目のまわりは皮膚が薄いため、血行が悪くなるとすぐに黒ずんでみえたり、色素沈着してしまいます。そのため、長時間目を酷使したり睡眠不足や冷え・ストレスなどで血液の循環が悪くなると目の下にクマができる原因になってしまうのです。 目のクマを解消するポイントは3つ睡眠まずは、良質の睡眠をしっかりとりましょう。睡眠時に分泌される成長ホルモンは、細胞の新陳代謝を促して、お肌の再生に働きます。目の下は皮脂線も少なく、乾燥しやすいところ。就寝後、肌を整え、目の下のクマを予防するためにも、良質の睡眠を確保できるような習慣を身につけたいものです。寝不足はお肌に大敵です。血流をよくする血液の流れをよくするために目の周りのマッサージをすることも大切です。ただし、力を入れ過ぎたり多くやりすぎると、色素沈着などを起こし、逆効果になるので注意をしましょう。血行を良くする栄養素の補給血流を促す働きのあるビタミンEやビタミンC、クマの原因には鉄分不足もあるので鉄分の補給も大切です。血行を促進する栄養素は他にも、ナイアシン・ビタミンB1・ビタミンB2などがあります。ナイアシン→魚介類・豆類ビタミンB1→玄米・小麦・豚肉・ハム・レバー・ひじきビタミンB2→肉類・魚類・卵・チーズビタミンC→レンコン・小松菜・ほうれん草・ブロッコリービタミンE→かぼちゃ・イカ・ぶり・鮭鉄→レバー・赤身の肉・貝類・卵・大豆・海藻類目の疲れをとり、目のまわりの血液の流れをよくすることと、バランスのよい食生活を過ごすことが大切ですね。 【執筆者】衞藤敬子/管理栄養士コントラクトフードサービス大手(株)グリーンハウスに入社、社員食堂のメニュー提案や栄養指導業務を経て、2009年「あすけん」に参加。アドバイス作成やサービス開発に携わる傍ら、年間150件以上の栄養指導やプロアスリート選手の食事サポート、セミナーなどを実施。現在はフリーランスに転向し、幅広く活躍。
2018年12月09日PMSとはPremenstrual Syndromeの略で、月経前症候群のことをいいます。これは月経1週間前から3日前あたりに、身体や心がホルモンバランスの変化に対応しきれず、不安定になることから起こる症状のことを指します。主な原因としては、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の分泌量が増減するためだと考えられています。月経前にエストロゲンが減少すると、血管を収縮させるセロトニンも減少し、脳の血管が拡張して頭痛が起こります。また、月経前に増加するプロゲステロンには水分を体内にためる働きがあるため、むくみが起こりやすくなります。(※)PMSで起こる症状身体的症状頭痛・肩こり・むくみ・胸の張り・肌荒れ・疲れやすい・めまい・吐き気・体重増加など精神的症状イライラする・涙もろくなる・無気力になる・集中力が低下する・情緒不安定になるなどPMSを改善するためにとり入れたい栄養素イソフラボン女性ホルモンであるエストロゲンに似た働きをします。月経周期をの乱れを改善し、PMS特有のイライラや情緒不安定などを和らげる働きがあります。また、肌荒れやにきびに効果があります。〈豊富な食品〉納豆・豆腐・きなこ・油揚げマグネシウム・カルシウムマグネシウムやカルシウムは情緒不安定を解消し、ホルモンの分泌にかかわる栄養素です。マグネシウム1:カルシウム2の割合でとり入れると良いでしょう。〈豊富な食品〉牛乳・チーズ・ちりめんじゃこ・小松菜・ひじき・ごま・アーモンドビタミンB6ビタミンB6は神経伝達物質の合成に必要な栄養素で、イライラや情緒不安定、頭痛を予防する働きがあります。〈豊富な食品〉まぐろ・カツオ・いわし・レバー・玄米ビタミンEビタミンEは血管を拡張し血行を良くするので、冷えが改善され肩こりやむくみに効果があります。また、抗酸化作用があるため、肌荒れが改善されます。〈豊富な食品〉アーモンド・落花生・かぼちゃ・アボカド食物繊維食物繊維はお腹の調子を整えて便秘を予防する働きがあります。また、血糖値の急激な上昇をおさえてイライラを改善する働きがあります。〈豊富な食品〉海藻類・野菜・果物α‐リノレン酸α‐リノレン酸はホルモンバランスを整えてPMSや生理痛の改善に効果があります。〈豊富な食品〉えごま油・くるみ・なたね油食事や日常生活で心がけることPMSの症状を少しでも改善するためには、1日3食を規則正しく食べることが大切です。朝食を抜いたり食事の間隔があいてしまったりすると、脳がエネルギー不足になり、イライラしてしまいます。上記のすべての栄養素を食事でまかなうのは難しいという方は、サプリメントを利用しても良いでしょう。また、運動をすることで血行が良くなり、頭痛・肩こり・むくみなどの症状を和らげることができます。運動が苦手な方も、家事や仕事の合間にストレッチをするだけでも効果が期待できます。さらに、夜にぬるめのお風呂に30分ぐらい入ることで、心身がリラックスして良い眠りへとつながります。 PMSは、症状の大きさの違いはあるものの、女性なら誰でも起こりうるものです。生活習慣を整えて、PMSと上手につき合っていきましょう。 【参考・参照】(※)福山市医師会月経前症候群(PMS)を知っていますか?〈〉(最終閲覧日 2017/6/16) 【執筆者】衞藤敬子/管理栄養士コントラクトフードサービス大手(株)グリーンハウスに入社、社員食堂のメニュー提案や栄養指導業務を経て、2009年「あすけん」に参加。アドバイス作成やサービス開発に携わる傍ら、年間150件以上の栄養指導やプロアスリート選手の食事サポート、セミナーなどを実施。現在はフリーランスに転向し、幅広く活躍。
2018年12月09日生理痛はほとんどの女性が経験したことがあるのではないでしょうか。生理痛はホルモンの乱れが関係し、過労や精神的ストレス、食生活の乱れなどが原因と考えられます。 生理痛をやわらげる食材と栄養成分生理痛を和らげてくれる栄養素:マグネシウム・ビタミンB6マグネシウムには子宮収縮を緩める作用があります。ビタミンB6もマグネシウムと同じく子宮の収縮を緩めるとされており、卵胞ホルモンの代謝を良くする効能もあるので生理痛の緩和には欠かせません。〈多く含まれる食品〉大豆・アーモンド・マグロ・さんま・鮭女性ホルモンの代謝に欠かせない栄養素:ビタミンEビタミンEはホルモンの生成や分泌にかかわり、女性ホルモンの代謝をサポートします。〈多く含まれる食品〉柑橘類・かぼちゃ・ねぎ・にんじん・生姜血液や女性ホルモンのもとになる栄養素:タンパク質タンパク質は筋肉や皮膚・爪を作るだけでなく、血液や女性ホルモンのもとになります。ダイエットで不足しがちな栄養素なので、さまざまな食品から毎日きちんと摂るようにしましょう。〈多く含まれる食品〉肉類・魚介類・卵・大豆および大豆製品、牛乳および乳製品生理中は全身の血行が悪くなり、子宮がうっ血するため、よりいっそう冷えやすくなり、その冷えによって下腹の痛みや頭痛、腰痛などが起きてきます。冷えを和らげるために、ねぎやにんにく・生姜などカラダを温める効果のある食品を摂るようにしましょう。また、足湯でカラダを温めると滞りがちな血流をよくし、全身を効果的にあたためることができます。疲労回復・リラックス効果・むくみ解消も期待できますよ。(※) 規則正しい生活を心がけることが生理痛の緩和につながります。予防をしていても、その時の体調やホルモンのバランスで痛みが出ることがありますが、あまり気負わずできることから始めてみましょう。 【参考・参照】(※)秋田県医師会冷え性、その対策は?〈〉(最終閲覧日 2017/6/9) 【執筆者】衞藤敬子/管理栄養士コントラクトフードサービス大手(株)グリーンハウスに入社、社員食堂のメニュー提案や栄養指導業務を経て、2009年「あすけん」に参加。アドバイス作成やサービス開発に携わる傍ら、年間150件以上の栄養指導やプロアスリート選手の食事サポート、セミナーなどを実施。現在はフリーランスに転向し、幅広く活躍。
2018年12月09日お酒を飲む機会が多いと、肝臓の疲れが気になりますね。あすけん栄養士が、肝臓の働きをサポートする栄養素とおつまみをご紹介します。肝臓の機能を助ける栄養素とおつまみお酒を飲むと消費されるビタミンB1毎日晩酌する習慣があったり、飲み会続きだったりすると、多くのビタミンB1が消費されてしまいます。ビタミンB1が不足すると疲れやすくなることもあるので、積極的に補うようにしましょう。《ビタミンB1を補うことができるおつまみ》冷奴・納豆・枝豆・レバーの焼き鳥・豚肉キムチ炒めなど アルコール分解酵素の材料になるナイアシンナイアシンは、アルコール分解酵素の材料になるため、お酒をたくさん飲むと多く消費されてしまいます。そして、深刻なナイアシン不足となると、皮膚炎・下痢を引き起こすことがあります。肉類・魚類に多く含まれますが、おつまみでナイアシンを補給するなら、きのこ類を使ったメニューを上手にとり入れてみましょう。。肉類・魚類のおつまみばかり選んでしまうと、カロリーオーバーや脂質の摂り過ぎにつながりやすくなります。(※1)《ナイアシンを補うことができるおつまみ》蒸し鶏・むね肉やささみのバンバンジー・カツオのたたき・めざし・きのこのソテーなど アルコール分解酵素の働きを助ける亜鉛亜鉛はアルコールを分解酵素の働きを助けるミネラルです。晩酌・飲み会などでたくさんお酒を飲み続けていると、亜鉛の吸収率が低下し、尿中に排出されやすくなる傾向があります。思い当たる人は、亜鉛を積極的にとり入れてみましょう。亜鉛欠乏によるニキビ・口内炎の改善が期待できるとされています。でも、サプリメントなどで大量に補おうとするのはNG。植物性の食品に含まれる非ヘム鉄や銅の吸収を阻害し、貧血を招く恐れがあります。(※2)《亜鉛を補うことができるおつまみ》焼き牡蠣や蒸し牡蠣・ホヤの酢の物・チーズ・たたみいわしなど アルコールには、食欲を抑えるホルモンであるレプチンを減少させる作用があり、食べ過ぎによるカロリーオーバーに陥りやすくなります。低カロリーで、満足感が得やすい海藻・きのこ類・野菜類をつかったメニューを選び、カロリーコントロールをすることも大切です。(※3) 【参考・参照】(※1)「統合医療」情報発信サイトナイアシン解説〈〉(※2) 「統合医療」情報発信サイト亜鉛解説〈〉(※3)一般社団法人日本生活習慣予防協会アルコールを飲み過ぎないために事前に知っておきたい対処法〈〉 【執筆者】衞藤敬子/管理栄養士コントラクトフードサービス大手(株)グリーンハウスに入社、社員食堂のメニュー提案や栄養指導業務を経て、2009年「あすけん」に参加。アドバイス作成やサービス開発に携わる傍ら、年間150件以上の栄養指導やプロアスリート選手の食事サポート、セミナーなどを実施。現在はフリーランスに転向し、幅広く活躍。
