グッチ(GUCCI)から、京都・西陣織の老舗「細尾(HOSOO)」とのコラボレーションバッグ第2弾が登場。一部のグッチショップほかにて発売される。グッチ×細尾のコラボレーション再び!2022年に続き、グッチと細尾によるコラボレーションが実現。第2弾となる今回も、グッチの歴史を象徴するエレメントやデザインと、京都の伝統工芸・西陣織を融合させた美しいバッグを揃える。新たなテキスタイルは、グッチのアイコン・GGパターンとフローラ モチーフを、西陣織で斬新に表現した全2種類。西陣織ならではの鮮やかな絹糸や金箔・銀箔を贅沢に使用しただけでなく、太さや色も異なる様々な糸も織り交ぜたことで、和の空気を内包した華やかな表情へと昇華させている。ラインナップは、バンブー製のトップハンドルを持つ人気バッグ「グッチ バンブー 1947」と「グッチ ダイアナ」。いずれもショルダーストラップも付属するので、シーンに合わせた使い分けを楽しむことが出来る。【詳細】グッチ×細尾<数量限定>発売日:2023年6月6日(火)展開:一部グッチショップ、グッチ クライアントサービス展開アイテム:グッチ バンブー 1947、グッチ ダイアナ【問い合わせ先】グッチ ジャパン クライアントサービスTEL:0120-99-2177Courtesy of Gucci
2023年06月10日グッチ(GUCCI)と京都・西陣織の老舗「細尾(HOSOO)」のコラボレーションによるハンドバッグが、2022年12月1日(木)、一部のグッチショップにて発売される。立体感ある西陣織を用いたハンドバッグ京都の伝統工芸である西陣織は、その歴史を平安時代にまで遡る艶やかな織物であり、貴族や武士、そして裕福な町人たちに愛好されつつ、現在に至るまで発展してきた。その特徴は、複雑で立体的な織りによって実現される独特の柄と質感。完成されるまで20以上もの工程を経ており、それぞれに専門の職人が携わっている。グッチは、西陣織においてもっとも歴史ある老舗のひとつ、細尾とコラボレーション。伝統の技を受け継ぐ職人によって織りあげられたテキスタイルを使用し、バンブーハンドルを組み合わせたハンドバッグ「グッチ バンブー 1947(Gucci Bamboo 1947)」と「グッチ ダイアナ(Gucci Diana)」に仕上げた。テキスタイルは、3種類を展開。西陣織を特徴付けるきらびやかな絹糸や金箔・銀箔を用い、フローラル柄やGGパターンといったグッチを象徴するモチーフを立体的に表現している。詳細グッチ×細尾〈数量限定〉発売日:2022年12月1日(木)取扱店舗:一部のグッチショップ展開アイテム:グッチ バンブー 1947、グッチ ダイアナ【問い合わせ先】グッチ ジャパン クライアントサービスTEL:0120-99-2177
2022年12月02日1688年創業の西陣織の老舗細尾と、カルト的人気誇る映画監督デヴィット・リンチのコラボレーション展「DAVID LYNCH meets HOSOO」が、10月7日から11月13日まで東京・表参道のEYE OF GYREにて開催される。世界で一番複雑な構造をもつテキスタイルとされる西陣織の中でも、非常に多層的なレイヤーを織りなし、今なお進化を続ける細尾の西陣織。ヴェネツィア国際映画祭で栄誉金獅子賞を受賞するなど、映画監督として国際的な評価受ける他、画家としても活躍するデヴィット・リンチ。この両者のコラボレーションによる同エキシビションでは、今なお進化を遂げる日本の伝統と最先端のクリエイティビティが融合し、人間の深層心理がテキスタイルで描き出される。同プロジェクトは、螺旋模様を描いたデヴィット・リンチの絵画作品「SPIRAL」からインスピレーションを得て始動した。リンチは同作品に関して、「螺旋は上昇・下降を繰り返す円環である。この螺旋は、私にとって進化を表象する円環なのである」と語っている。リンチの絵画作品のイメージと世界観を、細尾が独自の西陣織の技術によって解析し、空間インスタレーションを構築することで、「重層的世界と多層的世界が融合したSPIRAL」へと立体的に進化させた。【イベント情報】「DAVID LYNCH meets HOSOO」会場:EYE OF GYRE住所:東京都渋谷区神宮前5-10-1 GYRE 3階会期:10月7日から11月13日時間:11:00~20:00 入場無料
