銀杏BOYZが現在開催中の全国ツアー『世界ツアー弾き語り23-24 ボーイ・ミーツ・ガール Boi Meets Girrrl』のトレーラー映像が公開された。6月6日(木) の新潟・新潟LOTS公演を皮切りに、全国7都市でツアーの集大成となる公演を行う銀杏BOYZ。本公演には各地ゲストアーティストが出演し、峯田和伸の弾き語りと特別編成(峯田和伸、岡山健二、加藤稜太)でのライブを予定している。銀杏BOYZ『世界ツアー弾き語り23-24 ボーイ・ミーツ・ガール Boi Meets Girrrl』トレーラー映像<ツアー情報>銀杏BOYZ『世界ツアー弾き語り23-24 ボーイ・ミーツ・ガール Boi Meets Girrrl』※終了分は割愛6月6日(木) 新潟・新潟LOTSOPEN17:45 / START18:30ゲスト:大木温之(ピーズ)6月11日(火) 宮城・仙台RensaOPEN17:45 / START18:30ゲスト:友部正人6月14日(金) 北海道・札幌PENNY LANE24OPEN17:45 / START18:30ゲスト:松本素生(GOING UNDER GROUND)6月21日(金) 福岡・福岡DRUM LOGOSOPEN17:30 / START18:30ゲスト:ホフディラン7月2日(火) 愛知・名古屋DIAMOND HALLOPEN17:30 / START18:30ゲスト:ホリエアツシ(ストレイテナー)7月4日(木) 大阪・なんばHatchOPEN17:30 / START18:30ゲスト:YO-KING7月12日(金) 東京・浅草公会堂OPEN17:00 / START17:45ゲスト:TOMOVSKYチケット情報:()オフィシャルサイト:
2024年04月20日ミュージシャンの大森靖子や俳優の菅田将暉、FUKAIPRODUCE羽衣主宰の深井順子など、00年代以降、銀杏BOYZの影響を受けたクリエイターが多数登場している。彼ら/彼女らはみな、信頼に足る表現者であり、筆者が本橋龍主宰のウンゲツィーファに興味を持ったのも、フライヤーのイラストを元銀杏BOYZの村井守が手掛けていたからだった。また、坂口恭平や笹口騒音ハーモニカの音楽が劇中で使われていたことや、新作が素晴らしかった松井文など、ほぼ演技経験のないミュージシャンを俳優として起用していたことも、舞台に足を運んだ契機のひとつだ。これまで6本ほど本橋の関わる作品を見たが、もっとも印象的だったのは、彼が書く脚本における見立ての巧さである。演劇では、ミネラルウォーターが滝や涙になったり、脚立や梯子が天国への階段になったりする。老人が子供を、男性が女性を演じるのも通例だ。その見立てをここまで広範かつ効果的に活用するか、と驚嘆したのが、いわき総合高校芸術・表現系列(演劇)の公演『Thing Thing Thing』だった。ゆうめいの池田亮と本橋が共同で脚本・演出を手掛けた同作では、生徒全員が持つ布団大のタオルが、風呂敷にも波にもマントにも寝具にも化ける。演劇の見立ての究極形にして理想形だと、驚嘆の感に打たれた。そんなウンゲツィーファの最新公演は『ウンゲ演劇集 ふたりぼっちの星』で、2本同時上演となる。平成29年度に北海道戯曲賞で大賞を受賞した代表作『動く物』と、新たに書き下ろされた『旅の支度』。1日にふたつの公演をハシゴすることが可能なタイムテーブルとなっている。前者は同棲するカップルが、消えたペットを探すシークエンスを通じ、ふたりの間に流れる険悪な空気を炙り出す。ペットの正体が一体何なのかが明かされなかったり、過去のふたりの記憶が呼び覚まされたりする中、苦い喜劇が立ち上がってくる。ふたりの心の揺れとペットの存在が絶妙に同期するのが興味深い。俳優は藤家矢麻刀、高澤聡美のふたり。