稲垣吾郎、新垣結衣、磯村勇斗、佐藤寛太、東野絢香を迎え、第34回柴田錬三郎賞を受賞した朝井リョウによる同名小説を映画化した『正欲』。この度、公開日が11月10日(金)に決定し、ティザービジュアル&特報映像とともに7名の追加キャストが解禁された。今回解禁されたティザービジュアルでは、『正欲』というタイトルが大きく示され、「(ab)normal desire」という映画『正欲』の英題がパッションピンク色の手書き風文字で強調されている。()でくくられた「ab」が意味するものとはなんなのか、気になるつくりとなっている。併せて解禁された特報映像でも、本作のタイトルが強調され、「正」という文字が最初に示された後、稲垣さん、新垣さん、磯村さん、佐藤さん、東野さん、それぞれの表情が大きく映し出されていく。「欲」という文字が次に示されると、「それでも私が、私たちが抱えている欲望は、あって良いものだと思いたい」という新垣さんが演じる桐生夏月の台詞とともに、再度キャストの表情が次々と映されていく。さらに今回、総勢7名の追加キャストが明らかに。不登校になった息子との距離を掴めずにいる啓喜(稲垣吾郎)に対し、徐々に気持ちが離れていく妻・寺井由美(てらい・ゆみ)役を、ドラマ「ナイルパーチの女子会」「あなたの番です」など出演作が続く山田真歩が演じる。山田真歩啓喜とともに検察庁に勤める事務官・越川秀己(こしかわ・ひでき)には宇野祥平。2020年、『罪の声』(土井裕泰監督)で数々の映画賞に輝いた名バイプレイヤーに注目だ。夏月(新垣結衣)と佳道(磯村勇斗)の中学の同級生・西山修(にしやま・しゅう)役には、ロックバンド「黒猫チェルシー」(現在は活動休止中)のボーカルで、俳優デビュー作『色即ぜねれいしょん』で日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞以降も出演作が後を絶たない渡辺大知。渡辺大知夏月と同じ商業施設で働き、夏月を気に掛ける妊娠中の女性・那須沙保里(なす・さおり)には、連続ドラマ初主演となった「恋のツキ」で大きく注目された徳永えり。徳永えりある日をきっかけに、佳道と大也(佐藤寛太)と秘密を共有するようになる小学校の非常勤講師・矢田部陽平(やたべ・ようへい)を演じるのは、舞台、映画、テレビドラマ、と各メディアで活躍する俳優・岩瀬亮。大也の所属するダンスサークルのリーダーとして、サークルのみならず大学内でも信頼を得ている高見優芽(たかみ・ゆめ)役は、Flower・E-girls として活動後、俳優として活動の幅を広げている坂東希。中学時代、夏月と佳道の担任をしていた教師は、現在放送中の連続テレビ小説「らんまん」のほか、出演作が続く山本浩司が演じる。「読む前の自分に戻れない」とも評される、価値観を揺るがす原作世界の映画化。脇を固める豪華俳優陣がどのように関わっていくのかにも期待が高まる。『正欲』は11月10日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:正欲 2023年11月10日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開ⓒ 2021 朝井リョウ/新潮社ⓒ 2023「正欲」製作委員会
2023年07月18日「Snow Man」の目黒蓮と佐野勇斗がタッグを組んだ「トリリオンゲーム」の第1話が、7月14日(金)の22時からTBS系列で放送される。「トリリオンゲーム」は、ハッタリと桁違いのコミュ力を持つ主人公と気弱なパソコンオタクがタッグを組み、1兆ドル(トリリオンダラー)を稼いで成り上がっていくノンストップ・エンターテインメント。主人公で野心溢れる天王寺陽を「Snow Man」の目黒蓮、すば抜けたIT技術を持つ平学を佐野勇斗、日本最大のIT企業「ドラゴンバンク」の社長令嬢・黒龍桐姫を今田美桜、陽たちが立ち上げた「トリリオンゲーム社」初の新入社員・高橋凜々を福本莉子が演じている。原作は「ビッグコミックスペリオール」(小学館)で連載中の同名漫画で、「マンガ大賞2022」にノミネートされた人気作品。主題歌は本作のために書き下ろされた「Snow Man」の「Dangerholic」で、逆境を楽しみながら乗り越えていく主人公たちにピッタリのロックンロールナンバーになっている。第1話あらすじ就活中の大学生・天王寺陽(目黒蓮)は、日本最大のIT企業「ドラゴンバンク」の採用面接を受ける。そこで、中学の同級生だった平学(佐野勇斗)と再会した陽(ハル)は、持ち前のコミュニケーション能力とハッタリで内定を獲得。しかし、ずば抜けたIT技術を持つ学(ガク)が不採用になったことを知ると、ハルは内定式の日にあっさりと内定を辞退するのだった。さらにハルは、最終面接の面接官で社長令嬢の黒龍桐姫(今田美桜)に「ドラゴンバンク」を手に入れると宣言。ガクと組んで、1兆ドルを稼ぐロードマップを描く。手始めに「トリリオンゲーム社」を設立した2人だが、事業計画も起業資金もゼロ。そこでまずは、世界トップレベルのハッカーが集まる大会「セキュリティチャンピオンシップ」に参加することに――。「トリリオンゲーム」は7月14日より毎週金曜日22時~TBS系にて放送。(シネマカフェ編集部)
2023年07月14日中森明菜、チェッカーズ、菊池桃子などに数々のヒット曲を提供し、スターを輝かせ、時代を変えた。初めはコピーライターとして、しだいに作詞家として頭角を現した彼は、曲の中で「人間の本質を描きたい」と語る。多くのアーティストたち、そして妻が創造力を高めてくれた。40周年コンサートを控えた72歳のいまも、ペンが止まることはない。令和の時代に新たな一曲を紡いでいく。■チェッカーズとの出会い「ヤマハのライトミュージックコンテストで賞を取った、チェッカーズっていうバンドがデビューするんだけど」売野のもとに新たな仕事が舞い込んだ。作業にとりかかったのは、ちょうど映画『アメリカン・グラフィティ』から着想を得た、稲垣潤一が歌う『夏のクラクション』を書き終えたときだった。「映画には実在するウルフマン・ジャックというラジオDJが登場するんですが、それで『ミッドナイトDJ』というワードがふっと思い浮かんできて“おもしろいな”と。1時間45分ほどで書き上げた作品が『涙のリクエスト』だったんです」『ギザギザハートの子守唄』や『涙のリクエスト』『哀しくてジェラシー』などが候補となり、どの曲をデビュー曲にするのかが話し合われたという。「『涙のリクエスト』はデビュー曲には弱い、『ギザギザハート』くらいアクが強いほうがいいんじゃないかということに。じつはボクも『ギザギザハート』には詞をつけたんだけど、康珍化さんの書いた歌詞のインパクトにはとてもかなわなかったんですね」だが『ギザギザハートの子守唄』のセールスは期待どおりには伸びなかった。だからこそ、チェッカーズのメンバーにとって、2曲目となる『涙のリクエスト』にかける気持ちは強かったという。レコード会社のディレクターの結婚式会場のロビーで、チェッカーズの鶴久政治と武内享、藤井尚之と顔を合わせたとき、鶴久が話しかけてきたという。「売野さん、次の『涙のリクエスト』は売れますか?」「売れるよ」「ボク、売れなかったら、久留米に帰って八百屋やらなくちゃいけないんですよ」「八百屋もいいんじゃないの、おもしろいじゃない」「いやですよ、チェッカーズのほうが千倍いいですよ」「そりゃそうだよね、大丈夫、売れるから。ビートルズだって『Love Me Do』で全然売れなかったじゃない。次の『Please Please Me』で売れたんだよ」「そうっすよね。でもビートルズなんて、話がデカすぎです」「ちょっと待てよって。中森明菜だって、2枚目の『少女A』で売れただろ。俺たちがやるとそうなるから期待してて」その言葉どおり『涙のリクエスト』が爆発的にヒットすると、『ギザギザハートの子守唄』、3枚目のシングル『哀しくてジェラシー』の3曲が同時に『ザ・ベストテン』にランクインした。「もちろん売れる歌を書いたって自信はあったけど、それ以上に反響がすごい。ライブを見た芹澤さんから電話がかかってきて『すごいことになってるよ。みんなペンライト振っちゃってさ、感動したよ。あれ、やばいかもね』って驚いていました」藤井フミヤも、こう振り返る。「売野さんの歌詞の世界観がそのまま“ちょっとヤンチャで、ナイーブで、ハートブレークな少年たち”というチェッカーズのイメージを作り上げたと思います」’86年に発表した『Say Yes!』を歌った菊池桃子は、こう述懐する。「当時、同世代に向けた応援メッセージという気持ちで歌っていました。ずいぶん大人になった’23年のいま歌っても、歌詞が心に寄り添うので、売野先生の普遍性のある創造力に感謝しています」アーティストたちをも魅了した売野は’86年、’87年に2年連続で、作詞家としてのレコード売上げ枚数1位を記録したのだった。表舞台では華やかな活躍をしていた売野だが、一方では家族と向き合っていた。「プライベートはあまり見せたくないんですよね」と、前置きして、売野は少しずつ語り始めた。「妻はすごく楽しくて明るい人。料理がうまくて、ボクはほとんど外食はせず、家で食べていたんですね。その妻が、子供が生まれて1〜2年たってから、パニックになると感情を抑えられなくなったりした時期があるんです。人間って、ふだんは遠慮して言わないことも多いものですが、パニック状態となると、虚飾が一つもなく、むき出しの感情をぶつけられるんです」それは言葉のナイフや棘となって、売野の心を傷つけたこともあったという。「ともかく耳を塞いでその場を凌ぎたいと、嵐が去るのを待つような感覚になったりしました。でも、作詞家である以上、人間の本質を描きたいって思うものですよね。深いところまで考える回路っていうんですかね、それがないと、いい詞は書けない。ボクはのほほんと育って、おおらかで明るい性格。人間の陰の部分を考えることってなかったんですね。そういった意味で、妻はボクを人間として成長させてくれたと思います」親しい知人のなかには「なんで離婚しないの」「売野さんって仏様みたいな人だね」と言われることもあったというが、離婚を考えたことはなかった。その理由を聞くと、うーんと少し考えながら、照れくさそうに、こう語るのだった。「まあ好きなんだと思うんですよ。プラス、マイナスを含めて、根源的に好きな人なんですよ。ふだんは明るくて、笑ってばかりいる人です。でも、ちょっと浮世離れしていて興味深い。具体的に彼女のことを書いた詞はないんですけど、ボクの創作活動に精神的にも寄り添ってくれた、コーチみたいな存在なんですよね」売野が出会い、大事に思っていた人がすべて、作詞家として成長させてくれたのだった。■「こんなに仕事をするの!?」というほどハイペースで創作を続けている「本やCDの解説の原稿の締切りが5月末にあったんですが、じつはまだ終わっていなくて、大幅に遅れているんですよ。朝7時くらいから、夜の9時、10時まで、ずっと自宅にこもっています。さすがに自分でも“こんなに仕事をするの!?”って驚いているんです」6月中旬に行われた取材では、疲れた様子を見せず、いつものように飄々としていた。’15年には心臓病で倒れ1カ月ほど入院したこともあるので、健康には気をつけているという。「睡眠を取らないと調子が悪いから、睡眠時間を取るように。食べ物は、なるべくオーガニックのものを食べて添加物は取らない。週に2回、筋トレのためにジムに行く日は外食ですが、オーガニック野菜を使うお店に行くようにしています」健康に留意して、万全の体調で仕事に臨む。7月15日には、作詞家デビュー40周年を記念したライブが控えているのだ。「40周年は’21年なんですけど、コロナ禍だったのでイベントは延期していたんです。でもボクは、“いつか元に戻るだろうから”って、延期することにためらいはなく、あたふたすることもありませんでした」これも自然体で流れに身を任せる売野らしい考え方。そしてようやく実現に漕ぎ着けたコンサートには、藤井フミヤ、山本達彦、稲垣潤一、荻野目洋子など、これまでに出会ったアーティストが20組も出演してくれる。「3時間半を超えるようなコンサートになりそうです。すべてみなさんが知っているようなヒット曲ばかりだから、盛り上がりますよ。ボクも客席で聴きたいくらいです」売野が紡いできた詞が、時代を超えて、再び人々の心に響き渡るーー。
