「昔は母親一人でやっていた」という昔マウントに苦しむ保護者は少なくありません。しかし、ぜひ見てほしいのが、高知東生さんがXに投稿したつぶやきです。高知さんの投稿には100を超えるコメントが寄せられ、そのほとんどが「今と昔の子育てを比べるものではない」「今子育てしている人すごい」と言う肯定的なものでした。高知東生さんの投稿に集まった“いいね”の数は投稿から5日で約1.3万。2000回以上もリポストされていました。 「今の親の負担とまったく違う」子育てしたことない俺が言うのもなんだが「昔の母親は何人も育てた」なんて今の母親を批判する俺ら以上の世代の人をみると「だって俺ら、近所に子どもが沢山いて、親が放っておいても子供達で勝手に遊べたじゃん」と思うんだよな。同じ時代を生きてきたら、今の親の負担と全く違うってわかるよなぁ?— 高知東生 (@noborutakachi) October 17, 2023 しかし「昔はこんなに大変だったのに……」「今の子育ては楽でいいね」と言う『昔マウント』に苦しんでいる保護者がいるのも事実。子育てが大変なのは今も昔も同じなはず。なぜそのようなマウントが起きてしまうのでしょう。また、そのようなマウントにどのように対処すれば良いでしょうか。 育児の専門家である大阪教育大学教育学部教授、小崎恭弘先生に、今と昔の子育ての違いについて聞いてみました。今と昔の子育て、どちらが大変?小崎先生「『昔はこうだった…』これは、社会のいろいろなところでよく聞くフレーズです。社会のいろいろな変化を実感している祖父母世代の方々には、特にそのように感じることもたくさんあるのでしょう。 しかし同じレベルで『今のほうが良くなった』ということもたくさんあると思います。特に子育てに関わる部分について、今昔を比較してみましょう。」 大変になったこと・地域や親族のネットワークや関係性が薄くなり、子育てのサポートが少なくなった。・子育てに対する社会的な意識や保護者に求められるものが大きくなり、子育て家庭への眼差しが厳しくなった。・習い事や教育への意識が高くなり、子育てに関わる費用やコストが大きな負担となっている。良くなったこと・子育て支援の制度やシステム、場所や機会が大きく増えた。・インターネットやSNSの発展によりさまざまな情報が入手しやすくなり、新しいネットワークやつながりができるようになった。・子育てに対する新しい知見やデータ、研究などが多くあり、子どもが育つ環境が豊かになった。 「これらの『大変になったこと』と『良くなったこと』は、ある意味表裏一体の関係だと思います。情報の多いことが良い場面と、多すぎるがゆえに迷う部分などは、その端的な例でしょう。 そのように考えてみると時代や社会の変化の中で、子育てや子どもたちを取り巻く環境が、いろいろな方向に発展し広がりを見せながら、今の形となってきました。」現代の良いところをフル活用する小崎先生「それならば、現代に応じた子育ての在り方を意識すると良いでしょう。今使えるものや、システムや制度を、ぜひフル活用してほしいと思います。例えば、電化製品や冷凍食品などです。冷凍食品やレトルト食品は『昔はすべて手作りだった』と言う声に耳を貸す必要はないほど、昔に比べて格段に進歩しており、味や栄養、保存期間などもとても優れています。 また子育て支援の制度などは、30年ほど前にはその概念や制度自体が存在していませんでした。子育て支援センターや地域の子育て支援の取り組みなどは、現代だからこそ恩恵が受けられるものなのです。これらを使わないのは、もったいないことだと思います。 ぜひ社会のさまざまな変化を良きものとして、積極的に活用してください。そのためにも、いろいろなものを知ること、また知ろうとする姿勢が、高度情報化時代の子育てのひとつの秘訣だと思います。」『良いとこ取り』の子育て高知さんの投稿やコメント欄から、面と向かって声をかけられることはなくとも、心の中で「ママ頑張って!」「大変だね」と思っている人が実はたくさんいるのだと言うことがわかったのではないでしょうか。また、この投稿をきっかけに「たしかにそうだよね」と思う人が増えていたら、それは子育て世代にとって、とても心強いことです。 そして、現代のほうが良くなっていることがあるのも紛れもない事実。『昔マウント』はサラッと聞き流し『良いとこ取り』の子育てができるといいですね。 監修者:保育士 大阪教育大学教育学部学校教育教員養成課程家政教育部門(保育学)教授、大阪教育大学附属天王寺小学校校長 小崎恭弘
2023年10月26日育児書に書いてある成長の発達段階よりゆっくり成長するわが子。2歳近くになっても単語を発しないわが子を会わせるたびに、毎回義父に「まだ喋れないの? なんで?」と指摘され、私は嫌気がさしていました。そんななか夫に不満をぶつけたところ、子育てのうえでとても大事なことに改めて気づかされました。そんな私の体験談です。 単語を発しないわが子私はフランス人の夫と結婚し、わが子にはフランス語と日本語の2カ国語で育児をしています。現在1歳8カ月のわが子は、私たちの言葉を理解し意思疎通はできるものの、わが子が発する言葉はまだ赤ちゃん言葉で何を喋っているのかは理解できません。 周りの同い年の子どもたちは「パパ・ママ」と単語を話し始めているなか、まだ単語を喋りださないわが子。しかし、私は「2カ国語で喋っているからしょうがないし、いつか時期がくれば喋りだす」と思っていました。 遅いのは悪いこと?もともとわが子はどちらかというとのんびり成長するタイプ。歩き出すのも1歳5カ月からでした。義父からも会うたび「まだ歩かないのか?」と聞かれ悩んだ時期もありましたが、結局時期がくれば歩き出したので、それからは義父の言葉を気にしないように努めました。 しかし、今回もまた「まだ喋れないの? なんで?」と義父から聞かれるように。私は「定期健診で医師から2カ国語で喋っているから喋りだすのは遅いかもと言われました」と説明。それでも、毎回「相変わらず●●はのんびりだな」と言われるたびに私はストレスさえ感じるようになりました。 成長のペースはそれぞれ!会うたび成長の遅いわが子は問題があるかのように言う義父に、私は嫌気がさして夫に不満をぶつけました。 そして夫に「フランスではまだ赤ちゃんの時期からベビーシッターに預けるママが多い。早々に社会に出る子が多いから成長にも差が出るかも。でもそれが良いってわけじゃないし、わが子のペースを信じてあげようよ」と言われ、私はわが子が歩き出した時期のことを思い出したのです。「そうだ、それぞれ家庭環境や子どもの成長ペースがあるから焦ってもしかたないんだ」と改めて学びました。 成長のペースがゆっくりしているわが子のことを義父が心配してくれていることはわかっているのですが、毎回「遅い」ことばかり指摘されることがストレスでした。しかし、今ではわが子は健康にわが子のペースで着実に育っているので、親の私たちはその成長に自信を持ち、見守ることが大切だと思いました。 イラストレーター/星田つまみ 著者:岩見 エリ1男の母。看護師歴12年、現在はフランスで出産し子育て中。
2023年10月23日わが家の子どもたちはそれぞれ3学年ずつ歳が離れているので、子育ての悩みも子どもによってバラバラです。「悩みが尽きないのは、私が子育てが下手なせいかも……」と自己嫌悪する日も。実母に相談しても「子育てはそういうもの」と突き放されて、余計に落ち込んでいました。そんな中、こども園の先生と次男についての面談があったのですが……。 止まらなくなった私は…小3の長男が1歳のときからお世話になっているこども園。現在は5歳の次男と、2歳の長女が通っています。長男が年長のときに精神的に不安定な時期があり、よく話を聞いてもらっていた先生が、現在の次男の担任です。ベテランの女性の先生で、長男が2歳児クラスのときの担任でもありました。 「今日は次男くんについての面談だけど、長男くん、長女ちゃんの話も聞くからね」と言ってくれたので、お言葉に甘えることに。 話の内容は、「次男が家では落ち着いて椅子に座っていられないが、園では大丈夫か」という話から始まり、長男がお友だちや先生とうまく関われない日があることも聞いてもらいました。 話しているうちに止まらなくなってしまった私が「子育てが下手なのかなって思う日があるんです」と言うと、先生が私の手を握ってくれました。 先生は、私の目を見て、「子育てにじょうずも下手もないよ。子どもたちはいつも園で元気に過ごしてるから大丈夫。自信持って」と言ってくれたのです。 遠方に住んでいる実母に相談して突き放されてしまったこともあり、しっかり悩みを聞いてもらえたことに安心した私。先生も感極まってしまったようで、しばらく2人で泣きながら手を握り合っていました。 誰にも肯定してもらえない、褒めてもらえないと感じていた私の子育て。それでも、毎日元気に過ごしている子どもを通じて、見ていてくれる人もいるんだと思えました。大変だと感じる日もたくさんありますが、自信を持って頑張っていきたいです。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日になりますように! イラスト/きりぷち著者:安藤 はるか
2023年10月22日毎日、なかなか寝てくれない子どもの寝かしつけをするのが苦痛だった私ですが、あるアイテムを使うことでラクになった体験談をご紹介します。好きなことをしながら、寝かしつけ長女はママではないと寝られず、寝かしつけが大変でした。3歳を過ぎてからは、お昼寝を長くしてしまった日や、夕方に少し寝てしまった日は寝かしつけが長引いてつらかったことが多々ありました。 寝つく時間が読めずに、「いつもは21時には寝るから、21時半には寝るかな」と想定しても、実際に寝たのは22時過ぎなんてことも……。真っ暗な部屋は怖いようで、長女はひとりで寝ることもできません。真っ暗な部屋で「まだ寝ないかな?」と息をひそめながら、長女に付き添うことにイライラする日もありました。 そこで、動画視聴が趣味だった私は、ワイヤレスイヤホンで動画や音楽を聞きながら寝かしつけをしてみました。すると、自分が好きなことができるのでイライラしないし、長女も私がリラックスしているから、寝付くのが早いということに気がついたのです。 それからは寝付くのに時間がかかりそうだなと思った日には、寝かしつけをする部屋にワイヤレスイヤホンとスマートフォンを持参しています。デメリットは、子どもが寝たあとも隣で動画視聴やネットサーフィンを続けてしまうときがあるため、やり残した家事に取りかかるのが遅れてしまうところです。 私自身が本当に疲れていて寝たいときには一緒に寝落ちしても良いのですが、やり残したことがあるときなど、子どもが寝たあとも起きていたいときは、ワイヤレスイヤホンで何かを聞きながら寝かしつけをするととてもラクでした。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日になりますように! 監修/助産師 松田玲子イラスト/ななぎ著者:松原 りさ
