お笑いコンビ・ウーマンラッシュアワーの村本大輔が10日、ツイッターを通じ、自身の投稿が一部でお笑いコンビ・ダウンタウンの松本人志や先輩芸人への批判と受け取られたことについて、否定した。村本は9日に、「よしもとの芸人は他ジャンルに自分目線のコメントしまくるくせに自分が同じ芸人から批判されると劣化の如く怒る。勝手な仲間、身内意識からきてる。村意識。吉本入ったからと言ってお前をリスペクトしてると勘違いしてるアホ多し」(原文ママ)。さらに、「会社は尊敬してる芸人がいるから入ったのではなく、劇場の数とか、そういう計算のほうが強い。それなのに入った瞬間からタバコ買いに行かされる謎。そもそも、お前になら勝てると思って入ったんだが」と投稿。その後、これを読んだツイッターユーザーの「ダウンタウン松本氏の事?」など、相手を憶測する声を引用したネットニュースが拡散されていた。これを受け村本は、ニュースを引用しつつ、「いやもっと僕に近しい人です。なんなら同期です。後輩への先輩面した態度です」と否定。「あとはシークレットコメディで話します。ぜひ会員に」と呼びかけた。また、脳科学者・茂木健一郎氏の「吉本さんに限らず、日本のお笑い界、日本の社会全体にある『先輩後輩』関係の不条理を笑いにしたらとてもおもしろいと思います。それはアメリカにはない日本独自の批評的コメディだ!(笑)」には、「『先輩』という存在に興味がありまして。面白いな、と。そういう学者いたら紹介してください」とメッセージを送っている。
2019年01月10日今年に入り「ビビット」(TBS系)や「ヒルナンデス!」(日本テレビ系)といったレギュラー番組を相次いで卒業したオリエンタルラジオ・中田敦彦(36)。一部メディアで「先輩と揉めたことでテレビ業界から“干されている”のでは?」との声が上がっていたところ、10月10日に週刊女性が直撃取材。中田は「干された?」という質問について、「干されたってことじゃない。仕事を整理したんです」と答えたという。これに対し、脳科学者・茂木健一郎(55)が記事のあり方について疑問を呈した。自身のブログで茂木は「このような記事には、『テレビ』がなんといっても大切な仕事の場であり、そこに出ないことは『干される』ことだという前提があると思う」とコメント。若い世代はテレビをあまり見ていないとの持論を展開し、「テレビはもはや唯一の選択肢にはなっていない」と断言。さらに「テレビが中田さんを干すのではなく、中田さんがテレビを干すことこそを恐れるべき時代になっているのではないかと思う」とも語っている。たしかに近年、テレビ外で活躍する芸人が増えてきている。ウーマンラッシュアワーの村本大輔(37)やキングコングの西野亮廣(38)などは、ネット上で自由に持論を展開。批判もあるものの、多くのネットユーザーからの支持を得ている。こうした動きが加速している背景には、テレビ業界が抱える“あるジレンマ”も関係しているという。「テレビ内での芸人枠はすでに大物芸人たちで埋まっており、若手はエッジを利かせた芸で存在感を出すしかありません。しかし彼らのような“ズバズバものを言うというスタイル”の芸人は、テレビ的には使いにくいのです。いっぽう、ネット上ではそうした“ストレートな物言い”は好まれる傾向にあります。ですから彼らはなおさら枠のないテレビ業界に迎合するのではなく、自由なネット空間に活路を見出そうとしているのです」(芸能関係者)10日放送の「オリエンタルラジオ中田敦彦のオールナイトニッポンPremium」では、自身のブランドTシャツが大反響を呼んでいると明かした中田。1万円という強気の値段設定にもかかわらず飛ぶように売れたといい、「ぶっちゃけな話、先週1日分のギャラは諸先輩方のギャラの半年分を上回っている。ごめんなさい先輩!」と語っていた。さらに番組では、「これは序章に過ぎない」とも続けていた中田。今後も快進撃は続くのだろうか?
2018年10月11日歌手の松任谷由実が11日に45周年記念ベストアルバム『ユーミンからの、恋のうた。』を発売することを記念し、TOKYO FMで「ユーミンワンデースペシャル」が13日に行われることが決定した。松任谷由実 -TOKYO FM提供「ユーミンワンデースペシャル」と題して、13日に松任谷は『Blue Ocean』(毎週月曜~金曜 8:55~11:00)でパーソナリティの住吉美紀と、『よんぱち』(毎週金曜 13:00~16:30)でパーソナリティの放送作家・鈴木おさむと対談する。また13日には自身のレギュラー番組『Yuming Chord』(毎週金曜 11:00~11:30)も放送され、600曲の中から選りすぐりの45曲の『ユーミンからの、恋のうた。』収録曲について語られる。さらに松任谷は14日にも、恵俊彰がパーソナリティを務める『東京海上日動Challenge Stories~人生は、挑戦であふれている~』(毎週土曜 15:30~15:55)、脳科学者の茂木健一郎がパーソナリティをつとめる『ドリームハート』(毎週土曜 22:00~22:30)にそれぞれ出演する。
2018年04月03日「社会がこれだけ多様性に富んだものになっている今、ひとつの型に子どもたちを押し込めるのは子どもの『生きる力』を削ぐだけでしょう」と教育評論家の尾木ママこと尾木直樹さん。「一人ひとりが自分の個性に気づくようにと向けていくのが本来の教育です」と言うのは脳科学者の茂木健一郎さん。日本の教育が世界から大きく取り残されていく中、「教育とは何か?」というテーマでお二人が対談。2020年のセンター試験廃止までに「親たちが知っておくべきこと」に迫ります。 『教育とは何?-日本のエリートはニセモノか』 (尾木直樹(著)、茂木健一郎(著)/中央公論新社)※本書に収録されている対談は、2017年に法政大学女子高等学校で行われた公開対談「これからの学び・これからの学校」と、単行本『おぎ・もぎ対談「個」育て論』(2013年9月青灯社刊)に掲載された対談です。■偏差値が「学びのアレルギー」を引き起こす茂木:僕がTwitterでこんなふうに怒ったことがあったんです。「予備校の偏差値表、『この偏差値だと、この大学』とか書いてある、あんな表を学校に貼るな! 子どもの心の傷害罪で訴えてやる!」と。そうしたら、みんなが喜んでいます。喜ぶということは、内心みんな思っているということでしょう?尾木:ひどいです! 大学名と学部名を聞いて、「ああ、偏差値あのくらいだから、俺より低い、高い」なんて瞬時に判断を下すようになっているのですから。茂木:子どもたちは、まずいご飯をたくさん食べさせられて、「もう食べたくない」という状況なんじゃないかと思います。おなかが空いたら食べますよね?子どもたちの脳が、どうでもいい情報をたくさん入れられて、もういっぱい、いっぱいになっちゃっている。アレルギーを起こしているのかな? 「学びのアレルギー」。尾木:ああっ。「学びのアレルギー」ね。それはすごく的確な表現だなぁ。■この子にとって「何」が一番大事なのか?尾木:僕が現場の教師だった頃は、「今、この子にとって何が大事か? どうするのがいいのか?」と考えて、真正面からぶつかっていきました。それが僕の教育実践スタイルだったの。茂木:尾木先生みたいな先生がもっとたくさんいたら、日本の子どもは救われるのにね。尾木:おもしろいとは思いますよ~。茂木:おもしろいし、子どもたちも、親御さんも、救われるんじゃないかなぁ。尾木:僕は、今のこの日本の現状を、どう突破するかということが一番気になりますね。茂木:教育について「理想の教育システムとは何か?」といった「議論」はよく聞きます。でも、僕が思うのは、「じゃあ、その理想の教育システムって、いつできるんですか? 10年後、20年後ですか?」ということです。いまの子どもたちは、「理想の教育システム」ではない教育を受けているという現実があります。この瞬間に、目の前にいる子どもを救えなかったら、意味がないと思ってしまうんです。教育って常に、「管理」とか「標準化」との闘いなのかもしれませんね。そういうシステムからはみ出したところを教員や親をはじめ、大人がもう少しフォローしてあげる。やろうと思えばできるはずですからね。尾木:ええ、本当に。茂木:たとえば、尾木先生がある生徒に岩波新書を毎週読めと指示した、というのは良い例だと思うんです。いまの管理主義的な教育が続いたとしても、その中でも工夫はできる。周囲の大人が、その子の個性をしっかり認めているよということを伝えればいいんです。たとえば、先生が通知表を渡す際などに、「これは、本当は違うんだよ」と言えばよい。「いまの入試制度が変わらない限り、『あなたの偏差値はここかな』という話はしなければいけないけれども、どこの学校に行ったって、一生懸命やれば大丈夫なんだよ、偏差値で人の価値が変わるわけじゃないんだよ」ということを、本人の長所とともに伝える。そういうことを言ってあげれば、それで救われることがきっとあるはずです尾木:簡単にできますよ。そこは、個人の裁量、工夫の範囲ですから。そういう大人の姿勢が大切だと思います。●尾木先生の教員時代のエピソード教員時代に、一人やたら優れた子がいたのです。「この子はすごいわ、能力を伸ばさなきゃ」と思って、1週間に一冊、岩波新書を読みなさいって言ったのです。それで、何を読んだかを全部報告させたのです(中略)やっぱり、高いレベルの学びや世界に挑戦していく、視野を広げていくというリードをこの子にはしてやらないと、変な天狗、井の中の蛙で終わっちゃうと思いました。彼にはもっと高い峰に立ってほしかった。出典: 『教育とは何?-日本のエリートはニセモノか』 (尾木直樹 茂木健一郎/中公新書ラクレ)より抜粋 ■お父さんの教育観、お母さんの教育観茂木:昔はお父さんお母さんに、学校が偏差値とか言っていたって、そんなのうちは関係ない! っていう強さがあった。尾木:それぞれの家庭が生活に根ざした独自の伝統的な価値観を持っていたんですよね。いまは、まるで逆です。学校の価値観の中に同心円状に各家庭がストンとはまってしまっている。むしろ、家庭の方が求めている。