2016年09月10日京都西陣で300年を越える織物業の歴史を持つ「細尾」のジャガード織にフォーカスしたポップアップショップ「Japanese Mode Designers by HOSOO Textile」が、16年1月5日まで伊勢丹新宿店本館3階で開催中だ。同ショップでは、細尾のテキスタイルを使ったミハラヤスヒロ(MIHARAYASUHIRO)、クリスチャン・ダダ(CHRISTIAN DADA)、ノワール・ケイ ニノミヤ(noir kei ninomiya)らのアイテムを紹介する。細尾は近年、帯幅よりも広い幅のジャガード織機を持つ強みを活かし、ディオールやミキモトなどのラグジュアリーブランドのショップの壁紙にも自社のテキスタイルが採用されるなど、国内外問わず注目を集めている。同ショップの担当バイヤーは「洋服と着物の中間ともいえる和の要素をモダンに取り入れられるファッションを新年を迎えるタイミングで表現したい」と意気込む。クリスチャン・ダダ15-16FWコレクションの中でも、細尾ジャガードをたっぷりと採用したロング丈のドレスやスカジャンが圧倒的な存在感を漂わせた。和の要素だけが前に出るのではなく、現代のファッションとして見事に和と洋が融合したアイテムも展示する。また、ミハラヤスヒロは13-14FWコレクションから、細尾ジャガードを大胆に使ったメンズスーツやドレスなどを披露している。今回も、シャツのラペルや襟に細尾ジャガードをあしらったアイテムやアウターをラインアップ。ノワール・ケイ ニノミヤも、黒をベースにしたテキスタイルの中に、赤や金の織が多様な表情をみせるトップスとスカートを披露。裏地にも絢爛な色彩が出る細尾ジャガードの特色を堪能できるよう、ジャケットの裏地はシースルー素材になっている。前述のバイヤーは「絹だけでなく、金糸や銀糸なども加わり、複雑な構造が織り重なった細尾の生地には何人もの職人が関わっています。通常の生地よりも多くの工程を経て作られる生地は、その技術と手間暇ゆえに高価なものです。是非、この機会に実際に袖を通してみて欲しい」とコメントする。歴史ある技術であり、日本のアイデンティティをストレートに表現できる技術と、日本の伝統的な素材を臆さずにデザインに採用し評価を得ている3人のデザイナーたちの競演をこの機会に触れてみてはいかがだろうか。
2015年12月30日●不安を解消して安心・安全な生活をサポートシャープは2月20日、春商戦に向けた販売促進についての取り組みについて記者説明会を開催した。記者説明会には、シャープエレクトロニクスマーケティングの代表取締役社長を務める細尾忠弘氏が出席し、2015年春商戦の狙いを語った。2014年4月、現職に就任した細尾氏はまず、同年のヒット商品として4月に発売したお茶メーカー「お茶プレッソ」、5月に発売したスティック型掃除機「FREED」、11月に発売した天井設置型プラズマクラスターイオン発生機「IG-GTA20」の3つを挙げた。2015年のシャープの取り組みとしては、「より快適でより健康な、より楽しいガマンしなくてもよいライフスタイルを提案」を基軸に、消費者の生活を向上させるための製品開発や販売を行っていくと説明。また、販売戦略としては、"MSTNK(見て・触って・体験・納得して・買っていただく)作戦"を打ち出し、季節ごとに同社製品を取り入れた生活を提案していくキャンペーンを強化する。そのうえで、2015年の春商戦については2つの商品で販促を強化していくという。いずれも人々の暮らしの不安を解消し、安心・安全を実現するという考えに則った製品だ。●Webのプロモーションでは橋本環奈さんを起用○一つめの注力商品はプラズマクラスター製品群2015年の春商戦で注力する一つめが"プラズマクラスター"製品群だ。