫌で、目が合うとすぐそらしてしまいます。自分に自信がないし、周りからバカだと思われているのが悲しいです。周りがどう思おうと気にしないようにしていますが、転職先で同じように思われるのもつらいです。最近、自分でも「そうなのかも…」と考えるようになり、何をするにも怖くなりました。どうしたらこの状況から抜け出せるでしょうか。※一部、質問内容を編集しています。■心屋塾上級認定講師の小野美世さんよりかなさん、初めまして。心屋塾認定講師の小野美世です。ご相談ありがとうございます。他人と目を合わせるのがいや、周りにどう思われているか気になってしまう、自分に自信がない…というお気持ちをお持ちなのですね。転職先とのことですが、お仕事や職場を変わられる最中なのでしょうか。周りの人とは、うまくやっていきたいですよね。「どうしたら今の状況から抜け出せるか」について、ヒントになりそうなことをいくつかお話できればと思います。まず、人と目を合わせるのがいやで、目が合うとすぐそらしてしまうとのこと。目は「感情の窓」と呼ばれています。目は自分の感情が全部出てしまう場所なのです。恥ずかしい、怖い、緊張している、もっと近づきたい…など、自分の心にあることが表れてしまい、隠せない。ですので、「人と目が合うのがいや」というのは、「自分の心にある感情を、他人に知られるのがいや」ということと同じです。自分が何を感じているのかを周りの人に知られるのが怖いので、それを避けるために「目をそらす」という行動が起こります。では、かなさんは、ご自身の中にあるどんな感情を知られたくないと思っているのでしょうか。それは、次に書いてくださっていますが、・自分に自信がないと思っていること・周りから自分はバカだと思われているのではないか、とビクビクしていること・自分でも自分のことをバカであるように感じて、何をするにも怖くなっていること・本当は、周りの人とうまくやっていきたいことといったことかなと思います。これらの感情を、自分の中のみにとどめて、他の人には言わないでいる、知られないようにしている。あるいは、なんと言っていいのかわからない。そんな気持ちをお持ちなのではないでしょうか。そして、かなさんの周りの方は、本当にかなさんのことをバカだと思っているのでしょうか?もしかしたら、周りの人が言った何かの言葉を、かなさんが「バカにされた」「きっとバカだと思われたに違いない」と受け取ってしまったのかもしれません。そして、それが本当にそうなのかどうかは、確かめられないでいるのかもしれません。相手がはっきりとした言葉では言っていないのに、「私は周りに○○と思われているに違いない」と思ってしまうとき。それは、かなさんご自身が自分のことを「私ってバカだなぁ」「私って、周りにバカにされて当然の人間なんだなぁ」「そんな自分はダメだなぁ」と思っているということです。周りの人が全員、同じように思っているとは限りません。かなさんが、今の状況を抜け出す鍵になるのは、「隠している」「言わないでいる」「知られないようにしている」ご自身の思い込みを、口に出してみることだと思うのです。一度練習がてら、次の言葉を言っていただけますか?「私、自分に自信がないんです」「私、周りにバカにされているって思っているんです」「私、周りにどう思われているか、ビクビクしちゃうんです」「私、本当は、周りの皆さんとうまくやりたいんです」「私、バカにされているかもと思って、何をするにも今怖いんです」言ってみて、どんな感じがするでしょうか。そして、次の言葉も言ってみてください。「私、思い込みが激しいんです」「私のこと、バカにしていますか?」「私、仲間に入りたいんです」「私って、なんでこんなにバカなんでしょう」おそらくこれらの言葉は、これまでかなさんが口にしてこなかった言葉かもしれません。書いてあるとおりに口に出すと、心がザワザワしてしまうかもしれません。周りの人に実際に言おうなんて、そんな気にはなれない言葉かもしれません。最後に、こちらの言葉をかなさんにプレゼントしますね。「私の感じていることを、周りに知られてもいい」「私の感じていることを、周りに知られても大丈夫だ」「バカな私が、周りに受け入れられてもいい」「私、バカって思われていないかもしれない」自分の感じていることを隠さなきゃ…と思うと、周りとのコミュニケーションはとりづらくなります。「自分の感じていることを知られてもいい」という許可を、ぜひご自分にあげて、自分の口を通して話せることを増やしていきましょう。応援しています。・このカウンセラーのブログ (編集/外山ゆひら)
