女優の山崎紘菜が1日、開催中の「第32回東京国際映画祭」で行われた大林宣彦監督最新作『海辺の映画館―キネマの玉手箱』(2020年4月公開)の舞台挨拶に、大林監督、常盤貴子、厚木拓郎、細山田隆人、細田善彦、吉田玲とともに登壇。「この映画で、私の夢を全部叶えてくださった」と大林監督への感謝の思いを語った。2016年にステージ4の肺がんで余命3カ月と宣告を受け、それからも映画を撮り続けている大林監督の最新作は、今夜限りで閉館する最終オールナイト上映で3人の若者たちが映画の世界にタイムリープするファンタジー。20年振りに古里「尾道」で撮影を敢行した。『花筐/HANAGATAMI』など、これまでも大林監督作品に出演してきた山崎。本作では「4つの役という大きな課題をいただいた」と明かし、「最初は自分にできるのかなと不安でいっぱいだったんですけど、とても楽しく演じさせていただきました」と撮影を振り返った。そして、「実は私、密かに『ミュージカルをやりたい』、『アクション映画に出たい』、『方言を使う役柄を演じてみたい』と思っていたんです。そうしたら監督がこの映画で、私の夢を全部叶えてくださって、本当にありがたいなと思いました。夢を叶えてくださってありがとうございました」と監督に感謝。山崎の話を聞いていた監督は、「琉球の言葉を語ってくれています。とても素晴らしいですよ」と本作での演技を称えた。
2019年11月01日「第32回東京国際映画祭」特別功労賞に輝いた大林宣彦監督が1日、東京・TOHOシネマズ 六本木ヒルズで行われた贈賞式に出席。「これから3000年は生きたい」「あと2000年、3000年は(映画を)作り続けていきたい」と映画作りへの意欲を語った。国内外を含めた映画界への貢献が目覚ましい人に贈られる “特別功労賞”。2016年にステージ4の肺がんで余命3カ月と宣告を受け、それからも映画を撮り続けている大林監督は、「自主映画、CM、長編映画と長年に亘り、多彩で膨大な数の映画・映像作品を世に送り出し、今なお新たな試みにチャレンジするその存在は正に圧倒的である」として受賞した。贈賞式で監督は「ありがたいですね」と喜び、トロフィーを受け取ると「文化に関する貴重な功労賞というのものをきちんといただきました。すごいね! 重いですよ」と笑顔。大林監督作品に多く出演している常盤貴子も駆けつけ、花束を贈った。大林監督は「今まで人間がやったことより、やらないことのほうがいっぱいある。やらないことをやれば、星の数ほど、それ以上面白いことができる」と言い、「まだこれから3000年は生きてやらなきゃなと、文化功労賞を受賞しまして、しみじみと思いを新たにしています」とさらに制作意欲が増したよう。観客から「可能な限りずっと映画を作り続けますか?」と聞かれると、「未来のことは誰にもわかりませんが、あと2000年、3000年は作り続けていきたい。あの戦争を知っている私が、知らない若い人たちのために映画の学校でハラハラドキドキ、ワクワク、感動的な物語を作り出してお見せしたい」と熱い思いを語った。贈賞式は、大林監督の最新作『海辺の映画館―キネマの玉手箱』の舞台挨拶とあわせて行われ、大林監督と常盤のほか、厚木拓郎、細山田隆人、細田善彦、吉田玲、山崎紘菜も登壇した。
2019年11月01日「3年A組 ―今から皆さんは、人質ですー」の脚本家やスタッフのもと制作される賀来賢人主演ドラマ「ニッポンノワール ―刑事Yの反乱―」に、「3年A組」に出演した細田善彦、篠井英介、栄信の3人が同役で参加することが分かった。本作は、賀来賢人演じる主人公・遊佐清春が森の中で目を覚ますと、右手に拳銃を握っていて、横には上司だった女性刑事が死んでいた。彼は直前数か月の記憶を失っており、彼女を殺したのは自分か、それとも罠なのか、何もかもが分からなくて…という謎めいたストーリー。実は本作、「3年A組」の“半年後”の設定だということが明らかに。魁皇高校立てこもり事件から半年。また謎めく事件が起きた。そして今回、細田善彦演じる宮城遼一、篠井英介演じる本城諭、栄信が演じる喜志正臣が、本作にも登場決定。「ニッポンノワール」の世界へと絡まっていく。元瀬ヶ山署生活安全課刑事・宮城は、魁皇高校立てこもり事件の解決に尽力し、その功績が認められ、10月に捜査一課へと配置換えとなった捜一ルーキー。実は、清春の警察学校の同期!また、警視庁捜査一課理事官・本城はキャリア幹部だが、プライベートではヤンチャな生活を送る娘を男一人で育てる父親。しかし、その裏では誰にも言えない真実が…!?そして、元・半グレ集団ベルムズのリーダーK、喜志は本作ではベルムズを抜け、更生の道をたどる中で清春に頼まれ渋々捜査に協力することになるという。同脚本家・同制作チーム・オリジナルドラマだから出来る新たな挑戦がもうすぐ幕を開ける!「ニッポンノワール ―刑事Yの反乱―」は10月13日より毎週日曜日22時30分~日本テレビにて放送。(cinemacafe.net)
2019年09月22日7月19日(金)今夜の「金曜ロードSHOW!」はスタジオ地図の細田守監督作品連続放送企画第2弾として、2009年に公開された『サマーウォーズ』を初の本編ノーカット放送でお届けする。本作は先週放送された『未来のミライ』をはじめ『おおかみこどもの雨と雪』『バケモノの子』など数々の名作を世に送り出してきた細田監督の初完全オリジナル作品。数学オリンピックの日本代表をあと一歩のところで逃した数学好きの高校生・小磯健二は、買い物から行政手続きまであらゆることができる仮想世界「OZ」のメンテナンスのアルバイトで夏休みを過ごすことに。そんなある日、憧れの先輩・篠原夏希から一緒に田舎に帰ってフィアンセのふりをしてほしいと頼まれ、長野県上田市にある夏希の実家に向かう。親戚一同が集まった席で夏希は健二をフィアンセだと紹介。健二はうろたえながらもフィアンセのふりをする。その頃「OZ」が何者かによって荒らされ、その影響が現実社会にも及び各所で大混乱が勃発。しかも健二のアカウントが乗っ取られシステムに障害が発生したせいで、健二は容疑者として疑われることになってしまう…というのが本作のストーリー。主人公の小磯健二の声優には『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』『フォルトゥナの瞳』などの映画から「集団左遷!!」といったドラマまで俳優として活躍すると同時に、邦画興収歴代1位に輝く『千と千尋の神隠し』と同2位を誇る『君の名は。』の両作に出演するなど声優としても数々の出演作を誇る神木隆之介。ヒロイン・篠原夏希には『進撃の巨人ATTACK ON TITAN』『焼肉ドラゴン』などのほか、声優としては『ドットハック セカイの向こうに』にも出演している桜庭ななみ。また細田監督のアニメ版『時をかける少女』(2006)で主演を務め、本作の翌年公開された実写版『時をかける少女』(2010)でもヒロイン役を演じた仲里依紗も声優として出演しているほか、さらに谷村美月、横川貴大、斎藤歩、永井一郎、中村正、富司純子らも共演している。なお今夜も「データ放送特別企画」を実施。作品にまつわるマル秘情報や裏話などを紹介する「シーンガイド」企画などこちらも魅力的なコンテンツを楽しめるので是非チェックしてみて。金曜ロードSHOW!『サマーウォーズ』は7月19日(金)21時~日本テレビ系にて本編ノーカット放送。(笠緒)■関連作品:サマーウォーズ 2009年8月1日より新宿バルト9、池袋HUMAXシネマズ、梅田ブルク7ほか全国にて公開© 2009 SUMMER WARS FILM PARTNERS
2019年07月19日「金曜ロードSHOW!」ではスタジオ地図による細田守監督作の2週連続放送を実施。1週目となる7月12日(金)今夜は昨年公開され大ヒット、世界各国で絶賛された『未来のミライ』を本編ノーカットで地上波初放送する。東映アニメーションで『デジモンアドベンチャー』などを手掛けた後独立、『ONE PIECE THE MOVIE オマツリ男爵と秘密の島』『時をかける少女』『サマーウォーズ』『おおかみこどもの雨と雪』『バケモノの子』などの作品を手掛けてきた細田監督が、生まれてきたばかりの妹にかかりきりになる両親に戸惑う4歳の男の子くんちゃんと、未来からやってきたミライちゃんがめぐる物語を描いた本作。アジア初のゴールデン・グローブ賞アニメーション映画賞ノミネート、第91回米国アカデミー賞では長編映画アニメーション部門にノミネート、アニー賞では日本人監督初となる長編インディペンデント作品賞を受賞したほか、第42回日本アカデミー賞では最優秀アニメーション作品賞に輝くなど国内外で高く評価された。とある都会の片隅の、小さな庭に小さな木の生えた小さな家。ある日、甘えん坊のくんちゃんに、生まれたばかりの妹がやってくる。妹に両親の愛情を奪われ、寂しさいっぱいのくんちゃん――。そんな時、くんちゃんは家の庭で自分のことを「お兄ちゃん」と呼ぶ、不思議な少女と出会う。彼女は未来からやってきた妹・ミライちゃんだった。ミライちゃんに導かれ、時をこえた家族の物語へと旅立つくんちゃん。そこで初めて知る様々な「家族の愛」の形。果たして、くんちゃんが最後にたどり着いた場所とは?ミライちゃんがやってきた本当の理由とは…という物語。くんちゃんの声優には『羊と鋼の森』「3年A組-今から皆さんは、人質です-」などの上白石萌歌をはじめ、『日日是好日』「獣になれない私たち」などに出演、2作の細田監督作に声優として出演している黒木華、「逃げるは恥だが役に立つ」、大河ドラマ「いだてん」などの星野源、『翔んで埼玉』「dele」などのほかこちらも細田作品出演経験がある麻生久美子、『三度目の殺人』「集団左遷!!」の福山雅治といったメンバーが揃った。また今回は「データ放送特別企画」も行われ、作品にまつわるマル秘情報や裏話などを紹介する「シーンガイド」企画や特別企画が実施される。金曜ロードSHOW!『未来のミライ』は7月12日(金)今夜21時~日本テレビ系で放送。次週7月19日(金)は『サマーウォーズ』をオンエア。(笠緒)■関連作品:未来のミライ 2018年7月20日より全国東宝系にて公開ⓒ 2018 スタジオ地図
2019年07月12日金曜ロードSHOW!で放送を予定していた『サマーウォーズ』と『未来のミライ』の放送日が変更になったことが分かった。先日6月21日、2週連続で細田守監督作品を放送することが発表され、その際は第1弾として『サマーウォーズ』が7月12日(金)、第2弾の『未来のミライ』が7月19日(金)となっていた。しかし今回、<第1弾として7月12日(金)に『未来のミライ』>、<第2弾7月19日(金)に『サマーウォーズ』>へと放送スケジュールが変更になった。本編ノーカットで地上波初放送する細田監督最新作『未来のミライ』は、米国アカデミー賞長編アニメーション映画賞ノミネートをはじめ、カンヌ国際映画祭・監督週間に選出、ゴールデン・グローブ賞アニメーション映画賞ノミネートなど世界中の映画賞や映画祭で高い評価を得た作品。上白石萌歌、黒木華をはじめ、星野源、福山雅治ら豪華俳優陣がキャラクターの声を務めている。そして、いまや夏の風物詩と言っても過言ではない2009年公開の『サマーウォーズ』。ちょっと気弱な男子高校生が、憧れの先輩とその大家族と共に、“愛”と“絆”を武器に世界の危機に立ち向かう物語を、今回初の本編ノーカットで放送する。金曜ロードSHOW!『未来のミライ』は7月12日(金)21時~日本テレビ系にて放送。※地上波初放送・本編ノーカット金曜ロードSHOW!『サマーウォーズ』は7月19日(金)21時~日本テレビ系にて放送。※放送枠20分拡大・本編ノーカット(cinemacafe.net)
