数々のベストセラーを世に送り出す高村薫のデビュー作にして、日本推理サスペンス大賞を受賞した同名犯罪小説を映画化した『黄金を抱いて翔べ』の完成披露試写会が10月15日(月)に都内で行われ、主演の妻夫木聡を始め、浅野忠信、桐谷健太、溝端淳平、チャンミン(東方神起)、西田敏行、井筒和幸監督が登壇した。大阪を舞台に、裏社会と繋がる調達屋の主人公・幸田(妻夫木さん)を始めワケアリな男6人が、それぞれの過去や思惑を抱えながら、鉄壁のハイテク防御システムを破り時価15億円の金塊を奪おうとする姿を圧倒的な迫力と緻密な描写で追っていく。妻夫木さんにとって、今回が初の井筒組で「毎日が刺激的でしたね。現場は厳しいと聞いていたが、細かい芝居にも指示をいただき、監督の妥協しない姿が印象に残った。『映画ってそんな簡単には作れないよな』って改めて感じました」とふり返る。ついに完成した作品には「いままでにない日本映画ができた」と自信満々。「6人の男たちの生き様をまじまじと感じてもらえれば」とアピールしていた。強奪作戦を持ちかける大学時代の友人・北川を演じる浅野さんが「僕自身、とても気に入っている作品」と胸を張れば、システムエンジニア役の桐谷さんも「どっしりとした、めっちゃカッコいい、それでいて色気のある映画」と負けじと熱弁。北川の弟を演じる溝端さんは、以前から井筒監督の作品に出演するのが夢だったと言い「いまこの場に立てることが、とても幸せ」と感無量の面持ちだった。そして客席から黄色い歓声を浴びるチャンミンは「素晴らしい監督とキャストのみなさんと一緒に映画を撮影できて楽しかったし、勉強になりました」。映画初出演で自称・工学部留学生で国家スパイの顔をもつモモを演じ、「あまりしゃべらない、静かなキャラクターなので、内面を演じられるか不安だった。でも一生懸命やりました。後悔はないです」とファンを前に誇らしげだった。そんなチャンミンの横に立つのは、元エレベーター技師の“ジイちゃん”を演じた西田さん。「みなさんの歓声を聞けるだけで、僕も嬉しい。さっきから横で見ているけど、完璧な顔だね」とチャンミンに惚れ惚れした様子だ。一方、大勢の女性ファンが駆けつけた客席を見て「今日は女の人ばっかりやなあ。本当は男のために作ったのに」と“井筒節”全開の監督は、「原作を読んだ当時からずっと映画化したかった。こんな大きなスクリーンで、僕の写真(映画)が上映されるとは思ってもみなかった」と映画の完成を誰よりも喜んでいた。『黄金を抱いて翔べ』は11月3日(土)より全国にて公開。■関連作品:黄金を抱いて翔べ 2012年11月3日より全国にて公開© 2012「黄金を抱いて翔べ」製作委員会
2012年10月15日北野武監督の最新作『アウトレイジ ビヨンド』の初日舞台あいさつが6日、東京・新宿バルト9で行われ、北野監督をはじめ、西田敏行、三浦友和、加瀬亮、高橋克典、桐谷健太という豪華キャスト陣が顔を揃えた。その他の写真北野監督にとっては、16作目にして初の続編映画。ヤクザ社会の壮絶なる下克上劇を描き、大ヒットした2010年の『アウトレイジ』から5年後を舞台に、獄中死したはずの大友(たけし)が警察の思惑によって釈放され、関東VS関西の両巨頭がぶつかり合う抗争に身を投じる姿が、前作をビヨンド(超越)する極限のバイオレンスで描かれる。「1作目は女性が見るに耐えないほど暴力的だったから(笑)、今回はストーリー的にもエンターテインメントの色を強くした。それなりにサスペンスの要素もあって、きっと女性も楽しめるはず」と自己分析する北野監督は、劇中の“笑い”にも言及し「別に狙っているわけじゃなく、緊張した場面には笑いが悪魔のように忍び寄るもの。結果、笑えるシーンになったが、笑わせるつもりはない」と断言。「このタイトルだって、考えたのはプロデューサーだもん。本当はタイトルを『朝のラジオ体操』にしたかった」と話し、観客を大いに笑わせた。西田は念願の北野組に初参加して「感無量。『バカ野郎』『この野郎』なんて怒鳴ってとっても楽しいし、毎日スポーツジムに行っているような爽快感だった」とコメント。一方、三浦と加瀬は前作からの“生き残り組”だが、「ろくでもない形で頂点に上り詰めたから、今回はとんだしっぺ返しを受けた。こんなことなら、上り詰めるんじゃなかった」(三浦)、「僕もなるべくして、ああいう形になりました」(加瀬)と自らが演じた役柄に訪れる“悲劇”に苦笑い。寡黙なヒットマンを演じる高橋は「怒鳴る代わりに、思いっきり(銃を)撃たせてもらって、無言で発散できました」と満足そうな表情。若きチンピラ役の桐谷は「その場の“ノリ”で撮影が進むことが多かった」と北野組の現場を語った。最後に「映画の登場人物で一番極悪なのは?」と質問された北野監督は、「そりゃ、テレビ東京とワーナー・ブラザースでしょ」と本作の製作会社と配給会社をまさかの名指し。「だって、ヤクザ映画なのに、バラエティでの番宣ばっかりなんだもん。これじゃ全然宣伝になってないって」と“たけし節”を全開させていた。『アウトレイジ ビヨンド』公開中取材・文・写真:内田 涼
2012年10月09日北野武監督の最新作『アウトレイジ ビヨンド』が10月6日(土)、キャリア最大規模となる全国225スクリーンでついに封切り!監督・脚本・編集を手がけ、“ビートたけし”名義で主演も果たした北野監督を始め、西田敏行、三浦友和、加瀬亮、高橋克典、桐谷健太が東京・新宿バルト9で初日舞台挨拶を行った。北野監督にとっては初の続編映画で、舞台は関東最大の暴力団組織“山王会”の壮絶な下克上を描いた前作から5年後。今度はヤクザ壊滅を図る警察が動き出し、前作で獄中死したはずのヤクザ・大友(たけしさん)を東西抗争の“導火線”として差し向けるが…。第69回ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門に出品され、惜しくも賞は逃したものの現地では「北野監督の最高傑作」との賞賛を浴びた今秋話題のバイオレンス大作だ。ファンを前に「面白くないって言う奴は、後で殴ってやろうと思う(笑)」と“舌”好調の北野監督。ヤクザ映画でありながら、クスッと笑わせるシーンもあるが「別に笑わせるつもりはないけど、緊張する場面だとまるで悪魔のように笑いが忍び込んでくる。結果的に笑えるシーンでも、狙ってるわけじゃない」のだとか。前作に比べて「ストーリー的にもエンターテインメント色を強めた。暴力だけじゃなく、それなりにサスペンスの要素も盛り込んだし、今回は女性でも楽しめるんじゃないかな」と作品をアピールしていた。“全員悪人完結”というキャッチコピーが踊る本作だが、舞台挨拶でも「映画の中で誰が一番極悪か?」という話題に。西田さんは「一番悪いのは、そりゃ大友でよ」と断言。一方、三浦さん&加瀬さんは前作で組織の頂点に上り詰めながら、本作では「ろくでもない形でトップに立ったから、しっぺ返しを受ける」(三浦さん)設定で、「やっぱり一番悪いのは(マル暴刑事の)小日向さん」と口を揃える。そして北野監督が一番極悪だと名指ししたのは、なんと本作の製作を手がけるテレビ東京と配給会社のワーナー・ブラザース映画!「だってヤクザ映画の宣伝なのに、いっぱいバラエティみたいなことやらされてさあ。これじゃ全然宣伝になってないって(笑)。三浦さんにも頑張ってもらい、本当に申し訳ない」と不服そうな表情だが、そんな毒舌が飛び出すのも、作品に対する自信がみなぎっている証拠。寡黙なヒットマンを演じる高橋さんは「思いっきり銃を撃たせてもらったから『コノヤロー!』って叫ばなくても、無言で発散できた」と不敵な笑み。桐谷さんは「その場のノリで撮影することが多かった」と北野演出をふり返った。『アウトレイジビヨンド』は新宿バルト9、新宿ピカデリーほか全国にて公開中。■関連作品:アウトレイジビヨンド 2012年10月6日より新宿バルト9、新宿ピカデリーほか全国にて公開© 2012 「アウトレイジ ビヨンド」製作委員会
2012年10月07日是枝裕和監督が初めて連続ドラマの演出に挑む「ゴーイング マイ ホーム」(関西テレビ・フジテレビ系)の制作発表記者会見が9月27日(木)に都内で開催。是枝監督を始め主演の阿部寛、山口智子、宮崎あおい、YOU、西田敏行が出席した。全話の脚本・演出を務める是枝監督は、居並ぶキャストを見やり「恵まれているなと思いながら日々、撮影に臨んでいます」と語る。阿部さんは映画『歩いても歩いても』、『奇跡』に続いて3度目の是枝監督とのタッグになるが「是枝さんという素晴らしい監督がドラマに初めて挑戦するということで、一緒に作っていきたいという気持ちでやっています」と意気込みを語った。阿部さんが演じるのは体は大きいのに「小っちゃい」と言われ続け、会社でも家庭でもどこか居場所がないサラリーマン・良多。「やられる男です(苦笑)。現場でやられながら日々過ごしています…」と現場の様子を明かす。阿部さんをやり込める筆頭の人物が、山口さん演じる良多の妻でフードスタイリストとして活躍する沙江。山口さんにとっては同局の「ロング・バケーション」以来16年ぶりとなる連続ドラマ出演となるが、「久しぶりなので全てが新鮮で感動の毎日です」と晴々とした表情で語る。山口さんにとってはほとんどのキャストが初共演。そのうちのひとりである西田さんは、山口さんのことを「大好きな方。既成概念の“女優さん”というものを匂わせない人」と大絶賛。山口さんの夫の唐沢寿明とはドラマ「白い巨塔」で共演しているが「唐沢くんと食べ物か何かの話をしていて『フワフワして柔らかい』という言葉が出てきたんだけど、唐沢くんは『うちにもフワフワして柔らかいものがいます』と言ってて、山口さんのことだなと思った。それからお会いするのを楽しみにしていました。(会ってみて)フワフワで柔らかな感性の方でした」と語り笑いを誘った。宮崎さんにとっても民放地上波の連続ドラマ出演は10年ぶりと久々。「是枝監督の作品が大好きでずっと観ていたので一員になれて嬉しい」と喜びを語る。「初めは緊張してハッキリとお顔を見られなかった」という阿部さんとの初共演について、「役として会話を交わす中で、良多は強がっているところがあってチャーミングですが、私の役としてはイラッとさせられるところがある。心がユラユラと動いて芝居するのを楽しんでいます」と楽しそうに語った。板挟みになりつつもそれなりに幸せな生活を送っていた良多だったが、疎遠だった父が倒れたことで人生に異変が。父は生まれ故郷で“クーナ”と呼ばれる妖精を探していたというのだが…。宮崎さんは良多の父・栄輔(夏八木勲)の見舞いに訪れる謎の美女を、YOUさんは良多の姉、西田さんは栄輔の幼なじみの歯科医を演じる。「ゴーイング マイ ホーム」は関西テレビ・フジテレビ系にて10月9日(火)より毎週火曜日、夜9時放送。初回は2時間スペシャル。公式サイト:www.ktv.jp/goingmyhome/■関連作品:カラスの親指 2012年11月23日より全国にて公開© 道尾秀介・講談社/2012「カラスの親指」フィルムパートナーズつやのよる 2013年新春、全国にて公開
