ピアニスト・教育者として国内外で活躍した野島稔(1945-2022)を忍び、その功績を称えるイベント「野島稔メモリアル・コンサート」が、野島稔の出身地、神奈川県横須賀市において開催される。野島稔は、1994年の同劇場開館当初より数々の名演奏を遺しただけでなく、2006年から9回にわたって開催された「野島稔・よこすかピアノコンクール」の創設に寄与。自ら審査委員長を務め、優れた若手ピアニストを世に送り出してきた功績は例えようもなく大きい。今回のメモリアル・コンサートは、同コンクールのこれまでの入賞者・入選者および、審査員を含めた関係者が出演する特別な機会となりそうだ。「第1回ピアノ協奏曲」においては、高関健指揮、東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団の演奏のもと、若林顕&伊藤恵ほかによる4曲のピアノ協奏曲が披露されるのは贅沢の極み。そして、「第2回ピアノGALA」においては、野平一郎、迫昭嘉を含む6人のピアニストが演奏を披露。この豪華な顔ぶれによる共演は、めったにない機会と言えそうだ。チラシのキャッチコピーに書かれた“野島稔の不思議な偉大さが現れる2日間”とは伊達じゃない。偉大なるピアニストを想い、ピアノ音楽に浸る特別な2日間を堪能したい。野島稔メモリアル・コンサート■チケット情報()()ピアノ協奏曲5月3日(金・祝) 15:00開演指揮高関 健管弦楽東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団野上真梨子 (第5回コンクール第1位)モーツァルトピアノ協奏曲 第27番 変ロ長調 K.595小井土文哉 (第6回コンクール入選)ラフマニノフピアノ協奏曲 第2番 ハ短調 Op.18若林 顕 (第3回~第6回コンクール審査委員)プロコフィエフピアノ協奏曲 第2番 ト短調 Op.16伊藤 恵 (第8回~第9回コンクール審査委員)ベートーヴェンピアノ協奏曲 第5番 変ホ長調 Op.73 「皇帝」ピアノGALA5月18日(土) 15:00開演本堂竣哉 (第9回コンクール第1位)J.S.バッハファンタジアとフーガ イ短調 BWV904 トッカータニ長調 BWV912安並貴史 (第7回コンクール第1位)シューベルト即興曲 第3番 D899 Op.90-3ドホナーニトッカータ Op.17-2ブラームス創作主題による変奏曲 ニ長調 Op.21-1ドホナーニアリア Op.23-1野平一郎 (第2回~第7回コンクール審査委員)J.S.バッハ平均律クラヴィーア曲集 第1巻より 第1番 ハ長調 BWV846/第8番 変ホ短調 BWV853武満 徹ピアノ・ディスタンスレノン&マッカートニー(武満 徹 編曲)ゴールデン・スランバー武満 徹閉じた眼II上野 真 (第6回~第9回コンクール審査委員)ベートーヴェンピアノ・ソナタ 第21番 ハ長調 Op.53 「ワルトシュタイン」東 誠三 (第6回~第9回コンクール審査委員)ベートーヴェンピアノ・ソナタ 第31番 変イ長調 Op.110迫 昭嘉 (第1回~第5回コンクール審査委員)ベートーヴェンピアノ・ソナタ 第32番 ハ短調 Op.111よこすか芸術劇場●野島稔(ピアノ)1945年横須賀市に生まれ、3歳からピアノを始める。桐朋高校、桐朋学園大学、ソビエト留学まで故・井口愛子氏に師事。高校3年の1963 年に第32回日本音楽コンクール第1位大賞受賞。1966年ソビエト文化省の招きでモスクワ音楽院に留学、レフ・オボーリン氏に師事した。1968年海外派遣コンクール優勝、1969年に第3回ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールで第2位に入賞し、1970年のニューヨークのカーネギー・ホールデビューリサイタルで大成功を収める。以降、世界各地でリサイタルや国内外の主要オーケストラとの共演など目覚ましい活躍を遂げた。1986年にはモスクワ、1988年レニングラードで松村禎三氏のピアノ協奏曲第2番を演奏し、いずれも最大の賛辞を集めた。1992年にはNHK交響楽団との数々の名演が評価され、有馬賞受賞。1994年にサントリーホールで「野島 稔・プレイズ・ラヴェル」を行い「近来まれに見る最高級の演奏」「奇跡的な技術と磨き抜かれた音楽性の円熟の極致」など絶賛を博した。桐朋学園大学特任教授、桐朋学園大学院大学教授を歴任。2001年からは仙台国際音楽コンクールピアノ部門審査委員長、2006年からは自身の名を冠した「野島 稔・よこすかピアノコンクール」審査委員長をつとめ、2011年には東京音楽大学学長に就任、後進の育成にも尽力した。第57回神奈川文化賞、第70回日本芸術院賞受賞。
2024年04月05日弐瓶勉の漫画作品『シドニアの騎士』を原作とした新作アニメーション映画『シドニアの騎士 あいつむぐほし』の制作が決定。劇場公開は2021年を予定している。弐瓶勉『シドニアの騎士』新作アニメの制作が決定『シドニアの騎士』は、『BLAME!』『BIOMEGA』『人形の国』などで知られる弐瓶勉の漫画作品。物語の舞台は、太陽系が奇居子(ガウナ)と呼ばわれる異生物に破壊された1,000年後の未来。新たな安寧の地を求め、繁殖と生産を維持しながら宇宙を旅する“播種船(はしゅせん)”に住み、人型兵器「衛人(もりと)」を操るエースパイロット谷風長道たちの、人類の種の存続をかけた戦いを描く。ハードなSF設定とシリアスなストーリーをベースにしながらも、ロボットやラブコメ的要素を巧みに取り入れた同作は、2015年に第39回講談社漫画賞・一般部門を受賞したほか、2014年から15年にかけてTVアニメ化。人類が“違法居住者”として駆除・抹殺される暗黒の未来を舞台にした漫画『BLAME!』をはじめ、超硬派なSFで知られる弐瓶の新たな世界が楽しめる作品だ。弐瓶勉が総監修、漫画版とは異なる内容を含む新作今回の新作映画の制作にあたっては、原作者の弐瓶勉が総監修としてプロジェクトに参画。弐瓶によると、原作の中で“描き忘れていた”という新たな事実や原作にはない要素を取り入れるなど、漫画版で既に結末を知っている人にも新たな発見があるような内容になるとのこと。物語の一つの節目ではあるものの、アニメーションとしてはレム恒星系第九惑星を制圧するまでを描いた未完の作品となっていたため、弐瓶の言う新たな事実への期待も含めてファン待望の完結編となりそうだ。制作陣には、アニメ『シドニアの騎士』で副監督、『シドニアの騎士 第九惑星戦役』で総監督を務めた総監督・瀬下寛之、『シドニアの騎士 第九惑星戦役』で副監督を務めた監督・吉平 "Tady" 直弘ら主要なアニメスタッフが再結集し、人類の存亡を賭けたシドニア最後の戦いを描く。弐瓶 勉ら主要スタッフのコメント■原作/総監修:弐瓶 勉みなさん「シドニアの騎士 あいつむぐほし」がついに発表になりました。原作者の弐瓶勉です。こんにちは。原作のある映像化作品は原作の読者は当然、物語の結末を知っているわけで初見の人より純粋に作品を楽しめないのではないかと考える人もいるのではないでしょうか。しかし!「あいつむぐほし」では原作で明かされていないある事実が判明します!連載当時僕はそれを読者の想像に任せたいと判断したため漫画では描きませんでした。というのは嘘で本当はただ描き忘れたのです!それ以外にも原作にはない要素がいくつも追加されています!原作を読んだ人、必見ですよ!読んでいない人は映画を観たあとに原作を読みたくなるでしょうね!僕も早く観たいです!■総監督:瀬下寛之シドニアは自分にとって特別な作品です。企画を提出した日も、弐瓶先生や静野監督と初めて会った日も、ありとあらゆる記憶が鮮明に残っています。あれからずっと自分自身も播種船に乗って旅をしているような気がします。そのシドニアがついに旅路を終えようとしています。この最後の瞬間を、シドニアを支えてくださった多くのファンの皆様と共有できたら幸せです。