■これまでのあらすじ結婚して数年、なかなか気持ちがそろわなかった美咲と拓也だったが、互いの不安や本音を話し合い、妊活をスタートさせる。しかし1年後やっと妊娠したと思ったら、流産してしまうのだった。その後も一度、子どもを授かるが産むことができず、心も体も傷ついてしまった美咲は、ぬいぐるみを自分たちの赤ちゃんとしてお世話する日々。一方の拓也は、どうしたら美咲の心を癒やすことができるのか悩むのだった。そんな中、ついに拓也は美咲に向き合い、亡くなってしまった我が子「花ちゃん」をお空にいかせてあげてほしいと訴える。美咲は現実を受け止め、夢の中で花ちゃんに「また必ず会おうね」と約束して、別れるのだった。■季節はめぐり…■美咲の腕には…花ちゃんがお空に帰っていったその後…。桜が咲き、暑い夏が過ぎ、銀杏の葉が秋を彩り、雪が降って、また春がやってきて…。季節がめぐり、三度目の春が来たとき…。美咲と拓也の目線をたどると、美咲の腕に大事そうに抱きかかえられる赤ちゃんの姿が…!今度こそ、本当に産まれてきてくれました!それは、夫婦ふたりの愛情がにじみでるような光景でした…。次回に続く「僕たちは親になりたい」(全64話)は12時更新!
2024年02月16日東京国立近代美術館では、「美術館の春まつり」を2024年3月15日(金)から4月7日(日)まで開催する。桜など春にちなんだ作品が集結桜の開花時期に合わせて、東京国立近代美術館で開催される毎年恒例の「美術館の春まつり」。期間中は、所蔵品ギャラリーの所蔵作品展「MOMATコレクション」にて、桜をはじめとする花を描いた作品などを含めた作品約200点を、12の展示室ごとにテーマを設けて様々な切り口から紹介する。会場では、春の時期のみ公開する東京国立近代美術館の代表作のひとつ、川合玉堂による重要文化財《行く春》、雨に濡れる吉野の桜を描いた菊池芳文《小雨ふる吉野》などを展示。また、木の枝や桜など自然を対象とした絵を多く描いた現代作家・児玉靖枝の《ambient light - sakura》のほか、“樹”をモチーフにし続けてきた日高理恵子、20世紀に活躍したスイスの画家、パウル・クレーらによる春にちなんだ作品も鑑賞することができる。開催概要「美術館の春まつり」会期:2024年3月15日(金)~4月7日(日)会場:東京国立近代美術館住所:東京都千代田区北の丸公園3-1開館時間:10:00〜17:00(金・土曜は20:00まで)※入館はいずれも閉館30分前まで※同時開催の企画展「中平卓馬火―氾濫」■所蔵作品展 「MOMATコレクション」会期:2024年1月23日(火)~4月7日(日)会場:4-2階 所蔵品ギャラリー観覧料:一般 500円、大学生 250円※金・土曜日の17:00以降は一般 300円、大学生 150円※高校生以下および18歳未満、65歳以上、障害者手帳の所持者と付添者は無料※所蔵作品展入館当日にかぎり、コレクションによる小企画「新収蔵&特別公開|ジェルメーヌ・リシエ《蟻》」も観覧可■同時開催・企画展「中平卓馬火―氾濫」会期:2024年2月6日(火)~4月7日(日)会場:1階 企画展ギャラリー観覧料:一般 1,500円、大学生 1,000円※高校生以上および18歳未満、障害者手帳の所持者と付添者は無料※企画展入館当日にかぎり、所蔵作品展「MOMATコレクション」、コレクションによる小企画「新収蔵&特別公開|ジェルメーヌ・リシエ《蟻》」も観覧可・コレクションによる小企画「新収蔵&特別公開|ジェルメーヌ・リシエ《蟻》」会期:2024年1月23日(火)~4月7日(日)会場:2階 ギャラリー 4※所蔵作品展「MOMATコレクション」の観覧料で鑑賞可【問い合わせ先】TEL:050-5541-8600 (ハローダイヤル)
2024年01月26日あべのハルカス美術館では、日本美術や西洋美術、現代アートなど多彩な展覧会を開催しています。2024年度は4月より「徳川美術館展 尾張徳川家の至宝」、7月より「あべのハルカス美術館開館10周年記念 広重 ー摺の極ー」の開催を予定しております。(既報のとおり。詳細は別紙参照)上記2本の展覧会に続き、新たに2024年度後半に開催する展覧会が決定しましたのでお知らせいたします。「印象派 モネからアメリカへ ウスター美術館所蔵」会 期 :2024年10月12日(土)~2025年1月5日(日)共 催 :読売テレビ、産経新聞社開 催 趣 旨 :19世紀後半、モネへの酷評に始まるも西洋美術の伝統を覆した印象派。フランスに留学していた画家たちは、革新的な表現手法を持ち帰り各国で独自に展開していきました。本展では、1898年にアメリカ・ボストン近郊に開館して以来、早くから印象派の作品を収集してきたウスター美術館の所蔵品を中心に出品。とくにアメリカにおける印象派の諸相に注目し、その衝撃と影響をたどります。This exhibition was organized by the Worcester Art Museum※上記の画像データは貸出が可能です。ご希望の方はお問合せください。また、事前に原稿の確認が必要になります。(画像の使用は、本展覧会をご紹介いただく媒体に限ります。ご使用後は破棄をお願いします。)※開催1ヶ月前を目処に詳細なプレスリリースを皆様のもとへお送りします。別紙: 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年12月12日入谷【Inoubliable】上野【Chanfe Tokyo/シャンフェ東京】上野【鮨尽誠】上野【中国料理古月池之端本店】上野【ブラッスリーレカン】入谷【Inoubliable】本格フレンチを厳選ワインと堪能。スタイリッシュな店内も話題に美しいロゼ色、柔らかな食感の『仔羊のロティ』モダンフレンチの【Inoubliable】は東京メトロ・入谷駅から徒歩2分。長野県産の「野菜」や北海道産「ミルキーポーク」など、生産者が真心込めてつくりあげたこだわり食材をふんだんに使用した、独創的な世界観を表現する逸品がそろいます。オシャレな雰囲気の中、至福のひと皿が堪能できるはず。U字方のカウンターはひとりにもカップルにもオススメ。居心地抜群北欧のカフェを思わせるカジュアルな雰囲気の店内に設置されるのは、12席のカウンター席と8席のテーブル席。木調の温かみのある空間は一人でもリラックスできる雰囲気で、西洋絵画に親しんだ後などにピッタリのお店です。フランス産のものを中心にセレクトしたワインとおいしい料理で寛ぎの時間を過ごしてみては。Inoubliable【エリア】上野【ジャンル】フレンチ【ランチ平均予算】4000円【ディナー平均予算】8000円【アクセス】入谷駅 徒歩2分上野【Chanfe Tokyo/シャンフェ東京】厳選素材を革新的なメニューで提供。アイデア光る魅惑のコースワンタンの皮で包んださつま芋をサクッと素揚げした『芋の天ぷら』上野・不忍池近く。東京メトロ・上野駅から徒歩10分の【Chanfe Tokyo/シャンフェ東京】は、独創性あふれるコース料理が堪能できるダイニングバー。魚介類は朝一番に豊洲へ出向いてシェフ自らが目利きするなど、素材のクオリティを徹底重視。洗練と華やかさを備えた盛付けは目にもおいしい限りです。計算された照明が心地よく、席に着いた瞬間から日常を忘れさせてくれますカウンター席を中心に、ゆったり過ごせるソファ席も用意。落ち着いた雰囲気に一輪挿しの花を添えるといった空間づくりの妙は、特別な日を過ごすのにピッタリです。席数には限りがあるので、予約して訪ねるのがベター。カリフォルニア産を中心とした70種以上のワインも自慢です。Chanfe Tokyo/シャンフェ東京【エリア】湯島【ジャンル】ダイニングバー【ランチ平均予算】-【ディナー平均予算】6000円【アクセス】上野駅 徒歩10分上野【鮨尽誠】目利きの素材で旬のおまかせ握りを満喫。個室の夜景も思い出に旬素材の逸品料理を織り交ぜた『特上おまかせ握りコース』各線・上野駅からの徒歩1分という絶好アクセス。【鮨尽誠】は大将自らが厳選した新鮮な魚介類を、一つ一つ工夫を凝らして丹念に仕上げた料理の数々が自慢。名店で修業を重ねた職人が織り成す握りと、旬素材を活かした一品料理が存分に楽しめます。おまかせ握りコースで味わうのがオススメ!凛とした空気感が漂うカウンター席。店主との会話が緊張をほぐします落ち着いた和の空間の中心は洗練されたカウンター席。店主のおもてなしも心地よく、鮨店のカウンターデビューにもピッタリです。4名からの小グループから利用できる個室は夜景も見事。旬が香るコース料理と相性抜群の日本酒やワインも取りそろえるなど、ドリンクメニューも充実しています。鮨尽誠【エリア】上野【ジャンル】鮨・寿司【ランチ平均予算】3000円【ディナー平均予算】8000円【アクセス】上野駅 徒歩1分上野【中国料理古月池之端本店】レトロムードに包まれた一軒家レストランで出合う、体にやさしい会席中国料理中国と日本の精進料理の長所を掛け合わせた『夜の精進料理コース』東京メトロ・根津駅から徒歩3分。JR上野駅からも徒歩圏内の【中国料理古月池之端本店】。昭和初期から残る風情あふれる一軒家で味わえるのは、伝統的な技法を駆使した斬新な会席風の中国料理。1つのコースに20もの野菜を盛り込むこだわりは、「栄養薬膳大師」の資格をもつ実力派ならではです。襖を外せば大広間としても使える座敷席。多彩なシーンに活躍します豊かな緑に包まれた閑静な一角に立つ一軒家は、まさに大人の隠れ家。店内には、座敷席や畳のテーブル席など趣の違う大小5つの個室があり、特別なひとときを過ごすのに最適です。昭和初期の建具なども活かしたレトロな雰囲気も魅力的。博物館帰りに、展示の話題を語り合うのにオススメです。中国料理古月池之端本店【エリア】上野【ジャンル】中華料理【ランチ平均予算】5000円【ディナー平均予算】12000円【アクセス】根津駅 徒歩3分上野【ブラッスリーレカン】歴史を刻んだ旧貴賓室でいただく、エスプリが香り立つフランス料理魚介のうまみたっぷり。スペシャリテ『末竹シェフの特製ブイヤベース』JR上野駅の改札口を出てすぐという好立地。【ブラッスリーレカン】は、駅に残る旧貴賓室を利用したクラシックなレストランです。テーマは「自由に楽しむもう一つのフランス料理の世界」。各国から厳選した素材でコース料理だけでなく、日本の季節感を大切にアラカルトも豊富にそろえます。由緒ある旧貴賓室を活かした空間は、都会の喧騒を忘れさせてくれる存在昭和7年に造られたアールデコ様式の店内は、当時のままのレトロなインテリアが残るエレガントな雰囲気に満ちています。テーブル席とソファ席を含め座席は全56席で、貸切りも可能。特別な時間が流れる空間は、美術館での余韻にひたるにはベストな選択です。ワインの品ぞろえにも自信あり。ブラッスリーレカン【エリア】上野【ジャンル】フレンチ【ランチ平均予算】3000円【ディナー平均予算】6000円【アクセス】上野駅 徒歩1分※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報や営業時間は店舗にご確認ください。
