篠田麻里子はAKB48を「家」と表現した。「落ち着くし、楽でいられる場所なんです」。ファンの投票の結果次第でチーム内での自分の立場が容赦なく上下するシステムに恋愛御法度のルールなど、いわば現代の日本の教育システムとは180度様相を異にする戦いの場を生き抜く少女たち。“1.5期生”としてこのAKB48に加入した彼女は、AKB48としての活動に加えモデル、さらに最近ではドラマや映画にも立て続けに出演するなど女優としての活躍も目立つ。先日公開されたAKB48初のドキュメンタリー劇場公開作品『DOCUMENTARY of AKB48 to be continued』でも、仕事への思いやAKB48での自らの役割についてクールに、しかし強い想いのこもった言葉を発している彼女。映画の副題には「10年後、少女たちは今の自分に何を思うのだろう?」とある。篠田さん自身は自らの歩む道をどのように見据えているのだろうか――?最年長だからこそみんなをサポートしたい映画の中でカメラが捉えているのは、昨年1年間にわたる彼女たちの活動の全て。昨年の彼女たちの活躍ぶりは周知のとおりだが、篠田さんにとっては2010年はどのような1年だったのだろう?「いままで生きてきた中で、一番早く過ぎた1年でしたね、自分たちでも訳が分からないくらいいろんな仕事があって…。1日はすごく長いのに、昨日何があったかを忘れてしまうくらい1日が濃くて、普通では経験できないことばかりでした。個人的に、いままであまり一生懸命やったことってなかった気がするんですが(笑)、去年は本当にずっと一生懸命で…だから早く過ぎたのかな?TVやドラマ、映画の撮影もあって新しいことに挑戦できましたね。挑戦というのを自分なりに目標にしていたので、それは達成できたかな、と思います」。メディアで彼女たちを見ない日はないというほどの大ブレイク。ジェットコースターという言葉がぴったりのめまぐるしい日々を送る彼女たちだが、その喧噪の渦の中にいるのはどのようなものなのだろう?「取材でも以前はみなさん『AKB48という存在は知ってるけど何をしてるの?』という疑問から入られることが多かったんです。そういうことひとつ取っても、知名度がどんどん上がっていくのは感じましたね。逆に何気ないひとつの発言がものすごい反響を呼んでニュースになってたりということもあって…(苦笑)。自分でもどうしていいのかよく分からない部分もありましたね」。「あまり自分を見せるのは好きじゃない」と苦笑する篠田さん。映画の中ではそんな彼女に密着したパートも!だが印象的だったのは、彼女が自分のこと以上に周囲のメンバーの魅力を生き生きと語る姿。「周りのことばっかりに目が行っちゃうんですよ…」と照れくさそうに笑うが、彼女の人間性がうかがえる。チームの中での自身の立ち位置に関してはこう語る。「知らない間に最年長になってて…(笑)。だから自覚がなくて、年上とかリーダーといった部分に責任が持てないんですよ。いまさら仕切るわけにもいかないしなぁ…って(苦笑)。だからというわけじゃないけど、(高橋)みなみや(大島)優子、秋元(才加)がみんなをまとめるのをサポートできたら、と。上に立つ彼女たちだって悩むこともあるだろうし、そういうときに一緒に考えたり、少し長い人生経験はあるので(笑)、私なりの視点で話がしてあげられたらいいなって」。だが、チーム、仲間である一方で周囲はライバルでもある。特殊で、そしてある意味で残酷なAKB48というシステムの中で、10代、20代前半の若さで彼女たちは自分という存在や投票の結果に向き合わなくてはならない。篠田さんは総選挙で、2年連続で3位にランクイン。「3位っていいポジションだな、と思ってます(笑)」と少しおどけた口調で語る。「正直、私の中で1位を取りたいって気持ちはあまりなくて、かといって前回よりも下がってたらへこんでたでしょうね(笑)。