ある編集者の“読者へのお願い”が注目を集めている。話題になっているのは8月21日、ある児童書編集者のX(旧Twitter)への投稿。《ほんと、編集からのお願いなんですが著者に直接「図書館で借り/ブックオフで買っておもしろかった」と伝えるのはやめてください… 入手経路言わなくていいから!感想はとてもありがたいです。多分発言者気づいてないけどなんとも微妙な空気になります。本当にめちゃくちゃいる…どうか見てくれ~~》と読者に、正規購入ではなく割安な価格で買ったことや、そもそも購入していないことを著者に伝えることを避けてほしいとお願いしたのだ。古本で購入した場合、著者に印税は入らない。続けて、《子どもが言ってくるのはまだわかる。お小遣いだって限りがあるし、貴重な時間で作品を選んでくれたことが嬉しい。どんどん図書館で読んでほしい。誰も怒らないし、嫌な気持ちにもなりません。問題は大人!ファンですという割に、入手経路をなぜか伝えてくる大人…!なぜ…なぜそれを言ってしまう…》と悪気なく”正規の価格で購入していない”ことを明かす人への複雑な胸中を明かした。8月25日現在、3.4万件のいいね、1742件の引用ポストがなされるなど非常に注目を集めたこの投稿。この“モヤモヤ”への共感を示す声が相次いだ。《もちろんお金のない時は古本屋でも図書館でもいいと思う。でもファンならそれを直接本人に言うのはちょっと配慮が足りないよね。そしてできる時はちゃんと本屋で買って、作家さんを応援したい。これも推し活》《普通に新品の紙本か電書が買える作品で、公式に課金せず読んだ事を報告する大人は社会常識足りなすぎだ…》《これはちょっと分かる。寄稿したり取材受けたりした本や雑誌を立読みしてきたけど良かったよって言われると、ちょっとモヤる。お金出す価値がなかったのは分かるけど…そこは伝えなくても良くない?》《著者の方には一銭もはいりませんものね》このことは、著者の間でも話題に。日本推理作家協会賞の受賞歴もある小説家の鈴木輝一郎氏(63)は、話題になった投稿を引用して、自身のX上でこうコメントした。《これ、三十年前から言い続けているんだが、まったく浸透しないねえ。この別バージョンとして「友達から借りた」「メルカリ」「絶版になっていたのでマーケットプレイスで大枚はたいて」「書店で立ち読み」などがある。入手経路は言わなくていいから!》続けて《この「ブックオフで買って読んだと著者に直接いう案件、そんなに多いんですか?」と出版関係者から聞かれた。未知の読者から来るメールにはほぼ必ず入手経路が書いてあるんだ。言われたことのない同業者のほうがレアケースじゃないかな?》と、自身にも同様の経験があることを明かしていた。いっぽう、『25歳からの国会』(現代書館)などの著書のある政治ライターの平河エリ氏は自身のX上で《私個人の意見として前置きすると、全く問題ないです。今は本が読まれません。買おうが買うまいが読んでくれただけで嬉しいし、報告してもらっても「私は」問題ないです。罪悪感を感じる必要はないかなと思います。本を書いても儲からないし、それは大問題ですが、読者の問題ではないので》と、入手経路については気にならないとコメント。ただし、《専業作家の人にとっては死活問題だとは思うので、そこは人によるのかもしれません》と、この点については作家によっても考え方が異なると指摘。そのうえで、《ただ別に私は儲かると思って書いてないので「買ってないからな……」と引け目を感じるくらいなら堂々と借りて読みました、と言ってくれた方が大変嬉しいです》と自身のスタンスを明かしていた。また、一部には“図書館や古本屋で本を借りたり購入することが悪いのか?”という指摘もあったが、投稿者は《図書館も、古本屋の存在も、全く否定していません!司書さん、店員さん、そして感想を投稿してくださるみなさんに作品を広げていただいていて、感謝しています》と、そのような意図ではないことを明かしている。
2023年08月26日彫刻家・舟越保武の長女で、珠玉の絵本を数多く生み出した編集者の末盛千枝子。末盛が手掛けた絵本の貴重な原画や資料、彼女を育んだ父・保武や弟の舟越桂、舟越直木をはじめとする芸術一家・舟越家の人々の作品を通して、その仕事と人生を紹介する展覧会『末盛千枝子と舟越家の人々 —絵本が生まれるとき—』が4月15日(土) に開幕。6月25日(日) まで千葉県の市原湖畔美術館にて開催されている。展示風景撮影:田村融市郎(市原湖畔美術館提供)1941年に舟越保武と俳人として既に知られながら文学の道を断念し夫を支えることを選んだ母・道子の長女として生まれ、高村光太郎によって「千枝子」と名付けられた末盛。大学卒業後に絵本の編集者として仕事をはじめ、イラストレーターの井沢洋二が絵を、妹の舟越カンナが文章を担当した『あさ・One morning』がボローニャ国際児童図書展でグランプリを受賞するなど話題の本を次々と出版。さらに国際児童図書評議会(IBBY)の活動や、上皇后陛下・美智子様との共同作業、東日本大震災で被災した子どもたちに絵本を届けるプロジェクト「3.11絵本プロジェクトいわて」など、美しい絵本を世に送り出すためのさまざまな活動を続けてきた。末盛千枝子撮影:田村融市郎(市原湖畔美術館提供)開幕に際して行われたオープニングセッションで、「悲しいことがあっても、最後まで希望を持っているということが大切だと思って本を作ってきた、ということだけ言えると思います」と語った末盛。私生活ではNHKの人気番組『夢であいましょう』の名ディレクターとして知られた夫・憲彦の突然死や、長男の難病、障害といった数々の困難にも見舞われたが、そうした困難を末盛は絵本作りに昇華させていった。1階の展示室では、井沢洋二×舟越カンナで制作された『あさ・One morning』(85年)『冬の日One Evening』(88年)『冬の日・One Christmas』(89年)『そらに・In The Sky』(95年)や、絵本作家であり岩波ホールで外国映画の配給に携わっていたはらだたけひでが哲学者や宗教家を描いた『パシュラル先生』(89年)『フランチェスコ』(92年)『たびのなかま』(93年)など、末盛が手掛けた美しく、深遠な絵本の原画の数々が並ぶ。それらはいずれも、当時は子どものためのものと思われていた絵本の世界に一石を投じるような、作品性の高いものだった。「はらださんの『たびのなかま』は今こそ世界中に見てもらいたい、戦争なんてしてる場合じゃないわよっていうような絵本ですし、『そらに・In The Sky』も本当にそういう本だと思います」(末盛)井沢洋二『あさ・One morning』原画1985年はらだたけひで『フランチェスコ』原画1992年末盛がこのような独自の価値観のもとに絵本づくりに取り組むようになったのは、夫の死後、残された息子たちに父の姿を本にして伝えたいと思ったことがきっかけだった。1階展示室の一角には、そうした思いから制作された絵本『パパにはともだちがたくさんいた』の原画や憲彦が手掛けていた伝説的番組『夢であいましょう』に関する資料や映像などを集めたコーナーも。ジャンルは違えども、お茶の間に夢を届けようと奮闘した夫の遺志を継ぐ気持ちが、末盛の絵本作りの根底を支えていたという。展示風景撮影:田村融市郎(市原湖畔美術館提供)「テレビディレクター末盛憲彦の世界」のコーナー。『夢であいましょう』に出演していた黒柳徹子や渥美清をはじめ往年のスターたちとのスナップ写真もならぶさまざまな人との出会いと協働によって多くの絵本を生み出してきた末盛だが、特筆すべきものとして現在の上皇后・美智子様に関する仕事がある。絵本研究家の島多代の紹介で、92年に美智子様が自らまどみちをの詩20篇を選んで翻訳し、安野光雅が切り絵をデザインした『どうぶつたち』の編集を末盛が担当。そこから親交を深めるようになり、国際児童図書評議会(IBBY)の名誉顧問を務めていた美智子様によるIBBY国際大会でのビデオ講演の実現や、講演録『橋をかけるー子供時代の読書の思い出』(98年)の出版など、その後30年以上にわたって美智子様をお支えするようになる。会場では安野光雅が手掛けた『橋をかける』の装画や扉絵などの原画のほか美智子様のご講演の貴重映像も展示。末盛が日本に紹介した人気絵本作家M.B.ゴフスタインの絵本の原画、エリック・カールやピーター・シスらの手紙などからは、末盛が広く世界の絵本作家たちとの交流を深めてきたことを伺い知ることができる。『どうぶつたち』(92年)ほか、末盛が編集を手掛けた美智子様の著書や講演録の数々左から、安野光雅『橋をかける』挿画(麦畑)、『橋をかける』扉絵(麦穂)1998年、『橋をかける』英文扉絵(麦穂)1998年、宮内庁蔵展示風景M.B.ゴフスタイン『ゴールディーのお人形』原画ニューヨーク公共図書館蔵撮影:田村融市郎(市原湖畔美術館提供)M.B.ゴフスタインやエリック・カールなど世界の絵本作家や編集者との交友を示す手紙や写真の展示も地下の展示室では、そんな末盛を育んだ「舟越家の人々」の作品が一堂に会している。7人弟妹の長女だった末盛は「両親が子供たちを育てるために彫刻だけでやっていくということが、どれだけ大変かということが身に染みていたので、芸術家とだけは結婚したくないと思っていた」と語るが、そんな厳しい生活のなかでも父・保武は常に「何を美しいと思うか」ということを問いかけ、子どもたちの価値観や美意識を育んだという。また、弟・一馬の死をきっかけに家族全員で洗礼を受けたカトリック信仰も、末盛の支えとなった。保武の代表作である「長崎26殉教者記念像」のうちの1体《聖フェリッペ・デ・ヘスス》をはじめ、桂や直木の彫像や絵画、母・道子や妹の苗子、茉莉、カンナの絵画など家族の作品が静かに響きあう展示空間からは、末盛の絵本作りの根幹にあるものを感じとることができるだろう。展示風景舟越保武《ダミアン神父》1975年世田谷美術館蔵撮影:田村融市郎(市原湖畔美術館提供)左:舟越保武《聖フェリッペ・デ・ヘスス(長崎26殉教者記念像のうち)》1962年岩手県立美術館蔵展示風景舟越桂《海にとどく手》2016年、舟越道子、末盛千枝子、舟越苗子、茉莉・アントワンヌ・舟越、舟越カンナ撮影:田村融市郎(市原湖畔美術館提供)展示風景舟越直木撮影:田村融市郎(市原湖畔美術館提供)2010年に岩手に移住した末盛は、翌年に起こった東日本大震災で被災。だがその後、すぐに行動を起こし、避難所の子供たちに絵本を送り、読み聞かせを行う「3.11絵本プロジェクトいわて」を瞬く間に立ち上げ、その後10年にわたって代表を務めた。絵本を通じて子どもたちの悲しみに寄り添い続けてきた末盛だからこそ実現し得たことだろう。会場ではプロジェクトの全容を、写真パネルや国内外から寄せられたメッセージなどで紹介している。展示風景3.11絵本プロジェクトいわて撮影:田村融市郎(市原湖畔美術館提供)全国から届けられた絵本が入っていた段ボールに書かれていたメッセージの展示絵本を通して人生の悲しみと希望、そして美しさを伝えたいという強い思いのもと、行動し続けてきた末盛千枝子。そのたおやかで力強い作品と人生に触れてみてほしい。<開催情報>『末盛千枝子と舟越家の人々 —絵本が生まれるとき—』2023年4月15日(土)~6月25日(日) 市原湖畔美術館にて開催月曜休館(祝日の場合は翌平日)〈ギャラリーツアー〉日時:5月13日(土) 13:00~14:006月17日(土) 13:00~14:00解説:前田礼(市原湖畔美術館館長代理・同展企画者)参加費:無料 ※入館料は別途必要
2023年04月26日読者のみなさんと編集部で、サカイクでやってほしい企画、読んでみたい記事のアイデアを出し合うオンラインミーティング「読者編集会議」を開催します。その参加者を募集いたします。参加者の皆さんからいただいた提案を採用して、後日記事を配信します。サッカー少年少女の保護者が、本当に読みたい記事はどんなものか、あなたのアイデアをお聞かせください。開催日時:3月20日(月)19:30~20:15(45分)人数:数名形式:オンライン(Zoom)以下よりアンケートにお答えいただき、ご応募ください。応募はこちら>>応募締め切り:3月15日・この会議は、みなさんの意見を聞きながら、読者が本当に読みたい企画案を生み出すことを目的とします。会議の場で企画の優劣や採用・不採用を決めることはしません。・参加をお願いする方には、編集部よりご連絡させて頂きます。
2023年03月13日未経験者でも動画編集技能を楽しく習得できる教育機関の動画編集ゼロイチ倶楽部(本拠地:富山県富山市、代表:高木 祥伍)は、2022年11月1日(火)より、米国Teachable社が提供するeラーニング構築プラットフォーム「Teachable(ティーチャブル)」※1 を用いて、実践を通じて「動画編集技能」と「ビデオクリエイターとしての収益化」を楽しく学習できる教育プログラム「動画編集アカデミー」の提供を新たに開始します。「動画編集アカデミー」【ビデオクリエイター教育プログラム「動画編集アカデミー」概要】・コンテンツ配信開始日:2022年11月1日(火)*・対象 :動画編集学習 初心者・提供 :完全オンライン、Zoomでの通話指導あり*先行してモニター参加者募集期間あり●学習内容・搭載サービス<何度でも視聴可能な動画コンテンツ>(抜粋)・カット編集の基本・オーバーレイとは?・テロップ入れの基本・効果音・モーションの基本・広告動画編集とは?・ポートフォリオを作ろうほか●充実したサポート内容・講師に何度でも質問できるオンラインサポート・受講生同士の横のつながりが得られる交流会・定期的なオンライン勉強会・通話を用いたアドバイス※1 ウェブブラウザ上で「Teachable(ティーチャブル)」にアクセスすることで、パソコン・スマートフォン上で学習コンテンツを視聴したり、確認テストや復習コンテンツの視聴が可能になります。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年09月13日「食を取り巻く社会環境や生活様式は、この2年で劇的に変わりました。 実際にお店へ足を運び、レストランの味やサービス、雰囲気を楽しむことが外食の醍醐味でしたが、 今では、自宅にいながら全国各地のトップシェフの逸品が気軽に楽しめます。私自身、普段からさまざまな土地の料理人や生産者のもとへ足を運ぶのですが、 この2年は、とくに地方の素晴らしさを再確認することができました。 そんななか出会った“おいしさ”を、いくつかご案内します」(ヒトサラ編集長・小西勝博)- ラインアップ -『松阪牛 国会カレー』~東京美食Labo~『Nameryチーズケーキセット』~東京美食Labo~『サバ文化干し特大4枚』~越田商店~『サバ文化干し特大6枚』~越田商店~『ふかひれチャーハンセット』~銀座 飛雁閣~『ぜいたく飲茶セット』~銀座 飛雁閣~【東京美食Labo】“日本の美食を繋げて世界中の人を笑顔に”をスローガンに、斬新な新規事業の立ち上げや商品開発を行う企業。松阪牛のようなブランド牛をはじめとした和牛を無駄なくおいしく効率的に消費するため、特選松阪牛を使用したレトルトカレーを開発するなど、食品ロス削減にも注力しています。『松阪牛 国会カレー』普段は食べることができない、国会の味をご自宅で「国会カレー」という言葉の響き通り、衆議院内の飲食店で実際に提供されているカレーがベース。歴代総理大臣をはじめ、政府関係者、海外からの要人、大使館関係者が食した歴史のあるインドカレーに、東京美食Laboが取り扱っている松阪牛を加えた高級レトルトカレーです。『Namery チーズケーキセット』パーティーの席がぱっと華やぐ、デコラティブなチーズケーキ滑らかなチーズケーキをリラックスした空間で食べる、そんなコンセプトから生まれたのが、チーズケーキ専門店【Namery(ナメリ)】。こちらのチーズケーキは、クリームチーズとマスカルポーネを絶妙な分量で配合した“滑らかさ”が特徴です。「ヒトサラCHEF’S MALL」では、定番フレーバーが楽しめる6種セットを販売いたします。【越田商店】銚子港にほど近い、茨城県波崎で51年続く干物屋「越田商店」。3代目の越田英之さんと4代目の竜平さん、母の伸江さんの3人で営まれています。鯖の文化干しを主力に、製造・卸・販売をしており、特製のつけ汁と伝統の製法でつくりあげた、唯一無二の「越田の鯖」が人気です。『サバ文化干し(特大)』プロの料理人から支持される、唯一無二の鯖の文化干し脂がのった大型のノルウェー鯖を特製のつけ汁につけ、陰干しした鯖の文化干し。創業から約半世紀にわたり継ぎ足し続けた“熟成つけ汁”が味の要。脂と塩気のバランスも絶妙で、干物とは思えないほど身がふっくらとしています。こちらは、プロの料理人の間で口コミで広がった、プロお墨付きの商品です。【銀座 飛雁閣】銀座中央通りにある、完全予約制の中国料理店【銀座 飛雁閣(ヒガンカク)】。アールデコ・スタイルの調度品を配した特別な空間で味わえるのは、本場広東の有名酒家で腕を磨いてきた料理人がつくる料理の数々。全品化学調味料不使用にこだわった、本格中国料理を提供しています。ふかひれチャーハンセット飛雁閣自慢の『五目炒飯』と 『フカヒレの姿煮』のセット普段は会食や接待で使われる完全予約制の高級中国料理店。化学調味料を使用せずにつくりあげる珠玉の一皿は、滋味あふれる味わい。今回はお店で人気の『フカヒレの姿煮』と『五目炒飯』が一緒になったお得なセットを、「ヒトサラCHEF’S MALL」特別セットとしてお届けします。『ぜいたく飲茶セット』人気の点心を集めた全9種の飲茶点心の詰め合わせご家庭で飲茶ランチが楽しめるセットです。店自慢の『エビ蒸し餃子』をはじめ、【アル・ケッチャーノ】の奥田シェフ考案の『三色水餃子』や、『広東焼売』、『季節の蒸し餃子』、『おこわの蓮の葉ちまき』、『翡翠蒸し餃子』、『大根餅』、『広東風春巻』、『黒胡麻揚げ胡麻団子』の全9種入り。東京美食Labo(トウキョウビショクラボ)おいしくて身体によい“美食”を探求し、生産者と消費者を繋げて世界に笑顔を届ける「東京美食Labo」。日本三大和牛の一つであり、肉の芸術品の異名を持つ美しい霜降り肉と独特の香り(和牛香)が特徴の松阪牛をはじめ、国会で愛された「国会カレー」、フルーツたっぷりで映える「Namery」のチーズケーキなどを取り扱う。越田商店(コシダショウテン)茨城県波崎で51年続く干物屋「越田商店」。現在は、3代目の越田英之さん、4代目の竜平さん、母の伸江さんの3人で営まれている。越田商店では『鯖の文化干し』を主力に製造・卸・販売をしており、特製のつけ汁と伝統の製法でつくりあげた、唯一無二の“越田の鯖”がプロの料理人たちから支持されている。銀座 飛雁閣(ギンザ ヒガンカク)もともとは点心関連のアンテナショップであったが、2008年に現在の店舗に改装。白を基調とした明るい空間をヨーロッパの高級調度品が飾り、落ち着いた雰囲気を醸し出し、従来の中国料理のイメージを一新するユニークなメニューを多数揃える。個室も用意され、常連顧客には政治家や財界人も多い。小西 克博(こにし かつひろ)グルメメディア「ヒトサラ」編集長大学卒業後に渡欧、北極から南極まで約100ヶ国を食べ歩く。共同通信社を経て、中央公論社で『GQ』創刊に参画。2誌の創刊編集長、IT企業顧問などを経て、現職。アールイーいまあるモノを再生(Reborn)、再利用(Reuse)、修正(Remake)することで新しい価創創造を実現する会社。コンサルティングやプロデュースをはじめ、食/農/観光を基盤とし、地方創生に貢献できる事業も展開。※今回ご紹介した商品は、通信販売専用の商品となりますお取り寄せサイト「ヒトサラ CHEF’S MALL」世界で活躍する日本のトップシェフがつくるグルメやスイーツをはじめ、全国の知られざる逸品やその土地ならではの味などを「お取り寄せ」できるECサイト。「食」をより楽しくするバラエティ豊かな商品をご紹介しています。
