子どもができると、足が遠のく場所のひとつが美術館。シーンとした館内で騒ぎ出したらどうしよう?子どもが飽きたときに遊ばせる場所はあるかしら……なんてアレコレ考えだすと、「もうすこし大きくなってから」となるのは当然です。でもアート施設のなかには、「ぜひ親子で来てほしい!」と子育て世代を待っている場所がたくさんあるんです。そんなミュージアムのひとつ〔ちひろ美術館・東京〕に行ってきました。練馬の住宅街にたたずむ〔ちひろ美術館・東京〕〔ちひろ美術館・東京〕があるのは、東京都練馬区下石神井。西武新宿線の上井草駅を降りて、7分ほど静かな住宅街を歩くと、あかがね色の建物が見えてきます。駐車場(乗用車3台・身障者用1台)があるので、車で行きたい人にも好都合。バリアフリー設計で、ベビーカーで館内に入ることができます。入口の右手には、絵本やちひろグッズが大充実のミュージアムショップがあり、明るく親しみやすい雰囲気です。なぜこんな住宅街のなかにあるのかというと、画家のいわさきちひろ(1918~1974)の自宅兼アトリエ跡だから。いわさきちひろの作品だけでなく、世界の絵本作家の作品展や、大人も子どもも楽しめるさまざまなジャンルのアートを紹介する企画展を開催しています。ちひろのアトリエや庭を再現55歳の若さで亡くなるまで、子どもを生涯のテーマとして描き続けたいわさきちひろ。母親として子育てをしながら、子どものスケッチを積み重ねるなかで、10か月と1歳の赤ちゃんを描き分けられるほどの観察眼と描写力を養いました。現在の美術館の建物は、建築家の内藤廣さんの設計。アメリカ・オハイオ州のバーボン工場で100年使われていたというアンティークオークを使った床や、杉板を当てて木目をつけたコンクリートの壁、柱の構造など、建築科の学生が見学に来ることも多いとか。館内には、ちひろのアトリエや庭を再現したスペースが。アトリエの画机やイスなどは、実際にちひろの愛用品がそのまま置かれています。自分の手を映しながら描くための鏡や、ひとり遊び用のトランプ、集めていた民芸品コレクションなど、ちひろが好きだったものがいっぱい。国会議員をしていた夫の両親や実母を引き取り、大家族を切り盛りしながら、時間を見つけて絵を描いていたそうです。遺された写真などから、ちひろが育てていた植物や木々を再現した「ちひろの庭」。真っ赤なサルビアとシュウメイギクがとてもきれいでした。春にはしだれ桜、パーゴラにはバラが咲くとのこと。おしゃれだったちひろのオーダーメイドのワンピース。いわさきちひろは、生きていたなら来年100歳。当時としては珍しく、両親とも共働きの家に生まれました。母親が自らフルコースの洋食を作ってくれるような、ちょっとハイカラな家だったそうです。ピアノ、書、絵が得意だったいわさきちひろは、意外なことにスポーツも万能。息子が木登りをしていると、心配するどころか「お手本を見せるわ」といって自分も登ってしまうような、アクティブなお母さんでした。芯の強い女性で、遺族は「鉄の棒を真綿でくるんだような人」と表現していたといいます。カフェや「こどものへや」でひと休みアート鑑賞につかれたら、緑の庭を眺めながら〔絵本カフェ〕でひと休み。子どもにも安心して食べさせられる、五目炊き込みごはんや野菜と塩こうじのスープ、ポタージュなど、体に優しいメニューが並びます。昔なつかしい「いちごのババロア」は、ちひろが愛した店のレシピを再現したもの。ひとさじ食べると、口いっぱいにフレッシュなイチゴの味が広がります。「ババロアってこんなにおいしかったっけ!」と感激する逸品です。「こどものへや」は、靴を脱いで入る赤ちゃんや子どものための部屋。赤ちゃんを寝かせられるブランケットや、小さい子が喜ぶ木や布のおもちゃがあります。授乳室もあり、ミルク用にお湯が出る流し台と授乳用のソファ、授乳クッション、ベビーシート、おむつ用のゴミ箱を完備。毎月第2・4土曜日の11時から、絵本の読み聞かせも行われています。絵本がいっぱいの居心地のいい図書室。訪れた日は残念ながら雨でしたが、そんな日にのんびり絵本を読むのもいいものでした。ファーストミュージアムにぴったりの美術館〔ちひろ美術館・東京〕は「練馬におけるキッズフレンドリー・ミュージアム事業」を区立美術館や区内の子育て支援NPOとともに実施していて、親子がそれぞれ自分のペースでアートを楽しむ環境づくりに力を入れています。0歳児からアートに親しめる赤ちゃん鑑賞会や、わらべうたあそびのワークショップといったイベント企画にも熱心です。スタッフの方も、「子どもや赤ちゃんがしあわせでいられるようにという、ちひろの想いを引き継いで活動しています。たとえ絵がわからなくても、『小さいとき、あの美術館で遊んだな』という思い出があるだけで、なんとなく美術館が身近になるはず。ぜひお子さんと遊びにきてください」と話してくれました。美術館のご近所には、手作りグラノーラ店と古本屋さんが一緒になった〔井草ワニ園〕や、素朴なサンドイッチが美味しい〔カリーナ〕もあります。すこし足を伸ばして、石神井公園までお散歩するのもいいかも。ファーストミュージアムにぴったりの〔ちひろ美術館・東京〕では、2018年1月31日(水)まで「【開館40周年記念Ⅳ】ちひろの歩み/日本の絵本100年の歩み」を開催しています。ぜひ訪れてみてください。【ちひろ美術館・東京】●住所:東京都練馬区下石神井4-7-2●電話:03-3995-0612(テレフォンガイド:03-3995-3001)●開館時間:10:00~17:00(最終入館16:30)●休館日:月曜日(祝休日は開館、翌平日休館)※年末年始2017年12月28日~2018年1月1日(1月2日から開館)※冬期休館2017年は2月1日~2月末日、展示替のための臨時休館あり※ショップ・カフェはご入館された方のみ利用できます。【開催中の展覧会「【開館40周年記念Ⅳ】ちひろの歩み/日本の絵本100年の歩み」●会期:2017年11月8日(水)~2018年1月31日(水)●ライター田邉愛理●カメラ菅井淳子ちひろ美術館・東京
