パパSNAP 01name:種部 裕大さんピュアインディゴで染めた生地や、シルバーのタックボタンがシックな印象のデニム。セットアップでキメてもどこかこなれて見えるのは、オーバーサイズのジャケットのおかげ。カジュアルななかに品が備わった〈クラークス〉のワラビーも絶妙にマッチ。Item ▼アウター、ボトムス/ともにグラフペーパー、シューズ/クラークスパパSNAP 02name:上條 圭太郎さん冴えわたるブルーのTシャツにミントグリーンを合わせてとことん爽やかに。目立つ色合わせにはクリーンなホワイトパンツがよく似合う。仕上げは革靴とレザーのバッグで品よく締めて。Item ▼アウター/マーティーアンドサンズ、トップス/プリファードネットワークス、ボトムス/ナイスネス、バッグ/オデム、シューズ/クレマン家族SNAPはこちらパパSNAP 03name:敏史さんインディゴブルーやコンパクトなシルエットから、洗練ムードが漂うデニムジャケット。合わせはホワイトパンツを選び、春夏らしいコントラストを演出。淡いピンクを挿すとやわらかいムードが備わり、心地のいいバランスに。カラーレンズのメガネはハズしアイテムに採用!Item ▼アウター/フォロー、インナー/デサント、ボトムス/古着、シューズ/アディダス家族SNAPはこちらパパSNAP 04name:きむさんポップな配色のアノラックに色落ちデニムと〈ニューバランス〉のスニーカーをオン。カジュアルな合わせも金ボタンのブレザーを羽織れば、スマートに即キマる。アノラックのインナーにチェックシャツを忍ばせたレイヤードテクもお見事!Item ▼アウター、ボトムス/ともにビームスプラス、トップス/チューブ×ビームスプラス、インナー/マウンテンリサーチ、ハット/ローイングブレザーズ、シューズ/ニューバランス家族SNAPはこちらパパSNAP 05name:渡辺 隆則さん洗いざらした風合いの生地に、大ポケットが付いたトップスは、シャツの既成概念を覆す個性的なデザイン。難易度が高いスウェットを合わせても、センスよくキマる。仕上げは知的なメガネやシックなスニーカーを加えて、タウンに馴染むルックに着地。Item ▼アウター/フレッシュサービス、ボトムス/キャンバー、メガネ/モスコット、スニーカー/ニューバランス家族SNAPはこちらパパSNAP 06name:jonさんほどよくゆとりのあるスウェット×デニムでつくるストリートスタイル。どこか品が漂うのは、色落ちのないデニムやプレーンなスウェットなど、小綺麗なアイテムをチョイスしているから。さらに裾から見えるシャツが抜け感を生み、絶妙なバランスをキープ。仕上げは小物で遊び心も添えて。Item ▼トップス/オー、ボトムス/ヘルレイザー、ハット/ユニクロ、メガネ/ゾフ、ピアス/オールモストブラック、カードケース/オー、シューズ/ニューバランス家族SNAPはこちらパパSNAP 07name:ゆうたさんくたっとした表情が味のあるアノラックに、シックなボトムスをオン。ダークな色合わせも、アウターから覗く白Tがすべてのバランスを整える。さらに60年代後半に登場した〈アディダス〉のスニーカー、“ガゼル”でヴィンテージムードをもうひと押し。細渕メガネで知的なエッセンスもプラスして。Item ▼アウター/ ギャップ(古着)、インナー/ カラーアットアゲインスト、ボトムス/ プロップスストア、シューズ/ アディダス家族SNAPはこちら
2022年05月20日ディズニー&ピクサーが贈る、いまを生きる人々を笑顔で包み込み明日へと踏み出す元気をくれる奇想天外な物語『私ときどきレッサーパンダ』。ディズニープラスでも大ヒット中の本作のMovieNEX発売を記念し、主人公メイが変身するレッサーパンダの姿や母ミンのデザインにまつわるボーナス・コンテンツが一部解禁となった。本作で造形を担当したグレッグ・ダイクストラは「最も表現したかったのは、監督が描いたそれぞれの(キャラクターの)性格」と明かし、キャラクター・デザイナーのマリア・イーは「ストーリーボードチームから影響を受け、かわいくするだけでなく表情で物語を伝えるようにした」と語る。また、母ミンのイメージは「象徴的で強くて少し怖いアジアの女性で、見た目からカリスマ性がにじみ出ている」とドミー・シー監督は語り、細部にまでわたるこだわりがあるそう。レッサーパンダ姿のメイについては、「サンフランシスコの動物園で本物を観察し、大胆にアレンジし大きく見せたかった」「我々のパンダはかなり太らせ、本物のかわいさを無限に引き出したかった。過去のどんなキャラクターよりかわいくした」など、モフモフでキュートな“レッサーパンダ”を創り出すためのこだわりの過程が語られている。キャラクターづくりは作品の最重要ミッション企画を始めるにあたって、ドミー・シー監督はまず、やるべき仕事のリストの一番上に位置する重要なミッションに取りかかった。それは、キャラクターたちのことを深く知るという作業だ。「良いストーリーを作る上で最も大切なのは、出来る限り早い段階でキャラクターたちのことをしっかり見い出すことだと思います」と彼女は言う。「フィルムメイカーとしての第一のゴールは、キャラクターのことを観客に大好きになってもらうこと…最初の5分か10分で、これからの1時間半を座り続けて、彼らのジャーニーを見届けたいと思えるほどの興味を持ってもらえるようにすることです」とシー監督は語っている。MovieNEXには、スタッフがこだわり抜いた「1つのシーンができるまで」、自分だけのアイドル・グループを作りたくなる「4★TOWNのデビュー秘話」、そして惜しくも採用されなかった貴重な「未公開シーン」など、本編と一緒に楽しみたいボーナス・コンテンツを多数収録、デジタル配信(購入)にも一部収録する。『私ときどきレッサーパンダ』はデジタル配信中(購入)、6月10日(金)よりMovieNEX発売。(C)2022 Disney/Pixar発売/ウォルト・ディズニー・ジャパン(text:cinemacafe.net)■関連作品:私ときどきレッサーパンダ 3月11日よりディズニープラスにて見放題で独占配信開始©2021 Disney/Pixar. All Rights Reserved.
2022年05月19日しかけ絵本が大好きな娘さんですが、それ以上に好きな行動が……。そのため世にもおそろしい絵本ができてしまったとか。その絵本とは一体……?うちの娘はキャラクターが動かせたり、音が出たりするしかけ絵本が大好きでした。しかけ絵本があるとしばらくおとなしくなるので、どこへ行くにも1冊はバッグに入れていた時期があります。 世にもおそろしい絵本完成…!? 育児あるあるなのかわかりませんが、しかけ部分の破壊がすごかった時期があって、直しても直しても破かれるので、絵本がたびたび謎の小冊子になっていました。(真っ白の部分が多い) 娘の手先が器用になり、物を壊したらまずいということが理解できるようになると、絵本を破かれることはほぼなくなりました。今振り返ると懐かしいです。 著者:マンガ家・イラストレーター 和田フミ江姉妹の母。趣味はゲームと旅行と美味しいものを食べること。
2022年05月17日笑顔で世界を繋げる新しい絵本出版社、株式会社ラフコネクト(所在地:宮城県大崎市、代表取締役:後藤 大志)は、絵本出版記念イベント「みんなで絵本作家と笑う日」を2022年6月5日(日)に開催します。当社が第一弾として出版する絵本販売と同時に、作家と直接交流できるイベントです。イベントバナーラフコネクトHP ■絵本作家と直接交流!笑顔で人を繋げる新しい時代の出版社の試みラフコネクトは、絵本がうみだす笑い(Laugh)を信じ、すべての人たちを繋ぐ(Connect)新しいいカタチの出版です。そして、子育てに悩む母親・父親、障害児・者、介護従事者、外国人移住者など、いま日本が抱える様々な社会的問題に対峙し、絵本を通じて社会的孤立のない社会の実現を創造していきたいと考えています。今回の出版イベントは、当社が6月5日に販売する第一弾の絵本出版を記念して開催します。絵本の面白さを作家本人が伝える参加型のステージから紙芝居の作り方を教えるワークショップまで、小さなお子さんから大人の方まで楽しんでいただける内容になっています。絵本ラインアップ■みんなで絵本作家と笑う日 ~ラフコネクト第一弾絵本出版記念イベント~【参加予約】 【会場】 食の蔵 醸室(かむろ)内 寺子屋ホール(宮城県大崎市古川七日町3-10)【お問い合わせ】メールアドレス: info@laughcnt.com QRコードからもお申込みできますTEL : 0229-25-7150※Instagram・Facebook・Twitter・YouTube 各SNSでも情報発信中ラフコネクト イベントQRコード<イベント概要>◇日時 :2022年6月5日(日)◇午前の部:絵本と紙芝居ステージ◇時間 :10:30-11:30絵本作家本人による絵本の披露/参加型の楽しい紙芝居ステージ/家族みんなで笑顔になれる時間◇定員 :30名(先着順)/1組3名まで◇対象年齢:0歳~大人も可◇参加費 :無料◇午後の部:紙芝居ワークショップ◇時間 :13:30-15:00キミも未来の絵本作家になれる!?/絵本作家が紙芝居の作り方教えます/創作ワークショップ◇定員 :30名(先着順)/1組3名まで◇対象年齢:5歳~大人も可 ※未就学児は大人の付き添い必要◇参加費 :1,000円【出演絵本作家】◇保科 琢音 ~絵本を書いて紙芝居を創って落語も喋る!ラフコネクト社長!~絵本「よぞらのおくち」「たまちゃん」社長 保科 琢音絵本「よぞらのおくち」絵本「たまちゃん」◇ごみた こずえ ~物理を学んだ絵本作家!目指すは絵本界のニュートン!~絵本「おそらのいろってどんないろ?」「すてきなせかいのはじまり」ごみた こずえ絵本「おそらのいろってどんないろ?」絵本「すてきなせかいのはじまり」◇稲葉 野々 ~人生縦横無尽の新人絵本作家 ラフコネクト絵本作家道場一期生!~絵本「くだものベッド」稲葉 野々絵本「くだものベッド」■ラフコネクト 会社概要ラフコネクト ロゴ私たち、ラフコネクトは地方から絵本業界を変えていく出版社です。地方から全国に絵本を販売し、そして海外にチャレンジしていける企業を目指しています。当社は絵本作家がきちんと収入を得て、生計を立てていけるビジネスモデルを目指しており、絵本作家と共に成長していくベンチャー企業です。絵本作家に営業力を集中し売り込んでいく施策や「絵本作家道場」という育成システムを運営し、熱意ある絵本作家の開拓から絵本の販売を一環して行っていきます。会社名 :株式会社ラフコネクト(Laugh Connect Inc.)所在地 :〒989-6301 宮城県大崎市三本木桑折都松17-57(三本木シェアオフィスSunBrew内)設立年月:2021年5月13日役員 :代表取締役 後藤 大志取締役 社長 保科 琢音取締役 副社長 藤澤 りか事業内容:絵本の出版、オリジナル絵本の受託作成、絵本作家の育成YouTubeラフコネクトちゃんねる 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年05月10日『トイ・ストーリー』『モンスターズ・インク』などのディズニー&ピクサーが贈る『私ときどきレッサーパンダ』は、親子のすれ違いと、そこから強まる深い絆を奇想天外なストーリーで描き出した最新作。愛情ゆえに口うるさくなってしまう母親と、そんな母の期待に応えたい真面目な子どもの新たな物語は、今年の「母の日」にもオススメの1作だ。舞台は、1990年代のカナダ・トロントのチャイナタウン。そこに暮らすメイは伝統を重んじる家庭に生まれ、両親を敬い、母親の期待に応えようと頑張るティーンエイジャーの女の子。でも一方で、親には理解されないアイドルや流行の音楽も大好き!年上の男の子に恋心を抱いたり、友達とハメを外して遊んだり、やりたいことがたくさんある側面も持っている。そんな母親の前ではいつも“マジメで頑張り屋”のメイは、ある出来事をきっかけに本当の自分を見失い、感情をコントロールできなくなってしまう。『私ときどきレッサーパンダ』悩み込んだまま眠りについたメイが翌朝に目を覚ますと…なんと、レッサーパンダになってしまった!ありのままの自分を受け入れてくれる親友たち。でも、メイを愛しているのに、その思いがうまく伝わらず心がすれ違う母親。様々な人との関係を通してメイは本当の自分を見つけていく。監督は、ピクサーの短編アニメーション『Bao』で、ピクサースタジオとして女性初の第91回アカデミー賞短編アニメーション賞を受賞したドミー・シー。『Bao』でも、命が宿った“中華まん”を息子として育てる母親を主人公にして奇想天外かつ温かなストーリーで、私たちに新鮮な感動を与えてくれたシー監督の新作だ。短編アニメーション『Bao』誰もが成長過程で経験する体験をベースにしたストーリーは、監督自身の体験が基になっているそう。両親、そして友人たちとの葛藤や絆という普遍的な物語に、“自分が自分でなくなってしまう=レッサーパンダになる”という奇抜なアイディアを乗せ、感動を編み上げたシー監督は今後の活躍も大いに期待される。しかも、単なる“レッサーパンダ”ではなく、“巨大”というのが、いかにも自由で大胆な彼女らしい発想。メイが、母と自分、互いを尊重し心を通い合わせるようになる過程にホロリとしながら、“自分らしさはひとつではなく、どんな自分も大好き!”と肯定する姿が、私たちを笑顔にさせ、力強く背中を押してくれる。『私ときどきレッサーパンダ』特に“正しいこと”を求められ過ぎて、みんながビクビクする現代だからこそ、“ありのままの自分でいい。自分らしく生きよう”というメッセージは胸に響くはず。まさに“自己肯定&自己解放”の清々しさと優しいユーモアにあふれたエンターテインメント作品として楽しめるだろう。『私ときどきレッサーパンダ』『私ときどきレッサーパンダ』はディズニープラスにて配信中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:私ときどきレッサーパンダ 3月11日よりディズニープラスにて見放題で独占配信開始©2021 Disney/Pixar. All Rights Reserved.
2022年05月08日監督のドミー・シーら女性製作陣を中心に、『トイ・ストーリー』『モンスターズ・インク』のディズニー&ピクサーが贈る『私ときどきレッサーパンダ』。この度、5月5日「こどもの日」に合わせて、主人公メイが学級委員長に立候補し“討論会”に挑戦する、貴重な未公開シーンが解禁となった。本作のMovieNEXの発売を記念して解禁されたのは、主人公メイが、ライバルとの討論会に挑む貴重な未公開シーン。普段は普通の元気な13歳の女の子のメイ。しかし、興奮したりするとなぜか突然レッサーパンダに変身してしまう…。このシーンでは学級委員長に立候補したメイが、ライバルに悪口を言われ激高し、危うくレッサーパンダに変身しそうになりながらも親友たちの励ましで何とか我慢。自分の決めた道に進むためライバルと闘い、大人への一歩を進もうとする姿に思わず声援を送りたくなるシーンとなっている。多様性あふれるキャラクターについてキャラクター・ラインナップには、メイ、彼女と親しい友だち、家族、そして4★Townというダンス・ボーカル・グループが顔をそろえている。スタッフたちは、これらのキャラクターに命を吹き込むため、豊かな声の出演者たちを起用した。「このストーリーはトロントを舞台にしているので、キャストにも多様性が必要です」と語るのはアソシエイト・エグゼクティブ・プロデューサーのエイドリアン・モリナ。「より多くの人々が、映画の中に自分と同じような境遇を見ることができたら嬉しいですね。『私ときどきレッサーパンダ』は、13歳の中国系カナダ人の独特な視線を提供していますが、それは本質的には、私たち全員がいかに繋がっているのかということを見せてくれているのです」と語っている。『私ときどきレッサーパンダ』はデジタル配信中(購入)、6月10日(金)よりMovieNEX発売。(C)2022 Disney/Pixar発売/ウォルト・ディズニー・ジャパン(text:cinemacafe.net)■関連作品:私ときどきレッサーパンダ 3月11日よりディズニープラスにて見放題で独占配信開始©2021 Disney/Pixar. All Rights Reserved.
