人気漫画家・福満しげゆきの代表作を実写映画化した『ヒーローマニア-生活-』の初日舞台あいさつが5月7日に、都内で行われ、東出昌大、窪田正孝、小松菜奈、船越英一郎、片岡鶴太郎、豊島圭介監督、山崎静代(南海キャンディーズ)が登壇した。初日舞台あいさつ/その他の写真うだつの上がらないフリーター(東出)が、驚きの身体能力を誇るニート(窪田)、情報収集力が抜群の女子高生(小松)、夜な夜なカナヅチで悪を退治するサラリーマン(片岡)という個性豊かな面々と意気投合し、街にあふれる小さな悪を成敗する自警団を結成。やがて、街の“ヒーロー”になるが事態は思わぬ方向に…。本作でコメディ演技に初挑戦した東出は、「現場は和気あいあいとした雰囲気。ずっと楽しかったので、振り切る演技ができた」と手応えたっぷり。豊島監督とは2度目のタッグで「僕らは監督が大好きなので、モニター越しにニヤニヤした表情を見ると、喜んでもらえたと思えて、こっちまでうれしくなる」と強い信頼感を示した。同じく従来のイメージを役柄に取り組んだ小松は「皆さんマイペース。自由な雰囲気で、変に緊張せず伸び伸びできた」と満足げ。「笑えて泣けて、スカッとするエンターテインメント作品になった」とアピールした。また、窪田はベテラン俳優の船越から「ゴキブリを見て逃げ出した」と暴露され、当時の恐怖を思い出したのか、「皆さんは普通に弁当を食べていて・・・。黒い何かがゴソゴソしているのに、よく食べれるなあと・・・」と苦笑いをしていた。『ヒーローマニア-生活-』公開中取材・文・写真:内田 涼
2016年05月07日福満しげゆきの人気マンガを、東出昌大、窪田正孝、小松菜奈、片岡鶴太郎らで実写映画化する『ヒーローマニア-生活-』の特別映像が公開になった。ヘタレな主人公・中津に焦点を当てた内容で、オファーを受けた東出は撮影前に、ヘタレに見えるように走り方などを研究したという。『ヒーローマニア』/特別映像映画は、うだつの上がらない中津が、謎の身体能力を誇る土志田(窪田)、情報収集力が抜群の高校生カオリ(小松)、昼はサラリーマンで、夜は“若者殴り魔”として活動している日下(片岡)に出会い、町を守る自警団を結成する。街にはびこる小さな悪を見つけ、懲らしめていく彼らの活動はやがて実を結び、自警団は、警備サービス会社“ともしび総合警備保障”という大きな組織になるが、新しいメンバーの中に、その力を私欲の為に使う者が現れ、秩序は徐々に崩れていく。特別映像は、会社をリストラされコンビニでバイトをはじめた中津が、バットを振りかざして悪を退治する姿や、自警団として土志田、カオリ、日下と悪に立ち向かうシーンが登場する。他の3人と違って、目立った能力のないチームリーダーの中津役について東出は、「こういう役に挑戦できるんだって思えて純粋にうれしかった」とコメントをしており、メガホンを執った豊島圭介監督は「誰も知らない東出くんのキャラをどうしても撮りたかった」とこだわりを明かしている。『ヒーローマニア-生活-』5月7日(土)全国ロードショー
2016年04月22日人気漫画家・福満しげゆきの代表作を実写映画化した『ヒーローマニア-生活-』の完成ヒーロー(披露)上映会が4月20日に、東京・新宿バルト9で行われ、東出昌大、窪田正孝、小松菜奈、船越英一郎、片岡鶴太郎、豊島圭介監督が登壇。配給を手がける東映の“ヒーロー”である仮面ライダーのサプライズ登場もあり、東出は「スゴっ!」と興奮しきりだった。完成ヒーロー上映会その他の写真うだつの上がらないフリーター(東出)が、驚きの身体能力を誇るニート(窪田)、情報収集力が抜群の女子高生(小松)、夜な夜なカナヅチで悪を退治するサラリーマン(片岡)という個性豊かな面々と意気投合し、街にあふれる小さな悪を成敗する自警団を結成。やがて、街の“ヒーロー”になるが…。本作で初のコメディ演技に挑んだ東出は、「緊張感はありつつ、誰一人怒ったり、怒鳴ったりしていない現場。楽しい雰囲気が、作品にも出ていると思う」と振り返り、「窪田くんはアイスの差し入れに『ウェ~イ』と喜んでいたし、菜奈ちゃんはダジャレを言わせたら天才的」と共演者の意外な素顔を披露。窪田は「登場人物はみんなマニアックで変態ですが(笑)、遊び心もありエンターテインメントがたっぷりな作品」と見どころをアピールした。原作との出会いから約5年の構想期間を経て、映画化にこじつけた豊島監督は、「当初はこんな素晴らしいキャストで映画化できるなんて思ってもいなかった。あえてバランスは考えず、好きなものを詰め込んだ作品なので、いろんな角度で楽しんでもらえれば。キャストの皆さんのイメージとは違う面を描くことを念頭に置いた」と話した。『ヒーローマニア-生活-』5月7日(土)全国ロードショー取材・文・写真:内田 涼
2016年04月20日日本国内のみならず、世界から注目を集める「デスノート」シリーズの正当な続編とされる最新作『デスノート 2016』。この度、主演を務める東出昌大が写る場面写真が解禁された。キラこと夜神月(ライト)とLの死から10年。再び死神が地上にデスノートをばらまき世界中が大混乱に陥っていた。夜神総一郎が立ち上げた「デスノート対策本部」は存続していた。すでに亡くなった夜神総一郎の跡を継ぐべく、キラ事件に精通した三島を筆頭に、唯一10年前のキラ事件を経験した松田ほか5人の対策特別チームの捜査官たちを中心に警視庁内に本部を構えていたのだ。ロシア、ウォール街そして渋谷でのデスノートによる大量殺人が行われる中、世界的私立探偵にして、“Lの正統な後継者”竜崎が加わり事件解明に当たり、地上には「6冊のデスノート」が存在する事が判明。その矢先にキラウィルスと呼ばれるコンピューターウィルスが世界中に拡散された。そのメッセージとは「他の所有者に次ぐ。速やかに私に差し出せ」とデスノートの提出を呼びかけだった――。原作は、「週刊少年ジャンプ」(集英社)にて読み切りから始まった伝説的コミック「デスノート」で、日本国内累計発行部数3,000万部を誇る大ヒットカリスマコミック。『DEATH NOTE』『DEATH NOTE the Last name』と実写化がされ、メガヒットを記録。また、海外からの注目も高く、スピンオフ作『L change the World』を合わせると35の国際映画祭に招かれ、60以上の国と地域で公開され、3作の日本国内興行収入は100億円を超え、名実共にいまもなお人気を博している。