特に今回はメディアの注目が前回と全く違っていたし、ちょうど私の中でAKB48の中での在り方を考えていた時期でもあったんです。中間発表ではもっと下だったのに、なかなか自分の名前が呼ばれなくて、そんな中で友(板野友美)が4位って発表されたので、「じゃあ私が3位かも」と思って、その時点で勝手に大泣きしてしまって…あたかも自分が3位決定したかのように(笑)」。そんな言葉から、我々の想像を絶する彼女たちの孤独な戦いがほんの少し垣間見える。「基本的に仕事でもプライベートでも“素”」そんな“戦場”に身を置くからこそ、プライベートでは「AKB48の篠田麻里子」ではない全く違った素顔を持っているのでは?と思いきや、彼女の口からは意外な答えが…。「基本的に仕事でもプライベートでも“素”です。素の自分がどんな人間かというと…見た目は大人で中身は子供(笑)。考えることも食べるものも子供なのに、言うことは意外に大人…かな(笑)?」素でいられるということが逆にすごいことだが…。「逆に、作れる自分がいないんです。演技で自分じゃない“役”を演じることはできても、自分を演じることはできない。最初にAKB48に入ったとき、“アイドル=ブリッ子”というイメージがあって、でも自分にはそういうキャラはできないし、無理して作ってもボロが出ちゃう。それは周りのメンバーもそうで、結構、素が多いんですよ(笑)。それがアイドルらしくなくて、AKB48という新しいジャンルの魅力かな、とも思います」。だからこそ、彼女はAKB48を“家”と言えるのだろう。では最後に副題の「10年後」について尋ねる…その前に10年前について!10年前といえば彼女は中学生である。「10年前…。部活やってましたね。テニスやってたのでウィンブルドンに出たいとか思ってました。芸能界に入りたいというのはなくて、TVもほとんど見てなかったのでTVの向こう側の世界に興味が持てなかったです」。そんな彼女がいま、こうして歌手、モデル、女優として活躍することになるとは――。改めて10年という月日の大きさが感じられる。では無理を承知で篠田さんが描く10年後の自分は?「さすがに10年後は予想つかないけど、これまで1年後、2年後にこうしていたいという希望は叶ってきているんですよ。言えば叶うじゃないけど、口に出すからこそできることもある。だから昔から、どんどん言っていこうって決めてて、その結果としていまがあるのかな、と思ってます。10年後…モデルとしても女優としても自分を表現できる存在になれたらいいですね。演技はまだまだ分からないことが多いけど、いままで生きてきた自分の中から自分ではないものを作るというのはすごく面白い。役を通じて自分じゃない自分がいて、そんな私を楽しんでくれる周りもいて…その世界が楽しいです」。まずは彼女たちの“いま”に目を凝らしてほしい。(photo:Shinya Namiki)■関連作品:DOCUMENTARY of AKB48 to be continued10年後、少女たちは今の自分に何を思うのだろう? 2011年1月22日よりTOHOシネマズ 六本木ヒルズほか全国にて公開© 「DOCUMENTARY of AKB48」製作委員会■関連記事:AKB48「Beginner」で初のミリオン達成!秋元康作詞曲としては16年半ぶり快挙AKB48高橋みなみ初ドキュメンタリー映画初日に感極まって涙!AKB48映画の主題歌は発売未定、映画館でだけ聴ける新曲「少女たちよ」!AKBの素顔をいち早くキャッチ!アメーバピグで「AKB48」映画を先行配信大島が卒業についても言及?「AKB48」映画で前田、板野ら15人の本音に迫る
