子どもが小さいころから家族で登山を楽しんでいる我が家。登山は、現在小学1年生~3年生の三姉妹と一緒に家族全員で楽しめるイベントです。今回は、登山のときに持っていくと便利なグッズやおすすめの服装、パッキングの方法などを紹介します。持っていくと便利なグッズは?登山の三種の神器(リュック、靴、レインウェア)や行動食は準備万端!でも意外と忘れがちなのが医薬品。転倒した時の傷薬や、お腹を壊したときのための下痢止めなど、万が一に備えるようにしておきましょう。子どもは大人の想像以上に汚すので、ウェットティッシュがあると便利です。また、ビニール袋やジップロックなども少し多めに持って行きましょう。汚れた服を入れるのもそうですが、どんぐりや石、葉っぱなど、子どもはお土産を持って帰りたがりますよね。子ども用に、個包装された小さめの軽いお菓子もおすすめ。「○○まで歩いたら1個」と、ちょこちょこご褒美をあげて、子どものモチベーションをアップさせましょう。登山での代表的なケガは、すり傷、足首の捻挫。そこで傷口を洗うための水(水道水、ミネラルウォーターなど)は、飲料用とは別に用意しておきます。傷口を保護するための絆創膏やガーゼも必ず持って行きましょう。足首の捻挫はテーピングで固定します。テーピングはさまざまなシーンで役立つので、使い方を知っておくと便利です。このほか、虫よけスプレー、紫外線対策の帽子やUVカットクリームもお忘れなく。夏は熱中症にも要注意。子どもの反応が鈍く、ボーっとしているなどの場合、熱中症の可能性があります。熱中症になったら木陰などの涼しい場所に寝かせ、水や塩分(ナトリウム)の含まれたスポーツ飲料を補給し、首を冷やすなどして体温を下げます。<登山に持っていくグッズ>・歩きながら食べられるもの(クッキー、ビスケット、カロリーメイト、エナジードリンク、あめなど)・マップ・薄手の上着・帽子・雨具・軍手(足元が悪いコースの場合)・保険証(万が一ケガをしてしまった時のために持っていたほうが安心です)・替えの靴下(汗をかいたときや、靴擦れ防止のため)・着替え(場所によっては足元が悪く、露などで滑りやすいので)・絆創膏、ガーゼ、テーピング・ウェットティッシュ・ビニール袋やジップロック・飲料水、傷口を洗うための水長袖が基本。ジーパン以外の長ズボンがオススメ服装は必ず長袖を着て行きましょう。そして、暑くなったり寒くなったりしたときに、脱ぎ着して調整できるように、重ね着がオススメ。虫刺されなどを防ぐために、下も長ズボンで。ただし、ジーパンは汗を吸って重くなるので、チョイスしない方が無難です。・素材は吸汗速乾性の高い化繊を子どもは汗っかき。汗が冷えると急速に体温が奪われます。また、子どもは体温調節が未熟なので、吸汗速乾性の高い化繊のものを。夏山登山ならTシャツタイプが着やすいです。・防寒着防寒着は基本的に行動時に着ないので、できるだけ小さくなり携行しやすいものがいいです。子どもと登山すると荷物がかさばりがちなので、コンパクト性を重視。・靴履きなれた運動靴が良いでしょう。荷物は最小限にパッキングをパッキング(packing)とは、”荷造りをすること” を意味し、登山では大切な作業です。リュックにうまく荷物をつめることができると、肩や腰への負担が減り、疲労感も軽減できます。リュックにつめた荷物が片寄っていたり、すぐに出したいものが下にあったりすると、登山中の快適さが半減してしまうばかりでなく、緊急時に困ってしまうので、しっかり準備しておきましょう。<リュックに隙間なくかつ均等にパッキングする方法>【一番下に入れるもの】使用頻度の低いもの・・・着替えなど【中間層に入れるもの】重みがあるもの・・・食料、水、調理器具など【上に入れるもの】すぐに出せるもの・・・防寒着、雨具など【脇・隙間に入れるもの】その他小物など【サイドポケットに入れるもの】すぐに出したいもの・・・行動食、手袋、カメラなど【ウエストポーチなどに入れるもの】頻繁に出すもの・・・地図、筆記用具、財布、携帯電話、あめなど小物のパッキングでとても役に立つのがジップロック!透明なので見やすいうえ、雨で濡れることもありません。「安全に楽しく」がキーワード子どもと行く登山は、「安全に気をつけながら楽しむこと」がキーワード。登山は自然が相手ですから、ほかのスポーツのようにすぐに危険を回避したり、病院へ行くことはできません。だからこそ、親はきちんとリスクマネジメントし、安全を重視して装備を選ぶことが大切です。そして、親は子どもの「楽しい気持ち」をプロデュースしてあげましょう。我が家は登山を始めてから、家族の絆をより強くすること、同じ感動を同じ時に共有すること、体力強化することなどの家族が一つになって目指す目標ができました。みなさんも、お子さんと一緒に山を楽しんでくださいね。<文:フリーランス記者青木真美>
2018年04月19日2007年にミシュランの三つ星に指定された「高尾山」。交通の便が良く、見所も多いのが人気の秘密です。ケーブルカーやリフトがあるので、初めての登山に最適。我が家には、現在小学校3年生、2年生、1年生の子どもがいるのですが、三女が1歳になるころから、家族全員で半年に1回は高尾山を訪れています。今回は、春の高尾山の楽しみ方や、子どもと行く登山のポイントなどを紹介します。高尾山の人気の理由高尾山の人気の理由は5つ挙げられます。・都心からのアクセス抜群!・ケーブルカー、リフトを使って頂上まで行ける・薬王院などのパワースポット巡りができる・1号路から6号路まで難易度が選べて、四季折々楽しめる景色も異なる・とろろそば、天狗焼き、お団子などのグルメスポットやお土産屋さんが多い・道が塗装されていて歩きやすい。1号路なら、ベビーカーでも登山可能!子連れで行くなら1号路がオススメ!1号路は、薬王院があるルートで、全長3.8km。途中までケーブルカーを使うこともできますし、ケーブルカーを使えば、山頂まで1時間で登ることができます。道が舗装されているので、初心者の方も、子どもも安心して登ることができます。途中にサル園もあるので、子どもはとても喜びます。コース上にはトイレが8カ所あり、お茶屋さんは3カ所。授乳スペースはないので、乳児を連れていく場合は、ほ乳瓶やケープを持って行った方がいいでしょう。登り始める前に必ずしておきたいこととして、出発地点でトイレの場所を確認し、必ずお手洗いを済ませてから登り始めるようにしましょう。子どものモチベーションをアップさせる方法!子どものモチベーションアップとして、山頂にゴールしたら、ご褒美にソフトクリームを食べるのもオススメです!また、山頂には「高尾ビジターセンター」という、展示物やイベントを通じて高尾の自然や歴史を分かりやすく紹介してくれる施設もあります。無料なのでお財布にも優しいです。我が家の子どもたちはビジターセンターが大好きで、山頂に着くと必ず利用しています。そしてこの春の注目スポットが、「高尾山スミカ」です!4月1日に、ケーブルカー高尾山駅前にオープンしたばかりのコンセプトショップです。1階には、名物の「天狗焼」(1個130円で、外はカリッ、中はもちもち。黒豆あんが入っています)や、オリジナル商品(1本1本手作りされた種類豊富なオリジナルこけし)、地元の物産品を集めたお土産コーナー、おそば屋さんがあります。2階には、カフェ「スミカキッチン」があります。おしゃれな洋食とコーヒーが味わえ、登山途中の休憩にはぴったりの場所。「高尾山スミカ」の名前の由来は、「天狗の住処(すみか)」からきているそうですよ。そして、無事に下山できたら、高尾山口駅に戻る途中にある高尾山商店会に寄ってみるのもオススメ。紅葉屋本店では、高尾山名物「とろろそば」が食べられます。子どもが好きなおでんや玉子焼きもありますよ。たくさん遊んだあとは温泉で疲れを癒やしましょう。「京王高尾山温泉/極楽湯」は、露天風呂や檜風呂など、7つのお風呂が楽しめます。もちろん、お食事処やほぐし処もあります。23時まで開いているので、ゆっくりできますね。料金は、大人1000円、子ども500円で、3歳以下は無料です。※4月28日(土)~5月6日(日)はシーズン料金のため、大人1200円、子ども600円「高尾山」4月のオススメの景色一丁平(いっちょうだいら)展望台高尾山の山頂から小仏城山方面へ、若葉やミツバツツジを眺めながら、片道約30分で到着します。一丁平は山桜(千本桜)の名所。4月中旬ごろが見頃です。桜だけでなく、晴れていれば展望台から富士山方面を一望できます!絶景を眺めながら、おにぎりをパクリ。春爛漫なピクニックができますね。下山は吊り橋コース、4号路に挑戦!ザ・山道!なコースです。木の根っこがボコボコしていたり、狭い道が多いので、小さいお子さんには難易度が少しだけ高めかもしれません。子どもは内側を歩かせるのがベター。全長1.5kmで、下りは50分~60分ほどかかると思います。コースの中盤に吊り橋があります。表参道との合流地点にお土産屋さんがあります。都心から気軽に行けて、魅力がいっぱいの高尾山。登山は親子の絆を深めてくれる良い機会になります。山頂まで自力で歩くことができたら、子どもも達成感が得られ、ちょっぴりお兄ちゃん、お姉ちゃんになった表情を見せてくれるかもしれませんね。自然を楽しみながら、親子で登山デビューはいかかでしょうか。<文:フリーランス記者青木真美>
2018年04月14日登山は夏のレジャーと思いがちですが、標高が低く、積雪が無い山なら冬でも歩くことが可能です。むしろ、夏の暑い時期よりも、子連れで歩くのにちょうどいいとも言えます。そこで、冬のハイキングを楽しむコツを、親子のハイキング講座などを手掛けるアウトドアユニット「外あそびtete」の東麻吏さんに教えてもらいました。標高が低い山でも事前に積雪を確認しよう夏に標高の低い山を歩くと、気温が高く汗だくになり、熱中症になったりする危険もあります。そういった意味では、低山は、実は冬のほうが快適に山歩きができるとか。「都市部に近い、標高200〜500mほどの山なら、冬でも積雪が無い場所も多く、特別な冬山の装備無しで歩くことができます。しかし、いくら低い山でも、必ずビジターセンターや観光案内所などに連絡をして、積雪が無いかを確認してから出かけてください」(東さん、以下同)ロープウェイがある山の場合は、ロープウェイを運行している会社に聞いてみるという方法もあるとか。また、標高が低くても、子どもが歩きにくい鎖場や岩場があるコースもあるので、子どもが歩けるコースかどうか、ガイドブックや専門誌などで調べたり、上記のようなビジターセンターなどに聞いてみてから行き先を決めましょう。冬こそ危険!汗冷えを甘くみるなかれ!さて、東さんいわく、冬のハイキングでもっとも気をつけなければならないのは服装だそうです。「冬でも、どんなにアップダウンが緩やかな山でも歩けば意外と汗をかきます。そして、休憩時に止まると、冬は外気が低いのであっという間にその汗が冷えます。そうすると、体温を奪われて汗冷えが起こり危険です。低体温症になる危険性もあるんですよ。そのため、汗がすぐに乾くアウトドア用やスポーツ用の素材を内側に着ることが大切です」ハイキング時の服装選びのポイントを3つ教えてもらいました。・下着やインナーに着るシャツは汗がすぐに乾く素材。・その上にウールや化繊の、暖かく薄手のものを何枚か重ねる。・一番上に防風機能のあるアウターを着る(レインウェアを兼ねた防水のアウターでも)。登山の時には、薄手のウェアを何枚か重ねて、動いて暑くなったら脱ぎ、冷えたら着て、体温を調整していくのが基本です。