MONO NO AWAREが3月3日(日) に東京・新宿MARZで開催した自主企画イベント『ウェルカム』にてベースの竹田綾子が復帰。併せて、約3年ぶりとなる全国ツアーの開催が発表された。『ウェルカム』は開催の約2週間前に急遽アナウンスされたイベントで、MONO NO AWAREが初めて企画イベントを行った会場である新宿MARZで開催された。満員の観客が見守る中、当日暗幕が開くとそこには昨年5月から体調不良のため無期限バカンス中だった竹田がステージに立っていた。当日ライブが生配信される中、バンドは約3年ぶりとなる全国ツアー『アラカルトツアー』を発表。6月7日(金) の東京・Spotify O-EAST公演を皮切りに、福岡、広島、神戸、名古屋、高松、大阪、札幌、仙台、新潟、金沢での全国11都市に加えて、6月28日(金) には台北THE WALLでの台湾公演を含む、全12公演でのツアーを行う。チケットはオフィシャル先行受付を3月11日(月) まで実施中。■竹田綾子 コメント砂浜でマンゴージュースを飲んでいるとお伝えしておりましたが、実際には6畳の和室で風鈴の音を聞きながら麦茶を飲んでバカンスしておりました。バカンス中、サポートをしてくれた清水くんありがとう。待っていてくれたメンバーやスタッフ、皆さんもありがとう。心配かけてごめんなさい!ただいま!<ツアー情報>MONO NO AWARE『アラカルトツアー』6月7日(金) 東京・Spotify O-EASTOPEN18:00 / START19:006月14日(金) 福岡・福岡BEAT STATIONOPEN18:30 / START19:006月15日(土) 広島・広島CAVE-BEOPEN18:00 / START18:306月16日(日) 兵庫・神戸月世界OPEN18:00 / START18:306月21日(金) 愛知・名古屋CLUB QUATTROOPEN18:00 / START19:006月22日(土) 香川・高松TOONICEOPEN18:00 / START18:306月23日(日) 大阪・梅田CLUB QUATTROOPEN17:30 / START18:306月28日(金) 台湾・台北 THE WALLOPEN19:00 / START20:007月6日(土) 北海道・札幌 Bessie HallOPEN18:00 / START18:307月12日(金) 宮城・仙台MACANAOPEN18:30 / START19:007月14日(日) 新潟・新潟GOLDEN PIGS BLACKOPEN18:00 / START18:307月15日(月) 石川・金沢GOLD CREEKOPEN18:00 / START18:30オフィシャル1次先行(抽選):3月11日(月) 23:59まで()オフィシャルサイト:
2024年03月04日『新婚さんいらっしゃい!』で初の同性婚カップルとして話題になった竹田純さん(34)、クリスさん(34)。竹田さんは床バレエ・エクササイズの考案者としてYouTubeや著書で人気のバレエダンサー。その彼が恋に落ち、結婚したのは、クリスさん、男性だ。二人はどこにでもいる、新婚さん。フランスで正式に結婚したカップルだ。彼らは仲睦まじく、ごく自然にゆったりと、誰の目も気にせず、腕を組んで寄り添って歩くーー。(全3回の第1回)「それでは、最初の新婚さん、お呼びしましょう。新婚さん、いらっしゃーい!」MCによる恒例のフレーズで始まった、6月4日放送の『新婚さんいらっしゃい!』。観覧席からの盛大な拍手に迎えられ、スタジオに登場した二人はラブラブな雰囲気で、見ているほうが気恥ずかしくなるほど仲睦まじい。なれそめや日常生活などについてそれぞれが語りながら、手を繫いだり互いの体に触れ合ったり。ときにはMCからツッコミを入れられ、観覧席や視聴者の笑いを誘う。その姿は、番組に出演するいつものカップルたちと、なんら変わらない。ただ一つ、違ったことといえば……。この日、出演した“新婚さん”竹田さんとクリスさん、二人がともに男性だということ。竹田さんはバレエダンサー。「上品にボディメークができる」とSNSや動画サイトで話題の「床バレエ」の日本での第一人者だ。「美尻王子」の異名を持ち、10年ほど前から床バレエのエクササイズ本を何冊も出版。今年4月に出版した『マネしたらやせた! 30秒だけ床バレエ』(講談社)も好評を博している。いっぽうのクリスさんは、リトアニア出身。国内外で活躍する、建築やインテリアのデザイナーだ。フランス在住の二人は今年3月、パリから南に列車で2時間ほどの距離にあるブロワ市で、結婚した。彼らが暮らすフランスでは、ちょうど10年前の’13年から、同性婚が正式に認められている。放送のなかで竹田さんは、今回出演が叶った番組への憧れを、笑顔で語った。「小さいときから見ていたので、すっごい嬉しいです」半世紀を越す長寿番組『新婚さんいらっしゃい!』に同性婚カップルがスタジオ出演するのは初めてのこと。それゆえか、この二人の出演は、放送前からインターネットを中心に大いに注目を集めていた。■年齢も育った国も違う二人が感じた「周りの子と違う自分」竹田さんは’82年、静岡県で中華料理店を営む両親のもとに生まれた。「両親が共働きで、私と2歳上の姉は家で留守番か、父方のおばあちゃんに預けられることが多くて。バブル期でお店もすごく忙しくて、とにかく親の愛情に飢えている、私はそんな子でした。いま思えば、そこまで欲しかったわけでもないのに、きっと愛情を確認したかったんでしょう、お母さんと買い物に出かけたりすると『あれ欲しい!』