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タレントのデヴィ夫人が12日に自身のアメブロを更新。通夜に参列し、追悼のコメントをした。この日、デヴィ夫人はバンドマスター・指揮者・歌手の「BOSS★岡」こと岡宏さんの通夜に参列したことを報告。「遺影はいつも通りサングラスをかけているお写真で、祭壇には音符があしらわれ」と明かし「いつも明るく陽気だった岡先生の人柄が映し出されるようでした」とコメントした。続けて、祭壇には岡さんがいつもかけていたというサングラスが飾られていたそうで「業界の著名な方からも供花が贈られました」と写真とともに報告。「心よりご冥福をお祈りいたします。合掌」と追悼し、ブログを締めくくった。
2024年11月13日井上ひさし生誕90年 第三弾 こまつ座 第151回公演『芭蕉通夜舟』が、2024年10月14日に東京・紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYAで開幕。このたび舞台写真と、演出の鵜山仁、松尾芭蕉役の内野聖陽によるコメントが到着した。『芭蕉通夜舟』の初演は、しゃぼん玉座第3回公演として1983年に東京・紀伊國屋ホールで上演され、演出を木村光一が手がけ、松尾芭蕉役を小沢昭一が演じた。こまつ座でも2012年に鵜山が演出、芭蕉役を十代目坂東三津五郎で上演。その後に再演も予定していたが、三津五郎の降板により待望の再演が叶わなかったため、今回は12年ぶりの上演となる。井上ひさしが『小林一茶』に続き“俳諧師”を題材に描いた本作は、40年にわたるこの芭蕉の俳人としての人生を、ひとり語りを中心に、三十六句からなる歌仙になぞらえて全三十六景で描く。ほぼひとり芝居とはいえ、めまぐるしい舞台転換、様々な景(シーン)を支える朗唱役とも、芭蕉は絶妙な会話を重ね、その人生を彩り豊かにあぶり出す。初日に際し鵜山は、「お客様という得体の知れない大海、果てしない大平原への旅が、いよいよ今日から始まるわけですが、是非この旅路を極め尽くし、芭蕉・井上ひさしのたどり着いたバショーに、さらに肉薄したいと願っています」とコメント。内野は「最初は、ほぼひとりで回して行く独り芝居という感覚が大きかったのですが、こうして稽古をしてきてみると、本当にチームワークの賜物という感が強い作品となりました。そして、やはりお客様がご覧になって初めて、僕らの芝居に画竜点睛を付けて下さるというような感がいたします。これから、毎日お客様との交流の中で、この『芭蕉通夜舟』という作品はまた違った形で変化し、成長していくのだろうなという感慨を持ちました。本日、初日に僕らの創作活動に新しい幕を開けてくださったこと心より感謝しております!これからも、舌頭千転、この作品を最後まで育て上げて参ります!」と意気込みあふれるコメントを寄せた。本作は10月26日(土) まで同所で上演後、群馬・宮城・岩手・兵庫・丹波篠山・愛知・大阪公演が予定されている。撮影:宮川舞子鵜山仁、内野聖陽のコメント全文■演出:鵜山仁芭蕉は俳句の名人であると同時に、ハイク(旅)の達人でもありました。今回、稽古場では、内野聖陽君と四人の若者たちと一緒に、とても刺激的な旅を楽しむことができました。お客様という得体の知れない大海、果てしない大平原への旅が、いよいよ今日から始まるわけですが、是非この旅路を極め尽くし、芭蕉・井上ひさしのたどり着いたバショーに、さらに肉薄したいと願っています。■内野聖陽ようやくというか、無事に初日の幕が開きました!最初は、ほぼひとりで回して行く独り芝居という感覚が大きかったのですが、こうして稽古をしてきてみると、本当にチームワークの賜物という感が強い作品となりました。そして、やはりお客様がご覧になって初めて、僕らの芝居に画竜点睛を付けて下さるというような感がいたします。これから、毎日お客様との交流の中で、この『芭蕉通夜舟』という作品はまた違った形で変化し、成長していくのだろうなという感慨を持ちました。本日、初日に僕らの創作活動に新しい幕を開けてくださったこと心より感謝しております!これからも、舌頭千転、この作品を最後まで育て上げて参ります!ほんとうにありがとうございました!<公演情報>井上ひさし生誕90年 第三弾こまつ座 第151回公演『芭蕉通夜舟』作:井上ひさし演出:鵜山仁【出演】内野聖陽小石川桃子松浦慎太郎村上佳櫻井優凜【東京公演】日程:2024年10月14日(月・祝)~26日(土)会場:紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA【群馬公演】日程:2024年10月29日(火)会場:高崎芸術劇場 スタジオシアター【宮城公演】日程:2024年11月2日(土)会場:名取市文化会館 大ホール【岩手公演】日程:2024年11月12日(火)会場:盛岡劇場 メインホール【兵庫公演】日程:2024年11月16日(土)会場:兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール【丹波篠山公演】日程:2024年11月17日(日)会場:田園交響ホール【愛知公演】日程:2024年11月23日(土・祝)・24日(日)会場:ウインクあいち 大ホール【大阪公演】日程:2024年11月30日(土)会場:枚方市総合文化芸術センター 関西医大 小ホールチケット情報:()こまつ座 公式サイト:
2024年10月16日皆さんは、義家族の言動にショックを受けた経験はありますか? 今回は「父の葬儀に出席しない義母」にまつわる物語とその感想を紹介します。父が亡くなり…義家族との海外旅行を計画していた主人公。しかし旅行前日、父が亡くなってしまいました。そのため主人公は「通夜葬儀は同じ会場です」と義母に報告。すると義母は「どうして私が出席するのよ?私たちは旅行をするわよ」と言い出したのです。義母のまさかの反応に、主人公は唖然とします。さらに義母は「お父様の容態を見て旅行をしても大丈夫と判断したのはあなたでしょ?」と責めてきて…。どうしようもないこと出典:Youtube「スカッとドラマ」そして義母は「そもそもお父様は私たちの家族じゃないから」と告げ「だから葬儀に出席する義理はない」と断言。ショックを受けた主人公は「そんな…」とつぶやくのでした。読者の感想親族が亡くなっても旅行を優先するなんて、義母の考えが非常識すぎて絶句しました。しかも「私たちの家族じゃない」と断言するなんて、ひどすぎますね…。(40代/女性)もし主人公が逆の立場で同じような対応をしたら、果たして義母はどう思うのでしょうか…。通夜や葬儀に出席しないまでも、せめてお悔やみの言葉くらいはほしかったですね。(30代/女性)※本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。※作者名含む記事内の情報は、記事作成時点のものになります。※実際に募集した感想をもとに記事化しています。※こちらのお話は体験談をもとに作成しています。(lamire編集部)
2024年05月31日【幸せを招く!】理想の夫の特徴「義実家で通夜のお手伝い中、義母から『気が利かないわね』と言われて落ち込んでいたのですが、それを見ていた夫が…すぐ助けに入ってくれて…!困っているときにすぐ、フォローしてくれる姿に感激しました」(30歳女性)幸福な結婚を実現するには、理想的なパートナーを見極めることが重要です。この記事では「理想の夫」にふさわしい男性を見分けるポイントについて掘り下げます。会話を重視する心一生涯のパートナーとして、コミュニケーションはとても大切です。お互いの考えを常に交換し、理解し合うことで、問題が発生しても冷静に対話を通じて解決策を見つけ出すことが可能になります。謝罪を惜しまない姿勢謝ることが苦手な人は、関係において不満が積もりがちです。「ごめんなさい」と「ありがとう」を自然に言える人は、その人の人間性を垣間見ることができるでしょう。プライバシーの重視結婚しても、二人がずっと一緒にいなければならないわけではありません。個々の自由な時間を尊重し、ストレス解消やリフレッシュのためには、一人の時間を大切にすることが肝心です。そういった理解を持てる男性であれば、結婚生活がより充実するでしょう。相手の困難をフォロー常に愛情と思いやりをもって接することができるかどうかが、幸せへの大きな鍵となるのではないでしょうか。(Grapps編集部)
2024年04月21日誰かが亡くなったときに催す、通夜、葬儀、告別式。大切な人やお世話になった人などの突然の訃報を受けた場合に、どれに参列をしたら良いのか迷った経験があるかたもいらっしゃるかと思います。それぞれがどのような目的で執り行われているのか、今回は、今さら聞けない「通夜」「葬儀」「告別式」基本マナーについて、秘書歴約15年でマナーに詳しい能美黎子さんが紹介します。今さら聞けない「通夜」「葬儀」「告別式」基本マナー【元社長秘書のマナー講座】vol. 23お通夜、葬儀、告別式と別々に行われるお葬式。突然の訃報を受けた場合に、「どれに行けばいいかわからない」と困ってしまうかたも多いのではないでしょうか。それぞれがどのような目的で執り行われているのか、今さら聞けないというお悩みをかかえているかたもいるかと思います。そこで今回は、それぞれの儀式の意味や違い、どのお葬式に参列をすればいいのか、参列する際の基本的な服装について解説します。今さら聞けない「通夜」「葬儀」「告別式」の違いって何?最近では、お通夜と葬儀式、告別式の違いが曖昧になってきています。しかし本来はそれぞれに意味があり、参列すべき人にも違いがありました。それぞれの意味を確認しておきましょう。1.通夜式(お通夜)ご遺族をはじめとする身近な関係のかたたちが集まり、死者を葬る前に遺体のそばで時間を過ごしたり供養したりし、故人を偲ぶ儀式のことを指します。基本的に、葬儀式・告別式の前日の晩に執り行います。2.葬儀式(葬儀)家族や親族といったご遺族が、故人の冥福を祈り、死者を葬るための儀式です。宗教や宗派によって葬儀の形式は異なりますが、仏教であれば僧侶による読経や焼香、神道であれば神官による祭詞や祈祷、キリスト教であれば聖書の朗読やお祈りをします。一般的には通夜の翌日の昼間に行われ、その後出棺し荼毘に付されます。3.告別式故人へ最後のお別れを告げるとともに、ご遺族から会葬者・参列者に挨拶をする式典です。焼香、祈祷、献花などが告別式にあたります。葬儀の直後に続けて行われることが一般的となってきており、葬儀の中に告別式という意味合いも含めて使われることが多くなってきています。葬儀式と告別式の違い「葬儀式」と「告別式」は、一連の流れで行われることが多くなり同じ意味に捉えられがちですが、目的が異なります。「葬儀式」は宗教色が強く「ご遺族が故人とのお別れを行う」儀式となり、「告別式」は宗教儀式にあまりとらわれることなく「一般の参列者が故人とのお別れを行う」ものです。つまり、葬儀式はご遺族関係者向けの儀式、告別式は一般参列者向けのお別れの式典です。どれに参列をするのがいいの?本来の意味で考えると、故人と親しい間柄であればお通夜と告別式の両方、知人やビジネスの関係である場合には告別式に参列するのが基本です。しかし、最近では告別式への参加が難しい場合などにお通夜に会社関係者や友人が参列するということもあります。これには、告別式が基本的に昼間に行われるのに対し、お通夜は夕方から夜にかけて行われることが多いという背景があるようです。仕事関係者のお葬式は、会社の指示に従うのがいいでしょう。服装の基本マナー現在のお葬式では、ご遺族も会葬者も喪服を着用するのが一般的です。ただし、正式礼装は喪主やご遺族のかたの装いなので、一般会葬者として参列する場合は、正式礼装より格下の準礼装や略礼装の装いにしましょう。女性は黒のシンプルなアンサンブルやスーツ、男性はブラックスーツかダークスーツなどがよいとされています。葬儀の基本的な身だしなみ男性の準喪服1.服黒のブラックスーツか、濃いグレーや濃紺といった色調のダークスーツ。シングル・ダブルどちらでもOK。2.シャツ白無地・ブロード素材のワイシャツが基本。色柄、麻や光沢のある素材はNG。3.ネクタイ黒色が基本。模様や光沢はNG。4.靴黒い革靴。光沢はNG。5.バッグ男性はバッグを持たないのが基本マナー。バッグが必要の場合には、黒無地の小さなセカンドバッグが適している。葬儀の基本的な身だしなみ女性の準喪服ブラックフォーマルが基本マナー。1.服漆黒の光沢のない生地でできたスーツやワンピース、アンサンブル。スカートの丈の長さは、膝が隠れる長さ。2.靴黒色の無地で、光沢のない素材の布または革のパンプスが基本。サンダルやブーツなどはNG。3.ストッキング模様や柄、網目などが目立たない黒の無地。黒色で30デニール以下の薄手のストッキングが目安。4.バッグ黒無地の光沢のない布製が基本。5.アクセサリー結婚指輪以外の指輪は外す。真珠のネックレスとイヤリング、ピアスはOK。2連~3連のネックレスは「不幸が重なる」ことを連想させるので避け、必ず1連のネックレスを選びましょう。6.ネイルストーンやカラフルな色のネイルの場合は落とした方が無難。落とせない場合には、葬儀用手袋を着用。通夜の服装はこだわらなくていい通夜の服装に決まりはなく自由ですが、節度をわきまえるのが基本です。故人に会って最後のお別れがしたいという気持ちを最優先にすべきであり、故人に合うことに意味があります。「亡くなったのを待っていたみたい」という理由から、通夜には喪服を着ていくべきではないというのが本来の考え方です。しかし、大切なのは参列者の心情や事情を尊重することです。通夜の服装は、地味できちんとした服装であれば、喪服でも平服でも構いません。おわりに心得としては、ご遺族の意向に従うことが大切です。通夜式も葬儀式も告別式も、故人を悼みお別れする場です。どの式に参列するか、確実に定められているわけではありませんが、判断に困ったら参考にしてくださいね。しかし、地域に伝わる風習やご家庭の考えがある可能性もありますので、その際はご遺族の意向を最優先にするのがいいでしょう。<筆者情報>ライター:能美黎子大学卒業後、新卒にて最大手保険会社にて約7年秘書の経験を経て、ITコンサル企業の社長秘書に転職。その後、数社の社長秘書を経験し秘書歴約15年となる。秘書検定準1級を取得。今までの経験を活かし、接遇や礼儀作法、マナーなど“品格”を大事にした執筆作業を行なっている。©ニワトコ/Adobe Stock文・能美黎子
2024年02月10日1月28日、迷惑系YouTuberの煉獄コロアキ(41)こと杉田一明氏が、電撃ネットワークの南部虎弾さん(享年72)の通夜で田代まさし(67)に対して執拗に絡む様子をXで公開した。昨年11月、10代の女性に対して、公演チケットの不正転売に関与したと決めつけた動画をYouTubeに投稿し、名誉毀損の疑いで逮捕された杉田氏。同年12月には50代男性を不法に拘束したとして再逮捕されたが、その後、釈放されたことをXで報告していた。そんな杉田氏だが、まだまだ迷惑行為をやめないようだ。1月28日、杉田氏は《田代まさしを私人逮捕しようと思って話したら暴行された ふざけんじゃねぇよ こいつ反省してない》とXに綴り、南部さんの通夜で田代に執拗に絡もうとする自身の動画をアップした。その動画では、文脈は不明だが「やってねえって言ってんだろ」などという田代に対し「私人逮捕してんだよ」などと杉田氏は発言。イラついてみせた田代が胸ぐらを掴むと「触ってんじゃねえよ。暴行罪だぞ」と杉田氏は述べた。その後、田代は動画を撮り続ける杉田氏の取り巻きに対して「やめろよ」と注意していた。田代は南部さんの通夜に、簡単な言葉では言い表せないほど複雑な思いを抱えて参列していたはずだ。違法薬物を所持していたなどの理由で何度も逮捕されてきた田代。いっぽう南部さんは、そんな田代の芸能界復帰を支えてきたのだ。例えば’10年9月に田代が麻薬及び向精神薬取締法違反で逮捕された直後、南部さんは翌年1月に自身のブログで田代から年賀状が届いたと報告。その際、南部さんは《遠くで、見守るのが一番いいと思ってる》と綴っていた。また’15年に電撃ネットワークが結成25周年記念の祝賀会を開いた際に、田代をゲスト出演させ、南部さんは「裏切られた気持ち」と言いつつ、「でも、これからマーシーがどうやって生きていくんだと、今のままだと、逃げたままで生きていかなきゃいけない」と厳しくも優しい言葉をかけていた。さらに’19年11月に田代が覚醒剤所持と使用および大麻所持事件で再び逮捕された後、’22年2月に南部さんは自身のYouTubeチャンネルで田代が出所すると報告。「もう田代さんに期待なんか何もしてない」と言いつつ、「『また何かやりましょう』って言ったら、本人が『やりたい』って言ったら何かやりましょうよ」「田代ちゃん待ってるよ」と呼びかけていた。そうして見守ってくれていた南部さんの訃報に際し、田代は今月21日、Xでこう追悼していた。《かねてから大変お世話になっていた電撃ネットワークの南部虎太さんがお亡くなりになりました。僕が何回つまづいても、南部さんは彼の主催のクレイジーナイトというイベントに毎回僕を呼んでくれました》(原文ママ)《そのご恩も果たせないまま亡くなられた事はとても残念です。南部さんと中村ゆうじさんと三人でラジオをしたり、CDを出した事を昨日の事のように覚えています。南部さん天国で安らかに…》田代にとって南部さんは強く思い入れのある存在だ。その思いを微塵も理解していないかのように、南部さんの通夜で田代を“私人逮捕”しようとした杉田氏に対し、Xでは怒りの声が続々と上がっている。《マーシーがどんな想いで、南部氏の通夜に参列したか考えようね》《マーシーかわいそうだし、南部さんのお通夜なのに何してるの?失礼すぎる》《お通夜の会場で迷惑かけるのは南部さんのご家族と会場を貸してる方双方に迷惑かかってるのマジでわかって欲しい》《通夜でこれはないわ》
2024年01月29日皆さんは、義両親と良好な関係を築いていますか? 今回は「父の葬儀を欠席宣言した義家族」とその感想を紹介します。父が他界父が他界したことを義母に報告する主人公。報告を聞いた義母は、父を弔う言葉をかけてくれました。しかし、葬儀会場のことについて連絡すると義母は通夜葬式の出席を断固拒否。葬儀に出るのは主人公だけだと訴えてきます。この真夏に…出典:Youtube「スカッとドラマ」もともと義両親と海外旅行に行く予定でしたが…。葬儀を行う日とかぶっていて、義母たちは旅行を優先しようとしていたのです。義母は主人公に「あなたのお父さまは、私たちの家族じゃないから」と突き放します。しまいには「気温は40度!真夏日に喪服を着ろと?」と言われ…。夫に相談をするも、夫までも旅行へ行くと言い出す始末。主人公はそんな情の薄い義家族に愛想を尽かしました。そして1年後、義父が倒れたと義母から連絡をもらった主人公。しかし、主人公は義父のもとへは駆けつけませんでした。理由は「義父は家族じゃないから」と、1年前に義母から言われた言葉をそのまま返したのです。1年後にまさかの大逆襲をされてしまい、タジタジになる義母でした。読者の感想葬儀について「真夏だから喪服を着たくない」と嫌がる人がいることに驚きました。夫まで旅行に行ってしまうなんて本当に残念です。(40代/女性)義家族とはいえ、縁あって家族になった間柄です。義母からの言葉に、主人公はかなり傷ついたと思います。1年後に、まさか自分が言われる側になるとは思わなかったことでしょう。(20代/女性)※本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。※作者名含む記事内の情報は、記事作成時点のものになります。※実際に募集した感想をもとに記事化しています。※こちらのお話は体験談をもとに作成しています。(lamire編集部)
2023年12月22日故人の家族や友人など親しい人たちが集まり、最期の夜を過ごすための儀式『通夜』。故人を偲び、別れを惜しみながら過ごすため、しめやかな雰囲気に包まれます。そんな場では、予期せぬハプニングで笑ってしまいそうになっても、不謹慎に思われないよう、懸命にこらえるでしょう。しかし、六尺法師(@6SYAKU_HOUSHI)さんは、僧侶という立場でありながら、あろうことか通夜の場で吹き出したことがあったそうです!X(Twitter)にその時の出来事を投稿しました。僧侶も吹き出した、司会の『いい間違い』仕事で、ある通夜に出向いた時のこと。儀式の進行をする司会の女性が、通夜についての説明をしていたのですが、しっとりとした声でこう話したといいます。「本日の通夜の儀は、故人様がこちらの世界での、最後の、夜の営み…」※写真はイメージ最後の夜の営み…。司会の女性が艶っぽく語るため、状況とのギャップに、込み上げる笑いを我慢できなかったという、六尺法師さん。さらに、通夜の後で故人の妻が「相手は誰よ」と秀逸なツッコミを入れたため、「限界突破して笑ってしまった」といいます。こちらの投稿は拡散され、多くの人が同じく笑いをこらえることができなかったようです。・朝から爆笑した!妻の切り返しが最高です。経験値を感じる。・コーヒーを吹き出しました。これはお釈迦様も爆笑。・電車の中で見てはいけない。肩がぶるぶる震えています。・まさに『笑ってはいけないお通夜』。きっと参列者は『全員アウト』ですね。ちなみに、司会の女性は、自分の仕事に集中をしていたため、間違いに気付いていない様子だったとのこと。まさか『お通夜』が『お艶』になるとは…故人もきっと笑ってしまったことでしょう!和やかな笑いの中で見送られるというのも、素敵なことかもしれませんね。[文・構成/grape編集部]