例えば、大人の女性の場合、冬のハイキングでは、以下のような順番で重ね着して行きます。スポーツ用のブラジャー→速乾素材の下着→速乾素材の長袖Tシャツ→ウールのネルシャツ→薄手の化繊のフリース→アウターウールや化繊は、濡れた場合に速乾性もあり、通気性、保温性にも優れていて、アウトドアウェアとして最適です。ただし、インナーも含めたこれらのウェアを購入する際、アウトドアメーカーのものでも、素材に綿が混ざっていて汗が乾きにくいものもあるので、購入する時には、表示をよく見たりお店の人に聞いたりして、登山に適したものか確認するようにしましょう。上記のウェア以外に、雨が降ったときのレインウェア(上下別のもの)、小さく収納できるライトダウンを持っていけば万全です。お昼には温かいものが食べたくなるでは、持っていく食べ物について、冬ならではの工夫点はあるのでしょうか?「体を動かさないお昼休憩では体温が下がるので、温かいお湯を保温性の高い水筒に入れて持っていってインスタントスープやラーメンを食べると、体が温まって下山時も頑張れます。アウトドア用のシングルバーナーを持っているなら、それを持っていってお湯を沸かしてもいいでしょう」または、山頂の茶屋が営業している山を選ぶのもおすすめだそう。そこで、うどんなど温かいお昼を食べるのもいいかもしれません。また、飲み物は、温かいものと常温のもの両方を持っていくといいそうです。休憩はこまめに取る、スケジュールは余裕を持って子どもと一緒に山歩きをする時には、目安としてガイドブックや地図などに載っているコースタイムの2倍はかかると見ておいたほうがいいと東さん。「冬は特に、早く日が暮れるので、余裕を持って早めに出発し、午後3時くらいには帰りの駅に到着できるよう予定を組みましょう。短いコースでも、子連れだと何が起こるかわからないので、午後から出発するのは避けてください。また、休憩は長く取ると集中力が切れ、体が冷えるので、5分くらいでちょっとおやつを食べたらまたすぐ出発し、子どもの様子を見ながら、15分〜30分に1回くらいのペースで休んでください」もしロープウェイがある山なら、行きは歩いて登り、帰りはロープウェイで下りてくるという方法もあります。子供と歩くときは、登りの方が見守りやすいので、帰りにロープウェイを利用するプランがおすすめだそうです。ロープウェイがあれば、山歩き初心者でも安心ですよね。落ち葉の上をカサカサ歩いたり、野鳥が見つけやすいのも、冬ならではの自然の楽しさ。近くの山で、冬の身近な自然を満喫してみませんか。(取材・文:相馬由子/ディライトフル)
2018年02月21日数十年に一度しかない“筑波山の日”がやってくるこの夏、「筑波山ウィーク」が開催されることになりました。日本百名山のひとつに数えられ、豊かな自然、パワースポット、名産品に恵まれた筑波山を、この機会に訪れてみてはいかがでしょうか。筑波山の日とは「筑波山の日」とは、筑波山=2983、すなわち平成29年8月3日のこと。筑波山ウィークは、筑波山の日8月3日(木)から山の日である8月11日(金)までの期間、筑波山を訪れる観光客に最高のおもてなしを提供するために企画されました。●各イベントのご紹介筑波山を訪れる人たちに「楽」「遊」「食」の最高のおもてなしを、と企画された筑波山ウィーク。それぞれのイベントをご紹介しましょう。●8月3日(木)※筑波山の日場所:筑波山境内筑波山の日セレモニーガマまつり神事/光誉上人慰霊祭/第20代名人ガマの油売り口上/バルーンリリース(298個+3個))約50m!流し福来らーめん筑波山麓特産の福来みかんを使用した「福来麺」をご祈祷して、筑波山神社境内で約50mのロング流しらーめんを実施。鯛だしのつけめんとして頂きます。ジオコロッケ試食イベントジオパーク認定を受けて考案された「ジオコロッケ」を堪能できます。●8月5日(土)筑波山夜婚筑波山神社での祈祷/筑波山からの夜景/初のサンセットフォレストアドベンチャーや筑波山神社内でのBBQなど、幻想的な夜の縁結びの山「筑波山」での婚活イベントです。●8月11日(金・祝)第69回筑波山ガマまつり(がまレース)Summer Snow大作戦真夏のがまレースコースを走る参加者に雪が降ります!●8月9日(水)~11日(金・祝)筑波山神社境内で「モバイルフォレストアドベンチャー」ほか、期間中は筑波山やつくば市内でグルメイベントなどが開催されます。また、筑波山神社で「筑波山の日」限定御朱印と御守りを授かることができるそうです。イベント詳細名称:筑波山ウィーク会期:2017年8月3日(木)~8月11日(金)公式サイト:
2017年07月13日星のや富士の「グラマラス富士登山」2017年9月、星のや富士において、専属ガイドが完全サポートして富士山頂を目指す「グラマラス富士登山」を開催する。1ヶ月前からカウンセリングがスタート。体調管理や登山装備などについてアドバイスを行う。山小屋の1室を貸し切り、登山初心者でも安心して楽しむことができるプライベートツアーとなっている。計3回実施予定で、1回目が9月1日から2日。2回目が9月5日から6日。3回目が9月7日から8日。富士登山の前日は、星のや富士で宿泊する必要がある。料金は、事前カウンセリング、登山ガイド、山小屋1泊1室貸し切り利用、山小屋での夕食1回、朝食1回込みで、1人80,000円(税別)。別途、星のや富士での宿泊代が発生する。定員は、各回1組5名まで。最少催行人数2名。対象年齢は、小学4年生以上69歳以下。1ヶ月前までに予約が必要。星のや富士へのアクセスグランピングが楽しめる、自然豊かな星のや富士は、富士箱根伊豆国立公園の特別地域にある。電車の場合、河口湖駅で下車し、タクシーで約18分。車の場合、新富士I.C.からは一般道を通って、約1時間10分。河口湖I.C.からは、一般道で20分程度。住所は、山梨県南都留郡富士河口湖町大石1408。(画像は星のや富士より)【参考】※星野リゾート※星のや富士
2017年06月16日「週末はどこに出かけようかな」と思ったときに、今しかできない親子の思い出作りにおすすめなのが「山」。最近はトイレも整備され、ケーブルカーやロープウェイを使ってかなり手軽に楽しめるようになっています。園児や小学校低学年でも、十分楽しめる山はあるので、「え? 無理無理」と言わず、今年はチャレンジしてみませんか?■親子ハイキングで体験できる、こんないいこと「ハイキングなんて面倒くさい」と思ってしまいそうですが、親子で山に行くと、自然にふれてリフレッシュできるのはもちろんですが、それ以外にもいいことはたくさん。1)大人も運動不足解消デスクワークや決まった行動範囲で、子育て世代は意外と運動不足になりがち。景色を見ながら、子どもを助けながらのハイキングは運動不足解消にバッチリです。2)子どもと向き合える歩いている間は、子どもと歌を歌ったり、お話をしたり、と子どもと向き合う時間に。自然の中で、目的地に向かいながらだと、話もはずみそうです。3)親子の絆が深まる困難な道は子どもの手を取りながら歩き、子どもを手助けしながら、目的地へ。時には苦労しながら目的地にたどりつけば、「一緒にやった」という達成感も大きくなります。4)子どもの成長がわかる「あれ? こんなに歩けたっけ?」「意外にがんばれるんだな」と子どもの成長がわかるのも、ちょっぴりガンバリが必要なハイキングならでは。もしかしたら、「疲れた~」「もう歩けない」を連発するわが子にガッカリするかもしれないけれど、次回以降の成長に期待しましょう!5)それぞれ違う楽しみ方ができる「鳥の声が聞こえる」「おもしろい石!」「風が気持ちいいね」「この道好き」など、歩いている途中にも発見はいっぱい。子どもならでは気づきを教えてくれるかもしれません。■まずは山選びがポイント初めての体験は重要。山選びを失敗すると、「ハイキング=楽しくない」と子どもが思ってしまいそうです。まずは登りやすい簡単な山で達成感のある、楽しい体験となることが大切です。道がなだらかで登りやすいことはもちろんですが、それ以外に次のポイントを参考に、まずは登る山を決めましょう。・情報が多く、人の多いにぎやかな山どこにトイレやお店があり、どんな道か。まずはしっかり情報収集できる山を選びましょう。人が多いにぎやかな山は、うっそうとした人の少ない山より楽しい雰囲気なだけではなく、何か困った時に人に助けてもらえる、という利点もあります。・家からのアクセスがいい山山にたどり着くまでに時間がかかると、子どももグッタリ。まずは家から行きやすい山や駅からのアクセスのいい山を選びましょう。・ケーブルカーやロープウェイ、リフトのある山高尾山やつくば山など、山の中腹をケーブルカーやリフトが通っている山だと、行きか帰りのどちらかに利用すれば、ラクに山を楽しめます。無理にがんばらせすぎず、乗り物も利用して楽しいハイキングに。 ■「低くても山は山」。安全&楽しいハイキングにするにはどんなに低くても、人が多くても、やっぱり子どもと一緒に行くハイキングは大人だけで行くよりも注意が必要。1)余裕を持ったプランで子どもと一緒だと想定外のハプニングは起こりがち。大人の1.5倍は時間がかかると考えて、余裕を持ったプランを立てましょう。2)道やトイレなど事前にしっかりチェック歩く距離や標高だけでコースを選ばず、小さな子どもでも歩きやすい道かどうか事前にネットや観光課などに問い合わせてチェックをして、コースを決めましょう。トイレがどこにあるかも頭に入れておくと安心。3)天気、体調が悪いときは無理をしない山の天気は変わりやすいので、当日は山の天気をしっかりチェック。天気に合わせてスケジュールも考えましょう。また、親子どちらかが体調が悪かったら、無理をせず、仕切り直しましょう。4)子どもが楽しく歩ける工夫をする手をつないで登って、ハイキングは親子のスキンシップを育む絶好の機会。また、歩くのが飽きそうな時は、一緒に歌を歌ったり、クイズやゲームをしたり、時々ごほうびのアメをあげたり、と工夫して楽しいハイキングに。5)絶対に目を離さない少し大きくなると、どんどん子どもが先に行ってしまったりすることがあるかもしれないけれど、そのようなことがないように注意。谷側を大人が歩く、登る時は大人が子どもの後ろを歩く、下る時は大人が先に立つなど安全を心がけましょう。 ■持って行く荷物はコレ! 小さな子どもにもマイリュック途中に自動販売機があったり、頂上でラーメンやお団子を食べられたりする山もあるけれど、やはりどんな山でも準備はしっかりしたいところです。子どもも小さなリュックを用意し、自分の上着やお菓子などを入れて持たせましょう。▼服装・靴(歩きやすいスニーカー)・帽子・手袋または軍手・長袖、長ズボン(脱ぎ着しやすい薄手のものでこまめに温度調節)▼持ち物・雨具(レインコート)・着替え(靴下・下着・シャツ・ズボン)・タオル・軍手・水筒・お弁当・おやつ(アメやドライフルーツなど休憩時にちょっと口にできるものも◎)・レジャーシート・ビニール袋(ゴミ袋にもなり便利)・薬・バンドエイドなど救急用品・ティッシュ・ウェットティッシュ協力: 「親子でおでかけ」 (交通新聞社)首都圏から日帰り、または1泊で気軽に行ける親子のおでかけプランを提案。「緑のなかへ!」「遊んで学ぶ」「おいしく体験」「水辺へGO!」「のりもの大好き」の5つのカテゴリーに分け、それぞれ親子で楽しめる体験施設や美術館、レストラン&カフェ、公園などの情報を多数掲載しています。次のおでかけの計画作りに、役立ててみては?