茂木:昔の人の伝記を読んでいると、お父さんの教育観、お母さんの教育観とかがすごく感じられますよね。本当はそこがすごく大事なのかもしれない。教育再生には。■ブレない親の「個」教育が個性を伸ばす尾木:内心ではみなさんそれぞれに結構思っていることがあっても、なかなか言い出せないだけなのかもしれないですね。茂木:それを、どんどん、言っていけばいいんじゃないのかな。僕が見ていると、意外と、強い親に育てられた子どもって大丈夫な子どもが多い気がします。尾木:たしかにその通りだと思います。子どもの個性―すぐれた面も気になるところも、かくれた才能も含めて―を一番的確につかんでいるのは、何といっても親御さんなんですから。すべての子どもたちが、本当に伸び伸びと自分の持ち味を生かしながらどこまでも成長していくためには、「個別」教育が最適ですよね。個性を伸ばそう、寄り添って成長をサポートしよう、そういう発想と姿勢を意識的に強く持たないと、一斉主義や集団的指導・教育の甘言にまどわされ、巻き込まれてしまうように感じています。■「挑戦する脳」を作るためにママができること尾木:2020年には、大学入試改革を中心に据えた抜本的な教育改革が行われます。戦後7度目の改革ながら、ここまで大がかりな改革は初めて。でも、そこまでしなければならないほど、日本の教育はどうにもならない状況に来ているのです。茂木:まずは、ママたちが『当たり前』や『常識』をうのみにせず、自分のフィルターを一度通して考えてみることです。それは自分自身の思考や感覚に対する肯定でもあります。いかがでしたか? 「挑戦する脳」を作るために、いま、ママができること。それは、まずママ自身が、あふれる情報や「常識」を妄信せず、自分の頭で考えてみることのように私は感じました。■今回取材にご協力頂いた“尾木ママ”こと尾木直樹さんと、脳科学者の茂木健一郎さんの共著 『教育とは何?-日本のエリートはニセモノか』 (中公新書ラクレ)尾木直樹 著 茂木健一郎 /中央公論新社 ¥780(税別)尾木直樹さん プロフィール“尾木ママ”の愛称で親しまれる教育評論家、法政大学特任教授。「子育てと教育は“愛とロマン”」をモットーに、22年間中学・高校でユニークで創造的な教育実践を展開。その後大学教員に転身して22年、合計44年間教壇に立つ。現在は講演会活動、メディア出演、執筆活動など幅広く活躍中尾木ママ オフィシャルブログ: 茂木健一郎さん プロフィール脳科学者、作家、ブロードキャスター。東京大学理学部、法学部卒業後、ケンブリッジ大学を経てソニーコンピュータサイエンス研究所シニアリサーチャー。「一リットルの脳の中に、現実も、夢も、宇宙も、すべてある」と。茂木健一郎 オフィシャルブログ:
2017年12月14日「子どものやる気、主体性を尊重したほうが、教育は良い結果が出ることが多いのです」と言うのは、教育評論家の尾木ママこと尾木直樹さん。一方で、「子ども達の学ぶことに対する感動や好奇心が、どうしてここまで下がってしまっているのか」と、危惧する脳科学者の茂木健一郎さん。 『教育とは何?-日本のエリートはニセモノか』 (尾木直樹(著)、茂木健一郎(著)/中央公論新社)※本書に収録されている対談は、2017年に法政大学女子高等学校で行われた公開対談「これからの学び・これからの学校」と、単行本『おぎ・もぎ対談「個」育て論』(2013年9月青灯社刊)に掲載された対談です。そんなお二人が出版した本『教育とは何?』の中では、子どもの「生きる力」についてもお話されています。子どもの「やる気」や「主体性」。ママにとって、関心の高いキーワードなのではないでしょうか?■なぜ子どもたちは「学ぶ意欲」を失ったのか茂木:大学で教えていて、「どうしてこんなにやる気を失っている子が多いのか」と、強い危機感を感じています。僕は、それを「学力低下」だとか、「偏差値が●●の学校の生徒だからそうなのだ」みたいないい方で説明するのは、根本的に間違っていると思うのです。尾木:僕も大学で教えていて、学ぶ意欲を失った大学生が増えていることが、とても気になっていました。おそらく、中高時代に知的な学びにおけるドキドキ感をあんまり味わったことがないのではないかと思うのです。学ぶことによって、世界がパッと広がるような感じ、あの感覚、知的興奮を知らないのでしょうね。茂木:本来、すべての子どもには、知的好奇心があって、目を輝かせていたはずなんです。けれども、日本の教育を受けているどこかで、そういう心を殺されてしまった…。だから、彼らはある意味、「被害者」なんだと僕は思っています。■子どもの“好き”を応援してでは、子どものやる気にスイッチを入れるために、ママたちはどうすれば良いのでしょう?尾木:まずは、わが子のことをよく観察して、その子の興味・関心があるものを見つけ出してあげることが大切です。以前、体操の内村航平選手のお母様に直接話を伺ったことがあるのですが、もともとご両親はサッカーか野球をやらせたかったそうです。でも、彼はそちら方面にあまり関心を示さなかった。トランポリンが好きで、跳ねたり回ったりするのに夢中になっていたから、誕生日にトランポリンを買ってあげた。そういうところから、どんどん体操にはまっていたそうです。お母様の話を聞いて、他人との比較ではなく、その子の自己決定を尊重し、大人が“個”に寄り沿うことで、子どもの力は無限に伸びていくのだと実感しました。■松岡修造さんは「がんばれ」という言葉が嫌い?尾木:また、元テニスプレーヤーでスポーツキャスターの松岡修造さんと対談させていただいたときのこと。修造さんが、「僕、『がんばれ』という言葉が一番嫌いなんですよ」と切りだされたので驚きました。「でも、いつも『がんばれ』と声をかけているじゃないですか」と言うと、「僕は自分からがんばれと言ったことは一度もないのです。本人が自分で『がんばる』と言ったときだけ、『だったらがんばれ』と言っているんです」とおっしゃった。これは、ものすごく本質をついた言葉です。錦織圭くんや萩野公介くんといった、若くして世界レベルで活躍しているトップアスリートたちの話を聞いても、自分が興味を持ったことを、自分でしっかり考えてやっていく中で、確実に成果を出しているのです。■子どもの「生きる力」を育てるために茂木:脳科学者として言いたいのは、一人ひとりの子どもの中に、必ず「個性」はあるということです。その個性を、それぞれに見いだすようにしていかなければならない。いまの教育ではそれを見いだす機会を与えられていません。一人ひとりが自分の個性に気づくようにと向けていくのが本来の教育です。尾木:日本では「一斉指導」ばかりを重視して、ちょっとでも基準からはみ出す子は白い目で見たり、排除したりしがちです。でも、大人が一方的に枠を与えそのなかで競わせていては、子どもたちの可能性を狭めることにしかなりません。これだけ多様性に富んだ社会になっている今、一つの型に子どもたちを押し込めるなんてナンセンス。そんなの、子どもの「生きる力」を削ぐだけでしょう。そうではなく一人一人の多様な個性を尊重すれば、子どもたちは大人の想像を超えてどんどん成長していくはずです。次回は、「2020年の大学入試改革までに、親が知っておくべきこと」です。■今回取材にご協力いただいた“尾木ママ”こと尾木直樹さんと、脳科学者の茂木健一郎さんの共著 『教育とは何?-日本のエリートはニセモノか』 (中公新書ラクレ)尾木直樹 著 茂木健一郎 /中央公論新社 ¥780(税別)尾木直樹さん プロフィール“尾木ママ”の愛称で親しまれる教育評論家、法政大学特任教授。「子育てと教育は“愛とロマン”」をモットーに、22年間中学・高校でユニークで創造的な教育実践を展開。その後大学教員に転身して22年、合計44年間教壇に立つ。現在は講演会活動、メディア出演、執筆活動など幅広く活躍中尾木ママ オフィシャルブログ: 茂木健一郎さん プロフィール脳科学者、作家、ブロードキャスター。東京大学理学部、法学部卒業後、ケンブリッジ大学を経てソニーコンピュータサイエンス研究所シニアリサーチャー。「一リットルの脳の中に、現実も、夢も、宇宙も、すべてある」と。茂木健一郎 オフィシャルブログ:
2017年12月13日「海老蔵さんは東大には入れませんが、ハーバード大なら合格できるかもしれません」と言うのは、脳科学者の茂木健一郎さん。偏差値に重きを置く日本の教育に強い危機感をお持ちです。一方で、教育評論家の尾木ママこと尾木直樹さんは「茂木先生が感じていらっしゃる日本の教育の『おかしさ』とその分析の的確さに驚嘆しました」と、おっしゃいます。 『教育とは何?-日本のエリートはニセモノか』 (尾木直樹(著)、茂木健一郎(著)/中央公論新社)※本書に収録されている対談は、2017年に法政大学女子高等学校で行われた公開対談「これからの学び・これからの学校」と、単行本『おぎ・もぎ対談「個」育て論』(2013年9月青灯社刊)に掲載された対談です。そんなお二人が、日本の偏差値教育、日本の教育の未来について語った対談をまとめた『教育とは何?-日本のエリートはニセモノか』を出版されました。お二人の教育論、偏差値システムの問題点、そして親が家庭で何をすべきかについて、本の内容をご紹介します。■「挑戦する脳」は、本来だれにでもある「挑戦する脳」。このキーワード、ちょっと、気になりませんか? もし、物事に意欲的に取り組める脳、いわば挑戦する脳があるのなら、その育て方を知りたいものです。茂木さん(以下、茂木):人間は生まれると、やがてハイハイしたり、立ったりする。あれは、全部、挑戦です。人間は、子どものときからずっと挑戦をしています。挑戦する能力、すなわち「挑戦する脳」は、本来だれにでもあるものです。それを「挑戦しない脳」にしてしまうものは何か? それをしっかり考えてみる必要があります。僕は、その理由のひとつに偏差値に重きを置く「日本の教育システム」があると考えています。尾木さん(以下、尾木):日本の教育の癌(がん)とも言える偏差値主義について、日本人はもっと現実を直視しなければなりませんね。茂木:たとえばアメリカの入試には、偏差値の概念はありません。