胃の周辺が痛む「胃痛」はよくある不調の1つ。更年期は自律神経が乱れやすく胃酸の分泌が過剰になるため、更年期世代に多い症状ともされています。しかし、胃痛が起きても市販薬で済ませてしまうことも多いのではないでしょうか? 総合診療医の菊池大和先生は、胃痛が起きたら受診することをすすめます。自己判断で軽く考えてはいけない理由を聞きました。教えてくれたのは…監修/菊池大和先生(医療法人ONEきくち総合診療クリニック理事長・院長)地域密着の総合診療かかりつけ医として、内科から整形外科、アレルギー科や心療内科など、ほぼすべての診療科目を扱っている。日本の医療体制や課題についての書籍出版もしており、地上波メディアにも出演中。Q:「胃痛」とはどんな症状?A:みぞおちあたりに痛みが起こることみぞおち付近に痛みを感じることを胃痛といいます。胃痛は多くの場合、胃酸過多による胃粘膜の炎症(胃炎)により引き起こされます。胃酸は強力な酸であり、食物と一緒に胃に入ってきた細菌を殺菌したり、消化を促したりする働きがあります。通常は胃粘液によって胃は胃酸から守られています。ところが暴飲暴食、ストレス、自律神経の乱れなどが引き金となり胃酸の分泌が過剰になると、胃酸と胃粘液のバランスが崩れ、胃がダメージを受けてしまうのです。Q:市販薬で症状が治まったら受診しなくてもいい?A:痛みは個人差があり。他の内臓の病気のケースも胃痛は日本人によく見られる症状です。病院には行かず、市販薬で治す方も多いでしょう。ただ胃の周りには、胆のう、すい臓、肝臓等多くの臓器が集まっていて、胃痛を伴う消化器系の病気も疑われます。特に胆のうや胆管の痛みは胃痛と似ているので注意が必要に。そもそも痛みの感じ方は個人差があるので、自己判断はおすすめできません。また胃がんの初期症状で痛みが生じることは少ないですが、ある程度進行すると胃痛が起こります。胃の痛みは放置せず速やかに受診しましょう。Q:胃痛は更年期のせいでは?A:更年期障害であるとは限りません先ほども触れましたが、更年期になると女性ホルモン(エストロゲン)が急減し、自律神経のバランスが乱れやすくなります。この影響により胃酸の分泌が活発になり、胃痛が引き起こされることがあります。ただし更年期障害の場合は「除外診断」といって、さまざまな検査をしても原因がわからないとなったときに「更年期障害ではないか」と診断することになります。そのため、「更年期に起きた胃痛は更年期障害です」と単純には言えません。Q:バリウム検査で問題がなければ心配ない?A:病気が隠れている、見逃されている恐れもバリウム検査(胃部X線検査)ではバリウムの流れ方から胃内部の凹凸を観察し、異常や病気がないかを確認します。胃炎、胃ポリープ、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃がんなどを発見しますが、凹凸が浅いなど小さな変化は見逃されがちです。バリウム検査で引っかからなかったとしても、胃の不調がある場合は受診しましょう。Q:胃を守るために何をしたら良い?A:40歳を超えたら1年に1度は胃カメラ検査を胃酸過多を防ぐため、暴飲暴食、早食いは避け、胃の刺激となる飲食物(カフェイン、アルコール、酸味の強いもの、塩分の多いものなど)をとり過ぎないようにしましょう。胃はストレスの影響を受けやすいので、じょうずに発散できるといいですね。そして何より大事なのが定期的な胃カメラ検査(内視鏡検査)です。内視鏡検査は胃炎、胃ポリープ、胃潰瘍、早期の胃がん、逆流性食道炎、食道がん、十二指腸潰瘍などの病気、胃がんの原因となるピロリ菌の有無がわかります。40代から胃がんのリスクが高まります。この年代以上の人は病気予防のためにも1年に1回のペースで内視鏡検査をおこなうことをおすすめします。まとめ筆者は胃痛と定期健診で、これまで3回内視鏡検査をおこなったことがあります。口、鼻、鎮痛剤使用とそれぞれ違う方法でしたが、個人的には鎮痛剤が最もラクでした(ただし費用は高め)。最近は検査前の問診をオンラインでできる病院も増えていて内視鏡検査のハードルも低くなったように感じます。胃の健康のために内視鏡検査を検討してみてはいかがでしょうか?取材・文/中澤夕美恵(50歳)出版社、編集プロダクションを経てフリーになって約20年。スポーツジム通いに目覚め、せっせと運動に励むものの1年で1kgしか減量しておらず、ズッコケる。いつか痩せると信じて今日もジムへ……。著者/監修/菊池 大和 先生医療法人ONE きくち総合診療クリニック 理事長・院長。地域密着の総合診療かかりつけ医として、内科から整形外科、アレルギー科や心療内科など、ほぼすべての診療科目を扱っている。日本の医療体制や課題についての書籍出版もしており、地上波メディアにも出演中。