2023年10月20日YouTubeチャンネル「ポンコツ主婦!のまどん」を運営するのまどんさん。3歳、1歳の子どもたちを育てながら再起奮闘中の27歳シングルマザー・のまどんさん。昨年10月に離婚した、その経緯とは……?動画は、まだ結婚していた頃の、何気ない1日の様子から始まります。この日、ルーティン動画を撮影中だったというのまどんさんのもとに、友人から急に届いた宅配便。その中身に号泣してしまい……。 貧困の日々……友人からのサプライズに号泣 友人からは、妊娠・出産祝いを頂きっぱなしだっため、少し前に奮発して誕生日プレゼントを送ったばかりだったという、のまどんさん。 突然届いた段ボールをどきどきしながら開けると、中にはコスメの山が! 誰にも言っていないけれど、ずっと欲しいと思っていたコスメがずらり。 見た瞬間に、のまどんさんの目から涙が。上の子を出産してから3年以上、友達にはほとんど会わずに、連絡もあまり取っていなかったという、のまどんさん。 「私って友だちがいたんだ。好きな物もたくさんあった」 プレゼントを見た途端、タイムカプセルを開けたように、過去の思い出が溢れ出てきました。 さかのぼること10年前…高校生のころからの親友。のまどんさんと友人は、「美容の仕事に就く」という共通の夢を持ち、頑張っていました。 専門学校を卒業後、のまどんさんは、美容室に就職しながらWEB CMのヘアメイクを経験するなど順調でしたが、その後うつ病に。体と精神を壊して退職します。ちょうどそのころに、元夫から凄まじいプロポーズを受けて23歳の時に結婚。 結婚してすぐ、24歳のときに長男、26歳で次男を出産。最初は、愛してもらえる安心感もあり、幸せに溢れていました。 度重なる夫の退職と引っ越し元夫は「結婚して幸せにする」「子どもも欲しい」と言っていました。しかし、度重なる退職と引っ越し、そして増えていく借金。生活費も満足にない中、家事や育児に追われる日々。強い不安感と疲労感に追われながらも、選択肢を持てない自分にストレスを感じ、自分の髪を切り刻むなどおかしな行動を取ったこともありました。 お金がないため、大好きなメイクもできない日々が続きます。なんとか子どもたちを保育園に入れられるようになり、パートを始めて安定した収入を得られるようになってきました。 そんな中で、また夫の都合で引っ越し……。 引っ越し費用なんてないので、また借金して引っ越し費用にあてることを繰り返し、結局4年間の結婚生活中に3回も引っ越ししたそう。生活を安定させて、少しでも借金返済をしたかったのまどんさんは、心が折れてしまいます。 積み重なる借金。妻の財布からお金を盗む夫…結婚前は車を持っていた元夫ですが、結婚後にお金がなく10万円で売ってしまいました。それから、ことあるごとに「車が欲しい」「車があればもっと稼げるのに」と言うようになり、終いにはのまどんさん名義で車を購入して欲しいと言われます。 この時、すでにのまどんさん名義の借金が200万円近く、さらに元夫の借金も合わせると400~500万円近くに膨らんでいました。元夫はローンが組めないため、「お金は支払う」という約束で、のまどんさん名義で車を購入することに。 のまどんさんは、育児の傍ら様々な内職をして、3年以内に借金を返済しようと目標をたて必死にやりくりをしていた最中、元夫はのまどんさんが寝ている間に、お財布からお金を盗んだのです。これが分かった時点で、車の購入を取りやめました。その後も元夫がお金を抜くことが何度も続き、離婚を考え始めます。 「誰も人生の責任をとってくれない。自分の手で幸せになろう」「母親であることも大事にしながら、自分の人生も大切にしていきたい」 のまどんさんは、離婚を決意しました。 離婚後の現在その後、水面下で離婚準備を進めていった、のまどんさん。離婚にあたって一番不安だったのが「家を借りることができるのか」ということ。しかし実際には、シングルマザーに優しい不動産会社に出会い、良い物件を紹介してもらうことができ、離婚に踏み切ることができたそう。 そして昨年、離婚が成立。現在のまどんさんは、新居に引っ越して子どもたちと3人で暮らしています。週5でパートをして働き、在宅でSNS運用代行の副業もしながら、仕事と子育てに奮闘しています。離婚するまでに、パートや内職を掛け持ちして必死に稼いだお金を元夫に抜かれてしまうなど、たくさんつらい経験をしたのまどんさんですが、離婚してからはお金を奪われることなく、子どもたちと賑やかで安定した日々を過ごしているそうです。 この動画には、「涙が出ました」という共感の声や、のまどんさんへの励ましのコメントが多数寄せられていました。 YouTubeチャンネル「ポンコツ主婦!のまどん」では、子どもたちとの日常の動画がメインで投稿されています。こちらも合わせてチェックしてみてくださいね。著者:ライター 廣瀬尚子
2023年10月20日小学1年生になった長女。初めての小学校での担任の先生は女性です。入学式での先生の第一印象は、きっちりしていて厳しそうな雰囲気でした。長女に合わないのではないかと心配をしていました。その後、個人懇談会があり、私は緊張してのぞみました……。 初めての授業参観での先生の印象私は、「小学校の先生は幼稚園の先生と比べると厳しいし、子どもと距離をとっている」 というイメージがありました。そして入学式に実際に見た担任の先生の印象は本当に厳しそうな方……。長女は先生に甘えたいタイプだっだので「大丈夫かなあ?」 という気持ちでした。今思えば眼鏡をかけていたことも、厳しそうというイメージを助長していたと思います。 そして、初めての授業参観を迎えました。 すると……。参観中は先生の怒っている姿を見ることはなく、やさしい声がけをする先生だなと感じた一方、やっぱり子どもとの距離感をきちんと線引きしているという印象も受けました。 やがて入学してから2カ月ぐらいたったころの個人面談のこと。 それまで先生と二人でお話ししたことがなかった私は緊張していました。そしていざはじまると―。まだ担任の先生と娘との関わりが短いため、娘の学校での様子をあまり聞けないだろうと思っていましたが、先生は娘のいいところ、普段どんなことをよくしているのかなど細かに教えてくれたのです。また、私が最近娘の家での行動が赤ちゃん返りのようなものが多く悩んでいること、4人きょうだいなのでどうしても我慢が多くなっていることを伝えると、とても親身になって聞いてくださり、アドバイスをしてくれました。さらに「学校で発散できる場所を少しでも作れるように私も努力させていただきます」と、涙が出そうになる言葉をくれたのです。 厳しく、子どもとの距離もきちんと線引きしていると感じた先生は、実は娘のことをよく見てくれていて、保護者である私に対しても寄り添ってくれる先生だったのです。娘が1年生のときに、この先生が担任でよかったと思いました。 担任の先生は最初は厳しそうに見えたけれど、子どものいいところをたくさん見つけてくれ、保護者にも寄り添ってくれる素敵な先生でした。人を見た目で判断してはいけないと改めて思いました。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日になりますように! イラスト/ふくふく著者:松谷 えりな
2023年10月20日助産師・国際ラクテーションコンサルタントの榎本さんが秋冬に流行しやすいノロウイルスについて教えてくれました。ノロウイルスは感染してからの対処法が重要です。間違った対処法をしてしまうと、家庭内感染など感染が広がってしまうことも……。ぜひ確認しておきましょう!秋や冬になると流行するものとして、ノロウイルスなどの胃腸炎があります。お子さんがかかったときに慌ててしまって、実はNG な対応をしている場合があるかもしれません。そこで今回は、ノロウイルスにかかったときの対処法についてお話ししていきます。 ノロウイルスとは?ノロウイルス感染症は、赤ちゃんだけではなく高齢者までの幅広い年齢層に急性胃腸炎を引き起こす、ウイルス性の感染症です。1度かかっても免疫がつきにくいので、何度もかかることがあります。 冬に多く発生して、11月ごろから流行がはじまり12〜2月にピークを迎えますが、年間を通して発生することもあります。 原因ウイルスであるノロウイルスは、人の腸管内のみで増えますが、乾燥や熱にも強く長期に生存ができ、感染力が非常に強く、少量のウイルス(10〜100個)でも感染・発症します。 どんな症状?ノロウイルスは体内に入った後、主に「腹痛・下痢・吐き気・嘔吐」の症状を引き起こします。潜伏期間は12〜48時間です。赤ちゃんの場合は食品からというより、家族から感染したり、支援センターなどの公共施設の物品に触れたり空気感染することが考えられます。 ノロウイルスは吐き気が突然、強烈に起きるのが特徴で、勢いよく吐くことが多いです。 発症後、通常であれば1〜2日程度で症状は治まります。下痢は水様性で、重症例では1日に十数回も見られますが、通常は2〜3回で治まります。 その他の症状としては、発熱のほか、筋肉痛、頭痛などが見られますが、後遺症が残ることもなく、いずれも軽症です。赤ちゃんの場合、吐き気や腹痛を言葉で表現できないため不機嫌になったり泣き続けることがあります。 嘔吐したときは、感染予防対策に気をつけて赤ちゃんが勢いよく吐いて機嫌が悪い場合、他のウイルスの可能性もありますが、ノロウイルスの感染を疑って、念のため感染対策をするようにしましょう。下痢は嘔吐してから遅れて見られることが多く、対策が不十分だとお世話をするママや家族に家庭内感染してしまいます。早めに対応するようにしましょう。 ノロウイルスは、アルコール消毒剤や熱に強いのが特徴です。嘔吐物の処理をするときに感染予防としてアルコールで除菌される方もいると思います。しかしノロウイルスの場合、熱やアルコールに強いのが特徴のため、それだけではウイルスは除去できないので注意しましょう。 嘔吐物の処理を適切に行うことで、家庭内感染も防ぐことができます。嘔吐物の基本的な処理方法は下記の通りです。参考にしてみてください。 1. 処理は最小限の人数で、直接触らないように行う嘔吐するとウイルスを含んだ水滴が1~2m程度の範囲に飛散するので、処理をする人以外は近づかないようにしましょう。そして処理をする人は、使い捨ての手袋やマスク、エプロンなどを着用し、ペーパータオルを使ってできる限り嘔吐物に直接触れないようにします。使用したものは、袋にまとめて口をしっかり縛って破棄しましょう。処理後は、手袋をしていたとしても流水で石鹸を使ってしっかり手洗いをしましょう。 2. 嘔吐物をすばやく取り除くしっかり洗浄・消毒できずに取り残された嘔吐物は、乾燥すると空気中を漂ってしまいます。それを吸い込むことで感染が広がる恐れがあるため、嘔吐物周辺の壁や床などの広範囲をすばやく洗浄・消毒しましょう。 3. 感染している人と嘔吐物を処理した人の衣類を適切に洗う嘔吐物が飛び散った衣類は下洗いをした後、塩素系漂白剤を水で薄めた液で消毒し、十分にすすぎます。高温の乾燥機を使用するか、85℃以上のお湯に1分間以上浸すと殺菌効果が高まります。すぐに洗えないときは衣類をビニール袋に入れて密封し、周囲にウイルスが付着しないように気をつけましょう。 水分補給や食べ物はどうする?嘔吐や下痢で水分が失われるので、水分補給が必要です。しかし、水分をとりすぎてしまうことで、余計に嘔吐を誘発してしまい悪化してしまうことがあります。 胃腸炎のときの水分は、赤ちゃんにとっては母乳が適しています。混合栄養の場合も、分泌量に関わらず母乳をメインにあげるようにしましょう。育児用ミルクやそれ以外の水分補給は、様子をみながら少量ずつこまめにあげるようにします。飲めなかったり、飲んでもそれ以上に吐いてしまう場合は、点滴治療が必要になる場合もあるので受診するようにしましょう。 ノロウイルスには、治療薬がなく対症療法となります。ウイルスを体外に出すことが大切なので、下痢止めなどは使えません。症状が落ち着くまで、お世話をするママにとってはつらいかと思います。症状が安定してきて、本人が水分や食事を欲しがる場合でも、小さなお子さんは一気にとりすぎてしまうこともあるので、少量ずつからにするよう大人が調整してあげましょう。 まとめ赤ちゃんはいろいろなものを触ったり、口に入れてしまいます。感染を予防するのは難しいかもしれません。周りの大人からの感染を予防するためにも、家族みんなで手洗いをしっかりしていきましょう。 監修者・著者:助産師 国際ラクテーションコンサルタント・おむつなし育児アドバイザー 榎本美紀