歌舞伎役者の市川海老蔵さんは、僕に「日本の教科書は、読んだことがない」と豪語されていました(笑)。彼は日本の最難関、東京大学には入れないでしょう。けれども、ハーバード大学なら、彼を合格させると思いますよ。彼は歌舞伎役者としては超一流ですからね。この違いが日本の教育が抱えている問題点を浮き彫りにしていると思います。■マジメに終わっている日本の教育偏差値って、そんなに悪いもの!? ママ世代にとっては、「偏差値をあげるために勉強をする」というのは、ごくあたり前の感覚。すぐにはピン!ときませんが…。尾木:僕は、何年も前から著書などで、日本の学校や教育現場は『博物館』『化石』だと言ってきました。日本の教育が世界の流れから取り残されて、20年近く経つのではないでしょうか? マジメな話として、今の日本の教育は終わっています。茂木:そもそも、人間の能力はいろんなとがり方があります。たとえば役者としてとがっている人と、学者としてとがっている人は、とがっている部分がまったく違います。こんなふうに、本来、いろいろな方向に向いている人の能力は、比べられるものではないんです。つまり「偏差値」というモノサシだけでは、人間を評価する方法としてはまったく足りないのです。■「探究科」を新設して進学校になった堀川の奇跡「人間の能力は、偏差値というモノサシでははかれない」と言われても、現実問題として、わが子は偏差値で評価されています。そうではない学校なんて、あるのでしょうか?尾木:実際に「結果を出した」という意味では、京都の市立高校である堀川高校のお話は、説得力があるかもしれませんね。堀川高校で「探究科」を新設したところ、1期生が卒業した2001年には、国公立大学の現役合格者数が106人になりました。その前年は6人だったので、「堀川の奇跡」とも言われました。その後、京都大学にも毎年30人台の合格者が出るようになり、堀川高校は京都の公立高校ではトップと言えるような進学校になっていきました。「探究」というのは、社会や身近な生活の中から生徒自ら課題を見つけ出し、実験や調査などをもとに論文をまとめ発表するという授業活動です。たとえば、琵琶湖の水を浄化するにはどうすればいいかといった調査研究を3年間続けてそれを卒論にまとめます。生徒が100人いれば100通りの探究がなされ、それを先生がサポートする。先生だけでは指導しきれないので、京都大学の大学院生などがアシスタントに入ります。■「受験勉強」をするために必要なもの偏差値主義ではない学校で、しかも受験に直接、役に立たなさそうなことをして、なぜ難関の京都大学に合格できるのでしょうか?尾木:受験勉強の土台に、「この学校で、これを学びたい!」という強い想いがあるんです。自分なりの探求を続けているうちに、「京大の○○先生の研究室に行きたい」「東大の○○先生のゼミに入りたい」というような目標を持つことになり、生徒はその目標達成のためにがんばります。偏差値の高さや有名大学かどうかではなく、自分の内側から沸いてくる強いモチベーションがあれば、何とかなるものなんです。この例からもわかるように、子どものやる気、主体性を尊重したほうが、教育というのは良い結果が出ることが多いものです。次回は、子どもの「やる気」や「主体性」について考えます。■今回取材にご協力いただいた“尾木ママ”こと尾木直樹さんと、脳科学者の茂木健一郎さんの共著 『教育とは何?-日本のエリートはニセモノか』 (中公新書ラクレ)尾木直樹 著 茂木健一郎 /中央公論新社 ¥780(税別)尾木直樹さん プロフィール“尾木ママ”の愛称で親しまれる教育評論家、法政大学特任教授。「子育てと教育は“愛とロマン”」をモットーに、22年間中学・高校でユニークで創造的な教育実践を展開。その後大学教員に転身して22年、合計44年間教壇に立つ。現在は講演会活動、メディア出演、執筆活動など幅広く活躍中尾木ママ オフィシャルブログ: 茂木健一郎さん プロフィール脳科学者、作家、ブロードキャスター。東京大学理学部、法学部卒業後、ケンブリッジ大学を経てソニーコンピュータサイエンス研究所シニアリサーチャー。「一リットルの脳の中に、現実も、夢も、宇宙も、すべてある」と。茂木健一郎 オフィシャルブログ:
2017年12月12日頭髪が生まれつき茶色いのに学校から黒く染めるよう執拗に強要されたという大阪府立高校3年の女子生徒が、府に損害賠償を求める訴訟を大阪地裁に起こした。このニュースに、Twitter上では著名人からも憤りの声が多数寄せられている。 脳科学者の茂木健一郎氏(55)は《女子生徒が全面的に正しい。学校や、大阪府は、根本的な勘違いをしている》と怒りのツイート。 学校側は生徒に対し、入学直後から1~2週間ごとに黒染めを指導。染色を繰り返したため生徒の頭皮はかぶれ、髪はぼろぼろに。生徒は教諭から「母子家庭だから茶髪にしているのか」などと中傷されたほか、茶髪を理由に文化祭や修学旅行の参加も認められなかったそうだ。 さらに、学校側は「たとえ金髪の外国人留学生でも規則で黒染めさせることになる」と、生徒の代理人弁護士に伝えたという。 この発言に《これは本当に酷いね》とツイートしたのは城田優(31)。《これ本気で言ってるのでしょうか?恐ろしすぎる》と憤りを露わにした。 日本の高校に通ったフィフィ(41)は、自身も頭髪指導をされた経験があるという。《アフリカ大陸出身の私もパーマか?って聞かれたり…天パにストパーかけろと強要する先生もいて、パーマかけろって本末転倒だよね》とツイートした。 高校生の頭髪をめぐっては東京都でも、茶髪やパーマが生まれつきかどうか確認する「地毛証明書」の提出を求める都立高校があるが、《黒髪ストレートじゃない人だけに「地毛証明書」を求めるのも人権侵害》という声も。頭髪指導をめぐる議論はまだまだ続きそうだ。
2017年10月28日カメヤマキャンドルハウスから、タイガアソシエイツがブランド管理を行う、フジテレビKIDSと脳科学者茂木健一郎先生が監修して開発された、子どもの自由な発想を育てる新しい形のぬり絵“Paintaholic(ペインタホリック)”が発売されました。お話が生まれそうな知育ぬり絵“Painta holic”とはフジテレビKIDSと脳科学者の茂木先生が監修をし、子どもの自由な発想を育てることをテーマにして生まれた、今までにない新しい形のロール型ぬり絵です。塗るだけはなく、描く楽しさを満たし、そして、みんなで描くことで、新しい楽しさを見つけられる、そんな子どもの気持ちに寄り添ったコミュニケーショングッズブランドです。絵本作家が作ったぬり絵2008年にフジテレビKIDS、BSフジ、ポニーキャニオン、扶桑社の4社にて設立された「be絵本大賞」。今回のPaintaholicシリーズ第1弾は、「第8回be絵本大賞絵本屋さん特別賞」を受賞したトキタシオンさんがイラストを担当しています。塗り進めるにつれて、ストーリーが展開していく、縦サイズのロール型ぬり絵です。描くことも楽しめるぬり絵のロールに、イラストが描かれていない箇所があります。ロールの中にあるヒントをもとに、子どもたち自身で想像力・創造力を働かせながら、イラストを描いていき、自由な発想を育てていきます。自分だけのオリジナルストーリーシールをロールに貼ったり、イラストを加えて、自分だけのオリジナルのお話を作ることができます。自分の言葉や新しい仲間を登場させて、ぬり絵の世界に飛び込むことができます。商品紹介【ロール塗り絵】ペインタホリックロール2m/1m種類:ウチュウ/ウミ/モリ価格:630円(税抜)/330円(税抜)【フォトスタンド塗り絵】ペインタホリックフォトスタンド種類:ウシ/カンガルー/クマ/トラネコ価格:290円(税抜)【シール塗り絵】ペインタホリックシール種類:ウチュウ/ウミ/モリ/フキダシ価格:220円(税抜)
2017年10月23日6月22日に乳がんのため亡くなった小林麻央さん(享年34)のブログが米・スタンフォード大学の東アジア図書館の『ウェブアーカイブコレクション』にデータとして保存されることが分かった。夫で歌舞伎役者の市川海老蔵(39)が31日、ブログを更新し「こころから感謝です」とつづった。 米の名門校・スタンフォード大学では日本の代表的なブログやウェブサイトをウェブアーカイブとして保存し、研究に活用してきた。これまでに政治評論家の田原総一朗(83)、脳科学者の茂木健一郎(54)をはじめとする8件のブログがアーカイブ化されている。 麻央さんは’16年9月1日に公式ブログ『KOKORO.』を開設。全352件の記事で乳がん闘病や家族との日常をつづってきた。生前には’16に英・BBCが発表した『今年の100人の女性』に日本人として初めて選出されるなど、ブログを通し日本のみならず世界に勇気を与えていた。 今回のアーカイブ化について夫の海老蔵も31日に『ありがたいです』というタイトルで記事を更新し、「麻央のブログがスタンフォード大学の図書館に保存していただけることになりました。麻央のご家族とも相談し大変ありがたいことなのでぜひお受けしようと」と報告。「麻央のこころをより多くの人に伝えることができる。こころから感謝です」と感謝をつづった。 読者からは「麻央さんも喜んでいるでしょうね」「さすが麻央さんは偉大でした!」「ガンの陰に隠れない決心をした麻央さんの決意が届いていますね」という声が寄せられている。
2017年08月31日脳科学者の茂木健一郎氏が、日本のお笑い芸人を批判したことに対してダウンタウンの松本人志にダメ出しされたことを受け、自身のツイッターでコメントした。茂木氏は、政治風刺などで笑いを取る海外と比較して、日本のお笑いに対する批判をツイッターで展開。それに対し松本は、19日に放送されたフジテレビ系『ワイドナショー』で、「笑いのセンスがまったくないから、この人に言われても刺さらない。ムカッとも全然こない。全然面白くないから」とバッサリ切り捨てた。茂木氏はこの日、フルマラソンに挑戦し、自己ベストを更新したことをツイッターで報告したが、「ネットニュースで『ワイドナショー』での松本人志さんのご発言を知る。。。フルマラソンの疲労のせいだと思うけど、力が出ないので、ちょっと横になってきます。。。」と冗談交じりに吐露した。また、「『ワイドナショー』で古市憲寿さんが『他人に期待するんじゃなくて自分で批判的コメディやれば』という趣旨の発言をなさったようですが、これまでも時々細々とはやっているし、これからも折りにふれ試みようとは思います」と社会学者の古市憲寿氏のコメントにも反応。「何しろセンスがないので、ろくなものができないかもしれませんが・・・。」と加えた。さらに翌20日、「松本人志さんの発言の部分、映像で確認しました」と報告し、「私はサンドバッグみたいでしたが、自分のことだ、ということを置けば面白かったです。茂木だけに『M』なのかな」と感想をコメント。「またセンスのない返し、すみません」と、再び自虐発言を繰り出した。