2023年07月02日主演に宮沢りえ、共演にはオダギリジョー、磯村勇斗、二階堂ふみを迎え、辺見庸の小説「月」を石井裕也監督が映画化。『新聞記者』のスターサンズ、故・河村光庸が企画・エグゼクティブプロデューサーを務めた。辺見庸による原作小説「月」は、実際に起きた障害者殺傷事件がモチーフ。事件を起こした個人を裁くのではなく、事件を生み出した社会的背景と人間存在の深部に切り込まなければならないと感じたという著者は、“語られたくない事実”の内部に潜ることに小説という形で挑戦した。この問題作を映画化したのは、『舟を編む』以降も、コロナ禍を生きる親子を描いた『茜色に焼かれる』、新作『愛にイナズマ』など、常に新しい境地へ果敢に挑み続ける映画監督、石井裕也。10代の頃から辺見庸の作品に魅せられてきたという彼は、原作を独自に再構成して自ら脚本を執筆、渾身のパワーと生々しい血肉の通った表現としてスクリーンに叩きつける。本作は、スターサンズの故・河村光庸プロデューサーが最も挑戦したかった題材でもあったという。日本社会に長らく根づく、労働や福祉、生活の根底に流れるシステムへの問いであり、複眼的に人間の尊厳を描くことへの挑戦。オファーを受けた石井監督は、「撮らなければならない映画だと覚悟を決めた」と、このテーマに目を背けてはならないという信念のもと、キャスト・スタッフと共に作り上げる決意をした。宮沢りえそんな監督のもとに集った宮沢りえ、オダギリジョー、磯村勇斗、二階堂ふみといった第一級の俳優陣たちもまた、ただならぬ覚悟で参加していたという。オダギリジョー公開決定とともに解禁された場面写真は、まるで何かを隠そうと生い茂る森に囲まれ、佇む宮沢さん演じる洋子。その表情からは、様々な悩みや不安を抱えていることが読み取れる1枚となっている。物語深い森の奥にある重度障害者施設。ここで新しく働くことになった堂島洋子(宮沢りえ)は“書けなくなった”元・有名作家だ。彼女を「師匠」と呼ぶ夫の昌平(オダギリジョー)と、ふたりで慎ましい暮らしを営んでいる。施設職員の同僚には作家を目指す陽子(二階堂ふみ)や、絵の好きな青年さとくん(磯村勇斗)らがいた。そしてもうひとつの出会い――。洋子と生年月日が一緒の入所者、“きーちゃん”。光の届かない部屋で、ベッドに横たわったまま動かない“きーちゃん”のことを、洋子はどこか他人に思えず親身になっていく。しかしこの職場は決して楽園ではない。洋子はほかの職員による入所者への心ない扱いや暴力を目の当たりにする。そんな世の理不尽に誰よりも憤っているのは、さとくんだ。彼の中で増幅する正義感や使命感が、やがて怒りを伴う形で徐々に頭をもたげていく。そして、その日はついにやってくる――。「宮沢りえさんがとにかく凄まじい」監督・プロデューサーよりコメント到着監督・脚本:石井裕也この話をもらった時、震えました。怖かったですが、すぐに逃げられないと悟りました。撮らなければいけない映画だと覚悟を決めました。多くの人が目を背けようとする問題を扱っています。ですが、これは簡単に無視していい問題ではなく、他人事ではないどころか、むしろ私たちにとってとても大切な問題です。この映画を一緒に作ったのは、人の命や尊厳に真正面から向き合う覚悟を決めた最高の俳優とスタッフたちです。人の目が届かないところにある闇を描いたからこそ、誰も観たことがない類の映画になりました。異様な熱気に満ちています。宮沢りえさんがとにかく凄まじいです。プロデューサー:長井龍目の前の問題に蓋をするという行為が、この物語で描かれる環境に限らず、社会の至る所に潜んでいるのではないか、という問いが映画『月』には含まれています。障害福祉に従事されている方にも本作をご覧頂き「この映画を通して、障害者の置かれている世界を知ってもらいたい」という言葉も預かりました。本作を届けていく必要性を改めて噛み締めています。そして、映画製作を通して、この数年で障害福祉の環境が変わろうとしている現実も目の当たりにしました。そのこともまた、社会の持つ可能性のひとつだと信じています。磯村勇斗なお、本作をいち早く鑑賞した編集者・見城徹は「この社会に蔓延る[嘘と現実]、[善と悪]、[建前と本音]の判断を宙吊りにしたとてつもない映画だった」と語り、作家の高橋源一郎は「『月』は、あまりに強烈なテーマを扱っているので、もしかしたら観客は、そちらに視線を奪われるかもしれない。そうではない。もっとずっと繊細で、実はおぼろげなものが、そこにある。それは『生きる』ということなのかもしれない」とコメント。映画評論家・森直人は「石井裕也が命がけでぶん投げてきた灼熱の問題提起の豪球。我々にできるのは、火傷しながらも全身で受け止めること」と本作を評している。『月』は10月13日(金)より全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:月 2023年10月13日より新宿バルト9、ユーロスペースほか全国にて公開(C)2023『月』製作委員会
2023年06月30日映画『月』が10月13日(金) に公開されることが決定した。原作は、実際の障がい者殺傷事件をモチーフにした辺見庸による同名小説。事件を起こした個人を裁くのではなく、事件を生み出した社会的背景と人間存在の深部に切り込まなければならないと感じたという著者は、“語られたくない事実”の内部に潜ることに小説という形で挑んだ。この問題作を映画化したのは、10代の頃から辺見の作品に魅せられてきたという映画監督の石井裕也で、映画化にあたり原作を独自に再構成した。そして本作は、『新聞記者』や『空白』を手がけてきたスターサンズの故・河村光庸プロデューサーが最も挑戦したかった題材でもあったという。それは日本社会に長らく根付く、労働や福祉、生活の根底に流れるシステムへの問いであり、複眼的に人間の尊厳を描くことへの挑戦で、オファーを受けた石井監督は「撮らなければならない映画だと覚悟を決めた」と、このテーマに目を背けてはならないという信念のもと、キャスト・スタッフとともに作り上げることを決意。そんな監督のもとに集った主演の宮沢りえをはじめ、オダギリジョー、磯村勇斗、二階堂ふみといった俳優陣たちもまた、ただならぬ覚悟で参加したという。また、本作をいち早く鑑賞した有識者からのコメントが到着。編集者・見城徹は「この社会に蔓延る[嘘と現実]、[善と悪]、[建前と本音]の判断を宙吊りにしたとてつもない映画だった」とコメント。作家の高橋源一郎は「『月』は、あまりに強烈なテーマを扱っているので、もしかしたら観客は、そちらに視線を奪われるかもしれない。そうではない。もっとずっと繊細で、実はおぼろげなものが、そこにある。それは“生きる”ということなのかもしれない」と、今の日本映画においての存在意義を表明している。クランクインの直前に亡くなった河村プロデューサーの遺志を受け継ぎ、本作を完成させた長井龍プロデューサーも「目の前の問題に蓋をするという行為が、社会の至る所に潜んでいるのではないか、という問いが本作には含まれている」と語っている。■監督・脚本:石井裕也 コメント全文この話をもらった時、震えました。怖かったですが、すぐに逃げられないと悟りました。撮らなければいけない映画だと覚悟を決めました。多くの人が目を背けようとする問題を扱っています。ですが、これは簡単に無視していい問題ではなく、他人事ではないどころか、むしろ私たちにとってとても大切な問題です。この映画を一緒に作ったのは、人の命や尊厳に真正面から向き合う覚悟を決めた最高の俳優とスタッフたちです。人の目が届かないところにある闇を描いたからこそ、誰も観たことがない類の映画になりました。異様な熱気に満ちています。宮沢りえさんがとにかく凄まじいです。■プロデューサー:長井龍 コメント全文目の前の問題に蓋をするという行為が、この物語で描かれる環境に限らず、社会の至る所に潜んでいるのではないか、という問いが映画『月』には含まれています。障がい福祉に従事されている方にも本作をご覧頂き「この映画を通して、障がい者の置かれている世界を知ってもらいたい」という言葉も預かりました。本作を届けていく必要性を改めて噛み締めています。そして、映画製作を通して、この数年で障がい福祉の環境が変わろうとしている現実も目の当たりにしました。そのこともまた、社会の持つ可能性のひとつだと信じています。■見城徹(編集者) コメント全文この社会に蔓延る[嘘と現実]、[善と悪]、[建前と本音]の判断を宙吊りにしたとてつもない映画だった。「月」は誰もが当たり前のように見ているが、実は誰も本当に存在しているのか解らない曖昧なものでもある。しかも、「月」は太陽の光に照らされて様々に姿を変える。だから、「月」はロマンチックな影を人間の心に落とすのだ。オダギリジョーと宮沢りえ夫婦が直面する[圧倒的な現実]と磯村勇斗の心に影だけを落とす『月』はライバルのように激しくせめぎ合う。後半は磯村勇斗の狂気(=ルナティック=月)を誰も否定出来なくなるが、ラストに宮沢りえがオダギリジョーにかける一言がこの映画を万感の想いで支えている。身動きも出来ないまま観終わって、まだ映画に犯されている。世に問うべき大問題作にして大傑作の誕生。石井裕也監督、此処にあり。凄過ぎる。■高橋源一郎(作家) コメント全文『月』を観て、名状し難い感銘を受けた……と書いて、これは正確ではないと思った。ぼくが感じたものは、もっとずっとやっかいで、ことばにするのが難しいものだった。『月』では、障がい者施設を襲い、そこに収容されている人たちを殺傷した現実の事件とその犯人らしき人物がモデルとして描かれている。そこには重い問いかけがある。どんなことばもはね返してしまうような強烈な問いである。だが、その問いよりもさらに強く、訴えてくるのは「月」だと思った。映画全体をひたしている「月の光」だ。「太陽の光」はまぶしく、すべてのものを照らし尽くす。そこではすべてが見えてしまうだろう。世界の隅々までまでくっきりと。けれども、「月の光」はちがう。ぼくたちひとりひとりを個別に照らすか細い光である。その淡い光の下でだけ、ぼくたちは「個」になるのだ。登場人物の多くは、「ものをつくる人」である。そして、同時に「うまく作ることができない人」でもある。彼らは淡い「月の光」の下でそのことを知る。そこで生まれてくるものがある。そこでしか生まれないものが。それがなになのかぼくにはよくわからない。『月』は、あまりに強烈なテーマを扱っているので、もしかしたら観客は、そちらに視線を奪われるかもしれない。そうではない。もっとずっと繊細で、実はおぼろげなものが、そこにある。それは「生きる」ということなのかもしれない。もう一度書くが、ぼくにはその正体がはっきりとはわからない。わからないまま、ぼくはうちのめされていた。ぼくもまた、この映画が発する「月の光」の下にいたのだ。■森直人(映画評論家) コメント全文石井裕也が命がけでぶん投げてきた灼熱の問題提起の豪球。我々にできるのは、火傷しながらも全身で受け止めること。『月』は告げる。もう見え透いた嘘はやめにしよう。本気の表現しか響かない新しい時代が目の前に来ている。■恩田泰子(読売新聞編集委員) コメント全文石井裕也監督の『月』は、広く公開され、たくさんの人に届けられなければならない。この映画は、苛烈にして誠実な表現をもって、人や社会をぬくぬくとくるんできたきれいごとを剥がし、見ているふりをして見ていなかったこと、考えているふりをして考えていなかったことを突きつけてくる。もう逃げたり、ひるんだりしているわけにはいかない。カオスの中でつつましくまたたく希望のかけらを見つけ出すために。この映画から、しっぽを巻いて逃げ出したら、それこそもう絶望しか残らないのだ。<作品情報>映画『月』10月13日(金) 公開公式サイト:『月』製作委員会