2023年10月16日「古代エジプト美術館展」が、東広島市立美術館にて2023年10月10日(火)から11月26日(日)まで開催される。福岡アジア美術館でも開催された巡回展だ。古代エジプト専門美術館「古代エジプト美術館 渋谷」所蔵作品を紹介「古代エジプト美術館展」は、古代エジプト専門美術館である「古代エジプト美術館 渋谷」の所蔵作品を紹介する展覧会だ。同館が所蔵する古代エジプト遺物は1,000点以上にのぼり、先王朝時代からローマ支配時代までを網羅。それらコレクションからは、古代エジプト文化の全貌をうかがい知ることができる。ミイラや木棺・ツタンカーメンの指輪など約200点を展示本展では、「古代エジプトの神々と信仰」「ファラオが率いた国家」「古代エジプト人の衣・食・住」「古代エジプトの死生観ー再生とミイラ」の4つのテーマに分けて作品を展示。ミイラやミイラマスク、人型木棺、神殿の石柱、ツタンカーメンの指輪といった当時の生活様式が分かる作品など約200点を展示する。古代エジプトの神々と信仰古代エジプト人は、この世界や宇宙は創世神によって創造されたもので、後に多くの神々が誕生したと考えていた。中でも、動物は人間にはない特別な能力を持つものと信じられていたことから、多くの動物神が信仰されていた。第1章「古代エジプトの神々と信仰」では、そんな動物神の信仰に着目し、多様な神々の護符や神像、動物のミイラを扱う。ファラオが率いた国家&古代エジプト人の衣・食・住このほか、第2章「ファラオが率いた国家」では、常に絶対的権力を行使していた国王ファラオや、人口の約10%にあたるエリート高官たちにフォーカスし、ファラオをモチーフとした像やレリーフ、神殿の柱などを展示。また第3章「古代エジプト人の衣・食・住」では、ツタンカーメン王の指輪や化粧用容器、ジュエリーなどを展示することで、当時の人々の生活様式に迫る。古代エジプトの死生観ー再生とミイラまた、古代エジプト人は、死後に再生し永遠なる生命を得ると信じており、死者の遺体をミイラとして保存していた。現在確認できている最古のエジプトのミイラは、先王朝時代に自然乾燥により作られたものだ。そして、第3中間期にミイラ作りの技術が頂点に達して以降、末期王朝時代からプトレマイオス朝、ローマ支配時代にかけても多くのミイラが作られた。第4章「古代エジプトの死生観ー再生とミイラ」では、少女のミイラや人型木棺、副葬品などを紹介する。ピラミッドの最新調査の様子も紹介さらに本展では、過去100年間学術調査がほとんど行われなかったメイドゥム(マイドゥーム)・ピラミッドの最新調査も紹介。古代エジプト人が築いた神々への信仰や国家、暮らし、死生観など多様なテーマから、3,000年にわたる巨大文明の歴史を紐解いていく。展覧会概要「古代エジプト美術館展」会期:2023年10月10日(火)~11月26日(日)会場:東広島市立美術館 2階・3階展示室住所:広島県東広島市西条栄町9-1時間:9:00~17:00(入館は閉館30分前まで、ただし10月10日(火)は10:00開館、10月28日(土)・11月25日(土)は19:00まで開館)休館日:月曜日観覧料:・前売券 一般 1,040円、大学生 720円・当日券 一般 1,300円、大学生 900円、高校生以下無料※当日券に限り20名以上の団体2割引き。※学生料金は学生証の提示が必要。※後期高齢者医療被保険者証・身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳の交付対象者は提示により、観覧無料。※11月3日(金・祝)は無料開館日。前売券販売所:東広島市立美術館、セブンチケット(セブンコード:102-269)※販売期間:2023年8月10日(木)~10月9日(月・祝)/東広島市立美術館での販売は休館日を除く。【問い合わせ先】東広島市立美術館TEL:082‐430-7117
2023年09月28日静嘉堂文庫美術館(静嘉堂@丸の内)で「あの世の探検―地獄の十王勢ぞろい―」が開かれています。本展では、静嘉堂文庫美術館が所蔵する仏教美術の名品を一挙に公開。冥界や地獄の様子などを描いた作品が展示されています。“あの世”に行く前に、ぜひ見ておきたい展覧会をご紹介!「地獄の十王」をイッキ見!「あの世の探検―地獄の十王勢ぞろい―」展示室入り口※本記事の写真はプレス内覧会で許可を得て撮影しています。【女子的アートナビ】vol. 309「あの世の探検―地獄の十王勢ぞろい―」では、静嘉堂文庫美術館が所蔵するコレクションのなかから、仏教美術の名品を紹介。「十王図・二使者図」と「地蔵菩薩十王図」全13幅を一挙に展示するほか、江戸絵画の人気作品や円山応挙の《江口君図》、おなじみの国宝《曜変天目(稲葉天目)》も出品。重要文化財や重要美術品なども含まれた、見ごたえある展覧会です。企画を担当された静嘉堂文庫美術館学芸員の吉田恵理さんは、次のように解説してくれました。吉田さん当館が所蔵する仏画は、質が高く珍しい作品があるのが特徴です。静嘉堂の創設者・岩﨑彌之助は、明治時代、廃仏毀釈などによる文化財の海外流出や、散逸を憂い、仏教美術も集めていました。中国や朝鮮半島、そして日本の仏画もコレクションに含まれています。本展では、今回はじめて十王図をまとめて展示しましたので、ぜひ味わってみてください。意外に楽しい!?冥界ツアー河鍋暁斎《地獄極楽めぐり図》より「田鶴の臨終」明治2年(1869)では、各展示室の見どころをいくつかご紹介。第一章「極楽浄土への招待」では、中国、朝鮮半島、日本のさまざまな仏画などを展示。ここでの見どころは、河鍋暁斎の作品《地獄極楽めぐり図》のうち「田鶴の臨終」です。この作品は、日本橋の小間物問屋である勝田五兵衛の娘・田鶴を供養するため、暁斎が描いたもの。勝田は暁斎のパトロンでした。展示されている場面は、14歳で亡くなった田鶴を、阿弥陀三尊が迎えにきたところ。この後、田鶴は地蔵や弘法大師をお供にして冥界ツアーに出かけます。地獄を見物したり、閻魔大王と宴会したりとさまざまな場面が登場。作品の隣に複製が置いてあるので、暁斎が描いた冥界ツアーを自分の手でめくりながら楽しめます。石臼で砕かれる残酷場面も…!「あの世の探検―地獄の十王勢ぞろい―」展示風景第二章「地獄の十王ここにあり」では、本展のハイライトである十王図が勢ぞろい!十王とは、人が亡くなったあとに行く冥界にいる裁判官のこと。亡くなった人は、冥界の十王によって現世の罪を裁かれ、その後どこに行くのか、何に生まれ変わるのかが決まります。有名な閻魔大王も十王のひとりです。「十王図」の見どころについて、吉田さんは次のように解説してくれました。吉田さん十王図では、王が堂々と大きく配置され、手前には、裁きを受ける亡くなった人が描かれています。亡くなった人が、少しでも良い場所に行けるよう、縁者が王に仏像や掛け軸などを持参する様子もたくさん描かれています。功徳を積んでください、とアピールをする意味も含まれていると思います。また、石臼で砕かれる人を描いた残酷な場面もあり、細かく見ていくと非常におもしろい作品です。応挙の大人気作品が登場!「あの世の探検―地獄の十王勢ぞろい―」展示風景第三章「昇天した遊女―円山応挙筆『江口君図』の謎に迫る」では、重要文化財の「普賢菩薩像」と、円山応挙の「江口君図」を並べて展示。さらに、応挙型の幽霊を写した「幽霊図」や、重要文化財の「西行物語」、さらに国宝の「建窯 曜変天目(稲葉天目)」も同室にあり、貴重な作品が集まるゴージャスな展示空間になっています。応挙の《江口君図》は、遊女・江口君の亡霊を普賢菩薩に見立てて描いた作品です。吉田さん描かれている江口君は、遊女の面影もありますが、普賢菩薩でもあり、幽霊画であるとも考えられ、いくつもの意味がこめられています。本展では、極楽世界から展示がはじまります。冥界のなかの「あの世」をぜひ探検してみてください。会期は9月24日まで!この展覧会は、9月24日まで開催。功徳を積めば地獄行きを免れるなど、将来、役に立つコトも作品から学べるかもしれません。ぜひ、美術館で“あの世”を探検してみてください。Information会 期:~9月 24 日(日)会 場:静嘉堂@丸の内開館時間:10:00~17:00 ※金曜は 18:00 閉館。※入館は閉館時間の 30 分前まで休 館 日:月曜日、9 月 19 日(火) ※9 月 18 日(月・祝)は開館観覧料:一般¥1,500大学・高校生¥1,000中学生以下無料
2023年08月30日風景をめぐる写真や映像表現を紹介する『風景論以後』が、東京都写真美術館で8月11日(金・祝)〜11月5日(日)開催される。風景とは何か。技術革新と経済成長の最中にあった1970年代前後の日本で、どこにでもある風景を、文化、社会、政治との関係から表現する実験的な写真が生まれ、映像にも大きな影響を与えた。近年国際的に再評価されている当時の動きを振り返り、現代の写真表現とつなげて考えてみる意欲的な展覧会だ。展覧会ではまず導入として、同展の起点となる映画批評家の松田政夫による風景論を紹介。全国的な都市化や近代化が進むなか、なんの変哲もない日常風景を国家と資本による権力そのものだとして、71年に刊行された『風景の死滅』などで展観する。さらに、広島を公園都市として、広島平和記念公園とその周辺を連続して撮影している笹岡啓子、ファッション写真雑誌の編集者として活動後、フリーの写真家となり、人の気配を残す匿名的な風景を撮影した清野賀子、自ら作り上げた「アレ、ブレ、ボケ」のスタイルを自己批判し、独自の実作と理論に向かった中平卓馬などの作品を展示。現代から70年代へと遡るようにその時代に現れた表現をたどっていく。また、足立正生、佐々木守、松田政男らによる映画《略称・連続射殺魔》も展示上映。1968年に起きた無差別連続射殺事件の犯人、当時19歳の永山則夫が、生まれてから逮捕されるまでに見たであろう風景のみで構成した実験的な作品だ。大島渚監督《東京战争戦後秘話》、若松孝二監督《ゆけゆけ二度目の処女》などの映像作品、アーカイブ写真や印刷物なども公開する。アーティストトークや映画上映のスケジュールもチェックしてから出かけたい。<開催情報>『風景論以後』会期:2023年8月11日(金・祝)~11月5日(日)会場:東京都写真美術館 地下1階展示室時間:10:00~18:00、8月の木金は21:00まで、9月以降の木金は20:00まで(入場は閉館30分前まで)休館日:月曜料金:一般700円、大学560円、高中・65歳以上350円※8月11日(金)~8月31日(木)の木金は17:00よりサマーナイトミュージアム割引あり公式サイト:()
