長澤まさみ、眞栄田郷敦共演の「エルピス」第8話が12月12日オンエア。真犯人に関する決定的な証拠を掴んだ拓朗に対する恵那の“裏切り”に「浅川が斎藤みたいになっていく」「今日の展開は苦しすぎる」など、ショックを受ける視聴者が続出している。長澤さんがスキャンダルで1度はエースの座を転落したアナウンサーを、眞栄田さんが中学時代に友人を亡くした過去を抱える若手ディレクターをそれぞれ演じる、実在の複数の事件から着想を得た社会派エンターテインメントである本作。出演は「ニュース8」のキャスター・浅川恵那役に長澤さん。弁護士の両親の元に生まれた岸本拓朗役に眞栄田さん。恵那や拓朗が追っている“八頭尾山少女連続殺人事件”に関する新情報を揉み消そうとしていた斎藤正一役に鈴木亮平。“八頭尾山少女連続殺人事件”に関する新事実を報道したことで子会社に飛ばされた村井喬一役に岡部たかし。「ニュース8」のディレクター・滝川雄大役に三浦貴大。拓朗に協力する首都新聞政治部記者の笹岡まゆみ役に池津祥子。事件現場に近い商店街で怪しげな店をやっていた本城彰役に永山瑛太。事件の舞台になった地域に大きな力を持つ副総理の大門雄二役に山路和弘といった面々。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。事件を調べるなかで迷い込んだ商店街で出会った、えたいの知れない雰囲気と危険をはらんだ瞳で恵那を惑わせた男。その男こそ大門副総理の有力な支援者である「本城建託」社長の長男・本城彰だった。あの男には何かあると直感した恵那に頼まれ拓朗が調べると、八頭尾山で3人目の女子生徒が殺されてから再び犠牲者が出るまでの12年間、彰は海外を転々としていたことが判る。彰が八頭尾山少女連続殺人事件の犯人で、事件を隠蔽するため海外に逃げていたのではないかと考えた拓朗は、最後に殺された中村優香と親しかった高岡ひかるにたどり着く。ひかるは優香が「自分の好きだった人を取った」と言う。その男性は彰だった。拓朗は優香の遺品から彰のものと思われるストールを預かりDNA鑑定を行う。するとストールに付着していたDNAが、過去の被害者・井川晴美のスカートについていたものと一致する…というのが今回のストーリー。拓朗はこのスクープを恵那に伝えるが反応は鈍く、「ニュース8」に持ち込んでも滝川からは後追いなら報道できるとの返答。恵那は村井に連絡し彼の知人の週刊誌記者と拓朗を繋ぎ、スクープは週刊誌で掲載されることになる。「できる限りのことはする」と話す恵那に、「できないんなら言わなきゃいいのに」と冷たく言い返したうえ、恵那に「一番卑怯」と言い放つ拓朗。しかし拓朗も優香の母親に「やれるだけのことはやってみます」と口にしていた…。視聴者からは「できる限りの事はするって優香さんの母親に言ってたよね??岸本」「できる限りのことするって、君も言ったよ拓ちゃん??」「できる限りのことはする」さっき自分も言ってたね、被害者のお母さんに」などのツッコミが殺到。しかし彰に関するスクープが掲載された雑誌が発売される直前に「ニュース8」で、未成年売春あっせんで男が逮捕されたというニュースとともに、その従業員リストに中村優香の名前があったと報道。そして拓朗は解雇される…。恵那が拓朗のスクープを潰す…という展開に「うわ・・・浅川最低だな」「え、浅川ちゃん裏切った」「浅川が斎藤みたいになっていく」「やだ、もう。今日の展開は苦しすぎる」といった反応が続出している。【第9話あらすじ】本城彰が真犯人である事実を揉み消され、会社も解雇された拓朗。背後に巨大な力を感じた恵那が再び心身のバランスを崩していく一方、大門の娘婿で秘書の大門亨に接触を図った村井は、拓朗にジャーナリストを名乗らせ亨と引き合わせる。亨は村井の力を借りて大門の告発を試みたこと過去もあるといい、拓朗は村井もかつて真実を握りつぶされた過去があると知り驚く…。「エルピス―希望、あるいは災い―」は毎週月曜日22:00~フジテレビ系にて放送中。(笠緒)
2022年12月13日Twitterで人気ドラマの感想をつづり注目を集める、まっち棒(@ma_dr__817125)さんのドラマコラム。2022年10月スタートのテレビドラマ『エルピス—希望、あるいは災い—』(フジテレビ系)の見どころや考察を連載していきます。八頭尾山連続殺人事件の真相解明は、瞬く間に全国に広まっていったが、その後は大した進展もなく、松本死刑囚(片岡正二郎)の冤罪はまだ証明できずにいた。一方、浅川恵那(長澤まさみ)は『ニュース8』の看板アナとして忙しない日々を過ごし、岸本(眞栄田郷敦)は経理部へ異動。一方の齋藤(鈴木亮平)は、会社を辞め、ジャーナリストとして他局のテレビに出演するなど政治の世界へと飛び込んでいた。そんな斎藤を通して浅川は、八飛市出身の副総理大臣の大門(山路和弘)がなんらかの形で事件に関わり、報道にも圧力をかけていたのではないかと考え、新聞記者の笹岡(池津祥子)に大門の身辺調査を依頼する。笹岡によれば、事件当時は警察庁長官だった大門が県警に圧力をかけたとするならば、高リスクを顧みなかっただけの相当な理由があったのではないかという。相当に近しく有力な人物からの頼みであった可能性が浮上してきたのだ。一方の岸本は異動でかえって動きやすくなっていた。だがDNA鑑定も再審も一向に動く気配はなく、真実が人間が作ったものだとは思えないくらい、重たく、冷たく感じられた。そして岸本は母・陸子(筒井真理子)と久しぶりに会うことに。弁護士である陸子も、検察の力が圧倒的な構図の中で、DNA再鑑定まで持ち込むことは難しいと話す。「この社会というのはね、君らが思っているよりずっと、恐ろしいものなのよ」そんな陸子の言葉だが、岸本はそれをもって実感してきた。母親との関係もそうだ。裕福な家庭、力のある両親、色々な権力に従ってやっと勝ち組でいられた自分はきっと、検察に嫌われてたくないがために真実を捻じ曲げてきた者たちと同じなのだ。だがもう同じにはなりたくなかった。何も信じられなくなっていても、あの頃には戻りたくなかった。岸本はそんな思いからか、実の母親に対しても終始他人行儀で接していた。そして岸本が村井(岡部たかし)に愚痴をこぼしていると、『ニュース8』から浅川の声が聞こえて来る。そして二人の瞳に飛び込んできたのは、松本死刑囚のDNA再鑑定実施の速報だった。退官する人間に働く『圧力』弁護士の木村(六角精児)によると、現裁判長が再来月に退官するため、この先出世も左遷もないからこうした奇跡的な決断を下したのだという。しかし再鑑定には検察の壁がそびえ立っていた。検察側と弁護側の両方がDNAを鑑定するため、松本とDNAが一致しないとしても、検察側がそれを正直に公表するとは限らない。過ちが詰まった箱を退官する人間に勝手に開けられまいとする力が、それを必死に閉じ込めようとするのである。浅川はこの事態を重く受け止めつつも、木村の「組織というのは必ずしも一枚岩ではない」という言葉を聞き、強大な組織の中の個人の良心を信じたい気持ちが大きくなっていた。だが岸本からは、「それは平和ボケして考えることから逃げてるだけだ」と喝を入れられる。信じたいと思うことは決して逃げではないが、自分では何もアクションを起こそうとせず、ただ全てを丸投げする意味での『信じる』も存在する。確かに報道にいる浅川は最近「時間がない」と岸本の声掛けを遮ることが増えていた。岸本から見れば、事件を追うことを辞めたと捉えられても無理もなく、浅川も結局、権力の一部となっているかのように思えただろう。岸本は、無関心で生きていた自分に対して浅川か投げかけた「おかしいと思うものを飲み込んじゃダメなんだよ」という言葉を今も繰り返し唱えてきた。だからこそ、寂しさも感じているのだ。一方の浅川は本当に時間がなかったが、その中でも大門の情報を集めるなどやれることはやってきたつもりであるし、この環境に甘えているわけでもなかった。浅川は半ば逆ギレしたかのように岸本にバックを投げつけ、『バカな岸本』を殴り倒して帰っていった。帰る途中、村井から電話がかかってきて、泣き言を吐かれた浅川は「甘ったれないでください」と逆に喝を入れ、そのまま電話を切る。浅川は忙しい。だが、それに甘えはしない。まだ何も終わっちゃいないのである。刑事が告白した許されざる罪そしてDNAの鑑定結果が公表される。弁護側の鑑定では検出されたDNAは犯人の松本とは一致しなかったものの、検察側の鑑定ではDNAは検出されなかったという結果だった。岸本は想定内だったが、一方の浅川は心塞がる思いだった。浅川は、八飛市出身の大門が当時の警察に圧かけて逮捕させなかった可能性があることを伝え、笹岡に調べてもらった大門関連の資料を岸本に託す。そんな頃、岸本の元には以前訪れた八飛署の平川刑事から連絡が入り、話を聞くことになる。あれほど「絶対にあり得ない」との一点張りだった平川だったが、金銭を受けとった後、その重い口がようやく開く。語られた真実は、許されざる罪だった。「うちは無実の人間を犯人にでっち上げたんです」上が真犯人を逮捕させたくないという裏事情があると現場の皆が感じていたという。だからこそ丁度よかったのだ。悲しむ家族がおらず、少女を匿っていた松本良夫が、それに適任だった。こうして署の刑事たちは目を明け、真実を追い求めることを辞めた。長い間、耳を塞ぎ、口を閉ざし続けてきた。だが平川自身は「あくまで正義側の人間である」と語る。金銭という手土産もなく、そこまで世間から注目されていなかった時にはあれだけ否定していた隠蔽を、今は自慢気に話すのだ。平川はきっと警察内部の当時を語ったヒーロー気分なのだろうか。目の前にあるのは正義なんかではなかった。毒に侵され続けた平川が願うのは、犯人の逮捕だという。「組織は一枚岩ではない」と言い放った平川の告白がまさかこの言葉の象徴とされるとは思わないだろう。岸本はそんな平川に思わず口がすべってしまう。「なんというか、まじクソですね」その後、被害者の井川晴美の姉・純夏が八頭尾山連続殺人事件の被害者遺族の会を立ち上げる。だが集まりの中で、結成の記者会見を開きたいというと、会場はざわついた。被害者遺族は当時から散々マスコミの的にされてきたのである。もう一度注目を浴びるなんて御免なのだ。そして他にも気になる点があった。それは多くの家族が出席している中、去年当時14歳で殺害された中村優香の遺族だけは連絡が取れなかったのだという。というのも、岸本が平川から受け取った資料によると、家族はまだ30代の母親と二人の兄弟の三人暮らし。そして彼女は18歳と偽って風俗で働いていたという。中村優香の事件が真犯人の犯行だとするならば、松本を救い出す最短の道になり得る。岸本は遺体現場まで出向き、解決を願い、被害者に静かに手を合わせた。明るみになってきた、八飛と大門の関係その帰り、岸本は麓の八飛市中に大門のポスターが貼られていることに気づく。地元の人間によれば、大門の幼馴染である本城が代表を務める本城建託が、ここ一帯の権力を握っているのだという。そして岸本は託された資料の中で本城を見つけるが、兄妹の中で一人だけ業務を手伝っていなかった長男の本城彰(永山瑛太)が気にかかった。この人物こそあの商店街で店をしていた人間だ。浅川が『見つめられただけで体が動かなくなってしまった』あの男だ。明るみになってきた、八飛と大門の関係。そして中村優香の殺人事件の真相とは。物語はついに終盤へと加速していく。[文・構成/grape編集部]
2022年12月11日長澤まさみと眞栄田郷敦が共演する「エルピス―希望、あるいは災い―」第7話が12月5日放送。眞栄田さんがエンディング曲に参加していることに「大興奮しちゃったよ」「カッコ良すぎ」などの反応が上がるとともに、映像の変化にも注目が集まっている模様だ。長澤さんが4年半ぶりに連ドラ主演作となる本作は、長澤さん演じるアナウンサーと、彼女の番組を担当していた若きディレクターが、冤罪疑惑を追うことになるなかで、失った“自分の価値”を取り戻していく姿を描く社会派エンターテインメントとなる。かつてスキャンダルで降板となった「ニュース8」のキャスターに返り咲いたアナウンサーの浅川恵那を長澤さんが演じるほか、経理に飛ばされてしまったが、そのおかげで時間ができ、“八頭尾山少女連続殺人事件”の調査を続ける岸本拓朗に眞栄田さん。大洋テレビのエース記者だったが退職した斎藤正一には鈴木亮平。「フライデーボンボン」のチーフプロデューサーだったが、子会社に異動させられた村井喬一には岡部たかし。「ニュース8」のディレクター・滝川雄大には三浦貴大。弁護士をしている拓朗の母・岸本陸子に筒井真理子。“八頭尾山少女連続殺人事件”の犯人として死刑宣告を受けている松本の弁護士・木村卓には六角精児。「首都新聞」の政治部記者・笹岡まゆみに池津祥子。斎藤に目をかけている副総理の大門雄二には山路和弘といったキャストも出演。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。副総理の大門が“八頭尾山少女連続殺人事件”の舞台となった八飛市出身だと気づいた恵那は、まゆみに大門の身辺調査を依頼。斎藤の言動から大門が事件に何らかの形で関与しているのではないかと考えたのだ。一方、経理部へ異動したあとも拓朗は事件を追っていた。だが新たな手掛かりは何も得られず落ち込んでいた。拓朗が村井に愚痴をこぼしていると、そこに松本のDNA再鑑定を裁判所が認めたという驚きのニュースが飛び込んでくる。まゆみから大門に関わる重要人物のリストを手に入れた恵那は拓朗にリストを託し、拓朗はそのリストを元に調査を開始、やがて大門と太い繋がりを持つ地元有力者の息子・本城彰(永山瑛太)にたどり着く。拓朗から彰の話を聞いた恵那は以前、彼と会った時のことを思い出し戦慄する…というのが今回のストーリー。この展開に視聴者からは「やっと話が繋がったかと思ったが、まだまだ謎が」「瑛太が犯人ってそんなあっさりいかないような… 毎週次回が気になりすぎる」「これまでの展開を見るに、そんなまっすぐに瑛太が真犯人で終わるわけなさそう」などといった反応が上がる。また今回から眞栄田さんが、エンディング曲「Mirage」にサックス演奏で参加していたことも明かされ「Mirage feat.眞栄田郷敦」って画面に出て大興奮しちゃったよ」「出演作のエンディング曲演奏なんてカッコ良すぎ」などのメッセージがSNSに投稿されるなか、その映像にも変化が。「EDケーキの箱がエルピスと書かれた紙に 台本のようにも見えた」「ケーキの箱じゃなくなった!あれはなに?台本…?」「怖いよ…もう なんでケーキの箱が「エルピス」の本に?」など、エンディングの変化も視聴者の注目を集めている模様だ。【第8話あらすじ】本城彰には何かある…そう直感した恵那に頼まれ拓朗が調べてみると、八頭尾山で3人目の女子生徒が殺されてから、再び犠牲者が出るまでの12年間、彰は海外を転々としていたという。拓朗は最後に殺された中村優香と親しかった高岡ひかるにたどり着き、ひかるの携帯電話に残されていた写真が拓朗をさらに突き動かす…。「エルピス―希望、あるいは災い―」は毎週月曜日22:00~フジテレビ系にて放送中。(笠緒)