■監督:吉平 "Tady" 直弘シドニアの騎士は僕がアニメ監督を志したキッカケとなった作品であり、これほど思い入れのある作品はありません。ずっと作品を応援し続けてくれたファンはもちろん、初めて見ていただける方にもこの作品のスケールの壮大さと個性と面白さをもっと知って欲しい、そんな思いで物語を構築しました。人類とガウナの生存をかけた争い、そしてその中で織り成される濃密な感情のドラマを凝縮したエンターテインメントをお届けします。作品情報『シドニアの騎士 あいつむぐほし』公開時期:2021年<スタッフ>原作/総監修:弐瓶 勉 『シドニアの騎士』(講談社「アフタヌーン」所載)総監督:瀬下寛之監督:吉平 "Tady" 直弘脚本:村井さだゆき/山田哲弥プロダクションデザイナー:田中直哉アートディレクター:片塰満則CG スーパーバイザー:石橋拓馬/上本雅之アニメーションディレクター:永園玲仁美術監督:芳野満雄色彩設計:野地弘納音響監督:岩浪美和音楽:片山修志主題歌/挿入歌:CAPSULE作詞/作曲:中田ヤスタカ音楽制作:キングレコードアニメーション制作:ポリゴン・ピクチュアズ配給:クロックワークス製作:東亜重工重力祭運営局<キャスト>谷風長道:逢坂良太白衣羽つむぎ:洲崎綾科戸瀬イザナ:豊崎愛生緑川纈:金元寿子岐神海苔夫:櫻井孝宏岐神海蘊:佐倉綾音仄姉妹:喜多村英梨小林艦長:大原さやか勢威一郎:坪井智浩落合:子安武人ヒ山ララァ:新井里美サマリ・イッタン:田中敦子佐々木:本田貴子弦打攻市:鳥海浩輔丹波新輔:阪脩田寛ヌミ:佐藤利奈科戸瀬ユレ:能登麻美子©弐瓶勉・講談社/東亜重工重力祭運営局
2020年07月06日『貞子3D』「賭ケグルイ」の英勉監督が手掛ける映画『妖怪人間ベラ』の公開が決定。ポスタービジュアルも到着した。2011年には実写ドラマからの映画化、秋には完全新作TVアニメの劇場版が公開するなど、いまなお進化を続けている「妖怪人間ベム」。本作では妖怪人間ベラに焦点をあて、年齢設定も女子高生という新たな視点からリブートする。『貞子3D』シリーズでホラーの新境地を開拓し、「賭ケグルイ」シリーズでは現代が抱える生々しくもどこかファッショナブルな狂気を描き、いまを生きる敏感な若者の心情や描写に定評のある英監督が、今回、妖怪人間の世界観をより狂気へと導き、さらにドラマチックに、オリジナル作品として映画化。キャストには、ベラによって狂わされていく主人公・新田康介を、『レディ・プレイヤー1』『蜜蜂と遠雷』の森崎ウィン。物語のキーとなるベラをモデル・emma。ほかにも、六角精児、堀田茜、清水尋也、吉田凜音、桜田ひより、小野寺晃良らバラエティに富んだメンバーとなっている。なお、本作の主題歌は「BREAKERZ」の新曲「BARABARA」が起用されている。ストーリー広告代理店勤務の新田康介(森崎ウィン)は、いまや忘れ去られたコンテンツである「妖怪人間ベム」の特集のため、後輩の篠原弘樹(清水尋也)と渋々訪れた廃墟で偶然にも幻の最終回を目にしてしまう。彼女が街に現れたのはちょうどそのときだった――。転校先の学校でもベラ(emma)はいつもひとりぼっち。そんな独特な美貌の持ち主である彼女に興味を抱いた同級生の牧野沙織(桜田ひより)は、すぐに仲良くなろうと近づく。しかし、人気者・綾瀬莉子(吉田凜音)のファンでもある彼女の精神は、得体のしれない狂気にむしばまれながら病んでいく。一方、執拗にベラを追う新田も徐々に狂気的な行動が目立つようになり、次第に家族の鮎美(堀田茜)や陽太(吉田奏佑)との間にも不穏な空気が流れるようになっていく。そんな夫を不安に思った鮎美は、探偵の霧島(六角精児)に調査を依頼するも、常に冷静沈着でいる霧島…。『妖怪人間ベラ』は9月11日(金)より池袋HUMAXシネマズ、渋谷HUMAXシネマほか全国にて順次公開。(cinemacafe.net)
2020年06月11日脚本家・野島伸司の書き下ろし、dTV×FOD共同製作ドラマ「彼氏をローンで買いました」が、3月9日(金)より「dTV」と「FOD」にて同時配信されることが決定。また、真野恵里菜、横浜流星が出演することも分かった。■あらすじ大手外資系商社キャピタルホールディングス東京で毎日笑顔を張り付けながら受付として働く浮島多恵には、同じ会社に付き合って1年になる彼氏・白石俊平がいる。彼は非の打ち所のなく将来有望な彼氏だが、彼と結婚するために日々“猫”をかぶり本音を言えない多恵であった。ある日、かつて伝説の受付嬢と言われ、誰もがうらやむようなエリートと結婚をした先輩・南場麗華と再会するも、“猫”をかぶることに限界を感じ本性を出してしまい、シングルマザーとなったことを聞き、その変貌ぶりに驚くのだった。昔の恋愛について赤裸々に語り出す姿を聞き、多恵の未来を暗示するようでもあった。そんな中、多恵は俊平の浮気に気づいてしまったことを麗華に相談すると“猫”をかぶらず、自分をさらけ出せる彼氏を月額39,800円でローン購入することを提案され、勢いに乗って購入したローン彼氏、刹那ジュンが段ボールに入って届くのだった…。■「高校教師」「パパ活」野島伸司によるオリジナルドラマ本作は、渡部篤郎と飯豊まりえを主演に迎えた「パパ活」の制作スタッフが集結したオリジナルドラマ。「高校教師」「未成年」「パパ活」「雨が降ると君は優しい」の野島さんが今回描くテーマは、“現代女性のリアル”。エリート彼氏と結婚をして専業主婦になるという夢を持つ受付嬢の主人公が、夢を叶えるために猫をかぶりながら社会で奮闘するも、ストレスフルな毎日に不安をおぼえ、ストレス発散用に月額39,800円のローンで彼氏を“購入”したことで動き出す心模様を描きだす恋愛ドラマ。視聴者の想像を超えるまさかの展開ながら、現代女性ならではの主人公の選択に多くの女性が納得できる内容になっているという。野島さんは、今回のテーマを選定した理由について「離婚率が爆発的に上がり、自分なりに理由を探索してみました。どうぶつの森アプリで遊びながらw」と告白。物語の結末については「好き同士は、相手にこそ自分を分かって欲しいと、時に思いやりに欠けてしまいます。疲弊し、壊れないように、セクシャルな関係でなければ、別の異性に理解者がいても良くないですかね」と主人公が選択する未来に対して語っている。■横浜流星、月額39,800円のローン彼氏に!そんな本作で主人公を演じるのは、『THE NEXT GENERATION -パトレイバー-』『新宿スワン』『みんな!エスパーだよ!』の真野さん。外面は受付嬢のセンターとして男たちを虜にするも、本性は歯に衣着せぬ物言いで、日々抱えている毒を悪びれもせず吐きまくるという2面性のある振り切ったキャラクターを演じ、新境地を切り開く。また、主人公のストレス発散用として月額39,800円で購入されるローン彼氏には、「烈車戦隊トッキュウジャー」『キセキ ーあの日のソビトー』に出演し、今後も『兄友』『虹色デイズ』と主演作の公開を控える横浜流星。主人公に自分の借金を肩代わりしてもらうかわりに、どんな命令でも従順に従うキャラクターを演じる。真野さんは、「野島さんとは、6年前に舞台『ウサニ』でご一緒させて頂いて以来だったので、ドラマで改めてお仕事させて頂けることができて、とても嬉しいです。主演という立場を頂けたことにプレッシャーも感じますが、背筋が伸びる思いです!」と心境を明かし、「何よりもセリフ量の多さにびっくりしましたが、『普段の女子会ではこれくらいの勢いで話してるな』『うわー、こういう話するする…』と思うところもあり、それを分かっている野島さん恐るべし!って思いました(笑)」とドラマではあるある要素も盛り込まれているようだ。今回野島作品に初参戦となる横浜さんは「非現実的な設定もありますが、新たな野島さんの世界観が詰まっていて面白いですし、主人公の多恵が女性の本音を代弁してくれているので『いまの女性はこんなこと考えているんだ』と勉強になりました。女性の方は共感出来る作品になるだろうなと思います」とコメント。また「多恵がエリート彼氏かローン彼氏のどちらを選ぶのか最後まで見届けて欲しいです!!また、皆さんに『こんなローン彼氏が欲しい!』と思って頂けたら嬉しいです!」と話している。dTV×FOD共同製作ドラマ「彼氏をローンで買いました」は3月9日(金)dTV&FODにて配信開始(全8話、毎週金・月曜日更新)。(cinemacafe.net)