2017年03月20日ダウンタウンの松本人志(53)が3月19日放送の『ワイドナショー』(フジテレビ系)に出演し、脳科学者の茂木健一郎さん(54)が自身のtwitterで日本のお笑いについて「オワコン」と発言したことについてコメントした。 茂木さんは2月25日のtwitterで、アメリカのバラエティ番組について「コメディアンたちが徹底抗戦し、視聴者数もうなぎのぼりの様子に胸が熱くなる」と称賛。そのうえで「日本のお笑い芸人たちは、上下関係や空気を読んだ笑いに終始し、権力者に批評の目を向けた笑いは皆無。後者が支配する地上波テレビはオワコン」と痛烈に批判し、波紋を広げていた。 松本は「僕はこのニュースを見たときに、全然腹が立たなかったんですよ。何でこんなに全然腹が立ってへんのやろと思ったら、茂木さんが全然面白くないから。笑いのセンスがまったくないから。“この人に言われても刺さらねえぜ~!”って感じ」とバッサリ。司会の東野幸治(49)が「“ムカッ!”とはしなかった?」と聞くと、松本は次のように話した。 「“ムカッ!”とも全然こない。(茂木さんが)全然面白くないから。風刺とか、我々が下から上の人たちに何かを言うのは、笑いの取り方としてはいちばん安易で、すごく簡単なことで、誰でもできるんです。日本の芸人はそういうことをあまりやらないだけで。(茂木さんに)そこを言われてもなあ」 番組内では、3月11日放送の別番組でお笑いコンビ・ウーマンラッシュアワーの村本大輔(36)と茂木さんが対談を行ったことを紹介。その際に茂木さんが「俺も反省しているもん。素人のくせに口出すんじゃなかったって」と発言したことを取り上げた。すると松本は「な?全然面白くないやろ?“脳科学的に”センスがないねん」と話し、笑いを誘っていた。
2017年03月19日「東京スカパラダイスオーケストラ」の谷中敦と茂木欣一が、本日3月4日(土)より放送スタートするラジオ番組「キリン 氷結(R)presents Find New Me!」で、3月のマンスリーMCとして出演することが決定した。「キリン 氷結(R)presents Find New Me!」は、昨年4月から8月まで放送されていた、「#あたらしくいこう」をテーマに「氣志團」の綾小路翔や「トレンディエンジェル」など各界で活躍する著名人をマンスリーMCに迎え、ゲストとのジャンルの垣根を超えたコラボレーションが話題を呼んだラジオ番組。そして今回、「#あたらしくいこう」のテーマはそのままに、番組内容をリニューアルして放送!初月となる3月のMCには、3週に渡り昨年から「キリン 氷結(R)」TVCMのテーマソングを手掛ける「東京スカパラダイスオーケストラ」の谷中さんと茂木さんの2人が担当。さらに、番組を盛り上げる週替りのゲストとして、ジャンルの垣根を超えた多彩なアーティストたちが登場し、「#あたらしくいこう」をテーマに様々な企画にチャレンジしていくという。初回放送では、CMでお馴染みの「Paradise Has No Border」を本番組のために特別披露!さらにトークパートではスカパラメンバーが入り乱れてのここでしか聞けないスペシャルトークが展開。また生放送内では、リスナーからの質問も募集する。MC就任に谷中さんは、「人は耳だけで幸せになれるからラジオがあるんだと思います。音楽とお喋りで聴いてるひとを幸せに出来るように務めます。つまりは楽しみにしてます(笑)」と意気込み。茂木さんも「この春、新たなスタートを切る人たち、新たな壁に挑戦する人たち。そんな人たちに向けて、スカパラから最大限のエネルギーを届けます」と話し、「ニュー・アルバムの音源はもちろん、ゲストとのトークなどを通して、みんなの心が弾むような時間を作り出したいと思っています」とコメントしている。さらに21日(火)には、渋谷マークシティ・イーストモール1Fのイベントスペースに特設ブースを設置し、MCにベッキーを迎えた特別版の公開収録も決定。ベッキーさんは、「“あたらしくいこう”をテーマに豪華な皆様と公開収録ができること、うれしく思っております。収録後に、ぷはーっとおいしい氷結がいただけるよう、全力でがんばらせていただきます!」と話している。「キリン 氷結(R)presents Find New Me!」は3月4日より毎週土曜日18時~InterFM897にてオンエア。(cinemacafe.net)
2017年03月04日"ホリエモン"こと実業家の堀江貴文氏が27日、ツイッターを更新。9月ぶりにテレビ復帰を果たした作家の乙武洋匡氏について「アレがなかったらいまは乙武都知事だったかもしれない」とコメントした。今年3月に『週刊新潮』で不倫を報じられ、9月に離婚した乙武氏は、同日、フジテレビ系トーク番組『ワイドナショー』(毎週日曜10:00~11:15)に出演。松本人志、東野幸治らが自宅を訪問し、騒動後の生活や心境を語った。堀江氏は、乙武氏のテレビ復帰について書かれた記事を紹介しながら、「いやー、タイミングが微妙でしたねー。アレがなかったらいまは乙武都知事だったかもしれない」とツイート。乙武氏はこの日、約8カ月ぶりにツイッターも再開し、堀江氏のコメントに「堀江さん、とんでもないですでも、身に余るお言葉をありがとうございます!」と感謝した。また、脳科学者の茂木健一郎氏もツイッターで「乙武さん、いろいろありましたが、お帰りなさい。乙武さんの声が聞けてうれしいという人もたくさんいると思います。私もその一人です。乙武さんに、一輪のスミレの花を」と激励。乙武氏は「茂木先生、ありがとうございます!」と返している。
2016年11月28日(Photo by Jon Siegel)ヒューマンアカデミー株式会社が全国20~30代の働く男女332名を対象に「ビジネスパーソンの成長に関する意識調査」を実施した。 「子どもの頃と比べて、成長を実感できていないと感じますか?」という問いに対して、半数以上、約2人に1人が成長を実感できていない、という結果が出た。 失敗と成長のつながり(Photo by decoded conference)「失敗は成功のもと」という至言がある。 「失敗」から学び、「成長」し、「成功」するというプロセスは、古くから私たちの生活に馴染んでいることなのだろう。 しかし、どうだろう。 失敗が許されない社会だったら、私たちは「成長」できるのだろうか。 失敗ゼロ社会の先に(Photo by Antonio Tajuelo)約1年前に話題になった記事「世界一『チャレンジしない』日本の20代」においても指摘されたように、日本の20代のクリエイティブ・冒険志向は、アメリカの若者と比べて低くなっている。 逆にいえば、安定志向な日本の20代。 起業する際にも、「安定した職業や経験を積んでから起業」という場合が多いという。 これらは、失敗を回避させるための、知恵か。 それとも、不況下における人間の根源的な欲求か。 あるいは、日本が失敗を許さぬ社会であるがゆえの、結果か。 「既卒」や履歴書の空白を極度に気にする社会で、失敗は許されないと新卒一括採用特急に流されるように乗る。 しかし、他人によって敷かれたレールの果てで、私たちは「成長」し続けられるのか。 新卒一括採用の終焉(Photo by Dick Thomas Johnson)最近、新卒一括採用という「伝統」が見直されようとしている。 脳科学者の茂木健一郎氏は、世耕経済産業大臣による新卒一括採用の見直し表明に対して、以下のように述べた。 年齢(生年月日)や経歴(卒業見込み)で、企業への就業の機会を一律に制限する新卒一括採用のあり方は、そもそも、雇用の機会均等の精神から見て、違法、ないしは違法の疑いが濃厚だという当たり前の事実を、確認したい。 国際的に見れば、日本の新卒一括採用が合法的という理解は難しいだろう。 〔中略〕ネックになっているのは、日本独特の「履歴書に穴があく」という奇妙な強迫観念であろう。 あたかも、いつも「所属」という首輪をつけていないと安心できない飼い犬の群れのような集団心理は、もはや時代おくれ。 履歴書の空白、大いに結構。 そもそも、組織に所属することが人間の存在証明ではない。 新卒一括採用特急に乗れば、「失敗」しない可能性が高まることだろう。 無論、「失敗」ではないはずの「就活」の先にも、過酷な労働などによって人生を破壊され、最も大切な命を奪われる可能性も否定できない。 個人によって、成長の定義も様々だろう。 しかし、もしも、「新卒一括採用」という電車に乗った結果、成長意欲を持続できず、このことが、冒頭の「成長できていない」と感じる理由のひとつになっているとしたら、どうだろう。 ただ、アンケートの回答者が20~30代の働く男女332名という少人数のため、実際に2人に1人が「成長できていない」と確信を持って判断することは難しい。 それでもやはり、就活に「失敗」して、「新卒一括採用」という電車を降り、自分なりの成長も追い求められるような社会は、道半ば。 「失敗」のできる寛容な社会、成長を感じられる社会になっていくことを期待したい。 この記事を読んでいる人はこの記事も読んでいます!「ブラック面接」が生む、「ブラック日本」 「面接とはお見合いである」就職活動をしたことがある人なら、誰もがこの言葉を耳にしたことがあるのではないだろうか。しかし面接を「お見合い」だなんていっているう... ーBe inspired!