そして伝説となった本映画シリーズ誕生から10年目となる年に、正統な続編として完全新作映画となったのが本作だ。今回の舞台となるのは、デスノートを駆使して世の中に野放しになっていた凶悪犯を次々と死に追いやったキラこと夜神月(藤原竜也)と、命をかけてキラを食い止めたL(松山ケンイチ)との天才同士の対決から10年を経た世界。デスノートを追う男・三島創役の東出さんをはじめ、デスノートを封じる男・竜崎役の池松壮亮、デスノートを制する男に菅田将暉、世界中に散らばった“デスノート”6冊のうち、1冊を手にする青井さくら役に川栄李奈が出演。さらに前作でも出演している“ミサミサ”こと弥海砂役に戸田恵梨香が続投している。そして今回解禁されたのは、スーツ姿の主人公・三島が写し出されている2枚。視線の先には一体何があるのだろうか…と、物語の想像膨らませる場面写真となっている。三島は、月の父・夜神総一郎により警視庁内に立ち上げられたデスノート対策本部特別チームの捜査官の一人で、10年前に起きたキラ事件と総一郎の資料から夜神月について徹底的に調べあげ、“研究ノート”を作成。対策本部一、“デスノートヲタク”と呼ばれるほど「事件とルール」に精通しているという人物。また、「デスノートに名前を書かれた人間は死ぬ。その人物の顔が頭に入っていないと効果は得られない」というデスノートのルールに対する最大の防御策として、デスノート対策本部のメンバーは、三島をはじめなんと全員が“偽名”。お互いの本名も知らされてないという。さらに本名や過去の経歴を知られないように、家族のいない人間が選抜されているということが今回判明した。新たなキャストが続々と発表される中、「ベルリン国際映画祭」のEuropean Film Marketでも世界中が注目していることを実証してきた本作。今後の続報にも期待ができそうだ。『デスノート 2016』は10月29日(土)より丸の内ピカデリー、新宿ピカデリーほか全国にて公開。(cinemacafe.net)
2016年03月24日子役の鈴木梨央、歌手でタレントの錦野旦が16日、東京・台場のデックス東京ビーチで行われた「お台場イルミネーション"YAKEI"『リトルプリンセス 星の王子さまと私』ver.」点灯式に出席した。昨年の点灯開始以来、家族連れやカップルなど多くの来場者が足を運ぶなどお台場の冬の風物詩として人気を集めている同イルミネーション。今年の点灯式は、11月21日に公開される映画『リトルプリンス 星の王子さまと私』とのコラボ企画で、本作でアニメ声優初挑戦を果たした人気子役の鈴木梨央が登場し、関係者とともに点灯式に登場した。点灯されたイルミネーションを目の前にした鈴木は「夢の中にいるみたいです!」と目を輝かせながら「家族と一緒に来たいと思いました」と満面の笑顔。お台場といえば、カップルのデートコースとしても人気のあるスポットだが、将来は「海で夜景を見てワインで乾杯するのが理想のデートです!」とおませな一面を明かしながら「海もあるしお台場は(デートコースに)ピッタリですね!」と関係者を喜ばせる場面も。また、王子様を探して冒険する女の子の声を担当した本作について「すごく楽しかったですが、難しいところもありました」と本音を漏らすも「笑いや涙、ハラハラドキドキするシーンもあって、目が離せません! 自分の声も流れて感動したし、映像もすごくキレイでした」と満足げ。役柄にちなんで「憧れの王子様は?」という質問には「三浦春馬さんに阿部寛さん、ジャニーズJr.の岸優太さん!」とイケメンの名前を挙げて観客を沸かせた。イベント途中からは、星の王子様を探すキャラクターを鈴木が演じたということで、スターの錦野旦が登場。錦野の衣装についていた星の形の電球にスイッチを入れた鈴木は「まさに"星"のおじさまですね!」と無邪気に感想を述べると会場は大盛り上がり。そんな鈴木について錦野は「映画を試写で見ましたが、もうビックリしましたよ!梨央ちゃんが出ている感じで感動しました。本当、あなた天才だね。どっちが子どもかわからないよ。そろそろハリウッドデビューかな」と大絶賛。錦野に褒められた鈴木は「うれしいです」と笑顔を見せながら「オーラがあってすごくて素敵な方だと思いました」と錦野を喜ばせた。
2015年11月17日11月16日(月)日本テレビ系列で21時より放送予定の「人生が変わる1分間の深イイ話」にフランク・ワイルドホーンと和央ようかが出演することが決定した。フランク・ワイルドホーン&フレンズジャパンツアー チケット情報今年7月にハワイで挙式した、世界的作曲家のフランク・ワイルドホーンと元宝塚宙組トップスターの和央ようか。宝塚時代は第一線で活躍していた和央だが、現在は世界中を飛び回る夫に同行し、献身的にサポートしている。番組では「有名人の妻は本当に幸せなのか?SP」と題し、元宝ジェンヌならではの深イイ理由に密着した内容になっている。そんなラブラブ新婚生活をおくるふたりが出演する、「フランク・ワイルドホーン&フレンズジャパンツアー」は、ブロードウェイを代表する作曲家フランク・ワイルドホーンの楽曲を中心に、有名ミュージカル作品の楽曲を、世界のミュージカルスター、ミュージシャンの歌唱で披露する公演。出演は、作曲家フランク・ワイルドホーンのほか、ヨーロッパのミュージカル界で活躍するトーマス・ボルヒャート、サブリナ・ヴェッカリン。ブロードウェイ版『ウィキッド』のエルファバ役の最長出演記録をもつジャッキー・バーンズ。さらに、『RENT』オリジナルプロダクションの主人公・ロジャー役を務めたブロードウェイのトップスター、アダム・パスカルも出演するという、豪華な顔ぶれとなっている。「フランク・ワイルドホーン&フレンズジャパンツアー」は12月23日(水・祝)より大阪・梅田芸術劇場メインホールで開幕。チケットは発売中。■フランク・ワイルドホーン&フレンズジャパンツアー12月23日(水・祝)梅田芸術劇場メインホール(大阪府)12月26日(土)東急シアターオーブ(東京都)12月27日(日)東急シアターオーブ(東京都)
