“茶室”をイメージしてつくられたくつろぎの空間さまざまな調理法で旬の魚介のおいしさを存分に引き出す料理のおいしさを一層引き立たせてくれる、こだわりの『お酒』“茶室”をイメージしてつくられたくつろぎの空間木の格子のファサードが目を引く【料理茶屋乃可勢】。ホテルの和食レストランや割烹料理店などで経験を重ねた店主・奥富さんが、茶室のような空間でゆったり過ごしながら、おいしい料理を楽しんでほしいとの思いから、2017年にオープンしました。遊座大山商店街にかまえる店内はハードルの高さをなくし、温かで落ち着いた雰囲気に。カウンター席はキッチンから響く音や、ただよう香りを楽しめる特等席。お一人さまのゲストも多数来店しています。テーブル席は家族や友人、グループでの食事にオススメ。ドレスコードはなく、肩肘張らずに気軽に訪れることができます。温もりのある空間食材は奥富さんが四季折々の旬の魚介を厳選。「刺身」のほか、「揚げ」、「焼き」、「煮る」など、おいしさを引き出すさまざまな調理法を用いて、こだわりの一皿に仕上げています。仕入れによって料理が異なるので、訪れるたびに新しい味わいにも出合えるのが醍醐味です。さまざまな調理法で旬の魚介のおいしさを存分に引き出すそれでは、【料理茶屋乃可勢】を訪れたらぜひ食べていただきたい料理をご紹介しましょう。『生本マグロの中トロ』近海で獲れた本マグロの中トロの刺身は、訪れたゲストの多くがオーダーするという人気の一皿。舌の上でとろけていくような食感にうっとり。噛むたびに甘くて濃い旨みが押し寄せてきます。赤身と脂身のバランスが抜群!『鰻蒲焼』奥富さんが1匹ずつ捌き、絶妙な火加減で焼き上げる鰻。『蒲焼き』のほかに『白焼き』もあるので、両方頼んでその味の違いを食べ比べてみるのもオススメ。香ばしい香りが食欲をそそる料理のおいしさを一層引き立たせてくれる、こだわりの『お酒』全国各地から料理との相性を考慮して厳選した日本酒、焼酎が揃っています。料理に合わせてペアリングしてみるのもオススメです。全国各地から取り寄せた美酒カジュアルすぎず、かといってハードルの高さを感じさせない【料理茶屋乃可勢】。落ち着いた和の空間でゆったり食事を楽しみたい人にぴったりです。お一人さまや家族との食事、普段遣いのほか、記念日のデートなどにぜひ利用してみてはいかが。料理人プロフィール: 奥富克典さん料理人になるべく調理師の専門学校に通い、和食のお店を中心に修業。「いつか自分のお店を持つ」という目標を胸に抱き、ホテルの和食レストランや割烹料理店などで経験を積む。各店舗の良いところを吸収しながら、料理の腕を上達させ、2017年に念願の独立を達成。茶室のような空間でゆったり過ごしながら、おいしい料理を楽しんでほしいとの思いから【料理茶屋乃可勢】をオープンさせた。料理茶屋乃可勢【エリア】板橋【ジャンル】和食【ランチ平均予算】1000円【ディナー平均予算】5000円【アクセス】大山駅 徒歩5分※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報や営業時間は店舗にご確認ください。
2023年08月17日立ち姿勢は意識できても、座ったときの姿勢は崩れがち。その“崩れた座り姿勢”が、実は下半身太りにつながっている可能性もあります。今回は脚痩せにもつながる、「座り姿勢」を整える方法を、ヨガインストラクターの筆者がご紹介します。とっても簡単なので、ぜひ試してみてくださいね。お腹をつぶす座り方をしていませんか?下半身太りが気になるときには、エクササイズをしたり、良い姿勢を心がけたりしますよね。でも、普段の生活の中で長い時間を割く「座り姿勢」を意識することは、意外と少ないのではないでしょうか。座る時間が長いと鼠蹊部が圧迫され、下半身の血流が悪くなったり、むくみが慢性化しやすくなったりする可能性があります。さらに、前かがみになりがちな座り姿勢は、背骨が丸まってしまいお腹にお肉がつきやすくなる傾向も。長時間デスクワークをする方や、座ることが多い生活をしている方は要注意です。背骨を引き上げるだけで“良い座り姿勢”にそれでは、座ったときの姿勢がスッと整う方法をご紹介します。やり方はとっても簡単!頭のてっぺんから吊るされているイメージで、みぞおち辺りまでの背骨を上に引き上げるだけ。このとき、腰を反らしたり、胸を突き出したりしないように注意してください。反り腰で胸が突き出た体勢だと、肋骨が開いてお腹の力が抜け、下半身に負担がかかりやすくなる原因に。これでは下半身痩せは遠のいてしまうでしょう。みぞおち辺りまでの背骨を引き上げると、自然と腰が立ち、お腹が安定します。あとは後頭部と背中のラインを一直線に揃えるだけ。これだけで姿勢が伸び、楽にお腹に力が入るはずです。座り姿勢を整えてスッキリ脚にお腹をピンと張ったり、腰を反らせたりする姿勢は、一見姿勢がよく見えますが、その状態を維持するのは難しいはず。それは体に負担がかかっているからだと考えられます。下半身太りしにくい姿勢は、「リラックスしつつ安定している状態」だと覚えておくといいでしょう。まずはお腹を丸めてつぶさないことが大切。これだけでも普段の姿勢が変わってくるはずですよ。立ち姿勢や歩くときにも大切なポイントなので、ぜひ意識してみましょう。©︎polkadot/PIXTA(ピクスタ)文/上村由夏
2023年01月29日大河ドラマ「どうする家康」より、溝端淳平、渡部篤郎、真矢ミキ、関水渚など、“今川勢”8名の扮装ビジュアルが公開された。松本潤が徳川家康を演じ、脚本家・古沢良太が家康の生涯を新たな視点で描く本作。今川義元/野村萬斎今回公開された扮装ビジュアルでは、家康が尊敬する野村萬斎演じる今川義元、溝端淳平演じる嫡男・氏真をはじめ、志田未来演じる氏真に嫁ぐ北条氏康の娘・糸や、義元を支える渡部篤郎演じる筆頭家老・関口氏純、野間口徹演じる今川家の重臣・鵜殿長照の姿が。関口氏純/渡部篤郎さらに、瀬名の母・巴(真矢ミキ)、瀬名の世話をするたね(豊嶋花)、瀬名の友人・お田鶴(関水渚)のビジュアルも公開となった。お田鶴/関水渚大河ドラマ「どうする家康」は2023年1月8日(日)より放送開始(初回15分拡大)。※NHK総合テレビ日曜日20時/BSプレミアム・BS4K日曜日18時(cinemacafe.net)
2022年12月08日2022年で104回目の開催を迎えた、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で行われる全国高校野球選手権大会(以下、甲子園)。同年8月22日、ついに第104回全国高校野球選手権大会の決勝戦が幕を開けました。1つしかない優勝の座をかけて対戦したのは、宮城県の仙台育英学園高等学校と(以下、仙台育英)と、山口県の下関国際高等学校(以下、下関国際)。強豪校として有名な仙台育英。そして、大阪府の大阪桐蔭高等学校、滋賀県の近江高校といった強豪校を制し勝ち上がった下関国際の対決に、全国の人が注目する試合となりました。2022年の甲子園は、宮城県・仙台育英が優勝の座をつかむ両チームともに初の優勝をかけた試合が、同日14時に開始しました。激しい攻防戦を繰り広げた末、4回裏で仙台育英が1点先取。続いて、見事な連係プレーによって5回裏で2点を獲得します。6回表で下関国際が三塁打を放ち1点を奪うも、7回裏では仙台育英が満塁ホームランによって5点獲得し、8対1の大差に。その後は仙台育英が強固な守りによって下関国際を封じ、仙台育英が初の優勝をつかみました。仙台育英・斎藤蓉選手三塁打を放った下関国際・赤瀬健心選手長い甲子園の歴史の中で、これまで9回決勝に臨んできたものの、惜しくも優勝をつかむことはできなかった東北勢。そんな中、仙台育英は2022年、ついに東北勢の悲願を果たしました。両チームの熱い戦いに、中継で試合を見守っていた人たちからは「感動をありがとう!」「どちらも素晴らしいプレーだった」といった声が上がっています。毎年夏、数多くの球児の汗と涙によって生まれる数々のストーリー。中には今回の悔しさをばねに、2023年の甲子園で活躍する選手もいるのでしょう。全国の高校球児たちによる熱い戦いは、球場で試合を観戦していた人をはじめ、全国の人に感動を与えてくれました。[文・構成/grape編集部]