2018年07月18日メディアで話題の心理カウンセラー、心屋仁之助さんとその一門があなたの相談に答える「凍えたココロが ほっこり温まる、心屋仁之助 塾」。今回は、「依存心の強い母が重荷です」という、カフェオーレさん(50歳以上・医療)に、心屋塾初級認定講師の心みねこさんからアドバイスをいただきました。■カフェオーレさんのお悩み15年程前から実母が私に依存し、執着するようになりました。私はシングルマザーですが、私にお付き合いする男性ができると実母はイライラし、近所にそれを言いふらし、結局1カ月で私と子どもを追い出しました。それから1年半、疎遠になりましたが、その間は浪費とギャンブルで迷惑ばかりかける妹と仲良くしていたようです。妹には何も求めずいい顔をし、少ない貯金も差し出して仲良くしていたようです。しかし、お金の無心ばかりの妹とは案の定うまくいかなくなり、私の耳に届くようにサインを送ってきました。母も苦労した生い立ちですし、「歳をとったのだから」と自分に言い聞かせ、また行き来するようになりましたが、幼い頃から我慢ばかりで、同じ娘なのになぜこんなに違うのか、やるせないです。それでも放っておけない気持ちのほうが勝ってしまい、また母の世話をし、わがままを聞いています。「後悔しないように」とだけ思いますが、こんなモヤモヤしたままでいいのかと悩んでいます。台所で、知らぬうちに涙が出てきます。※一部、質問内容を編集しています。■心屋塾初級認定講師の心みねこさんよりカフェオーレさん、こんにちは。ご相談ありがとうございます。心みねこです。ご相談を読んで最初に感じたのは、お母さんのために50年という長い間、よく我慢して尽くしてこられたのだな…という思いでした。人生の大半をお母さんや家族のために費やしてきたにも関わらず、報われなさ、やるせなさが積もり積もって、知らず知らずの涙となってあふれ出ているのでしょう。家族のために、誰よりもお母さんのために、ご自身が遊ぶ時間やお金も犠牲にしてこられたのだろうと思います。それなのに、解放されるどころか歳を重ねるごとにお母さんの依存度は増し、ようやくできた彼との間を嫉み、あなたと子どもを家から追い出す始末。11年間、女手ひとつで子どもを育ててきた娘が、ようやく心を許せる男性ができたのなら、お付き合いを応援してほしかったですよね。今まで尽くしてきてこの仕打ちかと思うと、さぞガッカリされ、情けないとも思ったでしょう。しかも、身内にさんざん迷惑をかけてきた妹にはいい顔をして、仲良くしていた。幼い頃からずっと、同じ娘でありながら妹よりもずっと尽くしてきたのに…。「妹には差し出す愛情も私にはかけてくれないの?」と、情けないやら悔しいやら、寂しい気持ちも湧いていたのではないでしょうか。 カフェオーレさんは、子どもの頃から、お母さんの親代わりになってきたようにお見受けしました。本来は「親が子を養う」ものですが、カフェオーレさんの家では「子が親を養う」という状態になっていて、親子関係が逆転していた。あなたは苦労したお母さんを助けたくて、早く大人になろうとしてきた。”しっかり者のお姉ちゃん”としてずっとがんばってきたのだと思います。しかし、早く大人になろうとしてきた分、「子どもの頃の気持ち」が追いつけないままになっているかもしれません。私たちの身体は放っておいても成長しますが、心は成長しないのです。カフェオーレさんの場合は、理性で抑えようとしてきた分、むしろ感情が増幅し、心の中で暴れているのかもしれません。お母さんを救うことより、あなたの心が「救ってほしい」と泣いているのではないでしょうか?「心を救う」ためには、まず自分の気持ちに気づいてあげることです。体の外に気持ちを出すことで、あの頃の本当の自分の気持ちに気づくと同時に、自分が救われていきます。言葉にしてみてくださいね。「なんで私ばっかり我慢しなきゃなんないの?」「〇〇(妹の名前)、ずるい!」「結局は私を頼ってくるくせに」「都合いいんだから、まったく」「もういいかげんにして!」「私、いつまで尽くさなきゃいけないの?」「もう我慢したくない」「私より妹が大事なの?」「お母さん、もっと感謝してよ」「お母さん、もっと褒めて」「ちゃんと認めて」「ねぇ、笑って」「優しい子だねって言ってほしかった」「いつもありがとうって言ってほしかった」「あなたが一番好きだよって言ってほしかった」「あなたのおかげだよって言ってほしかった」「私よく尽くしてきたなぁ」「よく我慢してきたね」「えらかったね」「がんばってきたの知ってるよ」「もう、自分を犠牲にしなくていいよ」「お母さんのために自分を我慢させる人生を卒業してもいい」「お母さんの面倒をみなくていい」「お母さんより先に幸せになってもいい」言いづらい言葉もあると思いますが、苦労したお母さんを助けたい一心で、自分のことよりお母さんを優先させてきた。それがカフェオーレさんの幸せを遠ざけているように感じます。