2022年05月05日この記事では赤ちゃんの絵本の読み聞かせについて、医師監修のもとマンガで解説します。スキンシップとしても、教育としても絵本の読み聞かせには効果があります。最初は身近なモチーフの絵本から入り、徐々に物語のある絵本に変えていくといいでしょう。絵本の読み聞かせは、赤ちゃんとのコミュニケーションやスキンシップなど大切な役割を果たします。でも、赤ちゃんが低月齢のころは絵本を読んであげても意味がわからないので、効果がないと思っている人もいるかもしれません。そこで今回は読み聞かせを開始する時期やコツについて解説します。 赤ちゃんに絵本を読み聞かせするのはいつから?個人差はあるものの、赤ちゃんが言葉を覚え出すのは1歳前後とされています。このころから、赤ちゃんは短い単語を使って感情表現をするようになり、1歳半ごろから赤ちゃんは語彙を増やしていき、短い文章を作って話し始めるのが一般的です。そうなると簡単な絵本の内容も理解できるようになります。「言葉を覚えさせる」「お話を楽しんでもらう」という意味では、1歳半を目安にして読み聞かせをするのが効果的です。 しかし、基本的には生まれてすぐからでも読み聞かせには意味があります。赤ちゃんは文字を理解しませんが、耳で音を聞くこと、絵を見ることなどを楽しみます。また、読み聞かせには学習以外の効果も多くあります。たとえば、読み聞かせは赤ちゃんと親のコミュニケーションの場です。親からやさしく語りかけることで赤ちゃんは安らぎを覚えますし、親も赤ちゃんへの愛情を確認できる時間となります。さらに、毎日寝る前に読み聞かせを習慣にすると睡眠の儀式となり、生活リズムも整いやすくなるでしょう。本が身近な存在となって、将来的に読書が好きになるかもしれません。絵本に興味があれば、言葉がわかるようになったころの読み聞かせもより楽しめるでしょう。このようなことから、赤ちゃんが絵本の内容をわからない時期でも、読み聞かせを始めることは有意義といえます。 先ほどお伝えしたとおり0歳児で言葉や物語は追えなくても、音や絵の印象だけなら楽しむことができるので、抑揚をつけたり、「にこにこ」などの擬態語などが含まれた絵本を読み聞かせたりして、一緒に楽しみましょう。親と一緒にいろいろな絵が移り変わる時間を過ごすのは、大切なスキンシップになります。まずは図書館や本屋さんで赤ちゃんに見せてみて反応が良いものを選んでもよいでしょう。 赤ちゃんに絵本を読み聞かせする効果は?絵本の読み聞かせのメリットとしてはまず、「情緒の安定」が挙げられます。赤ちゃんは絵本の内容がわかっていなくても親が読む声をずっと聞いていて、感覚的に気持ちのいい時間を過ごせます。優れた絵本は優れた文章で書かれているため、親の読む声も耳触りがよくなります。安心感のある時間をたくさん持つことで赤ちゃんの情緒は安定していきます。また、成長したときに感情表現が豊かで、他者への共感能力が高くなりやすいでしょう。 次に、「好奇心の芽生え」も重要なポイントです。家族に囲まれた日常ではなく、まったく知らない世界を赤ちゃんは絵本でのぞきます。その結果、赤ちゃんは好奇心が刺激され、キャラクターや世界観などを「もっと知りたい」と思うようになります。こうした感情は、成長したときの学習意欲や向上心へとつながり、芸術的な視点を養ううえでも大切な機会となります。 そして、「親子のきずなの再確認」も読み聞かせでできます。絵本は親から子に物語を読み聞かせることで、テレビではできないコミュニケーションが生まれます。同じ物語でも、親が工夫して読み上げれば、そのたびに赤ちゃんは違う感想をもつはずです。赤ちゃんは絵本の内容こそ覚えていなくても親から愛情を注がれた記憶は残っていくので、良好な親子関係を築く礎ができていきます。 赤ちゃんの絵本の読み聞かせ方のポイント読み聞かせするうえでのポイントは、赤ちゃんに「感想を求めない」ことです。赤ちゃんは絵本を読んでいる間、素直に楽しんでくれているはずです。しかし、感想を聞くのは意見の強要になってしまう恐れがあり、赤ちゃんはストレスを覚えてしまいがちです。場合によっては、絵本そのものへの嫌悪感につながりかねません。 読み聞かせが終わったら、「おもしろかったね」と声をかける程度で十分です。もしも赤ちゃんが気に入ってくれたなら、感想を求めなくても笑顔になったり、繰り返し読んでほしがったりといった反応があるでしょう。 「赤ちゃんと触れ合いながら読む」ことも大切です。読み聞かせはスキンシップの時間でもあるので、ひざに乗せたり、隣に寝たりしておこなうのが理想的です。こうした習慣を続けると、赤ちゃんは絵本の内容がわかっていなくても「お母さんやお父さんと触れ合える時間」だと思ってくれるようになります。そして、読み聞かせの時間が好きになり、将来的には本そのものに興味を持ってくれます。また、親子が仲良くなるためにも欠かせない時間になるでしょう。 月齢別のおすすめ絵本低月齢の赤ちゃんなら、「にこにこ」「わんわん」「ぶーぶー」など、言葉が繰り返されて心地よいリズムの感じられる絵本がよいでしょう。まだ視力が十分に発達していないことから、はっきりした色づかいや形が描かれている絵本の方がより楽しめると言われています。 生後10カ月ごろになると、赤ちゃんは絵本を玩具のように捉えて楽しむことができるようになります。しかし、この時点ではまだ物語までは追えません。赤ちゃんにとって身近なものをモチーフにしたシンプルな絵本を読み聞かせるのがぴったりです。 たとえば、野菜や果物などの「食べ物」の絵本は、赤ちゃんが見たことがある絵が多く、親しみをもって見ることができます。また、乗り物の絵本も愛されやすいジャンルです。電車や車を絵本で知った赤ちゃんは、実際に自分が乗る立場になったときに感動を覚えてくれます。知的好奇心を育むうえでも、適した絵本といえるでしょう。 1歳を超えたあたりから、赤ちゃんは簡単な物語にも反応できるようになっていきます。身近なテーマを好むのは変わらないものの、リズム感やユーモアをともなったフレーズが載っている絵本をおもしろがってくれるでしょう。さらに、音が流れる仕様になっていたり、歌が出てきたりする絵本も人気です。これらの絵本はリラックス効果があるだけではなく、音感を養うこともできます。そして、1歳半ごろからは知育絵本を取り入れるのも効果的です。ごはんや着替えといった生活習慣を楽しみながら学べる絵本によってマナーを教えてあげるのもいいですね。 注意点としては、絵本選びが親の自己満足にならないことです。優先するべきは赤ちゃんの好みであり、苦手な本を無理に読まされても赤ちゃんは心から楽しめず、読み聞かせという行為そのものが苦痛に変わっていくかもしれません。赤ちゃんの好きなジャンルを意識して本を選びましょう。 まとめスキンシップとしても、教育としても絵本の読み聞かせには効果があります。赤ちゃんが生まれたら、積極的に読み聞かせをおこないましょう。赤ちゃんが読んで共感できる内容は時期によって変わっていきます。最初は絵の印象や音を楽しめるものから始めて、10カ月ごろになったら身近なモチーフの絵本も取り入れつつ、徐々に物語のある絵本に変えていくといいでしょう。 ■参考・厚生労働省「お母さんと子どものコミュニケーションのために」・文部科学省「絵本で子育てを楽しく」 監修者:医師 神奈川県立こども医療センター総合診療科部長 松井 潔 先生愛媛大学医学部卒業。神奈川県立こども医療センタージュニアレジデント、国立精神・神経センター小児神経科レジデント、神奈川県立こども医療センター周産期医療部・新生児科等を経て現在、同総合診療科部長。小児科専門医、小児神経専門医、新生児専門医。
2022年04月30日いつも“マジメで頑張り屋”のメイが、ある日突然レッサーパンダに変身してしまう、元気をくれる奇想天外な物語『私ときどきレッサーパンダ』。今回は、レッサーパンダに変身してしまうきっかけとなった場面を含む8分超えの本編プレビューが解禁となった。解禁となった映像では、主人公メイが家業の神社の観光案内を母親と一生懸命手伝うシーンからスタート。その夜、ノートに描いたある少年の落書きが見つかり、暴走した母親がその人の店に乗り込んでしまい、恥ずかしい思いをしながらも両親にとって自慢の娘であろうとする姿など、メイと母親との関係性をコミカルに描いている。両親にとって(特に母親に)良い子でありたいと思いながらも、そのために“好き”を隠さなくてはいけないというジレンマから“レッサーパンダ”に変身してしまうという、物語のテーマにも触れる映像だ。変化や過渡期を描いた成長物語本作のプロデューサーのリンジー・コリンズは、「自分が何者なのかを見極めようとする、人生におけるあの時期ですね。この作品には、家族と友人の間で板挟みになる少女が登場します。彼女は自分が自分の思っていたのとはまったく違う存在だったことを知ります」と語る。「この作品にはまた、突如として奇妙なマジックや男子に興味を抱きはじめる娘を持つ母親も登場しますが…その母親は、その子の思うようにやらせてあげること、そうであるべき人にならせてあげることができずに葛藤します」と語り、この物語は「変化や過渡期を描いた成長物語」「親であれ、子供であれ、もしくはその両方であれ、どんな人の心にも真実として響く普遍的なテーマ」だと明かしている。『私ときどきレッサーパンダ』はデジタル配信中(購入)、6月10日(金)よりMovieNEX発売。(C)2022 Disney/Pixar発売/ウォルト・ディズニー・ジャパン(text:cinemacafe.net)■関連作品:私ときどきレッサーパンダ 3月11日よりディズニープラスにて見放題で独占配信開始©2021 Disney/Pixar. All Rights Reserved.
2022年04月27日こんにちは、保育士の中田馨です。子どもとの触れ合い遊びの1つが「絵本」です。私は保育士という職業柄、毎日子どもたちと一緒に絵本に触れ合っています。今回は、数ある絵本のなかで、子どもたちに人気があり、私もおすすめする絵本を6つご紹介します。 絵本を選ぶときに大切にしていること私が1〜2歳児の子どもたちに絵本を選ぶときに大切にしていることは、・年齢にあった話の長さであること・読んだときに子どもの喜ぶ顔が想像できるものこの2つです。そして、子どもと絵本を読むときは絵本を読むことに集中しましょう。子どもに「絵本読んで」とお願いされたら、家事やスマホはいったん横に置きます。保育所では、子どもをひざに座らせてお互いの体温を感じながら、やさしく心を込めて読みます。そして「もう1回」と言われたらもう1回読みます。ふれあいの時間が楽しければ楽しいほど子どものリクエストも増えますが、できる範囲で答えてあげましょう。また、絵本はお勉強をしているわけではありませんので、文字を覚えさせたり、感想を聞く必要はありません。読んだらそれで終了。感想を聞かなくても、子どもは心の中に温かい感情をたっぷりため込んでいます。 では、次から具体的におすすめする絵本を紹介します。 1. リズムで楽しめる絵本まずは、リズムを楽しめる絵本を紹介します。 『だるまさんが』(ブロンズ新社)1ページ目は、赤い愛嬌のあるお顔のだるまさんが「だるまさんが」と揺れながらリズムよくスタート。そんなだるまさんがころぶのは大人なら誰もが予想できますが、その後もだるまさんは予想外なさまざまなことをします。大人も思わず「クスッ」と笑ってしまう楽しい絵本です。親子で体を揺らしながら、だるまさんのまねっこして読んでも楽しいです。 『きんぎょが にげた』(福音館書店)きんぎょが水槽から逃げて、おうちのさまざまなところにかくれんぼするお話。「にげた」と「こんどはどこ」が繰り返される言葉のリズムの楽しさもありますが、毎ページ毎ページきんぎょを探す楽しさもあります。最初にこの絵本を読んだ子は、一生懸命きんぎょを探します。何回も読んでいるうちに、きんぎょの行方はわかるんだけど「パッ!」と見つけることを楽しむ子、周りの絵を見始める子と1回目とは違う楽しみ方を始めます。 2. 親子で食べたくなる絵本続いて、読んでいて思わずおなかが「グー」っとなってしまうような絵本を紹介します。 『しろくまちゃんのほっとけーき』(こぐま社)こぐまちゃんシリーズのなかの1冊。今回は、しろくまちゃんがママと一緒にホットケーキを作ります。材料を混ぜて焼いていくのですが、フライパンで焼くときの描写が何とも言えずおいしそう。できあがったホットケーキはふっくらとして甘い香りがただよってきそうです。最後はお皿を洗っておしまい。読むと大人でもホットケーキが食べたくなります。 『ごはん』(福音館書店)ページをめくると、ずらーっと「ごはん」が並んでいます。こんなにもたくさん「ごはん」があるんだと読むたびにビックリします。一つひとつのごはんを指さしながら「たけのこごはん」「さつまいもごはん」「おせきはん」と、子どもはつまんで食べるまねをします。まさにおなかがグーっとなるおいしい絵本です。 3. 不思議な世界がおもしろい絵本最後は、不思議な世界に入ってしまう絵本です。 『もこ もこもこ』(文研出版)「もこ」と出てきてどんどん大きくなって「ぱちん!」とはじけて。きっと読む子によって感じ方が違うんだろうなと思う絵本です。目をまん丸にしながら真剣に読んでいる子どもの表情を見るのも楽しい絵本です。 『ねないこだれだ』(福音館書店)せなけいこさんの不思議な世界。「こんなじかんにおきているのはだれだ?」から始まり、出てくるのは表紙にもなっているおばけ。何度も読んでいるうちに、おばけが出てくると「きゃあああ!!」と言って大喜びする子どもたち。子どもによっては本当に怖がって嫌がる子もいますので、そんなときはそっと隠している絵本でもあります。 心にポッと温かいものを与えてくれる絵本。親に読んでもらったり、自分でも何度も読み返したりした絵本は、大人になっても心の宝物になりますよね。子どもにとって「絵本」の時間は、絵本の内容が楽しいこともありますが、ママやパパとのスキンシップの時間でもあります。義務に感じる必要はありませんが、余裕があるときには絵本の時間を取り入れてみてください。 ※記事の内容は公開当時の情報であり、商品によっては現在と異なる場合があります。著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!
