「第74回 全国銘菓展」が、2020年2月26日(水)から3月2日(月)までの期間、日本橋三越本店本館7階の催物会場にて開催される。”誕生”をテーマに新時代を祝う第74回を迎える「全国銘菓展」では、令和時代の幕開けを祝い、”誕生”をテーマに。時代の変化だけでなく、生命の誕生や地球をモチーフに作られた和菓子は、食べるだけで縁起が良くなりそうなものばかりだ。菓子舗 間瀬熱海の老舗の菓子舗 間瀬は、真っ白な生地に包まれた4色の餡が美しい「未来へ」を用意。中の4色の餡で、明治、大正、昭和、平成を表現し、令和を白い生地で表現した。5色の輪は、未来への希望を象徴するような仕上がりだ。龜屋1783年に創業し、230年以上の歴史を持つ龜屋の「花の惑星(ほし)」は、生命あふれる地球をモチーフにした。錦玉の宇宙の中には、練り切りの地球が包まれた。トップには、彩り豊かな花が散りばめられ、生命の誕生をお祝いしているよう。清月堂本店銀座の老舗、清月堂本店からは、命が誕生し、育まれる地球を再現した「誕生 ~地球~」が登場。桜餡を中心に、3色の煉切餡で地球に広がる海や大地、雲を表現。表面にコーティングされた寒天が、透明感を与え、青く澄んだ地球を美しく際立たせる。和菓子をさらに楽しむ特別イベントも会場では、和菓子作りを実際に体験できる「和菓子作り教室」や、丸山珈琲社長・丸山健太郎による「スペシャルティコーヒーと和菓子の楽しみ方」が開催される。和菓子を食べて楽しむだけではない特別な機会に足を運んでみるのはいかが。【詳細】第74回 全国銘菓展開催期間:2020年2月26日(水)~3月2日(月)※最終日は午後6時終了※イートインラストオーダーは各日終了30分前会場:日本橋三越本店 本館7階 催物会場出店店舗例:菓子舗 間瀬、龜屋、清月堂本店、廣榮堂、両口屋是清など住所:東京都中央区日本橋室町1丁目4-1価格例:・菓子舗 間瀬 「未来へ」3個入 各日10セット限定 1,080円(税込)・龜屋 「花の惑星(ほし)」1個 648円(税込)・清月堂本店 「誕生 ~地球~」1個 378円(税込)<和菓子作り教室>開催日:2月29日(土)・3月1日(日)定員:各回15名(全6回)参加費:2,200円(材料費込)<スペシャルティコーヒーと和菓子の楽しみ方>開催日時:3月1日(日) 午後2時30分~(約60分)定員:20名参加費:1,210円(コーヒー1杯と和菓子付)
2020年02月22日第12回『日本ブルーレイ大賞』(デジタル・エンターテイメント・グループ・ジャパン主催)の授賞式が本日2月19日、都内で行われ、グランプリに『ボヘミアン・ラプソディ』(発売元/販売元:20世紀フォックスホームエンターテイメントジャパン株式会社)、準グランプリに『ライオン・キング』(発売元/販売元:ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社)、『ゲーム・オブ・スローンズ 最終章』(発売元:ワーナー ブラザース ジャパン合同会社)が選ばれた。高画質や高音質といったブルーレイディスクの特長を活かした作品を審査する“クオリティ部門”と、売上や話題性など2019年に注目されたブルーレイソフトを総合的に審査する“カテゴリー部門”に分けて審査を行い、両部門の受賞作品から、その年を代表するグランプリ、準グランプリ作品を決定し、表彰する。『ボヘミアン・ラプソディ』がグランプリに輝いた20世紀フォックスホームエンターテイメントジャパン株式会社の井上氏は「何より映画を見てくださった、たくさんのファンに御礼を申し上げます。ファンの皆さんの熱い思いが拡大した結果、まさに社会現象といわれる大ヒットになった」と受賞に感謝を示し、感無量の面持ち。AV評論家で日本ブルーレイ大賞審査委員長を務める麻倉怜士氏も「クオリティはもちろん、社会性があった。劇場に足を運んだ人が、ブルーレイも購入するという、まさにブルーレイが目指していた世界がついに来た。圧倒的なナンバーワン。絶対にこれですよね。これ以外考えられない」と賛辞を惜しまなかった。授賞式には、日本ブルーレイ大賞アンバサダーを務める堀田真由が駆けつけ、自身が選んだ“アンバサダー特別賞”として、レディー・ガガが主演を務め、第91回アカデミー賞で作品賞を含む8部門にノミネートされた『アリー/スター誕生 4K ULTRA HD & ブルーレイセット』の受賞を発表。「誰もがうらやむシンデレラ・ストーリーですが、同時に夢と愛を追いかける葛藤と苦悩も描かれていて、女優をやっている自分に重ねる部分もあり、ラストは涙しました。4Kで見ると、映像の色合いや音が鮮明で何度も見返したくなる作品」と同作の魅力を語っていた。■各賞・グランプリ:『ボヘミアン・ラプソディ』【評価ポイント】本作の市場性は文句なしに抜群。社会現象にもなった劇場でのヒットの影響が、パッケージメディアにも及んだのは特筆すべきことであり、劇場で観た感動を家でも体験するという流れを作ることに貢献した。クオリティの面においても画質的な良さ、特にHDRが良く効いており、色表現によって編年体の物語が語られる制作意図が鮮やか。音も臨場感豊かだった(Ultra HDブルーレイはDolby Atmos)。本編では観られない「ライブ・エイド」のフルのパフォーマンスを楽しめる点も評価したい。クイーンを知らない世代をもファンにさせてしまった意味でも、クオリティ、市場性含めまさにグランプリにふさわしい作品である(麻倉怜士氏)・準グランプリ:『ライオン・キング』『ゲーム・オブ・スローンズ 最終章』・審査員特別賞:『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ★アディオス 完全数量限定LPジャケット版Blu-ray & DVD2枚組』・アンバサダー(堀田真由)特別賞:『アリー/スター誕生 4K ULTRA HD & ブルーレイセット』■クオリティ部門・高画質賞(ブルーレイ):『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生エクステンデッド版ブルーレイセット』・高画質賞(Ultra HDブルーレイ):『ライオン・キング 4K UHD MovieNEX』・高音質賞:『アリー/スター誕生』■カテゴリー部門・映画賞(洋画):『ボヘミアン・ラプソディ』・映画賞(邦画):『劇場版コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』・TVドラマ賞:『ゲーム・オブ・スローンズ 最終章』・アニメ賞(洋画):『スパイダーマン:スパイダーバース』・アニメ賞(邦画):劇場版『鬼滅の刃1』・音楽賞:『Hikaru Utada Laughter in the Dark Tour 2018』・ノンジャンル賞:『4K夜景2 TOKYO HDR NIGHT』取材・文・写真:内田 涼
2020年02月19日国内最高峰の音楽コンクールの覇者たちが集う「第88回日本音楽コンクール受賞者発表演奏会」が、2月26日、今年も東京オペラシティ・コンサートホールで開催される。今年度のピアノ部門を制したのは、年齢規定下限の17歳で参加した亀井聖矢だ。【チケット情報はこちら】──優勝おめでとうございます。予選を勝ち進むにつれて、手ごたえは感じていましたか?第三予選に進んだ頃から、ここまで来たらやっぱり1位を獲りたいなという気持ちにはなりました。でも本選も好きな曲でしたし、余計なことは考えないと決めたら、辛い苦しいというよりは、わりと楽な気持ちで楽しく臨めました。いま思えば、ですけど(笑)。──その本選の協奏曲は、サン=サーンスのピアノ協奏曲第5番《エジプト風》。レアな曲を選びましたね。3つの楽章のどれも魅力的で、最後に魅せることができる曲です。「えっ、サン=サーンス?」と思った人にも、いい曲だと感じてもらえるような演奏ができたらなと思いました。──音楽雑誌の記事に、演奏後の会場が、フィギュアスケートの羽生弓弦の演技後のような雰囲気になったと書かれていました。あはは(笑)。その時は興奮していてよくわかりませんでしたが、いい演奏ができたのかなと思います。──一転して、今度のコンサートでは、王道中の王道、チャイコフスキーのピアノ協奏曲 第1番(第1楽章)です。幼い頃から弾きたいと思っていた曲です。オーケストラも重厚で、派手で華やかなイメージがあると思うんですけど、実際勉強してみるとすごく繊細で、心の中でうごめくような感情、微妙な感情の変化を表現できたらなと思います。誰もが知っている曲なので、より難しくなるとは思うんですけれども。──聴いて影響を受けたピアニストの演奏はありますか?あまり誰の演奏という意識では聴かなくて……。いろいろ聴いてもレッスンを受けても、それぞれの解釈があるので、それらをうまく取り入れながら、自分の音楽にしていかないとならないので。──優勝から3か月あまり。周囲の環境がずいぶん変わったのではないですか?少しずつ本番が増えてきたり、忙しくなって、半分慣れないままですけれども、常に何かあったほうが自分のモチベーションになるので、今のところ楽しくやっています。その中で、本番に引っ張られるのではなくて、本番をうまく次に繋げていくためのステップにできるようにと考えています。若い勢いのある演奏だけでは、今後どこかで通用しなくなると思うので、誰もが弾くような曲でも、ひと味もふた味も違う、“あ、上手いな”と思わせる演奏ができるように、内面的な部分をもっと磨いていきたいと思います。昨年12月に18歳の誕生日を迎えた。通常なら高校3年生の年齢だが、飛び級入学で現在桐朋学園大学の1年生。コンクール優勝は「ゴールではなくスタート」ときっぱり。若武者の眼差しはしっかりと前だけを見据えている。取材・文:宮本明
2020年02月18日俳優の成田凌(26)が2月13日、「第74回毎日映画コンクール」の表彰式に出席。映画「カツベン!」で男優主演賞に輝いたことを受け、喜びを語った。各メディアによると、成田は「お世話になった人の顔ばかりが浮かんできた。皆でもらった賞。感謝しかないです」と感激の面持ち。今後について「どんな役でも選ばずにチャレンジしていきたい」と意気込んだという。また、祝福に駆けつけた周防正行監督(63)から「ここまでうまくなるとは思わなかった」とたたえられた成田。その陰には並々ならぬ努力があったようだ。「成田さんは、無声映画の時代に一流の活動弁士を夢見る青年役。オーディションで選んでくれた周防監督の期待に応えるべく、クランクイン4カ月前からみっちりと活動弁士の練習を重ねていたそうです。その成果を十分に発揮できたとあって、感無量のようです」(映画関係者)成田は昨年、「翔んで埼玉」「人間失格太宰治と3人の女たち」など5本の映画に出演。その演技が評価され、「キネマ旬報ベスト・テン」などの助演男優賞を受賞してきた。そして冒頭の「毎日映画コンクール」で初の主演男優賞を受賞するなど、快進撃は止まることを知らない。「ターニングポイントは、18年11月公開の『スマホを落としただけなのに』への出演。連続殺人犯を演じたのですが、その迫真の演技が『怖すぎる』と話題になっていました。そこで俳優として覚醒したようで、業界内での評価もうなぎ上りになっています。今後、ますます注目を集めそうです」(芸能記者)成田が前作と同じ役で出演する「スマホを落としただけなのに囚われの殺人鬼」は21日から公開。再びその演技が話題になりそうだ。