と泣き喚いて困らせる、そんな子どもでした」竹田さんの話を聞きながら「僕はもっといい子だった」とほほ笑んだクリスさんは’88年、リトアニア第二の都市・カウナスに生まれた。「欲しいもの、買ってもらえなくても『しょうがない』って思える、そういう子だった。だから、そういうことで泣いたり、もちろんパニックとか絶対にならない。両親からしたらめっちゃラッキーな、いい子じゃない?(笑)」年齢も育った国も違う二人。だが、それぞれが「周りの子と違う自分」を感じながら、少年時代を過ごしてきた。クリスさんは言う。「幼いときから『自分はなんか周りの人と違うな』と思ってた。人を好きになるなら、皆と同じように女性じゃなきゃいけないと思ってたけど、僕はそれができなかった。だから、僕は“表向きの自分”という殻を作って、ずっとその中にいたし、家族とは少しずつ距離を取るようになった」いっぽう、竹田さんは自身の幼少期をこう振り返った。「厳密に、どこで自分が『周りの人と違う』と気付いたかは定かじゃないです。でも、保育園のとき『いいな』と思う人がいて。その人、見た目がボーイッシュな女の子だった。女性と気付いてすぐ『あ、違う』って思い直したんですけど(苦笑)。そのころかもしれないですね、自分は違うんだと気付いたのは」朗らかな口調で、思いの丈をまっすぐ語る現在の竹田さん。だが、少年期の彼はそうではなかった。「お習字も水泳もサッカーも、何をやっても中途半端。というのも“皆とは違う”と気付いた瞬間から、ずっと心にあったのは『自分は決して成功する人間ではない』という思いでした。何をするにも、いつも端から諦めてしまっているというか。幼いときから教え込まれたこの世の中の“普通”、男性と女性というスタンダード。翻って自分を見れば『私は違うんだ、ダメなんだ』という気持ちに、どうしてもなってしまっていた。だから、本当の自分なんて出したくても出せない、出しちゃいけないっていう感覚がずっとありました」そんな竹田さんが唯一、諦めることなく、没頭したものがあった。「中学生のとき、当初はダンスでした。ジャネット・ジャクソン、それにスパイス・ガールズ……。テレビで見て『すごい!』って思って、振付をまねして、家で踊りまくって。そしたら、姉に『うるさい!気持ち悪い!』って怒られ、蹴りまで飛んできて(苦笑)。それで、家で踊ることは諦め、電話帳で見つけたジャズダンス教室に通うようになったんです」竹田さんにとって踊ることは、全身を使って本当の自分を表現することに、ほかならない。「2年ほど通うと、ダンス教室の先生から『あなたはバレエのほうが向いている』と勧められ、17歳でバレエ教室に。バレエはダンスのように、好き勝手には踊れないんです。足の出し方一つにも、制約がたくさんある。でも、それすらも面白くなって、どんどんバレエにハマっていきました」やがて高校3年生になった竹田さんだが、進路にあれこれ悩むことはなかった。目の前にあったのはバレエダンサーへの道、一択。「自分の将来とか、あんまり真剣に考えてこなかったんです。でも、そのときバレエ教室の先生から『東京バレエ団のオーディション、受けてみたら』って言ってもらって。考えるより先にまず行動するタイプの私は、言われるまま受験して、入団が決まっちゃった」キャリア、わずか2年足らずで、国内有数の名門バレエ団の一員になるという快挙を成し遂げた。「入ってみたら、当然ですが私がいちばん下手。でもそれで、一気にやる気が強火になった(笑)」日本屈指のバレエ団。環境にも恵まれていて、海外のバレエダンサーの姿も身近なものに。「彼らを見ていたら、自分も海外でやってみたいと思うようになっていきました。『下手な私が上達するには、ゼロからちゃんと学び直さなきゃ』と思って、フランスの国立バレエ学校に行こうと決心して。それに、まったく違う世界に飛び込めば、本当の自分をもっと受け入れてもらえるかもしれない、そんな淡い期待もありました」竹田さんは20歳で渡仏。ところが、目指した国立バレエ学校は通常、15~18歳が通うところで……。「それ、知らなかったというか、調べてもなくて(苦笑)。年齢を理由に、何度も門前払いされましたけど、めげずに通ったら、4回目ぐらいに窓口の人が根負けしてオーディションを受けさせてくれて、無事合格(笑)。以降、15歳の子たちとレッスンに励みました」基礎から学ぶこと4年。’06年には難関といわれる国際コンクール「Concours International de Danse Classique de Biarritz」で銅メダルを獲得。フランスのリモージュ歌劇場など多くのバレエ団で活躍した。そして’09年、竹田さんは27歳のときに日本に帰国することに。「帰国後、収入を得るためにバレエの指導者になろうと。でも、ただの先生では面白くない。そこで思いついたのが、フランスで『バーオソル』と呼ばれる床バレエでした。それはバレエをベースにした床に体をつけたまま行うエクササイズ。フランスではバレエ経験の有無にかかわらず、美しい筋肉が手に入るととてもポピュラーなもの。私自身、日ごろ床バレエをやってきたことで、けがから早期回復できた実体験もあり、多くの人に勧めたい、日本でも広めたい、そう思ったんです」【中編】床バレエで人気の“美尻王子”が同性婚!〈2〉ゲイである自分を押し殺していた2人の運命的な出会いと葛藤へ続く