2023年10月18日息子が2歳のころ、保育園から足に歯形をつけて帰ってきました。お迎えのときに先生から状況説明と、謝罪の言葉をいただきましたが、わかってはいても親としては心苦しくなるもの。当時年長児の娘も遊んでいて、お友だちとぶつかったりすることが多かったです。保育園での子ども同士のケンカやケガについての体験談をお話しします。言葉がまだうまく話せないクラスのケンカ当時、4人きょうだいの下2人が保育園に通っていました。下の子が2歳のころなので、まだ言いたいことを言葉にすることができませんでした。周りの子も同じなので、オモチャや場所の取り合いをすると、どうしても手が出てしまいます。小さい子は特に噛みついてしまうことも。ある日、お迎えに行くと先生が「すみません」と状況説明をしてくれました。 申し訳なさそうに先生が謝罪まずは息子の足に歯形がついていること、ケンカが始まっていたことはわかっていて止めようとしたら、その前にお友だちに噛みつかれてしまったということでした。「すみません。間に合いませんでした……」と申し訳なさそうにする担任の先生と主任の先生。私は「子どものすることなので仕方がないです。たぶん大丈夫です。」と言い、帰りました。 くっきりとついた歯形。以前にはおでこをぶつけて青あざをつけて帰ってくることもありました。でも「誰がしたんですか?」とは聞かないし、先生もあえて名前は言いません。きっとうちの子も何かしらやってるかもしれないと思うと、お互いさまかな? と思うからです。 年長児クラスでのトラブル対応数日前には、当時年長児の娘がお友だちと鬼ごっこをしていて、顔同士をぶつけたと話がありました。「ちゃんと見て走らないとぶつかったりして危ないからね!」と先生から注意されたあとにぶつかってしまい、2人とも気まずそうにしていたそうです。その後は、お互いを心配し仲直りしていたとのこと。先生はぶつけたところを冷やし、両方の親に状況を説明してくれました。名前も教えてくれたので、すぐに親同士でも謝ることができました。話のできる年長児には年長児なりの対応をしてくださるので、親もすぐに対応でき助かります。 保育園でのケンカは集団生活のなかで学んでいくものなので、子どもの成長にも必要なものだと思います。ただ、そのときの先生の対応によって、親の受け取り方が違ってくるのかもしれないなと思った出来事でした。私は子どもがケンカしても、人にケガだけはさせないでほしいと思っていますし、特に話せない時期のケンカは、保育園の先生も大変なのは重々承知しています。とはいえ、親としてはケガをなるべくしないようにと願うばかりです。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日になりますように! 監修/助産師 松田玲子著者:松田みさと長男と次男が15歳差の2男2女の母。仕事をしながら子育てに奮闘中。現在はライターとして、自身の体験をもとに妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2023年10月17日初めての出産を控え、いつ生まれるんだろうとドキドキの毎日。しかし、正期産の時期を前に頻繁に起こるおなかの張りにより、医師に自宅安静を言い渡されました。そして妊娠36週に生まれてしまい、早産だった息子に対し、人一倍気を遣って過ごしていたころのお話です。2,200gで生まれた息子おなかの中ですくすくと育っていく息子。愛しくて仕方がなく、エコー写真を見ては「早く会いたいなあ」と思っていました。しかし妊娠後期から頻繁におなかが張るようになり、妊娠35週には出血もあったため、医師から自宅安静の指示が。 結局妊娠36週に早産児として生まれた息子は、体重2,200g程度の低出生体重児でした。息子が生まれた直後から助産師さんや担当の医師が、慌ただしくしていたのを覚えています。 罪悪感からひとりで無理をしていた毎日周りの子と比べるのはよくないと思いつつも、小さい息子を抱っこしては、正期産の時期に産めなかった自分を責め、息子に申し訳ない気持ちでいっぱいでした。 退院後、ネットで早産児は病気にかかりやすかったり、発達が遅れたりするかもしれないリスクがあるという情報を目にした私は、「この子を大きくできるのは私だけだ、病気にかからないようにしなければ」という気持ちに。 常に健康状態を気にしたり、授乳回数を増やしたりと自分だけで毎日頑張っていました。しかし産後のボロボロな体と、夜間授乳などでの寝不足も重なって、そのころの私は心身ともに疲れ果てていました。 元気に成長していく息子に私は……夫や友だちから少し頑張りすぎだと言われても聞く耳を持たなかった私。一方で息子は生後3カ月のころには首もすわり、体もぽっちゃりと赤ちゃんらしくなってきて、あやしたりするとよく笑うようになりました。そして生後6カ月にもなると寝返りや、ひとりで座ることもできるように。 そんな成長する息子の姿を見て、私は早産児だろうとこの子はこの子なりにちゃんと成長しているじゃないか、とだんだん思うようになったのです。それからは、周りの助けも借りて、ひとりで無理をするのをやめるようになりました。 現在では、息子も背は少し小さいものの、元気な幼稚園児になりました。今だからこそ言えることですが、早産児だからと母親が責任を感じ頑張りすぎるのではなく、もっと子どもの成長を信じて育児をすればよかったと思います。これからもこの子なりの成長を見守って、一緒に成長していきたいと思います。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師 松田玲子著者:竹の内 由紀5歳の幼稚園男児のママ。乳児期に産後うつになり、治療をおこなう。現在は趣味のイラストを活かした仕事をしている。
2023年10月17日息子が1歳半のときのこと、初めて経験する大変な育児に限界を感じ、心身の不調をきたし始めた私。そんなときに差し伸べられた救いの手は、子育てが苦しかった私にとって大きな心の支えとなりました。他人のやさしさに感謝感激した体験談を紹介します。大変過ぎた初めての育児息子は生まれてすぐから睡眠時間が短く、起きている時間はずっと泣いている子でした。1歳半を過ぎても状況は変わらず、さらには離乳食も順調に進まなかったため、育児は大変になる一方。 なかなか寝ない息子に付き添う私は常に寝不足、しょっちゅう泣く息子をあやし続け、離乳食にも神経をすり減らす生活で、心身ともに疲れ果てていたと思います。やがて私は無気力や物忘れ、食欲不振の症状が出始め、日々の家事もこなせなくなりました。 心配した夫が呼んだ救世主私の現状に危機感を抱いた夫は、息子を遊びに行かせたことのある子育て応援拠点施設に電話で相談しました。すると電話の2日後には、子育て応援拠点から50代くらいの女性スタッフさんが自宅にかけつけてくださり、私のつらい気持ちを聞くだけでなく、夕飯の用意や掃除の手伝いまでしてくださったのです。 また、その子育て応援拠点では一時預かり保育もおこなっていたため、すぐに緊急枠での一時預かり保育を手配してもらえました。私が感謝の気持ちを伝えると、「子育てはまだまだ先が長いのよ。楽しく子育てをするためにも、人に頼って息抜きしなきゃダメ。まずは少しでも睡眠を取ろう! 私たちがいつでも力になるから、なんでも相談してね」とスタッフさんに言われ、私は張り詰めていた緊張の糸が切れて大号泣してしまいました。 子育て応援拠点のスタッフさんのやさしさと支援に救われ、私は子育てが苦しい時期でもなんとか気持ちを前向きに保つことができました。心身ともに私を支えてくださった子育て応援拠点のスタッフさんには、本当に感謝しています。 ※産後3~10日のママが発症する「マタニティブルーズ」は産褥期の生理的な現象で、症状は産後2週間ほどで自然に治まると言われていますが、マタニティブルーズが悪化し、産後うつ病に移行するケースも少なくありません。産後うつ病の予防には早期対策が重要です。気になる症状や育児に関する不安がある場合は、早めに医師に相談しましょう。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師 松田玲子イラスト/ミロチ著者:佐藤 葉月