2016年10月17日「ごめんなさい」が言えない我が子に、不安や苛立ちを感じていませんか?我が家の5歳の長男もまだまだ言えません。大人相手には代わりに私が謝り、「『ごめんなさい』が言えるまでにもう少し時間がかかるんです」と言うようにしています。子どもからしたら、すぐに「ごめんなさい」なんて言えないようです。「コドモ博士の哲学トーク」バックナンバー第1回:「朝の着替えを嫌がるのは何で?」第2回:「何でそんなに歯磨きを嫌がるの?」第3回:「怒られているときってこんな気持ち」第4回:「同じことを何度言われてもわからないワケ」第5回:「上の子にとって弟・妹なんて別に可愛くないわけ」第6回:「お兄ちゃんになるってこんなキモチ」第7回:「子どもの繊細な性格を武器にする」第8回:「イタズラって悪いこと?イタズラを考える」第9回:「どう褒められると嬉しいの?」第10回:「こんなケンカならしてもいいよ。夫婦げんかを見る子どもの気持ち」第11回:「良いママ」を目指すママに育てられる子の気持ち第12回:「逆効果だらけ。親に口うるさく言われる子どもの気持ち」「ボクが悪いことをする」という偏見ママ:こらっ、弟を叩いちゃダメでしょ!謝りなさい!K:…ママ:叩くのはいけないことだよね?悪いことをしたのに「ごめんなさい」が言えないの?K:言いたくない!!ママ:何でよ、ちゃんと謝りなさい!K:だって、弟がボクのこと叩いたからボクだって叩いたんだよ。ママ:そうだったの…気が付かなかったわ。でも、叩かれたからって叩くのは良くないよ。K:ママは「いつもボクが悪いことをする」って思ってるから、理由も聞かずにすぐボクに謝れって言うんだ!ママ:そんなこと…あるかも。ごめんなさい。謝ってスッキリするのはママだけK:ママはいつもボクに「謝りなさい」って言う。ボクが「ごめんなさい」って言うと、ママは納得して終わるでしょ。でもボクの心の中はもっとモヤモヤして、イヤな気持ちになって、弟のことも大嫌いになるんだ。ママ:だって、悪いことをしたら謝るのが普通でしょ?相手に悪いなって思うでしょう?「ありがとう」と「ごめんなさい」は大切なのよ。K:それは大人の考えだね。ボクにはボクなりの事情や考えがあるんだから、すぐ謝ったとしても「上辺だけのごめんなさい」になるよ。でもママは「ごめんなさいが言える子で良かった」って安心する。ねぇママ、悪いって思わなくても、ボクは謝っておけばいいの?ママ:そうじゃないわ。「悪いことをした」って、相手の気持ちを考えられることが1番大切なのよ。「中身のあるごめんなさい」が言えるようになるまでK:「自分が悪いことした」と思えるようになるまでに時間ってかからない?ママとパパだって喧嘩をした直後は口を聞かないで、しばらくしてから普通に戻るじゃない。ママ:そうねぇ、たしかに。ママにはママの考えがあって、パパにはパパの考えがあって、お互い自分が正しいと思ってするのが喧嘩だからね。相手の気持ちや価値観にまで気が回るようになるには、時間がかかるわ。K:子どもはもっともっと時間がかかるんだよ。赤ちゃんのときの成長を思い出してほしい。赤ちゃんは生後3ヶ月頃で「自分」を認識し始める。人の気持ちがわかるようになるのは、ほぼ4歳くらい[※]。生まれてから、4年もかかるんだよ?もちろん、すぐに全部はわからない。親や兄弟、お友達や先生との膨大なコミュニケーションが必要だ。誰かを傷つけたり、自分も傷つけられたり、許されたり、許したり…そういった経験を繰り返してはじめて「悪いことしちゃったな」って思えるんだ。ママ:なるほど、それじゃあ5歳ではまだ経験が足りないわねぇ。K:そうなんだ。それにさ、相手の気持ちを考える前に、まずは「自分の気持ち」だってわからないこともあるんだよ。何となくモヤモヤイライラするけど、それが怒りか、嫉妬か、悔しさか…自分の気持ちを把握することも、子どもにとってはカンタンじゃないよ。相手の気持ちまで考えられないよ。ママ:ママは表面しか見てなかったね。Kが謝れる子だったらママは安心だし、謝れないと特に他のママの前だと体裁が悪くなっちゃって…。そんなことばっかり気にしててごめんなさい。K:ママ、「ごめんなさい」が上手だね!いつかボクも、ママみたいに上手にその場で「ごめんなさい」が言えるようになるかなぁ。※出典『0歳からの宝探し脳を活かす子育て術』著者茂木健一郎、須藤珠水PHP社「コドモ博士の哲学トーク」バックナンバー第1回:「朝の着替えを嫌がるのは何で?」第2回:「何でそんなに歯磨きを嫌がるの?」第3回:「怒られているときってこんな気持ち」第4回:「同じことを何度言われてもわからないワケ」第5回:「上の子にとって弟・妹なんて別に可愛くないわけ」第6回:「お兄ちゃんになるってこんなキモチ」第7回:「子どもの繊細な性格を武器にする」第8回:「イタズラって悪いこと?イタズラを考える」第9回:「どう褒められると嬉しいの?」第10回:「こんなケンカならしてもいいよ。夫婦げんかを見る子どもの気持ち」第11回:「良いママ」を目指すママに育てられる子の気持ち第12回:「逆効果だらけ。親に口うるさく言われる子どもの気持ち」ライター:宮野 茉莉子
2016年08月04日日々、ポジティブな考え方で生きていければ幸せだけれど、人生にネガティブな出来事はつきもの。そんなときにポジティブ脳にスイッチする方法を、脳科学者の茂木健一郎さんに聞きました。■スイッチ1「最近、何が好き?」を口癖に。人に“聞く”行為は自分へのプレゼントストレスが溜まると誰かに愚痴を言いたくなるけれど、そこで、あえて聞き役に回ってみよう。「ネガティブな考えに支配されていると、視野はどんどん狭くなってしまいます。反対に、人の話を聞く時、私たちの心は開き、脳にも余裕が生まれます。相手の好きなこと、楽しいことを聞いているだけでも発想の転換になるし、今まで気づかなかったポジティブな視点をもらえることもあるでしょう。つまり“聞く”という行為は、視野を広げるチャンスを自分にプレゼントするようなものなのです」■スイッチ2何かが欠けててもいいんです。人と“幸せ条件”を比べない!ポジティブ脳の妨げになるのが、幸せには正解があると思ってしまうこと。「幸せは一人一人違うのに、自分に欠けているものがあり、それが満たされないと幸せになれない、と考える人は、いつまでも幸せを実感できません。結婚、子供など、欠けていると思えるものは、人と“幸せ条件”を比較しているだけ。幸せはもっと多面的で、正解なんてありません。あなたにとっての幸せは何か。世間一般の基準や物差しでは測れない、オンリーワンの幸せを見つけられれば、ポジティブ脳が開花します」■スイッチ3“脳内コスプレ”を楽しんで、いろんなキャラになってみる!ストレス知らずの茂木さんが実践しているのが“脳内コスプレ”。「自分のありのままでいることがラクで幸せな生き方なのですが、社会ではそうも言っていられない。相手や環境によって、違う自分を演じなければいけないこともあります。そこで役立つのが“脳内コスプレ”。その場その場で自分を切り替え、役者のように違うキャラを演じている、と考えること。無理して適応せず、自分自身はちゃんとキープした上で、『キャラを演じているんだ』と客観視する視点が生まれればラクになります」■スイッチ4ストレスでモヤモヤしたら、“90度の方向”へキュー出しを!誰しも、現状を受け入れられなかったり、感情をコントロールできない時はある。「感情を押さえ込もうとすると逆襲されます。脳を切り替えるならとにかく動くこと。何かをしていれば硬くなった脳はほぐれて、自然とバランスがとれていきます。そのためには現状と90度違うことをしてみる。例えばPCでの仕事に行き詰まった時、楽しいサイトを見てやり過ごすのは180度の転換。これでは負の行為の延長線上で、脳は切り替わりません。席を立つなど、全く別の行動をとってみるのが大事です」■スイッチ5相手の反応を見ながら、“心のお化粧”をしていこう!ありのままの自分を受け入れて、自分の長所を強みとして発揮できるのが、幸せな生き方。「でも、自分の長所は案外本人が一番気づいていないもの。そこは盲点なので、他人という鏡が必要なんです。人と関わって褒められたこと、相手が楽しそうにしていたことなど、反応を見ながら自分の魅力を察していく力を養っていきましょう。人間の色覚が、哺乳類の中でも特に発達しているのは、相手の顔色を窺うためだという説も。他人が発する良い反応を意識できれば“心のお化粧”ができますよ」◇茂木健一郎脳科学者。脳と心の関係を研究するとともに、文芸評論、美術評論などにも取り組む。近著に『もっと結果を出せる人になる!「ポジティブ脳」のつかい方』(学研プラス)。※『anan』2016年7月20日号より。写真・土佐麻理子文・板倉ミキコ
2016年07月15日幸せな人は、総じてポジティブである。人は生きる上で、嫌なことやつらいこと、悩むこともたくさんあるけれど、ポジティブ脳があれば乗り越えていける。脳科学者の茂木先生に、ポジティブ脳の育て方、切り替え方を学びましょう!「くよくよしないでポジティブに考えてみよう」と自分を鼓舞したり、「やる気を出せば次は頑張れるはず」と自己暗示をかけるのは、実はニセモノのポジティブだと脳科学者の茂木健一郎さん。「いわゆる“前向きな考え方”はただの我慢。脳のエネルギーを消費するだけで、行動するためのエネルギーを消耗させてしまいます。確かに、悩みや不安に直面すれば『ポジティブにならねば』と自分を奮い立たせようとするかもしれませんが、それでは一時的にモヤモヤを回避しただけ。ネガティブな感情を引き起こしている根本的な原因に向き合っていないので、ストレスは解消されません」私たちがニセモノのポジティブに陥る背景には、ネガティブな感情を悪いものと捉え、徹底的に排除しようとする思考グセがある。「無力感や自己嫌悪とか、ネガティブな感情にとらわれている自分は弱い、ダメだと烙印を押して、まるで石鹸で手を洗うかのように、心の汚れを洗い落とそうとしてしまう。こうしたネガティブ無菌志向は問題です。体と同様に、脳や心にも、善玉菌だけでなく悪玉菌のような存在が必要。ポジティブ一辺倒でなく、ネガティブな思考があることで、脳と心の免疫力がアップするものなんです」そもそも、創造的なコミュニケーションを目指し、アメリカを中心に発展してきたポジティブ心理学では、ポジティブとネガティブの心理は、切り離して考えられないものだとするのが大前提。「ネガティブな感情をきちんと受け入れた人ほど、ポジティブな感情と一体となって、ものすごいパワーを生み出している実例がたくさんあります。欠点と長所は表裏一体なので、欠点も客観視してちゃんと見つめ、受け入れられるようになれば、ネガティブな脳からポジティブ脳へとスイッチを切り替えられるはずです」ポジティブ脳に切り替えるため、重要なスイッチとなるのが、脳科学でいわれる「メタ認知」。「簡単に言えば、自分の現状を俯瞰できる、客観的に見つめる力です。感情に振り回されないで『なぜ嫌な感情に取り憑かれているのか』を客観的に分析し、自分の心の状況と原因を言葉で表せるようになると、発想の転換が生まれます。ネガティブな状況に陥っている人は、引き込み現象が起きて視野が狭まるものですが、『メタ認知』ができれば気づきがあり、脳が切り替わってくれるんです」例えば、彼氏ができたと友達に告げられて嫉妬の気持ちが芽生えたら、その感情を客観視してみる。「なぜ僻むのか。私も彼が欲しいから?だったら友達に紹介してもらえばいいかも」と、自分を俯瞰してみることで、ネガティブな感情の向こう側にあったポジティブな発想や行動につなげられる。「ポジティブ脳でいるためには、行動あるのみです。行動するのにやる気はいりません。動かず停滞していては、脳のエネルギーを無駄に消耗してしまうだけ。『自信がない』『時間がない』などと言い訳をする前に、どうして自信がないのか、時間をどう生み出すか、考える作業を続けながら、自分ができることをとにかくやってみること。目の前のことをやり続けていれば、知らないうちに脳はポジティブに変わっていきます」茂木さんに提案してもらった、具体的な脳の切り替えスイッチの入れ方を、早速実践してみよう。◇茂木健一郎脳科学者。脳と心の関係を研究するとともに、文芸評論、美術評論などにも取り組む。近著に『もっと結果を出せる人になる!「ポジティブ脳」のつかい方』(学研プラス)。※『anan』2016年7月20日号より。写真・土佐麻理子文・板倉ミキコ
