食事の回数を増やしてダイエットする人もいますよね!食事の回数は、何回が良いのでしょうか?1日1食の場合~5食の場合に注意すること、食事回数を増やすことでダイエットになる理由について、解説します。なぜ食事は1日3回が良いといわれている?出典:byBirth江戸時代中期までは、1日2食だったといわれています。しかし1日2食では必要な栄養素を摂取できず、1日3食が理想であるといわれるようになり、徐々に定着していったようです。厚生労働省も1日3回の食事をすすめている厚生労働省も、「栄養3・3運動」という運動をすすめており、1日3食が良いと提示しています。ビタミンやミネラルなど、1日に必要な栄養素を摂取しようと思うと、1日3食が理想的というわけですね!1日○食、どんなことに注意が必要になる?出典:byBirthダイエットには○回の食事が良い、というのは人により異なるため言い切るのは難しいといえます。ライフスタイルも人により異なるため、必然的に食事の回数が決まってしまう場合もありますよね。1日1食~5食の、例をみていきましょう。1日1食の場合1食で摂取できるエネルギー量にも限度がありますよね。1日1食では、必要なエネルギー量、栄養素を満たすことは難しいといえます。空腹時間が長くなるため、栄養の吸収も早くなり、ダイエットには不向きといえます。1日2食の場合1日2食の場合、朝食を抜くという場合が多いのではないでしょうか。朝食は体内時計をリセットし、体に1日の始まりを伝えるはたらきがあるため、摂取するほうが良いでしょう。1日2食の場合も、食事と食事の間が空くことはデメリットといえます。1日3食の場合一般的な食事回数ですね。人間の脳は、活動するためにグリコーゲンが必要ですが、食事によって摂取した分は5時間程度しかもたないといわれています。その点から考えると、1日3食は理にかなっているといえますね。1日4食の場合1日の食事回数が増えるときに注意したいことは、摂取カロリーが多くなること。空腹感は減りますが、すべての食事を同じ量だけ食べていると摂取カロリーが多くなり、ダイエットどころか太ってしまうなんてことも。1日5食の場合食事の間隔が短いため、空腹感は感じることが少なく、“食べたい”という欲求も減るでしょう。5食の場合も、摂取カロリーには注意したいところ。ダイエットに食事回数を増やすのが良いといわれている理由は?出典:byBirth血糖値が関係しています。食事をすると血糖値は上がります。空腹の状態で食事をすると、一気に血糖値は上がってしまい、インスリン分泌が多くなり、体脂肪を溜め込みやすくなります。そのため、食事の間隔をあけない=食事回数を増やすことで、ダイエットに良いのではないか、と考えられているわけですね。食事回数の増やし方にも、以下のようなコツや注意点があるため、参考にしてみてくださいね。食事回数を増やしてダイエットをしたい場合のコツ夜に食べすぎない出典:byBirth食事回数を増やすと、夜遅くに食事をするということもあるでしょう。夜に食べた食事分のエネルギーは、日中と違って使われることが少ないため、1日の最後の食事は軽めまたは早めに摂取するようにしましょう。食事回数を増やしても、1日トータルのカロリーは増やさない食事回数が増えると、1日に必要なカロリーをオーバーしてしまうことも。元も子もないため、1日トータルのカロリーに気をつけることが大切です。食事の回数を増やす場合、間食には何を食べる?ナッツ類出典:byBirthビタミンEや不飽和脂肪酸が含まれているため、アンチエイジングにも◎。脂肪=悪いというイメージを抱きがちですが、適度な脂質は腹持ちを良くするため、間食におすすめです。アーモンドは食事と一緒に摂取すると、食後の血糖値上昇を抑制するともいわれています。さまざまなナッツが入った、ミックスナッツがおすすめです。チーズたんぱく質も摂取できますし、何より手軽に摂取できるのも嬉しいポイント。たんぱく質も腹持ちを良くしてくれるため、おすすめです。ゆで卵完全食ともいわれている卵。卵1個(Mサイズ)でたんぱく質約5g摂取できます。食事にも良いですが、間食としても優れている食品です。ダイエットは特に意識してたんぱく質を摂取することが大切です。高カカオチョコレートチョコレートは間食にはNGと思う人も多いのではないでしょうか。もちろん食べすぎはNGですが、高カカオ(特にカカオ70%以上のもの)のチョコレートは、便秘改善や美肌効果も期待できるといわれています。カカオが多い分、砂糖や脂質も少ないため、甘いものが食べたい時は高カカオチョコレートを食べてみるのも良いかもしれません。バナナ出典:byBirth腹持ちも良く、食物繊維も摂取できます。バナナは太るといわれることもありますが、甘い菓子類やスナック菓子を食べるくらいであれば、フルーツを食べるほうが良いでしょう。フルーツを食べたあとの血糖値上昇も、気にするほどではないという報告もあります。1日1本程度がおすすめです。また、用意が可能な場合は、夕食を2分割にして食べるという方法も良いでしょう。糖質や脂質が多いメニューは早めに食べておくと良いでしょう。ビタミンB群も忘れずに摂取しよう出典:byBirth食事回数や食事内容を気にするだけでなく、代謝に関わるビタミンB1やB2、B6もしっかり摂取しましょう。◎ビタミンB1:糖質の代謝に関わる。豆腐、豚肉、緑黄色野菜などに多い。◎ビタミンB2:脂質の代謝に関わる。レバー、チーズ、牛乳、納豆、バナナなどに多い。◎ビタミンB6:たんぱく質の代謝に関わる。肉類、魚類、豆類、卵などに多い。いかがでしたでしょうか?無理なく、自分に合った方法で必要な栄養素を摂取する必要があります。食事回数について、今一度考える機会になれば幸いです。
2020年03月10日ダイエット中は敬遠しがちなスイーツ。でも、上手に選んで食べれば、ダイエット中でもスイーツを堪能できます。我慢しすぎるとストレスで挫折してしまうことも多いので、太りにくいスイーツを食べながらダイエットを成功させましょう!ストレスはダイエットの大敵!甘い物の我慢しすぎも良くない出典:byBirth「甘い物は太るから、ダイエット中は我慢!」と思っていませんか?たしかに、甘い物は高カロリーで太りやすいですが、我慢ばかりではストレスがたまりますよね。我慢ばかりのダイエットは失敗しやすいため、美味しく食べられるスイーツを選んで、ストレスフリーなダイエットを実現させましょう!ダイエット中に食べても太りにくいスイーツ選びのコツと、太りにくい食べ方についてご紹介します。ダイエット中でもOK!太りにくいスイーツの選び方ダイエッターの強い味方。美味しく食べられるのに、太りにくいスイーツについてご紹介します。太りやすいスイーツを知っておく出典:byBirth「我慢ばかりではダメ!」といっても、何でもOKというわけではありません。そこで、まずは太りやすいスイーツを知っておきましょう。太りやすいスイーツは、以下の6つ。ショートケーキパイやタルトモンブランティラミスニューヨークチーズケーキチョコレートケーキ美味しそうなスイーツがずらりと並びましたが、残念ながらこれらは太りやすいスイーツです。ケーキの材料となる生クリームやバターには、脂質や糖質がたっぷりと含まれていて高カロリー。そのため、太りやすいスイーツです。一見ヘルシーそうに見えるモンブランは、砂糖がたっぷり含まれているのでNG。パイやタルトの生地にはバターがたっぷり含まれていて、ティラミスなどのムース系にも生クリームがたっぷり。食べごたえのあるニューヨークチーズケーキも高カロリーです。チョコレートケーキは種類にもよりますが、外側を甘いチョコレートでコーティングしているケーキは太りやすいといえるでしょう。太りにくい洋菓子をチェック出典:byBirth「洋菓子は全部ダメ?」とガッカリしないでください。洋菓子好きの人は、以下の太りにくい洋菓子を要チェック!シフォンケーキカスタードクリームプリンガトーショコラ豆腐やおからを使った洋菓子シフォンケーキの生地は空気を含んでいるため、食材の量が少なく低カロリー。そのため、ダイエット中に食べても太りにくいスイーツです。カスタードクリームは生クリームよりも低カロリーのため、カスタード系のシュークリームやプリンは比較的低カロリー。とくに、プリンはタマゴが原料なので、タンパク質が豊富でヘルシーです。チョコレートの量が少ないガドーショコラも、比較的太りにくいでしょう。罪悪感なく食べられるのが、豆腐やおからなどを使ったヘルシースイーツ。甘さやカロリーが控えめで、血糖値の上昇を抑えてくれるので、ダイエット中に食べても安心です。和菓子は太りにくい出典:byBirth和菓子は、洋菓子に比べると太りにくいスイーツといえるでしょう。小豆の和菓子カボチャやサツマイモなどの和菓子シナモンや生姜などを使った和菓子和菓子に多く使われる「小豆」は食物繊維が豊富で、満腹感が得られます。カボチャやサツマイモは自然な甘みが美味しく、食物繊維も豊富なのでヘルシー。シナモンや生姜などが使われている和菓子は、体を温める効果があるのでダイエット中にもオススメ。お菓子を食べながら代謝アップも期待できるのはうれしいですね。知っておきたい!太りにくいスイーツの食べ方太りにくいスイーツでも、食べすぎれば太ります。上手に食べて、美味しくダイエットを成功させましょう。ゆっくり食べるスイーツに含まれる「糖分」は血糖値を急上昇させ、脂肪がつきやすくなる原因になります。そのため、ゆっくりと味わって食べることが大事。味わって食べるとスイーツを堪能でき、ストレスも解消しやすいでしょう。太りにくいタイミングで食べるスイーツで太るのを防ぐには、食べるタイミングも大事。太りにくいタイミングは、以下の3つです。15時前後に食べる朝食でスイーツを食べる昼食後のデザートとして食べる一般的なおやつの時間は15時ですが、実は、この時間帯はもっとも太りにくいタイミング。体温が高く、エネルギー消費が増える時間帯なので、スイーツを食べても太りにくいです。夜になるほど太りやすくなるため、夕方までにスイーツを食べておくようにしましょう。また、朝は高カロリーのものを食べても消費しやすいので、朝食でスイーツを食べるのもオススメ。昼食後のデザートとしてスイーツを食べれば、空腹時に食べるより血糖値の上昇を抑えて太りにくくなります。脂肪の吸収を抑える飲み物と食べる出典:byBirthスイーツは、何らかの飲み物と一緒に食べることが多いですよね。それなら、脂肪の吸収を抑える飲み物と一緒に食べましょう。抹茶や緑茶紅茶ウーロン茶抹茶や緑茶に含まれる「カテキン」、紅茶やウーロン茶に含まれる「ポリフェノール」には、脂肪の吸収を抑える効果があります。スイーツは脂肪になりやすい食材が多く含まれていますが、脂肪の吸収を抑える飲み物と一緒に食べれば太りにくくなります。太りにくいスイーツでストレスフリーなダイエットをダイエット中は何かと我慢が多く、ストレスで挫折しがち。でも、上手にスイーツを選んで上手に食べれば、ダイエット中に食べてもOKです。太りにくいスイーツでストレスフリーなダイエットをしていきましょう!
2020年03月08日「つらい食事制限でダイエットを挫折」「ストレスからドカ食いしてリバウンドした」なんて経験はありませんか?つらいと感じる食事制限は、美肌を損ない健康を害する可能性があります。野菜を最初に食べる“ベジファースト”なら、無理なくダイエットに挑戦できます。ベジファーストについてチェックしておきましょう。キレイに痩せたいならつらい食事制限はやめよう出典:byBirth痩せたいからと、つらい食事制限をしていませんか?食事制限は体重を減らすのに有用な方法です。しかし、つらい食事制限で体重を減らすと、本来、体に必要な栄養が不足して健康を害したり、リバウンドしやすくなったりします。栄養が不足すれば、肌にとっても悪影響。肌荒れ、シワ、たるみなどを引き起こしかねません。体がスリムになっても、栄養不足で顔色が悪く、肌も汚い……なんてことになっては、全然キレイじゃないですよね。だからこそ、ダイエットではきちんと栄養をとることが大切です。生命活動や身体活動に欠かせない3大栄養素(たんぱく質、脂質、炭水化物)、体の機能の調整や美容にも欠かせないビタミン、ミネラルなどをバランスよく摂取して、健康的なダイエットライフを送りましょう。「脂質や炭水化物はダイエットの敵」と思うかもしれませんが、いずれも体のエネルギー源になるため必要な栄養なのです。摂取のし過ぎに気を付けて、食べ方を工夫すれば心強い味方になってくれますよ。もちろん、バターや砂糖がたっぷりのケーキを毎日おやつにしたり、揚げ物ばかり食べたりするのはNG。何ごともバランスが大切と心得ましょう。ベジファーストで太りにくい体作りを出典:byBirthきちんと食べて太りにくい体作りをするには、食べ方のコツがあります。それが「ベジファースト」。ベジファーストは、その名の通り食事の最初に野菜を食べ、脂肪の蓄積をおさえる食事法です。ベジファーストの効果出典:byBirth通常、食事をすると血糖値が急上昇し、血糖値を下げるために体内でインスリンが分泌されます。この時、インスリンでバランスが取れずに体内に残った血糖は、脂肪になって蓄積してしまうのです。さらに、インスリンは脂肪の合成を促す側面も。しかし、ベジファーストで食事をすると、野菜に含まれる食物繊維が糖質の吸収を穏やかにします。すると、血糖値の上昇が抑えられて脂肪の蓄積を防げるのです。野菜だけでなく、海藻やきのこ類も食物繊維が豊富なので、最初に食べたい食材です。ベジファーストには、最初に低カロリーな野菜でお腹を満たして主食の食べ過ぎを防ぐ、食物繊維で腸内環境が整いお通じが良くなるなどのメリットもあります。ベジファーストのやり方出典:byBirthベジファーストは、食べる順番が大切です。どのタイミングで何を食べるかをチェックしておきましょう。サラダ、おひたし、漬物などの野菜、味噌汁やスープなどの汁物を最初に食べるたんぱく質を食べる。大豆製品など植物性たんぱく質を先に食べ、肉や魚など動物性たんぱく質は後から食べるご飯やパンなどの炭水化物は最後に。ふりかけをかけない、バターをつけないなど、そのまま食べるのが基本。ただし、無理ならふりかけなどをかけても良い野菜の1日の必要摂取量は350gです。緑黄色野菜1:淡色野菜2の割合を目安に、バランスよく食べましょう。なお、順番を守って食べても、「早食いはデブのもと」と心得ましょう。しっかり噛んで、ゆっくり食べるようにすると、満腹中枢が刺激されて食べ過ぎを防げますよ。後から食べたほうが良い野菜もある出典:byBirth糖質が多く含まれる野菜は注意しましょう。根菜(大根、れんこんなど)・いも類(じゃがいも、さつまいもなど)・かぼちゃといった糖質が多い野菜は、たんぱく質の後に食べるのがベスト。また、糖質が少ない野菜でも、砂糖やみりんで甘く調理されている場合も後から食べます。たとえば、野菜サラダとほうれん草の胡麻和えなら、サラダが先で胡麻和えが後といった具合です。夕食は量を控えめに出典:byBirth夕食後は、日中と比べて身体活動量が減り、摂取した栄養をエネルギーとして消費しにくくなります。無理のない範囲で少なめを意識して食べましょう。生活習慣も見直すのがベスト出典:byBirth健康的にきれいに痩せたいなら、ベジファーストだけでなく運動や睡眠習慣を見直しましょう。筋肉量を増やし、体の代謝を上げて痩せやすい体にするには、運動はマストです。ウォーキングやランニングなど有酸素運動を取り入れましょう。まとまった時間を運動にあてられないなら、テレビを見ながら太もも上げをしたり、こまめにかかとの上げ下げをしたりと、できる範囲で「動く」を取り入れてください。睡眠もダイエットには欠かせません。睡眠中もエネルギー消費は行われていますが、眠りが浅いとエネルギー消費量が減ると言われています。野菜パワーで健康的にダイエットを出典:byBirthさまざまなダイエット法がありますが、ベジファーストは野菜をはじめに食べるだけのお手軽さが魅力。美しく健康的に痩せたいという人は、今日の食事から食べ方をチェンジしてみませんか?