2011年02月08日AKB48が快挙達成!オリコンによる最新1月31日付週間シングルランキングによると、2010年の年間シングルランキングで1位を獲得した彼女たちの18thシングル「Beginner」のトータルセールスが100.1万枚に到達し、2007年8月の秋川雅史「千の風になって」以来3年5か月ぶり、AKB48としては初となるミリオンセールスを記録した。先日、2010年の彼女たちの活動に密着したドキュメンタリー映画『DOCUMENTARY of AKB48 to be continued10年後、少女たちは今の自分に何を思うのだろう?』が公開となったばかりだが、それを祝うかのような新たな快挙達成のニュースが舞い込んだ。「Beginner」は、発売初週で82.7万枚を売り上げ、SPEED「ALL MY TRUE LOVE」が持っていた女性グループの初動売上記録60.1万枚を12年ぶりに上回ったばかりでなく、2001年以降のシングルの最高初動売上作品であった宇多田ヒカル「Can You Keep A Secret?」の78.4万枚をも更新し、近年稀に見る大ヒットとなっていた。さらに年末の紅白歌合戦出場も追い風となり、11月8日付ランキングでの初ランクインから13週目でのミリオン突破となった。ちなみに女性アーティストのシングルでのミリオン突破は中島みゆきの「地上の星/ヘッドライト・テールライト」以来7年10か月ぶりであり、女性グループとしてはモーニング娘。の「恋のダンスサイト」以来10年11か月ぶりの快挙。AKB48のプロデューサーを務め、「Beginner」を含め楽曲のほとんどの作詞を担当している秋元康にとっては、1994年に発売された藤谷美和子・大内義昭の「愛が生まれた日」以来、実に16年半ぶり4曲目(※ほかにとんねるず「ガラガラヘビがやってくる」、稲垣潤一「クリスマスキャロルの頃には」)の100万枚超えとなった。今回のミリオン達成について、メンバーの高橋みなみからは「このような記録を達成でき大変光栄に思います。活動を始めてから昨年の12月でまる5年が経ち、現在6年目に入ってる私たちAKB48にとっても『Beginner』の歌詞のように初心を忘れることなく、更に成長できるように頑張って行きたいと思います」とのコメントが寄せられた。2011年も止まる気配のないAKB旋風。週を重ね、最終的にどこまで売り上げを伸ばすのか注目が集まる。■関連作品:DOCUMENTARY of AKB48 to be continued10年後、少女たちは今の自分に何を思うのだろう? 2011年1月22日よりTOHOシネマズ 六本木ヒルズほか全国にて公開© 「DOCUMENTARY of AKB48」製作委員会■関連記事:AKB48高橋みなみ初ドキュメンタリー映画初日に感極まって涙!AKB48映画の主題歌は発売未定、映画館でだけ聴ける新曲「少女たちよ」!AKBの素顔をいち早くキャッチ!アメーバピグで「AKB48」映画を先行配信大島が卒業についても言及?「AKB48」映画で前田、板野ら15人の本音に迫る謎の沈黙から1年…世界最小の映画祭「岩井俊二映画祭」がついに開幕
2011年01月25日いよいよ今週末公開となる「AKB48」の昨年1年間の活動に密着した『DOCUMENTARY of AKB48 to be continued10年後、少女たちは今の自分に何を思うのだろう?』の主題歌のタイトルが新曲「少女たちよ」であることが判明した。この映画については、昨年の10月10日(日)に開催された彼女たちのコンサートイベント内で公開が発表され、それ以降、製作総指揮を岩井俊二が務めること、大島優子や前田敦子、篠田麻里子ら15名のメンバーに関してはプライベートの姿も含め個別に密着した映像があることなどが少しずつ明らかにされてきたが、公開まで1週間を切ってようやく主題歌が明らかに。作曲は、これまでにもAKB48の楽曲を数多く手がけてきた小網準。作詞はもちろん、AKB48の総合プロデューサーであり、本作の企画も務める秋元康。