2022年09月08日沢田研二主演、水上勉の料理エッセイを原案に映画化した『土を喰らう十二ヵ月』に、松たか子が主人公・作家ツトムの担当編集者を演じることが発表された。本作の原案は、1978年(昭和53年)に雑誌「ミセス」(文化出版局刊)の1月号から12月号に連載された料理エッセイ(後に書籍化)。水上勉は、女性編集者のすすめで、約1年間にわたり軽井沢の山荘にこもる。畑を作り、子どもの頃に禅寺で身につけた料理を作り、その様子を執筆するという生活を送った。そのエッセイの豊かな世界観から着想を得て、中江裕司監督が独自に物語を創作。松さんが演じる担当編集者・真知子は映画オリジナルのヒロインで、ツトムの25歳年下の恋人でもある。ドラマ「大豆田とわ子と三人の元夫」や舞台「ラ・マンチャの男」などフィールドを問わず、一線で活躍する松さんに期待が高まる。編集を終えた中江監督は「松さんが演じる真知子は、ゴダールの映画のアンナ・カリーナみたいで本当にチャーミング」と評している。また、ツトムの友人・大工役は「にっぽん縦断 こころ旅」(NHKプレミアム)の自転車旅でお馴染みの火野正平。ツトムが師と仰ぐ和尚の娘・文子役には、共著「ああ言えばこう食う」などエッセイストとしても活躍する檀ふみ。美食家としても知られる作家の父・檀一雄は水上氏とも交流があった。ツトムの義弟・隆役は数々の映画やドラマで活躍する名バイプレイヤーの尾美としのり。沢田さんとは1988年の『リボルバー』以来の共演。隆の妻・美香役に、中江監督の代表作『ナビィの恋』では主演を務め、NHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」など出演作が相次ぐ西田尚美。写真屋役には、新宿末廣亭の今年の正月下席興行でトリを務めた注目の真打、落語家の瀧川鯉八。そしてツトムの義母には、演劇界の重鎮である奈良岡朋子。日本の里山の美しい四季の移り変わりと、料理研究家・土井善晴が手掛ける料理の数々も見どころとなっている。『土を喰らう十二ヵ月』は秋、公開予定。(text:cinemacafe.net)
2022年02月17日間違いなく、今年の大注目作。一穂ミチさんの『スモールワールズ』は、家族がテーマの短編集だ。家族という小さな世界で生まれる大きな痛みと祝福。話題の作品集。「毎回形式を変えて、いろんなスタイルを試してみました」巻頭の「ネオンテトラ」は不妊に悩む既婚女性が、恵まれない家庭環境で暮らす中学生の少年と出会う話。「普段はBLを書いているので、女の人の語りを書いてみようと思って。熱帯魚のネオンテトラの語感が好きなのでタイトルに選び、水槽や自然繁殖できないといったイメージを重ねていきました」孤独な二人の交流の話かと思いきや、驚きの展開に。本書は予想外の景色が見えてくる話が多いが、「オチのない小説も好きですがそれを書くには文章力が必要。私にはまだ無理なので、小さな裏切りを入れて退屈させないようにしています」とのこと。が、ただ驚かせるだけではなく、どれも胸を打つ内容だ。2話目の「魔王の帰還」は、キャラクターありきで書き始めたそうで、豪快な姉と小心者の弟と一人の少女の交流がキュンとさせる。残酷な童話をイメージしたという3話目の「ピクニック」は「ですます」調の文体に企みが。4話目「花うた」は、事件の被害者遺族と刑務所にいる加害者との往復書簡の形式だ。「去年観たドキュメンタリー映画『プリズン・サークル』が印象的で。自分が悪いことをしたと気づきを得る加害者と、気づきを与えた被害者遺族はどういう関係を育んでいくんだろうと考えました」手紙の一通一通が心を打つ上、構成の上手さに痺れる。「おじさんの目線も入れようと思って」という「愛を適量」は冴えない教師が、別れた妻と一緒に暮らす娘と意外な形で再会。最後の「式日」は、語り手が疎遠だった後輩の父親の葬儀に列席する話で、「主語のないスタイルで、ハンディカメラの映像を見るようなロードノベル風に書きたかった」と言う。タイトル“スモールワールズ”は個々の家族を指す。「よその家の常識を聞いてびっくりすることがありますよね。それくらい家族って、小さいけれどそれぞれ別の世界だと思うんです」個々の世界がバラバラに存在しているのではなく、すぐ隣にあるのだと感じさせる連作。全体の作りもまた巧みな一冊なのだ。一穂ミチ『スモールワールズ』いびつな家族たちの光景を、さまざまな切り口と文体で掬い取る連作短編集。一編一編、巧みな構成と仕掛けが用意されている。講談社1650円いちほ・みち2008年『雪よ林檎の香のごとく』でデビュー。著書に劇場版アニメ化された『イエスかノーか半分か』など。本書収録の「ピクニック」は日本推理作家協会賞短編部門にノミネートされた。※『anan』2021年5月26日号より。写真・中島慶子インタビュー、文・瀧井朝世(by anan編集部)
2021年05月23日1月8日に公開されるやいなや『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』を制して、1位を獲得した映画『銀魂 THE FINAL』。その公開を記念して、歴代の担当編集者に原作者・空知英秋と『銀魂』の舞台裏についてたっぷりと語り明かしてもらった。現在公開中の映画『銀魂 THE FINAL』。1月8日に全国で封切られると、全国映画動員ランキング(興行通信社調べ)で12週間連続首位を独走していた『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』を制して、1位を獲得。アニメ『銀魂』史上最大の大ヒットとなるスタートを記録した。タイトルどおりファイナルとなる本作で描かれるのは、原作のラストをベースとしたエピソード。2019年に約15年に及ぶ連載は完結を迎え、まさに本作は『銀魂』の総決算となる作品だ。デビューの段階で年齢詐称疑惑!?まず語ってもらったのが、空知と初代担当編集・大西の出会い。空知のデビュー作となったのは、第71回(2002年6月期)天下一漫画賞佳作受賞の『だんでらいおん』 (『週刊少年ジャンプ』2002年42号掲載)。見ためはイカつい天使連盟送迎部の天使2人組が、成仏できない幽霊をあの世に送るという物語で、すでにそこには2003年に同誌でスタートする『銀魂』(2004年2号)につながる味わいが。さて、その作品に対して、編集部内ではこんな驚きと疑惑もあったのだとか!?初代担当・大西恒平(『週刊少年ジャンプ』メディア担当編集長)大西 出会いは20年くらい前になるんですが、空知さんが漫画賞に応募されてきて、『だんでらいおん』という作品だったんですが、そのとき僕はまだ編集者として2年目で、賞を取った有望な新人を担当できる制度があったので、担当させてもらうことになりました。最初に会ったのはそれから半年後くらいですかね。僕が北海道に行きまして、初めて会って……という感じでした。最初からだいぶ老成した作風だったので、年齢をごまかしてるんじゃないかと編集部の皆が言っていて(笑)。僕も怪しいなと思いつつドキドキしながら会ったんですが、本当に若者でした(笑)。本田 『だんでらいおん』の(原稿の)裏に、「空知英秋(無職)」って書いてあったんですよね。すごく歴史を感じます。大西 周りの人には誰にも言わずこっそり漫画を描いていたらしくて、自分の中でラストチャンスだと思ってたみたいで。駄目だったら就職しようと思ってたのが、入賞したからやってみようかっていう感じだったらしく、それで「無職」ってことだったのかと。4&6代目担当・本田佑行(『週刊少年ジャンプ』編集部主任)本田 マンガが賞に通らなかったら何するつもりだったんですかね!?大西 何かしら普通の平凡な仕事をやってたんじゃないですかね(笑)。編集者から見た空知英秋はどんな人?謎も多い、作者・空知英秋。素顔に触れている編集者から見て、果たしてどんなキャラクターなのか。いろいろ聞き出したかった中で、んっ? 気づけばいつしか話は原稿が遅いというテーマに!?設問の答えは、「原稿が遅い人」ということでまぁひとつ……。2代目担当・齊藤優(『週刊少年ジャンプ』副編集長))齊藤 器がちょーデカイっていう。ほかの作家さんだったらありえないんですが、一回、原稿が遅れて本当にヤバイときにアシスタントさんじゃなくて僕が「ザーン」とか書き文字を書いたんです。最後に空知先生が原稿をチェックしてるときに、「おい! 誰だこの汚い書き文字!!」ってなって「僕ですね」って言ったら、「齊藤さんかよ! ……じゃあしょうがねぇな」って(笑)。井坂 それ“器かデカイ”じゃなくて、“原稿が遅い”だけですよ。器じゃない(笑)。8代目担当・真鍋廉(『Vジャンプ』・『最強ジャンプ』編集部))真鍋 原稿の話で言うと、長時間待つということで僕らは現代の手塚治虫先生番だなと思っているんですが、『ブラック・ジャック創作㊙話~手塚治虫の仕事場から~』(※手塚治虫の創作の現場を描いた宮崎克・吉本浩二のノンフィクションコミック)の中で、原稿が上がらな過ぎて追い込まれた担当が、手塚プロダクションの壁を破壊するっていうシーンがあるんですが、ちょっとそれ、分かるなって(笑)。井坂 だから仕事場の椅子が1個壊れてたんだ!?真鍋 それは僕じゃない!(笑)描いている本人がすなわち銀さん!?一向に止まることのないばかりか、過熱する原稿取りの苦労話。しかしそれでも担当者たちが心折れないのは、上がってくる原稿の出来はもちろん、空知の人柄あってこそ!本田 漫画家としてすごいところももちろんあるんですけど、人間味がすごく強くて。でもギリギリの締め切りの日は世界で一番嫌いになるんですよ。9代目担当・井坂尊(ジャンプコミック出版編集部・『ONE PIECE』メディア担当)井坂 分かる~(笑)!本田 でも終わってボロボロになって原稿入れて、次の日打ち合わせに行って、「すみませんでした。今週はいけると思ったんですけどね。来週は頑張ります。飲みに行きましょう」と言われると、もう一回好きになっちゃうんですよね。来週は信じてみようかなと思うと、また裏切られるんですが(笑)。真鍋 本田さんが言ってたように、次は信じてみようかなというのを毎週繰り返しながらやってた感じです。井坂 信じてたの!? 僕は信じたこと1回もないですよ。絶対に終わらないと思ってたもん(笑)。7&10代目担当・内藤拓真(『週刊少年ジャンプ』編集部)内藤 僕も信じてた派です。「大丈夫です。来週描くことは見えてます。描けばいいだけなんですよ」みたいな感じなんですけど、「描けばいいだけ」が長いっていうのが(笑)。齊藤 本当に頑張ってくださっていることに関してはまったく疑いはないんですけど、読みが甘すぎるっていう(笑)。懐の深さみたいなものはすごいと思いますね。人たらしがすごいです。5代目担当・松尾修(マンガMee編集部)松尾 人たらしがすごいですよね。本田 だから銀さんなんですよ。空知英秋のここがすごい!映画『銀魂 THE FINAL』大ヒット公開中 (C)空知英秋/劇場版銀魂製作委員会編集陣から飛び出すトークはなんだかディスりばかり!?いやいや、それだけぶっちゃけて語れるのも作家と担当の絆あってのもので、“『銀魂』魂”ある編集者たちゆえ。もちろん漫画家・空知英秋のその才能もちゃんと理解していて、こんな分析も……。井坂 実はすごい理論派で、漫画も流行っているものをちゃんと読んでいて。「この作品はここがいい」っていう話を打ち合わせのときにもしていて、考えてるんだなって。齊藤(別作家の)新連載が始まったときも「これどうですか?」って聞くと、細かい話はなくて、言うことはシンプルなんですが、「これがこうだからこうじゃない?」ってめちゃめちゃ芯を突いていて。あれはすごいセンスだなって思います。大西 客観視する力はすごいと思いますね。世の中のことをいつもずっと観察して、それを作品の中でキャラクター作りやストーリー展開に活かすという。プラスに解釈して言えば、そういうところに時間がかかって原稿が遅くなっちゃうのかなって(笑)。編集者なのに握手の行列ができた!『銀魂』歴代編集者実は漫画の中にも登場している、歴代の編集者たち。この座談会そのままに(!?)、毒を吐いたり、気を吐いたりする姿が内輪の小ネタやパロディで描かれていて、ファンにとってはおなじみの存在でもはや作中のいちキャラクター! 連載中には、こんな出来事も!!真鍋 担当編集も作品の一部みたいになっていて。印象的だったのは、僕の担当時代に『大銀魂展』(2016~2018年)というのをやっていて、僕らはノベルティの名刺を作って入場のところで皆さんに配ってたんですね。 そのときに大西さんに握手の行列ができて。アイドルみたいでしたね(笑)。大西 もちろんお願いされたからやってたんですけど、その後、それを見た誰かにSNSで「大西が調子乗ってる」とか書かれたりして、それを言ったら断るほうが調子乗ってるみたいじゃない?って、なんだか割り切れませんでしたけど(笑)。史上最大級の全面協力の経緯は?映画『銀魂 THE FINAL』大ヒット公開中 (C)空知英秋/劇場版銀魂製作委員会今回の『銀魂 THE FINAL』では、その制作において空知が全面協力。映画では初となるティザーイラストの描き下ろしに始まって、また自身初の試みとなる原画4カットの描き下ろし、さらに入場者プレゼントでなぜか『鬼滅の刃』の「炭治郎&柱イラストカード」全10種類の描き下ろしといった試みまで!加えて、TVシリーズ以来2度目となる声優出演も果たしている。今回のこの全面協力が実現した経緯を聞いてみると、えっ? そういうこと!?内藤 連載が終わって暇だろうということで(笑)。本田 本当に暇してたの!?内藤 普通、作家さんには連載が終わったあと「アニメのキャラデザしてください」とか「ゲームのキャラデザしてください」とか話が来るんですけど、空知さんのところには「ゴリラにならって鋼のメンタルを手に入れよう」みたいな本(『鋼のメンタルを手にいれる ゴリラ式メタ認知トレーニンク』)の表紙を描いてくださいという話しか来なくて(笑)。井坂 唯一ね。唯一の仕事(笑)。内藤 ただ、『銀魂』自体はこれで本当に終わっちゃうから、やはり最後に何か関わりたいとも言われていたので、「“原作・空知英秋”“作画・空知英秋”“声優・空知英秋”みたいな感じになったら面白いんじゃないですか?」と話していて。それで全部いいですよということになったんですが、声優は一回しぶられて。TVシリーズでも声の出演をしてもらったことがあって、「チーズ蒸しパンになりたい」っていうやつなんですけど(第内の『空知のひとりごと』の本人役)、あれが本当にイヤだったみたいですね(笑)。それで今回も「このセリフだけなので声優をやってほしいんです」って頼んだんですが、「絶対なんかほかにもいろいろ言わせる気だろう!?」という押し合いはありました(笑)。大西 収録が終わった後まで言ってましたもんね。「絶対これだけじゃないんですよね!?」って(笑)。本田 それ、(ダチョウ倶楽部のお約束の)“押すな!押すな!”じゃないんですか? 本当はやりたかったんじゃないですか?(笑)“終わる終わる詐欺”の裏側では……映画『銀魂 THE FINAL』大ヒット公開中 (C)空知英秋/劇場版銀魂製作委員会2018年、TVシリーズの『銀ノ魂篇 後半戦』がクライマックスを迎え、実写映画『銀魂2 掟は破るためにこそある』公開で盛り上がる中、8月20日発売の『週刊少年ジャンプ』38号で発表されたのが、あと5回で最終回を迎えるという告知。これが大きなニュースとなった中で、その最終回となる42号で「やっぱり終われなかったァァァ!!」の叫びとともに空知からの謝罪文と、『ジャンプGIGA』への移籍を発表。しかしそちらでも最終回を謳いながらやはり閉められず、さらに『銀魂公式アプリ』に媒体を移して2019年6月17日配信でついに終わるはずだったのが、配信日が延期されることに。そして6月20日配信の704話『天然パーマにロクな奴はいない』でようやく完結を迎えることとなった。ネットでは“終わる終わる詐欺”とも言われた完結をめぐる動きの裏側で編集者たちは!?『銀魂』歴代編集者本田 井坂、本誌の最終回の近辺で、近藤勲が出てきた瞬間に「終わるつもりねぇな、この人」って言ってたよね?。井坂 ゴリラ(=バブルス女王)と近藤の結婚式を始めたときに、「コイツ、終わらせる気ねぇじゃん!」