貯金があったほうがいいことはわかっているけど、なかなか貯金ができない……。そんな方へ送る「実践する貯金のイロハ」。他の家庭の主婦たちが見つけた、貯金にまわせるはずのお金がなくなる理由や、無理せず始められる貯金方法を一挙ご紹介。貯金に関するリアルを探るため、前編では貯金の有無や目的についてのアンケート結果を見てきました。たくさんの人が、自分や子どもの将来のために貯金をしていることが明らかになりました。【貯金のリアル・前編】はこちらから後編も同じく、20〜50代の女性50人を対象とするアンケートの結果を見ていきます。貯金をしている方の実践例とともに、実際にどのくらいの金額が貯められたのかという成功談も聞いてみました。手軽に始められる貯金方法もご紹介しますので、自分に合った貯金方法をぜひ見つけてくださいね。■目次1.思うように貯められない……。その原因は?2.専用口座は必須。みんなが実践している貯金方法3.今日から始められる!話題の「365日貯金」まとめ1. 思うように貯められない……。その原因は?貯金しなきゃ!と思っていても、なかなかお金を貯めるのは難しいもの。その原因はどのようなところにあるのでしょうか。原因からお金を貯めるための注意点を探っていきましょう。アンケートの結果、貯金が捗らない原因は人それぞれであることがわかります。自分はどのタイプか考えながら、対策をねる必要がありそうです。【浪費に注意!】■「お菓子や雑誌など、特に必要でないものをつい買いすぎてしまう。買ったのに着ていない洋服も多い」(40代・主婦)■「週末は外食または弁当を買って来て食べる事が多くなってしまっています。食費にお金を使いすぎているので、そのぶんを貯金にまわすべきだと感じます」(40代・主婦)お菓子やお酒・たばこなどの嗜好品は、なくて困るものではないとわかっていても、ついつい手が伸びてしまいます。大きな買い物ではないと油断してしまいがちですが、細かな出費が重なるとなかなかお金は貯まりません。“塵も積もれば山となる”と言うように、浪費も節約も日々の小さな積み重ねが物を言うのです。【現状の把握が肝心】■「1年間のお金の流れをしっかり把握していないと、急にお金が必要になったりして、結局貯金できないままになってしまう」(30代・主婦)■「支出の現状を把握することは、貯金の前段階だと思う。把握していないと、どの項目を削ってどの項目を保持するべきかの判断もつかないからです」(30代・主婦)普段どんなものにどのくらいのお金を使っているのか。自分のお金の使い道を把握することができていないと、貯金にまわせる金額も決められません。家計簿をつけるなど、まずは家計の収支をしっかりと把握することが不可欠でしょう。あまり意識していないところに、お金を使いすぎているかもしれませんよ。【心当たりのある原因は?】■「クレジットカードで払えばポイントも貯まるから良いなぁと思っていると、毎月莫大なお金になっていたりするので、便利なものほど気をつけないといけませんね」(20代・主婦)■「いつかやろうと思っているために、そのいつかがなかなかやって来ない状態が続いています。その場その場で必要な出費に対応しているうちに、貯金にまわす余裕がなくなっています」(40代・個人事業主)■「収入が少なすぎて、貯金できる余裕がない。銀行の積立は、もっと額を柔軟に設定させてほしい」(40代・主婦)お金の使用状況が見えにくいクレジットカードの利用には注意が必要ですね。また、生活に必要な出費がかさむことにより、貯金をする余裕がなかったり、つい先延ばしにしてしまったり。よほどの高給取りでもない限り、意識しなければ貯金はできません。まずは貯金ができない原因を探ることが重要です。2. 専用口座は必須。みんなが実践している貯金方法お金が貯められない原因が分かったところで、いったいどのような貯金方法が効果的なのか、みなさんが実践している貯金方法を見ていきましょう。【貯金専用口座を作るべし!】■「口座が1つだと使ってしまうので、お給料が入ったら先に別の口座に移動するようにしています」(30代・主婦)■「とにかく給料日は、決まった金額以外は銀行から引き落とさない。5年で100万円くらいたまっていたことがある」(40代・パート)■「結婚前のことですが、お給料を10万と端数というように口座を2つに分けてもらい、端数の方のみ使うという方法をとっていました。あっという間に貯まり、結婚時には1000万ありました」(40代・パート)いろいろな人のコメントを見ると、生活費の口座と貯金用の口座を分けることは必須。給与が入ったら貯金額を先取りして別の口座に移しておくのが効果的です。お金があると思うとつい使い過ぎてしまい、貯金にまわすお金がなくなるというリスクがあります。また社内預金や給与天引きの財形など、職場での積立制度を利用することで、自然と貯まっていくという声も多くありました。そういったシステムのある職場の方は、ぜひご検討ください。【自分に合った貯金方法はどれ?】■「値引きなどで安く買えた場合、その差額をこまめに貯金しています」(30代・主婦)■「銀行口座に貯金をしているが、普通預金よりも定期預金の方が、若干利率が良い」(30代・正社員)■「ボーナスが入るたびに50万円を定期預金に入れ、そのお金には手をつけないようにして貯金をして最高1000万まで貯めた」(30代・主婦)■「高額な鞄など、具体的な目標を決めてから貯金を始める。貯まるころには、気が変わっていて現金の貯金が増えている」(40代・主婦)日々の生活の中でコツコツと貯めていく方法や、臨時収入の貯金や定期預金の利用などで計画的に貯めていく方法など、さまざまな方法をとっていることがわかりました。3. 今日から始められる!話題の「365日貯金」定期預金はハードルが高いし、貯金用に新しく口座を作るのも面倒……。そんな方でも手軽に始められる貯金方法を、最後にご紹介します。■「今流行りの『365日貯金』をしています。毎日、1〜365円のどれか財布の中にあるお金でいいので、やりやすくて貯金できました」(20代・主婦)今まで簡単な貯金方法のスタンダードとして知られていたのは「500円貯金」ですが、最近話題になっているのが「365日貯金」。1~365の数字のうち、毎日好きな数字の金額分を貯金箱へ入れる。たったそれだけです。その日、財布にある小銭の中から好きなように貯金ができるため、お金のない日は1円でもでもOK。最大でも365円で済むため、気軽に取り組めて続けやすいのが魅力です。また、1~365までの数字が書かれた「365日貯金シート」を使用して、貯金した額を記録していけばモチベーションアップにもつながります。自分でも簡単に作成できますし、インターネットからダウンロードできるものもありますよ。当然のことですが、貯金はスタートすることと続けることが不可欠。小さなことからでも構いません。この機会に始めてみてはいかがでしょう。まとめ「貯金したい」と思ってはいても、日々の生活に精一杯で余裕がなかったり、目標の金額に届くまで続けられなかったり。なかなか思うようにお金を貯められないのが実情です。給与天引きの財形など、目に見えないところで貯金を続ける方法。いつでも手軽に始められる500円貯金や365日貯金でコツコツ貯めていく方法。余ったお金や臨時収入を貯金する方法。さまざまな貯金方法がありますが、自分の性格や、普段のお金の使い方に合った貯金方法を選択することが、貯金を成功させる秘訣です。今回ご紹介した実践例を参考にして、自分に合った貯金方法を見つけ出してください!アンケート実施期間:2017年7月12日対象:20〜50代の専業主婦、パート・アルバイト、正社員、派遣社員、個人事業主の女性の方アンケート総数:50
2017年08月07日毎日節約を頑張っているのに、なかなかお金が貯まらない…。そんな人には、自分でも気づかない“無駄遣い習慣”があるかも? 気付かないうちに無駄遣いをしていないか、日頃の行動をチェックしてみましょう。■無駄遣い習慣 その1「毎日夕食の買い物をする」普段の生活の中でお財布を開く機会が多いのが、夕食の買い物です。保育園のお迎え帰りに、スーパーに寄ることが習慣になっているママもいるのではないでしょうか。スーパーなどでは日替わりで特売品が設定されていることも多く、毎日買い物に行くことは一見お得に思えるかもしれません。でも、お店に足を運ぶ回数が増えるほど、予定外の品物を「安いから」と購入したり、子どもにせがまれてお菓子やジュースを買ったり、という無駄遣いが増えてしまいます。おすすめは週末に1週間分の献立を考え、食材をまとめ買いしておくこと。平日のスーパーは、必要なものがあるときにだけ利用するようにしましょう。まとめ買いをすることで、家計に占める食費の額も把握しやすくなります。またあらかじめ献立を決めておけば、帰宅後にメニューを考える手間がなく、夕食の支度も楽になるはず。■無駄遣い習慣 その2「便利グッズが好き!」キッチン用品や掃除用品、収納用品など、最近は家事に役立つ便利グッズがたくさん売られています。CMや店頭で見て「すごく便利そう!」と思わず買ってしまった経験のあるママも多いのでは?家事に役立つ便利グッズは安価なものが多く、つい“ちょこちょこ買い”をしてしまいがち。でも、用途が限定的だったり使うシーンが少なかったりで、数回しか使用せずに戸棚行き…ということにも。生活を豊かにするための便利グッズが無駄遣いのもとになっていては本末転倒です。「便利グッズが好き」という人は、買う前に、それが本当に必要かどうかをよく考えるようにしましょう。■無駄遣い習慣 その3「自分にご褒美という言葉に弱い」家事や育児、仕事と、ママは毎日大忙し。たまには自分にご褒美をあげたいですよね。でも、この「自分にご褒美」というキーワードが、欲しいものを買うときの言い訳になっていませんか?スイーツやコスメなど、たとえ1回の金額は少なくても、「ご褒美」の頻度が多ければ家計に影響することに。誕生日や記念日など回数を決める、自分のお小遣いの範囲内でやりくりする、など、せっかくのご褒美が無駄遣いにつながらないようにしましょう。■無駄遣い習慣 その4「深夜にネットショッピング」小さい子どもがいると、普段ゆっくりお店でショッピングというわけにもいきません。自宅にいながら買い物ができるネットショッピングは、子育てママの強い味方です。中には夜、子どもを寝かしつけた後に、スマホやパソコンでネットショッピングを楽しんでいる人もいるかも。でも実は、深夜は1日の疲労などにより、判断力が低下する時間帯といわれています。そのため、衝動買いをしやすく、つい必要のないものまで買ってしまった…ということになりがちなのです。とくにネットショッピングは「ポチッ」とするだけという手軽さや、「○○円の購入で送料無料」などの言葉に後押しされて、予定外の買い物をしてしまうことも。欲しいものがあっても翌日まで待って、冷静な頭で判断してから購入するかどうかを決めましょう。自覚していなかった無駄遣い行動に気付くことができれば、「いつの間にかお金がない」ということもなくなるはず。節約している“つもり”になっていないか、注意してみてくださいね。
2017年05月10日「貯金地獄」という言葉を耳にしたことがありますか?よく言う「借金地獄」ではありません。貯金の地獄です。「お金はあればあるほどいいじゃない。どうして貯金が地獄につながるの?」一般的な感覚を持っている人なら疑問に思って当然です。けれど今、いくら貯金しても不安でたまらず、貯め込むことをやめられない独身女性が増えているのです。 彼女らがハマっているのは、抜け出せない「貯金地獄」。とても苦しいもののようです。今回は、貯金地獄でもがいている当事者の女性たちにお話をうかがってきました。そこで語られたエピソードをもとに、「貯金地獄女子」の特徴なども分析していきましょう。●貯金地獄女子たちを襲う、老後の不安まずはこちらの女性。20代であるにもかかわらず、約1,000万円もの貯金を持っている会社員です。この年齢としては十分すぎるほどの額であるはずですが、強い不安感から貯金をやめることができないと漏らします。『雑誌やネットニュースなどで、「老後には最低○○円必要」とか、「下流老人が増加中」とか見ると、苦しくてたまらなくなってしまう。このまま自分はどうなってしまうのか、食い詰めて野垂れ死んでしまうんじゃないか って、老後がとにかく不安なんです。これはもう、物心ついたころからずっとそう。最近では、手持ちの貯金を運用した方がいいのか、そんなリスクは犯すべきではないのか、ってことで頭がいっぱいです』(28歳女性/会社員/貯金額950万円)将来のあらゆる可能性を考え、不安に陥っているという独身女性はこんな話をしてくれました。『もし結婚して子どもができても、その子が病気を抱えて生まれてきたら?夫が病気やケガで働けなくなったら?子どもが音大や美大、大学院に行きたいと言い出したら?そしてもし、私のようにいつまでも独身で、援助を求め続けてきたら?考え出すと頭がグルグルしてしまって、結局は貯金し続けることくらいしか解決方法がみつからない』(35歳女性/技術職/貯金額1,500万円)貯金地獄にハマっているのは、“おひとりさま”の女性たちだけではありません。婚約中の彼氏がいるという女性からは、悲鳴にも似たこんな発言が。『彼は会社の上司で、かなり稼いでいます。結婚後は仕事をやめて、専業主婦になってもいいよと言ってくれもします。何の心配もいらないって、頭では分かってるんです。でも、どうしても不安で、心の底から信用することができない 。結局残業して、ボロボロになるまで働いちゃうんです。お金は貯まっていきますが、この不安に終わりはないのかと思うとすごくシンドイです』(33歳女性/会社員/貯金額1,200万円)なるほど、ここまでくると確かに“地獄”の様相です。やめたいのにやめられない、いつまでも追い詰められている感じは本当につらそうですね。●貯金地獄にハマりがちな女子の共通点インタビューをしていくと、「貯金地獄女子」たちの共通点に気づくことができました。●将来への漠然とした強い不安がある彼女らは揃って、将来への強い不安を口にしていました。しかし、しっかりした将来設計や明確な貯金の目的があるか、目標額や必要額を正しく理解しているかといわれたら、決してそうではなさそうです。冒頭の28歳女性はまさにその典型。目にするニュースや情報をすべて真に受けているだけで、現実問題としていくら必要なのか個人的な試算は一度もしたことがない と述べていました。貯金女子たちの不安は、無根拠で漠然としたもの。だからこそ、得体の知れない敵と永遠に戦っているかのように貯金をし続けてしまうのでしょう。●他人を信用できないかたくなさがある仮に稼ぎのいい男性と結婚できても、彼女らの苦悩は続きます。もし夫が働けなくなったら、もし先立たれたら……そんなことを考えると、みすみす夫の収入だけに頼ることができないのです。最後に信じられるものは自分とお金だけ。そんな思いも、どこかにあるのかもしれません。そのような日々は、とてもつらいものです。●地獄を脱するためには、客観的な分析が必要もともとは不自由の少ない、楽しい老後を過ごすためにしているはずの貯金です。貯め込むことに注力しすぎて、不安な気持ちに陥ってしまうのは本末転倒ともいえます。彼女らが貯金地獄から脱するためには、一体どうしたらいいのでしょうか。何よりも必要なのは、客観的な分析 です。自分の思い描く老後を迎えるためには、実際にいくら必要になるのか。専門知識のあるファイナンシャルプランナーなどに試算を依頼するといいでしょう。身近にファイナンシャルプランナーがいなくても大丈夫。日本FP協会のホームページから、自分の条件にあった人を探すことができます。無料相談会も実施されているので、一度足を運んでもいいですね。正確に試算をし、目標額が設定されれば、漠然とした不安はなくなります。あとはその額を目指して、相応の努力をしていけばいいのです。----------いかがでしたか?貯金地獄はジワジワと心身を蝕み、弱らせる厄介なものです。陥りそうな心当たりのある人は、まず一旦冷静さを取り戻して。正確なデータを基に、現状を分析してみるといいですね。●文/パピマミ編集部●モデル/前田彩(桃花ちゃん)