2020年02月17日1977年から40年以上にわたり、国内外に自主映画を紹介してきた“ぴあフィルムフェスティバル(PFF)”が、新たなる映画賞“大島渚賞”を創設。その第1回目の受賞者に、巨匠タル・ベーラの愛弟子である小田香監督が選ばれた。この大島渚賞は、映画の未来を拓き、世界へ羽ばたこうとする、若くて新しい才能に対して贈られる賞。対象は、劇場公開作品を持つ監督だ。かつて、大島監督が高い志を持って世界に挑戦していったように、それに続く次世代の監督を、期待と称賛を込めて顕彰する。“第1回大島渚賞”は、審査員長である坂本龍一(音楽家)、審査員の黒沢清(映画監督)、荒木啓子(PFFディレクター)の討議により、ハンガリーの巨匠タル・ベーラの愛弟子であり、独自の映画言語で『鉱 ARAGANE』『セノーテ』など、次々に新たな作品を生み出している小田監督に。授賞式は、3月19日(木)に東京・丸ビルホールで行われる。また、翌3月20日(金)には、同ホールにて記念上映会が実施されることになっている。この“大島渚賞”記念上映会では、受賞監督作品と大島監督作品を上映。6月に劇場公開を控える小田監督最新作『セノーテ』をいち早く紹介し、上映後には、小田監督、坂本、黒沢監督によるトークも行われる。さらに、大ヒットを記録し、社会現象ともなった大島監督による28歳のときのオリジナル作品『青春残酷物語』が上映会のラストを飾る。■第1回大島渚賞タイムテーブル(※予定)13:30『セノーテ』上映14:50 上映後トーク(小田香監督×坂本龍一×黒沢清)15:50『青春残酷物語 デジタル修復版』
2020年02月17日日本各地の映画祭で受賞・推薦された作品を2日間に渡って上映する企画「第2回 Rising Filmmakers Project次世代を拓く日本映画の才能を探して」が本日まで開催されている。このイベントは、タイトルの通り、次世代の映画界を切り拓く若い才能を発見できるイベント。今年はゆうばり国際ファンタスティック映画祭でオフシアター・コンペティション部門グランプリ、シネガー・アワードに輝いた森田和樹、カナザワ映画祭 期待の新人監督に入選した葉名恒星、SKIPシティ国際Dシネマ映画祭 SKIPシティアワードを受賞した磯部鉄平、田辺・弁慶映画祭 コンペティション部門で弁慶グランプリ、キネマイスター賞、観客賞、俳優賞の4冠を獲得した芳賀俊・鈴木祥、ぴあフィルムフェスティバル PFFアワードでグランプリに選ばれた中尾広道の作品を上映する。どの上映も映画祭による作品紹介が行われ、上映だけでなく監督とゲストのトーク・イベントが開催される。本日16時50分から開催される5作品監督トークイベントは入場無料。同日15時10分開映の『おばけ』を鑑賞した人はそのままイベントに参加可能で、トークのみの参加も可能。第2回 Rising Filmmakers Project次世代を拓く日本映画の才能を探して2月14日(金)、15日(土)国立映画アーカイブ 小ホール
2020年02月15日俳優の成田凌が、「第74回毎日映画コンクール」で男優主演賞を受賞し13日、神奈川・ミューザ川崎シンフォニーホールで開催された表彰式に出席した。同賞は毎日新聞社とスポーツニッポン新聞社などが主催している映画賞。成田は、映画初主演となった『カツベン!』での演技が評価されて男優主演賞に輝いた。成田は「僕個人でとったというより、みなさんでもらった賞だと思うので、うれしいというより感謝しかないですね」と、周防正行監督をはじめとする関係者に感謝。「100年前の映画の始まりの映画なので責任は重大ですけど、丁寧に時間をかけて撮っていたので、恥じないものはできたと思います」と堂々と話した。今後挑戦したみたい役を聞かれると「選ばずやりたい。地道にどんな役でもチャレンジしてみたい」と幅広い役に意欲。「2019年に公開された映画はいろんな役をやらせていただいたので、引き続きいろいろやっていきたい。この世から“カメレオン俳優”という謎の言葉が消えればいいと思っています」と話し、「それが当たり前?」と聞かれると、「そうですね。役者だし」と返した。『カツベン!』は、今からおよそ100年前、映画(活動写真)がまだサイレントでモノクロだった頃を舞台に、楽士の奏でる音楽とともに独自の“しゃべり”で物語を作り上げた活動弁士、通称“活弁”(カツベン)を夢見る青年を主人公に、日本映画の未来を夢見た人々の群像を描いた物語。表彰式には周防監督も登壇し、「カツベンの練習をして、このレベルまで引き上げてくれたのは感謝。よくやってくれた。改めてお礼を言いに来ました」と成田に感謝。成田は「また周防作品に出られるようになりたいです」と希望した。○「第74回毎日映画コンクール」受賞結果■作品部門日本映画大賞:『蜜蜂と遠雷』(石川慶監督)日本映画優秀賞:『新聞記者』(藤井道人監督)外国映画ベストワン賞:『ジョーカー』(トッド・フィリップス監督)■監督・脚本部門監督賞:石川慶『蜜蜂と遠雷』脚本賞:阪本順治『半世界』■俳優部門男優主演賞:成田凌『カツベン!』女優主演賞:シム・ウンギョン『新聞記者』男優助演賞:吉澤健『凪待ち』女優助演賞:池脇千鶴『半世界』スポニチグランプリ新人賞:鈴鹿央士『蜜蜂と遠雷』スポニチグランプリ新人賞:関水渚『町田くんの世界』田中絹代賞:風吹ジュン■スタッフ部門撮影賞:クリストファー・ドイル『ある船頭の話』美術賞:磯田典宏『カツベン!』音楽賞:RADWIMPS『天気の子』録音賞:藤本賢一『半世界』■アニメーション部門アニメーション映画賞:『海獣の子供 』(渡辺歩監督)大藤信郎賞:『ある日本の絵描き少年』(川尻将由監督)■ドキュメンタリー部門ドキュメンタリー映画賞:『えんとこの歌寝たきり歌人・遠藤滋』(伊勢真一監督)■TSUTAYAプレミアム映画ファン賞日本映画部門:『凪待ち』外国映画部門:『ジョーカー』■特別部門特別賞:宮本まさ江(衣装)
2020年02月13日「第74回毎日映画コンクール」の表彰式が13日、神奈川・ミューザ川崎シンフォニーホールで開催され、TSUTAYAプレミアム映画ファン賞 日本映画部門を受賞した映画『凪待ち』の白石和彌監督が登壇。主演を務めた香取慎吾との再タッグを熱望した。TSUTAYAプレミアム映画ファン賞は、映画がファンが選ぶ賞。白石監督は「ファンのみなさんに応援していただいて、この賞をとれたことをうれしく思っています」と喜んだ。「『凪待ち』は香取さんと一緒に石巻で撮影した映画で、男の再生を描く映画だったんですけど、香取さんの存在なしではできなかった」と主演の香取に感謝し、「香取さんは主演男優賞でノミネートされていたんですけど、残念ながらこの場には。またいつか香取さんと一緒に映画を作ってこの場に来ることを次の目標に頑張っていきたいと思います」と語った。同作で男優助演賞を受賞した吉澤健とともに囲み取材にも応じた白石監督。香取に受賞を報告したか聞かれると、「直接はしてないですけど、香取さんもすごく喜んでくださっていて、ファンの方の力だなと、かみしめてくださっていると思います」と答えた。また、「香取さんのお芝居があって、それを受けて吉澤さんがお芝居して、またその吉澤さんの進む方向を見ながら香取さんが。そのアンサンブルが見ていて気持ちよかったですし、またこのメンバーで映画を作れたらいいなって、撮っているときからずっと幸せな時間でした」としみじみ。香取との再タッグへの意欲を聞かれると「もちろん」と即答し、「何かいいネタがあれば。あれほどの方ですので、ぜひ一緒にやりたいという思いが非常に強いです」と語った。○「第74回毎日映画コンクール」受賞結果■作品部門日本映画大賞:『蜜蜂と遠雷』(石川慶監督)日本映画優秀賞:『新聞記者』(藤井道人監督)外国映画ベストワン賞:『ジョーカー』(トッド・フィリップス監督)■監督・脚本部門監督賞:石川慶『蜜蜂と遠雷』脚本賞:阪本順治『半世界』■俳優部門男優主演賞:成田凌『カツベン!』女優主演賞:シム・ウンギョン『新聞記者』男優助演賞:吉澤健『凪待ち』女優助演賞:池脇千鶴『半世界』スポニチグランプリ新人賞:鈴鹿央士『蜜蜂と遠雷』スポニチグランプリ新人賞:関水渚『町田くんの世界』田中絹代賞:風吹ジュン■スタッフ部門撮影賞:クリストファー・ドイル『ある船頭の話』美術賞:磯田典宏『カツベン!』音楽賞:RADWIMPS『天気の子』録音賞:藤本賢一『半世界』■アニメーション部門アニメーション映画賞:『海獣の子供 』(渡辺歩監督)大藤信郎賞:『ある日本の絵描き少年』(川尻将由監督)■ドキュメンタリー部門ドキュメンタリー映画賞:『えんとこの歌寝たきり歌人・遠藤滋』(伊勢真一監督)■TSUTAYAプレミアム映画ファン賞日本映画部門:『凪待ち』外国映画部門:『ジョーカー』■特別部門特別賞:宮本まさ江(衣装)
2020年02月13日ロックバンド・RADWIMPSが、「第74回毎日映画コンクール」で音楽賞を受賞し13日、神奈川・ミューザ川崎シンフォニーホールで開催された表彰式に、野田洋次郎、桑原彰、武田祐介が登壇した。同賞は毎日新聞社とスポーツニッポン新聞社などが主催している映画賞。RADWIMPSは、新海誠監督作『天気の子』の音楽を手掛け、音楽賞に輝いた。ボーカルの野田は「『天気の子』の公開の2年前から冒険が始まって、新海さん、全スタッフで2年間走り抜いて作った作品です」と話した。野田は俳優デビュー作となった『トイレのピエタ』で、2016年に同コンクールで新人賞を受賞。「また音楽賞という形で呼んでいただいて、とても光栄に思っています」と喜び、「また戻ってこられるように精進していきたいと思います。表現を頑張っていきたいと思います」と誓った。司会の生島ヒロシ氏から、2016年の受賞とどっちがうれしいか聞かれると「それ聞きますか!?」と笑い、「新人賞のときは、『まさか』という感じだったんですけど、こっちは18年ほどやっている本職なので、こっちでまた呼んでいただけるのはすごい感慨深いというか本当にうれしいです」と語った。○「第74回毎日映画コンクール」受賞結果■作品部門日本映画大賞:『蜜蜂と遠雷』(石川慶監督)日本映画優秀賞:『新聞記者』(藤井道人監督)外国映画ベストワン賞:『ジョーカー』(トッド・フィリップス監督)■監督・脚本部門監督賞:石川慶『蜜蜂と遠雷』脚本賞:阪本順治『半世界』■俳優部門男優主演賞:成田凌『カツベン!』女優主演賞:シム・ウンギョン『新聞記者』男優助演賞:吉澤健『凪待ち』女優助演賞:池脇千鶴『半世界』スポニチグランプリ新人賞:鈴鹿央士『蜜蜂と遠雷』スポニチグランプリ新人賞:関水渚『町田くんの世界』田中絹代賞:風吹ジュン■スタッフ部門撮影賞:クリストファー・ドイル『ある船頭の話』美術賞:磯田典宏『カツベン!』音楽賞:RADWIMPS『天気の子』録音賞:藤本賢一『半世界』■アニメーション部門アニメーション映画賞:『海獣の子供 』(渡辺歩監督)大藤信郎賞:『ある日本の絵描き少年』(川尻将由監督)■ドキュメンタリー部門ドキュメンタリー映画賞:『えんとこの歌寝たきり歌人・遠藤滋』(伊勢真一監督)■TSUTAYAプレミアム映画ファン賞日本映画部門:『凪待ち』外国映画部門:『ジョーカー』■特別部門特別賞:宮本まさ江(衣装)