2012年09月27日堺雅人、菅野美穂が主演する映画『大奥~永遠~[右衛門佐・綱吉篇]』の主要キャストが揃った華やかなポスター画像がこのほど公開された。その他の写真本作は、2010年10月に公開された『大奥』の続編となる劇場版第2弾。謎の疫病によって男性の数が激減し、男女の立場が逆転してしまった江戸時代を舞台に、五代将軍綱吉(菅野)を頂点とする“大奥”の人間模様を描く。このほど公開されたポスター画像の中心には、才覚と野心で“大奥”の世界をまい進していく右衛門佐(堺)と、将軍綱吉(菅野)の姿があり、ふたりを取り囲むように、側用人として綱吉に使える柳沢吉保(尾野真千子)、右衛門佐の片腕となる部屋子の秋本(柄本佑)、綱吉の側室である伝兵衛(要潤)、大奥の御台所(正室)信平(宮藤官九郎)、そして綱吉を溺愛する父・桂昌院(西田敏行)が並ぶ。キャッチコピーには、“孤独なふたつの魂は、やがて永遠の愛に”とあり、“大奥”での陰謀や愛憎劇が渦巻く中で、右衛門佐と将軍綱吉にどのような運命が待っているのか気になるところだ。このポスターや映画チラシは、29日(土)より本作を上映する予定の劇場に設置、配布される。映画『大奥~永遠~[右衛門佐・綱吉篇]』12月22日(土)丸の内ピカデリーほか全国ロードショー
2012年09月26日マーケティングリサーチを行うネオマーケティングは、祖父または祖母が健在する18~29歳の男女(500人)を対象に、「敬老の日に関する調査」を実施。調査期間は9月3日~9月5日、500件の回答を得た。「老人(お年寄り)とは、およそ何歳以上からがあなたのイメージでしょうか?」と尋ねたところ、1位「70歳以上(30%)」、2位「65歳以上(26.6%)」、3位「60歳以上(26.4%)」、4位「80歳以上(6.2%)」、5位「75歳以上(6.0%)」となった。また、「老人(お年寄り)を定義する年齢ですが、どのような理由からイメージしましたか?」という質問では、1位「体力の衰え(48.8%)」、2位「見た目の印象(47.0%)」、3位「年金(38.4%)」、4位「定年(35.4%)」、5位「毛髪(白髪など)(33.8%)」という結果になっている。さらに、「あなたにとって『理想の祖父像』は、タレントに例えると誰でしょうか?」と質問したところ、「児玉清」が23.2%で1位だった。ついで、2位は「西田敏行」(17.8%)、3位は「所ジョージ」(17.0%)となっている。「あなたにとって『理想の祖母像』は、タレントに例えると誰でしょうか?」という質問では、1位「吉永小百合(27.6%)」、2位「中村玉緒(20.2%)」、3位「八千草薫(19.4%)」という結果となった。なお、同調査の詳細は、同社運営のアンケートサイト「アイリサーチ」で無料ダウンロードすることができる。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年09月20日北野武監督の最新作にして、初の続編映画となった『アウトレイジ ビヨンド』のジャパンプレミアが9月18日(火)、都内で開催された。監督・脚本・編集を手がけ、“ビートたけし”名義で主演も果たした北野監督を始め、西田敏行、三浦友和、加瀬亮、中野英雄、松重豊、小日向文世、高橋克典、新井浩文、塩見三省、中尾彬、神山繁という“豪華かつ極悪”なキャスト陣が勢ぞろいし、本編上映を前に駆けつけたファンをその悪人オーラで圧倒していた。関東最大の暴力団組織“山王会”の抗争を描いた前作から5年。熾烈な下克上に決着がついたが、今度はヤクザ壊滅を図る警察が動き始める。利用されたのは、前作で獄中死したはずの大友(たけしさん)。ついに関東勢VS関西勢(花菱会)の巨大な抗争が再び動き始める。第69回ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門に出品され、惜しくも賞は逃したものの現地では「北野監督の最高傑作」との賞賛を浴びた今秋話題のバイオレンス大作だ。北野監督もヴェネチア入りし、現地での熱気に触れ「新しい時代のバイオレンス映画になった」と胸を張る。ズラリ勢ぞろいしたキャスト陣に目をやり「ここにいる全員が主役をできる役者さん。ギャラは相当かかりまして、うちの事務所としても大変。たくさんの人に観てもらえれば、赤字も解消できる」と笑いを交えながら、作品に対し絶対的な自信を示していた。総勢12人が居並ぶ中、やはり北野監督と西田さんの2ショットは迫力満点。西田さんにとっては、今回が“北野組”初参戦で「どうも“ハマちゃん”です」と挨拶も上機嫌。「念願だった北野監督の作品に出演できて、本当に嬉しい。楽しく面白い現場でした」とふり返り、「それに大声で怒鳴っているとスッキリしますね。おかげで血圧が正常に戻りました」と思わぬ“効用”も明かし、笑いを誘っていた。もちろん前作からの“生き残り組”も健在で「頂点を極めた男の末路を見届けてください」(三浦さん)、「今回、若頭に出世しましたが、どうやらその器じゃなかったようで、ひどめ目に遭いました…」(加瀬さん)と何やら怪しい雲行き。本作は『アウトレイジ』シリーズの完結編でもあるだけに、スクリーンに散る悪人たちの運命は、見逃し厳禁と言えるだろう。『アウトレイジ ビヨンド』は10月6日(土)より新宿バルト9、新宿ピカデリーほか全国にて公開。■関連作品:アウトレイジビヨンド 2012年10月6日より新宿バルト9、新宿ピカデリーほか全国にて公開© 2012 「アウトレイジ ビヨンド」製作委員会
2012年09月18日北野武監督の最新作『アウトレイジ ビヨンド』のジャパンプレミアが18日に都内で開催され、北野監督をはじめ、西田敏行、三浦友和、加瀬亮、中野英雄、松重豊、小日向文世、高橋克典、新井浩文、塩見三省、中尾彬、神山繁という豪華“悪人”キャスト陣が一堂に会した。北野監督は「みなさん主役級だから、ギャラが相当かかりました。うち(事務所)としても大変」と愚痴をこぼしながらも、高倉健の『任侠』シリーズや深作欣二監督の『仁義なき戦い』など過去の名作群を引き合いに「新しい時代のバイオレンス映画になった」と自信満々でアピールした。その他の写真ヤクザ社会の壮絶なる下克上劇を描き大ヒットした2010年の『アウトレイジ』の続編がついに日本のファンにお披露目された。獄中死したはずの大友(たけし)が警察の思惑によって釈放され、関東VS関西の両巨頭がぶつかり合う抗争に身を投じる姿が、前作をビヨンド(超越)する極限のバイオレンスで描かれる。北野監督にとっては、16作目にして初の続編映画で、第69回ベネチア国際映画祭コンペティション部門に出品された。惜しくも賞は逃したが「向こうではやたらウケましたね。(現地にある自身の)ファンクラブの会員とも酒を飲みながら『最高傑作』と評価してもらった。まあ、酒をおごったのはオレだけど(笑)」。コワモテ俳優がズラリ勢ぞろいする中、異彩を放つ西田は「念願だった北野監督の作品に出演できて本当に嬉しい。大声でどなってスッキリしましたし、おかげで血圧も正常に戻った」とユーモアを交え、本作への出演に喜びを表した。一方、前作からの“生き残り組”にも、今回はさらなる波乱が待ち構えており「頂点に上り詰めた男の末路をぜひ見てください」(三浦)、「出世して若頭になったんですが、どうもその器じゃなかったようで、ひどい目に遭いました」(加瀬)とファンの期待をあおっていた。『アウトレイジ ビヨンド』10月6日(土)より全国ロードショー
2012年09月18日2010年に一世を風靡し、時代劇映画No.1の大ヒットを記録した“男女逆転”『大奥』。あれから2年――堺雅人を主演に迎え、豪華さもドロドロ感もさらなるスケールアップを遂げた続編『大奥 ~永遠~[右衛門佐・綱吉篇]』が今冬より公開となる。このたび、本作の待望の予告編がついに解禁!“犬将軍”と呼ばれた徳川綱吉の時代。自らの野望を叶えようと暗躍する男・右衛門佐(堺さん)が大奥に現れる。不安と孤独に身を焦がし愛を求め続ける女将軍・綱吉(菅野さん)を、己の野心のために利用しようと近づいていく右衛門佐の謀略を軸に、大奥に渦巻く究極の愛憎劇が描かれる。今回届いた映像でまず目を引くのが、その豪華な世界観。将軍・綱吉を演じる菅野さんらの衣裳はもちろん、彼女を取り巻く美しき男たち、その数なんと3,000人!女子にとっては、まさに時代劇版“イケメン・パラダイス”?しかしご存知の通り、大奥はそんな楽園とは程遠い世界。男たちの業がひしめく中、一際ダークな魅力を放つのが堺さん演じる大奥総取締・右衛門佐。綱吉の心の隙間に優しく、かつ計画的につけ入ろうとするが、そうそう簡単には彼の野望は成就しない。次なる将軍を生むために数多の男たちと床を共にし、自身を「卑しい女」と嘆く綱吉の悲しみは右衛門佐の想像を超えており、自身の野望との間で葛藤する。そして、西田敏行演じる綱吉を溺愛する父・桂昌院の陰謀により、この愛憎劇はさらなる悲恋と男たちの嫉妬で激しく燃え上がっていく。さらに、先日発表されたMISIAが歌う本作の主題歌「Back In Love Again(feat.布袋寅泰)」をバックに、堺さんと菅野さんが切なく抱きしめ合うシーンはもちろん、2人のあわやベットシーン!?という際どい映像まで収められ、『大奥』の魅力を存分に味わえる仕上がりとなっている。宮藤官九郎を始め尾野真千子に要潤と、脇を固める華やかなキャスト陣に重厚感ある撮影セット、これぞ豪華絢爛と呼ぶに相応しい世界観である。まずはこちらの映像で、悲哀と欲望に満ちた『大奥』の世界を覗いてみて?映画『大奥 ~永遠~[右衛門佐・綱吉篇]』は12月22日(土)より全国にて公開。映画同様、堺さん主演で“男女逆転”大奥の誕生秘話と、その過程で引き裂かれる純愛を描くTVドラマ「大奥~誕生~[有功・家光篇]」は10月、TBS系列にて放送開始。※こちらの予告編はMOVIE GALLERYにてご覧いただけます。MOVIE GALLERY■関連作品:大奥 ~永遠~[右衛門佐・綱吉篇] 2012年12月22日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2012男女逆転『大奥[右衛門佐・綱吉編]』製作委員会