2022年08月22日メイクや身だしなみを整えるために鏡を見ることはあっても、自分の立ち姿勢を意識するために鏡を見る人は少ないかもしれません。そこで今回は、姿勢や体形、足の形などを占う【体相】における”立ち姿勢“から、「あなたが不安に感じているコト」がわかるテストをご紹介します。Q、今のあなたの立ち姿勢はどれ?A:まっすぐB:猫背C:反り腰D:スウェイバックあなたはどれでしたか?さっそく結果を見てみましょう。この心理テストでわかるのは?「あなたが不安に感じているコト」“体相”において、体型には持って生まれた性格やポテンシャルが投影されていると考えられています。そして立ったときの“姿勢”は、その人が人生や人間関係などに向き合うスタンスとリンクしていると考えられます。そのため、今の立ち姿勢から、「あなたが不安に感じているコト」がわかるのです。A:「まっすぐ」を選んだあなた……今の幸せを失うコトあなたは自信があり、人生を謳歌しているタイプと言えそう。仕事はもちろん、人間関係や恋愛など充実していることが多く、毎日が楽しくて仕方ないかもしれません。そんなあなたは密かに、「今の幸せを失うのではないか?」という不安を抱いているみたい。何もかもうまくいきすぎて、怖いとさえ思っているところも。しかし、それは単なる杞憂にすぎません。心配しすぎないで。ふとモヤモヤした気持ちになったときは、その場でジャンプを。背筋がスッと伸びて、気持ちも晴れやかになるでしょう。B:「猫背」を選んだあなた……仕事のコト“猫背”の姿勢は、自己肯定感の低さを示していると考えられます。もともと気弱なところがあるあなたは、「自分は何をやってもダメだ」「うまくいくはずがない…」と、否定的な気分になっているのかもしれません。そんなあなたは、仕事のコトで不安を感じているようです。特に、今手掛けている案件やプロジェクトがうまくいくかどうか心配で仕方がないのでは?あなたにとって大事なのはミスを恐れるのではなく、ミスから学ぶこと。失敗を成功の糧にできれば、今抱いている不安は自然と消えて、未来も輝きに包まれるはず。C:「反り腰」を選んだあなた……周囲の評価反り腰のあなたは、頑張り屋さんでNOとは言えない傾向が。周りからも頼りにされることが多く、ついいろいろと引き受けてキャパオーバーになりがちかも。そんなあなたは、周囲の評価に不安を感じるよう。みんなが本当は自分をどう思っているのか、実は嫌われているのではないか、などを考えてモヤモヤすることもあるでしょう。人目を気にし出したら、キリがありませんし、あなたは自分で思っている以上にみんなからリスペクトされているはず。もっと自分に誇りを持っても大丈夫です。D:「スウェイバック」を選んだあなた……未来のコトお腹が前に出てしまいがちなこの姿勢の人は、一見前向きでやる気はあるけれど、いざとなるとパワーが出ないなど気分屋な面があるよう。そんなあなたが不安に感じているのは、未来のコト。今は楽しく過ごしているし、充実もしているけれど、このままでいいのか不安や迷いを感じているのかも。それは、動く前から考えすぎてしまう性格があるからのよう。もしやりたいことがあるなら、細かいコトは考えずにとりあえず挑戦してみて。動くうちに見えてくるものや、気づくことも多いはず。おわりに特別悪いことが起きたわけではなくても、不安を感じることはありますよね。むやみに怖がることなく、不安の正体を知り、それを受け止めて、自分や未来を変えていく力にできると良いかもしれませんね。©トワトワ/PIXTA文/月風うさぎ
2022年08月20日劇作家 / 演出家・倉持裕が作・演出、倉科カナ、福本莉子らが出演する舞台『お勢、断行』が5月11日(水)、世田谷パブリックシアターで開幕し、倉持、倉科、福本から初日コメントが到着した。本作は2017年の『お勢登場』に続く世田谷パブリックシアター×倉持裕のタッグで、本来ならば、2020年2~3 月に上演を予定していた。しかし、しかし開幕の2日前、新型コロナウイルス感染症の拡散防止のためツアー公演含め全公演をやむなく中止。2 年の時を経て、ついに世田谷パブリックシアターの舞台で開幕した。『お勢登場』では、江戸川乱歩によるケレン味あふれた8本の短編を、卓越した構成力で見事舞台化し好評を得た倉持。今回は、極彩色に広がる乱歩の迷宮世界を踏襲しながらも、稀代の悪女・お勢という魅力的なキャラクターをモチーフに、善悪せめぎ合う全く新たな謀略の物語。椎名林檎を始め多くのミュージシャンの作品に参加し、多彩な活動を続ける斎藤ネコの音楽、迷宮感を見事に表現した二石周作の舞台美術、大正末期から昭和初期の時代の気配を漂わせる太田雅公の衣裳など、狂騒的で混沌とした雰囲気の中で、極彩色の人間模様が展開されていく。自らも悪事に染まりながら、企みを巡らす人間たちに正義の鉄槌を下さんとする主人公・お勢を演じるのは、読売演劇大賞優秀女優賞を受賞するなど舞台での活躍目覚ましい倉科カナ。柔らかな透明感と確かな演技力が印象的な福本莉子は、資産家の娘・晶を演じている。そのほかにも江口のりこ、池谷のぶえ、堀井新太、粕谷吉洋、千葉雅子、大空ゆうひ、正名僕蔵、梶原善と実力派俳優が勢ぞろいし、企みをめぐって強烈な個性を放つキャラクターたちに扮している。倉持は「上演するために稽古に励んで来たはずなのに、上演することに現実感がなかったのです。恐ろしいことですが、この、開演までの数時間が、開幕直前に中止になったトラウマを最も感じた時でした。そうして迎えた初日は、言い尽くせないほど嬉しかったです。」2 年の時を経た念願の開幕に、喜びを滲ませるコメントを寄せた。また、倉科は「2 年前悔しい思いをしたキャスト、スタッフだからこそ、とてもこの公演にかける思いは強い!」、福本も「2 年前に一度出来上がったものを稽古場で試行錯誤しながら常にいい物を生み出そうとする皆さんの姿を見てこれは絶対にお客様に届いて欲しい、いや届けなきゃいけない作品なんだと強く思いました。」と、キャスト全員が強い思いを持って初日を迎えた様子を語っている。<初日コメント全文>倉持 裕(作・演出)ゲネプロを終えて開演時間を待つ間、ここまでは二年前に経験済みだけれど、ここから先は未知の領域だ、という感覚で、初日の幕が開くことに戸惑いすら覚えました。上演するために稽古に励んで来たはずなのに、上演することに現実感がなかったのです。恐ろしいことですが、この、開演までの数時間が、開幕直前に中止になったトラウマを最も感じた時でした。そうして迎えた初日は、言い尽くせないほど嬉しかったです。二年前は、上演できないことの悔しさを知り、今回は、お客様の前で上演することがどれほど嬉しく、幸せなことなのかを知りました。まずは、ご来場いただいたお客様と、今回の公演に力を尽くして下さった皆様に感謝申し上げます。倉科カナ (淺葉勢 役)「お勢、断行」2 年越しにやっと幕が上がりました!2 年前はゲネまでやってコロナの影響で公演が出来ませんでした。作るだけ作って止まったままなのに時は前に進んで、今までずっと心のどこかにシコリのように残っていたものが、今日幕が上がり、皆さんからの拍手を頂き、なんと言うか、すっと肩の荷が降りた気がします。まだコロナの影響で悲しいな悔しいなと思う出来事も多いですが、時は着実に進み、人間の底力で少しずつ明るい兆しが見えてきたのではないかなと感じています。2 年前悔しい思いをしたキャスト、スタッフだからこそ、とてもこの公演にかける思いは強い!明日からもより、ブラッシュアップされた舞台「お勢、断行」を皆さんにお届け出来ると思っております。ぜひ劇場へいらしてください。福本莉子 (松成晶 役)今日、無事初日を迎えお客様の反応を間近で感じることが出来てとても 嬉しかったです。私は今回新しくこの組に参加させて頂きましたが、2 年前に一度出来上 がったものを稽古場で試行錯誤しながら常にいい物を生み出そうとする 皆さんの姿を見てこれは絶対にお客様に届いて欲しい、いや届けなきゃい けない作品なんだと強く思いました。そして私自身も自分の殻を破ろうと 挑戦し続けた濃密な 1ヶ月でした。 さらにパワーアップした舞台「お勢、断行」を是非観に来てください。<舞台情報>『お勢、断行』2022年5月11日(水)~2022年5月24日(火)会場:世田谷パブリックシアターチケット料金:一般:S席(1階席・2階席)7,500円 A席(3階席)5,500円※ほか高校生以下、U24など各種割引あり※託児サービスあり※車椅子スペース取扱あり原案:江戸川乱歩作・演出:倉持裕音楽:斎藤ネコ出演:倉科カナ福本莉子江口のりこ池谷のぶえ堀井新太粕谷吉洋千葉雅子大空ゆうひ正名僕蔵梶原善ほか<兵庫公演>5月28日(土)12:00 / 17:00、5月29日(日)12:00会場:兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール<愛知公演>6月4日(土)18:00、6月5日(日)13:00会場:春日井市民会館<長野公演>6月12日(日)13:00会場:まつもと市民芸術館 主ホール<福岡公演>6月16日(木)19:00会場:福岡市民会館 大ホール<島根公演>6月19日(日)14:00会場:島根県民会館 大ホール
2022年05月13日江戸川乱歩の迷宮テイストを盛り込み、倉持裕が新たに生み出した“稀代の悪女の物語”、『お勢、断行』がいよいよ開幕!コロナ禍による全公演中止という2年前の苦難を乗り越え、パワーアップしての再始動だ。時は大正末期、ある資産家の屋敷を舞台に、人々の思惑が絡み合って起こる惨劇とは……、そこに関わっていく女流作家・お勢の断行とは果たして……!?主人公・お勢を演じる倉科カナ、資産家の娘・晶を演じる福本莉子、姉妹のように心を通わす微笑ましいふたりが、『お勢、断行』の魅惑の劇世界を朗らかに語り合った。2年を経ての稽古はタイムリープ? パラレルワールド?――倉科さんは2年ぶり、福本さんは新たに参加で『お勢、断行』の稽古に入られて、今現在の感触などを教えていただけますか。倉科2年前に稽古をした時の映像が残っていまして、それを確認しながら稽古を進めているんですけど、なんだかタイムリープしているような感覚があって(笑)。でも物語の舞台となる“松成家”の娘、晶の役を、今回は新たに福本ちゃんが演じてくださっているので、その違いにパラレルワールド感もあったりして、すごく不思議な感覚です。福本ちゃんと堀井新太さんが新しく参加してくださったことで、2年前とは違う『お勢、断行』になるだろうなと。2年前に中止になったのはとても悔しい出来事でしたけど、その間で得てきたものもあるとと思うので、それを今回の『お勢、断行』にぶつけていきたいです。福本私は、2年前にこの舞台が中止になった時のことを覚えていまして。なので、まさかそこに自分が参加することになるとは思いもよらず、びっくりしました。一度完成までたどり着いた作品に、新たに参加するのはとても不安でしたね。でも皆さんが私のことを調べてくださったようで(笑)、稽古場でいろいろと質問してくださったり、気にかけてくださるのが嬉しくて。皆さんの優しさに助けられながら、毎日稽古をしています。