直木賞作家・今村翔吾氏(40)が18日、TBSラジオの『爆笑問題の日曜サンデー』(毎週日曜後1:00時)に生出演。45歳で“坂本龍馬”に挑戦することを宣言した。直木賞を受賞した『塞王の楯』のエピソードや、コメンテーターをつとめるTBSの報道番組「Nスタ」での井上貴博アナウンサー(40)、タレントのホラン千秋(35)の裏話など爆笑問題とトークを繰り広げた今村氏。パーソナリティー太田光(59)から「歴史小説家ってボクは司馬さん(司馬遼太郎)が大好きで、司馬さんの書いた龍馬が好きであって、龍馬がどうこう関係なく、その人の考え方が乗っかってるからいいんですよね」という発言に今村さんが即座に反応した。「僕もね。司馬遼太郎さんには、やっぱ挑まなあかんなって。負けるとしても…。だから、45歳から龍馬を書こうと思っているんですよ。一番、心技体がそろった45歳に!偉大な司馬遼太郎さんに挑むつもりで。胸を借りるつもりで書こうかなと思っています。5年後です!」。前日17日に今村氏は、2度の本屋大賞に輝く同郷・滋賀出身の作家・凪良ゆう氏(51)とシェア型書店「ほんまる」の棚主を対象にしたトーク&サイン会を都内のワークプレイス「オチャノバ」で開催。「ほんまるとしては初となるリアルイベントで、今回は凪良ゆう先生が来てくれたことによって、非常に皆さん、貴重な体験だと言って喜んで下さいました。今後も棚主さん限定でこういう特典とか、どんどんやっていこうと思いますので興味がある方は是非、問い合わせて下さい」と笑顔で呼びかけていた。
2024年08月19日第133回直木賞を受賞した朱川湊人の短編集『花まんま』(文春文庫)が、 2025年春に劇場映画として全国公開されることが決定した。タイトルの『花まんま』に因み、8月7日の語呂合わせが「はな(8・7)」と読める“花の日”に公開されたのは、本作の主人公となる大阪下町の兄妹を演じるふたりのキャスト。鈴木亮平が、早くに亡くした両親との約束を守るため、たったひとりの妹の親代わりとして大阪下町で生きる熱血漢の兄・加藤俊樹役で主演を務める。鈴木は本作について「兄妹の絆はもとより、親と子、家族がそれぞれを強く思い合う姿を描いた胸に迫る作品」と話しており、演じた俊樹という役については、「ぶっきらぼうですが、誰よりも妹を愛する兄です。若くして両親を亡くしているので、大切な人に今日会えなくなるかもしれないということを誰よりも実感している人間」と評している。また、「関西弁で演じるのは久しぶりでしたが、ネイティブの言葉で演じられることの喜びを改めて実感する、楽しい撮影期間でした」と自身に馴染みある言葉による表現にも期待が高まるコメントを寄せた。俊樹の妹で、間もなくの結婚を控えながら、ある〈秘密〉を抱えるフミ子役には有村架純。本作について「ただ大切に思うそれぞれの心が可笑しくて温かくて」と話す有村が演じるのは、奇妙な記憶と〈秘密〉を抱えた妹の役。劇中では兄・俊樹のことを「兄やん(にいやん)」と呼ぶが、初共演となる鈴木との現場について「兄やんとの日々はとても不思議でした。生まれた時から一緒にいるような、本当なら無いはずの兄やんとの時間がそこにはありました」と振り返っている。監督は、最新作『九十歳。何がめでたい』が公開中の前田哲。原作の映像化企画を長年出版社へ提案し続け、ラブコールが実を結んだ形となった。「ずっと心から離れない『大切な愛しい人を思い続ける』切なくも優しい物語を、映画でも皆さまにお届けしたいと思い続けていました」と自身の思いを表すとともに、「初顔合わせのふたり、鈴木亮平さんと有村架純さんが、数十年も一緒に暮らしてきた本当の兄妹のように、スクリーンの中で存在しています」とキャスト陣の仕上がりにも自信を見せた。また、原作の朱川湊人も今回の映画化に際して「原作をそのままに生かしつつストーリーを膨らませ、見事に世界を広げていただきました。私の手が届かなかったところにまで気持ちが届いていて、原作者冥利に尽きるというものです」とした上で、「存在感のある出演者の方々には期待が高まるばかりで、まさに私ひとりでは見ることができなかった『花まんま』です」と語った。併せて、子どものままごとで作った“花のお弁当”を意味するタイトルアイテム「花まんま」を写し出したファーストビジュアルも公開。兄・俊樹、妹・フミ子の朗らかな表情と、「花まんま」を包む小さな手がまるでプレゼントを渡しているかのような印象的なショットとなっている。<キャスト・スタッフ コメント全文>■鈴木亮平/加藤俊樹 役本作は、兄妹の絆はもとより、親と子、家族がそれぞれを強く思い合う姿を描いた胸に迫る作品です。また、時代が変わっても僕たちが「結婚」というものに感じる不思議な感情の正体を、自分でも見つけてみたいと思って臨みました。演じた俊樹はぶっきらぼうですが、誰よりも妹を愛する兄です。若くして両親を亡くしているので、大切な人に今日会えなくなるかもしれないということを誰よりも実感している人間です。関西弁で演じるのは久しぶりでしたが、ネイティブの言葉で演じられることの喜びを改めて実感する、楽しい撮影期間でした。同じ関西人である有村さんや前田監督ともたくさんコミュニケーションを取り合い、『花まんま』の世界を一緒に作り上げることができたと自負しています。■有村架純/加藤フミ子 役ただ大切に思うそれぞれの心が可笑しくて温かくて。兄やんとの日々はとても不思議でした。生まれた時から一緒にいるような、本当なら無いはずの兄やんとの時間がそこにはありました。花まんまが導く大きな家族の物語。皆さんに届くと良いなと思います。■前田哲(監督)小説『花まんま』に出会ってから15年余りの年月が経ちます。ずっと心から離れない「大切な愛しい人を思い続ける」切なくも優しい物語を、映画でも皆さまにお届けしたいと思い続けていました。映画では小説にある小さな兄妹のその後も描いています。初顔合わせのふたり、鈴木亮平さんと有村架純さんが、数十年も一緒に暮らしてきた本当の兄妹のように、スクリーンの中で存在しています。撮影は春に実際の舞台となる近畿圏で終えて、今は仕上げの真っ最中です。しばし完成まで、楽しみにお待ちください。■朱川湊人(原作)私が書いた『花まんま』は80枚ほどの短編で、もともとは子供である俊樹とフミ子の物語でした。今回の映画化の際には、原作をそのままに生かしつつストーリーを膨らませ、見事に世界を広げていただきました。私の手が届かなかったところにまで気持ちが届いていて、原作者冥利に尽きるというものです。さらに存在感のある出演者の方々には期待が高まるばかりで、まさに私ひとりでは見ることができなかった『花まんま』です。<作品情報>『花まんま』2025年春 全国公開公式HP:「花まんま」製作委員会
2024年08月07日映画『少年と犬』が2025年春に公開。高橋文哉と西野七瀬がW主演を務める。震災で飼い主を亡くした犬・多聞を描いた感動の物語映画『少年と犬』は、第163回直木賞を受賞した、馳星周による同名小説が原作。「少年と犬」は、震災で飼い主を亡くした1匹の犬・多聞(たもん)と様々な背景を抱えた人々の触れ合いを描いており、6つのエピソードで構成された短編連作小説となっている。あらゆる人々の心に寄り添う感動の物語は、読者のあいだで“現代版フランダースの犬”と称されるなど大きな話題を呼んだ。高橋文哉と西野七瀬のW主演そんな「少年と犬」が、高橋文哉と西野七瀬のW主演で実写映画化。主演映画『交換ウソ日記』で第47回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞したほか、『からかい上手の高木さん』や『ブルーピリオド』など、実力派俳優として活躍を広げる高橋文哉は、多聞と共に旅をする青年・中垣和正を演じる。一方、『恋は光』や『シン・仮面ライダー』、『帰ってきた あぶない刑事』など、話題作への出演が相次ぐ西野七瀬は、多聞に命を救われる女性・須貝美羽に扮する。映画『少年と犬』登場人物紹介中垣和正(なかがき かずまさ)…高橋文哉東日本大震災後の貧困に苦しむ生活の中、家族ために被災地で窃盗団のドライバーに手を染める。犬の多聞に出会い、共に生きるなかで、多聞が<南の方角>を見つめ続けていることに気づく。須貝美羽(すがい みわ)…西野七瀬とある秘密を抱えながら、デートクラブで働く。多聞のことを“レオ”と呼んでいる。多聞と出会ったことで、本当の自分を取り戻してゆくのだが……。監督・瀬々敬久など『ラーゲリより愛を込めて』のチームが集結映画『少年と犬』で監督を務めるのは、瀬々敬久。『ラーゲリより愛を込めて』や『護られなかった者たちへ』、『糸』など、社会派ドラマから繊細な恋愛物語まで、幅広いジャンルを手掛けてきた。また、企画・プロデュースの平野隆や、脚本の林民夫など、『ラーゲリより愛を込めて』のチームが再集結。原作の複数のエピソードにオリジナル要素を加え、映画『少年と犬』を描き出す。映画『少年と犬』あらすじ震災から半年後の宮城県仙台。職を失った青年・和正は、同じく震災で飼い主を亡くした1匹の犬・多聞と出会う。聡明な多聞は、和正とその家族に瞬く間に懐き、一家にとって無くてはならない存在となるが、多聞は常に<南の方角>を気にしていた。そんな中、家族を助けるため、窃盗団のドライバーに手を染めてしまった和正は、やがて事件に巻き込まれ、その混乱の最中に多聞は姿を消してしまう。時は流れ、多聞は滋賀で悲しい秘密を抱えた女性・美羽のもとで過ごしていた。多聞と過ごすことで、徐々に平和な日常を取り戻してく美羽の前に、多聞の後を追ってきた和正が現れる。こうして2人と1匹の新たな生活が始まるが、痩せ細った身体で傷ついた人々に寄り添いながらも、たった一匹で<南の方角>に向かって歩いていく多聞には、ある1人の少年と誓った約束があった……。【作品詳細】映画『少年と犬』公開時期:2025年春監督:瀬々敬久脚本:林民夫出演:高橋文哉、西野七瀬原作: 馳星周「少年と犬」(文春文庫)
2024年07月19日12月14日、第170回芥川賞と直木賞の候補作品が発表!加藤シゲアキさんの最新書き下ろし長編小説『なれのはて』が、前作『オルタネート』に続き2度目となる直木賞候補作品となり注目を集めています。ここでは、発表当日に行われた会見の様子をお届け。一報を聞いた時の感想から、今作で取り上げた“戦争”というテーマに対する真摯な想いまでをレポートします。「自分でもよくやったなと思う自信作です」前作が直木賞候補作品に選ばれた3年前と同様、報道陣からの拍手とカメラのフラッシュに迎えられて記者会見場に姿を表した加藤さん。堂々としながらも、時に少しはにかんだような表情を見せる姿が印象的だ。一報を聞いた時の心境を尋ねられると、「素直にすごく嬉しかったです。前作の『オルタネート』に続き2作連続で直木賞候補にしていただけることは大変光栄ですし、何より、家族や編集の方々など、皆さんが喜んでくださって。さすが直木賞だと、その力を改めて感じました」。加えて、「ホッとしました」と、再び候補に選ばれたことに安堵した気持ちものぞかせる。候補作に選ばれたことを知ったのは、NEWSで行う東京ドーム公演のリハーサル中だったそう。「マネージャーに呼ばれ、電話で聞きました。僕が急に抜けたものですから、メンバーの小山慶一郎という男は勘がいいので、『何かに選ばれた?』と(笑)。2人とも喜んでくれました」『なれのはて』は、一人のテレビ局員が作者不明の一枚の「絵」を追いかけるうち、とある一族の「業」にたどり着くというミステリー作品。「一読者として、30代半ばの本が好きな男として、自分が読んで楽しめるものを。また、自分が書かなくてはいけないものがあるのではないかとも。僕個人に向けて書くところに意識を持って作品に取り掛かりました」“書かなくてはいけないもの”の一つが、加藤さんのルーツがある秋田で実際に起こり、加藤さんの祖母が経験した土崎空襲、そして戦争である。「戦争というものについて向き合わなければいけないという意識が、30代になってから、なんとなくあって。