長年プロフェッショナルとして実績を重ね、後進のロールモデルとして新たに道を切り拓く 女性リーダーや傑出したスペシャリストを表彰する「Women of Excellence Awards」(ウイメン・オブ・エクセレンス・アワーズ、日経クロスウーマン主催/グランドセイコー協賛)。第8回を迎えた今回、ビジネス部門に弁護士・菊間千乃さん、スペシャリスト部門に女優・内田有紀さんが選出され、5月28日(土)、日経BP主催の「WOMAN EXPO 2022」内で授賞式行われました。「ビジネス部門」を受賞された菊間千乃さんは、アナウンサーから難関資格の弁護士へとキャリアチェンジされ、弁護士事務所入所後10年で代表パートナーに就任。また、数々の社外取締役や情報番組のコメンテーターなど多彩かつ多方面な分野でも活躍されている点が選出のポイントとなりました。菊間さんは今回の受賞に際し「思いがけずこんな素晴らしい賞をいただきまして、大変感謝しております。この賞はもっとがんばりなさいというエールだと思っておりますので、依頼者の方、すべての方から信頼される弁護士となれるようにますます努力をしていきたいと思います」とコメントしました。「スペシャリスト部門」を受賞された内田有紀さんは、数々のドラマに出演し幅広い役柄に挑まれ、女優としての存在感と演技の深みが幅広い層から支持されています。たゆみない努力で今年女優デビュー30周年を迎えられ、自然体で瑞々しい魅力で、ドラマ、CMなど多様な分野で活躍されている点が評価されました。内田さんは「こんな素敵な賞をいただき、感謝の気持ちでいっぱいです。自分らしく生きることは難しいと思う事もありますが、トライアンドエラーを繰り返して、自分に自信を持てるように努力を重ね、もっともっと輝けるように自分らしくありたいと思います」と語りました。受賞者のお二人には「Women of Excellence Awards」の趣旨に賛同し、創設時より協賛しているセイコーウオッチ 代表取締役社長 内藤昭男さんから副賞のグランドセイコーが贈られました。■セイコーウオッチ 代表取締役社長 内藤昭男さんのコメントコロナ禍でリモートでのイベントが当たり前となる中、3年ぶりにリアルで授賞式を開催することができ大変嬉しく思います。生活様式の多様化が加速した時代においても、たゆまぬ努力を続け、自分らしく働き挑戦を続ける女性を応援するプロジェクトに今年も参加することができ大変光栄です。グランドセイコーは、1960年のブランド誕生以来、最高峰の腕時計を目指し、匠の技と先進の技術でたゆまぬ進歩を重ねてきました。今後もグランドセイコーは、女性の皆さまのさらなる活躍をより一層応援し、身に着ける方々に勇気と自信を与えられるよう、美しい日本の時計として精進してまいります。■審査員松永真理事務所代表松永真理さんのコメントお2人とも本当に地道な努力を重ねていらっしゃいます。それがなんとも清々しい。そして、覚悟という体幹がしっかりしていらっしゃって揺らがない。キャリアを語るときに、形容詞ではなく、動詞で語っていただきたいと思います。「更新する」「チャレンジする」「積み重ねる」、そういうことがキャリアを作っていくことにつながるんだと思います。お2人は素晴らしいモデルを示してくださいました。とてもうれしく思います。「ビジネス部門」受賞菊間千乃さん弁護士、コメンテーター。早稲田大学法学部卒業後、フジテレビにアナウンサーとして入社。バラエティや情報・スポーツ番組などを担当。2005年、大宮法科大学院大学に入学。その後、フジテレビを退社し、2010年に司法試験に合格。2011年、松尾綜合法律事務所に入所し、今年2022年は同事務所の代表パートナーに就任。また、複数の企業の社外取締役や情報番組でコメンテーターを務めるなど、多方面で活躍。「スペシャリスト部門」受賞内田有紀さん女優・モデル・タレント。東京都出身。1992年、フジテレビ系『その時、ハートは盗まれた』で女優デビュー。1994年には歌手デビュー。その後、フジテレビ系『踊る大捜査線』シリーズ、テレビ朝日系『ドクターX~外科医・大門未知子~』シリーズ、WOWOW『連続ドラマW華麗なる一族』などで存在感ある演技を披露。今年2022年は、女優デビュー30周年を迎え、多彩な分野で活躍。