「ロバート」の秋山竜次が伝説の音響効果マンに扮し、先日より放送スタートした「精霊の守り人 悲しき破壊神」の音作りにチャレンジするコラボ企画番組「ロバート秋山の爆笑『精霊の守り人』を作ってみた」という10分のミニ番組が、1月28日(土)に放送されることが決定した。本企画は、秋山さんがサウンドのカリスマ・明智國重(60)に扮し、彼が日本初の本格ファンタジー大作「精霊の守り人 悲しき破壊神」に挑むというもの。異世界の民族、激しいアクションシーン、少女から放たれる破壊的パワー、難題は山積。深い経験に裏打ちされた斬新なアイデアが生み出す、画期的(?)な音作りの現場に潜入する。また、本番組放送後には「精霊の守り人 悲しき破壊神」の第1話の再放送をお届け。先週放送を見逃した方は、併せてチェックしてみて。同日夜からは第2話「罠」も放送され、一気に「精霊の守り人」を楽しむことができる。「精霊の守り人」は作家・上橋菜穂子による野間児童文芸新人賞受賞小説が原作。第2部は原作の「守り人」シリーズから「神の守り人〈来訪編・帰還編〉」「蒼路の旅人」「天と地の守り人〈第1部〉」を基に、お尋ね者となった女用心棒バルサと、新ヨゴ国の皇太子となったチャグム、別れ別れになった2人の冒険が描かれる。「ロバート秋山の爆笑『精霊の守り人』を作ってみた」は1月28日(土)16時20分~NHK総合にて放送。大河ファンタジー「精霊の守り人 悲しき破壊神」は毎週土曜日21時~NHK総合テレビにて放送。(cinemacafe.net)
2017年01月27日週刊誌で薬物使用疑惑を報じられ、昨年12月9日に芸能界を電撃引退した元俳優の成宮寛貴氏。所属事務所が否定したことで、週刊誌への批判が相次ぐ一方、薬物使用疑惑の決着についても議論がなされるなど、波紋を呼んだ。週刊誌の報道は果たして適法なのか、また薬物使用が認められなかった場合はどのような展開が考えられるのか。今一度法的なポイントをおさらいするべく、アディーレ法律事務所所属弁護士の吉岡一誠氏に話を聞いた。○真実と信じた理由があれば、名誉毀損罪にはあたらない――今後薬物の使用が認められなかった場合、今回のような報道は名誉毀損にあたりますか?名誉棄損罪(刑法230条第1項)は、多数の人が認識できる状態で、「人の社会的評価を低下させる可能性のある事実」を適示した場合に、成立する犯罪になります。「違法薬物の使用」という事実は、これにあてはまるため、週刊誌の行為は名誉棄損罪に該当する可能性があります。しかし、名誉棄損罪が成立しない場合(刑法230条の2第1項)もあります。「個人の名誉の保護」と「言論の自由」との兼ね合いのため、摘示された事実が公共の利害に関するもの(事実の公共性)で、目的が公益を図ることにあった場合(目的の公益性)に、真実であることの証明ができれば(真実性の証明)、名誉棄損罪とはならないのです。――今回のケースでは、どのように見ることができますか?まず「事実の公共性」についてですが、起訴されるに至っていない犯罪行為に関する事は、「公共の利害に関する事実」にあたるとみなされています(刑法230条の2第2項)。この点をふまえると、本件においては「事実の公共性」はあるといえるでしょう。また、週刊誌側は私怨で今回の記事を書いた訳ではないでしょうから、「目的の公益性」も認められると考えられます。また、報道された事実が真実だと証明されない場合でも、真実であると誤信するような確実な資料・根拠に照らして、相当の理由があるときは、犯罪の故意がなく、名誉毀損罪は成立しないとされています。したがって週刊誌側は、成宮氏の違法薬物使用に関して真実であることを証明するか、あるいは真実であると誤信したことについて、確実な資料・根拠に照らした理由を証明することで、名誉棄損罪の成立を免れる可能性があります。――実際に、週刊誌側は「理由があった」と証明することができると思いますか?私見としては、週刊誌側は、コカインを常用する人でなければ通常は用いない(あるいは、そもそも知らない)「チャーリー」という単語(コカインの隠語)を発言している成宮氏の肉声録音、成宮氏の違法薬物使用に関する友人の証言、成宮氏が自宅で違法薬物を使用している際に友人が撮影したという写真、といった資料群を提出するなどして立証活動を尽くすことで、「相当な理由があった」と判断される余地はあるかと思います。その際には、記事の作成時に、「チャーリー」という隠語が薬物使用者の間で使用されていることを裏付ける資料を参照していたといったことも必要でしょう。成宮氏の肉声録音については、客観的に見て明らかに別人の声であったり、音質が悪くほとんど聞き取れないようなものであれば、誤信の相当性が認められない方向に働きますが、音質もはっきりとしており、本人の声紋との一致を示す声紋鑑定結果が存在するなどの事情があれば、誤信の相当性が認められる可能性が高まるでしょう。――今回の件でもし成宮氏側が訴えた場合、週刊誌に勝てる可能性はありますか?まず、違法薬物の使用に関する名誉棄損を理由とした損害賠償請求についてですが、週刊誌側が真実と信じるについて相当の理由があるときには、不法行為が成立せず、損害賠償責任を負わないとされています。したがって、週刊誌側は、このような各種資料を提出して立証活動を尽くすことで、損害賠償責任を免れる可能性があります。吉岡一誠弁護士(東京弁護士会所属)。関西学院大学法学部卒業、甲南大学法科大学院修了。弁護士法人アディーレ法律事務所。友人がとても困っているのに、相談に乗ることしかできない自分自身に憤りを覚え、弁護士になることを決意。現在は悩んでいる方のために、慰謝料問題や借金問題などを解決すべく、日々奔走している。
2017年01月07日お笑いトリオのロバートが、テレビ埼玉(テレ玉)の新番組『ロバートの秋山竜次音楽事務所』(1月9日スタート、毎週月曜23:00~23:30)を開始することになり、26日、東京・新宿の吉本興業東京本部で会見を行った。この番組はロバートの3人が、芸能プロダクション「秋山竜次音楽事務所」の社長・秋山竜次と、新人社員・山本博、秋山の友人で別会社の社長・馬場裕之となって、所属タレントを増やすために埼玉の街へ繰り出し、未来のスター候補を発掘・スカウトしていくという街ブラバラエティ。会見に登場するなり、秋山は、あぶら取り紙しか入っていないというセカンドバッグを山本に預けて、集まった報道陣に名刺を配り始め、「細かいことが必要なら書類も配りますから」「媒体さんは名前言っていただかないと、付き合いがあるから」と、敏腕社長ぶりを見せた。そして、自慢の所属タレントを紹介。「皆さんご存知、ポップスの若木けいじとか。最近ではちょっと出てきてる三谷兄弟。ダンス&弾き語りユニットのLAKESは、湖の横でずっとやってるからね」と、早速売り出した。町田愛というセクシー女優も所属しており、「もともと私の知り合いだったんだけどさ、『出ろ!』って言って脱がしてデビューさせたんだけどもね」と、ジャンルの幅広さをアピールした。馬場は、今回の新番組に出資する「有限会社ワールド・ハート」の社長。同社は東京・竹の塚にオフィスを構え、「儲けとかじゃなくて、ボランティアやってるようなもんです」(馬場)と奉仕の精神で事業を行っているそうで、イベントの企画・運営から、最近では熊本県天草にソーラーパネルを設置してエネルギーを売る事業も行い、各地で炊き出しをするボランティア団体「白さぎの鐘」のリーダーも務める。秋山は「馬場社長は、人が笑顔になることには全部お金を出すんだ。その精神がすごくて」と絶賛。ちなみに、今回の新番組への出資比率は、ワールド・ハートが9割、テレビ埼玉が1割だそうだ。会社概要の説明がひと通り終わったところで、番組の紹介へ。秋山は冠番組に喜んだそうだが、企画から丸投げされたそうで、「衝撃だったのは『何という番組の名前がいいですか?』と言われたこと」と、あまりの自由さに驚き。山本は「テレ玉さんは器がでかいですね」とヨイショした。スタッフは、同局の千鳥の冠番組『いろはに千鳥』(毎週火曜23:00~23:30)と同じチームだそうだが、1日8本撮りで知られる番組だけに、秋山は「最初の公園でのオープニングトークで1本撮ろうとしている」と、ロケが始まっても衝撃が続いたそう。最初のロケは4本撮りだったが、4本目として予定していた撮影が急きょなくなり、1本目として撮った部分を2週にわたって放送することになったそうだ。他にも、何の変哲もない路地での移動中もカメラが回っていたそうで、「本来は(編集で)切られるであろう箇所が、ふんだんに使われている」と予告。これには、恥ずかしい気持ちもありながら、「やっぱりやりがいがありますよね。遠慮は全くしないつもりで、好きなことをやっていこうと思います」と意気込みを示した。埼玉で行ってみたい街を質問された秋山は「営業で地方に行くと、地産池消じゃないですけど、しっかり地の物の風俗嬢をビジネスホテルにお呼びすることを心がけているので、埼玉のそういうところに行って、そこでスカウトできるかもしれない」と意欲。スカウトの基準を聞かれると、「1回お会いして、おしゃべりしてお茶して、少しそういう関係になって、ぬくもりを感じて温かいなと思った方は、事務所に入れようかなと思います」と、独自の尺度を明かした。このように、いかがわしい事務所と思いきや、秋山はライバル会社として「ヤマハかな」と大手企業の名前を。「ピアノ作ってるし、音楽スクールもやってるじゃない? 音楽としてデカいから、あそこだけには絶対負けたくないんだよね」と闘志を燃やし、馬場は「将来的にはガソリンを使わないバイクも作って」と、ビジネスの嗅覚を働かせていた。