2020年02月25日ネギに含まれる栄養分が、斜め厚切りにして軽くつぶすことで増加、加熱することで健康効果抜群の物質に変化する。1日1回15センチほど食べるだけなのでお財布にもやさしい!ーー。「昔から『風邪をひいたらネギを首にまけ』といわれるように、長ネギには抜群の健康効果があります。ところが、調理法次第で成分が変わるという特性があり、それを知らず、せっかくの効果を生かしきれていない人も多いんです」そう話すのは、医学博士として、食材と健康効果の関係を研究している平柳要先生。下仁田ネギなどネギの産地として知られる群馬県で生まれ育った平柳先生は、以前から長ネギに注目。国内外の最新の論文を調べたところ、予想以上に多くの健康効果があることがわかったという。「減量、感染症予防、血液サラサラ効果など、さまざまな作用があるんです。ただし、この作用を最大限に引き出すには、長ネギを4センチくらいの斜め厚切りにして軽くつぶし、焼いて食べなければいけません」複数の人にこの調理法で焼きネギを食べ続けてもらったところ、とくに血管年齢と高血圧改善に目覚ましい効果が表れたそう。39歳の女性はわずか1カ月間で血管年齢が66歳から39歳と本来の年齢に若返り、血圧も上が127mmHgから112mmHgに下がったという。「長ネギの健康効果の秘密は『スルフィド類』と『フルクタン』という成分にあります。このうちスルフィド類は、斜め厚切りにして、軽くつぶすことで成分が増えるという特徴があるんです」長ネギには、もともと「イソアリイン」という成分が含まれるが、切る、つぶすなどして細胞が破壊されると「イソアリシン」という成分に変化し、空気中に漂ってくる。長ネギを切ったときに感じる強いにおいの正体が、この成分だ。さらに、長ネギを加熱するとイソアリシンは健康効果をもたらすスルフィド類に変化する。「長ネギを斜め厚切りにするのは、断面を広くして長ネギの細胞をなるべく多く破壊し、スルフィド類のもとになるイソアリシンをたくさん作るため。その後、軽くたたいて内部の細胞まで破壊することで、イソアリシンをさらに増やします。それならみじん切りにすればいいのでは?と思うかもしれませんが、イソアリシンは不安定で揮発しやすい成分なので、細かく刻むと逆に成分が減ってしまいます」加熱のコツは、煮込んだりせず高温でさっと焼くこと。長ネギの内部が高温になりすぎると、イソアリシンの量が減ってしまう。「仕上げに、抗酸化作用のあるエクストラバージンオリーブオイルで焼きネギをコーティングすれば完璧。スルフィド類もそのままでは不安定な成分ですが油に溶けやすく、一度溶けてしまえば失われる心配はありません。コーティング後は、食品保存袋などに入れて冷凍保存も可能ですし、細かく刻んでカレーやパスタなどに入れてもOKです」もう1つの健康成分、フルクタンの正体は、長ネギの芯や青い部分の内側にあるヌルヌルしたもの。フルクタンは熱に強く、加熱するとその一部が甘味成分「フルクトース」に変化する。長ネギは冬になると甘味が増すが、それは旬の時期にフルクタンが増えるためだ。「スルフィド類、フルクタンの両成分は、血圧を上げる『アンジオテンシン2』という酵素の働きを妨げる作用があります。病院で処方されるメジャーな降圧剤は、この酵素の働きを阻害し血管を広げ、血圧を下げるもの。つまり、長ネギは降圧剤と同じ働きをします。血圧が若干高めの方は、長ネギでの降圧効果を試してみる価値があります。すでに降圧剤を服用中の方は、医師に一度相談を」また、スルフィド類には抗血栓作用があるため、血液サラサラ効果も得られる。「台湾の嘉南薬理大学が行ったラット実験でその効果が出たのは長ネギの生汁。ラットに煮汁を与えた場合は、抗血栓作用は表れませんでした。煮込んで高温になりすぎ、じゅうぶんな量のスルフィド類ができなかったのが原因と考えられます。この実験からも、調理法が健康効果に大きく影響していることがわかります」ヌルヌル成分のフルクタンには、高めの血糖値を下げる効果も認められている。「中国の南方医科大学が2型糖尿病患者を対象に行った研究で、フルクタンをとるグループとニセの薬をとるグループとでは、前者のみ空腹時の血糖値が有意に低下したとの結果が出ています。フルクタンがインスリンの働きをよくし、血糖値を改善したのでしょう」冒頭でも触れたが、昔からネギは風邪に効くと信じられているように、長ネギに含まれるスルフィド類とフルクタンには免疫力を調整し、風邪や感染症を予防する作用がある。とくにフルクタンはインフルエンザ、ノロウイルスなどの病原体を弱める作用があり、感染症流行シーズンの心強い味方だ。「焼きネギを食べるタイミングは、1日1回、夕食時がおすすめ、いつもの食事にプラスするだけでOK。とくに食事の最初に焼きネギから食べるといいでしょう。夕食に焼きネギを食べれば、血液サラサラ効果によって、明け方に発症しやすい脳卒中や心筋梗塞を防ぐ効果が高くなります」「女性自身」2020年2月4日号 掲載
2020年01月29日近年、“ベジファースト”など野菜から先に食べるのが良いといわれています。ダイエットや血糖値が気になる人に良いとされています。野菜だけでなく、目的に応じて先に食べるものを変えると、より健康な食生活を送れるかもしれません。さまざまな“○○ファースト”についてご紹介します。野菜から先に食べるのは本当に良いのか?出典:byBirth近年、「ベジファースト」など野菜から先に食べてダイエットする方法が流行しています。本当に野菜から食べると健康に良いのでしょうか?さまざまな研究がおこなわれていますが、野菜から先に食べることが体重の増減に影響を与えるかどうかの結論は不明なことが多いようです。というのも、体重の増減は摂取するエネルギー量消費するエネルギー量の2つの出納で決まります。野菜から先に食べていたとしても、摂取するエネルギー量>消費するエネルギー量であれば体重は増加する、ということですね。血糖値が気になる人は良いかも?野菜から先に食べると、食後の血糖値が上がるのを抑えてくれます。したがって、血糖値のコントロールが目的であれば、ベジファーストは効果があるかもしれません。何から食べ始めるかは、何を目的に食事をするのかによって決めると良いでしょう。では、目的別に何から食べ始めると良いのか、みていきましょう。目的別に○○ファーストを意識してみよう脂肪燃焼効果に「肉ファースト」出典:byBirth肉はたんぱく質が豊富で、たんぱく質には食欲を抑えるはたらきがあります。最初にたんぱく質を摂取すると、自然と主食の量も減り、ダイエットには良いとのこと。また、L-カルニチンが豊富に含まれているため体脂肪をもやす効果も。肉だけでなく、プロテインが豊富な食品を摂取する「プロテインファースト」という呼び方もあるようです。肉は消化吸収に時間がかかる?肉はヒレ肉や赤身肉がおすすめですが、脂質が含まれていますよね。その分、消化・吸収に時間がかかるため、よく噛むことが大切です。よく噛むだけでも、消費エネルギーが30%上がるという報告もあるため、一石二鳥と考えると良いですね。冷え性対策に、味噌汁から食べ始めよう出典:byBirth冷たいものを摂取すると、消化器官は身体をあたためるためにエネルギーを消費します。また、体温が低いと血流が悪くなり、免疫力も低下してしまいます。特に1日の始まりである朝食に温かいものを摂取すると、体温を上げて目覚めを良くするためおすすめです。食事の満足感がほしい人は、温かいものから食べ始めよう出典:byBirth満腹感を得るには、食事をしてから20分ほどかかります。20分かかる理由は、胃に入った食べ物が血液を介して脂肪細胞に届き、それから満腹ホルモンが分泌されるためです。「20分待てば良い」と分かっていても、なかなか実行するのは難しいですよね。満足感を得やすくするには、食事の温度が重要。あたたかいものは満足感を得やすいといわれています。おすすめは、味噌汁など生姜湯ホットミルクです。温かさが持続しやすいため、満足感も持続してくれます。お茶やコーヒーは温度が継続しにくいため、胃の中でもすぐ冷めてしまうといわれており、満足感を得るためには上記のような温かいものを摂取してみましょう。肥満防止や老化防止に「ヨーグルトファースト」出典:byBirthヨーグルトのたんぱく質には、血糖値を下げるホルモン(インスリン)の分泌を促すはたらきがあると分かってきました。さらに、乳酸には食べたものが胃から小腸に移動する時間をゆっくりにするはたらきがあるとのこと。すなわち、小腸から糖が吸収されるのもゆっくりになるため、血糖値の急激な上昇を抑えられるわけです。血糖値が急に上昇するような食べ方を続けていると、体脂肪がつきやすくなり血管も老化しやすいため、予防したい人はヨーグルトから食べ始めてみましょう。貧血気味の人は、たんぱく質から食べ始めよう出典:byBirth貧血気味の人は、まず肉や魚などのたんぱく質から先に食べるようにしましょう。肉や魚などのたんぱく質源には、「ヘム鉄」という吸収されやすい形の鉄が豊富に含まれています。赤ワインやコーヒー、紅茶、緑茶などに含まれるタンニン、穀物の外皮や玄米に含まれるフィチン酸は、過剰に摂取すると鉄の吸収を妨げてしまいます。食べる順番だけでなく、食べ合わせにも注意してみてくださいね。炭水化物ラストが大切出典:byBirthダイエットや健康のためには炭水化物をラストに食べる、ということが大切です。アメリカの研究で、最初10分でパンとオレンジジュースを食べ、残り10分で鶏肉やサラダを食べるグループ最初10分で鳥肉やサラダを食べ、最後10分でパンとオレンジジュースを食すグループサンドイッチ(鶏肉とサラダ)を作り、最初10分でサンドイッチ半分とジュースを食し、最後10分で残り半分を食べるグループに分けて血糖値の上昇を調査した結果、2のグループでは食後の急激な血糖値上昇が見られなかったとのこと。インスリン分泌も抑えられたとの報告になっています。ダイエット中の人や、血糖値が気になる人は「炭水化物ラスト」を意識してみてくださいね。いかがでしたでしょうか。ベジファーストなど、野菜から食べることも健康には良いですが、目的に応じて食べる順番を変えてみるもの良いかもしれません。ぜひ、参考にしてみてくださいね。
2020年01月19日「医療費は、手術や入院を伴う病気にばかり目が行きがちですが、1回の医療費が安価であっても、20年、30年と長期間治療を受け続けることの多い生活習慣病のほうが、最終的には高額になるケースがあるのです」こう語るのは、新宿・立川・川崎に展開する駅ナカ診療所「ナビタスクリニック」理事長で、医師の久住英二さんだ。「とくに年金生活では、医療費は大きな負担となります。ましてや、これまで医療費が1割負担だった75歳以上の高齢者でも、’22年度からは一定所得があれば2割負担に引き上げられる見通しです。身近な病気にいくらかかるのかを知っておき、健康に留意すれば、将来的に病気や家計の不安を軽減できるはずです」そこで50代女性が罹患しやすい糖尿病の医療費が、92歳(将来的に現在の平均寿命87歳よりも5年ほど長くなることを想定)までに、どのくらい膨れ上がるのかを算出してみた。糖尿病は40歳以上の4人に1人が患者か予備軍といわれる国民病。「インスリンは血糖値を下げる働きがありますが、その能力を超える糖質を摂取して高血糖状態が続くと、血管内皮細胞が傷つき、血管が狭く、細く、血栓ができやすくなります。その結果、腎症、網膜症、神経障害を合併するリスクを高めることに」(久住さん・以下同)月に1回の診療費は、概算で再診料720円+処方箋料680円+糖尿病が適用される特定疾患療養管理加算2,250=3,650円。3カ月おきに行う血液検査は4,020円だ。「薬は、インスリンの働きを促すメトホルミン(10.1円)を1日4錠、血中の糖分を尿として排出させるSGLT2阻害薬(195円)と、血糖値の高さに応じてインスリンを分泌させるDDP-4阻害薬(127円)を、それぞれ1日1錠とします。薬局で支払う調剤費は1種類につき800円ほどなので、3種類で2,400円になります」診療費、薬代、調剤費を合わせると、年間で22万956円となる。現在は69歳までは医療費の自己負担が3割、一般的な所得であれば70~74歳は2割、75歳以上は1割だ。よって、50歳で糖尿病に罹患した場合、生涯の医療費は194万4,385円となる。だが、現在検討されている“75歳以上2割負担に引き上げ”が実施された場合、医療費は234万2,113円と、約40万円もアップしてしまうのだ。「女性自身」2020年1月28日号 掲載
2020年01月16日「気軽に専門家に質問ができて、さらに返信も早い」とママから日々感謝の声が寄せられているベビーカレンダーの人気コンテンツ【助産師に相談】の掲示板。今回は、妊娠中の血糖値検査に関するご質問です。 Q.妊娠中、血糖値は何回か検査するのでしょうか?妊婦健診の前日に病院から電話があり、「明日血糖の検査をするので、21時以降食べず飲まず朝も食べず飲まずで来てください」と言われました。妊娠初期に血糖の検査をしました。そのときは問題なかったのですが、何回か検査するものなのでしょうか? 宮川めぐみ助産師からの回答検査の方法はさまざまだと思いますが、妊娠経過が進んでいくことで血糖が上がりやすくなります。なので多くの施設で妊娠初期と妊娠中期以降に検査をおこないますよ。※参考:ベビーカレンダー「助産師に相談」コーナー※診断や具体的な治療については医師の指示にしたがってください どうして妊娠中に血糖検査が必要になるの?通常私たちが食事をすると、血糖値が上がります。そして、膵臓(すいぞう)からインスリンというホルモンが分泌され、血糖値が上がりすぎないようにコントロールされています。ところが妊娠中のお母さんの体では、赤ちゃんに糖を届けるため、血糖をコントロールするインスリンの働きを抑えるホルモンが分泌され、血糖値が下がりにくい状態が続きます。そのため、血糖値が上がりやすくなり、妊娠糖尿病を発症する恐れがあるのです。 妊娠糖尿病の検査方法について妊娠糖尿病の検査は、妊婦健診で必ず受けることになっています。この検査は、妊娠初期と妊娠中期の2回おこなわれます。 最初の検査は随時血糖法で、妊娠中期は随時血糖法か経口ブドウ糖負荷試験(50gGCT)をおこないます。これらの検査で基準値を外れた場合、空腹時経口ブドウ糖負荷試験(75gOGTT)をおこない、その結果によって妊娠糖尿病が診断されます。 ■随時血糖法食後からの時間を決めずに採血して、血糖値を測る検査です。受ける施設によって違いますが、多くの場合100mg/dL以上で陽性と判断されます。 ■経口ブドウ糖負荷試験(50gGCT)食事の時間に関係なく50gのブドウ糖を摂取して、1時間後の血糖値を測る検査です。140mg/dL以上で陽性と判断されます。 ■空腹時経口ブドウ糖負荷試験(75gOGCT)検査まで10時間以上絶食し、空腹の状態で75gのブドウ糖を摂取する検査です。ブドウ糖を摂る前、摂取1時間後、2時間後の3回の数値を測ります。次のうち1つでも該当すれば陽性と判断されます。1)空腹時の血糖値:92mg/dL以上2)1時間値:180mg/dL以上3)2時間値:153mg/dL以上 妊娠糖尿病と診断され、分娩が終わった後は、産後6~12週間後に再び糖負荷試験をおこなって、血糖が正常に戻ったかどうかの確認が必要になります。 ※参考:基礎知識(妊娠中)「妊娠糖尿病とは? 検査方法、基準値、治療方法について」【監修者:医師 福岡 正恒 先生産婦人科 | 産科婦人科福岡医院院長】