2019年06月28日「金曜ロードSHOW!」では、スタジオ地図が贈る細田守監督作品を7月12日(金)から2週連続放送。第1弾は『サマーウォーズ』、第2弾は『未来のミライ』を本編ノーカットで放送する。■『サマーウォーズ』(2009)7月12日(金)本編ノーカット放送7月12日(金)は、公開10周年を記念し『サマーウォーズ』を初の本編ノーカットで放送。ちょっと気弱な男子高校生が、憧れの先輩とその大家族とともに、“愛”と“絆”を武器に世界の危機に立ち向かう壮大な感動物語。作中では「ネットの中だからって何でもやっていいと思ったら大間違いだ!」と言う、いまの時代にこそ響くセリフも飛び出す。2017年の放送では「#サマーウォーズ」がTwitter世界トレンドワード1位となるなど放送の度に注目される本作を、この夏もぜひチェックしてほしい。ストーリー数学オリンピックへの出場を逃した高校2年生の小磯健二。夏休みの予定は買い物や行政手続きなど、あらゆることができる仮想世界“OZ”の保守点検のバイトだけ。ある日、健二は先輩の夏希に頼まれ、長野県上田市にある彼女の実家に行くことに。憧れの先輩との旅行に胸を躍らせる健二だったが、夏希の曾祖母・栄の誕生祝いのために集まった親戚一同の前で突然健二を自分のフィアンセだと紹介される!その一方で“OZ”の世界で恐ろしい事態が起こる。健二のアカウントが乗っ取られ、システムに障害を起こしてしまったのだ。容疑者として疑われる健二…。さらに、その障害は世界に危機をもたらそうとしていた…!!■『未来のミライ(2018)7月19日(金)本編ノーカット・地上波初放送7月19日(金)は、細田守監督最新作『未来のミライ』を本編ノーカットで地上波初放送。米国アカデミー賞長編アニメーション映画賞ノミネートをはじめ、カンヌ国際映画祭・監督週間に選出、ゴールデン・グローブ賞アニメーション映画賞ノミネート、アニー賞長編インディペンデント作品賞を受賞するなど世界中の映画賞や映画祭で高い評価を得た作品。本作は小さな子どもの目線を通し、その家族の日常を描きながら、繰り返し続いてきた家族の歴史、大きな時間の流れ、生命の循環といった、巨大なテーマにたどり着いた作品でもある。夏休みを前に、ぜひ家族みんなで観てほしい。ストーリーとある都会の片隅の、小さな庭に小さな木の生えた小さな家。ある日、甘えん坊のくんちゃんに、生まれたばかりの妹がやってくる。妹に両親の愛情を奪われ、寂しさいっぱいのくんちゃん――。そんな時、くんちゃんは家の庭で自分のことを「お兄ちゃん」と呼ぶ、不思議な少女と出会う。彼女は未来からやってきた妹・ミライちゃんだった。ミライちゃんに導かれ、時をこえた家族の物語へと旅立つくんちゃん。そこで初めて知る様々な「家族の愛」の形。果たして、くんちゃんが最後にたどり着いた場所とは?ミライちゃんがやってきた本当の理由とは!?■2週連続データ放送特別企画放送中、データ放送では2週にわたって作品にまつわるマル秘情報や裏話などを紹介する「シーンガイド」企画とともに、特別企画を実施。7月12日(金)の『サマーウォーズ』では、ストーリーとともに画面にアバターが次々と現れる「集めよう!アバターみんなでこいこいっ!」、7月19日(金)の『未来のミライ』では、不思議な世界を行き来するくんちゃんとともに様々な世界が現れる「旅立とう!くんちゃんとめぐる世界」で、楽しみながらポイントを貯めることができる。ポイントを貯めると「細田守監督直筆サイン入り色紙」をはじめ、サマーウォーズ10周年記念グッズなど豪華プレゼントが当たるチャンスも。詳しい情報は金曜ロードSHOW!公式ウェブサイト「金曜ロードシネマクラブ」で後日発表する。さらに、2017年に『サマーウォーズ』を放送した際の連動企画「よろしくお願いしまぁぁぁすっ!!ボタン」を今年も開設。スマートフォンでクライマックスシーンのセリフ「よろしくお願いしまぁぁぁすっ!!」の追体験やストーリーに合わせてサイトが変化し、健二に届いた暗号を一緒に解いたり、夏希と一緒に花札「こいこい」などができるなど、テレビで映画を見ながら、ストーリーと連動してスマートフォンをセカンドスクリーンとして楽しめる。■細田守監督からのメッセージ『サマーウォーズ』は、公開から10年が経ちましたが、この夏もまた皆さんに見ていただけることになりました。今回は初の本編ノーカットということで、大変嬉しく思っています。改めて皆さんにたっぷりと楽しんでいただければと思います。『未来のミライ』は世界中の皆さんに見ていただき、米国アカデミー賞にもノミネートされました。この作品の持つある種の“根源的なもの”というのは、世界中の皆さんにも感じてもらえたのだと思います。是非、皆さまでゆったりと楽しんでいただければと思います。金曜ロードSHOW!『サマーウォーズ』は7月12日(金)21時~20分拡大で、『未来のミライ』は7月19日(金)21時~日本テレビ系にて放送。(text:cinemacafe.net)■関連作品:サマーウォーズ 2009年8月1日より新宿バルト9、池袋HUMAXシネマズ、梅田ブルク7ほか全国にて公開© 2009 SUMMER WARS FILM PARTNERS未来のミライ 2018年7月20日より全国東宝系にて公開ⓒ 2018 スタジオ地図
2019年06月21日●『町田くんの世界』オーディションで主演に抜擢『川の底からこんにちは』『舟を編む』『バンクーバーの朝日』などで知られる、石井裕也監督の最新作『町田くんの世界』が6月7日より公開される。安藤ゆきによる同名コミックを映画化した同作は、運動も勉強も苦手で見た目も普通だが、接した人みんなの世界を変えてしまう不思議な力のある”町田くん”を主人公に繰り広げられる物語だ。主演の町田一役には細田佳央太(かなた)、ヒロインの猪原奈々役には関水渚と、オーディションで選ばれた”超新人”の2人が中心となったことでも話題を呼んでいる同作。さらに高校の同級生役に岩田剛典、高畑充希、前田敦子、太賀……と、どこか普通と違った雰囲気を漂わせる。今回は、フレッシュな2人にインタビューし、作品についての思いや今後の野望を聞いた。○■オーディションにはいつも勝ち取る気で――オーディションで選ばれた時は、どんな心境でしたか?細田:選んでいただいた時は本当に嬉しかったです。でも、すごい人数の方の中から主役という立場で選んでいただいたことが、プレッシャーにもなりました。オーディションはいつも勝ち取る気で挑むので、『町田くん』では特別に何が良かったのかはわからないんですけど、石井監督に「細田くんでよかった」と言っていただいたことはすごく嬉しかったです。関水:オーディションを受けた場で、そのまま言われたので、すごくびっくりしました。目の前に監督がいらっしゃって、2人でお芝居をして、その場で「いいんじゃない」と言われたので、まさかそれで決まったとはわかりませんでした。どうしてもやりたかったのですごく嬉しかったのですが、その日の夜からプレッシャーで不安も生まれました。――お二人では、不安な気持ちを分かち合ったりはしなかったんですか?細田:してないです。関水:してないですね(笑)細田:お互い役に対していっぱいいっぱいすぎて、あんまり話すことができなかったんです。――それは仕方ないですね(笑)。関水さんから見た細田さんの町田くんぽいところ、また逆に細田さんから見た関水さんの猪原さんぽいところを教えてください。関水:細田くんはすごくしっかりされているんですが、天然な一面もあって。町田くんも抜けてる部分があるので、ちょっと似てるなと思いました(笑)。細田:素直に嬉しいです(笑)。関水さんは、喜び方や笑い方などがひとつひとつ、猪原さんに近いものを感じます。役が抜けていないのか、もともとそうなのか、わからないですけど。関水:ああ……ふふ(笑)。細田:こういう笑い方とか、似てるなって。関水:監督に「笑うのが下手だね」と言われて(笑)。猪原さんも笑うのが下手な子なので、そこはもともと近かったのかもしれません。――今回、同級生役のみなさんはお二人とは年が離れてもいますが、撮影中はどういう雰囲気だったんですか?細田:僕は役のことが頭から離れなくて、休憩中も常に「どうしようどうしよう」と考えていたので、岩田さんや太賀さんにお話することができなかったんです。でもお二人が支えてくださって、「学校どうなの?」「楽しい?」と話しかけてくださったので、緊張がほぐれました。――太賀さんから抱きしめられたり、岩田さんとぶつかり合ったり、熱いシーンもありました。細田:特に、太賀さん後ろから抱きつかれるのは、どういう風になるのか全然わからなかったので、初めてされたときはびっくりしたけど、嬉しかったです。男の友情、みたいな。●今後は…マツコ・デラックスの番組に?――関水さんは、前田さんとのシーンが多かったですね。関水:私はAKB48さんを見ていて、前田さんが出演されている映画もたくさん観て憧れの存在だったので、会えただけで嬉しかったんですが、それだけでなく、前田さんがすごく気さくにお話ししてくださって……。撮影中は自分のことでいっぱいいっぱいだったので、1人で台本を読んで考えている状態だったんですが、お友達のような空気感を出してくださったんです。――どんな話をされていたんですか?関水:「私、焼けやすいんです」という話をしたら、前田さんが「いい日焼け止め、知ってるよ」と仰って。翌日、私のために日焼け止めを持ってきてくださって、嬉しかったです。高畑充希さんと3人でのシーンでは、もともとお二人が仲が良くて、なんと私も仲間に入れていただいて、すごいどきどきしながらお話にまぜていただきました。話した内容は、緊張しすぎて覚えてないです(笑)。○■「一生懸命」のかっこよさにあふれた作品――この映画を観たときに自分はこんな気持ちになったという感想や、観た方にこんな気持ちになってほしい、という思いをぜひ教えてください。細田:映画を見たときに、すごく素敵だなと思いました。出てくる人物一人ひとりが自分の抱えた問題に正面からぶつかっていく、一生懸命な姿勢がかっこいいなと思って。僕の周りでも、一生懸命や本気ということが、ださいと思われたり、いい風に見られなかったりすることも多いので、「本当は一生懸命な姿勢がかっこいいんだ」ということを改めて感じました。一生懸命やった方が、楽しいなと思います。関水:観終わって、すごく心があたたかくなりますし、映画館を出るときに、明るい気持ちで帰っていけるような作品でした。特に、人間関係に悩んでる人に、観て頂きたいです。細田くんがいったように、必死になることが恥ずかしいと思っている人もいるかもしれません、”一生懸命”のかっこよさに満ち溢れてるので!――『町田くんの世界』はお二人の最初の代表作になると思いますが、ぜひ今後の野望も。細田:僕にとっては、これから役者を続けていく中で大きな基盤になったので、学んだことをどんどん活かしながら、これから新たな作品で学んだことも吸収して成長できたらと思います。関水:私は、やりたいことがたくさんあるんです。今回宝物となったこの作品は、石井監督が愛情のあるご指導をたくさんくださったからこそやりきれたので、もう1回石井監督の作品に呼んで頂きたいです! あとは、ドラマやバラエティにも出たいです。マツコ・デラックスさんが出られているバラエティ番組が好きなので、もしご縁があれば、嬉しいなと思っています。――具体的ですごくいいですね!関水:ひとつひとつ努力をして叶えていけたらと思っています。頑張りたいです!■細田佳央太(かなた)2001年12月12日生まれ、東京都出身。小学2年生の時テレビ出演に興味を持ち、母親が履歴書を送ったことがキッカケで芸能の道へ。今までにCM出演や、登場人物の幼少期役を演じるなどの演技経験はあったものの、本作が初主演映画作品となる。現在WOWOW連続ドラマW「悪党~加害者追跡調査~」に出演中。今後も、未発表だが話題の映画作品への出演が控えている。■関水渚1998年6月5日生まれ。神奈川県出身。2017年4月「アクエリアス」のCMでデビュー、話題を博し、雑誌などで活躍。初めて参加した映画主演のオーディションが本作だった。2020年1月10日に「カイジ ファイナルゲーム」が公開予定。
2019年06月06日映画『町田くんの世界』(6月7日公開)の公開直前ティーチインが都内で行われ、 細田佳央太、関水渚、北島直明プロデューサーが登場した。同作は、『川の底からこんにちは』で第53回ブルーリボン賞監督賞を史上最年少で受賞した石井裕也監督の最新作で、安藤ゆきによる同名コミックを実写化。運動も勉強も苦手で、見た目も普通な町田くん(細田佳央太)だが、困った人の事は絶対に見過ごさず、接した人みんなの世界を変えてしまう不思議な力があった。そんな町田くんに訪れた突然の出来事により、優しさに溢れていた“町田くんの世界”がひっくり返る。ティーチインに訪れた観客に質問を募ると、公開前にも関わらず「ジャパンプレミアでファンになり、3回観ました」「2回目です」「前回のティーチインも参加しました」というファンが続出で、主演の2人も驚く事態に。関水は「覚えてます、前回質問してくれましたよね」とファンに話しかける。「どこがアドリブだったんですか?」という質問には、細田が「ボーリング場で西野くん(太賀)が町田くんをハグするのは、台本に書いてなくて、テストでされたときはびっくりしたんですけど、感情が伝わってきたので、めちゃくちゃ感動してました」と回答。また、北島プロデューサーが「岩田(剛典)くんが、近づいてくるシーンもアドリブで、チューしちゃうのかなと思った」と話を向けると、細田も「そうですね」と照れ笑いを浮かべた。同作は海外でも上映が決まっており、「韓国、台湾、香港、マカオ」と上映国が明かされると、2人は顔を見合わせる。さらに北島プロデューサーから「カナダ ファンタジア国際映画祭のコンペ部門(Cheval Noir)に出品される」と発表されると、「ええ〜〜!」(関水)、「鳥肌たっちゃって」(細田)と感動した様子だった。この「超新人」の2人に、北島プロデューサーは「学園もの、青春ものは人気者や力のある人が主演を張られて、本当の意味での若手が活躍できる場は少なくなっている。テレビドラマで学園ものが減ってきて、なかなか活躍できる場がない」と現状を説明し、「なんとか若い役者たちがこの世界を目指して夢を持てる場にしたいと思って、オーディションをしたので、この映画が成功すればキャスティングの幅が広がる」と熱弁。また北島プロデューサーが「作品の中で、プールという場所が何を表しているのか」「ハンカチというキーアイテムがどう使われているか」と演出意図を明かすと、会場も感心。関水は「私自身も2回観たんですけど、違う視点で楽しめたので、ぜひみなさんも」と勧め、細田は「ポスターに名前の載っていないスタッフさんもいっぱいいて、いろんな方々に支えていただいた。僕らも宣伝がんばりますけど、SNSとかで広めていただけたら」と頭を下げた。ティーチイン終了後には、出口付近にいた主演の2人に観客が集まり、急遽握手会のような様子に。細田と関水は、感想を言う一人一人の目を見てしっかりと話していた。