プラズマクラスターとは、2000年に初めてイオン発生機能搭載製品で実装されたもので、空気中にプラスとマイナスのイオンを放出し、除菌・消臭効果や保湿効果が見込めるとされる独自の技術だ。現在、空気清浄機をはじめ、冷蔵庫、洗濯機、エアコン、掃除機など同社の製品15品目に搭載されている。PM2.5や花粉の飛散などで悪化する空気環境や、高気密住宅の普及といった昨今の環境変化が後押しとなり、同社における空気清浄機の販売状況はリビング向けを中心に好調とのこと。2014年9月にデザインを一新して発売された最上位モデルの「KI-EX100」は、発売後5カ月で前年同期比約1.8倍の販売状況だという。また、2014年のヒット商品として挙げられたトイレ・サニタリールーム向け照明「IG-GTA20」は、計画比4倍となる月産2万台を達成。ベッドサイド用照明として同時期に発売した「IG-GBP1」も、デザイン性のある照明器具として受け入れられ「隠れたヒット商品」(細尾氏)だという。いずれもプラズマクラスターの効果の一つである消臭機能の訴求力が高く、さらにデザイン性やこれまでにない独自性が消費者に受け入れられたといえる。こうした状況を受け、プラズマクラスター製品群に関して、シャープはこの春商戦でキャラクターによる販促展開を行っていく。まずは従来から引き続き、アニメ「アンパンマン」のキャラクターを起用した販促。こちらは主に店頭での展開となる。そして新たなキャラクターとしてタレントの橋本環奈さんを抜擢。橋本さんはWebのプロモーションキャラクターを務める。特設サイトを中心に、橋本さんが出演するプロモーション動画を配信してPRしていく。○二つめの注力商品は振り込め詐欺防止機能搭載の電話機2015年の春商戦で注力するもう一つの製品は、コードレス電話機&ファクシミリ「UX-AF90CL」と「JD-AT80CL」だ。いずれも2月5日に発表された"振り込め詐欺"防止機能付きの電話機で、主に高齢者世帯をターゲットにした製品。細尾氏は「従来の留守番電話だけだと"撃退"まではできない」と話す。プラズマクラスター製品群は、健康や気候変動、ニオイといった"生活不安"を解消するための製品。それに対して、振り込め詐欺防止機能を持つ電話機は安全や高齢化、詐欺被害といった"社会不安"に応えるための製品という位置付けになる。○イオン式空気清浄機についての見解2015年1月に東京都の生活文化局が「イオン式空気清浄機の性能及び安全性」と題した商品テスト結果と見解を発表した。これによると、イオン式空気清浄機はフィルター式に比べて、時間あたりの集じん・脱臭性能が低いという。東京都・生活文化局は、購入時にパンフレットなどで性能を確認して購入することを推奨しており、「機種によってはオゾンが過剰に発生し、喉などの粘膜に刺激を与えるもの」がある、と注意を喚起している。説明会に同席していたシャープ 健康・環境システム事業本部 プラズマクラスター機器事業部 国内商品企画部 部長の植田宜裕氏は、東京都の発表を受けて、実際に懸念する声がサポートセンターに寄せられていると話す。しかし、「問題とされているのは集じんの仕組みとして、イオンによる吸着を採用しているもの。弊社の空気清浄機で採用している集じんの仕組みはフィルター式で、イオンは空気中に放出されている。オゾンの発生についてもJIS規格の基準を超えておらず、安全性に配慮された範囲、かつ効果のある濃度」と説明した。店頭などにおける販売や営業活動においても「消費者に十分な説明を行い、理解と納得が得られるように努めていきたい」と語った。