2022年12月06日長澤まさみ主演ドラマ「エルピス―希望、あるいは災い―」第7話が12月5日(月)今夜放送され、出演する眞栄田郷敦が、主題歌「Mirage」にサックス演奏で参加していたことが明らかになった。本作には、アナウンサー・浅川恵那(長澤さん)と共に行動するうだつのあがらない若手ディレクター・岸本拓朗役で出演中の眞栄田さん。中・高校ともに吹奏楽部に所属し、アルトサックスを担当していた高校時代には、全国コンクールで入賞、将来はプロの演奏家を目指していたほど。第7話エンディングで眞栄田さんがサックス参加した新バージョン「Mirage(feat.眞栄田郷敦)」のレコーディングには、音楽集団「Mirage Collective」のメンバーからSTUTS(プロデュース)と武嶋聡(サックス/フルート)が立ち会い、眞栄田さんのサックスが堪能できるようアレンジされている。なお、「Mirage Collective」によるアルバム「Mirage」は12月21日(水)にリリース予定で、詳細やトラックリストは後日発表される。「エルピス―希望、あるいは災い―」は毎週月曜日22時~カンテレ・フジテレビ系にて放送中。(cinemacafe.net)
2022年12月05日Twitterで人気ドラマの感想をつづり注目を集める、まっち棒(@ma_dr__817125)さんのドラマコラム。2022年10月スタートのテレビドラマ『エルピス—希望、あるいは災い—』(フジテレビ系)の見どころや考察を連載していきます。松本良夫(片岡正二郎)が犯人だとする西澤(世志男)の証言は本当なのか。その問いに「嘘です」と答えたのは西澤の元妻・由美子だった。この逮捕の決め手となった目撃証言が覆され、再審の可能性が一気に浮上し、浅川恵那(長澤まさみ)と岸本(眞栄田郷敦)は一層勢いづく。だが浅川はもう『フライデーボンボン』で扱えるネタの範疇を超えているとして、今後は報道部に任せるつもりだった。取り扱う手段や媒体によって事の重みというものは変わってしまうものだ。一個人が声を上げようが誰にも注目されないまま放置されていくように、事実にはそれに見合った大きさの器がある。事実を正しく広めていく方がよほど大切だと浅川も考えていた。しかしチーフの村井(岡部たかし)はそれを遮り「うちでやる」と宣言する。浅川が説得するも村井の強気な姿勢は変わらなかった。村井も以前は報道にいた人間で、報道魂を燃えたぎらせ覚悟を決めていたのだ。そして『フライデーボンボン』での運命の放送が始まる。もはやいつものフライデーボンボンのおちゃらけた雰囲気は無く、冒頭から目撃証言に関する特集映像が流れ始める。「死刑が確定している松本良夫死刑囚には、冤罪の可能性が強まったことになります」それは瞬く間に日本中に広まっていく。情報提供した由美子、嘘の証言をした西澤、松本を思う大山ことチェリー(三浦透子)、報道の斎藤(鈴木亮平)がそれを見守っていた。あれだけ一喜一憂していた視聴率もどうこう言ってる場合ではないほど、反響は想像を超えた。他局や新聞をはじめとするメディアが次々と取り上げた。すると由美子や家族のもとにマスコミが押しかけ、しまいには西澤は逃亡し、証言を得られなくなってしまった。浅川たちはいかに甘かったかを思い知らされることとなった。そして社内の緊急幹部会が行われ、上層部が決めたのは、『事件を追っていた記者』としての浅川の『ニュース8』出演だった。アナウンサー・浅川恵那がかつて輝きを放っていた、あの場所だ。浅川に届いた、斎藤のメッセージこの凱旋出演に、浅川は手放しで喜ぶことができなかった。斎藤が副総理の大門(山路和弘)と繋がっていると知ったときから、斎藤を通じて大門から当局に圧力をかけられたのではないかという疑念を抱いていた。出演前に浅川のもとを訪ねてきた村井もそれが気がかりだったと言う。そして浅川に今日の出演を取り止めてもいいという提案をする。村井は斎藤と関係を持つ浅川と、アナウンサーとしての浅川を救うため、逃げ道を照らそうとしたのだ。しかし、「もう逃げも隠れもしない」と浅川は断る。「この仕事は、私です。丸ごと今の私自身なんです」その時、浅川のスマホの通知音が鳴る。それは斎藤からのメッセージだった。「オンエアの後にしようかと思ってたけど」という内容。それに続く言葉が、浅川の頭の中で渦巻いて見えていた。わかっていても、放送前にその続きを読む覚悟はなかったため、浅川は村井にスマホを託し、一人スタジオへ向かった。大事なことは言わないくせに、メッセージは無駄に刻んで伝えてくる斎藤による通知音が鳴り響く。その通知音を消せず文句を漏らす村井が一人その場所に残される中、浅川は、『ニュース8』に出演を果たした。放送終了後、浅川は続きを見る。そこには「ここまでにしよう」という言葉が綴られていた。斎藤は報道という器から溢れてしまった。その器が自分がいる場所ではないことが、最初から決まっていたかのようだった。そして浅川は斎藤との間に出来、た決して埋められぬ溝を必死に取り繕ってきた。だが斎藤から送られるサインの本当の意図を、背中合わせの浅川は見ることは叶わないのだ。いつか目の前に訪れる別れという終着点を迎えるために、一本道をひたすら歩いた。そこは斎藤の甘い優しさに包まれていて、足先が元いた場所に向く瞬間は、浅川に訪れることはなかった。それでも決めた『ニュース8』への出演。それが意味するものは別れだった。「それでもそういう君をこそ、俺は好きだった」斎藤の最後の言葉を目にして、浅川は一人で泣き叫ぶ。その裏で斎藤は今日も、大門の横で笑みを浮かべるのだ。バラバラになった元『フライデーボンボン』のその後そして番組は改編期に合わせて打ち切りとなった。だがMCの海老天(梶原善)は続投で『ウィークエンドポンポン』が後番組に続き、スタッフも大体がそのまま残留。番組がリニューアルしただけのようだが、会社としてはケジメをつけたことを世間、そして大門に示す必要があったのだ。一方、村井は関連子会社へ飛ばされ、岸本は経理部への異動が決まっていた。番組陣での最後の宴会が行われた。誰もこんな番組の宴会の最後が、和やかな雰囲気になると思ってなかっただろう。誰も何も期待しない、そんな昨日を繰り返すようなぬるま湯の『フライデーボンボン』の雰囲気は浅川と岸本、あの冤罪事件を中心に変わっていったのだろうか。浅川と岸本が歌う『贈る言葉』を聞きながら、村井をはじめ製作陣が流した涙や笑顔が、この10年間を『墓場』に捧げた、彼らなりの執着点そのもののように見えた。ついに浅川は、メインキャスターとして『ニュース8』の舞台に返り咲いた。それからというもの、浅川の毎日は、オンエア中心の生活になった。1秒も待たずに変化していく世界に追いつくのに必死だった。浅川には、時間がなかった。今も一人で事件を追う岸本からの電話を即刻遮ってしまう。報道っていつも必要以上に忙しい、忙しい、時間ないふりして。浅川は自分自身に問う。忙しいふりをして大事なことを忘れようとしているだけなのだろうか。第一話で浅川が報道に対して発したこの言葉が自分に返ってくる。上層部はこれが狙いだったのかもしれない。目紛しく回る報道に浅川を置くことで、あの事件に関して無駄な詮索ができないようにさせたのだ。新たな問題は、別の問題を隠して、闇に埋もれさせ、見えなくさせる。情報が広まるのが著しくはやいこの時代でそれは表裏一体となる事実なのだ。新たなものが積み重なって、奥にあるものを直視できる時間が減っていく。綺麗な空気に触れる時間が削れて、真実は朽ちて、風化し、忘れ去られていくのだ。そして問題を追う者の心も同じ結末になる可能性すらある。皆、冤罪事件を追っていてもジャーナリズム精神だとか、上に良い顔したいからだとか、自分が自分で居続けるためにだとか、松本のために冤罪を暴くことが根底にある者は少ない。方向を見失えば、真実は簡単に朽ちていってしまうのである。最終章へとつながる、巨大な構図そして岸本は一人でも新たな情報を探しに、連続殺人事件が起きた八飛市の商店街の喫茶店を訪れていた。そこで耳にしたのは、大門が副総理になってからというもの八飛が本城建託の土地の天下になったという話だった。岸本は商店街のあの場所を訪れる。浅川が謎の男と会った店は、貸店舗となっていた。そしてその横には大門のポスターが貼られていた。大門は八飛市出身だったのだ。ついに見えてきた巨大な構図。浅川達は新たな情報を掴めるのか、今後も目が離せない。[文・構成/grape編集部]
2022年12月05日府中市立美術館では、12月17日(土) より、諏訪敦『眼窩裏の火事』を開催する。精密で再現性の高い画風が知られる諏訪敦は、しばしば写実絵画のトップランナーと目されてきたが、ただ単に「目の前にあるものを、目に見えるように写す」のではなく、丹念な取材によって、すでに亡くなった人物の内面や生き方に肉薄するような、新たな視覚体験を追求していることが特長だ。たとえば同展の第一章を構成する「棄民」は、会ったことのない祖母をテーマにしたプロジェクト。死を悟った父が遺した手記を手がかりに、旧満州の日本人難民収容所で飢えと病に苦しみながら亡くなった祖母の足跡を求めて現地に赴き、その取材の課程で知り得た家族の歴史を、持ち前の超絶技巧を駆使して絵画化していくというものだ。また第二章では、コロナ禍『芸術新潮』(2020年6~8月)誌上において行った集中連載で、静物画にまつわる歴史を遡り、制作した作品を紹介。まな板の上の豆腐を描いた《不在》などは、日本で最初の油絵画家・高橋由一の代表作《豆腐》を念頭において鑑賞したい。そして第三章では、諏訪が1999年から描き続けてきたが2020年になくなってしまった舞踏家・大野一雄との邂逅の試みなども紹介。画家とモデルの関係性から導き出された諏訪の言葉「描き続ける限り、その人が立ち去ることはない」を確信することになるだろう。なお、展覧会タイトルの『眼窩裏の火事』とは、諏訪が悩まされている「閃輝暗転」という脳の血流に関する症状で、視野の中心が溶解したり、辺縁で脈打つ強烈な光に悩まされるなどの現象を言語化したものだという。彼が普段見ているヴィジョンは《目の中の火事》という静物画で知ることができるので、ぜひこちらもチェックしてほしい。《father》1996年佐藤美術館寄託《目の中の火事》2020年東屋蔵《不在》2015年個人蔵《まるさんかくしかく》2020-22年作家蔵《Mimesis》2022年作家蔵<開催情報>諏訪敦『眼窩裏の火事』会期:2022年12月17日(土)〜2023年2月26日(日)会場:府中市美術館時間:10:00~17:00(入場は16:30まで)休館日:月曜(1月9日は開館)、12月29日(木)~1月3日(火)、1月10日(火)料金:一般700円 / 大高350円 / 中小150円府中市美術館公式サイト:
2022年11月30日Twitterで人気ドラマの感想をつづり注目を集める、まっち棒(@ma_dr__817125)さんのドラマコラム。2022年10月スタートのテレビドラマ『エルピス—希望、あるいは災い—』(フジテレビ系)の見どころや考察を連載していきます。時は2018年。12年前に起きた八頭尾山連続殺人事件の冤罪特集が深夜の情報番組『フライデーボンボン』で2回放送された後、突如棄却が決定した松本良夫(片岡正二郎)の再審請求。冤罪を暴くことに身も心も入れ込んできた浅川恵那(長澤まさみ)と岸本拓朗(眞栄田郷敦)だったが、上層部から正式に放送と制作の中止を言い渡され、二人は何も口出しできなかった。実際、視聴率も世間の反響も良かった。無関心でいる世の中の風向きが少しずつ変わり始めようとしたこのタイミングだ。数字が命の上層部だって、きっと第三弾を心待ちにしていたはずだった。だが実際は、テレビの要となる報道にお気楽バラエティーは敵うはずがなかった。現に、報道にいる齋藤(鈴木亮平)も制作中止の理由を、報道に検察などの大きな国家権力の圧がかかっているからだと考えていた。制作者の墓場である『フライデーボンボン』だから捻り潰さ潰されたのではなく、バラエティーは、報道には逆らえないといったパワーバランスが働いているのだ。そして岸本にこの話を持ちかけたチェリーこと大山さくら(三浦透子)が自殺を図っていた。命は助かったものの、錯乱状態だったチェリーは、自分自身に殺意を向け、ベランダから身を乗り出したのだ。松本のために真相追及していたチェリーだったが、それがかえって松本を追い詰めることになり、責任を感じているのだ。浅川はそのチェリーの姿を見て、これ以上詮索することは危険だと判断し、引き返すことを決めてしまった。手に入れた決定的な証言一方の岸本はこの時、立派な髭を生やし、人が変わってしまったようだった。友人を見殺しにした過去。『負け続けている』本当の自分を知り、彼は正義に縋ることでしか精神を保てる方法が見つからなくなっていたのだ。それは、ここで諦めたくないと躍起になっていた、かつての浅川恵那のようだった。「なんでこんなとこまで来ちゃったんだよ…」というぼやきは、タイヤがパンクしたまま加速し続ける自転車のハンドルをただ握り、後ろの自分が見えないようにする岸本の心の声なのだろう。そんな彼が目を付けたのは、松本逮捕の決め手となった目撃証言だった。当初報道された『ロン毛の男』の証言はいつの間にかすり替わり、いかにも松本を犯人に仕向けたような胡散臭い証言が取り上げられた。これを証言した西澤正(世志男)の身辺を調べ始めると、10年前まで八頭尾山近くの町に住んでいたことが判明する。その後も地道に現地で聞き込みを続ける中で、西澤の息子・健太の同級生だという男と接触することに成功した。その男が語ったのは、西澤がDVをしていたという新情報だった。岸本は健太を探す理由を述べた上で、健太を介して母親との接触を試みた。そして岸本は西澤の元妻・由美子に約束を取り付け、早速インタビューを行うが、そこで明かされたのは、隠された真実だった。由美子は、西澤の証言を「あり得ない」とキッパリと否定する。その時刻は自宅で酔っ払って寝ており、八頭尾山で松本の姿を見ていたはずがなかったという。