2019年06月04日5月25日(土)にロードショーされる映画『武蔵-むさし-』。この度、完成披露試写会が5月8日(水)に開催されることが決定した。完成披露試写会は、5月8日に有楽町朝日ホールで開催。17時に開場し、18時より上映が開始される。そして20時の終映後には、佐々木小次郎役の松平健をはじめとして、武蔵役の細田善彦、目黒祐樹、水野真紀、若林豪、中原丈雄、清水紘治、原田龍二、遠藤久美子、武智健二、半田健人、木之元亮の主要キャスト12名が全員登壇予定となっている。自ら司会を行う三上康雄監督は、「当日、会ったばかりの司会の方より、撮影現場で共に過ごしたぼくの方が話しやすいと思います。もちろん、お叱り覚悟で、ご本人の前で撮影時のエピソードもばらすつもりです(笑)。気さくで楽しい雰囲気にして、お客さんに楽しんでいただきたい」と語っている。完成披露試写会のチケットは、4月13日(土)10時より、チケットぴあで発売。URL : (Pコード : 559-799)また、この完成披露試写会でしか手に入らない『武蔵-むさし-』グッズも、会場で販売予定。本作『武蔵-むさし-』は、東映より“MUSASHI”として海外配給されることも決定している。『武蔵-むさし-』5月8日(水)完成披露試写会5月25日(土)有楽町スバル座ほか
2019年04月12日第91回アカデミー賞授賞式が2月25日(日本時間)、米ロサンゼルスのドルビー・シアターで行われ、長編アニメーション映画賞にノミネートされていた細田守監督作『未来のミライ』は惜しくも受賞を逃した。オスカーを手にしたのは大本命だった『スパイダーマン:スパイダーバース』。日本では3月8日(金)より公開となる本作。全米公開初登場1位を獲得し、各メディアから「スパイダーマン映画史上最高傑作!」と絶賛を受け、アニメーション界のアカデミー賞と言われるアニー賞では長編アニメーション賞を含む最多7部門を受賞、ゴールデン・グローブ賞(アニメーション作品賞)も受賞し、アカデミー賞前哨戦で圧倒的な強さを見せていた。今年は『インクレディブル・ファミリー』、『シュガー・ラッシュ:オンライン』の2作品がノミネートされたアカデミー賞の常連“ディズニー”だが、『スパイダーマン:スパイダーバース』の受賞によりディズニー作品(ディズニー/ピクサー作品含む)連続の受賞記録が途絶えた。そのほか日本からのファンも多いウェス・アンダーソン監督の『犬ヶ島』がノミネートされていた。(text:cinemacafe.net)■関連作品:未来のミライ 2018年7月20日より全国東宝系にて公開ⓒ 2018 スタジオ地図
2019年02月25日米国アカデミー賞(R)ノミネート&アニー賞受賞を記念して、細田守監督『未来のミライ』が2月22日(金)より期間限定で新宿バルト9にて再上映されることが決定した。『時をかける少女』『サマーウォーズ』『おおかみこどもの雨と雪』『バケモノの子』などを手掛けてきた細田監督が、生まれてきたばかりの妹にかかりきりになる両親に戸惑う4歳の男の子くんちゃんと、未来からやってきたミライちゃんがめぐる物語を描いた本作。声優陣には、上白石萌歌、黒木華、星野源、麻生久美子、福山雅治ら豪華な面々が揃ったことでも話題となり、229万人を動員、世界でも97の国と地域で配給(予定も含む)され、高い評価を得た。そして本作は、アジア初のゴールデン・グローブ賞アニメーション映画賞ノミネートに加え、先日発表されたアニー賞では、日本人監督としては初の長編インディペンデント作品賞を受賞。また2月24日(日本時間25日)発表予定の第91回米国アカデミー賞(R)でも、長編映画アニメーション部門にノミネートされており、受賞に注目が集まっている。そんな米国アカデミー賞(R)ノミネート&アニー賞受賞を記念して、この度期間限定で再上映が決定。期間中は来場者特典として、先着で非売品プレスシートor非売品B2ポスターをプレゼント予定。さらに、公開時パンフレットや一部劇場グッズ、特典付きBlu-ray&DVDも販売予定だ。『未来のミライ』再上映は2月22日(金)~28日(木)新宿バルト9にて期間限定上映。(cinemacafe.net)■関連作品:未来のミライ 2018年7月20日より全国東宝系にて公開ⓒ 2018 スタジオ地図
2019年02月19日細田守監督最新作『未来のミライ』の公開を記念して日本テレビ系「金曜ロードSHOW!」では、2週連続細田アニメをオンエア中。2週目の7月27日(金)の今夜は、2015年に公開され大ヒットした『バケモノの子』をお届けする。『劇場版デジモンアドベンチャー』シリーズや『ONE PIECE THE MOVIE オマツリ男爵と秘密の島』を手がけ、先週の本番組でオンエアされた『時をかける少女』が高い評価を受けると、その後『サマーウォーズ』『おおかみこどもの雨と雪』と話題作を世に送り出してきた細田監督。本作『バケモノの子』も公開されると459万人の観客動員数で2015年夏の邦画No.1ヒット作となり、第39回日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞をはじめ、第25回日本映画批評家大賞アニメーション部門でも作品賞を受賞するなど各賞を受賞。世界各地で公開される大ヒット作となった。現代の東京・渋谷と、そこからほんの少しだけズレた場所にあるバケモノが暮らす異世界「渋天街」を舞台に、母親を亡くしひとりぼっちとなってしまった少年・九太が「強さ」を求めて、バケモノたちが住む渋天街に迷い込み、乱暴者のバケモノ・熊徹と出会い共に暮らすことになる。「強くなりたい」一心で熊徹の真似をし続ける九太は、徐々にたくましさを身につけていく。一方の熊徹も九太との生活の中で自らの技と心を成長させていき、二人はいつしか本当の父子のような関係に変わっていく…という物語。九太の少年期を『銀色の髪のアギト』や細田監督作『おおかみこどもの雨と雪』などで声優としての評価も高い宮崎あおいが、青年期をこちらも『おおかみこどもの雨と雪』で声優を務めた染谷将太がそれぞれ演じ、クマ顔のバケモノ熊徹には「陸王」や『孤狼の血』などの役所広司。ヒロインの楓には数々の実写作での活躍に加え『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』で声優として主演を務めた広瀬すず、猿顔のバケモノ・多々良に『ハウルの動く城』『レイトン教授と永遠の歌姫』などアニメ作品にも数多く出演している大泉洋、豚顔の僧侶・百秋坊に『SUNNY 強い気持ち・強い愛』の公開も控えるリリー・フランキー、さらに津川雅彦、黒木華、宮野真守、山路和弘、山口勝平ら超豪華な俳優、声優陣の共演にも注目。『バケモノの子』は7月27日(金)21時~日本テレビ系「金曜ロードSHOW!」でオンエア。(笠緒)■関連作品:バケモノの子 2015年7月11日より全国東宝系にて公開© 2015 THE BOY AND THE BEAST FILM PARTNERS
2018年07月27日日本テレビ系「金曜ロードSHOW!」では細田守監督最新作『未来のミライ』の公開を記念して「夏のスーパーアニメ祭り 第1弾」と銘打ち、2週連続で細田作品を放送。1週目の7月20日(金)今夜は2006年公開の『時をかける少女』をオンエアする。少年時代からアニメ作りに興味を持ち、アニメーターとしての才能も高く評価され、東映アニメーションで「デジモンアドベンチャー」などを手がけた後独立した細田監督。『ONE PIECE THE MOVIE オマツリ男爵と秘密の島』に続いて長編アニメ2作目として監督したのが本作だ。筒井康隆の原作小説の数十年後を舞台に、原作の主人公・芳山和子の姪である紺野真琴が主人公となったオリジナルストーリーが展開。小規模な公開から始まった興行は8か月を超えるロングランを記録、最終的に上映館数は延べ100館を超え「第30回日本アカデミー賞」最優秀アニメーション作品賞、「第31回アヌシー国際アニメーション映画祭 」長編部門特別賞など国内外で高く評価された。野球が大好きなごく普通の高校生・真琴は、小さな不運が続いてゲンナリしていたある日、思いがけず時間を自由に行き来できる“タイムリープ”の能力を手に入れる。親友の千昭から告白された事実を“なかったこと”にするため、その“1日”を何度も繰り返す…。しかし、彼女が散々時間を操作したせいで思わぬ事態が発生、そして真琴が冒険の果てにたどり着いた驚きの真実とは――!?真琴役の声優には「ホリデイラブ」『羊と鋼の森』などの仲里依紗。仲さんは本作出演後、2010年公開の実写版『時をかける少女』にも主演。原作の主人公・和子の娘・あかり役を演じ、同作がきっかけで共演の中尾明慶と結婚している。本日7月20日公開の細田監督最新作『未来のミライ』は、甘えん坊の男の子“くんちゃん”と未来からやってきた妹“ミライちゃん”が織りなす、ちょっと変わった「きょうだい」の物語を描く作品となり、上白石萌歌、黒木華、星野源、役所広司、福山雅治ら豪華な声優陣にも注目。「夏のスーパーアニメ祭り 第1弾」2週目となる7月27日(金)は2015年公開の『バケモノの子』をオンエア。こちらもお楽しみに。金曜ロードSHOW!『時をかける少女』は7月20日(金)21時~日本テレビ系で放送。(笠緒)■関連作品:リズと青い鳥 2018年4月21日より全国にて公開© 武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会未来のミライ 2018年7月20日より全国東宝系にて公開ⓒ 2018 スタジオ地図
2018年07月20日『サマーウォーズ』『バケモノの子』などヒット作を発表し続ける細田守監督の3年ぶりの新作映画『未来のミライ』が本日から公開される。細田監督が最新作で描くのは、甘えん坊な4歳のお兄ちゃん“くんちゃん”と、未来からやってきた、くんちゃんの妹“ミライちゃん”の物語だ。細田監督は東映動画(現:東映アニメーション)でアニメーターとしてキャリアをスタートし、演出に転向した後にメキメキと頭角をあらわし、2000年公開の『劇場版デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!』が高評価を集めた。その後、2006年に『時をかける少女』がロングランヒットになり、2009年に『サマーウォーズ』を発表。その後、自身の制作会社“スタジオ地図”を設立し、『おおかみこどもの雨と雪』『バケモノの子』を大ヒットさせた。そんな細田監督の新作は、生まれてきたばかりの妹に両親の愛情を奪われて戸惑う4歳の男の子と、未来からやってきた妹の時空を超えた冒険物語。これまでの細田作品同様、魅力的なキャラクターとファンタジックな設定を用いて壮大なドラマが描かれるが、根底にあるのは、観客の多くが体験し、共感できる“家族”の物語だ。細田監督はこれまでも、両親の死や自身の結婚、子どもの誕生で感じたことや経験を創作に生かしており、そこで描かれるのは“遠い世界”の話ではなく、誰もが一度は味わったことがあり、主人公の選択に共感したり、時に意見を言いたくなるドラマばかりだ。本日から公開になる『未来のミライ』も劇場に多くの観客を集め、様々な意見が交わされることになるだろう。ちなみに、本作の主題歌は『サマーウォーズ』に続いて山下達郎が担当。彼が同じ映画監督と2度タッグを組むのは初めてのことで、本作のためにオープニング曲『ミライのテーマ』と主題歌『うたのきしゃ』を書き下ろしており、この2曲と『サマー・ウォーズ』の主題歌『僕らの夏の夢』のAcoustic Live Versionが収録されたCDがすでに発売されている。『未来のミライ』7月20日(金)より全国公開
