昨年秋、“世界一ゆるい70歳”となった蛭子能収(70)。大反響の「ゆるゆる人生相談」を一挙108本収録した、世界一ゆるい自己啓発本『笑われる勇気』(光文社・900円+税)を刊行したばかりの蛭子が、読者からの相談に答える!【Q】「小学校の運動会や卒業式に招待されます。『お祝い等は謹んで辞退』と書いてあります。でも、雰囲気的に祝い金を持っていけば学校もしっかり受け取ります。面倒です」(ペンネーム無しさん・53・主婦・神奈川県)【A】「『空気を読んで』という理由なら、お祝い金を渡す必要はない」(蛭子能収)学校は“しっかり受け取る”んですね、ウフフ……。でも、お祝い金を持っていくような空気になっていたとしても、別に持っていかなければいいと思いますけどね。オレは、普通に「辞退します」と書いてあれば、お金は持っていきません。というか、何も書いていなくても持っていきません。祝い金を渡したら、相手側が「お返しはどうしよう」と困ってしまいますから。オレは雰囲気とか空気に流されるのが嫌なんですよ。震災があると、募金しようというキャンペーンがありますが、それに乗っからない人に「協調性がない」とか価値観を押しつけてくる社会がちょっと苦手です。ただ、普通に正直に過ごしていたいだけなんです。以前『24時間テレビ』に出演したときに「お金がないから募金はしない」と発言したことがあります。それ以来、あのチャリティー番組から出演依頼がありません。正直に生きると、仕事が減ることもありますが、それは仕方ありませんね。
2018年09月24日昨年秋、“世界一ゆるい70歳”となった蛭子能収(70)。大反響の「ゆるゆる人生相談」を一挙108本収録した、世界一ゆるい自己啓発本『笑われる勇気』(光文社・900円+税)を刊行したばかりの蛭子が、読者からの相談に答える!【Q】「この連載も200回目です。20年前に志高く出版社に入った僕ですが、ずっと蛭子さんの担当ばかりで、仕事に夢が持てなくなってしまいました。どうしたらいいでしょうか」(担当編集者さん・44・会社員・東京都)【A】「今の夢は、歌手になること。漫画家より楽そうだから」(蛭子能収)200回とか10年とかが節目といわれていますが、ハッキリ言ってどうでもいいこと。2〜3年前に、オレはタレント活動30周年だったようですが、べつにギャラが増えるわけでもないので、何もしませんでした。人の悩みを聞いてきたといっても、印象に残っている相談はありません。どんな心配事も、すべて金が解決すると思っていますが、それを言うと、この担当者に怒られるから、適当に話しているだけです。夢ですか……。面倒くさいですね。そういえば久しぶりに太川陽介さんとテレビ東京の番組『ローカル鉄道寄り道の旅』で一緒になりました。そのときに、太川さんを見ていたら、歌手になりたいなと思ったんです。なんだか、漫画を1つ描くより、人前で1曲歌うほうが気楽そうですからね。オレは小学校のときに長崎の「戸町少年合唱団」に入っていて、案外、いい声を出せるんです。だから今の夢は歌手になること。そんな太川さんは人に夢を与える、永遠のアイドルなんです……ウフフ。
2018年09月17日昨年秋、“世界一ゆるい70歳”となった蛭子能収(70)。大反響の「ゆるゆる人生相談」を一挙108本収録した、世界一ゆるい自己啓発本『笑われる勇気』(光文社・900円+税)を刊行したばかりの蛭子が、読者からの相談に答える!【Q】「26歳の息子は上司から何度も借金を頼まれ、20万円以上も貸しているようです。注意をすると『オレの金だから』と聞く耳をもちません。どうしたらやめさせられますか?」(星に願いをさん・54・パート・神奈川県)【A】「たとえ尊敬する人の頼みでも、嫌だと思ったら断っていい」(蛭子能収)本人が「痛っ!」と感じるまで貸し続けるでしょうから、放っておけばいいんです。それにしても、お金の貸し借りは、借りた者は堂々としているのに、貸したほうが気まずくなるのがおかしいですよね。昔、ある芸能人から「お金回してよ」と声をかけられたことがあります。偉そうに人に説教している姿を画面で見ますが、貸した30万円は返してくれません。なんか悲しいですよね。たとえ上司の頼みといっても、断ることができないとしたら問題ですよね。以前、尊敬するビートたけしさんと、知り合いの平口広美さんという漫画家に会いに行った帰りに、「いまから蛭子さんの家に行きたいな」と言われたことがあります。オレはたけしさんのオーラで緊張して疲れていたし、これ以上話すこともないから、「片付いていないからダメです」と断りました。上司でも、芸能界の重鎮でも無理に合わせるのはツラいものです。たけしさんはオレのウソを見抜いたうえで「そっか」と。あんな大御所なのに、すごく気を使う人なんです。