2020年01月14日血糖値を気にしたことありますか?高血圧と同じで年配の方が気にするものと思っている方が多いのではないでしょうか。しかし、この血糖値こそがダイエット成功の鍵なのです。今回は血糖値をコントロールした生活でダイエットを成功させる方法をご紹介します。血糖値とは血糖値とは、血液内のブドウ糖の濃度の値のことを言います。糖分の含まれる食べ物や、ご飯やパンなどの炭水化物を摂った後に、血液中のブドウ糖濃度が上がります。血糖値が上がると、インスリンというホルモンが働きエネルギーへと変えられますが、残ったブドウ糖はインスリンと合体しグリコーゲンという物質になります。このグリコーゲンは肝臓や筋肉に蓄えられるのですが、その量はほんのわずか。残ったグリコーゲンは体脂肪に変えられてしまうのです。一方、血糖値が下がると血液中のブドウ糖が不足した状態となり、自律神経症状の動悸やめまいといった症状が現れます。関連記事ダイエットで大事なのはカロリー?脂肪がつきにく食品の選び方血糖値をコントロールするとなぜ痩せる?では、血糖値をコントロールするとなぜ痩せるのでしょうか?これは〝血糖値スパイク〟を防ぐことがポイントとなります。血糖値スパイクとは、糖分の多い食事の後に血糖値が急上昇することです。血糖値が急上昇すると大量のインスリンが分泌され血糖値が下げられますが、この大量のインスリンの分泌が体脂肪を溜め込み、太る原因となります。また、血糖値の上昇が緩やかで少量のインスリンしか分泌されないと、体は貯蓄していたグリコーゲンや中性脂肪をエネルギーとして消費するようになります。要するに、血糖値の急上昇を防ぎインスリンの分泌を抑えることで、太りにくく痩せやすい体になるのです。血糖値が急上昇しにくい食事とは血糖値が急上昇しにくい食事の方法を、血糖値が上がりにくい食品とともにご紹介します。まず、血糖値の急上昇を防ぐにはタンパク質もしくら野菜から先に食べてることが大切です。これはタンパク質や野菜の繊維質を消化するのに時間がかかるため、その後に摂取する糖質が吸収されにくく、血糖値が上がりにくくなるためです。この他にも、空腹の時間を作らないように間食を摂ることも大切です。空腹になると血糖値は急降下している状態のため、その後の食事で血糖値が急上昇しやすくなります。ナッツやサツマイモ、玄米の小さなおにぎりなどを常備して、空腹を感じる前に間食を摂るようにしましょう。血糖値をコントロールしてダイエットを成功させようあまり食べてないのに痩せない、食事を抜くことが多いのに痩せないという方は血糖値をコントロールするための食事を意識するだけで、かなり体が変わります。血糖値の急上昇、急降下はイライラやダルさも誘発するので仕事や勉強に支障をきたすことも少なくありません。血糖値を意識するだけで痩せやすく、フラットな精神状態を保つことができますので、ぜひ試してみてくださいね。Hikaruヨガインストラクター
2020年01月14日ランチの後に眠くなるのはみんな一緒だし、しょうがないよね…?実はコレ、予防方法があるんです!忙しく働いていると手軽に済ませようとついつい一品料理になる、逆にみんなでランチに行くからスイーツも付ける等、気付けば糖質・炭水化物ばかりになっています。今回は手軽に済ませる、みんなで行く、どちらでも食後に眠くならないメニュー選びを紹介します。ランチ後に眠くなりやすいメニューランチ後の眠気で仕事の進み、遅くなっていませんか?眠い→集中力が持たない→仕事の進みが遅くなり、帰りも遅くなる→自分の時間が少なくなる、とランチメニューひとつでこんな状況が起きます。まず、以下3点のメニューでどのパターンが多いかチェックしましょう。①パスタとサラダ②春雨スープとおにぎり2つ③サンドイッチと野菜ジュースこの中で一番眠くなるのは②の春雨スープとおにぎり2つです。その元凶は一見ヘルシーに見える春雨。春雨にはデンプン質が多い=糖質が多く、春雨スープ一杯の糖質量は角砂糖が6個分に相当します。そしておにぎり一個、食パン二枚も同じ糖質量です。次に眠くなりやすいのは③。パンや野菜ジュースにも糖質が含まれますが、春雨とおにぎりよりは少ないです。そして意外にも一番眠くならないのは①。とは言え、以下のポイントはおさえましょう。・パスタに良質なオリーブオイルを使用している・具は魚介類、キノコ類、野菜を多く使用している食物を選ぶだけでなく、食べ合わせも重要。ここではオリーブオイル+魚介類などのタンパク質を組み合わせる事で体内の糖質吸収を抑えるようにしましょう。またサラダに掛けるドレッシングも一見ヘルシーなノンオイルは返って血糖値を上げてしまうので逆効果。掛けるならポン酢など、ヘルシーで且つ血糖値が上がりにくい物にしましょう。眠くなりにくいおすすめランチメニュー炊き込みご飯おにぎり&カップ味噌汁炊き込みの具材はミネラルたっぷりのキノコ類、タンパク質の鶏肉、鮭などがおすすめです。味噌汁は海藻類が一番効果的です。蕎麦&肉や魚が乗っているサラダ蕎麦だけでは体を作る栄養素が足りない為、肉や魚が乗っているサラダや汁物でビタミン類やタンパク質を補いましょう。定食スタイルの和食これが最も理想ではありますが、毎日のランチにはなかなか難しいのも現実です。主食、主菜、副菜、汁物のバランスを良くすることで、血糖値の急上昇を抑えるほか、よく噛んで食べる事で脳にも刺激が入り、ランチ後もボーッとせず仕事に取り組めます。上手なランチ選びで午後もスッキリとランチ選びは毎日の付き物。1人で手早く摂る、みんなと食べに行く等とパターンも違う事も多い為に悩みは尽きないですよね。そんな中でこそ、今回紹介したパターンが上手く活用できるので是非お試し下さい。内藤 絢睡眠専門家、ヨガインストラクター
2020年01月11日「しょうが、にんにく、とうがらし、かつおぶしの4つの食材をそろえて混ぜるだけ。この『長生きふりかけ』を毎日食べれば、肥満、脳卒中、がん、認知症など多くの不調や病気を予防できます」そう話すのは、医学博士でしょうが研究の第一人者としても知られる平柳要先生。年間300以上の国内外の論文を読み、食材の健康効果について研究している。しょうがとにんにくは体にいい食材として広く世に知られているが、近年、各国の研究により、新たな健康効果が次々と明らかになっているという。「たとえば、しょうがには『ジンゲロール』という成分が含まれますが、’17年、韓国の慶北大学で行われた実験で、この成分には血液の中で血小板による血のかたまりをできにくくする効果があるとわかりました。簡単にいえば、血液サラサラ効果があるということです。じつはにんにくにも同じ効果があり、長生きふりかけならその恩恵を二重に享受できます。血液がサラサラであるほど動脈硬化を遠ざけることができるので、心筋梗塞や脳卒中などの重大な病気を予防できます」このように、それぞれの食材が持つ健康効果が重なり、増幅するのが、長生きふりかけの最大のメリットだ。なかでも平柳先生が太鼓判を押すのは、肥満の改善、つまりダイエットに効くトリプル効果。「しょうが、にんにく、とうがらしの3つの食材がタッグを組んで、脂肪を減らしてくれるんです。実際に71歳の女性に長生きふりかけを食べ続けてもらったところ、4週間で体重マイナス2.8キロという結果が出ました。食事制限やダイエットのための特別な運動はしていません。食事にプラスするだけの長生きふりかけは、夢のダイエット法ともいえるでしょう」では、食材ごとにその効果を検証していこう。まず、しょうがに含まれる「ショウガオール」は体脂肪の燃焼を促し、「ジンゲロール」は腸での糖質吸収を抑える効果があるとわかっている。イランのシーラーズ医科大学による研究では、しょうがをとったグループは、とっていないグループより体重を減らすとの結果が出ており、効果のほどは医学的にもお墨つき。また、にんにくに含まれる「アリシン」「スルフィド類」という成分にも脂肪を燃やす効果があり、裏付ける研究結果も上がっている。「とうがらしに含まれる『カプサイシン』も脂肪を蓄積しにくくし、脂肪燃焼を促進させることで有名。しかも、ウオーキングなどの有酸素運動をしなくても、体脂肪を燃やしてくれる素晴らしい効果があります」長生きふりかけの効果は、ダイエットだけにとどまらず、高血圧、糖尿病、脂質異常などメタボリックシンドロームにまつわるすべての疾患の予防に活躍する。「とくに脂質異常は女性に多く、注意したい疾患。血液中に余分な脂質が増え、血液がドロドロになり、血管壁が隆起して、深刻化すると動脈硬化を招きます。脂質異常の判断基準となるのは、悪玉コレステロールと善玉コレステロール、中性脂肪の3つの数値。しょうがとにんにくには、中性脂肪と悪玉コレステロール値を下げる作用があり、にんにくに限っては善玉コレステロールを上げる作用も。長生きふりかけには、3つの数値すべてを改善する効果があるんです」さらに、多くの人の不安の種であるがんや認知症も予防してくれるというから心強い。「しょうがに含まれるジンゲロールやショウガオールが、がん細胞を発生しやすくする慢性炎症を防ぎ、がん細胞がみずから死ぬように導いて増殖を防いでくれます。にんにくはアメリカの国立がん研究所がまとめた『がん予防に効果のある植物性食品』のなかで、トップに名前が挙がっており、その効果は世界中で認められています。認知症は、脳の神経細胞にアミロイドβやタウタンパク質というゴミ成分がたまるのが原因と考えられていますが、しょうがに含まれるショウガオールととうがらしに含まれるカプサイシンは、これらのゴミ成分の蓄積を防いでくれるんです」長生きふりかけのメリットで見逃せないのは、その多岐にわたる健康効果に加えて、用意する手間がほとんどかからないということ。次の「長生きふりかけの作り方」でわかるように、にんにくやしょうがもパウダー状に加工された調味料を使うので、みじん切りにする手間もなく、洗い物も出ないから超らくちん!どの食材もスーパーで簡単に手に入れることができる。一度作れば、常温で1カ月間、保存可能だ。■長生きふりかけの作り方【材料】しょうがパウダー…14gとうがらしパウダー…7g(または赤パプリカパウダー…28g)にんにくパウダー…14gかつおぶし…70g【作り方】【1】ファスナーつき保存袋の口を大きく開き、材料をすべて入れる。最初に分量を量らない場合は、保存袋の底面をできるだけはかりにつけてのせる。袋の中に材料を入れ、量る(材料を一つ量るごとに表示を0にすると間違えにくい)。【2】保存袋の中の空気を抜きながら、口をしっかり閉じる。両方の手のひらで袋を挟んで、こするようにもんで混ぜる。「かつおぶしには旨味成分のイノシン酸が含まれ、ふりかけに必要なうま味のもととなります。大切なのは、毎日続けること。おいしくなければ、いくら健康によくても続けられませんから」一度に食べる量の目安は、大さじ1杯、1日3回がベスト。ふりかけと言っても、必ずしもご飯にかける必要はなく、青菜のおひたしやサラダのトッピングとして使うほか、ハンバーグのタネに混ぜたりと加熱調理に使ってもOK。「食事の最初にとると、血糖値の急上昇を抑える効果もあります。血糖値が高い人は、スープなどの汁物に入れて、最初に飲むようにするといいでしょう」長生きふりかけで、スリムな体と健康の両方を手に入れよう!「女性自身」2020年1月21日号 掲載
2020年01月09日お正月が過ぎ、通常の生活がやってきました。食っちゃ寝正月を過ごしていた人にとっては身体が重く感じることでしょう。お腹に余分についたお肉は早く取り去らなければ定着しかねません! そこで、漢方薬剤師の大久保愛先生が、食べるだけでリセットできる最強フードをご紹介します!文・大久保愛【カラダとメンタル整えます 愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 41正月太りでたるんだ体には、早急な対策を今年の正月休みは、並びがよく長期休暇となる方が多かったかと思いますが、みなさん体を休めることはできたでしょうか? ゆっくり過ごすといえば、食べて寝ることがメインとなりがちですが、お正月があけて気になるのは正月太りではないでしょうか。カロリーオーバーに加え、いつもより動かないことで消費エネルギーが減り……体がブクブクたるんでしまうことは、ある程度仕方のないことだと思います。1月7日は無病息災を願い七草粥を食べる習わしがあり、疲れた胃腸を休め日常へと体をリセットするためという理由もあり続いているのだと思います。そして、七草がすぎても、いまだにグータラして食べ癖が抜けない人は、気をつけなければなりません。そこで、今週は食べ癖が抜けず正月太りが気になる人のための食薬習慣を紹介していきます。自然の変化が体調に影響している漢方医学で人は自然の一部であり、自然の変化は体調に影響を与えると考えられています。気温や湿度、気圧の変化だけではなく、太陽や月の動きまでもが体に影響を与えています。学生の頃、太陽暦や太陰暦を学んだことを覚えていませんか? ひと月の日数や季節などは太陽や月の動きから決められていたことはご存知のかたは多いと思います。月や太陽は、地球との位置により引力が変わり、地球では潮の満ち引きが起こります。地球の約七割が水分と言われていますが、同様に人の体も約七割が水分と言われています。そう考えると、人間も月や太陽の影響を受けることは想像しやすいことだと思います。中国最古の医学書である皇帝内経(こうていだいけい)にも、月が体調に影響を与えることは記されています。つまり、気温、湿度、気圧、太陽、月の変化とさまざまなものを指標にすることにより、より正確に体調管理をすることができます。この体調管理に食事内容を役立てることを『食薬』と呼びます。今週は、正月太り解消のための食薬習慣毎年、年を越すたびにお腹周りが立派になってしまうという話はよく聞きます。年々積み重なる体の重みは、加齢に伴う代謝の低下により、元に戻りづらくなります。そこでここ数日でついた重みだけでも、遅くとも今月中にリセットしたいと思いませんか?さらには、寒い季節に筋肉が減り脂肪をまとった体は全身を冷やし、体質までをも徐々に変化させてしまいます。これを漢方医学では、筋肉と代謝が落ちている「気虚(ききょ)」や体に余分な脂肪がたまっている「痰湿(たんしつ)」がある状態と考えます。そして、ずっと同じ食生活をしていたとしたら、加齢に伴い代謝は低下するので、体を動かさない限り太りやすくなりますよね。でも、そう簡単に体を動かすタイミングがないという人は、食事を変化させなければ体は変わりません。そこで、今週はダイエットしたいけど行動に移すことが難しいときにできる簡単置き換えダイエットを紹介します。今週食べるとよい食材は、「気」を補うことより、デトックスを優先して「痰湿」をとりのぞくことができる【もち麦】をおすすめします。食べるとよい食材;白米をもち麦に置き換える方法は簡単です。いつもの白米をもち麦に代えて炊くだけです。もち麦は、白米を炊くときに単純に足すだけでふっくらできあがります。初めは、3割くらいをもち麦に代えてみると違和感なく食べることができると思います。徐々にもち麦の割合を増やしてみましょう。もち麦もち麦には、水溶性食物繊維が多く含まれるという特徴があり整腸作用があります。とくに、水溶性食物繊維のひとつ、“大麦β-グルカン”は粘性がありゆっくり消化管を通ることから腹持ちをよくしたり、コレステロールの吸収を抑えたり、血糖値の上昇を抑える働きがあります。ダイエットだけではなく、生活習慣病にも効果的です。そして、食物繊維や栄養が豊富と言われる玄米よりも、食物繊維の量も多く、糖質の量も少ないというメリットもあります。さらに、もちもちとした食感のあるもち麦は、存在感が大きいので自然によく噛んで食べるようになるのも良いポイントです。また、 “セカンドミール効果”といって、もち麦を食べると“次の食事までの血糖値の上昇を抑える働き”があります。ですから、朝ごはんにもち麦を食べると昼ごはんに、昼ごはんに食べると夕飯の食事にまでダイエット効果が持続するというものです。新年会やいただきものを食べる機会の増えるこの時期には、もち麦を多用して血糖値の上昇を抑える対策をとり、腸内環境も整え、こっそりダイエットをはじめてみてはいかがでしょうか。ダイエットといえば我慢するものと思い、なかなかスタートできない人にでも簡単にできます。ぜひ、チャレンジしてみてくださいね。information大久保 愛 先生アイカ製薬株式会社代表取締役・漢方薬剤師。昭和大学薬学部生薬学研究室で漢方を学び薬剤師免許を取得。その後、中国で漢方・薬膳・東洋の美容などを学び資格を取得。漢方相談、調剤薬局、エステなどの経営を経て商品開発・ライティング・企業コンサルティングなどに携わる。著書『1週間に一つずつ 心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。©AH86/Gettyimages©Mint Images/Gettyimages©Westend61/Gettyimages