2015年11月13日「週刊少年マガジン」にて2012年より連載中の、鈴木央氏が描く王道ファンタジー『七つの大罪』。その公式スピンオフとなる『七つの大罪プロダクション』が11月28日発売のARIA1月号(講談社刊)にてスタートする。<憤怒の罪(ドラゴン・シン)>のメリオダスをはじめとする<七つの大罪>が繰り広げる壮大なバトルファンタジー『七つの大罪』は、2014年10月よりTVアニメも放送されるなど、累計1,500万部の大ヒット作品。ARIA1月号より連載がスタートする『七つの大罪プロダクション』は、そんな『七つの大罪』が実はいま巷で話題の連続テレビドラマで、メリオダス以下<七つの大罪>もドラマとは全然性格が異なる俳優が演じていたら!? という設定の下、撮影中の彼らの日常に密着するギャグ漫画となる。本作を描くのは、第9回ARIAコミックグランプリで準グランプリを受賞しデビューした坂元千笑氏。『進撃の巨人 悔いなき選択』でも話題をさらったARIAの大型スピンオフ作品に注目しておきたい。『七つの大罪プロダクション』(漫画:坂元千笑 / 原作:鈴木央『七つの大罪』)は、ARIA2016年1月号(11月28日発売 / 講談社)より連載スタート。
2015年10月28日『テラスハウス クロージング・ドア』のブルーレイ&DVD発売記念イベントが19日(水)、東京・お台場夢大陸で行われた。会場には、菅谷哲也、島袋聖南、松川佑依子、小田部仁、今井洋介ら5名が華やかな浴衣姿で駆けつけた。この日、司会者を任された小田部さんは、早速「聖南さん、今日浴衣の下は?」と大胆な質問を投げかけた。「今日は透けないように下に着ています。どうして?てつ(菅谷さん)が一番気になっていたんじゃないの?私の下着事情」と島袋さんに言われた菅谷さんは、恥ずかしそうにしながらも、「僕、この間22歳になったので、割と大人になりました」と返答。今井さんは「俺、30歳なのに思春期だよ、まだ」と言って会場を沸かせた。続いて「彼氏はできましたか?」と小田部さんに聞かれた松川さんは、「ちょっとドキドキしている人はいます」と暴露。少し残念そうな菅谷さんに「てつ大丈夫?」と島袋さんからフォローされる場面も見られた。また、会場に集まった多くのファンの前で今井さんのライブも開催され、「手をつなごう」と「また会おうね」の2曲が披露されることに。ギターが倒れてしまったりとハプニングに見舞われるも、「気分の悪くなった方は、速やかに耳栓をするようにしてください」と、軽快なトークで場を盛り上げた。終了後、側で演奏を聴いていたメンバーから、「思いが伝わってきた」と高く評価されていた。本作は、海が見えるシェアハウスに暮らす男女6人の日々を記録し、2012年10月にテレビ放送をスタートして以来、2014年9月まで、総勢22名の男女が台本のない様々な恋愛ドラマを繰り広げ、多くの話題を集めたリアリティショー「テラスハウス」の劇場版。ディレクターズ・エディションには、未公開カット満載の『テラスハウス クロージング・ドア ディレクターズ・ロングバージョン』が収録。さらに「禁断の副音声版」付き本編DISCに充実の映像が収録された特典ディスクと特製アウタースリーブ、デジパック仕様の完全版。通常版は劇場版本編のみ収録。最後に菅谷さんは、「盛りだくさんの内容になっていますので、よろしくお願いします」としっかりPRを行った。会場では、トークイベント後に購入者対象の握手会も開催され、ファンと交流を深めた。『テラスハウス クロージング・ドア』は8月19日(水)よりセル・レンタル同時発売。(text:cinemacafe.net)■関連作品:テラスハウスクロージング・ドア 2015年2月14日より全国東宝系にて公開(C) 2015 フジテレビジョン イースト・エンタテインメント 東宝 電通 FNS27社
2015年08月19日ドラマや映画での活躍目覚ましい東出昌大が初めて舞台に挑戦する。原作はイギリスの文学界における最高の栄誉といわれるブッカー賞、さらに大英帝国勲章を獲得し、日本での人気も高い作家、カズオ・イシグロが初めて手掛けた短篇集。独立しながらもテーマと状況がつながる5篇のうちから、「老歌手」「夜想曲」「チェリスト」の3篇をひとつに組み立て直して舞台の上に描き出す。脚本はてがみ座の長田育恵。演出を手掛けるのは、ここ数年立て続けに良作を手掛け、3度の読売演劇大賞優秀演出家賞を獲得する小川絵梨子だ。本番を2週間後に控えたなかで行われた公開稽古を覗いた。舞台『夜想曲集』チケット情報稽古場には二階建てのセットが組み上げられ、ところどころに椅子が置かれている。稽古場に入ってきた東出は、報道陣が稽古場を埋め尽くさんばかりの様子を見て「すっごい空気!」と笑う。キャスト同士、いい空気ができあがっているようで、通常とは明らかに違うこの状況に対しても過剰に意識することなく、笑い合いながら稽古開始を待っている。やがて稽古がスタート。東出演じる旧共産圏出身のヤンが、彼の亡き母がかつて大ファンだった往年の歌手、トニー・ガードナー(中嶋しゅう)とカフェで遭遇するシーン。静謐な空気の中で言葉がやり取りされる。その静けさを破るように登場したのが安田成美演じるトニーの妻リンディ。ロングコートに幅広のハットをかぶり、意識的か無意識か、やや無礼なところもあるマダムをそのしゃべり方と空気感で見事に体現。素朴な青年の雰囲気をまとった東出との対比が鮮明に見える。稽古の切れ目で緊張がほどけたような笑い声がセットの裏から聞こえてくる。長身の東出はチェロを構える姿、青いギターを構える姿が実にしっくりくる。稽古の中ではギターを持った東出がベネツィアのゴンドラに揺られるシーンや、近藤芳正によるサックスプレイが披露されるシーンもあり、物語の断片を観ただけでも幻想と現実の合間をたゆたうような、不思議な世界がそこに広がる。初舞台ながらこの物語の空気の中にすっと溶け込んでいる東出。彼が本番でどんな姿を披露するのか、期待が募る。公演は5月11日(月)から24日(日)まで東京・天王洲 銀河劇場、5月30日(土)・31日(日)大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティにて。その後広島・富山でも上演。チケットは発売中。取材・文/釣木文恵