2023年10月15日助産師・国際ラクテーションコンサルタントの榎本さんがママたちに聞いてじぃじ・ばぁばのちょっと困った育児論について教えてくれました。時代も変化し、昔と今では育児方法が異なることも多々ありますよね。良かれと思ってやってくれているけれど……実は困っている祖父母の子育てエピソードあなたもありませんか……?育児をしている中で、祖父母のサポートはとても助かるものです。しかし、年々変化している育児でママ世代とお世話の方法が合わずに悩んでしまうこともあるかと思います。そこで今回は、祖父母がしてくれる赤ちゃんのお世話で困ってしまったことについてお話ししていきます。 アレルギーに関しての危機感が薄い!?今から50年前には日本では「アレルギー」は、ほとんどありませんでしたが、現在では3人に1人が何らかのアレルギーを持っているといわれています。今のママたちは、昔に比べると食物アレルギーに対しての意識が高いといえます。食物アレルギーがあることを祖父母に伝えていても、「気にしすぎだ」、「少しなら大丈夫」などと自己判断して与えてしまったというお話を聞くことがあります。 また、知らないうちに初めて食べるものを祖父母があげていたということもあるようです。 初めて食べた食材でもアレルギー症状が出なかったなど大事には至らなかったケースもありますが、赤ちゃんが初めて食べるものはもちろん、アレルギーがある場合はその原因食物について細かく祖父母に伝えると共に、どういうアレルギー症状がでるか、お菓子や食事をあげる場合には必ず確認してほしいことなど伝えましょう。 例えば、卵であれば目には見えなくても、お菓子やパン、料理のつなぎとして入っている場合があります。成分表を確認するようにお話ししておきましょう。義両親の場合、自分で伝えづらい場合にはパパに伝えてもらったり、アレルギーについての本やサイトの紹介をしておくのも良いかもしれません。 冬の寒い日は厚着をさせないと風邪をひく!?冬の寒い時期になると、風邪をひかないようにと厚着をさせすぎてしまう祖父母が多いようです。 また、服装をみて「そんな薄着をさせて……」と注意を受けることも多いようです。 乳児は体温調整機能が未熟で、末梢循環がうまくできずに、身体が温かくても手足が冷たくなっていることがあります。室内でも手袋や靴下で末梢を温めすぎると、体温調整機能が発達しづらいといわれています。また、米国立小児保健・ヒト発育研究所(NICHD)の調査によると、「着せ過ぎ」は放熱を妨げ、小児を高体温化(うつ熱)にし、SIDS(乳幼児突然死症候群)のリスクが上がるといわれています。 実際に厚着をしている赤ちゃんが背中にびっしょり汗をかいていたり、ほっぺが真っ赤になって体温が上がりすぎている場合もあります。 また、洋服の素材が薄手であっても保温性の高いものも出てきており、見た目より温かい場合もあります。 室内でも、空調機能の向上やマンションなど機密性が高い建物では冬場でも室内では薄着で過ごすことも多くなっています。室内では、特に睡眠中の赤ちゃんに、帽子、靴下、足付きロンパース、毛布などの「着せ過ぎ」は良くないことを伝えていきましょう。 まとめ頻繁に会う祖父母でなければ、特に言いづらいということもあるかと思います。孫をかわいがってくれるおじいちゃん・おばあちゃんには感謝を伝えつつ、わが子のために必要なことはちゃんと伝えられる関係性をつくっていきたいですね。 監修者・著者:助産師 国際ラクテーションコンサルタント・おむつなし育児アドバイザー 榎本美紀
2023年10月15日笑っているときは天使のようにかわいい娘。ところが泣き止まない時間が長くなれば長くなるほど、結構なストレスが溜まっている自分に気がつきました。「おむつが濡れた」「たそがれ泣き」というように泣いている理由がわかっているときはともかく、原因に心当たりがない状況で、泣き止まない娘と2人で過ごす時間の孤独は相当のものでした。泣き止ませる方法として、わが家で効果的だったちょっとユニークな方法をお話しします。泣いている理由がわからない泣き始めてもおむつを替えたり授乳をしたりすると、満足しておとなしく眠っていた娘。ところが、生後3カ月ごろ「何をしても泣き止まないとき」がありました。それまでおこなっていたおむつ替えや授乳ではまったく効果がなく、抱っこをしても、歌を歌っても、背中をトントンしても、服を着せても脱がせても、とにかくネットで検索して出てくることすべてを試してもまったく泣き止まないのです。 泣いている娘を抱いたまま私が泣きたくなる日も多かったです。助産師さんに相談したところ「自分でもどうして泣いているのかわかっていない赤ちゃんもいるから深く考えすぎないで」と言われたものの、泣き止まない娘を前にストレスがなくなるわけではありませんでした。 泣いている様子を撮ってみることに気持ちがラクになったきっかけは、「泣いている顔もかわいいわね」という義母のひと言でした。冷静に考えてみると、顔を真っ赤っかにして口を大きく開けて泣いているのも赤ちゃんのころの今しか見られない顔だと納得。そして何をしても泣き止まない日に、カメラで撮ってみることにしました。 すると、スマホ越しに見る娘の泣き顔は思いのほかかわいく、大絶叫で泣いている姿は生命力にあふれていたのです。そして何より、生後5カ月を迎えたころ泣いている顔を撮ろうとすると、不思議とスマホのカメラを見るや否や娘が不思議そうな顔をして泣き止んだことさえありました。 泣いている理由が特にないときは、他のものに興味をひかせると泣くことを忘れるようです。娘が寝たあと、フォルダに並んだ号泣写真を見て自分をねぎらいながら眠る日もありました。 泣いている写真や動画が大切な思い出に 久しぶりに新生児のころの動画を見返して気がづいたことがあります。それは、思った以上に泣き声が違ったことでした。当時は困惑した私ですが、今見ると「ふにゃぁふにゃぁ」、そして時期を追うごとにはっきりとした泣き声に変わっていきました。 ムービーを撮ろうとすると、意外と子どもが泣き始めたタイミングで慌ててムービーを止めてしまうことが多く、泣き声を記録したデータはあまりありませんでした。ありったけの泣き止ませる方法を試してお手上げのつもりで撮影していた写真や動画が、今となっては貴重な娘の姿を記録した思い出になっています。 赤ちゃんを泣き止ませることの積み重ねで、母と子の絆は深まっていくと産婦人科で教わりましたが、あまりに泣き止まないので私のメンタルも限界でした。スマホで動画や写真を撮っているうちに、少し気持ちがラクになった生後半年の今。育児記録の1つとして泣き顔さえも良い思い出になるように、日々娘と向き合っていこうと思います。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 イラスト/おんたま監修/助産師 松田玲子著者:こさい れい0歳女児の母。元テレビ番組ディレクター。フランスで育った自身の経験をもとに海外生活、旅行、子育てについて執筆している。
2023年10月15日私の初めての子どもは双子でした。周りの友人も子どもがいない家庭が多く、ベビーグッズはインターネットで調べて必要な物をそろえました。子育てのイメージがよくつかめないままに購入した双子用のベビーカー。いざ、使い始めると困ったことが……。マンションのサイズは測ったのに!わが家の双子用ベビーカーは、子どもが横に並んで座る横型のベビーカーです。幅を取らない縦型の双子用ベビーカーもあったのですが、新生児期から利用できるものが多い横型に。 購入前にマンションの玄関やエレベーターのサイズを測り、これなら大丈夫だろうというサイズを選んだつもりでした。しかし、自宅以外にも確認するべき場所があったのです。 初めてのお散歩で気づいたこと子どもたちが生後1カ月を過ぎたころ、私はベビーカーで初めて散歩に行きました。途中、のどが渇いた私は最寄りのスーパーへ。そこで私は、「ここのスーパーの通路、よく見ると狭い。双子用ベビーカーは通れるけど、他のお客さんとすれ違うことができない」とようやく気づいたのです。 また、最寄りのコンビニは手動ドアで、いったんベビーカーから離れて両開きのドアを全開にしないと入れませんでした。近くの薬局や酒屋は、通路は広いけれど端々に商品がディスプレーされ、通れない場所も。近くのファミレスも、店内は広く1人用ベビーカーの利用者も多いものの、入り口が狭く双子用ベビーカーで入るのは困難で諦めることに。 横型はメリットもあるけれど…横型ベビーカーは新生児期から利用できるものが多く、物もたくさん入るので助かります。2人が横に並んでいるので縦型に比べてお世話もしやすいです。また、子どもたち同士でコミュニケーションをとることができ、縦型ベビーカーと違いどちらが前のシートに座るかケンカにならないといったメリットも。 しかし、横型ベビーカーは大きさゆえに行動を制限されることが多く、思うように動けないときがあると知ったのでした。 双子用ベビーカーは一般的なベビーカーより値段が高いため、金銭的な問題から買い替えませんでしたが、今思えばレンタルするという手もありました。レンタルならば、少し割高になりますが、子どもたちの状況に応じて横型から縦型へ変更することもできます。産後はどこに外出したいかなど、子どものいる生活をもっと具体的に想像してから購入すべきだったなと思いました。 イラスト/ミロチ著者:長谷川 なぎ
2023年10月14日私は、4歳の長女と2歳の長男を育てています。私の両親は離婚しており、父は私の自宅から車で20分ほどの場所に住んでいます。車を持っていない私を気にして、よく買い物に付き合ってくれたり、子どもたちのために遠出をしてくれたりする良い父なのですが……。子どもたちに良くしてくれる父父は、母と離婚してからずっと一人暮らしです。仕事をしているので忙しいそうですが、「ひとりは暇やで!」とたまに寂しそうにしています。そのため、お正月やゴールデンウィークなど長期の休みがあるときは、子どもたちを連れて父の家に泊まりに行くことも多いです。 父の家に子どもたちと遊びに行くと、子どもたちが好きなお菓子を買っておいてくれたり、近くの公園で鬼ごっこや遊具で遊んでくれたりします。 泣くことは悪いこと…?しかし、2泊ほど泊まりに行くといつもケンカになってしまいます……。なぜなら、父は子どもたちがぐずったときや機嫌が悪いときに、「そんなことで泣かんでもええやろ〜」と、泣くことはいけないことだと伝えるのです。 確かに子どもの泣く声は、うるさいしイライラしてしまうことも。ただ、まだ言葉で伝えることや気持ちを処理することができない子どもは泣くことしかできません。私は父に、泣くことは悪いことではないから、子どもに積極的に泣いている理由を聞いたり、数分泣かせたりすることも、子どもが落ち着く方法の1つだと考えていると伝えたことがあります。しかし、なかなか父が理解してくれず私はモヤモヤしてしまうのです。 父と意見や教育の仕方が私の考えと異なるときは、子どもたちを連れて違う部屋へ移動したり、子どもの機嫌が悪くなったときにきつい態度をとるのはやめてほしいと伝えたりしています。 父の孫への愛情はひしひしと伝わりますが、たまに子どもたちと数日一緒にいると疲れてしまうのでしょう。今後は、泊まりに行く日数を減らしたり、泊まりに行っても父がゆっくり過ごせる時間を作ったり、父や子ども、そして私自身にも負担にならないように付き合いたいと思っています。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日になりますように! イラスト/ミロチ著者:本田りか
