小・中学生の子どもの学習習慣の定着は、どの家庭でも悩んでいる問題。できれば、小学校低学年のうちに毎日の学習習慣を身につけておきたいですよね。まだ学習の習慣が身に付いていないころは、まとめて勉強するよりも毎日の積み重ねが大切。この時期に子どもの勉強にきちんと向き合い、勉強を習慣づけさせることが大事です。さらに、中学生になると、部活動なども忙しくなるので、より効率的で効果的な「質」の学習法が求められるようになります。最近では、より効率的で効果的な学習方法として、音声や動画で学習内容を解説し、子どもが楽しみながら勉強を進められる、ICT(情報通信技術)を利用したタブレット学習サービスが注目を集めています。教育現場でもICT(情報通信技術)を利用した学習が盛んになっており、2017年3月31日に発表された新学習指導要領でも「コンピュータや情報通信ネットワークを積極的に活用する機会を設ける」ことなどが明示されています。では、タブレット学習のメリットにはどんなことがあるのでしょうか。主にあげられるのは、以下の通りです。1. 情報(指導)を1つひとつ分けて提供できるので、途中でつまずくことなく理解を深められる。2. 解答後、すぐに採点される・正答確認ができるので、解きながらわかるようになる3. 自分の回答や思考プロセスに合わせた指導・採点が受けられるので、より確実に理解できる4. 自分の取り組みに合わせた褒めや励ましをすぐに、頻度高く受け取れるので、やる気が上がる取り組みやすさのメリットが多いタブレット学習。加えて、学習に取り組んだ日時、解答に要した時間、正誤などの学習記録のビッグデータを解析して、お子さまたちの学習に活かせるのも、タブレット学習の魅力のひとつです。そこで今回は、現在小学生タブレット学習利用者数NO.1であり、利用者数100万人を突破した進研ゼミ小学講座「チャレンジタッチ」について詳しくご紹介します。「チャレンジタッチ」はビッグデータを活用して一人ひとりに合った学習を提供「進研ゼミ」ではタブレット教材を利用する50万人以上の会員の膨大な学習データを元に、どのような学習が効果的かを導き出しています。問題の解答状況から学習でつまずきやすいポイント、効果があがる学習方法を発見。学習履歴から、その子の学力や活用方法に合わせた学習を提案しています。また、学力の高い子どもの学習法から導き出した「目標を立てる(プランニング)」と「振り返りを行う(モニタリング)」の両方を重視した学習サイクルを実現しています。他にも、音声・動画による「動く授業」で、まるで先生がそばで授業をしてくれているように直感的に理解することができ、学ぶこと自体が楽しくなります。お子さまがやる気になったら、すぐ始められるのも魅力の一つ。電源を入れるだけですぐ始められる手軽さで、朝取り組むお子さまも多いそうです。また、1回10分から取り組めるので、ちょっとした隙間時間に学習でき、続けやすいことも魅力だそうです。加えて、お子さまが通っている学校の教科書に対応した内容で学べることも好評。学校の授業の予習・復習にも役立つので、毎日の授業で効果を実感できます。タブレットで厳選した約1000冊が読み放題! (「電子図書館まなびライブラリー」)これからの社会で重視される「問題解決力」の基礎となると言われているのが、知的好奇心や教養です。それらを育むことを目的として始めたのが「電子図書館まなびライブラリー」。子どもたちに人気の書籍約1000冊と動画約20本がいつでも自由に好きなだけ見ることができます。「進研ゼミ」の会員は追加受講費なしで、使い放題となることもあって、利用者数は55万人を突破し、小学生に最も使われている電子書籍サービスとなっています。良質な児童書から、読書感想文などにも選ばれる名作まで幅広い魅力的なラインナップに加え、図鑑・新書・一般書も網羅しています。本を読むだけでなく、自分が知りたいことを深く知るツールとして、年齢を問わず楽しんで使うことができます。また、実際に図書館に行く必要が無く、人気の本の順番待ちも不要なので、子どもが興味を持ったときにすぐ読み始めることができ、その興味を途切れさせることなく続巻や関連本に進むことができます。加えて、閲覧履歴から「お勧めの作品」を紹介する機能があるので、自分では選ばないような本に出合えることで読書の機会が増えることもママたちに支持されている理由です。 ママも喜ぶ「チャレンジタッチ」の安心安全設計!タブレット学習で親が心配に思うことの1つが、インターネットの閲覧や長時間利用。そんなママたちにも安心して使ってもらえるように「チャレンジタッチ」では、外部サイトなどの閲覧はできない仕様になっています。加えて、長時間使用時のアラーム機能や学習内容の進捗をお知らせする見守り機能もあるので、親がそばにいないときでも安心して子どもに利用させることができます。最後に「チャレンジタッチ」では、お子さまの確かな学力の定着に向けて、紙の教材も年数回お届けしています。記述式など、紙で学習するからこそ身につく問題は紙でも学習し、タブレット、紙教材、それぞれの良さを活かして学力を伸ばします。タブレット学習で確かな学習効果を感じてみませんか?「チャレンジタッチ」は、日々の予習、復習をタブレットで手軽に続けることができ、紙教材でしっかり確認という学習サイクルを身につけることができます。新学期がスタートしたこの時期、学習習慣を身につける第一歩として、「チャレンジタッチ」を手に取ってみてはいかがでしょうか。「進研ゼミ 小学講座」チャレンジタッチ PR:ベネッセコーポレーション
2017年04月21日「うさまるカフェ」が、2017年4月28日(金)よりプロモーションカフェスペース・SHINJUKU BOX(新宿ボックス)にオープンする。「うさまるカフェ」では、NYで人気を誇るチョコレートブランド「マックス ブレナー」と台湾発のかき氷店「アイスモンスター」と、コラボメニューを展開する。この2店舗は日本に上陸した人気グルメショップなので、見た目だけでなく、味にも注目して食べてほしい。コラボカフェのためだけに作られた「うさまる×マックス ブレナー」は、カップル“うさまる”と“うさこ”が食べるあまーいチョコレートの世界を表現。「“うさまる”“うさこ”のダブルチョコフォンデュ」や「あつあつチョコレートチャンクピザ with U」を提供する。一方、「うさまる×アイスモンスター」のスペシャルメニューは、おいしそうなかき氷の海に思わず飛び込んでしまったお茶目なうさまるを表現。「“うさまる”マンゴーかき氷」や「 “うさこ”いちごかき氷」など、こちらもキュートなメニューが用意されている。さらに、2017年8月2日(水)からは、暑い夏にぴったりの「うさまる くるくる流されそうめん」 と、スイカが丸ごと楽しめる「うさまる まるっとスイカのデザート」が新登場。特別グッズや予約特典にも、日焼けをしたり、虫取りにで出かけたり、縁日に出かけたりと、夏の楽しいひとときを描いた新たな「うさまる」 がデビューする。カフェでは、特別なイラストの限定グッズも販売されるので、メニューとあわせてチェックしてみて。【概要】うさまるカフェ 新宿ボックス開催期間:・第1弾 2017年4月28日(金)~6月19日(月)・第2弾 2017年6月20日(火)~7月30日(日)・第3弾 2017年8月2日(水)〜9月3日(日)場所:SHINJUKU BOX(新宿ボックス)※新宿サザンテラス内住所:東京都渋谷区代々木2-2-2TEL:03-3373-5300営業時間:11:00~21:30事前予約:600円+税(缶バッジ2個セット付き)※「うさまるカフェ」は事前予約制。予約受付は公式WEBサイト(より。
2017年04月17日今と昔では小学生の学習環境も変わってきていて、子ども部屋に学習机を置くのではなくリビングで勉強させる家庭が増えています。リビング学習=ダイニングテーブルでの勉強という印象が強いですが、リビング学習用に様々なニーズに対応したアイテムが展開され人気を集めています。リビング学習のメリットは?学習机について知る前に、リビングで学習するメリットについて知っておきましょう。リビング学習は、「東大生の多くが子ども時代にリビングで学習していた」という説が浮上したことから注目され人気が高まりました。リビング学習のメリットは、まずは誘惑に負けない集中力が身につくということ。勉強が好きで自ら取り組める子は問題ないのですが、勉強嫌いな子が宿題を一人で行おうとすると机の上や部屋の物に気を取られてしまい、勉強がはかどりません。誘惑に負けやすい小学校低学年だからこそ、宿題に必要なものだけをリビングに持ち込んで取り組んだ方が、遊びと勉強のメリハリがつき、「これだけ終われば遊べる」という目標がはっきりすることで勉強に集中できるのです。また、リビングにいる家族が立てる物音にも慣れることで、教室やテスト会場でも他の音を気にせず集中して取り組めるようになります。家族がいるという緊張感と安心感もメリットです。「勉強しなくては」という気持ちと、いつでも疑問を聞くことができるという安心感で、良い精神状態を保ち勉強に取り組めます。サイズを小さく、多様化した学習机リビングに学習机を用意する場合、置き場所に困るという家庭も多いでしょうが、そういったニーズに応え、従来よりも10~20cm奥行きを小さくしたものが人気となっています。※省スペースのコンパクトデスク(カリモク家具公式サイトより)また、机、棚、チェストなどのセットで多彩な組み合わせが可能で、小学生の内は机だけを置き、中学生になったら棚と合わせて子ども部屋に置くなど成長に合わせて使うことができ、長く使える仕様になっています。子どもが使わなくなったら、親がパソコンデスクにできるなど無駄にならない工夫がされているものもあります。デザインも、リビングのイメージを損なわないような落ち着いたデザインのものがほとんどです。机が置けない家庭には収納棚がおススメ※ランドセルラック(カリモク家具公式サイトより)机のサイズが小さくなったとはいえ、リビングに机を置くスペースは確保できない・・という家庭も多いでしょう。低学年の内はダイニングテーブルで十分という方もいますよね。そんな家庭には、移動式の収納棚がおすすめです。実際、小学校低学年で学習机がある家庭とない家庭の割合は半々ですが、机がない場合「教科書の置き場がない」と後から気付くことが多いようです。学習机を用意しない場合、ランドセルと教材をまとめて収納できる「ランドセルラック」が人気です。リビングにこだわらず、子どもの勉強したい場所に移動することができます。子どもが使わなくなったら、プリンターを置いたり本棚にしたりなど長く使うことができます。親は子どもにどんな場所で学習させるのかをまずは考え、成長や学習スペースの変化に対応できるかを念頭に選ぶと良いでしょう。家族のニーズに沿ったものが必ず見つかるはずです。
2017年04月13日今回は学習机のDIYについてご紹介させていただきます。ここでは学習机をDIYするメリットや材料、そして作り方まで幅広くピックアップ!DIY初心者の方でも簡単に作ることができるので、ぜひ挑戦してみて下さいね。学習机をDIYするメリットとはお子さんの学習机をいろいろ探して見たけどなかなかしっくりくるものがない、置くスペースに合う学習机がない…そんな方にぜひオススメしたいのがこの学習机のDIYです!DIYのメリットには、既製品を買うよりコストが抑えられる、自分の好きなように設計できるというものがあります。また、市販されている学習机は決して安いものではなく、収納スペースや棚の形状、サイズがあらかじめ決められているものが多いためオリジナリティーに欠けます。つまり、学習机をDIYすることによってコストを抑えられるだけでなく、自分好みの机を自在に作ることができてしまうのです!手作りの机にお子さんも喜ぶこと間違いなし!DIYで立派な学習机ができあがります!では、さっそく学習机をDIYしよう!…と思っても、どのような物が作れるのか、どんな形の机を作ればいいのか、パッとイメージが湧かない方も多いのではないでしょうか?ここでは、k&kさんがお子さんのために作られた本格的な学習机と椅子をご紹介します。まずは完成形をご覧ください。DIYとは思えないほど本格的ですね!一見既製品のようにも見えるこの机ですが、実際はこのように木材を使って部品を1つ1つ組み立てているそうです。ペンキで塗装することでオシャレなカラーに仕上がっています。k&kさんは机だけでなく椅子もDIYされています!こちらも本格的ですね小物などを付け合わせて、最終的に素敵な学習机セットができあがりました!▼k&kさんのアイデアはこちら▼キッズ家具DIYシリーズ② 学習机&椅子セットカラーボックスを使用した事例学習机のDIYと聞くと、木材を大量に買い揃える、組み立てが複雑…といった、大変なイメージがあるかもしれません。しかし、カラーボックスを使うことによって、足回りなどの複雑な行程を省略して学習机を作ることができてしまいます!今回紹介するmirinamさんは、カラーボックスを使ってDIYやリメイクをされています。学習机の脚に当たる部分にカラーボックスを2つ配置し、その上に天板を乗せて固定しています。また、すのこやコルクボードで装飾もされています。これだけでも十分立派な学習机ですが、mirinamuさんはさらにこの机の収納力を上げるためにリメイクをされています!収納力を上げる方法として、カラーボックスとよく似ている木製のラックと合体させています。これにより、ラックが足回りと収納スペースを兼ねることができるんですね!また、カラーボックスの棚の部分を外側に向けることで収納の取り出しやすさが向上しました。これがリメイク後の様子です。カラーボックスを学習机のDIYに取り入れることによって、手軽に作れるだけでなく収納スペースも増やすことができて一石二鳥ですね!▼mirinamuさんのアイデアはこちら▼DIYしたカラーボックス勉強机をリメイク!棚を増設して収納力大幅UP⤴落ち着いたイメージの机はこちら学習机や作業机には機能性が求められがちですが、DIYをすることによって学習机のデザインの幅を広げることができます!ここではPeanutVillageさんが作成された作業机とその作り方をご紹介します。PeanutVillageさんは部屋の雰囲気に合わせて、落ち着いたイメージの作業机のDIYを行われています。用意するもの■材料・天板用の木材(今回は杉板の荒材を2枚使用しています)・I型金物(天板の接着用)・アイアン脚・木材用オイル■工具・電動ドライバー・ネジ・ビスなど作り方天板に用いる木材をヤスリがけします。ヤスリの目は#180→#240の順で仕上げているそうです。木材用オイルで色合いをつけます。木材2枚を接着します。ここでは、板をしっかり固定する為に木造建築の構造連結に使われているI型の金物をドライバーで取り付けて固定しています。また、この時に鉄脚を付ける位置をあらかじめ決めておき、鉄脚を避けるような位置で固定するのがポイントだそうです!鉄脚を取り付ける位置にビス用の下穴を開けます。ドライバーでビスを固定すれば完成です!このように、天板と脚という基本的な材料の組み合わせだけでもデザイン性に富んだ作業机を簡単に作ることができてしまいます!落ち着いた雰囲気の机が作業や勉強をより一層捗らせてくれそうですね。▼PeanutVillageさんのアイデアはこちら▼憧れの鉄脚テーブルをDIY!【リビングDIY】学習机の天板をリメイクしてみた学習机をDIYする際、必ずしも一から全て作らなければいけないというわけではありません!既にある机や土台の天板をリメイクするだけでも立派な学習机が作れてしまいます。ここでは我が家さんが天板のみを新しくすることによってお子様の学習机をリメイクしたアイデアをご紹介します!まずはリメイク前の机を見てみましょう。土台部分はそのまま使うため、机の天板のみ取り外します。新しい天板には市販されている合板を使っているようです。壁紙を貼り付けてオシャレなデザインにすることもできます。完成です!このように、既にある机や土台の天板をリメイクするだけでも学習机を作ることができてしまいます!このアイデアは学習机以外にも使えそうですね!▼我が家さんのアイデアはこちら▼今流行りの!壁紙を使った天板リメイク ♪まとめいかがでしたでしょうか?学習机のDIYは身近な材料やリメイクを用いたお手軽なものから、木材を組み立てるところから行う本格的なものまで様々な種類があります。本格的なものでも、必要最小限の道具で簡単に作ることができてしまいます!また、学習机もデザイン面や機能面を自由に設計できるのもDIYならではのメリットですね!みなさんもぜひ挑戦してみてください!学習机のアイデアをもっと見るのアイデアをもっと見る