2022年04月17日『トイ・ストーリー』『モンスターズ・インク』のディズニー&ピクサーからアジア系女性監督が贈る、ディズニープラスでも大ヒット中の『私ときどきレッサーパンダ』が6月10日(金)にMovieNEXと4K UHD MovieNEXで発売、4月27日(水)デジタル配信開始(購入)が決定した。監督は、『インクレディブル・ファミリー』(18)と同時上映された短編アニメーション『Bao』で、アジア系女性として初めてアカデミー賞短編アニメーション賞を受賞したドミー・シー。「ティーンになったばかりの少女の葛藤を掘り下げてみたい、と強く思っていた」というシー監督が長編アニメーションデビュー作の主人公に選んだのは、伝統を重んじる家庭に生まれ、両親を敬い、母親の期待に応えようと頑張るいつも“マジメで頑張り屋”の13歳の女の子メイ。しかし、ある出来事をきっかけに本当の自分を見失い、感情をコントロールできなくなったまま眠りについたメイは、翌朝に目を覚ますと…なんと、レッサーパンダになっていた!という奇想天外な物語。誰もが予想できないストーリー展開と共に、本当の自分と理想の自分の間で板挟みになる思春期のティーンの成長過程を、誰もが共感できる普遍的なテーマとして描き出し、世界中に驚きと感動をもたらした。また、ディズニー&ピクサーが初めて描くダンス・ボーカル・グループとして「4★Town」が登場するのも大きな見どころ。メイや親友たちも大ファンのこのフィクションのグループのために、グラミー賞史上最年少、2度の主要4部門受賞のシンガーソングライター、ビリー・アイリッシュとフィニアスを起用。国内でも、「4★Town」の日本版声優と日本版エンドソングを5人組ダンス&ボーカルグループの「Da-iCE」が担当して大きな注目を集め、主人公メイを新星・佐竹桃華や、その母ミンを木村佳乃が演じた。今回発売するMovieNEXには、スタッフがこだわり抜いた「1つのシーンができるまで」、自分だけのアイドル・グループを作りたくなる「4★TOWNのデビュー秘話」、そして惜しくも採用されなかった貴重な「未公開シーン」など、本編と一緒に楽しみたいボーナス・コンテンツを多数収録、デジタル配信(購入)にも一部収録する。誰もが共感できる変化や過渡期を描いた、普遍的テーマの成長物語本作の舞台は2000年代前半のカナダのトロント。プロデューサーのリンジー・コリンズによると、「誰もが現実に根差して考えることのできる、なじみのある時代と場所が舞台です。魔法の国ではありません。そこが大切なところでした。なぜなら、このストーリーは、マジカルなタイプの思春期を迎えて大きなレッサーパンダになる少女を描くという、かなり空想的ものですが…それでもなお、誰もが自分と重ね合わせて共感できるストーリーでなければならないからです」という。「そして、これは変化や過渡期を描いた成長物語です」とコリンズは続ける、「自分が何者なのかを見極めようとする、人生におけるあの時期ですね。この作品には、家族と友人の間で板挟みになる少女が登場します。彼女は自分が自分の思っていたのとはまったく違う存在だったことを知ります。この作品にはまた、突如として奇妙なマジックや男子に興味を抱きはじめる娘を持つ母親も登場しますが…その母親は、その子に思うようにやらせてあげること、そうであるべき人にならせてあげることができずに葛藤します。これは親であれ、子供であれ、もしくはその両方であれ、どんな人の心にも真実として響く普遍的なテーマです」。「アニメーションのダンス・ボーカル・グループを作ったらすごくクール」ドミー・シー監督によると、2000年前半を舞台にした13歳の少女の成長物語を描くのであれば、ボーイ・バンドを含ませることはほぼ必須条件に等しいのだという。「主人公のメイが、母親の認めない何らかのことに心を奪われている必要がありました。ダンス・ボーカル・グループというのは、あの年齢の多くの女子にとって、最初に足を踏み入れる男子の世界です。ダンス・ボーカル・グループの男の子たちは、みんな超かっこよくて、キラキラしていて、柔和で、愛情豊かです。ボーイ・バンドには女子や仲良しグループをひとつにまとめてくれる何かがあります。それと、私はアニメーションのダンス・ボーカル・グループを作ったらすごくクールだろうとも思ったんです」。ピクサーが初めて描くダンス・ボーカル・グループの彼らに声を提供するのは、ロベールにジョーダン・フィッシャー、ジェシーにフィニアス・オコネル、アーロンTにトファー・ゴゥ、テヨンにグレーソン・ヴィジャヌエヴァ、アーロンZにジョシュ・レヴィだ。さらに、称賛を浴びるシンガーソングライターのビリー・アイリッシュとフィニアスが「4★Town」のために3曲の歌を書いた。シー監督は「それぞれ種類の異なる3曲の歌が必要だと、私たちは早い段階から考えていました。ひとつは誰もが知っているヒット曲。次に、とても熱をこめて真摯な気持ちを綴るパワー・バラード、そして3つ目は、パーティの呼び物となるようなエネルギッシュな曲ですね」と、こだわりを明かしている。『私ときどきレッサーパンダ』は4月27日(水)よりデジタル配信開始(購入)、6月10日(金)よりMovieNEX発売。(C)2022 Disney/Pixar発売/ウォルト・ディズニー・ジャパン(text:cinemacafe.net)■関連作品:私ときどきレッサーパンダ 3月11日よりディズニープラスにて見放題で独占配信開始©2021 Disney/Pixar. All Rights Reserved.
2022年04月15日4月に入りましたね。環境の変化がありそわそわしたりもするこの季節。親子のコミュニケーションをいつもよりさらに濃くして乗り越えたいですよね!ということで今回のテーマは「新生活のおともにおすすめの絵本」です。毎日の読み聞かせって日常の中にありながら、子どもたちにとっては本当にワクワクするエンターテインメントの時間だと思うので、どうせ読み聞かせるなら全力で、最大限の楽しさや時には教訓を与えたいなと。そんな私が色んな観点から全力でおすすめしたい絵本をご紹介していきます。遊びにつながる絵本「くだもの」(平山和子・著/福音館書店)は、シンプルな構成ながら、ついつい手を伸ばしてくだものを食べたくなるように描かれています。読み聞かせをしながら、「はいどうぞ」とくだものを渡す真似をしたり、「もぐもぐ」と食べる真似をしたり、ごっこ遊びに繋げられて、低月齢の子でも楽しめる一冊です。「どてっ」(田口麻由・著/エンブックス)は、シナぷしゅの人気コーナーがそのまま絵本になったもの。「どてっ」「ぽてん」とものが倒れていくのに合わせて、身体を揺らしたり、実際に身近なものを倒してみたり、自分の好きなようにコンテンツを展開できるのでおすすめです。逃げて探して、追いかけて「きんぎょが にげた」(五味太郎・著/福音館書店)は不朽の名作。逃げるきんぎょを追いかけて、探して…とページをめくるだけで楽しい一冊です。きんぎょ以外にも様々なモチーフが出てくるので、何度読んでも発見があって楽しめます。「そら にげろ」(長田真作・著/岩崎書店)では、色々な抽象的な生き物が、それぞれ独特な音を立てながら逃げていきます。何から逃げているんだろう?自分だったらどう逃げるだろう?と想像力を掻き立てられます。絵や配色がおしゃれなので、本棚に置いてあっても大人的にも満足な一冊。我が家はこの本を読んだ後、追いかける側と逃げる側に分かれて遊ぶのが定番です。めくって楽しいしかけ絵本コミュニケーションのとりやすいしかけえほん。おすすめは「ぼうしとったら」(tupera tupera・著/学研プラス)。仕掛けが簡単なので、小さな子にも扱いやすいです。登場人物のぼうしをとってみると、中に色々な世界観が隠されています。初めて読むときは、「なんだろうね」と声がけしながら、何度も読んだ後は「次は何だっけ?」とクイズ形式にしながら楽しめます。うちの息子はぼうしを被るのを嫌がるので、そんなときはこの絵本を読んで、ぼうしをワクワクするものだとすりこんでからトライします。大きな愛を伝えたい「どんなに きみがすきだか あててごらん」(Sam McBratney・著/評論社)は、息子がお腹の中にいるときから何度も読み聞かせている作品です。我が家では英語版「GUESS HOW MUCH I LOVE YOU」を読んでいます。親子なのか友人なのか、2匹のウサギがお互いを想う気持ちをくらべる、幸せいっぱいの一冊。実際にこれを読みながら「ママは○○くんのことこーーーーーーんくらい好き!」「でも○○くんはママのこと、もっともーっとすきだよ」と幸せすぎるくらべっこをしています。最後、小さなウサギがねんねして終わるので、寝る前の一冊として読むのもおすすめで、いい夢が見られそうです。個性豊かなともだちに出会えますように「ピカチュウとはじめてのともだち」(まつおりかこ・著/小学館)は昨年末に発売されたばかりの新しい作品です。その名の通り「ポケモン」の絵本なのですが、バトルがあったりするわけではなく、可愛いポケモンたちの心温まるコミュニケーションが描かれた作品なので、まだポケモンデビューをしていない小さな子でも楽しむことができます。ピカチュウが、たくさんの個性的なお友達に出会って、自分らしい居場所を見つけるストーリー。4月から幼稚園に入園した息子には、このピカチュウのようにたくさんの素敵な出会いがあり、そしてその先で「自分らしさ」というものも見つけてもらえたらな、と思っているのでこの一冊がピッタリで毎日何度も読んでいます。イラストも柔らかく優しいタッチで、読んでいる私も癒されています。寄り添ってくれる絵本たち絵本って新しいものも昔からの名作も、本当にたくさんあって奥が深いですよね。親子で本屋さんに行って、これ!という作品に出会えたときは喜びもひとしお。2022年度の新学期が始まって、これからまた楽しいことも、ときには心が折れかけることもあると思いますが、そんなときにもきっと寄り添ってくれる絵本があるはず。頼れるものには全力で頼りながら、新しい年度も駆け抜けていきましょう!!!あわせて読みたい🌈【第6回】シナぷしゅプロデューサーが全力でおすすめしたい絵本!
2022年04月09日特定非営利活動法人まるごみJAPANは、ゴミ拾いで集めた古紙6トンをリサイクルして絵本を制作し、子供たちに届ける『絵本Smile!Smile!プロジェクト』を立上げ、クラウドファンディングサイト「READYFOR」にて4月13日23:00までプロジェクトを実施しております。150万円クリアで保育園・幼稚園。260万円クリアで小学校。400万円クリアで中学校。希望する各学校へ寄贈します。「READYFOR」クラウドファンディングサイト 21年11月28日まるごとゴミ拾い幕張21年11月28日ゴミ拾い。鴨川で収集した雑紙■プロジェクト開始の背景まるごみJAPAN公認の音楽ユニット・WHiTE BEACH 2LUVが歌う環境メッセージソング『金魚』。この楽曲を耳にしたイラストレーター作家 mizuhiro氏が感銘を受け、オリジナルのMVを作ってくださいました。大変素晴らしい作品でMVだけに終わらせるのではなく、絵本にして子供たちへ届けたい、しかも拾った雑紙をリサイクルして作ることに意味があると思いました。絵本『金魚』絵コンテ(1)■『絵本Smile!Smile!プロジェクト』ゴミ拾いで集めた雑紙をリサイクルして環境メッセージの絵本を作り子供たちに送るためのクラウドファンディングにご協力をお願いいたします。まるごみJAPANが昨年開催した『日本まるごとゴミ拾い~100年経っても地球(あなた)となかよし~』にて回収したごみの中から、雑紙6トンを再生紙としてリサイクルし、環境メッセージの絵本を作るプロジェクトです。当法人は、2006年からゴミ拾い活動を行い、2011年の東日本大震災から災害支援をスタート。現在では『ゴミ拾いで繋がり、もしもの時には助け合う活動』として全国に輪を広めています。詳しくはまるごみJAPANホームページ ■リターンについて30,000円:グッズ詰め合わせコースは、南房総のご当地・海女カレー2つ、山梨のクラフトビール3本、金魚のCD、絵本2冊、絵本の巻末にお名前を掲載、等々。30,000円:復興支援グッズコースは東北のワカメ漁師さんが作った三陸ワカメ・乾物の詰め合わせ、金魚のCD、絵本2冊、絵本の巻末にお名前を掲載、等々。50,000円:プレミアムコースは南房総のご当地・海女カレー2つ、山梨のクラフトビール3本、東北のワカメ漁師さんが作った三陸ワカメ・乾物の詰め合わせ、金魚のCD、絵本5冊、絵本の巻末にお名前を掲載、等々。※その他にも10,000円、100,000円、300,000円、1,000,000円等コースがあります。■プロジェクト概要プロジェクト名: 絵本Smile!Smile!プロジェクト期間 : 2022年2月22日(火)午後2:22~4月13日(水)23:00URL : ■会社概要商号 : 特定非営利活動法人まるごみJAPAN代表者 : 代表 向井 耕作所在地 : 〒294-0103 千葉県南房総市白浜町滝口6241-1設立 : 2008年8月事業内容 : 環境保全、災害支援活動URL : 【本件に関するお客様からのお問い合わせ先】特定非営利活動法人まるごみJAPAN お客様相談窓口TEL:0470-30-5021お問い合せフォーム: info@marugomi.jp 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年03月30日“ときどきレッサーパンダになってしまう”女の子を描いた、ディズニー&ピクサー最新作『私ときどきレッサーパンダ』。Disney+(ディズニープラス)にて独占配信を迎えると、「今までのピクサー作品に革命を起こした」「ここ最近のピクサー映画で1番好きかもしれない」と大絶賛の声が続出。「面白くて沢山笑った!」といった声も多くある中、同時に思春期ど真ん中の主人公・メイの成長の姿に「何度も泣けた」という声も多く、話題となっている。監督を務めたドミー・シーとプロデューサーのリンジー・コリンズはメイのような思春期の成長について、「成長する過程はスムーズではないけど、大丈夫。あなたはちゃんと大人になれる」「思春期は人生において大きく進化できる成長の時だから大丈夫」と、作品に込めたメッセージを語っている。母親の前での“真面目で頑張り屋ないい子”と、友達の前での“好きなことに夢中な等身大の女の子”、そんな主人公のメイが、ある日の出来事をきっかけに感情をコントロールできなくなってしまい、モフモフのレッサーパンダに変身してしまう。そんなイマジネーション溢れる世界観が描かれながらも、「メイちゃんの気持ちがわかりすぎる」「思春期を通った人間なら誰もが共感できる話」と多くの共感を呼んでいる。ドミー監督は「この映画を通じてティーンのみなさんに伝えたいのは、成長する過程はスムーズではないということ。いつも薔薇色で楽しいわけじゃなく、居心地が悪いとか恥ずかしい思いをすることもある。時には、怖いこともある。でも、大丈夫。あなたはちゃんとそれらを経て、大人になれる。大人の世界はこれまでとは違く、愛してきたものを捨てなくてはいけないかもしれない。でも大丈夫だから。それがティーンの観客に伝わることを願っている」と、メイを通して描いた思春期の成長についての想いを語る。また、リンジーは「思春期を経験することで最悪なことの一つは、どれほど孤独に感じるか、ということだと思う。なぜなら、それはとても異質なことで、あまりに突然やってくるし、コントロールが効かない。あなたは、あなた自身の専門家であるはずなのに、とても当惑して、奇妙で、不調だと感じられる」と、本作でも描かれる思春期独特の心境について説明する。『私ときどきレッサーパンダ』ラフ画像そして「私はそんな時に、『あなただけじゃなく、みんながそういうふうに感じるもの。前にそう感じたか、これからそう感じるか、今そう感じているか。それはすごく普通のことで、大人になることの一部。人生において大きく進化できる成長のときで、本当に大丈夫なのよ』と言う。だから、この映画がそういうものを払い除けることになればいいなと思う。そしてそんな人たちが、癒しのために見てくれればいいなと思う」と、本作に込めた熱い想いと、メイと同じく思春期を迎える人に向けてメッセージを贈った。ドミーとリンジーの込めた想いによって、笑える部分もありつつ胸を打つ“泣ける映画”として反響を呼んでいる本作。「本当の自分らしさとは?」と悩みながらも自分自身、そして家族とも向き合おうとするメイの姿にきっと私たちは、“明日は自分をもっと好きになれる”と勇気と元気をもらえるだろう。『私ときどきレッサーパンダ』はディズニープラスにて見放題独占配信中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:私ときどきレッサーパンダ 3月11日よりディズニープラスにて見放題で独占配信開始©2021 Disney/Pixar. All Rights Reserved.