最初の本読みは衝撃でしたね。皆さんのやりとりのテンポが良過ぎて、もう完成している! と思って。私の番が来る! ってすごくドキドキしながらの本読みでした(笑)。倉科でも福本ちゃんはとても落ち着いていて、凄いんです。私は2年前に蓄積したものがあるから、ある程度のレベルまですぐに行けるけど、福本ちゃんはそれにしっかりついてくるから、ちょっと待って! って(笑)吸収が早すぎて驚きました。福本いえいえ、毎日必死に台本を見て、とりあえず台詞を覚えて……みたいな状態です。稽古のスピードがとにかく早くて、一週間で全部終わっちゃうくらいなんです。――とても順調で、濃い時間のようですね。福本さんは、稽古に入る前は緊張されましたか?福本緊張していました。でも、初めて倉持さんにお会いした時に「この作品に出演してくださってありがとうございます」って言われたんです。いえいえ、そんな!私、出たかったんです! って恐縮しちゃって(笑)。今回のお話をいただく前に、倉持さん作・演出の『鎌塚氏、舞い散る』を観ていて、すごく面白い!いつか出てみたい……と思っていたんですね。「わからないことがあったら何でも聞いてね」とおっしゃっていただいて、優しい方でよかった〜と思いました。暇つぶしに悪事を働くお勢と純粋無垢な晶――稽古場で見えてきた、作品の新たな印象などはいかがですか?倉科あらためて、面白いな! と。シーンがリプレイされる構成になっていて、それによってそれぞれのキャラクターが多角的に見えてくるんですよね。お勢に関しては、結構人間味が滲み出ているなと感じています。福本台本を初めて読んだ時は、素直に難しいなと思いました。それで倉持さんに「ここの台詞はどういう意味ですか?」って聞いたら、倉持さんも「ちょっと待ってね……、自分で書いたけど、難しいなコレ」って。(一同笑)それで「晶はすごく難しいキャラクターだよね」という話になって。一見純粋無垢なんだけど、彼女の本音の部分を考えると混乱してしまう。「晶は台本のまんま、素直な感情でいいんじゃない?」とアドバイスをいただきました。ちょっとダークな雰囲気の中に、倉持さんの笑いのセンスが散りばめられていて、怪しげだけど面白い作品だなと思いましたね。――倉科さんが演じる、松成家の屋敷に身を寄せている作家の“お勢”、福本さんが演じる松成家令嬢の“晶”、それぞれの人物をどうとらえているのでしょうか。倉科お勢って、ものすごくエネルギーが余っているんですよ(笑)。暇つぶしに悪事を働くタイプなので、だから悪とも思っていない、騒ぎを起こすことが日常なんですよね。ただ、私もまだ彼女を完全に捉えられていなくて。2年前も、お勢は結構空白の多い女性だったのでそこを埋めていきたいと思っていますが、まだ迷っていますね。晶に対する気持ちは、少しずつ見えて来ていて。自分とは真逆な晶の純度、育ちの良さに惹かれるお勢の気持ちはすごくわかるし、純粋無垢で真っ白だからこそ、汚してみたいという好奇心もあったり(笑)。難しいですね。福本晶は令嬢で、育ちが良くて、習い事もたくさんしていて……。ここに出てくる人物の中では、一番薄味といいますか(笑)。倉科ほかの皆さんが濃いからね(笑)。福本はい(笑)。純粋無垢な晶が、個性豊かな皆さんに惑わされ、かき乱されていくので、観客の方々の立場に一番近いのかな……とも思いますね。皆さんそれぞれに思惑があり、仕掛けてくる中で、晶はどの情報を選択して、その事態にどう対処していくのかが見どころなのかなと。お嬢様なので、所作も可愛らしく見えたらいいなと思っていて、口調も「何々していらっしゃったわ」なんて喋り方を普段はしないから(笑)、もっと自分の言葉として話せるように出来れば、と現時点では考えています。江戸川乱歩の怪しげな雰囲気×倉持演出のユーモラスな味わい――福本さんはストレートプレイ初挑戦と伺っていますが、とても緻密に分析されていて頼もしいですね。倉科すごく頼もしいです!しっかりしているんですよ〜。福本いえいえ、しっかりしているように見えるだけです(笑)。倉科最初にお会いした時は、小柄で可愛らしい方だな〜と思っていて、いざ稽古に入ってみたら、すっごく芯がしっかりしていて!素晴らしいポテンシャルを秘めていらして、今後が楽しみだなと思います。あと、気さくですね!福本ハハハ!倉科稽古2日目くらいで、おすすめの筋膜リリースのグッズを教えてもらって、お揃いのものを買ったりして(笑)。仲良くさせていただいています。福本こちらこそ〜。最初に倉科さんのほうから話しかけてくださって、嬉しかったです。晶とお勢って結構顔と顔が近いシーンがあるんですけど、稽古中、年上の方に失礼かもしれませんが、可愛い〜!って思っちゃって(笑)。普段は可愛らしいのに、お勢の時はちょっと悪女っぽくて、そのギャップがまた素敵です。倉科私も、可愛いな〜と思いながら見つめています!(笑)。――息の合った和やかな空気が伝わって来ます。あらためて今、実感されている本作の魅力について教えてください。倉科そうですね。江戸川乱歩原案による怪しげな雰囲気と、倉持さんのユーモラスな味わいも見どころのひとつですよね。登場人物たちのいろんな欲が渦巻いていて、各々内に秘めていたものがいきなりギラッと剥き出しになる瞬間が要所要所にあります。それが倉持さんの演出で色濃く表出されていって。『お勢、断行』なのでお勢が主役ではあるのですが、松成家の人たちが悪事を働いて物語が進んでいくんです。その悪に対してお勢がなにをどう思ったり、どう断行していくのかは、終盤にならないとわからなかったりして、そこが難しく、また面白いところではあるなと感じています。福本倉科さんがおっしゃるように、お勢だけでなく、ほかの皆さんのストーリーもしっかり描かれているので、見ていて「この人たち、どうするんだろう」ってとっても気になるんです。本当に全員が輝いていて、それぞれの思惑が入り乱れるユニークさもあって……、こういう舞台は観たことがなかったので、新鮮ですね。江戸川乱歩の独特の世界観のなかで、舞台セットも、衣裳も、斎藤ネコさんの音楽も素晴らしい。まさしく総合芸術で、私たちもお客さんもその世界にどっぷり浸れると思います。2年前の悔しさを糧に――2年間待ちわびていた方も多いでしょう。危うい魅力に満ちた劇空間での、色濃い人間ドラマを楽しみにしています。倉科2年前の悔しさを糧に、キャスト一同、スタッフさんも含めて皆、気合が入っていますので、ぜひ劇場にお越しいただけたら嬉しいです。福本いろんな人の思いがたくさん詰まった作品に参加させていただけたのは、すごく光栄なことです。私はぜひ、若い方にも劇場に足を運んでいただきたいんです。テレビやネットは気軽に作品に触れられて便利ではあるけれど、劇場に行く、そのひと手間をするだけで全然違ったエンタテインメントに出会えます。面白そう、行ってみようかな〜くらいの軽い気持ちで、高校生とかも友達を誘って、ぜひ来てほしいなと思いますね。倉科素晴らしい!福本ちゃんのその言葉が、私は嬉しいです!(一同笑)取材・文=上野紀子撮影=You Ishii倉科カナ/ヘアメイク:草場妙子スタイリスト:清原愛花衣装:ドレス/ERDEM(メゾン・ディセット)ピアス、リング/ともにBOUCHERON(ブシュロン クライアントサービス)シューズ/JIMMY CHOO(ジミー チュウ)福本莉子/ヘアメイク:伏屋陽子(ESPER)スタイリスト:中井彩乃<公演情報>『お勢、断行』2022年5月11日(水) ~5月24日(火)会場:世田谷パブリックシアター兵庫・愛知・長野・福岡・島根ツアー公演あり
2022年05月06日舞台『お勢、断行』が東京・世田谷パブリックシアターで2022年5月11日(水)から5月24日(火)まで上演される。その後、兵庫、愛知、長野、福岡、島根にてツアー公演を実施。主演は倉科カナ、作・演出は倉持裕。江戸川乱歩の迷宮世界を極彩色で描く、演出は倉持裕『お勢、断行』は、江戸川乱歩の作品に登場する稀代の悪女・お勢をモチーフに、善悪せめぎあう謀略の物語を描く作品。数々の舞台作品でその卓越した構成力を印象付けてきた劇作家・倉持裕が2017年の『お勢登場』に続き作・演出を担当し、極彩色に広がる妖しげな乱歩ワールドを踏襲しつつもまったく新しいストーリーへと昇華させた。悪女・お勢が活躍する舞台となるのは大正末期、資産家の松成千代吉の屋敷。そこでは、千代吉の全財産を狙う代議士の男と千代吉の後妻の謀略をきっかけに、ある殺人事件が勃発してしまう。屋敷中の人間模様が変化する中、善悪の観念も目まぐるしく入れ替わり…。正義と悪の暴力を巡り、時にユーモアを、時に背筋が凍るような恐ろしさを交えつつ、個性豊かでチャーミングな俳優たちが乱歩的迷宮を駆け巡っていく。“狂騒的で混沌とした雰囲気”演出する音楽大正末期から昭和初期の狂騒的で混沌とした世界観を構築するにあたり、大きな鍵を握るのが「舞台音楽」。本作では椎名林檎をはじめ多くのミュージシャンの作品に参加し、多彩な活動を続ける斎藤ネコが音楽を担当。物語の蠱惑的なムードを引き立てた。稀代の悪女・お勢役に倉科カナ舞台をいきいきと彩るキャストにも注目だ。自らも悪事に染まりながら、企みを巡らす人間たちに正義の鉄槌を下さんとする主人公・お勢を演じるのは、あどけない表情と凛とした佇まいの対照的な魅力が光る倉科カナ。資産家の娘役に福本莉子物語の中心となる謀略の被害者・資産家の娘で、おっとりとしたお嬢様らしい外見ながらも強い意志を秘める役どころを、第8回東宝シンデレラのグランプリに輝き、映画『思い、思われ、ふり、ふられ』での柔らかな透明感が印象的な福本莉子が演じる。さらに、これまでも倉持作品に出演してきた江口のりこ、池谷のぶえ、堀井新太、粕谷吉洋、千葉雅子、大空ゆうひ、正名僕蔵、梶原善ら豪華俳優陣が脇を固める。