「自分を我慢させてお母さんを幸せにする」のではなく、自分が先に幸せになれば、まわりまわってお母さんも幸せになるのです。世の中には、親に結婚を猛反対されて駆け落ちし、一時期は疎遠になってしまったけれど、孫が生まれたのを機に和解した…という親子もいますよね。これは「親不孝」と言い切れるでしょうか。「一時期の親不幸が、結果的に、一生の親孝行になる」ということはよくあるものです。そばに面倒を見てくれる人がいると、周りはその人をアテにします。誰かは面倒を見てくれているうちはそれが当たり前、失ってみて初めて気づくものです。今まで「お母さんを助けてあげる人」はいても、幼い頃のカフェオーレさんを助けてあげる人はいませんでした。「あの頃の自分」を救ってあげる時期に来ているのではないでしょうか。カフェオーレさんが、”お母さんのために自分を犠牲にする人生”を卒業する一歩を応援しています。・このカウンセラーのブログ (編集/外山ゆひら)
2018年07月17日はたきを使い始めて5年。掃除機をかける前にすべての窓を開け、家じゅうのホコリをはたき出すのが習慣になっています。パタパタという小気味いい音も心地よく、使うたびに清々しい気分になれます。はたきが威力を発揮するのは、手の届かない高い場所や本棚などのでこぼこがあるところ。柄の先の布が空気を巻き上げながらしなやかに動くので、布が直接触れた場所だけでなく、その周囲のホコリまでキレイにはたき出してくれます。我が家は棚に小物をたくさん飾っているのですが、小物を移動させて棚の上を拭く手間も省け、とても助かっています。はたく時はパタパタと音がするくらい手首のスナップをきかせるのがコツです。シェードやブラインド、エアコンや冷蔵庫の上などもこまめにパタパタしておくと、モワモワとしたホコリも溜まらず、年末の大掃除もラクになりますよ。 はたきは、何度も仕立て直して着古した絹の着物の最後の利用法でした。昔はどこの家でも布を裂いて細めの竹などに束ねて結びつけ、作っていたそうです。絹は丈夫で軽く、物を磨いたり汚れを拭ったりするのに適した素材。静電気も起こりにくいので、はたきにぴったりなのです。家に眠っている、着古した絹生地の着物はありませんか? 古い着物を扱うお店でも、絹生地は手頃な値段で売られています。お気に入りの生地で「昔ながらのはたき」を作ってみましょう。作り方は大正生まれの96歳のお婆様から教わりました。だから「昔ながら」なのです。■昔ながらの「はたき」の作り方<材料>絹生地(古いものでOK) 約36cm幅×50cm程度細めの竹(ホームセンターで購入) 長さ60cm程度×1本たこ糸 長さ25cm程度×2本クギ 長さ2.5cm程度×1本吊り下げ収納のためのヒモ 長さ25cm程度×1本<作り方>1、竹の先端から3cmほどのところにクギを打つ。 2、竹の反対側にも、下から1cmほどのところにヒモを通す穴を開けておく。3、裁ちばさみで反物(約36cm幅)を約4cm幅に12~13枚切る。色や柄が違う布をミックスさせてもOK。4、布に絵柄がある場合は、絵柄のおもて面を下に向け、少しずつずらして布を重ねる。5、絵柄のおもて面を内側にして、重ねた布をクギの上から竹をグルリと囲うように覆う。6、クギの下側で、たこ糸を使って布をしっかり蝶々結びする。7、竹をひっくり返して布を返し、たこ糸を使ってクギの下側でしっかり蝶々結びする。クギの上下をたこ糸で結ぶことで、勢いよくはたいても布がスッポ抜けることはありません。蝶々結びしておけば布が汚れたり破れたりしても、ラクに糸をほどいて布を交換し、使い続けることができます。6、竹の穴に吊り下げ収納のためのヒモを通して、完成。布は反物の横地にカットすると布端のケバケバが出にくくなります。できあがったばかりは布端がハラハラと舞い落ちることもありますが、次第にそれもなくなります。軽い絹といえども重みがある生地もあるので、その場合はカット幅を4cmより狭くするか、布の枚数を12~13枚よりも減らすと、はたきの軽さをキープますので、好みで調節してください。単一の布で仕上げても、数種類を組み合わせても、さまざまな色柄をミックスさせても、それぞれ味わいのあるはたきに仕上がります。吊り下げて収納する時の姿も、なかなかの美しさですよ。もちろんこれは掃除道具ですので、どんどん使いましょう。使うほどに愛着が増し、家もキレイになっていきます。※材料・作り方に変更があったため、2019年7月4日に記事を修正いたしました。