2020年01月08日今や、日本人の6人に1人が糖尿病あるいはその予備群とされている。「そのうちの9割が、生活習慣病が原因とされる2型糖尿病であり、気付かないまま健診で見つかって慌ててしまうことがありますが、それは長い年月に及ぶ無意識な食生活習慣や日常生活の積み重ねを原因として発症・悪化することが明らかになっています。日々の生活習慣を見直し、その蓄積によって、予防や改善につなげることができます」医学博士で(一社)日本ダイエットスペシャリスト協会理事長の永田孝行先生はそう解説する。永田先生によれば、糖尿病予防においては、特に「食生活」が重要だという。「糖質が血糖値を上げることはよく知られていますが、食べ方の順序や温度、脂質やタンパク質との食べ合わせでも食後血糖値を左右します」そこで白澤先生が、糖尿病にまつわる2択クイズを出題。健康寿命を目指すための知識を取り入れて、2020年をもっとイキイキ過ごそう!【Q1】糖尿病予防に、食後の軽い運動をするなら?筋トレ or ジョギング正解は、筋トレ。「15分以上、あるいは2〜3回に分けて運動するならジョギングでもよいのですが、限られた時間で運動をするなら筋トレのほうが有効です。筋肉のある方が血糖値が上がりにくいからです。食後30分くらいして胃が落ち着いたころの筋トレは筋肉が効果的につきます」(永田先生・以下同)【Q2】血糖値が上がりにくいクリスマスケーキは?フルーツケーキ or チーズケーキ正解は、チーズケーキ。「チーズやバターは高カロリーですが、食後の血糖値を上げにくいのでインスリン分泌を誘発しにくいという面もあります。なかでも小麦粉をほとんど使用しないニューヨーカーチーズケーキは血糖値を上げにくいです。とはいえ、もちろん食べ過ぎには注意」【Q3】お正月のお酒の飲み方、正しいのは?食事をしながら時間をかけて飲む or 食後2時間空けてから短時間で飲む正解は、食後2時間空けてから短時間で飲む。「食事をしながらお酒を飲むと、食事で上昇した血糖がさらに上がってしまいますし、同じ酒を飲み続けることで飲みすぎになりがち。血糖値が元に戻る食後2時間程後に、酒種を変えて飲むと、満足感もあり飲みすぎ防止に。夕食は早めにとるのが理想です」【Q4】血糖値を上げにくいのは?温かいきつねうどん or 冷たい温玉うどん正解は、冷たい温玉うどん。「炭水化物は血糖値を上げる食品として知られていますが、デンプンが冷めるとレジスタントスターチ(難消化性デンプン)が増えるので血糖値の上昇が抑えられます。さらに、卵が加わることで血糖値の上昇を遅らせることにつながります」【Q5】休み明けのリセット法としていいのは?休み明けの3日前に短期のプチ断食 or 運動やサウナで汗をかいて水を飲む正解は、休み明けの3日前に短期のプチ断食。「休日の食生活の乱れは、胃腸を疲弊させますが、半日〜1日のプチ断食で胃腸を休ませることができます。プチ断食は、腸内環境を整えるほか、血糖値を抑えてインスリンの分泌を低下させることもできます。また、余分な体内エネルギーの発散にもなります」このほかにも、「食後のデザートより、食後2時間後の間食のほうが血糖値を上げにくい」「マーガリンより動物性のチーズやバターのほうが健康的なうえに体脂肪も増えにくい」なども知っておきたいところ。「女性自身」2020年1月1日・7日・14日号 掲載
2020年01月07日「高齢化の影響で健康への関心はますます高まりを見せています。健康情報はあふれているものの、意外と知らないことや、思い込みのままでいること、昔は黒だと考えられていたことが今では白になっていたり、その逆といった情報も少なくありません」大人気ドラマ『ドクターX』シリーズ(テレビ朝日系)の医療監修も務める、医師で医療ジャーナリストの森田豊先生はこう話す。森田先生は、エビデンス(科学的根拠)に基づいた最新の健康情報を知ってもらうためにも、いろんな場面で、クイズ形式で正しい知識を紹介するようにしているという。そんな森田先生が、がんにまつわる2択クイズを出題。健康寿命を目指すための知識を取り入れて、2020年をもっとイキイキ過ごそう!【Q1】就寝時の特徴で、がんになりやすいのは?寝相が悪い or いびきをかく正解は、いびきをかく。「ハーバード大学が10万人を対象に行った調査で、いびきをかく人は、そうでない人に比べて大腸がんのリスクが1.4〜2倍増加するという結果が出ています。いびきをかく人は睡眠時に脳が酸欠状態になりやすく、悪性腫瘍が増殖しやすいと推測されています」(森田先生・以下同)【Q2】遺伝が原因でがんになる人は、がん患者全体の何%?25% or 5%正解は、5%。「『がんは遺伝する』と思っている人もいますが、遺伝性のがんは全体の5%程度。比較的遺伝性が高いと考えられている乳がん、卵巣がん、大腸がんでも10%程度。生活習慣に留意することでがんを予防することも多いのです」【Q3】禁煙の徹底により、がん患者はどれくらい減る?20% or 50%正解は、20%。「喫煙者と同じ空間にいて空気を吸う受動喫煙も含め、たばこは肺がん、咽頭がんなどの大きな要因です。禁煙が徹底されることで、がん患者の2割は減る計算になります。また、本人が吸い込むより、周囲の人が吸い込む副流煙のほうが、リスクが上がります」【Q4】1日にどれくらい座っているとがんになりやすい?4時間以上 or 8時間以上正解は、4時間以上。「米国・カンザス州立大学が26万人を対象に行った調査では、1日4時間以上座っている人は、それ以下の人に比べてがん全般の発症率が大幅に高まることがわかりました。座っている時間が長いと運動量も減少し、体内の血流も悪くなり、がん以外の病気も誘発します」【Q5】お酒に弱い人が、飲酒によってリスクが高まるのは?食道がん or 胃がん正解は、食道がん。「東京大学の研究チームが4,000人を対象に行った研究で、お酒に弱い人が1日に缶ビールを1本以上飲むと、食道がんのリスクが56倍になるという結果が。顔が赤くなる人ほど、体内に発がん物質をため込む傾向があるので、特に飲み会シーズンはご注意を」【Q6】毎日飲むと肝臓がんリスクが減少するのは?コーヒー or オレンジジュース正解は、コーヒー。「毎日コーヒーを飲むと、肝臓がんの発生リスクが半減するという研究結果があります。コーヒーの成分が肝細胞の炎症を抑えると考えられているためです。さらに、女性の場合、1日3杯以上のコーヒーを飲むと、大腸がんの発症リスクが30%低下することもわかっています」コーヒーや緑茶の、がんや生活習慣病の予防効果は次々と報告されている。食事、運動などの生活習慣でも、新たに解明され、以前とは異なる方法がよいとされていることは多くある。「野菜から食べる“ベジファースト”を実践している人もいるでしょう。ところが、血糖値の上昇抑制や肥満対策で考えているのであれば、むしろ肉から食べる“ミートファースト”のほうが、血糖値の上昇を抑制し、肥満になりにくいといったことも、最近わかりつつあります」多くの人が勘違いしている常識や誤っていた情報は、1つずつアップデートを。「女性自身」2020年1月1日・7日・14日号 掲載
2020年01月07日ダイエット中に食品を選ぶ際、カロリーで選んでいるという方も多いと思います。しかし、カロリーよりも着目していただきたいのは、血糖値の上昇速度です。ではなぜ、血糖値の上昇速度に着目すべきなのでしょうか。その理由について見ていきましょう。血糖値が急激に上昇するとどうなる?血糖値が急激に上昇すると、カラダは血糖値を下げようと膵臓から「インスリン」というホルモンを分泌します。インスリンには血糖値を下げる働きの他にも、脂肪の合成を促進する働きもあり、血糖がエネルギーとしてすぐに使われるのならば問題ないのですが、使われない場合は脂肪に変換されて脂肪細胞に蓄えられてしまいます。したがって血糖値が急激に上昇すると、脂肪が作られやすくなるのです。関連記事食べないダイエットは失敗の元!食事制限で痩せるコツとは血糖値の上昇を招く食品では血糖値の急上昇を招く食品にはどんなものがあるのでしょう。以前「糖質をカットするとかえって太りやすくなる」のところでもお伝えしましたが、単糖類や二糖類は吸収速度が早く、血糖値を急激に上昇させる糖質です。そのため、糖分を多く含んだ甘い食べ物や飲み物は血糖値の急上昇を招く食品に挙げられます。血糖値の上昇速度が早いのは甘いものだけではありません。白米や食パン、クロワッサン、うどん、ラーメン、じゃがいもなども血糖値の急上昇を招く食品と言われています。炭水化物における血糖値の上昇速度を指数化したものを「グリセミック指数」と言いますが、グリセミック指数が高いほど血糖値の上昇速度も速いです。したがって先に挙げた食品はグリセミック指数が高い食品ということになり、逆にグリセミック指数が低い食品としては、玄米や五穀米、全粒粉パン、蕎麦、春雨、緑黄色野菜などが挙げられます。血糖値の上昇を緩やかにして脂肪をつきにくくする方法血糖値の上昇を緩やかにして脂肪をつきにくくする方法を2つご紹介したいと思います。・食物繊維を選んで摂る食物繊維は血糖値の上昇を緩やかにし、尚且つ満腹感が持続するため、ダイエットに適しています。食物繊維を多く含む食品として、こんにゃくや海藻類、大豆類、そしてキャベツやブロッコリーなどの野菜類などが挙げられます。・よく噛んで食べる早食いも血糖値を急激に上昇させることになります。また、満腹中枢を刺激するまでに時間がかかるために、つい食べ過ぎてしまうのです。そのためゆっくり、よく噛んで食べることで血糖値の急上昇を抑えることができ、また食べ過ぎを防ぐことができます。ダイエットには血糖値が上がりにくい食品を選ぼういかがでしたか。血糖値が急激に上昇すると脂肪が作られやすくなるので、ダイエット中に食品を選ぶ際は血糖値の上昇速度に着目しましょう。ダイエットは食べないのではなく「何を、どのタイミングでどのくらい食べるか」というコントロールが重要です。食事もトレーニングのうちですので、ぜひダイエットのヒントにしていただけたらと思います。町田 晋一パーソナルトレーナー、ストレッチインストラクター
2019年12月30日ダイエットをしよう!と決めた時、何から始めますか?食事を減らす、運動を増やすなど、いろんな方法がありますが、間違ったやり方で極端なダイエットをしてしまうと長続きしなかったり、リバウンドしてしまったり、健康を損なうこともあります。まずはよい習慣を身に付けて継続させることが、健康的にダイエットを成功させるためのコツです。 ダイエット開始時にすること8つ1.ごはんの量を決める食べすぎると体重増加につながる、糖質の多い主食のごはんやパン、麺類はきっちり量を決めるのがコツ。例えば、ごはんは茶碗1杯(150g)、パンは6枚切り1枚、麺は大盛りにしない、などと食べる量を決めておくとよいですね。ごはんの量は決めたら、いつも使う茶碗を使って一度はかりで量ってみると、よそうときのだいたいの目安量がわかりますよ。2.野菜、海藻、きのこ類を先に食べる野菜から先に食べると血糖値の急上昇を防ぎ、太りにくくなると言われています。それは野菜に含まれる食物繊維の効果によるもの(※1)で、食物繊維の多い海藻、きのこやこんにゃくでも同じような効果が期待できます。そのためにも毎食野菜などの食物繊維の多い料理を食事に取り入れることが大切です。食べる順番も意識してみましょう。3.朝食は必ず食べる朝食を抜いた方が1食減って、食べる量が減るような気もしますが、朝食を食べずに、昼食、そして夕食を食べると血糖値が上昇しやすくなって太りやすくなってしまう(※2)と言われています。また、1日2食になると、1食の量が多くなったり、間食を食べすぎたり、お酒を飲みすぎてカロリーをとりすぎてしまうこともあります。朝食はダイエットにとってとても大事な食事です。必ず食べましょう。4.間食は時間を決めて食べるあめやチョコレートなど甘いものを「少しだけ」と頻繁に食べていると、気付かぬうちに量が多くなり、カロリーのとりすぎになってしまいます。間食はしないことが望ましいですが、食間が長くなるなど、どうしてもしたいときは時間を決め、1日1回程度にして、だらだら食べないようにしましょう。5.飲み物は砂糖なしへ水分補給は砂糖が入っていない水やお茶でとるようにしましょう。ブラックコーヒーもいいですね。飲み物で砂糖をとってしまうとカロリーが増え、せっかく食事を変えても、間食を減らしても意味がなくなってしまいます。カロリーの節約のためにも、飲み物は砂糖なしにしましょう。6.よく噛んでゆっくり食べるゆっくり食べる人は肥満の割合が少ないことが報告されています。(※3)よく噛んで食べると脳の満腹中枢が刺激されて食べ過ぎを防いでくれることは、よく知られたことですが、実践できていますか?食事は一口30回を目標にゆっくり食べることを意識して習慣にしていくとダイエットが成功しやすくなりますよ。7.毎日体重計にのる毎日体重をはかると、体重の変化がわかり、エネルギー収支のバロメーターとなります。食事や運動について簡単な記録もあれば、どのようなときに変化があるのか、どうしたら体重が減るのかを探る目安になりますし、ダイエットの意欲へとつながります。8.運動量を増やすダイエットでは食べたカロリーをしっかり消費することが基本です。さらに、運動によって筋肉が増強され、基礎代謝が上がります。そうなると、やせやすい体になりリバウンドもしにくくなります。(※4)新しく運動を始めてもいいですし、普段の日常の生活の中でいつもより動く量を増やしても消費カロリーは増えます。だらだら歩く→速歩きに、エレベーター→階段にするなど、できることから始めてみましょう。 ダイエットにつながるよい習慣を身に付けて継続することが成功への近道です!毎日できることが理想ですが、できないときがあったからといってあきらめるのはもったいないですよ。自分に厳しくなりすぎず、「自分の続けられるペース」でやってみましょう。 【参考・参照】(※1)糖尿病ネットワーク〈〉(最終閲覧日2018/9/3)(※2)糖尿病ネットワーク〈〉(最終閲覧日2018/9/3)(※3)糖尿病ネットワーク〈〉(最終閲覧日2018/9/3)(※4)e-ヘルスネット〈〉(最終閲覧日2018/9/3) 【執筆者】井上祥子/管理栄養士コントラクトフードサービス大手(株)グリーンハウスに入社、これまで50社以上の企業で健康アドバイザーを務める。現在は、「あすけん」でのサービス開発に携わるかたわら、大手メーカー等での講演や健康イベントの企画・運営等、幅広く活躍。