2023年10月19日皆さんには非常識な親戚はいますか?今回は通夜でお金の話ばかりする女性のエピソードを紹介します!イラスト:漫画アパート皐月荘祖父の通夜幼いころに両親を亡くした主人公は、父方の祖父のもとで育てられました。そんな祖父が老衰で亡くなり、通夜に親戚が集まりました。そんな中、従姉の1人は、祖父の通夜という場にもかかわらずなぜか上機嫌。そして意気揚々と遺産の話を始めて…。遺産を山分け?出典:漫画アパート皐月荘「じーさんの遺産♪」と、祖父が残した遺産を山分けしようと話す従姉。従姉が言う遺産とは、主人公の両親が亡くなったときに一時的に祖父が相続した保険金と土地のこと。それらは元々主人公の両親が残したものなので、主人公がすべて相続することになっていました。ところがそれを聞いた従姉は「ずるい」と激怒。自分にも分けろと大騒ぎして暴れる従姉に、唖然とする親族一同なのでした…。人の遺産まで通夜でお金の話ばかりして、人の遺産まで奪おうとするとは呆れてしまいますね…。従姉の非常識な行動に驚いてしまうエピソードでした。※本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。※作者名含む記事内の情報は、記事作成時点でのものになります。
2023年05月31日■前回のあらすじ義母の余命がわずかだとわかり、悲しみに暮れる咲良。最期を覚悟した義母は、咲良にあるお願いをするが…。 >>1話目を見る じつはお義母さんの家系は資産家で、お義父さんは婿養子だったのです。お義母さんが亡くなるまでそのことを私は知らないでいました。酔って暴言を吐く正樹ですが、その姿は私には傷ついているようにも見えました。でも…。お義母さんの死ぬ間際でも素直になれなかった正樹を見て、私は悔しかった。なぜなら、お義母さんを安心させて旅立って欲しかったから。そしてお義母さんに愛されていたのにそれに反発していた正樹に、私の怒りは抑えられないほどになっていました…。次回に続く(全9話)毎日18時更新!※この漫画は実話を元に編集しています原案・ウーマンエキサイト編集部/脚本・ 古口春菜 /イラスト・ ニタヨメ
2022年04月24日新型コロナウイルスによる肺炎で3月29日に亡くなった志村けんさんの所属事務所が13日、公式サイトを更新。志村さんの通夜および葬儀が、4月11日、12日に近親者のみで執り行われたことを報告した。サイトでは、「志村けん 通夜及び葬儀についてのご報告」と題し、「令和2年3月29日に逝去いたしました志村けんにつきまして、通夜及び葬儀が、令和2年4月11日、4月12日に、近親者のみにて執り行われましたので、ご報告申し上げます」と報告。また、「既報の通り、ファンならびに関係者の皆様におかれましては、新型コロナウイルスに関連する一連の状況が収束したのち、『お別れ会』にて、故人を偲んでいただきたく存じます」とし、「『お別れの会』の開催時期や、詳細な内容については、決定次第、弊社よりご報告をさせていただきます」と伝えた。
2020年04月13日知人に不幸があったと訃報を受けたとき、式場が遠方であるなどの理由で、お通夜や告別式に参列できない場合があります。そんなときに死を悼み、悔やむ気持ちを電報で送ります。このようなお悔やみの気持ちを伝える電報のことを弔電と言います。近年では電子メールなどが普及しているため、電報を打つ機会も少なくなり、急な対応に困ることもあるかと思います。そこでここでは、急な訃報に困らないための弔電の送り方やマナー、文例などについてご紹介します。■弔電を送る前に確認しておきたいことと弔電の送り方葬儀は結婚式などとは違い、訃報を受けてから、すぐに行われます。そのため弔電を送る際には、早めに手配をする必要があります。弔電を送る前に確認しておきたいことは以下の3点です。【確認しておきたいこと1】喪主を務める人の名前弔電は喪主務める方を宛先として送ることが一般的です。喪主が不明の場合には「〇〇様(故人の名前)ご遺族様宛」でも良いとされています。【確認しておきたいこと2】葬儀場の住所と電話番号弔電の送り先は葬儀が行われる会場です。ご遺体の安置やお通夜、告別式の間、ご遺族は葬儀会場にいることが多いため、ご自宅よりも葬儀会場に送ることが望ましいです。【確認しておきたいこと3】葬儀が行われる日時遅くても告別式が始まる前までには届くように弔電の手配をします。お通夜や告別式の開始時間の1時間前を目安に弔電を送るのが良いでしょう。【確認しておきたいこと4】宗教葬儀が仏式なのか、キリスト教式なのかなどによって、弔電で使って良い言葉と避けた方が良い言葉が変わってきます。特にキリスト教の場合には、一般的に葬儀で使う言葉も避けることが望ましいこともあるため、注意が必要です。電話で弔電を送る場合には、NTTの「115」にダイヤルをします。受付午前8時から午後10時までのため、注意しましょう。弔電を送る手順は、以下でご説明します。1.市外局番などはつけず、「115」に電話をします。2.オペレーターと繋がったら、自分の名前と電話番号、送り先の宛名と電話番号を伝えます。3.台紙を選び、弔電に記す文章を述べます。4.送り主の名前を言います。故人との間柄も入れておくと弔電を受け取るご遺族もわかりやすいです。5.オペレーターが復唱する弔電の内容を確認し、文字数と料金の案内を受けて終了です。また弔電は、NTTを利用する方法だけではなく、様々な申し込み方があります。NTT以外の弔電の送り方にはどのような方法があるのでしょうか。【弔電の送り方1】レタックス郵便局のレタックス電報を利用して、弔電を送ることができます。レタックスで送る弔電は専用の原稿用紙に書き込むことで手書きの文章を送ることができるため、お悔やみの気持ちを相手に伝えやすいでしょう。他にもインターネットでの申し込みや電話での申し込みもできます。電話で申し込む場合には、電話料金と合わせて支払いすることもできるため、便利です。【弔電の送り方2】KDDIでんぽっぽKDDIが運営するでんぽっぽでは、画像データによる寄せ書きなども送ることができます。もちろん手書きでの弔電を送ることも可能です。インターネットと電話で申し込むことができ、支払い方法も幅広く選択できます。オプションで3時間以内に届けてくれるお急ぎ便もあるため、急な訃報にも対応が可能です。【弔電の送り方3】インターネット電報インターネット上で弔電の申し込みができる会社があります。電話での受付をしないことで、コストを削減していることから、他の弔電に比べて安く送ることができます。24時間いつでも申し込みができる上、台紙の種類や弔電に添えることのできる花やオルゴールなどの種類も豊富で、人気が出ています。一般的に電話で送る弔電は台紙の代金に文字数に応じた金額が加算されるという料金体系ですが、送り方によっては決められた文字数内であれば、台紙の代金のみで送れるものもあります。予算や使い勝手の良さなどから、弔電の送り方を選んでみてはいかがでしょうか。■弔電を送る際の台紙の種類と選び方弔電を送る際には台紙を選ぶ必要がありますが、種類によって料金が様々です。台紙にはどのような種類があるのでしょうか。故人との関係性によって、どのようなものを選ぶことが適しているかも含めてご紹介します。【ペーパー台紙】どのような関係性でも送りやすいベーシックな弔電の台紙です。最もお手頃な値段で送ることができます。台紙には、一般的に葬儀で使われることの多い、菊や蓮の花の絵が描かれています。故人が3親等以外の親戚の場合や会社の取引先の方の場合には、ペーパー台紙を選ぶのが良いでしょう。【刺繍・押し花台紙】刺繍や押し花などの加工がされた台紙は通常の台紙に比べ、品のある印象になります。弔電には華やか過ぎるものは避けることが望ましいため、菊や百合の花などが刺繍加工された台紙がオススメです。ペーパー台紙よりも少し金額は高くなりますが、友人や同僚の親族の場合は、少し高級感のある加工がされた台紙を選ぶと良いでしょう。【布張り台紙】西陣織などで布張りになっている台紙です。銀箔押しで花や鳥などが描かれていることが多く、ペーパー台紙に比べ、厚みと重量感があります。高級感があるため、親戚や上司など、お世話になった方が喪主を務める場合に選ぶことが適しています。【漆塗り台紙】形は台紙タイプではなく、本漆塗りがされた箱に弔電文を入れて送るタイプのものです。高級感のある箱は、お線香やろうそく入れとして使用することができます。生前に親しかった友人や同僚の葬儀の場合には、他の弔電と差をつけるためにも漆塗り台紙を選ぶと良いです。【付属品つき台紙】ベーシックなペーパー台紙にお花やお線香、ろうそくなどをつけて一緒に送れるものがあります。3親等以内の親族に送る場合などには、台紙にお金をかけるよりも、利用できるものを添えることで気持ちが届きやすくなります。弔電の台紙は葬儀の際に中身を抜かれて破棄されてしまう場合もあるため、形として残るものを付属させた弔電を送るのが良いでしょう。■弔電を送る際の基本的なマナーとは?【マナー1】弔電はお通夜や告別式が始まる前に弔電を送る際には、必ずお通夜や告別式が始まる前に届くように送ります。弔電の手配が遅れてしまい、お通夜や告別式の開始時間に届けられないようであれば、参列できないことを電話でお詫びし、後日ご自宅に弔問するか、直筆の手紙を書くことが望ましいです。【その2】忌み言葉は使わない弔電では縁起を重んじるため、忌み言葉は避けることがマナーです。忌み言葉とは葬儀などの場では避けるべき、不吉なことを連想させる言葉のことです。具体的には「重ね重ね」や「たびたび」などの重ね言葉、「再三」「重ねて」などの繰り返しを指す言葉、「生きる」「死ぬ」などの生死を直接的に表す言葉、「四」や「九」などの不吉な言葉を指します。【その3】宗教によって言葉を選ぶ葬儀の宗教の形式によって、使うことを避けた方が良い言葉もあります。例えばキリスト教の場合、仏教の死生観に基づく「ご冥福」や「成仏」「供養」「往生」「冥途」などの言葉は避けてください。またキリスト教では「死は永遠の命の始まり」とも考えられているため「ご愁傷様です」などの悲しみを表す言葉も使いません。【その4】弔電で使用する敬称弔電では、故人の名前を直接書くのではなく、喪主からみた故人との続柄を以下のように敬称で表すのがマナーとされています。・父:ご尊父様、お父様、お父上様・妻の父:ご岳父様・配偶者の父:お義父様・母:ご母堂様、お母様、お母上様・妻の母:ご岳母様・配偶者の母:お義母様・祖父:ご祖父様・祖母:ご祖母様・夫:ご主人様、ご夫君様・妻:ご令室様、ご令閨様・息子:ご子息様、ご令息様・娘:ご息女様・姉、兄:お姉様、お兄様、または名前「○○様」・弟、妹:ご令妹様、ご令弟様、または名前「○○様」■弔電を送るときの文例を元に自分の言葉で気持ちを伝えるではここからは相手別の文例をご紹介します。弔電を申し込む際に定型文がある場合もありますが、自分の言葉で死を悼み、悔やむ気持ちを伝えることが大切です。親しい間柄だった場合、生前の思い出を交えることでご遺族の方々も故人の姿が偲ばれ、心に響くことでしょう。例文を参考に心のこもった弔電を送ってください。【親族や友人などの場合】・○○様のご逝去を悼み、ご遺族の皆様に謹んでお悔やみを申し上げます。・○○様の突然の訃報に接し、驚きで言葉もございません。遠方のためご葬儀への参列は叶いませんが、ご冥福を心よりお祈り申し上げます。・突然の悲報に驚きと悲しみを隠せません。○○様からのご厚情を思えば、最後のお別れに伺うべきところですが、健康を害し参列できず申し訳ございません。ご冥福を衷心よりお祈り申し上げます。・〇〇様のご逝去の報に接し、悲しみに暮れております。優しい笑顔や共に過ごした楽しかった思い出、忘れられないことばかりです。お悔やみを申し上げると共に、○○様の安らかなるご冥福をお祈りしております。・〇〇様の突然のご逝去の報に接し、謹んでお悔やみを申し上げます。学生時代にはサッカー部に所属し、お互いに良きライバルであり、最高の仲間として切磋琢磨しあったことが思い出されます。ご遺族のお悲しみはいかばかりかとお察し申し上げます。心より○○様のご冥福をお祈りいたします。・突然の悲報に胸がはりさけそうな気持ちです。走馬灯のように浮かぶのは、お優しい○○様と過ごした思い出ばかりで、突然のお別れをとても残念に思います。寂しいですが、感謝の心でお見送りさせていただきます。【会社関係の場合】・○○様のご逝去を悼み、ご遺族ならびに社員の皆様に衷心よりお悔やみを申し上げます。・○○様のご訃報に接し、謹んで哀悼の意を表します。ご生前のいくつものご功績を偲ぶと共に心よりご冥福をお祈りいたします。・◯◯様のご逝去を悼み、ご遺族ならびに社員の皆様に謹んでお悔やみを申し上げます。生前にいただいた幾多のご厚情に深く感謝するとともに、ご冥福を心よりお祈り申し上げます。・〇〇様のご訃報に、衷心よりお悔やみ申し上げます。○○様よりいただきました多くのご温情、忘れることはございません。当社社員一同、○○様のご冥福を心よりお祈りいたします。・〇〇様のご逝去を悼み、謹んでお悔やみ申し上げます。多くのご功績や生前のお姿を偲びつつ、安らかなるご冥福をお祈りいたします。・ご逝去の報に、弊社社員一同深い悲しみに暮れております。○○様よりのご恩もまだお返しできておらず、誠に残念でございます。貴社の皆様におかれましても悲しみの気持ちでいっぱいかとお察しいたします。心から哀悼の意を表します。・この度は書面におきまして御社〇〇様のご訃報に接し、弊社社員一同、惜別の念を禁じ得ません。ご遺族の皆様ならびに社員ご一同様に心よりお悔やみを申し上げます。【故人がキリスト教の場合】・神の御心にて召天(プロテスタントの場合。カトリックでは「昇天」と書く)されました○○様の旅立ちが、安らかなものとなりますようお祈りいたします。・〇〇様が天より神とともにご家族様を見守りくださいますようお祈り申し上げます。・〇〇様の突然のご逝去の報に接し、もうあの笑顔に会うことができないと思うと悲しくてなりません。在りし日のお姿を偲び、安らかにご永眠されますよう、お祈りいたします。・この度、神様の御心のうちに召天されました〇〇様のことをお聞きしました。ご遺族の方にとって深い悲しみとお察しいたしますが、神様のお慰めと平安がありますように、心よりお祈りいたします。・ご遺族の皆様方に、私達の主であらせられるイエス・キリストからの豊かなお慰めがありますよう、心よりお祈り申し上げます。■まとめ一般的に弔電は葬儀で全て読み上げられるものではなく、特徴的なものをピックアップして読み上げられるとされています。その他のものは内容を省略して、差出人名だけを読み上げられる場合が多いです。礼儀として送る弔電もありますが、親しい間柄の場合には、故人とご遺族に対する心のこもったメッセージを弔電として送ると良いでしょう。
2017年05月12日故人に供養を捧げる法事は、日本古来より続く伝統的な行事です。そのためしきたりやマナーも多く、知らない間にマナー違反を犯していることも少なくありません。こちらでは、法事で最低限必要なマナーについて、「案内状」「服装」「持ち物」「当日の行い」「焼香」の5つをキーワードに解説します。■案内状が届いたときの対応は?欠席する場合はどうすればいい?【案内状が届いたら】最近の法事は近親者だけで済ますことが多いので、案内状が届いた場合は「ぜひ出席して欲しい」という施主側の意向として受け取りましょう。その意向に応えるためにも、病気などのやむを得ない事情をのぞいては予定を調整して出席するのがマナーです。法事には会場の確保や会食の用意などがありますので、案内状が届いたら出欠に関わらずなるべく早く返信しましょう。もし都合がつくまでに時間を要する場合は、返信が遅くなることを電話などで伝えておけば、相手も予定が立てやすくなります。【欠席の場合】一般的には返信用のハガキが同封されていますので、そちらを利用して出欠をお知らせします。もし欠席する場合は、電話をかけてお詫びの気持ちを伝えましょう。もちろん、返信用ハガキにお詫びの言葉を書き添えるのでも構いません。その際は出席時の返信よりも早めにハガキを出すのがマナーです。そして、三回忌までの法事であれば、「御仏前」と書いた供物料を現金書留で送ります。供花などの供物を贈るのもいいでしょう。供花は派手な色は避け、白を基調にしたものがマナーです。故人と親しくお付き合いをしてたのであれば、別の日に都合を付けてお参りしてもよいでしょう。【返信ハガキへの記入方法】返信ハガキは出席か欠席に丸を付けてポストに入れるようになっていますが、そのまま出してはいけません。まず宛名が「(施主名)行」や「(施主名)宛」となっていますので、「行」や「宛」を斜めの二本線で消し、「様」に書き換えます。「御出席」「御欠席」と書かれている箇所に関しては、返信の際に斜めの二本線を使って「御」の文字を消して、「出席」や「欠席」のうしろに「させていただきます」と加えましょう。また、参加する方の住所欄を表している「御住所」についても、同様にして「御」を斜めの二本線で消してから住所を書きます。同じく名前の欄も「御芳名」となっていますので、「御芳」を縦二本線で消して名前を入れます。このマナーは法事だけではなく、冠婚葬祭でのマナーとして覚えておきましょう。【案内状に関するマナー違反】案内状が届いていないのにも関わらず法事に出席することは、マナー違反です。いくら生前に親しくしていたとしても、施主側の意向がありますので、必ずそちらを尊重しましょう。また法事がいつ行われるのか、施主に尋ねるのもマナー違反です。「法事はいつ?」と聞きたい気持ちもありますが、そこは堪えて案内状が届くのを待ちましょう。■法事に参加する際の持ち物【時代による供物の変化】本来は、法事に必要な線香やろうそくなどを持って参加するのが一般的でした。最近では施主が用意していますので、その代わりに現金を包んで御供物料として持参するケースもあります。それ以外には、仏前にお供えする菓子や果物、供花などを持っていくのが無難でしょう。また仏式であれば合掌に使う数珠が必要です。【食べ物を持っていく場合】お供え物として食べ物を持っていく場合は、すぐに食べられるものを持っていくのがマナーです。ゼリーやお菓子、おせんべいなどがふさわしいでしょう。大勢が集まるようなら、法事が終了したあとに参列者に配ることを想定して、小さな袋に入っていて持ち帰ることができるものが喜ばれます。また、御供物料の表書きは「御供物料」や「御仏前」とします。四十九日法要の前なら「御仏前」ではなく「御霊前」です。また神式では「御神前」、「御霊前」、「御玉串料」、キリスト教では「御花料」がふさわしいでしょう。【御供物料の相場】「御仏前」あるいは「御霊前」は、10,000円が相場です。少なくて5,000円、多くても20,000円程度でしょう。故人との関係や地域のしきたり、法事の規模によっても違いますので、不安な場合は近親者や関係者に相談してみましょう。また、会食に参加される場合は多めに包むのが無難です。直接仏壇や祭壇に供えるのではなく、施主か関係者に「仏前にお供えください」と伝えた上で直接お渡しします。家族で参加する際の「御仏前」は、「一人分の金額×出席人数」と考えましょう。ほとんどの法事では会食が用意されていますので、家族も食事をいただくことになります。さらに引き出物が用意されているケースもあります。「御仏前」として包んだ金額が少ないと施主に負担をかけてしまいますので、ふさわしい金額を包みましょう。ただし、お子さまが小さい場合は、人数に加えなくても構いません。【供物の包装】法事の際にお金を包む不祝儀袋は水引への注意が必要です。種類がたくさんあり、水引の色や形を間違えてしまうと相手に失礼となってしまうためです。色は黒白(関西は黄白の場合も)のもので、形は結びきりのものが弔事用です。結び切りは再び結べないということから、同じことが繰り返されないようにとの思いが込められています。お供え物を持参するときには包装への配慮も必要になります。もちろん包装のないまま持っていくのはマナーに反します。購入した店舗ですべて代行してくれる場合がありますが、四十九日法要までは黒白の水引のもの、四十九日法要が過ぎたあとは双銀の結び切りの水引があしらわれたものを使うのがしきたりです。しっかり覚えておきましょう。表書きは「御供」や「粗供養」で、下に自分の名前を記します。■法事に参加する際はどのような服を着ればいい?【全般的なマナー】参列者の服装は地域や家柄によって違いますが、一般的には一周忌までは喪服を着用します。ただ親族でなればダークグレーや濃い紺色のスーツを着ていても失礼には当たらないでしょう。また、法事は一周忌以降は回を追うごとに略式化していくのが通例であり、喪の表現を軽くしていくのに伴い服の色も薄くなっていくものです。案内状に「平服でお越しください」と書かれているケースがありますが、この場合もカジュアルな服装は失礼に当たります。法事の回忌数や格式にもよりますが、黒や紺、グレーをベースにしたスーツ、またはそれに準ずる服を着用するのがベターです。【男性のマナー】一般的に、男性は色の濃いスーツに白いワイシャツを選び、ネクタイは黒かまたは地味な色柄を選びます。赤色が入っているのはマナー上はよくありません。靴下もスーツの色に合わせ、黒かグレーなどがよいでしょう。光るものは不向きであるため、アクセサリー、時計のベルトなどにも気を付けましょう。革のジャンパー爬虫類の皮を用いたベルトも不向きです。殺生を連想させてしまうためです。【女性のマナー】女性の場合は、黒か地味な色のワンピースかスーツが無難です。同様に黒か地味な色のストッキングを履き、靴も黒に近い色を選びます。ミュールなどといった、かかとやつま先が見える靴は不向きです。もちろん、化粧も薄めにしましょう。アクセサリーはしないのが礼儀ですが、結婚指輪であれば失礼には当たりません。もし大きな石が付いている場合は、内側に回して隠すとよいでしょう。パールのネックレスであれば構いませんが、大きめのイヤリングやピアスは避けましょう。腕時計も派手なものは不向きです。【子供のマナー】子供の場合は、学校の制服があれば男女ともに正式な礼装となります。もし制服がなければ、黒や紺などの地味な色合いの服装を選びましょう。