2020年02月13日俳優の鈴鹿央士が、「第74回毎日映画コンクール」でスポニチグランプリ新人賞を受賞し13日、神奈川・ミューザ川崎シンフォニーホールで開催された表彰式に出席。芸能界デビューのきっかけとなった女優・広瀬すずと初対面したときの感想を語った。同賞は毎日新聞社とスポーツニッポン新聞社などが主催している映画賞。鈴鹿は、『蜜蜂と遠雷』での演技が評価されて受賞した。トロフィーを受け取り、「このたびは素晴らしい賞をいただけて光栄に思っています」と喜びのコメント。「正直なことを言うと、何をしゃべるか考えてないんですけど、思ったことを言わせていただきます」と前置きしてから、「映画を作るって、いい大人たちが真剣に一つの作品に向かい合って、いい作品を作るんだっていう思いで毎日毎日過ごしているっていうのが本当にかっこよくて、そういう大人になりたいなと思っている、いまこの頃という感じです」と初々しく語った。鈴鹿の芸能界デビューは、広瀬すずが映画の撮影で鈴鹿の高校を訪れた際にスカウトしたことがきっかけ。そのときの出会いについて、鈴鹿は「僕が通っていた学校に来られて、僕は友達と『芸能人を見に行くぞ!』って見に行って」と振り返り、「俳優さんを見るのが初めてだったので、こんなに顔が整っていて、顔がちっちゃくて、本当にいるんだなと。宇宙人みたいな感じでした」と当時の衝撃を告白。その頃は、自分が芸能人になるイメージはまったくなかったそうで、「岡山の田舎に住んでいたので、関係ない世界だろうと思っていて」と語った。○「第74回毎日映画コンクール」受賞結果■作品部門日本映画大賞:『蜜蜂と遠雷』(石川慶監督)日本映画優秀賞:『新聞記者』(藤井道人監督)外国映画ベストワン賞:『ジョーカー』(トッド・フィリップス監督)■監督・脚本部門監督賞:石川慶『蜜蜂と遠雷』脚本賞:阪本順治『半世界』■俳優部門男優主演賞:成田凌『カツベン!』女優主演賞:シム・ウンギョン『新聞記者』男優助演賞:吉澤健『凪待ち』女優助演賞:池脇千鶴『半世界』スポニチグランプリ新人賞:鈴鹿央士『蜜蜂と遠雷』スポニチグランプリ新人賞:関水渚『町田くんの世界』田中絹代賞:風吹ジュン■スタッフ部門撮影賞:クリストファー・ドイル『ある船頭の話』美術賞:磯田典宏『カツベン!』音楽賞:RADWIMPS『天気の子』録音賞:藤本賢一『半世界』■アニメーション部門アニメーション映画賞:『海獣の子供 』(渡辺歩監督)大藤信郎賞:『ある日本の絵描き少年』(川尻将由監督)■ドキュメンタリー部門ドキュメンタリー映画賞:『えんとこの歌寝たきり歌人・遠藤滋』(伊勢真一監督)■TSUTAYAプレミアム映画ファン賞日本映画部門:『凪待ち』外国映画部門:『ジョーカー』■特別部門特別賞:宮本まさ江(衣装)
2020年02月13日第92回アカデミー賞授賞式が2月10日(日本時間)、米ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催され、『パラサイト 半地下の家族』(ポン・ジュノ監督)が作品賞に輝いた。韓国映画が同賞を受賞するのは初めてとなる。文字通り「歴史が動いた」と感じた映画ファンも多いはず。ハリウッドの資本が一切入らない韓国映画が作品賞に加えて、監督賞、脚本賞、そして当然ながら国際長編映画賞も受賞し、映画界最大の祭典であるアカデミー賞に見事“寄生”したわけで、第92回にして訪れた歴史的快挙は、これからも多くの人々の記憶に残るはずだ。投票権をもつ会員の大幅増に伴い、選択肢の幅がより広がったともいわれる近年のアカデミー賞。一方で、その投票システムにより“平均的に優れた作品”が選ばれる傾向も強かっただけに(だから『1917 命をかけた伝令』が本命だった)、一癖も二癖もある『パラサイト 半地下の家族』の主要部門受賞はやはり驚くべき結果だった。メキシコ映画『ROMA/ローマ』が快進撃を続けながら、作品賞は『グリーンブック』に落ち着いた昨年とは大違いである。ひとつ見えてきたのは、現代社会の急速な変化を目の当たりに、「自分たちも変わらなければ」とようやく重い腰をあげた、アメリカの映画業界の意識改革だ。多様性をトレンドとして持ち上げ、やり過ごそうとしていた“支配層”の思惑は崩れ、多様性こそが主流である時代が到来した現代。それを受け入れなければ、映画の未来がないことに、彼らも気づき始めているのだろう。『パラサイト 半地下の家族』の快挙の裏で、ハリウッド黄金期を懐かしむ『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(10部門候補で2部門受賞)、ポン・ジュノ監督も敬愛するマーティン・スコセッシ監督のNetflix映画『アイリッシュマン』(9部門10候補で無冠)といった話題作は、大きな勝利を収めることができなかった。映画界が視線を注ぐべきは輝かしい過去ではなく、不穏な現代、そして不透明な未来であり、『パラサイト 半地下の家族』にこそ、それらが映し出されていたのだ。一夜にして起こった映画界の地殻変動は2020年も継続するはずだ。今後の課題は、やはり女性映画監督に対して、いかにチャンスを与えるか。今年の授賞式では、女性の存在感が発揮されるシーンが多かったが、その裏には女性監督が1人もノミネートされなかった監督賞への痛烈な批判があった…。こうして、変化の道を歩みだしたアカデミー賞。今後、『パラサイト 半地下の家族』のシナリオがそうであったように、アカデミー賞にも予想もつかない展開が待ち構えているとすれば、映画ファンはそれを大いに期待すべきだろう。(text:Ryo Uchida)■関連作品:パラサイト 半地下の家族 2020年1月10日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開© 2019 CJ ENM CORPORATION, BARUNSON E&A ALL RIGHTS RESERVED
2020年02月10日『パラサイト 半地下の家族』が英語以外の映画として史上初の作品賞を受賞、会場全体が歓喜に沸いて幕を閉じた第92回アカデミー賞授賞式。結果的に多様性を印象づけた今年を象徴するように、レッドカーペットはカラフルで光るドレスで華やいだ。『ジュディ 虹の彼方に』で主演女優賞を受賞したレネー・ゼルウィガーは「アルマーニ・プリヴェ(Armani Prive)」のカスタムで、白いシークインのドレス。前哨戦でも常に肩を見せるデザインを着ていたが、締めくくりとなる晴れの日もワンショルダーで片方だけスリーブのあるスタイルをチョイスした。『マリッジ・ストーリー』で助演女優賞を受賞したローラ・ダーンも「アルマーニ・プリヴェ(Armani Prive)」。デコルテ周りに黒の装飾を効かせた淡いピンクのノースリーブだ。ジュエリーは日本のブランド「NIWAKA(俄)」のもの。授賞式の追悼コーナーでビートルズの「イエスタデイ」を歌ったビリー・アイリッシュは「シャネル(Chanel)」の白のツイードのスーツで登場。前面にロゴがいくつも入ったジャケットもパンツも、彼女らしいオーバーサイズのデザインだった。着飾ることでメッセージを伝える、という方法を選んだのはナタリー・ポートマン。「ディオール・オートクチュール(Dior Haute Couture)」の黒とゴールドのケープドレスは落ち着いたデザインだが、グレタ・ガーウィグ(『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』)やルル・ワン(『フェアウェル』)、ローリーン・スカファリア(『ハスラーズ』)など、オスカーにノミネートされなかった女性監督たちの名前が刺繍してある。ナタリーは「私なりのやり方で、素晴らしい仕事を評価されなかった女性たちを知らせたかったのです」と語った。『スキャンダル』で助演女優賞候補だったマーゴット・ロビーは「シャネル(Chanel)」のミッドナイトブルーのドレス。胸元を飾るタッセルが付いたブローチとリボンをあしらったカフスリーブでエレガント。『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』で主演女優賞候補になったシアーシャ・ローナン、助演女優賞候補のフローレンス・ピューはともに鮮やかな色が印象的なドレス。シアーシャは「グッチ(Gucci)」の黒とラベンダー・カラーのドレス。実は黒のペプラムの部分は先日開催の英国アカデミー賞授賞式で着たドレスに使用したのと同じ生地。持続可能性に配慮した選択だ。フローレンスは「ルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)」。ウエストをベルトでマークするデザインで、サンダルも同色でコーディネートした。カラフルな装いでは『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』で、レオナルド・ディカプリオ扮するリックに感銘を与える天才子役を演じたジュリア・バターズのピンクのドレスも。「クリスチャン・シリアーノ(Christian Siriano)」のデザインで、ボリュームある袖と、サンドイッチを忍ばせた小さなバッグがアクセントになっていた。今年は光る素材を使ったドレスが人気で、女優賞に主演と助演でWノミネートされたスカーレット・ヨハンソンは「オスカー・デ・ラ・レンタ(Oscar de La Renta)」のシルバーのサテンドレス、プレゼンターを務めたブリー・ラーソンの「セリーヌ(Celine)」のドレスは12万個のシークインと11万個のガラスビーズをあしらったデザイン。同じくプレゼンターのレベル・ウィルソンも「ジェイソン・ウー(Jason Wu)」ゴールドのドレス。オープニングにビリー・ポーターとパフォーマンスを披露したジャネール・モネイは「ラルフ・ローレン(Ralph Lauren)」のシルバーのドレス。フードがついたAラインのドレスには16万8000個のスワロフスキー・クリスタルが使用された。ちなみに昨年、タキシードとドレスを合体させたスタイルで話題をさらったビリー・ポーターはイギリスのデザイナー、「ジャイルズ・ディーコン(Giles Deacon)」のドレスをチョイス。スカート部分はバッキンガム宮殿にインスパイアされたデザインだという。昨年の授賞式で見せたハーネス・スタイルも衝撃だったティモシー・シャラメは「プラダ(Prada)」のネイビーのアンサンブルで、今年も攻めの姿勢を崩さず。ノータイに白シャツの上に羽織ったジップアップのジャケットに「カルティエ(Cartier)」のヴィンテージのブローチをアクセントにした。タイカ・ワイティティ監督が脚色賞を受賞した『ジョジョ・ラビット』で主役のジョジョを演じたローマン・グリフィン・デイヴィスと親友ヨーキー役のアーチー・イェーツも出席。タキシード姿で元気いっぱい取材に応じる姿が微笑ましかった。シャーリーズ・セロンの「ディオール・オートクチュール(Dior Haute Couture)」、オリヴィア・コールマンの「ステラ・マッカートニー(Stella McCartney)」 、作曲賞を受賞したヒドゥル・グドナドッティル(『ジョーカー』)の「シャネル(Chanel)」など、ダークな色使いに構築的なデザインの大人のクールな装いも目を引いた。また、歌曲賞候補の「イントゥ・ジ・アンノウン」(『アナと雪の女王2』)の歌唱パフォーマンスで、イディナ・メンゼルとともに世界各国の“エルザ”の1人としてステージに立った松たか子は、レッドカーペットには着物姿で登場。淡いピンクの総絞りに松の刺繍、母から譲り受けた帯だという。(text:Yuki Tominaga)