2018年07月20日今や世界中で大人気の細田守監督のアニメーション。前作から3年、待望の新作『未来のミライ』がついに今月公開に!その完成を祝して、細田作品を大特集します。細田監督が子供向けアニメーション『デジモンアドベンチャー』で映画監督デビューした時から注目していたという放送作家の古川耕さん。細田作品の傾向や魅力は「圧倒的な新しさ」にあると語ってくれた。「初の長編映画『時をかける少女』は、過去に何度か実写化されていますが、それらの作品とは一味違う“躍動感あふれるみずみずしさ”が鮮烈でした。新しい風が吹いてきた!と感動したのを覚えています。また、それ以降のオリジナル作品は、監督自身の体験とリンクしながら“親戚と仮想空間” “母と子”など、既存のアニメーション映画になかった題材を取り上げ、良質なエンターテインメントに昇華させている。アニメーション映画は、子供たちを含む“公共のもの”であるべきという信念を監督は持っていて、それがどの作品にも反映されています」また、ただの娯楽作品とは一線を画す、緻密な演出と絵のクオリティも特筆すべきと、古川さん。「監督は絵画の知識や技術が豊富で、アニメーションとしての根本的な演出力の高さ、画づくりへのこだわりが抜きんでています。全カットが明確な意図を持って描かれ、メタファーもちりばめられているから、その解釈に気づくと作品をより深く楽しめますよ」下で細田監督の4作品を振り返り、見どころを解説。初めての人も再び観る人も、夏にふさわしい爽やかな感動に浸れるはず!2006年『時をかける少女』筒井康隆の原作を、現代を舞台に再構築。タイムリープの力を手に入れた高校生の真琴と、同級生の功介、千昭の友情や恋愛模様を描く。小規模公開から9か月に及ぶロングランを記録。「学生時代を思い出してノスタルジーに浸れるはず。映像がスタイリッシュで、真琴のアクションに彼女の性格や心の葛藤がにじみ出ているのも興味深い。真琴役の仲里依紗さんが注目された作品でも」(古川さん)2009年『サマー・ウォーズ』細田監督初のオリジナル劇場作品。数学が取り柄の高校生・健二が憧れの先輩の夏希の親戚たちと、「仮想世界OZ」の混乱から始まった世界の危機に立ち向かう。「夏の風景と仮想空間の対比、小気味よいバトルアクションシーンなど、監督が培ってきたものが凝縮された一本。脚本のレベルも高く、娯楽映画としてのクオリティが突出している。いち早くiPhoneが登場しているのも注目です」2012年『おおかみこどもの雨と雪』“おおかみおとこ”と恋をして、姉弟の“おおかみこども”を授かった花の13年間を描く。「子供たちをひとりで育てる母親を主人公にした叙情作。細田監督の個人的な体験や想いが出発点ですが、それを普遍性のある物語へ昇華しようとしています。背景の美しさやカメラワークも素晴らしく、トップクラスのアニメーターを集めて、表現的にも次のフェーズに入った作品といえます」2015年『バケモノの子』孤独な少年・九太とバケモノの熊徹は、生活を共にして絆を深めながら、お互いに成長していく。「王道のアクション活劇だけど、血の繋がらない親子の絆や、子供に育てられて親になっていく大人の姿も描き、是枝裕和監督の『そして父になる』の細田版とも言える。リアルに描かれた街並みも見どころだし、キャストも役所広司さん、宮崎あおいさん、リリー・フランキーさんら、名優揃いです」さらに、細田作品に登場する魅力的な男性キャラクター“細田作品男子”をピックアップ。『時をかける少女』やんちゃなムードメーカー間宮千昭(推定17歳)イケメン&やんちゃキャラでファン多数。想いを寄せる真琴に軽口を叩いて何かとちょっかいを出したり、自転車2人乗りからの告白シーンにキュン!『時をかける少女』頼れる兄貴分津田功介(推定17歳)成績優秀なオトナ系メガネ男子。真琴、千昭の友達であり、よき理解者。後輩女子の告白を、勉強に専念したいと断る実直さが魅力でも。ややマッチョなのも◎。『おおかみこどもの雨と雪』放っておけない一匹狼彼(年齢不詳)ニホンオオカミの末裔でオオカミと人が混ざり合った血を受け継ぐ最後の存在。排他的な雰囲気があり、時折見せる儚げな笑顔が母性をくすぐる。『バケモノの子』不器用な熱血漢九太(17)幼い頃は大人への敵対心から生意気だったが、心身ともに強くアツい青年に成長。熊徹との不器用なやり取りがイイ!知的好奇心旺盛で勉強熱心な一面も◎。※『anan』2018年7月18日号より。取材、文・熊坂麻美©「時をかける少女」製作委員会2006 ©2009 SUMMERWARS FILM PARTNERS ©2012「おおかみこどもの雨と雪」製作委員会 ©2015 THE BOY AND THE BEAST FILM PARTNERS ©2018 スタジオ地図
2018年07月17日細田守監督の最新作『未来のミライ』がいよいよ公開。作品の魅力やその背景を細田監督に聞きました。実体験を基にした普遍的なテーマを、時にファンタジックに、時にリアルに描き、比類のない作品を生み出してきた細田守監督。その人気と評価は今や国内にとどまらず、最新作『未来のミライ』は、日本公開に先駆けてカンヌ国際映画祭の「監督週間」で公式上映され、大きな注目を集めた。主人公は、4歳の男の子・くんちゃん。そこに込めた想いとは。非常に野心的な作品――。『未来のミライ』の企画書に、細田監督ははっきりそう書いたという。「4歳の男の子を主人公にすること自体、チャレンジング。子供の目線から、幅広い世代にどうアプローチしていくか。課題が多い分、裏を返せば、これまでにない作品になるという予感がありました」企画の出発点は、監督の息子さんに妹ができたこと。それまで独り占めしていた両親の愛情が赤ちゃんに向けられて、嫉妬心を爆発させた息子さんは床を転げ回って泣き叫んだそう。「その姿が面白くて。『これが愛を失った人間の哀れな姿か』と(笑)。でも考えてみれば、人生って愛を得たり失ったりの繰り返し。つまり息子は人生初の愛をめぐる場面にいる。これは単なる赤ちゃん返りの話ではなく、人生の普遍的な話になるんじゃないか、と」4歳の目線から物語を描くことは、おのずと家族のあり方を見つめることに繋がった。物語では、くんちゃんの両親の心のすれ違いや子育ての葛藤も丁寧に描かれる。「自分や周囲にいる身近な夫婦の姿を反映させました。くんちゃんのおとうさんは気が利かない男ですけど、つまりそういうことです(笑)。自分に子供が生まれてわかったのは、自然と親になるのではなく、子供に教えられながら努力して親になっていくのだということ。これは兄妹や夫婦の関係にも言えることで、お互いの努力や歩み寄りなくして、関係は構築できないんです。さまざまな価値観が変わり、決まった家族の形がない時代だからこそ、自分たちで家族のあり方を見つけていかなきゃいけない。現代の家族に必要なことを、4歳の子と彼を育てる親の姿から描きたいと思いました」画面の中のくんちゃんは、エネルギッシュで愛らしく、そしていじらしく、生身の温度を持って胸に迫ってくる。4歳の子供をどう表現するか、それも大きなチャレンジだったと細田監督は語る。「子供を描いたアニメーションはほとんど存在しないから」というのがその理由だ。「アニメーションなんだから、子供が描かれていると思うでしょ。でも実際のそれは“キャラ”であって子供じゃない。制作現場は長年、子供をちゃんと描く努力をしてこなかったし、僕らにもその経験は乏しかった。だから今回は子供の表現をイチから勉強しました」スタッフの子供たちを集め、20人ほどのアニメーターと一緒にひたすらスケッチを重ねた。子供たちの動きや表情、仕草をつぶさに観察して、抱っこして重さや温かさ、柔らかさを感じて、頭を撫でて繊細な髪質や髪色を確認して。子供を実際に「体験」しながら、鉛筆と紙でどう表現するか、みんなで模索していったという。「遠回りで大変な作業でしたけど、ここから取り組まないとダメだと思った。アニメーションなのに子供をちゃんと描いた作品がないというのは、問題意識として心のどこかにあったのかもしれない」「問題意識」。母の死や子育てなどパーソナルな題材を映画にする理由を尋ねた時にも、細田監督はこの言葉を使って答えてくれた。「映画を作る根拠として、自分の体験や問題意識が必要というのかな。そういうことと全く関係ない物語っていうのは、作り手としてはどうも難しい。自分の中のものをテーマにしないと嘘っぽくなる気もして。とはいえ、嘘でも面白ければいいとも思うし、根拠や問題意識に囚われるのもいい加減イヤなんだけど、結局自分が納得できないと作れないから。そんな葛藤は常にありますね」ジレンマを抱えながら内なるものと向き合い、細部まで妥協なく一つ一つのシーンを作り出していく。「3年に1本作るのが、やっと」と細田監督が言うのはそれゆえのこと。でも、そんな中で『未来のミライ』は、葛藤よりも作る喜びが際立つ作品になった。「映画制作という大義名分の下、思う存分、子供を観察できたからね、作っていてすごく楽しかった。子供と一緒にいると、その子の目線になって人生を生き直しているような感覚になるんですよね。それに男の子って、やっぱりかわいいし面白い。甘ったれで頑固で、存在自体がどこか切なくて。そういう男の子の本質的な魅力を多くの人に味わってほしいですし、『未来のミライ』を観た人が、くんちゃんと同じ曇りのない目で人生の大事なことを見つけられたらいいなと思っています」細田守1991年に東映動画(現・東映アニメーション)に入社し、1999年の『劇場版デジモンアドベンチャー』で初監督。‘06年の『時をかける少女』から3年おきに話題作を発表する。‘11年にスタジオ地図を設立。『未来のミライ』ある日、4歳の男の子・くんちゃんの家に、生まれたばかりの妹がやってくる。初めての経験に戸惑うくんちゃんの前に、未来から来た妹のミライちゃんが現れ、時を超えた家族の物語に旅立つことに。小さな兄ちゃんの大冒険が始まる。※『anan』2018年7月18日号より。写真・小笠原真紀取材、文・熊坂麻美©2018 スタジオ地図
2018年07月16日細田守による映画『未来のミライ』をモチーフにしたコラボカフェ「未来のミライカフェ」が、池袋パルコおよび名古屋パルコに期間限定でオープンする。期間はそれぞれ、2018年8月10日(金)から9月24日(月・祝)、8月24日(金)から9月24日(月・祝)まで。『時をかける少女』や『サマーウォーズ』で知られる細田守監督の最新作『未来のミライ』は、甘えん坊の男の子・くんちゃんと、未来からやってきた妹・ミライが織りなす、過去から現在、そして未来をめぐる家族の物語。本作の公開を記念してオープンするコラボカフェは、“くんちゃんの家”がコンセプト。自分の子ども時代を追体験出来るような遊び心ある空間で、犬の姿になったくんちゃんを表現した「ゆっこ返りなの!犬のくんちゃんバーガープレート」や、くんちゃんとミライが初めて出会った植物園をイメージした「ミライちゃんの植物園サラダパスタ」など、劇中に登場するキャラクターやシーンをモチーフにしたコラボメニューが楽しめる。『未来のミライ』以外にも、過去にオープンした「時かけカフェ」で人気を博した『時をかける少女』『サマーウォーズ』『おおかみこどもの雨と雪』『バケモノの子』をイメージしたメニューの数々もリバイバルして再登場する予定だ。また、細田守監督作品のオフィシャルグッズを取り扱う「スタジオ地図SHOP」も併設。ここでしか買えない、カフェならではの各種限定グッズが用意されているので、こちらも合わせてチェックしてほしい。【店舗情報】「未来のミライカフェ」<東京>期間:2018年8月10日(金)~9月24日(月・祝)会場:池袋パルコ 本館7F営業時間:10:00~22:00(フードL.O.21:00 / ドリンクL.O.21:30)<名古屋>期間:2018年8月24日(金)〜9月24日(月・祝)会場:名古屋パルコ 西館8F営業時間:10:00〜21:30(フードL.O. 20:30 / ドリンクL.O. 21:00)
