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乃木坂46の筒井あやめが、16日発売の月刊アイドル誌『EX大衆』大リニューアル第2弾の表紙・巻頭を務める。筒井は、坂道合同オーディションのEX大衆メディア賞を受賞。20歳という節目の年、35枚目シングルでアンダーセンターを務めるなど、筒井にとってターニングポイントともいえる2024年の年末に縁ある同誌で初表紙を務めることとなった。巻頭グラビアでは「変わることができた1年になったと思います」と語るように、透明感あふれる笑顔から、堂々とした姿までさまざまな表情を見せている。インタビューでは、現在の4期生について、今年7月に卒業した清宮レイとの信頼関係、さらに「座長としてのアンダーライブという高い壁を前に、ワクワク感でいっぱいでした」と語る35枚目アンダーセンターについて、最新シングル「歩道橋」のことまでたっぷり語っている。同グループからは、中面で黒見明香のグラビアや、金川紗耶×弓木奈於、林瑠奈×奥田いろはの対談、久保史緒里の映画『誰よりもつよく抱きしめて』ソロインタビューなど、乃木坂46特集の号となっている。Amazon限定表紙はAKB48の村山彩希が登場。ほか同号にはSTU48曽川咲葵、=LOVE山本杏奈、僕が見たかった青空の塩釜菜那、西森杏耶、早崎すずき(崎=たつさき)、持永真奈らが登場している。
2024年12月10日映画『敵』が、2025年1月17日(金)より全国公開される。筒井康隆の小説「敵」を映画化映画『敵』は、「時をかける少女」「虚人たち」などでも知られる小説家・筒井康隆の小説「敵」を実写化した作品。妻に先立たれた後、自由で堅実な余生を独りで送っている元大学教授の男のもとへ、ある日突然、日常を脅かす“敵”が現れる。そんな人生の最期を繊細かつ力強く描いた表現に注目だ。主演は長塚京三主人公の渡辺儀助を演じるのは、映画『瀬戸内ムーンライト・セレナーデ』や『ひき逃げファミリー』などで知られる長塚京三。2013年公開の『ひまわり〜沖縄は忘れない あの日の空を〜』以来12年ぶりに映画の主演を務める。そのほか、儀助の妻役に黒沢あすか、大学の教え子役として瀧内公美、儀助を翻弄する謎めいた大学生役に河合優実をそれぞれ抜擢。さらに、松尾諭、松尾貴史、カトウシンスケ、中島歩といった実力派俳優たちが名を連ねた。映画『敵』登場人物紹介渡辺儀助…長塚京三77歳、元大学教授。妻に先立たれて20年間が経つ中、自由で堅実な生活を独りで送っている。「残高に見合わない長生きは悲惨だから」と話し、自ら定めた“Xデー(来たるべき日)”に向けて淡々と余生を生きる。信子…黒沢あすか儀助の妻。亡くなってなお儀助の心を支配している。鷹司靖子…瀧内公美儀助の大学の教え子。清楚にして妖艶な魅力を持っている。菅井歩美…河合優実バーで出会った儀助を翻弄する謎めいた大学生。吉田大八が監督監督を務めるのは、映画『桐島、部活やめるってよ』や『騙し絵の牙』などで知られる吉田大八。人生の最期に向かって生きる儀助の恐怖や喜びを巧みに映し出す。なお、本作は第37回東京国際映画祭コンペティション部門に出品。東京グランプリ、最優秀男優賞、最優秀監督賞の主要3部門の受賞を果たした。映画『敵』あらすじ渡辺儀助、77歳。大学教授の職を辞して10年—妻には先立たれ、祖父の代から続く日本家屋に暮らしている。料理は自分でつくり、晩酌を楽しみ、多くの友人たちとは疎遠になったが、気の置けない僅かな友人と酒を飲み交わし、時には教え子を招いてディナーを振る舞う。預貯金が後何年持つか、すなわち自身が後何年生きられるかを計算しながら、来るべき日に向かって日常は完璧に平和に過ぎていく。遺言書も書いてある。もうやり残したことはない。だがそんなある日、書斎のiMacの画面に「敵がやって来る」と不穏なメッセージが流れてくる。【作品詳細】映画『敵』公開日:2025年1月17日(金)監督・脚本:吉田大八出演:長塚京三、瀧内公美、河合優実、黒沢あすか、中島歩、カトウシンスケ、髙畑遊、二瓶鮫一、髙橋洋、唯野未歩子、戸田昌宏、松永大輔、松尾諭、松尾貴史原作:筒井康隆「敵」(新潮文庫刊)配給:ハピネットファントム・スタジオ/ギークピクチュアズ
2024年10月20日筒井康隆の同名小説を映画化した『敵』よりポスタービジュアルと予告編が解禁された。『桐島、部活やめるってよ』『騙し絵の牙』の吉田大八監督が手掛け、長塚京三が12年ぶりの映画主演を務める本作は、第37回東京国際映画祭コンペティション部門正式出品も決定している注目作。長塚は元大学教授・渡辺儀助を演じ、人生の最期に向かう人間の恐怖と喜びを表現。また共演には瀧内公美、黒沢あすか、河合優実らが名を連ねる。この度解禁された予告編では、妻に先立たれて20年間、ひとり余生を過ごす儀助の様子が映し出される。自ら米を研ぎ、魚を焼き、食事する。掃除をして買い出しに行き、自由で堅実な生活を送りながら「残高に見合わない長生きは悲惨だから」と話し、自ら定めたXデー(来たるべき日)に向けて淡々と人生を生きている。そんな儀助のもとに、ある日突然、“敵”が訪れる。不穏な音楽と共に映し出される、儀助の周囲の人々や亡くなったはずの妻・信子、そして皆が口々に言う“敵”。逃げ惑う儀助、そして繰り広げられる激しい銃撃戦。果たして、穏やかな日常や現実を脅かす“敵”とは一体…?併せて解禁されたのは、儀助が整然とした家の中で佇んでいる、モノクロのポスタービジュアル。真剣な表情と恍惚とした表情をみせる儀助の姿が重なっており、「私 そんな先生が みたかったんです」というコピーが添えられている。劇中では、亡くなった妻・信子(黒沢あすか)や大学の教え子の鷹司靖子(瀧内公美)、バーで出会う謎めいた大学生・菅井歩美(河合優実)が登場するが、果たしてこのコピーは誰による言葉なのか。本作の世界観が垣間見える意味深なビジュアルとなっている。『敵』は2025年1月17日(金)よりテアトル新宿ほか全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:敵 2025年1月17日よりテアトル新宿ほか全国にて公開ⓒ1998 筒井康隆/新潮社 ⓒ2023 TEKINOMIKATA
2024年10月17日筒井康隆の同名小説を原作とする『敵』が、2025年1月17日(金)に全国公開されることが決定した。渡辺儀助、77歳。大学教授の職を辞して10年。妻には先立たれ、祖父の代から続く日本家屋に暮らしている。料理は自分でつくり、晩酌を楽しみ、多くの友人たちとは疎遠になったが、気の置けない僅かな友人と酒を飲み交わし、時には教え子を招いてディナーを振る舞う。預貯金が後何年持つか、すなわち自身が後何年生きられるかを計算しながら、来るべき日に向かって日常は完璧に平和に過ぎていく。遺言書も書いてある。もうやり残したことはない。だがそんなある日、書斎のiMacの画面に「敵がやって来る」と不穏なメッセージが流れてくる…。本作は、筒井康隆が描く老人文学の決定版。主人公の元大学教授が、穏やかな老後を過ごしていたある日、「敵」が現れることで物語が一変する。筒井氏は「すべてにわたり映像化不可能と思っていたものを、すべてにわたり映像化を実現していただけた」と絶賛している。監督は『桐島、部活やめるってよ』『騙し絵の牙』で知られる吉田大八。主演は、2013年公開の『ひまわり~沖縄は忘れない あの日の空を~』以来、12年ぶりの映画主演となる長塚京三が務める。吉田監督は「自分自身、この先こういう映画は二度とつくれないと確信できるような映画になりました」と語り、長塚も「僕の最後の、いや最後から二番目あたりの映画として受けさせて戴きます」とコメントしている。また、清楚にして妖艶な魅力をもつ大学の教え子には瀧内公美、亡くなってなお儀助の心を支配する妻役には黒沢あすか、バーで出会い儀助を翻弄する謎めいた大学生役には河合優実、そのほか松尾諭、松尾貴史、カトウシンスケ、中島歩らが脇を固める。<コメント全文>監督・脚本:吉田大八何十年も前に小説を読み終えた時から「敵って何?」という問いが頭を離れず、とうとう映画までつくることになりました。筒井先生の作品を血肉として育った自分にとってそれはかつてないほど楽しく苦しい作業の連続でしたが、旅の途中で長塚京三さんをはじめとする素晴らしい俳優たち、頼もしいスタッフたちと出会えてようやく観客の皆さんが待つ目的地が見えてきた気がします。自分自身、この先こういう映画は二度とつくれないと確信できるような映画になりました。僕は幸せです。原作:筒井康隆すべてにわたり映像化不可能と思っていたものを、すべてにわたり映像化を実現していただけた。登場人物の鷹司靖子、菅井歩美、妻・信子の女性三人がよく描き分けられている。よくぞモノクロでやってくれた。主演:長塚京三/渡辺儀助役タイトルは、原作である筒井康隆先生の小説の表題を戴くと聞きました。吉田監督のシナリオは、概ね原作に準じるものだとも。両者とも大変興味深く読ませて戴いて、なんだろうこの主人公は、ほぼ監督そのままじゃないか、と思えてなりませんでした。ご自分でおやりになればいいのに、とさえ。難はただ一つ、「ちょっとばかり歳が足りないか!」。まだやり直しのきく年齢での「絶望」は、全き絶望とはいえませんからね。冗談はさて置き、老耄に押しまくられて記憶が混濁し、授けを求めようにも、人も、物たちさえも、いつの間にか掌を反したように敵側に回っていて、恐らくは粗略でもあり、傲慢でもあったろう主人公の嘗てのあしらいに、幾星霜かを経て、なお復讐するかのようだ。「この逆境、老残零落のシラノ(ド・ベルジュラック)だったらどうするだろう?」などと考えてみたら面白そうである。僕の最後の、いや最後から二番目あたりの映画として受けさせて戴きます。かなりの強行軍は承知ですが、共演者、スタッフの皆さんが、最後まで味方でいてくれることを信じて。「てき」、いいタイトルです。瀧内公美/鷹司靖子役いつかご一緒させてもらいたいと願っていた吉田大八組。大八さんの現場はとても不思議な空気感で、どの表現が良いのだろうかと試行錯誤しながら撮影を進めていましたが、なんだかほっこりしていてとても居心地が良い現場でした。そして、長塚京三さんとの共演は言葉では言い尽くせないほど京三さんに魅了され、クランクアップの前日、明日でしばらくはお会いできないのかと思うとお風呂の中で涙が出たほどです。とても不思議な面白い作品に仕上がっていると思います。わたしも今から「吉田大八ワールド」が楽しみです。黒沢あすか/渡辺信子役台本を手にしたとき、長塚さん演じる儀助との浴室シーンに、年齢を重ねてきたからこそ醸し出せる味わい深さを大切にしたいと思いました。大八監督が長年温めてきた、筒井康隆さん原作の「敵」。その映画化にあたり監督が手掛けた台本は、世間擦れしていない儀助の品性とノスタルジックな雰囲気が絶妙に融合し、夢か幻か、あるいはSFかと思わせる独特の世界観を感じました。出演者としてその一端を担えたことを光栄に思います。河合優実/菅井歩美役菅井歩美を演じました、河合優実です。初めてご一緒させていただいた吉田大八監督の、この『敵』という作品への思い入れにまず刺激を受けたことを思い出します。このような作り手の熱がたしかにこもった映画に力を添えられるのはとても嬉しいことです。短い時間ではありましたが、おそらくどの時代に読んでもどうにも魅惑的なこの物語のもと、未知なるものに顔を合わせ、考えてみる機会をもらいました。ぜひ劇場で出会ってほしいです。『敵』は2025年1月17日(金)よりテアトル新宿ほか全国にて公開。(シネマカフェ編集部)
2024年09月14日筒井康隆の小説を原作とした映画『敵』が、2025年1月17日(金) に公開される。渡辺儀助77歳。元大学教授で今はリタイアし、妻に先立たれている彼は、朝起きる時間、食事、衣類、使う文房具ひとつに至るまでを丹念に扱い、預貯金の残高と生活費があと何年持つかを計算し、自分の寿命を知る。一見自己管理を徹底した生活を送っているように見えるが、時には晩酌を楽しみ、昔の教え子・鷹司靖子に淡い恋愛感情を抱くような、格好の悪い人間らしさもある。だが、そんな穏やかな老後を過ごす儀助の元にある日「敵」が現れる……。メガホンをとったのは、『桐島、部活やめるってよ』『騙し絵の牙』で知られる吉田大八。彼は「自分自身、この先こういう映画は2度とつくれないと確信できるような映画になりました」と自身の新境地となる作品だと明かしている。主演は、『ザ・中学教師』(92)で初主演を飾り、『ひき逃げファミリー』(92)で第47回毎日映画コンクール男優主演賞、『瀬戸内ムーンライト・セレナーデ』(97)で第21回日本アカデミー賞優秀主演男優賞を受賞するなど、1974年にフランスで俳優デビューしてから実に50年、名優として日本映画、ドラマ、舞台の歴史に名を刻んできた長塚京三。2013年公開の『ひまわり〜沖縄は忘れない あの日の空を〜』以来、12年ぶりの主演映画となる。“理想の上司像”の印象も強い長塚が、本作では人生の最期に向かって生きる人間の恐怖と喜び、おかしみを同時に表現する。また清楚にして妖艶な魅力をもつ大学の教え子には瀧内公美、亡くなってなお儀助の心を支配する妻役には黒沢あすかが幻想的に登場し、バーで出会い儀助を翻弄する謎めいた大学生には河合優実、そのほか松尾諭、松尾貴史、カトウシンスケ、中島歩らが脇を固める。映画『敵』スタッフ&キャストコメント■監督・脚本:吉田大八何十年も前に小説を読み終えた時から「敵って何?」という問いが頭を離れず、とうとう映画までつくることになりました。筒井先生の作品を血肉として育った自分にとってそれはかつてないほど楽しく苦しい作業の連続でしたが、旅の途中で長塚京三さんをはじめとする素晴らしい俳優たち、頼もしいスタッフたちと出会えてようやく観客の皆さんが待つ目的地が見えてきた気がします。自分自身、この先こういう映画は2度とつくれないと確信できるような映画になりました。僕は幸せです。■原作:筒井康隆すべてにわたり映像化不可能と思っていたものを、すべてにわたり映像化を実現していただけた。登場人物の鷹司靖子、菅井歩美、妻・信子の女性3人がよく描き分けられている。よくぞモノクロでやってくれた。■渡辺儀助役:長塚京三タイトルは、原作である筒井康隆先生の小説の表題を戴くと聞きました。吉田監督のシナリオは、概ね原作に準じるものだとも。両者とも大変興味深く読ませて戴いて、なんだろうこの主人公は、ほぼ監督そのままじゃないか、と思えてなりませんでした。ご自分でおやりになればいいのに、とさえ。難はただひとつ、「ちょっとばかり歳が足りないか!」。まだやり直しのきく年齢での「絶望」は、全き絶望とはいえませんからね。冗談はさて置き、老耄に押しまくられて記憶が混濁し、授けを求めようにも、人も、物たちさえも、いつの間にか掌を反したように敵側に回っていて、恐らくは粗略でもあり、傲慢でもあったろう主人公の嘗てのあしらいに、幾星霜かを経て、なお復讐するかのようだ。「この逆境、老残零落のシラノ(ド・ベルジュラック)だったらどうするだろう?」などと考えてみたら面白そうである。僕の最後の、いや最後から2番目あたりの映画として受けさせて戴きます。かなりの強行軍は承知ですが、共演者、スタッフの皆さんが、最後まで味方でいてくれることを信じて。「てき」、いいタイトルです。■鷹司靖子役:瀧内公美いつかご一緒させてもらいたいと願っていた吉田大八組。大八さんの現場はとても不思議な空気感で、どの表現が良いのだろうかと試行錯誤しながら撮影を進めていましたが、なんだかほっこりしていてとても居心地が良い現場でした。そして、長塚京三さんとの共演は言葉では言い尽くせないほど京三さんに魅了され、クランクアップの前日、明日でしばらくはお会いできないのかと思うとお風呂の中で涙が出たほどです。とても不思議な面白い作品に仕上がっていると思います。わたしも今から「吉田大八ワールド」が楽しみです。■渡辺信子役:黒沢あすか台本を手にしたとき、長塚さん演じる儀助との浴室シーンに、年齢を重ねてきたからこそ醸し出せる味わい深さを大切にしたいと思いました。大八監督が長年温めてきた、筒井康隆さん原作の「敵」。その映画化にあたり監督が手掛けた台本は、世間擦れしていない儀助の品性とノスタルジックな雰囲気が絶妙に融合し、夢か幻か、あるいはSFかと思わせる独特の世界観を感じました。出演者としてその一端を担えたことを光栄に思います。■菅井歩美役:河合優実菅井歩美を演じました、河合優実です。初めてご一緒させていただいた吉田大八監督の、この『敵』という作品への思い入れにまず刺激を受けたことを思い出します。このような作り手の熱がたしかにこもった映画に力を添えられるのはとても嬉しいことです。短い時間ではありましたが、おそらくどの時代に読んでもどうにも魅惑的なこの物語のもと、未知なるものに顔を合わせ、考えてみる機会をもらいました。ぜひ劇場で出会ってほしいです。<作品情報>映画『敵』2025年1月17日(金) 公開公式サイト: 筒井康隆/新潮社 (C)2023 TEKINOMIKATA