授賞式の模様はこちらから●YouTube WOMAN EXPO公式チャンネル 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年05月29日『WOMAN EXPO TOKYO 2019』開催概要2019年5月18日(土)と5月19日(日)の2日間、東京ミッドタウン ホール&カンファレンスにおいて、キレイも、キャリアも、ハッピーも手に入れたいワーキングウーマンのためのイベント『WOMAN EXPO TOKYO 2019』が開催される。同イベントは、日経新聞社と日経BP社が主催するイベントで、今年で6年目となる。受け付け開始時間は9:30(予定)。展示会場の開場時間は10:00から17:00まで。展示会場には、ワーキングウーマンを応援する企業が出展を予定している。入場は無料。ただし、事前登録が必要となる。『WOMAN EXPO TOKYO 2019』の公式サイトにて、事前登録を受け付けている。5月6日(月)までに事前申し込みをした人の中から抽選で1,000名にプレゼントが用意されるので、早めの予約がオススメだ。豪華なゲストが多数登場!『WOMAN EXPO TOKYO 2019』では、豪華なゲストが登場する講演やセッションが実施される。5月18日(土)には、モデルでタレントのアン ミカ氏が登場。「心地よく毎日を過ごすためのポジティブメソッド」をテーマに、気持ちをポジティブにする方法や、美しさの秘訣を披露する。開催時間は10:00から10:40まで。同セッションは抽選制となっている。アン ミカ氏の他には、テニスプレイヤーの伊達公子氏、弁護士の菊間千乃氏らが登場を予定している。(画像はWOMAN EXPO TOKYO 2019より)【参考】※WOMAN EXPO TOKYO 2019
2019年03月30日「主婦にとって、いちばん“身近な犯罪”が万引きだと思います。データには『主婦』というくくりはないので、『成人女性』で見てみると、ブランド物など高額な品を盗むという傾向がみられます。しかも近所ではなく、家からなるべく遠いところで盗むことが多い。さらに、防犯カメラや警備員が存在しない店舗を調べたうえで、犯行に及んでいるケースも。高齢者であれば認知症の場合もありますし、子どもなら善悪の判断がまだついていないこともありますが、成人女性は“確信犯”が多いです。さらに言えば、万引きに手を染める女性のなかには、『家族と暮らしている』『家族を生きがいにしている』という人が多いというデータもあります」 こう話すのは、弁護士・菊間千乃さん(45)。『めざましテレビ』やバレーボール中継のMCなどで活躍する人気アナウンサーだった彼女が、フジテレビを退社したのは10年前の’07年。’10年には司法試験に合格し、さらに現在は、NPO法人「全国万引犯罪防止機構(以下・万防機構)の理事兼広報・政策委員長として万引き防止活動に力を注いでいる。 万防機構には小売業界の多くの店舗、協会のほか、警備会社なども加盟。地域の警察との連携も図りながら、万引きされない店作りや転売防止対策の働きかけなどを行っているという。 「被害弁償を行って謝罪すれば許してもらえて警察沙汰にならない、被害金額が軽微であれば不起訴になる、せいぜい罰金刑で済むと考えている方もいるかもしれません。しかし、転売目的であったり、手法が悪質な場合は、初犯であっても懲役刑となり、事案によっては実刑となることもあります。また窃盗罪を行った際に、追いかけてきた店員さんを振り払おうと暴力をふるえば、強盗と同様に扱われ、事後強盗罪という重い犯罪になることもあります。また、当然家族には知られてしまいますが、大切な家族からの信頼を失うのは、主婦の方にとって、いちばん大きな代償ではないでしょうか」(菊間さん・以下同) なかには、あまりに悲惨な結末を迎えたケースも……。 「2歳の子を持つ主婦が万引きで実刑判決を受け、2年に満たない刑期を受ける前日に自殺してしまったという事案があります」 ここまでのケースはまれとしても、自己犠牲が美徳とされる日本女性は誰もが罠に陥ってしまう可能性があるという。 「主婦の方は、皆さん頑張っていますよね。家族が疲れて帰ってくるのを全部受けとめて、慰めて……。