2012年09月13日WEB上で保険の管理が無料でできる「保険帳」を運営するエクスファンディアは、同サイトにて「東日本大震災の復興のシンボル(象徴)となる人物とは?」というアンケートを実施。22歳から60歳までの男女672名の回答を集計した。調査期間は4月26日から9月3日。総合第1位となったのは、お笑いコンビの「サンドウィッチマン」。男女別でも共に1位、30代でも1位を獲得した。被災地の宮城県仙台市出身であり、気仙沼での震災実体験と「東北魂」の合言葉で、募金や復興イベントにて活躍。地元大学生と東北の復興を考えるテレビ番組の司会も務める等、現在も多方面にわたり、復興支援をサポートしている。第2位はお笑い芸人の「江頭2:50」。20代で1位、30代では2位。男性では3位だが、女性では2位を獲得した。福島第一原発の放射能漏れ事故により、物資の運搬を拒否するドライバーが多くなっていた震災後間もない時期に、自らハンドルを握り2トントラックで福島県いわき市に自費で購入した救援物資を届けている。第3位はシンガー・ソングライターの「長渕剛」。40代で1位、男性2位、女性4位と幅広く票を獲得した。震災直後、被災地宮城県を訪れ、避難所や復旧作業にあたる自衛隊基地を慰問。また、昨年の紅白歌合戦では、石巻市から中継出演し、復興応援ソング「ひとつ」を歌唱した。現在も、自身がMCを務める被災地向けのラジオ番組等を通じ、脱原発を訴えている。以下、4位にSMAP、5位に西田敏行が続いた。政界からは、「枝野幸男」(当時内閣官房長官)が「渡辺謙」(俳優)と並んで総合15位タイで最高。「野田首相」は、「なでしこジャパン」(日本代表女子サッカーチーム)と並んで20位タイという結果だった。当時の首相「菅直人」は、「ベッキー」(タレント)と並んで22位タイとなっている。なお、今回のアンケートは、選択式ではなく自由回答形式。思い浮かぶ人物名の記入を求めたが、「思い浮かばない」、「そんな人はいない」等の回答が全体の31.7%を占めた。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年09月11日10月に公開される北野武監督の新作『アウトレイジ ビヨンド』のTVスポット映像がこのほど公開された。お茶の間に流れるにはあまりにも“ギリギリ”な、男たちの怒号の応酬が続く壮絶な映像だ。『アウトレイジビヨンド』動画本作は、血と暴力の世界に生きる男たちの生き様と抗争を描いたエンターテインメント作『アウトレイジ』の続編にして新たな物語。前作で死んだはずの大友(ビートたけし)が東西組織の勢力争いに巻き込まれ、さらにそこへ警察が介入。登場人物全員が“悪人”の抗争劇を描き出す。このほど公開されたTVスポット映像は30秒の短い映像ながら、冒頭からビートたけし演じる大友が「誰がまたヤクザやるって言ったんだよ!」と鋭い目つきでスゴむ場面で幕を開け、そこからは最後の瞬間まで緊張感がキレることなく、登場人物たちがひたすらにキレまくる壮絶な内容だ。小日向文世演じる刑事が大声をあげれば、加瀬亮演じるエリートヤクザの石原が誰かを殴りつけ、たけし、西田敏行、塩見三省が一触即発のやり取りを展開する。『…ビヨンド』は前作以上に、様々な勢力が入り乱れ、最後の最後まで誰が裏切り、誰が生き残り、誰があっけなく死んでしまうのかわからない物語が待っているそうで、TVスポット映像も短い時間の中に予想外の展開が次々と巻き起こる内容に仕上がっている。『アウトレイジ ビヨンド』10月6日(土)より全国ロードショー
2012年09月06日10月に公開される北野武監督の新作『アウトレイジ ビヨンド』に出演した三浦友和と中尾彬のインタビュー動画がこのほど公開された。『アウトレイジビヨンド』インタビュー動画本作は、血と暴力の世界に生きる男たちの生き様と抗争を描いたエンターテインメント作『アウトレイジ』の続編にして新たな物語。前作で死んだはずの大友(ビートたけし)が東西組織の勢力争いに巻き込まれ、さらにそこへ警察が介入。登場人物全員が“悪人”の抗争劇を描き出す。三浦が演じるのは、関東で勢力を拡大する山王会の会長、加藤。インタビュー動画で三浦は、劇中の加藤からは想像もできないほど穏やかな表情で、自身が演じた役について解説。さらに本作に登場する“大人の男”たちがなぜ、観客から支持されるのか? さらに三浦にとって“大人の男”とは何なのかについて丁寧に語っている。一方、中尾が演じるのは山王会古参幹部、富田。これまで数々の作品に出演してきた中尾だがインタビューでは「映画らしい映画に出していただけたのはうれしいこと」と笑みを見せ、自身が演じた役や、北野監督が率いる撮影現場の雰囲気、様々な素性をもった登場人物たちが揃うことの魅力について、わかりやすくも鋭い分析を披露している。三浦も中尾も数々の名演を見せてきた“大人の俳優”だ。本作には、ふたりのほかにも西田敏行や名高達郎、神山繁らキャリアを積んできた“大人の男”たちも多く出演しており、極悪非道な男たちの激しい争いを描いた本作に“重み”と“深さ”を与えている。『アウトレイジ ビヨンド』10月6日(土)より全国ロードショー
2012年08月10日第69回ベネチア映画祭への出品も決まっている北野武監督の新作『アウトレイジ ビヨンド』の予告編がこのほど完成し、怒号と銃弾が休みなく飛び交う緊迫感あふれる映像の一部が公開された。『アウトレイジ ビヨンド』予告編本作は、血と暴力の世界に生きる男たちの生き様と抗争を描いたエンターテインメント作『アウトレイジ』の続編にして新たな物語。前作で死んだはずの大友(ビートたけし)が東西組織の勢力争いに巻き込まれ、さらにそこへ警察が介入。登場人物全員が“悪人”の抗争劇を描き出す。このほど公開された予告は、刑務所内にいる大友が片岡刑事(小日向文世)に「お前、俺死んだってウワサ、流したろ?」と問いかける場面から始まるが、穏やかな映像はここまで。そこから先は男たちの鋭い眼光と怒鳴り声と銃声が飛び交う衝撃のシーンがほぼ休みなく続く。関東で勢力を拡大した暴力組織の山王会の若頭・石原(加瀬亮)がハイトーンに怒鳴り声を上げれば、西の雄・花菱会の若頭・西野(西田敏行)はドギつい関西弁で相手を一喝する。さらに悪人たちの怒りは言葉だけでなく銃弾になって画面を飛び交い、次々と男たちの血が流される。これまで数々の賞を受賞し、映画作家としての地位を確立してきた北野監督が、あえて“エンターテインメント”に徹した本シリーズ。約2分ほどの予告編を見るかぎり、『アウトレイジ ビヨンド』は前作を超え、北野映画史上最も娯楽性の高い作品になるようだ。『アウトレイジ ビヨンド』10月6日(土)より全国ロードショー
2012年08月03日妻夫木聡が主演し、浅野忠信、桐谷健太、溝端淳平、チャンミン(東方神起)らが出演する映画『黄金を抱いて翔べ』のポスター画像と予告編が公開された。『黄金を抱いて翔べ』予告編本作は、日本推理サスペンス大賞を受賞した高村薫のデビュー作を原作に、240億円の金塊強奪を企てる6人の男たちの姿を描くクライム・ミステリー。主演の妻夫木は、実行犯の幸田を、浅野はチームのリーダー北川を演じ、井筒和幸監督がメガホンをとる。このほど公開された動画では、妻夫木、浅野のほか銀行の地下に眠る金塊を狙う男たちが次々と登場。桐谷はシステムエンジニアの野田、溝端は北川の弟で調達屋の春樹、チャンミンは爆破工作員のエキスパートで国家スパイの顔を持つモモ、西田敏行は、元エレベーター技師でチームの相談役でもあるジイちゃんを演じる。終盤では、本作の主題歌に決定した安室奈美恵の新曲『Damage』の一部を聴くことができる。またポスター画像には、“計画は完璧なはずだった”とあり、彼らの命がけの強奪計画が思いもよらぬ方向へと進んでいくことがわかる。大阪の街を舞台に、井筒監督が“犯罪小説の最高峰”と言われる高村薫のベストセラー小説をどのように映画化するのか気になるところだ。『黄金を抱いて翔べ』11月3日(土)全国ロードショー