2023年10月22日Days of Delight(ファウンダー&プロデューサー:平野暁臣)は、87歳にしてシーンの第一線で活躍するジャズギタリスト・竹田一彦のニューアルバム『St.Louis Blues』を2023年3月9日に発売します。1950年代後半から65年にわたって現場の第一線で活躍してきた竹田一彦は、日本を代表するギタリストにして関西ジャズ界の重鎮。8年ぶりのリーダー作に選んだのは、長年にわたって共演を重ねてきたベーシスト・神田芳郎とのデュオでした。気心の知れたふたりのマエストロが、歌心あふれる極上のブルース&バラードを紡いでいきます。「レコーディングでは、ふたりはあえてブースに入らず、小さなクラブでのギグとおなじ距離感でプレイ。ライヴのように一気に録音しました。竹田さんはいつもどおり、なにも考えず、なにも諮らず、自分のなかに湧きあがる音をナチュラルに、鼻歌のように歌っています。一粒一粒が深く、何度聴いても飽きることのない竹田一彦の音、デビュー以来65年を生き抜いたギタープレイをどうぞご堪能ください」―――Days of Delight ファウンダー&プロデューサー 平野暁臣竹田一彦『St.Louis Blues』JacketDOD-033 竹田一彦『St.Louis Blues』【演奏者】竹田一彦 Kazuhiko Takeda guitar神田芳郎 Yoshiro Kanda bass【収録曲】1. Summertime2. St.Louis Blues3. The Guitar Man4. Sonnymoon for Two5. They Say It's Wonderful6. The Man I Love7. Under a Blanket of Blue8. You Don't Know What Love Is9. Poor Butterfly10. Sandu(2022年6月2日 京都録音)【商品概要】レーベル:Days of Delight型番 :DOD-033JAN :4582530660450定価 :¥2,500(税込 ¥2,750)発売日 :2023年3月9日 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年02月16日竹田優哉監督『暮れる』は、“真実の映画”だ。映画監督への登竜門と呼ばれる自主映画のコンペティション、ぴあフィルムフェスティバルの「PFFアワード」は、1977年から続く歴史の中で、黒沢清監督や諏訪敦彦監督など日本映画界を牽引する映画監督を数多く輩出してきた。今年開催されたPFFアワード2022で京都会場のグランプリ「京都観客賞」を受賞したのが『暮れる』だ。主人公は祖母と愛犬と暮らす無職の青年。将来への不安を抱えながら静かな日常をおくっている。ある日彼は犬の散歩中に原因不明の腹痛に襲われ、犬のリードを離してしまう。迷子になってしまった犬を探して辿り着いた自然の中で、彼はキャンプ中の男性と出会い、そこで一夜を過ごすことになる。痛みは、湖の水面や火の音と同じように、全てリズムなのだ。少し掴みづらいリズムもあるというだけだ。世界に隠された優しい真実を見せてくれた竹田監督は、どのような眼差しで世界を見つめ、映画にしたのだろうか。竹田監督が本作に込めた思いを伺った。――『暮れる』を製作した経緯を教えてください。大学院で長期間留学に行く予定だったんですが、コロナで中止になってしまって1年間ほど空き時間ができたというのが大きな理由です。どうせなら何かやろうと思って、友達と2人でアイディアを発表する会を立ち上げました。そのとき僕の頭の中にあったのが『暮れる』のような映画をつくることでした。その会を開いていた場所が友達の家族が所有していた山の近くにある空き家だったんですが、そこの環境がすごく良くて、この場所で友達と一緒に映画をつくりたいという思いが徐々に湧き、プロットを書き始めました。そのとき一緒に会をやっていた友達が『暮れる』の主演の子です。スタッフも大学の後輩や先輩や友達などを集めて撮りました。――『暮れる』は少し俯瞰的な視点から日常を描いているように感じました。そこは意識されていますか?映画の視点というのは常に意識しています。ある映画監督から、「監督の重要な仕事のひとつは、カメラポジションを最良の位置に持ってくることだ」という言葉をいただいたことがあります。それから「最良のカメラポジション」ってなんだろう…とずっと考えていました。僕は登場人物の主観やモノの肌触りを感じるような作品が好きだったので、当初は人間の目線に近い画角を意識して撮ろうと考えていました。だけど同時に、必要以上に物語に入り込みたくないという気持ちもありました。だから、手持ちカメラなどとは別のやり方で、普段感じていることを映画で表現してみようと思いました。脚本を書いたのは僕ですが、それに必要以上に縛られるとわざとらしくなってしまいます。そうならないために今回使った手法は、リハーサルを繰り返して、セリフを役者が言いやすいように変えたり、役者の普段の立ち振る舞いをもとに脚本を考えたりすることでした。撮影もどこからか眺めているような映像を目指してつくりました。――葛藤の末に生まれた視点だったのですね。PFFアワードで入選したことはやはり嬉しかったですか?めっちゃ嬉しかったです(笑)。自分が考えていることを自分なりに映画にしたら、10人中9人はつまらないと言うけど、1人くらいの心には届くんじゃないかなという期待はありました。PFFアワードの審査員の中にそういう方が1人くらいいたら、もしかしたら…と思っていたら、そのもしかしたら起きました(笑)。積極的に賞をとりにいった作品ではなかったのですが、せっかく本気でつくった映画なので、誰かに届いてほしいという思いはありました。だから入選したときは本当に嬉しかったです。――主人公が月に一度襲われる原因不明の腹痛や迷子になってしまう犬など、印象的な描写がありますが、これは竹田監督の経験に基づいたものでしょうか?