2017年04月18日お金はいくらあっても困らないものですし、将来の備えのためにも誰もが少しは貯金しておきたいと考えるでしょう。けれども、これまで貯金をしてこなかった人がいざトライしてみると、なかなか思うようには貯金が増えていきません。一方で、上手にやりくりしながら毎月一定の金額をコツコツと貯めている人もいます。そこで今回は、貯金ができる人に学ぶ10の貯金術をお教えします。■お金が貯まる貯金のコツとは?収入がそんなにないから…」と貯金をあきらめていませんか?実のところ、収入が少ない=お金が貯まらないわけではありません。毎月の収入が少ないながらその中で生活費をやりくりし、さらに毎月一定の貯金額を捻出している人も多くいます。では、お金が貯まる人とそうでない人の差はどこにあるのでしょうか?お金をコツコツと貯めていける人が実践している3つのコツをお教えします。【貯金額を先取りしよう】貯金ができない人がついついやってしまいがちなのが、毎月の余ったお金を貯金にあてようとすることです。しかし、「毎月○円貯金したいから絶対に使わないようにしよう!」と決めていても、お金が手元にあるとどうしても使ってしまうもの。結局は月の収入を使い切り、「あらかじめ決めていた貯金額が残らなかった」という経験がある人も多いのではないでしょうか?毎月コツコツとお金を貯められる人は、給料が入った時点でそこから貯金額を差し引き、残ったお金で生活をやりくりしようとします。まずは、給料が振り込まれたら生活費が引き落とされる前に貯金額を引き出し、別に貯金用の口座を開設してそこに移すようにしましょう。加えて、貯金用の口座からお金を引き出しにくくすることもポイントです。あえて遠方の銀行に口座を開設するなどの工夫しましょう。また、「毎月貯金額を引き落としたり、別口座に移したりするのが面倒で続かない…」という人には財形貯蓄の利用がおすすめ。財形貯蓄とは、給料から天引きしたお金を企業が代わりに貯蓄してくれる制度です。貯金額が差し引かれた状態で入金されるので、強制力があるという点で「なかなか貯金できない」という人には大きなメリットがあります。加えて財形貯蓄を利用すると、税金が優遇されたり融資を受けられたりすることもあります。勤務先が財形貯蓄を取り入れていない場合は、銀行やネットバンクの自動積み立てを活用しましょう。手続きの手間はかかりますが、一度給料日の翌日に積立金が差し引かれるように設定しておけば、その後は自ら貯金しようとしなくても毎月一定額を貯めていくことができます。【少ない金額からはじめよう】お金を貯めるために大切なことのひとつが、継続していくこと。「今日から貯金をはじめるぞ!」と意気込んで、いきなり50,000円や100,000円といった大きな金額を貯めようとする人がいますが、毎日の生活に無理がある金額を貯蓄しようとしても長くは続きません。たとえ貯金額を先取りしたとしても、生活費が足りなくなれば結局は貯金を切り崩して生活することになるからです。はじめは少ない金額から、生活に支障のない範囲で貯金額を設定するようにしましょう。目安は収入の1~1.5割程度だと言われていますが、今まで貯金が続かなかった人は3,000円や5,000円といった継続しやすい金額からスタートするのがベター。毎月3,000円を貯金していったとすると、1年では36,000円貯まります。5年経てば180,000円ですから、家族旅行を計画しても十分な金額です。たった数千円の貯金ですが、このように考えればバカにならない金額だと思いませんか?慣れてきて毎月の貯金が習慣化してきたら、少しずつ金額を上げてみましょう。【貯金の目的を明確にしよう】貯金も受験勉強やダイエットと同じで、長くコツコツ続けていくためにはモチベーションを保つ必要があります。ただなんとなく貯金するのではなく、お子さんの入学費に充てるため、家族旅行に行くため、車を購入するためといったように、貯金の目的を明確にしましょう。モチベーションが高まり、ちょっとした節約も苦に感じず続けていくことができますよ。もちろん、特に目的などなく「お金があったほうが、将来が安心」という理由で貯金をする人も多いことでしょう。そのような場合は、貯金の目標金額を設定しましょう。このとき、大きな目標から逆算して目の前の小さな目標も設定することが成功のポイントになります。たとえば、1年で100,000円貯めたいなら1ヶ月では約8,500円、1日では約300円を貯金できれば目標を達成できます。1日300円程度なら、仕事の日はお弁当を作って持っていく、水筒を持参して飲み物は購入しないなどのちょっとした工夫で貯金額を捻出することができますね。■家計の支出を把握し、無駄を見直そうここまでお金が貯まる貯金のコツを3つご紹介してきましたが、貯金を成功させるためにはもう1つ大切なことがあります。それは家計の支出を把握することです。毎月一定のお金を貯めるためには、給料から貯金額を差し引いたお金でいかに生活費をやりくりしていくがポイントになります。そのために、何にいくらのお金を使っているのか確認し、無駄な出費をできるだけ減らしていくようにしましょう。家計の支出には、家賃や水道光熱費、食費、通信費、保険料、医療費などさまざまなものがありますが、このうち削減しやすいのは食費と通信費です。それぞれについて、効果的な節約の方法を見ていきましょう。【食費を節約する2つのポイント】1つ目のポイントは自炊を増やすことです。仕事の日はコンビニで昼食を買っているという人は、月20日の出勤時に毎回500円使っているとしたら、1ヶ月では昼食代だけで10,000円も消費していることになります。夕食の場合はさらに高くなりがちで、外食するとなればたった1回の食事で数千円を使ってしまうことも少なくありません。食材にかかる費用や水道光熱費を考えても、自炊したほうがずっと低く食費を抑えられることが分かります。もちろん、「仕事や家事で疲れているし、今日は外食で済ませたい…」という日は誰にでもありますし、そもそも自炊する習慣がない人もいるでしょう。毎日無理して自炊をする必要はないので、まずは週に1回お弁当の日や家で夕食を食べる日を決めて、少しずつ自炊の回数を増やすようにしましょう。2つ目のポイントは、買い物はコンビニではなくスーパーを利用することです。最近ではコンビニに野菜や果物が売られている場合もあり、調味料なども充実しているので、特に1人暮らしの場合であればコンビニだけで必要なものを一通りそろえることができます。しかし、「季節限定」や「期間限定」商品の誘惑も多いコンビニでは、醤油1本だけを買うつもりでも、ついでに飲み物やお菓子、スイーツも…とついついいらないものまで買ってしまいがちです。また、コンビニで手に入るものはスーパーではもっと安く売られている場合も少なくありません。食費の無駄をなくしたいならば、コンビニの利用回数を減らしていきましょう。【通信費を節約する2つのポイント】1つ目のポイントは、無料通話アプリをフル活用することです。頻繁に通話をする人は、通信費が全体的に高くなりがち。最近ではスマホの利用率も高くなり、LINEやSkypeといった無料通話アプリも増えているので有効に活用しましょう。ただし、無料通話アプリを利用した通話はデータ通信を利用するため、仕事での通話が多い人にとっては、通信が不安定になると通話が途切れたりする可能性があることは不安点になるかもしれません。月に50分以上の通話時間がある場合は、通話し放題のプランに変更することで、月額料金を抑えられる可能性があります。ネット上で変更することも可能なので検討してみてください。2つ目のポイントは、不必要なオプションを解約することです。携帯電話やスマホの契約時には、通信費を割り引く代わりに様々なオプションへの加入が条件となっていることがほとんどです。1つのオプション料金は数百円程度ですが、これが3つ、4つと増えていくと、オプションだけで月1,000~2,000円ほどもかかっている場合があります。オプションは、各キャリアのサポートへ電話で問い合わせれば15~30分ほどで解約できます。契約内容をよく確認し、不必要なオプションを契約したままになっていないか確認してみましょう。【水道光熱費の節約はどうする?】毎月一定の支出がある固定費の中で削減しやすいのは、前述の通信費と保険料です。保険を契約した当時と現在ではライフスタイルが変わっていることもあり、契約プランを変更する、あるいは契約する保険会社自体を変える方法で、月の費用が大幅に安くなる可能性があります。一方、固定費の中でなかなか削減しにくいのが水道光熱費。水道光熱費を抑えるには、電気代の場合は契約アンペアを落とす方法もありますが、基本的にはコツコツと小さな節約を積み重ねていくしかありません。けれども、シャワーヘッドを節水仕様のものに交換する、給湯器のスイッチをこまめにオンオフする、使わない家電製品はプラグから抜くといったような節約を、一度に続けていくのはよほどマメな人でない限り難しいでしょう。そこで、水道・ガス・電気の中でも特に料金が高いもの1つに絞り、無理のない範囲で節約するようにしましょう。まずは毎月の明細を確認し、それぞれにいくらかかっているかを把握するところからはじめてみてください。■貯金成功のために身につけたい習慣とは?貯金ができる人には、自然と無駄遣いをしない習慣が身についているものです。もちろん、以下にご紹介することを一度に習慣化するのは難しいでしょうから、まずは取り組めそうなものを1つ選んで実践してみましょう。お金に対する考え方も、少しずつ変わっていくはずです。【明細を見る習慣をつけよう】毎月の水道光熱費、通信費、保険料などの明細に目を通す習慣をつけましょう。また、お金が貯まる人は支出だけでなく、収入についてもきちんと把握しています。口座の入金額だけでなく、会社からもらう給与明細も確認していますか?毎月の給料から税金などがいくら引かれているかも気にしてみるとよいです。また、貯金ができる人の多くはレシートをもらう習慣を身につけています。もらったレシートをもとに家計簿をつけられればベストですが、まずは買い物をしたら必ずレシートをもらうようにするだけでOK。時間があるときにレシートを確認し、無駄な出費はなかったか、あったとしたらいくら使っていたのかを目で見て意識するようにしましょう。【衝動買いをなくそう】貯金ができる人は、何かを欲しいと思ってもその場ですぐに購入することはしません。これは欲しい気持ちを我慢しているのではなく、一度その場から離れることで、本当に今必要なものなのか、どうしても欲しいものなのか考える時間を作っているのです。自宅に戻ってから考えてみると、「やっぱりそんなに欲しいものではなかった」となることは珍しくありません。衝動的に欲しいと思ったら、まずはその場から離れてみることを徹底しましょう。「そうはいってもついつい買ってしまうから”衝動買い”なんだ!」と思う人もいるかもしれません。どうしても購買意欲が抑えられないときは、コンビニなど誘惑が多い場所へは出向かない、ネットで買い物をする機会が多いならばパソコンを開く回数を減らすなど、無駄な消費が発生しそうな場所との接触を物理的に断ってしまうのが効果的です。【クレジットカードを整理しよう】貯金ができる人の多くは、クレジットカードを持っていても極力使わないようにしています。クレジットカードは、「たまたま手持ちがなかった」などの非常事態には持っていると助かるものですが、大金を持ったような気になってしまい、収入を超える大きな支出になってしまうことも珍しくありません。「リボ払いできるから大丈夫」と思っている人もいるかもしれませんが、それは今月分の支払いを来月以降に繰り越しているに過ぎません。いわば、マイナスの貯金をしているのと同じなのです。クレジットカードをたくさん持っている人は、1枚か多くても2枚のカードに支払いをまとめ、極力現金で支払うことを心がけましょう。【臨時収入からも貯金額を差し引こう】「ボーナスが入ったから自分へのご褒美を買おう」「家族でおいしいものを食べに行こう」そのように考えること自体はよいことです。しかし、だからといってもらった臨時収入を全部使い切ってしまうと、せっかくの貯金のチャンスを逃してしまうことになります。ボーナスなどの臨時収入も毎月の給料と同様、先に貯金額を差し引いて残ったお金を楽しみに使うようにしましょう。今後臨時の支出がないとも限らないのですから、そのときに貯金できないかもしれない分を今貯金していると考えてみてください。■まとめいかがでしたか?貯金を習慣化すれば、そのうち意識しなくてもお金が貯まっていくようになります。そして、お金が少しずつ貯まってくるのを見ると自然とモチベーションも上がり、無駄な出費を抑えようという意識が働くようになります。できることからコツコツはじめていきましょう。