2020年02月10日第92回アカデミー賞授賞式が2月10日(日本時間)、米ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催され、ポン・ジュノ監督の『パラサイト 半地下の家族』が作品賞に輝いた。韓国映画が同賞を受賞するのは初めて。作品賞をはじめ、監督賞、脚本賞、国際長編映画賞の最多4冠を達成した。まさにアカデミー賞の歴史が“激動”した一夜となった。アカデミー賞史上初、といえば『パラサイト 半地下の家族』は作品賞と国際長編映画賞(昨年まで外国語映画賞)の同時受賞も達成。これは昨年、旋風を巻き起こしたNetflix映画『ROMA/ローマ』(アルフォンソ・キュアロン監督)も成し遂げることができなかった快挙だ。また、カンヌ国際映画祭の最高賞であるパルム・ドールを受賞し、アカデミー賞の作品賞も手にするのは『マーティ』(第28回/1955年)以来2作目。こちらも、記憶に留めておきたい記録である。監督賞を手にした際のスピーチで、ポン・ジュノ監督は「映画を勉強していた若い頃、最も印象に残ったのは『個人的なことこそが、もっとクリエイティブなことだ』という言葉。それは、偉大なるマーティン・スコセッシによるものでした。わたしはスコセッシ監督の作品で、映画を学んだのです」と同じ監督賞候補に挙がった名匠に最敬礼。また、以前からポン・ジュノ監督の作品を高く評価していた、同じく監督賞候補のクエンティン・タランティーノへの感謝も惜しまなかった。俳優部門はオスカー前哨戦にならい、サプライズなしの結果に。主演男優賞をホアキン・フェニックス(『ジョーカー』)、主演女優賞をレネー・ゼルウィガー(『ジュディ 虹の彼方に』)、助演男優賞をブラッド・ピット(『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』)、助演女優賞をローラ・ダーン(『マリッジ・ストーリー』)が順当に受賞している。作品賞を『パラサイト 半地下の家族』と競い合った『1917 命をかけた伝令』は撮影賞、録音賞、視覚効果賞の3部門を受賞。やはり、全編ワンカット(のように見える)撮影が高く評価され、名撮影監督であるロジャー・ディーキンスが2度目のオスカー獲得を果たした。一方、9部門(10候補)にノミネートされていたマーティン・スコセッシ監督のNetflix映画『アイリッシュマン』は無冠に終わった。【第92回アカデミー賞主な受賞結果】作品賞:『パラサイト 半地下の家族』監督賞:ポン・ジュノ『パラサイト 半地下の家族』主演男優賞:ホアキン・フェニックス『ジョーカー』主演女優賞:レネー・ゼルウィガー『ジュディ 虹の彼方に』助演男優賞:ブラッド・ピット『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』助演女優賞:ローラ・ダーン『マリッジ・ストーリー』国際長編映画賞:『パラサイト 半地下の家族』(韓国)脚本賞:『パラサイト 半地下の家族』脚色賞:『ジョジョ・ラビット』撮影賞:『1917 命をかけた伝令』編集賞:『フォードvsフェラーリ』美術賞:『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』衣装デザイン賞:『ストーリー・オブ・マイ・ライフ/わたしの若草物語』メイク・ヘアスタイリング賞:『スキャンダル』作曲賞:『ジョーカー』歌曲賞:『ロケットマン』視覚効果賞:『1917 命をかけた伝令』長編アニメ映画賞:『トイ・ストーリー4』文:内田 涼
2020年02月10日第92回アカデミー賞授賞式が2月10日(日本時間)、米ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催され、作品賞にポン・ジュノ監督の『パラサイト 半地下の家族』が輝いた。英語以外の作品が作品賞を取るのはアカデミー史上初。韓国映画としても初受賞となる。今年のアカデミー賞では作品賞をはじめ、監督賞、脚本賞、国際長編映画賞、美術賞、編集賞の計6部門にノミネートされ、4冠を達成。作品賞と国際長編映画賞(昨年まで外国語映画賞)を同時に受賞するのは、アカデミー賞の歴史において初めてとなる。昨年、旋風を巻き起こしたNetflix映画『ROMA/ローマ』(アルフォンソ・キュアロン監督)も成し遂げることができなかった快挙だ。また、カンヌ国際映画祭の最高賞であるパルム・ドールを受賞し、アカデミー賞の作品賞も手にするのは『マーティ』(第28回/1955年)以来2作目となる。前述のカンヌ国際映画祭のパルム・ドールを皮切りに、ニューヨーク映画批評家協会賞、ロサンゼルス映画批評家協会賞、シカゴ映画批評家協会賞、シアトル映画批評家協会賞、ワシントン映画批評家協会賞などで作品賞を受賞。SAGアワード(全米俳優組合賞)では、最高賞にあたるアンサンブル・キャスト賞にも輝いていた。ステージには『パラサイト』のスタッフ&キャストが集結し、「想像もしたことがないことが現実となりました、本当にうれしいです。いまこの瞬間に、意味のあるタイムリーで象徴的な歴史が作られていると思います」とアカデミー賞への感謝を述べた。(text:cinemacafe.net)■関連作品:パラサイト 半地下の家族 2020年1月10日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開© 2019 CJ ENM CORPORATION, BARUNSON E&A ALL RIGHTS RESERVED
2020年02月10日第92回アカデミー賞授賞式が2月10日(日本時間)、米ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催され、主演女優賞に『ジュディ 虹の彼方に』のレネー・ゼルウィガーが輝いた。レネーはこれまで主演女優賞に3度(本作と『シカゴ』『ブリジット・ジョーンズの日記』)ノミネートされたほか、『コールドマウンテン』では見事第76回アカデミー賞助演女優賞を受賞。主演女優賞を手にするのは、これが初めてとなる。数々のヒット作に出演し、トップ女優に君臨した時期もあったが、その後は低迷期を迎え、自ら映画業界から距離をとった時期も…。それだけに、全盛期を過ぎたミュージカル女優のジュディ・ガーランドが“再起”をかけて、命がけのロンドン公演に挑む姿を描いた『ジュディ 虹の彼方に』は、女優レネー・ゼルウィガーにとっても、まさに復活のステージとなった。自らもジュディ・ガーランドの大ファンと語るレネーは、正式なリハーサルの1年前からアメリカで歌のコーチとトレーニングを開始。その後、音楽監督のマット・ダンクリーと一緒に4か月のリハーサルを行い、ジュディの動き全てをマスターし、圧倒的な存在感を見せつけた。ゴールデングローブ賞(ドラマ部門)、英国アカデミー賞、全米俳優組合賞、放送映画批評家協会賞、各都市の映画批評家協会など、オスカー前哨戦でも快進撃を続け、堂々のオスカー受賞を果たした。受賞コメントオスカー像を手にしたレネーは「特別なコラボレーションであり、意味のある経験を私の人生においてできました。美しい映画に出演できてうれしく思います」と感謝のコメント。さらに「この1年間、ジュディ・ガーランドについて様々なことを話してきました。私たちはヒーローによって団結することができるということが分かりました。ジュディ・ガーランドはこのように祝福されることはありませんでしたがこの瞬間、レガシーを祝福するものであると考えています。この賞はあなたに差し上げたいと思います」とジュディへの想いを口にした。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ジュディ 虹の彼方に 2020年3月6日より全国にて公開© Pathé Productions Limited and British Broadcasting Corporation 2019
2020年02月10日第92回アカデミー賞授賞式が2月10日(日本時間)、米ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催され、長編アニメーション映画賞はディズニー/ピクサー作品の『トイ・ストーリー4』が受賞した。SNS上では「大人が楽しめる」「今までより深い」と話題となった本作。シリーズ史上初の手作りおもちゃ“フォーキー”の登場や、ウッディのかつての仲間で陶器人形のおもちゃボー・ピープが『トイ・ストーリー2』以来の再登場となったこと、バイクスタントマンのおもちゃ、デューク・カブーンの声をキアヌ・リーブスが務めたことも話題となった。壇上に上がったジョシュ・クーリー監督は、「本当に感謝しています。光栄です。家族こどもたちにこの賞を捧げたいと思います」と喜びをコメント。前哨戦で注目されていたNetflix作品『クロース』や『失した体』、「スタジオライカ」のストップモーションアニメ『Missing Link』(原題)、人気シリーズの完結編『ヒックとドラゴン 聖地への冒険』という強力なライバルを抑えての受賞となった。(text:cinemacafe.net)■関連作品:トイ・ストーリー4 2019年7月12日より全国にて公開©2018 Disney/Pixar. All Rights Reserved.