夢に向かい、悩みながらもひたむきに努力する彼女たちにピッタリな前向きな力強い1曲に仕上がっている。レコーディングは多忙を極めた年末に行われたが、映画のエンドロールでは、その様子を観ることができる。現段階で発売の予定などは未定であり、まさに映画館でしか聴くことができない1曲となっている。映画の中で全てをさらけ出している彼女たち。その姿を見た上で最後に流れるこの「少女たちよ」は観客の胸にどのように響くのか?『DOCUMENTARY of AKB48 to be continued10年後、少女たちは今の自分に何を思うのだろう?』は1月22日(土)よりTOHOシネマズ 六本木ヒルズほか全国にて公開。1月20日(木)、21日(金)には先行上映を実施。■関連作品:DOCUMENTARY of AKB48 to be continued10年後、少女たちは今の自分に何を思うのだろう? 2011年1月22日よりTOHOシネマズ 六本木ヒルズほか全国にて公開© 「DOCUMENTARY of AKB48」製作委員会■関連記事:AKBの素顔をいち早くキャッチ!アメーバピグで「AKB48」映画を先行配信大島が卒業についても言及?「AKB48」映画で前田、板野ら15人の本音に迫る謎の沈黙から1年…世界最小の映画祭「岩井俊二映画祭」がついに開幕AKB48ドキュメンタリー映画の総指揮に岩井俊二その全貌が徐々に明らかに!マツコプレゼンター役にゴキゲン斜め?AKB、渡部陽一ら今年ブレイクの面々が一堂に
2011年01月20日マリオン・コティヤールがパートナーで俳優・監督のギョーム・カネとの間に第一子を妊娠中であることを、彼女の代理人が認めた。マリオンとギョームは2003年に『世界でいちばん不運で幸せな私』で共演したが、当時ギョームはダイアン・クルーガーと結婚していて(06年に離婚)、マリオンも別の男性と交際中。恋愛関係にはならないどころか、撮影中は意見が対立して険悪な雰囲気だったというが、07年から交際が始まった。フランスの「Le Parisien」紙によると、マリオンは妊娠5か月。先月に開催されたマラケシュ国際映画祭に参加した際、左手薬指にダイヤの指輪をはめた彼女がふっくらしていたことから、結婚・妊娠の憶測が出ていたが、「People」誌によると、2人に婚約や結婚の予定はないという。交際開始直後にマリオンは『エディット・ピアフ 〜愛の讃歌〜』でアカデミー賞主演女優賞を受賞。『パブリック・エネミーズ』や『インセプション』などの大作に出演する国際派女優として活躍する一方、ギョームの監督作『Les petits mouchoirs』(原題)に出演し、2人は公私共に良きパートナーとなっている。(text:Yuki Tominaga)写真はマラケシュ国際映画祭のオープニングセレモニーに出席したマリオン・コティヤール。© AFLO■関連作品:インセプション 2010年7月23日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2010 Warner Bros. Ent. All Rights Reservedパブリック・エネミーズ 2009年12月12日よりTOHOシネマズ スカラ座ほか全国にて公開© 2008 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED. エディット・ピアフ 〜愛の讃歌〜 2007年9月29日より有楽座ほか全国にて公開■関連記事:個性派名脇役のピート・ポスルスウェイトが死去【ハリウッドより愛をこめて】2010年、ゴシップシーンを賑わしたセレブたち【シネマモード】2010年をふり返ってみれば…ジョニーが主演賞Wノミネート!オスカー前哨戦のゴールデン・グローブ賞候補が発表秋元康、来年は「予定調和を壊す」 サプライズはAKB48指原センター?