2012年07月27日10月公開の北その他の写真野武監督の最新作『アウトレイジ ビヨンド』のポスター画像がこのほど公開され、“全員、悪人”というシリーズのコピー通り、穏やかでない男たちがズラリと顔を揃えた。本作は、血と暴力の世界に生きる男たちの生き様と抗争を描いたエンターテインメント作『アウトレイジ』の続編にして新たな物語。前作で死んだはずの大友(ビートたけし)が東西組織の勢力争いに巻き込まれ、さらにそこへ警察が介入。登場人物全員が“悪人”の抗争劇を描き出す。このほど公開されたポスターはビートたけしを筆頭に、三浦友和、加瀬 亮、中野英雄、小日向文世、西田敏行、松重 豊、高橋克典、桐谷健太、新井浩文、塩見三省、中尾 彬、神山 繁が演じる13人の悪人がデザインされたもの。登場人物たちは全員、殺気を漂わせ鋭い眼光をどこかに向けており、物語の中で登場人物たちの怒りと殺意と悪意が誰に向けられ、どのような抗争を巻き起こすのか気になるところだ。ちなみに最新の資料によると『…ビヨンド』の舞台は、前作の5年後。頭が変わりさらに勢力を拡大した関東の暴力団・山王会を壊滅させるために警察は、表向きは山王会と友好な関係を築いている関西の花菱会に目をつける。東西の巨大組織が抗争を始めるための策略が進むなか、刑務所で死んだはずの大友が出所する。大友はなぜ生きていたのか? なぜ出所したのか? そして彼を塀の外で出迎えた刑事・片岡の目的は? 映画は前作以上のバイオレンスシーンを織り交ぜながら、数々の謎の真相と、極悪な男たちの争いの結末を描く。『アウトレイジ ビヨンド』10月6日(土)より全国ロードショー
2012年07月23日マーケティングリサーチを行うネオマーケティングは、同社のインターネットリサーチサイト「アイリサーチ」で、全国の父親が健在な男女600名を対象に「父の日に関する意識調査」をテーマにしたインターネットリサーチを実施した。お父さんの好きなところを聞いた結果は、娘は1位が「優しい」41.3%、2位が「知識がある」29.7%、3位が「頼りがいがある」29.3%だった。息子は1位が「尊敬できる」29.3%、2位が「知識がある」22.3%、3位が「頼りがいがある」22.0%だった。娘は優しいお父さんを、息子は尊敬できるお父さんを好む傾向があるようだお父さんを漢字一文字に例えると何かを聞いたところ、娘の1位は「変」で11.7%。2位は「優」11.0%、3位「和」10.3%となり、ちょっと変だが穏やかで優しいイメージを持っているようだ。対して息子は、1位が「働」16.0%、2位が「大」11.7%、3位が「和」11.3%という結果になった。息子から見た父親は、家族のために一生懸命働く大きな存在、というイメージが強いようだ。理想の父親だと思うのは誰かを聞いたところ、娘は1位が「関根勤」28.7%。2位が「山口智充」19.7%。3位が「所ジョージ」19.0%だった。対して息子は、1位が「所ジョージ」16.7%、2位が「関根勤」14.7%、3位は「高田純次」「西田敏行」「北野武」がそれぞれ9.3%で同率となった。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年06月13日2011年の実写映画ナンバー1ヒットを記録した映画『ステキな金縛り』のブルーレイ&DVDが25日(金)にリリースされる前に、三谷幸喜監督が取材に応じた。その他の写真本作は、三流弁護士のエミ(深津絵里)が、殺人容疑をかけられた男の上にのしかかっていた落ち武者(西田敏行)の幽霊を証人に招きいれ、被告が事件の夜“金縛り”にあっていたというアリバイを証明し無罪を立証するべく奔走する法廷コメディだ。映画でも次々とヒット飛ばしている三谷監督だが、本作は監督が10年前から温め続けるも、なかなか実現しなかったという企画だ。「当時は、映画でコメディはあたらない、法廷ものは難しい、幽霊ものもそれほどヒットしないと言われて、『その3つを全部やって、当たる映画を作ります!』って宣言しちゃった手前、これが当たらなかったら次はないな、と。だから公開前は不安でしたね」。しかし、映画は大ヒット。興行収入42.8億円を記録した。もちろん、企画を温め続けた10年の間に大きな出来事もあった。主演女優・深津絵里との出会いだ。「前作(『ザ・マジックアワー』)で初めて深津さんと御一緒して、今回は“深津さんありき”で始まったんです。まず『深津さん主演でコメディをやりたい』と思いましたし、深津さんの魅力をどれだけ映像で残せるかが僕の使命だと思っていました。彼女はお芝居も上手なんだけど、動きが面白いし、動きのキレがいいんですよね。深津さんはそれに加えてどこか“哀感”がある。この人はコメディエンヌに必要なものをすべて持っている人だと思います」。ちなみに三谷監督は続く舞台『ベッジ・パードン』、スペシャルドラマ『ステキな隠し撮り 完全無欠のコンシェルジュ』でも深津に出演を依頼している。自作がヒットし、高評価を集めていることについて「もっと褒めてもらってもいい!」とジョークを飛ばす三谷監督だが、本作ではこれまで多様してきた“長回し”をあえて封印して、短いカットを積み重ねる作劇に挑戦するなど、1作ごとに自らにハードルを設定し、映画を撮り続けている。「映画に関しては明確な目標があって、それは『お熱いのがお好き』(ビリー・ワイルダー監督の傑作コメディ)なんです。あの映画のいいところは“観終わった後に感動が残らないのに満足は残る”こと。そんな映画がつくりたいし、それが僕の映像としてのコメディの目標なんですね。だからそのために今なにをすればいいのか逆算しながら作っています。そこに向けて着実に進んでいる感じです」。『ステキな金縛り』スペシャル・エディション3枚組7140円(税込)発売元:アミューズソフト販売元:東宝『ステキな隠し撮り 完全無欠のコンシェルジュ』3990円(税込)発売元:フジテレビジョン販売元:ポニーキャニオン『 三谷幸喜「short cut」』3990円(税込)発売元:株式会社WOWOW販売元:東宝株式会社すべて発売中
2012年05月25日先月より撮影がスタートした、北野武監督最新作『アウトレイジ ビヨンド』が、現在開幕中の第65回カンヌ国際映画祭にて、プリセールスを開始することが決定!2年前の同映画祭コンペティション部門にて上映され、衝撃を与えた前作『アウトレイジ』に続き、世界に向けて殴りこみをかける。さらに、現在まさに撮影進行中の本作から西田敏行始め、ド迫力の“悪人”たちによる緊張と興奮入り交じる口撃シーンのメイキング映像が到着した!前作からの続投キャストに加え、今回新たに登場する関西最大勢力「花菱会」のメンバー、西田敏行演じる若頭・西野や塩見三省演じる幹部・中田ら北野武映画初参加の面々の“悪人”対決にも注目が集まる本作。5月15日(火)、神戸ではビートたけし率いる関東勢と西田さんらが率いる関西・花菱会の直接対決のシーンが撮影されたが、そこでは激しい銃撃戦の迫力を超える、怒号合戦が繰り広げられている。その圧巻ぶりをぜひ一足早くチェックしてほしい。さらに、本作が完成してからの動向も注目されるところ。前述の通り、16日からそのプリセールスがカンヌ映画祭で開始されたのに加えて、前作に続き本作に出演する加瀬亮と撮影の柳島克己も、アッバス・キアロスタミ監督作『ライク・サムワン・イン・ラブ』(原題/コンペティション部門出品)の上映に合わせて、撮影の合間を縫って現地入りすることも決定。別作品での参加となるが、「北野武監督の最新作撮影中での参加となりますが、この映画についても、多くの方に広めてこれたらと思います」(加瀬さん)と本作のアピールにも意気込みを見せる。また、同映画祭では、2007年に北野監督が各国の名匠と一緒に参加した映画祭記念短編作品集『それぞれのシネマ』に収められた短編『素晴らしき休日』の一部も、映画祭65周年を記念して上映されるとのこと。“世界の北野”と認められる監督の最新作とあって、各方面から注目を集めそうだ。『アウトレイジ ビヨンド』は10月6日(土)より、新宿バルト9、新宿ピカデリーほかにて公開。※こちらの映像はMOVIE GALLERYにてご覧いただけます。MOVIE GALLERY■関連作品:アウトレイジビヨンド 2012年10月6日より全国にて公開© 2012 「アウトレイジ ビヨンド」製作委員会■関連記事:『アウトレイジ』続編で三浦vs西田たけし演じる前作主人公は「実は生きていた」
2012年05月18日撮影中の北野武監督の最新作『アウトレイジ ビヨンド』の撮影現場の様子と、怒号が飛び交う男たちの壮絶なやりとりを記録した特別映像がこのほど公開された。『アウトレイジ ビヨンド』最新映像先月2日より神戸でクランクインし、10月6日(土)の公開に向けて現在も撮影中の本作は、血と暴力の世界に生きる男たちの生き様と抗争を描いたエンターテインメント作『アウトレイジ』の続編にして新たな物語。前作で死んだはずの大友(ビートたけし)が東西組織の勢力争いに巻き込まれ、さらにそこへ警察が介入。登場人物全員が“悪人”の抗争劇を描き出す。このほど公開された映像は、ビートたけしが本作からの出演となる西田敏行、塩見三省と迫真の演技バトルを繰り広げる様子を収めたもの。撮影前に穏やかな口調で演出プランを説明する北野監督の姿から一転、カメラが回った後の北野監督=ビートたけしの凄みは圧倒的で、関西の組織の若頭を演じる西田、幹部役の塩見もこれに応戦。一発の銃弾も発射されていないにも関わらず、飛び交う怒号だけで血が流れそうな緊迫感あふれる場面を捉えている。本作は、製作発表の段階から世界各国の映画関係者の注目を集めており、開催中のカンヌ映画祭でも、海外セールス活動を開始。プロデューサーの森昌行氏は「既に国外の映画関係者から、製作進行状況についての問い合わせをいただいております。話題性を含め、注目度はかなり高いので、前作を超えるセールスを期待しております」とコメントしており、日本だけでなく海外での上映規模も気になるところだ。『アウトレイジ ビヨンド』10月6日(土)より全国ロードショー