って。実際、終わらなくて、テニプリの歌を歌ってたから(※最終回の予定回で『テニスの王子様』のパロディを展開)、“頭おかしいのかな!?”って思いました(笑)。すぐSQ(『新・テニスの王子様』連載の『ジャンプスクエア』)に電話して、許斐剛先生の担当にいいですかって確認取ったりした記憶が(笑)。終わらないってことで、ずっと大西さんとどうしましょうかって話してましたね。真鍋 僕が担当のときに「本誌で何月に終わります」みたいなことを決めたはずだったんですよね。そのくらいで井坂さんに交替して、案の定終わらなくて。僕はもうそこから全部ぶん投げた感じです。あらためて語る『銀魂』の魅力映画『銀魂 THE FINAL』大ヒット公開中 (C)空知英秋/劇場版銀魂製作委員会ギャグを見ていってもバリエーションは多種多様で、アクションに人間ドラマと、さまざまにファンの間でも業界内でも語られてきた『銀魂』という作品の魅力。では、その作品作りにも携わって、一番近いところで裏も表も見てきた編集者たちにとって、あらためて『銀魂』の魅力とは? そこにはやはり担当だったからこそ語れる表現と逸話が!齊藤 とにかく似てる漫画がほかにないってことだと思いますけどね。オンリーワン感がすごい!井坂 “俺たちの『銀魂』”感ですかね。遠くへいかない。汚いことやるし、ふざけているし、売れ過ぎないし(笑)。『ONE PIECE』とか『鬼滅の刃』くらいになると“みんなの『銀魂』”になっちゃう。『銀魂』は「俺は分かってるんだよ」っていう感じがファンにとってあるんじゃないですか。トガッてる分、理解できるとめちゃめちゃ楽しいっていう。大西 高級フランス料理っていうよりは、くさやみたいなね。井坂 好きな人はめっちゃ好きっていう。本田 もう手放せなくなっちゃう。齊藤 全然おしゃれじゃないんだけど、すごいマニアがいるみたいな。井坂 (ラーメン)二郎です、二郎(笑)。本田 僕はあれですね、『銀魂』は生き急いでるところがすごいオンリーワンというか、今この瞬間、死んでもいいと思いながら毎週・毎ゴマやってる感じがするじゃないですか。バトルでも真面目な展開でもギャグでも。今この瞬間、打ち切りになってもいいという気持ちでやっている感じに、ほかの漫画では味わえないゾクゾク感があるので。それはアニメーションにもありますよね。齊藤 そのくせ、結婚式に何ページも使ってペースを崩さないみたいな。誰がどう考えても、今これにページ使ってる場合じゃないんですよっていう(笑)。本田 思いついちゃったらそれを骨までしゃぶり尽くさないと、2度とそれに手を出せなくなっちゃうから、しゃぶり尽くしてから手放すんだっていつも空知さんおっしゃってましたね。松尾 銀魂だったらなんでもありっていうふうな前例を作ったのはすごいなと思っていて。僕が担当しているときに「これ、誰に許可取ればいいんだろう?」と思う案件もあったりして(笑)。今回の映画の描き下ろし「炭治郎&柱イラストカード」もそうで、『銀魂』やってくれたなっていうふうに、アメーバのように周りを取り込んで全部銀魂にしちゃうっていうところが銀魂らしいなって思いますね。気になる続編の可能性と新作の展望は!?『銀魂』歴代編集者果たして本当に終わりなのかということ含めて、気になるのが続編と、新たなる作品。もうそのあたりについてもズバッと聞いてみた。内藤 まったくわかりません。もし新作があるとしたら、ジャンプの目次コメントで空知さんがご自分の言葉で帰還を報告されると思うので、それを待っていただければいいんじゃないかなと思います。大西 続編はないと思いますよ。分からないけれど、作家が何十年か後にお金がまったくなくなったらなんか……。松尾 『銀魂2』みたいな!?大西 『帰ってきた銀さん』みたいな(笑)。本田 今回の映画を観たら、これ以上はもうないですよね。みんなの心の中で銀は生き続けるんですよ!『銀魂 THE FINAL』を編集者たちはこう観た!!映画『銀魂 THE FINAL』大ヒット公開中 (C)空知英秋/劇場版銀魂製作委員会最後に語ってもらったのが、まさに『銀魂』の集大成となる今回の作品について。編集者たちは、映画『銀魂 THE FINAL』を観て何を感じたのか。この座談会についても最後の最後まで、『銀魂』の担当陣らしさ全開です……。内藤 もちろんマンガで1回読んでいるんですけど、15年くらいやった作品の最後だったというのもあるし、そこに声優さんたちの演技や動きが加わって、関わってきた人間としてはグッと来る感じではあって。僕は号泣しましたけど……そうでもなかったですか!?本田 井坂はどうだった? 内容は井坂が担当してたときのものだもんね?井坂 僕は観ながら、「このとき14時間くらい待ったな」とか、「このとき(TVシリーズで監督、今回の映画で脚本・監督も務める)宮脇(千鶴)さんにこう言われたな」とか。「井坂さん、こんなの2時間の尺に入るわけないでしょ!」「大丈夫です、要らないところいっぱいあるんで摘まんでください!!」というやりとりを思い出して……ちょっと涙が出てきましたね(笑)。真鍋 僕もうるっときたんですけど、どっちかって言うと井坂さんと同じで担当当時の、主にアニメスタッフとのやりとりを思い出して、申し訳なさというか。関わってくれたすべての人たちに本当にごめんなさいっていう気持ちで観てましたね(笑)。松尾 『銀魂』ってこんなに殺陣シーンが多かったっけ?って思ったんですけど、見応えがありましたね。2時間、あっという間だなという感じがしましたね。齊藤 あっ、最後はこういう話だったんだっていう(笑)。僕、本誌の校了(編集作業)で何年か掛けて読んでいて、それをキュッとしてくれたことでようやく全体像が分かるっていう。そういう意味ではきれいな映画だなと思いましたね。本田 本誌で読んでるときは載ってる媒体がどんどん変わっていって、19ページが40何ページになったりもするから、頭がすごくこんがらがったんですけど、映画で観て初めて『銀魂』ってこういう終わり方をしたんだって知りました(笑)。良かったですね。井坂 知らなったんですか!(笑)真鍋 『銀魂』を少しでも好きだった人が観るとやっぱりグッと来ますよね。大西 僕は、漫画の最後のほうはそんなに真剣に読んでなかったんですけど(笑)、うまく映画でまとめてくれていて、流石にグッと来ましたね。本田 『銀魂』の本当の最終回は映画だったんですね…。大西 原作を途中までしか読んでなかった人でも、楽しめる作りになっていたと思います!『銀魂』歴代編集者映画『銀魂 THE FINAL』大ヒット公開中■原作:空知英秋(集英社ジャンプコミックス刊)■監督/脚本:宮脇千鶴 ■監修:藤田陽一■声の出演:杉田智和、阪口大助、釘宮理恵 ほか ■アニメーション制作:BN Pictures■配給:ワーナー・ブラザース映画 (C)空知英秋/劇場版銀魂製作委員会
2021年02月05日言葉や文字によって表現される、色気。その秘密について、新潮社編集者・西山奈々子さんにお話を聞きました。文芸編集者が考える、色気を感じる文章の秘密。語られない部分を想像する、行為そのものが色っぽい。女性作家の登竜門として知られる、「女による女のためのR-18文学賞」。事務局を担当する西山さんは以前ノンフィクション雑誌にいたそうで、異動当初はノンフィクションと文芸の表現の差を感じたと言います。「ノンフィクションの文章は、物事を正確に伝えることが第一。一方、文学は、何を書いて何を書かないか、そのメリハリが大切だと思います。厚みをもたせて描写される部分と、何かあるはずなのに一切描かれない空白の部分、そのコントラストが読者の想像を掻き立てる。よく“行間を読む”といいますが、色気はこの“行間”からこそ匂うのでは」“この文体の文章が色っぽい”などの定型がないところも、文章表現のおもしろさ。「私は川上弘美さんの音にしたときの響きが豊かな文章に艶っぽさを、三島由紀夫の文章には耽美な色気、宮沢賢治の文章には抑圧された色気を感じます。ぜひ本を通じて、多種多様な色気と出合ってほしいですね」少し斜に構えた視線が、読者の妄想を掻き立てる。「新人賞の原稿を見ていると、色気のある文章を書くには削ぎ落とす勇気が必要だな、と思います」西山さんいわく、すべてを説明するのは小説では野暮になる。色気を感じさせる文章には、思わせぶりな仕掛けがある、とのこと。「プロの作家は、想像の種になるエッセンスを上手に選んで読者に与え、書きすぎることがない。読み手はそのエッセンスを元に、書かれていない部分はもちろん、後日談まで想像したり…。さらに物事を真正面からではなく、少し斜に構えた目線から切り取られていると、“思わせぶり感”が上がり、色っぽくなると思います。それによって読者はよりヤキモキさせられますし、それこそが文章から色気を感じる理由なのでは」作者と読者の世界で、秘密を共有する悦び。文章を読むという行為には、どこか“覗き見”のような感覚があるのでは、と西山さん。「同じ物語でも、映画やドラマなどは大勢の人が関わって作り上げられていて、どこか“公に見せる”ことが意識されている気がします。でも小説の場合、読んでいる間は作者と読者しか存在しないので、そこに密な空気が生まれます。閉じた世界で、作者が書いた秘密を共有する感じ。少し背徳感がありますよね。そう考えると、読書自体がとても色っぽいし、ドキドキする行為だと思います」他者の視点が入ってこない分、一人で思い切り想像の翼を広げられるのも、読書の楽しみのひとつ。「本が1冊あればどこでも色気を味わえる、手軽さも魅力です」短編アンソロジーは新しい色気に出合う扉。何を色っぽいと感じるかは人それぞれ好みがあるもの。ベクトルが同じ作家と出会った瞬間は、それこそ至上の瞬間だと西山さん。どうすれば、自分好みの“色気のツボ”を持つ作家と出会えるのか。「おすすめしたいのが、あまり読んだことのない作家の短編小説が収録されているアンソロジー。短い小説は文字量が少なく、物事を説明する余地があまりないので、長編小説より色気を孕みやすいというのがまずひとつの理由。また、色気は相性なので、合わない相手に努力をしたところで合わないものは合わない(笑)。我慢しながら向かい合うより、別の作家を試してみたほうがいいと思う。短編アンソロジーならよりどりみどりなので、おすすめです」にしやま・ななこ新潮社編集者。「女による女のためのR-18文学賞」を担当。4月中旬に第19回の受賞者を発表予定。※『anan』2020年4月1日号より。イラスト・micca取材、文・河野友紀(by anan編集部)
2020年03月29日続きが気になり、新刊が出るたびに「あれ、読んだ?」と話題になる。現在、累計80万部を超える『1122』をはじめ、私たちの心をとらえる作品を担当する漫画編集者の一人が、上村晶さんだ。フリーランスという形をとる漫画編集者は、業界でも珍しい存在。“作家さんとのおしゃべりは信頼関係を生む大事なもの”「作品単位でお仕事を引き受けています。作家さんと一緒に企画を立て、“この作品はここの編集部がよさそう”と相談して持ち込みます。入稿や校了、宣伝なども関わるところは関わる。一つの雑誌で思いついた企画をすべてやることは難しく、諦めることもあったのですが、いまはほかの媒体に提案できるので嬉しいです。作品創りでは、作家さんが描きたいことが第一ですが、得意なことも大事。描きたいからといって不得意なことをやるとうまくいかないこともあるし、逆の場合だとモチベーションが上がらなかったりもします。さらに、いままでとは違う、ちょっとしたチャレンジをすること。その3つの円が重なる部分を大前提として狙います。たとえば『1122』は、公認不倫という題材を使って夫婦を描いた作品ですが、作者である渡辺ペコさんの久々の長編作品なので、ちゃんと届けたいという気持ちが強かった。そこで、よりエンタメにふるということを意識しました。ペコさんの作品には、品と、深い心理描写があるから、スキャンダラスな題材を使っても下品にならない。そこを信頼しているからこそできたことです。“もっとベタに”“引きを強く!”と編集者が全員言うようなことを言っていました(笑)」作家さんは十人十色だからこそ、相手を知ることを大事にしている。「一番好きな作業は打ち合わせです。作品について話す時間もあるけど、私の場合は8割おしゃべり(笑)。でも、これがどうも無駄じゃないという確信があるんです。昨今の社会で起こっている問題や流行りの話題、オタク話について聞きながら、相手の考えや思考、嗜好、違和感や怒りみたいな感情をどういう時に持つのか、そういう全体をひっくるめて作家さんを知ることが、信頼関係を作るうえで大事だし、作品創りに生きている気がします。作家さんの洞察力や言語センス、着眼点、そして、そこから生まれるきらめきは、私からは絶対に出ないもの。それを出しやすくするため、土地を耕し、水をあげるのが私の作業かなと」最近は、社会とのコミットを考えるようになったという上村さん。創りたい作品の傾向にも影響が。「個人と個人の話で収束することもできるけど、個人が依って立つ社会という視点を入れたいと思うようになりました。年をとったからだと思います(笑)。『1122』では、既存の夫婦観への息苦しさやセックスレスの悩みを取り上げていますが、そうした社会にある悩みを物語にすることで、解決とはいかないまでも、読んだ人が一回シミュレーションができますよね。悩んでいる人の糸口になるかもしれないし、悩んでいる人に目を向け、理解するきっかけになることもできると思うんです」本が売れないいまの時代にも明るい可能性はたくさんあると言う。「電子発の作品も当たり前に生まれ、漫画のアプリも増えています。スマホの中でこんなに読んでいる人がいる、潜在的読者はたくさんいると思うと、やっぱり物語というものが欲されているんだなと。それはすごく心強いことです。発表の仕方や形態は変わっても、物語はなくならないんじゃないかということは、確信しています」うえむら・あきらフリーランス漫画編集者1974年11月8日生まれ、広島県出身。太田出版に入社し、雑誌『マンガ・エロティクス・エフ』の編集長を務める。その後、2014年に独立してフリーランスの編集者となる。編集を担当した、さまざまな恋模様を繊細に描いた志村貴子さんの作品『どうにかなる日々』のアニメが、今年の初夏、期間限定で劇場公開される。※『anan』2020年1月15日号より。写真・内山めぐみ取材、文・重信 綾(by anan編集部)
2020年01月11日「最近太った?」と友人に言われたのは、就職してから3カ月がたった初夏のこと。新人編集者としてめまぐるしい毎日を過ごすうちに体を動かす機会は減り、知らない間にお菓子が心の支えになってしまっていたのだ。そういえば最近、スーツの二の腕がきつい。きつくて、腕を回すと破れそうになる。考えないようにしていたけれど、よく見ればおなかも心なしか鏡餅みたいだ。健康のためにも、このままでは確実にまずい。とはいえ最近暑いし、運動は疲れるのでやりたくない。私は肥大化の一途をたどってしまうのだろうか……。しかし、怠惰な私はひらめいた。「縁切り効果があるパワースポットでぜい肉との縁を切ればいいのでは?」という計画を思いついたのだ。というわけで、今回の新入社員突撃体験企画はスタートした。インターネットでリサーチし、意外にも多くの人が縁切りスポットの御利益にあやかっていることが判明した。ネットの書き込みには人間関係や仕事関連の悪縁切りを願いに行った人のほか、私のようにぜい肉と縁を切ってもらいに行った人も見受けられた。調べを重ね、特に御利益のありそうな場所が見つかった。群馬県太田市にある満徳寺だ。多くの旅行サイトで紹介されているこのお寺。いちばん目を引いたのはユニークな縁切り方法、「縁切・縁結厠」を使ったお札流しだ。お札に切りたい縁を書き、トイレに流す。その方法がインパクト大だった。「余計な脂肪との腐れ縁を流してやった!」と心も、あわよくば体もスッキリするはず。そう思って早速、満徳寺に向かった。昔の様子を忠実に再現して建て直されたという本堂は、爽やかな木の香りで満ちている。満徳寺資料館では、お寺の歴史について教えてくれた。「江戸時代、満徳寺は離婚を願う女性の駆け込み寺でした。夫に非があっても妻から離縁をするのは難しい時代に、女性の味方をした貴重なお寺だったのです。徳川家とも、とても縁が深いんですよ。大坂夏の陣の後、豊臣家に嫁いでいた家康の孫娘・千姫が豊臣との縁を切るために寺に入ったという言い伝えもあります。そんな歴史ある満徳寺は、当時2つしかなかった“幕府公認の縁切り寺”だったんです。今は離縁に限定せず、さまざまな願い事ができます。もちろんプライバシーを守るため、私たちは具体的な内容を聞きません」そう言って渡されたのは、2枚のお札。片方に切りたい悪縁、もう片方には結びたい良縁を書いて「縁切・縁結厠」に流すのだ。案内用紙には「独身と縁切り、認知症・寝たきりと縁切り、借金と縁切り」などなど、バラエティ豊かな願い事の例があった。そのうえ、良縁と縁結びするためのお札ももらえる。私は縁切札に「増えてきたぜい肉と縁切り」、縁結札には「スリムで健康的な肉体と縁結び」と書き記して厠の水に浮かべた。そして、厳かにトイレのレバーを押す。さようなら、増えすぎた脂肪との縁!ようこそ、スリムで奇麗な健康体!そう、心の中で唱えながら――。あれから東京に帰り、またも忙しい日々に舞い戻った。だがあるとき、ふと気が付いた。隣の上司がおいしそうなおせんべいを食べていても、私は「1枚ください」という言葉をのみ込んでいたのだ。以前なら、真っ先におねだりしていたはず。なぜ、我慢できているのだろう。そういえば休日にはなんだか体を動かしたくなって、プールや散歩に足が向かっている。いつもなら寝て過ごすのに、どうして――。なんとなく、背後に視線を感じる。もしかしたら、かつて満徳寺に駆け込んだ縁切り希望女性たちのアシストなのか……。いや、違う!心の底に、自意識が芽生えたのだ。本気で痩せたい。由緒ある縁切りスポットに足を運んだのだから、きっと私にもできるはず。やる気のなさは鳴りを潜め、いつの間にか私はそんな気分にさせられていた。それ以降、私の日常から着実に少しずつお菓子は姿を消していった。そして、学生時代好きだった水泳を再び楽しんでいた。1カ月後。私は、体重3キロ減の快挙をたたき出した!スーツを着たときにも、腕の可動域に違和感がない。パツパツではなくなっていた。お願いしたら楽に痩せられるかなと考えた怠惰な私が手に入れたのは、健康的な体だけではない。体によい生活へのシフトチェンジそのものだったのだ。「満徳寺は、由緒正しい縁切り寺でした。今は、お寺としての機能はありません。ただ当時を再現した本堂と資料館が隣接していて、資料館の中の縁切・縁結厠を利用できます。縁結びのお願いもできるので、誰でも気軽に明るい気持ちになれるのが魅力です」前出の満徳寺資料館の関係者が語っていた言葉がよみがえる。人はきっと、少し背中を押してもらうだけで変わることができる。そして、私の背中を力強く押してくれた満徳寺に感謝が止まらない。おそるべき御利益だ。
