筒井真理子主演映画『波紋』の撮影裏メイキング映像や対談模様を収録した特別番組「波紋 エピソード0」が、「U-NEXT」にて独占無料配信された。放射能、介護、新興宗教、障がい者差別といった、現代社会の問題に次々と翻弄される須藤家を通して、現代社会の闇や不安と女性の苦悩を淡々とソリッドに描き出す『波紋』。荻上直子監督のオリジナル最新作にして、監督自身が歴代最高の脚本と自負する絶望エンターテインメントだ。「U-NEXT」で配信中の特番では、『波紋』の舞台裏に迫っている。劇中で夫婦を演じた筒井さんと光石研のスペシャル対談では、メイキング映像を織り交ぜながら、本作の魅力、荻上監督はもちろん、磯村勇斗、柄本明、キムラ緑子、木野花、安藤玉恵、江口のりこ、平岩紙、ムロツヨシら個性豊かな共演者との撮影現場でのエピソードがたっぷりと語られている。なお本映像は、会員登録なしで見ることができる。「波紋 エピソード0」はU-NEXTにて無料独占配信中。『波紋』は5月26日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:波紋 2023年5月26日よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開©2022 映画「波紋」フィルムパートナーズ
2023年05月19日荻上直子最新作『波紋』より本編映像と場面写真が解禁となった。筒井真理子を主演に迎え、荻上直子監督が様々な問題に次々と翻弄される一家を通して現代社会の闇や不安と女性の苦悩を淡々と、ソリッドに描き出す本作。この度解禁されたのは、主演筒井真理子演じる依子が心の拠り所とする“緑命会”で信者とともにホームレスに炊き出しのボランティアをするシーンの本編映像と場面写真。映像では、依子の夫・修(光石研)が癌であることを知った信者の小笠原ひとみ(江口のりこ)と伊藤節子(平岩紙)が、依子の本心を知らずに労いの言葉をかける場面が映し出される。「私にできることがあったらなんでも言ってください。つらい時こそ一緒に、切磋琢磨いたしましょう」とひとみは微笑む。「今度須藤さんとご主人のためにみんなで祈ろうということになって」と節子は言い、挙げ句の果てには夫・修を“緑命会”の勉強会に誘うという話までも。夫・修は“緑命会”に「騙されているんだよ」と語っているのだが…。江口のりこと平岩紙の、朗らかに見えてどこか不自然な笑顔も不穏な予感を煽る本編映像となっている。『波紋』は5月26日(金)よりTOHO シネマズ 日比谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:波紋 2023年5月26日よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開©2022 映画「波紋」フィルムパートナーズ
2023年05月17日荻上直子監督の最新作に、主演・筒井真理子、共演に光石研、磯村勇斗、柄本明、キムラ緑子、木野花ら日本を代表する実力派俳優らが集結した映画『波紋』。5月15日、本作のプレミア上映会舞台挨拶が都内で行われ、筒井さん、磯村さん、木野さん、キムラさん、そして荻上監督が登壇した。『かもめ食堂』『彼らが本気で編むときは、』『川っぺりムコリッタ』などで知られる荻上監督だが、「これまでの作った作品からいい人だと勘違いされているけれど、私は意地悪で本当に嫌な奴です。その邪悪な部分を今回の作品にすべて詰め込みました」と、自身も歴代最高の脚本と自負する本作での新境地を宣言。「台本も素晴らしく、共演者も名優揃い。皆さんにゆらゆらとゆすってもらってリアクションをして受けていました」と回想するのは、主人公の須藤依子を演じた筒井さん。一方、依子のひとり息子・拓哉役の磯村さんは、ベテラン俳優陣に挟まれての登壇に「ずっと今日までソワソワしていました。自分一人挟まれてどういう風にしたらいいのだろうかと…」と恐縮しながら「舞台袖で皆さんが盛り上がっていて、そのお話の中に入れなかった」と苦笑いすると、筒井さんからは「アウェーな感じでしたね」との言葉が。そんな磯村さんについて、依子がパートタイムで働くスーパーの清掃係・水木役の木野さんは「普通の役で何かをしているというわけではないのだけれど、素敵な方だと思った。佇まいが素敵。将来を期待しちゃいました」と絶賛、当の磯村さんは「背中に汗が…恥ずかしいです」と恐縮しきりだった。依子が拠り所にしている新興宗教・緑命会のリーダーを演じているのはキムラさん。「リーダー役は難しい。徳がないとやれない感じがして。私は徳もないし人にも慕われないから…」と難役だったと回想。すると木野さんは「そんなことありません。緑子さんはいい人だと思った。いい人が滲んで騙しきれないところや踊るところなんて最高でした」と讃えていた。主演の筒井さんと木野さんは、意外にも映像での共演は初めてというが、プライベートでは約30年の付き合いだそう。木野さんは筒井さんについて、「若い頃は天然真理子と言われていてどうなることかと思ったけれど、ちゃんと頑張っていると思った。大人になっていて時間の流れをしみじみと感じました」と感慨。そして筒井さんは、木野さんを「本当の恩人」と表し、「舞台の芝居で自信がなくなったときに、私が一番苦手とする怒る役をつけてくれた。本番中も稽古してくれて檄を飛ばしてくれて愛情を感じた。そして木野さんから『何か変わったね』と言われたときに、この仕事を続けてもいいんだと思った」と俳優人生の転機を与えてくれた人だと打ち明けていた。筒井真理子「ずっと我慢している方々」へ「一緒に絶望を笑って」また、作品の内容にちなみ、絶望の対処法を聞かれると、筒井さんは「嫌なことを朝まで引きずったら、布団の中で叫んで箱根に行って日帰り温泉」と回答し、木野さんは「ストレスを抱えたときに自分にかける呪文がある。それは“なるようにしかならない!”というもの。野望や野心を持ってしまうと、それが手に入らないときに絶望する。自分の思うようにならないから絶望する。なるようになると思えば絶望なんてない!」と達観のコメント。キムラさんは、「20年前くらいに絶望を味わい、己が悪いと自分を責め続け究極の孤独を味わった。9年くらいかけて徐々に忘れてやっと今の私になった」と回想。ベテラン勢の深い人生訓を前に磯村さんが「先輩方が凄すぎて、これ以上のエピソードはありません。自分の絶望はちっぽけ」とこぼすと、木野さんは「いい絶望を味わってください。一回か二回みんなきつい目に合うべき。だって若いって傲慢だから」とエールを送っていた。金言が満載となった舞台挨拶の最後には、主演の筒井さんは“絶望を笑え”というキャッチコピーに触れて「ずっと我慢している方々に観ていただき、一緒に絶望を笑っていただきたい」とアピール。荻上監督も「顔合わせの本読みの段階で、これは狂った女たちの物語だと確信した。私の脚本以上のことを皆さん演じてくださって、本当に面白い映画になりました。観て笑っていただけたら嬉しいです」と、観客の反応に期待をしていた。『波紋』は5月26日(金)TOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:波紋 2023年5月26日よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開©2022 映画「波紋」フィルムパートナーズ
2023年05月16日筒井真理子主演、荻上直子監督作『波紋』にムロツヨシが特別出演していることが分かった。本作は、荻上直子監督のオリジナル最新作にして、監督自身が歴代最高の脚本と自負する絶望エンターテインメント。主演に筒井真理子、共演に光石研、磯村勇斗、柄本明、キムラ緑子、木野花、安藤玉恵、江口のりこ、平岩紙ら実力派を迎え、現代社会の問題に次々と翻弄される一家を描いていく。この度、新たに出演が発表されたムロツヨシは、荻上監督の前作『川っぺりムコリッタ』(22年)に続く再タッグ。本作では、出演時間がじつに約2分だというが、出演シーンはどこに…?解禁された場面写真では、髭を生やした姿にキャップをかぶり、公園でご飯を食べている様子がとらえられている。本編ではどのように登場するのか、目と耳を凝らして確認してほしい。『波紋』は5月26日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:波紋 2023年5月26日よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開©2022 映画「波紋」フィルムパートナーズ
2023年05月11日筒井真理子が主演、光石研、磯村勇斗らが共演する荻上直子監督のオリジナル最新作『波紋』の公開日が5月26日(金)に決定。監督自身が歴代最高の脚本と自負する、“絶望エンタテインメント”から本予告映像&本ビジュアルが解禁となった。この度解禁された本予告映像は、日々の家事や介護に追われる、いわゆるごく普通の主婦である依子(筒井真理子)の元から、夫・修(光石研)が突然失踪するシーンから始まる。十数年後、信仰する新興宗教が崇める「緑命水」という水の力と、庭の枯山水に波紋を描くという日課を心の拠り所とし穏やかな日々を取り戻していた依子の元に、失踪した夫が帰ってくる…。自分の父の介護を押しつけたまま失踪し、「実はがんなんだよ」と死んだ義父の遺産をあてにする夫。また息子の拓哉(磯村勇斗)が彼女を結婚相手として連れてくるシーンなど、依子の日常が崩れていく様子が描かれる。より新興宗教に傾倒する依子に「インチキなんだよ!」と怒鳴る夫に対し、「あなたがしたこと、なかったことにはならないから」と詰め寄る依子。言い合う2人の足元に広がる波紋は、不穏で禍々しい展開を予感させる。やがて依子の甲高い笑い声とともに、パート仲間の水木(木野花)の「やっちまおう」という台詞やゴミで荒れた部屋、踊り狂う依子、さらに登場人物たちの奇妙な笑顔のシーンが次々と畳み掛けられる。また併せて解禁された本ビジュアルは、背景に広がる赤と、依子の喪服、枯山水のモノトーンの対比が印象的。揺れるタイトル文字が、依子の周囲で起こる絶望が波紋のように広がる様子を表している。『波紋』は5月26日(金)TOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:波紋 2023年初夏、全国にて公開予定©2022 映画「波紋」フィルムパートナーズ
