東京都・築地の「HAMON GALLERY」にて、日本刀を中心に、工芸の技術に焦点を当てた企画展「技と技術の発現」を開催する。会期は9月5日~10月11日(月曜閉館)、開場時間は11:00~18:30。入場は予約制。同展は、「技術」というキーワードのもとに、日本刀を取り巻く工芸作品から派生した作品や、技法として可能性を期待される3Dプリンタで制作した作品を紹介していく。今回の展示のテーマとなっている伝統工芸の職人は、各々の時代において、使うためだけでなく、装飾や機能を極限まで高めた工芸品を追求してきたという。例えば、日本刀は本来の使用目的だけを考えると、鍛錬の繰り返しや文様を浮き立たせるほど研ぎきる制作過程は不必要にみえる。しかし、その技術に基づく造形美や素材への探究心によって、現在の日本刀が形づくられ、また時にはその探求によって新たな工芸品が生み出されることもある。特に、同展で紹介する「自在置物」は、江戸時代の甲冑師が甲冑制作技術を発展させた、動く工芸品として生まれたもの。なかには文鎮や香合としての用途を確認できるものもあり、装飾的な置物を生活に落とし込もうとする作者の意図が想像できるものだという。このような背景をふまえ、さまざまな方面から注目されている日本の工芸というものを、現在進行形で積み重ねられる技術と素材の探求そのものと解釈し、その探求によって生み出される工芸の今後の可能性について考えていく内容となっている。なお、同展は予約した上で鑑賞するものとなっている。手続きは同ギャラリーのWebページにて行える。
2015年08月28日歴史上の武士たちが身に帯びた日本刀の数々をモチーフにしたコトブキヤの「侍箸」シリーズ。2010年に前シリーズ「日本刀箸」として誕生以来、日本を訪れる外国人のおみやげとしても人気を博している。昨年10月からリニューアルした「侍箸」シリーズでは、箸先にすべり止めが施し、箸置きが刀置きへと変更され、「日本刀箸」シリーズと合わせて、これまでに約30種類が発売されている。そんな同シリーズ30種類が一堂に会した「日本刀と侍箸の世界展」が、秋葉原・コトブキヤ秋葉原館5階のイベントスペースで行われている。会期は7月3日~12日までの10日間。会場では、大人気の刀剣育成シミュレーションブラウザゲーム『刀剣乱舞-ONLINE-』とのコラボモデルの原型サンプルの展示に加え、隆慶一郎の「一夢庵風流記」を原作にした原哲夫の漫画『花の慶次』のコラボもアナウンスされていた。イベントスペースでは現在発売中の「侍箸」はもちろん、今後発売が予定されている新商品、さらには「侍箸」シリーズのモチーフとなった日本刀レプリカ(模造刀)の展示、日本の歴史と各日本刀が制作された時期の年表も掲示されていた。また、今回のイベントでは、一期一振の模造刀を持って記念撮影するコーナーや侍箸が作られるまでの工程を紹介コーナーも用意。参加費用は無料で、今回のイベントのために作られた特製の箸置きがもれなく貰えるアンケートも実施されている。週末には、鎧武者が同店の店頭でイベントをアピールする予定。鎧武者との記念撮影も可能で、初日の3日は大盛況だった。
2015年07月06日東京都・表参道の根津美術館は、安泰な江戸時代に、持ち主の好みによって約束事にとらわれない意匠が凝らさるようになった刀や印籠のコレクションを展示する「江戸のダンディズム ―刀から印籠まで―」を開催している。会期は7月20日まで(月曜休館・7月20日は開館)。開館時間は10:00~17:00。入館料は一般1000円、学生800円、中学生以下無料。同展は、幕末から明治期の華やかな拵(こしらえ)やバラエティ豊かな刀装具が多いことで知られる同美術館所蔵のコレクションから、刀剣・刀装具・印籠など約100件を展示するもの。太平の江戸の世では、刀剣やその拵は、武士にとって持ち主の身分や教養、季節を感じさせる「こだわりのアイテム」として位置付けられるようになり、意匠を凝らしたものが競ってつくられた。刀身では、華やかな刃文が好まれたほか、刀身彫という、刀身に龍や剣などを彫刻する装飾的な志向が強まった。