2017年02月24日人気ヴィジュアル系エアーバンド「ゴールデンボンバー」が、3月19日(日)の放送されるアニメ「ちびまる子ちゃん」の1時間スペシャル「ちびまる子ちゃん連載30周年記念!1時間スペシャル」に、スペシャルゲストとして登場することが決定。また都内で行われたアフレコ写真も到着した。昨年に原作漫画連載30周年、テレビ放送26年目を迎えた「ちびまる子ちゃん」。今年1月8日より「連載30周年記念!さくらももこ脚本まつり」と銘打ち、原作者のさくらももこが脚本を担当した中から選りすぐりのエピソードを放送中の本作だが、今回その締めくくりとして「連載30周年記念!1時間スペシャル」の放送が決定。さくら家のご近所で開催される桜祭りのお花見を巡って、まる子やおじいちゃん、家族に友達が繰り広げる特別エピソード「近所の桜祭り」のほか、短編が2本、初アニメ化の漫画原作「ぜんぜん知らない親せきの人」などが放送される。昨年4月の放送から「ちびまる子ちゃん」レギュラー放送のオープニング主題歌「おどるポンポコリン」を担当している「ゴールデンボンバー」。本作の世界のオープニング映像に、メンバーがアニメキャラクターとなって登場中だが、今回は1時間スペシャルの冒頭、さくら家を訪問!しかも、鬼龍院翔がお父さんに、喜矢武豊がおじいちゃんに、歌広場淳がお母さんに、樽美酒研二がおばあちゃんに扮しているというユニークな姿で登場するという。今回の出演に鬼龍院さんは、「オープニングが決まったとき、正直もしかして本編登場もいつかあるかと期待していたんですが、その後数か月たってしまい…諦めかけていたまさにいまこのタイミングでかなうとは!」と歓喜。また「アフレコはすごく緊張した。ぼくたちの登場を見て、お子様たちが混乱しないといいな。親御さんはぜひ優しく説明してあげて下さい。そしてお子さんとご一緒に楽しんで下さい」とメッセージ。ほかのメンバーも今回の出演決定に喜び、喜矢武さんは「さくら家のみなさんの声がすごく聞き慣れていたので、その中に自分の声を入れるというのが、違和感というか、恐れ多いというか。本番になると“さくら家”を汚してはいけない!という大きなプレッシャーに襲われて、いままでいろいろな仕事をしてきた中でもこんなに緊張したことあったっけ?っていう位。頑張ったので、月9のオファーも待ってます!」とさりげなくアピールし、樽美酒さんは「さくら家は芸能界の大先輩だから、みんな萎縮して最初のテイクは声が小さいという…俺なんて『イエ~イ』の一言を寝ずに練習したもん」と明かす。そして歌広場さんは、「とにかくゴールデンボンバーらしさを出していいと言っていただいたので、びっくりしたけど、安心してできました。もう2度と見られないスペシャルな共演だと思うので、しっかりと目に焼き付けてください!」とコメントしている。「ちびまる子ちゃん連載30周年記念!1時間スペシャル」は3月19日(日)18時~フジテレビにて放送。(cinemacafe.net)
2017年02月23日幼稚園の間は勉強するという習慣がなかなかないかもしれませんが、幼児期に学ぶ習慣をつけておくと進学してからが楽になります。しかし飽きてしまいやすい幼児期には、親が無理やり学ばせようとすると逆効果になってしまいます。幼児期の学びはどんな風にして習慣付け、どんなことができるようになっているとよいのでしょうか。幼児期は遊びが大事幼児期の学びを続けるためには、楽しく取り組むことが何より大切です。遊びをとりまぜて「学びが楽しい」と思わせることが継続できるコツです。大人から見ると一見学びとは思えないようなことが、幼児にとっては大切な学びとなります。例えば間違い探し。熱中すると大人よりも早く間違いを見つけることもあります。「考える力」を伸ばすためには「比べる力」が大切です。間違い探しは、比べる力を伸ばすことで考える力につながっていきます。小学校入学までに身につけておきたい力小学校の学習に直結するもので、入学前に身に付けておきたい力は、「ことば」「もじ」「かず」になります。それぞれに効果的な遊びの学習方法を知っておきましょう。・ことばことばの数を増やすのに良いのは、“しりとり”です。ママやパパと楽しく言葉のキャッチボールすることは、子どもにとって楽しい時間となり、継続することで“ことば” を増やすことができます。慣れてきたら条件を変えることでさらに“ことば” を鍛えられます。例えば「後ろの2つの文字をつなげる」などのルールを追加します。しりとりだけではなく「“あ”で始まる言葉」「“ん”で終わる言葉」など、条件を変えることで“ことば” を増やし、飽きずに楽しむことができます。・もじ年長になると“もじ”を少しずつ読めるようになり興味がでてきます。看板を読んだり手紙を書いたりすることは好きでも、改めて教材などで字の練習をさせようとすると気がのらない子も多いのではないでしょうか。字をなぞって練習することは効果的ですが、なぞりの通りに書くことを窮屈と感じる子も多いようです。なぞりをさせる時には、形を一緒に声に出しながら書くと楽しく取り組めます。「シュッ」とか「くるりん」など、子どもが楽しいと感じるように工夫してみましょう。これは入学後の漢字練習にも有効です。気を付けたいのは、横で「それは違う」などと口を挟みすぎると嫌になってしまいます。一緒に取り組んだ後に「こうするともっとうまく書けるよ」などと褒めながら教えてあげましょう。入学前に、少なくとも自分の名前を書けるようになっているといいですね。・かず入学前には、10までの数をしっかり分かるようにしておきましょう。生活の中でお菓子などを使いながら“くっつける”“分ける”という練習をすると“かず”に強くなります。特に分けることが苦手なことが多いので「10こは6つといくつ?」のように練習しましょう。さらに時計の読み方の練習を始めることも良いです。時計の読み方は昔より早く授業で習うようになっているので、入学前に身に付けておくと入学してからつまずくことが少なくなります。入学後に大切なことさらに入学後に大切なことは、規則正しい生活です。「早寝・早起き・朝ごはん」を入学前から心がけましょう。さらに入学後は1日10分でよいので子どもの勉強に付き添う時間を作りましょう。子どもがひとりで勉強するようになっても、少しでも見てあげる時間を作り、あとは見守ってあげるといいですね。子ども自身が「学びは楽しい」と思うことができれば、色々なことに興味を持ち、自ら取り組むようになります。まずは楽しく習慣づけることを意識し、うまくいく / いかないは気にせず一緒に取り組んでいきましょう。
2017年01月26日子どもが小学校へ入ると、教科ごとに学習帳を用意しますよね。しかし、学年が変わるたびに買い替えたりして、中途半端な状態で残りがちです。捨てるのはもったいないけど、勉強以外に活用することはほとんどなく…。学習目的で作られたこの学習帳ですが、じつは意外とママにも使いやすいのです。家計簿や連絡帳など、ユニークな活用法を紹介します。■その1、漢字練習帳の活用術これは私の母のアイデアなのですが、子どもたちが使いきれなかった漢字練習帳を家計簿として活用していました。漢字練習帳にはマス目がついています。低学年用の場合は1マスがさらに4等分されているので、数字やメモを書き込むのにちょうどいいのだとか。レシートなども貼りやすいし、マス目を使ってグラフを作成することも可能。オリジナルの家計簿が作れるとあって、私たちが漢字練習帳を使わなくなった今もひそかに愛用しています。■その2、絵日記の活用術上半分は絵を描くスペース、下半分は縦線で文章を書く欄が設けられた絵日記帳。これこそ、ほかの用途が見いだせないかもしれませんが、ママの育児ノートとして活用できます。その日にどんなことがあったか一目瞭然で、後で見返しやすいところもおすすめです。文章欄には、その日にあったことを書き留めて、絵のスペースにはちょっとしたメモやイラストを残せます。もちろん、写真を貼ってもいいですね。日付だけでなく、天気を書く欄が設けられているものも。これもしっかり記録しておくと、雨の日の過ごし方がマンネリ化していないかなど、チェックすることもできます。 ■その3、連絡帳の活用術連絡帳には、1日1ページ単位で作られているものや、日付と項目を自由に書き込めるものがあります。To Doノートとして使いやすいのは後者。その日に何をすべきか書き込んでいきましょう。連絡帳には先生と保護者の捺印(なついん)欄があるので、達成できたかどうかはこちらでチェックを。たとえば、その日にできたものは先生の欄にマルをつけ、残ってしまったものはいつまでにやるべきか日付を保護者欄に書き込むなどの使い方ができます。1ページ単位の連絡帳は、家族との連絡ノートとして活用できます。留守番を頼むときはメールなどのツールに頼りがちですが、「おやつは冷蔵庫のなかにあるよ」とママの手書きメモがあるほうが子どもも安心して過ごすことができるのではないでしょうか。その日にあったことを、お互いに書き込むノートとして使ってもOK。「ごめんなさい」が素直に言えない子でも、ノートを通して気持ちを伝えられるようになるかもしれません。罫線のみの高学年用のノートは、大学ノートと同じような使い勝手です。メモ帳や日記など、自由に使えます。学習帳のデザインは子ども向けなので、そのまま外へ持ち出すのはためらうかもしれません。そんなときは、きれいな包装紙などでカバーを作れば、大人のバッグに入っていても違和感なし。使いきれなかったページだけを切り取って、1冊にまとめて使ってもOK。学習帳は使いやすさを研究して作られているからこそ、大人にも便利なアイテムなのです。
2017年01月26日『ママが「しない」子育て』の特集も最終回。最後は、「子育て環境をおろそかにしない」ということから、「人を育てる」ことについて考えたい。 育児の「不要なもの」を捨てるとは 「ほかの子と比べたくなる」気持ちに悩まない ママの『こうすればよかった』を投影しない ママの安心感のために、先回り教育をしない 「○○しなくちゃ!」にとらわれない の続きです。しない11:あいまいな言葉は使わない「あと伸びしている子の特徴は何ですか? と問われれば、『とにかく家庭の言葉がしっかりしていることです』と、答えます。これに尽きるからです」と、話すのは「 花まる学習会 」代表の高濱正伸さん。勉強は、その子の持っている言葉の力によって差が出る。子どもたちの将来を考えたときに、入試の突破はもちろんだが、すべて言葉の勝負だ。筆者が言葉を扱う仕事(ライター業)をしていて思うのは、言葉には、「厳密で正確に使う」と、「豊かに魅力的に使う」という2つの方向性があるということ。きっちりと使う言葉と、魅力的な言葉。「『なぜだかこの人が言うことって引き込まれるよね』と思わせることが、生きていくうえで大事なのです。そのことばの力はすべて家庭の文化の中ではぐくまれていきます。」(高濱さん)しない12:便利な道具を与えすぎない子育てでは、便利な道具を与えて、「快適」にしすぎないことも大切なことだという。「『理不尽』や『不自由』は重要かつ絶対に必要な要素です」(高濱さん)これは、現代の「快適」な環境の中で過ごしてしまっている親としては難しい状況だ。たとえば、調べ物にしても、スマートフォンで検索すれば、なんでもわかる時代なのだから。「紙の辞書で調べものを楽しむ姿勢を親が見せてあげることは、とても大切です。よく『電子辞書、紙の辞書、どちらがいいですか?』と聞かれますが、それぞれの良さがあるので、うまく使い分けることが一番でしょう」(高濱さん)しない13:夫との話し合いを放棄しない「『うちの子、私の話を最後まで聞かないんです』。そう悩むママに限って、夫の話を最後まで聞かずに怒ったり、あきらめたり、嘆いたりしているケースがあるんですよ」(高濱さん)。「夫との話し合いを放棄しない」これはママにとっては耳が痛い言葉かもしれない。ママにしてみれば、ただ話を聞いてほしかっただけ。でも夫は、論点を洗い出し、結論を出そうとする。そうなるとママは話をする気持ちがうせてしまうのだ。けれども、夫婦間のやりとりこそ、子どもにとって、一番身近な「人と人とのコミュニケーションを見て考える場」なのではないだろうか?「皮膚感覚として、いま、目の前に生きている人との触れ合いがとても大切ということは伝えつづけたい部分です。そして、一番身近な両親が生身の人間同士でコミュニケ―ションをとる姿は、子どものこれからの成長において非常に大きな影響力を持つのです」(高濱さん)地域社会が崩壊して、核家族が増えている。また急速に発展するインターネット。そのような時代でコミュニケーション能力を磨き、生き抜いていかなければならない子どもたち。「人とのコミュニケーション能力をどうやって獲得するか? という課題は、これからの教育で、もっとも問われていく問題のひとつだと思います」(高濱さん)6本に渡ってお送りした『ママが「しない」子育て』特集も、今回が最終回。高濱さんにお話を伺うと、「思い当たるフシ」がありすぎて胃が痛くなる。「しない」という選択を「する」。その選択をするために、まずは「思い当たるフシ」と、きちん向きあうところから始めてみようか。■今回取材を受けてくださった高濱正伸さんの著書『 「しない」子育て」 (花まる学習会代表 高濱正伸/KKベストセラーズ)』(本体1,250円+税)●高濱正伸花まる学習会代表・NPO法人子育て応援隊むぎぐみ理事長。 1959年熊本県人吉市生まれ。県立熊本高校卒業後、東京大学へ入学。東京大学農学部卒、同大学院農学系研究科修士課程修了。算数オリンピック委員会理事。 保護者などを対象にした講演会の参加者は年間30,000人を超え、毎回キャンセル待ちが出るほど盛況。なかには“追っかけママ”もいるほどの人気ぶり。「情熱大陸」「カンブリア宮殿」など多数メディア出演もしている。ロングセラー『伸び続ける子が育つお母さんの習慣』ほか、『小3までに育てたい算数脳』『わが子を「メシが食える大人」に育てる』『算数脳なぞぺー』など、著書多数。2016年7月からニュース共有サービス「NewsPicks」のプロピッカーとして活躍中。