2012年05月18日アニメーション映画『ももへの手紙』が4月21日(土)に公開を迎え、声優を務めた美山加恋、優香、西田敏行に沖浦啓之監督が舞台挨拶に登壇した。父を亡くし、母と共に瀬戸内海の小島に越してきた少女が、不思議な妖怪たちとの出会いを通じて父が遺した想いや母の愛を受け止めていく姿を描く。初日を迎えることができて美山さんは「とっても嬉しいです!」と満面の笑み。声の収録が行われたのは1年半ほど前で「そのときは中学2年生で、いまは高校生ですからすごく昔にも思えるし、あっという間のような気もするし不思議な気分です」と語る。優香さんとは母娘役を演じているが「最初はお姉さんのイメージだったので不思議でしたが、声を当てていくと本当のお母さんのような温かい声で、私も本当にお母さんに接するような声でできました」と明かした。優香さんも「小さい頃から見てきたあの子がこんなに大きくなったのか!という思いでした。女性としてキレイになっていく時期で、その成長を見ていて母親のような気持ちになりました。『お母さん』と呼んでほしいくらいの気持ちになりました」と頷く。これに美山さんが「お母さん!」と反応。優香さんも「ありがとう!娘よ(笑)」と応じ会場は笑いに包まれた。西田さんは妖怪・イワの声を担当したが「この前は落ち武者の幽霊だったし…」と人間以外の役ばかりが続くことに苦笑いを浮かべていた。映画の公開を前に、物語にちなんで「父から娘への手紙キャンペーン」が行われていたが、この日は最優秀作品賞の表彰が行われ、広島県在住の佐渡泰さんが受賞。娘の仁美さんと共に登壇し、娘への手紙を朗読した。愛情あふれる手紙の内容に美山さんらキャスト陣が涙をぬぐう一幕も。西田さんは「思わず落涙してしまいました。お互いに愛し合っているのにコミュニケートできない時間というのはあるものです。僕も母を亡くしてようやくその存在、偉大さが分かった」としみじみと語った。『ももへの手紙』は全国にて公開中。特集:『ももへの手紙』の世界へようこそ■関連作品:ももへの手紙 2012年4月21日より丸の内ルーブルほか全国にて公開© 2012『ももへの手紙』製作委員会■関連記事:『ももへの手紙』美山加恋&優香インタビュー母娘役を通して気づいた、宝物錦戸亮、結婚を隠し通す自信は?先輩・城島からは「ジャニーさんには言っときや」【シネマモード】日本の「家族」を感じる映画vol.1『ももへの手紙』親子だから分かり合える感動とは?『ももへの手紙』親子試写会アンケート発表西田敏行、田中みな実アナからの妖怪扱いに苦笑い
2012年04月23日北野武監督が『BROTHER』以来9年ぶりに現代ヤクザの世界を描いた『アウトレイジ』の続編『アウトレイジ ビヨンド』の記者会見が17日に撮影現場の千葉県で行われ、北野監督と、前作に続いての出演となる三浦友和、加瀬亮、小日向文世、新キャストの西田敏行、松重豊、高橋克典、桐谷健太、新井浩文が登壇した。その他の動画『アウトレイジ』は2010年、豪華俳優陣が集結し、登場人物全員が“悪人”という強烈な設定で話題に。その続編であり完結編である『…ビヨンド』は、3月11日に発生した東日本大震災の影響で製作を延期していたが、今月2日に神戸でクランクインし、現在も撮影中だ。北野監督は、「もともとシリーズ予定ではなかったのですが、前作があたっちゃって…。1回見た人は2回目も見るんじゃないかという図々しさです。台本は面白くて仕方ないので、(映画が)つまらなかったときに演出のせいにならないように頑張ります」と話し、映画では前作、獄中で刺されて死んだはずの大友を再び演じる。森昌行プロデューサーは、「ポイントは、“実は大友は生きていた”ということ。ただリベンジという単純なものではなく、出所した大友の第一声が「誰がまたヤクザやるっていったよ」というところから始まります。そして東西巨大ヤクザ組織が勢力争いをする中、ヤクザ壊滅を目論む警察が介入していくところに大友が巻き込まれていきます」と明かした。また、前作は公開時、約155スクリーンでの上映だったが、本作は200館以上という北野映画史上最大規模での公開となることも発表された。すべてにおいて前作を超えることを感じさせられる『アウトレイジ ビヨンド』は、10月6日(土)より全国で公開。『アウトレイジ ビヨンド』10月6日(土)より全国ロードショー
2012年04月18日すっとその世界に入り込み、じわりと心を動かされ、ずっと記憶に残る──そんな宝物にしたいと思えるような映画と生涯何本出会えるだろう。『ももへの手紙』は間違いなくその1本となりえる名作。母と娘、父と娘、彼らを取り巻く人々とちょっと変わった妖怪たちが伝えるのは、家族の絆。ずっと傍にいてくれると思っていた父親を突然失ったヒロインのももが、「ももへ」とだけ綴られた書きかけの父の手紙を見つけたことで始まる彼女の心の旅。心と心を繋ぐその旅路の先には、すべての人を優しく包み込む愛が待っている。そして、キャラクターに声という命を吹き込んだ、美山加恋と優香にとってもこの作品は宝物となり、「心があたたまる映画」と、それぞれの想いを言葉にする。ももの声を演じるのは、ドラマ「僕と彼女と彼女の生きる道」の凛ちゃん役で、多くの人を感動させた若手女優の美山さん。通常の演技とは異なり、「アニメーションに合わせて感情を表現するのが難しかった」と苦労を口にするが、責任ある主人公のももを、誰もが共感できるキャラクターに仕上げているのはさすがだ。「ももは、お父さんのことで悩んでいて…そんなももの心情を演じられるのか不安もありました。でも、本当は明るい子、面白い子なんです。そういうギャップを演じたいなと思いました」。役へのアプローチも完璧だ。美山さんの発言に「うんうん」とうなずき、微笑みを投げかける優香さん。沖浦監督から母・いく子役のオファーを受けたときは「えっ、私がお母さん役ですか?」と驚いたそうだが、本人の「私は大人っぽい声ではないのに…」という心配はまったく不要。優香さん以外は考えられないと思ってしまうほどキャラクターに寄り添ってみせた。「いく子さんそのものが素敵だったから」と魅力を語る。「絵コンテを見たときから素敵なお母さんだなって思ったんですよね。これまでにマンモスやサルの声はやったことがあるけれど(笑)、人間の役をやったことがなかったので、最初はものすごく不安だったんです。それが、実際に映像を見ながらいく子さんのセリフを言ってみると、とても気持ち良くて。いく子さんに自然になれる感じがした。夫を亡くした悲しみを抱えているけれど、ももの前では絶対に悲しい姿を見せない強い人、そして明るい人。そういういく子さんを演じることが、ものすごく気持ち良かったんです」。もちろん、母娘、優香さんと美山さんの息もぴったりだった。「毎日のようにテレビで優香さんを見ていたので、すごく楽しみだったんです。優しくて、安心してアフレコができました!」と、キラキラとした瞳で、同じ事務所の憧れの先輩との共演を喜ぶ美山さん。一方、優香さんは「加恋ちゃんのことは、ずっとドラマで見ていたので、(あんなに小さかった凜ちゃんが)こんなに大きくなったのね…って、まずその成長にびっくりしました。アフレコからしばらく経ってこうして会うと、また成長していて。どんどんお姉さんになっていく。つい母親の目線で見ちゃいますね(笑)」。その眼差しは、スクリーンの中でいつもももを優しく見守っていた母・いく子のそれと重なる。アフレコ中、「あんなことがあったね、こんなことがあったね」と、2人が思い出を語る中で一番盛り上がったのは、ももの前に突然現れる“見守り組”。妖怪のイワ、カワ、マメについてだ。妖怪の登場に「びっくりした!」けれど、「マメがものすごくかわいいんです!動きもかわいい!」と、キモカワキャラのマメがお気に入りだと声が弾む美山さん。「そうそう、マメかわいいよね!マメがももの足をペロンって舐めて、ももが叫ぶシーンが好きだったなぁ」と、優香さんもとびきりの笑顔を見せ、「妖怪たちは(現代に)突然現れるけれど、違和感がないんですよね。ファンタジーなんだけれどファンタジーじゃなくて、本当にいるかも?って思えるというか。映像が繊細だからこそリアルに思えるのかもしれないですね」と素晴らしさを熱く語る。そんな妖怪たちの存在は、映画にクスッと笑えるコミカルさを与え、さらには、何故ももの前に妖怪たちが現れたのか?その理由にこそ作品のテーマが潜んでいる。見えないけれど繋がっている、“人と人との繋がり=絆”がしっかりと描かれているのだ。また、ももといく子を通して11歳の頃の自分自身、幼い頃の記憶もよみがえってきたと懐かしむ。彼女たちが11歳の頃に記憶をさかのぼってもらうと──「リレーの選手に選ばれるくらい運動は得意だったけれど、みんなの前ではなかなか発言できない消極的な女の子でした」というのは優香さん。「いく子さんを演じながら、自分がももの年齢の頃を思い出していたんですけど、小学校の頃のお母さんって、ものすごく“お母さん”だった気がするんですよね。年齢で言うと50~60歳ぐらいの印象?でも、実際はそんなにお母さんじゃないというか、ひとりの女性でもあったんだなって」。優香さんは現在31歳。39歳のいく子の年齢には少し遠いけれど、30代を迎えたいまだからこそ当時の母の気持ちに「近づけた気がする」と、しみじみとした表情を見せる。現在15歳の美山さんにとっての11歳という年齢は「役者さんとして頑張りたいという夢が出てきた時期」であり、その大きな決意、若くして自分の生きる道を決めたことに「すごいね、すごいね」と感心する優香さんの表情は、やはりいく子さんそのものだった。そして、こう続ける。「家族って、近すぎるがゆえに本当の気持ちを伝えられない、そういうこともありますよね。家族だから分かるでしょ?って、つい思ってしまう。思春期の頃は特にそうで、私にもそういう時期がありました。大人になってからも、仕事であったつらいこと大変なことを伝えられずにひとり我慢したこともありました。だから、ももの気持ちはよく分かります。30代を迎えたいまは、いく子さんの気持ちも分かる。そういう意味では、いろいろな目線で観ることのできる映画だなって思うんですよね。うん、気持ちって伝えないと分からないんですよね」。優香さんが深くうなずきながら最後に放った一言は、まさにこの映画のテーマそのもの。『ももへの手紙』はきっと大切な人に想いを伝えたくなる、当たり前だけれどとても大切なことに気づかせてくれる、誰にとっても宝物と言える1本になるだろう。(text:Rie Shintani)特集:『ももへの手紙』の世界へようこそ■関連作品:ももへの手紙 2012年4月21日より丸の内ルーブルほか全国にて公開© 2012『ももへの手紙』製作委員会■関連記事:錦戸亮、結婚を隠し通す自信は?先輩・城島からは「ジャニーさんには言っときや」【シネマモード】日本の「家族」を感じる映画vol.1『ももへの手紙』親子だから分かり合える感動とは?『ももへの手紙』親子試写会アンケート発表西田敏行、田中みな実アナからの妖怪扱いに苦笑い船越英一郎、出演作でない『ももへの手紙』をアピール!「出ていないのはおかしい!」
