老後の年金問題などが世間を騒がせていますが、本当に将来もらえるのか不安を感じていた私。そこで私は、自分で所有する土地に賃貸住宅を建てて、「自分年金」を作ることに決めました。ここではそれを達成するまでの過程をお話しします。構想20年のアパート経営私は、最寄り駅から徒歩4分のところに45坪程度の土地を所有しています。かつて昭和50年ころまで、そこで私の祖母がアパート経営をしていました。将来の年金受給の不安や、自分の職も不安定なこともあり、2003年ごろに再びアパートを建設することに決めました。ところが不動産投資のことを両親に話すと、案の定反対されました。かつてアパートだった土地であるにもかかわらずです。両親はどうやら、借入金を利用してアパートを建設することに反対しているようでした。両親の反対を受けて仕方がないので、まずはアパート投資の勉強を始めることにしました。簿記の勉強をして日商簿記2級まで取得しました。アパート経営には簿記は大変役に立つと書籍で知っていたからです。さらに、税理士のセミナーに出かけて知識を得たり、マンション・アパート経営の書籍をたくさん購入して読みあさりました。不動産投資には勉強はとても大切です。何も勉強をせずに、いきなり投資の世界に飛び込むことほどリスクの高いことはないと思っていました。ついにアパート建設決定!両親の反対はその後も長く続きました。どこかで折れてくれるのではないかと期待したものですが、両親の意志は固く断固反対だったのです。ところが2013年に父親が倒れ、その後10年間床に伏せていましたが、2023年に病気が悪化し、ホスピス(病気などによる苦痛を緩和し、最期のときを穏やかに過ごすことを目的とする施設)に入所することになったのです。すると、今までアパート建設に反対していた母親が折れ始め、アパート建設の復活が決定的になったのです。そのとき、すでに構想から20年が経過していました。夢は願い続ければかなうといわれますが、まったくその通りだと思いました。これから自分がやらなければならないことはたくさんあります。ですが、一つひとつ慎重にこなし、祖母が経営していたアパート以上に、大きなアパートを建設して不動産収入という「自分年金」を作ろうと考えています。賛成してくれた親には最終的には感謝をしています。まとめ収入の柱は1本だと不安定だと感じます。会社員としての収入だけではなく、複数の収入を持つことによって、将来の不安が払しょくされたのです。私のように自分年金を作ることは、これからの時代にはとても大切な行為だと思っています。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。監修/大久保美伽 先生元銀行員、大手外資系金融機関勤務歴15年。退職後、2021年マネレボ株式会社設立。真に中立な立場で資産運用と保険、家計の見直しをおこない、お金と時間から自由になり自分らしく生きる女性を増やすべくファイナンシャルプランナーとして独立。多くのお客様の資産運用やライフプランニングの悩みを解決すべく尽力している。老後に3000万円差がつく投資講座主宰。文/ヨシキウーマンカレンダー/シニアカレンダー編集室著者/ウーマンカレンダー編集室40歳を過ぎて心と体の変化に戸惑い、悩むオトナ女子を応援するメディア「ウーマンカレンダー」の編集室です。オトナ女子がおこなっているコスパ良し!時短!ズボラでもできる!リアルなアンチエイジング情報をお届け。医師解説の記事も満載!
2024年03月31日主婦が老後の貧困に陥るかもしれない。武見厚労相は’23 年10月、専業主婦が多く該当する第3号被保険者制度の見直しに言及。老後も安定した生活を送るには、どうすればよいのだろう。「夫は税理士でした。私は毎月渡される家計費でやりくりし、あとは全部任せていました。夫の死後、こんなに落ちぶれるなんて……」そう嘆くのは春子さん(仮名・80歳)。夫の生前は都内の持ち家に住み裕福な暮らしだったという。「私は専業主婦。国民年金は少ないと聞いていましたが65歳の受給額は2万円でした」(春子さん)夫に聞くと、年金保険料に未納があったらしい。だが、当時夫はまだ働いて収入もあったので、春子さんは「年金は私のお小遣い」と思っていたという。「70代になって夫が亡くなり、資産などを調べて愕然としました。自宅のローンは終わっていましたが貯金はわずか数百万円で、生命保険にも入っていない。夫も国民年金ですから、遺族年金はありません。私は月2万円の年金でどう暮らせばいいのか。長生きせずに死にたいです」(春子さん)現在、専業主婦世帯は517万世帯ほど(総務省「’23年労働力調査」)。そんな主婦たちからの切実な相談が増えているというのは、ファイナンシャルプランナーの高山一恵さんだ。結局、春子さんは持ち家を売却したが、手元には1千万円も残らなかったという。「一人娘が月3万円を援助しても収入は月5万円ほど。家賃3万円の団地で貯金を取り崩しながらの生活です」(高山さん、以下同)年金保険料を払わなかった春子さんの例は極端だが、総じて専業主婦の老後はきびしい。夫が会社員でも安心できないという。「夫の死後は遺族厚生年金をもらえますが、月10万円ほど。持ち家でもマンションなら修繕積立金などの負担が増え、苦労する方が多いです」熟年離婚はもっと悲惨だ。「年金分割はできますが、専業主婦だと月7千円ほど増えるだけです」パート主婦はどう?「パート勤めでも『106万円の壁』を超え、厚生年金に加入すれば自分の年金が増えますが、夫の扶養の範囲内だと、先の専業主婦とほぼ同じ。年金制度の中では『第3号被保険者』となります」第3号被保険者とは、厚生年金に加入する会社員などに扶養される配偶者。年金保険料の納付が免除されるのはメリットだが、老後の年金は国民年金加入者と同様だ。「そのうえ、国は第3号被保険者の縮小を検討しています」専業主婦の国民年金保険料は、夫が自営業なら必要だが、第3号被保険者は不要。これが不公平だとの指摘は以前からあったが、’23年9月の社会保障審議会年金部会で今後議論を進めることが明示されたのだ。「従業員などが101人以上の企業に勤めるパートなどは、106万円の壁を超えると社会保険の加入が義務になります。’24年10月には対象が従業員数51人以上の企業にも広がる、ここまでは決定です。今後はもっと拡大し、年収106万円以上なら全員加入を、国は目指しているのだと思います」厚生年金の加入者を増やし、第3号被保険者を縮小していく。ゆくゆくは第3号被保険者の制度自体を廃止して、年金保険料の納付を義務付けるのだろう。「仮に国民年金だと、保険料は’24年度が月1万6千980円。納付は60歳までですが、手痛い出費となるでしょう」専業主婦への逆風がすさまじいが、今50代の専業主婦たちはどうすればいいのだろう。「対策は3つ考えられます。1つ目は今から働いて、106万円の壁を超え厚生年金に加入し、自分の年金を増やすことです。ただ106万円を超えただけでは社会保険料の負担があるので“働き損”。一気に130万円を目指しましょう」厚生年金などは会社が保険料を半分負担してくれる。国民年金、国民健康保険より負担の軽いケースが多いそう。また、収入増は老後資金の貯蓄も後押しするだろう。「2つ目はiDeCoや新NISAで“自分年金”を作ることです」iDeCoは専業主婦だと月2万3千円が掛け金の上限だ。夫の給与から掛け金を拠出することは贈与にあたるが、年110万円までなら申告も贈与税も不要。「働き始めて厚生年金に加入すればiDeCoは65歳までかけられます。節税になるうえ、50代からだと10年以上ありますから、それなりの蓄えができるでしょう」新NISAだと掛け金の税金控除はないが、運用期間が無期限なのがメリット。老後も運用しながら少しずつ取り崩すといい。「3つ目は年金の繰下げです。夫の年金は65歳からもらい始め、妻の年金を繰り下げます」厚生年金の平均受給額は約14万5千円(’22年度、厚生労働省)。夫婦で月3万円ずつ働いて、20万5千円なら繰り下げ期間中も暮らせるだろう。「妻の年金が月6万なら、70歳まで5年間繰り下げると年金額は42%アップで約8万5千円。75歳まで10年間繰り下げると84%アップで11万円を超えます。一度、自分の年金受給額をねんきんネットで調べてください」冒頭の春子さんの娘は50代。自分の老後資金を母の援助にあてている。子どもにツケを回さないよう、今すぐ3つの対策を実行して、老後破綻を回避しよう。
2024年03月01日皆さんは、義両親と仲良くしていますか?今回は義両親の老後にまつわるエピソードとその感想を紹介します。イラスト:ふじさわのぞみ義両親と同居中主人公は結婚し、義両親と同居しています。義母に困らされる日々を送っていた主人公ですが…。義両親の勝手な老後の話に…出典:CoordiSnapある日、義母は介護が必要になって娘夫婦が帰ってくる人の話をしてきました。そして、義母は主人公を見て「私たちの老後は安泰」と言ったのです。主人公は、義両親の老後の話を勝手に進められ呆然とします。しかし夫が「老後の面倒の保障はできない」と一言。それを聞いた義母は、夫の前で大泣きするのでした。読者の感想結婚すると義両親の老後も大きな課題になるでしょう。しかし、義母のように勝手に話を進めたり、押しつけたりするのはよくないと思いました。(40代/女性)結婚を介護のためだと思っている義母に驚きました…。きちんと話し合って、冷静に考えることが必要だと感じさせられました。(20代/女性)※この記事はユーザーのエピソードをもとに作成しています。※実際に募集した感想をもとに記事化しています。(CoordiSnap編集部)
2023年11月03日お金の不安は、仕事のパフォーマンス低下や転職にも影響?同社は、「福祉はぐくみ企業年金基金」を中心に、企業年金・退職金制度の導入・設計をサポート。中小企業従業員やエッセンシャルワーカーが「お金の心配なく」「自分らしく働ける」環境をサポートするための様々なサービスを展開しています。今回は企業などの従業員のメンタルヘルスについて、お金の不安と関連性があるのか、また、それが仕事のパフォーマンス低下に影響しているのか等を調査しました。4人に3人が「お金に対して不安を持っている」「【Q1】あなたはお金に関して不安を持っていますか?」と聞いたところ、「不安をもっている」「やや不安を持っている」と答えた人は、合わせて74.9%という結果に。現役で働く多くの人が、お金に対して不安を持っていることがわかりました。お金の不安、「生活費」「老後」が多い傾向に「【Q2】いつのお金に対して不安がありますか?(複数選択可)」との質問では、「近い将来(数年後~60才まで)」と答えた人が62.6%と最も多く、次いで「老後資金」が61.5%という結果となりました。「【Q3】どんなお金の不安を持っていますか?(複数選択可)」と尋ねたところ、「生活費など自身に今必要なお金の不安」と答えた人が64.4%と最多に。次いで「自身の老後に関する不安」が62.9%と、自分にかかるお金の不安が多いことがわかりました。約8割が「お金の不安が自身のメンタルヘルスに影響している」「【Q4】お金に不安があることが、自分のメンタルヘルス(心の健康)に影響していると思いますか?」と質問したところ、「思う」「やや思う」が76.3%という結果に。多くの人が「お金の不安が自身のメンタルヘルスに影響している」と感じていることがわかります。過半数が、お金の不安を理由に転職を考えたことが「ある」「【Q5】お金に不安があるという理由で転職を考えたことがありますか?」と聞きました。その結果、「はい(実際に転職した)」「はい(転職はしていないが考えたことがある)」と答えた人が54.7%となり、半数以上の人が「お金の不安を理由に転職を考えたことがある」ことが明らかとなりました。6割以上が「お金の不安が仕事のパフォーマンスに影響する」「【Q6】お金に不安があることが、仕事のパフォーマンス低下に影響していると思いますか?」との問いでは、「思う」「やや思う」が64.1%という結果に。「お金の不安が仕事のパフォーマンス低下につながる」と多くの人が感じていることがわかりました。約6割が「お金の不安が勤務先に対する信頼感の低下につながる」と回答「【Q7】お金に不安があることが、会社または勤務先への信頼感の低下に影響していると思いますか?」と尋ねると、62.2%が「思う」「やや思う」と回答。多くの人が「お金の不安が勤務先に対する信頼感の低下につながる」と感じているということが判明しました。調査概要実施期間:2023年9月1日~9月4日調査主体:ベター・プレイス調査対象:企業で働く人および公務員、20~59歳、男女対象エリア:全国調査方法:インターネット調査回答件数:371名出典元:ベター・プレイス調べベター・プレイス(マイナビ子育て編集部)<関連記事>✅【喪中はがきのマナー】出す時期に要注意!?いつ出すのが正解?送る際に必要な気遣いとは✅「不登校の前兆があった」は8割、4人に1人があることを訴える機会が増えた―どんな異変がある?✅働く人の66%が「昼休みは一人になりたい」その理由は?【職場の居心地WEB調査】