2018年07月14日メディアで話題の心理カウンセラー、心屋仁之助さんとその一門があなたの相談に答える「凍えたココロが ほっこり温まる、心屋仁之助 塾」。今回は、「自立しない娘に悩んでいます」という、小雪さん(46歳・製造業)に、心屋塾上級認定講師のはしぐちのりこさんからアドバイスをいただきました。■小雪さんのお悩み16歳になる娘がいます。幼稚園の頃から不登校が続き、通信制高校に入ったものの高1の12月に退学。今は毎日ゲーム三昧で、人と関わらず家にひきこもり、昼間は寝て夜遅くまで起きています。自分に自信もなく、何事にも無気力・無関心な日々を送っています。私が誉めると「そんなに誉めないで。自分はダメな人間だから」と言います。私は娘を自立させたい気持ちがあり、どのような声かけと接し方をすればいいのかわからず困っています。※一部、質問内容を編集しています。■心屋塾上級認定講師のはしぐちのりこさんより小雪さん、ご相談ありがとうございます。はしぐちのりこと申します。娘さんが無気力・無関心で昼夜逆転気味の日々。幼稚園の頃から不登校ということで、小雪さんも長くその生活を見守ってこられたのですね。これからのことを考えると心配でしかない、親としての小雪さんのお気持ちは当然かと思います。ですが人間、やりたくないことはやりません。不登校も、ゲーム三昧も、他人とかかわらないことも、家にひきこもることも、昼に寝て夜遅くまで起きていることも、娘さん本人がやりたくてやっています。ならば飽きるまで、やらせてあげてみませんか?小雪さんは「自立させたい気持ちがあり」と書いていらっしゃいますが、それは「今の状況ではダメだ」と思っていらっしゃる…ということ。娘さんが今やっている「やりたいこと」をやめさせて、「やりたくないこと=自立」をさせようとしているわけです。つまり、いま目の前にいる娘さんを”肯定”しているのではなく、”否定”しているということになります。それに呼応するかのように、娘さんはこうおっしゃっていますね。「そんなに褒めないで。私はダメな人間だから」。自分はダメ人間だと否定しながら毎日を過ごしている娘さんは、おそらく、とてつもないしんどさの中にいらっしゃるのでしょう。それを見ている小雪さんも、お辛いと思います。でもね、小雪さん。気づいていただきたいことがあります。「否定する人間」と「否定される人間」はセットです。「否定する人間」がいなければ、「否定される人間」は生まれないのです。実は不登校やひきこもりの問題は、それをしている本人の問題ではありません。それを問題にしている側、今回の場合であれば、小雪さんにとっての問題なのです。「これはなんとかしなければ!」と問題視すればするほど、目の前の人物は、問題のある人物になっていきます。ですので、まずはこのことを”小雪さんご自身の問題”として捉え直してみてください。いつまでも自立せず、ひきこもっている娘さんを見て、小雪さんはどんな気持ちになっていますか? 自分を否定しながら生きている娘さんを見て、小雪さんはどんな気持ちがしますか? どうして、娘さんを自立させたいのでしょうか?もしかしたら、「子育てに失敗した母親」と思われたくないのかもしれません。自分を否定しながら生きている娘さんを目の前にして、「お母さんのせいだ」と言われている気がしているのかもしれません。娘を助けられない自分に、無力感を感じてしまっているのかもしれません。自分自身が何を恐れているのか、何を我慢しているのか――。それを見つけ、癒やしていくことが解決の鍵になります。「声かけ」はそれに合わせ、娘さんに向けてではなく、小雪さんご自身に向けて行っていく必要があります。「子育て失敗でもいい」「娘を助けられないダメ母でもいい」「私みたいに自分を否定しながら生きる子でもいい」そんな言葉かもしれませんし、もっと違う言葉かもしれません。本当の自分の気持ちを見つけて解放していった先に、目の前の問題が変化していきますよ。目の前の人物は、”自分自身”を見せてくれています。もし「自分はダメ人間だから」と娘さんが言ってきたら「そうなんだ、あなたはそう思っているんだね」と、今の娘さんとその状況を丸ごと認めてあげてください。その言葉は、小雪さんが小雪さん自身に向かって言っていると捉えてみてください。娘さんをなんとかしようとするのではなく、ご自身が何を思っているのか、何を禁止し、何を否定し、何を制限しているのか…に向き合うことに、ぜひチャレンジしてみてくださいね。ありがとうございました。・このカウンセラーのブログ (編集/外山ゆひら)