そこにママ友やPTA、近所との付き合い、パートをしていれば、仕事のストレスまで加わって、もう本当に大変ですよね。しかも現代の女性って、『母としても、妻としても、職場でもいい女』であることがもてはやされています。でもそれが成立するのは周囲にたくさん手伝ってくれる人がいる一部の人だけで、一人で何もかもというのは絶対無理です。何もかも完璧にやろうとしてストレスをためこんで、犯罪に手を染めてしまったら元も子もありません。追い詰められそうになったら、どんどん手を抜く。どうか自分で自分を甘やかしてほしいですね」 万引きの罠に陥らないためには、家族だけではなく自分自身を大切にすることが必要なのだーー。
2017年10月18日「最近、政策委員長も兼ねることになりまして……。やることが増えましたねぇ(笑)」 そう語るのは、弁護士・菊間千乃さん(45)。『めざましテレビ』やバレーボール中継のMCなどで活躍する人気アナウンサーだった彼女が、フジテレビを退社したのは10年前の’07年。’10年には司法試験に合格し、さらに現在は、NPO法人「全国万引犯罪防止機構(以下・万防機構)の理事兼広報・政策委員長として万引き防止活動に力を注いでいるという。菊間さんが、万引きの実態について解説してくれた。 「万引きの再犯率は約50%と、非常に高いのです。国選弁護などで窃盗犯の担当となれば、本人に反省を促すいっぽうで、なんとか罪が軽くなるように活動をします。しかし、弁護により罪を軽くすることが、再犯につながっているのかもしれないとも感じていました。万防機構は『万引きそのものをなくす』ことを目指していますので、犯罪そのものを減らしたい、という私の弁護士としての信念と同じだと思いました」(菊間さん・以下同) 万防機構には小売業界の多くの店舗、協会のほか、警備会社なども加盟。地域の警察との連携も図りながら、万引きされない店作りや転売防止対策の働きかけなどを行っているという。 「日本では殺人や傷害なども含めた刑法犯罪全体の件数が減少しているなか、窃盗罪である万引きは、ほとんど減っていません。そのため割合としては増え続けていて、’00年が4.6%だったのに対し、’16年には倍以上の11.3%になっています。フリマアプリやインターネットオークションが普及したことで、個人情報を明かさず転売しやすくなったことが、原因のひとつかもしれません」 そしてもう1つの傾向は、高齢者の万引きが増えていること。’12年に、万引きで捕まる人の割合が少年と高齢者で逆転したのだ。 「『東京万引き防止官民合同会議』の資料によると、高齢者の犯行は、近所のお店で1000〜2000円程度の食料品を盗むケースが多いんですよ。でも、貧しいからではなく、みんなそれを買えるだけのお金を持っていることが多い。特に高齢男性の場合は交友関係がなく、一人暮らしの方が多いというデータがあります。ずっと家にいて会話をする相手もいなくて寂しかったから万引きしてしまった、ということ言う人もいます」 では、主婦と万引きは無関係かというと、決してそうではないという。 「むしろ主婦にとって、いちばん“身近な犯罪”が万引きだと思います。データには『主婦』というくくりはないので、『成人女性』で見てみると、ブランド物など高額な品を盗むという傾向がみられます。しかも近所ではなく、家からなるべく遠いところで盗むことが多い。さらに、防犯カメラや警備員が存在しない店舗を調べたうえで、犯行に及んでいるケースも。高齢者であれば認知症の場合もありますし、子どもなら善悪の判断がまだついていないこともありますが、成人女性は“確信犯”が多いです。さらに言えば、万引きに手を染める女性のなかには、『家族と暮らしている』『家族を生きがいにしている』という人が多いというデータもあります」