2022年03月21日ディズニー&ピクサー最新作『私ときどきレッサーパンダ』。“ときどきレッサーパンダになってしまう女の子”が主人公の奇想天外な物語だが、そのルーツは監督の実体験にあると言う。これまでピクサーは、監督のピート・ドクターが娘の成長を見守る中でアイディアを得た『インサイド・ヘッド』や、監督のエンリコ・カサローザが少年時代に経験した友情を反映させた『あの夏のルカ』など、製作陣の“実体験”をルーツにした作品を数多く手掛け、世界中に共感と感動を届けてきた。本作を手掛けた監督のドミー・シーは、「私のアイディアの中で、この作品が一番パーソナルなものだった。ピート・ドクターをはじめとするピクサーのトップがこれを選んだのもそれが理由だったと思う。この話はリアルで、奇妙で、具体的。だから人は惹きつけられるんだと思う」と、ほかのピクサー作品同様に監督の実体験が基になっていると明かしている。母親の前ではいつも“マジメでいい子”だが、友達の前での“本当の自分”を秘密にしている主人公メイ。しかし、ある出来事をキッカケに自分を見失い、レッサーパンダになってしまう…。奇想天外に見える物語だが、ドミーは「この映画がゾクッとするほど身近な感じがするのは、私の実体験から来ているから。私もメイと同じように秘密のスケッチブックを持っていたし、ベッドの下に隠していました(笑)。両親がまだあれを見つけていないことを願います。実家に帰って、見つけて燃やさないと」と明かしており、ドミー自身の“親には言えない秘密”を反映させることで、誰もがメイについ共感してしまうようなストーリーになっているのだと語る。さらにドミーは、「それに中学校に行った初日、メイと同じような体験をしました。帰ろうとしていたら、友達が、“木の後ろにサングラスをした女の人が隠れてこっちを見てる。誰だろう?”とささやいてきたんです。それで見てみたら、私の母でした。母は木の陰から出てきて、“ちょっと気になってね。お友達と遊びなさい。私はここで見ているから”と言いました。私はこの映画にそういうことをいろいろ放り込んでいるんです」と、思春期に経験した様々な“恥ずかしい思い出”を作品に反映させたと告白。実際に本作では、メイが秘密のスケッチブックを母親に見られたり、過保護な母親が学校にのぞきにきている姿を友達に見られたりと、思わずこちらも気まずくなってしまうようなシーンが描かれている。また、ドミーが自身の思い出とともに本作に込めたのは、<本当の自分らしさとは?>という人生で誰もが一度は悩むテーマ。レッサーパンダになってしまっても懸命に自分と向き合うメイを通して、本作には、誰もが“自分らしさ”について考えさせられ、自分を好きになるための後押しとなるようなメッセージが込められている。思春期の頃の“恥ずかしい思い出”に思わず共感してしまう本作。悩みながらも自分と向き合おうとする前向きなメイの姿に、“明日は自分をもっと好きになれる”と勇気と元気をもらえることだろう。『私ときどきレッサーパンダ』は3月11日(金)よりディズニープラスにて見放題で独占配信開始。(text:cinemacafe.net)■関連作品:私ときどきレッサーパンダ 3月11日よりディズニープラスにて見放題で独占配信開始©2021 Disney/Pixar. All Rights Reserved.
2022年03月12日『トイ・ストーリー』『モンスターズ・インク』で知られるディズニー&ピクサーの最新作『私ときどきレッサーパンダ』が、11日(金)からディズニープラスで配信になる。監督のドミー・シーは本作で初めて長編映画を手がけたが、プロデューサーを務めたリンジー・コリンズは彼女はピクサーの中でも稀有な才能の持ち主だと語る。本作は一体、どんな映画なのか? ピクサー作品の遺伝子はどう受け継がれているのか? シー監督とコリンズに話を聞いた。ピクサーはこれまでに24本の長編映画をリリースしており、近年は短編作品で力をつけた若い才能が監督を務めるケースが増えてきている。ドミー・シー監督も2018年に手作りの小籠包に命が宿る短編『Bao』で注目を集めた新鋭だ。「今回の映画の初期の段階からドミーのユニークさ、ストーリーテリングの力には感心させられました」とプロデューサーを務めたコリンズは振り返る。「彼女は稀有な才能がありながら大胆な側面もあって、頭の回転も早いので、どれだけ修正が発生してもユーモアのセンスを忘れることなく作品づくりができる人なんです。ピクサーで短編映画を監督した人はたくさんいますが、ドミーのように映画づくりに対する明確なビジョン、それを支える自信をしっかりと持っている人は実は少ないんですよ」コリンズの言葉を恥ずかしそうにモジモジしながら聞いていたシー監督は、『インサイド・ヘッド』や『トイ・ストーリー4』などの作品でストーリーボードを手がけ、初の監督作となる本作では13歳の女の子メイを主人公に選んだ。1990年代のカナダ・トロントで暮らすメイは、伝統を重んじる家庭に生まれ育ち、母親の期待に応えようと全力で“いい子”を演じているが、実は親が嫌いなアイドルや流行りのポップソングが大好き。友達とカラオケに行きたいと思っているし、恋をしたりもしてみたい。しかし、親の前では“いい子”でいなければならないメイはある日、悩んだまま眠りにつき、目覚めると自分が巨大なレッサーパンダになっていることを発見する。あまりの出来事にパニックになるメイ、メイにはまだ知らせていない“ある秘密”を抱えた両親、そしてメイの姿に驚きつつも変わらない親友たち……思春期の複雑な感情が渦巻く中、メイは元の人間の姿に戻ろうと奔走するが、友達と一緒に行くと約束した人気ボーイズ・グループのコンサートの日が近づいてくる。本作は“レッサーパンダになった主人公が元の姿に戻ること”が物語のゴールになっているが、それと同じ位相で“コンサートに行く”ことが主人公の目標になっている点がユニークだ。世界の終わりでも、命の危機でもない。でも、この設定に監督はこだわった。「主人公はものすごいリスクのあることをゴールにしているわけではないんです。でも、13歳の女の子にとってライブに行くのは生死がかかっているようなものですよね(笑)。行けなかったらそれこそ世界の終わり。あの年頃だとすべてがとても大きく感じる、あの感じをより掘り下げたかった。観客にもこのコンサートに行けるかが生死に関わるぐらい大きいものだと感じて欲しかったんです」誰もが若い頃にはコンサートや友達との約束、放課後の予定に“命をかける”ぐらいの意気込みを感じたことがあるのではないだろうか? ピクサー作品はスケールの大きな物語を描く一方で、誰もが感じたことのある“個人の中の小さくも重要な感情”をしっかりと描いてきたが、本作も思春期を迎えた主人公の心の動きを余すところなく描いていく。それはピクサーのCOO(チーフ・クリエイティブ・オフィサー)を務めるピート・ドクターが『モンスターズ・インク』や『インサイド・ヘッド』で描いてきたことだ。「ピートとドミーのスタイルは似ていると思います」とコリンズは分析する。「だから、本作でドミーがピクサーがこれまで挑戦してこなかった様式化されたアニメーションを描くことにピートはワクワクしていたと思いますよ。彼は経験値の高いフィルムメイカーとして本作に関わってくれました。映画のルックを変化させる時に忘れがちな点や、観客のことを忘れないで語り続けることの必要性を教えてくれましたし、彼は誰よりも物語を語る能力に優れていますから、私たちが『これは良いシーンができた!』と盛り上がっていても、『物語全体のことを考えるとそのシーンはカットしてもいい』って提案してくれるんです。もちろん『僕は提案はするけど、最後の決めるのはドミーだよ』とも言ってくれます」思い返せば、ピート・ドクターが手がけた『インサイド・ヘッド』も思春期の女の子の“頭の中”を描いた作品だった。「私自身、ピートの大ファンなんです」と笑顔を見せるシー監督は「あの映画で描かれた思春期の女の子の“ゴチャゴチャした複雑な部分”をさらにつっこんで描きたかった」と語る。「今回の映画では思春期で、成長していく中で感じる居心地の悪さ、恥ずかしさ、いたままれない感じを描こうと思ったんです」時間をかけてたどりついた“結末”。きっかけになったのは……ドミー・シー監督(写真上)とリンジー・コリンズ多くの10代はその過程で複雑な感情を経験する。やりたいことは無限に膨らむ一方、自意識をコントロールするのは難しく、友情が何より大事だったりするが、大事にしすぎるがゆえに苦しく思うこともある。親の期待や監視を感じてはいるが、そのすべてに応える気はない。しかし、すべてに反発する勇気もないし、親の期待する“良い子”ではないことは自分が一番よく知っている。そんな複雑さが本作では“姿がレッサーパンダになる”ことで表現される。自分の中に潜む混乱、モンスター的な側面、簡単には解決できない感情。だからこそシー監督はこの映画の結末で主人公のメイが、レッサーパンダから元に戻って“めでだしめでたし”で終わるのが良いことなのか、試行錯誤を繰り返したという。「この映画の結末が見えたのは、制作の中盤でした。主人公がレッサーパンダになってしまうことを通じて、私たちが観客に何を伝えるべきなのか、しっかりと見えるまでに時間がかかったからです。私たちは一度、思春期を経験してしまうと、もう前の自分に戻ることはできません。だから物語の結末でレッサーパンダになったことを完全に“なかった”ことにはできないと思いました。でも、完全に野生動物として生きていくのも違うと思いました。結末にたどり着くきっかけになったのは、脚本家があるシーンを書いてきたことです。それは主人公が父親と話す場面で、そこでは自分の中にある複雑でゴチャゴチャした部分も自分の一部なのだから、切り捨ててしまうのではなく、そんな複雑なものと共に生きなければならないと語られていました。私たちは自分の中にあるすべての側面、未熟な部分も、怒ったりしてしまうところもすべて受けれなければならないんですよね。それはとても美しいシーンでしたし、私たちはこれこそが主人公が学ばなければならないことだとわかったわけです」誰だって心の中に複雑でモンスターのような部分を抱えている。そんな側面と私たちはどうやって付き合っていけばいいのだろう? シー監督と仲間たちが本作で描いた“結末”は多くの人の心をしっかりと捉えるはずだ。『私ときどきレッサーパンダ』3月11日(金)よりディズニープラスにて見放題で独占配信開始(C) 2022 Disney/Pixar. All Rights Reserved.