2017年01月07日育児の「不要なもの」を捨てるとは 「ほかの子と比べたくなる」気持ちに悩まない ママの『こうすればよかった』を投影しない ママの安心感のために、先回り教育をしない の続きです。子育てをしていると、「大人」vs.「子ども」となりがち。そんな構図ではなく、親子関係から見直してみませんか?しない7:「上手にほめられない」ことを悩まない「子どもは、ほめて育てる」という言葉もよく育児書で使われるフレーズだ。しかし「ほめてばかりいると、わがままを言いたい放題にならないか心配」「ほめることと甘やかすことの違いはわからない」と、ママは上手にほめられないことで、また矛盾だらけな気分になる。「花まる学習会の授業では、どの学年に対しても、ほめるタイミングを逃さず声をかけるということを大切にしています。」と話すのは、「 花まる学習会 」代表の高濱正伸さん。でも、ほめるタイミングはとても難しい。そしてそもそも何をほめたらいいのだろうか。「ほめるというと難しく考えてしまいがちですが、その子の行動を認めて言語化してあげるだけでいいんですよ(高濱さん)」「テストで百点とれるなんて、さすが!」「一位になってすごいね!」などの大きな成果に対してでなくても構いません。「計算がスムーズにできるようになったね」「前よりも字が丁寧に書けるようになったね」など、その子の成長点を認めてあげるだけで、子どもは「見てもらえている」と感じることができるのです。高濱さんの言葉で、「ほめる」ということは、もっとシンプルに考えればよいことなのだと気がつかされる。しない8:無理してほめる言葉を探さない『ほめることは大切』と書くと、まじめでがんばり屋のママは、「ともかくほめなくては!」と思ってしまうことも多いそう。「ママというのは『ほめなくちゃ』というように、すぐに『○○しなくちゃ』、にとらわれてしまいます。でも無理してほめようとすると子どもは必ず、この無理をしている匂いに感づきます」(高濱さん)つまり、ママが無理に探してほめる言葉は逆効果ということ。それを知っておくことも、すごく大切なことかもしれない。しない9:ネチネチ叱らないほめ方と同じでママが悩むのが叱り方。子どもは、叱られても1時間後にはケロっと忘れているから、母としては、「もう忘れたの?」という気持ちに。だが子どもにしてみると、「なぜかわからないけれどいつも怒っているママ」というイメージばかりが固まってしまう。「叱り方の3原則は、『厳しく・短く・あとを引かず』です。また、子どもは『忘れっぽい』生きものと知り、その場で短く、やってしまったことに対してだけ叱る」(高濱先生)しない10:ほかの子のどもの悪口を言わない「ほめる」の反対評価である「けなす」。人の悪口についても考えてみよう。子どもしかいないからと思って、ほかの子どもの悪口を言ってしまう場合もあるからだ。悪口とまではいかなくても、「あの子は○○よねー」などうわさ話のように子どもに伝えていることもある。「ママが言ったことは子どもにとっては絶対です。だから子どもが自分で判断する前に、『あの子は○○な子』と決めつけて接するようになってしまいます。これでは、子どもが生身のコミュニケ―ションから学ぶ機会を奪ってしまうことになります。」(高濱さん)人とのつきあい方にマニュアルは存在しない。子ども時代からいろいろな経験を積んできた子、人間関係でもまれてきた子は、「やはり強い」と高濱さんは話す。まわりの情報に流されずに最終的に自分で判断する力は、ママがほかの子のうわさ話をしないことから。そんな簡単なことがスタートラインなのだ。次回は、最終回『夫との話し合いをあきらめない』の話です。■今回取材を受けてくださった高濱正伸さんの著書『 「しない」子育て」 (花まる学習会代表 高濱正伸/KKベストセラーズ)』(本体1,250円+税)●高濱正伸花まる学習会代表・NPO法人子育て応援隊むぎぐみ理事長。 1959年熊本県人吉市生まれ。県立熊本高校卒業後、東京大学へ入学。東京大学農学部卒、同大学院農学系研究科修士課程修了。算数オリンピック委員会理事。 保護者などを対象にした講演会の参加者は年間30,000人を超え、毎回キャンセル待ちが出るほど盛況。なかには“追っかけママ”もいるほどの人気ぶり。「情熱大陸」「カンブリア宮殿」など多数メディア出演もしている。ロングセラー『伸び続ける子が育つお母さんの習慣』ほか、『小3までに育てたい算数脳』『わが子を「メシが食える大人」に育てる』『算数脳なぞぺー』など、著書多数。2016年7月からニュース共有サービス「NewsPicks」のプロピッカーとして活躍中。
2017年01月06日育児の「不要なもの」を捨てるとは 「ほかの子と比べたくなる」気持ちに悩まない ママの『こうすればよかった』を投影しない の続きです。心配で、子どものことを囲いこみたくなるママ。そんなママの奥底にある気持ちについて、「 花まる学習会 」代表の高濱正伸さんに伺った。しない4:「心配する生きものである」自分を否定しない「ママとは心配する生きものです。子どものことが心配で、心配でたまらないというのは、ママになって初めてわかる感情なのかもしれませんね」と、高濱さん。「心配する」生きものであるなら、「心配しない」というのは無理。だからこそ、自分を客観視した上で、「ママとは、心配事が次々に出てくるものだ」と心に留めておくだけでも、気持ちが少し楽になるかもしれない。「『自分が心配し過ぎているな』と思ったら、信頼できる誰かに、その心配事を話してみてください。『それは、心配しすぎだよー』という周りからのひとことで、すっと心が軽くなれば、また新しい一日を迎えられます」(高濱さん)しない5:「いやなこと」を完全ブロックしない「子どもが心配で大事に育てるあまりに、安全な場所に囲いすぎて、反対に子どもを弱らせてしまうこともあるんですよ」という高濱さんの言葉に、この記事を書いている私は、ドキっとする。 次男に発達障害がある せいか、どうしても、息子を安全な場に囲い込みたくなるからだ。親から見るととてもつらいことで、できるならば避けて通らせてあげたい経験はたくさんある。なぜなら、子どもが大変な思いをしているのを見るのが悲しくならないママはいないから。「でも、その経験がその子の将来のためになります。子ども時代にいやな経験をひととおりしているからこそ、大人になったときに人の痛みを理解することができるようになるし、逆境でも『やるしかない』と思え、耐性がつくのです。少しのことではめげない心の強さを身につけることができます」(高濱さん)しない6:親の安心感のためだけに、先回りの教育をしない子どもを「いやなこと」から回避させたいという私の気持ちは、相当強いものだ。痛い思いはさせたくないし、失敗だってしてほしくない。「その思いが強いと、次々と先回りをして、ママがすべての準備を整えてしまいがち。そうすると、どんどん、その子の考える力は奪われてしまいます」(高濱さん)高濱さんは、続ける。 「たとえば、人間関係。乱暴者もいるし、意地悪な人もいる。立派なことを言いすぎてしまう人もいる。教科書どおりが通用しない環境で、生身の人間のコミュニケーションを、子ども時代にたくさん経験しておかなくてはいけない。ところが親が理想だけで『そういうことをすると嫌われるよ』と常に先回りしていると、子どもの試行錯誤の経験を奪ってしまいます」(高濱さん)。「先回りするのは、親が安心したいから」。この部分について、もうひとつ、高濱さんが警告を鳴らすのが先回りしすぎる教育について。「わが子がほかの子よりも先にいると、『親の自分が安心できる』というのが落とし穴です」(高濱さん)小学校6年生になったら並ぶ力であるにも関わらず、少しでも早く身につけた方が親は安心するというだけで、幼児期に詰め込みすぎてしまう場合がよくあるという。「結果、子どもは、いろいろなことに対して伸びるはずの適切な時期を失ってしまうのです」(高濱さん)子ども自身も、最初のうちは「ほかの子よりできる」ことが自慢で勉強が得意と思っているかもしれない。しかしそれは表面的にできるようになっただけ。しだいに「あと伸び」してきた子どもたちに抜かされてしまい、そこで自信を失ってしまう場合もあるそうだ。「先回りの教育を与えていると、親はまったく悪気なく、一番大切なことを見落としてしまうこともあるのです」(高濱さん)次回は、『「○○しなくちゃ!」にとらわれない』の話です。■今回取材を受けてくださった高濱正伸さんの著書『 「しない」子育て」 (花まる学習会代表 高濱正伸/KKベストセラーズ)』(本体1,250円+税)●高濱正伸花まる学習会代表・NPO法人子育て応援隊むぎぐみ理事長。 1959年熊本県人吉市生まれ。県立熊本高校卒業後、東京大学へ入学。東京大学農学部卒、同大学院農学系研究科修士課程修了。算数オリンピック委員会理事。 保護者などを対象にした講演会の参加者は年間30,000人を超え、毎回キャンセル待ちが出るほど盛況。なかには“追っかけママ”もいるほどの人気ぶり。「情熱大陸」「カンブリア宮殿」など多数メディア出演もしている。ロングセラー『伸び続ける子が育つお母さんの習慣』ほか、『小3までに育てたい算数脳』『わが子を「メシが食える大人」に育てる』『算数脳なぞぺー』など、著書多数。2016年7月からニュース共有サービス「NewsPicks」のプロピッカーとして活躍中。
2017年01月05日育児の「不要なもの」を捨てるとは 「ほかの子と比べたくなる」気持ちに悩まない の続きです。「子育てをしていくうえでの選択に、『正解』はない」と話すのは、「 花まる学習会 」代表の高濱正伸さん。マニュアル世代の私たちは、ついつい「わかりやすい正解」がほしくなってしまう。けれど、それを求めること自体が、自分を苦しめていることになっているのかもしない。■しない1:子育てを、『がんばる』必要はない「私の講演会にいらしてくださったママが、『言われたことを明日から、がんばってみます』とおっしゃる。私は、この『がんばります』という言葉は、こと子育てにおいては、少しあやうい言葉だと感じています」と、高濱さん。これまでの人生で、勉強、仕事と成果を出してきた女性ほど、ママになったときに「ちゃんとやろう」と、完璧主義になる傾向があるという。「子育てって、『がんばる』必要は、ないんですよ」(高濱さん)がんばる必要がない!? それをうまくイメージできないママも多いのでは? なぜならこの記事を書いている私自身が、いまそんな心境だ。「『がんばらない』というのは、だらしなくするということではなく、ママ自身が安心でき、ホッとできる場所を持つことがポイントです。『ママの心の安定が一番大事』。これは憲法みたいに、社会のルールにしてほしいですね」(高濱さん)■しない2:子育てに「正解」を求めない「『私の子育て、間違えていませんか?』『私、あんなことを言わなければよかった』。これは、私がよく聞くフレーズです」(高濱さん)間違えていた、失敗した、と思ってしまうということは、心のどこかで「あのとき、もっとこうしていればよかったかもしれない」という思いがあるから。「子育てに正解はありません。まずは、ママが『正解などない』ということを、しっかり心に刻むことが大切です」(高濱さん)「親戚の子が、中学受験で成功して、有名私立大学に行った」という話を聞けば、「中学受験の成功=有名私立大学への合格」という方程式を思い浮かべてしまうのが親心。しかし、どんなに方程式にみえたとしても、それは成功事例のひとつでしかない。同じような選択をして、わが子が同じように成長していくという保証はどこにもないのだから。「親として、自分が『正解』や『方程式』を求めている、と客観的にとらえることができたら、その裏に自分自身のコンプレックスが隠れていないかも考えてみましょう。親自身が『こうすればよかった』と気に病んでいることこそ、子どもに投影されがちだからです」(高濱さん)。■しない3:悩んだときは「自分は大丈夫」と思わない「自分自身が『こうすればよかった』と気に病んでいることこそ、子どもに投影されがち」という言葉に、私はドキッとした。なぜなら私は中学校時代、荒れた学校に通い、ヤンキー(死語!?)の人たちに、目をつけられないよう、息を潜めるように過ごした経験がある。同じ思いを息子にさせたくなくて、おっとりとした校風の私立中学に進学させたいと考えているからだ。「子育てのことを『ひとりで抱え込もう』と思っているママは、あまりいないと思います。しかし、『私は大丈夫』と思っているママでも、じつはひとりでなにかしらを抱え込んでいる、というケースが本当に多いです」(高濱さん)「第一志望校がダメだったら、公立中学でもまれるのもアリだろう」と言う夫を、「この子のこと、全然わかっていない」としか思えなくなっていた私。そこには「この子のためにベストを尽くせるのは私しかいない」という気持ちも確かにあったのだ。けれど、そういう気持ちこそが危ないのかもしれない。いま一度、夫を始めとする周囲と対話をしてみようと思った。それでも心配で、きっと子どものことを囲いこみたくなってしまう。次回は、『ママの安心感のために、先回り教育をしない』という話です。■今回取材を受けてくださった高濱正伸さんの著書『 「しない」子育て」 (花まる学習会代表 高濱正伸/KKベストセラーズ)』(本体1,250円+税)●高濱正伸花まる学習会代表・NPO法人子育て応援隊むぎぐみ理事長。 1959年熊本県人吉市生まれ。県立熊本高校卒業後、東京大学へ入学。東京大学農学部卒、同大学院農学系研究科修士課程修了。算数オリンピック委員会理事。 保護者などを対象にした講演会の参加者は年間30,000人を超え、毎回キャンセル待ちが出るほど盛況。なかには“追っかけママ”もいるほどの人気ぶり。「情熱大陸」「カンブリア宮殿」など多数メディア出演もしている。ロングセラー『伸び続ける子が育つお母さんの習慣』ほか、『小3までに育てたい算数脳』『わが子を「メシが食える大人」に育てる』『算数脳なぞぺー』など、著書多数。2016年7月からニュース共有サービス「NewsPicks」のプロピッカーとして活躍中。