2023年09月28日30代、40代は好き勝手な独身生活を謳歌(おうか)してきたけれど、アラフィフになってから将来の生活のこと、定年後の仕事のこと、老後のことがリアルな悩みとして感じられるようになりました。特に持ち家なしの独身の私にとって、このままひとりで生活していけるのか、大きな不安に襲われます。こんな私が、考え方を少し変えるだけでアラフィフクライシス(50代前後の危機)を乗り切った体験談をお話しします。★関連記事:子どもがいないまま45歳になり老後が不安に。「お墓と持ち家」は将来どうするべきなの?【体験談】将来の不安を「できること」に置き換え人生100年時代、54歳の私にとって50年先までの将来は未知な分、不安なことばかり。仮に60歳を過ぎて働けたとしても、老後は本当に2000万円の貯蓄が必要なのだろうか、公的年金は当てにできるのか、定年後は年金だけでどうやって暮らしていくのか……など、考えれば考えるほど不安は膨らむばかりでした。そんな私が考え方を変えたきっかけは、コロナ禍に「考える前に行動」を有言実行していた同じ年の友人の死。死んでしまったら何も始まらない、せっかく生きているのだから何かをすべきだと思い立ち、不安に対する問題を見つけて一つひとつできることから取り組んでみました。 おおもとの不安は老後の資金。組織に属していても安定しているとは言えない時代です。そうなると必然的に見えてくるのは、自分で稼ぐのが近道だということでした。コロナ禍で副業も良しとされている職場の風潮があったため、まったくの初心者でしたが副業でWebライターを始めてみたのです。正直、稼ぐレベルには到底いたっていないのですが、やり続ければ10年後にはなんとかなると信じて、日々コツコツと実践しています。自分ができることを少しずつ増やすことで、将来の不安を一つひとつ「できること」に置き換えることが今の私の目標です。過去の失敗は将来の参考資料に活用「どうしてあのときにあんな選択をしてしまったんだろう?」。アラフィフ人生を振り返ると仕事の失敗、恋愛の失敗、人間関係の失敗など、数え上げたらきりがないほどの後悔があります。だからといって、過去の自分にはどんなことをしても戻ることはできないため、「あのとき〇〇していたら?」と“たられば人生”を考えて悔やんでもしょうがないのが現実。すべては自分が選択してきた結果です。今ある自分を肯定するためにも、多くの失敗から得た経験は人生の土台づくりと捉えるようにしています。実際に、大きな挫折を乗り越えた周囲の友人や知人に共通して言えるのは、とてもたくましくてやさしいということ。人生の場数を踏んだことで磨かれた人間力なのだと痛感しています。 人生はまさに経験した者勝ち。今の自分にとって過去の失敗は、将来の不安要素を取り除くための貴重な参考資料。年齢を重ねて経験値や失敗の土台があるからこそ、より豊かな人生の選択ができることが、アラフィフの強みだと自負しています。脳に良いことだけをやってみるアラフィフ人生、今まで多くの人間関係のトラブルに巻き込まれ、ストレスを抱えてきました。特にキャリアにまっしぐらだった40代は、職場の人間関係に悩んだ人生最悪の時期。すべてをネガティブに捉えてしまい、「自分は悪くないのにどうして?」という考えに固執してしまい、周囲は敵だらけ。何事もうまくいかなくてもんもんとしていました。 そんなどん底のときに出合った本が『「脳にいいこと」だけをやりなさい!(マーシー・シャイモフ 著/茂木健一郎 訳)』。脳科学の視点から人生を好転できるコツを学んだ、私の人生の指南書です。特に読後の大きな学びは、脳は現実と想像の区別がつかないため、ポジティブな発想をするだけで脳が自動的に良い方向へと導いてくれるということ。言い換えれば、脳はネガティブな言葉や発想をそのままインプットしてしまうため、負のスパイラルは自分自身が原因だったということです。 今振り返ってみると、納得のいかない物事や人に無理やり正論を振りかざしてトラブルの火種を作っていたのは、私のほうだった気がします。今は、人生の折り返し地点を過ぎたアラフィフだからこそ、脳に良いことだけをする習慣を実践できていると思っています。まとめいくつになっても人生の悩みはつきないもの。しかし、すべての悩みに付き合っているほど、アラフィフ女子には時間があるわけでないのが現実。ないものを悩むよりも、今あるものを「いかに活用しまくる」ことに貪欲になったほうが、確実に人生は楽しくなると実感しています。人生の経験値が高いからこそ見えてくる景色があるため、悩む暇があるくらいならその時間を次への投資に使うことを心がけています。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。イラスト/村澤綾香著者/いずみ(53歳)独身。コロナ禍を機に、人生における健康の大事さを実感し、里山に移住し田舎暮らしを楽しんでいる。
2023年08月16日止まる気配のない物価高。老後資金はますます不可欠になっていくが、すでに還暦を迎えた私は手遅れなの?じつは60歳からでも努力次第でどうにかなるかもーー。■資産形成には新NISAを活用しよう「いまや投資はやらないとまずい時代です。金利0.002%の定期預金では、物価高に負けて資産はどんどん目減りしていきます」そう話すのは『定年後でも間に合うつみたて投資』(KADOKAWA)の著者でファイナンシャルプランナーの横山光昭さん。人生100年時代、自分の寿命より先に、資産が底をついたら……。老後破綻は恐怖だ。だからこそ、長生きする分、金融資産の寿命も自分で延ばす必要があるという。「今後もインフレは続くでしょう。60代を迎えた人も、インフレ率より高い3~5%の運用を目指しましょう」(横山さん、以下同)そんなに簡単じゃないのでは?「私がおすすめするのは新しいNISA制度を使ったつみたて投資です。毎月積み立てる仕組みを作ればほったらかしでOK。知識がなくてもやりながら学びましょう」2024年から始まる新NISAは、非課税での保有期間の無期限化や、非課税限度額の引き上げなど、かなり使い勝手のよい制度だそう。■貯金と投資で331万円の差が出るつみたて投資は、投資期間が長いほど投資で得た利益を次の原資に組み込んでさらに運用する「複利」がメリットだが、素人に3~5%での運用は可能なのか。「私は、日本ならTOPIX、米国ならS&P500指数などの代表的な指数と同じ値動きを目指すインデックスファンドでのつみたて投資をおすすめしています。これらの過去20年の実績を見ると、3~5%の運用は難しくありません。もちろん波はあるので、数年程度だとマイナスもあるでしょう。ただ10年を超えると負ける可能性はかなり低いです」長い投資期間が必要なら、中高年には不向きなのではないだろうか?「60歳から始めても80歳までで20年。その間2万円ずつの貯金では、ほぼゼロ金利で480万円ですが、投資して5%で運用できたら20年間で811万円を見込めます。その差は331万円です」仮に毎月5万円を積み立てられたら、貯金だと1千200万円だが、5%運用なら2千29万円になる可能性も。以前「老後2千万円不足」と言われたが、60歳から2千万円が作れるのは朗報だろう。はたして、どう始めればいいのだろうか。「まず、目標額を決めましょう」毎月の生活費30年分に、介護費用などの特別費を1千万円上乗せして、総支出額を計算する。いっぽう収入は、労働収入のほか公的年金や退職金、これまでの貯蓄などをすべて足し合わせる。収入合計から支出合計を差し引けば、老後資金の不足分がわかる。これを投資目標とするのだ。「手元には生活費1年分と、車の買い替えなど直近で使う予定のある費用を残し、それ以外はすべて投資に回しても構いません。基本的には毎月の収入の6分の1を投資に回すのがおすすめ。表の商品などを継続して買っていきましょう」たとえば夫の収入が月20万円、妻が月10万円なら世帯収入は30万円。6分の1にあたる5万円を投資に回す。年金を受給し始めてからもできる限り働き、投資額を捻出しよう。だが、高齢になって以前のように働けなくなったら……。「思っていた以上に生活が厳しいなら、家計を見直してムダを削りましょう。それでも厳しい場合は、退職金や貯蓄から捻出するか、投資額を減らしてもいいでしょう。ただし投資をやめてはだめ。少額でも続けることが大切です」退職金はどう投資する?「全額を一気に投資につぎ込んではいけません。いくら大金があっても、複利のメリットが生きるつみたて投資での運用が◎です」■利回り以内の取り崩しで老後資金は減らない20年投資を続けたあとの現金化のやり方は?「介護施設への入所などで資金が必要なときや、ムダ遣いを減らしても生活費が苦しくなったときなど、必要なタイミングがきたら少しずつ取り崩します。『積み立ては2万円、5万円といった定額で、取り崩しは4%、5%といった定率で』がセオリーです」5万円ずつ積み立て、約2千万円の資金がある人が、年4%取り崩すと、初年は80万円受け取れる。約800万円の老後資金なら4%だと32万円、5%だと40万円を手にすることに。取り崩した残りは、その後も運用を続けます。これまでどおり5%で運用できれば、5%以下の取り崩しなら資産は減らない計算です。5%より多く取り崩したとしても、運用でかなりカバーされ資産が長持ちするでしょう」絶対にやってはいけないのは、取り崩すタイミングですべて売却して預金に移してしまうこと。「ほぼゼロ金利の銀行預金がいかにもったいないかわかるでしょう。定年世代はまだ間に合います。新しいNISAを待たず、今からすぐに始めるといいでしょう」つみたて投資で、長生きに耐えうる「減らない資産」を作ろう。
2023年08月07日このお話は作者とりまる・ねこぽちゃさんに寄せられたエピソードです。身バレ防止のため、いくつかの話を加え漫画化しています。■前回のあらすじ義母が紹介した男性は、今住む家を探しているそう。そこで義母は「ここに住まわせる」と宣言。義母の家なので、好きにして良いと伝えたサキと夫ですが…。■なぜかあてにされている…?■夫の直感…あの二人の組み合わせは最悪!?先日絶縁宣言までしたはずでは…? なぜか老後の面倒を見てもらう気になっている義母と男性。ずうずうしいにも程がある…!次回に続く「義母と戦ってみた」(全80話)は21時更新!
2023年07月10日住まい・税・資産・相続・終活など、生活に関するさまざまな悩みはあるけど、どこで相談できるのか分からなかったり、それぞれ別の場所へ相談しなければならなかったりと、不安を抱えたままになってしまっていることはないでしょうか。専門的な内容も多く、忙しい暮らしの中でじっくり時間を使って考えるのも簡単ではありません。こうした不安や悩みをワンストップで相談できる「ニッポン放送ライフコンシェルジュ『生活の窓口』」をご紹介します。ニッポン放送ライフコンシェルジュ『生活の窓口』出典:ニッポン放送ライフコンシェルジュ『生活の窓口』『生活の窓口』は、FP(フィナンシャルプランナー)資格を持つ相談員が悩み事を聞き、最適な専門会社へ橋渡しするワンストップサービスです。相談内容は、保険、住まい、税・資産、相続、終活など、さまざまな相談内容に対応しています。また、相談は無料で行えます。『生活の窓口』サービスの特徴1.1か所で解決さまざまな分野の悩みに、窓口1ヵ所で解決まで対応します。相談先をご自身で探す必要がありません。2.相談料は無料ご相談は無料です、まずは、あなたの不安や悩みをお聞かせください。3.公平・中立依頼者にもっとも合った解決方法を中立な立場でご提案します。ご相談内容保険:生命保険、医療保険、自動車保険住まい:火災保険・地震保険、リフォーム、売却・住み替え、生前整理、住宅ローン税・資産:資産運用、税務申告相続:相続税申告、民事信託、遺言、生前贈与、名義変更終活:高齢者施設、霊園墓地、死後事務その他:山林処分、身元保証セミナー・イベント随時開催中ニッポン放送ライフコンシェルジュ『生活の窓口』では、そのほかにも「プロが教える投資信託セミナー」や「整理収納アドバイザー2級認定講座」など、セミナーやイベントを随時開催しています。漠然としたお金に関するお悩みを抱えている方は、一度サービスサイトを訪れてみてください。ニッポン放送ライフコンシェルジュ『生活の窓口』[文・構成/grape編集部]
2023年05月30日今回のお話「老後までに本当に必要なのはいくら?」年金に頼るのではなく、つみたてNISAやiDeCoなどで将来必要なお金を準備していくことが必要なご時世。毎月少しずつ積み立ててはいるのですが、やっぱり漠然とした将来への不安があります。老後資金2000万円問題なども叫ばれていますが、老後に必要なお金って本当はいくらなんでしょうか?独身で過ごすケース、DINKSのケース、結婚して子どもも育てるケースそれぞれで知りたいです。(30代/技術職)■「老後資金2,000万円問題」は本当?少し前に「老後資金2,000万円問題」が話題になりましたが、あれはあくまでもこれから老後を迎える夫が会社員で、妻が専業主婦である世帯のモデルケースから試算されただけの話。「2,000万円」という数字だけが一人歩きしたような結果です。結論としては、老後に必要なお金は、人それぞれで違います。生涯独身でも、結婚したとしても、毎月いくらで生活するかによって、自分にとって本当に必要な金額は変わってくるのです。もらえる年金以上に生活費が発生すると、老後資金が足りなくなる問題に直面します。そして、もうすぐ老後を迎える方と、数十年後に老後を迎える現在20〜30代の方では、必要な生活費は大きく変わってきます。今後の物価上昇率を考えると、20〜30代の方が単純に2,000万円貯めたとしても、老後おそらく足りなくなるでしょう。■本当に必要な老後資金って?相談者さんは「独身で過ごすケース、DINKSのケース、結婚して子どもを育てるケース、それぞれで知りたい」とのことなので、参考までに、高齢者の1世帯あたりの月平均支出額をお伝えします。・独身者:月16万円・結婚・子なし:月26万円・結婚・子あり:月26万円+子どもにかかる費用上記はあくまで平均額なので、ご自身と配偶者の現役時代の所得額や加入していた年金の種類によっても金額は変わります。また、子どもがいる場合は結婚資金や住宅資金を援助するなど、高齢であっても子どもにかかるまとまった費用が発生することもあるでしょう。それ以外にも、持ち家なのか賃貸なのか、車が必要なエリアに住んでいるかなどによって、必要なお金が変わってきます。独身のころから将来を見据えて行動することは大事ですが、人生は何が起こるかわかりません。このまま独身で生きていくかもしれないし、結婚するかもしれないし、子どもができるかもしれない。住む場所が変わる可能性もありますよね。いつ何があってもいいように、お金を備えておくことが必要です。■20〜30代こそがお金の貯め時!そのためにも、まずは日々の節約と、お金の積み立て・運用が大事になります。前にこの連載でもおすすめしたiDeCoは、将来のインフレリスクをかなり軽減できるかと思います。もし結婚を考えているパートナーがいるのであれば、今のうちにお金の価値観をすり合わせておきましょう。もし相談者さんのように老後資金に不安を覚えている方であれば、同じような価値観のパートナーを選び、二人で協力しながら将来のお金を貯めていくのがいいと思います。もちろん、今を楽しむのも大切なことです。だけど、20〜30代こそがお金の稼ぎ時であり、貯め時でもあります。ぜひ今から楽しみながらお金を貯め、運用してみてください。令和のマネーハック75老後に必要なお金は人によって異なります。今後、何が起きてもいいように、今から節約・積み立て・運用をしていきましょう!(監修:丸山晴美、取材・文:高橋千里、イラスト:itabamoe)