2011年01月12日英国、ハリウッドで活躍してきた名脇役、ピート・ポスルスウェイトが2日、英国中西部シュロプシャー州の病院で亡くなったことが長年の友人でジャーナリストのアンドリュー・リチャードソンによって明らかになった。享年64。ポスルスウェイトは『インセプション』で渡辺謙扮するサイトーのライバル会社社長を演じ、2月公開のベン・アフレック監督・主演作『ザ・タウン』にも出演しているが、以前からガンを患っており、治療を続けながら俳優の活動を続けていた。1990年代に『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』、『アミスタッド』とスティーヴン・スピルバーグ監督作に続けて出演し、スピルバーグから「世界最高の俳優」と呼ばれたこともあるポスルスウェイト。93年にはダニエル・デイ=ルイスの父を演じた『父に祈りを』でアカデミー賞助演男優賞候補になった。個性的な風貌で、労働者から無法者、インテリまで自在に演じ分け、『ユージュアル・サスペクツ』のコバヤシ、レオナルド・ディカプリオ主演の『ロミオ+ジュリエット』の神父役など、数々の作品で強い印象を残した彼は04年に名誉大英勲章(OBE)を贈られている。ご冥福をお祈りいたします。(text:Yuki Tominaga)© Rex Features/AFLO■関連作品:インセプション 2010年7月23日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2010 Warner Bros. Ent. All Rights Reservedザ・タウン 2011年2月5日より丸の内ルーブル、新宿ピカデリー ほか全国にて公開© 2010 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND LEGENDARY PICTURES■関連記事:【ハリウッドより愛をこめて】2010年、ゴシップシーンを賑わしたセレブたち【シネマモード】2010年をふり返ってみれば…ジョニーが主演賞Wノミネート!オスカー前哨戦のゴールデン・グローブ賞候補が発表シャーリーズ・セロンとデートできる権利チャリティ・オークションで2万ドルで落札秋元康、来年は「予定調和を壊す」 サプライズはAKB48指原センター?
2011年01月04日ネタ切れと言われて久しいハリウッドをはじめ、原作モノが目立つ各国の映画業界。オリジナル脚本、原案をゼロから作り出せるクリエーターが少なくなったのか、2010年も主要な映画産出国では、小説、漫画、童話などの名作からのアダプテーションやTVドラマの映画版が目立った年でした。2010年に話題となった作品をちょっと上げてみると、『ハート・ロッカー』、『マイレージ、マイライフ』、『セックス・アンド・ザ・シティ2』、『トイ・ストーリー3』…。邦画となると、『悪人』、『告白』、『孤高のメス』、『東京島』、『大奥』などなど、いずれも魅力的な作品でしたが、やはりいわゆる“原作モノ”。その年のベストを選ぶとなると、ついオリジナリティを優先させてしまう私。原作と映画作品は別物であり、脚色にも技術やセンスが必要なのは分かっていますが、やはりゼロからものづくりをしていく方に、より凄味を感じてしまいます(『アダプテーション』あたりは別格ですが)。個人的な趣味の問題でしょうかね。そんなわけで、自ら原案、脚本、監督を手がけ、ヒットに繋げることのできるクリストファー・ノーランは大好き。レオナルド・ディカプリオと渡辺謙が出演した『インセプション』でも、映画的な言語を駆使し、非常にオリジナリティ溢れる物語と映像を展開してくれました。「最近、面白い映画は?」、「おすすめは?」と尋ねられることの多い私ですが、この作品の公開時には『インセプション』と名前を挙げると「あ、観た観た!」という人が多かったのも印象的でした。複雑な多重構造を持つ物語でありながら、楽しめた人が多く、もう一度観て理解を深めたいと話す人がほとんどで、「わけが分からなかったよ(怒)」という反応はひとつもなし。複雑な物語であっても、観客の好奇心を信じ、興味をそそるストーリーテリングへと転換できるノーラン監督の力量は素晴らしいものです。そして、「どうせ観客はついてこられないだろう」という見下しや諦めがないクリーター魂も潔く、観客であるこちらとしても、存分に好奇心を働かせることのできた、ワクワクするような1作でした。