2016年12月26日お笑いコンビ・極楽とんぼの加藤浩次(47)が、12日に放送された日本テレビ系情報番組『スッキリ!!』(毎週月~金8:00~10:25)で、元俳優・成宮寛貴氏(34)の引退発表についてコメントした。加藤は各コメンテーターに意見を求めながら、自身は今回の報道を通して「(プライベートまで)全部出されるべきなのか」という疑問が残ったと言い、「線引きはできない」としながらも、「どこまでなんだ? それを今回考えさせられた」と語った。また、薬物疑惑については「疑惑だからちょっと置いておきましょうよ」と明言を避け、「コカイン疑惑からいろんなことを言われた。仲間に裏切られて記事が出てしまった。本人が傷ついたことは間違いない」と断言。そして、「引退という手続きをとった成宮くん。責められない部分もある」とその決断に理解を示しつつ、「もう一方で、仕事まだあったんでしょ。それをきっちりやってから辞めないとダメでしょ、というところもある」と指摘。精神的なショックは本人しか分からないため、「難しい」と結論付けた。成宮氏は、今月2日発売の写真週刊誌『FRIDAY』でコカイン吸引疑惑を報じられ、「事実無根」と反論。尿検査は陰性だったが、続報の発売日となる9日に直筆FAXで引退を発表した。そこには「心から信頼していた友人に裏切られ複数の人達が仕掛けた罠に落ちてしまいました」「この仕事をする上で人には絶対に知られたくないセクシャリティな部分もクローズアップされてしまい、このまま間違った情報が拡がり続ける事に言葉では言い表せないような不安と恐怖と絶望感に押しつぶされそうです」などと胸の内がつづられていた。
2016年12月12日2016年12月2日発売の『FRIDAY』が、俳優・成宮寛貴さん(34)がコカインを吸引していたということを、友人の証言や現場写真とともに報じています。報道によると、成宮さんは都内にある自宅マンションで友人とともにお酒を飲みながら、コカインを鼻から吸っていたとのこと。『ORICON STYLE』によると、これに対し成宮さんの所属事務所は、報道内容は事実無根であり、あらゆる法的措置をとって抗議するとしているようです。また、成宮さん本人も、記事に対して強い憤りを感じ、薬物を使用したことは一切ないとコメント。ドラマ『相棒』で3代目相棒・甲斐享役を務めた人気俳優のショッキングな報道に、さまざまな声が寄せられています。●コカイン使用を即座に否定も、疑惑の目はなくならず?成宮寛貴さんのコカイン吸引という報道に対しネット上では、『ウソだろまじかよ!?これまでの薬物疑惑のなかで一番の大物じゃない?』『すぐ否定してくれたのはうれしいんだけど、どうなんだろう。ガセネタだといいな』『写真見ると常習犯って気もするんだけど…』『高樹沙耶といい成宮といい、相棒出演者のスキャンダルが続きますね。もう過去の放送とか見られなくなっちゃうのかな。共演者からまた逮捕者でないといいけど』『薬物報道をすぐ否定して、法的措置をとる考えがあるって言うの、清原と同じだよね』『ASKAも同じこと言ってなかったっけ?』『相棒で最後逮捕されて卒業ってなったけど、コカインが原因で降板させられたんじゃないの?』『否定するんだったらさっさと検査して潔白を証明してほしい』『最近バラエティとかで家族思いな一面を出してて好きだったのに』『自宅で飲んでた友達に情報売られるなんてかわいそう』など、白黒はっきりさせてほしいという声や、ドラマ『相棒』が見られなくなってしまうのではと心配する声が聞かれました。薬物使用での逮捕者が相次いでいますが、今をときめく人気俳優にまで疑惑が……。果たして、身の潔白を証明し、ファンを安心させることはできるのでしょうか。●文/ぶるーす(芸能ライター)
2016年12月02日俳優の阿部寛が11月26日、都内で行われた主演作『疾風ロンド』の初日舞台あいさつに登壇した。原作は国民的ベストセラー作家・東野圭吾による100万部突破の同名小説。東野原作の『新参者』シリーズでも主演を務めている阿部は、「東野さんらしいサスペンスと思いきや、コミカルな部分もあるので、ぜひ用心してほしい」と笑いの要素を含んだ本作をアピールした。『疾風ロンド』舞台あいさつ その他の写真超巨大スキーリゾート地を舞台に、雪に埋められた超危険生物兵器の行方を探す使命を背負わされてしまった“何だかちょっと頼りなく、とにかくツイテない”主人公(阿部)の奮闘を描いたコメディタッチのサスペンス。舞台あいさつには阿部をはじめ、共演する大倉忠義、大島優子、ムロツヨシ、濱田龍臣、志尊淳、吉田照幸監督が顔をそろえた。スキーやスノボ、スノーモービルを多用したアクションも作品の見どころ。スキー場のパトロール隊員を演じる大倉は、「スノーモービル、気持ち良かったです」と振り返り、スノーボードクロス選手役の大島は「見たことない、体感型の映像が見られます。できれば4Dで見たいくらい」と映像の迫力を推していた。「もし一緒に映画を見るなら、誰がいい?」と質問に、阿部は「吉田監督と一緒がいいですね。『このシーンはどういうことですか?』と聞きながら、解説してもらいたい」。共演陣は「志尊くんですね。ふたり並んで映画館の座席にいたら、ザワつきそうじゃないですか?」(大倉)、「阿部さんがご自分の作品を見て、どんなリアクションをするのか見てみたい」(大島)、「いつもは優子と一緒に見てるけど(笑)、この作品は大倉くんかな」(ムロ)、「監督と一緒に見て、いろいろアドバイスをいただきたい」(濱田)、「ムロさんと一緒だと、ツッコミを入れてくれそうで楽しそう」(志尊)と思い思いの回答で、会場を沸かせていた。『疾風ロンド』公開中取材・文・写真:内田 涼
2016年11月26日さまざまなキャラクターを自在に演じ切り、数々の映画賞に輝く阿部寛さん。男らしい佇まいや深みのあるオーラには年々磨きがかかっていくよう。お芝居に対する最近のスタンスや、現場でのあり方、そして目指すところについて直撃しました!今や日本映画界に欠かせない存在である阿部寛さん。重厚な人間ドラマで観客の脳裏に複雑な思いを抱かせてくれたかと思えば、コミカル演技で爆笑させてくれたり、エキセントリックな山男役で異彩を放ったり。どんなキャラクターも自由自在に演じてみせる阿部さんが新作『疾風ロンド』で演じるのは、上司の命令で危険な生物兵器を捜し回る羽目になる研究員・栗林和幸だ。雪深い山林で右往左往し、ジタバタとあがく前半は、かなり残念な感じが漂う男である。「栗林という男は、自分は会社組織の一部だと思い込み、きっとオタク的に研究に打ち込んできたんでしょうね。そして妻亡き今、思春期の息子にどう接していいかわからなくて、父親としても自信を失っているわけです」かなり厳しい分析だが、演じることに決めた以上は、阿部さんも栗林になんらかの魅力を感じたに違いない。それは何なのか?「基本、ダメな男ですよ(笑)。上司の命令に従って、危険な生物兵器を隠蔽しようとするわけだから。ただ、彼が隠そうとしている弱さを通して垣間見える人間くささが魅力かもしれない。演じるときに栗林の弱さが面白いと思いました。ダメな部分が露呈してもしたたかさで乗り切れる女性と違って、男性はボロを出し切っちゃうから」ダメさとは無縁に思える阿部さんだが、クイズ形式になっているバラエティ番組で司会者に突っ込まれてグダグダになったことがあるそう。クールな阿部さんが見せた意外な隙に視聴者はグッときたはず。ところで、本作出演の最大の理由が、「『サラリーマンNEO』の大ファンで、吉田(照幸)監督と組むのを切望していたから」というのにもちょっと驚く。「NEOを作る人ですからね、いい意味でクレイジーです(笑)。鬼才の吉田監督が東野圭吾さんのベストセラー小説をどう撮るかにすごく興味があった。出演作品を選ぶ理由はその時どきによって違います。監督の情熱に打たれて決めるときもあるし、同じ傾向の作品が続くのを避けたいと思うときもあるし。次は脚本で選ぼうかな」本作には、雪山での栗林の捜し物を手伝うスキー場パトロール隊員役とスノーボードクロス選手役で、大倉忠義さんと大島優子さんが出演。若手役者との共演も阿部さんには新鮮な体験なのだそう。「芝居はどんどん変わるものだし、若い役者にはその世代の芝居がある。大倉君や大島さんはアイドルの世界で一線を走ってきた人たちで、僕とは違う経験をしている。当然ながら、感性も違うわけで、刺激も受けます」若い役者さんと共演する際に、何か心がけていることはあるのだろうか。「若手と組むときは特に、演技プランがかなり違っていることを予想して撮影に臨みます。相手に合わせて柔軟に演技を変えるには、演技を固めていかないほうがいいと思うんです。自身の演技プランに固執して現場でゆずろうとしない役者もいるけど、芝居は相手あってのものだから、全てを自分に合わせろというのはリスペクトがなさすぎると思うんですよね」数々の映画賞に輝き、実力はお墨付きの阿部さんでも、「現場ではみんな対等。同じです」ときっぱり。映画やドラマの制作に関わる人全員が等しく努力するのが当たり前、という考え方なのだ。撮影中はさまざまなアイデアを自ら監督に提案することがあるそう。「役者と作品に対していちばん近いところにいて、ジャッジしてくれるのが監督です。だから下手に遠慮されると、ものを作る上ではプラスにならない。でも僕らの年代になると監督や周りの人から意見してもらえなくなるんですよ。だから、いろいろなことを言ってもらえる状況を自分で作ったほうがいいと思うんです。現場ではいつも自分から『どうですか?』って相談するようにしています」称賛や評価に驕ることなく、いい作品を作り続けたいという阿部さんの情熱が言葉の端々から伝わる。ぶれのない阿部さんの姿勢はやはり、実力のある先輩俳優の背中を見てきた証だろう。「若い頃に素晴らしい俳優だと感銘を受けたのは、大滝秀治さんです。あんなに演技に情熱を傾けて作品を作る俳優さんがいるのか、と感動しました。今はやはり勢いのある役者に目が行きますね。でもその人が勢いを失ったら、別の勢いのある役者に目移りします。とはいえ、佐藤浩市さんと中井貴一さんはずっと気になっている役者さんです。説得力のある、素晴らしい演技を見せてもらうと素直に感動するし、すごく気になる。僕にとっては必要な二人です」阿部さんが気になるお二人はanan“大人の男”特集の常連だ。阿部さんが考えるかっこいい大人の男の定義が気になる。「ポリシーを持つことは大切です。仕事でもいいし、生き方でもいいし、きちっとしたこだわりや情熱を持って生きる人ってすごくかっこいいと思います。年を取ると、一種のあきらめが生まれがちじゃないですか?一線から自ら退いてしまったり、手を抜いてしまったり。そうなったときに踏みとどまって、背筋を伸ばして立ってる男って素敵です。先日、仲代達矢さんが20ページ分くらいの長ゼリフを2回もこなされるのを目の当たりにして、感動しました。記憶力がピークの若い役者でも覚えるのが大変な量ですよ。無名塾の代表である仲代さんの、役者として一歩も引かないぞという気概が伝わってきました」そう話す阿部さん自身が役者として心がけていることは?「見てくれる人が楽しんでくれる、感動してくれる作品を作ることですね。もの作りに純粋に向き合える人間でありたいです。そうなると妥協しなきゃいけないことを妥協しない、という大人げないこともあります。でも自分たちが作るものに対する愛情があるから妙に物わかりよくはなりたくないんです。すごく疲れることですが、いいものを作ることへの努力を今後とも惜しまないで続けたい。それが僕のこだわりです」◇あべ・ひろし1964年生まれ。二枚目半を演じたドラマ『TRICK』でブレイクし、ローマ人になりきった映画『テルマエ・ロマエ』で日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞。最新作『疾風ロンド』は11/26から全国公開。◇コート¥450,000ニット¥220,000パンツ¥185,000シューズ¥150,000(以上ボッテガ・ヴェネタ/ボッテガ・ヴェネタ ジャパンTEL:0120・60・1966)※『anan』2016年11月16日号より。写真・みなもと(さんずいに首)忠之スタイリスト・土屋詩童ヘア&メイク・AZUMAインタビュー、文・山縣みどり