2018年09月10日昨年秋、“世界一ゆるい70歳”となった蛭子能収(70)。大反響の「ゆるゆる人生相談」を一挙108本収録した、世界一ゆるい自己啓発本『笑われる勇気』(光文社・900円+税)を刊行したばかりの蛭子が、読者からの相談に答える!【Q】「ガミガミのオバさんが隣に住んでいます。1歳の娘が泣くと『うるさい!』とガミガミと怒鳴ります。子どもが泣くたびにドキドキして窓も開けられません。どうすればいい?」(さえチェンさん・30・主婦・栃木県)【A】「近所の困ったオバさんの小言は『かわいそうな人』と受け流せ」(蛭子能収)これはしょうがないと思いますよ。オバさんから怒られたら「すみません」と謝ればいいだけ。あなたが転居するか相手が引っ越すのを祈るしかありませんね。でも思いどおりの環境なんてそうないから“ガミガミのオバさん”は、かわいそうな人だと受け流せばいいんですよ。ちなみに最近のオレは“トリガミのオッサン”です。これまでは「1256」のボックス買いをしていました。これが100円で1万円以上の配当がつく大穴「万舟」が出やすいんです。このところは「1234」のボックス買いばかり。インコースの選手が有利なので手堅い買い方なんです。1〜4号艇のボックス買いは、全部で24通りだから投資額は2,400円。ところが本命の「123」が来ると配当金は600円程度だから1,800円負けになります。舟券が当たっても、払い戻し額以上にお金を賭けていることを競艇用語で「トリガミ」といいます。“トリガミのオッサン”は、勝負に勝っても結局はマイナスに……。かわいそうな人なんです。
2018年09月03日昨年秋、“世界一ゆるい70歳”となった蛭子能収(70)。大反響の「ゆるゆる人生相談」を一挙108本収録した、世界一ゆるい自己啓発本『笑われる勇気』(光文社・900円+税)を刊行したばかりの蛭子が、読者からの相談に答える!【Q】「水泳部の顧問の先生や同級生から『来年は、お前が主将だ』と言われています。でも僕は人をまとめていくのは苦手なので、本当は断りたいです。どうすればいいのでしょうか?」(カンPさん・16・高校生・千葉県)【A】「『すべて人にまかせる』が蛭子能収のリーダー哲学」(蛭子能収)オレも人の上に立つのが嫌なので、気持ちがわからんでもないです。断ればいいんですが、おとなしそうな人だから、たぶん言い出せないと思いますよ。でも、人をまとめられないとか自分をわかっている人のほうが、主将に適している気がしますね。そもそもリーダーなんて、自分で作り上げるものではなくて、周りから作られていくもの。肩肘張らずにやってみれば、思いのほか、うまくいくかもしれませんよ。これまでオレはリーダーとかトップになった経験がありません。でも、大村競艇場がやっている「ボートレース殿堂」の選考委員長をしています。これは活躍した元選手の殿堂入りを決めて表彰するもの。といっても、副委員長で『神田川』の作詞家の喜多條忠さんにすべてお任せ。先日も、殿堂入りした大嶋一也元選手の表彰式に出席し、その合間に競艇をしましたが4万円の負け。本当は泣きたいほど悔しかったけど、涼しい顔をして表彰式に出ることがリーダーの務めです。
2018年08月27日昨年秋、“世界一ゆるい70歳”となった蛭子能収(70)。大反響の「ゆるゆる人生相談」を一挙108本収録した、世界一ゆるい自己啓発本『笑われる勇気』(光文社・900円+税)を刊行したばかりの蛭子が、読者からの相談に答える!【Q】「暑いなか、営業していると、何もかも嫌に。蛭子さんもダスキンの営業をしていたそうですが、暑くて仕事を辞めたくなったことは?ついでに、サボり方も教えてくださ〜い」(ルネッサーンさん・24・会社員・愛知県)【A】「仕事で問題にすべきは『食えるかどうか』だけ」(蛭子能収)オレが営業していたのは、漫画では食えなくて、家族を食わすために稼がなければいけなかったから。やらなくては生活していけないのですから仕方がありません。そもそも営業でも何でも「この仕事をやりたい」とか「やりたいことをしている」と思って仕事している人なんているんですかね。仕事は「食えるかどうか」だけの問題。やりたいことをやっているわけじゃないので、暑いとか寒いとか以前の問題だと思います。オレは仕事をサボったことはないと思いますよ。ちり紙交換もダスキンも仕事は1人で行くから、担当する地区を回ったついでに、競艇場に通っていましたが、目的は真剣にお金を増やすこと。サボっているという感覚はありません。どうしても暑いときは井村屋の「あずきバー」です。食べれば6分くらいは頭がスカッとします。あずきバーがあれば夏は乗り切れます。井筒屋さん、オレをCMに使ってください。いい仕事すると思いますよ。
2018年08月20日昨年秋、“世界一ゆるい70歳”となった蛭子能収(70)。大反響の「ゆるゆる人生相談」を一挙108本収録した、世界一ゆるい自己啓発本『笑われる勇気』(光文社・900円+税)を刊行したばかりの蛭子が、読者からの相談に答える!【Q】「会社の女子の先輩のインスタグラムが『何を食べた』とか『彼氏と何している』など幸せ自慢ばかり。はっきり言ってウザい!でも、嫉妬している自分が嫌になります」(半分、黒い。さん・24・OL・神奈川県)【A】「剛力彩芽さんは想像力がないので競艇には向いていない」(蛭子能収)やっかみや嫉妬は人として当たり前の感情。心の中で「バカだな」と思っていればいいんですよ。幸せ自慢といえば、女優の剛力彩芽さんが、彼氏とサッカーを観戦したことをネットに公開して騒動になったようですね。若い彼女は、うれしかったから、写真をアップしただけ。そんなに大騒ぎすることもないと思いますけどね。ただ、人の喜びは嫉妬の標的になります。何かいいことがあっても、公表せずに自分だけのものにしておけばいいんですよ。芸能人でもそうっと過ごしていたほうが寿命は長続きする気がします。芸能人歴31年のオレが言うんだから、そんなに間違っていないと思いますよ。そもそも彼女はそんな自慢話をして、批判されることが想像できなかったんですかね。競艇では「本命がコケたらどうしようか」など、想像して舟券を買います。つまり想像力が大事。剛力さんは、競艇では勝てないと思いますよ。といっても、いろいろ想像しているオレも負け続きですけどね。ま、いっか!