2023年10月13日助産師・国際ラクテーションコンサルタントの榎本さんが、赤ちゃんの夜泣き対策について教えてくれました。赤ちゃんの夜泣きに悩まされているというママやパパはぜひ参考にしてくださいね。ママやパパを悩ませる夜泣き。対策を色々やってみるもののなかなかうまくいかないということもあるかと思います。そこで今回は、夜泣き対策についてお話しします。 夜泣きとは?夜泣きは生後6カ月以降の赤ちゃんによく見られ、一般的に、ピークは生後7~9カ月、1歳〜1歳半に減っていくことが多くほぼ2歳までには終わるものとされています。大体の赤ちゃんは、生後4カ月を超えると夜にまとめて寝るようになるといわれていますが、寝ている時間に急に覚醒して泣き出すのが夜泣きの特徴です。 赤ちゃんによっては、すごく激しく泣くので、どこか悪いんじゃないか?と心配になってしまうこともあるでしょう。夜泣きは特に原因がないものが多く、そのためこれといった解決策がないことでママやパパを悩ませているかもしれません。 夜泣きの時期を乗り越えるのは大変ではありますが、「いつか必ずおさまること」と肩の力を抜いて対応できるとよいですね。 夜泣き対策、何をしている?夜泣きには、特に原因がないものが多く、対応に苦労しているママやパパもすることが多いかと思います。 以下は一般的によくママやパパが行っている夜泣き対策となります。室内でできる対策だけでなく、赤ちゃんの気分が変わるように外に出てみるなど、さまざまな方法が試されています。 ・抱っこをする・母乳やミルクをあげる・オムツ交換をする(便秘の場合などは綿棒浣腸)・部屋を移動する・外に出て散歩・ドライブ・衣服を脱がせたり、掛け物を調整する・空調を調整する・一度しっかり起こしてしまう・抱っこする人を変える(ママ→パパなど) など 夜泣きには特定の原因というものはなく、便秘でおなかが苦しかったり、部屋が暑かったり、衣服や寝具の肌触りが不快なのが気になって起きて泣いてしまうなど、要因は様々。原因が不明だからこそ泣き止まない赤ちゃんの姿にママもパパも困り果ててしまうのですね。 夜泣きは、成長過程のひとつなのでママやパパの接し方が悪いということはありません。自分のせいかもしれないと責める必要はありません。 午後の活動量や初めての体験などの刺激が夜泣きの原因になることも日中の活動を増やすと寝つきが良くなるといわれていますが、活動する時間帯も大切です。活動は午前中にするのがベストで、昼寝をはさんで午後から夕方にかけては徐々に活動量を少なくしていくようにすると良いとされています。 また、初めて体験したことや恐怖だったこと、初めて会った人などは赤ちゃんにとっては刺激になります。個人差がありますが、刺激が強すぎるとストレスがかかり夜中に覚醒してしまうことがあるようです。 特に何かができるわけではないのですが、原因がわかれば夜泣きに対応するパパやママも少し気がラクになれるのではないでしょうか? 個人差もありますが、予定は詰めすぎないように、刺激が多かった次の日はおうちでゆっくり過ごすなど調整するとよいかと思います。 まとめ夜泣きの原因は特定できないことが多く、成長と共になくなっていくとわかっていても、毎晩続くとママやパパが心身共につらくなってしまうこともあります。試行錯誤しながら、それぞれの赤ちゃんにあった対処法をみつけていけると良いですね。 監修者・著者:助産師 国際ラクテーションコンサルタント・おむつなし育児アドバイザー 榎本美紀
2023年10月12日発達障害の長男は、赤ちゃんのときから「寝ない子」でした。長男を産む前の私は、子どもは一度寝たらぐっすり寝るものだと思っていましたし、寝付くときも30分ぐらいで寝るものだと思っていました。しかし、いざ育児が始まると現実はあまりにも違っていたので、もしかしたら長男は「寝ない子」ではないかと感じるようになりました。そのときの私の思いや、長男が寝なかった理由などについてご紹介します。とにかく寝なくて大変だった乳児期長男は生後6カ月から保育園に入ったのですが、30分ぐらいしか昼寝をしないので保育園の先生がとても心配するほどでした。家でも授乳中には寝るものの布団に寝かせるとすぐに起きてしまうのです。1歳を過ぎても昼も夜もなかなか寝付かず、2時間近くゴロゴロ転がってばかりで全然寝ないので、私のほうがだんだんイライラ……。長男が寝ないことへのストレスと、成長への影響の不安がどんどん募っていきました。 寝なくてもいいやと発想を変えた結果1歳を過ぎてもあまりに寝ないので、疲れ果てた私は発想をガラリと変えてみました。保育園に行くために夜8時半には寝かせたかったのですが、寝る時間にこだわることをやめました。 それまでの私は、長男を寝かしつけたあとに、家事を済ませたり自分の時間を過ごしたりしていたのですが、それをすべて夕食後にすることにしたのです。そして夜10時になったら長男と一緒に寝てしまうスタイルに変えてみました。お互いに好きな時間を過ごせるようになったので、私のストレスも減っていきました。 長男が寝たくない理由とはその後しばらく経って、長男が年長のときに寝なかった理由を聞いたことがあります。理由は2つありました。1つ目は、「音とか光が気になって眠れない」、もう1つは、「起きていれば、もっとおもしろいことがありそうだから」でした。なるほどと思いました。長男は感覚過敏があり、蛍光灯が苦手です。そして音にもとても敏感なのです。起きている間は自分の興味のあることに熱中しています。私が起きていれば、長男も「何かおもしろいことを見つけて遊べる」と思っていたのでしょう。 小学5年生になった今でも、睡眠時間は少ないほうだと思います。「子どもは早く寝るもの」という大人の理想に当てはめず、長男のペースに合わせることで、私の気持ちが「寝られないものは寝られないんだ」と割り切ることができました。感覚過敏がある、発達障害という特性があることで、当時は不安を感じてしまっていたのです。寝る時間が少ないということは、理想の生活習慣を身につけるには本当は良くないのかもしれません。しかし、長男の成長を信じてやっていこうと思っています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師 松田玲子著者:川本 千華発達障害の長男、兄が大好きな次男を育てる2児の母。元ピアノ講師。自身の経験を活かし音楽・発達障害に関するライターとして活動中。
2023年10月12日私は7歳と3歳の男の子の父親です。私の両親と同居していて、私たち夫婦は共働きのため、帰ってくるまで子どもたちの面倒を両親に見てもらっています。母は面倒見がよくとても助かっているのですが、孫のことになると少々口を出しすぎるところがあり、なかなか意思表示ができない妻は好き勝手言われることもしばしば……。そんな家庭内で子どもの髪型をめぐって起こった出来事をご紹介します。母と妻の考え方の違いわが家の子どもたちは3カ月に一度まとめてガッツリと散髪します。耳と眉は完全に出て襟足を刈り上げる程の長さなのですが、散髪したばかりの子どもたちの髪型を母はいつも気に入らないようでした。母は丸いシルエットのかわいらしい髪型が好みで、散髪する直前が特にお気に入りでした。 反対に妻は、かわいらしい髪型だと女の子に間違われるということもあり、短い髪型にしたいのです。 母が突然……「短くしないで!」子どもたちの髪が伸びてきて、そろそろ床屋さんに行く時期になったときのこと。仕事が終わりの妻が家に帰ると、下の子どもの髪型が朝と微妙に変わっていたそうです。「え! どうしたの?」と妻が母に聞くと、母が前髪と耳にかかる部分をかわいくなるように切ったとのこと。 「そろそろ床屋さんに行く時期だったのに。切る前にひと言教えてほしかった……」と思ったという妻。すると母が突然「散髪代を出すから、もう短くしないで」と言い出したそうです。 今までよりもガッツリ!妻は、子どもの髪型のことにそこまで口を出されていいものなのかと、予約した床屋さんに移動中ずっと悩んでいたそうです。結局妻は、母には従わずに「今までよりもガッツリやっちゃってください」と床屋さんに伝えていたそう。 妻自身も自分の発言に驚いたそうですが、今回は子どもも「短くしたい」と言っていたのと、何より妻自身が譲れなかったので短くしてもらったと言います。そして、家に帰ってきた子どもたちの髪を見た母は目を丸くし、あぜんとした表情で言葉を失っていました。 妻は母の希望に添えず申し訳ないと思いつつも、子どもたちの希望もあったので後悔はないようです。はっきりと意思表示をしなければ母には伝わらないと思い、勇気を出して反抗したのだと思います。それ以降、妻のあまり踏み込んできてほしくないという気持ちを意識するようになったのか、それとも子どもたちの短い髪型も悪くないと思ったのか、母は口出ししなくなりました。 著者:佐藤 稜7歳と3歳の2児の父。サラリーマンとして働きながら副業としてライターを目指す他にブログ記事も執筆中。
2023年10月11日娘が1歳3カ月のときに、やっと入園できたこども園。さっそく私はお昼ごはんの壁にぶつかりました。「お弁当って、遠足の日だけじゃなく毎日作ることになるんだよね。私、これから本当に大丈夫なのかな……」と、仕事と両立ができるのか不安が募りました。どうすれば私は少しでも台所にいる時間を減らすことができるだろうか、と悩んだ体験談です。離乳食のお弁当、レシピ本がない……食の細かった娘のために、専業主婦時代の私はほぼ毎日、離乳食を手作りしていました。当時の私は料理が得意ではないものの、すりおろしたり、味を変えたりと、試行錯誤して娘に食べさせていたのです。そんななか、入園することになったこども園では、園児向けのお弁当が注文できるものの、離乳食には対応していませんでした。 本屋さんのレシピ本コーナーを見に行きましたが、離乳食のお弁当をテーマにした本は見つかりません。どうしようと悩んだ末、仲のよかったママ友に相談すると、「同じメニューで大丈夫だよ!」と言われてびっくり。私の目から鱗が落ちるような、ハッと気づかされた気持ちになりました。 レシピが決まれば調理時間は短縮できるお弁当と聞いたとき、毎日違うおかずを入れなければいけないものだと、私は思い込んでいました。日々の生活に必死になるであろう私は、ママ友のひと言がきっかけとなり、「おかずにこだわる余裕はない」と割り切ることに。 まずは、基本のお弁当をおにぎり・野菜ハンバーグ・野菜スティックと決めたことで、レシピに悩むストレスがなくなりました。そして、ハンバーグの中に入れる野菜の種類を変え、日曜日に作り置きをすることで、お弁当作りの時短にも成功。にんじんスティックばかりをお弁当に入れ続けていたからか、今ではにんじんが娘の大好物です。 「同じ物を2個買えばいいんだよ」娘の入園と同時に、私は働き始めたのですが、予想通り時間の壁が立ちはだかりました。夕食後に洗い物をしようと私が背を向けると、娘の「かまってほしい!」という盛大な泣き声が響き渡ります。そこで、まずは娘の寝かしつけを最優先し、娘が寝たあとに、止まった食洗器から洗いあがったお弁当箱を出しておかずを詰めることに。 ですが、娘と一緒に寝落ちして、翌朝にバタバタとお弁当を作るという悪循環に陥り、再度ママ友に相談に乗ってもらいました。「2個目のお弁当箱を買えばいいよ!」というママ友からのアドバイスで、夕食の盛り付けと同時に、無事翌日のお弁当が出来上がるようになりました。 慣れない育児に、仕事やお弁当作りが増えたことで、当時の私は体力的にも精神的にも追い詰められていました。ですが、ママ友からの言葉がきっかけとなり、栄養面には気をつけつつも、ラクができるところは手を抜こうと思えたことで、肩の力がふっと抜けた気がします。私に必要だったのは、心に余裕を持つことだと思いました。 監修/助産師 松田玲子著者:西垣かおり7歳女児のママ。元転勤族の妻で、子どもは1人だが、3度の保活経験あり。縁もゆかりもない街で戸惑いながらも、初めての子育てを楽しんだエピソード中心に執筆中。