2023年05月29日「老後資金は、受け取り方によって、手取りに大きく差がつくことがあります」そう警鐘を鳴らすのは『親の終活 夫婦の老活』(朝日新聞出版)の著者でファイナンシャルプランナーの井戸美枝さんだ。老後資金は銀行預金などに加え、個人型確定拠出年金(iDeCo)や少額投資非課税制度(NISA)などを利用する人が多い。また退職金は、自分で運用する企業型確定拠出年金(企業型DC)を導入する企業も増えている。「しかし、どのように受け取るかの出口戦略を考えていないと、制度利用にかかる手数料を無駄に払ったり、税金の控除枠を使えなかったりして、本来受け取れる金額よりも手取りが減ってしまう可能性があるんです」(井戸さん)そこで今回は、損をしない資産の取り崩し方を教えてもらった。老後資産を取り崩すうえで、まずポイントとなるのが「年金の受け取り開始時期」だ。「女性は夫に先立たれた後の生活を第一に考えなければなりません。夫が会社員で、妻は専業主婦かパート勤めという夫婦だと、妻自身の年金は基礎年金がほとんど。夫の死後は妻の基礎年金と遺族年金しか受け取れず、生活できなくなるケースがあります。妻の年金はできるだけ長く繰り下げて、受給額を増やしましょう。最長の10年繰り下げれば、受給額は84%もアップします。国民年金だと満額なら月額約12万円になるんです。今回は、その前提に立って、どう資産を取り崩していけばよいかを解説していきます」(井戸さん)■50代のうちに保有資産の見直しを取り崩しの順番のポイントは、手数料がかかるもの、利率の低いものから崩していくことだ。「60歳以降、夫の年金が支給されるまでや妻の年金を繰り下げている間など、生活費の不足分は老後資金を取り崩し補塡しますが、基本的な取り崩しの順番は、(1)超低金利なうえ、利息に税金がかかってしまう預金(2)運用中に口座管理手数料などが必要な企業型DCやiDeCo(3)’24年から運用益非課税の投資を無期限に行えるNISAの順に使うのがいいと思います」(井戸さん)ファイナンシャルプランナーの山口京子さんも、「NISAは最後」と口をそろえる。「必要なタイミングでいつでも売却できるのがNISAのメリット。ただし高齢になったら、債券中心などリスクの低い運用を心がけるといいでしょう」(山口さん)具体的に、各年代で行うべき資産管理を見ていこう。「50代のうちに、NISA枠以外の株式や投資信託などのある方は、少しずつ解約しNISAに移していきましょう」(井戸さん)資産の中身の見直しも必要だ。「退職が近づいたら、企業型DCやiDeCoの中身を債券などの安定資産多めにシフトを。株価が暴落しても安心です」(山口さん)また、生活自体も定年後を見据えて徐々にコストカットしたい。■iDeCoは年金型か一括受け取りか多くの会社員は60歳で定年を迎え退職金を受け取るが、企業型DCやiDeCoは掛金の拠出が終わっても運用を続けることができ、受け取るタイミングは75歳までの好きな時期を選べる。また、受け取り方も一括か年金型による分割かを選ぶことができるが、井戸さんのおすすめは、定年退職時に退職金とともに一括で受け取ることだという。「iDeCoや企業型DCは、一括で受け取ると控除枠が大きい退職所得控除を利用することができるため、納税額を抑えることができるのです」「退職所得控除」の計算式は以下のとおり。▼勤続20年未満の場合退職所得控除=勤続年数×40万円▼勤続20年以上の場合退職所得控除=800万円+(勤続年数―20年)×70万円▼納税額の計算式納税額=(退職金-退職所得控除)×1/2×所得税率企業型DCやiDeCoと退職金を同時に受け取る場合は、勤続年数と加入年数を比べ、長いほうの年数が採用される。「企業型DCやiDeCoは比較的新しい制度なので、今の50代だと多額になる方は少ないと思います。退職金と合算しても退職所得控除の額を大きく上回らないなら、退職金と企業型DC、iDeCoを60歳で一括受け取りにするのがお得になりやすいでしょう。年金型で受け取る場合は公的年金等控除を利用しますが、公的年金とiDeCoなどの合算額が多くなると税率が高くなるだけでなく、社会保険料も高くなってしまう場合があるのです。口座管理手数料もかかります」(井戸さん)ちなみに、退職金の受け取り時期を65歳まで伸ばせる人の場合、60歳でiDeCoを一括で受けとり、65歳で退職金を受け取ると退職所得控除を最大限活用することができる。崩した退職金などはハイリスクな投資には回さず、まずは預金にしよう。老後資産は減らさないことが大切だ。「今後使う予定の資金をシミュレーションしたのちに、すぐに使ない資金は個人向け国債(変動10年)を買うのも一案です。国債は1年たてば換金できますが、売却のハードルを高く感じて満期まで保有する方が多いので、老後資金を長持ちさせる効果もあります」(井戸さん)■不足分の取り崩しは預金を使用する山口さんによると住宅ローンは金利が低いため、退職金で完済する必要はないとのこと。「残ったローンは退職金の一部で繰り上げ返済することで毎月の返済額を減らして、60歳以降の再雇用による給与から払うのがよいでしょう」60歳以降雇用延長で働いても、給与はそれまでの半分程度という人も多い。また、65歳以降も、夫の年金だけでは生活費が不足することもある。その場合も、計画的に預金から補填しよう。「預金が少なくなってきたタイミングでは、債券やNISAなどの残りの資産を取り崩します。いざというときのために生活費1年分、約300万円の預金は残しておくのが◎です」(井戸さん)老後資金は賢く受け取り、最大限活用してバラ色の老後生活を!
2023年05月24日24歳で結婚したものの、子どもを持たないまま45歳に。子どもは好きでしたが、子どもを持つことに踏み切れないまま年を重ねても、30代までは大きな不安はありませんでした。しかし40代になり、老後が見えてきて、ふと「お墓や家はどうする?」と考えるように。気になるのは2軒の持ち家と、少し離れた場所にある父親と兄が眠る自分の家族のお墓のこと。老後に向けて、持ち家とお墓のことで悩む私の体験談を紹介します。★関連記事:「仏壇はなくせないよ!」実家の処分にあたり、仏壇問題が浮上して… #墓じまいできるかな? 1明確なビジョンがないまま結婚した結果当時交際していた人との結婚を、私の母親が半ば強引に決めてしまったのが23歳のときでした。「どうしてもお婿さんがほしい」と母親が暴走してしまったのです。本人たちも知らないまま、母親が暗躍して両家の顔合わせがおこなわれてしまい、結婚が決まりました。あまりのことに私も夫も呆然としていたのが今でも忘れられません。本気で拒否すれば、結婚しないという選択肢もあったでしょう。しかし私たちは、そのまま素直に結婚しました。本人同士が特に結婚に対するビジョンがないままに結婚したのは、あまり良いことではなかったと今は感じます。そして夫婦の間で、子どもを持つかどうかという話し合いすらなく10年が過ぎたのです。幼いころから「将来は介護してもらうから」という理由で、私は実家から出られませんでした。介護をするために生まれてきたのだろうかと考えるほど、繰り返し言われ続けていたのです。母親への反発も大きく、私は「自分が子どもを持つこと」に消極的でした。「それでも子どもが欲しい」と思えるようになったのは30代半ばを過ぎてから。その考えを夫に話したところ、「子どもは苦手だからいらない」と言われてしまったのです。結婚の段階で明確な話し合いもなかったので、ある意味では仕方のないことだと思いました。ただ、問題は持ち家と、家族の眠る「お墓」。夫には婿養子に入ってもらったため、私の父や兄のお墓です。45歳になり真剣に老後を考え始め…20代、30代のうちは、あまり家やお墓について深刻には考えていませんでした。時々ふと「将来どうするんだろう」とは感じていましたが、あまり向き合わないようにしていたのです。夫は問題を先延ばしにしてしまうところがあり、話し合おうとしても「うーん」で済ませたいタイプ。子どもの件でも、何度か話し合おうとして「うーん」と言われ続けていたのです。「子どもが欲しくない」という結論を引き出せたのすら、30代終わりのことでした。家やお墓について話をしようとしても、やはり「まだ良いんじゃない?」と言われてしまいます。しかし、もう45歳。若いうちは時々しか感じなかった不安が、最近は強く襲ってくるようになりました。きちんと対処を考えなくてはならないと思うようになったのです。家の中には、家具や持ち物も数え切れないほどあります。私たち夫婦に何かあったとしたら、誰かが片付けなければならないでしょう。「誰か」と言っても、思い当たるのは2つ年下の妹だけ。あまり年が離れていないため、遺品整理ともなると、妹にも難しい可能性があります。考えなければならないことは山積みです。迷惑をかけないためにはどうするべき?お墓について調べたところ「永代供養」という方法が使えそうでした。永代供養は、遺骨や供養を寺院にすべて任せるというもの。身寄りがいない方や、跡継ぎがいない家で取る方法のようです。跡継ぎがいないため、わが家では永代供養を依頼するのがベストになるでしょう。老後の資金のほかに、永代供養の費用を用意しなくてはなりません。家は、現在住んでいる家と、誰も住んでいない空き家を所有しています。空き家は売りに出しているのですが、場所が悪くて買い手が付きそうにありません。不動産会社に相談しているものの、まだまだ時間がかかりそうで頭を悩ませています。現在住んでいる家についてはどうするべきか、まだ決めかねているところです。40代・50代のうちは、まだ住み続けていても大丈夫だろうとは思っています。子どもがいなくても介護はサービスを利用する方法があります。しかし、そのためには資金が必要です。家の売却だけで足りるかは不明であるため、貯蓄に励む必要があります。家もお墓も、何も考えずにいると、妹やその家族に迷惑をかけることになってしまいます。今すぐに結論を出さなくても良いとはいえ、きちんとしておかなくてはなりません。まとめ子どもがいたとしても、母親のように「介護要員」として考えるつもりはありませんでした。ただ仮に子どもがいたなら持ち家をどうするか、お墓をどうするかという不安は感じなくてよかったかなと思います。夫婦での話し合いは1度切り出したものの、話が進まなかったため、保留になっています。とはいえ、漠然と話し合っても仕方ないという考えに思い至りました。同じような状況の人たちがどうしているのかも気になるところ。永代供養については調べ済みであるため、今は家の売却について少しずつ調べています。ひとりで決めるものでもないため、まだまだ時間はかかるでしょう。簡単に解決する悩みではないと感じますが、少しずつ対策を取っていくつもりです。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。著者/レン(45歳)音楽と犬を愛するライター。ビーグルの女の子と一緒に、のどかな田舎暮らしを満喫中。今年から肩凝りの悪化と寝汗に悩まされている。
2023年05月24日皆さんは、夫の発言に困ったことはありますか?今回は、計画性のない夫のエピソードを漫画で紹介します。老後の話をする夫夫の発言に絶句意見を伝えると…夫の計画は阻止したい夢が大きすぎるあまり手のかかる夫…。いざというときは、強気で夫と対抗した方がいいかもしれませんね。※こちらは実際に募集したエピソードをもとに記事化しています。