2018年08月06日昨年秋、“世界一ゆるい70歳”となった蛭子能収(70)。大反響の「ゆるゆる人生相談」を一挙108本収録した、世界一ゆるい自己啓発本『笑われる勇気』(光文社・900円+税)を刊行したばかりの蛭子が、読者からの相談に答える!【Q】「将来の見通しがありません。結婚どころか、彼氏もできそうにありません。人生の目的も夢もありません。もう生きる価値さえ見いだせず……。生きることがもう嫌になりました」(ベジアさん・20・学生・東京都)【A】「生きる価値なんて誰にもない。死ぬのが怖いから生きてるだけ」(蛭子能収)この相談者、ベジアさんということは、外国人なのかな……(マネージャーが小声で「そこはだいたいペンネームですよ!」)。ええ、そうなの!?まいいか!でも、こんなことを考えるような人は、メチャクチャ多いと思いますよ。とくに若くて、考える時間がある人が、こんな発想をするのは普通のことだと思いますよ。そもそも生きる価値なんて、誰にもないとオレは思っています。ただ、生きるか、死ぬかと考えたら、オレは、絶対に生きるほうを選びますけどね。死ぬことを考えたら、怖くなるからです。アナタが、そんなに生きることが嫌だったら、死んだらどうなるか、紙に書いていけばいいんですよ。きっと恐ろしくなりますよ。目的や夢がなかったら、金を稼げばいいと思いますけどね。働かないで、暇だといろいろ考えて、それが悪い方向にいくんですよ。それに、長い間生きていれば、いいこともあるし、悪いこともある……。普通の相談だから、世間並みの答えしかできません。
2018年07月30日昨年秋、“世界一ゆるい70歳”となった蛭子能収(70)。大反響の「ゆるゆる人生相談」を一挙108本収録した、世界一ゆるい自己啓発本『笑われる勇気』(光文社・900円+税)を刊行したばかりの蛭子が、読者からの相談に答える! 【Q】「寝たきりになって、子どもたちに迷惑をかけたくありません。運動をしたり食生活に気を付けたりしています。この年になって、こんな心配をするなんて悲しくなりますよね」(サトのペリカさん・78・無職・東京都) 【A】「年を取ったら、深く考えずに子どもの世話になろう」(蛭子能収) オレも、この先、足腰が立たなくなるのが心配です。だから、月に1回ぐらい、多摩川の土手を散歩していますが、同じコースを歩いても飽きてしまって、500メートルぐらいで止めてしまいます。これじゃ、だめですね。 でも、オレは世話する人のことまで不安に思ったことはありません。オレが動けなくなったら、息子たちが世話するかもしれませんが、子どもたちには自分の生活があるから、全部できるわけではありません。どうせ心配するんだったら、国がやっている介護のサービスのことを子どもが知っているかどうかだと思いますけどね。 寝たきりになって重荷になりたくない、という気持ちはわかりますけど、あまり考えないほうがいいと思いますよ。というか、迷惑かけるのは仕方ないこと。お願いしたいことは「やってちょうだい」と素直に言って、子どもたちにできないと言われても気にしない。なにかしてもらったら「ありがとう」と言っていれば、子どももそんなに煩わしいことだとは思わないんじゃないですかね。
2018年06月04日昨年秋、“世界一ゆるい70歳”となった蛭子能収(70)。大反響の「ゆるゆる人生相談」を一挙108本収録した、世界一ゆるい自己啓発本『笑われる勇気』(光文社・900円+税)を刊行したばかりの蛭子が、読者からの相談に答える! 【Q】「大阪に1人で住む82歳の母。足腰が弱くなってきたので、『つえをつけば?』と言ったら『そんなんいらんわ!』と。私もついカーッとなって口論に。いいアドバイスをお願いします」(コマさん命っ子さん・50・会社員・神奈川県) 【A】「キレているところを見られるのは、すごく恥ずかしいこと」(蛭子能収) 母と娘で、言いたいことを言えるのはいいことだと思いますけどね。アナタの言い方が、どこかキツかったんですかね。ただ、お母さんに「いらん!」と言われて、カーッとなってしまうのはおかしいですよ。この人も50歳だったら、お母さんの言動に、いちいち反応せずに適当に笑っておけばいいと思うんですけどね。 というか、最近、すぐに頭に血が上る人は多いですよね。カッと熱くなってしまうと、ケンカになってしまったり、悪い結果になってしまったりします。 オレがギャンブルで心がけていることは、怒りの感情にまかせて勝負しないこと。感情が高ぶると、冷静な判断ができませんからね。だから、競艇で勝ってもぴょんぴょん跳ねるぐらい。大負けしても悔しさをグッとこらえます。熱くならないコツは、いつも誰かが自分を見ていると思うことです。熱くなっているところを見られたら、すごく恥ずかしいと思えばいいんです。
2018年05月28日昨年秋、“世界一ゆるい70歳”となった蛭子能収(70)。大反響の「ゆるゆる人生相談」を一挙108本収録した、世界一ゆるい自己啓発本『笑われる勇気』(光文社・900円+税)を刊行したばかりの蛭子が、読者からの相談に答える! 【Q】「40年来の友達が夫を亡くして落ち込んでいます。『元気出しなさいよ』と励まそうと思っても、どこか避けられている感じ。伴侶を亡くした人にはどう接したらいいでしょうか?」(シャン春ショーさん・62・主婦・愛知県) 【A】「夫を亡くした奥さんを励ますにはイケメンを紹介するのがいちばん」(蛭子能収) オレも前の女房をなくしたあとは、ずっと泣いて過ごしていました。あまりに気落ちしていたから、まわりの人たちも心配して声をかけてくれましたが、それで逆に女房のことを思い出してしまうんですよね。だからオレからは誰にも連絡しませんでした。競艇場に行ったり、フリー雀荘で知らない人とマージャンを打ったり、日常的なことをして気持ちを紛らわしていましたね。 たぶん今は、あなたが何を言っても、友達の頭には入らないと思いますよ。だから“しっかりしてね”と願いながら、黙っているのがいいと思いますけどね。 とはいっても、励ましたい気持ちもすごくわかります。オレの場合は、前の女房が亡くなった直後に、すごく寂しくて誰かと結婚したくなったんです。それで片っ端から女性に声をかけたり、ファンレターを読み直して連絡したりしたことも。「元気出して!」よりも「お嫁さんを紹介しようか?」と言われたほうが正直、救われました。アナタも、どこかのイケメンを紹介したらどうですか!