2024年02月21日「お酒に弱い人、つまりアルコールを分解しにくい体質の人がお酒を飲むと、胃がんを発症するリスクが高まることが、新たな研究結果からわかりました」こう話すのは、国立がん研究センター研究所がんゲノミクス研究分野長の柴田龍弘先生だ。胃がんは全体の約7割が「腸型」、約3割が「びまん型」と、大きく2種に分類される。腸型の胃がんはピロリ菌感染が原因とされているが、びまん型の胃がんの発症原因は「まだ解明されていないんです」と柴田先生。しかし、柴田先生を中心とする研究チームによって、アルコールを分解しにくい体質の人は、お酒を飲む習慣から遺伝子変異が引き起こされ、それが原因となり「びまん型胃がん」の発症リスクが高まることが確認されたのだ。耳慣れない「びまん型胃がん」という病気には、進行の早いスキルス胃がんも含まれる。「がん細胞が胃全体に広がり、線維化して硬くなっている状態がスキルス胃がんです。腸型の胃がんより進行や転移が早く、5年生存率も低くなる傾向があります」命を脅かす胃がんのリスクが、お酒が弱い人の飲酒と関係があるとは驚きだが、そもそも「アルコールを分解しにくい体質」とは?「まったく飲めない人や、ビールをコップ1杯飲めば顔が真っ赤になる人は分解しにくい人といえます。日本人の数%が該当します」少しの飲酒で気持ち悪くなったり吐いてしまう人や、よく二日酔いになる人もあてはまるそうだ。「また、本来アルコールを分解しにくい体質でも、飲酒に慣れてある程度飲めるようになる人もいます。これが『中間層』で、日本人の4割ほどはいると考えられます」学生時代や社会人になりたてのころなど、最初はお酒が苦手だったのに、飲み会など飲酒の機会が増えるうちに飲めるようになってきた、という人には、この「中間層」が少なからずいるそうなのだ。夫の晩酌に毎回付き合う人や、仕事や友人との付き合いでよく飲む人のなかにも、中間層の人がいるかもしれないから要注意。自分が認識していないだけで、じつはアルコールを分解しにくい体質の可能性もあるとなれば気になるところ。柴田先生がセルフチェックの仕方を教えてくれた。「次の2つの質問で判定します。(1)現在ビールをコップ1杯程度の少量の飲酒ですぐ顔が赤くなる傾向がありますか?(2)飲み始めたころの1~2年間はそういう体質がありましたか?このうち一方でも『はい』であれば、アルコールを分解しにくい体質です」これにあてはまる場合、飲酒を続けていると胃がんリスクを高めてしまうことに……。「本当は飲めない体質なのに自分で『飲める』と思っている場合は厄介です。月並みですが、『休肝日』を設けるところから始めましょう」一度、自分のアルコールとの付き合い方を見直してみよう。
2023年03月30日3児の母でブロガーのマメ子さんによる、43歳で腎がんになった体験を描いたマンガを紹介します。今回は、胃がん検診について。検診に行く前、バリウムのつらい思い出がよみがえり、緊張しながら向かうと……。★前回:「調べておくべきだった…」子宮がん検診の結果を聞きに行って大後悔 #43歳で腎がんになった話 27胃がん検診に行く前日のことです。もうまともにやり切れる気がしなくて、去年はコロナを言い訳に行きませんでした。毎回思うけど、私よりずっと年配の方でも平気な顔でバリウムを飲んでやり切って帰る姿にホント尊敬します。次回も胃がん検診についての続きをお伝えします。監修/窪田徹矢先生(くぼたクリニック松戸五香院長)★最初から読む:「え? 血尿!?」脇腹が痛く、頭痛に吐き気、悪寒まで… #43歳で腎がんになった話 1★関連記事:「痛っ!」寝返りをしたら右胸がズキン!として… #40歳独身で乳がんになりました 1★ウーマンカレンダー連載マンガをもっと読む著者/マメ子(43歳)2021年3月血尿と疼痛から腎がんとの診断を受け、4月21日に右腎摘出、経過観察中。3児の母。ブログ「そらマメ絵日記(腎がん経過観察中)」を日々更新中。Instagram:@sora_mameko.628
2022年01月02日株式会社サリバテック(代表取締役CEO:砂村 眞琴、以下 サリバテック)は、唾液によるがんリスク検査「サリバチェッカー」に、2021年9月1日胃がんの検査項目を追加いたしました。【検査概要】検査名 :唾液によるがんリスク検査【サリバチェッカー】検査項目 :胃がん(9/1~)、肺がん、膵がん、大腸がん、口腔がん、乳がん※1検査方法 :唾液に含まれる代謝物を液体クロマトグラフィー質量分析機(LC/MS)で測定し、がん細胞で特異的に上昇する代謝物を用いリスクを評価検体採取量:唾液 0.1mL以上※1乳がんは女性のみ【背景】2017年1月より開始した唾液によるがんリスク検査【サリバチェッカー】は、痛みがなく場所を選ばず短時間で検査ができます。コロナ禍のセルフヘルスケア課題を解決できる検査サービスとしてのニーズが高まり、現在1,300以上の医療機関と300の企業・団体や健康保険組合にご利用いただいております。