アメリカのメジャーリーグの球団『ロサンゼルス・ドジャース(以下、ドジャース)』で活躍する、大谷翔平選手。2024年3月20日、大谷選手の通訳を務める水原一平氏が、同選手から大金を盗んだうえで違法賭博に関与していた疑いが報じられました。水原氏は解雇され、今回の件を事実と認めた上で、自身がギャンブル依存症であると明かしています。大谷翔平、通訳の『違法賭博』について思い明かす日本時間同月26日早朝、『ドジャース』は大谷選手出席のもと、アメリカのカリフォルニア州にある球場『ドジャー・スタジアム』にて会見を実施。大谷選手は、今回の騒動が明らかになってから初めて、自身の口で現状や思いについて明かしました。会見の出席者は、大谷選手と通訳の2人のみ。会見が始まると、大谷選手は日本語で、このように述べました。みなさん、来ていただいてありがとうございます。僕も話したかったので嬉しく思っていますし、チームの関係者もみなさん…僕自身もそうですけど、ファンのみなさんもここ1週間くらいですかね…厳しい1週間だと思うのですけど、みなさんも含めて我慢とご理解をしていただいたのは「すごくありがたいな」と思っています。まず、僕自身が信頼していた方のあやまちというのを、悲しくというか、ショックですし、今はそういう風に感じています。水原氏は、大谷選手の口座から少なくともおよそ450万ドル(約6億8000万円)を盗んだとされています。今回の騒動は、大谷選手だけでなく、チーム関係者や多くの野球ファンが強いショックを受けたことでしょう。大谷選手は、まず深い悲しみに暮れている人たちに向けて、共感を示しました。続いて、報道やネットなどで上がっている、自身に向けた疑惑について、力強くこのように述べています。まず初めに、僕自身は何かに賭けたりとか、誰かに代わってスポーツイベントに賭けたりとか、それをまた頼んだりっていうのはないですし、僕の口座からブックメーカーに対して誰かに送金を依頼したことも、まったくありません。本当に数日前まで、彼がそういうことをしていたっていうのも、まったく知りませんでした。結論からいうと、彼が僕の口座からお金を盗んで、なおかつ、僕の周りもそうですね、みんなに嘘をついていたっていうのが、結論からいうとそういうことになります。水原氏の違法賭博関与が報じられた際、大谷選手に対しても「協力をしていたのではないか」「自身も違法賭博をしていたのでは」といった声が上がっていました。しかし大谷選手は、そういった疑惑を真っ向から否定。今回の件が明らかになるまで、水原氏の疑惑については、まったく知らなかったといいます。また、発覚するまで『ドジャース』の関係者や弁護士たちも、水原氏に嘘をつかれていたと明かしました。大谷選手は、仕事のパートナーとして長い間、水原氏を信頼していたことでしょう。こういった形で裏切られたことについて、大谷選手は現在の正直な気持ちを述べています。僕はもちろんスポーツ賭博には関与していないですし、ブックメーカーに、さっきいいましたけど、送金していたという事実はまったくありません。正直『ショック』という言葉が正しいとは思わないですし、それ以上の…うまく言葉では表せないような感覚で、この1週間くらいはずっと過ごしてきたので、今はそれをうまく言葉にするのは難しいなと思っています。大谷翔平が明かした『今の思い』に同情の声前述したように、水原氏は大谷選手のコミュニケーションを支える立場として、ともに活躍してきた仕事仲間。そんなにも身近な存在に大金を盗まれるのは、人としてつらい状況でしょう。会見で何度も発した「うまく言葉では表せない」という言葉を聞くに、大谷選手はまだ気持ちの整理ができていないようです。日本でも報じられた、大谷選手の会見。ネット上では、多くの人が大谷選手の心境を想像し、同情する声を寄せています。・野球ファンとして2人の姿をずっと見てきたので、泣けてきた。つらいだろうに。・こんなことがあってもなお、大谷選手が会見で終始『一平さん』と呼んでいたことに胸が締め付けられた。・「言葉では表せない」といっている時に、珍しく言葉を詰まらせていたな…。自分まで悲しい。今後は警察の調査に協力していく旨を明かした、大谷選手。また、自身の野球については「気持ちを切り替えるのは難しいが、シーズンに向けてまたスタートしたい」と前向きな想いを明かしています。[文・構成/grape編集部]
2024年03月26日草彅剛主演ドラマ「デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士」が、手話つき版で放送されることが決定した。丸山正樹による同名小説を、草彅さんが“手話通訳士”役で出演し、1作目がドラマ化。仕事や家族を失い、人生に迷う男性が手話通訳士になり、新たな人生のスタートを切る物語が、殺人事件をめぐるミステリーとともに繰り広げられる。草彅さんのほかにも、橋本愛、松本若菜、遠藤憲一が出演し、そして20名近いろう者・難聴者・コーダの役を実際の当事者が演じていることが本作の大きな特徴となっている。なお、本作は前後編編成となっており、前編放送の直前に撮影の舞台裏に密着した特番も放送される。あらすじ仕事と結婚に失敗した荒井尚人。家族や恋人に心を開けないでいるのだが、生活のため唯一の技能を活かして就職活動をはじめる。その技能とは“手話”。彼は耳が聞こえない両親をもつコーダ(Children of Deaf Adults)だった。そして彼は、手話通訳士として働くことに。やがて仕事にも慣れ、新たな生活を送りはじめた尚人のもとに届いた依頼は法廷でのろう者の通訳。この仕事をきっかけに、尚人は自身が関わった過去のある事件と対峙することに。現在と過去、二つの事件の謎が複雑に絡みはじめる――。「デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士」手話つきは2月4日(日)、11日(日・祝)15時45分~Eテレにて放送。(シネマカフェ編集部)