そして金のために嘘の証言をしたという線も、身に覚えのない架空らしき会社からの振り込みという決定的証拠が裏付けていた。由美子は涙ながらに謝罪し、ふと事件が起こった日のことを思い出していた。あの日は獅子座流星群が流れる日だった。父親が暴力を振るう毎日、西澤家にとってこれが『普通』の日々となっていた。その『普通』を変えたのは、流れ星を一緒に見ようという息子の言葉だった。そして一緒に星空を見上げたという。日常が麻痺した彼らにとって、この日は特別だった。あの夜空だけは彼らに平等にあったのだ。そしてあの日、八頭尾山にいた井川晴美も、同じ空を。こうして岸本は今後を揺るがす、決定的証言を手に入れた。だがいつもなら喜んで報告する岸本の姿は、浅川の隣にいない。彼女はすでに齋藤正一という男に支配されていた。無機質な恰好から、カジュアルな出立ちとなり、「好きな女とうまいもん食いたい」という甘い言葉に乗せられ、今日もまた、浅川の心は冤罪事件なんて忘れて、自分達マスコミの罪なんて考えず、完全に斎藤の元にあった。そんな時、『ニュース8』のディレクター・滝川雄大(三浦貴大)から、斎藤が副総理・大門雄二(山路和弘)に可愛がられていると教えられ、浅川は驚く。斎藤は多くは語らない男だ。知らなくていいことだと何かを隠し、優しさを見せる。浅川はその優しさの裏側にあるものを見ようとしなかったのである。再び距離が近づいた二人だったが、お互いの思惑をそう上手くは汲み取れないのだ。岸本が抱えるもう1つの葛藤一方岸本は、母・陸子(筒井真理子)との歪な関係にもケリをつけたかった。陸子は「俺、この家出るね」と切り出した岸本の腕を掴み、「不自由なく暮らせたのは自分のおかげだ」と訴え、引き戻そうとする。「お前を食わせているのはこの私だ!」という言葉をよく聞くが、自分が与えてきた愛をこうして裏切られるなんて思いもしないのである。岸本は目も合わせようとしなかった。陸子は助けを求める声を無視し、大切な友人の命は一瞬にして消え去った。そしてその事実さえ、握り潰されてしまったのだ。だが陸子も家庭を守るには権力者に倣うしか術がなかったのである。二人共、結局同じなのだ。勝ちに留まるためには勝った者の前で平伏し、ひたすら負け続けるしかなかったのだ。岸本はそのまま母を置いて家を飛び出してしまう。閉じた岸本の扉を開いた唯一の人物は…そして岸本は冤罪特集の3回目を独断で放送することに決めた。岸本は嵌めようとした張本人であるであるボンボンガールの篠山あさみを利用しようとするも、差し替えVTRを渡す岸本の震える手を見て、事前に村井(岡部たかし)が差押えたため、放送はされなかった。放送終わり、村井に呼び出された浅川は、その時初めて岸本が掴んだ真実を知ることになった。浅川は、また真相が闇に葬られたことを嘆いていた岸本を呼び出し、「君は、本当にすごいことをしたね」と岸本を讃え、釈放の希望の光も見えてきたと前のめりに話した。少し間を置き、やっと口を開いたかと思えば岸本は「俺ちょっと、雑炊食っていいですか?」と言い出す。突然のことに失笑してしまうが、岸本は既に限界を迎えていたのにも関わらず、ずっとご飯を食べておらず、睡眠も取っていなかった。元気に雑炊を平らげ、眠りにつく岸本を見て、浅川は安堵する。岸本がたった一人で突っ走った結果、報道としての浅川を再び呼び覚ました。そして反対に、閉ざされた岸本の道をまた開いたのは、浅川ただ一人なのだ。今回は、報道とバラエティー、国家権力とマスコミの絶対に逆らえぬ関係、斎藤と岸本の先輩・後輩の関係、斎藤と浅川の依存関係、岸本と母親歪な関係…と今回は特にパワーバランスに焦点が当たっていた。それと対象に、浅川と岸本はお互いに良くも悪くも影響を及ぼし合っている関係なのだと言える。夜がもう少しで明けようとしていた。夜明けに岸本が感じたのは、真実を嫌う者が葬り去る闇の世界が晴れる、確かな自信なのだ。[文・構成/grape編集部]
2022年11月27日長澤まさみ主演「エルピス―希望、あるいは災い―」の第5話が11月21日オンエア。ファミレスでいきなり雑炊を注文する拓朗の姿に「涙が溢れて止まらなかった」などの声が上がるとともに、演じる眞栄田郷敦の演技にも「役作りすごい」など賞賛が集まっている。長澤さん4年半ぶりの連ドラ主演作となる本作は、スキャンダルでエースの座から転落したアナウンサーと、友人を救えなかった過去を持つ若きディレクターが、ある冤罪疑惑を追うなかで失った“自分の価値”を取り戻していく姿を描く社会派エンターテインメント。ニュース番組のサブキャスターを担当していたが、路上キスを週刊誌に撮られて深夜の情報番組「フライデーボンボン」に飛ばされたアナウンサーの浅川恵那役で長澤さんが主演。両親が弁護士という裕福な家庭で育った岸本拓朗には眞栄田郷敦。元警察庁長官である副総理と太いパイプを持つ報道局のエース記者・斎藤正一に鈴木亮平。「フライデーボンボン」のチーフプロデューサーの村井喬一に岡部たかし。「ニュース8」のディレクターをしている滝川雄大に三浦貴大。拓朗の母で弁護士の岸本陸子に筒井真理子といったキャストも共演する。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。松本死刑囚(片岡正二郎)の再審請求が棄却され、責任を感じたさくら(三浦透子)が自殺を図る。さらに特集の続編を制作することを禁じられ、大きな力に脅威を感じた恵那は上層部の決定を静かに受け入れる。この事に納得できず、さらに村井に過去を明かした後から食欲も失った拓朗は単独で、事件の目撃証言をした西澤(世志男)の身辺を調べ始める。すると西澤がかつて事件のあった八頭尾山のふもとの町に住んでいたことが判明。現地で聞き込みを続けるなかで、西澤の元妻と繋がる。西澤の元妻にインタビューすると、事件の目撃証言は嘘で、証言をした後から架空の企業を通じ西澤に金が振り込まれるようになったことが判明。その映像を「フライデーボンボン」で流そうとする拓朗だが、その作戦は村井によって阻止される。絶望感をさいなまれる拓朗だが、映像を見た恵那は彼のもとに駆けつけ「最強の真実を君は掴んだ」と告げる…というのが今回のストーリー。恵那の言葉を聞いた拓朗は「…雑炊、食っていいっすか?」と切り出す。いきなりのことに「えっ!?」と驚く恵那に、拓朗は近くの客が雑炊を食べてる姿を見て「すっげぇ旨そうなんすよ…」と話す…。「今回もドキドキひやひやしながら見てましたが雑炊のくだりで爆笑しました」「岸本が、貪るように雑炊を食い散らかすのを見ながら、涙が溢れて止まらなかった」「緊張が解けた途端「雑炊食べたい」とか人の心の変化と食って強い繋がりがある」「(心が)死んでいた状態だったんだろうね。そして生き返ったからこそ、雑炊を食らい爆眠をかましたのだと」など、空腹感が蘇り雑炊を食べまくる拓朗に数多くの反応が寄せられる。また前回までと打って変わって、ひげ面で頬もこけた拓朗の姿にも「郷敦さんの役作りすごい 酔っ払った演技などもうますぎる」「演技の振り幅ハンパない郷敦に引き込まれた」「鬼気迫っていて郷敦くんの演技もっと見たいと思わされた」などの反応が続出。眞栄田さんの演技に賞賛が集まっている。【第6話あらすじ】逮捕の決め手となった西澤の目撃証言が覆されたことで、再審は現実味を帯びる。さらにこの事実が村井の魂にも火をつけ、報道部に任せるべきだという恵那や名越(近藤公園)の言葉をよそに、村井は「フライデーボンボン」で大々的に報じると宣言。オンエア後の反応はすさまじく、恵那たちの考えがいかに甘かったかを思い知らされる、取り返しのつかない事態が起きてしまう…。「エルピス―希望、あるいは災い―」は毎週月曜日22:00~フジテレビ系にて放送中。(笠緒)
2022年11月22日逝去後も事務所スタッフのトラブルが続く“昭和のアクションスター”千葉真一さん(享年82)。昨年8月、新型コロナウイルスによる肺炎で亡くなったが、長女で女優の真瀬樹里(47)が喪主を務めた「偲ぶ会」と、長男の新田真剣佑(25)と次男の眞栄田郷敦(22)が願主となった「お別れの会」で、一周忌がふたつ行われるという異例の事態に。さらに、事務所関係者の間でも対立が深まっている。「晩年まで千葉さんの側近を務め、現在は真剣佑さんの事務所『エム・アンド・リーヴス』代表のA氏と、千葉さんと業務提携を結んでいた事務所『アストライア』代表のB氏の裁判が、10月にはじまりました。千葉さんが遺した会社の権利を巡る争いです」(芸能プロ関係者)トラブル続きの千葉さんだが、うれしい報せもある。「一時はギクシャクしていた2人の息子さんの関係が最近は良好で、お母さんといっしょにそろって千葉さんのお墓に手を合わせに行ったそうです」(千葉さんの知人)息子たちは仕事も好調。千葉さんの生前の夢がかないつつあるという。「マッケンこと真剣佑さんは、来年ハリウッド版『聖闘士星矢』の公開が控えています。弟の郷敦さんもドラマ『エルピス―希望、あるいは災い―』(フジテレビ系)で主演の長澤まさみをサポートする若手ディレクター役を好演中ですが、兄に続いてハリウッドからオファーが複数届いているそうです。世界的大ヒットとなったSF映画の続編も含まれているとか」(映画関係者)父も活躍したハリウッドの舞台に、兄弟で立つ日も近そうだ。
2022年11月21日Twitterで人気ドラマの感想をつづり注目を集める、まっち棒(@ma_dr__817125)さんのドラマコラム。2022年10月スタートのテレビドラマ『エルピス—希望、あるいは災い—』(フジテレビ系)の見どころや考察を連載していきます。「構わない、全部覚悟の上だ。逃げも隠れもしませんよ」松本良夫死刑囚(片岡正二郎)冤罪特集を独断で放映した浅川恵那(長澤まさみ)はそう決意し、その瞳は放送中も真っ直ぐを捉え続けていた。このことは、MCの海老田天丼/海老天(梶原善)を除き、制作を共にした岸本拓朗(眞栄田郷敦)も、反対していたディレクターの名越公平(近藤公園)、そして村井(岡部たかし)をはじめ、誰も知らなかった。だが、その村井にジャーナリズム魂が舞い戻ったのか、何故か続行のサインを出し、オンエアも番組も無事終了。その後、浅川は名越からお決まりのパワハラ気味な叱責を受け、岸本にもお決まりの目力で責められる。その一方で、視聴率万年最下位『フライデーボンボン』史上最大の関心が寄せられるなど、世間の特集への反響は想像以上に大きかった。浅川と岸本のもとに、被害者遺族として取材した井川晴美の姉・純夏から電話がかかってくる。純夏は特集を見た晴美の友人が両親に反応を寄せたと聞き、浅川に感謝を伝えたかったのだという。浅川は直ぐに涙が溢れた。この特集を放送する意義があり、そして自分の正義が報われた瞬間だった。SNSの反応を見ても、事件をこのまま終わらせまいとするネットユーザーが大半を占め、6.5%という高水準の視聴率も浅川の背中を押した。放送不適切と判断したはずの局長もなぜか大喜びだった。浅川は、名越の嘘だったと言うが、局長が手のひらを返しただけのようにも思える。どちらにせよ、浅川の言う通り「おじさんたちのメンツとプライドは地雷」なのだ。自分のポジションを奪われないために必死にしがみつき、小さな塵のようなプライドを大きく見せびらかして壁の頂上で良い顔しながら笑ってるのだ。そんな状況の中だからまだ危ういことは、浅川自身もわかっていた。ただ一部が動き出すきっかけをつくっただけである。素直に喜ぶ岸本を制しながら一層意気込む思いだった。そして、笹岡まゆみ(池津祥子)から行方不明女子中学生の殺害事件の被害者と晴美の死体の特徴が酷似していることを教えられる。しかも自分達の間違いを隠蔽するためなのか、警察は捜査を終了させるとの噂もあるという。この情報提供を受け、浅川たちが次に調べたのは、矛盾している目撃証言だった。目撃者の西澤(世志男)は、「身長160cm、40~50代の作業服を着た男が山道から駆け降りてきて、自転車で立ち去った」と証言していた。しかし、捜査の初期段階では「ロン毛の若者だった」という別の証言があったはずだ。西澤の証言が嘘ならば、再審請求も通るはず。しかし『開かずの扉』と呼ばれる日本の司法ではそれが叶うケースの方が少ないのである。検察側の同意がいるDNA鑑定。隠したいことがあれば思い通りにできてしまうのだ。可能性はゼロではないものの、こんなのゼロに等しいも同然なのである。それでも浅川達はまずはこの目撃情報や矛盾点について第二回の特集を組んだ。ネットメディアを中心に世間の話題として広めることに成功し、名越も局長も後戻りはできなくなっていた。視聴者を騒然とさせた、長澤まさみのベッドシーンそんな矢先、浅川は弁護士の木村(六角精児)から、に、再審請求が棄却されたことを告げられる。視聴率は取れて世の中の関心は強いのにこのタイミングでの棄却。番組と関係があるのかも、何もわからなかった。しかしこれだけは推測できた。検察や裁判所、そのメンツがプライドが捻り潰されたようなものなのだ。今すぐ手を打ちたいものなのだろう。「敵はどこにいるかわからない」という村井の言葉が今返ってくる。人のためにある司法が時として敵として立ちはだかる。岸本は捜索を続ける意思を主張するが、浅川はもう半分諦めるしかないと思っていた。国中が再審しろと言えば動くかもしれないって思っていたが、ネットの反応なんて世の中の一部の声にすぎない。時が立てば話題は移り変わり、すぐ鎮火してしまう。浅川の「勝ってこないよ君」は岸本を含めた若者のような全てが人任せの人間を指しているのだ。国家権力の力を、思い知る。そして浅川は政治にも精通している斎藤(鈴木亮平)が話したかった内容がこれに関わることなのか気になり始める。斎藤を家に招き、早速再審請求が棄却されたことや何を話そうとしていたのかを聞くが、「知らない方がいいこともある」と言い、浅川の頬に手を添えるだけだった。そんな斎藤の誘惑を、浅川は拒むことはできない。断捨離で全てを捨て去ったはずの部屋にはダブルベットが置かれている。浅川にとっては、この世界に絶望した時に「大丈夫だよ」と言われ、何かを考えるより、ただ抱かれ、斎藤の温もりを感じる方が自分を守っているように思えるのだ。斎藤もそれを理解っていた。二人の関係は、ただ愛で繋がっているものではない。「かなわない、かないっこなかった、最初から」浅川の言葉はきっと斎藤に、そして権力にも。開け広げすぎた『パンドラの箱』そして岸本の元に視聴者から晴美と手紙の文通していたというネタが寄せられるが、斎藤からガセネタと告げられ、まんまと騙されたことを知り、村井とやけ酒をしていた。そこで村井に改めて忠告を受けるも、「負けちゃダメ」と特集を続ける意思を見せる。いや、『続けなくては』ならないのだ。自分が持ち込んだことへの責任を感じているわけではない。ただ彼は、全てにおいて勝ち組であり、エリートである自分を誇りに思い続けるしかないのだ。でも本当は、もうわかっていた。勝ち組という幻想の中に居続けるために、友達を見殺しにしてまで、偽りの笑顔を演じてきただけということを。それは、『負けている』と同然だったということを。「一体僕は、何に勝ってるっていうんですかね」そう村井に打ち明け岸本は、ある場所へと連れて行かれた。そこは明王中学の校舎が見える屋上だった。村井は当時、生徒の自殺を取材していたのだ。逃げ出そうとする岸本に、「自分が何に負けてきたのか向き合え。それができねえ限り、お前は一生負け続けて終わるぞ」と忠告する。岸本の目にはまだ、『あの手』がこびりついていた。「何だよ勝ち組って、どう勝ってんだよ…!」岸本は声を枯らして泣く。負け続けた『岸本拓朗』を、他人からも、勝ち組の自分にも見抜かれてしまった。勝ち組である自分が崩れ始めた。一発指で弾けば簡単に砕け散る、そんな脆い器だった。いつもそこにあった、奴の強烈な目力は今はもうない。食べ物も喉を通らなかった。浅川はそんな岸本の様子に「脳天から真っ二つに切られたような気がした」という。「自分の弱さを、愚かさを、情けなさを、見抜かれたと思った」そう言いながら鏡を見る浅川。落ちぶれたもう一つの自分を客観視したような気になったという暗示だろうか。『岸本拓朗』。つまりこれは私、『浅川恵那』なんだと。そしてラスト、再審請求が棄却されたと聞いた、チェリーこと大山さくら(三浦透子)らしき女性がベランダから転落する。パンドラの箱を開け広げてしまったことなよる、余波はどこまで続くのか。次週も注目だ。[文・構成/grape編集部]