腹痛は僕自身の経験です。人はコントロールできない何かとどういう風に折り合いをつけていくのかということにずっと興味がありました。それを考えているときに映画づくりでピックアップしたのが、まず自分にとって身近な腹痛、つまり身体です。犬や自然というのも、人間のコントロールから外れてしまう存在として入れました。――どうしてコントロールできない存在との関係性に興味を持ったのですか?僕はコントロールできないものとうまく折り合いをつけることができないから、興味を持ったんです。うまく生きていくことができないなとずっと思っていました。たぶんそういう人はたくさんいると思うんですけど、そういう人たちの中でもすごく楽しそうに生きている人はいるじゃないですか。彼らはどうやって楽しく生きているんだろうというのを探っていくと、やっぱり彼らなりの工夫がたくさんあることがわかりました。僕も折り合いをつけて楽しく暮らしていきたいので、そのためにまず人の生き方を観察したいという思いがありました。大学院ではそういうことを研究していました。――主人公の青年が歌う開放的なシーンがありましたが、あれは折り合いのつけ方のひとつでしょうか?あれは単純に、自己主張が苦手な青年がきっかけを与えられたことで自分を表出するというシーンを撮りたかったんです。でも、言われてみれば折り合いのひとつかもしれませんね。主演の子は歌がすごくうまかったので、これを活かさない手はない、と思っていました。もし彼が走るのが得意だったら、走らせていたかもしれないですね(笑)。――竹田監督の映画観についてお聞きしたいのですが、竹田監督にとって映画はどのような存在ですか?映画は僕にとって一番馴染みのあるメディアですし、元気をもらえたり、自分の人生を見つめ直すきっかけになったりもします。でも映像をつくる一番の理由は、考えていることを言葉でうまく伝えられないからだと思います。言葉をうまく操ることができなくても、映像だったらできそうだなと思うんです。僕はどこか自分の気持ちを隠してしまう癖を持っているので、それと向き合うためにも映画づくりが必要でした。――最後に、『暮れる』を通してどのようなメッセージを伝えたいですか?あえて言うとすれば、「みんないろいろ背負っていると思うけど、大丈夫。そのまま生きていけばいい」ということかもしれません。でも僕は、何かメッセージを伝えたいというよりは、ひとつの自律した世界のような映画を生み出したいという気持ちの方が強いです。映画を観終わったあとも、映画の世界や人物が動いているのではないかと思えるような映画をつくりたいです。そんな映画を観ると、たぶん自分を見つめ直すきっかけになるんじゃないかなと思います。僕自身、そうやって今まで映画に救われてきました。『暮れる』も、別の誰かの人生を見ることで自分の人生を考えなおす鏡のような存在になればいいなという思いでつくりました。今後もそのような映画はつくっていきたいです。そして、何かで悩んでいる人たちの考えるきっかけになってくれたら嬉しいです。「PFFアワード2022」は2023年1月13日(金)まで「スカパー!番組配信」にて配信中。※視聴には、スカパー!のいずれかの有料チャンネル、プラン・セット(一部有料PPS放送を除く)のご契約が必要です。(text:cinemacafe.net)■関連作品:【映画祭】ぴあフィルムフェスティバル 2013年9月14日〜20日、渋谷シネクイントにて開催
2022年12月27日令和へと持ち越された、眞子さまと小室圭さんのご結婚延期問題。明治天皇の玄孫で作家の竹田恒泰さんは、お二人の結婚に「反対」だという。その理由とは?■小室さんには早く諦めてほしいと思っています。眞子さまとの結婚には、完全に反対です。いくら個人の意思が尊重される時代とはいえ、皇族方はご存在そのものが公的なのです。上皇陛下がどれだけ公のためにお尽くしになったか、眞子内親王殿下もよくご存じだと思います。そのため秋篠宮殿下がおっしゃったように《多くの人がそのことを納得し喜んでくれる状況》が大切になってくるのです。小室さんが1月22日に公表した文書は、彼を応援していた人まで絶望させたのではないでしょうか。金銭トラブルの発覚から1年以上も問題を放置し、秋篠宮殿下に《それ相応の対応をするべき》と求められた末に、あの回答。一方的に「解決済み」と説明したあの文書で、少しでも状況が進展すると思ったのでしょうか?当初は金銭トラブルが解消するのかどうかが焦点でしたが、もはや多くの国民が、小室さんの人間性や対処能力、誠実さに疑問を抱くようになりました。もし、あの時点で和解を成立させてトラブルを解消していれば「なかなかやるな」と多くの人が評価したかもしれません。それなのに小室さんは、ピンチをチャンスに変えることができず、オウンゴールしてしまいました。あの文書を公表してしまうような世間との感覚のズレは、内親王殿下を口説いてしまう常識のなさに通じているように思えてなりません。小室さんはロースクール留学にあたって、奨学金を得るために「眞子さまのフィアンセ」という肩書きを利用したという疑惑まであります。小室さんが本当に眞子内親王殿下のことを幸せにしたいと思っているのであれば、今の秋篠宮家の状況をどう考えているのでしょうか。小室さんとのご結婚問題で秋篠宮家の親子関係には大きな溝が生まれたといわれています。そのような状況になっても結婚を辞退しない小室さんは、自分たちさえ結婚できれば、相手の家族がどうなってもかまわないと考えているように見えてしまうのです。愛する人が大切にしている人たちを含めて幸せにするというのが、本当の愛ではないでしょうか?眞子内親王殿下や秋篠宮皇嗣同妃両殿下の心の痛みや苦しみを想像できていないように見えます。小室さんには、眞子内親王殿下を幸せにしたいという気持ちよりも、ただ眞子内親王殿下が欲しいという自分中心の気持ちしか感じられないのです。国民にとっても、それが大きな違和感になっているのだと思います。