2015年02月20日この30年で着物産業が約10分の1に縮小する中、「シャネル(CHANEL)」「ディオール(Dior)」「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」など、名だたるラグジュアリーメゾンの店舗インテリアに採用されているのが西陣織の老舗「細尾」の織物だ。京都で育まれた西陣織には約20の工程があり、それぞれの工程がその専門家に分業されている。ある職人は西陣織の特色の一つである箔を張った和紙を髪の毛より細い繊維に切る部分を担当し、ある人は織機の数千本の経糸を張り替えることを生業とする。これらの西陣織の匠達は上京区を中心に半径7km圏内に集まっているという。細尾真孝は海外ブランドからのオーダーが絶えない今の状況にいたるまでをこう振り返る。「二つの転機がありました。一つは帯に特化した従来の32cm幅の織り機を応用し、150cm幅で織れる織機を自社で開発した時です」。これによって西陣織の使われるアイテムがインテリアや洋服にと格段に広がった。2010年から毎年1台ずつ幅広の織機を増やし、現在は5台の織機がリズミカルな音を響かせる。織り幅を変えるという大胆な挑戦により、西陣織がパリコレクションのランウエイや世界各国のラグジュアリーブランドのショップインテリアとして、新たな活躍の場を得ることとなった。もう一つは「クリエーションをデザイナーやクリエーターに委ねる点」という。8年程前、海外展示会に初めて出展した際は、和柄のクッションを展示したという細尾氏。海外百貨店からもオーダーが入ったものの、クッションのバジェットは少額に留まる。なかなか事業化出来ず悩んでいた時、ルーブル装飾美術館に本業である帯を展示する機会を得た。その企画展がニューヨークに巡回展をした際、西陣織の帯に1人のクリエーターが目を留めた。その雅な帯に惚れ込んだのは建築家ピーター・マリノ(Peter Marino)。2009年5月、彼から1通のメールが彼に届いたという。その後、次々にピーター・マリノがデザインを手掛ける世界各国のラグジュアリーブランドストアの壁面やインテリアを、細尾の西陣織が彩るようになる。「西陣織固有の技法で、和紙に金箔や銀箔を漆で貼る技法があります。その和紙を髪の毛よりも細く裁断したものを織り込んでいるのです。幾重ものストラクチャーの中に金糸や銀糸を織り込んでいくことで、ブランドの商品を引立てながらも、その存在感に負けない役割を西陣織が果たしているのでは」と細尾氏。今後の展開を訪ねると、「1200年間、日本国内だけで勝負していきた西陣織だからこそ、こうしてグローバルに展開した時、新しい発見を与えることができるのではないか。同じように、西陣織以外の伝統工芸にも逆にチャンスが広がっているのではないでしょうか。そして、西陣からこの織機の奏でる音色を絶やさないようにしたいと思っています」と返ってきた。1/5に戻る。3/5に続く。
2015年01月02日●徐々に整備される4Kコンテンツ網の成果か? 4Kテレビの販売が好調シャープが打ち出した2014年の年末商戦における液晶テレビ販売のキーワードは、「縦横無尽」ということになりそうだ。回復基調に転じ始めた液晶テレビ市場において、シャープは「4K」という切り口とともに、「縦」と「横」の提案によって、液晶テレビ需要をさらに喚起する考えだ。液晶テレビ市場は2011年7月の地上デジタル放送への移行後、それまでの旺盛な買い換え需要の反動によって、ここ数年は低迷を続けてきた。だが、その停滞感にも少しずつ歯止めがかかり始めているようだ。シャープ 国内営業本部副本部長兼シャープエレクトロニクスマーケティング社長の細尾忠弘氏は、「ここにきて、液晶テレビの販売が前年実績を上回る結果が出ている。底を打ったと言ってもいい状況にあるのではないか」と語る。その原動力のひとつが、4Kテレビである。4Kテレビは、コンテンツの少なさや、まだ価格が高いといった課題があり、一部のユーザー向けの製品という認識が多くあった。だが、先ごろGfK Japanが発表した薄型テレビの販売動向調査によると、2014年11月第2週には50型以上の薄型テレビにおける4Kテレビの金額構成比は51%と過半数に達し、販売台数構成比でも34%と約3分の1を占めたという。シャープにおいても、4Kテレビの販売台数は拡大傾向にあり、量販店などでの店頭展示、あるいは地域販売店などと共同で行う合同展や個展でも、4Kを強く意識した提案を行っている。