2022年11月18日長澤まさみ、眞栄田郷敦、鈴木亮平共演「エルピス」の4話が11月14日放送。恵那を“口封じ”しようとする斎藤…その姿に「悪い男って言葉だけじゃ説明できない悪い男」「斎藤さんの思う壺って感じで後味悪かった」など視聴者から憤りの声が噴出している。本作は長澤さん演じる転落したアナウンサーと、彼女の番組を担当する若きディレクターが、女性連続殺人事件の冤罪疑惑を追う中で、一度は失った自分の価値を取り戻していく姿を描く、実在の複数の事件から着想を得た社会派エンターテインメント。キャストはニュース番組のサブキャスターを担当していたが、路上キスを週刊誌に撮られて深夜の情報番組「フライデーボンボン」に飛ばされた浅川恵那に長澤さん。両親が弁護士で裕福な家庭に育ったが、学生時代に暗い過去がある様子の「フライデーボンボン」芸能ニュース担当・岸本拓朗に眞栄田さん。恵那の路上キスの相手で、拓朗が新入社員時代に指導を受けた報道局エース記者の斎藤正一に鈴木さん。拓朗に“八頭尾山少女連続殺人事件”について調べるよう頼んだヘアメイクの大山さくらに三浦透子。恵那と拓朗の番組「フライデーボンボン」のチーフプロデューサー・村井喬一に岡部たかし。弁護士をしている拓朗の母の岸本陸子に筒井真理子。八頭尾山少女連続殺人事件で犯人とされる松本の弁護をしている木村卓に六角精児といった顔ぶれ。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。恵那は、八頭尾山少女連続殺人事件の被害者遺族ら事件関係者にインタビューした映像の放送を強行。VTRを独断で流した恵那は名越から厳しい叱責を受けるが、特集は好評で第2弾も放送される。そんな矢先、恵那は木村から、松本死刑囚(片岡正二郎)の再審請求が棄却されたという衝撃の事実を聞かされる…というのが今回のストーリー。“自分たちの報道のせいで松本の再審請求が棄却されたのでは?”と大きなショックを受けた恵那は特集継続の中止を決める。そして斎藤に連絡し「私に放送を止めさせたかったんじゃないですか?」と問う。斎藤は「そうだよ」とあっさり認め、「知らないほうがいいこともあるんじゃないの?」と続ける。怒りと悔しさが入り混じったような表情を浮かべる恵那の頬を撫で、「やめて」と拒もうとする恵那に「じゃあさ、なんでベッド買ったの?」とささやく…。この斎藤の放ったセリフに視聴者からは「じゃあ、なんでベッド買ったの」の破壊力えぐすぎて言われたい台詞オブザイヤーに堂々のランクイン」「もう「じゃあなんでベッド買ったの?」しか思い出せない どうしてくれるんだ」「じゃあ何でベッド買ったの?」をこんなに色っぽく言える鈴木亮平がすごい」など大きな反響が巻き起こる。また明確に“口封じ”しようとしていたことを明かす斎藤に「恵那がまだ好きだってことわかってるから……斎藤は、まじ悪い男だ」「斎藤さん、悪い男って言葉だけじゃ説明できない悪い男」「今回は完全に斎藤さんの思う壺って感じで後味悪かった」など、憤りの声も多数。一方で「恵那はただの女に落ちてるわけではなく、斎藤を引っかけようとしてる……?」と、恵那が単に斎藤に拐かされてるわけではないという投稿もタイムラインに上がっている。【第5話あらすじ】松本の再審請求が棄却され責任を感じたさくらが自殺を図る。特集の続編制作も禁じられ、あがらえない大きな力に脅威を感じた恵那は、上層部の決定を静かに受け入れる。だがどうしても納得できない拓朗は、単独で事件の目撃証言をした西澤(世志男)の身辺を調べ始める。聞き込みを続けるなかで西澤の新たな顔が浮かび上がってくる…。「エルピス―希望、あるいは災い―」は毎週月曜日22:00~フジテレビ系にて放送中。(笠緒)
2022年11月15日Twitterで人気ドラマの感想をつづり注目を集める、まっち棒(@ma_dr__817125)さんのドラマコラム。2022年10月スタートのテレビドラマ『エルピス—希望、あるいは災い—』(フジテレビ系)の見どころや考察を連載していきます。人それぞれに『正しさ』がある。そしてその『正しさ』は時に凶器へと変わる――。『エルピス』第3話をあらすじとともに振り返る三人の死刑執行が突然報道される。12年前の連続婦女殺人を冤罪事件として追う、浅川恵那(長澤まさみ)は、死刑執行が死刑囚となった松本良夫(片岡正二郎)でないことに安堵するも、一刻も早く冤罪証明が急がれた。そんな中、当時の担当弁護士の木村卓(六角精児)から、首都新聞の記者・笹岡まゆみ(池津祥子)を紹介され、共に事件を追う岸本拓朗(眞栄田郷敦)も同席して会うことに。笹岡のクセの強さに圧倒されつつも、新聞社が調べた過去の事件資料を手に入れた浅川達は早速、資料をもとに取材を行うことにした。まず、事件の捜査に関わった八飛署の刑事・平川勉のもとを訪ねた。岸本が真犯人が野放しになっている可能性があると必死に伝えるも、平川は完璧に解決済みであり、絶対にあり得ないとの一点張り。だが当時の捜査のことは「正直、あんまり覚えていない」と言う。覚えていないのにそう言うのは、最高裁の判決を信じているからなのだ。我が国の司法に絶対的正しさを求める彼にとっては、岸本が思う闇なんてどこにもない。だが岸本は自分の正しさを見せつけるかのように言い返す。浅川に『空気の読めない人』だと言われたが、岸本は『空気を読む』ことを正しさと信じて人生を送ってきたのである。「空気ってどうやったら読まないでいられるんだろう」そう呟く浅川も空気を読んでばかりだった。自分が我慢さえしておけば、世界は勝手に動いていく…そう思うのだった。マスコミが被害者に与える罪その後、当時取り調べを行った山下守にインタビューを敢行できることになる。この人物こそ、松本の自供を引き出したとされる人間だった。身に覚えのない罪で連行し、暴力を振るい、脅し続けた結果、松本が漏らしてしまった「もう許してください」を自白の代わりとした人間だ。山下は言葉を濁しながら、「それはやったということです」と正当化する。もう私には関係のない話だからこれ以上聞くなという空気がそこにはあった。『空気が読める』浅川は言い返すことができなかった。それから撮影した映像を編集していた際に、斎藤正一(鈴木亮平)から被害者遺族を味方につけるというアドバイスを受け、ご遺族の居場所を探すことに。これが難航するかと思われたが、事件の捜査を行った刑事を見つけるよりずっと簡単だった。それは被害者のプライバシーなど、全然守られちゃいないということを意味していた。事件が起こるとマスコミは被害者近辺を漁る。交友関係を探り、家を囲み、採れたてホヤホヤの情報から無神経な質問ばかり投げかける。被害者の心配をしている者などほとんどおらず、ネタの鮮度ばかり気にして大スクープだと騒ぎ出すのだ。12年前の事件の被害者の遺族も同じだった。井川晴美が下着を売るためにあの山に入ったと報道されたことを受け、次々と不躾な質問を投げかけられた。マスコミにはもう懲り懲りだった。そんなところで「別に真犯人がいる」などと今更言われたって、最愛の娘は帰って来やしないのだ。浅川達は案の定門前払いされてしまう。浅川が偶然出会った店主は、キーマンとなりえるのか取材を諦めた浅川がその近くを歩いていると、偶然怪しげな路地裏に迷い込む。そのシャッター街の中で、その店は開いていた。浅川は恐る恐る、店主らしき男に、事件について覚えているかと尋ねる。その長い髪を結んだ男は、何かを知っているような反応を見せた。「あなたがお知りになりたいことは、言語なんて目の粗い道具だけですくいきれるものではありませんよ」男は浅川に徐に近寄った。男の瞳はまばたきさえせず、静かに浅川を捉えた。電話が鳴ったため、浅川は一度その場を離れるも、岸本を連れて戻った時にはその店はもう、そこにはなかった。何かある。あの人は何かを知っている。浅川は静まり返った路地裏を振り返った。この人物がキーマンとなるのだろうか…。そして、遺族のインタビューに既に諦めムードな岸本に、浅川は同じマスコミである自分達の過ちは自分達で挽回するしかないと一喝する。それからも取材に奔走していると、被害者の井川晴美の姉・純夏から電話が入る。純夏は事実は別にあるかもしれないという言葉に救われていた。あの日の夜、姉妹で八頭尾山へ流星群を見に行く約束をしていたこともあり、晴美が下着を売るために山に入ったという説明もどうしても信じられなかった。「純夏さんのお姿とお声は、私たちがどれだけ言葉を並べたって伝えられないことを、一瞬で伝えてくださると思います」『言語という目の粗い道具』では掬いきれぬくらいの純夏の思いを乗せたインタビューは、浅川の正義感を奮い立たせ、感化されやすい若者の中にある正しさを目覚めさせた。「正しいことなら味方は勝手についてくる」という浅川の言葉は本当だった。しかし、ぬるま湯に浸かり続けてきた者たちは最も変化を恐れる。番組の体制自体に問題があると念を押すも、製作陣は難色を示していた。だがプロデューサーの村井喬一(岡部たかし)は賛成する。当時の刑事の顔出しNGを指摘するなど、ジャーナリズム心に火が着いたかのように思われたが、局長に却下されることを見越してただ投げやりになっただけらしい。一方の浅川もそれは何度も経験したことで分かりきっていた。正しいと思うことを貫きたいマスコミだっているのだが、そこには腐りかけた世の中が作り上げてきた壁があるのだ。覚悟を決めた浅川の『正義』が視聴者を動かすその夜、話したいことがあると、浅川の自宅に斎藤が尋ねてくる。お酒を飲んでぐったりする浅川の前で、斎藤は一人煙草を吸い始めた。食べ物すら喉に通らない浅川はまた吐き出してしまう。権力に敵わないと思い知ったとしても、どうしても飲み込みたくはなかったのだ。浅川は声を上げて泣き出し、斎藤の優しさを求めた。酒と煙草に縋るしか落ち着いてはいられない二人は、互いを求め合った。今この時に湧き上がる欲望と気持ちに正直になったのである。そして浅川は一人、覚悟を決めた。翌日、『フライデーボンボン』で放送されたのは、冤罪特集の映像だった。いつも通り浅川が笑顔を見せて始まるコーナーの中身は、パンドラの箱。それはまるでEDでチェリーこと大山さくら(三浦透子)がテレビ越しに浅川を見ていたように、受け取る視聴者に浅川の正義は広まって行く。混乱に包まれた現場を置き去りにして、そのVTRは流れ続けた。浅川と岸本、2人の『正しさ』とは人それぞれ『正しい』と思うことがある。浅川はもはや何かに取り憑かれているようだ。「自分たちの過ちなんだから、自分たちで何とか挽回するしかない」という言葉は、根底にある正義なのだ。同じく、いじめの加害者として友達を見殺しにした岸本も、とにかく正しいことがしたいのだ。冤罪を暴くことも、披露宴で楽しくなくても笑い、祝福する気がなくても話を合わせて空気を読み、未だに墓参りに行くのも、自分は正しさの中にいるのだと気持ちよくなりたいのだ。浅川恵那、岸本拓朗。二人の正しさは『救い』か『凶器』か。新たなフェーズを迎える次回も必見だ。[文・構成/grape編集部]