2023年06月30日俳優の佐野勇斗が27日、7月1日に東京・原宿にオープンする「UGG TOKYO FLAGSHIP STORE」で行われた同店のオープン記念イベントに出席した。南カリフォルニアを拠点とするグローバルライフスタイルブランド・UGGのアジア初の旗艦店となる同店。ブランドのルーツであるカリフォルニアらしさが反映された世界観で、べビー、キッズ、レディース、メンズ、オールジェンダー対応商品が揃い、ライフスタイルブランドとしてのUGGの幅広いラインナップの商品を購入できる日本最大級の店舗となる。佐野は、UGGのダウンジャケットとスノーブーツを取り入れたコーディネートを披露。「色とか僕が選ばせてもらったんですけど、ダウンとブーツが茶色で、色を合わせる感じがオシャレなポイントかなと思います」と説明した。また、UGGを着用して出かけたい場所を聞かれると「カナダ」と答え、「オーロラを見るのが夢で、オーロラを見に行きたいなと」と夢を告白。今年の夏に行きたいと言い、「早く夢を叶えていかないと、人生は早いと思うので。オーロラの仕事待ってます! 募集します。皆さんの力で僕をオーロラに連れて行ってください!」とお茶目に呼びかけて笑いを誘っていた。イベントには、アレン 明亜莉 クレア、池田美優、磯村勇斗、板垣李光人、片寄涼太、高橋文哉、冨永愛、柊木陽太、本田翼、百田夏菜子、山崎天(櫻坂46)も出席した。。
2023年06月27日ドラマ好きなイラストレーター、ゆう。(@yamapyou)さんが、2023年4月スタートのテレビドラマ『ケイジとケンジ、時々ハンジ。』(テレビ朝日系)の見どころをつづります。ドラマ『ケイジとケンジ、時々ハンジ。』(毎週木曜よる9:00~)がついに最終回を迎えた。「チームの団結力は共通の敵を作ると簡単に高まる」と一般的によく言われているが、まさにその言葉を体現する、素晴らしい最終回であった。これまで幾度となくぶつかりあってきた刑事、検事、判事が、ラスボス・闇バイトの指示役「キング」と名乗る人物を捕まえるために一つになった。特に立場がそれぞれ異なるため、ギスギスすることが多かった刑事と検事。キングが新たに殺しの闇バイトを募集したシーンでは、仲井戸(桐谷健太)はキングの尻尾をつかむため、闇バイトに応募した。おとり捜査は禁止されているため、周りから「これ以上はダメだ」と言われるも、これ以上被害を出したくない仲井戸は捜査の続行を必死に訴えていた。すると、二階堂(北村有起哉)が捜査の責任は自分が請け負うと言い出す。これまで少し頼りないようにも見えていた二階堂が、とても頼もしく見えた。おとり捜査という危険な行動に恐れず立ち向かう仲井戸。そして、またこれまであまり事件中には活躍が少なかった原口(岡崎紗絵)や岸本(長井短)も、華麗なアクションを見せるなど、それぞれのキャラクターが犯人逮捕に向け、必死に行動していた。今までにないほどの勇敢でエネルギーのある姿はとても印象的であった。最終回でチームの一致団結が描かれたことで、これまでのストーリーを見てきた視聴者にとってはやはり熱い気持ちになったことは間違いないだろう。せっかくなので、このドラマを盛り上げたキャラクターたちが特に活躍した回を振り返る。主人公・仲井戸の魅力が光った第2話第2話では人気俳優が地元の横浜で何者かにスパナで殴られ、顔を蹴りつけられるという傷害事件。俳優として売れていない田中克也(橋本淳)に「なあ、田中。どこの世界でもイケてるやつもいれば、そうじゃないやつもいるんだよ」と情に訴えかけるシーンなどが印象的である。どんな人間でも話す相手には気を遣うものだろう。それを、良い意味で気を遣わず、近い距離で接することができるのが仲井戸の良さであると思う。自分の思っていることを発言したり、たとえ上司だろうと間違っていることは、はっきりと「間違っている」と伝える。そうやって、等身大で相手にぶつかることができる人は、なかなかいないだろう。そして、そんな態度をとろうとも、なんだか憎めないのがすごい。羨ましいとさえ思う。だから視聴者は仲井戸のキャラクターに惹かれてしまうのかもしれない。そんな仲井戸の良さを見ることができたのが第2話である。新係長になった目黒がかっこいい第5話主人公の次にこのドラマを盛り上げたのは間違いなく、目黒元気(磯村勇斗)である。第4話で退職した江戸係長(古田新太)の後任として、第5話からは目黒が横浜みなとみらい署の係長となった。誰よりも自信とプライドを強く持ち、仕事に専念していた目黒が役職に就くことで、より責任感が増したのだろう。係長になってからの目黒は男らしくたくましかった。仕事のできるエリートな姿、おもしろ流暢な英語を喋るお茶目な姿、恋愛不器用な姿、いろんな顔を見せてくれた彼は最高のキャラクターであると思う。3か月間、視聴者を楽しませてくれた『ケイジとケンジ、時々ハンジ。』。特徴的なのはテンポの良い会話劇。シリアスなシーンも描きながら、時にはクスッと笑いを誘う場面が豊富に含まれていた。テンポの良い掛け合いやコミカルなシチュエーション、言葉選びもやはり一味違う。涙と笑いあり、そして自分も頑張ろうと思える元気をくれた本作には、とてつもない魅力がある。またいつか、横浜みなとみらい署の刑事たちと検事と判事らが、一緒になって事件を解決する姿を見れる日が来ることを願っている。素敵な作品に出会えた今期に感謝します。コラム連載に最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。[文・構成/grape編集部]
2023年06月21日俳優の磯村勇斗が14日、都内で行われた映画『渇水』(公開中)の舞台挨拶に出席し、同作で共演した女優・山崎七海と柚穂の今後に期待を寄せた。河林満氏による同名小説を、刊行から30年の時を経て初の映画化。日照り続きの夏、給水制限が発令されていた市の水道局に勤める岩切俊作(生田斗真)の業務は、水道料金滞納家庭や店舗を回っての料金徴収と、水道を停止すること。貧しい家庭を訪問しては忌み嫌われる日々で、妻・子供とも別居中の俊作はある日、停水執行中に育児放棄を受けている幼い姉妹(山崎、柚穂)と出会う。自分の子供と重ね合わせてしまう俊作は、自分の心の渇きを潤すように、その姉妹に救いの手を差し伸べる。この日のイベントには磯村のほか、主演を務めた生田と高橋正弥監督が参加。磯村は、「『渇水』が公開されてから、たくさんの方に嬉しいコメントをいただいたりと、多くの方に観ていただいております」と周囲の反響に触れ、「今日こうして生田さんと登壇できたことを嬉しく思います」と心境を伝える。上映後のイベントということもあり、生田と磯村がラストシーンの撮影秘話を語る場面も。劇中の関係性を意識した制作陣から山崎・柚穂との会話を控えるよう指示があったが、ラストシーンの撮影から徐々に会話することができたそう。生田は「このシーンの後から、彼女たちも“この人と話していいんだ”という感じで、学校であった話とか夏休み中の話をしてくれたのが印象に残っています」と振り返り、磯村も「妹役の柚穂ちゃんは、本当に天真爛漫で、お姉ちゃん役の山崎さんはしっかりしていた」と印象を告白した。さらに磯村は、「とてもいい女優さん。僕はこれからがすごく楽しみですね。いい目してますから」とその存在感を絶賛。生田も「本当そうだよね! 今後が楽しみな2人」とうなずく、2人のこれからの活躍に期待を寄せていた。
2023年06月14日映画『渇水』(公開中)の舞台挨拶が14日に都内で行われ、主演の生田斗真をはじめ、磯村勇斗、高橋正弥監督が登壇した。河林満氏による同名小説を、刊行から30年の時を経て初の映画化。日照り続きの夏、給水制限が発令されていた市の水道局に勤める岩切俊作(生田)の業務は、水道料金滞納家庭や店舗を回っての料金徴収と、水道を停止すること。貧しい家庭を訪問しては忌み嫌われる日々で、妻・子供とも別居中の俊作はある日、停水執行中に育児放棄を受けている幼い姉妹(山崎七海、柚穂)と出会う。自分の子供と重ね合わせてしまう俊作は、自分の心の渇きを潤すように、その姉妹に救いの手を差し伸べる。今回のイベントでは、メイキング写真をスクリーンに投影しながら、生田らがトークを展開。今作で初共演となる生田と磯村だが、撮影を通してすっかり打ち解けたそう。磯村のことをどのように呼んでいるかと聞かれると、生田は「勇斗……って呼んでます……羨ましいだろっ!」と誇らしげ。これに磯村も「フゥ~!」と乗っかり、会場を盛り上げた。また、映し出されたメイキング写真の生田の姿勢が気になった磯村は、「めちゃめちゃコンパクト。あんなに縮こまってましたっけ(笑)?」と思わずツッコミ。「わかんない! なんでこんな……(笑)」と不思議がる生田に、磯村は「かわいい……体育座りがこんなに似合う人います?」と笑顔を向けていた。タイトルに反し、雨に悩まされることが多かったという今作の撮影。当時を振り返った2人が、「いける? これ」(生田)、「いや~今日は無理じゃないですかね?」(磯村)と撮影現場でのやり取りを再現する姿も見られた。終始、仲睦まじいやり取りを披露していた生田と磯村。イベント終盤には、生田が磯村の活躍に触れ、「なに見ても磯村勇斗が出てるからね、いま! すごくないっすか? どんな映画にも出てる!」と絶賛する。さらに、生田のインスタグラムにも磯村が度々現れるそうで、「おすすめに磯村勇斗がめちゃくちゃ出てくる! すごいんだよ!」と興奮。これに対し、磯村が「俺の愛が出ちゃっているみたいです。支配し始めてますね、生田さんの携帯まで(笑)」と返すと、生田は「そういうこと言うんだよなぁ~」とまんざらでもない表情を浮かべていた。
2023年06月14日お笑いコンビ・EXIT(りんたろー。、兼近大樹)が13日、都内で行われたAmazon Original『ラブ トランジット』配信記念マスコミイベントに、磯村勇斗、大久保佳代子とともに登壇した。6月15日22時よりプライム会員向けに独占配信される本作は、韓国の大手エンターテインメント企業であるCJ ENMが製作し、世界中で人気を誇る恋愛リアリティ番組のフォーマットを元に日本で製作された新番組。かつて恋人だった5組の元カップルたちが、約1カ月間のホカンス(ホテルでの共同生活)を通して、過去の恋と新たな出会いの間で揺れ動く姿に迫る。イベントには、番組スタジオMCを務めるEXIT、磯村、大久保が登壇。りんたろー。は「以前のパートナーが次の恋愛に向かうところって本来見なくていい。そこをあえて目の前で展開しようという、なんていじわるな番組だと思いましたが、パートナーや恋愛と必死に向き合う出演者の皆さんを見ていたら、僕が浅はかだったんだなと思って、すぐスタッフさんに謝罪させていただきました。スライディング土下座で」と番組に対する印象の変化を語った。また、気になっている女性を誘うデートプランについてトーク。りんたろー。が「すぐ結果を求めたいタイプなので実家に連れて行きたい」と話すと、大久保が「怖いよ! 追い込みが早い」とツッコんだ。一方、兼近は「自分がテレビとかでウケたやつを家でずっと見せる。で、自分が行ったロケの場所に連れて行って、ここでああいうボケしてウケたんだよって。自分のいいところを」と自身のプランを説明。こちらも大久保が「0点です。自分大好きなんだなと」とダメ出ししていた。イベントには、番組主題歌「happy ending」を手掛けるeillも登場し、会場で生歌を披露した。
