お笑いコンビ・クワバタオハラの小原正子が5日に自身のアメブロを更新。読み書きが苦手な次男・誠八(せいはち)くんからのメモを公開した。この日、小原は「誠八が作っていたカラフルなこれはなんだろ」と誠八くんが作っていたという作品を写真で公開し「口をあけるとトゲトゲの歯がいっぱい」と説明。「かわいいドラゴン!(だとおもう)」と述べ「とにかくいつもかわいくてやさしくておちゃめなはっちゃん」とつづった。続けて、誠八くんについて「昨夜寝る直前になんか書いていました」と明かし「もう寝るっていってんのになにしてんのー!と呼びました」と説明。誠八くんが「コップがだれのかわかるように名前書いてた」と言っていたそうで「夜寝る前に水を飲むのが決まりで、翌日の朝もそのコップ使わせてます」と述べ「誠希千のコップと間違わないようにだと思います」と推測した。最後に「かわいい行動」とコメントし「今朝、そのメモをみました」と「これのこっぽ。はちの」と記されたメモの写真を公開。「かわいーーーっと叫んじゃった」といい「読み書きが苦手なはっちゃんなのですがとりあえずこのまんまでいいです」とつづり、ブログを締めくくった。この投稿に読者からは「可愛すぎる」「叫びたくなる気持ちわかります」「キュンキュンしちゃう」などのコメントが寄せられている。
2024年03月06日娘が幼稚園に入る前のこと。私は毎日のように娘にひらがなとカタカナを教えていました。育児中って周りの環境がすべてになりがちで、たまたままわりがそういう環境だったために、いつもひどく取り残されている気分になっていました。特に一人目だったので、「本当にこれでちゃんと育てられているんだろうか」と常に不安がいっぱいでした。そのことを夫に相談したこともありましたが、夫は「小さい頃からそんなことやらせても無駄だ。そんなことに使うお金はない」と言うし、当時専業主婦である私が反論できる雰囲気でもなく、「そうだね」とそれに従うしかありませんでした。じゃあ、自分でやるしかない。というわけで、その日から自分が講師になり娘のひらがな練習を始めました。親の私が言うのもなんですが、賢い娘なので3歳にしては飲み込みは早かったはずですが、もっと上の年齢の子の飲み込みレベルを求めてしまっていたと思います。焦りのあまり、できないと仏頂面で教えていたと思います。まわりの勉強熱心なお友だちを見ていて、「幼稚園に入るまでにひらがな・カタカナが書けないと」と躍起になっていましたが、全然そんなことはなく。むしろ小学校1年生で習って書けるようになれば全然OK。それに気づいた時には、娘は毎日の宿題に追われる生活を送っていました。勉強は小学校に行くようになったらイヤでもつきまとってくるのだから、それまではもっともっと遊ぶことを優先したらよかったな、とそう思いました。今でも後悔しています。そのためには、まわりに惑わされないようにしっかり見極めないとなと思いました。
2023年05月09日ウーマンエキサイトをご覧の皆さま、こんにちは!8歳と4歳の姉妹を育てております、ぴなぱと申します。今回はこの春、年中さんに進級したわが家の次女・まめちゃんがひらがなを覚えるまでのお話です。時をさかのぼって、次女が年少さんの頃。時期的には年少さんが半分ほど終わった、秋か冬ごろだったと思います。子どもあるある(…と私は思っている)、“お手紙交換”の文化が早くも始まりました。年少さんになったとはいえ下の子ということもあり、私からしたら次女はまだまだ赤ちゃん。その次女の同級生が、もうひらがなを書けるということにかなり衝撃を受けました。確かに思い返してみれば、長女も年少さんくらいから字を覚え始めていたかもしれない。一方次女はというと、その時点でまだ文字を書けないどころか、読める字もほとんどありませんでした。3月生まれのため、同級生と成長の差があるのはこの年齢では仕方ないと思っています。でもそのことで、今後次女が劣等感を感じるようになってしまうかもしれないと思い、少しずつひらがなの練習を始めてみることにしました。まずは定番の、あいうえお表。お風呂に貼れるタイプのものを用意し、入浴中に教えるようにしました。長女の時はこれである程度のひらがなを覚えたのですが…「あ」ならアイス、「う」ならウサギというようにひらがなと一緒にイラストが描いてあります。しかし次女はそのイラストで覚えてしまい、どうもひらがなの方には目が行っていない様子。では書きながら覚えたほうがいいのかと、お友達にもらったお手紙を参考に書き方の練習をしてみることに。しかしこれも、「点線をなぞる」という意味が次女にはまだ理解できず、運筆自体もまだうまくできなかったため、なかなか文字っぽくならず。同じく書いて覚える方式で水で書ける練習シートも使ってみたのですが…これはこれでなぞらなくても文字が浮き出てしまうので練習にならず。どちらも方法としては悪くないと思いますが、次女に関していえばあまり合っていないように思いました。そうこうしているうちに、次女は年中さんに。いよいよ周りには字が書ける子が増え、少し成長した次女自身もそのことに気付き始め…心配していた通り、自信を失いつつある状況に。ただそのおかげで、本人の「覚えたい」「書きたい」という気持ちも大きくなってきました。もらったお手紙は私が読み、お返事も私が一緒にペンを持って書いていました。しかし、自分で読んだり書いたりしたいと言うようになりました。それまでの練習方法も続けていましたが、覚えたい気持ちが出てきてもそこはなかなか効果が出ず。そこで、ひとまずお手紙さえ書ければと思い、一文字ずつ使えるマグネット式のあいうえお表を使ってみました。なぞるのではなく、見ながら書き写すのでそれまでの方法より難しいかと思いきや、これが意外にもヒット。書きたい文字を並べてあげればそれを見ながら1人で書けるようになり、文字を並べる作業も少しずつ自分でできるようになり、そこから1、2ヶ月ほどで…何も見ずに1人でお手紙が書けるように。お手紙でよく使う文字以外はまだ見ないと書けないものも多いですが、読みに関してはあまり使わない字も含め、ほとんどのひらがなを読めるようになりました。さらに、そうして苦戦しながら習得した次女のひらがなは、不思議なことに。本人の気質から来るものなのか、見本を見ながら正しい形を覚えていったおかげなのかはわかりませんが、このまま小学校でも通用しそうな文字を書けるようになりました。長女の場合は覚えるのは早かったものの、小学生になってから修正が必要な字も多かったので、次女はその点今後が楽になるかもしれないなと思っています。いずれは書けるようになるものだと思うので、どちらが良いということではないですが。なによりお友達とのお手紙交換が楽しめるようになったので、よかったなと思っています。
2022年09月15日読み書きが苦手な子の勉強がめっちゃラクになる簡単小技出典 : こんにちは。『発達障害&グレーゾーン子育てから生まれた楽々かあさんの伝わる! 声かけ変換』他、著者・楽々かあさんこと、大場美鈴です。毎日の宿題に、定期テストや受験勉強、夏休みの課題…特に、LD(学習障害/学習症)や、そのグレーゾーンの傾向があって、読み書きに苦手さがあるお子さんの場合は、肝心の「問題を解く」以前のハードルが高くて、大変な思いをされているかもしれません。宿題にものすごく時間がかかってしまったり、「なんでこんな簡単なことができないんだ」って自分にイライラしたり、あるいは、無茶苦茶がんばっているのに結果がついて来なかったり、周りの人から「努力が足りない」「サボっている」なんて思われたり…。でも、既にスマホ・タブレットで誰もが使える音声アシスタントなどの先端技術が、LDのある子の凹を補い、勉強をめちゃラクにしてくれるんです。実は「LDxAI」の相性って、すごくいいんですよ(うちの経験上!)。LDがある子も、そうでない子も、今のうちからスマホ・タブレットを身近な学習サポーターとしても「手足の延長」「脳の外付け」くらいのつもりで、自由自在に使いこなせるようになっちゃいましょう。今回のコラムは、お子さん自身が「自分でスグできる!」スマホ・タブレットの音声アシスタントや基本機能、無料アプリの活用術を中心に、読み書きがめっちゃラクになる簡単小技・裏技を7つ、具体的に紹介しますね。スマホの音声アシスタントが即戦力の学習サポーターに!出典 : まず、LDがある子は、AT(Assistive Technology )という言葉を、頭の片隅で覚えていてくれると嬉しいです。なぜなら、これから受験や進学・就職の際に、キミ達の未来を切り開くキーワードになるかもしれないから。「AT」とは、分かりやすく言えば、「障害などがある人をサポートする、ありとあらゆる技術すべて」のことです。例えば、広い意味では、メガネや補聴器などの身近なものから、パラリンピックのアスリートの義足…あるいは、最近の自動車に搭載されている、自動ブレーキやクルーズコントロールなどの運転アシスト技術なども、一種のATといえるでしょう。要するに、その人の「凸凹の凹」を補って(更には+αして)くれる、便利グッズ&テクノロジーなのです。そして、読み書きが苦手な子の学びをぐっとラクにする、「勝手にATとして即応用できる技術」は、身近なところに既に沢山あるんです。実は、ひと昔前まで、LDがある子のためのATは、「特別な機器が必要で少々敷居が高い」というイメージが私にはあったのですが、今では「そんなのスマホで簡単にできちゃうじゃん!」