2015年04月28日東出昌大が、『夜想曲集』で舞台に初挑戦する。原作は、英国の作家、カズオ・イシグロの短篇集。演出を、気鋭の小川恵理子が担う。俳優の仕事を始めてから、いつかは立ちたいと思っていたというその場所で、東出はどんな姿を見せるのだろうか。「夜想曲集」チケット情報舞台には興味があった。出演作が相次ぐなか、「数えてみたらこの3年で30本位観ていた」のだという。やってみたかったのは、「映像と違う何かが求められる場所」だと思ったからだ。「舞台を経験したことのある方からよく聞いていたんです。舞台をやると自由に動けるようになるよと。それはたぶん、何回も同じ芝居を繰り返すことで、想像力とか演技の説得力というようなものがつくからだろうと思ったので。自分がどれくらい柔軟に自由に動けるようになるのか、怖くもあり、楽しみでもあるというところなんです」。実際、初舞台として挑むのは、想像力も説得力も大いに求められる作品となった。原作は、人生の晩年を迎えて心を揺らす人々の音楽をめぐる5篇の物語。そこから、「老歌手」「夜想曲」「チェリスト」の3篇がひとつの戯曲に再構築され、そのうち2篇に登場する若者を、東出はひとりの人物として演じることになる。すでにチェロの練習も開始。「弦に対して垂直に弓を引くだけで5年かかると言われたんですけど(笑)、だからといってあきらめるのではなく、ちゃんとお見せできるものにしたい」と意気込む。また、演じる人物には“旧共産圏の生まれのヤン”といった限られた情報しかないが、「ちゃんと生きている人間として演じられるようにその人物の背景を勉強したい」と下調べも始めている。「さらに難題だなと思うのが、どの人物もみんなストレートな感情表現をしないこと。言葉の裏にあるものをしっかり読み取って表現しないと伝わらないと思うので、課題は多いです」。舞台に立つまでに越えなければならない壁はいくつもある。それでも怯まないのは、「いい役者になりたい」という思いがあるからだ。「ありがたいことに、役者を始めてからいろんな新人賞もいただきました。でも、それで喜んでいられないというか。やり続けること、観てよかったと思っていただける役者になっていくことが大事だと思うんです。とくに舞台は、チケット代を払っていただいて足を運んでいただくんですから、緊張感を持って臨みたいと思います」。覚悟した役者は強い。東出昌大の初舞台、期待していい。公演は5月11日(月)から24日(日)まで東京・天王洲 銀河劇場、5月30日(土)・31日(日)大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティにて。その後広島・富山でも上演。チケットは発売中。取材・文:大内弓子
2015年04月17日昨年9月に終了した番組『テラスハウス』に出演していた菅谷哲也と島袋聖南が11日、都内で行われた映画『テラスハウス クロージング・ドア』(2月14日公開)のトークイベントに出席した。おなじみのテイラー・スウィフトのテーマ曲に乗って登場した2人。お互いの第一印象について、菅谷は「すごい、クールな女性だと思いました。けど、だんだん日を追っていくごとに、いい意味でイメージが崩れてきたなと思いましたね」と振り返ると、島袋は「すごい子犬のようなかわいらしい子だなって。赤ちゃんみたいだなと思いました。今はすごいお兄さんになりましたね」と当時の印象を語った。また共同生活をしてみたいかという質問に、出演したメンバーの中でもっとも長くテラスハウスに住んだ経験を持つ菅谷は、「それはどうかな(笑)。今度は、一人の時間も大切にしたい」と回答。番組終了後の日々が描かれる映画については、「テレビでは、ほかのメンバーがどこで何をやっていたか、どんなことをしゃべってたのかがわかったんですけど、映画だとそういうのがわからないので、かえって新鮮でした」とテレビ番組との違いに触れた。また当日は、抽選で選ばれた6人が、車のトランクを開けて座る「テラスハウス乗り」を2人と再現できるフォトセッションも行われた。ファンとともに撮影後、「距離が近いのでドキドキしますね。2人の距離が縮まるという意味でもいいですよね」と島袋がコメントすると、菅谷が「(湯川)正人くんと聖南さんがやったのが最初じゃないかな! それからテラスハウスの文化みたいになりましたね」と、そのルーツを明かした。最後は、映画を多くの人に楽しんでほしいと呼びかけ、笑顔でファンたちに手を振り別れを告げてイベントは終了した。2人は公開初日となる14日に、TOHOシネマズ日本橋をはじめとする7劇場を回り、バレンタイン公開を記念した"バレンタインフラワー"の手渡しプレゼントも行う予定。
2015年02月13日俳優の菅谷哲也、モデルの島袋聖南が30日、神奈川・川崎大師で、映画『テラスハウスクロージング・ドア』のヒット祈願を行った。2月14日から全国公開される本作は、フジテレビ系で放送されたリアリティーショー番組『テラスハウス』の劇場版。シェアハウスに住む男女たちの日常生活や恋模様を追った内容で、劇場版では、最初から最後までテラスハウスに住み続けた"てっちゃん"こと菅谷を中心に、新たな住人たちの生活、卒業メンバーたちの人生を映し出していく。あいにくの冷たい雨の中、関係者らとともに境内でお護摩をうけた菅谷と島袋は、真剣な表情でヒット祈願。祈願を終えた菅谷は、「健康でいられますように」と絵馬に書き、「心を込めて祈ったので、ヒットして欲しい」ときりっとした表情を見せた。一方、「結婚出来ますように」と書いた絵馬を照れながら披露した島袋は、「気が引き締まった感じがしました。まだ観ていないので、私たち自身も楽しみにしてます。楽しく観てくれればうれしい」と公開へ向けてアピールしていた。
2015年01月31日フジテレビの人気リアリティ番組「テラスハウス」に出演し、一躍人気者となった“てっちゃん”こと菅谷哲也の素顔に迫ったDVD「裸の時間~若き才能~ 俳優・菅谷哲也」の発売を記念し、1月10日(土)にトーク&握手会を開催。イベント前に菅谷さんが報道陣の取材に応じた。菅谷さんは「テラスハウス」出演をきっかけに、俳優としてドラマ「ラスト・シンデレラ」、映画『ハダカの美奈子』、舞台「タンブリング FINAL」などに出演。このDVDでは「テラスハウス」以上に菅谷さんにカメラが密着し、連日の仕事の様子やプライベートでの姿を捉えている。DVDの中には菅谷さんが「タンブリング」で共演した須賀健太と焼肉屋で語り合う姿なども収められているが、普段から須賀さんとは仲が良いそう。また「テラスハウス」で一緒の時間を過ごした面々とも番組終了後も時折、顔を合わせて食事などをしていると明かした。元々、菅谷さん自身は人見知りとのことで、この日も報道陣を前に質問に答える様子も少し照れくさそう。