2018年05月21日昨年秋、“世界一ゆるい70歳”となった蛭子能収(70)。大反響の「ゆるゆる人生相談」を一挙108本収録した、世界一ゆるい自己啓発本『笑われる勇気』(光文社・900円+税)を刊行したばかりの蛭子が、読者からの相談に答える! 【Q】「子どもが通う小学校のPTAで、働いているお母さんたちは誰も役員をやらず、結局、私が引き受けてしまいます。不平等だし、ひょいひょい引き受ける自分も愚かだなと思っています」(イカメンチさん・36・主婦・青森県) 【A】「演劇は、ちょこちょこ人が動き回っているだけでつまらない」(蛭子能収) PTAの活動は手間がかかるんですかね。でも、一度引き受けてしまったのなら、面倒だと思わずに、楽しんでやったほうがいいと思いますよ。ほかの人は役員になるのを避けて、自分だけが貧乏くじを引いていると思うなど損得で考えてしまうけど、“ひょいひょい”と頼み事を受け入れるのは、それだけ受け入れられる力があることだから、素敵だと思いますけどね。どんなことも引き受けるようにしているオレですが、テレビで共演した人から「今度、舞台に出るので来てください」と誘われても、最近は「あ〜」と言いながら、ほとんど行かないですね。へへへ……。 前までは、演劇に誘われると、軽率にもチケットをもらって見に行っていましたが、おもしろいと思ったことが一度もありません。スクリーンに人がでっかく映る映画と違って、演劇はちょこちょこ人が動き回っているだけで迫力がなくて損した気分になります。基本的には寝るつもりで行っていました。“ひょいひょい”と受け入れているうちに、損か得かが見えてきますよ。
2018年05月14日昨年秋、“世界一ゆるい70歳”となった蛭子能収(70)。大反響の「ゆるゆる人生相談」を一挙108本収録した、世界一ゆるい自己啓発本『笑われる勇気』(光文社・900円+税)を刊行したばかりの蛭子が、読者からの相談に答える! 【Q】「蛭子さんの本『ヘタウマな愛』を読んで、蛭子さんの優しさとまっすぐな姿勢に心打たれました。そんな愛情あふれる蛭子さんにぜひ聞きたいのです。『愛』とはなんですか?」(マーボーダンゴさん・46・会社員・栃木県) 【A】「オレは女房より競艇を愛している!」(蛭子能収) オレは「好き」も「愛している」も同じくらいの気持ちだと思っていたから、いきなり「愛とは?」と聞かれると迷いますね。家に帰って女房がいたら「あ〜この人がおってよかった」と思えることが、愛なのかもしれませんね。女房が出かけて2日間帰ってこなくて、寂しいなと思ったら、それも愛なんでしょうね。なにか手伝いをしても小遣いが増えるわけでもありません。どちらかというと怒られてばかりですが、女房と喫茶店でコーヒーを飲んでいるだけで楽しいことも。これも愛ですかね。 競艇で考えてみたら、競艇場に行って、ボートのエンジンを聞くと「あ〜来てよかった」と思うし、競艇場に1週間も行かないと、すごく寂しいです。どちらかというと連戦連敗で、涙が出てくるほど情けない気持ちにさせられるけど、時に勝たせてくれます。寝ても覚めても競艇のことばかり考えているし、死ぬんだったら、競艇場で大勝ちした瞬間に死ぬのもいいですね。オレはやっぱり女房より競艇を愛しているんだ。
2018年05月07日人生の紆余曲折を経て、今年50歳を迎えるアナウンサー・近藤サトさん(49)。意外にも「蛭子さんの大ファン」ということで、本誌が対談の場をセッティング。「人生で大切なのは自由とお金」と言い切る蛭子能収さん(70)との異色の対談後、2人が悩み持ち寄り、“お互い”ゆるゆる人生相談が実現した。近藤が、蛭子の相談に答える! 【Q】「最近、女房から小遣いを減らされて、競艇で思い切った勝負ができません。いつかは大勝ちするかもしれないし、できたら小遣いを上げてほしいのですが?」(蛭子能収) 【A】「蛭子さんにお金を渡すのは、ドブに捨てるのと一緒」(近藤サト) いつか勝つと思い続けて、競艇でこれまでに1億円も負けているんですよね。 そんな蛭子さんにお小遣いをあげるのは、奥さまとしては、お金をドブに捨てるようなものだと思っているはず。 難しいですね……。 いっそのこと奥さまと一緒に競艇場に行くというのも手かも。蛭子さんがどれだけ競艇が好きかを理解してもらうと、少しは、お小遣いアップしてくれるかもしれませんよ。 それに、お小遣いが増えて返ってくれば、奥さまだって文句どころか大喜びになります。だから、なんとかして必勝法を見つけることですよ。 あとは……、せっかくなら仕事の一環にして「蛭子さんと遊ぶ競艇の会」を作って、会員を募ってみてはどうでしょう。参加者から集めた費用で、蛭子さんが勝負する。ファンがたくさん集まると思いますよ。 ただ、これも蛭子さんが勝たないと、参加者も来なくなってしまいますね……。 これは残念ながら働くしかありませんよ。一生懸命仕事して、働いた分、お小遣いを上げてもらう。蛭子さん!漫画を描くのが面倒なんて言っていられませんよ!
2018年05月05日人生の紆余曲折を経て、今年50歳を迎えるアナウンサー・近藤サトさん(49)。意外にも「蛭子さんの大ファン」ということで、本誌が対談の場をセッティング。「人生で大切なのは自由とお金」と言い切る蛭子能収さん(70)との異色の対談後、2人が悩み持ち寄り、“お互い”ゆるゆる人生相談が実現した。蛭子が、近藤の相談に答える! 【Q】「私の話は、説明が長すぎると人から言われます。蛭子さんのように、短くても心に響く言葉で話したいと思いますがうまくいきません。どうすればいいのですか?」(近藤サト) 【A】「人はみな、他人の言うことにはたいして興味がない」(蛭子能収) 一応、オレは漫画家だから、ふだん話すときも、漫画のセリフを意識しているかもしれません。セリフは短くて簡単で、わかりやすい言葉で表現したほうがいいんですよ。 あと、作風としても、あまり漫画のなかに、ト書き(説明)を入れることもありません。登場人物にセリフを言わせたら、あとは読んでいる人の想像に委ねるというか……。 そういえば、背景もあまり描かないように……、というか、基本的に漫画を描くのが面倒くさくなっているんですよね。比べたらギャラも安いし、テキトーといったらナンですけど、楽に漫画が描けるように努力しています。 近藤さんの話がくどいのは、一生懸命伝えたいからだと思いますけど、そもそも、オレが描いた漫画にしても、近藤さんが話す内容にしても、他人にはそんなに興味あるものじゃないと思うんですよね。だから、そんなに説明しなくても大丈夫だと思いますよ。 たぶん、近藤さんは、話すのが得意だから、よけいなことまで説明してしまうんじゃないですかね。自分はしゃべりが下手だと思っていれば、言い分が長くなることはないと思いますよ。 それに人の心に響く言葉かどうかなんて、相手の受け取り方で全然変わってくるから、何も考えないほうがいいですよ。
