ルイ・ヴィトンは、クリエイティブな交流やアーティスティックなコラボレーションを重ねてきたルイ・ヴィトンの160余年におよぶ歴史を辿る旅をご紹介するエキシビション「LOUIS VUITTON &」を、2021年3月19日から5月16日まで東京・原宿にて開催いたします。© LOUIS VUITTON本展では、先見性に富んだ日本のアーティストたちとメゾンの間で絶えず育まれてきた敬意とインスピレーションの歴史にフォーカスを当てます。山本寛斎、藤原ヒロシ(FRAGMENT DESIGN)、草間彌生、NIGO(R)をはじめとする、日本の数多くの著名アーティストや国際的に活躍するパーソナリティたちを讃え、彼らとルイ・ヴィトンとのコラボレーションを一堂にご紹介することが、主要テーマの1つです。パイオニア精神に溢れ、時代を先駆けてきたメゾンのクリエイティブな旅を辿る本エキシビションは、10の没入型スペースで構成されています。20世紀初頭に製作された類まれなる特注トランクやルイ・ヴィトンの孫であるガストン-ルイ・ヴィトンがデザインした美しいウィンドウ・ディスプレイ。そしてカール・ラガーフェルド、シンディー・シャーマン、川久保玲、フランク・ゲーリーといった現代を代表するクリエーターによるアイコニックな「モノグラム」を再解釈したバッグや、磯崎新、リチャード・プリンス、ザハ・ハディッドといったアーティストとのオリジナルコラボレーションや彼らに制作を委託したクリエーション、近年の「アーティーカプシーヌ コレクション」など──伝統的なトランク製作から、村上隆の「スーパーフラット」コレクションのアート作品にいたるまで、サヴォアフェール(匠の技)とイノベーションに対するオマージュは、ここで披露されるすべてのクリエーションに見られる共通点です。時代を越えて才能が一堂に会する本展では、パリと東京を繋ぐ橋を渡る体験をお楽しみいただけます。LOUIS VUITTON &2021年3月19日(金)-5月16日(日)予定東京都渋谷区神宮前6-35-6 jing10:00 am - 8:00 pm (最終入場7:30 pm)*厳選されたルイ・ヴィトン製品を取扱う特別なストアも併設。入場料無料要事前予約(オンライン予約サイト3月初旬オープン予定)【ルイ・ヴィトンについて】1854年の創業以来、ルイ・ヴィトンは、革新とスタイルを組み合わせた独自のデザインを常に最高級な品質で提供し続けています。現在もトラベルラゲージ、バッグ、アクセサリーなどの製品を通じて、クリエイティブでありながらエレガントで実用的という、創業者ルイ・ヴィトンが生み出した「旅の真髄(こころ)」という精神を忠実に受け継いでいます。ルイ・ヴィトンというストーリーを作り上げたのは「大胆さ」でした。伝統を重んじ、歴史の中で建築家、アーティスト、デザイナーに門戸を開き、プレタポルテ、シューズ、アクセサリー、ウォッチ、ファインジュエリー、フレグランスなどの分野を開拓してきたのです。これらの丁寧に製作された製品は、ルイ・ヴィトンがクラフツマンシップにいかにこだわりを持ってきたかという証となっています。詳細は、ルイ・ヴィトン 公式サイトwww.louisvuitton.com をご覧ください。【お問合せ先】ルイ・ヴィトン クライアントサービス0120-00-1854#louisvuitton企業プレスリリース詳細へ本記事に掲載しているプレスリリースは、株式会社PR TIMESから提供を受けた企業等のプレスリリースを原文のまま掲載しています。FASHION HEADLINEが、掲載している製品やサービスを推奨したり、プレスリリースの内容を保証したりするものではございません。掲載内容に関するお問い合わせは、株式会社PR TIMES()まで直接ご連絡ください。