一方、評価できるがん種が限られており特に罹患率の高い「胃がん」追加をご期待いただいておりました。この度、都内医科系大学協力のもと研究開発が進み胃がんを追加する運びとなりました。今後もより簡単で高精度な検査を目指し、お客様からのご要望を反映し、多くのがん種および様々な疾患リスクの検査を開発し当社は進化を続けてまいります。【サリバチェッカー概要】「サリバチェッカー」は、唾液で現在のがん罹患リスクを評価します。唾液中の代謝物濃度を高精度に分析し、がん罹患時に異常値を示す物質の濃度をAI等で解析することで、現在のがん罹患リスクを評価します。唾液を採取し、サリバテックへ返送するだけで検査が可能なため、からだ・気持ちに負担をかけることなく、一度の検査で6種のがん罹患リスクを調べることができます。また、検査結果について相談可能な提携医療機関が全国に約400施設ございます。今後も提携医療機関を拡大してまいります。サリバチェッカー イメージサリバチェッカー URL: 【サリバテック・代表取締役CEO 砂村 眞琴より】胃がんの臨床研究に取り組んでおりましたが、代謝物からリスクを判定するAIのアルゴリズムが完成し、9月1日より胃がんを検査項目に追加する運びとなりました。これもひとえに、研究に参加していただいた胃がん患者の皆様とご家族様、そして各医療機関で研究に携わっていただいた先生方のご協力のおかげです。本邦に於いて、胃がんは男性の死因第2位、女性の死因第4位であり唾液検査の胃がんプロジェクトは最重要課題でした。サリバチェッカーがきっかけで大腸がんや膵嚢胞性腫瘍が発見された方から感謝のお言葉をいただいており大変励みになっております。既存の大腸がん・膵がんに胃がんが加わることになり、消化器系の疾患を広くカバーできるようになりました。コロナ禍でがん検診の受診率低下がニュースとなっております。医療機関の皆様におかれましても検診受診率の回復と意図したがんの早期発見の取り組みに当検査を是非ご活用ください。今後もアカデミアとの共同研究を進め、がんの検査項目を増やしていく予定です。また、がんだけでなく生活習慣病や精神疾患などの早期発見技術の開発にも着手しており、皆様の健康を守る役割を担っていきたいと考えております。臨床研究にご協力いただきました胃がん患者皆様のお気持ちを忘れずに、がんで苦しむ人を1人でも減らせるように当社は研鑚を重ねてまいります。【サリバテック概要】会社名 :株式会社サリバテック代表者名:代表取締役CEO 砂村 眞琴事業内容:・唾液によるがんリスク検査事業・新規リスク検査開発事業・研究検査受託事業 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2021年09月01日今年1月に岐阜市で胃がんの検診を受けた50代の女性が、7月16日に亡くなった。「要精密検査」と診断されていたにもかかわらず、「異常認めず」と誤って通知されていたのだ。市区町村が実施するがん検診への信頼を、大きく揺るがす事件であった。「全国の自治体で行われているがん検診で、正しくがんが発見できる精度は、そもそも7〜8割。4〜5割の自治体すらあります。がんの見落としは、かなりの確率で起こりうるのです」そう語るのは、国立がん研究センター・社会と健康研究センター検診研究部長の中山富雄医師。がん検診にはなぜ、そのように“穴”があるのだろうか?中山医師と、東京大学医学部附属病院放射線治療部門長の中川恵一医師が部位別に解説してくれた。【乳がん】乳腺が発達している人にマンモグラフィーは不向き女性の11人に1人がかかるといわれる乳がんは、40〜50代女性の部位別死因のトップ。年間1万4,000人ほどが命を落としている。「『マンモグラフィー』が乳がんの早期発見に効果があることは明らかですが、弱点もあります。画像で乳がんの部分は白く写るのですが、同時に乳腺も白く写るので“雪原で白うさぎを見つける”くらい、がんとの判別が難しいのです。とくに日本人は乳腺濃度の高い“デンスブレスト”が多く、画像を読む技量の低い医師による“見落とし”の可能性はあります。乳房に超音波を当ててがんの有無をみる『超音波検査(乳腺エコー)』は乳腺が白く写り、がんは黒く写ります。二親等以内に乳がんか卵巣がんにかかった人がいる“乳がん家系”の方は、40歳以前から乳がん検診をするべき。とくに若い人は乳腺が発達しているため、超音波検査がいいでしょう」(中川医師)乳がんの発見率はマンモグラフィーが8割、超音波が7割と万能ではないことも知っておきたい。「超音波検査も検査する技師の腕次第。機器を扱う角度のわずかなぶれで、乳がんが見逃されてしまうこともあるのです。わずかな病変を見つけ出す名人もいますが、そうでない人もたくさんいるのが現状。