2022年03月09日しばらく間が空いてしまいましたが、もう2月末。そして3月になれば、あっという間に息子の小学校生活が終わってしまいます。卒業式の息子の「衣装」を考え終えたところで、時の流れはなんて早いのだろうと感じているところです。とはいえ、まだあと少しあります。息子には残りわずかな3学期を存分に楽しんでもらいましょう!最終学年になってからというもの、学びの幅もぐっと広がり、あれやこれやと忙しそうでしたが、そんな中とりわけ息子が興味を持った授業がありました。「公民」です。かつての私だったら、ちょっと硬い内容に感じられ、あまりワクワクはしなかったでしょう。でも息子の方は楽しそう。暇さえあれば国会の構成や、歴代政治家の功績や罪過の調べごとに没頭しているのです。時折、私の方をみて、あれこれ質問してきます。「〇〇首相は、元何大臣か?」とか「〇〇事件が起きたのは、誰が何をしかたらでしょう?」とか。あるいは、私にはただのおじさんにしか見えない写真をipadで持ってきて「誰でしょう?」とか。台所でバタバタと食器を洗う私は、「後にして」という言葉を呑んで、流しの蛇口を一旦閉めることにします。子供の話にはしっかり向き合って聞いてあげましょう、という子育てバイブルの教えを思い出しながら。そうすると実に愉快そうに、あれこれ政治のことや国会のことを話してくれるんです。これってウチの子だけかな、と思っていたら、そうでもなさそう。なかには、帰りが遅いと母親が心配していたところ、夜の駅前広場で演説を聞いていたんだという友人の子も。思えば、昔から将来総理大臣になるって意気込む子はよく居たし、クラスメイトには「首相」と「大統領」は違うといって論破していた子もいました。案外「公民」に興味を持つ子は多い。それがたまたまみんな男の子だったので、男子あるあるなのかという印象を、ついさっきまで持ってしまいました。でもなんてこと! 公民の扉を開くのは男子だなんて、無意識に植え付けられたジェンダーイメージでしたね。今後どんどん「将来の夢は総理大臣」と作文に書く女の子が、増えていく世の中になってほしい。それには子どもをリードする大人の意識改革も重要なのでしょう。ともあれ「公民」に関心があるウチの子は、日々新聞を読んだり、ニュースをみても、なんだかんだコメントしています。「言っていることとやってることが逆」と突っ込んだり「言ってることが表面的すぎる。もっと〇〇するべきだ」などと持論を呟いていたり。悪いことではありませんが、時々やかましい。学校の授業に加えて、メディアリテラシーも学ぶ機会があったからなのか、現代っ子ならではなのか、あまりメディアの情報をそのまま受け止めない。面白いです。これからは激動の世の中と言われています。混沌とした情報の海で、溺れずに完泳を目指すには、メディアの誘惑に対してタフでなければならないでしょう。いったいどうやったらタフになれるのか。きっと教育現場は子ども達にどう教えるか模索してくれていると信じたい。一方で、学校にお任せではなく、お家でも親子で考え、語りあって、対コロナだけでなく、対メディアの免疫力をつけていけたらなと思うこの頃です。というわけで、メディアリテラシーへのやさしい導入を、と絵本を選んでみました。本当はなにも「メディアリテラシー」と気負わなくても、昔話などには「情報」と向き合うための教訓が盛り込まれているものです。ごく小さい子には、じゃんじゃん昔話を読んで聞かせればいいと思います。たとえば、この作品はどうでしょう。『めんどりのペニー』(ポール・ガルドン:おはなしとえ/童話館出版)は、フィンランドやイギリスにもある昔話を思わせる内容です。ある日、めんどりのペニーが、地面の落ち葉をひっかいていると、頭の上にどんぐり落ちて当たってしまいます。突然の衝撃に慌てたペニーは、大変なことが起こった、きっと空が落ちてきたに違いないと思い込んでしまい、王様に伝えなくてはと使命感に駆られ走ります。そこに雄鶏やカモ、それにガチョウや七面鳥が現れます。鳥仲間たちは、つぎつぎにペニーに同調し、みんなで先を急ぎます。どんどん行くと、今度は狐に出くわします。訳をじっくり聞いた狐は、それなら、と近道を教えてくれますが、案内してくれたのは……。慌てること、無知でいることは、不安にかられやすくなり、そうなったときこそ、間違った情報に振り回される危険性を描いているとも取れます。谷川俊太郎さんによる訳もリズム感あって読みやすい。似たような作品に、イギリスの昔話を元にした『たいへんたいへん』(福音館書店)、インドの昔話を元にした『にげろ! にげろ?』(ジャン・ソーンヒル:再話・絵/光村教育図書)があり、後者のほうは、ノウサギが主人公。ノウサギは、マンゴーの実が落ちた音に驚き「世界が壊れ始めた」と騒ぎます。そして森の仲間を引き連れて、王であるライオンに報告せねばと走ります。が、さすがは賢者。冷静にうさぎの話に耳を傾けると、静かに尋ねます。実際に見たことなのかと。思い込みや不確かな情報にたよらず、真実はこの目で確かめるべきだという教え。タペストリーのような美しい絵も見応えあり。もっと馴染みのあるお話では、アンデルセンの『はだかのおうさま』も然り。メディアリテラシー入門とも見て取れるでしょう。一国を治める王様だというのに、興味のあることといったら華やかな服のことばかり。そんな王様は詐欺師のいい鴨です。「ひどく愚かな者には決して見ることのできない服」を拵えるという2人にまんまと騙されてしまいます。ところが、おうさまだけでなく、周りの人々も、愚か者だと思われたくないがゆえに、口々に架空の布を美しいと褒め称えるのです。今回はバージニア・リー・バートンの絵による『はだかのおうさま』(岩波書店)を選びました。躍動感ある絵も素晴らしい。街の人々も家々も、馬車も馬も家来も、そして肝心の王様も、みんな一緒に架空のものにあやつられてしまう、大衆扇動を思わせます。小学高学年から中学生にはこの絵本を。『二番目の悪者』(林木林:作、庄野ナホコ:絵/小さい書房)。金色に輝く立髪が美しい「金ライオン」。我こそが次の王に相応しいと思って誇らしげ。ところが、街外れに住む心優しい「銀ライオン」がどうやら優位だと耳にしたとたん、嫉妬のあまりありもしない噂を広めてしまいます。そんな噂が広まるとどうなるか。偽りの情報を流す罪、それを鵜呑みにする罪。そうしたことについて考えさせられ、大人もはっとさせられる内容です。全国学校図書館協議会選定図書。そして小学生向けの参考書として、『ネットのルール』(旺文社)。息子もハマった『学校では教えてくれない大切なこと』シリーズの第12巻です。インターネット上に書かれている情報やメッセージが、正しいことなのか、危険なことなのか。そういったことを見抜くための基礎的な解読法や、情報を発信する側に立った時の基本的なルールなどを漫画でわかりやすく説明してくれています。読んでいる息子を見ていると、楽しそう。どうやら、小学生がフツーに読めて、フツーにウケる、という仕上がりになっているようです。さて、最後に。今回を持って、この絵本紹介ブログ『絵本とボクと、ときどきパパ』は最終回となります。かれこれ4年あまり続けさせていただき、お付き合いありがとうございました。このページが、絵本を手に取るきっかけになったり、子育てエピソードに共感していただけたとすれば、とても嬉しく思います。また、表現が不器用だったり、説明が不十分だったりして、違和感を感じられた方がいらっしゃるとすればお詫び申し上げます。私自身は、毎回このページを綴るたびに、子育ての楽しさ、絵本の素晴らしさ、そして両者が好きな自分を再確認し、幸せな時間を過ごさせていただきました。またどこかで絵本を通じて皆さまにお会いできることを楽しみにしています。長い間ありがとうございました。アンヌ
2022年02月25日育児に家事にお仕事に、パパやママはいつも大忙し!@tomatomama2021さんの『【漫画】「パパどうしてこんなに休みが少ないの?」仕事ばかりのパパに、娘はサプライズを思いついて…』を紹介します。仕事が忙しすぎてなかなか会えないパパへの不満が積もるゆずちゃん…そこでパパにあるサプライズを仕掛けることに…!パパへの不満お手紙を書くことに!自宅ポストに投函!パパ大喜び!ポスト作戦大成功でしたね!毎日忙しい大好きなパパに可愛すぎるお手紙のサプライズ…!@tomatomama2021さんへのコメントにも、「可愛すぎる」「ポストに入れたの天才!」と反響の声が届いていました。今回は『【漫画】「パパどうしてこんなに休みが少ないの?」仕事ばかりのパパに、娘はサプライズを思いついて…』をご紹介いたしました!(恋愛jp編集部)(イラスト/@tomatomama2021)本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。
2022年02月19日パパ目線でおくる、長女・次女ちゃんの成長記が漫画になりました!@umeda_umejiroさんの『【漫画】「パパ~見て!」娘の書いた絵を見て褒めるパパ、しかし娘は…?!』を紹介します。賑やかなうめじろうさんファミリーは、笑って泣いて今日も大忙し!今回は、長女ちゃんが描いた絵を褒めるパパへのするどい指摘とは…?絵を描いた長女ちゃんパパに見せると…大絶賛のパパですが…なんと的確な指摘!?長女ちゃんの描いた絵を褒めるうめじろうさんでしたが、長女ちゃんからのするどい指摘が!「気持ちがこもってない」という的確な指摘に思わずうなるママでした!今回は『【漫画】「パパ~見て!」娘の書いた絵を見て褒めるパパ、しかし娘は…?!』をご紹介いたしました!(恋愛jp編集部)(イラスト/@umeda_umejiro)本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。
2022年02月13日タレントの小倉優子が、2月1日から3月31日まで絵本アプリ・KIKASETE(きかせて)で、オリジナル書き下ろしの絵本『みーちゃんのいちにち』を公開する。同作は、アプリ内の人気企画「著名人によるオジリナル書き下ろし」にて小倉自ら制作したもの。親子で深める「人との繋がり」をテーマに、小倉本人の朗読による読み聞かせオーディオ収録付きの絵本となっている。「私は子どものころ母に絵本を読んでもらう時間が大好きでした」と幼い頃を思い出す小倉。現在は3児のママとなったことで「私が子ども達に絵本を読むようになりました。絵本を読む時間は、子ども達との大切な時間になっています」とあらためて実感し、「オリジナルの絵本が作れるということで、とても嬉しく思い今回参加させていただきました」とプロジェクトに関わった経緯を明かす。絵本の内容を悩んだ結果、描いたのは「日常の1日」。「時間を書くことで、二、三歳のお子さん(我が子)に時間の感覚が分かってもらえたら嬉しいなと時間も書くことにしました」とその背景に触れる。「日常の中に温かい幸せがあるという気持ち」を込めた同作。読者にむけて、「二、三歳のお子さんが読むことをイメージしましたが、大人の方にも読んでいただき、日常の温かさを感じていただけましたら嬉しいです」とメッセージを送っている。
2022年01月28日ディズニー&ピクサー最新作『私ときどきレッサーパンダ』より、日本版新ビジュアルが解禁された。『トイ・ストーリー』『モンスターズ・インク』『ファインディング・ニモ』『インサイド・ヘッド』など、ユニークな“もしも”の世界を描き、感動的な物語の数々を贈り届けてきたディズニー&ピクサー。今回の主人公は、突然レッサーパンダに変身してしまう女の子・メイ。等身大の少女の悩みと友情、家族愛が独創的でイマジネーションあふれる映像で描かれる。解禁された日本版新ビジュアルには、レッサーパンダになってしまったメイが友人たちと寄り添って夕日を見つめる姿をとらえた1枚。“きっと明日は自分を好きになる”というポジティブなメッセージとともに、レッサーパンダになってしまったメイを受け入れてくれる友人たちとの“絆”を感じられる感動的な瞬間を切り取っている。監督は、ピクサーの短編アニメーション『Bao』で第91回アカデミー賞短編アニメーション賞をアジア系女性として初めて受賞したドミー・シー。《女の子がレッサーパンダに変身する》というこの奇想天外な物語で、人生で誰もが一度は悩む<本当の自分らしさとは?>というテーマが描かれる。全ての人たちに寄り添い、自分を好きになるための後押しとなるメッセージが込められている。悩みながらも自分と向き合おうとする前向きなメイの姿に共感し、“明日は自分をもっと好きになれる“勇気と元気をもらえるだろう。『私ときどきレッサーパンダ』は3月11日(金)よりディズニープラスにて見放題で独占配信開始。(text:cinemacafe.net)■関連作品:私ときどきレッサーパンダ 3月11日よりディズニープラスにて見放題で独占配信開始©2021 Disney/Pixar. All Rights Reserved.
2022年01月27日絵本・日本プロジェクト(会長:高橋 小織・株式会社隆文堂 代表取締役会長)は、昨年に続き「絵本専門士が選ぶ『逢えない誰かに贈る絵本』フェア」を企画、全国の書店にフェア開催の提案をしました。2022年1月から春まで、各書店の都合に合わせて実施していただきます。第2回となる今回は、問い合わせが寄せられ、昨年実施した店舗から展開の意向が既に伝えられています。■「絵本専門士が選ぶ『逢えない誰かに贈る絵本』フェア」企画の背景絵本・日本プロジェクトは、2010年国民読書年に「絵本を贈り、贈られる生活文化を創造するため」に結成されました。以降、出版業界の各社で働く女性社員をプロジェクトメンバーとして、地域の書店とタイアップし、地域の子どもたちが本とふれあえるイベントを毎年開催してきました。このようなイベントも、2020年からはコロナ禍のため中止を余儀なくされていますが、このような時だからこそ、常に“つながり”を大切にして活動してきたプロジェクトの原点に立ち返り、絵本の知識を豊富に有する全国の「絵本専門士」(*)の協力を得て、昨年に引き続き、書店店頭で展開する絵本フェアを企画しました。■「絵本専門士が選ぶ『逢えない誰かに贈る絵本』フェア」について当フェアは、別れと出会いの季節《春》に向けて『逢えない誰かに贈る絵本』をテーマに、全国で活躍する絵本専門士107名が選んだ30作品から書店が自由に選書をしてコーナー展開していただくものです。実施時期は、2022年1月から春まで、各書店の都合に合わせて実施していただきます。クリスマス商戦や年末年始の繁忙期を終え、春の参考書等の商戦がスタートするまでの比較的店頭に余裕のある時期の展開を想定しています。「絵本専門士」によって選ばれた絵本は、子どもたちだけでなく大人を対象にしたものも多く、通常の絵本コーナーとは異なった切り口で新しい発見をしていただけるものとなっています。*「絵本専門士」は国立青少年教育振興機構が実施する養成講座を修了した絵本のエキスパートです。2014年のスタートから現在まで、全国で約420名が活躍しています。■概要企画名 : 「第2回 絵本専門士が選ぶ『逢えない誰かに贈る絵本』」詳細 : 展開期間: 2022年1月~別れと出会いの季節《春》(バレンタイン、卒業・入学ほか)企画対象: 子どもから大人まで(家族へ、友人へ、親友の子どもへ、孫へ、孤独を感じている人へ 他) 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年01月17日子育てに積極的なパパが増える中、ダメパパにうんざり。ダメパパになってしまう理由と、ダメパパをいいパパに変える方法についてご紹介します。ダメパパになってしまう理由とは?子どもが生まれる前は「いいパパになるぞ!」と意気込んでいたはずなのに、いざ子どもが生まれると育児も家事も何もしない。やる気があったはずなのに、なぜダメパパになってしまうのでしょうか?日本の古い価値観子育てと家事は女性がするもの。