2018年07月13日細田守監督映画『未来のミライ』の公開を記念して、「未来のミライカフェ」が池袋と名古屋のパルコにて期間限定でオープンすることが決定した。2016年夏、最長7時間待ちと大好評を博した「時かけカフェ」に続く、細田監督のスタジオ地図とのコラボレーション第2弾となる今回。店内は、映画に登場する“くんちゃん”のお家の世界観を感じられる内装に。そして、『未来のミライ』の象徴的なシーンをイメージしたコラボレーションメニューが登場。犬の姿になったくんちゃんをイメージしたハンバーガーが楽しめる「ゆっこ返りなの!犬のくんちゃんバーガープレート」(1,490円)や、初めてミライちゃんとくんちゃんが出会った植物園のような見た目の「ミライちゃんの植物園サラダパスタ」(1,290円)。デザ―トには、未来の東京駅で働く遺失物係の台座に見立てたケーキ「自分自身を探せ!未来のとーきょーケーキ」(1,390円)、3種のアイスが楽しめる「ちらかして食べるとおいしいんだもん!アイスプレート」(1,290円)、自分でミルクを注いで作るバナナミルクセーキ「くんちゃんのじぶんでまぜたいバナナミルクセーキ」(890円)が登場。ほかにも、「時かけカフェ」でも人気だった『時をかける少女』『サマーウォーズ』『おおかみこどもの雨と雪』『バケモノの子』をイメージしたメニューも復活。デザートからドリンク、オムライスなど見た目にもかわいい、様々なメニューがラインナップ。さらに、「スタジオ地図SHOP」も併設。人気の定番商品をはじめ、“ここでしか買えない”カフェならではの限定グッズも並ぶ。なお「未来のミライSHOP」と題し、浦和パルコでも8月10日(金)より、上野パルコでは22日(水)より開催予定だ。「未来のミライカフェ」は8月10日(金)~9月24日(月・祝)池袋パルコにて、8月24日(金)~9月24日(月・祝)名古屋パルコにて開催。※表記価格は税抜『未来のミライ』は7月20日(金)より全国東宝系にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:未来のミライ 2018年7月20日より全国東宝系にて公開ⓒ 2018 スタジオ地図
2018年07月10日東京国立博物館は、「博物館で野外シネマ」を2018年9月21日(金)、22日(土)に開催。細田守監督作、映画『サマーウォーズ』を上映する。博物館で映画を野外上映東京国立博物館の秋の恒例行事となりつつある野外シネマは、移動映画館キノ・イグルーと共催で行うもの。東京国立博物館に「まだ行ったことがない」「なかなか行く機会がない」という人に向け、映画を見ながら博物館の雰囲気を味わってもらいたいという思いからスタートした。当日は、本館前に設置されたスクリーンに投影された作品を、入館料のみで観ることができる。上映作品は細田守『サマーウォーズ』今回の上映作品は、7月20日に新作映画の公開を控える『未来のミライ』の監督・脚本・原作を務めた細田守による『サマーウォーズ』。同作は、彼にとって初の長編オリジナル作品だ。『サマーウォーズ』は、とあるきっかけで田舎の大家族と夏休みを過ごすことになった17歳の高校生・健二が仮想世界に端を発した世界崩壊の危機に立ち向かうストーリー。インターネットと田舎の大家族と言う全くかけ離れたモチーフをもとに、豪快なバトルと繊細な人間ドラマを描いている。スタジオ地図コラボカフェなどフード&ドリンク敷地内には屋台も出店しており、フードやドリンクの販売も行われる。例えば、池袋パルコにて9月24日(月・祝)まで開催されている、映画『未来のミライ』をモチーフにしたカフェ「未来のミライカフェ」が出張オープン。「あの夏の青空と入道雲ソーダ」や『サマーウォーズ』をモチーフにしたオリジナルドリンク「仮ケンジのパッション ソーダ キング・カズマ アクリルチャーム付」などが提供される。『サマーウォーズ』オフィシャルグッズ&フォトスポットスタジオ地図作品のオフィシャルグッズを取り揃える「スタジオ地図 SHOP」も出張オープン。『サマーウォーズ』のオフィシャルグッズを販売する。また、「スタジオ地図 SHOP」で税込2,000円以上購入した各日先着250名には、イベント限定のトートバッグをプレゼント。本館池前には、『サマーウォーズ』のキャラクターと一緒に写真が撮ることができるフォトスポットも設置され、『サマーウォーズ』ファン注目のコンテンツが目白押しとなっている。レジャーシートセット券会場には、1,000程度の席を用意しているほか、レジャーシートを芝生などに敷いて鑑賞することも可能。 オリジナルレジャーシートと入館料のセット券も、特別に販売される。セット券は通常チケットとは別に設置された販売所で販売されるため、スムーズに入館できる点も魅力だ。なお、当日は22時までの特別夜間開館も実施しているため、映画鑑賞後は展示室をゆっくり観覧できるのも嬉しい。博物館のまた違った楽しみ方を味わえそうだ。開催概要「博物館で野外シネマ」開催日時:2018年9月21日(金)、22日(土) 19:00~(上映時間:120分程度)会場:東京国立博物館(上野公園)本館前※雨天時は中止(中止時は、当日朝 10:00 までにツイッター等で告知)住所:東京都台東区上野公園13-9料金:無料(ただし当日の入館料が必要)上映作品:『サマーウォーズ』 (2009年 監督:細田守)■トーハクオリジナルレジャーシート セット券価格:一般 1,000円(入館料620円を含む) 大学生 800円(入館料410円を含む)※セット券の販売は15:00~※レジャーシートは、会場内で500円で販売。※キャンパスメンバーズ加入校の学生は会場内販売所にて購入できる。
2018年07月07日細田守監督の3年ぶりとなる新作『未来のミライ』のジャパンプレミアが6月25日、都内で行われ、細田監督をはじめ、声優を務める上白石萌音、黒木華、星野源、麻生久美子が出席した。■『未来のミライ』ってどんな映画?甘えん坊の男の子“くんちゃん”(上白石さん)と、未来からやって来た妹の“ミライ”ちゃん(黒木さん)が織りなす冒険を通して、生命の巨大なループを描き出す本作。すでに88の国と地域での配給が決定しており、第71回カンヌ国際映画祭の開催期間中には「監督週間」にてアニメーション作品として唯一選出され、世界初の上映が行われた。また、アヌシー国際アニメーション映画祭長編部門のコンペティション部門にも選出された。■細田監督、カンヌでの反響に手応え「映画は国を超えて伝わる」カンヌ期間中、現地入りを果たした細田監督は「日本の片隅を舞台にした小さなお話を、世界中の映画人が温かく見てくれて、笑い声や拍手が起こった。映画は国を超えて伝わるんだと思い、ホッとした」と回想。「4歳の男の子が主人公の映画。ぜひ、ご家族のことやご自身の幼かった頃を思い出しながら、画面に映っているもの以上の大切な何かを思い出すきっかけになれば」と作品への思いを語った。同じくカンヌでの公式上映に立ち会った上白石さんも、「私自身、初めて完成した作品を見たので、まずは自分がどう感じるのかと思って…。自分で言うのもなんですが、すばらしい作品です!」と自信を示していた。■“細田組”初参加の星野さん、「ファミリー映画の最先端」3度目の“細田組”参加となった黒木さんは「私は(実生活で)お姉ちゃんなので、弟にお母さんの気持ちがもっていかれてしまう切なさといった、くんちゃんの気持ちに共感できた」のだとか。同じく細田作品に3度出演している麻生さんは「すごく普通な家族の日常がベースになっていますが、細田監督の手にかかると普通ではなくなる。本当に細田マジックだなと思う」と話していた。一方、細田組に初参加の星野さんは「家族の多様性という、世界中が抱える問題意識を、楽しく描いた誰にでも伝わる作品。僕自身、家族を描いた物語が好きですし、本当にファミリー映画の最先端だと思う」と絶賛した。この発言に対し、司会者から「家族にまつわる曲もありますもんね」と、代表曲「Family Song」の話題を振られて、自ら同曲をアピールする一幕もあった。『未来のミライ』は7月20日(金)より全国東宝系にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:未来のミライ 2018年7月20日より全国東宝系にて公開ⓒ 2018 スタジオ地図
2018年06月25日映画監督・細田守の展覧会「未来のミライ展〜時を越える細田守の世界 『時をかける少女』『サマーウォーズ』『おおかみこどもの雨と雪』『バケモノの子』」が、2018年7月25日(水)から9月17日(月・祝)まで、東京ドームシティ Gallery AaMoにて開催される。細田守最新作『未来のミライ』にフォーカス細田守の最新作『未来のミライ』の公開を記念して開催される本展は、東京・大阪・富山で延べ13万人を動員した「バケモノの子展」に続く、2回目の大規模展覧会。細田守監督が描く『未来のミライ』の世界を、イベントならではの体感型展示・テクノロジー・原画・背景画などを通じて、様々な角度から紹介するものだ。5つのエリアで『未来のミライ』の世界観を体感会場は5つのエリアで構成される。A パート「ミライちゃんとの出会い」始まりとなるA パートは、「ミライちゃんとの出会い」と題し主人公のくんちゃんと生まれたばかりの妹・ミライちゃんとの出会いを表現。劇中絵本「オニババ対ヒゲ」が巨大絵本になって登場し、まるで絵本の中に入り込んだかのような特別な空間が広がる。B パート未来のミライちゃんとの出会い続くB パートは、未来からやってきたミライちゃんとの出会いにフォーカス。ミライちゃんの等身大フィギュアが設置されているので、来場者はくんちゃんになった気分で、ミライちゃんとの出会いを体感できる。またここでは、『時をかける少女』の真琴、『バケモノの子』の楓にもフィーチャーする。C パート「幼き母との出会い」~D パート「青年との出会い」C パート~D パートでは、少年時代の母や父の面影を宿した青年との出会いに焦点を当てる。過去作を含め、映画制作時に描かれた絵コンテ、原画など数百点におよぶ資料を一挙に紹介。初だしとなる、オリジナル原画、背景美術も堪能できる貴重なエリアとなる。E パート「未来の東京駅と"黒い新幹線”」E パートでは、映画の中でも最もインパクトを放つ未来の東京駅と架空の新幹線を描き出す。駅長の姿を最新技術を使って3Dホログラムで再現。また、実際に触れることのできる黒い新幹線の座席も登場する。サマーウォーズや時をかける少女など過去作もさらに会場では、過去作の『時をかける少女(2006)』、『サマーウォーズ(2009)』、『おおかみこどもの雨と雪(2012)』、『バケモノの子(2015)』に関する資料も合わせて展示。新作との関係性を分析・紐解くことで、細田守監督と多くのスタッフが作り上げた作品の魅力に迫る。【詳細】「未来のミライ展〜時を越える細田守の世界 『時をかける少女』『サマーウォーズ』『おおかみこどもの雨と雪』『バケモノの子』」開催期間:2018年7月25日(水)〜9月17日(月・祝)会場:東京ドームシティ Gallery AaMo(文京区後楽 1-3-61)時間:10:00〜18:00(17:30最終入場)料金(前売り):大人(大学生以上) 1,500円、小人(高校生以下) 700円、親子ペア件(大人券+小人券) 2,000円※3歳以下無料。※障がい者手帳の提示により介助者1名の入場料が免除。本人は入場券必須。©2006 TK/FP ©2009 SW F.P. ©2012 W.C.F.P©2015 B.B.F.P ©2018 CHIZU
