着飾る女・真柴くるみ(川口春奈)とミニマリストの藤野駿(横浜流星)。毎日一緒に暮らしていた二人が、真柴の帰省によりわずかの時間ながら離れて過ごすことに。二人はどうなるでしょう?真柴の実家に葉山が!駿が!葉菜の残した店のことを、駿はどうする?(8話より)。©TBS駿の「やりたいことは、やれ」の声に押され、母親がインスタで紹介していた海岸の廃棄物を使ったライトを見に行くため、実家に里帰りすることにした真柴。夢であるバイヤーとしての一歩でもあります。真柴の実家は熱海沖にある初島。明るく元気な母・すみれ(工藤夕貴)が出迎えてくれます。ちなみに、真柴役の川口春奈も、長崎・五島列島の島出身。自身のYouTubeチャンネルでは帰省の様子や実家での母親とのやりとりをアップしたりもしています。真柴の設定は本人と重なっているわけです。お目当てのライトを作る工房の主人には「ネットとかわかんないから」と冷たくあしらわれてしまいます。課長(飯尾和樹)からのアドバイスどおり葉山(向井理)に連絡してみたところ、なんと葉山が初島に来ることに! さらに、駿まで初島にやってきます。駿は、元恋人・葉菜(山本千尋)が、かつて自分がやっていた店を名前もそのままに今もひとりで営業しているのを見に行き、悩んだ結果、真柴に会いに来たのでした。葉山の前でも着飾らない自分を出しはじめている真柴。まだ葉山にも可能性が?(8話より)。©TBS「自分にはできない」真柴の良さを知る駿改めて資料を作り、工房に再度取引を依頼しに行く真柴ですが、やはりいい返事はもらえず。その結果、母親ともぶつかってしまいます。どうしても真柴のことを心配する母に、駿は「裏で一生懸命頑張ってるところ。いつもまっすぐ進もうとしてるところ。俺にはできない。ちょっと憧れます」と自分の目から見た真柴の良さを伝えます。最初は葉山との仲を疑っていた母も、藤野が真柴の恋人だとわかり、「くるみのこと、よろしくね」と信頼した様子。そのやりとりを陰で聞いていた真柴も、母の言葉にも駿の言葉にも心打たれます。東京に戻る船で、母親とのしばしの別れ。サバサバとして娘に理解のある、でも娘を心配するあまりちょっとお節介を焼いてしまう母の雰囲気がとてもよく、船からようやく母に素直になれた真柴の姿が川口春奈自身とも重なって、かなりぐっと来るシーンでした。葉菜のことで悩む駿と真柴の間にすれ違いが……(8話より)。©TBS駿がきっかけで自分の気持ちに気づく葉山香子(夏川結衣)の元にはまたも元夫・礼史(生瀬勝久)が。復縁を願い香子に尽くしていますが、まだ香子の心は溶けません。陽人(丸山隆平)は彩夏(中村アン)からのキスの真意が掴めずしばらく避けていましたが、彩夏が以前関係を持っていた相手と一緒にいるところに遭遇し、思わず間に入ってしまいます。結果、陽人の勘違いだったのですが、これをきっかけに彩夏の想いがわかり、いい感じに……。彩夏と陽人の関係はいったいどうなる?(8話より)。©TBSすべて円満に行きそうなところで、駿の元には葉菜が。そして恒例のエンディング、今回はなんと駿に「なんで初島に来たんですか?」と問われた葉山が真柴への想いを自覚するというもの……!駿が聞かなければこうはならなかったかもしれないのに!真柴のまわりはもう少しだけ、波乱が続きそうです。文・釣木文恵ライター。名古屋出身。演劇、お笑いなどを中心にインタビューやレビューを執筆。Information脚本:金子ありさ演出:塚原あゆ子、棚澤孝義、府川亮介出演:川口春奈、横浜流星、丸山隆平、中村アン・向井理、夏川結衣他放送日:TBS系毎週火曜日夜10時〜文・釣木文恵