2019年12月29日文・レシピ写真/栄養士・幼児食インストラクター笠井奈津子構成/岩川 悟おやつは単なるエネルギー補給ではない人間の体は、食べたものでできています。それはもちろん、脳だって同じこと。あらためていうまでもなく、体内に入れるものはとても大切です。しかし、3度の食事には気を遣う一方で、おやつの時間はスナック菓子やジュースなど、子どもが好きなものばかりあげていませんか?「集中力が続かない……」「やる気がない……」こんな様子が子どもに見られたとき、そこにはおやつの選び方が関係しているかもしれません。短期連載最終回は、安心して与えることができる、子どもの集中力をアップさせる良質なおやつについてのお話です。「集中力が落ちてきたな」と感じたとき、大人であるわたしたちは「なにか甘いものを食べて血糖値を上げよう」と考えます。実際、甘いものやジュースを飲むと血糖値が上昇するので、集中力や気分が快復したと感じるでしょう。だからこそ、子どもに対しても同じように考え、「おやつは食事とは異なるもの。エネルギー補給するだけで大丈夫」と思うこともあるかもしれません。でも、子どもの脳の発育を考えると、この選択は正解ではない。なぜならば、集中力を高めるために必要なのは、血糖値がただ「上がる」ことではなく「安定していること」であり、それによって脳に十分なブドウ糖が供給されるからです。甘いお菓子やジュースで血糖値を上げることを繰り返すと、インスリンやアドレナリンなどのホルモンが出すぎた状態になり、血糖値が不安定になるのと同時に精神的にも不安定な状態になってしまいます。応急処置的に急激に血糖値を上げるようなものを口にするのは、その場しのぎのやり方です。長期的に考えた場合、勉強面においても精神面においても、かえってマイナスに働くでしょう。「イライラしやすい」「怒りっぽい」という様子が子どもに頻繁に見られるとき、それは本来的な性格でも環境のせいでもなく、砂糖まみれのおやつで血糖値が不安定になったことによる自律神経の乱れが原因ということも考えられるのです。注意しなければならないのは、「イライラしやすい」や「怒りっぽい」ということ以外にも、「座っていられない」「状況に関係なくほかの子にちょっかいを出す」「騒ぐ」といった問題行動ともいえるようなことにもつながってくるという点。しかし、家や外出先で、子どもにだけ甘いものを禁ずることはできませんし、いきなり「食べてはダメ」といっても子どもは受け入れないでしょう。そこでまずは、糖分をとりすぎないようにすることからはじめてください。家庭によっておやつの量は異なりますが、ケーキやプリン、アイスクリームなどであれば、「半分こして仲良くふたりで食べようね」くらいの量で十分です。個装のお菓子であれば、子ども用のサイズでひとつ、ポテトチップスやチョコレート菓子など大人向用のサイズであれば家族でひとつと考え、それぞれの体の大きさに合わせての配分を目安にすると安心です。「おやつ」から「捕食」への底上げを意識するまた、糖分のとりすぎに注意するためにも、甘い飲み物は、それ自体をおやつとしてカウントしてください。ジュースを飲んでお菓子も食べるというのは、あきらかに糖分のとりすぎです。子どもが清涼飲料水やジュースを飲みたがったら、「ジュースを飲むなら、今日のおやつはそれで終わりね。お菓子を食べるなら、飲み物は水かお茶にしようね」と伝えましょう。ひたすらに「ダメ」というのではなく、そこに選択肢があれば子どもも納得しやすいものです。そのとき、温めてもいい飲み物であれば、温かくしたほうが満足度は高まります。ただ、子どもにも子どもの世界がありますよね。みんなで楽しむ誕生日会のようなときは例外としたほうがいいでしょう。「ハレの日」と「ケの日」では、おやつは変わっていいものだと思います。その次のステップでは、間食を「おやつ」から「補食」に底上げしていくことを考えたいものです。1日を通して血糖値を安定させた状態にして集中力を保つには、前提として、1日3度の食事を規則正しくとることが必要です。それにプラスして食べるおやつには、血糖値を大きく変動させて子どもの集中力を逆に下げるものではなく、栄養を補足できる良質なものを選びたいものです。お菓子として売られているものには、糖質や脂質以外の栄養素はあまり期待できません。また、糖質だけに偏ったおやつだと、ビタミンB1が不足してエネルギー代謝がうまくいかずにだるさを感じやすくなります。これでは、子どもが「疲れた」「やる気がでない」といい出しても仕方ないでしょう。集中力をアップさせるためには、なるべく食事に近いものを選ぶということがポイントです。糖質は大切! 「糖質=悪者」ではない糖質制限ダイエットがブームになり、「糖質=悪者」と考えて炭水化物をとらない人が非常に増えているようです。でも、脳のエネルギー源として利用されるのは、穀物や果物に多く含まれるブドウ糖です。ブドウ糖が不足すると、疲れやすさを感じるのはもちろん、脳へのエネルギー補給も滞ります。でも、「砂糖まみれのお菓子ではダメ」というのがむずかしいところなのですが……脳を安定的に働かせるためにも、比較的GI値が低い全粒粉を使ったお菓子や、今回わたしが提案するような乳製品を使ったお菓子、いちごやりんごなどの果物を間食に選ぶのがいいでしょう(GI値はブドウ糖を摂取したときの血糖値の上昇度を示す指標で、避けたいのは、血糖値が上がりやすい高GI値のものです)。そして、ときには親子で一緒におやつづくりも楽しんでほしいですね。「普段食べているおやつにはこんなに砂糖が入っているんだ!」という発見をしたり、作り手の手間や気持ちを知ったりすることで、感謝の気持ちが育つからです。最初のうちは、「ひとりでつくったほうが楽」と思うかもしれませんが、親子でするおやつづくりは、子どもの生きる力を育む大切な時間になるでしょう。最後になりますが、1児の母であり栄養士であるわたしが思うおやつの時間とは、3度の食事では補いきれない栄養をとる時間です。おやつは、おかしやジュースをただ与えればいいわけではないということを意識して、これからの子育てに取り組んでいただけたらうれしいです。レシピ◆混ぜてチンして冷やすだけ!簡単牛乳ゼリー【材料】小さな型4つ分牛乳240ccゼラチン6g砂糖大さじ1水80ccバニラエッセンス(お好みで)【作り方】耐熱容器にゼラチン、水、砂糖を入れ、600Wの電子レンジで1分加熱する牛乳とバニラエッセンスを①に加えてよく混ぜ、お好きな器に注ぎ入れ、冷蔵庫で1時間以上冷やしてできあがり【主な食材に含まれる栄養素】牛乳……不足しがちなカルシウムが豊富■ 栄養士・幼児食インストラクター 笠井奈津子さん 連載記事一覧第1回:子どもが食べやすく、親の準備もしやすい。勉強に集中できる「良質な朝ごはん」のつくり方第2回:“タンパク質不足”に要注意。子どもの頭をよくしてくれる、実は身近な「ブレインフード」第3回:脳を発達させる食材といえば、やっぱりコレ!苦手な子でも食べやすくなる、魚の調理法第4回:「子どもの集中力がない」それ、おやつのせいかも?甘いお菓子が脳に良くない理由とは
2019年12月28日「糖質ゼロ」「糖質OFF」など、糖質は“ダイエットの敵”と考える方も多いのではないでしょうか。その考え、実は間違い。むしろ糖質カットをすると、逆に太りやすくなると言えます。なぜ糖質カットをすると太りやすくなるのか、ご説明していきたいと思います。そもそも「糖質」とは糖質とは炭水化物のうちの一つで、身体を動かすエネルギー源となります。糖質には1個の糖から成りエネルギー源となる「単糖類」に、2個の糖から成りエネルギー源となる「二糖類」、そして10個以上の糖から成る「多糖類」があります。糖質というと甘いものを連想される方が多いと思いますが、糖分を多く含んだ甘い食べ物や飲み物は単糖類や二糖類にあたります。体内に素早く吸収され、短時間で血糖値が上昇するため、運動などでエネルギーとして使われないと脂肪として脂肪細胞に貯蔵されてしまいます。「甘いもの=太る」と思われているのはこのためです。多糖類にはエネルギーになるものとならないものとがあります。エネルギーにならないものが「食物繊維」です。食物繊維にあたる食べ物として、海藻類やこんにゃく、野菜などが挙げられます。食物繊維は血糖値の上昇が緩やかで満腹感が持続するため、脂肪がつきにくくダイエット中には、ぜひ摂っておきたい食品と言えます。一方、エネルギーになる多糖類にあたる食べ物としては、ご飯やパスタ、うどん、そして芋類などがあります。関連記事食べないダイエットは失敗の元!食事制限で痩せるコツとは糖質カットすると太りやすくなる理由糖質をカットすると、カラダはどうなるのでしょうか?糖質とは前述したように身体を動かすエネルギー源です。また、脳や神経の唯一のエネルギー源でもあります。その糖質がカラダに入ってこなくなると「ガス欠」状態となり、カラダだけでなく頭も働かなくなります。その状態でトレーニングを行うと、カラダはエネルギーが入ってこないので、筋タンパクを分解してエネルギーを作り出そうとするのです。そのため筋肉量が減少して基礎代謝の低下に繋がり、かえって太りやすいカラダにしてしまいます。糖質は筋肉作りにおいても重要基礎代謝量を増やすには除脂肪体重を増やす必要があり、そのためには筋肉量を増やすことが不可欠となります。そのためには筋トレはもちろんのこと、タンパク質と合わせて糖質を摂る必要があります。筋肉量アップのために筋トレを行い、その後にタンパク質だけを摂っても、それは筋肉作りのために使われなくなってしまうからです。筋トレ後は筋肉中のエネルギーが使われて枯渇した状態です。その状態で摂取したタンパク質は、本来の筋肉作りのために使われず、糖質の代わりにエネルギーとして使われてしまいます。そのため糖質も摂らないと、いくら筋トレを行っても筋肉量がなかなか増えてこないのです。筋トレ後にタンパク質と合わせて摂るべき糖質は、吸収速度が早く短時間でエネルギーに変換される単糖類、二糖類から摂るのが望ましいと言えます。具体的には100%果汁ジュースやバナナなど、もしくはハチミツを入れたプロテインドリンクなどがおすすめです。1日に摂取すべき糖質の量糖質は1日にどれくらい摂ったらよいのでしょう。1日の総摂取エネルギーのうちの50〜60%を糖質から摂るべきであると言われています。例えば1日2000キロカロリーが必要な人なら、1000〜1200キロカロリーを糖質から摂る必要があります。これはお茶碗にするとご飯5杯分に相当し、それを上回ると糖質は脂肪細胞に中性脂肪として貯蔵されてしまうのです。糖質を摂るタイミング糖質はエネルギーとして使われないと脂肪として脂肪細胞に蓄えられてしまいます。例えば夜は身体活動量が少なく、逆にカラダを休ませることがほとんどなので、夜食時に糖質を摂ってしまうとエネルギーとして使われずに中性脂肪として蓄積されてしまいます。そのため夜は糖質の摂取は控えるべきなのです。糖質を摂るべきタイミングとしては、筋トレ直後やカラダが活動を始める前の朝食や、昼食が適切と言えます。筋トレ直後は吸収速度が早い単糖類や二糖類から、そして朝食や昼食には多糖類から摂ると良いでしょう。適度に糖質を摂取してダイエットを成功させよう痩せやすいカラダにするためには糖質も必要です。糖質を全く食べないダイエットはそれがストレスとなって、必ずリバウンドというかたちで反動がきてしまいます。痩せるためには「食べない」のではなく、何をどのタイミングで食べるかという食事コントロールが大切なのです。町田 晋一パーソナルトレーナー、ストレッチインストラクター
2019年12月26日食べやすい麺類など炭水化物中心の食事は、糖質の過剰摂取や野菜不足を引き起こしてしまい「太り」につながってしまいがち。自身の体脂肪率10%台という循環器専門医・池谷敏郎先生に「太り」を解消する方法を伺いました。 炭水化物中心の食生活が「太り」を引き起こすワケ池谷先生「炭水化物中心の食事で太ってしまう主な原因は、食後血糖値の急上昇とそれに伴うインスリンの過剰分泌。白米やうどん、パスタなど、でんぷんを含む炭水化物の糖質は消化・吸収が早く、すぐにブドウ糖へと変換されるため、食後血糖値を急激に上昇させやすいのです。この時、血糖値を下げるために分泌されるインスリンには、体内の余分な糖を脂肪に変え、からだに貯め込む働きがあることから、内臓脂肪を中心とした肥満の原因となってしまうのです。」 太らない食べ方の新常識は、“前食べ”から“混ぜ食べ”池谷先生「以前は食後血糖値のコントロール法として、食事の最初に野菜を食べて糖の吸収を緩やかにする『ベジ・ファースト』などが注目をされてきました。しかし、こうした“前食べ”系のダイエットは、日々の食事のなかでうっかり忘れてしまったり、早食いなどが原因で、結局主食の量が減らせなかったりと、うまく取り入れられなかったのではないでしょうか。そこで提案したいのが主食に低糖質で食後血糖値抑制効果も期待できる食材を混ぜて食べる“混ぜ食べ”。これなら食べ順を忘れる心配もなく、簡単に取り入れられます。“混ぜ食べ”は糖質の含有量が少なく、水溶性食物繊維が豊富で食後血糖抑制効果の期待できる食材が理想でオススメはブナシメジ。ブナシメジは癖や強い香りがなく、料理において他の食材との相性が良い名脇役。私も家の冷蔵庫に常備しており、ごはんや、麺類にブナシメジを混ぜて“混ぜ食べ”をしています。」 “混ぜ食べ“『ブナピーごはん』池谷先生「ブナシメジは、様々な主食と合う食材ですので、焼きそばやパンと“混ぜ食べ”しても良いですが、続けやすい“混ぜ食べ”習慣としては、『ブナピーごはん』がオススメ。『ブナピーごはん』は、白いブナシメジ・ブナピーとごはんを混ぜるだけの簡単なレシピ。ブナピーを刻むことで、色も食感も白いごはんに馴染み、自然に毎日続けられる習慣になると思います。」 『ブナピーご飯』の作り方【材料(1人分)】ブナピー:100g(1パック)ごはん:50g※お好みで塩を加えてもOK【作り方】<下準備>ごはんを少し固めに炊く。※冷蔵庫や冷凍庫に残っているごはんを使用するのもオススメ①ブナピーはみじん切りにし、耐熱容器に入れて600wの電子レンジで約1分加熱する。※水気が多ければザルにあけて軽く水を切る②ごはんにブナピーとお好みで塩を加えて混ぜる。 ブナシメジを“混ぜ食べ”するメリット①糖質の総摂取量を減らすことができる池谷先生「ごはんや麺などを普段の1/3量にし、代わりに低脂質・低糖質のブナシメジを混ぜることで、食事量はそのままに、カロリーや糖質の摂取を抑えることができます。また、ブナシメジなどの菌類は食物繊維やビタミン・ミネラルが豊富なので、一日の栄養不足も調整することができます。」②血糖値の上昇を抑え痩せホルモンを刺激池谷先生「ブナシメジに含まれるβグルカンをはじめとする水溶性食物繊維には、糖の吸収を穏やかにする働きがあるので、食後血糖値の急上昇を抑止。下降も穏やかにします。また、水溶性食物繊維を摂取すると、『GLP1』という“痩せホルモン”が小腸から分泌されます。これが満腹中枢に働き、満足感が得やすくなるので、腹持ちがよくなるというメカニズム。また、ブナシメジの歯ごたえもポイントで、よく噛むことでも満腹中枢が刺激され、満足感が得られやすいという利点もあります。」③腸内環境を整え、便通をよくする池谷先生「水溶性食物繊維は、腸内細菌により脂肪燃焼効果につながる『短鎖脂肪酸』の材料となります。さらに、水溶性食物繊維によって便通が改善すれば、便とともに古い『胆汁酸』が排泄されます。すると、肝臓では新しい胆汁酸が合成されますが、新しい胆汁酸には古い胆汁酸の働きを上回るパワーが期待できるのです。」 『ブナピーごはん』活用レシピブナピーごはんのミルクチーズリゾット【材料(1人分)】ブナピーごはん:150gベーコン(1㎝幅に切る):1枚バター:5g牛乳:1/2カップスライスチーズ:1枚黒こしょう:少々粉チーズ:適量【作り方】①フライパンにバターをひき中火にかけてベーコンを炒める。②ブナピーごはんと牛乳、スライスチーズを加え、チーズを溶かしながらひと煮立ちさせる。③器に盛り、黒こしょうと粉チーズをかける。 ブナピーごはんのガーリック鮭チャーハン【材料(1人分)】ブナピーごはん:150g塩鮭:1切れ溶き卵:1個分刻みねぎ:3本分ごま油:大さじ1/2にんにく(すりおろし):小さじ1/2醤油:小さじ1/2【作り方】①フライパンにごま油とにんにくを入れて中火にかけ塩鮭を両面よく焼き、皮と骨を取り除きよくほぐす。②①に溶き卵を入れて、炒り卵を作るように、よく混ぜながら加熱する。③ブナピーごはんと刻みねぎを加えて混ぜ、鍋肌から醤油を回し入れてさっと炒め合わせる。※ごはんを入れたら加熱しすぎないようにしましょう。 池谷 敏郎(いけたに としろう)先生医学博士・池谷医院院長。東京医科大学医学部卒。東京医科大学循環器内科客員講師、日本循環器学会循環器専門医。血管に関する第一人者として、テレビや雑誌、ラジオなど、メディア出演多数。今、最もメディア出演オファーが多い医師。ベストセラー『人は血管から老化する』『老けない血管になる腸内フローラの育て方』(青春出版社)最新刊『50歳を過ぎても体脂肪率10%の名医が教える内臓脂肪を落とす最強メソッド』(東洋経済新報社)など著書多数。 「ブナピーごはん」活用レシピ考案 藤原 朋未(ふじわら ともみ)先生管理栄養士・乳幼児食指導士・㈱エミッシュ所属。保育園栄養士として勤務し、給食管理や調理、栄養相談などに携わる。現在は各種出版・WEB媒体にてレシピやコラムを掲載する他、離乳食・乳幼児食をテーマとした料理教室やセミナー講師を務める。
