梅雨が明ければ、いよいよ夏本番。キャンプや海水浴など、アウトドアを楽しむ計画を立てている方もいらっしゃるかもしれません。ところで、自然の中にいるとなんとなく落ち着いたり、ゆったりした気持ちになったりしませんか? 実は、それには理由があるそう。今回は、自然がもたらす癒し効果の中でも「音」にスポットを当てて、そのメカニズムと、日常のプチストレスなシーンに取り入れたいおすすめの音楽を、ヒーリングミュージックの専門家に教えていただきました。■人をリラックスさせる“自然界の3つの要素”心がちょっと疲れている時は、自然が多いところでのんびりしたい…そう考える人は少なくないのでは。でもそれって、なぜでしょう。生理学や心理学、睡眠学、メンタルヘルスなどさまざまな分野の医師とタッグを組んで音の癒し効果を研究されている池田邦人さんによると、自然に備わる3つの要素が大きく関わっていると考えられるそうです。「まず1つ目が、色です。木々や植物のグリーンにはリラックス、海や空のブルーは鎮静といった視覚効果があるといわれています。次に、適度な湿度。中でも、森林は人が快適に感じる湿度に保たれていることが多く、肌で心地よさを体感できます。そして、3つ目が音です。風で木々がそよぐ音、波の音など自然の中で耳にする音は、一定ではなく時間的にリズム(周期)が変化します。この計算されていない不定的なリズムを『1/f ゆらぎ』と呼びます。そして『1/f ゆらぎ』は私たちが最初に出会うリズムでもあります。そのため、心が落ち着くリズムとして、各分野で研究されています」(池田さん)■「1/f ゆらぎ」はおなかにいる時から聴いていた?人が最初に出会うリズム、というのはどういうことでしょうか?「胎内にいる時に聴こえる音、血の流れや心臓が動く音が持つリズムが『1/f ゆらぎ』なのです。試しに、手首で脈拍を測ってみてください。一定のリズムを刻んでいるように思えても、時計の針のように寸分違わず刻んでいるわけではなく、わずかにゆれがありますね。この絶妙なゆれが『1/f ゆらぎ』です。ママのおなかの中にいる時から聴いていて、そして自分の体にも備わっているおなじみのリズムを耳にすることで、リラクゼーションにつながると考えられています。上の図は、自然音を含む音源を聴く前後の脳波を測った検証結果です。左が試聴前、右が試聴開始から6分後です。試聴前は、グラフの右側に多く起伏がみられますね。これは、日中活動している時の状態にあらわれる『ベータ波』が活発になっていることを示しています。一方、試聴をはじめてしばらくするとグラフの左側、まどろんでいる時にあらわれる『シータ波』、眠っている状態の『デルタ波』に大きく振れています。音は主観でとらえるものですから個人差はありますが、自然音によるリラクゼーション効果の有意性は、さまざまな研究から科学的にも認められています。実際、医療の中でも睡眠やメンタルヘルスの分野では、代替療法としても取り入れられているんですよ」(池田さん) ■子どもの寝かしつけはこの曲「シーン別・おすすめミュージック」私たちの生体リズムと、自然が織りなすリズムがリンクしているからこそ、心地よく感じられ、ひいてはリラックスにつながるというわけですね。日々忙しく、自然がいっぱいの場所に出かける時間も取りづらいなら、癒しのエッセンスとして「1/f ゆらぎ」を取り入れた心地よい音楽の力を借りるのも良さそうです。せっかくなので、ママパパが快眠したい時、赤ちゃんをスムーズに寝つかせたい時…といったシーンごとに、どんな音楽がふさわしいかを池田さんに教えていただきました。シーン1:ぐっすり眠りたい時は…私たちの体は副交感神経が優位になると、呼吸がゆっくりになり、リラックスしたり、眠くなるようにできています。そこで、副交感神経へのアプローチとして「呼吸と同調するようなテンポの曲がおすすめです」と池田さん。さらに、同じメロディの繰り返しが多い、歌詞がない曲だとなお良いそう。「眠くなる方法として有名な羊数えのように、単調なことの繰り返しは、退屈でぼんやりして、眠気を誘います。そんな状況をあえてつくるように、シンプルなメロディを繰り返す曲がいいでしょう。歌詞があると脳の中でも言葉の理解などに関わる部分の刺激につながるのでインストゥルメンタルが好ましいです。例えば、スローなクラシック曲でも『シューベルトの子守歌』『ブラームスの子守唄』など、タイトルに『子守歌(唄)』がつく曲は、上記に当てはまることが多いですよ」(池田さん)もちろん、「1/f ゆらぎ」を感じられる自然の音も◎。梅雨時期なら、雨音をBGMに眠りにつくのも趣きがありますね。シーン2:赤ちゃんを寝かしつけたい、気分を落ち着かせたい時は…基本的にはシーン1と同じですが、おなかにいた時期が大人より近いこともあってか、胎内音(子宮血流音)に似た音で安心する傾向が強いそう。「昔のテレビでは放映後に砂嵐のような画面になりましたよね。その時のザーという音はピンクノイズと呼ばれ、そういった音を聴くと、赤ちゃんが泣きやんだり、うとうとしたりするとの報告が多くあるんです。また、『ゆりかごのうた』など、子どものためにつくられた童謡やディズニー映画の挿入歌なども、わかりやすいメロディの繰り返しで構成されていますので、寝かしつけ時にマッチすると思います」(池田さん)ちなみに、シーン1と2は、眠る前に体がリラックスモードに入りやすくなるよう、就寝の20分以上前から小さめのボリュームで流し始めるのがおすすめだそうです。シーン3:イライラを沈めたい時は…育児や仕事に追われていると、些細なことでイライラしてしまうことも。そんな時にも「1/f ゆらぎ」のリズムは心を落ち着かせてくれます。とはいえ、これはあくまで生理学上での話。池田さんは「自分が好きで、心地良く感じる音楽なら基本なんでもOK」とおっしゃいます。「副交感神経へのアプローチでいえば、眠りを誘う音楽のように単調である必要はありませんが、できれば呼吸を早めないゆったりした音楽が好ましいとはいえます。けれど、それにとらわれずロックでもJ-POPでも、好きな音楽を楽しんでいただくことも効果的だと思います」(池田さん)確かに、激しい音楽でストレスを発散できるケースもありそうです。好きな曲を思いっきり楽しむ時間そのものが、イライラ解消につながるのかもしれませんね。シーン4:オフィスで集中したい時は…仕事中に、周囲の雑音が気になることはありませんか? 実は、そんな場面でも自然音が応用できるそう。「例えば、同僚のキーボードのカタカタ音などが耳につく時は、同じくらいの周波数の自然音を流すと気にならなくなります。自然音で雑音を包み隠す=マスキングする、という考え方です。キーボードのカタカタ音やエアコンの音なら、さざなみ、せせらぎが同じくらいの周波数です。自然音は意識を傾けなくてもすっと耳に入ってきますので、仕事を邪魔せず、かつ雑音をマスキングしてくれます。また、演奏法にもよりますが、話し声はサックスの音色と周波数が似ていたりします。サックスが入ったジャズもいいですし、ボサノバ、ワールドミュージックなども程よく耳に入りつつも意識が向きすぎない"ながら聴き”ができるので、作業用BGMにおすすめですよ」(池田さん)静かな方が集中しやすいように思えるかもしれませんが、極度な静寂はかえって緊張感を高め、小さな物音でも気になってしまうことがあるそう。ながら聴きできる音楽は、カフェで流れているBGMをイメージするとわかりやすいですね。音の好みや感じ方は十人十色ですから、誰にも等しく効果があらわれるわけではありません。それでも、日常のちょっとしたお悩みをやわらげる方法のひとつとして「自然音」の力を借りる方法もあることを知っていると、いざという時に活用できそうです。今回、池田さんに教えていただいた音楽を参考にしながら、ご自身のお気に入りの音を探してみてくださいね。▼池田邦人さん株式会社デラ 音楽プロデューサー。1979年、東京都出身。ギタリスト、作・編曲家、サウンド・クリエイターを経て、ミュージック・セラピーを推進する企業、株式会社デラに入社。医療機関などとも連携しながら、心と身体にやさしい音楽を模索している。取材協力: 株式会社デラ 参考CD: ほら、赤ちゃんが泣き止んだ!
2018年06月21日もっと料理を楽しみたいと思ったら、何を備えておくべき?基本のき、といえばやはり包丁。料理上手でも知られる作家の辻仁成さんがその向き合い方を綴ります。「味を引き締めるもの」包丁というのは切れすぎてもいけません。和食の達人などは包丁が切れすぎると魚が美味しくならないというのでわざとちょっと切れを悪くするような料理人さえいるくらいです。刺身なんかは繊維に対する刃の入れ方次第で美味しさが変わりますから切れ味は大事ですが、魚を知り、包丁を知り尽くしていないと最高の味を引き出せないわけです。母方の先祖が立花藩の刀鍛冶でしたから包丁を持つことが子供の頃から好きでした。でも、とくにこだわりはありません。有次も使えばグローバルも使います。とくに料理は毎日のことなので圧倒的にグローバルが便利です。有次は刀に近いのでしょっちゅう面倒みてやらないとなりませんし、血の匂いのような鉄成分を嗅ぎ分けて研ぎ続けなければならず維持に手間がかかります。グローバルの包丁は研ぎ石じゃなくてイケアで買った研ぎ機で十分ですから重宝しますし、タリアータ肉のような表面が硬く中が柔らかい肉でさえも、すっと引くことができます。けれども月に一度は近所の市場に出る研ぎ屋さんに行き調整方々研いでもらっています。プロが研いだ後の包丁はまるで別物。恐ろしい感じさえしますよ。しかし、生きていたものを料理するわけですから、この緊張感と畏怖が味を引き締めているのも間違いありません。包丁を究め、包丁と向き合うことが料理上達の一番の鍵なのです。手順が色々とある包丁研ぎは、プロに任せればより安心。『築地・有次』では、ひとつひとつ手研ぎで丁寧に研ぐので、包丁を傷めず大満足の仕上がりに。他社製品も受け付け、修理にも対応。1丁1000円前後~。東京都中央区築地4-13-6TEL:03・3541・68906:00~15:00不定休郵送可。つじ・ひとなり作家、ミュージシャン、映画監督。SNSで紹介している、一人息子に作る、愛情たっぷりの料理が話題に。レシピ本、料理小説などの著書も。最新刊は『真夜中の子供』(河出書房新社)。※『anan』2018年6月20日号より。写真・中島慶子イラスト・勝山八千代文・辻 仁成(by anan編集部)
2018年06月18日メディアで話題の心理カウンセラー、心屋仁之助さんとその一門があなたの相談に答える「凍えたココロが ほっこり温まる、心屋仁之助 塾」。今回は、「子どもや家族を亡くすことが怖くてたまらない」という、コロコロさん(31歳・専業主婦)に、心屋塾認定講師の田中佐緒利さんからアドバイスをいただきました。■コロコロさんのお悩み二人の子どもが生まれてからというもの、病気や事故で自分や家族を失うのが怖くてたまりません。 ニュースや広告などで「ガン」という文字を見ると、ちょっとの不調でも「末期ガンではないか」と不安になり、毎日ネットで調べては落ち込んでしまいます。自分だけでなく、子どもが幼稚園に行くと「帰りにバス事故にあってしまうのではないか」と気が気でなりません。熱を上げただけでも「白血病で死んでしまうのではないか」と恐ろしくなります。「人はいずれ死ぬ」ということはよくわかっています。子どもが生まれる前はむしろ「自分はいつ死んでもいい」とも思って、そういう行動もしてしまっていました。しかし今は「子どもが小さいうちに、家族の誰かが死んでしまうのではないか」と怖いのです。毎日毎日、病気や事故、死の恐怖におびえて暮らすのに疲れてしまいました…。※一部、質問内容を編集しています。■心屋塾認定講師の田中佐緒利さんよりコロコロさん、はじめまして。心屋塾認定講師・田中佐緒利(さをりん)です。ご相談、ありがとうございます。コロコロさんは、「大切な人が亡くなってしまうのではないか」と日々不安と心配をたくさん抱えられているんですね。愛するお子さんやご家族が亡くなるのは、とても怖いと感じますよね。ご相談を読ませていただいて、私が一番に感じたことは「コロコロさんはとても命を大切にされていて、思いきり生きたいんだな。ご家族を本当に愛していらっしゃるんだな」ということでした。おっしゃるように、人はいずれ死にます。生まれてからずっと「死」というゴールに向かって生きています。私たちは死ぬまで生きます。今、生きています。今、コロコロさんもお子さんもご家族も、生きている途中です。そして死はある日、天寿をまっとうしたときに訪れます。「いずれ死ぬとはわかっていても、今は死にたくないし、大切な人が亡くなるのは嫌だ」。これは、誰しもが感じることではないでしょうか?どうぞ、声に出して「死ぬのが怖いよー!」と言ってみてください。「怖い」という気持ちを外に出してあげてください。今、コロコロさんは「生きている」がゆえに、「死」というテーマを脳内検索されているように感じます。「死」を目前にすると、逆に「生きる」というテーマが見えてくるのが人間なのかもしれませんね。死んでもいい、死のうとしていた頃のコロコロさんの不安な気持ちが今、表面化されてきているように感じます。あの頃「死んでもいい」と思っていたコロコロさんは、本当は思いきり生きたかったのではないでしょうか?ぜひ、口に出して言ってみてほしい言葉があります。「私、本当は死にたくないよー! 死ぬのが怖いよー! 私、本当は生きたいよー! 私、本当は思いっきり私を生きたいんだよー! 私を殺さないでー! 私の命を守ってー!」声に出して言ってみてください。どうですか? 何か感じるものはありますか?人は自分らしさを封印したり、自分の気持ちにうそをついたりして生きていると、死にたいという気持ちになりやすい。「死にたい」という気持ちは、裏返せば「思いきり私らしく生きたい!」ということなのです。昔、死のうとしていたたコロコロさんは、実はとても怖かったのではないでしょうか。「本当は生きたいのに、自分自身に命を絶たれるかもしれない」という恐怖があったのではないでしょうか。あの頃のコロコロさんの気持ちが、「死にたくないよー!」という気持ちが、今コロコロさんを不安にさせているように感じます。あの頃のコロコロさんの気持ちを、まずは受けとめてあげましょう。「死にたくなかったんだ。本当は生きたかったんだ」という気持ちを声に出してあげましょう。そして、自分にこう言ってあげてください。「私は、生きていいんだよ。思いきり生きていいんだよ。私が生きたいように生きていいんだよ」と。何度も何度も言ってあげてください。そうすることで、あの頃のコロコロさんが安心していきます。思いきり生きるとは、何も大きな功績を残すとか、すごい人になるとか、そんなことだけではありません。毎日、起きたり寝たり、自然を感じたり、おいしいごはんを食べたり。愛するお子さんやご家族といろんな話をしたり、笑いあったり、時にはケンカしたりもしながら、いろんなことを経験して、いろんなことを感じ、いろんな気持ちを伝え合って生きる。笑うことも泣くことも、怒ることも落ち込むことも、すべてが「思いきり生きる」ということではないか…と私は思います。今、コロコロさんの目の前にいる2人のかわいいお子さんは、「思いきり生きる」を体現しているのではないでしょうか。死を恐れることはなく、ただ「今を生きること」に一生懸命だと思います。命を輝かせて生きているだろうと思います。そんなお子さんと一緒に、コロコロさんも子どものようになり、「今この一瞬」に目を向けて、思いきり生きてみませんか?笑って泣いて怒って落ち込んで、その繰り返しのなかで、豊かに幸せを感じられる心が育っていきます。命が輝いていきます。大丈夫。そんなに心配しなくても大丈夫です。今、コロコロさんも愛する人たちも生きています。不安の証拠集めをしている時間とエネルギーを、目の前の愛する人たちと生きる時間とエネルギーに使ってください。愛する人たちといろんなことをして、いろんなことを感じて、思いきりコロコロさんを生きていきましょう。 ・このカウンセラーのブログ (編集/外山ゆひら)
2018年06月14日梅雨時期のすっきりしない空模様が続いていますね。高温多湿の環境で元気になり、ふえてしまう困りものといえば…そう、カビです。バスルームなどの水周りはもちろん、靴箱やクローゼットも用心したいところです。そこで今回は、湿気がこもりがちな場所のジメジメ対策法を、整理収納アドバイザーの本田和さんに教えていただきました。■カラッと湿気対策その1:「モノを詰め込みすぎない」大切にしまっていたとっておきのヒールを久々に出してみたら、うっすらとカビが…! そんながっかりシチュエーションに遭遇する前に打てる手立てとは?「普段、締め切っている靴箱やクローゼットは空気の流れが滞りやすいので、どうしても湿気がこもり、カビにとってうれしい環境になりがちです。梅雨の晴れ間には靴箱やクローゼット、タンスの引き出しも開けっ放しにして空気を入れ替えるだけで、だいぶん違いますよ。扇風機やサーキュレーターを回して空気の循環を生み出すのも手です。空気がスムーズに通るよう、靴箱やクローゼットはモノを詰め込みすぎず、すき間を開けておきましょう。靴も洋服も、できればシーズンごとに見直しできるとベストです。そして、カビの温床になりやすいホコリもしっかり除いておきます。まずは、こういった基本の対策をしたうえで、除湿に役立つアイテムも上手に活用していきたいですね」(本田さん)■カラッと湿気対策その2:「シューズクロークに重曹」本田さんが除湿剤として活用しているのが重曹です。「わが家では、シューズクロークに重曹を置いています。より除湿・ニオイの緩和を期待して、容器は口を開けたまま使っています。もし、出し入れの時にこぼれるのが心配なら、ガーゼなど通気性のよいものでおおうと安心です。湿気は下の方にたまるので、靴箱の下段に置くと◎ですよ」(本田さん)さらに、整理収納アドバイザーならではのこんな提案も。「お掃除に使う予定の重曹であれば、靴箱でストックしてもいいかもしれません。保管しながら除湿・脱臭剤として働いてもらって、最後はお掃除などでもう一度役立ってもらう。私の場合は、シューズクロークの重曹は1週間程度で交換し、古いものはシンクなどキッチン周りの掃除などに使っています」(本田さん) ■カラッと湿気対策その3:「古新聞がもうひと働き」もうひとつ、除湿に役立つお手軽アイテムが新聞紙です。おうちにあるならぜひ活用を、と本田さん。「新聞紙はほどよく湿気を吸います。タンスや衣装ケースの引き出しに敷くのはスタンダードですが、湿気がたまりやすいベッド下に敷くのもありです。新聞って、リサイクルに出すまでの間にけっこうたまりますよね。それなら湿度対策も兼ねてベッド下に広げてストック。リサイクル日に取り替えれば、定期的なベッド下のお手入れにもつながりますね。時間に余裕があれば、湿気を含んだ古い新聞紙をちぎって床にまいてから掃き掃除をすると、新聞紙にホコリが絡みやすく、すみずみまできれいになりますよ」(本田さん)重曹も新聞紙も、ただストックしておくだけではもったいない! 湿気やニオイのたまりやすい場所でストックし、除湿・脱臭効果を発揮してもらい、さらにその後もお掃除に活用できれば、ムダなく環境にもやさしい暮らしにつながりそうです。何より、使い方も「置くだけ」「敷くだけ」ととてもシンプル。また、交換のタイミングも「週末にシンクを磨く時」「古紙回収に出す前日」など、日常の生活サイクルに組み込みやすいので、古いものをいつまでも放置…ということも避けられそうです。梅雨シーズンのジメジメ対策に、取り入れてみてはいかがでしょう。<お話をうかがったのは…>▼本田 和さんパーソナルスタイリングサロン「フルリール」主宰。整理収納アドバイザー1級、ルームスタイリスト1級。自宅を開放してのお片づけセミナーや、骨格、パーソナルカラーに基づいたパーソナルスタイリングを手掛ける。7歳、5歳、3歳のお子さんのママ。HP: フルリール