2017年01月04日育児の「不要なもの」を捨てるとは の続きです。子育てをしていると、毎日がいっぱいいっぱい! それは、いちにちの中に「○○しなければならない」が、たくさんあるから。「育児で断捨離を!」と話す「 花まる学習会 」代表の高濱正伸さんに、「しない」子育てを選ぶ前に、ママに知っておいてほしいことを伺った。■比べたくなる気持ち育児書を読むと、「『子どもをほかの子と比較してはいけない』という項目が必ず出てきますよね。それは裏を返せば、人とは必ず比べてしまう生きものだということです」(高濱さん)ママは、子どものことを一番に考えているからこそ、どうしても周りと比べてしまう。だからといって、「ほかの子どもと比較してはいけない」という言葉を真に受けて、「比べてはいけない、比べてはいけない」と唱えながら子育てするのは、とても大変!「『比べてみたくなる気持ちは、不安と一緒で自然にこみあげてきてしまうもの』。こう覚えておくことだけで心が軽くなるでしょう」(高濱さん)つまり、「比べない、ということは非常に難しい技術だ」と知っておくこと。大切なことは、「比べていい」というわけではないと理解し、もしも比べてしまった場合でも、言葉や視線に表さないようにすることだ。■本当に伸びるタイミングはいつ?「子育てを一生懸命がんばるママがよく陥りがちなのが、『子どもにすぐに結果を求めてしまう』ことです」(高濱さん)たとえば、同じ年長クラスで、字をしっかり書いている子がいると、「うちの子は、まだ字がじょうずに書けない。練習して書けるようにさせなくちゃ!」と、ママが焦って使命感にかられてしまう。「でも、その結果、これから先の未来に伸びていく可能性があった『文字を書くって楽しいな』という気持ちが摘み取られて、字を書くことが大嫌いになってしまう子もいます」(高濱さん)その子が本当に伸びるタイミングを見極めることが大切なのだ。「心配になって、口出してしまいそうになったら、『大人になったとき、わが子にどうなってほしいか』をイメージして見守りましょう。そうすると、いつもより少しだけ長いスパンの視野を持つことができて、気持ちが楽になりますよ」(高濱さん)。■「みんなやっていますよ」に流されないしかし「ほかのみんなは、どうしているのだろう?」と周りが気になってしまう。「周りと比べて、そちらが気になってしまうのは、『わが家の方針』がない場合が多いです」(高濱さん)たとえば、「わが家は、小学校のうちは友達と遊ぶことを大切にする」という方針が固まっていれば、習い事や塾選びも、わりとシンプルに決めることができるのではないだろうか?「子育てに、『正解』はないのです。それよりも、何を大切にして育てるか? 夫婦の方針や、生き方に対する哲学のようなもののほうが、ずっと重要になってきます。それを何度も、夫婦や親子間で確認しあっておくと、いざというときに流されずにすみますし、その積み重ねが家族の絆になります」(高濱さん)「する」「しなければ!」にフォーカスするのではなく、「しない」にフォーカスすることで、生き方の対しての哲学が見えてくるのかもしれない。次回からは、具体的に、どんなことを「しない」のかを考えていきたい。■今回取材を受けてくださった高濱正伸さんの著書『 「しない」子育て」 (花まる学習会代表 高濱正伸/KKベストセラーズ)』(本体1,250円+税)●高濱正伸花まる学習会代表・NPO法人子育て応援隊むぎぐみ理事長。 1959年熊本県人吉市生まれ。県立熊本高校卒業後、東京大学へ入学。東京大学農学部卒、同大学院農学系研究科修士課程修了。算数オリンピック委員会理事。 保護者などを対象にした講演会の参加者は年間30,000人を超え、毎回キャンセル待ちが出るほど盛況。なかには“追っかけママ”もいるほどの人気ぶり。「情熱大陸」「カンブリア宮殿」など多数メディア出演もしている。ロングセラー『伸び続ける子が育つお母さんの習慣』ほか、『小3までに育てたい算数脳』『わが子を「メシが食える大人」に育てる』『算数脳なぞぺー』など、著書多数。2016年7月からニュース共有サービス「NewsPicks」のプロピッカーとして活躍中。
2017年01月03日「親が『しない』ことで、子どもは『できる』ようになる」と話すのは、テレビ『情熱大陸』でも紹介されたことがある「 花まる学習会 」代表の高濱正伸さん。ママが、「しない」なんて許されるの!? 育児まっただ中のママたちも、「育児の『不要なもの』を捨てること」について、ちょっと立ち止まって一緒に考えてみませんか? ■「してあげられない」ことを責める必要はなし「そもそも、ママたちは、『子どもにいろいろとしてあげたい。でも、それをしてあげられない私はダメ』。そんな風に感じる生きものなんです。でも、パーフェクトなママでいられないからって、自分を責める必要はまったくないんですよ」と、高濱さんはいう。そうアドバイスされたからといって「なるほど!」と、すんなりとは思えないのもママ心。「むしろ、なんでもかんでも親が整えてあげることで、子どもの成長を妨げてしまうことだってあります。ですから、今回は、あえて『しない』という選択をすることで、伸ばせる力について考えてみましょう」(高濱さん)■「しない」という選択「しない」ということで伸ばせる力なんて、本当にあるのだろうか。!? 「子育ての中で、『しない』を選択することによってママの時間的負担や、『してあげられていない…』と自分を責めていた気持ちの負担を取り除くことができますよ」(高濱さん)大切なのは、ママの気持ちが軽くなり、笑顔が増えること。そのニコニコオーラは、必ず子どもにも伝わる。「笑顔がすてきな子どもは、魅力的に育ち、将来自分の力でメシが食えるようになるでしょう」(高濱さん)つまり、「将来、自分の力でメシが食えるようになる子ども」を育てるためには、ママの気持ちが軽くなることが、とても大切なことなのだ。■「しない子育て」と「してはいけない子育て」ここでとても難しいのは、「しない子育て」と「してはいけない子育て」の線引き。たとえば、「しない」の一例として、「集中して遊んでいる子どもの手を止めない」と、高濱さんがアドバイスをしたとする。すると、ママからこんな質問が出る。「生活リズムを整えるためには、集中して遊んでいる子の手を止めないといけません。早く寝かせるのと、遊ぶ手を止めないこと。どちらを優先すべきでしょうか?」と。子育ては、矛盾だらけだ。そこで真面目なママたちは、悩む。悩むことで苦しくなり、心に余裕がなくなって、子どもへの声かけもキツイものになってしまう。「大切なのは、『ここだけは譲れない』という基準を決めることです。そうすることで、何事も柔軟にとらえることができるようになり、心も少しは楽になるのではないでしょうか?」(高濱先生)。これからの連載では、『ここだけは譲れない』基準というものをどう考えていけばいいのか、そして「しない」子育てとはどのようなことなのかを紹介していきたい。■今回取材を受けてくださった高濱正伸さんの著書『 「しない」子育て」 (花まる学習会代表 高濱正伸/KKベストセラーズ)』(本体1,250円+税)●高濱正伸花まる学習会代表・NPO法人子育て応援隊むぎぐみ理事長。 1959年熊本県人吉市生まれ。県立熊本高校卒業後、東京大学へ入学。東京大学農学部卒、同大学院農学系研究科修士課程修了。算数オリンピック委員会理事。 保護者などを対象にした講演会の参加者は年間30,000人を超え、毎回キャンセル待ちが出るほど盛況。なかには“追っかけママ”もいるほどの人気ぶり。「情熱大陸」「カンブリア宮殿」など多数メディア出演もしている。ロングセラー『伸び続ける子が育つお母さんの習慣』ほか、『小3までに育てたい算数脳』『わが子を「メシが食える大人」に育てる』『算数脳なぞぺー』など、著書多数。2016年7月からニュース共有サービス「NewsPicks」のプロピッカーとして活躍中。
2017年01月02日こんにちは。学習コンサルタントの佐々木恵です。自分の子どもにはできるだけ賢くなってほしい。勉強を好きになってほしい。親御さんの常なる願いだと思います。できれば良い学校に進学してほしい。もしそれがかなわないとしても、 できれば自宅で子どもが一生懸命勉強している姿が見たいものではないでしょうか。しかし、このごろはパパもママも仕事が忙しく、学校の授業内容も高度になって、なかなか子どもの勉強を見てあげられないという方も多いかと思います。そこで、今日からできる勉強の見守り方のアイデアをご紹介します。●親は“教師”にならなくていい勉強を教えよう教えようと肩肘を張る必要はありません。どんなに教えるのが上手でも、親子だと期待しすぎる気持ちからうまくいきません。子ども側も親の期待に応えなければと頑張りすぎたり、甘えが出たりするもの。勉強を教えようと意気込むのではなく、見守る姿勢 が大切です。あくまで学校の勉強をベースに考えましょう。教えるのが大変でうまくいかないと感じる場合は、学習塾などの専門家に任せてしまうのも一手です。●目標設定をするその日にどこまでやるかを確認します。今日はこれだけできればいい、とその日の目標を決めて取り組みます。それが終わったらテレビを見ていいとか、一緒におやつを食べようとか、何か楽しい予定を一緒に立てられるといいですね。勉強に対する期待感が増します。●クイズをする子どもにたくさん勉強させて、情報を蓄えさせても、使えなければ全く意味はありません。では、使える知識とはなんでしょうか?知識とは、質問に答えられる ことです。勉強というと、どうしてもインプットに偏りがちですが、成績を上げたいのであればアウトプットが重要です。そこで、お子さんのアウトプットを手伝うのです。一番簡単な方法が、クイズなのです。その日勉強したことをクイズにしてみてください。親御さんは深く分かっていなくても大丈夫ですし、間違えても構いません。●子どもに説明してもらうその日学校で学んだ内容をお子さんに聞いてみましょう。ポイントが説明できれば、きちんと理解ができている証拠です。曖昧なようであれば、一緒にノートや教科書を見直して確認することができます。子どもに説明してもらうメリットは、授業の理解度がわかるだけではありません。学習の定着度は、講義を聞くだけではわずか5%、人に教えるとなんと90%になると言われています。授業の内容を説明するようにしてもらうだけで、理解度がぐんと上がる のです。授業の内容を教えてもらうだけで子どもが賢くなるなら、簡単ですね。----------親御さんが頑張って教える必要はありません。教えようと頑張った瞬間、勉強の主役が親御さんになってしまいます。勉強の主役は誰でしょうか?もちろんお子さんですね。自分から勉強する子になってもらうため にも、親御さんはサポーターに徹しましょう。一緒に教科書を読んだり、教わった内容について質問したり、一緒に考えたりする。マラソンにたとえると併走者です。ぜひ、楽な気持ちでお子さんの勉強をサポートしてあげてくださいね。【参考文献】・『1日5分! お母さんがコーチになれば、子どもの成績はグングン伸びる』加藤法彦(著)・『脳が認める勉強法「学習の科学」が明かす驚きの真実!』ベネディクト・キャリー(著)・『使える脳の鍛え方成功する学習の科学』ピーター・ブラウン、ヘンリー・ローディガー、マーク・マクダニエル(著)●ライター/佐々木恵(教育コンサルタント)●モデル/前田彩(桃花ちゃん)
2016年12月17日新年を迎えるにあたり、中国中央部の家々に飾られる“窓花(まどはな)”を紹介する展覧会「暮らしを寿(ことほ)ぐ切り紙 窓花(まどはな)」が、12月2日から17年1月22日まで東京・有楽町の無印良品 有楽町内にあるATELIER MUJIにて開催される。すべての人々が平安を願いながら年の瀬から新年を迎えるこの季節。中国中央部では新たな年を迎えるにあたり、自身の暮らす家の窓を“窓花”と呼ばれる窓を飾る小さな切り紙で飾りつける。同展では、そんな農村の女性たちが自らの手で作り続けている、素朴で温かみある窓花を紹介。そこに生きる人たちの生活に欠かせない動植物や、想像上の人物や生き物などをハサミと紙だけで表現した作品の数々が展示される。また、現地の人々が暮らす自然の崖地に横穴を掘った構造の家屋のファザード(建物正面部分)も展示される予定だ。12月7日には、現地で撮影した映像を見ながら実際に窓花作りに挑戦するワークショップを開催。17年1月16日には、映像作品『ヤンガー・ミンガー・サンワー』で現地の年越しや結婚式の情景を見ながら、その手仕事やフィールドワークの裏話などを聞くイベントが行われる。さらに同日には、12年のジャン・ルーシュ国際映画祭で無形文化遺産賞を受賞した、ヤオトン造りの過程を美しい映像で描いたフランスのドキュメンタリー映画『ヤオトン造りの小さな取り決め』も上映。上映後には、建築批評家の五十嵐太郎と同展の企画協力者が黄土の大地に根ざした穴居の魅力を語ってくれる。【イベント情報】「暮らしを寿(ことほ)ぐ切り紙 窓花(まどはな)」展会場:ATELIER MUJI住所:東京都千代田区丸の内3-8-3 インフォス有楽町 無印良品 有楽町2階会期:12月2日~17年1月22日時間:10:00~21:00入場無料休館日:17年1月1日
2016年11月26日資生堂が10月28日から11月3日まで、イノベーションをデザインする展覧会「LINK OF LIFE エイジングは未来だ 展」を東京・銀座にある資生堂銀座ビル内の花椿ホールにて開催する。昨年に続き2回目の開催となる「LINK OF LIFE」。今回は“エイジング”をテーマに、美しく年を重ねる“サクセスフルエイジング”という考え方をもとに未来の美しさについて考えていく。会期中は、資生堂リサーチセンターの研究員を中心に、人事からCSRまで様々な部門の社員が科学者やデザイナー、企業や団体などとともに制作した21作品を展示。エイジングを“人間の成熟”として捉え、すべての人々が“一瞬も 一生も 美しく”生きるためのイノベーションの種を蒔く。また、10月29日、30日の15時から18時30分まで資生堂銀座ビル11のエントランスホールにて、11月3日の14時から16時30分まで資生堂銀座ビル2階にて、クロストーク「エイジングは未来だ」を実施。11月3日の17時から18時までは資生堂銀座ビル2階にて同展のクリエイティブディレクターを務める藤原大も登壇するスペシャルクロストークも開催される予定。その他、10月28日、31日、11月1日、2日の18時からはそれぞれ参加作家によるギャラリーツアーを実施。また、第2会場となるSHISEIDO THE GINZAでは10月20日から11月15日まで藤原の作品が展示される予定だ。【展覧会情報】「LINK OF LIFE エイジングは未来だ 展」会場:花椿ホール住所:東京都中央区銀座7-5-5 資生堂銀座ビル 花椿ホール会期:10月28日~11月3日時間:11:00~20:00(入場は19:30まで)入場無料
2016年10月15日学習障害の長男。努力ではカバーしきれない困難さを抱えた結果…出典 : 小5の長男は、ADHD、アスペルガー症候群、そして学習障害という診断を受けています。その中で、今彼を最も困らせているのが、「学習障害」です。上下斜視で2度の外科手術をしている長男ですが、視力は順調に育ちながらも、視機能や視覚認知面での遅れがありました。このため、●本の字を追って読むのが苦手●漢字や図形の形を把握して覚えるのが苦手●黒板の字を視写するのが苦手●先生の口頭の指示を覚えられない●繰り上がりなど複雑な計算が苦手こうした影響が、学習に現れています。医師の診断によると、「今は、彼が本来持っている理解力や思考力を十分に発揮できず、努力をしても定着が進まない状態です。そんな中で失敗経験が積み重なり、勉強自体に『苦手意識』『拒否感』が強まってしまったのでしょう。そのため学習場面で、パニックを起こしたりチック症状が出たりといった、二次障害が出ています。」ということでした。本来、好奇心が旺盛で好きなことなら熱心に知識を取り込み、あっという間に覚えるほど、学ぶことに対して前向きな長男。それが、読み書きという「方法が合わない」ことが原因で、学ぶこと自体が嫌になっているのです。この状況を前にし、親としては可哀想で仕方ありませんでした。タブレット学習が長男を変えた!出典 : そんなとき、通っている療育先や教育相談の先生から、「タブレットを使ってみてはどうか」と勧められました。長男に「こんなのあるけど、やってみない?」と聞いたところ、興味を示して「やってみたい!」とノリノリに。こうして、小3から通信教育のタブレット講座を始め、今ではその他のアプリも取り入れて続けています。なぜ、勉強嫌いの長男がそんなに続いているのか?お勧めの教材4つを紹介しながらお話したいと思います。出典 : こちらは、進研ゼミのタブレット教材です。国語・算数・理科・社会の4教科を、動画や音声で学習できるので、「読む」のが苦手だったり、説明を読んでイメージするのが苦手だったりする子もわかりやすいです。長男にとっては、とにかく「書かなくてもいい」のが良かったようです! 問題の答えの記入は、タッチペンを使った選択制なのです。また、間違えたら再チャレンジする仕組みになっていたり、わからないところがあったら説明や動画をもう一度見ることができたりするので、長男にとっては記憶力の強化にもなります。このシステムの面白いところは、学習をすすめるごとにご褒美(ポイントやゲーム)があるので、やる気につながるようです。