後者はとある家族の受難がテーマで、母の再婚に伴う旅行の準備に追われる弟と姉の話だ。ある理由から母を呪っている姉は、終始不機嫌で旅行の荷物をまとめるのにもひと苦労。弟は姉の機嫌をそこねないように振舞うが、姉と母の確執はそう簡単には収まらない。テンパったふたりの感情が昂ぶるあたり、俳優の実力がここぞとばかりに発揮されるだろう。演じるのは黒澤多生と豊島晴香。両作品に通底するテーマは、“対立”ではないだろうか。人と人とが対立する瞬間——。それは現実に自分に降りかかったら面倒だし災難ではあるだろうが、客席という絶対安全な場所から無責任に眺望するのには、おもしろいことこのうえない。そこに機知やユーモアがあれば、なおさらだろう。そして、というか、しかし、と言うべきか、そうしたウェルメイドな会話劇を、われわれ演劇ファンはたくさん見てきたはずだ。だが、ウンゲツィーファの描く“対立”はそうした次元をゆうに超えている。安全だったはずの客席の自分を突き刺し、思い切り揺さぶりをかけてくるのだ。劇場に入る前と出た後で、価値観やモノの見方が変わる――。それこそ筆者が演劇に求めるものだが、その意味で、ウンゲツィーファの2作品は筆者の考える現代演劇のひとつの到達点だ。少なくとも、2作品の脚本を読んだ限りでは、そう断言できる。それは、本橋が現実を描く際の解像度の高さが尋常ではない、からでもあるだろう。なお、ネット上の説明によると、会場となる神保町のPARAは、単なる劇場というよりは、美術、演劇、哲学など、様々なジャンルの芸術と人が集うスペースらしい。実際、様々なカルチャーに関するレクチャーや実践クラスも設けられている。そして、ウンゲツィーファはそんなPARAに、レジデンス・アーティストとして関わっているという。単純な利用や消費の一環ではなく、ウンゲツィーファの作品はPARAの協力のもと定期的に発表され、レパートリーとされるとのこと。クリエイションの模様は、随時、PARAのスタッフでもある中條による日記によって更新されている。舞台美術の面での自由さを筆頭に、PARAという場所の風通しの良さが、この2作品にプラスに作用することは論を俟たないだろう。文:土佐有明<公演情報>ウンゲツィーファウンゲ演劇集 ふたりぼっちの星『動く物』『旅の支度』2024年4月18日(木)~21日(日)会場:東京・PARA公式サイト
2024年04月13日昨年9月からスタートした銀杏BOYZのライブツアー「世界ツアー弾き語り 23-24 ボーイ・ミーツ・ガール Boi Meets Girrrl」。その名の通り、峯田和伸(ボーカル)がたったひとりで弾き語りでライブを行うツアーで、「全国47都道府県を巡る」というもの。この3月は前半に北陸+静岡などを巡り、中半からは東北+九州エリアでのステージがある。ここまで細かく全国を巡るツアーとしては2005年の「世界ツアー」以来、18〜19年ぶりとなるが、当時と今とで、そのステージにはどんな違いがあるだろうか。3月1日に開催された富山SOUL POWER公演の様子をここで伝えたい。「ごく普通のアンちゃん」の歌が始まると…3月1日のライブ当日の夕方。雨が降ったりやんだりする中、年齢層がかなりバラバラな客が、ひとりまたひとりと会場である富山SOUL POWERへと入っていった。この日は10代の若い客はもちろん、70代の客もいた。しかも、「子供と一緒に観に来た」というわけではなく、自身が「観たい」として訪れていたという。多くのロックバンドやシンガーを支持するリスナーには「世代」「このジャンルが好きそうな人」というすみ分けのようなものがあるが、銀杏BOYZにはそれがまったくない。幅広い層の人たちが支持し、そして皆が自由に楽しむことができるのも銀杏BOYZのライブの特徴だ。しかも、今回は峯田ひとりの弾き語りステージ。