私たちが子どものころはほとんどの学校が秋に運動会を行っていましたが、今では春に行う学校も増えてきています。熱中症なりにくいのは春? 思い出に残るのは秋? そこでママとパパに緊急調査をしました。子どもの運動会、春と秋どっちがいいですか?Q.運動会は春と秋、どちらが良いと思う?1.春 38.1%2.秋 52.0%3.わからない・どちらとも言えない 9.9%「運動会は秋がいい」という人がやや多い結果に。やはり、自分の子どものころや体育の日のイメージからでしょうか。王道の秋派と時流の春派に分かれる結果となりました。■暑いの中での練習で体調不良が続出?春派の意見は、夏休み明けの残暑厳しい中での練習が大変そうというもの。気象庁のデータによると、東京における9月の平均気温は2000〜2015年の平均で24.3℃。5月は19.3℃なので、やはり練習期間としては秋の運動会のほうが暑いことは確かなようです。「春は進学、入学と落ち着く間はないけど、今の時代、秋は暑すぎる!夏休み明けてすぐに1日外で練習、毎日数人具合悪くなって倒れる人もいるとの事。明日はうちの子かと心配しています」(千葉県 30代女性)「どちらも経験があり、どっちにしても練習期間は変わらなかったのですが、秋は残暑厳しすぎて練習中や本番でも途中で体調を崩す子が春よりも多かったですし、年配の方専用の絵tんとがあるとはいえ秋開催だとやはり熱中症になるお年寄りの方もいたので、それを思うと春開催がいいです」(埼玉県 40代女性) ■練習の成果を発揮するにはやっぱり秋!練習時間も充分にあり、クラスの結束力も高まるから秋の運動会がいいという親が多数。やはり1年に1度の運動会ですので、子どもの成長が見たいというのが親心なのかもしれません。「春だと一年生が対応出来ずにかわいそう。他の学年も新しいクラスで慣れていないのに無理やりなかんじがあり、やっぱり秋かな。と思います」(東京都 40代女性)「小学校は春ですが、5月末に運動会なので、新学年になったばかりで、すぐGWがありほとんど練習時間もありません。毎日2〜3時間の練習。今は5月でも気温が高く詰め込み過ぎの練習に体調管理が大変です。秋の開催ならもう少し余裕のある練習が出来ると思うので秋がいいと思います」(千葉県 40代女性)「小学校教諭です。春でも暑い時には急に暑く、体が慣れていないせいか熱中症になりやすい気がします。秋は準備の時間が長くとれるので、より完成度の高い演技もみどころではないでしょうか」(神奈川県 40代女性)■気温だけなら9月じゃなくて10月が希望天候だけのことを言えば、9月下旬よりも10月上旬にとの声もありました。気温だけでなく、台風の影響も少なくなりますね。「クラスにもなれてきた秋がいいと思います。うちの学校は秋に運動会をしますが、だいたい9月初旬にありまだ暑いので、出来れば10月開催がいいです」(鳥取県 40代女性)「うちの学校は9月開催なんですが、もう少し涼しくなった10月くらいにして欲しいです。9月もまだまだ暑くて、夏休み終わってすぐなので練習時間も短い気がします」(三重県 40代女性)Q.運動会は春と秋、どちらが良いと思う?集計期間:2016.**.**〜2016.09.06アンケート回答数:12664件 ウーマンエキサイト×まちcomi調べ
2016年09月22日ニュースなどで見聞きする、〝運動能力の低下〞。文部科学省によると、昭和60年代から現在まで、子どもの運動能力は低下傾向が続いています。今回は乳幼児期の運動の大切さや、親子で楽しみながら運動能力を高める遊びを紹介します。お話を聞いたのは:東根明人さん一般社団法人コーチングバリュー協会()代表理事・博士(医学)。運動能力を伸ばすコーディネーショントレーニングの研究と普及に取り組んでいる。著書に『子どもの運動神経はジャンケンゲームでみるみる育つ』(青春出版社)等。■現代の子どもは活動量が減っている運動能力とは、体を思い通りにスムーズに動かす力のこと。体力が向上することと、発育に合った経験・学習をすることで身に付いていきます。運動能力が低下している主な原因は生活の変化。昭和50年代頃までの子どもたちは外で走り回ったり、木登りをしたりと、外遊びで体を動かしていました。しかし、現代は親の自転車や車に乗って移動する機会が増え、歩くことさえ少なくなっています。また、公園など遊ぶ場所が減ったこと、テレビ視聴やゲームの時間増、事故や犯罪への懸念などから室内で過ごす時間が増えたことも活動量の減少要因です。■休日も60分以上の運動を心掛けて運動が不足すると肥満を招いたり、食欲がわかず栄養が十分に取れないことも。転んだときにとっさに手が着けないなどけがをしやすくなる、将来的に病気になりやすいなど、健康を脅かすことにもつながります。2012年に文部科学省が策定した「幼児期運動指針」によると、「毎日、合計60分以上、楽しく体を動かすことが望ましい」とのこと。これには家庭や外で遊んだり、保育園の行き帰りを歩く時間も含まれるので、保育園に通っていれば、平日はほとんどのお子さんがクリアできているはず。休日は家庭でも意識しましょう。■子どもの頃に培う運動神経は一生の宝運動には下の表にある、①バランス能力②リズム能力③操作能力④認知能力⑤反応能力の5つの発達が欠かせません。運動神経がいい人は、これらをバランス良く発揮しています。5つの能力が大きく伸びるのは運動神経が著しく成長する3〜8歳頃。この時期に作られた運動神経の回路は強固で精密なものになり、大人になってもその機能が衰えることは、ほとんどないといわれています。■遊びで体を動かす楽しさを教えよう5つの能力を伸ばすためには、乳幼児期は体を激しく鍛えるのではなく、運動を遊びとして楽しませて。親が無理して一緒に動かなくても、声を掛けたり、一緒に笑ったりするだけで子どもは喜び、体を動かすことが楽しくなります。楽しいと感じると、さらに運動をするようになり、運動神経はますます高められるのです。逆に、親の接し方で、子どもを運動嫌いにしてしまうこともあります。例えば、親が「うちの子は私に似て、運動神経が悪い」とネガティブな言葉を掛けると、子どもは無意識に〝運動が苦手な自分〞を演じようとしてしまいます。そして、それを実現するかのように、本当に運動が苦手になってしまうのです。子どもの発達のペースには個人差があり、一人ひとりが自分のペースで成長しています。他の子と比べずに、先入観を捨てて接することも、子どもの運動能力を伸ばす上で重要です。さまざまな遊びで伸びる5つの運動能力1 バランス能力体のバランスをとる力。転びそうなときに姿勢を保つためなどに使われる。2 リズム能力自分がイメージした動きを体現したり、相手との動きのタイミングをつかむ力。動きを真似するときに発揮される。3 操作能力思った通りに体を動かしたり、ボールやラケットなどの道具を使ったりするときに欠かせない力。4 認知能力空間や時間などを把握したり、状況を考えて判断したりする力。5 反応能力合図や動きに素早く反応する力。飛び出してきた車をよけるときなどに役立つ。先生教えて! 運動に関するQ&AQ 両親とも運動は苦手。運動神経は遺伝する?A 遺伝はほとんどしません。子どもは親の遺伝子を受け継ぐので、もともと運動が得意な子、苦手な子の差はあります。しかし、運動神経は潜在的なものよりも、育つ環境に大きく影響を受けます。両親が運動が苦手だと、家庭で運動する機会が少ないため、子どもも苦手になる傾向があるのです。環境次第で運動が得意になる可能性はあるので、親が運動嫌いの場合は、意識して体を動かす機会を作りましょう。Q 運動神経はいつ頃までに決まる?A 3~8歳頃に運動神経の基礎が作られ、12歳頃まで成長を続けます。運動神経の伸び方には個人差があるので、ちょっとの失敗や上手にできないことがあっても、焦らず温かく見守りましょう。Q 運動能力アップのために0歳でもできることはある?A この時期はスキンシップの一環として、体を動かせれば十分。触れ合いの中で、楽しい、気持ちいい、という体験をさせてあげると、運動へのステップアップもスムーズになるでしょう。Q 運動能力を上げるために親が意識することは?A 子どもの長所やできることを積極的に見つけて、伸ばすことを意識しましょう。ついつい苦手なことやできないことに目が向いてしまいますが、嫌なことを指摘されると子どもは苦手意識が高まり、運動が嫌いになってしまいます。Q 水泳や体操は早いうちからやらせた方がいい?A やらせてもいいですが、それだけになってしまわないようにしましょう。乳幼児期には遊びを中心に、運動能力の基礎を作ることが大切です。足でジャンケンをしたり、ステップを踏んだりするだけでも十分運動になるので、いろいろな動き・運動を取り入れましょう。ただし、まだ筋肉や骨格が発達していないので、激しい筋トレなどは避けて。運動能力アップに欠かせない5つの力を高める遊びを、おすすめの年齢とともに紹介。遊んでいるうちに「こんな遊び方もいいかも!」とアイデアが出てきたらしめたもの。お子さんと一緒に楽しい遊び方を見つけてください。【親子遊び1】抱っこしてゴロゴロ0歳1歳2歳親が子どもを抱っこして横になり、そのまま左右にゴロゴロ揺れます。首をしっかり支えれば、首がすわり始めた頃からできます。ワンポイント寝る前のスキンシップとしてもおすすめの遊びです。ママやパパがギュッと抱きしめると、子どもは大喜び!【親子遊び2】ハイハイトンネルくぐり0歳1歳2歳親が四つん這いになってトンネルを作り、子どもがくぐって遊びます。ワンポイントズリバイやハイハイができるようになってきたら、ママやパパも目線を合わせて一緒に遊びましょう。たくさん動けるようになったら、少しずつ離れた位置でトンネルを作るようにすると、自然に運動量を増やせます。【親子遊び3】風船タッチ2歳3歳4歳5歳6歳ママやパパが上から風船を落とし、子どもにタッチさせます。ワンポイント風船がない場合は、空気を入れたビニール袋や、丸めた新聞紙、タオルなどでもOK。風船を落とす位置や高さを変えたり、タッチするときに「手を2回たたいてから」「頭を触ってから」などルールを作ると遊びが広がります。【親子遊び4】トンネル&滑り台2歳3歳親が床に座って膝を立てます。子どもはママやパパの膝裏のトンネルを通ったり、すねを滑り降りたりします。ワンポイント滑らせるときに、子どもがバランスを取れなければママやパパが腰を支えてあげましょう。【親子遊び5】いろいろタッチ2歳3歳4歳5歳6歳親が言った場所を素早くタッチ。ママやパパは「頭」「足」「床」などいろいろな場所を言いましょう。ワンポイント親は掛け声だけでも良いですが、一緒にやるとさらに盛り上がります。子どもがタッチしやすいところから始め、次第に「ママの背中」「テレビ」などに広げていくと、子どもの運動量がアップ。【親子遊び6】ジャンケンハグ4歳5歳6歳親子で向かい合って立ち、ジャンケンをします。勝ったほうはハグをし、負けたほうはハグされないようにしゃがんだり一歩下がるなどしてよけましょう。ワンポイントジャンケンをした後、瞬時に動くので、瞬発力もアップ。慣れてきたら、ジャンケンを足でやると運動量も難易度も上がります。【親子遊び7】ジャンプタッチ4歳5歳6歳ママやパパは立って腕を伸ばし、子どもはジャンプして親の手をタッチ。子どもの身長に合わせて手の高さを調節して。ワンポイントタッチするときの腕の動きは、ボール投げの動きにつながります。「次はどれくらいの高さにする?」など、子どもと相談しながら遊ぶのも盛り上がります。