2019年12月21日チョコレートは、美味しいだけでなく身体にも良い!甘くて美味しいチョコレート。毎日でも食べたいのが本音だが、健康や美容のことを考えて我慢している女性も多いのではないだろうか。そんな女性たちにとって朗報がある。近年、チョコレートには健康や美容に嬉しい効果があることがわかってきたのだ。2019年12月13日(金)に都内で開催されたのは、チョコレートのトップブランド明治による「チョコレートフォーラム 2019」。専門家らによるチョコレートの健康効果の研究報告が行われた。健康&美容に効果絶大!チョコレートの意外な魅力イベントのなかでもとくに注目を集めたのが、チョコレートの健康&美容効果について。ここではチョコレートやカカオについての研究を行う研究者らが報告した、チョコレートのさまざまな魅力と健康・美容効果をご紹介したい。【便秘改善】まず報告されたのは、高カカオチョコレートによる、便通改善効果。帝京大学理工学部 バイオサイエンス学科教授 古賀仁一郎氏によると、「高カカオチョコレートに含まれているカカオプロテインが腸内環境を改善する」とのこと。高カカオチョコレートを食べることにより、近年注目されている善玉菌の一種・フィーカリバクテリウムが増えて腸内フローラが整うのだと言う。さらに、カカオプロテインは腸内で食物繊維のような働きをし、便のかさ増し効果もあると言うから、便秘の人はぜひ生活に取り入れたいところだ。【美肌】もうひとつ、「高カカオチョコレートに含まれるカカオポリフェノールの力も見逃せない」と言う、古賀氏。「高カカオチョコレートには、抗酸化成分であるカカオポリフェノールが豊富に含まれており、肌の老化、とくに紫外線によって肌が赤くなるのを抑えてくれる効果があることが研究により明らかになった」と話した。【生活習慣病予防】続いて報告されたのは、東京慈恵会医科大学客員教授 佐々木敬氏による、生活習慣病予防効果だ。生活習慣病予防の鍵を握る「GI値」を安定させるために、高カカオチョコレートが適していることがわかったと言う。「GI値」とは、食品の食後血糖値の上昇を示す指標のこと。血糖値の急激な上昇は肥満や糖尿病などにも影響を及ぼすため、血糖値を急上昇させない食生活が大事だ。全ての食品にGI値が記載されているわけでないが、低GIの食品をいくつか覚えておけるといいだろう。佐々木氏いわく「ダイエットや日々の忙しさから食事回数が少ない人ほど血糖値が上がりやすくなる」とのこと。そんな状況を解消するための方法として佐々木氏がおすすめするのが、高カカオチョコレートを間食に取り入れる方法だ。カロリーと同様に、甘いもの=高GIと思いがちだが、実は低GI食品のひとつである高カカオチョコレート。「甘いものを我慢する必要なく低GI食品を手軽に摂れるので、食生活に取り入れてみてほしい」と佐々木氏は語った。その他にも、血圧を下げたり脳卒中を予防したりといった効果まで期待できるという、高カカオチョコレート。手が汚れず、持ち運びにも便利なので外出中の間食としてもぴったりだ。ぜひ毎日の習慣にしてみてはいかがだろうか。
2019年12月16日血糖値のコントロールが必要な方にとって、食事は血糖値コントロールの基本になります。食事の回数を1年間に換算すると、1日3回×365日で合計1095回にもなります。毎日のちょっとした心がけ・意識づけがとても大切です。さらに、運動を併せて行うことで、血糖値のコントロールをより効果的にしてくれます。運動の効果はダイエットや血糖値のコントロールだけでなく、日々のパフォーマンスアップも期待できます。今頑張っている食事の取組みの効果を高めたい方、食事はもちろんだけど運動も頑張ってみたい方、食事だけではあまり効果を感じられない方など。今回は、血糖値が気になる方だけではなく、糖尿病予備軍、糖尿病を患っている方にも役に立つ、運動がもたらす血糖値への良い効果をご紹介します。運動がもたらす4つの良い効果1.食後の急激な血糖値の上昇を緩やかにしてくれる運動をすると筋肉は大量のエネルギーを必要とします。その際に筋肉のエネルギー源である糖(ブドウ糖)が消費され、結果的に血糖値を下げる働きがあります。食後の急激な血糖値の上昇は「血糖値スパイク」と呼ばれますが、血管にダメージを与え、動脈硬化や糖尿病の合併症を進めやすくすると言われています。食後高血糖の対策として、空腹時ではなく、食後1~2時間の間の血糖値が上がりやすい時間帯に運動を行うことが勧められています。2.インスリンの効きを良くしてくれる血糖値はインスリンというホルモンの働きにより下がります。血糖値が高い方の中で、特に肥満のある方は、インスリンが正常に分泌されているにも関わらず、インスリンの効きが悪く、血糖値が下がりにくい状態になっていることがあります。原因のひとつとして、高カロリー食や運動不足で内臓脂肪が蓄積すると、内臓脂肪から分泌されるアディポネクチンという物質の分泌が低下し、それがインスリンの効きを悪くしてしまうと言われています。運動を行うことで内臓脂肪が燃焼すると、アディポネクチン分泌が改善するため、インスリンの効きがよくなり血糖値の改善に役立つようになります。3.筋肉量がアップする継続的な運動で、筋肉量アップ効果が期待できます。筋肉量が増えることで、基礎代謝が増えることと、血糖の処理能力が改善するので、血糖値の改善に役立ちます。有酸素運動と合わせて、筋力トレーニングを行うのも効果的です。トレーニング以外にも、立つときの姿勢をよくしたり、立っているときに踵を上げ下げしたり、座っているときにお腹に力を入れて足を浮かせたり、など日常生活の中でも筋力アップするように意識すると良いですよ。4.パフォーマンスアップ効果運動により、脳への血流量が増えることで集中力がアップしたり、幸せホルモンであるセロトニンの分泌を促したり、さらには記憶力がアップしたという研究報告(※1)もあります。仕事の質や、睡眠の質をあげてくれる効果が期待できそうです。運動をすることで、ダイエットや血糖値改善だけでなく、日々の生活を充実させてくれる手助けをしてくれるのはうれしいですよね。また、簡単なストレッチでも、リラックス効果が生まれることが明らかになっており、特に就寝前に行うことで睡眠の質を上げてくれる効果もあります。直接的なダイエット・血糖改善効果は期待できないのですが、リラックスしてぐっすり眠ることで翌日のパフォーマンスアップに役立ってくれるでしょう。運動が難しい日でも、カラダを動かす意識づけが大切ですよ。運動の取り入れ方運動量・時間の目安日本糖尿病学会による糖尿病治療ガイドでは、運動の目安として、「できれば毎日、少なくとも週に3~5回、強度が中等度の有酸素運動を20~60分間行い、計150分以上運動することが一般的には勧められる」とされています。中等度の有酸素運動とは、体感で「楽である」「ややきつい」という程度なので、軽いジョギングやウォーキング(速歩)、サイクリングなどの運動が良いでしょう。治療ガイドでは1回あたり20~60分間の運動が勧められていますが、厚生労働省の身体づくりのための身体活動基準2013では、運動時間は継続していなくても、ごく短い時間の積み重ねでよいので個人のライフスタイルに合わせて取り組むことが望ましい、ともされています。(※2)ご自分に合った運動の取り入れ方を探してみましょう。例えば、まずは自分の平均歩数を知り、少しでも増やすことから意識すると良いですよ。あすけんアプリを使うと歩数の管理が簡単にできますので、試してみてくださいね。運動を行う前に糖尿病治療中の方は、運動を始めたことで、場合によっては逆効果になることがあるので注意が必要となります。運動を始める前に、必ずかかりつけの主治医の指導を受けてから始めるようにしてください。なんらかの異常や体調不良を感じた場合は、すぐにかかりつけの主治医にご相談ください。服薬中の方は、低血糖を起こす可能性がある空腹時の運動は避けるようにしましょう。低血糖時に備え、運動中はスティックシュガーやブドウ糖 ・ショ糖を多く含む飲みものなどを必ず携帯するようにしましょう。運動を継続するコツは、目標を高く持ちすぎないこと。歩数が少ない方はまずはプラス1000~2000歩を目指してみる、または一駅分歩いてみる、車→自転車通勤にしてみる、など、ご自身の中で続けやすい運動を見つけてみてくださいね。習慣化する頃には、きっと運動が楽しくなっていますよ。その日の体調に合わせて、決して無理をしないようにしてくださいね。【参考・参照】・厚生労働省eヘルスネット<>・日本糖尿病学会糖尿病治療ガイド2018-2019(※1)国立大学法人筑波大学征矢英昭短時間の軽運動で記憶力が高まる!~ヒトの海馬の記憶システムが活性化されることを初めて報告~<(※2)厚生労働省健康づくりのための身体活動基準2013<>(最終閲覧日:2019/09/04)【執筆者】コントラクトフードサービス大手(株)グリーンハウスに入社、社員食堂のメニュー提案や栄養指導業務を経て、2009年「あすけん」に参加。アドバイス作成やサービス開発に携わる傍ら、年間150件以上の栄養指導やプロアスリート選手の食事サポート、セミナーなどを実施。現在はフリーランスに転向し、幅広く活躍。
2019年12月09日別冊ESSE『糖質オフのやせ献立 WINTER』11月28日、マネして作るだけでやせられるというレシピ集『糖質オフのやせ献立 WINTER』が「別冊ESSE」として扶桑社から発売された。B5判で価格は880円(税別)である。26kg減の料理研究家・柳澤英子氏のレシピすでに流行を超えて、定番のダイエット法となっている糖質オフ。糖質の摂りすぎにより血糖値が高い状態が続くと太りやすくなり、血糖値の急激な上昇は肥満や老化、心臓病、認知症、がんなどの様々な病気の原因となる「血糖値スパイク」を招く。糖質オフはやせるだけでなく、老化防止などでも期待されている。新刊『糖質オフのやせ献立 WINTER』では、約2か月分のマネするだけの簡単メニューのレシピを紹介。52歳の時に独自の食事法で26kg減のダイエットに成功した料理研究家の柳澤英子氏による「ラクラク2週間ワンプレート献立」を掲載している。また、糖質オフの新常識を解説し、「2品でOK!の糖質オフ1か月献立」や、「ゴボウの糖質オフ1週間献立」のほか、「食材・外食・惣菜の糖質量早わかり表」も収録されている。(画像はAmazon.co.jpより)【参考】※糖質オフのやせ献立 WINTER - 書籍詳細 - 扶桑社
2019年12月04日間食というと、何となく良くないイメージをもつ人が多いのではないでしょうか。ダイエット中、食事制限を頑張っていても、お腹がすいてやる気が起きない、なんてことも。間食にもさまざまなメリットがあります。今回は、新しい間食の考え方である“セイボリー”についてご紹介します。セイボリーの意味とは?出典:byBirth海外では定番になっている、塩味で甘くないスナック・間食のことをいいます。スナック・間食といっても、甘いものや油が多いものではなく、健康的なものをさします。具体的にはナッツ類や枝豆、チーズ、小魚、甘くないタルトなどをいいます。セイボリーという言葉自体は、シソ科のハーブの一種味の良い良い香りがする塩味がする・辛味のあるなど、さまざまな意味があります。セイボリーダイエットは、甘くない、塩味のきいた軽食や間食でダイエットをする方法です。甘いスイーツよりも、塩気のあるものを食べると食事をしたときのように満腹感を得やすく、ダイエットにも良いのではないか、という考え方です。スウィート・トゥ・セイボリーとは「甘いものの代わりに塩気のあるものを食べる」ということです。海外では、塩味のクッキーがスーパーなど手に入りやすい場所で売っているのだとか。甘いものばかりを間食に食べていると、血糖値が上昇します。その結果、インスリンが過剰に分泌され、急激に血糖値を下げることになります。そして再び空腹を感じ、食べてしまう…という悪循環を断ち切ることができます。間食をするメリットとは?出典:byBirthダイエット中は食事制限をするという人も多いのではないでしょうか?短期間は頑張ることができても、継続することは難しいですよね。では、間食をするメリットは、どんなことがあるのでしょうか?脂肪がたまりにくいダイエット中に陥りやすいのが、体が「飢餓モード」になること。飢餓モードとは、必要な量の栄養素が摂れていない場合、体が少しの栄養素でも体に脂肪としてためこもうとすること。生命維持のためにこのような仕組みになっています。間食でエネルギーや栄養素を補うため、飢餓モードになることを少なくし、結果として脂肪をためこまなくて良くなります。どか食い予防空腹感を感じている=血糖値が低い状態は、食べ過ぎの原因となります。間食をして血糖値の急激な上下を防ぐと、食べ過ぎ予防にもなりますね!リバウンド防止ダイエット中の食事制限は、心身ともにストレスですよね。間食をすると、そういったストレスが減るため、ダイエット後の反動も少なく、リバウンド防止にもなります。間食は、空腹感をコントロールできるため、ダイエット成功へ繋がるのですね!セイボリーが間食に向いている理由とは?出典:byBirth糖質の摂取量を抑えられる塩味で満腹感を得られる特にナッツ類は、日本人が不足しがちなn-6系脂肪酸を含むため、間食で補うことができます。鉄やカルシウム、ビタミンEも豊富ですし、間食で体に必要な栄養素を補えると、ダイエットだけでなく健康にも良いですよね。セイボリーダイエットのコツとは?間食をセイボリーにするだけ、という簡単なダイエット法ですが、間食するコツを押さえておきましょう。1度に食べる量は100kcal以下にする1食100kcal程度のものを、午前と午後に1回ずつ食べるのがおすすめです。空腹を感じる前に、間食をとることが目的なので、午前と午後に必ず食べなくてはいけないというわけではありません。間食をとることで食欲のスイッチが入ってしまうという場合には、水分を一緒に摂るなどの対策をとりましょう。セイボリーを間食として摂るコツ出典:byBirth甘いものを食べると、辛いものが欲しくなる…そんな経験、ありませんか?そうして、気がついたらエンドレスに何か食べている、なんてことも。そんな人には、少しの甘いもの+セイボリー、という食べ方がおすすめです。もちろん、1食100kcal程度は守りましょう。甘いものと辛いものを両方食べたという満足感を得ることができます。セイボリーダイエットに向いている食品とは?どんなものを食べれば良い?出典:byBirthマカダミアナッツ、くるみ、枝豆、チーズ、小魚、ピーナッツ、す昆布、プレッツェルなどがおすすめです。昆布を使ったお菓子は、低カロリーで食物繊維も豊富ですね。栄養成分表示を活用して、100kcalに相当する分を食べるようにしましょう。小魚&ピーナッツなど、1袋が小分けになっているものは、食べ過ぎ防止にもなります。100kcalの目安小袋になっていて、カロリーが計算しやすいものは良いですが、100kcal分の間食、というとイメージしにくいですよね。アーモンド11粒カシューナッツ10粒ピーナッツ10粒マカダミアナッツ7粒くるみ4粒プレッツェル4個柿の種1/2袋するめいか1/2枚たいやき1/3個まんじゅう1/3個板チョコ1/4枚セイボリーを食べるときの参考にしてみてください。間食というと、甘いものをイメージしがちですが、塩味の間食は血糖値も上げにくく、ダイエットには向いています。ダイエットにセイボリー、取り入れてみてくださいね。