2018年06月07日メディアで話題の心理カウンセラー、心屋仁之助さんとその一門があなたの相談に答える「凍えたココロが ほっこり温まる、心屋仁之助 塾」。今回は、「長女をかわいいと思えず、イライラしてしまいます」という、まゆさん(39歳・会社員)に、心屋塾上級認定講師の福田とも花さんからアドバイスをいただきました。■まゆさんのお悩み4児の母ですが、イライラして子どもに当たってしまいます。特に、11才の長女をかわいがれません。ある日帰宅すると、長女が自分の髪を男の子のように短く切ってしまっていたことがあり、その日から怒りを感じ、かわいいと思えなくなりました。宿題を教えても理解が遅くてイライラします。旦那も帰りが遅く、何もしてくれないのでイライラ。同居中の義母はテキパキしたタイプで、ダラダラな私に無言の圧をかけてくるのでイライラして、子どもに当たってしまうことも。子どもにやさしくしたいし、本当は長女に一番手をかけてあげなければいけないのに、いつも怒ってばかりです。子どもたちも私の顔色ばかりを見て、寄ってこなくなりました。子どものほうから話しかけてきても、素直に返事をしてあげられません。私は出産後、育児から逃げるかのように仕事を優先してきました。手をかけなければいけない時期に手をかけてあげられず、もう遅いですよね…。このままではよくないのはわかっているのですが、どうしたら良好な状態になれるでしょうか。※一部、質問内容を編集しています。■心屋塾上級認定講師の福田とも花さんより まゆさん、ご相談ありがとうございます。家族と関わるたびにイライラしたり、優しくしたい子どもに怒ってばかりで罪悪感を抱えていたりでは、さぞかしつらいだろうとお察しします。でも、手遅れということはないので大丈夫ですよ! 今からできることを、一緒に考えていきましょうね。まず、ご長女に対して怒りの感情が湧くとのこと。試しに、次の言葉を口に出して言ってみてください。「私はちゃんとできない人です」「私はだらしない人です」「私はできない人です」「怖いよー」「やめてよー」「私がちゃんと育てられていないのがバレるじゃない!」「ちゃんと勉強できる子にならないと、私ができない親だってバレるじゃない!」「私がだらしないのが、バレるじゃない!」「だから、もっとしっかりしてよ!」「私のためにも頑張ってよ!」「私に恥をかかせないでよ!」言ってみて、どんな感じがしますか?まゆさんは小さい頃からずっと、自分のことを「できない人」「だらしない人」と信じてきたのかもしれません。そしてそれは、まゆさんのお母さんが、今のまゆさんと同じように「何かができなかったり、だらしなかったりすると怒っていたから」ではないでしょうか。いつも「これ以上、お母さんに恥をかかせないように」「お母さんに怒られないように」と、できないことでも必死に頑張ってこられたのではないでしょうか。頑張らないと受け入れてもらえない怖さ、できない自分を認めてもらえない寂しさ、かわいがってもらえない悲しさ。そんな気持ちを知っているからこそ、ご長女の心の痛みを想像して、「なんとか優しくしてあげたい」「一番手をかけてあげたい」と苦しくなるのではないでしょうか。 でも本当は、まゆさん自身がずっと「そのままの自分」を認めて欲しかったんですよね。優しくしてもらいたかったのに、してもらえなかった。怖かったですよね。悲しかったし、寂しかったですよね…。そのような気持ちがあるからこそ、頭では「旦那さんに助けて欲しい」と思っていても、実際に助けてもらっては困るのです。誰かに助けてもらうと「できない自分」を感じて、また自分責めの材料にしてしまうから。自分から、助けを遠ざけてしまうのですね。では、どうしたらいいのか?小さい頃から信じてきた「できないと怒られる」「だらしないと嫌われる」という法則を、ぜひ今から疑ってみてください。そして、ごまかすのをやめて、できない自分、だらしない自分を、隠さずに堂々と出してみてください。それから、怒ってごまかすのではなく、怒りの底に隠された「怖い」「寂しい」「悲しい」「不安」などの感情も、隠さずに出してあげてください。隠したりごまかしたりすると、周りの人は何に困っているのか、どう大変なのかが、余計に分からなくなります。どんなに小さくても、自分の心に湧き出した「怖い」「悲しい」「寂しい」といった感情に丁寧に目を向け、立ち止まって一つひとつを感じてあげてください。そうやって今からでも、自分に自分で手をかけてあげること。すると、まゆさん自身が「手遅れなんてないんだな」「いつからだってやり直せるんだな」と実感できると思います。すると、子どもに対して手遅れだと焦ったり、心配しすぎたりすることに使っていたエネルギーを「自分に手をかける時間」へと変えていけます。まゆさん自身が安心できたら、お子さんに対しても「恐れや不安から」ではなく「大切にしたいから」という理由で、自然に手をかけてあげられるようになりますよ。人はいつからだって変われます。手遅れということはないので、大丈夫ですよ。まずはまゆさん自身にたくさん、手をかけてあげてくださいね。 ・このカウンセラーのブログ (編集/外山ゆひら)
2018年06月07日メディアで話題の心理カウンセラー、心屋仁之助さんとその一門があなたの相談に答える「凍えたココロが ほっこり温まる、心屋仁之助 塾」。今回は、「パートナーにつらいことも聞いてほしい」という、はなさん(27歳・医療職)に、心屋塾上級認定講師のひらいなずさんからアドバイスをいただきました。■はなさんのお悩み今までの人生でつらいことが沢山あったせいか、好きな人に精神的な親の役割を求めてしまいます。結果的に要求が過剰になり、最初は男性側からアプローチをしてきてくれても、疎遠になってしまいます。そのため、好きになった人とも付き合えたことがありません。でも私はやっぱり、つらかったことを聞いてほしいのです。今までの人生のことだけでなく、日頃のささいなことや色々なことを共有したい。こんな気持ちになるのは間違っているのでしょうか。※一部、質問内容を編集しています。■心屋塾上級認定講師のひらいなずさんよりはなさん、はじめまして。ひらいなずです。ご相談ありがとうございます。パートナーに精神的な親の役割を求めてしまうのは、はなさんの心の中に、ご両親に対しての癒やされない思いがあるということだと思います。はなさんご自身、そのことをよくわかっていらっしゃるようですね。今のはなさんの心をひも解き、そこから抜け出すためにできることを一緒に考えていきましょう。はなさんは今、これまでの人生でつらかったこと、悲しかったこと、そのために頑張ってきたことなど、さまざまな思いがたくさん残っている状態です。「パートナーといろんなことを共有したい」気持ちの根本にあるのは、それらの強い思い。それが相手にとっては重く感じられてしまい、関係がうまくいかなくなるのだと思います。だからといって、はなさんが間違っているわけではありません。「こんな気持ちになるのは間違っているのでしょうか?」とも書かれていますが、そういう気持ちになるのは当たり前なのです。成仏できない思いがあるうちは、誰でもはなさんと同じような気持ちになるものです。そこから抜け出すには、まず自分の中に残っている気持ちを外に出すこと。出すというのは、「言ってみる」ということですが、その相手はパートナーではありません。はなさんがつらかったことを、本当に聞いてほしい相手に伝える必要があります。つまり、はなさんのご両親に対して、「あの頃、言えなかったつらい気持ちや悲しかったこと」「これまで言わずに我慢していた自分の気持ち」を話してみてほしいのです。その際の注意点がひとつ。ご両親に対して「謝ってほしい」「わかってほしい」といった気持ちを持たないことが重要です。それは、相手を変えようとすることにつながります。人を変えることはできません。できないことをしようとすれば、はなさんの中に新たな執着が生まれ、苦しむことになります。ただ「あの頃、私はこう思っていたんだ」「当時はつらかったんだ」「悲しかったんだ」といった気持ちを話してみましょう。言葉にして伝えるだけで癒やされる部分があるはずです。もし、ご両親が亡くなられている、疎遠になって会えないという場合は、自分の気持ちをノートに書き出してみてください。題して、”聞いて聞いてノート”です! ご両親やパートナーに聞いてほしいと思うことを、どんどんノートに書き出してみましょう。手紙のつもりで書いてもいいですし、自分の気持ちを思いっきり吐き出してみるのもいいと思います。「パートナーの方とは、日々の詳細なことも共有したい」という記述もありますが、もしかするとはなさんは、小さい頃つらい気持ちだけでなく、楽しかったこと、例えば「皆で一緒に食べたごはんがおいしかった」「公園で遊んだのが楽しかった」というような気持ちも話せなかったのかもしれません。ノートに書き出していくうち、「幼い頃に言えなかった楽しい気持ち」について思い出すことがあるかもしれません。それらもどんどん書きだしてみましょう。自分が自分の気持ちに気づいてあげると、自然に心は癒やされていきます。小さい頃から抱えてきた思いが解き放たれたとき、きっと次のステージの扉が開きます。「本当はどうしてほしかったか?」が分かることが、はなさんにとっての次のステージだと思います。嫌だという気持ちの裏には、必ず「こうしてほしかった」「こうしたかった」という思いがあります。そうした自分の気持ちを知り、認めて、受け入れてあげると、自分の世界ががらりと変わっていきます。きっとパートナーとの関係性や距離感も変化していくことでしょう。長い間ため込んでいた思いを「封じる」のではなく、ぜひ外に出して開放してみてくださいね。 ・このカウンセラーのブログを読む (編集/外山ゆひら)
2018年06月05日「どうすれば成功できますか?」こんな相談を受けることがあります。成功している人と成功していない人、この違いはどこにあるのでしょう。ここで、いちばん大切なのが何をもって成功とするのか、自分にとって成功とはなんなのか、そこを深く考えることなのよ。「成功するにはどうすればいいですか?」という質問をする人のほとんどは、そこをしっかり考えていないことが多いのね。一口に成功と言っても、人によって考え方はいろいろです。ふつうに考えると仕事で成功してお金持ちになるとか、ステキな結婚をすることなどが考えられますが、これでもまだ漠然としていますよね。仕事で成功するなら、どんな仕事でどういうふうに成功するのか、お金持ちというのはいくらくらいの年収をもらうことなのか、ステキな結婚とはどんな相手とどういう家庭をつくることなのか、もっと具体的に考えることが重要になってきます。成功している人というのは、ものすごく具体的に自分のやるべきことが見えているのね。ただ、なんとなく成功したいと思っているだけでは絶対に成功できません。だって、具体的に考えていないと行動はできないでしょう? 逆にいえば、具体的な目標があれば、やるべきことは自然に見えてきて行動につながっていきます。自分はちっとも動かず成功した、なんて人はこの世の中にひとりもいません。やっぱり、努力なしでは成功できないのですから、まずは自分が考える成功とはなんなのかをできるだけ具体的に考えてみて、そこからやるべきことを見つけて、実際に努力していくことが大事なんじゃないかしら。また、一方で「こんなに努力しているのに、なんで成功できないの?」という言葉も聞きますが、こういう場合は努力の方向性が間違っていたり、自分に合っていないことを無理にやろうとしていたり、本気で成功したいと思っていなかったり、いろいろ考えられます。たとえば人によく見られたい、成功者と思われたいなど、周囲にうらやましがられるために努力している人や、本当はやりたくないのだけど体裁のいい職業だからやっている人などは成功できないんじゃないかしらね。自分の好きなことを本気でやっている人が成功できる人なのでしょう。基本的に人間は、本気になればなんでもできるので、誰もが成功できるはずなのだけど、現実の世界はそんなふうになっていませんよね? これは本気で何かをやるということ、好きなことをやり続けるということが、難しいものになってしまっているからなのだと思います。 やる前から、「無理!」「できるはずない!」などと言ってあきらめてしまったり、物事を深刻に受け止めすぎたりするため、考えが暗い方向へ引っ張られて、よけいに成功が遠くなってしまうのだと思うのよ。自分が楽しいこと、わくわくすること、人のためになることで好きなことを本気になってやれば成功できます。もちろん、いくら自分が好きなことでも反社会的なことは論外だし、ラクして成功することはないので大変でしょう。でも、好きなことをやっていると苦労を苦労と思わないし、失敗することがあったとしても、それは自分の肥やしになるものなのよ。あなたは、何をもって成功というのでしょうか。その成功を手に入れるために、いまできることはどんなことかしら。そして、それは自分が本気で夢中になれるほど好きと思えるようなことですか? 成功したいと思っている人は、これらのことをよく考えたうえで努力していってくださいね。こわがらすにチャレンジし続けていけば、きっと成功できるはずですよ。 【仕事徹底占断】あなたの秘めたる才能・天職・助け人・生涯財産
2018年06月01日「みんなが当たり前にできていることが自分にはできない」「ママ友とよく原因不明のトラブルになってしまう」…。発達障害が広く世間に認知されるようになり、これまでの経験から「もしかして自分も?」などと感じている方も少なくないのではないでしょうか?そんな大人の発達障害(グレーゾーン含む)に悩む人のために、日常生活を上手に過ごすための具体的なノウハウを紹介したのが「ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に暮らすための本」。前回は、片づけやスケジュール管理が苦手なママのための“上手に暮らすコツやツール”をご紹介しました。著書の村上由美さんは、現在は言語聴覚士として活躍されていますが、実は4歳まで音声言語を話さなかったASD(自閉症スペクトラム)当事者です。そして、村上さんの旦那さんも、ASDに加えてADHD(注意欠陥・多動性障害)やLD(学習障害)の傾向もあり、大人になってからようやくそのことに気づいたそうです。そんな、当事者でもあり、家族でもあり、支援者でもあるという村上さんが、三つの視点から編み出した、発達障害の人が日々の暮らしがラクになるためのアイデアをおうかがいしました。お話をうかがったのは… 村上由美さん上智大学文学部心理学科、国立身体障害者リハビリテーションセンター(現・国立障害者リハビリテーションセンター)学院聴能言語専門職員養成課程卒業。重症心身障害児施設や自治体などで発達障害児、肢体不自由児の言語聴覚療法や発達相談業務に従事。現在は、自治体の発育・発達相談業務のほか、音訳研修や発達障害関係の原稿執筆、講演などを行う。著者に「声と話し方のトレーニング」(平凡社新書)、「アスペルガーの館」(講談社)、「ことばの発達が気になる子どもの相談室」(明石書店)、「仕事がしたい!発達障害がある人の就労相談」(明石書店、共著)、「発達障害の人が活躍するためのヒント」(弘文堂、共著)がある。■ママ友の世界は“究極の調整能力”が必要――今回は、ママの世界のコミュニケーションについておうかがいします。というのも、 前回 の片づけのお悩みと同様に、発達障害グレーなママからは、「ママ友とのおつき合いが苦手」という声もとても多かったのです。村上由美さん(以下、村上さん):ママ友の世界は、まさに究極の調整能力が求められますからね。そもそもおつき合いが得意でない人は、ママ友に関しては、自分ができる範囲の境界線を引くことが大切だと思います。ここまでは一生懸命やるけどこれ以上はやりません、などというふうに。もちろん断り方も大事です。「私には関係ないから」みたいな言い方をしたら、当然反感を買ってしまうので、誠意をもって対応すること。でも、それでも相手に伝わらなかったとしたら、それは仕方ないですね。相手によっては難癖をつけるのが目的な場合もありますから。自分には及ばない、できないことは、必要以上に悩んでも仕方ないので、ある程度のあきらめも必要だと思います。――ママ友の世界は、子ども同士が仲が良い、同じ園や学校といった“縛り”があるため、断りにくく感じてしまうお母さんも多いかもしれませんね。村上さん:子どものことを考えると、うまくつき合わざるを得ないのもよくわかりますよ。でも、自分の精神を病んだり、家族に悪影響を及ぼしてまでつき合う必要はないはず。「自分はどれくらいこの人たちと関わりたいのか?」ということを、きちんと見極めることが大切です。また、ママ友の世界しか頭に入らなくなってしまっていると、つい自分の居場所はそこしかないような気がしてしまいがちですが、一歩引いてみれば全然違う世界があるのです。実際、ママ友のことで悩んでいる方は、たいていほかのコミュニティーに入ったり、別の世界を見ることで、解決するケースが多いようです。物事に対する別の尺度が出てくると、気が楽になるんですね。――確かに。ただ、地域によっては、保育園・幼稚園から小学校、中学校まで1つしか選択肢がなくて逃げ場がないなんてケースもあるそうですが…。村上さん:そういう場合は、気が合えばものすごく心地良いんでしょうけど、何かあったら途端にいづらくなってしまいますよね。そうならないためにも、リスクは分散して、いろいろな逃げ場を作っておきましょう。趣味が合う友人や、独身時代の友だちなど、ママの世界とは違う世界のコミュニティーを意識して確保し、自分を一つの世界に閉じ込めないように心がけましょう。今は、SNSなども上手に利用して、自分の趣味や好きなことで仲間とつながって息抜きしているお母さんも多いようですよ。SNSはトラブルになるリスクを懸念する人もいるでしょうが、最初は特定メンバーだけフォローしたり、アプリ設定で制限を設けたりして段階的な導入でリスクを抑えられます。 ■「ほどよいおしゃべり」って、実はとっても難しい――男の人と比べて、「女の人は雑談が得意」などとよく言われますが、おしゃべりがすぎて「つい余計なことを言って相手を不快にさせてしまう」とお悩みのママもいました。村上さん:こういう方は、相手が会話の中で何を求めているのか、上手に察知できないのでしょう。例えば、食事中など第三者がいる場で、人が悩みや愚痴を打ち明ける時は、相手に共感を求めていることが多く、そういった場合に現実的なアドバイスや意見をするのはあまり歓迎されません。