2023年08月10日イギリスを代表する美術館、テート美術館のコレクションから「光」をテーマにした作品を紹介する展覧会『テート美術館展光― ターナー、印象派から現代へ』が、7月12日(水)に国立新美術館にて開幕、好評を博している。18世紀末から現代までの約120点の作品がならぶ展覧会は10月2日(月) まで開催される。テートは、英国政府が所有する美術コレクションを収蔵、管理する組織で、ロンドンのテート・ブリテンとテート・モダン、テート・リバプール、テート・セント・アイブスの4つの国立美術館で構成されている。この展覧会はそのテートが誇る約7万7000点のコレクションのなかから「光」をテーマに約120点をセレクトし紹介する国際巡回展。2021年、上海の美術館を皮切りにソウル、メルボルン、オークランドを巡回し、日本が最終会場となる。展覧会は7章で構成され、それぞれテーマに沿った作品が展示される。第1章「精神的で崇高な光」は、光と闇をもって宗教的主題や精神世界の表現を追求した作品が並ぶ。詩人であり画家であったウィリアム・ブレイクの《アダムを裁く神》では、神の背後に後光が描きこまれているが、これは威厳や権威を表現したもの。ジョン・マーティンの《ポンペイとヘルクラネウムの崩壊》では、イタリアのヴェスヴィオ火山の噴火と逃げまとう人々を光と闇を用いてドラマティックに描き出した。また、バーン=ジョーンズの《愛と巡礼者》では、天使のような人物が黒い服をまとった巡礼者を誘導する場面で光と闇を対比的に用いている。ウィリアム・ブレイク《アダムを裁く神》1795年ジョン・マーティン《ポンペイとヘルクラネウムの崩壊》1822年~2011年修復エドワード・コーリー・バーン=ジョーンズ《愛と巡礼者》1896~97年第2章「自然の光」は、自然のなかにある光をありのままに捉えようとした画家たちの動きを追う。ジョン・ブレット《ドーセットシャーの崖から見るイギリス海峡》は、雲の間を抜け、海に光を落とすやわらかい光を描いている。ターナーやコンスタブルなどイギリスを代表する画家や、モネやシスレーなど印象派の画家たちの作品もならぶ展示室中央には草間彌生による鏡の作品《去ってゆく冬》が据えられており、周囲の作品や人物、そして光を映し出す印象的な空間になっている。ジョン・ブレット《ドーセットシャーの崖から見るイギリス海峡》1871年中央:草間彌生《去ってゆく冬》2005年第3章「室内の光」は、室内の光を捉えようとした画家の作品に焦点を当てる。デンマークの画家、ヴィルヘルム・ハマスホイは、自宅の一室を何度となく描き続けた。第4章「光の効果」では、科学的なアプローチなどを用いて光と対峙した絵画、インスタレーション、写真などを取り上げている。左:ヴィルヘルム・ハマスホイ《室内》1899年、右:ヴィルヘルム・ハマスホイ《室内、床に映る陽光》1906年第5章の「色と光」は、色と光の関係を探求した作品を紹介する。光を探求し、さまざまな切り口の作品を制作するゲルハルト・リヒターの《アブストラクト・ペインティング(726)》は、なにかが描かれていた画面から絵具がスキージ(へら)で削り取られ、その結果抽象的な作品へと変化した作品。先に描かれていたと思われる絵はぼんやりとした形で残されていて、光に包まれているようにも見える。ゲルハルト・リヒター《アブストラクト・ペインティング(726)》1990年アメリカ人作家、ベー・ホワイトによる《ぶら下がったかけら》は、482本の糸と色とりどりの紙片で構成された作品だ。ペー・ホワイト《ぶら下がったかけら》2004年第6章「光の再構成」は、人工の光を素材とするアーティストに着目する。デイヴィッド・バチェラーの《ブリック・レーンのスペクトル 2》は夜の都市のような光を作り出し、オラファー・エリアソンは《黄色vs紫》で、特殊なフィルターが貼られた黄色いディスクに光を当てるインスタレーションを展開している。プロジェクターから投射された光は、ディスクを通して、2種類の色を壁に映し出されている。左:デイヴィッド・バチェラー《ブリック・レーンのスペクトル 2》2007年、右:デイヴィッド・バチェラー《私が愛するキングス・クロス駅、私を愛するキングス・クロス駅 8》2002〜07年オラファー・エリアソン《黄色vs紫》2003年そして最終章となる第7章「広大な光」では、光をよりダイナミックに扱う作家の作品を紹介する。ジェームズ・タレルの巨大なインスタレーションや、四方に光を投げかけながら回転するオラファー・エリアソンの《星くずの素粒子》などは、時間を忘れて見つめてしまうはずだ。オラファー・エリアソン《星くずの素粒子》2014年単なる名品展にとどまらず、18世紀の絵画作品から現代アートまで幅広い作品を通して「光」について考えることができる非常に刺激的で新しい発見に富んだ展覧会。夏休みにぜひ訪れたい展覧会だ。取材・文:浦島茂世<開催情報>『テート美術館展光— ターナー、印象派から現代へ』2023年7月12日(水)〜10月2日(月)、国立新美術館にて開催
2023年07月26日圧巻の描写が五感を揺さぶる。〈体〉をめぐる怪奇短編集。小田雅久仁『禍(わざわい)』。怪奇短編集と見出しでくくってはみたものの、正直、本書を正確に言い当てているとは言いがたい。本を食べて異世界を共有することに耽溺する人が出てきたり、目や視線に神経症的な苦手意識を持つ男があちらの世界へ迷い込んだり…。読むそばから見たこともない世界が現れ、驚嘆すること間違いなし!所収された「耳もぐり」は小田雅久仁さんがデビュー後に初めて手がけた短編で、失踪した恋人を追って彼女のアパートを訪ねた〈私〉が、隣人から奇妙な秘技を語られる話だ。2011年に『小説新潮』で発表したその作品を皮切りに、約10年をかけて書き上げた7編。まるで、体の一部をモチーフにした、奇譚のカレイドスコープだ。「構想のきっかけは昔すぎてよく思い出せないのですが、たぶん誰かの中に入り込んでしまう話を書きたかったのかな。他者の意識の中に流れ込むのではSF的になってしまうなあと思ったので、特別な手の形を作って耳から体ごと入っていけるというアナログさにこだわりました。本書を宣伝するにあたって、『耳もぐり』を先行コミカライズしていただいたんです。画になった手の表現がものすごくて、こうきたか、と。僕も楽しませてもらっています」いちばんおどろおどろしく、肝が冷えるのは「髪禍」だろう。ある宗教団体の儀式にサクラとして参加すれば〈一泊二日の仕事で、十万円〉と誘われた女性。彼女の目に映った光景のホラー度が、ハンパない。「僕も床に落ちた髪の毛に生理的な嫌悪感があるので、生々しい感覚を反映させようとがんばりました」他者と関わることで自分の体に変異が置き、自分以外の意識と接続してしまう展開が多い。「一体化したり融合したりはイヤなのですが、もうすぐ自分をやって50年になるんですよね。それだけずっとやっているわけですから、もう飽きちゃっているんですよね、自分に(笑)。いい加減、自分が退屈でしかたないから、他の人の頭の中や生活を覗いてみたいというのは半ば本心です。基本的に“あり得ないこと”を書いているので、それがあり得るかのように、誰よりもまず自分自身を納得させなくてはいけない。そのせいでどうしても饒舌な文章になってしまうのですが、言葉を尽くすことで、読者にも臨場感を味わってもらえるのでは、とも思っています」そんな小田さんの考える「怖いもの」とは何かとうかがってみた。「目や視線に苦手意識を持つ男の話『喪色記』に出てくる不思議な石や大きな化け物は、いわば典型的なファンタジー作品でよく見る要素ですし、『裸婦と裸夫』で描いた電車内での混乱ぶりは、ゾンビもののバリエーションともいえるかも。怪奇について影響を受けたこれといった作家や作品があるというより、すでに広く共有されている奇妙なイメージを自分なりにどう料理するかの挑戦なんですよね。僕自身が怖いと思うのは、幽霊のような観念的なものではなくて、たとえば何か病気にかかって自分の意思とは関係なく体や脳の一部がどうにもならなくなっていくような現実的なことですね」小田雅久仁『禍(わざわい)』早くも韓国と台湾での翻訳版刊行が決定。所収の「耳もぐり」はコミカライズされ、WEBマンガサイト「くらげバンチ」で連載されている。新潮社1870円おだ・まさくに作家。1974年、宮城県生まれ。2009年に「増大派に告ぐ」で日本ファンタジーノベル大賞を受賞し、デビュー。『残月記』で吉川英治文学新人賞、日本SF大賞受賞。※『anan』2023年7月26日号より。写真・土佐麻理子(小田さん)インタビュー、文・三浦天紗子(by anan編集部)
2023年07月24日小企画展「美術館の悪ものたち」が、東京・上野の国立西洋美術館にて、2023年9月3日(日)まで開催される。国立西洋美術館に潜む「悪ものたち」に着目国立西洋美術館が所蔵する作品には、多くの「悪ものたち」が登場する。お金に目がくらむ若者、若い女性にうつつを抜かし、あるいは嫉妬する老人、盗人たち。ひいては悪魔や魔女といった悪を象徴する存在やその手下たち、死の象徴でもある憎々しい骸骨などがその例である。小企画展「美術館の悪ものたち」は、国立西洋美術館が所蔵する作品に見られる「悪ものたち」に着目した展覧会。15世紀から20世紀初頭にかけての所蔵版画作品を中心に紹介する。画面の中に描かれた個性的で、時にコミカルな姿で表される悪ものたちの姿を通じて、芸術家の豊かな空想力を感じることができる。会場では、「罪深い人々」「悪魔と魔女」「魔物」「死」「近代都市の悪ものたち」に分けて版画数十点、絵画数点を展示。特にマルカントニオ・ライモンディやアルブレヒト・デューラーが描いた各ジャンルの「悪ものたち」の作品を鑑賞できる。悪に対するかつての西洋の価値観を垣間見るはるか昔に描かれた「悪」や「正しくないこと」は、現代の価値観とマッチするものもあれば、理解に苦しむものもある。たとえば殺人や嫉妬は「悪」であり「正しくないこと」であるのに対し、大食いが罪とされるのには違和感を覚えるように、善悪の線引きは、古来より変わらないものもあれば、時代や地域、社会によって異なるのである。18世紀末期以降に脱宗教化・世俗化が進むと、「悪」を客観的に捉え社会批判を含んだ絵画なども多く描かれるようになる。「近代都市の悪ものたち」の章では、フランシスコ・ホセ・デ・ゴヤ・イ・ルシエンテスやオノレ・ドーミエらによる作品も展示される。本展は、「悪」に対する西洋の価値観の一端にも触れることができる展覧会となっている。展覧会概要小企画展「美術館の悪ものたち」会期:2023年6月27日(火)~9月3日(日)会場:国立西洋美術館 新館2階 版画素描展示室住所:東京都台東区上野公園7-7開館時間:9:30~17:30(金・土曜日は9:30~20:00)※入館は閉館の30分前まで休館日:月曜日※ただし8月14日(月)は開館観覧料:一般 500円(400円)、大学生 250円(200円)※( )内は20名以上の団体料金(オンラインにて要事前予約)※高校生以下および18歳未満、65歳以上は無料(入館時に学生証または年齢の確認できるものを提示)※心身障害者および付添者1名は無料(入館時に障害者手帳を提示)※7月9日(日)、8月13日(日)、9月3日(日)(Kawasaki Free Sunday)は本展および常設展は観覧無料※8月26日(土)(にぎやかサタデー)は本展、常設展および企画展は観覧無料※本展は常設展の観覧券または企画展「スペインのイメージ:版画を通じて写し伝わるすがた」(7月4日(火)~9月3日(日))観覧当日に限り、同展観覧券で観覧可【問い合わせ先】TEL:050-5541-8600(ハローダイヤル)