2024年09月14日ハロー!プロジェクトの末っ子グループOCHA NORMA。ここでは、中山夏月姫さん、西﨑美空さん、北原ももさん、筒井澪心さんへのインタビューをお届けします。中山夏月姫「アイドルとも共通点があるプロレスが大好き」プロレス観戦が大好きな中山夏月姫です。もともと父がプロレスファンで、父と一緒にいたくて小学4年生くらいの時に観始めたらハマってしまって。新日本プロレスのロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンというユニットと、東京女子プロレスが好きです。東京女子プロレスは以前2回ほどゲスト解説をさせてもらいました。プロレスの一番の魅力は、勝敗はありつつも、選手のみなさんはそこよりもお客さんを楽しませるエンターテインメントに力を注いでいるところ。私たちのアイドル活動との共通点でもあり、惹かれます。自己肯定感に関しては、低くはないと思っていますが、時々、人と比べて“自分の価値って一体何なんだろう”、って考えてしまうんですよね。ダンスも歌も私より上手い人はたくさんいるし、めちゃくちゃかわいいタイプでもない。でも、それでも自分のことを好きって思えるように、どんな自分も受け入れていきたいな、と思ってます。いつも心がけているのは、いろいろなことについて「努力をする」という意識をせず、ただ当たり前のようにやること。自分で「努力した」って言っているうちは、そこで満足しているだけだと思うんです。自分の決めたことや目標に近づくために、自分で限界を作らないようにしています。ライブで心がけているのは、来てくださったファンの方たちとたくさん目を合わせること。そうすると一人一人と繋がって、コミュニケーションをとれているような気がするんです。後でファンの方から「目が合ってもっと好きになった!」などと言われたりするとうれしいですね!なかやま・なつめ2005年7月20日生まれ、石川県出身。加賀温泉郷観光大使。「ポジティブだと思うのは(斉藤)円香。嫌なことがあった日も全体を振り返ったら笑顔だったよね、っていう考え方が素敵」トップス¥13,200(シヴ バイ ラベルエチュード/アンティローザ)中に着たトップス¥34,300(ユキ シマネ)パンツ¥27,500(ヴィーエル・バイ・ウィー/ススプレス TEL:03・6821・7739)シューズ¥17,050(ムゥムゥヌゥ TEL:078・652・4301)ネックレス¥16,500(ソムニウム TEL:03・3614・1102)その他はスタイリスト私物西﨑美空「落ち込むことも大事。音楽が味方でいてくれる」4月に新成人になりました、岡山県出身の西﨑美空です。音楽と地元への愛が誰よりも強い自信があります!OCHA NORMAは前向きな歌が多いので私も超ポジティブを心がけていますが、根は反省しがちなタイプ。ただ、「無理かも」とは思わないんです。落ち込むことも大事なのでとことん沈んだら、「次頑張れば大丈夫!」と気持ちを切り替えるようにしています。そういう時に、助けてくれるのが音楽。同じような悩みを歌った曲を聴くと、私だけじゃないんだと勇気をもらいます。3分空き時間があればイヤホンをするほど音楽は欠かせない存在で、歌謡曲から洋楽まで、幅広いジャンルからその日の気分を高めてくれるセットリストを作っています。OCHA NORMAの曲だと「シェケナーレ」には私自身何度も励まされましたし、「Good Luckの胸騒ぎ」の〈集えば大丈夫〉という歌詞にも背中を押されますね。パフォーマンスについては、グループになってから、10人で音楽を作り上げるために自分の長所を活かせる部分はどこかを意識するようになりました。正直なところ、個性的なメンバーばかりで立ち位置に悩むこともありましたが、私を応援してくださる方ひとりひとりを大切にしたいので、「私なんか」と思わず「好きでいてくれてありがとう」という気持ちでありたい。みんな違ってみんないい、ですよね!そんなふうに気づかせてくれたのも音楽でした。歌を届ける側の仕事ができていることが本当に幸せなので、もっといろいろなジャンルの音楽を私なりに追究して、OCHA NORMAに取り込んでいきたいです。にしざき・みく2006年4月17日生まれ、岡山県出身。支えてくれる大事な存在は、メンバーの広本瑠璃。「地元が近いので、方言だと素直に話せる。毎日連絡を取っています!」トップス¥35,200ニットビスチェ¥25,300(共にユキ シマネ)スカート¥9,000(ポミー/アンティローザ TEL:03・6431・9431)シューズ¥7,920(ヌナ/アンティローザ)北原もも「いつも太陽のほうを向いて、自分を磨き続けたい」三度の飯よりグミが好き!高校3年生の北原ももです。研修生の頃はすぐマイナスに考えてしまう性格だったんですが、ある時、座右の銘を聞かれて、ヘレン・ケラーの「顔をいつも太陽のほうに向けていて影なんて見ることはないわ」が思い浮かんだんです。この言葉を口に出すようになってから、私も上を向いて頑張ろうと思えるようになって、自分を肯定できるようになりました。“憑依型”と言われるのも、自信がついたからだと思います。私、すごく負けず嫌いなんです。心のどこかで「絶対一番になりたい」と思っているけれど、OCHA NORMAは歌もダンスもトークも、それぞれ頭一つ抜けているメンバーがいるので、比べると私が飛び抜けてできることはなくて……本当は、歌は未経験で苦手意識があったんです。でも、ファンの方々に褒めていただけることが多くて、私は褒められて伸びるタイプなので(笑)、自然と自信がついてきました。練習もたくさんします。今は、ボイストレーニングに力を入れていて、違う意見が欲しい時はマネージャーさんに相談して別の先生にも習いに行くようにしています。あとは、言葉にすると気持ちが整理できるので、母に話を聞いてもらいますね。ブログを書くことも大好きで、みなさんのコメントは自己肯定感を支えてくれている大きな存在です。10代は残り数年。限りある時間の中でたくさんの夢を叶えるために、モデルや演技の仕事など興味のあることをブログに書くように意識しています。メイクも服も好き。自分にしかできないことを考えて、研究して、自分を磨き続けたいです。きたはら・もも2006年8月30日生まれ、東京都出身。日本グミ協会から名誉会員に選ばれ、春日井製菓・つぶグミとハロプロのコラボレーションユニット「GOODM!X」のメンバーに選抜。トップス¥8,800(マノン/エムケースクエア TEL:06・6534・1177)中に着たレザーキャミ¥28,600(アニムス/シーイングseeingstaff@gmail.com)チュールコルセット¥9,900(シヴ バイ ラベルエチュード)シューズ¥7,920(ヌナ) 共にアンティローザパンツ¥14,850(セイト/アンティローザ TEL:03・6431・9431)イヤカフ¥8,800(ソムニウム)筒井澪心「毎日の筋トレが力になってきてる気がします」OCHA NORMAの最年少、16歳の筒井澪心です!一番年下ということで、若々しさや元気なところを前面に出すようにしているんですが、実は自己肯定感は低いほうで……。自分を認めてあげることがあまりできなくて、落ち込んだ時に自分を責めてしまうんです。ライブで失敗したりすると、だいぶ長い間引きずります。そんな時は大体、お母さんかお姉ちゃんに電話しますね。特にお姉ちゃんは私と性格が真反対で前向きなんです。お姉ちゃんに「澪心は本当に大丈夫!」って言ってもらったりすると心がスッと軽くなって、悩みが解決することが多くて助かってます。メンバー内でポジティブでいいな、と思うのは同期の田代すみれちゃん。なんでも「いける、いける!」って挑戦して、ちゃんとできてしまうのがすごいな、と思います。でもそれを褒めると「澪心のがすごいよ!」って言ってくれて、そんな言葉が私にとって、すごく自信になってます。パフォーマンスで意識していることは、歌とダンスが好きという気持ちを絶対に忘れないことと、一回一回のステージを大切にすること。昔から憧れの先輩はJuice=Juiceの段原瑠々さんで、ずっと聴いていたくなるような歌声が大好きなんです。会った時にはいつも「好きです!」って告白しています(笑)。今後の目標は、パフォーマンスのレベルが高いハロー!プロジェクトの一員として胸を張れるように、歌もダンスも極めること。そのためにも自主練で腹筋をしているんですが、それが最近少しずつ力になってきている気がします。これからもコツコツ続けます!つつい・ろこ2007年8月10日生まれ、佐賀県出身。「メンバーの中でお姉さん的存在なのは中山夏月姫ちゃん。私をすごく甘やかしてくれるんです。先日は一緒に焼き肉食べ放題に行きました」チュールシャツワンピース¥58,300(アニムス/シーイング)シューズ¥9,020(ヴァカンシー/アンティローザ)その他はスタイリスト私物オチャ ノーマ2022年7月にメジャーデビュー。メンバーは全員21世紀生まれ。現在、ライブハウスツアー「OCHA NORMA LIVE TOUR 2024 ~ウチらの地元は日本じゃん!~」を開催中。※『anan』2024年6月5日号より。写真・神戸健太郎スタイリスト・西村茜音ヘア&メイク・鈴木海希子甲斐美穂、後藤若菜(共にROI)取材、文・羽佐田瑶子恒木綾子古屋美枝(by anan編集部)
2024年06月03日舞台『ジャズ大名』が2023年12月9日(土)、KAAT神奈川芸術劇場で開幕した。本作は筒井康隆の同名小説を原作としつつも、舞台を原作の九州から、実在した神奈川・小田原藩の支藩、荻野山中藩に置き換えて、新たに脚本を書き起こしている。初日を前にゲネプロ(総通し舞台稽古)と初日前会見が行われた。舞台『ジャズ大名』初日前会見より、左から出演の富田望生 、千葉雄大、藤井隆、上演台本・演出の福原充則維新の風が吹き荒れる江戸末期、アメリカの南北戦争が終結し、解放された黒人奴隷たちが故郷のアフリカを目指して船に乗り込むが、日本の小藩に流れ着いてしまう。鎖国の世、外国人の取り扱いに困る藩の役人らは、彼らを座敷牢に閉じ込めておくが、好奇心旺盛な藩主・大久保教義(千葉雄大)は、彼らの奏でる楽器の音に夢中になり、家老・石出九郎左衛門(藤井隆)の制止も聞かず、次第に城中を巻き込んでジャム・セッションを繰り広げていく......というあらすじ。会見で初日を迎える心境を問われた、大久保教義役の千葉雄大は「お稽古を皆さんで紡いできたので、それをちゃんとやりつつ、そのときに起きたことにも反応しつつ。お客様がどう観てくださるか分かりませんが、どう観ていただいても、わっ!とやるので(笑)、何かしらでも(感じるものが)あったらいいなと思います」とテンション高め。「幕が開いてから降りるまで、こんなに汗をかいている舞台は初めて。僕は今、音がなったら自然と体が揺れ動くような状態になっているので、劇場を揺らしていきたいですし、それがやみつきになって、お客様がまた来たいなと思ってくれたら嬉しいです。寒い冬でも熱くお届けしたいと思います」とも語っていた。藤井隆「のびのびやらせていただいています」石出九郎左衛門役の藤井隆は見どころについて「(演出の福原さんが)まずはこちらが好きなようにやらせてくださって。もしかしたら福原さんの思いと違うことをやっているかもしれないけれど、僕がやった方を優先しようと調整してくださったりして......のびのびやらせていただいています」と語る。そして「1年の中で華やかで賑やかな12月と1月に『ジャズ大名』ができることを嬉しく思っています。出演者、スタッフ一同万全の状態でお客様をお迎えできるようにしておりますし、楽しい気持ちで観ていただける舞台。ぜひ劇場にお越しください」と呼びかけた。「つむじから足の爪までぞわぞわと熱く燃え上がる作品になっていると思います」と語るのは、やこ役の富田望生。複数の役を演じ分けながら狂言回しの役割を担う富田は「裏で気持ちを作ってから舞台に出ていくタイプだったので、今回はそういった時間がなくて稽古序盤は混乱みたいなものはあったのですが、楽しい新しい発見が多い稽古の時間で。やこという人間がすべてに化けているんだという芯をつかめたら、理解できたような気がします」と役について話し、「劇中、何度も出てくる音楽があります。帰りの電車の中、車の中、歩いている時間が、その音楽がぐるぐるとまとわりつく時間になればいいなと」とも話していた。上演台本・演出の福原充則は「いろいろ蠢く感情を最終的に吹っ飛ばす芝居です。基本的に全部楽しかったですし、本番も楽しくなるんだろうと思います。舞台上で起こることは誇張していますけど、観ているお客さんの中にあるものを増幅して見せている。お客様が入って完成すると思うので、完成のタイミングが楽しみです」などとコメントしていた。まるで祭りのような舞台。人々の生のジャム・セッションに圧倒されてゲネプロを観た。舞台は下手側を頂にして階段状になっており、富士山や松の装飾などから“和風”な仕上がりで、まるで荻野山中藩の城のよう。“城”には劇中の楽曲を奏でるバンド隊がおり、作品に欠かせない音楽たちを聞かせてくれる。俳優に関して言えば、福原の演出らしいが、いわゆるメインとアンサンブルの区別はほぼなく、それぞれの俳優の個性がギュッと詰まっている印象。とりわけ千葉は天性の無邪気さが光り、「藩主」という立場ながら音楽に酔いしれてハメを外していく姿が実に爽快だったし、藤井は「家老」という立場をわきまえて基本的に厳しく真面目に動いているのだが、所々で遊び心を感じる芝居だった。「タタラ、タタラ、タタ、タタッター♪」という黒人奴隷のジョー・サム・ルイらが奏でる音楽は劇中何度も出てくるのだが、これがどうも耳から離れないし、衝撃のエンディングも含めて祭りのような舞台。歴史上あったかもしれない出来事に思いを馳せながら、人々の生のジャム・セッションに圧倒されよう。上演時間は約2時間(休憩なし)。公演は12月24日(日)まで。取材・文・撮影:五月女菜穂★千葉雄大さんのインタビューを掲載中!千葉雄大が“憧れ”の藤井隆と共演舞台『ジャズ大名』は「テンション高く行こうと思います」()<公演情報>『ジャズ大名』原作:筒井康隆上演台本:福原充則山西竜矢演出:福原充則音楽:関島岳郎振付:北尾亘出演:千葉雄大 / 藤井隆大鶴佐助 / 山根和馬 / 富田望生 / 大堀こういち板橋駿谷 / 北尾亘 / 永島敬三 / 福原冠 / 今國雅彦 / 佐久間麻由ダンテ・カーヴァー / イサナ / モーゼス夢 ほか2023年12月9日(土)~2023年12月24日(日)会場:KAAT神奈川芸術劇場<ホール>ツアー公演【兵庫公演】2024年1月7日(日)・8日(月・祝)会場:神戸文化ホール【愛知公演】2024年1月13日(土)・14日(日)会場:刈谷市総合文化センター【大阪公演】2024年1月20日(土)・21日(日)会場:高槻城公園芸術文化劇場チケット情報公式サイト
2023年12月11日文:八木 奈々写真:後藤 祐樹みなさんは『時をかける少女』『パプリカ』などを代表作にもつ作家、筒井康隆をご存じでしょうか? 星新一、小松左京と並んで「SF御三家」と称されているように、日本にSFを根付かせたうちのひとりといわれています。本連載でも以前、筒井先生の『旅のラゴス』を紹介させていただきましたが、私と筒井先生の出会いは約9年前。なんとなく手に取った作品にがっちりと心を掴まれてしまい、読後の熱が冷め止らぬまま、書店のサイン会に足を運びました。筒井先生の作品は当時の私に、物語が面白い、だとか、装丁が美しい、などだけではない、読み手の向き合い方次第で同じ物語でも全く違うものになるという本の無限の楽しみ方を教えてくれたのです。こちらの写真は、許可を得て引用しています。そんな筒井先生の作品のなかでも個人的に思い入れの強い筒井康隆ワールド全開の3作品を、今回はご紹介させていただきます。少々難しくてもなんとか最後まで読んでいただきたい。描かれていないはずの展開や、その背景、行間に込められたの感情がみえてきたとき、最後まで読んだ自分を抱きしめたくなるでしょう。※ ↑単行本でのご紹介となります。1.『残像に口紅を』私が14歳の頃、初めて出会った筒井先生の作品がこちら。一章ごとに使える文字がひとつずつ消えていき、それと共に小説世界のその文字を含むものも消えていく感覚はありながらも、記憶は確実になくなってしまうといういかにも実験的な物語。難解に聞こえるかもしれませんが、そこはさすがの筒井先生。文字のみの小説なのに文字が消えていくのを感じさせないほど見事に物語が構成されています。正直、物語としてスラスラ読める作品ではないかもしれませんが、最後の“あとがき”ならぬ“調査報告”にある学術論文のような解説を読み終え本を閉じた後、この上ない高揚感に包まれました。言葉のプロである“作家”という仕事と、描かれていない物語の背景に深く興味をもち、これ以降、私は本を読むのが一段と好きになりました。2.『モナドの領域』河川敷で女性の「美しい」片腕が見つかるところから始まる本作品。前知識なしで読んだため、最初は著者久しぶりのミステリー小説かなと期待していたら、唐突に素領域理論の“神”が登場し……。なるほどそうきたかと期待を大きく上回る筒井康隆ワールド全開の展開へ。書かれている内容についてしっかりと味わうためには哲学に対する基礎知識が必要な表現も多く、私のなかでかみ砕けない部分もありましたが、不思議と読みづらさは感じず、頭をフル回転させながらページを捲る時間さえやけに心地よく感じました。物語に浸かりすぎてしまい、後半、登場人物が自分の方へ顔を向けた気がしてゾッとしましたが、自ら物語に巻き込まれていく感覚と読了後の穏やかな余韻が忘れられず、今日までに何度も何度も手に取っています。中毒性あり。3.『大いなる助走』直木賞に落選した作家が、逆恨みで選考委員を殺していくという衝撃的な大虐殺ストーリー。当時大いに話題を呼びベストセラーにもなった反面、文壇について茶化す表現や馬鹿にする描写がたくさんあるため、他の小説家を敵に回してしまったとも言われている問題作でもあります……が、筒井先生が描く人間の理性が壊れるさまは本当に魅力的で、強い引力で私たち読者を惹きこんでいきます。リアルだけれどファンタジー、ファンタジーだけれどリアル。その壊れ方には妙な説得感があり、描かれる文壇の内部事情からは目をそむけたくなるほどグロテスクですが、コミカルなタッチと終盤の怒涛の展開は読んでいて純粋に面白く、自分自身すらネタにしてしまう筒井さんのしたたかさと小説芸は見事だなと感じざるを得ません。……恐るべし。■噛むほどにハマる筒井ワールドをご賞味あれ……!いかがだったでしょうか……? まだまだ紹介したい作品や語りたい魅力はたくさんあるのですが、正直、予備知識なしで手に取るのが一番気持ちの良い筒井康隆ワールドへの浸り方だと私は感じています。ぜひみなさんも騙されたと思って一度手に取ってみてください。そして一文字一文字を味わってみてください。噛めば噛むほどおいしい筒井康隆の世界へ。■「TheBookNook」についてこの連載は、書評でもあり、“作者”とその周辺についてお話をする隔週の連載となります。書店とも図書館とも違う、ただの本好きの素人目線でお届けする今連載。「あまり本は買わない」「最近本はご無沙汰だなあ」という人にこそぜひ覗いていただきたいと私は考えています。一冊の本から始まる「新しい物語」。「TheBookNook」は“本と人との出会いの場”であり、そんな空間と時間を提供する連載でありたいと思っています。次回からはさらに多くの本を深く紹介していきますのでお楽しみに。↓ 八木奈々さんご紹介作品の購入はこちらから ↓