2016年09月14日暑い所と冷房の効いた涼しい所の行き来による寒暖差や夏休みの生活リズムの乱れなどから、自律神経のバランスが崩れると、心身共に疲れを感じやすくなります。自律神経のバランスを整える自律神経系は、ホメオタス維持の為、意志とは関係なく常に働いています。主に内臓や皮膚に分布し、心臓、消化器、血管、汗腺などの働きを調整し、2つの相反する作用を持つ交感神経と副交感神経があります。交感神経は、身体を活発に働かせ、副交感神経は、睡眠、休養の時に働き、この2つはバランスをとりあっています。バランスが崩れると自律神経の不調は、この二つの神経系のバランスがとれなくなった時に、疲れる、良く眠れない、汗をかきやすくなるなどの症状が現れます。自律神経の不調は、ストレス、気候、ホルモンバランス、性格などからストレスを受け続ける事が引き金になります。現代は、ストレスを感じやすく交感神経が活発になりがちです。副交感神経の働きをUPさせ、ストレスを開放し、自律神経のバランスを整えましょう。呼吸と生活リズムを整える呼吸と生活リズムを整える事は、自らを整えるだけでなく、周り(自然)と調和する事に繫がります。ゆったりとした呼吸、動作、自然と調和した生活リズムを心がけると、肉体的な疲れやイライラなど精神的な疲れが軽減されます。現代人は、呼吸が浅くて速いと言われています。浅い呼吸は、精神的なストレスや運動不足で気が上がっている状態です。イライラすると呼吸が浅くなるので、呼吸をゆったりさせ、気を下げるように意識しましょう。呼吸は、自律神経の働きと密接に関係し、特に呼気(吐き出す息)は副交感神経の働きを高めます。長く深く吐く事を意識して、心身共にリラックスしましょう。疲れていたり嫌な事があると、下を向き呼吸が浅くなります。吐く事は浄化を促すので、嫌な事があったら呼吸と共に吐き出しましょう。笑顔でいると副交感神経がUPし、免疫力が高まると言われています。疲れたり、嫌な事があった時こそ口角を上げ、リラックスしていきましょう。
2016年09月09日『子どもが変わる 運動能力を伸ばす育て方』(伊藤一哉著、フォレスト出版)の著者は福岡を中心として、全国的にも珍しい「自信を育むための運動教室」を展開している、「グラッチャ子ども運動トレーニングセンター」代表。これまでサッカー、体操、空手、テニス、スポーツ家庭教師などさまざまな運動教室の運営に携わってきたという人物で、指導してきた生徒は1,000人を超えるのだとか。本書では子どもたちと一緒に汗を流した経験を軸として、子どもの運動能力を伸ばすコツや、子どもを運動好きにする方法を明かしているわけです。■12歳までに運動神経は決まる!運動が好きになり、運動で身につく能力を高めることには、さまざまなメリットがあると著者は主張します。また、運動を経験することで身につく力には、大きく「体」と「心」の成長があるのだそうです。そして著者が注目している年齢は、「ゴールデンエイジ」と呼ばれる一生のなかで唯一、動作の習得に特化した時期。ゴールデンエイジとは3歳から12歳までの時期にあたり、つまりは幼稚園から小学校にかけての年齢です。この時期に多くの動作の経験をしていることが、一生の運動神経を決めるといっても過言ではないというのです。また、同じように忘れてはいけないのが「心の成長」。運動が上達していく過程において、「運動にハマる」「相手との競争や仲間との協同」「反復練習による習得」など、子どもは日常生活にはないさまざまなことを経験します。そしてそれらを通じて、集中力や忍耐力、集団のなかでの行動、適切な選択など、大人の社会を生き抜くために必要な力を身につけるということ。■習得と集中の力で勉強力も変わる運動することで得られるさまざまな効果のなかでも、著者は「習得の力」と「集中する力」に注目しているのだそうです。少し意外な気もしますが、「習得の力」と「集中する力」によって、「勉強の力」も劇的に変わるというのです。習得する力が身につくと、子どもはさらにレベルアップしたくなるため、「習得の連鎖」が起こるから。それは、どんな能力を高めるうえでも最高の循環だといいます。さらにいえば、習得をするために欠かせないのが「集中する力」。子どもは習得することが楽しくなると、そのために想像以上の集中力を発揮するもの。いわば運動を習得する喜びが、集中力を養う力になるというわけです。■運動は自信をつけるためにも有効そしてもうひとつ、大切な力として特筆すべきが「自信」。自信がつくと、クラスでリーダーシップを発揮できるなど、さまざまなメリットが生まれるのです。自信を身につけるためには、「できた!」という、その子自身の気づきが必要。自分でやってみて、「やれた」という感覚をつけることが自信につながっていくということです。また、お父さんやお母さん、学校の先生、体育教室の指導員、習いごとの先生などからほめられることで、自信をつける子どももたくさんいるそうです。そういう意味でも、そのきっかけとなりやすい「運動」を経験することはとても大切だというのです。■いつから運動をはじめればいいかでは具体的に、いったいいつから運動をはじめればいいのでしょうか?このことについてはさまざまな意見があるそうですが、著者は「早ければ早いほどよい」と考えているのだといいます。時期に多少の違いはあるものの、子どもには神経系の発達が盛んな時期があります。そのとき、一生のうち一度だけ、そして生まれてからこの時期までに、神経系の95%程度の発達が終わってしまうというのです。その時期とは、生まれてから第二次性徴(小学校高学年~高校生くらいに起こる、大人の体になる時期)まで。細胞分裂が盛んに起こり、体の発達が激しい時期に、神経系の発達もピークを迎えるわけです。イメージしやすい例を挙げましょう。幼少期までに自転車に乗れるようになれば、大人になっても乗ることができます。たとえ久しぶりだったとしても、体が記憶しています。つまり神経系での習得とは、このような現象のこと。しかし大人になってからでは習得に時間がかかり、また、すぐに忘れてしまいます。なぜなら体に身につくのではなく、頭に記憶として残っているだけで、体がついてこないから。神経系での習得と、そうでない場合とではこれだけの違いがあるからこそ、少しでも早く、たくさんのことを体感することが大切だというわけです。*本書にはこうした基本的な考え方から、子どもの運動能力を伸ばすためのエクササイズまでが網羅されています。そのぶん、子どもの運動能力と、それを伸ばすためのメソッドを効率的に身につけることができるでしょう。(文/作家、書評家・印南敦史) 【参考】※伊藤一哉(2016)『子どもが変わる 運動能力を伸ばす育て方』フォレスト出版
2016年08月22日「体の不調がなかなか治らない」「小さなことですぐイライラする」と感じることはありませんか?実はそれ、自律神経の乱れからくる症状の特徴でもあります。『聞くだけで自律神経が整うCDブック 心と体のしつこい不調を改善編』(小林弘幸著、アスコム)は、77万部突破のベストセラー『聞くだけで自律神経が整うCDブック』の第2弾。付属のCDに収録された音楽を聞くだけで自律神経の乱れが整うという点が特徴ですが、今回は特にしつこい心身の不調の改善や、仕事や勉強のパフォーマンスアップにフォーカスしています。まずは本書のなかから、自律神経を整えるための意外なルールをご紹介します。CDと組み合わせればさらなる効果が期待できそうです。■自律神経の乱れは心身の不調の原因にそもそも自律神経とは、内臓を動かしたり、血液を送ったりするなどの働きをするとても大事な神経。睡眠中も呼吸が止まらないのは自律神経の働きのおかげなのです。自律神経はアクセルのような働きをする「交感神経」と、ブレーキの働きをする「副交感神経」の2種類から構成されています。交感神経が活発になると血圧が上昇し、気持ちも高揚しますが、副交感神経が働くと血圧が下がり、穏やかでリラックスした状態になります。大切なのはこの2つがバランスよく働いていること。どちらかが乱れると様々な不調が現れるようになります。■女性は40歳から自律神経が乱れる!現代人に多いのは、「いつも交感神経が優位で、副交感神経の働きが下がっている」というタイプの人。副交感神経の活動レベルは男性が30歳、女性は40歳を境に急激に下がります。つまり年をとるほど交感神経が優位になりやすいのです。この状態になると血流が悪化したり、免疫力が低下したりするなどの体の不調や、1日中イライラしているなどの心の不調を招きやすくなってしまいます。このタイプの人は意識的に副交感神経の働きを高めれば、自律神経のバランスを整えることができます。自律神経が整うとやる気や集中力もアップし、心の余裕もできるので毎日の仕事にもいい影響が出るでしょう。■誰でも簡単にできる自律神経の整え方(1)昼寝は1時間までにする昼食後に短時間の睡眠をとると、頭がシャキッとすることがありますよね。しかし、1時間以上昼寝をしてしまうと、夜の睡眠時に活発になるはずの副交感神経の働きが悪くなってしまいます。昼寝をするなら長くても1時間までにしましょう。(2)大きなため息をつく深呼吸をすると副交感神経が刺激され、末梢血管の血流がアップする効果があります。それにより心身ともにリラックスすることができ、自律神経をコントロールできるのです。オフィスのデスクでため息をついてばかりいると周りに迷惑ですが、トイレに行ったときや昼休みなどに、大きくため息をついてみましょう。(3)寝る前はアルコールを飲まないアルコールを飲むと交感神経を刺激するため、心身ともに興奮状態になってしまいます。また、アルコールには利尿作用があるので寝ている途中で何度もトイレに起きてしまい睡眠の妨げに。寝る前2~3時間のアルコール摂取は避けましょう。(4)朝は運動より勉強をする朝は血管が収縮して体が硬くなっている状態のため、無理に運動をすると心筋梗塞を引き起こす恐れもあります。また、体調が不安定な時間帯なので、思わぬケガをする危険も。朝は脳がいちばん冴えている時間帯なので、運動よりも勉強など頭を使うことを習慣にするのがおすすめです。(5)ジョギングよりもウォーキングをするジョギングは運動量が大きいため、呼吸が速くなり、副交感神経の働きを下げることに。また、呼吸が浅くなると血流も悪くなってしまいます。深い呼吸をしながらゆっくりウォーキングをすると心身ともにリラックスできるでしょう。(6)音楽を聴く副交感神経を働かせるのは、自然に頭のなかに入ってきて、それが体の一部になるような音楽。アップテンポの曲やメロディアスな曲は交感神経を刺激することもあるので、リラックスする時間にはおすすめできません。付属のCDに収録されている音楽は、医学的根拠に基づいて音色やリズム、曲の長さを計算して作曲されているため、低下している副交感神経の働きを高め、交感神経の高まりすぎを抑えることができます。*自律神経を正常な状態に近づければ、血流や免疫力がアップするので、さまざまな不調を根本から改善することが可能です。自律神経を整える習慣と音楽を生活に取り入れれば、不調改善が実感できるかもしれません。(文/平野鞠) 【参考】※小林弘幸(2016)『聞くだけで自律神経が整うCDブック 心と体のしつこい不調を改善編』アスコム