2016年11月10日俳優の成宮寛貴が、11月13日に放送されるTBS系ドラマ『IQ246~華麗なる事件簿~』(毎週日曜21:00~)の第5話に出演し、主演の織田裕二と初共演を果たすことが4日、明らかになった。同ドラマは、貴族の末裔で、常に暇を持て余して自らが解くに値する謎を求める主人公・沙羅駆(織田)が、世にはびこる難事件をIQ246という驚異的な頭脳で解決へと導いていく姿を1話完結で描く物語。全10話を通して展開される謎を軸に置きながら、各話一話完結で描かれるミステリーも見どころとなっており、各話ごとに豪華なゲストが登場している。すでに放送された第1話では石黒賢、第2話では佐藤隆太、第3話では観月ありさ、放送間近の第4話(11月6日放送)では国仲涼子が登場。そして、11月13日放送の第5話に成宮寛貴が出演することが決定した。成宮は、沙羅駆が訪れたアートギャラリーのプレオープニングセレモニーで出会う新進気鋭のアーティスト・千代能光一(ちよのこういち)を演じる。千代能はアートユニットを組んでいたパートナーの番田要(ばんだかなめ/矢本悠馬)と共にオープニングセレモニーのアート演出を手掛けていたが、セレモニーの最中、沙羅駆や千代能の目の前で番田が突然、転落死するという事件が発生する。自分の目の前で起こった事件に俄然興味を抱いた沙羅駆は、パートナーの突然の死に悲嘆する千代能に執拗に接触していく。成宮は「織田裕二さんといえば、僕が子供の頃から見ていたスターなので、最初にお会いした時に『織田さん』と呼ぶのが不思議な感じで、芸能界に入って一番最初に会った時の緊張する感じというか夢のスターに会ったという感覚に今回、自分がなって驚いています。なので芝居に入る前に自分の気持ちを落ち着かせなきゃいけない感じでした」と初共演の織田についてコメント。また、「今回の織田さんはキャラクターをとても作り込んでいるので、織田さんのパッと放つセリフのタイミングをきちんと逃さないでキャッチするよう緊張しながら演じています」と役作りについて明かし、「このドラマは最初に犯人がわかっている状態から始まるので、沙羅駆と千代能の駆け引きをぜひ見てもらいたいです」と期待している。一方の織田は「撮影日数もまだ少ないので、成宮さん自身のことは正直まだ全然わかりませんが、彼が演じている千代能という役を通して見える成宮さんがどういう人なのは徐々に分かってきた感じで、すごく目力と、ナイーブさと気持ちを大事に紡いでいく人なんだと分かりました」と話している。(C)TBS
2016年11月05日織田裕二主演の日曜劇場「IQ246~華麗なる事件簿~」。この度、11月13日(日)放送の第5話にて、成宮寛貴が出演することが分かった。本ドラマは、やんごとなき貴族の流れを汲みながら、ときの権力とは無関係に、代々ありとあらゆる学問のみを探求してきた法門寺家の末裔で現89代目当主である沙羅駆が、嫡子だけに連綿と受け継がれるという“IQ246”という異能を武器に、世にはびこる難事件を鮮やかに解決する本格ミステリー。全10話を通して展開される謎を軸に置きながら、1話完結で描かれるのもこのドラマの大きな見どころとなっている。また、各話ごとに豪華なゲストが登場するのも本作の楽しみ。第1話では石黒賢、第2話では佐藤隆太、第3話では観月ありさ、放送間近の第4話では国仲涼子が登場と、すでに豪華な顔ぶれだが、次なる第5話では、「ごくせん」「オレンジデイズ」「相棒」「不機嫌な果実」など数多くの作品で活躍している成宮さんが出演。今回成宮さんは、第5話で沙羅駆(織田裕二)が訪れるアートギャラリーのプレオープニングセレモニーで出会う新進気鋭のアーティスト・千代能光一役として登場。千代能は学生時代からの腐れ縁だという番田(矢本悠馬)と共に「バナナ&チョコ」という名のアートユニットを結成。2人の才能を融合し最先端技術などを取り込んだ斬新なアートは巷で人気を博し、オリンピックの開会式の演出候補にも名前が挙がるほど目覚しい活躍を見せていた。会場では、ヘッドセットを付けた招待客が「バナナ&チョコ」の手掛けた最新テクノロジーのAR(=拡張現実)を体感していた。そんな中オープニングセレモニーが始まり、千代能が挨拶のスピーチを行う。そこへ、ヘッドセットを付けた番田が会場の上層に登場するのだが、番田は踊るような不可解な動作を見せた後、足場から落ち、沙羅駆ら招待客の前で転落死してしまう。現場検証に立ち会った沙羅駆は、番田の転落死事件に興味を抱き千代能の事務所を訪ねるが…というストーリーだ。互いに第一線で活躍し続けている俳優とあって、数々の作品に出演している織田さんと成宮さんだが、2人が共演するのはなんと今回が初。成宮さんは「織田裕二さんといえば、僕が子どもの頃から見ていたスターなので、最初にお会いした時に“織田さん”と呼ぶのが不思議な感じで、芸能界に入って一番最初に会ったときの緊張する感じというか、夢のスターに会ったという感覚に今回自分がなって驚いています」と対面した感想を語り、織田さんも「成宮さんとは今回初共演で、撮影日数もまだ少ないので、成宮さん自身のことは正直まだ全然わかりませんが、彼が演じている千代能という役を通して見える成宮さんがどういう人なのは徐々に分かってきた感じで、凄く目力と、ナイーブさと気持ちを大事に紡いでいく人なんだと分かりました」と印象を話した。また第5話について成宮さんは、「このドラマは最初に犯人が判っている状態から始まるので、沙羅駆と千代能の駆け引きをぜひ見てもらいたいです。僕はアーティスト役なので、現代アートの表現などがも盛り込まれているのですが、トリックも複雑なのでその辺りも楽しみに見てください」と見どころを話し、織田さんは「沙羅駆が初めて苦戦するので、いままでの回とはちょっと違う感じです。かなりの強敵なので楽しみしてください」とコメントした。ARなどの最先端技術を駆使したアートトリックで人気を博すアーティスト・千代能と沙羅駆の頭脳合戦。最先端技術を取り入れたアーティストが仕掛ける殺人トリックとは? 見逃せない対決となりそうだ。「IQ246~華麗なる事件簿~」は毎週日曜日21時~TBSにて放送。(cinemacafe.net)
2016年11月05日「ロバート」の秋山竜次が、さまざまなクリエイターに扮してインタビューを受けていく「クリエイターズ・ファイル」が、DVD付きで書籍化することが決定した。秋山さんが本シリーズで演じるのは、個性豊かであくの強い様々なクリエイターたち。秋山さんがコントなどでも見せる「こんな人居る!」と感じさせる妙なリアルさと、どこかハチャメチャな言動のキャラクター。こだわりを強く持ち独特の雰囲気を醸し出す“クリエイター”という枠が秋山さんにドハマリし、Youtubeでアップされた本シリーズの動画は累計960万回(2016年8月時点)を超えている。今回掲載されるのは、シリーズ1本目の「ジェネラルCGクリエイター:磯貝KENTA」から、最新作「トータル・脳ガズム・トレーナー:パール川辺」の全15本のインタビューとDVDには映像が納められ、本書籍限定で「(株)コンプリートアースOPS:ジェネラルリーダー・川端司」という新しいクリエイターのインタビューが映像と共に登場する。また、DVDにはシリーズ6回目で登場した「トータル・ファッション・アドバイザー:YOKO FUCHIGAMI」による新作が発表されるとか。さらには、DVDのナレーションや本書籍の帯文章に至るまで、秋山さんによるキャラクターのものと、秋山さんワールド全開の1冊となっている。「クリエイターズ・ファイル Vol.01」は9月20日(火)発売。(text:cinemacafe.net)
2016年09月01日女優の広末涼子、お笑いトリオ・ロバートの秋山竜次が22日、都内で行われたサントリーのノンアルコールチューハイ『のんある気分』新CM発表会に出席した。サントリーは、『のんある気分』をリニューアル発売。それに伴い、イメージキャラクターに起用した広末涼子と秋山竜次が出演している新CM「今日の気分」編が23日から全国で放映される。池の畔で釣りを楽しむ広末が同商品を取り出して喉を潤し、池の神様として秋山が登場するという、コミカルな内容となっている。発表会では、秋山が演じるクリエイティブ・ディレクターの"近松マサヲミ"がCMを手掛けたとして、演出の感想を求められた広末は「現場でも迫力のある演出をされ、それと同時に繊細な演出をされる方でした」と振り返りながら、「近松さんは秋山さんが大好きでいらっしゃるみたいで、『広末さんのところを切ろうか』と仰っていましたね。明日からオンエアされるCMはあんまり映ってないかもしれません」と撮影を振り返り、「『広末さんの事務所サイドには隠していたい』とも仰っていました」と苦笑い。また、同商品について「すっきり爽やかな気分にさせられます。アルコールが飲めない時でもお酒の味わいが楽しめますし、しかも種類がいっぱいあって選択肢が多いです」と絶賛し、下戸だという秋山も「僕は元々お酒を飲めませんが、これはお酒の味がするし、夜に書斎で面白いことを考える時はいいですよ。ノンアルの方がいいネタが浮かびそうですね」とすっかり気に入った様子だった。"新しい選択"をテーマにした同CMにちなみ、「最近プライベートでした新しい選択は?」という質問に広末は「私は意外と新しいことを始めないんです。飲み物も決めた物をずっと飲んだり生活スタイルも変わらないので」としつつ「でも最近変わったことがあって、ロバート秋山ファンを始めました。最近は寝る前に秋山さんの『願い』という歌を枕元で聴いています。笑いって日々の中で大切ですよ。癒やされています」と話していた。