ということが本当に多くなりました。その最たるものが、「音声アシスタント」の登場と進化です。「字を読むのが苦手」「読書に時間がかかってしまう」「音声で聞いたほうが内容が頭に入りやすい」「ながら勉強のマルチタスクのほうが得意!」…という子は、まずは、スマホやタブレットの音声アシスタントをONに設定してみるといいでしょう。・iOS → 設定>Siriと検索・Android → 全ての設定>全般>GoogleアシスタントUpload By 楽々かあさんすると…「Hey Siri画面を読み上げて」「OK google, このページを読んで」等と声かけするだけで、今開いているwebサイトなどのテキストを、全文音声で読み上げてくれます。これで調べ学習などもずっとラクになるでしょう。部分的な選択テキストだけを読み上げて欲しい場合には、・iOS→設定>アクセシビリティ>読み上げコンテンツ・Android → 設定>ユーザー補助>選択して読み上げで、設定を有効にすればOK。こうしておくと、PDF書類のテキストなども読み上げることができます(スキャナアプリで、カメラ撮影した紙のプリント等をPDF化することも簡単にできますよ)。Upload By 楽々かあさんまた、うちでは3-4年前から、スマートスピーカー(画面付き ※)に搭載の「Alexa」とも暮らしています。実は、最初の頃は「カップラーメンを作るときに便利なタイマー」という程度の認識だったのですが(笑)、最近ではかなりスキルが充実してきて芸達者になり、手軽な学習サポーターとしても、とても使いやすくなってきました。例えば、宿題中にちょっと漢字が出てこないときに、「アレクサ、興味のキョウを漢字で」とお願いすると、大きめに見やすく表示し、親切に書き順まで教えてくれます。英語学習の場合も同様に、ちょっと単語のスペルに自信がないときに、「アレクサ、”興味深い”を英語で」とお願いすると、正しいスペルを表示した上、さすが「本場のいい発音で」読んでくれ、翻訳・スペル・発音が、声かけだけで同時に瞬時に分かります。早い!便利!※現在Amazon.co.jpで販売しているディスプレイつきEchoシリーズは、Echo Show 5、Echo Show 8、Echo Show 10となります。進化する検索機能がヤバい!そして、LDのある子は宿題などにすごく時間がかかってしまうことが、大変な負担やストレスになっている場合もあると思いますが、音声アシスタントだけでなく、便利な検索機能も進化しているので、使いこなせば学習効率が格段とUPできるでしょう。特に、文字の正確な認識が苦手な子にとって、キカイが凹を補って文字を認識してくれるOCR(※)を応用した技術は、まさに「魔法の杖」になるはず。しかも、待望の「紙のテキストの即読み上げ」だけでなく、身の回りのありとあらゆるものが、その場で一瞬で検索できる時代になってしまいました。※光学的文字認識。カメラやスキャナで紙の文字やモノの情報を読み取って、コンピューターが認識できるようにする技術のことUpload By 楽々かあさんまずは、ちょっとした裏技から。既にご存知の方も多いとは思いますが、スマホやタブレットで読書や調べ学習などをしているときに、「あれ、この熟語、なんて読むんだっけ?」などと、部分的に「読み」や「意味」が分からない言葉が出てきたら…。えいッ!テキスト長押し!すると、Androidスマホの場合は気になる単語を長押しし、画面の下に現れるタブを上にスワイプすると、日本語の読みを音声で読み上げてくれます(意味が知りたい場合は「ウェブ検索」を)。長文の選択テキストもOKなので、音声アシスタントなしの読み上げにも便利です。英訳なども可能ですし、本格的な発音で英語の音声を聞くことも出来ます。同様に、iPhone/iPadでも、テキスト長押しすると出てくるメニューの「ユーザ辞書」から、瞬時に文字で読みや意味が分かります。また、自分が珍しい名前の子や、よく読み間違える熟語などは、ユーザ辞書に単語登録しておくと、文字入力や確認がラクになりますよ。さて。問題は、やっぱり紙ですよね、紙!Upload By 楽々かあさん"読み"の苦手な子にとって、「紙」の教科書、テストやプリント、ワークへの対策は、死活問題でしょう。でも、少なくとも、家庭での紙ベースの宿題やテスト勉強は、紙…いえ、神アプリ&機能の「Google レンズ」が、強力な学習サポーターになってくれます。宿題等のときに、「Google レンズ」アプリ(または、アイコン)から、カメラ機能を使って対象物を見ると、こんなことがいとも簡単にできてしまいます。<紙のテキスト読み上げ>教科書、ワーク、先生が配布したプリントなどのテキストを認識して、選択部分を「聴く」ボタンで読み上げ!(しかも、先生の温かい手書き文字での手作りプリントも、ちゃんと認識できます)…だけでなく、選択したテキストをコピペしたり、即時に分からない言葉を検索・翻訳なども可能。<実物・印刷物の画像検索>道端の雑草や昆虫の名前から、テストや資料集の名前が思い出せない偉人や、謎の建造物の写真など、「えーと、これ何だったっけ?」という疑問を、パパッと画像検索して特定。<「解き方」検索>「宿題」モードで、解けなかったワークやテストの問題を見ると、「解答そのもの」ではなく、問題文を分析して、「解き方」の検索結果を表示し、わかりやすい解説動画や参考サイト、用語の説明などをスグ確認(これは、親も助かりますね)。他、教科書や参考書に記載のQRコードやURLの読み取り→Webサイトへの移動も早いですよ。なんか、便利過ぎて、おばちゃんちょっとコワイ…。デジタルxアナログの合わせ技も大活躍!さて、ここまで、主に読み書きの苦手なお子さんが、自学自習をする際にスグに「自分でできる!」技をお伝えしてきました。でも、「うちの子は、まだ1人でそこまでIT機器を使いこなせないかも…」といったお子さんにも、「デジタルxアナログ」でのちょっとした合わせ技で、読み書きのハードルを下げることができます。例えば…Upload By 楽々かあさん以前、うちの長男は、「文字の形を正確に認識して書くこと」が苦手だったため、漢字書き取りの宿題サポートに、拡大ルーペなどを使っていましたが、同じことがスマホ・タブレットのカメラ機能でもできることにフと気づきました。「博」の点は1つなのか2つなのか、「美」の横棒が何本なのか、「シンニョウ」のうにゃうにゃは一体どうなっているのか、自由自在に拡大して確認できますね(これは、そろそろ老眼が入ってきて、時々「字が小さくて読めなーい!」となる私にも、便利な小技です)。出典 : 音読の宿題の負担が大きな子や、あんまり楽しくできない子も、スマホ等の「ボイスレコーダー」で、録音してみてはどうでしょうか。字を読むのが苦手な子は、最初におうちの方に国語の教科書を読んでもらった録音を聞きながら、文字を目で追いつつ一緒に声に出したり、繰り返し録音を聞いたりすることで、読みや内容が頭に入りやすくなるかもしれません。また、自分で録音した音読の音声を、仕事や家事・育児で忙しいパパ・ママの時間があるときに、ゆっくり聞いてもらうこともできますね。更には、「ボイスチェンジャー」アプリなどを使って遊びながら読むと、単調でつまらない音読の宿題も、案外楽しくなるかもしれません(うちの長女も時々ラップ調で音読をこなしています)。出典 : 宿題で分からない問題などは先述のように、ササッとキカイで検索することもできますが、「ビデオ通話で友達に聞く」って手もあります。うちの次男などは、ZoomやLINEのビデオ通話で、友達と一緒にお互いの苦手分野を教え合ったり、持ち帰り忘れたプリントや、なくしたワークの解答を写真で送ってもらったりしながら、助け合って宿題やテスト勉強を片付けています。一種の互助会…?誰かと一緒だとやる気が出るタイプの子には、合っているかもしれませんね(ただし、いつの間にか、オンラインゲームが始まっていることも…)勉強は人に教えることで理解が深まりますし、なかなか1つの部屋で皆で密に集まりにくい今の状況下で、オンラインでも顔が見えれば人とのつながりが感じられるので、子ども達の精神面の安定にも役立っている気がします。まさに次世代スタンダードな勉強法でしょう。LDのある子は、現在進行形で進化しているのかも…?出典 : 現在、一般的には、LDがある子は、学習に関する脳の認知機能に「局所的・限局的」な障害がある、と考えられています。でも、これだけ「LDxAI」や先端技術との相性がいいと、私はそんな子達の凹の部分を、「ひょっとして、来るAI時代に向けて、人類最速でプラグインできるように進化しているんじゃないの?」なんて、つい想像してしまいます。とはいえ、まだまだ、LDがある子の学びや、進学・進級には、「紙」を始めとする数々のハードルが存在し続けているのも現実でしょう。それでも、AIの音声アシスタントさんだけでなく、周りの人達の理解とサポート、そしてLDのある子自身の「学びたい!」という強い意志があれば、現在進行形で道を切り開いていけると信じています。未踏の地で「最初の1人」になるのは大変だと思いますが、応援しています。大場美鈴(著),『発達障害&グレーゾーン子育てから生まれた 楽々かあさんの伝わる! 声かけ変換』あさ出版, 2020.6.27LITALICO発達ナビ無料会員は発達障害コラムが読み放題!