同世代の作家でも戦争を扱う方が増えてきましたが、おそらく全体的な意識の共有みたいなものが、ずっとあったんだと思います。戦争を扱うことで、自分自身、戦争というものはなぜ起きるのか、繰り返されるのかということも知りたかったですし。また、土崎空襲というものを知った以上は書かなければいけないなと思ったんです」さらに、「祖母から空襲や戦後の話を聞いて、やっぱり、こうしたことを書いて伝えていくことは大事だし、他の方の戦争体験を聞いたことだけでもこの作品を書いた意味はあったと思いました」と強い想いを語った。構想から完成まで約3年。でも、「大変だったこともたくさんありますが、いま振り返ってみると本当にあっという間でした。見えない何かに書かされているような感覚がすごくあって。自分でもよくやったなと思う自信作です」と胸を張る。実際、今作は発売前重版になるなど大きな話題を呼んでいる。それについては、「書店員さんや読者の方の口コミですごく話題にしてくださって。結果、重版に繋がったんだと思います」と感謝の気持ちを述べた。また、記者から若い方へのメッセージを尋ねられると、次のように答えた。「僕は読書や本屋さんが大好きですが、誰しもが必ず本を読まなければいけない、とは思っていない」「ただ、本でしか救われないことや、本だから癒されること、本だからできることがたくさんあって。もし、まだ本を読んだことがない人や、本を読むのが苦手だと思っている人がいるとしたら、そういう方にこそ『なれのはて』を読んでほしいです」2012年の作家デビューから約11年。「書いている時間は孤独です。苦しいことが絶対的に多いんですけど、本という形になることで僕自身は結果的に救われてきたと思います」と、作品と向き合うことの喜びを語る加藤さん。直木賞の発表は2024年1月17日に開催予定だが、嬉しい結果となることを期待したい。写真・幸喜ひかり 取材・文 重信 綾
2023年12月21日4人の直木賞作家たちが“はじめて○○したときに読む物語”をテーマに小説を書き下ろし、それらの小説をもとにYOASOBIが新曲を作り上げるプロジェクト「はじめての」。4作品のうち2作品がすでに朗読劇として2023年1月に上演されているが、残りの2作品も朗読劇『はじめての』〈後編〉として2024年1月6日(土)~8日(月・祝)、シアター1010(東京都足立区)にて上演されることになった。今回上演されるのは、辻村深月による「ユーレイ」(はじめて家出したときに読む物語)と宮部みゆきによる「色違いのトランプ」(はじめて容疑者になったときに読む物語)の2作品。脚本・演出は前編に引き続き石丸さち子が手掛け、豪華キャストが出演する。1月6日(土)の回に出演する津田健次郎。プロジェクト「はじめての」はもともとニュースで知っていたといい、「YOASOBIさんはかろやかさとナイーブさのバランスが絶妙なアーティスト。直木賞作家さんとYOASOBIさんがコラボレーションするなんて、面白いことを考えるなと思っていました」と話す。朗読劇の〈前編〉も観た津田は「前編はコメディ色が強い作品と静かめな作品と対照的な作品がセットで、楽曲はピアノアレンジが控えめに使われていましたよね。個人的にはもっとコラボ感を強く出していくためにも、セリフを言っているときに曲を流したり、原曲を使用したりしてもいいのではないかなと感じました。確かにあのポップさをこれらの物語に組み込むのは難しいとは思うのですが......その“違和感”こそ企画の大前提だと思うし、数多ある朗読劇と違うところだと思うから」と熱っぽく話していた。ちなみに津田の最近の「はじめて」を聞くと「どうなるか分かりませんけど、アニメを作る側の打ち合わせをしました」と明かす。「どんなときもはじめてはワクワクしますよね。僕は面白いことにはどんどん首を突っ込んでいきたいタイプだから」とも。観客に対しては「ワクワクする時間や、ほんの少しでも人生に豊かさをもたらす時間になれるといいなと思います。“観劇はじめ”の方もいらっしゃるかもしれませんが、生の朗読劇もスリリングですよ。ぜひ楽しみに来てください」と語った。取材・文:五月女菜穂【出演】津田健次郎(6日)/浪川大輔(7日)/崎山つばさ(8日)※トリプルキャスト豊原江理佳(6~8日)梅田彩佳(6、7日)/平野綾(8日)※ダブルキャスト
2023年12月13日株式会社 PHP 研究所(京都市南区・代表取締役社長 瀬津要)は、2023年12月6日に『戦国武将伝東日本編』『戦国武将伝西日本編』(今村翔吾 著/各税込1,980円)を発売します。本書は著者が「歴史小説界で史上初」と断言する意欲作であると同時に、全国の書店や学校を回って書店員や読者に御礼を伝えたことで話題を呼んだ「今村翔吾のまつり旅」の集大成的作品です。『戦国武将伝東日本編』『戦国武将伝西日本編』戦国武将の生きざまを都道府県別に味わえる作品本作は、各都道府県別に一人の戦国武将を主人公とした小説47編を、「東日本編」と「西日本編」に分冊したエンタメ戦国小説集です。織田信長のような戦国時代を代表するような武将から、歴史好きや地元民に人気のある、知る人ぞ知る武将まで、著者が選び抜いた、さまざまな武将が登場します。文献から拾い上げた逸話をもとに、戦国時代に生きる武将たちの喜びや苦悩が、笑いあり、涙ありの多様なテイストの小説として描き出されています。掌編だけを集めた作品で、しかも各都道府県の戦国武将を一人取り上げて物語を紡ぐ試みを、著者は「歴史小説界では史上初」と断言しています。全国にいる読者や出版関係者への「恩返し」の集大成本書執筆中の2022年1月に直木賞を受賞した著者は、受賞後に、ワゴン車で日本全国を回る「今村翔吾のまつり旅」を自ら企画し、約4カ月間でおよそ270カ所の書店や学校を訪ねました。著者が地方の武将に目を向けたり、全国の書店や学校を精力的に回ってきた背景にあるものは、自身を応援してくれる読者や出版業界、作家として認められるきっかけとなった地方の文学賞へ恩返しをしたいという、強い願いです。著者と編集者は、本書を「今村翔吾のまつり旅」の集大成的作品と位置づけ、多くの人に楽しんでもらうことを目指しました。12月3日オープンの「佐賀之書店」で先行販売を実施2023年12月3日には、オーナーとしてJR佐賀駅構内に「佐賀之書店」を出店し、サイン会とトークショーを開催します。当日は『戦国武将伝 東日本編/西日本編』あわせて200冊が、店頭限定で先行販売されます。佐賀之書店へのお問い合わせは、 sagano-book@zusyu.co.jp まで。12月8日(金)19時よりYouTube Liveを開催著者が出演するYouTube Liveが、以下のとおり行われます。作品の裏話や作品を通じて読者に伝えたいメッセージなど、ここでしか聞けない話を配信予定です。日時:12月8日(金)19時~20時予定配信: 著者について今村翔吾(いまむら・しょうご)1984年、京都府生まれ。滋賀県在住。ダンスインストラクター、作曲家、守山市埋蔵文化財調査員を経て作家デビュー。2016年、第23回九州さが大衆文学賞大賞・笹沢左保賞、18年、『火喰鳥 羽州ぼろ鳶組』で第7回歴史時代作家クラブ賞・文庫書き下ろし新人賞、同年、「童神」で第10回角川春樹小説賞を受賞(刊行時『童の神』と改題)。20年、『八本目の槍』で第41回吉川英治文学新人賞、第8回野村胡堂文学賞、『じんかん』で第11回山田風太郎賞、21年、「羽州ぼろ鳶組」シリーズで第6回吉川英治文庫賞、22年、『塞王の楯』で第166回直木三十五賞を受賞。著者近影(撮影:佐賀章広)書誌情報タイトル: 『戦国武将伝東日本編』ISBN:978-4-569-85589-9 タイトル: 『戦国武将伝西日本編』ISBN:978-4-569-85590-5 ※以下は2冊共通です著者:今村翔吾発売日:2023年12月6日ページ数:320ページ定価:1,980円(税込)判型・製本: 四六判上製発行:株式会社PHP研究所※著者取材のお取り次ぎや、書評などのための献本も承っておりますので、お申し付けください。 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年11月28日『朗読劇「はじめての」<後編>』が、2024年1月6日(土) から8日(月・祝) に東京・シアター1010で上演されることが決定した。『はじめての』は、4人の直木賞作家と“小説を音楽にする”ユニットYOASOBIのコラボレーションによるプロジェクト。2023年1月の<前編>では『私だけの所有者』(島本理生)、『ヒカリノタネ』(森絵都)で、宮野真守、井上麻里奈、内田真礼/藤井ゆきよが出演。人気作家たちが「はじめて〇〇したときに読む物語」をテーマに執筆した小説と、YOASOBIの音楽が融合したかつてない朗読劇となっている。今回の<後編>では、『ユーレイ』(辻村深月)、『色違いのトランプ』(宮部みゆき)の2作品を上演。津田健次郎/浪川大輔/崎山つばさ、豊原江理佳、梅田彩佳/平野綾が出演する。『ユーレイ』は、夜の海が舞台の繊細な心情を描いた作品。本作は朗読劇に【リーディングミュージカル】の要素も交えた、新しい演出となる。そして『色違いのトランプ』は、平行世界で起きたテロ事件をきっかけに、スリリングに物語が展開していく。脚本・演出は、前編に続き石丸さち子が手がける。チケットは、最速先行を10月29日(日) まで受付中。<公演情報>朗読劇『はじめての』<後編>2024年1月6日(土) ~8日(月・祝) 東京・シアター1010原作:『はじめての』(島本理生、辻村深月、宮部みゆき、森絵都)水鈴社刊脚本・演出:石丸さち子音楽:桑原あい演奏:能勢朝也音主題歌:YOASOBI【出演】津田健次郎(1月6日)/浪川大輔(1月7日)/崎山つばさ(1月8日)※トリプルキャスト豊原江理佳(1月6日~8日)梅田彩佳(1月6日・7日)/平野綾(1月8日)※ダブルキャスト※YOASOBIの出演はございません【上演作品】『ユーレイ』(辻村深月)『色違いのトランプ』(宮部みゆき)■オフィシャル最速先行受付期間:10月29日(日) 23:59まで関連リンク『はじめての』プロジェクト特設サイト:朗読劇『はじめての』公式X:
2023年10月20日毎日新聞出版株式会社(代表取締役社長:小島明日奈)は、2023年9月15(金)に直木賞作家・桜木紫乃さんの最新刊『ヒロイン』を発売いたします。『ヒロイン』書影【本書の内容】世間を震撼させた白昼のテロ事件から17年。名を変え他人になりすまし、“無実”の彼女はなぜ逃げ続けたのか?1995年3月某日。渋谷駅で毒ガス散布事件が発生。実行犯として指名手配されたのは宗教団体「光の心教団」の幹部男性と、何も知らずに同行させられた23歳の信者岡本啓美(おかもとひろみ)。この日から、無実の啓美の長い逃亡劇が始まった。他人を演じ続けて17年、流れついた地で彼女が見つけた本当の“罪”とはいったい何だったのか――。直木賞受賞から10年。桜木紫乃が切り拓いた新境地!【目次】第一章 半醒第二章 母と娘第三章 鬼神町第四章 カラスウリ第五章 悔恨の記第六章 産声最終章 罪の名前『ヒロイン』拡材画像【書誌情報】書名 :ヒロイン著者 :桜木紫乃発行 :毎日新聞出版定価 :2,200円(税込)判型 :四六判・上製/408頁ISBN :978-4-620-10870-4発売日:2023年9月15日装丁 :田中久子装画 :オザワミカ 【著者プロフィール】桜木紫乃(さくらぎ・しの)1965年北海道釧路市生まれ。2002年「雪虫」で第82回オール讀物新人賞を受賞。07年、単行本『氷平線』でデビュー。13年『ラブレス』で第19回島清恋愛文学賞、同年『ホテルローヤル』で第149回直木賞、20年『家族じまい』で第15回中央公論文芸賞を受賞。『起終点駅(ターミナル)』『蛇行する月』『それを愛とは呼ばず』『砂上』『緋の河』『孤蝶の城』、絵本『いつか あなたを わすれても』(オザワミカ・絵)など著多数。著者近影 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年09月15日直木賞作家西加奈子×監督ふくだももこ×うらじぬの×ファーストサマーウイカ、この4人の個性が掛け合わさって、すごい映画ができた。タイトルは原作と同じ『炎上する君』。8月4日(金) から、渋谷シネクイント他でロードショーされる。脇を固める役者も、あれ?この人は……と、ドラマ・演劇ツウなら活躍を知る俳優たちばかり。ちなみに、ファーストサマーウイカは来年のNHK大河ドラマ『光る君へ』でなんと清少納言役を演じるそうだ。上映時間は42分。そのわりに濃厚な作品。びんびん圧倒されます。『炎上する君』いきなり、ちょっと目のやりばのないシーンから始まる。場所は高円寺。昼間、高架下の一角で、なぞめいた覆面マスクの女性ふたりが、ぼうぼうの脇毛をみせびらかすように踊り狂う。それにファンとおぼしき若者たちが熱狂している──。なんじゃ、こ、これは。踊っているのは梨田(うらじぬの)と浜中(ファーストサマーウイカ)。唯一無二の親友だ。映画はふたりが、なぜ、こういうことになっちゃったのか、を描いていく。場面は高円寺の銭湯「なみのゆ」に転じる。一番風呂の湯船につかったふたり。彼らの至福の時間だ。おかっぱ頭の梨田、湯の中ですらメガネを外さないおさげ頭の浜中、ふたりは、たんたんと会話をしている。「梨田よ、昨夜の炎上をみたか」。「50代の男性と14歳の少女の真剣な恋愛は本当か、というあれか。笑止! だが、浜中よ……」。女性蔑視やLGBTQに対する偏見の現実を語る。特に外見至上主義、ルッキズムに対しては心を痛めている様子だ。会話は、昔風のいい方をすれば「バンカラ」を気取っている、硬派な大昔の学生風。大まじめにやられるとこれはギャグ。小劇場のお笑いコントをみてるようで、かなりおかしい。ふたりの最近の関心事は、高円寺のあちこちに出没する、足がぼうぼう燃えている男のことである。「足が炎上している男とは、どういうことなのだ。比喩か?」「神か?」「私たちと同様に傷つき、怒っているのか?」「これは、何としても会わなければ」。ふたりは、高円寺中を、探し回ることになる……。監督・脚本はふくだももこ。父親が突然女装し母親になる『おいしい家族』(2019)、30代女性の結婚を描く『ずっと独⾝でいるつもり?』(2021) とコンスタントに作品を発表する監督であり、2016年には小説 『えん』で第40回すばる文学賞を受賞した小説家でもある。ふくだ監督は、「世界中でわたしが一番撮りたいと思っている“うらじぬの”が最も魅力的に映る物語として、敬愛してやまない作家・⻄加奈子のこの作品を選んだ」という。ルッキズムに傷つく親友同士が、 ⾜が燃えている男の噂を聞きつけ探し始める、という⾻格はそのままに、キャラクターの背景やストーリーを大胆に改変している。ふたりのバンカラ言葉は原作と同じだ。梨田は人の機微に敏感だ。容姿をイジられているお笑い芸人、同性が好きなことをただの勘違いだと決めつけられているインディーズバンドの女性ボーカル、そして、炎上する君……、そんな抑圧を受ける人の気持ちを察し、「君たちは全然悪くない!」とエールを送り続けるのが、うらじぬの 演じる梨田だ。その梨田の一途な姿に共感して、君は真の友だ、と行動を共にする浜中。ふたりの、熱血友情シスターフッドムービー。いいねえ。文=坂口英明(ぴあ編集部)(C)LesPros entertainment
2023年07月24日著者初挑戦の新聞連載小説を書籍化株式会社PHP研究所(京都市南区・代表取締役社長 瀬津要)は、2023年6月26日に『パシヨン』(川越宗一著/税込2,420円)を発売します。肥後南半のキリシタン大名・小西行長の孫で、禁教下での「最後の日本人司祭」となった小西マンショは、現存する記録が少ない謎の人物です。その知られざる生涯を、直木賞作家の川越宗一氏が壮大なスケールで描きます。『パシヨン』表紙新聞掲載時から「勇気をもらった」と反響著者の川越宗一氏は、秀吉の東アジア侵攻と儒教を題材にした松本清張賞受賞作『天地に燦たり』でデビューし、2作目の『熱源』で直木賞を受賞するなど、いま最も勢いのある作家の一人です。『パシヨン』は、2021年4月から2023年6月にわたって、『河北新報』『静岡新聞』『南日本新聞』『長崎新聞』『琉球新報』などの各紙に順次掲載された、著者にとって初となる新聞小説を書籍化したものです。直木賞受賞直後に連載開始となった本作は注目を集め、SNSには「毎朝勇気をもらった」「(登場人物の)行動力や熱さは毎日のエネルギー」「クライマックスは読み返すたびに泣ける」といった読者の声が相次いで投稿されました。『パシヨン』について「パシヨン」とは、キリストの受難を指す語です。本書は、迫害という厳しい現実に翻弄されながら生きるマンショと、キリシタン弾圧を取り仕切った幕府重臣の井上政重を軸とした歴史長編で、「人はなぜ争うのか」を現代人に問いかけます。【著者のことば】徳川氏に敗れた大名の孫であり、その幕府によって弾圧される信徒とともに生きた彼は、新しい時代に排除される側に在り続けた人といえるかもしれない。ただマンショについて残る記録は少ない。先人の多大な努力がありつつも事績は詳らかでなく、本作では私の想像が多くなる。いっぽうで、新しい時代を作った側にも何らかの苦悩があったように思う。敵と味方、あるいは悪いやつと善いやつに二分できるほど、人間も社会も単純ではないはずだ。そのため、井上政重という人物にも登場してもらうことにした。(新聞連載開始時に配信[【寄稿】小説「パシヨン」連載にあたって]より)【あらすじ】キリシタン大名・小西行長の孫で、対馬藩主・宗義智の子として生まれた彦七(のちの小西マンショ)の運命は、関ヶ原の戦さによって大きく変わった。離縁された母・マリヤとともに彦七は長崎へ。キリシタンへの迫害から逃れてきた、小西家の遺臣らの世話になりながら成長していく彦七だったが、彼には小西家再興の重圧がのしかかっていく。キリスト教が禁じられ、信徒たちの不安が高まるなか、彦七はある重大な決断を下すのだが……。【著者略歴】川越宗一(かわごえそういち)1978年鹿児島県生まれ、大阪府出身。龍谷大学文学部史学科中退。2018年、『天地に燦たり』で第25回松本清張賞を受賞しデビュー。19年刊行の『熱源』で第9回本屋が選ぶ時代小説大賞、第162回直木賞を受賞。その他の著書に、『海神の子』『見果てぬ王道』(以上、文藝春秋)がある。【書誌情報】タイトル:パシヨン著者:川越宗一価格:2,420円(10%税込)判型・製本・頁数:四六判上製448ページISBN978-4-569-85486-1発行:PHP研究所パシヨン | 川越 宗一著 | 書籍 | PHP研究所 : 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年06月13日第158回直木賞を受賞した作家・門井慶喜による同名小説を豪華キャストで映画化した『銀河鉄道の父』。5月5日“こどもの日”に初日舞台挨拶が行われ、主演の役所広司、共演の菅田将暉、森七菜、豊田裕大、坂井真紀、田中泯と“宮沢家”キャストが最後の集結、成島出監督と登壇した。まずは宮沢賢治の故郷・岩手県花巻市で活動するイーハトーブ子ども合唱隊による宮沢賢治作詞・作曲の「星めぐりの歌」の生合唱からスタート。そして宮沢賢治の父・政次郎を演じた主演の役所さんが「やっと今日という日を迎えることができました。スタッフ・キャストが一丸となって作った作品です。皆さんに気に入って頂けると嬉しいです」と話すと、菅田さんも「当たり前のように公開できること、お客さんが観に来てくださっていることに感謝したい」と挨拶。また、見どころについては「時代の変化に合わせて灯りが変わってくる。最初はランプの灯りだけで撮影をしていて、とても綺麗で美しい映像になっています」と映像美をアピールした。賢治を演じた菅田さんもガラス製のランプが思い出深いようで「役所さんとの芝居でヒートアップしてぶつかって、貴重なガラス製のランプが割れて大変でした」と述懐。貴重な体験だったことを明かした。賢治の妹・トシを演じた森さんはラストシーンを見どころに挙げ、「夢と愛で溢れた素敵なシーン。私自身も夢心地で撮影をしていました」と手応え。賢治の弟・清六を演じた豊田さんは「喜助が政次郎さんに『おめえは父親であり過ぎる』と言い放つセリフは政次郎さんを表すセリフなので印象的でした」と回想。これに賢治の祖父・喜助を演じた田中さんは「自分のセリフを忘れるくらい役所さんの芝居が面白くて、無我夢中で観察。やはり凄いなあと思った」とリスペクトを込めると、若い時代を描いたシーンゆえ役所さんも「若作りしている泯さんを見たのが初めてだったので面白かった」とふり返る。賢治の母・イチを演じた坂井さんも若き日の役所さんがお気に入りだそう。「冒頭シーンでの役所さんの白い割烹着姿がチャーミング」と予告すると、菅田さんは「前髪が良い!20代の設定ですよね?」と役所さんに確認、「そうです!」と役所さんは照れていた。なお、宮沢家を演じた“家族キャスト”6人が勢ぞろいするのは、この日がラストということで、いまだからこそ聞きたいことをそれぞれ質問。3歳から20歳までバスケをやっていたという豊田さんは、役所さんに「そんな僕でも全力の役所さんを止めることが出来なかった。筋トレをしていますか?」と質問。菅田も「わかる!わかる!」と共感する中、役所さんは「そんな、そんな。散歩くらいですよ」と返し、2人を驚かせるひと幕も。一方、役作りのために減量していたという菅田さんは「ロケ地では何を食べていましたか?」とキャスト陣に質問。「五平餅」の話題が出ると、「あれ美味しそうだった~!」と食べられずに悔しそうだった菅田さん。役所さんは「役者の鏡だねえ!」と冗談めかしつつも熱の入った役作りに賛辞を送っていた。そして森さんは「殺気すら感じた」と、菅田さん演じる宮沢賢治が鬼気迫る雰囲気で読経するシーンの舞台裏に興味津々。読経で声を枯らしたという菅田さんは「撮影前に近くのお寺で正座して精神統一をしたら気持ちが昂った」と苦笑い。父・政次郎として制止に入った役所さんは「菅田君は仮面ライダーもやっているから…。アクションは怖かった」と、その迫力を絶賛していた。最後に菅田さんは「この映画を観たら、きっと自分の家族や色々な人の顔が浮かぶと思う。楽しんで観てほしい」とアピール。成島監督は「この素敵な原作をこの素敵なメンバーで撮れて監督冥利に尽きます。この映画を撮るために映画監督になったのではないかという気持ちで初日を迎えて感無量です」と話し、「皆さんに応援してもらって映画は初めて完成します」と言葉に力を込めた。『銀河鉄道の父』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:銀河鉄道の父 2023年5月5日より全国にて公開©2022「銀河鉄道の父」製作委員会