2023年06月13日俳優の磯村勇斗が13日、都内で行われたAmazon Original『ラブ トランジット』配信記念マスコミイベントに、EXIT(りんたろー。、兼近大樹)、大久保佳代子とともに登壇した。6月15日22時よりプライム会員向けに独占配信される本作は、韓国の大手エンターテインメント企業であるCJ ENMが製作し、世界中で人気を誇る恋愛リアリティ番組のフォーマットを元に日本で製作された新番組。かつて恋人だった5組の元カップルたちが、約1カ月間のホカンス(ホテルでの共同生活)を通して、過去の恋と新たな出会いの間で揺れ動く姿に迫る。イベントには、番組スタジオMCを務めるEXIT、磯村、大久保が登壇。磯村は「僕こういった恋愛リアリティショーに無縁だったので、今回参加してめちゃくちゃハマっちゃいました」と話し、「人様の恋ってあんまり見るものじゃないと思っていたんですが、見ていいんだなと思わせてくれたというか、いろんな形の恋があったし、何よりも応援したくなった。人の恋を応援したいなと思わせてくれました」と意識の変化を明かした。また、気になっている女性をデートに誘うとしたら、どんなデートに行きたいか聞かれると、磯村は「サウナ好きなのでサウナ誘っちゃうかも」と回答。水着などを着て男女一緒に入れるものに行くと言い、「一発目から裸の付き合いにしておいたほうがいろいろ明かせるんじゃないかなと」と話した。すると大久保が「それ0点です。初めてのデートで、汗かいて化粧がとれるとか。全然わかってない。この子モテない!」とダメ出し。さらに、「私は夕方6時ぐらいから飲みに行って、2軒目行って、ラブホテル」と自身の大胆プランを語って笑いを誘っていた。イベントには、番組主題歌「happy ending」を手掛けるeillも登場し、会場で生歌を披露した。
2023年06月13日目黒蓮(Snow Man)と佐野勇斗が最強タッグを組む新ドラマ「トリリオンゲーム」に、TBSドラマ初出演の福本莉子が出演することが決定した。本作は、目黒さん演じる“世界一のワガママ男”のハルと、佐野さん演じる“まじめで不器用なエンジニア”のガクという正反対の2人が、ゼロから起業し、型破りな方法で1兆ドル(トリリオンダラー)を稼ぎ、この世の全てを手に入れようと成り上がる、前代未聞のノンストップ・エンターテインメント。事業計画も起業資金もゼロからの2人が起業する「トリリオンゲーム」社。何者でもないハルとガクが、企業の成長に必要な才能を求め、個性的な仲間を増やし、知恵とハッタリと確かな技術で大資本「ドラゴンバンク」からの妨害も跳ね返していく。第8回「東宝シンデレラ」オーディションでグランプリを獲得し、芸能界入り。ミュージカル「魔女の宅急便」や『思い、思われ、ふり、ふられ』、『今夜、世界からこの恋が消えても』などに出演した福本さん。本作で彼女が演じるのは、そんな「トリリオンゲーム」社の初の新入社員・高橋凜々。超真面目な就職活動中の凜々は、カタブツすぎる性格があだとなって就職活動は全敗中だったが、緻密な調査能力や誠実さをハルとガクに買われ、「トリリオンゲーム」社への採用が決定。さらに、“現役大学生がベンチャー企業の社長”という話題性を狙ったハルの戦略で、入社1日目にして代表取締役社長に任命されてしまう。原作を読み、「予測不能な展開にとてもワクワクしました」と話す福本さんは、凜々について「とにかく真面目で堅物で、真面目すぎる故に正しいことをしているはずなのにうまくいかない不器用な人間です。それでも自分の信念を持ってまっすぐ進んでいく姿はとてもかっこいいなと思いました」と印象を語る。そして「目黒さん演じるハルと佐野さん演じるガクに刺激を受けながら私も凜々として一生懸命チームを引っ張っていきたいと思います」と意気込みを見せている。「トリリオンゲーム」は7月、毎週金曜日22時~TBSにて放送予定。(シネマカフェ編集部)
2023年06月13日ラブホテルで人間の悲喜こもごもを描く、ワンシチュエーション・コメディドラマ「ああ、ラブホテル ~秘密~」より、第4話から第6話までの6エピソードから2ショット場面写真が公開された。前シーズンから引き続き藤村享平、大九明子が参加。さらに、二ノ宮隆太郎、内山拓也、松本優作、近藤啓介、阪元裕吾、淺雄望といった若手監督たちが集結し、それぞれが脚本も担当し、独自の世界観を紡ぎだし、1話につき2つのエピソードで全9話18エピソードを創作。今回到着したのは、第4話(監督:二ノ宮隆太郎)の「子猫ちゃん」から磯村勇斗と三浦透子、「早春」から荒川良々と木竜麻生。第4話:「早春」第5話(監督:内山拓也)の「再見(さよなら)、生活費」から瀬戸康史と瀧内公美、「愛しき隣人」から酒向芳と光石研。第5話:「再見、生活費」第6話(監督:近藤啓介)の「フロント9番」から金子大地と片山友希、「十八番(おはこ)」から櫻井健人と大鷹明良といった2ショット。首を絞められ絶体絶命なカット、なぜかカツカレーを手にしている様子など、ラブホテル室内での様々なシチュエーションを予想させ、個性豊かなストーリー展開が垣間見える。第6話:「フロント9番」連続ドラマW-30「ああ、ラブホテル ~秘密~」は毎週金曜日23時30分~WOWOWにて放送・配信(全9話/18エピソード)。(cinemacafe.net)
2023年06月09日ドラマ好きなイラストレーター、ゆう。(@yamapyou)さんが、2023年4月スタートのテレビドラマ『ケイジとケンジ、時々ハンジ。』(テレビ朝日系)の見どころをつづります。毎週、木曜の夜を楽しませてくれたテレビドラマ『ケイジとケンジ、時々ハンジ。』(テレビ朝日系)が、次の放送で最終回を迎えようとしている。本作の他の刑事ドラマと一味違う面白さは、テンポの良い会話劇が繰り広げられるところだろう。上司と部下、刑事と検事、兄と妹、さまざまな関係において展開される、小ボケとなめらかなツッコミのテンポに気付けばハマってしまい笑顔になっている。また本作は、事件のトリックや犯人探しではなく、人間関係に重きを置いているところも他の刑事ドラマとは違った良さがあった。犯人とその犯行手口はわかりやすく描かれているのに対して、動機や人間関係が複雑で「なぜ事件を起こした?」「どうしてやってしまった?」と興味を掻き立てられる構図になっている。そもそも事件はすべて人間が起こしたものなのだ。そこには必ず動機があって、理由がある。人間関係や人間の心理の複雑さが丁寧に描かれているところが、なんといってもこのドラマのポイントだろう。本作の良さを語ったところで、最終回に向けこれまでの名場面を振り返る。第1話:横浜みなとみらい署強行犯係の始まりなんといってもあの個性的なメンバーが集まった初回は忘れられない。ここからすべては始まったのだ。アメリカ赴任から戻ったばかりの目黒(磯村勇斗)の英語や、原口(岡崎紗絵)や岸本(長井短)のクセの強さを感じさせられる自己紹介が印象的である。そして第1話はゲストにアイドルグループ『なにわ男子』の大橋和也が登場した回でもある。事件について何かを隠していることが伝わる絶妙な演技を見事に演じてみせた。仲井戸(桐谷健太)との取り調べシーンで少しずつ心を開いていく様子も丁寧で、大橋和也の演技がもっと見たくなる、そんな回でもあった。第3話:諸星美沙子が腕を切りつけられる事件第3話にて初めて、身内が被害者となる回があった。被害者は『氷点下100度の女』の異名を持つ、諸星(吉瀬美智子)。その異名を改めて認識させられた回でもあった。見知らぬ相手に切りつけられたというのに、諸星は仕事中に感情を一切見せず、怯えたり、動じたり、感情的にならない彼女の芯の強さが伝わった。そんな彼女の護衛を担当していた目黒。その際、さりげなく諸星に食事を誘われてから、彼女の虜になったのだろう。目黒の「これからは僕が判事を守ります」「彼女のこと理解してますから」といった発言に仲井戸も視聴者も、皆が驚かされた。この回を機に、目黒と諸星の関係は少しずつ進展していく様子が描かれる。モテる女の余裕を見せる諸星に対して、ガチガチに緊張している、いかにも恋愛初心者な目黒が対比的でまた面白い。「この恋は進展するのか?」と気になるところだが、最終回に期待しようと思う。第8話:仲井戸の兄妹愛ドラマの中でも幾度となく私たちを楽しませてくれていたのは、仲井戸兄妹だ。検事に無礼な発言をする豪太を叱りつける妹のみなみ(比嘉愛未)と、反抗期の子供のように言い換える兄の豪太。テンポの良い兄妹の口喧嘩が始まり、最後はみなみの力の入った怒鳴りで収束する流れも見どころであった。そんな喧嘩ばかりの二人であったが、第8話では深い兄妹愛が感じられた。みなみが被疑者の女性の車に乗り込み、行方がわからなくなった状況で、誰よりもみなみを心配していたのは豪太だった。そして事件の真相を暴くため、「弱い人を助けるために刑事になったんだから、助けてよお兄ちゃん。お願い」と泣きながら豪太に頼むみなみの姿は、兄を信頼し、誰よりも頼りにしている様子が伝わってきた。喧嘩ばかりの二人だったが、お互いを想いあっている姿を見ることができた良回であったといえる。以上、これまでの『ケイジとケンジ、時々ハンジ。』を振り返ってみたが、「ああ、そんな場面もあったな」と少しでも思い出し、懐かしんでもらえていると嬉しい。最終回はいったいどんな展開で私たちを楽しませてくれるのか、非常に楽しみだ。2023年6月8日(木)よる9:00~、横浜みなとみらい署強行犯係のラストミッションを一緒に見届けよう!『ケイジとケンジ、時々ハンジ。』Tverで配信中視聴はコチラから[文・構成/grape編集部]
2023年06月05日俳優の磯村勇斗が2日、都内で行われた映画『渇水』の公開初日舞台挨拶に出席。同作でメガホンをとった高橋正弥監督から絶賛される場面があった。河林満氏による同名小説を、刊行から30年の時を経て初の映画化。日照り続きの夏、給水制限が発令されていた市の水道局に勤める岩切俊作(生田斗真)の業務は、水道料金滞納家庭や店舗を回っての料金徴収と、水道を停止すること。貧しい家庭を訪問しては忌み嫌われる日々で、妻・子供とも別居中の俊作はある日、停水執行中に育児放棄を受けている幼い姉妹(山崎七海、柚穂)と出会う。自分の子供と重ね合わせてしまう俊作は、自分の心の渇きを潤すように、その姉妹に救いの手を差し伸べる。この日のイベントには主演を務めた生田のほか、門脇麦、山崎、柚穂、高橋正弥監督、企画プロデュースの白石和彌氏が参加。生田演じる岩切の同僚・木田を演じた磯村は、「本日は数ある映画の中から『渇水』を選んで劇場に足を運んでいただきまして、誠にありがとうございます」と挨拶する。好きなシーンを聞かれると、磯村は「門脇さんがネイルを塗っているシーン」と回答。「現場でも思ったんですが、本当に“渇ききっている”雰囲気が出ていて。何もしゃべらなくてもすごく説得力がある」とその姿を思い浮かべた。また、キャスト陣についてトークが展開すると、高橋監督は俳優・磯村勇斗のすごさについて、「ここにいる方々みんな芝居巧者なんですが、磯村さんはセリフがある部分はもちろん、セリフがなくて立っているだけ、見ているだけでも、木田という役の感情を込めて芝居をしていただいた」と分析。「スタッフの中でも“磯村さんは良いところに立っていい芝居をしている”と評判が良かった」と現場の生の声も伝えた。高橋監督がキャスト一人ひとりを順番に褒めていくと、門脇が「1人ずつこんなたくさんコメントいただけると思ってなかった」といい、キャスト陣はそろって照れくさそうな表情に。しかし、続く白石氏が「全員分、高橋監督が言ったので特にない……(笑)」と苦笑いすると、生田は「特にないはちょっとやだよ?」とツッコミを入れ、笑いを誘っていた。