2024年01月26日草彅剛が“手話通訳士”を演じることで、5月の制作発表以来、ろう者コミュニティからも大きな注目を集めるドラマ「デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士」。その放送日と、草彅さん演じる主人公・荒井尚人を取り巻く、物語に深く関わる新たな出演者が決定した。原作は、“読書の甲子園”といわれる全国高校ビブリオバトルでグランドチャンプ本にも選ばれた丸山正樹による同名小説。本作では1作目をドラマ化、仕事や家族を失い人生に迷う男性が、自分の唯一の技能である手話を活かして「手話通訳士」になり新たな人生のスタートを切る物語が、殺人事件をめぐるミステリーとともに繰り広げられる。毎年9月23日は手話言語の国際デーということもあり、今年も世界各地で様々なイベントが予定されているところだ。まず、ろう者支援活動のNPO団体「フェロウシップ」の代表、手塚瑠美役には橋本愛。法廷で手話通訳を行っていた尚人(草彅さん)を見て、手話通訳士の専属契約を依頼する。橋本愛「とても大事な役割を私に委ねていただいたことに、感謝しかありません」と撮影を終えた橋本さん。「これまで、ろう者や中途失聴者、難聴者などの役を聴者が演じることが多く、当事者が演じる機会は極めて少なかったと聞きました」と言い、「当事者性を軽視することなく、ろう者の方々の尊厳を守りながら表現するにはどうしたらいいのか、ずっと考え続けていました。このドラマが、これからの時代に風穴を開ける存在になって欲しいと願います」とコメント。「手話を覚えるのは最初こそ頭がパンクしそうになっていました」と言いながらも、手話を覚えることで「目の前に流れる川を飛び越えるように、自分とは違う誰かとコミュニケーションを取ることができる。そのことを希望に、手話と向き合っていました」と明かした。尚人が交際している女性、安斉みゆき役は松本若菜。尚人の元同僚の警察職員で会計課につとめる。松本若菜松本さんは、「草彅さん演じる荒井尚人の心の奥深くに刻まれた傷の部分が露呈するところから物語は始まります。観ていくうちに、緊張感のあるサスペンス要素が深まり、謎が多く散りばめられていきます」と語り、「また、家族との在り方も見所となっています」とコメント。「展開や人々との繋がりが心に残るような作品になって、みなさんに届くことを願っております」と期待を込めて言う。昔気質で一匹狼の刑事・何森稔役には遠藤憲一。管内で発生した殺人事件を追う中で、17年前の事件との関係に気づく、という役どころ。遠藤憲一本作は「ヒューマンドラマとサスペンスが見事にミックスされた作品」と言い、「以前から共演したかった草彅剛君と共演できたのも嬉しかったです。奥行きのある脚本、監督の緻密な演出で力強い作品になっていると思います」と語る。そして、「オーディションを勝ち抜いたろう者の方々の演技が素晴らしいです。待ち時間には楽しくやり取りして、いろんなことを教えてもらいました」とも語っている。また、脚本・高橋美幸、音楽・原摩利彦からもそれぞれコメントが到着している。【脚本:高橋美幸 コメント】執筆にあたり、まずは「ろう者」「中途失聴者」「コーダ」や関係者の方々を取材。年代によって違う「ろう教育」の関連資料を元に作成した歴史年表と照らし合わせながら、登場人物一人一人の生い立ちや履歴を書き込む所から始めました。それぞれの背景を知らなければ、その「言葉」を書く事はできないと思ったからです。「自分とは何者か?」普遍的なテーマに辿り着くために原作者が見つけた「ろう者」と「聴者」の狭間にいる「コーダ」の主人公。その視点で、事件や事件に関わってしまった人々の想いを紐解く中、見失っていた「自分」、すれ違っていた「家族」の絆が、炙り絵の様に浮かび上がるドラマを目指しました。【音楽:原 摩利彦 コメント】台本を一読して、頭で考えるのではなく、自然と自分の体から音楽が出てくるのを待った方がよいと思いました。尚人のことを考えたり、別のことに没頭したりしながら、この物語が自分の中に沁み込んでいくのを待ちました。ある日、ピアノの鍵盤に手を置いてみると何かを思い出したように指先から旋律の断片が出てきました。これを頼りに音楽を構築しています。尚人の呼吸とともに存在しているような音楽が書けたと思っています。【ドラマあらすじ】仕事と結婚に失敗した荒井尚人。家族や恋人に心を開けないでいるが、生活のため唯一の技能を活かして就職活動をはじめる。その技能とは“手話”。彼は耳が聞こえない両親をもつコーダ(Children of Deaf Adults)だった。そして彼は手話通訳士として働くことに。やがて仕事にも慣れ、新たな生活を送りはじめた尚人のもとに届いた依頼は法廷でのろう者の通訳。この仕事をきっかけに、尚人は自身が関わった過去のある事件と対峙することに。現在と過去、2つの事件の謎が複雑に絡みはじめる…。ドラマ「デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士」は12月16日(土)、23日(土)22時~NHK総合にて放送。(シネマカフェ編集部)