2023年10月10日2人目の妊活中、マタニティ用品や育児グッズは1人目のときの物をまた使えばいいので、妊娠・出産に向けて特に何か準備が必要だとは考えていませんでした。しかし、実際に2人目を授かってみると、予想しなかった問題が生じたのです。つわりがつらい!1人目のときはつわりがほとんどなかったのですが、2人目を妊娠すると、つわりがつらく、ひどい船酔いのような状態が何週間も続きました。 そのころ、上の子はまだ幼稚園入園前。1日中遊びの相手をするのが大変で、一時保育を利用してみたいと考えました。ところが、それまでに一時保育の利用経験がなく、預けられる施設を探すところからのスタートになってしまいました。 一時保育の予約がとれない!?近所で見つけた施設は、事前に利用登録が必要でした。なんとか登録手続きを済ませたものの、いざ利用の予約を入れようとすると「すみません、その日は一時保育の枠はいっぱいです」と、思いがけない回答が……。 つわりの具合を見ながら、どうしてもつらいときだけ預けようと思っていたのですが、予約は早めに入れておかないとすぐいっぱいになってしまうようです。結局、思ったようには利用することができませんでした。 早めの情報収集と利用登録を!当時住んでいた地域は子どもが多く、保育園や幼稚園の入園は激戦状態。一時保育も例外ではなく、「使いたいときに使うためには、複数の施設に利用登録しておいたほうがいいよ」と、あとになってママ友から教わりました。 妊娠前は特に一時保育の必要性は感じていなかったのですが、何かあったときのためにもっと早くから情報収集をして利用登録を済ませておけばよかったです。 1人目のときは妊娠経過が順調だった人も、2人目以降も同様とは限りません。実家が遠方など頼れる人が近くにいない場合は、不測の事態に備え一時保育等を利用できるよう準備しておくことをおすすめします。 イラスト/imasaku監修/助産師 松田玲子著者:奥田美紀2児の母。IT企業にてSE・プログラマーとしてシステム開発やWEBサイト運用等をおこなう。夫の転勤や子育てのために退職し、現在は妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2023年10月09日現在6歳になる息子が2歳のときのことです。息子は内服が極端に苦手で、いろいろと試しても克服できずにいました。ある日、生まれたときからお世話になっている小児科医にそのことを説明したのですが、まさかの返答。今までの努力や本当につらい状況を理解してもらえず、悲しくなってしまった体験談です。内服がとにかく苦手な息子味覚がとても敏感な息子。大人にはわからないような変化にも反応します。完熟を少し過ぎたバナナや加熱しすぎたお肉などは口にしません。好き嫌いが多いというより、苦手な味付けがあるようです。 一番大変なのは内服。粉を練って小さくしても、アイスに混ぜてもだめです。「うぇっ」となってしまい、ひどいときには吐いてしまいます。風邪で薬を処方されたときは何とか飲ませようと必死に努力しましたが、どれも失敗。風邪の症状に加えて内服の苦痛が強く、息子がかわいそうでした。 小児科医のひと言が……ある日発熱があり、かかりつけの小児科を受診。風邪とのことでした。「解熱剤は坐薬でいただけないでしょうか? 薬を飲むのがどうしても苦手で……吐いてしまうこともあるので」とお願いすると、「アイスに混ぜたりしていますか? 2歳で飲めないというのは問題ですよ。ちゃんと練習しないと。お母さんがしっかりしないと、もっと重い病気になったときにお子さんが苦労することになりますよ」と先生。 今までさまざまな努力をしてきたこと、どうしてもうまく飲めないことを説明しましたが、理解してもらえませんでした。 息子や私が悪い? できないものはできない結局、粉薬が処方されました。先生の言うことは理解できますが、薬が飲めないのは甘えだと言われたようで、とても悲しい気持ちになりました。風邪で熱があって食欲もないなか、どうしても薬を飲んでくれない息子に飲ませる大変さを少しでもわかってほしかったです。 泣いて嫌がる息子の口を無理やり開けて薬を入れても、「うぇっ」と出してしまいます。ひどいときには食べ物も吐いてしまい、むしろ体力を奪っているのではないかとすら思う状態。練習しろと言われてもその方法がわかりませんでした。ただ途方に暮れながら家路につきました。 その後も息子が4歳になるまで、内服はとにかく大変でした。効果的な方法が見つからず、風邪を引くたびにとてもつらい日々を過ごしました。何とか乗り越えられたのは、年に2回ほどしか風邪を引かなかったからです。4歳を過ぎると少しずつ飲めるようになり、6歳の今では問題なく飲めるようになりました。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~5歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日になりますように! 監修/助産師 松田玲子著者:更田未央子6歳と2歳の子を持つ母。看護師・保健師・養護教諭1種・FP3級の免許を取得。現在、高校生を対象とした学習塾の講師をしながら、FP2級を目指す。育児・教育・医療・金融・不動産について執筆中。
2023年10月08日保育士の中田馨さんが、実は困っているお友だちとのかかわりで親がやりがちなことについて教えてくれました。「貸してあげなさい!」「返しなさい!」はNGなど具体的なケースをご紹介します。こんにちは、保育士の中田馨です。保育園は多くの友だちと過ごす場でもありますので、お友だちとの遊び方について考えることもあるかと思います。今回は、保育園での実例を紹介しつつお話ししていきます。 おもちゃの取り合いはコミュニケーションを学ぶ場乳幼児と過ごしていると必ず起きるのが「おもちゃの取り合い」です。昔、自分の子どもとお友だちがおもちゃを取り合ったときは、まだ私も保育士の経験も浅く、新米の母親だったので、相手のママの顔色を見つつ子どもの気持ちを汲むことなく対応した経験もあります。 公園ではもちろんのこと、保育園でのお迎え時に自分の子と他の子がおもちゃの取り合いをしていた! なんて場面に遭遇することもあるかと思います。慌ててしまうかもしれませんが、怪我しないようであれば、少し落ち着いて対応しましょう。 おもちゃの取り合いは、これからの長い人生の中で、人とのコミュニケーションを学ぶ最適な場です。その場面の前に何が起きていたかを知ることが大切です。 「貸してあげなさい!」「返しなさい!」はNGお迎えの際に、上記のような場面に遭遇したママが「貸してあげなさい!」と強く子どもを叱る場面を見てきました。 大人には「おもちゃを貸してあげられる子は、賢い子、優しい子」という価値観がありませんか? 「貸してあげられないなんて、優しくないわね!」「返さないなんて、悪い子ね!」なんて思わず言ってしまうこともあるでしょう。でもそれは、大人の思いです。 一度その思いは横に置き、おもちゃで遊びたいという気持ちに共感することから始めます。「そうか、そうか。このおもちゃで遊びたかったんだね」と伝えます。そして、自分の子が使っていたなら「遊び終わったら渡そうね」「もうすぐ帰るから、少し遊んだら渡そうね」などと伝え、お友だちには「少し待っててね」と伝えます。お友だちが使っていたのなら「お友だちが使ってから返してもらおうね」と伝えます。 「貸しなさい」「返しなさい」と命令するのではなく、まずは遊びたい気持ちを共感してから、親がしてほしい行動を簡単な言葉で伝えると、子どもは聞き入れてくれることが多いですよ。 保育園でお友だちと関わり遊ぶことは、ここから長い人生の人間関係構築の土台づくりです。子どもの成長発達を、子どもの気持ちに寄り添いながら保育園と共に歩んでいけるといいですね。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨
2023年10月08日子育てにはいろいろな方法があり、時代や家庭によって良いとされることやそうでないことがありますよね。今回は、私が第1子を妊娠・出産し、子育てをする中で習慣にしておいてよかったことを紹介します。子育てについて夫と情報を共有する初めて出産をしたとき、私も夫も子育て初心者でした。私の場合は妊娠中に妊娠や出産、子育てに関する情報を本やインターネットで調べたり、先輩ママから話を聞いたりしていました。一方、夫はあまり自分から情報を収集しないタイプ。そのため、妊娠中から妊娠や出産、子育てに必要になりそうな情報についてはSNSで記事を送ったり、直接伝えたりして情報を共有していました。娘が生まれてからは、娘の様子や娘に対する自分の対応をなるべく頻繁に伝えることで、一緒にいる時間は少ないけれど子育てについてお互いの意見を言い合えるようになりました。 実家の母とも子育てについて話し合う私の中でかなり苦戦したのが、実家の母との子育てに対する考え方のすり合わせです。母には母の考え方があるけれど、私が娘を産んだときとは時代が異なります。湯冷ましをあげる・あげないから始まり、娘に対するしつけの仕方など、時にはかなりキツイ言い争いになることもありました。けれど、何かあったときに頼りにする人でしたし、何度も私自身の子育てに対する考え方を伝えていくうちに 「あなたの考え方があるんでしょう」 と見守ってくれるようになりました。 友だちと子育てに対する考え方を伝え合う子どもを育てていくうちに知り合った友だちとも、子育てに対する考え方を伝え合うようにしています。そうすることで、一緒に子どもを遊ばせたときにそれぞれの家庭で大切にすることを尊重することができるからです。また 「娘は慣れない友だちには少し攻撃的である」といったことや、「子ども同士の喧嘩はできる限り見守りたいと考えている」といったことを伝えることで、子ども同士が喧嘩になってもトラブルになることなく親同士で見守ることができています。 子育てに対する考え方や方法がいろいろある中で、自分なりの考えについて周りの人に伝えることを習慣にしたところ、周りの人たちの協力を得やすくなって子育てがしやすくなりました。娘は今4歳。これからも周りの人たちと意思疎通を図りながら楽しく子育てをしていきたいです。 イラスト/ののぱ監修/助産師 松田玲子著者:ライター 吉川麻和