2018年06月18日日本テレビ系の「金曜ロードSHOW!」では、細田守監督の最新作『未来のミライ』が公開されるのを記念して、「夏のスーパーアニメ祭り 第1弾」と銘打ち、7月20日(金)から2週連続で細田作品を放送することが決まった。監督した多くの作品が日本アカデミー賞アニメーション作品賞ほか、国内外での映画賞を多数受賞してきた細田監督。最新作『未来のミライ』は第71回カンヌ国際映画祭・監督週間にアニメーション作品で唯一選出・上映されるなど、いまや世界から最も注目されるアニメーション映画監督の1人となった。そんな待望の最新作が公開されるタイミングで、「金曜ロードSHOW!」では『時をかける少女』と『バケモノの子』を放送する。7月20日(金)放送『時をかける少女』高校2年生の真琴は、クラスメイトの千昭と功介と放課後に野球をしたり、カラオケをしたりするごく普通の女の子。ある日突然、時空を飛び越える能力を手に入れた真琴は、深い考えもないまま小さな欲求に従って過去と現在を行き来するうちに、自分にとって一番大事なかけがえのない時間がそこにあったことに気づく…。■7月27日(金)放送『バケモノの子』物語の舞台は、東京・渋谷と、渋谷によく似たバケモノの異世界・渋天街。ひとりぼっちの孤独な少年・九太が、ひょんなことから渋天街の暴れん坊の熊徹と出会い、彼の元で“修行”することになる。共に暮らし修行を続けるうちに、2人は本当の親子のような固い絆で結ばれていくのだが…。■細田監督から、今回の放送に向けてのメッセージも!新作公開のタイミングでこの2本が放送されることについて、細田監督は「『時をかける少女』は少女の懐かしい青春もの、夏の物語です。『バケモノの子』も、夏の少年の冒険もの、ということで、夏休みのはじめに解放感と一緒に体験するのに、これ以上ふさわしい映画はないと思います。夏休みの子ども達の気分を代弁して、励まして、盛り上げるような役割を果たせれば嬉しく思います」とコメント。今回放送される2作と、最新作『未来のミライ』の共通点に関して「青空の質感も近いし、ミライちゃんが、真琴(「時をかける少女」主役)みたいにも思える。他にも、くんちゃん(「未来のミライ」の主役の少年)が九太(「バケモノの子」の主役)みたいになるかもしれないです。実は、そうした共通項もあり、その辺もお楽しみいただければと思います」と説明し、視聴者に向けて「自由になれた開放感…そのくらいの感じで楽しんでいただければ。夏休みの狼煙をあげる…『自分も冒険するぞ!』『チャレンジするぞ』、と感じてもらえれば。若い人たちを夏休みに向けて盛り上げる二本、になってくれれば最高です」と、メッセージを寄せた。『時をかける少女』は7月20日(金)21:00~、『バケモノの子』は7月27日(金)21:00~、それぞれ日本テレビ系「金曜ロードSHOW!」にて放送。『未来のミライ』は7月20日(金)より全国公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:時をかける少女 (2010) 2010年3月13日より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ渋谷、シネスイッチ銀座ほか全国にて公開© 「時をかける少女」製作委員会2010バケモノの子 2015年7月11日より全国東宝系にて公開© 2015 THE BOY AND THE BEAST FILM PARTNERS未来のミライ 2018年7月20日より全国東宝系にて公開ⓒ 2018 スタジオ地図
2018年06月01日第71回カンヌ国際映画祭にて開催中の「監督週間」に、細田守監督の最新作『未来のミライ』が選出され、世界初上映された。会場には、細田監督と主人公・くんちゃんの声を担当した上白石萌歌が招待を受け、上映終了後には舞台挨拶も行われた。『サマーウォーズ』や『おおかみこども雨と雪』などで知られる細田守監督の最新作『未来のミライ』は、時空を超えた“きょうだい”の物語。声のキャストには、上白石萌歌、黒木華、星野源、さらに福山雅治など、豪華俳優陣が名を連ねている。■「監督週間」アニメ作品は本作のみ選出も、細田監督「まだ全然実感がない」今回が初のカンヌとなる細田監督は、「まだ全然実感がないですが、初上映がカンヌで、カンヌの人たちと一緒に作品を観られることがとても楽しみです」とコメント。また上白石さんは国際映画祭自体が初参加ということで、緊張をにじませながらも期待に目を輝かせた。開催50周年を迎える「監督週間」は、過去にソフィア・コッポラや大島渚、北野武が選出されるなど、映画監督の登竜門的な部門でもある。映画際から独立した並行部門として特に監督の作家性が重要視され、近年では、高畑勲監督の『かぐや姫の物語』が選出されたことでも記憶に新しい。今回は、1,600本以上もの応募作品の中から20本の長編作品が選ばれ、アニメーション作品では細田監督の『未来のミライ』だけが選出され、正式招待される運びとなった。■上白石萌歌、流暢なフランス語で挨拶公式上映会場となったのは、「監督週間」部門のメイン会場「シアタークロワゼット」。8時45分から行われた上映は、開場前から長蛇の列ができ、10代からシニア層までの劇場を埋め尽くす850人もの観客が来場。場内満席の大盛況の中、細田監督、上白石さんが場内に入場すると大きな歓声と拍手が!上映中には、上白石さんが演じるくんちゃんの4歳ならではの天真爛漫なしぐさ、その愛くるしい表情に何度も笑いが起き、家族それぞれの想いに感嘆の声が漏れ聞こえていた。観客からの大きな拍手を受けながら、上映後の舞台挨拶に登壇した上白石さんは、「こんにちは! 上白石萌歌です」と緊張気味ながらも流暢なフランス語を披露。また、細田監督は4歳の男の子を主人公にする本作のチャレンジに、「どこにでもある1つの家族を通して、何百年、何千年と続く人生のループみたいなものを描きたいと思って作りました」とコメント。さらにアニメーション映画について「アニメーションという表現で作る映画はまだまだやっていないことが多い。(高畑勲監督や宮崎駿監督といった方々が)これまでたくさんの作品を生み出されており、そのバトンを受け継ぐように、様々なことにチャレンジをし、表現していかなければいけないと思います」と想いを語った。なお、本作は世界最大規模のアニメーション映画祭「アヌシー国際アニメーション映画祭2018」の長編部門コンペティションにも選出が決まっており、今夏には細田監督がアジア数か国を巡る舞台挨拶ツアーも決定。さらに世界中で期待が高まっている。上映会終了後のコメント細田守監督日本よりも先に、世界の方々に観てもらうことが大変なプレッシャーを感じていました。初めての上映はいつも緊張しますが、上映が終わった後、たくさんの拍手を頂けて今はとてもホッとしています。映画が出来上がり、お客さんが観終わって初めて映画が完成します。子どもが生まれる瞬間と同じ気持ちで、カンヌのお客さんに、映画の誕生の瞬間に立ち会っていただき、祝福されながら無事に映画が生まれました。上映中には何度も笑い声が聞こえ、お客さんの反応を直接感じることが出来て嬉しかったです。次は日本で、夏休みの時期に公開なので家族みんなで楽しんでもらいたいです。上白石萌歌監督の隣で初めて作品を観させていただくこととフランス語での挨拶がとても緊張しましたが、しっかりと想いが伝わって良かったです。カンヌで映画が生まれた瞬間に立ち会うことが出来てとても幸せで、夢のような時間でした。映像の美しさ、音楽の壮大さを4歳のくんちゃんの目で冒険出来るという作品の素晴らしさを日本でも自信を持って伝えていきたいです。『未来のミライ』は7月20日(金)より全国東宝系にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:かぐや姫の物語 2013年11月23日より全国にて公開© 2013 畑事務所・GNDHDDTKリズと青い鳥 2018年4月21日より全国にて公開© 武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会未来のミライ 2018年7月20日より全国東宝系にて公開ⓒ 2018 スタジオ地図
2018年05月17日上白石萌歌や黒木華、星野源らが声優として参加することで注目を集める細田守監督最新作『未来のミライ』。その公開にあわせて、 “未来のミライ展~時を越える細田守の世界~『時をかける少女』『サマーウォーズ』『おおかみこどもの雨と雪』『バケモノの子』”が、7月25日(水)から東京ドームシティGallery AaMoにて開催されることが明らかとなった。今作は、甘えん坊の4歳の男の子“くんちゃん”と、未来からやってきた妹“ミライちゃん”が織りなすちょっと変わった「きょうだい」の物語。先日、第71回カンヌ国際映画祭「監督週間」に選出、正式上映されることが決定し、日本国内はもちろん、世界中でも大きな注目を集めている。本作の公開に合わせ、前回、東京・大阪・富山で延べ13万人を動員し、好評を博した「バケモノの子展」に続く2回目の大規模展覧会となる本展では、細田守監督が描く『未来のミライ』の世界を、体感型展示・テクノロジー・原画・背景画などを通じて立体的なイベントで再現することがコンセプト。日本テレビイベント事業部の福井プロデューサーが、細田監督にこのコンセプトを伝えたところ、「映画とは違う、イベントならではの表現で、子どもと大人が一緒に楽しめる空間を作ってほしい」と展示に対するアイデアや意見を監督からもらい、その刺激をイベントに生かすことで、“時を越える細田守の世界”を表現しようと準備を進めたという。さらに、『時をかける少女(2006)』、『サマーウォーズ(2009)』、『おおかみこどもの雨と雪(2012)』、『バケモノの子(2015)』の過去作の展示も用意。新作との関係性を分析・紐解き、細田守監督と多くのスタッフが作り上げた映画の魅力に迫っている。また、最新作はもちろん、過去作のオリジナルグッズも販売される「スタジオ地図SHOP」の併設も決定している。この夏、くんちゃんとミライちゃんが見る“未来”を体験し、『未来のミライ』の不思議な世界に“タイムリープ”してみてはいかがだろう。『未来のミライ』は、2018年7月20日(金)より、全国にて公開。「未来のミライ展~時を越える細田守の世界」は7月25日(水)~9月17日(月・祝)まで東京ドームシティGallery AaMoにて開催。(text:cinemacafe.net)
2018年04月25日広瀬すずや新木優子、吉岡里帆、佐久間由衣などを輩出してきた“美少女タレントの登竜門”「ゼクシィ」の11代目CMガールに、モデルや女優として活動する井桁弘恵が決定。その新郎役には、NHK大河ドラマ「真田丸」や「逃げるは恥だが役に立つ」に出演していた細田善彦が選ばれた。今年で創刊25周年を迎える「ゼクシィ」の記念すべき「11代目CMガール」に、オーディションから選ばれたのは、映画『ひだまりが聴こえる』や数々のCMに出演する井桁弘恵。そして、そのパートナーである新郎役には細田善彦が選出。今回のCMでは、結婚式のキスから始まり、2人の積み上げてきた時間を数々のキスが彩る回想シーンで表現したドラマチックなものとなっている。■撮影では100回以上のキス!結婚式までの想いをキスで紡ぐCM完成舞台は海沿いのチャペル。結婚式での誓いのキスを交わした瞬間にシーンが切り替わり、2人が出会ってから今日までの回想シーンが始まる。ナレーションも花嫁目線で語られ、「あなたとの未来が私の一番かなんて知らないけれど、どんな未来もあなたと生きたい」という言葉に沿い、海や公園など、2人が付き合っていたころの様々なキスシーンが走馬灯のように現れていく。そして「結婚するとかしないとか、それよりもただ愛してる」という花嫁の強い意志に合わせ、再び結婚式の誓いのキスシーンへと戻り、2人の幸せそうな笑顔が溢れる作品となっている。今回はいろんなシチュエーションでのキスがあったため、撮影中、井桁さんと細田さんはなんと100回以上のキスを交わしたそう!■2人同時にサプライズ合格発表!予想外の合格に井桁さんは放心状態!?今年2月に行われたという本オーディション。1次選考終了の数日後、2次オーディションとして呼び出された井桁さんと細田さんは、2人で演技を行うよう促されたという。予め用意されたカンペを読み上げながら演技を進めると、突然カンペに「CMガール」と「新郎役」であることを伝える台詞が!まずは細田さんが「(セリフなのか、現実なのか分からず控え目に)きみがゼクシィCMガールです?」と伝えると、井桁さんは何が起こってるか理解ができず、セリフを絞り出すように小声で「あなたが新郎役です…?」と細田さんに伝えることに。すかさず編集長から、2人の出演が決定したことをタネあかしされると「ありがとうございます!」と笑顔がこぼれる細田さん。実はサプライズに薄々気づかれていたようで「雰囲気がおかしいな… と少しだけ疑いながら演技をしていました(笑)」と告白。一方の井桁さんはしばし放心状態。花束を受け取り、目を潤ませながらも「頑張ります!」と力強く語った。■撮影初日:井桁さん初の花嫁姿にスタッフが「カワイイ!」連発!撮影初日は発売号告知CMの収録で、まずは井桁さんのみの撮影からスタート。真っ白なウエディングドレスに身を包み、頭にはヘッドピースをあしらった装いで登場した井桁さん。終始笑顔で撮影に挑んだ井桁さんには、ポーズをとる度にスタッフから「カワイイ!」の声が上がり、和やかなムードで撮影は進行。また、細田さんが合流した撮影の終盤には、撮影日前日に30歳を迎えた細田さんへ、バースデーサプライズ計画が実行!ニセのインタビュー収録を対応している細田さんの背後から、井桁さんがこっそりケーキを運び「細田さんお誕生日おめでとうございまーす!」と伝えると、細田さんはケーキを見るやいなや「そのためのインタビューだったんですか!」と驚きの表情を浮かべ「ありがとうございます!」と照れくさそう。初めての共同作業ということで、ケーキカットとファーストバイトもしっかりやり遂げ、サプライズは大成功となった。