2023年09月20日草彅剛が“手話通訳士”を演じ、社会派ミステリー「デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士」をドラマ化。2023年冬に放送される。原作は、口コミで静かな話題を集め、“読書の甲子園”といわれる全国高校ビブリオバトルでグランドチャンプ本にも選ばれた丸山正樹による同名小説。読者の熱い要望によりシリーズ化され、10年以上にも渡って根強い支持を得る作品群の中からドラマ化されるのは、人気に火をつけた1作目。仕事や家族を失い人生に迷う男性が、自分の唯一の技能である手話を活かして「手話通訳士」になり新たな人生のスタートを切る物語が、殺人事件をめぐるミステリーとともに繰り広げられる。オーディションから実際にろう・難聴の俳優を選出主演を務めるのは草彅剛。本作の主人公・荒井尚人は、ろう者の両親の間に生まれた耳が聴こえる子ども、コーダ(Children of Deaf Adultsの略)であり、自身の生き方や他者との関わり方について悩み、現在と過去の事件を追う中で自身が果たして何者なのか周囲の人から問われ、自分自身にも問いかけることになる人物。ドラマの中では手話を使って演じるシーンも登場する。また、ドラマ化に際してオーディションを行い、20名近い「ろう者・難聴者」のほぼ全ての役を、実際にろう・難聴の俳優が演じることが明らかになっている。演出は「岸辺露伴」シリーズなどを手掛ける渡辺一貴。制作統括の伊藤学プロデューサーを中心に3年前からじっくり取材を重ね、構想を温めてきた作品であり、従来のドラマや映画を超えたリアリティで“ろう者”や“コーダ”が抱える悩みや葛藤を繊細に描いていく。もちろんこの作品の特徴でもあるミステリー要素も存分に堪能できる。主演・草彅剛、原作者・丸山正樹らコメント到着【草彅剛 コメント(主人公・荒井尚人役)】今回、ろう者の方たちとご一緒させていただき、毎日、楽しい現場を共有しています。手話の演技も初めてなので緊張しますが、ご覧になる皆さんが楽しめる作品になるよう、頑張ります!【原作/丸山正樹 コメント】この度、最高のスタッフ&キャストにより「デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士」が映像化されることが決まり、大変嬉しく思っています。脚本を拝読し、素晴らしい作品になることを確信しています。主演の草彅剛さんはもちろんのこと、信頼するろう者及びコーダの方に手話監修・指導をお願いすることができ、さらに「ろう者役はろう者俳優で」という当事者たちの長年の夢を実現できたこと、関係者の皆さんに心より感謝いたします。【演出/渡辺一貴 コメント】昨年春、ろう者劇団の所属メンバー、映画や演劇への参加経験者から、演技経験はないがお芝居に興味のある方まで、老若男女多くのろう者の方にお集まりいただき、このドラマのためのオーディションを行いました。驚きました。その表情の豊かさ、あたたかさ。表現の多彩さ、細やかさ。手話の「手」だけではなく、顔や全身を使った感情表現に圧倒されました。何よりも皆さんが「演じる」ことを心の底から楽しんでいる。こんなに楽しく、そして刺激的なオーディションは初めてでした。この思いをぜひ皆さんにもお届けしたい。いえ、お届けしなければいけない、と思っています。「デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士」は2023年冬、NHK総合・BS4Kにて放送(前・後編)。(text:cinemacafe.net)
2023年05月16日高野・熊野地域通訳案内士育成研修事務局は、同地域における地域通訳案内士育成のための研修・試験を令和4年9月17日(土)~令和5年3月21日(火祝)に実施いたします。このたび受講生の募集を開始しましたのでお知らせします。申込期間は令和4年8月1日(月)~8月26日(金)となります。“高野・熊野地域通訳案内士研修”受講生を募集【高野・熊野地域通訳案内士とは】和歌山県の登録を受け、高野・熊野地域(橋本市、田辺市、新宮市、かつらぎ町、九度山町、高野町、白浜町、上富田町、すさみ町、那智勝浦町及び串本町)において、報酬を得て、通訳案内(外国人に付き添い、英語、フランス語、スペイン語、中国語を用いて、旅行に関する案内をすることをいう)を行う地域通訳案内士をいいます。