先週、実写版『ライオン・キング』のサウンドトラックに収録されている「Spirit」と「Bigger」の2曲をフィーチャーしたMVが公開された。ビヨンセの歌であり、娘のブルー・アイヴィーちゃんが出演していることでも話題になったが、このMVに盗作疑惑が上がっている。ファッション業界の盗作疑惑を暴くインスタグラム・アカウントとして知られる「ダイエットプラダ」が、「Spirit」+「Bigger」のMVは南アフリカ出身の歌手プティ・ノワールの作品を盗用したものと指摘した。プティ・ノワールは、「SoundCloud」に1万2000人のフォロワーを抱え、「Spotify」では月間の再生人数が5万人ほどという男性歌手。ビヨンセのMVは、彼が2018年に発表した「La Maison Noir: The Gift and the Curse」のMVとそっくりだとして、「ダイエットプラダ」はインスタグラムで両方の動画を並べて比較している。この投稿に「もはや誰も驚かない」「いつものこと」と、これまで何度も盗作疑惑が上がってきたビヨンセに対する皮肉や、「おかげで新しいアーティストを知ることができた。結果として、みんながウィンウィンだからいいんじゃない?」という前向きすぎるコメントも寄せられた。しかし、これに対しては「反対。彼のクレジットが入っていない。彼が受け取るべきお金も払われていない」、「それって、ビヨンセが盗んだことに、プティ・ノワールが感謝しろってこと?」など否定的なコメントが相次いだ。(Hiromi Kaku)■関連作品:ライオン・キング(2019) 2019年8月9日より全国にて公開© 2019 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.
2019年07月26日レッド・ツェッペリンは、「天国への階段」のイントロ部分を盗用したとする裁判で、勝利をおさめた。スピリットのギタリストだった故ランディ・カリフォルニアの管財人マイケル・スキッドモアが、レッド・ツェッペリンの曲「天国への階段」がスピリットの「トーラス」を盗用しているとして訴えを起こしていたが、23日にレッド・ツェッペリンへの盗作の疑いが晴れた。陪審はレッド・ツェッペリンが「トーラス」の存在を知っていた事実はつかんだものの、2曲の間に顕著な類似性はないと判断したのだ。スピリットの「トーラス」は1968年に作られたボーカルなしの器楽曲で、一方のレッド・ツェッペリンの「天国への階段」は1971年にメンバーが共同で書いたもの。レッド・ツェッペリンのジミー・ペイジは、自身とメンバーのロバート・プラントが「トーラス」を聴いた後に「天国への階段」を書いたという主張を否定していた。ロサンゼルスの裁判所で証言台に立ったジミーは「そういったものは、自分の頭の中に染み付いているものです。自分にとっては無縁なことです」と発言していた。とはいえ、ジミーはスピリットのアルバム3枚を所持していたことや、レッド・ツェッペリンによる初めてのスカンジナビアツアー中に「トーラス」ではない他のスピリットの曲に使用されていたリフは使ったことがあると認めていた。スキッドモア氏は、同曲の制作者としてクレジットにランディの名を加え、印税の一部を受け取る権利があると主張していた。ランディは若干45歳でこの世を去る少し前に、1968年と1969年にスピリットがレッド・ツェッペリンのサポートアクトをしていた間にロバートとジミーが自身の楽曲「トーラス」をよく聞いていたと主張し、「天国への階段」が自身の曲の盗用だとしたうえで、リスナー誌に不満をこぼしていた。「あいつらは、何百万ドルも稼いで、『ありがとう』とか『ちょっとお金を払おうか?』との一言もなかったよ」「あれは自分には悔しいところだね。いつか、奴らの良心が何か行動を起こしてくれるかもね」(C)BANG Media International
2016年06月25日