2018年07月05日メディアで話題の心理カウンセラー、心屋仁之助さんとその一門があなたの相談に答える「凍えたココロが ほっこり温まる、心屋仁之助 塾」。今回は、「認められたくて頑張り過ぎてしまう」という、LUCYさん(33歳・会社員)に、心屋塾認定講師の平川裕勝 さんからアドバイスをいただきました。■LUCYさんのお悩み子どもの頃から、母に褒められたくて頑張ってきました。母子家庭でひとりっこだったため、母は「万が一、ひとりになっても生きていけるように」と思いながら私を育てたそうです。しかし私は、褒められないことや母から厳しくあたられること、母の言うとおりにしなければいつも不機嫌そうに責められることなどに耐えられず、実家を出ました。 そうして距離を取ったのと、今は母も歳をとったためか、仲良くしています。しかし今度は、仕事で悩むように。周りで起きていることに必要以上に気を遣ってしまったり、休日に何もしたくなくなるほど頑張りすぎてしまったり…。そんな自分が嫌になります。その根本には「認められたい」という気持ちと「使えない人だと思われたくない」という不安があります。もうそんな自分の気持ちに振り回されず、必死にならず、無理せずに生きたいです。※一部、質問内容を編集しています。■心屋塾認定講師の平川裕勝さんよりこんにちは。心屋認定講師の平川 裕勝です。「認められない」「使えない」と思われる不安と、「無理せず生きていきたい」というご相談ですね。LUCYさんは今まで、一生懸命頑張ってこられたんだなと感じました。お母さんの期待に応えるように。お母さんを心配させないように…と。子どもは誰でも、親の笑顔を見たいものです。そして親から褒められたい、認められたいものです。LUCYさんも、お母さんの笑顔を見たくて頑張っていたのではないかなと思います。一方で、「本当はもっと自由にしたかったのに」「できない私でも認めてほしかったのに…」というお母さんへの気持ちもあるのではないでしょうか。子どもの頃からの寂しい、悲しい、つらい気持ちや怒りを、「お母さんも苦労していたんだから」と納得できそうな理由をつけて、自分の中に閉じ込めているのではないでしょうか。 子どもの頃から閉じ込めていた気持ちを、まずはお母さんに話してみましょう。直接伝えるのが難しいようであれば、ひとりの部屋で大声で叫んだり、紙に書き出すだけで構いません。心の奥にふたをしていた気持ちを外に出し、成仏させてあげてください。それに、お母さんが不機嫌そうにしているのは、たまたまだったのかもしれません。すべてがLUCYさんのせいではありませんよね?何かをしなければ褒められない、認められない、そうでなければ怒られる、責められる…という思考で生きていると、大人になっても、そのままの自分ではダメな気がして、一生懸命頑張ってしまう方が多いようです。そのルールから抜け出すためにはどうしたらいいか。「お母さんの期待に応えようとするのをやめる」ことです。具体的には「頑張ることをやめる」ということを、少し怖いとは思いますがぜひやってみましょう。LUCYさんへの魔法の言葉をお伝えしますね。「私は何をしなくても認められていい」「私はこのままで愛されていい」「私はいるだけで役に立てる人でいい」これをつぶやき続けてみてください。今のままの自分を認めてあげ、「愛されていいんだ」と自分に許可をしていくと、頑張らなくても認めてもらえている、役に立っている…という事実がやってきますよ。LUKYさんが無理せず、自分らしく楽に生きられるようになることを、心から応援しています。・このカウンセラーのブログ (編集/外山ゆひら)
2018年07月03日■医療費控除とは?1年間に10万円を超える医療費がかかった場合、確定申告をすることで、支払った税金の一部を戻してくれる制度。■医療費控除でもらえる金額は、いくら?戻ってくるお金 = 医療費控除額 − 所得税率たとえば医療費合計額が60万円で所得が320万円の場合なら、確定申告をすることで、税金がおよそ1万6000円程度(※)戻ってくる。※医療費60万円 − 出産育児一時金 − 足切り額10万円= 医療費控除額面8万円医療費控除額面8万円 × 所得税率10% =戻ってくる税金8千円住民税率10%=戻ってくる税金8千円■医療費控除を受けられる人は、どんな人?家族全員で1年間の医療費が10万円(総所得金額等が200万円未満の人は総所得金額等の5%の金額)を超え支払い、確定申告をした人。■医療費控除 手続きの概要●還付申告だけなら1年中受け付けている確定申告というと2月中旬~3月中旬のイメージがあるが、(医療費の)還付申告は、1年中受付している。対象となるのは、申告する前の年1年(1月1日~12月31日)なので、たとえば2017年の分の確定申告(医療費の還付申告)であれば、税務署が混む前に提出すれば、相談窓口も込みあわないので、確定申告初心者にはオススメ。■コラム「保険金等で補てんされる金額」について知っておこう◆医療費控除で間違えやすいのは、「保険金等で補填される金額」。じつは、私も初産の確定申告時に間違えて、税務署の方に指摘され、とても焦った記憶がある。この話を簡単に言えば、「公的制度や民間の保険会社からもらったお金は、医療費から差し引いて計算しなければならない」ということ。「差し引く必要がある費用」と、「差し引く必要のない費用」を下記の表にまとめた。ちなみに私は「出産育児一時金」を差し引くのを知らず、金額が40万円くらい違っていた(激汗)。私のように慌てないよう、ご注意を!●「保険金等で補てんされる金額」差し引く必要があるもの、ないもの■医療費控除 DATA※この記事は2018年4月末現在の法令・情報に基づいて書いています
