国立能楽堂7月特別企画公演『賀茂物狂』が2022年7月28日(木)・30日(土)に国立能楽堂(東京都渋谷区)にて上演されます。チケットはカンフェティ(運営:ロングランプランニング株式会社、東京都新宿区、代表取締役:榑松 大剛)にて6月15日(水)10:00より発売開始です。カンフェティにて6月15日(水)10:00よりチケット発売開始 公式ホームページ 《月間特集狂乱の系譜》◎能を再発見するおはなし :天野 文雄(京都芸術大学舞台芸術研究センター特別教授)復曲『賀茂物狂』 (かもものぐるい):観世 清和*字幕あり(日本語・英語)◎能を再発見する作品の魅力を新たな視点で捉えなおす「再発見する」シリーズ。今回は、現行諸流では後場のみが上演されている「賀茂物狂」を前場を復曲してお届けします。賀茂物狂東国へ行ったまま戻らない夫への想いを断ち切ろうと妻は上賀茂社を訪れますが、賀茂の神職は「逢瀬を祈るべし」との神勅を渡します。やがて帰洛した夫は妻が行方知れずとなったことを嘆きつつ、祭礼で賑わう上賀茂社へと赴きます。するとそこには物狂となった妻の姿がありました。公演概要7月特別企画公演『賀茂物狂』公演期間:2022年7月28日(木)・30日(土)午後1時開演(午後4時頃終演予定)会場:国立能楽堂(東京都渋谷区千駄ヶ谷4-18-1)■チケット料金正面:6,800円脇正面:5,700円(学生4,000円)中正面:4,700円(学生3,300円)(税込) 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年06月18日昨今、タブレット端末が普及しつつあるのと同時に、電子書籍のコンテンツも加速度的に充実してきている。そんななか、1月27日に「大沢在昌さんと電子書籍にチャレンジ!」と題されたイベントが東京・新宿紀伊國屋本店で開催された。このイベントは、毎回ゲストとして参加する作家と共に、その作家の作品を電子書籍で楽しむ読書会。5回目となった今回の読書会では、ハードボイルド作家・大沢在昌氏が参加した。大沢氏の代表作「新宿鮫」シリーズ初の短編集『鮫島の貌 新宿鮫短編集』が題材で、大沢氏がこの作品をソニーの電子書籍専用端末「Reader」を使って朗読し、参加者とともに作品について語り合った。イベントでは大沢氏が、『鮫島の貌 新宿鮫短編集』の中の一作品「幼な馴染み」を解説。この作品は『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の主人公・両津勘吉こと「両さん」が登場する異色の作品。大沢氏は、「作中ではあくまで『両さん』のイメージは壊さずに、主人公の鮫島と『両さん』という濃いキャラクターの2人をどう絡めるか悩みました」と、苦労した点を語った。ほかにも、作品の登場人物・薮に実在のモデルがいたというエピソードや、大沢氏が作中で「両さん」の特徴でもある粋な男をいかにして表現していたかというネタ明かしが繰り広げられた。また、参加者からの質問コーナーでは、「新宿鮫」シリーズ次期作品の構想や「今後の展開で、主人公の鮫島が死んでしまうこともありえるのか」といった質問まで上がり、話は大沢氏の死生観へ。「ミステリーは基本必ず人が死ぬ物語。主人公である鮫島の死も、物語を進めて行く上で必要ならば、考えられない話でもありません。ただし、作中では単なる都合で人を殺すことはしたくない。その登場人物の死によってしか物語を動かすことができない時だけ、そう書くようにしています」(大沢氏)そんな大沢氏がシリーズ最新作『絆回廊 新宿鮫X』を連載中、重要人物である桃井の死のエピソードを執筆していたとき、ちょうど昨年の東日本大震災が起きたという。「あの時はいろいろなことを考えました。現実に多くの方が亡くなられた中で、ある物語の架空の人物一人の死がどれ程読者に響くのだろうか、小説を書き続けて32年にして初めてそうした迷いも生まれました。作中での『残された者はただ生き続けないといけないんだ』という桃井の死に対する鮫島の言葉は、震災が自分に書かせたものだったと思います」(大沢氏)トークセッションの最後のテーマは「電子書籍」。電子書籍について、大沢氏は、「『新宿鮫』シリーズのようなハードボイルド小説は、一般的に女性の読み物ではないと思われています。そうした先入観があるのか、実際に書店で手に取ることも少ないでしょう」と前置きしつつ、電子書籍で大沢氏の作品を読んだ参加者の様子を見て、「意外とハードボイルド小説も面白いものだと感じてもらえたのではないでしょうか。作品の窓口を紙の本だけに絞らずに、新たなメディアでも展開したことで読者層の拡大につながったのだと思います」と自身の体感を語り、「電子書籍が普及することは本の業界には間違いなくプラスになると思います」と最後に締めくくった。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年02月09日