超音波検査の認定試験が’15年からスタートしていますが、技術の均一化には時間がかかりそうです」(中山医師)【胃がん】早期で見つかりやすいのはバリウム検査より胃カメラ’90年代まで日本での死亡者数が最も多かった胃がん。今でも5万人近くが亡くなっている。ただし、早期に発見できれば、ほぼ100%が治るという。おもな検査は「胃部X線検査(バリウム検査)」か「胃内視鏡検査(胃カメラ)」のどちらかを選択する。「胃がん患者の98%はピロリ菌の感染が原因です。採血や採尿などで感染の有無を調べ、感染していた場合には抗生物質で除菌することも重要です。バリウム検査は、X線画像に写る胃の粘膜の凹凸から病変を見つけます。これで手術可能な大きさまで進行した胃がんを見つけることはできますが、凹凸がない早期がんは盲点になりやすい。胃カメラは胃の内部の変化まで見られるため見落としが少ないのが特徴。早期の咽頭がんや食道がんが見つかることもあります」(中山医師)厚生労働省の「地域保健・健康増進報告」によれば、’16年に新たに胃がんになった13万人のうち、自治体のバリウム検査で見つかったのはわずか4,500人。もはや時代にそぐわないようだ。【子宮頸がん】「細胞診」の精度は高いがそれでも“見落とし”は2割年間で約1万人が患者となり、3,000人近くが亡くなっている子宮頸がん。おもな検査となるのはブラシやヘラで子宮頸部の粘膜を採取して調べる「細胞診」だ。「顕微鏡で採取した細胞を調べるため、有効性が高く、大規模な臨床研究でも『検診で死亡率が下がる』ことが判明しています」そう話す中川医師。それでも見つかる確率は、最大で8割という。「子宮頸がんは、HPV(ヒトパピローマウイルス)の感染が原因。海外では主流になっている、HPVに感染しているかどうかをチェックする検査も、検診とあわせて行うといいでしょう」(中川医師)どうやら“見落とし”も多い、がん検診。とはいえ、「受診しないのは間違いです」と中川医師。「がん検診はそもそも“受診者個人のがんと向き合い、死亡リスクを下げる”ためのものではなく、“国民全体のがん死亡率の減少”が目的。でも、だからこそ公的な補助があるわけで、受けなければ損だと思います。そのうえで、自分の家系に多いがんや、生活習慣病の既往歴など、抱えているリスクに応じて、自己負担での検査も受けることが重要です」(中川医師)検診に頼りきらず、“自分に合った”がん対策を始めよう!
2019年08月13日アカペラグループ・RAG FAIRの土屋礼央が、17日に放送されたニッポン放送『土屋礼央 レオなるど』(毎週月曜~木曜 13:00~)で、妻が胃がんの手術を受けていたことを告白した。土屋は自身が10月に番組を急きょ欠席した際、「家族の手術に立ち会うため」であったことを番組で語っていたが、今回、妻の胃がん手術だったことを明らかにした。そして自身も人間ドックを受診してきたことを報告した。土屋は夏休みに家族旅行をしていた際、義母との会話で「ピロリ菌がいるかもしれないから検査した」という話があり、妻も受診する流れになったと経緯を説明。検診の結果、妻が「進行がん」であることがわかったという。その後、妻の手術日が決まったが、同番組の生放送日と重なっていた。結果的に、土屋は代演パーソナリティを立てることを決断し、番組を休んで手術に立ち会った。手術の結果は、胃の全摘出であり、医師からは「あと半年遅れていたら、助からなかった」と告げられたことを語った。今回、この一連の出来事を番組で語った理由は、妻から「あなたは、物事を世の中に伝えられる役割をもっているんだから、発信してほしい」と言われたこと。土屋はリスナーにも胃カメラによる検診を受けてほしいという気持ちと、そのためには自分自身が受診すべきだと感じて行動に移したことを明かした。
2018年12月17日「’14年8月、病院で母がピロリ菌の検査を受けたところ、担当医から『お母さんはピロリ菌どころか胃がんになっています』と、突然告知されました。それもステージ4。『このままだと、あと3カ月で胃のすべてががんに侵され、腸閉塞になる』と……。それをイタリアにいたときに聞いた私は、頭の中が真っ白になりましたね」 当時の心境をこう振り返るのは、独自の美容メソッドが、多くの女性たちから絶大な信頼を得ている“吉本の美容番長”こと、シルクさん。 このたび累計40万部を突破した人気シリーズの4作目となる新著『シルクのべっぴん塾筋膜ゆるトレ』(ヨシモトブックス)を出版した彼女。その本のあとがきで、母・粕谷富美子さん(85)が胃がんで余命6カ月の宣告を受けたことを初めて明かしたのだ。 「がん告知を受けてから1カ月後に胃を全摘しました。ところが腹膜播種といって、すでにいろんなところにがんが散らばっていることがわかりました。担当医からは『余命6カ月~1年を覚悟してください』と言われ、めちゃくちゃショックでしたね」(シルクさん・以下同) その場にいた2人の妹たちに、「もっと母に生きてもらって、これからの6カ月をみんなで頑張ろう!」