2016年07月14日東京都・中目黒のアートギャラリー「MDP GALLERY」では、造形作家・菅本智氏の個展 「What’s inside our Heads」を開催する。会期は1月15日~1月30日 11:00~19:00(日曜・月曜・祝日は休廊)。入場無料。同展は、喜怒哀楽といった人間の原始的かつ普遍的な感情を、「縄」や「鏡」といったマテリアルを用いて、ファッションに近い立体造形に落とし込んで表現する造形作家・菅本智(すがもと さと)氏の個展。会場では、人の感情や内面性を具現化したヘッドドレスや鏡などが展示されるほか、アクセサリーの販売も行われるという。また、初日の1月15日 18:00~20:00には、同ギャラリーにおいてオープニングレセプションが開催されるとのこと。なお、菅本智氏は1987年 東京生まれ。2013年 東京藝術大学美術学部デザイン科卒業。受賞歴は、2011年 第6回藝大アートプラザ大賞展 入選。2013年 MITSUBISHI CHEMICAL JUNIOR DESIGNER AWARD 2013 茂木健一郎賞 受賞。2014年 SICF15 準グランプリ 受賞。
2016年01月05日三省堂は17日、IT(ICT)用語を解説した書籍『ICTことば辞典』(大谷和利、三橋ゆか里、江口晋太朗 著)の電子書籍版の配信をKindleストアおよび楽天Kobo電子書籍ストアで開始した。希望小売価格は税別1,600円。iBookstore、BookLive!、Reader Store、ブックパスなどからも購入可能。同書は、画像、図版、やさしい言葉を用いて、身近な事例を交えながら、IT(ICT)用語を解説した辞典。収録用語は250ワード。時代のニーズや話題性の高い項目を選び、"読む"ことにも重点を置き、一般書の面白さも兼ね備えたものになっているという。また、脳科学者の茂木健一郎氏や言語学者の投野由紀夫氏、グラフィックデザイナーの佐藤卓氏、劇作家の柴幸男氏など、各界の第一線で活躍する10名のコラムも収録、幅広い視点からIT(ICT)の知識が身につくという。電子書籍版は前ページがフルカラーとなっており、文字の大きさや行間を任意のサイズに設定できる。
2015年08月17日Amazon.co.jp(以下、Amazon)は26日、書籍ストアにおいて、和書のベストセラーを定価の20%割引で販売する「夏の読書推進お買い得キャンペーン」を開始した。期間は2015年7月31日まで。和書におけるベストセラー値下げの実施は、Amazonにとって初の試みとなる。なお、実施に当たり、ダイヤモンド社、インプレス社、廣済堂、主婦の友社、サンクチュアリ出版、翔泳社の6社から協力を得たという。対象書籍は、過去数年間において代表的なベストセラー和書約110タイトル。この中には、累計販売270万部以上のベストセラー『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』(岩崎夏海著、ダイヤモンド社)や、『マネーと国家と僕らの未来』(ハッカーズ(茂木健一郎、堀江貴文、金杉肇)著、廣済堂出版)などが含まれている。期間中は、プリント・オン・デマンド書籍の50%値引きをはじめ、洋書値引き均一セール、最大20%ポイント還元キャンペーンなど、様々なキャンペーンも実施する。同社は、今回の特別価格でのベストセラー書籍の提供をきっかけに、より多くの利用者に読書を身近に感じてもらい、また、書籍購入のきっかけとなることを期待しているという。
2015年06月26日イギリスに、IQが人口の上位2パーセントの人(IQ140程度)だけが入会できるMENSA(メンサ)という会員組織があります。日本にも支部があり、脳科学者の茂木健一郎氏などが会員です。そんな天才集団・MENSAが、ある問題を作りました。これは、優秀な頭脳によって作成された非常に秀逸なクイズです。あなたには解けますか?■MENSAが作った天才クイズ・問題編さっそく、問題です。13匹のカエルは、13匹の虫を、13分で捕まえることができます。では、39分で39匹の虫を捕まえるには、何匹のカエルが必要でしょう?パッと頭の中で計算できますか?ちょっと考えてみてください。■MENSAが作った天才クイズ・回答編答えは、13匹です。恐らく、「39匹」と思った方が多いのではないでしょうか。なぜ13匹になると思いますか?答え合わせしていきましょう。まず、“13匹のカエルは、13匹の虫を、13分で捕まえられる”わけですから、1匹のカエルが、1匹の虫を捕まえる時間が13分です。でも、この問題では、39分と時間の指定がありましたよね。39分は、最初の13分のちょうど3倍あります。その時間があれば1匹のカエルは3匹の虫を捕まえることが可能。だから、13匹のカエルが、それぞれ3匹の虫を捕まえられるので39匹になります。時間が3倍になったので、捕まえられる虫もちょうど3倍ということです。ここで混乱してしまう方もいるかもしれないので、整理してみましょうか。つまり、「13匹のカエルは、13匹の虫を、13分で捕まえる」↓時間が3倍なので、獲物も3倍!↓「13匹のカエルは、39匹の虫を、39分で捕まえる」となります。このように流れをまとめるとわかりやすいですね。最初が“13:13:13”なので、問題を見て“39:39:(答え)”をうっかり“39”としがちな、いわゆるひっかけ問題です。元の問題は実は「29匹のカエルは、29匹の虫を、29分で捕まえる」でしたが、こちらが有名すぎて既に知っている人がいるかもしれないので、数字だけ筆者で変えてみました。こうした構造がしっかりしている数学クイズは、数値や登場人物を変えても(たとえばカエルでなくて人食いお化けにするとか)数学クイズとして通用します。そのため、もしあなたが何か問題をせがまれたら、ぜひ使ってみてください!そして解けた方。おめでとうございます。IQ上位2%のMENSAに入会できるかもしれません。前述したように日本支部もあるので、チャレンジしてみる価値はありますよ。(文/シール坊)
2015年06月18日こっちが話しているのに、なんだか上の空で相槌も適当な彼には「もう!ちゃんと聞いてよ!」と、思ってしまったという経験はありませんか?しかし、「ねえ、聞いているの?」に対しても「聞いてるよ」の一点張りで、むしろなんだか険悪なムードになってしまうことも・・・。そうなれば本末転倒ですよね。そこで今日は、茂木健一郎さん著『脳を活かす伝え方、聞き方』より「『聞いているの?』をやめて会話をするコツ」についてご紹介します。■1.『ねえ、聞いているの?』は男性の苦手ワード「『ねえ、聞いているの?』は女性が男性に投げかけることが多い言葉であり、男性にとっては女性から言われたくない言葉のトップスリーに入るくらい嫌な言葉でしょう。」女性からすれば、明らかに聞いていないから『聞いているの?』と言うことで注意を促しているわけですが、そもそもこの言葉自体が険悪ムードの元になる、と考えておいた方がいいのかも。男性の考えを理解して、別の方法を模索するほうが正解のようです。■2.『聞いているの?』で話を聞くのが嫌になる「相手にとっては話を聞くように強制されているように感じるからです。強制されると人は、ますます萎縮して話を聞くのが嫌になります。」「ねえ、聞いているの?」は、つまりは「ちゃんと聞いていないよね?集中して聞いてよ」と暗に伝えていますよね。そうやって聞くことを強制されることで負担に感じ、最終的には“もう話したくない!”となってしまうことも。一方的に話を聞かせるのではなく、お互いのテンポで会話をする事を意識すべきです。■3.男性の脳は気が散るように出来ている「人間の脳はもともと、一つのことを長い時間集中して聞くようにはできていません。基本的には気が散るように出来ています。とくに、男性の脳はその傾向が強いといえます。」男性は昔、狩りの際に常に周囲に聞き耳を立てていました。その名残から、一つの話を長い時間集中して聞くのは苦手。話の最中に気が散っても仕方がないものと割り切りましょう。「彼が集中して聞いてくれない」ということを責めるばかりではなく、自分自身も話を簡潔にまとめたり、話題を変えたりする工夫が必要です。■4.大らかさを保つ「話している側からすると、一字一句聞いてほしいと思ってしまうかもしれませんが、相手が聞いてくれている範囲で伝わればいい、と思うくらいの大らかさが必要です。本当は一字一句伝える必要はないのですから。」そもそも、せっかくのデートでひとことも聞き漏らさないように集中していては疲れてしまい、「会話を楽しむ」ことは出来ないでしょう。“大筋だけ伝わっていればいいや”くらいの気持ちで話すようにすれば、彼も聞きやすく、結果として多くが伝わって会話も楽しめるはずです。もし込み入った重要な話であれば、メールなど文章で簡潔に送って相手が確認できるようにすると良いですよ。■おわりにいかがでしたか。男性にとって苦手な「聞いているの?」を封印すれば、彼も自分も会話を楽しめるようになりますよ。是非お試しください。(福嶺美優/ハウコレ)(新部 宏美/モデル)(柳内 良仁/カメラマン)参考図書:茂木健一郎著『脳を活かす伝え方、聞き方』PHP新書