好奇心を刺激されたオリジナル作品としては、おなじみとなったマイケル・ムーア監督のドキュメンタリー『キャピタリズム〜マネーは踊る〜』もお気に入りです。多くの権力者を敵に回し、時には身の危険を感じながらも、それでも自分を頼ってくれる社会的弱者のために作品を作り続けてきたと、インタビューで語ってくれたムーア監督。時にユーモアを交え、深刻な社会問題に切り込んでいく姿に、「何か大切なことを言いたいのなら、 それをチョコレートにくるみなさい」というビリー・ワイルダー監督の言葉を思い出しました。もうひとつ、印象的だった作品が『オーケストラ!』。これは、実際にあった出来事にインスパイアされたものではありますが、ストーリー自体はオリジナル。やや荒削りな部分もありながら、心が感じられる作品。伝えたいメッセージを携え、それを語りたいという衝動に導かれるように、映画人としてのハートに忠実に造られた作品は、欠点を補ってあまりあるものとなりました。この映画も、観て良かったと思える、想像性豊かなものでした。2010年をふり返ってみれば、特別なお気に入りとなったのは、作家性が強い独創性豊かな作品たち。観終わった後の、「ほう〜」という想いは、やはり未知の物語であればこそ。人間が持つ無限の想像力(創造力)の力をより実感させてもらうためにも、来年は、オリジナル作品がもっと増えてくれるよう願うばかりです。(text:June Makiguchi)『インセプション』Blu-ray&DVDセット価格:3,980円(税込)発売中販売元:ワーナー・ホーム・ビデオ公式サイト:© 2010 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved『告白』DVD完全版価格:4,935円(税込)発売日:2011年1月28日(金)発売・販売元:東宝公式サイト:© 2010「告白」製作委員会『トイ・ストーリー3』ブルーレイ+DVDセット価格:3,990円(税込)発売中発売・販売元:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン公式サイト:© Disney/PixarMr.Potato Head(R) © Hasbro, Inc., Slinky(R) Dog © James Ind., Etch ASketch(R) © The Ohio Art Company, Toy Story © Disney/Pixar■関連作品:オーケストラ! 2010年4月17日よりBunkamuraル・シネマ、シネスイッチ銀座ほか全国順次公開© 2009 Focus Features LLC. All Rights Reservedキャピタリズム〜マネーは踊る〜 2009年12月5日よりTOHOシネマズ シャンテ、TOHOシネマズ 梅田にて限定公開、1月9日より全国にて公開© Front Street Productions, LLC.大奥 (2010) 2010年10月1日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 男女逆転「大奥」製作委員会 東京島 2010年8月28日よりシネスイッチ銀座ほか全国にて公開© 2010東京島フィルムパートナーズ孤高のメス 2010年6月5日より全国にて公開© 2010「孤高のメス」製作委員会悪人 2010年9月11日より全国東宝系にて公開© 2010「悪人」製作委員会 告白 2010年6月5日より全国東宝系にて公開© 映画「告白」フィルムパートナーズトイ・ストーリー3 2010年7月10日より全国にて公開© DISNEY/PIXARセックス・アンド・ザ・シティ2 2010年6月4日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2010 New Line Productions, Inc. and Home Box Office, Inc. マイレージ、マイライフ 2010年3月20日よりTOHOシネマズ シャンテほかにて公開© 2009 DW STUDIOS L.L.C and COLD SPRING PICTURES. All Rights Reserved.ハート・ロッカー 2010年3月6日よりTOHOシネマズ みゆき座、TOHOシネマズ 六本木ヒルズほか全国にて公開© 2008 Hurt Locker, LLC. All Rights Reserved.