2018年12月02日この時期になると、 忘年会などでお酒を飲む機会が増える女性も多いのでは?お酒はコミュニケーションを円滑にするツールにもなりますが、女性のカラダは男性よりもアルコールの影響を受けやすいことが知られています。女性がお酒を飲むことで起こり得る3つのリスクについて解説します。女性のカラダがもともとお酒に弱い理由体内の水分量を表す水分率は、男性で55~65%、女性は45~60%と女性の方が少なめです。 この体水分率が少ないとお酒を飲んだときに血液中のアルコール濃度が高くなってしまいます。飲酒量が同じでも、血液中のアルコール濃度は女性の方が高くなりやすいということになります。また、女性は男性よりも肝臓自体が小さいため、男性よりアルコール処理能力が弱いということも分かっています。これらの要因によって、女性は急性アルコール中毒や肝硬変を引き起こすリスクが高くなる傾向があります。(※1)お酒の飲み過ぎが女性にもたらす3つのリスク1.乳がんの発症リスクが上がる乳がんになる日本人女性は年々増加していて、2012年には年間6万人以上が乳がんと診断されています。欧米型の食生活・太り過ぎ・出産数の減少などが、近年の乳がん患者数の増加の主な原因とされていますが、アルコールの摂り過ぎも乳がんを発生させる原因のひとつです。さらに、飲酒量と比例して乳がんの発生率が高くなることは確実とされており、注意が必要です。(※2)(※3)2.骨粗鬆症になるリスクが上がる骨の代謝バランスが崩れ、骨折しやすくなった状態を骨粗鬆症といいます。多量の飲酒は、骨を作る骨芽細胞の活性を抑え、カルシウムを吸収する消化器官の働きを低下させてしまいます。アルコールを摂り過ぎる状態が続くと、骨密度の減少が加速して骨粗鬆症に陥りやすくなります。(※1)(※3)3.赤ちゃんの健康を害する妊娠中の女性が飲酒をすると、お腹の赤ちゃんに悪い影響を与えます。胎児性アルコール症候群(FAS)になると、生まれてくる赤ちゃんの体重減少・脳の障害などの症状がみられるケースがあります。赤ちゃんを守るためにも、妊娠中の飲酒は控えるのがベストです。また、母乳での育児期間の飲酒も要注意。というのは、飲んだお酒が赤ちゃんに移行してしまい、悪影響を及ぼすからです。授乳中は極力お酒を控えるようにしましょう。 近年では、アルコール依存症の女性が増加しています。主な原因のひとつにストレスが挙げられますが、お酒でストレス解消をするのではなく、趣味や打ち込めるスポーツなど、別のストレス解消法を探すことが大切です。お酒は適量をカシコク楽しむようにしたいものですね。 【参考】(※1)e-ヘルスネット〈〉(最終閲覧日2016/11/03)(※2) 全国がん罹患モニタリング集計国立がん研究センター がん対策情報センター 2016年3月76ページ〈〉(最終閲覧日2016/11/03)(※3)乳房再建ナビ〈〉(最終閲覧日2016/11/03)(※4)e-ヘルスネット〈〉(最終閲覧日2016/11/03)(※5)e-ヘルスネット〈〉(最終閲覧日2016/11/03) 【執筆者】衞藤敬子/管理栄養士コントラクトフードサービス大手(株)グリーンハウスに入社、社員食堂のメニュー提案や栄養指導業務を経て、2009年「あすけん」に参加。アドバイス作成やサービス開発に携わる傍ら、年間150件以上の栄養指導やプロアスリート選手の食事サポート、セミナーなどを実施。現在はフリーランスに転向し、幅広く活躍。
2018年12月02日忘年会や新年会、新生活が始まる時期には、イベントなどで飲み会が増えてしまうことはないでしょうか。大人の楽しみの一つでもある「アルコール」ですが、飲み過ぎは肥満や健康を害してしまう原因に・・・。そうならないために、お酒との上手な付き合い方をご紹介します! まずはお酒について知ろう!アルコールが分解される過程お酒は体内に入ると、酵素の働きにより、最終的に水と二酸化炭素に分解されます。肝臓内では、悪酔いや頭痛、動悸の原因ともなるアセトアルデヒドに分解されます。肝臓が処理できるアルコールの量には個人差がありますが、体重60~70kgの人で、1時間に5~9gくらい。 日本人は欧米人に比べアセトアルデヒドを分解する酵素が少なく、37~38%はお酒に弱く、6~7%はお酒が飲めない体質だと言われています。適量のお酒を楽しむ1日お酒の適量は、純アルコールで約20g程度が目安となります。<具体的な目安>ビールなら中瓶1本(500ml)清酒なら1合(180ml)ウイスキー・ブランデーならダブルで一杯(60ml)焼酎なら0.5合(90ml)ワインなら2杯(180ml)飲み会前のランチはこれ!飲み会当日、夜はいっぱい飲むぞ!と意気込んでいる人も少なくないでしょう。そんな日の体重コントロールとしておすすめなのが、ランチを調整すること。ランチでは、1食あたり550~650kcal前後を目安にしてくださいね。 魚や煮物がメインの【和定食】白米はパンや麺類に比べて腹もちが良く、和食は野菜をしっかり摂れるのでおすすめ。とくに焼き魚定食や根菜の煮物定食のなどは低カロリーです。魚に豊富な良質なタンパク質は、アルコール分解に働く酵素の原料になります。おつまみとしてとり入れることで、肝臓の代謝機能や二日酔いの原因となるアセトアルデヒドの分解を促進する働きがあります。煮物の大根やゴボウ・きのこなどは食物繊維が多く満腹感がありますよ。いざ、飲み会がスタート!さあ!飲み会がスタートしました。まずは飲む前に二日酔い予防として食べていただきたいものを紹介します!飲む前に食べたい!二日酔い予防におすすめの食べ物牛乳・チーズなどの乳製品梅干し・かんきつ類などのクエン酸飲んでいる最中は、良質なタンパク質やビタミンB群が豊富な冷奴・枝豆がおすすめ。箸休めにも◎です。 肝臓にやさしいおつまみを選ぶだんだんとお酒が進むようになってきたら注意したいのがおつまみ!肝臓はアルコールを分解するためにフル回転して働くため、どうしても疲れてしまいます。肝臓の機能を助けてくれる栄養素が豊富なおつまみを選んで、少しでも肝臓をいたわってあげましょう。おすすめは、ビタミンB1・良質タンパク質・タウリンが豊富なおつまみを選びましょう。 ダイエット中の飲み会で気をつけることダイエット中でも、お付き合いや飲み会でお酒を飲む機会がありますよね。食事を上手に選ぶポイントを知って、カシコク外食を満喫しましょう。体調に合わせた果実酒を選ぶ女性に人気の果実酒。最近では、自家製果実酒を作る人も増えてきました。原料の種類で栄養成分が異なるので、そのときの体調にあったものを選ぶのも吉。●疲労回復が期待できる栄養成分・果実酒クエン酸: リンゴ酒・梅酒・レモン酒(その他、みかん・グレープフルーツなどの柑橘類)●代謝アップが期待できる栄養成分・果実酒マグネシウム: バナナ酒・ラズベリー酒・メロン酒・キウイ酒・みかん酒(柑橘類) むくみ対策も忘れずにもう一つ、飲み会の際に忘れずにとり入れてほしいのが翌日のむくみ対策!むくみはお酒の飲み方や食事の食べ方で回避することができます。飲み会翌日にやるべきこと!楽しく過ごした翌日は、すばやく頭と胃袋をリセットモードに切り替えることが大切。飲み会翌日に意識するポイントを伝授します。 お水やお茶などの水分を多く摂るアルコールを分解するときに、肝臓では大量の水分を必要とします。さらにアルコールの利尿効果により、たくさんお酒を飲んだ後のカラダは水分を不足ぎみ。水分が不足すると、老廃物をため込んで肌荒れや便秘を招きます。そうならないためにも、お水やお茶をしっかり飲むようにしましょう!⇒胃の働きを助ける栄養素や酵素をとる「飲み会でお酒をたくさん飲み過ぎちゃった・・・」というときには、消化で疲れた胃や肝臓をいたわる栄養素を摂ることが肝要。胃の粘膜の修復や消化酵素を作り出すタンパク質、胃酸の分泌を調整して荒れた胃を整えるビタミンU、胃の働きを助ける消化酵素を多く含む食材をとり入れましょう。 二日酔い改善に!カラダをいたわる食材をとる二日酔いの改善・緩和をしてくれる食材があります。柿:タンニンが、アセトアルデヒドの分解を促して体外に排出する助けを梅干し:クエン酸が、アルコールで負担をかけた胃腸の回復を 飲み会が続き、胃もたれを起こしたときにはまずは胃を休ませることが大切。食欲が出てきたら、できる限り胃に負担をかけない消化に良いものを少量食べるようにしましょう。また水分を十分にとることも忘れずに。今後のアルコールとの付き合い方ダイエット中の飲み会の心得3か条ダイエット中でも飲み会には参加したいもの。でも、お酒に酔うと判断が鈍くなり、どれだけ食べて飲んだかわからなくなることも。そうならないための3ヶ条とは、すきっ腹で参加しない3杯目はウーロン茶でお酒は割って飲む 後で後悔しないために始めからコントロールする術を身につけましょう。もしも「お酒をやめたい」と思っているなら・・・過度の飲酒が続くと、肝機能障害を起こしたり、自分で飲酒量をコントロールできずアルコール依存症に陥ってしまったりする場合も。禁酒をするためには、まずお酒を飲む原因を知ることが大切です。ここまで紹介したことを意識しながら、楽しく上手にお酒と付き合っていきましょう。 【執筆者】衞藤敬子/管理栄養士コントラクトフードサービス大手(株)グリーンハウスに入社、社員食堂のメニュー提案や栄養指導業務を経て、2009年「あすけん」に参加。アドバイス作成やサービス開発に携わる傍ら、年間150件以上の栄養指導やプロアスリート選手の食事サポート、セミナーなどを実施。現在はフリーランスに転向し、幅広く活躍。
2018年12月02日ビタミンやミネラルが手軽に補給できるスムージー。街中にもスムージーが飲めるスタンドが増えています。しかし、だんだん寒くなってくると、カラダは冷たいドリンクより暖かいものを欲しますよね。これからの季節は、温かいスムージーでカラダを温める温活に取り組んでみませんか? ホットスムージーとは冷たいスムージーを温めたり、加熱調理した食材を利用したりして作るスムージーです。スムージーは生の野菜と果物に含まれる酵素(食物酵素)が効率よく摂れるドリンクとして人気がありますが、ホットにすると熱に弱い酵素は損失してしまいます。しかし、ホットにすることで消化器官が働き、カラダの代謝がアップする効能もあります。 ホットスムージーに期待できる温活効果5つ1.カラダが温まる寒い季節に冷たいドリンクを摂ると、カラダを冷やして代謝を下げてしまいます。体温に近い食べ物と飲み物を摂り入れることで代謝は効率よく行われます。内と外の両方からカラダを温めて血行を良くすることで、寒い冬特有の冷えや乾燥肌、風邪など、さまざまな体調不良の予防に繋がります。2.抗酸化力アップスムージーによく使われるにんじんやほうれん草・かぼちゃに含まれるβ-カロテンは、加熱することにより吸収量が増えます。β-カロテンは強い抗酸化作用を持ち、カラダに増加しすぎた活性酸素を除去する働きがあります。この力が”カラダのサビ”を防ぎ、生活習慣病の予防やアンチエイジング、美肌つくりに役立ちます。3.カルシウムの吸収力がアップスムージーをまろやかに仕上げる食材としてヨーグルトがよく使われます。ヨーグルトなどの乳製品にはカルシウムが豊富に含まれていますが、温めて摂ることで胃腸の働きが活発になりカルシウムの吸収率が高まるといわれています。4.胃腸の働きがアップ腸を冷やしてしまうと代謝が落ち、便秘の原因に。カラダが温まると腸内の善玉菌の働きが活発になり、腸内環境が整って栄養の吸収力もアップします。5.美肌効果食物繊維や菌類が豊富に含まれている食材は、腸内の善玉菌と悪玉菌のバランスを整えてくれます。腸の活動が元気になるとカラダにたまった老廃物が排泄され、肌が美しく生まれ変わります。 温かい飲み物は、ココロがほっと安らぎますね。ホットスムージーはビタミンやミネラル類が手軽に摂れ、忙しい朝の朝食や夕方の間食に適しています。寒い季節はカラダの内と外から温活しませんか。 【執筆者】衞藤敬子/管理栄養士コントラクトフードサービス大手(株)グリーンハウスに入社、社員食堂のメニュー提案や栄養指導業務を経て、2009年「あすけん」に参加。アドバイス作成やサービス開発に携わる傍ら、年間150件以上の栄養指導やプロアスリート選手の食事サポート、セミナーなどを実施。現在はフリーランスに転向し、幅広く活躍。