2016年07月06日「夢はオリンピック選手!」とはいわないまでも、かけっこや逆上がり、でんぐり返しなどなど、親としてはせめて小学校で習うことがスムーズにできるようにサポートしてあげたいですよね。子ども1人ひとりの運動能力をアップさせるためには、小さなころからさまざまな刺激を与えてあげることがよいとされています。特に運動神経に関係が深いとされているのは脳の神経系統なのだとか。その成長は12歳ごろまでに100%に達してしまうため、それ以降の向上は難しいとされているようです。では、「運動のできる子」にしたいとき、親はどんなサポートができるのでしょうか?■赤ちゃん時代から刺激のある毎日を抱っこが多い赤ちゃんの時期は「気持ちいいなぁ」「楽しいなぁ」と赤ちゃんが感じそうなことを積極的におこないましょう。季節に応じた草花とふれあったり、一緒にベビー体操を楽しんだり、絵本を読んだり、手先を使うおもちゃを与えてみたり…。そうすることで興味の対象がどんどん広がっていくようです。■幼児期は自分の体を使い、いろんな動きを歩けるようになれば、できる動作も増えることでしょう。走ったり、ジャンプしたり、踊ったり…。遊びながらそれぞれ異なる体の動きをすることで「どう体を動かせば楽しめるのか」が分かるようになり、動きに対するコントロールもできるようになります。ここでも子ども本人が「楽しそう」であることに注目し、過剰な制限を設けることなく自由に遊ばせてあげましょう。■ルールや道具を使った遊びと基礎的な動き友だちとルールにそった遊びができるようになってくる時期は、好きなスポーツができる子もいるかもしれません。それでもひとつのスポーツに集中することなく、ボールやフリスビー、自転車やスケートボードなど道具も交えていろんなスポーツを楽しみましょう。この時期は体の動きに加えて、協力して遊べる力も身に付きます。■12歳まではいろんなスポーツに挑戦させて小学校に入学して勉強に遊びにと忙しくなってくると、本人の意思を尊重して「好きなスポーツだけ」に特化させてしまいがちですが、12歳になるまでは、なるべくいろいろなスポーツを挑戦、経験をさせましょう。習い事をしている場合は、それとは別に休日に家族でプールに行ったり、アスレチックのある公園や施設に出かけたりするのもおすすめです。ひとつのスポーツだけの動きではなく、さまざまな動きの基礎を12歳までに体験させることで、他のスポーツへの応用も比較的楽にできるようになるでしょう。大事なことは、子どもみずから「やりたい!」と思ってもらうことです。そのためには親が楽しそうにやってみせるのもいいですね。また「そんなこともできないの?」とできないことに目を向けるのではなく「ここをこうすれば次は必ずできるよ!」とポジティブな声がけを心がけましょう。「早めに得意そうなスポーツを…」と気持ちが急いてしまいますが、12歳までは基礎の準備段階。こうした動きをきちんと経験させておけば、きっとほかのスポーツでも役立つときがくるはずです。
2016年05月08日神経痛ってなに?妊娠期間中に、腰から太ももにかけてしびれを感じたり、心臓の周りにピリッとした痛みが出たりするといった症状が現れることがあります。そういった痛みやしびれは、神経痛の可能性があります。神経痛とは、病名ではなく症状そのものを指します。全身に張り巡らされている運動や感覚を伝えるための連絡網である末梢神経が、なんらかの原因で刺激を受けることによって、痛みやしびれといった症状として現れます。・妊娠による、ホルモンや体型の変化ママの体内では妊娠初期から、卵巣や子宮、胎盤などからリラキシンというホルモンを分泌します。リラキシンには、出産に向けて赤ちゃんが狭い骨盤を通れるようにするため、骨盤などの関節や周辺のじん帯をゆるめる作用があります。骨盤が緩むことで体を支える力が弱くなり、背骨などにもゆがみが生じます。また、妊娠後期は胎内でどんどん大きくなる赤ちゃんによって、ママの重心や姿勢の変化にともない、骨や関節の位置がずれやすくなります。これらの理由から、おしりや下肢に伸びる神経が圧迫され、痛みやしびれなどといった症状が引き起こされます。・血行不良による冷え赤ちゃんが胎内で成長すると共に、子宮は大きくなります。このことで、お腹や骨盤内の血管が圧迫され、下半身に冷えやむくみが起きやすくなります。これが痛みに対する感受性を高めてしまい、神経痛の発症を促したり、すでに症状がある場合は悪化させたりする原因の一つとなります。・ストレスや不安妊娠による生活面での制限や体型の変化は、ママの心の戸惑いをはじめ、親になるための不安やプレッシャーなどストレスの要因になることが多く、精神的な負担が増えます。これらのストレスも冷えと同様に、神経痛の発症を促したり、すでに症状がある場合は悪化させたりする原因の一つとなります。妊娠後期の神経痛はいつからいつまでになるの?妊娠28週以降は体型の変化や血行不良といった理由から、神経痛を感じ始めるママも多いようです。出産することで治る人もいますが、骨盤や筋肉は長期間同じ状態でいることで固定されてしまうために慢性化し、出産後も続く可能性があります。神経痛の症状が現れたら、妊娠中に放置しないことが大切です。神経痛が現れる妊娠時期とは骨盤をゆるませ神経痛の一因となるリラキシンの分泌は妊娠2ヶ月頃から起こります。またママが妊娠初期に感じる精神面の不安やストレスなども加わり、妊娠4週~15週頃という早い時期から発症する場合があります。お腹の赤ちゃんが成長し、子宮が大きくなることでママの体内の臓器が神経を圧迫することで起きる神経痛に関しては、妊娠中期~後期にわたり症状が現れる場合があります。 神経痛の種類と、痛みやすい場所は?妊娠期間中に発症しやすい神経痛には、座骨神経痛と肋間神経痛があります。・座骨(坐骨)神経痛(ざこつしんけいつう)お腹が大きくなることで姿勢の変化や重心の変化が起こります。座骨神経が圧迫されたり刺激されたりし、お尻や太ももの後ろやすね、足先などに痛みやしびれが現れます。また腰痛を放置しすぎると、悪化して座骨神経痛につながることもあります。・肋間神経痛(ろっかんしんけいつう)妊娠によるストレスで筋肉が緊張したり、子宮が大きくなったりすることで内臓が内肋間神経を圧迫します。それに伴い、肋間(肋骨と肋骨の間)周りに痛みやしびれを引き起こすことがあります。妊娠後期の神経痛予防と対策神経痛の痛みは独特で、痛みの頻度は天気や気温に左右されることがあります。痛みの強さによっては眠れないこともあるため、あらかじめ予防対策を行うことが大切です。・心の安静を保つ妊娠期間中の生活は制限しなければならないことも多く、ストレスを感じやすくなります。またママの体内で分泌される流産を防ぐはたらきを行うプロゲステロンというホルモンは、気分の落ち込みやイライラなどを引き起こします。落ち込みやイライラを感じたら気分転換を行ったり、体そのものを休めるなど、気持ちの切り替えをこまめに行いましょう。・体を温める血行が良くなることで、冷えの原因となるストレスをやわらげることができます。湯船にお湯を張って入浴したり、足湯などの時間を設けたりして、しっかりと体を温めましょう。・就寝時の体位を工夫する仰向けの状態で寝ると、腰やおしりの筋肉が座骨神経を圧迫することになります。下半身に痛みやしびれを感じるママは抱き枕などを利用し、横向きで体を曲げた体勢で眠りにつきましょう。体の重みを分散させることで、神経への刺激をやわらげることができます。・簡単なストレッチをするお腹に負担がかからず、無理なく行えるストレッチを行い、筋肉の緊張をほぐしましょう。腰椎椎間板ヘルニアがある方や、切迫早産と診断されている方の運動はママとおなかの赤ちゃんの健康に影響が出る可能性があります。必ず、健診医または分娩医に相談の上行いましょう。
2016年04月04日かつては妊娠が判明すると、妊娠初期の間は、安定期に入るまで運動はしてはいけないなどと言われていましたが、実際は妊婦本人の体調が悪くなければ、軽く体を動かすのは問題ありません。妊娠がわかる前に運動をしてしまったことを不安に思ったりする必要はありません。ただし、妊娠がわかってからは、事故や接触の危険がある運動(バスケットボール、フットサルなど)や、ついムキになって無理をしてしまうゲーム性の高い運動(テニスの試合など)は避けるよう心がけましょう。また、今まで運動をしていなかった人が、妊娠したからといって、急激に運動をするのはオススメできません。体重管理やむくみ解消ののための運動であれば、軽いウォーキングがおすすめです。マタニティビクスやマタニティヨガ、マタニティスイミングのクラスは一般的に妊娠中期からの開講になります。みんなどうだった? 妊娠初期の「運動」の体験談・小学校の教員をしており、ちょうど運動会の時期でした。生理がきていなかったこれどまさか妊娠しているとは思わず、運動会が終わったら検査してみようと思っていました。はりきって走り回った運動会の翌日、検査したら陽性でした。嬉しいのと同時に、妊娠初期にも関わらず、前日激しく動いてしまったのですごく心配になりました。元気に育ってくれて、無事産まれてくれてよかったです。・妊娠初期から週に2~3回、5キロウォーキングの運動を続けています。(28歳)・妊娠初期から運動のため、自宅から駅までの間を歩いて通勤していました。(30歳)・妊娠初期から8カ月ごろまで、運動のために通勤時、数駅手前から歩くようにしていました。(30歳)・妊娠初期から後期まで歩くことを心がけ、一日一時間ほど歩きました。(31歳) 赤すぐ妊娠情報
2016年04月04日こんにちは。医療カウンセラーのyoshiです。人の体には自律神経というのがあります。これは文字通り、自律している神経、自動的に体の機能を整えてくれる神経になります。副交感神経、交感神経と呼ばれることもあり、人の本能や生きようとする機能に直結している部分があると言えます。今現在、この自律神経について、自律神経失調症という症状が注目されています。“失調”という言葉がついている通り、自律神経の働き、バランスが悪くなってしまう症状です。この自律神経失調症というのは、言葉として、症状として存在していることになりますが、言ってしまえば、“見えない症状”と考えてしまうことができます。もっと言ってしまうと、これは症状としての現象を示しており、病名ではありません。●自律神経失調症には診断基準がない体に起こる現象に対して『自律神経失調症』 という名前がつけられているため、実は、自律神経失調症に関して診断基準というのはないことになるのです。なぜ『自律神経失調症』と診断されているのか、と疑問に感じてしまう人は当然いると思います。これは、他に考えられる原因がない、症状が当てはまらない場合に『自律神経失調症』と判断されることが大きく影響しています。つまり、専門家でも「これだ」と思える材料、診断基準を把握しているわけではない ということです。気をつけなければいけないのは“本当に原因がないのか” ということです。不調がある部分をしっかりと医師に伝え、考えられる原因、病気に関する検査を受けることがなければ『自律神経失調症』とはわからないのです。そのため、万が一、検査をしっかりとされない状態で『自律神経失調症』と診断されてしまった場合には、その診断に疑問を持っておくことは大切です。----------自律神経の乱れは、ストレスなどによっても引き起こされていきますが、下手に自己判断をしてしまうのではなく、信頼できる医師に相談をしてみることをオススメします。相談をするということが、ストレス発散につながる場合もあります。【参考リンク】・自律神経失調症 | e-ヘルスネット()●ライター/yoshi