2022年11月13日Twitterで人気ドラマの感想をつづり注目を集める、まっち棒(@ma_dr__817125)さんのドラマコラム。2022年10月スタートのテレビドラマ『エルピス—希望、あるいは災い—』(フジテレビ系)の見どころや考察を連載していきます。今真実として見えている世界は、嘘か真か。「真犯人は野放しになってるんですよ」大洋テレビの番組『フライデーボンボン』のコーナーMCを担当するアナウンサー・浅川恵那(長澤まさみ)は、そう言い残し早々に離脱した若手ディレクター・岸本拓朗(眞栄田郷敦)に代わり、12年前の連続殺人事件の冤罪を暴くために、一人で事件を追っていた。そんな中、事件は再び音を立て始める。行方不明となっていた八飛市在住の女子中学生・中村優香が八頭尾山で遺体で発見されたのだ。そして首には絞められた跡が。これは連続殺人事件の被害者と同じ状況だった。これが真犯人ならば死刑囚となった松本良夫(片岡正二郎)の冤罪を証明できる。浅川は今が世間の興味を引ける絶好のチャンスだと考え、自分のコーナーで取り上げようとするも、プロデューサーの村井(岡部たかし)達に猛反発され即刻却下。誰も危険な橋は渡りたくない、お気楽で地に落ちたまま安定してしまった環境。それが業界の墓場『フライデーボンボン』だ。落ちこぼれた者達の受け皿というのは、実際、浅川も同じだった。だが浅川は固く決意していた。「私はもう、あとに引く気はない」チェリーが明かした、松本の素顔浅川は逮捕当日に松本の家で保護されたヘアメイクのチェリーこと大山さくら(三浦透子)から話を聞く。彼女が声を震わせながら語ったのは、松本から感じた確かな温もりだった。事件が起こった日はチェリーの誕生日だった。19時頃に家に帰ると、松本はカレーを作り、お祝いのケーキも用意して待っていた。虐待を受けてきたチェリーにとって、これが初めて生まれてきたと実感した瞬間だった。虐待から身を救い、誕生日まで祝ってくれた松本のことを思うと、殺人犯とは信じ難かった。他人に見せる表情など、本当の姿のほんの一面に過ぎないのかもしれない。それでもチェリーはこの十数年間、たった一人で裁判記録を纏め上げ、冤罪事件と闘い、松本を信じてきたのだ。そんな思いを受け、浅川はひとまず事件当日の松本の行動を洗うことに。そして一度は手を引いた岸本も、浅川の動向は気になって仕方なく、その異様に強い目力で浅川を見つめ続け、覚悟はないが自分も手伝いたいと申し出てくる。無責任に足を踏み入れ、人の目を怖れて中途半端に身を引いたと思ったら、覚悟なんてそらに浮いたまま首を突っ込む。そんな現代の若者の写鏡のような岸本に呆れつつ、仲間は多い方がいいと考えた浅川は、岸本にも松本の動きを再現してもらうことに。その中で、違和感があることに気づく。弁護側は退勤後、食品とケーキを買ってそのまま帰宅。1時間かけてカレーを作ったと主張。しかし検察側は、ケーキを買った後八頭尾山に向かい、30分の間に殺害して、チェリーが帰宅するまでの10分でカレーを作ったと主張していた。実際に二人が検察側の主張通り足取りを再現するも、時間的に厳しいものがあった。しかも10分で作ったカレーは当然不味く、ケーキは原型を留めていなかった。そんな短時間でカレーを作れるもんじゃないことを、検察側の人間も解っていたはずだった。それでも、松本を挙げるという上の方針は変わることはなかったのである。しかも、岸本が協力をお願いしていた報道局のエース斎藤正一(鈴木亮平)によると、山の入り口で目撃されたのは『ロン毛の若者』だと報道されたが、いつの間にかこの目撃証言はすり替わっていったのだ。このインチキな報道が偽物の真実を作り上げたのだろうか。最初から全て無かったかのように。そして控訴審から松本を弁護していた木村卓(六角精児)を通して面会を申し込んでいた松本から、浅川宛てに手紙が届く。綴られたのは、悲痛な叫びだった。「私は弱い人間であります。情けない男であります。しかしながら、私は決して殺人犯ではありません」身に覚えのない罪で力づくで連行され、昼夜問わず暴力を振るわれ、脅され続けれ、身も心も疲弊したタイミングで、認めれば楽になれると見せかけの優しさに、松本は「もう許してください」と漏らしてしまった。それが自白の代わりとなった。松本は今、死刑囚として突然処刑を告げられる朝、格子の隙間から差す光を見る時を待っている。そんな、違う世界線だと思いたくなるような自白の取り方を有り得ないと感じただろうか。きっとリアルならば、私達は自分が巻き込まれてなくて良かったと思うだろう。真実がそうだと簡単に飲み込んでしまうのは、自分のテリトリー外のものには、潜在的に信頼を寄せていると見せかけて、ただ無関心なのだ。だが実際そうした大きな権力が、松本のような声の小さい弱い者を選別し、踏み潰すと同時に、何も知らない人間を、嘘で塗り固められた簡単には出られぬ塀の中に追いやるのだ。そして今日も純白なケーキを笑って食べる。それが本当はぐちゃぐちゃになっているとも知らずに。『エルピス』がフィクションでありながらリアルな点情報提供のお礼として斎藤を自宅に招いたとき、そして「マスコミ報道は無責任」と木村に突かれたとき、浅川は自分のこれまでの有様を思い返していた。浅川は上層部にかけあって入社3年目でサブキャスターとなった。将来性のある斎藤との関係も、今思えば自分を大きく見せるための手段でしかなかった。その矢先のスキャンダル。浅川は皮相だけを見続ける自分に気づいたのだ。ずっと前から知らぬうちに沢山のものを失っていた。そしてそれは『どんなことが起こっても正しい真実を伝えるキャスター』という夢も同じだった。「そんな夢は一生叶えられないと知りました」浅川は思い出す。3.11。原発に関して、問題ないと強調した自分を。2020五輪の招致。汚染水による東京への害はないと、最終プレゼンを報道した自分を。東京五輪が開催決定し、震災復興へ人々も期待を寄せているというコメントをした自分を。そこには、実在する出来事の映像と共に、笑顔の仮面を着け、渡された原稿を、何度も練習して修得した『真実のような語り口』で伝える浅川の姿があった。この作品が『フィクション』であり同時に『リアル』な点はここにある。実際の事件から着想を得た今作で、現実にリンクさせた演出が伝えるのは、目に見えない圧力だ。あたかも真実のように伝えられた中に紛れてしまった真実や抑え込まれた叫びがどれほどあったのかということなのだ。この一つの冤罪事件を通して、私たちも今、見つめ直すべきなのだ。第1話と変化した第2話ED初回から続いて大注目となった第二話。今回で気になるのが初回とのEDの違いだ。最後、浅川を見ながらショートケーキを食べていたチェリーから、じっと見つめるチェリーに変わっている。事件の鍵を握っているのチェリーという暗示なのだろうか。そして浅川と斎藤の関係、岸本の掌の鉛筆で刺した傷の記憶とは…。そして死刑囚の死刑を執行を告げるニュースを、浅川達は目にする。また『本当の真実』が消えてしまうのだろうか。次回も目が離せない。[文・構成/grape編集部]
2022年11月06日長澤まさみ、眞栄田郷敦、三浦透子、鈴木亮平ら出演の「エルピス」2話が10月31日オンエア。眞栄田さん演じる拓朗の“悪夢”に「記憶の断片がエグすぎる」といった声が続出、多くの視聴者が恐怖におののいた模様だ。長澤さんがスキャンダルによってエースの座から転落したアナウンサーを演じ、彼女に共鳴した仲間たちが女性連続殺人事件の冤罪疑惑を追う中で、一度は失った自分の価値を取り戻していく姿を描く、実在の複数の事件から着想を得た社会派エンターテインメントとなる本作。ニュース番組のサブキャスターを担当していたが、スキャンダルで情報番組「フライデーボンボン」に飛ばされた浅川恵那を長澤さんが演じ、両親が弁護士で「フライデーボンボン」の芸能ニュース担当をしている岸本拓朗には眞栄田郷敦。恵那が飛ばされるきっかけとなった路上キスの相手・斎藤正一には鈴木亮平。八頭尾山少女連続殺人事件犯として死刑囚になった松本良夫に匿われていた過去を持つヘアメイクの大山さくらに三浦透子。恵那にセクハラ、モラハラ発言を繰り返すチーフプロデューサー・村井喬一に岡部たかし。八頭尾山少女連続殺人事件の犯人として死刑が確定した松本良夫に片岡正二郎。マスコミ嫌いな松本の弁護士、木村卓に六角精児。拓朗の母・岸本陸子に筒井真理子といったキャストが出演。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。松本の事件が冤罪で、真犯人が野放しになっているのでは?と恵那と拓朗が思い始めた時、行方不明になっていた中学2年生の女子生徒が遺体で発見される。首にはかつて世間を騒がせた連続殺人事件の被害者と同じく絞められた痕があり、遺体発見現場も同じ神奈川県八頭尾山の山中だった。恵那は、当時14歳で逮捕当日に松本の家で保護されたヘアメイクのさくらが書きためた裁判記録をもとに、松本が殺人を犯したとされる日の足取りを確認するが、検察側の主張に違和感を覚える…というのが2話の物語。多数の穴や切り傷が付いた手のひらが迫ってくる…拓朗が見た“悪夢”に多くの視聴者が注目。夢の中では少年が執拗ないじめを受けており、その後少年の遺影も映し出されるその夢の内容から「岸本くんが何度も見る夢というか過去が本当に怖い。いじめをして、それを苦に同級生が自殺した?」「さっきの夢はなんだろ、いじめた子が亡くなったとか、、?」「岸本くんが関わったいじめの被害者が自殺したってことだよね…?記憶の断片がエグすぎる」「手の映像が怖すぎる 10時台でこれはきつい」といった声が続出。一方、連続殺人事件の遺体発見現場に手を合わせカメラを向ける拓朗は、後ろから誰かに見られているような気配を感じる…このシーンにも「事件現場撮影シーンはホラー映画みを感じた」「山の気配は“犯人は現場に戻る”じゃないの?」「いや、岸本、そんなにバカでもないな。気配感じたりして」など様々な反応が寄せられている。【第3話あらすじ】弁護士の木村から新聞記者の笹岡まゆみ(池津祥子)を紹介された恵那と拓朗は、新聞社の資料から12年前、事件の捜査に関わった八飛署の刑事・平川勉を訪ねる。しかし平川はすでに最高裁で判決が下されていることを理由に、「犯人は松本で間違いない」の一点張り。実際に取り調べを行った刑事にも話を聞こうとするが、すでに退職して所在は不明だった…。「エルピス―希望、あるいは災い―」は毎週月曜日22:00~フジテレビ系にて放送中。(笠緒)
2022年11月01日Twitterで人気ドラマの感想をつづり注目を集める、まっち棒(@ma_dr__817125)さんのドラマコラム。2022年10月スタートのテレビドラマ『エルピス—希望、あるいは災い—』(フジテレビ系)の見どころや考察を連載していきます。『エルピス』とは古代ギリシャ語の中で『厄災をもたらすパンドラの箱』として残されてきたものだ。そしてそれは、良き予測としての『希望』と悪き予測としての『災いの予兆』という二つの側面を持つ言葉として位置付けられてきた。誰も触れられない『パンドラの箱』を開けた彼らに待ち受ける、希望と絶望とは。スキャンダルで立場を追われた女子アナが行き着いた『墓場』時は2018年。大手テレビ局・大洋テレビに万年低視聴率を記録し『制作者の墓場』と呼ばれた番組があった。深夜情報バラエティー番組『フライデーボンボン』。そこでコーナーMCを担当するアナウンサー・浅川恵那(長澤まさみ)もまた、この墓場に追いやられた人間の一人だ。浅川はかつて同局の看板番組『ニュース8』のサブキャスターを務めた人気NO.1女子アナだったが、週刊誌に社員との路上キスを撮られ、番組を降板していた。その相手とは現在報道局のエース記者となった斎藤正一(鈴木亮平)だった。女子アナは干され、社員はそのまま出世街道を進んでいた。この手のスキャンダルは女性側への社会的制裁が異常なまでに重い。浅川はそれが原因なのか、睡眠と摂食障がいを患い、吐くことを繰り返していた。ノドを通っていくのはのみ込みたくないこの現実と、チーフプロデューサー・村井喬一(岡部たかし)から受けるハラスメントばかり。こんなハラスメントも随分と見なくなったと言われる今だが、軽く受け流し、その裏で身も心もすり減っている人が大勢いるのが現実だ。そして『フライデーボンボン』の出演者も制作側も、皆業界で生き残るために必死にしがみついていると言えば聞こえはいいが、物事を動かそうともせず、墓場という安全地帯に身を寄せ、上に良い顔使って言いなりになっている。皆、上に逆らうなんてのは受け流すよりずっと怖いから。そんな浅川の日々が、とあるきっかけで動き出す。眞栄田郷敦が演じる岸本拓朗の相談とは浅川は同番組の新米ディレクターの岸本拓朗(眞栄田郷敦)に相談があると呼び止められた。「僕と一緒に真相、追及してくれますか?」その真相とは、10年前に八飛市で若い女性が殺され遺棄された八頭尾山連続殺人事件の犯人・松本良夫(片岡正二郎)が実の犯人ではないというものだった。家出中の女子中学生が松本の家に偶々身を寄せてただけというが、マスコミが誘拐、監禁、そしてロリコン殺人鬼だと騒ぎ始め、世間は松本が犯人だと信じ始めた。松本は一度は事実を認めたものの、裁判では無罪を主張。その後の最高裁で死刑判決を下された。いわゆるマスコミによる印象操作が無実の人を犯人に仕立て上げ、冤罪を生んだのだという。以前『ニュース8』で冤罪特集を扱っていた浅川にこそ力を借りたいと目力で訴える岸本だが、目の色を変えそこまで躍起になるのは事情があった。岸本はヘアメイクの、チェリーこと大山さくら(三浦透子)に「手出し禁止の出演者を口説いたという証拠をばら撒かれたくなければ力を貸せ」と脅されていたのだ。弁護士の両親のもと裕福な家庭で生まれ育ち、順調に名門に進学。大手のテレビ局に入所した岸本は、そのルックスもあり、異常なまでに自己評価が高かった。どれだけ村井にパワハラをされても全く効き目はなく、寧ろ自分を優位に思わせてくれる存在としか考えていないようだ。そんな岸本に、自分が思い描いたままのエリート人生の危機が急に迫ってきたのだ。実はその女子中学生こそ、幼き頃虐待を受け家出した大山なのだが、岸本は訳のわからぬまま、冤罪を暴くしかなかった。問われる報道の『責任』そんな岸本のお願いを軽く受け流していた浅川だったが、同市で同様の行方不明事件が発生しているニュースを見て、報道に持ち込むことを提案する。それで気が収まればと思ったのだろう。案の定、ディレクターの滝川雄大(三浦貴大)には聞き入れてもらえず、不服そうな岸本に浅川はこう続ける。「誰も自分達が報道したことの責任なんて振り返りたくないんだよ。だから報道っていつも必要以上に忙しい忙しいって、時間ないふりして」浅川はこの事件を報道したことはないと話していたが、本当は死刑判決も、無罪を主張し控訴したことも報道していたのだ。自分も報道の責任なんて、考えたくなかったのだ。世間の構図を映し出したかのような『エルピス』そんな時、岸本は入社当時の研修担当だった斎藤が事件を報道したと知る。その斎藤が浅川の路チュー相手だと知らない岸本は、凍りつくフロアの空気も読めないまま浅川を半ば強引に誘い出し、話を聞くことに。二人の関係を知り、非常に気不味い雰囲気の中、斎藤は冤罪特集を組むことを提案する。そして浅川と共に覚悟を決め、村井に企画を出すことに。しかし、村井から「冤罪を暴くってことは、国家権力を敵に回すってこと」と突き返される。確かに村井の言う通りではあった。誰も見向きはしない深夜の情報バラエティー。闇のような暗がりにいる番組で、闇に葬りさられそうになる真相を扱っても、結局闇に他ならない。世間は平穏を装いながら、今日もまた、真面目に真相を追う者にくだらない正義感だと指をさし、誰かのために声を上げる者を笑い、目に見えない力で捻じ曲げる。それが今の世間の構図なのだ。長いものには巻かれたい岸本は相談の本当の訳を浅川に伝え、諦めようとする。保身のために首を突っ込み、無責任に引き返そうとする岸本に浅川は強烈なビンタをお見舞いする。「惑わされちゃダメだよ、おかしいものはおかしいじゃん。おかしいと思うものをのみ込んじゃダメなんだよ」足を踏み入れてしまったのは、簡単には引き返せない先は見えぬ暗き沼だ。浅川は今更戻る気はなかった。「私はもうのみ込めない。これ以上」吐き気は、のみ込みたくない衝動だ。のみ込みたくもない馬鹿げた現実を、そこに闇があるのを横目に平然と進み続ける日常を、根強く残り続ける差別を、何も知らない者達の無責任な評価を。のみ込んでしまった分、吐き続けてきた。そうやって、そこにある権力に縋り、そこにある温かさに身を寄せるだけ頼り、何も動かなかった平凡な自分と、今決別する。浅川は、透明な水を飲み干すのだ。黒さに惑わさず貫かれる、透明な真実を。意味深な『エルピス』エンディング映像にも期待まだ登場人物も闇に包まれたままの初回。大山の虐待による手の傷跡を見て、岸本が思い出した過去の出来事とは何か。そして行方不明の少女が山中で遺体で発見されたことで、事件は再び動き出す。加えて意味深なED映像。ルンルンで料理する浅川を、統制された笑みを浮かべ、虚構を語り並べるメディアに準えるものだとしたら、黒く爛れ、失敗したケーキが闇に呑まれた真実のように感じられる。そしてそれが入るケーキ箱が、パンドラの箱のようにも見えてくる。また、1ピース欠けた純白のホールケーキを食べながら、慌てふためく浅川を見守る、チェリーの構図が暗示する未来とは…。EDまで意味を持たせてくることでも、信頼感が増す思いだ。そして、冤罪事件という題材を通し、国家権力の圧力や数々の隠蔽、マスコミの報道責任を描く今作。腐りかけた世の中で、何かに揺らぐことなく、当事者意識が欠乏した私達の背筋を確かに伸ばしただろう。そのマスコミ側であるテレビ局を舞台に、テレビがこれを放送するという覚悟を初回で十二分に感じた。プロデューサーの佐野亜裕美さん、脚本の渡辺あやさんが各局に提案するも、断られ続けた企画がついに連ドラとして幕を開けた。『エルピス』に触れた私たちに確かに芽生えた揺らぎは、希望、あるいは災いか。[文・構成/grape編集部]