2021年08月03日文章の読み書きが始まるとつまずきやすい子が多い「くっつき言葉」を知っていますか?「くっつき言葉」は、「お」と「を」、「わ」と「は」、「え」と「へ」など同じ音で使い方が異なる言葉のことを言います。いつの間にか自然と見分けられるようになりますが、最初は混乱しやすい部分だと思います。でも大丈夫!決まりがわかれば、未就学児でもすぐに読めるようになりますよ。わが家で息子が年中のときに教えた見分け方のコツを紹介します。読み書きができるようになったと思ったら…思わぬトラップ!幼い子どもが書く文章でこんな文章を見たことがありませんか?ぼくわおおきくなったらうちゅうえいきたいです。読み書きを始めたばかりの子どもにありがちなのが、助詞の「は」や「へ」を同じ音の「わ」や「え」と書いてしまうミス。子どもが文章を書いたり読んだりする場合、それまで読み聞かせなどで耳で聞いていただけなので、このような間違いが起こって当たり前です。私の息子も少し長い文章のお手紙を書くことが増え、ひとりで本を読むようになった年中の頃は頻繁にくっつき言葉ミスがありました。しかし見分け方のコツを教えると、自分で考えられるようになり、1か月後にはマスターしていました。くっつき言葉を簡単に見分けるコツそのコツはとっても簡単!ルールは3つです。・ひとつの言葉の中で使う時は「お」「わ」「え」・言葉と言葉をくっつける時は「を」「は」「へ」・「へ」と「は」はひとつの言葉の中ではそのまま読むひとつの言葉の中、というのは名刺・動詞・形容詞などの単語内という意味です。単語という言い方は幼児にとって難しいので、「ひとつの言葉」と説明します。(例)「おすし」「こわれた」「おもしろいえほん」「を」「は」「へ」は言葉と言葉を繋げる役割の品詞、「助詞」です。子どもにわかりやすいように「くっつき言葉」と言われています。(例)「これはえんぴつです」「そのノートをください」ほとんどがこのルールで見分けがつきます。ひとつ気をつけなくてはいけないのが、挨拶言葉です。「こんにちは」「こんばんは」はひとつの言葉内の“わ”の音ですが、「は」の表記になります。これは語源である「今日は〜〜」「今晩は〜〜」における助詞の「は」だからです。その後に続く挨拶文を省略して、「こんにちは」になったんですね。ルールとしては同じなので、その部分も説明してあげると一歩進んだ理解に繋がります。つまずいたとき自分で考えることが大切例えばこのような文章が出てくるとします。「おかあさんはわたしとえきへむかいました」→「は」と「わ」、「へ」と「え」が並んでいます。「わたしははみがきをする」→“わ”と読む助詞の「は」とそのままの音で読む単語の「は」が並んでいます。きちんと見分けるテクニックがあればスムーズに読めそうですが、はじめは混乱するでしょう。息子もよく「ママ、これはどっちで読むの?」と引っかかる度に質問していましたが、私はすぐ読み方を教えませんでした。つまずいた時に正しい読み方を教えるのは簡単です。しかしその方法だとおそらくすぐに忘れてしまいます。質問をされた時は「それは言葉の中の音?言葉と言葉を繋ぐ音?」と質問で返すようにしていました。最初は「なんで教えてくれないのー」とイラッとしていましたが、根気よく続けると質問する前に自分で考えるようになりました。そこまでいけばあっという間に、くっつき言葉マスターへとレベルアップ!「自分で考える」ことの大切さを目の当たりにした出来事です。これは私の中での方針ですが、その場しのぎで答えをすぐに提示せず、常に「考える」ステップを踏んでもらようにしています。少々時間や手間はかかりますが、知識を自分のものにするまでの圧倒的な近道です。くっつき言葉がわかれば読み書きがもっと楽しくなる!くっつき言葉の使い分けができるようになると、読み書きがスムーズに進みます。読み分けができないうちは読書をしていても意味がわからない箇所がでてくることも。慣れるまで少し時間はかかりますが、体感的にルールが身につけば自然と読み分けができるようになるでしょう。くっつき言葉マスターになり、読み書きがもっと楽しくなるといいですね!<文・写真:ライター秋音ゆう>
2021年01月23日現在、幼稚園年長の娘。来年からは小学生ですが、文字の読み書きが好きではなく、苦手意識もある様子です。この苦手意識は、母である私が植え付けてしまったものかもしれません。娘が年少や年中のころに、文字の読み書きに関して私がとってしまった言動を後悔しています。 文字が書ける友人たちのなかで…娘が幼稚園に入園すると、一気に同い年の友だちの輪が広がりました。そこでびっくりしたのは、周りの子たちが年少にしてもう結構文字の読み書きができるということ。 娘はお喋りはかなり達者なほうでしたが、一方で文字にはあまり興味がなく、当時書ける文字はほとんどありませんでした。文字が書ける子たちは手紙を書くのが好きで、頻繁に手紙のやりとりをしているよう。娘にもよくいろいろなお友だちが手紙をくれたのですが……。 もらった手紙には返事を出すのがマナー?文字を書くことにあまり興味のない娘は、手紙の返事を書くことにも興味がありません。しかし、大人の感覚では「手紙をもらったからには、返事を出すのがマナーでは?」と思ってしまい、私は何とか娘を説得して半ば無理やり返事を書かせていました。それでももらった手紙の数の半分程も返事を書くことができなくて……。 返事を書けなかったときは、手紙をくれたお友だちやそのママに「○○ちゃんはもうじょうずに文字が書けてすごいね~。うちの子なんか全然書けないからさ、お返事出せなくてごめんね」と、どこか娘を卑下するようなニュアンスで弁解してしまっていました。 いまだに文字を書きたがらない娘今振り返ると、子どものやりとりなのだから手紙の返事を頑張って書かなくてもよかったし、絵を描くなど、何か別の方法でお返しをすればよかったのではないかと思います。 しかし当時は、「ひとりだけ読み書きができないことでバカにされたりしないか」「周りと同じように手紙のやりとりに参加しないと輪からはみ出してしまうのではないか」という心配が私にはあり、早く娘にも文字が書けるようになってほしいと思っていました。 また、成長と共に文字に興味が出てくるかなと期待していましたが、娘はいまだに読み書きに積極的ではありません。お友だちの誕生日に手紙を書こうと誘っても「ヤダ。できないから」とばっさりです。 私が無理やり返事を書かせたり、娘を卑下するようなニュアンスで謝罪したりしていたことで、文字に対してネガティブな印象を植え付けてしまったのではないかと思います。もっとおおらかに構えて、読み書きへの興味が自然に出てくるのを待つべきでした。今後娘には無理に文字の読み書きをさせずゆっくり見守っていきたいです。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~5歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日なりますように! 監修/助産師REIKOイラストレーター/おもち著者:澤崎 凪1男1女の母。パーソナルカラーコーディネーターの資格を持ち、色彩関係、ファッション関係のほか、自身の体験をもとにした子育て関係のジャンルを中心にライターとして活動中。
2020年12月29日ひらがなやカタカナの文字などを学ぶおけいこの時間がある園も多いかもしれません。でも中には、先生や親に書き方を教えられなくとも、早い時期に自分から書き始める子がいます。わが娘もそのひとり、年少の頃からメモや手紙を書いていました。あいうえお表などを見て、入園前から簡単な絵本を自分で読めるようになっていた娘、きっと文字への興味が強い子だったのでしょう。「あら、もうそんなに書けるの?すごいじゃない!」当初は、頼もしく感じて喜んでいました。でも実は、喜んでばかりもいられない思わぬ落とし穴が。文字を早く書き始めたからこその心配や、数々のフォローが必要になったのです。書き順が変!あとから直すのはイチから教えるより苦労した娘が書いたメモやお手紙を「見てみて!」と持ってくるので、「すごいね!」と褒めていたのですが…。ふと、書いているところを見てみると、書き順が変!横棒を右から左に書いたり、縦棒を下から上に書いたりもしていました。これはマズイ…。そう思って書き順を教えようとすると、すでに変な書き方のクセがついていてなかなか直らないのです。しかも幼児だった娘は書き順の必要性なんて理解していないので、素直に私の言うことを聞いてくれません。イチから教えるよりも苦労することになってしまいました。園でお手紙を渡しまくり!ママが把握しきれなくなってきた文字を書くことが楽しくて、友達に手紙を書きまくる娘。「〇〇ちゃんに渡すの!」と意気揚々と書いては、園に持っていきました。はじめは、ほほえましく見守っていたのですが…。だんだん数も把握しきれず、私が内容を確認しないうちに自分で封をして園バックに入れてしまい、気づかないことも出てきました。「失礼なことは書いていない?」という不安にもかられます。あるとき、「これは持って行っちゃダメだって~」と娘。手紙と一緒に小さなおもちゃを入れてしまい、封筒の膨らみに気づいた先生に注意されたそう。おもちゃを入れていたことを知らずにいたので、とても焦りました。