2016年08月23日どこまでが素で、どこからがキャラなのか。その間をふわふわ浮遊する天才芸人、秋山竜次。話題の「クリエイターズ・ファイル」の撮影におじゃまして、昨今の人気について聞きました。――先日ヤフーニュースで、「クリエイターズ・ファイル」が話題になってましたね。連載第15回でなりきったウェディングプランナーの“揚江美子”という女性の写真を見た方々が、「秋山に似てる、いや本人だろ?!」と…。秋山:そうなんですよね。いやいやどう見ても俺だろ?なんだそのありがたい間違いは、っていう(笑)。もっとがっつり扮装しているときなら見間違うのもわかるけど、あの揚江美子さんは、カツラしかかぶってないレベルの扮装だったんですよ。そんなときに限って話題になるっていう…。しかも「秋山に似てるおばさんがいる。かわいそうだ」っていう意見ね(笑)。――改めて説明しますと、「クリエイターズ・ファイル」というのは、秋山さんが架空のクリエイターになりきり、人物インタビューを受けるという“壮大なコント”企画で、『honto+』というフリーペーパーと、YouTubeで動画を配信するという連載企画です。それがここまで話題になっている感じは、どうですか?秋山:アンアンさんが昨年秋に取材してくださった(1979号'15年11月11日発売)のが、ちょうど8回目の撮影で、僕が過去になりきった人たちの写真を、誌面に並べてくださったじゃないですか。それを見たときに、「あ、結構おもしろくなってるな?」って思えて、これ、長く続けたら意外といい感じになるかもって確信を得たんです。あの頃から徐々にいろんなところで取り上げてもらえたり、話題にしていただけるようになって、今に至るって感じですね。「お前いつからこんなことやってたの?なんで言わねんだよ!」とか言われましたけど、いや、気づいてなかっただけでしょって。――確かに動画とフリーペーパーって、あえて言いますが、決して派手な媒体ではないですもんね。テレビなどとは違って…。秋山:僕もツイッターとかやってないですから、宣伝しようがないんですよ。でもある程度溜まった頃に話題になれて逆に良かったです。クオリティの高いものを1年以上溜めて溜めて、今放出してる感じ。――ダムみたいですね。秋山:ね。でもこの笑いって、正直マニアックすぎるノリではあると思うんです。とはいえ、話題になってきたからって、わかりやすい方向に軌道修正しようとは全然思ってなくて。あらゆる意味で、クオリティの高さはキープしていきたいとは思ってます。――それは、なりきる職業選びもそうですか?秋山:はい。第16回でなりきったパール川辺さんっていう人がいるんですが、その方は、トータル・脳ガズム・トレーナーっていう職業なんですが…。――もう、胡散臭い匂いしかしないっていう(笑)。秋山:そうそう。そういうところに行った自分を褒めたいです(笑)。――以前インタビューで、歌芸に関しては替え歌が原点だったとおっしゃっていましたが、こういったなりきり芸の原点は、どんなことだったんでしょうか?秋山:うーん、何なんだろう…。なりきりといっても、僕のやってることは物まねとは違うんですよね…。見たことないし、喋ったことないし、そもそも全員この世に存在してない人たちですからね。今日扮した洋酒バイヤーに至っては、僕、酒飲めないですから。決めつけ、そう全部決めつけなんです(笑)。――なりきり芸の正解って、どんなところにあるのでしょうか?秋山:こいつだったらこういうこと言うんじゃないかな…って、探り探りやるんですけど、それがスポッとハマる瞬間があるんです。自分で言葉を言いながら、「今この感じ、いいとこ入ってる。このまま進め!」みたいな感覚。来たぞ、来たぞ、決まった!って瞬間が気持ちがいい。その、“こいつが言いそうなこと”っていうのを、ずっと考え続けてるのかもしれないです。学生時代も友達や先生の物まねをしてましたけど、そのまま真似るというより、“言いそうなことをその人っぽく言う”のが楽しかったので。――そこに愛はあるんですか?秋山:ありますあります!めちゃくちゃありますよ。すごいなとかカッコいいなと思ってるからこそ、なんかいじりたくなっちゃうんです。何なんでしょうね、これ。人のカッコつけてる瞬間とかキメに来てる一瞬を、逃したくない病なのかもしれません。そういう瞬間を、ほっとけないんです。ほじくり返したいんです。◇あきやま・りゅうじ1978年生まれ、福岡県出身。NSCを経て、‘98年よりロバートで活動開始。コントにおけるなりきり芸の評判が高く、ソロでも梅宮辰夫のお面を使った“体ものまね”などが話題に。大喜利バラエティ『IPPONグランプリ』では過去2回の優勝を誇る。◇架空のクリエイターになりきってインタビューを受けるシリーズ「クリエイターズ・ファイル」は、書店、通販、電子書籍のハイブリッド型総合書店「honto」のPRフリーペーパー『honto+』で連載中。また、インタビューの様子を収録した動画はYouTubeで月に3本配信。最新作はもちろん、バックナンバーもこちらで。※『anan』2016年8月17・24日号より。写真・内田紘倫
2016年08月12日第69回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門に出品されている是枝裕和監督の『海よりもまだ深く』が5月21日(土)に全国で封切られ、東京・新宿ピカデリーで阿部寛、真木よう子、樹木希林による初日舞台挨拶が行われた。是枝監督と阿部さんらキャスト陣は5月16日(現地時間)にカンヌ入りし、海外プレスの取材を受けるなど、多忙な時間を過ごしつつ18日の公式上映に立ちあった。是枝監督を残して、3人は帰国したばかりで、阿部さんは「たった3日間の滞在だったが、夢のような体験だった」「お客さんと一緒に映画を観るのも貴重な機会ですし、スタンディング・オベーションも本当にうれしかった。一生忘れない光景でした」と初のカンヌ参戦に感激しきりだった。是枝監督の『そして父になる』以来、2度目のカンヌとなった真木さんは、「前回が連日雨でしたが、今回は晴天続きで、歴史ある街並みを歩くことができた」と現地を満喫した様子。「予想をはるかに超える反応をいただき、うれしかったです」と現地のリアクションに手応えを示した。「ばあさんが行くところじゃないですね。もうヨレヨレ」と少々お疲れ気味の樹木さんは、「カンヌはお客さんが厳しいから、普通にブーイングとか起こるでしょ。もしそうなったらと、逃げる用意もしていた」。同行した阿部さんについて、「背が高くてカッコいいから、カンヌの街にぴったり!」とほれぼれしていた。売れない作家の良多(阿部さん)、愛想を尽かし離婚した妻の響子(真木さん)と息子、そして団地で気楽なひとり暮らしを送る良多の母・淑子(樹木さん)。ある日偶然、淑子の部屋に集まった“元家族”は台風が去るのを待つため、一夜をともに過ごすことに…。暖かくもほろ苦い家族の人間模様を描いた本作は、是枝監督が9歳から28歳までを暮らした東京都清瀬市の旭が丘団地で撮影された。『海よりもまだ深く』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)
2016年05月21日第69回カンヌ国際映画祭『ある視点』部門に出品されている是枝裕和監督の『海よりもまだ深く』の初日舞台あいさつが5月21日に、東京・新宿ピカデリーで行われ、阿部寛、真木よう子、樹木希林が登壇した。舞台あいさつ/その他の写真小説家を目指すも一向に開花しないバツイチ中年男と、そんな息子を深い愛で包み込む母の姿を感動的に描く本作。阿部ら登壇者3名に加えて、是枝監督がカンヌでの公式上映(現地時間18日)に立ちあったばかりだ。初カンヌから帰国した阿部は、「3日間の滞在でしたが、夢のような体験でした。一生忘れない」と感無量の面持ちで、上映後約7分間に及んだというスタンディング・オベーションを「本当にうれしかった。現地でもいい評判をいただいている」と振り返った。真木のカンヌ入りは、是枝監督の『そして父になる』以来2度目となり、「前回は連日の雨で、観光ができなかった。今回、晴天に恵まれて歴史ある街並みを見ることができて、うれしかった」とニッコリ。「予想をはるかに超える反応だった」とこちらも現地での高評価に喜びを示していた。一方、樹木は「ばあさんが行くところじゃない。もうヨレヨレ」と“希林節”で会場を沸かせ、「カンヌは評論家もお客さんも厳しいから、(ブーイングが起こったら)逃げる用意はしていた」。それだけに暖かな反応に安どした様子で、「やっぱり、カンヌでの是枝監督の評価がすごい」と尊敬の念。阿部も「向こうで一番人気があったのが是枝監督。改めてすごいなと思った」とうなずいていた。『海よりもまだ深く』公開中取材・文・写真:内田 涼
2016年05月21日俳優の成宮寛貴が、19日に放送されるフジテレビ系ドラマ『早子先生、結婚するって本当ですか?』(毎週木曜22:00~22:54)の第5話からゲスト出演することが12日、明らかになった。このドラマは、主演の松下奈緒演じる、女子力ゼロの独身で実家暮らしの女性教師・立木早子が、運命の結婚相手を見つけようと奔走する姿を描くもの。成宮は、食品メーカーの営業マン・岡山藤吾を演じる。岡山は、早子先生の同僚・千駄木先生が企画した合コンに登場。人に優しく親切の固まりのような人物で、お年寄りの荷物を持ってあげたり、コワモテ風の男性に道を教えてあげたり、チラシ配りやティッシュ配りの人たちにも「すみません、こんなにもらっていいんですか? ありがとうございます」と、お礼を言いながら受け取るというキャラクターだ。成宮は「監督さんやプロデューサーさんをはじめ、久しぶりにご一緒できることを楽しみながら撮影させていただいています」と、再会したスタッフに囲まれた中での仕事に充実している様子。岡山はこの合コンで、早子、ミカ(貫地谷しほり)、梅子(佐藤仁美)の3人の中から1人が気になる存在になっていくが、「少しでもこの作品のスパイスとして、新しい風を吹き込めたらなと思っています」と語っている。