2018年11月25日最近、レストランやカフェでも注文するお客さんが増えている雑穀。雑穀は栄養価が高く、カラダに良いということは浸透してきています。けれど、具体的な悩みを改善するためにはどんな雑穀を選べばいいのか、気になりますよね。雑穀に含まれるビタミン・ミネラルなどの栄養素は、女性特有の不快症状を緩和する力があります。そこで、女性に多い悩みの改善を後押しする雑穀をご紹介します。肌荒れ・オイリー肌などの肌トラブルには?赤米赤米に含まれる赤色色素の「プロアントシアニジン」は、ポリフェノールの一種で高い抗酸化力があります。抗酸化力とは、カラダを酸化させる活性酸素を除去する作用のこと。酸化による肌の老化を防ぎます。きびきびには糖質をエネルギーに変えるビタミンB1、脂質代謝を促すビタミンB2、肌を作りだす補酵素の役割のあるマグネシウムが多く含まれていて、オイリー肌に悩む方におすすめです。粟(あわ)粟は雑穀の中でもパントテン酸が豊富。パントテン酸はビタミンB群の一種で、三大栄養素の代謝を促進したり、健康的な肌や美しい髪を形成したりする働きがあります。また、パントテン酸はビタミンCの働きを助ける作用があります。ビタミンCは肌の構成成分となるコラーゲン生成に繋がるため、肌荒れ対策に効果的です。便秘には?雑穀に豊富に含まれる食物繊維は腸内環境を整えて便通を促し、老廃物の排泄を助ける作用があります。雑穀の中でも押し麦・そばの実は食物繊維の含有量が豊富。食物繊維は水溶性と不溶性の2種類があり、押し麦とそばの実は両方の食物繊維をバランスよく含んでいる優秀食材です。(※1)貧血や冷え性には?赤米赤米にはタンパク質・ビタミンB1・B2・鉄・カルシウム・マグネシウムなどが含まれます。血液の材料となる鉄は全身に酸素を運搬するヘモグロビンの原料になります。全身に滞りなく血液を循環させることで、冷えや貧血の緩和に働きます。ひえひえは寒いやせた土地で育った生命力の強い植物です。血液を作る材料となる鉄・マンガン・亜鉛を多く含み、赤米と同様に血液循環を良くしてカラダを温める作用があります。特に、鉄分は白米の2倍・亜鉛は1.9倍・マンガンは1.7倍含んでいます。ダイエットには?雑穀は白米よりもGI値(グリセミック・インデックス値)が低いのも特徴。食べた後の血糖値がゆるやかにあがり、脂肪をためこむインスリンの分泌が少ないため、太りにくくなります。また、噛みごたえがあり満腹感を得やすく、ダイエット中の食欲を抑えやすくなります。黒米黒米には糖質・脂質の代謝を助けるビタミンB1・B2が豊富赤米赤米に含まれるタンニンには脂肪の燃焼を高めることが分かっています。 そのほか、いろいろな悩みがある人には?その日の体調や気候などの変化で様々な不快症状で悩んでいたり、どの雑穀を選べばよいか迷ってしまったりしたら、まずはブレンドしたものを選んでみましょう。3種類・12種類・16種類などミックスしている種類や、黒米・赤米・緑米などの古代米を合わせた種類があります。 雑穀には美容効果の高い食物繊維・ビタミン・ミネラルが白米より多く含まれています。(※1-2)毎日の食事にちょっとプラスするだけで、栄養バランスがアップしてお悩み改善に繋がります。その日の体調に合わせて雑穀の種類を変えて、味と食感・効能を楽しんでみましょう。 【参考・参照】(※1)糖尿病ネットワーク雑穀の効果・効能注目度が上昇中のつぶつぶ食品〈〉(最終閲覧日 2017/6/16)(※2)Masahiro Suzuki,「市販されている色素米とコシヒカリのミネラル含量」日本食品科学工学会誌Vol.63(2016) No.4 p.158-161〈〉 【執筆者】衞藤敬子/管理栄養士コントラクトフードサービス大手(株)グリーンハウスに入社、社員食堂のメニュー提案や栄養指導業務を経て、2009年「あすけん」に参加。アドバイス作成やサービス開発に携わる傍ら、年間150件以上の栄養指導やプロアスリート選手の食事サポート、セミナーなどを実施。現在はフリーランスに転向し、幅広く活躍。
2018年11月25日寒くなり温かい鍋料理がおいしい季節になりました。鍋だとついつい食べ過ぎちゃって…なんてイメージがある人も多いのではないでしょうか。実は寒い冬のほうが夏に比べて基礎代謝が上がるため、脂肪を燃焼しやすくなります。たくさん食べても脂質控えめでヘルシーな鍋料理は、ダイエットにもってこいのメニューです。「おいしくしっかり食べたい」そんな願望を叶えつつ、痩せるカラダづくりができるような鍋料理を3つご紹介します。 1.コクのある味を求めるなら「豆腐たっぷりスンドゥブ鍋」■基本具材:豆腐・長ねぎ・溶き卵(温泉卵でOK)・人参・きのこ類■出し汁:鶏がらスープの素・コチュジャン・おろし生姜・粉唐辛子(あれば)・醤油・水(出し汁はレトルトスンドゥブ鍋の素を使っても十分おいしくいただけます) 韓国の鍋料理としてメジャーになりつつある「スンドゥブ鍋」はダイエットに最適です。唐辛子をふんだんに使っているので、カプサイシンが発汗や脂肪の燃焼を促進します。メインの具材である豆腐は、ヘルシーで良質たんぱく質を含むだけでなく、大豆イソフラボンが美肌作りをサポートします。木綿豆腐と絹豆腐に迷ったら、タンパク質やカルシウム量が多い「木綿豆腐」を選ぶと良いですよ。 2.あっさりだけど高タンパク!鶏団子と白菜の和風生姜鍋■基本具材:鶏団子(出来合いのものでもOK)・生姜・白菜・ねぎ・ごぼう・きのこ類■出し汁:白だし、水(醤油で味を微調整) 低脂肪&高タンパクの鶏肉は、ダイエット中におすすめのお肉です。鶏団子を自分で作る場合は、カラダを温める生姜をたっぷりすりおろして加えれば代謝アップにつながります。冬 野菜である白菜は、余分なナトリウムを体外に排出するカリウムが豊富なので、高血圧予防にも効果的です。鍋やスープで煮込んで食べるとかさが減り、たっぷ り食べられますよ。さらに食物繊維たっぷりのごぼうは便秘解消に役立ちます。ピーラーで薄切りにすると、味もしみ込んで食べやすくなります。 3.お肉はあっさり味でしっかりと!豚バラ肉入り豆乳鍋■基本具材:豚バラ肉・長ネギ・白菜(キャベツやレタスでもOK)・きのこ類・油揚げ■出し汁:めんつゆ(白だしでもOK)・豆乳・醤油・水豆乳は女性の味方!大豆に多く含まれるイソフラボンは女性のホルモンバランスを整えてくれます。冬の乾燥した時期にビタミンB2が不足すると、肌や粘膜が弱くなり唇や肌荒れを招きますが、豚バラ肉やきのこはビタミンB2を多く含むため、乾燥対策におすすめですよ。 ダイエッターが買っておくと便利なもの<ベスト5>1.豆乳(賞味期限が長めで扱いやすい)2.白菜(定番・安価)3.生姜(チューブのおろし生姜でもOK)4.白だし(おでん・鍋の出汁・煮物の味付けに便利)5.魚河岸揚げ(煮ても炒めてもOK。豆腐のような万能練り物) 一番のおすすめは白だしです。残り物の鶏肉と野菜を白だしで煮るだけで、優しい味のおかずになります。鍋料理の味をワンランクアップさせるコツは、具材をさっと「湯通し」すること。揚げ物や練り物と同様に、野菜も湯通しすると、短い時間で味が染み込みやすくなります。野菜をたっぷりとれる「鍋料理」。さまざまな食材や調味料を使って、手軽に鍋料理を楽しみながら、ダイエットを成功させたいですね。 【執筆者】衞藤敬子/管理栄養士コントラクトフードサービス大手(株)グリーンハウスに入社、社員食堂のメニュー提案や栄養指導業務を経て、2009年「あすけん」に参加。アドバイス作成やサービス開発に携わる傍ら、年間150件以上の栄養指導やプロアスリート選手の食事サポート、セミナーなどを実施。現在はフリーランスに転向し、幅広く活躍。
2018年11月18日冬の定番といえば「鍋」。低カロリーなうえに旬の野菜や魚介類、豆腐、きのこ類などバランス良く食べることができるため、ダイエットに最適です。そんないいことだらけの鍋の具材の栄養を栄養士が解説します。 ダイエット中を後押し!鍋料理に入れるべき具材ベスト5ベスト1きのこ食物繊維・ビタミンB群・ビタミンD・ミネラルなどを豊富に含み、しかも低カロリー。ダイエットにはぴったりの食材です。しめじ・えのき・しいたけ・まいたけ・ブナピーなど種類よって味わいも変わるので、色々と試してみては。ベスト2豆腐・鶏肉(皮なし)たんぱく源でおすすめなのが、豆腐や皮なしの鶏肉。脂質が少なく良質なたんぱく質が豊富に含まれます。タンパク質は、筋肉を作る材料となるほか、食事による代謝(食事誘発性熱代謝)を高める働きがあります。この「食事誘発性熱代謝」は1日のエネルギー消費量の10%を占めるため、タンパク質をしっかり摂ることで、基礎代謝のアップが期待できます。ベスト3長ネギ葉の部分にビタミンA(βカロテン)、茎の部分にビタミンCを多く含みます。 独特の香りは「硫化アリル」という栄養成分で、糖質代謝に関わるビタミンB1の吸収や働きを高めたり、疲労回復効果を高めたりしてくれます。ベスト4しらたきしらたきは、水溶性食物繊維が豊富です。水溶性食物繊維は余分な脂肪を吸着して体外に排出してくれます。しらたきはなんと100gあたり6kcal!カロリーはほとんどないので、たくさん食べても大丈夫なところがありがたい食材。食物繊維やカルシウムも豊富なのも嬉しいですね。ベスト5白菜鍋料理の定番野菜の白菜。白菜の約95%は水分なので、100gあたり14kcalと低カロリーです。ビタミンC・カルシウム・鉄・カロテンなど芯の部分に特に栄養が豊富に含まれています。キャベツに比べ、糖質が少ないのも特徴です。その他にも美肌効果、風邪予防、便秘の改善が期待できます。熱々の鍋を食べることで、カラダが温まって代謝がアップし、エネルギーの燃焼効率が上がりますよ♪ 鍋のスープ&つけダレもひと工夫ちゃんこ鍋、豆乳鍋、キムチ鍋、みそ仕立てなど、味にさまざまなバリエーションをつけられるのが鍋料理のよいところですね。しかしダイエット中は、カレー鍋やトマト鍋のように、鍋のスープに油分が多いものは避けたほうが無難。また、寄せ鍋やしゃぶしゃぶなど、たれをつけて食べるなら、ぽん酢がおすすめです。ごまだれはカロリーが高いので、つける量に気をつけましょう。 【執筆者】衞藤敬子/管理栄養士コントラクトフードサービス大手(株)グリーンハウスに入社、社員食堂のメニュー提案や栄養指導業務を経て、2009年「あすけん」に参加。アドバイス作成やサービス開発に携わる傍ら、年間150件以上の栄養指導やプロアスリート選手の食事サポート、セミナーなどを実施。現在はフリーランスに転向し、幅広く活躍。
2018年11月18日寒い時期に大人気の「おでん」。おでんは低カロリーながら満腹感が得られるので、ダイエット中の方にもおすすめの食事です。とはいえ全ての具材が低カロリーという訳ではなく、食べ方によっては栄養素が偏ってしまうメニューでもあります。今回はダイエット中に選ぶべき「低カロリー&栄養価の高いおでん」のおすすめ具を5つご紹介します。 おすすめのおでん具5つ1.こんにゃく&白滝こんにゃくや白滝に含まれるグルコマンナンには、便秘予防や体内の不要なものを体外に排出したり、コレステロールの吸収や血糖値の上昇を抑えたりするなどの働きがあります。大きさにもよりますが、1個あたり10kcal程度でとても低カロリーなことも魅力ですね。 2.大根大根はビタミンCや食物繊維が含まれているので、免疫力を高め風邪予防に効果的です。1個あたり約30kcalとこんにゃくと並んで低カロリーの具材ですが、しっかり味がしみこんでいるため、満足感を得られる具材でもあります。特に冬場の大根は寒さで甘さが増すので冬のメニューには欠かせませんね。 3.昆布昆布は食物繊維・カルシウム・ヨウ素などを豊富に含んでいます。特にヨウ素は基礎代謝を活発にしたり脂質や糖質の代謝を促進したりする働きがあるのでダイエット中の方にはおすすめです。昆布は1個あたり約5kcalでとってもヘルシー。海藻は普段の食事で不足しがちなので、おでんでおいしくいただきましょう。 4.たまごたまごはカロリーだけを見ると1個あたり約80kcalと野菜に比べれば高く感じます。しかし栄養価では優等生な食材で、タンパク質を構成するアミノ酸を数値化した「アミノ酸スコア」はなんと100点満点!また卵黄に含まれるレシチンという脂質が動脈硬化や脳梗塞の予防にもはたらきます。栄養満点で食べごたえもあるのでおすすめです。5.イワシのつみれ現代人に不足しがちな魚由来のDHAやEPAが含まれており、生活習慣病予防の強い味方です。いわしを骨ごと食べると、カルシウムとビタミンDが同時に摂れてカルシウムの吸収率がぐんとアップするので、つみれを手作りするときは骨ごと使うのが栄養価を高くするポイント。1個あたり約50kcalとカロリーもさほど高くはありませんが、練り製品は塩分が多いため食べ過ぎには注意してくださいね。 おでんのスープには、さまざまな食材に含まれる水溶性の栄養素(むくみを予防するカリウム、代謝や酵素の働きを助けるマグネシウムなど)が流れ出ています。おでんを手作りする時は、塩分を少なめにして野菜の栄養たっぷりのスープを味わうのもおすすめ。ですが、コンビニやレトルトのものは塩分量が多いので、できるだけ避けましょう。 【執筆者】衞藤敬子/管理栄養士コントラクトフードサービス大手(株)グリーンハウスに入社、社員食堂のメニュー提案や栄養指導業務を経て、2009年「あすけん」に参加。アドバイス作成やサービス開発に携わる傍ら、年間150件以上の栄養指導やプロアスリート選手の食事サポート、セミナーなどを実施。現在はフリーランスに転向し、幅広く活躍。