その「歌」たちを染み渡るように楽しめるはずだと期待感が膨らむ。こんな空気の中で、ギターを一本鷲掴みにしてステージにネルシャツを着た峯田が現れた。見た目だけを見れば「ごく普通のアンちゃん」という風情だが、これは峯田自身があえてそうしているのだろう。峯田は常々「自分はただの音楽好きの46歳」と語り、ある種の「ステージとリスナーの上下関係」みたいなものをなくすような発言をする。その上で「ライブ」という特別な空間に存在する「音楽があまねく人と人とのつながりや瞬間」だけを追い求めたいとも。そんな峯田が1曲目に「新訳 銀河鉄道の夜」を歌うと会場の空気は一変。神が憑依したかのような強さを与えオーディエンスは皆、息を飲むようにその音、歌詞、そして峯田の声に聴き入った。歌が始まると、ライブハウスの空気が一変続く「NO FUTURE NO CRY」「若者たち」といったアップテンポな楽曲でも、アコースティックギターを壊れんばかりにかき鳴らし圧倒。まさに「生の銀杏BOYZ」「生の峯田」を前に、オーディエンスがぐんぐん引っ張られていくように感じた。その神がかった歌と歌との合間に入るMCでは、まるで友達と話をするかのようにこんな話をした。「一緒に歌いたいという人は大声で歌ってくれて構わないし、踊りたい人は踊ってくれて構わないし、静かに聴きたい人はそうしてくれて構わない。お客さんたちと一緒に作り上げていく空間がライブの楽しみなので。そのためにも気持ちを込めて歌います」「一番信じられるものを求めて富山まで来た」そして、峯田がこだわる「ライブ」についてもMCでこう語った。「今回、47都道府県を巡っていますが、どんなに小さな街にもライブハウスというものがあり、どの会場にも『大きい音を浴びてぇ』『音楽聴きたい』っていう人が集まっています。そのひとりひとりは、きっと『チケットぴあ』とかでチケットを買って、その日を楽しみに日々生活している。その上でのライブ空間こそが僕にとって一番信じられるもの。インターネットでもSNSでもなく、やっぱり僕にとっては『ここ』が一番なんです。お客さんの歌声だったり、拍手だったり、怒号だったり、緊張感だったり。このライブの空気を味わいたいたくて、今日も富山まで来ました」中半までは銀杏BOYZの新旧の楽曲が演奏され、弾き語りだからこそより強く感じたのが銀杏BOYZの楽曲の多彩さだ。多くの人がそれぞれの生活で何度も聴き込んだ「あの曲」が次々に演奏されたもちろん「銀杏BOYZらしいメロディ」「峯田にしか表現できない独特の歌詞」といった傾向はあるが、この弾き語りによって次々に演奏される楽曲たちは、1曲として似たようなものはなく、それぞれ強い個性を放っており、オーディエンスもまたそれぞれの生活の中で何度も聴き込んだであろう「あの曲」たちを前に、ある人は一緒に歌い、ある人はじっと聴き入った。「自分のことだけは絶対に殺さないで」「死にさえしなければ、またいつかライブで会える」中半から後半にかけては「恋は永遠」「いちごの唄」「GOD SAVE THEわーるど」といったポップチューンが次々と演奏され、本編のクライマックスでは「BABY BABY」で大合唱。峯田が言う「一番信じられるもの」がいったんは終わった。峯田は長めのMCでこうも語った。「正直、他人のことなんて関係ないんですよ。でもひとつだけお願いがあります。自分のことだけは絶対に殺さないで。そうすれば、こうやってまたライブで会うことができるから。ライブハウスに来れば、また一緒に歌ったり、一緒に音楽を楽しむことができるから。だから、何があっても絶対に死なないで」アンコールでは、銀杏BOYZ の弾き語り楽曲としては馴染み深い「あの曲」で締め括られ、全17曲を終了。汗でボロボロになった峯田はオーディエンスに深々と頭を下げて「また会いましょう」とステージを後にした。