2018年07月01日■高額療養費とは?高額療養費とは、1ヶ月の医療費が「自己負担限度額」という一定の金額を超えた場合、その超えた分を加入している健康保険が負担してくれる制度。以前は、いったん病院の窓口で医療費の自己負担分(2割や3割など)を支払い、申請したのちに払い戻す制度になっていたが、現在では「健康保険限度額適用認定証」を提示することで、退院時、あるいは精算時に、最終的な自己負担額だけを支払う方法が基本になっている。つまり以前のように、立て替える必要はなくなっているわけだ。■高額療養費の自己負担限度額は?「医療費総額」−「健康保険制度が負担してくれる金額」=「自己負担限度額」自己負担限度額は、標準報酬月額によって違ってくるので、ザックリとした目安を一覧表にした。●自己負担限度額一覧表■高額療養費をもらえる人は、どんな人?1ヶ月の医療費が、自己負担限度額を超えそうな時に、事前に健康保険限度額適用認定証を取得した人。あるいは、高額療養費分を立て替えたのち、加入先の健康保険に支給を申請した人。尚、「1ヶ月」とは1日~月末までのことをいい、月をまたいでかかった場合は「2ヶ月に分けて」計算する。■高額療養費の手続きの概要「事前」と「事後」、2種類の申請方法がある。「事後」だと差額が戻ってくるまでに1~3カ月かかるため、一時的に高額な医療費を支払う必要がある。予定帝王切開の場合など、事前に医療費が高くなる場合は「限度額適用認定証」を交付してもらうのがおすすめ。限度額適用認定証の有効期間は原則1年間だが、国民健康保険では8月に切り替えがおこなわれるため、7月末になる。●事前の場合①限度額適用認定証を交付してもらう②加入先の健康保険に「健康保険限度額適用認定証」を交付してもら③医療機関の窓口に限度額適用認定証を提示すると、自己負担額をのみを病院の窓口で精算すればOK。●事後の場合①高額療養費の申請をする②医療費の2割か3割を支払った後、高額療養費の支給を申請する③約1~3カ月後に、支払った金額から自己負担限度額を差し引いた分が還付される。■高額療養費 DATA※この記事は2018年4月末現在の法令・情報に基づいて書いています
2018年07月01日■児童扶養手当とは?離婚などによって、ひとり親で子どもを育てなければならない家庭のために、生活の安定と自立をサポートする国の助成制度。■児童扶養手当のもらえる金額は、いくら?子ども一人あたり月9,990円~4万2290円まで。2人目は9,990円、3人目以降は1人につき5,990円が加算される。 ■児童扶養手当をもらえる人は、どんな人?日本国内に住所があり、下記の理由などにより、ひとりで18歳以下の児童を育てているママまたはパパ。ママやパパにかわって子どもを養育している祖父母なども対象に含まれる。●児童扶養手当の対象となる子ども1、母が婚姻を解消した子ども2、父または母が死亡か重度障害(身体障碍者手帳1,2級)がある子ども3、父または母が裁判所からのDV保護命令を受けた子ども など■児童扶養手当の手続きの概要所得制限などの条件を自治体の窓口で確認を!児童扶養手当は、もらえる人の所得に応じて支給されるので、まずは自治体の窓口で条件の確認を。児童扶養手当の年度は8月~翌年7月までで、これは所得を見る時に関係してくる。どういうことかというと、児童扶養手当の手続き上の「平成29年度」は、平成29年の8月~平成30年の7月まで。仮に平成30年2月に申請の手続きをする場合、所得は平成28年(1月~12月)で見る。児童扶養手当がもらえる場合は、戸籍謄本、印鑑、預金通帳、健康保険証など必要なものを用意して申請をしよう。◆コラム:各自治体の「ひとり親家庭への支援」をチェック!◆ひとり親家庭への支援としては、児童扶養手当の他、自治体独自のサポートを行っている場合が多い。有名どころとしては、東京都の児童育成手当。児童扶養手当に上乗せしてもらえる。また、「母子家庭・父子家庭への住宅手当」「ひとり親家庭への医療費助成制度」も、わりとよく聞く。自治体によっては、住民税や粗大ごみ費用、上下水道などの減免もあるよう。児童扶養手当の申請のために、住民票がある市区町村の役所に行った際に「うちの自治体には、ひとり親への支援はどんなものがありますか?」と聞いてみると、自分が使える具体的支援策を把握しやすいのでは?■児童扶養手当 DATA※この記事は2018年4月末現在の法令・情報に基づいて書いています