2019年12月03日低体重、低血糖で生まれた娘は、生後数日が経っても血糖値が上がらず、高インスリン性低血糖症との診断を受けて1カ月入院しました。その後も毎日の投薬治療と血糖値測定をおこない、定期通院を経て1歳ごろに軽快に至りました。それまでの経過をお伝えしたいと思います。 娘の病気と自責の念に駆られた産後妊娠36週6日で生まれた娘は、低出生体重児で出生時の血糖値もかなり低い状態でした。生後数日経っても血糖値が安定せず、「高インスリン性低血糖症」と診断されたのです。低血糖の状態が続くと脳に影響が出る恐れがあるとのことで、すぐに治療開始へ。 小さく産んだだけでなく、脳への影響もあり得る病気だなんて私のせいだ……この子にかわいそうなことをした、とひたすら自分を責めました。NICUにいる娘を想い病室でもずっとひとりで泣いていました。 乳児に毎日針を刺し採血するつらさ1カ月ほどで娘は退院し、自宅での治療を開始。身の回りのお世話に加え、1日3回の投薬と血糖値の測定を毎日欠かさずにおこなう必要がありました。血糖値の測定は足の裏に細い針を刺し、そこから出た少量の血液を測定器に当てて測定します。 針を刺す場所を間違えてしまうと娘が痛がって泣いたり、血液が出てこず何度も刺し直さなければいけなくなったりと大変で、まだ小さな娘の足に針を刺すたびに心が痛むつらい作業でした。 治療の結果、血糖値が安定するように生後3カ月ごろまでは血糖値が安定せず、2週に1回通院していました。そのころは治療がいつまで続くのかがわからず不安になり、治療も子育てもうまくいかないと、自分が不甲斐なくて泣くことも多々ありました。やがて娘が離乳食を開始し、私の身体的負担を軽くするために混合授乳から育児用ミルクに切り替えた生後6カ月ごろ、血糖値が安定するようになったのです。発達も順調であることがわかり、治療や子育てに対する私の不安も次第に和らいでいきました。 1歳を過ぎてからの娘の様子それから薬の量も減っていき、1歳の誕生日を迎えるころには薬がなくても血糖値が安定してきました。毎日の血糖値測定も不要となり、血糖値測定キットが必要なくなったときは「ああやっと終わったね、よく頑張ったね」と娘と喜びを分かち合いました。その後も半年に1回ほど定期通院をしていますが、発達も問題なく経過も順調とのこと。通院も3歳で終了予定だったので、ようやく一安心です。 娘の病気に対し不安も多々ありましたが、何よりも小さな娘自身が痛い血糖値測定や、苦い服薬も頑張ってくれたので乗り越えることができました。今は元気な娘の姿にとても幸せを感じます。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者:金岡莉緒1女の母。独身時代から住宅関連企業に勤務し、産休育休を経て時短勤務中。妊娠・出産・子育てに関する自らの経験を中心に執筆している。
2019年12月01日BMI値と体脂肪率。どちらも体にまつわる数値ですが、それぞれの違いについてきちんと理解している人は意外と少ないかも。今回はスポーツインストラクターとして活躍するよっしー先生に、両者の特徴や関係性について詳しく教えていただきました。BMI値と体脂肪率BMI値とは、Body Mass Indexの略称で、体格指数などと呼ばれたりもします。身長の2乗に対する体重の数値で、体重(kg)÷身長(cm)の2乗で計算されます。世界で共通の計算方法で国際的に用いられる機会の多いもので、この数値が22に近ければ近いほど良いとされています。体脂肪率は、体の中の脂肪の量の割合を表した数値となります。キャリパー法と呼ばれる各部位の脂肪をどれだけつまめるかで測定をしたりもしますが、一般的には家庭用体重測定機でも測定ができます。より詳細な数値を測定する場合には、より高価な専門的な機器を使用することで測定することができます。BMI値と体脂肪率の違いBMI値は身長と体重の数値を使用して計算されるため、特別な機械や測定機がなくても計測をすることができますが、体重の内訳については若干考慮されていない部分があります。どういうことかというと、筋肉量が高いことで体重が多くなっている場合でもBMIに則って測定をすると肥満という分類をされてしまうことがあります。一方、体脂肪率は体の中の脂肪の割合を計測した数値が出されるため筋肉量が高い場合には体重が多くても体脂肪率は低く出るため、肥満度については考慮された状態で結果がでます。BMI値と体脂肪率の関係前述のようにBMIの数値は筋肉量が高い場合でも肥満度が高いと捉えられたりしてしまいがちで、体脂肪率については筋肉量の数値によっては体重が多くても肥満度は高いとはでません。よってBMIが高くても、体脂肪率が低い場合は健康上のリスクは高くないと捉えられます。逆にBMIは低すぎてしまう場合(18.5未満)の場合は痩せすぎと捉えられ、その場合も病気のリスクが高まったりしてしまうため、体脂肪率が低くて、BMIが低いという状態の場合は注意が必要になります。BMIが適正の状態にも関わらず、体脂肪率が高い状態の場合は、適正体重のように見えて筋肉が少なく、脂肪が多いという状態のため、「隠れ肥満」と捉えられる場合があるため、こちらも注意が必要です。目標体重はBMI値と体脂肪率、どちらを参考にするべき?目標体重を定める際、病気をしないための健康的な体を求めている方の場合はBMIをまず参考値に定めると良いです。理由はBMIが低すぎた場合も病気のリスクは上がっていってしまうため、体重を落とし過ぎないようにするための参考にしやすいからです。ボディメイクをしたい、スポーツ競技のために目標体重を設定する場合は、体重の内訳も重要になるため体脂肪率を参考にすると良いと思います。当然健康目的での場合でも体重の内訳は重要になります。筋肉量が多い状態を維持することで基礎代謝量が高まり、痩せやすい体を手に入れられるため、一時的に体重が増えることがあってもそれが脂肪量が変わらず、筋肉量が増えている場合は良い変化と捉えることができます。ダイエットを行う際のBMI値と体脂肪率の活用方法ダイエットをするときの各数値の位置付けとしては、BMIは体重測定のみで現在の数値を把握することができるため毎日の数値確認として使用しやすくなります。現代では、家庭用の体重測定器でも手軽に体脂肪率の計測ができるのでそれを毎日の数値確認にしても良いのですが、フィットネスクラブなどに置いてあるようなより詳細な測定器では、さらに部位別の筋肉量が測定できます。そちらを1ヶ月や2ヶ月ごとなどで測定することができれば良いかと思います。前述しましたが、ダイエットをして痩せやすい体質に改善をしていく際には、一時的に体重が増えたとしても内訳として、脂肪量が維持、もしくは低下した状態で筋肉量が高くなった場合はそれは良い変化と捉えられます。ダイエットの際にはBMIのみでなく、体脂肪率も含めて両者の数値を参考にすると良いかと思います。BMI値と体脂肪率の両方を参考に身長と体重から肥満度を算出するBMI値と、体の中の脂肪の割合を示す体脂肪率。どちらかに偏るのではなく、両者を上手に活用することで体の変化をより明確に知ることができます。まずはそれぞれの特徴をきちんと理解することが大切です。よっしースポーツインストラクター
2019年11月30日基礎代謝が上がり、消費カロリーが増える冬はダイエットに最適な季節です。そんなありがたい季節を活用して、春までにダイエットを成功させませんか?そこで今回は、冬におすすめの手軽なダイエット方法をご紹介します。今すぐ始められる簡単な方法ばかりなので、運動が苦手な人も、食事制限によるダイエットに失敗した人もチャレンジしてみて!冬はダイエットに最適な季節!出典:byBirthクリスマスに忘年会、お正月を迎えたら新年会といったように、年末年始はイベント事が重なるため「毎年冬太りしてしまう……」という悩みを抱えている人もいるでしょう。しかし、理屈からいえば冬は1年の中で最もダイエットに適した季節なのです!私たちの体には、冬の寒さを感じると頑張って体温を上げようとする働きがあります。この働きには熱が必要なので脂肪燃焼が促され、基礎代謝が上がって多くのカロリーが消費されます。つまり、痩せるイメージのある夏に比べると、冬の方が何もしなくても消費されるカロリーは多いということになります。冬におすすめの手軽なダイエット方法とは?出典:byBirthそうはいっても、冬太りという言葉が存在することから分かる通り、冬は太りやすい季節でもあります……。そこで、ここからは基礎代謝が上がっている冬にこそ試したい、手軽なダイエット方法をご紹介します。一度でもダイエットに挫折した経験のある人は、ぜひ簡単なダイエット方法から再スタートしてみてくださいね!日照時間を増やす気分や食欲をコントロールする「セロトニン」は、どれだけ日光に当たったかによって分泌量が調整されるといわれています。冬は日照時間が短くなるうえに気温が低下するため、部屋の中で過ごすことが増えますが、できるだけ外に出て日光に当たる時間を設けましょう。シャワーで済まさず、湯船に浸かる体が冷えると血行不良になり、内臓機能が低下したり、基礎代謝が下がったりしてしまいます。せっかく上がった基礎代謝が下がってしまうのはもったいないので、体温を上げるためにも湯船に浸かることを心掛けましょう。また、入浴によって血流が良くなると、体のデトックス効果が活性化します。その結果、体に溜まった余分な塩分が尿と一緒に排出され、むくみも解消されるのだとか!食べる順番を変えるいくらダイエット中でも、1年に1度の忘年会や新年会を断るわけにはいきませんよね……。それなら、食べる順番を見直してみませんか?食事の際にお米やパンなどの炭水化物から口にすると、血糖値が急激に上昇し、脂肪を蓄えやすくなってしまいます。それを防ぐためにも、まずはスープやみそ汁など水分の多いメニューでお腹を満たし、その次に食物繊維が豊富に含まれた野菜を食べて、血糖値の上昇を緩やかにしましょう。その後は肉や魚などのメイン料理でたんぱく質を摂り、最後に炭水化物を摂るのがおすすめです。唐辛子や生姜で体の内側から温める食べる順番ダイエットは簡単ではありますが、メイン料理や炭水化物ばかり注文されるとハードルが上がります。そこで試したいのが、脂肪燃焼効果を高める食材をプラスする方法です。例えば、辛い食べ物が好きな人は「唐辛子」をかけるだけでOKです。カプサイシンは体温を上昇させ、脂肪の燃焼を促す効果があります。唐辛子であればどのお店でも大抵は用意されていますし、バッグに常備することもできるので、手軽に試せるのではないでしょうか?また、辛い食べ物が苦手な人であれば「生姜」をかけるのがおすすめです。生姜を食べると体がぽかぽかすることから分かるように、体温を上げて代謝を促進する効果があります。最近はビンに入った生姜パウダーが販売されているので、唐辛子と同様に手軽に試せるでしょう。日常に運動を取り入れる寒い冬は外に出るのも億劫になり、運動する機会もめっきり減りますよね。そんなときにランニングやジョギングを始めても、なかなか継続できません……。それなら、日常の中に運動を取り入れてみませんか?例えば、エレベーターやエスカレーターを禁止して積極的に階段を使ったり、ひと駅手前で降りてウォーキングの時間を作ったり……。「運動しなければ」と大げさに考えるのではなく、生活する中で体を動かす機会を増やし、今までの習慣を変えてみましょう!今こそ春に差がつく冬ダイエットを始めよう!出典:byBirthイベントが多く、自分を甘やかしてしまいがちな冬……。しかし、一度太ってしまうと元の体重に戻すのは大変ですし、出会いの季節である春を無駄にしてしまうかもしれません。今のうちに手軽なダイエットを試し、理想のスタイルで春を迎えましょう!
2019年11月25日GI(食後の血糖値の上昇を示す指標)を提唱した、ジェンキンス博士が1982年に発表した「セカンドミール効果」。30年以上も前に発表されていながらも、まだまだ知られていないセカンドミール効果の健康への重要性をお伝えします。セカンドミール効果とは?「セカンドミール」とは、1日のうちにとる「2回目の食事」ということ。また1日の最初の食事をファーストミールといい、私たちの普段の食生活であれば朝食がファーストミール、昼食がセカンドミールに当てはまりますね。 ジェンキンス博士はこのファーストミールとセカンドミールのとり方による血糖値の関連性を見つけ出しました。それが「セカンドミール効果」と呼ばれるものです。これは最初にとる食事の内容によって、その次の食事による血糖値の上昇が変化してくるというものでした。実際、朝食に何も食べなかった人は、昼食をとった際に血糖値が急上昇するのに対し、バランスのいい朝食をとった人は昼食後の血糖値の上昇が緩やかだったという結果が出ています。セカンドミール効果を得るためのポイントセカンドミール効果を正しく得るためには、ファーストミールのとり方が重要になってきます。1.白< 茶色い主食を選ぶ白米のおにぎりとお茶や、トーストや菓子パンとコーヒー、といった高GIの食材だけをとるのではセカンドミールの効果は出にくいといわれています。そのため、主食は白いもの(白米や食パン、うどん、コーンフレーク)よりも茶色いもの(玄米や全粒粉パン、そば、グラノーラ)などを選ぶようにしましょう。2.野菜→タンパク質→主食野菜に含まれる食物繊維はGIの上昇を緩やかにすると言われています。また卵や乳製品など、タンパク質をしっかりととることもバランスのよいファーストミールを目指すためには欠かせません。野菜→タンパク質→主食の順で食べれば、よりGIの上昇を緩やかにすることができますよ。3.良質の油をとる油には糖の吸収を抑え、GIの上昇も抑制してくれる働きがあります。そのため、サラダであればノンオイルではなく油を使ったドレッシングをかけるようにしたり、またアーモンドやクルミなどのナッツ類にも良質の油が含まれているため、ファーストミールには油をとることも意識しましょう。セカンミドール効果で得られる3つの嬉しいこと1.仕事のパフォーマンスUP昼食後、強い眠気に襲われたことがあるという方は少なくないはず。血糖値の乱高下は集中力を低下させたり眠気、イライラを引き起こす原因となります。そのためセカンドミール効果で血糖値を安定させることは仕事のパフォーマンス向上にも大切なことなのです。2.さまざまな疾病の予防に食後の血糖値が高いと、糖尿病のリスクが高まると言われています。また、長期的に血糖値の高い状態が続くと血管に負担がかかり、血管を痛めてしまう原因に。血液や血管の状態が悪くなると動脈硬化や高血圧など様々な疾病の引き金となるため、まずは血糖値を穏やかに保つことがこれらの疾病を防ぐためには重要となってきます。3.脂肪を蓄えにくくする食後一時的に余剰となった糖は、インスリンの働きで脂肪組織に運ばれ脂肪として蓄えられてしまいます。そのため、食後の血糖値は上げ過ぎないことが脂肪の蓄積を抑えるためには大切です。 仕事への集中力UPやその他の健康維持、さらにはダイエットにまで影響を及ぼすセカンドミール効果。初めて耳にしたという方も、これを機に「1日を通した食事のとり方」を見直されてみてはいかがでしょうか。 安川舞由子栄養士・フードスペシャリスト海外の菜食者(ベジタリアン)に興味を持ちベジタリアニズム発祥の地ともいわれるイギリスへ留学。国内外で得た菜食に関する知識やスキルを活かしながら「食を通して心もカラダも健康に」をモットーに料理教室の主宰、商品開発、コラム執筆などを行う。