2019年05月03日富士通は6日、法人・個人向けPCブランド「LIFEBOOK」や「ESPRIMO」、スマートフォン・タブレットブランド「arrows」シリーズの新モデル発表会を開催。発表会では、富士通パーソナルビジネス本部本部長の竹田弘康執行役員ら関係者が登壇。新製品や同社のクラウドサービス「MyCloud」の新プランなどを説明した。○秋冬PC新製品はセキュリティ機能に注力同日発表されたPC秋冬新製品は、デスクトップPC1シリーズ、ノートPC3シリーズの計4シリーズ4機種。9月24日に発表済みの2シリーズ4機種と合わせ、個人向けPC秋冬新製品は計6シリーズ8機種で展開する。全機種でWindows 10を搭載し、このうち2機種で生体認証機能「Windows Hello」に対応。23型液晶一体型デスクトップPC「ESPRIMO WH77/W」では顔認証ログインが、13.3型ノートPC「LIFEBOOK SH90/W」では指紋認証ログインが行える。また、一部モデルでSkylakeこと第6世代Intel Core iを搭載した。竹田氏は、同社の法人・個人向け秋冬新製品の特徴として、セキュリティ機能を強く強調した。ICT機器が普及していく中で、「いかにセキュリティの脅威に備えていくかが課題」になっていくとし、この"セキュリティ管理"という課題に対応する製品が、今回発表された秋冬新製品群となる。個人向けPC製品に関しては、「安心・安全」に加え、「簡単」に取り扱えることもコンセプトに付け加える。秋冬製品のセキュリティ面の特徴として、「マカフィー リブセーフ」3年版を標準搭載するほか、新機能「ワンタッチプライバシー」に言及した。同機能は、他の人に見られたくないファイルやフォルダを画面上のみから消す機能。ドラッグ&ドロップで一時的に画面上からデータを隠すことができ、必要に応じて再度表示を復活させられる機能で、PCの貸し出しや、共用スペースでの覗き見などの利用用途を想定する。また、ハイエンドモデルでは、生体認証機能を搭載することもアピールした。「ESPRIMO WH77/W」での顔認証ログイン、「LIFEBOOK SH90/W」での指紋認証ログインは、いずれもWindowds 10の生体認証機能「Windows Hello」に対応したもので、「簡単にログインできる」と、セキュリティ性と手軽さを兼ね備える製品と紹介した。このほか、15.6型ノートPCの最上位モデル「LIFEBOOK AH77/W」では、「とにかく速い」にこだわったとし、Skylakeこと第6世代Intel Core iやDDR4メモリの搭載といった性能面に加え、ハイレゾ対応スピーカーの搭載、3段階で押下圧を調整したキーボードの搭載など、使いやすさも強調した。同社製PCと連携するクラウドサービス「MyCloud」も、秋冬モデルでは大幅にリニューアル。従来の「ベーシック」「あんしんプラス」の2コースに加え、PCのほかタブレットやスマートフォンといったIT機器のサポート、住まいのトラブルや生活を支援する「あんしんスタンダード」「あんしんワイド」の2コースを、月額制の「MyCloud プレミアム」内に新設する。「あんしんスタンダード」では、1年間無料の電話サポートに加え、専門スタッフが自宅でPC活用を支援する「PC 家庭教師」内サービス「IT チャレンジ」の割引や、PC訪問診断サービスの1年間無料利用などが含まれる。また、「あんしんワイド」では、スマートフォンやタブレットなどIT機器のトラブルを電話で解決する「スマホタブレットアドバイザー」の無料利用や、住まいのトライブルなどを訪問して解決する「住まいのトラブル・お困りごと駆け付けサービス」使い放題などを提供する。竹田氏は「MyCloud」に関し、「町の近くの電気屋さんのような感じ。お声をかけていただければ困りごとを解決する」と説明した。○文教向けタブレットは「特に成長が見込める市場」同社は3年前から文教市場向けタブレットを展開している。全国の自治体数約1,800の中で、2012年度での同社タブレット導入自治体は約80だったが、2015年度では約370(2015年7月30日時点)へと拡大している。今回、秋冬新製品として登場した文教向けタブレット新製品「ARROWS Tab Q506/ME」は、「机が小さく端末が落ちやすい」「校外学習で水や埃がかかる」「ペンやカメラを使いやすく」といった、教育現場の声を徹底的に取り入れて開発した製品という。特徴としては、書いたポイントとペン先のずれを従来機の約1/6に低減した点や、ペンの追従性を従来機の2倍に高速化した点、紙の書き心地に近づけた点など。また、背面にテクスチャ素材を採用し落としにくい工夫を施したほか、体育館での撮影など、300ルクス程度の暗い場所でも綺麗な写真が撮影できるよう、学習向けにシャッタースピードを従来機の約1/10に高速化している。発表会は文教向け製品に注力している印象だったが、竹田氏によると「とりわけ文教のみに力を注いで製品を開発している、というものではない」とする。「文部科学省では2020年までに1人1台の情報端末による教育を行う方針で、2017年ころからタブレット端末が文教市場に普及していくだろう。現在タブレットを導入している学校では、学年の1クラスのみの導入などで、"1人1台"の普及には遠い。