2023年03月22日株式会社プラネアールは、2023年3月1日に井荻教室スタジオ内にあるペントハウスの女の子部屋の備品を入れ替えました。女の子部屋3F教室3Fビジネスホテルリビングダイニングスタジオの特徴学校、テラス付き1LDKのペントハウスがあるスタジオ建物3Fフロアは16セットの机がある教室や体育倉庫、掲示板のほか学校の廊下もございます、ツインベットのビジネスホテルを新設。屋上はテラス付き1LDKのペントハウスで、採光豊かなリビングダイニングや女の子部屋としてもご利用頂ける主寝室です。屋上撮影も可能。商品概要名称:プラネアール井荻教室スタジオ営業時間:24時間撮影可能価格:基本料金(5時間)75,000円〜URL: 地図 : 会社概要商号:株式会社プラネアール代表者:代表取締役鍋島茂所在地:東京都渋谷区笹塚2-27-5B’s笹塚ビル3F設立:1990年12月URL: お問い合わせ先株式会社プラネアール担当:八代直樹電話番号:080-3735-4040E-mail: yatsushiro@planear.co.jp 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年03月08日荻上直子による映画『波紋』が、2023年5月26日(金)に公開される。荻上直子監督・脚本の新作映画『波紋』『かもめ食堂』や『めがね』『彼らが本気で編むときは、』そして『川っぺりムコリッタ』など、数々の作品を世に送り出してきた荻上直子が、脚本・監督を務める映画『波紋』が公開へ。“新興宗教”や老々介護などテーマに絶望を描く『波紋』は荻上がずっと温めてきたオリジナル作品で、新興宗教や老々介護、震災、障害者差別といったテーマを通じて“絶望”を描き出している。荻上がとある新興宗教施設の前を通りかかったとき、傘立てに数千本の傘が詰まっていたのを目にした際に、「傘の数と同じだけの人々が、この新興宗教を拠り所にしている」「何かを信じていないと生きていくのが不安な人々がこんなにもいる」と感じたことが、物語を創作するきっかけとなったという。人生最高の脚本、と荻上が自負する『波紋』。荻上は、「私の中にある意地悪で邪悪な部分を全部投入したような映画になりました」ともコメントを寄せている。筒井真理子が主演&光石研、磯村勇斗ら共演夫の失踪をきっかけに新興宗教に救いを求め、のめり込む主人公・須藤依子を演じるのは筒井真理子。また、光石研、磯村勇斗、柄本明、キムラ緑子、木野花、安藤玉恵、江口のりこ、平岩紙ら豪華俳優陣が共演を果たしている。主人公・須藤依子…筒井真理子日々の家事や義父の介護をこなす一般的な主婦だったが、夫が失踪したことから、新興宗教“緑命会”へのめり込んでいく。信仰する新興宗教が崇める「緑命水」という水の力と、日課である、庭に作った枯山水の手入れを心の拠り所にしている。演じるのは、映画『淵に立つ』『よこがお』など数々の作品に出演し、幅広く存在感のある演技力を見せる筒井真理子。修…光石研須藤依子の夫。自身の父の介護を依子に押し付け失踪するも、長い時を経て、突然依子のもとに帰ってくる。「実はがんなんだよ」と告げ、死んだ義父の遺産をあてにしようとする。演じるのは、映画『アウトレイジ ビヨンド』やNHK 連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」などの冷徹なヤクザ役からよき父親役まで多彩に演じ、『メタモルフォーゼの縁側』など話題作に出演する光石研。拓哉…磯村勇斗依子、修の息子。障害のある彼女を結婚相手として親に紹介する。『ビリーバーズ』『PLAN 75』『さかなのこ』などにも出演している磯村勇斗が演じる。本作では、手話を披露している。橋本昌子…キムラ緑子新興宗教“緑命会”の代表。小笠原ひとみ…江口のりこ新興宗教“緑命会”の信者。伊藤節子…平岩紙新興宗教“緑命会”の信者。門倉太郎…柄本明依子のパート先のスーパーで迷惑な客。水木…木野花依子と同じスーパーのパート先の清掃員。渡辺美佐江…安藤玉恵依子の隣人。さらに、ムロツヨシが出演時間約2分で特別出演する。映画『波紋』あらすじ須藤依子は、“緑命会”という新興宗教を信仰し、日々祈りと勉強会に勤しみながら、ひとり穏やかに暮らしていた。ある日、長いこと失踪したままだった夫、修が突然帰ってくるまでは。突然失踪して戻ってきた上、がん治療に必要な高額の費用を助けて欲しいとすがってくる夫。障害のある彼女を結婚相手として連れて帰省してきた息子・拓哉。パート先では癇癪持ちの客に大声で怒鳴られる…。自分ではどうにも出来ない辛苦が降りかかる。依子は湧き起こる黒い感情を、宗教にすがり、必死に理性で押さえつけようとする。【作品詳細】映画『波紋』公開時期:2023年5月26日(金)出演:筒井真理子、光石研、磯村勇斗、安藤玉恵、江口のりこ、平岩紙、ムロツヨシ、津田絵理奈、花王おさむ、柄本明、木野花、キムラ緑子監督・脚本:荻上直子エグゼクティブプロデューサー:富田朋子、堤天心、小山洋平、高津英泰、久田晴喜、寺井禎浩プロデューサー:杉田浩光、渡辺誠企画・プロデューサー:米満一正
2022年12月02日ドラマ「エルピス―希望、あるいは災い―」にレギュラー出演する筒井真理子が主演する、『川っぺりムコリッタ』『かもめ食堂』の荻上直子監督のオリジナル最新作『波紋』が2023年初夏に公開決定。光石研、磯村勇斗ら共演者も登場する特報映像が解禁となった。須藤依子は、今朝も1ミリ違わず砂に波紋を描いている。庭に作った枯山水の手入れは、依子の毎朝の習慣であった。“緑命会”という水を信仰する新興宗教に傾倒し、日々の祈りと勉強会に勤しみながら、依子はひとり穏やかに暮らしていた。ある日、長いこと失踪したままだった夫、修が突然帰ってくるまでは――。主人公・須藤依子を演じるのは、筒井真理子。2016年、映画『淵に立つ』で第38回ヨコハマ映画祭 主演女優賞、第31回高崎映画祭 最優秀主演女優賞、第71回毎日映画コンクール 女優優主演賞と主演女優賞3冠を達成。2019年、映画『よこがお』で第70回芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。演技の幅が広く、気品ある女性の役から悪役までその圧倒的な存在と演技力で国内外問わず注目され、現在放送中のドラマ「エルピス―希望、あるいは災い―」の岸本拓朗の母・陸子役でも強烈な印象を残している。筒井真理子失踪する依子の夫、修を演じるのは、光石研。荻上監督の映画『めがね』(07)に出演し、『アウトレイジビヨンド』(12)やNHK連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」(10)などの冷徹なヤクザ役からよき父親役まで、多様なキャラクターを見事に演じる日本を代表する名俳優。光石研そんな2人の息子役・拓哉を演じるのは、磯村勇斗。『ヤクザと家族 The Family』(21)『劇場版 きのう何食べた?』(21)で第45回日本アカデミー新人俳優賞を受賞。『PLAN75』『前科者』『ビリーバーズ』『さかなのこ』(いずれも22)など、様々な役に完璧になりきる演技力の高さから活躍の場を広げている。磯村勇斗また依子を取り巻く人々には、“緑命会”という新興宗教の代表を努める橋本昌子役にキムラ緑子、信者である小笠原ひとみ役の江口のりこと伊藤節子役の平岩紙が絶妙に笑いを呼ぶキャラクターを体現。依子のパート先のスーパーで迷惑な客・門倉太郎役を柄本明、依子と同じスーパーのパート先の清掃員・水木役を木野花、依子の隣人・渡辺美佐江役を安藤玉恵など、日本を代表する俳優陣が揃った。監督は、長編映画デビュー作『バーバー吉野』(04)でベルリン国際映画祭児童映画部門特別賞を受賞した荻上直子。『かもめ食堂』(06)の大ヒットにより、日本映画の新しいジャンルを築き、『めがね』はベルリン国際映画祭でザルツゲーバー賞を受賞。2011年には、第61回芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞、2017年に『彼らが本気で編むときは、』で日本初のベルリン国際映画祭テディ審査員特別賞を受賞し、2022年には『川っぺりムコリッタ』が公開。そんな日本を代表する荻上監督がずっと温めてきたオリジナル作品『波紋』に対し、「私の中にある意地悪で邪悪な部分を全部投入したような映画になりました」とコメントしている。この度、解禁されたスチール写真は、美しく高貴な紫色のタイトルに反し、キャストの面々はモノトーン。まるで依子を中心にこれから起こる様々な絶望が波紋のように広がる様子を表現。また特報映像では、依子(筒井真理子)が憎悪を剥き出しにした表情で夫・修(光石研)に対する恨みを表すシーンから始まる。そして夫・修の「俺、さっさと死ぬわ」というひと言から一変し、声を上げて甲高く笑うシーンがとても印象的である映像に。ラストの「絶望を、笑え」という言葉が衝撃を与えている。震災、老々介護、新興宗教、障がい者差別…。世の中に起こっている得体の知れない闇は須藤家に縮図となって現れ、全てを押し殺した依子の感情が発露されるとき、映画は絶望からエンターテインメントへと昇華していく。磯村勇斗は手話に挑戦キャスト&監督よりコメント到着筒井さんは、「最近は“壊れてゆく女性”の役が続いていたので、荻上監督の作風から想像するとご一緒させて頂ける機会はないかと思っていました。ですのでとても嬉しかったです。脚本を読んだ時、監督が醸し出す穏やかな空気の中に潜む日常の些細な棘、ビターな社会風刺が溶け合っていて目を見張りました。演出も人間の細部を見抜く力が的確で、身をゆだねることができ安心でした」とコメント。「いまは先の見えない不穏なものに覆われているような時代ですが、是非この映画を観て絶望に絡めとられず前を進む気持ちになっていただけたら」と語る。「久しぶりに荻上組へ参加させて頂き、凄く嬉しかった」という光石さんは、「監督は以前と変わらず、穏やかに粘り強く、俳優に寄り添い演出をしてくださり、安心して身を委ねる事が出来ました」と、やはり荻上監督への信頼を語った。磯村さんは「筒井真理子さん演じる母、須藤依子を中心に、家族や取り巻く人物達のやり取りは、怖いのだが、思わず笑ってしまうところが多く、荻上監督の描く世界は面白いなと、一気に引き込まれました」と語り、「今作では、手話が必要な役でした。新たな言語に触れる機会を頂き、現場でも一つ一つ丁寧に確認しながら作り上げていきました」と明かした。荻上直子監督<コメント全文>その日は、雨が降っていた。駅に向かう途中にある、とある新興宗教施設の前を通りかかったとき、ふと目にした光景。施設の前の傘立てには、数千本の傘が詰まっていた。傘の数と同じだけの人々が、この新興宗教を拠り所にしている。何かを信じていないと生きていくのが不安な人々がこんなにもいるという現実に、私は立ちすくんだ。施設から出てきた小綺麗な格好の女性たちが気になった。この時の光景が、物語を創作するきっかけになる。日本におけるジェンダーギャップ指数(146ヵ国中116位)が示しているように、我が国では男性中心の社会がいまだに続いている。多くの家庭では依然として夫は外に働きに出て、妻は家庭を守るという家父長制の伝統を引き継いでいる。主人公は義父の介護をしているが、彼女にとっては心から出たものではなく、世間体を気にしての義務であったと思う。日本では今なお女は良き妻、良き母でいればいい、という同調圧力は根強く顕在し、女たちを縛っている。果たして、女たちはこのまま黙っていればいいのだろうか?突然訪れた夫の失踪。主人公は自分で問題を解決するのではなく、現実逃避の道を選ぶ。新興宗教へ救いを求め、のめり込む彼女の姿は、日本女性の生きづらさを象徴する。くしくも、本映画の製作中に起きた安倍元首相暗殺事件によりクローズアップされた「統一教会」の問題だが、教会にはまり大金を貢いでしまった犯人の母と主人公の姿は悲しく重なる。荒れ果てた心を鎮めるために、枯山水の庭園を整える毎日を送っていた彼女だが、ついにはそんな自分を嘲笑し、大切な庭を崩していく。自分が思い描く人生からかけ離れていく中、さまざまな体験を通して周りの人々と関わり、そして夫の死によって、抑圧してきた自分自身から解放される。リセットされた彼女の人生は、自由へと目覚めていく。私は、この国で女であるということが、息苦しくてたまらない。それでも、そんな現状をなんとかしようともがき、映画を作る。たくさんのブラックユーモアを込めて。『波紋』は2023年初夏、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:波紋 2023年初夏、全国にて公開予定©2022 映画「波紋」フィルムパートナーズ