2023年06月02日俳優の生田斗真が2日、都内で行われた映画『渇水』の公開初日舞台挨拶に出席し、磯村勇斗の撮影秘話を明かした。河林満氏による同名小説を、刊行から30年の時を経て初の映画化。日照り続きの夏、給水制限が発令されていた市の水道局に勤める岩切俊作(生田)の業務は、水道料金滞納家庭や店舗を回っての料金徴収と、水道を停止すること。貧しい家庭を訪問しては忌み嫌われる日々で、妻・子供とも別居中の俊作はある日、停水執行中に育児放棄を受けている幼い姉妹(山崎七海、柚穂)と出会う。自分の子供と重ね合わせてしまう俊作は、自分の心の渇きを潤すように、その姉妹に救いの手を差し伸べる。この日のイベントには主演を務めた生田のほか、門脇麦、磯村勇斗、山崎七海、柚穂、高橋正弥監督、企画プロデュースの白石和彌氏が参加。司会者から最も好きなシーンを聞かれた生田は、「若い女優陣2人(山崎・柚穂)が、水を張っていないプールの中でシンクロナイズドスイミングごっこ遊びをしているシーン」と答え、「すごく輝いて見えた。今でも鮮明に覚えている。本当にきれいに輝く水が見える気がする」と絶賛した。一方、生田の心をつかんだ山崎は万引きのシーンが好きだといい、「(万引き)やったことないんですけど、映像になると、やったことあるくらいキレイに……」と話し、笑いを誘う。その後もしきりに「やったことない」を強調する山崎に、生田が「あんまり言うと、やったことあるのかな? ってなっちゃうから! あんまり言わない方がいい(笑)」とすかさずフォローを入れ、会場を盛り上げた。また、白石氏は縁側でアイスを食べるシーンを挙げ、「鬼の長回しで、アイスを食べきらないといけないから、アイスを食べる技術がすごい」と驚いたそう。中でも磯村は多くのアイスを食べたそうで、生田が「磯村勇斗が真夏に震えているのが不憫でならなかったです。でも好青年ですから、スタッフさんから『大丈夫ですか?』と聞かれても震えながら『大丈夫です……』と答えていた」と震える磯村のモノマネをしながら、撮影を振り返っていた。
2023年06月02日映画『渇水』の公開初日舞台挨拶が2日に都内で行われ、主演の生田斗真をはじめ、門脇麦、磯村勇斗、山崎七海、柚穂、高橋正弥監督、企画プロデュースの白石和彌氏が登壇した。河林満氏による同名小説を、刊行から30年の時を経て初の映画化。日照り続きの夏、給水制限が発令されていた市の水道局に勤める岩切俊作(生田)の業務は、水道料金滞納家庭や店舗を回っての料金徴収と、水道を停止すること。貧しい家庭を訪問しては忌み嫌われる日々で、妻・子供とも別居中の俊作はある日、停水執行中に育児放棄を受けている幼い姉妹(山崎、柚穂)と出会う。自分の子供と重ね合わせてしまう俊作は、自分の心の渇きを潤すように、その姉妹に救いの手を差し伸べる。きょう公開初日を迎えた同作だが、台湾に加え、9日から開催される上海国際映画祭での上映が決定。この発表に生田は、「やっぱり国を超えて我々の一生懸命作った作品がたくさんの方に届けられるということは嬉しい」と笑顔を見せる。また、先日行われた第76回カンヌ国際映画祭で役所広司が最優秀男優賞を受賞したことにも触れ、「先輩の役所さんが受賞されましたけれど、かっこよかったよね?」と磯村と門脇に問いかけ、「憧れます。我々も励みになります!」と目を輝かせていた。また、企画・プロデュースを担当した白石氏は、「(今作で扱っている)貧困とか格差は世界の映画でも大きなテーマ」とした上で、「水の在り方は各国いろいろあると思いますが、とはいえ水がなければ生きていけないというのは、どんな生物も人間も一緒なので、みんな理解してくれると思う。反応が楽しみです」と期待を寄せる。一方、海外での上映決定に「非常に光栄」と恐縮した様子の高橋監督。「今、日本の映画が世界の映画祭や上映で世界の皆さんに届けられる時代になっております。カンヌ映画祭での『怪物』の脚本賞とか役所さんの男優賞がありまして、日本映画、日本俳優の力を世界に発信していければと思っております」と海外進出に向けて力強いコメントを残した。
2023年06月02日俳優の生田斗真が主演を務める映画『渇水』(6月2日公開)の本編映像が2日、公開された。同作は河林満による同名小説の実写化作で、刊行から30年の時を経て初の映画化となった。日照り続きの夏、給水制限が発令されていた市の水道局に勤める岩切俊作(生田斗真)の業務は、水道料金滞納家庭や店舗を回っての料金徴収と、水道を停止すること。貧しい家庭を訪問しては忌み嫌われる日々で、妻・子供とも別居中の俊作は、ある日停水執行中に育児放棄を受けている幼い姉妹と出会う。自分の子供と重ね合わせてしまう俊作は、自分の心の渇きを潤すように、その姉妹に救いの手を差し伸べる。この度公開されたのは、生田斗真演じる主人公・岩切と、磯村勇斗演じる木田拓次の2人が、水道料金を滞納する家庭の水を日々停めて回るワンシーン。「街中カラッカラだっていうのに、その上水道を閉めちゃうなんて、俺ら悪者というか弱い者いじめというか」と仕事の不満を口にする木田。2年目にもかかわらず仕事に慣れない木田に「俺だって好きでやってるわけじゃない。けど、嫌いでもない」と、どこか人生を諦めたような一言を発する岩切。さらに木田は、太陽も空気も無料であることから、「水だって本当はタダでいいんじゃないんですかね?」と、核心をつく一言を発する。先日行われた完成披露イベントでも、このシーンが印象的だったと磯村が話したように、停水という一種の残酷性をもった仕事をする岩切と木田だが、そんなふたりの“水”に対する考えや、仕事観が明らかとなるこのシーン。岩切はここから幼い姉妹に出会うことで心の渇きと向き合い、岩切が起こした行動がきっかけで木田自身の心にも変化が訪れることとなる。
2023年06月02日荻上直子監督のもと、主演・筒井真理子ほか光石研、磯村勇斗、柄本明、キムラ緑子、木野花、安藤玉恵、江口のりこ、平岩紙ら錚々たる面々が顔を揃えた『波紋』。この度、筒井さん演じる須藤家の母・依子と、津田絵理奈が演じるひとり息子の彼女・珠美との一触即発な本編映像と場面写真が解禁された。この度解禁された場面写真は、息子の拓哉(磯村勇斗)が連れてきた彼女・珠美(津田絵理奈)と母・依子(筒井真理子)のもの。依子は、息子・拓哉の久しぶりの帰省を楽しみにしていたが、彼は耳の聞こえない彼女・珠美を連れて帰ってくる。聞くと息子よりも6歳も年上だという。普段、誰にでも優しくありたいと切磋琢磨している依子だが、拓哉に自分は仕事があるから珠美を東京案内に連れていってほしいと頼まれ、依子のイライラは募る…。解禁された本編映像では、依子が珠美に「拓哉と別れてくれる? お願いします」と伝える。しかし珠美はそんな依子を笑いながら「もしお母さんに別れろと言われたら必ず知らせてくれって。そんな母親とは縁を切って2度と実家には帰らないって。どうします? 今の話、たくちゃんに話しますか?」と反論する。珠美を演じた津田さんは、先天性の聴覚障がいを持つ女優で、2004年週刊朝日の表紙を飾りデビュー。NHK「みんなの手話」のレギュラーのほか、映画・ドラマ・舞台で活躍。2008年にはNHKで特集番組が組まれ、2016年には主演した短編映画『君のとなりで』で第18回長岡インディーズムービーコンペティション女優賞を受賞。本作の中でも観客に鮮烈な印象を残している。オーディションから津田さんを起用した荻上監督は、「津田さんの気の強い部分が、珠美の役に生きていると思います」とその魅力を語っている。『波紋』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:波紋 2023年5月26日よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開©2022 映画「波紋」フィルムパートナーズ
2023年05月30日ドラマ好きなイラストレーター、ゆう。(@yamapyou)さんが、2023年4月スタートのテレビドラマ『ケイジとケンジ、時々ハンジ。』(テレビ朝日系)の見どころをつづります。現在放送中のドラマ『ケイジとケンジ、時々ハンジ。』(毎週木曜よる9時)は、スカッとする事件解決とテンポの良い会話劇がなんともクセになるドラマだ。第7話は、これまでと少し違い、別々のストーリーが同時に進む2本立ての構成となっていた。宅配業者を装った男が水原多恵(丘みつ子)の家から現金20万円と仏壇の金製おりんを強奪する事件が発覚。一方、強行犯係の新係長・目黒元気(磯村勇斗)は、以前取り調べた傷害事件の被疑者が、起訴後に容疑を否認。検察側の証人として出廷することになった。磯村勇斗のストイックで男らしい一面と、思いのほか恋愛は不器用な二面性が、このドラマにさらなる深みを与えていることを確信した回でもあった。かっちりしたスーツに足元はスニーカー。そんな、フォーマルとカジュアルをミックスしたスタイルを着こなすのが、目黒元気を演じる磯村勇斗だ。磯村勇斗といえば、『きのう何食べた?』(テレビ東京系)『今日から俺は!!』(日本テレビ系)『ひよっこ』(NHK)など、数々のヒット作に出演している今大注目の若手俳優である。彼の役作りは素晴らしい。まるで原作の漫画から抜け出たような仕上がりに、毎回驚かされる。同性愛者の役だろうとヤンキーの役だろうと、「もしかして本当に経験があるのでは…?」と思ってしまうほどの出来だ。本作も同様、アメリカ赴任から帰国したばかりで係長に昇進したというエリート刑事役を、「まるで磯村勇斗のために作られたのではないか」と思うほどに、演じきっている。そんな目黒元気のエリートキャラが時折見せるストイックで頼れる係長としての顔、また、年上女性に緊張しながらも必死にアプローチする少し不器用な姿。これらが掛け合わされることで、素晴らしい相乗効果が発揮されており、それを磯村勇斗が演じるからこそ、目黒元気の強みが生まれていると思う。これが磯村勇斗が演じてこそ生まれた目黒元気の強みだと思う。『ケイジとケンジ、時々ハンジ。』は事件の展開の他に、さまざまな個性を持つキャラクターたちの人間模様が視聴者を楽しませてくれるのだが、今回は『異様な三角関係』がドラマをさらに盛り上げていた。それは目黒と彼が想いを寄せる、判事・諸星美沙子(吉瀬美智子)、そして諸星の元カレである検事・二階堂俊介(北村有起哉)の関係である。少しずつ進展しているように見える目黒と諸星。刑事と判事という立場のため、偶然を装って食事を重ねているものの、やはり諸星の前だと目黒がガチガチに緊張しているように見える姿がとても愛おしい。徐々に仲良くなっている2人が気になって仕方がないのが、検事・二階堂俊介(北村有起哉)。もう諸星に未練はないと断言しているものの、どうしても諸星に近づく目黒が気かがりなのだろう。2人の邪魔をするような言動がコミカルに描かれている。今回、目黒が『検察側の証人』として出廷することとなった裁判。相手は敏腕弁護士で、苦戦することが考えられていた。そのため、目黒は二階堂に呼び出され、尋問に備えて練習をすることになったのだが、二階堂検事による模擬練習の尋問は、徐々にエスカレートしていく。しかし、模擬練習の尋問が徐々にエスカレートしていく二階堂検事。私には、日頃溜まっていた個人的な感情を目黒にぶつけているように見えた。待て待て、完全に私情が入ってしまっているではないか…!目黒も多少の動揺は見せたが、しっかりと返答。真面目に練習に取り組む姿が、なんとも素直で真面目な目黒らしさを表していて、魅力的であった。そんな練習尋問のシーンは今回の大きな見どころといえる。今後もこの3人の三角関係の行方が気になるところだ。練習の甲斐あり、裁判は無事に勝訴することができた。仲井戸豪太(桐谷健太)らから、ねぎらいの言葉をかけられた目黒は、謙虚ながらも、とても清々しい表情をしていた。その表情からは、プライベートで見せる奥手な姿とは異なる、係長の名を背負った、頼もしさを感じた。目黒のギャップを存分に楽しむことができた第7話。まだ見ていない方は、見逃し配信にて彼の表情に注目しながら、ぜひチェックしていただきたい!『ケイジとケンジ、時々ハンジ。』Tverで配信中視聴はコチラから[文・構成/grape編集部]