2016年05月12日東野圭吾の人気小説『疾風ロンド』が阿部寛主演で映画化されることが決定した。超危険生物兵器の行方を探すという使命を背負わされてしまった“何だかちょっと頼りなく、とにかくツイテない”主人公の物語で、『サラリーマンNEO』『あまちゃん』を手がけた吉田照幸が監督を務め、サスペンスの中に、コミカルなエッセンスを吹き込んだエンターテイメント作品になるという。その他の画像原作は2013年に発売された17年ぶりの文庫書き下ろし小説で、100万部突破のベセトセラーとなった人気作品。東野原作の『新参者』『麒麟の翼~劇場版・新参者~』では切れ者の刑事を演じた阿部だが、今回の役は、大学の医科学研究所に勤める研究員の栗林和幸。仕事はいまひとつ、家庭でも思春期の息子とのギクシャクした関係に悩んでいる、阿部いわく「最近、あまり演じていないような、ちょっとドタバタとしたキャラクター」だという。阿部は「東野さんの原作なのですが、いい意味のドタバタ感があり、スキー場を舞台にしたアクションもたくさんある」といい、「その東野さんの原作を『サラリーマンNEO』などを手掛けた鬼才の吉田監督が、どうやって作品を仕上げていくのかという期待があります。だからこそ、この作品を引き受けました」と明かす。本作は4月中旬のクランクアップを目指して現在、撮影中。「色々な事件が周りで起きて、それらに振り回されながら話が展開していきます。栗林はある種の受け手なので、その中でどんな面白いことができるかを監督と相談しながら演じています。撮影の途中なのでまだ判りませんが、爽快なアクションコメディが撮れているんじゃないかなと僕も期待しています」とコメント。吉田監督は「これまでの自分の作品は集団劇みたいなことが多く、完全に主役の方がひとり立つ事はあまりありませんでした。阿部さんは、ひとりで立つというパワーがある方だなと、最初率直にそう思いました」と話し、「僕がやってきたのは、真面目にやって笑えるということなんです。ですので、真面目なキャラクターであればあるほど楽しく、しかも共感が得られるという、見世物としての笑いではなく共感して笑えるコメディなんです。そういう意味で、阿部さんは、やっぱり破壊力があります」と語っている。東野は「執筆中から映像化されるといいなと思っていました。でもおそらく無理だろうと諦めていました。撮影が困難だということは、素人でもわかるからです。それだけに今回の映画化には驚きました」といい、「小説を読んだ多くの方が、『これを映像で見てみたい』と思ったのではないでしょうか。その夢が叶う時がきました。関係者の一人によれば、例の雪上チャンバラシーンは、『世界にも通用するレベルの迫力』だとか。目にできる日を楽しみに待ちましょう。」と期待を寄せている。『疾風ロンド』11月26日(土)全国公開
2016年04月13日ロック・ヴォーカリストのT.M.Revolutionこと西川貴教が4月6日(水)、都内某所にて「株式会社突風」事業説明会を開催し、「AKB48」を4月8日(金)に卒業する高橋みなみの特別顧問就任と、経済評論家・森永卓郎の相談役就任を発表した。ソロプロジェクト・T.M.Revolutionとしてデビューした西川さんは2016年5月にデビュー20周年を迎える。デビュー20周年関連事業を柔軟かつ機動的に行う体制を構築するため「株式会社突風」を4月1日に法務局にて登記設立し、西川さんが代表取締役社長に就任した。イベントでは、西川さんから新会社の事業内容や展望が語られた。株式会社突風は、「ひとに、社会に、地域に、風を吹かせたい。」をコーポレートスローガンに掲げ、西川さんがT.M.Revolutionとして20年間培ってきたノウハウを社会にオープンソース化し、事業を展開するという。ノウハウ活用の内容として、「表現」(セルフプロデュースや自身のマネージメント会社の経営などで得た表現の磨き方)、「モチーフ」(T.M.Revolutionの衣装、楽曲、PV、アートワークなどコミュニケーションを生み出すモチーフ)、「声」(T.M.Revolutionの楽曲を届けてきた声)の3点から、人、社会、地域にアプローチしていく方針が示された。計画中の具体的施策として、T.M.Revolutionの衣装を手軽に楽しめる「ホットリミットスーツ(簡易版)」の商品化と、ホットリミットスーツを身にまとった西川さんのアーティスト写真を、定められた条件の元(滋賀県への観光客誘致に寄与するものであるなど)、西川さんの出身である滋賀県内の企業が使用できる企画「地域活性プロジェクトwith滋賀県」が発表された。「ホットリミットスーツ(簡易版)」は現在制作中で、西川さんから、同商品が、パーティーなどに留まらず、日常やビジネスなど様々なシーンで新たなコミュニケーションを生み出すのではないかとの考えが示された。「地域活性プロジェクト with滋賀県」については、西川さんは、「滋賀県内の企業様にはどんどん面白い看板や広告を作っていただき、それを見たさに滋賀県への観光客が増えてくれれば成功ではないかと考えております」と展望を語った。イベントでは、新会社の社員募集とともに、高橋さんの特別顧問就任と、森永さんの相談役就任が発表された。高橋さんの起用理由について、西川さんは、総監督として「AKB48」をトップアイドルグループに押し上げたリーダーシップや親交の中で知った人柄の良さなどを「活用できないかなと思いました。これから(AKB48を離れて)ひとりになっちゃうじゃないですか。もったいないなと思いまして」と明かした。高橋さんは、「(西川)社長には、5、6年の間、『リーダーとしてやってきたことを活かした方がよいのではないか?』という“くどき”はもちろん、いただいていたのですけれど、まさかこのような特別顧問という形で迎えていただけるとは。ありがたいなと本当に思っています」と目を輝かせた。西川さんと高橋さんは親交の深さがたびたび話題となることもあるが、報道陣から「第2のスタートを貴教さんと?」との質問が向けられる一幕があった。西川さんは「なんで下の名前で呼ぶの?」と焦り始めたが、高橋さんは、「グループから卒業というタイミングで、ある意味、オファーといいますか、いただけたのは嬉しいです。ずっとお世話になってきた大先輩なので、これからは社長として尊敬しながらお力添えできればと思っています」と粛々とコメント。西川さんは「ありがとうございます。嬉しいです」と感銘していたが、高橋さんが「貴教とがんばります」とサービストークを口にすると、西川さんは「そういう言い方、すんなよ!」と悲鳴をあげていた。(竹内みちまろ)
2016年04月06日『エヴェレスト 神々の山嶺』が3月12日に公開を迎え、主演の岡田准一をはじめ、阿部寛、尾野真千子、佐々木蔵之介、ピエール瀧、風間俊介、平山秀幸監督が初回上映後の舞台あいさつに臨んだ。『エヴェレスト』初日舞台あいさつ/その他の写真夢枕獏の世界的ベストセラーの長編小説を原作に、標高5000メートルを超えるのヒマラヤでのロケを敢行。世界一の山に魅せられた男たち、彼らに人生を翻弄される女の運命を壮大な自然の美しさの中で描き出す。映画を観終えたばかりの観客の完成に迎えられた岡田は「朝から観に来てくださってありがとうございます」と笑顔を見せた。「いかがでしたか?」と問いかけると大きな拍手がわき起こる。公開を迎え「1年前の撮影を思い出します。ネパールのみなさんをはじめ、協力してくださったみなさんの思いがあってこの場に立てていることを幸せに思います」と感慨深げに語った。阿部は「命がけでエヴェレストで撮影しました。その情熱を感じていただければ嬉しいです」と語り、風間は岡田と阿部を見やり「エヴェレストを登っているときの2人の目がとんでもないことになってました(笑)! いまの(壇上の)2人との違いを楽しんでください!」と呼びかけ笑いを誘った。改めて、初日を迎え感謝を伝えたい存在を尋ねると岡田は「この映画では阿部さんの背中を追いかけて、勉強させていただきました」と語ったが、それを受け阿部は「岡田くんを泣かせようかな?」とニヤリ。「山は大変でしたが、岡田くんが前を歩き、盛り上げ、全てのスタッフに優しく気を使ってくれました。僕より16歳も年下なんですけど、若い岡田くん、ありがとう!」と岡田への感謝を口にする。岡田は「今日はおれ、泣いてもいいですか…(笑)?」と感激を口にし会場は笑いと拍手に包まれた。そしてもう一人、感謝を伝えるべき存在、紅一点ながらもヒマラヤでの撮影に奮闘した尾野に、男性陣からホワイトデーの贈り物としてエヴェレストを模した88.48センチのケーキが贈られた。尾野は奇抜な形のケーキに驚きつつ、岡田の「現場で元気をいただきました!」という感謝の言葉に笑顔を見せた。『エヴェレスト 神々の山嶺』公開中
2016年03月12日俳優の阿部寛が、夢枕獏の人気小説を映画化した『エヴェレスト 神々の山嶺』(平山秀幸監督)に出演。日本映画史上初となるエベレストでの現地ロケを敢行した本作で、伝説的な孤高のクライマーにして、人生すべてをエベレスト登頂にかけた男・羽生丈二を熱演し、圧倒的な存在感を放っている。その他の画像山岳カメラマンの深町誠(岡田准一)は、イギリスの著名な登山家が残したカメラをもとに、彼がエベレスト初登頂に成功したかという登山史上最大のミステリーを追っていた。そんな深町がネパールの首都カトマンズで出会ったのが、阿部演じる羽生丈二。エベレスト登頂に対する羽生の狂気にも似た情熱は、やがて深町の人生をも呑み込んでいく。高地順応を含めると、およそ1か月にわたり標高5200メートルのロケ現場で“極限のリアル”を求め続けた本作の撮影。現地入りを前に、筋力アップや低酸素ルームでのトレーニングも積んだが、「いざ“上”に行くと自分を取り巻く環境は予想以上に過酷だった」と振り返る。それでも、「エヴェレストという大舞台に立ち、大自然を相手に芝居ができる。役者にとっては最高の環境ですよ」と瞳はキラキラと輝いていた。羽生という男を演じて、感じ取ったのは「どんな窮地に追い込まれても、絶対にあきらめない精神力」だといい、「生きる情熱とは何なのか?この映画に出演したことで、より深く考えるようになったし、今後の人生のテーマになった」と静かに、しかし熱をこめて語る。阿部自身も、俳優として確固たるキャリアを築きながら、決して守りに入らない。「あえて厳しい道を選びたいという気持ちは、常にありますね。綱渡り状態のほうが絶対面白いし、ピンチだからこそ見えてくる選択がある。もちろん、今回はいつも以上に不安がありましたが、それ以上に撮影を楽しみにしている自分がいた。羽生じゃないけど、『この窮地をどう乗り越えるか?』って考えるほうが燃えますよ。だからこそ、自分の気持ちを緩めちゃいけないと思っています」(阿部)。『エヴェレスト 神々の山嶺』3月12日(土)全国ロードショー取材・文・写真:内田涼