その後は、だんだんと返事の手紙をもらうことも増えたのですが、そこにもちょっと問題が。まだ文字に興味がなかったり、書けない子どもも多い年齢。でも、お手紙をもらったら書いて返してあげなければと、相手のママが気にしていたことを知りました。「たくさんお手紙をもらっているのに、うちの子まだ書けなくて。なかなか返してあげられなくてごめんね」なんて言われたこともあります。気を遣わせてしまって申し訳ない気持ちにもなり、事情を話して理解し合ったことも。また、仲良しの男の子に書いていた手紙をふと見た時、“けっこん”の文字が。あまりにストレートな文章を見て、園児のラブレターにひとりで慌ててしまい、もう少しほんわかした表現に誘導したこともありました(笑)。「文字を書く」ということの意味を教えることから再スタート!どうしたものかと悩んだ末、「文字は何のために書くものか」「お手紙はどんな思いで書くものか」という話をすることから、再スタートをしました。例えば、「文字は人に伝えるためのもの」⇒「だから読みやすいようにきちんと書く必要がある」⇒「書き順の通りに書くとそれができるようになる」というふうに。お手紙は自分が書きたいから書くだけではなく、受け取った相手の気持ちをよく考えながら書くものということも。だから、やみくもにたくさん渡せばよいわけではなく、心がこもっていることが大切と伝えました。娘に話すときは、なるべく簡単な言葉で繰り返し伝えるように心がけました。これには本当にパワーも時間も必要でした。でも、成長とともに、だんだん理解してくれた様子。書き順も練習するようになりました。興味を持ったときにその子に合ったサポートが必要何に興味を持つか、何ができるようになるか、子どもの成長はそれぞれ。だからこそ、その都度その子に合ったサポートが必要なのだと実感しました。わが家の場合、娘が文字に興味を持ったことをもっと早く察知して、書きたいと思ったときに、私が一緒に取り組んであげる余裕があったなら、もっとスムーズだったかもしれません。たくさんの反省もありますが、あとから一生懸命にフォローしたことも、今となってはよい思い出です。そんな娘も小学校に入学すると、字の上手なクラスメイトに刺激を受けたようです。「私も字が上手くなりたい!お習字やってみたい!」と言い出しました。小3の今では、書道教室に楽しく通いながら、文字と丁寧に向き合っています。<文・写真:ライターOtoka>
2020年05月21日僕は中学2年生。社長をしていますUpload By 加藤路瑛はじめまして。加藤路瑛(かとうじえい)といいます。中学2年生です。株式会社クリスタルロードの取締役社長をしています。中学生で社長になれるのか?と不思議に思う人もいらっしゃるかもしれません。社長になるのに年齢制限はありませんが、法人登記する時に必要な印鑑証明を取れるのは15歳からなので、株式会社を作ることはできません。そこで、親に代表取締役になってもらい、僕が代表権のない取締役社長として会社を立ち上げました。この方法を僕は「親子起業」と呼ぶことにし、親子起業を広めていきたいと考えています。株式会社クリスタルロード起業のきっかけUpload By 加藤路瑛僕は小さい頃から働くことに興味を持っていました。しかし、親に話しても「大人になってからね。今はしっかり勉強しなさい」と言われるだけでした。僕も親や他の大人が言うので「そういうものなのだろう」と深く考えずに、中学生になりました。中学1年の6月、僕は僕の運命を変える出会いをします。それは、カードゲーム『ケミストリークエスト』です。化学が好きな僕のために、親が遊びながら勉強するといいと買ってくれたものです。Upload By 加藤路瑛箱の帯に「小学生で起業したスーパー高校生社長考案」と書かれていました。僕は中身より小学生で起業とはどういうことなのだろうと気になってしまい調べてみました。このカードゲームは米山維斗さんが考案し、小学6年生の時に会社を作ってカードゲームを販売していました。お父さんが代表取締役で米山さんが取締役社長で起業していました。僕は小学生で社長になれることを知ってびっくりしました。そして、今まであたり前だと思ってきたことは、そのように小さい頃から思い込まされていただけで、世の中には自分の知らない世界があって、気がつかなければ気づかないままなのではないかと感じました。もし、僕の知らない世界があるなら、もし、僕でも社長になれるなら、「やってみたい」と、思いました。これが僕の起業ストーリーのはじまりです。起業を決意した日からちょうど半年後、僕は株式会社クリスタルロードの取締役社長になりました。起業までの道のりUpload By 加藤路瑛中学生で起業したいと人に話をすると、「義務教育を終わらせてからにしろ」「中学生らしいことをしなさい」と言われることもありました。他にも、「実績がないのに起業したいなんてファンタジーだよ」とか、クラウドファンディングの目標金額を40万円くらいにしていたのですが、「ふざけているのか?目標金額を1000万円にして本気を見せろ」などと言われることもありました。たくさんの大人に「応援する」という言葉のあとに否定的なことを言われました。僕は大人に相談するのが嫌になりました。相談してダメな点は指摘してくれるのに、具体的な提案は全くなかったからです。またネット上では、「中学生で社長なんてどうせ失敗する」「親子起業ってどうせ親の操り人形なんだろう」などの匿名の批判もありました。僕への批判や中学生が起業することへの反対意見は、僕がクラウドファンディング で100万円以上調達できた頃から減っていきました。実際に法人登記し、メディアを運営したり、講演会で話したり、テレビやメディアに出るようになると、肯定的な言葉をかけられることが増えていきました。Upload By 加藤路瑛多くの人は自分の経験や価値観から、ダメだと判断しがちです。でも、自分の価値観で分かることなんて少ししかないと思います。子どもが何かやりたいと言っても、大人自身が想像できないからダメと言ってしまうことって結構多いんじゃないかと思うのです。今、周りには僕の考えに共感してくれたり、活動を応援してくれる人がたくさんいます。同世代の中高生の仲間も、大人の仲間もいます。反対されたり批判されたりする時期は辛いかもしれませんが、ある時点まで到達すればきっと楽になります。その時点に到達する前に諦めてしまうのは、残念です。だから僕は、子どもを理由に「今」を諦めなくていいことを、たくさんの人に伝えたいです。出版クラウドファンディングへの挑戦僕がどうして起業しようと考えたのか。どんな風に会社を立ち上げどんな困難や楽しさがあったのか。さまざまな人と出会い、経験をする中で、「世の中は自分が思う常識の外に別の世界がある」ということを伝える本を書いてみたいと思うようになりました。でもそれは、大人になってからだと思っていました。Upload By 加藤路瑛ある日、僕は出版社の幻冬舎とクラウドファンディングのCAMPFIREが出版クラウドファンディングの会社「EXODUS」を作ったことをSNSで見かけました。どんな内容か分かりませんでしたが、「出版の常識をぶった切る」と書かれていて、僕も本を書くならここで出してみたいと思ってしまいました。なぜなら、僕も「世の中の固定観念を変えることが必要」だと発信しているからです。子どもがやりたいと思ったことをできるようになるには、大人の固定観念も子どもの固定観念も変えなければなりません。「EXODUS」なら一緒に世の中の固定観念を変えられる気がしました。Upload By 加藤路瑛このプロジェクトには300件の応募があり、「EXODUS」1期生として10人が選ばれました。僕が最年少です笑。加藤路瑛の出版クラウドファンディングのプロジェクトページUpload By 加藤路瑛2次審査は序章を書く課題でした。その序章は公開していますので、よかったら読んでみてください。【序章】選ばれたから本が出版されるわけではありません。「EXODUS」は、クラウドファンディング で1000冊・250万円以上の支援を集めたら出版されるという仕組みです。中学生の僕には想像できない金額ですが、挑戦したいと思いました。たとえ読み書きが苦手でも、本は書けるUpload By 加藤路瑛僕は読み書きが苦手です。どれくらい苦手かというと、授業中のノートはほとんど書けません。漢字が苦手で書くとひらがなばかりの文章になってしまいます。英語の綴りもなかなか覚えられません。中学校の数学のテストで「名前は漢字で書きましょう」と注意書きをされた中学生です。読むのも得意ではありません。人より読むスピードは遅いですし、同じ行を何度も読んでしまったり、書かれていない文字に勝手に脳内で変換してしまうようで、音読すると「そんなこと書いていないよ」と注意されたりします。でも、この文章をここまで読んで、僕が読み書きが苦手だと思った人はいたでしょうか?僕はスマホでは普通に文章を書けますし、漢字も使います。ただし、鉛筆と紙で書いたり読んだりすることが極端に苦手です。鉛筆で文字を書こうとすると、言葉が出てこなくなるのです。僕は鉛筆と紙で作業することが苦手なのです。でも、スマホを使えば文章も書けますし、文字も読みやすいです。