2023年10月06日わが家には2人の男の子がいます。長男は7歳(小学2年生)、次男は1歳で、6歳差の兄弟です。私は次男を出産した直後、長男がかわいいと思えなくなり、悩んでいました。長男に対してつい怒ったり、払いのけたりしてしまって、自己嫌悪になることも。そのときの体験談をお伝えします。次男への嫉妬と赤ちゃん返り6歳差の次男が生まれた直後、「かわいい!」と大喜びしていた長男。しかし、私が次男にかかりきりになるにつれ、「いいなー、○○くんばっかり」と言ったり、「オレも抱っこしてよー」と抱きついてきておっぱいを触ろうとしたりなど、“赤ちゃん返り”の言動が出てきました。 産後のドタバタでイライラしがちだった私は、そんな長男の寂しさを考える心の余裕がなく、「今忙しいから!」と、じょうずに構ってあげられませんでした。加えて、小さな次男と比べて大きな体でじゃれついてくる長男をかわいいと思えなくなり、つい怒ってしまうこともしばしば……。ただただ自己嫌悪でいっぱいの毎日でした。 寂しさのあまり、小学校で問題行動!?そうこうしているうちに、長男は小学校でいろいろな問題を起こすようになりました。担任の先生によると、「授業中なのにお道具箱の中を触っている」「休み時間が終わってもなかなか席に着かない」「机の整理ができず、必要なものを出すまでに時間がかかる」など、集中力が続かない状態が増えてきたそうです。 帰ってきた長男に「なんでそんなことをしたの?」「授業中は座っていないとだめでしょ」と、なるべく冷静に言ってはみたものの、本人は「そんなのわからない!」「ちゃんとしてるもん!」と反発。それに対して思わず怒ってしまい、さらに自己嫌悪に……。 直接の原因が何だったのかはっきりとはわかりませんが、私がちゃんと構ってあげていないからだと、長男に対する申し訳なさでいっぱいになりました。 話を聞く時間をつくるところからスタート その後、夫とも話し合い、長男への接し方を考え直すことにしました。 まず、自宅での1日を振り返ってみると、私は次男のお世話と家事に大きく時間をとられ、長男と1対1で過ごす時間がほぼなかったことに改めて気づきました。そこで、こま切れでもいいから、長男の話を聞く時間をつくろうと決心。宿題や夕飯の時間、お風呂、寝る前など、短時間であっても積極的に長男と話をするようにしました。また、夫が「学校では先生の話を聞く」「授業中に手遊びをしない」などやさしい言葉で説明し、「お父さんと約束してね」と念押ししました。その後、担任の先生から電話があり、「学校での長男の態度が目に見えて変わり、問題行動がなくなってきた」と報告してくれました。最近は休みの日に次男を夫に預け、長男と2人だけで外出する機会をつくるようにしています。長男はこれを“デート”と呼んでいて、「今度、自転車で○○へデートに行こうよ」と、楽しみにするようになりました。“デート”のときの他愛のない会話のなかで、「こんなことを考えているんだな~」など意外な発見があります。長男の成長を実感することも多く、たまにはこういう機会も必要だなと思っています。今でも長男をかわいく思えないことは多々あります。しかし、最近は次男の赤ちゃんらしいかわいらしさと、長男のかわいらしさは別物で、成長の時期が違えば接し方も違って当然なのだと思えるようになり、少し気がラクになりました。 共働きの限られた時間内で、家事・育児・仕事を回していると、上の子への対応はつい後回しになりがちです……。これからもなるべく長男と一緒に過ごす時間を大切にし、長男の甘えたい気持ちをしっかり受け止めようと思います。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日になりますように! イラスト/(c)chicchimama監修/助産師 松田玲子著者:大川香織小学2年生と1歳、2男の母。共働き。編集プロダクションや出版社で、子育て情報誌などの制作に携わった経験をもとに、さまざまなテーマで執筆。
2023年10月06日私が初めての妊娠・出産を経験したのは、夫の転勤先であるイギリス。産後、近くに頼れる友人も少なく、家族もいません。日本とは違う文化や気候に戸惑うことも多く、ひとりで頑張りすぎてショートすることが多かった私。育児が少しずつラクになるきっかけとなった、友人がくれた意外なおやつとは?慣れない海外生活と育児に手を焼く日々長男を出産後、私は慣れない海外生活と初めての育児という2つの壁にぶつかりました。見慣れない食材が並ぶスーパーや、朝8時でもまだ暗い冬など、戸惑いも大きかったです。 その中でも生まれたばかりの長男の生活リズムを整えるため、1日のスケジュールを細かく決めていました。さらに健康のために料理を習うなど、食事作りにも手間をかけていた私。当然食材選びにも時間がかかり、疲れて泣く長男を抱えてスーパーで立ち尽くしたことも。今思えば、私はあれこれ頑張りすぎでした。 友人親子の“超シンプルおやつ”とは?長男が生後11カ月のころです。疲れがたまっていたある日、とあるきっかけが訪れました。公園で友人のロシア人親子と遊んでいたとき、当時1歳の息子さんがおやつを食べ始めたのです。そのおやつはなんと、ざく切りの生キャベツ。 「え? キャベツ?」と驚く私。お母さんは私たちにも分けてくれようとしましたが、私は戸惑いを隠せません。 「キャベツって、おやつなの?」と、当時の私にはまさに目からウロコでした。よくよく考えてみると、りんごや桃などを丸かじりする子どもが多かったイギリス。私はおやつ作りを頑張りすぎなのかも……と、やっと気づきました。 キャベツのおやつがきっかけで、慣れない海外での育児を一層忙しくしていたのは自分だったのだとわかり、それからは私も、カットしただけのきゅうりやりんごを持ち歩くように。おやつを選ぶときは手の込んだものにこだわらず、シンプルでもいいものを選べるようになったことで、頑張りすぎの育児が少しずつラクになりました。 ※赤ちゃんに丸い食材(プチトマト、ぶどう、ウズラの卵、丸いチーズなど)を与える際は、誤嚥を防ぐために1/4程度に小さくカットして食べさせるようにしましょう。 監修/助産師 松田玲子イラスト/森田家著者:濱田よし
2023年10月05日これは生後9カ月の娘を連れて、スーパーで買い物をしていたときのお話です。子どもを連れていると、知らない人からもよく声をかけてもらえるのですが、ある日、思いもよらない言葉をかけられ、ショックで落ち込んでしまいました。買い物中に見知らぬ人からお説教!?わが家には、3歳の息子と生後9カ月の娘がいます。この日も、2人を連れていつものスーパーに買い物へ。そのときも食材はもちろん、娘の育児用ミルクやベビーフードも多めにカゴに入れていました。 すると突然、見知らぬ70代ぐらいの女性が買い物カートを覗きこんできて、私に「これだから今の若い人は。ミルクとかベビーフードに頼りすぎだよね。なんだかラクそうでいいわね。私たちが若いころは……」と、とうとうと昔話を始めました。私はとりあえず愛想笑いで相づちを打ちながらその場をやり過ごしました。 しまいには、「あなた、完全母乳じゃないの? あら、子どもがかわいそうね。お嬢ちゃん、くれぐれもいい大人になるのよ」と言って、子どもたちに手を振り去って行ったのです。思いもよらぬ出来事にすごくショックを受けました。 私は娘が生後5カ月ぐらいのとき、母乳が出なくなったのです。産院で、助産師さんや先生にも相談しましたが、「育児用ミルクと離乳食、ベビーフードをうまく使って栄養がとれていたら大丈夫。母乳じゃなくてもたくさん抱っこしていたら、必ず母親の愛情は伝わるよ」とアドバイスをもらいました。 あとから考えると声をかけてきた女性も、昔、育児が大変だったことを誰かに話したかっただけなのかもしれません。言われた言葉は傷つきましたが、昔と今では育児の方法や常識も違うし、どの時代でもママは頑張っているのだと思った出来事でした。 イラスト/ミロチ著者:なかまる あゆみ
2023年10月01日引っ越しの条件は、幼い子どもがいるので足音や物音が気にならないマンションの1階に住むこと。2階の騒音に悩まされる日々がくるとは思いもよりませんでした。ちょうど5歳の娘の寝かしつけの21時ごろから始まる、「ドンドン」という騒音。娘は「怪獣さんがいる」とおもしろがり、なかなか寝つかなくなってしまいました。 引っ越してきてすぐに…私たち家族が引っ越してきてから、このマンションには人が住んでいるのか?と思うほど静かな日々を過ごしていました。しかし3カ月が経ったころ、真上の2階に新しい家族が引っ越してきて挨拶に来られました。 「小学生の息子がいて、工作やDIYが大好きな子です。夫とよくDIYをしています」と教えてくれて、微笑ましいことだと思っていましたが、平日の夜にドンドンと上から物音が。その日だけではなく、4日連続で物音がしました。 ばったり遭遇!たまたま保育園の帰りに、マンションのポストで2階の住人の親子にばったり! 娘がすぐに「あ! 怪獣さんがいるお家! いつも夜にいるの?」と言いました。驚いた顔の2階の母親が「申し訳ないです。もしかして音がそんなに響いてたかしら」と一言。私は「娘が寝ている部屋で音が聞こえてしまっていまして」。小学生の男の子が「ごめんなさい。パパが帰ってくるとやるときがあるの」と謝ってくれました。 その日から夜に物音がすることはなくなりました。休日の昼間の時間帯にコンコンと音がすることはありますが、騒音ではないので気になりません。 育児はお互いさまの精神ではありますが、やはり夜のDIYは勘弁してほしいというのが本音。今回は、トラブルになる前に丸く収まりよかったです。ご近所同士の付き合いは昔ほどなくなっている昨今だと思いますが、少しでも心地良い環境をつくりたいと思っています。今では朝に小学生の男の子と会うと、必ず大きな声で挨拶する間柄になりました。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日になりますように! 著者:伊東理恵子
2023年09月30日息子が生後半年のころ、本屋さんに家族で出かけたときの出来事です。息子へ向けられた心ない言葉息子を抱っこしながら本を探していると、何だか香ばしい匂いが。ちらっと息子を見ると、スッキリしましたと言わんばかりの顔をしていて私の洋服は息子のうんちでかなり汚れていました。突然の出来事だったので、どうしようかと私は焦っていました。 すると横にいたおばさんが周りのお客さんに聞こえるような大きな声で、「汚いし臭いから早く向こうに行って!」と言ってきたのです。申し訳なく感じ、「すみません」とすぐにトイレに移動しました。しかし、おばさんのあまりにも強い口調、そして息子に対して汚いなどという言葉を直接かけられてしまったことにショックで涙が出てきました。 突然のハプニングだったとはいえ、かけられた言葉はショックだったものの、周りの方に迷惑をかけてしまったと反省しています。それと同時に、今回の出来事を通して、育児中に同じように困っている方がいたら、大丈夫だよ、落ち着いてねと手を差し伸べられるようになりたいと強く思いました。 作画/いずのすずみ著者:焚きたて香る4人の子どもを育てるママ。現在は子育てをしながら医療機関で仕事をしています。