【高野・熊野地域通訳案内士育成研修 募集概要】通訳案内士は、外国人観光客の滞在時の満足度を左右するなど、観光地と外国人を結びつける上で不可欠な存在であることから、高野・熊野地域を外国語で案内できる地域通訳案内士登録制度を設け、世界遺産である高野・熊野地域の持つ歴史や文化について精通し、外国人観光客が安心かつ快適で充実した旅行ができるよう英語、中国語、フランス語、スペイン語で通訳案内ができる人材を育成します。■名称高野・熊野地域通訳案内士育成研修■研修受講の申込期間令和4年8月01日(月)~令和4年8月26日(金)まで ※当日消印有効■定員※定員60名、人数超過の場合は抽選とさせていただきます。■研修・試験期間令和4年9月17日(土)~令和5年3月21日(火・祝)■対象・英語:令和3年4月1日以降に、TOEIC785点以上取得、または実用英語技能検定準1級以上の合格(見込)者 ※英検1級については取得期間を問いません。・フランス語:令和2年4月1日以降に、実用フランス語技能検定2級以上の合格(見込)者・スペイン語:令和2年4月1日以降に、スペイン語技能検定3級以上取得、またはDELE B1以上の合格(見込)者・中国語:令和2年4月1日以降に、中国語検定試験2級以上取得、またはHSK5級以上の合格(見込)者※上記が第一言語 令和2年4月1日以降に日本語能力試験N2以上の合格(見込)者■登録条件県などが実施する研修を受講し、口述試験に合格した人■受講料5,000円(テキスト代)、現場実習研修の受講料は1研修あたり2,000円です。なお、研修会場までの交通費、駐車料金等は自己負担となります。昼食は各自持参ください。■お申込方法「高野・熊野地域通訳案内士育成研修事務局」まで郵送・FAX・E-mailのいずれかでお申込ください。郵送の場合は、8月26日(金)当日消印有効です。また、E-mail又はFAXの場合は送信後、問い合わせ先へ電話連絡をお願いいたします。なお、所定の申込用紙は県観光交流課、各振興局でも配布しています。詳細は和歌山県観光交流課ホームページをご覧ください。HP: ■お申込先郵送 : 〒550-0013 大阪市西区新町1-16-1 大陽日酸新町ビル6階高野・熊野地域通訳案内士育成研修事務局 宛E-mail: koyakumano@or.knt.co.jp FAX : 06-6535-8648※E-mail又はFAXの場合は送信後、電話:06-6535-8426まで連絡願います。【研修カリキュラム】研修科目 :コミュニケーション・ホスピタリティ研修研修内容 :国別のマナー・慣習を踏まえた、観光客が満足できるサービス提供能力を習得研修時間数:2時間研修科目 :世界遺産地区の地理・歴史研修研修内容 :和歌山県の世界遺産地域の地理・歴史・文化に関する知識を幅広く習得研修時間数:10時間研修科目 :旅程管理研修研修内容 :国内旅程管理業務に関する知識の習得研修時間数:10時間研修科目 :現場実習研修研修内容 :現役の通訳案内士等の実演を参考に、案内実務を習得研修時間数:20時間以上【座学研修会場】<紀北会場>和歌山県民文化会館和歌山市小松原通1丁目1番地 電話番号:073-436-1331<紀南会場>和歌山県立情報交流センターBig・U田辺市新庄町3353-9 電話番号:0739-26-4111※新型コロナウイルス感染拡大防止のため、研修中のマスクの着用及び、手指のアルコール消毒にご協力願います。また、当日体調がすぐれない方は、無理なご参加は控えていただくよう御願いいたします。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年08月01日2022年3月23日、ロシア軍による軍事侵攻が進むウクライナのゼレンスキー大統領の演説が、日本の国会で同時通訳により行われました。ゼレンスキー大統領が日本に向けて何を訴えかけ、そして求めるのか、事前に大きな関心が寄せられていた今回の演説。また、演説がリアルタイムでネット上で配信されたこともあり、『同時通訳』の存在にもこれまでにないほど注目が集まりました。『通訳の種類について』漫画家の黒丸(@kuromaru_)さんは、自身の作品である、警察官と警察通訳人の2人による国際捜査を描いた『東京サラダボウル ー国際捜査事件簿ー』から、同時通訳について説明した同作のワンシーンをTwitterに投稿。同時通訳を聞く側が、あらかじめ認識しておく点や、通訳者に与えられている裁量が詳しく描かれています。クリックすると画像を拡大しますクリックすると画像を拡大します通訳の種類について。今日のゼレンスキー大統領の演説で使われるのは「同時通訳」です。時間内で訳出するために、全体の意味を損なわない範囲の”単語の言い換え”や省略はOKとされています。なので同時通訳では、単語や言葉尻だけをとらえて脊髄反射しないようにしましょう。正確な訳文は後で出ます pic.twitter.com/V6c1ddlmq9 — 黒丸【東京サラダボウル②】 (@kuromaru_) March 23, 2022 ゼレンスキー大統領の演説は約12分間にわたって行われました。ウクライナ語と日本語では、単語の長さも、言葉が持つニュアンスも異なるため、いかに限られた時間の中で、意味を損なわさずに訳すかが、通訳者の腕の見せ所。逆をいえば、それだけのことを一度にこなす同時通訳には、高い技術と集中力が必要となるのです。