2017年06月15日登山は初心者から楽しめるアウトドアです。暖かくなり、「今年は登山デビューしてみよう!」と考えている人もいるのではないでしょうか。とはいえ、どの山からチャレンジすればよいのか、またどんな準備が必要なのか、わからないことも多いですよね。そこで今回は、登山初心者の方向けに、東京近郊のおすすめスポットと必要な道具について解説します。■登山デビュー向け!初心者におすすめの東京近郊登山スポット5選登山初心者はルートがわかりやすく、歩きやすい山からチャレンジするようにしましょう。以下では登山デビューにおすすめの東京近郊スポットを5つご紹介します。【高尾山】東京都八王子市西部にある観光スポットの山です。標高は599メートルあります。霊山としての歴史があり、パワースポットとしても人気です。6つのコースがあり、もっとも登りやすい一号路は歩行距離3.8キロ、所要時間は1時間40分程度です。最寄り駅は京王線高尾山口駅です。新宿から約50分でアクセスできます。【筑波山】茨城県つくば市にある百名山のひとつです。「西の富士、東の筑波」と呼ばれるほどの美しさと、標高が低く登りやすい点で人気を集めています。標高は877メートルです。トレッキングコースの歩行距離は5キロ、所要時間は約5時間です。最寄り駅はつくばエクスプレスつくば駅です。秋葉原駅から約45分でアクセスできます。【御岳山】東京都青梅市にある山です。トレッキングでは神代ケヤキの巨木といったスポットや沢歩きを楽しめます。標高は929メートルです。トレッキングコースの歩行距離は8キロ、所要時間は3時間10分程度です。最寄り駅はJR青梅線御嶽駅です。立川駅から約50分でアクセスできます。【三頭山】三頭山は東京都と山梨県にまたがる山です。登山コースでは三頭大滝やブナの自然林を見て楽しめます。標高は1,531メートルです。メインのトレッキングコースは歩行距離6.3キロで、所要時間は3〜4時間です。トレッキングコースの入り口まではJR五日市線武蔵五日市駅からバスで75分です。武蔵五日市駅までは新宿から75分程度でアクセスできます。【箱根山】神奈川県にある温泉も魅力の観光スポットです。山頂からは美しい富士山や芦ノ湖が臨めます。標高は1,437メートルです。トレッキングコースの歩行距離は8キロ、所要時間は約5時間となっています。最寄り駅は箱根湯本駅です。新宿駅から85分でアクセスできます。■登山初心者がそろえて置くべき道具リスト登山には必要な道具を忘れずそろえて臨みましょう。以下で日帰り登山に必要な道具を中心にご紹介します。【トレッキングウェア】トレッキングの際の服装は、初心者の場合は普段着から始めてもよいでしょう。トレッキングウェアの基本は重ね着です。重ね着では服装の層を3つに分け、体温と気温に合わせて脱ぎ着します。ベースレイヤー(アンダーウェア)を基礎とし、その上に中間着となるミッドレイヤー、加えてアウターであるアウターレイヤーの3つの層を作ります。ベースレイヤーは汗をかいてもすぐ乾く化繊素材のものがおすすめです。綿は透湿性が悪いため避けてください。ミッドレイヤーではフリースがよく使われています。またチェックの襟つきのシャツも定番です。上着やレインウェアを重ねることを考え、薄手のものを選びましょう。アウターは後述するレインウェアと兼用するのがよいでしょう。パンツは乾きやすい化繊のものが人気です。岩や木の枝に引っかかっても破れないような丈夫なものを選びましょう。また伸縮性があるものが理想です。基本は足を守るためにロングパンツを選びます。ハーフパンツをはく際は下にトレッキングタイツをはきましょう。靴下は厚手のものを選びます。これは歩行時の衝撃を和らげるためです。素材はウールのものがよいでしょう。【レインウェア】山は天気が変わりやすいため、雨に備えてレインウェアを準備しましょう。防寒着としても使えます。防水性はもちろん、汗をかいても蒸れない透湿性も重視して選んでください。なお寒いときには防寒着の上にさらにレインウェアを着ることもあるため、少し大きめのサイズのものを買っておきましょう。またブーツを履いたままでも脱ぎ着ができるよう、裾にファスナーがついているものがおすすめです。【防寒着】急な温度変化に対応するために必要です。薄手で軽く、コンパクトにたためるものを選ぶとよいでしょう。薄手のフリースなどが人気です。外気からの湿気を吸い取ってしまうウール地のセーターやかさばるダウンジャケットは避けたほうがよいでしょう。またミッドレイヤーやアウトレイヤーにするウェアは、裏地がつるつるしたものが脱ぎ着がしやすくおすすめです。【帽子】紫外線対策のために帽子をかぶりましょう。初心者はハットがおすすめです。風で飛ばないよう紐付きのものがよいでしょう。キャップを使う人もいますが、耳や首の後ろの紫外線が防げず、またつばが大きすぎた場合に視界が遮られてしまうことがあります。冬はしっかり防寒できるニット帽もおすすめです。頭部からは全身の30~40%の熱が逃げていくといわれており、しっかりとした防寒対策が必要になります。【手袋】岩をつかむときなどに手を守るため、防寒のため、日焼け防止のために必要です。保温性と防水性のあるものを選びましょう。なお手袋をしたまま細かい作業ができるような機能性のあるものも出ていますが、初心者は防寒性を重視したほうが安全です。【トレッキングシューズ】トレッキングシューズは、ハイカットで足首までしっかりホールドできるものを選びましょう。捻挫や骨折などのけがから足を守れます。歩いているあいだに痛くならないよう、アッパーはやわらかめのものがおすすめです。ソールは厚みがあって固めのものを選び、岩場でも安定して歩けるようにしましょう。さらに防水性と透湿性も重要です。外からの浸水を防ぎながら、中が蒸れないようなシューズを選んでください。なおシューズのフィッティングはできるだけ午後に行いましょう。これは人の足が夕方にかけて大きくなるためです。しっかりかかとを合わせたとき、つま先に約1センチ余裕があるくらいがベストです。ひもはきつめに締めましょう。なおトレッキングシューズ用のインソールを使うのも手です。【トレッキングポール】体力に自信のない人は、足腰への負担を軽減するためにトレッキングポールを使ったほうがよいでしょう。ある調査では、トレッキングポールを使った場合と使わなかった場合では、体感重量が7キロ以上も変化するということがわかっています。バランスもとりやすくなり、特に下り坂でメリットを実感できるでしょう。グリップ部分はI型とT型のものがありますが、基本はI型がよいでしょう。素材はジュラルミンやカーボンのものが軽く丈夫でおすすめです。【ザック】ザックにはさまざまな大きさのものがありますが、初心者は30リットル前後のサイズのものを選ぶとよいでしょう。購入するときは実際に背負ってみて使用感を確かめてみてください。10キログラム程度の重しを入れるとより本番に近いシミュレーションができます。またフィッティングを正しく行うことも重要です。ベルトの長さなどを専門店のスタッフに見てもらいながら調節してください。機能面については、初心者は荷物の出し入れがしやすいかどうかを重視するとよいでしょう。たとえばバンジーコードは、ザックの表にひもが張ってあるもので、脱いだアウターをさっと挟み込んで運べるディテールです。またフロントファスナーは、フロント全体がファスナーで開けられるタイプのもので、荷物の出し入れがしやすくなっています。さらに緊急時のためのホイッスルがついているものもあります。サイドポケットも品物によってさまざまな箇所についていますので、実際に使用する場面を想像しながら吟味してみてください。【水筒、ボトル】ボトルは、重いステンレスの水筒よりも、トレッキング用のレキサンボトルが人気です。容量は日帰りであれば1リットル程度あればよいでしょう。ボトルの中身は水が最適です。夏場は水分を吸収しやすいようスポーツドリンクなどでもよいでしょう。お茶やコーヒーは体調に影響を及ぼす可能性があるため避けてください。【ヘッドライト】帰りが遅くなり、暗くなってしまったときに使えるライトです。頭につけられるので両手が空き、安全です。ライトを選ぶときは、できるだけ明るいライトを選びます。明るいほど電池の寿命が短くなりますが、夜に長時間移動するケースはあまりないはずですので、数時間持つ程度で問題ありません。また遠くよりも広く照らせるものがおすすめです。【コンパス】現在地やすすむ方角を正しく把握するうえで必須のアイテムです。【地図】登山用の地図を使うのがよいでしょう。使う前に読み方に慣れておく必要があります。コンパスと組み合わせれば、目の前に見えている山がどの山かもわかるでしょう。【サングラス】紫外線から目を守るために必要です。高度が上がるほど紫外線は強くなるため注意が必要です。また虫よけにもなります。【時計】計画どおりに登山を進めるためには時計も必要です。防水タイプのものが安心でしょう。標高や気温、気圧などがわかる高度なものもおすすめです。【筆記用具】地図を見るときなど、ちょっとしたメモができるように用意しておくとよいでしょう。【ロールペーパー】ロールペーパーはあると何かと便利なものです。特にトレッキングコースのトイレにはペーパーがないこともあります。ポケットティッシュだと足りなくなることがあるため注意しましょう。【日焼け止め】紫外線対策として必要です。【タオル】汗を拭くためのタオルを準備しておきましょう。またけがをしたときの応急処置にも使えます。【ゴミ袋】ゴミが出た場合に持ち帰れるようゴミ袋を準備しましょう。【ライター・ナイフ】調理をするときに必要です。また万が一の際に必要になる可能性があります。【非常食】チョコレートをはじめとしたお菓子類のほか、菓子パンやサンドイッチ、おにぎりなどの非常食を持っておきましょう。【ばんそうこう】軽いけがをしたときのためにばんそうこうを準備しておきましょう。【常備薬】登山中は気圧や気温の変化で体調にも影響が出る可能性があります。頭痛薬や下痢止めのほか、虫さされ用の薬も持っておくと安心です。【電池】ヘッドライトなどに使う電池の予備です。【携帯燃料】寒い季節に登山をする際は必要です。【保険証】けがや病気をしたときのために、コピーでよいので持参しましょう。【携帯電話】万が一の際にも連絡が取れるよう、携帯電話は必ず持って行ってください。バッテリーが切れないようしっかり充電しておくことも大切です。■まとめ今回は登山初心者の方向けに、おすすめの登山スポットと登山に必要な道具について解説しました。登山は危険も伴いますから、準備は万端にしておきたいところです。今回ご紹介した内容を参考に、道具をしっかりそろえ、初心者向けのコースから登山にチャレンジしてみてくださいね。
2017年05月12日モンクレール ガム・ブルー(MONCLER GAMME BLEU)の2017-18秋冬コレクションが1月15日、ミラノで発表された。毎シーズン、明確なスポーツシーンを凝った表現で披露する同ブランドの、今シーズンのテーマは登山。ショー会場には雪が降り積もり、ロッククライミングのロープでつながったモデルが、ランウェイのコースを作っている。ランウェイを歩くモデルたちは雪の中の行軍でウォーキングの速度はきわめてスローペース。よく見るとパンツもボンテージパンツのようにロープでつながっており、全身をさまざまなこの登山用ロープがカラビナとウェアに潜んだループとで緊縛されている。各アイテムにはこの登山用ロープのグラフィックが使用されており、ストライプはほぼダイヤゴナルでジャケットのスーツ、チェスターコート、ピーコートなどテーラードピースに落とし込まれている。そのテクニックもツィード、ジャカード、ブークレ、インターシャ、ウールプリントとさまざまな表現で、ダウンアイテムとしての機能性とラグジュアリーさがテクニカル素材とカシミアなどとの混紡素材で軽やかにレイヤードされている。オーバーサイズのボマージャケットやジャンプスーツ、コットンコーデュロイやコットンツイル、薄い透け感のあるナイロンジャケットなども新鮮だ。ショー終了後、会場内でモデルは残り、来場者が写真を撮れるインスタレーション形式の演出も定着し、トム・ブラウン(Thom Browne)マジックの種明かしがすぐに見られるのも楽しみだ。Text: 野田達哉
2017年01月24日冬の登山中やスノーボードをしている最中に、ルートから外れた奥地へ進んで迷い込むなど、雪山での無茶な行動は絶対に控えたいものです。特に年末年始の休暇中には、毎年各地で遭難に関する報道が相次いでいます。もし遭難してしまったら救助などに多くの人が出向き、何日間も活動に当たり、ヘリコプターや重機などが出動することもあります。そして気になるのはその「費用」です。多くの人を巻き込んでしまう「遭難」を起こしてしまった場合、どれくらいの費用がかかり、請求されるのでしょうか?*画像はイメージです:■公的機関の捜索の場合、費用は請求されないことが多い警察や消防、自衛隊、遭難場所の自治体職員といった公的機関の公務員による捜索活動の場合、基本的には、費用は請求されないことが多いようです。この点、法律に明確な規定は見当たらないようですが、行政機関による通常の公務執行に伴う費用と考えられることから、請求しない扱いとなっていると推測されます。わかりやすくいうと、警察が犯人を逮捕することや、消防が家事を消し止め、患者を救急車で搬送すること、自衛隊が災害救助すること、自治体職員が災害対応をすることと同じように、遭難者の捜索は、公務員の本来の業務であり、そのために税金から予算を回しているので、基本的には行政サービスを実際に受けた人に別途費用を請求しない、というイメージです。ただし、住民票を請求する際に手数料を取られたり、パスポートの発行などで印紙代を収めたりすることがあるように、国が実費を請求することもできると考えられます。 ■民間による捜索も加わった場合は費用がかかる公的機関だけでなく、民間による捜索も加わった場合は、ヘリコプターの運用費用、燃料、人件費等が救助を行った団体や会社から請求されることがあります。もちろん、捜索段階で断ることもできますが、民間の場合、ヘリコプターを1回飛ばすだけで100万円程度かかることもあり、費用が高額になりがちです。とすれば、できるだけ公的機関を利用したいところですが、大規模な遭難事件だと、公的機関による救助だけでは人員や機器が足りないこともあり、家族の命のために民間にも救助を依頼することも多いようです。なお、遭難者本人が助からなかった場合でも、遺族が相続放棄しなければ、費用は遺族に相続承継されてしまいます。 ■保険対象となることもある救難捜索費用は、山岳保険やレジャー保険に加入していれば、保険金が支給されます。限度額が設けられていますので、全額支給されないこともありますが、自己負担よりは助かるので、加入を検討してもよいでしょう。なお、救急車をタクシー代わりに安易に利用する人に費用を請求すべきとする議論が近年ありますが、大規模な遭難救助活動についても自己責任である結果に対して多額の税金を投入することに批判の声もあるようです。天候や計画に十分気をつけ、大自然を楽しみましょう。 *この記事は2015年1月に掲載されたものを再編集しています。*著者:弁護士 星野宏明(星野法律事務所。不貞による慰謝料請求、外国人の離婚事件、国際案件、中国法務、中小企業の法律相談、ペット訴訟等が専門。)【画像】イメージです*Javier Brosch / Shutterstock