2015年05月25日関係を深めるためには、会話はつきもの。ですが、意中の男性や好みの男性がいる時「もっと会話したいけど、どんな風に話したらいいのか分からない」とお悩みの方も多いと思います。そこで今回は、茂木健一郎さんの著書「脳を活かす伝え方、聞き方」を参考に、恋をつかむ会話術をお教えします。是非、チャレンジしてみてください。■1.あえて弱みを見せることでギャップを作る「私が提案するのは、あえて自分の弱さをさらけ出して仲良くなるという方法です。『私は、ちょっとこういうのが苦手なので教えてくれませんか?』『それについては全然、知識がないです』などど、素直に弱さを出せる人は、人に好感をもたれます。」他人に弱みを見せることは、中々出来る事ではありません。プライドが邪魔をしたり弱みを知られたくないという心理が働いたりするからです。しかし、知らないことは「分かりません、教えてください」と伝えてみましょう。あえて弱みを見せることで、相手は「信頼されている」と感じ、親近感を持ってくれるはず。■2.脳が面白いと感じる話し方をする「では、脳が面白いと感じる話とはどういうものでしょう。(中略)一つは、自分の利益になる話です。(中略)もう一つは、好奇心を刺激してくれる話です。」脳科学の観点から、相手が面白いと感じる話をしてみましょう。人は、自分の利益につながる話に興味を持ちます。例えばおいしい食事を提供するレストランの話や、自分が欲しいもののセールの話などですね。。相手がどんな情報を欲しているのか、相手はどんなことに好奇心を刺激されるのか、考えながら話してみると良いでしょう。どこに好奇心を持つかは人によるので、相手の反応や相手が発する言葉から好奇心の傾向を分析する癖をつけると良いでしょう。■3.相手に合わせ過ぎない「周りに合わせようとする人よりも、自分の感じたことを言う人のほうが魅力的だし、周りの人もその人の率直な意見を言ってもらえたら、いろいろな場面ですごく参考になると思います。」最近テレビでよく見る毒舌タレントの方々も、「単に批判するのではなく、自分の意見をはっきり言う」姿が魅力なのかも。相手の話すことに対して「うんうん、分かる」「私もそう思う」など相手に常に合わせるよりも、「確かにそうかもね。でも私はこうも感じたな。私はこう思うけどな」など、まず相手の考えを受け入れたうえで、自分が実際にどう思ったたのか、はっきり伝えてみましょう。相手も「そういう考えもあるのか」と受け止めますし、そのほうがお互いのことが分かって関係を深めやすいですよ。■4.好奇心を持ち多様性を楽しむ「雑談は、相手に興味をもつことから始まります。(中略)雑談を楽しむことは、その場を無理に盛り上げようとすることではありません。(中略)世の中の多様性を楽しむこと、という表現が一番ふさわしいでしょうか。いろいろな人と雑談することで、世の中にはさまざまな人間がいる、様々な話題がある、という多様さを楽しむ。」合コンなどで「好みじゃないから」と最初から相手に興味を持たないことも多々あると思います。しかしそれはとてももったいない事です。「よく話してみたら意外と気が合った」「趣味の話題で盛り上がった」など、実は共通項があったり、話してみたりすると見えてくる相手の新しい面もあるのです。その為にまず「この人はどんな人だろう」と興味を持って話しかけてみてはいかがでしょうか。そこから何かが始まるかもしれませんよ。■おわりにいかがでしたか。上記のコツを用いて、是非さまざまな男性とお話をされてみてはいかがでしょうか。相手からたくさんお話をしてきてくれるはずです。是非お試しください!(福嶺美優/ハウコレ)(新部 宏美/モデル)(柳内 良仁/カメラマン)
2015年05月06日「初対面でももっと話を盛り上げたい」「もっとたくさん話して仲良くなりたい」そう思いながらも、なかなかうまくいかないものですよね。実は、脳の特性を生かせば、初対面でも話を弾ませることが出来るのだとか!今回は、茂木健一郎さんの著書「脳を活かす伝え方、聞き方」を参考に、「コミュニケーション」のコツをお教えします。是非、チャレンジしてみてください。■1.話題の種類を増やそう「自分の中に、いろいろな抽斗があって、この人だったらこの話題、といったように人によって話題を変えていくことができればいいと思います。」自分の興味のあることなら話しやすいですよね。しかし、必ずしも相手も自分と同じように興味を持っているとは限りません。相手にとって興味のあるテーマを話すことが必要ですが、その為には自分から日々様々なものごとに興味を持ち、知識を増やしておくことが必要です。自分も相手も一緒に会話を楽しめるよう、普段から情報に常にアンテナを張って、色々なことに好奇心を以って取り組んでみましょう。■2.相手の興味を限定しない「この話題だったら、相手は関心を示すかな、興味を抱くかな、とシュミレーションしたものが、実は違っていたりする場合もあるからです。」“相手は○○の会社に勤めているから、この話題なら興味があるだろう”など、肩書などで相手の興味を限定しないようにしましょう。決めつけの上で話していては、お互いに窮屈になってしまったり、あてが外れて焦ってしまうことも。“お休みの日は何をされてるんですか?”“最近、行ってみたいところとかありますか?”など、積極的に会話の幅を広げてみましょう。相手が本当に興味のあること、話したいことが明確になるはず。■3.歩きながら話す「面と向かって話すとうまく喋れないということはよくあります。そのような場合は、歩きながら話すことをお勧めします。歩きながらだと、風景が変わるので、それをネタにしやすいからです。」レストランやカフェで話をしようと思っても、頭の中から話題を引っ張るしかありません。沈黙になってしまい“何を話したらいいのか分からない・・・”と悩むことも多いのではないでしょうか。そんな時は、歩きながら話してみると良いでしょう。街には様々なショップや看板があります。そこから会話の糸口が思い浮かぶため、会話が続きやすくなるはず。■4.相手の状態をシュミュレーションしながら話す「まずは『自分が喋った言葉が、相手にはどう聞こえているのか』ということを常に意識して話すようにしてみましょう。(中略)何も考えずに喋る前に、相手の状況をシュミレーションしながら話していけば、どんな話題が適切でないかは、分かっていくのではないでしょうか。」例えば仕事で悩んでいる相手に、自分がいかに仕事が上手くいっているかを話せば、相手は苦痛でしかありません。相手が今どのような状況にあるのかを、話す前に立ち止まって考えてみましょう。先に「○○は最近どうですか」と相手の状況を探ってみたり、相手の表情を観察しながら話すようにすると、上手くいきやすいですよ。■5.相手が喜ぶ相づちの打ち方「ただ、うなづくだけではだめで、相手が心を開くような相づちを打てる聞き手がいいのです。(中略)たとえば、『あなたの言っていることは、こういうことですよね?』と言ってあげる。それができるようになったら、まとめあげたその後に、自分独自の意見を入れられるようにします。」ただ「うんうん」と話を聞くだけでなく、まとめることで「自分の話に興味をもって聞いてくれている」と相手に思わせる効果があるのだとか。また「私はこう思う」と自分の意見をその後に付け加えれば、お互いに会話の幅も広がります。相手の話す情報をまとめ、肯定しながらも自分の意見を付け足せるように意識してみましょう。■おわりに会話の中で少し意識を変えることで、相手からの印象を大きく変える事が出来ます。恋愛だけでなく、学生生活や仕事をする上でも大きくプラスに作用すると思いますよ。(福嶺美優/ハウコレ)
2015年04月25日“妄想”と聞いて、どんなことを思い浮かべますか?誤解は発明の母、という新しい視点で話題を呼んだ、NHKのテレビ番組『妄想二ホン料理』のように、妄想は自由な発想で新しいものを作り上げていく原動力にもなります。みんなが日々、どんな妄想を繰り広げているのか、興味津々……。というわけで、30代の男女100人に妄想が止まらなかった経験の有無を実施しました。妄想が止められない人は、32%。しかも、そのうちの3人に1人が、何回妄想したのか、「数えられない」と回答するほどの妄想魔。さらに、妄想回数の平均値も高く、なんと驚異の10万回超えでした!どうやら、妄想しない人はまったくしない一方、妄想好きは「どこまでも果てしなく……!」というほど恒常的に妄想を楽しんでいることも明らかになりました。コメントを読むと、辛い思いをしている人はほぼ皆無。「こうだったらいいなー」といった願望や理想を勝手に膨らませて楽しんでいる様子です。ではいったい、どんな妄想ワールドを展開しているのか、早速見ていきましょう。■実現不能な欲望や願望を満たすのが妄想の魅力「夢はでっかく!」というわけで、就寝前のひと時が妄想タイムと言う人も多いようです。「宝くじで大当たりし、億が当たったときの使い道を妄想している」「自分がもし美人だったら、たくさんの男の人にモテモテで楽しい人生」「超お金持ちのイケメンに求婚され、仕事でも大成功し、お金持ちになっている」「有名な歌手だったらという設定で、みんなからチヤホヤされている」お金持ちになる、モテる、仕事で成功するという、現実ではなかなか叶えられない欲望を妄想で満たし、ニマニマ……。ストレス解消になりそうですね。少数ではありますが、こんな妄想も。「自分が死んだら、誰が悲しんでくれるのか、どのくらいの人が葬式にきてくれるのか」仲間の顔を一人ひとり思い浮かべているのでしょうか。みんなに愛されたいという願望の裏返しですね、きっと。なかには、こんな切ない告白もありました。「小学生のころ、いじめられていたので、自分が違う世界にいる妄想ばかりしていた」こんな風に、辛い現実から逃れるためにも妄想はひと役買っているようです。現実を受け入れつつ、人生をサバイブしていくために妄想を上手に活用できるといいですね。■厳しい現実を突き破るために妄想力が必要!アンケートにご協力いただいたみなさんは、健全な妄想体験でしたが、ウツ症状などの心の不調を抱える人の妄想は要注意です。普通に考えればあり得ないようなことを、現実だと固く信じ、例えば「盗聴されている」「見張られている」といった妄想被害を訴えたりすることもあるのです。大きなストレスがかかってしまった結果、妄想と現実が区別できないほどに追い詰められたのでしょう。本人は心の調子が悪くなっているサインだとなかなか自覚できないので、周りの人が気づいてあげられるといいですね。もっと積極的に人が幸せを感じるために、妄想を生かすヒントはないかと探していたら、『妄想力』(宝島社新書)という良書と遭遇!厳しい現実を目の当たりにしながら突破口を開くのは良質の妄想だと説く、脳科学者の茂木健一郎さんと、妄想の達人・関根勤さんとの対談をまとめた、正しい妄想の指南書と言える1冊です。現実に縛られず、自由でいるために妄想はとても大切。けれど、妄想ばかりでは妄想の世界に絡め取られてしまう……。現実とどう折り合いをつけ、妄想を悪い方に暴走させないための上手なバランスのとり方が、2人の軽妙な語りのなかで明らかにされていきます。現実にないものを妄想することは、一見するとバカバカしいことですが、柔らかい発想力がなければできないもの。凝り固まった頭と心を、しなやかにするのが妄想なのかもしれませんね。一度しかない人生、のびやかに、軽やかに妄想しながら闊歩していきませんか。(文/山本裕美)【調査概要】調査方法:インターネットリサーチ『リサーチプラス』調査期間:2014年12月25日(木)調査対象:全国30代の男女100名