2018年02月23日カリスマ脚本家・野島伸司によるHuluオリジナル連続ドラマ「雨が降ると君は優しい」で、佐々木希がセックス依存症の女性を演じる。ピュアなイメージのある彼女にとって、大きな、大きなチャレンジだ。なぜ衝撃的な題材に飛び込む勇気が持てたのか聞いてみると、「野島さんの脚本が素晴らしかった」と佐々木さん。一方の野島さんも、ヒロインを佐々木さんに託せたことに“運命”すら感じていた。本作は、心から愛し合いながらも、“妻のセックス依存症”という究極の試練を与えられた新婚夫婦・信夫(玉山鉄二)と彩(佐々木さん)の苦悩を描く悲劇的な純愛ドラマ。「高校教師」などタブーを打ち破るような作品から、人間の苦しみやそのなかでも愛することの美しさを描いてきた野島さん。彼が「本当に描きたかったもの」と熱を込めるのが本作だ。企画が本格的に始動するまで3年もの歳月を要したというが、野島さんは「コンプライアンス的に、地上波では難しいテーマなので。時間がかかってしまった」と打ち明ける。「『お蔵入りか?』と思ったことが3回くらいありました。アルコールもそうだし、“依存”というテーマがもうNGなんです。実際に苦しんでいる人たちがいるのに、地上波だとそういうものはやらないでと言われてしまう」。「僕はNG作家になってきている」と苦笑いを見せる野島さん。地上波では難しいものも、可能にするのが動画配信サービスだ。本作もHuluとタッグを組むことにより、追い風に乗った。「Huluでなければ描けなかった。そういう時代なので、いつまでも地上波でと言っていても仕方がない。世界的にはペイチャンネルなどの方がブレイクするものが作られてきています。僕としては良いソフトが残ればいいと思っているので、どこの媒体であれ、ソフトを残せる場所があってよかったなと思っています」と描きたいものをぶつけられる場所を得た喜びを語る。その熱意を聞いた佐々木さんは「この作品と役に出会えて本当にうれしい」と微笑む。役を受け取ったときには「戸惑いはありました」と言うが、「彩という女性が愛おしくてたまらなかった。守ってあげたい、なんとかしてあげたいと思った」と愛情を感じたそう。「依存症を抱えた役ですので、大きなチャレンジになるとは思いました。でもそれと同時に、やりがいも感じて。とにかくこの夫婦がどうなっていくのか見届けたかった」。野島さんの脚本に魅了され、一歩を踏み出した。佐々木さんのイメージを覆す役となるが、野島さんは「ぴったりだと思った」とにっこり。「当初から、彩のキャスティングが一番難しいとは思っていて。自分のやっていることに罪悪感を感じ過ぎても暗くなってしまうし、だからといって開き直っても感じが悪い(笑)。チャーミングさも持ち合わせなければいけないし、その絶妙なバランスがものすごく難しい」というように、彩という女性は病気と愛する人の間で悩み、もがく難役だ。しかし運命的な出会いが、佐々木さんと彩を結びつけた。「佐々木さんとは、とある会で初めて会って。立ち姿を見たときに、この感じだ!と思ったんです。ようやくHuluがこの企画をやってくれるということで、ちょうどキャスティングの段階に進んでいるときだったんです」と野島さんは、佐々木さんを一目見てビビビときたのだとか。佐々木さんは「そんなに挙動不審でしたか?」と笑いながら、「あまりにすごい方々ばかりが集まっていて。ドキドキしていたんです。そんななか、『希ちゃん、野島さんだよ』と紹介していただき、あの野島さんですか!?と驚いてしまって。緊張もしているし、なんだかふわふわとしてしまって。私、変な感じだったと思います」と瞳を輝かせながらふり返る。理想的ヒロインと相思相愛、奇跡的な巡り合いを果たした。撮影がスタートし、その抜擢は確信へと変わる。野島さんは「撮影が始まったら、その破壊力はすごいですよ。イメージがジャストフィットだと思った以上に、クリエイティブに役に寄り添っている。ものすごく頭のいい子だと思いました」と太鼓判。「うれしい!」と笑顔を弾けさせる佐々木さんは、「やっぱりとても難しい役。信夫といるときとクリニックにいるときはまったく別の顔を見せる。感情も不安定で、激しい。病気についてもいろいろ調べました」と作品にのめり込んでいる。セックス依存症という題材を通して、一体どんな愛が浮かび上がるのか?野島さんは「一途な愛」だと話す。佐々木さんも「玉山さんとも『もし自分の相手がそうだったら、それを背負えるのか?』という話をしていて。最後まで愛し抜く力や精神が、私にはあるのか?できるのか?と考えてしまいました」と愛について熟考するきかっけともなったそう。野島さんは「ラブストーリーというのは、『ふたりをハッピーにしない枷を作る』というのが、物語を作る上での基本。その枷として、考えうる最高難度のものを作った」と着想のきっかけを吐露し、「現実でも、自分をすごく好きになってくれた彼女が、別れたらすぐに次を見つけてしまったりする(笑)。あれはなんだったんだろうと思うことがあるけれど、本作のヒロインはそうではなくて。信夫に捨てられたら、ほかの男を見つけるという回路はない。別れてしまえば苦しまないで済むのに、別れられない。二人にとって、依存ってなんだろう?ということを描きたいと思っていました」と“描きたかった愛”について語る。野島さんの話を聞くにつれ、「野島さん作品は、のぞいてはいけない世界をのぞいているようなドキドキ感がある」と女優魂に火がついている様子の佐々木さん。女優・佐々木希が野島伸司のもと、新たな扉を開く――。「覚悟を持って、最後まで頑張ります!」と意気込むその笑顔は驚くほど輝き、彼女自身がその扉の向こうを楽しみにしているよう。描かれる愛の行く末とともに、佐々木さんの新境地に胸が高鳴る。(text:Orie Narita/photo:Nahoko Suzuki)
2017年09月14日Hulu配信のオリジナルドラマで、野島伸司が脚本を担当し、佐々木希がセックス依存症に陥った妻を演じる「雨が降ると君は優しい」の第1話上映会が9月12日(火)に開催。主演の玉山鉄二、佐々木さん、野島さんによる舞台挨拶が行われた。「高校教師」、「未成年」など数々の人気ドラマの脚本家として時代を築いた野島さんが、地上波では扱いにくい性嗜好障害――いわゆるセックス依存症を題材に夫婦の絆と純愛を描き出す。夫を深く愛しながらも、晴れた日にはどうにも抗えない衝動を覚えて、不特定多数の男に身体を委ねてしまう妻・彩を演じた佐々木さんは「テーマがテーマだけに悩んだ」と告白。「ドキドキしながら台本を読み始めたら『自分が演じたら?』とも考えずに単純に面白くてあっという間に読んでしまいました。彩は、儚くていつか消えちゃうんじゃないかという危うさがあり、何とかしてあげたくなる愛おしさを感じた」とも。野島さんは「以前、『高校教師』で桜井幸子が最初『私、この役はできません』と言ったけど、ヒロインがかわいくて、感情移入して、自分がこの役をかわいく演じることで救いたいと1週間後に言ってきたことがあったけど、その感覚に近いものがあるんじゃないかと」と佐々木さんの思いを分析。佐々木さんは彩を演じ切り「本当にやってよかったなと思います。野島さんに選んでいただいてよかった。幸せです」と充実の笑顔。野島さんも「見た方はビックリされると思います。破壊力ハンパないです」と称賛を送る。そんな彩をそれでも愛し、支え、苦しむ夫の信夫を演じた玉山さんも「(オファーを)お受けするのは怖かった」と語るが「野島さんの大ファンだったし、この作品を乗り越えた役者人生の景色を見てみたかった」と覚悟をもって参戦を決めた。