2017年03月27日今年も無事に終わったお正月。子どもたちは各所からお年玉をもらい、1年で最も懐が豊かな時期かもしれません。でも、親としてはどこまで本人の自由に使わせていいものか、教育的な側面から悩む部分もありますよね。今どきの子どもは、お年玉を誰からどのくらいもらっているの? どんなものに使っているの? 最新の情報をお届けします。■お年玉平均額は? 一番くれるのはやはりあの人たち!まずはもっとも気になる金額面。株式会社バンダイが行った、「小中学生のお年玉に関する意識調査」(小学1年生から中学3年生の子どもを持つ親(子どもと一緒に回答できる方)900人対象、2017年1月実施)によれば、今年の小・中学生のお年玉の平均額は25,711円となっています。詳細は以下。<小中学生のお年玉の平均金額>・小学1〜2年生……19,473円・小学3〜4年生……22,810円・小学5〜6年生……25,223円・中学生……32,130円・小・中学生全体……25,711円小学校低学年でも、平均2万円前後の金額をもらっている実情が明らかに。全体的に子どもの数が減っている分、一人がもらえる額が上がっている、という背景もあるのでしょう。中学校に上がると、3万台をゆうに超える額に。成長はうれしいものの、自分が子どもや親戚の子どもにあげる額も年々上がっていくのかと思うと、なかなか大変だな……というのが親世代の正直な感想かもしれません(笑)。また、お年玉をもらった人数は、平均5.01人。一番は祖父母で(93.4%)、ついでおじ・おば(74.3%)、父母(65.6%)という順となりました。おじいちゃん、おばあちゃんの支援力が一番大きいのは、皆さんも予想どおり、といったところでしょうか。■「子どもが自由に使えるお金」は総額のうち、どのくらい?とはいえ同時に、「2〜3万円ものお年玉を、すべて子どもの自由に使わせている家庭はそれほど多くない」という事実も分かりました。同調査では、「子どもからお年玉を預かっている」という親が66.2%、全体の3分の2をしめています。さらに、子どもが自分で自由に使える平均額は、小学生では総額の約35.1%程度。「好きなもの1つだけ購入して残りは貯金」「年間のお小遣いとして1年間やりくりさせる」といったルールを課している家庭も多く見られました。一方、中学生になると、自由に使える額もアップして、総額の55.9%。親も「計画的に使う」「無駄遣いしない」とは伝えるものの、使い方は基本的に本人の意思に任せている家庭が多いようです。「お金の使い方を教える」のも、大切な教育のひとつ。お年玉はそのいい学習機会だと考えて、なんらかの決まりごとを作ってみるのもよさそうですね。■お年玉を何に使っているの?続いて、お年玉の使い道にも注目してみましょう。<お年玉の使い道 総合トップ10>1位:貯金(39.2%)2位:お菓子やジュースなどの飲食物(29.1%)3位:ゲーム機・ゲームソフト(28.3%)4位:文房具、雑貨(23.9%)5位:おもちゃ、カードゲーム(22.6%)6位:書籍(マンガ以外)(22.1%)7位:マンガ(21.2%)8位:ゲームセンターで遊ぶ(13.6%)9位:衣服・衣類雑貨(10.1%)10位:映画館で映画を観る(9.8%)ダントツの一位は「貯金」でした。小学生全体、中学生全体、女子総合のランキングにおいても、1位を獲得しています。女子に至っては、45.5%という高い数字が。女の子のほうが、堅実な傾向が強いようですね。また注目すべきは、男子総合のランキング。「ゲーム機・ゲームソフト」(39.5%)が1位を取っており、トップ5に「おもちゃ、カードゲーム」が入っていたり、「書籍」より「マンガ」のほうが上位で5位だったりと、大きな特徴が表れています。「ゲーム、おもちゃ、マンガ」という三種の神器(!?)を好むのは、男の子に顕著な傾向といえそうです。一方、女子総合のトップ5を見ると、「文房具、雑貨」「書籍(マンガ以外)」がランクインするなど、中学生全体のランキングと近しいラインアップになっているのも印象的。女の子のほうが比較的、大人っぽいものを好む時期が来るのが早い、そんな傾向はあるのかもしれません。 ■お正月に楽しかったことは? 伝統的な行事も人気!最後に、お正月に楽しかったこと、うれしかったこと」の結果もご紹介。<お年玉に楽しかった・うれしかったこと 総合トップ10>1位:お年玉をもらった(58.7%)2位:祖父母の家に遊びに行った(41.1%)3位:初詣に行った(22.8%)4位:お雑煮・おせち料理・豪華な料理を食べた(18.2%)5位:テレビをみた(14.0%)6位:年賀状のやりとりをした(12.1%)7位:家族みんなで年越しをした(11.3%)8位:テレビゲームで遊んだ(8.8%)9位:初売り、ショッピング(福袋の購入除く)へ行った(7.2%)10位:ゲーム(ボードゲームなど)で遊んだ(6.4%)「毎年もらうのが楽しみ」「貯金が増えてうれしい」など、やはりお年玉は子どもたちにとって欠かせない重要なイベントのようですが、祖父母の家に遊びに行く、初詣やおせち、年賀状などお正月らしい行事を楽しんでいる子どもも少なくないのが印象的でした。「普段会えない人と遊ぶ・会うことができるから」など、家族や親戚と一緒に過ごせることを喜ぶコメントも。実家が遠く、帰省が大変なご家庭もあるでしょうが、一緒に過ごせる時間はやはりプライスレス、と言えそうです。年に一度の、お年玉。使い方を今からお子さんと一緒に考えてみたり、お小遣い制度を含めてルールを決めてみたり、来年渡す額を考え直したり……等々、ぜひ皆さんのご家庭でも上記参考にしてみてはいかがでしょうか。
2017年02月20日お金が貯まる夫婦、貯まらない夫婦 貯蓄モードになる正しいステップと間違った貯蓄モード 貯蓄できる鉄板ルール! 最大の"貯め期"を逃すな わが家の家計の問題点を簡単に暴く 使いすぎなもの、削りすぎなもの の続きです。本連載も今回が最終回。最後は、貯蓄の「守り方」について考えてみよう。日々、地道に努力して、貯めた貯蓄。けれども、それを取り崩す瞬間というのは、意外と「アッ」という間にやってくる。そして一度、「決壊」するとナシ崩し的に貯金を使ってしまうこともある。そうならないための工夫を、ファイナンシャルプランナーの畠中雅子に聞いてみよう。■貯蓄を切り崩す理由結論から先に言えば、貯蓄を切り崩す「原因」となるのは、多くの場合、特別出費だ。「特別出費とは、毎月支払うわけではないけれど、1年のどこかで発生するお金のことです」(畠中さん)代表的なのは、家を持っている場合にかかる固定資産税。家の修繕費、車を持っている人は毎年自動車税もかかるし、2年(初回は3年)ごとに車検代もかかる。自動車保険や学資保険などを年払いにしている人は、それらの保険料も特別出費にあたる。このほか、夏や冬の帰省費用。スーツやコートなど、少し値のはる洋服代、パソコンや携帯電話などの購入費用。友達の結婚式のお祝い。1万円を超えるようなプレゼント代も、特別出費のカテゴリに入る。こういった特別出費をボーナスで支払っている人も多いだろう。これらのお金について考えてみると、「確かに、わが家もそれで貯蓄を切り崩した!」と、思い当たる人も多いのではないだろうか?■日々の出費よりも大事な家計管理畠中さんは言う。「日々の出費の管理よりも、特別出費の管理のほうが、家計管理の面では重要と言っても過言ではありません」(畠中さん)なぜなら、日々の出費は大きく変動がない家庭が多いのに対し、特別出費の変動は、どの家庭でも、ものすごく波が大きい。この記事を書いている私自身、畠中さんに教えていただいて、「日々の出費」と「特別出費」を別に記録するようにしてみた。しばらく記録をとると良くわかるが、「日々の出費」は、意外と変動がないものだ(水光熱費は季節変動があるが、年平均にすると大差ない)。ところが、特別出費については、畠中さんの言う通り、アップダウンの波の高さが年度によって異なる。■未来の費用が予測できる!「家計管理の肝は、できるだけ早い段階で特別出費を管理する習慣を身につけておくことです」と畠中さんが言うのも、深くうなずける結果となった。そこでまずは、 Microsoft® Excel®などで「特別出費の一覧表」を作ることくらいから始めてみてはどうだろう? 一覧表にして眺めてみるだけで、特別出費の「わが家の傾向」が見えてくる。たとえば帰省にどれくらいの費用がかかるかは、昨年のものを参考にすれば、今年度分の費用が予測可能だ。ご祝儀など冠婚葬祭も過去の記録があると参考にしやすい。パソコンやスーツ、コートなども、「自分が気にいるラインは、このくらいの費用だ」ということが、あらかたつかめることだろう。特別出費の記録をつけると、「未来を予測して、お金の準備をする」ということができるようになってくる。この未来の予測をすることで、将来の収入の変化、妻が仕事を辞めたとき、子どもの教育費といった家計の予算修正に着手しやすくなる。このメンタリティは、「『お金が足りない』と、慌てて貯蓄を切り崩す」という自転車操業的な気分とは、天と地ほどの差! こんな心持ちで暮らしていれば、「貯蓄に手をつけちゃったし、もう、いいや」という貯蓄の防波堤「決壊」も防げる。■特別出費はわが家の歴史また、特別出費の記録は、わが家の歴史となりうる。大きなお金が動いたということは、大きなイベントがあったということ。それは、そのまま家族の歴史の記録でもあるのだ。こうして歴史を重ねていくことは、地道だけれど、けっして悪い気分ではない。私自身、結婚して10年間、家計管理の方法がわからず、右往左往していた。その頃は、羅針盤がないまま航海をしているような気分だった。けれども、ひとたび家計管理の方法が身についてくると、航海は安定してくる。足元が固まってくると、気分も落ち着いてくるから不思議だ。今回の連載が、家庭の「安定航海」のキッカケになるとうれしい。■今回取材を受けてくださった畠中雅子さんの著書『 結婚したら知っておきたいお金のこと (畠中雅子/海竜社)』(本体1,200円+税)●畠中雅子3人の子ども(成人した長女、大学生の長男、高校生の次男)を育ててきたベテラン主婦であり、ファイナンシャルプランナー。数多くの著作を持ち、新聞、雑誌、ウェブに多数の連載を持つ。
2017年02月14日お金が貯まる夫婦、貯まらない夫婦 貯蓄モードになる正しいステップと間違った貯蓄モード 貯蓄できる鉄板ルール! 最大の"貯め期"を逃すな わが家の家計の問題点を簡単に暴く の続きです。貯蓄ができない家計のどこに問題があるかをチェックするための目安である、「家計バランス表」。この家計バランス表を使うには、いくつか注意するポイントがある。引き続きファイナンシャルプランナーの畠中さんにお話を伺った。■こづかいは夫婦あわせて10%まで「家計バランス表の適正割合には、できるだけ守って欲しいポイントがあります。最初にあげられるのは、夫婦のおこづかいです」(畠中さん)畠中さんが、「家計バランス表」を考案したのは25年前。家計バランス表の数字は、時代の変化によって若干変化してきている。しかし畠中さんは、「夫婦のこづかい」に関しては、『手取り月収の10%』が適正割合だと、一貫してアドバイスしている。たとえば手取り月収が30万円の家庭なら、夫婦ふたりのおこづかいは合計で3万円。いかがだろうか? 「少なすぎる!?」と、驚いた人も多いのではないだろうか?「ふたり分のおこづかいが、手取り月収の10%なんて…。そんな金額じゃ、欲しいものが何も買えません!」と、クレームをつけられることもあるそう。けれども、畠中さんは譲らない。こづかいは毎月出て行ってしまう固定費。だからこの固定費をいかに削減できるかが重要になってくる。畠中さんは、「おこづかいは、できるだけ適正割合に収めて欲しい」と話す。■通信費用は、7%以内ポイントのふたつめは、通信費。今回、掲載した家計バランス表では、通信費を7%に設定しているが、畠中さんが家計バランス表を使ったアドバイスを始めた頃は、3%だったそう。時代は流れて、通信費には、固定電話代や携帯電話代などのほかに、プロバイダ料も含むようになり、7%で収まりきらないという家庭も少なくないかもしれない。「通信費もおこづかいと同じ固定費。固定費の支出が多いと、貯蓄がしづらい原因となります。もし7%に収めることが無理な場合には、ほかの費目にしわ寄せが行くのだと認識しましょう」(畠中さん)この記事を書いている私自身は、通信費を抑えるために、先日、格安スマホへの乗り換えを実施したばかりだ。格安スマホのすみ分けといった概要をネットなどで理解したら、電気量販店で相談してみると良いだろう。機種によっても違いがあるので、店員さんに自分に適したプランを教えてもらうのが近道だ。■食費の削りすぎに注意!使いすぎに注意したい費目がある一方で、「支出割合が少なすぎる家庭が目立つ」と畠中さんが心配するのが、食費だ。たとえば、「家計バランス表」(「 わが家の家計の問題点を簡単に暴く【貯金できる夫婦の家計管理術 Vol.4】 」)をもとに考えてみると、小学生以下の子どもがふたりいる家庭で、手取り月収が30万円ならば、食費はその15%だから、ひと月4万5千円くらいはOKということになる。しかし畠中さんが家計診断でお会いする家庭では、大人ふたり、子どもふたりの4人家族の食費がひと月3万円前後としている家庭が一般的で、適正割合に比べて、実際に支出割合が低いのが現状だという。●食費は健康に直結している支出「食費の節約に精を出されている家庭に対して『もっと使ってもいいよ』というのも気がひけますが、節約しすぎると、鮮度や産地にこだわれなかったり、安い食材ばかりが食卓に並ぶ可能性があります」(畠中さん)食費は健康に直結する支出だ。畠中さんは、「高齢期まで健康な体を作るためには栄養バランスも大切ですから、食費の削りすぎは避けた方が良いと思います」とアドバイスする。ちなみに。この記事を書いている私は育ち盛りの男の子(高校生の長男、小学校6年生の次男、三男の双子)を育てているせいか、食費は月額10万円前後かかっている。次回は、貯蓄を取り崩しがちな「原因」と、その対策です。■今回取材を受けてくださった畠中雅子さんの著書『 結婚したら知っておきたいお金のこと (畠中雅子/海竜社)』(本体1,200円+税)●畠中雅子3人の子ども(成人した長女、大学生の長男、高校生の次男)を育ててきたベテラン主婦であり、ファイナンシャルプランナー。数多くの著作を持ち、新聞、雑誌、ウェブに多数の連載を持つ。
2017年02月13日お金が貯まる夫婦、貯まらない夫婦 貯蓄モードになる正しいステップと間違った貯蓄モード 貯蓄できる鉄板ルール! 最大の"貯め期"を逃すな の続きです。「貯蓄の鉄板である先取り貯蓄をしてみて生活ができないのであれば、それは支出内容に問題がある」とファイナンシャルプランナーの畠中雅子さんは話す。ではその問題点を見つけるにはどうしたらいいのだろうか? ■支出内容の問題点を見つける方法「生活費が足りないのであれば、支出内容を見直す」。それはあたり前のことのように思える。しかし「食費は一日いくらにしよう」とか「エアコンを使わずにがまんしよう」といった、むやみな節約をしてもお金はいっこうにたまらず、消耗感だけが募る。また1円、2円といった少額のことで、夫婦間がギスギスしてしまって、『やっぱり、わが家は貯蓄なんて無理』と、早々に諦めてしまう、なんていうことが起こりがちだ。そこで貯蓄ができない家庭のどこに問題があるかをチェックするために、畠中さんが考案したのが「家計バランス表」だ。これがあることで、バランスの悪い部分だけにポイントを絞ってお金の流れを見直すことができるので、消耗感が少ない。■子どもがいる家庭の「家計バランス表」それでは、いよいよ、「家計バランス表」に登場いただこう。「 夫婦のお金の透明度を高くするキホンのキ 」で整理をした、「わが家の収入」を100%として、それぞれの費目の割合を割り出してみる。今回は、小学生以下の子どもがふたりいる家庭の場合を参考にしたい。●小学生以下の子どもふたりがいる家庭の「家計バランス表」畠中雅子さん考案「家計バランス表」を参考にWoman excite編集部が作成■貯蓄ができていれば問題なし先取り貯蓄をした残りの金額で、赤字が出ていない家庭の場合は、家計バランス表のように支出割合を変える必要はない。あくまで、家計バランス表は、貯蓄ができない家計がどこに問題があるかをチェックするための目安であって、家計バランス表にしばられすぎてしまうのは、本末転倒かもしれない。今回は、小学生以下の子どもがふたりいる家庭を紹介したが、ニンテンドーDSソフトとしても販売されている「ESSEしっかり家計簿DS」では、現在360パターンが提案されている。次回は、「家計バランス表」で問題点をチェックする方法を紹介する。■今回取材を受けてくださった畠中雅子さんの著作『 結婚したら知っておきたいお金のこと (畠中雅子/海竜社)』(本体1,200円+税)■ESSEしっかり家計簿DS ●畠中雅子3人の子ども(成人した長女、大学生の長男、高校生の次男)を育ててきたベテラン主婦であり、ファイナンシャルプランナー。数多くの著作を持ち、新聞、雑誌、ウェブに多数の連載を持つ。