シャープ デジタル情報家電事業本部国内営業統轄の居石勘資氏は、「4Kはコンテンツが少ないと言われるが、海外で4Kコンテンツの制作が増加していること、国内でも『ひかりTV』において4Kのオンデマンドサービスが開始されていることなど、4Kコンテンツが増加していることを訴求することに力を注いでいる。店頭展示でも、ひかりTV 4Kのロゴを表示して、4Kでの放送がすでに視聴可能であることを訴えている」という。もうひとつの提案が、4Kモデルへのアップグレードの提案だ。シャープが提案する今年の年末商戦向け展示方法では、同社の大型液晶テレビとして最も売れ筋となっている60型2Kテレビの「LC-60G9」を中心に置き、これを購入しに来店した客に対して、アップグレード提案しやすい環境を整えている。そのひとつは4Kテレビへのアップグレードだ。「AQUOS(アクオス)」シリーズのうち「PREMIUM 4K」として、「LC-60UD20」や「LC-60US20」を展示。4Kコンテンツの映像を表示しながら、4Kならではの高画質を訴求する。そして、もうひとつは「PREMIUM 2K」とするクアトロンプロ採用の「LC-60XL20」によって4K相当の画質を実現するという提案だ。コストメリットを生かしながら、クアトロンプロだからこそ実現する4K相当という画質の高さを提案する。GfK Japanの調査では、過去半年以内に4Kテレビを購入した消費者のうち、事前検討をせずに4Kテレビを購入した割合は24%と約4分の1を占めている。量販店の店頭で画質をみたり、店員の勧め方によって、その場で4Kテレビの購入を決定した人たちも少なくないことが浮き彫りになった結果といえるだろう。シャープでは、こうした2K売れ筋モデルを軸にして、そこから2つのアップグレード提案によって、4Kの世界を提案していくというわけだ。「いま購入したテレビを、これから7~8年使っていただくとすれば、2020年の東京オリンピックはこのテレビで見ることになる。ぜひその際には4Kで見てもらいたい。ブラウン管テレビからデジタルテレビに変わったような、もうひとつの大きな節目がいよいよ4Kで始まろうとしている」とシャープの居石氏は語り、同社の4Kテレビの提案を加速させる考えだ。●大画面化した実感を持ってもらうために新旧テレビの筐体サイズ比較表を用意シャープの液晶テレビの売り場提案はこれだけではない。液晶テレビの買い換え需要をターゲットとしたインチアップ提案も、今年の年末商戦の重要な柱のひとつに位置づけている。ここに「縦横無尽」という、今年の同社の販売提案のキーワードが隠れている。「縦」という切り口では、画面の高さを考えたサイズ選びを提案する。2006年に発売された46型液晶テレビの「LC-46GX1」は、高さが853mm。アンダースピーカーが配置されているため、現行モデルよりも高さがあるのが特徴だ。これを52型の最新モデルに置き換えた場合には、高さが772mmとなり、インチサイズが大きくなりながらも、高さを低く押さえられる。狭額縁化による成果だといえる。○インチサイズアップに際しての狭額縁化による錯覚しかし、スペック上はインチアップしたものの、実際に比べてみるとそれほど画面が大きくなったという印象がないのも事実だ。「スペックを重視するお父さんの場合はインチアップしたという感覚を持つが、スペックを気にせず見た目で判断するお母さんの場合には、それほど大きくなったという感じがしない。むしろ、高さが小さくなった分、画面サイズは変わらないとさえ感じる場合もある。感覚的に大きくなったと感じるのは60型。高さは902mmと高くなるが、(設置に際する)高さの許容範囲は大きい。画面の大きさを感じ、さらに迫力の違いを感じてもらえる。後悔しない画面選びをしてもらうための提案」だとする。スペック上はインチアップになったとしても、迫力のある画面を楽しんでもらうために60型以上を勧めたいというわけだ。シャープでは、買い換え対象となる2004年~2009年に発売した液晶テレビのサイズ一覧を、早見表として販売店に提供。