2023年05月06日直木賞受賞の同名小説を映画化した『銀河鉄道の父』より、原作者・門井慶喜氏および、宮沢賢治の親族からコメントが到着。宮沢賢治を演じた菅田将暉の演技を絶賛している。役所広司が宮沢賢治の父・政次郎を演じ、菅田将暉が宮沢賢治を、森七菜がその妹を演じる本作。作家・宮沢賢治を深い愛情で支えた家族の物語だ。この度、映画公開を前に、宮沢賢治の作品を広める活動をしている賢治の実弟・清六の孫・宮澤和樹と原作・門井慶喜のコメントが到着し、併せて新規スチールも解禁された。完成した映画を一足早く鑑賞した門井氏は「一観客として泣いちゃいました。三度目に見たときは二度目より泣きました」と語ると、宮澤氏も「伝記や史実としてではなくフィクションとして観ました。しかし賢治さんのユーモア、明るさ、誠実さを堪能し何度も笑い、泣きました」と、本作の物語を堪能した様子。これまで三上博史、松田龍平、鈴木亮平、中村倫也など錚々たる俳優たちが作家・宮沢賢治を演じてきたが、本作で賢治を演じた菅田さんは、家族を振り回すも純粋で必死に自分の生き方を模索し、作家として精細な一面を見せた賢治を見事に再現している。祖父・清六から賢治の人柄や作品世界について話を聴き、誰よりも賢治を熟知している宮澤氏は「賢治さんの一途さ、弱さ、強さを見事に表現していたと感じました。菅田将暉さんの賢治さんへの観察力、想像力には深さをかんじました」と菅田将暉版宮沢賢治に驚嘆。撮影で執筆するシーンでは宮沢賢治が実際に書いた原稿の文字を真似て撮影にも挑んだという。門井氏は「泣くほど感動するけれど、感動だけの話じゃないんです。笑いもあるし希望もある。私たちが家庭で味わうすべてがあります」と語り、宮澤氏は「学校の授業や今までのテレビ番組等でのイメージとは違う賢治さん、それを支えていた家族。どのような才能もそれを支える人や環境が無ければ後世には伝わらない。異質な才能でも評価し、残し、伝える。これは大変な事ですが誰かがやらねばならない。賢治さんの場合それが父であり家族だった。これは実に稀ですが本当に幸福なことです」とコメントし、映画公開の喜びを万感の思いで語った。『銀河鉄道の父』は5月5日(金・祝)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:銀河鉄道の父 2023年5月5日より全国にて公開©2022「銀河鉄道の父」製作委員会
2023年05月04日おすすめの歴史・時代小説、若手作家の作品について、書評や著者インタビューを通し作家と作品のきらめきを伝えている、ライターの三浦天紗子さんと吉田大助さんに語っていただきました。本格派だけど親しみやすい。一級の歴史・時代小説は必読!三浦天紗子(以下、三浦):最近、時代小説がまたきていますね。コアなファン以外も手に取りやすい作品が増えて、じわじわすそ野が広がっています。たとえば永井紗耶子さんの『木挽町のあだ討ち』。吉田大助(以下、吉田):これは面白かったですね~。芝居街で起きたある仇討ちについて5人の話者がそれぞれに語り、少しずつ真相が見えていく「回想の殺人」ミステリーですが、江戸に生きる人々の生活や感情の描写が秀逸でぐんぐん引き込まれました。次期直木賞、大本命だと思います。三浦:永井さんは去年直木賞の候補作になった『女人入眼』も素晴らしかった。本当に筆達者な方ですよね。吉田:江戸を舞台にした作品を長く書かれているから、史実も文化も庶民の暮らしも隅々まで知り尽くしている。いってみれば在野の研究者ですよね。土台があるからここまで書けるわけで、それでいうと蝉谷めぐ実さんも同じです。彼女はもともと大学で文化文政時代の歌舞伎を研究されていた人。その知識を存分に生かした『おんなの女房』は抜群でした。三浦:蝉谷さんの作品は私もとても好き。『おんなの女房』のテーマは芸道のすごみ。フェミニズムに通じることだし、『木挽町のあだ討ち』は家族的なつながりに光を当てています。豊富な知識と現代的な感性を持ってエンタメ化できているところがおふたりの強み。時代ものを読まない人にこそ体験してほしいです。吉田:蝉谷さんも新人ですが、ほかにも才能あふれる若い作家が続々出てきています。安堂ホセさん、日比野コレコさん、宇佐見りんさん、遠野遥さんと、近年の文藝賞受賞者だけでもイケイケです。三浦:最近の若手はみんな、デビュー作から完成度が高くてびっくりしますね。私はいま吉田さんがおっしゃったなかでは日比野さんが気になります。彼女は昨年、『ビューティフルからビューティフルへ』で文藝賞を獲りましたが、言語センスなど、もっと話題になっていい逸材だと思います。吉田:文体というか、いろんな文脈を持った言葉の並列のさせ方が面白いですよね。松本人志さんの言葉に影響されてきた、というananのインタビューがネットでバズってましたし(笑)。三浦:ラップ好きということもあって、言語センスが独特ですよね。小説のなかに詩や短歌を意図的に越境させてちりばめてもいる。どこかミュージカルに通じるような無二の文体が魅力です。吉田:Z世代の作家のなかでの僕のイチオシは、高野知宙(ちひろ)さん。デビュー作の『ちとせ』は御一新直後の京都を舞台に、失明する運命にある三味線弾きの少女を描いた作品ですが、五感に訴える情景描写のみならず、書きすぎないセンスが抜群なんですよ。ちとせの運命はどうなったかという事実関係をギリギリまで明かさず、クライマックスへと至る重要な場面でサラッと記す。たった1~2行にとてつもない爆発力を込められる書き手なんです。しかも高野さん、これ書いたときまだ高校生だったんです!三浦:人生3周目くらいなのかも(笑)。すごい新人が出てきましたね。話を聞いているだけで読みたくなりました。私は一昨年にホラー作品の『虚魚(そらざかな)』でデビューした新名智さんにも注目しています。この作品は2人の女の子が「人が死ぬ怪談」を探っていく物語。ホラーということでどうしても光が当たりにくいけど、青春小説としても読めるし何より文章がうまい。新名さんはまだ2冊しか出していないのですが、もっともっと読みたい作家さんです。知識に裏打ちされた歴史・時代小説が熱い。人と人とのつながりを巧みに紡いでいく。『木挽町のあだ討ち』永井紗耶子雪の降る夜に、芝居小屋の裏通りで、若衆・菊之助があだ討ちを成し遂げる。その2年後に、あだ討ちの顛末を聞きたいと菊之助の縁者を名乗る者が現れて…。あだ討ちを目撃した者たちに話を聞いていくと驚くべき真相が見えてくる。1870円(新潮社)女形の夫婦を通して、共に生きることを問う。『おんなの女房』蝉谷めぐ実武家の娘・志乃は芝居について何も知らないまま、歌舞伎役者で人気の女形・燕弥の元に嫁ぐ。家でも女としてふるまい、芸事にまい進する夫に対し、戸惑いながらも尽くそうとする志乃。そこに他の役者の妻たちとの交流も生まれ…。1815円(KADOKAWA)小さなブームが数年おきに訪れるという歴史・時代小説が、再燃してきている。「10数年前に『ネオ時代小説』ブームがありましたが、史実と違う、ポップすぎるという否定派も当時はいて。一方、永井紗耶子さんと蝉谷めぐ実さんはわりとガチで江戸時代を研究しているうえ、エンターテインメントの体幹がしっかりしている。歴史・時代小説のトップランナーとして長く活躍するはず」(吉田さん)「おふたりに先駆けて芸道・時代小説を手がけた大島真寿美さんの『渦』もぜひ。浄瑠璃作者・近松半二の生涯を描いた作品で、人形浄瑠璃の世界を知る一冊としても」(三浦さん)デビュー作の完成度がすごい!大型新人の台頭。生の息吹の混沌と鮮烈。これが現代高校生の声。『ビューティフルからビューティフルへ』日比野コレコ死にたくなる気持ちに抗う高3の静とネグレクト家庭育ちのナナ。ナナは駅前で声をかけてきた若い男・ビルEを〈ことばぁ〉という老女の家に連れていく。静、ナナ、ビルEの3人はことばぁから出される宿題を通して自分を見つめ直す。1540円(河出書房新社)少女の葛藤と成長を描く青春譚。『ちとせ』高野知宙舞台は明治5年の京。天然痘で失明の不安を抱えた少女・ちとせは俥屋の跡取りと出会い、京で見聞を広げていく。景色や人々を目に焼き付けながら、やがて三味線の名手となったちとせは大きな舞台に立ち…。京都文学賞中高生部門最優秀賞受賞作。1760円(祥伝社)各文学賞への応募が軒並み増加し、新人らしからぬ高水準の作品が続々誕生している。「某新人賞の選考委員いわく、ステイホーム期間のおかげで時間をかけて推敲した結果か、最終候補の全体的なレベルが上がってきている、と。Twitter発の『タワマン文学』で注目を集めて作家デビューした麻布競馬場さんも、暇になったから書き始めたと言っていました(笑)。コロナ禍が文学に与えた影響は、これからわかってくると思います」(吉田さん)「長編に日比野コレコさんや安堂ホセさんがトライしたとき、今の言葉の強度のまま書き切れたらすごいし、また違う新たな作風を見せてくれるのかもしれない。楽しみです」(三浦さん)三浦天紗子さんライター、ブックカウンセラー。女性誌や文芸誌、Webメディアで書評やインタビュー、メディカル記事を担当。著書に『そろそろ産まなきゃ』(CCCメディアハウス)など。吉田大助さんライター。雑誌を中心に、書評や作家インタビューなどを手がける。編者を務めたアンソロジー『僕たちの月曜日』(角川文庫)が発売中。ツイッターは@readabookreview※『anan』2023年4月19日号より。写真・中島慶子取材、文・熊坂麻美(by anan編集部)
2023年04月15日直木賞作家・中島京子が“入管”に翻弄される家族を描いた「やさしい猫」が、NHK土曜ドラマ枠でドラマ化されることになった。シングルマザーで保育士のミユキ(優香)は、震災ボランティアで訪れた東北でスリランカ人のクマラ(オミラ・シャクティ)と出会う。1年後、運命的な再会を果たした2人は次第に惹かれあっていく。真っすぐでチャーミングなクマラは、ミユキの娘・マヤ(伊東蒼)ともすぐに仲良くなり、やがて3人は家族のように一緒に暮らし始める。ミユキとクマラは結婚の約束を交わすが、それは束の間の幸せだった。婚姻届を提出し正式に夫婦となった直後、クマラは警察の職務質問を受け入管施設に収容、オーバーステイを理由に母国への強制送還を命じられる。口頭審理では偽装結婚ではないかと疑われ、絶望するクマラとミユキ。入管での面会はアクリル板ごしに30分のみ。理不尽な対応への怒りと、助けられない悔しさにミユキとマヤは打ちひしがれるが、わずかな望みを託して弁護士・恵耕一郎(滝藤賢一)を訪ねる。クマラを助けるためには、裁判を起こして裁決取り消しを勝ち取り、在留特別許可を得るしかない。ただ家族3人で暮らしたいだけ…ささやかな願いを胸に秘め、ミユキたちは国を相手どった戦いに挑んでいく――。夫と死別してから娘・マヤのことだけを考えて生きてきたが、クマラと出会ったことで、新しい家族になる決意をする保育士を演じるのは優香。「ニュースでは見ていた入管の事を、この作品を読むまで、深くは知りませんでした」と話し、「好きな人と家族になって幸せに暮らしたいと思うミユキさんも、初めて知る入管という存在に翻弄されていきますが、家族が周りの人に助けてもらいながら絆を深めていく姿が切なくもあり、温かいです」とコメント。「ご一緒させて頂く共演者の素敵な方々、真面目でチャーミングでダンスがお上手なオミラさんと共に、見てくださる皆さんに少しでも何か感じて頂けるよう、努めてまいります」と意気込みを語る。伊東蒼また、ミユキの娘・マヤ役には、話題作出演が続く伊東蒼。しっかり者の一面を持ち、共に生活を重ねる中でクマラと家族になっていく。幼いころから絵を描くことが大好き、という役どころ。自動車整備工場で働くスリランカ人、好きなものはミルクティーと「おしん」というクマラ役にはオミラ・シャクティ。誠実で責任感が強く、ミユキと出会って恋におちる。オミラ・シャクティさらにミユキの母・マツコ役は余貴美子。山形県鶴岡市に暮らし、娘親子の幸せを誰よりも願うが、ミユキとクマラの結婚には複雑な思いを抱く。余貴美子滝藤賢一は弁護士・恵耕一郎を演じる。巧みな弁舌が持ち味の“人権派弁護士”で、親身になってミユキたちをサポートする。滝藤賢一【原作・中島京子コメント】いま、日本で暮らしている在留外国人の数は、およそ300万人。広島県民ぜんぶよりも多い数だとか。しかも、190以上の国と地域から来ているんだそうです。わたしが子どものころとは、時代が変わったんだなあと感じます。『やさしい猫』では、そういう時代の家族について、描いてみたかったんです。シングルマザーのミユキさんが、スリランカから来た青年のクマラさんと恋をして、娘のマヤちゃんと三人で小さな家族を作ります。その小さな家族に何が起こったか。多くの人に知ってほしいと思って小説を書きました。この物語が、今回、ドラマという形で、さらにさらに、多くの方のもとに届くことが、とてもうれしいです。わたしも放送が始まるのを、ドキドキしながら待っています。【脚本・矢島弘一コメント】この作品、この問題を届けることの責任は重い...お話を頂いた時の感想です。だからこそ、まず大事にしたことは「平等」であること。誰の味方でもなく、誰を責めることもなく、誰も傷つけない。その上でキャラクターを落とし込み、物語を進め、やがて各々の正義に触れる。「やさしい猫」はまさに「正義とは?」を問う作品だと思っています。幸いにも素晴らしいキャスト陣、スタッフ陣に恵まれました。少しでも多くの方にこの物語が届きますように。土曜ドラマ「やさしい猫」は6月24日(土)より毎週土曜22時~NHK総合にて放送(全5話)。(text:cinemacafe.net)