2019年09月15日これから来そうなネクストブレイク女子を紹介するアンアンの定例企画「It GIRL」。その担当編集たちが今注目している女子とは?普段、どんな方法でチェックしているのか…。企業秘密(?)を交えてとことん語ります!座談会のメンバーは、 It GIRLページの統括キャップ・編集S、ビューティ担当・編集Mとファッション担当・編集A。その極意とは?***S:普段、どうやってチェックしてる?私はテレビが一番の情報源かな。たとえば、学園系の連続ドラマは旬の若手キャストが勢ぞろいしているから、要注目。最近だと『俺スカ』の高橋ひかるちゃんとか。M:確かに!『中学聖日記』で恋敵を演じてた小野莉奈ちゃん、気になったな~。おの・りな2000年5月8日生まれ。今年2月に放送されたドラマ『絶対正義』、6月に上演された舞台『アルプススタンドのはしの方』に出演。S:うんうん。『3年A組』の森七菜ちゃんの演技も印象的だったし。もり・なな2001年8月31日生まれ。ヒロイン・天野陽菜の声を務めたアニメーション映画『天気の子』と、『東京喰種 トーキョーグール【S】』が7月公開。A:学園モノだと、放送回ごとにキーパーソンになる子がいたりするから、そこに注目するのもいいよね。もちろん、国民的ヒロインが生まれる朝ドラも見逃せない!M:朝ドラの主役を演じる女優さんはもちろんだけど、主人公の家族や友人を演じるキャストにも注目するようにしてる。S:なるほど、『ごちそうさん』で杏ちゃん演じる主人公の義理の妹役だった高畑充希ちゃんとか、いま放送してる『なつぞら』の福地桃子ちゃんとか、確かに豪華かも。A:朝ドラはまさに大女優への登竜門だよね。そういう意味だと、It GIRLに出てもらった吉田美月喜ちゃんには、ヒロイン性を感じた。朝ドラにぴったり!って。よしだ・みづき2003年3月10日生まれ。TVCM「かんぽ生命」企業広告、「アキュビュー(R)」が放映中。ドラマ『僕たちは泳がない』では主演を務めた。S:いつか主役をする日がくるかもね。録画してるドラマ、もっとチェックしなきゃ。そうだ、CMは飛ばさないように気をつけてるな。M:なるほど…。確かにCMにも登竜門的なシリーズがたくさんあるよね。最近だと、ゼクシィのCMに出てる白石聖ちゃん!透明感が素敵。A:携帯ゲームアプリのCMで歌っていた山田杏奈ちゃんも印象的だったな~。CMで歌ったり、叫んだり、踊ったりする女の子を見るとすごく気になっちゃう。S:職業病(笑)。あと外せないのはポカリスエットやカルピス、シーブリーズとか青春胸キュン系のCMだよね。主役としての出演はもちろん、今をときめくイケメン俳優の相手役とかもチェックするようにしてる!A:ポカリのCMはいつも気になってチェックしちゃうな。M:ドラマにしろ、CMにしろ、やっぱりテレビは大事な情報源だよね。他にはどんなところでチェックしてる?S:一緒にお仕事してるカメラマンさんとか、ヘアメイクさんの口コミは大きいよね!A:そうそう、クリエイターの人たちはやっぱり注目するのが早い!カメラマンさんのインスタとかを見てると、「この子、誰だろう!?」って気になることが多いな。M:唐田えりかちゃんに最初に注目したのもインスタだったかも。今や日本だけじゃなくて韓国でも大活躍だもんなあ。SNSだとどんなファッションが好みなのかとか、どんな作品を好きなのかとかがわかるのもいいところだね。注目してる吉川愛ちゃんも、インスタがスタイリッシュでお洒落。よしかわ・あい1999年10月28日生まれ。ドラマ『初めて恋をした日に読む話』などに出演。今年公開予定の映画『転がるビー玉』では主演を務める。S:以前までは、ある程度有名になって雑誌やテレビや映画に出てからでないと、注目することができなかったけど、今はSNSでもっと早くチェックできるからね。もちろん、女優さんを探すなら、映画もものすごく大事。『脳内ポイズンベリー』の時から、桜田ひよりちゃんは印象に残ってたな~。最近気になった人はいる?A:『十二人の死にたい子どもたち』に出演してた古川琴音ちゃん!ふるかわ・ことね1996年10月25日生まれ。今年、映画『十二人の死にたい子どもたち』に出演。7月創刊のフォトブック『pegasus』に登場予定。M:『そうして私たちはプールに金魚を、』の湯川ひなちゃん、サブカルチャーにも詳しくて、魅力的な子だった!ゆかわ・ひな2001年2月26日生まれ。TVCM「ミサワホーム」でデビュー。’16年の映画『そうして私たちはプールに金魚を、』では主演を務めた。S:『そうして~』の監督の最新作に出演してる中島セナちゃんも、雰囲気が抜群。これから女優として、もっと活躍するんじゃないかな。まだまだ原石がいるので…It GIRLを読んでください!なかじま・せな2006年2月17日生まれ。’17年、モデルとしてデビュー。公開中の映画『WE ARE LITTLEZOMBIES』、中外製薬の企業CMなどに出演。編集S/It GIRLページの統括キャップ。録りためたドラマを見る日々。忙しくてもCMはスキップしません!編集M/ビューティ担当。朝ドラのオーディションエピソードが好き。福地さん、3回目で受かってよかった!編集A/ファッション担当。最近の可愛い子探しはインスタで。特にハッシュタグを使わない系女子をチェック。※『anan』2019年7月3日号より。(by anan編集部)
2019年06月29日今回の「やさしいママのヒミツ」は特別編、パパさんの登場です。沖縄を拠点に活動する編集者で、2人の息子さんのパパでもあるセソコマサユキさん。さまざまな媒体で編集、ライティング、撮影し、独自の目線で沖縄の魅力を紹介しています。7年前に神奈川から沖縄に移住し、現在はフリーランスとして活躍するセソコさん。沖縄での暮らしや子育てで大切にしていることとは? お話を伺いました。セソコマサユキ さん奥さまの絵美子さん、舞句(むく)くん(5歳)、侑環(ゆうわ)くん(2歳)の4人家族沖縄在住の編集者・ライター・カメラマン。雑誌『カメラ日和』、『自休自足』副編集長を経て、手紙社で紙媒体の編集、イベントの企画・運営などを手がける。2012年に独立を機に沖縄に移住。さまざまな媒体で沖縄の魅力を発信する。観光情報サイト「沖縄CLIP」編集長。著書に『あたらしい沖縄旅行』(WAVE出版)、『あたらしい移住のカタチ』(マイナビ出版)など多数。近著に『石垣 宮古 ストーリーのある島旅案内』(JTBパブリッシング)。 Instagram: @sesokomasayuki 居るべき場所と感じた、沖縄への移住やんちゃ盛りの舞句くん(右)と侑環くんは、パパが大好き。早速、セソコさんちの平日の1日のスケジュールを教えていただきました。 6:00 : ママ起床、お洗濯 6:30 : パパ起床、家族揃って朝食 8:00 : パパ仕事スタート/ママ保育園の見送り 12:00 : 夫婦で昼食 16:00 : ママ保育園のお迎え 18:00 : 家族揃って夕食 19:00 : 子どもたちとお風呂 21:00 : 子どもたち就寝、パパ仕事再開 00:00 : 就寝最近は仕事で忙しく、平日はなかなか家事ができないと話すセソコさん。でも、毎日の掃除やごはん後の食器洗い、休日のお風呂掃除はするようにしているのだそう。「あとはごはんの後の皿洗いを。自宅で仕事をしているので、夕飯は家族揃って一緒に食べて、お風呂は子どもたちと一緒に入っています。土日はなるべく仕事の予定を入れないようにしているので、子どもたちと公園や海に行ったり、余裕があればDIYやペンキ塗りをしたり、家のことをしていますね。仕事場が家だということもあり、長男が小さい頃は昼も夜も一緒にごはんを食べたり、一緒にお昼寝したり、自由な時間の使い方をして、家族の暮らしと同じリズムで仕事ができています。基本的には仕事をさせてもらって、自分の仕事が落ち着いたときに子どもの面倒をみているので、僕としては子育てをしている意識はなくて、ただ子どもたちと一緒にいられて嬉しい感じなんです」家から近い「トロピカルビーチ」によく行くというセソコ家。沖縄にルーツを持つというセソコさんが、沖縄に移住して7年。沖縄には再従兄弟が住んでいるものの、生まれも育ちも神奈川県。友人もほとんどいない、仕事も決まっていない状態で決断したのだといいます。「旅行で何度か来たことがあって、自分が居るべき場所だというか、肌に合うような感じがしたんです。最初の1年暮らした那覇は都会だし、すんなりと引っ越しができました。仕事は不思議と何とかなるかなと思っていたんですよね。沖縄の人は、移住してくる人によく『呼ばれたね。きっとやることがあるんだね』と言うのですが、僕も勝手に呼ばれたと思っていて、自分にも沖縄に貢献できることがあるのではないかと思っています」自分で何かやりたい人が引っ越してくるケースが多く、周りには他県から移住してきたお店や作り手も多いのだとか。「移住したのは35歳のときでしたが、お店をやっている人やその子どもたちが同世代なことが多くて、タイミング的にもよかったですね。自分で何かをやっている人とは話も合いやすいし、みんな優しい。沖縄には「みんながよくなっていこうね」という空気がすごくあって、仲間に入れてくれたのもありがたかったです」暮らしをちゃんと心地よいと思える状態にしたい雑誌の編集部を経て、イベントの企画やカフェ・雑貨店など幅広く手がける「手紙社」に勤めていたセソコさん。手紙社での経験から「沖縄でも何かできることがあるかもしれない」と思えたのだそう。編集の仕事のほかに、会社のブランディングやロゴマークのディレクションなど、仕事の幅をどんどん広げています。目標のひとつだった著書も次々に出版。「沖縄に来てからは文章を書くほか、著書などでは、自己表現のひとつとして自分で写真も撮るようにもなりました。東京にいたときはそれぞれの分野で仕事が分かれていて、“自分は編集者”という思いがありましたが、こちらに来てからは“できることをする”のが仕事になっています。編集やディレクションの技術があれば、アウトプットは本でもホームページでもイベントでも一緒だと思ってやっています。伝えたいものを望んでいる人のところに、伝わりやすい形で伝えていくことが仕事。沖縄に来てからいろいろな挑戦をさせてもらっていますが、少しでも自分が発信した情報で、どこかで幸せになってくれる人がいいなと思っています」セソコさんがブランディングで携わっている『オハコルテ』のお菓子を食べながら。セソコさんの仕事場。絵美子さんが並んで、ミシンで子どもたちの服を作ることも。家で仕事をしていても、近くを流れる川のせせらぎや鳥の鳴き声が聞こえ、窓からは雄大な自然が見える。そんな暮らしの中で、気持ち的にも大きな変化があったといいます。「環境に助けられているところは大きいですね。それに、東京にいたときは週末に急に仕事が入ったり、夜も遅かったり。妻は朝早く出勤して定時で帰宅する生活だったので、夫婦の時間が合わなかったんです。仕事自体はとても楽しかったのですが、振り返ると僕もストレスを抱えていたと思います。暮らしをちゃんと心地よいと思える状態にしたいと思ったのも、沖縄に来た理由のひとつ。沖縄は家族と一緒にいたいから日曜はお休みにしている店も多いし、大きな台風がよく来ますが、そんなときには通常運転できずにストップして仕事がたまるんですよね。でも家族の事情があるよねって受け入れているし、自然には抗えないから仕方がないと思っている。そういう考え方が自然体でいいなと思います」沖縄ならではの外人住宅での暮らし憧れの外人住宅に暮らすセソコさん。人気の高い外人住宅を見つけるまで、1年近くかかったのだとか。「妻はパンを焼くのが好きで、僕は編集の仕事をしつつ、週末だけお店ができたらという思いで外人住宅を探しました。業務用オーブンもあるのですが、子どもも生まれて僕の仕事も忙しいこともあって、まだ実現できていません。いつかできたらいいですね」素敵な造りの外人住宅ですが、沖縄ならではの大変なこともあるそう。最初に作ったDIYは、洗面所にあるタオル収納。「沖縄はのんびりしているから、大工さんが全然来てくれなくて1年くらい待ちましたね。長男が生まれるギリギリで、ようやくリビングの床を貼ってもらえました。寝室と仕事場はもともとのタイルのままですが、地面にコンクリートを敷いているだけなので、底冷えするんです。ざっくりとした作りなので、カウンターや下駄箱を作りましたが、あとは暮らしながら少しずつ手を加えています」床が濡れるほど湿気が多いのも、沖縄暮らしで大変なことのひとつ。カゴ類はカビ対策に、ダイニングテーブルの上に設置した網に収納。「換気扇や除湿機がずっと動いていますね。入居した当初は、屋根に断熱ペンキを塗っていなかったからすごく暑くて、夕方でも室内温度は39度。立っているとのぼせるくらい暑かったから、植物がことごとく枯れてしまいました。木のカトラリーなどはすぐにカビが生えてしまうので、しっかり乾かしてからしまうようにしています。それから洗濯しても、カラッとした感じには仕上がらないのも悩み。すごく晴れていても突然のスコールが多く、紫外線が強すぎてすぐに色あせてしまうんです。物干しに大きな屋根が付いている家も多いですが、うちには付いていないので、室内干しにしています。だからすっきり洗えなくて、生乾きの臭いが気になっていました」そんな島ならではの自然環境ともうまく付き合いながら、沖縄での暮らしのいいところも悪いところも経験してきたセソコさんに、サラヤの洗剤「ヤシノミシリーズ」を試していただきました。「サラヤ」のヤシノミシリーズ。左から「ヤシノミ柔軟剤」、「ヤシノミ洗たく洗剤」、食器用の「ヤシノミ洗剤」。1971年の誕生以来、洗浄には不要なものを入れない“無香料・無着色”にこだわった、環境にやさしい植物系洗剤です。毎日のお皿洗いを担当しているというセソコさん。これまでの洗剤選びも自然にやさしいものにこだわっていたと言います。「妻が手荒れをするので、肌にやさしいもの、環境にもいいものを選んできました。今回ヤシノミ洗剤を使ってみて、泡立ちが悪いとか汚れが落ちにくいというのは全然感じず、むしろこんなに落ちるのに環境にもいいんだと驚きました。妻も、一般的な合成洗剤は1回使うだけで手がガジガジになってしまうのですが、そういうことはなくなったようです」洗浄成分の濃度を16%にすることにより、手肌へのやさしさと洗浄力を実現。洗ったあとの排水は、微生物によって分解され、地球に還ります。「ヤシノミ洗剤」本体(ポンプ付き500ml/400円)、詰め替え(480ml/270円) 楽天で買う | amazonで買う | ロハコで買う 古い家のため下水が詰まりやすく、もともと洗う前には必ず汚れをキッチンペーパーやスケッパーで取って、できるだけ排水に流さないようにしているそう。そんな日々の積み重ねが、排水への負担の軽減にも繋がります。油汚れはキッチンペーパーなどで汚れを拭き取ってから洗う、ヤシノミ洗剤を入れてため置きしてから洗う。汚れが落ちやすくなり、洗剤や水の節約になります。洗濯は奥様の絵美子さんの担当。ヤシノミ洗たく洗剤を使ってみて、洗濯の悩みは解決できたでしょうか?「これまではセスキ炭酸ソーダと洗たく石鹸を併用していたので、子どもたちの食べこぼしには長時間つけおきをするのが大変だったのですが、やっぱり楽ですね。きちんと汚れも落ちるので、家事の負担が全然違います。また、無香料のものは逆に“家のにおい”が付いてしまうのではと抵抗があったのですが、使ってみたら室内干しのにおいも気になりませんでした。環境にいいものをと頑張ってきましたが、ヤシノミ洗たく洗剤は汚れ落ちも満足。排水も地球に還るので、今後も使い続けたいです」(絵美子さん)左:ヤシの実由来の植物性洗浄成分ツインパワーノニオンが油汚れに浸透し、少ない洗剤料でもしっかり落とします。また臭いの原因となる菌を99.9%除去し、洗濯後の生乾き臭を残しません。「ヤシノミ洗たく洗剤」(600ml/オープン価格)右:合成香料は一切無配合。香りが混ざる心配もありません。「ヤシノミ柔軟剤」(600ml/オープン価格) 楽天で買う | amazonで買う | ロハコで買う ヤシノミシリーズは、環境と人権に配慮して生産された認証植物油を採用。原料の生産地、マレーシア・ボルネオ島の環境保全活動にも取り組んでいます。セソコさんも、サラヤの環境に対する取り組みに共感するといいます。「自然の中で暮らしていることもあるし、子どもたちにできるだけいい環境を残していけるように、心地よくできる範囲で続けていきたい。自分がいる世界だけじゃなく、その先のことに視野を広げるきっかけになるヤシノミシリーズが、暮らしのなかにあるのはいいことだなと思います」沖縄でのおおらかな子育て沖縄は子どもが4、5人いる家庭も少なくないほど、子だくさん。実際に子育てもしやすいのだといいます。友人である陶芸家「香月舎」さんが、子どもたちの誕生祝いで送ってくれたと陶版や、家族写真が並べられています。「出産するとみんなが大喜びしてくれて、入院中から抱っこをしに押し寄せてくれます。子どもが泣いている声が聞こえても、笑いながら『元気よく泣いているね』と声をかけてくれたり、両親に預けられないのでいつも気にかけてくれて。