(読むのは好きではないですが…)多くの人ができることをできないと障害と言われることがあるようですが、読み書き障害も、紙や鉛筆を使って書くことが得意な人が勝手に決めたことだと思います。もし、今、紙と鉛筆がなくなって全てスマホで入力することになったら、使いこなせない人は障害があると言えるのでしょうか?僕は紙と鉛筆での読み書きが苦手ですが、読み書き障害ではありません。小学生の頃、検査に行きましたが、「学校生活で困っているなら診断名を出しますが困っていないようなので、このまま個性でいいと思います」と先生に言われ、僕はそのまま学校生活を送っています。ノートを書いたり、作文を書いたり、テストなどでも、「きついな」「面倒だな」と思うことはたくさんありますが、困ってはいません。これが僕だからです。起業をしてから気がついたのですが、学校ではあんなに紙と鉛筆で文字を書くことが多いのに、仕事ではほとんどありません。企画書やプレゼンなどの資料は全てパソコンで作成しています。運営しているメディア「TANQ-JOB」の運営もパソコンやスマホです。僕自身インタビュー記事を書きますが、メモは苦手ですので、インタビューは録音して、家で録音したものを聞きながら記事をパソコン入力しています。TANQ-JOBは全て小中高生で運営していますが、メンバー同士の連絡もスマホとパソコンがあれば大丈夫です。仕事で紙に文字を書いたことがあるか思い出そうとしてみましたが、思いつきませんでした。(法人登記や契約書などの書類もパソコンで入力し、出力したものに捺印します)小中高生のための職業探求ウェブメディアTANQ-JOBUpload By 加藤路瑛学校では紙に文字を書かなければならないことが多すぎます。テストもパソコンで回答できるようになれば、読み書きが苦手な人のテストの点数はあがるかもしれません。社会に出てから紙に文字を書くことはそれほど必要とされないので、学校での学び方も社会の変化に合わせて変わる必要があるのかもしれません。紙に文字を書くのは手段です。それが苦手なら他の手段を使えばいいと思いますが、学校では自分で手段を選べないのできついなと思うことはあります。できないのを苦しい思いをしてまで頑張るより、「できない」と開き直れた方が楽になると思います。僕は、「できないものは、できない」と開き直っていますが、できないなりに学校の課題はきちんとやって提出しています。僕が本を出版したい理由Upload By 加藤路瑛僕は今、18歳以下限定のクラウドファンディングのプラットフォームの構築に取り組んでいます。僕は起業資金をクラウドファンディングで集めました。とてもありがたいことに115万円ものご支援をいただきました。しかし、調べてみると、中高生が募集しているプロジェクトは目標金額を達成していないものがとても多かったのです。中には支援金がゼロのものもあります。子どもがクラウドファンディングをしても、大人はそんなに簡単にお金を出してくれるわけじゃない――甘くはないのだと思いました。クラウドファンディングを成功させるには、事前の準備が必要です。お金を出してくれるのは大人です。経験や人脈のない子どもでもクラウドファンディングを成功させるためには、サポート体制が必要です。そこで、僕のように中学生だったり、もしくは小学生や高校生であっても利用しやすく、挑戦したいことを世の中に発信して、その支援を募れる仕組みを作りたいと今、準備をしています。プラットフォーム構築という新規事業の準備という大切な時期に、あえて出版クラウドファンディングに挑戦する。なぜ僕が今、その決断をしたのか――それは、世の中の常識を変えたいからです。〇〇なんて自分には無理、まだ早いんじゃないかと言われた…そうやってあきらめてしまう子どもたちがたくさんいます。でも、僕は伝えたいのです。中学生でも社長になれる。読み書きが苦手でも本を出版できる。いつもは、ひらがなばかりの作文を書く僕が、スマホやパソコンを使ってどんな文章を書くことができるのかを、沢山の人に読んでもらいたいです。そして、今、読み書きで困っている人や、それ以外でも学校のことや家のこと、友達のことで悩んでいる人に、今いる場所だけがすべてではなくて、固定観念をなくしてしまえば、今まで見えなかった自分の居場所が見えることを伝えたいです。それを僕は僕の行動で示したいと思っています。「EXODUS」の紹介Upload By 加藤路瑛出版クラウドファンディング は30日間で1000冊・250万円のご支援を集めるプロジェクトです。6月3日から7月2日まで募集しています。ぜひご支援ください。そして僕の本を読んでください。Upload By 加藤路瑛チラシ「13歳の中学生が挑む『出版クラウドファンディング』」読み書きが苦手な僕の教育や、僕の母の子育て方法に興味がある方へUpload By 加藤路瑛クラウドファンディングでは、支援金に応じてお礼(リターン)が設定されます。今回の出版クラウドファンディングでは、本だけでなく、色々なリターンを用意しました。その中で、母の協力のもと、母の子育て方法を記録したnoteの提供や子育て相談が無制限にできるリターンを用意しました。僕は講演したりイベントに出ることもあるのですが、保護者の皆さんの中には、僕の話より母がどうやって僕を育てたのかに興味がある方も多いようでした。Upload By 加藤路瑛低体重児だったこともあり、小さな頃はできないことも多く、読み書きも苦手。中学受験では塾のカリキュラムが合わず、塾なしで勉強をしました。そんな僕の勉強方法や子育てに興味がある方は、母の育児相談のコースをご利用いただければと思います。リターン:「子育てnote」と「子育て相談」が付いたコースUpload By 加藤路瑛今までにたくさんの人に出会い、ご支援、ご協力をいただけたことをとても感謝しています。僕の活動の最新情報はTwitterをご覧ください。応援していただけるとうれしいです。加藤路瑛のTwitter
2019年06月03日もうすぐ入学式。4月から小学生になる年長組のお子さんも、心待ちにしているのではないでしょうか。一方のお母さんはいかがでしょう。小学校で我が子があせらず授業が受けられるように、入学前までに身につけるべきこと・やってはいけないことの中から、学習面について子育て本の著者であり講演家の立石美津子さんにうかがいました。お話をうかがったのは…立石美津子(たていし・みつこ)さん聖心女子大卒。幼稚園・小学校・特別支援学校教諭免許を取得後、20年間学習塾を経営。現在は著者・講演家として活動。『一人でできる子が育つテキトー母さんのすすめ』『はずれ先生にあたったとき読む本』『子どもも親も幸せになる発達障害の子の育て方』など著書多数。『発達障害に生まれて(ノンフィクション)』のモデルでもある。オフィシャルブログ ■入学前にやっておくといい学習その1:まずは5分間、机に向かう―― 前回 は、入学前までに身につけておくべき日常習慣についてお話でうかがいました。2回目となる今回は、学習面についてお聞かせください。立石美津子さん(以下、立石さん):まずお母さん方に質問です。「お子さんは45分間、イスに座っていられますか?」保育園・幼稚園がのびのび方針の自由保育で、紙芝居の時間も園庭で遊ぶことを許されていたり、家庭でイスに座る習慣がなかったら…今から意識したほうがいいかもしれませんね。小学校に上がったら、朝8時から下校時刻の午後2時頃まで、45分刻みの授業が始まります。これまでイスにじっと座っている経験が少なかったお子さんの場合、これは結構キツイことだと思います。集中して先生の話を聞けるようになるためにも、今から家庭で机に向かう習慣をつけてください。家庭学習の目安は、「10分×学年」と言われています。1年生なら10分、2年生なら20分、3年生は30分が机に向かう時間の目安です。まだ入学前ですので、まずは5分間机に向かってみてはいかがでしょう。机に向かう習慣がつけば、今後、学校で出される宿題も机に向かって抵抗なくできるようになります。余談になりますが、私は仕事で保育園・幼稚園を訪れる機会が多く、毎年3月になると年長組のお子さんたちに「小学校に早く行きたい人は?」と質問します。すると、みんな一斉に「は〜い」と手をあげます。続けて「何をしに学校に行くの?」とたずねると、「お勉強しに行くの〜」と元気よく答えが返ってきます。つまりみんな、早く学校に行って勉強したいと思っているんですね。言いかえれば、いまが勉強を始めるベストなタイミングなのです。「勉強は学校に行ってから」なんて思わないで、1日5分、食卓でもよいので絵を描く、絵本をながめるなどの習慣をつけてみましょう。■入学前にやっておくといい学習その2:日常生活に「数字」を取り入れる>――卒園後、小学校の入学式までは数日間ありますので、こうした習慣をつけるのにはぴったりの時期ですね。ちなみに、入学前にある程度、勉強を始めておいた方がよいのでしょうか?立石さん:ひとつ言えるのが、人は知っているからこそ集中できる、ということ。大人でもほとんど知識のない外国の歴史の授業を外国語で受けてもチンプンカンプンですよね。「早く授業終わらないかなあ…」と退屈してしまいますよね。逆に、知識のある授業、興味のある授業だったら熱心に先生の話を聞きます。子どもも同じです。事実、私も以前、小学校低学年の子どもたちの指導をしていましたが、算数の授業を楽しんでいるのは、算数が得意な子。