「少しは直ってきた…」と明かしつつも、先述の須賀さんとの焼肉屋でも「須賀くんの方が喋ってるのが多いんですよね(笑)」と少し申し訳なさそう。この日のトーク&握手会で、一昨年の写真集発売以来、久々にファンと直接触れ合うこととなるが「ちょっと緊張しています…(笑)」と胸の内を明かした。ちなみに、シェアハウスを出て以降は「普通に独り暮らしです。人並みに暮らしてます…オシャレな家ではなくなりましたが(笑)」とのこと。この正月は地元でのんびりと過ごしたそうだが、声を掛けられることも増えたのでは?と思いきや「うちの地元は狭いのでそんなこともなく…前から知ってる人が多いので。(握手やサインを求められることは)全然なかったです。ちょっと寂しいですね」と苦笑交じりに語った2月14日(土)のバレンタインには、「テラスハウス」の“その後”を映し出す劇場版『テラスハウス クロージング・ドア』が公開となるが、改めて「テラスハウス」について「2年間出させていただいて、あの番組があって、いま自分はここに立たせてもらっている」とその存在の大きさを口にする。終了に関しては「寂しい気持ちもあるけど巣立つ感じ」とも。「“テラスハウスのてっちゃん”を卒業していけるようにしたい」と俳優として新たな境地を切り拓くことへの意欲を見せる。ちなみに現在、恋人は?という問いには「いえ、相変わらず(苦笑)」と赤面。好きなタイプの女性の性格や外見について「誠実」や「目力がある」などの要素を挙げ「女優さんでいうと、以前から真木よう子さんのファンです」と明かす。最後に改めて今回のDVDについて「『テラスハウス』よりももう一歩踏み込んで知ってもらえると思います」とアピールした。「裸の時間~若き才能~ 俳優・菅谷哲也」は発売中。(text:cinemacafe.net)
2015年01月10日本田翼と東出昌大は、青春映画の似合う俳優、原作漫画をリアルにする力のある俳優だ。人気少女コミック「アオハライド」を映像化するにあたって、俳優たちがぶつかるであろう難関は、累計930万部(2014年12月現在)を越える漫画の世界感を、紙面上ですでに出来上がっているキャラクターを、どう現実世界に落とし込むか──。恋にも友情にも真っ直ぐな“双葉”に息を吹き込んだ本田さん、真面目に無器用に悩みながら“洸”に寄り添った東出さん。2人が映画『アオハライド』で感じて表現した“リアル”な感情とはどんなものだったのか?本田さんの演じるヒロイン・吉岡双葉、東出さんの演じる双葉の初恋の相手・馬渕洸。『アオハライド』は、彼らを中心に恋や友情が描かれる、いわゆる学園ものだ。少女コミックということで「そういうシチュエーションありえないでしょ…っていうのもあるかもしれないけれど、登場人物の性格が細やかで、本当に“いる”って共感する。私自身、思考回路が勝手に双葉ちゃんと同じように行き着いたというか、双葉ちゃんと自分自身の呼吸がすごく重なり合っているのを感じました」と語るのは本田さん。主演という大きなプレッシャーを感じつつも「考えていても仕方ないので、切り替えて、本田翼の演じる吉岡双葉を頑張っていこうと思ったんです」。その前向きさ、真っ直ぐさは、やはり双葉に通じるものがある。「双葉も本田翼も裏表がないんですよね。全世界が“本田翼”だったら戦争は起きないと思う」と、ヒロインに最大の賛辞を贈るのは東出さん。闇を抱えながらも、そのなかにそこはかとない優しさのある洸は「難しいと思った」という本人の言葉とおり、チャレンジングな役となった。「洸は自分が幸せになってはいけない…と、がんじ絡めになって、本当の自分を隠して、芝居をして生きている子なんです。そんな芝居をしている人間を演じるというのは難しいし、洸の心境を考えるとつらかった。気をつけたのは、その場その場を一生懸命生きるということ。僕自身は台本を読んでストーリーは知っているけれど、洸として毎回ショックを受けたり、驚いたりすることで、リアルな感情が伝わるんじゃないかなって思ったんです」。現在、22歳の本田さん、26歳の東出さん。20代の彼らが違和感なく学生服を着こなす、というのも演じる上での必須項目だった。東出さんは今年公開の映画『クローズEXPLODE』で高校生を演じているけれど、学ランとブレザーはまた別もの。「スタイリッシュさを損なってはいけないと思ったので、着こなし方も気を遣いました」と、撮影時のある工夫を明かす。「出演者はみんな20歳を超えていたんですけど、俳優に合わせるために学生のエキストラの年齢が高めに設定してあったりするんです」。また、スタッフ・キャストは約1か月間、富山に滞在し合宿状態で撮影をこなしていった。“同じ釜の飯”を食べて撮影したことで、三木監督を筆頭にチームは一致団結。キャスト同士もまるで本当の同級生のように「仲がよかった」と、撮影当時をふり返る本田さん。「実は私、すごく人見知りなんです。最初の頃は相手の目を見て話せなかったほど。なかなかみんなと仲良くなるきっかけを作れずにいたら、東出くんが連絡先を聞いてまとめてくれたんですよね。…それにしても、双葉と洸を含めたあの5人の関係、友情って羨ましいです。本音でぶつかってこそ本当の友情が築けるんですよね」。上辺だけではない関係を役としても役者としても築けたからこそ「撮影中は洸を演じるのが苦しくて、東京に帰りたいと思ったこともあるけれど、ふり返ってみると、濃くて楽しい1か月ちょっとでした。青春、でしたね」と、東出さんの瞳の奥はキラリと輝いていた。その5人が繰り広げる、“青春だなぁ”というシーンが映画にはいくつも登場する。なかでも本田さんと東出さんの記憶に鮮明に残っているのは、朝日を一緒に見るシーン。限られたわずかな時間のなかで最高のシーンをカメラに収めなくてはならない、チームワークの見せどころでもあるが、その“青春”な太陽を見て本田さんが発したひと言は──「鮮やかなオレンジ色だったので、つい、『イクラみたい』って言っちゃったんですよね(笑)」。この“らしさ”がチームをまとめていたんだろうと想像がつく。5人の友情にジーンと心打たれ、そして双葉と洸の恋のゆくえにキュンと心奪われる。キュンとくるセリフ、キュンとくるしぐさ、もしも自分がその立場だったらどうするんだろう…そんなふうにキャラクターの心情が自然と自分自身と重なっていくのもこの映画の魅力だ。本田さんのお気に入りのキュンとするシーンは、あまりにも好きすぎて“ハンド to ハンド”と命名したのだそう。