地域全体で子育て、みんなで子どもを見ている感じがします」と絵美子さん。のんびりとした空気が流れる沖縄ではイライラしている人が少ないと感じるそう。「ゆったりとした気持ちになれます。東京で子育てしていたら、もっと子どもに怒っていたと思いますね。いろいろ許せるようになって、自分も楽になりました。怒っても仕方がない、それより笑っていた方がいいなと。夫もすごく変わったと思います。子どもってそういう部分があるよねっていうのを、私よりわかってくれている気がします」(絵美子さん)かわいい盛りの侑環くん。廊下を走り回って遊んでいます。同じくセソコさんも、子どもたちには自由でいてほしいと言います。「ちゃんと自分のこと愛して、好きなことを自由に感じて表現できて、その上で周りの人を喜ばせられる人になってほしい。子どもなので、一時的な感情で怒らないように、何を伝えようとしているか理解してあげられるようにと思っています。聞いてもまだ大した返事が返ってこなかったりしますが、何かあると機嫌が悪かったりするから、子どもの事情を考えてあげたいですね」兄弟で仲良く遊んだり、ケンカしたり。「自宅で仕事をしていると子どもたちは賑やかですが、そんなときは仕事に集中できなくても仕方がないかなと思っています。子どもたちがいるのは保育園に行く前と、夕方から寝るまでと限られているから、夜中寝静まってから仕事をすることも。個人で仕事をしているからというのもありますが、時間の使い方次第なので、いくらでもやりようはありますね」子育てについてのルールは「子どもの成長を一緒にちゃんと見ること」。一緒に悩んで、相談して解決していくことだというセソコ夫妻。子どもたちが1日どんな生活をして、どんな嬉しいこと、悲しい思いをしたのか、夫婦で共有したいと言います。「あえて時間を作っているわけではないですが、ごはんを食べるときに子どもたちのこと、例えば素直に言うことを聞かなかったときにどういう風にしたらいいかなど、いつも2人で考えています。昔はいっぱいいっぱいだったけど、その頃より今は心に余裕がある。仕事もキツキツの状態にならないようにして、子どもたちと遊べる時間を作って成長を見ていきたい。僕にとっては仕事も家族といる時間もどちらも大切で、繋がっていると思うんですよね。楽しくてやりがいがある仕事をしているから、家のことにもちゃんと向き合えるし、家族が笑顔でいてくれるから仕事にも向き合える。それができたのは沖縄に来たからこそだと思います」子どもたちの未来のために“人と地球にやさしい”ヤシノミ生活をヤシノミシリーズはヤシの実由来の植物性。洗った後の排水もすべて微生物によって分解され、すばやく地球にかえります。洗っても、洗っても、安心。今日の汚れをあしたの未来に残さない。そんな “人と地球にやさしい” ヤシノミ生活をはじめてみませんか。 楽天でヤシノミシリーズを買う amazonでヤシノミシリーズを買う ロハコでヤシノミシリーズを買う \ヤシノミ洗剤は50周年!/「毎日使うものだからこそ、地球のために洗剤にできること」をひたすらに考え続けて50年。昔も今も。そしてこれからも「手肌と地球にやさしい」をコンセプトにヤシノミ洗剤はあなたの暮らしにそっと寄り添い続けます。 ヤシノミ洗剤 50周年サイトを見る 【売上1%で、ボルネオ環境保全を支援】ヤシノミシリーズの売上(メーカー出荷額)の1%はマレーシア・サバ州政府公認の国際NGO「ボルネオ保全トラスト」を通じて野生動植物の保護と生息域の確保に使われています。また、ヤシノミシリーズをはじめとするサラヤ製品では、違法労働や違法伐採によって作られた植物油ではなく、環境と人権に配慮したRSPO認証油の生産を支援しています。 無香料、無添加のヤシノミシリーズを見る 取材/文:赤木真弓 撮影:林ひろし[PR] サラヤ株式会社
2019年06月07日4年目を迎えたLITALICO発達ナビ新編集長就任みんなでつくる発達障害ポータルサイトとして2016年1月26日にスタートしたLITALICO発達ナビ。会員さん同士が相談・交流できるQ&Aやコミュニティサービス、児童発達支援・放課後等デイサービスを中心に全国の社会資源とつながる「施設情報」、子どもの発達をサポートする企業さんとのタイアップ企画、編集部による子どもの発達やその支援に関するコラム発信など、さまざまなサービスをお届けしてきました。いつ、どこにいても自分に合った支援につながるように。地域・社会に働きかけた3年目のLITALICO発達ナビ本記事の書き手である私、鈴木悠平は創刊時から発達ナビ編集長として、会員のみなさんの声をお聞きしながら情報をお届けしてきましたが、この4月1日から、編集部デスクとしてともに働いてきた牟田暁子さんに編集長を引き継ぎます。自身も母親として発達ナビのサービスを積極的に利用していたユーザーだったという牟田さんに、これまでの仕事や子育てでの経験、これからの発達ナビの展望を語ってもらいました。Upload By 鈴木悠平「読者にいかに届けるか」出版社での編集者時代に学んだこと鈴木: 今日はですね、これから牟田さんが編集長ですということを、発達ナビ会員さんにもお知らせしたいなと思って企画しました。牟田さんっていう人がどんな思いで今までやってきて、これから発達ナビ会員のみなさんと一緒にどんな場をつくっていきたいか、みたいなことを、よもやま語る会です。牟田: よろしくお願いします。なんだか緊張しますね(笑)鈴木: まぁ好きにしゃべってください(笑)Upload By 鈴木悠平鈴木: 「私も発達ナビ使ってます!発達ナビで働きたくて、編集者を募集していないかな?と求人情報が出ないかずっと見ていました」と、2年ほど前に面接に来て入社してくれた牟田さん。「あぁ、もう絶対この人!」と思って採用しました。僕と違って出版社での雑誌・書籍の編集経験も長く、頼もしいなぁ、編集部をよりパワーアップさせてくれるだろうなぁと。これまでのお仕事の話も今日はお聞きできればと思います。牟田: 新卒の1社目は宝島社でした。隔週刊のファッション誌を担当していたんですけど、当時は今のようにネットも発展していなかったから、「雑誌」が最先端の一番新しい情報を集めて届けている、という自負や存在感がありました。ファッション誌で隔週刊っていうのは、当時でもほとんどなかったと思います。編集者7人で隔週刊の雑誌をつくるという体制でした。鈴木: なかなかハードだったでしょう。牟田: ハードでしたが、すごく楽しかったですね。自分がファッションとかカルチャーに関して一番新しいものを知っていたいっていう気持ちで、昼も夜も打ち合わせや執筆なんかでいつも忙しいかったんですけど、それでも時間をつくって業界の人と飲み歩いたりして。編集者としていろんな情報をキャッチするための、人とのつながりの大切さとか、その良い情報をどれだけ早く読者に届けるかということをすごく意識していました。2社目の主婦の友社では、女性向けファッション誌の創刊メンバーとして入社しました。この雑誌も、当時は隔週刊で。ファッション特集の担当者として、育休を挟みながら10年くらい携りました。ネットでインタビューなんてできない時代だったので、読者の方に会社に来てもらって100人インタビューをしたり、「47都市スナップ」という看板企画では、編集部員総出で47都道府県に取材に行って、その街のおしゃれな女の子を撮影したり、魅力的なお店やスポットについて聞いて回って紹介したり…とにかく「読者の立場に立つ」ということを徹底して行っていましたね。Upload By 鈴木悠平牟田: 2人目の育休あけに配属された書籍編集部では、書籍のほか、季刊のライフスタイルムックを出すタイミングだったので、それをメインで担当しました。社名が示すとおり、「主婦の友」として、生活の役に立つ情報を、「どれだけ噛み砕いてわかりやすく丁寧に細やかに伝えられるか」というところにすごくこだわっている会社でしたね。最新の情報をキャッチして、読者が夢や希望を持てるような情報発信をすることと、それを実際の生活に役立てられるように落とし込んでいくこと。2社それぞれで学んだことは、今でも発達ナビの編集をする上で意識していますね。希少疾患のある娘と歩んだ10年間。その子をその子として見つめてくれるセラピストと出会って鈴木: 牟田さんには二人のお子さんがおられて、僕も下の娘さんには何度か会わせてもらったのですが、牟田さんがこうした子どもの発達支援の仕事に関わるようになったのは、娘さんの存在も大きいのではないでしょうか。牟田: そうですね。娘はいま10歳。約2万人に1人の確率で生まれる希少疾患があります。発達障害のある子どもたちと特性や症状が重なる部分もかなりあります。Upload By 鈴木悠平鈴木: 発達障害に関しては、この10年で情報も支援環境もだいぶ変化してきたと思いますが、それでも発達ナビには日々たくさんのお悩みやご相談が寄せられていますね。10年前で、なおかつ希少疾患となると、より一層情報収集は難しかったでしょう。牟田: とにかく情報がなくて「この子に何をしてあげたらいいのか」がわからなくて…情報を探すところでものすごく労力を使っていたというのが大きいですね。今でこそ、発達障害の認知も上がってきましたし、発達ナビのようなサイトが月間100万人以上の方に使っていただけるような状況ですが、自分が出版社にいたときには、発達障害や障害のある子というテーマだけで成り立つような雑誌をつくるなんてことはちょっと考えられなかったですね。娘が産まれたころは、ネットを見てもブログを書いてる人はまだ多くなくて、自閉症やダウン症に関するブログが多少見つかった程度でした。でも、娘のような希少疾患のブログを書いている人は全然いなくて、そういう情報を知ろうと思ったらすごく難しい学術論文みたいなものを読むしかなかったんです。アメリカの文献を英語が出来る人に訳してもらったり、動画共有サイトに上がっている海外の動画を見て、一生懸命リスニングしながら「この子がやっている療育はなんだろう」と想像して、そこで拾ったキーワードをネットに入れてみて、そこで英語で引っかかってきたセラピーを調べたり…今みたいに翻訳ソフトの精度も高くなかったので、大変でしたよ(苦笑)比較的情報があった自閉症関連とダウン症関連の本、それから娘には身体障害もあるので脳性まひの本も読みながら、3つをミックスして「うちの子に一番合いそうな療育は何なのか」っていろんな情報にあたっていました。Upload By 鈴木悠平鈴木: それぐらい、海外情報も含めて、自分から「取りに行く」っていうのを頑張らないと、情報が見つからない時代だったんですね。牟田: ええ。でも、海外の動画を見てみると、アメリカの同じ疾患の子は私が思っていた以上にいろんなスキルを獲得できていたんですね。「この子、文字読んでるし、自分の思いを絵カードやサインで伝えてるじゃん!」って。だから、「できない」って最初から決めつけて何も教えないことは娘にとって失礼なんじゃないかと思って、とにかく日本で私にできることをやってあげたいなと思って駆け回っていました。私にとって大きかったのが、”りさせんせい”っていう、すごく力のあるアメリカ帰りのセラピストの先生との出会いでした。その先生は、娘のことを疾患名で見なかったんですね。娘を娘として見てくれて。それまで、どこかの先生のセラピーを受けに行くと、まず娘の疾患の説明をするだけで1時間ぐらいかかる、ということがほとんどだったんですね。全然知られていなかったので。りさせんせいと会う前も、私はそういう心づもりでいったんですけど、彼女は全然違ったんですよ。まずドアを開けた瞬間(※)に、「メリークリスマス!」ってパペットとともに入ってきて、もう娘は一瞬で心を鷲掴みにされてましたね(笑)※当時のセラピーは通所型ではなく訪問型が主流でしたUpload By 鈴木悠平鈴木: へええ、素敵。牟田: 私がいつものように娘の疾患や症状の説明をしようとしても、「お母さんそれは話さなくていいから!もう先に、お母さんのブログも見つけて全部読んできたの。私今日この子のセラピーしに来たんだから!」って言うんです。で、初回2時間のセラピーで、無発語だった娘から要求語の「あ!」を引き出して帰っていったんですよ。私が「この子喋れませんから」とか言っても「喋れないかどうか、まだわからないじゃない」って。これが私にとってすごい衝撃で。この先生はちゃんと娘を娘として見て、娘の中にある思いも全部汲んでくれてるんだなと思って、そこから娘との本格的な療育を始めんたです。鈴木: 疾患・障害の診断名ではなく、その子をその子として見る。発達ナビで一緒に記事をつくるなかでも、いつも大切にしていることですね。素敵な先生と出会いましたね。牟田: こういう自分の経験を、仕事や地域の活動にいかせないかという気持ちが、今の発達ナビの仕事にもつながっている気がします。出版社時代にも、障害のある子ときょうだい児のお話を描いた『イルカの子ーA Little Dolphin』という、当時絶版になっていた絵本を版元さんに提案して復刊させてもらったことがあるんです。無発語の重度の自閉症がある女の子とお兄ちゃんのお話で、うちの2人の子とも重ねてその本にすごく自分が救われたので、他にも悩んでいる保護者がいれば届けたいなと思って企画しました。Upload By 鈴木悠平他にも、地域の仲間と一緒に「プレーパーク」という活動も始めました。娘が成長したときにどこで暮らすんだろうということを想像したとき、どこか遠くの隔絶された場所じゃなく、地域の中で暮らせたらいいなと思って。それで、娘のように障害がある子もない子も、年齢も学校の垣根も越えて、たくさんの人とかかわれる場所、誰もが孤立せずにつながれる居場所をつくりたいなって思ったんです。一緒に活動している仲間たちとのつながりもまた、私たち家族を支えてくれています。和田堀プレーパーク鈴木: 発達ナビも、発達が気になる子どもの保護者さん同士が安心してつながれる居場所をインターネット上につくりたいと思ってはじめた経緯がありますね。牟田: 私もプレーパークを開いたり、他にも親の会に参加したりしてきましたが、そうしたオフラインの「地域」のつながりだからこそできることと、場所を問わずに、同じような特性がある子どものいる保護者同士がつながれるインターネットだからこそできること、両方が必要なんだなと感じています。思い描いていたものと違っても、この子にとって一番良い未来を鈴木: 年度末の1月〜3月には、発達ナビ会員さんにユーザーアンケートやインタビューをさせていただいて、改めてたくさんの会員さんのお話をお聞きしましたね。牟田: 本当に、いろんな地域、いろんな境遇の方に使っていただいて…日々忙しいなか、もっと使い易く、もっと一人ひとりに合った情報をお届けできるサイトにしていかないとなと感じました。Upload By 鈴木悠平鈴木: 3月にはチーム合宿もして、会員さんの気持ちや、日々の暮らしが発達ナビを通してどんな風に変わっていくといいんだろうって、みんなで話し合いましたね。牟田さんご自身も、娘さんが診断を受けてから今に至るまで、自分の気持ちや行動にはいろいろと変化があったと思うのですが、振り返ってみてどうですか。牟田: やっぱり一番最初に診断された直後は「何でこんなにかわいいわが子が、将来言葉も話せないの」っていうショックはありましたね、正直。今まで自分が思い描いていた「こうなるだろう」とか「こうなりたいな」という未来と、全然違う未来を急に突きつけられたような感覚で、どうしたらいいかわからない不安がありました。でも、たとえ思い描いていたものと違う未来であっても、その未来の中で一番良い未来…この娘にとって幸せな道を一緒に歩んでいってあげたいなって、家族で話すなかで思うようになったんですね。それで、先ほど話したようないろんな療育情報を探すようになりました。鈴木: 娘さんにとって、一番良い未来を。牟田: 将来が見えなくて不安でいっぱいだったときに、一番嬉しかったのは、通っていた保育園の園長先生のことばでした。あまりに重度の障害なので、診断を受けたあと、娘はもう保育園に通えなくなるのかなって思って、園長先生に相談に行ったんですよ。そしたら先生が、「自分は療育や医療の専門家でもないけれど、お母さんがいいって言ってくれるんだったら一緒に育てたい」って言ってくれて。先生、本気なんですよね。本気で寄り添ってくれるのがわかる言葉で。「やめないでいてほしいし、お母さんがいいって言ってくれるなら私達も精一杯勉強したいし、教えて」って。「とにかく一緒に、娘さんを真ん中に育てていこう」って、そうやって言ってくれたんです。Upload By 鈴木悠平牟田: やっぱり、一番最初に味方になってくれる人がいるっていうのは、障害のある子の親にとって、そこから元気になってまた歩いていく上での、大きなきっかけになると思うんです。鈴木: そうですね、本当に…牟田: 娘も他の子どもも一緒に過ごせるように、言葉だけでなく実際にものすごくいろんな工夫をしてくださったんですよ。たとえば、「山登り」の行事ひとつとっても、娘が車椅子でも参加できるケーブルカーのある登山先を探してくれて。みんなで「山に登る」っていう、ほかの子たちのやりたいことも達成しながら、うちの子も一緒に登れるっていう経験をすごく大事に考えてくれて、場所も選定してくれたんです。娘には睡眠障害もあるんですが、そういったいろんな先生方の工夫のおかげで、2泊3日の合宿行事にも参加できたんですよ!鈴木: 障害の有無にかかわらず、必要な支援をしながらみんなで同じ場で過ごせるようにする。まさに「インクルージョン」ですね。牟田: とにかく寄り添って、「子どもを真ん中に」というふうにかかわってくれた園だったので、私の気持ちが前向きになったきっかけは、この園の存在が大きいですね。園長先生は、向き合うというより、隣にいてくれて伴走してくれるような方だったんです。それから私の両親も夫の両親も、娘の診断のことを話しても「全然大丈夫よ」って、障害の詳しい知識や理解とかは難しくても、ただ孫のことを100%受け入れてくれて、救われました。