国語の場合も同様でした。せっかく期待を胸に入学した小学校なのに、授業が始まったら「自分だけできない…」と劣等感を持ってしまっては可哀想です。そういった意味でも、文字や数の体験は、ある程度あったほうが子どものためにもよいでしょう。――そうなんですね! でも入学式まであと少し。これから知識をたたき込むには時間が足りない気がします。立石さん:よく計算ドリルを必死にやらせている親御さんがいますが、計算ができても体験がないと算数の力にはなりません。普段の生活で数にどれだけ触れてきたか、“経験”が重要になってくるのです。――具体的には、どんな経験が必要なのですか?立石さん:例えばここにラムネが5粒あったとします。「きょうだいで分けて食べてね」と言えば、どちらか3個、どちらかが2個になります。子どもの側からしたら、同じ数にならず不公平に感じるかもしれませんが、じつはこれ、奇数・偶数の概念を体験しているんです。「5÷2=2あまり1」の算数の勉強をしていることにもつながります。買い物に行ってお金の概念を学ぶ。体重計に乗って「○グラム増えたね〜」なんて会話もいいでしょう。いくら計算問題を早く解けても、こうした経験がない子は、文章問題になるとつまづいてしまうことがよくあります。日常の会話を通して数を学ぶのですから、忙しいお母さんでも意識すればいつでもできるはずです。ドリルを購入する前に、我が子に実体験をどんどん積ませましょう。■入学前にやっておくといい学習その3:まずは「文字を読む」ことから始めましょう――確かに、私たちの身の回りには数があふれていますね。視点を変えれば、いくらでも算数の勉強ができそうです。では、学習の基本である読み書きはいかがでしょうか。立石さん:できれば入学するまでに、ひらがなに触れる経験を積ませておきましょう。保育園・幼稚園と違い、小学校の下駄箱には子どもの名前が貼ってあります。入学式当日、教室には「にゅうがくおめでとう」のお祝いの文字も書いてあります。入学前の事前説明会ではとくに「勉強しておくように」とは言われなかったかもしれませんが、実際にはクラスの約8割の子どもが文字の読み書きができる状態で入学してくるようです。そのため、授業も大多数に合わせて読み書きできるのを前提で進んでいきます。――読み書きが苦手な子には、まず何をさせるべきでしょうか?立石さん:いきなり文字を書く練習をする必要はありません。まずは読めるようになりましょう。というのも読めない文字をわからないまま書いているのは、絵を写しているのと同じだから。“書く”ために“読む”経験をたくさん積むように。絵本や商店街の看板、チラシ、身の回りにある文字を親子で読む。ゲーム感覚で楽しむのもよいでしょう。また、ある程度読めるようになり、書くことに興味を持ち始めたら、鉛筆の正しい持ち方や文字の正しい書き方(筆順)を家庭で教えてあげてください。小学校でも教えてくれますが、一人ひとりをていねいに指導するには限度があります。学校にすべてをお任せするのではなく、家庭でフォローする心持ちが、子どもの勉強意欲にもつながります。ピカピカのランドセルに新しい筆箱。待ちに待った学校生活を充実させるためには、ある程度の素地を作っておく必要があるのですね。親子で楽しみながら、さっそく日常生活で実践してみてはいかがでしょう。最終回となる 第3回 では、「ママパパやお子さんに必要な心構えについて」についてうかがいました。取材・文/長谷部美佐
2019年03月29日小学校入学前、年長さんの秋くらいから親も園も小学校にむけて準備がはじまります。筆記用具の種類や算数セットのシール貼りなど不安なことがもりだくさんでした。でもそういう「親がやること」のほかにも心配なことがありました。保育園から渡されたプリントに「小学校入学までにできたほうがいいもの」というリストがあり、そのハードルの高さに不安しかなかったです。それだけでも焦りを感じるのに…お手紙を書くのが好きな子は文字の読み書きもできて、簡単な算数ならできるという子も。入学前からレベルが違う!スタートダッシュ遅れてしまったのか?と思いました。■学校説明会で質問「ひらがながまだ書けないんです…」ここで先生が「しっかり書けるようにしてきてください!」なんて言われたらどうしようとドキドキしていたけど、先生の回答はこうでした。■私の焦りを救った先生の答えは?もちろん、学校によって方針はさまざまだと思うけど、小学校へあがる前に「あれもやらなきゃ」「これもできたほうがいい」と、まわりやネットの情報で不安が大きくなったり、子どもたちにも知らず知らずのうちにプレッシャーを与えていたりしていたのかなと思うと反省しました(実際小学校にあがると字が書ける、書けないはさほど気にならなかったです)。できたほうがいいものはできたらいいとは思うけど、変に不安を子どもに伝染させるよりは「ま、楽しく学校へ行けていればいっか」と、どんと構えていったほうがいいな、と思った入学前でした。
2019年03月12日読み書きが苦手な人への支援のポイントがまとまった『ディスレクシア 発達性読み書き障害 トレーニング・ブック』医学博士の平岩幹男先生が、ディスレクシアのある子どもの「読み」「書き」の困難を改善させる効果があると考える学習方法を集めたトレーニングブックです。前半は「どうして診断と対応が必要か」「フォントのさまざま」など前置きとして知っておきたいことが解説されています。そして、ひらがな、カタカナ、ローマ字を読むための練習方法を例題として段階的に紹介。後半は、ひらがなの単語の音読から文章を読み、文脈を読み取るといった練習シートもあります。例題のページに練習の進め方のポイントもきちんと記載されているので、家庭でも気軽に取り組めそうです!また、この本自体が、読むことに苦手がある子どもにも読みやすいよう、書体をはじめ文字サイズや単語の選定といった細部に配慮を施しています。最初にそれが紹介されているので、支援する人にとっても、どんな配慮が必要か、課題が何なのかをイメージして読み進められそうですね。(発行: 2018年7月5日)スモールステップで自信をつける『誤学習・未学習を防ぐ! 発達の気になる子の「できた!」が増えるトレーニング』金銭トラブルやスケジュール管理といった生活面で、発達障害のある大人の人が壁にぶつかることがあります。これは子どものころの「誤学習」(間違ったやり方で覚える)や、「未学習」(知らない、教わっていない)があることが考えられるといいます。この本では、約30年の間、療育現場に携わる橋本美恵さんと成人の当事者支援をする鹿野佐代子さんが、「誤学習」「未学習」を防ぎ、子どもたちの「できた!」を増やすトレーニングを紹介!対象は主に幼児から小学生までで、「あいさつをしない」「好きなものだけを食べてすぐに席をはなれてしまう」といった具体的な困りごとに対し、どうしたらできるようになるかを、イラストも交えて分かりやすくまとめています。紹介されている方法が「うちの子には難しい」という場合でも、工夫のポイントが解説されているので、その子に合ったトレーニングを探してみてください。(発行: 2018/5/21)子どもの発達障害とは違った問題があるーー大人の発達障害の"今"を医師が語る『大人の発達障害ってそういうことだったのか その後』5年前に発行された『大人の発達障害ってそういうことだったのか』の続編です!一般精神科医である宮岡等先生(北里大学精神科学主任教授)と児童精神科医の内山登紀夫先生(よこはま発達クリニック院長)が自閉スペクトラム症やADHDといった大人の発達障害について対談形式で意見を交わしています。「大人」と一言で言っても大学生から高齢者まで幅広く、診断や治療は複雑。子どもの発達障害については、診断や治療についてある程度、精神医学としてまとまりつつある一方で、大人になってからの診断については議論の途中だといいます。当事者だけでなく、家族や職場なども巻き込んで、不確かな情報が一人歩きしていることも。前著以降の国内外の動向や最新事情を踏まえながら、過剰診断や過小診断、支援をめぐる混乱など浮き彫りになってきた問題点にも踏み込んでいます。大人の発達障害の今の課題を知り、これからの支援を考えるためにも手に取りたい1冊です!(発行: 2018年7月1日)当事者はもちろん、企業の工夫や大学の支援まで!インタビュー満載『発達障害の人が就職したくなる会社: 発達障害者の自立・就労を支援する本2』『発達障害と仕事』に続くシリーズの新刊です!特集1「特性と困難さを理解してサポートしている働きやすい職場の条件」では、当事者が悩んでいた過去や職場で行った働きかけを率直に語っているほか、企業側などの生の声をインタビュー!障害者を雇用するための専門の部署を設けたり、発達障害のある職員のキャリア支援に力を入れていたり、勤務時間の配慮をしたりとさまざまなな取り組みをしている企業の紹介も充実しています。また、特集2の「発達障害の学生が安心して学べる優しい大学」では、発達障害のある学生にまつわる全国の統計から、学生の大学生活を支援する組織・プロジェクトの具体的な実例までを掲載。ほかにも、ハローワークが行なっている取り組み、法律から見た発達障害がある人と働くためのポイントなど、あらゆる視点でまとめられています。就職活動中の人から雇用する企業、支援する学校など多くの人にとって学びと発見がありそうです。(発行: 2018年6月30日)