2017年01月07日9月12日(月)今夜放送されるフジテレビ系バラエティ「SMAP×SMAP」は草なぎ剛が“イケメン登山部”を結成。アルピニストの野口健のサポートのもと、ゲストのイケメン俳優らと共に八ヶ岳を目指す。今年から山の日が制定されるなど世間が空前の登山ブームで賑わうなか、山の厳しさや素晴らしさなど登山の魅力を学ぶべく草なぎさんが立ち上げたイケメン登山部。今回は竹内涼真、山本裕典、竜星涼(五十音順)の3人のイケメンを部員に迎え、数々の名峰を制覇してきた野口さんのアドバイスを受けながら八ヶ岳に登ることに。このイケメン登山部だがルールはただひとつ「どんなに辛くてもどんなに苦しくてもイケメンをくずしてはいけない」ということ。登山の前夜、野口さんから登山の心得を教授された草なぎさん。楽しく会話をしながら登山するほうがよいということで様々なテーマについてトークを展開するが、世界的アルピニストの野口さんの理解を超える行動や言動に驚かされることに。さらに各自“イケメングッズ”を持ってくるよう指令を受けていたイケメン登山部員たち。部員たちが持ってきたアイテムに思わず笑ってしまう一幕も。そして草なぎさんは大きな荷物を背負ってきているのだが、何度聞いてもそれがなにかを教えてくれない。草なぎさんはいったいなにをするつもりなのか。楽しさだけでなくハードな場面も体験したイケメン登山部員たちの貴重な八ヶ岳登山。最後までお見逃しなく。今回ゲストで登場した竹内さんが出演する映画『青空エール』は現在公開中。土屋太鳳演じる小野つばさが吹奏楽部の名門・白翔高校で竹内さん演じる野球部員の山田大介と出会いお互いの夢を応援し合うというストーリー。山本さんは宮部みゆきの大ベストセラー小説をドラマ化する「模倣犯」に出演。連続誘拐殺人事件を起こした知能犯“ピース”と彼に挑むルポライターらの姿を描く作品で、山本さんはピースの同級生・栗原浩美役で出演。テレビ東京系で9月21日(水)と22日(木・祝)の2夜連続放送となる。竜星さんは志田未来と主演する映画『泣き虫ピエロの結婚式』が9月24日(土)からシネマート新宿ほか全国にて順次公開。見習いピエロの佳奈美(志田さん)と余命わずかの透析患者である陽介(竜星さん)の出会いと恋の物語が描かれる。「SMAP×SMAP」は9月12日(月)今夜22時~フジテレビ系で放送。(笠緒)
2016年09月12日登山といえば、年齢、性別を問わず人気のアクティビティー。近年は山ガールという言葉も生まれているように、都会で働く若い女性にも人気のスポーツとなっています。シチュエーションに合わせたファッション性が、登山を身近なものと感じさせているのかもしれません。しかし、大自然のなかには危険もいっぱい。そこで今回は、登山をより安全に身近に楽しむため、その魅力と注意点に迫ってみたいと思います。■忙しい社会人が登山をはじめる方法「ダイエットや運動不足解消にウォーキングやジョギングをはじめたい」「スポーツジムに通いたい」そう考えながらも日常の忙しさに追われ、なにもはじめられないまま時間だけが過ぎていってしまうと感じていませんか?そんな忙しい社会人にこそ、週末の登山がおすすめです。登山といっても気合を入れず、気軽に近郊の山にハイキングに行く感じでよいのです。ハイキングや自然を楽しむこと、景色を見に行くことを目的にすれば、敷居の高さを感じることなく週末のアクティビティーを楽しめます。友だちと週末の予定を立てて過ごすだけでも、日常に特別感を取り入れてリフレッシュすることが可能。また登山は長時間ウォーキングでもあるので、運動不足解消にもピッタリです。心肺機能を上げることもでき、適度な運動をすることで疲労回復、ストレス解消、はたまたダイエットにもつながることでメリットがたくさんあるのです。■登山でご飯10杯分のカロリー消費富士山やエベレストなどの本格登山でなくとも、その運動効果は絶大。ジョギングやスキーなどに匹敵する有酸素運動ともいわれています。景色を楽しみながらゆっくり長時間歩き続けることで、週1回の登山でも、毎日1時間ウォーキングしているのと同じくらいのカロリーを消費できるのです。たとえば、3キロくらいの荷物を持って緩やかなハイキングコースを6時間ほど歩くだけで、2,000キロカロリーも消費できます。これだけで、成人女性の1日の消費カロリーを消費できるわけです。2,000キロカロリーはご飯10杯分に相当しますから、その効果の大きさがわかるはず。ウォーキングやジョギングは、一度に1時間続けられればいい方ですが、登山は長時間楽しみながら続けることが可能。効率よくカロリー消費ができるのもうれしいところです。■遭難者数が10年間で66%増加!さて、楽しいイメージの登山ですが、自然のなかには危険もいっぱい。道なき道が続くなかで、遭難してしまうことも考えられます。楽しい思い出をつくるためにも、安全を意識して登山にのぞみたいものです。2014年には山岳遭難が最多2,794人にも上り、10年間で66%増加したことを警視庁が伝えています。近年の登山ブームに伴って登山人口が増えたことにより、遭難数も増えてしまったのです。登山の前には、事前に山の地形やコースなどを調べて把握しておくことが大切。加えて、登山時期の日没時間なども調べておくとよいでしょう。懐中電灯なども忘れずに。また、山の天気は変わりやすいこともよく知られています。天候もしっかり調べておき、いざというときのための休憩、雨宿りポイントなどもおさえておきましょう。なにかが起きたときのために、事前準備は必要。「備えあれば憂いなし」ですが、備えすぎて荷物が増えてしまうのも考えものです。荷物は最小限に押さえつつ、水や携帯食などはしっかり準備していきましょう。*経験したことのない人にとっては不安も多い登山ですが、趣味として気軽にはじめることもできます。日常生活に退屈したときに、お友だちと計画を立ててみるのもいいかもしれません。(文/hazuki) 【参考】※山岳遭難者数の推移-時事ドットコムニュース※人生最後の挑戦が招く「登山前遭難」とは-YOMIURI ONLINE※山で困った時の対処法-ヤマケイオンライン
2016年04月11日箱根登山鉄道は、2015年10月10日より、「デジタル列車無線システム」の運用を開始したことを発表した。同システムには、NECのデジタル無線システムが採用されている。列車無線システムは、列車に搭載された無線装置を、基地局経由で指令所と接続することにより、情報伝達などを行うシステム。同システムは、デジタル無線を採用することで、伝送路上で音声にノイズが発生しても受信側で修正が可能になっている。これにより、ノイズに強く通話品質の変動が少ない安定した音声通話を実現する。さらに、無線伝送の音声信号にデジタル暗号処理をかけることにより、通信の秘匿性も向上するという。また、複信方式を採用することにより、音声の送信・受信が同時に行えるため円滑な情報伝達が可能となる。そのほか、中央制御装置・基地局間や各基地局間をつなぎ、信号を伝送する「アプローチ回線」に関して、既設の通信メタルケーブル設備を活用することにより、列車無線専用の光ケーブルなどの新設が不要となるとしている。
2016年02月03日セイコーウオッチは1日、冒険家・三浦豪太氏が監修する登山用ソーラーデジタルウオッチ<セイコー プロスペックス>アルピニストから、スマートフォンとBluetoothで接続して、さまざまな機能を実現するデジタル時計(全5モデル)を発表した。6月10日の発売予定で、税別価格は44,000円または45,000円。今回のアルピニストは、セイコーとして発のBluetooth通信機能つきソーラーウオッチとなる。専用のスマートフォンアプリ(iOS用/Android用)を使い、登山計画の作成や登山記録管理、時計の時刻同期、各種設定が行える。専用アプリには、山と溪谷社監修の「日本百名山」おすすめルートをプリセット。百名山の登山時には、プリセットデータから簡単に登山計画を作成できる。独自の新機能として「登山計画達成率」表示を搭載。登山時に、予定の行程がどれくらい進んだかを、高度を基準として表示する。1時間あたりに移動する高低差(m/h)を示す「登高スピード表示」や、「日の出日の入り時刻表示」と併用することで、登山計画の管理が可能。内蔵するセンサーは「気圧」「温度」「方位」という3種類(FIELDSENSOR)。高度、気圧、温度、方位を計測できる。○山の日制定記念限定モデル、4種類のレギュラーモデル2016年から、8月11日は国民の祝日「山の日」となる。これを記念し、夏山登山で人気の雪渓をイメージしたホワイトカラー限定モデル(SBEL009)を用意。限定1,000本で、税別価格は45,000円。一方のレギュラーモデルは全4種類。ケース色が黒×シルバーの「SBEL001」、黒×ピンクの「SBEL003」、黒×黒の「SBEL005」という3モデルは、税別価格が44,000円。もうひとつはミウラ・ドルフィンズスペシャルモデル「SBEL007」で、ケース色は赤×黒となる。税別価格は450,000円。ミウラ・ドルフィンズは、プロスキーヤーで冒険家の三浦雄一郎氏と、アルピニストの開発アドバイザーである豪太氏の親子が、講演・運動指導、抗加齢についての研究などを行っている団体。共通の仕様として、ケース素材がプラスチック、ケースサイズが縦57.9×横48.1×厚さ13.6mm(ボタン突起部を含まず)、バンド素材がシリコン、裏ぶた素材がステンレススチール、防水性能が10気圧。また、ムーブメント「キャリバー S830」の主な仕様と機能は以下の通り。時間精度:平均月差±20秒(気温5℃~35℃において腕につけた場合)ソーラー充電機能:パワーセーブ機能つき(フル充電時より約5ヶ月間駆動)高度計測機能(登高スピード、高度)、高度補正登山計画達成率表示機能、リバースモード、ドリフトキャンセル機能登山データ記録機能気圧計測機能(気圧傾向グラフィック、気圧)、温度計測機能方位計測機能(方位、方位角度)、磁気偏角補正、磁気キャリブレーション日の出日の入り時刻表示機能(登山計画位置、現在位置)設定機能(体重、装備重量、単位)Bluetooth通信機能(Bluetooth Smart)、機内モードストップウオッチ機能(1/10秒計測、100時間計)アラーム機能(デイリーアラーム3チャンネル)ワールドタイム機能(世界42都市+7大陸最高峰+富士山)LEDライト機能、コントラスト調整機能、サウンドデモ機能フルオートカレンダー機能(2064年12月31日まで)
2016年02月01日●山の日制定で関心が高まる登山○8月11日が「山の日」として祝日に「山の日」が制定され、来年から8月11日が祝日となる。「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する」とその趣旨を掲げるが、国内の登山レジャー、また健康や体力の維持・増進のための生涯スポーツとして、登山の今の姿はどのようなものだろうか。かつて登山といえば、大学や社会人の山岳部・山岳会を中心とした活動が中心であった。その後、1990年代には日本百名山といったTV番組をきっかけに中高年の登山ブームが起こり、2009年頃には"山ガール"という言葉とともに若い女性の登山が増加した。特に2010年にユーキャン新語・流行語大賞の候補ともなった「山ガール」の影響は大きく、日本生産性本部の「レジャー白書」によれば、2003年から2008年まで600万人前後と沈んでいた登山人口は2009年に1,230万人と倍増。2010年も1,000万人を超えた。山ガールブームで急増した登山人口だが、同じくレジャー白書の各年代別の参加人口を見ると、山ガールブーム時に登山を始めたと思われる女性層のおおよそ半分がその後も登山を継続しており、山スカートとともにひとつの登山スタイル・登山者層を作り出したともいえるだろう。その後、2013年に富士山が世界文化遺産へ登録されたといったプラス要因がある一方で、2011年の東日本大震災や2013年の戦後最悪の火山災害となった御嶽山の噴火による登山者心理への影響により、近年の登山人口は800万人前後となっている。山域ごとの登山者数を見ると、世界文化遺産への登録などをきっかけに急増した富士山では23万4,000人と、3シーズン連続の減少となった。また長野県内の登山者数は北アルプスで18万3,000人と前年より2万2,000人の減(2014年通期、以下同)、南アルプスでも3万6,000人と4,000人の減、山ガール人気で盛り上がった八ヶ岳連峰も8,000人減の9万2,000人となっている。○遭難件数・遭難者数とも過去最多その一方で増え続けているのが遭難件数・遭難死者数だ。多くのメディアで取りあげられ、毎年のように「過去最高」と報じられているので目にすることも多いだろう。