「チャレンジタッチ」タブレットの仕様出典 : 長男が視覚認知・視機能の検査を受けた病院で、ビジョントレーニングとして勧められたのがこちらです。これはパソコンにダウンロードして使用するアプリケーションです。視覚認知機能5領域(注意・記憶・形状識別・空間認知・運動統合)のトレーニングができる、16種類のとてもわかりやすく楽しいゲームです。練習ステージをしてから本番に入る形だったり、前回までの記録に合わせて難易度を自動設定してくれたりと、子どものやる気を上手に引き出してくれます。また、保護者メニューでは5領域の力のバランスや、これまでの成績の変化をグラフやチャートで見ることができるので、子どもの成長状態がよくわかります。この記録をもとに、力を付けた方が良い領域のゲームを「今日のおすすめ」として自動表示してくれるので、子どもだけでもまんべんなく、力をつけていくことができると思います。視覚認知バランサー出典 : 苦手な「書く」を補うため、パソコン入力ができるようにと考え、ローマ字を負担なく覚えることができるアプリを探しました。こちらは、タブレット向けのアプリケーション。表示されたひらがな又はカタカナと同じローマ字を4択の中からタッチして選ぶ、学習アプリです。「道場」というだけに、剣道の試合のようにどんどん文字をヒットさせるのが、面白いみたいです。学校の「書いて覚える」学習では泣いて嫌がり、全くローマ字が覚えられなかった長男でしたが、このアプリはタッチするだけで覚えられるので、繰り返すうちに、少しずつですがローマ字が読めるようになってきています。剣道でおぼえるローマ字道場出典 : 漢字を書けなくてもいいから、読めるようになって欲しい。そんな気持ちで、楽しく「漢字の読み」が学習できるアプリを探しました。これもタブレット向け無料アプリです。子どもが大好きなRPGゲームの感覚で、海賊になって問題を解きながら、ステージをクリアしていく楽しみがあります。漢字の正しい読みを選択する問題、漢字の正しい形を選択する問題に回答することで、視覚的に漢字を覚えることができます。ステージを1つクリアする毎にカードやコインをもらえるのもやる気に繋がります。国語海賊〜2年生の漢字編〜その子に合った学習方法さえ見つかれば、子どもは伸びる出典 : 最近読んだ本に、こんなことが書いてありました。「勉強をその子ができる形にしてやることで、子どもは自然に力を伸ばすことができます。また、時期がくれば自然と力を伸ばすこともあります。だから、子どもを勉強に合わせるのではなく、勉強を子どもに合わせてやればよいのです。小学校に入学し、気を張って1日を過ごしてきた子どもに追い打ちをかけるのではなく、家に帰ったらほっこりさせてやりたい。だから、まずは『宿題なんかできなくても大丈夫』と考えてほしいのです。」「宿題をするのは当たり前のこと」と親子で考えていた頃は、確かに毎日が苦痛でした。私はカッとして声を上げ、長男は泣きながら宿題をしていました。でも今は、このタブレット学習を「この子の宿題」として学校に認めてもらい、やったことを記録して報告しています。自分から学習に取り組む今の姿は、以前の彼からは想像できないものでした。その子に合った学習方法を用意すれば、子どもは伸びることができる。そのことを、強く実感しています。(「宿題なんかこわくない発達障害児の学習支援」塚本章人・著かもがわ出版)
2016年10月03日8月23日~27日頃は、第四十候「綿柎開(わたのはなしべひらく)」。実がはじけて、綿の花がのぞく季節。綿の花はやわらかなクリーム色をしたハイビスカスのよう。でも「綿花」とは、花のことではありません。花のあとにできるもふもふした白い綿のこと。もふもふ、ふわふわしたものは、見てるだけで心をまあるく、やわらかくしてくれますね。澄み切った空気に、秋の花がゆらゆらと。残暑が厳しいですが、もう暦のうえでは秋の季節。今日はこの時季の美しい季語と、秋の花をご紹介しましょう。七十二候とは?時間に追われて生きることに疲れたら、ひと休みしませんか?流れゆく季節の「気配」や「きざし」を感じて、自然とつながりましょう。自然はすべての人に贈られた「宝物」。季節を感じる暮らしは、あなたの心を癒し、元気にしてくれるでしょう。季節は「春夏秋冬」の4つだけではありません。日本には旧暦で72もの豊かな季節があります。およそ15日ごとに「立夏(りっか)」「小満(しょうまん)」と、季節の名前がつけられた「二十四節気」。それをさらに5日ごとに区切ったのが「七十二候」です。「蛙始めて鳴く(かえるはじめてなく)」「蚯蚓出ずる(みみずいずる)」……七十二候の呼び名は、まるでひと言で書かれた日記のよう。そこに込められた思いに耳を澄ませてみると、聴こえてくるさまざまな声がありますよ。秋といえば!月が主役じゃない夜。「星月夜(ほしづきよ)」という言葉をご存じですか?月がなくても、満天の星がまるで月夜のように、明るくきらめく夜を「星月夜」といいます。なんて美しい言葉でしょう。まるで、きらきらと音をたてて星が降ってきそう。月ではなく、星が主役の夜もすてきですね。ちなみに月が輝く夜は「月夜(つきよ)」。清く明るい心のことを「心の月」というんだそうです。この時季は「チッチリリッ」と鳴くマツムシの声に耳を澄ませながら、夜空を眺めてみませんか?萩(はぎ)の花は●●の妻?春の七草は有名ですが、秋にも七草があります。萩、桔梗、葛(くず)、藤袴(ふじばかま)、女郎花(おみなえし)、尾花(おばな・すすきのこと)、撫子(なでしこ)。春の七草のように七草粥にしていただくことはできませんが、観賞用として親しまれてきました。秋の七草は和歌にも登場します。私がユニークだなと思ったのは、萩の花にまつわる和歌。実は萩の花、ある方の妻といわれています。ある方というのはなんと「鹿」!萩の花が咲く時季と、牡鹿がよく鳴く季節が重なることから、萩は「鹿の妻」、鹿は「萩の夫」ともいわれているんです。万葉集には、「私の住むおかに牡鹿が来て鳴く。萩の初花を花嫁にしようと鳴く牡鹿よ」という和歌もあります。常識にとらわれない自由な感性。万葉の歌人はユニークですね。秋の花からパワーチャージ!今の季節の花といったら「秋桜(あきざくら)/コスモス」。こちらは、与謝野晶子の歌。「こすもすよ強く立てよと云ひに行く女の子かな秋雨の中」私にとってコスモスといえば、その印象を一変した出来事がありました。前日の暴風雨でなぎ倒され、まるで息絶えてしまったかのようだったコスモス。ですが、翌日にはしっかりと顔を持ち上げてピンク色の花が空を見上げていました。コスモスはいたるところで目にすることができる身近な花ですね。それだけ生命力が強いという証拠。コスモスはその色によって、さまざまな花言葉があります。ピンクは「乙女の純情」、赤は「乙女の愛情」、黄色は「幼い恋心」、白は「美麗」、野生の原種は絶滅したといわれる黒は「恋のおわり」。断ち切れぬ思いを抱えている方がいらっしゃったら、黒いコスモスを部屋に飾ってみてはいかがでしょう。逆境をものともせぬコスモスのたくましい力をチャージして、涙をぬぐって歩き出せるはずです。季節を味わえば、幸福を感じられる。この時季、旬の食べ物といったら葡萄ですね。日本では30~40種類の葡萄が栽培されているそうです。ワイン好きの私は、葡萄を一粒ずつ冷凍。あとは水に入れて皮をするっとむいてグラスへ。そこへスパークリングワインを注いで楽しんでいます。スパークリングの香りただよう葡萄を最後にいただく瞬間がたまらないんですよね。ぜひおためしを!豊かな季節の移ろいを味わい、豊かな心を育みましょう。【参考】『くらしを楽しむ七十二候』広田千悦子/泰文堂
2016年08月23日【ママからのご相談】子どもが小学校に上がるので、祖父母から準備用にとお金をもらいました。学習机を買おうかと思います。選ぶポイントは何でしょうか?●A. 学習机は親の期待の象徴。10年後に気兼ねなく処分できるものを。こんにちは。婚活・恋愛コンサルの菊乃です。ご入学おめでとうございます。学習机を買う前に知っておいていただきたいことがあります。積水ハウス総合研究所が行った「住まいにおける子どもの居どころ調査」では、約80%の方が小学校に上がるタイミングで学習机を購入しています。しかし、子どもが勉強している場所は71%がリビング なのです。つまり、学習机を使っていないのです。●学習机は捨てるときのことも考えて思うのですが、「普通は小学校に上がるときに買うものだ」「学習机があれば勉強する」という思い込みで親が買ってしまうだけで、勉強机はなければないでなんとかなるアイテムではないでしょうか?私のところに相談に来る、恋愛や結婚ができないと悩む女性の方は、親との距離感が上手に取れない方が多いです。親離れができず、30代でも40代でも実家暮らしという方も大勢います。その方々の中には、部屋がいまだに子ども部屋のままの方が多いのです。子ども部屋の象徴、学習机が今もある部屋に住んでいては結婚できません 。しかし、いざ本人が捨てようとすると親が、「まだ使えるしもったいない」「おばあちゃんが買ってくれたんだから」と言って止めることがあります。ずっと、娘・息子を子ども扱いして、生涯母親でいようとする子離れできない方もいるのです。ご本人も「入学祝いに買ってくれたものだから悪いな」と思って手放せないケースが多いのです。また、本人が捨てたくて、親も反対していない場合でも処分が大変なのです。普通のデスクと比べて、引き出しや棚が付いており、分解しないと部屋から出せない場合もあるでしょう。買うときは無料で組み立ててくれても、処分するときはこちらがお金を出して業者を探して 処分しなければなりません。学習机、二段ベッドは捨てるときが買うときよりずっと大変なのです。子どもが入学するときのワクワクした気持ちで準備をするならいろんな作業が苦にならなかったかもしれませんが、ゴミと思って捨てるときは面倒くさいだけ。もちろん、いろんな面から考えて購入してもいいのですが、子どもが高校を卒業するときに気兼ねなく捨てられる値段で、捨てやすい形、重さのものを選ばれてはいかがでしょうか?【参考リンク】・子どもが自然と勉強をする家 | ママ住ま()●ライター/菊乃(婚活・恋愛コンサルタント)
2016年08月18日学習障害(LD)で働いている人はどのくらいいるの?出典 : 学習障害とは、全般的な知的発達に遅れがないものの、「聞く」「話す」「読む」「書く」「計算・推論する」能力のうちいずれかまたは複数のものの習得・使用に著しい困難を示す発達障害のことです。英語ではLearning Disabilityと呼ばれ、LDと略されることも多いです。学習障害は、知的発達に遅れが見られないことから、障害者自立支援法の対象外とされてきました。現在では障害者基本法の改正により精神障害者保健福祉手帳の対象となりましたが、まだまだ学習障害を「障害」として認識している人が少ないのも現状です。学習障害の人の就職率として、はっきりとした数字は出ていません。厚生労働省のアンケート結果では学習障害を含む知的障害の見られない発達障害の人は普通学級に進学した人の割合が最も多いことが分かっています。また発達障害がある人の就職状況をみると、一般枠で就労した人の割合は全体の40%近く、障害者枠で就労した人の割合は25%以上いることが分かりました。これらのことから、学習障害の人の中には社会に出て働いている人もたくさんいることが予想されます。厚生労働省「発達障害のある人の就労の現状と課題 障害者権利条約への対応に向けて」大人の学習障害、いつ診断された?きっかけは?出典 : 学習障害は今でこそ知っている人が増えてきている障害ですが、昔はそれほどそうでもありませんでした。知的発達に遅れが見られないため気付きにくく、学習障害が障害として認識されないまま大学へ進学したり、就職したりすることも少なくありません。学習障害の症状は「勉強が苦手」や「やる気がない」などとひとくくりにされ、大人になって初めて発達障害だったと気づいた人も少なくないのです。現在では障害者基本法の改正により精神障害者保健福祉手帳の対象となりましたが、まだまだ学習障害を「障害」として認識している人が少ないのも現状です。以下では、大人になって学習障害と診断された方の小さい頃の症状や、きっかけなどの体験談をご紹介します。私は、注意欠陥障害と学習障害(算数障害で四則計算がまったくできない)です。小学1年生でついていけず、中学でも数学や化学は0点でした。でも、自分なりに数学0点でも他の教科で頑張って高校にも行きましたし、大学も行って、就職もしました。この人のように、学習障害であっても大学へ行き就職する人も多くいます。学習障害の場合、苦手な勉強分野に偏りがあるので、この人は苦手な数学以外に力をいれるという工夫をし、大学へ進学したそうです。小さい頃から勉強が苦手でした。計算ができなかったり、文書を作るのが苦手だったり、記憶力が無く一つのことを覚えるのに時間が掛かりました。よく天然だね!と言われて過ごしてきましたが、天然ではなくただ、発達障害の為、人の話や空気が読めなかったり、質問に対して違う返事を返してしまったりします。なので、上手く伝えられない自覚はあります。その為、自然と臆病になり、なるべく自分から発言したり行動を取らなくなりました。また、あまり考えれないので、とっぴおしないことをしだしたり、自分の思う様に出来ない苛立ちから、癇癪を起こすようになりました。小学生の時に一度学習障害ではないかと言われていたようですが、最近専門の病院で診察してもらったところやはり学習障害という結果でした。このように、大人になってから学習障害が発覚する人もいます。子どもの頃を振り返ってみると、学習障害の症状があった人が多いようですね。学習障害の人が向いている仕事、向いていない仕事は?出典 : 学習障害は、能力の凸凹や特性の偏りが多く、苦手なことにかなり個人差がある障害です。そのため、向いている仕事、向いていない仕事も人によって様々であると言えます。本人の特性を理解し、得意な分野を活かせる仕事につけることが理想ですね。向いていない仕事は一概には言えませんが、苦手な業務が多い仕事内容だと、困難な場面も増え、ストレスを感じることも多くなるかもしれません。一方、別の手段で代替できたり、職場の理解や協力があれば乗り越えられる可能性も大いにあります。たとえば、算数障害(ディスカリキュリア)の人の場合、日々、多くの計算が業務に必要な仕事は苦手かもしれません。ですが、計算機で解決できる場合もあります。同じ小売業でも、暗算が苦手な場合、お釣りを計算しなければいけないお店の会計業務は向いていないと言えますが、バーコードを読み取るだけのレジであれば、問題ないこともあるでしょう。また、書字障害の人は、文字を書く業務が苦手かもしれませんが、パソコンでタイプしてプリントすればよいこともあります。読字障害の人も、音声読み上げソフトを使用したり、録音することで困難が解消できることもあります。苦手な分野を避けることは働き続ける上で大切ですが、テクノロジーや手段を替え工夫することでうまくいくこともあるので、「この仕事は無理」と決めつけてしまう前に検討するのがよいでしょう。実際に、様々な障害特性を乗り越えて作家、映画監督、発明家、俳優など様々な職業で活躍している人もいます。障害特性と向き合いつつも、自分が希望する仕事に目を向ける、という進路も選択肢の一つかもしれません。学習障害の人の仕事の探し方Upload By 発達障害のキホン■学校の進路相談を利用する発達障害に関する就労支援は、現在、よりよい対応を整えている状態です。