完成した作品について「妻と見たんですが、女性は男性とまた違った見方をするみたいで、『信ちゃん』と妻に呼ばれました。『信ちゃんがいい』と…ということは、うまくいったのかなと(笑)」と手応えを明かす。その後も、本作を経たことでの夫婦観の変化などを問われて「(奥さんが)『鉄っちゃんよりも信ちゃんがいい!』と言うんです(笑)。なんでも受け入れる、懐の広い男がモテるのか?というか、鉄っちゃんは懐が狭いのか(苦笑)?」とノロケを交えて語り、会場は笑いに包まれていた。同じ問いに、佐々木さんは「私は(入籍から)そんなに経ってないから難しいな…」と苦笑を浮かべつつ「この夫婦のように、全部受け入れて、信じ、味方でいてくれる、強い絆はうらやましい。見返りを求めない無償の愛、ピュアなふたりの思いはきれいだなと思います」と語っていた。玉山さんは本作を「奇抜ですが、不純な恋愛ではなく悲劇的な純愛文学」と強調。「最近、不倫が話題になっていますが、箸休めに純愛ラブストーリーを見て、疑似体験していただければ」と呼びかけた。「雨が降ると君は優しい」はHuluにて9月16日(土)より配信開始(全8話/毎週土曜配信)。(text:cinemacafe.net)
2017年09月12日「高校教師」「家なき子」を始め、数多くの衝撃作を生み出してきた野島伸司が脚本を手掛けるHuluオリジナルドラマ「雨が降ると君は優しい」が、「Hulu」にて今秋配信されることが決定。また、玉山鉄二と佐々木希が夫婦役で出演。妻が不特定多数の男と体の関係を持ってしまう“心の病”だと知ったとき、夫は妻をそれでも愛しぬくことができるのか…!?“セックス依存症”を題材に、悲劇的純愛ドラマを描いていく。本ドラマは、野島さんが「本当に描きたいドラマ」を形にするべく、3年の歳月をかけて丁寧に紡ぎ出した作品。題材として選んだのは、“男女の間に横たわる究極のカセ”…地上波作品では描くことが極めて困難な「セックス依存症」。その呼称と症状から好奇の目で見られがちだが、実は「性嗜好障害」という病気の一つで、患者ひとりの力では到底抗えない深刻な心のエラー。本作では、心から愛し合いながらも“妻のセックス依存症”という究極の試練を与えられた新婚夫婦を中心に、“心の闇を抱えた男女らの愛と憎しみが交錯する群像劇”を描写する。そんな本作で主人公・立木信夫を演じるのは、「薔薇のない花屋」以来、2度目の野島作品参加となる玉山さん。連続テレビ小説「マッサン」では、ストレートな夫婦の純愛を演じ切り、世の喝采を浴びた彼だが、今作では一途に愛する妻がセックス依存症だと知り、計り知れない苦悩にさいなまれていく夫を演じる。そして、信夫の妻・立木彩を野島作品初参加となる佐々木さんが熱演。今年4月に結婚し新妻となった佐々木さんが、本作でも新婚の妻を演じるのだが、しかし、彼女は心の底から夫を愛しながらも、不特定多数の男に抱かれずにはいられないセックス依存症という役どころ。なぜか眩しく晴れた日には抗えない衝動を覚えて、見知らぬ男と肉体関係を持ってしまう彩。夫にはその事実をひた隠しにしてきたが、ある出来事からその秘密が夫の知るところとなり、激しい苦悩と呵責にさいなまれていく…。初め台本を読んだときには、深く理解することができなかったと話す玉山さんだが、「このドラマは昔のフランス映画のように、“観る人によって感じ方が違う愛の表現”を織り込んだ作品。僕が間違った方向に捉えていたらどうしよう…と、クランクインするまでは毎日が恐怖でした。ですが、実際に信夫を体に入れ、先入観やセオリーといった雑念をそぎ落としながら演じていくと、徐々にベースと方向性が見えてきました」とコメント。また、恋愛モノはあまりやったことがないと言い、「女優さんとずっと目を合わせることに気恥ずかしさを感じる部分もありますが(笑)いまは何よりも“信夫として抱く感情”を大事にしながら撮影に臨んでいます。役者としての居心地はすごくいいです!」と話している。また佐々木さんは、「登場人物それぞれが、周囲の人たちも含めてのちのち点と点がつながっていきますし、ビックリするような展開の連続です」とドラマについて明かし、自身も台本を読みながら早く次が読みたくて仕方なかったほど、惹き込まれてしまったと語る。役柄については、「性嗜好障害を患っていますが、夫のノブちゃんを心の底から愛している女性。自分ではどうしようもない分、ものすごい罪悪感に苛まれ、自分自身を嫌いになる瞬間もあるからこそ、ノブちゃんの前では“いい妻”であろうとします。私にはそんな彩が純粋で儚い女性に思えて、愛おしくなりました。だからこそ彩を演じていると、日々つらい気持ちになります」と話すも、「このような女性を演じるのは初めてなので『すごい挑戦だな』とやりがいを感じますし、女優として新しい扉が開けている気もしています。というのも、撮影中は泣かなくてもいい場面で泣けてきたり、ノブちゃんと眠るシーンで心から安心して、本当に寝そうになってしまったり…(笑)、すごく優しい玉山さんに引っ張っていただいているおかげもあって、自分でも『こんな感情になるんだ!』という新発見がたくさんあります」と新境地を切り拓いているようだ。Huluオリジナル「雨が降ると君は優しい」は今秋、「Hulu」にて配信予定(全8話)。(cinemacafe.net)
2017年07月20日「高校教師」「未成年」など現代社会を独自の視点で鋭く切り取り、数多くのヒットドラマを生み出してきた野島伸司が脚本を務める「パパ活」が、6月26日(月)よりdTVとFODにて配信。主演に渡部篤郎、飯豊まりえを迎え、いま話題の現代の新たな男女関係をテーマに“スキャンダラス”なラブストーリーを描く。ごく普通の女子大生・杏里(20歳)は、母親に恋人ができたことがきっかけで家から追い出されてしまう。交際中の彼氏にも見放されて、ネットカフェを転々としながら大学に通う日々を送っていたが、あるとき、友人から「パパ活」の存在を聞く。最初は消極的な杏里だったが、生活費を稼ぐために登録したパパ活サイトを通じて航(45歳)という男性と出会い、その日は彼が契約するマンションの1室で1人で眠ることに。数日ぶりの眠りに安堵した杏里だったが、翌朝、思わぬ形で航と再会。杏里は、航を取り巻く隠された真実に直面していく――。dTVとフジテレビるタッグを組んだオリジナルドラマは、本作が第2弾。第1弾として、主演に山下健二郎(三代目 J Soul Brothers)を迎えて男女6人の恋模様を描いた王道ラブストーリー「Love or Not」をdTVとフジテレビが運営するFODで同時配信し、ユーザーからの支持を得た。今回は、社会派ドラマの名匠として知られる野島氏が、カラダの関係はなく、デートをするだけ、金銭的支援をしてくれる男性との交際を意味する“パパ活”という現代の新たな男女関係を中心に、人間の本質をリアルに表現。ストーリーが進むにつれて視聴者の想像を超える展開が待ち受ける、スキャンダラスなラブストーリーを生み出した。主演を務めるのは、「東海テレビ×WOWOW 共同製作連続ドラマ 犯罪症候群」をはじめ、高い演技力でさまざまな難役を演じてきた実力派俳優・渡部さんと、映画『暗黒女子』で自身初の映画主演を果たすなど、いま最も注目を集める若手女優の飯豊さん。それぞれ、“パパ活”を通じて知り合い、隠されていた真実に直面しながら衝撃的な運命へと導かれる45歳大学講師と、ごく普通の20歳の女子大生を演じる。さらに、「私 結婚できないんじゃなくて、しないんです」で一躍注目を集めたネクストブレイク俳優・健太郎をはじめ、実力派俳優の霧島れいか、橋本さとしら多彩なキャストが集結。本作の主題歌は、新人ながらカンテレ・フジテレビ系連続ドラマ「CRISIS 公安機動捜査隊特捜班」主題歌(オープニング曲)に大抜擢され、注目を集めるシンガー・Beverly(ビバリー)の「Unchain my heart」に決定。妖しげなバイオリンによるイントロと、切ない歌声が本作の世界観を彩る。