今回、ゼレンスキー大統領の演説に大きな関心が寄せられていた分、同時通訳の内容にもさまざまな反応が寄せられました。黒丸さんは、漫画を通して「単語や言葉尻だけをとらえて脊髄反射しないようにしましょう」と呼びかけており、読者からは「勉強になります」など、さまざまな声があがっています。・「同時通訳は一種の超能力」と聞いたことがあります。・ほかの国の言語を、ニュアンスまで完璧に反映するっていうのは正直なところ無理がある。・今回、同時通訳を担当した人は、とても立派だと思う。正確な日本語訳は、時間を置けば読むことができるでしょう。しかし、今回のゼレンスキー大統領の演説は、あの日、あの時間、生中継で聞くことに意味があったといえます。それを支えてくれた同時通訳の担当者に、尊敬の念を抱かずにはいられません。著者:黒丸出版社:講談社『漫画アプリパルシイ』『コミックDAYS』で連載中[文・構成/grape編集部]
2022年03月24日「King&Prince」の永瀬廉主演のNHKドラマ「わげもん~長崎通訳異聞~」が、来年1月8日(土)から放送されることが決定した。本作は、江戸時代末期の長崎を舞台に通訳者の青年が活躍する時代劇。主演の永瀬さんは連続テレビ小説「おかえりモネ」での好演も記憶に新しい。NHKドラマ初主演の時代劇で新境地に挑む。脚本の宮村優子と制作統括の内田ゆきは「アシガール」のコンビ。再タッグで新たな青春時代劇を作り上げる。江戸時代、西洋への唯一の窓口となり、いわば国際都市として栄えた長崎。出島に出入りし、オランダとの交易を通訳として支えてきたオランダ通詞(通訳者=わげもん)たちは、政治的な交渉にも立ち会い、情報収集にあたるプロフェッショナル集団だった。嘉永2年(1849)。ペリーの黒船来航まで、残すところ4年。オランダ以外の西洋列強、アメリカ、イギリスなど諸外国の影が年々色濃くなり、長崎は波乱の時代を迎えていた。通詞たちには「早急に英語を学べ!」の大号令が下される。そんな長崎に、通詞だった父の失踪の謎を追って青年・伊嶋壮多(永瀬廉)が江戸からやってくる。たぐいまれな語学センスと好奇心を持つ壮多は、名通詞・森山栄之助の英語塾で学ぶことになる。壮多の周囲では、長崎ならではの密輸事件が起き、また父の秘密を知る老通詞が死亡。壮多は、唐人の父を持つ妓楼(ぎろう)の少女や、剣術自慢の若通詞といった仲間たちと共に、真実に挑んでいく。森山は自らも葛藤しつつ、壮多を懸命に導いていく。そして壮多たちの前に謎の男・神頭(こうず)が現れ、思いがけない企みに巻き込まれていく…。来たる新たな時代、おののきつつも心を躍らせる若者たちの冒険が始まる。主演・永瀬 廉(伊嶋 壮多役)土曜ドラマ『わげもん~長崎通訳異聞~』で伊嶋壮多役を務めさせていただく事になりました。『おかえりモネ』に続きこんなに早くNHKドラマに出演させて頂けること、今回は主演であること、そして本格時代劇に初挑戦させてもらえること、とても光栄に思っております。「わげもん」とは今でいうところの通訳者のことを指します。通訳者になるため奮闘する壮多は長崎でたくさんの人に出会い、そこで起こる様々な困難に立ち向かっていくことで、言葉だけでなく人の心までも和解(わげ)していく青年です。変化の時代を必死に生き抜いていく大胆で行動力のある壮多を雪駄の寒さも忘れるくらい熱を持って演じていきたいと思います。宮村 優子(作)ことばで戦うひとの物語が描きたいと思いました。その一言に力はあるか、希望はあるか、志はあるか、だれかを動かすことはできるのか――。失踪した父を捜し江戸からやってきた青年が、「わげもん」とよばれる通詞の世界と出会ったとき、国際都市長崎に隠された秘密を暴くべく彼の戦いが始まります。オランダ語と英語を操り戦う、不敵でタフな主人公壮多の冒険にどうぞご声援を。言霊を信じ、真実を求めてやまない彼の船出に心躍らせていただけたら幸いです。NHK大阪拠点放送局 チーフ・プロデューサー 内田 ゆき(制作統括)土曜ドラマという枠で、なぜ時代劇をやるのか。それは今の世をどう生きるか?という問いへの答えを、揺れ動く時代を舞台にしたエンターテインメントの中に求めたからです。幕末の長崎通詞たちの激動の日々。未知の世界に心おどらせ、ひとり歩みだす主人公の期待と不安――。彼らに心がよりそって、一緒にドキドキ、わくわく、笑ったりときには涙したりできるドラマを、と企画しました。オリジナル脚本では、「アシガール」でご一緒した宮村優子さんの筆が、真骨頂である歴史+青春!に冴さえわたっています。そして主人公の壮多には、『おかえりモネ』のりょーちん役で、みずみずしく繊細な演技で深い印象を残した永瀬廉さんをお迎えすることができました。永瀬さんの、りょーちんとはまた違う魅力を知っていただける来年1月の「わげもん」放送をお楽しみに。土曜ドラマ「わげもん~長崎通訳異聞~」(全4回)は2022年1月8日(土)午後9時~9時50分よりNHKにて放送開始。(text:cinemacafe.net)