アンコールのラストは弾き語り曲として馴染み深い「あの曲」だった47都道府県を巡った集大成的ライブも終演後、バックステージで改めて峯田に今回のツアーについて話を聞いた。「今日の富山で28本目だけど、言うまでもなくひとつとして同じライブはなかったです。それぞれの街で、それぞれのお客さんがライブに来てくれて、どのライブも僕にとっては記憶に残ってる。本当に不思議なんだけど、各地で『何を食べた』とかは覚えていないけど、ライブだけは各所ともに鮮明に覚えてる。これもライブと音楽の面白さ。不思議だけど、だからこそ、ずっと歌い続けられるんだとも思う」『世界ツアー弾き語り23-24 ボーイ・ミーツ・ガール Boi Meets Girrrl』はいよいよ後半戦に突入するが、集大成となる7都市での公演も追加発表された。47都道府県を生の歌声、ギター1本で巡ってきた集大成もまた、峯田がこだわり続ける「ライブ」の意義を強く感じるステージになることだろう。TEXT:松田義人(deco)PHOTO:芦沢洋介、松田義人(deco)<ツアー公演情報>銀杏BOYZ『世界ツアー弾き語り23-24 ボーイ・ミーツ・ガール Boi Meets Girrrl』追加日程6月6日(木) 新潟・新潟LOTSOPEN17:45 / START18:30ゲスト:大木温之(ピーズ)6月11日(火) 宮城・仙台RensaOPEN17:45 / START18:30ゲスト:友部正人6月14日(金) 北海道・札幌PENNY LANE24OPEN17:45 / START18:30ゲスト:松本素生(GOING UNDER GROUND)6月21日(金) 福岡・福岡DRUM LOGOSOPEN17:30 / START18:30ゲスト:ホフディラン7月2日(火) 愛知・名古屋DIAMOND HALLOPEN17:30 / START18:30ゲスト:ホリエアツシ(ストレイテナー)7月4日(木) 大阪・なんばHatchOPEN17:30 / START18:30ゲスト:YO-KING7月12日(金) 東京・浅草公会堂OPEN17:30 / START17:45ゲスト:TOMOVSKY■アプリ先行受付:3月20日(水・祝) 23:59まで詳細は こちら()※東京・浅草公会堂は対象外オフィシャルサイト:
2024年03月15日銀杏BOYZが、現在開催中の弾き語りツアー『世界ツアー弾き語り23-24 ボーイ・ミーツ・ガール Boi Meets Girrrl』の追加日程とゲストアーティストを発表した。このたび追加日程としてアナウンスされたのは、6月6日(木) の新潟・新潟LOTS公演から7月12日(金) の東京・浅草公会堂までの全7公演。またゲストとして大木温之(ピーズ)、友部正人、松本素生(GOING UNDER GROUND)、ホフディラン、ホリエアツシ(ストレイテナー)、YO-KING、TOMOVSKYが各地に出演する。チケットはオフィシャル先行受付を1月29日(月) まで実施中。銀杏BOYZ『世界ツアー弾き語り23-24 ボーイ・ミーツ・ガール Boi Meets Girrrl』チケット情報はこちら!()<ツアー情報>銀杏BOYZ『世界ツアー弾き語り23-24 ボーイ・ミーツ・ガール Boi Meets Girrrl』追加日程6月6日(木) 新潟・新潟LOTSOPEN17:45 / START18:30ゲスト:大木温之(ピーズ)6月11日(火) 宮城・仙台RensaOPEN17:45 / START18:30ゲスト:友部正人6月14日(金) 北海道・札幌PENNY LANE24OPEN17:45 / START18:30ゲスト:松本素生(GOING UNDER GROUND)6月21日(金) 福岡・福岡DRUM LOGOSOPEN17:30 / START18:30ゲスト:ホフディラン7月2日(火) 愛知・名古屋DIAMOND HALLOPEN17:30 / START18:30ゲスト:ホリエアツシ(ストレイテナー)7月4日(木) 大阪・なんばHatchOPEN17:30 / START18:30ゲスト:YO-KING7月12日(金) 東京・浅草公会堂OPEN17:30 / START17:45ゲスト:TOMOVSKY■オフィシャル先行受付:1月29日(月) 23:59まで()関連リンクオフィシャルサイト::