2023年05月20日45歳で独り身の私。毎日仕事に趣味に、と充実した日々を過ごしていましたが、将来のことを考えると急に不安に。「独り身の老後」に関する本をいろいろ読んだ結果、周りに迷惑をかけないよう早めの終活に取り掛かることを決意しました。これは私が始めた「終活」についての体験談です。★関連記事:ライフステージごとに不要な物を処分!家も心もスッキリ快適【体験談】毎日充実しているけれど45歳独身の私、職業は美容師です。35歳のときに独立して早10年、おかげさまで評判も上々で固定客も多く、少々ぜいたくできる程度には成功しています。休みの前には外でおいしい料理とお酒に舌鼓(したつづみ)を打ち、休日には趣味の日帰り旅行を楽しむ毎日です。海外に恋人はいるものの、お互いに干渉しない性格で、相手は結婚したくない主義、私も家庭には縛られたくない!と思っているので、お互い「気楽な関係」を続けていました。しかし、そんな私が「老後の不安」に襲われる出来事が起こったのです!その出来事とは、インフルエンザにかかったことでした。私は40度近く発熱し、倒れてしまいました。両親はすでに他界しており、私はひとりっ子なので兄弟もおらず親戚とも疎遠、恋人も海外在住……と誰にも頼れずにひとりでうなされていたのです。そのときばかりは「このまま死んでしまっても、誰にも気付かれず孤独死してしまうのかも」という恐怖が押し寄せ、心細くなってしまいました。その後、無事に体調が回復した私が真っ先に向かったのは本屋。そこで「独り身の老後」に関する本を数冊買って読破し、「いつ何があってもいいように終活をしよう」と思い立ったのです。「要らないものの処分」からスタートいよいよ終活スタート! 私が最初におこなったのは「実家の処分」でした。私の実家は両親が死んでから、誰も住む人がおらず、長い間空き家になっていたのです。家が傷んでしまわないように、たまに帰っては風を通したり掃除をしたりしていたのですが、正直管理が負担になっていました。そこでこれを機に、思い切って実家を売りに出すことに! 幸いなことに、買い手はすぐに見つかりました。実家がなくなったことで少し寂しさも覚えましたが、それよりも大きかったのが開放感! 「要らないものを手放すって、こんなにラクになれるんだ」と悟りました。それからは、「要らないものを徹底的に処分しよう」と決意。たんすの肥やしになっていた服や昔よく聞いていたCDなど、どんどん捨てたり売りに出したり…… いつの間にか、必要最小限のものしか持たない「ミニマリスト」になっていました。今まで以上に毎日が楽しい!もともと物欲がそんなになかったせいか、ミニマリストという生活がとてもしっくり来た私。今までいかに「無駄なものに囲まれていたのか」を実感しました。また、「必要最小限のものしかないので、もし私に何かあっても処分に手間がかからないはず」と周りに迷惑をかけることがなくなったと確信できたこともあり、終活にある程度の手応えを感じていました。それでも、人生何が起きるかわかりません。念のため、自分に万が一のことがあったときに身の回り品をどう処分するかをノートに書いておくことにしました。「いつ死んでも大丈夫。誰にも迷惑をかけずに済む」と思うと、なんだか気分がラクになり、今まで以上に毎日が楽しめるようになりました。終活を進めてみて感じたのは、「終活は今までの人生の締めくくり」なんだということ。実家を処分したり、思い出の品を手放したりすることは、正直胸が痛みました。でも、それ以上に「自分の人生を自分でちゃんと後始末している」という実感が湧いたので、途中で挫折することなくやり遂げることができたのだと思います。また、終活することで「残りの人生」を意識することができ、毎日を無駄にせず、充実して過ごさなければ、と思えるようにもなりました。まとめ周囲に終活をしたことを話すと、大抵の人には「え? その年で終活なんて早すぎるんじゃない?」と驚かれます。中には「そんなに早く終活しちゃうと縁起悪いんじゃない?」なんて言う人もいましたが、後悔はしていません。なんでも思い立ったが吉日! 年を取って、あちこちガタが来てからおこなうよりも、心も体も元気な内におこなっておくに越したことはない、と実感しています。結果として現時点で私の終活は大成功。今では恋人や同じく独り身の友人に「終活はいいよ」とおすすめしています。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。取材・文/もりはなこイラスト/おみき著者/もりはなこ(46歳)高齢出産した娘の育児に毎日奮闘しつつ、迫りくる更年期の陰に怯えるアラフィフです。
2023年02月15日先の見えない今の時代。老後のことを考えておいて損はないはず! 特にアラフィフ世代にとって“老後”はそう遠くない未来。子どもに苦労をかけないためにも、自分たちの分は自分たちでなんとかしたい。そう思っていた矢先、息子から「老後の面倒は見ないから自分で準備してね」と厳しいお言葉が……。はいはい。もちろん苦労をかける気はないですよ。こうして老後資金を貯めるべく、私の節約生活がスタートしました。その詳細をお伝えします。★関連記事:「夫が急死…」一夜にして大黒柱を失い生活が一変!節約と収入源、今後の人生を考えた【体験談】無理はしたくないし暮らしを変えたくないとはいえ、何から始めたら良いのやら。無理な節約をしたり、今の暮らしをガラッと変えたりすれば、あっさり挫折するのは目に見えている……。さんざん悩んだ私が出した答えは、「とりあえず健康でいるために努力しよう!」ということ。健康でいれば病院代に薬代、もろもろの医療費を抑えられます。それに今は、高齢者の就労が歓迎されてきている時代。健康でいれば定年を過ぎても働き続けられ、働けば働いた分だけお金がもらえます! なので、“健康でいること”は、やっぱり“節約”や“老後資金の貯蓄”につながるように思います。そこで私は散歩がてらにウォーキングしたり、ジムに通ったり……と適度な運動を心がけるようにしています。それと同時に、ゆっくりゆったりと過ごして、なるべくストレスをためないように心がけています。ジムでは運動だけでなく、スパでまったりするのが私のお気に入りです。買い物は娘と一緒に行って徳用パックをシェアそんなことを言いつつも、日々の出費を抑えていくことももちろん大事。生きていれば、どうしたって食料品や日用品は買わなければなりません。買えばお金がかかります。そんな当たり前の出費をどうやって抑えよう? 買い物に行く回数を減らすというのも一つの手段かもしれません。でも私の場合、ちょっと違う方法を選びました。私が選んだ節約方法は、すでに嫁いでいて近所に住む娘と一緒に買い物に行くこと。そうすることで肉や魚、野菜などを始め、トイレットペーパーなどの日用品も、たくさん入った徳用パックで購入できるんです。そして、それを2つの家庭でシェアすれば、通常サイズを買うよりだいぶお得! シェアってき! すごく良い節約になって本当に助かっています。でも、うれしいことはそれだけではありませんでした。娘との買い物には、さらなるメリットが。娘は、時々実家に来ては冷蔵庫の中や日用品のストックをチェックしてくれていたのですが、私が家にあるものをうっかり買ってしまいそうになると、「まだ買い置きがあったよ!」と注意してくれるんです。おかげで、だいぶ買い過ぎが減りました!いらないものを片付けていく生活もう一つ、節約のために私が実践しているのは、片付けです。これもまた、娘に「いらないものが転がっている家」と言われたのがきっかけでした。「家って、いらないものだらけ?」とちょっとショックでしたが、客観的なご指摘をありがたく受けとめ、家の中を見直してみました。すると、「なんて無駄な暮らしをしていたんだ!」と反省することばかり! 冷蔵庫には消費期限ぎりぎりの食材がぎっしり詰め込まれ、洋服も古くさくてもう着られないものがわんさか。他にも「何かに使えそうだな」と思って取っておいて、そのままお蔵入りしたものがいっぱいありました。なんとなく“もったいない”精神が染み付いていて、物を捨てられなかった私。けれど、使わないものを取っておくのはスペースの無駄。物にとってもほったらかしのままなんて、むしろかわいそう。そんなふうに考えを変えたら、使わないもの、いらないものは手放そうと思いました。使えそうなものはリサイクルへ。思い出の品物も、写真に収めてそれで良しとしました。家の中から無駄なものをなくしていったら、なんだか物を増やしたくなくなり、暮らしもシンプルになったような気がします。まとめ私は来るべき老後に備えて、少しずつ節約生活に入りました。人生100年時代に突入しつつある今。私たちを待っている老後の時間は、きっと昔よりだいぶ長い……。だからこそ、そのときになって焦ったり、子どもたちに苦労をかけたりすることのないように、自分のことは今のうちから自分でしっかり考えて備えていきたいです。大胆な節約は苦しくなってしまうからできないけれど、 ちょっとの努力とちょっとの工夫なら私にもできました。“無理なく、無駄なく”が私流。長い老後を楽しく心穏やかな日々にするために、そんな私流の節約生活をこれからも頑張っていきます。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。著者/栞 みさこ(54歳)50歳を過ぎてから、なんとなくぽっちゃりしてきた戸惑いレディ。
2023年02月13日このお話は作者人間まおさんに寄せられたエピソードです。一部脚色を加え漫画化しています。■前回のあらすじついにさとこのターンが!今まで溜めていた不満を思いのままに義母に伝えます。口を挟む余裕もない義母は顔を真っ青にして…。■義理の母はあくまで「他人」■私はあなたの下僕ではない!当たり前のように嫁が老後の面倒を見るものだと思っている義母にしっかりと自分の意見を伝えることができたさとこ。お互いをしっかり尊重すべきであるということを諭したつもりでしたが、果たしてさとこの想いは義母に伝わったのでしょうか…!?次回に続く「義母との戦いで得たもの」(全42話)は21時更新!
2023年01月11日2019年に物議をかもした老後2千万円不足問題は、総務省の家計調査から、高齢夫婦の毎月の赤字を約5万5千円と算出。老後を30年として単純計算したものだった。ただ2020年にはコロナ禍の自粛生活で支出が減り、一律10万円給付などもあって、統計上の赤字はいったん解消。2021年も支出の少ない傾向が続いた。しかし、コロナ禍3年目の2022年は全国旅行支援が実施されるなど、“自粛明け”が浸透し、再び消費を楽しむ生活が戻りつつある。ファイナンシャルプランナーの丸山晴美さんはこう語る。「そのうえ、2022年は2万品目以上の食品が平均14%、電気・ガス代は20~30%上がりました。物価高は2023年以降も続きます。もともと年金は物価が上がると、支給額も上がることになっていましたが、今は『マクロ経済スライド』という仕組みで上昇が抑制される。物価が上がっても、年金額は増えないのです。必要な老後資金を見定め、生活コストを見直さないと、老後破綻の危険性もあるのです」そこで本誌は最近の家計調査(2022年1~10月)から高齢者の収支を算出。共に暮らす人数や地域、住居の種類などのライフスタイルに注目して、現時点で公的年金だけだと不足する老後資金の額を試算した。■夫婦2人も、おひとりさまも老後の不足金額に大きな差はない夫婦2人暮らしのケースでは、年金額(公的年金給付)は月22万1131円、支出額は月26万2695円(消費支出22万2695円、非消費支出3万2852円)で、月4万1564円の赤字。生涯(老後30年)で1496万3040円不足することになる。丸山さんによると、気になるのは、教養娯楽費に月2万1053円、交際費に月2万2145円かけていることだ。「このケースはまだまだ節約できると思います。たとえば、楽しむための『教養娯楽費』や『交際費』が合わせて4万円超は使いすぎです」(丸山さん・以下同)意外にも、夫婦2人も、おひとりさまも老後の不足額はさほど変わらない。単身世帯の場合、支出は月14万8982円(消費支出13万6690円、非消費支出1万2292円)に減るが、年金額の平均も11万1890円に下がってしまう。「年金収入は1人分になるのですが、住居費や光熱費など2人世帯の半額には収まらない支出は多いんです」その結果、月々の不足額は3万7092円、生涯で1千335万3120円と、夫婦2人の不足額に近い金額になる。1人だからどうにかなると思わず、資産形成を怠らないことだ。■預貯金だと価値が目減りしていってしまう丸山さんは、円安やインフレが今後も長く続けば必要な老後資金はさらに増えていく可能性が高いという。あくまでも今回試算した金額はひとつの目安にしてほしい。十分な老後資金を作るために、何をしていけばいいのか。「日本は30年ぶりのインフレで、超低金利の預貯金では価値が目減りします。働いて収入のある方は、運用益が非課税で、節税にもなるiDeCoで運用しましょう」40歳から20年間、月2万円をiDeCo口座で利回り3%で運用した場合、元本の480万円が約660万円になる。同時に、年収400万円の人なら、20年で約72万円の税制効果がある。「年金財政は厳しく、受給開始が70歳になるのも時間の問題かと思います」年金頼みでは老後破綻にまっしぐら。節約と運用の両輪で、老後資金を自分で作ろう。
2023年01月10日2023年1・2月に上演される『喜劇 老後の資金がありません』の取材会が行われ、キャストの渡辺えりと室井滋が登壇した。垣谷美雨が2015年に刊行した小説『老後の資金がありません』を、マギーの脚色・演出で舞台化した本作は、2021年に渡辺と高畑淳子のW主演で上演された。再演となる今回は渡辺が主人公の主婦・後藤篤子役を続投し、篤子の友人である神田サツキ役として室井が新たにキャスティング。老後の資金問題が次々と降りかかる平凡な主婦たちの生活を軸に、笑いと涙と希望の物語が歌や踊りを交えながらハートフルに描かれる。「コロナ禍の上演だったにもかかわらずカーテンコールが5、6回続き、お客さまに勇気を与える作品として印象が残ったのか、すぐ再演の声がかかりました」と初演を振り返った渡辺。初参加の室井は、舞台への出演が8年ぶり。音楽劇ということもあって故郷・富山のオペラ歌手に歌を習っていることを明かすも「まだ(歌唱力は)さっぱり。がんばります!」と意気込んだ。互いの印象を尋ねられると、渡辺は室井について「感受性が鋭くセンスを感じるような、おもしろい変化球を投げる方。私はストレートに演技するタイプだから、漫才コンビのように楽しくやれるのでは」と期待を込める。室井は「えりさんは『私に任せて!』という一面もありますが、実際はかわいらしい方。演出家でもいらっしゃるから修行のつもりでご一緒できれば」と渡辺に信頼を寄せた。自身の演じる主人公・後藤篤子について、渡辺は「日本に生きる主婦の最大公約数みたいな人物。管理していたお金が冠婚葬祭で300万円まで減ってしまい、実は見栄っ張りでおっちょこちょいな性格だったことに気づきます」と紹介する。その篤子に節約術を授けるパン屋の神田サツキを、室井は「商売あがったりで貧しくても義母に大変なことがあっても、旦那さん命。ささやかな幸せを守るためなら、意外と悪に手を染めちゃう人物にも思えて」と分析。これを聞いた渡辺は「家族を愛するがゆえに悪になっちゃうのは新しい解釈だね。おもしろい!」と室井に向き直り、「初演をご覧になったお客さんも『肩を寄せ合って仲睦まじく暮らしているサツキ一家の方が幸せそう』『篤子の家はちゃんとしているけど冷え切っている』とおっしゃるの。各家庭の対比が出たらおもしろそうだね!」と目を輝かせながらアイディアを口にした。キャストは他に羽場裕一、長谷川稀世、原嘉孝、多岐川華子、一色采子、明星真由美、松本幸大(ジャニーズJr.)、宇梶剛士らが名を連ねる。公演は2023年1月14日(土)~28日(土)に、京都・南座にて。その後、2月1日(水)~19日(日)に、東京・新橋演舞場と巡演する。取材・文:岡山朋代