2018年05月04日人生の紆余曲折を経て、今年50歳を迎えるアナウンサー・近藤サトさん(49)。意外にも「蛭子さんの大ファン」ということで、本誌が対談の場をセッティング。「人生で大切なのは自由とお金」と言い切る蛭子能収さん(70)との異色の対談後、2人が悩み持ち寄り、“お互い”ゆるゆる人生相談が実現した。蛭子が、近藤の相談に答える! 【Q】「夫から細かいことでよく怒られますが、私は素直に謝ることができません。といっても、ケンカにならないように自分を抑えているので、ストレスがたまってしまいます」(近藤サト) 【A】「申し訳なさそうな演技をして、頭を下げておけばいい」(蛭子能収) 人に詫びることで“負けた”と思うから、ストレスになるんじゃないですかね。 別に負けてもいいじゃないですか。オレは、自分の信念を曲げてでも、相手の言うとおりにします。というか、そんなたいそうな信念もありませんけどね……。 とにかく、オレは人と争いたくないから、頭を下げて済むことなら、いくらでも謝ることができるんです。 というのも、オレがいちばん恐れていることは死ぬことです。とくに人に殺されるなんて真っ平ごめんです。だって人はささいなことでもめますよね。それが最終的には、殺し合いのケンカになってしまうと思っているんです。 それに日ごろから、他人の悪意を買わないようにしています。人と人のやりとりは、夫婦の間でも面倒くさいもの。手っ取り早くオレが折れておけば、不思議とうまくいくんですよ。たとえばオレは女房が少しでも不機嫌な様子だったら、理由がわからなくても、まずは謝っておきます。そもそも謝ることに、素直になったり、意地を張ったりする必要はありません。申し訳なさそうな演技をして、ただ頭を下げておけばいいだけです。
2018年05月03日近藤「こんにちは!きちんとご挨拶するのは初めてですよね」 蛭子「あれっ、初めてでしたっけ!?最近、記憶力がちょっと……」 人生の紆余曲折を経て、今年50歳を迎えるアナウンサー・近藤サトさん(49)。意外にも「蛭子さんの大ファン」ということで、本誌が対談の場をセッティング。「人生で大切なのは自由とお金」と言い切る蛭子能収さん(70)との異色の対談が実現した! シックな絞りの着物で現れた近藤さん。その艶やかさにオドオドする蛭子さん。 近藤「今日はすごく楽しみにしてきました。蛭子さんの漫画も読んでいますが、最近はエッセイも好き。(本誌連載をまとめた)『蛭子能収のゆるゆる人生相談』も『笑われる勇気』もすごく面白かったです」 蛭子「そうですか。オレは読んでいないので、あまり内容がわからないですけど……」 近藤「ええっ?蛭子さんが相談にお答えになっているんですよね」 蛭子「あっそうでした!相談の回答が、すべて金で解決すると思っているんですが、それを言うと怒られるから、テキトーに答えています」 近藤「テキトーですか……。でも蛭子さんの本を読んだ73歳になる母は、『蛭子さんはいいこと言うわね』と話していたんですよ」 蛭子「そりゃ、マズイなあ」 近藤「蛭子ファンとしては、対談とか人と話すのが苦手だと知っていたので、今日は、断りきれずにいらしたのかなと、恐縮しているんですよ」 蛭子「いやぁ、今日はそうではないですよ。オレが考えているのは、お金を増やすことだけ。こうして仕事をするのも、ギャンブルに行くのも、すべて稼ぐためなんです」 近藤「すべてにおいて執着心がない蛭子さんですが、お金を稼ぐことには固執しているんですよね。建て前だらけの時代に、正直すぎる蛭子さんの発言が新鮮ですよ」 蛭子「オレは小さいころから『お金がある人だけが幸せになれる』と思っていて、今でもお金を増やしていくことが人生の目的なんです」 近藤「ほかの人が言うと、嫌な感じで聞こえるけど、蛭子さんが言うと『理解できる!』と思えるから不思議」 蛭子「でもオレはぜいたく品とか高級品には興味がないんですよね。『この世でいちばん大切なモノは?』と聞かれたら、本当はお金と言いたいところだけど、最近は、女房と答えるようにしています」 近藤「蛭子さんは奥さまを愛していますものね。エッセイに書かれている奥さまとのやり取りを見てそう思います」 蛭子「いつも怒られてばかりですけどね、えへっ」
2018年05月02日近藤「今日はすごく楽しみにしてきました。蛭子さんの漫画も読んでいますが、最近はエッセイも好き。(本誌連載をまとめた)『蛭子能収のゆるゆる人生相談』も『笑われる勇気』もすごく面白かったです」 蛭子「相談の回答が、すべて金で解決すると思っているんですが、それを言うと怒られるから、テキトーに答えています」 人生の紆余曲折を経て、今年50歳を迎えるアナウンサー・近藤サトさん(49)。意外にも「蛭子さんの大ファン」ということで、本誌が対談の場をセッティング。「人生で大切なのは自由とお金」と言い切る蛭子能収さん(70)との異色の対談が実現した! 近藤「結婚して、子育てしながらも、これまでずっと仕事を続けてきて、気がつくと今年50歳。いろいろ悩みも出てくるんですよね」 蛭子「その年ごろの女性は、どんなことで悩むんですか?」 近藤「ふとしたときに『自分は何者なのだろうか』と思うことがあるんです。アナウンサーやナレーターという仕事を続けてきましたが、基本的には人が書いた文章を読んでいく仕事。ときに、心から湧き出た言葉で表現できたらいいなと思うんです」 蛭子「オレは自分が『何者か』なんて思ったことがありません。テレビでもスタッフの指示どおり。それで稼げるなら十分だと。それに人の言葉でも、気持ち込めて人に伝えられるのは、すごいことだと思いますけどね」 近藤「ありがとうございます。そういえば、先日、雑誌のエッセイを書くとき、蛭子さんになりきってみたことがあるんです。それまで原稿を書くときは、難しい言葉やいい表現を使おうとしていつも苦労していました。でも、気取らずに、思ったことをそのまま書いたんです。それがすごくウケたんです」 蛭子「へえ~。オレは、漫画でもそうですが、どうせ期待されていないんだから、と思いながら漫画やエッセイを作っています」 近藤「そんな肩の力の抜け具合がいいんですよね」 蛭子「あ~そうですかね。