2021年02月03日2020年春にグランドリニューアルオープンする京都市京セラ美術館(旧京都市美術館)の新館長に、4月1日付で建築家の青木淳が就任した。同氏は同館の再整備事業の設計段階から関わってきており、今回の基本設計者として西澤徹夫氏と名を連ねている。同氏はこれまで水戸芸術館(磯崎新アトリエ所属時代)、潟博物館、青森県立美術館など数多くの文化施設を手掛け、その知見と国際的な知名度に京都市から期待が寄せられた。全景 京都市京セラ美術館(イメージパース)青木氏は「未来に向けて現代のアーティストが活動できる器を設計する役割から、運営自体を行う館長の打診に当初は戸惑ったが、これから美術館が進むべき道、目指すべき方向性が建築設計と似通っており、任をお受けした」と就任の会見で説明した。同美術館は1933(昭和8)年に竣工した日本に現存する最古の公立美術建築。前田健二郎の設計による帝冠様式の建物は東山を借景として京都市民に愛されてきた。今回のプロジェクトは老築化に伴う耐震化などさまざまな問題に対処するために行われるもので、「白紙に戻すスクラップビルドではなく、同館が重ねてきた長い年月の像の層を引き継ぎ、そこにもう一枚のレイヤーの像を重ねることを考えた」と青木氏。ガラス・リボン具体的には西側玄関の前庭に切り込みを入れスロープを設置。エントランスを地下に移設し、流線型のガラス・リボンと命名されたシンボリックなファサードを設けることで、美術館の内と外を一体化させた。「この前庭の広場では現代美術作家の野村仁がダンボール建築の風化の展示などを行い、京都の街の中でも価値ある空間であり、広場として残したかった」と青木氏は話している。本館は歴史的な意匠を可能な限り保存し、設備をアップデート。これまで同館になかった常設展示室が南回廊1階に新設され竹内栖鳳、上村松園など京都画壇の名品を展示。南回廊2階は創建当初の意匠を残し自然光で鑑賞できる空間となる。また、70年代にクリストが包み覆った本館中央に位置する天井高16メートルの旧大陳列室は、地下1階メインエントランスロビーから大階段によってつながる中央ホールとして各フロア、回廊へのハブの役割を果たす。本館 南回廊・北回廊本館 中央ホール特に今回、現代アートの展示スペースとして「東山キューブ」が新設されたことで東西の軸線が強化された。多様化する表現形態に自由度の高い対応できるこの新館が生まれることで、これまで展示の難しかった現代美術、サブカルチャーなどのジャンルの作品やイベントを積極的に取り上げていくことが可能となった。また、この新館には屋上庭園が設けられ東山も望める。東京六本木の国際文化会館の庭園も手掛けた七代目小川治兵衛が作庭に加わった日本庭園では、音楽・光・アートなどのイベントも提供しいく方針。東山キューブこの東山キューブとともに地元の美大出身の作家の活動の場としての機能として北西のエントランス部分に「ザ・トライアングル」を新設。新進作家のためのスペースとしての活用が予定されている。ザ・トライアングル今後のスケジュールは今春にミュージアムショップ、カフェなどの事業者が決定。今年10月末に竣工し、プレイベントを開催。2020年3月21日にリニューアルオープンを予定している。Text by Tatsuya Noda
2019年04月11日東京・六本木の森美術館で、「建築の日本展:その遺伝子のもたらすもの」が2018年4月25日(〜9月17日まで)にスタートした。前日に行われた内覧会より本展の見どころをレポートしよう。建築家・建築史家の藤本照信が監修する本展では、日本の建築を読み解く鍵と考えられる「可能性としての木造」「超越する美学」「安らかなる屋根」「建築としての工芸」「連なる空間」「開かれた折衷」「集まって生きる形」「発見された日本」「共生する自然」と9つの特質で章を編成し、機能主義の近代建築では見過ごされながらも、古代から現代までその底流に脈々と潜む日本建築の遺伝子を考察する。レポートする上で特筆すべきはなんといっても圧倒的な展示ボリューム。100のプロジェクトに400を超える点数で、古くは縄文時代の住居から、現在進行中の建築物や未来の計画案など現代建築までを一挙に紐解いている。紹介されている建築家の名を挙げれば、フランク・ロイド・ライト(Frank Lloyd Wright)や丹下健三、黒川紀章、安藤忠雄、磯崎新、隈研吾、杉本博司、SANAA......建築プロジェクトには、平等院鳳凰堂(1053年)、厳島神社(1241年)といった世界文化遺産から古代出雲大社本殿や伊勢神宮正殿、東京オリンピック国立屋内総合競技場(1964年)、日本武道館(1964年)から、現代に建てられた豊島美術館(2010年)や、東京スカイスリー(2012年)、ラ コリーナ近江八幡 草屋根(2014年)、台中国家歌劇院(2016年)などの建築まで......といった網羅具合だ。