白いシャツにズボンやスカートなどといった服装でも問題ありません。■法事当日に気を付けたいマナー【スケジュールに関するマナー】法事に参加する際は、開始時間を守ることは当然ですが、途中で帰るのも失礼に当たります。開始時間の20〜30分前には会場に到着し、施主に挨拶を済ませてから会場に入りましょう。また帰る際も法事が終了したあとは、施主に挨拶をしてから会場をあとにしましょう。ただし特別な事情で開始時刻に間に合わなかったり、早くに退場しなければいけなかったりする場合もあるはずです。そうした事情が生じた場合は、施主側にその旨を伝えるようにしましょう。これが招いた側に対する最低限のマナーです。【挨拶に関するマナー】施主への挨拶は「本日はお招きをいただき、ありがとうございます」と述べ、「ご一緒に供養させていただきます」といった気持ちを伝えましょう。神式やキリスト教式の場合は仏式とは異なりますので、「供養」「冥福」「成仏」「極楽」といった仏教用語は使いません。会場内では懐かしい方にお目にかかる機会も多いでしょうが、もちろん不要な私語は慎み、節度を保って故人を偲びます。【会食に関するマナー】法事当日にもっとも気をつけたいポイントが、会食時のマナーです。施主から会食に誘われた場合は快く応じましょう。ただし、こちらは集まった人同士で故人について語り合うための場であり、宴会ではありませんので、お酒を飲み過ぎたり、大声を出したりするのは禁物です。故人の思い出を語りつつ、自分の生き方を見つめ直す場としましょう。また、会食が始まる際には「献杯」が行われます。祝辞などで行われる「乾杯」とは違いますので、グラスを当てて音を鳴らしてはいけません。「献杯」と厳かに発声したあと、グラスは高く上げるのではなく、軽く上げる程度にします。もちろん、飲んだあとに拍手をするのもマナーから外れた行為です。宗派によっては、この献杯のあとに合掌や黙祷を捧げる場合もあります。親戚以外の方であれば、この会食には長居しないのがマナーです。ほど程のところで切り上げましょう。施主は会食終了の時間が近づくと引き出物を配る用意を始めます。これが会食終了のサインですので、食べ残しがないように料理を食べ、お酒をおかわりせずに会食を終了します。その後、施主に挨拶をして会場をあとにします。■焼香の作法【焼香とは】焼香とは、お香を焚いて故人に対して供養を捧げる行為です。お香は仏教の発祥の地であるインドから伝わってきたものとされています。気候の暑いインドでは酷暑によっていろいろな匂いが発生します。これらを消すためにお香を用いるのですが、葬儀の際にお香を焚くようになったのは遺体から発生する匂いを消すためとされています。日本に焼香が伝わったのは、仏教伝来とほとんど同時と考えられています。現在ではドライアイスなどで遺体の腐敗を遅らせることができるようになりましたが、焼香は供養を捧げる行為のひとつとして現在も続いています。自らの身をお香によって清めるという意味合いもあります。【焼香に関するルール・マナー】線香をあげることも焼香のひとつですが、基本的に通夜や葬儀、告別式などでは、お香を細かくした「抹香」を使用します。このときの作法は慣れていないと戸惑う人がほとんどでしょう。宗派によっても細かく違いますので、あらかじめ確認しておく必要があります。とはいえ、基本となる部分は同じです。右手の親指と人差し指、中指の3本で抹香を少しつまみ、額の高さまで上げます。これを「押しいただく」と言います。その後、指をこすりながら抹香を静かに香炉に落とします。これを1〜3回行います。宗派によって回数は異なり、押しいただかないケースもあります。焼香は、会場の規模などに合わせて「立礼焼香」「座礼焼香」「回し焼香」のいずれかで行われます。基本的には、故人との関係性が深い人から順に焼香を行います。「立礼焼香」「座礼焼香」では、自分の番になったら施主と僧侶に一礼をし、焼香台まで行きます。夫婦や家族は一緒に焼香するのが通例です。焼香台の前では姿勢を正し、遺影や本尊、位牌に合掌し、一礼します。そして抹香を指でつまみ、焼香を行います。このときの作法は宗派に合わせます。その後は再び合掌し、最後に施主と僧侶に一礼して自分の席に戻ります。座礼焼香の場合は、腰を落とすか、あるいは膝をついたまま移動し、焼香台の前まで行きます。焼香は正座して行うことになります。一方で、回し焼香は主に自宅や狭い会場で行われる方法です。自分で焼香台に行くのではなく、座っている場所に焼香炉(あるいは焼香盆)が回ってきます。自分に回ってきたら焼香をし、炉を隣の人に渡します。椅子席で回し焼香が行われる場合は、自身の膝に載せて焼香を行います。また、最近では線香による焼香も行われるようになってきました。この場合、焼香台へ進んだら合掌をしたあと、線香を一本持ちます。灯っているろうそくから火を点け、左手であおいで火を消します。このとき息を吹きかけて消すのはマナー違反となります。火が消えたら香炉の空いている場所に線香を立てます。お線香による焼香においても宗派によって違いがあり、線香を寝かせたり、本数にも決まりがあったりするケースもあります。法事が始まる前に施主や関係者に確認しておくといいでしょう。■まとめ法事は一年に何回もある訳ではないので、マナーやしきたりを完璧にこなすのは容易ではありません。しかし、だからこそしっかり対応するのが大人としての役目であるといえるでしょう。法事に関わるすべてのことは、故人への供養につながっていくものなのです。
2017年03月08日法事とは、故人の冥福を祈り供養をする仏教的な行事です。葬儀を終えてひと息つく間もなく、僧侶の手配や親族への連絡といった準備に取りかからなくてはなりません。こちらでは、法事を行うための事前準備や当日の流れ、挨拶のマナーなどについてご紹介します。■法事の事前準備(一ヶ月前)法事は故人が亡くなってから定期的に行うものですが、基本的には亡くなって七日目と四十九日目に執り行われるものです。その後は、一周忌、三回忌、七回忌という周期で行われます。法事を行うにあたっては、僧侶を手配したり案内状を出したりと様々な用意が必要となります。では、法事を行うための事前準備について具体的に挙げていきましょう。【会場と日程を決める】故人の忌日をもとに、法事を行う場所と日程を決めます。会場は寺院や斎場を使う場合が多く見られますが、僧侶を自宅に招いて行うケースもあります。会食の場を設ける際は、招待する人数をふまえてレストランやホテルをおさえておきましょう。法事の日程は、集まる人の都合がつきやすいよう、一般的には本来の法要日より前の土日に設定します。遅くとも一ヶ月前には日時と会場を決め、準備のためのスケジュールを考えておきましょう。【僧侶を手配する】会場と日程の調整決と並行して、法要にて読経をお願いする僧侶の手配を行います。指定した日が僧侶の予定と合わない場合は、日程を変える必要があるかもしれません。早めに連絡をして依頼するようにしましょう。【案内状を送る】法事に招待する方たちに向けて、会場や日時、会食の有無についての案内状を送ります。返信用の封筒には、出欠の有無を問うフォーマットを記載しておきましょう。参加者の名前や住所を書く欄を設けるとともに、返送期限などについても記載します。当日の二週間前くらいまでには出欠の確認がとれるよう、早めに招待客のリストを作成し、案内状を発送するようにしましょう。親戚だけで集まる場合や少人数の場合は、電話で案内をするだけでも問題ありません。なお、案内状の詳しい書き方についてはのちほどご紹介します。このように、法事の一ヶ月前には会場や僧侶の手配、案内状の送付といった準備を進める必要があります。日程や場所が決まらないことには招待する方に案内ができないので、余裕をもって準備に取りかかるようにしましょう。■法事の案内状の書き方参列者の数を正確に把握するためには、案内状には必要事項を漏れなく記載した上で送付しなくてはなりません。初めて法事を執り行う方は、どのような書式にすればよいか迷ってしまうことでしょう。以降では、案内状に記載するべき項目についてご紹介します。【故人の名前と回忌の数】まずは「誰の何回忌の法事か」ということを書きます。なお、回忌の数は、亡くなってからの年数から一を引いたものとなるため、間違えないように気をつけましょう。【法要の場所および日時】法要がいつ、どこで行われるのかを案内状の中央に分かりやすく記載します。場所については、会場の名前と住所、ならびにそこの連絡先も書いておきましょう。【会食の案内】法要のあとに会食を用意している場合はその案内も記載しておきます。「法要後に別席にて粗餐を差し上げたく存じます」といったような文例を用いるとよいでしょう。なお、案内の文中では、「法事がつつがなく行われるように」といった意味を込め、句読点は使わないようにしましょう。作成はインターネットなどで業者に依頼することも可能ですが、遅くとも一ヶ月半前には手配するようにします。一ヶ月前には投函し、出欠確認がそろったら会食や引き出物の手配の数量を固めましょう。■法事の事前準備(二週間前)法事当日まであと二週間となると、準備もいよいよ大詰めを迎えます。用意するべきものをそろえつつ、当日の流れをきちんと確認しておく必要があります。直前になって慌てることのないよう、当日までの段取りについて見ていきましょう。【料理や引き出物を手配する】当日の参加者人数の目安を立てながら、会食での料理や香典返しのための引き出物の準備を行います。会食に参加する人数が不確定な場合は、当日の何日前まで変更可能か確認しておきましょう。また、予算をもとに引き出物を決め、当日までに用意できるよう早めに手配しましょう。【移動方法を確認する】法事の会場と会食の場所とが離れている場合は、どのように移動するかを考えておきます。送迎バスやタクシーを利用する必要があれば、参加人数を確認した上でそれらの手配を行いましょう。併せて、会食の場所までの移動時間を計算し、予約の時間で問題ないか再度確認しておくことも大切です。【お布施やお供物を用意する】僧侶に渡すお布施や、当日持参するお供物・お花などを用意しましょう。遺影写真や位牌、参加者に渡す引き出物も、運びやすいような形に準備しておきます。当日うっかり忘れてしまわないよう、会場に持参するものは前日までにひと通りそろえておきましょう。以上が、法事当日までに行うべき準備です。法要から会食までの流れを確認しながら、準備に抜けがないかチェックすることが大切です。参加者の人数や会食会場までの移動方法をもう一度確認し、必要に応じて手配します。そして、当日は忘れ物がないよう、前日までに持参すべきものを用意しておきましょう。■当日の流れ(入場〜会食)招待した方たちを迎え入れ、法要から会食までを滞りなく進めるためには、事前に当日の流れを把握しておくことが大切です。スケジュールをしっかり確認しておけば、不安を抱えることなく当日を迎えることができるでしょう。以降では、法事に持参すべきものや服装のマナー、一般的な法事の流れついてご説明します。【当日の持ち物と服装】遺族の方たちは、早めに会場入りをして招待した方たちを迎える準備をします。お布施・引き出物・お供物・お花・位牌・遺影写真などひと通り必要なものを持参し、時間に余裕をもって会場へ向かいましょう。法事のときの服装について、遺族は原則的に喪服です。七回忌よりあとであれば、喪服ではなく黒やグレーを基調とした平服でもかまいません。【法事の流れ】(1)施主と遺族、参列者の入場始めに施主と遺族、そして参列者が入場して座ります。その際、施主は仏壇中央にある僧侶の席のすぐうしろに座ります。(2)僧侶の入場僧侶の入場後、施主が仏壇の中央にお招きします。そのあと、施主は参列者へ簡単に挨拶をし、法要を執り行う旨を伝えます。挨拶を終えたら、僧侶に礼をして法要の開始をお願いします。(3)僧侶の読経・焼香僧侶の読経が始まったら、施主から順に焼香を行います。読経のあとには僧侶による法話があり、それが終わったら僧侶の退場となります。その際、施主は僧侶にお布施を渡します。僧侶が会食に同席する場合は退場しないため、お布施を渡すタイミングは会食後でかまいません。(4)墓参り・施主の挨拶読経から法話までが終わったら、一同で墓参りをします。お寺以外で法事を行った場合は、日を改めて墓参りをしましょう。墓参りのあと、施主からお礼とともに終了の挨拶をします。会食を設けている場合はその案内も合わせて行いましょう。(5)会食料理を食べ始める前に、参列者に対して施主が挨拶をします。故人を偲びながら和やかな会食のときを過ごしましょう。会食が終わったら、施主から法事終了の挨拶をします。引き出物は、会食の終わりが近づいてきた頃や、会食後に参列者へ渡しましよう。法事当日の流れについてお分かりいただけましたでしょうか。法事の進行について、特に難しい決まりごとはないため、だいたいの流れを把握しておけば十分と言えます。■法事における挨拶のマナー法事のなかで、施主には参列者に向けて何回か挨拶をする場面があります。以降では、その際に述べるべきことや気をつけることなど、法事における挨拶のマナーについてご説明しましょう。【法事開始の挨拶】遺族が入場して僧侶が到着したあと、施主は法事を始めるための挨拶をします。お越しいただいたことへの感謝の言葉を述べ、「これより『戒名』の三回忌の法要を執り行います」などといった簡潔な挨拶をします。挨拶が終わったら参列者に頭を下げ、僧侶にも礼をして法要が開始されます。【法事終了の挨拶と会食の案内】僧侶による読経と法話が終わったあと、施主は法事終了の挨拶を述べます。法要が無事終えたことへのお礼を言い、会食を予定している場合はその案内も行いましょう。【会食の始まりの挨拶】会食を始める前に、参列者に向けて改めてお礼を述べるとともに、会食を楽しんでいただくための挨拶をします。「思い出話をしながら召し上がっていただけますと、故人もさぞ喜んでいることでしょう」といったように、故人を偲びながらの会食になるようなひと言を添えるのがよいでしょう。あらかじめどなたかに献杯の挨拶をお願いしておいた場合は、その方に献杯の音頭をとってもらいます。その際も、故人のことに触れてもらいながら挨拶をしていただくのがよいでしょう。【締めの挨拶】会食の時間が終わりに近づいてきたら、施主は最後の締めの挨拶をします。今後に対する気持ちを織り交ぜつつ、参列していただいたことへの感謝を述べましょう。最後は、「これからも変わらぬお付き合いのほどよろしくお願い申し上げます」というような形で挨拶を締め、法事から会食までが無事終了します。【僧侶にお布施を渡すときの挨拶】法事が終わったあと、そのお礼として僧侶にお布施を渡します。お布施を渡す際は、お礼の挨拶を述べるのが通例です。「本日は、お心のこもったお務めをいただきましてありがとうございした。ささやかではございますが、これはお礼でございます。どうぞお納めください」と、法事を執り行ってくださったことへの感謝の気持ちを込めて渡しましょう。法事での挨拶は、参列者に対してお越しいただいたことへのお礼と、故人のことを偲ぶ言葉を織り交ぜるのが一般的と言えます。ただ、形式を気にしすぎると堅苦しくなってしまうかもしれないため、緊張せず故人のことを想いながら話すのがよいでしょう。また、会食の場にて故人と親しかった方に思い出話をしてもらうのも、心に残る温かい法事になることでしょう。法事の当日が近づいてきたら、どのような挨拶をするか考えつつ、法事から会食までの流れを頭のなかで組み立てておくとよいでしょう。■近年の法事の傾向法事にあたっては、案内状を出したり料理の手配をしたりと、様々な準備が必要になります。特に、初めて法事を執り行う方はは大きな負担を感じるかもしれません。「そもそも法事を行う必要ってあるの?」と疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。事実、「法事をする必要はない」と考える方も多いようですが、それでも大半の方が一周忌の法要まで行っていることが分かっています。ただ、なるべく費用はかけず、小規模で行うケースが増えているようです。親戚一同が集まって盛大に行うというのは、今では珍しいかもしれません。また、近年では先祖代々の墓がある「菩提寺」との付き合いがないという方が増えているようです。そのため、法事の際に「どのお寺にお願いすればよいか分からない」という方も少なからずいらっしゃいます。そういった方たちのために、現在ではお寺と僧侶を手配するサービスも出てきています。電話やインターネットで申し込むことができるため、気軽に利用する方が増えているようです。なるべく費用と手間をかけず、それでいて遺族と参列者が満足できるような法事にするのは決して難しいことではありません。これから法事をお考えの方は、すべて自分たちでやろうとはせず、専門業者に相談・依頼してみるのもよいでしょう。■まとめ法事を執り行うためには、お寺との日程調整や会食会場の手配、お布施や引き出物の用意など、様々な段取りが必要となります。特に、法要会場の手配や案内状の準備には時間に余裕をもって取りかかるのがよいでしょう。遺族や参列者にとって心に残るよい法事となるよう、その流れやマナーをきちんと知った上で当日に臨んでくださいね。
2017年03月08日葬儀や通夜といった弔事は、人生で何度か体験する行事です。しかしながら、実際に参列する機会は数えるほどしかありません。特に女性の場合、バッグやアクセサリーといった小物類も気を付けるべき点があります。今回は葬儀や通夜、法事などの弔事に参加する場合の喪服のマナーをご紹介します。■立場で喪服の格式を決めよう!喪服の基本マナー喪服は基本的に黒ですが、同じ黒でも衣装によって格式が違います。遺族側なのか、参列する側なのか、また葬儀、通夜、法事のどれに参列するのかによって、着用する喪服は違います。喪服の格式には、正喪服、準喪服、略喪服の3つがあり、最も格式が高いものが正喪服、次に準喪服、略喪服と続きます。【正喪服】正喪服は、葬儀や一周忌までの法事などで遺族が着用するものです。遺族よりも格式の高い喪服で参列することはマナー違反となるため、「参列者が着るものではない」と考えていただいて構いません。正喪服には洋装と和装があります。以前は喪主は和装でしたが、近年では洋装もメジャーになってきており、正喪服として着用可能なものも多く販売されています。洋装の場合、襟の詰まった黒のワンピースやアンサンブル、スーツが基本です。スカート丈は膝下からくるぶしほどで、黒のストッキングを履くなど、肌の露出を控えましょう。少しゆったり目のものを選ぶと、動きやすくてしわにもなりにくいです。遺族側の場合は特に動き回ることが多いため、選ぶ際には動きやすさも重視しましょう。和装の場合は、染め抜きした5つ紋付の黒無地に黒共帯を着用します。通常の和装であれば紋付には袋帯を合わせますが、喪服の場合は「悲しみが重ならないように」と名古屋帯を合わせることが通常です。また帯揚げや帯締め、草履も黒で統一します。ただし和装の場合は各地域でマナーが違う場合もあります。年長者に聞いて各地域のマナーに合わせるようにしましょう。【準喪服】準喪服は遺族側も参列者側も着られる、最もポピュラーな喪服です。葬儀や法事、急な弔問等、幅広く着用できます。基本的には正喪服に準じていますが、地味なものであればレースや織り柄などがあっても構いません。素材もコットンボイルやベロア、ベルベットなど幅広く揃っています。【略喪服】略喪服は急な弔問や参列者側が3回忌以降の法事で着る喪服で、準喪服に比べて自由度が高いことが特徴です。基本的に「平服で」という指示があった場合には、略喪服を着用していくといいでしょう。通夜のときも「急に駆けつけた」ということを示すため、略喪服で弔問します。正喪服や準喪服では黒が基本ですが、略喪服の場合にはグレーなどの地味な色でも構いません。ただ正喪服や準喪服と同じように肌の露出は少なめにし、華美にならないように注意が必要です。【遺族側の服装に注意】喪服は特殊な染め方をしており、リクルートなどで使うスーツとは黒の深さが全く違います。特に大勢の喪服の人が訪れる葬儀や法事などでは、その差が色濃く出ます。黒いスーツを略喪服として代用することは構いませんが、遺族側が着る正喪服としては向きません。■結ぶ位置にも気を付けて!喪服に相応しい髪型【ヘアスタイルの基本】喪服のときには遺族の気持ちに配慮して、地味で控えめな髪型を心がけましょう。髪の長い方はお辞儀をしたときになどに髪が落ちないよう、顔周りをすっきりさせておくことが基本です。前髪は顔が見えるようにし、香りのしない整髪料などで崩れない程度に整えておくといいでしょう。【髪のまとめ方】最も簡単なまとめ方はゴムを使って、首の付け根の辺りで髪を1つに縛ることです。このときに3回から4回ほど同じ方向にねじり、ねじり始めを起点にしてゴムを巻いて止めると簡単にお団子を作れます。髪は地味ですっきりした印象になればいいため、難しい場合にはお団子にしなくても大丈夫です。毛先はなるべくバラバラにならない方が理想的ですが、少し散っているくらいであれば問題ありません。どうしても散ってしまう場合には、ピンなどで止めましょう。飛行機の客室乗務員を参考にすると効果的です。髪を結ぶ位置は耳よりも低い場所にします。高い場所で結ぶことは慶事を連想させるため、華美な印象を与えてしまいます。ゴムは黒で統一し、ヘアアクセサリーもできるだけ付けない方が無難です。付ける場合には派手な飾りが付いているものは避け、地味な印象のものにしましょう。ショートヘアの人は内巻きにしておくと、すっきりとまとまった印象を与えられます。お辞儀したときに髪が落ちてしまう場合には、ピンを使って軽く止めておくと邪魔になりません。【髪の色】髪を染めている人の場合、喪服に合わせて髪も黒に染め直すことがマナーです。黒に近い茶色であれば問題ありませんが、喪服を着て浮くようなカラーの場合にはきちんと染め直した方がいいでしょう。近年ではシャンプーで洗い流せるカラーリング剤も販売されているため、こうしたもので一時的に対応しても構いません。