特別支援学校などでは、卒業後に就職できる企業の紹介もあります。通常学級でも高校、大学ともに進路指導の先生に相談することも可能です。■ハローワークなどの公的支援を利用するまず、最寄のハローワークでの相談をおすすめします。障害者雇用の窓口もあるので、そこでご自身の学習障害の特性について伝え、仕事を探していること、仕事で不安に感じていることなどの相談をすることができます。障害者を対象とする障害者合同就職面接会などの情報を得ることもできます。障害者向けの支援を希望しない場合でも、ハローワークできめ細やかな相談・支援を実施してくれます。適職があれば求人に応募してもよいでしょう。「若年者コミュニケーション能力要支援者就職プログラム」として、発達障害などでコミュニケーションに困難を抱えている場合の支援も行っており、不安がある場合には、発達障害者支援センターや医師との連携をとってもらうことができます。適職を自分では探すことが難しい場合には、適職を探す方法や調べてもらえるところも紹介してもらえます。就職に不安をかかえている場合には、就労移行支援という方法で就職をすることもできます。これは障害者総合支援法に基づいた支援で、就労移行支援事業所が各都道府県や政令都市の認可を受けて民間が運営しています。この就労移行支援は手帳を取得していなくても支援を受けることができます。まずは最寄のハローワークや就労移行支援事業所に連絡をとってみましょう。ハローワークは発達障害のある人が就職された場合、その事業主に対して助成を行う「発達障害者雇用開発助成金」という制度を設けています。他にも「障害者トライアル雇用奨励金」という短期間の施行雇用を行い、仕事に慣れることで実際の雇用につなげる制度もあります。詳しい情報は以下のリンクを確認してください。実際に働いてみると仕事が想像していた仕事内容と大きく異なった、と離職を希望される場合も少なくありません。仕事を探す際には、似たような職種で職務経験を積んでいく方法や、希望の会社でまず一定期間働くことが可能なのか、聞いてみる方法もいいでしょう。より自分の得意・不得意を理解し、どの仕事ならこなせるか、やりがいを持てるかどうかを把握するヒントになるかもしれません。就職後も相談に乗ってほしい場合はジョブコーチによる支援を受けることもできます。これは、就職後、職場にジョブコーチが出向き、職場でうまく仕事をしていくための支援をしてくれる制度です。■障害者雇用制度を利用する手帳を取得している場合はいわゆる「障害者雇用制度」の対象となります。・手帳所持者を事業者が雇用した際の、障害者雇用率へのカウントの対象となり、障害者雇用枠での就職ができる・障害者職場適応訓練を受けられるなど、就職への支援が受けられます。実際に障害者雇用制度を利用して就労する人の数は年々増加しています。ですが、希望している職種や企業が障害者雇用枠で募集しているとは限らないこと、賃金などの面で希望と合わないこともあるでしょう。一般の求人に応募したい場合などには、手帳を持っているからと言って必ずしもこの制度を利用しなくてもよいですし、手帳取得者であることを報告する義務はありません。制度を利用するかどうか、よく考え、支援機関などと連携し、相談しながら進めていくとよいでしょう。厚生労働省「障害者トライアル雇用奨励金」厚生労働省「発達障害者・難治性疾患患者雇用開発助成金」学習障害の会社への報告出典 : 大人になって学習障害に気づいた方は会社に報告するか迷うかもしれません。いままで何の問題もなく仕事をこなしていた人、困難があり失敗続きだった人、大人の学習障害は様々ですが、いずれにせよ「障害」という言葉は相手にマイナスのイメージを与える可能性もあるため、報告するかどうか、また誰に報告するかは慎重に検討するべきと言えます。学習障害と診断され、報告をする方の場合、理解のある会社であることが多いようです。何かを隠しながら会社で働くのは、自分へのストレスと、会社への負担を生みかねません。報告することで、「学習障害があったから苦手だったのか」「サボってるわけではなかったのか」と、周囲に理解してもらい、自分の得意・不得意に合った仕事に配慮してもらいやすくなる、というメリットも感じられます。会社に学習障害を報告した人の割合は分かっていませんが、発達障害の人で一般枠での就労後1年で離職する人の割合は37.5%と非常に高いという話もあります。離職の理由としては「仕事のミス」「上司の要求に応えられない」「毎日変わる仕事についていけない」などの仕事上での困難が挙げられました。会社に報告し、自分に合う仕事を担当させてもらうことで、それらの困難が軽減されることもあります。一方で、学習障害の間違った理解により「あいつは仕事ができない」「教えてもできないから教えても意味ないか」など、望まない結果になってしまうことも考えられます。伝える場合は、まずは障害を理解してもらえるよう、しっかりと説明するようにしましょう。厚生労働省「発達障害のある人の就労の現状と課題 障害者権利条約への対応に向けて」学習障害を伝えるとき、「学習障害と診断されました」と伝えるだけでは「障害がある」ということしか伝わりません。学習障害の中でも、どの部分に特性の偏りが見られるのかをきちんと説明し、自分の得意・不得意を理解してもらうことが大切です。1.自分が難しいこと・苦手なこと2.どうすればうまくいきやすいか3.会社・同僚にどうして欲しいのかなどをできる限り具体的に伝えるとよいでしょう。例えば、・書類に記入するのは苦手だが、パソコンは得意なので、パソコン入力を許可してほしい・書類を読むのは苦手だが、読みあげればわかるので、口頭で指示してほしいなど、自分の特性と工夫すればできることを伝え、お願いすれば職場でも対応しやすいでしょう。言葉で伝えるだけでは、理解が難しい部分もあります。その際は、文面に起こす、参考資料をもって伝える、などの工夫もいいかもしれません。同僚には要点をしっかりまとめ、配慮してもらいやすいよう、報告してみましょう。人事のみに伝える場合と、働いている同僚にも伝える場合と、両者のメリットやデメリットも考えてあなたにとって一番いい方法を選んでいきましょう。学習障害を報告した場合でも、職場や周囲に偏見が無理解があれば、職場で差別・虐待を受けてしまう可能性もゼロではありません。こうした深刻なケースでは、本人から周りに助けを求めるのが難しい場合もあるので、周囲の人が虐待に気づいた場合、各市町村の障害者虐待防止センターなどの専門機関に虐待の存在を知らせましょう。本人からの申告も可能性です。またこの虐待は就業場に限らず家庭内の虐待も含みます。障害者虐待防止センターに虐待を相談すると、支援・指導を受けることができ、問題の糸口を探す手伝いをしてくれます。強制的に仕事や家族から隔離されたりすることはありませんので、安心して相談することができます。学習障害の仕事での困りごと・よくあるミスと対処法Upload By 発達障害のキホン学習障害の人は職場で様々な困りごとに直面し、時にはミスを繰り返すこともあります。よくある職場での困りごとと、それを解消するための対処法をまとめてみました。中には、話を覚えるのが苦手で一度にいろんな物事を同時に理解するのが難しい方もいます。メモを取るのが苦手な場合もあります。事前に上司に障害のことを説明し、口頭だけでなく文字に起こした状態で伝えてもらうよう依頼するのもいいかもしれません。また、会議などではボイスレコーダーなどを使用して、あとで聞き返すのも効果的です。自分で話したい物事があっても簡潔にまとめたりその場で話すのが苦手な人は、あらかじめ文章にまとめ原稿を作成しておきましょう。会議中に作成した原稿を確認しながら提案すればスムーズにこなせるはずです。学習障害の中には、文章を読むのが苦手な人もいます。そういった場合には、理解が難しかった言葉や概念をカードやノートなどにまとめておきましょう。一度理解できなかったことは必ず意味を調べ、次に出てきたときにすぐに分かるように常備しておきましょう。読字障害のひとつに読んでいる部分が分からなくなる症状があります。会議の資料やメールなど社会では長い文章が多いですよね。読むのが困難に感じる場合は一行だけ見えるように切り取った枠をつかって対処しましょう。一行ずつ読んでいけば理解がしやすくなります。またタブレットやパソコンなどの音声読み上げ機能を使用するのもおすすめです。まとめ出典 : 学習障害の人が就業する場合、多少の困難はもちろんつきものです。職場の方から偏見を受けたり誤解されてしまうこともあります。学習障害は障害の中でも知的発達に遅れがない分、他人には障害であることが理解されにくい場合があります。自分でも自覚が少なく、仕事ができないと他人と比べて落ち込むこともあるかもしれません。しかし、自分の障害特性を理解することで適切な支援も受けられますし、必要な配慮を周囲の人に伝えやすくなります。自分の特性を理解し、自分にあった対処法を工夫し、やりがいの感じられる働き方ができるとよいでしょう。法令データ提供システム「障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律」2012年
2016年08月09日天久聖一×よシまるシンのユニットによる初の展覧会「ロゴゴ展」が開催。2016年8月5日(金)から8月28日(日)まで神田、TETOKAにて行われる。電気グルーヴのミュージックビデオや、舞台作演出を手掛ける漫画家、天久聖一と、『バクマン。』のエンドロールコミックデザインをはじめデザイン、イラスト、映像などの分野で活躍するよシまるシン。20年来の付き合いである2人は共に「ロゴ」や「文字」に関心を持ち、言葉と架空の造語をロゴデザインとして、2010年より企画「ロゴドリル」で発表し続けている。本展では、その新作のロゴ作品が展示される。「象形文字の誤解釈」をテーマにデザインされた作品は、意味を象徴化したり、抽象化するというロゴの特性を逆手に取り、あえて語源とは違うイメージが落とし込んまれている。シュールでポップなロゴには、オシャレとダサさ、オリジナルと偽物など対立する要素が表現されている。期間中の20日(土)には、イラストレーターの白根ゆたんぽをゲストに迎え、トークイベント「一夜スナック来夢来人」が企画されている。さらに、会場では、ステッカー、キーホルダー、マグカップなどの展覧会オリジナルグッズの販売も予定だ。【開催概要】天久聖一 × よシまるシン ロゴゴ展会期:2016年8月5日(金)~8月28日(日)会場:TETOKA住所:東京都千代田区神田司町2-16 楽道庵1F休廊日:水曜日※イベントのある日は営業時間が変更となる場合あり。営業時間:16:00~23:00観覧料: 1ドリンク注文制■オープニング・レセプション 作家来廊 日時:8月5日(金) 20:00~22:00■一夜スナック来夢来人(らいむらいと)日時:8月20日(土) 19:00~21:00料金:1500円 (2ドリンク付、簡単なおつまみサービス)【問い合わせ先】TEL:03-5577-5309
2016年07月31日展覧会「Regard Intense -日常と花に向けられた16人の視座と視界-」が、7月8日から18日まで東京・恵比寿のALにて開催される。同展では、永きにわたり写真の被写体となってきた、“日常”と“花”という写真家の資質と美意識が反映される格好の被写体とも言えるふたつのテーマをもとに、16人の写真家が撮影した写真作品を展示。タイトルにもなっている「Regard Intense(=しっかり視る)」という課題の下、ワークショップで偶然出会った16人の写真家が、「Regard Intense」という集合作品を創り上げた。観覧者は、キャリアも撮影スタイルも全く異なる写真家たちのピュアーな眼差しを通して、そこに写されている“この世に実在した或る出来事”に向き合い、自身の人生の時間で体験してきたリアルな感情と重ね合わせてシンクロさせることで、撮る者の想いを共有することができる。参加した写真家は、藤田安代、石下理栄、石坂博司、金川信江、丸山杏子、毛利厚子、森田友希、村上由香里、七海麻子、坂本しの、佐藤素子、関谷恵、新家加奈、田中紘子、竹谷恵子、渡辺実花ら16名。また、詳しいイベント情報は公式ページ()とイベントページ()にて公開する。【イベント情報】「Regard Intense -日常と花に向けられた16人の視座と視界-」会場:AL住所:東京都渋谷区恵比寿南3-7-17会期:7月8日~18日時間:12:00~19:00(7月8日は16:00開場)
2016年07月05日『4歳~9歳で生きる基礎力が決まる! 花まる学習会式 1人でできる子の育て方』(箕浦健治、高濱正伸著、日本実業出版社)の著者は、1993年に「花まる学習会」を立ち上げた人物。ご存知の方も多いと思いますが、「花まる学習会」は「生きる力」を育み、「メシが食える大人=自立・自活できる人」、「モテる大人=魅力的な人」を育てることを最終目標にしているユニークな学習塾として知られています。いわば著者は、幼児から大学生まで、教育の現場で数多くの子どもたちを見てきた実績を持っているということ。興味深いのは、そうした経験に基づき、生きる力を育むうえで最良の時期は「4歳から9歳」の幼児期だと主張している点です。■人間は成長すると全く違う生き物になる子どもについて話すとき、花まる学習会では「人間は“変態”する生き物である」ということからはじめるのだそうです。変態とは、「全く違う生き物になる」こと。たとえれば、9歳くらいまではオタマジャクシ。個人差はあれど、10歳くらいは足の生えたオタマジャクシ。そして10歳以降は、しっぽの短くなった“ほぼカエル”=大人になるのだということ。オタマジャクシである9歳の子どもに「陸の上で飛び跳ねなさい」といっても、子どもにとってはつらいだけ。オタマジャクシがカエルのように振る舞うことは、どんなにがんばっても無理だからです。だからこそ、そのことを理解しない親の過度な叱責や期待は、子どもの自信喪失につながると著者は訴えています。自信を失った子どもは、時期が来ても陸に上がらず、水のなかで過ごすカエルになってしまうかもしれないとも。■4~9歳の子どもはできなくて当たり前著者はよく、4~9歳の子どもを持つご両親から「うちの子、じっと座っていられないんです」「何回いってもわからないんです」というような相談を受けるそうです。でも、それこそが4~9歳の特性。そう考えれば叱る理由はなくなり、「できなくて当たり前なんだ」と思えるはず。親にとってつらいのは、まれに「できる子がいる」ことだとか。そういう子がいると、したくないのに我が子と比較してしまい、「うちの子はこのままでいいのか」と心配になってしまうわけです。でも、子どものことはなんでも心配になるのがお母さんで、それが「母という生き物の特性」。たしかにそう考えると母としての自覚を持つことができ、子どもと向き合うことができるのではないでしょうか。子どもとは、母とは、どういう生き物なのか?その特性を知れば子育てが楽になり、子どもの成長の芽を伸ばす工夫ができるようになるということ。■両親の声かけや温かなまなざしが大事!個人差こそあるとはいえ、子どもは9歳ごろまでは、「自分はなんでもできる」と思っているのだそうです。でも実際は、できないことだらけ。生まれてすぐは立って歩くことすらできないのに、なんでもできると思っている。だから、はじめは臆することなく挑戦できる。挑戦した結果、できなかったとしても、お父さんやお母さんからのプラスの声がけや温かなまなざしがあれば、「自分はいつかできる」と思うことができ、また挑戦できるわけです。つまり、お父さん、お母さんがプラスに受け止めることで、子どももプラスに受け止めることができるという考え方。ここからもわかるように、4~9歳は、生きる基礎力が育まれる時期。そのため、「思いやりの心」「たくましい心」を“生きる基礎力”として身につけられるような経験、そしてまわりの人の態度や言葉が重要だというのです。■4~9歳は「経験の総量」を増やすべし私たち大人は経験上、「なにが大変でなにが危ないか」をわかっているもの。そのため子どもに対しても、つい先回りをして準備したり、子どもの行動を止めたりしてしまいます。たとえば雨が降りそうだと思ったら、傘を準備しておく。ケンカになりそうだと思ったら、ヒートアップする前に止めてしまうなどがそれにあたるわけです。しかしそれでは、いつまでたっても子どもは「わからない」まま。空がどんな色をしていたら、空気がどんな匂いだったら雨が降りそうなのか。相手にどんなことをしたらケンカになるのか、どんなことをいったら相手は起こるのか。経験しなければ、自然のことも、相手の気持ちもわからないまま。だとすれば結果的には、相手を思いやることができない大人に育ってしまうでしょう。そこで4~9歳の幼児期に、「経験の総量」をできるだけ増やしてあげることが大切だと著者はいいます。親としてはつい手を貸したくなりますが、4~9歳の子どもは激しいケンカをしても翌日にはケロッと忘れてしまうもの。「忘れやすい」「恨みを持たない」「自分はなんでもできると思っている」時期だからこそ、子どもに自由にやらせてあげることが大切。いいかえれば、この時期に「思いどおりにならない経験」をたくさん積むことが、子どもにとっても成長のチャンスだということ。*花まる学習会式の考え方は、ひとつひとつが核心を突いていて痛快。読んでみれば、気づけなかったことに気づくことができるかもしれません。(文/作家、書評家・印南敦史) 【参考】※箕浦健治&高濱正伸(2016)『4歳~9歳で生きる基礎力が決まる! 花まる学習会式 1人でできる子の育て方』日本実業出版社