2022年11月30日「50代は老後資金の貯めどきですが、実は、罠にはまりやすい“カモ期”でもあります」そう話すのはファイナンシャルプランナーで『50歳を過ぎたらやってはいけないお金の話』(東洋経済新報社)の著者、山中伸枝さんだ。山中さんによると、50代以降は退職金を手にするなど、老後資金の形成に重要な時期。その一方、過ごし方を間違えると“老後破綻”が一気に近づくという。「『退職金でお金持ちになれるかも』『定年後、逃げ切れるかも』などと気持ちが“カモ化”しやすくなるのも問題です。気が大きくなって判断を誤り、よかれと思って始めたことから老後破綻に一直線という方もたくさんいます」(山中さん・以下同)実際、自己破産する人の4人に1人は60歳以上というデータもある(’21年・日本弁護士連合会)。だが「老後2千万円不足問題」が騒がれ、老後資金の大切さは身に染みている人が多いのでは?「だからこそ、もっとお金が必要と焦り、投資の超初心者が専門家の言いなりになってハイリスク商品に手を出して大損するのです」さらに、定年が近づくと、資格を取って独立開業や、自宅カフェを開くなど夢をかなえる人も多い。「それ、本当に大丈夫ですか?士業の事務所や自宅カフェを開いただけではお客さまは来ません。自分で宣伝して顧客をつかむ覚悟と、設立にかかる費用を回収するための事業計画がないと、夢を追いかけて老後破綻、という無残な結果に陥りかねません」足りない生活費を開業してなんとかする、などは問題外だ。■年金の繰り上げ受給は老後破綻へまっしぐら老後の収入といえば“年金”だが、ここにも落とし穴が存在する。よくみられるのは「早死にしたら損」と年金の受給開始を繰り上げ、60歳から受け取る人。65歳より早くもらい始める分、毎月の受給額が減額されるが、その年金だけで生活費をまかなえない場合、生きている限り、貯金を延々と取り崩すことに。貯金が尽きた先には、老後破綻が待ち受けている。「私は働けるうちは働いて、受給時期を65歳より遅らせる“繰り下げ受給”をして、できるだけ受給額を増やすことをおすすめしています。年金の受給開始を1カ月遅らせるごとに受給額は0.7%増。10年繰り下げれば1・84倍に。75歳以降、増えた受給額を死ぬまでもらい続けられるのが年金のメリットです。まずはねんきん定期便などで年金額を確認し、老後の収入がいくらになるのか確認を。老後に必要な資金はそれぞれ違いますが、毎月の収支が黒字なら老後破綻にはなりません」75歳以降の生活費は60歳時点より少なく済む。そう考えると、繰り下げ受給で増えた年金で75歳以降の生活費をまかなえれば、それ以降は安泰だ。その場合75歳までは年金に頼らず、働きながら暮らしたい。「ただし年金は、それぞれお得なもらい方が違います。ぜひ50代のうちに、お近くの年金事務所に相談してください」黒字化には支出を減らすことも不可欠。定年後を見越して、せっせと節約に励む人もいるが……。「風呂の残り湯を使うなどの細かい節約では、家計のダウンサイジングはできません。マイカーや保険などもっと大きな出費や、毎月かかってくるような固定費に注目して削減していきましょう」大切な孫のためなら、と支出を惜しまない人もいるが、それも“赤字にならない範囲”で行おう。わかったつもりで、せっかちに判断するのがもっとも危険だ。法律や制度をきちんと理解しないと、行きつく先は老後破綻かも。次ページからの図鑑では、老後破綻しやすい人の“生態”を紹介する。ドキッとした人は要注意。いまのうちに軌道修正して、お金に困らない老後を手に入れよう。■老後破綻招く“退職金で物件を購入し大家になる”選択肢【1】資産運用は専門家に任せる<生態>資産運用はしたいが、知識はないのでとりあえず金融機関に相談。商品の内容がわからなくても専門家のおすすめならOKと退職金を投入。大損する商品に手を出す危険性大<老後破綻の回避法>一度冷静になり、そのおすすめが誰の利益になるのか考えて。たとえ専門家の意見でも、自分の希望どおりの資産運用か判断するのは自分。知識をつけよう【2】老後は大家になる予定<生態>座右の銘は、不労所得で悠々自適ライフ。あこがれは、投資用マンションでもうける大家さん。退職金は、物件購入に全額投入。老後の生活費はもちろん家賃収入でまかなう予定<老後破綻の回避法>大家には、物件の管理や入居者のケアなど雑務が多い。また入居者がなければ収入はないが、物件の老朽化は日々進む。必ず稼げる確証はないと心得て【3】住宅ローンを完済する<生態>コツコツ返済より、退職金をつぎ込んで一気にどーんとローン完済を選ぶ一発逆転タイプ。一時的に爽快感を味わうが、長い老後はずっと懐ろが寒いという新たな難問を抱えてしまう<老後破綻の回避法>老後資金を確保するため、退職金は手をつけないのが◎。60代の働けるうちは働いて返済を。契約者が他界したら団体信用生命保険で住宅ローンは完済となる【4】資格取得に向けて猛勉強中<生態>第二の人生は“先生”になって独立開業。資格のための勉強は惜しまないが、頭を下げるのは大の苦手で、営業力は赤ちゃんレベル。開業したものの、無収入どころか借金まみれに!<老後破綻の回避法>独立開業は、事務所の備品調達もクライアント探しもすべて一からで出費も多い。資格取得はスタートラインに立っただけ。現実はそう甘くない【5】夫婦で自宅カフェを開業予定<生態>夢だった自宅カフェをオープンした店主の常とう句は「こんなに素敵なカフェなのに、どうして客が来ないのだろう」。がらんとした店内に、お金の不安だけが満ちていく<老後破綻の回避法>素敵なカフェを開いても、それだけで客が来る保証はない。開業するのにもお金がかかるが「生活費を稼ぐため」という理由で老後資金を使うのは絶対NG【6】孫を待ち望んでいる<生態>全財産をあげても惜しくない孫びいき派閥。洋服やゲームを買い与え、習い事の月謝なんて朝飯前。老後資金を削っても「個室が欲しい」孫のためなら住宅購入支援も喜んで!<老後破綻の回避法>孫のためとはいえ、働いている子ども世帯への援助は不要。きょうだいがいれば“争族”の火種になりかねない。子どもや孫のためにも老後資金の確保が最優先■「損は嫌い」な人がハマりやすい落とし穴【7】節税上手<生態>懸命に働く大海を知らず、節税できる年収103万円の井の中がサイコー!と疑わない。年齢を重ね状況が変わっても「節税第一」を貫くがんこさから、収入が増えず資金難に……<老後破綻の回避法>年収103万円と年収240万円を比べると、所得税や社会保険料を払っても100万円近く収入が増える。節税には限度があるので、収入を増やすことも大事【8】損は徹底的に避ける<生態>「うちは早死に家系」「年金制度は破綻する」と信じ、年金は60歳から繰り上げ受給。75歳を過ぎたころ、年金額と少なくなった貯金を見て、長生きにおびえる日々が始まる<老後破綻の回避法>年金は死ぬまでもらえる終身保険。受給総額の多寡より、75歳以降安心できる年金額を考えて。受給額を減らす繰り上げ受給より、増やす繰り下げがおすすめ【9】夫に保険をかけている<生態>「夫が先に逝ったら、保険金がっぽり」と笑い、「遺族年金で私の老後は安泰」と豪語する“夫死に待ち族”。ただ根拠とする皮算用に自信が持てず、不安を隠すための高笑いかも<老後破綻の回避法>死亡保障3000万円の保険が、定期保険特約2500万円+終身保険500万円としたら、定期期間満了後の死亡保障は500万円に。甘い見立ては禁物【10】こまめに節約する<生態>「節約第一」が合言葉。風呂の残り湯で洗濯、日用品は底値買いなど節約ルールには絶対服従!半面、高額の保険に加入したり、通信費には月数万円もかかっている<老後破綻の回避法>家計のダウンサイジングは小さな節約では間に合わない。ライフステージに応じた保険の見直しや格安スマホの検討など、固定費からテコ入れを
2022年11月22日「老後の生活を支える『年金』に関する手続きを怠ってしまったがためにライフプランが狂ってしまった、という人が続出しています」そう話すのは、ファイナンシャルプランナーで社会保険労務士の井戸美枝さんだ。大切な老後資金に異変が起きている背景には、“働き方の多様化”があるという。「新卒で入社した会社で定年を迎えるのではなく、転職を繰り返す人や、定年を待たずに退職してフリーランスになる人も増えてきました。会社を辞めた後、忙しさにかまけて年金の手続きを後回しにしてしまい、ほったらかしにした結果、60歳になって受け取れるはずの年金がもらえなくなってしまった、という事態が起きているのです」(井戸さん・以下同)日本の年金制度は1階部分を「国民年金」、2階を「厚生年金」、3階を「私的年金」とする“3階建て”で構成されている。このうち3階部分の私的年金には、国民年金基金、厚生年金基金、確定給付企業年金(DB)、確定拠出年金(DC)があり、加入者自身が資産を運用する確定拠出年金には、企業型と、最近注目の個人型(iDeCo)がある。なかでも注意が必要なのが、「企業型の確定拠出年金」だ。「給与明細を詳しく見たことがない、毎月の給料から何が天引きされているか知らない、という人が意外と多いのです。退職した後には厚生年金から国民年金に切り替えるために年金事務所で手続きをしますが、それで手続きが完了したと勘違いしている人もいます。しかし、企業型の確定拠出年金に加入していた人は、退職してから6カ月以内に、それまで積み立てたお金をiDeCoもしくは転職先の確定拠出年金などに移す必要があります。iDeCoの手続きは自分で行わなければなりません。手続きをせず6カ月が経過すると、その資産は自動的に『国民年金基金連合会』が現金で預かることになります。これを『自動移換』といい、100万人以上の人が該当する深刻な問題になっています」■該当する人は111万人、総額2千600億円にも…国民年金基金連合会によると、この「自動移換」に該当する人は今年7月末で約111万人。同会が現金で預かっている、いわば“置き去り年金”の総額は今年3月末で2千587億5千200万円。200万円を超える資産が自動移換された人は2万3千200人もいる。いったん自動移換されると、現金の状態で国民年金基金連合会に置き去りにされた状態になるので、運用はいっさいできなくなる。しかも自動移換の際に4千348円の手数料が引かれて、それ以降も毎月52円の手数料が発生する。年間で624円と少額だが、長期間運用しないで手数料が引かれるとなると、資産は目減りする一方だ。「最大の問題は、確定拠出年金の場合、原則として加入期間が10年以上ないと、60歳から受け取ることができない点です。10年を満たしていれば60歳から受け取れますが、この間手数料が引かれるため、当初受け取れるはずだった年金よりも総額は少なくなります。また、加入期間が10年未満の人は、自動移換されている間は加入期間とはみなされません。たとえば入社してから7年勤めている間、企業型の確定拠出年金に加入した人が会社を辞めてそのまま年金資産を放置してしまうと、60歳から受け取ることはできなくなります」実質“喪失”となってしまうことにもなりかねないというのだ。「資産が少額などの条件を満たしていれば、脱退一時金として受け取ることができます。ただし、受け取るためにはiDeCoに加入して、加入期間を10年にするしか方法はありません。そうなると年金をもらい始めることができる時期が先延ばしされてしまいます」年金資産が自動移換になると国民年金基金連合会から「確定拠出年金に関する重要なお知らせ(自動移換通知)」という書類が送られてくる。それでも手続きをしなければ、年に一度お知らせが来るので、きちんと確認しよう。また、自分の年金記録は企業年金連合会のホームページで、年金手帳に記載されている基礎年金番号を入力すれば確認が可能だ。安心した老後を過ごすためにも、受け取れる年金をもらいそびれることのないよう気をつけたい。