と声をかけた。 胃を全摘した富美子さん。これからは、胃腸に負担のかかる普通の食事はできない。野菜ソムリエプロの資格を持つシルクさんだが、食材選びから調味料、そして調理法に至るまで、これまでの食生活を根本から覆すほど猛勉強したという。とくに調理法では、油で揚げる・焼くといった料理が激減。土鍋や蒸し器を使った、蒸す・煮る料理を中心に考えた。 そしてシルクさんが、食生活の改善と並行して取り入れたのが、筋力トレーニング。 「母は82歳のときにがんの手術をしました。年齢とともに筋力が衰えてくると、家の中で転倒して複雑骨折することもありうる。そこから再び入院となれば、さらに筋力が落ちていく。そうならないために、自分のピラティスインストラクターの知識を生かしつつ、どこでも使えるフレックスバンド(ピラティスで使う伸び縮みするバンド)で、無理なく足腰を鍛えてもらうようにしたのです」 週に3~4日、富美子さんと一緒に暮らしているというシルクさん。仕事で家を空けるときは、2人の妹がサポートしてくれている。 「母ががんになるまで、LINEなどしたことなかったけど、がんをきっかけに3姉妹でLINEを始めて、母を細かく観察するようになりました(笑)」 そんな3姉妹の献身的なバックアップが奇跡を起こす。余命6カ月を宣告された富美子さんだったが、全摘手術から3年6カ月を経過した今もお元気なのだ! 「触診するとがんはあるんです。でも、大きくなっていない。抗がん剤の量も通常の半分にしてもらっています。担当医の先生も『奇跡だ』とおっしゃっています」 じつは食事と運動のほかに、富美子さんを元気にさせたもう一つの要因がある。それは「ドッグセラピー」。余命宣告を受けた後に、シルクさんは心のケアになると思い、富美子さんが大好きなヨークシャーテリアを飼うことにしたのだ。 「名前はルチア。今では母の腕枕で一緒に寝ています(笑)。このルチアがとても役に立っています。母が『散歩に連れて行ってあげないとかわいそう』と言いながら、外に連れ出すんです。散歩中にはご近所から声をかけられますし、誰かとしゃべってから帰ってくる。おかげで“家に閉じこもってしまう”という心配もなくなりました」 厚生労働省統計による、日本人の死亡原因は男女共に「がん」が1位。死亡者全体の約30%を占めている。もし、愛する家族が突然がんを告知されたら、どう対応すべきか。誰もが悩むはずだ。だが、シルクさんの体験談に、そのヒントがあるのではないだろうか。 「がんと闘うのではなく、がんと共存しながら一緒に生きていく。私たち姉妹はそうやって母を支えています。がんは急には消えないし、やっつけようとすればするほど、牙をむく。そんな気がするからです。母ががんを告知されたときは、『がんと一緒に生きていこうね』と語りかけました。そのうえで、自分にできることを考える。食事のことでは『今は胃腸を休めてゆっくりやっていこうね』、筋トレでは『こんな運動もいいから一緒にやろうね』と、常に声をかけながら母を巻き込んでいきました。ただ、何をやるにしても、自分が健康でいることも大事かな」
2018年04月13日質問:がんのごく初期でも何か自分で分かるようなサインはないのでしょうか?父方、母方両方の3親等以内の親族にがんで亡くなった方が複数います。皆さん気付いた時にはすでに手遅れ、というレベルでした。私自身も常に気を付けて検診も受けてはいますが、ごく初期でも何か自分で分かるようなサインはないのでしょうか?例えば、胃がんや大腸がんなどは全く無自覚のまま進行してしまうものなのでしょうか?東京都:そらまめさん(42)回答:「がん」の初期症状についてお答えします。――がんの初期症状として見られる症状親族にがんの患者さんが多いおうちを「がん家系」と呼びますね。確かにがんの中には遺伝性が強いものもありますが、ほとんどは体質(遺伝)と環境の組み合わせによって発症するといわれています。もちろん純粋に「○○がんになりやすい体質」というのもあるでしょうが、それ以外に家族の中で食習慣や運動習慣などを共有することが多いため、同じ部分に負荷がかかりやすい、ということもあるでしょう。がんの初期症状として見られる症状について、簡単にご説明したいと思います。ひと口にがんの初期症状といっても、場所により症状の出方が大きく異なりますので、今回はご質問にあった胃がんと大腸がんについて、お話ししましょう。1.胃がんもともと日本人に多いとされてきたがんですが、近年減少傾向にあります。初期症状としては、食欲不振、吐き気、胸やけ、胃部不快感、黒色便(胃からの出血の可能性があります)、体重減少、貧血などが挙げられます。症状自体、普段でもよくみられることなので、見分けがつきにくいことがありますが、何日か続くようなら胃がん、あるいは胃炎や胃潰瘍の可能性があります。