2016年07月02日こんにちは、海外在住プロママライターのさとうあきこです。子どもの学習に最適だとして注目を浴びる『リビング学習』というスタイル。小学1、2年生の約8割がリビングで勉強しているという大手通信教育会社のアンケート結果もあるほど浸透しています。また、東大生の約半数がリビング学習をしていたという調査結果がテレビ番組で紹介されたこともあり、「子ども部屋よりリビング」という形が定着しつつあります。このリビング学習、多くのメリットがあげられていて、いいところばかりのように見えますが、デメリットはないのでしょうか?どんなに効率の良い勉強方法にも多少のデメリットはつきもの。リビング学習にもあるデメリットを良く知り、それに注意を向けることで、学習効果をもっとあげることもできるはずです。●(1)干渉リビング学習の利点に“寂しくない”ということがあります。いつでも誰かがそこにいるか、気配を近くに感じることができるから、安心して勉強ができるというのです。特に小学生低学年では、子ども部屋に一人でいることに慣れない、または勉強を一人でするのが寂しいという声があり、リビングにいる方が勉強がはかどるのも確かであるようです。ところが、人がいるからこそのデメリットもあります。たとえば、親からの過干渉 。「あ、そこ違っているよ」「姿勢を正しなさい」「消しゴムのカスを落とさないで」などなど、子ども部屋で一人学習をしていれば、めったに言われない言葉が次々に子どもに向かって降りかかってくる可能性があるのです。目の前に子どもがいれば、注意をしたくなるのが親心。親が干渉したい気持ちをグッと我慢できるかどうか が、リビング学習の成果に影響を与えます。●(2)音リビングだからこそ、ママが食事の支度をする音、兄弟が聴いている音楽など、いろいろな“雑音”が自分の部屋にいるときよりも多く大きく聞こえてきます。これをシャットダウンできる集中力が備わっていればいいのですが、子どもの性格によっては気になって気もそぞろになるばかりのこともあります。子ども部屋とは違って“寂しくない”リビング学習の場を作るなら、音の種類や大きさ にも気をつかってあげる必要がありそうです。ほかの家族がテレビを見ている、ゲームをしている、おしゃべりをしている、そんな状況は勉強の妨げになることの方が多いでしょう。●(3)食べ物リビングとキッチンやダイニングが仕切られずに同じスペースにある家庭も多いでしょう。子どもは食事の支度をしている匂いで胃袋が刺激され、目に入るところに置かれたお菓子にも気を引かれてしまいます。「お菓子を食べながら勉強してもいい」という家庭もあるようですが、2つのことを同時にこなせる子どもは多くありません。嗅覚からも視覚からも、集中の邪魔になる食欲を刺激しない ように工夫が必要でしょう。●(4)照明リビングの照明は落ち着いた色や光量に調整されていることが多いでしょう。全体的には明るくても手元までは照らしません。これが個室の学習机であれば、手元をしっかりと照らす照明がくくりつけられていたり、スタンドを置いたりするはずです。少しくらい明るさが足りないからといって、すぐさま勉強に影響を与えるとは限りませんが、一つ確実に影響を与えるところがあります。そう、視力 です。リビング学習を行うなら、専用のスタンドを用意するなどで“照明”を確保してあげましょう。●(5)姿勢勉強机は、机の高さも椅子の高さも子どもの成長に合わせて変えることができます。でも、リビングのテーブルや椅子はどうでしょうか?リビング用の椅子は大人サイズに合わせて作られていることが多く、子どもでも座ることはできますが、足が届かなかったりお尻が沈んでしまったり、テーブルが高くなり過ぎたり低すぎたりしてしまうのです。子どもは体に合わない椅子で姿勢を保つことができません 。リビングの椅子では子どもの姿勢が崩れてしまうのです。特に、椅子が高い場合には足が浮いてブランブランと遊んでしまい踏ん張ることができません。これが、勉強に集中できない原因となることがあります。足元には踏み台を、椅子にはクッションを敷くなどして、姿勢を保てるようにしてあげましょう。●まとめリビング学習にはメリットもたくさんあります。ところが、いくつかのデメリットがせっかくのメリットを台無しにしていたり、せっかくの子どものやる気をそいでしまったりしていることもあるのです。これらのデメリットは、子ども自身はなかなか気づくことができず、当然対応もできません。親の方で気をつけてあげる必要があるのです。親は“ただ、そこにいる”ことを心がけ、子どもからの問いかけに対応するにとどめておくのが、リビング学習の効果をアップさせるコツです。口を出したくても「グっと我慢」が合言葉です。【参考リンク】・子ども部屋?リビング?勉強はどこでする? | ベネッセ 教育情報サイト()・リビング学習は学力向上に効果? | リサーチのrTYPE()●ライター/さとうあきこ(海外在住プロママライター)
2016年06月25日赤と黄色のモヒカン頭がトレードマークのサイレントコメディー・デュオ「が~まるちょば」。もはや恒例となっている彼らの全国ツアー『が~まるちょば サイレントコメディー JAPAN TOUR 2016』が、6月16日に東京・銀河劇場にて開幕した。が~まるちょば サイレントコメディー JAPAN TOUR 2016 チケット情報彼らのパフォーマンスは、サイレントコメディーと銘打っているものの無声ではない。幕が上がるとともにふたりが登場すると、会場からは待ってましたとばかりに大きな拍手。その勢いのまま始まったのは、彼らが世界中を沸かすエンターテインメントショー『が~まるSHOW』だ。ふたりは具体的な言葉は発さず、「イエー!」等の叫び声と動きと表情だけで客席にメッセージを送り、ときに媚を売ったり、ときに客をからかったりしながら巧みにコミュニケーションをとって、観客席全体を巻き込んだ大盛り上がりのコール&レスポンスを生みだしていく。言葉で説明しないほうが実は伝わるのでは? と感じてしまうほど舞台上と客席が一体になれるのは、ノンバーバル(非言語)のパフォーマーとして世界各国で活躍してきた彼らだからこそだろう。ひとしきり『が~まるSHOW』で盛り上がった後は、短編『ショートスケッチ』と呼ばれるストーリーのある短い作品群。そして後半はファンからのリクエストが多い人気の長編ストーリー『街の灯』へと続いていく。パントマイムというと、きれいな動きのテクニックを見るものというふうに思いがちだが、彼らにとってテクニックは当たり前。その見事なテクニックに支えられた演技によって、言葉のない劇中から、観客は想像して自ら言葉を受け取り、大いに笑い、ときに涙するのだ。開幕にあたってふたりは「『街の灯』を再演するのは、『もう一度観たい!』とお声が多かったから。新しく僕たちを知っていただいた方からもご希望が多く、満を持して7年ぶりの公演となりました。短編も、特に人気の高かった演目となっていて、もちろん新作もありますので皆さんに観ていただけるのが楽しみです。今回のツアーはベスト版といっても過言ではないくらいの出来栄え。ぜひ地方の方にも観ていただきたいです。」(ケッチ!)、「今回の公演を見逃す手はないと思います!これを見逃したら、もう二度と見られない作品となると思います。体力的にも限界を目指してがんばりますので、ぜひ劇場にお越しください。」(HIRO-PON)とコメントを寄せた。公演は6月19日(日)まで天王洲 銀河劇場での東京公演ののち、全国18会場をめぐる。チケットは発売中。
2016年06月17日小学校受験とまではいかなくても、入学前から勉強の習慣を身につけておくことは悪いことではありません。幼児の内に習慣がついていれば、入学してからの勉強もスムーズに取り組めるかもしれません。学習教室に通わずとも、今は自宅で取り組める教材が色々あります。幼児の勉強はどんなことに気を付ければよいのか、どんなものがあるのかを知っておきましょう。人気の自宅学習教材自宅で学べる幼児向けの通信講座は色々な種類があり充実しています。毎月届くので進めることに達成感がありますし、次の教材が届く前に終わらせようという気持ちにもなりますね。人気が高いものとしては、ベネッセのしまじろう、Z会、ドラゼミ、幼児ポピーなどがあります。無料体験を送付してくれるところがほとんどですので、一度頼んでみて子どもの反応を見てみるのもいいですね。習慣をつけることが大事毎日10分でよいので、机に向かう時間を作りましょう。大切なのは机に“長く”向かうことではありません。むしろ集中力が切れないように短い時間にしておきましょう。そして何より大切なことは、できたら褒めることです。何か問題が解けた時だけではなく、机に向かったその姿勢を褒めてもよいのです。褒められると「自分はできるんだ」という自己肯定感が芽生え、自信につながります。親の背中を見せる本人が1人で取り組んでいても、放っておくことは厳禁です。普段からも親がダラダラしたりスマホをいじったり…ということでは説得力に欠けてしまいます。一緒に勉強に取り組むことが一番ですが、親自身も勉強をしたり本を読むことなどを普段から意識しましょう。口で色々言うよりも、背中を見せることが一番説得力があり、子どもが自然と真似することへとつながっていきます。高学歴者の学習法を参考に高学歴タレントとして有名なロザンの宇治原さんは、リビングで宿題を行うお姉さんの真似をしたがったところ、お母さんが簡単な漢字や計算問題を作って宇治原さんに解かせていたそうです。母親お手製の問題を遊び感覚で解くことで、幼児の内から勉強する習慣がついたのですね。塾講師で人気の林修さんは、家族が読んでくれる紙芝居を真似して読み、幼児のうちに図鑑を読むようにまでなり、そこで基礎的な日本語力を身につけたとのことでした。どちらのケースも、無理やり勉強をさせているのではなく、家庭内で勉強や読書を取り入れることで自然と真似をしたくなり学習習慣へと結びつけています。私の息子は現在年中です。書くことは比較的好きな方ですが、特に楽しいと言っていた“めいろ”の本を買ったところ、登園前に自分で取り組んでいて驚きました。書店などで“ひらがな”、“数字”など以外でも“てんつなぎ”、“とけい”など遊び要素が多い本もたくさんあります。本人が興味を持てるものだけを取り組むのでも全く問題ないでしょう。極力一緒に取り組みますが、取り組めない時でも終わったワークをチェックして声をかけるようにしています。「ちゃんと見てくれている」「褒められた」ということが自信になり、次も自主的に取り組めるのだと思います。無理強いせず親も一緒に取り組むことが、「楽しい」と感じ自主的に机に向かうことへつながります。勉強だと感じさせないように勉強を自然に取り入れる工夫をしてみましょう。
2016年06月16日現代のママはテンパって当たり前 夫は「ママの感性」を理解できない? ママを「支えてくれる人がいない」という大問題 の続きですママが子どもを叱りすぎてしまうのは、子育ての負荷が集中して追いつめられているから。「それは、現代の社会構造としての問題である」と言うのは、花まる学習会代表の高濱正伸さん。私たちは「そういう時代に、ママをやっている」ということを、きちんと意識する必要がある。引き続き、お話を伺った。■「心がけ」や「アドバイス」ではどうにもならない不安感 ―ついつい不安で、子どもに過度な干渉をしてしまうんです。高濱:「不安だ」と思っているのは、不安の方に気持ちが傾いている状態です。不安や恐れに気持ちがとらわれてしまっているときは、「心がけ」とか「アドバイス」などでは、どうにもならない心理状態になっているわけです。そんな心理状態の中で、「でも、この中で上手にやらないと」と思っていても、なかなかうまくはいきません。まずは、「不安だ」という気持ち自体を、何とかしないといけない。―ズブズブと蟻地獄に足をとらわれていくような不安感があります。高濱:いちばん効果があるのは、「いろんな人に支えられて、気遣ってもらっている」という感覚です。それがあれば、スッと「安心」の側に行ける。■ママを取り巻く環境の問題 ―支えてくれる、いろんな人…。そんな人間関係を持っていない人は、どうすればよいのでしょう?高濱:そもそも、30年前に孤独なお母さんに育てられた人が、お母さんになっているから、頼り方を知らないし、人を支える支え方も知らない、というのも仕方ありません。そういう頼り、頼られるというネットワークが、なかなかできていかないということが、問題なんですよね。大らかなボスママでもいればいいけれど、最近のボスママは、単に意地悪をするだけのような人もいます。友達の家に遊びに行くのにアポイントをとって、手土産を持っていかないと、ママ同士の会話で、「あの人は手ぶらで来るのよね」と言われてしまう時代ですから。―もはや、子どもの問題ではない気がしてきました。ママを取り巻く環境の問題?高濱:そうですよ。僕は塾を始めた当初、女性のことはまったくわかりませんでした。たとえば、塾の人間として「お姉ちゃんに、キツく言いすぎですよ」と保護者にお伝えしたとします。そのときは、「わかっているんです。本当にそうですよね! 気をつけます」と、本気で言っているのに、毎回、毎回、毎回(←力を込めて)、会うと注意をしたくなる。内心、「(塾の最初の拠点である)埼玉県のママ、みんな大丈夫なのかな?」と、思っていました(笑)。けれども、だんだん活動の範囲が広がっていき、「東京都のママもおかしい!?」「あれ? 神奈川県も!?」「日本全国!?」みたいになったときに、「これは現代の母の病なんだ」と今の日本全体が抱えている課題であることを悟りました。 ■ママが自分自身を大切にする ―そういう話を聞くと、「私だけではないんだ」と安心します。高濱:「なぜママたちがそうなってしまうのか?」という話ですよね。だから繰り返し言いたいです。「子どもを叱ってばかりいるのは、あなただけではないんですよ」ということ。そして、「ママというのは周囲の支えがないと、そうなってしまう生き物で、周囲の支えが期待できないのであれば、自分自身が意識して、自分で自分を支えていかないといけませんよ」と。―「良い母でいたい」と思うのであれば、まずは自分自身を大切に! ということですね?高濱:子どもにとっての最大の支援は、ママの心が安定していることです。「お母さんが仕事で忙しい」みたいなことは、子育ての障害にはなりません。むしろ「頑張っているお母さんが誇りだった」という話は、必ず働く母親の子どもから出てきます。子どもにとって、いちばんつらいことは、「ママが不安定でイライラしている」ということです。そこのところを肝に命じて、ママがニコニコできるような生き方を探してみてください。●何万人というママ達を相手にしてきた高濱さんに、「子どもを叱りすぎてしまうのは、あなただけではないのですよ」と言ってもらうと、「私だけではないんだ」と、ものすごくホッとした。これぞ、究極の「ママのニコニコカード」なのかもしれない。高濱さんの講演会が、「“おっかけ”をするママがいる」「講演のキャンセル待ち多数」なのがわかる気がした。●高濱 正伸(たかはま まさのぶ)花まる学習会代表・NPO法人子育て応援隊むぎぐみ理事長。1959年熊本県人吉市生まれ。県立熊本高校卒業後、東京大学へ入学。東京大学農学部卒、同大学院農学系研究科修士課程修了。算数オリンピック委員会理事。保護者などを対象にした講演会の参加者は年間30,000人を超え、毎回キャンセル待ちが出るほど盛況。なかには“追っかけママ”もいるほどの人気ぶり。「情熱大陸」「カンブリア宮殿」など多数メディア出演もしている。ロングセラー『伸び続ける子が育つお母さんの習慣』ほか、『小3までに育てたい算数脳』『わが子を「メシが食える大人」に育てる』『算数脳なぞぺー』など、著書多数。