2023年05月28日映画『波紋』の初日舞台挨拶が5月26日、東京・TOHOシネマズ日本橋で行われ、主演を務める筒井真理子、共演する光石研と磯村勇斗、脚本も手がけた荻上直子監督(『かもめ食堂』『彼らが本気で編むときは、』)が出席した。須藤依子(筒井真理子)は、今朝も1ミリ違わず砂に波紋を描いている。庭に作った枯山水の手入れは、依子の毎朝の習慣であった。“緑命会”という水を信仰する新興宗教に傾倒し、日々の祈りと勉強会に勤しみながら、依子はひとり穏やかに暮らしていた。ある日、長いこと失踪したままだった夫、修が突然帰ってくるまでは――。筒井真理子震災、老々介護、新興宗教、障がい者差別といった現代社会が抱える問題に翻弄される家族の姿を描いた荻上監督は「ぜひ、笑っていただければ。私のことをすごくいい人なんじゃないかと勘違いしている方も多いので(笑)、そうじゃないんだと。意地悪で邪悪で、イヤな奴だと全面的に伝えたかった(笑)」と客席の笑いを誘っていた。荻上直子監督筒井さんは、光石さん演じる“ダメ夫”ぶりに「かなりイライラしました(笑)」と振り返り、「現場にいてくださると、必ず和ませてくださる。一家に一台じゃないですけど、ぜひ、いてほしい存在」と光石さん本人に対して、感謝と敬意を示していた。当の光石さんは、「台本を読んだ通りに演じただけ(笑)」と苦笑し、「本当に女性は怖い。打ちひしがれた」と劇中の夫婦関係に戦慄していた。光石研磯村さんは「いつかご一緒したいと思っていた。今回、“母”からは刺激を受けましたね」と筒井さんとの初共演に喜びの声。光石さんとは、数回共演経験があり、「現場でカッコいいジャージを着ていらっしゃって。僕が『それ、ストリートじゃないですか』って言ったら、光石さんは『俺、ストリートだろ、イエイ』って」と本物の父子のような、微笑ましい関係性も明かした。磯村勇斗荻上監督によると、本作の現場で、光石さんが磯村さんをライバル視していたと言い「光石さん、バイプレーヤーじゃないですか、僕もちょこちょこ、作品に出させてもらっているので『俺の仕事、取るなよ』って(笑)。ライバルじゃないですよ!光栄というか、恐縮です」。光石さんは照れながら、「本当、ファンの皆さんに怒られますよね」と話していた。『波紋』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:波紋 2023年5月26日よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開©2022 映画「波紋」フィルムパートナーズ
2023年05月26日桐谷健太主演「ケイジとケンジ、時々ハンジ。」の第7話が5月24日オンエア。二階堂から“反対尋問の練習”と称してイヤミを言われまくる目黒に「個人的な感情ぶつけてない?」などの反応が続々とSNSに寄せられている。「ケイジとケンジ 所轄と地検の24時」の続編として、元体育教師の異色“情熱系”刑事・仲井戸豪太と、立会事務官の妹である仲井戸みなみの兄妹と、彼らを取り巻く刑事と検事、判事たちのサスペンス&ユーモアにあふれる大人のビターな群像劇を描く本作。キャストは元高校教師で、高校生をワルの道へと誘う悪人たちを根絶しようと警察官に転職した仲井戸豪太に桐谷さん。豪太の妹で立会事務官の仲井戸みなみに比嘉愛未。判事の美沙子が好きな刑事・目黒元気には磯村勇斗。美沙子の元カレ・二階堂俊介に北村有起哉。判事の諸星美沙子に吉瀬美智子。検事の矢部律子に中村アン。枯れ専趣味の刑事・原口奈々美に岡崎紗絵。刑事ドラマに憧れ警察官になった岸本凛に長井短。みなとみらい警察署初代署長の牛島正義に伊藤淳史といったキャストが出演。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。交番の巡査が、荒らされた居間で手足を縛られている水原多恵を発見するが、その直後何者かに背後から襲撃される。犯人は宅配業者を装った男で、多恵の家から現金20万円と仏壇の金製おりんを強奪。やがて盗まれたおりんが質屋で見つかるが、売りに来た男・釧路諸介(オラキオ)の姿を防犯カメラで確認した途端、豪太の顔色がさっと変わる…。一方、目黒は以前取り調べた傷害事件の被疑者が、起訴後容疑を否認。冤罪を主張する担当弁護士・松平修二(神保悟志)から「強引な取り調べで自白させた」と難癖を付けられ、“検察側の証人”として出廷することになる。松平はこれまで何人もの検事を苦しめてきた敏腕弁護士で、さらに裁判長は諸星…。目黒は二階堂に呼び出され、苦戦必至の反対尋問に備えて練習を始める…というのが7話の展開。二階堂が弁護人役となって反対尋問の練習をするが、その質問の仕方に目黒はつい感情的になってしまう。さらに二階堂は目黒が美沙子と食事したことまで持ち出す…視聴者からは「二階堂検事、個人的な感情ぶつけてない?」「私情が入ってませんか?二階堂さんw」などのツッコミが相次ぐ。その後、二階堂はもう1度反対尋問の練習をやると言い出し、呼び出した目黒に“色目を使って被疑者から自白を引き出したのでは?”と迫る。それに対し目黒はみなみをじっと見つめ「そんな気持ちになりますか?」と問いかけるのだが、見つめられたみなみは「なっちゃうかも」とつぶやく…。視聴者からも「そんな気持ちに…なっちゃいますね」「なっちゃうかもwwwwwごめん否定しない」などの反応がSNSに投稿されている。【第8話あらすじ】離婚調停中の1児の母・久保田涼子(橋本マナミ)が、夫側の弁護士・五十嵐明(徳重聡)にグラスを投げつけ顔に全治1か月のケガを負わせた。送検されても涼子が黙秘を貫くため、担当検事の亀ヶ谷徹(西村元貴)は勾留延長を請求するが、なぜか涼子は美沙子の勾留質問では理由こそ語らないものの罪については素直に是認。美沙子によって請求は却下され涼子はいったん釈放される…。「ケイジとケンジ、時々ハンジ。」は毎週木曜21時~テレビ朝日系にて放送中。(笠緒)
2023年05月26日映画『波紋』が5月26日(金) より公開される。ある日、突然夫が失踪した。壊れゆく妻が救いを求めたのは、新興宗教だった――。放射能汚染の恐怖。義父の介護。パート先にやってくるモンスタークレーマー。そして、息子の結婚。千々に心が乱れるほど、妻はまた宗教にすがり、常軌を逸していく。妻・依子役に筒井真理子、夫・修役に光石研ら実力派キャストが揃う中、聴覚障害の女性を連れて帰省する息子・拓哉役を演じるのは、磯村勇斗。荻上直子監督が描いたある一家の崩壊を、磯村勇斗はどのように捉えたのだろうか。周囲に新興宗教にのめり込む人が現れたら1回は止めるでしょうね磯村勇斗は、今、若手の中で最もエッジーな作品選びをしている俳優の1人だ。『PLAN 75』では<プラン75>の申請窓口で働く市役所職員役で存在感を示し、長編映画初主演となった『ビリーバーズ』ではカルト宗教の信者役を無邪気と狂気のはざまで演じ抜いた。作品規模や役の大小にかかわらず、自分が演じたいと思う役に、自由に挑戦しているように見える。磯村勇斗の俳優としての嗅覚は、一体何に反応しているのだろうか。「脚本を読んでの感覚的な部分もありますけど、やっぱり多少の社会性を孕んでいる方が興味は持ちますね。今作で言えば、新興宗教や東日本大震災という社会的な問題を含んだ上で、ちゃんとエンターテインメントとして映画にしている。そこが面白いなと思って、参加させてもらいました」社会と生活は切り離せない。今を生きる30歳の青年として、磯村自身も社会にさまざまな思いを寄せるからこそ、自然と社会的なメッセージを帯びた作品に心惹かれるようになった。「日々ニュースを見ていく中で、僕もおかしいと思うことがある。それを映画で問題提起してくれていると乗っかりたいという気持ちが生まれるんでしょうね。やっぱり映画の持つ力って偉大だと思うので。全部が全部そうあるべきとは思わないけど、日本や世界が抱えている問題をどこかに取り入れた作品の方が、自分も届けたい、一緒につくりたいという気持ちになります」そういう意味では、『波紋』もまた刺激的な作品だ。作品の軸を貫くのは新興宗教。公に語ることを思わずためらってしまうようなアンタッチャブルな題材を、荻上直子は真ん中に据えた。「信仰は個人の自由だと思うので、宗教そのものを否定はしないですけど、それでも懐疑的になるような事件が日本でも起きていて。これだけ負のエネルギーが向いてしまうと、どうしてもイメージが悪くなってしまいますよね。実際、新興宗教に対して良くないイメージを持っている方は多いと思うんです」主人公・依子も新興宗教の代表(キムラ緑子)に言われるがまま、科学的に何の効果も証明されていない品々に財産を投じていく。「宗教にすがることで、その人が生きようと思えるなら、他人に迷惑をかけない限り、それはそれでいいのかなと僕は考えています。でも、できるなら何かに依存するよりもまず自分自身と向き合う時間をつくってほしい。だから、周囲にそういう人が現れたら1回は止めるでしょうね。きっと拓哉も最初は母親を引き戻そうと頑張ったと思うんですよ。でも、ダメだった。だから母親を置いて九州へ行った。それは単に見捨てただけじゃなくて、距離を置くことでもしかしたらなんとかなるかもって希望がちょっとあった気もするんですよね。息子として、拓哉はいろいろ葛藤していたのだろうなと思います」どの家庭でも、どの人でも起きることを映画は描いているそんな中、家を出たきり何の音沙汰もなかった修が帰ってくる。宗教にハマった母と、家族を捨てて突然消息を絶った父。傍から見れば、つながりを絶ちたくなるような両親と拓哉は再び向き合うこととなる。「母親と、父親と、婚約者の珠美。拓哉は、この3つの軸で見せる顔がそれぞれ違う。そこは明確に表現したいなと思いました。母に対しては、変わってしまったことへの寂しさもありながら、拓哉はとても優しい子なので、わりと距離は近く接していこうと。逆に父に対してはすごく嫌いなので、最初は離れたところから始まって。がんを患っているという、ある意味弱みみたいなものをぶつけられて、徐々に距離が縮んでいく。そういうイメージが頭の中にありました」どんなに母が宗教にのめり込んでも、拓哉は母を見捨てない。ただ優しい子だけでは説明できない何かが、そこにあるように見えた。「それはやっぱり今まで母親から愛情を受けてきたからだと思います。これが、母親が宗教に依存する前からグチャグチャの家族だったら、拓哉はさっさと家族を捨てていたと思うんですよ。でもそうじゃない。あの家は、昔はごく普通の家族だった。母親は息子を大事に育ててくれたし、父親だってそれなりに愛情を注いでくれたはず。そういう思い出が、拓哉をとどめさせているんじゃないかな」逆に言えば、どんなにちゃんとしているように見える家族でも、何かが狂った瞬間、簡単に崩壊してしまう可能性があるということだ。「僕の身近にも道を踏み外した人たちはいるので。だから、ここだけの話じゃないというか、本当にどの家庭でも、どの人でも起きるようなことをこの映画は描いていると思います。きっとそれだけ世の中全体が危うくなっているということなんでしょうね」お互いに同じパーセンテージの愛があれば、家族だと思う修が失踪する前まで、依子は必死に「良き母」「良き妻」という役割を務めようとしていたように見える。拓哉もまた家族の前では「良き息子」であろうと自らに課しているようだった。「自分がちゃんとしなきゃってところはたぶんあったと思いますね。拓哉はもうこれ以上母の心を崩したくなかった。だから、一生懸命いい息子を演じていたというか。でもそれってみんなそうだと思うんですよ。僕も実家に帰ったときは息子を演じているところがあるので。それと同じなんじゃないかなと」そうした固定観念が、時に人を追いつめる。因習的な役割規範に、時代遅れの価値観や社会ルール。それらから脱するだけで、この生きづらさから人はもっと解き放たれることもあるのかもしれない。「僕はもっとみんな自由になった方がいいと思いますね。僕たちは小さい頃から学校などの集団生活でいろんなルールと共に過ごしてきましたけど、もうその考えが今の時代にそぐわないところもあると思うんです。今はそうあるべきという固定概念に囚われない方がむしろ新しいアイデアを生むこともある。世の多くの人は、枠から飛び出ていく人を非常識だと怒るかもしれないですけど、今の若い人たちにはそんな声に負けず、(生きづらさを我慢せずに)もっと自由に立ち向かってほしいです」『波紋』もまた、そんな息苦しさに溺れている人たちの手を引き上げるような映画だ。