2023年07月24日英国のテート美術館のコレクションから「光」をテーマに作品を厳選し、18 世紀末から現代へと至るアーティストたちの約200年間に及ぶ創作の軌跡をたどる大規模な企画展が、7月12日(水)から10月2日(月)まで、東京・六本木の国立新美術館で開催される。中国、韓国、オーストラリア、ニュージーランドで話題を呼んだ世界巡回展の最後を飾るのが、東京・大阪で開催される日本展だ。数えきれないほど多彩な表情を見せる「光」をどう作品に描くのか。新たな芸術表現を追求するアーティストたちは、この難解なテーマにずっと向き合ってきた。同展は、英国のテート美術館の約7万7千点以上のコレクションの中から厳選した約120点の作品によって、18世紀末から現代までの光をめぐる表現や技法の移り変わりを明らかする企画展だ。今回は、英国を代表するウィリアム・ブレイクやターナー、コンスタブルから、モネなどの印象派、そして、ブリジッド・ライリーや草間彌生ら現代アーティストまで、多彩な作品が来日。また、出品作も、絵画のみならず写真、彫刻、素描、キネティック・アート、インスタレーション、映像など多岐にわたる。同展の大きな特徴は、展示の構成を「精神的で崇高な光」や「自然の光」といった光のタイプや、「色と光」「広大な光」といった切り口で章立てすることによって、時代や地域、ジャンルを超えて「光の作品」を俯瞰する会場構成が行われることだ。テーマごとの多様な光の作品群が空間の中で相互に呼応するような、これまでにない鑑賞体験ができるという。同展のもうひとつの見どころは、約120点のうち、ターナーの傑作を含むおよそ100点が日本初出品だということ。また、国際巡回展の最終会場となる日本では、エドワード・バーン=ジョーンズ、マーク・ロスコなど、人気作家による12点が特別出品される。ゲルハルト・リヒター《アプストラクト・ペインティング(726)》は日本初出品かつ日本特別出品作だ。光に包まれる体験ができる大型のインスタレーション作品にも注目したい。ジェームズ・タレルやオラファー・エリアソンの作品は、いずれも日本初公開。18世紀末から19世前半のロマン派の画家たちから新たな視覚体験をもたらす現代美術家まで、様々なアーティストたちがどのように光の特性とその輝きに魅了されてきたのか、その多彩な表現を目のあたりにする貴重な機会となるだろう。<開催情報>『テート美術館展光— ターナー、印象派から現代へ』会期:2023年7月12日(水)〜10月2日(月)会場:国立新美術館 企画展示室2E時間:10:00〜18:00、金土は20:00(入場は閉館30分前まで)休館日:火曜料金:一般2,200円、大学1,400円、高校1,000円※2023年7月15日(土)~17日(月・祝)は高校無料 (要学生証提示)※2023年10月26日(木)~2024年1月14日(日)まで大阪中之島美術館へ巡回公式サイト:
2023年07月05日ル・コルビュジエ建築の世界遺産「国立西洋美術館」の知られざる舞台裏を描くドキュメンタリー映画『わたしたちの国立西洋美術館 奇跡のコレクションの舞台裏』より、井浦新がナレーションを担当した予告編が公開された。上野にある「国立西洋美術館」は、東アジア最大級の西洋美術コレクションを誇り、日本を代表する美術館として知られる。本作では、2020年に創建当時の姿に近づける整備のために休館した美術館の内部にカメラが入り、1年半の長期にわたり密着。所蔵作品のお引越しの全貌を記録したほか、絵画や彫刻の保存修復作業、コレクションの調査研究や国内・海外の美術館への巡回展、特別展の企画開催など、知られざる舞台裏に迫った。今回公開された映像は、数々の美術番組に出演、ガイドブックや展覧会グッズの制作にも関わるなど、美術愛の深さで知られる井浦さんが、知られざる美術館の舞台裏の世界へと誘いこむ。所蔵作品が展示される美術館のシーンから始まり、休館し観客がいなくなった場面へと移り変わる。前庭リニューアル工事の模様をはじめ、普段は決して見られない収蔵庫の内部、展覧会の打ち合わせ風景や購入作品決定の会議など、貴重なシーンが登場。関係者のインタビューでは、美術館の目前に迫る危機的状況が明かされる。ナレーションを終え、井浦さんは「美術館で働く人々のことは、お客さんは知らなくても良いかもしれない。だけど、知ってから美術館に行って美術を見ると、もっと楽しくなる」と言い、「この映画を見て、国立西洋美術館に行ったら、見る前とは国立西洋美術館の見方や過ごし方がきっと変わる。映画を見てから美術館に行くのもいいし、行ってから映画を見ても、どっちも楽しい。無機質に感じるかもしれない美術館も、実は生き物なんです」とコメントを寄せている。なお、井浦さんが担当したのは、予告編のナレーション。本編にはナレーションは入っていない。『わたしたちの国立西洋美術館 奇跡のコレクションの舞台裏』は7月15日(土)よりシアター・イメージフォーラムほか全国にて順次公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:わたしたちの国立西洋美術館 ~奇跡のコレクションの舞台裏~ 2023年7月15日よりシアター・イメージフォーラムほか全国にて順次公開©大墻敦
2023年06月19日東京・サンシャインシティプリンスホテルから、“泊まれる美術館”をテーマにしたイギリス国立美術館「ロンドン ナショナル・ギャラリー」とのコラボレーション宿泊プランが登場。期間は、2023年6月17日(土)から10月31日(火)まで。イギリス国立美術館「ロンドン ナショナル・ギャラリー」とコラボ“泊まれる美術館”テーマの「ファン・ゴッホ」コンセプトルームサンシャインシティプリンスホテルがタッグを組むのは、数多くのアート作品を保有しているイギリス国立美術館「ロンドン ナショナル・ギャラリー」。コラボレーションプランでは“泊まれる美術館”をテーマに、ファン・ゴッホの名画を散りばめたコンセプトルームを用意する。コンセプトルームの壁にはファン・ゴッホの作品を展示。ベッドには、コラボレーションプランのために特別に作られたクッションや「ロンドン ナショナル・ギャラリー」のロゴをあしらったベッドスローを設置する。さらに、 宿泊者限定のオリジナルグッズとして、ファン・ゴッホの絵画をデザインしたトートバッグ、キーホルダー、ハンカチタオル、クリアファイル、カードキーの5種をプレゼントする。ゴッホの代表作《ひまわり》モチーフのパフェ期間中は、「ロンドン ナショナル・ギャラリー」所蔵のファン・ゴッホの代表作《ひまわり》をモチーフにしたパフェも販売。黄色やオレンジ色をベースカラーに採用し、ソースやゼリー、アイスクリーム、クッキーなどを重ね、仕上げに“ひまわり”をイメージしたチョコレートを飾った。名画の複製画を展示さらにホテル館内では、「ロンドン ナショナル・ギャラリー」所蔵名画の複製画全9点を展示。《ファン・ゴッホの椅子》や《アニエールの水浴》を鑑賞できる。【詳細】「ロンドン ナショナル・ギャラリー」コラボレーションプラン期間:2023年6月17日(土)~10月31日(火)場所:サンシャインシティプリンスホテル住所:東京都豊島区東池袋3-1-5■コンセプトルーム宿泊プラン※1日2室限定予約開始日:2023年5月26日(金)12:00~※予約はホテル公式ウェブサイト内専用ページにて受付開始。料金:1名 13,400円~※1室2名利用時※料金には、1名の1泊室料、オリジナルグッズ、サービス料が含まれている。※そのほかに、パフェ「ひまわり」付きの宿泊プランも用意。※料金は、宿泊日、利用人数により異なる。※詳細はホテル公式ウェブサイト内専用ページを要確認。【問い合わせ先】サンシャインシティプリンスホテル 宿泊予約TEL:03-5954-2238 (受付時間:10:00~17:00)■パフェ「ひまわり」場所:カフェ&ダイニング Chef’s Palette(ホテル1F)提供時間:12:00~19:00(ラストオーダー18:30)料金:1名 2,900円(コーヒ・紅茶付き)※サービス料込。※仕入れの状況より、メニュー・食材に変更がある場合がある。【問い合わせ先】カフェ&ダイニング Chef’s PaletteTEL:03-5954-2254(受付時間:10:00~18:00)※画像はイメージ。
2023年05月27日フェイラー(FEILER)から、国立新美術館にて開催される展覧会「ルーヴル美術館展 愛を描く」とのコラボレーションハンカチ「ラシーブルダムール(LA CIBLE DAMOUR)」が登場。2023年5月3日(水)より、国立新美術館「ルーヴル美術館展」会場内特設ショップ、フェイラー銀座本店にて発売される。「ルーヴル美術館展」とのコラボハンカチフェイラーと、展覧会「ルーヴル美術館 愛を描く」がコラボレーション。ドイツ・シュニール織のコットン100%のハンカチに、展覧会で展示されているフランソワ・ブーシェ《アモルの標的》から着想を得て、キューピッドをモチーフとしたデザインを落とし込んだ。華やかに咲く色とりどりの花々や、ハートに刺さった矢などがキュートだ。ハンカチを縁取るカラーは、アイボリーとブルーの2色を用意する。【詳細】フェイラー×「ルーヴル美術館展 愛を描く」コラボハンカチ※予約不可発売日:2023年5月3日(水・祝)販売場所:国立新美術館 1E「ルーヴル美術館展 愛を描く」会場内特設ショップ、フェイラー銀座本店価格:「ラシーブルダムール」2,970円サイズ:約25×25cm※オリジナル箱入り※特設ショップは6月12日(月)まで※フェイラー銀座本店での予約、発売後の取り置き、代引き配送は不可※フェイラー銀座本店では、混雑状況により販売方法が変更になる場合あり※フェイラーでは、フェイラー銀座本店以外のショップでの販売はなし※「ルーヴル美術館展」は、5月8日(月)以降は、全てのチケットが事前予約(日時指定)不要となる※ひとり1点までの購入※購入点数制限は、一定期間経過後に解除する場合あり※販売数には限りあり
2023年05月05日展覧会「古代エジプト美術館展」が、福岡アジア美術館にて2023年4月8日(土)から5月28日(日)まで開催される。古代エジプト専門美術館「古代エジプト美術館 渋谷」コレクションを紹介「古代エジプト美術館展」は、古代エジプトを専門とするの日本唯一の美術館「古代エジプト美術館 渋谷」が所蔵する作品を紹介する展覧会。国内では質量共に優れた内容を誇るコレクションは、先王朝時代からローマ支配時代までを網羅し、古代エジプト文化の全貌を知ることができるものだ。ミイラや木棺・ツタンカーメンの指輪など約200点を展示本展では、「古代エジプトの神々と信仰」「ファラオが率いた国家」「古代エジプト人の衣・食・住」「古代エジプトの死生観ー再生とミイラ」の4つのテーマを設けて展示を構成。ミイラやミイラマスク、木棺、神殿の柱、ツタンカーメンの指輪といった世界的に貴重な遺物や、当時の生活様式が分かるジュエリーやレリーフなど約200点を展示する。古代エジプトの神々と信仰古代エジプト人は、この世界や宇宙は創生神によって創造され、その後多くの神々が誕生したと考えていた。中でも古代エジプトでは多くの動物神が信仰されていた。動物には人間にはない特別な能力を持つものと信じられていたためだ。本章では、《アテフ冠を被ったトト神像》や《ウラエウス厨子装飾》など、多様な神々の護符や神像、動物のミイラを紹介する。古代エジプトの死生観ー再生とミイラ死後に再生し、永遠の生命を得ると信じていた古代エジプト人は、長きにわたりミイラを作ることで、死者の遺体を保存してきた。ミイラ作りの技術が頂点に達して以降、末期王朝時代からプトレマイオス朝、ローマ支配時代にかけても多くのミイラが作られた。「古代エジプトの死生観ー再生とミイラ」では、プトレマイオス朝時代などに作られたミイラマスクや人型木棺、少女のミイラなどを紹介する。ファラオが率いた国家&古代エジプト人の衣・食・住このほか、「ファラオが率いた国家」では、常に絶対的権力を行使し国家を運営していた国王ファラオや、人口の約10%にあたるエリート高官たちにフォーカス。ファラオをモチーフとした像やレリーフ、神殿の柱などを展示する。一方、続く「古代エジプト人の衣・食・住」では、ツタンカーメン王の指輪や化粧用容器、ジュエリーなどを多数展示し、当時のエジプト人たちの生活様式を浮き彫りにする。「ペコちゃん」コラボグッズを販売なお、展覧会オリジナルグッズとして、不二家(FUJIYA)の人気キャラクター「ペコちゃん」とコラボレートしたクリアファイルやウォーターボトル、マグネットなどを販売。また、「世界一おもしろいお菓子屋さん」アート・キャンディ・ショップ「PAPABUBBLE/パパブブレ」とのコラボレーションキャンディ、文具・雑貨メーカーのハイタイドとのコラボレーショングッズなど多数展開される。【詳細】「古代エジプト美術館展」会期:2023年4月8日(土)~5月28日(日)会場:福岡アジア美術館 7階 企画ギャラリーA・B・C住所:福岡県福岡市博多区下川端町3-1 リバレインセンタービル7階観覧時間:9:30~18:00(毎週金・土曜日は20:00まで)※最終入場は30分前まで観覧料:一般 1,600円(1,400円)、高大生 1,300円(1,100円)、小中生 800円(600円)※( )内は前売り料金※チケットは、ARTNEチケットオンライン、ローソンチケット(Lコード 82255)、セブンチケット(セブンコード 098-803)等で販売■巡回情報・東広島市立美術館会期:2023年10月10日(火)~11月26日(日)住所:広島県東広島市西条栄町9-1・鳥取県立博物館会期:2024年4月6日(土)~5月12日(日)※予定住所:鳥取市東町2-124【問い合わせ先】西日本新聞イベントサービスTEL:092-711-5491(平日9:30〜17:30)