これと見比べながら、いま使っている液晶テレビのスペースに、インチアップさせながらも、最新のテレビが収まるかどうかを検討できるようにしている。一方で「横」の提案では、7~8年前に主流だった37型薄型テレビからの買い換え提案に取り組んでいる。2006年に発売した37型液晶テレビ「LC-37GX2W」の場合には、サイドスピーカーを搭載していたこともあり、横幅は1,109mmのサイズとなっている。これを46型の現行モデルに買い換えた場合は横幅が1,061mmとなり、「縦」の提案同様に、筐体を小さくしながらインチアップが図れる。しかし、やはり並べてみると大きくなったという印象が薄い。「実際に、量販店店頭に7~8年前の製品を横に並べて比較するということができない。しかし、合展や個展で並べてみると、スペック上のインチアップに比べて、見た目にはインチアップしていると感じないことが多い。縦の提案同様に、横の提案についても、迫力がある画面サイズにしてもらう、後悔のない購入につながることを心がけたい」とする。そこで、「横」の提案としてシャープが用意するのが、37型から52型へのインチアップだ。7~8年前の37型液晶テレビが1,109mmであったことに比べると、約7cm横幅が広がり1,178mmとなるが、画面が感じる迫力の違いはひと目でわかる。そして、7cmの広がりという点にも、実は大きな意味がある。「当時の37型液晶テレビを購入した人の多くは、横幅1200mmのオーディオラックの上に配置している。1,200mmのラックに乗せている家庭では、1,178mmの52型液晶テレビをそのまま置くことができる」と、居石氏は語る。ここに「横」の提案のポイントがある。この提案においてシャープは、買い換え時の画面面積は2倍以上という法則を打ち出し、現在使用しているテレビの画面サイズの2倍以上は、どのインチサイズかがわかるような資料を用意した。このように、シャープは今年の年末商戦において、縦と横をキーワードにした「縦横無尽」戦略を展開していくというわけだ。国内トップシェアを持つシャープの液晶テレビ提案は、テレビ画面の大型化と4K化を促進するという点で効果を発揮しそうだ。
2014年11月21日●B2C・エネルギーソリューション・B2Bの3分野をバランス良く展開シャープは18日、国内事業についての説明会を開催した。日本国内は経済状態が厳しいものの、2015年度には営業利益率5%を目指し、目標に向けて「目の付け所がシャープという商品を出していきたい」(宮永良一・執行役員 国内営業本部長)と意気込んでいる。シャープは、中期計画初年度となる2012年度に営業利益で黒字回復をしたのち、13年度に当期純利益の黒字化となり、2014年度からは「再成長ステージ」として収益体質のさらなる強化を図っている。通期の営業利益予想は1,000億円で、「上期は市況が厳しくちょっと足りなかったが、14年度では数字を達成するよう努力している」(宮永氏)という状況だ。2015年度には営業利益率5%を目指している。基本戦略として「勝てる市場・分野」へ経営資源をシフト、自前主義からの脱却とアライアンスの積極活用、ガバナンス体制の変革による実行力の強化、という3点を挙げており、取り組む製品としてはB2C、エネルギーソリューション、B2Bの3分野を強化していく。どれかに偏るのではなく、3分野をバランス良く展開していく方針だ。B2C事業では、国内の社会情勢が、高齢化社会、女性の社会進出、世帯数増加という変化にある中、高齢化社会では「平均寿命から健康寿命への関心が高まっている」と、国内営業本部副本部長の細尾忠弘氏は語る。健康をキーワードにした商品の提案や販促活動が大きなポイントになるという。女性の社会進出では、働く女性の人口が過去最高になり、家事と仕事を両立する人が増えたことで、家事の効率化がチャンスになる。さらに、独身世帯の増加による新たな商品需要の増加も見込めるという。さらに、社会インフラでも2016年の電力・ガス自由化、SIMロック解除による通信の自由化、そして4K、8Kの高精細テレビ放送も大きな変化。電力・ガスの自由化では新たなビジネスが出てくると予想。