また、拵は、数多くのパーツによって構成されているが、季節の動植物や、故事に関するものなど多彩な主題があり、そのコーディネートの妙が見どころとなっているということだ。また、これらの刀装具や鞘は、小さいながらも彫金や蒔絵、螺鈿などの優れた技術によって丁寧に作られており、細部に目を凝らすと珠玉の世界が広がっている。そのほか、印籠や根付も、同じく男性の持ち物として、同様の発展を見せたという。金や銀、玉や象牙など贅沢な素材をふんだんに使った、斬新なデザインの印籠や根付は、持ち主の好みを端的にあらわしているということだ。また、関連企画として、6月6日14:00~15:30に渡邉妙子氏(佐野美術館 館長)による講演会「江戸時代の刀剣について」が、6月27日14:00~15:30に高山一之氏(鞘師)による講演会「日本刀の拵について」が開催される。応募方法などの詳細は根津美術館HPで案内されている。さらに、スライドレクチャーとして、6月12日に「刀装具について」、6月19日に「コレクションの成り立ちと展覧会の見どころ」、7月3日に同時開催中の「北野天神縁起絵巻について(後編)」が開催される。いずれの回も13:30~約45分が予定されている。なお、いずれの企画も聴講は無料だが入館料が必要となる。
2015年06月04日新日本プロレス所属の真壁刀義が5月18日(月)、都内で米映画『マッドマックス 怒りのデス・ロード』の日本語吹き替え版アフレコを行った。スイーツ好きで知られるが、「スイーツを食べるシーンは?」と質問されると、「あるわけない!」と豪快に笑っていた。すでに主人公マックス役の声優を務める「EXILE」のパフォーマーAKIRA、マックスの最凶の敵ジョー役を俳優の竹内力が担当することが決まっている本作の日本語吹き替え版。今回、声優デビューを飾る真壁さんは、ジョーの息子で強靭な肉体を誇る最強ファイター・エレクタスという、正にぴったりの役どころを演じる。今回のオファーについて「とうとう来たな」と意気揚揚の真壁さん。「要はハリウッドデビューでしょ?遅かれ早かれこうなると思っていた」と豪語したが、アフレコが始まると、ディレクターの厳しい指摘を受けて「すみません!」と即ペコリ。「ディレクターのほうが、おっかないですから」と冷や汗を流していた。それでも無事にアフレコが終わると「楽しいっすね。新しい刺激になった」「持ち前の凶暴性を出せた」と自画自賛。続編の本人出演オファーがあればどうするか問われ「ぜひ、皆さんの推薦お願いします」と真のハリウッド進出に意欲を燃やした。資源が枯渇し、法も秩序も崩壊した近未来を舞台に、愛する者を奪われ、生きる望みさえ失った主人公マックスが、砂漠を支配する凶悪な敵イモータン・ジョーの一団とルール無用の肉弾バトルを繰り広げるアクション超大作。先日、カンヌ国際映画祭で上映され、現地を熱狂の渦に巻き込んだばかりだ。シリーズの大ファンだと言う真壁さんは、「これ、ヤバイね!期待をはるかに超える迫力で、映画を観ているって気分が味わえる。ぜひ劇場で体験してほしいね」と力強く太鼓判を押していた。『マッドマックス 怒りのデス・ロード』は6月20日(土)より新宿ピカデリー、丸の内ピカデリーほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年05月18日ホビーメーカーの壽屋は2015年3月の予定で、刀を模した箸「侍箸 日本刀 坂本龍馬」、「同 高杉晋作」を発売する。○腹がへっては戦はできぬ!同商品は、"日本刀を模したお箸"の「侍箸」シリーズ第4弾となる。坂本龍馬は愛刀「陸奥守吉行」がモチーフ。鍔は、実際寺子屋事件の際に持っていた刀についていたと言われる「唐獅子牡丹鍔」を元に造型した。高杉晋作は愛刀「安芸国佐伯荘藤原貞安」がモチーフになる。同商品には、「刀台」をイメージした家紋入の箸置きが付く。坂本龍馬は「組み合わせ角に桔梗」紋、高杉晋作は「丸に割り菱」紋となる。今シリーズからは、箸先に滑り止め加工が施された。長さは約230mm。価格は各1,500円(税別)となる。(C)kotobukiya