2023年11月17日これまでも映像化、アニメ映画、舞台化されてきた筒井康隆の傑作SF小説「時をかける少女」が初のミュージカル化をされる。10月6日に迎える初日に先駆けて、衣装付き通しを行っている稽古場を取材した。科学実験室で不思議なラベンダーの香りを嗅ぎ不思議な力を手に入れた主人公・芳山和音。その力を使い、未来から来たタイムトラベラー・深町一夫と時空を超える冒険に出た先で、織田信長、森蘭丸そして過去の家族に出会い……。原作「時かけ」のストーリーをアレンジしながら、新曲17曲で彩った新作ミュージカルとなる。この日は初の衣装付き通し稽古。冒頭キャッチ―なナンバーからスタート。総勢12名のアンサンブルを含めたフルメンバーでオープニングを盛り上げた。見学中、とにかく圧倒されるのはその楽曲のボリューム。上演時間2時間の内、新曲は17曲。和音、幼馴染の吾郎、友人の真理子と3人で恋について歌うかわいらしいナンバーから、信長・蘭丸で未来への希望を歌った壮大な楽曲、タイムトラベルで能力を手に入れたことで過去に向き合った和音が歌うバラードと、バラエティに富んだ構成で物語を飽きさせること無く進めていく。主演の田中梨瑚は、より現代の女子高生らしく描かれる主人公・和音を好演。過去・深町と関わりのあった戦国時代の娘・イサキとの二役と、ほぼ舞台に出ずっぱりながら、元気なキャラクターはもちろん、家族との関わり、初恋に揺れる様子を繊細に演じた。そしてこちらも実質二役となる蒼木陣。和音に振り回される深町、そして時間旅行を生み出した研究者ケン・ソゴルと、現在・過去・未来を行き来する、最も「時をかける」人物を確かな演技力で熱演した。和音の友人・真理子を演じるのは、特別出演となる天翔愛。これまでにないコミカルな演技に挑戦しながら、伸びやかな歌声を披露するソロナンバーは必見だ。和音に淡い想いを寄せる幼なじみ吾郎を演じる小川優の不器用でピュアなキャラにも注目してほしい。さらに物語を盛り上げるのは織田信長役・多田直人(演劇集団キャラメルボックス)、森蘭丸役・西井幸人。タイムトラベル中に出会う二人が知る歴史に隠された新真実…?ラストには映画版の主題歌「時をかける少女」も披露。どこか切ない記憶で終わる「時かけ」だが、ミュージカルだからこその爽やかなエンディングは今作ならでは。本番では映像演出も加わるという本作、ぜひ劇場でその完成形を確かめてほしい。公演は10月6日(金)から10日(火)まで日本橋劇場[日本橋公会堂]にて。チケット発売中。
2023年10月05日ミュージカル『時をかける少女』が2023年10月6日(金)から東京・日本橋公会堂(日本橋劇場)で上演される。1960年代に発表された筒井康隆による原作は、TVドラマ、映画、アニメ映画などさまざまな形で話題を集めてきた名作だ。今回、劇中設定及びオリジナル挿入歌などを加えて潤色された初のミュージカル版で「芳山和音」を演じる田中梨瑚と「深町一夫」を演じる蒼木陣に、作品に懸ける思いや見どころを聞いた。自分が歌わない曲も口ずさんでしまうほど、キャッチーな楽曲群――お稽古はどんな状況ですか?田中お稽古が始まって1週間が経ちましたが(取材時)、どんどん歌の稽古も入ってきている状況です。私たちがメインで歌うときもありますけど、アンサンブルの皆さんの声が重なると、より厚みや迫力が増すなと感じています。蒼木そうですね。自分が歌っていないパートを前から見る機会があったんですけど、すでに圧がすごいです! 劇場で、しかもお客様が目の前にいたらどんな風にエネルギーが届くのだろうと楽しみです。田中曲自体は全部出来上がっているので、あとはみんなで練習をして高めていくだけ。全部キャッチーな曲なので、自分が歌わない曲もついつい口ずさんじゃうんですよね。蒼木分かる分かる。「陣さん、それ歌わないっすよね?」とよく言われる(笑)。どの曲も耳に残りますよね。――原作は筒井康隆さんの小説ですが、そこからテレビドラマや映画、アニメ映画などにも派生している作品ですよね。今回はミュージカル化ということですが、それぞれご出演が決まったときのお気持ちを教えてください。田中もちろん『時をかける少女』は知っていました! 私はアニメ映画が一番馴染みがあったんですけど、このお話をいただいて、原作や原田知世さんが演じた映画(1983年公開)を見ました。今回のミュージカルは原作の要素は入っていますが、脚本家の園田(英樹)さんの色も足されていて。SF要素が強まって、原作よりももっと大きい幅の時空を超えるんです。それに歴史的要素も加わって、めっちゃ時をかけれちゃう!(笑)実は私は最初、ミュージカルとはお聞きしていなかったんです。途中から「歌が入る劇になるよ」と聞いて「歌えるんだ、楽しみだな」と思ったり、その後「ミュージカルになるから、踊るよ」と聞いて「踊るのか〜」と思ったり。いろいろな心情の移り変わりがありました。蒼木僕は、ミュージカルでソロの歌唱パートを担わせてもらう機会が今回初めてなので、お話しいただいたときからずっとビビっていますね(笑)これまで経験した2.5次元作品は、おもに若いお客さまが支持してくださっている原作がもとになっているものが多いように感じていますが、この『時をかける少女』は若い方からご年配層まで、幅広い年代の方に長く愛されている作品だと思うんです。その時代時代で、ドラマやアニメなどといろいろな描かれ方がされてきましたが、ミュージカル化は今回が初。そこを担わせてもらえるのは純粋にありがたいなと思っていますし、観に来てくださった方の心に残るような作品になればいいなと思います。――出演が決まる前に、映画版やアニメ版はご覧になられていますか?蒼木もちろん! 僕もアニメ映画の方が馴染みはありました。田中「お前タイムリープしてねえ?」ってね(笑)蒼木「未来で待ってる」ってね(笑)。でも今回はキャスト一覧に織田信長が出てきたりして……!台本を読む前に、いちお客さん目線ですごくワクワクしました。きっと観劇を予定されている方も「え、どうなるんだろう」と思ってくださってると思うので、その期待に応えられたらいいなと思っています。観客も「時をかけちゃった!」と思えるような演出も――今回はミュージカル版ということで、ネタバレにならない程度に、見所になりそうな演出や楽曲を教えてください。蒼木織田信長や森蘭丸といった人物たちがどうこの作品に絡んでくるんだろうというのはひとつの見どころになるのでは。お客様にもワクワクしていただける気がしています。田中私は……アンサンブルさんが後ろでお芝居をしているんですが、そこにも物語がちゃんとあることかな。私たちは前を向いてお芝居してるから直接は見られないんですけど、たまにちらっと見ると、面白いことをしているんです。何回も本番を観に来てくださる方もいらっしゃると思うので、そういう“裏芝居”にも注目していただけたら、意外な面白さがあると思いますね。蒼木確かにそれはあるかも。「ちょっとやりすぎかな」と言われるぐらい、熱心にやってくださっているよね。田中そう。それぐらい皆さんこの作品に懸けていて、そこでも物語をつくろうとしているんですよね。蒼木演出の(田中)優樹さんが「そのシーンの軸になってない、いわゆるアンサンブルの方たちでもそれぞれストーリーがあるんだよ、みんなそれぞれ物語があってここにいてね」と伝えてくださるからこそでしょうね。みんな多分これからもっともっと個性も出ていくと思います。――田中さんは芳山和音/イサキ役、蒼木さんは深町一夫/ケン役。現状、役についてはどのように感じていらっしゃいますか?田中私は原作があるものだったり、2.5次元作品をやらせていただいたりしているんですけど、 その中でも割と自分に合っているなという感覚があります。どうしても原作があると、お客様も「キャラクターをそのまま見ているようで、楽しい」と思うと思うので、なるべくキャラクターの声や喋り方に寄せることが多いんですけど、今回は結構自分のままでやっていて。芳山和音は自分自身のキャラクターと似ているので、「めちゃめちゃ演じている」感じがしなくて、素で楽しんでいるんですよね。蒼木でも分かるよ。すごく等身大な感じがする。普段からパワフルだし、エネルギッシュな方なんだろうなと思っているよ。田中ありがとうございます! 自然体でお芝居できている気がします。蒼木僕は時を超えるシステムってそもそもなんだろうと紐解こうとしているけど、全然分からなくて。だって、実際には時は超えられないからね(笑)。とはいえ、恋愛要素と言いますか、過去に想う人がいて、今改めて想う人もできて……いろいろSF的な要素はありつつ、台本の中で描かれているのは「人の想い」や「誰かのために生きている様」だと思うんです。一緒に作品を作る方のことを愛して、 一緒にシーンを作っていけたらいいなと今思っています。――今少しお話に出ましたが、お互いの印象を教えてください。田中私はもう本読み稽古の段階で、深町くんの温かいところや包容力、優しさを感じていました。まだ本読みの段階でですよ! 温かい人だなと思って……。蒼木もっと褒めて~(笑)田中その後改めてミザンス(※舞台上での動きのこと)をつけて、ちゃんとお芝居のお稽古をしていく中でも、すごく優しさや温かさを感じます。包容力が半端じゃない。お兄ちゃんのような温かさがある方だな、と思いました。……あと、なんだろう、面白い話あるかな?蒼木いいんだよ、無理に引き出さなくて(笑)。梨瑚ちゃんの第一印象は、ビジュアル撮影のとき。稽古が始まる前に撮影があって、僕の後に梨瑚ちゃんが撮影だったんですが、そのときからすごく元気で。「日焼けしちゃった〜」と明るく話している姿が印象に残っているんですよね。稽古が始まってご一緒しても、変わらず エネルギッシュで、みんなを巻き込める方なんだなと思っています。田中いや、実は撮影の日、お腹が痛かったんです。でも、人と一緒にいると楽しくなっちゃって(笑)。あまり体調不良な感じを出さないでおこうと思っていたんですよね(笑)蒼木そうだったんだ。全然分からなかったよ、しっかり騙されているわ(笑)。稽古場でもみんな梨瑚ちゃんのパワーに引っ張られているなと思います。田中嬉しい! 頑張ります!――ベタな質問かもしれませんが、もしタイムトラベルできるとしたら、どんなことをしたいですか?田中私はずっと昔から思っていることなんですけど、自分の母親が私と同じ年頃だったころにタイムトラベルして、友達として接してみたいです。当然ですけど、母親が若かりし頃のことって、本人や周りの人から聞くしかないじゃないですか。実際どうなのか? 同じ目線になったときに仲良くなれるのか? すごく気になるので、タイムトラベルができたら楽しいだろうなと思っているんです。というのも、母は私と性格が真逆なんですね。多分、同じクラスにいたら同じグループにはいなさそうだなと予想はするんですけど(笑)蒼木「○○するな!」と言っているくせに「当時のあなたはやっているじゃない!」ということ、ありそうだね(笑)今まであまりタイムトラベルをしたいと思ったことはなかったけれど、今の梨瑚ちゃんの話を聞いていたら、僕も自分の両親が出会った様子とか見てみたいかも。それから昔飼っていた猫に会いに行きたいな。――おふたりとも「織田信長に会いたい」などではないんですね。蒼木だって、織田信長と会ったら何を喋ったらいいか分からなくないですか?(笑)田中あはは。それこそ私たちが“異人”に見られるでしょうしね。……でもちょっと気になりますけどね。歴史の本や資料館で見るようなところに行ってみたら、どんな世界なんだろうって。蒼木夢は広がるね。――ちなみにどんな方法でタイムトラベルしたいですか?田中えーどうだろう?「タイムマシーン」かなぁ? わんわんわんわんと飛ぶのかな? 乗り物系が面白そうだなと思います。蒼木痛くなくて、体に害がなさそうな方法がいいです(笑)ーー改めて観劇をお楽しみにされているお客様にメッセージをお願いします!田中本で知ったよ、 映画で知ったよ、アニメ映画で知ったよ、ドラマで知ったよといろいろな方がいらっしゃる作品。それぞれまた違う色で、違う良さがあると思うんですね。今回、私たちは原作の要素はもちろん大切にしつつ、ちょっと違った形も取り入れています。特にポイントとなる歌、ダンス、音楽で楽しんでいただけたらなと思いますし、観ているお客様たちも一緒に「時をかけちゃった!」と思えるような演出も出てきますから、ぜひ楽しんでいただけたらなと思っております。蒼木最初にもお話ししましたが、個人的には初めてのソロ箇所があったり、芸能生活10周年迎えたりと、ひとつの節目でまた新しい挑戦ができることがすごくありがたいなと思っていて。……年齢的に制服が似合うかなという不安があるんですけど(笑)田中安心して! 似合ってましたよ!(笑)蒼木よかった(笑)。この座組みだからこそ届くような作品にきっと仕上がると思うので、お客様にも何度でも楽しんでいただければなと思っています!取材・文:五月女菜穂<公演情報>ミュージカル『時をかける少女』原作:筒井康隆『時をかける少女<新装版>』角川文庫脚本:園田英樹演出:田中優樹音楽:外崎銀河振付:暁矢薫出演:田中梨瑚 / 蒼木陣 / 小川優 / 天翔愛(特別出演) 他2023年10月6日(金)〜 10月10日(火)会場:日本橋劇場(中央区立日本橋公会堂・ホール)チケット情報公式サイト
2023年09月28日筒井康隆の傑作小説『ジャズ大名』が福原充則の演出で舞台化、2023年12月、KAAT神奈川芸術劇場で上演される。江戸末期、アメリカから漂着した黒人奴隷と出会った音楽好きの藩主が、彼らの奏でる音楽の虜となり、城中でジャム・セッションを繰り広げる姿を描く奇想天外なコメディ。岡本喜八監督、古谷一行主演による映画(1986年)でも有名な本作だが、今回は小説から新たに上演台本を書き起こす。物語の舞台を原作の九州の小藩から、実在した神奈川・小田原藩の支藩、荻野山中藩に置き換え、神奈川の史実を織り込んだアレンジを加えることで、神奈川を拠点にするKAATならではのオリジナル作品を創りあげるという。今回、音楽好きの荻野山中藩の藩主・大久保教義役を演じるのは、映画・ドラマだけでなく、近年は『ポーの一族』(’21年)、『世界は笑う』(’22年)と舞台での好演も記憶に新しい千葉雄大。千葉に本作への意気込みを語ってもらった。「後半20分は踊り続けます」と言われ・・・――今回、出演が決まったときのお気持ちを教えてください。タイトルの「ジャズ」と「大名」という組み合わせを聞いて、直感で面白そうだなと思いました。話を聞くと「後半20分は踊り続けます」と言われて! 不安になって「僕、ダンスできないけど大丈夫ですか?」と聞くと、「ダンスというより、踊りなので大丈夫です」と言われました。本当に大丈夫なのかはまだ分かりませんが、テンション高く行こうと思います(笑)。――千葉さんはダンスが苦手なのですか?はい……。僕、ダンスやアクションといった体育会系があまり得意ではなくて、本気でやるんだったら、1年ぐらい準備期間が欲しいタイプなんです。逆に文化系は頑張りたいですね。今回も楽器の演奏があると聞いています。こういう機会がないと、なかなか楽器に触れることもないですから。ミュージカルに出演したときも思ったんですけど、その舞台やお仕事が終わっても、残るものがあるのっていいですよね。練習や習得は大変だけど、結果、自分の武器が増える感じがして。――20分踊り続けるとなると、なかなか体力勝負となりそうです。普段トレーニングはされていますか?確かに体力づくりは大事になってきそうですね。僕の場合、朝晩の犬の散歩がいい運動になっているかな。調子がいいと、1日3万歩ぐらい歩きます。――3万歩はすごいです。ところでお忙しいとは思いつつ、原作小説や映画をあえてご覧にならなかった理由は今回は、小説や映画を忠実に再現するわけではなく、また一から上演台本を作るので、あまり先入観を入れたくなかったという理由が大きいですね。実際に稽古をしてみて、何か迷いが出てきて、小説や映画がその参考になるのなら、読んだり観たりするかもしれないですけど……基本的には稽古場で演出家や共演者の方々と話しながら作っていくようにしています。連続ドラマだと8話目くらいから心を開くタイプ――藤井隆さんとの共演についてもお伺いしたいです。千葉さんは藤井さんのことを「俳優を始める前からのファン」とコメントされていますね。はい。特にバラエティ番組が大好きで、グッズも買っていました。