日本には「男性は仕事、女性は家庭」という性別の役割意識が強くあります。昭和55年頃の日本では、男性は外で働き、女性は家で子育てと家事をする家庭がほとんどでした。共働き世帯は年々増えていますが「子育てと家事は母親がする」ことが当たり前の家庭で育ってきた男性は、自分の子どもが生まれ妻が仕事をしていても「子育てや家事は自分の仕事ではない」と思っていることがあります。父親の子育てをイメージできないそのような価値観の中で育ってきた男性の中には、自分も子育てをしたいけれど、どうやってすればいいのかわからず結果的に何もしないことがあります。自分の父親が子育てや家事を手伝う姿を見たことがないために、自分が父親になってもイメージが持てないのです。あるいは、パパ自身は子育てや家事を手伝っているつもりでも、ママ目線では「何もしないダメパパ」と思えることもあります。ママにはかなわない無力さを感じる赤ちゃんが欲しがるおっぱいは、ママにしかありません。パパは、おっぱいをあげることができない自分には何もできないと思い、ダメパパになることがあります。また、赤ちゃんが泣いてあやしても泣き止まないのに、ママが抱っこをすると一瞬で泣き止む。そんなことが積み重なっていくと、結局ママにはかなわない、パパとしての僕は何もできないと思うことから子育てをママまかせにしてしまうこともあります。日本の長時間労働OECD(経済協力開発機構)が2020年にまとめたデータでは、日本人男性が有償労働(仕事などをしている時間)は世界1位となっています。そのため、子育てをする時間が物理的に取れないという現実もあります。ダメパパをいいパパにする方法は?パパが得意なことだけをお願いするこれまで子育てする男性を見たことがない場合、急に「ミルクをあげて!」「オムツを替えて!」と言っても難しいことがあります。そんなパパには、まず得意なところから子育てに参加してもらいましょう。例えば、高い高いをしてあやしてもらう、抱っこひもやベビーカーでパパが行きたいところへお散歩してもらう、スマホを見てもいいから抱っこしてもらうなどです。してくれたことには「ありがとう」「助かった!」と伝え、できれば「パパが抱っこすると泣き止むね!」「一緒に遊んでくれて子どもがとっても喜んでるね!」など褒めながら、少しずつパパのできることを増やしていきましょう。パパと子どもとの時間を作る子どもは幼いほど、日常生活でいちばん長く一緒にいる人に安心感を覚えます。パパがいても子どもがママばかり頼っていると、パパは自分は子育てできないと思いダメパパになってしまいます。パパが仕事で子どもと一緒にいる時間がなかなか取れないなら、朝は必ず見送る、遅く帰宅しても隣で寝てもらうなど少しでもパパとの関わり時間を増やしてあげましょう。すぐにママ代わりになるパパになってもらうことは難しいですが、子どもがパパに頼るようになればパパ自身がどう子育てをすればよいかを考えるようになり、いいパパになっていくでしょう。パパ仲間を作るママ友と対照的に、パパ友がいるというパパはまだそれほど多くはありません。ママ向けの情報は多いけど、パパ向けの情報というのは極端に少ないのです。パパではなく、ママと子ども向けのイベントのほうが多いのも同様です。パパも、パパ友や子育てをするパパと知り合うことで子育てのやり方や、家事の手伝い方がスムーズにわかることがあります。もし、パパが嫌そうでない場合はほかのパパと知り合える場所へ連れて行ったり、こんなのがあったよ、とパパ意識を高める情報を知らせてみましょう。参考父親向け総合子育てポータルサイト「パパしるべ」パパのいいところに目を向けよう子育てが大変な時は、してほしい、察してほしいことがたくさんありますが、いないよりはいいことや理想には及ばないけれど助かっていることもたくさんあります。自分の負担を減らすためにもパパを褒め、できることを増やすよう育て、ダメパパを卒業させてあげましょう。※参考元
2022年01月17日新年明けましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願い致します。さて。今年の干支は、寅ですね!是非とも虎の絵本を読んで聞かせたいものです。たとえばこんな作品……、とその前に、先日こんなことがありました。夕方の6時過ぎだったでしょうか。大きな声で歌を唄いながら、こちらに向かってくる二人乗りの親子がいました。電動自転車なのでしょう。スイスイと進んできます。耳を澄ますと、「ねー、うっしとらうーたっつみー」小さな女の子の可愛い歌声が。それに合わせて、お母さんも「うま、ひっつじー」。ちょうど私の前を通り過ぎる時、「さるとり、いぬいー、ぜんぶでじゅうにしだー」。2人の声はとても大きく、街灯が照らしはじめた住宅街の静かな空気に響き渡りました。『干支の歌』だ。ああ、この感じ、懐かしい。保育園で息子が教わってきて、それで十二支を覚えたんだったっけ。私も息子に教えてもらい、2人で歌ったっけ。そして私の音程が違うと指摘されて、息子に直されたっけ。私たち親子も、日の暮れた保育園帰り道を幾度となく電動自転車に二人乗りで、大きな声を張り上げて歌いながら帰ったものです。多分私のテンションは、今通り過ぎたお母さんと同じ。こういうのを育児ハイと言うのでしょうか。とにかく私も高かった。子どもと過ごす時間の嬉しさや、お母さんをやってるという自信。そんなような感情が混ざって、人目も気にせず、夢中で息子に合わせて、歌っていたのだと思います。その様子を見て呆れた人もいたかもしれないし、ご近所迷惑だったかもしれません。でも楽しかった。それに、テンションの高さは忙しい子育てを乗り切るには必要なことだったのかなとも思います。いずれにしても今でも通るあの保育園帰りの道には、そこここに良い思い出が残っています。そしていまだに、私はその電動自転車に乗ってて、後部には、まだチャイルドシートががっちり括られています。息子が小学校に入り、使わなくなったというのに、かれこれ6年間もずっと。外そう。籠に変えよう。何度も自転車屋さんに持っていこうとしては、明日にしようと先延ばしにし続けて、今に至ります。もうちょっとだけ、思い出の二人乗りの証を残しておきたい。そんな気持ちを引きずって。でも、考えてみれば息子の背丈はほとんど私と変わらなくなったのに、いまだに空席のチャイルドシートをつけて近所を疾走するのは流石に奇妙。このままでは子離れできない親の一途を辿りそうです。思い出はちゃんと心に刻まれているから、大丈夫。新年の事始めに、今度こそ本当に外すことに決めました。それでは、今回おすすめしたい「虎」の作品。『とらたとおおゆき』(なかがわえりこ:ぶん、なかがわそうや:え/福音館書店)かわいい虎の子、とらたは、大雪の日、お父さんと屋根の雪を下ろします。すると雪の山ができました。そこで滑ってみることに。それを見たお父さんは、とらたにソリを作ってくれました。とらたはソリに乗ってどんどん滑ってゆき、お友達たちも次から次へと集まってきます。楽しい冬遊びの作品です。絵も愛嬌があり、絵の具の筆遣いをお手本に、親子で真似して描いて遊べもしそうですよ。2才から。『トラのじゅうたんになりたかったトラ』(ジェラルド•ローズ:作•絵/岩波書店)トラは、宮殿で楽しそうに食事をしたり、お茶をしたりしている王様の一家が羨ましくてたまりません。自分も一員になりたくて、どうしたものか考えていたところ、お庭に干された一枚のトラの絨毯が目に入ります。そうだ、自分もあれになればいい。名案とばかりに絨毯になりすまし……。インパクトのあるタイトルに、発想も展開も絵もとても愉快。幼児から楽しめますが、小学校の読み聞かせでも頻繁に使われ、とても人気の作品です。『ウェン王子とトラ』(チェン•ジャンホン:作•絵/徳間書店)子どもを人間の猟師に殺された母トラ。それからというもの怒りを放出するように、人間の住む村を襲うようになりました。そこで、国の王は、占い師に相談することに。すると、王子を虎に差し出すよう言い使われ、泣く泣く森に置いていきます。王子は虎の元で逞しく成長してゆき……。普遍的な母親の愛や人間と虎と間に生まれる絆が、読み手の心を強く揺さぶります。大型サイズの絵本にふさわしい圧倒的な水墨画で、読み応え満点。6年生のウチの息子も、満足そうでした。小学生には一度は触れてほしい。5歳から。次回は2月25日ごろになります。それでは2022年寅年、素敵な一年になりますよう!(Anne)
2022年01月15日日本で初めてNetflix配信と劇場公開を同時にした映画『ボクたちはみんな大人になれなかった』。そして、2019年に映画として公開した作品のリブート作として1月から配信されるNetflixシリーズ『新聞記者』。映画界と配信の世界がゆるやかに混ざり合う今、気鋭の監督は配信という場所にどんな可能性を感じているのか。両作品の監督、森 義仁さんと藤井道人さんに話を聞いた。映画とはまったく違う『新聞記者』にしたかった。森義仁:Netflix版『新聞記者』、面白かったです!すでに映画として自身が製作した作品をリブートすることに対して、藤井さんはどう思いましたか。藤井道人:正直、最初はやりたくなかったです(笑)。でも、プロデューサーの河村(光庸)さんにとって、『新聞記者』は人生を懸けたコンテンツ。Netflixの坂本(和隆)さんも立ち上げの頃からずっと仕事をしている仲。その二人から頼まれたらやるしかないなと。ただ、映画とは別物にしたいというオーダーはさせてもらって。その結果生まれたのが亮(横浜流星)というキャラクターでした。森:あの政治に関心のない就活生という立ち位置はすごくいいなと思いました。藤井:映画版のときも政治に興味がない人でも感情移入できるように工夫はしたんですけど、やっぱりまだ遠いという感覚は否めなくて。ちゃんと自分の視点を入れたいと思ったんです。そこで、記者側でも官僚側でもない第三の視点として、亮を新たに追加しました。森:だからでしょうか。今回はより、ヒューマンドラマに引き込まれた感じがしました。藤井:映画版は、記者側と権力者側の二項対立なんですよね。それがセンセーショナルではあったんですけど、Netflixなら45分×6話という長尺で描ける。だったら、もっと徹底的に人を描いて、群像劇として掘り下げたいという気持ちはありました。森:新しい物語の中で、田中哲司さんの役は映画と共通でしたね。藤井:田中さん演じる多田は、内閣情報調査室のシンボル。そこはブラさなくてもいいと思ったのと、あんな怖い顔した人、田中さん以外できないだろうと(笑)。森:こういう社会的なテーマを持った作品って大変じゃないですか。自分がやるとしたらと考えましたけど、難しいなと思いましたもん。藤井:だからこそ、善悪を断定しないように意識はしていました。取材でお話を聞いても、記者の方も内調の方も純粋に自分の仕事に取り組んでいるんですよね。だから両者にちゃんとリスペクトを払いたかった。この作品が描いているのは、いろんな人たちがもっと自分ごととして世の中の問題を考えられる社会。そうした明るい問いかけで終わりたくて、映画版とはまた違うストーリーラインにしました。スマホで観る面白さと“街”で観る面白さを体感して。藤井:『ボクたちは~』は、やっぱり劇場公開とNetflixでの配信を同時に行うという試みが新しいですよね。僕は配信が始まってすぐスマホで観たんですよ。そのあと、テレビでも観たんですけど、意外とスマホの方が没入できた感覚があって。きっとこの物語が佐藤(森山未來)の内なる対話だからこそ、スマホの方がよりパーソナルな感じがしたんだと思います。そんなふうに映画館で観るのと、自宅で観るのとでは、体験性が違う。その両方のニーズに応えるのは、今の時代を鑑みれば自然な気がします。森:藤井さんのおっしゃる通りで、それぞれ楽しみ方が違うし、それを受け手が選べるのは、今の時代らしくていいなと。藤井:音楽や背景、ポケベルなどの小道具で徹底して’90年代を描いていますよね。劇中で佐藤とかおり(伊藤沙莉)がドライブをするシーンがあるじゃないですか。そこで小沢健二さんの曲が立て続けに流れるんですけど、あれはギークな人じゃないとできない選曲だなと思って。あれは森さんが?森:そうですね。あそこで一気にあの時代に帰らせたかったというのがあって。小沢健二さんの『犬は吠えるがキャラバンは進む』というアルバムを曲順にどんどんかけていきました。今回、時代をどう描くかが大きなポイントで。本来ならTSUTAYAができる前、まだ東海銀行だった頃の渋谷のスクランブル交差点をバンッ!と見せたりするのが王道なんでしょうけど、いろいろ事情もあって、そうはいかず。逆にラフォーレ原宿とか、渋谷のタワーレコードとか、主人公のパーソナルな場所をおさめていくことで、二人の足跡を辿れるように切り替えました。藤井:変に時代劇を撮るより、みんなの記憶にある「過去」の街を描くのは大変ですよね。画という意味では、現代を映す中で出てくる無人の新宿の街も印象的でした。森:あれはちょうど’21年1月の緊急事態宣言下に撮影しました。だから偶然の産物ではあるんですけど、確かに画力のあるものが撮れましたね。藤井:あのコロナ禍の街並みが、主人公の孤独感と重なって見えたんですよね。コロナを作品に取り入れるかどうかは今みんなが葛藤するところだと思うんですけど、こういう使い方があるんだと羨ましくなりました。森:『ボクたちは~』では一貫してコミュニケーションを描いていて。時代とともにツールが変わる中、コロナによって突然分断され、佐藤が完全にひとりぼっちになった。その感じが作品にマッチしている気がして。脚本を直していたのは、’20年春の最初の緊急事態宣言の時期でしたが、コロナを物語に入れようと決めました。藤井:この作品、1995年当時に青春を過ごした人が、当時から付き合っていた今の夫なり妻なりを誘って渋谷の映画館まで観に行ったらエモいでしょうね(笑)。そうやって多様な楽しみ方ができるのはいいなと思います。僕たちの世代で面白いものをつくりたい。森:藤井さんは配信というプラットフォームで作品をつくるにあたって意識したことはありましたか。藤井:一気見させる感覚はすごく大事にしました。今日は3話までと決めていたのに、3話のラストまで観たら、ここで終われるかという気持ちになる。僕自身、その感覚に踊らされるのが好きなので、『新聞記者』もそんなふうに楽しんでもらえたらなと。森:以前やった『恋のツキ』はテレ東で放送終了後、Netflixで全話一挙配信されることがあらかじめ決まっていたんですね。だから、僕もお客さんを離さない仕掛けづくりには知恵を絞って。毎回いかにクリフハンガー的なラストで次につなげられるかという挑戦をしていました。藤井:僕たちクリエイターにとって、いま配信作品をやる醍醐味は、海外の人たちに観てもらえること。映画ならカンヌやベネチアの映画祭に出品するという方法がありますが、そこで目にとまり上映が決まる可能性は高くはない。映画祭以外で、出会ったことのない国の人たちに観てもらえるチャンスがあることは、すごく魅力ですね。森:小学校の同級生がオランダに住んでいて。「『ボクたちは~』を観たよ」と30年ぶりに連絡が来ました。海外の方からDMで感想をいただけたのも、配信だからこそ。世界に届いているんだと実感できて、うれしかったです。藤井:結局何をつくるかは、テレビであろうと映画であろうと配信であろうと、自分たち次第なんですよね。それぞれ制約との戦いはありますけど、自分たちが信じたことを貫き通せば、ちゃんといいものがつくれると思う。森:その中でいま面白いことが起きているとワクワクさせてくれる場が配信なのかなと。広告を見ても勢いを感じます。藤井:あとは、スケールの大きい作品を配信でやってみたい。オリジナルで、長い年月をかけてシリーズものとかつくれたら面白そう。個人的には観る側として、『ストレンジャー・シングス』の最新シリーズが今から楽しみなので(笑)。森:僕は『全裸監督』的な“キャッチーな大作”だけを配信するというイメージも覆していけたらと思います。『ボクたちは~』みたいな私小説風の作品は、最初は配信には合わないかなと思ったけど、ボーダーレスな作品が集まる場になるといいなと思うし、僕たちの世代でどんどん面白いものを生み出していきたいですね。Netflixオリジナルシリーズ『新聞記者』異端の新聞記者・松田杏奈が公文書改ざん事件の真相を追う中、問題の渦中に置かれた官僚、その家族など様々な人間関係が絡み合っていく。Netflixで’22年1月13日より全世界同時独占配信。出演/米倉涼子、綾野剛ほか『ボクたちはみんな大人になれなかった』46歳のボクは、いくつかのほろ苦い再会をきっかけに1995年の“あの頃”を思い出す…。時代を彩ったカルチャーとともに忘れられない恋を描いた青春映画。Netflixで配信中。出演/森山未來、伊藤沙莉ほか森 義仁さん(一枚目写真・左)1982年生まれ、三重県出身。日本映画学校(現日本映画大学)卒業。MV監督、CMディレクターなどを経て2018年にテレビ東京とNetflix共同制作のドラマ『恋のツキ』を監督。映画監督作品としては本作が初。藤井道人さん(一枚目写真・右)1986年生まれ、東京都出身。日本大学芸術学部卒業。『オー!ファーザー』(2014年)でデビュー。近作に『ヤクザと家族 The Family』(’21年)、ドラマ『アバランチ』(フジテレビ系)など。映画『余命10年』の公開を控える。藤井さん・タートルネック¥13,200(Iroquois TEL:03・3791・5033)パンツ¥13,500(COS/COS銀座店 TEL:03・3538・3360)※『anan』2021年12月29日‐2022年1月5日合併号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・DAN(藤井さん)ヘア&メイク・酒井真弓(藤井さん)取材、文・横川良明(by anan編集部)