2024年01月15日2023年12月13日(水)、TACHIKAWA STAGE GARDENで、ぴあプレゼンツの『dabadabada vol.2 -Re:Re:Re:Live-』が、開催された。2018年2月27日(火)、銀杏BOYZと大森靖子が初めて対バンするイベントとして、今はなきZepp Tokyoで行われた『dabadabada』から5年10カ月。ようやく実現した今回の『vol.2』は、その2組が尊敬する大先輩であるピーズが加わって3マンイベントとなった。なお、今回付いている『-Re:Re:Re:Live-』というサブタイトルは、前回の『dabadabada』の翌年=2019年の6月に、大森靖子のシングル曲で峯田和伸との共作&共演が実現した、その曲名「Re:Re:Love」から来ている。銀杏BOYZの熱狂的なファンだった高校生の頃の大森靖子が、峯田にメールを送ったら二回返事が来た、という思い出から付けられた曲名だという。当時、峯田はメールアドレスを公開しており、ゆえに1日中ファンからメールが届いていた。インタビュー中なども、ガラケーがずっとビービービー振動していて、「すぐ電池がなくなっちゃうんだよ」とぼやきながら、充電コードをコンセントにつなぎっぱなしにしてしゃべっていた峯田を思い出す。それから、大森靖子は、声帯にできた結節を切除する手術を控えており、この日のライブを最後に、しばらくライブ活動を休むことが、事前に発表された。「そういうわけで、貴重な夜を、よろしくー! せーの!」というはる(大木温之/ボーカル&ギター)の掛け声から、トップのピーズが演奏し始めた。1曲目は、「日が暮れても彼女と歩いてた」。重くやるせないトーンの、普段1曲目に持ってくるタイプではないこの曲でスタートした理由が、アビさん(安孫子義一)がギターソロに入ったあたりでわかる。ピーズ峯田和伸と大森靖子が手をつないで、とぼとぼと、まるで「日が暮れても彼女と歩いてた」を形にしたみたいに出て来たのだ。そして手を離し、峯田は右手にタンバリン、左手にマイクを持ち、大森靖子はドラムのライザーの端に座って、歌い始める。特に大森靖子の声の炸裂っぷりがすさまじい。2曲目も峯田と大森靖子が入った6人体制で、「生きのばし」。はると大森靖子がユニゾンで歌い、峯田はタンバリンと雄叫びを入れ、最後は6人全員のユニゾンになった。「頼むぞアベック! 未来はアベックのものだ!」と、ふたりを送り出して以降、「ブラボー」「実験4号」「初夏レゲ」「さらばボディ」と、ライブの定番曲を連打していくピーズ。「最初、大森さんと峯田が出て来てくれたけど、あそこピークだからね、今日の俺たちの」とオーディエンスを笑わせたはる、大森靖子が声帯の治療のため今日のライブで一区切りであることにも触れる。大木温之(ピーズ)「それで『生きのばし』で大声出して歌っちゃって、このあともライブある。俺のせいで声出なくなっちゃったとか……」と心配するが、アビさん「大丈夫! 偉そうにしてればいいんだよ!」安孫子義一(ピーズ)そして、1年ちょっと前からレパートリーに入れている未音源化の新曲「アビリフ」で再開、「サイナラ」「ノロマが走っていく」「焼めし」「プリリヤン」で終了。