2018年11月18日ビタミンDは骨強化に関わる栄養素としてよく知られています。さらに最近の研究報告では、免疫力アップ、インフルエンザの予防、生活習慣病の予防などの効果も発表されています。世界で注目されているビタミンDの働きをご紹介します。 ビタミンDの基本情報骨の形成:カルシウムの吸収を高めて、骨や歯の健康をたもつ筋肉の収縮:筋肉のカルシウム濃度を調節し、筋肉の収縮に作用する神経伝達:血液や筋肉のカルシウム濃度を調節することによって、神経伝達を助ける⇒ビタミンDの働きを詳しく解説ビタミンDが注目されている働き免疫力アップビタミンDは細胞内で抗菌物質を分泌して免疫力を高める働きがあります。ビタミンDにはきのこ類に含まれる「ビタミンD2」と青魚など動物性食品に含まれる「ビタミンD3」がありますが、日光にあたることによって体内でも合成されます。冬場に日照時間が減ると、体内のビタミンD量が減少し、免疫力が低下してしまいます。ビタミンDを十分にとり入れておくことで、冬場に流行しやすい風邪やインフルエンザの予防に繋がります。うつの予防ビタミンDは、情緒の安定や睡眠に関わるホルモンであるセロトニンの合成に関与します。冬に日照時間が少なくなる欧米の高緯度地域では、「季節性うつ」の発症率が高くなります。日光にあたると体内でビタミンDが合成されますが、冬になり日照時間が減るとビタミンDが合成されにくくなり、ビタミンD不足が生じることと関連します。冬こそ外での日光浴が必要です。インフルエンザなどの感染症予防ビタミンDにはウィルスや細菌などの感染に対して抵抗力を高める作用や免疫を調整する作用があります。そのため、結核菌、季節性インフルエンザ等の感染症予防に働きます。がん治療や予防に働くという研究も昨今の研究では、ビタミンDは遺伝子を制御していることが判明し、細胞分化や増殖の調整をしています。ビタミンDが正常細胞の分裂をコントロールし、がん細胞が異常に増殖しないよう抑制する働きがあります。研究により、特に大腸がんの予防に働く(※1‐2)ことも分かってきています。ビタミンDの特徴脂溶性ビタミンのため、調理中の損失が少なく加熱調理に向いています。主に魚介類、きのこ類などに含まれており、油と一緒に取ることで吸収量がアップします。ごまやピーナッツなどの種子類、乳製品と合わせてとり入れると効果的です。また、ビタミンDは紫外線を浴びることにより体内で合成することが出来ます。そのため、適度な日光浴や散歩がビタミンD合成に役立ちます。しかし、日焼けをするほど過度に日光にあたると紫外線の害を引き起こすため、1日15分程度が適量です。 ビタミンDが最大限に効果を発揮するには、カラダに十分量のビタミンDが蓄積されていることが大切です。カラダの内と外両方からのアプローチでビタミンDの摂取を心がけましょう。 【参考・参照】(※1)国立がん研究センタービタミンDと大腸がん罹患との関係について〈〉(最終閲覧日 2017/6/12)(※2)厚生労働省「統合医療」情報発信サイトビタミンD〈〉(最終閲覧日 2017/6/12) 【執筆者】衞藤敬子/管理栄養士コントラクトフードサービス大手(株)グリーンハウスに入社、社員食堂のメニュー提案や栄養指導業務を経て、2009年「あすけん」に参加。アドバイス作成やサービス開発に携わる傍ら、年間150件以上の栄養指導やプロアスリート選手の食事サポート、セミナーなどを実施。現在はフリーランスに転向し、幅広く活躍。
2018年11月11日のどは空気中のウイルスや細菌に常にさらされており、病原体に感染しやすい部位です。つまり風邪対策は、のどを大事にすることから始まるといえます。のどの痛みの原因免疫力の低下によるもののどは空気中の細菌やウイルスと闘うためにいつも小さな炎症が起きていますが、普段は免疫の力によって自覚症状もないまま自然に治ります。ですが、免疫力が低下した時や強い細菌やウイルスが侵入すると炎症がひどくなり、扁桃やリンパ節が赤く腫れて痛みが強くなります。声帯への負担によるもの大きな声で歌ったり大声を出し過ぎた時、またタバコの吸い過ぎやお酒の飲み過ぎなど声帯に負担をかけたことによる痛みは急性声帯炎と呼ばれ、声帯部分が炎症を起こします。のどが痛くなったときの対処法それぞれの症状により対処法は異なりますが、風邪やインフルエンザの時は、ビタミンAやビタミンC・ビタミンB2・B6などを積極的にとることが大切です。 ・ビタミンA…粘膜の新陳代謝を良くする・ビタミンC…免疫機能・粘膜の形成と関わりがあり、荒れた粘膜を回復させるのに効果的・ビタミンB2・B6…粘膜を回復させるのに効果的・パントテン酸・カルシウム・亜鉛…免疫機能を正常に保つのどの痛み対策として効果が期待できる食材大根のおろし汁大根のおろし汁にはビタミンCがたくさん含まれており、粘膜の炎症などに効果があります。カップ1杯のおろし汁に、はちみつを大さじ1杯加えてよく混ぜて飲む方法や、大根をすり下ろし、お湯で倍に薄めて飲む方法もおすすめめです。1回に湯のみ茶碗1杯・1日3回が目安です。キンカンキンカンはビタミンA・ビタミンC・カルシウムが豊富な果実で、のどの痛みに効果的です。はちみつはちみつにはブドウ糖や果糖の糖分、またカルシウム・鉄・ナトリウム・カリウムなどのミネラルやビタミンが豊富です。抗菌作用があり、のどの痛みや炎症をやわらげる効果があります。 風邪やウイルス対策にはもちろん、うがい・手洗い・十分な水分の補給・休息などの基本的な予防も忘れずに。事前の対策が肝心ですよ。 【執筆者】衞藤敬子/管理栄養士コントラクトフードサービス大手(株)グリーンハウスに入社、社員食堂のメニュー提案や栄養指導業務を経て、2009年「あすけん」に参加。アドバイス作成やサービス開発に携わる傍ら、年間150件以上の栄養指導やプロアスリート選手の食事サポート、セミナーなどを実施。現在はフリーランスに転向し、幅広く活躍。
2018年11月11日腸内環境を改善する食品としておなじみのヨーグルト。近年では、免疫力アップ・むくみ予防・しわの改善といったメリットが強調された「機能性ヨーグルト」の商品数が増え、どれを選んでよいか迷ってしまうことも。そこで、機能性ヨーグルトのチョイスに役立つ各商品の特徴や効果を解説します。 目的に合わせて選びたい、機能性ヨーグルト10選1.つらい冷えや肩こりには「カゴメラブレ」植物性の乳酸菌であるラブレ菌を使用しているのが特徴。便秘解消・肩こり改善・冷えの緩和・貧血予防などの効果が期待でき、多くの女性の悩みにぴったりな機能性ヨーグルトです。2.お肌をストレスから守るなら「フジッコ カスピ海ヨーグルト」カスピ海ヨーグルトは、クレモリス菌FC株をメインに作られた機能性ヨーグルトで、独特の粘りが持ち味です。この粘りとクレモリス菌FC株が、ストレスから起こる肌荒れや乾燥を抑え、アトピー性皮膚炎の改善にも効果が期待できるといわれています。3.エイジング対策に「森永 アロエベネ」アロエべラに含まれる「アロエエステール」という成分を配合した機能性ヨーグルト。「アロエエステール」には、皮膚の奥に直接働きかけ、若々しい肌作りには欠かせないコラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸を生み出す作用があるとの実験結果があります。さらに、たるみやくすみなど、さまざまな肌の悩みに幅広い効果が期待できるとされています。4.インフルエンザの予防に「明治 ヨーグルトR-1」ヨーグルトR-1に使われる乳酸菌1073R-1が免疫力を高め、風邪やインフルエンザを予防するとして人気を博した機能性ヨーグルトです。5.ノロウイルス対策に「森永乳業 ラクトフェリンヨーグルト」ラクトフェリンヨーグルトには、「ラクトフェリン」という母乳に含まれるタンパク質がプラスされています。このラクトフェリンを毎日とることで、胃腸炎や食中毒の原因となるノロウイルスの感染予防に効果が期待できるとされています。6.花粉症の緩和に「森永 ビヒダス」森永ビヒダスに使われるビフィズス菌BB536は、免疫力を高め、花粉症の緩和に効果があるとされています。また、腸内の悪玉菌を減らし、o-157の予防にも役立つことが実験により分かっています。7.胃がんのリスク低減に「明治プロビオビオヨーグルトLG21」プロビオビオヨーグルトLG21に使用されている乳酸菌は、LG21乳酸菌。LG21乳酸菌には、ピロリ菌を減少させる効果があるため、この機能性ヨーグルトはピロリ菌の保菌率が高い日本人にマッチしているといえます。ピロリ菌を減らすことで、胃がんを防ぐ効果もあるとされています。8.プリン体対策に「明治 プロビオヨーグルトPA-3」PA-3乳酸菌が食事由来のプリン体に作用し、プリン体を減らす効果があるとされています。尿酸値が高めの人におすすめです。9.内臓脂肪が気になるなら「雪印メグミルク ガセリ菌SP株ヨーグルト」ガセリ菌SP株は、内臓脂肪の蓄積を抑えてメタボリックシンドロームの予防に効果があるとされています。姉妹品として、脂肪ゼロ、砂糖不使用の製品も出ているので、メタボ対策をするならこちらを選ぶのがベスト。10.善玉菌を増やすなら「メイトー おなかでふえるLKM512」ビフィズス菌LKM512は、大腸の中で増殖する性質があります。細胞の合成(新陳代謝)や抗炎症作用などに働く物質「ポリアミン」を作りだし、腸を元気にしてくれます。 機能性ヨーグルトの効果を実感するには、1日120gまでを目安に、2週間ほど継続して食べることが大切です。気になる商品があれば、まずは2週間トライすること。体質や目的に合った機能性ヨーグルトを見つけてみてくださいね。 【執筆者】衞藤敬子/管理栄養士コントラクトフードサービス大手(株)グリーンハウスに入社、社員食堂のメニュー提案や栄養指導業務を経て、2009年「あすけん」に参加。アドバイス作成やサービス開発に携わる傍ら、年間150件以上の栄養指導やプロアスリート選手の食事サポート、セミナーなどを実施。現在はフリーランスに転向し、幅広く活躍。
2018年11月11日ダイエット中はなかなか落ちにくい体脂肪をどうにかしたいもの。体脂肪を落とすには運動も大切ですが、食事も大切です。体脂肪をためにくい食事の摂り方で上手にダイエットしましょう。脂肪をためない方法~その1~【栄養バランスのよい食事】カロリーのもととなる炭水化物・脂質・たんぱく質をエネルギーとして効率よく使うためにはビタミン・ミネラルの助けが必要です。例えば、炭水化物には「ビタミンB1」、脂質には「ビタミンB2」が必要なります。栄養バランスのよい食事をするには、「主食」「主菜」「副菜」「汁物」の4品がそろった昔ながらの和食スタイルを心がけることが大切。そうすると、自然とバランスよく食べることができますよ。脂肪をためない方法~その2~【食事の時間】食事時間が不規則だったり、食事を抜いたりすると、カラダが「空腹時間が長い=飢えている」と判断し、できるだけ大量のエネルギーを体脂肪としてため込もうとする体質になっていくのです。また夜は脂肪をためる働きのあるホルモンの分泌が盛んになるので、寝る3時間前には食事を終えられるのが理想です。脂肪をためない方法~その3~【体脂肪燃焼に役立つ栄養素を活用する】◆ビタミンB2・ビタミンB6脂質やたんぱく質をエネルギーに変換するときに必要になる栄養素。◆L-カルニチン必須アミノ酸のリジンとメチオニンから合成されるアミノ酸の一種。体内の脂肪酸の代謝を促進し、中性脂肪や脂肪酸を燃焼する働きがあると言われている。牛肉やまぐろの赤身に含まれる。◆カプサイシン唐辛子に含まれる辛味成分。血行促進や発汗作用の他、アドレナリンの分泌を高めて脂肪燃焼を促す。◆ジンゲロール生姜に含まれる辛味成分。血行を促進し、冷え症改善にも効果的。発汗作用や抗酸化作用もあり、全身の細胞の新陳代謝を高める。「昨日は肉料理だったから今日は魚料理にする」「昼はそばだったから夜は野菜料理を食べる」など1食でバランスを整えるのではなく、1日トータルで考えましょう。いろんな食品、調理法を選ぶようにすれば、必要な栄養素をまんべんなくとることができるので、ぜひ実践してみてくださいね。 【執筆者】衞藤敬子/管理栄養士コントラクトフードサービス大手(株)グリーンハウスに入社、社員食堂のメニュー提案や栄養指導業務を経て、2009年「あすけん」に参加。アドバイス作成やサービス開発に携わる傍ら、年間150件以上の栄養指導やプロアスリート選手の食事サポート、セミナーなどを実施。現在はフリーランスに転向し、幅広く活躍。