■撮影2日目:とにかく寒い!井桁さんの震える身体を救ったのは細田さんの…?カップルの日常のキスを撮影した2日目。まずは海辺の地平線から昇る太陽を背景に、車の中で交わすキスからスタート。海風が強く吹き、現場スタッフも極限の寒さを我慢しながらの撮影に、井桁さんは「1日中凄く寒かった印象でした。細田さんと体が近く、密着しているシーンは細田さんの体温をいただいて寒さを凌いでました(笑)」とお茶目にコメント。その後、撮影は波打ち際、昼の公園、チャペルへ。CMではチャペルがラストカットとなり、2人が大勢の列席者の前で“誓いのキス”によって結ばれるが、このシーンを撮影するにあたり細田さんは「僕は凄いドキドキしてるんですよ。ですけど、井桁さんはメイクをしながら直前まで昼寝をされていたそうなので肝が据わってるなと、驚きましたよ」と感嘆の様子。■ゼクシィCMガールは「女優として憧れの存在」と井桁さんメイキング映像も撮影終了後のインタビューで、井桁さんはゼクシィCMガールについて「普通の女の子からしても憧れだと思うんですけど、女優としても憧れの存在だったので素直に嬉しい」とコメント。「このCMを通してゼクシィの魅力を伝えるとともに、自分自身ももっと一歩ステップアップしたいなっていう気持ちがある」と語り、「駆け出しの自分だからこそ伝えられる何かがあると思うので、それを伝えられるCMガールでいたいなと思います」と意気込みを語った。また、新郎役としての細田さんは「ゼクシィのCMから始まる1年になったので、しっかりと好きというテーマを伝えていきたい。マイペースで伸び伸び演技する彼女の魅力を新郎役として最大限引き出したいですね」と、井桁さんの魅力をサポートするように語ってくれた。「ゼクシィ」新CM「一万回のキス」ただ愛してる篇は特設サイトにて先行公開中、4月22日(日)19時より全国にてTVオンエア開始(一部地域除く)。(text:cinemacafe.net)
2018年04月20日国内外で最も注目されるアニメーション映画監督の1人・細田守の待望の新作『未来のミライ』。このたび、本作のメインキャラクターの声優陣として、主人公の4歳の男の子・くんちゃんに第7回「東宝シンデレラ」オーディションでグランプリを獲得し、映画・ミュージカル・CMで活躍する新進気鋭の若手女優・上白石萌歌、そのほか黒木華、星野源、麻生久美子、役所広司らのキャストが発表された。細田監督が自ら原作・脚本を手がけた3年ぶりの新作となる本作。甘えん坊の男の子・くんちゃんと未来からやってきた妹・ミライちゃんが織りなす、ちょっと変わった「きょうだい」の物語だ。■上白石萌歌、映画の声優初挑戦!黒木華は細田作品3作目今作が映画の声優初挑戦となる上白石萌歌は、当初ミライちゃんの声優オーディションに参加したところ、くんちゃん役に大抜擢、映画初主演を射止めた。姉は新海誠監督の『君の名は。』で知られる上白石萌音。姉妹揃っての声優業での活躍に期待が持たれる。また、未来からやってくる妹・ミライちゃんを、今作で『おおかみこどもの雨と雪』『バケモノの子』に続いて細田作品3作目の参加となる黒木華。また、くんちゃんとミライちゃんのおとうさん役には、俳優・音楽家・文筆家と多才ぶりを発揮する星野源、おかあさん役を自身も2児の母である麻生久美子。くんちゃんが出会う謎の男をディズニー実写版『美女と野獣』のガストン役も記憶に新しい吉原光夫、くんちゃんのばあば役を映画・ドラマだけでなく、バラエティ番組でも活躍中の女優・宮崎美子、じいじ役を『バケモノの子』で熊徹を演じた俳優・役所広司が務める。上白石さんは、4歳の男の子の声に苦戦しながらも、一緒にアフレコをした先輩キャストと切磋琢磨しながら、持ち前ののびやかな声でくんちゃんを演じきった。共演した黒木さんは「透明感があって、とてもいきいきしている素敵な声」と絶賛、母親役の麻生さんは「4歳の男の子の声にしか聞こえない。ぴったりですごくかわいい」と称賛の声を贈るほどで、細田監督の期待に見事に応えた形となった。今回新たに解禁された予告2の映像では、妹・ミライちゃんの子育てに必死な両親の姿や、くんちゃんが近未来らしき駅の中で「なくしたものは、“自分自身”というわけですね」と問われるシーンなどが、山下達郎が手がけた「ミライのテーマ」に彩られながら描かれている。新たなシーンも加わり、くんちゃんの冒険とその家族の、時をこえた物語の行方にますます期待が高まる。■キャストからコメント到着!上白石萌歌(くんちゃん)最新作が公開になる度に劇場で観ていた細田監督の作品に出演することができ、すごく幸せです。ミライちゃん役のオーディションを受けた帰りに監督から呼び止められ、4歳の男の子を演じることになり、驚きました。くんちゃん役に決まってからは、保育園で4歳の男の子と実際に遊んだり、お話をしたりして、自分が4歳だったころを思い出していました。とても難しい役でしたが、模索しながらも楽しんで挑戦しました。くんちゃんはずっと見ていても飽きないくらい愛くるしい。『未来のミライ』は、細田監督の愛を強く感じる作品です。その愛情を受け取り、くんちゃんとしてしっかり存在したいです。黒木華(ミライちゃん)細田監督作品は、身近な出来事が繊細に描かれているのに、物語の世界観が壮大で勇気をもらうことができます。監督と今作で再びご一緒することができてとても嬉しいです。4歳の子どもが主人公の作品はなかなかないのでとても楽しみにしていました。私自身、姉弟がいるので、妹ができたときのくんちゃんの気持ちにはとても共感するところがありました。くんちゃんが少しずつ成長していく姿が微笑ましく、くんちゃんの冒険を通して、愛情や絆を沢山感じられる作品です。星野源(おとうさん)細田監督の世界に呼んで頂いたことを、とても嬉しく思います。僕が演じるのは、子育てと仕事に奔走し、成長せんともがいている父親です。映像を初めて観たとき、くんちゃんと赤ちゃんのミライちゃんの一挙手一投足があまりにも可愛く、転げ回りました。収録も穏やかで、何か一つの生き物を全員で大事に育てている感覚になりました。いまから公開の日を楽しみにしています。麻生久美子(おかあさん)『時をかける少女』を観たときから細田作品のファンでした。くんちゃんの家族は、我が家の家族構成とよく似ていてとても身近に感じました。私が演じるおかあさんは、ミライちゃんの誕生で赤ちゃん返りをするくんちゃんに手を焼きますが、私も同じことで悩んだことがあったので、共感の嵐でした。子どもはちょっとずつしか成長しませんが、その“ちょっと”が出来た瞬間を見る幸せが、たくさん描かれた素敵な作品です。『未来のミライ』は7月20日(金)より全国東宝系にて公開。(text:cinemacafe.net)
2018年04月11日『時をかける少女』から『バケモノの子』まで、日本アニメ界の新たな旗手として注目を集める細田守監督の最新作『未来のミライ』。そのオープニングテーマと主題歌を山下達郎が書き下ろすことが決定。『サマーウォーズ』以来、9年ぶり2度目のタッグが実現した。細田監督が最新作で挑むのは、甘えん坊の男の子“くんちゃん”と未来からやってきた妹“ミライちゃん”が織りなす、ちょっと変わった「きょうだい」の物語。そして今回、細田監督たっての希望と想いを受け、山下さんが新曲の書き下ろしを快諾。自身のレギュラーラジオ番組「サンデー・ソングブック」が25周年を迎えるなど、ますます精力的な活動を続ける中、山下さんは本作に彩りを添える2曲を手がける。細田監督と山下さんといえば、2009年の『サマーウォーズ』以来、2度目のタッグ。2人は『未来のミライ』について何度も打合せを重ね、互いの想いを受け取りながら音楽制作に取り組み、山下さんは自身初の試みとなるオープニングテーマと主題歌の2曲を書き下ろすことに。オープニングに相応しいアップテンポのポップチューン「ミライのテーマ」が今回発表され、エンディングに流れる主題歌は現在、鋭意制作中とか。映画の世界観とマッチした最新型の“タツローナンバー”が堪能できそうだ。この2曲は、山下さん通算51枚目のシングルとして7月11日(水)に発売される。■山下達郎「今回も細田さんならではの素敵な作品」『サマーウォーズ』に続き、細田守監督と再度タッグを組ませていただくことになりました。同じ監督と再び、というのも初めてなら、2曲提供させていただくのも、これが初めてです。光栄です。がんばります。ホームドラマとファンタジーが合体した、今回も細田さんならではの素敵な作品です。■細田守監督「震えるような名曲」小さな子どもが主人公のアニメーション映画『未来のミライ』を作ることになって、敬愛する達郎さんに、そのための楽しい曲を書いて欲しいとお願いしました。出来上がった曲は、容赦ない完成度の震えるような名曲でした。すべての子どもたちへ向けた、達郎さんからの最上級のプレゼントだと思います。なお、本作の公開を記念して、“時をこえる”細田守監督作品ポスター復刻版ポストカード付き前売券も発売決定。劇場にて前売券を購入した全国合計5万人に、『時をかける少女』『サマーウォーズ』『おおかみこどもの雨と雪』『バケモノの子』『未来のミライ』の5作品のポスタービジュアルを使用したポストカードセット(5枚)が特典として付く。『未来のミライ』は7月20日(金)より全国東宝系にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:リズと青い鳥 2018年4月21日より全国にて公開© 武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会
2018年04月06日高杉真宙が主演する短編恋愛映画『想影(おもかげ)』が、3月31日(土)に「AbemaTV」のドラマチャンネルにて独占配信されることが決定。2018年3月現在、未DVD化&未配信作品のため、実質今回が初の全国公開となる。アーミーナイフをいつも持ち歩き、果物をむくのが上手かった男の子、栄大輔。栄は、どこかの農家の一人娘と結婚するという。結婚の知らせをきっかけに、幼なじみであった中村由美の心には、果物を介した中高生時代の思い出が次から次へと瑞々しく蘇り、同時に栄に伝えられなかった想いが後悔とともに溢れ出してくる。10年のときを経て過去の想いと対峙する決心を固めた由美は、栄に対してある行動をとる――。本作は、女による女のためのR18文学賞にて最終選考にノミネートされた野村実来原作のラブストーリーより着想を得て製作されたインディペンデント映画。監督は、映画製作のほかにも、「欅坂46」4thシングル「不協和音」において、今泉佑唯の個人PV「今泉佑唯のひとり童話」を監督した加藤慶吾。本作は2016年のSKIPシティ国際Dシネマ映画祭で観客投票第1位を獲得し、そして2017年には5月14日(日)より下北沢トリウッドにて公開。元々は1週間限定公開の予定だったが、好評により上映が2週間に延長された。主演であり物語の鍵を握る栄大輔を演じたのは、1月クールのドラマ「賭ケグルイ」への出演も話題となり、今後も主演作『世界でいちばん長い写真』『虹色デイズ』『ギャングース』と、続々と公開を控える人気若手俳優の高杉さん。今回の配信決定について高杉さんは、「中学生の役をやらせていただいたのですが、当時すでに19歳で中学生役を演じるというので、ドキドキしながら撮影に挑んだのを覚えています。ただ、役作りにおいては、中学生だからどう…ということではなく、栄という人物のことを考えている時間が多かったです。あと果物を剥く練習も沢山やりました」と撮影をふり返り、「この作品の1番の魅力は瑞々しさだと思います。ピュアなんですよね、キャラクターも映像も。うまく言えないんですけど…、心がスっとなるといいますか、本当に素敵な綺麗な映画です。きっと観ていただければわかっていただけると思います。是非、『想影』を観てください!」とアピールしている。そのほか、『チチを撮りに』『幕が上がる』『湯を沸かすほどの熱い愛』に出演した松原菜野花がヒロイン・中村由美役を、大河ドラマ「真田丸」「民衆の敵~世の中、おかしくないですか!?~」『羊の木』に出演し、2019年公開の映画『武蔵 -むさし-』で映画初主演を果たす細田善彦が栄大輔の大人時代を演じている。加藤監督は、「都内までお越しいただけなかった多くの方から、うれしいことに、全国での上映を切望されていました。『AabemaTVでの独占放送』という、普通の映画とは少し異なる方法で、皆様の元にお届けすることができます。3月31日の夜を楽しみに待っていていただければと思います」と喜びを語った。短編恋愛映画『想影(おもかげ)』は3月31日(土)21時~AbemaTV ドラマチャンネルにて独占配信。(cinemacafe.net)