2018年07月11日学校の授業についていけなかった長男。一体何に困っているのだろう…?出典 : 現在小5の長男は、「読む」「書く」「計算する」などが特に苦手な、「学習障害」と診断されています。6歳のときにADHDを疑われた経緯でWISKⅢなどの知能検査を受けましたが、そこでは「項目ごとの凸凹が激しい」という指摘を受けたものの、IQは平均以上と言われました。なので「通常級で大丈夫でしょう」ということで、通常級に入学したのですが、本格的な学校の授業が始まると、・音読がつっかえつっかえで、読み飛ばしがある・ひらがな、カタカナ、漢字がなかなか覚えられない・字を書くのにとても時間がかかり、マスをはみだしたり形を間違えていたりする…などといった困りごとが徐々に現れ始めました。読み書きは練習すればできると思っていた出典 : 授業で失敗を繰り返しながらも、なんとか頑張ろうとするので、学校から帰ると疲れてぐったりすることが増え、そのうち「ぼくはダメだ、最低だ」とパニックのように大泣きする日々が続きました。IQは問題ない。興味のあることなら1度見たり読んだりしただけで覚えてしまうほど記憶力の高い長男。…なのに、どうして「読む」「書く」がこんなにできないんだろう?私たち親は、長男が学習で困る理由がわかりませんでした。できるようになるのに時間がかかるだけ?それなら少しずつでも練習させるしかないのだろうか?そう思い、泣いて嫌がる長男に「量を減らしてもらってるんだから、がんばりなさい!練習しないとできるようにならないよ!」と、きつく叱りつけて勉強をやらせることもありました。そして、先生からの突然の指摘。疑いもしなかった視力の問題に私は…出典 : そんなある日のことです。通級学級の先生にこう言われました。「この子は、目の動きがよくないように見えます。本を読むときも目で文章を追えないので、読み飛ばしをしているように思います。1度、視覚認知の検査をしてもらってはどうでしょうか。」え!?視覚に問題があるの?先生の指摘を受けた私はドキッとしました。実は長男は上下斜視で、就学前に2回外科手術をしているのです。そういった経緯で半年に1度は眼科で検診を受けているのですが、「視力は順調に育ってます」と言われ、何の心配もしてこなかったので、まさか…という気持ちでした。先生からのこうした指摘には、正直半信半疑ではありました。でも、長男を少しでも楽にしてあげたい一心だった私は、病院を調べ受診することを決めたのです。長男を助けたい一心で、視覚発達支援センターを受診出典 : ネットの口コミや、かかりつけの療育病院の先生の情報をもとに受診したのが、千葉県浦安にある「かわばた眼科」の「視覚発達支援センター」でした。そこで詳細な検査をしていただいた結果、次のようなことがわかりました。・ひとつのものを両眼でとらえることが難しく、立体視(ものの浮き上がりや奥行きを感じる機能)ができていない・動いているものを目で追ったり(追従性眼球運動)、一点から一点に視線をジャンプさせて交互に見たり(衝動性眼球運動)などの、基本的な眼球運動に迷いが多く正確さに欠ける・手と眼の協応(眼からの情報と連動して手を動かす能力)や空間認知(空間におけるものの位置や方向を認知する能力)に苦手がある特に学習に関して、眼球運動に迷いが見られることは「読む際の文字の重ね読み、行の飛ばし」につながり、眼と手の協応の苦手は「枠内にバランスのよい文字を書く」「手先をコントロールして工作などの課題を行う」ことの困難につながるのだそうです。また、空間認知の苦手さは「漢字の偏とつくりの位置を覚える」「算数の筆算で数字の桁を間違えずに計算する」などの困難につながります。その他にも、読み書きに必要な視機能や視覚認知機能の多くに落ち込みが見られ、「読む」「書く」ことの苦手につながっているとのことでした。出典 : 正直、これらの診断結果には思いもつかなかったことばかりで驚きました。目の機能というのは「視力」としか考えていなかった私ですが、こんなに細かく様々な機能があって、それらのうち少しでもうまく働かないと、こんなに学習が困難になるんだ…。でも同時に、ホッとしました。もちろん、長男の問題は視覚認知だけではなく、ワーキングメモリの未熟など、他にもあります。それでも原因がわかったことで、長男の辛さを少しでも楽にしてあげられる対策が立てられるのではないか?と思ったからです。かわばた眼科視覚発達支援センター支援センターで紹介された「ビジョントレーニング」。一体何をトレーニングするの?出典 : そして、支援センターから提案されたのが「ビジョントレーニング」でした。からだの情報源である眼は、脳の活動全般に多大な影響を与えます。よって、眼は脳の一部が外に出ている器官であるといえます。ビジョントレーニングではこの眼の諸機能を鍛えることによって脳を活性化させるとともに、集中力・判断力・情報処理能力など、様々な能力を高めていきます。ビジョントレーニングは欧米で約80年の歴史があり、学習障害(LD)や注意欠陥多動性障害(ADHD)の子供たちの改善・克服からプロスポーツ選手のパフォーマンス向上に至るまで、多くの人々の能力向上に用いられています。鍛えたい機能によっていろんなトレーニング方法がありますが、ここでは長男が支援センターから勧められ、行ってきたトレーニングをご紹介いたします。長男が使っていたワークテキストはこちらです【視覚発達支援ドリルシリーズ】これらのトレーニングは小4から始めました。もともと書くことに苦手意識のある長男。ワークをすること自体が苦痛な様子だったので、先生に相談をし、宿題の代わりに家庭学習としてワークを認めていただきました。少しずつ現れ始めた、ビジョントレーニングの効果Upload By みくたくママUpload By みくたくママUpload By みくたくママUpload By みくたくママ始めてから1年ほどで、普段の書字にも成長がみられるようになりました。Upload By みくたくママUpload By みくたくママ現在、「書く」という負担を減らすため、タブレットによるビジョントレーニングアプリを使っています。出典 : 努力だけでは補いきれない困難さもある。「なぜ苦手なのか」を調べ、子どもに寄り添って出典 : ただ「読むのが苦手」「書くのが苦手」と思っていた頃には、練習をしなくては上達しない、と思っていました。ですが、なぜ苦手なのかを知らずに、ただただ苦手なことを練習させても、子どもにとっては苦痛でしかありません。通級の先生から聞いたお話があります。「通級に来る保護者に話を聞くと、みな『漢字を書けるようにしてください』『計算できるようにしてください』と結果ばかりを求めてくるのね。でも大事なのは、『なぜ苦手なのか』を知ること、そこから始めなくてはいけないの。だから、私たち通級の教員はまず観察や分析を通してそれをつかみ、それをもとに対策をたてる。時間がかかるものなのよ。1番大事なのは、子どもに寄り添うこと。子どもだってがんばってるもの、どうしてできないかを理解し、どうしたらできるようになるかを教えてあげるのが、私たちの仕事なのよ。」子ども1人ひとり、きっと原因はちがいます。なぜ苦手なのか、観察したり場合によっては病院や療育機関の検査を利用して調べてみることをお勧めします。調べることで、どうしたらよいか?道が見つかると思います。
2016年11月21日ディスレクシアの症状・特徴とは?出典 : ディスレクシアは「字を読むことに困難がある障害」を指す通称で、読字障害、読み書き障害、難読症、識字障害などとも呼ばれます。知的な遅れはなく、会話は問題なく理解することができるのに、知的水準や教育段階に見合わない読みの困難があるのが特徴です。ディスレクシアとは、通常、会話(話し言葉の理解や表現)は普通にでき、知的にも標準域にありながら、文字情報の処理(読み書き)がうまくいかない状態を指します。ディスレクシアである人は、文字を読む為に必要な脳の情報処理に問題があると考えられています。主な文字認識の問題は、大きく以下の2つです。1.「文字の読み方の認識が難しい」音韻処理の不全音韻機能とは最小の音単位を認識・処理する能力を指しますが、ディスレクシアの人の脳の特性として、音韻の処理に関わる大脳基底核と左前上側頭回という領域の機能異常があるという説が主流となっています。そのため音を聞き分けたり、文字と音を結びつけて「読む」ことが難しいと言われています。・文字を音に変換して読むのが苦手・単語のまとまりを理解するのが難しい・耳から聞いて記憶するのが苦手2.「文字の形の認識が難しい」視覚情報処理の不全ディスレクシアの人の中には、視覚認識や眼球運動に偏りがあり、普通の文字の見え方とは違った見え方をしている人もいると言われています。・文字がにじんだり、ぼやけた状態で見える・らせん状に文字がゆがんだり、3Dのように浮き出て見える・鏡に映したように文字が左右反転して見える・文字を点で描いているような点描画に見える以上の状態から文字が読み取りづらく、語句や行を抜かしたり、逆さ読みをしたり、音読が苦手な傾向にあります。また、読みだけでなく、読めないことで書くことにも困難があらわれる場合もあります。