2023年03月31日東京・六本木の国立新美術館では、3月1日(水) から6月12日(月) まで、世界最大級の美の殿堂であるパリのルーヴル美術館のコレクションから、「愛」をテーマとした名画を厳選した特別展が開催される。同展は、2018年から2019年にかけて東京と大阪で開催され、約70万人もの来場者を迎えた『ルーヴル美術館展 肖像芸術――人は人をどう表現してきたか』に続くもの。多彩なコレクションを誇るルーヴル美術館では、様々な切り口で企画展を構成することが可能で、今回は、16世紀から19世紀までの73点の名画を通じて、西洋絵画における「愛」の表現の諸相を紐解く試みだ。ひとくちに「愛」と言っても様々なかたちがあり、表現がある。古代のギリシア・ローマ神話に登場する神々の愛、キリスト教における神が人類に注ぐ無償の愛や、人間が神に寄せる愛、家族愛、恋人同士の愛、官能的な愛、悲劇的な愛など、ヨーロッパ各国の主要な画家たちによる多様な愛の表現を楽しめるのが同展の大きな魅力だ。また、同展は、おおまかに美術史の流れをたどる構成となっている。イタリアや北方のルネサンス期の神話画や宗教画から、17世紀オランダの風俗画や室内画、18世紀フランスのロココの画家たちによる官能的な絵画、そして19世紀フランスの新古典主義やロマン主義の絵画まで、国と時代による表現様式の変遷や違いも見てとることができるだろう。26年ぶりに来日をはたすフラゴナールの《かんぬき》やジェラールの《アモルとプシュケ》といった著名な傑作のほか、隠れた名画の初来日作など、いずれの絵画にもそれぞれの物語が織り込まれている。人物の表情や仕草、あるいは描き込まれた象徴物や小道具、背景などを細やかに見ていくと、豊かな愛の物語が浮かび上がってくる。描写の美しさや巨匠たちの優れた技を楽しめると同時に、「愛」をキーワードとして、1点1点の絵画を読み解いていく奥深い体験もできる展覧会となっている。ぜひ、たっぷりと時間をとって会場を訪れたい。ピーテル・ファン・デル・ウェルフ《善悪の知識の木のそばのアダムとエバ》1712年以降Photo (C) RMN-Grand Palais (musée du Louvre) / Franck Raux / distributed by AMF-DNPartcomアントワーヌ・ヴァトー《ニンフとサテュロス》1715-1716年頃Photo (C) RMN-Grand Palais (musée du Louvre) / Stéphane Maréchalle / distributed by AMF-DNPartcomシャルル・メラン《ローマの慈愛》、または《キモンとペロ》1628-1630年頃Photo (C) RMN-Grand Palais (musée du Louvre) / Tony Querrec / distributed by AMF-DNPartcomサッソフェラート (本名 ジョヴァンニ・バッティスタ・サルヴィ)《眠る幼子イエス》 1640-1685年頃Photo (C) RMN-Grand Palais (musée du Louvre) / Stéphane Maréchalle / distributed by AMF-DNPartcomジャン=オノレ・フラゴナール《かんぬき》1777-1778年頃Photo (C) RMN-Grand Palais (musée du Louvre) / Michel Urtado / distributed by AMF-DNPartcomギヨーム・ボディニエ《イタリアの婚姻契約》1831年Photo (C) RMN-Grand Palais (musée du Louvre) / Mathieu Rabeau / distributed by AMF-DNPartcomウジェーヌ・ドラクロワ《アビドスの花嫁》1852-1853年頃Photo (C) RMN-Grand Palais (musée du Louvre) / Franck Raux / distributed by AMF-DNPartcom<展示情報>『ルーヴル美術館展 愛を描く』会期:2023年3月1日(水)~6月12日(月)会場:国立新美術館 企画展示室1E休館日:火曜(3月21日、5月2日は開館)、3月22日(水)時間:10:00~18:00、金土は20:00まで(入場は閉館の30分前まで)料金:一般 2,100円/大学 1,400円/高校 1,000円※2023年3月18日(土)~31日(金) は高校無料(学生証の提示が必要)※事前予約制(日時指定券)を導入展覧会HP:
2023年02月16日2023年2月3日は節分。豆や恵方巻などを準備する家庭もあるでしょう。節分に向けて、香川県小豆島にある妖怪美術館(@meipam_meiro)が準備した貼り紙に注目が集まっています。どんなものなのかというと…。日本全国の鬼の皆さま小豆島の妖怪美術館よりお知らせです。当館では皆様が安心してお過ごしいただけるよう万全の体制でお待ちしております。どうぞお気をつけてお越しください。 #節分 #節分鬼まつり pic.twitter.com/r0P4Ubwsfw — 妖怪美術館(@meipam_meiro) January 30, 2023 鬼殺隊および桃太郎関係者の入店お断り!なんと、大ヒット漫画『鬼滅の刃』に登場する鬼を狩る組織『鬼殺隊』や、鬼退治でお馴染みの『桃太郎』の入店をお断りする貼り紙です。妖怪美術館が「日本全国の鬼の皆さま小豆島の妖怪美術館よりお知らせです」とツイートし、全国の鬼に向けて発信しました。鬼たちが安心して過ごせるように、一風変わったお知らせをしたようです。ちなみに、妖怪美術館では同月28日まで節分鬼まつりを開催中!鬼の仮装で入館すると割引きになる『鬼割』や、節分の翌日には『節分お疲れ様会』も行われます。そのほかにも、鬼でなくても安心して楽しめるイベントが目白押し!気になる人間のみなさんは、妖怪美術館の公式アカウントをチェックしてみてください![文・構成/grape編集部]
2023年02月03日アートアクアリウム美術館 GINZAは、お正月イベント「アートアクアリウムのお正月」を2023年1月9日(月)まで開催する。「アートアクアリウム美術館 GINZA」のお正月イベント「アートアクアリウム美術館 GINZA」は、“百華繚乱~進化するアート~”をテーマにした、金魚アートの常設施設だ。7つのエリアで構成される館内では、色とりどりの金魚とともに、非日常的な空間を楽しむことができる。そんなアートアクアリウム美術館 GINZAが、謹賀新年ならぬ“金魚新年”のお正月仕様になって登場。期間中は、松の木が生い茂るトンネル型のイルミネーションや門松など、華やかなお正月飾りが館内を彩る。“紅白カラー”の美しい金魚が集結「アートアクアリウムのお正月」では、縁起の良い“紅白カラー”が美しい金魚が集結。白銀の体に、頭の上の赤い肉りゅうが特徴的な金魚「丹頂」や、”金魚の女王”とも称される大きな尾が魅力的な金魚「土佐錦」などが、お正月飾りで彩られた水槽の中で優雅に泳ぐ。新作の水槽作品「障子リウム」を初披露また、新作の水槽作品「障子リウム」も初披露する。戸枠の一部がガラスになっている障子“雪見障子”をモチーフにした水槽で金魚が舞い泳ぎ、日本庭園を思わせる美しい景色を楽しむことができる。「金魚おみくじ」が期間限定で登場さらに、2023年1月2日(月)から1月9日(月)までの期間限定で「金魚おみくじ」を用意。アートアクアリウムのオリジナルおみくじで、2023年の運勢を占ってみてはいかがだろうか。【詳細】「アートアクアリウムのお正月」開催期間:2022年12月27日(火)~1月9日(月)※2023年1月1日(日)は休館場所:アートアクアリウム美術館 GINZA住所:東京都中央区銀座4-6-16 銀座三越 新館8階営業時間:10:00~19:00(変更になる場合あり)※12月31日(土)は10:00~17:30(最終入場16:30)休館日:銀座三越の休館日に準ずるチケット価格:当日券 2,400円、WEBチケット 2,300円※当日券は銀座三越新館1階にて発売【問い合わせ先】銀座三越TEL:03-3562-1111(代表番号)
2023年01月01日アートアクアリウム美術館 GINZAは、クリスマスイベント「燈りにきらめく冬金魚」を2022年12月26日(月)まで開催する。「アートアクアリウム美術館 GINZA」のクリスマスイベント“百華繚乱~進化するアート~”をテーマにした、金魚アートの常設施設「アートアクアリウム美術館 GINZA」。7つのエリアで構成される館内では、色とりどりの金魚とともに、非日常的な空間を楽しむことができる。2022年の冬は、華やぐクリスマスシーズンに向けて「燈りにきらめく冬金魚」を開催。クリスマスならではの鮮やかなイルミネーションの光で館内を彩る。トンネル型のクリスマスイルミネーション中でも目玉となるのは、”提灯”に見立てた球体の水槽作品が並ぶ「提灯リウム」エリアだ。レッドカラーやゴールドカラーのオーナメントを飾った、クリスマスツリーを思わせるトンネルが出現。水槽の下には、プレゼントボックスを置いて心躍る楽し気なムードを演出する。優しく光る星の飾り日本の寺社建築に見られる回廊を表現した「金魚の回廊」では、クリスマスの飾りを代表する、”ヘルンフートの星”の明かりが灯る。赤と白に光るヘルンフートの星と、左右に並ぶ色とりどりの金魚の水槽がマッチする、幻想的な世界を楽しむことができる。幻想的なクリスマスツリーが登場そのほか、竹をイメージした円柱水槽がぐるっと並ぶ「金魚の竹林」には、美しくライトアップされたクリスマスツリーが登場。「アートアクアリウム美術館 GINZA」ならではのクリスマス空間で特別なひと時を過ごしてみてはいかがだろうか。【詳細】「燈りにきらめく冬金魚」~アートアクアリウムのクリスマス~開催期間:2022年11月29日(火)~12月26日(月)場所:アートアクアリウム美術館 GINZA住所:東京都中央区銀座4-6-16 銀座三越 新館8階営業時間:10:00~19:00(変更になる場合あり)休館日:銀座三越の休館日に準ずるチケット価格:当日券 2,400円、WEBチケット 2,300円※当日券は銀座三越新館1階にて発売【問い合わせ先】銀座三越TEL:03-3562-1111(代表番号)