2016年03月12日ユニバーサルロボットは3月10日、スマートフォンやタブレットのカメラで連続的に人体表面を撮影した画像から交感神経や副交感神経の優位を測定し、自律神経の状態を推定する技術を開発し、特許庁から特許査定を受けたことを発表した。心拍は、交感神経および副交感神経の影響を受け、一拍ごとに速くなったり遅くなったりすることが知られており、この特性を利用することで、心拍の変動から自律神経の状態が推定できるとされている。また、人体表面に張り巡らされている毛細血管には、心臓から血液が送られると、一定の周期でヘモグロビン量の変化に起因する微細な色成分の変化が起こるといわれている。同技術では、この微細な色成分の変化を読み取るため、肌表面を連続して撮影したカラー画像から、肌の色成分に共通する特徴(画像の基底)を求め、この基底とカラー画像の実データとの間の色成分の差分を測定する。これにより、心拍由来の微細な波形のみを抽出、心拍間隔の変動を計測し、自律神経の状態を判定する。同社は同技術について、自律神経の状態をチェックできるアプリなどの一般向け用途のほか、自動車ドライバーの興奮・ストレス状態、眠気の検知や、職場のストレスチェックとして活用するなどの企業向け用途も想定しているとしている。
2016年03月10日東北大学は2月10日、音楽が運動後の自律神経活動に良い効果をもたらすことを科学的に実証したと発表した。同成果は同大大学院医学系研究科内部障害学分野の小川佳子 助教、上月正博 教授らのグループによるもので、米科学誌「PLOS ONE」に掲載された。心大疾患患者では、交感神経活動と副交感神経活動のバランスが乱れているが、運動を習慣的に継続するとこの自律神経活動のアンバランスが改善することが知られている。しかし、毎回の運動では、運動によって交感神経活動が増加したり副交感神経活動が低下したりする。運動を終了すると、運動中に低下していた副交感神経活動が急激に回復するが、これは心臓へのストレスを回避するための反応で、回復反応の遅れは致死性の不整脈や心臓突然死と関連しているとされる。そのため、運動あるいは運動療法を安全に行う上で、運動後の副交感神経活動の回復を高め、運動に伴う心臓へのストレスを減らすことが重要な課題となる。一方、音楽は自立神経活動を調整する効果があると考えられており、特に気分を落ち着かせるような音楽は副交感神経活動を高めることが明らかとなっている。今回の研究では、若年研究者に対して自転車こぎ運動の際に気分を落ち着かせる音楽を聞くことで運動後の副交感神経の低下が抑制されることを確認した。同研究グループは、運動療法に音楽療法を組み合わせることで、さまざまな疾病に対する新しいリハビリテーションプログラムの確立につながることが期待されるとしている。
2016年02月11日新潟大学は2月3日、多発性硬化症および視神経脊髄炎の神経変性に関わる新たな仕組みを発見したと発表した。同成果は、同大学 脳研究所 神経内科 河内泉 講師、西澤正豊 教授、穂苅万李子 大学院生、横関明子 医師らの研究グループによるもので、2月2日付けの米科学誌「Annals of Neurology」に掲載された。多発性硬化症(MS)および視神経脊髄炎(NMO)は、視神経や脊髄、脳に炎症が起こることで、視力の障害、手足の麻痺、しびれや認知機能障害などの症状が現れる神経難病。異常な免疫反応により、MSでは神経軸索を覆うミエリンが破壊され、NMOでは神経細胞・軸索に隣接しサポートするアストロサイトが破壊される。この結果、神経機能が重度に障害される神経変性が起こる。MSとNMOでは異なる免疫制御治療が開発されており、異常な免疫因子をある程度制御することが可能となっているが、神経を保護する治療法は未だ開発されていない。今回、同研究グループは、MSとNMOでは視力障害がしばしば起こるが、NMOではMSに比較して、より重度で回復が不良な視力障害に進展すること、MSのミエリン障害、NMOのアストロサイト障害に加え、MS・NMOともに、視神経軸索と網膜の神経細胞が強く変性していることを明らかにした。また、MSでは「未知の異常な免疫因子」によるミエリンの破壊に引き続き神経変性が起こる一方で、NMOでは「アクアポリン4抗体」によるアストロサイトの破壊に引き続き神経変性が引き起こるが、MSとNMOで障害された神経軸索には、変性したミトコンドリアや陽イオンチャネル「transient receptor potential cation channel subfamily M member 4 (TRPM4)」が異常に集積しており、MSとNMOの神経軸索減少に関与していることがわかった。さらに神経軸索の障害は、網膜の神経細胞にも変化を及ぼすことがわかった。特にNMOではMSと比較してより多くの異常なミトコンドリアが、変性した神経軸索に含まれるため、疾患の早期から免疫制御治療を行うことに加え、神経保護治療を追加する必要があることが示唆された。同研究グループは、異常な免疫分子を制御する「免疫制御治療」と「神経保護治療」の組み合わせにより、患者のQOL向上が期待されるとしている。
2016年02月04日いつもデスクで仕事中のみなさん、日頃運動をしていますか? 運動不足は太ること以上に、座りっぱなしでいることことそのものが糖尿病や心臓病といった病気のリスクを高めることが近年の研究で明らかになり、注目されています。週末にまとめて運動をしても、平日座りっぱなしの姿勢でいるとリスクは変わらないそうです。軽くてもいいので、日頃から身体を動かす習慣を身につけることが重要です。そんな習慣作りに、Apple Watchをうまく活用してみましょう。身に付けているだけで活動状態が分かる内蔵アプリの使い方と、運動を楽しくするアプリをご紹介します。○アクティビティ「アクティビティ」は、日常的な身体の動きを記録するApple Watchの内蔵アプリ。Apple Watch上で常に動作しているので、身につけているだけで1日の身体の状態を記録できます。赤のリングは活動による消費カロリーを表示する「ムーブ」、緑は早歩き以上の運動や「エクササイズ」(後述)の時間を表示する「エクササイズ」、青は1時間に1分以上立った回数を表示する「スタンド」です。記録を増やしてリングを完成させれば目標達成、という仕組みです。座りっぱなしの弊害を防ぐ第一歩は、まずスタンドのリング完成を目指すこと。1時間ごとに少し歩いたり軽くストレッチをして筋肉を動かすだけでも効果があるそうです。度々通知が届いて面倒だと思っていた方も、ちゃんと理由があってのことなので、ぜひ積極的に活用してみてください。○エクササイズ「エクササイズ」はランニング、ウォーキングなどの積極的な運動を記録するApple Watchの内蔵アプリ。iPhoneとの接続が切れていても単独で動作するので、大きなiPhoneを持たずにApple Watchだけを身に付けて外へ走りに行くことが可能です。ジム通い派の方向けに室内ランニングや自転車、エリプティカルといったメニューも用意されています。ワークアウトの記録はiPhoneのアクティビティの他、「ヘルスケア」でも確認できます。なお、長時間のランニングやサイクリングで使用する際には、iPhone側でワークアウトアプリの「電力を節約」をオンにしておくとバッテリーの持ちが安心です。○Runtastic Pro「Runtastic」は様々な形でスポーツを楽しめる運動記録アプリ。ランや自転車の他、サッカーやテニスなどの球技、スキー、ダンス、サーフィンといった多彩な種目に対応しています。最近注目されているインターバルトレーニング機能も搭載。運動強度の時間設定やインターバルゾーンをカスタマイズし、自分の体力に合わせたレベルで始めることができます。また、友だちと運動記録を競ったり、今運動中の人に「いいね!」を送るといったコミュニティ機能も搭載。様々な形でトレーニングをサポートしてくれます。Apple Watch単体で記録することはできませんが、ワークアウトのスタートから終了まではApple Watch上で操作可能。iPhoneには触れなくていいので、ホルダーなどに入れっぱなしでOKです。アプリを起動し、ワークアウトを選んで「スタート」をタップすると、進捗を表示する画面に切り替わります。画面をスライドすると心拍数やペースを表示。感圧タッチで「終了」または「一時停止」できます。○Seven「Seven」は7分間のワークアウトをコーチしてくれるアプリ。腹筋、腕立て、スクワット、踏み台昇降など、12種類のメニューを30秒ごとにこなしていくプログラムです。カウントのスタート、終了、次のメニューの準備、とアプリがインストラクターになって次々にメニューを出してくれます。しかも、インストラクターには鬼軍曹やチアリーダーなど5種類のキャラクターが用意されており、いろいろなパターンのセリフで激励や応援の声をかけてくれます。英語ですが、言葉は分からなくても雰囲気で分かります。自分が頑張れる気分づくり、大事です。Apple Watchからもワークアウトの開始が可能。画面上に現在のメニューと継続時間のリングが表示され、切り替えの際には振動で知らせてくれるので、iPhoneを見ずにトレーニングが可能(音声はiPhoneから出ます)。トレーニングを続ける自主性に自信がない人も、コーチしてくれる存在があれば心強いはず。インストラクターの音声もなかなか面白いので、楽しむつもりでトライしてみてください。同様のトレーニングを日本語でご希望の場合は「7分間エクササイズ」がおススメ。有料ですが、動画・音声・テキストで正しい動作がよく分かります。○Pocket Yoga「Pocket Yoga」はヨガの動作を指導してくれるアプリ。アニメーションと音声でポーズの取り方や呼吸法を説明しながら、30~60分のプログラムをこなします。BGM付きでそれらしい気分になれます。ただし、全て英語なので全くの初心者にはちょっと難しいかも。多少ヨガの経験があって、自宅でもやりたいという方にお勧めです。プログラムはiPhone側で動作させますが、Apple Watchでは同時進行でポーズのアニメーションや時間を表示。iPhoneが見えにくい場所にあってもポーズをすぐに確認できます。プログラムは5種類で、それぞれ時間や難易度の異なるものが用意されているので、これ1本でかなり使いごたえがありそうです。