2021年06月08日とうとう告白を受けた真柴くるみ(川口春奈)。しかし、すんなりと恋人になるわけでもなさそう……。真柴と藤野駿(横浜流星)、そして彩夏(中村アン)、陽人(丸山隆平)ら同居人たちの関係はいったいどうなっていくのででしょう。駿の真意が「つかめんなあ」な真柴気持ちを確かめあった駿(横浜流星)と真柴の関係は……(5話より)。©TBS3話で「たぶん好きだね」と真柴に告白? した駿。翌朝、キャンプ場からの帰り道でも、駿は真柴とツーショットを撮ろうとしたり(と思ったら4ショット)、二人きりで帰り道から逸れて駿が最後の晩餐にしたいくらいお気に入りだというお蕎麦を食べに行ったり(二人きりの理由は「お店が狭いから」)。駿のいつもと変わらない振る舞いを見て、真柴はいまいち駿からの思いに確信がもてません。ちょうど時期を同じくして会社の後輩・七海(山下美月)も同僚である亮(高橋文哉)から告白らしきものをされ、「それっぽい言葉に振り回されたくない」と言っているのを聞いて、真柴はますます迷います。「告白されはしたけど、本気なのかわからない」みたいなのって、あるあるですよね。駿の真意をはかりかねて「つかめんなあ」と真柴がつぶやくところ、リアリティがあっていいいシーンでした。駿と出会って少しずつ変化しているものの、会社での真柴(川口春奈)は相変わらずファッションリーダー(5話より)。©TBS香子(夏川結衣)からかつて店を持っていた頃の駿の話を聞く真柴。そのお店にいた駿の元彼女の存在を知り、より複雑な気持ちになってしまいます。その翌朝、ふだんより気合いを入れたファッションの日に真柴は駿から「なんもしなくていいのに、ビフォーのままで」「ビフォーのほうがいい」と声をかけられます。着飾らないまっさらの自分を「いい」と言われた真柴はかなり嬉しそうでしたが、「着飾る」こともよりよくあろうとする努力のひとつです。今後、駿のほうも真柴によりそって、ビフォーのよさと同じだけ、アフターの魅力も評価してくれたらよりいいのになー、なんてちょっと思ってしまいました。カウンセラーの範疇を超えて踏み込む陽人そんななか、彩夏(中村アン)が体調を崩してしまい、妊娠の可能性があることがわかります。真柴、駿、陽人(丸山隆平)は彩夏を気遣い、彼女のために奔走。とくに陽人は昼も夜もなく付き合ってきた相談相手を待たせてまで彩夏に声をかけたり、寄り添ったりします。彩夏はバイト先の、彼氏ではないけれど関係のあった相手に妊娠のことを話そうとしたところで、その相手が結婚することが判明。何も言えなくなってしまいます。偶然その様子を見かけた陽人は思わず声をかけます。「カウンセラーやったらこれ以上何も言わへん。でも羽瀬さんは同居人やし、ほっとかれへんからいらんこと言うわ」彩夏に踏み込む陽人。けれども結果、彩夏は妊娠はしていませんでした。「これで全部終わったって。絵も夢も全部諦めなくちゃいけないんだって思ったら怖かった。でもなんでだろう……」と泣く彩夏。彩夏が最後まで言葉にせず、その代わりに陽人が「ようわからん。ほっとしたような、残念なような」と続けたそのセリフのバランスが絶妙でした。たぶん当人には言葉にしきれない感情が渦巻いていたはず。それを近くで見守っていた陽人が受け止めているその関係性がセリフの振り分けに表れていました。真柴は急遽、新社長の代理で世界的なデザイナーとの対談に駆り出されることに。その冒頭、真柴は対談相手からずっと好きだった前社長・葉山(向井理)の素敵なエピソードを聞いて、改めて彼の仕事を誇りに思い、堂々と対談に臨むことができます。けれどその対談の中で思い出すのはもう駿との思い出ばかり。自分の中で駿が大きな存在になっていることに気づきます。その後、駿が自分のために苦労をして探していた最中を手に入れてくれたことを知り、「ギュー、してもらってもいいですか?」と言う真柴。「もしかして俺のこと好きなのかもね〜」「そうだね、たぶん好き」ここにきて3話の「たぶん」返し!互いの気持ちを確かめあった二人、これから順調に愛を育むかと思いきや、葉山帰還の予感も……。香子には元夫からのアプローチもあり、5話もシェアハウスにはまだまだ波乱が起きそうです。香子(夏川結衣)にアプローチをかけてくる元夫(生瀬勝久)。二人の関係はどうなる?(5話より)。©TBS文・釣木文恵ライター。名古屋出身。演劇、お笑いなどを中心にインタビューやレビューを執筆。Information脚本:金子ありさ演出:塚原あゆ子、棚澤孝義、府川亮介出演:川口春奈、横浜流星、丸山隆平、中村アン・向井理、夏川結衣他放送日:TBS系毎週火曜日夜10時〜文・釣木文恵