2022年11月29日現代の日本映画をリードするといってもいい李相日、荻上直子、石井裕也監督の共通点はPFF(ぴあフィルムフェスティバル)アワードの受賞者であること。3人とも、受賞者を対象とした長編映画製作援助システム「PFFスカラシップ」を利用して、商業映画の監督デビューを果たしている。そのいわば原点ともいえるスカラシップ作品と最新作を2本立てで上映する、何とも貴重かつおトクな企画が、12月3日(土) から9日(金) まで、東京を代表する人気の名画座・目黒シネマで行われる。映画の上映後には、トークイベントも予定されており、ゲストとして監督も登壇する。これは、ぴあ創業メンバーのひとり、林和男「ぴあ」元編集長の著書『ハヤシくんー団塊のぴあニスト』の刊行を記念した特別企画の第2弾。林は1977年に、後にPFF(ぴあフィルムフェスティバル)と名称を変える「‘77自主製作映画展」を企画、その後PFFスカラシップの上限3千万円の製作資金調達などを通じて新しい才能の育成をサポートしてきた。スカラシップは自主製作で映画作りを始めた監督たちに、プロによる技術指導だけでなく、撮影からポストプロダクション、劇場公開までをトータルプロデュースするシステム。映画は、プロの俳優、プロのスタッフが参加して作られる。荻上直子監督のスカラシップ作品は『バーバー吉野』(2003年)。もたいまさこが床屋のおばさん役、そこにやってくる少年達のドラマだ。監督の最新作は、松山ケンイチ、ムロツヨシ、満島ひかり、吉岡秀隆が出演した『川っぺりムコリッタ』(2021年)。『バーバー吉野』(C)PFFパートナーズ李相日監督のスカラシップ作品は『BORDER LINE』(2002年)。沢木哲、村上淳、光石研出演のロードムービー。最新作は、広瀬すず、松坂桃李のW主演『流浪の月』(2022年)。今年の映画賞レースを賑わせる作品だ。『BORDER LINE』(C)PFFパートナーズ石井裕也監督のスカラシップ作品は『川の底からこんにちは』(2009年)。満島ひかり、志賀廣太郎、岩松了が出演した傑作コメディ。最新作は、尾野真千子主演の『茜色に焼かれる』。昨年を代表する作品のひとつだ。『川の底からこんにちは』(C)PFFパートナーズ初心忘るべからずというが、3監督にとっても思い出深い作品と評判の最新作。上映後のトークショーでどんなお話が聞けるか楽しみ。映画ファンにとってもまたとない、貴重な機会になるはずだ。企画協力 犬童一心監督のコメント誰もその大切さに気づいていなかった時に、「ぴあ」はPFFによって日本の新しい映画作家の発掘を始めていました。私も、そして多くの監督がそこから、映画作りの道を歩き始めました。日本映画がまだ存在しているのは「ぴあ」のおかげだと思います。<イベント情報>『ハヤシくん 団塊のぴあ二スト』刊行記念上映企画 第2弾 ―PFFスカラシップから羽ばたいた才能たち―会場:目黒シネマ(JR目黒駅西口徒歩3分)荻上直子監督作品上映上映期間:12月3日(土)〜5日(月)上映作品:『川っぺりムコリッタ』『バーバー吉野』※最終回終映後にトークイベント■12月3日(土)ゲスト:荻上直子監督 / 天野真弓(プロデューサー)■12月4日(日)ゲスト:金原由佳(映画ジャーナリスト)/ 林和男■12月5日(月)ゲスト:荻上直子監督 / 荒木啓子(PFFディレクター)『川っぺりムコリッタ』(C) 2021「川っぺりムコリッタ」製作委員会李相日監督作品上映上映期間:12月6日(火)〜7日(水)上映作品:『BORDER LINE』『流浪の月』※『流浪の月』上映後に、対談映像(李相日監督 / 林和男)を上映『流浪の月』(C)2022「流浪の月」製作委員会石井裕也監督作品上映上映期間:12月8日(木)〜9日(金)上映作品:『川の底からこんにちは』『茜色に焼かれる』※最終回終映後にトークイベント■12月8日(木)・9日(金)ゲスト:石井裕也監督 / 対談相手未定『茜色に焼かれる』(C)2021『茜色に焼かれる』フィルムパートナーズ<書籍情報>『ハヤシくん 団塊のぴあ二スト』著者:林和男出版社:講談社エディトリアル価格:2,200円(税込)
2022年11月28日「ひっそりと暮らしたい」と無一文のような状態で、川べりの古いアパート“ハイツムコリッタ”に引っ越してきた孤独な男を松山ケンイチが演じる荻上直子監督最新作『川っぺりムコリッタ』。9月6日(火)、松山さんと荻上監督がオールロケが行われた富山県の県知事を表敬訪問、さらに凱旋の舞台挨拶も行った。クランクアップから2年、いよいよ公開を迎える本作。新田八朗知事への表敬訪問では富山県を舞台にした理由について、荻上監督は「主人公の青年が、イカの塩辛工場で働いているという設定。『塩辛を作っているところはどこだろう』と調べたら、函館が一番で、その次の次くらいが富山県だった。富山にロケハンに来たら、大自然の山も川も海もあって、人々は優しくてあたたかい。これはもう、富山にしようと思いました」と惚れ込んだことを告白。松山さんは、富山の名産でイカの塩辛にイカ墨を入れて黒くした、“イカの黒作り”を大いに気に入ったそうで、「富山に来て、初めて、黒作りに出会って。富山の幸や文化にも触れることができました。来てみないとわからないことってたくさんあるなと思いました」とコメント。映画の大ヒットを祈願して、富山県産の新米を進呈されると、荻上監督は「富山という土地が助けてくれて、この映画の底力を上げてくださった。自分が脚本を書いて想像していた以上に、この風景が助けてくれた」と、富山の空気もささやかな幸せを見つめる本作の力になったことを明かしていた。また、その後は富山市の映画館「JMAX THEATERとやま」にて富山凱旋舞台挨拶が開催。撮影は2020年9月上旬から10月上旬にかけて行われたが、コロナ禍で公開延期となっていた本作がようやくお披露目の日を間近に迎えることに、松山さんは「台本を読んだのは5、6年前。ずっとその間、自分の中で(演じる)山田が熟成されていった。今でも熟成され続けているような感じがする」と役柄への愛情を吐露しつつ、「お客さんの手に渡った時になにを感じていただけるのか、すごく楽しみにしています」と晴れやかな表情で語った。2年前に富山で行われた撮影をふり返った松山さんは、「富山の美しい風景の中、人工的な音が限りなく少ない自然の中で撮影をすることができて、僕たち俳優の背中を押してくれた。そういった空気感を受け止めながら、みんなで作品をつくり上げた」と富山の空気を吸い込んで映画づくりに臨んだといい、「そういった意味でも、すごく印象に残っている作品です」と特別な作品になったという。「『光授いいよ!』って言ってくれたのでだんだん楽しくなりました」さらにこの日は、富山でのオーディションで選ばれた子役2人が会場に駆けつけ、松山さんと荻上監督に花束を贈呈した。登場したのは、主人公が住む“ハイツムコリッタ”の住人、溝口(吉岡秀隆)の息子・洋一役を演じた北村光授と、“ハイツムコリッタ”の大家、南(満島ひかり)の娘・カヨ子役を演じた松島羽那。2人とも撮影をとても楽しんだ様子で、北村さんは「松山さんはたくさん遊んでくれました。“しゃべったらダメゲーム”が一番おもしろかったです。撮影が終わってしまう日、すごくさみしくなりました。荻上監督はよく僕の頭を触っていました。演技が初めてでよくわからなかったけど、『光授いいよ!』って言ってくれたのでだんだん楽しくなりました」とふり返る。松島さんは「松山さんとムロさんは、飛行機を飛ばして遊んだり、どんな時でも遊んでくれてうれしかったです。監督の双子のお子さんと同じ歳と聞いて、うれしくなったし一生懸命頑張ろうと思いました」と背筋をピンと伸ばして語り、2人のかわいらしいコメントに会場も思わず笑顔に。松山さんは撮影中には、彼らの一挙手一投足が笑いや癒しと、新鮮な驚きをくれたとも話し、「すばらしい子どもたち」と称えていた。荻上監督は2人を起用したことについて、「富山で撮影することを決めた時に、富山の子でオーディションをしたいと思った。そんな中でこの丸坊主がすごく印象に残って。目力もある」とにっこり。さらに「羽那ちゃんは、存在から明るさを出していて、こんなに小さいのにオーラがあった」と説明し、「映画の空気にも作用している」と伸び伸びと演技をした2人に感謝していた。最後、「富山の雄大さに圧倒されて、撮影をしていた」と語った松山さんは、「富山在住ではない僕たちが見た富山の風景は、皆さんにとっては地元の美しさを再認識するものになるのではないかと思う。ぜひ楽しんでいただきたい」とメッセージ。荻上監督は、コロナ禍の撮影も「富山の方が温かく迎えてくださった」と改めてお礼を述べ、「この大自然と同じような心の大きさを持った、富山の方たちの優しさも、映画の空気感として込められていると思います」としみじみ語った心のこもった挨拶に、会場からは大きな拍手が上がっていた。『川っぺりムコリッタ』は9月16日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:川っぺりムコリッタ 2022年9月16日より全国にて公開© 2021「川っぺりムコリッタ」製作委員会
2022年09月07日松山ケンイチを主演に、共演にムロツヨシ、満島ひかり、吉岡秀隆を迎えた『かもめ食堂』『彼らが本気で編むときは、』の荻上直子監督最新作『川っぺりムコリッタ』。8月22日(月)、荻上監督作品には欠かせないフードスタイリストの飯島奈美も参加したトークイベントが開催された。『かもめ食堂』『めがね』など、これまでも多くの作品でタッグを組む荻上監督と飯島さん。フードスタイリストを依頼する出会いのきっかけについて飯島さんは「パンのCMでの縁で、推薦して頂いて監督とお会いして‥」と語り、荻上監督は「最初にお会いした時にこの手が美味しそうなおにぎりを作る手なんですね。と言ったのを覚えてます」と当時のエピソードを披露。飯島さんも「当時、独立して初めて携わらせて頂く作品だったので凄くいい作品に巡り会いました」と感謝の気持ちを明かした。撮影する上でフードスタイリストとのタッグについて荻上監督は、「奈美さんの方から色々提案して下さって、この場面ではこうゆうご飯はどうだろう。とか、料理だけじゃないんですよ。お皿もあってからのフードスタイリストさんでいらっしゃるので、フィンランドから帰る時も奈美さんの荷物ったら‥」と言う荻上監督に、「ギャラ分買いました!」と飯島さんは笑顔で明かし、会場を沸かせた。本作の“すき焼き”のシーンについては、荻上監督から飯島さんに「とにかく上手いやつ! 上等なお肉」と相談して決めたそう。また、フードスタイリストの仕事について飯島さんは「手さばきや料理の大きさ切り方などイメージを持って貰えるように大きさとか見せたりします」と語った。主人公の山田(松山ケンイチ)が料理するシーンについては「お米炊くシーンは彼のやり方で水の量とか凄く拘ってやって頂きました」と撮影秘話を明かす監督。美味しく撮ってもらうコツについて、飯島さんから「凄く感じます! プレッシャー」とコメントし笑いを誘った。さらに、山田がお金がなくご飯が食べれず、一番最初に野菜に被りつくシーンでの松山さんは「何日間か絶食して下さって最初に被りついたきゅうりが本当に美味しかったと言ってました」との告白も。イカの塩辛を作っている工程でのこだわりポイントを、荻上監督は「生きていたものが亡くなってそこにあってご飯になってくるのを強調したくて目とかヌルっとした感じとかそういうのは凄く意識して撮りました」とこだわりを明かす。一番好きなシーンを「お米が炊き上がって美味しそうに食べる所がたまらない」と語るのは、飯島さん。「表でおにぎりでも売ろうかな」とチャーミングな一面を魅せた。最後に飯島さんは「私もこのアパートに住みたいって思ったくらいほっこりした人たちの集まりなので和んでいってください」とメッセージを送り、荻上監督は「こういうコロナの時代に家で配信系を見れるそんな世の中でこうやってちゃんと足を運んで下さって劇場に来て下さって映画を観てくれるのは本当に嬉しいです! ありがとうございます! 今日観て頂いて面白かったと思って下さった方はお友達1人、5人連れて来てくれると信じています! 今日はありがとうございました」と、それぞれ熱いコメントを残していた。『川っぺりムコリッタ』は9月16日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:川っぺりムコリッタ 2022年9月16日より全国にて公開© 2021「川っぺりムコリッタ」製作委員会