2019年11月24日老化の原因となる「糖化」。身体や肌を健やかに保つためには、糖化を抑制することが大切です。日々の食生活の積み重ねは、将来の健康に大きく関わってきます。この機会に食生活について見直していきましょう。糖化とは?出典:byBirth糖化は、身体の「コゲ」といわれています。身体のなかにある余分な糖がタンパク質と結合することにより、老化物質が生成される反応のことを指します。この老化物質は、「AGE(Advanced Glycation End Products)終末糖化産物」とよばれ、このAGEが蓄積されてしまうことにより、さまざまな影響を身体や肌に与えてしまうのです。糖化反応は、食事や運動、睡眠などの不規則な生活習慣が積み重なることで、「見た目」にも変化が現れてしまう厄介なものです。老化を防ぐためには、糖化を理解することがひとつのポイントになります。食事面についてみていきましょう。老化物質は蓄積されていく?!出典:byBirth食べ物そのものに老化物質が含まれているAGEsは、食べ物を摂取する段階で体内に取り込まれています。そもそも糖化は、糖とタンパク質が加熱されてできたものです。例えば、唐揚げなどの揚げ物にはたくさんのAGEsが含まれています。このAGEsが多い食べ物かどうかを判断するポイントは、「糖とタンパク質が組み合わされて加熱されているもの」、「見た目の焦げ・きつね色の食べ物」であることです。これらの場合は、AGEsが多い証拠なので控えることが大切です。さらに、基本的には、「生→蒸す→煮る→炒める→焼く→揚げる」の順番にAGEsが多いということになります。食べ物は、どのように工夫して食べていくかということを考えることも大切になってきます。体内の余分な糖から作られるお米やパン、麺類などの食事には、糖分が含まれています。消化の際に作られるブドウ糖は血液中に入りますが、食後には血液中のブドウ糖が増えるため血糖値が上がります。これを「血糖値スパイク」といいます。ここで増えてしまった余分な糖は、体内のタンパク質と結びついて老化物質であるAGEsを生成し、さらに糖化の危険性が高くなります。なるべく、食事メニューを意識し、過剰な糖の摂取を控えることが大切です。糖化を抑制する食生活とは?出典:byBirthゆっくり、よく噛んで食べるゆっくり、よく噛むことの利点は、血糖値の上昇を抑えられるだけでなく、その他さまざまな病気の予防にもつながることが分かっています。1口30回程度を目安に噛むようにしましょう。早食いは、腸内に一気に糖が運ばれてしまうため、血糖値が急激に上昇します。一方、だらだら食べることも血糖値の高い状態が続くため避けるようにしましょう。朝食を抜かない長時間の空腹は、食後の血糖値上昇の原因になります。朝食を抜くと、昼食後に血糖値スパイクが起こるといわれています。食事と食事の間は、2~3時間以上の間隔をあけるようにしましょう。食生活は、一日3食を基本とし、なるべく間食を控えるようにしましょう。AGEsの少ない食品を摂取比較的、炭水化物は血糖値が上がりやすいものばかり。AGEsが多い食品は控えたいところですが、そうもいきません。そのため、野菜や海藻類から食べ始めると、小腸に栄養吸収の膜をつくってくれるため、ブドウ糖の吸収を緩やかにすることができるんです。AGEsの少ない食品を食べてから炭水化物を食べると、糖化抑制に期待できます。調理の温度に気をつける調理時の温度も、食材のタンパク質を変性させないようにするための重要ポイントです。 おすすめは「低温」で調理をすること。タンパク質が変性しにくい温度は、40~65度程度といわれています。清涼飲料水を控える清涼飲料水などに含まれている甘さは、「異性化糖」といわれるもの。この異性化糖は、おもにブドウ糖からなるトウモロコシを一度酵素で糖化し、さらに別の酵素で異性化したものをいいます。食品表示欄には、「果糖ブドウ糖液糖」と表記されています。この異性化糖は、ブドウ糖より甘いもので、ブドウ糖より約10倍近く糖化反応を引き起こすといわれています。そのため、なるべく清涼飲料水は控えましょう。抗糖化食材を取り入れる糖化対策として食事中におすすめするのが「お茶」です。お茶にもさまざまな種類がありますが、ドクダミ茶やカモミール茶などの糖化を抑制してくれるようなものを取り入れると、身体への負担も軽減されます。そのほか、クエン酸が含まれている「レモン」も揚げ物を食べるときには取り入れるようにしてください。食前の「お酢」も効果的です。胃腸が弱い方の場合は、食前でなくても食事中でOK!お酢を摂取することが重要ポイントです。食事から老化を遅らせる工夫をしよう出典:byBirth糖化は、全身に起こりダイレクトに身体や肌に影響を及ぼします。糖化を放っておいては、見た目年齢だけでなく、さまざまな生活習慣病になるリスクも高くなります。大切なことは、意識をすること。血糖値コントロールは、食事からできます。ストレスなく食事を楽しむことも大切ですが、メニュー選びも糖化対策には必要です。毎日の食事に抗糖化食材を取り入れながら、糖化を抑制していきましょう。
2019年11月18日食べないことで痩せようとするダイエット。一時的に体重は落ちるかもしれませんが、リバウンドしやすいほか体への悪い影響も…。今回は食育指導士としても活躍する内藤絢先生に、負担の少ない食事制限ダイエットについて教えていただきました。食べないダイエットが失敗しやすい理由食間の空き過ぎによる吸収の早さ食間が長く、その間に水しか摂っていないと食べた物の吸収が早くなり、血糖値が急上昇してしまいます。その結果、太り易くなる、リバウンドするなど、返って逆効果を招きます。関連記事ダイエットのリバウンドから卒業!繰り返さないための対策を伝授体が省エネモードになり、身体活動量が減る食べないダイエットは体がエネルギー消費を節約しようとするホメオスタシス機能(環境が変化している際、体の状態を一定に保とうとする生体的働き)が働き、エネルギー消費を制限します。その影響で体が省エネモードとなり、代謝が下がり、痩せにくく太りやすくなります。タンパク質不足による筋肉量の低下ダイエット中は野菜メインが一番痩せると思い込み、炭水化物のほかタンパク質まで制限するケースが多く見られます。タンパク質不足は筋肉量が低下し代謝が下がり、一時は痩せてもすぐにリバウンドしてしまいます。さらに髪・肌・爪までカサカサ、ボロボロになり美容全般に悪影響を及ぼします。食べないダイエットを続けた場合の体への影響イライラ、集中力の低下食べないと栄養不足により脳にエネルギーが行き渡らなくなる事で頭が働かなくなり、イライラや集中力の低下、さらに仕事や家事が捗らないと言う生産性低下にも繋がります。腸内環境の悪化による便秘便秘になる理由は、便の量。食べる量が減ると便の量も減ります。この影響で便を排出する時の排便反射まで低下してお通じが滞る上、体内に残った便から水分が無くなる事で更に便が堅くなり慢性便秘の元となります。痩せてもハリがなく、ブヨブヨの弛んだ体になる食べないダイエットで減る分は脂肪でなく筋肉の分。本来落としたい脂肪量は減りません。脂肪は筋肉より軽いので、筋肉が無くなり脂肪だけ残った体は体重の数字しか変わっていません。骨格の土台である筋肉が落ちた上に脂肪が残った体は、年々弛んで行く一方です。負担の少ない食事制限ダイエットのコツ定食スタイルの食事にするダイエット中は量を減らしたいから機能系ゼリーだけなど、1品しか摂らないと言うケースも多く見ますが、最も危険です。太る原因は、食べる量でなく栄養素不足。定食スタイルで炭水化物、汁物、主菜、副菜と多様な食物からバランス良く栄養を摂取する事が、負担とストレス、両方を軽減出来ます。しっかりとした水分補給を習慣付ける水分補給=白湯と常温水です。水にはデトックスと消化機能サポートの役目がありますが、冷えた水は返って消化を妨げます。しっかりとした水分補給は、尿で老廃物と体内の余分な水分の排出力を高め、むくみ解消にも繋がります。コップ一杯の水分を必ず飲んで頂きたいタイミングは、朝の起き抜け・食事5分前・入浴前・入浴後・就寝前です。アルコールとおつまみを正しく選べばお酒もOKダイエット=アルコール禁止と言うイメージですが、そこまで制限すると返ってストレスになり続かない上にリバウンドの元になります。糖質が少ないアルコールは焼酎、ウイスキー、ジンです。飲酒で体内に入ったアルコール分解にビタミン・ミネラルが大量に使われることがダイエット失敗の原因になるため、飲むなら2杯までにしましょう。また飲酒時に吸収が活発になることも太る原因のひとつ。おつまみには野菜スティック、枝豆、冷奴などの植物性タンパク質や食物繊維を摂取出来る物を選びましょう。食事制限付きダイエットの期間や目標の定め方安全で且つリバウンド防止をしながらの減量は、1ヶ月あたり体重の5%以内まで。50Kgなら2.5㎏、60kgなら3Kgまでです。リバウンド無しでスムーズに進めば半年以内に10kgのダイエット出来る可能性もあります。但し、無理に目指さないようにしましょう。食事制限でダイエットを成功させる秘訣毎食、写メで記録するこのメリットは記録が出来る上、停滞した時に何が原因かを見つけ出せることです。自分でそんなに食べていないと思っていても実は食べている量が多い、栄養バランスが偏っているなどのことがダイエット中は特に多いです。状況把握はダイエット成功には欠かせません。「摂らない」から「選ぶ」食生活にする炭水化物や肉を摂らないのは、栄養素が不足してダイエットには逆効果です。炭水化物はパン、パスタ等の糖質や脂質の血糖値が上がりやすい物から米へ。さらに白米よりビタミン・ミネラルを摂取出来る雑穀米や玄米を選ぶと良いでしょう。またタンパク質なら肉の揚げ物料理ではなく、蒸し調理の鶏ハムなど低脂質で高タンパクな食物などを摂るようにしてみましょう。賢く選んで「食べるダイエット」を食べないダイエットから、賢く選んで栄養素を摂取する食生活に変えてダイエットを成功に導きましょう。食べないストレスやリバウンドを防止できるうえ、体に必要な栄養素を摂りながらのダイエットは健康的にも非常におすすめです。内藤 絢睡眠専門家、ヨガインストラクター
2019年11月17日糖質制限とは、炭水化物などに含まれる糖質を制限するダイエット法です。糖質制限ダイエットを成功させるためには、どんなことに注意すればいいのでしょうか。専門家の先生に教えていただきました。正しい糖質制限で美しいボディラインを目指しましょう。糖質制限でダイエットができる理由体内の脂肪を燃焼させる糖質を減らせば、体はエネルギー不足になります。すると足りないエネルギーを補うために、体に蓄えていた脂肪が燃焼され、ダイエットができるのです。脂肪がつきにくくなる糖質を制限をすることで、脂肪がつきにくく、痩せやすい体を作る効果が期待できます。糖質を摂取すると体内の血糖値が上昇し、これを下げるために「インスリン」というホルモン物質が分泌されます。インスリンは「エネルギーになることなく余ってしまった糖を脂肪に変えて蓄える」働きを持っており、太る原因の一つです。糖質制限をするとインスリンの分泌も少なくなるうえに、そもそも糖質の摂取量が減るため、糖が余ることもないのです。糖質制限中に食べてはいけないもの・控えるもの甘いものお菓子類や甘いお砂糖をたっぷりつかった料理など、「甘いもの」は避けましょう。炭水化物、根菜、豆類お米やパン、芋類などの炭水化物や根菜にも糖分が多く含まれているので、控えるようにしてください。また、春雨や豆類などはダイエットによさそうに感じられるかもしれませんが、実は糖分が多い食材です。果糖果糖が入っているソースやケチャップといった調味料類、果物類も、とりすぎに注意が必要です。食べてもよいもの・積極的にとるもの糖質制限中に特におすすめしたいのは、下記の食品です。・鶏胸肉・こんにゃく・チーズ・アボカド・きのこ類・ブロッコリー・葉物野菜・海藻類・ナッツ類これらの食品をうまく利用しながら、毎日の献立を考えてみてください。続けるうちに、だんだんと糖質の多い食品と少ない食品が分かるようになっていくでしょう。自分なりのアレンジを加えながら、楽しく続けることが大切です。糖質制限ダイエットの効果を高めるためのポイント血糖値を急上昇させない血糖値が急激に上昇すると、脂肪を蓄える働きを持つインスリンの大量分泌につながります。血糖値の上昇をゆるやかにする食べ方を意識しましょう。おなかがすいているところに糖質を含む食事を大量にとると、血糖値が上昇しやすくなります。空腹を感じる前に、糖質をオフした食事をよく噛んで食べることで、血糖値の急上昇を抑えられます。食事回数を増やす一般的に、食事の回数は1日3回でしょう。これを5~6回に増やしてみてください。3回で食べるのと同じ食事量を5~6回に分けて食べることで、ダイエットによる空腹やストレスを感じにくくなります。温かい食べ物をとる冷たい食べ物よりも、温かい食べ物のほうが、甘みを感じやすくなります。糖質制限中に甘いものが食べたくなってしまった時は、温かい食事をとるようにしてみてください。糖質制限の食事を行うときの注意点ある程度の糖質は摂取する特に注意しなければならないことは、糖を完全に断とうとしないということです。あまり極端な糖質制限を行うと、低血糖を起こして健康を損ねかねません。また、糖質制限をやめたときに体重が元に戻りやすく、ストレスも大きくなります。糖質制限をするときは、少しずつ糖質を減らしていくようにしてください。自分の体調と相談しながら、「1日に何gまで糖質をとるのがベストか」を考えながら無理なく行ないましょう。ストレスをためすぎない糖質制限は、炭水化物や甘いものが好きな人にとって大きなストレスにつながるものです。あまり思いつめすぎずに、たまには好きなものを好きなだけ食べる「チートデー」のような日を設けるのもいいでしょう。ストレスをためこまず、無理のない範囲で行いましょう。食べてもいい食材と控える食材を意識して献立を決めよう糖質制限は、あまりきっちりやりすぎてもストレスにつながります。まずは、何を食べていいのか、何を控えるべきなのかを意識して毎日の献立を考えるところから始めてみてはいかがでしょうか?無理なく健康的に続けられる仕組みを作ることを意識してみましょう。Hikaruヨガインストラクター
2019年11月09日《フルーツジュースを飲む人は、死亡リスクが24%上がるーー》先日、こんな驚きのデータがアメリカの研究機関から報告された。研究は、ハーバード大学の研究チームがアメリカの医療誌『JAMA(The Journal of the American Medical Association)』に発表したもので、甘い飲み物を摂取することと死亡リスクの関連性を1万3,440人の成人を対象に調査したという。結果は、冒頭のとおり。さらに長期にわたる研究が必要とされるも、「フルーツジュースの摂取と死亡リスクに関連がある」という結論だった。研究の対象となったフルーツジュースには、果汁100%のものも含まれる。果汁100%のジュースといえば、清涼飲料水などと比べて健康的というイメージが強いので、いささか意外なニュースだ。このことに関して、栄養やダイエットに詳しい、一般社団法人日本ダイエットスペシャリスト協会理事長で医学博士の永田孝行先生は次のように話す。「たとえ果汁100%のジュースであっても、1日に何杯も飲んでいると糖分の取りすぎを招きます。果物には果糖をはじめ、ブドウ糖、ショ糖などの糖分が含まれており、それはジュースに加工した場合も同様です」体によいというイメージがあり、手軽に取れることから、毎日飲んでいるという人も多い。「果糖は本来、血糖値を上げにくく、満腹感を感じさせないもの。さらに甘いため、ジュースになるとついゴクゴクといくらでも飲めてしまいます。じつは、これこそが果汁ジュースの落とし穴なのです」通常、果糖は小腸で代謝される。そのため、ゆっくりと糖が分解されて、血糖値を上げず、インスリンの分泌も抑えられる。ところが、一度に大量の果糖を摂取すると、小腸では十分に処理しきれずに肝臓へ流れこみ、肝臓に負担をかけてしまう。これを慢性的に繰り返していると脂肪肝の原因にもなるという。また、果糖はタンパク質と結合しやすく、糖化を促進する。糖化とは、体の細胞を焦げさせる作用で、肌のくすみ、内臓機能の衰えなどにつながるやっかいなもの。悪化すると、動脈硬化、組織の炎症は長期化するとがんになったり、ほかにも認知症、骨粗しょう症など、さまざまな疾患につながるという。また、永田先生はジュースを食事中に飲む人が増えていることにも注意を喚起する。「昔は食事中の飲みものといえばお茶でしたが、最近では食事中にフルーツジュースを飲むという人が増えています。ただでさえ食事で血糖値が上がるのに、そこに果糖などの糖分が加わると、血糖値の上昇が加速してインスリンも大量に分泌されることになります」(永田先生・以下同)インスリンの大量分泌は糖尿病を招く。また、ジュースに加工する過程で、果実に含まれる食物繊維は取り除かれてしまうため、健康にいいからとたくさん飲んでいると、腸の働きが悪くなる停滞腸の状態になってしまう。果汁100%ジュースコップ1杯(200ml)に含まれる糖分量は次のとおりだ(日本食品標準成分表より)。□グレープフルーツ:17.6g□みかん:19.8g□オレンジ:21.4g□りんご:22.8g□ぶどう:24.0g’15年にWHO(世界保健機関)が発表した指針では、1日に摂取する糖分の量は平均的な成人で25g。果汁100%ジュース1杯でこの大半を占めることになる。「こうしたことが、アメリカで発表された『フルーツジュースが死亡リスクを上げる』という研究結果につながっているのではないでしょうか」フルーツジュース=ヘルシー、という認識は改めたほうがよさそうだ。
2019年11月07日