2020年02月10日第92回アカデミー賞授賞式が2月10日(日本時間)、米ロサンゼルスのドルビー・シアターで行われ、ポン・ジュノ監督『パラサイト 半地下の家族』が「国際長編映画賞」を受賞した。韓国映画史上初の受賞、脚本賞に続き2部門目の受賞となる。第72回カンヌ国際映画祭でパルムドールに輝いた、ポン・ジュノ監督作『パラサイト 半地下の家族』。韓国では動員1,000万人を突破、フランス動員も170万人を突破、全米でも昨年の外国映画興行収入第1位、歴代興行収入でも現在第7位と、各国で動員記録を塗り替える大ヒットとなっており、先日、日本でも興行収入10億円を突破した(1月27日時点)。第92回アカデミー賞では作品賞、監督賞、撮影賞、編集賞、美術賞、国際長編映画賞と6部門でノミネート。同賞ノミネート作品の中にはフランスの『レ・ミゼラブル』、スペインの『ペイン・アンド・グローリー』などが候補作として挙げられていた。■『パラサイト』ってどんな映画?『スノーピアサー』『グエムル-漢江の怪物-』のポン・ジュノ監督最新作『パラサイト 半地下の家族』は現代社会が抱える問題を内包しつつ、ユーモア、サスペンス、アクション…映画全ての要素を融合させながらツイストの効いた展開で描き切った傑作。受賞コメント「外国語映画賞から国際長編映画賞にカテゴリの名前が変わりましたよね、新しい名前に変わったこの賞を受賞できて幸せに思います」と喜びを口にした。さらに「この映画をつくった素晴らしいキャストとスタッフがここに集まっています」と語り、キャスト陣が起立すると会場からは大きな拍手が送られた。ポン・ジュノ監督は「これから明日の朝までたっぷり飲もうと思います」と受賞の喜びをユーモアたっぷりに語った。(text:cinemacafe.net)■関連作品:パラサイト 半地下の家族 2020年1月10日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開© 2019 CJ ENM CORPORATION, BARUNSON E&A ALL RIGHTS RESERVED
2020年02月10日第92回アカデミー賞授賞式が2月10日(日本時間)、米ロサンゼルスのドルビー・シアターで行われ、Netflixオリジナル映画『マリッジ・ストーリー』で敏腕離婚弁護士を演じたローラ・ダーンが「助演女優賞」を受賞した。『マリッジ・ストーリー』でスカーレット・ヨハンソン演じるニコールの離婚弁護を担当する敏腕弁護士を演じ、キャシー・ベイツ(『リチャード・ジュエル』)、Wノミネートのスカーレット・ヨハンソン(『ジョジョ・ラビット』)らを抑えての受賞となったローラ。3度目のオスカーノミネートで初受賞を果たした。■『マリッジ・ストーリー』ってどんな映画?『イカとクジラ』『フランシス・ハ』などを手掛けるノア・バームバック監督作。女優のニコールと、その夫で監督兼脚本家のチャーリーの結婚生活への葛藤と離婚に向けた心情を描いた本作。うまく行かずにすれ違う2人は円満な協議離婚を望んでいたが、これまで閉じ込めてきた互いに対する積年の憤りが露わになって衝突、離婚弁護士を雇って争うことになる。受賞コメントローラがオスカー像を手にマイクの前に立つと会場からは拍手が。ローラは「ノアは愛についての映画を作ってくれました。そして分断を乗り越えて、家族とは何なのかの映画を作ってくれました」とコメント。さらに、「ヒーローに会うことはないと思っている人もいるかもしれません。親がヒーローであれば本当に恵まれていると思います、私の父と母、ブルース・ダーンとダイアン・ラッド、私の素晴らしい両親にもこの賞を共有したいと思います。こんなに最高の誕生日をいただけてうれしいです」と感謝を口にした。(text:cinemacafe.net)■関連作品:【Netflix映画】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング
2020年02月10日第15回大阪アジアン映画祭のオープニング作品が『夕霧花園』(原題)に、クロージング作品が『蒲田前奏曲』に決定した。オープニング作品『夕霧花園』は、マレーシアを舞台に、現地華人女性の日本人庭師への秘めた思いを描いた人間ドラマ。マレーシア出身の作家、陳團英(TAN Twan Eng)の英文小説で、英ブッカー賞最終候補作にもなった『The Garden of Evening Mists』を原作とする本作は、HBOアジアが製作の一翼を担い、さまざまな国・地域からスタッフとキャストが招聘され制作された。監督は、OAFF2014で審査委員も務めた台湾映画界の俊英、トム・リン。『九月に降る風』 『星空』『百日告別』が日本でも劇場公開され、高い評価を得ている。主演は、マレ ーシア出身で香港・台湾映画界をメインに活躍するリー・シンジエ、そして、日本から阿部寛が出演。さらに、台湾を代表する女優であり、近年は監督としての活躍も目覚ましいシルヴィア・チャンも出演している。2019年11月に開催された台湾の第56回金馬奨では、作品賞、監督賞、主演女優賞をはじめとする9部門にノミネートされた。クロージング作品『蒲田前奏曲』は、中川龍太郎、穐山茉由、安川有果、渡辺紘文の若手監督4人による連作スタイルの長編映画。蒲田に住む売れない女優マチ子を主軸に、マチ子の周りの人間模様を通して、”女”であること、”女優”であることを求める社会への皮肉をコミカルに描く。最新作『静かな雨』が釜山国際映画祭上映、東京フィルメックス 観客賞受賞など、国内外の注目を集める中川龍太郎、『Dressing Up』で日本映画ブロフェッショナル大賞新人監督賞受賞の安川有果、長編デビュー作『月極オトコトモダチ』が MOOSIC LAB グランブリ受賞、東京国際映画祭上映の穐山茉由、最新作『叫び声』が東京国際映画祭日本映画スブラッシュ 部門監督賞に輝いた渡辺紘文(大田原愚豚舎)が務める。『飢えたライオン』で主演を務め、舞台、TVドラマなどでも活躍する松林うららが自身の地元である蒲田を舞台にブロデュースし、自らも出演。また、伊藤沙莉、 瀧内公美など、旬の俳優が名を連ねる。本作は、過去、現在、未来を描く4つのエピソードから構成される。各エピソードの詳細は以下の通り。第1番「蒲田哀歌」<大過去>(監督:中川龍太郎、出演:古川琴音、須藤蓮、松林うらら)オーディションと食堂でのアルバイトの往復で疲れ果てている売れない女優、マチ子。ある日、彼氏と間違われるほど仲の良い弟から彼女を紹介されショックを受ける。だが、その彼女の存在が、女として、姉として、女優としての在り方を振り返るきっかけとなる。第2番「呑川ラブソディ」<現在>(監督:穐山茉由、出演:伊藤沙莉、福田麻由子、川添野愛、和田光沙、松 林うらら、葉月あさひ、山本剛史)アルバイトをしながら女優をしているマチ子。大学時代の友人5人と久々に女子会をするが、独身チームと既婚チームに 分かれ、気まずい雰囲気に。そこでマチ子は蒲田温泉へ行くことを提案する。5人は仕事、男性のことなどを話し合い、次第に隠していたものが丸裸になっていく。第3番「行き止まりの人々」<過去とトラウマ>(監督:安川有果、出演:瀧内公美、大西信満、松林うらら、吉村界人、二ノ宮隆太郎、近藤芳正)映画のオーディションを受けたマチ子。セクハラや metoo の実体験やエビソードがあれば話すという内容だったが、皆、思い出すことに抵抗があり、上手く演じられない。そんな中、マチ子の隣にいた黒川(※)だけは迫真の演技を見せる。マチ子は黒川と共に最終選考に残ったが...…。第4番「シーカランスどこへ行く」<未来>(監督:渡辺紘文、出演:久次璃子、渡辺紘文)マチ子の実家は大田原にある。大田原に住む親戚の小学5年生のリコは、大田原でとある映画の撮影現場にいる。とある監督が撮影現場にやってきて...…。 渡辺紘文監督ならではの視点で東京中心主義、映画業界、日本の社会問題批判を皮肉に表現し描く。『夕霧花園』3月6日(金)第15回大阪アジアン映画祭 梅田ブルク7で上映『蒲田前奏曲』3月15日(日)第15回大阪アジアン映画祭 ABC ホールで上映今秋公開※黒川の「黒」は、正しくは旧字体
2020年02月04日国際ピアノコンクールに挑む4人の若きピアニストたちの姿を描いた恩田陸原作の映画『蜜蜂と遠雷』のヒットによって、ピアノ・コンクールへの注目度が大幅にアップしている。それは、映画に登場する主人公たちの演奏を担ったピアニストたちのコンサートにも影響があるらしい。今までコンサートに来たことがないような人たちまでがクラシックに興味を持ったのだとしたら、それは実に喜ばしいことだ。そしてその効果は、原作の舞台となった「浜松国際ピアノコンクール(浜コン)」自体にもありそうだ。同コンクールは、後に「ショパン国際ピアノコンクール」優勝者となるラファウ・ブレハッチ&チョ・ソンジン、そして「チャイコフスキー国際コンクール」を制した上原彩子などなど、過去に錚々たる優勝者や入賞者を排出してきたことにより、レベルの高さは折り紙付き。映画公開の1年前に開催された第10回「浜コン」の優勝者ジャン・チャクムルは、今まさに「優勝者ツアー」の真っ只中だ。2019年4月16日にスタートしたこのツアーは、日本国内22公演とドイツ&フランスの2公演を加えた24公演の長丁場。これは若きピアニストにとって、世に出るためのご褒美であるとともに、大きな負担のかかる課題でもあるに違いない。いよいよ終盤に差し掛かった優勝者ツアーは要チェック。「浜コン」を制した俊英の実力や如何に⁉ジャン・チャクムル photo:公益財団法人墨田区文化振興財団 2019/8/5すみだトリフォニーホール大ホール (c)三浦興一●公演概要1月31日(金)横浜みなとみらいホール大ホール「ジャン・チャクムルピアノリサイタル」●ジャン・チャクムル(ピアノ)トルコ人ピアニスト、ジャン・チャクムルは、2017年スコットランド国際ピアノコンクール、続く2018年第10回浜松国際ピアノコンクールで第1位となった。(公財)アルゲリッチ芸術振興財団賞受賞。1997年アンカラ生まれ。レイラ・ベケンシル、アイシェ・カプタンのもとで音楽を学び始め、菅野潤やエムレ・ シェンに多大な影響を受ける。2012年、アンカラの高校を卒業後、パリ・スコラ・カントルムにてマルセラ・クルデリに師事し、2014年首席で卒業。以来、アリエ・ヴァルディ、レスリー・ハワード、ロバート・レヴィン等多くの著名な音楽家との演奏機会に恵まれる。これまでに母国トルコの主なコンサートホールを始め、アッシャーホール(エディンバラ)、サルコルトー(パリ)、ムジークヘボウ(アイントホーフェン)等で演奏したほか、著名な国際音楽祭にも多数出演している。現在ヴァイマル音楽大学にてグルツマン教授の指導のもと研鑽を積んでいる。
2020年01月27日キルト愛好家が集まる「第19回東京国際キルトフェスティバル-布と針と糸の祭典-」が本日開幕する。会場では様々な招待作家の作品が展示される。今年の特別企画のテーマは“キルトが奏でるミュージック”で、最前線で活動するキルト作家8人の作品が登場。キャシー中島は少女時代からあこがれてきたロックスターにオマージュを捧げる作品を、上田葉子は椿姫の世界を布で表現した作品を出品する。また、国内外・プロアマ問わず集まった1122点の中から選ばれた入選・入賞作品約300点が展示される「日本キルト大賞」や、トークショーなどのステージイベント、ワンポイントレッスンも開催。タイトル通り、布と針と糸で描き出される心安らぐ世界を堪能できるイベントだ。第19回東京国際キルトフェスティバル-布と針と糸の祭典-1月23日(木)から29日(水)まで9時30分から18時(初日は11時から、最終日は17時30分まで)東京ドーム当日券 2200円(税込)