『お勢、断行』ストーリー大正末期、資産家の松成千代吉の屋敷に身を寄せた女流作家、お勢(倉科カナ)がいる。その屋敷には、千代吉の娘(福本莉子)と住み込みの女中(江口のりこ)、そして千代吉と小姑(池谷のぶえ)からの圧力に苦しむ後妻(大空ゆうひ)がいた。ある日、千代吉に屈辱を受けた代議士(梶原善)は、後妻と結託し、松成家の財産をすべて奪い去ろうと千代吉を狂人に仕立て上げる計画を練る。女中、精神病院の医院長(正名僕蔵)、貧しい電灯工事夫(堀井新太)らを巻き込み首尾よく進むかに見えたが、第一の殺人がおき、計画は思わぬ惨劇へと突き進むーーー。公演詳細原案:江戸川乱歩作・演出:倉持裕音楽:斎藤ネコ出演:倉科カナ、福本莉子、江口のりこ、池谷のぶえ、堀井新太、粕谷吉洋、千葉雅子、大空ゆうひ、正名僕蔵、梶原善美術:二村周作 照明:杉本公亮 音響:高塩顕 衣装:太田雅公 ヘアメイク:宮内宏明 映像:横山翼 舞台監督:橋本加奈子、鈴木章友 演出助手:相田剛志■東京公演上映日程:2022年5月11日(水)~5月24日(火)会場:世田谷パブリックシアターチケット一般発売:2022年3月6日(日)チケット料金:<一般>S席(1階席・2階席)7,500円、A席(3階席)5,500円※ほか高校生以下、U24など各種割引あり ※託児サービスあり ※車椅子スペース取扱ありチケット取扱い:世田谷パブリックシアターチケットセンター TEL 03-5432-1515(10:00 ~19:00)※年末年始を除く、世田谷パブリックシアターオンラインチケット問い合わせ先:世田谷パブリックシアターチケットセンター TEL 03-5432-1515■兵庫公演上映日程:5月28日(土)12:00/17:00、5月29日(日)12:00会場:兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホールチケット取扱い・問い合わせ先:芸術文化センターチケットオフィス TEL 0798-68-0255(10:00~17:00 月曜休/祝日の場合翌日)■愛知公演上映日程:6月4日(土)18:00、6月5日(日)13:00会場:春日井市民会館住所:愛知県春日井市鳥居松町5-44チケット取扱い・問い合わせ先:公益財団法人かすがい市民文化財団 TEL 0568-85-6868 (9:00~21:30 月曜休/祝休の場合翌日)■長野公演上映日程:6月12日(日)13:00会場:まつもと市民芸術館 主ホールチケット取扱い・問い合わせ先:まつもと市民芸術館チケットセンター TEL 0263-33-2200(10:00~18:00)■福岡公演上映日程:6月16日(木)19:00会場:福岡市民会館 大ホールチケット取扱い・問い合わせ先:スリーオクロック TEL 092-732-1688 (平日 10:00~18:30)、公式サイト■島根公演日程:6月19日(日)14:00会場:島根県民会館 大ホールチケット取扱い・問い合わせ先:島根県民会館チケットコーナー 0852-22-5556(10:00~18:00)※休館日:第2・第4月曜日(祝日・振替休日の場合は翌平日)/臨時休館日あり
2022年01月09日劇作家 / 演出家・倉持裕の舞台『お勢、断行』が5月11日(水)から世田谷パブリックシアターで上演される。この度、本作のビジュアルと公演概要が公開された。2017年の『お勢登場』に続く世田谷パブリックシアター×倉持裕のタッグで、2020年2~3 月に上演を予定していた『お勢、断行』。しかし開幕の2日前、新型コロナウイルス感染症の拡散防止のためツアー公演含め全公演をやむなく中止となった。『お勢登場』では、江戸川乱歩によるケレン味あふれた8本の短編を、卓越した構成力で見事舞台化し好評を得た倉持。今回は、極彩色に広がる乱歩の迷宮世界を踏襲しながらも、稀代の悪女・お勢という魅力的なキャラクターをモチーフに、善悪せめぎ合う全く新たな謀略の物語を立ち上げる。本公演独自の世界観を構築するにあたり、大きな要素となる音楽を担当するのは、椎名林檎を始め多くのミュージシャンの作品に参加し、多彩な活動を続ける斎藤ネコ。「大正末期から昭和初期の時代が持つ、狂騒的で混沌とした雰囲気を出してくださると思います」と、倉持も期待している様子だ。出演者にも魅力的なキャストが揃った。自らも悪事に染まりながら、企みを巡らす人間たちに正義の鉄槌を下さんとする主人公・お勢には、あどけない表情と凛とした佇まいの対照的な魅力が光る倉科カナ。倉持作品には本作が2度目の登場となる。第8回東宝シンデレラグランプリで、映画『思い、思われ、ふり、ふられ』での柔らかな透明感と確かな演技力が印象的な福本莉子は、倉持とは本作が初顔合わせ。物語の中心となる謀略の被害者・資産家の娘で、おっとりとしたお嬢様らしい外見ながら、その奥に秘めた強い意志を感じさせる役どころを演じる。さらに、これまでも倉持作品に出演してきた江口のりこ、池谷のぶえ、堀井新太、粕谷吉洋、千葉雅子、大空ゆうひ、正名僕蔵、梶原善と、強力な布陣だ。目まぐるしく展開する人間模様の中、正義と悪の暴力について、時にユーモアを、時に背筋が凍るような恐ろしさを交えつつ、倉持独自の感性で紡がれる新たなストーリーのもと、個性豊かでチャーミングな俳優たちが、乱歩的迷宮を駆け巡る新作現代演劇に期待したい。■舞台情報『お勢、断行』2022年5月11日(水)~2022年5月24日(火)会場:世田谷パブリックシアターチケット料金:一般:S席(1階席・2階席)7,500円 A席(3階席)5,500円※ほか高校生以下、U24など各種割引あり※託児サービスあり※車椅子スペース取扱あり原案:江戸川乱歩作・演出:倉持裕音楽:斎藤ネコ出演:倉科カナ福本莉子江口のりこ池谷のぶえ堀井新太粕谷吉洋千葉雅子大空ゆうひ正名僕蔵梶原善ほか<兵庫公演>5月28日(土)12:00 / 17:00、5月29日(日)12:00会場:兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール<愛知公演>6月4日(土)18:00、6月5日(日)13:00会場:春日井市民会館<長野公演>6月12日(日)13:00会場:まつもと市民芸術館 主ホール<福岡公演>6月16日(木)19:00会場:福岡市民会館 大ホール<島根公演>6月19日(日)14:00会場:島根県民会館 大ホール
2022年01月06日劇作家 / 演出家・倉持裕の舞台『お勢、断行』が2022年5月から世田谷パブリックシアターで上演されることが決定した。本作は江戸川乱歩の蠱惑的な迷宮世界を踏襲しながらも、全く新たな物語で稀代の悪女・お勢を描く。当初は2017年の『お勢登場』に続く世田谷パブリックシアター×倉持裕のタッグで、2020年2~3月に上演を予定していたが、開幕の2日前、新型コロナウイルス感染症の拡散防止のためツアー公演含め全公演をやむなく中止となっていた。そのため、この度は2年の時を経た待望の上演となる。『お勢登場』では、江戸川乱歩によるケレン味あふれた8本の短編を、卓越した構成力で見事舞台化し好評を得た倉持。今回は乱歩の迷宮世界を踏襲しながらも、稀代の悪女・お勢という魅力的なキャラクターをモチーフに、善悪せめぎ合う全く新たな謀略の物語を立ち上げる。独自の世界観を構築するにあたり、大きな要素となる音楽を担当するのは、椎名林檎を始め多くのミュージシャンの作品に参加し、多彩な活動を続ける斎藤ネコ。「大正末期から昭和初期の時代が持つ、狂騒的で混沌とした雰囲気を出してくださると思います」と倉持も期待の様子だ。出演者も魅力的な俳優が勢ぞろい。自らも悪事に染まりながら、企みを巡らす人間たちに正義の鉄槌を下さんとする主人公・お勢には、あどけない表情と凛とした佇まいの対照的な魅力が光る倉科カナ。倉持作品には本作が2度目の登場となる。第8回東宝シンデレラグランプリで、映画『思い、思われ、ふり、ふられ』での柔らかな透明感と確かな演技力が印象的な福本莉子は、倉持とは本作が初顔合わせ。物語の中心となる謀略の被害者・資産家の娘で、おっとりとしたお嬢様らしい外見ながら、強い意志を感じさせる役どころを演じる。また、これまでも倉持作品に出演してきた江口のりこや池谷のぶえ、堀井新太、粕谷吉洋、千葉雅子、大空ゆうひ、正名僕蔵、梶原善と、強力な布陣が作品を彩る。目まぐるしく展開する人間模様の中、正義と悪の暴力について、時にユーモアを、時に背筋が凍るような恐ろしさを交えつつ、倉持独自の感性で紡がれる新たなストーリー。個性豊かでチャーミングな俳優たちが、乱歩的迷宮を駆け巡る新作現代演劇に期待だ。<倉持 裕(作 / 演出)・コメント>江戸川乱歩『お勢登場』の主人公である悪女お勢を、大正末期から昭和初期という時代背景はそのままに、また別の欲望渦巻く場所で活躍させたい、と思ったのが始まりだった。財産目当ての謀略を巡り、善悪が目まぐるしく入れ替わる物語。これは 2020年2月に作り、新型コロナウイルス感染拡大防止のために、開幕直前に全公演中止になってしまった芝居である。あれからおよそ2年。ウイルスから派生した様々な問題に関し、世界中で対立が生まれ、大勢がそれぞれの立場で正義と悪を生み出した。これは善悪を巡る芝居である。当時より鮮明に映えると思う。<倉科カナ・コメント>2年前、初の緊急事態宣言発令により公演中止となった舞台『お勢、断行』の公演がついに決まりました!本当にあの時はやり場のない、そして行き場のない悔しさが溢れ、ゲネが終わってずっと涙がとまらなかったのを覚えています。一度頂いた役をそのままというのは心に蟠りがあったのですが、この度公演が決まり本当に嬉しく!また、2年前に「絶対公演しようね!!また会おうね!!」とキャスト、スタッフさんと言っていたことが実現できると思うと喜びもひとしおです!あのときの悔しさを胸に、カンパニー一同2年前より良い作品を作っていこうと思います。ぜひ、『お勢、断行』観にいらして下さい!<福本莉子・コメント>2年前に『鎌塚氏、舞い散る』を観劇して、倉持さんが創り出す世界に憧れを抱きました。そして今回ご一緒する念願が叶いとても嬉しく思います。前回とほぼ同じキャストの中、今回新たに参加させて頂くので不安もありますが、憧れの倉持作品なので気合十分で私なりの晶を演じたいと思っています。また、ミュージカル、音楽劇の経験はありますが、ストレートプレイは初めてなので、経験豊かな先輩方からたくさん学べるよう、一瞬一瞬を大切に、身を引き締めて稽古に励みたいと思います。是非劇場にいらして下さい。■公演情報『お勢、断行』2022年5月~6月上演会場:世田谷パブリックシアター原案:江戸川乱歩作・演出:倉持 裕音楽:斎藤ネコ出演:倉科カナ福本莉子江口のりこ池谷のぶえ 堀井新太 粕谷吉洋千葉雅子大空ゆうひ正名僕蔵 梶原 善日程:2022年5~6月会場:世田谷パブリックシアター※兵庫 ・ 愛知 ・ 長野 ・ 福岡 ・ 島根 にてツアー公演あり