2023年03月16日役所広司主演、菅田将暉、森七菜共演で直木賞受賞小説を映画化した『銀河鉄道の父』より、本予告と本ポスターが解禁された。門井慶喜による同名小説を映画化した本作。宮沢賢治とその父にスポットを当て、究極の家族愛を描く。この度解禁となったのは、宮沢賢治を最後まで支え続けた父・政次郎とその家族の深い愛に涙があふれる本予告映像。待望の長男誕生に喜ぶ父・政次郎。家業の質屋の跡取りとして期待していたが、賢治は家業を継ぐことを拒否し、農業学校への進学、人造宝石、宗教と我が道を進む。そんな賢治に政次郎は遂に激昂。賢治も「できねぇ! 俺はもう何も出来ねぇ」と泣き叫び、2人は対立していく。父子の距離がどんどん離れていく中、賢治が物語を書くことを楽しみにしていた妹・トシが病に倒れる。賢治は「風の又三郎」と題した童話を読んで励ますが、願いむなしく、トシは旅立ってしまう。心の支えを失った賢治は「俺はもう何も書けねえのす」と慟哭。そんな賢治に再び筆を執らせたのは、「私が宮沢賢治の一番の読者になるじゃ! だから書け、物語を書け!」という政次郎の叫びだった。こうして賢治が紡ぐ物語の一番のファンになっていく政次郎や母・イチら家族が見守る中、賢治は自分の道を歩き始める。だがその矢先、賢治はトシと同じ病に襲われてしまう…。「どんな人生を歩もうと信じ続ける」「あなたは私たちの希望だからー」というメッセージと、どんな困難があっても宮沢賢治を信じ続けた家族の物語に、胸が熱くなる予告編となっている。併せて、宮沢家の家族集合写真を配置した本ポスターも解禁。上段には、トシが兄の賢治に「約束したでねえか、おっきくなったらもっともっといっぺぇお話つくってくれるって」と話す仲睦まじいシーン、下段には宮沢賢治の書籍を手にする父・政次郎の写真が映し出された印象的なポスターとなっている。『銀河鉄道の父』は5月5日(金・祝)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:銀河鉄道の父 2023年5月5日より全国にて公開©2022「銀河鉄道の父」製作委員会
2023年02月21日7月から8月にかけて世田谷パブリックシアターにて、新作ミュージカル『カラフル』が上演されることが決定した。原作は、直木賞作家・森絵都の累計発行部数120万部を超えるベストセラー小説『カラフル』(第46回産経児童出版文化賞受賞)。本作は、多くの読者に身近な家族や学校をテーマとしながらも、斬新で予想外な設定のストーリー展開で“生きることが面倒になってもそれでも選択を続けながら生きていくこと”をポジティブに描いており、主人公と同世代の中高生はもちろん、“かつて中学生だった”大人たちをも引き付け、出版から20年以上経ったいまも多くの世代から愛されている。原作小説『カラフル』書影(文春文庫)脚本・作詞・演出を担うのは世田谷パブリックシアター初登場となる小林香。『ナターシャ・ピエール・アンド・ザ・グレート・コメット・オブ・1812』や『モダン・ミリー』『MEAN GIRLS』など数々の海外ミュージカルの演出を手がける一方、『Indigo Tomato』『The Parlor』のように作・演出を一手に担うオリジナルミュージカルの創作も得意とする気鋭の劇作家・演出家だ。『カラフル』をミュージカル化するにあたり小林は、原作ではいわゆる「天使」として登場する主人公のガイド役・プラプラを“プラプラと、さまざまに姿を変えて真を見守る存在”と捉え直すことで、子どもも大人も楽しめる歌と踊りがふんだんに盛り込まれたミュージカルならではの新たな『カラフル』を生み出す。演出・出演者左から)小林香、鈴木福、川平慈英作曲・編曲は、ミュージカルのみならず多岐にわたるジャンルで活躍する大嵜慶子。小林と数々の作品でタッグを組んできた大嵜による透明感あふれる美しい楽曲たちが今作を彩る。思春期の悩みや葛藤と向き合い成長する等身大の少年・主人公の「ぼく」役を演じるのは、幼少期から類稀な才能を発揮し、近年は映像作品のみならずラジオやナレーションなど多方面で活躍する鈴木福。そして、さまざまに姿を変え主人公を導くガイド役のプラプラを、『雨に唄えば』(第4回読売演劇大賞男優賞受賞)や『ビッグ・フィッシュ』(第45回菊田一夫演劇賞受賞)などのミュージカルをはじめ数々の名舞台に出演している川平慈英が演じる。大きな過ちを犯して死んだ主人公「ぼく」は、ガイド役のプラプラに導かれて、自殺を図った“ある中学生”の体に乗り移って再び生きることに。“彼”を取巻くさまざまな問題に直面する中で、思春期ならではの大人に対する不信感や、孤独感、恋愛や家族、将来への不安など、多くの悩みや葛藤と向き合いそして成長していく。<公演情報>せたがやこどもプロジェクト 2023アミューズ×世田谷パブリックシアター ミュージカル『カラフル』2023年7月~8月 世田谷パブリックシアター※兵庫・兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール、茨城・水戸芸術館ACM劇場、愛知・春日井市民会館 にてツアー公演あり原作:森絵都『カラフル』(文春文庫)脚本・作詞・演出:小林香作曲・編曲:大嵜慶子出演:鈴木福、川平慈英 ほか【あらすじ】「おめでとうございます! 抽選にあたりました!」死んだはずの「ぼく」の魂は、ガイド役のプラプラに導かれ、自殺を図った小林真として人生の再挑戦をすることに。家族やクラスメイトとの関わりの中で、モノクロだった世界のイメージが少しずつカラフルな色に変わりはじめたとき、「ぼく」の生前の罪が明らかになる……。問合せ:世田谷パブリックシアターチケットセンターTEL 03-5432-1515(10:00~19:00)
2023年02月21日直木賞作家・三浦しをんによる、箱根駅伝を舞台にした青春小説を舞台化した『風が強く吹いている』が1月18日(水) にシアター1010で開幕。それに先立ち、1月17日(火) にフォトコール・囲み取材会が行われ、塚田僚一(A.B.C-Z)、矢部昌暉(DISH//)、冨岡健翔(ジャニーズJr.)、西村菜那子が初日への思いを語った。原作は、2007年に漫画化、ラジオドラマ化され、2009年には舞台化、そして実写映画化、2018年にはテレビアニメ化され、さらに2010年には第1回ブクログ大賞文庫本部門大賞を受賞するなど幅広い年代から支持されている。今回の公演は、2021年に演劇作品を手がけるクリエイティブカンパニー「ILLUMINUS」によって新しく舞台化された公演の再演だ。物語の主人公であり、駅伝チームの主将・清瀬灰二(ハイジ)役を務める塚田は、ボディビルの大会にも出場するなど、鍛え上げた肉体が魅力のひとつ。しかし本作でランナーを演じるために、ランナーの筋肉を仕上げたという。塚田は「12月に『ジャニーズ伝説』に出演しながら、本番で使うエネルギーの分だけの食事をしました。タンパク質を摂らずに、干し芋や鯖の缶詰を食べていました」と明かした。それだけに「正直にいうと、一番大変でした。体作りもそうですが、ハイジを中心にメンバーが集まり、箱根駅伝を目標に練習をしていくという情熱やどっしり構える姿が大変で。それから、セリフ量も多かったので」と苦労も多かった。しかし一方で、得意なスポーツを題材にしているだけに「スポーツと演劇の融合は、めちゃくちゃうれしいですし(開幕が)楽しみです」と笑顔を見せた。杉山高志(神童)役の冨岡は、そんな塚田について、「皆さんが想像している明るくてやさしくてという塚田くんのありのままで作り上げて、引っ張っていってくれて、色々なアイディアを出してくれて、頼り甲斐のある優しい先輩です」と改めて称賛すると、「みんなで作り上げていこうという一体感を率先して出してくださっているので、頼りにしています」と思いを寄せた。一方、蔵原走(カケル)役の矢部も、「ハイジと同じく、“着いてこい”というリーダータイプではなくて、僕らと同じ目線で一緒に頑張っていこうというタイプなので、一緒にいて楽しいし、着いていきたいと思う方。初日も無事に迎えられそうで楽しみです」と塚田の印象を語った。初演に引き続き、勝村葉菜子を演じる西村は、「キャストの方が変わるだけで、同じ作品でもこんなに変わるんだなと思いました」とコメント。さらに、西村は矢部と高校時代の同級生だったことを明かし、「高1で同じクラスだったんですよ。それから8年くらい経ちますが、同じクラスだった人と同じ舞台に大人になった時に立てるとは思っていませんでした」と話した。すると矢部も「一緒に保健委員をやっていたんです。だから、最初は高校の友達として話していいのか、仕事の仲間として話していいのか、距離感がわからなかったです。ただ、(西村は)何も変わらずそのまま大人になっていたので、当時を思い出して話しやすかったですし、青春感を思い出しました」と語った。駅伝チームを描いた作品ということもあり、「稽古からチームプレイだと感じていた」という塚田は、「新しいグループを組みたいです。駅伝メンバー10人に西村さんを入れて“風つよイレブン”を結成したい。歌って、踊ってアクロバットして。この舞台では走るパフォーマンスがあるので、それも取り入れたい」と構想を明かして、会場も盛り上げた。そして、塚田は改めて、「この作品はスポーツと演劇の融合、新しいエンターテインメントです。ライブだからこそ生まれる熱量を感じ取ってもらえるようにみんなの気持ちをひとつにして頑張りたいと思います。ぜひ劇場でお待ちしております」と呼びかけて、会見を締めくくった。この日のフォトコールでは、寛政大学陸上部が初めて記録会に参加するシーン、寛政大学陸上部の面々が住む学生寮・竹青荘で葉菜子がハイジと神童に後援会を計画していることを相談するシーン、そして、葉菜子が何度目かの記録会のタイムを発表しているシーンの3シーンが公開された。記録会のシーンでは、八百屋舞台(傾斜のある舞台)をうまく使い、一斉に走るランナーたちの疾走感を表現。舞台手前まで走り抜いたことでゴールを表すことで、記録会の結果を分かりやすく提示していた。また記録会のタイムを発表するシーンでは、ハイジが走ることや陸上部への熱い思いを語るシーンも。塚田の思いのこもったセリフも見どころとなっている。<公演情報>舞台『風が強く吹いている』1月18日(水)~22日(日) シアター1010原作:三浦しをん『風が強く吹いている』(新潮文庫刊)脚本:春日康徳演出:吉田武寛【出演】清瀬灰二(ハイジ):塚田僚一(A.B.C-Z)蔵原走(カケル):矢部昌暉(DISH//)城太郎(ジョータ):二葉勇(TWiN PARADOX)城次郎(ジョージ):二葉要(TWiN PARADOX)平田彰宏(ニコチャン):橋本全一岩倉雪彦(ユキ):高岡裕貴柏崎茜(王子):阿部快征ムサ・カマラ(ムサ):澤井一希坂口洋平(キング):安原寛之杉山高志(神童):冨岡健翔(ジャニーズJr.)勝田葉菜子:西村菜那子藤岡一真:山田ジェームス武榊浩介:早川維織【チケット料金】※全席指定席1階席:9,800円(税込)2階席:9,000円(税込)チケット情報はこちら:関連リンク公式HP:公式Twitter:
2023年01月19日YOASOBI(ヨアソビ)が新曲「セブンティーン」を発表。直木賞作家・宮部みゆきの書き下ろし小説が原作。宮部みゆきの書き下ろし小説を音楽に“小説を音楽にするユニット”YOASOBIの「セブンティーン」は、直木賞作家とのコラボレーションプロジェクト第4弾となる楽曲。宮部みゆきが“はじめて〇〇したときに読む物語”をテーマに書き下ろした小説「『色違いのトランプ』――はじめて容疑者になったときに読む物語」を楽曲化した。物語のあらすじは、「並行世界で起きたテロへの関与を疑われて捕らわれた愛娘の夏穂を救うため、父親の宗一が単身、もう一つの〝鏡界〞へと向かう」というものだ。スリーブから新曲が聴ける!?ローソンとのコラボラテなお全国のローソン店舗では、2023年1月17日(火)より、YOASOBIとコラボレーションした新作ドリンク「YOASOBI ハニーカフェラテ」を発売。ラテのスリーブに記載されている二次元コードを読み込むことで、新曲「セブンティーン」をいち早く試聴することができる。「YOASOBI ハニーカフェラテ」は、ミルクのコクとエスプレッソの苦みに、ハチミツの甘い香りがマッチした、冬にぴったりの1杯。ラテには、YOASOBIのアートワークを数多く手掛ける藍にいなによるイラストを配したスリーブ&シロップが付属する。【詳細】YOASOBI 新曲「セブンティーン」※配信日・CD発売日等リリース情報未定。作詞・作曲・編曲:Ayase歌唱:ikura原作:「『色違いのトランプ』――はじめて容疑者になったときに読む物語」 (宮部みゆき 著 / [『はじめての』(水鈴社 刊)より])<あらすじ>並行世界で起きたテロへの関与を疑われ、捕らわれた愛娘の夏穂。宗一は夏穂を救いに、単身、もう一つの〝鏡界〞へと向かう。■ローソン×YOASOBI新作ドリンク「YOASOBI ハニーカフェラテ」発売日:2023年1月17日(火)取扱店舗:全国のローソン店舗価格:280円キャンペーン内容:スリーブに記載の二次元コードを読み込むことで、未発表の新曲「セブンティーン」を試聴可能。
2023年01月16日株式会社幻冬舎ゴールドオンライン(本社:東京都渋谷区千駄ヶ谷4-9-7)が運営する話題の本.com( にて、2022年12月28日に、「読書好きが選ぶ『第168回「芥川賞・直木賞』(2022年下半期)受賞予想ランキング」を公開しました。読書好きが選ぶ『第168回「芥川賞・直木賞』(2022年下半期)受賞予想ランキング概要第168回「芥川賞・直木賞」(2022年下半期)の候補作が発表されました。受賞作の発表は、2023年1月19日(木)に行われます。そこで、今回ノミネートされた候補作からどの作品が受賞するか、読書好きのみなさんにお聞きしました。結果をランキング形式とおすすめ理由も合わせてご紹介いたします。皆さんの予想はいかがでしょうか?まだ読まれていない本があれば、これを機に読んでみてくださいね。『第168回「芥川賞・直木賞」(2022年下半期)』はこちらから : 「第168回『芥川賞』(2022年下半期)受賞予想ランキング」4位〜5位第5位『開墾地』(グレゴリー・ケズナジャット著)何かを追いかけているのか、それとも何かから逃げているのか。父のルーツの言葉、母語の檻、未知なる日本語父と息子、故郷へのそれぞれの想いが静かに共振する第4位『ジャクソンひとり』(安堂ホセ著)第59回文藝賞受賞衝撃のデビュー作!東京に暮らすブラックミックスたちが企む鮮やかな逆襲劇「実際に生きてるってこと。盗用したポルノごっこじゃなくて」アフリカのどこかと日本のハーフで、昔モデルやってて、ゲイらしい――。スポーツブランドのスタッフ専用ジムで整体師をするジャクソンについての噂。ある日、彼のTシャツから偶然QRコードが読み取られ、そこにはブラックミックスの男が裸で磔にされた姿が映されていた。誰もが一目で男をジャクソンだと判断し、本人が否定しても信じない。仕方なく独自の調査を始めたジャクソンは、動画の男は自分だと主張する3人の男に出会い――。『芥川賞』受賞予想1位〜3位はこちら : 「第168回『直木賞』(2022年下半期)受賞予想ランキング」4位〜5位第5位『地図と拳』(小川哲著)第168回直木賞候補作】【第13回山田風太郎賞受賞作】「君は満洲という白紙の地図に、夢を書きこむ」日本からの密偵に帯同し、通訳として満洲に渡った細川。ロシアの鉄道網拡大のために派遣された神父クラスニコフ。叔父にだまされ不毛の土地へと移住した孫悟空。地図に描かれた存在しない島を探し、海を渡った須野……。奉天の東にある〈李家鎮〉へと呼び寄せられた男たち。「燃える土」をめぐり、殺戮の半世紀を生きる。ひとつの都市が現われ、そして消えた。日露戦争前夜から第2次大戦までの半世紀、満洲の名もない都市で繰り広げられる知略と殺戮。日本SF界の新星が放つ、歴史×空想小説。第4位『しろがねの葉』(千早茜著)第168回直木賞候補作!男たちは命を賭して穴を穿つ。山に、私の躰の中に――戦国末期、シルバーラッシュに沸く石見銀山。天才山師・喜兵衛に拾われた少女ウメは、銀山の知識と未知の鉱脈のありかを授けられ、女だてらに坑道で働き出す。しかし徳川の支配強化により喜兵衛は生気を失い、ウメは欲望と死の影渦巻く世界にひとり投げ出されて……。生きることの官能を描き切った新境地にして渾身の大河長篇!『直木賞』受賞予想1位〜3位はこちら : 会社概要■本件に関するお問い合わせ先■株式会社幻冬舎ゴールドオンライン話題の本編集部〒151-0051 東京都渋谷区千駄ヶ谷4丁目9番7号TEL:03-5411-6270URL : 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年12月28日直木賞作家・辻村深月の同名ベストセラー小説を劇場アニメ化した『かがみの孤城』のプレミアイベントが11月24日(木)、都内にて行われ、声優を務める當真あみ、北村匠海、吉柳咲良、板垣李光人、横溝菜帆、梶裕貴、宮崎あおい、原恵一監督が出席した。主人公は学校での居場所をなくし家に閉じこもる主人公の中学生・こころ。突然、迷い込んだ「鏡の中の城」で、見ず知らずの“選ばれし”少年少女6人と出会い、見つけた者の願いをかなえる秘密の鍵を探し出す冒険に旅立つ。オーディションで1,000人以上の中から主人公こころの声優に選ばれた當真さんは「こういう舞台挨拶は初めてで、とても緊張しています。もともと好きな作品だったので、声優として関わることができて、本当にうれしかったです」と喜びの声。原監督は「原作のイメージと、かけがえのない當真さんの“今”が一番ピタッとクロスした」と起用理由を説明した。北村さんはサッカーが得意で、誰にでもフラットに接する爽やかな少年リオンを演じており、「日本、勝ちましたね!すご過ぎる。サッカーが好きなリオンもきっと、喜んでいるはず」とワールドカップ日本代表の大金星に今も興奮冷めやらぬ様子だ。中学生役に「年齢がネックになると思った」と振り返りつつ、「原監督が『そのままでいてくれればいい』と言ってくださった」と感謝の意。原監督によれば、4時間に及んだアフレコ中、北村さんは「最後まで座らず、立っていた」そうで、「そんなにミスもなく順調で、役者魂を感じました。高倉健さんみたい」と絶賛。この発言に北村さんは「光栄です!」と誇らしげだった。ちなみに映画のテーマにちなんで「かなえたい願いは?」と問われると、「小栗旬さんと同じ身長182センチ(正確には184センチ)になりたい」と話していた。こころを優しく見守るフリースクールの先生・喜多嶋を演じる宮崎さんは、「お母さんのような気持ちで参加させていただきます」と若手精鋭が居並ぶステージに、思わず目を細める場面も。原監督とは「はじまりのみち」「カラフル」に続き3度目のタッグで、「いつも迷いのない演出で、道を照らして、正しい方向へ導いてくださる」と全幅の信頼を寄せると、原監督は「アフレコ中は直すところがなくて、敗北感でした…」と脱帽していた。『かがみの孤城』は12月23日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:かがみの孤城 2022年12月23日より公開©2022「かがみの孤城」製作委員会
2022年11月24日2017年に第157回直木賞を受賞した佐藤正午による同名ベストセラー小説を映画化した『月の満ち欠け』の公開直前イベントが11月21日、本作の撮影場所にもなった老舗映画館・早稲田松竹で行われ、主演の大泉洋、共演した目黒蓮(Snow Man)がサプライズ登壇した。家庭とともに幸せな日常を送っていたが、不慮の事故で妻の梢と娘の瑠璃を同時に失ったことから日常が一変する小山内堅(大泉)。そんな彼のもとに、三角哲彦(目黒)と名乗る男が訪ねてくる。三角は娘と同じ名前を持ち、自分がかつて愛した「瑠璃」という女性について語り出し、数十年の時を超えた許されざる恋の物語が明かされる。大泉は自身が演じた役どころに、同じ父親として感情移入したといい、「お父さんが見たら、たまらなくなるはず。うちのスタッフからも『やばかった』とメールが届いた」と周囲の反響を報告。一方、目黒は劇中で大泉と柴咲コウが演じる夫婦について、「お互いの好きなところを言い合うご夫婦は、素敵だなって憧れる」と語った。目黒蓮(Snow Man)この発言に大泉は「まだまだ夫婦に夢を持っている。あんなにのろけないですよ。尻に敷かれたほうがマシ」と目黒の“願望”をピシャリ。また、映画のテーマにちなみ、目黒が「次に会えるってことは当たり前じゃない。“絶対”はないですから、思ったことは言葉にしようと思っている。それはメンバーもそうですけど」とイケメン発言で会場を沸かせると、大泉は「ずいぶん株を上げに来たな」とやっかむ場面もあった。大泉洋それでも映画での共演や、プロモーションを通して、すっかり意気投合しているといい「おばあちゃんみたいに穏やか。かわいいですし、一緒にいると次から次へと悪口を言いたくなる」(大泉)、「大泉さんがこれから嘘をつくなって瞬間、顔で分かるようになりました。トークを盛り上げてくださり、毎回助けていただいている」(目黒)。大泉からは「割といいコンビだなって思うし、今後も何かあれば、2人でやっていけたら。ユニット名は“洋ちゃん&めめ”とか」とユニークな提案も飛び出した。イベントには廣木隆一監督が同席した。取材・文・撮影=内田涼<作品情報>『月の満ち欠け』12月2日(金) 全国公開公式サイト:
2022年11月21日YOASOBIの新曲「海のまにまに」が、2022年11月18日(金)に配信リリース。直木賞作家コラボ第3弾、辻村深月の小説を楽曲化“小説を音楽にするユニット”YOASOBIの「海のまにまに」は、直木賞作家とのコラボレーションプロジェクト第3弾となる新曲。辻村深月が“はじめて〇〇したときに読む物語”をテーマに書き下ろした小説「『ユーレイ』――はじめて家出したときに読む物語」を楽曲化した。小説の主人公は、家出をして海沿いの駅に降り立った少女。たどり着いた夜の海で、不思議な少女に声をかけられ、主人公は神秘的な一夜へと進んでいく...。新曲「海のまにまに」では、主人公の心の変化や、物語の舞台となる夜の海の情景を、サウンドで表現。不思議な世界観のミドルテンポナンバーに仕上げた。なお、「海のまにまに」のミュージックビデオは、アニメーション作家として様々な賞を受賞している土海明日香が監督を務めた。【楽曲概要】YOASOBI 新曲「海のまにまに」配信日:2022年11月18日(金)作詞・作曲・編曲:Ayase/歌唱:ikura原作:「『ユーレイ』――はじめて家出したときに読む物語」(辻村深月 著 / [『はじめての』(水鈴社刊)より])