2023年09月30日私は息子を完全母乳で育てていました。ただ、母乳を飲んだあとにゲップをさせても、飲みっぷりがいいのでよく吐き戻しをしてしまっていました……。義母からの衝撃的な言葉助産師さんにも相談をしましたが、吐き戻しはする子はするし、私の母乳の出がいいこと、赤ちゃんの飲み方がうまいこともあって、よく飲んでいる証拠だから心配ないと言われました。 しかし、吐き戻しをする息子を見ている義母は、「あなたの母乳に問題あるのよ! まずいのよ!」「ろくなものを食べていないから母乳の質が悪いのよ!」などと勝手なことを言ってきたのです。産後はストレスをためやすい時期なのに、傷つくようなことを何度も義母に言われて悲しい気持ちになりました。 ◇◇◇ 助産師さん曰く、月齢にもよりますが、赤ちゃんは胃の入り口の筋肉が未発達であったり、胃がとっくりのようなまっすぐの形をしているため、吐きやすい構造なのだそうです。さらに満腹中枢が未発達のため必要以上に飲むことがあり、その場合は吐いて調整するのだとか。お義母さんの心ない言葉には傷ついてしまうと思いますが、できるだけ気にせずに赤ちゃんとの授乳タイムを楽しんでほしいですね。お義母さんとの関わりにあまりにもストレスを感じる場合は、旦那さんや友人に相談してみるのも良いかもしれませんね。 作画/いずのすずみ著者:吉野みほこ3人の子どもを育てるママです。結婚をしてからは、義母と同居をしています。
2023年09月29日子どもを保育園に毎日送っているから、おむつを替えているからとドヤ顔のパパはいませんか。パパは育児を「やっているつもり」と思っていても、ママからすれば「中途半端」「全然やっていない」と思ってしまうことは少なくないようです。そして、この認識の違いはママのストレスになってしまうことが多いと語るのは、父親の育児参加のスペシャリスト、大阪教育大学教育学部教授の小崎恭弘先生。そこで今回は、パパの「やっているつもり育児」3ケースを取り上げ、パパとママの気持ちのズレや認識の違いがなぜ生まれるのかについて解説をいただきました。パパやりがちNG1:保育園や幼稚園へ、朝しっかり送っているつもり。でも…朝子どもを保育園へ送るだけで子どもの持ち物や連絡帳の準備はママ任せなパパ。ママが送り担当のときは、一人で全部をやっているのに……と、毎日のことなのでママにとってストレスになっているかもしれません。なぜ全部をやらないパパが多いのでしょうか。 小崎先生一番の原因は、保育園の送り迎えを「子どもを家から保育園へ移動させることが仕事」という認識でいるからなのかもしれません。ですが実際には、子どもを送る保護者には、必要な持ち物を揃える、子どもの体調を保育者に伝えるなどの役割もあります。 パパが送り迎えをするケースは昨今増えていてそれ自体は喜ばしいのですが、パパが送迎担当の場合に起こりがちなことがいくつかあります。例えば、私が働いていた保育園では、月曜日は週末に洗った布団カバーを持ってくることになっていましたが、忘れるパパは少なくありませんでした。また、着替えやおむつの補充を忘れる、連絡帳はサインだけで昨日の様子を書かないパパも。パパに子どもの傷や発疹の事を聞いても、いつ起こったのかなどが答えられないことは多かったように思います。 保護者と保育者は子どもを一緒に育てていくパートナー保育園に子どもを預けるということは、子どもを育てるという大事な使命を保育者と一緒に果たすということ。家庭と保育者での「連携」が、子どもたちの健やかな成長を支えるのです。ぜひ、パパたちにも保育者とコミュニケーションをとって欲しいと思います。連絡帳を書くことも重要なコミュニケーションの1つですよね。また、子どもの身の回りの準備を丁寧にすることは、保育者が子どものお世話をしやすくなるのはもちろん、パパたちが保育者からの信頼を得ることにもなるでしょう。一緒に子育てをするパートナーとして、保護者と保育者が心強い味方同士になれると子どもに良い影響をもたらすだけでなく、パパたちも子育てがラクになるのではないでしょうか。 パパやりがちNG2:おむつ替えをしておしっこやうんちのお世話はバッチリしているつもり。でも…おむつ替えはするけれど、おむつやおしりふきシートの買い足し、ゴミ箱に溜まったおむつのゴミ捨て、袋替えなどは知らん顔……。それなのにおむつ替えをしただけで、おしっこやうんちなど排泄関連のお世話をやっているつもりになっているパパが多いようです。ママからしたら、こうした面倒な作業はママだけというのはなんだかやるせないですよね。 小崎先生これは、パパたちに育児経験が少なく、先のことまで見通せていないことが多いというのが原因の1つなのではないでしょうか。例えば、パパにおむつ替えを頼んだら、おしりふきシートを一度に10枚使ってしまったなんて話をママから聞いたことがあります。一度に何十枚もおしりふきシートを使ったらいくらストックがあっても足りませんよね。ゴミ箱だってすぐにいっぱいになってしまう。でもママだって、最初からおしり拭きを効率よくできていたわけではありません。おむつやおしりふきシートの上手なストック管理などもやっていくうちにできるようになっていったのです。 そこで、パパがおむつ関連の家事育児を担当してみましょう。ただ休みの日や仕事が終わったあとに子どものおむつを替える担当なのではなく、おむつやおしりふきシートの買い出し、在庫管理、ゴミ袋替えも担当するというもの。おむつ替えは家事育児の中でも頻度が高いので、担当することで「おむつ替え」とひとくちに言っても、やることがたくさんあるということを実感しやすいはずです。経験の少ないパパの場合は、ママにやり方などを細かく確認することも必要でしょう。パパがこれらを主体的にできるようになれば、ママの負担は軽減されます。 パパだと上手くできないからとママが全部やってしまうご家庭は多いと思いますし、自分がやったほうが早いなどと感じるママもいるかもしれません。しかし、まだまだ育児は続くのですから長いスパンで考えてみてはいかがでしょうか。これらの経験は、日々の家事にも活かせる視点がたくさんありますし、「先のことを見通す力」をパパたちが身につけることにもつながるのではないでしょうか。 パパやりがちNG3:子どもの相手をしているつもり。でも…子どもの相手はするけれど、子どもが泣いたとき、機嫌が悪いときにママにバトンタッチをしようとするパパ。そんな姿にママたちはモヤモヤしてしまうようです。「機嫌のいいとき=ラクなとき」しか対応しないのに「今日はよく遊んだ」なんて我が物顔なパパにはモノ申したくなるのではないでしょうか。 小崎先生まさに、ママからしたら「おいしいとこ取り」と言いたくなってしまいますよね。子どもが泣き始めたら「ママを呼んでるよ〜」なんて言ってしまうパパ、多いですよね。つまり、パパはママの方がスムーズに対応できるだろうと思ったり、子どもが赤ちゃんのころなどは泣いている理由がわからなかったりしてママにバトンタッチしてしまうのかもしれません。でもママだって泣いている子どもの対応は大変ですし、赤ちゃんのころは泣いている理由が全部わかっているわけではありません。大変な思いをしながらも日々、試行錯誤していくうちに少しずつ理解しているんです。 とはいっても、なかなか子どもと関わる時間がとれず、子どもが機嫌の悪いときにどのように対応すればよいのかわからないパパも多いはず。そんなパパにおすすめしているのが、子どもとパパ、2人きりで外に出かけること。近くの公園へ散歩しに行く、地域の子育て支援センターの乳幼児向けの遊び場へ行ってみるのも良いですね。はじめは子どもの機嫌が悪くなり「ママがいい〜」なんて大泣きされてしまうこともあるかもしれません。はじめは上手くできないかもしれませんが、子どもにぐずられたり大泣きされたりしても、最後まで子どもと関わりきったという経験を少しずつ増やしてみてください。 パパたちの主体的な育児参加が家族を幸せにする!?私は、育児経験は将来の親の介護をするときにも役立つと思っています。今の社会で深刻な問題となっている「高齢者の虐待」ですが、加害者は息子が1番多く、次いで夫というデータ(※)があります。つまり1位と2位は男性です。おむつ替えの経験と関連するとは一概には言えませんが、少なくとも赤ちゃんのおむつ替えを、うんちは臭いから嫌だ、苦手だと遠ざけて経験しなかったパパには親の排泄関連のサポートはハードルが高くなってしまうでしょう。ほかにも、親が施設に入所する場合や入院する場合の、洋服の準備やスタッフとのコミュニケーションなども、保育園の準備や保育所と連携をとった経験が活かせるかもしれません。 多くのパパは頑張って育児をしていると思いますが、3つのケースでお伝えしたように、ママ任せな部分があるなかで「やっているつもり」になっている場合もあると思います。ぜひ一度、ママが何をしているのかを観察してパパも主体的に育児に参加しましょう。大変そうなことからも目を背けずパパたちが育児に向き合っていく経験は、家族が幸せになるため、そして何よりもパパ自身が幸せになるために大切です。楽しいことだけでなく、大変なことも同時に経験してはじめて達成感や喜びを心から感じられるでしょうし、「楽しいこと」と「しんどいこと」の2つを夫婦で共感し合うことで、きっと夫婦の絆も深まっていきますよ。(小崎先生) (※)参照:令和3年度「高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律」に基づく対応状況等に関する調査結果監修者:保育士 大阪教育大学教育学部学校教育教員養成課程家政教育部門(保育学)教授、大阪教育大学附属天王寺小学校校長 小崎恭弘
2023年09月29日私はもうすぐ4歳と2歳になる男の子2人を育てています。最近、長男が私の言うことを聞きたがらず、全力で拒否をするのです。私と一緒にいると長男の抵抗はひどくなるばかりで、私は長男から逃げたくなるほど悩んでいました。ある日、ネットで悩みを検索していたとき衝撃の記事を発見! 長男を深く理解するきっかけになったのです。何かと拒否するようになった長男長男は今までできていた着替えやお片づけを拒否して、まったく動かなくなることが増えました。 また、自分でできるのに私に「やって」と言い出したり、急に「抱っこして」ポーズをしたり、赤ちゃん返りのような行動が目立つようになったのです。 私が叱ると、長男はかんしゃくを起こして手が付けられなくなるという状況が続きました。 親の愛情不足なの…?長男は、自分の希望通りに私が動かないと怒鳴り、軽く「ポン」と私をたたくようになりました。 長男の様子を見て「怒り方が私に似ている。私のせいだ。私の愛情不足なのかもしれない」と思い、最終的にはいつも長男を抱きしめて落ち着かせています。 そんな繰り返しの毎日に私は疲れ、なんとなくネットで長男と同様のケースがないか検索してみたのです。 長男の言動には理由があった!?あるサイトに「4歳の壁=4歳ごろにやってくる反抗期」という内容が書かれていて、長男の言動はまさにそれだと思いました。私は「愛情不足ではなく、成長の証だったんだ」と学び安心しました。 それから、危ないことをしない限りは長男の意思を尊重し、見守るように。そしてたくさん褒めるようにしました。 それ以降、私に対する長男の行動が少しやさしくなったように感じます。毎日時間に追われる中、甘えさせたり、自信につながるようなサポートや声かけをしていくことは簡単ではありません。しかし、長男の成長を受け止めて、うまくやっていけたらと思っています。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日になりますように! 監修/助産師 松田玲子イラスト/ななぎ著者:岩見 エリ2人の男児の母。看護師歴12年、フランスで出産し子育て中。
2023年09月27日