一番身近な人たちに否定されなくて、みんなが本気で伴走してくれたから自分自身も歩いてこれたっていう経験を、どんな人にもしてもらえたら…発達ナビを、自分のことを肯定してくれる仲間と出会える場所にできたら…そんな思いでいまここにいます。10年前と比べて世の中も変化してきましたが、まだまだ周囲の理解を得られなかったり、身近な生活圏で仲間と出会いにくかったりして、孤独な思いをされている保護者さんも少なくないと思います。私が保育園で経験したように、ちょっとの工夫で多様な子どもたちがみんなで過ごせるようになる。そんな場所を社会の中にもっと広げていきたいですね。Upload By 鈴木悠平どんな状況の人にとっても「安心基地」となれるサイトに。会員さんと一緒につくっていきたい鈴木: これまで編集部のメンバーとして働いたりユーザーとして発達ナビを使ったりした上で、これから編集長を担っていくわけですけど、これからどんなことをやっていきたいですか。牟田: 最初にユーザーとして発達ナビを知ったとき、開かれた感じのメディア、媒体だなと思っていたんですね。子どもに障害や疾患があっても、悲観しなくてもいいと思えるような、いろんな情報や体験談があって。ユーザーさん同士のQ&Aコーナーなどでのやり取りも、本気で相手のことや状況を慮って考えられているな、本気で相手の困りごとに寄り添おうとされているんだなというのが伝わってくる投稿にたくさん出会いました。そういうサイトのあたたかさ、ここにくると安心と思える、包み込んでもらえる…そういう体験を一番大事にしたいなと思っています。紙媒体と違って反応がすぐ返ってくるのも、編集者としてこの仕事をはじめて新鮮だったところです。それぞれの会員さんの熱量だったり、心のひだみたいなところが伝わってくるのがすごくありがたいですね。鈴木: 先日実施したユーザーアンケート・インタビューも、改めて学びと発見、そして反省・改善点に気づかせてもらえる機会でしたね。たとえば、コラムの内容の詳しさやテーマの幅についてはご好評いただいているけれど、より「自分の境遇」に合わせて情報を探したり受け取ったりするには、まだまだ足りない部分がありますね。自分の住む地域ごとに情報を探しにくかったり、特性や悩みごとのキーワード検索のコツがわかりにくかったりという声がありました。より「個別最適」なサイトに向けて進化していきたいですね。Upload By 鈴木悠平牟田: はい。今年度は記事をこちらから一方的に出すだけじゃなくて、もっと会員さん同士の交流や発信を豊かにできるような機能を作りたいなと思っています。いまのQ&Aやコミュニティでも積極的に使ってくださっている人もいますが、一人ひとりの生活状況も気力・体力の状態もさまざまだと思うんです。「もう毎日暮らすだけで大変なの」という人でも、そんなに大変じゃなく情報を得られるしつながれる、もっともっと使いやすいサイトにしていきたいなと思います。鈴木: すでに開発チームのエンジニアとも、具体的な改善点や、新しいサービスについて議論が進んでいますよね。今後はそういったサイトの改善プロセスも、会員さんにより詳しくお伝えしたり、意見をいただけるような流れを作れると良いかもしれないですね。牟田: とにかく発達ナビが、ユーザーのみなさんにとって、ひとつの「安心基地」になってくれるといいなと思っています。便利であり心の支えであり、現実面でも精神面でも、いろんな面で安全で必要な場所にもっとなっていきたいなと思っていますね。そのためには何が必要なのかなって、常々考えています。情報発信についても、コンテンツの幅をもっと広げていきたいし、今までつくってきたコラムをもっと活用できるような仕組みも必要かもしれない。また、つながって交流するっていうだけでなく、誰かに聞かなくても自分でひっそりと思いを綴っているところに誰かがそっと寄り添ってくれるような、そういう仕組みが必要なのかもしれないし。あとは、発達ナビには全国の支援施設の情報も掲載しているのですが、施設の支援者の人たちともつながりやすくなるような仕組みとか…。例えば、発達ナビのマイページにお子さんの「サポートブック」を置いておいて随時更新しておける。それを支援者の人が見に来てくれると「今好きなこと」「学校で取り組んでいること」などを、都度連絡帳や面談などで伝えなくても、いっぺんに伝えられて、日々の支援につなげられるようなことができたらいいな、と。とにかくいろんな面で安心できる場所にしていきたいなと思っています。Upload By 鈴木悠平鈴木: いいですね。そのままの牟田さんで牟田さんらしく、4年目の発達ナビを作っていってほしいなと思います。やっぱり発達ナビは、会員さんと一緒に作っていく場所だと思うので、会員さんと対話しながら一緒につくっていく、そのプロセス自体を楽しんでもらえると嬉しいです。牟田: 新卒で宝島社に入ったとき、最初「週刊宝島」で研修していたんです。そのときの編集長が今でも大好きで。会議室に呼ばれて「君たちは編集者になれて自分は偉いと思っているかもしれないけど、編集者なんて自分一人じゃ何も作ることができないんだ。すごい力を持ったいろんなスタッフの人がいてこそ誌面を作ることができるんだから、いつも感謝や尊敬の念を忘れるな」って言われたのがすごく響いて。それがいつも心の中にあります。鈴木: まさにそのとおりですね。会員さんや、発達ナビの他のチーム、施設や企業の方々、みなさんの力を借りてこそ、サービスをつくっていくことができますからね。牟田: 悠平さんも、異動してからも助けてくださいね(笑)鈴木: わかりました、牟田さんの頼みなら(笑)Upload By 鈴木悠平
2019年04月01日『多動力』(堀江貴文)や『人生の勝算』(前田裕二)など、話題の書籍を次々と生み出している幻冬舎の書籍編集者・箕輪厚介さん。従来の“編集者”という枠にとらわれない、自身の半生をまとめた初の自伝『死ぬこと以外かすり傷』も重版が続き、現在8万部のヒットを記録しています。そんな型破りな生き方を実践する箕輪さんに、さまざまな “しがらみ” によって生きづらさを感じている女子たちへのアドバイスをいただきました。写真・角戸菜摘 文・五十嵐 大私たちはなぜ「周囲の目」に縛られてしまうのか――世の中には「はみ出すこと」を極端に怖がっている女子も少なくありません。彼女たちはどうして縛られてしまっているのでしょうか?箕輪 単純に、「他人の目を気にしているから」でしょうね。他人からなんて言われるか、どう思われるかばかりを気にしてしまっていて、がんじがらめになっているんだと思います。それって、つまりは「傷つきたくない」ことの裏返しなんです。――そんな窮屈な生き方から、どうすれば脱却できると思いますか?箕輪 そもそも、「誰も自分のことなんて気にしていない」と思うこと。たとえば、SNSで批判されたとしても、それは一瞬のことです。文句を言われると、それがみんなの意見とイコールなんだと捉えてしまいがちですが、決してそうではなくて、大多数の人は他人のことなんて気にしていない。文句を言った人だって、次の瞬間にはそれすら忘れていますから。だから、あまり周囲の目をあまり気にすることなく、自分らしく生きることが大切だと思います。好きな人の「評判」は気にする必要なし!――「周囲の目」の話と関連するのですが、恋愛においてもそれを意識してしまう女子は多いと思います。好きな人ができたとしても、友人からの評判をやたらと気にしてしまうというか……。箕輪 自分がどんな人を好きになるかなんて、周囲の人に関係ないじゃないですか! 好きな人のことを友人の声で判断するなら、その時点でその「好き」は本物ではない。極端な話、本当に好きだったら、たとえ相手が犯罪者であっても気持ちがブレないと思うんです。友人のアドバイスを聞くな、とは言いませんが、まずは自分の気持ちを最優先するべきですね。箕輪 僕の妻は「高嶺の花」のような人なんです。ハーフでCAで、まさに完璧な女性。だから彼女も結婚当初は、「どうして箕輪を選んだの?」ってしょっちゅう聞かれていたみたいで(苦笑)。それでも僕を選んでくれた。男からすれば、最高の女性ですよね。僕もそれを知っているからこそ、彼女のために頑張ろうと思えますし。空気が悪くなるマウンティングを回避するには――ここ数年、女子の中で問題視されている「マウンティング」についてはどう思いますか?箕輪 あ~! よくありますよね! あれは空気が悪くなる。職場で、明らかに一番若くてキレイな子が、年上の先輩に対して「キレイですね」とか言ったときの空気の悪さったらないですよ……。そういうお世辞とかマウンティングが重なると、わけのわからない「集団芸」になっちゃう。そして、最終的にはトラブルの原因になるんですよ。それを防ぐためには、振り切ること! 本音しか言わないキャラか、完全に嘘でしょってわかるようなことばかり言うキャラか。特に後者は、その場の空気を良くすることもできると思いますよ。たとえば、「先輩って世界一美人ですね」とか「私、美人過ぎて嫉妬されちゃうんです」とか、冗談交じりの言い回しをするのは非常に有効だと思います。――「美人過ぎて嫉妬されるんです」って言われたら、思わず笑っちゃいますね。箕輪 そうそう。今の時代って、自分を「さらけ出す」ことがカギだと思うんです。中途半端な立ち位置が一番良くない。自慢も謙遜もなく、等身大の自分をそのままさらけ出すこと。それが信頼にもつながりますし。SNSとかでよくつつかれてしまう人っていうのは、実態との差分が目に見えてしまっている人なんです。他人から嫌われたくないのであれば、自分を客観視して、そのままを伝えることが大切なんだと思います。世の中、白か黒で割り切れないことばかり――たとえば、「その場にいない人の悪口合戦が始まって、それに同調することを求められる」といった、同調や共感が過度に強要される風潮についてはどんな意見をお持ちですか?箕輪 それで悩んでいる女性も大勢いるんでしょうけど……、かといって、頭から否定をすると空気が悪くなりますもんね。そういう場合は、適当に話を合わせておけばいいと思いますよ。――それだと根本的な解決にならないような……。箕輪 いや、そもそも、みんな白か黒かをはっきりさせたがりなんですよ! 世の中、キレイなことと汚いことをきっちり切り分けるなんて無理です。やりたくないことをやらなきゃいけないことも、嫌いな人と適当に話を合わせなきゃいけないことも、たくさんあります。それを「プレイ」としていかに楽しめるかどうかが重要で。僕は常にその場を「俯瞰」で見ているんです。くだらない状況に巻き込まれたときは、「くだらないな~」って上から見ておけばいいんですよ。そこで潔癖になりすぎると、途端につらくなる。「女子ってこういう部分あるよね、あはは」って俯瞰から流せる懐の深さを持っておくと、生きやすくなると思うんです。――世間からは「破天荒」なイメージを持たれている箕輪さん。けれど、実際の印象はそれと正反対。真面目で丁寧、思いやりにあふれている人でした。そんな箕輪さんからのアドバイスで一貫していたのが、「ありのままの自分でいる」ということ。自分を大きく見せることも小さく見せることもせず、そのままでいる。価値観が多様化する現代だからこそ、まずは自分自身を見失わないことが大切なのでしょう。周囲の雑音に惑いそうになったときは、「自分がなにを大切にしたいのか」を思い出すことが肝心なのかもしれません!Information箕輪厚介(みのわこうすけ) 幻冬舎編集者。1985年東京生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後、2010年双葉社に入社。ファッション雑誌の広告営業としてタイアップや商品開発、イベントなどを企画運営。広告部に籍を置きながら雑誌『ネオヒルズ・ジャパン』を創刊しamazon総合ランキング1位を獲得。2014年、編集部に異動。『たった一人の熱狂』(見城徹)、『逆転の仕事論』(堀江貴文)を編集。その後幻冬舎に移籍し、2017年にNewsPics Bookを立ち上げ、編集長に就任。『多動力』(堀江貴文)、『お金2.0』(佐藤航陽)、『日本再興戦略』(落合陽一)、『人生の勝算』(前田裕二)などを編集。創刊1年で100万部突破。また1300名の会員を擁する日本最大級のオンラインサロン『箕輪編集室』を主宰。既存の編集者の枠を超え、様々なコンテンツをプロデュースしている。『死ぬこと以外かすり傷』マガジンハウス ¥1400数々のヒット本を手がけてきた箕輪さんの半生と仕事哲学をまとめた、初の自著。「本能のまま生きる」ことの大切さをまとめた本書は、仕事のみならず、恋愛や人間関係での悩みをも解決する一助に。「僕の本をそのまま真似するのではなく、そこから抽出したエッセンスを使って、自分なりの生き方やスタイルを見つけてもらえたら嬉しいです」(箕輪さん)
2018年10月04日あなたは10代の頃、どんな雑誌を読んでいました?奥田亜希子さんの『リバース&リバース』は、ティーン誌に勤める禄(ろく)という青年と、愛読者の郁美の物語が並行して進み、やがて交錯する長編。「前に『五つ星をつけてよ』という短編集で、中学2年生の女の子の話を書いた時、参考に『nicola』を買ったんです。読者の悩み相談のページを読み、内容の重さにびっくりして。思春期の子にとって自分の好きなものに関わっている大人の意見が響くのかな、と思いました」お悩み相談のページを担当する禄と、中学生の郁美の学校生活が活き活きと描かれる本作。「郁美に関しては、これまで中学生を書く時は、スクールカーストの一番下の子の話にすることが多かったので、普通に明るい子をはじめて書いたので楽しかったです」一方、禄は、かつて相談を投稿してきた読者に親身になったあまり、その子に依存されてしまい悩む。「責任取れないからと放り出すのも相手を傷つける。悩みを持つ思春期の子を相手にするのは大変」禄自身、中学生の頃に親友の女の子と仲違いし傷つけた過去がある。「自分を振り返ると、傷つけられたことより人を傷つけたことのほうが残っている気がします。よく、他人とは離れられるけれど、自分とは離れられないと言いますよね。傷つけた相手とは距離を置くことができるけれど、傷つけた自分はずっと自分の中にいるんですよね」傷つけたり傷つけられたり、助けたり助けられたり、人の立場は時と場合で変わるもの。タイトルには、そんな意味も含まれている。「この連載のお話をいただいた時、芸能人の不倫バッシングがすごかったんです。なぜ自分は何も悪くないという立場から人を叩く人が多いのかと思って。正論以外のものがはじかれてしまう窮屈さも感じました。人と人との繋がりには、もっと揺らぎがあるはず」そして後半は、意外な事実が明らかになり驚かされる。「構成については一番考えました。ページをめくる手が止まらないものにしたくて。伏線もいっぱい張ってあるので、一度読んだ後、もう一回読んでもらっても楽しんでもらえるかなと思います」おくだ・あきこ1983年生まれ。‘13年、すばる文学賞受賞作を改題した『左目に映る星』でデビュー。著作に『透明人間は204号室の夢を見る』『ファミリー・レス』『五つ星をつけてよ』。『リバース&リバース』ティーン誌でお悩み相談のページを担当する禄と、その雑誌の愛読者で田舎暮らしの中学生・郁美。両者の人生が交錯する時、見える事実とは。新潮社1500円※『anan』2018年1月24日号より。写真・水野昭子インタビュー、文・瀧井朝世
2018年01月19日『anan』2068号9/6水曜日発売「恋に効くカラダ」特集で、「妻夫木聡さんがanan編集部員になったら…」というページを作成。担当者編集者がその時のエピソードを紹介します。今回は特別にanan編集部員に扮した妻夫木聡さんの姿を動画で公開!anan編集部大人とは…。「妻夫木聡さんがanan編集部員になったら…」ページを担当して何より力を入れたのが、映画『奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール』先行試写会に来ていただいたanan総研メンバーの座談会ページです。この座談会、実は妻夫木聡さんが担当編集者として試写室に登場するというサプライズ付き。当日、カメラマン、動画カメラマン、東宝宣伝部の皆さんと、会場の動線を念入りにチェック。進行を考え、サプライズに備えます。集まってくれたラッキーガールズには、試写終了後に即撮影があることを話し、けっして後ろを見ないように誘導。そして、そろりそろりと入ってくる妻夫木さんに合図!「妻夫木聡です」え、ええ? えー? えええ???人って驚くと固まるんですね。二度見、三度見するんですね。まったく気づかなかったことが、私たちスタッフはとっても嬉しかったです♪ その後の座談会では、初めは緊張していたanan総研メンバーも、妻夫木さんの軽妙な司会ぶりに、次第にほぐれ、映画の流れからの恋愛話が弾むこと! その様子はぜひ誌面と、このサイトでも公開している動画で楽しんでください。大人とは、真剣にふざける生き物なんです…。5人の総研メンバーさん、嘘をつき、驚かせてしまって、ごめんなさい。でもまたやってしまうかも…。(SN)写真は、当日妻夫木さんがメモをとっていたノートやanan編集部員グッズ。1行めに「大人とは?」妻夫木聡さんにとって大人とはなんだったのでしょう? そして、みなさんにとって大人とは? ぜひ考えてみてください。妻夫木聡さんのanan編集部員姿はこちら!
2017年09月05日出版社や新聞社の編集者100人の投票で決められる「編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞」。23回目を迎える今年の大賞は「ベッキー31歳禁断愛お相手は紅白初出場歌手!」(週刊文春1月14日号)だった。雑誌ジャーナリズムの未来のために作られた同賞だが、他の賞も「一夫一婦制では不満足『乙武クン』5人との不倫」(週刊新潮3月31日号)のような不倫をスクープしたゴシップ記事ばかりが受賞している。(参照元:編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞, 朝日新聞デジタル, 産経ニュース)こんな日本の状況に、あなたは危機感を感じるだろうか?