2021年10月28日いよいよ24日に開幕となるパラリンピック。NHKによる開会式の生放送では、NHK総合テレビの中継とは別に、Eテレで手話通訳付きの中継が放送される。実は、8日に行われた東京五輪の閉会式でも、手話付きの中継が行われており、インターネット上で大きな話題を呼んだ。手話付き中継では、ふだんのテレビ放送でよく見るワイプに手話通訳者が映る形ではなく、画面中央に閉会式の様子を流すモニターが配置され、視聴者から見て右側に男性の通訳者が立って手話通訳を行っていた。ふだんあまり目にすることのない、手話通訳者の様子に、閉会式そっちのけで見入ってしまったという人も多かったようで、ツイッターでは“手話の人”がトレンド入り。通訳する言葉が無く“じっと画面を見つめる姿がシュール”、“表情が豊かで可愛い”、“手話の人楽しそう!”などの感想が相次いで投稿された。一見、楽し気に見える彼らの動きや表情だが、じつはすべての振る舞いには、手話通訳を行う上での意味があったという。存在は知っていながらも、実際にかかわることは少ない「手話」の世界。今回は、この「手話」に関して、放送を行ったNHKに話を聞いた。■ワイプの通訳者と、モニターの横に立つメインの通訳者の違い放送では、メインで映る男性の手話通訳者の他に、画面左上にしばしば女性の通訳者が映るワイプが表示された。この2人にはどのような役割の違いがあるのだろうか?「画面左側のワイプに表示したものは、式典運営側が用意した手話通訳です。組織委員会の橋本聖子会長、IOCのバッハ会長のスピーチの際には、式典運営側が用意した手話通訳が会場の大型モニターに映し出されていました。これを、手話通訳のない総合テレビでご覧いただいている視聴者のために、画面左側に表示したものです。一方、Eテレの番組映像に大きく映った通訳者は、耳の聞こえないろうの通訳者です」(NHK広報局・以下同)普段テレビなどで目にする手話は、耳が聞こえる通訳者によるものがほとんどだが、Eテレの閉会式中継でメインとなって通訳をしたのは“ろうの通訳者”。なぜ今回、ろうの通訳者が選ばれたのだろうか?「これまでの番組制作の経験から、ろう者が手話通訳をすることについて、当事者からのニーズが高いことを感じてきました。Eテレの『ハートネットTV』『ろうを生きる難聴を生きる』では常々、ろうの通訳者にご出演いただいています。今回も同様に依頼しました」手話を第1言語とするろうの通訳者の手話は、いわば手話ネイティブ。ろう者だからわかる、細かなニュアンスや表現があるという。ここで気になるのは、耳が聞こえないろうの通訳者は、どのようにして通訳を行っているのかということだ。「放送時、ろうの通訳者の向かいには、耳の聞こえる手話通訳者で“フィーダー”と呼ばれる方がいました。フィーダーが音声情報を手話に変え、ろうの通訳者はフィーダーの手話をもとに、ろう者により分かりやすい手話にして伝えているのです」また、今回の放送では、3名のろうの通訳者(寺澤英弥さん、戸田康之さん、野口岳史さん)が定期的に交代。ふだんの放送で、キャスターが入れ替わることは珍しく、この様子もネット上では話題になった。「通訳者が情報を適切かつ充分に伝えられる時間の上限が15分~20分であるため、交代をしていました」一般的に同時通訳は非常に集中力を必要とするとされており、手話に限らず外国語を通訳する場合などでも、15分~20分おきに交代するケースが多いとされているのだ。■なぜこんなにも表情が豊かなの?大きく目を見開いたり、眉毛をあげたり、“楽しそう”といわれていた通訳者の豊かな表情や仕草。しかし、これには楽しく見える以上の意味があるという。「“表情の豊かさ”と言われているものは、表情ではなく、手話の文法の一種になります。手話は、手の動きだけでなく、眉や頬、口、顎の動き等も含めて表現する言語なのです」一般的に、手で表現されると思われている手話だが、実は表情や体の動きも非常に重要。同じ手話でも表情や顔の動かし方によって、問いかけや誘い、否定など意味が変わる場合もあるのだ。■どうして画面を眺めているの?パフォーマンスの最中など通訳するものがないときには、モニターに映る閉会式の様子を眺めていた通訳者の方々。決して手持ち無沙汰だから眺めていたわけではないようだ。「ろう者同士が会話をする際には、視線を合わせて話す習慣があります。通訳者が常に正面を向いていると、通訳する言葉がない間にも、視聴者(ろう者)の視点が通訳者に集まってしまう可能性がありました。そこで、閉会式の映像を見てもらう合図として、通訳者に映像を眺めてもらっていたのです」出演された通訳者の皆さんは「無事終わってよかった」と語っているという。今回のような手話付き放送が、特別ではなく当たり前のものとして受け止められる世の中。それこそが、東京五輪の掲げる「多様性と調和」に満ちた世の中なのかもしれない。