それに藤井さんの「ナンダカンダ」(2000年リリースの藤井隆の歌手デビュー曲)は今でもよく歌っています。お芝居も素敵ですし、藤井さんは憧れの存在です。――藤井さん以外にも、初めて共演される方が多い現場。いつもどんなマインドで新しい現場に入られるのですか?最初は結構猫を被っちゃうんです、僕。「連続ドラマ全10話あったとしたら、8話ぐらいから打ち解けるよね」と言われるほどに(笑)。舞台はお稽古があるので、映像よりは心を開くのも早いとは思うのですが……。――KAAT(神奈川芸術劇場)は横浜中華街も近いですから、稽古期間中や本番後にご飯会もできたらいいですね?あー! それ、マジで最高ですね! 大きい回転テーブルでおいしい中華料理を食べたいです。というのも、僕は2020年あたりから年1本程度、舞台作品をやらせてもらっているのですが、コロナ禍ど真ん中だったんですね。稽古場でコミュニケーションをとることはありましたけど、みんなでご飯を食べたり、わいわいしたりする機会が少なくて......。8話ぐらいから心開くなんて言っていられませんね(笑)。なるべく早めに距離を詰めていけたらいいかな。――この『ジャズ大名』が2023年最後の舞台になると思います。振り返るにはまだ早い気もしますが、今のところ、どんな1年になりそうと感じられていますか?そうですね、いろいろと挑戦させてもらったなと思います。1月のドラマ『星降る夜に』では手話にチャレンジさせてもらいましたし、『ジャズ大名』の前にやる舞台『あの夜であえたら』(10月上演)は生配信舞台演劇ドラマという新しいスタイルですし。それで『ジャズ大名』で踊り狂って、1年を締めくくると。......僕、祭りがすごく好きなんですね。「今年もいろいろあったけど、テンションぶち上げて、ハッピーに終わろう!」という気持ちになれそうですよね。――お祭りがお好きとは意外です(笑)。僕の祭り人生は、(出身地の)仙台七夕まつりから始まっていると思いますが、音楽も好きなので、音楽フェスも大好きですよ。それから地元の公園で開催されているような盆踊りに参戦するのも好き。時々ファンの方に見つかるのですが(笑)、もう気にせずみんなぐちゃぐちゃになって、一緒に楽しもうとする空間が好きです。――最後に、舞台を楽しみにしているファンの皆さまに一言お願いします!やはりテレビを見るのとは違って、舞台の場合、観に行こうと思って、わざわざ足を運んで観にきてくださるじゃないですか。だから僕もお客様に何か“お土産”を渡せたらいいなと思っているんですね。駄菓子が好きな人もいれば、高級な贈答用のお菓子が好きな人もいるように、いろいろなテイストの“お土産”がある。今回の『ジャズ大名』は、現時点でテンションあげあげの「ハチャメチャフェスティバル舞台」になる気がしていて。時代は違えど、好きなことにひたむきになることは素敵なことだと思うし、ギャル魂に溢れた舞台になるんじゃないかな。そういうテイストが好きな人にはぜひ観にきて欲しいですね。取材・文:五月女菜穂撮影:石阪大輔ヘアメイク:堤紗也香スタイリスト:寒河江健『ジャズ大名』ぴあ半館貸切公演の、ぴあアプリユーザー先行販売決定!対象公演:2023年12月16日(土)13:00開演公演9月9日(土) 11:00より受付開始! この機会にぜひ、ぴあアプリをDLのうえ、お申込みください!詳細は こちら() から<公演情報>『ジャズ大名』原作:筒井康隆上演台本:福原充則山西竜矢演出:福原充則音楽:関島岳郎振付:北尾亘出演:千葉雄大 / 藤井隆大鶴佐助 / 山根和馬 / 富田望生 / 大堀こういち板橋駿谷 / 北尾亘 / 永島敬三 / 福原冠 / 今國雅彦 / 佐久間麻由ダンテ・カーヴァー / イサナ / モーゼス夢 ほか2023年12月9日(土)~2023年12月24日(日)会場:KAAT神奈川芸術劇場<ホール>ほか兵庫(神戸)、愛知(刈谷)、大阪(高槻)公演ありチケット情報公式サイト
2023年09月08日12月にKAAT神奈川芸術劇場プロデュース『ジャズ大名』が上演されることが決定し、千葉雄大と藤井隆が出演することが発表された。筒井康隆の小説『ジャズ大名』を、舞台のみならず映像界でも多くの作品に関わり話題を提供し続ける演出家・福原充則が舞台化。江戸末期、アメリカから漂着した黒人奴隷と出会った音楽好きの藩主が彼らの奏でる音楽の虜となり、城中でジャムセッションを繰り広げる姿を描く奇想天外なコメディだ。千葉は音楽好きの小藩の藩主役を、藤井はその藩主を支える家老役をそれぞれ演じる。劇作家・演出家の長塚圭史が芸術監督に就任して3年目になるKAAT神奈川芸術劇場は、メインシーズンを「貌(かたち)」と銘打ち、多彩なラインアップを展開。本公演では、人間の好奇心が、姿かたちの異質な黒人たちの音楽にも恐れることなくのめり込み、人種、文化の貌(かたち)を超えて熱く交流していくエネルギーとなる様を描く。■演出:福原充則 コメント私にとって〝筒井康隆〟とは〝歌舞伎町のサウナ〟です。若い頃、西武新宿駅の向かいのサウナで、深夜番のバイトをしていたのですが、途中2時間も休憩時間があるんです。仮眠時間ということで。その時間に私は、いや、〝おれ〟は、古本屋で買ってきた(売り上げに貢献していませんね、すいません)筒井先生の文庫本を、むさぼるように読んでいました。客の使用済みサウナパンツの詰まったリネンの袋に寝っ転がって読み、ぶっ飛び、旅した、数々の異世界の記憶……。『ジャズ大名』の例のシーンも、何かに没頭している時間の美しさと狂気を、サウナ並の熱さで舞台上に展開できたらと思っております。■千葉雄大(藩主・大久保教義役)コメントこれから始まる福原さん演出の『ジャズ大名』稽古、本番に向けてドキドキとワクワクが行ったり来たりで感情が忙しいです。藤井さんは俳優を始める前からファンなので本当に贅沢だな、と。子供の頃の僕に教えてあげたいです。■藤井隆(家老・石出九郎左衛門役)コメント福原充則さんに楽しそうな舞台に呼んでいただいてとても嬉しいです。沸々としながら物語の中をスカッと駆け抜けていくのかなぁと想像して心躍らせてます。千葉雄大さんは初めてテレビの仕事でご一緒した時にとても楽しかったので、舞台という長い期間でまたご一緒できるのがとても嬉しいです。冬の公演なので気を引き締めてと思っていますが、せっかくKAATに通わせていただくので中華街に一度くらいは行きたいなぁ、と思っています。少しづつ状況が良くなって行くことを期待してます。まだ少し先ですが、冬の横浜にお越しいただけますようご検討よろしくお願いします。<公演情報>KAAT神奈川芸術劇場プロデュース『ジャズ大名』12月9日(土)~24日(日) KAAT神奈川芸術劇場(ホール)原作:筒井康隆『エロチック街道』(新潮文庫)所収上演台本:福原充則、山西竜矢演出:福原充則出演:千葉雄大、藤井隆 ほかチケット一般発売:10月7日(土)※KAAT神奈川芸術劇場メインシーズン「貌」の複数演目を通しでご覧頂けるシーズンチケット(前期)発売予定公式サイト:
2023年06月13日乃木坂46の筒井あやめさんが、よく見る動画やハマっていることとは?また、「ひねりデニム」をテーマに、パンプスやコサージュが映えるデニムのオールインワンスタイルにも挑戦してくれました。おいしいもの動画とフィルムカメラに夢中!乃木坂46に加入して5年。昨年の冬には、初めての地上波の連ドラ『真相は耳の中』に、主要キャストとして出演。グループ活動以外の、自らの可能性の新しい扉を開いた筒井あやめさん。「お芝居の経験がほぼなく、何もかもが初めての環境だったので、最初はすごく緊張していました。でも、お父さん役だった伊原剛志さんが、私の役についても一緒にいろいろと考えてくださって。役作りのことなどとても勉強になりましたし、たくさんの刺激を受けました。これからももっと、演技のお仕事に挑戦していきたいな」そんな筒井さんが、忙しい日々の気分転換にTikTokやネットでよく見ているのが、都内のおいしいごはん屋さんの動画。「東京にはおいしいものがたくさんあるのに、あまり行けていなくて。でも、いつか行ける日のために、おいしそうな店の情報をチェックしまくっています(笑)。今、一番気になるのが餃子。行きたいお店情報はいろいろメモしているので、お買い物しながら、同期の清宮レイちゃんとかと一緒に行けたらいいな」また、最近は、誕生日にプレゼントされたフィルムカメラにハマっているとか。「スマホのフィルムカメラ風アプリもよく使いますが、やっぱり本物のフィルムカメラで撮る写真は、フィルムでしか出せない色合いや、現像するまで仕上がりがわからないワクワク感がいいんですよね。今は人と食べ物ばかり撮っているけれど、いつか風景写真を撮りに旅に出かけたいですね」さらりと着るだけで今っぽい旬のオールインワン。今シーズン手に入れたいデニムの筆頭株がオールインワン。ワークなアイテムだからこそ、スイートなパンプスやコサージュが映える。「オールインワンの着心地がすごくラク。シンプルな中に差し色を利かせた着こなしも好みです」(筒井さん)。オールインワン¥20,900(リー/エドウイン・カスタマーサービス TEL:0120・008・503)中に着たTシャツ¥9,680(スローン TEL:03・6421・2603)腰に巻いたシャツ¥9,350(リーバイス(R)/リーバイ・ストラウス ジャパン TEL:0120・099501)イヤリング¥29,700(タマス/タマス青山店 TEL:03・6674・8583)ネックレス¥17,600(プティローブノアー TEL:03・4567・6217)コサージュ¥7,150(ジェーン・マープル/セント・メアリ・ミード TEL:03・3468・0232)その他はスタイリスト私物つつい・あやめ2004年6月8日生まれ、愛知県出身。4期生。愛称あやめん。お出かけでおいしいものを食べる時が一番のご褒美。音楽好きで、最近聴いているのは日本のバンドの曲。音楽の情報交換は5期生の川﨑桜さんとすることが多い。※『anan』2023年6月7日号より。写真・竹本健一(DUST FREE PRODUCTION)スタイリスト・山本香織(+chip)ヘア&メイク・山田大輔西 亜莉奈(共にCake.)構成、文・野尻和代(by anan編集部)
2023年06月05日荻上直子監督のオリジナル最新作となる映画『波紋』から、筒井真理子演じる主人公・依子がハマる新興宗教“緑命会”の舞いをとらえた本編映像が振り付け動画とともに公開された。この度解禁された動画は、依子が夫・修(光石研)の未承認ガン治療薬にお金を出す見返りに、自身が信仰する新興宗教“緑命会”の勉強会に参加させたシーン。キムラ緑子演じるリーダーを筆頭に、心穏やかに祈りをささげると、10数人の信者たちが一様に珍妙な振り付けで歌い踊り出す。異様な風景に戸惑いながらも、おどおどと踊る修。この“緑命会の舞”は、単純ながら動きの組み合わせが珍妙で、信者たちが真面目に舞い踊る姿はどこかおかしみがあると、本編鑑賞後もなぜか頭に残ってしまうと評判のシーン。そして初日舞台挨拶では、荻上監督が普段笑わない江口のりこが爆笑していたという裏話も明かしていた。この踊りの振り付けを担当したのは、荻上直子監督の映画『めがね』の「メルシー体操」の振付も担当した伊藤千枝。音楽を担当したのは、ロサンゼルスでの学生時代を荻上監督と共に過ごし、学生フィルムから関わり、以来、『バーバー吉野』『恋は五・七・五!』『トイレット』などの音楽を担当する井出博子。本作のテイストはいままでの荻上作品とは一線を画すものではあるが、荻上監督自身がこれまで描き出してきた、必死に生きているからこその人間のおかしみや、深い観察眼からくるユーモアは形を変えながら本作にも登場している。『波紋』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:波紋 2023年5月26日よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開©2022 映画「波紋」フィルムパートナーズ
2023年06月05日乃木坂46の伊藤理々杏さん、阪口珠美さん、筒井あやめさんが「ひねりデニム」をテーマにさまざまなスタイルに挑戦しました。最旬デニムを主役に、カジュアルも、おめかしも!STYLE1:甘さと遊び心をほんのり利かせてドレスアップ。デニムのドレスアップスタイルは、ほんのりとした甘さと遊び心が鍵。「定番のGジャンとジーンズだけど、フリルブラウスとパールで女らしくなるのが新鮮」(伊藤さん)。「チャイナボタンのジャケットがかわいかった。ストライプのタイツは冒険でしたが、デニムなら奇抜に見えないんですね」(筒井さん)。「大きめのオーバーオールもウエストマークするとすっきり。派手めの足元にときめきました」(阪口さん)。右から、伊藤さん・パンツ¥22,000(ヴェリテクール TEL:092・753・7559)ジャケット¥25,300(レッドカード × レイ ビームス/レイビームス 新宿 TEL:03・5368・2191)ブラウス¥14,080(ビームス ボーイ/ビームス ボーイ 原宿 TEL:03・5770・5550)ネックレス[淡水パール]、120cm¥45,00080cm¥30,000(共に東京パール/東京真珠a-sato@tokyopearl.co.jp)ベルト¥14,850(ジェーン・マープル・ドン・ル・サロン/セント・メアリ・ミード TEL:03・3468・0232)ソックス¥2,420(アデュー トリステス TEL:03・6861・7658)その他はスタイリスト私物筒井さん・ハーフパンツ¥20,680(ビームス ボーイ/ビームス ボーイ 原宿)ジャケット¥33,000(ブルーブルー/ハリウッド ランチ マーケット TEL:03・3463・5668)ネックレス[あこや真珠]、100cm¥62,00080cm¥50,000(共に東京パール/東京真珠)コサージュ¥16,500(ラ・フルール TEL:045・402・2915)ハット¥20,900(ステットソン/ステットソン ジャパン TEL:03・5839・2098)シューズ¥8,500(チャールズ&キース/チャールズ&キース ジャパン)その他はスタイリスト私物阪口さん・オーバーオール¥35,200フリルシャツ¥22,000(共にネストローブ/ネストローブ 表参道店 TEL:03・6438・0717)ベルト¥15,180(マスター&コー/マッハ55リミテッド TEL:03・5846・9535)ネックレス[淡水パール]45cm¥15,000(東京パール/東京真珠)ハット¥30,580(ジェーン・マープル/セント・メアリ・ミード)その他はスタイリスト私物STYLE2:おそろいの帽子と色違いのボーダーでマリンな三姉妹。白タンクにジーンズ、白ノースリに巻きスカート、白Tシャツにオーバーオール。三者三様のデニムコーデに、おそろいのデニムキャスケットをかぶり、色違いのボーダーを羽織ったら、夏らしい爽やかリンクコーデが完成。「夏が待ち遠しくなるね!このまま一緒にお出かけしたくなる~」と3人もウキウキ。右から、筒井さん・パンツ¥15,400(リーバイス(R)/リーバイ・ストラウス ジャパン TEL:0120・099501)トップス¥3,520(コンジェ ペイエ アデュー トリステス TEL:03・6861・7658)肩に掛けたトップス¥15,400(ヴェリテクール)イヤリング¥8,800(プティローブノアー TEL:03・4567・6217)ネックレス¥6,600(オホデメックス/ビームス ボーイ 原宿)キャップ¥15,400(ブルーブルー/ハリウッド ランチ マーケット)ベルト¥6,380(マスター&コー/マッハ55リミテッド)阪口さん・スカート¥16,280ネックレス¥2,530(共にビームス ボーイ/ビームス ボーイ 原宿)トップス¥6,160(ロワズィール TEL:03・6861・7658)肩に掛けたトップス¥15,400(ヴェリテクール)イヤリング¥14,300(プティローブノアー)キャップ¥9,350(ブルーブルー/ハリウッドランチ マーケット)伊藤さん・オーバーオール¥61,600(チマラ/チマラ デザイン TEL:03・6452・4934)Tシャツ¥9,680(スローン TEL:03・6421・2603)肩に掛けたトップス¥15,400(ヴェリテクール)ネックレス¥2,970(ビームスボーイ/ビームス ボーイ 原宿)イヤリング¥8,800(プティローブノアー)コサージュ¥17,600(ラ・フルール)キャップ¥9,350(ブルーブルー/ハリウッド ランチ マーケット)シューズ¥50,600(サンダース/グラストンベリーショールーム TEL:03・6231・0213)STYLE3:ボーイッシュなムードが新鮮なネオ・アイビー。シャツにネクタイ、そしてデニムのボトムス。まるで男の子みたいなアイビースタイルは、かごバッグやバレエシューズ、ぬいぐるみ(!)など、1つだけガーリーなアイテムをプラスして抜け感を作るのがポイント。3人も「ネクタイを締めたことがほぼないから、すごい新鮮!」とワクワク。右から、筒井さん・パンツ¥34,100(チマラ/チマラ デザイン)シャツ¥14,080(ビームス ボーイ/ビームス ボーイ原宿)肩に掛けたニット¥33,000(スローン)ネクタイ¥18,700(インディビジュアライズド アクセサリー/メイデン・カンパニー TEL:03・5410・9777)バッグ¥8,990(マンゴ/ロコンド)ソックス¥4,730(ジェーン・マープル/セント・メアリ・ミード)シューズ¥60,500(サンダース/グラストンベリーショールーム)その他はスタイリスト私物伊藤さん・パンツ¥14,300(サムシング/エドウイン・カスタマーサービス TEL:0120・008・503)シャツ¥33,000(インディビジュアライズド シャツ/メイデン・カンパニー)ネクタイ¥7,700(ブルーブルー/ハリウッド ランチ マーケット)バッグ¥74,800(エバゴス TEL:048・977・3192)ソックス¥4,730(ジェーン・マープル/セント・メアリ・ミード)シューズ¥30,800(キャットワース/グラストンベリーショールーム)その他はスタイリスト私物阪口さん・スカート¥11,000(リー/エドウイン・カスタマーサービス)シャツ¥33,000(インディビジュアライズド シャツ/メイデン・カンパニー)肩に掛けたニット¥33,000(スローン)ネクタイ¥8,800(ブルーブルー)ぬいぐるみ¥7,150(H.R.リメイク) 共にハリウッド ランチ マーケットシューズ¥60,500(サンダース/グラストンベリーショールーム)その他はスタイリスト私物いとう・りりあ2002年10月8日生まれ、沖縄県出身。3期生。愛称りりあ。最近は、ボーカロイド曲などを全力で歌って収録したものを、パソコンを使って自ら編集することにもハマっている。公式Instagramは@riria.ito_officialさかぐち・たまみ2001年11月10日生まれ、東京都出身。3期生。愛称は珠美ちゃん、たまちゃん。趣味の神社巡りでは、御朱印をもらうことをルーティンにしている。現在、御朱印帳は2冊目に突入。公式Instagramは@tamami_46_officialつつい・あやめ2004年6月8日生まれ、愛知県出身。4期生。愛称あやめん。お出かけでおいしいものを食べる時が一番のご褒美。音楽好きで、最近聴いているのは日本のバンドの曲。音楽の情報交換は5期生の川﨑桜さんとすることが多い。※『anan』2023年6月7日号より。写真・竹本健一(DUST FREE PRODUCTION)スタイリスト・山本香織(+chip)ヘア&メイク・山田大輔西 亜莉奈(共にCake.)構成、文・野尻和代(by anan編集部)