2.大腸がん食生活の欧米化とともに最近増えてきているがんの一つです。本当に早期のがんは、便潜血が陽性であったり、他の病気で内視鏡検査を行って偶然見つかったりすることが多いようです。少し進行すると、便秘がちになる、便に血が混じる、便秘と下痢を繰り返す、下痢便しか出なくなる、貧血といった症状が出てくることがあります。早期の大腸がんでは自覚症状が出にくいので、40歳を過ぎたら定期的に健診を受けることが大切です。<定期検診の重要性>ご相談者さまはいつも検診も受けていらっしゃるとのこと、これは本当に大切なことですのでぜひ継続してください。多くの場合、検診を定期的にきちんと受けていれば、手遅れになるまで見つからないということはあまりありません。がんの初期症状は、自分の身に起こるとなかなかそれとは気付きにくいものです。何か変だなと思ったら、早めに受診してくださいね。Doctors Me(ドクターズミー)が保証している医師が回答しています
2016年12月18日乳がん闘病中のフリーアナウンサー・小林麻央(34)が30日、自身のブログを更新。昨年、胃がんのために32歳で亡くなった黒木奈々キャスターへの思いをつづった。麻央は、「今日は、報道番組のキャスターをされていた黒木奈々さんのことを想っていました」と書き出し、「同じ事務所で、同じ1982年生まれ同じ上智大学出身そして同じ時期に癌で闘っていました」と共通点を列挙。「元気になったらいつかお会いして、お話したいなと思っていました」と打ち明けた。続けて、「でも、奈々さんは亡くなられて、その、いつか、は叶えられませんでした」と悔やみ、「ご本人にも何も伝えられませんでした」と吐露。「今も、時々、黒木奈々さんを想います」と記した。そして、「『いつか』と思っていると、『いつか』までの距離は果てしなく縮まらない気がします」との思いを告白。「最近は、今は無理でも、『いつか』と思わないで、何年何月何日頃って決めて思うようにしました」と考え方を変えたことを明かした。
2016年09月30日国立がん研究センターは3月10日、インターネット上で複数の質問に回答していくだけで胃がんのなりやすさが確認できる「胃がんリスクチェック」を公開した。同センターはこれまで、科学的根拠に基づく「がんリスクチェック」シリーズとして、「大腸がんリスクチェック」「がんと循環器の病気リスクチェック」などの4コンテンツを公開してきた。このほど、これらのコンテンツに新たに「胃がんリスクチェック」を追加した。同コンテンツの対象者は、40歳から69歳の男女。年齢や性別、喫煙、塩蔵食品の摂取頻度などから導かれる今後10年の「胃がん罹患リスク」をその場で確認できる仕組みとなっている。具体的には「たばこを吸っていますか? 」「血のつながりのある親、または兄弟・姉妹で胃がんになった方はいますか? 」などの7つの質問に回答することで、胃がんのリスク分類(ABC分類)と性別、年齢に基づく今後10年間の胃がんリスク度がわかる。さらに、「油断せずに胃の調子に気を配り、症状があれば医師を受診して必要に応じた検査を受ける姿勢は必要です」などのアドバイスも確認可能だ。国立がん研究センターはこれまでにもがんの10年生存率や糖尿病リスクに関するデータを報告。今回の新規コンテンツに関しては、「胃がんリスクを知り、あなたの生活習慣やがん検診受診状況を見直すきっかけとしてご利用ください」としている。
2016年03月11日徳島大学は2月29日、胃がんにおける分子標的治療薬の標的であるHER2遺伝子増幅を高感度・高精度に低侵襲で検出できる方法を開発したと発表した。同成果は、徳島大学大学院 医歯薬学研究部 人類遺伝学分野 井本逸勢 教授、増田清士 准教授、京都府立医科大学 消化器外科 大辻英吾 教授、市川大輔 准教授らの研究グループによるもので、2月13日付けの日本胃癌学会誌「Gastric Cancer」オンライン版に掲載された。HER2遺伝子増幅によるHER2分子の活性化は、乳がんや胃がんの一部の症例で悪性化の原因となっており、現在は手術時のがん組織を用いて、その陽性・陰性が診断されている。特に、胃がんのHER2遺伝子増幅症例では、外科治療後の再発時にこの分子を標的にした分子標的治療薬などを用いた薬剤治療を行うことができる。しかし、HER2陽性胃がんと診断されても、すべてのがん細胞でHER2増幅が起こっているわけではないために、再発したがんのなかでHER2増幅を持った細胞が主に増えていなければ分子標的薬の治療効果は見込めない。また、胃がん組織でHER2陰性と診断されていても、がん中のわずかなHER2増幅細胞が見逃されていた場合には、それが主に増えて再発が起こった場合、分子標的薬の効果が見込めるのにもかかわらず、治療には使えないことになる。