2022年10月11日止まらない物価の上昇。さらに老後の頼みの綱である年金は6月の支給分から減額になった。このことによって、すでに年金をもらっている人も、これからもらう人も大きく老後資金が“減った”のだーー。「6月支給分から、年金が前年より0.4%減となりました。夫が一般的な収入のサラリーマンとして40年働き、妻が専業主婦という“モデル世帯”が受給する年金は、月額22万496円から219593円へと、903円も引き下がりました。年間では10836円ものマイナスです。しかも、急激な物価上昇により、年金は額面以上に“減っている”状態です」こう語るのは、年金博士こと、社会保険労務士の北村庄吾さんだ。そもそも、物価が高騰するなか、なぜ年金が減額されたのだろうか。「少子高齢化で現役世代の人口は減っているのに、寿命が延びたことで年金受給者は増えていきます。現役世代の負担を軽減するため、2016年の年金改定で、現役世代の賃金が下がれば、その分、年金受給額も下げるというルールになったのです」コロナ禍による景気の落ち込みなどで、過去3年の賃金変動率などが0.4%減ってしまったことで、年金額も同じように減額されてしまったのだ。■1万品目超の値上げ…政府の対策は期待できず年金減額だけではなく、急激な物価の上昇も家計に大きな影響を与えている。生活経済ジャーナリストの柏木理佳さんは言う。「2019年10月に消費税の増税、2020年の新型コロナによる景気の低迷で、企業の業績が悪化しました。一時期、コロナ禍で世界的に物流が滞りましたが、2021年に入り欧米諸国で輸出入が急激に再開されたことで、原油の需要と供給のバランスが崩れるなどして原油価格が高騰。大豆や小麦などの穀物の価格にも反映されました。昨年末からは、ロシアとウクライナの緊張が高まり、原油と小麦価格がさらに値上がっています。そして、この数カ月の急激な円安も家計に影響を与えています。麺類やパンなどの小麦粉商品をはじめ、輸入される牛肉や魚介類、さらにスーパーの総菜、ペットボトル飲料、お菓子など、1万品目以上が値上がりするのです」6月24日に発表された最新の「消費者物価指数(全国2022年5月分)」によると、総合的な物価は昨年と比べて2.5%上昇している。生魚や生野菜などの生鮮食品は12.3%、水道光熱費に至ってはなんと14.4%もの上昇だった。これを昨年5月の「家計調査」にあてはめてみると、この1年で月の支出額は214961円から220335円と、5374円も増えたことになる。年間だと64488円の上昇だ。「年金も減額されているので、年金世帯がこれまでと同じ生活をするだけで、年間75324円も負担が増えることになります。平均寿命の延びも加味し、老後を30年として計算したら2,259,720円の負担増になります。老後の計画が狂ってしまう人も多いはずです」(柏木さん)つまり、現在の状況は本来使えるはずだった老後資金が226万円も減ったのに等しい。政府はこの物価上昇をある程度容認すると、柏木さんはみている。「政府や日銀は長く続くデフレを脱却することを目標にしてきました。日本銀行のが『国民が値上げを受け入れている』と口走ったのも、そんな本音の表れでしょう。そもそも企業が、値上げした商品の価格を再び下げるとは、考えにくい。ウクライナ情勢も長引けば、さらなる値上げもありえます」岸田政権下で急激に目減りしていく老後資金。政治がそれに歯止めをかけない以上、生活を貧しくしていくしかないのかも……。【図解】昨年と今年の月の消費支出比較と物価上昇率
2022年06月30日ガソリンや小麦粉など、身近なものの物価上昇が続く今日この頃。子育て世帯なら住宅ローンや子どもの教育資金、自分たちの老後など、これからまだまだお金が必要に…。将来への備えが足りるか不安なママも多いのでは?先が見通しにくいこのご時世、家計をスマートに管理してお金を貯めたいのはみんな同じ。でも節約ばかりでは家の中もギスギスしてしまいますよね。理想は、自分たちらしい心地よい日々を送りながら未来へも備えられる暮らしです。そこで今回は、多忙なママたちもすぐ実践できる、貯蓄力アップにつながる「お金の習慣」をご紹介! お金の専門家・ファイナンシャルプランナー風呂内亜矢(ふろうちあや)さんのコメントもご紹介します。今すぐ見直したい! 2つの「お金の習慣」子育てや家事、仕事に追われるママが、お金をしっかり管理していくのは本当に大変なこと。「うまくまわしている」つもりでも、気づかぬ浪費グセがあったり、家計管理に手間をかけすぎていたり…。視点を変えることで、そうしたムダを省ければ、貯蓄力アップにつながるでしょう。そこでママたちにおすすめしたい「お金の習慣」は、次の2つ。どちらも、とてもシンプルですぐに実践できます。1:「現金払い」の頻度を減らしてみる2: ネットショッピングの支払い方法を見直す【その1】「現金払い」の頻度を減らしてみる今はお金を払う方法もいろいろありますが、「キャッシュレス決済と現金利用に関する調査」(※1)によると、最もよく利用する決済手段の1位は「クレジットカード」(42.9%)、2位が「現金」(27.1%)でした。また、6割以上の人が現金とキャッシュレスを併用しているという結果に。※1:ビザ・ワールドワイドが2021年12月17~20日に全国20~60代男女800人を対象に実施したインターネット調査近年、キャッシュレス決済ができる場面が増えていますが、場所によっては現金で払ったほうが早いと感じることも。でも、現金払いは知らないうちに手間が発生している可能性もあるのです。お釣りのやり取りが発生したり、そもそもお財布に現金を準備するためにATMで引き出していたり…。利用履歴を振り返るにも、現金の場合はレシートの保管や記帳が必要となります。そこでおすすめしたいのが、現金払いのキャッシュレス決済への切り替えです。現金での支払いは、あとから「何に使ったんだっけ?」ということもしばしば。どうしても使途不明金が多くなりがちですが、支払いと同時に銀行口座からすぐに引き落とされ、即口座に反映されるデビットカードなら、いつでも利用履歴を確認できるので “支払いの見える化” が可能です。また、口座の残高以上は使えないので使いすぎの心配もありません。Visaデビットなら、スーパーやドラッグストア、レストラン、ファーストフード店やカフェ、コンビニ、本屋さんなど、ネットショッピングを含め日々の買い物に使えます。店頭やレジにVisaのタッチ決済対応マークがあれば、タッチ決済(非接触決済)することができ、支払いもスピーディ! 利用履歴もスマホからいつでも確認できるので、隠れていたムダも見えやすくなり、スマートな家計管理ができるようになります。とはいえ子育て中のママは、学校や習いごとにまつわる支払いなど、どうしても現金が必要な場面も多いもの。だからこそ、“現金は用途が決まっている項目だけ”と決めて引き出す、強い“意識”が必要です。「ママたちは“現金が必要な場面”に直面することが多いため、習慣的に現金を利用し、キャッシュレス決済ができるシーンでも現金を使ってしまう可能性がありそうです。現金以外で払えるシーンはキャッシュレスに切り替えることで、現金を温存した上でATMに通う回数を減らせます。ATMの利用手数料は上昇傾向なので、使う頻度を減らしていけると、家計としても有利です」(ファイナンシャルプランナー 風呂内さん)現金払いしていたものを、現金と同じように使えるデビットカードに切り替えていくことで、ATMで現金を引き出す回数も減り、ATMに並ぶ時間と利用手数料の削減にもつながりますね。【その2】ネットショッピングの支払い方法を変えてみる子育て世代に便利なネットショッピング。食材、子どもの服、生活雑貨まで、何でもそろいますね。うまく利用すれば、買い物の交通費や時間が節約できる一方で、気軽さゆえについ使いすぎてしまうことも。ネットショッピングはクレジットカード払いが一般的ですが、「使いすぎてしまわないか不安」という人は、支払い方法をデビットカード払いに切り替えてみるのも一案です。実は「デビットカードをよく使う人は貯蓄力が高い」というデータもあります。「キャッシュレス決済と現金利用に関する調査」(2021年12月 ビザ・ワールドワイド調査)では、最もよく使う決済手段が現金であるユーザーの 28.6%が「月々の貯蓄をしていない」と回答したのに対し、デビットカードを最もよく使うユーザーでは17.6%にとどまりました。デビットカードなら、わが家の貯蓄額をいつでもこまめに確認することができます。“家計を見える化”しやすいデビットカードの特長が、貯蓄習慣確立の助けになっているのかもしれません。貯蓄力アップのカギは「家計の見える化」モノの値段が上がれば、お金の価値は下がる一方。家計がどんぶり勘定だと、子どもの成長につれて、家計はどんどん苦しくなってしまう可能性も。子どもが小さいうちから「お金を貯める習慣」をつけておくことが大事です。そのための第一歩が“家計の見える化”。「着実な貯蓄を行うには、一定の貯蓄割合を決めて、機械的・自動的に継続していくことが重要です。“できるだけお金を使わずに残った分を貯蓄しよう”という試みは、続けるのが難しいことが多いです。利用するとすぐに引き落とされ情報が反映されるデビットカードなら、我が家の貯蓄額をいつでもこまめに確認ができ、利用履歴も自動的に残ります」(ファイナンシャルプランナー 風呂内さん)現金だとこまめに家計簿をつける必要がありますが、利用するとすぐに引き落とされ、口座にも即反映されるデビットカードなら「家計も見える化」しやすいため、かんたん&スマートな家計管理が叶います。現金払いしていたものをデビットカードへ切り替えていけば、ATMへ並ぶ時間や手数料の節約に。お金の出入りをシンプルにすることで、ムリなくお金を貯めやすくなります。子どもたちの「金融教育」に向けてデビットカードの使い方を知ろう限られた収入の中でお金を貯めていくには、わが家に必要なものをムダなく選びとり、お金の出入りもシンプルに管理していくことが必要になってきます。デビットカードならお金の出入りをリアルタイムで見える化できるので、使いすぎを防げて貯蓄力もアップ。お金を何に使ったかも自動的に記録されるので、家計簿をつける暇がない忙しいママにもぴったりです。ちなみにデビットカードは、“デジタルネイティブ”と言われる高校生の利用者からの満足度が高い(※3)という調査結果も。15歳から持てるので(※2)、子どもたちにとってはお金の流れや使い方を学ぶよい機会になっています。※3:ビザ・ワールドワイドが2021年12月17~20日に全国20~60代男女800人を対象に実施したインターネット調査(デビット利用者・高校生の回答より)将来、わが子にデビットカードで金融教育をするときに備えて、今のうちにママが便利さやメリットを体感しておくのもよいかもしれませんね。決済方法の多様化やネットショッピングで生活は便利になる一方、お金の出入りや使い方がますます複雑になる時代。デビットカード利用を習慣化して、お金の出入りをいかにシンプルにできるかが、家計管理や貯蓄の成否の分かれ目になりそうです。 \ラクラク 家計の見える化!/Visaデビットカードをチェック! Visaデビットでシンプル家計管理!貯蓄習慣を身につけようVisaデビットは、銀行口座から即時で支払われるカードです。口座残高以上の金額は使えず、限度額も設定可能。スマホアプリで預金残高と支払履歴がいつでも見られるので、お金の動きをシンプルに管理できます。▼ポイントも付くので現金よりお得スマートな家計管理をして貯蓄習慣を身につけたい子育てママにぴったりです。※利用特典は発行会社によって異なります。詳しい条件等については、発行会社にご確認ください▼Visaのマークがあるお店なら現金感覚で使える!紛失や盗難、不正利用のモニタリングは24時間365日対応。万が一のときでも、不正利用分については責任を負いません。また、銀行口座を持っている15歳以上の方なら、申込可能! ※発行会社によって異なります。詳しい適用条件等については、発行会社にご確認ください \口座からそのままお買い物/Visaデビットカードをチェック! ファイナンシャルプランナー 風呂内亜矢(ふろうち・あや)1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者、全国銀行協会 金融経済教育活動懇談会委員、日本FP協会評議員。「コツコツ続けてしっかり増やす! つみたて NISA の教科書」(ナツメ社)など約20冊の書籍を執筆・監修し、お金に関する情報を発信。また、キャッシュレス決済についてはNHK「クローズアップ現代+」や日本テレビ「スッキリ」などでも解説。ATMの利用は3年間に2回程度のキャッシュレス実践派。 [PR] ビザ・ワールドワイドファイナンシャルプランナー 風呂内亜矢さんコメント 出典元リリースはこちら
2022年06月15日日本女性の2人に1人は90歳以上まで生きるという事実。そして、2019年の金融庁発表をうけての「老後2000万円問題」など、将来への不安を抱く人も多いはず。そんな将来に備えて、今やっておきたいこととは?老後の不足額としてよく出るのが「2000万円」という数字。「この額は夫婦世帯を基に算出されており、シングル女性にはあてはまりません。また、2000万円では正直少ない印象です」と言うのはファイナンシャルプランナーの井戸美枝さん。では、いつまでにいくら持っておけば!?「“いつまでに”は働かなくなるまでと捉えましょう。会社員なら定年を迎え、年金受給開始年齢でもある65歳が目安です。フリーランスは70歳まで働けるといいですね。“いくら”は個人によって大きく変わります。だからこそ、自分自身が老後に必要な額を知ることが大切!多くの人が老後に不安を抱いていますが、その不安は、あまりにも漠然としていて、お金のことをきちんと把握できていないことが大きな原因です。貯めるべき目標額がクリアになれば、無駄な支出を抑えたり、お金を増やそうとしたり、意識的に動くようになれます。そうした一つ一つの積み重ねが、将来の安心に!」~将来に備えて~今、やっておきたいことTO DO LISTやるべきことさえやれば、怯えなくても大丈夫!今、やっておくことの一つひとつが、未来の大きな安心につながるので、「面倒だから…」と後回しにしないで。20~30代の備え1:貯金をする。簡単なのは先取り貯金。使った残りを貯金するのではなく、給与の天引きや積立貯金を設定して、残ったお金の範囲内で暮らす仕組みに。「毎月の貯金額は、家賃やローンの支払いがある人は手取りの10%、ない人は20%が目標です」20~30代の備え2:積立投資を考える。貯金は万が一の備えとして必要だが、ゼロ金利の今、お金を“増やす”には、投資が避けて通れない。毎月一定額で買える投信積立は、投資初心者向け。「利益が利益を生む、複利効果を得るには、早く始めて長期間続けた方が有利です」20~30代の備え3:支出の記録をつける。お金の使い方に自覚的になれば、無駄遣いを減らすことができる。簡単で効果的なのが、毎日レシートを見返す方法。「衝動買いなど本来は不要だった支出に印をつけるだけ。無駄遣いを頭が記憶し、次から気をつけるように」20~30代の備え4:給与明細を細かくチェックする。給与明細は手取り額を見て終わりという人は要注意!「年収によって変わる税金や社会保険料がいくら引かれているのか。稼いだお金に意識を向けることは、お金を貯める出発点であり非常に大事。給与明細は細かく見ましょう」20~30代の備え5:「ねんきん定期便」「ねんきんネット」を見る。毎年、誕生月にはがきで届き、年金額が知れる「ねんきん定期便」。「必ず見て、年金額を把握し、加入期間などに誤りがないか確認を」。「ねんきんネット」は、年金手帳にある基礎年金番号と「ねんきんネット」のIDでアクセスできる。20~30代の備え6:勤務先の福利厚生ガイドをチェック。意外と充実している福利厚生を使わないでいるのは損!「旅行やスポーツクラブの割引があったり、保険も団体割引が利いたり、せっかくある手厚い制度は使ってこそ」。法律上は、派遣社員も正社員と同様の福利厚生が利用できる。40代からの備え1:生活水準を上げすぎない。ひとたび上げると、なかなか下げられないのが生活水準。「特にシングル女性は、自由に使えるお金が多く、収入増に伴い生活水準を上げがちです。できるだけそれまでの生活水準を維持して、増えた分は貯金や投資に回しましょう」40代からの備え2:親の介護や年金などお金について確認する。親子間でもお金の話をするのは気まずい…。「それでも、老後資金や介護について親の備えを知っておくことが、家族のためになります。細かい資産内容や金額はともかく、年金額と万が一に備えて預け先だけでも聞いておきましょう」40代からの備え3:積立投資の額を見直す。一般に、大きなライフイベントが終わり、キャリアも積んで収入が増える40代。「金銭的余裕がある時期が、資産作りを加速させるタイミング。支出額は維持して、積立投資を増額するなどして、将来への不安を減らしましょう」井戸美枝さんファイナンシャルプランナー、経済エッセイスト。『一般論はもういいので、私の老後のお金「答え」をください!』(日経BP)第2弾を6月出版予定。※『anan』2022年4月27日号より。イラスト・岡田 丈取材、文・小泉咲子(by anan編集部)
