金山神社(神奈川県川崎市)では4月5日、「かなまら祭」が開催される。「かなまら祭」は、毎年4月の第1日曜日に開催されている祭りで、男根を模した神輿(みこし)が担がれて町内を巡ることなどが知られている。川崎大師観光案内センターによると、同祭は江戸時代に川崎宿の「飯盛女」たちが性病除けや商売繁盛の願掛けを行ったことに由来するという。商売繁盛・子孫繁栄(子授け)・安産・縁結び・夫婦和合のご利益があるとされている。同祭で現在巡行している神輿は「かなまら舟神輿」「エリザベス神輿」「かなまら大神輿」の3基となっている。「かなまら舟神輿」は台部が舟型で屋根のついた神輿で、内部には鉄製の男根が納められている。「エリザベス神輿」は台部にピンク色の男根がのった神輿で、女装クラブ「エリザベス」から寄贈されたものだという。「かなまら大神輿」は3基の中で最も古く、内部に木製の男根が納められている。また、川崎市によると、当日行列に参加希望の場合は11時頃までに受付をすると衣装を貸してもらえるとのこと。
2015年04月03日表参道のショップ「PASS THE BATON」は、12月4日よりグラフィックデザイナー長嶋りかこによるエキシビション「サイクル/サークル アンド リサイクル」を開催する。グラフィックデザインを中心に、ブランディングやプロダクトデザインなども手掛ける長嶋りかこは、人と自然の調和をテーマにしたプロジェクト「Human_Nature」にて、定期的に洋服やプロダクトを発表している。今回出展される作品では、「サイクル」をテーマに服を、「サークル」をテーマにアクセサリーやバッグを製作した。「サイクル」をテーマとした服は、流行により捨てられてしまう生地をリメイクしたもの。姿かたちを変えた服を再び身にまとい、気分のサイクルを体感出来る。一方、アクセサリーやバッグでは、80年代の大量生産によって余ったアクリル板をサークル状に加工している。【イベント情報】サイクル/サークル アンド リサイクル会場:PASS THE BATON GALLERY住所:東京都渋谷区神宮前4-12-10表参道ヒルズ西館地下2階会期:12月4日から1月4日まで時間:11:00から21:00(土曜、日曜日は20:00まで)入場無料
2014年11月18日作家・有吉佐和子が遺した傑作戯曲として名高い『ふるあめりかに袖はぬらさじ』。尊王攘夷の嵐が吹き荒れる幕末の横浜を舞台に、恋に殉じた遊女・亀遊と通訳の藤吉の恋を見守りながら、波乱の時代を必死に生き抜こうとする芸者・お園の姿を情緒豊かに描く。お園を演じる坂東玉三郎は、初代の杉村春子から1988年にこの役を受け継いで以来、これが10度目の出演。毎回衣裳や舞台美術の監修も担当し、美意識に貫かれた舞台で観客を魅了している。今回は亀遊役に檀れい、藤吉役に松田悟志を抜擢。新たな表情を見せる本作の公開稽古と記者会見が、9月27日、東京・赤坂ACTシアターにて行われた。会見で玉三郎は「セットを作り込みましたし、いつもの赤坂ACTシアターとは違う雰囲気になって楽しみです」と、にこやかな表情。檀については「歌舞伎と(檀の所属していた)宝塚とは似た世界なので、気持ちがわかりやすいんですよ」と話すと、檀も「(稽古中は)何でも言ってくださいとお願いしたんですが、“大丈夫よ”と優しく言ってくださって…。教えていただいたことは私の宝物です」と充実の表情。一方、昨年から稽古を続けているという松田には、「以前は“大丈夫よ”とだけ言っていましたが、今は厳しく指導しています」と笑いかける玉三郎。松田は頭をかきながらも、「周りから“人間国宝(玉三郎は7月に認定されたばかり)に教えてもらえるなんて大変なこと”と言われるんですが、玉三郎さんは昨年と変わらない。僕も平常心を意識して付いて行きます」と意気込みを語った。続いて行われた公開稽古では、芝居の前半を披露。横浜・岩亀楼の行燈部屋で寝ている亀遊をお園が見舞いにきた幕開きでは、年増の芸者らしく何くれとなく世話を焼くお園が窓を開けると、カモメの鳴き声と共に横浜港の明るい光がサァッと部屋に入ってくる。花魁ながら病のために暗い部屋に押し込められている哀しさと、異国情緒漂う港町の明るい空気のコントラストが印象的だ。続く二幕では、久しぶりの顔見せで花魁のしつらえをした亀遊の美しさが見どころ。アメリカ人イルウス(団時朗)が亀遊を身請けしようとするが、恋情のために訳すのをためらう藤吉の表情が切ない。そんなふたりを気遣いつつ、浮世に身を任せざるを得ないお園の姿は、どこにでもいる市井の人のそれだ。歌舞伎の世話物にも通じる情緒を見事に浮き彫りにする玉三郎。24年間演じ続けている役の重みを改めて感じさせる。公演は9月28日(金)から10月21日(日)まで。取材・文佐藤さくら
2012年09月28日東京・赤坂ACTシアターにて今秋上演される『ふるあめりかに袖はぬらさじ』の製作発表が都内で行われ、出演者の坂東玉三郎、檀れい、松田悟志らが記者会見を行った。有吉佐和子が劇作を手がけ、杉村春子の主演で『ふるあめりか~』が初演されたのは、1972年のこと。杉村の当たり役となった芸者・お園役は、1988年に玉三郎に受け継がれた。今回が10度目の出演となる玉三郎は、「新しい顔ぶれならではの新しい舞台ができれば。赤坂ACTシアターという空間の使い方を意識して、この戯曲をできる限りお客様に身近に感じていただけるようにしたい」と意欲を見せる。物語は、開港まもない幕末の横浜を舞台に展開する。通辞・藤吉(松田)とのかなわぬ恋に身を焦がす遊女・亀遊(檀)。彼女が自害すると、やがて、“外国人から操を守るためだった”という説が流れるように。亀遊の最期に居合わせたお園は、事実は違うと知りながらも、攘夷派の思惑にのせられ、そのプロパガンダに加担させられてしまう。檀が「すばらしい女優さん(波乃久里子、宮沢りえ、寺島しのぶら)が演じてこられている役なので、私もそれに負けないように、一生懸命取り組んでいきたい」と緊張気味に語る一方で、松田は「お話をいただいたとき、まず“どうして僕なのか”と思った。それで玉三郎さんに“僕に出来ますか?”とお訊きしたら、“大丈夫です”とのことでしたので、それを鵜呑みにしてがんばることにしました」とどこまでも屈託がない。玉三郎はそんなふたりについて、「檀さんは、劇団(宝塚歌劇団)で十分に経験を積んでいらっしゃる。優しいイメージの奥にある芯の部分が本番では出てくると思う。松田くんは、この記者会見で皆さんが持った印象どおりの人。そこをあの時代(幕末)にうまく持っていくことが大事だと思う」と語った。すでに玉三郎と松田は、5月3日から6日まで愛知・御園座、5月12日から27日まで京都・南座にて同作品を演じており、檀のみが東京公演からの参加となる。公演は赤坂ACTシアターにて、9月28日(金)から10月21日(日)まで開催。チケットぴあでは、6月1日(金)23:59までインターネット先着先行プリセールを受付中。一般発売は6月2日(土)より。
2012年05月28日