2022年12月04日世界中で愛されてきた話題のコンテンツ「ゴッホ・アライブ」が、金山南ビル美術館棟(旧名古屋ボストン美術館)にて2022年12月10日(土)から2023年3月5日(日)まで開催いたします。ゴッホ・アライブグランデ・エクスペリエンセズが企画制作したゴッホ・アライブは、芸術性とエンターテイメント性を兼ね備えた五感で楽しむ全く新しい没入型の展覧会。3,000点以上に及ぶゴッホの名作が、力強いクラシック音楽に乗って、巨大かつ鮮明な画像で生き生きと再現された空間は別世界。まるで絵画の中の世界を歩いているかような感覚に。会場に足を踏み入れた瞬間から、光、色、音、香りの鮮やかなシンフォニーに包まれ、次々と流れるビジュアルとサウンドに身を委ねる体験は“忘れられない”特別な体験となることでしょう。●みどころ【体感できる!没入型展覧会】ゴッホ・アライブは、時空を超えて来場者をオランダ、パリ、アルル、サン=レミ、オーヴェール=シュル=オワーズに誘います。クラシック音楽が流れる中、ゴッホの作品の3,000以上の画像が壁や柱、天井、床などありとあらゆる場所に映し出されます。細部まで色鮮やかに再現された作品の数々を見れば、ゴッホの当時の思いや感情を感じずにはいられません。一瞬にして来場者をゴッホの傑作の世界に引き込みます。Photo:Grande Experiences【新しいアート鑑賞の形】静まりかえった館内で作品から離れて鑑賞する―そんな従来の鑑賞法とは全く違い、「五感で」ゴッホ作品を体験し楽しむことができます。場内に一歩踏み入れた時から、光と色、音とアロマの力強いシンフォニーに包まれ、日常を離れてゴッホの世界に引き込まれます。Photo:Grande Experiences【最新の技術】グランデ・エクスペリエンセズが開発したSENSORY4(TM)は、マルチチャンネル・モーショングラフィックスと映画館品質のサラウンド音響、最高40台ものHDプロジェクターを融合させ、マルチスクリーン環境を提供する独自システムで、どんな展示スペースもダイナミックで目を見張るような映像体験空間に変えることができます。フランスの田園地方の暖かさを想起させるアロマの香りも来場者の体験をさらに増幅させます。(C)RB Create【ゴッホを知る】ゴッホの芸術、生涯、時代背景に関する総合的な情報をゴッホ自身の豊富な画像や言葉を交えて解説します。ギャラリーに入る前にゴッホの人生と作品について学び、これから始まる体験への期待を高めます。【フォトロケーションエリア】ひまわり畑、ファンゴッホの部屋などを再現したフォトロケーションもお楽しみいただけます。Photo:Grande ExperiencesPhoto:Grande ExperiencesPhoto:Grande Experiences【ゴッホ・アライブ オリジナルグッズ】アクリルキーホルダー〔価格〕各660円(税込)アクリルキーホルダーがまぐちポーチ〔価格〕1,980円(税込)がまぐちポーチウォーターボトル〔価格〕各2,750円(税込)ウォーターボトルトートバッグ〔価格〕各3,080円(税込)トートバッグ 5種類Tシャツ〔価格〕各3,850円(税込)Tシャツ※商品画像はイメージです。【開催概要】展覧会名 : ゴッホ・アライブ会期 : 2022年12月10日(土)~2023年3月5日(日)会場 : 金山南ビル美術館棟(旧名古屋ボストン美術館)名古屋市中区金山町1-1-1開館時間 : 10:00~20:00 (日曜日は18:00まで)※最終入場は閉館の60分前まで休館日 : 12月12日(月)、12月28日(水)~2023年1月1日(日)、1月10日(火)主催 : 中京テレビ放送公式サイト: Twitter : @goghalivejp Instagram : @goghalivejp 観覧料 : 一般2,500(2,300)円、高大生2,000(1,800)円、小中生1,500(1,300)円・未就学児無料・()内は前売券・前売券は12月9日(金)まで販売※本展の会期や内容が変更になる場合がございますので、予めご了承ください。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年11月09日アートアクアリウム美術館 GINZAは、秋イベント「生命の宿る金魚アート」を開催。「アートアクアリウム美術館 GINZA」で金魚アートを鑑賞「アートアクアリウム美術館 GINZA」は、“百華繚乱~進化するアート~”をテーマにした、金魚アートの常設施設だ。色とりどりの金魚とともに、光や音、香りの演出を施した、幻想的な空間を楽しめる。館内では、様々な色合いで輝く個性豊かな水槽作品を多数展示。光と色が交錯する水槽のなかで、金魚たちが優雅に泳ぐ、非現実的な美しい景色を堪能することができる。金魚×デジタルのアート作品秋イベント「生命の宿る金魚アート」では、芸術の秋に向けて、金魚をテーマにしたアートや伝統工芸作品を複数展示する。中でも注目なのは、「女性と金魚/鯉」をモチーフにしたデジタルアートだ。新進気鋭の様々なアーティストとコラボレーションした、幻想的なアート作品を間近で鑑賞できる。チョークで描いた金魚作品また、チョークアーティスト・Moecoによるチョークで描かれた金魚作品や、歌川国芳による金魚や鯉を描いた作品20点余りを集めた「歌川国芳コレクション」なども取り揃えている。日本の伝統を感じらえる作品そのほか、日本の伝統工芸である江戸切子の中で金魚が優雅に泳ぐ「金魚の飾り棚」や、京都の伝統的な織物・西陣織、日本の伝統芸能である能のお面、盆栽など、日本の伝統美に触れることのできる作品も用意している。とらやとのコラボ羊羹もさらに、アートアクアリウム美術館 GINZAのミュージアムショップでは、とらや(TORAYA)とコラボレーションした「小形羊羹」を販売。とらやを代表する小倉羊羹「夜の梅」を含む5種類の羊羹を、アートアクアリウムオリジナルのパッケージで提供する。【詳細】アートアクアリウム美術館 GINZA「生命の宿る金魚アート」開催日程:2022年11月1日(火)~場所:銀座三越 新館8階住所:東京都中央区銀座4-6-16営業時間:10:00~19:00(変更になる場合あり)休館日:銀座三越の休館日に準ずる ※不定期で休館の場合あり料金:WEBチケット 2,300円、当日券 2,400円【問い合わせ先】銀座三越TEL:03-3562-1111(代表番号)
2022年11月05日ガラスメーカー「ハリオ(HARIO)」の直営カフェ「ハリオ カフェ 軽井沢安東美術館店」が、軽井沢の美術館「軽井沢安東美術館」内に、2022年10月8日(土)にオープン。ハリオ ランプワークファクトリー(HARIO Lampwork Factory)のサテライトショップとして、アクセサリーなども販売する。「ハリオ カフェ」軽井沢安東美術館内にオープン1921年の創業より多くのコーヒー器具を作ってきたガラスメーカー「ハリオ」の直営カフェが新オープン。画家・藤田嗣治の作品だけを常設展示する日本初の美術館「軽井沢安東美術館」の中に併設される。カフェでは、「ハリオ」の器具で淹れたスペシャリティコーヒーや紅茶を味わえる他、コーヒー・ティー器具を直に手に取って購入することも可能。「ハリオ カフェ」オリジナルアイテムも店頭に並ぶ。限定ガラスアクセサリーも販売また、「ハリオ カフェ 軽井沢安東美術館店」はハリオ ランプワークファクトリー(HARIO Lampwork Factory)のサテライトショップとして、ガラスアクセサリーも販売。職人の手仕事で仕上げた、表情豊かなガラスアクセサリーが揃う。乳白色のブラック、ホワイトカラーが上品なフープピアスやイヤリング、澄んだフラワーモチーフのネックレス、ピアス、メガネを象ったユニークなデザインのブローチなど、限定アクセサリーが展開される。【詳細】ハリオ カフェ 軽井沢安東美術館店※ハリオ ランプワークファクトリー サテライトショップオープン日:2022年10月8日(土)場所:軽井沢安東美術館 館内住所:長野県北佐久郡軽井沢町軽井沢東43-10TEL:0267-46-8066営業時間:4月~10月 10:00~17:00/11月~3月 10:00~16:00休日:年末年始※オープン記念として、会計が税込2,200円以上の人にオリジナルグラスをプレゼント。■限定アクセサリー・フジタのフープピアス 乳白色ブラック(ピアス/イヤリング) 各10,780円・フジタのフープピアス 乳白色ホワイト(ピアス/イヤリング) 各10,780円・ネックレス 平和の聖母礼拝堂 フラワー 6,270円・ピアス 平和の聖母礼拝堂 フラワー 8,360円・イヤリング 平和の聖母礼拝堂 フラワー 8,360円・ブローチ フジタのメガネ ゴールド 4,950円・ブローチ フジタのメガネ ロジウムカラー 4,950円
2022年10月10日企画展「鹿児島市立美術館 名品展」が、長野の松本市美術館にて、2022年10月8日(土)から11月27日(日)まで開催される。鹿児島市立美術館所蔵の名品を一挙紹介「鹿児島ゆかりの画家たちの作品」、「19世紀末から現代につながる西洋美術」、そして「郷土の風土に取材した作品(桜島コレクション)」などの収集方針のもと、約4,350点の作品を所蔵している鹿児島市立美術館。企画展「鹿児島市立美術館名品展」では、鹿児島市立美術館が所蔵する日本や西洋の近代美術の名品を紹介する。日本の近代美術では、黒田清輝や藤島武二、和田英作をはじめ、東郷青児、海老原喜之助などの洋画家の作品を展示。また、夏目漱石『吾輩ハ猫デアル』(初版本)の装幀を手がけた橋口五葉の多方面にわたる画業も紹介する。一方、西洋美術では、黒田清輝などの洋画家がパリで師事した画家ラファエル・コランに始まり、モネ、セザンヌ、ピカソ、マチス、そしてダリなどの作品を通して、印象派の時代から現代に至る流れを通覧する。展覧会概要企画展「鹿児島市立美術館 名品展」会期:2022年10月8日(土)〜11月27日(日)会場:松本市美術館 企画展示室住所:長野県松本市中央4-2-22開館時間:9:00~17:00(入場は16:30まで)休館日:月曜日(祝日の場合は翌平日)観覧料:大人 1,200円、高校生・大学生・70歳以上の松本市民 800円、中学生以下 無料※障がい者手帳の携帯者およびその介助者1名無料※20名以上の団体は各200円引き※高校生、大学生・70歳以上の松本市民は、観覧当日、証明書(学生証、免許証など)の呈示が必要※画像の無断転載を禁ずる。【問い合わせ先】松本市美術館TEL:0263-39-7400