2022年11月10日2017年に第157回直木賞を受賞した佐藤正午による同名ベストセラー小説を映画化した『月の満ち欠け』の完成披露試写会が11月7日、都内で行われ、主演の大泉洋、共演した有村架純、目黒蓮(Snow Man)、柴咲コウ、田中圭、伊藤沙莉、菊池日菜子、廣木隆一監督が出席した。家庭とともに幸せな日常を送っていたが、不慮の事故で妻の梢と娘の瑠璃を同時に失ったことから日常が一変する小山内堅(大泉)。そんな彼のもとに、三角哲彦(目黒)と名乗る男が訪ねてくる。三角は娘と同じ名前を持ち、自分がかつて愛した「瑠璃」という女性について語り出し、数十年の時を超えた許されざる恋の物語が明かされる。本作が単独では初めての映画出演となる目黒は、「演じていて、苦しい時間も流れたが、最後にある希望を感じてもらえれば」とアピール。共演する有村からは「撮影日数は少ないが、役を通して信頼関係を築ければいいと思います」という言葉を受け取ったそうで、「多くを語る間柄の役ではなかったが、同じ目標に迎えた」と感謝していた。目黒蓮(Snow Man)有村架純また、大泉との対峙も本作の重要な見せ場になっており、「めちゃくちゃカッコ良かったです」と回想。その理由として、目黒は「腑に落ちない部分があれば、ちゃんとスタッフさんと話し合って、心の中で納得してから撮影を進めていく。ディスカッションしている姿は、僕もお芝居やそれ以外でも参考にできるなと思いました」と大泉の現場でのたたずまいから、多くを学んだと敬意を示した。一方の大泉は「私は信じちゃいませんよ!」と疑心暗鬼の様子。「撮影が終わって『今日もモジャモジャうるさかったな』って思われていたんじゃないか。こっちは『アイドルって大変なの?』って、バカみたいな質問していたし(笑)」とぼやき節を見せ、さらに「非の打ち所がないから、好きじゃない。目黒君のこと。どうも怪しいんだな」と笑いを誘った。大泉洋それでも目黒は「面白くない僕のトークを盛り上げてくれる」と感謝の意。まだまだ映画の舞台挨拶に不慣れな様子の目黒を見かねて、大泉が「この1年間だけ、TEAM NACSに入った方がいい。1回、バラエティ合宿だ」と所属する演劇ユニットに“スカウト”する場面もあった。取材・文・写真=内田涼<作品情報>『月の満ち欠け』12月2日(金) 全国公開公式サイト:
2022年11月07日2022年11月11日(金)発売決定株式会社SCRAP(所在地:東京都渋谷区、代表者:加藤隆生)は、直木賞作家道尾秀介氏とともに制作した、リアルな捜査資料をもとに自宅から未解決事件の謎を解くゲーム『DETECTIVE X CASE FILE#1 御仏の殺人』を、2022年11月11日(金)に発売することを発表いたします。■『DETECTIVE X CASE FILE#1 御仏の殺人』特設サイト: 『DETECTIVE X CASE FILE#1 御仏の殺人』ビジュアル『DETECTIVE X CASE FILE#1 御仏の殺人』は、容疑者たちの供述調書や新聞、雑誌記事のコピー、指紋のついた写真といった、手元のリアルな捜査資料をもとに未解決の殺人事件の謎を解く犯罪捜査ゲームです。本ゲームのストーリーおよびテキストは人気ミステリ作家であり、大の謎解き好きである道尾秀介氏が全面的に作成。夜な夜な海外の犯罪捜査ゲームを楽しみつつも「事件に物語性がほしい!」という思いを募らせていた道尾氏と、謎解きを通じた物語体験を提供するSCRAPとがタッグを組んで、本作品をお届けすることになりました。本作品は全国の書店、Amazonなどのネット書店、そしてSCRAP常設店舗にて2022年11月11日(金)に発売予定ですが、少年探偵SCRAP団(FC)団員には、一足早く10月28日(金)に先行発送を約束する予約の受付を行います。また、10月29日(土)、30日(日)に開催される「ゲームマーケット2022秋」でも限定数を先行販売いたします。さらに、11月には書店主催による制作秘話を語るオンライントークイベントを、12月には同じく書店主催によるネタバレも含めたオンライントークイベントの開催を予定しております。道尾氏とゲストとのトークがご視聴いただける視聴のみのチケットに加え、サイン入りの商品付きのチケットもご用意予定です。イベントの詳細は近日発表予定です。ドラマティックな物語とリアルな犯罪捜査体験を、ご自宅でお楽しみいただける『DETECTIVE X CASE FILE#1 御仏の殺人』に、ぜひご期待ください。『DETECTIVE X CASE FILE#1 御仏の殺人』概要■特設サイト ■ストーリー過去の未解決事件に関するルポを連載している記者から、あなた宛に手紙が届いた。2010年に起きた、ある寺での住職殺害事件を解決に導き、連載を続けたいという内容だ。手紙には、寺や宿坊の間取り図、被害者のインタビュー記事のほか、解剖報告書、現場の写真、ビデオ映像、現場で検出された指紋、容疑者たちの取り調べ調書など、門外不出であるはずの警察資料の一部も同封されていた。あなたは資料を元に捜査することを決め、記者の連絡用サイトにアクセスする。容疑者たちが見せる裏の顔、不可解な被害者の日記、見つからない凶器──。さまざまな事象が複雑に絡み合ったこの事件を、あなたは解決することができるだろうか?■プレイ形式・プレイ人数:1〜4人推奨・想定所要時間:3~4時間・場所:オンライン■サイズ/内容物外箱:294×221×31mm内容物:インビテーション、名刺、手紙×2枚、雑誌記事のコピー、封筒(捜査資料一式)■価格4,290円(税込)(イベント割適用後価格3,432円(税込))※「イベント割」は少年探偵SCRAP団限定先行発送予約、SCRAP GOODS SHOP(通販)およびSCRAP店頭でのお求めの場合のみ適用となります。また、2023年1月31日(火)までの期間限定となります。■発売日2022年11月11日(金)■販売スケジュール●少年探偵SCRAP団(FC)団員限定先行発送予約:2022年10月15日(土)12:00~21日(金)23:59※本予約にてお申し込みの場合、10月28日(金)より順次発送いたします。数量限定のため、予約数が上限に達した場合、締め切らせていただきます。●SCRAP GOODS SHOP(通販)での一般予約:2022年10月15日(土)12:00~※本予約にてお申し込みの場合、11月9日(水)より順次発送いたします。●ゲームマーケット先行販売:2022年10月29日(土)~30日(日)※ゲームマーケット2022秋「よだかのレコード」ブースにて、各日限定数を販売いたします。●全国のローソン店頭「Loppi」端末での予約:2022年10月15日(土)12:00~27日(木)23:59※ローソン店頭での受け取りは11月11日(金)以降となります。●全国書店/ネット書店/店頭販売:2022年11月11日(金)※Amazonなどのネット書店での予約は10月15日(土)から開始となります。■必須環境インターネットに接続できる端末が必要です。詳細は特設サイトにてご確認ください。■商品に関するお問い合わせ株式会社SCRAP SCRAP出版 担当:佐古田、大塚TEL:03-5341-4570『DETECTIVE X CASE FILE#1 御仏の殺人』イメージ1『DETECTIVE X CASE FILE#1 御仏の殺人』イメージ2『DETECTIVE X CASE FILE#1 御仏の殺人』イメージ3補足情報SCRAPについて2008年、株式会社SCRAP設立。遊園地やスタジアムを貸し切ってリアル脱出ゲームを作ったり、本やアプリ、TV番組にも謎をしかけ、企業の謎解きプロモーション企画をお手伝いしているうちに、すっかり謎イベントの制作会社として世間に認知されてしまった京都出身のフリーペーパー制作会社(しかもフリーペーパーは絶賛休刊中)。勢いに乗ってファンクラブ「少年探偵SCRAP団」も結成。テレビ局・レコード会社などともコラボレーションを行い、常に新しいエンターテインメントを生み出し続けている。☆公式サイト→ 過去のリアル脱出ゲームの様子1過去のリアル脱出ゲームの様子2過去のリアル脱出ゲームの様子3道尾秀介プロフィール2004年『背の眼』でホラーサスペンス大賞特別賞を受賞し作家デビュー。同年刊行の『向日葵の咲かない夏』がベストセラーとなり、以後、『シャドウ』で本格ミステリー大賞、『カラスの親指』で日本推理作家協会賞、『龍神の雨』で大藪春彦賞、『光媒の花』で山本周五郎賞、『月と蟹』で直木賞を受賞。累計部数は700万部に迫る。道尾秀介 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年10月14日直木賞作家・井上荒野の原作を基に、昨年11月、満99歳で波乱の人生を全うした作家・僧侶の瀬戸内寂聴が出家した背景にあった男女3人の関係を描いた映画『あちらにいる鬼』が11月11日(金)より全国公開。本作では自立した女性の先駆者として時代を駆け抜けた瀬戸内寂聴の知られざる物語が描き出されるが、自分の信念に正直に、時代や社会通念に抗い運命を切り拓いた実在の女性たちの映画が、この秋、相次いで公開される。『あちらにいる鬼』11月11日(金)公開瀬戸内寂聴、井上光晴、そしてその妻。実在した人物をモデルに、男女3人の特別な関係を井上夫妻の長女である作家・井上荒野が綴った傑作小説を映画化。瀬戸内寂聴が出家に至る背景には3人の計り知れない繋がりがあった。1966年、講演旅行をきっかけに出会った長内みはると白木篤郎は、それぞれに妻子やパートナーがありながら男女の仲に。奔放で嘘つきな篤郎にのめり込むみはる、全てを承知している笙子。緊張をはらむ3人の関係性が生まれる中、みはるが突然「わたし、出家しようと思うの」と篤郎に告げる。自分の悲しみや怒りを咀嚼し、自身の信念に基づいて、作家としてその人生を切り拓いていった瀬戸内寂聴、劇中では長内みはるという人物。自立した女性の先駆者として時代を駆け抜けた彼女の、実は知られていない物語が描き出される。文学に導かれ、求め合う主人公・長内みはる、のちの寂光に寺島しのぶ、井上光晴をモデルとした白木篤郎に豊川悦司、白木の妻・笙子を広末涼子が演じる。『スペンサー ダイアナの決意』10月14日(金)公開先日、女王エリザベス2世が崩御し、悲しみに暮れるイギリス王室。かつて、未来の王妃の座を捨て、1人の人間として生きる道を選んだダイアナの決意の3日間を描く。ダイアナ元妃を演じたクリステン・スチュワートは、第94回アカデミー賞にノミネート。監督は『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』でジャクリーン・ケネディを描いたパブロ・ラライン。舞台は1991年、クリスマス。エリザベス女王の私邸サンドリンガム・ハウス。ダイアナ妃とチャールズ皇太子の仲が冷え切り、不倫や離婚の噂が飛び交う中、世界中がプリンセスの動向に注目していた。ダイアナにとって、2人の息子たちと過ごすひと時だけが、本来の自分らしくいられる時間。息がつまるような王室のしきたりと、スキャンダルを避けるための厳しい監視体制の中、身も心も追い詰められていくダイアナは、子ども時代を過ごした故郷でもあるこの地で、人生を劇的に変える一大決心をする。『キュリー夫人天才科学者の愛と情熱』10月14日(金)公開人類史上初ノーベル賞を2度受賞した<天才科学者>マリ・キュリー。彼女の波乱に満ちた半生を描き出す、心揺さぶる真実の物語。主演は、『ゴーン・ガール』『パーフェクト・ケア』のロザムンド・パイク。サム・ライリー、アナイリン・バーナード、アニャ・テイラー=ジョイらが脇を固め、『ペルセポリス』のマルジャン・サトラピが監督を務めた。19世紀、パリ。ポーランド出身の若き女性研究者マリ・スクウォドフスカは、ソルボンヌ大学から性差別を受けていた中、同僚の科学者ピエール・キュリーと結婚してキュリー夫人となる。彼の支援で研究に没頭した彼女は、ラジウムとポロニウムという新しい元素を発見したことから夫婦でノーベル賞を受賞。科学界を席巻するが、夫は不慮の事故死。さらに、彼女が発見したラジウムはがん細胞の治療に役立つ一方、核兵器としても利用されるようになり、彼女の苦悩は深まっていく――。『あちらにいる鬼』は11月11日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:スペンサー ダイアナの決意 2022年10月14日より全国にて公開©2021 KOMPLIZEN SPENCER GmbH & SPENCER PRODUCTIONS LIMITEDあちらにいる鬼 2022年11月11日より全国にて公開©2022「あちらにいる鬼」製作委員会キュリー夫人 天才科学者の愛と情熱 2022年10月14日よりkino cinéma 横浜みなとみらいほか全国にて公開© 2019 STUDIOCANAL S.A.S AND AMAZON CONTENT SERVICES LLC