2020年01月23日1946年(昭和21年)より開催されている、国内で最も権威と実績、歴史のある映画賞「第74回毎日映画コンクール」の受賞作品と受賞者が決定。『蜜蜂と遠雷』が日本映画大賞に輝いたほか、監督賞(石川慶)、スポニチグランプリ新人賞(鈴鹿央士)と合わせて最多3冠、さらに阪本順治監督の『半世界』も女優助演賞(池脇千鶴)、脚本賞、録音賞と最多3冠を獲得した。日本映画優秀賞には藤井道人監督の『新聞記者』が選出、女優主演賞に輝いたシム・ウンギョンと合わせて2部門で受賞。男優主演賞には『カツベン!』の成田凌が輝き、美術賞と合わせて同じく2部門の受賞となった。スポニチグランプリ新人賞が贈られるのは、『蜜蜂と遠雷』の鈴鹿央士と『町田くんの世界』の関水渚。大ヒット作『天気の子』を担当した「RADWIMPS」が音楽賞。また、一般の映画ファンが選ぶ「TSUTAYAプレミアム映画ファン賞」日本映画部門は『凪待ち』(白石和彌監督)、外国映画部門は『ジョーカー』(トッド・フィリップス監督)が獲得。『ジョーカー』は外国映画ベストワン賞にも選ばれている。表彰式は、ミューザ川崎シンフォニーホールで2月13日(木)に開催。今年から表彰式の模様は毎日映画コンクール公式ホームページ、および「TSUTAYAプレミアム無料ライブ配信」特設ページにてライブ配信と1週間見逃し配信が行われる。第74回毎日映画コンクール受賞結果日本映画大賞『蜜蜂と遠雷』(石川慶監督)日本映画優秀賞『新聞記者』(藤井道人監督)外国映画ベストワン賞『ジョーカー』(トッド・フィリップス監督)男優主演賞成田凌『カツベン!』女優主演賞シム・ウンギョン『新聞記者』男優助演賞吉澤健『凪待ち』女優助演賞池脇千鶴『半世界』スポニチグランプリ新人賞鈴鹿央士『蜜蜂と遠雷』スポニチグランプリ新人賞関水渚『町田くんの世界』田中絹代賞風吹ジュン監督賞石川慶『蜜蜂と遠雷』脚本賞阪本順治『半世界』撮影賞クリストファー・ドイル『ある船頭の話』美術賞磯田典宏『カツベン!』音楽賞RADWIMPS『天気の子』録音賞藤本賢一『半世界』アニメーション映画賞『海獣の子供』(渡辺歩監督)大藤信郎賞『ある日本の絵描き少年』(川尻将由監督)ドキュメンタリー映画賞『えんとこの歌寝たきり歌人・遠藤滋』(伊勢真一監督)TSUTAYAプレミアム映画ファン賞日本映画部門『凪待ち』TSUTAYAプレミアム映画ファン賞外国映画部門『ジョーカー』特別賞宮本まさ江(衣装)(text:cinemacafe.net)■関連作品:凪待ち 2019年6月28日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開©2018「凪待ち」FILM PARTNERS半世界 2019年2月15日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開Ⓒ2018「半世界」FILM PARTNERSカツベン! 2019年12月13日より全国にて公開©2019「カツベン!」製作委員会蜜蜂と遠雷 2019年10月4日より全国にて公開(C)2019 映画「蜜蜂と遠雷」製作委員会新聞記者 2019年6月28日より全国にて公開©2019『新聞記者』フィルムパートナーズジョーカー 2019年10月4日より全国にて公開© 2019 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved” “TM & © DC Comics”
2020年01月22日第74回毎日映画コンクール各賞の受賞作品と受賞者が22日、明らかになった。同賞は毎日新聞社とスポーツニッポン新聞社などが主催している映画賞。日本映画大賞に輝いたのは、石川慶監督の『蜜蜂と遠雷』で、同作は監督賞、スポニチグランプリ新人賞の鈴鹿央士と合わせて最多3冠を獲得。また『半世界』(阪本順治監督)も、女優助演賞、脚本賞、録音賞で、同じく最多3冠を獲得した。日本映画優秀賞には藤井道人監督の『新聞記者』が選ばれ、女優主演賞に輝いたシム・ウンギョンと合わせて2部門で受賞。男優主演賞には『カツベン!』の成田凌が輝き、美術賞と合わせて『カツベン!』も2部門の受賞となった。男優助演賞は『凪待ち』の吉澤健、女優助演賞は『半世界』の池脇千鶴がそれぞれ受賞。『蜜蜂と遠雷』の鈴鹿央士と『町田くんの世界』の関水渚にはスポニチグランプリ新人賞が贈られる。また、田中絹代賞は風吹ジュンが受賞した。映画ファンが選ぶ、TSUTAYAプレミアム映画ファン賞日本映画部門は『凪待ち』(白石和彌監督)、外国映画部門は『ジョーカー』(トッド・フィリップス監督)が受賞した。なお、表彰式は、ミューザ川崎シンフォニーホールで、2月13日に開催される。今年から表彰式の模様は毎日映画コンクール公式ホームページ、『TSUTAYAプレミアム無料ライブ配信』特設ページにてライブ配信と1週間見逃し配信を行う。○第74回毎日映画コンクール 受賞結果■作品部門日本映画大賞:『蜜蜂と遠雷』(石川慶監督)日本映画優秀賞:『新聞記者』(藤井道人監督)外国映画ベストワン賞:『ジョーカー』(トッド・フィリップス監督)■監督・脚本部門監督賞:石川慶『蜜蜂と遠雷』脚本賞:阪本順治『半世界』■俳優部門男優主演賞:成田凌『カツベン!』女優主演賞:シム・ウンギョン『新聞記者』男優助演賞:吉澤健『凪待ち』女優助演賞:池脇千鶴『半世界』スポニチグランプリ新人賞:鈴鹿央士『蜜蜂と遠雷』スポニチグランプリ新人賞:関水渚『町田くんの世界』田中絹代賞:風吹ジュン■スタッフ部門撮影賞:クリストファー・ドイル『ある船頭の話』美術賞:磯田典宏『カツベン!』音楽賞:RADWIMPS『天気の子』録音賞:藤本賢一『半世界』■アニメーション部門アニメーション映画賞:『海獣の子供 』(渡辺歩監督)大藤信郎賞:『ある日本の絵描き少年』(川尻将由監督)■ドキュメンタリー部門ドキュメンタリー映画賞:『えんとこの歌寝たきり歌人・遠藤滋』(伊勢真一監督)■TSUTAYAプレミアム映画ファン賞日本映画部門:『凪待ち』外国映画部門:『ジョーカー』■特別部門特別賞:宮本まさ江(衣装)
2020年01月22日音楽家が世に出る大きなきっかけとなるのがコンクールだ。そのコンクールの中でもピアノの「ショパン国際ピアノ・コンクール」や「チャイコフスキー国際コンクール」、指揮の「ブザンソン指揮者コンクール」の名声がひときわ高いのは、過去の優勝者や入賞者のその後の活躍ぶりによるところが大きい。今回「名曲全集」に登場するピアノの上原彩子と指揮のベン・グラスバーグこそは、まさにコンクールの申し子と言えそうだ。「第12回チャイコフスキー国際コンクール」のピアノ部門において女性として、さらには日本人としての初優勝を成し遂げた上原彩子と、「第55回ブザンソン指揮者コンクール」で優勝を果たしたベン・グラスバーグ。この2人が共演するベートーヴェンのピアノ協奏曲は聴き逃がせない。コンクールをきっかけに大きく羽ばたいた2人の今や如何に。さらなる深化をとげた音楽家の姿をしっかり見極める時間が楽しみだ。●公演概要1月19日(日)ミューザ川崎シンフォニーホール「ミューザ川崎シンフォニーホール&東京交響楽団名曲全集第153回」●上原彩子 Ayako Uehara (ピアノ,Piano)3歳児のコースからヤマハ音楽教室に、1990年よりヤマハマスタークラスに在籍。ヴェラ・ゴルノスタエヴァ、江口文子、浦壁信二各氏に師事。第3回エトリンゲン国際青少年ピアノコンクールA部門第1位を始め多くのコンクールで入賞を果たす。2002年6月には、第12回チャイコフスキー国際コンクールピアノ部門において、女性としてまた、日本人として史上初めての第一位を獲得。第18回新日鉄音楽賞フレッシュアーティスト賞受賞。これまでに国内外にて演奏活動を行い、2004年12月にはデュトワ指揮NHK交響楽団と共演し、2004年度ベスト・ソリストに選ばれた。CDはEMIクラシックスから3枚がワールドワイドで発売された他、2014年にはキングレコードに移籍し、「上原彩子のくるみ割り人形」「ラフマニノフ13の前奏曲」がリリースされている。2006年1月10日には「日本におけるロシア文化フェスティバル2006」オープニング・ガラコンサートでゲルギエフ指揮マリインスキー歌劇場管弦楽団と共演、また、2008年9-10月にはクリスチャン・ヤルヴィ指揮ウィーントーンキュンストラー管弦楽団とのオーストリア及び日本ツアーを行ない、2017年3月には、ベルリン及び日本国内4都市において、エリアフ・インバル指揮ベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団と共演、高い評価を受けた。東京藝術大学音楽学部早期教育リサーチセンター准教授。●ベン・グラスバーグ(指揮)ケンブリッジ大学を卒業後、英ロイヤル・アカデミーでシャーン・エドワーズに指揮を学んだ。17年9月、第55回ブザンソン指揮者コンクールで優勝したほか、聴衆賞、オーケストラ賞も受賞した。17年夏、グラインドボーン音楽祭「皇帝ティートの慈悲」でロビン・ティッチアッティのアシスタントを務めていたグラスバーグは指揮者急病のため、急遽に指揮台に上がり大成功を収め、史上最年少で同音楽祭の指揮台にあがった指揮者となった。グラインドボーンでは18年夏に『蝶々夫人』、秋には『椿姫』をアシストおよび指揮をする。17/18シーズンはカンマー・アカデミー・ポツダムにデビューし、コンサートと『コジ・ファン・トゥッテ』を指揮するほか、アーネム・フィル、リヨン国立管、ロイヤル・フィル、パリ室内管、サンクトペテルブルク響、デトロイト響にデビューする。またロンドン・フィルでウラディーミル・ユロフスキーのアシスタントを務めるほか、ブリュッセルのモネ劇場で始める新しいダ・ポンテ・サイクルにアシスタントとして、また指揮者として参加する。
2020年01月10日全米映画俳優組合(SAG-AFTRA)が3日間で2回の爆破予告を受けた。「Variety」誌などが報じた。「今朝(現地時間木曜日)、組合のロサンゼルスとニューヨークにあるオフィスを爆破するという脅迫電話を受けました。警察に通報し、スタッフはオフィスから避難しました。警察が調査したところ、脅迫は信用性に欠けるということがわかり、私たちはオフィスに戻ったのです」と同組合の広報担当が語った。ロサンゼルス市警察も、同組合が木曜日の午前10時26分に爆破予告の電話を受けたことと、通報を受けて不審物の捜索を行ったことを発表している。警官たちが10時40分にパトカーとヘリコプターで駆け付け、11時21分には安全が確認された。その直後、従業員にオフィスに戻るようメールが送られたとのこと。2日前の火曜日にも、同組合は同じような脅迫電話を受け、警察が出動していた。従業員たちは避難し、その日オフィスに戻ることはできなかったという。この日はロサンゼルス郡バーバンクにあるワーナー・ブラザースのスタジオにも、同様の脅迫電話があったことが明らかになっている。(ただし、ワーナー・ブラザースは木曜日には電話を受けていない)。(Hiromi Kaku)