2022年10月09日千葉市美術館は、企画展「とある美術館の夏休み」を2022年7月16日(土)から9月4日(日)まで開催する。“日常と非日常のあわい”という視点から美術館を捉え直す誰にとってもいつもと少し違う時間に出会い、ささやかで特別な経験ができる「夏休み」。企画展「とある美術館の夏休み」は、まるで夏休みのような“日常と非日常のあわい”という視点から美術館そのものを捉え直していく展覧会だ。現代美術家の作品と所蔵作品を一緒に展示会場では、“美術館をときほぐす”“作品と出会い直す”“日常で表現する”という3つのテーマのもと、現代美術家やクリエイターなどの作品と、彼らが選んだ千葉市美術館の所蔵作品を展示。伊藤若冲、田中一村、河原温、杉本博司などの所蔵作品を、現代美術家、編集者、デザイナー、雑貨店などさまざまな表現者たちの目を通して紹介していく。中﨑透、ミヤケマイ、清水裕貴、津田道子も参加たとえば、中﨑透、ミヤケマイ、清水裕貴、津田道子の4名の現代美術家は、展示ケースや学芸員、監視員といった普段展覧会であまり意識されることのない存在を新作インスタレーションに組み込みつつ、千葉市美術館の所蔵作品と一緒に展示。作品そのものだけでなく、美術館をとりまく要素に着目し、美術館という場所を捉え直す。小川信治や目[mé]の新作インスタレーションまた、2017年と2019年に千葉市美術館で個展を開いた小川信治と現代アートチーム目[mé]は、その際に美術館に所蔵された自身の作品と再び対面。自身の作品と向き合いながら、新たなインスタレーションを制作する。日常生活の中で生まれる表現にも注目さらに、企画展「とある美術館の夏休み」では、日常生活の中でも多様な表現が生まれていることに注目して作品を紹介。日々の生活や感覚を日記で表現するきぐう編集室や、毎日決まった時間にコピー機に自分の顔や手を押し付けてプリントする井口直人、場所・時間・記憶を匂いという切り口で捉えて表現する井上尚子、長谷川義太郎が手掛ける雑貨店・文化屋雑貨店が参加し、日常の表現を見つめ直すことに繋がるような展示を実施する。展覧会概要企画展「とある美術館の夏休み」会期:2022年7月16日(土)~9月4日(日)休館日:8月1日(月)※休室日は7月25日(月)、8月15日(月)開館時間:10:00~18:00(金・土曜日は20:00まで)※入場受付は閉館の30分前まで会場:千葉市美術館住所:千葉県千葉市中央区中央3-10-8観覧料:一般 1,200円(960円)、大学生 700円(560円)、小・中学生、高校生無料※障害者手帳所持者とその介護者1名は無料※( )内は前売り、市内在住65歳以上の料金※ナイトミュージアム割引:金・土曜日の18:00以降は観覧料半額※本展チケットで5階常設展示室「千葉市美術館コレクション選」も鑑賞できる【問い合わせ先】千葉市美術館TEL:043-221-2311 (代表)
2022年08月01日東京都美術館で7月23日(金)より『ボストン美術館展芸術×力』が開幕、10月2日(日)まで開催されている。芸術を自らの力を示すため利用してきた、古今東西の権力者たち。「力」とともにあった芸術の歴史を約60点で振り返る。新型コロナウイルス感染拡大の影響により2020年に中止となっていた展覧会だが、このたびようやく開催の運びとなった。第1章展示風景より左:アンソニー・ヴァン・ダイク《メアリー王女、チャールズ1世の娘》1637年頃右:ロベール・ルフェーヴェルと工房による《戴冠式の正装をしたナポレオン1世の肖像》1812年第1章展示風景より、左:長船長光《太刀 銘長光》13-14世紀右:来国俊《短刀 銘来国俊》13世紀後半第5章展示風景より狩野山雪《老子・西王母図屏風》17世紀前半ボストン美術館は50万点以上もの作品を有する世界有数の美術館。同展では、約10万点と膨大なコレクション数をほこる日本美術のほか、エジプトやヨーロッパ、インド、中国など世界各地の作品から「芸術と力」をテーマに約60点をセレクトし展示。その半数以上が日本初公開の作品となる。ロベール・ルフェーヴェルと工房 《戴冠式の正装をしたナポレオン1世の肖像》1812年ボストン美術館蔵展覧会は5章構成。第1章「姿を見せる、力を示す」では、権力者の力を誇示するために制作された作品が展示される。《戴冠式の正装をしたナポレオン1世の肖像》は、マントを羽織い、月桂樹の冠をかぶるナポレオンを描いた肖像画。その身にまとった服やポーズ、周囲に描かれた調度品など、すべてが権威を示す物だ。《ホルス神のレリーフ》 紀元前1971-紀元前1926年ボストン美術館蔵権威を示す手法は地域や時代によって大きく異る。ホルス神はエジプトの最も重要な神のひとりで、ハヤブサやハヤブサの頭部を持った男性の姿で表される。そして、現世に生きるエジプト王はホルスの化身とされていた。《ホルス神のレリーフ》はカイロから50キロほどはなれた場所にあるピラミッド複合体で見つかったものだ。《平治物語絵巻 三条殿夜討巻》部分 13世紀後半ボストン美術館蔵《平治物語絵巻 三条殿夜討巻》部分 13世紀後半ボストン美術館蔵同展のハイライトともいえる二大絵巻のひとつが《平治物語絵巻 三条殿夜討巻》。平安時代末期、上皇と天皇の対立から巻き起こった「平治の乱」を描いた本作は、日本に残されていれば国宝に指定されていただろうと考えられている。注目点は、この動乱で重要な役割を担う後白河院が画面には一切登場せず、牛車でその存在を暗示するにとどまっていることだ。権力者の姿を威風堂々と描くヨーロッパとは異なり、天皇を描かない日本ならではの慣習によるものといえる。地上の統治者たちは、しばしば「神の代理人」としての役割を果たした。また、宗教的な儀式を行うことや、その地の宗教の支援を行う事もあった。第2章の「聖なる世界」では、権力者たちと宗教美術とのかかわりを扱う。ブオナッコルソの《玉座の聖母子と聖司教、洗礼者聖ヨハネ、四天使》は、金箔をふんだんに使い、照度を落とした展示室でも光り輝く祭壇画だ。ニッコロ・ディ・ブオナッコルソ《玉座の聖母子と聖司教、洗礼者聖ヨハネ、四天使》1380年頃ボストン美術館蔵エル・グレコの《祈る聖ドミニクス》はドミニコ会を創設した修道士聖ドミニクスを描いた作品。聖ドミニクスの敬虔さがドラマティックな構図で描かれている。エル・グレコ《祈る聖ドミニクス》1605年頃ボストン美術館蔵《大日如来坐像》は平安時代に制作されたもの。当時、権力者たちに広く受け入れられていた仏師、定朝の様式を踏襲して作られている。様式は、権威を表す機能も果たしていたのだ。《大日如来坐像》1105年ボストン美術館蔵続く第3章「宮廷の暮らし」では、統治者たちの暮らしぶりが垣間見える絵画や宝飾品などを紹介する。《灰色の枢機卿》は、現在もパレ=ロワイヤルとして現存するパリの宮殿の大階段が舞台の作品。カラフルな服を身にまとい、うやうやしくお辞儀をする貴族たちを、修道士は気にもとめず読書をしている様子が描かれている。修道士は、当時フランスの大権力者であったリシュリュー枢機卿のブレーンの一人。フランス王国の力関係がドラマティックな構図で描かれている。ジャン=レオン・ジェローム《灰色の枢機卿》1873年 ボストン美術館蔵《モンスーンを楽しむマハーラージャ、サングラーム・シング》は、統治者であるサングラーム・シングが郊外の宮殿を訪れたときの様子が描かれている。サングラーム・シングは画面上部と下部に描かれており、上部の屋上から妻とともに広大な領土を眺める様子や、下部の侍女を従えながら宮殿に入っていく描写から、その絶大な権威を見てとることができる。《モンスーンを楽しむマハーラージャ、サングラーム・シング》1720-1725年頃ボストン美術館蔵第4章「「貢ぐ、与える」、第5章「たしなむ、はぐくむ」へ統治者は、ときに他の統治者や家臣に贈り物をすることもある。第4章「貢ぐ、与える」では、権力者たちによる贈答品、あるいは権力者への貢物などを紹介していく。狩野永徳によるものと伝わる《韃靼人朝貢図屏風》は、韃靼人(モンゴル系騎馬民族)の一行が、位の高い人物に謁見するために、貢物を持って向かう様子が描かれている。この画題は中国の皇帝に謁見するために様々な民族が貢物を持って向かう「王会図」という画題に傚ったものだ。伝狩野永徳《韃靼人朝貢図屏風》16世紀後半 ボストン美術館蔵《銀の水差しと水盤》はイングランドの女王、エリザベス1世への贈り物、あるいは女王からの贈り物であったと考えられている。水差しと水盤の両方に歴代国王の略系図が彫り込まれ、水差しにはさら旧約聖書の物語も表されている。《銀の水差しと水盤》1567−68年ボストン美術館蔵そして、クライマックスとなる第5章「たしなむ、はぐくむ」では、芸術家のパトロンとしての権力者に焦点を当てる。同展で里帰りを果たした二大絵巻のひとつ、《吉備大臣入唐絵巻》は、全期を通して4巻揃って展示。奈良時代を代表する学者で官僚、遣唐使だった吉備真備と、唐で亡くなり、鬼となって現れた阿倍仲麻呂との物語が描かれる。現代の感覚ではかわいらしくユーモラスにも感じる内容だ。《吉備大臣入唐絵巻》展示風景《吉備大臣入唐絵巻》(部分)12世紀末ボストン美術館蔵《吉備大臣入唐絵巻》(部分)12世紀末ボストン美術館蔵展覧会の最後を飾るのは、同展のために修復が施され初の里帰りを果たした増山雪斎の《孔雀図》。雪斎は江戸時代に伊勢長島藩を治めた大名でありながら、画技にも秀でた文人大名だった。修復を経て色鮮やかに蘇った精緻な表現をじっくりと鑑賞して欲しい。増山雪斎《孔雀図》1801年ボストン美術館蔵はるか昔から密接に関わり合ってきた「芸術」と「力」。時代や国によって異なるさまざまな「力」の表現に注目しながら、権力とは何か、ということについて改めて考える機会ともなりそうだ。構成・文:浦島茂世【開催情報】『ボストン美術館展芸術×力』7月23日(土)~10月2日(日)、東京都美術館にて開催※日時指定予約制
