「料理がうまくできたからブログに載せよう」「お店で注文した料理がすごく美味しそうだから皆に教えてあげよう」と思ったのに、うまく写真が撮れないなんてことはありませんか?「料理の写真は少しの工夫をするだけで何倍も良くなりますよ」と語るのは料理写真家の大崎えりやさん。そこで今回は、大崎さんにうかがった、スマホやケータイのカメラで料理写真を美味しそうに撮る方法を3部構成でお届けします。【光編】■1:フラッシュはできるだけ使わない「被写体である料理に正面から当たる強い光は、影を消してしまいます。そうすると、料理にとって一番大切な立体感が失われてしまうのです。美味しそうに見えなくなるので、フラッシュは使わないようにしましょう」■2:飲み物は透明に撮る「飲み物は透過光(透明なものを透明に見せる逆光)を使って撮影するのがオススメです。液体を通過する光によって、飲み物の透明感が表現できるので美味しそうに見えます」【構図編】■1:被写体を斜めに置く「被写体となる料理は立体ですが、写真は平面です。絵画で遠近法を用いるのと同様に、被写体を斜めに置くことで奥行きを出します。ここでも立体感を表現することが美味しく見えるこつです」■2:近づいて「美味しそう!」を強調する「人は興味のあるものに対して、近くで見たいと思ったり、細部まで観察したいと思ったりする生きものです。グッと近づいて撮ることで細部まで見せることができ、料理の魅力を しっかりと伝えることができます」■3:高さがあるものは横から撮る「高さのあるホットケーキや、パフェなどは、横から撮影して立体感を表現しましょう。写真が見違えるように良くなります」【加工編】「スマホで撮った写真をそのままを使うよりも、Instagramなどの写真アプリで色味の変更、ボケを加えるとさらに表現の幅が広がります」■1:ぼかしを加えて主役が引き立たせる「ぼかしをいれることで、主役に目が行く写真になります。円形ぼかしを使用する場合、円のサイズは料理の輪郭より少し小さめにすると自然。例えばホットケーキなら、直径より少し小さい円形ぼかしを円の中心からかけてあげるといいでしょう」■2:青色のエフェクトはNG「青色は食欲減退色なので、料理の写真には使用しないようにしましょう。エフェクトを選択する場合は最も自然に見える色、もしくはほんの少し赤味がかかったものを選ぶといいでしょう。暖色系は料理の温かみを表現してくれます」いますぐにでも挑戦できそうなくらい、簡単にできるものばかりでしたね。以上のことに気をつければ、いつもの食事を楽しく写真に残せますよ。大崎えりや。料理写真家。1986年生まれ。大学の卒業論文執筆を機に本格的な写真作品の制作に取り組み始め同年、命と食べ物をテーマとした作品で学生二科賞を受賞。大学卒業後は料理写真家として雑誌やWEBで活躍中。Twitterは@osakieriya、サイトは 白武ときお)
2012年08月26日