中でも、「建築としての工芸」のセクションで紹介されている、千利休作と伝えられる現存する茶室建築として日本最古の国宝・待庵は必見だ。京都で実物の待庵を見たことがある人も多くいらっしゃるだろうが、ここでは、ものつくり大学が原寸スケールで再現した模型を、間近で見るだけでなく中に入ることができる。本展の監修者である藤本氏の「千利休は、炉の位置、床の間、腰壁に貼られた紙、障子とそこから入る光、たった2畳のスペースにどこをとっても直しどころのない、完璧かつ芸術的な場を作り出した」という語りにもあるように、用の美を秘めた日本建築の遺伝子を実感すれば、普段は無意識的な日本人としての遺伝子が目覚めてくるだろう。「連なる空間」セクションで紹介されている丹下健三自邸(1953年)は、1/3スケールの巨大模型で再現されている。丹下健三は、広島平和記念公園(1954年)、大阪万博記念公園(1970年)など、戦後の国家的プロジェクトを牽引した建築家。1/3とはいえど、宮大工の技術により実物と変わらない高精度で作り上げられた模型はさらに、タブレットPCを通じて当時の様子が伺える写真とともに鑑賞することもできる。デジタル技術とのコラボレーションといえば欠くことのできない、ライゾマティクス・アーキテクチャーが作り上げた日本建築の原寸スケールを3Dで体験できる空間だ。「Power of Scale」と名付けられたこのインスタレーションでは、レーザーファイバーと映像により、桂離宮や中銀カプセルタワーなど日本建築の空間概念が大小様々なスケールで原寸再現され、鑑賞者はその空間の中に入り込んでダイナミズムを体感することができる。あまりにも見応えがあるので、小休憩を兼ねて展示の中間に設けられたブックラウンジにもぜひ注目していただきたい。ここは、戦後のモダニズム建築時代を牽引してきたデザイナーたちの名作家具で構成されており、丹下健三研究室が設計したマガジンラック付ベンチを囲むように、剣持勇や長大作、大江宏のデザインした椅子が並び、それらに腰掛け書籍を閲覧したりして過ごすことができる。現在では美術館に所蔵されているものも多く、普段手に触れることさえできない名作たちだが、今なお現役で使用されている希少な家具を集め、本来の機能のまま使用ができる大変貴重な機会である。過去に類を見ないこの大掛かりな建築をテーマとした展示により、日本の過去と現在だけでなく、未来像が今ここで照らし出される。【展覧会情報】建築の日本展:その遺伝子のもたらすもの会期:2018年4月25日〜9月17日会場:森美術館住所:東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー53階時間:10:00〜22:00(火曜10:00〜17:00、いずれも入館は閉館時間の30分前まで)入館料:一般1,800円 学生(高校・大学生)1,200円 子供(4歳〜中学生)600円 シニア(65歳以上)1,500円最終更新: 5月2日
2017年11月25日バルーン型巨大コンサートホールが六本木に高さ18m×幅30m×奥行36m、最大収容人数494名の巨大移動型コンサートホール「アーク・ノヴァ」が、東京ミッドタウンにやってきました。何もない場所に突如現れるバルーン型コンサートホール「アーク・ノヴァ」は、東日本大震災の復興支援のために、建築家・磯崎新氏とイギリス人彫刻家・アニッシュ・カプーア氏、世界的な音楽事務所「KAJIMOTO」が協力して実現した壮大なプロジェクト。2013年から2015年にかけて、松島・仙台・福島の3箇所で計3回展示され、延べ1万9千人を動員した移動式ホールが、とうとう東京で初お披露目を迎えました。「ルツェン・フェスティバル アーク・ノヴァ 2017 in 東京ミッドタウン」は六本木・東京ミッドタウンの芝生公園にて、9月19日(火)〜10月4日(水)まで展示中。今しか見られない、巨大な立体アートをぜひその目で確認して。巨大アートを外から内から じっくり鑑賞ラテン語で「新しい方舟」を意味する「アーク・ノヴァ」。外観だけでも圧巻の迫力ですが、なんと内部も一般公開もされています。9月20日(水)〜24日(日)、30日(土)、10月1日(日)の13:00〜18:00(最終入場は閉館時刻の30分前)、巨大バルーンの内部を鑑賞可能。バルーン内では被災地で行われたクラシックを中心とした演奏会の様子や、「アーク・ノヴァ」に関するパネル展示、さらにはコンサートや映画の上映会が開催されます。16日間限定の巨大アートイベント。18:00〜23:00にはライトアップされ、昼とは異なる顔を見せてくれます。芸術の秋に、外から内からじっくり鑑賞してみては。文/おゝしろ実結イベント情報イベント名:ルツェン・フェスティバル アーク・ノヴァ 2017 in 東京ミッドタウン催行期間:2017年09月19日 〜 2017年10月04日住所:東京都港区赤坂9丁目7−1