2021年12月30日体の芯まで冷えるような夜が続き、お風呂でゆっくり温まりたい季節となりました。先日、浴室の整理をしていたら、未開封のバス用アロマオイルが出てきました。だいぶ前に、忙しい育児の中でもリラックスできたらと友人からプレゼントされたものですが、当時はそんな時間すら取れず、そのまましまい込んでいたのでした。湯船でのんびり体をほぐすなんていう余裕はゼロ。でも今なら使える。これもまた、時が経ったこと、息子が成長したことを噛み締めた一瞬でした。当時は、我が家ではパパの帰宅時間が遅かったので、いわゆる「ワンオペ」。子どもはたった一人なのに、こうも大変なのかと思うほどに手こずっていた私でした。どんなだったかというと、言うなれば、戦。細かいことは忘れてしまいましたが、おすわりできない頃が一番苦労したかもしれません。どうやって子どもの体を支えながら、自分の体を洗うかとか、どうやって子どもの安全を守りながら髪を洗うかとか、どうやって子どもを抱っこしながら、体を拭くかとか。そんなことばかりに頭と手足を使っていたように思います。そしてパパの手の代わりになるようなグッズはないものかと日々、ママ雑誌や赤ちゃん用品店のイチオシ商品を検討して、買っては失敗して……の繰り返し。その果てに、私がやっと一息つけるようになった、お助けグッズがふたつあります(今はもっと優れものが出てるかもしれませんが)。一つ目は、『タミーバズ』。当時のママ友からの助け舟で、この商品名を送ってもらい、何度も失敗を繰り返したので疑心暗鬼でしたが、ものはためしで即購入。ところが、使ってみると、なんとまぁ、今までの苦労はなんだったのか、というくらい楽になったのです。もう、この時ほど赤ちゃんグッズに感動したことはありません。ゆとりを持って自分の体を洗い、髪も洗い、そして慌てることなく拭くという一連の動作がようやくスムーズにできるようになったのです。その『タミーバス』とは、要はバケツです。赤ちゃんの体に負担がかからないよう、足をM字型にした体勢を保ちながら、バケツ型のバスタブに収まる仕組みになっているものです。これなら沐浴中に赤ちゃんからほんの数十秒目を離しても、つるっと滑って溺れるなんて心配はありませんし、コンパクトなので場所も取りません。それに頭は浮いた状態なので、背もたれに押さえつけられるようなこともありません。息子の後頭部の凹みが気になっていた私でも安心して使えました。もうこれ以上このバケツには入らないというくらい、パツンパツンに成長するまで愛用したものです。ただ、もうひとつ問題が残っていました。どうやって息子を拭くか、です。これまたパパの手があれば、どちらかがタオルを持って、どちらかが息子をタミーバスから引き上げる、ということができたと思いますが、なにせワンオペ。折角拭いた自分の体はまた濡らすことになるわ、そこらじゅうビショビショになるわ。それでも、息子を抱き上げ、タオルで包んで一旦床に置き、そして私はもう一度濡れた体を拭き、そこらじゅうも雑巾掛けするという、非常に効率が悪いことをしながら、毎日を乗り越えていたのです。そんなある日、アメリカに住む伯母からプレゼントが届きました。バスエプロンと呼ばれるようなものでした。大きなタオルを、エプロンのように親の首から下げる工夫が施されてあり、そのまま赤ちゃんを抱っこして包めば、洋服も濡れずにストレスフリーの風呂上がりが過ごせるというもの。これには目から鱗で、なんというアイディアだと感心したものです。それからというもの、闘争心を燃やさないとクリアできなかった子どもとのバスタイムがグッと平和になり、さらには、「私、余裕じゃん! 子育てうまくやってる!」という、にわかながら自信にも繋がりました。ええ、息子が一歳をすぎるころまでは。歩けるようになり、お風呂上がりに濡れた体でそこいらじゅうを歩き回り、家中びしょびしょにするまではね。そんな過去もありましたが、それでも、当然、楽しい時間だってたくさんお風呂にはありましたよ。冬ですもの、たっぷりあったまって、ストレスなく気持ちよく寝たいですね。今回はお風呂の絵本。『わにわにのおふろ』(小風さち:文、山口マオ:絵/福音館書店)お風呂場に嬉しそうに入ってきたのは、こわーい、ではなく、仲良くなれそうな大きなワニの「わにわに」です。蛇口を回し、お湯を溜め、シャワーを浴びて、あぶくを飛ばし、とみんなと同じことをやっているのに、なんて楽しそうなんでしょう! 木版画の力強さと温かみも素晴らしく、わにわにの動作のオノマトペもちょっと不気味でかなり可愛い。とにかくギャップが魅力の子どもたちが夢中になる作品です。大人気のシリーズなので、他もぜひ。(2歳から)『ぽっかぽかだいすきおさるさん』(福田幸広:文と写真/ポプラ社)日本には、山のお猿が入ってくるという世界的にも珍しい温泉があります。そこでお猿さんたちはどんな風に過ごして、どんな表情をしているのでしょう。「ああ、いい湯だ~、ああ、気持ちいい~、極楽じゃぁ~」……そんな人間のつぶやきがしっくりくるようなお猿の姿を写真が捉えています。子どもたちも、同じようにじゃれ合ったり、きょとんとしたり。そんな姿がたまらなく可愛い、ほっこりする写真絵本です。(3歳から)『おふろやさん』(西村繁男:作/福音館書店)最近は滅多に見かけない町のお風呂屋さん。一昔前は、高い煙突に立派な瓦屋根の建物が近所に一軒はあったものです。夕方にもなれば、入り口の暖簾をくぐる人たちで賑わっていました。そんな場所を舞台にした作品。下駄箱、男湯と女湯に分かれるところ、脱衣所、洗い場、湯船の中へと場面は進んでいきます。その場その場で、様々な年代の人たちが織りなす小さな物語が切り取られていて、たまらなく愉快。面白シーンを探しながらページをめくるのもの楽しいですし、温泉に行った時と重ねてみてマナーを覚える読み方もあり。時代を超えて親しめる作品です。(4歳から)もう年の瀬です。ゆっくり、じんわり、一年の疲れをお風呂で落としてみてはどうでしょうか。それでは良いお年を!
2021年12月25日『あいうえおえほん』をはじめとするロングセラー知育絵本、カード、木のおもちゃなどのデザイン・制作で知られる戸田デザイン研究室が運営する「戸田幸四郎絵本美術館」(静岡県・熱海市)。開館から24年を経て、大規模な展示替えを行い、2021年12月25日から新たな展示内容で皆さまをお待ちしております。51歳でデザイナーから絵本作家に転向し、知育絵本の草分けと評されるとだこうしろう(戸田幸四郎 1931-2011)が残した原画や油絵、そして知育や自然に対する考えなど、作家の思いをより深く伝える館へと生まれ変わりました。戸田幸四郎絵本美術館■とだこうしろう(戸田幸四郎 1931-2011)について1931年、山形県尾花沢市に生まれる。農学校で学び、独学で様々なデザインを習得。東京で店舗デザインやグラフィックなど商業デザイナーとして活躍したのち、1982年、51歳で絵本作家に転向。絵はもちろん、ひらがなまでデザインした『あいうえおえほん』を出版しました。「子どもたちの学びには、まず心を動かすことが大切。」と言う信念のもと、その後も知育絵本の世界に高いデザイン性を取り入れた作品を生み出し、1990年に戸田デザイン研究室を設立。80歳で亡くなるまでに42作を発表し、そのどれもがロングセラーとなっています。デビュー作『あいうえおえほん』は今では累計100万部を超え、2019年度にはグッドデザイン賞を受賞しました。他にも宮沢賢治・太宰治などの文に重厚な絵を描いた名作絵本集や環境をテーマにした創作絵本集など出版。日本の知育絵本の草分けと評されています。■戸田幸四郎絵本美術館の誕生戸田幸四郎絵本美術館は1997年11月、静岡県熱海市上多賀の自然郷内に開館しました。1982年に初の絵本『あいうえおえほん』を出版した数年後から、戸田幸四郎は小さなアトリエを熱海に構え、創作活動の拠点とします。10年近い月日が流れた1995年、幸四郎がアトリエの近所を散歩中に見つけたのが現在の絵本美術館となる場所。著名な料理研究家の別荘があったその場所には他にも食材となるような木がたくさん生い茂っており、自然との共生を大切にしていた幸四郎は強く惹かれます。ちょうどそのころ戸田デザイン研究室では、絵本を読んでいただいている方々に原画も見ていただきたい、という思いから“絵本原画館”的な構想を練りはじめていたこともあり、戸田幸四郎絵本美術館の開館計画が急速に動き出します。建築デザインから内装、カフェのメニュー作成まで戸田幸四郎自身が行い、代表作『あいうえおえほん』や名作絵本など13作品の原画・約200点を常設展示する個人美術館として開館しました。■戸田幸四郎絵本美術館のコンセプト戸田幸四郎絵本美術館がまず来館者の皆さまにお伝えしたいのは「原画の力」。印刷には印刷の味わいや魅力がありますが、原画から見える作者の筆づかい、色彩の美しさは格別です。見慣れたはずの絵本のイラストも、原画をご覧いただくことで新しい感動を味わっていただけます。また戸田幸四郎は開館にあたり【生きとし生けるものの共生(自然との共生)】をテーマとしました。故郷・山形県尾花沢市の雄大な自然から、豊かな感受性や色彩感覚、そして生きとし生けるものの命の尊さを学んだ幸四郎が、生涯にわたり追求したテーマのひとつです。子どもから大人まで来館されるお客さまが、光の温かさや緑の眩しさ、草花の美しさ、風の音や雨の音、虫や鳥たちのさえずりを感じる心を大切にしてほしい。そんな願いを込めて幸四郎自身が建築デザインをはじめ、トータルで館全体をデザイン。緑溢れる庭や駿河湾を臨む絶景が楽しめるカフェテリアなど、自然の美しさを最大限に感じられる設計となっています。■開館から24年、初となる大規模な展示替えを実施。1997年の開館以降、ご家族連れのお客さまから美術・デザイン関連の方まで、隠れ家的美術館として多くの支持を集めてきた当館ですが、近年では戸田幸四郎の作品が知育絵本のジャンルを超え、デザインや哲学の側面から再評価いただく機会もより多くなってきました。そこで戸田幸四郎が残した思いやトータルのデザインはそのままに4つのテーマの展示室を設け、より作家性や思想が伝わる館へと大規模な展示替えを実施。キュレーションを担当したのは【デザインで人生を豊かにする】と言う理念のもと、戸田幸四郎作品をはじめとする絵本などをデザインする戸田デザイン研究室です。ご好評いただいている海を臨むカフェやここでしか買えないアイテムも揃うミュージアム・ショップ、貸し出し絵本のサービスも継続して行っています。初めてお越しくださる方はもちろん、今までご来館くださった方にも、新しい発見や感動をお伝えする美術館へと生まれ変わりました。・展示室1---戸田幸四郎について年代ごとの作品やプライベートのスケッチなど、生涯の制作物の数々を展示します。もっとも影響を受けた実兄の洋画家・戸田吉三郎の作品や敬愛するジョルジュ・ルオーの作品も常時ご覧いただけます。・展示室2---知育絵本の原画ロングセラー知育絵本の原画を展示。代表作『あいうえおえほん』は幸四郎デザインのひらがなの貴重な原画も展示します。時代を超えて愛される作品の魅力をより深くお伝えします。・展示室3---環境・昆虫絵本の原画ライフワークとも言える環境問題を絵本化した作品の原画や、写実的な細密画『昆虫とあそぼう』の原画を展示。戸田幸四郎の自然への思いが感じられます。・展示室4---名作絵本の原画知育絵本とはまったく異なるタッチで描かれた名作絵本5冊の原画をご覧いただけます。宮沢賢治『竜のはなし』や太宰治『走れメロス』などの重厚な油絵の迫力は圧巻です。■戸田幸四郎絵本美術館 基本情報・所在地 :静岡県熱海市上多賀1055-30・TEL :0557-67-1107・開館時間:10:00~16:30(最終入館16:00)・休館日 :新型コロナウイルス感染拡大防止のため当面の間は毎週火・水・木曜が休館(祝日の時は開館)※2021年12月25日(土)~2022年1月10日(月)まで無休で開館。公式ホームページ: ■戸田デザイン研究室とは【デザインで人生を豊かにする】という理念のもと、戸田幸四郎作品をはじめとする絵本・カード・木工玩具などを中心に、幅広くモノやコトをデザインする小さな会社。数々のロングセラーを生みだし、代表作に『あいうえおえほん』『国旗のえほん』『リングカード・シリーズ』などがある。近年では出版・知育の枠を超えたモノづくりやコラボレーションなども行い、大人も魅了するデザインとクオリティーで幅広い支持を集めている。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2021年12月24日家族と一緒に暮らしている、ドラクエふじこ(@nihonnoakitainu)さんには、5歳になる娘さんがいます。普段は父親にそっけないとのことですが、ある日の娘さんは違いました。「パパにあいたい…」父親が恋しくなったのか、とってもかわいい言葉にキュンとしますね。しかし、続く娘さんからの告白に、多くの人が吹き出してしまいました。「パパにアイロンビーズの、きみどりいろをさがしてもらいたい」普段パパにそっけない5歳娘が、夫が仕事でいないとき「パパにあいたい」と言う。よくよく聞くと、5歳「パパにあいたい…パパにアイロンビーズのきみどりいろをさがしてもらいたい」との事だった。夫には「娘ちゃんが会いたがってるよ」とだけ伝えておくことにした。 pic.twitter.com/IZgRcWq1Io — ドラクエふじこ (@nihonnoakitainu) December 9, 2021 娘さんが父親に会いたがっていた理由は、数え切れないほどのアイロンビーズの中から、黄緑色を探してほしかったからだったのです…!ドラクエふじこさんは、父親に真実をいうべきか否か悩みますが、娘さんからの言葉をそのまま伝えます。悩んだ末そのまま伝えましたが、よろこんでました pic.twitter.com/MvmsqZqosQ — ドラクエふじこ (@nihonnoakitainu) December 10, 2021 苦行のようなお願いにも、優しく対応する父親。「かわいすぎる」と喜んでいて、娘さんが大好きなことが、伝わってきますね。思わず笑みがこぼれる家族のやりとりに、多くの人がコメントしました。・ぶはっ!パパの仕事が増えちゃった。・とってもいい子で、とってもかわいい。・小悪魔ちゃんだ!将来大物になりそう。ドラクエふじこさんも娘さんから、「きみどりいろさがして」と頼まれたそうですが、断ったとのこと。頑張って黄緑色のアイロンビーズを集めようとしている、ドラクエふじこさんの娘さんが、何を作ろうとしているのか気になりますね。[文・構成/grape編集部]