2017年02月12日お金が貯まる夫婦、貯まらない夫婦 貯蓄モードになる正しいステップと間違った貯蓄モード の続きです。「必ず貯蓄できる鉄板のルールがある」と話すのは、ファイナンシャルプランナーの畠中雅子さん。家庭のお財布をひとつにできたら、次にすべきことは? 具体的なステップを、教えてもらおう。■ステップ1 「お金の流れ」を把握する「お金の流れを把握する」。言葉にすると、簡単にできそうな気もするが、実際にやってみると、かなり面倒な作業だと気がつくはず。けれども、面倒な作業だからこそ! 家庭が「若い」うちにこそ、コツをつかんでおくことをおすすめする。ところで、お金の流れを把握する「コツ」をひとことで言うと? 「お金の流れを把握するコツは、『月収の支出』と、『ボーナスの支出』をきちんとわけて記載することです」(畠中さん)月収から支払う支出は、日々の生活費。ボーナスから支払う支出は、日常を回してくとは別枠のお金、特別出費となる人が多いはずだ。もしボーナスがない人は、日常の支払いと、特別出費を別に記録してみよう。●「月収の支出」と「ボーナス支出」の分け方出典:※結婚したら知っておきたいお金のこと(畠中雅子/海竜社)より抜粋いちばん避けなければいけないことは、「日々の生活費の赤字分をボーナスで補填すること」だと畠中さんは話す。■ステップ2 貯蓄の基本は「先取り貯蓄」!「家計のやりくりの基本は、何といっても『先取り貯蓄』です」(畠中さん)先取り貯蓄とは、給料から天引きで貯めたり、給与振込口座から自動振替で定期預金に預けたりして、生活費に充当する前に、貯蓄に振り分けてしまうシステムのことをいう。家計費としてやりくりした結果、残ったお金を貯めることは、貯蓄の基本ではない。「先取り貯蓄は、貯蓄の鉄板ルールです。これを守れば、必ず貯蓄できますよ」(畠中さん)それでは、先取貯蓄を決意したとして、目標額は、どれくらいに設定したら良いのだろうか?<毎月の収入からの先取り貯蓄(月収の場合)>・共働き家庭 15%程度・専業主婦家庭 10%程度<ボーナスからの先取り貯蓄>・住宅ローン返済がある家庭 20%程度・住宅ローン返済がない家庭 40%程度ボーナスがふたり分支給されている家庭では、夫婦それぞれが20%、もしくは夫婦トータルで40%の貯蓄を目指そう。●貯蓄のワンポイントアドバイス子どもが小さいうちが、貯蓄をする最大のチャンスだ。「小学生までの子どもを持つご家庭というのは、家計に占める子ども費の割合が比較的少なく、家計のやりくりに裁量がきく時期といえます」(畠中さん)子どもが幼稚園に通っている家庭からは、「月謝が高くて、貯蓄なんて難しい」といった声が聞こえてきそうだ。しかし高校生や大学生の子どもがいる家庭からすれば、まだまだ家計のやりくりに裁量がきく時代といえる。この記事を書いている私自身、教育負担が重い時期(長男が私立高校1年生、双子の弟は私立中学受験を目指す小学校6年生)に差し掛かっている。そこで強く実感することは、「子どもが小学生に入るまでの『大変』は、かわいいものだった」ということだ。■ステップ3 支出の見直しを行う先取り貯蓄をした残りの金額で生活をしてみて、生活費が足りていれば、今のやりくりでOK。「先取り貯蓄の残りの金額では生活できないのであれば、支出内容に問題があります。そこを見直していきましょう」(畠中さん) 支出内容の問題点を見つけるために、畠中さんが考えたのが「家計バランス表」だ。「家計バランス表」については、次回詳しく説明しよう。■今回取材を受けてくださった畠中雅子さんの著書『 結婚したら知っておきたいお金のこと (畠中雅子/海竜社)』(本体1,200円+税)●畠中雅子3人の子ども(成人した長女、大学生の長男、高校生の次男)を育ててきたベテラン主婦であり、ファイナンシャルプランナー。数多くの著作を持ち、新聞、雑誌、ウェブに多数の連載を持つ。
2017年02月11日お金が貯まる夫婦、貯まらない夫婦 の続きです。「貯蓄ができる家庭とは、お金について透明度が高い家庭です」と話す、ファイナンシャルプランナーの畠中雅子さん。では透明度の高い家庭を作るため、その具体的な「キホンのキ」を、教えてもらう。■キホンステップ 1:夫婦の手取り収入の把握する家計管理で最初に行うことは、「家計にとっての『収入』とは何か?」を、きちんと整理してみることだ。しかしここが意外と、落とし穴! なぜなら、給料明細からは税金や社会保険料、天引き貯蓄の財形や保険料など引かれているものが多く、何が収入かわかりづらくなっている。「家計にとっての『収入』とは、税金や社会保険料、組合費など、強制的に引かれているもの(自分ではどうしようもない支出)を除いたお金です」(畠中さん)●収入として「考えないもの」「考えるもの」出典:※結婚したら知っておきたいお金のこと(畠中雅子/海竜社)より抜粋■キホンステップ 2:夫婦のお金はひとつにまとめる!最近は共働き家庭が増えているので、共働きの家庭の場合で考えてみよう。共働きの場合は、「キホンステップ1」で整理した手取り年収を合算する。合算した金額が、その家庭の「月の収入」となる。「残業代や特別手当などによって、月の収入に変動がある場合は、少なめの金額をベースに収入を考え、収入が多い月の分は、とりあえず予備費としてプールするのが理想です」(畠中さん)<夫婦の手取り収入を正確に把握する>出典:※結婚したら知っておきたいお金のこと(畠中雅子/海竜社)より抜粋家庭の「月の収入」がわかったら、「家計のお財布はひとつ」にしてみよう。家計のお財布をひとつにすると、家計全体のお金の流れが見えやすくなるからだ。「お金の流れ」については、次回詳しく説明しよう。■キホンステップ 3:夫婦の価値観の違いを確認する「収入を1本化するのとあわせて、お金の使い方についても、お互いの価値観を確認しておくことをおすすめします」(畠中さん) ひとたび「貯蓄しよう!」モードに切り替わると、「夫婦でお互いの趣味や行動にダメ出し」をしたくなってくる。この行動は貯蓄に結びつくのだろうか。「大好きなことを我慢するのは逆効果です。価値観が違うカップルは、価値観をすりあわせる必要はなく、価値観の違いを確認しあっておくことをおすすめします」(畠中さん)たとえば、「私は洋服が大好きなので、被服費は削れないけれど、外食の節約ならがんばれる」「僕は、サッカー観戦には定期的に行きたい。その代わり、飲み会は月1回にする」といった感じ。「譲れないものは何か? そのかわりに譲れるものは何か?」を、夫婦でキッチリ向き会って話しあうことが大切なのだ。次回は、家庭の財布をひとつにできたら、次にすべき具体的なステップを教えてもらおう。必ず貯蓄できる! 「貯蓄の鉄板ルール」もご紹介!■今回取材を受けてくださった畠中雅子さんの著書『 結婚したら知っておきたいお金のこと (畠中雅子/海竜社)』●畠中雅子3人の子ども(成人した長女、大学生の長男、高校生の次男)を育ててきたベテラン主婦であり、ファイナンシャルプランナー。数多くの著作を持ち、新聞、雑誌、ウェブに多数の連載を持つ。
2017年02月10日突然ですが、あなたの家は、今、貯蓄をしていますか? 「備えあれば憂いなし」ではないが、幸せな家庭を築くためには、やはり貯蓄は大切。「『結婚してよかったなぁ』と末永く感じるためには、お金でもめない家庭を作るのがポイントです」と語るのは、ファイナンシャルプランナーの畠中雅子さん。畠中さんは、3人の子ども(成人した長女、大学生の長男、高校生の次男)を育ててきたベテラン主婦でもある。そんな畠中さんに、「アットホームな家庭を作るために確実な方法は、お金でもめないルール作り」と言われると、とても説得力がある。「家庭の足固めは、家計から」。これが今回の連載のキーワードとなる。■お金について話しあえるカップル「たくさんのカップルの家計診断をしてきて感じるのは、お金について話しあえるカップルは、貯蓄をしやすい特徴があること」(畠中さん)。そして、ふだんからお金の話をしているカップルは、夫婦仲もいいケースが目立つという。「夫婦ゲンカの多くは、お金の問題です(本当ですよ!)。お金のことを夫婦で共有することは、穏やかな家庭づくりに不可欠なことです」(畠中さん)。畠中さんが家計診断した数千組の中で、生活費を一本化している家庭は貯蓄額が増えているのに対し、それぞれに生活費を出し合うタイプの家庭は、貯蓄の増え方に波があるケースが目立っていたそう。お金でもめない夫婦、ようするに貯蓄ができる家庭の共通の特徴は、『お金について透明度が高いこと』と、畠中さんは話す。 「これは、数多くの家計診断をしてきた中で、強く感じる現実です」(畠中さん)■「教育費」負担が重くなる前にすることたとえどのようなお金の管理方法であったとしても、子どもが小さい頃は、貯蓄ができる家庭は多いものだ。しかし子どもの教育費の負担が重い時期にさしかかる頃(第一子が小学校高学年頃)から、貯蓄ができにくくなってくる。教育費は、減らしにくい支出。だからこそ、夫婦の力を合わせてほかの支出を抑える必要性がある。「教育費負担が重くなってから家計管理の方法を変えようとしても、長年の習慣を変えるのは大変です。ですから、子どもが小さいうちに、夫婦のお金のルールを決めてしまうのがおすすめです」(畠中さん)。 早いうちにルールを決めて、習慣にしてしまえば、あとは家計の状況が変わるごとに夫婦で相談して家計のバランスを整えていけばいいからだ。「協力体制のない家計は、対策も考えにくくなります。早めに家計を透明化すると同時に、夫婦でお金のことを相談できる体制を作って欲しいと切に願っています」(畠中さん)次回は、お金について透明度が高い家庭を作るための具体的な「キホンのキ」を教えてもらう。■今回取材を受けてくださった畠中雅子さんの著書『 結婚したら知っておきたいお金のこと (畠中雅子/海竜社)』(本体1,200円+税)●畠中雅子3人の子ども(成人した長女、大学生の長男、高校生の次男)を育ててきたベテラン主婦であり、ファイナンシャルプランナー。数多くの著作を持ち、新聞、雑誌、ウェブに多数の連載を持つ。
2017年02月09日夫が急死! まず妻がしなければいけない3つのこと 夫の葬儀でトラブル! 葬儀社の選び方と費用の目安 の続きです。夫が突然亡くなり、混乱の中、病院の支払いや葬儀代とお金が出ていくことが続く。そんなとき、気をつけなければいけないことに「銀行口座の凍結」があると、フィナンシャル・プランナーの内藤浩介さんは話す。■夫が亡くなり最初にする手続きまずは書類手続きの説明をしよう。夫が亡くなり、最初に提出しなければいけない書類が「死亡届」である。通常、死亡診断書と死亡届けは1枚の書式になっていて、死亡届に署名と押印(認め印でも可)をして提出する。この書類を提出すると、火葬許可証を受け取ることができる。「死亡届けの提出期限は、医師から死亡診断書を受け取った日から7日以内(海外で亡くなった場合は3カ月以内)ということを覚えておいてください」(内藤さん)●死亡届けの提出先1)死亡地の市町村役場2)故人の本籍地の市町村役場3)届出人(署名・押印をした人)の現住所地の市区町村村役場出典:『夫が亡くなったときに読むお金の話―あなたの生活を守る届出と手続き』(内藤浩介/東洋経済新報社)より抜粋■夫の口座が凍結!? 「葬儀代」をどうする?「本人が死亡したあと、銀行口座が凍結され、お金が引き出せなくなる」という事実を知っているだろうか。口座が一度凍結されてしまうと、解除するまでに数週間から数ヶ月かかる場合もある。「病院や葬儀費用の支払いは、口座が凍結されたといった、こちらの都合では待ってはくれません。可能であれば、臨終前に必要な金額を銀行から引き出しておくのも、ひとつの方法です」(内藤さん)。なぜ口座が凍結されるのだろうか。それは、人が死亡したその瞬間から「相続」が発生し、個人の財産は法律上「相続財産」となるからだ。 ■夫の財産にはプラスとマイナスがあるここでひとつ、重大な注意がある。「夫が亡くなった直後に、『口座が凍結されていないから(※)』と、多額の預金を引き出すのは絶対にしないでください。これをやってしまうと、相続を『単純承認』したとみなされる場合があるからです」(内藤さん) 「単純承認」とは、夫のすべての財産を相続することを意味する。財産はなにもプラスの財産だけではない。マイナスの財産、借金というのもあるのだ。「あとになってマイナスの財産のほうが多いことがわかり、相続放棄をしたいと思っても、『単純承認』をしてしまっていると、それができなくなる場合があるのです」(内藤さん)※口座凍結は、金融機関が新聞の死亡欄から死亡情報を得たり、窓口に来た遺族から死亡を知らされたりして行われる。役所の知らせによって実行されるわけではないので、死亡届を出したからといってすぐさま口座凍結がされないこともある。次回は、夫が死亡した後の「生活費の計算の仕方」について取りあげます。■今回取材にご協力いただいた内藤浩介さんの著書 『夫が亡くなったときに読むお金の話―あなたの生活を守る届出と手続き』 (内藤浩介/東洋経済新報社 本体1,400円+税)Facebook: 内藤浩介さんFacebook
2016年11月18日夫が急死! まず妻がしなければいけない3つのこと の続きです。夫が亡くなり、つらい中、妻は葬儀を取りしきらなければいけなくなる。葬儀のことなんて、まったくわからない! という人も多いだろう。引き続き、長年、夫を亡くした妻にアドバイスをしているフィナンシャル・プランナーの内藤浩介さんにお話を伺った。■葬儀の前に、夫の実家に菩提寺の確認を!「葬儀について、まずは旦那さんの実家に、相談したほうがベターでしょう。妻である奥さまに葬儀の決定権があるのであれば、すべてを決めても大丈夫です。」(内藤さん)●葬儀について夫の実家に相談したほうが良い場合・夫の実家に菩提寺がある・夫の親がまだ生きている・口うるさい親戚がいる出典:『夫が亡くなったときに読むお金の話―あなたの生活を守る届出と手続き』(内藤浩介/東洋経済新報社)より抜粋とくに夫に菩提寺(先祖代々の墓や位はいをまつり、菩提を弔うお寺)がある場合は、葬儀社も限られてくる場合があるので注意が必要だ。「菩提寺以外で葬儀をしてしまい、お骨を菩提寺に埋葬しようとすると、必ず『もう一度、この形式でお葬式を執り行ってください』という話になります。実は菩提寺に関するこのトラブルは、とても多いので注意してください」(内藤さん)■葬儀費用の全国平均は160万円前後「お葬式って、一体いくらお金がかかるの?」最近ではネットで料金が表示されていることもあるが、実際のところはどうなのだろう。「あくまでも参考ですが、全国の葬儀費用の平均は160万円前後になると思います。弔問客の人数によっても異なってくるので、例を参考にみていただければと思います」(内藤さん)●例)東京都渋谷区にある代々幡斎場で葬儀を行った場合・直葬 : 16万円~・家族葬 : 10万円~・30人(うち弔問客10人) : 80万円~・50人(うち弔問客30人) : 86万円~出典:『夫が亡くなったときに読むお金の話―あなたの生活を守る届出と手続き』(内藤浩介/東洋経済新報社)より抜粋■健康保険から支給される「葬祭費」「埋葬料」意外と知られていないのが、「葬祭費(埋葬料)」というものの存在だ。国民健康保険や社会保険から受け取ることができる。「それほど大きな金額ではありませんが、夫が亡くなったときというのは、『出ていくお金』が激しい時期。もらえるものは、きちんともらいましょう」(内藤さん)●葬祭費(埋葬料)の手続き方法と費用出典:『夫が亡くなったときに読むお金の話―あなたの生活を守る届出と手続き』(内藤浩介/東洋経済新報社)より抜粋次回は、夫の銀行預金がどうなってしまうかについて紹介します。「凍結口座と単純承認に注意!」とのことですが、一体どういうことなのでしょうか。■今回取材にご協力いただいた内藤浩介さんの著書 『夫が亡くなったときに読むお金の話―あなたの生活を守る届出と手続き』 (内藤浩介/東洋経済新報社 本体1,400円+税)Facebook: 内藤浩介さんFacebook