2012年04月17日TBS系の新ドラマで「関ジャニ∞」の錦戸亮が本人役を演じることで話題の「パパドル!」の記者発表が4月16日(月)、東京の品川プリンスホテル内のチャペルで開催。白タキシード&ウェディングドレスの新郎新婦姿の錦戸さんと優香さんを始め、川島海荷、今井悠貴、谷花音、えなりかずき、佐藤二朗、高畑淳子、城島茂、財前直見らが出席した。「関ジャニ∞」のアイドル・錦戸さんが3人の子持ちで年上のシングルマザー・遥(優香さん)とメンバーにさえも極秘で結婚!事務所から突き付けられた「3か月以内に離婚か引退を決めること。バレたら即引退」という厳しい条件の下でアイドルとして新米パパとして奮闘する姿を描く。錦戸さんは開口一番「錦戸亮役の錦戸亮です」とニッコリ。本人役でドラマ主演という初めての挑戦について「迷いもありますが、撮影は楽しく進んでいます」と語った。母親役を演じる高畑さんと一緒にヴァージンロードを歩いた優香さんは「緊張しています」と語るも、「こんな素敵なウェディングドレスを着られて幸せです」と嬉しそう。「素敵なお母様と楽しい子供たちに囲まれ、こんな素敵な人と結婚できるなんて」と笑みを浮かべた。もし極秘結婚したら隠し通す自信は?という記者からの質問に錦戸さんは「それはみなさんがスッパ抜くかどうかでしょ(笑)。ドラマの中の錦戸亮は頑張っているんで頑張れる僕でいたいです。でも結局はみなさん(マスコミ)次第で撮られるかどうかですね」と苦笑交じりに語った。一方の優香さんは「人はしゃべってしまうものなので無理だと思います」。優香さんの娘役を演じる川島さんも「すぐバレると思います。毎日ウキウキしてしまい『早く家に帰りたい』と思いそうで、周りはすぐ気づくと思います」と自信なさげ。高畑さんはそんな共演陣に「恋愛はウキウキじゃなくて、やつれていくもの。みなさん、これから分かりますよ」と人生経験の深さを感じさせる意味深なコメントで笑いを誘っていた。城島さんはドラマの中で錦戸さんの相談に乗る、かつての人気アイドルで事務所の元先輩を演じるが、役柄を踏まえつつ錦戸さんに「ジャニーさんには言っときや(笑)!」とニヤリ。「関ジャニ∞」のチーフマネージャー役の財前さんも「マネージャーにだけは先に報告した方がいいと思います」と釘を刺し、チャペル内は笑いに包まれた。会見後には、キャスト陣は個別の取材に応じた。錦戸さんは初共演となる優香さんについて「TVで見ていたまんまでよく笑うししっかりしてる。そりゃ錦戸亮も突っ走って結婚してしまうわ(笑)!」と大絶賛。また“アイドル”を演じることについて、少し考え込みながら「アイドルって何なのか?正直、分からない。第三者から見たら僕はアイドルだけど、自分でアイドルでいようと思ったことはない。だからといってなりたくないとも思わないし。アイドルって便利な言葉で、“何でも屋さん”ですもんね。いつか答えが出ればいいですね」と語った。ちなみに本ドラマでは、TBSの実際のバラエティや情報番組とのコラボレーションが実現。「ひみつの嵐ちゃん!」の「嵐」のメンバーや「A-Studio」の笑福亭鶴瓶も実名で出演している。撮影は第1話を撮り終えたところだというが、錦戸さんは「公共の電波でドッキリを仕掛けているよう」と表現。「僕がほかの番組に出ているとき『こいつ、裏で優香と結婚してる』って思えるようなドラマになればいいですね。楽しみ方を見つけたいです」と意気込みを語った。「パパドル!」は4月19日(木)より放送開始(21:00~21:54/初回は拡大スペシャル21:00~22:06)。■関連作品:ももへの手紙 2012年4月21日より丸の内ルーブルほか全国にて公開© 2012『ももへの手紙』製作委員会■関連記事:【シネマモード】日本の「家族」を感じる映画vol.1『ももへの手紙』親子だから分かり合える感動とは?『ももへの手紙』親子試写会アンケート発表西田敏行、田中みな実アナからの妖怪扱いに苦笑い船越英一郎、出演作でない『ももへの手紙』をアピール!「出ていないのはおかしい!」何がほかの妖怪と違う?愛嬌たっぷりの『ももへの手紙』妖怪たちの誕生ルーツ
2012年04月16日この春、家族について語る映画が、邦画の中で目立っています。もともと家族愛というのは、映画で描かれることの多い定番テーマのひとつですが、1年前の大震災を考えると、もしかすると家族の絆、愛の大切さを身に染みた人が多かったことを表しているのかもしれません。今回ご紹介する『ももへの手紙』は、愛する人との別れ、それにより生まれた後悔や痛み、そしてそれゆえに亡き家族への想いをさらに強めて生きていく少女の姿を描いた人間ドラマ。父の死をきっかけに、主人公と母親が移り住んだ美しい瀬戸内の汐島を舞台に、家族の繋がり、人々の想いを映し出したアニメーションの秀作です。大切な人との別れは、誰もがどうしても経験しなければならない試練のひとつ。心の準備期間を持てる場合もあれば、容赦なく突然訪れることもあります。主人公のももの場合、ちょっとした行き違いから腹を立て「もう、帰ってこなくてもいい!」と言ってしまった父親が、事故により本当に帰らぬ人になってしまいます。お別れとしては、あまりにも辛い現実ですが、わだかまりを抱えたままの少女はいったいどのようにその現実を受け止めていくのでしょうか。もはや、父が言いたかったことを知る手がかりは、「ももへ」とだけ記された書きかけの手紙だけ。いったい父親は何を書こうとしていたのか、それを期せずして教えてくれることになるのが、突然現れた妖怪たちで…という切なくもちょっと不思議なお話です。この作品を観ていると、人は多くの温かい想いに囲まれて生きているのだと気づかされます。悲しみをこらえて明るくふるまう母親、ももを気遣ってくれるけれど多くを語らない少年や、親切な島の人々、何のために現れたのかわからない妖怪、そして天国に行ってしまった父親――。それぞれ優しい想いを持っていますが、自分たちの気持ちを伝えるのが上手な人々ではなく、ももにはなかなか伝わりません。ももがそれに気づけるのはいつなのかとやきもきもするのですが、当人にしてみればなかなかそうもいかない…ということぐらい、私たちは百も承知。“近すぎて見えないもの”“当たり前すぎて感謝できないこと”が多いというのは経験で痛いほど知っていますからね。そんなことを考えながら本作を観ていたら、人の気持ちというものは、父が遺した白紙の手紙のようなものなのかもしれないなと思うようになりました。気持ちはあるのに、なかなか表現することができないのが人間です。でも、相手はどんな気持ちでいるのだろうと、感じ取る努力をすることで、見えやすくなる気持ちもあるのは確かです。人は、特に恥ずかしがり屋な日本人はそうやって、「愛している」「大切に思っている」と言葉で表現することを最小限に抑えつつも、大切な人たちと想いを交わしてきました。“言わなくても分かる”という非常に高度なコミュニケーションスキルを持っているのです。すべてをさらけ出さない日本の美学の一部なのでしょう。言葉で表現されないからといって、そこに気持ちがないとは言えません。言葉にしないから重みをもつ想いもあります。ただ、この高度なコミュニケーション術を成り立たせるためには、相手を慮り、相手の気持ちを汲み取ろうと努力をし、相手の存在に感謝することが互いに必要となってきます。日本では、昔からそれが当たり前に行われてきましたが、ここ最近、私たちはあまりにもダイレクトな表現ばかりに慣れ過ぎていて、私たちが持つ“慮る文化”をおろそかにしているのではないかというメッセージも、本作からは読み取れます。そう考えると、発達し過ぎた情報伝達ツールに翻弄されている私たちは、まさに主人公のももと重なるような気さえするのです。コミュニケーションとは、放っておいてもひとりでに上手くいくことではありません。それは、近い存在である家族ならなおのこと。そんなことに改めて気づかせてくれる本作を観た後は、いつもより、大切な人をもっと思いやりたくなっている、健気な自分を発見できるかもしれませんよ。最後に、ちょっと面白い話題をひとつ。本作の監督、沖浦氏の才能に太鼓判を押す巨匠・押井守監督が、ネット、SNSに右往左往する現代人の姿を通して、真のコミュニケーションを問う「コミュニケーションは、要らない」という本を幻冬舎新書から出しています。この映画とこの新書。なんだか繋がりが面白いと思いませんか。ご興味があれば、映画と一緒にこちらもぜひ。(text:June Makiguchi)特集「LOVE,HOME,CINEMA」■関連作品:ももへの手紙 2012年4月21日より丸の内ルーブルほか全国にて公開© 2012『ももへの手紙』製作委員会■関連記事:親子だから分かり合える感動とは?『ももへの手紙』親子試写会アンケート発表西田敏行、田中みな実アナからの妖怪扱いに苦笑い船越英一郎、出演作でない『ももへの手紙』をアピール!「出ていないのはおかしい!」何がほかの妖怪と違う?愛嬌たっぷりの『ももへの手紙』妖怪たちの誕生ルーツ笑顔こぼれる『ももへの手紙』サウンドトラック沖浦監督書き下ろしジャケット公開