文教向けタブレット製品は、特に成長が見込める市場として製品を投入していく」と語った。一方で、個人向けPC製品については、セキュリティ機能のほか、「プリインストールソフトにこだわった」とする。デスクトップPC「ESPRIMO WH77/W」には、サイバーリンク社の動画・写真編集ソフト「PowerDirector 13 Ultra」や「PhotoDirector 6 Ultra」といった製品が初期搭載されているが、これは「スマートフォンやタブレットではできない、PCのみで行えるもの」とし、例えば写真撮影を趣味とする50代~60代の男性など、PCに高いスペックを求めるユーザー層をターゲットとしている。「今回の個人向けPCの製品群も、PCならではの機能を求めるユーザーに向けたラインナップになっている。そういった層に訴求したい」と新製品のラインナップを紹介した。
2015年10月06日●高性能を家中どこでも使える富士通は1月20日、個人向けPCの新製品6シリーズ6機種と法人向けPC・タブレットの新製品4シリーズ6機種を発表した。都内で開催された発表会では、家ナカ利用PC「LIFEBOOK GH77/T」に注目が集まった。富士通 ユビキタスプロダクトビジネスグループ長の齋藤邦彰 執行役員常務は、冒頭、壇上に立ち、同社の成長戦略の中におけるユビキタスプロダクトビジネスの方針について説明した。基本的には昨年秋の発表会で語られた内容と同様なので、ここでは簡単にまとめる。同社では、ユビキタスプロダクトの事業展開を「既存領域」「ビジネスイノベーション領域」「ソーシャルイノベーション領域」の3つの領域に分類している。それぞれの領域をリンクさせながら成長させていくことで、顧客と共に成長していく戦略方針となっている。既存領域では、PCやタブレットの小型軽量化・薄型化・長寿命化、ウェアラブル技術の採用などを通じてユビキタスデバイスの利用範囲の拡大を図る。この領域での目玉が、後述する「ホームコンピューティング 究極の家ナカ提案」と題した「LIFEBOOK GH77/T」だ。齋藤常務は「本日紹介する新商品は、イノベーションを起こすための大切な未来への架け橋になると信じている。今後もユビキタスプロダクトは、いつでもどこでも安心安全、これを先進技術で支えて世界中のお客様と共に進化していく」と締めくくった。○高性能を家中どこでも使えるようにした家ナカ利用PC続いて、同社 パーソナルビジネス本部本部長の竹田弘康 執行役員が登壇し、今回の新製品を具体的に紹介した。まず、法人向けにおいては強固なセキュリティシステムやNFC対応などの拡張性、過酷な環境でも安心して利用できる防水・防塵・耐アルコール対応などの堅牢性をアピール。厚さ約19mmのコンパクトなボディに、アナログRGBや有線LAN、USB3.0といったオフィス利用時の必須インターフェイスを備えたモバイルPC「LIFEBOOK U745/K」、最大20.2時間駆動ながら、最軽量構成で1.21kgを実現したロングバッテリ搭載のウルトラモバイル「LIFEBOOK S935/K」を紹介した。一方、個人向け製品の紹介は、LIFEBOOK GH77/Tの紹介にほとんどの時間を費やした。竹田執行役は、「家庭内で扱われるデジタルデータの増加と、個人的なデータをセキュアな環境でより便利に活用するニーズが高まっている背景から、高性能化したホームコンピューティングが必要になる」と指摘。LIFEBOOK GH77/Tはこのニーズに応える製品というわけだ。LIFEBOOK GH77/Tは、ディスプレイが本体と分離して、ワイヤレスで使えるセパレートPCだが、ディスプレイは手軽に扱えるユーザーインターフェイス、本体は高性能コンピューティングと、役割を明確にしている点が特徴になっている。価格はオープンで、実売予想は240,000円前後(税別)。●写真で見るLIFEBOOK GH77/T○写真で見るLIFEBOOK GH77/T「LIFEBOOK GH77/T」のワイヤレスディスプレイ部は15.6型でタッチ対応、厚さ9.8mmで重量980gを実現した。本体部はCPUにIntel Core i7-4712HQ、容量2TBのHDDを装備するハイパフォーマンス仕様だ。これにより、高性能PCは家の決まった場所で使うものという固定観念を打ち破る、新しいイノベーションの創出に挑戦している。本体とディスプレイのデータ転送には、専用のLSIを使用する。転送方式は2.4GHz帯のWi-FiをベースとしたCavium社の技術に独自のチューニングを施して高速化しているという。従来技術では画面の表示に0.25秒程度の遅延が生じていたところを、新技術により0.07秒程度に短縮している。竹田執行役は「世界最速のワイヤレス技術」と胸を張り、実際に本体からディスプレイにフルHDのテレビ画面が遅延なく転送され、滑らかに映し出される様子をデモンストレーションして見せた。また、クラウド上のコンテンツにアクセスして写真や音楽、動画なども有線接続と同じくらい安定して楽しめると強調した。このほかLIFEBOOK GH77/Tは、周囲の温度変化を24時間監視する人感センサーを備え、ユーザーが近づくと距離2mの時点で検知し、手を触れる距離に来るまでに画面をスリープから復帰するといった機能も搭載。しかも、年間待機電力はテレビ並みの47kWhを実現するなど、生活者が便利さを身近なところで実感できる仕様になっている。