2016年11月17日働き盛りの夫が突然死んでしまった!考えたくないことだが、万が一のときに、すべてを取りしきらなければいけないのは、妻である私たち。「人にはなかなか聞きづらいことだけれど知っておきたい大切なこと」という思いが、今回取材にいたった背景だ。今回は「夫が突然死亡したときのお金」について、『夫が亡くなったときに読むお金の話―あなたの生活を守る届出と手続き』(東洋経済新報社)の著者でフィナンシャル・プランナーである内藤浩介さんにお話を伺った。内藤さんは現役の生命保険会社の社員で、長年、夫を亡くした妻にアドバイスを行っている。■その1 夫にまさかの事態! 万が一のときセットの用意朝、夫を「行ってらっしゃい!」と送り出した数時間後、救急車や病院から電話がかかってくる。実は、この記事を書いている私自身が、救急隊から「旦那様が脳内出血を起こしている可能性があります。すぐに病院に来てください」と連絡をもらったという経験がある。さいわい大事にはいたらなかったのだが、実際に「夫の命が危ない」という当事者になってみると、あたり前だが、尋常ではない程気が動転してしまった。そこで最初に、この話から初めてみよう。こんなとき、妻はどうすれば良いのだろうか? 「『ここは冷静に行動し、●●を用意した上で病院に駆けつけましょう』と解説している本が多くあります。けれども、ひとまず財布と携帯だけ持って行けば大丈夫。いちばん大切なことは、子どもの安全の確保です。子どもの迎えには身内や親しいママ友などに頼み、幼稚園(学校)には『○○が迎えに行きますので、それまで幼稚園(学校)で待機させてください』と先生に必ず連絡を入れましょう」(内藤さん)冒頭の事態の際にはわれながら、「よく病院にたどり着いたな」と思っている。それくらい気が動転していて、記憶がない。それが現実だ。だからこそ『万が一のときセット』を事前に用意するというのはアリかもしれない。普段から用意しておきたい持ち物は、次のとおりだ。●夫に万が一のことがあったとき、病院に持っていくもの1)夫の健康保険証2)夫名義の貯金通帳(夫が死亡すると口座が凍結されるため、その前にまとまったお金をおろすために必要)3)夫のアドレス帳やメモ帳(夫の親類や友人・知人に連絡する際に使用)4)自分用の数日分の着替え(病院の泊まり込みを想定)出典:『夫が亡くなったときに読むお金の話―あなたの生活を守る届出と手続き』(内藤浩介/東洋経済新報社)より抜粋■その2 病院で亡くなってしまったとき 最初にすること病院に駆けつけたものの、祈りむなしく夫が亡くなってしまったら、どうしたらよいのだろう。「妻のあなたは頭が真っ白になり、ショックを受けることでしょう。ですが、現実問題としてはショックを受け入れる間もなく、さまざまな手続きや届け出に追われることになります」(内藤さん)最初にやるべきことは、葬儀社を決めること。なぜなら、病院は基本的に遺体を安置してくれないから。ゆえに、遺体を自宅に運ぶか、葬儀を行う葬儀社に運ぶか、すぐに決める必要があるのだ。「遺体の搬送は自家用車でもできますが、葬儀社に頼んだほうが安心でしょう。葬儀をどこで行うか決めていない場合でも、遺体の搬送だけを頼むこともできます」(内藤さん)。■その3 自宅で亡くなったとき してはいけないこと「注意が必要なのは、夫が自宅で亡くなったとき。死亡したかどうかの判断は医師にしかできないので、必ず検視が必要となります。医師が死亡を判断するまでは家族が布団などへ動かすことも、葬儀社が遺体に触れることもできません。現場はそのままに保存しておく必要があります」(内藤さん)●現場をそのままに保存しておく必要がある場合・溺死、事故死、災害死、自殺などの場合・生前にかかりつけの医師がいない場合・病死(自然死)であるか不明の場合・指定された感染症による死亡、または中毒死などの場合・殺人、過失致死などの犯罪死、あるいはその危惧がある場合出典:『夫が亡くなったときに読むお金の話―あなたの生活を守る届出と手続き』(内藤浩介/東洋経済新報社)より抜粋死亡が診断されたあとは、葬儀となる。次回は、葬儀社の選び方と費用の目安についてのお話です。■今回取材にご協力いただいた内藤浩介さんの著書 『夫が亡くなったときに読むお金の話―あなたの生活を守る届出と手続き』 (内藤浩介/東洋経済新報社 本体1,400円+税)Facebook: 内藤浩介さんFacebook
2016年11月16日貯蓄の金額と収入に、絶対的な相関関係はありません。「年収800万円でも貯蓄がない」「年収350万円でも1,000万円以上貯蓄がある」こんなことは本当に珍しくないのです。では、どうしてお金が貯まる人と貯まらない人がいるのでしょうか?■浪費癖を治すのは相当難しい前回は、そのお金の習慣をポイントにお話ししました。しかし「こんな習慣だからお金が貯まらないんです!」といったところでなにも解決しません。お金が貯まらないいちばんの原因は「浪費癖」です。「癖」である以上、それを治すのは並大抵のことではありません。ちなみに「浪費癖」という言葉を聞いて「私のことじゃない。私、そんなに贅沢しないから……」と思った人は危険です。「高額なものを買う=浪費癖」ということではありません。むしろ、「ちょこちょこ買い」を繰り返す人の方が重症な「浪費癖」である場合が多いのです。さて、この「浪費癖」をどう治していくのか?これにはかなりの覚悟が必要です。ですから、専門家の私がアドバイスをしても、きっちり実行できる人はほんのひと握り。しかし、いまからお伝えする方法は、地味ながらも有効。ぜひ実践してみてください。■お金が貯まる3つのポイント「どうしてお金が貯まらないのか?」答えはシンプルです。「稼いでいる以上に消費しているから」これに尽きます。つまり、お金を貯めたいのであれば、「稼いでいる以上に使わない」ということが必要なのです。しかし気になるのは、「どうやって、支出を稼いだ以下に減らすのか?」ということ。考え方はシンプルで、「お金の出口はどこか?」と考えればいいのです。ポイントは、「自動振替」「クレジットカード」「財布」の3つ。(1)無理な節約は無意味「自動振替」は家賃や水道高熱費なので、季節変動はあるもののそれほど浪費にはなりません。ちなみに、よく節約番組でトイレのタンクにペットボトルをいれて水道代を節約していますが、それはたいした節約になりません。なのに、そういう無理な節約をしようと思うから、長続きしないのです。(2)クレジットカードを持たないそれよりもっと強力な節約は残りの2つ。まずは「クレジットカード」です。クレジットカードは「浪費家」の必須アイテムです。「ポイントを貯めているんです」という人がいますが、あまり意味がありません。お金が減っていく痛みのないこの仕組みは、貯蓄の最大の敵なのです。では、どうすればいいのか?答えは簡単で、クレジットカードを持たないことです。いちばんよい方法は解約してしまうこと。あるいは使えないように、ハサミでカードを切ってしまえばいいのです。「そこまではできない」というのであれば、まずは財布から出して持ち歩かないようにします。それでも「ネット買い物をするためには、どうしてもクレジットカードが必要なんです」というのなら、デビットカードをお勧めします。デビットカードであれば、使ったその場で口座から引き落とされるので使いすぎることがないからです。(3)財布の賢い利用法次に「財布」です。前回にも、ATMに行く回数を減らしたほうがいいという話をしたとおり、本当ならキャッシュカードを持たないのがいちばんです。お金をおろすときは、通帳と印鑑を持って銀行の窓口に行くのです。かなり不便で面倒くさい作業なので、そうすれば「できるだけ行かないようにしよう」と思うようになるわけです。1ヶ月に使うお金を決めて、月に一度だけお金をおろす。そして、財布に入れたお金で1ヶ月やりくりする。補充はなし。こうすれば、浪費癖は修正されます。とはいえ人間は弱いもの。多くの場合は誘惑に負け、お金をおろしに行ってしまいます。そこで、お金を貯める通帳と使う通帳を分けます。自動の積立口座を利用するのもいいですし、給料振込み口座を分けられるのでもかまいません。ただし、お金を貯める口座を自分で管理していると手をつけてしまいがちなので、貯蓄口座を家族の誰かに預けるのが得策。お金を貯めるのが得意な家族に、通帳の管理をしてもらうのです。つまり、どうしてもお金をおろしたいときだけ、その家族から許可をもらうのです。ここまですれば、確実にお金は貯めることができます。(文/ファイナンシャルプランナー・岡崎充輝)
2016年05月24日「もっと貯金があれば、お金の悩みがなくなるのに……」と考えることはありませんか?でも、それは間違い。どんなに貯金があっても、お金の不安がつきることはないのです。では、どうしたらいいのでしょうか?それは、毎月お金を生み出してくれる仕組み=「金の卵を産むニワトリ」を持つこと。そうすれば生涯にわたって、お金の悩みのない充実した生活を送ることができるのです。とはいえ、お金を生み出す仕組みを持つなんて、難しいと感じる方もいらっしゃるかもしれません。そんな方のために読んでいただきたいのが、『金の卵を産むニワトリを持ちなさい』(菅井敏之著、アスコム)。お金のソムリエ・元メガバンク支店長の著者が、家計を見なおし、どんな人でも「金の卵を産むニワトリ」を持てる方法を教えてくれるのです。■食費や交通費の節約はストレスを増やすだけ「金の卵を産むニワトリ」は、いきなり手に入るわけではありません。まずは自分の家計を見なおし、お金が貯まる体質を身につけることが大切。そして貯金を元手に、お金を生み出す仕組みをつくっていくのです。ただ、節約しようとしてランチ代や交通費を削ろうとするのはNG。数百円の節約を積み重ねても、ストレスがたまる一方だから。効率よく節約するなら、細かい出費より、大きな出費である4大固定費に注目するべきなのです。■お金持ちになるには4大固定費の見直しから「住宅費」「保険料」「自動車費」「教育費」の4大固定費を見なおすだけで、毎月数万円の節約をすることができます。たとえば労働日数が月25日だったとして、750円のランチを500円の弁当に変えれば、6,250円の節約になるかもしれません。また、7万円の家賃を交渉して1割値下げしてもらえれば、毎月7,000円の出費をストレスなく減らすことができます。手厚くかけすぎている保険を解約すれば、数千~数万円の節約に。その他、週末しか乗らない車を手放したり、子どもの習い事や塾を見直したりすることでもかなりの出費を抑えることができるはずです。確かにこれなら、日々の節約に神経をすり減らさなくてもいいですよね。そして、4大固定費は合わせて収入の50%以下にすることがポイント。そうすれば、細かい節約をしなくてもお金が自然に貯まっていくのです。*節約というと、「今日のランチは500円に抑えよう」「急いでいるけどタクシーを使うのはもったいない」などと考えがちですが、その一方で大きな出費を見落としていたりするものですね。みなさんも、自分の家計を振り返り、お金の貯まる体質を目指しましょう。きっと「金の卵を産むニワトリ」を持つチャンスが訪れるはずです。(文/平野鞠) 【参考】※菅井敏之(2016)『金の卵を産むニワトリを持ちなさい』アスコム
2016年05月04日家計を上手にやり繰りするうえで気になる、毎月の貯金額。給料のうち、いくらを貯金にまわせばいいのか知りたい人も多いのではないでしょうか。貯金の目安は目的に応じて異なりますが、今回は「目的に関係なく、毎月決まった額を貯蓄するための目安」についてご紹介したいと思います。■「余ったら貯金」はNGよくありがちな「余ったら貯金する」という考えですが、これはあまり好ましくありません。貯蓄上手は、貯金する分は口座から引き出さず、もしくは貯蓄専用の口座に移し、預金したままの状態にします。こうしておくことで毎月一定額が貯金され、貯金分のお金には手をつけないでおくことができます。貯金分を「もともと無かったもの」として考え、差し引いた金額でやり繰りできるというわけですね。■貯金は給料の○%が目安では、その目安はいくらでしょうか。毎月貯金する額は、家族構成に応じて変わってきますし、共働きなのか専業主婦なのかによっても異なります。 ●ケース1 共働き夫婦で子どもがいない場合・・・給料の20%~30%が目安●ケース2 共働き夫婦で子どもがいる場合・・・給料の15%~20%が目安●ケース3 専業主婦で子どもがいない場合・・・給料の15%が目安●ケース4 専業主婦で子どもがいる場合・・・給料の10%が目安 「え、こんなに?」と高い比率に感じる方もいるでしょう。でも、やり繰りに慣れてくれば自然と一定額を貯める感覚が身についてきます。そのためには、「余ったら貯金」という考えを捨て、先に決まった額を給料から差し引いて手をつけず口座に残しておくことが重要なのです。家賃や水道光熱費、携帯代金といった固定費の見直し、食費や雑費などのやり繰りは、妻としての腕の見せどころでもあるでしょう。あまり節約しすぎて家族に苦痛を強いるのは好ましくありませんが、家計簿を見直せば「無駄な出費」が見えてくるはずです。「塵(ちり)も積もれば山となる」の精神で、やり繰り上手&貯蓄上手を目指しましょう。まずは、毎月の給料から一定額を貯金する習慣を心がけてみてはいかがでしょうか。「備えあれば憂いなし」です。いつ、どのタイミングで急な出費が必要になるかなんて誰にもわからないこと。今のうちから貯金に対する意識を高めておきたいですね。