2015年12月15日カラダのだるさや、イライラ、冷え性、便秘などの不快な症状に悩んでいる女性が急増していると聞きます。コレ、自律神経の乱れによるものかも……。自律神経とはホルモン、免疫機能などをコントロールしている大事なシステム。呼吸や体温調節など毎日私たちが意識しなくてもできるのは、自律神経のおかげです。しかし、現代人はストレスを抱えやすく、とくに女性は、ホルモンが複雑なことも関係して自律神経が乱れがちなんです。そこで今回は、自律神経のリズムを整える簡単な方法をご紹介します。■自律神経の仕組み自律神経には交感神経と副交感神経があります。カラダを活動させる昼間に活発になるのが交感神経、リラックス時や夜に活発になるのが副交感神経です。この2つの神経バランスがうまく保たれることで私たちは、快適な生活を送ることができます。しかし、先ほども申し上げた通り、自律神経が乱れる原因を現代女性は多くもっています。なので、自分で意識的に整えることが大切!それでは自律神経を整える簡単テクニックを厳選して3つご紹介します。■自律神経が整う!簡単テクニック3選☆足首ゆらゆら体操足首をゆらゆらさせると、背中や股関節、仙骨や腰椎に振動が伝わり、自律神経が刺激され、副交感神経の働きが優位になります。実際に冷え性や肥満、便秘、肌荒れ、不眠、膝痛、腰痛が一挙に解消したという報告もたくさん!【やり方】1全身の力をぬいて、あおむけに寝る。足は肩幅にひらく。2足先を外側、内側とゆらゆらさせる。1日3分を目安に行いましょう。☆ モーツァルトを聞くモーツァルトの音楽は副交感神経を活性化することがわかっています。がんやアレルギー症状の改善も報告されているんです!効果を高めるために、余計な騒音や刺激をさけることのできるヘッドホンを使うのがおすすめ。1回30分、1回~2回程度を目安に聞いてくださいね。☆ ビタミンB12を摂取ビタミンB群には神経系を正常化させる働きがあります。中でもビタミンB12は、赤血球をつくったり、糖質や脂肪の代謝にも関係している栄養素。他にも、精神バランスの安定、集中力や記憶力を高める効能もあります。ビタミンB12が不足すると神経過敏、イライラ、突然のふさぎ込み、運動機能失調、手足のしびれなども引き起こされる恐れも!【ビタミンB12を多く含む食べ物】カキ、アサリ、しじみ、レバー、いわし、たまご、チーズ、のりなど。筆者もこれらを意識するようになってから不眠や偏頭痛が解消されてきました。是非みなさんも参考にして、自律神経バランスを改善!ハッピーな毎日を送ってくださいね。
2015年10月07日マキノ出版は9月30日、「自律神経を整えて超健康になるCDブック~CD2枚付録 イギリスの特殊音響&名医が奏でる癒し音~」を発刊した。同書は、聴くだけで自律神経のバランスが整うCDが2枚ついたCDブック。CDを再生すると流れる特殊音響の振動が、全身の60兆個の細胞を活性化させ、自律神経の異常によいという。自律神経は全身の機能を維持し、体と心の健康を守る大切な神経で、バランスが崩れると体や心にさまざまな病気や不調が現れるとのこと。同社は「体がいつもだるく、疲れている人」「感情が不安定な人(イライラする・うつっぽい)」などに購入を勧めている。価格は税別920円。
2015年10月02日「やらなきゃいけないのはわかってる!でもなかなかやる気にならないし続かない・・・」それが運動ですよね。痩せたいし引き締まった身体は欲しい!でも運動は時間もないし、なかなか続かないのもよくわかります。そこで今日は運動嫌いの女性でもキレイを手に入れる方法について、スポーツクラブ勤務経験を持つ著者がご紹介します。■1.「気づいたら運動していた」を増やす「運動しよう」とは思えないかもしれませんが、気づいたらなかなかいい運動になっていたという経験をしたことはありませんか?例えば友達と話をしながらのウィンドウショッピング、仕事で移動していたら思っていたよりも歩いていた、ライブに行って飛び跳ねていたらイイ運動になった、といったことがあると思います。こういった時間を増やすことで、「気づいたらイイ運動」といった結果につなげることができます。またこれは、「運動をしよう」というハードルを感じることなくしっかりと身体を動かすことができるので「やらなきゃ!」「続けなきゃ!」というストレスを感じなくて済みます。■2.家事を頑張る「スタイルが良い女性は部屋もキレイ」と聞いたことがありますが、もちろん個人差はあれど、これは細かく動くのが苦にならないからかもしれません。出したものを元あった場所にしまう、掃除機をかける、床や棚の拭き掃除をする、お風呂やトイレ、水回りの掃除を定期的にしている女性としない女性とでは、消費カロリーも大きく変わります。部屋がキレイになると気分も変わるので、「運動がイヤ!」という時には、まずは部屋の片付けから始めてみてはいかがでしょう?■3.お菓子やスイーツを我慢する「運動がいや!」というからには、必要以上の脂肪を蓄えないに超したことはありません。そのためには、脂質や糖質を摂り過ぎないことが一番大切。そうは言っても通常の食事から無理に脂質や糖質をカットするのは難しいので、お菓子やスイーツといった我慢できるところを我慢しておきましょう。また間食をしていると、必要な食事から栄養を得ることができなくなってしまうので、余計に栄養が偏ってしまいます。運動無しでキレイを手に入れるためには、「食べているものが身体を作る」の言葉を常に心に置いておきましょう。■4.半身浴をする運動嫌いだと汗をかく機会が少なくなってしまいますが、半身浴ならお風呂に入っているだけで汗をかくことができます。汗をかかない身体は毒素を外に出すことができないので、ダイエットも成功しづらく、吹き出物もやむくみにもつながってしまいます。好きな本を読んだり、好きな曲を聴きながら長風呂ができる環境を作って運動のかわりに積極的に半身浴をするようにしましょう。■おわりにいかがでしたか?運動がイヤなら食事や入浴、日常生活などほかのところで運動しない分をカバーすれば良さそうですね。身体を動かすことを運動だけだと思わずに生活すれば、キレイのためにできることもたくさんありますよ。(栢原 陽子/ライター)
2015年09月17日「自律神経」という言葉を聞いたことがありますか?自律神経は体内を正常に働かせるために24時間働き続けている神経です。通常、自然に沿った生活をしていれば特に乱れることはありませんが、夜更かしや運動不足など、不規則な生活を送っていると乱れてしまい、結果的に不眠症、肥満、病気、老化につながります。これらの症状はすぐに現れるわけではありませんが、身近な例としては老けてシワが増える、眠れず肌がボロボロになる、過食になるなど女性として気になる症状の原因にもなります。そこで今日は、ヨガインストラクターの資格を持つ著者が自律神経を整える方法についてご紹介します。■1.朝、太陽の光をあびる自律神経には日中に優位になる交感神経と夕方から夜に優位になる副交感神経の2種類があります。この2つのバランスが乱れると不調につながります。まず大切なのが朝の時間の過ごし方。眠っている間は副交感神経が優位になっているので、日中活動するのに必要な交感神経を優位にする必要があります。交感神経を優位にしてくれるホルモン、セロトニンは寝起きに一番多く分泌されると言われているため、起床直後30分以内に窓をあけて、しっかりと太陽光を浴びることで脳や身体に「朝ですよ」を教えてあげることができます。曇っている日でも、部屋の光よりも十分な光の強さがあるので、起きて30分以内に太陽光を浴びることを意識しましょう。■2.夜にするならランニングよりウォーキング朝、交感神経が優位になったら、日中テキパキと活動できますが、夕方から夜にかけては副交感神経を優位にしてあげる必要があります。現代では、一日中PCに向かっているためPCやスマホの電磁波の影響により交感神経の高ぶりがおさまらず、いつまで経っても副交感神経が優位にならず寝つきが悪い方も多いようです。夜には激しい運動やスマホから離れて生活するのが大切。仕事後にダイエットのためランニングをしている人もいますが、自律神経を整えるためにはランニングよりのウォーキングがオススメ。ランニングは運動能力や筋力をアップさせることができますが、どうしても激しい運動なため、ウォーキングに比べると呼吸が浅く早くなり交感神経が高まってしまいます。ダイエットのために夜に身体を動かすなら、深い呼吸を意識しながらできるウォーキングにしておきましょう。■3.就寝前にはリラックスしてしっかり休む自律神経を整えるためには睡眠の質も大切です。「寝よう」と思ってもなかなか寝付けず、睡眠の質が浅くいくら寝ても寝足りないという状況が続くようなら、睡眠の質が悪くなっている可能性があります。良質な睡眠を得るために、就寝前にはしっかり副交感神経を優位にしておきましょう。そのためには、PCやスマホから離れる、ぬる目のお湯にゆっくりつかる、あたたかい飲み物を1杯飲むことがオススメ。■4.深い呼吸をおこなう呼吸は身体や気持ちの表れと言われています。緊張している時やあせっているとき時、怒っている時には浅い呼吸になり、落ち着いている時やリラックスしている時には深い呼吸になっています。逆に、呼吸をコントロールすることで感情をコントロールすることもできます。あえて緊張している時に深呼吸をすることで、緊張の高ぶりを抑え、リラックスする方法は日常的に使われていますよね。今日は疲れたという時、イライラしていると感じる時には、深い呼吸を意識して、意識的に呼吸を使って副交感神経を優位にするようにしましょう。■おわりに自律神経の乱れはすぐには気づきにくいものなので、自分では意識していなくても身体がストレスを感じて乱れていることもあります。「なんだか不調を感じる」という時には、「自律神経のバランスが乱れているのかも?」と疑ってみてください。(栢原 陽子/ライター)
2015年09月11日最新の研究で、運動では痩せられないことが判明しました。100kcalを消費するためには、およそ1.5kmのジョギングが必要。運動は決して効率がよくないのです。ダイエットでもっとも大事なのは、カロリーを取りすぎないこと。今回は『Daily Mail Online』の記事を参考に、ダイエットのための運動とカロリー制限についてまとめました。■ダイエットで一番大事なものはカロリー制限ジム通いをするほとんどの人は、筋力アップや体力づくりではなく「体重を落とす」ことを目標にしているでしょう。しかし研究者は、「ランニングマシーンで自分を追い込むことは体重を落とすことにはつながらない」と主張します。運動量の増加は、食欲の増進につながり、結果として食事量が増えるという論理です。それゆえ、研究者は運動量の増減に関わらずカロリー制限がもっとも大事であると結論づけたのです。■ダイエットしたいなら食事に気を遣うべきロヨラ大学シカゴ校の医学分野の権威、リチャード・クーパー博士とエイミー・ルーク博士は何年もの間、運動と肥満の関係性について調査してきました。国際疫学ジャーナルで、彼らはこう述べています。「身体活動は、全体的な健康・運動レベルを向上させるために極めて重要な要素です。しかし、それは肥満に対するアプローチとしては、限られた効果しか発揮できません。日常的に活動的に行動し、階段を使ったり、食べるもの自体に気を遣ったりしてフルーツや野菜をより多くとるよう努力するべきなのです」■運動を本格的にしてもダイエット効果なし多くの実験で、運動だけではなくカロリー制限によって効果的に体重を減らせることが証明されています。また、本格的な運動によるカロリー消費と体重の変化に関係性がないとする研究もあります。日常のなかでほんの少しの運動・活動量の変化があれば、エネルギーバラスをよくするには充分です。ジムでの本格的な運動は、肥満に対しては効果がないのです。運動には多くの効果がありますが、意識しておかないと運動量を増やしてもその分食事量が増えるので、ダイエット効果としては相殺されてしまいます。■運動すると甘いものが食べたくなりやすい昨年、5:2ダイエット(※1週間のうち2日間はカロリーを通常の4分の1に抑え、5日間は普通の食事をするというダイエット法)を提唱したマイケル・モズレー博士は、運動が体重増加を引き起こす可能性さえあると警告しました。