2017年09月29日移動式コンサートホール「アーク・ノヴァ(ARK NOVA)」が、2017年9月19日(火)から10月4日(水)まで、東京ミッドタウンに登場する。伝統あるスイスの音楽祭「ルツェルン・フェスティバル」が東日本大震災の復興支援のために企画し、世界的建築家の磯崎新と英国人彫刻家のアニッシュ・カプーアによって制作された「アーク・ノヴァ」は、高さ18m、幅30m、奥行36mの巨大な移動式コンサートホール。2013年から2015年にかけて、松島、仙台、福島の3か所で計3回展示され、各地でクラシックを中心としたコンサートやワークショップを開催、延べ1万9千人を動員している。2017年7月で総来街者数3億人を突破した東京ミッドタウンは、開業10周年を記念し、この「アーク・ノヴァ」を芝生広場に展示。期間中は、内部の一般公開日を設け、被災地で行われたイベントの様子の上映、コンサートや映画の上映会などを実施する。「アーク・ノヴァ」内部で行われるイベントは、芸術性の高い名作映画、「アメリ」、「オペラ座の怪人」、「ビッグ・アイズ」の3作品を観賞できる「アートシアター」をはじめ、「アーク・ノヴァ」の建築設計に携わった著名人たちによるトークショー、ルツェルン祝祭管弦楽団らによるコンサートなど盛りだくさん。これらのイベントを通して、東日本大震災を経験した上で感じる、「芸術ができること」の意味を考えていく。【概要】「ルツェルン・フェスティバル アーク・ノヴァ 2017 in 東京ミッドタウン」期間:2017年9月19日(火)〜10月4日(水)場所:ミッドタウン・ガーデン 芝生広場※荒天中止。■一般公開日時:9月20日(水)~24日(日)、30日(土)、10月1日(日) 13:00~18:00※9月22日(金)~24日(日)は21:30まで、30日(土)は23:00まで開館延長※10月1日(日)15:30~17:00に「六本木アートナイト スペシャルプログラム」としてミニコンサートが開催。開演中の入場不可。※最終入場は閉館時刻の30分前。料金:500円 ※小学生以下無料■アートシアター日時:9月22日(金)~24日(日)18:30受付開始、19:00上映開始定員:300名料金:500円 ※小学生以下無料)上映作品:9月22日(金)「アメリ」(2001年)、23日(土)「オペラ座の怪人」(2004年)、24日(日)「ビッグ・アイズ」(2014年)■六本木アートナイトスペシャルプログラム・トークイベント日時:9月30日(土) 14:30~16:00(14:00開場)出演者:磯崎新、ミヒャエル・へフリガー、梶本眞秀料金:500円(小学生以下無料)定員:450名・ミニコンサート日時:10月1日(日) 16:00~17:00(15:30開場)料金:1500円 (9月中旬にKAJIMOTO公式サイトにて発売予定)定員:480名■ルツェルン・フェスティバル アーク・ノヴァ スペシャル・コンサート日時:・10月2日(月) 11:30~/14:00~/16:30~/19:00~・10月4日(水) 12:15~/15:00~料金:1,000~1,500円問い合わせ先:KAJIMOTO TEL 03-3574-0550【問い合わせ先】東京ミッドタウン・コールセンターTEL:03-3475-3100