2021年12月16日先日、ママ友から超簡単ビュッシュ・ド・ノエルの作り方を教わりました。簡単すぎて、フランスのお菓子作りが上手な友人達でさえ、面倒なケーキだと言っていたのは、私の勘違いだったのかと思うほど!なので、クリスマスの日には自家製のビュッシュ・ド・ノエルでお祝いをしようかと思っています。そもそも私はお菓子作りには消極的な方ですが、一方で、メインや前菜作りはわりと好き。昔は、とりわけクリスマスシーズンにもなると、メニューを考えることからワクワクしていたのを思い出します。定番は鶏肉の類の丸焼き。母が住むフランスで年末を過ごすと、お肉屋さんには当然のようにジビエ類がぶら下がっています。その種類の豊富なこと! 七面鳥はもちろん、雉、ホロホロ鳥、鴨、ガチョウ、それにシャポンと呼ばれる去勢鶏……。どれにしようか長い時間吟味することと、お腹に栗のスタッフィングをこしらえて詰めるのが醍醐味でした。過去形なのは、コロナ禍でフランスにここ数年行けていないので、豊富なジビエ類にお目にかかれないからです。それに、忙しくするのはキャパオーバーなので、育児中は、クリスマスメニューにも手間をかけないようになったという理由もあります。最近のクリスマスディナーは、もっぱらローストビーフ。さっと表面を焼いて、アルミホイルとタオルに包み、クッションで挟んで火を通すというやりかたで、横着にもほどがありますが、育児中はこれでいいんですよ! みんなが一番好きな料理ですから。ところが、昨年は、ローストビーフは作らず。というのもシーズン前の宅配便のチラシを見ると、こんがり焼けた丸ごとチキンが載っているのを目にしたからです。ジビエではないけれど、これを電子レンジで温めれば、久しぶりのローストチキンだ。やはりなんといってもクリスマスらしい! と思い、注文したのです。25日に、パパの実家に持って行くんだと意気込んで。ところが、届いた箱を覗くと、ドカンと真ん中に薄桃色の塊があるのです。ああ、よく注意して注文すればよかった。と後悔しても始まりません。こんがり焼けたローストチキンは、イメージ写真であって、売り物はというと、冷凍の、生の、丸ごとの、チキンだったのです。チンすれば済むという話は飛んでしまい、試したこともない電子レンジのオーブンモードにチャレンジする勇気もなく、もっと慣れたレシピにすり替えようと、急遽解体することにしました。せっかくの丸ごとでしたが、罪の意識と共にバリバリと包丁を入れることに。すると、思いのほかいい感じの骨つきチキンのバラが出来上りました。コック•オ•ヴァンをつくろう! 独身時代、幾度も作った十八番。そこからは、料理のモチベーションアップです。まず欠かせないのはブルーゴーニュワインでしょ、と酒屋に走り、それからマッシュルームとイタリアンパセリをわざわざ買い出しに出かけ、手間暇かけた鶏のワイン煮を作りました。勢いに乗って、ついでに野菜のテリーヌも作り、クリスマスらしい品がそろったところで、パパの実家に持っていきました。横着クリスマスメニューからようやく脱出! と胸を張ったはいいのですが……。あんなに頑張って解体した丸鶏。そして丁寧に煮込んだコック•オ•ヴァン。なのに、実家の皆んなは誰ひとり手をつけてくれませんでした。私がすっかり忘れていたのです。彼らは皆、体質的にアルコールが苦手だということを。アルコール分は十分飛ばしたつもりでも、苦手な人にはどうしたって難しいようでした。でも良かったことがふたつ。コック•オ•ヴァンで勢いに乗ったおかげで作れた野菜のテリーヌは、好評で瞬く間になくなったこと。それと、ワイン煮のほうは、唯一食べてくれたのは息子で、そのことによって、彼はアルコールOKな体質だろうと知ったこと。食材とメニュー選びには失敗してしまいましたが、まあ、いいんです。次に生かしてゆけば。というわけで、クリスマスとなれば、あれこれ美味しいもののことを考えたくなる時期でしょう。そんな今、ぴったりの作品を選んでみました。『はらぺこサンタのクリスマス』(はらぺこめがね:作、ほるぷ出版)クリスマスの前夜、サンタさんは子どもたちにプレゼントを配りに出かけます。でも、実はお腹がペコペコ。ソリーから見下ろす山々や家々は、つい美味しそうなお料理に見えてしまうんです! シュトーレン、ミートローフ、そしてローストチキン! それでもサンタさんは頑張ってプレゼントを配り続けます。素敵なメニューが続々登場の、お腹の空く作品です。『ちいさなねずみのクリスマス』(アン•モーティマー作•絵/徳間書店)クリスマスは誰にとってもウキウキする日です。たくさんのプレゼント、華やかな飾りつけ、美しい歌声……。そして美味しそうなお菓子屋デザートがテーブルに並べば、誰だって手を伸ばしたくなりますね。 小さな可愛いネズミだって同じ思いです。繊細な絵で、クリスマスが待ち遠しくなる作品です。『エーミルとクリスマスのごちそう』(アストリッド•リンドグレーン:作/岩波書店)元気一杯のエーミールは、毎日大忙し。あれこれいたずらを思いついては、大惨事を巻き起こし、そして木工小屋に籠らされる、という繰り返しです。でも、本人に悪意はありません。純粋に良かれと思ってしたことが、発想がユニークなあまり、残念なことに周りから見ると「いたずら」に見えてしまうのです。その面白さに読む方はワクワク。どんどん惹きつけられる一方で、どんなことがあっても息子を肯定し続けるお母さんの姿勢に安堵感も覚えます。そして、次から次へと出てくるお料理の魅力的なこと! クリスマス用のメニューも豊富で、たまらなく食欲をそそりますが、その背景に織り込まれた、すべての人々が平等であるべきだという強いメッセージも素晴らしい! 小学2~3年生ぐらいから読めますが、大人も笑っちゃいますよ。
2021年12月15日長男が生後7カ月のころから始めた絵本の読み聞かせ。しかし成長に伴い、長男は絵本への興味が薄れていき……。そんなある日、子育て支援センターの先生から意外なアドバイスをもらいました。それを実践し、長男が絵本好きになっていった体験をご紹介します。 絵本への興味が薄れていく長男わが家では長男が生後7カ月のころから、絵本の読み聞かせを始めました。きっかけは私の友達が長男に絵本をプレゼントしてくれたこと。最初はカラフルな絵本に興味津々で、何回も読み聞かせてあげました。 しかし長男は成長するにつれ活発になっていき、1歳半のころには絵本を読むよりとにかく体を動かして遊ぶことのほうが好きになったようでした。読み聞かせをしてもすぐにペラペラとページをめくってしまうのです。絵本を好きになってもらうにはどうしたらいいのか、私は頭を悩ませていました。 先生からもらった意外なアドバイスそんなある日、私と長男は子育て支援センターの読み聞かせのイベントに参加しました。このときもやはり、先生が読み聞かせてくれる絵本には見向きもせず、別のおもちゃで遊んだり走り回ったりしている長男。 私はイベントのあと、子育て支援センターの先生に「どうしたら絵本を読んでくれるようになりますか」と聞いてみました。すると先生は、「子どもにはそれぞれのタイミングがありますから、無理に読ませなくても大丈夫です。まずは寝る前だけ読み聞かせをしてみるのはどうでしょう」とアドバイスをしてくれました。私は「寝る前だけでいいの?」と少し疑問に思ったものの、早速その日の夜から実践してみることにしたのです。 アドバイスを実践した結果…そしてその日の夜、寝室に行くときに「◯◯ちゃん、好きな絵本持っておいで〜」と声をかけてみました。すると寝るときは寝室に行くということが理解できているからなのか、長男はすんなりと絵本を持ってきたではありませんか! その後数日間は読み聞かせをしてもあまり聞いていない様子でしたが、これを毎日繰り返しているうちにだんだん聞いてくれるようになったのです。 寝室にはおもちゃを置いていないので、絵本だけに集中できたのかもしれません。そして同時に「絵本を読む=その後は寝る」というパターンが身につき、寝つきも良くなりました。 この「寝る前だけの読み聞かせ」を続けた結果、長男は寝る前以外の時間でも「これ読んで〜」と何回も絵本を持ってくるぐらい絵本好きになりました。次男も1歳ぐらいからこの習慣を身につけ、今も毎日私と夫で分担して2人に読み聞かせています。絵本の読み聞かせは、子どもにとって無理のない形でするのが良いと感じた出来事でした。 監修/助産師REIKO著者:今岡めい6歳と3歳の超わんぱく兄弟を育てるママであり、フリーライター。「子育てで一番大切なのは母親が笑顔でいること」「幼児期最大の英才教育は遊びである」をモットーに掲げ、日々テキトー育児を繰り広げている。
2021年12月02日この記事のライター ブックハウスカフェ 岩切もも東京・神保町にある絵本の専門店ブックハウスカフェに勤務。店内には約1万冊の絵本が揃い、働き始めてからたくさんの絵本に触れ合ったことで、絵本好きになる。赤ちゃんから大人まで楽しめるイベントを毎月多数開催していて、運営スタッフとしても活動中。ホームページ @bookhousecafelove →『絵本のプロが選ぶ おすすめ6冊』の他のおすすめ絵本も見る0歳向け『ひよこさん』(作:征矢 清、絵:林 明子/福音館書店)ひよこさんはひとりでお出かけ。でも外はだんだん暗くなってきて、夜になってしまいました。歩けなくなってしまったひよこさんは、葉っぱのお布団で眠ることに。すると、だれかがやって来て、ひよこさんをあたためてくれます。ひよこさんが目をさますと、それは、お母さんでした。そして、ひよこさんとお母さんは一緒におうちに帰ります。ブルーの空を背景にお散歩する黄色のほわほわしたひよこさんの姿や、「ひよこさん」という呼び名、ひよこさんを起こさないようにそっとやってくるお母さん、ひよこさんを見つめるお母さんの眼差し……絵本の至るところに優しくて温かい空気がただよう一冊です。読み終えたらぜひ裏表紙も見てみてください。お家の中でひよこさんが安心している様子から、おはなしが終わった後も柔らかい余韻に浸ることができます。1歳向け『どんぐりころちゃん』(作:みなみじゅんこ/アリス館)わらべうた「どんぐりころちゃん」が絵本で楽しめる一冊です。「♪どんぐりころちゃんあたまはとんがって~」とわらべうたにあわせて、どんぐりたちが踊ります! どんぐりたちを真似っこしながら、一緒に踊ってみよう!子どもたちにとっても馴染みのあるどんぐりが主人公のわらべうた絵本です。どんぐりたちの踊りは子どもが真似しやすいように、とってもわかりやすく描かれています。歌の終わりの「ぽーん!」という掛け声でどんぐりたちと一緒にジャンプすれば、楽しさも倍増!保育園や幼稚園でも人気の絵本なので、ぜひお家でも歌って踊ってお楽しみください! このわらべうたを知らない方は、巻末に楽譜・遊び方が付いているのでご安心を。体を使って楽しめる、秋にぴったりの絵本です。2歳向け『かぞえるえほん おやすみわんちゃん』(作:なかむら みはる/偕成社)わんちゃんがお布団をひっぱってきました。お布団に入ってるのはなんわんこ? 1わんこ。ページをめくると、1匹増えてる! 2わんこ。さらに次のページも1匹増えて、3わんこ。どんどん増えて最後は10わんこ。これでおしまいと思ったら……。おやすみまえに、わんこをかぞえてみよう!寝る前に癒されたい方には、小さくて元気なわんちゃんがたくさん登場するこちらの絵本がおすすめ。黒い線のシンプルなイラストなのに、どこかあったかい雰囲気のある絵本です。よーく見ると毛並みや顔が違っていたり、やんちゃそうな子、大人しそうな子、それぞれの性格も見えてきます。ぜひ、お気に入りの子や自分に似ているわんちゃんを探してみてください。白くてふわふわしたぬいぐるみを抱っこしたときのような安心感。寒い季節にお布団の中で楽しみたい一冊です。3歳向け『もりはみている』(作・写真:大竹 英洋/福音館書店)静かな森の中。松の木の巣穴の奥からアカリスが見ている。杉の木のこずえのかげからゴジュウカラが見ている。ヤマナラシの木の上からは子グマの兄弟が見ている……。厳しい自然の中で生きる野生動物を写した写真絵本。日々命がけで暮らす動物たちの撮影は容易ではなく、夜明け前から日暮れまで森で過ごし、けもの道をたどったり、ひとつの場所に座って待ち続けます。著者は、北米ノースウッズをフィールドに自然やそこにすむ生き物を撮り続けている写真家の大竹英洋さん。じっとこちらを見つめる動物の目には、読者をどきっとさせる静けさと鋭さを感じさせます。実際の森の雰囲気を味わえる一冊。絵本の中で旅に出てみましょう。4歳向け『こんやはどんなゆめをみる?』(作・絵:工藤 ノリコ/学研)「きみたちー、そろそろ寝る時間ですよー」とお母さんに言われて、5匹のこぶたの子どもたちは寝る準備を始めます。パジャマを着て、歯を磨いて、寝室へ。すると1匹が「今夜はどんなゆめをみる?」と話し出すと、他のみんなも「そうだなあ、こういうのはどう……?」と空想が始まります。ジャングルに行ったり、巨大タコと戦ったり、大きなプールで遊んだり……。話し込んでいるうちに朝になっちゃった! 仕方なく起きてドアを開けると、そこに広がっていたのは……。『ノラネコぐんたん』(白泉社)のシリーズで大人気の工藤ノリコさんが贈る、おやすみ前にぴったりの絵本です。 文字は少なめですが、絵の描きこみがすごい! よーく見ると、みんなが大好きなあのキャラクターが描かれていたり、くすっと笑える描写がいっぱいです。寝ているときに見る夢って現実ではありえないようなちぐはぐな世界ですが、それがとっても楽しい一冊です。寝る前に読むと盛り上がってしまうかもしれませんが、その夜はきっと愉快な夢が見られるはず。5歳向け『ゆきのようせい』(作:松田 奈那子、監修:石黒 誠/岩崎書店)森がすーんと冷たい空気に包まれたある朝、土の中で目を覚ました雪虫。生き物たちに冬の訪れを知らせに行きます。しかし仲間たちのようにうまく飛ぶことができません。ちょうちょさんに教えてもらいながら、なんとか飛ぶことができ、森のみんなに冬がくることを知らせに行きますが……あれ? もうみんな知っているみたい……。街に着く頃にはすっかり落ち込んでしまった雪虫。でも街の子どもたちが雪虫の存在に気がつきました。すると、嬉しいことが起きました!雪虫は北海道・東北地方で主に見られる虫で、アブラムシの仲間。白くて、ゆっくりふわりと雪が舞うように飛ぶことから「雪虫」と呼ばれるようになったそう。「冬を告げる虫」として北海道の人々に馴染み深い雪虫が主人公のお話を、北海道出身の松田奈那子さんが描きます。人間と森の動物たちも同じ雪虫で冬の訪れを知る、自然と一緒に生きていることが感じられ、秋から冬に移り変わる今の季節にぴったりの一冊です。まとめ朝晩はひんやりする日が多くなってきたので、お布団の中でも楽しめる絵本を中心に紹介しました。寝る前にもうちょっとだけ遊びたい、ゆっくり眠れるように心を落ち着かせたいなど、いろいろな夜があると思います。気分に合わせた絵本を選びたいときの参考になれば、嬉しいです。→『絵本のプロが選ぶ おすすめ6冊』の他のおすすめ絵本も見る<関連リンク>【0~5歳児向け】ハロウィンに芋掘り! 秋に読みたい絵本を書店員がセレクト【親子で読書♪】秋の夜長に! 0~5歳児向けのおすすめ新作絵本をセレクト【医師監修】年齢別 | 寝かしつけにいい絵本のまとめ
2021年11月27日