2021年08月24日6月7日、シンガーソングライターのカーリー・レイ・ジェプセン(33)が『MUSIC STATION』(テレビ朝日系) に出演。彼女の通訳を、同番組に出演したロックバンド・MAN WITH A MISSIONのメンバー・Jean-Ken Johnnyが担当するという“異例の事態”に注目が集まった。番組冒頭の挨拶で出演者が並ぶと、MCを務める並木万里菜アナウンサー(23)は「今夜はMAN WITH A MISSIONのJean-Ken Johnnyさんに通訳を担当していただきます」と紹介。後ろに通訳家と思われる女性がいるにもかかわらず、Jean-Ken Johnnyはカーリーの言葉をすぐさま日本語に訳し、他の出演者の反応を流暢な英語でカーリーに伝えていた。Jean-Ken Johnnyが見せた流暢な英語力は、すぐさまネットで話題に。Twitterでは「すげえなジョニさん通訳してるよ…」「出演&通訳担当とか斬新やなww」という驚きの声や、「ジャンケンちゃんが喉にマイクあてて通訳してる、カッコイイわ~」と通訳するJean-Ken Johnnyの姿を楽しむ声が見られた。MAN WITH A MISSIONは『Mステ』で、月9ドラマ『ラジエーションハウス~放射線科の診断レポート~』(フジテレビ系)の主題歌「Remember Me」をパフォーマンスした。5月に新アルバムをリリースし、約2年ぶりに来日したというカーリーは、10月7日からジャパンツアーを開催することも決定している。
2019年06月07日ブイキューブとパイオニアVCは2月25日、多言語通訳サービス「V-CUBE トランスレーター」に医療通訳を3月より追加すると発表した。「V-CUBE トランスレーター」は、インターネット経由で通訳オペレーターと接続することができる映像通訳サービスで、8言語(英語/中国語/韓国語/スペイン語/ポルトガル語/タイ語/ロシア語/手話(日本))に対応している。今回は医療シンクタンク一般社団法人ジェイ・アイ・ジー・エイチ(JIGH)が提供する医療通訳サービス「mediPhone」のスタッフによる、医療通訳(英語・中国語、韓国語)を追加し、これまでの一般通訳サービスでは対応ができなかった病状や医薬品の説明などの通訳を行うことが可能となる(韓国語は4月から開始予定)。同社は「訪日観光客の多いドラッグストアや緊急時に訪れる医療機関などで、訪日観光客と、薬剤師や医療スタッフ間との言葉の壁をなくすコミュニケーションを実現します。また、在留外国人の多い地域においては、自治体の公的窓口において、平常時の医療制度の案内や手続き、また、災害等の緊急時における医療支援でもご利用いただけます。」とコメントしている。
2016年02月26日京浜急行電鉄(京急)、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)、ブリックスの3者は2月17日、多言語音声翻訳サービス及び電話通訳サービスの共同研究を開始し、京急の12駅の構内での実証実験を開始した。同研究は、駅の改札窓口などで駅員が外国人に鉄道の利用案内などを行う場面を想定し、機械翻訳と電話通訳のハイブリッド・サービスの有効性などを検証することを目的としているという。NICTの多言語音声翻訳アプリケーションである「VoiceTra」(ボイストラ)をベースに、ブリックスが提供する電話通訳サービスを利用する共同研究用アプリケーションである「鉄道通訳」を作成した。これをタブレット端末にインストールし、駅員が外国人とのコミュニケーションに用いる。実証実験は、羽田空港国際線ターミナル駅や同国内線ターミナル駅、品川駅、横浜駅など12駅で実施する。また、鉄道通訳の対応言語はVoiceTraと同じく、日本語・英語・中国語・韓国語を始めとする29言語。同サービスの導入により、訪日及び在日外国人からの問い合わせ内容に応じてNICTの多言語音声翻訳技術とブリックスの電話通訳サービスを組み合わせて利用可能になり、駅における乗換案内や料金の確認などを、多言語で迅速に可能になると期待できるという。例えば、外国人とのやり取りが比較的簡単な場合にはVoiceTraの音声翻訳を利用し、難しい場合には人の通訳に代わるというように、通訳者による丁寧な対応が必要な場面を絞り込むことにより、助けが必要な全ての外国人に対する案内と、外国人1人1人とのコミュニケーションの質の向上との両立を目指すとしている。
2016年02月18日『「英語が話せない、海外居住経験なしのエンジニア」だった私が、定年後に同時通訳者になれた理由』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の著者・田代真一郎氏は、プロ通訳者として活躍する人物。とはいっても英語の素養があったわけではなく、もともとは自動車会社で働く普通のサラリーマンだったのだといいます。それどころか海外に住んだ経験もなく、初めて飛行機に乗ったのも30歳を過ぎてから。にもかかわらず、60歳で会社を定年退職してからすぐに受けたTOEICでは満点を獲得。いまでは同時通訳までこなし、クライアントやエージェントからリピートの仕事や指名も入るのだそうです。注目すべきは、著者が「仕事こそが、英語を身につける最高の機会だった」と明言している点。50歳になったころ、勤めていた会社が海外メーカーの傘下に入ったため、必要に迫られて英語を学んだことがよかったというわけです。だとすればそれは、多くのビジネスパーソンにも真似できるものなのではないでしょうか?そこで、すぐに活用できそうな「仕事を通じて英語を身につける4つの勉強法」を見てみましょう。■1:知識を最大限に増やす(活用する)意識すべきは、知識を最大限に増やし、それを活用すること。