「窓越しに双葉と洸が手を重ねているセリフのないシーンです。あのシーン、双葉は洸の気持ちをぜんぜん分からない設定なので、私自身もそういう気持ちで演じています。だから演じているときは、なんで洸はあんなに切なそうな顔をしているんだろうって思っていたんです。でも、完成した映画を観客として観ると、うわぁ、切ないよぉ…って、ものすごく切ないシーンでした」。そんな切なさを2人から引き出したのは、三木監督。『僕等がいた』『陽だまりの彼女』『ホットロード』など、青春映画、恋愛映画を数多く手がけてきた監督の手腕が今回も存分に発揮されている。「監督は絶妙なキュンキュンポイントを誰よりも知っている」「2人の恋にやきもきする!」「じれったい!」と、本田さんと東出さんが語るように、恋愛特有の感情──タイミングがほんの少しズレてしまうがゆえのやきもき感、じれったさ、ドキドキ感、胸キュンのすべてが『アオハライド』には詰まっている。(text:Rie Shintani/photo:Nahoko Suzuki)■関連作品:アオハライド 2014年12月13日より全国東宝系にて公開(C) 2014映画「アオハライド」製作委員会(C) 坂伊緒/集英社
2014年12月12日バイオレンス・アクション大作『GONIN』の続編となる『GONIN サーガ』がクランクアップを迎え、劇中写真と主演を務めた東出昌大らキャスト陣のコメントが公開された。その他の写真1995年に公開された鬼才・石井隆監督の『GONIN』は、佐藤浩市、根津甚八、ビートたけし、木村一八、本木雅弘らが出演し、カルト的な人気を集めたアクション大作。バブル経済が崩壊し、指定暴力団五誠会系大越組から巨額の借金返済を迫られた男が、五人の男たちを集め、暴力団を襲撃したことを機に壮絶な殺し合いを繰り広げた。『GONIN サーガ』はそれから19年後の2014年を舞台に、男達が遺したそれぞれの家族たちの血と宿命に彩られた新たな物語が展開される。東出は、前作で五人に襲撃を受け、命を落とした大越組若頭・久松(鶴見辰吾)の息子・勇人を演じ、桐谷健太は、同じく前作で命を落とした久松の組長・大越(永島敏行)の息子・大輔を演じる。土屋アンナは、五誠会の2代目に秘密を握られ、今は3代目の愛人に成り下がっている元グラビアアイドル・麻美役。柄本佑は、19年前の事件の真相を追うルポライターの森澤役。そして安藤政信は、本作の五人の敵役で、前作の五誠会会長・式根(室田日出男)の孫であり、麻美を愛人として囲う、五誠会三代目・誠司を演じる。監督の意見で主演に抜擢されたという東出は、「石井組という素晴らしい組で約一カ月演じさせていただいたのは、今まで経験したことのないような現場で、貴重な経験になりました」と振り返り、「自分自身の反省点もありますがみんなで作った現場なので今は作品の完成が待ち遠しいです」とコメント。安藤は「誠司は人間の悪の部分を徹底して背負い、それを貫かなければいけない役だったので石井監督とも何度もディスカッションしながら撮影をしていきました」と話し、「僕も、自分のためでもあるけれど、何より監督が喜ぶような僕を選んでよかったと絶対思ってもらえるようにと考えながら最後までやり切りました」と語っている。本作の五人目のキャスティングはまだ発表されていないが、「ファンがあっと驚くキャスティングを予定しております」とアナウンスされている。『GONIN サーガ』2015年 秋 全国ロードショー
2014年10月22日『テラスハウス』(フジテレビ系)に出演中の菅谷哲也、OGの今井華、住岡梨奈や、叶姉妹の妹・美香、モデルの秋元梢らが28日、東京・日本橋の江戸桜通りで行われた『トランスフォーマー/ロストエイジ』(8月8日公開)のジャパンプレミアに登場した。日本橋の江戸桜通りを完全封鎖して行われた『トランスフォーマー/ロストエイジ』のジャパンプレミア。50mに渡って敷かれた赤と青のオプティマスカラー仕様のカーペットには、来日を果たしたヒロイン・テッサ役のニコラ・ペルツ、その恋人・シェーン役のジャック・レイナーのほか、多くの有名人たちが登場した。はじめに、俳優の真剣佑が、モデルの秋元梢、石田ニコルと、『テラスハウス』に出演中の菅谷哲也は、モデルの鈴木あや、植野有砂と共に登場。続いて、『テラスハウス』に出演していたモデルでタレントの今井華、シンガー・ソングライターの住岡梨奈が姿を現した。そして、ジャパンプレミアの特別ゲストで、「トランスフォーマー30周年記念大使」を務める武井壮と、吹き替え版でヒロイン・テッサの声を演じる中川翔子が、浴衣姿で登場。叶姉妹の妹・美香は、胸元を強調したセクシードレスでカーペットを歩いた。さらに、『トランスフォーマー/ロストエイジ』コスプレコンテスト参加者も、オプティマスやバンブルビーに扮した自慢のコスプレ衣装を披露。北海道・旭川市のキャラクター・あさっぴーも参加し、今回特別に用意したオプティマス衣装を初披露した。
2014年07月29日20世紀に実在したドイツの伝説的女優マレーネ・ディートリッヒの半生を、和央ようか主演で描く舞台『ディートリッヒ』が10月29日、東京・青山劇場にて開幕した。和央が主演した2010年の初演から2年ぶりの再演。演出や脚本、共演者、楽曲は一新され、新しい作品として生まれ変わっている。20世紀初頭、サイレント映画からトーキーへと、映画そのものが大きく変わっていった時代。『嘆きの天使』のヒロインに抜擢されたディートリッヒは、母と娘をベルリンに残して、ハリウッドへと進出。その挑発的な態度と妖しい魅力で、一躍映画界のスターへと上り詰める。アメリカで次々と成功を収めていく彼女だが、祖国のナチス・ドイツは彼女の影響力を利用しようと圧力をかけるようになる。表現の自由を奪うナチスに反発したディートリッヒは、愛する母を残してきたことに心を痛めながらも、祖国のためにあえて反ナチスを掲げることを決意。第二次世界大戦中はアメリカ国民として、自ら慰問団に志願して前線に赴き、そのとき兵士たちに歌った「リリー・マルレーン」は、多くの人々の心を揺り動かすことになる。激動の中にあっても、自分の選んだ道をひたむきに信じて真っ直ぐ生きていくディートリッヒを、宝塚で男役を極めた和央が強くしなやかに演じる姿が印象的な舞台だ。開演前に行われた記者会見で和央は「ディートリッヒはひとことでいうとカッコいい女性。