2016年04月21日真面目で頑張り屋の人ほど、お金が貯まらない 節約よりも確実にお金が貯まる方法 貯蓄を始める前に知っておきたい、お金の使い方の3つのタイプ 90日プログラムで貯金力を10倍アップ【準備編】 90日プログラムで貯金力を10倍アップ【実践編】 の続きです。家計再生コンサルタントの横山光昭さんは、苦しい家計を再生させていくことを得意とするファイナンシャルプランナーで、これまで約9,000人の家計を「再生」させてきた。そんな横山さんのメソッドを紹介した「年収200万円からの貯金生活宣言」も今回が最終回。これまでを振り返りながら、真の貯蓄力をつけるためのポイントを教えてもらった。■習慣化させるためにプログラムを繰り返す仮に今、90日プログラムの第1回目が終わったとしよう。もしかしたら第1回目ではたいした成果が得られなかったかもしれない。でも、それでも問題ないと安心してほしい。「貯金ができるようになる成功パターンは、90日貯金プログラムの1回目ではなく、2回目、3回目の挑戦で大きく表れ始めることが多いのです」なぜなら、お金についての知識や考え方といった基盤を、90日間だけでなくもっと時間をかけて習得させたほうが強い土台となり、本当の貯金力に繋がるからだ。■「意思が弱いからこそ」仕組みづくりが大切このプログラムだけでなく、勉強であっても筋トレでもダイエットでも、実は一番難しいのは「続けること」。続けられる人というのは、どんな人なのだろうか? 「『お金が貯められる人は、私とは違って、きっと意思が強いのだろう』と嘆く人がいますが、実はプログラムの成果をうまく得られている人は『自分の意思だけでは限界がある』ということを理解して、『意思が弱いからこそ仕組みづくりが大切だ』という自覚からスタートできる人なんです」●途中でギブアップしないための仕組みづくり例ご褒美型の人は「貯めたお金でこれを買おう」と頑張ってみる自己満足むっつり(!?)型の人は口座にお金が貯まっていくのを見て幸せを感じてみようムチ型の人は第3者に監視されることで、モチベーションを維持しよう(出典:「年収200万円からの貯金生活宣言」より抜粋)■数字で自分をコントロールする「何回も90日貯金プログラムをこなしている人は、『数字で自分を把握する』から、『数字で自分をコントロールする』に変化していきます」(横山さん)『数字で自分を把握する』と『数字で自分をコントロールする』とは、どう違うのだろう?たとえば、「今月は食費の消費ペースがより早い」という感想。これは、大ざっぱであっても数字をコントロールしていなければ、出てこない感想だ。「だから食費を節制しよう」と行動する、これが数字で自分をコントロールすることの始まりだ。「自分の消費の数字を素直に受け入れ、ストレスもなく行動に反映させられるようになれば、しめたものです」(横山さん)■お金を貯めるには気持ちが大切貯蓄プログラムの最後の到達点は、「家計簿やお金のことをあまり気にしていなくても、自然と必要なお金を捻出できるようになること」だと横山さんは言う。たとえば別に所得がぐんと高い訳でもないのに、趣味である旅行費用を自然と捻出できる人がいたとしよう。「そのような人は、バランスをとるのが上手なんです。大好きな旅行が優先順位のトップにあるので、ほかの支出を抑えることが自然にできる。自分軸がしっかり形成されていて、そこに価値観がある。だからこそ、無理なく自然にお金のコントロールをすることができるのです。この例からもわかるように、お金を貯めるには何より自分の気持ちが大切なんですよ」(横山さん)お金を貯めるためには、自分を知ることがスタートでありゴールでもある。今回の特集を通じて、横山さんにそう教えてもらったような気がした。■今回取材にご協力いただいた横山さんの著書 年収200万円からの貯金生活宣言 (横山光昭著/ディスカヴァー・トゥエンティワン刊)
2016年04月19日真面目で頑張り屋の人ほど、お金が貯まらない 節約よりも確実にお金が貯まる方法 貯蓄を始める前に知っておきたい、お金の使い方の3つのタイプ 90日プログラムで貯金力を10倍アップ【準備編】 の続きです。「強い貯蓄力をつけるには、まず『実行』です」と言うのは、家計再生コンサルタントの横山光昭さん。苦しい家計を再生させていくことを得意とするファイナンシャルプランナーで、これまで約9,000人の家計を「再生」させてきた。そんな横山さんに、いよいよ貯金力を10倍アップする90日プログラムの内容を教えてもらおう。■プログラム実行中にする7つのこと気持ちと道具の準備が整ったら、いよいよプログラムのスタートだ。90日間でやるのは、次の7つの項目。●プログラム実行中にする7つのこと本を読む家計簿をつける 新しいモノサシ で使い道を把握する夢のノートに3行日記をつけるクレジットカードは使わないキャッシングがあれば、それを洗い出す自分との小さな約束をする(出典:「年収200万円からの貯金生活宣言」より抜粋)今回の記事では、上記の7つの中から、代表的なもの3つについて、横山さんに説明してもらおう。 ■家計簿をつける「家計簿の目的は、自分のお金の全体像とその流れを把握することです。すべてきっちり管理し、不明なお金を出さないようにするためではないのですよ(横山さん)」始めた月は、「家計簿=お金のメモ」程度にとらえるだけでOK。自分がイメージしていた数字と現実の数字との差に、愕然とすることがあるかもしれない。でも、その思いをベースに新しい目標を立てればいいだけの話だ。つまり、家計簿をつけるということは現実を知ること。「これくらいだろうか」とか「きっとできるだろう」といった精神論から脱却することで、これまでいかに希望的観測でお金を使っていたかを気付くことになる。■新しいモノサシで使い道を把握する家計簿をつけられるようになったら、次は「新しいモノサシ(消費・浪費・投資)」で自分のお金の中身を計ってみよう。横山さんのおすすめは、蛍光マーカーペンを使って、色分けをすること。モノサシを色分けしておくと、パッと見て一目で分かる。「マズい! 今月は赤が多い!」などと、一瞬で判断できるのだ。「家計簿をつけるメリットは、『消費』『浪費』『投資』のバランスを、自分の目で理解することと言っても過言ではありません」(横山さん)●蛍光マーカーペンを使っての色分け消費:黄浪費:赤投資:青(出典:「年収200万円からの貯金生活宣言」より抜粋)■夢ノートに3行日記をつけるその日感じたことを思うまま、飾らずに自分の言葉で書く、いわゆる「日記」をつけてみよう。夢ノートに2~3行書くだけでOK。「コンビニで買い物しなくなった。そうしたら、やせられた!」「仕事に目標が持てないのがイヤだ」「不安ばかりが目につく」など思うままに。弱音も含め、思いをこのノートに吐き出してみよう。数日間書き続けることで、自分の気持ちの動きが見えてくるほか、思いを吐き出すことで気持ちのリセットにもつながる。3行日記で気持ちをリセットすることによって、また頑張ろうという原動力にもできるのだ。次回は、いよいよ最終回。これまでの連載を振り返ってみよう。■今回取材にご協力いただいた横山さんの著書 年収200万円からの貯金生活宣言 (横山光昭著/ディスカヴァー・トゥエンティワン刊)
2016年04月18日真面目で頑張り屋の人ほど、お金が貯まらない 節約よりも確実にお金が貯まる方法 貯蓄を始める前に知っておきたい、お金の使い方の3つのタイプ の続きです。「強い貯蓄力をつけるには、まず『実行』です」と言うのは、家計再生コンサルタントの横山光昭さん。苦しい家計を再生させていくことを得意とするファイナンシャルプランナーで、これまで約9,000人の家計を「再生」させてきた。■目的をハッキリ意識し、実行する期間を決める横山さんが提案するやり方や考え方を頭で理解するだけでは、「貯める」力には繋がらない。これまでのことをベースにして、「実行」をしてこそ貯蓄力がつくのだ。そのための最初のポイントは、次の2点となる。実行する期間を定める(理想は90日)目標や願望、やりたいことをハッキリ意識する「90日=3ヶ月」と期間を決めているのは、変化を実感しやすいのと、貯められなかったころの自分との比較がしやすいから。もちろん、90日を過ぎても、さらに続けていってOK。90日がひと区切りというだけで、繰り返すことで効果は上がっていく。そして目標や願望は、とにかくハッキリ意識することが大切。「貯金できるようになる人はみな、目標の描き方が現実的なのです」(横山さん)■スタート日とゴール日を設定上記が決まったら、次にスタート日とゴール日の具体的な日付を決める。スタート日=収入が入る日、つまりお給料日ゴール日=3ヶ月後の給料日の「前日」共働きで給料日が違う場合は、家計のメインの収入となるほうに合わせる。ゴールも給料日の「前日」なので、キッチリ90日間である必要はない。 ■プログラムに取り組む前にする4つのことこの記事を読んで、「よし、早速やってみよう!」と思ったとしても、すぐに始めるのではなく、数日待って必ず給料日からスタートさせるのがよい。その間、「プログラムに実際に取り組む前にすること」があるので、ご紹介しよう。●プログラムに取り組む前にする4つのこと(1)目標、願望をハッキリと具体化させる目標として設定しておきたい項目は次のとおり貯めたい金額使い方の内容の割合をどう変化させるか(消費、浪費、投資)生活上、改善したいこと挑戦したいこと(2)夢ノートと家計簿を用意する家計簿はできるだけシンプルなものを。「お金の流れをメモしておくためのもの」程度のゆるいとらえ方で。横山さん監修の家計簿もある。目標や願望を自由に書くことができる「夢ノート」は、特に決まりはないが、B5サイズの大学ノートを使っている人が多いそう。(3)貯金箱と貯金用口座を用意する貯金箱はインスタントコーヒーの空きびんなど、中身が見えてわかりやすいものがおすすめ。わざわざ買う必要はなく、手元にあるもので用意してみよう。貯金用口座は新しく開設して、90日貯金プログラムで貯めた分だけをそこに入れよう。(4)気がかりなことを書き出すたとえば、「何だか最近、楽しくないし、やる気も沸かない。しっかり休んでみよう」「会社のデスク周りがぐちゃぐちゃ。使いやすいように片付けよう」など、何でもいい。とにかく心に思い浮かんだ気がかりなことを書き出してみよう。(出典:「年収200万円からの貯金生活宣言」より抜粋)準備ができたら、いよいよ次回は横山メソッドの真髄「90日貯金プログラム」【実践編】です。■今回取材にご協力いただいた横山さんの著書 年収200万円からの貯金生活宣言 (横山光昭著/ディスカヴァー・トゥエンティワン刊)
2016年04月17日真面目で頑張り屋の人ほど、お金が貯まらない 節約よりも確実にお金が貯まる方法 の続きです。「貯蓄体質になるためには、これまでの家計管理の視点を変えなければなりません」と言うのは、家計再生コンサルタントの横山光昭さん。苦しい家計を再生させていくことを得意とするファイナンシャルプランナーで、これまで約9,000人の家計を「再生」させてきた。そんな横山さんが考える、貯蓄体質になるためのコツとは?■「自分の軸」を持つのが貯蓄の早道同じくらいの収入であっても、堅実に貯めていく人と、いつもお金を使いきってしまい、カツカツな気分で暮らしている人がいるのはなぜなのだろうか? 「その差は、自分の軸があるか、ないかなのです。貯蓄体質になるうえで、大切なのは、あなた自身の価値観です」と、横山さんは言う。自分の軸を作り上げるためにも、ぜひとも知っておいて欲しいことがある。それは、「お金の使い方には3つのタイプがある」ということだ。■「消」「浪」「投」で使い方をイメージ3つのタイプとは、以下の表の3つをいう。「消(ショウ)」「浪(ロウ)」「投(トウ)」と覚えると、覚えやすい。お金を使うときには、この3つのどれに当たるのかを考えながら使うようにしてみよう。●お金の使い方の3つのタイプ(1)消費生活するのに必要なものの購入や、使用料としての支払い全般。生産性はさほど伴わない。【例】食料や住居費、水道光熱費、教育費、被服費、交通費など(2)浪費生活に必要でないもの、今をひたすら楽しむためなどの、無意味な使い方のこと。いわゆる無駄づかいで、もちろん生産性もない使い方。【例】嗜好品(タバコやお酒、珈琲)、程度を超えた買い物など(3)投資将来の自分にとって有効なお金の使い方。資産運用のことだけを指すのではなく、何かを学ぶ、本を読むなどもこれに当たる。【例】習い事、本代など学ぶための費用、投資信託、貯蓄など(出典:「年収200万円からの貯金生活宣言」より抜粋) ■「いくら使ったか?」より、「何に使ったか?」が大切まずは表を参考にして、家計の支出をあなたなりに「消費」「浪費」「投資」に3つに分けてみよう。なかには同じ項目内であっても、内容が分かれることもあるだろう。たとえば、携帯電話代は、生活や仕事に使っている部分は「消費」だが、過度なゲームの課金や電子書籍の購入は「浪費」。食費も基本部分は「消費」だが、料理をするのが面倒だという気持ちでする外食は「浪費」。こんなふうに同じ項目でも、複数に分かれてもいい。「これだけでも十分、お金が貯められる体質作りへと繋がります。要するに、『いくら使ったか?』より、『何に使ったか?』が大事なのです」(横山さん)■新しいモノサシで、今までの自分を疑う次に、「消費」「浪費」「投資」の割合を適切に把握するため、3種類の内訳が支出全体の中でどれだけの割合を占めているかを計算してみよう。その計算方法は以下の通りだ。各項目(消費、浪費、投資)の金額 ÷ 支出合計たとえば、手取り収入が21万円で、消費が16万5,000円だった場合、16万5,000円÷21万円=0.785…。つまり、毎月の支出のうち78.5%が消費となっている計算となる。横山さんが現場で、「お金とのつき合い方が上手だなぁ」と感じる人の数値をもとに割り出した「消(ショウ)」「浪(ロウ)」「投(トウ)」の目安は以下の通り。●横山さんが考える消費・浪費・投資の理想の目安消費 : 70%浪費 : 5%投資 : 25%(出典:「年収200万円からの貯金生活宣言」より抜粋)「3つの項目ごとの割合を知るという新しいモノサシを手に入れることで、人は今までの自分の常識を疑い始めます。そして、お金の使い方の中身に意識を向けられるようになるのです」(横山さん)お金の使い方の中身に意識を向けられるようになったら、貯蓄力を始める準備をしよう。次回は横山メソッドの真髄「90日貯金プログラム」の【準備編】です。■今回取材にご協力いただいた横山さんの著書 年収200万円からの貯金生活宣言 (横山光昭著/ディスカヴァー・トゥエンティワン刊)