2020年01月10日令和初のお正月となる2020年。映画界では、年明け1月6日(月)に第77回ゴールデングローブ賞(※以下GG賞)・結果発表、1月13日(月)深夜に第92回アカデミー賞・ノミネート作品発表、そして1月15日(水)に日本アカデミー賞・優秀賞&新人俳優賞発表と、ワクワクするアワードがめじろ押し。これらの発表と並走し、見ごたえアリの秀作が相次ぎ公開予定となっている。そこで今回は新春を華やかに彩る話題作の中から、洋画/邦画に関係なく「注目の人間ドラマ」を5本ピックアップ。2020年の“映画初め”は、人間ドラマでいこう。(※アワード日程、全て日本時間)スピード&体制に挑んだ男たちの挑戦の実話『フォードvsフェラーリ』マット・デイモンとクリスチャン・ベールがW主演する伝記ドラマ『フォードvsフェラーリ』(1月10日公開)。モータースポーツ界の覇者、フェラーリに挑んだ男たちの挑戦を実話ベースで描いている。企業買収の交渉決裂によって確執を生んだフォードとフェラーリは、後に伝説となった1966年のル・マン24時間耐久レースで激しいバトルを展開する。フォード側で指揮をとるのはスポーツカー製造会社「シェルビー・アメリカン」を率いるキャロル・シェルビー(デイモン)。かつてアストン・マーティンに乗り、アメリカ人として初めてル・マンを制して脚光を浴びたものの、持病の心臓疾患によって引退を余儀なくされた元レーサーだ。そしてハンドルを握るのは、口は悪いが腕はピカ一のイギリス人レーサー、ケン・マイルズ(ベール)。経営する自動車修理工場が資金不足で差し押さえられ、愛する家族のために無謀とも言える挑戦のフロントラインに立ち、最速を目指す――。“スピードの限界”と同時に“フォードの大企業体質”という2つの壁に立ち向かうことになったシェルビーとマイルズ。レースへの情熱を軸に強い信頼関係で結ばれた、2人の胸アツの友情は必見!加えて、当時を再現したル・マン会場を舞台に、時速200マイル(約320km)で疾駆するレーシングカーの臨場感あふれるダイナミックな映像も堪能して欲しい。本作でベールはGG賞(主演男優賞)にノミネートされている。その結果にも乞うご期待!高台の豪邸は、最高の就職先…?『パラサイト 半地下の家族』第72回カンヌ国際映画祭で最高賞のパルムドールを受賞し、GG賞(外国語映画賞&脚本賞)2部門ノミネート、アカデミー賞(国際長編映画賞)候補10作入りが発表されている本作。韓国の名優ソン・ガンホが出演する『パラサイト 半地下の家族』(1月10日)は、サスペンス、アクション、ユーモア…全ての感情を揺さぶる超一級のエンターテインメントだ。過去に度々事業で失敗している父ギテク(ガンホ)、元アスリートの母チュンスク、浪人生の長男ギウ、美大志望の長女ギジョンのキム一家は全員失業中だ。ある日、仕事が見つからないとボヤいていたギウは、エリート大学に通う友人から “ご令嬢の家庭教師”のピンチヒッターを頼まれる。もともとキム一家が暮らしていたのは携帯の電波もトイレの水圧も弱い “半地下住宅”。今回の就職先であるIT企業の経営者パク・ドンイクの自宅は高台の大豪邸で、受験経験だけは豊富なギウはパク家の妻&娘の信頼を獲得していく。貧しいキム一家と裕福なパク一家。本来なら交わることのない彼らの人生が交差した時、生じるのは亀裂か共生への兆しか? 『殺人の追憶』で世界を震撼させた若き才能ポン・ジュノ監督が、ウィットに富んだ語り口で “二極化”と“不平等”を活写した本作。激しくもつれあう悲喜劇がもたらす衝撃にご注意あれ!岩井ワールド全開の初恋と成長の物語『ラストレター』『ラストレター』(1月17日公開)は、『Love Letter』『スワロウテイル』の岩井俊二監督が、松たか子、広瀬すず、庵野秀明、森七菜、神木隆之介、福山雅治ら超豪華キャストの共演でつむぐ珠玉のラブストーリーだ。亡くなった姉の訃報を知らせるために出かけた同窓会で、姉と勘違いされてしまう妹・裕里(松たか子)。そこでかつての初恋の相手・鏡史郎(福山雅治)と再会した裕里は、姉のふりをして鏡史郎と文通を始める。やがて鏡史郎の手紙は亡き姉の娘・鮎美(広瀬すず)の手に渡り、行き交う手紙を媒介に青春時代の淡い恋の思い出が鮮やかに甦ってくるのだが、その回想シーンの姉妹役を現代パートの姉妹それぞれの娘役である広瀬すずと森七菜が演じることで、ある種の非現実感が生まれ、作品にファンタジックな趣を与えている。「手紙」「初恋」「成長」をテーマとする本作は、同じく「手紙」がキーアイテムとなる中山美穂が2役にふんした1995年公開の名作『Love Letter』をほうふつとさせる。その作品で主要人物を演じた中山さん、豊川悦司も今回意外な役柄で登場。強烈なインパクトを放っているのでこちらもお楽しみに!ワイティティ監督が空想のヒトラーに『ジョジョ・ラビット』第二次世界大戦下のドイツを舞台に、10歳の少年ジョジョの奮闘をコミカルに描く社会派ドラマ『ジョジョ・ラビット』(1月17日公開)。GG賞(作品賞&主演男優賞)2部門にノミネート、近年、アカデミー賞に最も近いと言われているトロント国際映画祭(観客賞)を受賞した注目作だ。空想上の友人“アドルフ”に励まされながら、立派な兵士になることを夢見るジョジョ(ローマン・グリフィン・デイビス)。しかし素顔は命令されてもウサギを殺すことができない心優しき少年だ。本作は第二次世界大戦下においてナチス政権が青少年集団「ヒトラーユーゲント」で子どもを教化し、戦場へと送り込んだ史実を、戦争の悲惨さと共にジョジョの視点からシニカルな笑いで描いている。そんなジョジョが、自宅の屋根裏に潜んでいたユダヤ人少女と出会い、ほのかな恋心とともに成長していく姿は爽やかな感動を呼ぶだろう。メガホンをとったのは『マイティ・ソーバトルロイヤル』のタイカ・ワイティティ。監督のみならず、ジョジョのイマジナリーフレンドであるヒトラーをコミカルかつ過激に演じているのでご注目あれ!田中圭がおしゃれな花屋さんに!『mellow』そして最後は田中圭主演、『愛がなんだ』の今泉力哉監督による恋愛群像エンターテインメント『mellow』(1月17日公開)。街で一番おしゃれな花屋と昔ながらのラーメン店を舞台に、少しだけ不器用な人々の様々な片想いが今泉監督のオリジナルストーリーで描かれる。お客様の“相手を想う心”も込めて花束を作る花屋「mellow」の夏目誠一(田中さん)。その店の常連客は近所に住む中学生や人妻などで、夏目の周辺で繰り広げられる、まっすぐでちょっとヘンテコな恋模様にホッコリとさせられる。田中さんは、独身・彼女ナシ「花が恋人」の夏目を好演。その陽だまりのような穏やかなほほ笑みには、登場人物ならずともキュンキュンさせられる。そして夏目が毎日のように通うラーメン屋の先代&二代目店主・木帆(岡崎紗絵)との思いやりにあふれる関係は観る者の胸に温かい燈を灯すことだろう。タイトルになった“mellow”とは、芳醇な果物や円熟した人柄など、物事がまろやかになっている状態のこと。その言葉通り、愛と優しさに満ちた味わい深い本作が物語る、夏目の想いを見届けよう。今回紹介した作品は、熱き友情、社会風刺、恋愛などテイストは異なれど、それぞれのフィールドでひたむきに生きる人々を活写した作品ばかり。そんな登場人物たちの一生懸命な姿を観れば、2020年を充実した年にするヒントが見つかるかもしれません。《text:足立美由紀》(text:Miyuki Adachi)■関連作品:ラストレター 2020年1月17日より全国東宝系にて公開ⓒ2020「ラストレター」製作委員会フォードvsフェラーリ 2020年1月10日より全国にて公開©2019 Twentieth Century Fox Film Corporationパラサイト 半地下の家族 2020年1月10日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開© 2019 CJ ENM CORPORATION, BARUNSON E&A ALL RIGHTS RESERVEDジョジョ・ラビット 2020年1月17日より全国にて公開©2019 Twentieth Century Fox&TSG Entertainmentmellow 2020年1月17日より新宿バルト9、イオンシネマ シアタス調布ほか全国にて公開©2020「mellow」製作委員会
2020年01月03日「第74回毎日映画コンクール」において、各賞のノミネート作品&ノミネート者が発表された。『火口のふたり』と『蜜蜂と遠雷』が最多8ノミネート、男優主演賞には池松壮亮、柄本佑、成田凌ら、女優主演賞には蒼井優、岸井ゆきの、シム・ウンギョンらが選ばれた。国内で最も歴史のある映画賞「毎日映画コンクール」。今回は、2019年1月1日から12月31日までに、国内で14日間以上劇場公開された映画(アニメーション、ドキュメンタリーは完成または上映した作品)が対象となっている。まず、「日本映画大賞・日本映画優秀賞」候補作にあがったのは、『火口のふたり』、『新聞記者』、『ひとよ』『蜜蜂と遠雷』、『宮本から君へ』の5作品。また「男優主演賞」には、池松壮亮(『宮本から君へ』)、稲垣吾郎(『半世界』)、柄本佑(『火口のふたり』)香取慎吾(『凪待ち』)、成田凌(『カツベン!』)。「女優主演賞」には、蒼井優(『宮本から君へ』)、岸井ゆきの(『愛がなんだ』)、シム・ウンギョン(『新聞記者』)、瀧内公美(『火口のふたり』)、筒井真理子(『よこがお』)、松岡茉優(『蜜蜂と遠雷』)。なお、成田さんは『愛がなんだ』と『さよならくちびる』で「男優助演賞」、シム・ウンギョンは『ブルーアワーにぶっ飛ばす』、松岡さんは『ひとよ』で「女優助演賞」にもノミネートしている。今回最多ノミネートとなったのは、『火口のふたり』と『蜜蜂と遠雷』。男優主演賞(柄本佑)、女優主演賞(瀧内公美、松岡茉優)、監督賞などで8ノミネートに。続く、男優主演賞(稲垣吾郎)など7ノミネートで『半世界』、『カツベン!』と『ひとよ』は5ノミネートとなった。ほかにも、「外国映画ベストワン賞」には『グリーンブック』や『ジョーカー』、『運び屋』など話題作が選ばれ、「アニメーション部門」では、『海獣の子供』『きみと、波にのれたら』『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』『天気の子』が選ばれている。なお、発表は来年1月下旬の毎日新聞・スポーツニッポン新聞紙上にて、表彰式は2月13日(木)にミューザ川崎で行われる予定だ。「第74回毎日映画コンクール」主なノミネート【作品部門】日本映画大賞・日本映画優秀賞『火口のふたり』『新聞記者』『ひとよ』『蜜蜂と遠雷』『宮本から君へ』外国映画ベストワン賞『グリーンブック』『ジョーカー』『象は静かに座っている』『運び屋』『バーニング劇場版』『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』【俳優部門】男優主演賞池松壮亮『宮本から君へ』、稲垣吾郎『半世界』、柄本佑『火口のふたり』、香取慎吾『凪待ち』、成田凌『カツベン!』女優主演賞蒼井優『宮本から君へ』、岸井ゆきの『愛がなんだ』、シム・ウンギョン『新聞記者』、瀧内公美『火口のふたり』、筒井真理子『よこがお』、松岡茉優『蜜蜂と遠雷』男優助演賞渋川清彦『半世界』、鈴木亮平『ひとよ』、成田凌『愛がなんだ』、成田凌『さよならくちびる』、長谷川博己『半世界』、吉澤健『凪待ち』女優助演賞池脇千鶴『半世界』、市川実日子『よこがお』、片岡礼子『楽園』、シム・ウンギョン『ブルーアワーにぶっ飛ばす』、松岡茉優『ひとよ』スポニチグランプリ新人賞(男性)佐藤結良『僕はイエス様が嫌い』、鈴鹿央士『蜜蜂と遠雷』、細田佳央太『町田くんの世界』、皆川暢二『メランコリック』、YOSHI『タロウのバカ』スポニチグランプリ新人賞(女性)秋田汐梨『惡の華』、佐久間由衣『“隠れビッチ”やってました。』、関水渚『町田くんの世界』、玉城ティナ『惡の華』、森七菜『地獄少女』(cinemacafe.net)■関連作品:蜜蜂と遠雷 2019年10月4日より全国にて公開(C)2019 映画「蜜蜂と遠雷」製作委員会新聞記者 2019年6月28日より全国にて公開©2019『新聞記者』フィルムパートナーズ火口のふたり 2019年8月23日より新宿武蔵野館ほかにて公開©2019「火口のふたり」製作委員会宮本から君へ 2019年9月27日より全国にて公開Ⓒ2019「宮本から君へ」製作委員会ひとよ 2019年11月8日より全国にて公開(c)2019「ひとよ」製作委員会