野島氏は、“パパ活”について「援助交際を綺麗事で包んだとも言われていますが、現代世相の1つです。背景には、授業料、奨学金が払えない貧困女子という、社会問題と繋がっているようです」と鋭く分析。「物語はフィクションであり、入り口のモチーフとして使い、中年男性との想像も出来ない恋物語に移行します。ヒロインと同じように進むかどうかの選択肢は多義に渡ります。自分に置き換えて視聴して楽しんで貰えたらと思います。なお、くれぐれも、サイトへの登録は自己責任ですが(笑)」と語り、一筋縄ではいかなそうなヒロインの恋に言及する。また、「自分には似ていない人物を演じることは、大変貴重な経験」と語るのは、渡部さん。「わからないことなど、色々な方向からその人間を考える時間もとても貴重でした。野島伸司さんの脚本に参加させていただくのは初めてで、50歳手前で参加させてもらえたことも、また1つ勉強になりました」と真摯にふり返りながら、本作を「心に傷を負った人たちの精一杯生きようとする、愛の作品」と語っている。「自分の父親と同い年くらいの相手」に恋をする飯豊さんは、「パパ活を超えた2人の関係の先にみえるものはなんなのか。年の差の恋愛を不朽の名作をうみだしている野島さんがまた違う形で書かれたこと、愛の形や人との繋がりの深さ、それを同年代の方たちにも感じ取っていただきたいです」と力を込めてコメント。「大人の男性にしかできないようなオシャレな胸キュンシーンもあります」というだけに、期待が高まる。dTV×FOD共同製作ドラマ「パパ活」は6月26日(月)深夜0時よりdTV&FODにて第1話配信スタート、毎週月曜0時配信(全8話)。(text:cinemacafe.net)
2017年05月22日人力飛行サークルを舞台にした映画『トリガール!』が2017年9月1日(金)TOHOシネマズ新宿他で全国ロードショー。「青空エール」土屋太鳳×「ヒロイン失格」英勉監督「ヒロイン失格」や「ハンサム★スーツ」を手掛けた英勉監督が贈る、空飛ぶ青春ラブコメディ『トリガール!』。主演は「青空エール」での甘酸っぱい演技が記憶に新しい土屋太鳳。そして共演には、間宮祥太朗、高杉真宙、池田エライザ、矢本悠馬と注目の若手が集結する。思ったことはすぐ口にする、毒舌ツッコミ女子&人力飛行機のパイロットの鳥山ゆきな役は土屋太鳳。撮影に当たって、ロードバイクの運転にも初挑戦。坂道でも漕ぎ続け、初心者ながら48kmまでスピードを出すという、身体能力の高さを示した。間宮祥太郎、高杉真宙、池田エライザをはじめキャストは年齢も近く、撮影とともに、どんどん仲の良さを深めていったそう。土屋は撮影の終了後、次のように語っている。「本当にしあわせな夏でした。撮影が終わって欲しくない、まだ飛んでいたい、着水したくない!なのに終わってしまって…。勝手に続編をつくりたいくらい。英監督に全力で見守っていただきました。英組という翼に乗ったからこそ、私はこの夏を飛べました。この作品に関わる全ての方々に心から感謝を伝えたいですし、この作品に恥じない生き方をしようと思います。」中村航による小説「トリガール!」が原作「100回泣くこと」で知られる原作者・中村航による小説「トリガール!」を実写化したもの。滋賀県の琵琶湖に面した水泳場で開催される、鳥人間コンテストにすべてを懸ける大学生たちの恋と青春を描く。”空飛ぶ人間”に初めて出会った土屋太鳳ほか劇中シーン『トリガール!』あらすじ流されて流されて、なんとなく生きてきた、鳥山ゆきな“(土屋太鳳)。一浪して入った理系大学では入学早々、理系のノリにカルチャーショック!そんな時、一目惚れした高橋圭先輩(高杉真宙)に「いいカラダしてるね♡」と殺し文句で誘われるまま、フラフラとサークルに入部。そのサークルこそ、毎年、二人乗り人力飛行機で“鳥人間コンテスト"を目指す人力飛行サークル〈T.B.T〉だった。幸せ一杯の彼女の前に現れたのは、サークル史上最高のパワーをもつ先輩"坂場大志"(間宮祥太朗)。ヤンキーかぶれのくせに、メンタル最弱。そんな坂場を一瞬で大嫌いになったゆきなをよそに、圭先輩、坂場先輩との3人だけのパイロット班が始動する。憧れの先輩と空を飛ぶバラ色の夏のはずが、大嫌いな先輩との夏に。鳥山ゆきな、この夏、恋心と毒舌で空を飛ぶ!学食でもバトル学園生活には欠かせないランチタイムを満喫するゆきなだが、ランチだけは坂場とバチバチモードもオフ?とキュートな笑みを浮かべる。坂場先輩も度々食堂でランチを食べて、ひとまず休戦かと思いきや、平和なはずの学食でも、すぐにふたりのバトルフィールドに。パイロットになるための過酷な訓練でもバトル日々ケンカが絶えないパイロットコンビのゆきなと坂場先輩。山でのトレーニングではお互いを煽ったり、スピードを競いあったりと、軽快なバトルばかり。坂場先輩に追いつき、調子に乗って坂場の周りをぐるぐる回りながらビンディングを付け外して、有り余る体力と成長を見せつけるゆきな。そして、、調子に乗っていたゆきなはヘトヘトになって道端に置いてきぼりに?!主題歌は、“ねごと”がカバーする「空も飛べるはず」主題歌は、ねごとがカバーしたスピッツの名曲「空も飛べるはず」。草の香り、陽炎が浮かぶアスファルトの熱、周りの景色がどんどん後ろに飛んでくロードバイクの風など、映画と歌詞、そのメロディが重なっていく。ボーカル蒼山幸子は、「空も飛べるはず」について次のように話す。「原曲のすばらしさをそのままに、映画を彩ることのできるようなテンポとアレンジを考えながら、胸いっぱいの気持ちで歌わせて頂きました。」そのほか、ねごとの書き下ろし楽曲「ALL RIGHT」が挿入歌として使用される。概要『トリガール!』公開:2017年9月1日(金) TOHOシネマズ新宿、他全国ロードショー出演:土屋太鳳、間宮祥太朗、高杉真宙、池田エライザ、ナダル、矢本悠馬監督:英勉(『ハンサム★スーツ』『高校デビュー』『ヒロイン失格』ほか)原作:中村航配給・宣伝:ショウゲート(C)2017「トリガール!」製作委員会
2016年11月28日「関ジャニ∞」の冠番組「関ジャニ∞のジャニ勉」が、今年5月で10年目に突入する。個人活動も多忙な彼らが、スケジュールを縫って2007年から大阪に足を運び、収録している同番組が27日(水)のOAで450回を迎える。450回を迎えるこの日、大阪ではそれを記念した会見が行われ、メンバーの村上信五、渋谷すばる、横山裕、錦戸亮、安田章大、丸山隆平、大倉忠義が登壇した。10年という長さで番組を続けられたことにはメンバー自身も驚いているようで、村上さんは「始まった頃は10年続くとは、思ってもみなかったですけどね」と率直にふり返る。錦戸さんも「気付けば10年って感じ・・・」と時の早さを感じている様子。また、今後について横山さんは「これに満足せず、これを通過点として20年続けられるように皆さんに愛してもらえるような番組を続けていきたいですね」、渋谷さんも「あともう10歳ぶんぐらい、この先もやりたいですね。テレビを見てる人も一緒に歳をとっていけるような、『ジャニ勉』にしかない僕らっていうのがあると思うのでを出し続けて行きたいですね」と、この先の10年を意識した決意を述べた。メンバーの地元である関西を“街ブラ”する地元密着型のロケコーナー「2/∞」(エイトブンノニ)は、番組側がロケをするメンバーのペアを毎回決めているが、会見では「自ら好きなメンバーを指名して2人で行きたい場所、ロケしたい場所」という質問が。村上さんは「僕、すばると行きたいですね。出身、地元が近いので2人で久々に高槻近辺どうなってるか行ってみたいですね。昔よくそのへんウロウロしてましたからね。昔2人で行った、たこやき屋さんはどうなってるのか行ってみたいですね」と、渋谷さんとの思い出の場所めぐりを提案。一方の渋谷さんは「マルと京都、かな」と京都に詳しくないという理由で京都出身の丸山さんを選択。横山さんは「ヤスの地元の尼崎を周りたいですね。昔、尼崎のお寿司屋さんに行って、すっごいおいしかったんで」と安田さんと尼崎のお寿司を食べたいとのこと。