「木々との対話―-再生をめぐる5つの風景」が東京都美術館で開催。会期は2016年7月26日(火)から10月2日(日)まで。開館90周年を記念した本展のテーマは「木と再生」。再生や希望の象徴としての「木」をキーワードに、國安孝昌、須田悦弘、田窪恭治、土屋仁応、そして舟越桂ら日本を代表する美術家5名による木彫とインスタレーション、「5つの風景」を紹介する。会場内に入ると、國安による木と陶を使ったインスタレーションが圧倒的な存在感で私たちを魅了する。木と陶ブロックを積み上げた仮設の構築物は、精神性や伝承を象徴し、空間にスピリチュアルな緊迫感と力強い生命力を与える。さらに、会場では須田による、本物と見まがうほどリアルな草花の彫刻が様々な場所に置かている。普段着目しないような意外な場所に、存在するはずのない植物を出現させるという須田の試みは、私たちの常識に縛られたまなざしを解放し拡張する。前川國男が設計した当館の建築との競演も見どころだ。さらに、土屋による、独特な形態、質感、色を持った木彫の動物たちは、無常さや脆さ、そして生命の喜びを感じさせるある種の幻想的な美しさをもっている。そのほかに、田窪の廃材に金箔を貼った作品や、舟越の人間の存在そのものを肯定するような半身彫刻など、「木」に対する5人それぞれのアプローチは、私たちの日常を問い直し、生命の持つ力を感じさせるだろう。【開催概要】木々との対話――再生をめぐる5つの風景会期:2016年7月26日(火)~10月2日(日)開催場所:東京都美術館 ギャラリーA・B・C住所:東京都台東区上野公園8-36休室日:月曜日 ※ただし9月19日(月・祝)、9月20日(火)は開室開室時間:9:30~17:30 (入室は閉室の30分前まで)夜間開室:毎週金曜日は20時まで。 ※ただし、8月5日(金)、6日(土)、12日(金)、13日(土)、9月9日(金)10日(土)は21時まで。9月23日(金)30日(金)は17時30分まで(入室は閉室の30分前まで)観覧料:一般800円、団体(20名以上)600円、65歳以上 500円、大学生・専門学校生 400 円※高校生以下無料(要証明)※特別展「ポンピドゥー・センター傑作展―ピカソ・マティス・デュシャンからクリストまで―」のチケット(半券可)を会場入口で提示で(1枚につき1人)、一般当日料金から300円引き※8月20日(土)、21日(日)および9月17日(土)、18日(日)は「家族ふれあいの日」により、18歳未満の子を同伴する保護者(都内在住、2名まで)は一般当日料金の半額(要証明)※8月17日(水)、9月21日(水)は「シルバーデー」により、65歳以上の方は無料(要証明)※10月1日(土)は「都民の日」により、どなたも無料※身体障害者手帳、愛の手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、被爆者健康手帳を携帯者とその付添(1名)は無料(要証明)
2016年07月26日今年開館90周年を迎える東京都美術館にて、5人の作家による企画展「木々との対話ー再生をめぐる5つの風景」が開催される。家屋などの建造物や仏像、家具、工芸品の材料としてや、長い美術の歴史の中で伝統的な素材として大切に使用されてきた「木」に改めて着目する同企画展。「木と再生」をキーワードに、各世代の現代日本を代表する美術家5名による木彫作品やインスタレーションが展示される。木彫作品には、実在の動物や、神話や伝説の生き物を、仏像彫刻の技法を取り入れて彫刻する土屋仁応や、気品と格調の高い木彫による肖像彫刻と「スフィンクス・シリーズ」など異形の人物像で人気の高い舟越桂の作品が展示される。インスタレーションの出展作家には、ダイナミックなスケール感のあるインスタレーションを展開する國安孝昌をはじめ、雑草や花の精緻な彫刻作品を展示する須田悦弘、廃材の上に金箔を貼るアッサンブラージュのシリーズの作品を手掛ける田窪恭治がラインアップされている。いずれの作家も、過去作とともに本展のための新たな作品が展示される。また、出展作家による講演や、いとうせいこうが登壇するトークショーなどの関連プログラムも実施される。「木々との対話ー再生をめぐる5つの風景」は、7月26日(火)~10月2日(日)東京都美術館にて開催。(text:cinemacafe.net)
2016年07月15日