2012年04月13日瀬戸内の小さな町を舞台に、ここへ母とふたり引っ越してきた小学6年生のヒロイン・ももの元に訪れる、不思議な存在との出会いを描いた、珠玉のアニメーション『ももへの手紙』が4月21日(土)より公開となる。最愛の父を亡くしたことをきっかけに、慣れない土地での生活を始めるももと母親・いく子のもどかしくも温かい親子の絆を通して、“大切な人”の存在を改めて感じさせる本作。シネマカフェでは公開に先駆けて、親子を集めての試写会を開催。読者の感想から見えてくる、親子だからこそ感じられる、分かり合えるものとは――?「ももへ」とだけ記された手紙を残し、天国へと旅立ってしまった父親への拭いきれない気持ちを胸に、汐島という小さな島に母とやって来たももの元にやってくる、不思議な存在。聞けば、彼らは“見守り組”と名乗る妖怪3人組であった。彼らがももの元へやって来た理由に、本作のメッセージが隠されている。本作を観終えた親子に作品への点数をつけてもらったところ、100点超えが続出、平均点数は93点という高評価の結果に。大人、子供関係なく、総じて印象に残ったのは「親子のドラマ」「人の温かさ」という声であった。「四国の美しい自然、風景、島の人々の温かさ、優しさが良く描かれていました。子供向きと言うより、大人の人に観てもらいたい」(50代・女性)、「人の繋がりが大事だなと改めて思わせてくれて温かくなりました」(50代・女性)という声もあれば、「ももにもお母さんにも素直に感情移入ができました」(40代・女性)と、親と子両方の視点で共感できたという意見も。東京から離れた島という舞台でありながら、そこで暮らすももと母・いく子の関係は決して大げさに描かれていないリアルさが高い共感へと繋がっているのだろう。実際に「母・いく子に共感できたか?」との質問には、ほぼ全員の親が「はい」と回答。「娘に涙を見せずに頑張ろうと無理するところ」(50代・女性)、「無理してでも子供を育ててしまうところ」(30代・女性)という親ならではのいく子の強さに頷く人もいれば、「母娘だから喋らなくても分かるかなとお互いが思ってしまうこともありますが、やはり言葉にしないと分からないこともあるところに、とても共感できました」(40代・女性)といった家族ならではの難しさ、さらに「前半で子供の話を聞いてないところ」(30代・女性)という、完璧ではいられない親のリアルな意見も…。ちなみに、本作に登場する“見守り組”の妖怪3人の人気投票を実施したところ、一番人気を得たのが、大きな体で強面だが心根は優しい、イワ。その見た目と性格のギャップはもとより、「ももに全てワケを話してしまうところ」など、最も人間らしいところが支持を集めた様子。この声を演じているのが、名優・西田敏行。どこか抜けているところも愛嬌があるが、味わい深い声で発せられる彼の言葉は心に響くものばかりである。「親子、家族での鑑賞をオススメしたい」との声も多かった本作。普段、当たり前のように接している家族の存在はもちろん、自分を見守ってくれている近くの存在に気づかせてくれる一本である。ぜひ、あなたも大切な誰かとこの温もりを分け合ってみては?『ももへの手紙』は4月21日(土)より全国にて公開。特集:『ももへの手紙』の世界へようこそ■関連作品:ももへの手紙 2012年4月21日より丸の内ルーブルほか全国にて公開© 2012『ももへの手紙』製作委員会■関連記事:西田敏行、田中みな実アナからの妖怪扱いに苦笑い船越英一郎、出演作でない『ももへの手紙』をアピール!「出ていないのはおかしい!」何がほかの妖怪と違う?愛嬌たっぷりの『ももへの手紙』妖怪たちの誕生ルーツ笑顔こぼれる『ももへの手紙』サウンドトラック沖浦監督書き下ろしジャケット公開不思議な妖怪と過ごすひと夏『ももへの手紙』試写会に100組200名様をご招待
2012年04月12日アニメーション映画『ももへの手紙』の完成披露試写会が4月10日(火)、都内で開催され、声優を務めた美山加恋、優香、西田敏行、沖浦啓之監督が上映前の舞台挨拶に登壇。本作が韓国、台湾、香港、そしてアメリカで公開されることが発表された。父を亡くした少女・ももが、母と引っ越した先の瀬戸内海の島で“見守り組”と名乗る不思議な妖怪たちに遭遇。彼らに振り回されながらも、父が遺した大切な思いに気づいていく姿を描く。自身が演じた少女・ももについて美山さんは「結構、自分と似ていたのでやりやすかったです。人見知りなところやお母さんとギクシャクしたときに素直になれないところ、余計なひと言を最後に言ってしまうところは同じです」とニッコリ。映画にちなんで、もしも大切な人に手紙を書くなら?という問いに「やっぱりお母さんですね。私は5歳から仕事をさせていただいてるんですが、いつもお母さんは現場について来てくれて、つらいときも一緒にいてくれました」と感謝の思いを語った。優香さんは、これまでに受け取った忘れられない手紙として父親からもらった手紙の思い出を披露。「17歳でこの世界に入り、家族と離れて寮に入ったんですが、そのときに初めて1度だけ父親から手紙をもらったんです。茶封筒に入ってて(笑)、心のこもった手紙でした」と懐かしそうに明かした。西田さんは、妖怪3人組のリーダー格・イワの声を務めたが「最近、人間の役をやってません…」とボヤく。司会を務めたTBSの田中みな実アナウンサーから役と自身の共通点を尋ねられたが、しばし思案し「…無理だよぉ」と困惑した表情を浮かべた。「よく見ると顔は似ているかな」と共通点をひねり出したが、これに田中アナが「そうなんですよね!」と即座に反応。西田さんは「間髪なかったね」と“妖怪”扱いに苦笑いを浮かべていた。この日は、主題歌を歌う原由子からビデオメッセージが寄せられ、杉並児童合唱団の21名の小学生たちが主題歌「ウルワシマホロバ~美しき場所~」の合唱を披露。「みなさんの笑顔に心洗われました」(優香さん)、「感動しました」(美山さん)とキャスト陣は口々にその美しい歌声を絶賛した。また、本作が韓国で夏に、さらに台湾、香港、そしてアメリカでも公開されることに沖浦監督は「韓国での公開は今日、(イベントの)台本を読んで初めて知りました。喜んでます。嬉しいです」と少し緊張気味の口調で喜びを明かした。アメリカでの公開時期や規模は未定だが、本作は「第15回ニューヨーク国際児童映画祭」で長編大賞にも輝いており、海外の観客にどのように受け止められるのか楽しみなところだ。『ももへの手紙』は4月21日(土)より丸の内ルーブルほか全国にて公開。特集:『ももへの手紙』の世界へようこそ■関連作品:ももへの手紙 2012年4月21日より丸の内ルーブルほか全国にて公開© 2012『ももへの手紙』製作委員会■関連記事:船越英一郎、出演作でない『ももへの手紙』をアピール!「出ていないのはおかしい!」何がほかの妖怪と違う?愛嬌たっぷりの『ももへの手紙』妖怪たちの誕生ルーツ笑顔こぼれる『ももへの手紙』サウンドトラック沖浦監督書き下ろしジャケット公開不思議な妖怪と過ごすひと夏『ももへの手紙』試写会に100組200名様をご招待一番大切にしたい、家族の愛の物語『ももへの手紙』親子限定試写会に25組50名様ご招待
2012年04月10日「妖怪」と聞くと、あなたはどういうものを思い起こす?日本で最も有名な人間と妖怪たちのストーリー「ゲゲゲの鬼太郎」を筆頭に、『となりのトトロ』や『もののけ姫』、『千と千尋の神隠し』などのジブリ作品など、数多くの映画でも親しまれてきた妖怪たち。元々は人間を超越した力を持った“怖れ”の象徴として古代より語り継がれてきたが、時に自然界を脅かす人間に戒めを与える存在として、時には人間と共存する癒しの存在であったりと、その描かれ方は多岐にわたる。今回ご紹介する妖怪は、それとはまた一風変わった魅力を放つ、愛すべき存在である。その妖怪とは、4月に公開される『ももへの手紙』に登場する妖怪3人組。父を亡くし、瀬戸内の小さな島に母と引っ越してきた主人公、小学6年生のももの元にある使命をもって“見守り組”と名乗り、突如として現われる。彼らの名前は、イワ、カワ、マメ。当然、彼らの存在に気づいたももはおののき、どうにも怪しい姿に不信感を抱くのだが、何とも憎めない彼らと過ごすうちに、慣れない島の暮らしに自然と溶け込むように…。ももを含む、限られた子供にしかその姿が見えない“見守り組”の3人。リーダー格で強面のイワはその容貌とは裏腹に、心根が優しい妖怪。どこか抜けている彼にツッコミを入れるのが、面倒くさがりでズル賢いカワ。そして、もう一人はマメ。一番マイペースで、3人の中でもマスコット的なキモかわいさを放っている。その声を演じるのは西田敏行、山寺宏一、チョーの個性あふれる演技派の面々。食いしん坊で人の食べ物をあたり構わず盗んでしまうのが厄介だが、愛嬌たっぷりで憎めない妖怪たちをユーモアたっぷりに魅せている。本作でメガホンを取った沖浦啓之監督によれば、この妖怪たちの誕生のきっかけは、本屋で見つけた黄表紙(江戸時代の絵本の一種)に関する本だったそう。黄表紙に描かれたような妖怪が「人間が与えた形」を持ったものとして本の中から出てくることを思いついた監督は、徹底的なリサーチを行い、確たる裏付けのもと、ユニークな妖怪たちを誕生させた。出会った頃は、お互い分かり合えない部分があったももと妖怪たちであるが、彼らの笑いに満ちたやり取りからは「誰かがいつも見守っていてくれる」という優しいメッセージが伝わってくる。そして、本作の物語のキーとなるのは、なぜ“見守り組”たちはももの元に現われたのか、ということ。果たして、彼らが背負っている使命とは――?『ももへの手紙』は4月7日(土)より広島・愛媛にて先行公開、4月21日(土)より全国にて公開。特集:『ももへの手紙』の世界へようこそ■関連作品:ももへの手紙 2012年4月21日より丸の内ルーブルほか全国にて公開© 2012『ももへの手紙』製作委員会■関連記事:笑顔こぼれる『ももへの手紙』サウンドトラック沖浦監督書き下ろしジャケット公開不思議な妖怪と過ごすひと夏『ももへの手紙』試写会に100組200名様をご招待一番大切にしたい、家族の愛の物語『ももへの手紙』親子限定試写会に25組50名様ご招待優香&美山加恋、『ももへの手紙』を引っさげ被災地にエール!原由子が5年ぶり映画主題歌桑田佳祐もコーラスで参戦!