2019年12月26日『Shall we ダンス?』(96)や『それでもボクはやってない』(07)で知られる周防正行監督にとって、『舞妓はレディ』以来5年ぶりとなるオリジナル作『カツベン!』。今から100年前に映画が「活動写真」と称されていた時代、無声映画の上映中にその内容を解説しながら登場人物の声色までを演じる「活動弁士」は華やかな存在である一方、時代と共に必要とされなくなっていく「光と影」も描かれている。漫画や小説をもとに実写化される「原作モノ」が全盛の中、オリジナル映画に果敢に挑んだ人々を取材する連載「オリジナル映画の担い手たち」。第12回は、周防正行監督が「映画監督の未来」について語る。――時代の流れと共に消えていく職業として、活動弁士が描かれていました。「映画監督」という職業については、どのようにお考えでしょうか。変わっていっていると思います。それぞれのやり方も違うし、今はiPhoneでも映画を撮れる時代。「今日から自分は映画監督です」といつでも誰でも言える。YouTubeだってあるわけです。監督になるための方法が全く異なっています。僕が監督になろうと思った時なんて、日本映画なんか誰も相手にしていない時期。一般の映画会社も、演出部の募集なんかしていない。かろうじて、ロマンポルノを量産していた日活が演出部を募集をしているぐらいで。どうやったら映画監督になれるんだろう。そんな時代に映画監督になろうとしました。今の若者は、自分で撮ってYouTubeに上げてアピールできる。作品を見せる場所は、テクノロジーによって変わってきています。活動写真初期のカメラは、電動ではなくて手回し。1秒間に16コマ回すのは、カメラマンにとって必須のテクニックでした。だから、みんな回す練習をするんです。でも、そんなことはもう必要ない。今は、「そんな技術必要ない」の連続です。フィルム編集できる人も意味がない。デジタル撮影が主流になると、「ネガ編」という今までネガの編集を仕事にしていた人が職を失いました。これは映画界に限ったことではありません。技術革新と共になくなる仕事もあるし、新たに生まれる仕事もある。それは歴史上、明らかなことです。映画監督も、変わらざるを得ないでしょうね。その時に必要なこと、その時にできないことは必ずある。そこをAIが取って代われるぐらいの技術革新が進んだら、AIは映画監督に代わる存在になる思います。――AIが人の仕事を担う時代が迫っているとして、「映画監督」という職業がなくならないためには何が必要なのでしょうか。分からない。なぜならば、上映のスタイルそのものも変わっていくだろうし、例えばCGの使い方1つとっても全然変わっています。今回もCGをたくさん使っていますが、何に使っているかというと「消す」ため。新たなものを作り出すためではなく、余計なものを消すためにCGを使っているんです。そんな発想なんて、最初はありませんでしたよね。例えば、ハリウッド大作のメイキングを見ても、最近のアクションシーンは複数台のカメラで好きなアングルから撮っていることが分かります。昔は、別のカメラのアングルに入らないポジションでベストなアングルを探す必要がありました。だから、メインのカメラが一番良いポジションで、別のカメラは「しょうがない場所」から撮るしかなかった。今はすべてのカメラが、最適な場所から堂々と撮ることができます。あとで映ってしまったカメラを消せますから。ライティングも同じです。ショックだったのは、ベテランの照明技師さんが、助手さんに「おい! そこの照明バレてるから! もっと上手上手!」と指示してたら、「消せるから大丈夫です」と言われたという話があります(笑)。プロデューサーもデジタルならあとである程度光の強さや色合いを調整できることが分かっているから、今までの照明部としての仕事を全うさせないこともあります。コストを考えると、撮影が早く終わることの方が圧倒的に良いわけだから。こうやって時代と共に、現場は変化しています。だから、未来がどうなるかなんて僕には分からない。そこまでの想像力は、僕にはありません。ただ、20世紀が映像の時代だとすると、21世紀はライブの時代だと思います。応援上映なんかまさにそうで、映画館でみんなが声出したり、何かを鳴らしたり、「みんなで盛り上がろうぜ」という上映は、以前は考えられなかった。そもそも映画は静かに見るものですから(笑)。でも、活動写真の時代の映画館は観客も騒がしかったんですよ。――創作はご自身の「驚き」や「人々を驚かせること」が動機になっているとおっしゃっていましたが、取り巻く環境の変化も驚きの連続ですね。そうですね。映画が音を持っていない時代の映画館はにぎやかで、映画が音を持った時代の映画館は客がサイレントになった。これって不思議なことですよね。今回撮りながら、それを一番実感しました。応援上映は、活動弁士が活躍していた時代の「ライブパフォーマンス」と似ています。みんな、ツイッターで「いいね」を押しているけど、本当は肌で感じる共感が最も魅力的だということに気づき始めたようです。21世紀は生身で実感することの方が価値がある時代になっています。人々が映像で驚くことは、どんどん少なくなっていくのかもしれません。■プロフィール周防正行1956年10月29日生まれ。東京都出身。1989年、本木雅弘主演の『ファンシイダンス』で一般映画監督デビュー。本木との再タッグとなる1992年公開『シコふんじゃった。』では、第16回日本アカデミー賞最優秀作品賞をはじめ、数々の映画賞を受賞し、1996年公開の『Shall we ダンス?』では、第20回日本アカデミー賞13部門を独占。その後も、『それでもボクはやってない』(07)、『ダンシング・チャップリン』(11)、『終の信託』(12)、『舞妓はレディ』(14)などの話題作を手掛けている。
2019年12月22日今年の夏ごろだったでしょうか、一時期、息子がちょくちょく鼻血を出していたことがありました。はじめは、「子どもってよく鼻血出すよねー。私も子どものころはよく出てたけど、大人になったらめったに出なるもんで、不思議だよねー」と呑気に言っていたのですが、数日に1回だった鼻血が毎日になり、そのうち1日に2、3回出る日もでてきました。基本的にいつも楽観的な私でも、だんだんと心配になり・・・。最初は、「鼻ほじくったでしょ」とか「チョコ食べすぎたんじゃない?」と、ある程度原因が見えていたのですが、そのうち特に変わったことをしなくても出ることが増えてきて、さすがに怖くなって耳鼻科へ。先生によると、子どもは皮膚が薄いため、ちょっとひっかくだけで鼻血が出やすいものだそう。一度傷がつくと、くしゃみとか激しく動いたりといったちょっとした刺激で再度出血しやすいため、今回のように何度も鼻血がでることになるのだとか。息子の場合、鼻がかゆくて鼻をほじくる頻度も高かったように思えたので、全身のかゆみ止め(飲み薬)も処方してもらいました。すると、2~3日はちらほらと出ていましたが、気が付くと鼻血はおさまっていたのです。アレルギーもちの息子なので、それも影響していたのかも? しれません。いずれにせよ、子どもが1日に何度も鼻血を出すと「こんな小さな体なのに、こんなに血が出て大丈夫?」とか、「白血病とか、何か怖い病気の兆候なのでは?」と、心配になってしまうもの。「あれ?」と思ったら、早めに病院にいくことが大事なんだな、と思ったできごとでした。※この体験記に記載された症状や治療法は、あくまでも筆者の体験談であり、症状を説明したり治療を保証したりするものではありません。気になる症状がある場合は速やかにかかりつけの医師にご相談ください。
2019年12月20日第44回報知映画賞の表彰式が18日に都内で行われ、各賞の受賞者が登場した。特別賞に輝いたのは、まさかのヒットを記録した『飛んで埼玉』。花束を持って登場した原作者の魔夜峰央は、「特別賞、なにがどう特別なんだかよくわからない、あやふやでぼやっとしたところが『翔んで埼玉』にふさわしいかなと思います。今回はありがとうございます」とユーモアたっぷりに祝福する。さらに主演のGACKTが「今回、この役の話をいただいたときに、一番最初に、断らせていただきました」と明かすと、会場は大爆笑。高校生役を演じたことに「今年46なんですけど、なにやってんのかなあと」と苦笑しつつ、「僕は昔から魔夜先生の大ファンでして、先生からご指名ということで、これはさすがに断れないなというところで、苦悩しながら高校生を演じさせていただきました」と振り返った。また、主演男優賞に輝いた中井貴一に対し、『記憶にございません!』三谷幸喜監督からのメッセージを預かってきたというフジテレビジョン 取締役編成統括局長 石原隆氏は「『やったね!』以上です」と読み上げ、この潔さにも会場は爆笑。さらに共演した佐藤浩市からは映像で、「なかなか日本の映画賞で、コメディで演技賞を授賞する例があまりないんだよね。僕の記憶の中では渥美清さん以来なんじゃないかな。そういう意味では非常に僕は意義があると思うし、大きな功績だと思います。あなたはすでに寅さんの域なんです。がんばってください、これからも。お互いにね」と愛あるメッセージが流れた。中井は改めて、「デビューしましてもう39年、年月が流れました。親父が亡くなったのが38歳のときですから、役者人生だけで父の人生の年月を抜いたことになります」と、3歳のときに死別した父親で俳優の故・佐田啓二さんに触れる。「デビューした時、ご多分に漏れず、"二世"と言っていただいたんですけども、私にはまったく父の記憶がなく、肌感もなく、自分が一番キョトンとしていたことをおぼえています。しかし幼かった頃の自分と亡き父の間をとりもってくれたのが、映画というものでした。映画で見る父を自分の父と思い、そこに自分のイメージを膨らませ、自分が父の子供であると認識するということが多くありました」と振り返る中井の言葉に聞き入る会場。「自分が今、映画というものに携わらせていただいて、この映画に恩返しをしなければならないというふうにも思っています。まだまだ非力でどこまで恩返しできるかどうかわかりませんが、この先も映画を愛して、映画に必死に取り組んでいきたいと思います」と真摯な言葉に惜しみない拍手が送られた。○第44回報知映画賞 受賞・登壇者一覧作品賞・邦画部門:『蜜蜂と遠雷』石川慶監督 花束ゲスト:松岡茉優作品賞・海外部門:『ジョーカー』ワーナー ブラザース ジャパン合同会社 社長兼日本代表 高橋雅美 花束ゲスト:田中誠アニメ作品賞:『天気の子』 新海誠監督 花束ゲスト:醍醐虎汰朗、森七菜主演男優賞:中井貴一『記憶にございません!』 花束ゲスト:フジテレビジョン 取締役編成統括局長 石原隆主演女優賞:長澤まさみ 『マスカレード・ホテル』『コンフィデンスマン JP -ロマンス編-』 花束ゲスト:小日向文世助演男優賞:成田凌 『チワワちゃん』『愛がなんだ』『さよならくちびる』 花束ゲスト:深川麻衣助演女優賞:小松菜奈 『来る』『閉鎖病棟-それぞれの朝-』 花束ゲスト:平山秀幸監督監督賞:佐藤信介 『キングダム』 花束ゲスト:山崎賢人新人賞:鈴鹿央士 『蜜蜂と遠雷』 花束ゲスト:松岡茉優新人賞:玉城ティナ 『Diner ダイナー』『惡の華』 花束ゲスト:井口昇監督特別賞:『翔んで埼玉』 武内英樹監督、GACKT 花束ゲスト:魔夜峰央
2019年12月19日