大倉さんは「僕は錦戸くんと沖縄に行きたいですね。前に2人で沖縄に旅行に行ったんですけど、また2人で行きたいですね(笑)」と思い出の旅をもう1度したいとリクエスト。錦戸さんは「村上くんと奈良とか行きたいですね。僕も奈良ほんまに知らんから行ってみたいです!」と村上さんの地元をチョイス。安田さんは「大倉のバイクに乗っけてもらって遠出していろんなところを転々としてみたいですね。昔行ったゆかりのあるところとか行ってみたいな」とバイク好きの大倉さんとツーリングを希望。丸山さんは「僕は横山くんと、昔松竹座に通ってた道を歩いてみたり、僕らにゆかりのあるところに行って、最後は淀川の夕日が沈むのを2人で見たいですね」とロマンチックな答え。これには横山さんも思わず「デートやんけ!」とツッコミを入れた。このように和気あいあいとした楽しい7人の番組が10年続く理由も分かる気もするが、メンバーは10年続いた秘訣については口々に「スタッフ」たちの支えがあったと答える。丸山さんは「ここまで続いたのはスタッフさんと見て下さってる方のおかげです。自由さ100%のところが好きですね。この番組は僕にとってはホームみたいなもの。帰ってくる場所であり、発信する場所でもありますね」。安田さんは「スタッフさんがいろいろ試行錯誤して下さってそれを打ち出していくことで10年継続できてると思います。この番組の好きなところは、自分自身も大変な思いもしますが(笑)ムチャブリをしてくれるところ。ここで勉強させてもらってるなーって感じます。∞の長寿番組にしたい!と思ってます」と感謝と決意表明。大倉さんは「10年続いた秘訣は僕には分からないですね。番組が続くのにはいろんな理由があると思うから。この番組で好きなのは1時間全部トークっていうところ。10年間僕らを見て下さってるスタッフさんが個性を見てくれて、コーナーを作ってくれる。だからやってても楽しいですし。この番組で生まれたりするものもあって、それがグループの空気感にもなってたりしますね」と、この番組での出来事や培ったものが、グループとして、メンバーとしての大事な要素となったことをふり返った。「関ジャニ∞のジャニ勉」は毎週水曜、深夜0時25分~関西テレビで放送。(text:cinemacafe.net)
2016年04月27日漫画家の創作現場に密着し、作品が生まれる貴重な瞬間を見せてくれるテレビ番組『漫勉』。超人気漫画家たちの創作過程のVTRを見ながら、漫画家自身が浦沢直樹さんと共にオーディオコメンタリーのように語り合う。企画の発案者である浦沢さんに話を聞いた。「漫画の本当の凄みを伝えたい」という長年の思いを形にした。「日本は、週刊の漫画雑誌がある、他に類を見ない国。膨大なページ数の連載漫画が、毎週滞りなく読者の手元に届けられる。あまりに身近だからか、漫画ってどこか軽んじられていて、パラパラ見られてはポイッと捨てられる存在。そういうふうに消費されてありがたいんだけど、一方で『みんな、漫画のこと本当にわかってるのかな?』という気持ちもずっとあったんです。僕は、子供の頃から漫画を描いてきたから、漫画家の目の前で起きていることを想像して、作品を深いところで味わって楽しめてきた。みなさんにも創作の瞬間を映像で見てもらえば、どれだけ芳醇な文化に浸かっていたのか知ってもらえて、漫画の楽しみ方が増えるんじゃないかと思ったんです」浦沢さんは連載を抱えながらもキャスティングに始まり、撮影、台本チェック、ナレーション録り、音楽、編集など―すべてに力を注ぐ。「これまでの漫画に関するテレビ出演では、0から一生懸命伝えようとしても、1にも届かず終わっていたんです。その体験から、番組をつくるには制作から携わらないとダメだということがわかった。でも、民放各局に企画を提案したけどダメだったらしいです。地でエンタメとして成立しないと。だけど、漫画が立ち上がる過程の面白さがいざ放映されたら『ウチでやりたかった』と皆さん言っていたそうです」一連の番組作りでいちばんネックなのは人選だ。「漫画家は顔出しNGの人が多いんです。なので、顔をその漫画家さんの作品のキャラクターで隠したりして顔を出さなくても成立する回を実現させてみたいですね。登場した方々のあまりに凄い仕事ぶりに心折れる人もいたそうですが、一方で、漫画家に限らず多くの人から『漫勉を見るとやる気になる』『自分も頑張ろう』という声があがったのがうれしかったですね」番組を見るほど伝わる、画家の試行錯誤と創造力、情熱。しかし創作過程をつまびらかにすることへの怖さはないのだろうか?「僕も、他の漫画家さんの技に驚いてますし、影響もうけます。いいところはどんどん参考にしてほしい。でもね、本当に大事なところは、盗もうとしてもなかなか盗めるものじゃないですからね」◇東村アキコさんは、ペンが速いといわれる浦沢さんも驚く執筆スピード。下描きなしでペンを走らせることも。納得いくまで描き直す妥協しない姿勢は、職種を問わず学びたい。◇デジタル処理した写真をベースに、手で細かく背景を描き込む浅野いにおさん。アナログ的作業を加えることで「読者が入ってくる隙を作っている」と浦沢さんは鋭く指摘。◇うらさわ・なおき1960年、東京都生まれ。代表作に『YAWARA!』『20世紀少年』など。現在『BILLYBAT 』(ストーリー共同制作・長崎尚志)を『モーニング』にて連載中。世田谷文学館で初の個展「浦沢直樹展 描いて描いて描きまくる」を開催中(~3/31)。ミュージシャンとしての顔も持ち、アルバム『漫音』を2月に発表したばかり。※『anan』2016年3月9日号より。写真・小笠原真紀インタビュー、文・小泉咲子
2016年03月08日NHK Eテレにて、2015年9月にファーストシーズンが放映されたドキュメンタリー番組「浦沢直樹の漫勉」セカンドシーズン放映が決定した。2016年3月に全4回で放送予定で、放映時間は毎週木曜日 23:00~23:44。(再放送:翌月曜日 25:10~)。「浦沢直樹の漫勉」は、漫画家たちの仕事場に密着し、最新の機材を用いて「マンガ誕生」の瞬間をドキュメントする番組。『YAWARA!』『20世紀少年』などヒット作を生み出した漫画家・浦沢直樹氏が、同じ作家としての視点から、作家ごとに異なる創作の秘密に迫っていく。セカンドシーズンでは、1カ月にわたり週替わりで異なる作家をフィーチャー。3月3日は少女漫画界の「神様」とも言われる大御所作家で、『ポーの一族』『11人いる!』などで知られる萩尾望都氏、3月10日は、今春実写化を控えた人気連載『アイアムアヒーロー』の現場を公開した花沢健吾氏、3月17日は、文化庁メディア芸術祭優秀賞を2度受賞するなど、作品の芸術性で注目を集める五十嵐大介氏、3月24日は、近々で映画化された『ライチ☆光クラブ』などをはじめ、独創的な画風で熱狂的なファンを持つ古屋兎丸氏が登場する。