2015年01月21日「天空の城」「日本のマチュピチュ」の呼び名で数多くのメディアに紹介され、雲海に浮かんだ幻想的な絶景が見られることで注目を集めている竹田城(兵庫県朝来市)。2006年に日本城郭協会が選定した「日本100名城」に選ばれたことや、2012年公開の高倉健さん主演の映画『あなたへ』のロケ地になったことが話題を呼び、昨年度には年間入城者数が50万人を超えた。全国でも指折りの絶景が見られる城として、城ファンのみならず多くの観光客が足を運ぶ人気スポットとなっている。だが、実はこうした絶景が見られるのは竹田城だけではない。全国各地には知られざる天空の城が他にもあるのだ!○雲海に浮かぶ唯一の現存天守・備中松山城城を天空の城たらしめる重要な要素が雲海だ。雲海は秋から冬にかけてのよく晴れた早朝、寒暖の差が激しい日に発生することが多い。あたり一面が雲海に包まれることで、雲の上に浮かんでいるかのような幻想的な城が姿を現す。雲海を事前に予測することは難しいため、見られるかどうかは運によるところも大きいという。そのため、天空の城を見るために何度も城に足を運ぶ人もいる。必ず見られるわけではないことも、人々が天空の城に魅せられる理由のようだ。岡山県高梁市にある備中松山城も、そんな雲海に浮かんだ絶景が見られる城のひとつ。日本に12棟しかない現存天守を持ち、さらにその中でも唯一の山城という点で、非常に貴重な存在である。備中松山城には1683年(天和3)に、備中松山藩の藩主・水谷勝宗(みずのやかつむね)が3年がかりで修築した天守が当時の姿のまま残っている。石垣のみが残り、どこか無国籍な情緒を漂わせているのが竹田城の魅力だとすると、備中松山城の魅力はこの現存天守にある。雲海に浮かんだ現存天守は、この備中松山城でしか見ることができない。幻想的な雲海を眺めながら、連綿と続く日本の歴史に思いを馳(は)せてはいかがだろうか。雲海に浮かぶ備中松山城は、山中にある大松山展望台から見ることができる。展望台へは車でのアクセスとなるが、積雪により道路が閉鎖されることもあるので気をつけよう。○滅多に見られない「幻の天空の城」・越前大野城福井県大野市にある越前大野城も、天空の城として近年注目を集めている城のひとつだ。JR越前大野駅から徒歩約30分という、市街地からほど近い場所に位置するにも関わらず、条件さえ整えば美しい天空の城が姿を現す。越前大野城は1576年(天正4)、金森長近が4年の歳月をかけて築城した城。資料館となっている現在の天守は戦後に作られた模擬天守だが、石垣や堀の一部が当時のまま残っている。竹田城や備中松山城で雲海の城が見られるのは月に10日ほどだが、越前大野城では年に10日ほどしか観測されない。しかし、滅多にお目にかかれないぶん、観測できたときの喜びはひとしおだ。越前大野城で雲海がもっともよく観測されるのは11月。「幻の天空の城」を見に、ぜひ足を運んでみてはいかがだろうか。越前大野城の撮影スポットへは、現在3つのコースが用意されている。犬山城址を越えていく、起伏が多くもっとも難易度の高いみくら清水コース、犬山城址と飯降山を繋ぐ山道を通る中級者向けのほたるの里コース、そして新設されたもっとも登りやすい洪泉寺コースだ。だが、洪泉寺コースでも山道なので決して簡単とは言えない。野生動物に遭遇したり崖から落ちる危険もあるので、万全の準備をしてのぞもう。○壮大な風伝おろしとの共演・赤木城跡三重県熊野市にある赤木城跡も、天空の城として脚光を浴びつつある城だ。赤木城跡は竹田城や備中松山城のように雲海に浮かぶ城ではないが、朝霧に包まれた姿はまさに天空の城と呼びたくなるような趣がある。築城の名手・藤堂高虎が一揆を鎮圧するために築いた赤木城は、中世山城の要素と近世城郭の要素の両方を持ち、築城当時の遺構がよく残っていることから、1989年に国の史跡に登録されている。昔から、この地域では秋から冬にかけて峠から霧が滝のように流れ落ちる「風伝おろし」と呼ばれる現象が地元の人々に親しまれていた。真っ白で分厚い霧が流れ落ちる様子は写真愛好家からも人気が高く、この時期になると毎年大勢の人が詰めかける。赤木城跡があるのは、風伝おろしが見られる隣町の御浜町尾呂志地区から少し離れた場所。比較的高度の低い場所に位置し、秋シーズンは月に10日程度、理想的な朝霧が発生する。霧に包まれた赤木城跡は県道熊野矢ノ川線の沿道から見ることができる。一番綺麗に観測できるスポットは県道から少し高所にあるが、それでも軽乗用車で気軽にたどり着ける場所だ。朝霧に包まれた赤木城跡の姿は、竹田城に勝るとも劣らないほど。霧が散らない風のない朝を狙って、風伝おろしとともに楽しみたい。(文・かみゆ歴史編集部 小沼理)○筆者プロフィール : かみゆ歴史編集部歴史関連の書籍や雑誌、デジタル媒体の編集制作を行う。ジャンルは日本史全般、世界史、美術・アート、日本文化、宗教・神話、観光ガイドなど。おもな編集制作物に『一度は行きたい日本の美城』(学研パブリッシング)、『日本史1000城』(世界文化社)、『廃城をゆく』シリーズ(イカロス 出版)、『日本の寺完全名鑑』(廣済堂出版)、『大江戸今昔マップ』(KADOKAWA)など多数。また、トークショーや城ツアーを行うお城プロジェクト「城フェス」を共催。「かみゆ」「城フェス」