2022年08月23日ドラマ「凪のお暇」で話題となったコナリミサトの漫画「珈琲いかがでしょう」が、同作にも出演した中村倫也主演でドラマ化決定。監督・脚本は『かもめ食堂』の荻上直子が手掛ける。原作は、素敵な移動珈琲屋さんの店主は街から街へ、行く先々で、一杯一杯、丁寧に、誠実に、心を込めて珈琲を淹れながら、人生に少し傷ついた人たちの心を癒していく、“幸せを運ぶ珈琲物語”を描いた同名漫画。2014年~2015年にかけて「WEBコミック EDEN」で連載され、2018年にはアニメ化もされた。「凪のお暇」では、“メンヘラ製造機”ゴンを演じた中村さんだが、今作では、店主・青山一に扮する。以前から原作ファンの間で、青山のビジュアルや仕草、佇まいが、「中村倫也にしか見えない」という声も挙がっており、今回原作ファン待望論が現実になった。移動珈琲店「たこ珈琲」店主の青山は、移動珈琲車に乗り、街から街へ、行く先々で、人生に少し傷ついた人たちの心を癒していく。爽やかで飄々とした王子様に見えるが、その裏には想像を絶する秘密が…。今回テレビ東京ドラマ初主演となった中村さんは「オファーをいただくずっと前、一昨年に原作者のコナリさんとお仕事させていただきまして、その頃にこの漫画も読んでいたんです。たいへん楽しく拝読させていただきました。なので世界観の共有はバッチリかなと」とコメント。原作ファンの声は中村さんの元にも届いていたようで「『お待たせしました』といったところでしょうか。これで僕以外の役者が演じていたら何よりもまず僕が文句を言っていたと思うので、良かったなと思います。笑」と安堵し、「影と包容力のある、珈琲屋のぽわぽわした兄ちゃんとしてまずは存在できればと思います」と意気込む。そして「知らぬ間にコーヒーカップについてしまった汚れを綺麗に落としていくような、そんな作品になると思います。癒しとハラハラを内包するこのドラマをぜひ楽しんでいただければと思います」と視聴者へメッセージを寄せた。「中村さんの演じてくださったゴンが素晴らしすぎたので青山も素晴らしすぎる未来しか見えません」と期待を寄せる原作者のコナリさんは、「最終回までの脚本をすでに読ませていただいているのですが、原作エピソードはもちろんのこと、ドラマオリジナル回もあって楽しみです」と明かしている。なお、監督・脚本は、『かもめ食堂』『めがね』『彼らが本気で編むときは、』などで知られる荻上監督。さらに監督には、『パラレルワールド・ラブストーリー』の森義隆、『ケンとカズ』の小路紘史が名を連ねる。「珈琲いかがでしょう」は2021年、テレビ東京系にて放送予定。(cinemacafe.net)
2021年01月07日松山ケンイチが主演し、共演にはムロツヨシを迎えた映画『川っぺりムコリッタ』が来年公開されることが決定した。山田は、北陸の小さな街で小さな塩辛工場で働き口を見つけ、社長から紹介された「ハイツムコリッタ」という古い安アパートで暮らし始める。無一文に近い状態でやってきた山田のささやかな楽しみは、風呂上がりの良く冷えた牛乳。そして、お米が買える給料日を心から待ち望んでいた。ある日、隣の部屋の住人・島田が風呂を貸してほしいと上がり込んできた日から、山田の静かな日々は一変する。少しずつ友情のような感情が芽生え始める山田と島田。そんな楽しい日々の中、ある日、山田が北陸の町にやってきた「秘密」が、島田に知られてしまい――。本作は、『かもめ食堂』『彼らが本気で編むときは、』を手掛け、国内外で高い評価を受けてきた荻上直子監督による完全オリジナル脚本作品だ。家族のいない孤独な主人公が、社会との接点を見つけていく過程を描き、「どうせ生きるなら」「どうせ死ぬなら」――いまの世を楽しく生きるためのヒントを映し出す本作。荻上ワールドお馴染みの“おいしい食”と共にある、ささやかな幸せの瞬間(=仏教用語で“ムコリッタ”)に包まれる、笑って涙する贈り物のようなあたたかい物語。「脚本読んで今も思っていますが、この作品を人にうまく説明できません。言葉や文章で説明できる作品ではありませんでした」本作をこう表現したのは、 山田を演じる主演の松山さん。「荻上監督とは撮影現場では会話というよりもお互いに何を感じていたかという話が殆どで他人に対してどう見えているかではなく自分が自分をどう見ているのかを大事にして現場にいました。あと、都市では得られない解放感や時間の流れを富山で堪能しながらカメラの前にいました」と撮影をふり返っている。また、山田の隣人・島田を演じるムロさんは「今までの自分を捨てて、荻上さんが作られた世界に飛び込んでおります」と話すも、「そう簡単に捨てられる訳もなく、捨てられているのかどうか、考え動き、考え考え動き考えてます」とコメント。「荻上さんと戦いながら、荻上さんの世界で生きようとする日々。そして松山ケンイチと過ごす時間。『川っぺりムコリッタ』どうかご期待、お待ちください。映画館でお会いしたい」とメッセージを寄せた。『川っぺりムコリッタ』は2021年公開予定。(cinemacafe.net)■関連作品:川っぺりムコリッタ 2021年公開予定© 2021「川っぺりムコリッタ」製作委員会
2020年10月05日Twitter Japanが2月10日、公益社団法人・日本青年会議所とのパートナーシップ協定締結を発表した。「情報・メディアリテラシーの確立に向けて」という名目だが、ネットでは非難の声が殺到している。同日、「Twitter 政治」アカウントが《情報・メディアリテラシーの確立に向け、日本青年会議所とTwitter Japanはパートナーシップ協定を締結しました》と発表した。続けて《日本青年会議所のメディアリテラシー確立委員会がこれから毎週、リテラシーの理解やモラルを高めるのに役立つ情報をツイートしていきますので、皆さん是非フォロー&積極的に会話に参加してください》とつづり「情報を見極めよう!」というアカウントを紹介した。しかし、早速「情報を見極めよう!」アカウントが問題となっている。評論家・荻上チキ氏(38)がTwitterで同アカウントがリツイートした投稿を紹介。そのツイートは個人名を挙げ《発狂している》《ツイートが的外れすぎてワラける》と揶揄していたのだ。荻上氏は《リテラシーとモラルを理解するために有用であるとTwitter japan社がリコメンドするアカウント見に行ったら、最初に出てくるのが、個人を「発狂」なる言葉で非難する投稿のRTだった》と投稿。さらに《特定のモラルにコミットしたり、特定の言説を「フォロー」しさえすれば、「情報強者」として振る舞えるかのようにプレゼンする。これはメディア企業のレベルとしてどうなのか》と苦言を呈している。各メディアによると、日本青年会議所は17年12月に「宇予くん」というTwitterアカウントを作成。同アカウントで中国と韓国を名指しし、「バカ二国と国交断絶、もしくはミサイル爆撃したほうがいい」と投稿したことがあった。さらに特定の報道機関への批判や、「完全に頭がやられてる」と個人を中傷する投稿も。のちに副会頭名で「品性を欠いた内容ばかりで、会の理念と反する。深くおわびする」とホームページに掲載したという。そのため、ネットでは「日本青年会議所は情報・メディアリテラシーの確立にふさわしい団体といえるのか」と適正を問う声が続出。さらには、Twitter Japanを非難する声も殺到している。《Twitter Japanのメディアリテラシーの欠如をあからさまに示すような方針だな》《本気でSNSの公共性と健全性を目指すなら、国内外いくらでも情報リテラシー関連団体や人権団体はあるというのに》《パートナーシップ協定締結に関して様々な批判や指摘を受けたと思うが、自慢のメディアリテラシーを駆使してどんなリアクションをとるのだろうか》今回のパートナーシップ協定締結をTwitter社・CEOのジャック・ドーシー氏(43)に伝えるべく、同氏のアカウントに向けて英語で「この件知ってる?」と問いかける人々も相次いでいる。
2020年02月11日2017年、日本人初の「ベルリン国際映画祭テディ審査員特別賞」に輝いた『彼らが本気で編むときは、』をはじめ、『かもめ食堂』『めがね』など、ヒット映画を生み出してきた荻上直子さん。このたび、自らの脚本をもとに書き上げた小説が『川っぺりムコリッタ』だ。川沿いの風変わりなアパートに集う、優しくて不器用な人々の幸せ探し。誰とも関わらず、ひっそりと生きていくのだという虚無感を抱えたムショ帰りの山田。孤独な暮らしが始まるはずが、住まいを、昭和の匂いを漂わせた川沿いの「ハイツムコリッタ」に決めたことで、住人たちとの思いがけない出会いが生まれて…。「山田の人物像やストーリーのヒントは、いくつかのきっかけが重なったことでした。何年か前に見た、カフェ難民のドキュメンタリー。知人の孤独死を知ったことも大きかったですね。貧困、虐待、孤独死など、自分とは遠いものと思っていた事柄が、案外身近なことかもしれないと感じるようになったんです」「ムコリッタ」という風変わりな呼び名のアパートに住んでいるのはみなワケありな人々。大家の南さんはシングルマザー。場面緘黙(かんもく)症の子どもとふたり暮らしの溝口親子。なかでも、仕事らしい仕事もせず小さな畑で野菜を育てている隣人の島田は、厚かましいところはあるが、そのお節介ぶりが山田の救いになっていく。「いわゆる世間から落ちこぼれた状況にいると、互いによそよそしくて隣人が何をしているかもわからないという方が現実には多そうですが、私は『むしろこんな人情があったらいいな』と思ってしまう。私の映画がどこかファンタジックだと言われるのはそういうところかなと」また、山田は社会復帰早々、行政担当者から、ずっと会っていなかった父親の遺骨引き取りを打診される。死んだ父親に対する複雑な思いが、周囲とのつながりを経て少しずつ変わっていくのも読みどころだ。「脚本の場合は、登場人物の心理を多く語らず、むしろ彼らが何をするかで表現します。でも小説ではもっと彼らの心理を突き詰めねばならず、自分でもわかってなかった部分が発見できました。映画を撮るのはこれからなので、小説を書き上げたことで、撮る映画も何か変わった部分があるかもしれないです」涙腺をツンツン刺激してくるこの小説。映画でも絶対観たい!『川っぺりムコリッタ』 30歳の誕生日を刑務所で迎え出所してきた山田。就職先は、北陸の塩辛工場だ。崖っぷちにいる人々の温かな交流をユーモアを交えて描く。講談社1500円おぎがみ・なおこ映画監督。’94年に渡米し、南カリフォルニア大学大学院映画学科で映画制作を学ぶ。’04年、劇場デビュー作『バーバー吉野』でベルリン国際映画祭児童映画部門特別賞を受賞。※『anan』2019年8月28日号より。写真・土佐麻理子(荻上さん)中島慶子(本)インタビュー、文・三浦天紗子(by anan編集部)
2019年08月23日自分の子ども時代はサンタクロースが来なかったことに一抹のほろ苦さを感じていた荻並トシコさん。でも、サンタクロースが来ていたご近所の友だちにも、やはり違ったほろ苦いエピソードがあるようで…ショ…ショックーーー!!で、でもなんかわかる気がする…。母親も、1人の、ただの人間。ふとした瞬間に(きっと母親自身もしまった!! と思ったであろう)すごく人間臭い反応を見せること、あったよな〜と。案外、そういう生々しい瞬間こそがユーモラスな家族の歴史を作っていくのかしらと、私も自分の母親のことを思い返しながら、なんだか懐かしい気持ちになりました。メリークリスマス!!