だから、同じようにオレは誰にも期待しませんよ」 近藤「はあ。実はもうひとつモヤモヤしたものがあって、仕事や人生、ファッションや髪形まで、どこか人のまねばかりしている気がするんです。そのときの流行に重ね合わせて生きていれば安心するというか……。でも自分がないような気がするんです」 蛭子「難しいですね。でもまねするのはそんなにマズイことですかね。オレは漫画を描くときは(漫画家の)つげ義春さんのまねばかりだし、色使いは(グラフィックデザイナーの)横尾忠則さんと同じように描いています。でもオレには才能がないから、2人とは違う作風に仕上がるだけ。そんなもんですよ」 近藤「人のまねをしても、自分のなかに取り入れることで、個性になることがあるんですね。なんだか自信が出てきました。蛭子さんは何か悩みはないんですか?」 蛭子「最近、女房から小遣い制にされて、月8,000円ですよ、ほら!(と、ポケットからボロボロの茶封筒に入った1,000円札を取り出す)」 近藤「わはは。悩みはお金ですか。うちは夫婦で財布は別々ですが、夫も宵越しの金は持たないタイプで、いつもお金がないと言っています」 蛭子「旦那さんは競艇とかしないんですか?」 近藤「ギャンブルには興味がないようですよ。それにしても蛭子さんは競艇の話になると目が輝きだしますね」 蛭子「そうですか。でも、いろんな悩みも、競艇場に行けば吹き飛びますよ」 近藤「今度、ボートレースを見ながら、お悩み対談もいいですね。今日は、気分がゆる~くなって、悩みが小さく感じられました。ありがとうございました」
2018年05月02日昨年秋、“世界一ゆるい70歳”となった蛭子能収(70)。大反響の「ゆるゆる人生相談」を一挙108本収録した、世界一ゆるい自己啓発本『笑われる勇気』(光文社・900円+税)を刊行したばかりの蛭子が、読者からの相談に答える! 【Q】「息子は、女性よりも男性が好きで、『一生独身で生きていくから』と。普通に育てたつもりなのに、子育てに失敗したのでしょうか。私の友達の孫の話を聞くと心が痛みます」(ヒロさん・67・主婦・神奈川県) 【A】「『同性が好き』という自分の考えを正直に話すのは立派なこと」(蛭子能収) この息子は、自分の思いや考えを親に正直に話しているんですよね。すごくエライことだと思いますけどね。 それにしても結婚したり、異性を好きになったりすることが普通なんですかね。この人の言っている「普通」がちょっとわかりにくいですね。別にどうでもいいけど。 友達の孫の話で思い悩むのなら、あなたの友達に「息子は男性が好きだから結婚しないの」と言ってみればどうですかね。変な顔をしたり離れていったりする人がいれば、その人とは付き合わなければいいだけですよ。 そもそも結婚って面倒くさいですよね。オレは、女房の趣味で神社仏閣巡りに付き合わされていますが、最初はおさい銭が10円でした。すると女房から「ダメダメ、最低でも1,000円!」と言われました。オレは10円でも高いと思っていたのに。この前、競艇のお小遣いが減らされているから、1,000円札をさい銭箱に入れるふりしてポケットに戻そうとしたら、女房に見つかって怒鳴られてしまいました。少しだけ独身が羨ましくなりました。
2018年04月23日昨年秋、“世界一ゆるい70歳”となった蛭子能収(70)。大反響の「ゆるゆる人生相談」を一挙108本収録した、世界一ゆるい自己啓発本『笑われる勇気』(光文社・900円+税)を刊行したばかりの蛭子が、読者からの相談に答える! 【Q】「野球が大好きです。とくに読売巨人軍が何年も優勝から遠ざかって、今年こそと毎年願っているが、かなわぬ夢。蛭子先生、どうすれば、昔の強い巨人になるか教えてください」(サクラさん・66・アルバイト・山口県) 【A】「選手全員、長嶋のような眉毛にすれば巨人はきっと強くなる」(蛭子能収) 野球といえば、オレは「AbemaTV」(インターネットテレビ)のニュース番組で、プロ野球のコーナーに毎週出演していたんですよ。そのコーナーでは、実際のプロ野球の試合映像が使えなかったから、オレがイラストを描いて、解説みたいなことをしていたんですよ。でも、この春から、映像が使えるようになってオレはリストラに。月に1度の出演になってしまいました。もっと野球を勉強して週1レギュラーの復帰を目指しています。 たしかに、最近は、聞いたことがないような球団が優勝していますよね。オレは、昔から巨人が好きでしたね。金にものを言わせて連れてきたいい選手がたくさんいて、ダントツで強かったのでいつも応援していましたよ。スター選手のなかでも、とくにオレは、王(貞治)選手よりも長嶋(茂雄)選手のほうが好きでしたね。なによりあの太い眉毛がいかにもホームランを打ちそうで、すごく気になっていました。今の選手たちも、長嶋のように眉毛を濃くすれば勝てるかもしれませんね。
2018年04月16日昨年秋、“世界一ゆるい70歳”となった蛭子能収(70)。大反響の「ゆるゆる人生相談」を一挙108本収録した、世界一ゆるい自己啓発本『笑われる勇気』(光文社・900円+税)を刊行したばかりの蛭子が、読者からの相談に答える! 【Q】「老人ホーム暮らしで生活がきびしいです。人生にゆとりもありません。施設には仲よしもいますが、意地悪な人もいて、よくケンカになります。この年になって悲しいですよね」(匿名希望さん・60・無職・兵庫県) 【A】「理想や野心を捨てたほうが人生はうまくいく」(蛭子能収) ついに競艇で使えるお金が、2万円に減らされました。余裕のないギャンブルだと大勝ちする気がしませんよ。 それにしても、この人は不満ばっかりですね。自分は特別な存在だと勘違いしているはず。だから、相手や境遇がすべて悪いと思ってしまうんですよ。60歳になっても、まだ理想とか野心があるんでしょうね。ウフフ。 オレも25歳で描いた作品が、憧れの『月刊漫画ガロ』に入選して、掲載されたときは野心を抱きました。でも原稿料は出ないし、編集部からもなしのつぶて。その後、エロ本自販機だけで売る漫画雑誌から依頼があり「オレにはこういう本からしか注文が来ないんだな」と理想を追うのをやめて仕事を引き受けました。 その漫画を描いているうちにテレビの仕事が増えてきたんですよね。強いこだわりとか理想像を追い求めることをやめたことで、人の評価とか気にならなくなったみたいです。理想とか野心はないほうがいい……。あっ、オレも競艇でも大穴を狙うのをやめたほうがいいかも!