2016年06月05日現代のママはテンパって当たり前 夫は「ママの感性」を理解できない? の続きです「子育てをする上でもっとも大切なことは、ママの気持ちが安定していること」と言うのは、花まる学習会代表の高濱正伸さん。それができないのは、ママ自身の問題以前に、もっと大きな問題が背後にあるから。その構造を聞いて、「そうなのか」と、心がふっと楽になりました。■イライラしているママはあなただけではない ―「子どもにキツい言い方をしちゃう自分を止められない」と、みんなが思っている?高濱:そうです。こちら側から見ると、どのママも「あなたも、あなたも、あなたも、みんなイライラしています。だから、あなただけではない。大丈夫ですよ」と、言いたいです(笑)。本当に危ないです。ギリギリです。「キツい言い方をする自分を止められない」という状態のまんま、ママたちは生きている。「今、宿題を始めないと終わらないでしょ。そしたらアンタ泣くでしょ!」みたいな。日々こなさなければいけない段取りの中で、ママはギャーっとヒステリーになってしまう。―それは私のことですね(笑)。たしかに段取り、毎日大変です。高濱:毎日、学校の宿題をさせて、忘れ物させないようにして。ママも子どもも、そういう段取りの中で暮らさないといけない。そりゃ、大変ですよ。■ママを支えてくれる人がいない? ―どうすれば良いのでしょうね?高濱:今までお話ししてきたことの根っこには、「ママの孤独」という問題があります。核家族で「夫が働き、妻が家庭を守ることがスタンダード」という今の社会構造の中では、孤独なママが数多く出てきてしまいます。ママ1人が子育てを担うというのは、並々ならぬストレスです。この社会構造がわかって、「今の社会の構造的にママは孤独になりがちで、そうなると追い詰められてギャー、ギャー言ってしまう。そう思わないほうが奇跡なんだ」くらいに思えると、ママたちはふっと楽になれる。―私自身、ダメな母親だなぁと落ち込むことも多くて高濱:「古き良き母親像」みたいなものを、まだ、みんなどこかで背負っていますから。たとえば30年前は、「幼稚園のママが飲み会を開いている」などと言ったら、コメンテーターが「母として、何をやっているのだ!」みたいなことを平気でテレビで言っていました。そんな感じが、今でも皆さんの気持ちの上では残っている。その時代と比べて、社会の構造が変わったことをわかっていない。「いやいや、ママ、大変なんですよ。誰も支えがいないんですよ」ということを、世の中の人の大半がわかっていない。 ■「ちゃんとしよう」なんて思わなくていい ―まずは、ママたちが「古き良き母親像」を自分自身で振り切る必要があるということですか?高濱:まずはママが、自分自身の幸せを考えないといけません。 30年前、自分が育った時代の価値観を引きずって、「それと比べて自分は好きなことをやりすぎ?」などと思うかもしれませんが、そうではなくて、「子育てをとりまく状況が、本当に(力強く)まずいのですよ!」ということを強く言いたい。それを聞くと、お母さんは「あ、そっか」と、楽になる。「『私が悪いママなのかな?』と、ずっと思っていました」というママたちがたくさんいます。―「私は、ちゃんとやれない」「ちゃんとやれるママでいたい」という気持ちがあります。高濱:「ちゃんとしよう」なんて、思わなくていい。僕に言わせれば、「そう思っている時点で、すでに危ないですよ」という感じです。今の時代は、「ちゃんとできない私ということを気にしていられる余裕」を持てる状況ではないのですよ。―そう言われても、「できない私はダメ」と思う気持ちは、自分ではいかんともし難く…。高濱:僕もメディアを通じて、ガンガン言っていますからね。5年前のシビアさよりは、「わかっている人」は増えてきて、徐々に状況は変わってきていますが、「ママの孤独」「日本の子育て環境は、構造的に危ない」という、そこの根底の話はしっかり伝えていかないと。「ヒステリーを起こしてしまうのは、ママが孤独だからである」という視点に、とても驚いた。そんな時代に、「ママをやっていく」私たちは、どうすれば良いのだろう? 次回は、そんな「子育ての不安感」を払拭する方法について伺います。●高濱 正伸(たかはま まさのぶ)花まる学習会代表・NPO法人子育て応援隊むぎぐみ理事長。1959年熊本県人吉市生まれ。県立熊本高校卒業後、東京大学へ入学。東京大学農学部卒、同大学院農学系研究科修士課程修了。算数オリンピック委員会理事。保護者などを対象にした講演会の参加者は年間30,000人を超え、毎回キャンセル待ちが出るほど盛況。なかには“追っかけママ”もいるほどの人気ぶり。「情熱大陸」「カンブリア宮殿」など多数メディア出演もしている。ロングセラー『伸び続ける子が育つお母さんの習慣』ほか、『小3までに育てたい算数脳』『わが子を「メシが食える大人」に育てる』『算数脳なぞぺー』など、著書多数。
2016年06月04日現代のママはテンパって当たり前 の続きです「ママがテンパってしまうのは、当たり前のこと」。そうおっしゃるのは、花まる学習会代表の高濱正伸さん。そんなママたちへの最高の処方せんは、周囲の人に話を聞いてもらったり、アイドルを追っかけたりといった「ママのニコニコカード」を増やすこと。でも、ママになると「自分が楽しむ」ということに、どこか罪悪感もある…。■今、もっとも大切なことは「ママの気持ちが、安定していること」 ―ママになると「子どもを差し置いて自分が楽しむ」ということに、どこか罪悪感があります。高濱:今、もっとも大切なことは、「ママの気持ちが、安定していること」ですよ。今のママたちの置かれている状況は、本当に危ないんです。僕は「国家レベルで、対策を講じなければ危ない」というレベルの深刻さだと思っています。そんな深刻な危うさに、当のママ自身が気づいていない。もちろん、夫も、その親世代である、今の60代、70代も気がついていない。そんな状況の下、ママ「だけ」に全面的に子育てを任せていたらいっぱいいっぱいになって、ママたちが怒鳴ってばかりいるのも当然です。■最近の子育て環境の危険性 高濱:僕は、「今の子育ての環境の危険性」ということを強くお伝えしたいのです。ここ50年くらいで子育て環境は激変した。そこまでは、赤ちゃんは、家族や地域のスターで、常に周囲にママ以外の大人の手があった。それが核家族になり、ママは孤立してしまったのです。―長い歴史の中で、この50年間の子育て環境に異変が起きていると?高濱:そうですね。だからこそ、「ママという生き物は、わが子のことになると理性がふっとんでしまう」という意識を、子育てを取り巻く環境にいる全員で共有していかないといけない。夫たちが、その意識を共有できていないのも大きな問題です。「自分の母親は、あんなに頑張っていたし」と良妻賢母幻想、専業主婦幻想みたいなものを持っている人は、今でも多いですから。かく言う私も、結婚する時に妻に「仕事をやめてくれ」と言ったので、本質的には変わりませんけれど(笑)。 ■ママがどれくらい追いこまれているか、夫はまだ知らない ―高濱さんもプライベートではそうだったこともあると伺い、妙に安心しました。高濱:私は教育の仕事をしているので、「何で、今のママたちは、こんなにイライラしているのかな?」と、ジャングルを分け入るように見ていって、やっとわかりました。普通の男性だったら見えませんよ。だから「家の仕事は、お前の仕事だろう」くらいのことを、平気で言ってしまう夫がたくさんいるわけです。ママがどれくらい追いこまれているかが、夫がわかっていない。男は、「ママの感性」が今ひとつ、ピンときていません。ガーッと、ものすごく心配になっちゃう感じとかね。そうなってしまっている妻に対して、「大丈夫じゃん?」と、軽く言ってしまう。そうしたチグハグが積み重なって、もともと危ない状況のママが、余計に追いこまれてしまう。「夫がいること自体がストレス」みたいなママが出てくる。そこが教育者側からすると、壁ですね。―壁というのは?高濱:健全な子育てを阻害する障壁です。「夫は何もわかってくれない」と追いこまれてしまっているママたちがたくさんいるということがね。子どもにイライラしてしまうのは、私だけのせいではないのかも…。次回は、さらに話の核心に迫ります。●高濱 正伸(たかはま まさのぶ)花まる学習会代表・NPO法人子育て応援隊むぎぐみ理事長。1959年熊本県人吉市生まれ。県立熊本高校卒業後、東京大学へ入学。東京大学農学部卒、同大学院農学系研究科修士課程修了。算数オリンピック委員会理事。保護者などを対象にした講演会の参加者は年間30,000人を超え、毎回キャンセル待ちが出るほど盛況。なかには“追っかけママ”もいるほどの人気ぶり。「情熱大陸」「カンブリア宮殿」など多数メディア出演もしている。ロングセラー『伸び続ける子が育つお母さんの習慣』ほか、『小3までに育てたい算数脳』『わが子を「メシが食える大人」に育てる』『算数脳なぞぺー』など、著書多数。
2016年06月03日毎日、子どもを叱ってばかり。「何で私、こんなに余裕ないんだろう…」。そう思っているのは、あなただけではありません! 「ママたちがテンパってしまうのは、当たり前のことなのですよ」と言うのは、花まる学習会代表の高濱正伸さん。お話を聞くだけで、「そうか、私だけではないんだ」と、心がスッと楽になるはずです!(取材・文:楢戸ひかる)■ベストを尽くしたいのが、「ママという生き物」 ―私は3人の男児を育てているのですが、日々「私の子育て、これで大丈夫?」と、常にどこかで不安です高濱:「ママという生き物」は、どうしても子育てに「正解」を求めてしまいます。うちの社員でも、仕事のときは大らかなアドバイスができていたのに、こと「わが子」となると、全然違いますよ。―さまざまな知識があり、勉強をされている方でも、そうなんですね。高濱:わが子となると、想いがあふれてしまうのでしょうね。想いがあふれてしまうということは、人間なら誰しも経験があると思います。たとえば、「恋をして、失恋しました。でも、諦めきれない」みたいな感じです。「ベストを尽くしてあげたい、最高のものを提供してあげたい」という気持ちが抑えられないのは、それが「想い」だからです。■テンパって当たり前 ―子どもに対しての感情は、恋愛感情と一緒ということでしょうか?高濱:そうです、一緒ですよ。だから、なかなか止めようがないのです。「ママとは本来、そういう生き物なんだ」ということを、まず知って欲しいですね。今までは、ママたちの横に「ゆりかご軍団」(実家の母や近所のおばちゃんなど、子育て経験のある人たち)がいて、「わかる、わかる」、「大丈夫、大丈夫よ」と言い続けてくれることで、やっとママたちはニュートラルな気持ちになれたものです。―ゆりかご軍団がいない今は、テンパって、当たり前。それが、現代のスタンダード?高濱:私がお伝えしたいのは、「イライラしてしまうのは、ママが至らないということでは全然ないよ」ということです。だから、僕は常々、「ママは、自分の母親や姉妹、夫など、周囲の人に話を聞いてもらって、ガス抜きをしなさい」と、言っています。 ■ママは「自分に甘くていい」 ―そういう相手がいない人は、どうすれば良いですか?高濱:それは現代の課題ですよね。そういう人は、何でもいいんです。ヨガでも、お買い物でも、自分がそれをやっているときには、ありのままの自分でいられる、優しくなれる、大らかでいられる、そんなものを見つけてください。エピソードで具体的にお話ししたほうがわかりやすいですね。たとえば、パート先で突然、周囲の人から、「Happy Birthday to you♪」と歌を歌ってもらって、ちょっとしたプレゼントをもらった日は、絶対に子どもに対して優しくできる、みたいなね。人から気にしてもらったり、心配してもらったり、愛してもらったり。そういうのを、ちょっとでも受けるとママも楽になる。―自分も含め、日々、いっぱいいっぱいの気持ちでいるママは多いです。高濱:本当にそうですよ。わが子の生活を回す段取りで、精一杯ですから。しかし、「自分に優しく!? それどころではない!」ということになってしまうと、どんどん悪循環に陥ってしまいます。―この問題はかなり深刻ですね。高濱:僕は「ママのニコニコカード」と呼んでいますけれど、スポーツでもいいし、おしゃべりでもいいし、買い物でもいい。アイドルなんて、そのためにいる存在だから(笑)。とにかく「ママがニコニコできること」を探してみてください。そうは言っても、ママは「自分が楽しむ」ということに、どこか罪悪感もある…。そして、そんな気持ちのママに追いうちをかけるものもある。次回は、「夫は『ママの感性』を理解できない?」です。●高濱 正伸(たかはま まさのぶ)花まる学習会代表・NPO法人子育て応援隊むぎぐみ理事長。1959年熊本県人吉市生まれ。県立熊本高校卒業後、東京大学へ入学。東京大学農学部卒、同大学院農学系研究科修士課程修了。算数オリンピック委員会理事。保護者などを対象にした講演会の参加者は年間30,000人を超え、毎回キャンセル待ちが出るほど盛況。なかには“追っかけママ”もいるほどの人気ぶり。「情熱大陸」「カンブリア宮殿」など多数メディア出演もしている。ロングセラー『伸び続ける子が育つお母さんの習慣』ほか、『小3までに育てたい算数脳』『わが子を「メシが食える大人」に育てる』『算数脳なぞぺー』など、著書多数。
2016年06月02日