今回開発された手法は、血液中に流れるがん由来のDNAから高精度にHER2遺伝子の増幅の有無を判定するもので、採血のみで何度でも行うことが可能。同グループでは、すでにリアルタイムPCR法を用いた検出法を論文報告していたが、今回Droplet digital PCR法を用いることで、より安定で高感度、高精度に検出が可能になり、臨床現場で用いることができる実用性に近づいたとしている。また、手術標本ではHER2陰性で血液でもHER2増幅のなかった症例のなかに、再発後の血液でHER2増幅を示した症例が約半数認められた。繰り返し採血できた症例では、HER2増幅の程度を示す値が再発の進行と共に上がっていくことが確かめられており、このような患者では分子標的薬を用いた薬物治療が有効な可能性がある。また、手術前に血液でHER2増幅があることがわかっていた症例では、手術で一旦値が低下した後、再発と共に再度値が上昇し、分子標的薬を用いた薬物治療開始によって再発腫瘍が小さくなるとまた値が低下するなど、再発のモニターや治療効果のマーカーになることもわかった。同研究グループは今回の成果について、血液で診断できることで、再発の監視や治療効果の予測・判定がリアルタイムに行えることになり、今後の胃がん治療に有用なツールとなる可能性があると説明している。
2016年02月29日国立がん研究センター(国立がん研)は9月2日、多目的コホート(JPHC)研究から10年間で胃がんに罹患する確率について予測モデルを作成したと発表した。同研究では、研究開始時(1993年)に血液を提供してもらった約1万9000名を、2009年まで追跡調査を実施。同予測モデルはその結果を元に作成されたもので、具体的には胃がんのリスク因子としてよく知られるヘリコバクター・ピロリ(H.p.)の感染の有無と萎縮性胃炎(AG)の有無についてそれぞれ血液の測定値から判定し組み合わせた「ABC分類(A群からD群に分けられ、H.p.とAGなしがA、H.p.有りでAGなしがB、H.p.なしでAG有りがC、両方有りがDとなっている)」や、H.p.感染以外のリスク要因として知られる喫煙や高塩分食品、胃がんの家族歴などを基に構築されたもの。この結果、男性の10年間で胃がんに罹患する確率は0.04%(40歳、ABC分類:A群、他のリスク因子すべて無し)から14.87%(70歳、ABC分類:D群、他のリスク因子すべて有り)と計算されたほか、女性での同様の確率は0.03%(40歳、A群、他のリスク因子すべて無し)から4.91%(70歳、D群、他のリスク因子すべて有り)の範囲であり、ABC分類のBCD群ではA群に比べて胃がんのリスクが高いこと、ならびに B群からD群までは、その他のリスクの有無により胃がんリスクに幅がみられましたが、 A群では、その他のリスクの有無に関わらず、一貫して胃がんリスクが低いことが示されたという。この結果を受けて研究グループでは、BCD群の場合は生活習慣の見直しや必要な検診を受けるなどの望ましい予防行動や保健行動をこころがける必要があると言えるとコメントしている。また、モデルの精度について、今回の研究の中では確認済みではあるとしているものの、独立した別の研究における検討は行われていないことから、その妥当性の確認と実用化が今後望まれるともコメントしている。
2015年09月03日国立がん研究センターは1月29日、国際共同ゲノムプロジェクト「国際がんゲノムコンソーシアム(IGC)」において、胃がん、胆道がんのプロジェクトを新たに立ち上げると発表した。IGCは、世界各国を通じて臨床的に重要ながんを選定し、国際的な協力のもと少なくとも各500例の高解像度のゲノム解析を行い、がんのゲノム異常の包括的カタログを作成、網羅的がんゲノム情報を研究者間で共有・無償公開することでがんの研究および治療を推進することを目的としている。現在、アジア、オーストラリア、ヨーロッパ、南北アメリカの17カ国が参画し、73種のがんについてプロジェクトが進められており、日本では国立がん研究センター、理化学研究所、東京大学が共同で、肝細胞がんを対象とした研究が行われている。新たにスタートする胃がんは、日本において罹患数が最も多いがん腫で、大規模なゲノム解析を行うことで、分子治療・診断開発を目指した日本人特有のゲノム異常の同定することなどを目標とする。胆道がんは東アジアで特に頻度が高いことが知られており、国立がん研究センターでは2013年11月には新規FGFR2融合遺伝子を標的とする臨床試験が計画されるなど成果を挙げている。今回さらに徹底的な解析を行うことでさらなる治療標的の同定とその臨床開発を進めていくほか、同じく胆道がんプロジェクトが始まったシンガポールとも協力して発がん要因の解明を目指すとしている。