2017年07月23日展覧会「ミケランジェロ展 ルネサンス建築の至宝」が2016年6月25日(土)から8月28日(日)まで、東京・汐留で開催される。イタリア・ルネサンスの巨匠ミケランジェロは彫刻、絵画、建築という芸術の3つの領域において才能を開花させた。本展では、システィーナ礼拝堂の下絵など、ミケランジェロ本人による素描や書簡も含めてその数はおよそ70点だ。また、模型や映像を通してミケランジェロの建築や紹介したり、イタリアでの調査の成果をコンピューター・グラフィックス映像で表現するなど、作品以外にも見どころは満載。東京会場の汐留ミュージアムのみ、近代日本において彼がどのように受容されてきたかを紹介する特別コーナーを設けられており、丹下健三や磯崎新らの資料を展示する。会場デザインはミケランジェロに多大な影響を与え続けた古代ローマの遺跡をモチーフにした。ミケランジェロ本人はもちろん、彼の作品は何から影響を受けたのか、彼の作品がその時代の世界にどのような影響を与えたかにも注目する本展、是非足を運んでみてはいかがだろうか。【概要】ミケランジェロ展 ルネサンス建築の至宝会期:2016年6月25日(土)〜8月28日(日)会場:パナソニック 汐留ミュージアム住所:東京都港区東新橋1-5-1 パナソニック東京汐留ビル4階開館時間:10:00〜18:00休館日:水曜日、8月12日(金)〜18日(木)入館料:一般 1,000円、65歳以上 900円、大学生 700円、中・高校生500円、小学生以下無料※20名以上の団体は100円割引。障害者手帳持参者、付添者1名まで無料。【問い合わせ先】NTTハローダイヤルTEL:03-5777-8600
2016年04月23日アップリンクは、選りすぐりの建築映画5本を順次上映する「知らなかった!もっと知りたい建築の世界『建築映画特集』」を開催する。日程は2月27日~3月中旬まで。会場は東京都・渋谷の渋谷アップリンク。鑑賞料金は一般:1,300円/学生・シニア:1,100円 / UPLINK会員:1,000円。今回の「建築映画特集」は、2月20より全国順次公開の映画「もしも建物が話せたら」と、2月13日から上映が始まる「創造と神秘のサグラダ・ファミリア」の2作品が渋谷アップリンクで公開されることを記念して実施されるもの。上映作品は、磯崎新、安藤忠雄、伊東豊雄など1970年代から現代に至までの日本の建築史を振り返るドキュメンタリー映画「だれも知らない建築のはなし」、謎の死を遂げた孤高の天才建築家ルイス・カーンの生涯を、実子であるナサニエル・カーンが世界中を巡り追い求めるドキュメンタリー「マイ・アーキテクトルイス・カーンを探して」、建築家ノーマン・フォスターの創造的建築人生に迫るドキュメンタリー「フォスター卿の建築術」、世界中に親しまれているイームズ・チェアの誕生秘話と夫婦の愛の物語「ふたりのイームズ:建築家チャールズと画家レイ」、安藤忠雄氏や隈研吾氏など世界で活躍する14人の日本人建築家らが、自ら設計した建築物と美意識を語る「sur/FACE 14人の現代建築家たち」の5作品。また、上映スケジュールは、「だれも知らない建築のはなし」が2月27日~3月4日、「マイ・アーキテクトルイス・カーンを探して」が3月5日~11日。残りの3作品は日程調整中とのことだ。なお、映画の詳しい内容やスケジュールに関しては、「建築映画特集」のWebサイトのスケジュール詳細ページを参照してほしい。なお、チケット料金は一般が1,300円 / 学生・シニアが1,100円だが、新作の「もしも建物が話せたら」と「創造と神秘のサグラダ・ファミリア」のいずれかの半券またはレシートを提示すると、一律1,000円で鑑賞できるとのことだ。
2016年02月09日建築家、磯崎新の個展「2×5=60」が、8月31日から東京・神宮前のワタリウム美術館で開催される。2015年1月12日まで。“建築外的思考”に焦点をあてた本展。ここで用いられる“建築外的思考”とは、美術、音楽、映像、写真を始めとする現代の文化表象全般における具体的「建築外」思考と、その文化表象の手法を動員して解体・再編を試みる「アーキテクチャー」というという二つの意味を持つ。磯崎はこの建築家という職名を逸脱した多面的な方法で“建築外的思考”の可視化を目指したという。会場は、磯崎が夏期に東京のアトリエを離れ、建築外の仕事をする為の「鳥小屋(トリーハウス)」と呼ばれる軽井沢の書斎の実寸代模型を中心に構成。2・3階は「12の建築外的思考」「12のコラボレーション」とテーマを設け、磯崎が曲線定規として使用していたマリリン・モンローのプロポーションのトレース画や、これまでにコラボレーションしてきた岡本太郎、高松次郎、イサム・ノグチらとの作品などが公開される。