その生き方とともに、裏にある彼女自身の葛藤や哀しみなども描き出したい。私もこの役を演じながら強くなれたと思う。観終わったあとに、勇気や希望そして温かいものを感じていただける作品」とコメント。ディートリッヒの女優としての輝きや信念の強さといった言葉では表しきれない部分を、生身の女優・和央ようかを通して体感できるのは本作の醍醐味だ。ディートリッヒの母、ヨゼフィーネを演じる今陽子が「テーマは“愛”。マレーネ役のたかちゃん(和央の愛称)とは本当の親子のように仲良しなのでステキな母娘を演じたい」と語ったように、娘のマリア役の新垣里沙を含めた親子3世代のドラマも見どころ。そのほか奔放なエディット・ピアフとの友情や、俳優ジャン・ギャバンとの恋など、さまざまな角度から見えるディートリッヒ像。その生き様からは、誰しも信念をもって強く生きていくことへの勇気をもらえることだろう。11月4日(日)まで青山劇場で上演した後、11月16日(金)から18日(日)まで大阪・森ノ宮ピロティホールにて公演を行う。取材・文:大林計隆
2012年10月30日「クランクアップを迎えて『おつかれさまでした』って声をかけられたとき、思わずワンワン泣いちゃったんですよ」――。それは東出昌大というひとりの俳優が誕生した瞬間だった。10代の頃からモデルとして活躍し、3度にわたってパリコレのランウェイを歩くなど世界の舞台で戦ってきた。そんな彼が23歳にして俳優に転身し、初めて臨んだのが映画『桐島、部活やめるってよ』である。初めての演技の中で24歳のルーキーは何を感じ、何を手にしたのか?映画の公開を前に胸の内を語ってくれた。俳優としての道、その“覚悟”「小説すばる新人賞」を受賞した朝井リョウのデビュー小説を映画化した本作。学校の人気者・桐島がバレー部を退部したといううわさが校内を駆け巡り、友人、カノジョ、果ては桐島と全く接点のなかった者まで様々な視点で青春が切り取られていく。東出さんが演じたのは桐島の親友の宏樹。多くの役がオーディションとワークショップで決まったが、中でも宏樹は最も多くの候補者が集められた役でもあった。そんなこととはつゆ知らず、当時まだモデル事務所に所属していた東出さんは軽い気持ちでオーディションに足を運んだという。「最初からあきらめていたというのも変ですが、『まさか自分が役者なんて』という気持ちが強かったんです。マネージャーが先方に『東出は芝居をしたことないし、できないですよ』と伝えていたくらいで、そんなやりとりがあった後だったので興味を持っていただけるとも思ってなかったんです」。1次選考で吉田大八監督と初めて顔を合わせ「すごく面白い方で、この人と仕事ができたらいいなぁと思った」と言うが、それでもまだ「まさか」という気持ちの方が勝っていた。だが選考が進むにつれて自身の中での気持ちが変化していくのをひしひしと感じていた。「モデルの場合、オーディションはあっても2次までなんです。だから3次選考に呼ばれたと聞いて『マジで?これはもしかするかも…いやいやいや!』って感じでしたが(笑)、だんだん躍起になっていき、その次になると『ここまで来たからには絶対に受かりたい』という気持ちになってました。そこで、また次があることを聞かされて、その頃にはほかの俳優のみなさんとのセリフのやりとりもあったりして、ハードルがどんどん上がっていくんです。意地もあったし、やりがいも感じたし、できないことも増えていったけどそれを面白いって感じるようになってましたね」。最終選考が終わったとき、吉田監督に改めて「これから役者一本で腹を括れるか?」と俳優の道に進む“覚悟”を問われたという。「別室に呼ばれて監督に『どうだった?』と聞かれて素直に『精一杯でした』と答えたんです。『いま、宏樹役を東出くんで考えてる』と言われたんですが、宏樹は原作でも中心人物の一人だったし出番も多い。現場に入ってから心が折れて『やっぱりできません』というわけにはいかないので、あのとき監督は覚悟を決めて『できます』と言える人にしか役は与えられないと最後に確認したんだ思います」。その言葉通り、“元パリコレのモデル”という肩書もプライドもかなぐり捨てて、撮影を通じて「とにかくできることは全てやろうという気持ち」で喰らいついていった。「監督からは『(宏樹がつるむ)帰宅部のみんなで一緒にご飯に行ってこい』と指令が出されたんですが、そういうところで『俺、今回が本当に初めてで』と最初から自分を全てさらけ出したんです。みんな年下ですが、本当にしっかりしてるし『いいものを作ろう』っていう情熱が伝わってくるんです。だから恥ずかしいとかそういう気持ちを抱くことなく『芝居ってどうしたらいいの?どういう風に考えてどう役作りしていくの?』ってどんどん聞いて、台本の読み方を教えてもらうところから始まり、勧められたことは全てやりました」。宏樹はかわいい彼女と陽気なクラスメイトに囲まれた“上”のグループの学生。放課後は帰宅部の仲間とバスケに興じるなどワイワイと高校生活を過ごしつつも、心のどこかに自分でもよく分からない不安やいら立ちを募らせている。それは映画のクライマックスでの映画部の前田(神木隆之介)とのシーンへと帰結していく――。東出さんはかつて高校時代に自身が感じた感情を引き出しつつ、宏樹の内面を作り上げていったと明かす。「僕自身、どちらかというとうるさいグループで『お前なんて悩みないだろ』って思われてたかもしれないけど、確実にモヤモヤした気持ちは抱えてました。モデルの仕事をしてはいたけどそれで一生とは思ってなくて、漠然と大学行くのかなとか。そういうときに美術部や軽音部の連中から『美大に行く』『音楽で生きていく』なんて話を聞かされると雷に打たれたような衝撃を受けたり。それはまさに宏樹と前田のやりとりですよね。限界に近づいていた宏樹が、カッコつけつつも最後の最後で心の声に正直になった結果があのシーンなのかな、と思うとすごく理解できました」。俳優業は「マイペース」、女性には「甘えさせてほしい」オーディションで覚悟を固めた東出さんだが撮影、そしてクランクアップ時の“号泣”を経て、俳優を一生の仕事とするという思いはますます強くなっているようだ。「これまで仕事のことで泣いたことなんてなかったし、ましてや23歳(当時)にもなって自分がそんな反応を示すなんて思ってなかったんですが…(苦笑)。