2022年10月30日公開3日間で興行収入2億円を突破、本年度ホラー映画No.1のオープニングを記録し、週末動員ランキングで2週連続実写映画No.1を獲得する大ヒットとなっている映画『カラダ探し』より、新たなオフショットが公開された。本作は特に九州地区の初週土日の動員比率が13.7%と通常よりも高く、続く2週目の土日には14.7%に上昇、直近のワーナー・ブラザース映画配給作品の九州地区の平均動員対比で高く、また主演の橋本環奈の出身地(福岡県福岡市)であることはもちろん、本作が約1か月半に渡るオール北九州ロケを敢行したことがヒットに繋がったようだ。主人公・明日香たちが繰り広げるカラダ探しの舞台となった学校は、福岡県北九州市小倉北区にある西南女学院中学校・高等学校。選定について羽住英一郎監督は「実際に学生が通っている新校舎と、ちょうどあまり使用されていない旧校舎がありまして、教室や廊下のシーンを撮影しました。新校舎の方でも、空いた時間帯や休みの日に美術室や図書室等をお借りしました。幾つか礼拝堂をいくつか探してきた中で、この校内にあった礼拝堂がとても良く、スケジュールも便宜を図ってもらえたため、コンパクトに短い期間で撮影することが出来て本当に良かったです」とコメント。「本当によく6人で一緒にいました。撮影の待ち時間や本人の撮影の日ではない時でも、いつも現場に来ていて、6人で一緒に居るのが当たり前みたいに仲良くしていましたね」と撮影中のキャストたちの様子も明かす。北九州ロケについて橋本さんは「撮影の合間の時間に6人で回転寿司、資さんうどんや、撮影の前に焼きカレーを食べたりしました。当初は在校生に知られないように、黒の暗幕をしながら撮影をしていました。自分たちが通う学校に暗幕があったら、逆に怪しすぎますよね(笑)。でもある日、眞栄田さん、山本さんが休憩中に、生徒たちとばったり会ってしまって。結局、生徒の皆さんにご挨拶をして、皆さんに黄色い歓声で盛り上がってくれました(笑)」と思い出をふり返った。眞栄田郷敦は「実はバスケットシーンの練習中に、ガラス窓を割ってしまって。そのお詫びに、1~2日で新しくなった窓ガラスにサインをさせて頂きました」とアクシデントもあったと語る。また、眞栄田さんは「クライマックスのアクションシーンは撮影も終盤で疲れている中、橋本さんが差し入れしてくれた資さんうどんを食べながらみんなで頑張りました。それを知った上で観て頂くと、また別の楽しみ方が出来ると思います」とエピソードを明かした。橋本さんも「北九州の皆さんは映画が好きで、撮影中も街のみなさんが応援してくださいました。学校の撮影もそうですが、道路での撮影も、みなさん優しく見守ってくれ、その空気感もあってとても撮影しやすい環境でした。劇中で、素晴らしい皆さんに囲まれながら撮影した北九州の風景も見つけられると思いますので、ぜひそこも注目しながら楽しんで観ていただけたらと思います」と本作をアピールしている。『カラダ探し』は全国にて公開中。(cinemacafe.net)■関連作品:カラダ探し 2022年10月14日より全国にて公開©2022「カラダ探し」製作委員会
2022年10月28日ホラー×ループ×青春の物語が話題となりヒット中の映画『カラダ探し』(公開中)。同作はウェルザード氏による人気携帯小説の実写化作で、主人公・森崎明日香(橋本環奈)はある日幼い少女から「私のカラダ、サガシテ」と不気味な言葉を言われ、幼なじみの高広(眞栄田郷敦)、そしてクラスメイト4人(山本舞香、神尾楓珠、醍醐虎汰朗、横田真悠)と共に“赤い人”に殺される7月5日を迎え続ける。明日を迎える唯一の方法は、校内に隠されたとある少女のバラバラにされた“カラダ”をすべて見つけ出すことだった。今回は、高広役の眞栄田にインタビュー。いい意味で「日本ぽくない」と語る今作についての印象や、自身の状況、そして芝居に対する思いの変化などについて話を聞いた。○■作品を見て「こんな青春なかったな」――オファーを受けた時の率直な思いはいかがでしたか?僕は、羽住(英一郎)監督の映画『OVER DRIVE』の関係者試写に行かせてもらったことがきっかけでこの仕事を始めたんです。だから気合いが入りましたし、ホラー作品も初めてで楽しみでした。高校生ならでは繊細なお芝居もあり、アクションもあり、芝居の部分も試せるというところで、早く撮影したいという思いでした。――ホラーでありつつ、かなり物理的に戦っている場面が多かったり、アクション要素の強い面白さがある作品でした。いい意味で、日本のホラーっぽくない魅力がありますよね。観終わった後に「1人でトイレ行けない」みたいなことがない(笑)。アメリカンホラーに近いというか、僕は幼少期に映画館に行ってワクワクする気持ちを思い出しました。すごく懐かしい気持ちになったし、テンポ感とか音楽の入れ方とかも、エンターテイメントとして楽しめるホラーだと思います。――青春も描かれていましたが、ご自身の高校時代と比べてみたりするといかがでしたか?やっぱり、完成した作品を見た時に「いいな」「俺、こんな青春なかったな」と思いました(笑)。海でみんなとはしゃいでたりしてるシーンなんか、本当にうらやましい。高校生の頃は音楽の道を目指していたので、もう遊ぶ余裕なんてありませんでした。プロになるための練習をして将来のために自身を追い込んでいたので、青春と言えるようなことはしていませんね。映画の中の6人は命をかけてる状況ということもあって、信頼関係が生まれているし結束力があって、この人数でこんなに仲良く深い関係になれることってなかなかないと思うんです。本当にいい6人だなあと思いました。撮影を思い出して、僕も5人に会いたくなりました。――そうやって会いたくなるということは、作品に挑む時には命かけるくらいの気持ちで仲間ができるということでしょうか?作品には、命かけてるかもしれないですね。――ちなみに、高校生の時は高広のようにモテてはいました?いやあ、そんなことないですね! 今は落ち着いているねって言われるんですけど、中高生の時はそんなに落ち着いていなくて、ついかっこつけたんです。かっこつけるやつはモテないというのを、卒業してから知りました(笑)○■役や作品への姿勢には変化――高広はかっこつけていないけどかっこいい、というような魅力があるように思いますが、演じている時にはいかがでしたか?今回のお話をいただいてまず漫画版を読んだんですが、原作や漫画版だとけっこうグレている感じの役だと思っていたんです。そしたら、脚本が来た時に「めっちゃイケメンになってるじゃん!」とびっくりして。でも、仕草や人との接し方について、みんなの前にいる高広と、1人でいる高広、明日香と関わる高広のバランスがあって演じがいがありましたし、かっこよさや人気者の雰囲気はちょっと研究しました。――どういうところを研究したんでしょうか?見え方かな? メイクさんにも相談しましたし、さりげないかっこよさを頑張りました(笑)――以前橋本さんと共演された『午前0時、キスしに来てよ』の時は、眞栄田さんがけっこう弟キャラというか、いじられキャラ的なところがあったと思いますが、その後いくつも主演作を経験されたりして、変化はありましたか?まだいじっていただいています(笑)。みなさん、僕のことを心配してくださってるみたいで……たまに「天然ぽい」とも言われるんですが、自分ではあまりわかっていないんです。それこそ環奈さんと共有した『0キス』は映画出演2作目で、いっぱい悩んで自分のことに精一杯でした。今でもすごく悩んではいるんですが、最初の時を振り返ると、何にそんな悩んでいたんだろうと思ったりもするんです。今の悩みは役を知れば知るほど出てくる悩みであり、脚本を読み込めば読み込むほど考えることが出てきて、いろんな人の意見も聞きたいし、周囲にも相談しがいがあります。でも、演技を始めたての時はそこまで深く考えていない、というよりもとにかく何をすればいいのかもわからない段階だったので、自分なりに役や作品に向き合えるようになったことが、変化なのかもしれません。今は役をできるだけ深掘りしたいし、求められることにできるだけ応えたいし……ただ、今持っている悩みの方がずっと続くものだと思います。理想や目標はどんどん高まっていくだろうし、この仕事を始める前に観ていた映画も、今観ると全然思うことが違ってきます。知識も見えるものも増えていくので、それに伴って理想も高くなって、エンドレスだと思います。――そんな変化に伴って、眞栄田さんへの注目度もどんどん上がっているように思います。今『東京リベンジャーズ』の続編を撮影しているんですが、「前作よりも注目されるようになったよね」と言われ、初めて「世の中からそう見えてるんだ」と実感しました。でも、僕の中ではそんなに変わってないんです。ファンの方からのお手紙などで反応をいただくことはありますし、それは嬉しいことなんですけど、周囲を気にしすぎずやっていけたらと思います。■眞栄田郷敦2000年1月9日生まれ、ロサンゼルス出身。2019年に映画『小さな恋のうた』で俳優デビュー。主な出演作に映画『午前0時、キスしに来てよ』(19年)、『ヒノマルソウル〜舞台裏の英雄たち〜』『東京リベンジャーズ』(21年)、ドラマ『ノーサイド・ゲーム』(19年)、『私の家政夫ナギサさん』(20年)、『プロミス・シンデレラ』(21年)、主演ドラマ『星になりたかった君と』(21年)、『キン肉マン THE LOST LEGEND』『レンアイ格闘家』(21年)などがある。
2022年10月26日俳優の眞栄田郷敦が24日、東京・日比谷で行われた「第35回東京国際映画祭」(TIFF)のレッドカーペットに登場した。「Nippon Cinema Now」部門で上映される『彼方の閃光』で主演を務める眞栄田は、池内博之、尚玄、加藤雅也、Awich、半野喜弘監督とともに登場し、「個人的にこの作品が初主演作品で、この場に、このメンバーの間に立たせてもらえていることをすごくありがたく思っています」と恐縮気味に挨拶。「この作品は、半野監督を筆頭に、本当にやりたいことをやりたいメンバーでとことんこだわって実現した映画で、実はまだ配給会社すら決まっていない状況ではあるんですけど、世界中たくさんの人に見てもらいたい作品なので、今日をスタートに何かが動き始めればいいなと思っています」と本作への思いを語った。「東京国際映画祭」は、日本で唯一の国際映画製作者連盟から公認を受けた国際映画祭。日比谷・有楽町・銀座エリアに会場を移して2年目となる今年は、10月24日から11月2日まで開催する。今回、丸の内ピカデリーや丸の内ピカデリーなども会場として加わり、主要9部門の上映本数も昨年の86本から110本へと増加。海外ゲストの招へいも本格的に再開した。コンペティション部門は、107の国・地域から寄せられた1,695本もの応募の中から15作品が選ばれ、日本からは『窓辺にて』(今泉力也監督/稲垣吾郎主演)、『山女』(福永壮志監督/山田杏奈)、『エゴイスト』(松永大司監督/鈴木亮平主演)が選出されている。撮影:蔦野裕