■喪服に合わせる靴、バッグ、アクセサリー、コートのマナー喪服のときには靴やバッグ、アクセサリー、コートにも気を配りましょう。基本的にはこうしたものは黒で統一し、飾りのない地味なものを身に付けるようにします。【靴】靴は金具や派手な飾りがないものが最適です。色は黒ですが、エナメル素材などの光沢のあるものは避け、布や合成皮革でできたものを選びます。キッドやカーフで作られた靴や、フォーマルな雰囲気のあるシンプルなパンプスなどが適しているでしょう。ヒールのあるものが基本ですが、ヒールは高すぎない太めのものにしましょう。ミュールやサンダルなど、かかとやつま先が見える靴は避けてください。ウェッジソールやヒールのない靴なども、カジュアルな印象を与えてしまうことから弔事の場には向きません。またアニマル柄も殺生を連想させるため弔事には厳禁です。ちなみに、ヒールで歩くときの「カツカツ」という音は、読経をしている静かな会場では非常に目立ちます。遺族の気持ちを考えて、ヒールの音が小さくなるように歩き方を工夫したり、なるべくヒールの音が小さい靴を選んだりといった配慮も必要です。足元は靴だけでなくストッキングも注意が必要です。基本的にストッキングは黒か肌色のものを着用しましょう。黒のタイツはマナー違反とされていますが、寒さの厳しい地域では周囲に合わせて判断しても問題ありません。ラメの入っているストッキングも華美な印象になるため、控えましょう。【バッグ】バッグも前述したように、黒で飾り気のないものを持つようにします。金具が目立つものや光沢のあるものはNGです。靴と同じく殺生を感じさせるアニマル柄のものも、葬儀や法事には持っていかないようにします。また、バッグを肩にかけることも弔事の場では相応しくないため、ショルダーバッグではなく、ハンドバッグを持つようにしましょう。急な通夜に駆けつけなければならず、ショルダーバッグしか持っていないという場合には、肩にかけずに紐を手で持つ等の配慮が必要です。加えて、葬儀や法事の帰りなどは、香典返しなどで荷物が多くなるものです。こうしたものを入れるためにサブバッグを用意する場合には、黒で光沢のない無地のものを持っていくようにしましょう。【アクセサリー】基本的には、結婚指輪のみにしましょう。黒や白の真珠のネックレスや、オニキスや黒曜石などの黒の地味なアクセサリーであれば付けていても問題ありません。ただし、真珠のネックレスは一連のみのものにします。二連や三連のものは「不幸の重なり」を連想させるものであるため、弔事の席ではNGです。ほかにもスカーフやストールなどを身に付ける場合には、黒いものを着用します。【コート】コートは黒などの地味でフォーマルなものを選びましょう。毛皮は黒であっても殺生を連想させるため、弔事の場に着てくることは相応しくありません。■何なら身に付けていてもいい?OKな小物とNGな小物喪服のときには身に付けていい小物と、身に付けることが好まれない小物があります。喪服は故人を偲び、遺族の気持ちを考えて着るもののため、弔事の場に相応しくない派手な小物を持つことはNGです。そのため身に付けていてもいい小物でも、基本的には地味で目立たないものを身に付けるようにしましょう。【身に付けてもよい小物】喪服の際に身に付けていいとされているものは、帽子、手袋、ハンカチです。実際の弔事の場で帽子を被っている人はあまりいませんが、洋装の場合には帽子を被ることが正式とされています。帽子は黒でつばが小さいものを着用しましょう。女性の場合は、顔を隠すために黒いレースの付いたものを被ります。ただし、帽子の着用は宗派やTPOによって違います。カトリック信者の女性は葬儀の際にベールを被りますが、これは信者の女性のみで、参列者自身の宗派が仏教の場合には合わせる必要はありません。手袋も黒いものを身に付けます。手袋は寒さ対策としてだけでなく、肌の露出を抑える意味もあります。ハンカチも同じく黒か白にし、地味なものであればレースが付いていても構いません。【身に付けてはいけない小物】NGな小物は、ゴールドなどの光沢を放つものです。また、前述したように毛皮やアニマル柄などの殺生を感じさせるものも弔事には相応しくありません。時計もNGというほどではありませんが、外した方が無難です。どうしても付けなければならない場合には、地味なデザインのものを袖から見えないように身に付けましょう。アラーム付きの時計の場合、アラームが鳴らないようにしておくことがマナーです。■メイクや季節ごとの服装にも気を付けよう女性が喪服を着る際には、メイクと季節に合わせたマナーにも気を付けたいところです。【化粧のマナー】弔事の際にノーメイクはマナー違反です。弔事でもっともつらい思いをしているのは遺族であるため、その遺族よりも暗い表情に見えてしまうことは好ましくありません。しかし、普段通りのメイクは弔事には向かないため、薄くて控えめなメイクをしていくことが基本です。ファンデーションなどのベースメイクはマットな質感に仕上がるものを選び、ラメが入っているものやツヤの出るファンデーションは避けましょう。ツヤ感が出ないベージュ系の化粧下地を塗り、その上にファンデーションを薄く付けていくと、マットな質感の肌を作れます。チークやハイライトなどは顔にメリハリが出てしまうため、弔事の際は避けた方が無難です。どうしても付けたい場合には、肌色に近いベージュ系のものを使うようにしましょう。アイシャドウは基本的に使わないことがベストですが、自然で派手にならないベージュやブラウンのものであれば使用しても構いません。ただしファンデーションと同じく、ラメの入っているものは使わないことが原則です。アイラインやマスカラは涙で落ちることがあるため、付けない方がいいでしょう。口元にはツヤの出るグロスは使わず、ベージュやブラウンなどのナチュラルなものを使います。マットな質感が出ることが理想的ですが、難しい場合には口紅を塗った後にティッシュオフすることで、マットな質感を作れます。【季節ごとのマナー】季節に合わせたマナーにも気を付けましょう。訃報は真夏でも真冬でも関係なくやってきます。季節に合わせつつも、遺族に失礼にならないようなマナーが大切です。喪服は肌を露出することが厳禁とされているため、夏であっても長袖が基本です。ただ6分丈や7分丈ほどであれば、失礼にはなりません。また夏場は裏地なしのジャケットや背抜きのものを着用することによって、暑さを軽減できます。ジャケットのなかも、あまり胸元の開いていないカットソーなどであれば問題ありません。汗だくの格好で弔事に出る方が遺族にとっては失礼になるため、肌を見せないことが基本とはいえ、できるだけ暑さをしのぐための工夫はするようにしましょう。冬の場合に気を付けたいことは足元とコートです。基本的にブーツや長靴は弔事では失礼にあたりますが、雪深い地域や雨の降っている葬儀や法事などでは、そうもいかない場合もあります。足元を汚してくるよりはブーツや長靴で足元を汚さずに参列した方が好印象です。また、コートは会場に入る前に脱ぐことが基本マナーとされています。しかし屋外での葬儀の場合は寒いなかに長時間いることになるため、あまりにも早いタイミングでコートを脱ぐと、具合を悪くしてかえって迷惑をかけることになりかねません。こういった場合には周囲の様子を見ながら、脱ぐタイミングを決めるといいでしょう。■まとめ葬儀や通夜、法事などでは何事も控えめで地味なことが基本です。遺族の気持ちを考え、失礼にならないような服装を心がけてください。
2017年03月08日親族の急な訃報によって、葬儀に参列するという経験は人生で誰しも1度は経験することでしょう。大人であれば黒い喪服を着て出席するところですが、意外と悩むことが子供の服装です。「子供はどんな服装で行けばいいの?」「赤ちゃんを連れていって大丈夫?」など、悩みどころは多いでしょう。今回はそんな子供の喪服についてご紹介します。■子供の喪服には格式なし!地味な格好であればOK【子供の服装】喪服には正喪服、準喪服、略喪服という3つの格式があります。正喪服が最も格式の高い喪服で、次に準喪服、略喪服と続きます。故人に近い人ほど格式の高い喪服をまとい、それ以外の人は遺族よりも格式の高い服装をしないことがマナーとなっています。正喪服は主に遺族側が着る喪服です。紋付の和装や格式の高い洋装が主で、参列者が着ることはほとんどありません。準喪服は参列者も遺族側も着られる一般的な喪服で、ブラックスーツや黒いアンサンブル、ワンピースが主流になっています。略喪服は3回忌以降の法事や通夜のほか「平服で」と指示があった場合に着ていく、簡素な喪服を言います。略喪服の場合には黒ではなく、ダークグレーや濃紺など地味な色のスーツなどでも構いません。このように参列する側なのか、迎える側なのかによって、着る喪服の格式は違いますが、これが定められているのは大人の喪服のみです。子供の場合は特に正喪服、準喪服といった格式の定めはなく、基本的に黒やダークグレーなどの地味な色を使ったフォーマルな格好をしていけばいいことになっています。【男の子の場合・女の子の場合】女の子は黒や濃紺、ダークグレーのワンピースやスーツが適しています。基本的には無地のものが好ましいですが、まだ小さな場合は地味なレースや柄などが入っていても問題ありません。ブラウスを着せる場合には白のものを選び、黒のジャケットを羽織るなどモノトーンで上品な感じにまとめましょう。男の子は黒や濃紺などの地味な色のスーツに、白無地のシャツがベストなスタイルです。地味なものであればチェックなどの柄があっても構いません。法事に出席する場合は、回数を重ねるごとに徐々に喪を薄くしていくことが礼儀です。そのため喪服よりは軽めのもので構いませんが、フォーマルな場であることは変わらないため、品よく見せることが大切です。女の子は紺やグレーのワンピースのほか、地味な色のスカートとブラウスなどが相応しいです。カーディガンなども上品でフォーマルな場所に似合うものを選びましょう。男の子は地味な色のズボンに襟のある白シャツ、そこにカーディガンやベストを着たセミフォーマルスタイルで大丈夫です。【NGな子供の服装】いずれにしても子供の喪服で気をつけたいポイントは、光沢のない素材のものを選ぶことと動きやすいものを選ぶことです。喪服はあくまで故人を偲び、遺族に配慮するもののため、慶事で着られるような光沢ある素材は相応しくありません。それから、動きにくい服を着せていると、子供が駄々をこねだすことも考えられます。まだ子供が小さい場合には動きやすく、食事で汚しても問題ない服を選びましょう。子供はすぐに大きくなるため、冠婚葬祭の度に服を買い替えていると大変です。前述したように子供の喪服は制限が少ないため、慶事でも弔事でも利用できるものかを基準に選ぶといいでしょう。■赤ちゃんは地味な服装、学生は制服が基本まだ言葉も話せない赤ちゃんや中学生、高校生といった学生の場合、前述した喪服と少し勝手が違います。【赤ちゃんの服装】基本的に故人に近い親族でない限り、葬儀や法事には連れていかないことがマナーとされています。故人と近い場合は、紺やグレーといった地味な色の服を着用して参列しましょう。ただ赤ちゃんの場合には喪服の厳しいルールはなく、肌の露出を極力抑えた地味な服装であればいいとされています。また新生児や乳児の場合には、白を着用していても構いません。新生児や乳児に無理にフォーマルな衣装を着せると泣きだす可能性があり、厳粛な場ではかえって迷惑になります。落ち着かせるためにも、赤ちゃんには快適性を重視した服装が最も適しています。もし白やモノトーンの服がない場合には、薄い水色などの主張しない色の服であれば大丈夫です。法事も3回忌以降になると集まる人数も少なくなり、大人たちも略喪服となるため、派手な格好でなければ問題ありません。新しく買ってもすぐに着られなくなってしまう可能性が高いため、地味でも汎用性の高いものを選ぶといいでしょう。【学生の服装】学生の場合は基本的に制服が正装とされているため、制服で参列します。制服であれば少し派手な色がどこかに使われていても失礼にはあたりません。そのためリボンやネクタイが明るい色でも、学校に通うときと同じように着用して構いません。幼稚園や保育園でも、制服がある場合には制服を着せておけば問題ないでしょう。制服は着崩すことなく、きちんと着るようにしましょう。だらしない格好は葬儀や法事で大変失礼になります。そのため制服のサイズが合っているかは普段から気にしておくようにしましょう。ただし全体的に色の明るい制服だったり、派手な模様が入っていたりすると弔事には向きません。こうした場合には黒やグレーなどの地味な色のフォーマルスーツやワンピースを着せるようにしましょう。高校生くらいになると成長も落ち着くため、制服とは別にブラックフォーマルを用意しておけば、大人になってからも活用できます。■髪型や靴、コートなどは大人に準じていくら子供でも喪服のときに相応しい髪型や靴、コートがあります。弔事の場に子供を連れていくときには、遺族の気持ちに配慮してこうした部分にも気を使いましょう。基本的には大人に準じたものにしておけば問題ありません。【髪型】清潔感のある髪型を心がけましょう。男の子は髪が目や耳にかからないよう、シンプルにカットします。大量のワックスやスプレーの使用は厳禁です。女の子で髪の長い子は、お辞儀をしたときに髪が垂れないようにしておくことがマナーです。子供の場合さほど厳格にルールに則る必要はありませんが、大人の女性のルールに合わせておけば間違いありません。大人の女性の髪型ルールは、毛先を散らさない、高い位置で結ばない、ゴムやピンは黒で統一するの3つです。葬儀や法事などは故人を偲ぶ場所です。清潔感や上品さが大切になるため、髪がぼさぼさで疲れて見えることはNGとなります。毛先はピンでとめたり、香りのしない整髪料でとめたりしましょう。おくれ毛もキレイにまとめることがマナーです。また高い位置で髪をまとめることは、華やかな印象になるためマナー違反となります。耳より下の位置で髪をまとめるようにしましょう。髪をまとめるためのゴムやピンなどは黒で統一し、余計なヘアアクセサリーはつけないようにします。ショートヘアの場合には、内巻きにするとすっきりしたフォーマルな印象になります。毛先を遊ばせておくとカジュアルな印象になってしまうため、ショートヘアの場合は落ち着いた雰囲気になるよう心がけるようにしましょう。子供の髪を染めている場合には、黒や濃い目の茶色に染め直してください。【靴】基本的に金具が目立たない黒の革靴を着用します。もし革靴がなければスニーカーでも問題ありませんが、このときも派手な色のものは控え、シンプルな色とデザインのものにしましょう。光沢のあるエナメル素材や、サンダルやミュールのようにかかとやつま先が出るものは相応しくありません。靴下は白と黒、どちらでも構いませんが、柄のない無地のもので裸足はNGです。冬場はタイツを着用しても問題ありません。【コート・アウター】それから弔事に着ていくコートは、黒のものがベストです。黒のものがなければ、グレーや濃紺などでも問題ありません。もしファーなどがついている場合には外しておきましょう。毛皮は黒であっても殺生を感じさせるため、弔事の場では相応しくないとされています。デザインもシンプルでカジュアルすぎないものにしましょう。法事では会場の冷房が強いこともあるため、カーディガンなどの軽く羽織るものを持っていくと便利です。この場合カーディガンは黒や濃紺といった控えめな色にしましょう。品のあるものであれば、リボンなどがついていても構いません。■子供でも守るべき!OKな小物とNGな小物子供の場合あまり小物を持つことはありませんが、喪服のときには身につけていい小物と、マナーを考えるとNGな小物があります。【OKな小物】基本的にOKなものは地味なアクセサリーやバッグです。前述したように子供の場合は、大人ほど喪服についてのルールは厳しくありません。そのため比較的自由度が高く、地味なものであればアクセサリーも可能です。ただし色は黒で光沢のない素材にし、飾りも地味なものを選ぶようしましょう。素材はシフォン等であれば光沢も放ちませんし、上品な印象を与えます。またパールやオニキスなどの地味なアクセサリーも、身につけて問題ありません。バッグを持たせる場合には、無地で地味な色のものしましょう。黒や濃紺などの喪服と合わせても浮かない色を選ぶことがポイントです。【NGな小物】NGなものは光沢を放つものとポケットチーフです。光沢を放つものは慶事の場に相応しいとされているため、弔事の場には不向きです。特に金のものは厳禁とされており、時計やベルトのバックルなどに金色のものを使わないようにしましょう。それからポケットチーフも、葬儀や法事の場では身につけてはいけません。礼服ではポケットチーフは一般的ですが、葬儀は故人を偲ぶ場でおしゃれをする場ではないため、外した方が無難です。子供の喪服は慶事との汎用性を考えて購入することも多いため、ポケットチーフがついてくることもありますが、葬儀等に出る際には忘れないで外すようにしましょう。■夏も冬も基本は守りつつ、無理のない格好を子供の喪服は比較的自由度が高いとはいえ、やはり守らなければならないルールはあります。特に夏や冬といった服装を選ぶ時期には、その時期特有のマナーがあります。【夏場のマナー】前述したように、裸足やサンダルは厳禁です。子供とはいえフォーマルな場所になるため、いくら暑くても靴下に靴を履かせるようにしましょう。小さな子供は靴を履くことを嫌がるかもしれませんが、何をしに行くのか、なぜこういう格好をしなければならないのかを丁寧に説明すればわかってくれます。ちなみに、夏場に着る喪服はあらかじめ用意しておくことをおすすめします。なぜなら、夏用の子供服は地味な色合いのものが少ないためです。子供は喪服の自由度が高いため、普段着の中からダークグレーや濃紺、黒などの地味なものをピックアップしても構わないのですが、夏はこうした色合いのものがなかなか販売されていません。訃報とは急にやってくるものです。夏の急な葬儀に困らないように、少なくとも夏に着られる喪服は用意しておくようにしましょう。訃報が届きそうなことがわかっている場合には、手作りという方法もあります。ただし親子のペアルックは弔事の場に相応しくないため、親の喪服と似たようなものを作ることは避けましょう。【冬場のマナー】冬の場合は喪服の上にコートを羽織っていきますが、コートは会場に入る前に脱ぐことがマナーです。基本的には子供のコートもそこで脱がせるようにしましょう。靴も長靴やブーツは避けたいところですが、雨の日や雪の深い地域では無理をして黒の革靴を履く必要はありません。葬儀や法事は夏も冬も厳しい中でじっと過ごすため、子供にとっては非常に辛い環境です。無理をして子供の具合が悪くなったり、泣きだしたりするとかえって失礼になるため、夏も冬も基本は守りつつ、無理のない服装を心がけるといいでしょう。【真似をするよう促す】また子供は途中で騒ぎだす可能性も高いため、あらかじめ「何をしに行くのか」ということと「そこでは自分たちの真似をすること」という2点を伝えておきましょう。子供が泣きだす理由は、何が行われているかわからないためです。急に弔事の場に連れていって「静かに」というよりも、あらかじめ何をするのかをきちんと伝えておけば、安心して、大切な場所では静かにしてくれます。■まとめ子供の喪服は大人に比べて自由度が高いです。しかし、あくまで個人とお別れをする厳粛な場であることを忘れずに、子供にも控えめで品のある格好をさせるようにしましょう。