2018年12月25日前回 はサンタクロースが来なかった子ども時代を紹介してくれた荻並トシコさん。今回はご近所の友だちから聞いた、クリスマスのおもしろエピソードを紹介します。ご近所のA子さんは、娘さんとのクリスマスをエンジョイしている様子。そして、わが子がプレゼントにどんなリアクションをするのかが楽しみだそうです!!でも思った反応と違うときもあったとか。■隠しカメラでこっそり…うちの子もその場ではすっごく黙々としてるけど、あとからとても楽しかったと言ってくることがあるので、なんか…わかる気がする…!!もうすぐまたクリスマスがやってきますが、今年も娘さんは一言も発しないのか、それとも何か言うのか、反応が楽しみです。
2018年12月18日前編 ・後編でお送りする荻並トシコさんの夫婦喧嘩エピソード。後編となる今回は、さらにヒートアップするトホホな攻防戦をお届け! 果たして決着はつくのでしょうか?■まさかの反撃にトシコ絶句…からの後半戦スタート!■そして、不毛な小競り合いに…!なんか、最後は、グダグダになって、なあなあで終わりますね…。さて、この漫画を描き上がって自分を客観視してみると、実にくだらない!!どっちも直そうね、でいいじゃないかよぉおお!!忙しいのになに無駄な時間使ってんだと思うのですが、いざ相手を目の前にすると、なぜだかそういうわけにはいかないのです。まあ、こんな感じの小競り合いを繰り返しつつも、深刻な話にはなってないので(今のところ…笑)これはこれで一つの夫婦の形かなと捉えております!!
2018年11月27日(ここだけ切り取ると、いい思い出。)困った。買ってあげたことを覚えていて、コンビニの前を通りかかったら、急に欲しいスイッチが入っちゃったみたい。でも、この日は時間の余裕がなく…気にしすぎ?いや、やっぱりそんなことはなく、子どもが電車内でグズるとちょっと嫌な空気が流れるものです。咳払いされたりとかね。でも、それが最良の方法かというと、そうも思えなくて。自分の本心とは違うけど、周りの目を気にしての、楽な行動をとってしまうのがイヤだな~と思います。もし、電車内で子どもが泣いていても全く気にされなかったら、きっと行動は随分変わるんだろうなとも、思います。こういうケース以外にも電車に乗らないって手もあるけど、子連れだからって、そこまで権利を阻害されていいわけがないし!!とはいえ、人に間近で泣かれるとストレスになるのもわかる。親子の関係ですらそうなんだから、赤の他人の子なんて、なおさらだよね…。車内には仕事でとても疲れていたり、体調が悪かったりする人もいるだろうし、全ての人に子どもの泣き声に寛容になれ、というのも乱暴だよね。でも…ひいては、世界全体が自分に冷たいような極端な気持ちになってしまう。たった1人だけでも、重い空気の中に小さな光がさして疎外感がフッと和らぐ、かもしれない。赤ちゃん、泣いてもいいよ、と思うこと…。いい活動なので、ぜひ賛同したいと思っています!私は何かを貼る習慣がないので、ステッカーもしていませんが…(編集部のみなさんごめんなさい!!)そんな微々たる活動なので、活動してることになってないかもしれないけど、でも、世の中を変えるのって、意外と、みんなの気分、とか空気、みたいなの大事じゃないですか?ちょっとした意識の変化が、世の中への風穴になること、祈ってます!!最後に、車内つながりで、ご近所のお友達からかわいいエピソードを聞いたので描いてみました。<まさかの、車内で大熱唱!>歌わせておくってのがすてきです!!自分なら反射的に、「静かに」と言ってしまわないかな? とも考えました。\おかげさまで2周年/ WEラブ赤ちゃんプロジェクト ~赤ちゃんの泣き声を温かく見守っている人たち、集まれ!~公共の場で泣いてしまった赤ちゃんを、温かく見守っているという人たちのポジティブな思いを可視化するために、ウーマンエキサイトが立ち上げたプロジェクト。公式サイトではワンクリックで賛同できだけでなく、温かいコメントが4000件以上も集まっています。賛同や応援の声はこちらから
2018年10月30日どんなハードな育児の場面でさえ、ユーモラスな切り口で笑いに変え、育児ママたちの癒やしや共感を集める荻並トシコさんのコミックエッセイ。ウーマンエキサイトで連載中の「 荻並トシコのどーでもいいけど共感されたい! 」でも、思わずクスッと笑えるエピソードが盛りだくさん。「育児のあるある」から「まさかの出来事」まで、独自の感性で面白おかしく描ききっています。そんな荻並さんが注目を集めるきっかけとなったブログの作品を書籍にまとめた 「トシコ、母になる。」 は、当時2歳だった息子のハルくんとの日常を描いた痛快コミックエッセイ。乳児と幼児の間を行ったり来たりする2歳児ならではの難解な子育てに共感しつつ、もらい笑いが止まらない一冊です。そこで今回は、荻並ワールド全開の「トシコ、母になる。」の魅力に加え、ストーリーやタイトルに込められた荻並さんの思いをお届けします。荻並トシコさん東京都杉並区在住。4歳差の男の子と女の子、2児の子育て奮闘中。出産をきっかけに「息子の様子を描きとめたい!!」と個人ブログで漫画を描き始める。「auヘッドライン」のエンタメランキング第1位、月間250万PV超の育児4コマ漫画をまとめた「トシコ、母になる。」(三才ブックス)を販売。auヘッドラインにて「トシコ、母になる。」連載中。■“人に話すほどではないけど、忘れたくない…”、そんな育児の日常を描くそもそも荻並さんがブログで漫画を描き始めたのは、家族や友人に向けて、日々のハイライトを発信するためだったのだとか。人に話すほど特別なことではないけれど、自分にとっては意味のある育児の日常を忘れず残しておきたいという想いを込めて、漫画を描き続けていたといいます。確かに育児は小さなことの積み重ね、思い通りに進まないことだって山ほどあります。そんなつらいことも、楽しいことも泣いて笑って自分らしく乗り越える荻並さんの姿には、励まされるような気持ちにさえなります。そして作中の母トシコとイヤイヤ期真っ盛りの2歳の息子ハルくんとのやりとりは、いつもシュールな笑いにあふれています。例えば、卒乳に向け、徐々におっぱいを制限していた時期に体験した電車内でのエピソード。「パイ」あぁ~まさに母にとっては赤面もののシーン。「もし自分だったら…」なんて思うとおそらく、いや確実に笑えないであろうシチュエーションも、荻並さんの手にかかれば、泣きたくて格好悪い母の姿がなんともおかしくも愛おしく見えるのが不思議。「もう勘弁してくれ~」な母の心の叫びをユーモラスな切り口で描いてくれることで、つらい子育ての瞬間を笑い飛ばせる心の余裕を与えてくれます。 ■タイトルに込めた想い、「母になる。」で変わったこと世間の母親像にしばられない、あくまでマイペースな子育てを実践する荻並さん。しかしそんな彼女にも母親になったことで自分の中である変化が生まれたといいます。それが、母になって確実に優しさが増したことだったそう。産後すぐには、産まれたばかりの息子を抱いては泣き、外国で10人亡くなったという新聞の見出しで泣き、まさに母性のインフレ、優しさのインフレを起こすほどの異様なモードに…。通常の精神状態に戻ってからも、「皆、母から生まれた」という大前提で世界を見られるようになったことで、“優しさの一定値を引き上げる”ことにつながったといいます。そんな今の自分の姿を“ちょっといいな″と感じていることから、あらためて母になった実感を込めて「トシコ、母になる。」というタイトルをつけるにいたったそう。一人の女性から母へ、守るべきものが増えたことで、背負う責任はときに重たくも感じるけれど、人として成長する機会を与えられたことで、母になったことへの喜びと感謝を感じる荻並さんの想いが伝わってきますね。そして、母になって変わったことはこれだけにはとどまらず、ププッと笑えるエピソードとしても描かれています。「夜の外出」「もうこれ、自分のことみたい!」と笑わずにはいられないママたちもいるのでは?育児がつらくて、もう逃げ出したいと思うことだってあるのに、夜のフリータイムをせっかくもらっても、口ずさむのは、すっかり耳慣れた育児ソングなんて…。母になって変わることは山ほどあり、ときに失なったものに目がいくこともあるけれど、そんな母の姿をシュールにおかしく描いてくれることで、笑いと共感で心が救われることがあるんですよね。■イヤイヤ期の言動…「うちだけじゃないんだ!」に救われる本書の面白さを引き立たせてくれるのが、何といっても2歳男児のハルくん。イヤイヤ期全開のその行動に母トシコも頭を悩ますことばかり。しかし、トシコとハルくんのやりとりを眺めていると、なぜか不思議と心が軽くなるんですよね。なぜか…!? その理由はきっと、「これってうちだけじゃないんだ」っていう安心感にあるのではと思います。まずは最強2歳児のこんな一コマ。「多彩」特にイヤイヤ期真っただ中の子どもを持つママたちなら、ハルくんの行動は「やめて~」の連続のはず。なのに、不思議と笑えるうえに、普段のわが子の謎の言動がひも解かれ、読み進めるうちわが子に対する愛おしさがじんわりわいてくるんです。育児で八方塞がりになると、ついほかの子と比べて、「なんでうちの子は…」みたいにネガティブな気持ちになったりするもの。自分の子以外は、なぜかおとなしく、いい子に見えてしまうことってあるんですよね。まるでわが子だけが、“ダメな子”みたいに感じることもあるけれど、現実は決してそういうわけじゃない。ただ毎日必死で子育てしていて、ふと周りが見えなくなっただけ…。そんなときに、ページを開いてトシコとハルくんのやりとりを見ていると、「そういえば、うちの子も同じようなことしてたな~」なんて、わが子を引きで見られることで、ママの心がすっと軽くなるんです。■つい忘れがちになる…幼きわが子との「いま、このとき」「トシコ、母になる。」では、見慣れたはずの育児の場面が荻並さんのフィルターを通して描かれることで、まるで子どもとのやりとりを追体験しているような感覚に陥ります。日々育児と格闘し、泣いて、笑って、子育てしているトシコの姿はちょうどあの日、あのときの自分のよう。だけど、ただつらいと感じるだけで、果たしてトシコのように子どもと正々堂々と渡り合い、大切な時間として刻んでいるのだろうか? なんて、思わず自問したくなるんですよね。日々の育児に追われて、つい忘れてしまう大切なことも、トシコとハルくんの日常が教えてくれるような気がします。本書にもトシコとハルくんのほほえましい一コマがおさめられています。「フォロー」思い通りにならなくてイラッとすることもあるけれど、子どもながらに精一杯の気持ちを込めて、ママを元気づけたいという想い。ハルくんなりにフォローする姿は、かわいすぎて、笑わずにはいられませんが、ほんわかやさしい気持ちになれるエピソードです。育児はもちろん大変なものだけど、「飾らず、自分らしく、子どもと楽しもう」という気負いのないメッセージが本書のなかにはたくさんちりばめられています。■荻並トシコさんからのスペシャルコメント!最後に、「トシコ、母になる。」上梓から2年を経た荻並トシコさんに、今のお気持ちを伺いました。発売から2年越しのご紹介ありがとうございます!!このあと、2人目が産まれたりなどしていて、物理的には今の方が忙しいのですが…この1人目が2歳頃のときの方が、初めてのことだらけで精神に余裕がなかったな~と思います。自分自身を面白おかしく描くことで、なんとか平静を保ってきたのかも?(それは今もか?)今読み返すと、当時はこんなこと考えていたんだ!! ぎゃー恥ずかしいー!! ということのオンパレード…息子2歳のときの記憶の冷凍保存であり、積極的に開けたくないけど捨てられはしないタイムカプセルみたいな、そういう存在です。けっして、美しい内容ではありませんが、みっともない所も含めて真剣に取り組んだ1冊です!!ぜひ手にとっていただいて、私の状況に共感できる方はハラハラしながら、そうでない方は、鼻で笑って読んでいただけたらと思います。追伸:特に2歳過ぎても卒乳していない人にオススメです!! 『トシコ、母になる。』 荻並トシコ著(三才ブックス)1,080円(税込)「うちのことかと思った!」「もらい笑いした!」「ゆるっとした育児にホッとした」背伸びナシの母子のドタバタ日常劇に、クスッと笑って癒やされるママが続出! 「auヘッドライン」のエンタメランキング第1位、月間250万PV超の育児4コマ漫画が、書き下ろしやエッセイを加えて待望の書籍化。●荻並トシコさんのブログ: 荻並トシコのブログ ●荻並トシコさんのウーマンエキサイトの連載: 『荻並トシコのどーでもいいけど共感されたい! 』