2016年03月10日映画『ドクムシ』のワールド・プレミアが2月27日(土)、「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭 2016」にて開催され、主演の村井良大、秋山真太郎(劇団EXILE)、朝倉加葉子監督が舞台挨拶に登壇。ヒロインを演じた武田梨奈からはビデオメッセージが到着した。350万ダウンロードの電子コミックを実写化。気づくと完全に閉鎖された学校に閉じ込められていた7人の男女が、極限の中で生き残るために人間性をむき出しにしていく様を残酷に、生々しく描き出す。映像を見ればわかるように、かなり過酷な撮影現場だったようだが、村井さんは撮影での苦労について「たくさん血が出てくるんですが、一気に血を浴びるようなシーンは一発で成功させなくてはならず、プレッシャーがありました」と振り返る。秋山さんは、武田さんから放たれるビンタが「痛かったです」と苦笑。運動神経抜群の武田さんが本作では華麗なアクションを封印し、等身大の女性を演じているが、それでも彼女がビンタするシーンは「さすがと言うか…(苦笑)、『本気で来てください』と言ったら、すごい本気で来て…。そういうときに限って『もう1回、お願いします』ってなるんですよ」と振り返った。朝倉監督は、映画の中で重要かつ恐るべき(!)役割を果たす大鍋について言及。「なかなか大変なことに…(苦笑)」と言葉を濁したが、村井さんは「ニオイがすごいんです。夏で、(密閉された部屋のため)換気できないし、『鼻が曲がる』ってこういうことかと…」と顔をしかめ、秋山さんも「あの(部屋での)シーン、嫌だった」と漏らす。朝倉監督は「(映像用の)特殊造形物に加えて、本物の動物の内臓が入っていて、混ざり合ってます…(苦笑)」と映画の中だけでなく、撮影でも恐るべき光景が繰り広げられていたことを明かした。お気に入りのシーンを尋ねると、村井さんは全ての真相が明らかになった上でのラストシーンのある描写を挙げる。一方、秋山さんは映画を通じて描き出される「時間の経過」に触れ「順撮りで一週間、ヒゲも伸ばしっぱなしで、食事も基本は水分だけで固形物はなるべく摂らず、ゲッソリしていく姿は映画の中の7日間と合っていてリアルです」とまさに身を削って現場で過ごしていたことを告白した。一方、朝倉監督は武田さんが関わるあるシーンでの“首切り”描写をお気に入りにあげ「見事な首切りでした…」とウットリ。会場は笑いに包まれた。武田さんは、2月25日(木)の映画祭初日から夕張に滞在していたが、29日(月)の米アカデミー賞授賞式をレポートするためにロサンゼルスに行かねばならず、すでに夕張を発った。村井さんらは夕張入りし、わずか5分ほど武田さんと顔を合わせる時間があったそうで、村井さんは「ちょっとでも会えてよかったです」と笑顔を見せた。武田さんからはビデオメッセージが届けられ、映画について「人間の心理が見えて、いろんな意味でドキドキする作品で『ゆうばり国際ファンタスティック映画祭』にピッタリだと思います。ぜひ楽しんでください!」と呼びかけていた。『ドクムシ』は4月9日(土)から22日(金)まで2週間限定公開。「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭 2016」は2月29日(月)まで開催。(text:cinemacafe.net)
2016年02月28日『そして父になる』『海街diary』の是枝裕和監督の新作映画『海よりもまだ深く』が来年5月21日(土)から公開されることが決定した。阿部寛、真木よう子、小林聡美、リリー・フランキー、樹木希林らが出演し、現代を生きる家族の姿を描くという。その他の画像本作で阿部が演じる良多は、15年前に1度だけ文学賞をとった売れない作家で、現在は“取材”と言い訳しながら探偵業をしている大人になりきれない男。息子がいるが、妻と離婚しており、母は団地でひとりで暮らしている。そんなある日、たまたま母の家に集まった良太と元妻、息子は台風のために翌朝まで帰れなくなり、夜が明けるまで“家族”として過ごすことになる。是枝監督は「この映画に登場する、阿部寛さん演じる息子も、樹木希林さん演じる母親も、真木よう子さん演じる別れた元嫁も、みな『こんなはずじゃなかった』という思いを抱きながら、夢見た未来とは違ってしまった今を生きています。そして、映画の主な舞台になる公団住宅も、建設された当時は思いもしなかったであろう、老人ばかりの現在を生きています。今回の映画は、そんなどうしようもない現実を抱えながらも、夢を諦めることも出来ず、だからこそ幸せを手に出来ないでいる、そんな等身大の人々の今に寄り添ったお話です」と説明。「なんというか、僕が死んだ後に、神様か閻魔様の前に連れて行かれて、お前は下界で何をしたんだ、と問われたら、真っ先にこの『海よりもまだ深く』を観せると思います。集大成とか、代表作といった言葉がふさわしいわけではないのですが、自分の今を一番色濃く反映出来た作品であることは間違いないです」と語っている。また主演の阿部は「是枝監督の現場は初めてではありませんが、監督は僕らの演技をしっかりと見ていてくださるので、すごく安心感があります。監督の判断にゆだねれば絶対大丈夫だという安心感。作品を最良のものにするための監督の精神は、本当に尊敬しています」と語る。劇中に登場する団地のシーンは、是枝監督が9歳から28歳まで住んでいた東京都清瀬市の旭が丘団地で行われ、樹木は「撮影中、子供時代を知ってる方々にすれちがう、我が団地の出世頭『コレエダ!』わたしは忘れものしても、とりに戻らない。さてこの映画、まあまあなのか上出来なのか、蓋をあけてみるのが楽しみ」とコメントを寄せている。『海よりもまだ深く』2016年5月21日(土)新宿ピカデリー、丸の内ピカデリーほか全国ロードショー
2015年12月25日ロバートの秋山竜次さんといえば、梅宮辰夫さんのお面芸や、オリジナルの歌を“なりきって歌う”芸などで独特の存在感を放つ存在。そんな秋山さんが今年新たに取り組んでいるのが、フリーペーパー『honto+』で、毎回秋山さんが架空のクリエイターになりきった状態でインタビューを受け、それを記事と動画で届ける「クリエイターズ・ファイル」。そこで、今回はそんな“紙のコント”にかける思いを詳しく伺った。***――もともとどういう経緯でこの連載が始まったんですか?自分はキャラクターに扮するのが好きなので、そういったことを誌面でできないかな、と思ったんです。実はコントって、テレビや舞台に向いているネタもあれば、そうじゃないネタもある。動きでは表現できないと諦めていたネタも、静止画しかない誌面でこそ面白くできる場合もあるのでは?と思い、この企画を始めました。最初はさじ加減が難しかったんですが、完璧になりきることが大事なんだと、2回目くらいで手応えが。“架空のクリエイターになりきっている”ということ自体が“ボケ”なので、細かいネタは一切必要ない。コントかつらではなく本物のかつら、セットではなくその職業の人が本当にいる場所で撮る。大垣節子さんの着物も、もっとわかりやすい着物にすることも考えたんですが、本当に女将が着てそうな地味な感じにした。リアリティを追求すればするほど、妙におかしさが増してくるんだってことがわかりましたね。この企画は、ふざけちゃいけないんです。――なりきるキャラクターは、秋山さんが考えるんですか?はい。企画の大前提として、クリエイターって人たちをいじりたかった(笑)。なんちゃらエグゼクティブとか、ハイパーなんちゃらとか、なんとも言えないポジションの職業の方っていらっしゃるじゃないですか。そういう人ってなんなんだろう?と前から思っていて。加えて、世界観を持っていて、なおかつ奥行きがありそうな職業がいい。とはいっても、本当に失礼極まりない話なんですが、何の下調べもしてないし、全部ただのイメージ(笑)。「こういうこと言ってそうだな~」って僕が想像してることを、羅列してるだけです。でも不思議なものでなりきって喋ってると、「めちゃくちゃいいこと言ってる、俺!」ってときや、「聞いたことある!」って自分で驚く瞬間がある。そのときがものすごく快感ですね。――11月配信の、<SHU‐ZO>さんの回の取材を拝見させていただきましたが、2時間くらい“なりきりインタビュー”を受けていて、次から次へと“それっぽい発言”をなさいますよね。よくそんなに考えつくな、と。自分としても、扮している職業について無知な秋山竜次が、2時間も、知識ゼロのまま答えられるのかなって思いますけど、そこに面白さがなんかあるような気がするんです。撮影に入る前に考えるのは名前くらい。あとは思いつくままにしゃべっていると、徐々にキャラの輪郭が見えてきて、自然に名言が出てくる。今日のSHU―ZOだったら、「踊らないのが本当のダンス」とか。クリエイターの人って、そういう極論を言いそうなイメージがあるんですよね。――磯貝KENTAさんの、「CGクリエイターになりたいやつは、CGクリエイターになれない」、みたいなヤツですね。そうですそうです。ルックスづくりと同じように、文章でも絶対にボケません。普通、芸人が取材を受けたらもっとボケると思うんですが、それをやらない面白さを追求したいんです。『honto+』の誌面上では文章で読んだときのそれっぽさを追求したいので、発言の書き直しや追加、写真のセレクトは、納得いくまで何回でもやります。