2022年04月21日好きだからこそ、付き合っている相手に不安を抱いてしまうのは男性も同じ。その不安が積み重なることで、別れの原因につながる可能性があります。そこで今回は、彼氏を不安にさせてしまう行動をご紹介します。■ デート中にスマホばかりいじる2人でいるときに彼女がスマホばかり触っていたら、男性は「自分と一緒にいてつまらないのかな?」と思うでしょう。家でまったりと過ごしたりしているときならまだしも、デート中にスマホばかり触っていたら、2人の距離も離れてしまいます。一緒にいる時間を楽しもうとする意思が感じられないと、自分が拒絶されているように感じる男性もいるようですよ。■ スキンシップを避ける親しい仲だからこそできるスキンシップ。いくら相手が彼氏でも、スキンシップをされたくない気分のときもあるでしょう。しかしスキンシップを拒絶されると、男性はショックを受けてしまう可能性が高いです。どうしても気分が乗らないときは、無言で避けたり、強くいやがるのではなく、「ごめん、今日はちょっとそういう気分じゃないんだ」と正直に伝えることが大切です。■ ほかの男性と2人で会う彼が自分以外の女性と2人きりで会うのは嫌という人も多いのではないでしょうか。そう思うのは男性も同じです。仕事上の付き合いやただの友達とわかっていても、どこかモヤモヤしてしまうはず。また、隠しているつもりはなかったとしても、自分の知らないところで男性と2人きりで会っていたことがわかった場合、浮気の疑惑を持たれてしまう可能性が高いです。男性と2人きり出会うのは極力避け、仕事など止むを得ない場合は事前に伝えましょう。前もって正直に話しておくことで、彼も理解してくれるでしょう。■ ずっと仲良しでいるために!付き合いが長くなると、つい素っ気ない態度を取ってしまったりすることもあるかもしれません。しかし自分が彼にされたら不安に思うことは、彼にもするべきではありません。ぜひ参考にして、素敵な関係を築いてくださいね!(山田周平/ライター)(恋愛メディア・愛カツ編集部)presented by愛カツ ()
2022年04月03日何かと話題に上ることが多い年金や、何歳まで働くのかという問題など、高齢者にとって気になるテーマに関係する諸制度が、徐々に変わっていく。老後資金を守るため、今から知っておくべきことを経済ジャーナリストの荻原博子さんが解説してくれた――。■参院選後は厳しい施策が続く新型コロナの感染拡大は少し落ち着いたものの、ロシアの軍事侵攻や宮城・福島の地震など憂慮すべきニュースが続き、気がつけばもう4月。’22年4月は高齢者に関わる制度改正が相次ぎます。どんなものか見ていきましょう。【在職老齢年金・停止基準額の引き上げ】在職老齢年金とは、厚生年金に加入して働きながら老齢厚生年金も受給する方が、毎月の給与と年金の合計が基準額を超えた場合、年金が減額される制度です。基準額は65歳未満が28万円で、65歳以上が47万円でした。たとえば63歳で毎月の給料が26万円、年金が10万円の場合、(合計36万円―基準額28万円)÷2=4万円の年金が減額されます。「年金を減らされたくない」と労働時間を減らす方もいました。ですが4月以降、この基準額が65歳未満も47万円に上がります。先の例の合計36万円は基準額47万円を超えないため、年金は減額されません。年金の減額を心配せず、働ける人が増えるでしょう。【厚生年金の在職定時改定制度】65歳以上でも厚生年金に加入して働き続けると、保険料を納めますから、厚生年金の受給額は増えていくはずです。年金を受給しながら厚生年金に加入して働く方も同様です。しかしこれまでは、65歳以上で働きながら年金を受給する方の年金額は、65歳時点で計算された額のまま。つまり、本来納めた保険料に応じて受給額は増えるはずが、厚生年金をやめるか70歳になるまで変わらない制度でした。4月以降は毎年、加入期間に応じて年金額を再計算し、年金額が改定されることになりました。長く働けば、在職中から毎年年金額がアップするので、生活費がうるおううえ、働くモチベーションも上がるでしょう。【年金の繰り下げ75歳まで可能に。繰り上げの減額率が0.4%に】年金は65歳からの受給が基本ですが、希望すれば60~70歳まで受給開始時期を選べます。ただし65歳より早く受け取る繰り上げは受給額がひと月ごとに0.5%減り、65歳より遅く受け取る繰り下げはひと月ごとに0.7%増えます。4月以降は年金の繰り下げが75歳まで選べるようになります。受給額がひと月ごとに0.7%増えるのは変わりませんから、75歳まで繰り下げた場合、0.7%×10年×12カ月=84%もアップします。ただ繰下げ期間は年金がありませんから、年金以外の収入や資産などで暮らさないといけません。また、繰り上げの減額率が0.5%から0.4%に緩和されます。早くもらい始める方には朗報でしょう。3つの制度改正は高齢者にプラスのものばかり。さらに先日、年金受給者に5,000円の臨時給付が、与党から提案されました。実現するかは不透明ですが……。こうした高齢者に手厚い対策がなぜいま集中するかというと、7月に参議院選挙が予定されているからです。選挙後には一転、厳しい施策が待ち受けています。そちらも要注意ですので、財布のひもは固く、ニュースには注目するようにしていきましょう。【PROFILE】荻原博子身近な視点からお金について解説してくれる経済ジャーナリスト。著書に『「コツコツ投資」が貯金を食いつぶす』(大和書房)、『50代で決める!最強の「お金」戦略』(NHK出版)などがある
2022年04月01日~【高齢期のお金を考える会】メンバーによるリレーコラム~SBIいきいき少額短期保険株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:新村 光由、以下「当社」)は、老後や年金での暮らしを“いきいき”と豊かに、楽しく過ごしていくための様々な生活の知恵に関するコラム「いきいき生活の知恵」を当社ウェブサイトにて発信しています。本日、新コラムを公開しました。ぜひご覧ください。2022年2月1日公開!◆お役立ち情報『いきいき生活の知恵』第12回【高齢期のお金を考える会】ピンチになる前に!安心して老後を迎えるために押さえておきたい事例別ポイントファイナンシャル・プランナー(FP) 畠中雅子さんによる老後や年金生活に備えるアドバイスをご紹介している「いきいき生活の知恵」コラム。関心の高い高齢期のお金の使い方や考え方について、畠中FPが主宰する「高齢期のお金を考える会」メンバー5名のFPによるリレーコラムの第4回をお届けします。今回は、記事執筆や家計相談のほか、シニアや生活困窮者のライフプランにも力を入れて活動をされている小沢美奈子さんに「老後を迎えるために押さえておきたい事例別ポイント」について教えていただきました。コラム全編はこちら▶ : ※コラム内の記事、写真等の転載はご遠慮ください。ファイナンシャル・プランナー、マネーライター 小沢 美奈子氏【コラム執筆者】ファイナンシャル・プランナー、マネーライター 小沢 美奈子さん「高齢期のお金を考える会」メンバー。ウェブや雑誌などでのマネー記事執筆、セミナー講師、家計相談のほか、写真撮影も行う。シニアや生活困窮者のライフプランにも力を入れる。著著に『本物の節約 残念な節約』(河出書房新社)。 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年02月01日老後の暮らしを支えてくれるものといえば「年金」だが、その年金の仕組みが’22年春から大きく変わる。少しでも多くもらい、取りこぼしを極力なくすためにも、今からキッチリ予習しておこうーー!’22年4月に制度の一部が変わる年金。高齢化真っただ中での今回の“年金大改正”は、長生きを前提に、年金をできるだけたくさん増やせるようにするというもの。「人生100年時代を迎えて、夫の定年退職時が“人生の折返し地点”という人たちが多くなります。長い老後を安心して過ごすためにも、受け取れる年金収入がいくらなのかを、まずは『ねんきん定期便』で確認しましょう。長生きすることを想定して、年金をどれだけ増やすことができるのか。夫の定年前に把握することが大切です」そうアドバイスするのは、社会保険労務士でファイナンシャル・プランナーの井戸美枝さん。今回の年金大改正で得するための条件として、井戸さんが教えてくれたのが次の3つ。【1】受給開始年齢を遅らせる受給開始を遅らせると最大84%もお得。【2】なるべく長く働き続ける健康なうちはリタイアなんかしない!【3】できるだけ収入を増やす納付金額が増えれば受給額もアップ。「誰でもできるのは『年金の繰り下げ』ですが、その前に必ず、夫婦で年金収入がいくらになるのかを調べておきたいですね。『まだ先のことだからいいや』といって放置している人も多いようですが、遅くとも50代のうちに、年金収入だけで生活が成り立つのか、家計の見直しをしておきましょう。老後のお金がどれくらい足りなくなるのかがわかれば、いつまで働けばいいのか、いつまで年金受給を繰り下げればいいのか、といった方向性も見えてきます」(井戸さん・以下同)「ねんきん定期便」は毎年、誕生日の月に届くが、夫と妻それぞれに届くので夫婦合わせていくらもらえるのか計算しよう。また、その際に覚えておきたいのが、加入実績に応じた年間額(年額)から、社会保険料、所得税、住民税などを支払わなくてはならないということ。実際には1割ぐらい差し引いた金額が手取りの額になるという。そこから、生活費を差し引いてみると、年金の範囲内で生活が成り立つかどうか判断できる。退職金や貯蓄を取り崩す生活を続けると、あっという間に資金が底をつく恐れがあるので、介護や医療費など“もしもの時”にも備えておきたい。「たとえば、夫の退職金が少なかった、住宅ローンの支払いが退職間際までかかってしまった、などの理由により、老後の貯蓄ができなかったという話もよく聞きます。老後の終身の収入は公的年金だけで、それだけでは生活費が足りない場合は『元気なうちはなるべく外に出て働く』という選択が現実的。その間、年金を繰り下げて受給額を増やすこともできます」年金の繰り下げは、今回の大改正で受給開始年齢が70歳から75歳まで広がる。受給額は最大で84%アップし、たとえば65歳で年間約78万円もらえる人は、70歳まで繰り下げると約110万円に増やすことができる。さらに75歳まで繰り下げれば約143万円にも!ただし、むやみに繰り下げると、受給額が目減りするケースもあるので注意しよう。■厚生年金に加入し、長く働けばメリットは大短時間のパートやアルバイトでも、厚生年金加入のチャンスが生まれたのも特筆すべき点だという。社会保険の加入要件のハードルが下がり、週20時間、月8.8万円の収入の人でも加入対象になったのだ。また、65歳以降も厚生年金に加入して働くと、毎年年金額が増える仕組みなのでやりがいもアップ。「改正前は、65歳以上で老齢厚生年金をもらいながら働いていた人の年金受給額は、退職してからか、70歳を迎えるまでは再計算されませんでした。それが、毎年再計算されることになり、厚生年金の保険料を納めた分、すぐに翌年から受給額がアップしていきますので、働く意欲につながるでしょう」いずれにしても「働き続ける」ことが大切なのだ。さらに、個人が任意加入する私的年金を使って年金を増やす、という方法にも変化がある。個人型確定拠出年金のiDeCo(イデコ)は、これまで加入できる年齢が60歳未満だったのが、65歳未満に引き上げられるのだ。「老後資金が足りない」という人は、仕事を続けながら、厚生年金に加入して、かつiDeCoにも加入すれば、もらえる年金の倍増も夢ではない。