2018年07月01日もうすぐ子どもにとってお待ちかねの夏休みがやってきます。学童や塾で過ごすお子さんがいらっしゃるママは、毎日のお弁当作りがスタートしますね。この時期のお弁当作りで気がかりなのが、食中毒ではないでしょうか。ここでは、管理栄養士への取材経験をもとに、筆者が実践しているお弁当の傷みを防ぐテクニックをご紹介します。■傷みにくいお弁当作り「基本中の基本」をおさらいまずは、食中毒を防ぐお弁当作りの基本からおさらいしていきましょう。農林水産省が発信している 「さらば食中毒!お弁当作りの知恵」 を参考にいくつかのポイントをあげてみます。<調理前>・よく手を洗う。・調理器具や弁当箱も清潔に。ふたのパッキン部分に汚れが残りやすいため、分解してきれいに洗い、自然乾燥または清潔なふきんで水分をしっかりとる。 <調理のポイント>・中までしっかり加熱する。電子レンジで加熱する時は、途中でかき混ぜるなどして加熱ムラを防ぐ。・おにぎりはラップでにぎる。<詰め合わせのポイント>・水分が多いと雑菌がふえやすくなるため、おかずの汁気はよく切る。・ごはん、おかずはよく冷ましてからつめる。・生野菜や果物はよく洗い、水気を切ってからつめる。・夏場は「作り置き」は避けた方が安心。使う場合は、冷蔵庫で保管したものにし、つめる前に必ず火を通す。加えて、厚生労働省の 「家庭でできる食中毒予防の6つのポイント」 によれば、生の魚や肉、卵を扱うたびに手を洗うこと、冷凍食品の解凍は冷蔵庫の中か電子レンジで行うことなど、気をつけたいポイントがくわしくあげられています。あわせてチェックしておくと安心ですね。■「これって清潔?」の悩ましさは、使い捨てアイテムでクリア前述したように、あらゆるものを「清潔」に保つことが基本になるわけですが、例えばタオルやふきんといった調理中に何度も使うものは、ずっと清潔をキープするのは難しいような…。だからといって、何枚もタオルを用意すると洗濯や漂白の手間が増えてしまいます。そこで、わが家では使い捨てができるペーパータオルを、タオルやふきんの代わりにしています。また、汚れやにおい残りを気にしなくてすむよう、お弁当箱はゴムパッキンがないタイプを選び、繰り返し使えるシリコンカップもこの時期は使い捨てのカップにチェンジ。割り切って使い捨てアイテムを活用することで、洗濯物や洗い物を減らすのはもちろん、「これって清潔?」と迷う時間もカットしています。 ■お酢、梅干し…「酸っぱいもの」で念押し!以前、管理栄養士に食中毒予防の取材をした際に教えていただいたのが、殺菌作用が期待できるお酢や梅干しを上手に活用すること。ここでは、わが家で実践しているお酢&梅干しの活用法とプラスαをご紹介します。・お酢でお弁当箱をふくキッチンペーパーなどにお酢を少量つけてお弁当箱の中をふくことで、殺菌作用が期待できるそうです。わが家では、100円ショップでみつけた食品用スプレーにお酢を入れ、お弁当箱にシュッと吹きかけてからふくようにしています。・炊飯器にお酢をプラスごはんを炊く時にお酢を入れると、雑菌の増殖を抑えるのにつながるとのこと。加えるお酢は、お米2合に対し大さじ1を目安に。酢飯のように酸っぱくなるのでは? と思われるかもしれませんが、炊きたてはふわっとお酢の香りがするものの、味への影響はほとんど私は感じません。・生野菜にもひと工夫彩りに重宝するレタスやきゅうりなどの生野菜は、基本的にこの時期は避けたほうがベター。とはいえ、お弁当のすき間埋めに使いたいこともあるでしょう。そんな時にもお酢の出番。わが家では、きゅうりはピクルス(酢漬け)にし、そのまま入れることが多いミニトマトはお酢でふくようにしています。どちらも水気をしっかり切ったり、ふき取ってから入れるのが、傷みを防ぐポイントです。・梅干しは細かく混ぜ込むと◎お弁当の傷み対策として昔から使われている梅干しですが、日の丸弁当のように1箇所に置くだけでは、殺菌作用があまり期待できないそう。また、減塩やはちみつ漬けなども効果は減。傷み対策として活用するなら、塩分濃度が高めの梅干しを、細かくして混ぜ込んだり、あちこちに散らしたほうが、より殺菌作用が期待できるそうです。・ハムも加熱したほうが安心お弁当で出番の多いハムやちくわも、フライパンで焼くなどして火を通してからのほうが安心です。加熱の目安は、75℃で1分以上。わが家はこの時期、サンドイッチではなくホットサンドにするなどで対応しています。このほかに筆者が実践していることは、・素手で食材をさわらず、はしやトングで取り分ける。・手や調理器具の消毒には、食品にも使えるアルコール剤を使う。・100円ショップでも購入できる抗菌シートを使う。などです。菌は目に見えないだけに、どこまで対策すれば安心とは言い切れませんが、「大丈夫かな?」とモヤモヤするよりは、できるだけリスクを減らせるようひと工夫しておきたいものですね。消耗品などを活用してママの負担を減らしつつ、お酢なども上手に活用しながら、夏のお弁当作りを乗り切りたいですね。<参考>・農林水産省 「さらば食中毒!お弁当づくりの知恵」 ・厚生労働省 「家庭でできる食中毒予防の6つのポイント」