多くの人は、運動したぶんだけ食べたいものを食べてよいと考えるでしょう。ジムに行くこと=食べられる喜びになっている人もいるかもしれません。しかし、これは間違いです。問題は、運動後に「ご褒美」としてお菓子や食べたいものを自分に与えてしまうことなのです。ジムで運動したという安心感が、好きなものを食べてもよいという油断を招いてしまいます。運動はプロポーションをキープするためにはよい方法ですが、ダイエットには効果的ではありません。ジムに行けばたしかにカロリーは消費できますが、消費されるカロリーは私たちが考えているよりもずっと少ないのです。1ポンド(=約454g)の脂肪は3,500kcalに相当します。1ポンドの脂肪を燃焼させるためには、約38マイル(=約61km)走らなければなりません。■いつもの食事に必要な本当の運動量とは?思っていた以上にカロリーの高い食べものに出会ったことはありませんか? ついついコーヒーショップで食べてしまうマフィンやカフェラテは、かなりの高カロリーなのです。たとえば、マフィンは約500kcalです。消費するためには8km走るか、16km歩かなければなりません。カフェラテは約150kcalなので、2.4km走るか、4.8kmまたは30分間歩かなければ消費できません。食べたものを相殺するのに本当に必要な運動量を知れば、ジムでの運動だけで体重を減らそうという考えにはならないでしょう。カロリー制限こそ、ダイエット成功への近道なのです。(文/スケルトンワークス)【参考】※Going to the gym WON’T help you lose weight – you need to eat less: Study finds exercise alone is not enough to shed the pounds-Daily Mail Online
2015年09月01日「体を動かすのは基本的に億劫なタイプ…」という方も、「昔からスポーツなどで体を動かしてないといられない…」という方も。今回は、体と心のキレイを保つシステムとして知っておきたい運動の必要性と筋肉の働きについてのお話です。体のサビ=活性酸素が増え過ぎる現代生活もともと人間の体には、呼吸をしたり、細菌を退治するといった生命活動によって活性酸素を生み出し、それを処理する抗酸化機能もセットで備わっています。しかし現代は、強い紫外線、乱れた食生活、ストレスなど活性酸素の過剰発生につながる要因がたくさん。自前の抗酸化機能では処理が追いつかなくなり、過剰になった活性酸素は体内の酸化“サビつき”を進行させます。そして一般的に活性酸素には4つの種類があり、それぞれ消去に働く抗酸化物質も違ってきます。活性酸素 4種類・スーパーオキシド・過酸化水素・一重酸素・ヒドロキシラジカル運動は、活性酸素を「消去する」システム抗酸化物質というと、野菜などに含まれるビタミンや色素などのフィトケミカルを思い浮かべる方も多いと思いますが、オレンジやトマト、葉野菜などの抗酸化物質が力を発揮するのは4種類の活性酸素のうち「一重項酸素」と「ヒドロキシロジカル」です。残りの2種類、「スーパーオキシド」「過酸化水素」については、実は運動によって体内の抗酸化酵素が活性化することで消去されます。つまり、どんなに気を使ってヘルシーな食生活を送っていても、運動不足の状態では、体内の抗酸化システムを良く保つことは難しいといえます。運動の適正量を知らないと、逆効果に?現代生活の中で過剰に発生してしまう活性酸素の消去力を上げるには、ほどよく汗をかくくらいの運動を定期的に行うことで、体内にある抗酸化酵素の量を増やすことが必須です。ただし、息がぜいぜいと上がり、翌日にも疲労感が抜けないほど激しい運動は、かえって活性酸素を増やしてしまうことになるのでご注意を。軽く息が上がってじわっと汗をかき、翌日に疲労感や激しい筋肉痛が残らない程度の運動量が、体内の抗酸化システムを良い状態に保つ運動量の目安です。運動による筋肉刺激は、「心の健康」にも必要!また、最近になってスウェーデン・カロリンスカ研究所から発表された研究結果によると、運動によって筋肉が刺激されると、ある物質が解毒されることがわかったそうです。そのある物質とは「キヌレニン」というアミノ酸の一種。「キヌレニン」は肉や魚、豆製品に豊富に含まれる必須アミノ酸の一つ「トリプトファン」が体の中で代謝されるプロセスにおいて変化して発生、とくにうつ病や統合失調症といった精神疾患を患っている人ほど体内で著しく増加されることがわかっています。「キヌレニン」がどのようにして神経系統へ影響を及ぼすのか、詳細なメカニズムはまだ完全に解明されていません。しかし、運動によって筋肉への刺激が与えられると、筋肉中に発生するタンパク質から、キヌレニンを分解する酵素が誘導されることが判明したそう。研究論文によれば、キヌレニンが脳へ到達する前に、分解酵素によって無害なキヌレン酸への変化が行われているのではないかと推定されています。運動によるリフレッシュ効果がストレスマネージメントに役立つことはすでに周知の事実となっていますが、筋肉を鍛えることは体内のサビつきをデトックスし、そしてメンタルヘルスに関わるデトックスも行われていた、というのは注目すべき新発見です。アラフォー世代としては、くすまない肌はもちろん、曇らない心のためにも、無理なく続けられるほどよい運動を習慣にしていきたいですね。参照サイト/Technity運動によって骨格筋が刺激されると、鬱の原因物質が “解毒”される ―Cell
2015年07月09日みなさんは常日頃から運動していますか?中学高校時代は運動部に所属していた人も、歳を重ねるごとに運動から遠のいてしまい、今では「腹筋10回しただけで翌日筋肉痛!」ということもあるのではないでしょうか。しかし、そんな運動不足な人こそカラダを動かしてしてほしいのです。今回はその理由について紹介いたしますね。■運動不足のデメリットはこんなにたくさん!健康なカラダを保つために「食事」「運動」「睡眠」が大切なのはみなさんご存知のはず。しかし、この中の「運動」についてはあまりやらず日々のストレッチやリンパマッサージで満足してしまうことも。しかし、カラダを動かさず一日中だらだら、座りっぱなしでいると血行不良による腰痛や肩こり、頭痛、そしてむくみや便秘になることも。これらを防ぐためにはやはりカラダを動かすのが一番なのです!■まずは週1回20分のウォーキングから!とはいえいきなりの運動は億劫ですし、ジムに通うとなるとお金もかかってしまいますから、まずは週に1回、20分間のウォーキングからはじめてみませんか?しかし、買い物中のようにのんびり歩いたり、何度も立ち止まってしまっては意味がありません。また、ヒールやサンダルでのウォーキングは返って足をむくませる原因になってしまうので、運動靴で足早に歩くようにしてくださいね。慣れてきたら週に2回に増やしたり、歩く距離を伸ばしてみたり。そんな生活を続けていくことで徐々に「歩くことがあたりまえ」になってきます。■運動不足の人ほどウォーキングでキレイに!運動不足ということは、それまでウォーキングに必要な筋肉がほとんど使われていなかったということ。そのため、普段からウォーキングをしている人に比べ、肌や体調の変化、カラダの軽さを感じやすくなるのです。これはほかの運動にも言えることで、「腹筋はしているけど腕立て伏せが嫌い」という方は、腕立て伏せで使う筋肉が弱っているということ。そのため、腕立て伏せを何日か続けていくうちにその部分が鍛えられ、引き締めが期待できるようになるのです。■慣れてきたらランニングも!今回は手軽にはじめられるウォーキングについて紹介いたしましたが、慣れてきたらランニングも少しずつ加えてみましょう。ランニングの場合、ウォーキングの倍ものカロリー消費が期待できますので、運動不足を解消してダイエットをしたいという方にはもってこい!とはいえ、これまでまったく運動してこなかったのに急にランニングを初めてしまうと膝を痛めてしまったり、必要以上にキツく感じてしまい挫折の原因にも。まずはウォーキングを1か月続けてみて、「物足りないな」と思った時に5分だけ走り、疲れたら歩いてを繰り返すのも良いでしょう。■おわりにカラダを動かすことは健康な心と体に必要不可欠。私自身、1日中パソコンに向かう生活を10年間ほど続けており、恥ずかしいほどの運動不足だったのですが、ここ数か月は家から駅まで毎日片道20分を歩き、なるべく階段を使うなどして1日に1万歩を目標にウォーキングをしています。そのおかげか、カラダが軽くなり、肌の調子もとてもいいです!これはこれまで運動不足だったからこそ感じられる快感なのかもしれません。みなさんも、苦手な運動を日常に取り入れることで、健康で美しいカラダを手に入れてくださいね。(大野えりか/ハウコレ)
2015年06月26日慶応義塾大学(慶応大)は5月27日、小児神経発達障害であるレット症候群患者からiPS細胞を樹立し、神経発生過程における異常を明らかにしたと発表した。同成果は慶大医学部生理学教室の岡野栄之 教授、山梨大学大学院総合研究部環境遺伝医学講座の久保田健夫 教授、順天堂大学大学院医学研究科ゲノム・再生医療センターの赤松和土 特任教授の共同研究グループによるもので、5月27日付(現地時間)の英医学雑誌「Molecular Brain」オンライン版に掲載された。レット症候群は女児の1万5000人に1人の確率で発症する疾患で、6カ月~18カ月は通常の発達経過をたどるものの、徐々にそれまでに獲得した言語・運動能力を失うとともに特徴的な手もみ運動やてんかん、自閉症といった症状が現れる。この疾患の患者の約90%以上が2本のX染色体上にあるMECP2遺伝子のどちらかに変異を有していることがわかっている。現在は根本的治療法がないものの、自閉症状を示す疾患のなかで原因遺伝子がわかっている数少ない疾患であることから、レット症候群の研究が進めば自閉症全体の治療法の解明にもつながることが期待されている。これまでの研究では、患者の脳から神経系の細胞を入手することは不可能なため、MECP2遺伝子に変異を加えたマウスを用いてレット症候群の解析を行っていたが、実際の患者の症状は再現出来ていなかった。今回の研究では、MECP2遺伝子に同じ遺伝子変異を持つ2名の患者の皮膚細胞を使用した。女性の細胞は2本のX染色体を有し、ランダムに片方のX染色体の遺伝子発現が抑制されるため、正常MECP2遺伝子発現細胞と変異MECP2遺伝子発現の2種類の細胞が混在している状態からiPS細胞を作成した。その結果、正常MECP2遺伝子が発現しているiPS細胞と変異MECP2遺伝子が発現しているiPS細胞の2種類が得られた。作成した2種類のiPS細胞から誘導した神経幹細胞と神経細胞を比較したところ、変異MECP2遺伝子をもつ細胞では、細胞外のイオン濃度調整や血流調整、神経伝達物質の調節を担うグリア細胞の一種であるアストロサイトが、正常な細胞に比べてに比べて多く存在していることが判明した。研究グループは、今後の研究で、グリア細胞の発生異常がレット症候群の諸症状とどう関連しているか明らかにする必要があるとしている。