でも、ASD(自閉症スペクトラム)の傾向が強い人は、相手が聞き入れる体制にあるかどうかをほとんど考えずに話してしまいがちですし、ADHD(注意欠陥・多動性障害)傾向が強い人の場合は、思いついたことをその場の状況を無視して口に出してしまうことが多いので、相手の感情を害してしまうことが多いです。その場の雰囲気を感覚的につかむことが苦手な場合、まず相手は自分から意見を聞きたいのか、それとも愚痴って気分転換したいのかを観察してから発言するようにしましょう。――具体的な方法としては?村上さん:まず、相手がこの会話で何を重視しているのかを観察しましょう。例えば、ちょっと愚痴りたいだけなのか、何かアドバイスを求めているのかなど。次に、相手の話を黙って聞いてみましょう。今まで見えてこなかった相手の悩みや感情が出てくることがあります。そして、相手が伝えたいことは何か? に焦点を絞って話を聞きましょう。最後に、相手がひと息ついたり、話に区切りをつけるような言葉(例えば「まあ、仕方ないんだけどね」など)が出てきてから、自分の意見を言うようにしましょう。そして、相手が知りたくない、聞きたくないことは極力言わないように心がけることが大切です。――お話をうかがっていると、上手なおしゃべりって、かなり頭をフル回転させねばならない感じですね(汗)。村上さん:言語聴覚士として、言語リハビリや療育支援の仕事をしていると、ご家族から「せめておしゃべりでもできるようになれば」と希望されることが多いのですが、でも、雑談するためには、実はとても高度な情報のやりとりをするスキルが必要なのです。なかでも特に、非言語のコミュニケーション情報を操作するスキルがとても重要になります。会話は突然、主語や時系列、話題が変わるため、文脈から状況を推測する力が必要となり、発達障害の人にとっては難しいことが多いのです。――たわいもないおしゃべりは、誰でも簡単にできると思われがちですが、必ずしもそうではないのですね…。村上さん:最近では、発達障害は広く世間に知られるようになりましたが、言葉がひとり歩きして、「困った人たち」というレッテルばかりが増えている印象もあります。でも、実は一番困っているのは本人ですし、周囲の人も「本人が何に困っているのかよくわからないから困る」という発想の転換が必要なのだと思います。発達障害の人たちが、このようなライフスキルを身につけるためには、幼少期からのトレーニングが必要で、大人になった今はもう手遅れではないか? と思われる方もいるかもしれません。でも、村上さんのお話によると、「本人がその気になった時こそが、実は一番良いタイミング」とのこと。「大人だからこそ、言葉だけで解釈したり、達成度を数字などの尺度で確認できる強みもある」そうです。実際、村上さんは当事者でもあり、発達障害を抱える旦那さまと一緒に試行錯誤を繰り返すなかで、言葉で確認し合える大人同士だからこそ話がわかる面も多かったといいます。何を始めるのにも、遅すぎることはないのかもしれません。参考図書: 「ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に暮らすための本」 (翔泳社)大人になってから発達障害の症状に悩む人が増加しています。ここ10年で「発達障害」の知名度が飛躍的に上がったことで、「もしかして自分も…」と成人になってから気づく人が増えたのが最大の要因と思われます。発達障害の人には、「同時並行作業力が弱い」「段取りが取れない」「ケアレスミスをする」「コミュニケーションが苦手」といった特徴があり、そうした症状に悩む人のために、上手に日常生活を過ごす方法を解説。イラスト/高村あゆみ取材/文:まちとこ出版社N
2018年05月31日そろそろ、今年も梅雨のシーズンを迎えようとしています。雨が多いこの季節はもちろん、共働きだったり、花粉や大気汚染が気になったりして、洗濯物は部屋干しすることが多いご家庭は少なくないでしょう。けれど、部屋干しだとどうしても生乾きのニオイが気になることも…。そこで今回は、「基本的に部屋干し派」という整理収納アドバイザーの本田和さんが実践している、部屋干しテクニックのあれこれを教えていただきました!■温度管理とナチュラル漂白「きちんと除菌」が部屋干し派の味方洗濯機は夜に回し、部屋干しすることがほとんどだという本田さん宅では、生乾きのニオイ対策は大きなテーマ。あらゆる策を講じて、ついに「生乾きのニオイゼロ」を実現したそう。その2大ポイントが「きちんと除菌」と「早く乾かす」。まずは「きちんと除菌」について本田さんが実践している4つのテクニックをお聞きしました。きちんと除菌その1:酸素系漂白剤で、ニオイの元をシャットアウト「生乾きのニオイの原因になる雑菌へのアプローチとして、いつもの洗剤と一緒に、粉末の酸素系漂白剤を洗剤用スプーン1/2杯程度入れています。酸素系漂白剤は、塩素系漂白剤よりもナチュラルでありながら、汚れはきちんと落とし、除菌作用もあるとされています。この習慣を始めてから洗濯物のニオイはほぼ気にならなくなり、今や洗濯に欠かせないアイテムです」(本田さん)きちんと除菌その2:40℃程度のお湯で洗う「酸素系漂白剤が実力を発揮するのが、40〜50℃といわれています。注水の温度調節ができない洗濯機なら、お風呂の残り湯を利用してもよいと思います。その場合、洗いだけ残り湯で、すすぎは水のコースを選択してくださいね」(本田さん)きちんと除菌その3:頑固な汚れはつけおきで「泥がついた靴下などは軽く汚れを洗ってから、酸素系漂白剤を溶かした40〜50℃のお湯と一緒に容器に入れて一晩つけおきします。翌日はすすいで洗濯機に入れればOKです」(本田さん)きちんと除菌その4:洗濯機も清潔にキープ「洗濯機自体の汚れにも要注意です。私の場合は、洗濯機を使うたびにパッキンや洗濯槽の水分を拭き取り、ふたを開けて湿気がこもらないようにしています。意外と見落としがちなのが、洗剤を入れるケース部分。汚れたままだと雑菌が繁殖しやすくなるので、こまめに洗えるといいですね。また、酸素系漂白剤を毎回使っていると、洗濯ついでに洗濯槽のお掃除にもなるというメリットがありますが、それでも定期的なクリーニングは必要。洗濯機によってお手入れの頻度やクリーニング方法が違いますので、取扱説明書を確認してみてくださいね」(本田さん)酸素系漂白剤を加えるだけで、汚れ落ちも除菌力もアップ! そのうえ洗濯槽のきれいキープも期待できますが、生地によっては酸素系漂白剤が使えないことも。事前にタグなどをチェックしてからトライしてくださいね。 ■わずか2時間で洗濯物が乾く? 速乾の秘密は「空気の循環」洗濯物がにおわなくなるポイントの2つ目が「早く乾かす」こと。湿度が高い季節には難しいこの課題も、本田さんは2つの工夫をこらすことで見事クリア。部屋干しでも、わずか2時間ほどでカラリと乾くそうです。それは、どんな工夫でしょうか?早く乾かす工夫その1:くるくる回る洗濯アイテム+扇風機で空気を循環「洗濯物が乾くまでの時間が長いほど、雑菌が増殖してニオイが発生しやすくなります。そこで、洗濯物がくるくる回り、空気が循環して水分が早く蒸発するようなアイテムの活用をおすすめします。例えばわが家では、物干し竿とピンチハンガーの間に 『回るくん』(ユープラス) をかませたうえで扇風機を当てて、空気が循環するようにしています」(本田さん)「こういった商品を使ったうえ扇風機で風を当てると、たいていの洗濯物は2時間くらいで乾きます。換気扇がある部屋に干すなら、換気扇もオンに。より空気がめぐりやすくなりますよ」(本田さん)早く乾かす工夫その2:より乾きやすいのは? 「大きな布もの」の素材・形選び「生乾きのニオイを回避したいなら、乾きやすい素材を選ぶのも手です。例えば、わが家の場合、毎日洗うベッドシーツはリネンで統一しています。リネンは乾きが早いですし、繰り返し洗っても丈夫なのがお気に入り。また、形もボックスではなくあえてフラットにしているんです。ボックスタイプはつけ外しが簡単なものの、ゴムが入っている部分が乾きにくいのが難点で。フラットタイプなら、干すのも乾くのもスピーディですし、きっちりたためるから収納もコンパクト。ピンチハンガーにM字のように留めれば、部屋干しでも省スペースですみます」(本田さん)干し場所を広くとりがちなバスタオルも、ガーゼやマイクロファイバーなどの乾きやすい素材に替えてみてもよいかもしれません。今回、本田さんに教えていただいた「きちんと除菌」「早く乾かす」テクニックをおさえて、部屋干しが多いこの季節を快適に乗り切りましょう!<お話をうかがったのは…>▼本田 和さんパーソナルスタイリングサロン「フルリール」主宰。整理収納アドバイザー1級、ルームスタイリスト1級。自宅を開放してのお片づけセミナーや、骨格、パーソナルカラーに基づいたパーソナルスタイリングを手掛ける。7歳、5歳、3歳のお子さんのママ。HP: フルリール
2018年05月30日メディアで話題の心理カウンセラー、心屋仁之助さんとその一門があなたの相談に答える「凍えたココロが ほっこり温まる、心屋仁之助 塾」。今回は、「実母の存在に苦しめられ続けている」という、ちゃたろうさん(36歳・自営手伝い)に、心屋塾初級認定講師の心みねこさんからアドバイスをいただきました。■ちゃたろうさんのお悩み母親の存在に苦しめられています。結婚後は離れて暮らしていますが、心のなかに常に母親がいて、認めてもらえていないことや否定されたことが暗い気持ちにさせます。母を思い浮かべると嫌な気分になります。年に数回帰省する程度で関わる機会は少ないのですが、なぜこんなに母の存在が大きく、苦しめられなければならないのか不思議です。幼い頃に叩かれるなどの虐待をされた記憶もありませんが、よく叱られ、真っ暗なお風呂場に閉じ込められていました。それなのに、私が子どもをきつく叱っていると「なんでそんなにイライラするのか」ととがめてきます。私は心のなかで「自分を棚にあげて」と思いますが、気持ちをぶつけたことはありません。私も母親になり、当時の母の苛立ちは理解できるのに、「なぜ私の気持ちを分かってくれないのだろう」と不満でいっぱいです。夢のなかにもしょっちゅう母が出てきて、私は泣きながら母を否定したり、怒りをぶつけたりしています。母をとことん傷つけてやりたいと思うこともありますが、私を一番心配しているのは母だと分かっているので、できずにいます。私はどうしたらいいのでしょうか?※一部、質問内容を編集しています。■心屋塾初級認定講師の心みねこさんよりちゃたろうさん、ご相談ありがとうございます。心みねこと申します。お母さんとは顔を合わす機会も減った。なのに、心のなかには常にお母さんがいて、お母さんのことを考えると感情の折り合いがつかず、暗くて嫌な気分になってしまう。なぜ、大人になった今もこんなに母親の存在に苦しめられなければならないのか? ちゃたろうさんは、随分と長い間「インナーマザー」の存在に苦しめられているのではないかと感じました。インナーマザーとは、生きている実在のお母さんではなく、常に心のなかにいる母親のことです。心のなかに住み続けているので、距離や会う回数は関係なく、どこまでも付きまとってきます。それはまるで、テレビ等で見かける「二人羽織」のようなもの。二人が前後に体をくっつけ、羽織に隠れた後ろの人が手を出して、前にいる人に不自由な食事などをさせて笑わせる、あの芸のような感じです。インナーマザーは常に支配し、コントロールしてくる存在なのです。子どものころに宿ったインナーマザーに対し、私たちはあの頃に感じていた気持ちを残したままです。山ほどある「わかってほしい気持ち」をぶつけることができないまま、現在に至っています。それらは消えることはなく、「未完了の思い」となって心のなかにどんどん蓄積されます。そうなると、良い感情も入ってこなくなってしまいます。ちゃたろうさんも「気持ちをぶつけたことがない」とのこと。未完了の思いがたまっていると考えられます。インナーマザーに話しかけてみましょう。インナーマザーにわかってほしい気持ちを伝えることでその思いは完了していき、苦しみからも解放されることが期待できます。実在のお母さんに正面を切って言えないことも、インナーマザーに対してであれば、少しは言いやすいはず。真っ暗なお風呂場に閉じ込められていた幼い自分は、どのような気持ちだったでしょうか。「暗いよー」「怖いよー」「早くここから出して!」「ひとりにしないで」そんな言葉が口をついて出てくるかもしれません。浮かんだ言葉をすべて出しきってみましょう。併せて、「○○ちゃん、怖かったね」「よくひとりで耐えたね」「えらかったね」「ずっと気づかないふりしてごめんね」「もう大丈夫だよ」「大人になった私が、いつでもそばにいるからね」等々、他にもかけてあげたい言葉が浮かんだら、どんどんかけてあげてください。叩かれるという虐待はなかったけれども、幼い頃のちゃたろうさんの心は、長らく傷ついたままだった。言葉を出しきった後は自分を抱きしめたり、なでてあげたりして癒やしてあげてくださいね。また、子どもをきつく叱っているとお母さんに自分がとがめられる…とのこと。本当はこんなふうに怒っていませんか?「私にはあんなに怒ったくせに、なによ!」「自分のことは棚にあげて何なのよ!」「ずるいよ!」「私にちゃんと謝って!」「私を否定するのはやめて!」「ちゃんと認めて!」「否定されるたびに悲しかった」「わかってもらえなくてずっと寂しかった」自分の気持ちに素直になってみると、ここでも「お母さんにわかってほしい気持ち」があったのではないでしょうか。自分のことを一番心配しているのはお母さんだと思うと、ネガティブな気持ちは打ち消してしまいたくなる。しかしそうした気持ちは、打ち消そうとすればするほど湧き出してしまうものです。傷つけたい、イライラする、不満でいっぱい。そんなネガティブな気持ちがあっていいのです。それらも、ちゃたろうさんにとっては「わかってほしい大切な気持ち」。口にしても構わないのです。最初のうちは抵抗を感じるかもしれません。実際には存在しないインナーマザーの困ったような顔、あるいは険しい顔が浮かんできて戸惑うかもしれません。そんなときは、「私は自分の気持ちに素直になってもいい」「素直な気持ちをお母さんに伝えてもいい」「私はお母さんに不満を言ってもいい」と自分に許しを与えながら取り組んでみてください。ちゃたろうさんが、明るくいい気分になれるように願っています。・このカウンセラーのブログ (編集/外山ゆひら)
2018年05月29日「みんなが当たり前にできていることが自分にはできない」「ママ友とよく原因不明のトラブルになってしまう」…。発達障害が広く世間に認知されるようになり、「もしかして自分も?」などと感じている方も少なくないのではないでしょうか?そんな大人の発達障害(グレーゾーン含む)に悩む人のために、日常生活を上手に過ごすための具体的なノウハウを紹介したのが 「ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に暮らすための本」 (翔泳社)。著書の村上由美さんは現在、言語聴覚士として活躍されていますが、実は4歳まで音声言語を話さなかったASD(自閉症スペクトラム)当事者です。そして、村上さんの旦那さんは、ASDに加えてADHD(注意欠陥・多動性障害)やLD(学習障害)の傾向もあり、大人になってからようやくそのことに気づいたそうです。そんな、当事者でもあり、家族でもあり、支援者でもある村上さんが、3つの視点から編み出した、発達障害の人が日々の暮らしがラクになるためのアイデアをうかがいました。お話をうかがったのは… 村上由美さん上智大学文学部心理学科、国立身体障害者リハビリテーションセンター(現・国立障害者リハビリテーションセンター)学院聴能言語専門職員養成課程卒業。重症心身障害児施設や自治体などで発達障害児、肢体不自由児の言語聴覚療法や発達相談業務に従事。現在は、自治体の発育・発達相談業務のほか、音訳研修や発達障害関係の原稿執筆、講演などを行う。著者に「声と話し方のトレーニング」(平凡社新書)、「アスペルガーの館」(講談社)、「ことばの発達が気になる子どもの相談室」(明石書店)、「仕事がしたい!発達障害がある人の就労相談」(明石書店、共著)、「発達障害の人が活躍するためのヒント」(弘文堂、共著)がある。■断捨離「モノが捨てられない」悩みを解決!――著書を読んで、「発達障害と長くつき合うのは、愛情じゃなくてスキルが必要」という言葉に「なるほど!」ととても納得しました。そのスキルをまとめたのが、本書というわけですね?村上由美さん(以下、村上さん):私は、かねてから、発達障害者の自立のカギは「時間、モノ、お金の管理ができること」と思っていて、最近ではそれに加えて「他人と協力できる場を持てること」「生き延びるための体力」も必要だと思っています。これらは、発達障害の人がこの三次元の世界で生きるための接着剤のようなもの。これらを介さないと、この世界の人やモノとは繋がれないので、それぞれの苦手項目を解決するためのスキルをまとめました。――今回はその中から、「モノの管理(片づけ)」についておうかがいします。というのも、発達障害グレー気味というママからは「片づけができない」というお悩みが圧倒的に多かったからです。村上さん:発達障害の人は、空間やモノへの捉え方が一般の人とは感覚的に異なるので、「片づけが苦手」という方がとても多いです。片づけについては、まず、自分にとってどういう状態が片づいているのかを明確にすることが大事です。例えば、ホテルのような整然とした部屋が良いのか、多少散らかっていても日常生活に支障がない状態なら良いのか、などというふうに。――確かに、人によって定義が全然違いますものね。でも、自分の片づけのイメージ通りに「モノを捨てられない(減らせない)」という悩みも多いようですが、これはどうしたら?村上さん:発達障害の人はモノの判断基準があいまいで、自分にとってのモノの役割を認識できていないため仕訳が苦手です。例えば、ADHDの傾向が強い人は、興味や関心に惹かれてつい使わないモノに手を伸ばしてしまいがちですし、ASD傾向が強い人は、そもそも片づけの意味や必要性を認識していないことや、人から押しつけられるとうまく断れず不要なモノが増えてしまうことも多いのです。発達障害の傾向が強い人は、自分の好みに合わないモノとつき合うのがそもそも苦手という特性を認識して、ある程度試してみて不要だとわかったら手放す覚悟が必要だと思います。――具体的な対処法としては?村上さん:まず、似たようなモノ同士をまとめます。集めたモノを比較すると、モノ本来の目的や自分の判断基準が明確になります。そこから不要なモノを間引きするのですが、判断に迷ったらいったん保留にし、モノ本来の評価と自分の感情を表などに書き出して整理しましょう。例えば、「使いにくいけど高価なモノ」は、モノ本来の評価は「使いにくい」、自分の感情は「高いから捨てるのがもったいない」になり、どちらが勝っているかがわかりやすくなるので決断しやすくなります。また、「〇〇したら使うかも」などと、条件つきで判断に迷うモノは、実際に使ってみることで結論がでます。