だから、取材をそのまま切り取った動画と誌面では、言ってることが違ったりもするんですが、それぞれ別々のメディアとして楽しんでいただければと思ってます。ただ自分の中の優先順位は、絶対的に誌面が上。だからカメラマンも、その職業の人を普段撮ってそうな人に来ていただいてます。YOKO FUCHIGAMIさんのときは、20歳くらいの若い女の子が来て、「若いし話通じなさそうだし、大丈夫か?!」って思ったんですけど、彼女は実際アメリカでファッションをバンバン撮ってるらしく、写真を見たら、すげーって(笑)。たった4枚の写真から想像できる笑いって、相当面白いでしょう。動かないほうが面白いこともあるんです。――紙媒体の我々が言うのもなんですが、テレビや舞台以外の場所でも、笑いは表現できるんですね。できますよ!なんならこういうほうが、自分っぽいものが作れると思うし、規模が小さいぶん、アイデアをたくさん活かせる。あえて言いますが、たかがフリーペーパーの連載ですけど、お笑い容量も情熱も、めっちゃくちゃ詰まってますよ。面白度合い、相当高いと思います。もっと知名度上がるといいんだけどなぁ(笑)。◇honto+ 書店、通販、電子書籍のハイブリッド型総合書店「honto」のPRフリーペーパー。その中で秋山さんが連載しているのが、「クリエイターズ・ファイル」。全国の丸善、ジュンク堂、文教堂で毎月第1木曜に配布中。電子書籍も無料で配信中! honto.jp /cp/ebook/2013/hontoplus.html◇あきやま・りゅうじ’78年生まれ、福岡県出身。’98年にお笑いトリオのロバートを結成し、デビュー。惜しまれながら終了した番組『オモクリ監督』や、『ゴッドタン』で披露する自作の歌芸も大人気。◇ダンスパフォーマー兼振付師 SHU‐ZO米国で名振付師マイケル・ティン氏の元で研鑽を積み、映画の振り付けを中心に活動。帰国後は東京でダンススタジオを構え、活躍中。アイドルの振り付けや、海外アーティストからのオファーも。いま一番好きなダンスは、すべてを詰め込んだ「NOW」というジャンル。年齢非公表。※『anan』2015年11月18日号より。写真・内田紘倫
2015年11月12日ファンタジー超大作『PAN ~ネバーランド、夢のはじまり~』日本語版の完成披露試写会が10月15日(木)、都内で行われ、若き日のフック船長を演じる成宮寛貴、タイガー・リリー役の水川あさみが舞台挨拶に立った。『ハリー・ポッター』シリーズのワーナー・ブラザースが、永遠の少年ピーターパンの出生に秘められた愛と冒険を描いた本作。劇中ではフックとタイガー・リリーが織りなす“ロマンス”が描かれており、水川さんは「淡くてドキドキするんですよ」と乙女心全開。さらに「声のトーンを使い分けて、武骨で不器用なフックを見事に演じている。さすがだと思った」と成宮さんの声優ぶりにホレボレしていた。一方、水川さんの言葉に照れくさそうな成宮さんは、「映像も音楽もすばらしい作品で、演技も普段の3倍くらいテンションをあげないとハマらなかった」とコメント。司会者から、映画の感想を求められ、「どこまで話したらいいか…」と思案顔を見せると、水川さんから「(ストーリーを)全部言っちゃダメだからね」とツッコミも。成宮さんも「わかってるよ!」と応戦し、役柄さながらのコンビネーションの良さを披露していた。全米での公開がスタートしたばかりの本作については、「誰もが知る物語に通じる内容で、ピーター・パンの出生の秘密が明らかになります。キャラクター同士の関係性もリアルなので、ぜひ楽しんでください。きっと、魔法にかかるはず」(成宮さん)、「誰も傷つかず、見れば心が豊かになる映画。夢、希望、そして愛が詰まっている」(水川さん)とアピールしていた。『PAN ~ネバーランド、夢のはじまり~』は10月31日(土)より新宿ピカデリー、丸の内ピカデリーほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:PAN ~ネバーランド、夢のはじまり~ 2015年10月31日より全国にて公開(C) 2015 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC
2015年10月15日10月31日公開の映画『PAN~ネバーランド、夢のはじまり~』のアフレコ取材が17日、都内のスタジオで行われ、本作の日本語版吹替えを担当した俳優の成宮寛貴、女優の水川あさみが出席した。本作は、大ヒットシリーズ『ハリー・ポッター』の制作スタジオがおくる、普通の少年がピーターパンになるまでの秘められたドラマを描く感動のファンタジー。日本語版吹替え版では、成宮寛貴が若き日のフック船長、水川あさみがカラフルでキュートなファッションに身を包む戦うプリンセスのタイガー・リリーの声を担当している。この日はアフレコ収録が行われ、ワンシーンを披露した成宮と水川。成宮が「こんなにたくさん報道陣の方がいるところでやらないので緊張しましたよ」と苦笑いを見せ、水川は本作で初めて声優に挑戦することになったが「全く別のお芝居をしているのを見て、その温度を感じながら声で表現するのは、改めて難しいと思いました」と語りつつ、「自分の声の幅を知れて勉強にもなりました」と充実した表情を見せた。また、お互いのアフレコの感想を聞かれ、成宮は「僕は水川さんの声が大好きです。僕より先にやられた声を聞きながら収録したんですけど、すごくやりやすかったですね」と絶賛すると、水川は「うれしいです。そんなに褒められるとは思わなかったので(笑)」と照れ笑い。成宮のアフレコについては「初めて成宮くんのアフレコを聞いたんですけど、すごく声が伸びやかでフック船長のちょっと骨太な感じやいい加減さの両方を兼ね備えた声だと思いながら聞かせてもらいました。でも、褒め合いは恥ずかしいですね」と話していた。映画『PAN~ネバーランド、夢のはじまり~』は、10月31日より3D/2D 字幕版/日本語吹き替え版で全国公開。
2015年09月18日ファンタジー超大作『PAN ~ネバーランド、夢のはじまり~』の日本語版公開アフレコが9月17日(木)、都内で行われ、若き日のフック船長を演じる成宮寛貴、タイガー・リリー役の水川あさみがマイクに向かった。『ハリー・ポッター』シリーズのワーナー・ブラザースが、永遠の少年ピーターパンの出生に秘められた愛と冒険を描いた本作。成宮さんは「キザな兄貴分という役どころで、声が低いんですね。でも、ボリュームは大きめなので調整が難しかった」といい、公開アフレコでは、あまりの熱演でマイクの音が割れてしまう場面も。実際には、スタジオ側の技術的な問題が原因だったが、いったん中断したため、成宮さんは恐縮しきりだった。一方、水川さんは声優初挑戦で「ふだんのお芝居とは全然違うので、緊張しましたね。自分の声の幅を知ることができて、勉強になりました」。劇中では『ソーシャル・ネットワーク』『ドラゴン・タトゥーの女』のルーニー・マーラが同役を好演しており、「彼女の温度を感じながら、達観した母性を意識した」と話していた。お互いの声の印象は「とってもかわいかったですよ。僕、水川さんの声が大好きなので」(成宮さん)、「伸びやかで骨太な印象」(水川さん)。映画について「子どもの頃から大好きなキャラクターなので、自分の思い出を投影しながら、最後は泣いちゃいました」(成宮さん)、「私も子どもの頃は、ピーターパンに恋していた。とても素敵なお話で、映像にも圧倒されました」と太鼓判を押していた。日本公開を前に、ネバーランドを牛耳る海賊“黒ひげ”役のヒュー・ジャックマンと、母との再会を果たすために夢と希望のネバーランドへ旅立つ少年ピーターを演じるリーヴァイ・ミラー、監督のジョー・ライト(『プライドと偏見』『つぐない』)の来日が決定している。『PAN ~ネバーランド、夢のはじまり~』は10月31日(土)より新宿ピカデリー、丸の内ピカデリーほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:PAN ~ネバーランド、夢のはじまり~ 2015年10月31日より全国にて公開(C) 2015 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC
2015年09月17日俳優の成宮寛貴と女優の水川あさみが、実写版ピーターパン『PAN ~ネバーランド、夢のはじまり~』(10月31日公開)で日本語吹き替え版声優を務め、成宮が若き日の"フック船長"を、水川が戦うプリンセス"タイガー・リリー"の声を担当することが24日、明らかになった。同作は、『ハリー・ポッター』シリーズのスタジオが贈る、今まで語られることのなかったピーターパンの秘められた過去の物語。少年ピーターが、夢と希望のネバーランドへと旅立つところから始まり、若き日のフック船長やタイガー・リリーら仲間たちとの出会いや、ネバーランドを牛耳る海賊・黒ひげとの戦いを描く。成宮が声を演じるのは、ピーターと仲間だったという驚きの過去を持つ、若き日のフック船長。自由を求める陽気な若者で、ピーターが来る前から海賊・黒ひげが牛耳るネバーランドにとらわれており、そこから抜け出すことだけを考えて暮らしている。そして、ピーターが特別な存在とわかると、彼を利用して抜けだそうともくろむが、旅を共にし、ピーターの母親に会いたいという純粋な気持ちや仲間との絆に、次第に心が変化。本編では俳優のギャレッド・ヘドランドが演じている。成宮は「正直、自分自身と自分の知っているフック船長が違いすぎるので、イメージにあった声色や迫力が出せない気がして、務まらないのではと思いました」とオファーを受けた時の心境を告白。「フック船長といえばピーターパンの宿敵かと思いますが、皆が知っているその彼の"皆が知らない"新たな面を演じることができて、とてもうれしく思います。しかも今回は、格好良くてそれにピーターの仲間ということで、どんな展開になるか楽しみです!」と話している。一方、水川演じるタイガー・リリーは、カラフルでキュートなファッションに身を包む森のプリンセスかつ不屈の魂を誇る美しき戦士で、本編では女優ルーニー・マーラが演じている。ピーターの出生の秘密を握っている人物で、彼の正体に気づくと彼を守るべくして、ピーターと共に母親と再会するための旅に出発。かわいい容姿とは裏腹にぶっきらぼうな性格で、かなりの剣の腕前を持つ。声優初挑戦の水川は「声のお仕事は以前から興味があったのでうれしく思っています」と喜び、「彼女の強さ、りりしさ、はかなさ、愛らしさを声だけで表現することは未知ですが楽しみたいです」とコメント。声優を務めることは「とてもチャレンジ」と言い、「私の声は特徴的ですし、それを生かす部分、なくす部分、しっかり持って務めたいです」と意気込んでいる。(C)2015 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC
2015年08月25日TBS木曜ドラマ劇場「37.5度の涙」の完成披露試写会が7月4日(土)、都内で行われ、民放連ドラ初主演を果たした蓮佛美沙子をはじめ、成宮寛貴、速水もこみち、鈴木梨央ちゃん、横山歩くん、水野美紀、浅野温子が出席した。椎名チカの人気コミックを原作に、体温が「37.5度」を超え、保育園から“お迎えコール”がかかった子どもたちを、働く親に代わってサポートする病児保育士の奮闘を描く。新米の病児保育士・桃子を演じる蓮佛さんは、「皆さんに応援してもらえる主人公を演じられれば」と意気込み。役作りのため、髪を35cm以上切り、「爽快ですし、シャンプーが楽ですね。でも、周りが『短いほうが似合っている』と口を揃えるので、これまでの数年間は何だったんだろうと…」と複雑な胸中を明かした。桃子の上司を演じる成宮さんは、一児の父親という設定で「実は長期休暇を取るつもりだったんですが、台本を読み、ぜひ演じてみたいと思った」と“休暇返上”での父親役だったと明かし、「自分も父親を演じる、そんな年齢になったんだなと思った」としみじみ。娘役の梨央ちゃんが「成宮さんはずっと大好きな俳優さんなので、共演できてうれしい」と話すと、「100点の答えだね」と早速、目を細めていた。速水さんと歩くんも親子役で、「いつかオムライス、作ってください!」(歩くん)、「これはもう、ものすごくおいしいオムライスを作るしかないですね」(速水さん)とこちらもコンビネーションはバッチリ。桃子と同じ職場で働く先輩役の水野さんは、「原作では31歳の巨乳という設定で、私だけ原作からかけ離れている」と思わず苦笑い。浅野さんは桃子の母親を演じ、「救いのない母親ですが、暖かい目で見守ってもらえれば…」とアピールしていた。「37.5度の涙」は7月9日から毎週木曜日21時よりTBSにて放送(初回15分拡大スペシャル)(text:cinemacafe.net)
2015年07月05日WOWOWの連続ドラマW「ふたがしら」完成披露試写会が6月11日(木)に開催され、主演の松山ケンイチをはじめ、早乙女太一、菜々緒、入江悠監督が舞台挨拶に登壇した。オノナツメの人気漫画の実写化。尊敬するかしらの死をきっかけに盗賊集団「赤目の一味」を抜け、自分たちの一味を旗揚げした弁蔵と宗次の山あり谷ありの冒険の日々を描く。登壇陣は、この日のために仕立てられたという浴衣姿で登場し歓声を浴びる。松山さんと早乙女さんは「劇団☆新感線」の舞台「蒼の乱」に続く共演となったが、松山さんは「太一くんは時代劇のプロフェッショナル。そばにいれば何とかなる相棒であり、心強い味方でした」と早乙女さんへの全幅の信頼を口にする。早乙女さんも「僕は映像の経験が少ないんですが、松山さんにいろいろ聞いたり、身を委ねたり助けていただきました」と語り、きずなの強さをうかがわせる。撮影中に松山さんは30歳の誕生日を迎え、スタッフ、共演陣からお祝いされたそうだが、松山さん極寒の撮影のさなかに、弁蔵が宗次から大量の身をを浴びせられるシーンの撮影を指して「太一くんからのプレゼント(笑)」と表現。「30年で腑抜けてしまった自分の目を覚まさせてくれる水のかけ方でした」と語り、会場は笑いに包まれた。菜々緒さんは時代劇初挑戦となったが、お決まりの(?)セクシー入浴シーンにも挑戦!「現代劇も含めて入浴シーンは初めてでした。このドラマを通じて初めて尽くしで刺激的な毎日を過ごしました」と笑顔を見せる。また、弁蔵と宗次の前に立ちはだかる甚三郎を演じた成宮寛貴とは、濃厚なラブシーンも披露している。菜々緒さんは「成宮さんにリードしていただきました」と照れくさそうな表情を見せた。入江監督はこのシーンについて「脚本には『服の中に手を突っ込む』というト書きがあって、その後、どうするのかな?と見ていたら、間が持たなくなったのか、成宮さんが手を菜々緒さんの口に入れ始めて、そこからどうするかと思ったら、ちゃんとリアクションしてましたね」と自身からは特に指示を出さず“放置プレイ”だったことを自白。菜々緒さんは「なかなかカットが掛からず、どうなるかと思いました(苦笑)。リハーサルではなかったのに本番で口に手を入れられて『わっ!』と思ったんですが、続けました」と苦笑交じりに述懐。隣の松山さんは「根性あるな」と菜々緒さんの女優魂を称賛していた。松山さんは現時点ですでに続編の製作を熱望!「弁蔵と宗次がその後、どうなるのか?ドラマオリジナルの行く末を見たい」と語る。早乙女さんは「クールな色男」という宗次のキャッチコピーについて「続編のやるなら外してほしい。それに勝るキャッチコピーを作れることを目指したい」と意気込む。京都太秦撮影所での撮影を初めて経験した入江監督は「僕らの世代で時代芸を作らせてもらえるのはすごいこと。この波を広げていきたい」と熱く語っていた。連続ドラマW「ふたがしら」は6月13日(土)夜10:00スタート(全5話)[第1話無料放送]。(text:cinemacafe.net)
2015年06月11日内野聖陽が伊右衛門、秋山菜津子がお岩を演じる魅惑の『東海道四谷怪談』が6月10日(水)に新国立劇場で幕を開ける。演出は同劇場で上演された『エドワード二世』などで昨年、読売演劇大賞に輝いた森新太郎。稽古が佳境を迎える中、森に話を聞くとともに、稽古場をのぞかせてもらった。舞台『東海道四谷怪談』チケット情報元来、多くの登場人物たちの因果や運命が交錯する群像劇の側面が強いが今回、大胆にいくつかのエピソードをカットし、あくまで伊右衛門とお岩のふたりの関係性に絞りこんだ。森は「人々の人生を削って短く薄く詰め込むのではなく、ふたりの男女を軸に濃密なドラマにしたかったし、そこで人間の抱える荒んだ心の闇を見せたい。やればやるほど『あぁ、男ってこうだよな』と思うし(笑)、現実に対する南北の冷徹なまなざしを感じます」と語る。広さも奥行きも高さもある中劇場での上演だが「広漠と横たわる暗闇を活かしたい。なるべく具体的なものを排して、ごくシンプルにしている。必要最低限の小道具と俳優の肉体、テキストがあればやれる」とも。足し算ではなく引き算で、人々の心情を文字通り「浮かび上がらせていく」意図が感じられるが、その最たる部分が、秋山が唯一の女性キャストであり、男性がお岩以外の女性の人物を演じるという点。「リアルな女性の繊細さ――こんな状況に置かれた女性がどういう声を上げ、どんな目をして死に、どんな心理で復讐しようとするのか?僕も男なので、そこは謎を解き明かすような気持ち。“お岩対社会”という構図が見えてくる」と説明する。脚本を読むとネズミや鬼火を使った表現などどう見せるのかと気になるシーンも多いが「それが何かと言えばお岩の激しい情念の表れなので“温度”をそこに残したい」。有名な戸板返しや仏壇返し、面体の崩れたお岩の化粧のシーンなども「いろいろ考えてます」と不敵に笑う。お岩の存在を色濃く浮かび上がらせる最重要人物は言うまでもなく伊右衛門である。森は内野を「伊右衛門をやるために生まれてきたような男!」とまで言うが、稽古場をのぞいてみてその言葉に納得させられた。序幕の伊右衛門がお岩の父・左門にお岩との復縁を求めるごく短いやり取りの中で、内野は伊右衛門の卑屈さ、尊大さ、瞬時にわき上がる怒りなどいくつもの感情を巧みに表現。幕が上がって数分で、伊右衛門という人間の性根、小悪党ぶりがまざまざと理解できる。伊右衛門をはじめとする小さな悪の積み重ねを一身に背負い、ひとりの女性がどのような変容を遂げていくのか、仕上がりが楽しみだ。6月10日(水)から28日(日)まで東京・新国立劇場 中劇場にて。取材・文:黒豆直樹
2015年06月08日WOWOWで6月13日からスタートする松山ケンイチ主演の時代劇『ふたがしら』に成宮寛貴と菜々緒が出演することが9日、明らかになった。ドラマは、大きな野望を胸に組織を抜け旅立った弁蔵(松山)と宗次(早乙女太一)の盗賊コンビが繰り広げる痛快エンタテインメント。先月放送された最終回が話題となった『相棒』後初のドラマ出演となる成宮は2人が抜けた一味「赤目」の頭・甚三郎を、そして今作が時代劇初挑戦となる菜々緒は「赤目」の先代の頭である辰五郎の妻・おこんをそれぞれ演じる。「甚三郎を演じてというよりも、今このタイミングでこの作品をやらせていただいたことに意味を感じます。初めて同じ役を長く演じた『相棒』が終わり、そのあとすぐに参加した作品。『相棒』で学んだことを早く他の作品や役で試したかったし、自分への期待も含めた"挑戦"の意味合いがありました」と成宮。菜々緒との共演については「はじめましての挨拶からすぐにキスシーンだったりと2人でのシーンが多かったので、限られた時間の中でどれだけ信頼関係を築いていけるかが2人の関係性を見せる上で大事だなと思っていました。時間がない中でも現場ではお互いのやりたいことや、お互いの受けのお芝居も自然とやり合うことができたので、僕自身、非常に楽しく撮影ができました。おこんと甚三郎のラストシーンがお気に入りです」と語った。菜々緒は成宮との共演について「甚三郎の傲慢な部分とは裏腹に、成宮さんは本当に親切で、時代劇が初めての私にいろいろ気を使ってくださったり、教えてくださったり、リードしていただきました。初共演で濃密なシーンが多かったですが、おかげさまでぶつかっていけました」と振り返り、「脚本を拝見した時、一人一人の思いやさまざまな愛の形が垣間見え、いろんな感情が込み上げてきました。やはりこの時代から日本人は人情深いというか、想い、気持ちが強い人たちが多かったのかな、と考えさせられる部分がありました」と作品の感想を語っている。ドラマ『ふたがしら』はWOWOWプライムにて6月13日(毎週土曜 22:00~)スタート。全5話(第1話無料放送)。
2015年04月10日