2021年11月04日ベテラン勢の活躍も見逃せない、バラエティ番組『有吉の壁』。一芸で一世風靡した芸人も、「客ウケNo.1」の芸人も、MC有吉弘行さんの前では必死に笑いを模索し、応戦するように有吉さんは厳しく「」「×」 を出す。そんな泥くささで番組の魅力に奥行きを作っている、とにかく明るい安村さん、タイムマシーン3号さんに、その本音を聞きました。とにかく明るい安村特番1回目から、週1のレギュラーになって以降も出演を続けている、とにかく明るい安村さん。MCの有吉さんを笑わせるため、頭を刈ったりする体の張りっぷりなど、本気で体当たりするそのスタイルが、番組の人気や視聴者の好感度を押し上げた。そしてついたあだ名は「Mr.壁」。――『有吉の壁』が始まって以来、注目され続けている心境は?安村:(照れながら)いやぁ~本当にありがたいですね。特番が始まった当時は3~4か月に一回の収録だったんですが、スケジュールに『有吉の壁』って入ると、「来たか…」という感じで緊張がすごくて。やっぱりウケたいっているのが大前提にあるけど、有吉さんのジャッジはかなり厳しくて、生半可なネタではウケないですから。手を抜こうなんて気はまったくないけど、前にこれでウケたから…みたいな意識が自分でも気づかないぐらいの感覚で残っていたりすると、一瞬で見抜かれます。――そこに挑戦し続ける安村さんの精神はすごいと思います。安村:こんなにお笑いに徹した番組はないですから、もちろん全力です。ただ毎回、自分の実力のなさを痛感します。たとえば以前までは、いつか自分の番組を持ってMCをやりたいとか思っていたんですけど、勘違いしてるなって。――「ブレイク芸人」にピンで出続けているのも、自分に課したハードルなのでしょうか。安村:実はあのコーナーは、ウケたら自分の本ネタにしたいと思ってて(笑)。だから普通に、その後の営業や劇場でやってます。――『壁』でウケたら安心ですね。安村:それがなかなか難しい。有吉さんや(佐藤)栞里ちゃん、ガヤ芸人たちにウケるのってやっぱりサポートやアシストがあってこそだったりもするんです。でも劇場に来るお客さんは、当たり前だけど誰もサポートしてくれないですから。別の意味で厳しい。――Hulu配信のエンディングネタはなぜ生まれたんですか?安村:特番時代にスカイツリーでロケした時、最後にネタをやろうと思っていた場所が平野ノラちゃんとかぶって、お蔵入りになったんです。でもその格好のままいたら有吉さんが「そのネタ見てないけどなんなの?」って(笑)。それでエンディングに1ネタというのが今でも定番みたいになってます。これも有吉さんのおかげです。――毎週ネタを準備するのは相当ハードなんじゃないですか。安村:四六時中『壁』のこと考えています。ネタはトイレで大をする時かお風呂で考えるのがルーティンなのですが、スベり続けてた時に、有吉さんから「一回机に向かって考えてみろ」って言われました。やってみたんだけど、やっぱりダメでしたね。リラックス状態じゃないと思いつかない(笑)。――出演で変わったことは?安村:関係者から一般の方まで「『壁』見てます」と言ってくれます。子供からのファンレターには「有吉さん出して」って。俺宛てなんだけどね!(笑)とにかく明るい安村39歳、北海道出身。’15年『R‐1ぐらんぷり』決勝戦進出。「安心してください、穿いてますよ」のネタでブレイク。『有吉の壁』レギュラー。番組公式のYouTubeでもコーナーを持つ。タイムマシーン3号有吉さんに頼られるベテランにとっても、『壁』は新しいお笑いの扉を開かざるをえない場だという。――番組出演の反響は?山本浩司:僕らはCMが来たとかわかりやすい反応はないですけど(笑)、ネットを見ると知名度は上がってる実感がありますし、確実に芸人寿命を延命してもらってますね。関太:この間、小学生に見つかって10人も引き連れて歩く事態に(笑)。――新世代を含め、広い層に番組が人気なのはなぜでしょう?山本:ネタがポンポン入れ替わるのがすごく今っぽいですよね。いい意味で、腹八分目で見られる。関:とにかく芸人がみんな笑ってるのもいいのかも。山本:スベっても悲壮感が出ない。それはもう、有吉さんの受け手としての懐の深さのおかげ。有吉さんの拾い方って一本槍じゃないんですよ。潰す笑いでもなく、あえて拾わず、合気道のように受け流すこともある。どんなネタも笑いに昇華してくれるんです。――特にお二人は、「×」をもらう流れ込みで面白いです。山本:全部「」をもらう前提でやってるんですけどね!(笑)関:後輩がウケたらやっぱり悔しいし。芸人の中でネタをやるので小手先ではできない緊張感があって、ふんどしを締め直しています。山本:今まではネタやってウケて、その一辺しか見えなくてお笑いサイボーグと言われてきた僕らが、「×」をもらうことで人間味が出てきたとよく言われるんですけど、根っこの部分や多面的な個性も見てもらえてるのかもしれないですね。実際は本当に落ち込むので…、(佐藤)栞里ちゃんに救われています(笑)。――得意なコーナーは?関:ないです!(笑)特に、僕らは「ブレイク芸人」が苦手。作るキャラが全部おじさんくさくなっちゃって、リズムも盆踊りみたいに…。「カベデミー」は、体験したことのない笑いですね。息を止めて深海に潜っていくみたいに、どんどん苦しくなっていくんです。山本:10分同じ絡みを続けた1分後に、いきなり面白くなったり。関:ジャズの神プレイが生まれる瞬間ってあんな感じなのかも。――有吉さんから掛けられた言葉で印象的だったのは?山本:特番からレギュラーになる時に事務所のみんなでごはんに行って、「頼むな」「頑張らせてもらいます」と話したのを覚えてます。関:シンプルだけど、普段そういうことを言わない方だからこそ、その一言が重たかったです。――信頼関係がありますね。共演者に先輩として意識することは?山本:上下という感覚はないんですよ。ネタだと完全にコンビだけの世界で、何なら他の人がスベるとラッキーとか思っちゃう。でも『壁』で、みんなで作る意識が強くなりました。誰かがウケたら全員で「やったー!」ってはしゃぐし、パスを回し合って番組全体を盛り上げようとするんです。関:コラボすることでお笑いの形が変わっていくのも新鮮です。新しい芸人もどんどん番組に来ますし、必死に頑張らないと!タイムマシーン3号2000年結成。右・関太(42)と左・山本浩司(42)による同級生コンビ。『M‐1グランプリ』や『キングオブコント』で決勝に進出している実力派。テレビやラジオでのレギュラー多数。『有吉の壁』毎週水曜19時~19時56分放送(日本テレビ系)※『anan』2021年8月4日号より。写真・小笠原真紀取材、文・若山あや小泉咲子(by anan編集部)
2021年07月31日江戸川乱歩による極彩色の迷宮世界を、倉持裕が新たな物語へと進化させる舞台『お勢、断行』が2月28日(金)に開幕する。倉持が「お勢」というヒロインの物語に取り組むのはこれで2回目だ。2017年に上演された『お勢登場』で、江戸川乱歩による8本の短編を舞台劇へと織り上げた。今回は、乱歩の世界観を踏襲しながら、稀代の悪女・お勢を軸に、善悪せめぎあう謀略の物語を立ち上げる。大正末期、女流作家のお勢は資産家の屋敷に身を寄せている。ある日、資産家からの屈辱に歯噛みする代議士が、その資産をすべて奪い去ろうと、資産家を狂人に仕立て上げる策略を思いつく。しかし、殺人事件が発生。事態はむごい惨劇へと一直線に転がり始める……。お勢役を演じるのは、奔放な明るさと謎めいた表情を併せ持つ倉科カナ。謀略の被害者となる資産家の娘を、倉持とは初顔合わせとなる上白石萌歌が演じる。また、倉持作品に出演歴のある江口のりこ、池谷のぶえ、粕谷吉洋、千葉雅子、大空ゆうひ、梶原善が脇を固め、柳下大、正名僕蔵が新鮮な風を吹き込む。極限状態に置かれた登場人物たちの滑稽さ、そして身の毛もよだつ恐ろしさ。正義とはなにか、悪とはなにか、ふたつの価値観の間で揺れ動く人間たちの姿を、倉持が感性豊かに描き出す。公演は3月11日(水)まで東京・世田谷パブリックシアター、3月14日(土)に愛知・春日井市民会館、3月17日(火)に島根県芸術文化センター「グラントワ」大ホール、3月21日(土)・22日(日)に兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール、3月25日(水)に香川・サンポートホール高松3階大ホール、3月28日(土)に長野・まつもと市民芸術館 主ホールにて上演。文:小川志津子