2017年07月25日日経BP社は7日、雑誌『日経WOMAN』が主催する「ウーマン・オブ・ザ・イヤー2016」の表彰式を行い、受賞者7名を発表した。○「働く女性」のロールモデルとなる人材を表彰「ウーマン・オブ・ザ・イヤー」は1999年から毎年実施しており、今年で17回目を迎える。同イベントでは、組織の中に埋もれがちな個人の業績に光を当て、働く女性のロールモデルを掲示し、その年に活躍した女性達を通して時代の変化の矛先を捉えることを主旨としている。「メガヒットメーカー賞」を受賞したのは、文藝春秋『文學界』編集部の浅井茉莉子氏。お笑い芸人のピース 又吉直樹氏に小説の執筆を口説き、出版不況のなか240万部のヒットを創出したことが決め手となった。イベントでは、芥川賞受賞作品『火花』の著者であるお笑い芸人のピース又吉直樹氏からのビデオメッセージが上映された。又吉氏「なぜ僕が書かなければならないのかなという気持ちはあったんですが、それを丁寧にしっかりと伝えてくれて、僕の不安を取り除いてくれました。しっかり僕の話を聞いてくれますし、丁寧で真面目でとことん、やるという感じ。こんな人はなかなかいないというのはわかりますね。浅井さんに声を掛けていただいていなかったら『火花』を書いていなかったので、感謝しています」表彰された浅井氏は「小説家・小説にとって、編集者とは何かと考えると、その関わりは大きいことにも小さいことにも思います。又吉さんは私がお願いしなくてもいつか小説を書いたかと思いますし、それは素晴らしい作品になったかと思います。小説というのは、小説家が孤独で描くものなので、編集者ができることはわずかなことに過ぎません。多くの人の共通の話題として『火花』が上がることや色々な人と小説のお話ができるのは、喜び以外の何物でもありません。そこに関われたことはただただ幸運なことだと思っています」とコメントした。○大賞は「ふるさとチョイス」創立者に大賞に選ばれたのは、トラストバンク代表取締役社長の須永珠代氏。全国初のふるさと納税ポータルサイト「ふるさとチョイス」を開設し、ふるさと納税ブームの牽引に貢献したとして高く評価された。サイト開設前は年間100億円未満だったふるさと納税の寄付額は、2015年度には1,000億円を達成する見込みだという。須永氏「3年8カ月ほど前にマンションの一室で起業しました。起業して2年間は小さな企業でした。その間に出会った、地域の人達と小さな成功事例をつくっていき、その方達と出会うたびに可能性を感じました。我々が全国セミナーを開始すると、そのセミナーで出会った人達は地元地域の資源を発掘し、ふるさと納税をPRし寄付を増やそうと努力していました。その情熱を持った職員や事業者たちが大きなうねりとなって、全国に広がっていくのをひしひしと感じていた2年間でした。意思あるお金は経済的効果を生むだけでなく、それ以外の情熱や行動を生み出すと思っています」このほか、多彩なキャリアを持つ5名が受賞された。■「ベストマーケット賞」カルビー マーケティング本部 フルグラ事業部 事業部長 藤原かおり氏「フルグラ」の売上を2年で年間約100億円に拡大させた。■「情熱経営者賞」石坂産業 代表取締役 石坂典子氏窮地の産廃処理会社を社員教育と環境に配慮した経営を行い、世界に注目される企業へと変革させた。■「未来をつくるサイエンティスト賞」理化学研究所 プロジェクトリーダー 髙橋政代氏世界初のiPS移植を目の難病患者に施した。■「次世代ものづくり賞」UPQ代表取締役の中澤優子氏女子1人で家電メーカーを立ち上げ17種類24製品を2カ月で開発した。■「チェンジメーカー賞」特定非営利活動法人 虹色ダイバーシティの村木真紀氏年に100件以上の講演やコンサルティングを実施し、企業のLGBT施策に大きな影響を与えた。表彰式が終わると、同イベントの後援である内閣府の特命担当大臣・女性活躍推進大臣を務める加藤勝信大臣が登場。今回のイベントを振り返り「表彰された7名の方は、ビジネスのなかで先んじたリーダーシップの発揮や、消費者のニーズを掴んだヒット商品の創出、これからの時代の流れの先取りをしたキャリアアップなど、社会に素晴らしいインパクトを与えてくれたと思います。その足取りが、これから後に続く特に若い女性の方々にロールモデルを示して下さいました。新たな視点やこれまでの規制の流れを乗り越えて努力をすることで日本に活力をつくっていただいたように思います」とコメントした。
2015年12月10日おなじみの大根仁監督作。しかも『モテキ』と同じ“編集者”という役柄である。「そうなんです。大根監督はそれ忘れたままオファーしたんじゃないかと…。まあ『ナタリー』と『ジャンプ』じゃ全然違うしね(笑)」。『モテキ』で演じたのはサブカルを中心にしたニュースサイト「ナタリー」のCEO。そして今回の『バクマン。』では、日本一の売り上げを誇る漫画雑誌「週刊少年ジャンプ」の編集長を演じている。この男ほど「編集長」が似合う人間もいないかもしれない。近年、俳優としての一面にスポットライトが当たりがちだが、長年にわたりイラストレーター、エッセイストとしても活躍し、小説家としても「東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~」がベストセラーになったのは周知のこと。数多くの編集者に当事者として接してきた。リリーさんから見た“編集者”という人種はどういうタイプの人々なのか?「なかなか普通の感覚じゃできない仕事ですよね。体力も知性も必要だし、基本的に約束を守れない人たち(=作家、ライター、イラストレーターほか…)と仕事する人なわけですからね。いわゆる一般の社会通念でもって、編集者を務め上げようとするとうまくいかないでしょう。特に小説とか漫画とか、ある程度時間をかけて作るものを担当する編集者ってのは原稿の待ち方もなかなか堂に入ってます。『こいつをウチから帰すには原稿書くしかなさそうだ…』って思わせる迫力を持ったヤツもいますからね(笑)。あぁ、もちろん実体験ですが…」。一方で『バクマン。』におけるサイコー&シュージンが服部という編集者との出会いで実力を伸ばしていくように、編集者の存在が原稿の質を左右するのも事実!「作る側にとって、一番最初の読者が編集者。だから、編集者に対するリスペクトの気持ちの有無が作品の質に関わってくるんです。この編集者、何もわからず『やれ』と言われたことをやってるだけだなと思うと、原稿の質も落ちるし、自分より映画についてよく知っている編集者だったら、緊張感をもって映画について書くようになる。そこで一緒に仕事して作っているという感覚も出てくるんです」。その意味ではリリーさんが演じた佐々木編集長は冷徹な目で作品を判断する「緊張感を持たせる」タイプの編集者だが…。「うん、加えてひとつ、ジャンプ編集部が他と大きく違うのは、彼らには『経済を支えている』という自負があるとこじゃないかと思います。ひとつの雑誌編集部で動かしている金額で言えば、間違いなく世界最大級ですから。だから、歴代ジャンプ編集長っていろんな戦場でいろんなものを見てきてしまったという人たちなんでしょうね。簡単には感情の起伏が表に出ないし、一方で現場の最前線は熱い編集者が多いけど、そこを経て、ある意味で適度に血が冷たくなっていると言えるのかもしれない(笑)」。編集者ではなく、逆にイラストレーターの目から見て漫画家という存在をリリーさんはどう見たのか?「僕自身、子供の頃は漫画家に憧れてノートに描いてたし、実際に連載したこともありましたが、漫画って1ページずつのものでしょ?でもイラストレーターの感覚で言うと、あの一コマがワンカット(ひとつの仕事)なんですよ。そう考えるとコスパが悪いなと思うし、そう考えると、めんどくさがってはできない仕事なんだなと思いましたね」。(photo / text:Naoki Kurozu)■関連作品:バクマン。 2015年10月3日より全国東宝系にて公開(C) 2015映画「バクマン。」製作委員会
2015年10月08日原作ファンが最も意外に感じたキャスティングだったかもしれない。映画『バクマン。』における主人公の漫画家コンビを担当する編集者・服部。大根仁監督は脚本執筆段階で山田孝之にあて書きした。正直、原作を読んで、この役を山田孝之にとはなかなか思いつかない。大根監督は「直感的に決めました。あの世代で飛び抜けてうまいと思ってましたから、特にここ数年。仕事せにゃいかんなと。『クローズ ZERO』や『闇金ウシジマくん』のようなアウトローでマッチョなタイプとは違う形でやりたかった。その意味でこの服部という役は面白いなって思いました」と語っている。服部というキャラクターに関しても大根監督は「原作より少し若く、サイコー(真城最高)とシュージン(高木秋人)と一緒に悩み、成長していく存在にしたかった」とあえて原作から改変した。脚本執筆のために週刊少年ジャンプ編集部に取材に赴き、出会ったのが「バクマン。」の2代目担当編集者だった門司健吾氏である。門司さんに独特の面白さを感じた大根監督は、彼をモデルに服部を書き、山田さん自身も直接、門司さんから話を聞いて服部を作り上げていった。映画公開を前に改めて編集者・服部を演じた山田さん、そのモデルとなった門司さんの対談が実現した!――いま、門司さんが着ているドムTシャツは、映画の中で山田さんも着られていますね。門司:編集部にいる時に着てた僕の私服なんですけど、衣裳さんが「いいですね、そのTシャツ。(使用しても)いいですか?」って(笑)。山田:衣裳の伊賀(大介)さんもガシガシ来るし、さらに強引な男(=大根監督)もいますからね(笑)。門司:それで、代わりに編集部に転がってた「DEATH NOTE」Tシャツを着たんですけど、そうしたら「それもいいですね」と(笑)。山田さんに着ていただけるならシャツも本望でしょうけど。山田:いまだから言えますけど、撮影で使うにはちょっとキレイ過ぎるからって、首のところをちょっと引っ張ってヨレヨレ感を出そうとしたりも…(笑)。――原作の服部ではなく、門司さんをモデルにした服部であるということについて大根さんから説明は?山田:まず最初に「あて書きだから原作は意識し過ぎないでいい」とは言われました。外見も、原作を読んで髪も短くしようかと思ったんですが、ボサボサした感じの方が編集者っぽいし、ジャンプ編集部の雑多な感じにも合っているからそのままでいいと。――門司さんに実際にお会いした時はどんなことを聞いたんですか?山田:直接聞いたこともありますが、こちらで見ていたのは喋る時の目線の置き方。そこは参考にして実際に取り入れさせていただきました。門司:直接、聞かれたのが漫画の原稿の読み方ですね。そこは人それぞれではあるんですが、ページのめくり方や読むスピードについてお話ししました。山田:テンションやスピードに関して、うかがったことを元にして、門司さんをイメージして読んでますね。――サイコーとシュージンが原稿を持ち込んでくるシーンですね。ややテンション低めな感じで、何を考えているか分からないので、サイコーとシュージンの視点で見ていると、かなりドキドキさせられます。山田:持ち込みや毎月の新人賞の応募作ってものすごい数だから、決して1回1回、すごいテンションでワクワクしながら読むわけではないだろうと…門司さん:そうですね。持ち込みに関してはまあ15分とか20分くらいは掛けられますけど、これが新人賞の応募で100本とか200本読むとなると、かなりサラッと読んで…という風にはなりますね。そこから「これは」と思ったものをもう一度じっくり読み直す感じです。――実際に持ち込み原稿に関しては映画で描かれているような感じですか?門司:そうですね。持ち込みは、たいていまず電話が掛かってきて、それを取ったやつが自動的に“担当”になります。だからどちらかというとまだ連載を持っていない若い編集者や新人の方が電話は取りますよね。僕くらいの年次だと少し減りますけど、それでも時々はありますよ。山田:実際に、勉強のために送られてきた原稿を見せてもらったんですけど、すごくいっぱいあるので、すごくつまんないのとかも多いんですよ(笑)。「この人、何でこれを送ろうと思えたんだ?」というものも!そのひとつひとつに全て目を通すってすごい仕事だなって思いましたね。――完成した映画をご覧になって、これはそのまま「ジャンプ」の世界だ!とか編集者“あるある”だなと感じた部分はどんなところですか?門司:まず、編集部のセットの再現率が半端じゃなくて、あれは度肝を抜かれましたね。山田:あれは、そのまんまですよね。デスクが散らかってて汚い会社ってのは、まあわりとあるのかもしれないですけど、ジャンプがダーッと積んであって、棚にも歴代のジャンプが並んでて、デスクには原稿があってこれはジャンプ編集部だなと。門司:あと、服部が酔っ払って叫ぶところは、ジャンプ編集部っぽいなと思いましたね。ジャンプ編集部ってみんな、酒好きだけど弱いんですよ。酔うとデカいことや変なことを口走る人が多い(笑)。僕も前に、酔って役員に絡んだことがあったらしいんですよね、全然覚えてないんですけど(苦笑)。――漫画家と接する姿などで自身と重なる部分などはありましたか?門司:「あぁ、これだよなぁ…」と思ったのは、サイコーとシュージンが新連載の載ったジャンプを編集部に取りに来るところですかね。2人がハイテンションで喜んでいるのを見ている服部の表情を見て、そこだよなぁ、ああいう瞬間が最高に気持ちいい仕事なんだなぁって改めて感じましたね。山田:あそこのシーンは神木くん(シュージン)のアドリブが素晴らしかった。彼も元々ジャンプが好きで根がオタクっぽいところがあるんだけど、(雑誌を)受け取って「ジャンプのニオイがする!」と言ったのは本当に素晴らしい。――その新連載作品や打ち切りとなる作品を決める連載会議の模様も描かれますが、あれはフィクションだそうですね?原作の描写もフィクションで、原作者の大場つぐみ先生もそこだけは取材をさせてもらえなかったトップシークレットだと…。門司:かなり興味は惹かれるんですけど、僕自身も実情は知りません。班長以上でないと出席できないので、連載中も「バクマン。」を担当して連載会議のシーンも出てきましたけど、実際にはよくわかんないんです。――映画を見て、漫画家の先生が凄いのはもちろんですが、編集者という仕事も一筋縄ではないなと感じました。山田:ただ、ある程度は置き換えて考えることができましたね。例えば僕の俳優という仕事が漫画家だとすると、マネージャーは編集者ですよね。プレイヤーの近くでその人のやりたいことや特性を見極めて、気持ちを汲みつつサポートしていく。危ない時は軌道修正する。そういう部分は重なるところはあったので、演じやすくはありました。――ただ、漫画家と編集者が一緒に作品を作るとはいえ、ダメならもう連載できないかも…と人生を賭ける漫画家と、社員という立場の編集者ではどうしても立場が違う部分もあるのでは?編集者として葛藤を感じることは?門司:正直、ないわけではないです。原作でもそういう描写は出てきますよね。原作の終盤、平丸一也が結婚するしないってところで、編集者の吉田が平丸の幸せについて悩むというところがあるんですが、あの2人はまさに二人三脚で歩んできた漫画家と編集者であり、あれくらい密な関係の人たちも実際にいると思います。そんな彼らですら(漫画家と編集者の間にある距離に)悩むんです。あのシーンについては打ち合わせで僕の方から大場先生に「吉田ならきっと悩むと思います」とお伝えして、先生がそれを汲んでくださってああいう描写になりました。「漫画家の人生」というと大げさかもしれないけど、僕も時々考えますね。ジャンプは「二人三脚です」と言いたいし、そうありたいけど、でも命を賭けているのはやはり漫画家の先生で、こちらがそれを言うのはおこがましいことだとも思いますしね。山田:やっぱり、あの人気投票システムというのがすごいですね。どうにもならない部分もあるでしょうし…(結果が)読めないでしょ?人間を対象にして、人数もものすごくて、世代だって広い。「磯部磯兵衛物語~浮世はつらいよ~」(※仲間りょうによるジャンプ連載中のギャグ漫画)もそうだったとうかがいましたが、何が人気作品になるのかなんてわかんない!人気がいつまで続くのかも未知だし、新しい作品が入ってバランスが崩れたら一気に順位が落ちるかもしれない…。精神的には漫画家の先生も編集者も相当、しんどいだろうなと思いますね。門司:新連載の時や担当した読み切りが掲載された時の順位を聞くときは胃がキリキリしますね(苦笑)。その場にいたくなくなります。集計しているところにいると、なんとなくわかっちゃうんですよ、(アンケートは面白かった作品が)番号で書いてあるので。「あぁ、3番読まれてないな」とか(笑)。どこか行ってて、結果が出たら見るようにしてます。――ちなみにいままで編集者として仕事をしてきて、一番肝を冷やした経験は?門司:うーん、原稿が遅れてギリギリのスケジュールで…というのは常にありますけどね。そこは週刊連載なのでね。ただそれ以外のエピソードは…言えないことが多すぎますね(笑)。(photo / text:Naoki Kurozu)■関連作品:バクマン。 2015年10月3日より全国東宝系にて公開(C) 2015映画「バクマン。」製作委員会
2015年10月02日漫画誌『モーニング』(講談社)は、タウンワークと共同で『モーニング』編集部で漫画編集者の仕事を体験できる「激レアバイト」の募集を9月14日から開始している。これは、タウンワークが運営する、アルバイトで貴重な体験をすることを目的にした「激レアバイト」シリーズの一つ。今回の仕事先は『モーニング』編集部で、漫画編集者の仕事をサポートすることになるという。具体的には、現在『モーニング』と『週刊Dモーニング』で連載中の『バトルスタディーズ』(著者:なきぼくろ)の下絵チェックなどに立ち合い、描き上がったばかりの最新原稿を読むなど、編集者ならではの体験をする。採用される人数は2名、勤務期間は1日以内で日給3万円を用意。交通費は全国どこからでも支給され、前泊の必要がある場合には宿泊施設も手配されるという。応募資格は特になく、誰でも応募が可能。実施日時は10月を予定しており、応募締め切りは9月28日7時。採用者にはほかに特典として、現在『週刊Dモーニング』で連載中の全作品の第1巻がプレゼントされる。
2015年09月14日博報堂DYメディアパートナーズとタグボートブランズは8月11日、編集者や映像クリエイターとともに、動画制作や動画を活用したコンテンツマーケティングの企画から実施までを行うサービス「dougat project(デュガ・プロジェクト)」の提供を開始した。同サービスの対象は、広告主と媒体社で、既存オウンドメディアのコンテンツ拡充だけでなく、新規メディアを開発したいというニーズにも対応していく。また、オウンドメディアに関わらず幅広い動画制作ニーズに対応し、配信の最適化や視聴分析などトータルにサポートする。同プロジェクトに所属するクリエイターは50名(2015年8月時点)で、CMプランナーやディレクター、カメラマン、雑誌編集者、ネット動画クリエイターなど。博報堂DYメディアパートナーズとタグボートブランズは、所属クリエイターをディレクションし、企画から実施までの統括を行う。また、同社によると、サービスを媒体社向けに提供し広告企画とすることで、最終的に媒体社コンテンツを広告主向けに提供することも視野に入れているという。実施例として、雑誌記事の動画化とともに、雑誌誌面とWebサイトでの編集タイアップなども合わせた統合的な企画などがあると説明する。