2018年03月17日細田守監督3年ぶりの監督作となる、映画『未来のミライ』が、2018年7月20日(金)より全国東宝系にて公開される。細田守監督が描く“きょうだい”物語『時をかける少女』『サマーウォーズ』『おおかみこどもの雨と雪』、そして『バケモノの子』と日本を代表するアニメーション作品を世に送り出してきた細田守。ヒットアニメーション映画を続々と作り出す細田監督は、国内のみならず海外でも注目を集める人物だ。新作『未来のミライ』 は、『バケモノの子』同様、細田自らが原作・脚本を担当。すでに88の国と地域で公開が決定しており、第71回カンヌ国際映画祭では、1,609本もの応募作品の中から選ばれ「監督週間」として世界初の上映を行った。全20の作品の中で、アニメーション作品が選出されたのは、細田監督のみ。改めて細田守という名を世界にとどろかせた。甘えん坊の男の子と未来からやって来た!?妹が時をこえる旅へ細田守監督3年ぶりの新作は「きょうだい」の物語だ。主人公のくんちゃんは、両親の愛情をいっぱい受けて育った4歳の甘えん坊の男の子。しかし、くんちゃんに妹が出来るとその生活が一変する。生まれたばかりの妹に両親の愛情を奪われ、初めての経験に戸惑うくんちゃん。そんな彼のもとにやってきたのは、自分のことを「おにいちゃん」と呼ぶ不思議な少女“ミライちゃん”だった。未来からやって来た妹・ミライちゃんに導かれ、時をこえた家族の物語へ旅立つ。それは小さなお兄ちゃんの大きな冒険のはじまりだった。細田守監督にインタビュー公開に先駆け、細田守監督にインタビューを実施。最新作『未来のミライ』の制作秘話や作品にかける思いについて話を聞いた。Q.映画『未来のミライ』で細田監督が目指したストーリーはどんなものでしたか。様々な人が自分の子供時代を思い浮かべたり、自分の身近な家族を思い浮かべながら見る作品。ストーリー展開を子供の視点から描く作品は過去にないので描いてみたいと思いました。Q.そのきっかけ何でしょうか。それは息子の一言でした。ちょうど息子が3歳。下の子が生まれた時期でした。毎朝、僕は息子に聞くんです。「今日はどんな夢をみたの?」って。あるとき「大きくなった妹に会ったよ」って息子が言ったんです!いつもは「電車に乗ってた」とか言うのに…「妹が大きな赤ちゃんになっちゃったの?」と聞いたら「違う、お姉ちゃんになった」って。自分の妹の成長した姿に会ったって言うんですよ。「え、面白い!」って驚いて。妹はまだ小さな赤ちゃんなので、どんな女の子になるかも分からない時期です。なんか将来の娘に会ってみたいじゃないですか。夢を見た息子を本当に羨ましく思いました。Q.息子さんの夢をきっかけに作品制作を始めたのですか。はい。そこから想像し始めたのが始まりです。息子に「大きくなった妹と会って何したの?」って聞いたら、そこはいつもの回答で「一緒に電車に乗った」って答えるんですよ。「あ~やることは変わんないんだな」って思いながらこのエピソードも劇中に取り入れました。奥さんにその話をしたら「え、でも私はまだ小さいままがいいな…」って言われてしまい、この言葉もセリフとして取り入れました。Q.お子さんの夢から広がっていったんですね。ただ始めてみると、幼児の男の子を主人公にするってことはとてもチャレンジングでして…。そもそもなんですが、男の子の幼児を主人公にした作品というのは、世界の映画史の中を探してもあまりないんですよ。『クレヨンしんちゃん』は5歳児なんですが、それぐらいしかないです。逆に、主人公とは少し違いますが、メインキャラクターではある『となりのトトロ』のメイちゃん、ほかには『ミツバチのささやき』のアナ・トレント、『ロッタちゃん はじめてのおつかい』のロッタちゃんなど女の子の幼児が主人公の映画はあるんですよね、面白いことに。そういう点からスタッフも当然不安がる。主人公は4歳の男の子と話したときなんて、誰が見るんですか?無謀だ、挑戦的だ、子供が見るんですか?とか言われてしまいました。Q.意外ですね。そうなんです。アニメーションで子供や幼児を描くのって普通だと思いません?これが意外と普通じゃない。実はここ最近、アニメーションで子供を描いている作品なんてほとんどないんです。よもや、主人公になっている作品なんてもってのほか。ともなると、現場も忘れるくらい幼児を描いていないので、子供を描ける人がいない。もちろん脇役で子供が登場することはあります。例えば僕の作品では『サマーウォーズ』『おおかみこどもの雨と雪』などには幼児が登場していることはありました。でも、主役で描くことがいままでになくて現場も対応できない。なので、子供を観察するところから始めました。幼い子供たちをスタジオに連れていってスケッチをして、抱っこして重さや柔らかさを確かめたり。それはキャラクターデザインを描くときや作画がはじまったときなど、何度か行いました。たとえば劇中で階段の昇り降りをするシーンがあるのですが、そのシーンを描くアニメーターが、スケッチブックを構えて階段を降りる子供の姿を観察することもありました。Q.描くのさえ難しい4歳児の世界をどう広げていきましたか?4歳の男の子にとって家の中というのは、彼のほぼ全てじゃないかって思ったんです。そこから家1軒と庭1つで映画を作るという試みを行いました。4歳の男の子は幼稚園には行っていますが、まだ社会生活第1歩目を踏み出したくらい。その歳の子って1歳で大きく変わっていて、4歳より幼い年少さんだと自分のことばっかりでどこにいても一人で遊んでいる。年長さんだとだんだん社会性のある行動をするようになる。でも年中さんはそのちょうど間。微妙な4歳の時期を想像すると、彼の世界は家が中心だなと感じて。そこで、家の中そのものを主人公・くんちゃんの世界であるというように表現するといいんじゃないかなって思ったんです。家からほとんど出ない、家1軒と庭1つで映画を作るという試みそのものも過去に例がなくて、面白いかなって思い浮かびました。Q.確かにくんちゃんの家は傾斜があり個性的なデザインですよね。実際に本当の建築家さんに設計してもらったんですよ。普通だったら、美術監督が美術設定として考えたりすることが多いのですが、自分が家を購入するつもりで、予算はこのくらいで、とかリアルなところまでオーダーしながら作ったんです。なので、映画に登場する家は実際に建てようと思えば建つんです。Q.家のデザインでこだわった点は?新しい家族にふさわしい新しい家にすること。『未来のミライ』では、子育ての方法を含めていまの時代の新しい家族を描いているので、平屋のような伝統的で昔ながらのデザインは取り入れていません。段差を使って家の構造を仕切り、壁をなくす。壁がないので、どこにいても家族みんなのことが見える。主人公くんちゃんの子供部屋は1番下にあるんですが、そこから見上げると他の部屋が見える。4歳の子供が走り回って冒険できるような家にしたいと思って作りました。Q.表現的なことですが段差というキーワードは、細田監督のこれまでの作品に通じるところがありますよね。『時をかける少女』もそんなシーンが印象的に思えました。段差・斜面っていうのは映画にとって重要な要素です。例えば平地だと成り立たない、坂道がないところじゃないと物語が組めないことがしばしばあります。高低差がダイナミックな空間を生み出す。そこに映画的な力が宿ると思うのです。『未来のミライ』では、家はもちろん未来の東京駅のシーンでも段差の要素を取り入れています。地下ホームまでだーんと下がって上がるっていうのも、上下の関係を使った映画的な表現。上にいったかと思えば実は下がってた、そういう要素をどのように使うかというのも監督の腕の見せ所といいますか…。それが分かって頂けたのかカンヌ映画祭・監督週間の上映では、映画の美学みたいのを持ち込んでいるんですねって声をかけていただきました。Q.段差以外に『未来のミライ』でこだわったポイントはありますか。過去の作品では、群像劇とまでは言いませんが、平行していくつかのストーリーが進み、時間とともに話が繋がっていくという流れを作っていたのですが、今回は作品を5つパートに分けました。1番最初は犬のゆっこの話、2番目は妹のミライちゃん、3番目はおかあさん、4番目はおとうさん、最後は自分の話って、家族5人にそれぞれにフォーカスを当てた5つの話を作ってあげたいなって思ったんです。一人ひとりのストーリーを一巡すると、だんだんくんちゃんそのものが変化していく様をみせられたらいいなと思って。特に、1番最後に自分の話に立ち返るっていうのがポイントです。Q.『未来のミライ』で伝えたいテーマは何でしょうか。小さな子供と一緒に過ごす喜びをこの映画を通して味わって欲しいと思います。いま社会っていうのは子供から遠ざかっている気がしていて、少子化の影響もあると思いますが、子供のことをあんまり考えない環境、社会じゃないかと感じていて。でも僕は、子供と過ごす時間や人生、そして子供と過ごす社会っていうのは、すごく大事で得るものが多いんじゃないかと思います。いま子育てをしていて感じるんですけど、小さい子供と過ごしていると、もう一回子供時代を生き直している気持ちになるんです。それは自分の時間がなくなる、お金がかかるとか世間で言われているマイナスな要素を補っても余りあるほどのもの。もっと社会全体が子供を意識して、社会の中に子供がいることを幸せに感じること、そんな幸せがあることを忘れない方がいいと思います。映画を通して、小さな子供と一緒に過ごす喜びを味わって欲しい。僕が子育てで体験していることと同じようなことを観客の皆さんにも体感してもらえるんじゃないかと期待しているんです。上白石萌歌&黒木華が「きょうだい」役に主人公・くんちゃんの声を担当するのは、映画・ミュージカル・CMなど幅広い活躍をみせる新進気鋭の若手女優・上白石萌歌だ。当初ミライちゃんのオーディションを受けていた上白石だったが、細田監督の提案でくんちゃんの声に挑戦。見事に初主演の座を射止めた。また、未来からやってくる妹・ミライちゃんを黒木華が務める。黒木はこれまでも『おおかみこどもの雨と雪』『バケモノの子』と細田作品に出演しており、今回が3度目。時を越えてやってきた妹を魅力たっぷりに演じきる。くんちゃんとミライちゃんのおとうさん役には星野源、おかあさん役には麻生久美子を起用。くんちゃんのばあば役を宮崎美子、じいじ役を役所広司が、そしてくんちゃんが出会う謎の男を吉原光夫が担当する。福山雅治、アニメーション映画へ初の本格出演主人公くんちゃんが時をこえた旅先で出会うキーパーソンには、福山雅治が抜擢。福山のアニメーション映画への本格的な出演は、本作が初となる。細田と福山は、かねてから親交があったが共演は初めて。キャスティングが難航していたこの青年役のイメージに、福山の人間性がぴったり当てはまっていると感じたことから細田監督自らオファーをしたという。オープニング&エンディングテーマに山下達郎オープニング&エンディングテーマを手掛けるのは、山下達郎。細田守とは『サマーウォーズ』以来9年ぶり2度目のタッグとなる。山下達郎自身、映画のオープニングと主題歌の2曲を手掛けるのは初めての試み。オープニングは、アップテンポのポップチューン「ミライのテーマ」、エンディングは切ない曲調の「うたのきしゃ」で山下達郎の歌声が、観客を物語へより深く引き込んでいく。ストーリーとある都会の片隅の、小さな庭に小さな木の生えた小さな家。ある日、甘えん坊のくんちゃん(4歳)に生まれたばかりの妹がやってきます。両親の愛情を奪われ、初めての経験の連続に戸惑うくんちゃん。そんな時、くんちゃんが出会ったのは、未来からやってきた妹、ミライちゃんでした。このちょっと変わったきょうだいが織りなす物語。それは、誰も観たことのない、小さなお兄ちゃんの大きな冒険の始まりでした―。【作品詳細】『未来のミライ』公開日:2018年7月20日(金)より全国東宝系監督・脚本・原作:細田守作画監督:青山浩行、秦綾子美術監督:大森崇、髙松洋平プロデューサー:齋藤優一郎企画・製作:アニメーション映画制作会社 スタジオ地■原作小説『未来のミライ』 560円+税著:細田守発売日:2018年6月15日(金)発行:KADOKAWA 角川文庫刊※児童文庫レーベルの角川つばさ文庫からは6月30日(土)に発売予定、ライトノベルレーベルの角川スニーカー文庫からは7月1日(日)に発売予定。■主題歌:山下達郎「ミライのテーマ/うたのきしゃ」1,000円+税発売日:2018年7月11日(水)<収録曲>M1:ミライのテーマ、M2:うたのきしゃ、M3:僕らの夏の夢(Acoustic Live Version)、M4:ミライのテーマ(Original Karaoke)、M5:うたのきしゃ(Original Karaoke)
2018年03月05日