2018年11月04日私たちのカラダの中にある脂肪細胞には、脂肪を燃焼させてくれる「褐色脂肪細胞」と、脂肪を溜め込んで肥満の原因となる「白色脂肪細胞」があります。ダイエットの敵ともいえる白色脂肪細胞に焦点を当て、性質や働きについて解説します。カラダの脂肪の大半は白色脂肪細胞細胞のなかには、脂肪滴と呼ばれる脂肪のかたまりをもつ脂肪細胞があります。白色脂肪細胞には大きな脂肪滴がひとつ、褐色脂肪細胞には中小の脂肪滴が多数あります。実は、カラダの中の脂肪細胞はほとんどが白色脂肪細胞です。ダイエットに役立つ褐色脂肪細胞は首や肩甲骨などの周りにしか存在せず、加齢とともにその数は減少していきます。肥大化した白色脂肪細胞の怖い影響白色脂肪細胞には、内臓の位置を正常に保ち、体温を維持する働きがあります。また、食欲やエネルギー代謝の調整に関わるレプチン(※1)も分泌しています。 そして、白色脂肪細胞の中には、アディポサイトカインとアディポネクチンという生理活性物質が存在しています。アディポサイトカインは糖や脂質の代謝を助け、アディポネクチンは糖尿病や動脈硬化を予防する働きがあるといわれています。しかし、内臓脂肪が増加するとアディポサイトカインの分泌異常が起こり、悪い働きをするアディポサイトカインが多く分泌されるようになります。なかでも、肥大化した脂肪細胞から多く分泌されるTNF-α・MCP-1・PAI-1は悪玉アディポサイトカインとされ、以下のようなリスクとなります。PAI-1・・インスリンの働きを悪くし、糖尿病の発症リスクを高めるMCP-1・・動脈硬化の発症や悪化に関係が示されているPAI-1・・血液を固まりやすくし、血栓ができやすくなるこれらの影響は、皮下脂肪よりも内臓脂肪で特に大きくなります。つまり、内臓脂肪型の肥満は、生活習慣病につながりやすいので注意が必要です。(※2)白色脂肪細胞を程よくキープするコツ3つ太り過ぎると、白色脂肪細胞が肥大化し、生活習慣病の原因となる悪玉アディポサイトカインを分泌してしまいます。ダイエットや健康を維持するために重要なカギは白色脂肪細胞を程よくキープすること。そのための3つのコツは以下のとおりです。1.体脂肪率を適正に保つ体脂肪率は、白色脂肪細胞の増えすぎや減り過ぎを知るバロメーターになります。年齢によっても異なりますが、男性は15~20%、女性は20~25%くらいが目安です。2.褐色脂肪細胞を活性化させる脂肪燃焼に役立つ褐色脂肪細胞を刺激し、活性化させるのも有効です。凍らせたペットボトルで肩回りをマッサージしたり、冷シャワーと温シャワーを交互に浴びたりしてみましょう。3.有酸素運動を行う酸素を取り入れながら行う有酸素運動は、脂肪燃焼に効果があります。ウォーキングやサイクリングなどを20~30分以上継続して行うのがおすすめですが、10分くらいずつの運動でも効果が出なわけではありません。時間が空いたらカラダを動かす習慣をつけるのがベストです。 白色脂肪細胞は減らしすぎても増えすぎてもカラダに悪影響をもたらします。白色脂肪細胞の良い部分をいかせるよう、適切な体脂肪率を保ち、運動を心がけてくださいね。 【参考】(※1)e-ヘルスネットレプチン〈〉(最終閲覧日2016/09/06)(※2)e-ヘルスネット肥満と健康〈〉(最終閲覧日2016/09/06)e-ヘルスネット脂肪細胞〈〉(最終閲覧日2016/09/06) 【執筆者】衞藤敬子/管理栄養士コントラクトフードサービス大手(株)グリーンハウスに入社、社員食堂のメニュー提案や栄養指導業務を経て、2009年「あすけん」に参加。アドバイス作成やサービス開発に携わる傍ら、年間150件以上の栄養指導やプロアスリート選手の食事サポート、セミナーなどを実施。現在はフリーランスに転向し、幅広く活躍。
2018年11月04日脂肪細胞には2種類あり、白色脂肪細胞と褐色脂肪細胞では働きが異なります。そこで、2種類の脂肪細胞の違いや脂肪を燃焼させる方法についてご紹介します。脂肪燃焼効果のある褐色脂肪細胞を活性化させ、より効果的にダイエットを行いましょう。 白色脂肪細胞と褐色脂肪細胞の違い脂肪細胞は細胞質に脂肪滴と呼ばれる脂肪のかたまりを持っている細胞のことをいいます。白色脂肪細胞はカラダ全体に存在し、脂肪を蓄える役割をしており、褐色脂肪細胞は首や肩甲骨、脇の下などの一部にしか存在せず、脂肪を燃焼して熱を産生する働きをします。(※1)いわゆる体脂肪と呼ばれるものは白色脂肪細胞のことです。褐色脂肪細胞のうれしい効果とは?白色脂肪細胞に溜め込まれた脂肪を燃焼させてくれるのが褐色脂肪細胞。褐色脂肪細胞は加齢とともに数が減ってしまいます。しかし、この褐色脂肪細胞を活性化させることで、脂肪を燃焼させやすくなり、生活習慣病の予防やダイエットに効果をもたらしてくれます。褐色脂肪細胞を活性化させるコツ6つ褐色脂肪細胞は寒さを感じたときや体温が低下したときに、体温を維持しようと活発に働きます。そのため、カラダに冷たさを感じるような刺激を与えることが、褐色脂肪細胞を活性化させる有効な方法の一つといえます。1.水泳をする体温よりも冷たい水の中で行う水泳は、褐色脂肪細胞を刺激するには最も適している運動といえます。水の中を出入りし、冷たい刺激を受けることによってカラダが熱を生み出そうとするため、脂肪燃焼効果が期待できます。2.適度な寒さにカラダをさらす特に寒い季節には、暖房の効いた温かい部屋にこもってしまいがちですが、冷たい外気を浴びることで褐色脂肪細胞が活性化され熱を産生します。寒い時期こそ減量のチャンスです。適度に外へ出てウォーキングなどを行いましょう。(※2)3.水を入れて凍らせたペットボトルでマッサージをする褐色脂肪細胞は特に鎖骨や首の周りに多いとされます。8割くらいの水を入れて凍らせたペットボトルを耳の下あたりから首に沿って転がすように、2〜3分間マッサージをするだけでOK。ただし、冷たいと感じる手前でやめましょう。4.シャワーを活用する20℃と40℃のシャワーを30秒ずつ、交互に5回を目安に首の周りにかけます。一時的な温冷浴は自律神経を整えるためにも有効で、血流を改善・代謝アップ効果もあります。5.唐辛子の料理を食べる唐辛子に含まれるカプサイシンには白色脂肪細胞の褐色化を促進させる効果があります。その他にも食べ過ぎを防止する、代謝を上げるなどダイエットにうれしい効果が盛りだくさんです。(※3)6.青魚を食べるさばやさんまなどの青魚の油に含まれるDHAやEPAなどの多価不飽和脂肪酸には、心臓病予防や血糖値改善に効果的とされていますが、DHAやEPAをとり入れることで、本来脂肪を蓄積する働きの白色脂肪細胞においても、褐色脂肪細胞のように脂肪を燃焼させる働きをすることが報告されています。(※4)(※5) このように、脂肪燃焼に効果的な褐色脂肪細胞を活性化させるためにはいくつかの方法があります。もちろん一つの方法にとらわれるのではなく、他のダイエットと組み合わせながら、効率良くダイエットを行うのが望ましいです。自分に合った方法を見つけ、チャレンジしてみましょう。【参考】(※1)e-ヘルスネット〈〉(最終閲覧日2016/07/15 )(※2)糖尿病ネットワーク〈〉(最終閲覧日2016/07/15 )(※3)保健指導リソースガイド〈〉(最終閲覧日2016/07/15 )(※4)保健指導リソースガイド〈〉(最終閲覧日2016/07/15)(※5)京都大学〈〉(最終閲覧日2016/07/15) 【執筆者】衞藤敬子/管理栄養士コントラクトフードサービス大手(株)グリーンハウスに入社、社員食堂のメニュー提案や栄養指導業務を経て、2009年「あすけん」に参加。アドバイス作成やサービス開発に携わる傍ら、年間150件以上の栄養指導やプロアスリート選手の食事サポート、セミナーなどを実施。現在はフリーランスに転向し、幅広く活躍。
2018年11月04日腸は消化吸収や解毒・老廃物を便として排泄するなど、カラダにとって重要な器官です。腸の状態が悪いと痩せにくいだけでなく、便秘や肌荒れ・アレルギーなどさまざまな症状を引き起こします。ダイエット成功には「健康な腸」が不可欠。痩せ体質になりたいなら、腸内環境を整えることから始めましょう! 腸をキレイにする成分3つ食物繊維便の材料になる・ぜん動運動を促進する・悪玉菌の働きを弱めるなどのはたらきがあります。便の80%は水分ですが、食物繊維が水分を吸収して便のカサを増やし、腸を掃除します。<多く含む食品>野菜・いも類・豆類・海藻・こんにゃく・果物など発酵食品乳製品には、善玉菌であるビフィズス菌や乳酸菌が多く含まれます。日本特有の発酵食品である納豆や漬物は、善玉菌プラス食物繊維のダブル効果で腸を元気にしてくれます。<多く含む食品>牛乳・チーズ・ヨーグルト・漬物などオリゴ糖ビフィズス菌のエサになり、善玉菌を繁殖させます。腸内環境を整えるお手伝いをするので、便秘や肌荒れの改善・ダイエット効果が期待できます。<多く含む食品>ごぼう・バナナ・枝豆・きなこ・ヤーコンなど腸内細菌の種類とはたらき善玉菌(ビフィズス菌・乳酸菌)腸を酸性にして、病原菌や発ガン性物質の生成を抑えます。免疫を正常に保つよう働くので、アレルギー緩和に効果的。善玉菌が優勢になると、悪玉菌は減少します。悪玉菌(クロストリジウム、大腸菌)腸内の食物を腐敗させ、臭いガスや発ガン物質を作り出します。悪玉菌が多いと、肌荒れや便秘、口臭などの原因に。肉や脂肪分の多い食事は悪玉菌を繁殖させます。中間菌(日和見菌)日和見菌とも言われ、腸内の善玉菌が多ければ良い働きをし、悪玉菌が多ければそちらのはたらきに加担する機能を持っています。 腸をキレイにすると、栄養の吸収が良くなりカラダの調子も整います。するとお通じや腹部のハリ・吹き出物などのトラブルも緩和するので美容にも効果テキメン!とくに女性は「ダイエット中だから・・・」と食事量を減らす傾向ですが、ダイエット中こそ「いも類・豆類・海藻・こんにゃく・果物・根菜類」を積極的にとり入れていきたいですね。 【執筆者】衞藤敬子/管理栄養士コントラクトフードサービス大手(株)グリーンハウスに入社、社員食堂のメニュー提案や栄養指導業務を経て、2009年「あすけん」に参加。アドバイス作成やサービス開発に携わる傍ら、年間150件以上の栄養指導やプロアスリート選手の食事サポート、セミナーなどを実施。現在はフリーランスに転向し、幅広く活躍。