2014年12月16日カブクとStudio仕組は、刀職人が手がけた刀と、3Dプリンタを活用した鞘をアート作品として販売する。発売日は11月16日。価格は発売日をもって発表。このたび販売されるのは、3Dプリンタで出力された鞘「SUMISAYA」と、刀職人が制作した日本刀のセット。400年以上の伝統を受け継ぐ刀職人が生み出した「刃紋の奥ゆかしさ」と「刃断面の緊張感」に着目し、刃紋の波と調和するような刃断面のシルエットを、3Dプリンタを使って造形した。通常であれば鞘に収めると隠れてしまう刃の美しさを、透明な素材を用いることであらわにし、その魅力を前面に映し出すことを目標としてデザインを施したという。また、鞘の3Dデータは、3Dプリンタなどのデジタル製造技術を用いたものづくりマーケットプレイス「rinkak」にて無償でダウンロード可能。そのほか、11月16日の1日限定で、東京都・表参道のBA-TSU ART GALLERYにて展示・発表されるとのことだ。
2014年11月13日「日本刀」は海外でも人気です。映画監督のタランティーノ氏の例を出すまでもなく、色んなアクション映画で日本刀が登場します。さて、この日本刀、一体いくらぐらいで買えるのでしょうか。池袋で日本刀の販売を営んでいる『刀剣杉田』の代表取締役 杉田侑司さんにお話を伺いました。――日本刀を入手するのは難しいのでしょうか。いえ、ちっとも(笑)。買って頂くだけですよ。――なにか特別な許可証がいるとか、そういうことはないんでしょうか?誤解をされている方が多いかもしれませんが、そういうものはないですよ(笑)。ただ、日本刀には必ず「登録証」が付いています。――日本刀って全部登録されているんですか?はい。1本1本が「教育委員会」に全て登録されています。その刀を購入した人は、その登録されている名義を自分に書き換えてもらうんです。この名義変更の作業は必要になります。今誰がその刀を持っているかを明らかにしておかないといけないんです。元々昭和26年度に始まった制度なんですよ。――なぜそんな制度があるんでしょうか?第二次大戦後にGHQが武器の接収を始めたんですよ。その中に日本刀も入っていて、そのままだと没収されて廃棄されてしまう。なので、美術品として保存する仕組みを作るようにGHQに嘆願書を出して、それが認められたんですね。危うく日本刀はすっかりこの世からなくなってしまうところだったんです。――日本刀っていくらぐらいするものでしょうか。もちろんピンキリですが、無銘(作者など不詳)のものでいいなら1振り10万円ぐらいからありますよ。――ピンの方の価格はどのくらいなのでしょうか?歴史的な価値の高いものや、名工が作ったものは高価になります。昔の名工の素晴らしい刀には億を超えるものもあります。――現在の名工の刀はいかがでしょうか?例えば、私が現在の最高の刀鍛冶だと思っている大野義光さんという人がいますが、この人が作った刀は最高の値段がつきますよ。――どのくらいの価格になるのでしょうか?やはり一振り500万円はするでしょう。本当に美しい波紋を持つ刀で、日本中の愛刀家が大野さんの作品を褒めると思います。私は大野さんこそ人間国宝になるべき腕を持った人だと思ってます。――大野さんは現代の作家さんですが、その作品は多くあるのでしょうか?いえ、現在はですね、一般的には1人の作家は「月に2振りしか日本刀を作ってはいけない」という決まりがあるんですよ。しかし大野さんに限って言えば、1年に2、3振りしか作りません。――そういう決まりがあるんですか。それはなぜなんですか?やはり警察から見ると、美術品ではなく「武器」になるからでしょうね。「武器をそんなに量産されても……」というところでしょうか。刀匠は作った刀を届け出て、登録しないといけません。――初心者向けに1本選ぶとすればどんなものが良いでしょうか。10万円ぐらいから買えますが、あまり安い無銘のものですと、美しさにおいてもいけません。うちの店にあるのですと、例えばこの『二王清貞』はどうでしょうね。室町時代後期のもので、毛利元就公とほぼ同じ時代のものです。往時に思いを至らせることができるのも素晴らしいですよ。――いくらでしょうか?57万円です。――手入れは難しいのでしょうか。いえいえ。さび止め用に薄く丁子油(ちょうじあぶら)を塗るだけですよ。古い油をぬぐってから新しい油を塗るんです。