例えば、「修理が必要なモノ」は「お金をかけて修理してまで使いたいのか?」「そこまでするのは面倒なのか?」で判断ができるはず。また、捨てるにはもったいないけど自分では使わないモノを処分するには、リサイクルショップや寄付などを利用するのが良いでしょう。 ■子どもの大量プリントやスケジュールはIT管理――家の片づけに加えて、子どもの片づけや学校の用意も加わって、お手上げ状態のお母さんもいたのですが、子どものモノの片づけはどうしたら良いでしょうか?村上さん:基本はどの片づけもだいたい同じなのですが、まず「この部屋で何をするか?」というルールを決めることが大事です。例えば、リビングは家族のパブリックスペースで、たくさんの個々人のモノが持ち込まれるので散らかりがちですが、「ごはんを食べる」「仕事をする」「勉強する」「遊ぶ」などと目的を決めると、だいたいの作業エリアが決まるので、そのために必要なモノを配置しやすくなります。子どもが勉強するなら、テーブル回りに筆記用具の引き出しや勉強本の棚を設置したり、それにまつわるモノが回る仕組みをつくります。また、子どもが片づけやすい状況になっているかも大事です。引き出しにラベルを貼って中身をわかりやすくしたり、きょうだい児がいる場合は棚を色分けするなど工夫しましょう。…とはいえ、子どもがいる場合は、そもそも整然としたホテルのような部屋を目指すのは難しいので、ある程度の妥協は必要だと思いますよ。――なるほど。また、子どもの片づけといえば、学校からの大量に配られるプリントの管理もありますが、こちらの対策は?村上さん:どんどんデジタル管理して、用済みの紙は捨てることです。紙情報は、処理して捨てるまでの流れを仕組みにしないと、どんどん積み重なって“地層化”になる一方ですよ。また、紙は検索できませんが、データなら検索できるのでとても便利。ちなみに、私はクラウド・サービス「 Evernote(エバーノート) 」を利用していますが、ほかにもプリント管理に便利なスマホのアプリなどたくさんあるのでぜひ検索してみてください。きょうだい児ごとにタグづけすれば簡単ですよ。また、IT管理は子どものスケジュール管理にも便利です。家族行事は、夫婦でGoogleカレンダーを共有し、子ども用には、プリントアウトしたモノを目につきやすいところに貼っておくことをおすすめします。子どもには、情報をITで理解するのはまだ難しいので、紙という具体化したモノで見せることが大事です。――スマホのアプリで管理するのは便利そうですね。村上さん:パソコンやスマホ、インターネットは、発達障害者にとっては三種の神器のようなもの。世の中のIT化により、社会の仕組みが発達障害の人たちが苦手とする三次元の世界から、得意な仮想空間の世界へとシフトしてきています。これらの情報機器をうまく活用すれば、生活の質を上げていくことができるでしょう。――ちなみに、ITオンチのお母さんはどうしたら良いでしょう…?(汗)村上さん:ITが苦手なお母さんは、トレイで管理することをおすすめします。目につきやすいところに「ママに渡すモノトレイ」を設置して、そこに子どもにプリントを入れてもらい、見たら即仕分けたり返事を書く、手帳やカレンダーに記入するというルールを決めましょう。また、子どもがちゃんとプリントを出せたら、たとえ内心、当たり前と思っていても、ちゃんと言葉に出してほめることが大事。できなかった時に叱るのではなく、できた時にほめることで、子どもにプリントを出す行動が定着します。■「お客様」意識のパパ、「私がやらなければ」意識のママ――なるほど。でも、いろいろお話をうかがって、これらを全部お母さんひとりでやるというのも大変ですよね…?村上さん:本当にその通りです。お母さんがやるのが大前提になってしまっていますが、これはお母さんだけの課題ではありません。協力して助け合うのが、家族の大事な役割なのですから。でも、日本の家庭は、たいてい奥さんが「プログラマー」になって細かくプログラムを組まないと、夫がうまく動いてくれないですよね(苦笑)。だから、「そんなの面倒くさくてやってられない!」と全部自分でやってしまうから、夫婦ケンカになってしまう。――おっしゃる通り(笑)。村上さん:私が思うに、多分、大半の夫は家庭に対して「お客様」感覚でいるのだと思いますよ。でも、夫は家族の一員なのだから、それは違いますよね? ですから、夫に家庭での「お客様」意識を改めてもらうことが必要です。そして同じように、お母さんも育ってきた環境や社会に求められて、家のことはすべて自分がやるものだと思いがちですが、そういう意識も変えていく必要があると思います。で、先ほどの、子どもができたらちゃんとほめるという話は、自分に対しても同じ。できて当たり前ではなく「できた私ってえらい!」と自分をきちんとほめてあげてくださいね。片づけや家事は「できて当たり前」と思われがちなうえに、消耗する行為が多いもの。でも、できて当たり前ではないこと、できたら自分をほめてあげる習慣をもつことで、自分自身にも片づけの習慣が定着するかもしれません。後編では、ママ友との「コミュニケーショントラブル」についておうかがいします。参考図書: 「ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に暮らすための本」 (翔泳社)大人になってから発達障害の症状に悩む人が増加しています。ここ10年で「発達障害」の知名度が飛躍的に上がったことで、「もしかして自分も…」と成人になってから気づく人が増えたのが最大の要因と思われます。発達障害の人には、「同時並行作業力が弱い」「段取りが取れない」「ケアレスミスをする」「コミュニケーションが苦手」といった特徴があり、そうした症状に悩む人のために、上手に日常生活を過ごす方法を解説。イラスト/高村あゆみ取材・文/まちとこ出版社N
2018年05月24日毎日を真面目に、ちゃんと生きてるのに、報われない――。そんなふうにお悩みの方はいませんか? 心屋認定講師の石川稀月さんが「報われない」と感じてしまうあなたへの処方箋を紹介します。 1.報われないときは「やめどき」報われないと感じたときは、「自分が無理をしているサイン」です。やめてしまうか、手を抜くときが来ています。「本当は自分はどうしたい? どんなことが好きなの?」その声を無視して、やるべきこと、やらないといけないこと、人が喜びそうなことを続けているから苦しいのです。報われないことはさっさとやめてしまいましょう。2.優しいつもりで包んでいる、本当の自分自分の好きなこと、うれしいことだと思って続けていることでも、報われないと感じたときは、見直しのチャンスです。それらは喜ばれるため、愛されるためにしていることで、本当は自分にとっては負担になっている場合も少なくありません。誰かの役に立ったり、喜ばれたりする必要が出てくるのは、「ありのまま、自分優先で生きていたら、愛されない、うまくいかない」「ありのままの自分では足りない」という思い込みがあるから。自分の心の声を無視して、自分を粗末に扱って生きていると、あなたの声を無視して、粗末に扱う人が集まるようになってきます。優しいつもり、親切なつもりで、自分を後回しにして人に尽くし、粗末に扱われて疲れてしまう。「愛されない、うまくいかないセルフイメージ」に合った現実を作り出し、報われないと感じてしまいます。3.「ありのままでうまくいく、愛される人」として行動する「ありのままでいても、人に優しくしなくても、うまくいく、愛される」としたら、どんな行動をするでしょう? 嫌なことは断ったり、甘えたり、お願いごとをしたり。疲れているときは疲れた顔をして、気に入ってる人だけに優しくするかもしれません。「優しくて、ちゃんとしていること」はすてきなことですが、自分が自分をちゃんと評価して認めていたら、他人に報いてもらう必要も少なくなります。報われるためにしていることや、喜ばせるため、役に立つためにしていることはさっさとやめて、自分のしたいことをする、自分を優先する勇気を持ちましょう。その勇気を出した先に「自分が好きなことをしているだけで喜ばれる、愛される」。ラクで、幸せな毎日がやってきます。・このカウンセラーのブログ (編集/外山ゆひら)
2018年05月24日メディアで話題の心理カウンセラー、心屋仁之助さんとその一門があなたの相談に答える「凍えたココロが ほっこり温まる、心屋仁之助 塾」。今回は、「暇な時間が怖くて、予定を詰め込んでしまう」という、ニーナさん(19歳・学生)に、心屋塾認定講師の高橋かずえ(カエル姉さん)さんからアドバイスをいただきました。■ニーナさんのお悩み私の悩みは暇という時間が怖いことです。中学、高校と毎日部活動や塾に励み、休みなく過ごしていました。大学生になった現在も部活を2つ、バイトを3つ掛け持っています。私がここまで休みなく過ごす理由は、授業料を自分で稼ぐためと、何もない日をどう過ごしていいのかわからず、暇という時間が怖く感じるからです。体や心のためにも休んだほうがいいのは知っています。でも、理由もなく暇が怖いのです。どうしたらいいでしょうか。※一部、質問内容を編集しています。■心屋塾認定講師の高橋かずえ(カエル姉さん)さんよりニーナさんこんにちは。心屋塾認定講師の高橋かずえ(カエル姉さん)です。ご相談ありがとうございます。予定がないことが怖い。空いた時間が怖いと感じるのですね。まず、ニーナさんが「怖い」という感情をちゃんと感じられていることを、私はすごいなと思いました。なぜなら、焦っているだけの行動をやめることに対して「怖い」という感情を自覚できないまま、やみくもに頑張って走り続け、燃え尽きてしまう人も少なくないからです。「理由もなく怖い」とのことですが、もう少し、その気持ちを掘り下げていきましょう。例えば、ニーナさんは予定がなく休める時間ができたとき、どのようなことが「怖い」と思うのでしょう。どんなふうになりそうで「怖い」と思ってしまうのでしょう?暇な時間を過ごす。休みを取ってゆっくりする。そんなことをしたら「どんなことが起こりそうで」怖いと思っているのでしょうか。もしかしたら、小さい頃に誰から「早く早く」と急かされた経験があるのかもしれません。あるいは「休んだら損をするよ」と言われたことがある、どこかで「そんなことをしたら怖いことになるよ」と教えられたことがあるのか…。このように考えていき、なぜそう思うようになったのか、そのきっかけをぜひ思い出してほしいのです。スケジュールをいっぱいにすることが、イコール、人生を充実させることではありません。予定を詰め込んで思考を使わない時間を増やせば、確かに「不安」はあまり感じなくて済むのですが、実はその不安の中には「漠然とした実態のないもの」が多く含まれていることもあります。小さな頃、勝手に感じてしまった「休んではいけない」いう思い込みや、妄想かもしれない「焦燥感」が、今のニーナさんを苦しめているだけなのかもしれません。人生を謳歌している人たちは、余暇を楽しんでいる人がほとんどです。自分の好きなことをする。自分が楽しいことをする。まずは、空いた時間を「楽しむ」ということを考えてみてください。そして、自分の身体を休ませることも、自分を大切にすることだと考えてみてくださいね。最後にニーナさんへ魔法の言葉をプレゼントいたします。「私は、ゆっくり休んでも大丈夫」ぜひ、この言葉を何度も言葉に出してみてください。ニーナさんが今後の人生を楽しめることを願っています。・このカウンセラーのブログ (編集/外山ゆひら)
2018年05月22日占いの大ブームは周期的に起こりますが、現在はブームというよりすっかりお茶の間に浸透した感じかしらね。毎日の吉凶を占うお手軽なものから、じっくり対面で占うものまで、たくさんの種類があります。これだけ数が多いと玉石混淆なので、利用するほうが賢くならなくてはいけません。なんといっても大切なことは、占いに頼りすぎないこと…。占いの結果というのは、人生の方向性を決める参考にはなるけれど、それですべてが決まるわけではありません。肝心なのは自分自身の努力と心構えなのよ。よく「出会い運バツグンの年だと言われていたのに結局、今年も彼氏ができなかった…」と言って、しょげている人がいるけれど、何も努力をしないでいたのなら、この結果は当たり前。出会いがたくさんあるからじっくり待とう、なんて考えていてはアッという間に1年が過ぎていってしまいます。いくら出会い運がいいからといって家と会社の往復だけで、休日も家にこもっていたら、当然、新しい出会いなんてありませんよね。出会い運がいい年だからこそ積極的に動き、新しい趣味を始めたり、スポーツクラブへ通ったりするなど、自分自身が出会いを引き寄せる行動をしなければダメ。運を味方につけるためには努力することが必要。いろいろな可能性を自分で探しに行かなきゃいけないのね。占い任せでは、どうしようもありません。実際に運を引き寄せられるかどうかは、本人のやる気と行動力にかかっています。占いのアドバイスを元に、本人が考えて努力していくしかないのね。また、ふたつの選択肢があって自分では選べないときに、占いで決めてもらおうとする人が多いけれど、そういう場合も考え方は一緒。占い任せにしないことが大事なのよ。占いで出た答えをそのまま、なんの疑いもなく頭から信じてしまうのではなく、もう一度、その問題を自分自身に問いかけてみる必要があるのね。自分の気持ちと照らし合わせ、じっくり考え直してみたうえで出た答えが、あなたの行くべき道なのではないかしら。本来なら、自分の直観を働かせて答えを出すのがいちばんなのだけど、迷いがあると、直観が働きにくくなるのね。aもbも一長一短で選べないということは、直観より邪念のほうが大きくなってしまっている状態なの。不安、プライド、欲、見栄など、よけいなものがくっついてしまっていて真実が見えなくなっているのです。 そんなとき、第三者という冷静な立場にいる占い師に相談することで、問題の本質が見えてくることがあるし、占いという統計学があなたの迷いを断ち切ってくれるかもしれません。ただし、その結果を受け入れ、それに沿った行動をしていくのは答えを出した占い師ではなく、あなた自身です。もし、占いで出た答えが気に入らなければ自分の意志を尊重したほうがいいし、そのほうがうまくいく可能性があるのよ。というのは、それがあなたの本音、つまり直観に沿った答えである可能性が高いからです。a、bどちらも自分では選べない、だから占いで決めてもらえばすむはずなのに、いざ結果が出たら何かしっくりこない…。それは、あなたがこっちのほうがいい、こっちのほうに進みたい、そう強く願っている証拠なのね。大切なのは自分の本音に正直であること。もちろん、占いで出た答えやアドバイスがしっくりときたり、「そっちの道もいいかも」など納得できる場合はそちらに従いましょう。人間は、ふたつの道を行くことはできないので、どちらを選ぶにしろ結局、選ばなかった道のほうに未練が残ります。行かなかった道が、どんな道だったかは、だれにもわかりませんからね。つい、「あのとき、自分の好きな道へ進んでいたら…」なんて勝手な想像をしてしまうもの。自分の本音は違うのに占いの結果に合わせ、自分をダマしながら進んでも、なかなか思うようにはいきません。占いの結果が、自分の本音を応援や後押ししてくれる場合は、思いっきり信じて、どんどん前へ進んでいきしょう。でも、自分の声を封印してまで盲信するのはいけませんね。自分の人生なのですから、最終的には本人の直観がいちばん大切だと思いますよ。 今度こそ婚活完了!? あなたの人生をしあわせにする人との出逢い
2018年05月18日ウーマンエキサイトで人気連載中のちゅいママさんの記事 「夫婦の家事分担バトルに決着! 夫が食器を洗うようになったワケ」 で夫と妻の「自分時間」についてアンケートを実施しました。子どもを持つ家庭では夫婦ともに自分時間をどのように捻出しているのでしょう。またその時間は夫婦ともに足りているのでしょうか?■「自分時間」足りていますか?Q1.やらなくてはいけないことに追われて「自分の時間がない」と感じていますか?感じている 63.7%やや感じている 28.6%感じていない 7.2%その他0.5%Q2.「自分の時間がない」のは、パートナーも同じだと思いますか?思う 17.7%やや思う 36.9%思わない 44.8%その他0.6%「自分の時間がない」と感じている方は、やや感じている人と合わせて、なんと92.3%に達しました。一方で、「『自分の時間がない』のは、パートナーも同じだと思いますか?」の質問には、パートナーも自分時間がないと考えると答えた方は、過半数に達したものの、自分(妻)の92.3%には及ばず54.6%に留まり、その差は37.7%でした。また、パートナー(夫)は自分の時間が足りていると答えた方は44.8%。自分(妻)は、自分の時間がないと感じているのに、パートナー(夫)は自分の時間が確保されていると思っている方が半数近くいます。妻は自分の時間は不足しているのに、夫は不足していないと感じている理由は何なのでしょうか?■妻は大変。では夫は? 家事分担はおとぎ話の世界!?妻が仕事を持っていても、専業主婦でも、夫は物理的に家にいる時間が少ないため、女性の家庭内労働の比重が高いと感じている人が多いようです。また、育児と家事の大変さ、妻が日々どう感じているのかを夫が理解していないケースも少なくなく、妻たちの不満が溜まっているようです。うちは専業主婦で、2才と乳児を育てています。ワンオペで育てている大変さを旦那は理解してくれず、私が日中暇をもて余してるような言い方をし、「お金を稼いで来るほうが偉い!」と思っています。共働きをしていたときも、「俺のほうが(収入が上だから)偉いよね」と思っていました。家のことはすべて主婦である私がやっているのに、毎回こう言われるとイラってきます。主婦でも無賃金で働いてますけど!! そこの意識改革はどうやったらうまくいくのでしょうか? もっと主婦の大変さを身をもって知れば良いと思う。家事を分担させるのは、“おとぎ話の世界”という意見も。そもそも夫の長時間労働が改善されなければ、家事分担は難しいといいます。平日は終電で日付が変わってからの帰宅、土日のどちらかも残業つきのフル出勤になるので、唯一の休日は丸1日寝ないと身体が回復しない。いまは専業主婦で家事と未就園児2人の世話をすべて担っているが、(私が)働きに出ても家事育児の負担率は、まったく変わらないだろう。旦那の負担率を増やしても、それで身体を再び壊してしまうのが目に見えている。働き方改革推進と言われていても、長時間労働が緩和された実感を得ている方は多くはないようです。でも残業がなくなり給料が安くなるのも困るという声も。給料、残業といった問題は、個々人ではなかなか解決できるものではなく、社会全体で考え、良い方向性を見いだしてほしいと切に願います。■妻の必要な「自分時間」はどれくらい?では、ほとんどの方がもっと必要と答えた「自分時間」。どのくらいの時間がほしいと考えているのでしょうか。Q.「自分の時間」は、どのぐらい必要だと思いますか?毎日1~3時間程度 64.5%週に5~10時間程度 19.6%月に5~15時間程度 12.8%なくても大丈夫 0.6%その他2.5%多かったのは毎日1~3時間程度。