インセプション 2010年7月23日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2010 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved■関連記事:満島ひかり「モテキ」発売イベントで弟・真之介をちゃっかりPRジョニーが主演賞Wノミネート!オスカー前哨戦のゴールデン・グローブ賞候補が発表秋元康、来年は「予定調和を壊す」 サプライズはAKB48指原センター?『インセプション』あの無重力シーンの秘密が明らかに!メイキング映像が到着トム・ハンクス&ティム・アレンが『トイ・ストーリー』アフレコ秘話を明かす特別映像
2010年12月24日レオナルド・ディカプリオ主演のSFアクション大作『インセプション』のブルーレイ&DVD発売を記念した「インセプション アワード2010」授賞式が12月6日(月)、都内ホテルで行われ、劇中の物語にちなんで、2010年に最も“インセプションした(記憶を植えつけた)”功績を持つ人物として、アイドルグループ「AKB48」の総合プロデューサーである秋元康が大賞を受賞した。今年はAKB48が国民的アイドルに成長すると同時に、「SKE48」のブレイク、「SDN48」の日韓同時デビュー、「NMB48」の誕生など姉妹ユニットも大躍進。『インセプション』同様に、日本のエンターテイメント業界に大きなインパクトを残した秋元さんは「去年も来年もない賞というのは嬉しいもの。DVDの宣伝ではありますが(笑)、作品も大好きなので、少しでも宣伝のお役に立てれば」と笑顔で挨拶。メガホンを取ったクリストファー・ノーラン監督を「この創作力はどこから来るんでしょうか?天才性に圧倒されました」と手放しの絶賛だった。また、本作で唯一の日本人キャストである渡辺謙から「私も映画で体験しましたが、他人に何かを植えつけることは本当に難しいこと。それをスルリとやり遂げる秋元さんにはいつも脱帽しております」とお祝いのビデオメッセージが届けられると、秋元さんも「謙さんの存在感もすごかった。同じ日本人として嬉しいこと」とハリウッドで活躍するサムライに最上級の賛辞を送った。授賞式にはAKB48の指原莉乃、仁藤萌乃、横山由依も登場し、会場は一気に華やかに。他人の夢に入り込んで、記憶の植えつけを行うという内容にちなみ、指原さんは「秋元さんの夢に入って、指原をセンターに持っていくアイディアを植えつける壮大な野望があるんですよ」と大いに“夢”を語ったが、秋元さんは「あんまりしゃべるやつはセンターにはならない」とピシャリ。それでも「来年のキーワードは、予定調和を壊すこと。仕掛けを用意し過ぎると、策におぼれることもありますし。来年の予定?まだ何も思いついていないし、ふと、ある日誰かに植えつけられているかも」と不敵な笑みを浮かべ、「そういう意味では指原がセンターというのも…あるかもしれないですね」と指原さんを喜ばせていた。『インセプション』ブルーレイ&DVDは12月7日(火)より発売開始。■関連作品:インセプション 2010年7月23日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2010 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved■関連記事:『インセプション』あの無重力シーンの秘密が明らかに!メイキング映像が到着『ハリポタ』撮影のスタジオがアトラクションに。会見にダニエルら主役3人組出席レオナルド・ディカプリオのストーカー女性に3年間の接近禁止令渡辺謙50歳で受刑中の中学生役熱演「手探りでした」レオが劇画調に!『インセプション』エピソードゼロを描く漫画がネット上で無料公開
2010年12月06日レオナルド・ディカプリオを主演に迎え、今年の7月に日本でも公開され大ヒットを記録した『インセプション』のブルーレイ&DVDが早くも12月7日(火)にリリース!これに合わせて劇場公開当時、どうやって撮影したのか?と話題を呼んだ、ジョゼフ・ゴードン・レヴィットがホテルの廊下で重力の変化に対応しながら奮闘するシーンのメイキング映像が到着した。『ダークナイト』のクリストファー・ノーランによる本作。他人の“夢”に入り込み、アイディアを盗むことにかけて超一流の腕を持つ主人公・コブ(レオ)と仲間たちが、ターゲットの夢の中で繰り広げる戦いを描く。