2015年05月27日理化学研究所(理研)は5月22日、皮膚感覚を知覚する脳の神経回路メカニズムを解明したと発表した。同成果は理研脳科学総合研究センター行動神経生理学研究チームの村山正宜 チームリーダーらの国際共同研究グループによるもので、米国の科学雑誌「Neuron」に掲載される。皮膚感覚の情報は脊髄や視床を経由し大脳新皮質の第一体性感覚野(S1)に到達することが知られている。S1に到達した情報はより高次な脳領域に伝えられ、これを「ボトムアップ入力」と呼ぶ。また、反対に高次領域から低次領域への入力を「トップダウン入力」と呼ぶ。従来の仮説では、皮膚感覚を知覚するためには皮膚からの外因性ボトムアップ入力が、注意や予測といった脳内活動による内因性トップダウン入力と融合することが必要だと考えられていた。この場合「何かに注意しなければ何も感じない」とうことになるが、人間は特に何も注意していなくても皮膚感覚の知覚は可能であり、この仮説では実体験を説明できていない。このように、皮膚感覚の知覚を形成するための基本神経回路とそのメカニズムについては詳しくわかっていなかった。同研究グループは、マウスの肢を刺激した時に脳内で起こる神経活動を細胞レベルから回路レベルまで包括的に測定した。また、マウスが皮膚感覚を識別する課題を行っている最中の行動を解析した。その結果、内因性トップダウン入力と外因性ボトムアップ入力が同じタイミングで連合する神経活動は観測されなかった。一方、皮膚感覚の情報が外因性ボトムアップ入力としてS1から高次脳領域に送られた後、再度S1へ「外因性のトップダウン入力」として自動的にフィードバックされる反響回路を発見した。また、外因性トップダウン入力は、従来提唱されてきた内因性トップダウン入力と外因性ボトムアップ入力の連合入力と同等の機能を担っていることがわかった。この外因性トップダウン入力を抑制したところ、マウスは皮膚感覚を正常に知覚できなくなったという。今回の研究成果は、脳が2つの神経回路を状況によって使い分けている可能性を示唆するもので、今後、外因性トップダウン入力のメカニズムを解明することで、老齢による五感の知覚能力の低下予防・改善につながることが期待される。
2015年05月22日学生の頃はめったに思わなかった運動不足。最近は、1日が終わると身体の節々の痛みに運動不足を実感する筆者。ついでに、見るにたえないお腹周りのお肉が、それをさらに物語っています。社会人のみなさん、運動していますか?今回、30代の男女300人に社会人になってから運動する機会が減ったかどうか聞いてみたところ、約57%、じつに半数以上もの人が減ったと回答!男女比率もほとんど同じで、運動不足を実感していることが判明しました。運動は健康を保つための基本中の基本なのに、こんなに多くの人がそんなことでは、日本はメタボで溢れかえってしまいます。危機感を感じながら、その実態、一緒に見ていきましょう。■社会人の運動が減った理由トップ3[1位]忙しい=時間がないから「学生時代はフットサルをやっていたが、社会人になって忙しくなりなかなか練習にいけなくなった。余裕があれば行きたいが平日は忙しくて無理……」「学生時代は部活で動いていたが、仕事が多忙でやらなくなった」「仕事が忙しく、夜や休日も家で仕事をすることもあるので」特に男性は、運動部に入っていた人が多く、せっかく学生時代に身についていた運動の習慣がなくなってしまうのは残念ですよね。調べてみると、意外に自分の会社に運動サークルがあったりすることもあります。社内だと忙しさもわかってもらえるので参加しやすいのではないでしょうか。[2位]仕事がデスクワーク中心だから「デスクワークなので全然動かない」「座り仕事ばかりで体重が増えた」「デスクワークでほとんど体を動かさない」こちらは女性に多い意見。確かに、デスクワークは、気がついたらトイレと昼食以外は1日中座っていたということも。座りっぱなしでは足もむくみます。美しい体型を作るためにもここはぜひ積極的に、ベリーダンスやフラダンス、などを習ってみては?女子力アップにもひとやくかいますよ![3位]体育の時間がなくなったから「学生時代は体育の授業があったけど、今はほとんどしていない」「体育の時間がありませんから」「体育がない……」この意見は、もともとあまり運動をしないし好きでもないけれど、体育でなんとか補っていた人たちだと思われます。こういうタイプは、あえてスポーツジムに入会するなどして、体育の時間に替わる時間を作ってしまいましょう。義務でもやらないよりはやったほうがよいのが運動です。他は、全て「疲れている」という理由でした。「平日・休日ともにそういった時間を作ろうと思えないぐらい疲労している」「仕事で疲れて家に帰ったら寝てしまう」「仕事で疲れてしまってわざわざ休みの日に身体を動かしたいとは思わない」でも、そこを奮い立たせて「運動を!」と言いたいところですが、疲れていると考え方も後ろ向きになっていたりするもの。せめて、エレベーターやエスカレーターを使わず階段オンリーにする、1駅先の駅から歩くなど、通勤のついでにできることで、運動に慣れていきましょう。■運動継続している人の秘訣は意識!反対に「減っていない」と答えた約43%の人の意見をみると、「運動する機会が減ったことで解消のためにスポーツを始めたらハマってしまって今までの人生の中で今がいちばん運動している」「昔は特に意識していなかったが今は意識してウォーキングなどするようになった」「学生時代は何もしていなかったが社会人になってからジム通いやジョギングをするようになりました」など、意識的に動いていることがわかりました。頑張っている感じが、素敵ですよね。また、減った人たちがメタボや日常的なダルさを訴えているなか、減っていない人たちのそのような不調はありませんでした。ビバ運動!運動は青春時代だけのものではないのです。運動はやらなくなると、どんどん面倒くさくなっていきます。そして体力もなくなるからますますやらなくなるという悪循環に。健康な毎日はもちろん、老後を楽しく過ごすためにも、思い腰を持ち上げて、積極的に運動をしていきましょう。体が思うように動くようになると、運動が楽しみに変わり、いつのまにかスタイル美人という嬉しいおまけもついてきますよ。(文/猫野うた)【調査概要】調査方法:インターネットリサーチ『簡単アンケート』調査期間:2015年2月25日(水)調査対象:全国30代の男女300名
2015年04月01日大阪市立大学は3月18日、iPS細胞と人工神経を組み合わせて、マウスの坐骨神経損傷部に移植し、神経再生の長期有効性と安全性を実証したと発表した。同成果は同大学医学研究科整形外科学の中村博亮 教授、上村卓也 病院講師らのグループによるもので国際細胞組織学誌「Cells Tissues Organs」オンライン版に掲載される予定。外傷などによる末梢神経損傷に対しては自家神経移植が行われるが、神経を採取した部分に新たなしびれが生じてしまう。そのため、人工神経の臨床応用が進められているが、現在市販されているものは材質が硬く、移植場所が限られる、人工神経の神経再生が乏しいなどの課題がある。同研究グループが開発した人工神経は二層構造となっており、内層をポリ乳酸とポリカプロラクトン、外層をポリ乳酸のマルチファイバーメッシュで構成することで強度を保つと同時に、高い柔軟性を実現した。研究では、マウスiPS細胞から分化誘導した神経前駆細胞を人工神経に充填し、培養したものを坐骨神経損傷マウスの損傷部に移植し、48週間にわたり知覚機能の回復を調査した。その結果、iPS細胞を付加した人工神経を移植したマウスでは、人工神経のみを移植したマウスに比べて有意な神経再生が確認された。また、iPS細胞移植による腫瘍形成は認められず、iPS細胞と人工神経の併用によって長期的に安全かつ有効な神経再生が得られることがわかった。今回の成果によって今後、iPS細胞の移植再生医療が実現すれば、末梢神経領域へのiPS細胞の応用も可能になる。また、将来人工臓器や人工の手足が作成されるようになった場合、それらを神経でつないで動かすことに応用できる技術であると考えられるという。
2015年03月19日スポーツをした日の夜は、ぐっすり快眠・・・という経験は誰にでもありますよね。「運動」と「睡眠」は、とても親和性の高い関係にあります。しかし、両者とボディクロック(体内時計)の関係を正しく理解していないと、運動が不眠を招いてしまう場合もあります。運動と睡眠、ボディクロックについて、ボディクロック研究会会員で「3D睡眠診断」の開発者でもある、久留米大学医学部環境医学講座助教・松本悠貴先生にお聞きしました。Q運動の時間帯によって、睡眠の質が変わってくるのですか?Aはい。ボディクロックのメカニズムからは、夜更かしをしないことが前提となりますが、就寝の2時間くらい前に運動をすることが睡眠にとって理想的ですね。ヒトの体温リズムは19時前後に最も高くなり、その後下がり始めてある程度下がってくると眠気を催すようになります。従って運動後の体温の低下が通常の体温リズムの低下と重なり入眠がスムーズになります。Q運動にふさわしくない時間帯もあるのでしょうか。A健康リスクの観点から最も避けたいのは、起床直後、朝食前の運動です。起床直後は、体が覚醒するために交感神経が優位になり睡眠時に比べて血圧が急上昇します。 “自律神経の嵐が起きている”と言われるほどです。脳卒中や心臓発作による突然死もこの時間に最も多く発生します。どうしても朝に運動しなくてはならない場合は、睡眠中の発汗による水分不足をしっかり補い、朝食を食べて消化器を動かし、副交感神経を働かせて自律神経を安定させた方がよいでしょう。また、質の高い睡眠という観点からは、眠る直前の運動はおすすめしません。運動による興奮によって入眠が妨げられる可能性があります。眠る直前であれば、硬くなった筋肉をほぐすための軽いストレッチなどがよいでしょう。Qより効果的な運動の種類を教えてください。Aウォーキングやジョギング、水泳などの有酸素運動を行うとよいでしょう。1日1時間くらいできればよいですが、30分程度の軽い運動でもかまいません。負担が大きすぎず、楽しいと感じる運動の方が継続できてよいと思いますよ。————————————————————————————————————————-久留米大学医学部環境医学講座 助教ボディクロック研究会研究会員松本悠貴 先生長崎県長崎市出身。産業保健の立場から働く人の健康と睡眠を考える。日頃の睡眠習慣がからだの健康、こころの健康、労働現場における事故や生産性から対人関係の問題まで多岐に渡り関わっていることを労働者に伝え、健康指導を行う。同大学神経精神医学講座の内村直尚教授とともに睡眠の位相・質・量を測る尺度(3DSS)を開発し、24時間型社会を生きる現代人に合った睡眠のサポートについて研究している。Photo by John Loo