その後、ロケ地の高知から東京に戻って年が明けてもふと『あぁ、もう『桐島』の撮影はないんだな』という思いがよぎってポカンとしてしまうこともあって…。それだけこの仕事にのめり込んでたんだなというのを改めて強く感じました。理想の役者像ですか?人間性を伴った俳優でありたいと思っています。身近なところでいいから幸せになって、それが反映されるような役者になれたらいいですね」。最後に映画ともこれまでの話とも全く関係のない自身の恋愛観についての質問を投げかけると、少しだけ頬を緩めつつこんな答えを返してくれた。「俳優の仕事って“勉強”という一言で片づけちゃうけど、釣りに行ったり慣れないボウリングをやったり、寄席や演劇に行くことも読書も全てが仕事なんですよね。だからそういう部分を理解してもらえないと付き合えないかなと思います。あと良くも悪くもマイペースでないとやっていけない部分もあると思うので柔軟に甘えさせてくださる方がいいですね(笑)」。(photo/text:Naoki Kurozu)特集:年下のカレ■関連作品:桐島、部活やめるってよ 2012年8月11日より新宿バルト9ほか全国にて公開© 2012「桐島」映画部©朝井リョウ/集英社
2012年08月06日誕生以来、妖艶な悪の色香で世界中の人々を魅了し続ける“ドラキュラ”。その憂いを帯びた男性キャラクターを女優の和央ようかが演じることで話題のミュージカル『ドラキュラ』が8月20日夜、東京国際フォーラムで開幕した。『ジキル&ハイド』などで日本でも著名なフランク・ワイルドホーン作曲による本作は、2001年に初演。その後2004年にブロードウェイ、2007年にオーストリアで特別上演され、今回はオーストリア・グラーツ版での上演となる。和央の宝塚退団公演を手掛けたワイルドホーンたっての希望で、世界初の女性が演じるドラキュラが誕生。加えて、ドラキュラの運命の女性・ミーナを演じるのは、和央との黄金コンビで知られる元宝塚娘役トップスターの花總まり。圧倒的完成度を誇る伝説のコンビが、血生臭くも美しい愛の物語を演じる。出演は他に鈴木綜馬、安倍なつみ、小西遼生ら。演出は吉川徹が手掛ける。チケット情報青年弁護士ジョナサンをトランシルヴァニア城に出迎えたドラキュラ伯爵は、彼の婚約者ミーナの写真に心を奪われる。ジョナサンの生血を吸い若々しい姿に生まれ変わった伯爵は、ミーナの親友ルーシーへの誘惑を手始めに、徐々にミーナに接近。その行く手に、ヴァン・ヘルシング教授とその仲間たちが立ちふさがる……。ゴシックでロマンチックな世界観にどっぷり酔える3時間だった。その一番の要因はやはり和央演じる中性的なドラキュラにあるだろう。最初は老いた姿のドラキュラが若さを手に入れ颯爽とした姿で現れたとき、現実離れしたものの存在感に目を見張った。自分本来の人間らしさ、女性らしさを排除し、ここまで非リアルな存在を体現できるのは、やはり6年もの長きにわたり宝塚男役トップスターに君臨した和央ならではであるだろう。その非リアル性に大きく貢献したのは言わずもがな、盟友・花總まりの存在。気高く賢い、いわゆる理想的な女性でありながら、ドラキュラの倒錯した魅力に本能的に惹かれてゆくミーナの愛と苦悩を演じきる。ドラキュラとのキスは、まるでラブシーンのお手本のような美しさだった。またワイルドホーンといえば、聴く者の心を激しく揺さぶるドラマチックな楽曲で知られるが、本作でも印象的なナンバーが次から次へと押し寄せる。歌、ダンス、ビジュアルなど大事な歯車がすべてピタッと噛み合うことにより、極上の陶酔感が味わえた。東京公演は9月11日(日)まで。その後、9月15日(木)から9月18日(日)まで梅田芸術劇場 メインホール(大阪)にて上演される。チケットは発売中。取材・文:武田吏都
2011年08月22日和央ようか主演のミュージカル『ドラキュラ』の製作発表が7月21日、都内で行われ、和央をはじめ花總まり、安倍なつみ、鈴木綜馬、小西遼生らが登壇した。和央がドラキュラ伯爵役を女性として世界で初めて演じ、また宝塚退団後初の男役に挑むとあって、注目を集めた。ミュージカル『ドラキュラ』他の写真本作はブラム・ストーカーによる怪奇小説を原作に、『ジキル&ハイド』で知られるフランク・ワイルドホーンが作曲を、ドン・ブラックとクリストファー・ハンプソンが作詞・脚本を手がけたミュージカル。2001年での米国カリフォルニア州で地方プレミアを皮切りに、2004年にはブロードウェイに進出、その後2007年に行われたオーストリアのグラーツで1か月上演されたものを、今回日本版として本邦初演する。ワイルドホーンが和央の宝塚退団演目『NEVER SAY GOODBYE』の作曲を手がけている縁もあり、和央版ドラキュラのために新曲「I HAVE ACHOICE(選ぶべきもの)」を新たに書き下ろしている。製作発表では和央が新曲「I HAVE A CHOICE(選ぶべきもの)」を、花總は「IF I HAD WINGS (翼があれば)」を歌唱披露した。いずれも切なくドラマチックなメロディラインで綴られており、和央は役作りに関して「今回はドラキュラのシンプルなストーリーですが、素敵なフランクさんの曲が乗っているので、その曲に自分の感情を上手く合わせていけばいい」とし、「『ドラキュラ』という作品は世界中にさまざまなバージョンがあるが、あまり何かの作品のドラキュラを真似しようとは思っていない」と語った。また今回、和央はミーナ役の花總、ルーシー役の安倍、ジョナサン役の小西の血を吸い、ヴァン・ヘルシング役の鈴木と対峙するが、そんな和央に花總は「稽古場でルーシーを襲っていく姿が第三者として見ていてドキドキする」とコメント。一方、和央は「毎日いろんな方の血を吸わせていただいて、とても楽しくクセになりそう」とおどけて見せた。「人の血を吸って生きることは、愛する人を食べちゃいたいくらい愛おしく思ったり、もしかすると愛を与えたりすることかもしれない。世界初、女性が演じるドラキュラだからこそ、その内面に迫ってみたい」と語るのは演出の吉川徹。中性的でミステリアスな和央版ドラキュラは、8月20日(土)から9月11日(日)まで東京国際フォーラム ホールCにて。その後、9月15日(木)から18日(日)まで大阪・梅田芸術劇場メインホールにて上演する。チケットはいずれも発売中。なお東京公演は7月30日(土)まで、特製クリアファイル付チケットの発売キャンペーン(S席)を実施中。
2011年07月25日