依子にとって、家族という共同体はもはや自分を救ってくれるものとして機能しない。代わりに、依子は家以外の場所に拠り所を見つけていく。いわゆる家族再生のドラマとなっていないところに、『波紋』の清々しさがある。磯村もまたこの家族のありさまを見ながら、家族について考えをめぐらせた。「何をもって家族と言うかですよね。それを最近よく考えるんです。だって、養子で迎え入れた子どもも親からすれば大事な家族。つまり、血がつながってなくても家族になれるんです。家族のあり方については僕も模索している最中で。家族って何なんだろうねというところで今のところ思考は止まっています」そこで言葉を区切った磯村にあえて聞いた。暫定的な解答でもいい。家族を家族せしめるものがあるとすれば、それは何かと。「クサいですけど、やっぱり絆なのかな。お互いに対して同じパーセンテージの愛があれば、それはもう家族と言っていいんじゃないかなと僕は思いますけどね」僕にとって傷は個性であり、運命『波紋』の中には、さまざまな女性たちが描かれている。依子もまたパート先では真面目な店員。とても宗教にのめり込んでいるようには見えない。そして、そんな他人には見えない心の歪(ひず)みを抱えた人物は、他にも登場する。たとえ気丈そうに見える人でも、どんな傷を抱えて苦しんでいるかはわからない。今、自分の隣にいる人もまた社会から転げ落ちるギリギリの断崖で踏みとどまっている人かもしれないのだ。「一度深くついた傷ってなかなか癒えないですからね。しかもいくら話したところで他人に理解できないことってあるじゃないですか。だから、僕は自分のデリケートな部分には無理に入ってきてほしくないタイプ。自分がほっといてほしい人間だから、そういうふうに人が身近にいても同じようにしちゃうかも。あんまり自分からお節介は焼きたくない。その上で、もしその人が何か打ち明けてきたときは、ちゃんと聞いてあげられるスタンスでいるようにはしていますね」傷が簡単に癒えぬものならば、人は傷と共に生きていくこととなる。心についた深い傷と私たちはどう向き合っていけばいいのだろうか。「僕は、傷って時間が解決していくものだと思っています。僕自身も、小さい頃に傷ついたこととかはいまだに心に残っていますけど、でもそれが逆にエネルギーになっているところもある。何度もパンチをしていれば、拳も厚くなってくるように、ダメージを受けた分だけ、人は絶対成長する。傷が修復することで、強くなれることはあると思います。そこに至るまでは苦しいけど、でもそれを乗り越えたら前の自分より強くなっていることを僕は知っているから、それを信じて進んでるという感じです」傷ついた分だけ強くなれる。そう言い切れるまでに、磯村もまた長い時間を要した。「そう言えるようになったのは、大人になってからですね。東京に来て、いろんな人と出会って、いろんなことを話して、その積み重ねで少しずつ強くなれた。今の自分にとって、傷は個性であり、運命。苦しいこともきっと何かの試練だと思って、一つひとつ乗り越えていくことで、頑張ったな自分って自分を称えてあげられる。傷つくことは避けられないからこそ、そうやって考える方が生きやすいのかなって。そんなふうに思います」この社会を覆う生きづらさ。いつも手足を鎖で縛られているような不自由さが、私たちを疲弊させている。けれど、もう物わかりのいい顔をして口をつぐんでいる時代は終わった。鎖なら、自らの力で引きちぎればいい。傷も苦しみも乗り越えたその先に、私たちは自分らしい人生を掴み取るのだ。取材・文:横川良明、撮影:映美<作品情報>映画『波紋』5月26日(金) 全国公開
2023年05月24日映画『最後まで行く』(5月19日公開)の大公開初日舞台挨拶が19日に都内で行われ、岡田准一、綾野剛、広末涼子、磯村勇斗、柄本明、藤井道人監督が登場した。同作は2014年に公開された韓国映画『最後まで行く』のリメイク作。年の瀬の夜、刑事・工藤(岡田准一)は危篤の母のもとに向かうため、雨の中で車を飛ばすが、妻からの着信で母が亡くなった事を知らされ、目の前に現れた一人の男をはね飛ばしてしまう。工藤は男の遺体を母の棺桶に入れ、母とともに斎場で焼こうと試みるが、スマホに「お前は人を殺した。知っているぞ」 とメッセージが届く。登壇者陣は客席通路から登場し、歓声で迎えられる。しかし岡田は「(映画本編を)観終わった後だから、綾野くんが入ってこられた時に、どういう風に見ていいのかわかんないんじゃないかな? 狂気の役なので、(観客が)『キャ〜!』と言ってたのが、『わ〜、いた!』なのか『こわ〜い』というキャーなのか、気になるなと」とコメント。「黄色い声援」か「恐怖の悲鳴」だったのかを観客に拍手で示してもらい、岡田は「半々くらいですかね」と面白がっていた。また作品にちなみ、俳優として「最後まで行きたい」かを聞かれると、綾野は「何が最後なのか」と困惑しつつも「一生映画や作品を作る、その目標を一緒に叶えたいと思っている仲間たちや、まだなかなか想像できないけども、皆さんと一緒に見たい景色がそれぞれにあると思うので、ひとつひとつ丁寧に叶えていきたいと思います」と回答。一方で大ベテランの柄本は「需要と供給の問題でね。こっちがいくら供給しようとしても需要がなけりゃしょうがないからね。それだけですよ」と答え、岡田も「ものすごい現実的」とつっこむ。柄本は自身の需要について「もうないんじゃないか〜? まあなんとかもうよくわかんないですね」と表し、笑いを誘っていた。
2023年05月19日映画『最後まで行く』(5月19日公開)の大公開初日舞台挨拶が19日に都内で行われ、岡田准一、綾野剛、広末涼子、磯村勇斗、柄本明、藤井道人監督が登場した。同作は2014年に公開された韓国映画『最後まで行く』のリメイク作。年の瀬の夜、刑事・工藤(岡田准一)は危篤の母のもとに向かうため、雨の中で車を飛ばすが、妻からの着信で母が亡くなった事を知らされ、目の前に現れた一人の男をはね飛ばしてしまう。工藤は男の遺体を母の棺桶に入れ、母とともに斎場で焼こうと試みるが、スマホに「お前は人を殺した。知っているぞ」 とメッセージが届く。今回、岡田演じる工藤に車で跳ね飛ばされる謎の男を演じた磯村は「死んでることが多かったので、息を止める」と役作りに苦労した様子。「一連で撮る時は息がどうしてももたないんですよ。その時に思いついたんですよね。普通に肺で呼吸しちゃダメなんですよ。そうすると動いちゃうので、口でちょっとずつ息をすると、全く動かないんですよ。それに今回気づけたので、死体役やってよかったと思いました」と死体役のコツを明かした。広末は「向いてたんだね。『おくりびと』とかも死体オーディションありましたもん。どんなに息を止めても、静脈とかめっちゃ出ちゃう人はわかっちゃうんだって。向いてるんだよ、また来るよきっと」と感心し、磯村は「オーディション、あったら僕やりたいです」とやる気を見せる。岡田は「マニアックな話だけど、俺のお母さん役の人もめっちゃうまかった。びくともしなかった。『うまいっすね』って言ったくらい」と死体役談義に花が咲いていた。また作品タイトルにちなみ、俳優として「最後まで行く」かどうかを聞かれると、磯村は「死んだことすらも『あいつ芝居なんじゃね?』と思える最後までは行きたいと思いますね」と答える。先輩の多い環境について聞かれると「偉大なる先輩方とご一緒させていただいたので、めちゃくちゃ緊張感のある中で実りある時間をいただけたのかなと思っていますので……最後まで皆さんからいただいた愛情をもって、墓場に入りたいと思います」と少し詰まりながら話すと、綾野が「最後ノープランだったの?」と尋ね、「びっくりしました」と笑顔を見せていた。
2023年05月19日映画『最後まで行く』(5月19日公開)の公開初日舞台挨拶が19日に都内で行われ、岡田准一、綾野剛、広末涼子、磯村勇斗、柄本明、藤井道人監督が登場した。同作は2014年に公開された韓国映画『最後まで行く』のリメイク作。年の瀬の夜、刑事・工藤(岡田准一)は危篤の母のもとに向かうため、雨の中で車を飛ばすが、妻からの着信で母が亡くなった事を知らされ、目の前に現れた一人の男をはね飛ばしてしまう。工藤は男の遺体を母の棺桶に入れ、母とともに斎場で焼こうと試みるが、スマホに「お前は人を殺した。知っているぞ」 とメッセージが届く。綾野について、岡田は「本当にぶっ飛んだ役柄でいらっしゃったんですけど、現場では優しいし、現場を見られてる方で、ひらパー(ひらかたパーク)のCMの話になって、『准一さん、やられてますよね。出たいです』と言ってくれて。『ひらパーは綾野くん出られないんじゃないの?』と言ったら、忘れられないのが『僕はトライストーンのアンタッチャブルなんで大丈夫です』と言ってて」と振り返る。「ものづくりに対する情熱が真摯で、それが映画の中でもずっとあったから、共演してて本当に楽しかったです。いいもの作るためのことしか考えたくないスタンスなんだなというのが心地よかったです」と感謝した。広末が「ちょっと、ひらパー推しすぎじゃないですか? この映画の宣伝なのに毎回ひらパーの話」とつっこむと、岡田と綾野は2人で「おま」とひらパーのポーズを披露し、会場は拍手。岡田は逆に「涼子ちゃん、今日手紙をくれたんですよ。ケーキを持ってご挨拶してくれて、『岡田さんとはまた共演すると思いますので』みたいな感動的なこと言って手紙までくれて、なんていい人なんだと思って。でも『書いてる途中で来ちゃって』とか言って横で書き出して『締めがあるから』って、書いたら岡田准一の准がちがう“じゅん”だった。松本潤の、潤ってる方のじゅんだった」と指摘する。広末は「そう言われれば! ごめんなさいファンの皆さん!!」と恐縮し、「潤ってねーから!」と吠える岡田。広末は「准一さんって呼ばれてるみたいなんだけど、“岡田くん”って呼んでて。昔弟役で、23年前にドラマで共演させていただいて、当時SMAPさんとかTOKIOさんとかと共演することが多くて、アイドルの方ってご自身より若い役が恋人とか結婚相手になるじゃないですか。今回妻役というのが意外で、『いいんですか?』と思って。だから当時のまま、“岡田くん”のままなんですよね。准一というのが、いまいち(ピンとこない)」と弁解し、綾野は「何の話してるんでしたっけ?」とつっこんでいた。