2022年10月24日緻密な人間ドラマで注目を集める脚本家・渡辺あやさんが、プロデューサーの佐野亜裕美さんと長い期間をかけて練り上げた連続ドラマ『エルピス‐希望、あるいは災い‐』。演出の大根仁さんが率いる現場で撮影真っ最中の俳優陣、長澤まさみさん、眞栄田郷敦さん、鈴木亮平さんの取材が実現。世の中の違和感を描いた見る人の心に届く物語。――『エルピス‐希望、あるいは災い‐』は、テレビ局が舞台。スキャンダルによってエースの座から転落したアナウンサー・浅川恵那(長澤)と、新人ディレクターの岸本拓朗(眞栄田)、そして報道局エース記者・斎藤正一(鈴木)が冤罪事件を追うという社会派エンターテインメント作品ですが、渡辺あやさんが手がける脚本とは、どう向き合われたのですか。長澤まさみ:私が脚本をいただいたのはずいぶん前で、物語が変わっていくところも見ていたんですけど、最終稿を読み、私に当て書いてくださっていることもあって、浅川恵那という人に共感できるところが多かったです。彼女の人生が上手くいきそうでいかない、ちょっと陰のある雰囲気と、私の自信のなさみたいな部分に通じるものがあったり。台本を読みながら感じた“こういうふうに演じてほしい”という想いを大切にしながら演じたいなと。鈴木亮平:脚本が本当に面白くて、深みもあって。渡辺あやさんが伝えたいことを読みとり、見てくださる方に的確なテーマを伝えつつ、さらに面白いことができればと思っています。眞栄田郷敦:人間くさくて多面性のあるキャラクターばかりで、感情移入がしやすく、読めば読むほど新しい発見がある脚本。一度、渡辺さんとお話をする機会があったのですが、脚本のさらに奥にもいろいろと考えていることがあるのだとわかりました。――冤罪事件を追う中で、登場人物たちは苦悩や葛藤を抱えながら、社会における“自分の価値”や正義について見つめ、考えます。鈴木:anan読者の方も、会社という組織の中で自分はどういう立ち位置なのか、何ができるのか、なぜ仕組みを変えられないのかなどと考えることってあると思うんです。今作では、正義がまかり通らないことに関して“まかり通さない”側の立場も描きつつ、“でもやっぱり曲げちゃいけないものってあるよね”ということが伝わってくるはず。恵那と拓朗が一緒になって立ち向かう姿に、勇気をもらえると思います。長澤:今はコロナ禍で家にいる時間が増え、テレビを見る機会も増えたことで、世の中の動きや誰かの発言に違和感を覚えることもあると思うんです。そうした違和感や矛盾というものが正直に描かれているので、共感してもらえるのかなと思いますし、楽しんで見ていただけたら嬉しいです。眞栄田:僕が演じる拓朗は、そうした社会の問題などがわかっていない人物ということもあり、台本を読み、演じながら、彼と一緒に知っていく感覚がありました。冤罪を覆すのはこんなに難しいんだとか、政治のこととか。――プロデューサーの佐野亜裕美さん、演出の大根仁さんとの現場はいかがでしょうか。長澤:安心できますね。大根さんとは11年ぶりに仕事をしますが、物語の理解度が一番深いんです。鈴木:素晴らしいですよね。長澤:私が勉強していったもの以上を求められることが多いから、現場でバタバタすることも多いけど、悩みながら演じられる方がいいなと思っていて。こうだと思ってお芝居を固めてしまうと、“それ以上の何か”が画面に映らないような気がするので、その場で感じたこと、その時に生まれたものに柔軟でいたいんです。眞栄田:ちょっと悩んでいることも的確にアドバイスをしてくださって。拓朗を演じるにあたり、全ての引き出しを開け、持っているものを全てぶつける気持ちでやっていますが、それを受け止めてくれる。素直に演じられる環境です。鈴木:中途半端に作られた作品ではないので、安心してぶつかっていける。テレビの業界を知り尽くした人たちが描くテレビ業界の話というところも、非常に面白いなと思います。――今作も含め、俳優として感動する瞬間を教えてください。眞栄田:毎日、感動しています。長澤:ピュア~!鈴木:Pure Boy!長澤:かわいいのぅ。眞栄田:(照れながら)毎日、得ること、学ぶことが詰まっている現場で。こんなふうに感動できる仕事を続けていきたいですね。鈴木:感動する瞬間がいっぱいあるこの仕事が好きでやっているけど、見てくださるお客さんに届いた時も、その一つ。今作も、「すごいね」とか、「あのドラマ好きだった」と言われる、ちゃんと届く作品になると思っています。長澤:それこそ、今作の台本を読んだ時に、作品の世界に入り込むということの素晴らしさを感じることができ、そんなあやさんの作品と出合えたことが、自分にとって宝物のようだと思いました。そう、今年は、私にとってご褒美のような年なんです。色々な作品を撮影してきましたが、どれもが自分が前向きに取り組みたい作品であったり、共演してみたい俳優さんがいる。この作品も、何年も前から楽しみにしていたので、嬉しさに舞い上がらないよう、冷静にと思いながら取り組みました(笑)。そんなふうに、自分自身も夢を見させてもらっているエンターテインメントという世界は、すごく魅力的なものだなと実感しています。『エルピス‐希望、あるいは災い‐』落ち目のアナウンサー・浅川恵那(長澤まさみ)の元に、若きディレクター・岸本拓朗(眞栄田郷敦)から、犯人の死刑が確定した連続殺人事件の真相究明を持ちかけられる。死刑囚に冤罪疑惑があると知った恵那は…。エルピスとは、古代ギリシャ神話に登場する“パンドラの箱”に唯一残されていたものを指しており“希望”とも災いの“予兆・予見”ともされている。フジテレビ系にて10月24日スタート。毎週月曜22:00~(初回15分拡大)ながさわ・まさみ(写真中央)1987年6月3日生まれ、静岡県出身。主人公の妻を演じる映画『百花』が現在全国公開中。NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』のナレーションを務めている。映画『ロストケア』が2023年に公開予定。シャツ¥41,140パンツ¥48,400(共にチノ/モールド TEL:03・6805・1449)ブーツ¥130,900(トッズ/トッズ・ジャパン TEL:0120・102・578)ネックレスはスタイリスト私物まえだ・ごうどん(写真左)2000年1月9日生まれ、アメリカ合衆国ロサンゼルス出身。’19年に映画『小さな恋のうた』でデビュー。映画『カラダ探し』が全国公開中。映画『東京リベンジャーズ2』が’23年に公開される。アウター¥319,000パンツ¥159,500ブーツ¥165,000(以上フェラガモ/フェラガモ・ジャパン TEL:0120・202・170)その他はスタイリスト私物すずき・りょうへい(写真右)1983年3月29日生まれ、兵庫県出身。主演ドラマ『TOKYO MER~走る緊急救命室~』の劇場版、主演映画『エゴイスト』が共に2023年に公開予定。本誌にて「シネマで英会話」を連載中。ジャケット¥99,000(ユニフォーム エクスペリメント/ソフ TEL:03・5775・2290)パンツ¥60,500(カルーゾ × ランド オブ トゥモロー/ランド オブ トゥモロー 丸の内 TEL:03・3217・2855)その他はスタイリスト私物※『anan』2022年10月26日号より。写真・玉村敬太スタイリスト・MIYUKI UESUGI(SENSE OF HUMOUR/長澤さん)MASAYA(ADDICT CASE/眞栄田さん)臼井 崇(THYMON Inc./鈴木さん)ヘア&メイク・スズキミナコ(長澤さん)MISU(SANJU/眞栄田さん)Kaco(ADDICT CASE/鈴木さん)取材、文・重信 綾(座談会)望月リサ(番組情報)撮影協力・スタジオ バスティーユTITLES(by anan編集部)
2022年10月22日「主演の長澤まさみさんをはじめ、出演者やスタッフが、みなさんすごい方ばかりで、もうめちゃくちゃ気合が入っています!」そう語るのは、新ドラマ『エルピス―希望、あるいは災い―』(カンテレ、フジテレビ系・10月24日より毎週月曜22時~)でテレビ局の新米ディレクター・岸本拓朗を演じる眞栄田郷敦(22)。主人公で元エースアナウンサー役の長澤との交流も深まっている。「クランクイン初日から“ゴードン”と呼ばれています。『親戚の子みたいな感じだよね』っていつも言われて(笑)」そんな長澤の座長ぶりを見て学ぶことも。「座長だから何かするわけではなく、自分の役をしっかり生きているという印象です。座長がそういう姿勢だと、現場も締まります」自身が演じる拓朗は、お坊ちゃま育ちでエリートコースを歩んできた青年。多面的なキャラクターにやりがいを感じている。「世の中にも表と裏があるように、拓朗自身、回を重ねるごとに風貌も変わるほど変化していきます。難しい役ですが、チャレンジは楽しいです」拓朗は弁護士の両親の影響を大きく受けて育ったが、眞栄田自身の家族との関係は?「母とはとても仲がよくて、友達みたいな関係です。昔、一家でアメリカに住んでいたころは、父は仕事で家を空けることが多かったので、母が一人で、兄と僕を育ててくれました。英語もしゃべれないのにすごいことだなあって」また、亡き父・千葉真一さんを役者としてどう見ていたのだろうか。「父は、まだ日本の俳優があまり海外に進出していないときから、海外を視野に入れていた人。たぶん、誰もやってこなかったことに挑戦したいという願望があったのだと思いますが、そういう考え方は、おのずと自分の中にもあると思っています」
2022年10月22日映画『カラダ探し』(10月14日公開)の公開記念舞台挨拶が15日に都内で行われ、橋本環奈、眞栄田郷敦、山本舞香、醍醐虎汰朗、横田真悠、羽住英一郎監督が登場した。同作はウェルザードによる人気携帯小説の実写化作。主人公・森崎明日香(橋本)はある日幼い少女から「私のカラダ、サガシテ」と不気味な言葉を言われ、幼なじみの高広(眞栄田郷敦)、そしてクラスメイト4人と共に“赤い人”に殺される7月5日を迎え続ける。明日を迎える唯一の方法は、校内に隠されたとある少女のバラバラにされた“カラダ”をすべて見つけ出すことだった。冒頭の挨拶で、大みそかの『第73回NHK紅白歌合戦』の司会に決定したことを祝われた橋本は「ありがとうございます! 頑張ります」と笑顔でコメント。公開を迎えた本作の反響については、「SNSがすごいですね。TwitterやInstagramをやっているんですけど、昨日公開してもう“観たよ”っていう感想がたくさん届いて。この土日でももっと届くのかなと思うと嬉しいですね」と、多くのファンから感想やコメントを寄せていることを嬉しそうに報告した。眞栄田は「反響ももちろんたくさん頂いてますけど、それ以上に自分自身がすごい嬉しいです」と喜びを爆発。続けて「この仕事を始めさせていただくきっかけは羽住監督だったんですが、仕事を始めてから2、3年目ぐらい経ってこの作品の撮影が入りました。やっと色々なことが少しずつわかってきて、自分の意思を持って撮影に臨めたすごく思い入れのある作品なので、やっと公開されてとても嬉しく思っています」と感慨深げな表情を浮かべた。同じく山本も「本当に大切な作品になりました。なんかこうして言うとすごく簡単な言葉に聞こえるかもしれないですけど、私にとって本当に大切で。こんなに共演者のみんなと仲良くなることも今までなかったですし、7年ぶりに羽住監督とご一緒出来たこともあって、すごく思い入れの強い作品です」と作品への愛情を強調。醍醐は「信頼できる仲間ができたな、という感覚がすごく強いです。ホラー映画なので、撮影も大変だったんですけど、でもそれを乗り切ったのでまた今後違うところで会ったとしても、ここで築き上げたものがずっと続いていくんだろうなと思える素敵な人たちと出会えたなと思いますね」と語り、横田も「私も本当にこうやって共演者さんとここまで仲良くなることってなかったですし、ホラーも初めてで長期間泊まり込みの撮影も初めてで、本当にたくさんの初めてを経験させてもらって。それをこの皆さんと一緒にできたことがすごく恵まれた環境だったなと今思います」と、それぞれ本作の役柄同様の仲の良さを感じさせるコメントをした。同作の主題歌/挿入歌を担当したAdoも音声コメントを寄せ、公開を祝福。キャスト一同驚きの表情を浮かべる中、貴重な音声コメントが流れ「こんにちは、Adoです。『カラダ探し』映画公開おめでとうございます。『カラダ探し』、ループ型ホラーということで結構びっくりする描写もあったり、やっぱりグロテスクな描写は結構刺激的でしたね。でもその中での高校生たちの青春がまたホラーの描写を引き立たせていて、そして青春の描写もすごく美しくて素晴らしい作品になっていると思います。ちなみに私の青春エピソードなんですけれども私は小学生ぐらいの時に、友人とよく市民プールに行ったりしてその帰りにアイスを食べていたっていう記憶があります。願わくば戻りたいとも思いますが、そんなこと言っても仕方ないので。ですが、『カラダ探し』改めて何度でも楽しめる新感覚ホラーになっていると思いますので是非たくさん楽しんでください」と、本作の見どころや自身の貴重なエピソードも披露する。コメントが終了すると橋本、山本は「声がかっこいい~!」と歓声をあげ、眞栄田、醍醐、横田と監督も感動を隠し切れない様子。橋本は「声が良いとか、すごいっていうのもありましたけど、なんか市民プールにAdoさんも行くんだっていう驚きが……。Adoさんはやっぱり歌い手として爆発的なパワーで数々の曲を歌い分けられているイメージなので、“そっか、普通にリアルで生活してて、小学生のとき友達と市民プールとか行くんだ”というのが、“一緒だ!”みたいな気持ち」とAdoの意外なエピソードに触れ、「映画を面白いと思ってくださってすごく嬉しいなあと思います」と喜びと感謝の表情を浮かべた。
2022年10月15日10月14日(金)本日公開の橋本環奈主演超刺激的ループ型ホラー映画『カラダ探し』より、最終予告映像が到着した。橋本さん、眞栄田郷敦、山本舞香、神尾楓珠、醍醐虎汰朗、横田真悠演じる高校生たちが、謎の恐怖に挑んでいく本作。今回公開された映像では、主人公・明日香(橋本さん)、クラスの人気者で明日香の幼なじみ・高広(眞栄田さん)、ムードメーカーのヤンキー女子・留美子(山本さん)、不登校の引きこもりゲーマー・篤史(神尾さん)、いじめられっ子のオカルトオタク・翔太(醍醐さん)、学級委員長・理恵(横田さん)、それぞれ孤独を抱えていた彼らが、カラダ探しを通じて、次第に仲間としての友情を育み、大いなる脅威に挑んでいく様が、初公開カットを交えて映し出されている。主題歌も提供するAdoによる疾走感溢れる挿入歌「リベリオン」が流れる中、終わらない死のループから抜け出すために、赤い人の恐怖に立ち向かうが、理恵が居なくなる様子も。いつもの今日と違う、明かされる衝撃の事実に注目だ。『カラダ探し』は全国にて公開中。(cinemacafe.net)■関連作品:カラダ探し 2022年10月14日より全国にて公開©2022「カラダ探し」製作委員会
2022年10月14日橋本環奈、眞栄田郷敦、山本舞香らが共演するホラー映画『カラダ探し』の特別インタビュー映像が公開された。今回公開された映像では、橋本さん、眞栄田さん、山本さんのメイキング映像と、インタビュー映像を収録。息つく間もない絶叫体験の連続に相応しく、ハイテンションアクションの舞台裏も明らかに。明日を迎えるため、ある少女のバラバラの“カラダ”を全て見つけ出そうと奮闘する主人公・森崎明日香役の橋本さんは、今回演じたキャラクターについて「橋本環奈とは全然違うキャラクターで、感情が表に出ないので、今までで1番セリフ量が少なかったのですが、セリフがないからこそ伝えられる部分は意識していました」とふり返る。これには、共にカラダ探しに挑む山本さんと眞栄田さんも「急に明日香になる瞬間が本当にすごくて…」(山本さん)、「こっちがついていけない…」(眞栄田さん)と橋本さんの演技を絶賛。また、「こんなにテンポ感よく殺されているの見て面白いって思えるのが不思議だと思います。殺されるのがわかっているのに面白いのがすごい!」と元々読んでいたという本作の魅力について橋本さんが言及。劇中でも印象的な留美子(山本さん)がチェーンソーを振り回すシーンについて、山本さんは「初めて持って、重いからめっちゃ大変だった!」とコメントしており、2人が好きだと言う留美子がチェーンソーを持ち、「この雑巾野郎!」と叫ぶ本編も収められている。最後には、「本当に面白いと言える作品が完成したと思います」、「ひとりひとりにフィーチャーして見るとホラーだけじゃない魅力がたくさんつまっています」、「ストーリー性が面白く、全部ひっくるめて楽しめる作品。ホラーが苦手なだけで見ないのは勿体ないと思います!」とホラー×青春が合わさった本作の魅力についてそれぞれ語られている。『カラダ探し』は10月14日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:カラダ探し 2022年10月14日より全国にて公開©2022「カラダ探し」製作委員会