2020年02月25日暮らしの中で気軽に実践できる、45秒のぽかぽか姿勢をマスター!冷え知らずの正しい姿勢とは?教えてくれたのは、「やわらかせなか.com(R)」代表・山本たか子さんです。あたため姿勢:立つお尻から脚をまっすぐに整え、巡りをよくする。立っている時に気をつけたいのが、下半身。下半身が歪むと上半身も歪んでしまう。お尻を上げるポーズで脚をまっすぐに揃えれば、姿勢が整い、巡りもスムーズになる。【こんな人にオススメ】下半身が冷えやすい、むくみが気になる、腰痛がある【1】かかとをつけてお尻を締める。かかとをつけ、つま先をこぶし1個分ほど開いて立ったら、お尻に力を入れて内側にギュッと締める。かかとの上に脚がまっすぐ乗るイメージで。【2】お尻を締めたまま引き上げる。45秒KEEP。そのままお尻をグッと引き上げる。この時、ももの内側が中央に引き寄せられるのを感じて。エレベーターの中など、ちょっとした合間に行おう。あたため姿勢:呼吸深呼吸で肺の周りの筋肉を収縮させて熱を生み出す!姿勢が悪いと浅くなってしまうのが呼吸。胸を開いて深呼吸すると肺の周りの大胸筋が大きく収縮するので、熱の発生量がアップ。呼吸が深いと巡りもよくなるという一石二鳥。【こんな人にオススメ】パソコンやスマホをよく使う、巻き肩、顔色が悪いまずは、大胸筋の収縮を意識してみよう。指先を肩口に近い鎖骨の下に置く。大胸筋の付け根を触りつつ、鼻から息を吸う。これ以上吸えないくらい息を吸ったら5秒息を止め、口からゆっくりと吐ききる。【1】息を大きく吸い、大胸筋を伸ばす。椅子に深く腰かけ、足を肩幅に開く。肘を曲げ、指は上の写真の形にする。普段あまり使わない小指の筋肉が使えて巡り上昇。そして、息を吸う。【2】息を吐ききり大胸筋を縮める。15秒×3回。鼻から背中に息を入れるように限界まで吸ったら息を5秒止め、ゆっくり口から吐ききる。目をつぶって、大胸筋が収縮する様子に、集中しよう。山本たか子さん「やわらかせなか.com(R)」代表。サロン『京都やわらかせなか』を拠点に、姿勢の改善方法を指導。著書は『1日45秒でつくる! やわらかせなか』(ポプラ社)。ニット¥18,000(カオス)パンツ¥22,000(カトリーヌ ハメル)パンプス¥76,000(ニナ リッチ)以上カオス表参道 TEL:03・6432・9277※『anan』2018年12月19日号より。写真・中島慶子スタイリスト・仮屋薗寛子ヘア&メイク・Nagisa(W)モデル・田中シェン取材、文・保手濱奈美(by anan編集部)
2018年12月15日(写真:アフロ) 昨年、19年ぶりの日本出身横綱となり、フィーバーを巻き起こした稀勢の里。しかし、それからわずか1年で相撲人生の“土俵際”に立たされるとは、果たして誰が想像しただろうか。復活を期した一月場所も6日目から途中休場しているのだ。 「年6場所が定着した58年以降、横綱の5場所連続休場は、歴代5位の不名誉な記録です。ましてや稀勢の里は横綱になってまだ6場所なのに、皆勤は1場所だけですからね」(相撲ライター) そんな彼が悲壮な決意を表明したのは1月24日のこと。 「次の場所は覚悟を決めてと思っている。(横綱に)上がったときから(不振が続けば)常にそういう気持ちでやってきた」 稀勢の里の“運命の歯車”を狂わせたのは、昨年の三月場所だという。相撲ジャーナリストの荒井太郎さんは言う。 「元横綱・日馬富士との対戦で、左大胸筋を負傷してしまい、武器であった左おっつけが機能しなかったことが、不振の最大の原因ですね。せめて次の五月場所は最初から休場してケガを治していれば良かったのでしょうが、責任感が強い性格だったのが仇になった形です」 なぜ稀勢の里は、ケガを完治させないまま出場と休場を繰り返したのか?古くからの後援会関係者は、それを“師匠の呪縛”と呼んだ。 「稀勢の里は入門したときの師匠である、いまは亡き鳴戸親方(元横綱・隆の里)をとても敬愛していました。鳴戸親方はとても厳しく、『体が痛いからといって休場するのは相撲道に反する』『ましてや大関や横綱になったのなら来てくださるお客様のために、ケガをしていても土俵に上がれ』などと言っていました」 その教えが、稀勢の里にもしみついているという。 「しかも昨年の三月場所は、日馬富士戦で負傷しながらも強行出場し、逆転優勝を飾りました。その“成功体験”のために、より鳴戸親方の教え通りにやればいいんだという気持ちが強まってしまったようです。それ以来、呪縛のように“強行出場しては休場”を繰り返しています」 しかし、そんな稀勢の里にようやく変化がみられるようになったという。 「『もう一度、一から筋力をつけるように頑張ります』と言っていましたが、これは万全と感じることが出来るまで体調を立て直すということだと思います。彼は、筋力をつけることに主眼を置く整体医にもかかっています。これまでは、治療が必要なときに、ちょっと立ち寄るぐらいだったのですが、最近では何日も泊まり込んで、治療と筋力アップの両方の施術を受けています」 後援者、そしてファンたちの祈りを背中に受け、稀勢の里の土俵人生をかけた闘いはすでに始まっている。
2018年02月02日(写真:アフロ) 3場所続けての休場を経て、九州場所での復活優勝を目指す稀勢の里(31)。だが11月12日の初日から9日目までで4勝5敗。21日からは、ついに21日からは休場することとなってしまった。 「彼を支えているのは“たったひとりの日本人横綱”ということからくる使命感なんです」 そう語っていたのは、九州後援会「九伸会」の長谷川裕一会長だ。稀勢の里が所属している田子ノ浦部屋を見守ってきた長谷川会長は「ファンの皆さんも、辛抱強く見守ってあげてほしいと思います」とよびかけていた。 春場所で左上腕などを負傷し、夏場所と名古屋場所を途中休場。秋場所は初の全休を余儀なくされていた。そんな彼に、長谷川会長はある“鬼の指令”を出していたという。 「私は親方に『稀勢の里の稽古量を今までの3倍にしなさい!』と言いました。傷が治りきっていなかったころなら別ですが、治ったなら稽古をすべきです。これまでも誰にも負けないほど稽古していたのだから、実際には3倍なんて不可能でしょう。それでもあえて言いました。たしかにケガをした筋肉は、すぐにはもとに戻らないかもしれません。でもまわりの筋肉を鍛え続ければ、最終的にはケガをする前より強い力が出るはずですから」 そこまで檄を飛ばす陰には、長谷川会長の“願い”が込められていた。 「我々の目標は、稀勢の里に“歴代最高の横綱”となってもらうことです。そして彼ならきっと、実現できると信じています!」
2017年11月24日立ち姿勢が美しくなるティラノポーズ美脚構造に基づく「開脚」のマスタートレーナーである遠藤ゆうか氏が代表を務めるBIKOZOは2017年7月9日から「ティラノ」という指輪を販売開始した。ティラノは特許出願中の手の親指と小指を接近させるポーズ。このポーズをとることによって筋肉の連動性が高まり、腹圧がかかりやすくなることによって立ち姿が美しくなるそうだ。普段はジュエリーとして楽しめる今回発売の「ティラノジュエリー」は2つの指輪で手の親指と小指を結びつけるデザイン。ティラノポーズをとらない時は指輪を3つ重ねているようなデザインに収まる設計になっているため、アクセサリーとしても楽しむことができる。一般的に親指につける指輪は仕事運アップのお守りになると言われており、小指につける指輪は変化とチャンスをもたらし、表現力をアップさせるお守りになると言われている。この指輪はそんなお守り効果も叶えてくれるかもしれない。今後は自分でティラノジュエリーをデザインしたい人のために雛形のみの発売も予定。この雛形は美構造の公式ウェブサイトにおいてティラノデザイナーとして登録すれば誰でも購入できる予定になっている。姿勢の悪さが気になる人はこのティラノジュエリーをいちど試してみてはいかがだろうか。(画像はプレスリリースより)【参考】※BIKOZOプレスリリース(@Press)
2017年07月21日「相撲がとれる状態じゃない」 すでに痛めていた左大胸筋に加え、左足首も負傷し休場した横綱・稀勢の里(31)。名古屋場所に強行出場した姿には、横綱の責任を果たすという悲壮感さえ漂っていた。 「どこかが痛くても土俵に上がるのが相撲道」というのが、稀勢の里が入門したときの師匠である故・13代目鳴門親方(元横綱・隆の里)の教えである。亡き師匠の教えを愚直に守り、強行出場した結果の再度の負傷だった。 本来、名古屋場所の休場を勧める立場にあったのが、現親方の田子ノ浦親方(41・元隆の鶴)なのだが……。 「今の親方は現役時代の最高位が前頭八枚目。横綱に上り詰めた稀勢の里には遠慮がある。稀勢の里自身も、親方のことを感覚的には先輩力士の一人ぐらいにしか思っていません」(相撲協会関係者) 実は田子ノ浦部屋ができた経緯にも複雑なものがあった。 「鳴門親方は生前『この部屋を将来継ぐのは、若の里(元関脇)だ』と言っていました。ところが、11年に鳴門親方が突然亡くなってしまいます。だが、若の里は現役続行を選ぶ。そこで、すでに引退していた隆の鶴が鳴門親方となります。だがそれに納得しなかったのが、13代目の未亡人の典子さんです。結局、鳴門の名跡は使えなくなり、隆の鶴は田子ノ浦に名跡変更することになりました」(田子ノ浦部屋の関係者) 千葉県にあった鳴門部屋の施設は典子さんの所有。田子ノ浦部屋は東京・小岩への転居を余儀なくされる。当時、大関だった稀勢の里も、田子の浦部屋の所属力士として付き従った。 「元日本航空のキャビンアテンダントだった典子さんは、13代目鳴門親方に負けず劣らず、厳しい人です。掃除の仕方から、ちゃんこの作り方まで、15歳で入門した稀勢の里に厳しく指導しました。相撲のとり方を鳴門親方から習ったとすれば、生活の仕方は典子さんからです。そんな厳しい“母”を稀勢の里は慕っていました。母の日にケーキをプレゼントしたとき、典子さんは目を細めて喜んでいましたね。稀勢の里のことは、今でも息子のように思っているはずです」(前出・田子ノ浦部屋の関係者) 今は使っていないが、旧鳴門部屋の建物はそのままだ。 「鳴門の名跡こそ、元大関・琴欧洲が継承しましたが、旧鳴門部屋の稽古場は残してあります。稀勢の里は引退後、『相撲道』を教えてくれた師匠の恩に報い、その教えを継承する部屋を創設するはずです。典子さんは、いずれ稀勢の里が部屋を興すときに、戻ってきてほしいと考え、残したのではないでしょうか」(後援会関係者) 「師匠の教えに従い限界まで相撲を取るはず」(前出・後援会関係者)という稀勢の里。まだまだ相撲道は続いていく。