毎日少しずつ「自分時間」があればと思う方が多いようです。「名もなき家事」のように、いままではなんとなく「家事」として妻が担ってきたもの。これからはそれを「自分のこと」として家族が各々でできたなら…。妻、母の負担を減らすことができ、毎日少しの自分時間を作ることができるかもしれません。自分のできることは自分でする。【夫の世話】はまだいいけど、【夫の後始末】するのが嫌。ご飯作ったり、弁当作ったり、洗濯したり、アイロンかけたり、掃除したりするのはいい。けど、夫が放置してあるゴミを私が捨てたり、夫が食べ終わってテーブル放置してある食器をシンクへ下げたり、脱ぎ捨てた靴下を洗濯カゴへ入れたり、使ったら使いっぱなしのものを私が片付けたり。そういうのにすっごくイラッとします。家事と言われるものは私がやったとしても、「名もなき家事」と言われるものまでやってるから時間がなくなり、心の余裕もなくなるので、名もなき家事に値する自分のことは、自分でやる。やるように努力する。言われたらすぐにやる。これで機嫌良く暮らせる気がします。■「家事そのもの」を考え直してみる妻や母の立場で、家族のため、子どものためと思ってしてきた「ていねいな暮らし」。でもここにメスを入れることも考えてみるチャンスです。あまり深く考えたことありません。 家事は気付いた人がやればいいと思ってます。主人は私が家事さぼっても文句言いませんし、だから私も機嫌よく暮らせるのかもしれません。必要最低限のことだけやれば、あとは無理にする必要ないし...と気楽に考えてます。妻の家事の手抜きを責めない。汚れている所を見つけたら、見つけた人がきれいにする。妻も学校や園の行事があって忙しいときは、事情を話し、今日のごはんは簡単な物になると宣言しておく。子どもにも、できる範囲内でのお手伝いをしてもらう。「家事そのもの」をアウトソースしたり、減らしてしまうというのも手です。たとえば、きちんと掃除をするのは週末だけにする、子どもが寝た後はもう家事をしない、など「毎日の生活の合格点を少し下げるといいのでは」という意見もありました。また、ちゅいママさんの家庭では、食器を洗う担当になった夫が食洗器購入を考え出している模様。便利な家電や家事代行サービスを利用することなどは、家庭内に不満がたまり続けるよりもいいかもしれませんね。ただ、「掃除は自分でしたい」「料理はこだわりたい」といった自分が大切にしているポイントは、その家事をなくしたところでストレスはなくなりません。生活することは何よりも「自分がしたいこと」を優先にしないと、息苦しくなってしまいますからね。■夫婦で笑って過ごすための1歩とは妻も夫も自分の時間がほしい。それはとてもあたりまえで、大切なことだと思います。自分の時間があるからこそ、笑顔になれます。家族がみんな機嫌よく暮らすために、必要なそれぞれの自分時間。これを生み出すためには「家事を分担する」「家族が自分のことは自分でする」「家事そのものを見直してみる」などの工夫をするべきとの意見が聞かれました。そして今回、「どうしたら家族みんなが、機嫌よく暮らせると思いますか?」の設問に対し、多くの人が答えていたのが「思いやり」でした。ありがとう! ごめんね! 助かる!とささいなことから言って欲しい! この間、私がお風呂の支度、主人が夕飯の片付けをしていて、お風呂の支度が終わってまだ片付けてる主人に、「片付けありがとう」と言ったら、「こちらこそお風呂の準備ありがとう!」って初めて返ってきて、すごいうれしかったです! モチベが全然違います!お互いへの気遣い。忙しくても大変でも思いやりがあれば頑張れるけど、思いやりの無い人といると心が殺伐とする。やっぱり思いやり!大事だと思います。夫婦がお互いに『自分の方がキツいー』って思ってるようじゃダメだと思う。あきらかに『私の方がキツい』と思う日はもちろんあるけれど、夫と私ではキャパも違うしその日の体調やコンディションも違う。 その時にその人が『できない』と判断したならそれがその時、その人の限界なんだと思うようになってからは楽になりました。 昨日は平気でも今日は無理!って日はあるので、そんな日はお互い遠慮なく『今日はもう体力限界!洗濯畳んで!』とか言い合ってます自分の大変さを相手が理解している。これはとても心強いことですね。夫にも「遅くまで仕事がんばってくれてありがとう」「疲れているのに買い物つきあってくれてありがとう」を伝えることで、もしかしたら相手からも感謝の気持ちが戻ってくるかもしれません。自分時間を作るためには、家事分担をできる家庭もあるでしょうし、難しい家庭もあるでしょう。それでも「夫婦で気持ちよく笑って過ごすためにはどうしたらいいか?」を話すことができれば、それだけでも大きな1歩という気がします。いままで見えてなかった家事やお互いの働きをきちんと評価し、感謝の気持ちを言葉で伝える。そして話すことで、夫婦間の「認識のズレ」を解消していく。その先には、家事の断捨離、分担の見直しなど、それぞれの家庭ごとのカタチを見つけることへとつながるステップとなっていくのではないでしょうか。Q1.やらなくてはいけないことに追われて「自分の時間がない」と感じていますか? 回答数:639Q2. 「自分の時間がない」のは、パートナーも同じだと思いますか? 回答数:639Q3.「自分の時間」は、どのぐらい必要だと思いますか?回答数:639Q4. どうしたら家族みんなが、機嫌よく暮らせると思いますか? 回答数:291アンケート集計期間:2018/5/10~5/14
2018年05月17日メディアで話題の心理カウンセラー、心屋仁之助さんとその一門があなたの相談に答える「凍えたココロが ほっこり温まる、心屋仁之助 塾」。今回は、「子どもに苦労させてばかりで、母親失格です」という、かおぽんさん(43歳・派遣社員)に、心屋塾上級認定講師の小野美世さんからアドバイスをいただきました。■かおぽんさんのお悩み10年前に離婚をし、二人の子どもを育ててきました。長女は温和で優しくてしっかり者です。高校卒業後、1年間働いたお金をためて現在は短大へ進学し、実習でも褒められているようです。 私は彼女に今まで何ひとつ「親らしいこと」をしてあげられませんでした。お金にも苦労し、かわいそうな思いばかりさせてきました。成人式も彼女が自分ですべて支度し、私を食事へ招きました。私は親として恥ずかしく、一緒に写真を撮ることも、食事も断ってしまいました。娘は「一生の思い出だから来て!」と泣いていました。 この先、車の免許も取らせてあげたいし、就職祝いもしてあげたいし、結婚祝いも……。苦労をさせた分、幸せになってもらいたい気持ちはあるのに、今も金銭的には自分と長男が生きていく分でやっとです。やがては長男にも同じ思いをさせてしまうであろう恐怖に、最近は「いなくなりたい」と思う日も。自分の価値をちっぽけに感じ、何をしても楽しくなくなりました。どのように気持ちを切り替えて頑張ればよいかがわかりません。子どもを愛しているのに。母親失格です。※一部、質問内容を編集しています。■心屋塾上級認定講師の小野美世さんよりかおぽんさん、初めまして。心屋塾認定講師の小野美世です。ご相談ありがとうございます。離婚されて10年、二人のお子様を育ててこられたのですね。読ませていただいて、娘さんは、かおぽんさんのことをとても好きなのだなと思いました。温和でやさしく、しっかり者に成長され、自分で希望して選んだ道を、自分にできる資金の計画をして楽しく進んでいる。そして、これまでずっとお世話になったお母さんへの感謝を伝える場を自分で計画され、かおぽんさんを招待された…。かおぽんさんが「お母さん」としてお子さんたちの心にいつもいたから、娘さんはこのようにすてきに成長されたんだなあと感じました。「今まで何ひとつ親らしいことをしてあげられなかった」と書いてくださっています。かおぽんさんが家計を担われていたとすれば、仕事でお子さんたちの側にいてあげられる時間は短かったのかもしれません。「普通の家庭なら、もっとこういうふうにしてあげられるはずなのに、私にはそれができない」というつらさも常に感じておられたのかもしれません。 「親らしいこと」って、なんでしょうか。広い家に住まわせることでしょうか。毎日立派な食事を作ることでしょうか。子どもが欲しがるものを、不自由なく買い与えることでしょうか。周りの子と同じような習い事をさせることでしょうか。確かにそういうことも必要なのかもしれません。かおぽんさんは「自分は、娘さんの愛情を受け取るに値しない」と思っておられるのかもしれません。でも、食事会への招待をお母さんに断られた娘さんは、「お母さんは、私のことが好きじゃないんだな」「お母さんは、私と一緒に楽しい時間を過ごしたくないんだな」と、思ってしまうかもしれませんね。私も母親にプレゼントを快く受け取ってもらえなかったときに、そう感じた経験があります。「何もできなかった」と思っている自分のまま、娘さんからの感謝を受け取ってみてはいかがでしょうか。「何もできなかった」と思っているのは、かおぽんさんだけ。子どもにとっては、親は「そこにいてくれるだけでいい」ものです。お母さんが家にいてくれるだけでいいのです。その存在だけでいいのです。「いいえ、私は仕事で子どもたちのそばにいられなかった」とおっしゃるかもしれません。でも、かおぽんさんが仕事で家にいない間も、子どもたちの心のなかにはいつもお母さんの存在があっただろうと思います。それで十分なのです。それが十分、親らしいことなのです。そして、「私はこんなにできなかった」とご自身を責めたり、愛してるのに素直にその気持ちを表せなかったり。そういったことも「親らしいこと」ですよね。かおぽんさんは、十分、母親らしい素敵なお母さんです。かおぽんさんにプレゼントしたい言葉は次の通りです。「私十分、いい母親だったらしい」「私がいるだけで、子どもたちは幸せ」「今度は自分が受け取ってもいい」「なーんにもしていないけど、受け取ってもいい」娘さんにとっては、車の免許や就職祝いなどの「この先の経済的な支援」よりも、「今ここにお母さんが自分と一緒にいてくれること」のほうがうれしいはず。ご自分を少し、許してみてください。そうすれば、息子さんのときにもまた同じようになるのではないか…という恐怖も和らぐはずです。これからは、お子さんたちに助けてもらってくださいね。応援しています。・このカウンセラーのブログ (編集/外山ゆひら)
2018年05月17日なんとなく落ち着かない。気持ちが安定しない。そんな時、無性に甘いものが食べたくなったり、コーヒーが飲みたくなったりすることはないでしょうか? これがないと安心できない。それなしではいられない。物やことに執着し、「私ってもしかして依存している?」そんな不安を抱いている人も少なからずいるでしょう。今回は、心理学の視点から、依存しやすいサイン、心配になった時の対処法などについてお話ししていきましょう。心理カウンセラー 佐藤栄子大手不動産会社で約20年、主に秘書として勤務。新入社員から社長まで、様々な人間、恋愛模様を見る。衛生管理者の資格取得後、社員のヘルスケアも担当したことがきっかけで心理学を学び、退職後心理カウンセラーとして活動。エキサイト「お悩み相談室」や、紹介による個人対面などのカウンセリング、心理テスト作成、コラムの執筆を行っている。全国心理業連合会認定 上級プロフェッショナル心理カウンセラー。■実は知らない「依存とはどんな状態?」心理学的な観点から、依存とは「それがないとイライラした状態が続く」あるいは「不安な気持ちが消えない」状態のことです。「良くない状態を解消したい!」という気持ちが働き、脳内に快楽物質を出してくれる物・ことに依存してしまうのです。身近なものでは、アルコールやコーヒー、チョコレートなどの甘いものが挙げられます。買い物やアイドルの追っかけなども依存対象とされ、人によってさまざまです。■依存しやすいのは「こんな時」どんな時に人は依存しやすくなるのでしょうか? 実は、これまで依存とは無縁だった人でも、あるタイミングで陥ってしまうことがあります。それが「ストレス過多」になっている時。たとえば、夫との間にトラブルを抱えている、子育てで大きな悩みを抱えている。そんな時は誰にでもありますよね。最初は小さなストレスでも、解消されずにどんどん積み重なっていくと、自分では手に負えなくなってしまう場合があります。特にワーキングマザーの場合、いろいろ制限が多いうえ、ストレスを発散する場所や時間さえ確保できないことも多いでしょう。誰にも気持ちを打ち明けられない状態が続いてしまうと、それから一瞬でも解放されたくて、快楽物質が出るようなものに頼りがちになるのです。また、タイミングではなく、もともとの性格から依存傾向の強い人もいます。それは、「自分にできることは何もない」「自分はダメな人間だ」と自分に自信のない人。何かに染まらなければ自分でいられない…といった思いを持っている人も、依存しやすいタイプといえるかもしれません。 ■「私って依存し過ぎ?」簡単にできるセルフチェック自分が、ある特定の物・ことに依存しているかどうかを判断するには「なくても大丈夫かどうか」を、頭の中で想像してみることです。たとえばチョコレートに依存していると感じていたら、それが「もし、なくなったら?」と思い浮かべます。そこで自分がどう感じるかをチェックしてみましょう。心臓がドキドキして極度な不安を感じる。眠れなくなるほど気持ちが高ぶる。そんな気持ちの変化を感じた時は、チョコレートに依存しているかもしれません。■「依存から解放されたい」心理学的対処法とはもし自分が「依存しているかも…」と感じたら、ぜひ次の方法を試してみてください。1.依存対象がチョコレートの場合、チョコレートではなくクッキーに置き換えて食べます。2.「チョコじゃないけど、クッキーを食べたから大丈夫」と思うようにしてみましょう。3.2.ができたら、次は「クッキーを食べるのはひと仕事片付けてからにしよう」など、食べる前に何かを終わらせる、達成するというルールを作り、クッキーを口にする前に数分間でも時間を置きます。3.を繰り返していくと、「もう食べなくていいかも」という気持ちにだんだんなっていくから不思議です。自分の気持ちを上手にすり替えながら、最後には「何も食べなくても大丈夫」という状態に持っていったり、水やお茶など体に影響が少ないものに替えることで、依存状態から少しずつ離れていくことができるのではないでしょうか。…とはいえコーヒーも好きだし、チョコレートも好きだから、そのお楽しみは持っておきたい。そんな時は、自分のやる気スイッチをいれる道具、あるいは反対にリラックスできる道具としてたしなんでみましょう。その楽しみ方なら、大いにアリです!何事も、食べ過ぎ・やり過ぎは万病のもと。大好きなチョコレートも、食べ過ぎてしまえば体に負担をかけることも。依存という極端な状態ではなく、自分で決めたルールのもとに食べ、コントロールしながら好きなものを楽しんでいけるといいですね。
2018年05月16日メディアで話題の心理カウンセラー、心屋仁之助さんとその一門があなたの相談に答える「凍えたココロが ほっこり温まる、心屋仁之助 塾」。今回は、「失敗すると自分を責め続けてしまう」という、柴犬ママさん(45歳・公務員/主婦)に、心屋塾認定講師の平川裕勝さんからアドバイスをいただきました。■柴犬ママさんのお悩み仕事や人間関係で失敗をすると、寝られなくなるほど、そのことで頭がいっぱいになります。「自分を責める」というスパイラルから抜けだせません。年をとるごとに自分の考えを話すこともできなくなりました。ちなみに仕事は辞めたくて限界で、夫とは口もきかないほど険悪です。もっと上手に切り替えて楽に生きられるとよいのですが、心のなかは常に焦りと憂うつ感でいっぱいです。穏やかなときがありません。どうしたら安定した気持ちで毎日過ごせますか? ※一部、質問内容を編集しています。■心屋塾認定講師の平川裕勝さんよりこんにちは。柴犬ママさん。失敗をすると自分を責め続け、後悔ばかりしてしまう。自分の考えも話せなくてつらい。そしてもっと安心して生活していきたい…というご相談ですね。柴犬ママさんは、今までずっと頑張ってこられたのだと思います。常に「失敗しないように」「自分が我慢すれば」と考えてきたのではないでしょうか。まずは、そうやって頑張ってきた自分を認めてあげてください。「私、十分頑張ってきたもん。えらい!」と。失敗って、誰でもがするもの。一日の中でも「失敗した」と思うことは何回もあるものです。ですが、そのたびに失敗を怖く感じたり、後悔をいつまでも引きずったりしているとつらいですよね。もしかすると、柴犬ママさんは子どもの頃、「失敗してはいけいない」「失敗するのはダメな人間」「失敗すると、とんでもないことになる」と言われたことがありませんか?子どもの頃に言われたことをあまりにも信じ込んでしまって、失敗をしてしまう自分が許せなくて、そんな自分を責めてしまったり、怖くなったりしているのではないかと思うのです。その上、失敗する自分が周りにどう見られるかが怖くて、常に自分の一挙一動を気にしてしまい、「失敗がバレないように」と周囲の人を監視してはいませんか? 誰かに失敗を指摘されないように、おかしく見られないように…と。そうやって、”間違いのない完璧な姿”を求めるほど、できていない部分が気になってしまい、焦りや憂うつな気持ちにつながります。常に周りを監視しているので、関係も悪くなってしまいますよね。では、失敗しても自分を責めないためには、どうすればいいのか。まずは、失敗する自分も「あるもの」として受け入れてみてください。失敗する部分も、私の一部。失敗=ダメな人ではないのです。ダメな人と思っているから、失敗を責めてしまうのですね。先にも書いた通り、人は誰でも失敗をします。でも皆、ダメではないですよね。失敗することがある自分を認めてあげてください。「あー失敗しちゃったけど、そんなところもあるのが私だよな〜」と。そしてこう呟いてみてください。「それでも、愛される」と。そうやって、失敗することもある自分にOKを出してあげていると、段々と「失敗しても自分の価値は変わらない」と気づけるようになります。その事実に気づけると”自分責め”が少なくなり、自分自身をさらけ出せて、焦りもなくなり、落ち着いて生活していけるようになりますよ。柴犬ママさんが、落ち着いた生活ができるようになることを応援しています。 ・このカウンセラーのブログ (編集/外山ゆひら)