2022年10月11日東京スカパラダイスオーケストラの谷中敦が6日、ライブ配信アプリ「17LIVE」の配信番組『西川貴教のニシナナ LIVE』に出演。『イナズマロック フェス 2022』について語った。西川が『イナズマロック フェス 2022』出演のお礼を伝えると、谷中は「こちらこそありがとうございました。念願だったんでね。日本全国のフェス、海外のフェス、いろいろ出てるけど、『イナズマ』出てないのは片手落ちじゃないのって」と返答。西川が「これから先はスカパラを呼ばないわけにはいかないなと」と今後の出演オファーにも言及すると、「本当ですか? 何度でも行きたいですよ」と意気込んだ。そんな念願の『イナズマ』出演について、「めちゃくちゃ楽しかったですよ。場所もいいですよね」としみじみと語る谷中。続けて「僕らって、ステージ上で音を聴くけど、出てる音って聴けないじゃないですか。だから、出てる音ってどんなのなんだろうって。スタッフとかも『音がすごい良かった』って(言ってた)。音はこだわっておられるんですか?」と尋ねる。それに対し、西川は「屋外で、音が風で流されやすかったりする」「決まったデシベル数のなかでどのくらい後ろまで聴かせることができるのかっていうスピーカーの配置とかは、結構時間をかけてやらせていただいてる」と説明。「どうしても屋外ですし、いろんな問題はあったりするんですけど、そんな風に言っていただけるのは僕らにとっても本当に嬉しいです」と喜んだ。また、谷中は「我々は海外のフェスにも行かせていただいてるんですけど、『イナズマ』は初めてだったんで、緊張しました」と回顧。「『大丈夫かな?』『盛り上がってくれるかな?』って、メンバーとドキドキしてたんですけど、お客さんがすごく迎え入れてくれたんで、本当にお客さんありがとうございました」と謝意を表すると、西川は「どのアーティストの方にも言っていただけるんですけど、『イナズマ』はなんでもありで盛り上がってくれる。(『イナズマ』の観客は)アーティストの方が『イナズマ』に来てくれるだけで『ありがとうございます』なんですよ。そこが一番大きいです。僕ら運営側からしても、こんなに素敵なお客様がいるフェスないなっていうくらい」と胸を張った。
2022年10月09日恐怖の先に爽快感も感じさせる超刺激的ループ型ホラー『カラダ探し』より、眞栄田郷敦のメイキングカットと最新映像が公開された。眞栄田さんが本作で演じているのは、主人公・明日香(橋本環奈)と共に脅威に立ち向かう伊勢高広。同じ高校に通う幼なじみであり、バスケが得意なクラスの人気者だ。先日のジャパンプレミアでは、撮影期間中に浦西翔太役の醍醐虎汰朗とジムに通っていたことや、ご飯を1グラム単位で計量していたというストイックなエピソードが飛び出した眞栄田さん。今回到着した写真では、鍛え上げられた肉体を駆使したダンクシュートを決めた瞬間が捉えられており、まだ見えていなかった高広の新たな魅力が垣間見える。バスケシーンの撮影について眞栄田さんは「これまでも遊びでバスケをすることはありましたが、今回の高広はすごく上手い役でフリースローを決めるシーンもあったんです。ずっと練習していてもなかなか入らなかったのに、本番では一発で入ったんですよ!」と裏話を披露。しかし、「すごく練習したのに、それあまり使われていなくて…」と残念そう。本編中では、華麗なバスケプレイを堪能出来るシーンはもちろん残っているほか、赤い人の脅威に挑むシーンでは、息つく間もない怒涛のアクションが満載。併せて公開された最新映像では、いち早く本作を鑑賞した人々の感想も収録されている。『カラダ探し』は10月14日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:カラダ探し 2022年10月14日より全国にて公開©2022「カラダ探し」製作委員会
2022年09月30日学校法人芝浦工業大学(東京都江東区)は、学校法人佐藤栄学園(埼玉県さいたま市)と高大連携事業に関する協定を締結します。両法人の交流・連携を通じ、佐藤栄学園が設置する4つの高等学校(埼玉栄高等学校、栄東高等学校、栄北高等学校、花咲徳栄高等学校)の生徒の学びと進学意欲向上および理工学教育推進に必要となる様々な高大連携事業の実施を目指します。今後は理工系への進学を希望する佐藤栄学園の生徒への講座の実施など、高大連携教育を行うとともに、独自の推薦制度の新設を目指します。また、本学の大宮キャンパスの図書館利用など、施設の利用も可能になる予定です。【ポイント】・進学・キャリア教育に関する連携を構築・佐藤栄学園が設置する高校から本学への進学に関する円滑な接続・生徒に対するカリキュラム・教材開発の連携▲協定締結式の様子(左から佐藤栄学園 大久保 信行常務理事、田中 淳子理事長、芝浦工業大学 鈴見 健夫理事長、山田 純学長)【芝浦工業大学とは】工学部/システム理工学部/デザイン工学部/建築学部/大学院理工学研究科 日本屈指の海外学生派遣数を誇るグローバル教育と、多くの学生が参画する産学連携の研究活動が特長の理工系大学です。東京都とさいたま市に2つのキャンパス(豊洲、大宮)、4学部1研究科を有し、約9千人の学生と約300人の専任教員が所属。創立100周年を迎える2027年にはアジア工科系大学トップ10を目指し、教育・研究・社会貢献に取り組んでいます。【学校法人佐藤栄学園とは】埼玉県で小学校、中学校、高等学校、大学、専修学校を9校擁する学園 創始者佐藤 栄太郎の人は生きた資本資産なりの理想に基づき、建学の精神を「人間是宝」と定め、学生・生徒・児童一人ひとりの内在する可能性を拓き、常に創造する心と知性を育て、人間性豊かな徳操を養い、広く世界文化経済発展の先覚者としての自覚をもち平和社会に奉仕できる人材の育成に努めてきています。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年09月20日映画『カラダ探し』(10月14日公開)のジャパンプレミアが15日に都内で行われ、橋本環奈、眞栄田郷敦、山本舞香、神尾楓珠、醍醐虎汰朗、横田真悠、羽住英一郎監督が登場した。同作はウェルザードによる人気携帯小説の実写化作。主人公・森崎明日香(橋本)はある日幼い少女から「私のカラダ、サガシテ」と不気味な言葉を言われ、幼なじみの高広(眞栄田郷敦)、そしてクラスメイト4人と共に“赤い人”に殺される7月5日を迎え続ける。明日を迎える唯一の方法は、校内に隠されたとある少女のバラバラにされた“カラダ”をすべて見つけ出すことだった。ランウェイで登場し、観客の拍手を浴びた6人。イベントでは撮影で交流を深めていた6人の絆を試すため、ジェスチャーゲームも行われ「ホラー」「猫」「友達と写真を撮るポーズ」といったお題に合わせ次々とポーズを見せていくが、個性派なポーズにツッコミも飛び交う。主演の橋本は「この雰囲気を見ていただいてわかるように、これだけの時間を過ごして、本当に楽しく撮影させていただいて、エピソードを語らせたら止まらないくらい。毎回取材で時間が足りなくなるくらい話せて、これだけ無邪気に言いたいことがたくさんある作品ってないなと思って、笑いの絶えない現場でしたし、ホラー映画でもありますけど、青春を皆さんに届けられる作品になっています」と同作に太鼓判。「友情やアクションもこだわって、血糊まみれになりながら戦っています。かっこいい姿も皆さんに楽しんでいただけると思いますし、本当に音が良くて、試写で見た時も包まれる。アトラクションのような体験型の作品となっています。隅々まで目をこらして何回も見ていただけたらと思います」とアピールした。
2022年09月15日長澤まさみ、眞栄田郷敦、三浦透子、鈴木亮平らが出演するこの秋スタートの新ドラマ「エルピス―希望、あるいは災い―」が、10月17日からフランス・カンヌで開催される国際映像コンテンツ見本市「MIPCOM」(ミップコム)において、Asian World Premiere TV Screeningとして世界初上映されることが決定した。長澤まさみが4年半ぶりに連続ドラマの主演を務める本作は、実在の複数の事件から着想を得て制作された社会派エンターテインメント。スキャンダルによってエースの座から転落したアナウンサーと彼女に共鳴した仲間たちが、犯人とされた男の死刑が確定した女性連続殺人事件の冤罪疑惑を追う中で、一度は失った自分の価値を取り戻していく姿を描く。世界最大級の国際映像コンテンツの見本市・イベント「MIPマーケット」。カンヌでは毎年4月に「MIPTV」と10月に「MIPCOM」の年5回開催。世界各国の映像コンテンツ制作会社と、またコンテンツを購入する放送・配信事業主、さらには共同制作関係者や投資家など映像コンテンツ関係者が集結。2010年からは公式上映イベントとして、「World Premiere」を開催、「マッドメン」(アメリカ)、「タイタニック」(イギリス)などの欧米ドラマが公式上映作品としてWorld Premiereを行ってきた。ほぼコロナ禍前並みの参加者が見込まれる今年、本作がAsian World Premiere TV Screeningとして、カンヌ国際映画祭のメイン会場と同じ、パレ・デ・フェスティバル・エ・デ・コングレのメインホール、グランド・オーディトリウムにおいて、世界で初めて上映される。60年近い歴史を持つMIPマーケットにおいて、日本の作品がメイン会場で上映されることは、今回が初めて。カンテレ制作のドラマがAsian World Premiere TV Screeningに選出されるのは、「CRISIS 公安機動捜査隊特捜班」に続いて2回目だ。日本に先駆けての初上映に長澤さんは「どんな風に、この作品に興味を持ってくださるか楽しみです。そして、どの国の方にも共感していただけるものになるはずなので、観た方の感想が早く聞きたいです」と期待。「この作品のテーマに共感してくださる方が多くいらっしゃると思うんです。コロナ禍で私たちがたくさんのことを経験して来た今だからこそ、響くものがあるようにも思います。物語の目線、人々の多面性、真っ直ぐな想いなど、観る方それぞれの受け取り方でドラマを楽しんでもらえたらうれしいです」とコメントしている。「エルピス―希望、あるいは災い―」は10月24日より毎週月曜日22時~カンテレ・フジテレビ系にて放送。(cinemacafe.net)
2022年09月14日青春もホラーも両方楽しめる超刺激的ループ型ホラー映画『カラダ探し』より、青春のキラキラ感と迫り来る恐怖が融合した、30秒の最新予告映像が到着。アオハル全開の場面写真も公開された。映像では、橋本環奈演じる主人公・明日香と、眞栄田郷敦演じる幼なじみの高広が、校舎の屋上で見つめあう胸キュンシーンからスタートし、ヤンキー系女子留美子(山本舞香)、不登校の篤史(神尾楓珠)、いじめられっ子の翔太(醍醐虎汰朗)、学級委員長の理恵(横田真悠)らクラスメイトと共に学生生活を楽しんだり、海で砂浜を走ったりとキラキラした青春が映し出される。しかし、声優・ファイルーズあいによる「こんな楽しい日が、ずーっと続くと思っていた」というナレーションとともに、“カラダ探し”に巻き込まれた明日香たちが、赤い人に襲われて次々に殺され、何度も繰り返される“7月5日”の深夜の校舎での緊迫感溢れる場面へと移り変わる。青春の映像とホラーシーン、新感覚な本作の魅力が垣間見える映像となっている。『カラダ探し』は10月14日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:カラダ探し 2022年10月14日より全国にて公開©2022「カラダ探し」製作委員会
2022年09月07日女優の橋本環奈が主演を務める、映画『カラダ探し』(10月14日公開)の最新予告が7日に公開された。同作はウェルザードによる人気携帯小説の実写化作。主人公・森崎明日香(橋本)はある日幼い少女から「私のカラダ、サガシテ」と不気味な言葉を言われ、幼なじみの高広(眞栄田郷敦)、そしてクラスメイト4人と共に“赤い人”に殺される7月5日を迎え続ける。明日を迎える唯一の方法は、校内に隠されたとある少女のバラバラにされた“カラダ”をすべて見つけ出すことだった今回新たに解禁された予告映像は「最高の青春が始まる!」というナレーションの声とともに、主人公の女子高生・明日香(橋本環奈)と幼馴染の高広(眞栄田郷敦)が校舎の屋上で見つめあう胸キュンシーンからはじまる。ヤンキー系女子留美子(山本舞香)、不登校の篤史(神尾楓珠)、いじめられっ子の翔太(醍醐虎汰郎)、学級委員長の理恵(横田真悠)らクラスメイトとともに制服姿で学生生活を楽しんだり、みんなで海に行って砂浜を走ったりとキラキラした青春の場面が切り取られるが、そこで事態は一転。 「こんな楽しい日が、ずーっと続くと思っていた」というナレーションに続くシーンは皮肉にも、“カラダ探し”に巻き込まれた明日香たちが、赤い人に襲われて次々に殺され、カラダを探し出すまで何度も繰り返される“7月5日”の深夜の校舎での緊迫感溢れる場面。キラキラとした青春全開の映像と、恐怖に苛まれるホラーシーンの融合という、新感覚な本作の魅力が垣間見える最新予告となっている。予告のナレーションは映画『THE BATMAN-ザ・バットマン-』でセリーナ・カイル/キャットウーマンの吹き替えや『ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン』の主人公 空条徐倫役、10月から放送予定の人気漫画が原作のアニメ『チェンソーマン』でも重要な役どころに決定し話題沸騰中の声優、ファイルーズあいが務め、はじける青春と迫りくる恐怖の両極端なシチュエーションを見事に表現している。(C)2022「カラダ探し」製作委員会
2022年09月07日