2022年07月26日諸橋近代美術館では、2022年7月25日(月)から11月13日(日)まで、展覧会「コレクションをめぐる6つの部屋 ルームス」を開催いたします。7/25からルームス展開幕!1999年の開館以来、20世紀を代表するサルバドール・ダリの絵画・彫刻を中心に、ルノワールやゴッホなど20世紀の西洋近代絵画やイギリスの現代アーティスト PJ クルックの絵画作品を蒐集し、特色のあるコレクションの形成を継続してきました。今回はこれらを当館6人のキュレーターが6つの部屋の住人となり、ROOM1 コレクター/ROOM2 ダリ/ROOM3 語らい/ROOM4 材質/ROOM5 プロセス/ROOM6 スキャンダラス、という個性的なテーマを通してご紹介いたします。美術館周辺を取り囲む自然の中で、ダリをはじめ西洋近代絵画の秀作をめぐりながら、作品鑑賞の楽しさをご体験ください。【ルームスの見どころ】point1:6人のキュレーターによる「コレクター/ダリ/語らい/材質/プロセス/スキャンダラス」という個性的なテーマを通して作品を多角的に鑑賞!point2:ルノワールやゴッホetc..西洋近代作品のコレクションも久々に登場!point3:サルバドール・ダリの絵画や彫刻作品も堪能できる!【展覧会概要】コレクションをめぐる6つの部屋 ルームス会期 : 2022年7月25日(月)~11月13日(日) ※会期中無休時間 : 9:30~17:00(最終入館は閉館30分前まで)会場 : 諸橋近代美術館(福島県耶麻郡北塩原村桧原剣ヶ峯1093-23)観覧料: 一般 1,300円/高校・大学生 500円/中学生以下 無料 <常設展示も含む>※身体障がい者手帳、療育手帳、精神障がい者保険福祉手帳のご提示で所有者と付添者(1名のみ)は無料です。URL : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年07月14日展覧会「コレクションをめぐる6つの部屋 ルームス」が、福島の諸橋近代美術館にて、2022年7月25日(月)から11月13日(日)まで開催される。"6つの部屋"にてコレクションを再構築諸橋近代美術館は、スペインが生んだ20世紀を代表する画家、サルバドール・ダリの作品を中心に、19世紀から20世紀の西洋近代絵画、イギリスの現代アーティスト・PJクルックの絵画など、個性輝く作品を収集・所蔵している美術館だ。「コレクションをめぐる6つの部屋 ルームス」展では、これらのコレクションをテーマ別に「6つの部屋」に分けて紹介。各部屋にて、様々な視点でコレクションを読み解き、作品の新たな楽しみ方を提案する。例えば、ルーム1「コレクター」では、創立者である諸橋廷蔵が収集してきた美術品に着目。1980年代後半から約25年に渡り収集してきたピエール=オーギュスト・ルノワールなどの作品に対する思いや、コレクション生成の経緯、作品が辿ってきた軌跡などを紹介していく。ルーム2「ダリ」は、当館のコレクションの中で最も数を占める、サルバドール・ダリの作品群を通して、ダリを形成した要素を探る。彼を象徴する「超現実」の世界を描いた”シュルレアリスム”から、ダリの変遷と人格を知る上で欠かせない初期や晩年の作品まで、エピソードを交えて展示する。ルーム6「スキャンダラス」は、偉大な画家の知られざる苦悩や葛藤、衝撃などに迫る。オランダの画家、フィンセント・ファン・ゴッホなどの作品と共に、彼らが抱える秘密や、スキャンダラスな経歴を紐解いていく。そのほか、ルーム3「語らい」では、参加型の鑑賞展示を実施。作品を通して「時間」や「場」をも越えた”人々の繋がり”を築く。ルーム4「材質」では、作品を構成する”材質”にフォーカス。物理的な側面から作品の取り扱い方や保存方法などを見つめ直す。ルーム5「プロセス」は、サルバドール・ダリによる展示の度に組み立て直すブロンズ作品に注目し、実物作品と共にその制作過程を動画で紹介する。【詳細】展覧会「コレクションをめぐる6つの部屋 ルームス」会期:2022年7月25日(月)~11月13日(日)会場:諸橋近代美術館住所:福島県耶麻郡北塩原村桧原剣ケ峯1093番23開館時間:9:30~17:00(入館は閉館30分前まで)観覧料:一般 1,300円(1,000円)、高校・大学生 500円(300円)、中学生以下 無料※( )は20名以上の団体料金(団体受け入れを見合せている場合があるため、事前に問い合わせ)※身体障がい者手帳、療育手帳、精神障がい者保健福祉手帳の提示により、所有者と付添者1名は無料※会期・日程・内容などは変更となる場合あり(最新情報は美術館ホームページなどにて確認)【問い合わせ先】諸橋近代美術館TEL:0241-37-1088
2022年05月31日『スコットランド国立美術館THE GREATS美の巨匠たち』が東京都美術館(台東区)で開催中だ。1859年に開館したスコットランド国立美術館は、世界でも指折りの西洋絵画コレクションを有する。本展は、そのコレクションの中から、ラファエロ、エル・グレコ、ベラスケス、レンブラント、ブーシェ、スーラ、ルノワールなど、ルネサンス期から19世紀後半までの西洋絵画史を彩る巨匠たちの作品を展示。そのほか、ゲインズバラ、レノルズ、ブレイク、コンスタブル、ターナー、ミレイといったイングランド出身の画家に加え、日本ではなかなか見ることのできないレイバーン、ラムジー、ウィルキー、ダイスなどスコットランド出身の代表的な画家たちの名品も。油彩画・水彩画・素描約90点を通じ、西洋美術の流れとともに、ヨーロッパ大陸と英国との文化交流から、英国美術がはぐくまれた様子を紹介している。展示構成は、スコットランド国立美術館の建物や館内の様子を描いた作品を紹介する「プロローグ」から始まり、アンドレア・デル・ヴェロッキオ(帰属)《幼児キリストを礼拝する聖母(「ラスキンの聖母」)》やエル・グレコ《祝福するキリスト(「世界の救い主」)》などが並ぶ「ルネサンス」、ディエゴ・ベラスケス《卵を料理する老婆》、レンブラント・ファン・レイン《ベッドの中の女性》といった「バロック」と続く。英国のコレクターたちが美術品の購入や文化的教養を深めるために大規模なヨーロッパ旅行をした「グランド・ツアーの時代」では、フランソワ・ブーシェの晩年の作である《田園の情景》やジョシュア・レノルズ《ウォルドグレイヴ家の貴婦人たち》などが見られる。「19世紀の開拓者たち」では、フランシス・グラント《アン・エミリー・ソフィア・グラント(“デイジー”・グラント)、ウィリアム・マーカム夫人(1836-1880)》、クロード・モネ《エプト川沿いのポプラ並木》などを紹介。「エピローグ」では、フレデリック・エドウィン・チャーチ《アメリカ側から見たナイアガラの滝》という圧巻の作品で締め括られる。本展は7月3日(日)まで(休室日は月曜日)。開室時間は午前9時30分〜午後5時30分※金曜日は午前9時30分~午後8時(入室は閉室の30分前まで)。展示室の混雑を避けるため、日時指定予約制。一般1900円、大学生・専門学校生1300円、65歳以上1400円。天海祐希がナビゲーターを務める音声ガイドとのセット券は2400円(5月8日入場分までの期間限定)。なお、7月16日(土)〜9月25日(日)は神戸市立博物館、10月4日(火)〜11月20日(日)は北九州市立美術館 本館でも開催される予定だ。取材・文・撮影:五月女菜穂
2022年05月06日東京ミッドタウンは、限定イベント「ごちそうパンめぐり」を2022年5月29日(日)まで開催する。都会で気軽にピクニック!東京ミッドタウンの「ごちそうパンめぐり」「ごちそうパンめぐり」は、東京ミッドタウン内の20店舗から サンドイッチやハンバーガー、パニーニなどのごちそうパンをテイクアウトできるイベント。お気に入りパンをテイクアウトして、ミッドタウン・ガーデンや、期間限定エリア「ノンビリ オンザグリーン(Nonbiri On the Green)」で気軽にピクニックを楽しむことができる。東京ミッドタウン限定のメニューも多数登場するので要チェックだ。例えば、人気ベーカリー「メゾンカイザー」からは、どこか懐かしい味わいの「ハムと卵のサンドイッチ」や「ハムとエメンタールチーズのサンド」が登場する。サン・フルーツの「フルーツサンド」は、甘さ控えめの生クリームとフレッシュなフルーツをサンドし、 ランチBOXに詰めた一品で、ピクニックにはもってこい。ウカフェの「メキシカンホットサンド」は、健康志向の人におすすめだ。動物性食品不使用のパンに、大豆ミートを加えた自家製チリビーンズを挟んでいる。緑に囲まれる期間限定エリア「ノンビリ オンザグリーン」5月7日(土)より登場する期間限定エリア「ノンビリ オンザグリーン」には、まるでふかふかの芝生に身をゆだねるようなカウチやベンチが設置されており、「ごちそうパンめぐり」のサンドイッチのほか、テイクアウトグルメを片手にピクニック気分を味わうことができる。また、夜になると、蛍のような優しい光がベンチの木に灯り、まったく異なる雰囲気を楽しめる。こいのぼり約100体がおよぐ「こいのぼりGALLERY」なども同時開催なお、「ごちそうパンめぐり」および「ノンビリ オンザグリーン」は、東京ミッドタウン全体で実施するイベント「ミッドタウン オープン ザ パーク 2022(MIDTOWN OPEN THE PARK 2022)」の一環として開催される。同イベントではその他、国内外のアーティストやデザイナーが手がけたオリジナルこいのぼり約100体が新緑の中をおよぐ「こいのぼりGALLERY」やハワイの魅力を味わえる「ワン アロハ フェスティバル 2022(One Aloha Festival 2022)」なども実施される。【詳細】「ごちそうパンめぐり」期間:2022年4月22日(金)~5月29日(日)会場:東京ミッドタウン館内 飲食店住所:東京都港区赤坂9-7-1【参加店舗】ANTICO CAFFÈ AL AVIS、IDÉE SHOP / IDÉE CAFÉ PARC、ukafe、OBICÀ MOZZARELLA BAR、DEAN&DELUCA、DEAN & DELUCA CAFE、orangé、サン・フルーツ、THE COUNTER 六本木、TACO RiCO、鉄板焼ステーキ 喜扇亭、NIRVANA New York、Le Pain Quotidien、SAKE SHOP 福光屋、平田牧場、PHO NAM、Pizzeria-Trattoria Napule、MAISON KAYSER、Ron Herman、UNION SQUARE TOKYO■メニュー例・メゾンカイザー(ガレリアB1 / 03-6804-6285)ハムと卵のサンドイッチ、ハムとエメンタールチーズのサンド 各594円※「ハムと卵のサンドイッチ」は5月15日(日)まで販売※テイクアウトのみ・サン・フルーツ(ガレリアB1 / 03-5647-8388)フルーツサンド 1,080円※テイクアウトのみ※数量限定(無くなり次第終了)・ウカフェ(ガレリア2F / 03-6438-9920)メキシカンホットサンド テイクアウト910円 / イートイン930円※東京ミッドタウン店限定※イートイン&テイクアウト・ディーン&デルーカ(ガレリアB1 / 03-5413-3580)スモークサーモンとクリームチーズのサンドイッチ テイクアウト730円 / イートイン744円※イートイン&テイクアウト※数量限定(無くなり次第終了)
2022年04月28日4月23日(土)より目黒区美術館にて、板橋区立美術館、渋谷区立松濤美術館、練馬区立美術館など都内区立美術館10館が所蔵する、猫をモチーフとした作品を紹介する『東京・区立美術館ネットワーク連携事業東京の猫たち』が開催される。2018年から都内の区立美術館11館が協働し、「東京・区立美術館ネットワーク」として連携活動を続けている。その活動の一環として開催される同展には、木下晋《シロ 1》、柴田是真《猫鼠を覗う図》や朝倉文夫《たま(好日)》といった各館自慢の猫たちが集結。猫は、単に可愛らしいだけでなく、画家にとっては繊細な毛を、彫刻家にとってはしなやかな身体のラインを表現できるモテーフ。また、多くの芸術家にとって、猫は社会にとらわれない自由な存在としての憧れや共感の対象でもある。各館のコレクションの特徴を反映した、身近で親しみやすい猫を取り上げることで、展示をとおして、多彩な東京の区立美術館の活動についても紹介する。朝倉文夫《たま(好日)》1930年台東区立朝倉彫塑館川端龍子《眠猫》1933年大田区立龍子記念館柴田是真《猫鼠を覗う図》1884年板橋区立美術館木下晋《シロ 1》1988年 目黒区美術館【開催概要】『東京・区立美術館ネットワーク連携事業東京の猫たち』会期:2022年4月23日(土)~2022年6月12日(日)会場:目黒区美術館時間:10:00〜18:00(入館は17:30まで)休館日:月曜料金:一般800円、大高・65歳以上600円美術館公式サイト:
2022年04月07日