4階には、「12の栖」「12の旅(東洋篇オリエント)」「12の旅(西洋篇オクシデント」という三つのテーマの下、磯崎が旅した際に描いたスケッチなどを展示。また、同展では会期中に様々なイベントを開催予定。ダンサー田中泯によるパフォーマンスや、笙奏者宮田まゆみとバイオリニスト庄司紗矢香によるコンサートも実施される。これらのイベントはいづれも予約が必要。磯崎新は、東京大学工学部建築学科卒業。1963年、磯崎新アトリエを設立し、大分県立中央図書館を始めとする、60年代に大分市に集中した建築群から90年代に国内外問わず実現された多岐に渡る建築物を、個人的な思考と空間を重視し作り出して来た。半世紀を越えるその活動は、思想、美術、デザイン、音楽、映画、演劇など常に建築の枠組みを超えた様々な表現方法で、時代や他領域を交錯する問題提起を生み出している。【イベント情報】磯崎新「12×5=60」展会場:ワタリウム美術館住所:東京都渋谷区神宮前3-7-6期間:8月31日から2015年1月12日時間:11:00から19:00(毎週水曜日は21:00まで延長)休廊日:月曜日(9月15日、10月13日、11月3日、24日、12月1日、8日、15日、22日、29日、1月12日は開館)、12月31日から1月3日入場料:大人1,000円学生(25歳以下)800円小・中学生500円70歳以上700円ワークショップ「モンドリアンの茶会」会場:ワタリウム美術館 2階 モンドリアンの茶室開催日:会期中の毎週水曜日(12月31日を除く)時間:18:00から参加費:1,500円(抹茶、和菓子付き)※限定10名予約制パフォーマンス「ひらがなをどり」会場:ワタリウム美術館開催日:9月20日開催日:時間:19:00から出演:田中泯(ダンサー)参加料:2,500円※予約制コンサート「笙とヴァイオリンによる細川、バッハ、ケージ ―磯崎新へのオマージュ―」会場:ワタリウム美術館開催日:11月3日時間:16:00からの部と19:00からの部出演:庄司紗矢香(ヴァイオリン)、宮田まゆみ(笙)参加料:3,500円※予約制対談「だから、茶室はやめられない」会場:建築家会館 本館 ホール(ワタリウム美術館より徒歩5分)住所:東京都渋谷区神宮前2-3-16開催日:11月7日時間:18:30から20:00出演:藤森照信(建築家)、磯崎新参加料:2,000円※予約制
2014年08月30日ワールドカップ、終わりましたね! 朝4時や5時に起きてテレビ観戦し、寝不足の日々を過ごした方も多かったのではないでしょうか。一方、世界遺産業界にとって年に一度の最大のイベントだった世界遺産委員会も、6月25日に終了しました。『富岡製糸場と絹産業遺産群』の世界遺産登録も、ワールドカップのニュースに押され気味であまり扱いが大きくなかったのが残念でしたが、実は今回の会議では様々な出来事がありました。そこで今回と次回の2回に分けて、あまり報道されていない、世界遺産委員会について解説します!○世界遺産を決める会議は年に1度のみ今年、世界遺産はついに1,000件の大台を突破して、1,007件となりました。こんなにたくさんの世界遺産が、これまでにどうやって誕生したのかというと、1978年に世界遺産第一号の12件が決まって以降、毎年少しずつ増えていったのです。増える、といっても日々少しずつ増えているのではなく、1年に1度開催される世界遺産委員会のみで審議が行われるのであり、この会議以外で世界遺産が誕生することはありません。毎年決まった数が増えるのではなく、多少のばらつきはありますが、例年約20件前後が誕生します。なお、現在の保有国トップ3は、1位イタリア(50件)、2位中国(47件)、3位スペイン(44件)となっています。各国は事前に世界遺産登録を目指す物件を推薦しており、年間で合計約50件の推薦があります。この推薦は各国政府による自薦なのですが、それでは客観的に見て本当に世界遺産にふさわしい価値があるのかどうか分かりません。そこで、文化財や自然保護の専門家による審査が行われます。その審査結果を参考にして、世界遺産委員会の場で最終的に決議を行っています。そもそも世界遺産とは、世界遺産条約を締約している191カ国の中から登録されるのですが、さすがに全締約国が一堂に会して審議を行うわけには行きません。そこで、21カ国の委員国を選出し、合議制で決めているのです。