2016年02月19日フジテレビで4月より新設される日曜21時のドラマ枠にて、芦田愛菜とシャーロット・ケイト・フォックスが初共演にしてW主演を務め、希代の脚本家・野島伸司が紡ぎ出す珠玉のハートフルホームコメディー「OUR HOUSE」(仮)が放送されることが分かった。舞台は、東京の下町。清貧の大家族・伴一家の4人兄弟の2番目の長女・伴桜子(12歳)が主人公。半年前に母親が病気で他界してから、家事全般を一手に引き受け、“鬼軍曹”さながらに厳しく家族に接してきた。母親の喪失という大きな傷が癒えない中、父親・奏太がアメリカで電撃的に知り合い、交際0日にも関わらず、現地で結婚したアメリカ人女性のアリス・シェパード(30歳)を新しい母親として連れ帰ってくる。母親が亡くなってから半年しかたっていないのに、1日も付き合ったことがない外国人と結婚するなんて考えられないと憤慨する桜子は、“鬼軍曹”としての実力を余すところなく発揮し、あの手この手で「新しい母親」であるアリスを追い出すべく、家族全員を巻き込み、様々なバトルを仕掛けていく。一方、もう一人の主人公アリス・シェパードは、アメリカ中西部に暮らしていた女性。写真家になる夢を持ちながらバイトで食いつなぐ日々に、どこか閉塞感を抱いていた。ある日、奏太と“運命的な出会い”を果たし、元々「とある理由」から日本に行きたいと願っていた彼女は、「この人が、ここから救い出してくれる救世主かも…」と信じ込み“スピード国際結婚、スピード来日”を決めた。しかし、フタを開けてみれば、目の前には個性の強い大家族が…。同じ日々の繰り返しに戻りたくない彼女は“大家族の母”として生き抜く決意を固める。天然で直情型のアリスは、家族一人一人と戦いながら、最も高い壁として行く手を阻む“ラスボス”桜子に、果敢に勝負を挑んでいく――!「101回目のプロポーズ」「ひとつ屋根の下」シリーズなど、数々の名作を手掛けた野島伸司が、6年ぶりにフジテレビ連続ドラマの脚本を担当する本作。“毒舌で家族を仕切る中1の鬼軍曹”と“天然直情型新米ママ”が、激しくぶつかり合い、笑って泣ける仁義なき戦いを繰り広げながらも、家族のあふれる愛情が感じられる珠玉のハートフルホームコメディーとなるようだ。一家の長女である12歳の主人公・伴桜子を演じるのは芦田さん。「マルモのおきて」で連続ドラマ初主演を果たして以降、数々のドラマや映画、CDデビューやバラエティー番組MCなど活動の場を広げている。本作では、実年齢より1歳上の中学生役ということで「中学生を演じることができるだろうかという不安もありますが、強がりで負けず嫌いな桜子は、素の私に似ていて、共感するところが多いです。私の憧れのひとつでもあるセーラー服を着られるのも楽しみです」と話し、初のセーラー服姿の披露に期待が注目が集まる。また見た目は可愛いのに毒舌な“鬼軍曹”という役どころだが、「私自身はひとりっ子なので、上にも下にも兄弟がいるのはどんな気分なんだろうと、いまからワクワクしています。物語が進んでいく中で、どんな家族になっていくのか、私自身楽しみですし、初共演となるシャーロットさんに負けないように、激しいバトルをしたいと思っています」と明かした。もう一人の主人公、アリス・シェパードを演じるのは、アメリカ合衆国ニューメキシコ州出身の女優、シャーロット・ケイト・フォックス。連続テレビ小説「マッサン」で“朝ドラ初の外国人ヒロイン”となる亀山エリー役を、日本語が全く話せないにも関わらずオーディションで勝ち取り、その体当たりの演技が評判に。その後は舞台「CHICAGO」で主役を演じるなど新たな魅力を開花させている。本作が、民放連続ドラマ初出演にして初主演となるシャーロット。「出演が決まった時は、とてもワクワク楽しみな気持ちになりましたが、それと同時に不安になりました。連続ドラマは『マッサン』以降経験してないですし、本当にできるかなと。でも私自身新しいことに、新しい作品にチャレンジしたいという強い思いがありましたので、頑張って絶対にいい作品にしたい」と意欲は十分な様子。“野島ワールド”で繰り広げられる、芦田さんとシャーロットのバトル&家族の愛情物語にいまから期待が高まる。「OUR HOUSE」(仮)は4月、毎週日曜日21時より放送予定。(text:cinemacafe.net)
2016年02月09日東北大学は3月7日、独自のスピンエサキトンネル接合素子を作製し、半導体を流れる電子スピンの検出感度を、従来よりも最大40倍まで増幅させることに成功したと発表した。同成果は、同大大学院 工学研究科の塩貝純一博士課程後期3年(日本学術振興会特別研究員)、好田誠准教授、新田淳作教授らによるもの。同大 金属材料研究所の野島勉准教授、ドイツレーゲンスブルグ大学のDieter Weiss教授らと共同で行われた。詳細は、米国物理学会誌「Physical Review B」の速報版に掲載された。電子の持つスピンの性質を電子デバイスに組み込むことにより、性能を向上させる半導体スピントロニクス分野が注目されている。この分野における基盤技術としては、半導体へのスピン注入(半導体中のスピンを揃える操作)、スピン制御(半導体中でスピンの方向を回す操作)、スピン検出(電気的にスピンの情報を読み出す操作)が挙げられる。また、これまで実現されていない技術として、半導体中のスピン信号を増幅させること(スピン増幅)がある。これらを全て電気的に高効率に行うことが、全スピン集積回路を構築する上で重要とされている。これまで、半導体中のスピン注入およびスピン検出に関する研究は、GaAsなどのIII-V族半導体やSiやGeなどのIV族半導体をチャネル材料としたスピントロニクスデバイスにおいて行われてきた。特に、IV族半導体は、従来のエレクトロニクスデバイスと非常に整合性が良いことから、半導体スピントロニクスにおいてもSiへのスピン注入が注目されている。しかし、電気的な手法を用いたSiやGeなどへのスピン注入およびその検出においては、スピンが実際に蓄積されていると仮定した場合の理論値よりも2~3桁程大きな電気信号が得られており、これが真のスピン蓄積信号であるかどうかが疑問視されているため、Siのスピン蓄積・検出技術における未解決の課題として残されていた。一方、スピン増幅はスピン集積回路構築に関して、新たな機能を付加する可能性があるだけでなく、微小なスピン蓄積を高感度に検出する技術と成り得ることが考えられ、これまでの材料以外へのスピン注入実験への応用が期待できるとされている。今回の研究では、強磁性半導体(Ga,Mn)Asと非磁性半導体GaAsの接合が作るスピンエサキダイオード構造をスピン注入・検出電極として利用した。(Ga,Mn)Asは、p型半導体と磁石(強磁性体)の両方の性質を持つスピントロニクス材料であり、n型半導体GaAsとの接合を作ることで、(Ga,Mn)Asの価電子帯からGaAsの伝導帯へのバンド間トンネル効果により、高効率にスピンを注入・検出ができると期待されている。同材料を用いて、n型GaAsへのスピン蓄積を電気的に検出する実験を行った。図1(a)のような、スピン注入素子と電気検出の測定配置により、左側の強磁性体電極から半導体へ電流を流すと、下の半導体チャネルにスピンが蓄積される(スピン注入)。蓄積されたスピンは半導体中を流れ(スピン輸送)、右側の強磁性体へ到達する。この時、右側の強磁性電極の電圧を測定すると、スピンの蓄積量に比例した電圧が発生する(スピン検出)。検出接合に印加する電圧はスピン検出感度を制御するために印加している。スピン検出感度はスピンの蓄積量を電圧測定する際の変換係数として定義される。スピン検出感度が高ければ大きなスピン電気信号が得られることになる。図1(b)は、検出電極における電流-電圧特性。スピン蓄積があるときはないときに比べて、電流-電圧特性がシフトするため、その差を電圧として検出することにより、スピン情報を電気的に読み出すことができる。低電圧におけるオーミック性があるところではΔVNL、非オーミック性が強いところではΔVをスピン電気信号として検出される。このため、非オーミック性が強いと大きなスピン信号が得られることが期待できる(スピン増幅)。ここで、オーミック性は接合の電流-電圧特性のどれだけ直線性があるかという性質である。一方、オーミック性が保たれている検出電極の場合、図1(c)のようになり、増幅効果は得られない。図2は、スピンエサキダイオード検出電極の電流-電圧特性、そこから計算したオーミック性、および得られたスピン増幅効果の検出電極に印加する電圧依存性である。ここで、オーミック性は接合の微分抵抗値(dR)と抵抗値(R)の比(dR/R値)で評価している。オーミック接合であれば、dR/R=1となるが、大きなエネルギー障壁などにより電流が流れにくくなると、dR/R<1となる。また、スピン信号の増幅率は実験値と接合がオーミックであると仮定したときに期待できるスピン信号の比として定義している。スピンエサキダイオード構造においては、正のバイアスを印加して図中領域(i)から同領域(ii)に変わるにしたがって、バンド間トンネルによる電流が抑制されて電流が流れにくくなるため、直線的な電流-電圧特性が得られず、dR/R値が大きくなり、非オーミック性が強くなる。図2(c)は実際に測定した増幅率。低バイアス領域(図中オーミック領域)でdR/R≈1であり、観測された増幅率は約1と一定で、大きな増幅を示さない。一方で、0.3~0.4V付近(同非オーミック領域)のdR/R値が大きくなる領域でスピン信号が増大しており、dR/R値が最大のところで、約40倍の信号増幅ができていることが分かる。研究グループでは、今回の研究で得られた知見は、非オーミック性が強いスピンエサキ構造を用いることで初めて得られた成果であるとしている。今回の成果により、スピン増幅のための指針が明らかになり、強磁性・半導体接合のdR/R値を大きくした材料を用いれば、微小な量のスピン情報を電気的手法で高感度に測定することができる。このスピン増幅機能は、バイアス電圧により電気的に制御可能であり、スピントロニクスデバイスの開拓に重要な役割を果たすことが期待されるとコメントしている。