2015年04月07日「まだ、やることはこんなにあるのに、もうこんな時間……」とあせること、ありますか?「午前中はボーッとしてて……」という人は、朝起き抜けからトップスピードで仕事をこなせるという、脳科学者 茂木健一郎氏のライフスタイルを参考にしてみるのはいかが?起き抜けからトップスピードは出せる?!朝から、スッキリ目覚めて頭の回転もいきなりトップギアに入れられる人は、そう多くないですよね。たいていの人は、目覚ましの音で何とか起きて、それからもボーッとしながら朝食を摂ったり、シャワーを浴びたりといった朝を迎えているのではないでしょうか?ところが、脳科学者の茂木氏は目が覚めた瞬間から、パッとトップスピードで仕事ができるそう。肩書きからして、それでなくても難しい内容の仕事が多そうな気がするのに、それをトップスピードでこなせるなんて、さすがですよね。では、一体どんなライフスタイルを送れば、そんなふうになれるのでしょうか?それには、二つのポイントがあるそうです。飲み会はあっさり切り上げる!茂木氏によると、快眠のためのポイントは、飲み会をあっさり切り上げること。もちろん、例外で、2次会、3次会に行くときもあるそうですが、基本的に時間がくるとパッと切り上げて、さっさと帰るそう。社会人になると、何かと仕事の付き合いなどでお酒を飲む機会も多くなりがちです。でも、アフターファイブをどう過ごすかによって、翌朝のコンディションも違ってくるというのは、脳科学者でなくても同じですよね。断るのがなかなか難しい場合もあるかもしれませんが、毎日バッチリ仕事がしたいなら、できるだけ茂木氏に倣うのもいいかもしれません。リラックスの儀式を確立する!もう一つのポイントは、睡眠に向けてのリラックスの儀式を確立することだそう。どんなに忙しいときでも、「眠る!」と決めた瞬間、ただちにその儀式に入るという茂木氏。Tシャツと短パンになってベッドに横たわり、自分の好きなイギリスやアメリカのコメディーをノートパソコンで観るのだそうです。秘訣は、それまでやっていた仕事と全く関係のない、笑ってゆったりした気分になれるものに触れること。それによって、5分も経たないうちに眠くなって寝てしまうのだそう。これには、脳の切り替えが必要で、その切り替え能力を高めることが、快眠や朝活を可能にするとのこと。さすがは脳科学者。しっかり脳の性質をわきまえたライフスタイルを送っておられるのですね!朝からトップスピードでバリバリ仕事をこなしたい人は、参考にしてみては?Photo by lauren rushing
2014年12月20日広島県福山市・鞆の津ミュージアムは4月26日~7月21日、展覧会「ヤンキー人類学」を開催する。○ブチ上げ改造単車から相田みつをまで、"アゲと気合い"のヤンキー美学を一挙紹介同展は、一般的には、否定的理解のもとにおかれてしまう「ヤンキー」文化を肯定的にとらえ直す展覧会。超精巧なデコトラのミニチュア、自作のデコチャリ、ブチ上げ改造単車、ド派手な成人式の衣装、相田みつをの書など、自らを表現せずにはいられないその精神から生み出される、自由で生命力に満ちた表現を紹介するものとなる。かつて、70~80年代にかけて見られた、リーゼント・変形学生服・特攻服・改造車などに代表される文化を好んだ若者は「ヤンキー」と呼ばれた。しかし、当時、そのようなヤンキー文化は「バッドテイスト」(悪趣味)なものとみなされる社会の周縁的現象であり、いまやほとんど見ることができないものになっている。しかし、精神科医の斎藤環氏によれば、ヤンキー的美意識や、「気合主義」や「反知性主義」といったヤンキー性は日本文化を構成するひとつの原理として、消滅するどころか、様々なものにかたちをかえて日本社会の随所に偏在しているという。さらに、ヤンキー性は、自己存在の強烈な主張、権威や常識、既成概念に対する反骨精神、そして融通無碍で自由な編集性といった性質によっても特徴づけられ、それは独特の形象を生み出す創造性として発現している。同館では、同展を通じて、ヤンキー的表現に宿る刹那的で爆発力ある生き様や、そこから放たれる世の中をたくましく生き抜く"仏恥義理(ぶっちぎり)"のパワーを感じて欲しい、としている。開催日時は、4月26日~7月21日 10時~17時。会場は、鞆の津ミュージアム(広島県福山市鞆町鞆271-1)。休館日は、月・火曜日。ただし、4月28日、29日、5月5日、6日、7月21日は開館。4月30日、5月1日、7日、8日は振替休館。入館料は一般1,000円、小学生以下・障がいのある方は無料。また会期中は関連イベントとして、トークイベントを開催。相田みつを美術館館長・相田一人(5月11日 17時~19時 参加費1,500円)、都築響一×上野友行(5月25日 17時~19時 参加費2,000円)、脳科学者・茂木健一郎(日程調整中 参加費1,500円)、精神科医・斎藤環(6月15日 15時~17時 参加費1,500円)。会場はすべて鞆こども園(鞆の津ミュージアム裏手)。定員は、各100名(要予約・先着順)。
2014年03月02日2013年に生誕200年を迎えるふたりの大作曲家、ジュゼッペ・ヴェルディとリヒャルト・ワーグナー。そのメモリアルイヤーを記念し、国内外有数のオペラ団体、オーケストラが集い、「2013 ヴェルディ&ワーグナー生誕200年祭」を1年間に渡って開催する。参加団体は、新国立劇場、新日本フィルハーモニー交響楽団、東京二期会、東京・春・音楽祭、トリノ王立歌劇場(ジャパンアーツ)、藤原歌劇団(日本オペラ振興会)、読売日本交響楽団、ローソンHMVエンタテイメント、METライブビューイング(松竹)の9団体(50音順)。ヴェルディ、ワーグナーのオペラ作品の上演はもちろん、コンサートやオペラのライブ上映、豪華ディナーコンサートなど、多彩な公演が開催される。12月5日に行われた記者会見では、応援団長として大のワーグナーファンでもある脳科学者の茂木健一郎が登壇。「近代ヨーロッパ社会が急速に発展を遂げた理由、さらには日本が近代化に成功した理由、オペラはそれを象徴していると思います。ヨーロッパにおける近代化とは、古代ギリシャやローマの精神の復興でした。かつてギリシャは演劇を発明し、それが人々の生きるエネルギーになっていました。その演劇を総合芸術として発展させたのがオペラ。その中心にいたのが、ヴェルディとワーグナーなんです」と、オペラがもつ根源的な力を語る。「オペラとは決してお金持ちの優雅な暇つぶしではありません。生きる力になるもの、現代の我々が生きる力になるもの、困難に向き合うための力を与えてくれるもの。ヨーロッパの劇場では、Tシャツとジーンズ姿の若者たちがいますし、現代社会のエッセンスを取り入れた演出もたくさんあります」と、オペラが現代の我々にとっても血肉になりうるものだという茂木健一郎。学生時代からオペラ観劇を続けてきたことで、人間としての幅も広がったと語る。「僕の人生は、オペラ体験以前と以降で全く分かれます。オペラを観れば、人間としての総合力が確実に上がります!(来年は)日本のオペラ力、文化発信力を高め、日本人がより元気になる、そんな年になれば良いと思います」と熱く締め括った。「2013 ヴェルディ&ワーグナー生誕200年祭」参加公演や最新情報は、公式facebookにて随時更新される予定。また現在、同facebook開設を記念して、オペラ、コンサートのチケットが抽選で当たるプレゼントキャンペーンを受付中。■2013 ヴェルディ&ワーグナー生誕200年祭公式facebook
2012年12月07日デザインアソシエーションNPOは10月30日~11月5日、 東京・青山の明治神宮外苑絵画館前にて、27回目の開催となるデザイン&アートの祭典「TOKYO DESIGNERS WEEK 2012」を開催する。同イベントの今年のスローガンは「HELLO DESIGN!」。企業、クリエイター、学生、団体がそれぞれの感性を発表する場として、より身近にデザインに触れ、楽しめるイベントを目指す。会期中は、来場者にデザインを楽しんでもらうためのコンテンツとして、脳科学者・ 茂木健一郎氏や建築家・伊東豊雄氏など著名人によるトークイベント「HELLO NIGHT」や、秦基博、THE BOHEMIANSらが出演するJ -WAVEとのコラボレーションによる音楽イベントを開催する。他にも、学校作品展とヤングクリエイター展の各アワード授賞式、トップクリエイターや大学生によるワークショップ、コミュニケーションデザインから新しいビジネスについて考える“Design Next”カンファレンス など、さまざまな企画の開催が決定している。イベントのタイムスケジュールなど、詳細は「TOKYO DESIGNERS WEEK 2012」公式ホームページまで。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年10月26日カレーが持つ機能を科学的に捉える「カレー再発見フォーラム」は、脳科学者茂木健一郎氏を講師として招き、「意欲維持・ストレス抑制に対するカレーの機能性」と題した講演を19日都内で行った。厚生労働省が平成19年に行った労働者健康状況調査によると、日本で働く男性労働者の59.2%が「仕事でのストレスがある」と回答している。このような背景から、茂木氏はストレスマネジメントの重要性を説き、脳科学の研究員の協力のもと、カレーを食べることによってストレスを軽減できるかを調べた実験を行った。実験に参加した被験者は、20代から50代の男性20名。被験者をストレスフルな環境下に置くため、モニターに表示される言葉が、動物かどうかを即座に判断するという無意味で単調な実験を行った。また、ストレスの度合いは、人間がストレスを感じた際分泌される唾液中のアミラーゼの量を計測した。さらに、研究チームは、フェヌグリーク・クローブ・ナツメグ・コリアンダー・ターメリック・クミンなどのカレーに用いられるスパイスのストレス軽減機能を立証すべく、スパイスがたっぷり入ったカレーを食べるグループと、スパイスを抜いたカレーを食べるグループに被験者を分けて実験を行った。実験の結果、スパイスなしのカレーを食べたグループから検出されたアミラーゼの量が、カレー群の被験者のものよりも多いことが判明した。つまり、スパイス入りのカレーを食べた人のストレスが軽減していることが分かった。また、唾液中のアミラーゼの量を調べる他に、安全で正確に脳波を測ることができるEEG(Electroencephalogram)という計測方法を用いて、スパイス入りカレーを食べた被験者の脳波を調べたところ、マイナスの数値が検出された。数値がマイナスということは、やる気を維持できているということを意味する。そして、カレーには疲労を抑える効果があることも判明した。ストレスを感じている被験者にカレーの香りを嗅いでもらい、脳波を測定したところ、事象関連電位(ERP)と呼ばれる成分の振幅が大きくなることがわかった。これは疲労が抑えられているということを意味している。今回の実験により、カレーには(1)ストレス軽減、(2)やる気維持、(3)疲労抑制の3つの効果があることが判明した。茂木氏は、「カレーを食べることでストレスを減らし、ポジティブな気分でおいしく夏を乗り切ってほしい」と語った。また、講演にはマーケティング会社インフィニティの代表取締役を務める牛窪恵氏も出席した。2011年に行ったパナソニックの調査によると、カレーはお袋の味として4位に、家庭の味として1位にランクインするなど、国民食として根強い人気を誇っているという。また、「異性にどんな手料理を作ってもらったら結婚対象として意識する?」という問いに対してもカレーが1位に輝いた(2009年オリコンモニター調べ)。牛窪氏は、「婚活は胃袋から始めるべき」と語り、「カレーで恋愛成就を目指そう」と会場へエールを送った。講演の最後には今回の実験の協力会社であるハウス食品の提供により、カレーの試食会が行われた。会場で人気だったのは、野菜たっぷりの夏カレー。具材のナスを一度素揚げするなど、ひと手間かけることによってより美味しく仕上がっている。ストレスや疲労の抑制効果のあるスパイスたっぷりのカレーを食べて、今年の夏を乗り切っているのはいかがだろうか。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年06月20日