2000年と比較して、世帯ごとで最も支出が伸びた項目が通信費で、この通信費の支出を少なくする商品がビジネスチャンスになるとみる。高精細テレビ放送では、「4K放送が見えてきて、年末を皮切りに一気に4Kが伸びてくる」(細尾氏)と見込む。細尾氏は、家電製品では「日本文化が見直されてきている」として、新たに赤と黒の市松模様デザインの「MiYABi」ブランドを立ち上げ、「和の持つ良い文化を商品にも取り入れることを狙った」という。普及率が100%近い冷蔵庫は、なかなか買い替えが進まないが、こうした商品で訴求を図る。同シリーズは今後も拡大していきたい考えだ。●ヘルシオお茶プレッソにコードレスサイクロン掃除機など意欲的なチャレンジさらに、細尾氏が語る「チャレンジ商品」の第1弾として投入したのが「ヘルシオお茶プレッソ」。健康をキーワードにお茶文化を広げていこうとしてリリースしたが、「発売以来、大変な勢いで売れている」という。第2弾ではコードレスサイクロン掃除機「FREED」。細尾氏いわく「簡単に持ち歩けて新しい掃除の文化を提案することを目指した」。第3弾としては、プラズマクラスターイオン発生器を投入する。シャープ独自の製品として力を入れているプラズマクラスターイオン発生器だが、「1世帯に1台は終わり、各部屋、TPOにあわせた需要の拡大」(細尾氏)を図っていくという。その1つが天井設置型の発生器で、E26口金の電球ソケットに装着して天井からプラズマクラスターイオンが降り注ぐ、というもの。LED電球と人感センサーを内蔵。人が近づくとLED電球がつき、人が離れると電気が消えてプラズマクラスターイオンが発生する。トイレやクローゼットなどに設置することを想定しており、除菌、消臭ができるというのが売りだという。住宅市場は縮小しているが、リフォーム需要は微増している、と細尾氏。そのタイミングでの導入を期待しており、しかも各戸に複数設置できるため、市場規模は大きいとしている。エネルギーソリューション分野では、太陽光発電のソーラーパネルと蓄電池、エコキュート、省エネ家電との連携、といった賞品・サービスを展開。16年の電力小売り自由化によって、7.5兆円規模の電力市場が一般家庭に開放されることで、「大きなビジネスチャンスになる」とシャープエネルギーソリューション真鍋政尚社長はみている。ソーラーパネルでは、屋根全体を覆うように設置でき、1.5~1.6倍の容量増になって美観的にも有効なコーナーモジュールをアピール。さらに、HEMUSと組み合わせたクラウド蓄電池でより効率的に電力を利用できることを提案。今後は認知度向上のためにテレビCMも放映し、蓄電池売り場でお茶プレッソを出しつつ、ゆっくりと説明できるような場を作って訴求を図っていくなど、販売に力を入れていく。○"目の付け所がシャープ"の伝統に戻った宮永氏は、「シャープはニーズを見極めて新たな市場を開拓していった。それが"目の付け所がシャープ"の伝統だった」と指摘。お茶プレッソも、顧客のニーズが店頭などの現場から上がってきて、それを商品化したことでヒットに繋がったとしており、現在はその伝統に「戻っていったといえるのではないか」(宮永氏)という。消費増税に天候不順が重なり、足元の市況は停滞しているが、「欲しいものがあったら買いたいという意欲は折れていない」と宮永氏は見る。厳しい状況ながら、「"目の付け所がシャープ"のような商品を出していく」(同)ことで需要を喚起していく。その中でテレビは、エコポイント終了移行低迷しているが、50インチ以上は4K中心となり、金額的にもフルHDを逆転。4Kが刺激となっていると分析する。ロボット掃除機を始め、海外メーカーが人気の分野もあり、細尾氏は「海外勢に後れを取った」という認識を示す。これに関しても、「日本の文化にあう商品を作って出していきたい」(細尾氏)考えで、先行する海外勢に対抗していく考えだ。