2021年05月18日2話でついキスをしてしまった真柴くるみ(川口春奈)と藤野駿(横浜流星)。動揺する真柴に反して、駿はいつもと変わらない様子。そんななか、得意なはずの会社のSNS投稿でミスをしてしまい、真柴は広報課の課長・松下(飯尾和樹)から休みを言い渡されることに……。3話で二人の関係はどうなっていくでしょう?休みをとるのがヘタな真柴陽人と彩夏も、3話のキャンプでちょっといい感じに?(4話より)。©TBS彩夏(中村アン)の絵が若手の登竜門的コンクールの最終選考に残ったことをきっかけに、真柴、駿、陽人(丸山隆平)、彩夏の4人はその絵の展示と大賞発表が行われる美術館近くにキャンプに出かけます。しかし昼も夜もなく働いていた真柴にとっては、突然降って湧いた慣れない休み時間。アウトドアらしくないワンピースに身を包み、キャンプ場に行く道すがらSNSの投稿をしまくったり、後輩たちからのヘルプに対応したりと、スマホを片時も手放しません。そんななかでもなかなか仲良くなれない彩夏に歩み寄ろうとする真柴ですが、そのタイミングでまた仕事の電話がかかってきてしまい……。駿との出会いで真柴は少しずつ変化しているように見えますが、やっぱりずっとやってきた仕事への姿勢や取り組み方は、そうそう簡単には変えられないものなのかもしれません。彩夏の絵を観て感動する3人。しかし残念ながら彼女の作品は大賞には選ばれませんでした。真柴は彩夏を慰めようと声をかけますが、「あなたに何がわかるの」「不愉快」と言われてしまいます。駿がショックを受ける真柴を連れ出したのは、誰もいない山奥の温泉。駿は「デジタルデトックス!」と真柴の携帯を取り上げ電源を切ってしまい、観念した真柴も露天風呂に。ところがお風呂に入っている最中に真柴のワンピースが飛ばされてしまいます(そんなバカな!)。着替えを置いてきてしまった真柴、駿に頼んで服を買ってきてもらいますが、それがまためちゃくちゃダサいやつ……。相容れないように見える二人に芽生える友情好きになった社長のためにがむしゃらに働き、着飾り、四六時中スマホを操ってSNS投稿や仕事をしてきた真柴。生活費はバイトでまかない、恋愛も横に置いて、ただただ自分の作品のことだけを考えている彩夏。二人は相容れないタイプに思えます。けれど、真柴は彩夏の自分にはない才能を尊敬しているし、彩夏も真柴の仕事ぶりを実は認めているのです。陽人の助けもあって落ち着いた彩夏は真柴に「毎日忙しいのに、絵、観に来てくれてありがとう」と伝えます。彩夏も真柴も、それぞれにちょっと偏った生き方をしています。でも自分なりの信念があって、一生懸命に毎日を過ごしています。それをわかってくれる人がいる、それだけで自分が背負っている荷物が軽く感じるものなのかもしれません。重い水を運ぶのも、二人ならぐっと楽になるように。つい後輩の世話を焼いてしまう真柴に、昔店をやっていたときの経験から「そういうときは信じて任せる」と話したり、賞をとれなかった彩夏に対して「人の評価なんて関係ない。自分で自分に胸を張る。それでいいと思うけどね」とつぶやいたり、駿も自分の確固たる考えをもっていることが端々からわかります。告白を受けて、真柴と駿の関係は?(4話より)。©TBS突然の手つなぎ告白!さて、今回は女の友情回かな?と思ったところで、突然やってくるのがキュンキュンシーン!キャンプの夜、ふいに二人きりになった真柴と駿。久しぶりにスマホを取り出す真柴の手から「デジタルデトックス」と再びスマホを奪って手をつなぎ、「魚食べるから!」という真柴にあーんまでした駿はそのまま手を離しません。「もしかして、私のこと好きなのかもねー」「どうかなー、ちょっと待って考える。……そうだね、たぶん好きだね」甘い雰囲気じゃなく、いつもみたいな言い争いの延長線での告白。しかも真柴はすごください服のままで!1話でネイル、2話でヒール、そして3話ではおしゃれな服を脱いだ真柴。このまま駿の価値観に染まっていくのでしょうか。