2022年01月19日「老後2,000万円不足問題」「長生きリスク」など、老後資金への不安が一向に解消しない。50代は“老後資金の貯めどき”といわれるが、それどころではない日常に追われ、さらに不安が募る。「晩婚化の影響で結婚・出産が30代だと、住宅購入は40代になるでしょう。50代は役職定年などで収入が減るのに、子どもは大学生で住宅ローンはまだ半分。そんな状態で、老後資金まで手が回らない人が増えています」そう話すのはファイナンシャルプランナーの長尾義弘さんだ。60歳の人に今の貯蓄額を聞くと、3人に1人が300万円未満というデータも(PGF生命「2021年の還暦人に関する調査」)。「貯蓄ゼロというのも珍しい話ではありません。でも『もう手遅れだ』と悲観しなくても大丈夫。老後資金づくりは60歳からでも間に合います」(長尾さん・以下同)心強い言葉だが、もしや運用を勧めるのでは?「初心者が運用に手を出し、大切な老後資金を減らしては元も子もありません。運用はいっさいせずに、老後資金を増やしましょう」どんな方法だろう。「実はとてもシンプルで、〈1〉長く働く、〈2〉公的年金の活用、〈3〉節約の3つを組み合わせるものです。『なんだ、年金か』と思うかもしれませんが、年金制度は複雑でうまく使いこなせない人が大半です。公的年金制度をフル活用して、年金額を最大化させましょう」年金額が多少増えても、老後の厳しさに変わりないのでは?「たとえば夫婦2人分の公的年金が月20万円で、2人の生活費が月25万円なら、毎月赤字で貯蓄を食いつぶすことになります」年金生活が65〜95歳の30年間続くとすると、月5万円の赤字×12カ月×30年分=1,800万円が老後資金として必要になる。「ですが、公的年金を月25万円に増やせれば生活費月25万円とトントン。貯蓄ゼロでも生活できます。また、生活費を1万円節約できれば、貯金もできますよ」公的年金の受給は65歳からが原則だが、今は60〜70歳までもらい始める時期を選べる。ただ、65歳より早くもらい始める「繰上げ」は受給額が減らされるが、遅くする「繰下げ」を選べば受給額が最大42%増えるのだ。「公的年金の受給は一生涯です。しかも使っても使ってもまた振り込まれる“減らない財布”です。これを生活費がまかなえるくらい大きくできれば、お金の心配がないバラ色の老後になりますよ」■長く働く、年金の繰下げ、節約で90歳で貯蓄1,000万円会社員のAさん(60)を例に年金の活用法を見ていこう。Aさんは同い年夫婦で、退職金で住宅ローンを完済し、貯蓄はゼロ。「貯蓄ゼロだと日々の生活に困りますから、まず働きましょう。また60歳以降も厚生年金に加入すれば、退職後の年金も増やせます」Aさんが70歳まで働く場合の貯蓄額の推移が、グラフ1(画像参照)だ。Aさんは年収360万円、妻は年収180万円で働き、支出が年400万円だと140万円の黒字だから、貯蓄が増えていく。65歳でAさんの勤務日が減り妻は退職するが、年金受給が始まり、さらに貯蓄は増える。だが、70歳でAさんが退職すると赤字生活に陥り、83歳で貯蓄が尽きてしまう。「長く働くだけでは無理があるので、年金を繰り下げましょう」年金の繰下げは先述のとおり年金受給を65歳より遅らせること。1カ月遅らせるごとに受給額が0.7%アップするので、最長70歳までの5年間で0.7%×12カ月×5年間=42%増額になる。「ただAさん夫婦は70歳まで繰り下げると貯蓄が底をつくので、夫婦とも69歳までにしました」こうした見直しで、貯蓄推移はグラフ2(画像参照)のように変わる。「年金は4年間の繰り下げで33.6%アップ。Aさんの年金は216万円→287万円に、妻は85万円→114万円に増えました。あわせて節約にも取り組みました。Aさんが70歳で退職したら、生活費を1割カット。年間支出を400万円→360万円にします」65〜69歳は収入も減り年金もないため赤字で貯蓄を減らすが、年金受給が始まる69歳以降は黒字が続く。70歳でAさんが退職しても、節約効果もあって年41万円の貯蓄ができるのだ。「この生活を続けると90歳で貯蓄が1,000万円を超えます。介護などがあっても心配ないでしょう」70歳以降も夫婦2人で月30万円なら、それほど厳しくないだろう。「少しずつでも貯蓄が増えていく暮らしは、とても安心ですよ」
2022年01月11日「老後をどうしたいのか方向性を決めていくと、蓄えておくべきお金がわかってきます」そう話すのは、『こんな時代でもラクラク貯金ができる!○×でわかるお金の正解』(KADOKAWA)の著者で、家計再生コンサルタントの横山光昭さん。人生100年時代、想像以上に長い老後が待っている。その長い老後を乗り切るには、まずは年金生活に入った後、年金収入だけで生活が成り立つのかをシミュレーションしてみよう。受け取れる年金の額は「ねんきん定期便」で確認できる。住宅ローンを払い終わっていれば住居費はなくなり、現役時代と違い毎日通勤しなくてもいいのであれば、夫のスーツ代やワイシャツのクリーニング代などは少なく見積もれるだろう。ただし、月々の生活費に不足分が出るようであれば、「不足分は仕事を続けて収入を得る」という選択肢を視野に入れなくてはならない。「仕事を続けて収入を得るということは、年金や貯蓄を使い尽くさないという生活防衛策でもあり、健康をキープすることにもつながります。とりわけ夫にいつまで働いてもらうのかは、老後資金をいくら貯めるかを考えるうえでも大切なポイントになってきます」(横山さん・以下同)いずれにせよ退職金は病気や介護が必要になったときのために備えておくのがベター。そのほかにどれだけのお金が必要となるのかの「ライフプランニング(人生設計)」を立てておくことが必要だという。年金生活に入ってからの「ライフイベント」には具体的にどんなものが想定されるのだろう。たとえば、子どもたちがすでに独立していれば、教育費などの大きな支出はなくなるが、まだまだ動けるうちは新車の購入費や、旅行、親が健在なら帰省などの費用も見積もっておく必要がある。それらはすべて貯蓄でまかなわなくてはならない費用だ。具体的なライフイベントには表れてこないが、病気になったり介護が必要になったときのお金も想定しておきたい。「若くて健康なうちは気付かないのですが、老後生活の最大のリスクは病気です。『高額療養費制度』を使えば医療費はかなり抑えられますし、介護にかかる費用も、一定金額を超えた場合には『高額介護サービス費』を利用することで、払い戻しを受けられます。ですが、医療や介護でお金が戻ってくるこうした制度については、誰も教えてくれませんので、知らないと損をしてしまいます。お住まいの自治体に問い合わせるなどして確認しておきましょう」さらに、医療保険と介護保険のサービス両方を利用している世帯であれば、1年間(8月から翌年の7月まで)の負担額が一定額を超えた場合に、申請すると超過分が戻ってくる「高額医療合算介護サービス費」も受けられる。また、女性の場合、気をつけたいのは、夫に先立たれた後の生活のこと。たとえば、夫と妻の分を合わせて毎月約23万円の年金を受け取っていたとしたら、夫の死後、妻がそのままの金額を受け取れるわけではなく、約14万円(妻の老齢基礎年金6万5,000円+遺族厚生年金7万5,000円)までダウンしてしまう。夫の死後、受け取れる年金額は把握しておこう。【想定しておきたい老後のライフイベント例】〈60歳・夫の定年退職〉定期的な収入が大きく減ってしまうポイント。これを機に身の丈に合った支出に見直そう。〈65歳・夫が脳卒中〉日本人の死因の約52%を占める三大成人病。リハビリが必要になることも想定しておこう。〈75歳・夫と死別〉葬儀にかかる費用以外に、今後もらえる遺族年金の額も把握しておく必要がある。〈85歳・要介護状態で施設に〉終(つい)のすみかを確保するにもやっぱりお金が必要。入居する施設は元気なうちに探しておきたい。 男性よりも平均寿命が長い女性にとって、「長生きリスク」への備えは、より切実なのだ。
2021年12月24日老後資金問題に、まさに青天のへきれきともいえたコロナ禍。いつの間にやら家計は火の車!そんな状況の人でも、焦って投資や保険に手を出すのは悪手かも。甘い言葉につられないよう、経済ジャーナリストの荻原博子さんが解説してくれました――。■金利3%以上ならインチキを疑う目を持つ’19年に「老後2,000万円不足問題」が注目されました。これは総務省の家計調査(’17年)から、高齢世帯の平均収入と平均支出を抜き出し、その差額、月約5万5,000円×12カ月×30年を単純に計算し、「公的年金だけでは2,000万円不足する」と指摘するものでした。これらはあくまでも平均値で、しかも高齢になるほど支出が減ることなども考慮されていない、ひとつの目安にすぎません。当てはまらない方も多いのですが、数字だけが独り歩きし、投資の必要性をアピールするために利用されてきました。いまも「投資は必須」と語る専門家もいますが、だれがコロナショックを予測できたでしょう。それほど現代は、先行き不透明で予測不可能です。そんななか、リスクのある投資で虎の子の老後資金を失わないように『「コツコツ投資」が貯金を食いつぶす』(大和書房)を書きましたが、本誌では、特にだまされやすいセールストークの裏側を考えていきましょう。【分散投資で、リスクは回避できます】分散投資はよく卵にたとえられます。「ひとつのカゴに入れておくと落ちたら全部割れてしまうが、いくつかに分けておけば落ちるカゴも残るカゴもある」から安心だというのです。しかし、リーマンショック級のリスクが来たら、分けたカゴすべてが落ちてしまうことも。卵を守りたければ、落ちても割れないゆで卵にしておくことです。つまり、現金化して貯金すること。キャッシュがいちばん強いのです。【特別な高金利商品です】いまの時代、高金利には注意が必要です。1%以上の金利がつく商品には“カラクリ”があり、3%以上なら“インチキ”だと疑う目を持ちましょう。たとえば「定期預金金利が1%」という商品はほとんど、同時に投資信託を契約することが条件。つまり、投資信託と定期預金のセット商品です。しかも、1%の定期預金金利は1カ月だけということも。100万円預けて利率1%なら利息は1万円ですが、それは1年ものの場合。1カ月ものなら利息はわずか800円余りで、2カ月目からは通常の金利に戻る、これがカラクリです。■保険の契約にも罠が。堅実な貯金が安心【保険のご相談は無料です】ショッピングモールなどにある保険ショップは「相談無料」がウリですが、その実態は“相談”ではなく“セールス”です。そう考えると、無料は当然でしょう。保険ショップはボランティアではありません。無料相談の人件費や保険ショップの店舗費用、相談に行けばもらえるノベルティグッズなど、多くのコストを無料相談でまかなえるはずがありません。それらは保険ショップの売り上げ、つまり、契約した方の保険料から捻出されているのです。“無料”につられると、本当に必要な保険料にそうしたコストが上乗せされた“高い買い物”をさせられるかもしれませんよ。【貯金するより賢いですよ】大手銀行の普通預金は0.001%の超低金利。それに対して、貯蓄性保険なら運用利回りは0.3%。300倍ですから「お金を増やしたいなら、銀行預金より貯蓄性保険のほうが賢い選択」というのです。しかし保険の場合、契約者が支払う保険料から事務手数料など保険会社の経費を差し引いた残金が運用に回ります。保険料を資産づくりの元金と考えると、手数料が引かれたマイナスからのスタートになりますが“賢い”でしょうか。表面的な言葉だけで信用すると、痛い目にあうかもしれません。セールストークの裏側にあるカラクリを見逃さないでください。
2021年11月26日天海祐希主演のコメディ映画『老後の資金がありません!』より、豪華キャストが演じる曲者ぞろいのキャラターたちが大集合した特別映像がいち早くシネマカフェに到着した。映像では、公開記念ナビとして、個性豊かなキャラクターたちを紹介しながら、キャストたちのインタビューも映し出されている。本作の主人公を演じるのは、これまで刑事や医者、弁護士、一級建築士など様々なキャラクターに扮してきた天海さん。今作では、普通の主婦・篤子を親近感たっぷりに演じている。子育ての責任から開放され、夫婦で気ままな老後生活を楽しもうとしていた矢先、次々とお金の問題が襲いかかるという、どこにでもある家庭の切実な課題に頭を抱える役どころ。そんな篤子の周囲には、個性派キャラクターたちばかりが揃う。まず映像では、松重豊演じる夫・章が、会社の倒産を伝えながらも、アイスを頬張り、当たりくじに満面の笑みをみせるオトボケっぷりを披露。撮影をふり返り、天海さんは「一見、篤子さんが家の主導権を握っている。でも、中の部分ではすごく章さんを頼りにしているんだ、というのを忘れないように、自分の一番中心に置いて演じていました」と明かす様子も。また娘・まゆみ(新川優愛)も、真面目な優等生タイプでありながら、ド派手な一発をかます隠れ個性派キャラクター。ヘビメタバンドマン・琢磨(加藤諒)を自宅に招待し、結婚を電撃発表して篤子たちの度肝を抜く。さらに、姑の問題を騒ぎ立て、厳しい家計に頭を抱える篤子に、義理の妹・志津子(若村麻由美)が追い打ちをかける。映像ラストに登場するのは、草笛光子演じる浪費家な姑・芳乃。「天真爛漫にやらせていただいて…男までやらされました」と語るように、かつて見たことのない華麗な変身っぷりを見ることができる。そんな家族たちのほかにも、柴田理恵、石井正則、友近、クリス松村、高橋メアリージュン、佐々木健介、北斗晶、荻原博子(経済ジャーナリスト)、竜雷太、藤田弓子、哀川翔、毒蝮三太夫、三谷幸喜などバラエティに富んだキャストたちが集結している。『老後の資金がありません!』特別映像『老後の資金がありません!』は10月30日(土)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:老後の資金がありません! 2021年10月30日より全国にて公開©2020映画『老後の資金がありません!』製作委員会
2021年10月21日