警察庁がまとめた今夏(7~8月)の山の遭難件数は647件、遭難者数は782人(うち死者行方不明者数65人)と統計が残る1968年以降で最多となった。年間でみると直近の2014年は、遭難件数が2,293件、遭難者数2,794人(うち死者行方不明者数311人)とこちらも1961年の統計以来、最多となっている。年代別では、全遭難者数の過半となる50.1%を60歳以上が占め、対象を40歳以上まで広げると全体の4分の3を超える76.4%となる。メディアや専門誌による遭難のニュースや注意喚起にも関わらず遭難事故が増えているこの状態に、警察など行政機関や民間団体などによる登山指導・情報提供・登山届提出の呼びかけや義務化、また登山者が集まるWebサイトではより手軽に登山届を作成して提出できるサービスの提供を始めている。このほかにも、長野・岐阜・山梨・静岡の4県では、山のグレーディング表を作成して約380の登山コースの難易度評価を公開している。登山者自身がレベルにあった山を選ぶ目安を提供することで山岳遭難事故の防止を目指しており、例えば、長野と山梨にまたがる甲斐駒ケ岳では、北沢峠からのコースは体力度3・技術的難易度C、黒戸尾根からのコースは体力度6、技術的難易度Dといったように設定されている。しかしながら、このような取り組みが進む中でも遭難件数は増加の一途となっており、登山者の高齢化、中高年者の体力への過信、スマートフォンの地図だけで登るような初級登山者の存在などが課題となっている。●アウトドア用品は継続的に市場を拡大○拡大するアウトドア市場ひとときより落ち着きを見せる登山人口。レジャー白書によれば2014年の登山人口は840万人で前年より70万人増えた。特に顕著なのは高齢者層の活動で、60代の男性10.4%・女性10.7%、70代の男性11.5%、女性12.9%が登山を行っており、単純にその年代の10人に1人以上が登山を行っていることになる。これは40代女性の3.5%や30代男性の7.9%などど比べて高い数字だ。比較的資産に余裕のある高齢登山者の増加は、アウトドア用品市場の拡大にもつながっている。同じくレジャー白書によれば2014年の登山用品市場(キャンプ用品を含む)は1,950億円で前年から60億円(前年比103.2%)伸びた。ここ10年を見ても2004年の1,470億円から年間の伸び幅は大きくないものの底堅さをみせている。釣り用品(2004年 2,060億円 → 2014年 1,600億円)や、スキーやスノボード用品(同1,910億円 → 同1,410億円)と比べてみても、安定した需要がうかがえる。別の矢野経済研究所による「スポーツ用品市場に関する調査結果」においても、2014年のアウトドア用品市場は1,812億1,000万円と推計されており、前年比104.0%で緩やかではあるが市場規模の拡大を同じく裏付けている。登山用品の特徴としては、山中での性能や軽量化を重視しており比較的高単価であること、また競合が多くないため大幅な値下げをせずに売れることが特徴となっている(軽量化などを重視しないオートキャンプ用品には安価なものも多い)。また登山用品には消耗品があまり無い一方で、登山スタイルを広げていくのにあわせ新たな用品が段階的に必要になる。最初は日帰り登山でザックや雨具、登山靴だったのが、テント泊をすればテントやシュラフ、冬山であればアイゼンやピッケル、クライミングに興味を持てばハーネスやヘルメット……といった具合だ。登山スタイルの広がりを横軸とすれば、縦軸にはそれぞれの製品のグレードアアップがあり、特に登山を始めた数年から10年程度は他と比べても、継続的に費用がかかるレジャーといえる(逆に一通り揃えたあとはメンテナンスを十分にすれば長期間使えるものが多く、必要というよりも憧れや新しいもの好きといった理由での購入が増えてきたりする……)。○登山者の成長が市場拡大の鍵店舗にとっては、これら初心者や登山を始めたものの次にどのような道具を揃えればいいのかわからないといった層をステップアップさせることが重要だ。登山用品はインターネットで探せば格安で手に入る……といったことはあまり多くない。そのため店舗のショールーミング化もおきにくく、店舗にとってはライフタイムバリュー(LTV : 顧客生涯価値)の高い顧客をいかに抱えるかがポイントとなっている。また、店舗のみならずメーカー、そして山岳ガイドや山小屋関係者にとって、今後、日本がさらに少子高齢化が進む中で新たに登山を始める人を増やすことが大きな課題だ。そのため、店舗やメーカー主催の登山入門ツアーが広く行われており、また店舗スペースを利用した地図読みや冬山登山装備などの机上講習会も数多く開催されている。実際に、都内某所で開かれた無料の冬山装備の机上講習をのぞいてみた。参加者は30代~40代を中心に15人ほど。山岳ガイドが店舗内のスペースを借りて開いたこの講習会では、店舗としては必要な装備をこれから購入してもらうことを期待し、山岳ガイドは講習会をきっかけに入門ツアーの顧客開拓を狙っているが、それよりもまずは登山人口あるいは登山スタイルを広げてもらう、そして安全に楽しめる登山をしてもらうことを考えているようだ。この他にも、国内登山旅行に強みを持つ毎日新聞旅行(まいたび.jp)やクラブツーリズムなどの登山ツアーも人気だが、課題となっているのは"初めての登山"開拓だ。●新たな登山者の開拓が大きな課題○ネット世代は登山もネットで!?山岳部・山岳会が衰退する一方で、インターネットの普及によって新たに登場してきたのが、ネットで出会った登山パーティーの存在だ。今夏7月にはNHKのクローズアップ現代がこの特集を組み、大きな話題にもなった(「夏山トラブルに注意! ネット時代の登山ブーム」放送概要はNHKのWebサイトで見られる)。ネットで出会った登山パーティーへの批判は、大きくは「互いの体力や登山技術・経験、性格などもわからないままにパーティーとして山にのぼること」「パーティーでの責任者(いわゆるリーダー)が明確ではないこと」などが挙げられる。一方で、参加した人に話を聞くと「いっしょに山に行く人がまわりにいなかった」「一人で登るのは不安だった」「歳や趣味(登山)があう人と友だちになって、山に行きたいので」といった声があがる。当日に初めて会い、おたがいの連絡先もLINEしか知らないといった関係には危うさも伴うが、参加者たちは「登山を始めたいけど、きっかけがなかった」というのが本音のようだ。このような登山パーティーの危険性を指摘する声は多い。まだ死者を出すような遭難事故は起きていないようだが、それは時間の問題かもしれない。ただ、考え方も変わってきている。今の時代に、山に登るなら山岳会などで必要な技術を学びながら……というのを声高に叫んだとしても、それは結局のところ、山岳会に入らない多くの層を取り残すことになるだけだ。このようなネットで出会った登山パーティーのひとつとして、ユーザー自らが旅の企画をたて参加者を募るサービス「trippiece」には、大菩薩嶺や塔ノ岳(丹沢)、筑波山など関東を中心にいくつかの登山企画が並ぶ。一方で「休憩も込みでコースタイムの80%のペースで」のように初心者同士の登山としては無謀とも思える計画も見受けられる。この会社では、このような登山企画に応えるかたちで今夏にひとつの取り組みを行った。登山未経験者や初心者を対象に公式の登山チームを作って参加者を募集。参加者からは1万8,000円の会費を集め、その会費で登山靴や雨具などを共同装備として購入する。参加者は装備を自分で購入しなくても参加でき、実際の登山の際にはガイドを雇ってその費用を按分する内容だ。○未経験者や初心者への機会提供が課題あるベテラン登山ガイドは、山行記録を投稿する某Webサイトを指して「ネットのかまってちゃんの集まり」と揶揄する。だが、近代登山はたかだが150年の歴史しかない。環境や生活スタイルの変化にあわせ、ただ批判するのではなくうまく取り込んでいくことが登山業界に求められているのではないだろうか。先のNHKの番組で取り上げられた山頂caféの取り組みをみても、未経験者や初心者にとっては、始めるきっかけや機会を作ることが大切だ。登山は生涯にわたって長く楽しめるレジャーでありスポーツ。それは登山業界からみれば高いライフタイムバリューが見込める顧客層でもある。たとえば先のtrippieceにならって、ガイド自らが登山企画をたてて参加者を募集するようなサービスがあってもいいのではないだろうか。都市近郊の低山を1人あたり1,000円程度でガイドを行う。ガイド業としては儲けにならない金額かも知れないが、ビジネスとしてライフタイムバリューの高い顧客に直接リーチできる場とみればあり得ない話ではないだろう。その後、顧客の成長とともに長く付き合えればいいわけだ。登山者からみても、ネットで知り合ったパーティー同士では、いつまでたってもスキルアップができないままだが、よいガイドに出会えればその人の登山の楽しみはさらに広がることだろう。登山業界の課題にはもちろん遭難者の増加や一部の山域に登山者が集中するオーバーユース、登山者のマナー低下など挙げれば様々なものがあるが、もっとも大きいのは、知識や経験を持ったガイドといった人たちと、始めたいのにきっかけが無いと迷っている層がはなれていることにある。インターネットは大きく世界を変えた。ネットを批判するだけではなく、うまく利用すればそこにはブルーオーシャンが広がっているかもしれない。
2015年12月10日ここ数年、いつか富士山に登りたいとぼんやり思っていたのですが、そろそろ登っておかないと自分自身や自然環境の変化で登れない状況になった時、かなり後悔するかも! と感じたのが2015年の年明け。大人女子とカワイク(ないけど)誤魔化してみても、しっかりとアラフォー世代。だけど、まだまだ “新たなこと” にもがきたくなるお年ごろ。「よし、2015年の夏は富士山でご来光を見るぞ、オーッ!」と気炎をあげて “富士登山計画”をはじめました。山ガールでも極度なスピリチュアル乙女でもないワタクシがなぜか富士山へ!? ご来光のすばらしさ、富士登山するために準備するものなど、山ビギナーによる富士登山記です。「来年こそ、富士山登山を!」と、富士山が気になるアナタのお役にたてば幸いです。霊峰でありながら、市民に親しまれてきた富士山中世までは修行者しか寄せつけなかった霊峰・富士。しかし江戸時代後期には、江戸市民による民間信仰「富士講」ブームが起こり、富士山に登拝する人や富士塚を作り参詣する人など庶民の暮らしに富士山は溶け込んでいきます。浮世絵や芝居に描かれ人々に愛された富士は、江戸文化の象徴。最高峰ゆえに神格化と大衆化、そんなアンビバレンツな面を持つことになったのですね。登山ルートは大きくふたつ、登山期間は年に2カ月のみさて富士山の登山ルートは4つありますが、山梨県側からの吉田ルートと静岡県側からの富士宮ルートの2ルートが主流。年中登れるわけではなく、吉田ルートは7月1日~9月14日まで、富士宮含む3ルートは7月10日~9月10日が登山期間です。1年のうちわずか2カ月間しか登れない最高峰。登る手段は、個人で登るか、ツアーに参加するか、になります。もし私のような登山ビギナーならば、ガイド付きツアーを推薦。ちなみに東京発の富士登山ツアーは、午前東京を出発して昼ごろ五合目・富士スバルライン(吉田の場合)に到着。休憩後に登りはじめ夕方に山小屋へ到着して夕食&仮眠。そして深夜から頂上を目指してご来光を!という流れとなります。大体どのツアーでも同じようなスケジュールです。食事や仮眠をする山小屋は、登山期間のみの営業です。年間2カ月しか登れない世界遺産ですから、その期間の土日やお盆期間、八合目以上の山小屋は予約開始日(3月上旬~4月上旬)にはほぼ満室状態に。当初は個人で登る予定だったため、4月中旬に7月3連休の予約電話をしてみたのですが、八合目以上の山小屋はすべて満室。そこで仕方なくガイド付き富士登頂ツアーを予約したのですが、結果としてこの選択がとてもよかったのでした。人気山小屋も予約OK、一人参加しやすいガイド付きツアーの魅力消去法的選択でツアー参加にしたものの、登山ビギナーの私が感じたガイド付き富士登頂ツアーのメリットをご紹介します。メリット1:八合目以上の山小屋を組み込んだツアーが多いこと八合目まで登っても頂上でご来光を見るために深夜2時前から2時間程度(渋滞があるので)は登ります。だから休憩や仮眠の時間をしっかりとれる八合目以上の山小屋泊にすることは、ビギナーがご来光を拝む上では重要かも。特に土日やお盆期間は、ツアー会社が山小屋を押えてしまっていることも多く、休日に登りたい人はツアーを活用したほうが何かとスムーズです。メリット2:ガイドの先導で登山ペースがつかめることスタート地点である五合目の富士スバルラインで2305メートルですから(ちなみに高尾山は599メートル)、ガイドはカラダを慣らすように歩幅も小さく登っていきます。高山病対策とはいえ、ゆっくりすぎない? と思っていたのですが、カラダに負荷なく何時間も登るためのペースなのだとわかりました。高山病対策はゆっくり歩きと深呼吸が一番だとか。ちなみに我がツアーは参加者29名に、熟練登山ガイド2人、さらに添乗員ガイド1人と、かなり強力なガイド体制でした。メリット3:一人参加がしやすいこと私は仲間と一緒に登りましたが、ひとり参加している大人女子も割と多かったです。また帰路に温泉に立ち寄るなど、メリットは色々。価格も個人で登る場合と比較しても大きくは変わりません。ただし登山中の2日間は、何につけても団体行動が基本。景色がいいからゆっくり休憩したい! と思ってもガイド付きのツアーの場合は難しい。そのへんが苦手と感じる人は多いかもしれません。山小屋や交通機関だけ手配するガイドなしツアーもあるので、ご自身にあった無理のない登り方を探してみてください。まずは登山靴から揃えよう、知識も手に入る登山専門店へさて富士登山の準備や道具についてです。山ガールではないので、登山アイテムはゼロからスタートでした。まず揃えたのが登山靴です。