2023年06月04日荻上直子監督のもと、主演・筒井真理子ほか光石研、磯村勇斗、柄本明、キムラ緑子、木野花、安藤玉恵、江口のりこ、平岩紙ら錚々たる面々が顔を揃えた『波紋』。この度、筒井さん演じる須藤家の母・依子と、津田絵理奈が演じるひとり息子の彼女・珠美との一触即発な本編映像と場面写真が解禁された。この度解禁された場面写真は、息子の拓哉(磯村勇斗)が連れてきた彼女・珠美(津田絵理奈)と母・依子(筒井真理子)のもの。依子は、息子・拓哉の久しぶりの帰省を楽しみにしていたが、彼は耳の聞こえない彼女・珠美を連れて帰ってくる。聞くと息子よりも6歳も年上だという。普段、誰にでも優しくありたいと切磋琢磨している依子だが、拓哉に自分は仕事があるから珠美を東京案内に連れていってほしいと頼まれ、依子のイライラは募る…。解禁された本編映像では、依子が珠美に「拓哉と別れてくれる? お願いします」と伝える。しかし珠美はそんな依子を笑いながら「もしお母さんに別れろと言われたら必ず知らせてくれって。そんな母親とは縁を切って2度と実家には帰らないって。どうします? 今の話、たくちゃんに話しますか?」と反論する。珠美を演じた津田さんは、先天性の聴覚障がいを持つ女優で、2004年週刊朝日の表紙を飾りデビュー。NHK「みんなの手話」のレギュラーのほか、映画・ドラマ・舞台で活躍。2008年にはNHKで特集番組が組まれ、2016年には主演した短編映画『君のとなりで』で第18回長岡インディーズムービーコンペティション女優賞を受賞。本作の中でも観客に鮮烈な印象を残している。オーディションから津田さんを起用した荻上監督は、「津田さんの気の強い部分が、珠美の役に生きていると思います」とその魅力を語っている。『波紋』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:波紋 2023年5月26日よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開©2022 映画「波紋」フィルムパートナーズ
2023年05月30日木村拓哉主演「風間公親-教場0-」の第6話(5月15日放送)ゲストとして、筒井道隆と城桧吏の出演が決定した。筒井さんは、画家の向坂善紀を、城さんは向坂が営む「アートギャラリー・コーサカ」に通う高校生の苅部匠吾をそれぞれ演じる。自身の作品や他の作家の作品を展示販売する「アートギャラリー・コーサカ」を営む向坂。高校で美術部に入っている匠吾は、度々向坂のアトリエを訪れる。匠吾は向坂の実の息子だが、現在は離婚しているため、新しい父親の元で暮らしていた。匠吾は現在の父親に絵を描くことを禁じられているため、向坂のアトリエを度々訪れては、昔一緒に描いた絵の話に花を咲かせるのだった。向坂は匠吾に絵の才能があると思っており、匠吾自身も美術の道に進みたいが、現在の父親であり歯科医師の苅部達郎(浜田信也)は匠吾を医学の道に進めさせようとしていた。匠吾の悩みを聞いた向坂は、達郎をアトリエに呼び出し、匠吾が抱えている悩みについて伝えるも、現在の父親とかつての父親同士で口論へと発展してしまい…。筒井さんは27年半ぶりの月9ドラマレギュラー出演となった「ミステリと言う勿れ」(2022年・1月期)で、過去に誤認逮捕で冤罪(えんざい)事件を起こし、左遷された苦い経験を持つクールな警部を好演した。また、筒井さんは1993年に放送され、平成初期を代表する青春ドラマ『あすなろ白書』で木村さんと同じ女性を取り合う恋敵役として共演。木村さんとのフジテレビドラマでの共演は同作以来実に30年ぶりとなる(※他局を含む作品での共演は「織田信長 天下を取ったバカ」(1998年/TBS)以来)。そして、月9ドラマ初出演となる城さんは、第71回カンヌ国際映画祭でパルム・ドールを獲得した『万引き家族』(2018年)、『約束のネバーランド』(2020年)への出演や、『ゴーストブック おばけずかん』(2022年)では主演を務めるなど、今後の活躍が期待される若手俳優。本作では進路に悩み、大人たちの間で心揺れる青年を演じている。筒井さんと城さんが演じる、複雑な親子の関係性とその先に待つ物語の結末に注目したい。◆プロデュース 渡辺恒也(フジテレビ編成部)コメント「第6話は、ままならない人生の中でもわずかな希望を見出そうともがく人々の姿が印象的なエピソードです。向坂は、愛する息子の将来を思う気持ちと、苦しい状況の中で身を引こうと葛藤する気持ちとの間で揺れ動く、とても繊細な心情表現が求められる役でしたが、筒井道隆さんによって見事にリアリティーのある人物として存在させてもらえたと思います。また匠吾役を演じた城桧吏さんも、素朴な雰囲気の中に知性を感じさせる高校生・匠吾役を、等身大で演じ切っていただきました。この親子の関係性が、遠野の心にどのような影響を与え、事件の解決につながっていくのか、放送を楽しみにしていただければと思います!」「風間公親-教場0-」は毎週月曜21時~フジテレビ系にて放送中。(text:cinemacafe.net)
2023年05月08日主演に筒井真理子を迎えた、荻上直子監督のオリジナル最新作にして監督自身が歴代最高の脚本と自負する絶望エンタテインメント『波紋』。この度、筒井さん演じる主人公・依子が信奉する新興宗教“緑命会”の本編映像が初解禁。また、場面写真も解禁となった。解禁となったのは、依子が縋る“緑命会”での勉強会で意味不明な言葉と不可思議な踊りを踊る映像。代表の橋本昌子(キムラ緑子)の「切磋琢磨いたしましょう」という言葉を皮切りに「内なる潜在エナジー」「森と水の精霊」などの単語が飛び交い、お祈りする信者たち。そしてお祈りの後は、全員で歌いながら踊るシーンも。“緑命会”とはどんな新興宗教なのか。気になる本編映像となった。さらに場面写真7点が解禁。筒井さん演じる依子が、自分の父の介護を押し付けたまま失踪し、突如帰って来たと思いきや、がん治療に必要な高額の費用を助けて欲しいとすがってくる夫・修(光石研)に水晶で殴りかかろうする場面。降りかかる辛苦に自分ではどうにもできず、湧き起こる黒い感情を、“緑命会”という新興宗教に縋るように代表の橋本昌子に相談したり、信者と仲睦まじく活動に没頭するシーンが露わになる。また、宗教だけでなく同じスーパーのパート先の清掃員・水木(木野花)に深刻そうに相談するなど、夫の修以外に依子に降りかかる辛苦は何があるのか。そしてそんな依子が不気味に笑みを浮かべ自転車を漕ぐシーンも...。荻上監督がたくさんのブラックユーモアを込めた本作を知れる場面写真となっている。『波紋』は5月26日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:波紋 2023年5月26日よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開©2022 映画「波紋」フィルムパートナーズ
2023年04月15日筒井真理子が主演、光石研、磯村勇斗らが共演する荻上直子監督のオリジナル最新作『波紋』の公開日が5月26日(金)に決定。監督自身が歴代最高の脚本と自負する、“絶望エンタテインメント”から本予告映像&本ビジュアルが解禁となった。この度解禁された本予告映像は、日々の家事や介護に追われる、いわゆるごく普通の主婦である依子(筒井真理子)の元から、夫・修(光石研)が突然失踪するシーンから始まる。十数年後、信仰する新興宗教が崇める「緑命水」という水の力と、庭の枯山水に波紋を描くという日課を心の拠り所とし穏やかな日々を取り戻していた依子の元に、失踪した夫が帰ってくる…。自分の父の介護を押しつけたまま失踪し、「実はがんなんだよ」と死んだ義父の遺産をあてにする夫。また息子の拓哉(磯村勇斗)が彼女を結婚相手として連れてくるシーンなど、依子の日常が崩れていく様子が描かれる。より新興宗教に傾倒する依子に「インチキなんだよ!」と怒鳴る夫に対し、「あなたがしたこと、なかったことにはならないから」と詰め寄る依子。言い合う2人の足元に広がる波紋は、不穏で禍々しい展開を予感させる。やがて依子の甲高い笑い声とともに、パート仲間の水木(木野花)の「やっちまおう」という台詞やゴミで荒れた部屋、踊り狂う依子、さらに登場人物たちの奇妙な笑顔のシーンが次々と畳み掛けられる。また併せて解禁された本ビジュアルは、背景に広がる赤と、依子の喪服、枯山水のモノトーンの対比が印象的。揺れるタイトル文字が、依子の周囲で起こる絶望が波紋のように広がる様子を表している。『波紋』は5月26日(金)TOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:波紋 2023年初夏、全国にて公開予定©2022 映画「波紋」フィルムパートナーズ
2023年03月22日田中正彦率いるT-PROJECT第15回公演廣田行生、家中宏、横島亘、内田岳志に加え、声優 佐々木望が初参加田中正彦企画・制作、T-PROJECT『人間狩り』+『改札口』が2023年5月16日(火)~21日(日)に赤坂RED/THEATER(東京都港区赤坂3-10-9赤坂グランベルホテルB2F)にて上演されます。チケットはカンフェティ(運営:ロングランプランニング株式会社、東京都新宿区、代表取締役:榑松 大剛)にて4月10日(月)より発売開始です。カンフェティにて4月10日(月)よりチケット発売開始 ―いつ、どこでも起こりそうな状況。ところが単純な事実の積み重ねが、次第に虚構の積み重ねとなり、遂には超虚構となっていくー2011年『ディファイルド』で幕を開けたT-PROJECT。15回目となる今回は星新一、小松左京と並ぶ3大SF作家・筒井康隆の短編2作品をお届けします。出演はこれまでのT-PROJECTの舞台で強烈な個性を発揮した廣田行生、家中宏、横島亘、内田岳志に加え、声優として圧倒的な人気、実力を誇る佐々木望が初参加。人間の深層心理に迫るブラックな笑いをどうぞお楽しみください。筒井康隆(つついやすたか)小説家、劇作家、俳優。1965年短編集『東海道戦争』を発表。同年、『時をかける少女』、『48億の妄想』と、立て続けに発表。現実と非現実をつなぐ幻想のリアリズムによる、不気味なナンセンスSFのジャンルを開拓。日本SF大賞、読売文学賞、菊池寛賞、等多くの文学賞を受賞し、小松左京・星新一と共に「SF御三家」と並び称される。■あらすじ『人間狩り』イノシシ狩りに出掛けた4人の仲間、獲物が見つからない苛立ちから発したひと言が・・・『改札口』切符を持たずに駅の改札を出ようとした男が駅員に呼びとめられる。2人の会話は次第にエスカレートし・・・出演者プロフィール・コメント田中正彦(たなかまさひこ)T-PROJECT代表。今回、演出も手掛ける。劇団昴出身。2011年よりT-PROJECTを立ち上げ14公演を企画・出演・演出する。出演:人間狩り&改札口主な舞台・・・『セールスマンの死』、『熱いとたん屋根の上の猫』、『日本の面影』、他、多数。また、昴在団時にはシェイクスピア戯曲14作品に出演。主な吹き替え・・・洋画では、ゲイリー・オールドマン、アレック・ボールドウィン、マッツ・ミケルセン等の声を担当。海外ドラマでは、『プロジェクト・ランウェイ』、『NCIS LA』、『ハウス・オブ・カード』、他。アニメでは、『はじめの一歩』間柴了、『シャーマンキング』木刀の竜、『蒼穹のファフナー』真壁史彦、『進撃の巨人』ピクシス指令、他。★コメント10周年記念として企画していた作品。コロナ禍で延期を余儀なくされていましたが、3年振りに実現。楽しみです!廣田行生(ひろたこうせい)演劇集団円所属。舞台、ドラマ、吹き替えと幅広く活躍。T-PROJECTへは『クリスマス・キャロル』に続いての登場。主な舞台・・・『ピサロ』、『リチャードⅢ世』、『夏の夜の夢』、『ドン・ジュアン』、他、多数。主な吹き替え・・・洋画では、ハーベイ・カイテル、ダニー・トレホ、ロン・パールマン等の声を担当。アニメでは、『NARUTO』五寸釘、『ひぐらしのなく頃に業』園崎三郎、『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』ベンガーナ王、他。家中宏(やなかひろし)劇団青年座所属。舞台、吹き替えで多彩に活躍。10年続いた「読み語り 響の会」では、切れの良い江戸弁で観客を魅了する。T-PROJECTへは『他人の目』、『他人の目』再演、に続いての登場。主な舞台・・・『宮城野』、『盟三五大切』、『MOTHER』、『フユヒコ』、『ありがとサンキュー!』、他、多数。主な吹き替え・・・洋画では、ジョン・キューザック、ロバート・カーライル、サム・ロックウェル等の声を担当。海外ドラマでは、『The Bad Guy』、『ワンス・アポン・ア・タイム』、『CSI:科学捜査班』、他。アニメでは、『こちら亀有公園前派出所』本田速人、『ものがたり』岐造兵、『スティッチ』ハムスターヴィール博士、『バトルスピリッツ ソードアイズ』ゴーディ、他。★コメントロマンチックな野郎どもとの共演にワクワクしてます。お客様に幸あれ!佐々木望(ささきのぞむ)インスパイア所属。ドラマ、アニメの主要キャラクターの声を担当。独特の存在感がある声で幅広い役柄を演じ分ける。また、英検1級、全国通訳案内士資格を有し、英語での吹き替えも行う。近年は、『きのう何食べた?』(よしながふみ原作)筧史朗、『旅のラゴス』(筒井康隆原作)ラゴス、などの舞台朗読で企画・構成・演出・主演を務める。T-PROJECTへは初登場!主な吹き替え・・・海外ドラマ『ビバリーヒルズ青春白書』デビッド。1990年~2000年まで放送され記憶に残る大ヒットしたドラマ。主なアニメ出演は・・・『幽☆遊☆白書』浦飯幽助、『AKIRA』鉄雄、『銀河英雄伝説』ユリアン、『MONSTER』ヨハン、等、多数。★コメント私儀、筒井康隆愛読者末座に控える者、この度ご縁賜り筒井作品の舞台に立つことになりました。ベテランの先輩がたに声をかけていただき、胸を借りるつもりで舞台に飛び込みます!横島亘(よこじまわたる)劇団民藝所属。舞台を中心に、ドラマ、アニメの吹き替えでも活躍。T-PROJECTへは『クリスマス・キャロル』に続いての登場。最近の主な舞台では、シライケイタ演出『ルナサに踊る』、岡本健一演出『破戒』、野坂実演出『罠』、等。実に多彩な作品に出演。今後の予定としては劇団民藝『ある八重子物語』の地方公演が控えている。主な吹き替え・・・洋画では、ピアーズ・ブロスナン、サイモン・ペック、リック・ホフマン、等の声を担当。アニメでは、『TIGER&BUNNY2』(4月1日より毎週土曜日24時NHK総合にて放送)のアレキサンダーロイズの声を担当。★コメントコロナの流行で稽古前に中止になってしまった作品に、再挑戦できることの幸せを噛み締めて。筒井ワールドわくわく初挑戦を、個性溢れる方々との競演共演楽しんで参ります!内田岳志(うちだたけし)浅井企画所属。主にドラマ、アニメの吹き替えで活躍。往年の名俳優、内田朝雄を父に持つ。T-PROJECTへは『堅塁奪取』、『バッファローの月』、に続いての登場。洋画、ドラマの吹き替えでは、『ナイル殺人事件』アンドリュー、『メディア王』ローマン、『ヘチ王座への道』ミルプングン、他。アニメでは、『アルティメットスパイダーマン』デッドプール、『サザエさん』須藤、他。★コメント不条理劇って何だろう?って考える事が不条理?って思う事も不条理?