「相談者とは恋愛しない」と決めている陽人は相談を受けたことで真柴から身をひくことになりましたが、二人の思いにいち早く気づいていた観察者。けれども陽人に「真柴ちゃんをよろしく」と言われた時点では、駿はまだ自分の気持ちにピンと来ていない様子でした。このドラマ、毎回ラストにその1時間の裏側がちらりと明かされますが、今回の”裏側”は駿が真柴の服を買いに行った先で、お店のおばちゃんに「(あなたが服を買う相手は)好きな子ね!」と言われて自分の気持ちに気づいちゃうというもの。気づいたら言わずにはいられなかったんでしょうか。そのあたりも駿のシンプルさを表しているのかもしれません。若者たちを見守ってきた香子にも危機が……(4話より)。©TBSキャンプの夜はまんざらでもなさそうな様子でしたが、4話で真柴はこの告白をどう受け止めるのでしょう。若者たちをあたたかく見守る香子(夏川結衣)は詐欺に遭ってしまい、どうなるのかと思いきや、そこに現れたのは元夫・礼史(生瀬勝久)。香子のこれからも気になります。文・釣木文恵ライター。名古屋出身。演劇、お笑いなどを中心にインタビューやレビューを執筆。Information脚本:金子ありさ演出:塚原あゆ子、棚澤孝義、府川亮介出演:川口春奈、横浜流星、丸山隆平、中村アン・向井理、夏川結衣他放送日:TBS系毎週火曜日夜10時〜文・釣木文恵
2021年05月11日歌舞伎俳優の市川猿之助と市川中車が12月4日、都内で会見を開き、来年1月の大阪・松竹座「壽初春大歌舞伎」への意気込みを語った。大阪・松竹座「壽初春大歌舞伎」チケット情報今年6月、7月に東京・新橋演舞場で襲名披露興行が行われたが、来年からいよいよ大阪を皮切りに全国を回るツアーがスタートする。大阪・道頓堀で元旦から歌舞伎の幕が開くのは実に50年ぶり。四代目を襲名した猿之助は「襲名と正月のおめでたさを味わっていただきたい」とコメント。俳優・香川照之として活動しながら九代目を襲名した中車は「無事に初舞台を勤めることができましたのも四代目(猿之助)のおかげ。引き続き、精進していくことに変わりはございません」と歌舞伎俳優としての決意を語った。昼の部の『吉野山』、夜の部の『義経千本桜』(「四の切」)で狐忠信を演じる猿之助は「三代目(猿之助)の『四の切』は神業に近いと思っているので、それをやらせていただくことは非常にありがたいです。ただ、考えてみたら襲名で人間の役をひとつもやっていない。鬼か狐か鳥か」と笑わせ、「どこまでこの役を深めていけるか挑戦したいです」と意欲を見せた。中車は昼の部『楼門五三桐』で石川五右衛門役に挑戦する。同演目は7月の新橋演舞場で市川猿翁の真柴久吉、市川海老蔵の五右衛門で上演されたばかり。そのときは、父・猿翁の後ろで黒子として付いていた中車だが「海老蔵さんのハリのある声を後ろで聞いていたわけですが、まさか自分があそこに立つとは。いま、稽古をしながら古典の壁の高さを感じています。本当に未熟ではございますが、なんとか頑張っていま勉強している最中です」と心境を明かした。また猿翁との初共演については「いざそうなってみるとそういうことかという感覚ですね。大本にある役者としての感情は、6・7月の舞台や稽古を通して父と確認しあいました」と話していた。襲名興行だけにチケットの売れ行きを気にする猿之助は、中車が演じる五右衛門のセリフ“絶景かな”にひっかけ、「空席があると“絶景かな”とはなかなか言いにくいのですから、宣伝をよろしくお願いします」とマスコミに依頼する場面も。一方で、多くの観客に歌舞伎を見て欲しいという気持ちから「若者向けの芝居も必要。いろんな公演の形態があってもいい」と話す猿之助。映像の仕事が多かった中車は「(歌舞伎の舞台に立って)初めて舞台が面白いと思いました。猿之助の美しさとこの細いからだで背負っているものの大きさ。そういったものを見ると理屈でなく感動します」と歌舞伎の面白さをアピールしていた。公演は1月1日(火・祝) から1月26日(土)まで。チケットは発売中。
2012年12月07日