2018年10月28日フランスやモロッコでは、ランチとして食べる人が多いタブレ。主食にもなるサラダのようなメニューで、美肌作りと腸活に効果的な栄養をたっぷり摂ることができます。タブレの効果とそのレシピをご紹介します。タブレってどんな食べ物?タブレはクスクスという世界最小のパスタをサラダ仕立てにしたもの。レバノン発祥のタブレですが、パリのデリカテッセンに並ぶ定番の惣菜として人気です。さっぱりとした風味で、食欲のないときにも食べやすいのが特徴です。クスクスは輸入食品店などで手に入れることができますよ。タブレを食べて得られるうれしい効果とは食物繊維が大腸をキレイにクスクスは、1食分(50g)あたり1.5gの食物繊維が含まれています。これは、同量の白米と比べると約7倍、玄米の約2倍に相当します。食物繊維には、腸内の悪玉菌を減らし、有害物質を排泄してくれるデトックス効果が期待できます。また、食物繊維が大腸内で発酵・分解されることによってビフィズス菌などの善玉菌が増え、腸内環境の向上につながります。コラーゲン生成に欠かせない栄養素を補給できる美肌をつくる要因のひとつが、肌の土台となるコラーゲン。コラーゲンは、3本のアミノ酸の鎖が鉄分とビタミンCによって結びつき、編まれたように絡まることで強化されます。つまり、ビタミンCや鉄分が不足すると、コラーゲンの結びつきが弱くなり切れやすいものになってしまいます。(※1)基本のタブレに使われる食材は、パセリとレモン。パセリはビタミンCや鉄分などのビタミン・ミネラルの宝庫ですが、大量に食べるのが難しく、彩りとして添え物になりがち。その点、タブレにすればパセリをたっぷりと使うことができるので、豊富な栄養素をとり入れることが可能になります。また、爽やかさをプラスしてくれるレモンにもビタミンCが豊富です。ビタミンCには鉄分の吸収を助ける働きがあるのもうれしいポイントです。簡単!「タブレ」の作り方とダイエットへの活用法フランスで定番の「基本のタブレ」《材料2人分1人分283kcal》クスクス100gお湯110mlパセリ2束50gトマト中1個200gきゅうり1本レモン1/2個オリーブオイル大さじ1塩小さじ2/3《作り方》1.深めの容器に入れたクスクスに沸騰したお湯をかけ、さっと混ぜ合わせてからオリーブオイルで和える。2.1の容器にラップをかけて、3分~5分蒸らす。3.粗くみじん切りにしたパセリ・きゅうり・トマトをクスクスと合わせ、レモン汁・塩で味を調えてから2時間以上冷蔵庫で冷やす。■ポイントきゅうりやトマトのような水分の多い野菜を使うことが、しっとりとした仕上がりにするコツ。玉ねぎやセロリなど、シャキシャキした野菜をプラスするのもおすすめです。《タブレをダイエットにとり入れるポイント》調理で使うオリーブオイルに含まれるオレイン酸には、悪玉コレステロール(LDL)を減少させる効果があり、適量を摂ることでダイエットをサポートしてくれます。また、鶏むね肉・ささみ・ゆで卵などのタンパク質をプラスすれば、ダイエッター向けのパワーサラダに。たっぷりの野菜が満腹感をもたらし、食べ過ぎを防いでくれるという効果も期待できます。さらに、ごはんやパンの代わりにタブレを食べるようにすれば、野菜の摂取量を無理なく増やすことができ、健康的なダイエットにつながりやすくなります。 見た目も美しく、おしゃれな食事を楽しめるタブレ。 好みでミントの葉をアクセントに加えると、清々しい風味となり食べやすさがアップします。好みのハーブを加えて自分好みの探すのも楽しいですね。 【参考】(※1)星真理「アスリートのための分子栄養学」体育とスポーツ出版社(2014年54ぺージ) 【執筆者】衞藤敬子/管理栄養士コントラクトフードサービス大手(株)グリーンハウスに入社、社員食堂のメニュー提案や栄養指導業務を経て、2009年「あすけん」に参加。アドバイス作成やサービス開発に携わる傍ら、年間150件以上の栄養指導やプロアスリート選手の食事サポート、セミナーなどを実施。現在はフリーランスに転向し、幅広く活躍。
2018年10月28日夜は副交感神経が優位に働くため、カラダの活動量も少なくなります。このため、「夜遅くに食べると太る」といわれるように、遅い時間の食事は脂肪を蓄えやすくなります。ダイエット中は就寝2時間前には食事を済ませたいところですが、仕事が忙しかったりすると遅くなってしまうこともありますよね。そんなときは「太らない対処法」をマスターして、太りにくい習慣を身につけましょう。夕食が遅くなるときの間食昼食と夕食の間が空きすぎると、暴飲暴食に走りやすくなります。間食には高カロリーのお菓子ではなく、果物・おにぎり・ドライフルーツ・ヨーグルトなどがおすすめです。脂質が少なく満腹感のあるものを選びましょう。間食もできない程忙しいとき朝食と昼食を充実させて、遅い夕食を軽く済ませるようにしておきましょう。または100%の野菜ジュースや果物ジュース・スムージーなどで、小腹を満たすのもひとつの方法です。 遅い時間の夕食に選ぶべき食事夜遅い時間の夕食は、低カロリーで消化の良いものメニューを選ぶようにしましょう。お腹が膨れるお粥や低カロリーで栄養たっぷりの野菜類・きのこ類・海藻類をつかった料理がおすすめです。きのこ雑炊や野菜スープなどを活用しましょう。おすすめレシピ ・お惣菜雑炊⇒レシピはコチラ・野菜豆乳鍋⇒レシピはコチラ・ユッケジャンスープ⇒レシピはコチラ忙しいとすぐに食べられるコンビニ弁当やインスタント食品に手が伸びやすくなりますが、時間があるときに煮物や惣菜を用意しておくと便利です。1日全体で食事バランスを考え、カラダにやさしい夕食を心がけてみてくださいね。 【執筆者】衞藤敬子/管理栄養士コントラクトフードサービス大手(株)グリーンハウスに入社、社員食堂のメニュー提案や栄養指導業務を経て、2009年「あすけん」に参加。アドバイス作成やサービス開発に携わる傍ら、年間150件以上の栄養指導やプロアスリート選手の食事サポート、セミナーなどを実施。現在はフリーランスに転向し、幅広く活躍。
2018年10月21日夜遅い食事は体脂肪になりやすいですが、食事のバランスと量に気をつければ極端に太ることはありません。食べる時間だけでなく他にも太る原因が隠されているはず。まずは深夜の食事パターンを見直してみましょう。 夜遅い食事に陥りやすい!太りやすい食べ方夜遅いときの食事パターンで当てはまるものはありませんか?コンビニでいつも決まってお弁当を買うとりあえずインスタントラーメンを食べる 24時間営業の牛丼屋・カレーショップ・ラーメン屋などを利用する1日の終わり・・・と気がゆるんで、つい満腹まで食べてしまう菓子パン・甘いスイーツを食事代わりに食べる夕食後は活動量が少ないので、ラーメン・丼ものなど炭水化物に偏った食事や、油っこいもの・甘いものはどうしても体脂肪になりやすくなります。遅くなってしまう場合は食べ過ぎに注意し、食べ方を工夫することが大切です。夜遅く食べても太らない食べ方野菜は多め・量は軽めの食事にする麺類・丼ものはどうしても含まれる栄養素が炭水化物中心になりがち。また、揚げ物など脂質の多いおかずは、カロリーが高い上に消化に時間がかかるため、寝る直前にはあまりおすすめできません。夜遅いときのメニューを選ぶポイントは「より野菜が多いメニュー」。ゆっくりと噛んで食べれば、少ない量でも満腹感を感じることができますよ。野菜と汁物を先に食べるサラダ・おひたしなど、野菜のおかず・汁物から先に食べましょう。野菜に含まれる食物繊維が、糖分・脂肪分のカラダへの吸収を抑えてくれる効果が期待できます。また汁物はカラダを温め、満足感を与えてくれるので、食べすぎ防止にもなります。豚汁・けんちん汁・ミネストローネなど、野菜がたっぷり入った汁物がおすすめです。あえて間食をしておくあらかじめ遅くなることが分かっている場合は、あえて「間食」をしましょう。この「間食」は夕食の一部を先どりして食べるという意味です。たとえば、夕食のご飯の代わりに先におにぎりを食べておけば、空腹が和らぎ血糖値が安定するため、夜遅くに1食分食べるより太りにくくなります。夜遅い食事のときはひと工夫して、太りにくい食事方法を実践してみてくださいね! 【執筆者】衞藤敬子/管理栄養士コントラクトフードサービス大手(株)グリーンハウスに入社、社員食堂のメニュー提案や栄養指導業務を経て、2009年「あすけん」に参加。アドバイス作成やサービス開発に携わる傍ら、年間150件以上の栄養指導やプロアスリート選手の食事サポート、セミナーなどを実施。現在はフリーランスに転向し、幅広く活躍。
2018年10月21日遅い時間の食事は、ダイエットによくないのでは……と心配する人も多いはず。でも、空腹のまま眠るのもストレスとなってしまいますよね。そこで、夜食を食べるときのポイントと、カラダにうれしい効果のある夜食をご紹介します。 残業が決定したら、夕方に軽食を取る夜間には、体内時計を調整するBMAL1遺伝子と、そのタンパク質が活性化します。このタンパク質には脂肪をためこもうとする働きがあります。最も活性化する時間は、22時~2時。そのため、この時間の食事には特に注意が必要です。残業があり、22時以降に夜食を食べたくなりそうなときには、早い時間に軽く食べてから、22時以降の夜食はごく軽めにとる「分食」を実践してみてください。先に食べる軽食は、空腹が紛れる程度がベスト。ヨーグルトやおにぎりなどがおすすめです。夜食の選び方としては、脂質・食物繊維の多いものを避け、胃腸の負担を軽くしてあげると、翌日の体調に響きにくくなります。 うれしい効果がある夜食3つはんぺんと刻み野菜のスープ1.はんぺん、にんじん、キャベツ、玉ねぎを一口大にカットする2.鍋に適量の水、中華スープの素、1の野菜を入れて、具材が柔らかくなるまで煮込む《この夜食のポイント:消化吸収しやすい》食物繊維の少ない野菜と低脂質のタンパク質を組み合わせて、消化吸収のよい夜食に。野菜は小さく刻むのがポイントです。温かい夜食は、胃腸の働きの低下を防ぐことができます。〈消化が良い野菜〉にんじん・キャベツ・玉ねぎ・カリフラワーなど 豆腐のリゾット風1.みじん切りにした玉ねぎと少量の水を鍋に入れ、玉ねぎに火を通す2.1の鍋に食べやすい大きさに切ったハム、1膳弱のごはん、100mlの水を入れ、軽く煮込む3.崩した豆腐1/2丁、牛乳100mlを加え、コンソメブイヨンで味付けをする《この夜食のポイント:よい睡眠が得られる》睡眠を誘う働きのあるメラトニンというホルモンは、体内時計に合わせて夜間に分泌量が増えます。メラトニンは、トリプトファンという必須アミノ酸からつくられるので、夜食でトリプトファンを補い、良質な睡眠を得られるようにしてみましょう。〈トリプトファンを含む食材〉豆腐・納豆などの大豆製品、牛乳など 赤身ひき肉の豚汁1.大根、じゃがいも、にんじんは一口大にカットする2.鍋に水と1の野菜をいれて軽く煮込んでから、豚赤身ひき肉を加え、具材に火が通るまで煮込む3.アクをすくい取り、だし入りの味噌を加えて味を整える《この夜食のポイント:疲労回復効果がある》疲労回復にはビタミンB1が効果的。豚肉に多く含まれていますが、夜食に使うならば、脂質が少ない赤身肉のミンチを選んでみてください。胃腸の負担を軽くしてくれますよ。〈ビタミンB1を含む食材〉豚赤身ミンチ・山芋など 夜食は200kcal程度に抑えるようにすれば、胃がもたれて朝食が食べられないということもなくなります。上手に夜食をとって、残業を乗り切ってくださいね。 【執筆者】衞藤敬子/管理栄養士コントラクトフードサービス大手(株)グリーンハウスに入社、社員食堂のメニュー提案や栄養指導業務を経て、2009年「あすけん」に参加。アドバイス作成やサービス開発に携わる傍ら、年間150件以上の栄養指導やプロアスリート選手の食事サポート、セミナーなどを実施。現在はフリーランスに転向し、幅広く活躍。
2018年10月21日脂質は、体内でエネルギー源となる栄養素ですが、ダイエットの敵と思われがち。しかし、「必須脂肪酸」という体内で合成できない脂質は、食事からとり入れる必要があります。髪や肌を健やかに保つ必須脂肪酸をについて押さえておきましょう。髪や肌を健やかに保つ脂肪酸2つ1.オメガ3系脂肪酸オメガ3系脂肪酸のα-リノレン酸は、炎症を引き起こすエイコサノイドの産生を抑え、肌荒れを防ぐ効果が期待できます。また、α-リノレン酸を元に、カラダのなかでEPA・DHAが作られます。厚生労働省は18~29歳の男性で2.0g、女性で1.6gの摂取を推奨しています。オメガ3系脂肪酸は酸化されやすい油です。加熱に弱いので、ドレッシングや料理の仕上げなど、そのままの状態で使うようにしましょう。開封後は冷蔵庫で保管し、1か月ほどで使い切るのがベストです。〈多く含む油〉亜麻仁油・エゴマ油・チアシードオイル・ヘンプシードオイル・サチャインチオイル(サチャインチというナッツから作られるオイル)など特に、エゴマ油を構成する脂肪酸は、約6割がα-オレイン酸です。毎日小さじ1弱を摂ると、必要量を補うことができます。2.オメガ6系脂肪酸オメガ6系脂肪酸のリノール酸は、欠乏すると皮膚がうろこ状にかさついたり、抜け毛が増えたりします。通常の食事を摂っていれば、欠乏することはほとんどありません。しかし、脂質をほとんど摂らないダイエットのような極端なダイエットを長期間行い、慢性的に不足することで欠乏症状が起こりやすくなります。オメガ6系脂肪酸もまた、加熱に弱いという特徴があります。できるだけ加熱を控えるようにし、加熱調理するときは、短時間で済ませるようにしましょう。〈多く含む油〉グレープシードオイル・ごま油・くるみ油など 低体重・やせの人ほど、必須脂肪酸の欠乏症状が早く出やすい傾向があります。過剰なダイエットは止め、健康的なダイエットを行うようにしてくださいね。 【参考】磯崎泰介「臨床医のための栄養療法の進め方ノート」羊土社(2012年P105,174) 【執筆者】衞藤敬子/管理栄養士コントラクトフードサービス大手(株)グリーンハウスに入社、社員食堂のメニュー提案や栄養指導業務を経て、2009年「あすけん」に参加。アドバイス作成やサービス開発に携わる傍ら、年間150件以上の栄養指導やプロアスリート選手の食事サポート、セミナーなどを実施。現在はフリーランスに転向し、幅広く活躍。