2012年03月30日舞台『戦国BASARA』シリーズや『深説・八犬伝~村雨恋奇譚~』などの脚本・演出を担当して人気の西田大輔が、主宰する劇団AND ENDLESSに戻り、あの“三国志”に挑戦する。『RE-INCARNATION』と題された本作は、米倉利紀(諸葛亮孔明役)や中村誠治郎(趙雲子龍役)、広瀬友祐(夏候惇元譲役)らが出演する豪華版。コミックの原作やアニメの脚本なども手掛け、エンタメ性豊かに人間ドラマを描いてきた西田が、誰もが知る歴史絵巻をどう描くのかに注目が集まる。1月下旬、都内の稽古場を訪れた。『RE-INCARNATION』チケット情報稽古場に入ると、汗ばむほどの熱気にまず驚いた。あちこちで自主稽古を繰り返していたキャストのテンションは、立ち回りの稽古に入ってますます上昇。長槍、刀、剣など様々な武器を手に、ダイナミックなアクションショーンが連続して展開する。入れ替わり立ち代わりのキャストたちは「もっと早く!」「いけ!」などと盛んに声を掛け、抜群のチームワークを垣間見せるひとコマも。そんな中、華やかな扇子を持って登場したのは孔明役の米倉。突っ込む追っ手を鮮やかにかわし、敵勢を睨む姿はすでに知将の風格だ。新感覚の“三国志”に、俄然期待が高まった。「西田さんの描く世界観に惹かれて出演を決めました」という米倉は、孔明を演じるにあたり、細かい下調べは要らないと西田に言われたという。「もちろん頭の切れる男というのはベースにありますが、この作品ではユーモアや人間くささもたっぷり描き込まれている。それならイメージを固めないで稽古に入ったほうが、孔明の芯をとらえることが出来ると思った」と稽古を楽しんでいる様子。得意のアクションで自主稽古のリーダーを担う中村も、「一体感はお客様に伝わると思うから、そこは大切に」としつつ、「趙雲は優しくて強い男。恋愛もあるので、芝居の部分でもきちんと見せられれば」と意気込む。長槍で激しい立ち回りを見せる広瀬は「夏候惇は戦闘能力が95で知能は40と言われたので、普段の僕と似てるかな」と笑いながらも、「西田さんやキャストとのやりとりを重ねて、熱くて野太い夏候惇を作っていきたい」と話した。本作の焦点について、「中村くんもそうですが“見せる表現”に長けた人たちが奇跡的に集まったこと。そして才能を持ちつつ、常に真摯な米倉さんが孔明を演じること。このふたつによって“孤高の男が光を見つける物語”を描けると思いました」と西田。「お客様も一緒にその光を探してほしい」と結んだ。公演は2月10日(金)から19(日)まで東京・全労済ホール/スペース・ゼロにて開催。チケットは発売中。取材・文佐藤さくら
2012年02月08日ベストセラー作家・高村薫原作の『黄金を抱いて翔べ』が、井筒和幸監督と妻夫木聡のタッグで映画化されることが発表された。共演には、浅野忠信、桐谷健太、溝端淳平、チャンミン(東方神起)、西田敏行ら豪華出演陣が揃う。その他の写真本作は、高村薫のデビュー作にして、日本推理サスペンス大賞を受賞した犯罪小説が原作。大阪の街を舞台に、過激派や犯罪相手の調達屋をしてきた主人公・幸田(妻夫木)が、大学時代からの友人・北川(浅野)から15億円の金塊強奪の話を持ちかけられ、北川の仲間である銀行システムエンジニアの野田(桐谷)、自称工学部留学生で国家スパイの裏の顔を持つモモ(チャンミン)、北川の弟・春樹(溝端)、元エレベーター技師の爺ちゃん(西田)らが加わり計画を企てる物語。本作で、監督を務めた井筒は、「“反逆”をテーマに、生きる男たちにとって世界一の労働とは、真の自由とは何か。現代の閉塞感や鬱屈は黄金の前で解放されるのか。この映画を通して見つめたい」とコメントしており、彼が金塊に魅せられた男たちをどう描いているのか見どころだ。また、妻夫木が熱演した幸田が追う金塊は、本作においてはただの金銭的な意味ではなく、“男たちが命を賭して勝ち取りたい何か”の例えだとされており、彼らがそこまでして求めるものとは一体なにか気になるところ。男たちの人生を賭けて繰り広げられる熱き戦いに注目したい。『黄金を抱いて翔べ』11月ロードショー
2012年02月02日「マークスの山」や「レディ・ジョーカー」など数々のベストセラーを送り出してきた高村薫のデビュー作にして日本推理サスペンス大賞を受賞した犯罪小説の傑作「黄金を抱いて翔べ」(新潮社刊)がこのほど、井筒和幸監督の指揮の下、妻夫木聡、浅野忠信ら豪華キャストを迎えて映画化されることが決定した。過激派や犯罪者相手の調達屋として生計を立ててきた幸田はある日、友人の北川から15億円の“金塊”強奪計画を持ちかけられる。最初は渋る幸田だったが、北川の計画に乗ることに。さらに、銀行システムエンジニアの野田や自称・工学部留学生で国家スパイの裏の顔を持つモモら4人の男が仲間に加わり、大胆不敵な奪取作戦の火蓋が切って落とされる!ベストセラー作家・高村薫の名を押し上げた一作として知られる本作。大阪を舞台に、この街でしたたかに生きる6人の男たちが、それぞれの過去や思惑が渦巻く中、ハイテクを駆使した鉄壁の防御システムに対する彼らの挑戦を圧倒的な迫力と緻密な描写で追っていく。彼らが狙う“黄金=金塊”とは、ただの金銭的な獲物だけでなく「男たちが命を賭けて勝ち取りたいのは何か?」という意味も込められている。主人公・幸田を演じるのは、『悪人』での演技で喝采を浴び、今年も『愛と誠』など話題作への出演が続く妻夫木聡。昨秋公開された『スマグラーおまえの未来を運べ』では“運び屋”を演じた彼が、本作では転じて“調達屋”に扮する。そんな彼に強奪作戦を持ちかける大学時代からの友人・北川役には、『バトルシップ』などハリウッド大作への進出がめざましい浅野忠信。さらに、北川が仲間として引き入れるメンバーも豪華!銀行システムエンジニアの野田には桐谷健太(『ソラニン』)、自称・工学部留学生で国家スパイの裏の顔を持つモモには大人気アーティスト「東方神起」のチャンミン、北川の弟・春樹には溝端淳平(『高校デビュー』、『麒麟の翼~劇場版・新参者~』)、そして元エレベーター技師の爺ちゃんに大御所、西田敏行(『ステキな金縛り』)と、個性的な面々が大阪の街で生きるしたたかな男たちを演じる。豪快でパワフルな演出を持ち味とする井筒監督の下で、どのような掛け合いが繰り広げられるのか?本作は1月7日にクランクインしており、3月上旬にはクランクアップ、同6月に完成予定。映画『黄金を抱いて翔べ』は11月、公開。■関連作品:黄金を抱いて翔べ 2012年11月、公開
2012年02月02日