2018年04月09日昨年秋、“世界一ゆるい70歳”となった蛭子能収(70)。大反響の「ゆるゆる人生相談」を一挙108本収録した、世界一ゆるい自己啓発本『笑われる勇気』(光文社・900円+税)を刊行したばかりの蛭子が、読者からの相談に答える! 【Q】「能天気な20歳の息子の将来が心配です。せっかく入った一流大学もやめてしまい、お気楽なバイト生活。いい会社に就職もできないでしょう……。先が思いやられます」(キャラメルコ〜ンさん・51・主婦・東京都) 【A】「今は親がいるから甘えてるだけ。バイトしているなら大丈夫」(蛭子能収) 放っておけばいいんですよ。オレの息子も小さいときから家でずっとゲームをしていれば満足というタイプ。今は、結婚して、好きなゲーム業界で仕事をしています。 しかもバイトしているなら、自分が食べられる分は稼げるはず。親がいるから今は甘えているだけ。いつか誰もいなくなったらなんとかするし、何か自分のいきがいを探している時期かもしれませんよ。 オレにとって仕事は金を稼ぐ手段。食っていくためにはやむをえないことだと思っています。テレビの仕事を「楽だ?」と言って、ヒンシュクを買うことがありますが、正直、嫌なことも少なくありません。ちり紙交換をしていたときも、トラックで競艇場に行く楽しみがありましたが、肉体的にはツラいことばかり。それでも「楽だ?」と割り切って働いていました。 それに比べて漫画の稼ぎは連載10本で月に20万〜30万円ほど。「楽だ〜」というしごとではなく、オレにとってはいきがいのようなものかもしれません。
2018年04月02日昨年秋、“世界一ゆるい70歳”となった蛭子能収(70)。大反響の「ゆるゆる人生相談」を一挙108本収録した、世界一ゆるい自己啓発本『笑われる勇気』(光文社・900円+税)を刊行したばかりの蛭子が、読者からの相談に答える! 【Q】「定年退職する夫と、日本中の温泉地を軽自動車のキャンピングカーで巡ろうと考えています。バスで全国を旅している蛭子さんにとって、お気に入りの温泉地を教えてください」(マーミンママさん・59・パート・東京都) 【A】「風呂は、体の汚れを落とすために入るもの。温泉なんて必要なし」(蛭子能収) 最近もギャンブルで負けてばかりです。一方、オレのマネージャーは、一昨日、競馬で25万円も勝ったからと、「いきなり!ステーキ」の1,500円もするランチをおごってくれました。情けないけど、おいしかったです。 もともとマネージャーはギャンブルには無関心でした。オレの担当をしてから競艇や競馬を覚えて、今ではオレよりも勝っています。舟券を買うコツを仕込んだのはオレなのに……。もう人には何も教えたくありません。 そもそも、オレは温泉が別に好きではありません。ロケで温泉に行ったときに、湯船で「ア〜」と声を上げますが、心地よいポーズをしているだけです。温泉といってもお湯ですから、サッパリ感はありますが、気持ちいいという感覚になったことがありません。それよりも服を脱ぐとか、人に裸を見られるとか煩わしいことばかり。だいたい、風呂やシャワーは、汗臭くなって人に嫌われないために入るだけのもの。温泉も、気持ちよくなるために入るものではないと思っているんです。
2018年03月26日昨年秋、“世界一ゆるい70歳”となった蛭子能収(70)。大反響の「ゆるゆる人生相談」を一挙108本収録した、世界一ゆるい自己啓発本『笑われる勇気』(光文社・900円+税)を刊行したばかりの蛭子が、読者からの相談に答える! 【Q】「スマホを勧められ手に入れましたが、使いこなせず。孫に聞いて、電話はかけられるようになりましたが、ほかはサッパリ!蛭子さんはどうやってスマホを使いこなしていますか?」(さっちんさん・67・主婦・岐阜県) 【A】「スマホは『便利に使っている』というより『使わされている』もの」(蛭子能収) オレもスマホは無理ですね。携帯電話でさえ使っているのは通話と仕事の予定が送られてくるメールだけです。黒電話が珍しかった時代から考えると、すごい進化ですよね。でも本当に世の中、便利になっているんですかね。 パチンコで言えば、昔は、台に打ち付けられた釘を読んで、出るかどうか判断していました。店には釘師がいて、勝っている人がいたら、釘と釘の間をトントンと「締めて」いました。あと台の裏には通路があって、玉が引っかかると、そこを走って店員が対応していました。 今のパチンコ台はすべて機械化して、コンピューターが勝敗を決めているみたい。前のように“遊んでやろう”というよりも、“遊ばれている”感じで悲しいですよ。それにパチンコ台が進化したことで、多くの釘師や店員が職を失ったと思うと複雑ですね。便利になればなるほど、不幸な人が出てくるもの。スマホは都合のいい道具かもしれませんが、便利で使っている人よりも、使わされている人も多いと思いますよ。
2018年03月19日昨年秋、“世界一ゆるい70歳”となった蛭子能収(70)。大反響の「ゆるゆる人生相談」を一挙108本収録した、世界一ゆるい自己啓発本『笑われる勇気』(光文社・900円+税)を刊行したばかりの蛭子が、読者からの相談に答える! 【Q】「『ワンルームマンションに投資しませんか?』『金を買いませんか?』という営業電話が悩みです。一生懸命話してくるのでつい聞いてしまい……。いい断り方はありませんか?」(トモトモさん・64・主婦・神奈川県) 【A】「『儲かる』という言葉に敏感なのは、生きている証し」(蛭子能収) オレも「必ず儲かります」と言われると、自分を失うことがあります。それで変な生命保険を契約したり、金の延べ棒を買ったりして、ほとんど損をしています。とくに金の延べ棒は一度も現物を見ないまま、「値が下がりました。追加で投資してください」と言われ数百万円も払ってしまいました。今、仮想通貨が騒がれていますが、オレの金の延べ棒は、本当に“仮想”だったみたいです。 それで、今でも女房に怒られます。違うことでケンカしていても、だまされたことを持ち出されて罵倒されることも。だから、最近は投資を持ちかけられても「女房が怖いからダメなんだよね」と。そうすると「それは仕方ありませんね」としつこく勧誘されなくなりました。 それにしても「ワンルームマンション」は興味ありますね。オレが住んでいるマンションは、駅から近くて、値段もあまり下がっていないみたいです。場所をしっかり選べば儲かるかもしれませんね。というか、生きている間は「儲かる」という言葉には敏感でいたいです。