2017年07月19日「とにかく体が大きくて、人気者でした」 そう話すのは、横綱・稀勢の里(31)がかつて通った「竜ヶ崎みどり幼稚園」(現・認定こども園竜ヶ崎みどり)理事長の秋山治子さん。秋山さんは、横綱の園児時代をこう振り返る。 「縄跳びでも何でも、『頑張れば必ずできる』、と考え、諦めない子でした。まわりに上手にできない子がいると、手助けをしてあげて、その子が上達すると大喜びするんです」(秋山さん・以下同) そういえば、稀勢の里は横綱昇進時、「(同部屋の後輩)高安をオレが大関に引き上げる」と宣言し、高安の昇進が決まると「自分のことのようにうれしい」と喜んでいた。 「食べる量も当時からすごかったですね。お弁当箱が大きくて。最初は普通サイズでしたが、家に帰って『お弁当が少なかった』とシクシク泣いたそうで、その後大人サイズのアルミのお弁当箱に変わって(笑)」 また、おやつの時間にはこんなことも。 「そしゃく力をつけるために、おやつの時間に食べていたスルメも、ほかの子が1本食べるうちに、あの子は2〜3本食べるんです。それで、何本か食べたい子には事前に自分のぶんを確保させるようにルールを変えました(笑)」 相撲ブームをけん引する横綱・稀勢の里。その魅力である精神面と力強さの原点が、食いしん坊だった幼稚園時代にあったようだ。
2017年07月14日「稀勢の里関は、大相撲に自分の肉体、精神、すべてを捧げる覚悟を持っている。いかに相撲だけに集中できるかを考えて生活しています」(相撲協会関係者) 春場所に痛めた左上腕と胸の筋肉の影響で、横綱、稀勢の里(31)は厳しい戦いを強いられている。途中休場した五月場所では、けがで思うように稽古できず、体重が増えすぎた状態での強行出場だった。今回は十分な減量を行って臨んだという。 「人より多めに野菜を食べるようにしているそうです。稀勢の里だけ、最初にてんこ盛りのサラダを食べる。それからちゃんこを適量食べるようにしていました」(田子ノ浦部屋関係者) だが、けがは完治しておらず、得意の左手を使った攻めができない状態だ。 「五月場所はけがをおして強行出場した結果、途中休業となりました。今場所も休場して十分にけがを治すように勧める声はありましたが、横綱はまったく聞く耳をもたなかった。稀勢の里関はまさに求道者。体が動く限り、休むという発想は持たないのです」(相撲記者) それは稀勢の里の恋愛観にもあらわれているという。 「恋愛や結婚は集中を乱すものと考えている。だから、本人は横綱として土俵に上がり続ける限り、結婚もしないし、彼女もいらんと言っています」(前出・相撲協会関係者) だが、その境地に至るまで、つらい恋の経験もあった。 「稀勢の里関は`12年に大関に昇進しましたが、そのころから真剣な交際を始めた女性がいたそうです。地方での場所にも応援に来て、合宿先を抜け出して会いに行くこともあったとか。ただ大関にもなると、もう有名人ですから、なかなか人目を避けて会うことが難しい。そのことで神経を使うのは相撲にとってよくないと、3年ほど前に別れてしまったのです。そうして相撲道に邁進(まいしん)した稀勢の里関は、念願の横綱昇進を決めました」(田子ノ浦部屋関係者) 横綱が万全の状態で相撲をとれる日は再び来るのか…。ファンとしては、稀勢の里の結婚が伸びれば伸びるほど嬉しくはあるが。
2017年07月14日稀勢の里が途中休場となってしまった大相撲五月場所を盛り上げたのは、稀勢の里の弟弟子・高安。大関とりの目安とされた今場所での10勝をクリア、昇進を決めた。高安といえば、端正な顔立ちと体毛の濃さが印象的だが、相撲レポーターの横野レイコさんは、高安の素顔を次のように語る。 「とにかく気さくで優しくて、懐ろが大きい人です。メンタルも強くて、有言実行タイプ。今場所に懸ける思いは、以前とは違う闘志を感じましたね。『土俵人生をかけて頑張る』と話していましたから」 ふだんはマンガ『ONE PIECE』を愛読する現代っ子だという高安。 「同時に歌が上手で演歌からポップスまで何でも歌うんですが、『昭和の歌が心に染みるんです』と『熱き心に』を熱唱するなど、古きよき日本を好む面も持っています。昔は恋愛で悩む高安の話を、兄弟子の稀勢の里が聞いてあげることもありました。今はもうモテモテでしょうから、そんなことはないと思いますが(笑)」 相撲好きな女性=スー女からは、「くまさんみたい!」と歓声があがる人気者だ。写真やサインに快く応じるなど、ファンサービスも満点。横野さんは、さらなる活躍に太鼓判を押す。 「力士としても天才肌。横綱も夢ではないと思います。稀勢の里に続き、綱とりを目指してほしいですね」
2017年06月01日5月5日、東京江戸川区の田子ノ浦部屋で非公開の稽古を行った横綱・稀勢の里(30)。2日前に横綱審議委員会の稽古総見を欠席し心配されたが、徐々に調子を上げてきているようだ。 そんな横綱が所属する田子ノ浦部屋の周りに30歳前後の外国人2名がずっと張り付いている。記者が聞けば、オランダのRTLというテレビ局スタッフだという。所持しているスマホに自己紹介の日本語が書いてある。 「オランダのテレビ局が『世界の8人』という特番を組んで、取材をしています。稀勢の里の取材をしたいのです~~」 大きなリュックに、寝袋。若者バックパッカー風の出で立ちだが、手にはプロ仕様のハンディカメラ。なにかちぐはぐな2人組。周りからはかなり浮いている。 「相撲協会のプレスカード持ってないと動画は取れないよ」と記者クラブの記者に言われて“しゅん”となった2人だが、それでも部屋のマネジャーに「スチール画像だけならいいよ」と言われ、昼頃から横綱の出を待つことに。5時間ほどたった夕方5時ころ、ついに横綱が登場した。 取材するのかと思いきや、自分の背景に新聞記者の取材を受ける横綱をいれて写真を撮っている。日本語もわからないようだし、結局、自撮りしたいだけだったの? 新聞記者の取材が終わるとタクシーに乗り込む横綱を捕まえて「僕たちオランダから来たんだよ、1枚だけ撮らせて」と英語で横綱に迫る。横綱はオランダ人の勢いにタジタジになりながらも国際貢献かと思ったのか、「いいよ」の一言で彼ら横綱とのツーショットに成功した。撮影したとたん「わ~い、ぎゃ~、大成功~~」と大騒ぎだ。オランダのテレビって、こんなゲリラ取材やるのだろうか?彼らに英語で聞いてみる。 「普通はやらないさ、でも今回は『世界の8人』に突撃取材という特番でね。昨日はドバイでハムダン王子の取材をしたよ。知ってる?知らないの。1兆円の資産持っている、世界NO1のイケメン王子だよ。そして今日成田から、ここへきた。東京は初めてだけど、驚くことばかりの大都市だよね。何で女の子はみんなマスクしているんだ?相撲レスリングのチャンピオンに会いたいと思ってさ。5時間待ったけど大成功。日本人は紳士だよ。これで日本の取材は終わったから、明日はオーストラリアへ向かうよ。その後は南米~北米~とまわってヨーロッパに戻るよ」 2週間の取材旅行で、20分ほどの特番作るんだとか。どうやら世界一周の格安チケットで、世界の8人を取材するつもりらしい。大騒ぎして去って行ったオランダ取材陣。海外からの思わぬ“珍客”のおかげで、横綱が世界でも注目されていることがよくわかった。
2017年05月06日「稀勢の里関は横綱になっても近所でよく見かけます。お弟子さんと散歩したりしていますね。夜はそのままお弟子さんと自宅にいることが多いようだし、地味な暮らしぶりのようです」(近所の住人) 春場所で大胸筋、二頭筋損傷というケガを負いながらも、奇跡の逆転優勝を飾った横綱・稀勢の里(30)。4月2日から始まった大相撲地方巡業の前半はけがの治療のため欠場。回復に向けて稽古に励む横綱の日常に密着すると、意外な私生活が明らかになった。 4日、まわしを付けて、都内にある田子ノ浦部屋で本格的な稽古を始めた稀勢の里。正午前になると、部屋の中から出て来た出入りの業者が見物人たちにこう言った。 「横綱は昼飯を食べてるよ。土俵際の上がり座敷にテーブルを添えて、他のお相撲さんたちと、ちゃんこ食べてた」 昼過ぎ、タクシーが部屋に来る。稀勢の里は付き人ひとりと後部座席へ。家に直行かと思ったが、タクシーはとあるラーメン屋の前で停まると付け人を促して店へ入って行った。ほどなくして、外に出て来たふたり。「ああ、うまかったなあ!」という横綱の声が、道路の反対側まで聞こえて来た。 「あそこは横綱の行きつけの店。こってり系、太麺が特徴です。横綱、結構ラーメン通のようですね」(近所の住人) 横綱は、付き人をそのまま帰してひとりで自宅へ。大きめの通りに面した、白い外壁の8階建てマンションだ。 「あそこは主に単身者向けの賃貸マンションです。バス、トイレ、キッチンのほかに9畳ほどの広さのリビングがあって、全部で27平米ほど。いわゆる1Kといわれる間取りです。家賃は8万円程度でしょう」(地元の不動産業者) まだ独身とはいえ、給料だけで約280万円といわれる横綱にしては、質素な自宅だ。この夜は、部屋の明かりはついたまま。食事は自分で作って食べたようだった。 翌日は朝8時にタクシーが迎えに来て、部屋へ。それから昼まで稽古。その後、またタクシーで自宅へ戻った。夕方5時半ごろ、マンションからいつもの付き人が出て来た。自炊で出たものなのか、手に生ごみの袋を持って1階のゴミ集積場へ。 「横綱は、普段は自分の部屋で、付き人に手伝ってもらって自炊することが多いようです。近所で運動する以外では、夜に外出することはほとんどないんじゃないかな」(部屋関係者) 先代の師匠、鳴門親方(元横綱・隆の里)は健康維持にこだわるプロの料理人並みの特製のちゃんこを作ったが、その味は受け継がれているという。連日の自炊生活でもそのちゃんこを味わっているのだろうか、稀勢の里は次の日の夜も付き人と一緒に過ごしたようだった。 質素倹約に徹して相撲道に専心せよ、という先代親方の教えを守る稀勢の里。大けがからの復帰も近い。