2018年10月26日こんにちは。荻並トシコです。今回は陣痛にまつわるお話!!ということで、出産前に話を戻してお伝えします。私の周りでは、陣痛が長かった!! という意見が多かったこともあり、出産前の私にとっての陣痛は「長く苦しむ苦行」というイメージでした。妊婦の私は、近いうちにくるであろう陣痛の長い苦しみに耐えなければと、漠然とした不安を抱えて過ごしていました。でも、実際に来た陣痛はちょっと違ったんです!! 1人目も2人目も、陣痛が来た!! と思ってから2〜3時間で産まれる、非常にスピーディーな展開でした。しかも、じわじわ痛くなるというよりは、いきなりガツン!! と痛みの渦に巻き込まれるような感じ、待ったなしの状況でした。ジェットコースターでいったら、坂を登る加速を行わず、いきなり急加速するドドンパ※みたいなジャンルですね。しかも乗るタイミングが選べない!!え、あ、今か、と思ったら、もうお産は止まらない!!1人目は朝、破水して慌てて産院に行き、その2時間後にはもう産まれていたという…心がついていかないまま母になりました。ある程度、予定日が近づく頃には覚悟を決めつつもいざその時は、ちょっと自分の思うタイミングと違っていて、あぁ…人類は自分の出産タイミングを自分でコントロールできるようには進化しなかったのかしら…と思います。(あ、でも計画分娩とかはあるか)まあでもジワジワ苦しむ長いお産だとしたら、短期集中型で集中力が長く続かない私にはつらかっただろうからバーッと一気に産み終わって、これはこれで自分に合ったお産だったのかもしれません。ちなみに母(私を含めて4人姉妹の母)4人目の時は1時間かからなかったらしいですよ。お産が早いのは…遺伝?※富士急ハイランドにある、世界No.1の加速力を誇る ジェットコースター =========================================本記事はあくまで筆者の体験談であり、症状を説明したり医学的・科学的な根拠を保証したりするものではありません。=========================================
2018年08月07日幼稚園のお弁当、ママたちの負担を軽くするには“夫”を巻き込むのが手っ取り早い!? コミックライターの荻並トシコさんがご近所ママたちに聞いたお弁当アイデアの第2弾は、衝撃のパパ弁エピソード。なんと入っていたのは…ちなみにうちの夫はこまごました園弁当には手出しをしようとはしませんが家族で公園に行くときには大量のおにぎりを作ってくれることはあります。 ■マンガで読む「みんなのお弁当事情」>>
2018年07月24日こんにちは、荻並トシコです。本日はご近所さんに聞いた「水いぼ」のお話です。病気じゃないけど、なかなかにガッカリな返答!!…さて、水いぼといえば子どものころ、妹の背中に大量にできていたことが印象に残っています。泣き叫びながらいぼを取ってもらう姿が強烈に記憶に残っており、水いぼ=壮絶というイメージが私の中にありましたが、ご近所の友だちの子は、塗り薬を塗ったらあっさり治ったそうです!! 程度にもよるのかな?気になって本で調べてみたところ、水いぼは弱いウイルスが原因だそうで、かかった本人には、かゆみや痛みはなく、特別な治療をしなくても免疫ができると自然治癒していく…だけど、伝染する力が強いので、2~3個のうちに受診するのがいいそうです。治療法も、芯を取る方法、冷凍凝固法、塗り薬を塗る方法などいろいろあるらしい…。なるほど!!まだわが家では水いぼ未経験ですが、もし水いぼを発見したら、早めに受診しようと思います。そのときは、私の背中にも老人性いぼがいくつかあるので、間違えないようにしなきゃ…ですね!!=========================================本記事に記載された症状や治療法は、あくまでも筆者の体験談であり、症状を説明したり治療を保証したりするものではありません。=========================================
2018年07月10日突然のマーライオン吐きから始まることが多い胃腸炎(胃腸風邪)。吐いたら、吐き気が治まるまで、食べ物飲み物を与えないようにするのだけれど、それも嫌がって大泣きするし、体調悪いとグズグズが止まらないし、地獄のような時間のスタート…。痰が絡んで吐いただけのこともあるので、しばらく様子を見て、熱があったり、2度吐いたら病院に行きます。調子が悪いので安静にしてほしい…けど、してくれず。気がつくとあたりをウロチョロ。あ、意外と元気じゃない? もう治ったのかなぁ~と油断していると吐いたり。それも、なぜ、わざわざそこに!! ってところで吐くことが多い…。あと20cmズレてくれたら掃除が楽なのにぃ~とか。踏んでしまってあちこち歩いて吐いたものの足跡だらけになってしまったことも…!!でも、5歳が近づくころには…それでも最近は、吐き気を催したら、トイレとか、洗面器に向かおうとしてくれる!!失敗することの方が多いけれど、ちょっと前まで吐しゃ物もおしっこもウンチも漏らしっぱなしだった赤ん坊がそんな気づかいを見せるなんて、おい、おまえも大人になったもんだなぁ!! …と、ちょっと感動すらしちゃいます。(現在は下の子もいるので別の大変さはありますが)風邪を引くと大変なことには変わりないけれど、大変なことでも成長を感じられると、こちらもがんばろうという気持ちになれるもんです。これからも、息子の体調に振り回されることは多々あるでしょうが、乗り越えていきたいですね!!=========================================本記事に記載された症状や治療法は、あくまでも筆者の体験談であり、症状を説明したり治療を保証したりするものではありません。=========================================
2018年07月03日初めまして!! 荻並トシコです。この度、ウーマンエキサイトさんで連載することになりました。今日は「おやこ診断」( iOS / Android )をやってみた話です。家族全員の診断を見てみた…今日の家族との関係性も占える…が…自分の今日の運勢も占える以上!!占いなんて、みんなに当てはまりそうなこと書いてあるんでしょ!!と懐疑的になりがちな私。だけど、このアプリはなんだか家族の顔が見えてくるようで…ツッコミを入れながらも存分に楽しんでしまいました。自分への気づきにもなったり。スキマ時間で遊ぶのにぴったり!!おすすめです♪※ウーマンエキサイトアプリ内「おやこ診断」無料キャンペーンは2018年6月27日(水)をもって終了いたしました。無料でも有料でも楽しめる!ウーマンエキサイトアプリ内「おやこ診断」無料でダウンロードできるウーマンエキサイトのアプリ内診断サービス。家族の生年月日と性別を登録すると、以下の診断を無料(一部有料)で楽しめます。<無料>■あなた(パートナー)の本質診断・基本正確・行動パターン・感覚パターン・同じ本質を持った有名人■子どもの本質診断・基本正確・行動パターン・感覚パターン・同じ本質を持った有名人<有料>■あなた(パートナー)の本質診断・あなたから見たパートナーの関係性・母親としての傾向・子どもから見たイメージ■子どもの本質診断・やる気にさせる方法・思春期の行動と対処法・叱り方、褒め方・得意分野・才能・能力適正<有料コンテンツ料金>・大人: iOS/Android 600円・子ども: iOS 1,080円/Android 1,000円 ※アプリ内で一度ご購入いただいた診断結果はいつまでも閲覧できます。※診断結果は買い切りとなり、月額料金は発生しません。>>iOSアプリのダウンロードはこちら iOS ウーマンエキサイトアプリ >>Androidアプリのダウンロードはこちら Android ウーマンエキサイトアプリ おやこ診断の詳細はこちら↓
2018年06月19日大ヒットした「かもめ食堂」や「めがね」で、日本映画の新たな頁を開いた荻上直子監督の最新作「彼らが本気で編むときは、」は、“もう癒し系とは言わせない”と監督自らが語る“真骨頂”と呼べる映画です。南カリフォルニア大学大学院の映画学科に留学していた20代の6年間、それから12年後、夫と生後間もない双子とともに再びアメリカ生活を送った1年間も、アパートの大家さんはじめ、周囲にはゲイ、レズビアン、トランスジェンダーの人たちが普通に暮らしていたのに、日本ではそうでないことに違和感を感じた荻上監督。ある新聞記事で、中学生の息子に「おっぱいがほしい」と打ち明けられ、彼に “ニセ乳” を作ってあげた母親の存在を知った監督は、このお母さんに会いに行きます。女の子になった息子を自然のこととして受けとめ、我が子を大切に思う気持ちを知り、自分の双子への愛情と変わらないと思った監督が、映画にしたいと切望したのがこの作品なのです。トランスジェンダーの女性・リンコ(生田斗真) の恋人・マキオを演じているのが、桐谷健太さん。普通の男性役ながら、セクシュアル・マイノリティであるリンコを、あくまで一人の女性として守り抜く姿勢の男らしいこと! そんな桐谷さんに、映画を作り上げるまでの熱い思い、この映画で到達した新境地についても、たっぷり語っていただきました。■小学校5年生のトモ。テーブルにコンビニのおにぎりが置かれている生活―― この映画に出演しようと思われたのは、なぜですか?「最初、マネージャーから電話があって、すごくいい脚本だと。母親が家を出て行ってしまった姪っ子が、元は男性だった女性と暮らしてる母親の弟と同居することになって…と聞いて、『ええっ、どういう話?』みたいにはなりましたけど(笑)。でも、実際に読んでみて、すごくええ脚本やなあと思ったし、今、オリジナル脚本で製作する映画は減っているから、これは映画らしい映画になるんじゃないかって、すごく感じた。監督の作品も観ていて、『ああ、空気を撮る監督やな』って感じたから、めっちゃ楽しみでしたね、はい」母・ヒロミ(ミムラ)と二人暮らしのトモ(柿原りんか)は、小学校5年生。帰宅すると、テーブルにコンビニのおにぎりが置かれている生活でしたが、ある日、母が男性と出奔してしまい、仕方なく書店勤務の叔父・マキオを訪ねます。マキオは、彼らの母親(りりィ)が暮らす施設で働く恋人のリンコと同棲しており、三人の共同生活が始まりますが…。―― この映画に出演する前と後で、トランスジェンダーに関する感じ方、恋愛観に変化がありましたか?「俺は東京に出てきたばっかりの時、ゲイの方にナンパされ、そこからこの業界、モデル事務所に紹介してもらったりして、ゲイやトランスジェンダーの友達がすごく多かったんです。いうたら僕も、大阪から出てきてマイノリティだったわけですよ。誰も知らない中、彼らはすごく優しくしてくれたし、中には下心あった人もいるかもしれないけど(笑)、でも、すごく仲良くて。その頃からの友達に『こういう映画やるけど、聞いてもいい?』って、いろいろ話を聞かせてもらって。