2016年04月16日真面目で頑張り屋の人ほど、お金が貯まらない の続きです。お金を貯めるとなると、すぐに思いつくのが節約だ。けれども、家計再生コンサルタントの横山光昭さんは、こんなふうに言う。「実はケチケチ節約するよりも確実にお金が貯まる方法があります。それは、固定支出をカットすることです」■「固定支出」と「流動支出」お金を貯めるには、出ていくお金(支出)を抑えなければならない。この時に、最初に覚えるべきことは、支出の内容は2種類あるということ。支出には、毎月決まった支出のある「固定支出」と、月に応じて支払い額が変わる「流動支出」があるのだ。よく雑誌などに載っている節約や、やりくり術は、食費や光熱費など「流動支出」に目を向けたものが多い。でも、これらは節約の「出来」で結果が左右されるので、安定した効果は望めない。一方で、固定支出は毎月決まった金額だけに、一度そぎ落とせば、その分は安定した結果が伴う。見落としがちになるからこそ、固定支出を見直すことで得られるメリットは大きいのだ。●「固定支出」と「流動支出」の例固定支出 : 家賃、生命保険料、新聞代、など流動支出 : 食費、日用品費、光熱費 など(出典:「年収200万円からの貯金生活宣言」より抜粋) ■あなたの生活をむしばむ固定費ワースト3今回の記事では、厳密な意味の会計用語としての「固定」や「流動」という支出分けではなく、毎月必ず払う必要があるものを「固定費」と考えてみる。横山さんに多くの人が抱えがちなムダな固定費をランキングしてもらった。第1位 ムダな会話やメールのもととなる携帯電話代第2位 意味のないおつき合いに費やされる交際費第3位 保障内容も知らない高額の生命保険料(出典:「年収200万円からの貯金生活宣言」より抜粋)「ある、ある」「これって、私のことだ」と、心当たりのある人も多いのでは? 解決方法を横山さんに教えてもらった。 ■抑えたい固定費第1位、携帯電話代を抑えるには?「格安スマホがおすすめです。ネット検索などで、大まかな格安スマホの棲み分けなど概要をつかんだら、電気量販店に行って相談してみましょう。機種によっても違いがあるので、『携帯コンシェルジュ』のような存在の店員さんに、個別で自分に適したプランを教えてもらうのが近道です」(横山さん)■合計すると意外と多い!? 交際費を抑えるには?「交際費の回数と金額を書き出してみましょう。たとえば、ママ友とのお茶会。1回1回の金額は小銭程度でも、あらためて書き出してみると結構な金額になっていることも多いものです。『このお金があれば、あれが買えたのに』というふうに、金額を自覚するとムダな交際費を減らすことに繋がります」(横山さん)■保険は大事、でも払い過ぎはNG 生命保険料を抑えるには?「生命保険には、『死亡保障』『医療保障』『貯蓄』の3つの効果があります。もちろん全部に入っていれば安心ですが、それで保険貧乏になってしまうのは問題です。あなたは、3つのうち、どの効果を優先したいですか? つまり、何に対しての備えが欲しいですか? 保険の見直しは、そこを軸に考えてみると、わかりやすいですよ」(横山さん) このムダな固定費ランキング、実は10位まであるのだが、いずれも思い当たることばかり。書籍には詳しく書いてある。次回は、貯蓄体質になるための方法を紹介します。■今回取材にご協力いただいた横山さんの著書 年収200万円からの貯金生活宣言 (横山光昭著/ディスカヴァー・トゥエンティワン刊)
2016年04月15日「真面目で頑張りすぎる人ほど、お金が貯まらないんですよ」と言うのは、家計再生コンサルタントの横山光昭さん。苦しい家計を再生させることを得意とするファイナンシャルプランナーで、これまで約9,000人の家計を「再生」させてきた。■「生活下手」と「お金」は密接にリンクするこれといった不満はないが、どこかで気持ちが満たされず、不安や寂しさ、ストレスを感じて、その人らしく生きられない…。最近、このような人が増えていないだろうか?「このような方々は、思いどおりの生活が実現できていないのと同時に、お金の面でも自由ではありません。『生活下手』と『お金』は密接にリンクしてしまうのです。充分な収入があっても、月末になるとお金がない人や貯金ができない人は、生活自体を見直す必要があるかもしれません」(横山さん)。■自分の「お金のステージ」を知ろう生活自体を見直すためには、まず自分の「お金のステージ」を知ることが必要だ。「私が家計相談で目にする現実を平たく言うと、家計をスリム化したり、キャッシングを減らさなければいけない人が、投資関連の本を読み漁り、実際に挑戦してのめり込み、成果に一喜一憂するケースが多いのです。でも、人はそれぞれに合った『お金のステージ』をこなさないと、必ず失敗します」●3つのお金のステージ 第1ステージ お金を管理する実生活に関わるお金をマネジメントしていく段階。家計簿を使ってお金の流れを把握する、ムダな支出は抑える、貯金を少しずつするなど、お金と向き合ってコントロールができるようになるための大切な基礎の時期第2ステージ お金を学ぶ第1ステージでできたお金をどう活用するかを学ぶ段階。知識や情報が足りないと進歩はないので、本を読んだりセミナーに参加したりと時間をかけて「お金」をつかんでいく時期第3ステージ お金を活かす実際にお金を「活かす」段階。興味本位で楽しむ、学ぶためのアマチュア投資から、長期や分散投資による揺るがない組み立てを意識するものまで色々ある(出典:「年収200万円からの貯金生活宣言」より抜粋) 多くの人は、第1ステージにいる。それなのに、憧れや夢、はたまた勘違いでレベルの違うステージへの向かってしまいがち。抜け道やマジックはない。そのことに気づいたことがいちばんの近道となる。「これからの貯金生活を順調に進めるためは、常に自分は今どのステージだろうか? 何をすべきなのか? を意識してください」(横山さん) ■すべての始まりは、「貯める理由をハッキリさせる」こと「自分は今、何をすべきなのか?」を考え始めたのなら、その第一歩は、「貯める理由をハッキリさせること」。「『何となく』で貯められるほど、貯金はカンタンではないのです」(横山さん)多くの人は、限られた収入で家計をやりくりし、家族みんなで生活していかなければいけない。たっぷりと余裕がある人など、ほんの一握りだ。加えて、人間はお金があれば使いたいし楽しみたい、ラクをしたいと思う生き物。要は、ほとんどの人がお金を使いたい気持ちをコントロールし、自分なりの考え方や価値観を持ち、それを家計に反映させる必要があるということ。だからこそ、「何のために貯めるのか?」が、とても重要になってくる。そうは言っても、貯める理由が今は特に見つからないという人もいるのでは? そんな人はどうしたら良いのだろうか?「今はこれといった目的がない人も、貯金があることで、未来の可能性や選択肢が広がります。だから貯金はして欲しいですね」(横山さん)「貯める目的」にフォーカスできたら、次回からは具体的な方法論について触れていこう。■今回取材にご協力いただいた横山さんの著書 年収200万円からの貯金生活宣言 (横山光昭著/ディスカヴァー・トゥエンティワン刊)
2016年04月14日金融広報中央委員会が2015年11月5日、2人以上の世帯を対象とした「家計の金融行動に関する世論調査」を公表しました。調査の結果、金融資産の保有額は平均1,209万円。なんと2014年より27万円増という内容でした。この結果を聞いて、みなさんはどう思いますか?これが日本人の平均貯蓄額だということですから、「本当に?」という疑問が湧いても当然だと思います。もちろん、この数字が間違っているわけではありません。しかし、隠されている部分がいろいろとあるのです。■平均貯蓄額は50歳代以降が引き上げているまずは、年代別の平均貯蓄額を見てみましょう。20歳代・・・189万円30歳代・・・494万円40歳代・・・594万円50歳代・・・1,325万円60歳代・・・1,664万円70歳以上・・・1,618万円ここからわかるのは、50歳代以降が貯蓄額の平均を引き上げていること。子育てが終わった世代が平均を引き上げているのですから、現在進行形で子育てをしている30~40代の世帯が「1,209万円が日本人の平均貯蓄額なんです」といわれてもピンとこなくて当然だというわけです。次に注意するべきポイントがあります。この調査結果からは、こんな事実もわかるのです。「金融資産を保有していない世帯が約3割にのぼる」要するに、貯蓄が0円の世帯が、全体の30%もあるということになるのです。ちなみに年代別に見ていくと、次のような数字になります。20歳代・・・36.4%30歳代・・・27.8%40歳代・・・35.7%50歳代・・・29.1%60歳代・・・30.1%70歳以上・・・28.6%こんなに貯蓄がない世帯が多いのに、なぜ平均の貯蓄額が1,200万円を超えるのでしょうか?■中央値で見ると年代別貯蓄額は大きく変わるその点を明らかにするため、「中央値」という数字にも登場してもらうことにします。今回の調査の中央値は、「400万円」平均貯蓄額は「1,209万円」、貯蓄額の中央値は「400万円」。ん?この中央値っていったいなんなのでしょうか?中央値とは、調査対象世帯を保有額の少ない順(あるいは多い順)に並べたとき、中位(まんなか)に位置する世帯の金融資産保有額のことです。たとえば、自分の金融資産保有額が中央値(下の例では400万円)である世帯からみると、保有世帯のちょうど半分の世帯が、自分の金融資産保有額よりも多くの金融資産を保有している。そして、ちょうど半分の世帯が自分の金融資産保有額よりも少ない金融資産を保有しているということになるのです。つまり一部の貯蓄額の多い世帯が、平均を大きく引き上げているのです。ということは、中央値の方が平均額よりもずーっと、世帯全体の実感により近い数字になると考えられます。各年齢別の中央値は、こうなるわけです。20歳代・・・68万円(平均189万円)30歳代・・・213万円(平均494万円)40歳代・・・200万円(平均594万円)50歳代・・・501万円(平均1,325万円)60歳代・・・770万円(平均1,664万円)70歳以上・・・590万円(平均1,618万円)統計資料は、使う側の意図によって都合よく切り取られて使われます。一部の数宇に騙さられず、数字を見る目を養っていきましょう。(文/ファイナンシャルプランナー・岡崎充輝)
2016年03月30日ゆうちょ銀行は4月1日から、通常貯金や定額貯金などの合計の預入限度額を現行の1,000万円から1,300万円に引き上げる。○限度額の引き上げは25年ぶりこのたび、4月1日から限度額が引き上げることになったのは、3月25日に限度額引き上げのための政令が公布されたことに基づく措置。通常貯金や定額貯金、定期貯金などの合計の預入限度額はこれまで1,000万円としていたが、4月1日から1,300万円に引き上げる。ゆうちょ銀行は「限度額の引き上げは、1991年11月に700万円から1,000万円に引き上げられたとき以来25年ぶり。1,300万円までに引き上げられることで利用者の利便性は高まる」としている。マイナス金利の影響については「市場金利の状況を鑑みると、限度額の引き上げによって貯金残高がそれほど大きく増えることはないと見ており、預入限度額の変更が業績に与える影響は軽微である」と予測している。なお、預金保険制度による貯金の保護の範囲には変更なく、保護されるのは預金者1人当たり元本1,000万円までとその利子。ただし、1,000万円を超えていても、金融機関の財産状況に応じて、超過分についても支払われる場合がある。
2016年03月28日『普通の人が、ケチケチしなくても毎年100万円貯まる59のこと』(佐藤治彦著、扶桑社)は、節約をすすめる本ではありません。洋服をバーゲンになるまで待って買うのも、冷夏を待ってエアコンを買い替えるのもNO。むしろ「洋服はブランド品の気に入ったものを定価で」「家電は型落ちを待たずに性能のいいものを」買うことをすすめています。一見、まったく正反対の「ケチケチしないこと」と「お金を貯めること」。この2つをイコールで結んでいるのが、「ものが高かったか安かったかは、どれほど役に立ち、使ったかによって決まる」という発想です。なかでも著者の考え方を端的に表しているのが、ここでご紹介する2つの数式。ケチケチせずにお金が貯まる逆転の発想を数字の側面から読み解いてみましょう。■1:家電=本体価格+消費電力+処分費用生活用品のなかでとくに価格が大きくなるのが家電。定期的に買い替える必要もあり、きちんと予算を組んでおかないと家計を圧迫します。著者は、本体価格だけに左右される商品の選び方、「平日昼間は価格交渉しやすいので得」「冷夏の夏の冷蔵庫、エアコン買いはお得」といった裏ワザには一切無関心。少しでも安い商品に出会うために平日昼間に無理をして量販店に足しげく通ったり、冷夏になるまで買い替えを我慢したりすることに意味はないと考えています。それは、家電の価格=本体価格ではないと知っているから。家電は、購入したあとも費用がかかり続けます。大きなものが電気代。そのため、本体価格がほかのものよりも高めでも、省エネ商品は選ぶ価値があるといいます。電気代の目安で年4,000円の差が出るとしたら、7年使った場合で2万8,000円の差になるからです。年4,000円はけっこうな金額ですが、12か月で割ると月およそ333円。性能によって充分に考えられる差です。もうひとつの費用が、古くなった家電の処分価格。家電を処分する場合、数千円の処分費用を支払うことになります。著者は、家電は使用年限いっぱいに使うのではなく、もう2~3年使えるかなという段階で、ほしいという知人に家電を譲っているそう。そうすれば自分自身も「+処分費用」の部分を0にすることができます。処分するタイミングは、引き取り手が見つかったとき。そのため、型落ちや決算を待つこともありません。■2:洋服=買った価格-売った価格著者は、洋服を買う場合にもこだわりを持っています。バーゲン品には絶対に手を出しません。ノーブランドのものも選ばずに、少々値が張るブランド品でも、長く使えるいいものを厳選して購入します。そして、2シーズン着ていないものはネットオークションやフリーマーケットで売却。ここまできて初めて、その服の本当の価格が決まるというのです。礼服やフォーマルなものを除いて、2シーズン着ていないということは、その服がなくても生活できている証拠。それを見極めたら、著者はポロシャツやTシャツ、カフスボタンやメガネケースに至るまでを「適度に適正な価格で手放して」しまいます。ここで威力を発揮するのが、購入時のポイントだった「バーゲン品ではないもの」や「ブランド品」という条件。流行の洋服をバーゲンになるまで我慢して購入すれば3割引き、5割引きで買えますが、それは著者にいわせれば「流行が廃れる寸前」ということ。しっかり着て、さらに適正価格で処分するなら、買うタイミングを遅くすることは逆効果です。また、「ネットなどで売却する場合、よく知られているブランド品は売りやすい」と著者。著者自身、米の人気ブランド・アバクロのシミありのTシャツが1,500円、10年使ったボロボロのルイ・ヴィトンのバッグが8,000円、20年以上使った吉田カバンのタンカーも5,000円で引き取り手が見つかったそう。何年使い倒しても、シミあり、などの説明文と写真をきちんと載せても、それでもほしいという人がいるのがブランド品の強みだといいます。まずは自分自身がいいと思えるものをケチケチせずに購入し、満足するまでしっかり使う。使った後は、少しでも「本当の価格」を下げるために手放す方法を工夫する。それが著者流の「所有する」ことから「利用する」ことにシフトした消費生活なのです。*ここで挙げたのは、本書で紹介されている59のアイデアのうちのたった2つ。まず自分自身がいいモノを使い、その上でお財布が痛まない工夫をしていく。そんな、お財布だけでなく心も満足できる家計やりくりのアイデアが、本書にはぎっしり詰まっています。一つひとつのアイデアが具体的、かつ2~4ページに集約されているので、パラパラ読みで目に留まったもの、「自分にもできそう」「なるほど、やってみたい」と思えるものから実践してみることが可能。本書をきっかけに、我慢ありきの節約ではなく、まず心を満足させる消費生活を始めてみませんか?(文/よりみちこ) 【参考】※佐藤治彦著(2016)『普通の人が、ケチケチしなくても毎年100万円貯まる59のこと』扶桑社