2017年04月13日「国技をやっている者の親としては、日本の子供の数がどんどん少なくなっているというのは大いに困りますよ。だからね、寛(稀勢の里の本名)の結婚がいつかという問題はさておき、いずれ所帯を持ったならば少なくとも子供、3人は欲しい。それぐらい子供を作らなくちゃ、これからの日本は危ういですよ」 土俵際まで一気にがぶり寄るような勢いで、本誌記者に息子の結婚と少子化問題についての持論をまくしたてたのは、第72代横綱・稀勢の里(30)の父・萩原貞彦さん(71)だ。 稀勢の里が新横綱として臨んだ春場所のチケットは、発売わずか2時間半で完売。そんな相撲ファンの熱い期待に応え、春場所に挑んだ横綱は13日にケガを負うも見事逆転優勝をはたし、日本中に感動の渦を巻き起こした。 いまや“スー女”という呼び名が生まれるほど女性ファンが急増中の大相撲。彼女たちにとっても、独身横綱の結婚話は気になるところ。そこで本誌は、春場所の熱戦を尻目に、茨城県牛久市に稀勢の里の実家を訪れた。横綱が両親のために建てたという広い屋敷。その玄関先で貞彦さんにさっそく質問をぶつけてみた。 「綱取りの次は嫁取りですか?」 そこで返ってきた言葉が日本の少子化を憂い最低3人は子供を、という冒頭の言葉だ。きっと横綱に一刻も早く身を固めて欲しいと思っているに違いない。そう思い耳を傾けると、その後に出てきたのは意外な言葉だった。 「寛の結婚観からすれば、現役でいる間は結婚しないでしょう。決して器用な男ではありませんから。結婚と相撲、両立はできませんよ。今は本人が相撲だけに邁進したいはず。綱取りは成し遂げましたが、まだまだ本人も、納得いく相撲は取れていないんですから」 貞彦さんはこう続ける。 「じつは私も結婚して彼の親になったのは40歳のときでしたよ。それに何より、師匠の鳴戸親方にしても、現役中は独身を通していた。そういうことも寛は、横綱はよく知っているんです。まあ晩婚が当たり前の時代ですから、いまどき男は40歳までに結婚すればいいでしょう。あと10年は相撲道に専心してもらいたい」 しかし横綱昇進を果たし、その人気も最高潮に達しようという今、言い寄る女性や持ち込まれる縁談話はそれこそ山とあるのではないか――。その点を貞彦さんに質すと、少し言葉に詰まった後、こう打ち明けてくれた。 「見合い話?う~ん……正直、いくつも話は来てるようですけどね。申し訳ないけど全部、お断りしていますよ。今は見合いどころではないと。本人にその気がないんだから、今は見合いなどしていませんよ」 後援会関係者が、貞彦さんの胸の内をこう代弁する。 「お父さんは、横綱の嫁選びには厳重に目を光らせているようです。というのも『横綱というのは相撲界全体を背負って立つばかりか日本人を代表する存在であり、それぐらい重い地位』という貞彦さんの思いがあるのです。だから横綱の伴侶には、日本女性の鏡のような人をと望んでいるんです。それはおそらく夫の三歩後ろを黙ってついてくるような、そんな女性だと思います」 当の横綱自身も「押しの強い、今どきの女性は少々苦手。どちらかというと古風な、大和撫子が好みのタイプ」(後援会関係者)というから、嫁に求める条件は案外、父子で一致しているのかもしれない。そんな息子の女性の好みまでしっかり把握しているからか、「結婚は10年ダメ!」と言いながら、貞彦さんはこんな意味深なことも。 「でもね、男と女のことだから。どこでどんなご縁があるか……そこは正直、本当にわからないんですよ」 案外、嫁取りの吉報は早いのか、と色めき立つ記者。しかし貞彦さん、こう付け加えることも忘れなかった。 「まあ、万が一にもそういう話があったなら、そのときは私も出て行って相手さんを見極めてちゃんと話をしますよ。でもね~、そんなこといまの横綱に限っては1%もないんです。それが本当のところ」 どうやら稀勢の里の嫁取りには、綱取り以上の険しい道のりが待っているのかもしれない。
2017年03月28日東京都東部に位置する小岩の街中を、大男が運転する自転車が疾走していた。乗っているのは、田子ノ浦部屋に“通勤”する新横綱・稀勢の里(30)だ。電動自転車で裏道を上手に走り抜ける軽快な運転ぶり。すれ違う人も、あまりのスピードに稀勢の里だとまったく気づかない様子だった。 「横綱が部屋に来てから3年、もうずっと自転車通勤ですよ。車より自転車のほうが運動になるし、渋滞を避けた裏道を通れて、早いからでしょう。なにより横綱は、倹約家ですから(笑)。車を持っていたらお金がかかりますからね」(相撲関係者) 19年ぶりに日本出身の横綱になった稀勢の里。1月27日に明治神宮で行われた奉納土俵入りには、貴乃花(現親方)に次ぐ1万8千人と史上2番目の人出を記録した。3月12日からの大阪春場所の前売り券は、発売日の今月5日に15分で即完売と、稀勢の里フィーバーが続いている。 そんな大人気もどこ吹く風で、本人は昇進前と変わらず堅実な日常をキープ。本誌は横綱らしからぬ、その質素な生活ぶりをキャッチした。自転車通勤を目撃したこの日、横綱は稽古を終えた夕方、付き人と一緒に賃貸マンションに帰宅した。買い物もせず手ぶらだったので、夕食はありあわせの食材で付き人の手料理を食べたようだ。この日は自炊だったが、外食のときも庶民派らしい。部屋の近所にある寿司店には、たまに来店するという。 「来ても、かっぱ巻きをパクパク食べてあとは茶碗蒸しを頼むぐらい。上寿司をガンガン食うという感じではないですね」(店の関係者) こうした質素な生活の背景には、亡き師匠の“教え”があった――。相撲評論家の大見信昭さんはこう語る。 「先代師匠の故鳴門親方は、“おしん横綱”と言われた隆の里。糖尿病を乗り越え、苦労して横綱になった人でした。健康を損ねて、自分のような苦労を弟子にさせまいと徹底していました。稀勢の里も、十両に上がった際に『これからは自由にお金を使えるけど、好きなものばかり食べてはいけない。パセリとか千切りキャベツとか、人が残すようなものをしっかり食べなさい。』と言われたとか。バランスのとれた食事をしろという親心でしょう」 恩師の教えを胸に、庶民派の稀勢の里は大阪場所で史上8人目の新横綱優勝に挑む。
2017年02月19日東京ミッドタウンガーデン内の21_21 DESIGN SIGHTにて、クリエイティブディレクターで映像作家の菱川勢一が展覧会ディレクターを務める「動きのカガク展」が6月19日から9月27日まで開催される。同展のテーマは“動き”。表現に“動き”をもたらしたモーション・デザインの技術は、車両制御システムや地図アプリケーション、通信技術など我々の生活を支え、またエンジニアリングの手法や先端技術は、プロダクトやグラフィック、映像における躍動的な描写を可能にし、感性に訴える豊かな表現を作り出している。様々な“動くツール”やその仕組みは、デザイナーとエンジニアによる実験の連続から生まれているのだ。“動き”がもたらす表現力に触れ、観察し、構造を理解し体験することを目的とした同展では、世界的なメディアアーティストのジモウンやニルズ・フェルカーの日本初公開作品を始め、クワクボリョウタによる大規模な「LOST」シリーズの新作、ユークリッド(佐藤雅彦+桐山孝司)による脳と体を結びつける新感覚の体験型作品を発表する。また、鈴木太朗らによる“動くオブジェ”や、人工知能が絵画を描くインスタレーション、回転によるアニメーションなど“動き”にまつわる作品を展示。メルセデス・ベンツ日本からは1885年に制作された世界初のガソリン車のレプリカが展示され、試乗イベントも予定している。さらに、同展のディレクションを手掛ける菱川勢一の「ただ作品を鑑賞してもらうだけでなく、それがどのように作られているのか、どんな仕組みになっているのかという制作の流れもオープンにすることで、来場者に『自分にも出来そう』、『自分もやってみよう』といった衝動が生まれるよう」という思いのもと、菱川率いるドローイングアンドマニュアルが各作品の“動き”の原理を紐解くアニメーションを制作。科学技術の発展とデザインとの関係を改めて考えることができるはずだ。【イベント情報】「動きのカガク展」会場:21_21 DESIGN SIGHT住所:東京都港区赤坂9-7-6東京ミッドタウンガーデン内会期:6月19日~9月27日時間:10:00~19:00(入場は18:30まで)休館日:火曜日(9月22日は開館)料金:一般1,100円、大学生800円、高校生500円、中学生以下無料
2015年06月08日