47分で11曲という、高密度な時間を届けてくれた(ピーズ的には通常運転だが)。岡田光史(ピーズ)茂木左(ピーズ)「私の部屋に会いに来て! 『ミッドナイト清純異性交遊』!」と叫んで、大森靖子のステージがスタートするや、フロアいっぱいにピンクのスティックライトが振られ始める。それに応えてなのか、その他の気持ちもあってなのか、間奏明けで「最高じゃん!」と叫ぶ大森靖子。大森靖子アカペラで2曲目「新宿」を歌い始め、バンドの音が加わってイントロになると、「あなたが生きて今日ここに来たこと──」と、お礼とメッセージを混ぜた言葉を叫ぶように伝える。曲後半では歌でギターソロとバトル。そして間髪入れずにコール&レスポンスをオーディエンスに求め、「おまえがいちばんかわいいよ、セイ!」「私がいちばんかわいいよ、カモン!」と掛け合い。はるでなくてもノドが心配になるほどの飛ばしっぷりである。峯田に対する「22年ぐらいの片思い」を言葉にしてから、「はるさんの歌と同じ川沿いをずっととぼとぼ歩きながら、どんなふうな景色ならふたりで見ることができるんだろうと思って、歌を作りました」と、次に歌われたのは、「QUEEN OF TONE」。ZOCの新曲として2024年1月31日(火)にCDリリースされる曲で、確かに、「BABY BABY」等、何曲もの銀杏BOYZの楽曲への返答になっているような歌詞である。という曲の次に来るのは、5年前に大森靖子が峯田と作った「Re:Re:Love」。当然というか、やはりというか、峯田、登場。アコースティックギターを抱えながら「ギャー!」「オーイェー!」などと奇声を発しまくった末に、大森靖子がラップに入るバースではギターを捨て、ステージ上を右へ左へと暴れ回る。曲を終えると峯田、「こういう人はね、喉が痛くなってもね、どこを切ってもね、もっと今まで以上に大きくなって帰ってくると思うから、それ期待しましょ」とエールを贈る。大森靖子、「なんかやさしい。やさしいパターンで来たんだなあ、そっか」と、照れる。中学の時にNirvanaを聴いて世界が変わった、という話を峯田がよくしている──というMCからの「Nirvana」を経てのラスト2曲は「死神」と「Rude」だった。この日もっとも荘厳で美しくてヘヴィな2曲を、最後に固めてライブを終わらせた大森靖子は、左腕をまっすぐ上げてから前方に突き出し、「あなたは、あなただけの人生の光を必ず灯し続けていれば、私がそれを歌にして必ず歌うから、また会いに来てください」とメッセージを届け、深々とお辞儀をした。そしてトリ。実に銀杏BOYZのライブらしい怒号が飛び交う中、「最後だし、騒いでください、歌ってください」と峯田が歌い始めたのは「人間」。オーディエンス全員、峯田の歌とアコギに合わせて、最初からものすごいシンガロング状態になる。メンバー4人の爆音が、中盤から峯田&オーディエンスの歌に加わっていく。銀杏BOYZ曲の後半で何度も頭部にマイクを叩きつける動作を見せた峯田、「若者たち」に入るや、マイクをくわえて絶叫──と、言わば「ヤバい時の峯田のムーブ」が、ライブの前半から次々と現れる。フロアはモッシュ&クラウドサーフの嵐。「あんたがた、俺の歌を聴きたくなった時、俺はあんたたちを一生の友達だと思ってるよ」と始まった「エンジェルベイビー」でも、そのカオス状態は変わらない。現在銀杏BOYZは、峯田ひとりの弾き語りで全都道府県を回るツアーを行っている最中なので (年内の日程の20本が終了して、続きは年明けから)、ファンにとっても本人にとっても、ちょっと久々な光景なのではないか。このイベントが二回目であること、バンドでのライブは半年ぶりであること、加藤の復調がうれしいことなどを話してから、峯田は「いなくなっていく人は、いなくなっていくしよ、どんだけ好きな人でもよう。今日はこの曲を歌わしていただきます」と、「漂流教室」に入った。