2016年03月25日貯蓄は、どのくらいしておくのが理想的なのでしょうか?気になるところですが、実は貯蓄は「納税準備預金」「目的別預金」「純預金」の3つに分けて管理しなければいけないのです。■1:毎年支払う税金関係のために「納税準備預金」を管理するまず、「納税準備預金」をご存知でしょうか?会社においては一般的かもしれませんが、家計では聞きなれない言葉ですよね。家計における納税準備預金とは、1年に1回・2年に1回くらいの割合で必ず支払わなくてはいけないお金のこと。たとえばいい例が、自動車税や車検代です。また住宅を購入したなら固定資産税が、自動車保険等を年払いしているなら自動車保険などもこれに入ります。悲しいことに自動車税や固定資産税は、3月や4月あたりの春先にまとめてやってきます。人間とは不思議なもので、毎年同じ時期にほぼ同じ金額が請求されるにもかかわらず、「わ~、また来た!」「もう来た!」「こんなに来た!」と焦ってしまいます。でも金額も時期も決まっていて、必ず払わなくてはいけないものなのですから、日ごろから準備しておけばいいのです。■2:いずれ買い替えるもののために「目的別預金」を管理する次に準備しておきたいのは「目的別預金」です。使う目的が明確な貯蓄ですが、金額が大きなものを購入の目的としているので、場合によっては5年、10年かかることもあります。代表格は自動車で、買い替え費用は300万円。11年に一度買い換える場合、月々2~3万円ずつ貯蓄しなければならないことになります。それから、意外な盲点が「家電預金」。たいていの場合、結婚10年目くらいになると、大物家電が毎年ひとつずつ壊れていきますオーディオプレイヤーからはじまり、テレビ、洗濯機、冷蔵庫というように。しかし、家電の値段はバカになりません。まして買い換えるとなると、少しでもいいものが欲しくなるもの。そこで、毎月5千円ずつでも家電のための預金をしておくことをおススメしているのです。他には、旅行積立などを目的別預金として貯蓄している家庭もあります。ポイントは、お金に名前をつけてあげること。お金は、名前をつけておくと、そのとおりに出て行こうとする性質があるからです。つまり、衝動買いが少なくなるのです。特に男性は、自動車や家電などについて「欲しい」とスイッチが入ってしまうと、なかなかスイッチをOFFに戻すことができません。しかし予算化することで、欲しいスイッチが入っても、待つことができる状態をつくっていけるわけです。■3:教育費・老後・いざという時のために「純預金」を管理する最後は純預金、名前のとおり「純粋な預金」です。つまり、使う予定がない貯蓄が純預金なのです。貯蓄とは、そもそも使うあてのないものを指すのですから、これこそが貯蓄だといってもいいでしょう。ただし、「使っていいとき」が人生に3度だけあります1つ目が、教育費のピークの年。子どもが大学に通う数年間は、多くの家庭で、収入より支出が上回る赤字家計になります。この教育費の増加に伴う赤字を解消するために、純預金をあてるわけです。2つ目は老後。収入がなくなった老後のために、貯めてきた純預金を取り崩していきます。そもそも純預金自体、老後のために準備している貯蓄の意味合いが大きいのです。3つ目が、危機的状況に陥った場合。「会社が倒産した」「家族が大きな病気を患った」「自動車が突然壊れてしまった」など、突発的に危機的状況が訪れた場合はこの純預金を使います。ですから純預金を、「生活防衛資金」と呼ぶ専門家もいるほど。人生においては、この生活防衛資金の多さが、リスクを減らす最大のポイントになってくるのです。ではどのくらいの割合で、この純預金をしていけばいいのでしょうか?目安は、年収の約15%。年収500万円の場合はなら、約75万円です。こうして金額で見てみると、できそうな気がしませんか?問題は、この15%の貯蓄をいかにコツコツと続けていくか。一般的な例としてよくお話しするのですが、ご主人年収500万円、奥さんパートで年収100万円の場合、夫婦で合計600万円の収入です。600万円の15%は90万円ですから、奥さんの収入を手つかずで残せば、簡単に15%の純預金はまかなえる計算になります。90万円をコツコツ20年貯めれば、1,800万円。30年貯めれば2700万円にもなるのです。納税準備預金も、目的別預金も、そして純預金も、大事なのは「いかに計画的に貯蓄するか」ということ。もちろん、15%の純預金を実現できたら理想的ですが、子育て真っ最中の場合は現実的に難しくもあります。そこで当面のスタート段階では、目的別預金と純預金の合計で15%の貯蓄ができることを目標にしましょう。たとえば、「ご主人の年収で支出面はやりくりできるようにしておき、奥さんの収入は全額貯蓄回す」という家計をつくるわけです。逆にいえば、奥さんがパートに出かけられない間は、貯蓄を増やすことができないかもしれません。そういう時期もありますから、焦って神経質になりすぎるのもよくないということです。(文/ファイナンシャルプランナー・岡崎充輝) 【参考】※岡崎充輝(2015)『20代・30代で知っておきたい これからかかるお金で困らない本』日本実業出版社
2016年03月23日みなさんは毎月、ちゃんと貯金をしていますか?『とらばーゆ』の調査によると、20歳から39歳までの女性の毎月の平均貯金額は4.5万円。なんと、10.9%は毎月10万円以上も貯金しているのだとか。しかも、金額は年齢には比例していません。年齢や収入よりも、個人の努力によるところが大きいようなのです。では、どうすれば貯金は増えるのでしょうか?アメリカの女性向け情報サイト『BUSTLE』を参考に、20代の女性が貯金するための6つの習慣をご紹介します。■1:毎月の予算を立てる毎月の自分の収入がどれくらいで、そのお金がなんに使われているか、きちんと把握していますか?毎月使うお金を、食費、交際費、趣味のための費用などに分け、それぞれ予算を立てましょう。毎月その予算をオーバーするようなら見なおしが必要です。最近は、簡単に使える家計簿アプリがたくさんあります。まずはそれらを利用して、自分がなににどれだけのお金を使っているかを知りましょう。■2:カードは毎月きれいに清算するカードの支払いは、必ず毎月きれいに清算しましょう。支払いを先延ばしにしたり、分割払いを多用したりしてはいけません。余分な手数料を取られるだけでなく、支払いが滞ると、大きな買い物をしてローンを組むとき、アパートを借りるとき、また、仕事を探すときにも影響することがあります。カードの支払いは借金と同じ。毎月きっちり清算しましょう。■3:ちょっとした節約をする節約は、あまりストイックにやりすぎると長続きしません。大切なのは、続けられそうな倹約をすること。たとえば、週4回の外食を2回に減らして自炊する、友だちと飲むときはバーだけではなく、たまには自宅でパーティーをしてみるなど。ドラッグストアなどのポイントカードを活用するのも手です。ちりも積もれば山となる。ちょっとした節約を続けてみましょう。■4:借金を早く払い終える金額はさまざまですが、借金をしている人は意外と多いもの。奨学金の返済なども含めれば、かなりの人数にのぼります。どのような支払いでも、基本はできるだけ早く返済を終えることです。一度に返すのは大変ですが、毎月決まった額を返すようにすれば必ず払い終える日は来ます。ただし、クレジットカードの返済だけは利子が高いので、なにをおいても支払いを最優先にしましょう。■5:とにかく貯金をはじめるお金は貯めはじめないことには増えません。まずは貯金専用の口座をつくりましょう。そして、「緊急用」の貯金をはじめます。貯金のモチベーションはなかなか上がりにくいものですが、困ったときに自分を助けてくれるお金だと思えば貯められるはず。当面の目標は6か月分の生活費です。万一職を失うようなことがあっても、とりあえずなんとかなります。これを達成できれば自信になります。そのあとは自分の好きなことのために貯金しましょう。■6:老後のことを考えるいまは若くても、人はいつか必ず年を取ります。そのときに暮らせるお金がありますか?年金だけでは生活が苦しいかもしれませんから、そのときは貯金を使うしかありません。年をとって働けなくなる日はいつか必ず来ます。そのときを具体的にイメージすれば、自然に無駄遣いは減るでしょう。*当たり前ですが、貯金をすれば必ずお金は増えます。目に見える成果を楽しみながら、コツコツ貯金をはじめましょう!(文/スケルトンワークス) 【参考】※6 Habits Every Woman Should Have In Her 20s To Be More Financially Stable-BUSTLE※働く女子のリアルマネー事情:1ヶ月の貯蓄-とらばーゆ
2016年03月07日この春、日々のお弁当作りにまつわる本を上梓する、伊藤まさこさんからのメッセージが届きました。初心者でも「下ごしらえした“おかず貯金”があれば簡単」というから、気軽に挑戦してみよう。***娘の小学校入学をきっかけに始まったお弁当作りもこの春で10年になります。その間、面倒に思う日もあったけれど、おかずを多めに作って冷凍したり、常備菜を作りおいたりと、楽に作れる手立てを考えていくうちにだんだん楽しくなってきました。何よりいいところは材料も調味料も自分で納得して選んだものを使って作った料理が食べられるという安心感。体は食べたものでできあがっているのですもの、そこ、とても重要と思うのです。とはいえ難しく考えることはありません。たとえば今日作った牛肉の生姜焼きのっけ弁当は前夜に下ごしらえしておけば10分ほどで完成してしまうとても簡単なメニュー。でもなんだかおいしそうでしょ?忙しい時もお弁当を作っておけば、食べ損ねてしまった!なんてこともないし、包みにくるまったお弁当があるだけで仕事の励みにもなる。お弁当って小さなものだけれど、その存在ってすごく大きいなぁと思うのです。まずは一度お試しあれ。(文・伊藤まさこ)***以下では伊藤さん直伝の「のっけ弁当」のレシピをご紹介。【牛肉の生姜焼き】牛肉薄切り(200g)は食べやすい大きさに切り、調味料(生姜のすりおろし小さじ1、醤油大さじ2、酒大さじ2)につけておく。鍋を熱して油をひき、牛肉を炒め、ごはんにのせる。(分量は3食分。まとめて下ごしらえし、残りは小分けにして冷凍)【卵焼き】卵1個、酒小さじ1/3、桜エビ大さじ1、しょうゆ小さじ1/3をすべてボウルに入れ、よく混ぜ合わせる。フライパンを熱して油をひき、卵液を流し入れて焼く。熱いうちにラップなどで包んで形を整え食べやすい大きさに切る。【その他】スナップエンドウは塩ゆで。市販のお漬けものを添えたらできあがり。伊藤さんが愛用している弁当箱は杉の曲げわっぱ。10年もので現在は入手不可です。◇いとう・まさこ暮らしまわりのスタイリスト。毎日のお弁当レシピやエッセイもつめこんだ『おべんと帖百』(小社刊)が3/10に発売。※『anan』2016年3月9日号より。内田紘倫(商品)スタイリスト・白男川清美料理製作・田村つぼみ取材、文・板倉ミキコ瀬尾麻美
2016年03月04日誰でも少なからず、老後の生活には不安を感じているもの。「年金生活でやっていけるの?」「老後資金はいくら貯めたらいいの?」など、お金の心配は避けられません。特におひとりさまの場合は、老後資金を自分で準備する必要があります。とはいえ将来のイメージも漠然としているだけに、なかなか貯金ができないという人も少なくないでしょう。そんな人にぴったりなのが、将来の出費を把握できるライフプランシートの作成。いきなり「シートの作成」なんて聞くとハードルが高く感じるかもしれませんが、難しく考える必要はなさそうです。「漠然とした老後不安をかかえている人は必読」と話題を呼んでいる『おひとりさまの老後のお金と暮らしの本』(マイナビ出版)編著者の百田なつきさんに、ライフプランシートで上手に貯金する方法を伺ってきました。■ライフプランシートで目標を立てやすくなる!ライフプランシートとは、今後のイベントと予測される費用を書き込んでいくもの。そうすることで必要な出費がわかり、老後のお金のことがイメージしやすくなるといいます。それだけでも不安解消になり、貯蓄の目標を立てやすくなるはず。たしかに明確な目標があった方が、お金を貯めやすいですよね。肝心のライフプランシートには、「西暦」「自分の年齢」「仕事の予定」「夢やイベント」「必要な出費」の項目をつくって記入しましょう。大げさに考えることはありません。百田さんは、「先のことはできる、できない、お金のことは考えず、やりたいことを書いていきましょう」とアドバイスしています。金額がわからないときは「?」でもOK。これなら気軽にできそうですね。毎日の生活のなかで私たちは、目先のことばかり考えがちです。しかしライフプランシートを書くことで、老後の生活と資金の目標がわかりやすくなり、今後の生き方の見通しが立ってくるというわけです。では、具体的にどのように書いていけばいいのかをご紹介しましょう。■ライフプランシートの項目ごとに書くべきことまず「仕事の予定」の項目には、「昇進試験」や「勤続20年」など、昇進や昇給の目安や予定、目標を記入します。ただし、人によって退職したり、転職をする予定があったりするもの。そのキャリアプランも書いておくことで、収入や貯蓄の目安がわかりやすくなるといいます。ハッキリと決まっていなくても「このぐらいで転職したいな」という目安を記入してみましょう。「夢やイベント」と「必要な出費」の項目には、マンション購入(頭金200万円)、法事(3万円)、海外旅行(30万円)、ライブ(1万円)など、普段の生活費とは別にかかっているものを書いていきます。これらの費用を記入しておくと、「かくれ出費」も把握することが可能。かくれ出費とは、毎月決まって必要な生活費以外に、年に1度または数年に1度必要になる出費のこと。いまはボーナスや貯金から出せても、年金暮らしになればボーナスはなくなり貯蓄も増えないため、老後資金が必要になってくるわけです。浪費する予定がなくても、スマホやパソコン、電化製品などは買い替える時期があります。そこで、その予定と出費を書いておきましょう。金額の大きさは人それぞれなので、何万円以上をシートに記入するという決まりはありません。ただし、ボーナス払いにしているものや分割で買ったものなどは記入しておくとよいそうです。■10年分のライフプランシート作成するヒント実現したい夢がなく、10年後もいまと変わらない平凡な毎日を送ることを目標にしている人もいるでしょう。そのような人は、「月2万円の貯蓄を次の年には2万1,000円にするなど、地道に貯める目標を立てるといいと思います」と百田さん。それなら無理なく、老後資金を増やしていけそうです。また、10年後も変わらないとはいっても、マンションの更新や引っ越し、家具や電化製品の買い替えもあるため、そういった項目や費用の目安もシートに記入しましょう。そしてライフプランシートには、20年、30年後の予定も入れておくとよりよいとか。年金の目安や退職金、定年後も働くのかなどの予定を書いてみましょう。ただ、どうしても30年先のことを考えられないなら、まずは10年分の作成からはじめてみてもよいそうです。*おひとりさまが少しでも安心して老後を過ごすためには、早くから備えをはじめることが大切。ライフプランシートで、目標に向けて貯金をしていきませんか?今回アドバイスをくださった百田さんの著書『おひとりさまの老後のお金と暮らしの本』には、誰にも聞けない老後のリアルな話が、マンガと詳しい解説でわかりやすく紹介されています。本書のなかに書き込みシートもあり、簡単に自分のライフプランシートを作成可能。人生の後半戦に向けたマネープランとライフプランがわかる一冊、ぜひ手にとってみてください。(文/椎名恵麻) 【参考】※百田なつき・にしだきょうこ(2015)『おひとりさまの老後のお金と暮らしの本』マイナビ出版
2016年02月23日