2017年10月18日元フジテレビアナウンサーで弁護士の菊間千乃氏が、4日に放送された日本テレビ系バラエティ番組『踊る!さんま御殿!!』の3時間スペシャル(19:00~21:54)に出演。大学生のときに父親が彼氏を土下座させたエピソードを披露した。菊間氏は、「この人ありえない!と思った瞬間」というお題で、父親のエピソードを告白。「学生のときに門限に異常に執着する父親で…大学生のときに門限が夜10時。9時半くらいになると彼氏が家まで送ってくれた」と話し、父親が家の外で待っていることがあり、夏にはパンツ姿で立っていたこともあったという。ある日、菊間氏が門限を少し遅れたときに外に父親の姿はなく、母親が「大変だったのよ」と大騒ぎ。父親がパンツ姿で外に立っていたら、警察に連行されてしまったそうで、そのとき父親は「お母さん、お母さん!」と叫びながら連れて行かれたという。父親はその後、門限を破った彼氏を呼ぶように求め、彼氏は後日、土下座して謝罪。菊間氏は「(彼氏が)土下座して謝って、父が蹴って。私も土下座して、彼氏をかばって私も蹴られるみたいな…」と振り返った。
2016年10月05日女医でタレントの西川史子が、4日に放送された日本テレビ系バラエティ番組『踊る!さんま御殿!!』の3時間スペシャル(19:00~21:54)で、フリーアナウンサーの岡副麻希から「オーラはバツ」と言われた。岡副は、好きなタイプの男性について「丸いオーラの男性に『ありがとう』ってさわやかに言われるとキュンとしちゃうんです」と告白。「何言うてるの?」と明石家さんまが突っ込むと、「オーラが見えるんです」と打ち明けた。そして、出演者それぞれについて、さんまは「丸」、おかずクラブのゆいPとオカリナは「丸」、くわばたりえは「超丸」とオーラを診断。三原じゅん子参院議員は「台形。できすぎちゃって恐れ多いから」、元フジテレビアナウンサーで弁護士の菊間千乃氏は「お母さんみたいなオーラで丸」と説明した。さらに、西川について聞かれると「バツ」と衝撃発言。「西川先生は『ごめんなさい』とか『ありがとう』が似合わない」と理由を述べ、「珍しいんですけど」と加えた。この告白に西川は「バツ!?」と驚き、「オーラなんて信じてませんから!」と言い放った。
2016年10月04日元フジテレビアナウンサーで弁護士の菊間千乃氏が、4日に放送された日本テレビ系バラエティ番組『踊る!さんま御殿!!』の3時間スペシャル(19:00~21:54)で、"明石家さんま恐怖症"であることを本人に告白した。菊間氏は「ちょっと慣れてきたんですけど」と前置きした上で、「さんまさん恐怖症で…」と告白。フジテレビに入って最初のレギュラー番組が『生さんま みんなでイイ気持ち!』というさんまの番組だったと言い、「7月にアナウンサーデビューし、10月からいきなりそれ。ゴールデンでしかも生放送」と振り返った。そして、「さんまさんの生放送を新人アナウンサーが仕切るなんて無理じゃないですか。いつもカットインできなくてCMいっちゃったりとか、1年目で何にもわからなかったから…今しゃべってても涙が出てくる」と当時の苦悩を打ち明けた菊間氏。「あれで私、バラエティはもう無理だと思って、終わったとき正直ホッとしたんです」と打ち明けた。さんまは、「へえ!」「そうかあ」などと聞き入り、「そんな頑張らなくてええ」と返した。また、脳科学者の中野信子氏も「菊間さんが言っていることすごいわかる」と同調。さんまがMCを務めるフジテレビ系『ホンマでっか!?TV』が初のテレビ出演だったと言い、「さんまさんすごく早く進むんです。番組全体がサッカーみたいで、みんなボール蹴っていて私は一度もボールに触れない。私ダメなんだってめちゃくちゃ落ち込みました」と打ち明けた。そして、そのおかげで「テレビが怖くなくなった」と話し、「感謝している」と加えた。
2016年10月04日米映画『ブリッジ・オブ・スパイ』の公開直前イベントが5日、都内で行われ、菊地幸夫弁護士、菊間千乃弁護士、八代英輝弁護士が出席した。8日に全国公開する本作は、スティーヴン・スピルバーグ監督が手掛けるヒューマンドラマ。冷戦下の1950~60年代、米国人弁護士のジェームズ・ドノヴァン(トム・ハンクス)は、ソ連のスパイと捕虜の同胞を交換する命懸けのミッションに挑む――という実話をもとにしたストーリーとなっている。国際弁護士として活躍する八代氏は、「『自分もこういう風に生きているかな?』と我が身を振り返る想いで鑑賞しました」と本作に感銘を受けた様子で、国選弁護人の菊地氏も、「法廷シーンで孤軍奮闘する姿が心強く、本当に応援したくなる」と熱心にアピールした。一方、フジテレビアナウンサーから弁護士に転身後、初めてイベントに登場した菊間氏は、今年の抱負として"強くなる"と宣言。弁護士1年目の失敗エピソードを披露しながら、「自分が落ち込んでたらクライアントを守れない。『大丈夫ですよ』と言いながら頑張るために強くなりたい」と笑顔で意気込んだ。また、法曹界のみならずメディアでも活躍する3人。日本テレビ系の情報番組『スッキリ!!』に出演する菊地氏、TBS系の情報番組『ひるおび!』に出演する八代氏に挟まれた形の菊間氏は、「楽屋で日本テレビ対TBSの話で盛り上がってて……。『フジテレビも入れてよ!』って思いました」と明かして笑わせる場面もあった。