2017年03月08日故人の宗教によって、注意すべき香典のマナーは異なります。また、「香典とお供え物の意味の違い」や「香典の金額の相場」を理解しておくと、法事でもきちんとした立ち回りができるでしょう。こちらでは、香典返しのマナーや金額の相場についてご紹介します。■香典袋の選び方香典袋は、不祝儀袋とも呼ばれ、「御霊前(ごれいぜん)」「御仏前(ごぶつぜん)」「御香典(ごこうでん)」「御香料(ごこうりょう)」など、さまざまな名目があります。このなかでも「御霊前」は、宗教に関係なく誰にでも使えます。【名目の違い】御仏前は、仏教のなかでも浄土真宗の方へ贈る際の名目です。なぜなら、浄土真宗においては「人が亡くなったらすぐに仏になる」とされているからです。仏教の他の宗派では「四十九日目に仏になる」という教えであるため、お通夜や告別式では御仏前の香典袋を選びません。浄土真宗以外に御仏前を贈るのは、四十九日の法要のときです。お通夜や告別式では、「御霊前」「御香典」「御香料」の香典袋を贈りましょう。ちなみに、新道では「御霊前」「御玉串料(おたまぐしりょう)」「御榊料(おさかきりょう)」という名目でお金を包みます。キリスト教式では、「お花料(おはなりょう)」という名目で包みます。【「香典袋の柄」と「水引」】香典袋は白無地が基本です。宗教に関係なく香典袋を贈るのであれば、白無地のまま贈りましょう。仏教における法事では、蓮の絵柄のものを選びます。キリスト教の場合は、十字架や白百合の絵柄が最適です。水引は、白黒のものか銀一色のものを選びます。結び方は「結び切り」や「あわび結び」にし、蝶結びや花結びにしないでください。「結び切り」や「あわび結び」には、「不幸が二度と起こらないように」という意味が込められています。ちなみに、白と黄色の水引も香典袋に使えます。北陸地方に利用されることが多く、最近では関西地方でも広く用いられるようになりました。【香典袋を購入するポイント】香典袋を選ぶ際には、宗教が深く関わってきます。相手の宗教を判別するには、遺族から訃報の連絡が来たときに確認しましょう。もし聞き忘れてしまった場合でも、確認し直す必要はありません。遺族は葬儀の準備で忙しいので、聞き忘れたら「御霊前」の香典袋を選びましょう。香典袋は文房具が売っているお店で購入できます。文房具屋だけではなく、デパートや書店の文具売り場でも入手できるでしょう。コンビニや100円ショップにも香典袋があるため、そちらでも探してみてはいかがでしょうか。■お供え物が必要なタイミングお供え物を贈るタイミングとしては、「お通夜」「告別式」「四十九日」「一回忌法要」などが挙げられます。一方で、お通夜や告別式で香典を贈る場合、無理してお供え物まで用意する必要はありません。なぜなら、香典にはお供え物と同じ意味があるからです。地域によっては、お供え物を持ち寄り分け合う風習がありますので、念のため注意しておきましょう。この場合は、葬儀に出席する際にお供え物が必要になります。近年では、ものを渡すのではなく「御供物料(おくもつりょう)」として現金10,000円程度を包むことが多いです。供物を用意する必要があるかどうかは、葬儀出席前にしっかりと確認しておきましょう。【お供え物の表書きと水引】お供え物を持参する際は、のし紙で包装しましょう。そして、表書き上段には「御供物料(おくもつりょう)」と書きます。宗派によっては、ここでも表記が異なります。浄土真宗では、どのような場合であっても名目は「御仏前」です。神式の表書きでは「御供(ごくう)」「偲び草(しのびぐさ)」、キリスト教式では「御供物」「御供」となります。表書きの下段には、贈り主の名前を記します。そして、水引は5本の結び切りのものを使用します。四十九日前までは黒白の水引を、四十九日後は双銀の水引を選びましょう。最近では、東日本の場合は黒白5本の結びきり、西日本の場合は黄白5本の結びきりのものを選ぶ傾向にあります。お供え物を購入した際にお店側で準備してくれる場合もあるので、こちらも覚えておきましょう。【お供え物の選び方】お供え物は、花や果物、もしくは故人の好物を選択しましょう。お供え物の相場は5,000円~10,000円です。あまり高価なものを贈ると相手に気を使わせてしまうため、注意してください。なお、マナーとしてお供え物は「かさばらなくて、持ち運びやすいもの」を選ぶようにしましょう。プリンやようかんなど、箱から出してそのままお供えできるものが最適です。クッキーや煎餅の場合は、小分けされているものがよいでしょう。さらに、宗教によってもお供え物の選び方が異なってきます。・仏教:線香、ろうそく、果物、菓子、缶詰、故人の好物・神道:果物、菓子、魚などの海産物、酒、故人の好物・キリスト教:なし仏教では「いかなる生き物も故意に殺傷しない」という教えがあるため、肉や魚などを供えることを禁じられています。一方、神道では「線香やろうそくの使用は仏教の供養方法である」とされているため、果物や菓子を贈る傾向があります。キリスト教では「祭壇にお供え物を飾る」という習慣がないため、「供花(きょうか)」として生け花を贈ります。お供え物の注意点に関して、もう少し詳しく見ていきます。・食べものかまぼこやさつまあげ、佃煮、海苔など、賞味期限が長いものが喜ばれます。缶詰や餅、昆布などの常温でも置けるものも好まれます。一方で、にんにくやねぎなど、臭いや辛味が強い食べものは、お供え物としては不向きです。・花胡蝶蘭(こちょうらん)や白いゆりなどが挙げられます。故人が愛した花があれば、そちらを持参しましょう。ただし、バラなどのトゲを持つ花は贈らないように気を付けてください。購入する際に「法事に使う」と伝えれば、お供え用にアレンジしてくれるでしょう。・お菓子プリンやようかん、クッキー、煎餅の他に、カステラやパウンドケーキ、マドレーヌなどの焼き菓子がおすすめです。「落雁(らくがん)」と呼ばれる、お盆に供える定番砂糖菓子も弔事のお供え物に適しています。こちらも購入の際に「法事に使う」と言えば、お供え用に包装してくれるでしょう。・果物お供えには丸いものが好まれますので、リンゴやモモ、メロンなどを選ぶとよいでしょう。また、篭に入れて周りを造花で飾る「盛篭(もりかご)」で果物を贈ると、見た目もきれいで喜ばれます。地域によっては、お供えする品が決まっているケースもあります。念のため確認しておくとよいでしょう。【お供え物の渡し方】親しい間柄であっても、勝手に仏壇へお供え物を置いてはいけません。お供え物を渡す際は、まず施主(資金を出してその法事を運営する人、遺族の代表)へ手渡しします。マナーとして、渡す際には「御仏前にお供えしてください」と一言声をかけるようにしましょう。■表書きの書き方とお金の包み方通夜もしくは告別式では、香典袋を持参します。このとき、正しい名目の香典袋を用意しても、書き方やお金の包み方を間違えてしまうと大変です。香典袋の書き方とお金の包み方に関しても、しっかりと気を配りましょう。【贈り主の名前の書き方】名目の下には、贈り主の名前を記入します。夫婦連名の場合は、夫はフルネーム、妻は名前だけで構いません。家族一同で香典袋を贈る場合は、代表として夫の名前だけ書きましょう。友人などと共に複数人で香典袋を贈る場合、贈り主欄では五十音順で記入します。贈り主同士で年齢差がある場合は、五十音順ではなく年齢順で書きます。肩書きを載せたい場合は、氏名の右上に書きましょう。【表書きに記載する人数】複数人で贈る場合は、3名までにしてください。4名以上で香典袋を贈るときは、代表者1名の名前を書き、左隣に「外一同」と記載します。そして、別の紙に全員の名を記載し、中包みに同封しましょう。【金額の書き方】中包みとは、香典袋のなかに入れる「お金を包むもの」です。中包みの表面に金額を書き込みます。例えば30,000円の場合には、「金参萬円」「金参萬圓」などと書きます。金額のうしろに「也(なり)」と記載する方がいますが、こちらは書いても書かなくてもどちらでも構いません。また、中包みに金額を記入する際には、「一万円、二万円」ではなく、以下のように記載しましょう。・壱萬円もしくは壱萬圓・弐萬円もしくは弐萬圓・参萬円もしくは参萬圓・五萬円、伍萬円もしくは五萬圓、伍萬圓・七萬円もしくは七萬圓・八萬円もしくは八萬圓・拾萬円もしくは拾萬圓なお、「四、六、九」は縁起の悪い数字であるため、ご祝儀の金額にはしないように気を付けてください。ちなみに、新札は「既に用意していたように見える」と勘違いされるため、香典には向きません。もし新札を入れる場合には、一度折って折り目をつけてください。ただし、汚れたお札やしわしわのお札にすると失礼にもなりますので、その点も注意しましょう。また、お札を入れる際には、お札の向きをそろえるだけで十分です。香典袋や中包みにはのり付けも不要です。【中包みの包み方】中包みには、椿を原料とした紙である「奉書紙(ほうしょがみ)」を用います。奉書紙の裏面を上にしてひし形に置き、中央にお札を置きましょう。このとき、お札の肖像の面が見えないように置くことがポイントです。お札の下の線に合わせて、奉書紙を下から上に折ります。そして、奉書紙の左側をお札に沿って折ります。右側も同様にしてお札に沿って折りましょう。お札の上の線に沿って、奉書紙をさらに下から上に折ります。余った上の先端部分を下に折り、裏返せば中包みの完成です。中包みではなく「中袋」という封筒式のタイプもありますので、苦手な方や忙しい方はそちらを使いましょう。【上包みの包み方】上包みとは、香典袋にあたる部分です。こちらも市販のものであれば封筒式のタイプがありますが、手作りで上包みを作ることもできます。まず奉書紙を2枚重ね、裏面を上にしつつ縦長の長方形になるように置きます。そして、中央に中包みを置いてから折り始めます。中包みを置くときも、肖像面が見えないようにするのがポイントです。そして中包みの幅を目安にして、縦3等分に折りましょう。右から先に折り、次に左を折ります。そして、下を裏に折ります。上側も裏に折りますが、このとき下側で折った部分にかぶさるように折りましょう。これで完成です。下側と上側を折る順番を間違えてしまうと「慶事」になってしまうため、十分注意してください。裏から見たときに重なりが下を向くのが「弔事」、上を向くのが「慶事」です。上包みが深く敬礼しているように見えるのが、弔事のときのマナーです。■どれくらいの金額を包むべき?故人との関係性によって、香典に包む金額は異なります。身内である場合は、最低でも10,000円、平均で30,000円とされています。付き合いの深さや血縁関係で50,000円、100,000円と包む方もいます。一方で、会社関係の方や恩師、友人の場合は、少なくとも3,000~5,000円、平均で10,000円が目安です。こちらも付き合いの深さや面識の有無によって金額が変わります。また、故人との間柄だけではなく、香典袋の種類によっても金額は変わります。市販されている香典袋のなかには、印刷された水引がついているタイプ、水引が白黒のタイプ、高価な和紙で作られたタイプなど、さまざまなグレードがあります。豪華絢爛な香典袋を選んだうえで、なかにに入れる金額が少ないと、釣り合いが乱れてしまいます。香典に包む金額が5,000円以下の場合は水引が印刷されたもの、30,000円以下の場合は白黒の水引、もしくは双銀の水引のものを選ぶようにしましょう。30,000円を超える金額の場合は、豪華な水引が付いたものや高級和紙で作られたものを用意します。併せて、水引は白黒のものよりも10本以上束になっている双銀のものを選んだほうがよいでしょう。香典袋のパッケージには目安の金額が書かれていることが多いので、そちらも参考にしてみてください。■守るべきマナー香典を贈る際に、覚えておきたいマナーがあります。改めて確認してみましょう。【香典袋はふくさに包んで持っていく】ふくさとは、絹などでできた四角い布のことであり、風呂敷タイプのものと二つ折りのタイプがあります。香典袋のまま持ち歩くとしわになったり汚れたりするケースもあるので、必ずふくさに包んで持参しましょう。ちなみに、弔事には緑色や灰色のふくさが好まれます。赤色のふくさは慶事のときに使用するものであるため、間違えないようにしましょう。また、ふくさには慶弔両用のタイプもあります。慶弔両用のふくさの色は、一般的に紫色です。紫色ならば、お悔やみごと、お祝いごとの両方に使用でき、男女とも関係なく使えます。慶弔両用のふくさを購入する場合は、派手な模様が入っていないものを選びましょう。さらに慶弔両用のふくさは、左右両側から開けられるのが特徴です。お悔やみごとでは左開き、お祝いごとでは右開きと決まっているため、購入時に確認しましょう。【ふくさを持っていない場合】ふくさを持っていない、もしくは購入する時間がないときは、ハンカチで代用できます。ハンカチの色は、黒や灰色、紺などの暗い色を選びましょう。ちなみに、ふくさは100円ショップでも置いてあります。ハンカチで代用することも可能ですが、安いふくさも用意しておくと何かと便利です。【香典返しをいただいたとき】香典を贈った場合、後日「香典返し」として遺族から品物をいただくことがあるでしょう。このとき、香典返しに対してさらにお礼をする必要はありません。香典返しとは、四十九日の忌明け法要が無事終了したあと、遺族が報告とお礼を兼ねて行うものです。遺族の喪に服す期間が終わったのに、ここでお返しをしてしまうのは失礼にあたるので注意しましょう。また、最近ではお通夜や告別式の当日に、遺族から「香典の半額程度の品物」を渡されることも多いです。これは「半返し」と呼ばれるものであり、お返しは不要です。さらに、参列者に渡されるハンカチは「会葬御礼品」と呼ばれ、「葬儀当日に来てくだりありがとうございます」という意味が込められた品です。こちらは香典返しではありませんが、会葬御礼品にもお礼として何か渡す必要はありません。さらに、参列者に渡されるハンカチは「会葬御礼品」と呼ばれ、「葬儀当日に来てくだりありがとうございます」という意味が込められた品です。こちらは香典返しではありませんが、会葬御礼品にもお礼として何か渡す必要はありません。【神式・キリスト式にも似た風習がある】神式において、忌明けに相当するものとして「五十日祭」があります。香典返しを行うのは仏式ですが、神式でも仏式に準じた形で遺族から品物が贈られるでしょう。このときも、お返しをする必要はありません。キリスト教においては、「香典返し」という名の習慣はありませんが、三十日祭の昇天(召天)記念日のあとに、遺族から品物が贈られることが多いです。どの宗教でも、遺族からいただいたものにお返しをする習慣はあまりないといえます。■まとめ香典の金額は、故人との関係性の深さによって決まります。香典袋の書き方や包み方までしっかりと覚えた上で、香典を贈りましょう。また、香典はお供え物と同じ意味を持ちます。どちらか一方を贈るだけでも、故人へ感謝の思いが伝わります。遺族の香典返しの意味も正しく理解して、不快にさせない法事マナーを身に付けましょう。
2017年03月08日法事は、きちんとした理由のもとで行われています。それは、亡くなった方のためだけではなく、遺族、親族、友人、知人全員のためになるからです。こちらでは、法事を行う理由と共に、法要との違いや年回忌法要のポイントを見ていきます。■法事をする理由って?法事の種類は?法事を行う際は、遺族は親戚だけではなく、亡くなった方の友人、知人など、大勢の人たちに連絡する必要があります。呼ばれた人たちも、仕事の予定を変更してまで集まります。では、一体なぜここまでして法事をする必要があるのでしょうか。まずは、法事をする理由についてご紹介します。【法事をする理由】法事は、遺族のために行うものです。亡くなった方の家族は、大切な人を失ったことで、とても大きな悲しみを抱いています。この喪失感を少しでも和らげるために、法事が存在します。遺族は法事があることで、喪失感を徐々に思い出へと転化させられます。「こんなに大勢の人たちが集まって、本当に幸せな人生だったんだな」と感じられる点が、法事の素晴らしいところです。また、「故人をしのぶ」という言葉があるように、法事は亡くなった方の生前を懐かしんで、思い出すための行事でもあります。みなで集まり、亡くなった方の存在に感謝する貴重な機会であるともいえます。亡くなってから月日が経っても、法要は遺族だけで定期的に行われます。こちらは数ヶ月で終わらず、数年、数十年と続くものです。「もうあの人がいなくなってから、こんなに経つんだね」と、悲しい気持ちを前向きに捉えることができる大切な時間であるといえます。【亡くなった方のためにも法事を行う】法事は遺族のためだけでなく、亡くなった方のためにも行われています。法事のベースには、仏教特有の「輪廻転生(りんねてんせい、りんねてんしょう)」という考えがあります。輪廻転生とは、「亡くなった方は来世に生まれ変わる」という仏教用語です。仏教によると、世のなかには6つの世界があるとされています。6つの世界とは、「天・人間・修羅・畜生・餓鬼・地獄」のこと。これらを「六道(りくどう、ろくどう)」と呼び、どの世界に生まれ変わるかは「死後に受ける裁き」によって決まります。裁きは極楽浄土で行われ、亡くなってから7日後に判定が下されます。そして、最終的な判定は49日後に下される、というものが輪廻転生の考えです。法事でよく「四十九日」という言葉が使われるのはこのためです。ぜひ覚えておきましょう。亡くなった方によりよい裁きが下るよう、私たちは仏様にお祈りをする必要があるのです。このように、「善」「功徳」を送ることが、法事を行う理由として挙げられています。【法事の種類】輪廻転生の考えに基づき、死後7日ごとに法要が行われます。このような日数を基準とした法要は「忌日法要(きにちほうよう)」と呼ばれます。法事には他にも「月忌法要(がっきほうよう)」「年忌法要(きじつほうよう)」などがあります。月忌法要はいわゆる命日であり、亡くなった日に毎月「善」「功徳」を送ることです。月忌法要は「月参り(つきまいり)」とも呼ばれ、遺族で墓参りをしたり、僧侶に読経をお願いしたりします。年忌法要では、年単位で「善」「功徳」を送ります。また、亡くなった方は「13人の仏様に会う」とされています。仏教用語では「十三仏(じゅうさんぶつ)」と呼び、13回の追善供養のために年忌法要を行います。■法事と法要の違いここまで「法事」や「法要」といった言葉が何度か出ていますが、実は少し意味が異なります。法要は亡くなった方を供養するものであり、法事は法要後の後席の会食までを含みます。もう少し詳しく見ていきましょう。一般的に法要とは、住職にお経をあげてもらうことを指します。また、仏教儀式の総称としても使われており、「亡くなった方のために供養や回向(えこう)を行う」といった意味もあります。そして供養とは、亡くなった方の霊に「お供え」をして冥福を祈ることを指します。【冥福とは?】冥福とは、「冥途(めいど)の幸福」のことです。死後の世界である「冥途の旅」を無事に終えると、その魂は極楽浄土へと向かいます。「亡くなったあとも幸せになってください」と思いを込めるのが、法事や法要の目的です。ただし、冥福は仏教用語であるため、キリスト教の方に対しては使わないようにしましょう。キリストの教えでは、「亡くなった方の魂は天国へ向かう」とされています。キリスト教の葬儀では「ご冥福をお祈りします」「お悔やみ申し上げます」ではなく、「安らかな眠りをお祈りいたします」と伝えましょう。■忌日法要法事の種類で紹介した「忌日法要(きじつほうよう)」について、もう少し詳しく見ていきます。忌日法要とは、死後7日ごとに49日間、計7回の法要を行うことです。【7日目:初七日(しょなぬか)】命日を含めて7日目の忌日法要を、「初七日(しょなぬか)」といいます。この日は亡くなった方が無事に三途の川を渡れるよう願いましょう。初七日では、遺族だけではなく親戚や友人、知人も列席します。僧侶が読経したあと、全員で焼香や御斎(おとき:法要後の食事会)を行います。また最近では、火葬場からの遺骨を迎える「還骨勤行(かんこつごんぎょう)」も初七日で行われるようになっています。一般的な葬式をイメージすると分かりやすいでしょう。【14日目:二七日(ふたなぬか)】二七日は、亡くなった方の「殺生行為」に対する減罪を願う日とされています。遺族のみで営まれ、僧侶の読経や焼香に関しては省かれます。【21日目:三七日(みなぬか)】三七日は、亡くなった方の「邪淫」に対する減罪を願う日です。こちらも遺族のみで営まれ、僧侶の読経や焼香に関しては省かれます。【28日目:四七日(よなぬか)】四七日は、亡くなった方の「言動」に対する減罪を願う日とされています。遺族のみで営まれ、通例では僧侶の読経や焼香が省かれます。【35日目:五七日(いつなぬか)】五七日は、亡くなった方の「全ての悪行」に対する減罪を願う日です。二七日や三七日、四七日と同様、遺族のみで行われ、僧侶の読経や焼香は省略されます。宗派や地域によっては、五七日で喪に服す期間を終える日、つまり「忌明け(きあけ、いみあけ)」になる場合があります。その場合には、後述の49日目(七七日)と同じ法要を行います。【42日目:六七日(ろくしちにち)】六七日は、亡くなった方の「全ての悪行」に対する減罪を願う日です。こちらも遺族のみでで、僧侶の読経や焼香は省略されます。【49日目:七七日(しちしちにち)】七七日は、極楽浄土に行けるかどうかの判定が下される日です。初七日と同様、遺族だけではなく、親族や友人、知人も列席します。僧侶が読経したあと、全員で焼香や御斎(おとき)を行います。一般的には、この日が忌明けであり、納骨が行われることが多いです。また、本位牌を仏壇へ、白木の位牌を菩提寺(ぼだいじ:先祖代々のお墓がある寺院)へ納める作業も行います。親戚に訪ねてみるか、亡くなった方の地元周辺の寺院に問い合わせれば、菩提寺の場所も判別できるでしょう。【100日目:百か日】百か日とは、悲しみにくれることをやめる日です。卒哭忌(そっこくき)とも呼ばれており、残された遺族が「哭くことから卒する」べく法要を行います。遺族のみで営まれ、僧侶の読経や焼香は省かれます。■年忌法要年忌法要とは、亡くなった方の「同月同日の命日」に法要を行うことです。年忌法要の日を、「祥月命日(しょうつきめいにち)」ともいいます。私たちが「命日」と口にするときは、この祥月命日を指します。年忌法要を行う目的は、「遺族が亡くなった方の思い出を振り返るため」だけではなく、「極楽浄土に行った故人が、さらなる精進の道へと進むため」ともされています。年忌法要は一周忌から三十三回忌と続きます。長く続いた修行の終盤として、亡くなった方は「菩薩(ぼさつ)の道」へと進みます。菩薩の道へ進むことで「ご先祖様」、つまり「守り神」となるのです。代々受け継がれていく行事であるため、こちらもしっかりと覚えておきましょう。【1年目:一周忌】故人が亡くなってからちょうど1年経った日に、一周忌を行います。遺族や親族をはじめ、友人や知人も列席します。僧侶が読経を行ったあと、全員で焼香や御斎を行います。【2年目:三回忌】一周忌同様、遺族や親族、知人なども招かれます。僧侶が読経を行ったあとは、全員で焼香や御斎を行います。【6年目:七回忌】七回忌からは、遺族や親族のみで営まれます。また、七回忌以降は法要の規模が徐々に縮小されていきます。【12年目:十三回忌】こちらも遺族のみで営まれます。ここからは親族が参加することもなくなり、大切な方を亡くした家族だけで法要を行います。【16年目:十七回忌、22年目:二十三回忌、26年目二十七回忌】これら3つも遺族のみで営まれますが、省略されるケースが多いです。【32年目:三十三回忌】十三回忌以降同様、こちらも遺族のみで営まれます。また、三十三回忌に「弔い上げ(とむらいあげ)」となることが多いです。弔い上げとは「これ以降は年忌法要をしない」という意味であり、すなわち年忌法要の最後の年であるといえます。なぜ三十三回忌に弔い上げを行うのかというと、そこには仏教の教えがあるからです。仏教では、「三十三回忌まで来ればどんな人でも無罪となり、極楽浄土へ旅立てる」といわれています。現代でもその教えを守り、32年目に年忌法要を終える家庭が多いです。「弔い上げ」を終えたら、戒名が刻まれた位牌を仏壇から片付け、この日以降は「〇〇家先祖の霊」と記された位牌を安置します。地域や宗派によっては、三十三回忌以降も年忌法要が続き、永代供養をする場合があります。【36年目:三十七回忌、42年目:四十三回忌、49年目:五十回忌、99年目:百回忌】五十回忌で弔い上げとなる地域や宗派もあり、「いつまで年忌法要を行うのか?」は一概にはいえません。宗派の教えに沿うのか、個人の意思を尊重するのか、状況によって変わります。■一般的に何回忌までやっている?仏教の世界では、これまでにご紹介した法事や法要をきちんと行う必要がありますが、現代では忙しくて時間が作れない方も多いことでしょう。時代の変化とともに、法要も重要な日だけを行うケースが増えています。忌日法要で重要な日は、「初七日(7日目)」「五七日(35日目)」「七七日(49日目)」の3回です。近年ではさらに少なくなり、初七日と七七日のみで法要される方も多いです。その他の法要では「遺族の礼拝のみ」にとどめている点が、一般的な忌日法要といえます。また、年忌法要では「七回忌(6年目)」「十三回忌(12年目)」「三十三回忌(32年目)」の3回が重要です。ただし、地域や宗派によっては「五十回忌(49年目)」も重要な年忌法要となるため、こちらにも十分注意してください。三十三回忌(32年目)と五十回忌(49年目)は、年忌法要のなかでも「弔い上げ」になる年です。法事の締めくくりであり、遺族の方々も日常生活を送れるようになる大切な年であるといえます。自分の家系がどこまで年忌法要を行っているのか、これを機会に確認してみてもよいでしょう。【年忌法要を行うタイミング】昔は命日に「年忌法要」を行っていましたが、現在では命日より少し前の土曜か日曜に行っています。これは、「みんなが集まりやすいように」という意思を尊重して、風習が変わってきたからです。ただし、「命日後に年忌法要を行わない」という法要のマナーもあります。間違えてしまいがちですので、十分に気を付けましょう。なぜこのようなマナーがあるかというと、古くから「仏様のことは先延ばしにしない」との教えがあるからです。年忌法要が平日になる場合は、直前の土曜日か日曜日にずらしましょう。■まとめ法事は、遺族の喪失感を思い出に変えるため、人とのつながりを改めて確認するためのものです。同時に、亡くなった方が幸せに転生するための大切な儀式でもあります。単なる行事として受け止めるのではなく、故人へ感謝する貴重な機会にしましょう。なお、「弔い上げ」は地域や宗派によって異なります。法要の取り決めに関しては親族だけではなく、周囲の方々にも相談してみることをおすすめします。