公演概要T-PROJECT『人間狩り』+『改札口』公演期間:2023年5月16日(火)~21日(日)会場:赤坂RED/THEATER(東京都港区赤坂3-10-9赤坂グランベルホテルB2F)■出演者田中正彦廣田行生家中宏佐々木望横島亘内田岳志■スタッフ美術:中澤絵美(劇団民藝)照明:古宮俊昭(SLS)音響:藤平美保子(山北舞台音響)舞台監督:内田潤一郎(劇団民藝)宣伝美術:宇佐見輝(スタジオライフ)宣伝写真:岡部敏明受付:武井和美(TiAProduction)制作担当:朝倉佐知企画・制作:田中正彦■チケット料金前売・当日:5500円学生:3000円U15:2000円※要学生証(全席指定・税込) 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年03月15日女優の筒井真理子が、映画『波紋』(2023年初夏公開)の主演を務めることが29日、明らかになった。同作は荻上直子監督による最新作。毎朝庭に作った枯山水の手入れをする須藤依子(筒井真理子)は、“緑命会”という水を信仰する新興宗教に傾倒し、日々の祈りと勉強会に勤しみながら穏やかに暮らしていた。しかしある日、長いこと失踪したままだった夫、修(光石研)が突然帰ってくる。筒井は主人公・須藤依子を演じ、失踪した須藤依子の夫・修には光石研。そんな2人の息子役・拓哉を磯村勇斗が演じる。また依子を取り巻く人々として、“緑命会”という新興宗教の代表を努める橋本昌子役にキムラ緑子、信者である小笠原ひとみ役の江口のりこ、伊藤節子役の平岩紙が絶妙に笑いを呼ぶキャラクターを体現している。さらに依子のパート先のスーパーで迷惑な客・門倉太郎役を柄本明、依子と同じスーパーのパート先の清掃員・水木役を木野花、依子の隣人・渡辺美佐江役を安藤玉恵と、日本を代表する俳優陣が揃った。そして本作のメガホンを取るのは、長編映画デビュー作『バーバー吉野』(04)でベルリン国際映画祭児童映画部門特別賞を受賞した荻上直子監督。日本を代表する荻上監督が「人生最高の脚本」と自負し、ずっと温めてきたオリジナル作品となる。この度写真と特報映像も公開。映像は依子が憎悪を剥き出しにした表情で夫・修に対する恨みを表すシーンから始まる。そして夫・修が「俺、さっさと死ぬわ」という一言から一変し、声を上げて甲高く笑い、ラストの「絶望を、笑え」という言葉が衝撃を与える。○筒井真理子 コメント最近は“壊れてゆく女性”の役が続いていたので、荻上監督の作風から想像するとご一緒させて頂ける機会はないかと思っていました。ですのでとても嬉しかったです。脚本を読んだ時、監督が醸し出す穏やかな空気の中に潜む日常の些細な棘、ビターな社会風刺が溶け合っていて目を見張りました。演出も人間の細部を見抜く力が的確で、身をゆだねることができ安心でした。いまは先の見えない不穏なものに覆われているような時代ですが、是非この映画を観て絶望に絡めとられず前を進む気持ちになっていただけたらと思います。○光石研 コメント久しぶりに荻上組へ参加させて頂き、凄く嬉しかったです。監督は以前と変わらず、穏やかに粘り強く、俳優に寄り添い演出をしてくださり、安心して身を委ねる事が出来ました。脚本に関してはただ一言、「女性は怖し」。60年間、女性は聖母マリアだと信じて生きてきましたが、音を立てて崩れて落ちました。○磯村勇斗 コメントはじめに脚本を読んだ時、ひしひしと波紋のように迫り来る心理的恐怖を感じました。特に、筒井真理子さん演じる母、須藤依子を中心に、家族や取り巻く人物達のやり取りは、怖いのだが、思わず笑ってしまうところが多く、荻上監督の描く世界は面白いなと、一気に引き込まれました。そして今作では、手話が必要な役でした。新たな言語に触れる機会を頂き、現場でも一つ一つ丁寧に確認しながら作り上げていきました。早くこの作品が皆様のところに届くのが楽しみです。○荻上直子監督 コメントその日は、雨が降っていた。駅に向かう途中にある、とある新興宗教施設の前を通りかかったとき、ふと目にした光景。施設の前の傘立てには、数千本の傘が詰まっていた。傘の数と同じだけの人々が、この新興宗教を拠り所にしている。何かを信じていないと生きていくのが不安な人々がこんなにもいるという現実に、私は立ちすくんだ。施設から出てきた小綺麗な格好の女性たちが気になった。この時の光景が、物語を創作するきっかけになる。日本におけるジェンダーギャップ指数(146ヵ国中116位)が示しているように、我が国では男性中心の社会がいまだに続いている。多くの家庭では依然として夫は外に働きに出て、妻は家庭を守るという家父長制の伝統を引き継いでいる。主人公は義父の介護をしているが、彼女にとっては心から出たものではなく、世間体を気にしての義務であったと思う。日本では今なお女は良き妻、良き母でいればいい、という同調圧力は根強く顕在し、女たちを縛っている。果たして、女たちはこのまま黙っていればいいのだろうか?突然訪れた夫の失踪。主人公は自分で問題を解決するのではなく、現実逃避の道を選ぶ。新興宗教へ救いを求め、のめり込む彼女の姿は、日本女性の生きづらさを象徴する。くしくも、本映画の製作中に起きた安部元首相暗殺事件によりクローズアップされた「統一教会」の問題だが、教会にはまり大金を貢いでしまった犯人の母と主人公の姿は悲しく重なる。荒れ果てた心を鎮めるために、枯山水の庭園を整える毎日を送っていた彼女だが、ついにはそんな自分を嘲笑し、大切な庭を崩していく。自分が思い描く人生からかけ離れていく中、さまざまな体験を通して周りの人々と関わり、そして夫の死によって、抑圧してきた自分自身から解放される。リセットされた彼女の人生は、自由へと目覚めていく。私は、この国で女であるということが、息苦しくてたまらない。それでも、そんな現状をなんとかしようともがき、映画を作る。たくさんのブラックユーモアを込めて。(C)2022 映画「波紋」フィルムパートナーズ
2022年11月29日ドラマ「エルピス―希望、あるいは災い―」にレギュラー出演する筒井真理子が主演する、『川っぺりムコリッタ』『かもめ食堂』の荻上直子監督のオリジナル最新作『波紋』が2023年初夏に公開決定。光石研、磯村勇斗ら共演者も登場する特報映像が解禁となった。須藤依子は、今朝も1ミリ違わず砂に波紋を描いている。庭に作った枯山水の手入れは、依子の毎朝の習慣であった。“緑命会”という水を信仰する新興宗教に傾倒し、日々の祈りと勉強会に勤しみながら、依子はひとり穏やかに暮らしていた。ある日、長いこと失踪したままだった夫、修が突然帰ってくるまでは――。主人公・須藤依子を演じるのは、筒井真理子。2016年、映画『淵に立つ』で第38回ヨコハマ映画祭 主演女優賞、第31回高崎映画祭 最優秀主演女優賞、第71回毎日映画コンクール 女優優主演賞と主演女優賞3冠を達成。2019年、映画『よこがお』で第70回芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。演技の幅が広く、気品ある女性の役から悪役までその圧倒的な存在と演技力で国内外問わず注目され、現在放送中のドラマ「エルピス―希望、あるいは災い―」の岸本拓朗の母・陸子役でも強烈な印象を残している。筒井真理子失踪する依子の夫、修を演じるのは、光石研。荻上監督の映画『めがね』(07)に出演し、『アウトレイジビヨンド』(12)やNHK連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」(10)などの冷徹なヤクザ役からよき父親役まで、多様なキャラクターを見事に演じる日本を代表する名俳優。光石研そんな2人の息子役・拓哉を演じるのは、磯村勇斗。『ヤクザと家族 The Family』(21)『劇場版 きのう何食べた?』(21)で第45回日本アカデミー新人俳優賞を受賞。『PLAN75』『前科者』『ビリーバーズ』『さかなのこ』(いずれも22)など、様々な役に完璧になりきる演技力の高さから活躍の場を広げている。磯村勇斗また依子を取り巻く人々には、“緑命会”という新興宗教の代表を努める橋本昌子役にキムラ緑子、信者である小笠原ひとみ役の江口のりこと伊藤節子役の平岩紙が絶妙に笑いを呼ぶキャラクターを体現。依子のパート先のスーパーで迷惑な客・門倉太郎役を柄本明、依子と同じスーパーのパート先の清掃員・水木役を木野花、依子の隣人・渡辺美佐江役を安藤玉恵など、日本を代表する俳優陣が揃った。監督は、長編映画デビュー作『バーバー吉野』(04)でベルリン国際映画祭児童映画部門特別賞を受賞した荻上直子。『かもめ食堂』(06)の大ヒットにより、日本映画の新しいジャンルを築き、『めがね』はベルリン国際映画祭でザルツゲーバー賞を受賞。2011年には、第61回芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞、2017年に『彼らが本気で編むときは、』で日本初のベルリン国際映画祭テディ審査員特別賞を受賞し、2022年には『川っぺりムコリッタ』が公開。そんな日本を代表する荻上監督がずっと温めてきたオリジナル作品『波紋』に対し、「私の中にある意地悪で邪悪な部分を全部投入したような映画になりました」とコメントしている。この度、解禁されたスチール写真は、美しく高貴な紫色のタイトルに反し、キャストの面々はモノトーン。まるで依子を中心にこれから起こる様々な絶望が波紋のように広がる様子を表現。また特報映像では、依子(筒井真理子)が憎悪を剥き出しにした表情で夫・修(光石研)に対する恨みを表すシーンから始まる。そして夫・修の「俺、さっさと死ぬわ」というひと言から一変し、声を上げて甲高く笑うシーンがとても印象的である映像に。ラストの「絶望を、笑え」という言葉が衝撃を与えている。震災、老々介護、新興宗教、障がい者差別…。世の中に起こっている得体の知れない闇は須藤家に縮図となって現れ、全てを押し殺した依子の感情が発露されるとき、映画は絶望からエンターテインメントへと昇華していく。磯村勇斗は手話に挑戦キャスト&監督よりコメント到着筒井さんは、「最近は“壊れてゆく女性”の役が続いていたので、荻上監督の作風から想像するとご一緒させて頂ける機会はないかと思っていました。ですのでとても嬉しかったです。脚本を読んだ時、監督が醸し出す穏やかな空気の中に潜む日常の些細な棘、ビターな社会風刺が溶け合っていて目を見張りました。演出も人間の細部を見抜く力が的確で、身をゆだねることができ安心でした」とコメント。「いまは先の見えない不穏なものに覆われているような時代ですが、是非この映画を観て絶望に絡めとられず前を進む気持ちになっていただけたら」と語る。「久しぶりに荻上組へ参加させて頂き、凄く嬉しかった」という光石さんは、「監督は以前と変わらず、穏やかに粘り強く、俳優に寄り添い演出をしてくださり、安心して身を委ねる事が出来ました」と、やはり荻上監督への信頼を語った。磯村さんは「筒井真理子さん演じる母、須藤依子を中心に、家族や取り巻く人物達のやり取りは、怖いのだが、思わず笑ってしまうところが多く、荻上監督の描く世界は面白いなと、一気に引き込まれました」と語り、「今作では、手話が必要な役でした。新たな言語に触れる機会を頂き、現場でも一つ一つ丁寧に確認しながら作り上げていきました」と明かした。荻上直子監督<コメント全文>その日は、雨が降っていた。駅に向かう途中にある、とある新興宗教施設の前を通りかかったとき、ふと目にした光景。施設の前の傘立てには、数千本の傘が詰まっていた。傘の数と同じだけの人々が、この新興宗教を拠り所にしている。何かを信じていないと生きていくのが不安な人々がこんなにもいるという現実に、私は立ちすくんだ。施設から出てきた小綺麗な格好の女性たちが気になった。この時の光景が、物語を創作するきっかけになる。日本におけるジェンダーギャップ指数(146ヵ国中116位)が示しているように、我が国では男性中心の社会がいまだに続いている。多くの家庭では依然として夫は外に働きに出て、妻は家庭を守るという家父長制の伝統を引き継いでいる。主人公は義父の介護をしているが、彼女にとっては心から出たものではなく、世間体を気にしての義務であったと思う。日本では今なお女は良き妻、良き母でいればいい、という同調圧力は根強く顕在し、女たちを縛っている。果たして、女たちはこのまま黙っていればいいのだろうか?突然訪れた夫の失踪。主人公は自分で問題を解決するのではなく、現実逃避の道を選ぶ。新興宗教へ救いを求め、のめり込む彼女の姿は、日本女性の生きづらさを象徴する。くしくも、本映画の製作中に起きた安倍元首相暗殺事件によりクローズアップされた「統一教会」の問題だが、教会にはまり大金を貢いでしまった犯人の母と主人公の姿は悲しく重なる。荒れ果てた心を鎮めるために、枯山水の庭園を整える毎日を送っていた彼女だが、ついにはそんな自分を嘲笑し、大切な庭を崩していく。自分が思い描く人生からかけ離れていく中、さまざまな体験を通して周りの人々と関わり、そして夫の死によって、抑圧してきた自分自身から解放される。リセットされた彼女の人生は、自由へと目覚めていく。私は、この国で女であるということが、息苦しくてたまらない。それでも、そんな現状をなんとかしようともがき、映画を作る。たくさんのブラックユーモアを込めて。『波紋』は2023年初夏、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:波紋 2023年初夏、全国にて公開予定©2022 映画「波紋」フィルムパートナーズ
2022年11月29日Dos Monos(ドスモノス)と小説家・筒井康隆がコラボレーションした新曲「DOG EATS GOD feat. 筒井康隆」が配信リリース。Dos Monos×筒井康隆の新曲「DOG EATS GOD」Dos Monosは、荘子it、TaiTan、没からなる日本のヒップホップユニット。2022年7月には、「時をかける少女」「パプリカ」「残像に口紅を」といった作品で知られる日本文学界の巨匠・筒井康隆と異例のコラボレーションを発表。20分を超える組曲編成のアルバム『だんでぃどん feat. 筒井康隆』をCD発売し、大きな話題を集めた。今回リリースされる新曲「DOG EATS GOD feat. 筒井康隆」は、最新アルバム『だんでぃどん feat. 筒井康隆』の核であり、唯一配信リリースされる楽曲。めくるめく一大音絵巻の如く展開される組曲形式のアルバムの中でも一際骨太なビートの上に、筒井康隆本人による朗読と演劇団体「マームとジプシー」の青柳いづみによる台詞、そしてDos Monosの3人によるラップが絡みつく、ミュータント・ブーンバップ・ソングとなっている。また今回、メンバーの没が描いた3人の似顔絵アーティストビジュアルも公開された。【詳細】Dos Monos 新曲「DOG EATS GOD feat. 筒井康隆」配信日:2022年9月2日(金)※最新アルバム『だんでぃどん feat. 筒井康隆』収録曲。
2022年09月09日筒井康隆の小説『パプリカ』をアマゾンが配信シリーズとして製作することになった。監督とエグゼクティブ・プロデューサーを務めるのは、『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 Birds of Prey』を手がけたキャシー・ヤン。プロデューサーにはマシ・オカも名を連ねる。ライブアクション作品になるということだが、それ以上の詳しいことはわかっていない。ヤンは、『メディア王〜華麗なる一族〜』で今年のエミー賞(ドラマシリーズ監督部門)にノミネートされている。このシリーズのほかに、ヤンは、自ら脚本を書き下ろしたSF映画『The Freshening』の準備も進めている。文=猿渡由紀