2018年06月30日メディアで話題の心理カウンセラー、心屋仁之助さんとその一門があなたの相談に答える「凍えたココロが ほっこり温まる、心屋仁之助 塾」。今回は、「自分の承認欲求の強さに悩んでいる」という、ころりんさん(34歳・主婦)に、心屋塾認定講師の野田和美さんからアドバイスをいただきました。■ころりんさんのお悩み私の悩みは、「認められたい」「どうせ私は選ばれない」という気持ちが心の奥底にあることです。人から「ありがとう」「すごいね」「がんばったね」と褒めてほしい気持ちが、人よりも強い気がします。一時期は手料理の写真をSNSに上げていましたが、「イイね」の数が気になり、プレッシャーになったので辞めました。 「どうせ選ばれない」という気持ちもあります。不特定多数の応募があったり、試験で選抜されたりする場合、選ばれる人が少ないことが頭では分かっていても、「選ばれない自分はダメなんじゃないか」と悲しくなります。承認欲求の強さや、自分を卑下する気持ちをどう考えていくといいでしょうか。※一部、質問内容を編集しています。■心屋塾認定講師の野田和美さんよりころりんさん、こんにちは。心屋塾認定講師、野田和美です。ご相談ありがとうございます。ころりんさんは、ご自分の承認欲求が強いことをよくわかっていらっしゃるのですね。これはすごいことですよ。このことに気づかずに、人間関係がうまくいかないと苦しんでおられる方も多いのですから。ころりんさんが悲しいのは、「承認欲求が強いのに、選ばれない自分はダメな人間だと思ってしまうこと」ですね。実は、承認欲求が強いからこそ、認められないときのダメージが大きくなってしまうのです。「選ばれない=ダメな人、価値がない人」だと思い込んでしまうからですね。ころりんさんが気づいていらっしゃる、この「どうせ選ばれない人」という思い込みのことを”セルフイメージ”といいます。試しに、以下の言葉をつぶやいてみてください。「私、どうせ認められない人なんです」「私、どうせ選ばれない人なんです」「私、生きていてはいけない人なんです」「私、存在してはいけない人なんです」いかがですか? 口にするとつらいですよね…。でもおそらく、ころりんさんはこんなふうに無意識に、ご自分のセルフイメージを決めて生きてこられたのだろうと思うのです。だからこそ、わざわざ「承認されるか否か」という場に積極的に出向いてみたり、他人からジャッジされることに挑戦してみたりして、「どうせ選ばれない、ダメな自分、価値のない自分」を確認するような行為を繰り返してしまう。そうして”セルフイメージどおりの人生”を強化しながら、生きてこられたのではないでしょうか。現実を変えたいのならば、ころりんさんの「どうせ」というネガティブなセルフイメージを、真逆でポジティブなものに変えてしまえばよいのです。真逆に変えると「どうせ私は選ばれる人」になりますが、これでは「承認されるか否か」をずっと気にした人生となってしまいます。もしかしたらころりんさんは、幼少期にご両親に愛され、認められた経験があまりないのかもしれません。見捨てられ、拒絶されたつらい経験が、心の奥深いところにあるのかもしれません。傷ついた心があるならば、それもいやしながら、ころりんさん自身がころりんさんを認めていってほしいのです。あなたこそがあなたの一番の理解者であり、応援団長なのですから。「誰かに認められる人生」から「自分で自分を認める人生」にシフトしていきましょう。ダメなままでも、できないままでも、あなたはあなた。愛すべき唯一無二の存在なのです。「私、ここにいていいかな?」「私、ダメなままでいいかな?」「私、ダメなまま生きていいかな?」『いいよ〜!!』そんなふうに、自分の問いに全力で応えてくださいね。「こんな私でも、私なんだ」「こんな私だから、素晴らしいんだ」そう心から思えるようになったとき、他者からの承認はきっと必要なくなることでしょう。そして今よりもずっと力を抜いて、ラクに楽しく生きていくことができることでしょう。自分で自分をとことん受け入れ、肯定した先には、他者からの愛を素直に受け取ることのできる、さらにステキなころりんさんの人生が待っていますよ。・このカウンセラーのブログ (編集/外山ゆひら)
2018年06月28日