2017年03月08日日本の通夜や葬儀にはさまざまなマナーが存在しています。しかし、通夜や葬儀に参列する機会はそこまで多くないため、参列をする予定が決まってから急いでマナーを確認する方も多いのではないでしょうか?そこで今回は、通夜や葬儀に関するマナーをまとめました。今回ご紹介するマナーを身につけ、安心して通夜や葬儀に臨めるようにしましょう。■通夜や葬儀に参列する際の基本的なマナーを確認まずは、通夜や葬儀に関する基本的なマナーを押さえておきましょう。【着用するもの】通夜や葬儀の服装に関しては、男性も女性も喪服が基本となります。ただし、通夜に限っては男性は黒系のスーツ、女性は地味な色合いのスーツやワンピースでも問題ありません。なお、黒であればどのような服でも良いというわけではなく、光沢のある派手な服は避ける必要があります。アクセサリーについては、男性は結婚指輪と腕時計以外は着用を避けます。女性の場合も派手なアクセサリーはマナー違反となるので、イヤリングもしくはネックレスのいずれかを選びましょう。なお、デザインについては白のパールが使用されたものが望ましいとされています。コートなどの防寒着では、殺生を連想させる革と毛皮を避けることが大切です。また、コートを着用する際には、会場に到着する前に脱いでおくようにしましょう。【時間に関するマナー】通夜も葬儀も、基本的に遅刻はマナー違反となります。特に故人との最後のお別れとなる葬儀は、遅くても20分前には会場に到着するようにしましょう。通夜についても、一般的には開始10分前に到着することが望ましいとされています。ただし、通夜は故人が亡くなった当日に開かれることもあるので、「時間内に到着することがどうしても難しい」という場合には多少遅れても問題はありません。開始から30分ほどの遅刻であれば焼香をすることも可能なので、多少遅れても会場に向かうようにしましょう。【遺族との関わり方】故人と親しい間柄であった場合は、遺族の方々に対して軽く挨拶をします。ただし、故人の死因を尋ねたり、世間話を持ちかけたりするなどの言動は控えるようにしましょう。故人と特に親しい間柄でなかった場合は、遺族の方々に挨拶をする必要はありません。通夜や葬儀に足を運び、受付においてお悔やみの言葉を簡潔に述べるだけで気持ちは伝わります。【仕事関係の通夜や葬儀の場合】取引先やお得意様の方など仕事関係の方が亡くなった場合には、受付で名刺(右上に「弔」の文字を記載したもの)を渡すことがマナーです。名刺に記載されている本人が参列をする場合には、本人が参列したことを伝えるために名刺の左下を手前側に折り込むようにしましょう。なお、代理人が参列をする際には名刺を折り込む必要はありませんが、代理人の名刺の右上に「代」の文字を記載することがマナーです。【宗教や宗派に合わせる】これまで通夜や葬儀に参列した経験がある場合でも、それだけで安心してはいけません。通夜や葬儀の形式は、故人の宗教や宗派によって大きく異なるためです。日本では仏式が一般的ですが、神式やキリスト教式の通夜や葬儀では、香典袋の書き方などのマナーが異なります。そのため、故人の宗教がわかっている場合には、その宗教に関するマナーをきちんと身につけておきましょう。■通夜・葬儀での正しい作法を身につけよう通夜や葬儀に参列をする際に、「焼香のやり方がわからない」「数珠の使い方がわからない」などの声は多く聞かれます。焼香と数珠は、通夜や葬儀で重要な意味合いを持つものなので、これらに関するマナーもきちんと身につけておきましょう。【焼香の作法】焼香をする際には、まず遺族と僧にゆっくりと一礼をしてから、遺影に合掌と一礼を行います。そして、右手の親指と人差し指、中指の3本の指で抹香をつまみます。抹香をつまんだら右手を額の前まで上げた後に、指を静かに擦る要領で香炉へ抹香を落とします。この動作を1回~3回ほど行い、遺影に合掌をしてから一礼をする方法が一般的とされています。焼香の際に特に注意が必要になるのは、焼香の「回数」です。同じ仏式の葬儀であっても、宗派によって適切な焼香の数は異なるので注意しておきましょう。故人の宗派がわかっている場合には、事前にその宗派の焼香のやり方を調べておくことが望ましいです。【数珠の作法】通夜や葬儀において、数珠は合掌をする際に使用します。左手にかけて右手を添える形で合掌をするか、もしくは両手にかけて合掌をする方法が一般的です。ただし、数珠の使い方も宗派によって細かい違いが見られるので、可能であれば事前に確認をしておくことが望ましいでしょう。なお、焼香の際には数珠を左手の親指と人差し指の間にかけて、体の前に差し出す姿勢を取ることがマナーです。数珠を使用しない場合も、同じように左手の親指と人差し指の間に数珠をかけるようにしましょう。■通夜・葬儀での挨拶におけるマナー通夜と葬儀では、遺族への挨拶にも注意をする必要があります。挨拶をするタイミングによって遺族にかけるべき言葉は少し異なるので、以下では適切な挨拶を各シーンに分けてご紹介していきましょう。【受付での挨拶】会場の受付では、喪主や遺族の方に対して軽く一礼をするだけで問題ありません。挨拶をしたい場合には、「この度はご愁傷様です」のように軽く挨拶をする程度にとどめましょう。なお、受付から開式までの間に挨拶をする際にも、簡潔にお悔やみの言葉を述べることが大切です。遺族の方々をできるだけ気遣いたい場合は、「何かお手伝いできることはございますか」のように声をかけましょう。【故人と対面をする際の挨拶】遺族に許可を得て故人と対面をする場合にも、きちんと挨拶をするようにしましょう。対面後に「ありがとうございました」とお礼を述べることはもちろん、遺族を思いやる言葉も忘れてはいけません。具体的な言葉としては、「穏やかなお顔ですね」「安らかに眠っておりますね」などが挙げられるでしょう。【通夜ぶるまいでの挨拶】地域によっても異なりますが、基本的に通夜ぶるまいでは賑やかに会話をするべきではありません。遺族の方々と会話をする場合には、お悔やみの言葉など必要最小限の挨拶にとどめて、遺族の方の話を聞くように意識しましょう。さらに通夜や葬儀の挨拶では、「忌み言葉」を避ける必要があります。下記の言葉は忌み言葉に該当する恐れがあるので、挨拶の際には使用を控えるようにしましょう。・生死を連想させる言葉…「生」がつく言葉、「死」がつく言葉など・同じ発音が連続する言葉…たびたび、重ね重ねなど・続くことを連想させる言葉…再三、続いてなど・不吉な数字…四や九が含まれる言葉通夜や葬儀において忌み言葉はマナー違反とされるので、例えば「亡くなる」や「逝去」のように、普段とは少し異なる言葉を使用することが一般的です。遺族の方々への挨拶を予定している方は、上記でご紹介した忌み言葉が含まれないように一言一句確認しておきましょう。■マナー違反に注意!通夜・葬儀のNG集上記でご紹介した以外にも、通夜や葬儀ではするべきではない言動がいくつかあります。以下では、通夜や葬儀で特に注意したいNG言動をご紹介していきましょう。【数珠の貸し借り】数珠を忘れたからと言って、気軽に貸し借りをする行為は望ましくありません。数珠は各個人が持つものであり、持ち主の分身といった意味合いを持っているためです。なお、数珠はもちろん持参することが望ましいですが、ないからと言って深刻なマナー違反にあたるわけではありません。数珠を忘れても焦らずに、故人を悼むこと以外は考えないようにしましょう。【私語】これは当然とも言えるマナーですが、通夜や葬儀において私語は厳禁です。故人との思い出や生前の様子など、故人に関する話も基本的にはNGとなるので注意しておきましょう。喪主や遺族に対する挨拶と同じように、参列者同士の挨拶も軽くとどめることがマナーとされています。【自分から挨拶に向かう】挨拶の準備をしたからと言って、喪主や遺族の方々に自分から挨拶に向かうべきではありません。通夜や葬儀は故人を悼む場ですし、挨拶に向かうことで遺族の方に余計な負担をかけてしまう恐れがあるためです。受付以外で挨拶をする際には、遺族の方との距離が偶然近くなったタイミングなど、自然な流れで行うようにしましょう。また、仮にそのようなケースであっても、黙礼をすれば挨拶をする必要は特にないとされています。【焼香をしてすぐに退席をする】通夜や葬儀は、基本的に終わるまで在席することが望ましいとされています。そのため、焼香が済んだからと言ってすぐに退席をするべきではありません。やむを得ず退席をする場合には、遺族や受付の方々に「本日はこれで失礼いたします」と一言添えてから会場を後にします。退席をする具体的な理由については、特に相手方に伝える必要はありません。■通夜・葬儀に参列する際に持っていくべき物通夜や葬儀に参列する際には、いくつか持参するべき物があります。前述では適した服装について軽く触れましたが、「小物類」も忘れてはいけません。そこで以下では、通夜や葬儀で必要になる小物について解説していきましょう。【香典】香典とは、香の代わりに霊前に供えるお金のことです。故人との間柄や年齢によって適した金額は異なりますが、通夜や葬儀では3,000円~100,000円前後のお金を香典袋に入れて、受付で渡すことが一般的なマナーとされています。また、宗教や宗派によって適した香典袋が異なる点にも注意が必要です。事前に宗教や宗派を調べておくことが望ましいですが、わからない場合には「御霊前」と記載された香典袋を用意しておきましょう。【ふくさ】ふくさとは、香典袋を入れて持ち運ぶための袋のことを指します。香典袋をそのまま鞄から出して渡す行為はマナー違反とみなされるので、必ず香典袋はふくさに入れるようにしましょう。また、ふくさを用意する際には「色」に注意を払う必要があります。一般的に通夜や葬儀では、紫色や藍色、緑色、灰色などのふくさが望ましいとされています。【ハンカチ】必ず必要になる物ではありませんが、ハンカチも持参するべき物と言えるでしょう。通夜や葬儀では色物のハンカチはマナー違反とみなされるので、白もしくは黒のハンカチを用意します。また、派手なデザインのハンカチは避けて、基本的には無地などフォーマル用のハンカチを持参するようにしましょう。【数珠】前述でご紹介した数珠も忘れてはならない小物です。ただし、仏式以外の通夜や葬儀では数珠は必要がありません。仏式の通夜や葬儀に参列をする際には、可能であれば宗派を事前に調べておき、各宗派に適した数珠を用意するようにしましょう。【傘】雨天の場合には傘が必要になりますが、傘に関しても派手なデザインは避けるべきです。黒や藍色、灰色など地味な色合いであり、余計な装飾が施されていない傘を選ぶようにしましょう。このように、通夜や葬儀で持参するべき物は少なくありません。基本的には派手な色やデザインを避けて、殺生を連想させる素材が使用されていない小物を選べば問題ないでしょう。また、上記の小物に加えて「鞄」の選び方にも注意を払いたいところです。鞄に関しては色が黒であり、布もしくは革で作られたものを選ぶようにしましょう。鞄の種類については男性はクラッチバッグ、女性はハンドバッグを選ぶことがマナーとされています。「鞄が小さくて持ち物が収まりきらない」という場合には、コンパクトサイズのサブバッグを使用する方法がおすすめです。特に女性の方は荷物が多くなりがちなので、事前に全ての持ち物を確認しておき、ひとつのバッグに収まりきらない場合はサブバッグをきちんと用意しておきましょう。■まとめ通夜や葬儀は、あくまでも故人を悼むために設けられる場です。そのため、参列者自身が目立つ必要はなく、ふさわしい格好で適した振る舞いをしなくてはなりません。不安を感じている方は今回ご紹介したマナーを参考にして、会場でどのような振る舞いをするべきかイメージしてみましょう。また、直前になって慌てないように、持ち物を細かくチェックしておくことも大切です。
2017年03月08日通夜や葬儀の参列者は、香典を喪主や親族に渡すケースが一般的です。しかし、「香典を渡すタイミングが難しい」「適切な金額がわからない」などの悩みを抱えている方は少なくありません。香典の渡し方や金額を間違えると、マナー違反と認識されてしまう恐れがあるので、事前に正しい知識を身につけておく必要があるでしょう。そこで今回は、香典に関する基礎知識やマナーについてご紹介していきます。■香典は通夜か葬式どちらで渡せばいい?香典を渡す上でまず気になるのが、「渡すタイミング」ではないでしょうか?特に通夜と葬儀の両方に参列をする場合に、どちらで渡すべきか悩んでしまうケースは多く見られます。結論から言うと、香典を渡すタイミングは通夜や葬儀の目的によって異なります。例えば親族や親しい知人など、故人に近しい人物のために通夜が開かれている場合は、一般参列者は無理に香典を渡すべきではありません。このようなケースでは、葬儀に香典を渡すようにしましょう。それに対して、葬儀に参列することが難しい一般参列者のために通夜が開かれている場合は、通夜の際に香典を渡しても問題はありません。特に近年の都心部などでは通夜の目的が少しずつ変わってきているので、そのような通夜であれば香典を渡す行為はマナー違反とはならないでしょう。しかし、ケースによっては通夜に香典を渡すと、「事前に準備をしていたのでは?」と思われてしまう恐れがあります。通夜や葬儀の準備を前もって進めることはマナー違反とみなされるので、基本的には香典は葬儀の際に渡すことを考えましょう。通夜では喪主や遺族への軽い挨拶にとどめて、通夜が終わってから葬儀に向けて香典の準備を進める、といった流れが望ましいと言えます。もちろん、葬儀に参列することが難しい場合は、通夜の際に香典を渡しても問題はありません。■香典袋の選び方と書き方典を渡す際には、お金を香典袋に入れてから渡す必要があります。しかし、香典袋にもさまざまな種類が存在しているので、「どの香典袋を選ぶべきかわからない」と不安に思っている方もいることでしょう。香典袋は種類によって、主に以下の3つのポイントが異なります。■表書き…表に記載されている文字■水引…香典袋を結ぶ紐■包み…香典袋のデザイン表書きなどについては、相手の宗教や宗派ごとに適したものを選ばなくてはなりません。そこで以下では、主な宗教や宗派に適した香典袋についてご紹介していきましょう。【仏式】表書きについては、「御香典」もしくは「御香料」と記載されたものを用意します。水引は黒白の紐が基本となりますが、なければ双銀の結び切り(堅結びをしたもの)を選ぶようにしましょう。包みに関しては、控えめに蓮の花がデザインされているものや白無地などが望ましいです。【神式】神式の香典では、表書きに「御玉串料」や「御榊料」と記載されたものが一般的です。水引については仏式と同様に、黒白か双銀の結び切りを用意するようにしましょう。包みのデザインは白無地のもので問題ありません。【キリスト教式】プロテスタントでは表書きが「お花料」のもの、カトリックでは「お花料」か「御ミサ料」と記載されたものを用意します。水引に関しては黒白、もしくは双銀の結び切りで問題ありません。包みは白無地が基本となりますが、百合や十字架などが描かれた香典袋もよく使用されています。【相手の宗教や宗派がわからない場合】水引については、黒白か双銀の結び切りを用意すれば問題ありません。包みに関しても白無地のものを用意しておけば、主な宗教や宗派には対応できるでしょう。ただし、表書きは必ず「御霊前」と記載されたものを用意しましょう。適した表書きは宗教ごとに大きく異なりますが、御霊前は一般的にどの宗教でも使用できる表書きとされています。このように、宗教や宗派ごとに適した香典袋は異なりますが、香典袋は包む金額に合わせることも重要とされています。包んだ金額が少ないのにも関わらず、デザインが立派な香典袋を使用するとマナー違反とみなされてしまう恐れがあるためです。包む金額を決めたら、以下を目安にして適したデザインの香典袋を選ぶようにしましょう。■5,000円…封筒にデザインが印刷されたもの。一般的に水引は必要がないとされている。■10,000円…黒白、もしくは双銀の水引が備わっているもの。■30,000円以上…双銀の水引が備わっており、和紙で作られているもの。上記を参考に適した香典袋を用意したら、次は香典袋に氏名や住所などを記載していきます。ただし、香典袋の書き方にもマナーがいくつか存在しているので、次は香典袋の書き方の手順と注意点についてご紹介していきます。【1.名前を書く】まずは、表書きの下側に名前を書きます。水引が備わっている場合は、水引の下側から書き始めるようにしましょう。基本的には縦に名前を書けば問題ありませんが、中には複数名で香典を用意したり、代理で葬儀に参列をしたりする方も見られます。これらのケースでは、以下のように名前を記載するようにしましょう。■夫婦連名の場合…世帯主の氏名を中央下部に、配偶者の名のみをその左側に書く。■3人の連名の場合…目上の人の氏名を中央下部に、それ以外の人の氏名をその左側に書く。■4人以上の連名の場合…目上の人の氏名を中央下部に書き、その左側に「~一同」と記載する。■夫の代理として妻が参列する場合…中央下部に夫の氏名を書き、その左側に小さく「内」と記載する。【2.中袋の表側に金額を書く】香典に包む金額は、中袋の表側中央に記載します。例えば「金壱萬円」のように、縦に金額を記載すれば問題ありませんが、可能であれば改ざんができないよう漢数字の旧字体を使用するようにしましょう。■5,000円を包む場合…金伍仟円■10,000円を包む場合…金壱萬円■30,000円を包む場合…金参萬円【3.中袋の裏側に住所を書く】次は中袋の裏側に住所と氏名を記載します。中央より左側から住所を縦に書き始め、左下に氏名を記載すれば問題ありません。■金額の相場と包み方香典に関して、特に気になるのが「包む金額」ではないでしょうか?周りに比べて少なすぎるとマナー違反となりますし、多すぎても相手に気を遣わせてしまいます。香典に包む金額の相場は、あなたの年齢や故人との間柄などによって異なります。そこで以下では、香典を包む側の年齢に分けて各シーンの適切な金額についてご紹介していきましょう。【20代の方】■祖父母が亡くなった場合…10,000円■両親や義理の両親が亡くなった場合…30,000円~100,000円■兄弟姉妹や義兄弟が亡くなった場合…30,000円~50,000円■叔父や叔母が亡くなった場合…10,000円■上記以外の親戚が亡くなった場合…3,000円~10,000円■勤め先の上司や同僚が亡くなった場合…5,000円(上司や同僚の家族が亡くなった場合は3,000円~5,000円)■友人や知人が亡くなった場合…3,000円~5,000円【30代の方】■祖父母が亡くなった場合…10,000円~30,000円■両親や義理の両親が亡くなった場合…50,000円~100,000円■兄弟姉妹や義兄弟が亡くなった場合…50,000円■叔父や叔母が亡くなった場合…10,000円~20,000円■上記以外の親戚が亡くなった場合…3,000円~20,000円■勤め先の上司や同僚が亡くなった場合…5,000円~10,000円(上司や同僚の家族が亡くなった場合は3,000円~10,000円)■友人や知人が亡くなった場合…5,000円~10,000円【40代以上の方】■祖父母が亡くなった場合…30,000円~50,000円■両親や義理の両親が亡くなった場合…100,000円以上■兄弟姉妹や義兄弟が亡くなった場合…50,000円■叔父や叔母が亡くなった場合…10,000円~30,000円■上記以外の親戚が亡くなった場合…3,000円~30,000円■勤め先の上司や同僚が亡くなった場合…10,000円以上(上司の家族が亡くなった場合は5,000円~10,000円、同僚の家族が亡くなった場合は3,000円~10,000円)■友人や知人が亡くなった場合…5,000円~10,000円上記を参考に包む金額を決めれば、特にマナー違反とはみなされないはずです。