2022年08月23日野田秀樹が2001年9月11日のアメリカ同時多発テロに触発され、筒井康隆の小説『毟りあい』を題材にロンドンの演劇人とワークショップを重ねた末に、初めて英語戯曲として発表した作品『THE BEE』。2006年のロンドン初演の後、日本語版が2007年と2012年に上演され、さらに2013年と2014年にワールドツアーを敢行。これまで世界10カ国14都市を巡り、各地を震撼させた衝撃作だ。“報復=暴力の連鎖”を鍵として展開する舞台は、いつの時代でも、どこの国にも共通する、人間の奥底に潜む闇の存在を浮き彫りにする。演出を手掛けながら、俳優としても脱獄囚の妻(英語版)、またはサラリーマン“井戸”(日本語版、2014年英語版)の役を演じて来た野田が、今回の日本語版では初の演出に専念。阿部サダヲ、長澤まさみ、河内大和、川平慈英の巧者4人とともにユーモアと戦慄の舞台を構築し、またもや観客を、彼ら自身の想像力で追い詰めようとしている。(阿部)サダヲは高いテンションの時が圧倒的に面白くて、人を引きつける――日本語版が上演されるのは9年ぶり。今回、野田さんは演出のみに専念されていますが、それは企画当初から決めていたことですか?日本でやるのは3回目ですから、これまで見て来た人が過去の舞台をなぞってしまうような気もするし、まあ、今やるのは体力的にもしんどいかもしれないと思いまして。稽古で(井戸役の)サダヲの動きを見ているとね(笑)。――前作の『フェイクスピア』(今年5〜7月)で弾け過ぎたとか……。いや、『フェイクスピア』は出ているのが短時間だから、“代打”は出来るんです。全試合はちょっと無理なんです(笑)。『フェイクスピア』は自分でも楽しんでいましたけど、それでも舞台袖に入るとヘロヘロでしたからね。――今回のキャストの皆さんについてお伺いします。事件に巻き込まれるサラリーマン“井戸”役の阿部サダヲさんは、前回の日本語版上演をご覧になったそうですね。『THE BEE』メインビジュアル中央は今回[井戸]役を演じる阿部サダヲそう、松本に観に来てくれてね。だいたい楽屋に来るタイプじゃないのに、珍しく来て、結構興奮していたんです。もともとそんなに喋るタイプじゃないから、「……面白かったです」くらいだったけど(笑)。その時に「次にやる時は井戸の役、サダヲがいいと思うけど」って話をしたのは覚えています。今稽古をしていて、思っていた以上にハマっていますね。井戸の役というのは、頭から最後までずっと出ていながら、自分でテンションと集中力をコントロールしなくちゃいけない。そういうほとんど演出の作業に近いことをしないといけなくて、サダヲはそれが出来るんです。とくに、高いテンションの芝居が出来るかどうかは天性的なものだと思うんですよね。高いテンションって人間を見苦しくさせたりして、見ていて引いちゃうことが多いけれど、サダヲの場合は高いテンションの時が圧倒的に面白くて、人を引きつける。とてもいいですよ。巧者揃いの新キャスト――脱獄囚“小古呂(おごろ)”の妻を演じる長澤まさみさんは、NODA・MAP初参加になりますね。そうですね。ワークショップに来てもらって、その時にとてもいいなと思ったのと、ずいぶん前に宮沢りえさんから「すごくいい女優さんなのよ」と紹介されたことがあったんですよ。もちろんいい女優さんなのは知っていたけど、信頼する役者さんが紹介してくれる役者さんは、やっぱりいい人が多い。そういう役者さんが「ダメ」っていう人はやっぱりダメなことが多いし。(一同笑)ワークショップに来て、たたずまいとか、思い切りとか、声にどんな色を持っているか……とか生で聞かないと、それは映像ではわかりませんからね。もう2年くらい前にオファーしていたんです。それから2年で、長澤さんの女優さんとしての評価がさらに上がったので嬉しかったですね。しかも、その間にサダヲと2回くらい仕事しているしね。――脱獄囚の“小古呂”やその子供などを演じる川平慈英さんは『フェイクスピア』からの続投、そして“百百山(どどやま)警部”やリポーターなどを演じる河内大和さん。このおふたりは役柄が逆だと予想していたんですが。『THE BEE』キャスト 上段左から阿部サダヲ、長澤まさみ下段左から河内大和、川平慈英皆、そう思うみたいです。前に小古呂をやったのが近藤良平だから、見た感じで皆、河内がハマりそうと思うんだろうけど(笑)、でも稽古が始まってみたら、やっぱり僕の目に狂いはなかったですね。慈英がやると、あ、小古呂はこういうことかもな……と新たに気づくくらい全然違う小古呂像になって、見ていて可哀想で、面白い(笑)。子供を演じている時の顔とかも、とても切なくていいですよ。あまり過剰にいろんなことをしない。慈英がこれまで演じたものとは違う、珍しい役どころで、たぶん慈英の中では「こういうことも自分は出来るんだ」と思っているんじゃないですかね。――河内さんは、アンサンブルとして『エッグ』、『MIWA』、『「Q」:A Night At The Kabuki』とNODA・MAP公演で活躍され、近年さまざまな舞台で印象を残しています。そう、昨年の『赤鬼』(東京芸術劇場主催「東京演劇道場」公演)にも声をかけて、ミズカネ役をやってもらいました。河内はやっぱり身体性が強いのと、上手い……っていうのは褒め言葉にならないと思っていたけど、こんなに芝居が上手いんだな〜ってくらい、上手いですね。非常に柔らかくて、これは私がよく使う言葉ですけど、“揺れるけど、ブレない”。いい役者って、まったく同じことをやっているようで、微妙に揺れていて毎回違う。それが素晴らしいんです。ブレるヤツは、いきなりゴーンと変えたりするのが芝居だと思っている。それは違うんだよね。河内は、たとえば相手が唾がたまって0.何秒か遅れた時に、微妙にクッションのようになって受ける、そういう芝居が出来るんです。あと、彼は見た感じの色気があるんじゃないですかね。僕の舞台を観た人に「あの役をやった人、誰!?」って河内のことを結構聞かれましたからね。報復の連鎖はなぜおきるのか――この作品では初めて演出に専念していることで、稽古場での新たな発見はありますか?昨日、発見しましたね。井戸と小古呂の妻、この二つの役はやって来たのでかなり洞察しているんですけど、小古呂の役を意外に客観的な目で見てないなあ、というのがわかりましたね。そうか、刑務所から脱走して初めて女房の声を聞いたのは、この電話のこの瞬間なんだということを今頃……スイマセン、初演から15年経って気がつきました(笑)。作品としての印象は、内側から見ても外から見ても、意外に違わない……ってことが意外かな。自分で言うのもナンだけど、やっぱり面白いなと感じましたね。75分くらいで終わるので、これを観て眠れる人はたいしたものだなと。ある意味、客席にそういう人を見つけたいと思う(笑)。それくらい、始まったらワ〜〜ッて引き込まれて、「いつか落ち着けるんじゃないか」「いつか安心感をもらえるんじゃないか」と思っているうちに、引きずり込まれて終わる(笑)。それは間違いないなと。――小古呂の妻に対する暴力描写など、初演時からフェミニズムの観点でも物議を醸していましたが、今はさらに、観客の作品に対する見方が敏感になっていると思われます。そう、今、これを観て嫌う人はいるだろうと思います。フェミニズムの見地から言うと、とんでもないと。もちろん性差別の立場ではないということは理解してもらえるにしても、生理的に嫌だなと感じる人はいるかもしれない。役者にも「もしかしたら途中で退席する人がいるかもよ」とは言っておきました。海外の公演では、はっきりスッと立って帰った人がいましたね。見方が敏感な今だからこそ、かえっていいのかな、とも思います。差別意識なんてないかのように過ごそうとするけれど、やっぱり人間には……私も含めてですけど、根底にあるそうした意識に気づく瞬間がある。原作小説で筒井康隆がそういう人物を書いている、だから「そういう人がいる」とはっきり出てくることがこの作品の特徴ですからね。初演当時は、9.11とイラク戦争の流れがあって、報復の連鎖の話であることが強調されたと思うけど、本来の主眼は、なぜそれが起きるのかということ。人間の持つ暴力性ですよね。暴力はいけないと理性ではわかっていても、実際にその当事者になった時、どんな行動に出るのか。今回は、そうした人間の根源的な部分に目がいくような気がします。――ワールドツアーでは、土地によって受け止め方に違いがあったりしたのでしょうか。観客側の反応や批評などは、どこもほとんど良かったことはむしろ驚きでしたね。普通は好き嫌いがありそうなんだけど。ただ意外に思ったのは、ニューヨークの人間は「これは自分たちの話だ」とは思わなかった、全然そういう感覚ではなかったということ。それはちょっとびっくりした。イスラエルでやった時は、観客がすぐに「自分たちの話だ」と感じて、重々しい雰囲気になっていました。余談だけど、イスラエルで床屋に行ったら、「何をやってるの?」と聞かれたので「芝居だ」って言ったら、「どんなものをやってるの?」と。内容をかいつまんで話したら、床屋さんが「ちょっと」って途中でやめて店を出て行っちゃって。タバコ一本吸って、また戻って来て「……でも、俺たちはどうすればいい?」って。日本のサラリーマンの話だと言っているのに、自分たちの話だとすぐにわかっているわけですよ。ニューヨークの人間はあまりそう感じてなかった。報復に対してNOをはっきり示している人間が多いので、もう自分たちはその問題を超えていると思っているのかもしれない。「でも、あなたの国の話でもあるんですよ」と言いたいですけどね。「人間の信じているものの脆さは今、はっきりと出てくるかもしれない」――9.11に触発されてこの作品を作られて、日本で2012年に再演した時は、前年に東日本大震災がありました。そして今回はコロナ禍で。偶然ではあるけれど、観客はどうしても出来事に重ねて作品を観てしまうところはあるんじゃないかと。まあ、何をやってもその時代の出来事がかぶさってくるんじゃないかな。作品そのものが、そうした意味を見出させるのかもしれない。今回、稽古に入る前に台本を読んで思ったのは、今の「マウントを取る」という世界と、井戸と小古呂が「俺はお前より上だ」とやり合う世界は、非常に近いんだなあと思いましたね。――2012年の時の取材で、野田さんが「世界が崩れていくさまを、どうお客さんが受け止めるか」とおっしゃっていたのが印象的でした。あ〜確かに。世界の崩壊感というのは皆、微妙に感じるでしょうね。でも、2012年の時は、よもやそういうことは起こらないと思っていて崩壊した感があったけど、今は、崩壊すべくして崩壊しているようなところがあって、逆に妙に納得するかもしれないですね。つまり、自分で壊していっている世界ですよね。コロナへの対処の仕方とか、人間が価値観を変えていっているじゃないですか。「今日は人が2倍も出ました!」って怒っているわけじゃない?人がたくさん街に出て、人と人が出会うって素晴らしいことだったのに。マスクなんて、皆いつ取ってくれるんだろうってドキドキしちゃう。ちょっとコンビニ行くのにマスクするの忘れて歩いていたらジロッと睨まれたり。こんなにも価値観が変わっている……ってことがこの芝居とどれくらい関係あるのかって話だけど(笑)。ただ、これは75分のあいだに、井戸という人間の今までの価値観が崩壊し、ガラッとすべてが変わる。そういう意味では、人間の信じているものの脆さは今、はっきりと出てくるかもしれないですね。――この作品を観て来た人が新たに何を感じるかも気になりますし、今回『THE BEE』を初めて観る人もきっと多いと思います。これはもう観てもらうしかない、そんな気がしますね。演劇を知らない人は、演劇というものに対する感覚が変わると思うし、芝居をやっている人間にとっても、演劇観が揺らぐくらいのインパクトがあると思います。本当は、前情報を何も知らずに観てほしい(笑)。――こんなにたくさんお話していただいたのに(笑)。大丈夫、ここで語ったことを遥かに超える舞台になると思いますので(笑)。取材・文上野紀子撮影(野田秀樹):源賀津己【よくばり❣ぴあニスト】限定『THE BEE』公演パンフレットを3名様にプレゼント!ぴあアプリを ダウンロード(dpia-app://contentAll?contentId=8681acbf-6176-4c73-8534-dc65dcb7b04d&contentTypeId=2) すると、この記事内に応募ボタンがあります。※申し込みには「よくばり❣ぴあニスト」の登録が必要になります。※「よくばり❣ぴあ二スト」に初めてご登録された方を対象に、1ヵ月の無料購読体験期間を提供します。NODA・MAP番外公演『THE BEE』演出:野田秀樹原作:筒井康隆(「毟りあい」(新潮社より))英語脚本:野田秀樹&コリン・ティーバン日本語脚本:野田秀樹出演:阿部サダヲ長澤まさみ河内大和川平慈英【東京公演】2021年11月1日(月)~2021年12月12日(日)会場:東京芸術劇場シアターイースト【大阪公演】2021年12月16日(木)~2021年12月26日(日)会場:グランフロント大阪北館4階ナレッジシアターチケット情報
2021年10月24日1月期放送予定の菅田将暉主演月9ドラマ「ミステリと言う勿れ」に尾上松也、筒井道隆、遠藤憲一がレギュラー出演することが分かった。本作は、菅田さんが演じる天然パーマがトレードマークの主人公・久能整が、淡々と自身の見解を述べるだけで難事件や人の心の闇を解きほぐしていく、令和版・新感覚ミステリー。今回新たに発表された3人が演じるのは、事件が起きる度に、その解決に重要な役割を果たす大隣署の刑事。月9ドラマにレギュラー出演するのは、今回が初めてとなる松也さんが演じるのは、風呂光聖子(伊藤沙莉)と同じ大隣署所属の若手巡査で、署内のムードメーカー的存在な池本優人。事件の解明もさることながら、整の多岐に渡る知識や既成概念を覆す独自の思考によって家庭不破まで改善され、その後も公私に渡って整にアドバイスを求めるようになる。月9レギュラー出演は、1994年放送の主演ドラマ「君といた夏」以来、27年半ぶりとなる筒井さんが演じるのは、同じく大隣署所属の警部・青砥成昭。冷静沈着で頭が切れ、部下からの信頼も厚い青砥だが、実は過去に誤認逮捕による冤罪事件を起こした過去が。整と関わったことで、これまで正しいと信じて来た自身の考えに疑問を持ち、過去の事件と向き合うことになる。現在放送中の月9「ラジエーションハウスII~放射線科の診断リポート~」にも出演中の遠藤さんが演じるのは、大隣署の警部補・薮鑑造。仕事を第一優先に生きて来た薮は、妻と一人息子を事故で亡くしているが、その際も捜査現場を離れられず、看取ることができなかったという悲しい過去をもつ。薮もまた、整と出会ったことで、人生が大きく変わっていくキャラクターとなっている。<キャストコメント>・尾上松也今回の作品は今まで共演したことのないみなさんとのお仕事ということもあって、すごくワクワクしました。池本はどちらかと言えばムードメーカーのような、明るい刑事です。ですが、ドラマでは刑事としての真っすぐさというところは表現しようと。決していい加減な仕事をしているのではないという、そこにひとつの芯が通っているキャラクターとして演じようと思いました。(菅田さんと共演してみて)僕は初共演になるのですが、演じていてとてもやりやすいというか、ストレスを感じることが全くない方です。収録の合間には、笑いの輪に入っているのですが、ふと気がつくと菅田さんは監督ととても真剣に話合っていて…。そういう切り替えもサッとできてしまうのもすごいと思いました。整の独特な空気感とテンポが醸し出す物語に、ぜひ惹(ひ)き込まれてください。・筒井道隆いただいた台本がすごく面白く、また原作も興味深い作品でしたので、これはぜひ出演させていただきたいとお受けしました。僕も整のように論理立てて考えたり、論破するのも好きなので…好きって言うのも変ですけど、そういう思考の人間なので、すごく共感できました。(菅田さんと共演してみて)すごい方だと思いました。収録初日にお会いした時は、菅田くんは風貌から原作の整のイメージ通りで“あっ、こういうストイックなアプローチで演じるのか”と。コロナ禍で、一見ホワッとした感じの整の言葉、繊細な分析や気づきに共感できると思います。イジメや虐待についての難しい問題などもストーリーに出てくるんですが、整のグローバルな考え方から違う視点に“気づくこと”の大切さを、ぜひ感じていただきたいです。・遠藤憲一最初にいただいた台本を読んだのですがビックリしました。全てのト書きや“…”、隅々までちゃんと意味がある、相当高度な台本だったので、まずそこに感動して、ぜひ出演したいと思ったんです。主人公の久能整が話す一言、一言が胸にズキンとくる…家族との向き合い方とか、自分にもそういうところがあるのかなぁ?と、かなり突き刺さりました。整が普段の僕たちが見過ごしがちで、考えたこともなかったような心の中を見透かしてくるような?これは視聴者の方にも、きっと共感していただけるのではないかと思います。(菅田さんと共演してみて)菅田くんは、心がとてもデリケートだということが体からにじみ出すような人ですね。だからこそ、芝居でも歌でも国民的スターになっちゃう、本当に稀有(けう)な存在なんだと思います。僕は父親のような気分で“がんばってるなぁ”と菅田くんを見ていました。「ミステリと言う勿れ」は2022年1月、毎週月曜日21時~フジテレビにて放送予定。(cinemacafe.net)