何でもネットで買えるご時世、色々と調べたものの、結局は神田の登山専門店へ向かいました。これが大正解! 靴の履き方、歩き方、アフターケア、富士山とは、など聞けば(聞かなくても)何でも教えてくれる専門店のスタッフ。プライスレスな知識を得ることができるので、ビギナーほど専門店で買うべきと実感した次第です。最初に靴を購入したのは、足に馴染ませるため。靴びらきと称し、5月、6月は高尾山や陣馬山で数回ライトトレーニング。もちろん登山後は、祝杯トレーニングも欠かしません。登る直前には、ポケットだらけのザック(30L)も購入。登山のためザックに詰め込んだのは、サングラス、帽子、ゴアテックスのレインウエア(上下に分かれるタイプ)、手袋、寒さ対策にカイロとダウンジャケット、ヘッドライト。飴やチョコレート、ドライフルーツなどのおやつ、500mlの飲料水を1本。水やおやつは、山小屋で販売している(ただし八合目の山小屋では水500mlが¥500と高価格)ので、荷物を増やしたくないなら最低限でいいと思います。また五合目からトイレが有料になるので(五合目は¥100、それ以上は¥200)、100円玉を多めに用意するとよいかも。見知らぬ人と隣り合わせで仮眠する山小屋、マスクや耳栓もお役立ちでした。ご来光はクセになる、来年に向けてトレーニング開始登山当日は台風直後、強風と雨という厳しい天候のため登山中は常に必死でした。でも登るという行為自体は、つらいとか大変とは感じなかったです。しかし下りは「目指せ! 頂上」的なモチベーションがなくなるのと、かなり疲労困憊ぎみで六合目からが本当につらい。登りよりも下りがつらいことをどうぞお忘れなく! 六合目付近には、五合目スタート地点まで乗せてくれる“馬”がいるので大人女子は馬活用もアリだと思います。数年来の希望であった富士山登頂に、とても満足したワタクシです。が、まさかの再び登りたい山に変わるとは思いませんでした。暴風雨のなか死に物狂いの登り、暑すぎて倒れそうな下り、見知らぬ人のいびきに悩まされた山小屋、とできれば経験したくないことばかりなのに、あのご来光が見たい! と思いはじめている自分自身に驚きです。さて今年の富士山は、すでに山じまいとなりました。そして来年に向けて、今から富士山トレーニングしなくちゃ、と山ガールならぬ登山オンナ気取りです。大人女子のみなさん、クセになるご来光を目指して、来年こそ富士山に登ってみませんか?*すべて2015年7月時点の情報です。登山期間などは年によって変化することもあります。登山時には、最新情報をご確認ください。
2015年09月21日暑さのピークも過ぎ、ハイキングの季節・秋も目の前! 泊まりがけで登山をするほどの時間も体力もないけれど、都内から日帰り登山をしてみたいという人もいるだろう。そんな人たちに人気の高尾山(東京都八王子市、標高599m)は、新宿から電車で50分程度で行けることもあって、いつ行っても大にぎわいだ。一方、「もっとのんびり、もうちょっとしっかり山歩き」が希望なら、大山(神奈川県伊勢原市・秦野市・厚木市、標高1,252m)という選択もある。○登山の狙い目は9月30日まで大山は丹沢山などの山々とともに丹沢大山国定公園に属しており、古代から国を護る神の山のとして、また、海上からは羅針盤の役割を担う海洋の守り神として崇められてきた。加えて、大山は「雨降山」とも呼ばれているのだが、それは山頂に年中水のしたっている霊木があるからだとか。そんな大山へのアクセスは、小田急線「新宿駅」から1本で小田急線「伊勢原駅」へ、伊勢原駅前から登山口までは神奈川中央交通のバスに乗るという、新宿から約1時間30分の行程となる。公共交通機関を利用する人は、小田急線全駅で購入できるお得な「丹波・大山フリーパス」を利用するといいだろう。「Aキップ」には小田急・神奈中バス・ケーブルカーの乗車券が、「Bキップ」には小田急・神奈中バスの乗車券が含まれている。フリーパスは2日間有効だが各乗りものには条件があるため、詳細はホームページを参照していただきたい。そして、「静かにマイペースで登山を楽しみたい」という人は、実は今が狙い目かもしれない。大山には山の麓と中腹を結ぶケーブルカーが運行されているのだが、9月30日まで大規模設備更新工事により休止している。山の中腹まで自力で登らなければいけないが、通常よりも人の少ない登山をたっぷり楽しめるだろう。バスの終点「大山ケーブル駅」から山頂の「阿夫利神社(本社)」へ登った場合、途中道分かれする「女坂」「男坂」のどちらを選ぶかで時間が多少変わるが、大体往復2時間30分の道のりとなる。道中には関東三大不動のひとつにも数えられている「雨降山 大山寺」や下社と本社に分かれた阿夫利神社、そして、土産屋が連なった参道や休憩ができる茶屋もある。ぜひ、寄り道をしながら登山を楽しんでいただきたい。基本的に道は整備されているため、登山初心者でも比較的挑戦しやすいコースではあるものの、足場は必ずしもよくはなく急な段差も多い。また、過去には遭難者も出ている。登山靴や急な天候の変化にも対応できる服装や雨具、補給食や水分など、登山で必要とされる準備はしっかりしておきたい。加えて、大山など丹沢の山々にはヤマビルが発生するため、ヤマビル対策も必要だ。ヒルよけスプレーのほか、靴や靴下などヒルが入りこみそうな隙間に塩をこまめにかけて対策をしよう。○女坂の七不思議に参道に待ち構える石像たちさて、いよいよ出発だ。伊勢原駅からバスに揺られてバス停・大山ケーブル駅に到着すると、まずは旅館や土産屋が両脇に連なった「こま参道」が現れる。店先には、大山で育まれた天然水で作られた大山豆腐や木肌の温もりを感じる大山こまなど大山ならではの品々が並んでおり、眺めているだけでも楽しくなってくる。ただ、この参道だけでも階段は400段程度あるのでゆっくりマイペースで進もう。ケーブルカー乗り場である「大山ケーブル(山麓駅)」を横目に見つつ先に進むと、道は女坂と男坂に分かれる。名前からイメージされるように、女坂の方がやや道の勾配は緩やかになっている。そして、道中には「女坂の七不思議」が記された立て看板もあるので、チェックしながら登ってみるのもいいだろう。例えば「子育て地蔵」。女坂の七不思議の立て看板によると、最初は普通のお地蔵さんの顔だったのに、いつの間にか童の顔になっていたという。そんなお地蔵さんにお祈りすると、子どもがすくすく丈夫に育つとのこと。なんとも不思議で愛らしいお地蔵さんだ。そんな七不思議を眺めながら登っていると、石像が左右にずらりと並ぶ階段が飛び込んでくる。階段の勾配もさることながら、一つひとつ顔も味わいも異なる石像のインパクトがスゴい。よく見ると憤怒相の石像が多いのだが、この階段の先には本尊に「不動明王像」を掲げる「雨降山 大山寺」があるのだ。大山は成田と高幡とともに関東三大不動のひとつされており、「大山のお不動さん」と親しみを込めて呼ばれている。大山寺には小皿を崖下に落として厄を祓う「土器投げ」もあるので、厄年の人などはぜひ絶景に向かって厄払いを。○茶屋を越え、下社で大山獅子にも一礼登山路には枕木や石畳が敷かれており基本的に整備はされているが、場所によっては段差が大きく、また、岩肌がゴツゴツしているところもある。特に雨の後などは危険なので、注意しながら進もう。大山寺から歩くこと約20分、茶屋が目に入ればそこが標高約700mの中腹だ。茶屋までの道中に女坂と男坂は合流するので、二手に分かれて登る場合、茶屋で待ち合わせをするといいだろう。また、ケーブルカーの終点駅「阿夫利神社(山上駅)」も、この付近となる。茶屋の先の階段を上ると、阿夫利神社(下社)が現れる。拝殿など比較的新しいように見えるのだが、阿夫利神社そのものは今から約2,200年より前の人皇第十代崇神天皇の代に創建されたと伝えられている。境内には富士山の岩を用いて復興された五頭からなる大山獅子や、下社拝殿の地下から湧き出る御神水などもあるので、境内をめぐる時間も登山計画の中に少し入れていただければと思う。また、下社からも見晴らしはよく、空気が澄んだに日は相模湾に浮かぶ江ノ島や三浦半島などを一望できる。○20丁目の"住人"は富士山!?とは言え、まだここは山の中腹程度。先を急ごう。境内から登山路に続く道の前には、登山をするために身を清めるための祓所がある。初穂料はひとり100円なので100円玉のご用意を。また、この先から本社までの約90分の道中には特に売店やトイレなどはないので、水分などが不足していたら茶屋で補充しておこう。祓所の先の急な階段を上ると、その先には阿夫利神社(下社)までの道中同様、枕木や石畳が敷かれた道が続く。周りの風景があまり変わらないように感じるため、「山頂まではあとどのくらいなんだろう」と思うかもしれない。そんな時は道の端にちょこんとある石柱を頼りにしよう。石柱には番地が記されている。下社で1丁目、夫婦杉があるところで8丁目、ぼたん岩があるところで14丁目、天狗の鼻突き岩があるところで15丁目、空気が澄んでいれば富士山を望める富士見台があるところで20丁目、本社に続く鳥居があるところで27丁目、そして、山頂の本社で28丁目となる。道中には休憩ができるベンチが設けられているので、こまめに休憩しながら一歩ずつ進もう。途中、「ヤビツ峠」との分岐点があるが、目指すは「大山」だ。○山頂で待っていたのは極上のキュウリ「阿夫利神社本社」と記された歴史を感じる石柱が目に入れば、そこが山頂だ。山頂にはカレーライス(800円)やカップ麺(300円)、缶ビール(500円)、スポーツドリンク(300円)などを備えた茶屋がある。また、夏季限定かもしれないが、売店には水で冷やされたキュウリ(1本200円)が味噌を添えて売られていた。登山で疲れた身体が欲するものをよく分かっている。汗で失われた水分や塩分、そして、素朴で間違いないおいしさはきっと記憶に残るものになるだろう。なお、山頂にはトイレも設置されている。山頂は比較的広く所々にベンチが設けられているので、方向によって異なる見晴らしを楽しんでみるといいだろう。下山の前に、奥の院で下山の安全のお祈りもお忘れなく。来た道を戻るほか、見晴台から二重滝を経由して下社に下るコースもあるが、2016年2月上旬までは登山道の補修工事のため通行止めになっている。ただ、工事中でも通行できる期間はあるので、登山路については大山観光電鉄のホームページを参照していただきたい。○帰りの予定に鶴巻温泉も今回は通行止めの期間だったため、もと来た道を下ることにした。下社までは約60分、そこからバス停の麓までは約40分歩くことになる。途中には手をついてやっと降りられる石段もあり、「こんな段差をよく登ったもんだ」と思うことも。登山用のスティックがあれば心強いだろう。なお、伊勢原駅と大山ケーブル駅間の神奈中バスは基本的に20分おきに運行しているが、下山してすぐ帰路の前にちょっと参道で大山土産を物色する時間も計算しておこう。また、帰りにちょっと時間があれば、小田急線で小田原駅方面へ一駅先の「鶴巻温泉駅」で下車し、2分歩いたところにある日帰り入浴施設「秦野市鶴巻温泉 弘法の里湯」に寄り道を。きっと翌日の筋肉痛がここで緩和されるはずだ。大山の紅葉は11月中旬~下旬で、2014年には11月15日~24日までライトアップを実施していた。2015年の予定に関してはまだ発表されていないが、のんびり登山を楽しむなら9月30日まで、紅葉を味わいたいなら11月中旬~下旬を狙うといいだろう。初心者も挑戦できる登山ではあるものの、決して誰もが簡単に登れる山ではない。そして、都内からも日帰りで行けて旅行気分もたっぷり味わえる。そんな大山は、いろんな意味で"ちょうどいい登山"のように感じられた。もちろん、翌日の筋肉痛は必須だ。この秋、しっかり登山の準備をして、大山登頂に挑戦してみてはいかがだろうか。
2015年09月02日スウォッチ グループ ジャパンのスウォッチ事業本部は6月12日、登山家・フリースキーヤーのサミュエル アンターマッテン氏とのコラボレーション腕時計「SWATCH THE ROUTE」(スウォッチ・ザ・ルート、品番:SUOZ199S)を発表した。6月20日に発売し、銀座、渋谷、大阪のスウォッチストア、およびスウォッチ公式オンラインストアのみで販売する。税別価格は13,000円。サミュエル アンターマッテン氏は、マッターホルンの新しいアルペンルートを確立した登山家。ネパールのJesemba South face初の登頂成功者としても知られている。今回のコラボレーションウォッチは、同氏の偉業を称えて発表されたものだ。また、発売数はマッターホルンの標高4,478mに合わせて全世界で4,478本。日本国内では限定60本となる。ベースモデルは「New Gent」(ニュー・ジェント)で、ダイアルにはマッターホルンのマップをあしらっている。1865年に初めて登頂が成功したルートを赤いラインでデザインし、時針と分針はアイスピックとフックで表現している。ケースはマットダークグレープラスティック、ストラップはグレーナチュラルレザーおよびダークグレープラスティックバックル、防水性能は3気圧、サイズは幅41×厚さ9.85×高さ47.4mm。