ただし、香典では金額だけでなく、お金の包み方にもマナーが存在しているので、以下で正しい包み方もしっかりと確認しておきましょう。【1.包むお金を用意する】香典のお金を用意する際には、新札を避けることがマナーとされています。通夜や葬儀に向けて万全に準備をしていると、「故人の不幸を見越していた」といった印象を与えてしまうためです。ただし、破れていたり汚れていたりするお札も避けるようにしましょう。適度に新札の雰囲気がなくなっているお札を使用するか、新札を一度半分に折り曲げたものを用意することが望ましいとされています。【2.中袋にお金を入れる】お札を用意したら、まずはそのお札の向きを全てそろえます。そして中袋にお札を入れますが、「お札の顔が見えているとマナー違反」とみなされる場合もあるので、裏向きにそろえた状態で中袋にお札を入れるようにしましょう。【3.中袋を外包みで包む】次は外包みで中袋を包んでいきます。外包みを開いた状態で中央に中袋を置き、「左・右・下・上」の順に外包みを閉じていきましょう。外包みを閉じたら、あとは水引を中心に据えて完成です。■香典の渡し方意外と見落としがちなのが、香典の渡し方に関するマナーです。金額や香典袋の種類も大切ですが、香典は渡し方ひとつで相手に与える印象が変わるので、正しい手順を以下でしっかりと確認しておきましょう。【1.ふくさに香典を入れる】まずは、「ふくさ」と呼ばれる袋に香典を入れます。香典袋のままで持っていくことはマナー違反とされているので、会場に到着する前にきちんと準備をしておきましょう。【2.受付で一礼をして挨拶をする】会場に到着したら、受付で一礼をしてから挨拶の言葉を述べます。挨拶に関しては、「この度はご愁傷様です」のように簡単なもので構いません。【3.ふくさの上に香典を置く】挨拶が済んだらふくさから香典を取り出し、ふくさを簡単にたたみます。そのたたんだふくさの上に香典袋を置きましょう。【4.香典を相手が読みやすい向きに回して渡す】最後に香典袋を相手が読みやすいように回転させて、そのまま渡せば完了です。香典を渡す際には、受付の方に「ご霊前にお供えください」と一言添えるようにしましょう。芳名帳に住所や氏名を記載する形式では、受付に到着した時点で香典を渡します。しかし、個別カードに住所などを記載して受付に渡す形式では、個別カードと一緒に香典も渡す方法が一般的とされています。■参列できない場合はどうやって香典を渡す?では、仮に通夜にも葬儀にも参列できない場合は、香典をどのように渡すことが望ましいのでしょうか?このようなケースでは、以下のいずれかの方法で香典を渡すことが一般的なマナーとされています。【後日香典を渡す】香典は通夜や葬儀の日だけでなく、これらの日以降に渡しても特に問題ではありません。ただし、「四十九日法要」が過ぎているかどうかによって、以下のように適した表書きが異なるので注意が必要です。■四十九日法要が過ぎていない場合…御霊前■四十九日法要が過ぎている場合…御仏前故人の自宅へ足を運ぶことが難しくない方は、上記の表書きに注意をして香典を後日渡すようにしましょう。【代理人に頼んでおく】代理人に香典を預けて、自分の代わりに渡してもらう方法も選択肢のひとつです。ただし、勤め先の上司など目上の方に対しては、代理を依頼しないようにしましょう。【郵送で渡す】「遠方でどうしても参列が難しい」などの場合は、現金書留で香典を郵送します。ただし、郵送で香典を送る際には、参列できなかったことを詫びる手紙を同封することがマナーとされているので注意しておきましょう。■まとめ通夜や葬儀に参列する場合、香典はほとんどのケースで必要になるものです。また、仮に参列が難しかったとしても、代理人に頼んだり郵送したりなどの方法で渡すことがマナーとされています。今回ご紹介したマナーを参考にしながら、相手にきちんと気持ちが伝わるように準備を進めるようにしましょう。
2017年03月08日親族など近しい人物が亡くなると、その遺族は通夜や葬儀を開くケースが一般的です。しかし、通夜や葬儀は頻繁に開かれるものではないので、「通夜と葬儀の違いがわからない」「告別式とは何が違うの?」と感じている方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、通夜と葬儀、告別式の各特徴についてご紹介していきます。■通夜、葬儀、告別式の違いって?通夜と葬儀、告別式は、いずれも近しい人物が亡くなった際に開かれる儀式を指します。ただし、各儀式はそれぞれ異なる意味合いを持っているので、まずはその違いから理解していきましょう。【通夜】通夜は故人を葬る前に開かれる儀式です。故人と親しかった親族や知人などが集まることで、邪霊から故人の体を守ることが本来の目的とされていました。しかし、現代ではこの通夜の目的も少しずつ変わってきており、葬儀や告別式に出席できない方のために、「最後のお別れの場を設ける」といった目的で開かれるケースも見られます。このような変化により、近年では通夜が夜通し開かれるケースは減ってきており、数時間のみ開かれる「半通夜」が増えてきています。通夜の時間はケースによって異なりますが、半通夜の場合は1時間~3時間程度が一般的です。【葬儀】葬儀は通夜の後に開かれるケースが一般的であり、主な目的は「故人の冥福を祈ること」です。実際の葬儀では故人の冥福を祈るために、僧などを読んでお経を読んでもらいます。ただし、葬儀は信仰する宗教によって形式が大きく異なり、故人や喪主の宗教に合わせて参列をすることが基本的なマナーとなります。近年では単に宗教に則って開くだけでなく、家族葬など故人の生前の希望を実現する形で開かれるケースも増えてきています。【告別式】親族や知人などの参列者が、故人に最後のお別れをする儀式のことを告別式と言います。こちらも宗派などによって形式は異なりますが、日本では参列者全員が故人に対して焼香をするケースが一般的です。近年では、上記で挙げた葬儀と告別式を同時に行うケースも少なくありません。そのため、葬儀と告別式の間に明確な違いはなくなってきており、単に葬儀という場合は告別式を含むケースも多いので注意しておきましょう。■通夜の種類とそれぞれの特徴と流れ上記でご紹介した通夜には、いくつかの種類が存在しています。いずれの種類も目的は変わりませんが、具体的な流れが異なるので以下でしっかりと確認しておきましょう。【仮通夜】親族だけでなく知人が参列する通夜も多く見られますが、中には家族だけで通夜を開く場合もあります。このように特に親しい人物のみで開かれる通夜を「仮通夜」と言い、仮通夜では基本的に親族以外の人は参列しません。実際の仮通夜は、故人の遺体を病院から自宅へと運んでから開かれます。また、中には知人が自宅へと尋ねるケースも見られますが、長居は避けることがマナーとされています。死因を尋ねることもマナー違反とされているので注意しておきましょう。近年では、遺体を病院から自宅へと運ぶことが減ってきたので、仮通夜が開かれるケースも減少してきています。ただし、病院によっては病院内で仮通夜を行えるので、「どうしても」という場合は病院に相談をしてみましょう。【本通夜】親族はもちろん、それ以外の知人も一般的に参列が認められている通夜のことを「本通夜」と言います。単に「通夜」という場合は、この本通夜を指すケースが一般的です。宗派や家庭によっても異なりますが、本通夜は通常1時間程度で終わる場合が多く、読経のために僧を迎えて開かれます。読経は30分~1時間ほどであり、その間に参列者は順番に焼香をします。僧の読経や法話などが済み、喪主が参列者に対して挨拶をすると本通夜は終了です。【通夜ぶるまい】本通夜が終了すると、参列者に対して飲食がふるまわれます。これを「通夜ぶるまい」と言い、喪主や親族が参列者に対して感謝の意を示すために開かれます。通夜ぶるまいでは、たとえお腹がすいていなかったとしても、食事に箸をつけることがマナーとされています。また、地域によって出される食事やマナーには違いが見られるので、各地域のマナーに合わせることが大切です。一般的に通夜ぶるまいは1時間ほどで終了するケースが多く、1時間経過した頃に喪主が挨拶をして終了となります。■葬儀の種類とそれぞれの特徴と流れ葬儀も通夜と同じように、複数の種類が存在しています。特に近年は葬儀の種類が増えてきており、喪主や親族は金銭面やスケジュール、参列者などを想定した上で、都合の良い葬儀の種類を選ぶことが大切です。以下では、主な葬儀の種類と特徴を解説していくので、ご自身のシーンに適した種類を見極めてみましょう。【一般葬】親族だけでなく故人の知人や同僚など、一般の参列者が多く集まる葬儀のことを「一般葬」と言います。葬儀の中で最も一般的な形式であり、大規模な葬儀になる点が特徴的です。進行については宗教儀礼が中心になるケースが多く、僧がお経を読んでいる間に参列者が焼香をします。読経や焼香が終わると僧が法話や説教を行い、喪主が挨拶をして終了となります。【家族葬・密葬】故人と親しかった親族のみを集めて、執り行う葬儀のことを「家族葬」や「密葬」と言います。ただし、家族葬や密葬の参列者に細かいルールは存在しておらず、特に親しかった知人が家族葬に参列するケースも見られます。家族葬や密葬は規模が小さいので、喪主や遺族の負担を大きく抑えられます。「故人の冥福をゆっくりと祈りたい」「故人とのお別れの時間を大切にしたい」などと考えている方に向いている種類と言えるでしょう。具体的な流れに関しては、一般葬と大きな違いはありません。【直葬】特別な会場を用意せず、火葬場で故人とお別れをする方式のことを「直葬」と言います。一般参列者に対しての葬儀は行われないので、ほかの葬儀と比べると規模は小さくなります。直葬のメリットは、遺族の経済的負担や身体的負担を抑えられることです。ただし、その反面で一般参列者が参列できないというデメリットがあるので、故人の知人にはあらかじめ説明をしておく必要があるでしょう。また、お布施や戒名に関しても事前に菩提寺と話し合っておくべきです。トラブルが生じやすい形式なので、事前に一般参列者と菩提寺などの理解を得ておくことが大切なポイントです。【社葬・団体葬】主に会社や団体に向けて執り行われる葬儀のことを、「社葬」や「団体葬」と言います。会長や社長など、重要な役職に就いている方が亡くなった場合に開かれることが多い葬儀です。社葬や団体葬は、ほかの葬儀に比べると大規模になりやすい特徴を持っています。広い会場も必要になるので、費用が多くかかる点には注意をしておきたいところです。なお、一般葬と社葬を同時に執り行う方式は「合同葬」と呼ばれており、合同葬ではさらに規模が大きくなるでしょう。具体的な流れについては、一般葬と大きな違いはありません。【生前葬】本人が亡くなったタイミングではなく、生きている間に葬儀を開く形式を「生前葬」と言います。生前葬では本人が喪主を務めるので、本人が希望する通りの葬儀を生前に実現することができます。生前葬の流れは基本的に自由ですが、生前葬は一般的に広く普及している形式ではないので、喪主は参列者への配慮を忘れてはいけません。参列者を困惑させないように、葬儀の目的や流れなどを事前に知らせておく必要があるでしょう。【市民葬・福祉葬】喪主や親族の中には、「経済的な部分で葬儀を開くことが難しい」と悩んでいる方もいることでしょう。そのような方々に対して、市区町村などの自治体がサポートを行って執り行われる葬儀のことを「市民葬」や「福祉葬」と言います。市民葬や福祉葬は、喪主が住んでいる自治体で利用できる可能性があります。経済面でお悩みの方は、お住まいの地域の情報を一度調べてみましょう。なお、市民葬や福祉葬の流れについては、シンプルな形式のものが主流となっています。上記でご紹介した以外にも、流れが特に決められていない「自由葬」、海や川などに遺骨を散骨する「自然葬」などさまざまな種類があります。葬儀の必要性に迫られた場合には、故人や親族などの意志をしっかりと確認した上で、多くの方が納得できる形式を選ぶことが望ましいでしょう。■宗教ごとの通夜・葬儀の違い葬儀の内容は、故人や親族が信仰する宗教によっても大きく異なります。世界にはさまざまな宗教が存在していますが、以下ではその中でも主な3つの宗教について葬儀の特徴をご紹介していきましょう。【仏式葬】自宅や会場に僧を招き、読経や説教などをしてもらう方式が「仏式葬」です。日本においては最も一般的な形式であり、熱心な仏教徒でなくても仏式葬を選ぶケースは珍しくありません。仏式葬を執り行う場合は、葬儀社や菩提寺に事前に連絡を入れて、葬儀の流れや会場を決めていきます。ただし、天台宗や真言宗などの宗派によって葬儀の内容が異なる可能性もあるので、時間に余裕のある場合は信仰する宗派の形式を事前に調べておくことが望ましいでしょう。【神式葬】主に神社などの神官が執り行う葬儀のことを「神式葬」と言います。一般的には、故人の自宅などに神官を招いて執り行われるケース、葬儀場などの会場で執り行われるケースが多くなっています。神式葬の流れは仏式葬に似ていますが、焼香や香典などいくつか違いが見られます。神式葬では焼香の代わりに、玉串を供える「玉串奉奠(たまぐしほうでん)」を行います。また、香典の代わりに「御玉串料(おたまぐしりょう)」を包む点も仏式葬との違いです。【キリスト教式葬】キリスト教式葬は一般的な葬儀場や神社などではなく、教会で葬儀が執り行われます。参列者が讃美歌を歌う点、焼香の代わりに献花を行う点などが特徴的であり、神父を中心に進行していきます。ただし、キリスト教式葬も宗派によって内容が異なるので注意が必要です。例えば、プロテスタント系では葬儀と告別式が一緒に執り行われますが、カトリック系では葬儀と告別式が明確に分けられています。ほかにも通夜祭や前夜祭の有無、神父の呼び名なども宗派によって異なるので、キリスト教式葬に参列する予定の方は事前に確認しておくことが望ましいでしょう。上記の中でも、日本人の約9割は仏式葬を執り行うとされていますが、中には宗教に縛られない葬儀を執り行うケースも見られます。そのような葬儀は「無宗教葬」と呼ばれており、特に細かいルールなどは決められておりません。無宗教葬では僧や神父などを呼ぶことはなく、喪主と参列者によって葬儀が進行していきます。葬儀を開くとなると、親族や知人だけでなく参列者も事前に準備をしなければなりません。上記の宗教による違いを理解した上で、適切な準備を進めるようにしましょう。■通夜と葬儀どちらに参列するべき?「通夜か葬儀のどちらかにしか参列できない」といった経験はありませんか?もちろん、可能であれば通夜と葬儀の両方に参列することが望ましいですが、仕事などの都合で参列が難しい場合もあるでしょう。前述でご紹介した通夜と葬儀の目的から判断すれば、このようなケースでは葬儀に参列することが望ましいと言えます。ただし、現代では通夜と葬儀の目的が少しずつ変わってきており、葬儀に参列することが難しい参列者のために通夜が開かれるケースも多いので、どちらに参列しても大きな問題にはならないでしょう。どちらに参列するべきかを決める上で特に注意しておきたいのが、通夜と葬儀の時間です。近年の通夜は1時間~3時間の短時間で終わるケースが見られますが、葬儀(告別式)に関しては基本的に日中執り行われます。その点に注意をして、参列する儀式を決めるようにしましょう。なお、香典を渡すタイミングに関しても、通夜・葬儀のどちらでも構いません。通夜にも葬儀にも参列することが難しい場合には、後日弔問した際に渡すか、それが難しければ郵送で渡すことを検討してみましょう。■まとめ今回ご紹介した通夜と葬儀は、いつ必要に迫られるのかわからない儀式です。準備不足に陥ると心身ともに疲れ果ててしまうので、可能であれば必要に迫られる前に情報収集をしておくべきでしょう。種類による違い、宗教や宗派による違いをしっかりと理解した上で、余裕を持って準備を進められるよう知識をつけておきましょう。
2017年03月08日急な訃報で葬儀や通夜に参列しなければならなくなった経験はありませんか?葬儀や通夜などは故人を偲ぶ場であるだけに、失礼にならないような服装やマナーが求められます。今回は、男性が葬儀や通夜で身につけるべき喪服のマナーをご紹介していきます。■男性の喪服はブラックスーツが基本!格式を合わせて遺族に配慮を喪服には正喪服、準喪服、略喪服の3つの格式があります。大切なことは自分の立場をわきまえて、どの喪服で行くべきなのかを判断することです。正喪服とは遺族が着る喪服のことをいいます。弔事では遺族よりも格式の高い服装にならないように配慮が必要なため、参列者が正喪服を着ることはありません。基本的には遺族が葬儀や告別式、1周忌で着るものと認識しておきましょう。男性の正喪服はモーニングか和装です。モーニングの場合、小物やベスト、ネクタイ、靴下などは全て黒で統一します。白べりは外しておきましょう。和装の場合には5つ紋の長着と羽織に、仙台平の袴をはくのが基本です。袴の紐は一文字結びにし、半襟や鼻緒の色は黒か地味な色にしましょう。ただし、和装の場合は小物や着るものに地域で差があるため、その地域に合わせることを最優先にしてください。インターネットなどの情報に頼るのではなく、地域の年長者の人に意見を仰いだ方がよいでしょう。準喪服は最も一般的な喪服であり、葬儀や通夜、1周忌の法事などで、遺族、参列者問わず広く着られる喪服です。近年の葬儀では遺族側も準喪服を着ていることが多くなっています。男性の場合はブラックスーツが主流で、ネクタイや靴下などの小物も全て黒で統一します。略喪服は準喪服より少し軽めの喪服で、3回忌以降の法事や急な通夜に駆けつける場合に着る喪服です。「平服で」と書かれている場合には、基本的に略喪服を着用するとよいでしょう。略喪服の場合は必ずしも黒ではなく、濃紺やグレーといった地味目の色であれば問題ありません。いずれの格式でも気を付けたいことは「光沢のない黒を選ぶ」ということです。黒はもともとおめでたい色とされ、その名残で結婚式などの慶事でも黒を着る場合が多いです。こうした慶事の場合は華やかな光沢のある黒をまとうことも多いですが、弔事の場合は華美を避けて、光沢のない黒を選ぶことが基本です。ジャケットはそれを守れば、シングルでもダブルでも構いません。スーツの中に着るシャツは白い地味なシャツを着るようにしましょう。ボタンダウンや色物、柄物などは葬儀に相応しくないとされているため、避けた方が無難です。それから男性の弔事用ブラックスーツは、価格によって黒の深さが違い、黒が深ければ深いほど価格は高くなります。安いものであれば3万円ほどで手に入りますが、高いものであれば10万円以上するものもあります。個々で見ただけではあまり差はわかりませんが、安いものと高いものを並べるとその違いがよくわかります。自分の年齢や立場などを考え、自分に合ったものを選ぶようにしましょう。近年では喪服のレンタルなども可能です。■喪服の際には清潔感のある髪型が理想的男性が喪服を着る際には、髪型にも気を配りましょう。髪は耳が見えるくらいに短く切り、すっきりと清潔感のある髪型が理想的です。前髪が目にかかってしまう場合には、切るか、ワックスなどで額が見える程度に流すようにしましょう。ただし、香りの強いワックスやジェルは、弔事の場に相応しくありません。髪を整える場合には、香りのしないワックスやジェルを適度に使用し、整えるようにしましょう。特に遺族側である場合、葬儀の際にはひっきりなしに動いていなければならないため、髪型に気を配っている余裕はありません。髪型が1日中崩れない程度に整えておけるような髪型にしておくとよいでしょう。また、髪もスーツと同様に黒にすることがベストです。黒のスーツを着て目立たない程度のカラーであれば問題ないですが、明るめの茶色など派手な色のカラーリングをしている場合には、染め直すようにしましょう。シャンプーで落とせるカラーリングなども販売されているため、葬儀などの場合にはこうしたもので一時的に黒く染める方法もあります。基本的には清潔感のある控えめな髪型を心がけましょう。■喪服のときに選ぶべき小物とは?ネクタイ、靴、コート、バッグ編喪服のときにはネクタイや靴、コート、バッグなども基本的に黒で統一します。共通していることは、いずれも光沢のない黒のもので、華美な飾りや色のない地味なものを選ぶことです。ネクタイは正喪服や準喪服では、基本的に黒のものを使用します。略喪服や急な通夜に駆けつける場合は、濃紺やグレーなどの地味な色のネクタイでも構いません。ネクタイピンなどの光るものは外し、華美に見えないようにすることがマナーです。現在はコンビニエンスストアなどでも弔事用のネクタイが販売されているため、弔事用のネクタイは気軽に用意できます。社会人の常識として職場に1つ常備しておけば、急な訃報にも慌てず対処できるでしょう。ネクタイを結ぶ際には通常のスーツと同じ結び方で構いません。ただし、ディンプルは華美に見えてしまうため、弔事の場では厳禁です。普段作る人は気をつけるようにしましょう。靴はエナメルや金具などの光るものがないものを選びます。悩んだ場合にはフォーマルの度合いが高いストレートチップを選ぶとよいでしょう。ストレートチップはつま先部分の切り替えが横一文字になっている靴のことをいいます。ストレートチップには紐を通す部分が内側についている内羽根式と、外側についている外羽根式の2つがあります。弔事の際には内羽根式のものを選びましょう。色は黒で、あまり光沢のないものを選んでおくと、弔事のときだけでなく、慶事や就職活動の際にも使えるため便利です。逆にローファーはカジュアルなイメージがあるため、弔事には向きません。冬であればコートを身につけますが、コートも基本的には黒のものを着用します。