○来年はドイツ開催会議が開催されるのは、世界遺産を保有している国で持ち回りとなっています。今年は第38回世界遺産委員会が、6月15日~25日にかけてカタールのドーハで開催されました。会場は、磯崎新氏が設計したカタール国立コンベンションセンターです。時期は固定ではないのですが、ここ最近は6~7月にかけて2週間弱の日程で開催されることが多いです。開催地は、昨年はカンボジアの首都プノンペン、一昨年はロシアのサンクトペテルブルクでした。来年はドイツのボンが決定しています。開催国イコール議長国ということで、今年はカタールのマヤサ王女が議長を務めました。「富岡」登録を告げる、木づちをたたいていた女性です。カタールといえば、会議の初日に、紛争・災害によって崩壊の恐れがある世界遺産を守るための新たな基金として、1,000万ドル(約10億円)の寄付をすると表明しました! 10億円……。さすが世界有数の成長国です。カタールはFIFAワールドカップ2022の開催も決まっていますし、国際社会で果たす役割がどんどん大きくなっていきそうですね。ところで委員国以外にも、会議にはオブザーバーという形での参加(傍聴)が可能です。例えば、将来的に世界遺産登録を目指す物件を保有する自治体の担当者の方や、報道関係者、世界遺産に関する情報を扱っている関係者・研究者などです。筆者もいずれ、ぜひ委員会を見に行きたいと思っています。次回は、今年新しく誕生した世界遺産の中での注目物件や、世界遺産委員会で問題視されている課題などについて詳しくお話していきたいと思います。○筆者プロフィール : 本田 陽子(ほんだ ようこ)「世界遺産検定」を主催する世界遺産アカデミーの研究員。大学卒業後、大手広告代理店、情報通信社の大連(中国)事務所等を経て現職。全国各地の大学や企業、生涯学習センターなどで世界遺産の講義を行っている。○世界遺産検定とは?世界遺産の背景にある歴史、文化、自然等の理解を深め、学んだことを社会に還元していくことを目指した検定。有名な観光地のほとんどは世界遺産になっているため、旅の知識としても役立つと幅広い世代に人気。主催:世界遺産アカデミー開催月:3月・7月・9月・12月(年4回)開催地:全国主要都市受検料:4級2,670円、3級3,900円、2級5,040円、1級9,250円、マイスター1万8,510円、3・4級併願6,060円、2・3級併願8,220円解答形式:マークシート(マイスターのみ論述)申し込み方法:インターネット又は郵便局での申し込みその他詳細は世界遺産検定公式WEBサイトにて
2014年07月14日世界中のアーティストを撮り続けてきた写真家ベンジャミン・リーの個展「草間彌生『とこしえの愛の部屋』写真展―ベンジャミン・リーが撮る、草間彌生宇宙―」が東京・表参道のジャイル(GYRE)内アートスペース、アイ・オブ・ジャイル(EYE OF GYRE)で開催される。8月1日から9月6日まで。リーはこの3年間、現代美術作家の草間彌生を追い続けており、展示作品には、パリ、香港、ニューヨーク、東京、長野など、世界各地で精力的に創作活動に取り組む草間の姿が収められている。リーはカナダ・トロントのライアーソン・ポリテウニカル・インスティテュートで写真を学び、1977年にロンドンに自身のスタジオを設立して以来、多方面で活躍。87年より日本に拠点を移し、安藤忠雄、磯崎新、三宅一生などを撮影。02年には写真集『オデッセイ』を出版した他、個展も開催した。03年以降は世界中を旅しながら写真を撮りつつ、写真展も開催。09年より雑誌『pen』にて、熊川哲也、蜷川幸雄など多くのアーティストやクリエーターを撮影した。10年、「写真家ベンジャミン・リーの見た彫刻家 佐藤忠良」を開催し、ムック本『草間彌生を知りたい』(12年)ではメインフォトグラファーを務めた。これまでに、英国デザインアート・ディレクション賞(80年と84年)、日経広告賞グランプリ(94年)、日本写真ビエンナーレ賞‘95(95年)など、多くの賞を受賞している。【イベント情報】草間彌生「とこしえの愛の部屋」写真展―ベンジャミン・リーが撮る、草間彌生宇宙―会場:EYE OF GYRE住所:東京都渋谷区神宮前5-10-1-3階会期:8月1日から9月6日時間:11:00から20:00入場無料
2014年06月18日