2014年11月10日●難しい局面にあるのは確かだが、チャンスもある富士通は10月9日、法人・個人向けのパソコンおよびタブレットの新製品として、4シリーズ8機種を発表した。都内で行われた製品発表会見では、同社のユビキタスプロダクトビジネスの取り組みや、NTTドコモ向けのスマートフォンおよびタブレットの新モデルも紹介した。○ユビキタスビジネスグループの総力戦富士通 ユビキタスプロダクトビジネスグループ長の齋藤邦彰 執行役員常務は、「今日はユビキタスビジネスグループの全製品を並べた総力戦。富士通はひと味もふた味も違うな、相変わらず元気だなと思ってもらいたい」と切り出した。齋藤氏は、クラウドサービスの広がりに加え、ウェアラブル製品やクルマの市場など新たなIoT領域の製品が登場している中、「やらなくてはならないことがたくさんある。難しい局面にあるのは確かだが、チャンスもある」と、ユビキタスプロダクトを取り巻く環境を説明した。続けて、「富士通にとって、ユビキタスプロダクトは新たなデバイスや新規領域の開拓を行うための事業であり、これによって市場を活性化させ、ワークスタイルやライフスタイルの変革を生んでいく」と、ユビキタスプロダクトをイノベーションの原動力として位置づけた。さらに、ユビキタスプロダクトの展開について、既存領域、イノベーション領域、ソーシャルイノベーション領域の3つの活用領域に分類し、中でもソーシャルイノベーション領域について、「実証実験などを通じて、新たな分野に対して、新たなデバイスを投入する挑戦になる」とした。また、「これらの3つの領域は基本的には法人需要の取り組みが中心になるが、コンシューマ向けにも力を注ぐ。コンシューマユーザーはイノベーションに敏感であり、貴重で、大切な先生である。富士通が開発したHCE(ヒューマン・セントリック・エンジン)を利用し、新たな価値を提供する」と述べた。一方、ソニーによるVAIOの売却、米ヒューレット・パッカードによるPC事業の分社化といった動向については、「これらの動きは、機動力を増すための戦略であると捉えている。しかし、富士通は設計から製造まで速いディシジョンでビジネスをまわす体制がすでに構築できている。分社化の必要がない」と、同社が追随することを明確に否定した。●魅力あるコンシューマPCづくりを継続する○魅力あるコンシューマPCづくりを継続するPCの具体的な製品戦略については、富士通 パーソナルビジネス本部長の竹田弘康 執行役員が説明した。竹田氏はまず、10.1型の法人向けタブレット「ARROWS Tab Q555」シリーズを紹介。指紋センサーなどによる本人認証システムなどセキュリティ面での安心感、ハンドストラップやスリムキーボードなどのオプションによる操作性の向上を特徴とした。また、法人向け8型タブレット「ARROWS Tab Q335/K」では、業務に対応するための各種カスタマイズを準備していることを強調。「横幅は126mmであり、片手でもホールドできる。また、システム手帳並の約390gを実現している」とその長所を説明した。コンシューマ向けのWHシリーズは、23型の大画面を備えた液晶一体型PC。用途にあわせてディスプレイの角度を調整できるアジャストスライダー機能が特徴で、ペン操作やタッチ操作を行いやすくしている。「3ウェイスタイルでの利用が可能。表示部の重量は4.8kgあるが、アジャストスライダー機能により、子供でも簡単に操作できる」という。WHシリーズでは、上位モデルのWH77/SがIntel RealSenseを世界で初めて搭載。ペン使用時に液晶表示を紙に近い色調に自動変更するなどのペンスタイルでの使いやすさも追求している。竹田執行役員はPC市場の現状について、「PCメーカー各社が法人市場へとシフトする姿勢をみせており、この分野が激化することになりそうだ」と言及。その中で、「富士通の強みは幅広い顧客基盤を持ち、垂直統合による総合力を発揮することができる点にある。顧客満足度でも高い評価を得ている。カスタマイズも強みであり、ユーザーが求めることを、誰よりも早く実現したいと考えている」とした。コンシューマPCについても、「コンシューマPC市場の出荷台数は減少するが、稼働台数は大きく減少することはないと考えている。魅力あるコンシューマ製品づくりを継続する。ニーズの多様化にあわせて女性向けやアクティブシニア向けといったライフスタイルにあわせた製品を投入していきたい」と述べた。また、「ますます多様化する要望に対して、誰よりも早く実現することが富士通の使命。そのためには、新たなものを提案し続けていくことになる。新たなデバイスは、従来型のような形をしていないかもしれない」と将来の見通しにも触れた。●スマホはスペック重視から使いやすさ重視の時代に○スマホはスペック重視から使いやすさ重視の時代に富士通 モバイルフォン事業本部長の高田克美 執行役員は、NTTドコモ向けに提供するモバイル製品について説明した。「従来のITは、企業での利用が進化を牽引してきたが、スマホはコンシューマが牽引している。また、従来はスペックが先行しがちだったが、いまは、使いやすさが中心になってきた」と現状を分析。「富士通はヒューマンセントリックテクノロジーにより、使いやすさを実現していくことが特徴。セキュリティ技術を例にとれば、生体認証の指紋センサーやパスワードマネージャーなどがあり、安心、安全の課題を解決できる」とした。また、「開発力や開発スピードを磨き、成長領域へと取り組んでいく。これにより、幅広い顧客が心地よく使える商品、サービスを提供しつづける」と語り、具体的な例として、10数年にわたって築き上げてきたらくらくホンシリーズによる安心、安全で楽しい利用シーンの実現を挙げた。スマートフォン新製品については、高精細WQHDディスプレイ、高速ダウンロード対応、長時間の電池駆動、ATOKによる日本語変換といった機能の搭載。タブレット新製品ついては世界最軽量の実現や、屋外でもきれいに見える有機ELディプレイを紹介し、「コンシューマビジネスにおいてベースになるのは、高い品質の製品を投入すること」とした。
2014年10月10日