2022年09月28日門井慶喜の小説『銀河鉄道の父』が実写映画化。主演に役所広司を迎え、2023年5月5日(金・祝)に公開される。監督は成島出。直木賞受賞作品『銀河鉄道の父』を実写映画化小説『銀河鉄道の父』は、宮沢賢治の生涯を“父親の視線”から捉えた第158回 直木賞受賞作品。原作者の門井慶喜が、大量の宮沢賢治資料の中から父・政次郎について書かれた資料をかき集め、宮沢賢治と父の“親子愛”を描き出した。主演は役所広司、菅田将暉&森七菜と共演『銀河鉄道の父』の実写映画化で、主演を務めるのは役所広司。また、宮沢賢治役を菅田将暉、妹トシ役を森七菜が演じる。主人公・宮沢政次郎...役所広司父の代から富裕の質屋を営み、家業と一家の主人として、責任感と情熱のある明治の男。しかし、長男・賢治が生まれると、明治の男には珍しく子育てに熱心で、子供にはめっぽう甘い。宮沢賢治...菅田将暉政次郎の息子。本来は長男として質屋を継ぐのだが、それに反発し、学力もないのに学問の道へ進む。さらには、商人家系にもかかわらず農業や宗教の道に進みたいと、親泣かせの我が道を行く。生活力もなく、父に金を無心するなど、いわゆる「ダメ息子」だが、病気になった妹・トシを励ますために童話を書くと、その文才に目覚めていく。宮沢トシ...森七菜政次郎の娘で、賢治の妹。賢くしっかり者で、親バカの父と、ダメ息子の兄が上手くいくように、2人を指南する。トシが病気になったのを機に、賢治は筆を執る事になるが…。イチ...坂井真紀政次郎の妻で、賢治の母。賢治可愛さで突っ走る政次郎、そして時に対立する政次郎と賢治を誰よりも深い愛で見守る。喜助...田中泯政次郎の父。質屋に学問は必要ない、と頭脳明晰だった政次郎の進学を諦めさせ、政次郎を厳しく育てる。賢治に甘い政次郎を諭そうとする。清六...豊田裕大賢治の陰に隠れながらも、優秀で誠実な弟。自由奔放な賢治に、政次郎を筆頭に家族中が振り回されるが、我が道を行く賢治に憧れる。監督は成島出なお、監督は、『八日目の蟬』『いのちの停車場』といった感動作を送り出してきた成島出が務める。主題歌はいきものがかり「STAR」主題歌は、映画『銀河鉄道の父』のために書き下ろされた、いきものがかりの「STAR」。ぶつかり合いながらも支え合う宮沢家の大きな愛を思わせる、穏やかなメロディーの楽曲だ。いきものがかり2人体制になってから、初の映画主題歌となる。映画『銀河鉄道の父』あらすじ宮沢賢治の父・宮沢政次郎。父の代から富裕な質屋であり、長男である賢治は、本来なら家を継ぐ立場だが、賢治は適当な理由をつけてはそれを拒む。学校卒業後は、農業や人工宝石、宗教と我が道を行く賢治。政次郎は厳格な父親であろうと努めるも、賢治のためなら、とつい甘やかしてしまう。やがて、妹・トシの病気を機に、賢治は筆を執るも―。【詳細】映画『銀河鉄道の父』公開日:2023年5月5日(金・祝)出演:役所広司、菅田将暉、森七菜、坂井真紀、田中泯、豊田裕大監督:成島出原作:門井慶喜「銀河鉄道の父」(講談社文庫)脚本:坂口理子製作:木下グループ制作:キノフィルムズ/ツインズジャパン配給:キノフィルムズ
2022年09月22日直木賞作家・朝井リョウの同名連作短編小説を主演・河合優実、共演に小野莉奈、小宮山莉渚、中井友望を迎えて映画化する『少女は卒業しない』から、ティザービジュアルと特報が解禁。さらに、追加キャスト陣も発表された。今回到着したティザービジュアルは、取り壊し直前の校舎の教室で、卒業を迎える少女4人が切なげに真っすぐな視線を投げかけて佇んでいる。「あの頃、ここが世界のすべてだった」という懐古するキャッチコピーとともにエモーショナルなビジュアルとなった。併せて解禁となった特報では、屋上で物憂げな表情を浮かべるまなみ(河合優実)と彼女の答辞の言葉から始まり、“最後の卒業式”を翌日に控える4人の少女たちが“学校”と“恋”にさよならをするさまが瑞々しく切り取られている。映像のラストでまなみがブレザーを握りしめて涙を流す姿は、高校を卒業することへの寂しさだけではないことが伝わり、彼女が背負う悲しみが気になるところ。高校生活の全てが凝縮されたシーンの数々と透明感ある河合さんのナレーションにより、青春時代の感情を湧き上がらせ心揺さぶる映像となった。特報映像には、少女たち4人以外の登場人物も。まなみ(河合優実)の彼氏・佐藤駿役には、『泣き虫しょったんの奇跡』で映画デビューして以来、映画やドラマで活躍する窪塚愛流。杏子(小宮山莉渚)が片思いする軽音部員の森崎剛士役には、『ムーンライト・シャドウ』で話題となり、俳優だけでなく歌手としても活動する佐藤緋美。バスケ部員で後藤(小野莉奈)の彼氏・寺田賢介役には、「オオカミくんには騙されない」で一躍注目を浴びて以降、舞台やドラマにも出演する宇佐卓真。そして、作田(中井友望)がひそかに恋焦がれる、図書室を管理する現代文の先生・坂口優斗役には、『佐々木、イン、マイマイン』『空白』『his』など数々の話題作に出演する藤原季節。次世代の日本映画界を担う逸材が集結し、映画史に残る“卒業”をスクリーンに焼き付ける。『少女は卒業しない』は2023年2月23日(木・祝)より新宿シネマカリテ、渋谷シネクイントほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:少女は卒業しない 2023年2月23日より新宿シネマカリテ、渋谷シネクイントほか全国にて公開© 朝井リョウ/集英社・2023 映画「少女は卒業しない」製作委員会
2022年09月14日第167回芥川賞と直木賞が20日に発表され、芥川賞は高瀬隼子氏『おいしいごはんが食べられますように』、直木賞は窪美澄氏『夜に星を放つ』が受賞。高瀬氏は2回目の候補、窪氏は3回目の候補で受賞となった。この後、都内のホテルで受賞会見に臨む。受賞者には正賞として時計、副賞として賞金100万円が贈られる。芥川賞はこのほか、小砂川チト氏『家庭用安心坑夫』、鈴木涼美氏『ギフテッド』、年森瑛氏『N/A(エヌエー)』、山下紘加氏『あくてえ』がノミネート。直木賞はこのほか、河﨑秋子氏『絞め殺しの樹』、呉勝浩氏『爆弾』、永井紗耶子氏『女人入眼(にょにんじゅげん)』、深緑野分氏『スタッフロール』がノミネートされていた。
2022年07月20日毎日新聞出版株式会社は、2022年7月4日に直木賞作家・澤田瞳子さんの歴史小説『恋ふらむ鳥は』を発売します。『恋ふらむ鳥は』書影(帯あり)「誰かの娘、妻、そして母としてではなく、一人の人間として生きる――」飛鳥の動乱を生き抜いた万葉の歌人、額田王(ぬかたのおおきみ)の激動の半生従来の額田王像にとらわれない物語構成、女性の自立、壬申の乱からちょうど1350年など、2022年の今、ぜひ読んでいただきたい要素がぎっしりとつまった一冊です。【本書の内容】古しへに 恋ふらむ鳥は 杜鵑(ほととぎす) けだしや鳴きし 我が念へるごと時は7世紀。飛鳥の世に生きた一人の女、額田王(ぬかたのおおきみ)は子まで成した大海人王子(おおあまのみこ)と別れ、その兄、葛城王子(かつらぎのみこ)の仕切る宮城で宮人として勤めに邁進する。女の身で、一人の人間として歌詠みとして生きる道を模索するも、葛城の死、大海人の挙兵でその運命は一転する。白村江の大敗、叔父と甥が争う壬申の乱……。動乱の飛鳥の世を生き抜いた額田王の運命はいかに。【書誌情報】書籍タイトル: 『恋ふらむ鳥は』著者 : 澤田瞳子価格 : 2,200円(税込)発行 : 毎日新聞出版判型 : 四六判・上製ページ数 : 568ページISBN : 978-4-620-10857-5 【著者プロフィール】澤田瞳子(さわだ・とうこ)1977年、京都府生まれ。同志社大学文学部文化史学専攻卒業、同大学院博士前期課程修了。2011年、デビュー作『孤鷹の天』で第17回中山義秀文学賞を受賞。13年『満つる月の如し 仏師・定朝』で本屋が選ぶ時代小説大賞2012ならびに第32回新田次郎文学賞を、16年『若冲』で第9回親鸞賞を、20年『駆け入りの寺』で第14回舟橋聖一文学賞を、21年『星落ちて、なお』で第165回直木賞をそれぞれ受賞。近著に『輝山』『漆花ひとつ』がある。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年07月04日株式会社文藝春秋コミック編集部は『少年と犬』(原作・馳星周、漫画・村上たかし)を刊行します。全国書店にて6月28日(火)より発売します。電子版も同時配信し、マンガアプリでも配信を開始します。『少年と犬』は、東日本大震災で飼い主と離ればなれになった一匹の犬“多聞”が、さまざまな人々との出会いと別れを繰り返しながら、東から西へと旅をする物語です。家族のために犯罪に手を染めた男、外国人窃盗団のリーダー、男に貢ぐ風俗嬢、死期を悟った老猟師、震災で心を閉ざした少年……旅の途中で多聞が遭遇するのは、傷つき、悩み、惑う人々です。彼ら彼女たちは、多聞の持つ“不思議な力”によって心を洗われ、勇気と愛をもらいます。東北から本州を縦断し、ひたすら南西へと向かう多聞が目指す“目的地”とは──。人間という愚かな存在を、犬の視線を通して描いた珠玉の連作集である原作は、2020年に第163回直木賞を受賞、25万部を超えるロングセラーとなっています。コミカライズを担当したのは、ベテラン漫画家の村上たかし。すべてを失った中年男と愛犬との最後の旅を描いた『星守る犬』シリーズが100万部超の大ヒットとなり、映画化もされました。今作では抑制の効いた語り口でドラマを紡いだ原作を踏襲しつつ、きめ細やかな作画力で、感動的にコミカライズしました。犬好き、マンガ好き、文芸ファンだけでなく、幅広い読者を引きつける魅力にあふれた作品です。(村上たかしさんのコメント)私は元々「多聞」に、強くて優しくて、そして切ないその犬に、魂を持って行かれた一読者です。「多聞」の物語を一人でも多くの読者に届けたい、その一心で、とても深く豊かで、その分コミカライズするには困難な馳先生の原作に必死で食らいつき、持てる力のすべてを駆使して描きあげました。よろしくお願いします。書名:少年と犬販売価格:1100円(税込)体裁:A5判 並製カバー装詳細URL: ■関連情報■◎プロモーション動画公開中 ◎文春オンラインで連載 ◎マンガアプリ「LINEマンガ」で6/28より配信開始 ◎マンガアプリ「ピッコマ」で6/28より配信開始 ■著者プロフィール■馳星周(はせ・せいしゅう)1965年、北海道生まれ。横浜市立大学卒業。出版社勤務、書評家などを経て、96年『不夜城』で小説家デビュー。同作で吉川英治文学新人賞、日本冒険小説協会大賞を受賞。98年『鎮魂歌 不夜城2』で日本推理作家協会賞、99年『漂流街』で大藪春彦賞受賞。2020年『少年と犬』で直木賞受賞。主な著書に『生誕祭』『復活祭』『雨降る森の犬』など多数。村上たかし(むらかみ・たかし)1965年生まれ。85年『ナマケモノが見てた』でデビュー。すべてを失った中年男と愛犬との最後の旅を綴った『星守る犬』が大ヒット。ほかに、『後妻業の女』(原作・黒川博行)などコミカライズ作品も手掛けている。主な著書に『続・星守る犬』『青い鳥~わくらば~』『探偵見習いアキオ…』『ピノ:PINO』など多数。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年06月27日