今回到着したのは、3つの層に分かれた夢の中の2つ目の世界――ホテルを舞台にしたシーンで、コブの相棒であるアーサー(ジョゼフ)が重力を無視したような動きで、壁から壁へと移りつつ、追っ手と戦う、という場面のメイキング映像。いったいどのようにしてこんな映像が生み出せるのか?最新のCG技術か?と考えてしまうが答えは簡単。実際に、巨大なホテルの廊下のセットごとグルグルと回転させているのだ!この、上も下もない世界でアクションを演じたジョゼフは、そのときの心境を告白。さらに現場の様子を捉えた映像でノーラン監督が「スタントを」といたずらっぽく語ると「使わないよ!」と返す一幕も。スタッフ陣も当時の撮影をふり返り、このシーンに臨んだジョゼフの集中力の高さを絶賛する。それにしても、ひとつのシーンを撮影するために丸ごとホテルのフロアのセットを作り、しかもそれを回転させるというスケールの大きさにはただ驚くばかり。撮影の秘密を知った上で、映画を観てみると違った感慨があるかも?『インセプション』ブルーレイ&DVDは12月7日(火)より発売開始。※こちらの特別映像はMOVIE GALLERYにてご覧いただけます。MOVIE GALLERY「インセプション ブルーレイ&DVDセット」価格:3,980円(税込)「インセプション ブルーレイ&DVDセット プレミアムBOX」価格:4,980円(税込)販売元: ワーナー・ホーム・ビデオ発売日:12月7日(火)※12月21日(火)よりレンタル&オン・デマンド開始© 2010 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.■関連作品:インセプション 2010年7月23日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2010 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved■関連記事:秋元康、来年は「予定調和を壊す」 サプライズはAKB48指原センター?『ハリポタ』撮影のスタジオがアトラクションに。会見にダニエルら主役3人組出席レオナルド・ディカプリオのストーカー女性に3年間の接近禁止令渡辺謙50歳で受刑中の中学生役熱演「手探りでした」レオが劇画調に!『インセプション』エピソードゼロを描く漫画がネット上で無料公開
2010年12月06日アイドルとして、その姿をTVや雑誌で見ない日はない大活躍を見せる「AKB48」の2010年の活動の全てに密着したドキュメンタリー映画『DOCUMENTARY of AKB48 to be continued』が公開されることが、10月10日(日)に開催された彼女たちのコンサートイベント内で発表された。秋元康のプロデュースにより、「会いに行けるアイドル」というコンセプトの下、オーディションで選ばれた少女たちで2005年に結成されたAKB48。秋葉原の専用劇場「AKB48劇場」でステージを行いながら着実に成長し、オリコンCDランキングで4作連続1位を獲得するなど押しも押されもせぬアイドルに。新作CDのメンバー選抜の“総選挙”やじゃんけん大会といった奇抜なイベントに、「恋愛御法度」といった独自のルールも話題を呼んでいるが、そんな彼女たちの“素顔”を映し出した映画がついに公開される。今回のドキュメンタリーでは、2010年の彼女たちの活動に密着。各シングルの製作過程、横浜アリーナ、代々木第一体育館でのライヴ、選抜総選挙、ジャンケン大会といった全ての活動を追いかけ、表の活動のみならず各イベントの舞台裏、そして、それぞれのメンバーの努力、喜び、葛藤、成長や夢が克明に記録されている。撮り重ねられたテープは1,000本超!この映像を元に、AKB48の現在、そしてまだ見ぬ未来が描き出される!誰も見たことのないAKBがここに――。『DOCUMENTARY of AKB48 to be continued』は2011年1月22日(土)よりTOHOシネマズ 六本木ヒルズほか全国にて公開。■関連作品:さんかく 2010年6月26日よりヒューマントラストシネマ渋谷、池袋テアトルダイヤほか全国にて順次公開© 2010「さんかく」製作委員会■関連記事:「フレンチ・キス」デビューイベントに柏木“雨女”パワー全開!?略して“フレキス”?AKB48柏木、高城、倉持で新ユニット結成!高岡蒼甫舞台挨拶中に倒れるカメラのフラッシュが原因?高岡蒼甫15歳年下と“浮気”する男は「いけないです!」高岡蒼甫インタビュー「恐い人だと思っていましたって言われること、あります(笑)」
2010年10月10日