ディスレクシアの人は文字が全く読めないわけではなく、文字を理解するのに非常に時間がかかるのがその特徴です。一方、音声にすると理解することが多く、会話能力は問題ないことがほとんどです。ディスレクシアはいつ分かる?診断の年齢は?出典 : ディスレクシアは先天的な脳機能障害ですが、知的な遅れがなく、見た目にも分かりづらいことから症状に気づくまでに時間がかかることがあります。一般的には文字を習い始める頃に気づくことが多いとされ、小学生以降の診断がほとんどです。就学前の乳幼児期には文字に興味を示さなかったり、言葉の発達が遅れるなどの症状が現れますが、専門機関に行っても経過観察になることがあります。日本でのディスレクシアの認知度はまだまだ低く、最近になって少しずつ知られるようになりました。そのため、障害に気づかずに成長し、大人になってからディスレクシアの診断を受ける人もいます。また、ADHDや自閉症スぺクトラム障害などと合併している場合もあり、それらの診断や治療の過程でわかることもあります。専門機関でディスレクシアの診断を受ける目安は?出典 : ディスレクシアの症状のあらわれ方は一人ひとり違います。そのため困りごとの解決法も一人ひとり異なり、ただ単純に勉強量を増やすだけでは読めるようにはなりません。ところが、本人は頑張っていても読めないのに、怠けていると思われることも多く、先生や親から叱られることもあります。そこからうつ病や不登校などの二次障害を引き起こすことがあるため、早めにディスレクシアと気づいて適切なサポートにつなげることが大切です。今現在、ディスレクシアを医学的に根本治療する方法は確立されていません。診断は必ず受けなくてはいけないものではありません。ですが、検査によって何に困難を感じているかがわかることがあり、それが支援や解決のきっかけになることも多くあります。ディスレクシアと思われる症状が見られたら、まずは専門機関で相談だけでも受けることをおすすめします。ディスレクシアの診断基準出典 : 日本では標準化された診断基準が存在せず、医学的な診断ではディスレクシアという名称は使用されません。同じような症状として医療機関では世界保健機関(WHO)の『ICD-10』(『国際疾病分類』第10版)における特異的読字障害(Specific Reading Disorder)やアメリカ精神医学会の『DSM-5』(『精神疾患の診断・統計マニュアル』第5版)における限局性学習障害(Specific Learning Disorder)として診断されます。近年使用されることが多い最新の診断基準『DSM-5』では、ディスレクシアもディスグラフィア(書字障害)やディスカリキュリア(算数障害)などとともに「限局性学習症・限局性学習障害」という名称で診断されます。この診断基準に多くあてはまり、特に「読字の正確さ」「読字の速度または流暢性」「読解力」に困難がある場合は、ディスレクシアとして考えることができます。以下が『DSM-5』の診断基準です。A.学習や学業的技能の使用に困難があり、その困難を対象とした介入が提供されているにもかかわらず、以下の症状の少なくとも1つが存在し、少なくとも6ヶ月間持続していることで明らかになる:(1)不的確または速度が遅く、努力を要する読字(例:単語を間違ってまたゆっくりとためらいがちに音読する、しばしば言葉を当てずっぽうに言う、言葉を発音することの困難さをもつ)(2)読んでいるものの意味を理解することの困難さ(例:文章を正確に読む場合があるが、読んでいるもののつながり、関係、意味するもの、またはより深い意味を理解していないかもしれない)(3)綴字の困難さ(例:母音や子因を付け加えたり、入れ忘れたり、置き換えたりするかもしれない)(4)書字表出の困難さ(例:文章の中で複数の文法または句読点の間違いをする、段落のまとめ方が下手、思考の書字表出に明確さがない)(5)数字の概念、数値、または計算を習得することの困難さ(例:数字、その大小、および関係の理解に乏しい、1桁の足し算を行うのに同級生がやるように数字的事実を思い浮かべるのではなく指を折って数える、算術計算の途中で迷ってしまい方法を変更するかもしれない)(6) 数学的推論の困難さ(例:定量的問題を解くために、数学的概念、数学的事実、または数学的方法を適用することが非常に困難である)B.欠陥のある学業的技能は、その人の暦年齢に期待されるよりも、著明にかつ定量的に低く、学業または職業遂行能力、または日常生活活動に意味のある障害を引き起こしており、個別施行の標準化された到達尺度および総合的な臨床消化で確認されている。17歳以上の人においては、確認された学習困難の経歴は標準化された評価の代わりにしてよいかもしれない。C.学習困難は学齢期に始まるが、欠陥のある学業的技能に対する要求が、その人の限られた能力を超えるまでは完全には明らかにはならないかもしれない(例:時間制限のある試験、厳しい締め切り期間内に長く複雑な報告書を読んだり書いたりすること、過度に思い学業的負荷)。D.学習困難は知的能力障害群、非矯正視力または聴力、他の精神または精神疾患、心理社会的逆境、学業的指導に用いる言語の習熟度不足、または不適切な教育的指導によってはうまく説明されない。(日本精神神経学会/監修『DSM-5精神疾患の診断・統計マニュアル』医学書院/刊p65より引用)ディスレクシアの診断に関する相談先出典 : ディスレクシアかな?と疑問を持った場合、いきなり専門の医療機関に行くのは難しいので、まずは身近な専門機関の相談窓口で相談するようにしましょう。児童相談所や発達支援センターなどで知能検査や発達検査を受けられることもあります。発達障害の疑いがある場合には専門医を紹介してくれます。子どもか大人かによって、行くべき専門機関が違うので、以下を参考にしてみてください。【子どもの場合】・保健センター・子育て支援センター・児童発達支援事業所・発達障害者支援センターなど【大人の場合】・発達障害者支援センター・障害者就業・生活支援センター・相談支援事業所など知能検査や発達検査は児童相談所などで無料で受けられる場合もありますし、障害について相談することも可能です。その他、発達障害者支援センターで障害についての相談ができます。自宅の近くに相談機関が無い場合には、電話で相談に乗ってもらえることもあります。以下は小児神経学会が発表している、発達障害診療医師の名簿です。この他にも、児童精神科医師や診断のできる小児科医師もいます。日本小児神経学会 「発達障害診療医師名簿」ディスレクシアの診断の流れ、必要な持ち物は?出典 : ディスレクシアの場合、ディスレクシアがあるかどうかを調べて診断するだけでなく、どのような特性や困りごとがあり、どのような支援を必要としているかアセスメントを行うことが重要だと言われています。医療機関によっても異なりますが、まずは問診で現在の症状や困りごと、赤ちゃんの時から今までの生育・養育歴、既往症や家族歴などを調べていきます。脳波検査、頭部のCT、MRIなどでてんかんや脳の器質的な病気といった異常がないかを検査します。そして知能検査や認知能力検査などの心理検査を行います。知能検査では「WISC-Ⅳ」が代表的です。「WISC-Ⅳ」では本人のもつIQ水準をチェックし、言語理解、知覚推理などを検査します。(3歳10ヶ月〜7歳1ヶ月の幼児の場合は「WPPSI」、5歳から16歳11ヶ月の子どもは「WISC」、16歳以上の成人の場合は「WAIS」という知的検査を受けることによって検査結果がでます。)認知能力検査には日常生活や学校で習得できた知識や情報を認知的に処理する能力を調べ、神経心理学的な立場から認知的な処理能力と習得度を評価できる「KABC-Ⅱ」や「DN-CAS」などもあります。また、読むときの流暢性など読みに関する検査や、サッケード反応など視覚機能に関する検査が実施されることもあります。これら様々な情報を元に、総合的に学習障害やディスレクシアがあるかを判断するのです。また、こうした過程でADHDや高機能広汎性発達障害などが合併していないかも確認します。診断に必要な持ち物は診断する専門機関によって多少異なりますが、学習にどのような困りごとがあるかわかるように、学校や家庭で使ったプリントやノート、宿題帳、作文などを持っていくとよいでしょう。WISCやK-ABCなどの知能検査では基本的に持参するべき持ち物はありません。病院などの場合は保険証を持っていく必要があります。また、生育歴(子どもの発育記録)を聞かれることもあるため、気になった点などをメモしていくとよいでしょう。心配な方は事前に電話して必要な持ち物を聞くこともおすすめです。検査が困りごとを解決するきっかけになります出典 : 読み書きが困難であることは共通していますが、ディスレクシアの症状は様々で、一人ひとりに合う支援方法も異なります。自分の子どもは怠けている、自分の子育て方法が間違っていると思わず、ディスレクシアの特徴が現れていないか観察してみてください。少しでも兆候があるようであれば、専門機関で相談したり、検査を受けることをおすすめします。早めに気づいてあげることが、今後の学習支援や子どもの心のケアの面でも大切です。参考:ディスレクシア・ツールキット参考:一般社団法人日本ディスレクシア協会HP
2016年09月12日