だから、俺の中ではトランスジェンダーって言葉は、この映画をやるまで知らなかったっていうぐらい、あたりまえの日常やったから、よくいう “認める” とか “認めない” とか、そういうことじゃなくて、いろんな考え方があってそれでええやん…っていう考え方なんです」―― 当事者になってみて、初めてわかる差別があると思うのですが…。「当事者ということでいうなら、中学生の頃、自分はトランスジェンダーだと気づいた時が、思うことはすごく大きいんやないかと思う。だからこの映画を観ながら、その友達たちは俺には何も言わなかったけれど、世間に対する苦しみや悲しさを経験してきたのかなと、想いを馳せたりしました。役を構築する上で、友達に『トランスジェンダーの女性が、つきあう男性の共通点って、あったりするの?』って聞いたら、『それは健太、人それぞれだよ』と。普通、 “人それぞれ” っていうのはヒントにならないじゃないですか、ある種漠然としていて。でも俺、それですごい腑に落ちたんですよ。もちろん結婚を考えてるとしたら、すごく覚悟をちゃんとしてる人だと思う。で、その時に、『そうか、マキオってすげえ男らしい男なんやな』と感じた」じっとこちらの目を見つめながら、丁寧に真摯に言葉を紡ぐ桐谷さん。ワイルドな印象が強いけれど、大きいのにとても繊細な手をしていて、美しい指を組んだり解いたりしながら、時に笑いを取り、時にガキ大将のように豪快に笑い、時にホロリとさせるのです。■一番目立ちたい!よりも「斗真がきれいに見えるように」変化した新境地―― マキオは普通の男性ですが、母親は夫が他の女性と駆け落ちした辛い過去があり、姉は好きになった男を追って家を出てしまう…という環境。そんな中でトランスジェンダーの恋人と暮らす彼を演じるのは、なかなか難しかったのではないでしょうか?「マキオを演じる上で、いろんなリサーチをしたり、監督からは、監督の旦那さんのイメージなんだって聞いたり…。ダサくて話もおもしろくなくて…って、旦那さんのことをガーッて文句言った後、『でも、すごく優しいんです』と。それ、聞いた時に俺、すごく愛情を感じて、『何か、グッとくるなあ』みたいな…。それでまた、イメージもらったんですよ。でも、人を愛する気持ちとか傍にいたい気持ちは、別に俺と何ら変わんないって感じたから、それを核にして、無垢なマキオ像というか、マキオを生きられたと思ってますけどね」最初は馴染めなかったトモも、お弁当を作ってくれたりする優しいリンコに、少しずつ心を開いていきます。リンコはリンコで、世の中から哀しい差別を受けながらも、辛い気持ちを編み物で紛らわせ、トモの愛らしさにだんだんと母性が目覚めていき…。―― 生田さんの女性役、現場ではいかがでしたか?「斗真も、最初は苦労したと思う。メンタルな部分を作り上げながら、フィジカルな部分で肩幅が大きく見えないように、手がお兄ちゃんみたいにならないように…。やっぱりそこって重要じゃないですか。そういう意味ではすごく苦労していたし、撮影中、今回は女性陣が多かったから、みんなが注文を言いにくるわけですよ、そこはちょっと…みたいに。だから、俺は傍にいて支えることができたら…と、ホンマに今回、強く感じた。やっぱり斗真が美しく見えることが、この映画にとってすごく重要なわけですから。それと、監督も撮影前、『私もこれに賭けてます』と。『私の人生の第2章なんです』と言うてくれたんで、その監督のお手伝いを全力でしたいな、という思い。今までは、『自分が一番目立ったる!』としか思ってなかったわけですよ。まあ、それが作品のためにもなると思ってやってたわけですけど。でも、今回はそうじゃなくて、斗真がきれいに見えるように、斗真が心折れないように…と思ってて。現場にいた時に俺、今までと違う感覚に『アレ?』って思いました。でも、それはマキオがリンコさんを支えてることとシンクロしていたと思う」―― マキオはリンコさんの心の美しさに惹かれ、それ以外の部分はどうでもいいと選んだ人。内面の美しさが外側にも出ている女性ですが、生田さん、本当にきれいでしたね。「斗真はものすごい一生懸命やってて、俺は最初に脚本見た時から、合うやろなあとも思ったし、本当に可愛いかったし、だから、『可愛いよ』って常に声かけてた。斗真が言ってたのが、斗真もトランスジェンダーの友達がいて、話を聞いた時に、もちろんフィジカルな見え方も大事だけど、やっぱり気持ちだと。籍を変えてる人は、籍を変えてない人よりも自信を持ってて、自分はもう女性なんだっていう…、それだけで全然違うとか、そんな話を教えてもらったのかな。その時、気持ちをちゃんと持っていけばいいんだって思えた、って言ってた。俺もそれを聞いて、すごく腑に落ちたというか、斗真が、後半に向けてどんどんきれいになっていったし。だから、監督が長になって、みんなで一緒に世界観を作っていけたからよかったのかな、と俺は思うんですよね」■リンコさんと「キスしたい」「抱きしめたい」と、自分から監督に提案―― 生田さんとのシーンでは、いろいろ苦労話もあるのでは?「恋人同士の役なのに、監督に『男同士の友情に見えます。ちゃんと抱き合って、今!』とか言われながらっていうのが、最初の頃はありましたよ。でも、それがみんなで作っていく映画の醍醐味っていうか。あと、監督は空気を撮る人なんで、『この台詞をちょっと強く言ってください』とか『ここはこういう表情で…』っていう演出をしない。ドラマとかだとあるじゃないですか、カットがけっこうあるから。ここは強めで、ここは弱めでいきますか、みたいの…。お芝居によって役によって、いろいろあっていいと思うんですけど、監督の場合は、丸々無垢なこの人間そのもの、たとえばマキオが後ろ姿で、座ってるだけの背中だとしても、この人ってこういう人なんだな、と説得できるくらいの力量が求められてる、と俺は思ったんですね。だから、人を愛する気持ちってのを確認して、ただ表面的なんじゃなくて、無垢なマキオを生きるんだっていうんで、そこにいるんだってことで努力して。でも、俺はやれたと思っています、はい」―― 結婚してトモを養子にしたいと願うリンコさんに、「受け入れます、全部。真剣に考えよう、一緒に」と答えるマキオさん。男らしいなあ! と感動しました。「その後のキスシーン、実は台本になかったんですよ。俺が、『あそこは俺、キスしたい。抱きしめたいんですけど…』って言ったら、監督も、そういうシーンがないからどうしようかなって思ってたみたいで、『もしできるなら、ぜひやってみてください』と。斗真にも『ちょっとキスしたいねん』って話したら、『わかった』って。斗真とは、その前の連ドラの打ち上げでキスしてたからね。経験済みやったから(笑)」―― キスは本当にしてるんですか? よく見えなかったんですけど…(笑)。「してる、してる(笑)。そこも、荻上監督っておもしろいなぁと思ったんですよ。普通だったら見せたいじゃないですか。でも、唇重ねてるとこ、撮ってないし。この人っておもしろいな、すごいなって思った。監督はワンカットでずーっと撮るんですよ。お姉ちゃんが帰ってきて、トモが殴りかかって、みんなで話し合うシーンは、ものすごい回数を重ねたシーンなんです。普通だったら、撮り方ちょっと変えたりとかするかもしれないんですけど、監督はずーっと撮ってる。それが、俺はすごいな、監督には見えてるんだな、と思いましたね」桐谷さんも何度も語っているように、“空気を撮る”荻上監督のこの映画は、問題意識の強い作品ながら、映像が非常に美しく、音楽も登場人物の心象風景に伴走していて、決して途切れさせない時間の描き方が見事。思わず、「うーん」と唸ってしまう、心に余韻を漂わせる名場面がいくつもありました。―― 桐谷さんも、マキオになりきってリンコさんを受けとめていらっしゃいました。「マキオはきっと、お父さんが出て行ってからすごく傷ついて、お母さんももちろん荒れただろうし、その中で、女の人の怖さとか弱さとか嫌なところもいっぱい見てきて、もしかしたら、自分はもう誰かとおつきあいすることはないかもな…、ってあったと思う。そんな中、自分の想像を軽く超えた美しさに出会ったわけなんですよ。リンコさんとの出会いって、それまでは白黒だった世界がカラーになったくらいのこと。自分の人生を、輝く方向に変えてくれた人なんですよ。彼女がトモの母親になりたいって言った時、最初はびっくりした部分もあったかもしれないけど、でもマキオは揺るがず、この人が幸せなら、と思っただろうし。自分の人生を、丸々変えるような出会いだったわけですから」―― トモを一人置いて出ていってしまうお姉さんについては、どう思われますか? 『私は母親である前に、一人の女よ』という台詞がありますが…。「マキオから言わせてもらうと、お姉ちゃんの気持ちもわかるんですよね。だから、マキオは、大声で怒鳴ったりしないし、ボソッと『トモは、コンビニのおにぎりが嫌いなんだ』っていうような言い方で、相手に伝えようとする。それはきっと、マキオが痛みを優しさに変えることができた人だから。お姉さんはそうじゃなかった。でも、お姉さん役のミムラちゃんも言ってたけど、お姉ちゃんにもマキオのような男性がいてくれたら、そうはなってなかったと思うと。だから、単純にアカンとかって言えない。そりゃ自分の子供なんやから、一緒にいてあげるほうがいいに決まってる。そういう人を見ると、俺は感動する。家計や精神的とかも大変やけど、子供をグッと支えてる人を見たら、ええなあって思う。そんな人に、俺は感動するわけですよ」―― 桐谷さんご自身は、どんな家庭が理想ですか?「明るく楽しく、思ったことはちゃんとみんなで言い合うような…。みんなが、最初からデッカイ木を望んでるんじゃなくて、芽から育てていくのを楽しんでいけたら、そう、愛情の過程もじっくり楽しんでいけたらいいなあ、と思いますね」テレ臭そうに、そう語ってくださった桐谷さん。長身でたくましく、でも、繊細な感性で穏やかに包み込まれるような雰囲気は、“ダンナにしたい!”と、この映画からさらに人気急上昇中。“普通の男”の魅力を余すところなく描ききった、桐谷さん演じるマキオに、今すぐ会いに行ってください!第67回ベルリン国際映画祭 テディ審査員特別賞受賞(パノラマ部門、ジェネレーション部門 正式出品作品)「彼らが本気で編むときは、」脚本・監督:荻上直子出演:生田斗真、柿原りんか、ミムラ、小池栄子、門脇麦、柏原収史、込江海翔、りりィ、田中美佐子/桐谷健太フードスタイリスト:飯島奈美配給:スールキートス 2017年2月25日(土)から全国ロードショー