2015年06月12日セイコーウオッチは22日、登山用ソーラーデジタルウオッチ「アルピニスト」シリーズの新製品として、「夏富士」と「赤富士」で夏の富士山を表現した限定モデルを発表した。富士山の美しい姿をイメージしており、それぞれ900本限定、税別価格は40,000円、5月29日の発売予定。売り上げの一部で日本ユネスコ協会連盟の世界遺産活動をサポートする。アルピニストシリーズは、高度・気圧・温度・方位の計測や、ペース管理に役立つ「登高スピード表示」、エネルギー補給の目安となる「消費エネルギー表示」などの機能を搭載。安全な登山やトレッキングをサポートする腕時計。今回の「夏富士」モデル(SBEB035)は、山開きを迎える夏を控え、すそ野に新緑の木々を湛えて力強い山肌を見せる「夏富士」がテーマ。一方の「赤富士」モデル(SBEB037)は、夏の朝、太陽の光を浴びて山肌が暗褐色に色づいた「赤富士」をテーマにしている。ケースとバンドの接合部には、富士山マークと、富士五湖のシンボルとして5つのドットをレイアウト。多色のナイロン繊維をロープのように編みあげたバンドには、富士山が世界遺産であることを示すアップリケをつけた。また、7月~9月ごろの開山時期でも富士山頂は気温が低いことを考慮し、薄手の防寒着であれば上からでも装着できるよう、バンドをやや長めに設定している。裏ぶたには日本ユネスコ協会連盟のロゴマークと、「Mt.Fuji World Heritage Limited Edition」を刻印。製品には富士登山ルートイメージをプリントしたオリジナルバンダナが付属し、富士山マーク入りのウッド調専用ボックスに納められている。共通の仕様として、ケースサイズが縦56.5×横44.9×厚さ14.5mm、ケース素材がプラスチック、ベゼル素材がステンレススチール、バンド素材がナイロン、防水性能が日常生活用強化防水(10気圧)。ムーブメントは「キャリバー S822」で、ムーブメントの主な仕様は以下の通り。■時間精度 : 平均月差±20秒(気温5℃~35℃において腕につけた場合)■ソーラー充電機能 : パワーセーブ機能つき(フル充電時より約18か月間駆動)■高度計測機能(登高スピード、高度)、高度補正■登山データ記録機能※最大15回、1回24時間まで記録可能(記録開始日、所要時間、平均登高スピード、積算高度、記録開始・終了高度、最高・最低高度、消費エネルギーを記録可能)■気圧計測機能(気圧傾向グラフィック、気圧)、温度計測機能■方位計測機能(方位、方位角度)、磁気偏角補正、磁気キャリブレーション■設定機能(体重、単位)■ストップウオッチ機能(1/100秒計測、10時間計)■アラーム機能(デイリーアラーム3チャンネル)■ワールドタイム機能(世界35都市+7大陸最高峰+富士山)■パネライト機能、コントラスト調整機能、サウンドデモ機能■フルオートカレンダー機能(2062年12月31日まで)
2015年04月23日セイコーウオッチは19日、同社の本格的なスポーツウオッチ「セイコー プロスペックス」シリーズの登山用ソーラーデジタルウオッチ「アルピニスト」から、精悍なメタルベゼルを採用した新製品を発表した。限定モデル(1機種)を含む全4機種を用意。税別価格は38,000円から。アルピニストは、ダイビングやトレッキングといったスポーツやアウトドアシーンに対応する、本格機能を備えたスペシャル・スポーツウオッチブランド。安全に登山を楽しむという着想のもと、冒険家・三浦豪太氏の監修によって開発され、2014年3月に最初のモデルがデビューした。今回の新モデルも、ザックや衣類といった装備への「引っかかり」が少なくなるように、凹凸を抑えた滑らかなケースを採用。各種のボタンは押しやすく大きめに、そしてボタンとボタンの間にガードを挟んで誤押しを防ぐようになっている。また、軽くて傷が付きにくいチタンバンドと、高い強度と耐久性を持つコーデュラ素材を使用したナイロンバンドを採用した(モデルによって異なる)。レギュラーモデルのラインナップは、ステンレスベゼルとチタンバンドの「SBEB013」(税別48,000円)、ステンレスベゼルとチタンバンド(どちらも硬質コーティング)の「SBEB015」(税別53,000円)、ステンレスベゼルとナイロン(コーデュラ)バンドの「SBEB017」(税別38,000円)。機能面では、1時間あたりに移動する高度差(m/h)を用いて登山ペースを示す「登高スピード」表示が特徴的。目的地と現在地の高度差(m)をもとに、目的地までの所要時間を見積もることができる。年齢・体力・キャリアなどによって登高スピードは異なるため、自分の登高スピードを把握することで、オーバーペース防止に役立つ。各モデルで共通の仕様は、ケース素材がプラスチック、ケースサイズが縦56.5×横44.9×厚さ14.5mm、裏ぶた素材がステンレススチール、防水性能が日常生活用強化防水(10気圧防水)。限定モデルは、ミウラ・ドルフィンズ(三浦雄一郎氏・豪太氏の親子が、講演や運動指導、抗加齢の研究などを行っている団体)の公認モデル。シャープな黒のボディに、ミウラ・ドルフィンズのイメージカラー「赤」を採用し、すっきりと仕上げた。本体に装着されたチタンバンドのほか、コーデュラ素材の交換用ナイロンバンドが付属し、専用BOXに収めている。限定500本で税別58,000円。ムーブメント(キャリバーS822)の主な仕様は以下の通り(各モデル共通)。■時間精度:平均月差±20秒(気温5度~35度において腕につけた場合)■ソーラー充電機能:パワーセーブ機能つき(フル充電時より約18カ月間駆動)■高度計測機能(登高スピード、高度)、高度補正■登山データ記録機能※最大15回、1回24時間まで記録可能(記録開始日、所要時間、平均登高スピード、積算高度、記録開始・終了高度、最高・最低高度、消費エネルギーを記録可能)■気圧計測機能(気圧傾向グラフィック、気圧)、温度計測機能■方位計測機能(方位、方位角度)、磁気偏角補正、磁気キャリブレーション■設定機能(体重、単位)■ストップウオッチ機能(1/100秒計測、10時間計)■アラーム機能(デイリーアラーム3チャンネル)■ワールドタイム機能(世界35都市+7大陸最高峰+富士山)■パネライト機能、コントラスト調整機能、サウンドデモ機能■フルオートカレンダー機能(2062年12月31日まで)
2014年11月20日箱根登山鉄道の新型車両3000形「アレグラ号」がデビューした。窓が大きく、車窓からの景色を楽しめそうだ。外観も洗練されていて、箱根の景色と車体の赤色が似合いそう。乗りたい、見たいと思う人も多いだろう。箱根登山鉄道は公式サイトで3000形の運行スケジュールを公開している。3000形は前後に運転台を持つため、単行でも運行できる。2両編成の在来車に連結し、3両編成で運行するという。3000形は2両あるから、3000形を連結した3両編成同士のすれ違いも見られるはず。それはどこか? 時刻表をもとに「Oudia」で列車ダイヤを作り、公式サイトの運行スケジュールをたどって調べてみよう。まず、箱根登山鉄道の休日の列車ダイヤを作ってみた。箱根登山鉄道は小田原~強羅間を結ぶ15.0kmの路線だ。列車ダイヤの特徴は、箱根湯本駅を境に運行形態が変わるところ。小田原~箱根湯本間は小田急電鉄の電車が乗り入れている。列車ダイヤの赤い線は特急ロマンスカーだ。運行頻度の高さから、小田急が箱根観光に力を入れている様子がわかる。小田急電鉄と箱根登山鉄道は軌間が異なるため、この区間はレールが3本の「三線軌条」だった。2006年のダイヤ改正以降、普通列車もすべて小田急電鉄の車両で運行されている。小田原駅~入生田駅では、三線軌条から箱根登山鉄道車両用のレールが撤去された。ただし、箱根登山鉄道の車庫がこの区間内の入生田駅にあるため、入生田~箱根湯本間は箱根登山電車の回送列車が走る。回送列車は時刻表に掲載されていないから、このダイヤには反映されない。「アレグラ号」とロマンスカーのすれ違いがあったら見てみたいけど、ここでは不明である。箱根湯本~強羅間は、まさに「箱根登山電車」が本領を発揮する区間だ。スイッチバックで険しい山道を登っていく様子は、テレビの観光番組などでもよく知られている。列車が行ったり来たりするから、列車ダイヤも複雑になるのかな……と思ったけど、描いてみたら他の単線の路線と同じだった。列車は前後に動いても、それぞれの目的地に向かって進んでいるし、時間は一方通行だから当然だろう。では、この列車ダイヤに、11月9日の3000形「アレグラ号」運行スケジュールを重ねてみよう。箱根登山鉄道が公表している列車の線を青く塗ってみた。この日はすべて3両編成とのことだ。「アレグラ号」は8時台まで1編成が運行されていて、9時台から1編成が増便されるようだ。「アレグラ号」同士のすれ違い場所は、宮ノ下駅で「10:17」「12:05」「13:42」「17:05」、塔ノ沢駅で「11:15」、小涌谷駅で「15:28」、大平台駅で「17:50」だと判明した。その他に、塔ノ沢駅と大平台駅の間で3回、大平台駅と宮ノ下駅の間で1回すれ違っている。時刻表には表示されないけれど、ここには列車交換するだけの信号場という設備がある。乗降はできないので、「アレグラ号」の車窓からすれ違いを楽しもう。なお、新型車両3000形「アレグラ号」の運行スケジュールは毎日変わり、今回紹介したダイヤは11月9日のスケジュールとなっている。運行スケジュールは約3日前に確定し、箱根登山鉄道の公式サイトで発表されるとのこと。実際に乗りに行く場合、前日までに列車ダイヤを作って確認しよう。
2014年11月09日過ごしやすいこの季節に、親子で登山に出かけてみてはいかがですか? 私が実際に4歳半と0歳10ヶ月(ベビーカー)の2人の子どもを連れて高尾山登山にチャレンジしてきた模様をお伝えします!■登山デビューにピッタリなミシュランガイド三ツ星の山「高尾山」高尾山は、都心からの交通も便利で、ふもとから展望台までケーブルカーやリフトで登ることができるため、乳幼児でも気軽にチャレンジしやすい山です。日帰りで気楽にトレッキングや登山が楽しめるため、富士山と並んでミシュランガイドの三つ星に指定されたおすすめの山です。 気軽に頂上を目指したい場合は、ケーブルカーでケーブルカー高尾山駅まで行き(乗車時間約6分)、1号路を登るのがオススメ。今回我が家は、登りはケーブルカーを利用することなく、ふもとから1号路を通り、山頂を目指しました。■高尾山・登山、各エリアのポイント<1号路~ケーブルカー高尾山駅>高尾山・登山の中で一番急こう配が続くエリアです。大人の足で1時間ほど急な坂道を登り続けることになります。(途中、ベンチがあるので休憩は可能。)さらにベビーカーを押しながらの登山はとても体力が必要なので、夫婦で交代しながら登りましょう。駅周辺にはお手洗い(おむつ替えシートあり)やお食事処があるので、休憩スポットになっています。<ケーブルカー高尾山駅~薬王院>ケーブルカー高尾山駅からはわりと平坦な道が続くので、ベビーカーでも疲れることなく登れます。土産物屋やさる園、たこ杉などの見どころもあるので、子どもも飽きずに登ることができるでしょう。薬王院の門まで到着すると、ベビーカー以外の方は階段を登り、薬王院を抜けて頂上を目指します。ベビーカーの場合は迂回路を通ります。( ホームページ参照 )。迂回路とはいえ山道なので、道はあまりよくありませんが、段差なしで頂上を目指すことができます。<迂回路を経て山頂へ>迂回路は登山客が少ないため、山の静けさや空気をぞんぶんに味わうことができます。深い緑に癒されながら登ることができますよ。山頂までにお手洗いが1ヵ所あります。親子で会話をしながら登っていると、頂上まであっという間でした。<山頂>登山開始からおよそ3時間(途中休憩を含む)、山頂に到着しました! 山頂ではレジャーシートを敷いてくつろぐ登山客が多く、飲食店もあるので、ビールを味わうお父さん方もたくさんいましたよ。<下山>下山はケーブルカーを利用しました。車内は混み合うので、ベビーカーは折り畳んで乗車します。急こう配を下る車窓に子どもは釘づけでした。紅葉や新緑の季節は、とても美しい景色を味わうことができるでしょう。■注意点高尾山には授乳室がありません。授乳中の方は授乳ケープや調乳セットを準備して臨みましょう。高尾山は、登りやすい山とはいえ、山をあなどってはいけません。大人も子どもも体調が万全な時に登りましょう。これからの季節は紅葉も楽しめる絶好の登山シーズン! 親子で楽しい思い出作りができるといいですね!高尾山 公式サイト
2014年10月24日カシオ計算機は30日、アウトドアウオッチ「PRO TREK」(プロトレック)の新製品として、日本人初となる8,000m峰14座完全登頂を実現したプロ登山家・竹内洋岳氏が監修した特別仕様モデル「PRW-6014H/3014H」を発表した。各800個限定で10月31日に発売する。税別価格はPRW-6014Hが74,000円、PRW-3014Hが56,000円。PRW-6014Hのベースはアナログとデジタルのコンビネーションモデル「PRW-6000」、PRW-3014Hはアナログモデル「PRW-3000」だ。どちらも発売以来ヒットを続けている。今回のPRW-6014H/3014Hは、竹内洋岳氏がデザインを監修。8,000m峰の山々が連なり、テュルク語で「黒い砂礫」を意味するカラコルム山脈をイメージしている。フェイスやバンド、ボタンにいたるまですべてブラックで統一した。文字板のブラックに対して、インデックスや針にはホワイトを採用。対照的な配色を施すことで、酸素が薄く、思考能力が低下する8,000m峰の登山中でも瞬時に時間を把握できるようした。また、使用頻度の高い高度計測ボタンには、ボタンの位置がすぐに判別できるようシルバーを用いている。ベースモデルと同様に、最新の「Triple Sensor Ver.3」を搭載。方位、気圧/高度。温度を高精度で計測できる。加えて、耐傷性の高いサファイアガラスや、引張耐久力の高いカーボンファイバーインサートバンドを採用するなど、アウトドアウオッチに相応しい耐久性も備える。
2014年09月30日しゃらく祭実行委員会は10月4日、千葉県富津市金谷で"この地でしか聴けない音"を提供する登山型フェス「第2回 しゃらく祭」を開催する。○独特の地形が織りなす天然の音響効果は必聴同イベントは、特定の時期や開催地を設けないキャラバン型の祭りで、その地の魅力を感じさえすれば、都会でも田舎でも、山でも海でも、商店街でも空き地でも、どこでも開催される。第2回の開催である今回は千葉県富津市金谷にある"千葉のマチュピチュ"「のこぎり山・石切り場」を舞台に開催される、"唯一無二の音楽ライブ体験"を届ける登山型フェスだという。金谷という町と出会い、のこぎり山の山中にある石切り場に心を奪われ、この地を舞台に選択。自然と人間の歴史が刻まれつづけた岩にこだまする音の響きを実現する「天然の音響スタジオ」の、この地でしか聴けない音を体験できるという。出演者は、HALCA(HALACLI)、画家、LOOP POOL、原田茶飯事。パフォーマーは、ハクナ*マタタン、KOUSOME。出店者は、信級玄米珈琲、HOTSAND BROTHER’Sとなる。開催日時は、10月4日の10時30分~15時20分。会場は、千葉県富津市金谷「のこぎり山・石切り場」(千葉県安房郡鋸南町鋸山)。雨天時は、近隣の屋内施設「金谷ベース」にて開催。入場料(税込)は、前売り券3,800円/当日券4,500円。小学生以下、金谷在住者は無料。