2021年10月12日2001年9月11日のアメリカ同時多発テロ事件に触発された野田秀樹が、筒井康隆の小説『毟りあい』を題材につくりあげ、国内外で上演、高い評価を得ている『THE BEE』が2021年秋、NODA・MAP番外公演として9年ぶりに日本上演される。『THE BEE』は野田がロンドンで現地演劇人とワークショップを積み重ね、書き下ろした英語戯曲。2006年にロンドンで初演され、2007年には東京で日本語版が初演。2012年にはイングリッシュバージョンを世界4都市、日本語バージョンを国内5都市で上演する海外・日本ツアーも敢行、これまでにNY、香港、エルサレム、パリなど10カ国14都市で上演、各地で称賛されてきた。まさに野田秀樹のマスターピースともいえる本作に今回、新キャストとして阿部サダヲ、長澤まさみ、河内大和、川平慈英の実力派4人が集結。これまで『THE BEE』全公演で出演(井戸・小古呂の妻役)してきた野田は、今回NODA・MAP作品としては初めて演出に専念するという。野田秀樹が演じてきた[井戸]を演じる阿部サダヲは、2012 年の『THE BEE』松本公演に衝撃を受け「いつかこの役をやりたい」と思っていたという。一方、野田も「次に上演するなら阿部サダヲで」と考えていたとのことで、両者の思いが今回実現することになる。繊細かつ豊かな身体性を誇る演技で観客を魅了する阿部サダヲは狂気に駆られていく平凡なサラリーマン[井戸]をどう演じるのか? 期待が高まる。NODA・MAP初参加となる長澤まさみはリポーター役とストリップダンサー・小古呂(おごろ)の妻役。阿部演じる[井戸]と対峙する“脱獄囚の妻”であり、“脱獄囚の息子の母親”でもある彼女の妖艶な変容の演技に注目したい。『エッグ』『MIWA』『「Q」:A Night At The Kabuki』では抜群の身体能力で個性的なアンサンブルを担い、NODA・MAP作品には欠かせない存在となっている河内大和は横柄な権力を振りかざす百百山(どどやま)警部と、スキャンダルを消費するように群がるマスコミのリポーター役などを演じる。そしてNODA・MAP初参加となった『フェイクスピア』でのアブラハム役も記憶に新しい川平慈英は下卑た警官・安直(あんちょく)、脱獄囚の・小古呂、そして6 歳児の小古呂の息子、リポーターの四役を担う。上演に際し、野田は「10秒に一度、何かが起こる。それがこの作品が持つ業である。人間が何かの弾みで、ひとたび堕ち始めると、あっという間に堕ちていく。それが、10秒に1度、堕ちていく姿だ。それは、海を越えて、いずこの国の観客にも届いた。(中略)これほど幾度も幾度もロンドンー東京を行ったり来たりしながら創った作品はない。そして、これほど観客の想像力って、凄いんだ、ゴメンナサイ、みくびってました。と思わされた作品もない。」と当時の経験とともに、本作への思い語っている。<あらすじ>家路を急ぐ平凡なサラリーマン[井戸]が我が家の前で遭遇したのは警察とマスコミの喧騒だった。脱獄囚[小古呂]が井戸の妻子を人質にとり、井戸宅に立てこもっていたのだ。[井戸]は妻子を救出しようと、どこか頼りない警察と共に行動を起こすが、事態は思わぬ展開へ…。新キャスト4名のコメント【阿部サダヲ】作品を観て、凄くカッコ良くて、「この役いつかやりたい!」と思いながら、劇場を出たことを覚えています。まさかこんなに早く実現するとは…。初演時の野⽥さんと今の⾃分の年齢が同じで、不思議な巡り合わせを感じています。【長澤まさみ】この⽇が来るのをずっと楽しみにしていました。ワークショップの時に、野⽥さんは⼀緒に考えてくれる「⼀員」でもあることが印象的でした。⻑く⼤切にされているこの戯曲を今の私⾃⾝の⼒を振り絞って演じたいと思っています。【河内大和】東京に来て10年、野⽥さんとの出会いはオーディションで受かった作品でした。とにかく⾒える所に⾶んで⾏って、「僕ここにいます!」とアピールしたのを覚えています。今回の抜擢は夢のようで、ちゃんと⾒てくださっていたんだ、やって来てよかったと思えた瞬間でした。不安もあるけれど、野⽥さんが信じてキャスティングしてくださったので、丸ごとぶつかって⾏きます!【川平慈英】演出家の野⽥さんはとてもミステリアスだけど細かい所まで情熱を持って⾒てくれるんです。今回のような負の部分が強いディープな役は初めてなので、良いチャレンジをさせてもらえるという⾼揚感があります。もがいてもがいて楽しいものを作ろうと思います。この4⼈で尋常じゃない、スパークする、「これが演劇だ!」というものをお届けいたします!NODA・MAP番外公演『THE BEE』の上演は東京公演が2021年11月1日~12月12日・東京芸術劇場シアターイーストにて、12月16日~26日までナレッジシアター(グランフロント大阪北館4階)にて大阪公演が予定されている。チケット一般発売は東京公演が10月24日より、大阪公演が12月5日より、各プレイガイドにて。NODA・MAP番外公演『THE BEE』演出:野田秀樹原作:筒井康隆~「毟りあい」(新潮社)より~共同脚本:野田秀樹&コリン・ティーバン出演:阿部サダヲ … 井戸長澤まさみ … 小古呂(おごろ)の妻/リポーター河内大和 … 百百山(どどやま)警部/シェフ/リポーター川平慈英 … 安直(あんちょく)/小古呂/小古呂の息子/リポーター東京公演:2021年11月1日(月)~12月12日(日)東京芸術劇場シアターイースト大阪公演:2021年12月16日(木)~12月26日(日)ナレッジシアター(グランフロント大阪北館4階)
2021年09月06日乃木坂46の筒井あやめと秋田汐梨が外部舞台初出演にして、W主演を務めるパルコ・プロデュース公演「目頭を押さえた」が本日6月4日に開幕。この度、舞台写真と筒井、秋田、林翔太のオフィシャルコメントが到着した。他人の口論をエンタテインメントに仕上げるセリフ劇や、社会問題を架空の土地の文化や因習に置き換えた人間ドラマで注目を集める劇作家・横山拓也が、自身の主催する劇団iakuで繰り返し上演してきた「目頭を押さえた」がパルコ・プロデュース公演に登場。伝統的に林業を生業としてきた関西圏の山間のとある集落を舞台に、写真家としての才能を開花させていく高校3年生の遼と、その仲良しの従姉妹で同級生の修子の二人を軸に、その家族や教師たちの人間模様を描く。伝統と新しいもの、田舎と都会、平凡と非凡、死と生といった正反対の価値観が混在する中で、その間(あわい)を揺れ動く人物たちの葛藤に胸を揺さぶられる、真摯な人間ドラマとなっている。演出を務めるのは、寺十吾。■筒井あやめ杉山遼役を演じさせて頂きます、筒井あやめです。お芝居という未知な世界に飛び込むということで最初は不安な気持ちでしたが、今は楽しめています。見てくださる方を「目頭を押さえた」の世界に引き込むことができるよう、精一杯頑張ります。■秋田汐梨いよいよ初舞台の本番!不安や緊張でいっぱいですが、皆さんに良いものをお届けできるよう、最後まで気を抜かず頑張ります。楽しんでお芝居ができたらいいな、と思っています。■林翔太このカンパニーは本当の家族のように仲が良くてとても居心地が良いです。田舎で暮らす家族の日常を覗き見している感覚でこの作品を楽しんでいただけたら嬉しいです。【公演概要】パルコ・プロデュース「目頭を押さえた」作:横山拓也 / 演出: 寺十吾出演:筒井あやめ(乃木坂46) 秋田汐梨 / 林翔太 / 枝元萌 橋爪未萠里 大西由馬 / 山中崇 梶原善日程:2021年6月4日(金)~7月4日(日)会場:東京芸術劇場シアターイースト※7月6日・7日 サンケイホールブリーゼ / 9日 名古屋市芸術創造センター制作協力:ニベル / 共催:東京都歴史文化財団 / 企画製作:パルコ公式WEBサイト:
2021年06月04日集英社「グランドジャンプ」にて2017年〜2020年まで連載されていた筒井哲也による大ヒットコミック『ノイズ』が、藤原竜也と松山ケンイチのW主演で映画化されることが決定した。本作は『予告犯』や『マンホール』、フランスのACBD賞や文化庁メディア芸術祭マンガ部門最優秀賞を受賞した『有害都市』などを生み出した鬼才・筒井哲也による全3巻の同名コミックを原作とした新感覚サスペンスだ。舞台は、絶海にぽつりと浮かぶ孤島“猪狩島”。時代に取り残され、過疎化に苦しむ島だったが、島の青年・泉圭太(いずみけいた)が生産を始めた“黒イチジク”が高く評価されたことで、地方創生推進特別交付金5億円の支給がほぼ決まり、島民たちには復活という希望の兆しが見えていた。そんな平和な日常がある男の登場によって一変。男の名前は、小御坂睦雄(こみさかむつお)。圭太と彼の幼馴染の猟師・田辺純(たなべじゅん)、新米警察官の守屋真一郎(もりやしんいちろう)の三人は小御坂の不審な言動に違和感を覚え追い詰めていくが、その日の夕方に、圭太の娘の失踪を機に誤って小御坂を殺してしまう。閉鎖された島のため、誰にもバレないと思った3人は島の未来、そして家族の未来を守るために殺人を隠すことを決意。しかし、小御坂は元受刑者のサイコキラーでその足取りを追って、県警が大挙に押し寄せて静かな島は騒然となる。圭太たちの殺人、警察の捜査、島民たちの結束、そして何故か増えて行く第2、第3の死体。凶悪犯が持ち込んだ一滴の悪意<ノイズ>が染みのように広がっていく、スリリングな展開が待ち受けている。猪狩島・復興の期待を一身に背負いながらも、島を訪れた元受刑者のサイコキラーを殺してしまった圭太役には藤原竜也。そして、圭太の殺人を隠蔽すべく死体隠しに協力する幼馴染の純役には松山ケンイチ。ともに幾多の超個性的なキャラクターを怪演し、その圧倒的な演技力と存在感で日本映画界を代表する二人。そして、シリーズ累計興行収入100億円という、世界各国で今尚語り継がれる映画史に名を残す映画『デスノート』シリーズで共演した伝説の“ライバル”が、今作でサイコキラーの死体を隠す“共犯”という難役に挑む。そんな本作のメガホンを取るのは廣木隆一監督。『ヴァイヴレータ』で国際的な評価を得て、今年はNETFLIX『彼女』でも話題の日本映画界を代表する名監督が、2020年10月~11月にかけて、愛知県の全面協力を得て知多半島にて撮影し、最強キャストとともに全く新しいサスペンス映画を作り上げた。公開は2022年、今後の続報にも注目してほしい。<キャストコメント>■藤原竜也:泉圭太(いずみ けいた)役松ケンと作品で共演するのは本当に久しぶり。芝居に関しても、仕事への姿勢を見ていても、とても頼りがいのある役者になっていて、撮影中は僕自身が救われました。劇中では幼なじみの設定ですが、実際にも長年の付き合いがあるからこそ出せる独特な空気感を良い形に観せられたら良いですね。廣木監督や廣木組のスタッフは一流の“職人”の様な方々で、もっと早く出会いたかったと感じられるほど、とても良い刺激を頂きました。コロナ禍の大変な時期ではありましたが、廣木組と出会い共に過ごした約1ヶ月間は、僕の財産になったと感じています。「ノイズ」は、物語の序盤で起こる想定外の出来事を〈隠し通せるか〉という自分にとっても挑戦的な、新しいサスペンスです。揺れ動く人間の複雑な感情、未だ観たことのない独特な世界観を体感できる映画になっていると思いますので、ぜひご期待ください。■松山ケンイチ:田辺純(たなべ じゅん)役竜也さんとの共演は久しぶりですが、改めて演技の暴力に打ちのめされました。これがあるので竜也さんとの共演は楽しくて仕方がありません。知多半島ロケで沢山の方々に出会い、お世話になりました。作品は人との出会いで後戻りできなくなった人達の話です。どうぞお楽しみに。<スタッフコメント>■監督:廣木隆一監督をするのが初と言ってもいいサスペンスな作品を新鮮な原作と強力なキャスト、スタッフで実現できて嬉しいです。日本特有の美しい風景も楽しめて、広く海外の方にも見て欲しい作品になったと思っています。また、今回初めて組ませてもらった藤原竜也さんと松山ケンイチさんの演技はヒリヒリするものが感じられて映画に深みをもたらしてくれたと思います。■原作:筒井哲也(つつい てつや)この度は「ノイズ」の映像化を企画していただき、ありがとうございました。原作者としても藤原竜也さんに、松山ケンイチさんと、いずれも素晴らしい豪華キャストの皆様が原作のキャラクター達をどのように演じていただけるのか、本当に楽しみで今から公開を待ち侘びております。また原作よりも一層尖ったサスペンスフルな展開になるとのことですので、すでに原作をお読みの皆様も一味違った劇場版「ノイズ」の世界を、是非お楽しみにしていただきたいと思います。■企画・プロデューサー:北島 直明(きたじま なおあき)『ノイズ』というタイトルに惹かれ、この漫画を読んだ時に、“たった一人の人間の悪意(ノイズ)”がジワジワと拡がっていき、平和に暮らす人々の心の奥底に潜む悪意が呼び起こされ、歯車が狂っていくサスペンスフルな展開にゾクゾクしたことを未だに憶えています。この傑作を緊張感溢れる映画として成立させる為には、最高のスタッフ・キャストが必要だと思い、“人間の生々しい感情”を手練手管の演出で魅せる廣木隆一監督にオファーさせて頂きました。そして、『藁の楯』『22年目の告白-私が殺人犯です-』でご一緒した藤原竜也さんには、絶対的な信頼があり、本作の主演を引き受けて頂きました。更に、もう一人の主演として、ずっとご一緒したかった、圧倒的な芝居力を持つ松山ケンイチさんにオファーをさせて頂きました。奇しくも、『デスノート』で対峙していた2人が、今度は殺人の共犯者となり死体を隠す、という事になりましたが、『デスノート』から15年経ち、着実にキャリアを積まれた、藤原さん、松山さんの共演は、とんでもないエネルギーを生み出し、緊張感、緊迫感溢れるサスペンス映画を完成させる事が出来ました。この2人の悪魔的芝居、絶対に見る価値アリです!映画『ノイズ』2022年公開
2021年06月02日乃木坂46が、6月9日にリリースする27thシングル『ごめんねFingers crossed』に収録される与田祐希と筒井あやめのユニット曲「ざぶんざざぶん」と、アンダーメンバー曲「錆びたコンパス」のMusic Videoを公開した。4月中旬に神奈川県横須賀市を中心に撮影された「ざぶんざざぶん」のMVは、好きな人への想いが叶えられず落ち込む筒井あやめを励ます為に、与田祐希が筒井を誘い一緒に遊びに出かけるストーリー仕立ての映像となっている。沖に出ようと海でボートを漕ぐラストのシーンでは、スタッフがボートを回収しようとするものの、ボートを漕ぐのが上手すぎてスタッフの体半分まで水に埋まるところまで行ってしまったとのこと。また海辺のダンスシーンは、波をイメージした振り付けとなっており見どころのひとつとなっている。「UNIQLO」「西武・そごう」など多くのCMを手掛ける映像ディレクター・高橋一生が乃木坂46のMVを初めて手掛け、11thシングル『命は美しい』の特典映像に収録されている「齋藤飛鳥×星野みなみ ペアPV」を企画した前田彩がアートディレクターとして携わっている。乃木坂46「ざぶんざざぶん」MVそして4月上旬に静岡県伊豆市にて2日間に渡り撮影された「錆びたコンパス」のMVは、楽しい記憶と記録を残すために旅に出かけるメンバーを追いかけたロードムービーで、初めてセンターを担う山崎怜奈を中心に伊豆の様々な場所を訪ね撮影を敢行。MVの中で使われている多くの写真は、実際にメンバー自身が撮影した写真が使われており、映像に関してもメンバー自身が撮影した映像が所々で使用されている手作り感満載の作品に仕上がっている。MTV「VMAJ2018」にて最優秀撮影賞、「VMAJ2020」にて最優秀ポップビデオ賞を受賞した映像ディレクター・大久保拓朗が、乃木坂46のMVでは2013年の「月の大きさ」以来約7年半ぶりに手掛けている。乃木坂46「錆びたコンパス」MV<リリース情報>乃木坂46 27thシングル『ごめんねFingers crossed』2021年6月9日(水)発売【初回仕様限定(CD+Blu-ray)盤】●Type-A:1,900円(税込)乃木坂46 27thシングル『ごめんねFingers crossed』Type-Aジャケット<CD収録内容>M1.「ごめんねFingers crossed」(27thシングル選抜)M2.「全部夢のまま」(26thシングル選抜 ※堀未央奈を除く)M3.「大人たちには指示されない」(3期生)M4.「ごめんねFingers crossed」~off vocal ver.~M5.「全部夢のまま」~off vocal ver.~M6.「大人たちには指示されない」~off vocal ver.~<特典映像>「ごめんねFingers crossed」Music Video「全部夢のまま」Music Video各形態別での特典映像(収録内容は後日発表)●Type-B:1,900円(税込)乃木坂46 27thシングル『ごめんねFingers crossed』Type-Bジャケット<CD収録内容>M1.「ごめんねFingers crossed」M2.「全部夢のまま」M3.「ざぶんざざぶん」(与田祐希・筒井あやめ)M4.「ごめんねFingers crossed」~off vocal ver.~M5.「全部夢のまま」~off vocal ver.~M6.「ざぶんざざぶん」~off vocal ver.~<特典映像>「ごめんねFingers crossed」Music Video「ざぶんざざぶん」Music Video各形態別での特典映像(収録内容は後日発表)●Type-C:1,900円(税込)乃木坂46 27thシングル『ごめんねFingers crossed』Type-Cジャケット<CD収録内容>M1.「ごめんねFingers crossed」M2.「全部夢のまま」M3.「さ~ゆ~Ready?」(松村沙友理)M4.「ごめんねFingers crossed」~off vocal ver.~M5.「全部夢のまま」~off vocal ver.~M6.「さ~ゆ~Ready?」~off vocal ver.~<特典映像>「ごめんねFingers crossed」Music Video「さ~ゆ~Ready?」Music Video各形態別での特典映像(収録内容は後日発表)●Type-D:1,900円(税込)乃木坂46 27thシングル『ごめんねFingers crossed』Type-Dジャケット<CD収録内容>M1.「ごめんねFingers crossed」M2.「全部夢のまま」M3.「錆びたコンパス」(27thシングルアンダー)M4.「ごめんねFingers crossed」~off vocal ver.~M5.「全部夢のまま」~off vocal ver.~M6.「錆びたコンパス」~off vocal ver.~<特典映像>「ごめんねFingers crossed」Music Video「錆びたコンパス」Music Video各形態別での特典映像(収録内容は後日発表)※「初回仕様限定CD+Blu-ray盤」共通 封入特典①全国イベント参加券orスペシャルプレゼント応募券1枚封入②乃木坂46メンバー生写真1点(メンバー43名・各4種=全172種のうち1種ランダム封入)●通常盤:1,100円(税込)※CDのみ乃木坂46 27thシングル『ごめんねFingers crossed』通常盤ジャケット<収録内容>M1.「ごめんねFingers crossed」M2.「全部夢のまま」M3.「猫舌カモミールティー」(4期生)M4.「ごめんねFingers crossed」~off vocal ver.~M5.「全部夢のまま」~off vocal ver.~M6.「猫舌カモミールティー」~off vocal ver.~※特典なし乃木坂46「ごめんねFingers crossed」MV「ごめんねFingers crossed」MV特設サイト:乃木坂46 オフィシャルHP:
2021年05月25日