2015年01月29日テラはこのほど、同社が提供する樹状細胞ワクチン「バクセル」の局所再発胃がんに対する症例報告が、英国の腫瘍外科専門学術誌である「World Journal of Surgical Oncology」(2014年第12巻390項)に掲載されたことを発表した。今回の症例報告は、「医療法人社団医創会 セレンクリニック名古屋」(愛知県名古屋市)における胃がん手術後再発症例となる。同症例は、高度な肺気腫により根治手術ができず、また、内視鏡的粘膜切除術も印環細胞がんであるために当時の基準で適応外と判断された症例。抗がん剤は副作用により継続ができなかったために、「WT1ペプチド」などを用いた樹状細胞ワクチン「バクセル」(※1)の腫瘍内局所投与が施行された。内視鏡によるバクセルの投与は計7回行われた。その結果、最終投与から1カ月後に腫瘍は縮小し、組織生検の結果ではがん細胞の消失が確認された。さらにその後、寛解状態(治療によってがんが完全に消失した状態)が30カ月間続いたという。今回の報告は、肺疾患のため手術ができない再発胃がん患者に対して、樹状細胞ワクチン療法の腫瘍内局所投与が著効した初めての症例報告になるとのこと。※1 樹状細胞ワクチン「バクセル」:本来、血液中に数少ない樹状細胞(体内に侵入した異物を攻撃する役割を持つリンパ球に対して、攻撃指令を与える司令塔のような細胞)を体外で大量に培養し、患者のがん組織や人工的に作製したがんの目印である物質(がん抗原)の特徴を認識させて体内に戻すことで、樹状細胞からリンパ球にがんの特徴を伝達し、そのリンパ球にがん細胞のみを狙って攻撃させる新しいがん免疫療法。現在、がん治療用の再生医療等製品として薬事承認取得を目指している。
2015年01月15日国立がん研究センター(国がん)は12月18日、野菜と果物の摂取と胃がんの関連性について、長期追跡調査を実施した約19万人のデータを用いて解析した結果、野菜摂取が日本人に多い男性の下部胃がんリスクを低下させることが示されたと発表した。同成果はがん予防・検診研究センター予防研究部長 笹月静氏らの研究によるもので、欧州のがん専門誌「Annals of Oncology」に掲載された。国がんでは、国内で行われているコホート研究(大規模な対象集団を設定し、最初に生活習慣などについてアンケート調査などを行い、その後長期にわたって病気の発生を観察する研究)を取りまとめて解析を行うことで、日本人の生活習慣とがんのリスクの関連を評価する研究を行っている。今回の調査で対象となったのは4つのコホート研究に参加している約19万人。調査開始時の食事に関するアンケート調査から野菜・果物の摂取量を、1日に摂取する野菜全体、緑黄色野菜、果物全体、野菜と果物全体で推定し、摂取量の低い順にQ1からQ5までそれぞれ同じ人数になるように5つのグループに分類した。その後、平均で約11年の追跡期間中に胃がんになった人達について、摂取量カテゴリーごとの胃がんリスクを比較した。なお、喫煙など胃がんに関わる他のリスク要因が結果に影響しないように、調整を行った。その結果、胃がん全体のリスクでは、野菜も果物も、男女とも摂取量が多いほうがリスクの低下傾向が見られたが、統計学的に有意ではなく、大きな差はみられなかった。一方、胃の下部2/3に発生する下部胃がんについては男性で野菜全体の摂取量が最も少ない群(Q1)に比べて、摂取量が多いほどリスクが低い、統計学的に有意な傾向がみられた。また、緑黄色野菜の摂取量についても、同様の結果が得られた。これらは、野菜・果物に含まれる抗酸化作用のある成分が、下部胃がんのリスクを上げることが確認されているピロリ菌による発がんに予防的に働いたためと推察されている。
2014年12月19日がん検診の受診率を上げるため、大阪市は4日、民間の金融機関や保険会社6団体と「がん検診プロジェクト」の協定を結んだ。これは、朝日新聞などが報じている。(絵は、アフラックの関連サイト)6団体共同で早期受診を呼び掛け、ゆるキャラも登場三菱東京UFJ銀行、大阪市信金、大阪商工信金、東京海上日動火災保険、東京海上日動あんしん生命、アフラックの6団体が計60万円でリーフレット10万部とポスター千枚を作り、市内に約700ある支店や代理店を通じて市民に早期受診を呼び掛けるという。市役所前では同日、アフラックの「まねきねこダック」、東京海上日動火災保険の「東京海ジョー」、東京海上日動あんしん生命の「あんしんセエメエ」、市の健康増進計画・すこやか大阪21の「いっぽくん」のゆるキャラ4体が参加し、通行人にリーフレットを配った。市の2008年度の推計による受診率は、肺がん46%、胃がん41%、子宮頸(けい)がん・大腸がん33%、乳がん28%などで、市としては受診率50%以上を当面の目標としている。厚生労働省の09年人口動態統計によると、死因で一番多かったのは、がんの31%とのこと。
2010年10月07日