2018年05月15日ベビーカーでの電車移動には苦労がつきものです。車内での過ごし方はもちろん、乗り降りや乗り換えなど、親子にとっては数々の試練が待ち受けています。国土交通省によると、利用者が3000人以上の駅でのバリアフリー化率は2016年度末で、87%となっています。かなり高い数字に思えますが、実際ベビーカーで移動すると、遠回りをしなければならない、エレベーターが見つからないなど、スムーズにいかないと感じることも多いです。今回は、ショッピングなどで利用度が高いと思える渋谷駅を移動した体験やこれまでのベビーカー移動で困ったことなどをもとに、どうすれば快適にベビーカーで電車移動ができるか、対処法を考えてみたいと思います。■ベビーカーで地上の渋谷駅から地下の半蔵門線乗り換え今回、体験してみたのは、ベビーカーを移動しながらの地上にあるJR渋谷駅から地下にある半蔵門線の渋谷駅の乗り換え。普段はあまり利用したことがない駅ですが、遊び、買い物など多くの方が利用する駅ということで調査対象に選びました。半蔵門線は筆者の利用頻度が高い路線です。<ミッション>平日の昼間に、渋谷駅でJRから地下鉄半蔵門に乗り換える①事前にアプリを使ってルートを検討する②JR渋谷駅の改札口から半蔵門線の乗り場まで移動する①事前にアプリを使ってルートを検討する今回は、「駅すぱあとfor pigeon.info」を使い、事前にルートを検討しました。●乗り換え検索渋谷駅での乗り換えがかなり複雑そう。エレベーターでの移動は可能と書いてあるのですが、実際にどこまで滞りなく移動できるか不安になります。●渋谷駅の構内図確認駅の構造が立体で、ベビーカーの移動はかなり難易度が高そうにみえます。段差がない玉川改札から出ることに決めます。②JR渋谷駅の改札口から半蔵門線渋谷駅まで移動する地上にあるJR渋谷駅では「玉川改札」からスムーズに出ることができました。しかし東急百貨店のエレベーターで地下2階まで行ったところまでは良かったのですが、半蔵門線の表示に従っていくと、思わぬトラップが…。地下鉄に乗るためには、そこからまだ下に降りなければならないのですが、なんと下りのエレベーターもエスカレーターもない! まさに八方塞がり。そこで、一旦東急百貨店に逆戻りせざるを得ない状況になりました。一度地上に上がり、手立てを考えるためにスマホを取り出すも、子どもが不機嫌により泣き始めてしまい…。すっかり途方に暮れてしまいました。藁をもすがる思いで東急百貨店の受付のお姉さんに相談すると、「109のエレベーターで地下3階まで降りてください」との情報をもらいました。SHIBUYA109は、東急百貨店からはスクランブル交差点を渡らなければならないし、少し距離もあるのでまったく選択肢にはありませんでした。109まで歩き、そこで無事に地下3階行きのエレベーターに乗って降りると、すぐに地下鉄の乗り場でした。ようやく乗り換えを完了することができたのです。■ベビーカーで電車を利用する問題点とはこれまでもベビーカーで移動したときに実際に困ったことに遭遇することがありました。どうすればもっと楽にベビーカーで移動することができたのでしょうか。●ベビーカー片手にエスカレーターや階段を昇るには乗り換えなどをする際に、エスカレーターか階段しかない駅もあります。そうなると、ベビーカーを折りたたみ、肩にリュック、片手にベビーカー、もう一方の片手で子どもの手を握ってエスカレーターに乗ることになります。とても長いエスカレーターの場合や人の行き来も多いエスカレーターの場合など、自分も子どももそして周囲にも危険を及ぼしたらどうしようと不安に感じた経験があります。このように、エレベーターもなく、階段でベビーカーを抱えて母子だけでは登れないなど、どうしても困難が生じてしまうことがあります。そういった場合には、思い切って周りの人に助けを求めるなどの勇気を持つことも必要かもしれません。ただ困難が起きることを事前に想定して、荷物を軽くする、抱っこひもを用意する、軽めのバギータイプにするなど、できるだけ自分でできる対策をしておくことも大切です。●アプリの活用アプリで調べると、エレベーターの有無、地上までエレベーターで行けるのか、どこにエレベーターがあるのかなど、調べればわかることが多くあります。出かける前には、アプリでの事前準備はとても重要となってきます。ただ、子連れで外出し、そこでアプリを活用することは、とても難しいというのも本音です。なぜなら実際に筆者がこの体験をしている間、落ち着いてスマホを見る余裕は正直なかなかありませんでした。そんなときは、その場所に詳しい人に勇気を出して聞いてみるのが一番なのかもしれません。■駅のバリアフリーは今後どうなっていくのかバリアフリーができているという駅でも、実際に移動してみるとエレベーターが混雑して何回も見送らなければならなかったり、遠回りしなければならなかったりすることもあります。電車に乗る時間、タイミング、出先の状況によっては、「時間を考える」、「ベビーカーではなく抱っこひもを使用する」など、周囲への配慮と赤ちゃんの快適さを考えるうえでも必要となってきます。今年2月に国土交通省の有識者検討会は、バリアフリー推進の費用について、「鉄道の利用客に負担を求めることを検討すべきだ」とする中間報告を公表しました。たとえば、複数のバリアフリーのルートを確保する、乗換えルートにおいて段差を解消する、エレベーターの容量を拡大するなどの整備のための費用を負担対象として検討しているようです。費用負担がかかるかもしれないという問題点はありますが、国としてもバリアフリー対策をきちんと考えているという面では期待したいところです。Googleマップが車いすやベビーカーでの経路検索ができるようになりました。また東京メトロでもベビーカー利用者向けのサービス「ベビーメトロ」の実証実験をスタートしています。今後もこういったサービスの取り組みは増えていくでしょう。ママが赤ちゃんと快適に移動するにはどうしたらいいのか。便利になるのを待つだけではなく、少しでも快適に出かけられるよう、使う側もしっかり対策を考えていくことが大事だと感じます。※渋谷駅での体験実験は、2018年3月に筆者が実際に体験した内容です。行き方については、筆者が実際にアプリで検索し、体験したことをベースにしていますが、正式な行き方とは異なる場合がございます。<参考サイト>・国土交通省: 「ベビーカー利用にあたってのお願い」について ・消費者庁: 「ベビーカーの安全な使用のために」 ・国土交通省: 「利用者ニーズの高度化に対応した鉄道のバリアフリー化に係る費用負担のあり方について検討会にて中間とりまとめを行いました!」 ・駅すぱあと for Pigeon.info: ・Googleマップ: ・ベビーメトロ: 「ベビーメトロ」は、3月27日から2018年7月31日までの実証実験です。
2018年05月11日TOKIO・松岡昌宏が史上最恐の家政夫・三田園薫に扮し、派遣先の家庭が抱える問題を解決していくドラマ『家政夫のミタゾノ』(テレビ朝日系)。物語では、プロ級の家事スキルを誇る三田園をはじめ、家政婦紹介所のスゴ腕家政婦(夫)たちが数々の家事テクニックを披露。そこで今回は、ドラマで紹介された家事テクにチャレンジ。そこに待っていた、驚きの結果とは…!?■Yシャツに付いた醤油シミの落とし方テク第1話に登場したのは「シャツに付いた醤油(しょうゆ)のシミは、大根でたたくと落ちる」という目からウロコの家事テク。そのヒミツは、大根含まれる “ジアスターゼ”というタンパク質を分解する酵素。醤油をはじめ、乳製品や血液を落とすのに適しているというが!?<用意するもの>大根、ドライヤーまたはハンディ掃除機&タオル<手順>1.ドラマのように、大根を“手刀で切る” …ことはできないので、包丁でカット。2.大根の断面で醤油のシミをたたく。すると、おもしろいようにシミが浮かんでくる! ただし大根の断面に醤油が付いてしまうので、筆者は途中で断面を一度洗浄。再びたたくと、目では見えないくらい真っ白になった。3.シミが落ちたら、ドライヤーで乾かす(タオルをあてて、掃除機で吸い乾かしてもOK)。Yシャツは薄いので、1分もすれば乾燥終了。どこにシミがあったのかわからないレベル…これはすごい! 正直、絶対うっすらとシミが残ると思っていたので、本気で感動してしまった。■Yシャツに付いた口紅の落とし方テク第2話に登場したのは、「Yシャツに付いた口紅は、クレンジングオイルと台所用洗剤で落とせる」というテクニック。ドラマでは“浮気”による口紅が原因だったが、自分の洋服に口紅が付いてしまったときにも使えそう!<用意するもの>クレンジングオイル、歯ブラシ、白いタオル、食器用洗剤、ボウル、ドライヤー<手順>1.口紅が付いてしまった部分にクレンジングオイルをつける。2.オイルを付けたところにタオルを当て、歯ブラシで小刻みにこすったりたたいたりする。3.食器用洗剤を付け、ボウルの中でもみ洗いする。4.ドライヤーで乾かせば完了!落としにくいウォータープルーフの口紅で挑戦するも、見事真っ白に。これまた半信半疑だったので、結果に驚きが隠せない。『家政夫のミタゾノ』家事テク、恐るべし…!■水滴がつきにい、カビ予防になる窓の拭き方テク同じく第2話に登場した“食器用洗剤を水で20倍に薄めたもので窓を拭き、その泡をキッチンペーパーで拭き取ると水滴が付きにくくなり、カビ予防にもなる”という家事テク。これだけで窓がキレイに保てるなら助かるが、その実力は?<用意するもの>ボウル、雑巾(布)、キッチンペーパー、食器用洗剤<手順>1.食器用洗剤を水で20倍に薄めたものをボウルに入れる。2.布を浸して絞る。結構泡が出てくるので、しっかりと力を入れて絞ってみた。3.窓を拭く。窓に泡が付くが、後で拭き取るので気にせずに…。4.窓に残っている泡をキッチンペーパーで拭き取る。5.そのまま空気に触れさせれば完了。今回は、効果を試すために霧吹きで水滴を付けてみる。すると、窓拭きしたほうは水滴が付いたそばから乾いていき、数分後には写真でもハッキリとわかるほどの差が!カビの付きにくさについてはわからないが、少なくとも水滴の付きにくさについては実証できた。■プリンを使ったトロトロフレンチトースト第3話に登場したのはプリンで作るフレンチトースト。パン、牛乳、プリンだけでできる簡単スイーツのお味をチェック!<用意するもの>食パン2~3枚、バット、牛乳(適量)、とろける系のプリン2つ、ボウル、フライパン<手順>1.バットに食パンを並べ、パンに牛乳をかけて浸す。2.プリンと、残りの牛乳をボウルで混ぜる(溶き卵程度のとろみに)。プリンのカラメルは、入れても入れなくてもOKということで、今回は「えいっ!」とすべて投入。まぜ始めは分離しているが、徐々になじんできた。3.2を1にかけて浸す。4.フライパンで両面を焼いたらできあがり(弱火or中火)。このとき、油をひかずに焼くとフライパンにくっついてしまうので、サラダ油またはバターなどを熱してから焼くのがおすすめ。気になる味は、完全にフレンチトースト。それほどプリン味は感じないが、食感がふだんよりプルンとしている気がする。家族にも大好評で、これなら子どもと一緒にも楽しく料理ができそう!今回試した4つのテクニックには、想像をはるかに超える素晴らしき結果が待っていた。三田園が不気味に活躍するストーリーはもちろん、今後も“信頼度高め”の家事テクから目が離せない!!金曜ナイトドラマ『家政夫のミタゾノ』ドラマ公式サイト:
2018年05月11日日本人選手が大活躍した2018平昌冬季オリンピック大会の記憶も新しいところですが、もう東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会(以下、東京2020大会)開催まで2年を切りました。そんななか、競技大会の顔ともいうべきマスコットが、全国の小学生による投票で決定しました。当たり前のように存在するオリンピックとパラリンピックのマスコット。知っているようで知らないその歴史から、新顔となる東京2020大会のマスコットにいたるまで、さらに楽しくなるマスコットのあれこれを紹介しましょう。■オリンピックのマスコットが正式に誕生したのは46年前公式マスコットが誕生したのは、1972年開催のミュンヘンオリンピック大会。ドイツ原産の猟犬・ダックスフンドをモチーフにした「バルディ」という名前のマスコットでした。忍耐力と柔軟性、スピード力を備え、見た目のかわいさも加わったマスコットにぴったりのキャラクターでした。ちなみに、1968年グルノーブル冬季大会で「シュス」というスキーヤーのようなマスコットも存在しましたが、これは非公式。ミュンヘン大会以降、マスコットは開催ごとに必ず登場してきました。マスコットがPRの主体となることで、大人だけでなく子どもにも幅広くオリンピックをアピールでき、さらにライセンス商品の販売で大会の収益源になるなど、多大な役割を担っています。人気のマスコットは、オリンピックの枠から飛び出して幅広く活躍することも。例えば、アメリカの国鳥・ハクトウワシをモチーフにした1984年ロサンゼルス大会の「サム」はテレビアニメにもなり、日本でも放送されたほどです。歴代オリンピックのマスコットは、主にデザインコンペや指名デザイナーによって作られました。自国を象徴するモチーフがしっかりわかるものから、個性的なものまでさまざま。ここでは、主な夏季オリンピックのマスコットをご紹介しましたが、みなさんはどれだけ知っていますか?■東京2020大会のマスコットは小学生による投票で決定!それでは、東京2020大会のマスコットはどうやって決まったのでしょうか。実は、コンペでも指名デザイナーでもなく、一般からデザインを公募。応募受付が開始されたのは2017年8月で、応募総数2042件のなかからマスコット審査会で選考が行われました。審査のポイントは以下の通り。・多くの人に愛される。・東京や日本らしさを感じる。・オリジナリティにあふれ、個性的。・拡大・縮小してもデザインイメージの変化が少ない、など。2017年12月に1次・2次審査を通過した最終候補3作品が発表され、小学生による投票がスタート。この初の試みとなる“小学生による投票”は、「子どもに愛されるマスコットを当事者である子どもたちに選んでもらうのがふさわしい」「東京2020大会に直接関わる貴重な体験ができる」という考えからクラス単位で投票が行われ、全国16,769校、約20万学級が参加しました。■東京2020大会のマスコットのこと、くわしく教えて!最終候補3作品のなかから選ばれたのは、「ア」のデザイン。左上のキャラクターが、伝統の市松模様と近未来的な世界から生まれた、温故知新のオリンピックマスコットです。性格は古風で、どんな場所にでも瞬間移動できるのが特技。一方、右下のパラリンピックのマスコットは、桜の触角と超能力をもつクールなキャラクターで、性格は物静か。特技は石や風と話したり、見るだけで物を動かせることだそうです。この2つのキャラクター、性格は正反対だけど、お互いを認め合う大の仲良し。おもてなしの精神で、アスリートを応援するために力を合わせて頑張ってくれるそうです。投票した小学生からは、「ア」のデザインに対し「足が速そう」「ゲームのキャラクターみたいでカッコイイ」「戦隊ものみたいで親しみがある」といった子どもならでは感想や、「近未来的で日本の高い技術を連想させる」など鋭い意見も上がりました。■今後のマスコットの活動をチェック!東京2020大会のこのマスコット、実はまだ名前が決まっていません。ネーミングの決定・発表は6月を予定しており、マスコットが正式にお披露目されるのは7〜8月です。その後は、大会をPRするために開催都市のいたるところに出現する予定。さらに各国の国賓をお出迎えしたり、逆に外国を訪問して開催をアピールすることもあるそうです。オリンピックとパラリンピック開催期間中は開会式・閉会式などのセレモニーに参加したり、観客と一緒になって選手を応援するなど、さまざまな活動が予定されています。オリンピックとパラリンピックを象徴するマスコットは、大会を盛り上げるアンバサダー。マスコットの活躍に注目しながら、東京2020大会が歴史と記憶に残る大会になるように、みんなで応援していきましょう! 取材・文/木村秋子
2018年05月10日メディアで話題の心理カウンセラー、心屋仁之助さんとその一門があなたの相談に答える「凍えたココロが ほっこり温まる、心屋仁之助 塾」。今回は、「主人や子どもの悪口を言ってしまう自分が嫌です」という、みーさん(37歳・主婦)に、心屋塾上級認定講師のはしぐちのりこさんからアドバイスをいただきました。■みーさんのお悩み友人の前で、主人や子どもの悪口を言ってしまうことに悩んでいます。主人や子どもたちは私にとっては味方なのに、言ってしまう自分が嫌で嫌で、自分を責めてしまいます。友人に会う前は「絶対に悪口は言ってはいけない」と思って行くのですが、会うとついつい言ってしまう自分が嫌です。どうしたら家族の悪口を言わなくなりますか?※一部、質問内容を編集しています。■心屋塾上級認定講師のはしぐちのりこさんよりみーさん、ご相談ありがとうございます。はしぐちのりこと申します。言いたくないのに、ついつい口に出てしまう家族の悪口。無意識に言ってしまい、あとで後悔の気持ちが出てしまうようですね。「主人や子どもたちは私にとっては味方なのに」という文章からも、みーさんがご家族を大切に思っておられる様子が伝わってきました。悪口を言うことは一見「いけないこと」のように思えるかもしれません。しかし人間は、必要のない行動はしないもの。悪口を言うことで、みーさんの心の中のバランスを図っているのです。みーさんは一体、何とのバランスを取ろうとしているのか。どんな点に気づけば、悪口を言わなくて済むようになるのか。その答えは、みーさんご自身の状況によって少し変わってくるかと思います。一緒にひも解いていきましょうね。まず最初に、2点確認していただきたいことがあります。・ご友人と一緒にいるとき、どんなシチュエーションで悪口を言ってしまうのでしょうか・みーさんは、ご家族やお子さんに対して不満をお持ちでしょうか例えば、友人たちが自身の家族の悪口や不満を言い始め、なんとなく盛り上がってしまうとき。仲の良い友人間だと、そういうシチュエーションもありますよね。それほど家族に大きな不満をもっているわけではないけれど、ついつい同調するように「わかるよー、私もね…」と悪口を言い出してしまうのであれば、それは一種の「共感」に近い形です。相手の気持ちに寄り添うための、自身の経験を例としておっしゃっているだけなので、さほど問題ではありません。それほど不満があるわけではないのに「私もこの話に乗らないとダメかな…」といたたまれない気持ちから悪口を言ってしまうのだとしたら、みーさんの中に「皆と同じでなければ嫌われる」という怖れがあったり、「不満のない幸せな家族であること」への罪悪感をもっていたりするのかもしれません。これは自分の不幸さを持ち出すことで、人とつながろうとする行為です。安心感を得たくてついやってしまうことが多いので、まずはご自分の中にある「寂しさ」に気づいていただきたいなと思います。そうではなく、自分から口火を切るように家族の悪口を言ってしまう場合。「悪口を言ってはいけない」と思う前に、家族に対して言わずにはいられないほどの不満を感じていることを、まずは素直に認めてみましょう。一緒に生活していれば、多少の不満や気持ちのずれが出てくるのは当たり前。「家族に不満をもっている自分はいけない」と思う必要はまったくないのです。むしろその不満は、みーさんの中にある”不要な思い込み”に気づくためのお知らせです。これについては後でご説明しますね。「主人や子どもたちは私にとっては味方なのに」という記述を見る限り、みーさんご自身はご家族に受け入れられているのに、自分だけがご家族に不満を持っているように感じているのかもしれません。そうだとすれば、自分だけが家族にネガティブな感情を持っている=「自分だけが家族の味方になれていないこと」が、情けないような申し訳ないような、自分を責める気持ちにもつながり、余計にみーさんを苦しくさせていると思います。ここで気づいていただきたいのは、みーさんは家族の味方になる前に、ご自身の味方にもなっていない、という点。つい家族の悪口を言ってしまう、不満を持ってしまう自分を「ダメだ」と罰していますよね。どんな気持ちが湧いてきたとしても、ご自分の素直な気持ちを受け入れ、自分の味方になってあげてください。「家族の悪口を言ってもいい」「家族に不満をもってもいい」「こんな私がいてもいい」声に出して、こんなふうにつぶやいてみましょう。ざわざわするかもしれませんが、今の自分をまずは十分に許可してあげてください。人の味方になれるのは、たとえ家族であっても、その後の話です。次に、その悪口や不満から、みーさんの中にどんな思い込みがあるのかを見てあげてほしいのです。みーさんの口から実際に出た悪口を、紙に書き出してみてください。「あいつのこういうところが気に入らない」「◯◯しないのはおかしい」「もっと◯◯すべき」こんな形で書いてみましょう。書き出せたら、それらを最初から読んでみましょう。これらは実は、今まで自分に投げかけてきた言葉ではありませんか? みーさんはこれまで、ご自身に「◯◯してはいけない」「◯◯なところがあってはいけない」と、厳しく接してきてはいませんか?人に言いたいことは、実は自分に言いたいことです。自分に課してきた「こうするべき、ああするべき」というルールを目の前の人が破っていると、人はイライラし、不満を抱いてしまいやすいです。もし心当たりがあるならば、そのルールが今のみーさんにとっても必要なのか、見直してみましょう。昔は必要だったルールも、大人になった今は案外、必要なくなっていることもあります。必要のないものはどんどん手放し、自分への縛りをゆるめていくことで、自分も人も許せるようになっていきますし、目の前の不満も減っていきます。今のご自分を否定するのではなく、ぜひご自身の中にあるルールと向き合ってみてください。これを繰り返しながら、みーさんが悪口を持ち出さなくても済むような、心穏やかな日常を過ごせるようになることを願っています。ご精読、ありがとうございました。 ・このカウンセラーのブログ (編集/外山ゆひら)