黒いコートが用意できない場合にはグレーや濃紺などの地味な色でも大丈夫です。コートは会場に入る前に脱ぐことが礼儀とされているため、地味な色合いのものであればさほど問題ありません。ただし、カジュアルなデザインのものやジャンパーなどは弔事の場に相応しくないため、避けた方が無難です。また毛皮や皮素材のものは殺生を感じさせるため、弔事には厳禁とされています。男性の場合バッグを持ち歩くことはあまりないですが、もしバッグを持つ場合には派手な飾りや金具のないものであれば持っていても構いません。■喪服のときに選ぶべき小物とは?OKとNG編喪服のときには、身につけてよい小物とNGな小物があります。特に喪服ではNGな小物が多いため、よく覚えておき、いざというときに恥をかかないようにしましょう。男性の場合はあまり物を持ち歩かないため、さほど小物を持ち歩くことはないでしょう。弔事では余計なものはつけないことが理想とされているため、基本的にはブラックスーツにネクタイ等、必須のもの以外は身につけないでおけば問題ありません。ただし、マナーとして数珠とハンカチ、ふくさは持っておくようにしましょう。数珠は仏式の宗派で故人を偲び、敬意を表すために持っていきます。数珠には本式数珠と略式数珠の2つがあり、本式数珠は同じ宗派で使い、略式数珠はどんな宗派でも使える数珠です。参列する葬儀の宗派がわからない場合には、略式数珠を持っていくとよいでしょう。男性の場合は珠が大きめの数珠を持ちます。色は自分の好きなものを選んで構いません。持ち歩くときにはふさを下にして左手で持ち、座っているときには左の手首にかけておきます。ハンカチは黒か白の無地のものをポケットに入れておきましょう。もしなければ色の薄い地味な無地のハンカチにします。柄のあるものや派手な色のものは避けましょう。ハンカチは胸ポケットにチーフのように入れることは避け、ジャケットやズボンのポケットなど、見えない場所に入れます。ふくさは香典を包んでおくためのものです。基本的には黒ですが、地味な色のものであれば特に問題はありません。ふくさがない場合には、地味な色の風呂敷や白いハンカチに包んでいくとよいでしょう。ベルトの色は基本的に黒で、バックルも光らないものを選びましょう。爬虫類などのアニマル柄のものは殺生を連想させるため、弔事の場に好ましくありません。また、時計に関してですが、基本的に葬儀や通夜などの弔事の場では時間を気にしないように、時計はつけないことがマナーとなっています。もし時間を気にする必要がある場合には、ゴールドなどの光る時計は身につけず、地味で落ち着いた時計を身につけるようにしましょう。それから雨の日や雪の日にさしていく傘ですが、色のついたものや柄のあるものは基本的にNGです。もしこうした傘がない場合には、コンビニエンスストアなどで売っているビニール傘で構いません。■夏の喪服は?冬の足元は?喪服で守りたいマナー訃報は季節を問わず訪れます。そこで気をつけたいことは、夏や冬といった季節での喪服のマナーです。まず夏の弔事でのマナーですが、暑いからといって半袖で出席するのはマナー違反です。中に着ているシャツは半袖でも構いませんが、葬儀などの会場に入る前に必ず長袖のジャケットを着るようにしましょう。夏用の喪服であれば、生地も薄めに作られていますし、裏地のないものや背抜きのスーツでもマナー違反にはなりません。いくら故人を偲ぶ場とはいえ、夏の暑い葬儀の中で倒れてしまったら、それこそマナー違反です。肌が見える格好は好ましくありませんが、なるべく涼しくなるように見えない部分で工夫をしましょう。ちなみに喪服をオールシーズン用として購入する際には、オールシーズンのものよりも夏物が適しています。オールシーズンのものは夏も冬も着られるように作られていますが、生地は若干厚めです。現在は地球温暖化の影響で、気温も高くなっています。夏物をオールシーズン用として購入し、冬は中にセーターなどを着て寒さ対策をするとよいでしょう。ただし、夏用の喪服は下のシャツが透けて見えることがあります。また、冬に極寒となる地域では、寒さを考えると夏用のものをオールシーズンで使うことは厳しいです。こうした地域ではオールシーズンのものか、冬用の喪服を用意した方がよいでしょう。次に冬場のマナーですが、気をつけたい点はコートと足元です。前述しましたが、基本的にコートは会場に入る前に脱ぐことがマナーです。ただし、焼香する場所や受付が外にある場合には、その前に脱がなくても構いません。夏と同じく、冬も環境が厳しい中の参列となります。無理をして倒れては故人や遺族に失礼になるため、あまり無理をしないことが大切です。もしクロークを設置している場合には、そこで脱いで預けます。受付などで預ける場合もありますが、会場内にそのまま持っていく場合もあります。これは会場の指示に従ってください。手袋やマフラーなども同様です。なおコートは出棺のときも脱いでおくのがマナーとされています。また、冬の足元に関しては、基本的にはストレートチップやプレーントゥで、長靴やブーツは避けます。ただし、雪の深い地域では、こうした靴では歩くこともままならないことがあるでしょう。足元をびしょ濡れにした状態で葬儀や通夜の場に駆けつけることはかえって失礼になるため、雪の深い地域では無理をして長靴やブーツを避ける必要はありません。近年では葬儀ではなく、通夜のみに駆けつける場合も増えてきました。こうした場合では急に靴を用意することが難しく、地味なブーツで弔問に訪れる人も珍しくなくなっています。やむを得ない場合は、さほどこだわらなくてもよいでしょう。それから仏式ではなく、神式やキリスト教などの葬儀に参列する場合でも、基本的に上記の喪服のマナーは共通です。宗教の違う葬儀に参列するからといって、特に喪服を変える必要はありません。■まとめ弔事は何よりも遺族への配慮と、故人を偲ぶ気持ちが大切です。全体的に地味で控えめな服装が好まれるため、遺族の気持ちを考えた服装を心がけましょう。
2017年03月01日葬儀や法事では、喪服をまとって出席することが常識です。しかし、喪服は滅多に着ることがないため、喪服の格式や価格などに疑問を持つ人も多いのではないでしょうか?今回はそんな喪服について、格式からレンタル方法までご紹介していきます。礼服と喪服って何が違う?格式に合わせた喪服を着る礼服と喪服、どちらも似ているように思えますが、何が違うのでしょうか?礼服と喪服の違いは一言で言うと、慶事用か弔事用かです。人生には冠婚葬祭という4つの催しがあるとされています。冠は成人式、婚は結婚式、葬は葬儀や告別式、祭はお盆などの先祖の霊を祭るイベントのことを指します。このうち、冠と婚に使われるものが礼服、葬と祭に使われるものが喪服です。広い意味で捉えれば冠婚葬祭全てに着用できる服のことも礼服と呼びます。礼服も喪服も基本的には黒が主流ですが、これはもともと黒がおめでたい色だった名残です。しかし、礼服の黒は光沢があるのに対して、喪服には光沢がありません。光沢のある黒は華やかなイメージを与えるため、葬儀などの弔事にはふさわしくありません。逆に結婚式などの慶事に光沢のない黒を着ていくことも、弔事を連想させるため控えた方がよいでしょう。主に喪服として着られる男性のブラックスーツは、一言に「黒」といってもさまざまな深みの黒があります。喪服の寿命はおよそ10年と言われているため、10年後の自分が着られるものかどうか、イメージしながら選ぶとよいでしょう。女性の喪服はボレロ風ジャケット、テーラードジャケットなど、さまざまなタイプのデザインがあります。ボレロ風ジャケットであれば、20代から30代の若い方に似合いますし、40代であればゆったりと落ち着いた印象のテーラードジャケットもおすすめです。自分の年齢や体型に合ったものを選びましょう。ただし、弔事の場では膝が見えることは好ましくないため、女性の喪服は膝が隠れるかどうかを基準にしてください。弔事の場では立ったり座ったりする動作が多いため、ある程度動きやすさもあった方がよいでしょう。ポリエステル製のオールシーズンのものが1着あれば、どんな季節でも着られて便利です。喪服には、正喪服、準喪服、略喪服の3つの格式があります。正喪服は本喪服とも呼ばれ、基本的に遺族が葬儀や告別式、1周忌などで着るものです。喪服の中では最も格式の高いものとされています。基本的に参列者が着ることはありません。準喪服は一般的な喪服で、遺族側、参列者側問わず着られます。遺族の場合は法事や急な弔問、通夜の際に着用します。参列者側は1周忌までの法要や葬儀、告別式などに着るとよいでしょう。略喪服は簡略化された喪服であり、主に参列者が3回忌以降の法要で着用します。また、葬儀や告別式ではなく、小さなお別れ会の場合や「平服で」と指示があった場合にも、略喪服を着ていくようにしましょう。葬儀や告別式、通夜などでは、参列者は遺族よりも格式の高い服装にならないことがポイントです。そのため、いくら故人を偲ぶためでも仰々しい服装はよくありません。遺族の気持ちを考えたバランスも大切です。【葬儀・告別式】遺族は正喪服・参列者は準喪服葬儀や告別式で着用する喪服は、遺族の場合は正喪服か準喪服、参列者の場合は準喪服です。遺族側であれば、光沢のない黒の素材の喪服を選びましょう。男性の場合はモーニングが正喪服です。白べりを外し、ベスト、ネクタイ、靴下などは全て黒で統一します。女性の場合はワンピースやアンサンブルで、肌の露出を最小限に抑えます。基本は長袖で、スカート丈もくるぶしが隠れるくらいの長めのものを用意しましょう。ストッキングは黒で、バッグも飾り気のない黒のものを選びます。また、遺族側の着る正喪服には和装もあります。この場合、男性も女性も紋付の黒を着用します。男性の和装の場合、基本的には礼服と同じですが、袴のひもは一文字結びで、半襟や鼻緒の色は黒か地味な色にしましょう。女性の場合は染め抜きの紋付に白の半襟、帯揚げや帯締めは黒にします。ただし、和装の場合は羽織のひもに白を使ったり、ちりめんの生地だったりと地域の風習によって装いに差があります。和装を着用する場合には、年長者に聞いて地域の風習を最優先にしましょう。準喪服は男性の場合ブラックスーツ、女性の場合は一般的なブラックフォーマルです。男性の場合シャツは白、ネクタイ、靴下、靴は黒のものを身に付けます。女性の場合は露出の少ないワンピースやアンサンブル、スーツなどで、アクセサリーは黒か白の1連の真珠、黒曜石などであれば身に付けても構いません。化粧は薄めにして、アイシャドウやマニキュアなどは避けましょう。学生の場合は制服で、小さなお子さんや制服がない場合には黒や紺、グレーなどの地味な色のフォーマルを着用します。シャツやブラウスは白、靴は黒、靴下は黒か白のものを選びましょう。女の子なら地味な黒や紺、グレーなどのワンピースでも問題ありません。新生児や乳児の場合には白やグレー、ベージュなどの自然な色のものを身につけてください。明るい色を使うことは厳禁です。ただし、基本的に新生児や乳児は親族以外は弔事の場に連れていかない方がよいでしょう。また、冬場のコートに関してですが、毛皮のコートは殺生を感じさせるため厳禁です。手袋やマフラーも同様のため、動物の毛皮を使った製品は身に付けないようにしましょう。コートなどの防寒着は会場に入る前に脱ぐことがマナーです。【通夜】準喪服か略喪服で失礼にならないように通夜では、基本的に遺族よりも仰々しくならない程度の服装で行くようにするとよいでしょう。仕事の帰りに駆けつける場合には、派手な格好でなければ喪服でなくても構いません。しかし、訃報は急にやってくるものとはいえ、あまりカジュアルな服装で行くのは好ましくありません。ある程度準備ができるようであれば、準喪服か略喪服を着用することが好ましいです。通夜の場合、男性はダークスーツが基本です。ネクタイや靴などは黒のものを着用します。目立たなければストライプのスーツでも構いません。ネクタイピンや派手な時計をしている場合には、通夜の会場に駆けつける前に外しておきます。黒のネクタイはコンビニエンスストアでも販売されているため、急な訃報の場合でも簡単に購入できます。仕事上の付き合いが多い人は、仕事場に黒いネクタイを常備しておくとよいでしょう。女性の場合はダークスーツか、紺やグレーのワンピースが望ましいです。ストッキングは黒か肌色のものを着用し、化粧も薄めにしていきます。アクセサリーは1連の真珠のものと結婚指輪以外は外し、髪もシンプルにまとめるようにしましょう。バッグや靴は光沢のあるものを避け、地味なものが好ましいです。ショルダーバッグはなるべく避けたいところですが、急な訃報の場合にはそうもいかないこともあるでしょう。そういった場合には参列時に肩にかけずに手で持つ等の配慮をすれば大丈夫です。仮通夜に駆けつける場合には、地味な平服を着ていきます。仮通夜は亡くなった直後に行われるため、しっかりした喪服で行くと不幸を予期していたようで、かえって遺族の気分を害してしまいます。【法事】回数と共に格式を下げる法事では遺族側は準喪服で迎え、参列者は回数を重ねるごとに喪の表現を薄くしていくことが基本です。1周忌の場合には遺族側、参列者側共に準喪服を着用します。男性の場合は黒のスーツにネクタイ、白いシャツが基本です。足元は黒の靴と黒の靴下、葬儀や通夜と同様、ネクタイピンや派手な時計など光るものは外しておきましょう。ベルトも光るものは着用せず、バックルも派手に見えるものは控えましょう。女性の場合は黒のワンピースやアンサンブル、スーツなどを着用します。夏であっても露出は控え、6分丈から7分丈ほどに留めておきます。ストッキングや靴、バッグも黒で、光沢のあるものは厳禁です。いずれも飾り気のない地味なものを身に着けていきます。アクセサリーも葬儀や通夜と同様、1連の黒や白の真珠、オニキス、黒曜石などの地味なものに留めましょう。遺族の場合は3回忌までは以上の服装ですが、前述したように参列者の場合、法事は回数を重ねるごとに喪の表現を薄くしていくことが基本です。そのため3回忌以降の場合には「平服でお越しください」と書かれることもありますが、カジュアルな服装はやはり好ましくありません。基本的には略喪服を着用していくことがマナーです。3回忌以降の場合は、男性はダークスーツが基本です。色は黒や紺、グレーなどで構いませんが、1周忌と同じように光るものは避けるようにしましょう。女性も黒や紺、グレーといった地味な色のスーツやアンサンブル、ワンピースなどが好ましいです。地味なものであればストライプやチェック、織り柄の入ったものでも構いません。靴やバッグも黒ではなく、紺やグレーなども地味な色のもので大丈夫です。ただし、爬虫類の皮を使ったものなどは殺生を感じさせるため厳禁です。略喪服の場合、正喪服や準喪服に比べて制限は少ないですが、夏場でも肌を露出することはやはり好ましくありません。夏場の場合には上に黒の薄い上着を1枚羽織るなどして対応しましょう。アクセサリーも光るものを控え、結婚指輪や黒や白の真珠程度に留めて置きます。華美になりすぎないように注意が必要です。子供の場合には葬儀や通夜同様、制服が基本です。学生でない場合や制服がない場合には、黒や紺、グレーといった地味な服装であれば問題ありません。足元は黒が好ましいですが、ない場合は白い靴下でも大丈夫です。スニーカーも黒であれば不快に思われないでしょう。7回忌以降は遺族側も略喪服で構わないとされています。参列者の場合、7回忌以降は普段の服装でも構いませんが、派手な服装は控え、地味な服装で参列するようにしましょう。喪服の価格はピンキリ!安く済ませたい場合はレンタルも検討を一言に喪服といっても、価格はピンキリです。20,000円ほどで購入できるものもあれば、100,000円以上するものもあります。この価格の違いは、主に「黒の深さ」で決まっています。黒が深ければ深いほど品がよく、着心地やシルエットの美しさも違い、高い価格になる傾向にあります。これらの違いはぱっと見ただけではわかりにくいですが、安いブラックフォーマルと並んだときに差が歴然とします。男性の場合、20代から30代ほどの若い人であれば比較的安いものでも構いませんが、それなりに立場のある人であればいいものを選んでおいた方がよいでしょう。40代くらいの人であれば安くても40,000円~50,000円のもの、80,000円以上のものになると着心地も見た目の美しさも変わってくるため、立場のある人は80,000円以上のものがおすすめです。女性の場合も黒の深さで価格が違い、30,000円~60,000円ほどで購入可能です。若い人の場合は30,000円~50,000円ほど、落ち着きが必要なミセス世代であれば50,000円から60,000円のものを選ぶとよいでしょう。しかし、訃報とは急に届くものです。喪服は決して安いものではありません。急な出費としては痛いという人も多いでしょう。そうした人は喪服をレンタルするという方法もあります。喪服レンタルは基本的に購入するよりも安い金額で済むため、出費の軽減になります。また、喪服レンタルには「収納場所に困らない」「体型や年齢の変化に対応できる」「手入れが必要ない」という3つのメリットがあります。必ず必要になるとはいえ、滅多に着る機会がないものが喪服です。持っていてもクローゼットの片隅や衣装ケースの奥に閉まったままになりがちで、いざ必要になったときにどこに置いたかわからなくなるということは多々あります。レンタルであれば収納場所に困ることもありませんし、どこに置いたかわからないというトラブルも防げます。また、購入したときと体型が変わってしまい、喪服が入らないという可能性もあります。さらに若いときに購入した喪服が、デザインを考えると年齢と合っていないということも考えられるでしょう。レンタルであればこうした悩みは必要ありません。また面倒な手入れも、すべてレンタル会社が行ってくれます。ただし、葬儀や通夜、法事などが多い人の場合、レンタルするとかえって高額になることもあります。レンタルと購入、どちらか得か、自分のスタイルとよく考えて決めるようにしましょう。まとめ喪服は故人を偲び、遺族の気持ちを大切にするものです。おしゃれではなくTPOに合っているかを考え、ルールを守るようにしましょう。
2017年02月24日結婚式以上に厳粛な場である、お葬式やお通夜。かわいがってくれた親戚だから、お世話になった上司だから、お別れに行きたいけれど、子どもはどうしよう。預けたほうがよい? 連れて行っても大丈夫? 多くの方がイマイチ自信を持って答えられないことでしょう。そこで今回は、子連れでのお通夜やお葬式について、実態やマナーなど、ママたちが疑問に思う点について整理してみましょう。身内はもちろん親戚の葬儀では、子どもにもしっかりとお別れしてもらいましょう昔に比べて核家族化が進み、おじいちゃんやおばあちゃんと同居するケースも大変少なくなってきました。そのため、「死」をきちんと実感する機会が得にくくなっていることは否めません。しかし、赤ちゃんや子どもでも、しっかりと死を受け入れ、お見送りするのは、大切なことです。わが家の娘は、私の叔父が亡くなった際、お葬式に参列しました。「●●おじちゃんは、どこへいくのかな? お空に行って、私たちを見ていてくれるのかな」と話す娘を見て、小さいなりに「死」について理解したり、受け止めたりするものだと、親ながら感心しました。子どもをかわいがってくれたことのある親戚なら、子連れで大変であっても、できるだけ葬儀に参加してお別れを言うべき。ただし、子どもがぐずってしまったら、すみやかに席を外し、会場ロビーや控室に行きましょう。3親等以上の葬儀には、子どもは預けて参列しましょう会社時代の上司や現職場の上司、大学時代の恩師などの場合は、子どもは預けて、大人のみで参列するほうがよいです。もしかしたら、受付などを頼まれる場合もあるかもしれません。子連れで参列する場合は、喪主にひと言声かけを「子どもが小さいので、落ち着いて参列できないかもしれません。申し訳ありませんが、騒ぎそうになったら控え室をお借りします(もしくは、退席します)」と喪主の方に伝えておくとよいでしょう。火葬場への同行も、子どもの様子を見て「難しい」と判断したなら、無理せずその旨を伝えましょう。子連れで葬儀に参列する際の持ち物、服装の注意点子連れでお葬式に参列するとなると、気をつけたいのがマザーズバッグ。たとえ控室に置いたままにしておくとしても、できるだけ派手な色や柄は控えましょう。なお、バッグの中には、オムツ、着替え、食事または軽食、音が鳴らず静かに遊ぶことができるおもちゃなどを入れておくのがおすすめです。参列する際の服装ですが、赤ちゃんや子どもの場合は、大人と違って、特にフォーマルにこだわる必要はありません。グレーやベージュ、黒など地味な色を選べば、それでよいでしょう。制服のある園に通っている子は、制服を着せてもOKです。ただし、ママはできればフォーマルを着用しましょう。授乳しやすいフォーマルもありますので、探してみてください。妊婦さんはお葬式に参列できない!?死者を葬る儀式や、それにまつわる場所は、古くから穢(けが)れたものとされてきました。今でもお葬式から帰ると、玄関先で塩をまいて体を清める風習があるのは、そのためです(一部の宗教によっては、清め塩がない場合もあります)。それもあってか、昔の人は妊婦さんが葬儀に出席することを、よしとしていませんでした。また、「死者の霊魂が寂しがっておなかの赤ちゃんを道連れにしようとする」という言い伝えもあり、それを防ぐために妊婦さんのお腹に鏡を入れておく風習もあったようです(鏡が死者の霊魂を跳ね返す役割を果たすのだとか)。しかし、これらは単なる迷信です。妊婦さんも安心してお葬式に参列してください。ただし、お葬式はどうしても1日がかりになるもの。体への負担には十分気をつけましょう。最近では、キッズルームがついた葬儀場やホールも増えており、子連れでも気兼ねなく、大切な人とのお別れができる場合も多くなってきたようです。どんなお式なのか、喪主の方に確認をしながら、しっかりとお別れをしましょう。
2015年07月31日