イタリア発のハート・ウォーミング・ムービー『Quanto Basta』が、邦題『トスカーナの幸せレシピ』として10月に日本公開決定。いち早く予告編がシネマカフェに到着した。超一流シェフのアルトゥーロは、仲間とのトラブルで傷害事件を起こし、更生のための社会奉仕に就くことに。その役目は、自立支援センターで若者たちに料理を教えること。責任者アンナの厳しい視線を感じながら、彼は本気で生徒と向き合い、若き創造性を引き出そうとする。なかでも“絶対味覚”を持つ青年グイドは「若手料理コンテスト」への出場を決め、アルトゥーロの運転で人生初の旅行に出発。だが同時にアルトゥーロにも料理人のプライドをかけた大仕事が舞い込み、グイドの元を離れることに。いつの間にか固い絆で結ばれていた2人。心の支えを失ったグイドは、料理決戦で優勝できるのか…!?今回解禁となった予告編では、元三つ星のシェフ・アルトゥーロが、料理の才能を持つアスペルガー症候群のグイドと出会い、何事にも“フルパワー”(全力・本気)で取り組むその姿に触れ、怒りに任せてきた自身の行動を改め、新しい世界へと一歩前進するようになる様子が描かれる。また、料理コンテストへ向かう旅路で映し出されるイタリア・トスカーナの美しい風景や、コンテストでふるまわれるイタリア料理の数々も、観る者を魅了。ナレーションは、歌や舞台を中心に活躍をする女優の純名里沙がつとめている。生きてきた環境も性格もまったく異なる2人が料理を通じて心を通わせていく姿を、イタリアならではの明るさと優しさで描く心温まるヒューマンコメディ。出演は、『ザ・プレイス 運命の交差点』『ブルーノのしあわせガイド』のヴィニーチョ・マルキオーニと、『家族にサルーテ!イスキア島は大騒動』のヴァレリア・ソラリーノ、アスペルガー症候群の青年グイドを新鋭ルイジ・フェデーレが熱演。監督はデビュー作『I Am Emma』(原題)でダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞(伊アカデミー賞)最優秀新人監督賞にノミネートされたフランチェスコ・ファラスキ。ぜひイタリア発ハートウォーミング・ストーリーに期待していて。『トスカーナの幸せレシピ』は10月11日(金)よりYEBISU GARDEN CINEMAほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2019年07月16日歌手・女優の純名里沙が、ブラジリアン・スタイルの奏法で知られるギタリスト笹子重治のプロデュースでこの春リリースしたアルバム『う・た・が・た・り』。純名が「古語辞典から選んだ」というタイトルが表すとおり、柔らかい歌声で 物語の情景を浮かび上がらせる曲の数々は、リラックスしたい大人にぴったりの心地よさだ。8月に東京・名古屋・大阪でのコンサートツアーを控えた純名に、本アルバムに込めた想いを聞いた。【チケット情報はコチラ】日本語詩にこだわって収録した全12曲。そのうち7曲は、菅原洋一の歌でヒットした『奥さまお手をどうぞ』や、永六輔作詞・中村八大作曲の名曲『黄昏のビギン』など、昭和のスタンダードナンバーが並ぶ。笹子のギターは単なる伴奏にとどまらず、純名の歌声と時に寄り添い、時に対峙するように響くのが印象的だ。「笹子さんとのデュオ活動を始めて6年目になりますが、最初の1、2年は笹子さんのギターと一緒に“生きている音”を紡ぐのが本当に難しくて……。ようやく最近、それが自然に出来るようになった気がします」と純名はその成果を実感しているようだ。残る5曲は、純名が作詞を担当したオリジナル曲。中でも、叙情的なスタンダードナンバーに対して、少しクセのある世界観がほしいと、シンガーソングライターのNUUに相談して出来たという『かわいくてごめんね』が存在感を放つ。ポップな曲調で、突き抜けたワガママさを発揮するのだがどこか憎めない女性像を、純名は生き生きと歌っている。「まずモデルは私じゃないってことはお知らせしておきますね(笑)」と純名は茶目っけたっぷりに断ったうえで、「歌の上でも色んな女性を演じてみたくなって依頼しました。揺れ動いている女性と思ってくださってもいいですし、自由に想像して楽しんでいただければ。それが歌の面白いところですよね」と改めて語った。その他、オフィスで働く女性をイメージした『ヒールを脱いで』、大人のための子守唄という『子どものように』など、どれも短編映画のような味わいの曲ばかり。「“歌は3分のドラマ”って言いますけど、ライブでも曲に入り込んで歌うのでヘトヘトになっちゃいます(笑)」と純名。真摯に、まっすぐに音楽に向き合う姿勢は昔から変わらない。「2011年の東日本大震災の後、個人的にも心が落ち込む時期が重なって」(純名)、ここ数年は歌に焦点を絞った活動を続けてきた。「誰にでも傷ついた経験ってありますよね。私も音楽で癒されたからこそ、これからも心に寄り添う音楽を届けていきたい」と純名は話す。最後に、気になる女優活動について聞くと、「音楽をコツコツと続けてきたことで、自分の中でようやく勇気を持てるようになりました。もちろんお芝居も、出来ることがあればぜひ挑戦したいです」と、笑顔で答えてくれた。公演は8月29日(水)東京・TOKYO FMホールにて、チケット発売中。取材・文:佐藤さくら
2018年08月10日