2014年03月10日ハリー・ポッターに出てくるハーマイオニーはガリ勉女子の鏡です。恋愛も学業も力を入れて結果を出しています。今回はハーマイオニーに学ぶ、がり勉女子の魅力をご紹介したいと思います。■1.向上心が高いがり勉女子は、なにより時間を無駄にするのがイヤ。つまらない話をするくらいなら本を読んで知識を身につけたいと思っています。やりたいことがはっきりしている人が多いので、おのずと自分もなにかやらねばと焦ってしまいます。一緒にいるだけで、自然と男性も前向きになります。■2.プライドがあるガリ勉女子は、勉強してきただけあってプライドがあります。自分というものを持っているので話も面白いです。他人の意見を借りてくるだけの女性では、頑張って話を聞いても飽きてしまいます。自分なりの考えを構築していると、それがあなたの個性として受け入れてもらえるでしょう。■3.ギャップがうまれやすいガリ勉という目線がつくことで、ギャップが生じやすくなります。ちゃらちゃらした女性がドジをしたり天然ボケをしても、なんとも思いませんが、ガリ勉女子だと魅力的に見えます。「こんな一面あるんだ」「抜け目ないかと思った」と隙を見つけてくれるでしょう。■4.結婚を意識した「本命彼女」になりやすい勉強をしているので、頭が良いです。頭の良い女性と付き合うと、男性は楽です。自分の見せ方を知っており、人生の歩み方も考えているのでスムーズにことが進むでしょう。男性の本音では、頭が悪い女性を本命にしたくはありません。バカな女と付き合っていると思われたくないのです。■5.恋愛に慣れていないガリ勉女子は恋愛に慣れていません。恋愛に慣れていて喜ばせ、感動させるのが難しい女性より良いです。いちいち反応してくれたり、普通の女性とすね方が違うだけで新鮮です。結局個性がなく平凡な女性は飽きられてしまいます。ガリ勉という少数派の個性を活かしましょう。■6.反省ができる勉強は繰り返しの中で身に付きます。ガリ勉女子は、少しずつ問題が解けていく喜びを知っているのです。男性とのお付き合いの中でも、ミスは反省し次回は同じ間違いをしないように心がけます。相手が嫌がる事も、自分が嫌なことも学習して前進していけます。我を忘れてしまって怒ってしまうったり、同じことを繰り返してしまったりと、いつまでも進歩しない女性もいるので、きちんと学べる女性は男性から見ても魅力的なのです。■おわりにいかがでしたでしょうか?ハーマイオニーも作中ではモテモテです。勉強だけに精を出すのではなく、ガリ勉ならではの魅力を武器に、恋も頑張っちゃいましょう。(白武ときお/ハウコレ)
2013年04月01日滋賀県甲賀市信楽町で11日に開催された「第三回全国狸の腹鼓(はらつづみ)大会」で、2連続優勝中の奥田勉さんが今年も優勝。殿堂入りを果たした。同イベントは、人間がタヌキになったかのように腹鼓を打って楽しみ、周りの人も化かされたかのように一緒になって腹を抱えて笑おうという、信楽狸の焼き物で広く知られる同町らしい催し。悪天候をおしての開催となり、出場者は9名と昨年の3分の1に止まったが、200人の観衆が笑顔で盛り上げる中、それぞれがタヌキの衣装をまとって腹鼓の音色、音量、立派さ、ユニークさ、タヌキらしい品格などを競った。3連覇の偉業をなし遂げ殿堂入りした、同町在住の奥田さんは、高らかな腹鼓の音を響かせて貫禄の優勝。準優勝には島根県の野田さんが、仮装大賞には熊本県の黄檗(きはだ)さんがそれぞれ選ばれた。次回から後進の指導役に回る奥田さんは、「三日三晩練習して来たかいがあった。優勝しかない、もっか敵なしとの意気込みで大会に臨んだ。出場者のパフォーマンスも大会ごとにレベルアップしてきていると肌で感じている。今後も何らかの形で参加したい」と意気込みを語っていた。同イベントの情報は「信楽町観光協会公式ページ」へ。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年11月21日『ひとつ屋根の下』など数々のヒットドラマを手掛けた脚本家・野島伸司が、初めて舞台の脚本に挑戦。生のステージに築かれた新たな野島ワールド、『ウサニ』が開幕する。『ひとつ屋根~』で野島とタッグを組んだ演出家・永山耕三が演出を担い、テーマ音楽となるオリジナル曲を小室哲哉が書き下ろすなど、ドラマファン、音楽ファンも注目する話題の舞台だ。開幕前日の8月2日、公開リハーサルと会見が行われ、主演の溝端淳平と共演の平野綾、真野恵里菜、高岡早紀、山本耕史が登場し、本作への意気込みを語った。「ウサニ」チケット情報「23歳の僕には1回じゃ理解できない、深い愛の哲学を描いた不思議な世界」と溝端が言うように、現実と幻想の間を錯綜するストーリーは、次から次へと思いもよらぬ展開をみせる。青年コーゾー(溝端)が美味しいイチゴを作るため、アマゾンの奥地から持ち帰った伝説のへびイチゴの精霊は、ウサギに似たぬいぐるみ・ウサニ(平野と真野のWキャスト)に変身し、純真な愛をコーゾーへ注ぐ。その思いにほだされながらも謎の美女レーコ(高岡)との愛欲におぼれるコーゾー。そこにアマゾンの大蛇王スネーク(山本)が、ウサニを取り戻そうと現れる。ウサニ役の平野と真野は、愛らしい着ぐるみ姿で溝端を囲み「成立させるのが難しいほどの世界観。いろいろな視点から見ていただけたら」(平野)、「野島さんの初の舞台脚本にヒロインとして出させていただけて幸せ」(真野)とそれぞれコメント。浴衣姿の高岡が「この衣裳でわかるように、キャラクターが出て来るたびに違う世界が繰り広げられる。皆さんが今まで見たことのない世界に迷い込めるんじゃないかな」と落ち着いた自信の笑みを見せると、長い尾を持つ黄金の蛇に扮した山本も「かなり振り幅の広い世界観。いろいろなものを作り出してきた野島さんだけど、まだ新しいものが生まれるんだなと思った」と強く頷いた。ファンタジックな美術に彩られた舞台の上で展開するのは、コミカルかと思えばセクシー、はたまたスラップスティック。色合いの違うさまざまなシーンに意表を突かれる。“真実の愛とは?”“男はなぜ浮気をするのか?”といった深遠なテーマに向けて飛び交う言葉は、「見て見ぬフリが大事」「愛は使い捨てカイロのようなもの」等の野島流哲学だ。溝端が、まるでシェイクスピア悲劇を演じるかのように熱のこもった長い独白に全身全霊で挑み、健闘をみせていた。「のめり込むのが愛なのか、それとも居心地が良いのが愛なのか。そのふたつの対比が今回の舞台のカギなので、愛について考え直すきっかけになるのでは」と溝端。ファンタジーのヴェールに包まれた世界の奥で、辛辣な愛の痛みに出会う。そんな独特の魅力に満ちた舞台だ。公演は8月3日(金)から8月26日(日)まで東京・ルテアトル銀座 by PARCOにて上演。なお、限定公演日のみアフタートークイベントも開催する。取材・文:上野紀子
2012年08月03日