2014年11月19日シャープは2014年10月23日、大阪府八尾市のシャープ八尾工場において、メガフリーザー搭載冷蔵庫の出荷式を行った。今回、出荷した冷蔵庫「SJ-GT50A/GT47A」は、大きな食材もそのまま保存できる173リットルの大容量を持つメガフリーザーを採用した製品。冷却器ユニットのコンパクト化により、冷蔵庫各室の容量バランスが最適化されている。474リットルの容量ながら、600リットルクラスに搭載している大容量の冷凍室を搭載しているのが特徴だ。独自の冷凍ケースを仕切ることができる「4切り(しきり)名人」を採用し、収納量が20%増えているほか、冷凍食品がマイナス18度を上回ると味が落ちるところに着目。冷凍室を開閉しても、庫内温度変化が少なくする工夫を凝らしているという。また、プラズマクラスターも搭載し、庫内を清潔に保つことができるという。10月23日の午前10時30分から行われた出荷式では、シャープや協力会社などの関係者250人が参加。挨拶をしたシャープ 執行役員 健康・環境システム事業本部の沖津雅浩本部長は、「今年の家電業界は4月の増税前の駆け込みにより賑わいを見せ、八尾の冷蔵庫工場も業界の伸びを上回る生産量となった。その後、増税の反動や夏場の天候不順により、家電業界にとって厳しい状況が続いている」と、業界の動向に触れつつ、「そのなかでシャープの健康・環境システム事業本部は9月以降、冷蔵庫や洗濯機、掃除機、空気清浄機をはじめとするプラズマクラスターイオン関連製品を発売し、今後も新たな需要を喚起する製品を投入することで、事業拡大を図る」と語った。そして今回出荷するメガフリーザー搭載冷蔵庫について、「冷凍食品に対するニーズにおいて、冷凍室の大型化、収納の高効率化、食品保存の高性能化という3つの特徴を持つ製品だ。顧客のニーズを捉えており、拡売できると確信している。シャープでは、450リットル以上の冷蔵庫の5割以上をメガフリーザーとし、大型冷蔵庫市場のシェアを高めたい。販売店からも好評であり、初期配荷する店舗数は通常の1.5倍の約5,000店舗になる」と自信をみせた。また、シャープ 冷蔵システム事業部・野間繁雄事業部長は、「メガフリーザーは、ニーズを的確に捉えた斬新な商品。前評判も高く、間違いなくヒット商品になると確信している」と前置きし、「メガフリーザーシリーズで、2014年度下期の新製品販売台数を前年同期比1.5倍にする。450リットル以上の大型冷蔵庫ゾーンにおいて、現在10%のシェアを13%に引き上げる。また、メガフリーザーの品位を高め、すべての方に満足してもらえる商品にする。そして、市場に出たときに傾向不良は起こさない。メガフリーザーでシャープ大賞の獲得を目指す」と5つの決意表明を行った。乾杯の音頭をとったシャープエレクトロニクスマーケティング・細尾忠弘社長は、「市場は厳しい状況にあるが、販売店においては回復基調に転じるための製品として、メガフリーザー冷蔵庫に期待している。これを出荷できることを社員に感謝したい」と語った。さらに、協力会社を代表して挨拶した多田プラスチック工業の前田政利社長は、「ついに出たなぁと感じた商品。日本の食文化が大きく変化するなかで、冷凍食品の増加とともに、冷凍庫を大きくして欲しいという声が大きかったのではないかと感じている」と冷蔵庫に求められる機能の変化に言及。「女性の心を掴んだ冷蔵庫であり、評価されるものと期待している。シャープの冷蔵庫は、霜がつかない冷蔵庫や3ドア冷蔵庫、両開き冷蔵庫といったエポックメイキングな製品を相次いで投入してきた。こうした流れのなかで出てきたのが、メガフリーザー冷蔵庫であると考えている。台数シェアが拡大傾向にあり、そこにメガフリーザー冷蔵庫が投入され、さらに弾みがつくと期待している。メガトン級の販売が可能になる」と新製品に期待を寄せた。その後、社員代表による必勝スローガン唱和のあと、初出荷のために生産された製品がトラックに積み込まれ、トラックが八尾工場を出発した。八尾工場で冷蔵庫の出荷式を行ったのは、4年ぶり4回目のことだという。それだけ今回の製品に同社が強い意気込みがあることを示しているともいえよう。以下、出荷式の様子を写真と動画で追ってみる。
2014年10月24日