2018年03月12日昨年秋、“世界一ゆるい70歳”となった蛭子能収(70)。大反響の「ゆるゆる人生相談」を一挙108本収録した、世界一ゆるい自己啓発本『笑われる勇気』(光文社・900円+税)を刊行したばかりの蛭子が、読者からの相談に答える! 【Q】「姪が中学受験に失敗しました。励ましてあげたいのですが、いい言葉が思いつきません。これでも人を励ますのが苦手。効果的に人を勇気づける言葉があれば教えてください」(ユヅラブさん・51・会社員・千葉県) 【A】「落ち込んだときに欲しいのは、励ましの言葉ではなく1万円札」(蛭子能収) オレは「がんばれ!」という言葉が好きではありません。競艇場でも「がんばって当ててね」と声をかけられますが、オレは全身全霊を傾けて、舟券を選んでいます。これ以上、どうがんばればいいのかわかりません。たぶん「がんばれ」という人は、ほかにいい言葉がないから、適当に言っているだけだと思うんですよね。 以前、アンガールズの田中(卓志)さんが「ネタがスベって落ち込む」と言っていたから「大丈夫だよ、誰も田中君のことを見ていないから」と話したら、すごく楽になったと喜んでいました。でも、その後もスベり続けて、あげくの果てに番組に呼ばれなくなったと落ち込んでいました。励ますって、難しいですね。ウフフ……。 オレが競艇で負けてトボトボ帰っているときは、どんな言葉も励みになりません。まだ「次は、勝つんじゃない?」と言ってくれたほうがまし。そのうえで「次のために」と、1万円でも渡してくれたら、もっといいですね。結局、人は、お金でしか励まされませんよ。
2018年03月05日昨年秋、“世界一ゆるい70歳”となった蛭子能収(70)。大反響の「ゆるゆる人生相談」を一挙108本収録した、世界一ゆるい自己啓発本『笑われる勇気』(光文社・900円+税)を刊行したばかりの蛭子が、読者からの相談に答える! 【Q】「いつもは温厚な夫ですが、運転すると性格がガラリと。車線は譲らないし、ドライブスルーでも態度が悪いんです。ハンドルを握ると、男の人は性格が変わってしまうものですか?」(マリP~さん・34・派遣社員・和歌山県) 【A】「最近、競艇の負け額が女房に筒抜けになり、困っています」(蛭子能収) オレは車を運転しても性格が変わりません。だから運転すると、乱暴になる人の気持ちがわかりません。たぶん本人は気が付いていないと思いますよ。だから、「そんな運転をしていたら危ない」とか「もう一緒に乗りたくない」と言ってあげたほうがいいと思いますよ。 でも、夢中になると自分を見失うことは、よくありますよね。オレの女房は、最近、オレが競艇で負けた分をしっかりチェックしていて、先月は21万円も負けたと怒鳴られました。オレとしては3万?4万円ぐらいのマイナスかなと思っていましたから、ビックリです。 なぜオレの負けた額までわかるのか不思議だったんですが、ようやくわかりました。最近は、競艇に行くときは女房の友達の“コンさん”といつも一緒です。すごく性格はいい人ですが、どうやら、オレの見張り役のようです。オレがどれだけつぎ込んで、いくら負けたかを報告しているみたいです。いつもニコニコしていますが、オレを監視していたんですね。“コンさん”は侮れません。
2018年02月26日昨年秋、“世界一ゆるい70歳”となった蛭子能収(70)。大反響の「ゆるゆる人生相談」を一挙108本収録した、世界一ゆるい自己啓発本『笑われる勇気』(光文社・900円+税)を刊行したばかりの蛭子が、読者からの相談に答える! 【Q】「彼女が血液型占いにハマっています。恋愛や交際関係も血液型で決めて、僕との交際もO型の血液型がきっかけのよう。そんな彼女が心配。蛭子さんは血液型を気にしますか?」(ピロシさん・23・学生・東京都) 【A】「占いに頼る人は、自分の頭で考えない人」(蛭子能収) オレは血液型も占いも、まったく関心がありません。競艇場には予想屋もいますが、オレは参考程度にしか聞きません。実際には天候や風向きなど、いろいろなことを考慮したうえで舟券を選ぶから楽しいんですよ。しかも、負けたときは、予想している際に「もしかしてこの選手が勝つかも」と思って、一度、買う候補に挙げていることが多いんです。「あのとき買っていれば」と思うから腹立たしいし、次は取れるかもと思ってやめられないんですよ。血液型でも何でも占いに頼っていたら、興奮もしないし、人生が狭くなる気がしますね。 でも、女の人は占いが好きですよね。オレの女房も、占い師と共演する収録には付いてきます。とくにお笑い芸人で占い師の島田秀平さんがお気に入り。収録後に「私もいいですか?」と見てもらって、ご機嫌になっていました。女房が言うには、島田さんは、人を傷つけたり、悪いことを言ったりしないから好きなんだそうです。なんか、それでいいんですかね。
2018年02月19日昨年秋、“世界一ゆるい70歳”となった蛭子能収(70)。大反響の「ゆるゆる人生相談」を一挙108本収録した、世界一ゆるい自己啓発本『笑われる勇気』(光文社・900円+税)を刊行したばかりの蛭子が、読者からの相談に答える! 【Q】「ストレスがあると暴飲暴食してしまいます。仕事でストレスがたまると体重が5キロも増加。ダイエットしますが、またストレスがあるとリバウンド。なんとかしてください」(菓子パン子さん・33・OL・宮城県) 【A】「今は、何でも“ストレス”のせいにできる便利な世の中」(蛭子能収) モヤモヤした気分を、食べたり飲んだりして紛らわしているんですよね。なんとなく気持ちはわかります。 この人にとって暴飲暴食が楽しければいいですよ。オレは体重が増えることはどうでもいいけど、食べすぎておなかを壊すのは、ちょっと恥ずかしいですね。「腹痛くなるまで食うか」と怒られたらみっともないですよ。 もちろんオレにもストレスを感じるようなツラい仕事現場はあるし、家でも悩み事があります。たとえば、女房の許可がないと競艇場に行けないのは、イライラの元。でも、「もう嫌だ」とか「ツラいな」なんて思ったことは一度もありません。だって、生きていれば、そんなことは起こります。ストレスや悩み事も楽しいことだと思っています。それにオレにとって“満たされない気分”は、漫画のネタになりますからね。 それにしても、うまくいかないことを何でもストレスのせいにする人って多いですよね。ストレスって便利なモノですね……。別にどうでもいいですけど。
2018年02月12日この秋、“世界一ゆるい70歳”となった蛭子能収(70)。大反響の「ゆるゆる人生相談」を一挙108本収録した、世界一ゆるい自己啓発本『笑われる勇気』(光文社・900円+税)を刊行したばかりの蛭子が、読者からの相談に答える! 【Q】「私の悩みは、異常に『若さ』にこだわるところ。今でも20代前半に見えることが自慢。でも『老い』には勝てません。『いつまでも若くありたい!』という、私のこだわりは変ですか?」(ハチさん・35・家事手伝い・新潟県) 【A】「こだわりなんてめんどくさいだけ。さっさと捨てて楽して生きよう」(蛭子能収) これは女性からの相談ですか?だったら、その気持ちもわからないわけではありません。でも、オレは小学校のときから、「オッサン顔」で、いつも年上に見られました。それでも40歳を過ぎたころから、反対に、年齢よりも若く見られるように。たぶん、この人は、40歳を超えたら、一気に老けて見られると思いますよ。 そもそも、こだわりを持ちすぎるのは、どうかと思いますけどね。最近、友だちで漫画家の根本敬さんが、ピカソの『ゲルニカ』と同じサイズの巨大な絵を仕上げ、美術雑誌で褒められていました。根本さんはオレと同じで、いつもチャチャッと簡単に描いていた人。こんなに時間をかけてきちんと絵を描くこともできたんですね。お金にならないのに……。でも、それに刺激を受けてオレも、とはなりません。だって、何かにこだわるのはめんどくさいですから。オレが興味あるのは、いかに効率的にお金を稼ぐか。やはり、楽してお金が増えるギャンブルにかなうものはないのです。
2018年02月05日