2018年05月10日新しいことに挑戦したくなる春。「今年度は子どもに何かスポーツをさせたい」と考えているパパママも多いのではないでしょうか?わが家では、昨春に地域のミニバスケットボールチームに小学3年生の次女が入会しました。小学生の地域スポーツは親の手が必要な場合が多く、わが家の日常も子どものチーム加入をきっかけに一変。「親が大変なのはPTAだけではないんだ」と思い知らされた1年を振り返ってみました。■コーチはボランティア、だから親もボランティアが求められる通っている学校を活動拠点としているミニバスケットボールチームに次女が入ったきっかけは、仲良しのお友だちがすでにチームに入っていたことでした。今ひとつ勉強もパッとせず、何事にも自信を持てない次女が珍しく自分から「やりたい」と言ってきたので、親としては応援してあげたいという気持ちになり、「親が大変」というウワサを聞いていたもののチームに入れてみたのです。一般的に「地域スポーツ」と呼ばれるチームは、野球やサッカー、バスケットボールなどの種目が多く、小学校や公園など地域の公共性の高い場所で活動し、コーチなどの指導者が営利目的ではなくボランティアで活動しているのが特徴でしょう。娘のチームも5人いるコーチは全員がボランティア。交代で平日週2回と土日の練習や試合で指導をしてくれます。地域スポーツの一番のメリットは、民間の事業者でスポーツを習うより、一般的には費用が安く抑えられること(娘のチームも週4日練習や試合をして、会費は月に4000円程度)でしょう。また、地域で活動するので通いやすく、同じ地域の子どもと仲良くなれることもメリットです。その反面、もちろんデメリットもあります。コーチはプロではないので、その力量はチームによって偏りがあるのも事実です。そして何よりも一番のデメリットは「コーチにボランティアで指導してもらうから、保護者もボランティアで運営を手伝うことが求められる」ことでしょう。■練習当番から試合の付き添いまで多種多様な「親の仕事」コーチの中には、仕事を終えて平日の夕方に指導してくださる方や、自分にも子どもがいるのに土日も練習や試合に1日費やしてくださる方もいます。「中学生になった自分の子どもの試合には、全然応援に行けない」などの話をコーチから聞くと、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいになります。とはいえ、感謝の気持ちはもちろんあるものの、当番がくると親の負担にもがく然として「続けられるのか」と弱気になります。次女が所属するチームの場合、親の仕事は定期的に回ってくる「当番」と、1年を通して担当する「係」の2種類があり、その両方に対応が必要で、容赦なく仕事は振り分けられてきます。筆者の場合、フリーランスで時間に融通がきくということから、平日の練習時に行う体育館の「かぎ開け当番」が回ってきます。それ以外に土日の1日練習の時にはコーチへのお茶やお昼を用意する「お弁当当番」、そのほか試合の時に付き添う「試合当番」などさまざまな当番があります。一つ一つは大した仕事ではなくても、いろいろ回ってくるとボディブローのように負担感が効いてきて重くのしかかってきます。「係」は、ユニフォームを管理する係、スケジュールを管理する係、練習試合の係、公式戦の係など「1人1係」が義務となっていて、係としての仕事を覚えて責任を持たなければいけません。次女のチームは幸い練習場所が確保されているから必要ありませんが、サッカーや野球のチームでは、練習や試合の場所を確保する係があるチームも。 ■早朝から1日がかり! 一番つらい「試合の付き添い」正直に言うと、最初の頃は土日に早起きをして、お弁当を持たせて子どもを送りだすだけでも大変だと思っていました。しかし、子どもが試合に出るようになると、さらに試合の付き添い当番が回ってきて、自分も同じ時間に家を出なければならなくなります。集合時間が早い日は、土日でも朝6時より前に起きてお弁当を作り、子どもに準備をさせながら、自分も出かける支度をします。「土日くらいゆっくり寝たい」という思いでいっぱいでした。試合の付き添い当番は、月に1~2回ほど回ってきますが、朝から夕方まで1日がかりで試合会場にいることになります。子どもの引率、荷物運び、スポーツドリンクの補充、子どもの脱ぎすてたユニフォームをたたむ…。高校生の部活だったらマネジャーがやるような仕事も、小学生のチームは親がやるのです。原稿の締切に追われていて本当は仕事をしたい日も、試合会場で1日拘束され、「こうしている間に仕事をしたい」とイライラすることもありました。また、時間が取られること以外に心理的な負担を感じたのは、「気がきく人が先回りして働いている」という状態。気のきかない筆者にとっては「何をすればいいの?」と周囲をいつも気にしなければいけません。さらに、子どもが試合に出る、出ないにかかわらず、試合の付き添い当番は回ってきます。親は1日中働いたけれど、わが子の試合出場時間はわずか…などの状況にも耐えなければならないこともあります。■「やっぱり無理」辞める子ども、あきらめる親もいる親のボランティア仕事が負担なのは事実で、途中で辞めていく親子も見てきました。特に子どものモチベーションが低くなっている時は、親の負担感も倍増するようで、「子どももそんなに楽しんでいないのに、なんでこんなにやらなければいけないんだろう…という気持ちになる」と話すチームメイトのママもいました。また、いくら子どもが「バスケを続けたい」と言ってもどうしてもママが「YES」と言わず、やめていく子どももいました。チーム参加者を観察していると、やはり親もスポーツ好きだったり、スポーツ経験者だったりすることが多く、なんとなく「体育会」的な雰囲気を感じます。例えば、母親8人が大部屋で寝た夏合宿。高校、大学でスポーツをしていた筆者はなんとも感じませんでしたが、そういった環境への適応に負担を感じる親もいるのではないでしょうか。ママが苦手な場合は、パパが奮闘する家庭もありますが、そうでなければ親の事情でやめる親子も存在するのです。■親も「青春を再び謳歌」が一番大きなメリット!?しかし、口では「大変だ、大変だ」と言いながらも、意外に楽しそうな親もいることにある日、気がつきました。子どもの試合の応援に必ずくるバスケパパは、「初めて子どもが夢中になっているから全力で応援したい」と話してくれました。子どもの頑張る姿は、親のモチベーションにもつながるようです。あるサッカーママは「子どもたちのPK戦の時は、親たちみんなで肩を組んで祈って、自分たちも本当に青春しているようで楽しかったよ」と学生時代のような体験が再びできた喜びを語っていました。バスケのママからは「なんであまり仲良くない人たちと合宿などで寝食をともにしなければいけないのか…と考えた時期もあったけど、逆にいうと大勢と密にかかわる体験なんてなかなかできないから、楽しむことにした」というポジティブな発言が出ました。また多くのママの口から出たのは「親がこんなに一緒にやっている気持ちになれるのは小学生までだから。中学からは部活で手が離れるから」という言葉。話を聞いているうちに、親同士も仲良くなれる、子どもの頑張る姿や成長を目にできるなど、子どものスポーツに伴走するからこそ味わえる体験もあることに気がつきました。筆者自身は、「負担が増えた」と感じながらも、とにかくバスケットボールが好きで楽しみにしている次女の姿を見ると、現在は「もう少しだけ自分も頑張ろうかな」という心境に変化しました。*この記事は筆者の体験を元にしています。親の仕事や負担度合は、チームの方針などでさまざまです。
2018年05月08日メディアで話題の心理カウンセラー、心屋仁之助さんとその一門があなたの相談に答える「凍えたココロが ほっこり温まる、心屋仁之助 塾」。今回は、「買い物癖をやめられず苦しい」という、モコさん(50歳以上・主婦)に、心屋塾上級認定講師の高橋かのんさんからアドバイスをいただきました。■モコさんのお悩みこんな歳になって恥ずかしいのですが、外出をすると、必ず何か買わなければ気が済みません。服や靴もそうですが、特にコスメは同じような色を持っているにも関わらず、「このくらいの値段なら」と買ってしまいます。これまであまり高価な物を買ったことがないからか、まるで腹いせのように買ってしまい、あとで「今さらこんなおばさんが、メイクやおしゃれにして何になるのか」と後悔します。ただの買い物依存なのか、寂しいのかわかりません。お金がなくなっていくのに、やめられません。苦しいです。※一部、質問内容を編集しています。■心屋塾上級認定講師の高橋かのんさんよりモコさん、ご相談ありがとうございます。高橋かのんです。モコさんのご相談には年齢やお金のブロックなど、いろいろな理由が絡んでいるようです。ひも解いていきましょうね。まず初めに「歳は関係ない!」。これを受け入れましょう。年齢を理由に、したいことをやめなくていいのです。何歳になっても、おしゃれをしていいじゃないですか。女性としての意識があるって、とてもすてきなことだと思います。私も、いくつになってもおしゃれをしたいと思っていますよ。おしゃれって楽しいですよね。「おしゃれをして何になるのか」なんて考える必要ありません。「自分がウキウキした気分になれる」。これ以上に素晴らしい意味はないのです。モコさんは他にどんなことをやめてしまっていますか? 本当はしたいことがたくさんあるんではないでしょうか。歳のせいにせず、どんどんやっていきましょう!続いて、お金のブロックについてですが、お金は本当に好きな物に使いましょう。ほそぼそとどうでもいいような物を買うくらいなら、大きな買い物でも(値段に関係なく)、大好きな物を買いましょう。最初は見分けがつかないかもしれません。でも「それを手に入れた後」の自分を観察するとわかります。「買ったら興味がなくなる」か、逆に「それを目にする、ある、触るだけでワクワクする」か。後者のように感じる物で、身の回りをいっぱいにしてくださいね。次に買い物をしてしまう心理ですが、「寂しさ」と、自分の存在に対する「無意味感」「無価値感」があるのだろうと推測できます。そしてそれらは、「自分は愛されない存在だ」と信じていることから引き起こされています。もっと詳しく説明しますね。モコさんが「外出すると何かを買わずにはいられない」のは、何か意味を探しているのではないでしょうか。自分の言動や時間が無意味だったと思いたくない。何か残したい。それによって一瞬でも安心したい…等々。でも、本当に満たされているわけではないので、すぐにわれに返ってしまう。更にそんな自分を責める悪循環になっています。また、モコさんが感じるおしゃれの無意味感は、もしかして「誰も見てくれないし」「褒めてくれないし」ではありませんか? 歳についてもそうですが、「誰にどう見られるか」「認めてほしい」という思いから自分の言動を決めていると、苦しくなってしまいます。満たされない思いがあると、人は何かに依存的になりやすいものです。本当は「おしゃれした自分を見てほしい人」がいるのかもしれませんね。旦那さんでしょうか? 「旦那さんが◯◯してくれない」→「愛されていない」→「寂しい」となっていませんか? だとしたら、旦那さんに、あるいは誰かに、この寂しさを埋めてほしいと思っているかもしれませんが、その寂しさの根本は考え方のクセですから、実は自分でしか埋められないものです。では、どうすればいいのか。それは、まず「どうせ愛されてる」と何度でもつぶやくことです。自分は愛されない存在だという”勘違い”から目覚めるために。そして、旦那さんからもらう愛に執着せず、まず自分で自分を満たそうとしてみてください。自分が喜ぶことを、自分がしてあげるのです。したいことを、歳のせいにしてやめるのはもうナシです。「自分が喜ぶことが最大の意味」だと思ってくださいね。おしゃれして、本当にしたいことして、本当に欲しい物を買って…。自分に手間ひまとお金をかけてあげてください。小さい頃から、そうして欲しいと望んでいませんでしたか? 今はもう自分が自分に、そうしてあげていいのです。モコさんは、そうしてあげる価値のある人です。モコさんが大人の女性として輝き、生き生きと過ごされることを応援しています! ・このカウンセラーのブログを読む (編集/外山ゆひら)
2018年05月08日スピリチュアルブームが続いていますが、このブームによって目に見えない世界について、だれもが気楽に話せる雰囲気になってきていますね。神様、仏様など、それぞれ呼び方は違いますが、目には見えない大きな力に 興味をもつ人が増えたことじたいは、よろこばしいことだと私は思っています。けれど、手放しでよろこんでばかりもいられない部分もあるようですね。どんなことにも光と影があるように、このスピリチュアルブームにも当然、気をつけなければならない影の部分がありますよ。流行しているだけに、それをお金儲けの道具にしようとするよからぬ連中も大勢いるということです。目に見えない世界ですから 、自分自身が賢くなって判断力をもたなければいけませんよ。一般的に、ダマされやすい人というのは依頼心が強くなっていて、他人になんとかしてもらおうと人任せにしてしまう傾向があるのね。自分自身で真実を見抜こうという意欲を失ってしまっているので、簡単にダマされてしまいます。確かに、誰かに言われたことをそのまま信じるというのは、ある意味とってもラクよね? けれど、受け身でいることに終始してしまうと、自分の頭で考えようとしなくなってしまうの。そこに、つけこまれるスキが生まれてしまうんですよ。ダマされないようにするためにも、たくさんの情報を集めて自分の知識を増やしていくことが大事。いろいろな情報をくらべてみて、そのうえで価値を判断すること、何が正しくて何が間違っているのかを見抜くための努力を自分ですることが重要です。真実を見つけるための努力をしていくことで自立心が生まれ、自然と正しい答えを選ぶ力がついてきます。目に見えない世界が本当にあるのかないのかは別にしても、よい情報と悪い情報、このふたつにわけることができるのは確かですから、自分自身が責任をもって情報を選びとるんだという覚悟をもってほしいの。たくさんある情報の中から、よい情報を選ぶ知恵を身につけてほしいわ。そして、もうひとつ目に見えない世界と見せかけたたちの悪い落とし穴にハマらないために重要なことがあります。 それは、あなたにその世界について語る人の人格が高いかどうか、それを徹底的に見極めてほしい、ということです。たとえば神秘的な力をもっているとか、あなたに新たな知識を与えてくれるという人であっても、その人の人格が低ければ、どんどん悪い方向へと進んでいってしまいます。逆に言えば、神秘的な力もなく、特別な何かを教えてくれることもない平凡な人でも、人格の高い立派な人なら、あなたをしあわせな方向へと導いてくれるはずです。人格が高いか低いかは、その人のやっていることを見ればすぐにわかるのよ。言葉ではなく行動をよく見れば、だれでも簡単に見分けることができますよ。口では「あなたのため」とか「あなたを助けたい」などと言いながら、高額な商品を売りつけるなど、お金がからんでくる場合は間違いなくインチキです。もちろん、労働に見合った適正な料金の請求はあるでしょうけれど、貯金を全部つぎ込ませるとか、ローンを組ませたりして法外な料金をとるなんて、おかしいでしょう? そんなことは、自分の利益だけしか考えていない、欲の深い、悪い人間のすることです。その人がどういう生き方をして、どういう活動をしているのかをしっかり観察すれば、ダマされることは防げますよ。昔に比べ、目に見えない世界を信じる気持ちをなくした現在の私たちは、たくさんのものを失ってしまったかもしれません。人が見ていなければ何をやってもいい、自分さえ得をすれば他の人はどうなってもいいなどの考えは、目に見えない大きな力をおそれる謙虚さがなくなってしまったためだと、私は思うのよ。そういう意味では、いまのスピリチュアルブームがいい方向に動き出せば、日本の社会はもっとよくなるかもしれません。目に見えない世界というのは、しあわせになるためのもので、人を不幸にするものではないんです。このことだけはつねに忘れないでいてほしいと思っています。 1年グラフ付【2018年~2019年/恋愛・結婚・仕事・財・転機】新宿の母