2017年11月26日アイドルグループ・℃-uteの鈴木愛理が23日、東京・渋谷のSHIBUYA TSUTAYAでスタイルブック『あいりまにあ』(発売中 1,380円税抜き 主婦の友社刊)の発売記念イベントを行った。アイドルグループ・℃-uteのメンバーでもあり現役モデルとしても活躍中の鈴木愛理が、3年ぶりとなるスタイルブックを発売。3月に大学を卒業して一段と大人っぽくなったセクシーな表情からプライベートショットなどを含めたファン必見の写真はもちろん、ロングインタビューとして大学生活や℃-uteへの思いも綴っている。白のワンピース姿で報道陣の取材に応じた鈴木は「私にとっては3冊目のフォトブックですが、モデルになってから初めてのフォトブックなので、2作よりもファッション要素が強いものに仕上がりました。今回はテーマとして3月に大学を卒業し、Buono!がラストライブになって6月12日に℃-uteが解散するという状況なので、今までの私とこれからの私がギュッと詰まった1冊になればと思って作らせてもらいました」と紹介した。続けて、お気に入りの写真について「撮影の時に猫のようなポーズをとってと言われて猫の気持ちで撮った写真です」とあげながら、「私の事をずっと応援してくれている方もこれから好きになってくれる方も、これを見たら鈴木愛理がどんなことを考えているのかマニアになれると思います。中島早貴ちゃんも撮影してくれるなど℃-uteのメンバーも協力してくれました」とアピールした。℃-uteは、6月12日にさいたまスーパーアリーナで開催されるコンサートをもって解散する予定。「(泣かない)宣言だけはしとかないとダメだとメンバーと約束しているんですが、始まる前から泣くと思います」と涙ぐむも、最後は「解散の日は全ての方に感謝の気持ちを込めて最高の夜にしたいです」と力を込めていた。
2017年05月24日5人組女性アイドルグループ・℃-uteの鈴木愛理が20日、都内で写真集『鈴木愛理全集2010-2017「永遠」』(発売中 2500円税込 ワニブックス)の発売記念イベントを行った。同書は、2010年からカメラマンの西田幸樹氏が7年に渡って撮影した7冊のソロ写真集と、雑誌『アップトゥボーイ』で撮影された厳選秘蔵カット、最新撮り下ろしカットで構成され、それぞれの撮影時のエピソードや思いをつづった本人のコメントも収録した、アイドル鈴木愛理の決定版となっている。昔の自分の写真を見た感想を聞かれると「自分が歌って踊っている姿とはまた違った姿を写真集では撮っていただいていて、ずっと同じチームで撮影をしてきたので、いろんな思い出が蘇ってきて、インタビューのときも泣いてしまいました」と打ち明け、「感慨深いなと思いながら、感謝の気持ちでいっぱいの気持ちになります」と吐露。お気に入りには母が好きだという桜並木で自転車に乗っているカットを挙げ、「何でこれがいいのかお母さんに聞いたら、『小学校から帰ってきたときに、少し風に吹かれて「ただいま」と言う顔が好きだったの』という理由で、制服を着て風に吹かれるということはもうできないので、写真に収めていただいてよかったなと思います」と笑顔を弾けさせた。さらに、同写真集のタイトルにちなみ、"永遠なもの"を問われた鈴木は「℃-uteの5人でステージに立っているときって、"私たちって無敵だな"と思えるくらいの自信が持てるチームなになったので、その℃-uteというチームを通してできた絆や、ファンの皆さんとの思い出はずっと永遠だなと思います」としみじみと語った。6月12日のさいたまスーパーアリーナでの公演を持って、℃-ute解散と同時にハロー!プロジェクトを卒業する鈴木は、現在の心境を聞かれると「"最後の〇〇"というのが増えているので、そのときに感極まって泣いてしまったりすることもあるんですけど、正直、解散するときのことが想像できなくて、今まで通り笑顔の時間を増やそうと、メンバーとは過ごしています」と話した。解散後の進路については「メンバーそれぞれ会社と話し合いを進めている最中なんですけど、15年間やってきたことを生かして皆さんにいい報告ができればいいなと思っています」と言い、歌手活動については「できれば続けたいなと思っています」と目を輝かせた。また、℃-ute解散後は恋愛解禁になるのか質問されると「初めて聞かれました。その質問!」と目を丸くし、「でも今は全然考えていません。私は解散したあとはアイドルじゃなくなるかと言ったらそこも考え中なので、そこはまだ分からないですね」と胸の内を明かしていた。
2017年04月21日