2017年02月22日生田斗真さんがトランスジェンダー役に挑戦した話題の映画『彼らが本気で編むときは、』。監督・脚本を務めた荻上直子さん(44歳)は、34歳の時に撮った『かもめ食堂』がヒットし、広く名前が知られるようになった。そんな荻上さんが初めて映画を撮ったのは30歳の時だったという。荻上さんの30代を振り返って送るメッセージとは・・・。昼間からフラフラしているアラサー女子に世間の目は冷たいが・・・映画を学びにアメリカに行き、帰ってきたのは27歳の時でした。そこから、30歳でのデビューまで映画を撮ることができず、その時期は昼間に実家周辺を歩いていて、世間の視線が冷たいと感じていました。幸い両親は何も言いませんでしたけど。そんな時期もあったし、やっと映画を撮れるようになってからは、嬉しくて本当に無我夢中でした。ずっと親のスネを齧っていたのでお金はありませんでしたが、自分のやりたいこと・やるべきことがはっきりしていました。「やっていることは間違っていない」と確信できた『かもめ食堂』34歳の時に撮り、35歳で公開されたのが『かもめ食堂』なんですが、実はアメリカ・ハリウッドで学んだ映画作りをこの作品で変えました。ハリウッドの王道は「主人公が、ある目標に葛藤を克服しながら向かっていく」というものです。でも、目標がなくても、葛藤がなくてもいいんじゃないか。そういう物語(脚本)を書かないといけないんじゃないかと思ったんです。『恋は五・七・五!』を撮った時に王道パターンの限界も感じていましたから。そんなこともあって、やりたいこと、やるべきことがはっきりしていたとはいえ、「間違っていない」と確信できたのは『かもめ食堂』を撮ってからです。映画がヒットしたとか、他人から評価されたとかではなく、自分の中で「これでいい」としっくりきたんです。20代の時は曖昧だったものが掴めたというか。その次の企画を決めた時に、掴めたものが自分の中で確実なものになりました。そういえば、『かもめ食堂』の頃に、当時の彼と一緒に住み始めたんです。たとえ仕事をしていなくても、結婚していなくても、“男性と一緒にいる”というだけで、世間の目は柔らかくなりました。自分の道を進んでいるのなら、誰に何を言われても平気© 2017「彼らが本気で編むときは、」製作委員会『かもめ食堂』のサチエも、『彼らが本気で編むときは、』のリンコも、「自分の生きる道」には迷いがないんです。例えばリンコは、トランスジェンダーで女性として生きる道を選んで進んでいます。そこに迷いはありません。今作ではその道を選んだことより一歩進んで「リンコは母親になれるのだろうか?」ということをテーマにしています。もちろん、生まれた時の性と違う性で生きることに対して、まだまだ世間の理解は深くありません。でも、自分が決めた道を歩んでいるのであれば、周囲が何と言おうがどうでもいいと思うんです。これは、私が私自身に対して考えていることです。こんな世界にいると、いろいろ酷いことも言われます。ファミレスで独り何時間も仕事していれば、隣のテニス帰りの主婦たちに“変な人”みたいに見られたりもします。アラサーで仕事をしていなかった時の周囲の目も冷たかった。でも、それって気にしても仕方のないことです。自分が選んだ道を進んでいる限り、私は誰に嫌われても平気なんです。やり続けているのは「好きが異常に強いから」私は、映画を撮ることが好きでしかたなくて、ある時「映画をずっと撮っていく」と決心したんです。それからはブレることはないです。自分の道を選ぶ、これだと決めることが難しいと言われれば、確かにそうかもしれません。周囲の目や声に耐える強さがなかなか持てないと言われれば、それもそうかもしれません。でも、周囲なんか関係なくやり続けられるのって「好き」ってことでしかないんじゃないかと思うんですよ。「好きを仕事にすることは難しい」という人がいますし、よく「昔、私も映画を撮ってみたいと思っていたんです」と言われることがあるんです。じゃあ、なんでその人は撮っていないのか?たぶん、好きなことを仕事にしている人は、他の人よりも“好き”が異常に強いのでは、と思うのです。同じようなことを松田聖子さんが言っていたと聞いて納得しました(笑)。それに、会社に勤めている人でも、その仕事の中に“好き”を見出している人ってたくさんいると思います。前回できなかったことが、今回はできた。その繰り返し30歳で初めての映画を撮ってから、30代はわからないことだらけでした。現場に入って女優さんと話をするだけで緊張するし、どうしていいかわからない。でも、それをがむしゃらに越えてきたことによって、40代となった今では一通りのことはわかるようになりました。憧れていた女優さんと話しても緊張はするけど、言いたいことは言う。まぁ、気づけば周囲がみんな年下ってこともあるんですけど(笑)。30代に土台を築いてこられたかなと思いますが、都度振り返って「成長した」と思ったわけではなく、次の作品に入った時に、前回はできなかったことができていると気づいてそう感じました。積み重ねです。今振り返ると、その時々目の前のことを本当に一生懸命やっていました。今、30代の人も絶対みなさん頑張っていると思うんですよ。だから単純に「頑張って」とは言えないんですけど、葛藤がある人生ばかりではなくて、淡々と生きる人生もありで、そこも含めて自分にとっての大切なものがわかっていれば、周囲に何を言われてもやり続けて欲しいと思います。あと、恋愛についていうと自分がタイプだと思っている人と真逆の人に目を向けて見るのがいいですよ。視野が広がります!実際、私の今の旦那もタイプとは真逆です(笑)。<取材を終えて>現在4歳になる双子を育てながら監督・執筆業をされている荻上さん。やわらかな雰囲気からは「がむしゃらだった」とおっしゃる30代も軽やかだったのでは?と想像してしまいましたが、言葉の端々に感じられる強さは、やはりその時代にやりきった自信からきているのではないのかなと思いました。“自分で選んだ道を進んでいれば、誰に何を言われてもいい”ANGIEでは「結婚も、仕事も、生活も、人生すべてにおいて自分の幸せは、周囲や世間の物差しではなく自分基準で選びとってもらいたい」とのおもいで日々記事を作っています。その思いにぴったり寄り添いながら、力強いメッセージをいただきました。みなさんも映画館で監督の強いメッセージを受け取ってみませんか。photo by 加藤義一(荻上直子監督)<Profile>荻上直子(おぎがみなおこ)1972年生まれ。長編劇場デビュー作『バーバー吉野』(03)でベルリン国際映画祭自動映画部門特別賞受賞。『かもめ食堂』(06)で日本映画界へ新しいジャンルをもたらした。続く『めがね』(07)、『トイレット』(10)、『レンタネコ』と作品を発表。各々で賞を受賞している。<Information>『彼らが本気で編むときは、』© 2017「彼らが本気で編むときは、」製作委員会脚本・監督荻上直子出演生田斗真、柿原りんか、ミムラ、小池栄子、門脇麦、柏原収史、込江海翔、りりぃ、田中美佐子/桐谷健太他製作:電通、ジェイ・ストーム、パルコ、ソニー・ミュージックエンタテインメント、パラダイス・カフェ制作プロダクション:パラダイス・カフェ配給:スールキートス助成:文化庁文化芸術振興費補助金©2017「彼らが本気で編むときは、」製作委員会2017年2月25日全国ロードショー公式ウェブサイト【STORY】小学5年生のトモ(柿原りんか)は、母のヒロミ(ミムラ)と二人暮らし。ある日、ヒロミが男を追って姿を消す。ひとりきりになったトモは、叔父であるマキオ(桐谷健太)の家に向かう。母の家出は初めてではない。ただ以前と違うのは、マキオはリンコ(生田斗真)という美しい恋人と一緒に暮らしていた。食卓を彩るリンコの美味しい手料理に、安らぎを感じる団らんのひととき。母は決して与えてくれなかった家庭の温もりや、母よりも自分に愛情を注いでくれるリンコに、戸惑いながらも信頼を寄せていくトモ。本当の家族ではないけれど、3人で過ごす特別な日々は、人生のかけがえのないもの、本当の幸せとは何かを教えてくれる至福の時間になっていく。それぞれの気持ちを編み物に託して、3人が本気で編んだ先にあるものは・・・============================================================
2017年02月20日生田斗真がトランスジェンダーの女性を演じ、「第67回ベルリン国際映画祭」でも絶賛を受けている『彼らが本気で編むときは、』。本作のメガホンをとった映画監督・荻上直子と、主演の生田さん、生田さん演じる主人公の母親役を演じた田中美佐子、女装パフォーマーのブルボンヌが、NHK EテレのハートネットTV「LGBTを“当たり前”に」に出演することになった。母親(ミムラ)に家出され、ひとりきりになった少女トモ(柿原りんか)が、叔父であるマキオ(桐谷健太)、マキオと同棲している美しいトランスジェンダーの女性・リンコ(生田さん)という新しい“家族”と触れ合い、自分の居場所と本当の幸せを見つけ出していく物語。食卓を彩る美味しい手料理や、生まれて初めてのキャラ弁、髪を可愛く結んでくれることなど、母が与えてくれなかった家庭の温もりを初めて知ったトモは、自分に愛情を注いでくれるリンコに少しずつ心を開いていく。その一方、世間の無理解や偏見から「普通じゃない」と言われてしまうリンコ。でも、そんな悔しいことや悲しいことがあっても、彼女は編み物を編むことで、ネガティブな感情を全部「チャラ」にしていくと語り…。映画『かもめ食堂』(’05)で一躍脚光を浴びた荻上監督。出産・育児をへて5年ぶりに発表した新作『彼らが本気で編むときは、』は、トランスジェンダーの女性が主人公の物語。荻上監督がアメリカから帰国後、日本ではセクシュアル・マイノリティの人々と出会わなくなった日常に “違和感”を覚えたことから生まれた作品だ。本来は“当たり前”にあるはずの光景をただ描きたかったという荻上監督。映画では、生田さん演じるトランスジェンダーの女性の日常が淡々と描かれていく。誰もが“当たり前”に暮らすにはどうすれば良いのか。荻上監督と、トランスジェンダーの女性役に挑んだ生田さん、わが子を大きな愛で支え続ける母親役を演じた田中さん、女装パフォーマーとして活躍するブルボンヌさん、山田賢治アナウンサーと共に語り合う。ハートネットTV「LGBTを“当たり前”に映画監督・荻上直子と語る」は2月28日(火) 20時~、NHK Eテレにて放送。(text:cinemacafe.net)■関連作品:彼らが本気で編むときは、 2017年2月25日より新宿ピカデリー・丸の内ピカデリーほか(C) 2017「彼らが本気で編むときは、」製作委員会
2017年02月20日黒沢清、園子温、熊切和嘉、李相日、石井裕也ら、現在の日本映画界を代表する監督を次々世に送り出してきた「ぴあフィルムフェスティバル」(PFF)のコンペティション「PFFアワード」。今年38回目を迎える「PFFアワード2016」の最終審査員に、新海誠監督の最新作『君の名は。』の音楽を担当するロックバンド「RADWIMPS」の野田洋次郎ら、5名のクリエイターが決定した。第38回を迎えるPPFは、9月10日(土)~23日(金)まで、京橋の東京国立近代美術館フィルムセンターにて開催される。そのメインプログラムとなる世界最大の自主映画のコンペティション「PFFアワード」では、今年、483作品の中から入選を果たした20作品がグランプリを競う。手がける監督は、最年少20歳から最年長41歳と幅広く、平均年齢は25歳。世代間ギャップが何かと指摘される現代に、“いまの日本の若者”の想いや状況を色濃く映し出す20作品となっている。そして今回、この20作品を審査する最終審査員が決定。映画監督を含むクリエイターで構成される審査員は、例年、違う顔ぶれとなっている。今年は、『永遠の0』『岸辺の旅』に続き、『続・深夜食堂』を手がける映画プロデューサーの遠藤日登思、松田龍平主演『モヒカン故郷に帰る』が高い評価を受けた沖田修一監督、生田斗真がトランスジェンダーの女性を演じる『彼らが本気で編むときは、』が2017年2月に控える、「PFFアワード」出身者の荻上直子監督、「バガボンド」「働きマン」「宇宙兄弟」などのヒット作を手がけてきた編集者の佐渡島庸平に、昨年、主演作『トイレのピエタ』で映画デビューを果たした野田さんの5名。野田さんが作詞作曲とヴォーカル&ギター&ピアノを手がける「RADWIMPS」は、神木隆之介&上白石萌音が声を務める新海監督の長編アニメーション『君の名は。』の音楽を担当することでも話題を呼んでいる。「PFFアワード」のグランプリをはじめとする各賞は、映画祭最終日23日の表彰式にて、最終審査員が登壇して発表を行う。日本映画界のこれからを担うであろう、次世代の監督誕生に注目していて。「第38回PPF(ぴあフィルムフェスティバル)」は9月10日(土)~23日(金)東京国立近代美術館フィルムセンターにて開催、京都・神戸・名古屋・福岡と全国の会場を巡回。(text:cinemacafe.net)
2016年08月22日