2018年10月14日美肌になりたい!と思ったらまずスキンケアを考えますよね。しかし「美肌は腸から」と言うほど、腸内環境がお肌と密接な関係があります。 腸内環境と美肌の関係体内に栄養を取り込む臓器である「腸」。どんなに肌に良いものを食べても、腸の状態が悪ければ栄養素がうまく吸収されないうえ、毒素を排出できなくなります。また、腸にはたくさんの細菌が棲んでいて、この腸内細菌は、人の分泌する消化液や消化酵素では消化できない栄養分を分解したり、体内では作ることが出来ないビタミンを合成したりと大切な存在です。「栄養の吸収」と「栄養素の生成」を行う腸のコンディションは、美肌や体内の栄養状態に大きな影響力を持っています。そのため、腸内環境を整えることが、摂取した栄養の力を最大限に引き出すポイントです。腸内細菌のバランスを整える人間の腸の腸内細菌は、作用によって「善玉菌」「悪玉菌」「日和見菌」3種類に分類されます。日和見菌というのは、善玉菌・悪玉菌のどちらにも属さずどちらかの優勢な方のはたらきをします。大切なのはこのバランス。理想のバランスは善玉菌2:悪玉菌1:日和見菌7と言われています。悪玉菌を減らし善玉菌を増やすことが腸内環境を整えることになるのです。美肌を作る!善玉菌を増やす食材善玉菌を増やすためには、善玉菌の好む食べ物をたくさん食べて、悪玉菌の好む食べ物を控えることが効果的です。腸内細菌のエサとなるのは、私達の食べている食べ物です。中でも善玉菌を増やしてくれる乳酸菌やオリゴ糖、腸のコンディションを整える食物繊維を積極的に摂ることが大切です。乳酸菌・ビフィズス菌乳酸菌・ビフィズス菌は、ヨーグルトや発酵食品(キムチや漬物など)に多く含まれています。胃酸などで死滅してしまいすべてが腸まで届くわけではありません。ですが、最近では研究が進み「腸まで届く」といった乳酸菌・ビフィズス菌が増えています。腸まで生きて届いて、腸内細菌のバランスを整え、腸内の異常状態を改善し、健康に良い影響を与えてくれる生きた微生物のことを「プロバイオティクス」と呼びます。(※)オリゴ糖消化・吸収されることなく大腸まで届き、乳酸菌のエサとなって善玉菌を増やします。大豆・玉ねぎ・にんにく・ねぎ・バナナなどに多く含まれています。食物繊維食物繊維は腸内を善玉菌の住みやすい環境に変えることが出来ます。また、腸を刺激したり、便の量を増やして、排便を促す作用もあります。栄養士のオススメ!美肌をつくる食事野菜スープにんじん・玉ねぎ・ブロッコリー・キャベツなど野菜を煮込むだけ。腸に大切な食物繊維だけでなく、スープにとけ出した美肌成分も無駄なくしっかり摂れます。食物繊維の豊富なごぼう・さつまいも・大豆・ハト麦などを利用してもよいでしょう。きなこヨーグルトオリゴ糖ときなこに含まれる美容の味方「イソフラボン」を混ぜる理想的な食べ合わせです。朝食やおやつに利用してみてはいかかでしょうか。その他、悪玉菌が増える原因となる高脂肪・高タンパク質の食事を摂りすぎないようにしたり、水分をしっかりとったり、朝食を抜かないようにすることも、腸内環境を整えるのには大切です。 美容は外から与えることも必要ですが、食事に意識を向けることも大切です。腸内細菌のバランスを整え、体の内側からきれいになって美肌を手にいれましょう! 【参考・参照】(※)保健指導リソースガイドプロバイオティクスで腸内環境を整える善玉菌を増やして腸を健康に〈〉(最終閲覧日 2017/6/6) 【執筆者】衞藤敬子/管理栄養士コントラクトフードサービス大手(株)グリーンハウスに入社、社員食堂のメニュー提案や栄養指導業務を経て、2009年「あすけん」に参加。アドバイス作成やサービス開発に携わる傍ら、年間150件以上の栄養指導やプロアスリート選手の食事サポート、セミナーなどを実施。現在はフリーランスに転向し、幅広く活躍。
2018年10月14日肌には古い細胞から新しい細胞へと生まれ変わる約1か月のサイクル、ターンオーバーがあります。このターンオーバーに合わせて食事と生活スタイルを見直すと、肌トラブルの改善が期待できます。肌本来の美しさを取り戻すため、今日から食事と生活の改善リストを実践し、1か月後に美しい肌を手に入れましょう。 美肌を作る食事習慣肌の新陳代謝を活性化し、美肌を作っていくためには、炭水化物・タンパク質・脂質・ビタミン・ミネラル・食物繊維を日々の食事でとり入れることが大切です。特に肌を構成するタンパク質と、タンパク質の代謝を促すビタミンB群は欠かさずとり入れましょう。食事のとり方食事は1回にまとめてとり入れるとカラダに負担をかけてしまい、消化吸収が追い付きません。1日3度の食事に分けて栄養補給すること、バランスよく摂取することが重要です。食事の基本スタイル【ご飯(又はパン・麺類)+汁物+おかず2~3品】を目安にして、タンパク源の魚・肉・豆類・卵と野菜をたっぷり摂れるメニューを。化学調味料や食品添加物など肌に負担をかける成分を多く含む外食はなるべく控え、手作りのものから肌に必要な栄養素をとるようにします。揚げ物は出来たてを食べるようにし、劣化した油を使ったものは避けましょう。 便秘改善肌は腸の健康状態と関連しています。そのため、腸内環境を整えてカラダに溜まった老廃物を排泄することが大切です。腸に住む善玉菌と悪玉菌のバランスを整えるよう、乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌を含む発酵食品、乳酸菌のエサとなるオリゴ糖、腸内の老廃物を集めて便通を促す食物繊維が豊富な食材を意識的に摂るようにしましょう。■おすすめ発酵食品:納豆・味噌・ヨーグルト・きのこ・漬物・キムチなど■食物繊維が豊富な食材:根菜類・ドライフルーツ・きのこ・海藻・雑穀・玄米など 適度な運動有酸素運動ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動は心肺機能が高まり、血行が良くなります。カラダのすみずみにまで栄養と酸素が送られると、肌にたまった老廃物の回収・排出がスムーズに行われるようになります。また、適度に汗をかくことによって皮脂線と汗腺が活性化され、老廃物を排出して肌のバリア機能を高めます。筋力トレーニング筋力トレーニングは皮膚をささえる筋肉をきたえて、肌に張りをもたらします。また、筋力がアップすると成長ホルモンの分泌が活性化し、肌のターンオーバーのサイクルが整ってきます。特別な運動でなくても、通勤や家事の合間に歩く歩数を増やしたり、エレベータやエスカレータを使わず階段を利用したりするなど、カラダを動かす頻度を増やしていきましょう。 質の良い睡眠を睡眠は傷んだ肌を修復する大切な時間帯。カラダの疲れの回復に必要な睡眠時間は6~7時間ですが、人それぞれ快適に感じる睡眠時間は異なります。自分に合った適切な睡眠時間を見つけ、良質の睡眠を得ることが大切です。 肌は食べたものと生活習慣によって作られます。肌を構成する栄養素をとり入れ、その栄養素を上手に活用できるカラダの土台を作ることが大切です。毎日の積み重ねが綺麗な肌を作り出しますので、今日からさっそく食事と生活の改善リストを参考に実践してくださいね。 【執筆者】衞藤敬子/管理栄養士コントラクトフードサービス大手(株)グリーンハウスに入社、社員食堂のメニュー提案や栄養指導業務を経て、2009年「あすけん」に参加。アドバイス作成やサービス開発に携わる傍ら、年間150件以上の栄養指導やプロアスリート選手の食事サポート、セミナーなどを実施。現在はフリーランスに転向し、幅広く活躍。
2018年10月14日秋は一般的に抜け毛の季節と言われ、とくに夏の終わりから秋にかけてが最も多くなります。抜け毛の原因は「秋」ではなく、今まで過ごした「夏」にあります。 秋に抜け毛が多い理由汗によって頭皮に皮質が増え、毛穴に汚れがたまる夏場は紫外線が強く、頭皮にダメージを与え、血行が悪くなる夏バテなどからくる食欲不振のため、栄養が髪まで行き渡らないこのようなことが重なることで、秋に抜け毛が多くなるのです。食生活で改善丈夫な頭皮や髪をつくるには、規則正しくバランスのよい食事をし、腹八分目に抑えることが大切です。その中で、髪や頭皮によい栄養素をバランスよくとりいれましょう!髪の毛の新陳代謝を促すビタミンB群(玄米胚芽・のり・わかめ・チーズ・卵・ピーナッツ・レバー・牛乳など)髪の毛を美しくするたんぱく質(魚・肉・大豆製品・卵など)髪の毛の発育を促すミネラル(貝類・ナッツ類・魚介類・海藻など)髪の毛につやを与えメラニン色素の合成に役立つカルシウム(牛乳・大豆や大豆製品・ひじきなど)注意してほしいこと脂肪のとりすぎに注意抜け毛の原因のひとつは、毛に栄養を送っている毛細血管の血流が悪くなることで起こります。極端な動物性脂肪のとりすぎに注意をしましょう。目の使いすぎに注意髪の毛をつくる栄養素であるメチオニンは、目の網膜の修復にも使われる必須アミノ酸で、目が疲れると網膜の修復に多く使われます。すると、髪への栄養が行き届かなくなってしまい、抜け毛に繋がります。目を労わりつつ、メチオニンが豊富な牛乳・チーズ・レバー・小麦などをとり入れましょう。抜け毛を防ぎ、丈夫な髪をつくるために、バランスのとれた食事と頭皮を清潔に保つよう意識しましょう。 【執筆者】衞藤敬子/管理栄養士コントラクトフードサービス大手(株)グリーンハウスに入社、社員食堂のメニュー提案や栄養指導業務を経て、2009年「あすけん」に参加。アドバイス作成やサービス開発に携わる傍ら、年間150件以上の栄養指導やプロアスリート選手の食事サポート、セミナーなどを実施。現在はフリーランスに転向し、幅広く活躍。
2018年10月07日暑い夏が終わり、秋向けの肌対策にシフトしていく頃ですね。この時期になると、夏の間、肌に受けたダメージがじわじわと出ていませんか?秋特有の肌荒れの原因と食事でできる肌の改善法(美肌対策)をご紹介します。 秋に起こる肌荒れの原因夏に受けた紫外線ダメージ夏に海や山へ遊びに行った際に受けた日焼けだけでなく、通勤・通学・家事の合間に浴びた少しの紫外線も肌へのダメージに繋がります。一度に受けた紫外線は少量でも、毎日となると、肌への負担は積み重なっていきます。室内と室外の気温差で感じた肌ストレスオフィスや電車・デパート・公共施設の室内は冷房がきいていて、肌寒く感じることもありますが、一度外に出ると気温は高く、カラダが火照るほどです。この気温差を日中に何度も繰り返していると肌への負担が大きく、肌荒れの原因になります。 夏の肌ダメージにサヨナラ!秋にすべき美肌対策旬の野菜・果物をとる旬の野菜や果物には、栄養素がぎゅっと詰まっています。ビタミン・ミネラルが豊富に含まれている季節の野菜・果物は、肌のダメージの回復を助けてくれます。肌のターンオーバー(新陳代謝)を良くする栄養素をとる・タンパク質:肌の細胞を構成する栄養素です。低脂肪・高タンパクの食材がおすすめです。・ビタミンA:肌荒れやかさつきを予防します。・ビタミンB2・B6:皮膚や粘膜を健康に保ちます。・ビタミンC:コラーゲンの合成に働き、肌のハリを保ちます。・ナイアシン:皮膚の代謝を促します。・ビタミンE:抗酸化作用があり、活性酵素からカラダを守ります。良質な油をとる良質の油は、細胞の老化による肌のたるみやしわを予防する働きがあります。普段の食事に、まぐろ・さんま・いわし・さばなどの魚の油の成分であるオメガ3脂肪酸や、オリーブオイル・米油・ごま油・シソ油などの良質な油をとり入れて、カラダの酸化を防ぎましょう。発酵食品をとる発酵食品の味噌・漬物・納豆・きのこ・ヨーグルトなどをとり入れて、腸内環境を整えることで、美肌対策に役立ちます。良質の睡眠をとる睡眠はカラダを休め、肌のターンオーバー(新陳代謝)を促します。規則正しい食生活を送ることで、良質な眠りへと導きます。夏の肌のダメージは外側からと内側からのケアが大切です。内側からの対策には良質な食生活が欠かせません。今回ご紹介した内容を毎日の食生活にとり入れて、トラブルの改善に繋げてくださいね。 【執筆者】衞藤敬子/管理栄養士コントラクトフードサービス大手(株)グリーンハウスに入社、社員食堂のメニュー提案や栄養指導業務を経て、2009年「あすけん」に参加。アドバイス作成やサービス開発に携わる傍ら、年間150件以上の栄養指導やプロアスリート選手の食事サポート、セミナーなどを実施。現在はフリーランスに転向し、幅広く活躍。