2014年09月26日天候の悪化やケガ、滑落など山のトラブルは数多くある。特に標高の高い富士登山で起こりうるトラブルとして、「高山病」のリスクがあげられるだろう。最近では「高度障害」と呼ぶ場合もあるが、これは高所で活動することで血中の酸素が低下し、身体に様々な変調を起こす症状のことである。○標高2,300~2,500mあたりから発症高度障害は個人の酸素摂取力により個人差があるが、標高2,300~2,500mあたりから発症することが多い。低酸素状態でも効率よく酸素が取り込める能力があれば、高度障害にはなりにくい。この酸素摂取力はなにも心肺機能だけによるものではなく、血中のヘモグロビン量にも関係してくる。ヘモグロビンは摂取した酸素を身体に満遍なく届けてくれるタンパク質だが、その量が低いと必然的に高所では呼吸が苦しくなる。富士山など高度障害になる可能性がある登山では、心身(血液も)ともに健康な状態で登ることが必要と言える。また、年齢や性別など関わらずなる可能性があるため、「自分は体力があるから」は参考にならない。○頭痛などを感じたら高度障害の可能性が実際、高度障害になるとどうなるのか? 具体的には頭痛や吐き気、めまい、手足のむくみ、脈拍が速くなるなどの症状が現れる。軽度の場合、風邪や二日酔いような症状に感じてしまうかもしれないが、最悪の場合は死にいたることもある。これらの症状が出た場合は無理をせず休憩すること。少し休み、呼吸を深くすることで改善する場合もある。また、携帯酸素を吸うなどの対症療法はあるが、それでも改善しない場合は、勇気をもって下山するのがベストだ。「登りたい」という気持ちも分かるが、根本的な治療は高度を下げることでしかない。ただし、せっかく楽しみにしている富士登山中にそうならないためにも、以下の5つに注意して予防に努めたい。1)高度順応を行う高度順応(高度順化ともいう)は、いわゆる低酸素状態に身体を慣らすこと。登り口がある5合目に着いてもすぐに登山を始めずに、準備や散策を行い30分~1時間ほど順応させるとよい。特に吉田口は土産屋などが多く退屈することなく順応できる(時間がつぶせる)。高度に対して不安がある場合は、余裕をもってそのあたりの時間のロスも含めて計画するといいだろう。2)ゆっくり深く呼吸する普段よりも呼吸に気を付けることが大切。たくさんの空気を取り入れるつもりで、大きく呼吸すること。疲労が蓄積してくるとどうしても浅い呼吸になりがちなので、腹式呼吸を取り入れてもいいだろう。3)身体を締め付けないようにする腹式呼吸をよりスムーズにするために、ズボンのベルトやバックパック(リュックサック)の腹部ベルトなどは、あまりきつく締め付けないようにしよう。これが原因で気分が悪くしまう場合もある。その点で、ジーンズのようなぴったりした衣類は登山に向かないと言えるだろう。4)ゆっくり自分のペースで登る高度障害になってしまう原因のひとつが、ハイペースで登ること。結果的に呼吸を乱してしまうことになる。筋力的にはハイペースで登ることができても、心肺および血液が高所向けの身体になっているかは判断がつきにくいので、ゆっくり自分のペースで登りたい。そのためには、ゆとりを持った登山スケジュールも必要になる。5)水分をしっかりとる脱水症状になると血液の粘土が高まり、たとえ酸素を運ぶ良質なヘモグロビンをもっていても、その活動が阻害される。それを予防するためにも、こまめな水分補給が必要だ。バックパックの取り出しやすいところにペットボトルなどを入れておき、休憩時間以外にも一口ずつ補給していくとよい。また事前の備えとして、鉄分が不足すると血中のヘモグロビンが減少し、吸った酸素をうまく体内に取り込めなくなってしまうため、できれば普段から鉄分を意識的に摂取しておこう。※本文と写真は関係ありません
2014年07月16日初心者にも登りやすい山として人気が高い富士山だが、全く無計画に登るには危険な山でもある。シビアに考えすぎる必要はないが、スケジュール管理は安全に登山するために重要なもの。自分の体力や装備に合わせたプランを事前に考えておくとよい。一般的に5合目から登り始める富士登山のスケジュールは、3つのタイプに分類できる。○初心者でも安心「山小屋利用タイプ」1つ目は「山小屋に宿泊し、ご来光を拝む」タイプ。5合目を昼くらいに出発し、夕方過ぎくらいに7、8合目の山小屋に到着。早めに就寝し、次の日は2~3時くらいから登り始め、山頂でご来光を拝観する。下山しても昼近くには5合目に到着するため、体力的にも無理が少ない。このタイプも山頂でご来光を拝むため、時期にもよるが山頂付近での渋滞は避けられないことを覚悟する。ほとんどが明るい昼の登山になるため、登山道からも景色が楽しみやすいし、安全に登ることができる。無理のない登山ではあるが、スケジュール的にはほぼ丸2日を費やしてしまう。●計画のポイント・特徴・初心者でも登頂しやすい・日の出までは夜の登山の準備(ヘッドライト、防寒対策など)・山小屋の予約が必要・山頂付近は渋滞○丸一日富士を楽しむ「日帰り登山タイプ」2つ目は「夜は登らない日帰り登山」タイプ。早朝に5合目を出発し、昼過ぎに山頂に到着。それから下山を始めて夕方に5合目に到着する。ほとんどの登山客がご来光を目指すため、スケジュールにズレがあり、多少ではあるが登山道が空いているのが特徴。登山道から臨む景色も楽しめる。また終始、明るい時間帯を歩くため、夜の登山に比べると安全。ただ明るい時間帯とは言っても、早朝や下山に時間がかかった場合は暗く見通しが悪くなることもあるので、ヘッドライトなどは忘れずに。●計画のポイント・特徴・直射日光対策・夜の登山の準備(ヘッドライトなど)○混雑を避ける「山小屋一泊タイプ」最後は「山小屋を利用してのんびり登る」タイプ。山頂でのご来光にこだわらないのであれば、このタイプがもっともゆっくり富士山を楽しめる。昼くらいに5合目を出発し、夕方過ぎくらいに7、8合目の山小屋に到着。ここまでは前述の山小屋利用タイプと似ているが、山小屋で日の出を見てから出発すれば、多くの登山客と時間的なズレがあるため、渋滞に巻き込まれる心配もない。さらに山小屋でゆっくり寝られるので、体力的に厳しいと感じる場合はこのプランも悪くはない。●計画のポイント・特徴・山小屋予約・ご来光は拝めないが混雑を避けられる以上、大まかに3つ富士登山の計画を紹介したが、自分の体力や選択した登山ルート、時期によって、紹介した例と異なってくる部分も多い。特に山開き直後や9月近くは、かなり気温が低くなるケースもある。富士山に限らず事故も増加傾向にあるので、装備も含めてしっかりと準備をして安全な登山を目指したい。○弾丸登山の危険性また、方法として五合目を夜に出発し、徹夜で登頂を目指す「弾丸登山」もあるが、登山道の渋滞のみならず高山病のリスクや夜間登山の危険などで、事故を誘発する恐れがある。そのため、山梨・静岡両県は観光庁に対し、危険な弾丸登山の自粛を関係機関に周知徹底するよう要望書を提出している。自己責任とはいえ、世界遺産の富士山を守るという意味でも、一人ひとりのマナーや心がけは徹底したい。登頂開始時間に関しては、各登山ルートによって山頂までの時間が変わるので、自分の登るルートに合わせて出発時間を決めておこう。※本文と写真は関係ありません
2014年07月01日箱根登山バスはこのほど、俳優の柳沢慎吾さんによる車内放送を一部バスで開始した。同社の自動車事業開業100周年記念企画の一環で、柳沢さんの出身地が同社の所在地と同じ小田原市であることから実現した。実施期間は2013年3月31日まで。対象となるバスは、小塚林道経由の観光施設めぐり線(S路線)を運行する天窓付きレトロ調バス「Skylight」および「SkylightII」計7台。始発停留所を出発した際の案内放送や、各停留所の到着案内、事故防止関連などの注意喚起案内といった案内音声が柳沢さんの声で流れる。今回は音声のみの出演だが、得意の声帯模写を生かして放送時前予告チャイム音を模写し、その他にアドリブ音声も放送されるという。箱根登山バスは1913(大正2)年3月1日設立の小田原電気鉄道がルーツ。譲渡や合併を経て、1944(昭和19)年に箱根登山鉄道自動車部となり、2002年に分社化により箱根登山バスとなって現在に至る。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年10月09日箱根登山鉄道はこのほど、小田原駅東口の専門店ビル「箱根登山ベルジュ」について、売上高の減少および建物設備の老朽化により、2013年3月末日をもって営業を終了すると発表した。同館は、1959年10月4日に「箱根登山デパート」として開業。その後、1980年に専門店を集積した「箱根登山ベルジュ」として営業を続けてきたが、1993年以降、郊外商業施設との競合激化などにより、売上高の減少傾向が続いている状況にあるという。1998年には、集客の向上を目指し、新規テナントの導入や1階ファサード部分のリニューアル対策などを実施したものの、目指す集客効果を上げることができなかったこととともに、ここ近年ではビルの各所において老朽化が顕在化してきたため、今回全館の営業を終了することにした。今後については、既存建物を取壊した後、新規施設を建設する予定という。なお、全館閉店セールを2012年10月20日より開始する。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年10月04日現在、人気シリーズ最新作『Mad Max:Fury Road』(原題)の撮影中である俳優のトム・ハーディが、イギリスの登山家で1920年代にエベレスト登頂を目指したジョージ・マロリーを演じるための出演交渉中だ。『ジャンパー』のダグ・リーマン監督が手掛ける同新作は、一部の議論では、1953年にエベレストの登頂を果たしたエドモンド・ヒラリーとテンジン・ノルゲイよりも早く、1920年代に初登頂を果たしたとも言われているジョージの生涯を描く作品だ。しかし、1924年にジョージは同じく登山家のアンドリュー・アーヴィンと共に参加した3度目のエベレスト登山中に行方不明となっており、1999年にはジョージの遺体が発見されている。また、本作はソニー・ピクチャーズが製作を担当し、ジェフリー・アーチャーの2009年の著作「遥かなる未踏峰」を基に映画化することになる見通しで、リーマン監督は最新作『All You Need Is Kill』(原題)を完成させ次第、本作に取り掛かる予定だ。■関連作品:ダークナイト ライジング 2012年7月28日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2012 WARNER BROS.ENTERTAINMENT INC. AND LEGENDARY PICTURES FUNDING, LLC
2012年09月26日箱根登山鉄道、富士急行、大井川鐵道、叡山電鉄、南海電鉄、神戸電鉄で構成する「全国登山鉄道‰(パーミル)会」は9月1日より、結成3周年を記念した6社共同キャンペーンを行う。キャンペーン初日には、富士急行線河口湖駅にて各社のグッズ販売やパンフレットの配布を実施。7月に発売された各社車両ピンバッジも6社分をそろえて販売する(数量限定)。また、同会結成以来恒例となった「‰会」ヘッドマーク掲出車両は今年も各社で10月下旬まで運行。オリジナルヘッドマーク掲出車両は、箱根登山鉄道2000系(グレッシャー・エクスプレス塗装)、富士急行1000系、大井川鐵道DD20形ディーゼル機関車、叡山電鉄800系、南海電鉄こうや花鉄道「天空」、神戸電鉄6000系の各車両となる。これに合わせて、「‰会」ヘッドマーク掲出車両を撮影した写真の公募も行う。応募作品の中から各社2点の優秀作品を選出し、パンフレットやポスターに採用するほか、応募者の中から抽選で50名に同会のロゴマークピンバッジ(非売品)をプレゼント。作品は2L横サイズにカラープリントし、撮影場所および住所・氏名(フリガナ)・電話番号・メールアドレスなどを同封の上、南海電鉄営業促進部「‰会」係まで送付する必要がある。応募点数は1人2点まで。11月16日締切(当日消印有効)となる。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年08月29日ゴールドウインが展開するザ・ノース・フェイスは、4シーズンに対応した軽量・高機能な登山・トレッキング用シューズ「Verto S6K Glacier GTX」を、全国のザ・ノース・フェイス取扱店で販売する。同アイテムは、ワンタッチアイゼン対応の軽量マウンティニアリングブーツで、中綿にプリマロフトを使用し、冬の中級登山やアイスクライミングといった冬期でのテクニカルな動きもサポートする。5層の成型ミッドソールは、フィット性を高め快適な歩行を促すために足の内側と外側のサポート形状を非対称に。足首部分にはロッキングアイレットを付加することで、甲周りのフィット感を調整しながら足首より上のフィット性を高めた。また、セミカーブラスト形状のビブラムムラツアウトソールが高い耐久性とグリップ力を維持。PU素材のマッドガードは、従来のラバータイプと比較して、耐久性を向上させた。履き口には、ネオプレーンを使用することで保温性を維持し雪の浸入も防ぐ。開発にあたり、伝統的なイタリアのクラフトマンシップとヨーロッパの靴作りの技術を、機能とデザインに導入。馬目弘仁氏など同ブランドのグローバルアスリートたちによるテストを経て完成した。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年08月07日