2015年03月11日金沢大学は3月5日、アルギニンバソプレシン(AVP)という神経ペプチドを産生する神経細胞が体内時計の機能に重要な役割を果たし、概日リズムの周期や活動時間の長さを決定すると発表した。同成果は金沢大学医薬保健研究域医学系の三枝理博 准教授、同 櫻井武 教授と北海道大学、理化学研究所の研究グループによるもので、3月4日の米科学誌「Neuron」のオンライン版に掲載された。ヒトを含む哺乳動物のさまざまな身体機能は約24時間周期リズム(概日リズム)を刻んでおり、視床下部の一部である視交叉上核に存在する体内時計により制御されている。同研究グループは、視交叉上核を構成する約2万個の神経細胞の中から、最も多いとされる(約40%)AVPを生み出す神経細胞に目を付け、AVPだけで細胞時計を破壊した変異マウスを作成し、実験を行った。その結果、常に光を遮断した環境でマウスを飼育し、ケージ内を自発的に動き回る行動の概日リズムを解析すると、正常なマウスは24時間弱の周期を示すのに対し、変異マウスは周期が約1時間長くなっていた。1日の活動時間と休息時間を比べると、変異マウスは正常マウスに比べて活動時間が約5時間長くなった。また、明暗サイクルを8時間早めて時差を起こすと、変異マウスは正常マウスに比べ約5日早く新たな環境に対し行動リズムが順応し、体内時計の機能が弱まっていると考えられた。この変異マウスの視交叉上核を調べると、神経細胞間コミュニケーションに重要な遺伝子の中で、AVP産生神経細胞が激減していたほか、各AVP産生神経細胞が刻む概日リズムが弱く不安定で、周期が長くなっていた。これらの結果から、AVP産生神経細胞の細胞時計がきちんと機能することで、神経細胞間コミュニケーションに重要な分子が作られネットワーク機能が高まり概日リズムが安定し、適切な周期および活動時間帯で行動するように調節されることが確認された。これまでAVP産生神経細胞は体内時計のリズムに関与していないと考えられていたが、今回それを覆す結果が得られたことで、同細胞を新しくターゲットとした体内時計を調節する技術の開発につながる可能性が期待される。
2015年03月09日睡眠や健康のことを考えると、運動不足は褒められたものではありません。でも、冬は寒くて家に閉じこもってしまうという人もいるはず。そこで、今回は暖かく活動しやすくなる春から身体を動かそうという人に向け、運動強度や適切な時間帯、注意点をご紹介します。寝る3時間前に身体を動かそう冬の間、寒くて身体を動かすのが億劫だったという人もいると思います。実は、運動不足は不眠の原因のひとつであり、ぐっすり眠れなくなってしまうのだとか。そのため、不眠を解消するには適度な運動をするのが効果的だそうです。寝つきをよくする運動強度は、ウォーキングや軽いランニングといった無理のない有酸素運動が一番。特に、夕方から夜寝る3時間前までに身体を動かすのがベストといわれています。その理由は、脳の温度が一時的に上がり、下がっていく段階で眠気が訪れるからだそうです。春先の運動には準備が必要!ぐっすり眠るために運動不足を解消したいけれど、冬場は運動をサボっていたという人がいきなり身体を動かすと、病気やケガを負う恐れがあります。それに、3月はまだまだ朝晩が冷え込むので、突然身体を動かすのは危険な時期です。しかも春は、ぎっくり腰が多くなる季節でもあります。寒い時期にかたくなっていた筋肉が暖かい気候になって緩むことにより、ちょっとした動作で症状が出てしまうのです。安全に運動するポイントは、十分なウォーミングアップを行うこと。こりかたまっている個所があれば念入りにストレッチしましょう。筋肉や関節がほぐれると、ケガの予防にもつながります。この春、適度な運動で快眠ライフを!身体を動かすといっても、ハードなトレーニングを月に1回というだけでは効果がありません。それなら軽い運動を少しずつ毎日行った方が睡眠の質は安定するそうです。ウォーキングができない日は、その場で足踏みするなど少し汗ばむくらいの運動でもかまいません。よい睡眠サイクルは適度な運動によって生まれます。冬に運動不足だったという人は無理のない運動を習慣にして、ぐっすり眠れるようにしましょう!photo by Spyros Papaspyropoulos
2015年03月04日なんだか落ち着かない、手に汗をかく、寝付けない、途中で起きてしまう、このような症状に悩まされている方はいませんか? もしかしたら、それは自律神経失調症かもしれません。原因と予防法を探っていきます。自律神経のバランス、乱れていませんか?自律神経のバランスが乱れているかどうか、なんて自分ではサッパリわかりませんよね。まずは自律神経失調症になると、どのような症状が出るのかみていきましょう。不眠や倦怠感、無気力、頭痛、耳鳴り、多汗、口の渇き、目の疲労、立ちくらみ、食欲不振、吐き気、頻尿などさまざまな症状があるようです。ただ、これだけ幅広く症状があると自分が自律神経失調症かどうかの判断は素人にはとても難しいものだと思います。そこで今回は、自律神経の働きと自律神経失調症を予防する方法を紹介していきます!自律神経失調症は未知の病気自律神経には交感神経と副交感神経の2種類があり、これらは自分の意志で調整することはできない神経と言われています。交感神経は興奮系の働き、副交感神経はリラックス系の働きを担います。これらがバランスよく働くことで、私たちの体は正常に保たれているのです。このバランスが崩れてしまう一番の理由は、ストレスと考えられています。ただ、自律神経失調症についてはまだ完全に判明していないことも多く、治療法が確立していないとも言われています。そのため私たちは、まずは予防を心がけるべきかもしれません。睡眠時は副交感神経を優位に睡眠時にはリラックス系の副交感神経が優位に働いている必要があります。逆に交感神経が優位な状態だと、興奮したままでなかなか眠りにつくことはできません。副交感神経を優位にする方法はいくつかあります。深呼吸したり、寝る前に照明を暗めにしたり、ストレッチをしたり……。好きな小説を読んだり、静かな音楽を聴きながら入眠するのも良いでしょう。睡眠時間が短かったり、起床・食事の時間がいつもバラバラだと自律神経のバランスが乱れやすいと言われています。副交感神経をコントロールして睡眠時間を確保し、生活リズムを整えていきましょう。Photo by Josh Angehr
2015年03月03日「アナタは何か運動をしていますか?」という質問をすると、半数以上の方が「いいえ」と答えます。中には、「私、身体を動かすことが嫌いなのです。運動なんてもっての他です!」なんていう方もいます。今、この記事を読まれている「アナタ」はどうでしょうか?■【運動するメリット】運動嫌いの方の心が動く「メリット」をお話しします。1プロポーションの維持。2体脂肪が減る。3老化が止まる。4肌が綺麗になる。5頭が良くなる。6ストレス解消等。逆に考えれば、運動していない人は、運動している人と比較して、これらの全てが低下していく、ということです。この中で、1、2、6は納得できても、3、4、5はあまりピンとこないかもしれませんね。一つ一つ説明していきましょう。■【プロポーションを維持し、脂肪燃焼に有効な運動】私は体重を落とすことよりも、綺麗になるための指導をします。体重変化よりも、綺麗になったかどうかが重要なのです。美しい女性の裸体を想像してください。筋骨隆々で腹筋が割れている女性よりも、しなやかで適度に筋肉と脂肪がついた裸体の方に美しさを感じませんか?つまり、マシントレーニングをするよりも、ヨガ・ルーシーダットン等の軽度でかつ、ストレッチを重視した運動をすることで「綺麗」になれます。もちろん有酸素運動ですから、脂肪も燃焼します。スキマ時間エクササイズ=「スキマビクス」をプラスして、週1~2回これらの運動をすることで、綺麗に痩せていくことができます。■【老化が止まる運動】老化するかどうかの鍵を握るホルモンは「成長ホルモン」です。成長ホルモン分泌のタイミングは、運動後と睡眠時。ですから、きちんと運動して快眠できれば老化防止できるのですね。成長ホルモンは、無酸素運動(軽い筋トレ・スロースクワット等)で筋肉細胞を壊すことによって、分泌のスイッチが入ります。成長ホルモンには脂肪燃焼効果があり、ダイエットにもとっても重要なホルモンです。つまり運動をすると、ダイエットしながら若さを維持できるのです。■【肌が綺麗になる理由】運動すると汗がでますね。汗には角質をふやかして剥がしやすくするピーリング効果があります。汗と共に老廃物も排出されて、デトックス効果もあります。さらに、運動している人はしていない人よりもコラーゲンの生成が多いと言われています。血行が促進されて、栄養や酸素が肌細胞に運ばれて美しい肌に生まれ変わっていきます。■【頭が良くなる】運動すると、脳内で大きな変化がおこり、注意力、判断力、決断力、記憶力が向上します。さらに問題解決能力、創造性、人とコミュニケーションをとりながらものごとを実現する能力までもが向上することが、近年の研究で明らかになっています。(「ランニングで頭が良くなる」京都大学久保田競氏)■【ストレス解消】運動によって、ノルアドレナリンやドーパミンなどの脳の神経伝達物質の働きがよくなり、精神的にもリフレッシュすることができます。やけ食いする理由の第一がストレスです。運動でストレスが解消されると、「やけ食い肥満」も防げそうですね。■【最後に】運動嫌いで、ダイエットは「食事制限のみ」とお考えの方も、少しだけ運動しようかな?と思われたのではないでしょうか?私はいつも皆さんに問いかけます。「痩せたいの?」それとも「綺麗になりたいの?」アナタの答えはどちらでしょうか?(林田玲子/ハウコレ)
2015年01月18日朝、目を覚ましたら、布団の中で身体をこすったり叩いたりしてみましょう。夜のおやすみモードが一挙に活動モードに変わります。体が活動モード(交感神経活性化)になることで代謝が上がり、痩せやすい体質に変わっていきます。■自律神経って何?皆さんも、「自律神経」という言葉を聞いたことがあると思います。少し説明させていただくと、人の神経系統を大きく分けると、自分の意志で動かすことができる「体性神経系」と自分の意志で動かすことのできない「自律神経系」の2つに分けられます。そしてさらに自律神経は、身体や精神を活動モードにする「交感神経」と、身体や精神を休止、リラックスモードにする「副交感神経」の2つに分かれます。つまり、夜は、副交感神経が優位になって身体や脳が休止モードになり、朝になると交感神経神経が優位になって、活動モードになるのです。太っている人は自律神経が乱れていて、副交感神経から交感神経への切り替えが上手くいきません。その結果、日中の代謝が低く「ぼーっと」した状態が続き、太りやすい体質のままでいることが多いのです。■なぜこすったり叩いたりするのか?ではなぜこすったり叩いたりするのでしょうか?これらの行動には、1擦る:身体を目覚めさせる2叩く:身体を戦闘モードにするという効果があります。1で交感神経優位に切り替え、さらに2で戦闘モードに切り替えることで、脂肪燃焼ホルモンの“ノルアドレナリン・アドレナリン・ドーパミン”の分泌を促します。■具体的な方法身体の末端、手先の甲から身体の中心に向かってこすります。そして裏側を通って手の末端に戻ります。他の部分も同じように表から始め、裏を通って末端に戻ります。手・足・お腹の順番でこすりましょう。叩く場合も同様に、身体の末端から中心部に向かってこすりましょう。ここで、注意点があります。優しくなでたり叩いたりしてはいけません。発生学的に皮膚は脳と同じ受精卵の外胚葉から作られていますから、優しくなでられると眠くなります。つまり脳を優しく撫でられているのと同じだからです。アロマオイルで身体を優しくマッサージをされると眠くなるのも同じ理由です。ですから、必ず痛くない程度の強さで擦って・叩いてくださいね。■最後にダイエットの王道は、どこまでいっても運動と食事療法です。でもそれだけだと辛いですね。そこでノウハウが必要なのです。そして、王道とノウハウが組み合わされて始めて、楽なのに綺麗に無理なく痩せていけるのです。(林田玲子/ハウコレ)
2014年12月08日