その際、大きなチャンスになるのは、意外なことに2020年の東京オリンピック・パラリンピックだといいます。今回のオリンピックの経済効果は、直接的なものだけでも数兆円にのぼるといわれています。また政府も成長戦略のひとつとして「観光立国」を標榜しており、2030年には訪日外国人旅行者の数を3,000万人以上にすることを目標に掲げています。だとすれば、英語がもっと必要になるわけです。そこで、まずは東京オリンピックについての知識を増やし、内容の理解を深めることに集中する。英語そのものの話とは関係なさそうですが、ここを充実させておくことが、のちのち役立つのだそうです。なぜならコミュニケーションに大切なのは中身で、手段としての英語は虹的なものだから。「なんでも話せる英語」ではなく、「オリンピックについてなら話せる英語」を目指すという考え方です。だからこそオリンピックに関心を持ち、インターネットを利用して知識の充実と内容の理解を図っていくべきだということです。■2:仕事の語彙は、単語帳をつくっておぼえる英語コミュニケーションにおいて、「語彙力」の果たす役割はとても大きいと著者はいいます。そこで大切なのは、みなさんそれぞれの仕事で使う単語を自分のものにしてしまうこと。そして、ここで意識しておくべきことがあるといいます。それは、「単語が役に立つのは、話すときだけとは限らない」ということ。単語を知っているということは、「読む」「書く」「聞く」「話す」のすべてにおいて強みとなるのだそうです。ちなみに、著者が実践しているという「単語力をつける5か条」は次のとおり。(1)単語は出会ったときがおぼえるとき。そのときの場面に関連付けると記憶に残りやすい(2)自分オリジナルの単語帳をつくる(3)単語は隙間時間でおぼえる。単語帳をクリアファイルに入れて、常に持ち歩く(4)クイックレスポンスが大事。自然に言葉が出るようになるまで鍛える(5)単語学習は継続。何度もしつこく繰り返す。忘れることを気にしない■3:「イメトラ」と「サイトラ」で、イメージを英語にする通訳者の学習方法に、「サイト・トランスレーション」(sight translation サイトラ)と呼ばれるものがあるそうです。書かれた原文(英語でも日本語でも)を目に入った単位ごとに頭からどんどん口頭で訳していくこと。対する「イメージ・トランスレーション」(image translationイメトラ)は著者の造語だそうですが、頭のなかにあるイメージを英語にしていく方法。相手にどう説明するか、めまぐるしく頭を働かせ、心のなかで、場合によっては小声で口に出し、話すことを練習するわけです。まずは単語を洗い出し、情報を集めたら、次はそれを英語でいえるように練習するのが有効。最初はサイトラ、慣れてきたらイメトラで行うのがいいそうです。■4:文法は、仕事のなかで試して磨く知識、語彙、イメトラ・サイトラと並び、もうひとつ欠かせない学習項目が「文法」。英語は通じさえすればいいので、文法は必要ないという考え方もあります。しかし基本的な文法知識がないと、「正しく」という部分があやしくなってしまうからだといいます。そうなると文法書を読むことが重要な意味を持つことになりますが、そこにはポイントがあるのだとか。つまり、あれこれといろんな文法書を読み漁るのではなく、よいと思ったものを、じっくりと腰を据えて読むべきだということ。同じ本を何度も読み返し、理解や記憶の深度を深めることが大切だという考え方です。おぼえては忘れ、理解しては忘れるーーそういうものだと達観して繰り返せば、必ず身につくと著者は断言しています。*本書内では、これらの勉強法についてさらに具体的に解説されています。著者自身の体験がベースになっているだけに、説得力も抜群。英語力を身につけたい人は、ぜひ手にとってみてください。(文/書評家・印南敦史)【参考】※田代真一郎(2015)『「英語が話せない、海外居住経験なしのエンジニア」だった私が、定年後に同時通訳者になれた理由』ディスカヴァー・トゥエンティワン
2015年12月18日NECは2月4日、沖縄県浦添市にある浦添総合病院が、NECの「クラウド型ビデオ通訳サービス」を採用し、利用を開始したと発表した。このサービスは、タブレット端末を用いてNECの通訳センターと高品質のビデオ通話で接続し、リアルタイムな翻訳を実現するもの。PCのみならず、AndroidやiPhoneといった携帯端末があれば、専用のアプリからビデオ通話を掛けるだけで、通訳をリアルタイムに利用できる。同病院では、来院した外国人患者と病院関係者とのやりとりを、タブレット端末を介して、通訳者(5か国語に対応)がリアルタイムに翻訳することで、外国語でのスムーズな診療サポートする。通訳サービスでは、英語・中国語・韓国語・ポルトガル語・スペイン語の5か国語に対応し、24時間365日、リアルタイムで利用が可能。また、通訳センター側のパソコン端末と利用者のタブレット端末間の画像共有も可能で、画面上で必要資料を一緒に確認しながらの通訳もできる。今回、浦添総合病院では、3台の端末を導入し、外来と病棟の一部にWi-Fi環境を構築。今後は、法人内にある事業体(健診センター、クリニック等)への導入も検討しているという。
2015年02月04日