新しく油を塗ったら2年間は大丈夫です。ただし、たまには鞘から出して、刀身を見てあげてほしいですね。――日本刀の魅了とは何でしょうか?そうですねえ。やはり「美しさ」でしょう。日本人の美意識が結晶したような、美しい形をしていると思うんですよ。武器なんですが芸術品です。波紋など、何とも言えない美しさですね。――海外でも日本刀のファンは多いと思うのですが……。先日もオランダで『SAMURAI』という、日本刀、甲冑などの展示会が行われて、うちでもご協力したんですが。1万5,000人も来場者があったんだそうです。興味のある人が世界的にも多いんだと思います。もっと日本人の若い方々にも日本刀の魅力を知ってほしいですね。というわけで、日本刀の価格は本当にピンキリで、無銘の安いのであれば10万円ぐらいからあるとのこと。所持すること自体は難しくないようです。(谷門太@dcp)『刀剣杉田』のサイト⇒【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年12月13日日本が世界に誇る刀剣「日本刀」。特殊な製造方法で作られる日本刀は武器として独自の進化を遂げ、そして美術品としての価値も備えています。さて、そんな日本刀ですが、どうやって作っているのでしょうか?また、日本刀が高い理由というのはどんなものなのでしょうか?古美術商の方に聞いて調査してみました。■日本刀ってどうやって作るの?日本刀は特殊な製造方法で作られます。が、その前に刀の材料です。材料に使われるのは砂鉄。中でも出雲地方の砂鉄が古くから日本刀の材料として使用されてきました。この砂鉄を低温還元精錬することによって「玉鋼」と呼ばれる日本刀の原料が作り出されます。次に、できあがった玉鋼を薄く延ばし、玉ヘし⇒積み沸かし⇒折り返し鍛錬という、鋼の不純物を取り除いたり、刀に適した硬さにする作業を行います。刀作りと言うと、真っ赤になった鉄のかたまりをハンマーでたたいているイメージがあると思いますが、それは主にこの工程と、後に出てくる「素延べ」の部分でしょう。刀に適した硬さになった鋼を次は刀の形にしていきます。ここでは造り込み⇒素延べ⇒火造りという作業を行います。先ほど述べましたが、"素延べ"という作業も真っ赤になった刀身をカンカンたたきます。こうして日本刀の形にしていくのです。刀の形になったら、次はセンスキ、荒仕上(刀の形を整える作業)、土置き(波紋の形と焼きいれの準備)を行い「焼き入れ」に入ります。焼き入れを行った刀はすぐさま水につけて急速に冷やします。刀の反りはこの時にできます。焼入れが終わった刀にはヤスリがかけられ、銘切りが行われます。最後に研師によって刃が磨かれ、日本刀の完成です。これだけの作業を行うには数日が必要。また、手間をかけても満足いく刀ができない場合もあるそうです。■日本刀はなぜ高いのか?さて、いくつもの工程を経て作られる日本刀ですが、日本刀は非常に高額です。まず古い時代の刀が高額な理由は、これはとても簡単。歴史的価値、そして美術的価値が非常に高いからです。古い時代の刀は現代よりも高い技術で作られており、また刀工(刀を作る人)によって独自の製法や特徴を持っていたため、現代では同じものを作り出すことはできません。そのため、非常に貴重なのです。現代の刀工たちが作り出す武道用・観賞用の日本刀も数十万円と非常に高額なものがそろっています。それらが高額な理由というのはやはり手間のかかる制作に見合った価値だからでしょう。そして現在では刀工1人の1年で作れる刀の上限が決められているため、安価で何本も作れないため、という理由も聞きました。■男心をくすぐる日本刀の名前日本刀には男心をくすぐる、ロマンあふれる名前の刀が数多く存在します。大江山の酒呑童子という鬼を切ったという『童子切(どうじぎり)』、雷を切ったといわれている『雷切』、平安時代の太刀『獅子王』などはロールプレイングゲームの中の架空の武器と思えるくらいのかっこいい名前。また、童子切は鬼丸、数珠丸、大典太、三日月宗近という刀たちと共に『天下五剣』などと呼ばれていたりします。そのほかにも、有名な『長曽祢虎徹』(ながそねこてつ)をはじめとする最上大業物十四工と呼ばれる日本刀たちが存在します。調べると、歴史上の偉人や英傑が所有していたりする刀も多く、なかなか面白いものです。刀剣好きでなくとも、こういった男のロマンあふれる名前が気になる人はぜひいろいろと調べてみてください。名前だけでなく、その刀に残された逸話にも興味がわくはずです。刀の名前から歴史が好きになって行くというパターンもまた一興ですよ。(高橋モータース@dcp)