2018年10月07日秋野菜には、夏の間にたまった胃の疲れを癒し、冬に向けて免疫力を高める効果が期待できるものが多くあります。今が旬の秋野菜をとり入れるコツをあすけん栄養士が解説します。欲しいメリットでチョイス!秋野菜のとり入れ方夏の疲れで食欲がないときの食事にするなら里芋・つるむらさき・れんこんなどの秋野菜は、独特の粘りがあるため飲みこみやすく、夏の疲れで食欲が落ちているときにぴったりです。免疫力を向上させたいなら秋が深まり湿度が低下すると、風邪やインフルエンザなどのウイルスがカラダに侵入しやすくなります。こういった感染症の予防をするなら、免疫力を高める作用があるビタミンC・β-グルカンを含む野菜を積極的に摂ることも大切です。ビタミンC・β-グルカンをたっぷり摂ることができる主な秋野菜は下記のとおりです。■ビタミンCが豊富な秋野菜:さつまいも・れんこんさつまいも・れんこんに含まれるビタミンCはでんぷんでコーティングされているため、加熱しても壊れにくく、調理による損失が少ないという特徴があります。■β-グルカンが豊富な秋野菜:しいたけ・まいたけ・しめじなどのきのこ類きのこ類に含まれる食物繊維のひとつ「β-グルカン」には、免疫細胞を活性化し、免疫力を高める作用があるとされています。特に、しいたけ・まいたけに多く含まれています。ダイエッター必見!秋野菜をヘルシーに楽しむコツさまざまな効果が期待できるものの、さつまいも・里芋・れんこんをダイエットにとり入れるなら、適量を守り、調理法を工夫することが大切です。さつまいもをとり入れるコツカロリーが気になるさつまいもですが、中サイズのものを1/3本ほどを食べれば150kcal以下となりカロリーオーバーになる心配がありません。むしろ、便秘解消に役立つ食物繊維や美肌作りに効果を発揮するビタミンA(β-カロテン)・ビタミンEなどを摂ることができるため、甘いお菓子を食べるよりベターです。さつまいもの甘みを十分に引きだすコツは、じっくり加熱すること。 例えば、アルミホイルに包んださつまいもを160℃に設定したオーブンで約90分焼けば、甘みが強くしっとりとした焼き芋に。もちろん、シナモンシュガーやバターなどは付けずにシンプルに食べるようにしましょう。里芋をとり入れるコツ里芋は、いも類のなかでは比較的カロリーが低めで、糖質量も少なめです。100gあたりの里芋とさつまいもを比較すると、里芋のカロリーは58kcalでさつまいもの半分以下。糖質量は36%ほど少ない11.2gです。このうれしい特徴をダイエット中の食事に活用するなら、砂糖を使った煮物にするより、「きぬかつぎ」にしてみましょう。カロリーオーバーになりにくく、ねっとりとした食感と素朴な味わいを楽しむことができます。《きぬかつぎの作り方と食べ方》1.洗った里芋を皮付きのまま蒸し器で15~20分蒸す。2.蒸したての里芋の皮をむき、少量の塩をつけて食べる。蒸し器がないときは、里芋を1個ずつラップで包み、電子レンジで約5分加熱すればOKです。れんこんをとり入れるコツれんこん100gあたりの糖質量は14.2gと里芋より多め。実は食べ過ぎに注意したい食材です。きんぴらにするなら、れんこんだけで作るのではなく、こんにゃくを加えて糖質とカロリーを抑えるとダイエット向きのメニューになります。砂糖を控えめにして薄味にするのもおすすめです。秋野菜には、冬へ向けて体調を整えるのに役立つ栄養素がたっぷり含まれています。カシコクとり入れてみてくださいね。【参考】中村丁次監修「栄養の基本がわかる図解辞典」成美堂出版(2008年p140,p148,p211) 【執筆者】衞藤敬子/管理栄養士コントラクトフードサービス大手(株)グリーンハウスに入社、社員食堂のメニュー提案や栄養指導業務を経て、2009年「あすけん」に参加。アドバイス作成やサービス開発に携わる傍ら、年間150件以上の栄養指導やプロアスリート選手の食事サポート、セミナーなどを実施。現在はフリーランスに転向し、幅広く活躍。
2018年10月07日脳と血糖値には深い関係があるのをご存じでしょうか?仕事や勉強の妨げになるような食後の眠気や集中力の低下などは血糖値が原因かもしれません。血糖値が脳に与える影響と血糖値を安定させる方法をご紹介します。血糖値が脳に与える影響とは空腹時に糖質を多く含む食事をすると、血糖値が急上昇します。上昇した血糖値を下げるために、すい臓から大量のインスリンが分泌され、血糖値は急激に低下します。すると、脳に糖分がいかなくなり、眠気を感じるのです。そこで、脳はブドウ糖が足りないと感知し、再び血糖値を上げるためにアドレナリンやノルアドレナリンの分泌を指示します。(※1)その結果、イライラや集中力の低下が引き起こされます。集中力の維持には、食後の血糖値の上下をなだらかにすることが重要です。血糖値を安定させる4つの方法1.野菜から先に食べる(ベジファースト)空腹時にいきなり白米など糖質が高いものを食べると、急激に血糖値が上がり、大量のインシュリンが分泌されてしまいます。しかし、野菜や汁物から食べることで、それらに多く含まれる食物繊維が糖の消化吸収を遅らせ、血糖値の急激な上昇を抑えてくれます。2.主食を玄米・全粒粉パンなどに切り替える普段の食事で、主食として食べている白米やパンを低GIの玄米・全粒粉パンにかえると、血糖値の乱高下を抑えることができます。GIの低い玄米やそば、全粒粉パンは精製されていない部分に、食物繊維やミネラルが残っているため、糖の吸収も穏やかになり、血糖値の急上昇を防げます。3.甘いお菓子を控える甘いお菓子や甘い飲み物は、砂糖が多く使われているため、血糖値を急激に上げてしまいます。また、洋菓子などは油分が多く、カロリーも高いので、健康のためにも食べ過ぎはよくありません。食べる場合は低GIにものを選びましょう。例えば、一般のチョコレート(GI:91)→ブラックチョコレート(GI:22)にかえると大幅にダウンできます。4.3食規則正しく食べるポイントは空腹になりすぎないことです。食事と食事の間は4~5時間くらいがベストといわれていています。その理由は、「空腹時間が長い=飢えている」とカラダが判断し、大量のエネルギーを吸収しようとしてしまいます。これが急激な血糖値の上昇につながってしまいます。次の食事まで時間が空きすぎてしまう場合は、間食をおすすめします。アーモンド・ヨーグルト・甘栗・牛乳・豆乳・野菜ジュースなどを食べれば、タンパク質やカルシウムの不足しがちな栄養素も一緒に補うことができます。 午後の仕事のパフォーマンスや勉強も昼食次第と言っても過言ではありません。ぜひ、食後の血糖値を最適化して、高い集中力を発揮したいですね。【参考】(※1)姫野友美心療内科に行く前に食事を変えなさい青春出版社(2016年p31) 【執筆者】衞藤敬子/管理栄養士コントラクトフードサービス大手(株)グリーンハウスに入社、社員食堂のメニュー提案や栄養指導業務を経て、2009年「あすけん」に参加。アドバイス作成やサービス開発に携わる傍ら、年間150件以上の栄養指導やプロアスリート選手の食事サポート、セミナーなどを実施。現在はフリーランスに転向し、幅広く活躍。
2018年10月05日仕事や家事、育児に追われて、なかなか運動できない……という人も多いですよね。でも日頃のちょっとした運動は、ダイエットだけでなく、脳にもうれしい効果があります。運動がもたらす脳へのうれしい効果を3つ、あすけん栄養士がご紹介します。運動を続けることで得ることができるうれしい効果とは?1.運動をすると「幸せホルモン」のセロトニンが出るリズムが一定の運動を毎日20分以上行うことによって、セロトニンという幸せホルモンの分泌が多くなります。セロトニンは心のバランスを整えてくれるので、気持ちよく仕事や家事、育児に集中することができます。・まずはウォーキングから運動を始めようと思ったら、まずは有酸素運動のひとつであるウォーキングから始めてみましょう。ウォーキングを行う上でのポイントは2つ。歩くことに集中することと、20分以上継続して行うことです。これを3か月間継続して行うと、セロトニンが出やすい体質になります。⇒知って得する!ウォーキングによるメリット6つ2.中高強度の運動で脳の神経細胞を強化!ある程度の強度がある運動を続けることにより、脳の神経細胞が強くなります。自分の体力に合ったものから始めてみましょう。・ジョギング中強度の運動として、ジョギングを20分以上行うことをおすすめします。ウォーキング同様、走ることに集中することがポイントです。・高強度の運動ジョギングも出来るようになったら、さらに高強度の運動がおすすめです。ランニングや200mダッシュ・インターバルトレーニングなど、かなりきついと感じる運動です。これらの高強度の運動は、脳の再構築などの効果がさらに期待できます。ただ、高強度の運動は2日連続して行わないように注意しましょう。神経細胞を強化するためには、回復の時間も必要です。3.脳が活性化!記憶力もアップ運動は続けることも大切ですが、時間や環境も大切です。・午前中に運動を行う運動をすると、脳の血流がアップし、思考力や集中力が飛躍的に高まります。その運動を午前中に行うと、脳が最も活性化している時に仕事を始めることができます。・室内よりも自然の中で運動をする自然の中で運動をすると、視覚・嗅覚・触覚・聴覚が刺激され、脳がより活性化します。その結果脳細胞を増やすことができ、記憶力・実行力・集中力を高めることができるのです。朝に20分以上、自然の中でウォーキングから始めるのはいかがでしょうか?・複雑な動きの全身運動ヨガやピラティス・エアロビクスや太極拳などの複雑で全身を使う運動を行うことにより、脳の活性化が期待できます。これらの運動は体をリラックスさせる効果も期待できるので、無理なく続けることができますよ。⇒30秒で頭スッキリ!まずは朝のストレッチから それでもなかなか運動を続けにくいという方には、あすけんアプリをはじめ、運動を記録できるさまざまなアプリが出ています。仲間と励ましあい、楽しみながら続けることができますので、これらを上手に活用しつつ、ダイエットや脳のために運動を始めてみましょう。あすけんアプリに歩数が自動登録できることをご存知ですか?iPhoneならApple社の「ヘルスケア」、AndroidならGoogle社の「Google Fit」と連携可能。これらのアプリでカウントした歩数をあすけんに自動登録することができますよ。脳の健康のために食事だけでなく、運動にも目をむけてみてはいかがでしょうか? 【執筆者】衞藤敬子/管理栄養士コントラクトフードサービス大手(株)グリーンハウスに入社、社員食堂のメニュー提案や栄養指導業務を経て、2009年「あすけん」に参加。アドバイス作成やサービス開発に携わる傍ら、年間150件以上の栄養指導やプロアスリート選手の食事サポート、セミナーなどを実施。現在はフリーランスに転向し、幅広く活躍。
2018年10月04日