2015年08月12日今回は漫画家と編集者の関係についてである。漫画家と編集者と言えば、喧々諤々の打ち合わせを経て共に作品を作り上げているというイメージもあるかもしれないが、私と編集者のやりとりはあっさりとしている場合が多い。ネーム(ネタ)を編集に見せる→OKが出る(修正が入る場合もある)→完成原稿をチェックしてもらう→OKが出る(修正が入る場合もある)→データを渡す、これで終了である。月刊連載の場合、月2、3回のメールのやり取りで終わってしまうことも珍しくない。連載当初は「ここはこうしたら良いのではないか」など修正を入れてきた編集も、3回目あたりになると「こいつは何言っても無駄だ」と思うのか、何も言わなくなる。私の担当は全員諦めが早いのか、私が諦めさせるのが早いのかわからないが、とにかくあまり修正が入らないのだ。描く側としては楽なのだが、あまりに何も言われないと本当にこれでいいのかと不安になるものである。○編集者から修正が来た場合のワークフローでは逆に修正が来た時はどうするかというと、まずひとりで怒る。尋常じゃなく怒る。この話の面白さがわからないコイツが悪いとマジ切れである。冷静に考えて、自分が描いた漫画を読むのは、全員が読者と言う他人である。ならば他人の意見は聞くべきなのであるが、修正が来た瞬間はそうは思えないものだ。そこで一旦、部屋の物を全部破壊するなどのクールダウンをしてから、再度修正案を読み、そう言われればそうだ、と思えば直すし、どうしてもそうは思えない場合は、編集を説得して初案を通す。それでも向こうが折れない場合は再度部屋の物を木っ端みじんにしてから修正をする。納得のいかない修正をする時がないとは言わないが、ネタがスベッた時に編集のせいにできるという利点もあるので、やはり編集の意見はある程度聞くべきなのである。○インターネット時代が可視化した"骨肉の争い"それにしても昔に比べ、漫画家、編集者という存在がずいぶん可視化されてきたと思う。今ではホームページ、ブログ、SNSなどを一切やっていない作家の方が珍しいと思うし、編集者がTwitterなどで作品の宣伝を行うことも少なくない。作家と編集は宣伝ができて、読者も作家と直接交流できたり、製作の裏側を知ることができたりと、おおむねWin-Winの関係であるが、何せ魑魅魍魎が跋扈するネット上のことなので、作家の不用意な発言が炎上したり、編集があまりにも前に出過ぎて叩かれるなどの弊害もなくはない。また、作家と編集のマジ喧嘩が始まり、それが読者に丸見えという事態も起こりうる。作品の美しさに魅かれて作家のTwitterアカウントをフォローしたのに、いきなり骨肉の争いを見せられるということもままあるのである。この場合、ケンカと言っても大体作家が一方的に編集への不満をぶちまけている場合がほとんどである。もちろん、編集が常に一方的に悪いというわけではない。編集をぶん殴りたいという作家の数だけ、あるいはそれ以上、漫画家を土に埋めたいと思っている編集がいるはずである。ただ、作家は個人であるが、編集は企業の一員なので、作家の言う事に編集が個人として反論することはできないのだろう。では編集は一方的に言われて不利だ、立場が弱いと思われるかもしれないが、ネットで内情を暴露してダメージを受けるのは作家の方である。暴露することでその出版社との仕事が切れる危険はもちろん、「何かあったらネットで言っちゃう作家」というイメージがつけば他の出版社からも敬遠されるであろう。それは暴露する作家も重々承知のはずだ。よほど後先考えない性格でない限り、いきなり不特定多数に向けて内情をぶちまけたりはしないはずである(漫画家になる時点で先を考えないタイプとも言えるが)。それでもなぜ言ってしまうかと言うと、もう「怒っているから」としか言いようがなく、ハナから得しようなどとは思っていない。むしろ、怒りと作家生命を天秤にかけて「終わっていい」と判断できるほどの、混じりっ気なし、100%純国産、「私が怒りました」と顔写真つきのシールを貼って良いほどの「怒り」がそこにあるのだろう。○作品の成否が関係を決める?こう書くと、漫画家は年中編集に対して怒り続けているように思えるかもしれないが、おそらく大半の作家と編集が良好、もしくは、仲良くもないがもめもしないというドライな関係だと思う。ちなみに個人的な意見だが、やはり作品自体が上手く行っていれば、作家と編集の関係はおおむね良好なのではないかと思う。作品の調子が悪ければ、編集は何とかしようとあれこれ助言をするだろうが、作家はそれに焦ったり反感を覚えたりするものだ。逆に作品が絶好調であれば、「先生、今週も最高です」と打ち合わせもそこそこに夜の街に繰り出し、ふたりで仲良く女体盛りをつついたりできるはずである。そんなことはない、売れたら売れたでもっともめる、と言われるかもしれないが、何せ売れたことがないのでわからない。どうせもめるなら売れてもめたいところである。カレー沢薫漫画家・コラムニスト。1982年生まれ。会社員として働きながら二足のわらじで執筆活動を行う。デビュー作「クレムリン」(2009年)以降、「国家の猫ムラヤマ」、「バイトのコーメイくん」、「アンモラル・カスタマイズZ」(いずれも2012年)、「ニコニコはんしょくアクマ」(2013年)、「負ける技術」(2014年)など切れ味鋭い作品を次々と生み出す。2015年2月下旬に最新作「やわらかい。課長起田総司」単行本第1巻が発売され、全国の書店およびWebストアにて展開されている。
2015年04月07日サイバーエージェントは10月29日、Amebaにて運営するキュレーションメディアのユーザー参加型編集組織として、「Amebaみんなの編集局」を設立した。「Amebaみんなの編集局」は、Amebaが運営するF1層向けキュレーションメディア「SELECTY(セレクティ)」やバイラルメディア「Spotlight(スポットライト)」、ゲーム特化型バーティカルメディア「GAMY(ゲーミー)」などにて編集を行うユーザーを、ネットワーク化した「ユーザー参加型のメディア組織」。Amebaのトップブロガーから一般ブロガーまで、編集やライティングの経験がない方でも参加可能なほか、ユーザー自身の属性や強みに合わせて、執筆するメディアや記事テーマの選択もできる。また、良質な記事を執筆するユーザーを公式ライターに認定し、勉強会の開催や各メディアの編集会議への参加、特別な報酬プログラムの提供など、ライターの育成とネットワークの拡大を積極的に行うという。同ネットワークでは、キュレーションメディアを活用した広告「Amebaエディトリアルアド」の執筆なども実施する予定だ。同社は、2015年末までに、Amebaみんなの編集局を通じて総計月間利用者数(MAU)が5000万人を越える、国内最大のキュレーションメディアプラットフォームを目指す。
2014年10月29日次々に発売されるスマホの新機種はやっぱり気になるところ。中でも、『日経トレンディ』で来年のヒット商品予測として取り上げられていた「Lサイズスマホ」には、編集者というトレンドに敏感な仕事に就いているだけに特に注目。スマホをそろそろ買い換えたいとも思っていたので、「GALAXY Note 3」を試してみることに。早速、「GALAXY Note 3」を手にとってみる。「Lサイズスマホ」と聞いていたので、もっと大きく感じるかと思っていたけれど、とっても好印象。思った以上に軽く、薄く、スリムな印象なのが嬉しい発見。さらに「GALAXY Note 3」は、背面に革のような加工を施した素材が使用されているので、とても女子っぽい。フチにほどこされたステッチが柔らかい印象を受けるし、かわいいところが気に入った。そしてやっぱり画面が大きいというのは嬉しい。これなら展示会などに行って写真を撮るときも、大画面で撮れるので絶対活躍しそう。この大きさを活かした機能のひとつに「マルチウィンドウ」というものがある。一画面のなかに2つのアプリを同時に立ち上げられることができるので、動画を見ながらメモをとる、メモを見ながら地図を検索する…といったことが可能。仕事で必要な調べ物をするときも、画面が大きければそれだけ調べやすいし、何かとスムーズにいきそうだ。そして、「Lサイズスマホ」の代名詞とも言える「GALAXY Note 3」の特長は何と言ってもSペンが付いているところ。もちろん指で操作することも可能だけれど、ネイルに凝っているときや、食事などで手がべたついているときにはSペンが大活躍しそう。指よりもSペンで操作して、画面がキレイな状態で使えるのがいい。手書きのメモ機能も、やはりストレスが少なく快適だ。「Lサイズスマホ」と聞くと大きいイメージが先行しそうだけれど、そもそもNote3は薄くて軽いから、小さめのバッグでも十分入る。最近は、電車内などでもスマホでドラマを見たりしている女子もいるようだけど、これまでは画面の小ささが気になってあまりやっていなかった。でも、これだけ大きい画面なら、ドラマも映画もぜひ見てみたい。ちょっとした隙間の時間が充実できるはず。大きな画面は女子が喜んで活用しそうだから、案外女子向けのスマホな気もしてきた。「GALAXY Note 3」には、別売りの「GALAXY Gear」が連動するとのことで、こちらも試してみることに。腕にはめるという斬新な形だけにちょっとドキドキ。でも実際に腕にはめてみると、スポーツタイプの腕時計ぐらいの印象で、思ったほどの違和感はなし。通話はもちろんLINEやメールの着信通知や簡単な返信、ほかにアプリや、動画も撮れるカメラも使えるというから、これらはぜひ、これまでと違うシチュエーションのなかで使ってみたい。例えば、フェスなどの混雑しているイベント会場や、ランニング中などでは活躍するかも。ちょっと「GALAXY Note 3」と「GALAXY Gear」を試してみただけで、スマホライフが大きく変わりそうな気がしてワクワクしてきた。きっとオンにもオフにもどんどん活躍させられそう。これからいろいろな機能を使いこなして、新たなスマホライフを楽しみたい。・SAMSUNG 公式サイト
2013年11月29日京都の粋人たちが選ぶ、お洒落な手土産のシリーズ連載。第6回目は関西を地盤とする出版社「京阪神エルマガジン社」別冊編集室・室長、村瀬彩子さん。別冊編集室を統括するほか、書籍の編集も担当。柴崎友香著のエッセイ「よう知らんけど日記」は8月下旬に発売予定。書籍の編集を手がける村瀬彩子さんは、作家やアートディレクターとの打ち合わせの際、手土産にすることが多いとか。そんな村瀬さんのオススメは老舗の昆布専門店の「ぎぼし」の吹よせ。「初めて会う方は甘いものが好きかどうか、好みがわからないので、『吹よせ』を持っていきます。お茶うけだけでなくお酒の供にも使えるので、男性にも喜ばれます。自分用に袋入りをよく買うんですが、油で揚げていないので、後味がよく、ついつい食べ過ぎてしまいます」。ぎぼしは、明治元年創業、とろろ昆布やだし昆布、細工昆布を扱う昆布専門店。創業当初は昆布・付きだし物商としてこのわたなど、酒の肴も販売していたため、『吹よせ』もその一つとして作られたそう。浮世絵師・安藤広重作「京都名所之内 淀川」をあしらった缶のなかには、あられや豆菓子、昆布など、20種類以上の味が詰められている。カレー味やウニ味に仕上げた空豆、海老をプレスして焼いた煎餅、ほいろ昆布など、一つひとつに趣向が凝らしてあり、老舗の仕事を感じる上質なおいしさ。「ぎぼし」京都市下京区柳馬場通四条上ル075-221-2824営業時間/9:00~17:30日曜・祝日休
2013年07月24日さまざまな作品がアニメになり、また映画化されたりと、ここ数年非常に大きな盛り上がりを見せているライトノベル業界。そんなライトノベルを裏で支える編集者さんたちの世界は一体どうなっているのでしょうか?今回は、ライトノベルのレーベルの最大手、株式会社アスキー・メディアワークスの電撃文庫編集部・湯浅さんと黒崎さんに、新人賞のウラ側やライトノベルの編集者のお仕事などを伺ってきました。■エンターテインメント界最大規模の新人賞の応募総数は?――電撃文庫さんといえば、やはりエンターテインメント界最大規模の新人賞である『電撃大賞』が有名ですが、応募作品はどれくらいの数が送られてくるのですか?第19回では、小説部門・電撃小説大賞は6,078作の応募がありました。――6,078作も送られてきているのですね!?ものすごい数ですよね?そうなんです。もちろん、作品はきちんと読んで選考していますので、やはりすごい数なんだな、と実感します。――応募数の推移というのはどうなっているのでしょうか?本当にここ数年で一気に増えましたね。5年前の第14回は小説部門は2,943作の応募数でしたが、次の第15回は3,541作、第16回で4,602作と一気に増えまして、第19回は先ほど述べたとおり、6,078作もの作品を送っていただきました。――5年前から考えるとほぼ倍の数字ですね。急激に応募数が増えてきた理由というのは、どんなことが考えられるのでしょうか?受賞作家さんから良い作品が出る、それが注目されて応募が増える、その中からまた良い作品が出る、という非常に良いサイクルを生み出している事が、要因のひとつだと思います。また、電撃小説大賞では1次選考以上を通過した作品に関しては、選評をお送りしておりまして、これもかなり好評のようです。――選評があるのはうれしいでしょうね。落選したとしても、編集者の方にきちんと自分の作品を評価してもらえた、という実感がわきますね。あと弊社では『メディアワークス文庫』という、電撃文庫よりもちょっと大人向けの、一般文芸読者向け作品のレーベルも持っておりまして、電撃小説大賞の中にも第16回から『メディアワークス文庫賞』というものを設立しました。――いま人気の『ビブリア古書堂の事件手帖』もメディアワークス文庫ですよね。ええ、そうです。電撃小説大賞ではライトノベルも一般文芸読者向けの作品もあえて部門分けせずに募集していまして、そうした一般文芸読者向けの作品が数多く送られてくるようになったことも、応募数が増えた要因のひとつだと思います。――なるほど。いままでラノベとは違う作品を執筆していた人などにもチャンスが出てきたわけなんですね。■応募作品のトレンドは?――6,000作以上もの応募があり、非常に盛り上がっている電撃小説大賞ですが、送られてくる作品の傾向と言いますか、内容はどういったものが多いのでしょうか?ファンタジーでもラブコメでもやはり一定の数送られてきます。先ほど述べた一般文芸読者向けの作品の数は全体の2割~3割ですが、ここ数年でかなり増えてきていますね。――そうなんですね。応募作品のトレンドというのはありますか?一応はやりというか、トレンドというものはありますね。電撃文庫の中で一番の累計発行部数を誇る『とある魔術の禁書目録』が出始めた時期などは『特殊な能力を持ったキャラクター同士が戦う』というファンタジー要素のあるアクション作品が非常にはやりましたが、現在では落ち着いてきているように思います。――確かに数年前はそういった作品が非常に多かった気がしますね。現在はどういった内容の作品が多いのでしょうか?あくまで個人的な意見ですけど、ゆるい日常を描く作品が多くなっているように思います。例えば部活モノであったりとか、なにげない生活を絡めたコメディーとか、そういった作品が応募作品の中でも増えてきている印象は受けますね。――それがここ最近のはやりなのかもしれませんね。■ラノベ編集者のお仕事は?――ライトノベルの編集者の方はどんなお仕事をされているのでしょうか?基本的には本を作る仕事が中心です。作家さんと話の内容について打ち合わせをしたり、イラストレーターさんと挿絵の話をしたりですね。画集や小説の単行本、作品ガイドブックなどが出るならその編集作業もありますし。――ラノベの編集と言っても、一般的な編集者のお仕事と基本的には変わらないんですね。ラノベ編集者ならではのお仕事はありますか?そうですね……。例えば自分の担当する作品がアニメになったりする場合は、やはりアニメのスタッフと話をしたり、アフレコ現場に行ったりしますね。作家さんとストーリーを一緒に作り上げる事なども含めて、電撃文庫の編集というのは一般文芸よりもマンガの編集者に近いのかなと思います。――マンガもライトノベルもよくアニメになりますし、仕事の内容としては似ているのかもしれませんね。あとはひたすら読むのが仕事です。担当している作家さんの原稿もそうですし、電撃大賞の応募作品も非常に多いですから、とにかく読むのが大事ですね。――6,000作以上もの応募がありますし、大変でしょうね。現在募集中の第20回と節目の開催となる訳ですし、応募総数はさらに増えそうですね。そうですね。第20回ということで副賞の賞金額もアップしていますし、20回記念特別賞や学生を対象にした『電撃学校大賞』というものも第20回限定で設立していますので、かなりの応募数が見込まれるのでは、と思います。――そうなるとますます読まないといけなくなりますね(笑)。でもたくさんの幅広い応募があるおかげで、良い作品を出すことができる訳ですからね。本当に感謝です。――まさにうれしい悲鳴ですね!大きな成長を遂げている業界だけに、編集者さんのお仕事も並大抵のものではないようです。特に新人賞の選考は、2次選考作以上についてはすべての作品に目を通していらっしゃるとのことで、私だったら1日で音を上げてしまうかもしれません(笑)。今後も、作家さんの努力と編集者さんのかじ取りによって、魅力的なライトノベルが生み出されることを期待したいですね!(貫井康徳@dcp)▼『電撃大賞』リンク先▼『電撃学校大賞』リンク先
2012年08月30日編集という仕事は、常に締め切りに追いまわされる。月刊誌や週刊誌担当はもちろん、WEB系の媒体担当でもやっぱり締め切りは存在する。いつも、締め切り前には「ひぃーーー」という状態になっているくせに、直前になるまでは「どうにかなるよね~、まだ締め切り先だし」と考えてしまう。学習能力低いのか、毎度毎度その繰り返しである。本気で「間に合わないかも」と背中をツツツーッと嫌な汗が流れるような状況に陥ったとき。私たちはそれぞれ平等に1日24時間しか持ち合わせていないため、寝る間を削って作業に取り組むことになる。20代の頃は遊びでも仕事でも徹夜が連続しても平気だったのだが、30代も半ばに差し掛かると、これが結構キツい。日付をまたぎ、2時になったあたりから急激に集中力がそがれ、眠気も襲ってくる。「いかん、ここで寝てしまっては本気で間に合わなくなる……」。そんなとき、デスクに置いてあった「burn(バーン)」が目に入った。コカ・コーラシステムが3月12日に発売したエナジードリンクだ。2000年にヨーロッパ・オセアニア地域で発売され、今では世界85の国と地域で愛飲されているのだという。コンセプトは「やり遂げるためのクリエイティブエナジー飲料」だそうで、この仕事を”やり遂げる”ために、ちょっと力を貸していただくことにした。バーンは2種類ある。「バーン エナジードリンク」と「バーン エナジーブースト」で、エナジードリンクのほうは、「レッドブル」などと同じく細長い缶に入っていて250ml。カフェインやアルギニン、BCAA、リボースといった成分が配合されており、液色は赤っぽい。実際に飲んでみると、ベリー系フルーツのちょっと強めの酸味があって、普通の炭酸飲料とかわらない味わい。エナジーブーストのほうは、50mlの一口飲み切りサイズ。エナジー成分としてBCAA、リボースを強力に配合したそうで、徹夜に挑むにはこちらのほうが向いているかもしれない。液色は黄色っぽい感じで、いかにも「ドリンク剤! 」といった色合いだ。味は酸味と甘みが強く、口の中がキュッと締まる感じ。50mlなので、あっという間になくなった。口の中にはドリンク剤のような特有の味が残る。その後は、ジュースを飲む感覚でエナジードリンクのほうをちびちび飲んでいたのだが、カフェインが入っているからなのか眠気は消えていき、それに伴い集中力も復活してきた。そして明け方、無事に原稿を書き終え、今回もギリギリセーフで締め切りに間に合ったのであった。どちらも価格は200円。「次の徹夜に向けて、お守り代わりに買っておいてもいいな」(というか、徹夜しなくていいよう前もって頑張れ)。そう思いながら、早朝の電車に乗り込み、帰路につくのであった。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年03月20日水嶋ヒロが、このたび新たに創刊されたライフスタイル誌「GLOBAL WORK」の編集長に就任。創刊および編集長就任に際してのコメントと共に、東北地方太平洋沖地震からの復興に向けたメッセージを寄せてくれた。俳優として人気絶頂のさなか書き進め、ペンネーム「齋藤智」で執筆した処女小説「KAGEROU」が第5回ポプラ社小説大賞を受賞。その後、本名の「齋藤智裕」名義で刊行されるやいなや、たちまちベストセラーとなり、鮮烈すぎる作家デビューを飾った水嶋さん。最近では「GIRL NEXT DOOR」の新曲のPVの原作、脚本を担当し自らも出演するなど多彩な活躍を見せているが、そんな彼の新たな挑戦の場は、いま、業界全体が不況の嵐に見舞われ、危機が叫ばれている雑誌メディアだった。「GLOBAL WORK」は、20代〜30代の男女をターゲットに、「心地よいライフスタイルをenjoyしてほしい」という思いから、カジュアルウェアブランド「GLOBAL WORK」などを展開する株式会社ポイントより、本日3月31日(木)に創刊される。毎年3月と9月に発売され、創刊号では水嶋さんが「今こそ、ハードワークを。」というテーマで経営学者の米倉誠一郎と対談を行っている。また、特別顧問として「BRUTUS」の編集長を務め、「Casa BRUTUS」創刊も手掛け、「VOGUE」、「GQ」といった人気雑誌の編集長も兼任してきた編集者の斎藤和弘を迎え、藤本やすしがアートディレクターを務め、ファッションだけでなく幅広いカルチャーを取り上げた誌面となっているという。本誌の公式サイトでは、水嶋さんと斎藤さんの対談や、“編集長”として編集会議に臨む金髪&無精ひげの水嶋さんの姿を捉えた動画などが公開されている。水嶋編集長は「震災からもうすぐ3週間が経とうとしています。いまも深刻な状況におかれている方々のことを思うと心が痛みます。このお話を頂戴し、実際の編集に携わっていたときは、当然ではありますがこのような事態は想像もしておりませんでした。また、こういった時期の創刊に、躊躇する気持ちもありました。ですが、編集長という大役を仰せつかり、多くのクリエイターの方々と何度も編集会議やアイデアの精査を重ね、そこで生まれた新しい価値観やメッセージを、みなさまに届ける可能性のことを思いました。たとえほんのわずかであっても、みなさまの明るさや前向きさ、そして未来への力に繋がっていくとしたら…。これほど有難いことはありません。皆様の1日も早い復興を心からお祈りしております」とのコメントを発表。なお、株式会社ポイントは、3月19日(土)から5月8日(日)までの全国の同社の各店舗(被災地店舗を除く)の売り上げの一部を、被災者支援のために寄付すると共に、同誌の売り上げの一部も救援活動のために役立てていくことを発表した。次々と新たな境地を切り拓いていく水嶋さん。編集長としての挑戦からも目が離せない。「GLOBAL WORK」は全国の書店および「GLOBAL WORK」店舗にて発売中。■関連作品:BECK ベック 2010年9月4日より全国にて公開© 2010『BECK』製作委員会/© ハロルド作石/講談社■関連記事:日本アカデミー賞優秀作品を一挙上映!好きな作品を観られる鑑賞券を5組10名様プレゼント中村蒼水嶋ヒロの“作家転向”に「ただただビックリ」桐谷健太が即興でラップ披露!男たちで埋まった客席は大興奮向井理が半裸でVサイン!水嶋ヒロはギター練習『BECK』メイキング映像が到着川島海荷と中村蒼が難病のカップル役で共演!ラブシーンはどちらがリード?
2011年03月31日