2016年01月06日映画『ブリッジ・オブ・スパイ』の試写会が1月5日(火)に開催され、主人公の職業である弁護士にちなんで、メディアでも活躍する弁護士の八代英輝、菊間千乃、菊地幸夫がトークセッションに出席し、弁護士ならではの視点で作品を解説した。主演トム・ハンクス、スティーヴン・スピルバーグ監督の4度目のタッグで、脚本にはコーエン兄弟も参加している本作。実話をベースに米ソ冷戦の時代に、「誰もが公平に裁判を受ける権利を有する」という己の信念に従い、ソ連のスパイの弁護を引き受け、さらに、ソ連に拘留された米のスパイとの交換という難題に挑む弁護士の姿を描く。八代さんはTBSの「ひるおび!」、菊地さんは日テレの「行列のできる法律相談所」などにレギュラー出演中で、菊間さんは元フジテレビのアナウンサーということで、メディアに露出の多い3人だが、実はこの日が初対面とのこと。壇上で、各局の代理戦争が勃発の予感…?八代さんは映画を見て、己の信念を曲げない主人公のドノヴァンの姿に「自分はこういう気持ちを持ち続けてたか?と我が身を振り返った」と語り「見て惚れる、男気のある弁護士です!」とドノヴァンを絶賛!菊間さんは「誰もが公平に裁判を受ける権利を有する」という言葉について「同じことをいま、私が所属する弁護士事務所のボスも言っていた」と明かす。実際、その上司はかつて、その信念の下、元日本赤軍の容疑者の弁護をした経験があり「その記事を読んで『かっこいいな』と思って、いまの事務所に入りました。ドノヴァンがボスと重なったし、同じ時代に生きていたら、こういう弁護士の下で働きたい」と語る。菊地さんは、弁護士を扱った数々の映画に触れ「専門家が見て『こういうことは言わない』というシーンがある」と断った上で、本作に関しては「これはあり得るなと思った」とそのリアリティを称賛した。もしも、同じような案件が自分の元に舞い込んだら?という問いには3者とも「弁護を引き受ける」と力強くうなずく。八代さんは「裁判官だったとき、暴力団の抗争で官舎に弾丸が撃ち込まれたり、カルト教団の裁判ではカメラに追い回されたこともあった」と明かしつつ「法律家はそういう状況で逆に燃えるもの」と闘志がかき立てられたと語り、ドノヴァンと自身を重ねつつ「映画から不条理への憤りが伝わってきました。どの弁護士でも拒む方はいないと思います」と熱弁をふるう。菊地さんは、自身が国選弁護士を務めた際の経験として「暴力団の事件を担当したとき、組の人間が『(被告が)何をしゃべったか教えろ』と言ってきて『それは言えない』と言ったら『ホームの端を歩かないようにしろよ』と脅された」と告白。こうした経験とドノヴァンの立場を重ね合わせつつ「誰かがこの役目をやらないといけない。日本に法があることを示さないといけない」と語り、3人の意見が一致した。一方、映画を見て弁護士ならではの「あるある!」と思ったポイントは?という問いに菊地さんは「法律家は、言葉の概念を正確に扱わないといけない」と前置きし「私はカミさんに『ティッシュ一枚とって』と言われたら、ティッシュを抜き取って2枚一組になっているのを分けて、1枚を渡す」と細かすぎる性格を明かしたが、これには菊間さん、八代さんから「そんなひと(菊地さん以外)いない!」とブーイングが…。言葉の正確さが求められるという点については、八代さんも「ひとつの文書で数字が全角と半角の混在が許せない」、菊間さんも「裁判官からできない弁護士だと思われてしまう」とその必要性は認めつつ、「ティッシュは2枚で一組だから」という、菊地さんの細かすぎる主張は弁護士全般の話ではないと強調し、会場は笑いに包まれた。『ブリッジ・オブ・スパイ』は1月8日(金)より公開。(text:cinemacafe.net)
2016年01月05日