2012年11月24日愛知県岡崎市の岡崎公園では12月1日から2013年2月17日までの期間、「ヱヴァンゲリオンと日本刀展」を開催する。同イベントは、ヱヴァンゲリヲン新劇場版最新作「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」の公開に合わせた企画。日本の伝統工芸の集合体である日本刀が、ヱヴァンゲリヲンの世界とコラボレーションする。今回の新作18点は、日本古来の伝統的な技法を用い、2次元のアニメーション中に存在する刀剣の世界を3次元で具現化したもの。さらに昔から伝わる刀匠の作品・甲冑(かっちゅう)などもあわせて展示する。今回は、「三河武士のやかた家康館(第1会場)」と「岡崎城(第2会場)」の2会場で実施する。三河武士のやかた家康館ではセカンドインパクト短刀や零号機仕様の脇指(龍と槍)、 マゴロクソード(刀)、カウンターソード(脇指)などを展示。岡崎城ではロンギヌスの槍やプログレッシブナイフ、エヴァンゲリオン初号機型(かぶと)などを展示する。開館時間は9時から17時まで。休館日は12月29日から31日。三河武士のやかた家康館の入場料は大人350円、小人200円、岡崎城は大人200円、小人は100円。両館共通利用券は大人500円、小人270円。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年11月02日開催中の第4回沖縄国際映画祭の特別上映作品/パノラマスクリーニング部門で、『グラッフリーター刀牙』がひと足早く上映され、藤原健一監督、津田寛治、須藤凌汰、北原里英(AKB48)、吉木りさ、田村裕(麒麟)、迫英雄が舞台あいさつに登壇した。その他の写真パノラマスクリーニングは、幅広いテーマの作品・新進気鋭の監督作品など、ジャンルにとらわれない映画を上映するプログラム。本作でメガホンをとった藤原監督は、数多くの映画の制作・助監督を経て、2004年少年犯罪をテーマにした衝撃作『イズ・エー[is A.]』で劇場公開作デビューを飾り、その後も『NIGHT★KING』(2008)、『ランディーズ』(2009)、『女囚701号 さそり外伝』(2011)などを手掛ける注目株。本作では、単行本の売上が累計5000万部を超える板垣恵介の人気コミック『グラップラー刃牙』を題材に、ヒューマンコメディ映画を誕生させた。「2年ほど前に映画化の話をもらったんですが、原作は読んだことがなくて。100巻ほどあるんですが、内容はかなりぶっとんでいるんです。これを単に実写するのではなく、この漫画を好きな家族の話にすることで、新しい映画になるんじゃないかと。人気漫画なので批判は覚悟のうえ。漫画に負けないほどぶっとんだ映画にしたかった」と、製作秘話を語った。主演の斉藤由貴が演じる熱狂的バキファンの母から、バキ風英才教育を受けて育った少年・刀牙が、商店街の人々と力を合わせて町を守るストーリーに、『イズ・エー…』で主演をつとめた津田は、本作の脚本を読んで「こういう手法で映画化するのはセンスがいい!」と驚き、交流を深めた藤原監督と再び仕事ができることに喜びを感じたとコメント。「7年前に一緒に仕事をしたときは、僕も藤原さんも父親になりたてで、この映画は刑事が復讐していくバイオレンスものだけれど、この機会に親子の絆を描いた映画を撮りましょう!と語り合って、絆の映画を作りました。今回もエンターテインメントではあるけれど、子を思う親の気持ちは変わらず息づいています」。また、こういう時代だからこそ映画人として「エンターテインメントをしっかりと届けていきたい」と真摯に想いを伝えた。『グラッフリーター刀牙』は7月14日(土)公開。第4回沖縄国際映画祭3月31日(土)まで開催
2012年03月28日