2018年05月04日メディアで話題の心理カウンセラー、心屋仁之助さんとその一門があなたの相談に答える「凍えたココロが ほっこり温まる、心屋仁之助 塾」。今回は、「コミュニケーション力の高い同僚に嫉妬してしまう」という、ROSEさん(47歳・会社員)に、心屋塾上級認定講師の野田和美さんからアドバイスをいただきました。■ROSEさんのお悩みコミニケーション能力が高い同年代の同僚女性に嫉妬してしまい、苦しいです。彼女は人付き合いが上手で、老若男女を問わず誰とでも親しくなれ、付き合いやすい人柄です。コミュニケーション能力の高さに感心する反面、自分にはない長所を持っている彼女を見ると、自分が劣っているように感じてしまいます。周りの人も、自分と彼女を比べているのでは…などと余計な想像もしてしまいます。「自分が、彼女にはない仕事のスキルを持っていること」を上司に認めてほしくて必死になっていることに気づき、情けなくなることも。必死になればなるほど自然体でいる彼女が憎らしくなり、自分は頑張っても損をしているように感じます。どうしたら彼女を意識せず、「自分は自分」として自信を持てるようになるでしょうか。※一部、質問内容を編集しています。■心屋塾上級認定講師の野田和美さんよりROSEさんこんにちは。心屋塾認定講師の野田和美です。ご相談ありがとうございます。ROSEさんがつい比べてしまうという彼女は、コミュニケーション能力が高くて誰とでも親しくなれ、自分にはない長所がある…というふうにROSEさんには「見える」のですね。「見える」と書いたのは、それが彼女のすべてではない、ということです。コミュニケーション能力があるように見えても、家に帰れば誰にでもいい顔をすることに疲れているかもしれませんし、自分が本当はどんな人が好きなのかわからないからこそ、誰とでも親しくしているのかもしれません。そう、ROSEさんが見ている「他人」は、その人の一部でしかありません。他人のすべてを理解するのは不可能です。ですので、他人に意識を向けるよりもまず、ご自分に意識を向けることから始めてみませんか。他人を意識してしまうのは、ROSEさんが感じられているように「自分に自信がないから」。自分を丸ごと受け入れていないからです。ROSEさんはご自身のことをどのくらい知っているでしょうか。 ROSEさんが彼女にはない仕事のスキルを持っていらっしゃるように、ROSEさんにはROSEさんにしかない人間的な魅力やよさがあるのです。あなたという存在は、この宇宙にたった一人だけ、唯一無二の存在です。他人と比べることであなたの存在が生きてくるのではなく、まずあなた自身があなたの魅力やよさに気づいていくことが大切なのです。嫉妬が悪いわけではありません。負けたくないと必死になるその気持ちも行動も、ROSEさんの中にエネルギーがたくさんある証拠でもあります。だからこそ視点を換え、別のところでエネルギーを大いに生かしてほしいのです。あなたのよさはどんなところですか?あなたの魅力はどんなところですか?人によく褒められることは何ですか?息を吸うように楽にできることは何ですか?時間を忘れて夢中になれることは何ですか?あなたには、あなただけのよさがあります。人付き合いがよく、コミュニケーション能力が高い人がいる一方で、人の話を聴く能力が高い人もいれば、黙って人を観察する能力がある人もいます。ROSEさんの魅力は何でしょう? 「ない」ことばかりに目を向けていると、どんどんつらくなってしまいます。すでにあなたの中に「ある」ものを見つけて、「こういう自分は素晴らしいね」とひとつひとつ、自分のよさを受け入れていってください。それと同時に、自分のダメな点も「愛すべき自分」の一部であることを忘れないでくださいね。両方があって、ROSEさんという唯一無二の存在なのですから。彼女を憎らしく思ってもいい!彼女に嫉妬してもいい!ですが、あなたはあなた!ネガティブな思いに気づいたら、そのときこそ自分に意識を向けてくださいね。あなたの中には、まだまだ眠れる秘宝がたくさんあるのです。ぜひそれを見つけていってください。 ・このカウンセラーのブログを読む (編集/外山ゆひら)
2018年05月03日メディアで話題の心理カウンセラー、心屋仁之助さんとその一門があなたの相談に答える「凍えたココロが ほっこり温まる、心屋仁之助 塾」。今回は、「家族やパートナー以外の相手に自分を出せない」というさっちゃんさん(20歳・大学生)に、心屋塾上級認定講師の坂崎ひでこさんからアドバイスをいただきました。■さっちゃんさんのお悩み私は家族と彼氏の前以外で、本当の自分を出せません。心を許した人の前ではよく話せるし、明るい部分や素の自分が出せます。ですが、それ以外の人、普段一緒にいる友達にさえも遠慮してしまい、素の自分が出せなくてしんどいです。急に恥ずかしくなって無表情になり、そっけない態度になってしまうので、友達もほとんどいません。私は本当はこんな人間じゃないのに。周りの人たちのように騒ぎたいのに、恥ずかしがり屋の”もうひとりの自分”が邪魔をします。これは直そうと思っても直らないのでしょうか。このまま年を重ねていくのは”人生損”な気がしてなりません。※一部、質問内容を編集しています。■心屋塾上級認定講師の坂崎ひでこさんよりさっちゃんさん、こんにちは。心屋塾の認定講師、坂崎ひでこです。恥ずかしがり屋を直すことができたら、みんなとワイワイ騒いだりできて、とっても楽しく明るい未来が期待できるような気がする。けれど、これは直せないだろうなあ、だから自分には、周りのみんなのような楽しい世界はなさそうだなあ。そして遠慮なく話せる、明るい、素の自分を見せることができるのが、家族と彼氏の前だけという人生は、大損。…そんな気分なのですね。私は、さっちゃんさんと反対の経験をしてきました。本当の私は、もっと暗くて陰気でドロドロしている。そんな本当の自分がバレたら嫌われる、相手にされなくなる…と思ってきました。あいさつをする程度の、そこそこ仲が良い人はいましたが、友達はとても少なかったです。周りの人たちが、楽しそうに話したり、はしゃいだりしているのが不思議でした。みんなは豊かな人生、なのに私は……。私は今、58歳です。「私は自分が思っていたよりも周りにたくさん応援されていて、受け入れてもらっていたんだ」とうっすらと理解できてきたのは、つい最近のことです。長い間、情けないと思ってきた人生ですが、今振り返れば、けっこう楽しんできたなあと思います。うまくいかないときって、「うまくいってないこと」だけを拾って見ています。心屋仁之助師匠がよく言う言葉です。「自分は愛されている、かも」「自分は大丈夫、かも」そう思ってみる。思えなくても、思え。周りの人は、あなたが思っている以上に、あなたのことをわかってくれているし、応援してくれています。さっちゃんさんが気づいていない、さっちゃんさんのよさをたくさん知っています。20歳で彼氏がいて、しかも彼の前では素の自分でいられるって、人との関係がうまくできている証拠ですものね。「今のままの自分でいる」という人生の損をしてみると、恥ずかしがり屋の自分を直す必要がないことに気づくかもしれません。 ・このカウンセラーのブログを読む (編集/外山ゆひら)
2018年05月01日メディアで話題の心理カウンセラー、心屋仁之助さんとその一門があなたの相談に答える「凍えたココロが ほっこり温まる、心屋仁之助 塾」。今回は、「夢も目標もなく、無気力な日々が続いている」という、かめさん(20歳・大学生)に、心屋塾上級認定講師の小林威之さんからアドバイスをいただきました。■かめさんのお悩み無気力や逃げ癖が治らず困っています。幼少期より普通の人とはズレた行動をとるようで、過去いじめられた経験から人と関わることに苦手意識を持つようになりました。人の目を気にしなくていいインターネットに依存傾向にあり、一番楽しいことがスマホゲームで、他のことがおろそかになっています。 部活や長期アルバイトもやってみましたが、ボーッとしているつもりはないのに次にやることを忘れてしまったり、飲み込みが悪かったり。自分よりはるかに有能な人たちを見て、すぐに辞めてしまいました。今は短期のアルバイトを繰り返しています。自分の中では唯一真面目にやってきた勉強でさえも、「なんで皆そんなに頑張るのだろう」と思うようになり、放棄するように。大学3年生になりますが、今の自分の生活を鑑みて、「どうせ就職なんかできないだろう」とまた逃げ道を作っている自分が嫌です。高い授業料を払ってもらっている親にも申し訳ないです。 夢も目標もなく、他の頑張っている人を見るたび罪悪感を感じます。最近は周囲やゼミの学生からの視線も冷たく、相手にされていないように感じます。どうしたら私は変わること、頑張ることができるのでしょうか。 ※一部、質問内容を編集しています。■心屋塾上級認定講師の小林威之さんよりかめさんこんにちは、心屋流カウンセラーの小林威之です。ご自身の無気力さや逃げ癖に嫌気がさしていて、かといって、どう対処したらいいのかわからず、悩んでいらっしゃるようですね。率直に申し上げますと、まったく問題ありません。大丈夫です。順調に人として成長しています。安心してください。かめさんは魅力や才能に溢れた人です。人はつい「結果」ばかりに目を向けがちです。会社員なら給料の額がいくらなのか。学生さんならテストの点数や友達の数、どこに旅行に行ったとか。年齢を重ねるなかでは結婚しているのか、子どもがいるのか、家をローンで買ったのか……等々。そんなことで人を評価しがちになります。でも、結果だけで「人としての価値」は計れないのです。結果だけの人生が、”中身空っぽ”の人生であることもあります。テストも同じ。点数を取るのが大切なのではなく、その点数を取るまでの「過程」が大切なのです。たとえばですが、英語のテストの点数が高い人が、必ずしも英語でコミュニケーションできるとは限らない。それよりも「どれだけ英語に興味を持ったのか、好きになったのか」のほうが大切になってくる。英語を使ってもっと会話してみたいと思ったり、英語を使ってやってみたい仕事や行ってみたい国を見つけたりして自分の人生を豊かにすることのほうが、テストの点数より100万倍大切なのです。大人になると、目に見える結果だけを大切にしてしまいがちです。ですが、人生の醍醐味は目に見えないものにあります。かめさんが「幸せだなぁ、生きててよかったな」と感じるのは、かめさんの心です。かめさんの「心」がどう響くかだけなのです。かめさんの心に響かせられるのは、かめさんの感情だけ。今かめさんがなんとなく「生きにくい」と感じるのは、自分の人生をもっと楽しむための準備です。自分の足りないところ、できないところ、ダメなところを、現実からまざまざと見せつけられている。そして、そのまざまざと見せつけられた現実から何を学ぶのか、かめさんは問われているのです。焦る必要はありません。今日明日で結果を出す必要もありません。もしかしたら10年、20年と長い単位で自分と向き合っていくことになるかもしれませんが、その間ずっと結果が出なくてもまったく問題はないのです。目に見える結果よりも、「その期間どう自分と向き合ってきたか」のほうが大事。あきらめずに自分の好きなこと、やってみたいことにチャレンジしてみたか? ということのほうが、ずっと重要になってきます。正しい選択より、楽しい選択をしよう。かめさんの人生は、かめさんのためにあるのですから。▼「自分の力を発揮する方法」を伝える:小林威之 ・このカウンセラーのブログを読む (編集/外山ゆひら)
2018年04月24日子どもが小さいうちは想像もつかないものですが、進学、就職、結婚などを機に親元から巣立つ時が、いつかはやってくるものです。お子さんがすでに家を出たご家庭では「何もやる気が起きない」そう感じる人が少なくないといいます。今まで一緒にいたはずのわが子が別の場所で暮らし始める、あるいは家をあけることが多くなり、さみしさを感じてしまうことを、鳥の親子に見立て「空の巣(からのす)症候群」と呼ぶそうです。子どもが離れていくのは誰だってさみしさを感じるもの。でも、なかには無気力や虚しさに押しつぶされてしまい、身動きがとれなくなってしまう人も…。子どもが巣立つ時、親はどんなことを心がけていればいいのでしょうか。■空の巣症候群に陥るタイプは「自分の楽しみを後回し」にしてきた人「結婚して私が家を出た途端、これまで完璧に家事をこなしていた母親が抜け殻のようになってしまい、実家が荒れ放題に」という話を若いママから聞いたことがあります。その程度はいろいろですが、子どもが家を出て自立したのをきっかけに、無気力になってしまうお母さんは少なくありません。 「子どものためにはごはんを作ろうと思うけれど、夫は帰りが遅いし、自分ひとりのためにわざわざ作る気がしない」と空の巣症候群に陥っている人はこんな風に思うようです。そう感じてしまうのは、これまで「自分の楽しみを後回し」にしてきたからでしょう。いつも自分のことは後回しにして、“自分ではない誰か”のために行動してきた人は、その誰かがいなくなってしまうと、とたんに張り合いがなく、やる気も起きなくなってしまうようです。自分を楽しませることを二の次にしてきたことが、空の巣症候群になってしまう大きな理由のひとつだと私は思います。■「自分を必要としてくれるもの」を自分で作る子どもがいなくなってさみしい、虚しい、やる気が起きない…。そんな状態から抜け出す方法は「自分を必要とするもの」を自分で作り出すことです。たとえば、地域のボランティアに参加すれば何かに貢献できていると実感できますし、ペットなどお世話が必要なものと共に生活すれば「私がいなきゃ」と張り合いが持てるようになるでしょう。私が特におすすめしたいのは、雑誌の読者モデルや読者モニターに挑戦してみることです。最近はシニア世代を対象とした雑誌も増えており、紙面上で募集しているところも少なくありません。新しい商品の体験レポートを書いたり、自身の知識やノウハウを紙面で提供したりといった活動をすることで、自分の行動が新たな活力となるでしょう。内に内に閉じこもり気味だった目も、自分を必要とするものの存在により自然と外に向くようになるかもしれません。もし、自分の母親に空の巣症候群のような症状が見られたら、前述した方法をすすめてみてください。また、子どもがまだ小さく「巣立つまでにはまだまだ時間があるから」と他人事のように感じている人も要注意。子ども以外に「自分を必要としてくれる何か」の存在が必要であることを、心に留めておいてはいかがでしょうか。 ■子どもとの距離は「埋めなくていい」子どもが親元を離れて自立しようとすると、追いかけるように距離を縮めて世話を焼こうとするタイプの親がいます。けれど、子どもが親から巣立っていくのは、ごく自然なこと。空の巣症候群になりたくなくて、離れていく子どもとの距離をわざわざ「埋める」必要はないのです。巣から飛び立っていった子どもを見送り、離れた巣から見守っていく。目は離さないけれど、手は出さず、そっと見守るだけにとどめる。巣立とうとする子どもを前に、親ができることはこれだけではないでしょうか。ただし、子どものほうからコンタクトがあった時はしっかり受け止めてあげましょう。何か不安や心配を抱えていれば「大丈夫だよ」と自信をつけてあげられるような言葉がけをしてあげると良いですね。子どもの巣立ちは当たり前のことですが、さみしいと感じる気持ちは、これまでどれだけあなたが子どもを大切に思い育ててきたかの証です。でも、子どもも親もまだまだこれから人生は続きます。「自分を楽しませる」ことに日ごろから意識を向けていれば、いざ子どもが自立する時を迎えても、さみしさと上手に付き合うことができるかもしれませんね。
2018年04月23日子育て中もオシャレを楽しみたい! 高い洋服は買えないけれど、できれば質のいいものを選びたい。そんなおとめ心を満たしてくれるブランドといえば「ユニクロ」ではないでしょうか。そんなユニクロアイテムを大人かわいくアレンジしているのが、人気ブロガーのHanaさん。今回はそんなHanaさんのブログから大人の「甘さ」を足すのにぴったりなスカートコーデをご紹介します。合わせやすい上に履き心地も良いのでこれからの季節に大活躍してくれるはずです。■くすみイエローが大人っぽい「ハイウエストコットンローンボリュームスカート」気温があがったというこの日、イエローカラーが際立つコーデを見せてくれたHanaさん。昨年購入したというハイウエストコットンローンボリュームスカートは通常より細い糸を用いた光沢感と高級感のある素材が使われているそう。コーデを品良く仕上げてくれているのが分かりますね。 ほどよいボリュームながら少し下からはいっているギャザーのおかげでお腹をすっきり見せてくれているのもうれしいところ。カラーも明るすぎない「くすみイエロー」で落ち着きがあり、派手カラーに尻込みしがちな大人女子にもぴったりです。「陽に当たると明るく見える」なんて口コミもあり、光の当たり具合で微妙な色の変化も楽しめるかもしれません。トップスに着用した袖の形やシルエットがかわいらしい5分袖ワッフルクルーネックTは「表面に凹凸の存在感があるのでシンプルな白や黒が使いやすいかなと思います」とのこと。デザイン性が感じられるアイテムはベーシックカラーでとりいれてみましょう!■タイトじゃないレースがツボ!「レースフレアスカート」 カジュアルな雰囲気で仕上げるのが好みというHanaさんがこの日挑戦したのは、レースフレアスカートをデニムジャケットとスニーカーに合わせるコーデです。レーススカートはタイトなものが多いですが、こちらは裾がふわっと広がるフレアシルエット。美しいデザインのレースは可憐でかわいらしい雰囲気も与えてくれますね。デニムジャケットはレディースではなく、メンズのSサイズを着用しているHanaさん。一見肩回りなどが動かしにくそうな印象のデニムジャケットですがこちらはストレッチが存分にきいており、あちこちと動き回る日も快適。「動きやすくて今の季節に便利です」とHanaさん自身も太鼓判を押してくれています。今年トレンドだというサークルカゴバッグはコーデの雰囲気を変えたいときに重宝しているそう。可憐で上品、だけどカジュアルなオフコーデになっていますね。■彩度おさえめでやわらかい印象に「ハイウエストシフォンプリーツスカート」3DコクーンシルエットVネックセーターとハイウエストシフォンプリーツスカートを合わせたこの日のHanaさん。「グレーとピンクの組み合わせは大好きな配色。彩度(色の濃さ)が強くないグレーやピンクを選ぶと柔らかな雰囲気になります」というように、女性らしいふんわりとした印象です。 シフォンプリーツスカートはオンライン限定の長め丈ということで下半身をすっぽり包んでいますが、まったく重く見えないのは透け感のあるシフォン素材ならでは! スカートで甘さを足している分、他のアイテムに気を遣いますが「バッグもサンダルもグレー。どちらもフリルが付いた少し甘めな雰囲気のアイテムですが、色が落ち着いているので甘々な感じにはならないと思います」とのこと。ベーシックで落ち着いたグレーで全体を統一することでディティールの甘さも「品の良さ」へと昇格! すぐに真似したい美人コーデともいえそうです。今日はちょっと甘めのコーデで出かけたい。でも品の良さは失いたくない。今回はそんな大人の「甘さ」足しにぴったりなスカートに注目してみました。合わせるアイテム次第でカジュアルにもフェミニンにもイメージを変えることができるので、いろんな組み合わせを楽しんでみるのも良いかもしれませんね。Hanaさんプロフィール上下ユニクロのコーディネートを日々発信し、Ameba公式トップブロガーランキングでは常に上位の人気ブロガー。ブログでは、プチプラに見えないのに日常にとりいれやすく、参考になるコーディネートを提案。2人の男児を持つ。UNIQLOコーディネート日記
2018年04月21日