2023年05月19日ドラマ好きなイラストレーター、ゆう。(@yamapyou)さんが、2023年4月スタートのテレビドラマ『ケイジとケンジ、時々ハンジ。』(テレビ朝日系)の見どころをつづります。「過去は変えられない」…ドラマや映画でよく耳にする言葉がある。自分が過去にしてしまったことは後悔しても、変えることはできない。しかし、それを受け止めることで、その失敗を糧に、自分自身を成長させることができる。『ケイジとケンジ、時々ハンジ。』第5話は、そんなメッセージが込められているようだった。今回はドラマが伝えたかったメッセージと共に、係長となった磯村勇斗演じる目黒元気にも注目する。目つきが違う!新係長になった目黒ドラマ冒頭、第4話で退職した江戸係長(古田新太)の席に座っていたのは、なんと横浜みなとみらい署のエース、目黒(磯村勇斗)だった!いつもは思わず英語を口にしたりと少しお茶目だった目黒だが、今日はなんだか雰囲気が違う。変わらず馴れ馴れしく話しかける仲井戸(桐谷健太)に険しい顔をしていた。もともと、誰よりも自信とプライドを強く持ち、仕事に専念していた目黒だが、着実に昇進し、責任感も強くなっているのだろう。磯村勇斗の鋭い目つきはとても魅力的だ。江戸元係長の席につく彼の目は、早くも係長の貫禄が見えた。思わず息をのむ、磯村勇斗の取り調べのシーン係長となった目黒の責任感が見ることができたのは、犯人候補である唐沢吾郎(忍成修吾)の取り調べシーン。被害者に抱いていた恨みを述べる唐沢に自白を求め「唐沢!」と怒鳴るシーンは思わず息をのむ場面となった。こんなに怒りの感情をあらわにした目黒は初めてである。「確かなのは、お前が殺人犯で最低な人間だってことだ」と一喝する姿は、係長という役職を背負い、また一つ成長した目黒なのだと感じた。恋に仕事に順調な目黒の変化に今後も注目していきたい。淡い初恋の結末今回は、伊藤淳史演じる横浜みなとみらい署の署長・牛島正義の高校の同窓会が舞台となっていた。牛島は高校時代に片想いをしていた城山由希子(黒川智花)と再会し、39歳で署長になったことを褒められ、嬉しく思っていたが、事件が起こり、捜査をしていくうちに、城山が被害者と不倫関係にあり、さらに妊娠していることが発覚。あんなに可憐で、清楚で、透明感のあった彼女が結婚していないなんて何か理由があるとは思ったが、まさか不倫だったとは…。牛島がショックを受けたのは確かだろう。しかし、事件解決後も「印象は変わらない」と告げる彼は、なんだか初恋の思いに区切りをつけたような気がした。ドラマ冒頭のおどおどした印象はまるでなく、彼女を見送る眼差しは、優しいものであった。ドラマが伝えたかったメッセージ同窓会での殺人事件、王道の展開であったが、その分『変えられない過去と変わり続ける未来』というメッセージ性が伝わりやすいストーリーになっていたと思う。最後、別れを告げた牛島も城山も過去にケジメをつけ、きっとこれから未来へと進んでいくのだろう。ドラマは生きることや人との関わり方、人生の意味や価値、社会問題などについて考えるきっかけを提供してくれる。クスッと笑えて、疲れが癒されるような場面ももちろん良いが、ドラマを通して、自分と向き合い、新しい気づきや価値観を得ることができると思う。人情味溢れる『ケイジとケンジ、時々ハンジ。』、これからも私たちに様々な気づきをくれるに違いない。『ケイジとケンジ、時々ハンジ。』Tverで配信中視聴はコチラから[文・構成/grape編集部]
2023年05月17日荻上直子監督の最新作に、主演・筒井真理子、共演に光石研、磯村勇斗、柄本明、キムラ緑子、木野花ら日本を代表する実力派俳優らが集結した映画『波紋』。5月15日、本作のプレミア上映会舞台挨拶が都内で行われ、筒井さん、磯村さん、木野さん、キムラさん、そして荻上監督が登壇した。『かもめ食堂』『彼らが本気で編むときは、』『川っぺりムコリッタ』などで知られる荻上監督だが、「これまでの作った作品からいい人だと勘違いされているけれど、私は意地悪で本当に嫌な奴です。その邪悪な部分を今回の作品にすべて詰め込みました」と、自身も歴代最高の脚本と自負する本作での新境地を宣言。「台本も素晴らしく、共演者も名優揃い。皆さんにゆらゆらとゆすってもらってリアクションをして受けていました」と回想するのは、主人公の須藤依子を演じた筒井さん。一方、依子のひとり息子・拓哉役の磯村さんは、ベテラン俳優陣に挟まれての登壇に「ずっと今日までソワソワしていました。自分一人挟まれてどういう風にしたらいいのだろうかと…」と恐縮しながら「舞台袖で皆さんが盛り上がっていて、そのお話の中に入れなかった」と苦笑いすると、筒井さんからは「アウェーな感じでしたね」との言葉が。そんな磯村さんについて、依子がパートタイムで働くスーパーの清掃係・水木役の木野さんは「普通の役で何かをしているというわけではないのだけれど、素敵な方だと思った。佇まいが素敵。将来を期待しちゃいました」と絶賛、当の磯村さんは「背中に汗が…恥ずかしいです」と恐縮しきりだった。依子が拠り所にしている新興宗教・緑命会のリーダーを演じているのはキムラさん。「リーダー役は難しい。徳がないとやれない感じがして。私は徳もないし人にも慕われないから…」と難役だったと回想。すると木野さんは「そんなことありません。緑子さんはいい人だと思った。いい人が滲んで騙しきれないところや踊るところなんて最高でした」と讃えていた。主演の筒井さんと木野さんは、意外にも映像での共演は初めてというが、プライベートでは約30年の付き合いだそう。木野さんは筒井さんについて、「若い頃は天然真理子と言われていてどうなることかと思ったけれど、ちゃんと頑張っていると思った。大人になっていて時間の流れをしみじみと感じました」と感慨。そして筒井さんは、木野さんを「本当の恩人」と表し、「舞台の芝居で自信がなくなったときに、私が一番苦手とする怒る役をつけてくれた。本番中も稽古してくれて檄を飛ばしてくれて愛情を感じた。そして木野さんから『何か変わったね』と言われたときに、この仕事を続けてもいいんだと思った」と俳優人生の転機を与えてくれた人だと打ち明けていた。筒井真理子「ずっと我慢している方々」へ「一緒に絶望を笑って」また、作品の内容にちなみ、絶望の対処法を聞かれると、筒井さんは「嫌なことを朝まで引きずったら、布団の中で叫んで箱根に行って日帰り温泉」と回答し、木野さんは「ストレスを抱えたときに自分にかける呪文がある。それは“なるようにしかならない!”というもの。野望や野心を持ってしまうと、それが手に入らないときに絶望する。自分の思うようにならないから絶望する。なるようになると思えば絶望なんてない!」と達観のコメント。キムラさんは、「20年前くらいに絶望を味わい、己が悪いと自分を責め続け究極の孤独を味わった。9年くらいかけて徐々に忘れてやっと今の私になった」と回想。ベテラン勢の深い人生訓を前に磯村さんが「先輩方が凄すぎて、これ以上のエピソードはありません。自分の絶望はちっぽけ」とこぼすと、木野さんは「いい絶望を味わってください。一回か二回みんなきつい目に合うべき。だって若いって傲慢だから」とエールを送っていた。金言が満載となった舞台挨拶の最後には、主演の筒井さんは“絶望を笑え”というキャッチコピーに触れて「ずっと我慢している方々に観ていただき、一緒に絶望を笑っていただきたい」とアピール。荻上監督も「顔合わせの本読みの段階で、これは狂った女たちの物語だと確信した。私の脚本以上のことを皆さん演じてくださって、本当に面白い映画になりました。観て笑っていただけたら嬉しいです」と、観客の反応に期待をしていた。『波紋』は5月26日(金)TOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:波紋 2023年5月26日よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開©2022 映画「波紋」フィルムパートナーズ
2023年05月16日桐谷健太主演「ケイジとケンジ、時々ハンジ。」第5話が5月11日オンエア。忍成修吾の出演に「期待を裏切らない」「ミスリードかと思ったけど、そのまんま」といった反応が続出。磯村勇斗演じる目黒の「What!?」にも「最高に面白い」といった声が上がっている。本作は「ケイジとケンジ 所轄と地検の24時」以来3年ぶりとなる続編。元体育教師の異色“情熱系”刑事の仲井戸豪太と、立会事務官の妹である仲井戸みなみ。この兄妹と彼らを取り巻く刑事と検事、判事たちのサスペンス&ユーモアにあふれる大人のビターな群像劇が展開中だ。元高校教師で、高校生をワルの道へと誘う悪人たちを根絶したいと思い警察官に転職した仲井戸豪太を桐谷さんが演じ、豪太の妹で、検事とともに事件を調べていく立会事務官の仲井戸みなみには比嘉愛未。判事の美沙子に想いを抱き始めている様子の目黒元気には磯村勇斗。美沙子の元カレだった判事・二階堂俊介に北村有起哉。「氷点下100度の女」の異名を持つ判事の諸星美沙子に吉瀬美智子。みなとみらい警察署の初代署長に抜擢された牛島正義に伊藤淳史といったキャストが出演。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。牛島が初めて高校の同窓会に出席。高校時代に片想いをしていた同級生・城山由希子(黒川智花)と久々に再会を果たす。由希子から39歳という若さで署長を務める今の自分を褒められ、うれしさで胸がいっぱいになる牛島だが、牛島の目の前で同窓生・津川亮太郎(敦士)が赤ワインを口にした瞬間、泡を吹いて倒れ亡くなってしまう。津川の死因はワインに混入された劇薬による急性中毒だった。出席者の一人が撮影していた動画や聞き込みから、津川が同窓生の誰かからワイングラスを受け取ったことも分かる。犯人候補は牛島も含む同窓生49人。署長が捜査対象者になるという前代未聞の事態に豪太らは戸惑う…というのが今回のおはなし。冒頭の同窓会シーンで牛島とともに忍成修吾演じる唐沢吾郎が登場すると「忍成さんいるじゃん犯人かな(まだ事件も起きてません)」「えっと...忍成くんが犯人かな?」「犯人ぽい忍成くんがいるw」などといった声が続出。その後唐沢が犯行を自供すると「期待を裏切らない忍成さん大好き」「怪しすぎるから、ミスリードかと思ったけど、そのまんまやったわ」といった反応がタイムラインに殺到。一方、豪太から、二階堂が由希子が付き合っていたことを知った目黒は思わず「What!?」と英語で驚きを口にする…このシーンにも「メグちゃんのWhat!?いただきました」「メグちゃん知らなかったww」「衝撃でつい英語になっちゃう目黒係長」といった反応とともに、そのカメラワークにも「ケイジとケンジ、カメラアングル最高に面白い」といった声が送られている。【第6話あらすじ】高架下の広場で矢口久志(舟津大地)という男がケンカの末に暴行を受ける事件が起こる。加害者の男は止めに入ったホームレスを突き飛ばして逃走。強行犯係の面々は覚醒剤の売買をめぐるトラブルだとにらむが、早々に捜査は暗礁に乗り上げてしまう。ホームレスは加害者の顔までは覚えておらず、さらに矢口も面識のない人間とケンカになったと証言したきり、黙秘に転じてしまったのだ…。「ケイジとケンジ、時々ハンジ。」は毎週木曜21時~テレビ朝日系にて放送中。(笠緒)
2023年05月12日映画『渇水』(6月2日公開)の完成披露試写会が11日に都内で行われ、主演の生田斗真をはじめ、門脇麦、磯村勇斗、尾野真千子、山崎七海、柚穂、高橋正弥監督、白石和彌氏が登壇した。河林満氏による同名小説を、刊行から30年の時を経て初の映画化。日照り続きの夏、給水制限が発令されていた市の水道局に勤める岩切俊作(生田)の業務は、水道料金滞納家庭や店舗を回っての料金徴収と、水道を停止すること。貧しい家庭を訪問しては忌み嫌われる日々で、妻・子供とも別居中の俊作はある日、停水執行中に育児放棄を受けている幼い姉妹(山崎、柚穂)と出会う。自分の子供と重ね合わせてしまう俊作は、自分の心の渇きを潤すように、その姉妹に救いの手を差し伸べる。同作の撮影方法は特殊で、生田が「(山崎と柚穂を指し)この2人の女性陣には台本が渡っていなくて。その場で監督がセリフを与えてお芝居をしてもらうというスタイルでした」と明かす。「なので、この女優さん2人は、ある日突然、僕と磯村勇斗が家の前にやってきて『水道止めます!』とか言われるんです……。リアルな生々しいお芝居が求められていたので、僕自身も彼女たちのシーンが浮かないように生っぽいお芝居を心がけていました」と自身の役作りについても話した。また、高橋監督やプロデューサーからキャスト陣に「山崎・柚穂と親しくなり過ぎないように」という指示があったといい、「長い撮影期間、いろんなお話しをしたいんですけど、監督とかプロデューサーとかが『あの子たちとはしゃべっちゃダメ!』って罪なことを言うんですよ……」と恨み節。ただ、それを知らない山崎と柚穂が、学校での出来事を話しかけてくれたこともあったそうで、「でもしゃべっちゃダメって言われてるから、『そうなんだぁ』くらいしか……。すごい罪なことをしている申し訳ない気持ちがあって……心苦しかったです」と申し訳なさそうな表情で2人に視線を送る。これに対し、山崎は「私もすごい人見知りすぎて話せないということもあって、どう関係を作っていいのか分からずにいたんですけど、そこが(作品にとっては)よかったんじゃないかな」と大人顔負けのコメントで返し、キャスト陣をうならせていた。
2023年05月11日