「告別式では泣かなかったんだ 外に出たらもう雨はあがってたんだ」で始まる、2005年のファーストアルバム(の2枚のうちの1枚の)収録曲である。藤原寛山本幹宗加藤綾太岡山健二峯田がアカペラで歌い始め、それを加藤綾太のギターと岡山健二のシンバルが追う形で始まった「夢で逢えたら」、ほぼノイズ状態の爆音に包まれながら澄んだギターの音色と峯田のボーカルが響く「少年少女」を経ての、次の曲に行くところで、峯田はこんなMCをする。「これからお届けしますのは、『BABY BABY』っていう曲です。勝手にさ、てめえたちのさ、結婚式でさ、使われてたまっかよ! この曲はよ、ただのあんたの青春じゃねえんだよ。2023年もさ、ずっと新しい曲としてさ、鳴り響くべき新曲なんだよ!」で、最初にサビを一回し歌ってから、「いつかこの曲を満員の国立競技場で歌います、よかったら観に来てください」。そのあとのオーディエンスのシンガロングは、この日の最高ボリュームを記録した。「ぽあだむ」で本編を締め、5人が去ると、銀杏流のアンコールを求めるコールである「やるなら今しかねえべ」の連呼がフロアから起きる。すると峯田がひとりで出て来て、「すいません、新しいコールがありまして」。「♪銀杏BOYZ!」と叫んで「♪パパンパパンパン」と手拍子をする、という新しいコールをオーディエンスに教えて、それをやってもらう──というこれ、現在、弾き語りツアーのアンコールのたびに、教えながら全国を回っているのだが、やはりまだ浸透してはいない、ということがわかる光景だった。アンコールは「駆け抜けて性春」。が、その音と歌の激しさにオーディエンスがヒートしすぎたようで、1サビまで行ったあたりで峯田が演奏を止めた。フロア前方の人たちに「大丈夫? 起き上がった? 大丈夫ね、誰も倒れてねえな?」と確認してから「もう一回!」とやり直す。そして、ステージの上も下も、温度が上がり放題上がった末に、大森靖子が現れて、音源のYUKIのパートを歌う。彼女と声を重ねた峯田は、エンディングでドラムにダイブ、ドラムセットを岡山健二ごとバラバラにぶっ倒して、曲を「ジャン!」で締めることを不可能にしたままライブを終えた。Text:兵庫慎司Photo:高田梓<公演情報>ぴあpresents『dabadabada vol.2 -Re:Re:Re:Live-』12月13日(水)東京・TACHIKAWA STAGE GARDEN出演:大森靖子、銀杏BOYZ、ピーズセットリスト■ピーズ1.日が暮れても彼女と歩いてた(with峯田和伸、大森靖子)2.生きのばし(with峯田和伸、大森靖子)3.ブラボー4.実験4号5.初夏レゲ6.さらばボディ7.アビリフ8.サイナラ9.ノロマが走っていく10.焼めし11.プリリヤン■大森靖子1.ミッドナイト清純異性交遊2.新宿3.絶対少女4.QUEEN OF TONE5.Re:Re:Love(with峯田和伸)6.Nirvana7.死神8.Rude■銀杏BOYZ1.人間2.若者たち3.エンジェルベイビー4.漂流教室5.夢で逢えたら6.少年少女7.BABY BABY8.ぽあだむEN.駆け抜けて性春(with大森靖子)<関連リンク>ピーズ公式サイト:()大森靖子公式サイト:銀杏BOYZ公式サイト:()■大森靖子×峯田和伸(銀杏BOYZ)×大木温之(ピーズ)全然オシャレじゃない日本語アーティスト鼎談【前編】 【後編】
2023年12月18日来る12月13日(水)、大森靖子、銀杏BOYZ、ピーズのスリーマンでのライブが開催される。ぴあpresents『dabadabada vol.2 -Re:Re:Re:Live-』というイベントのもので東京・TACHIKAWA STAGE GARDENでのステージになる。各アーティストの詳細を知っている人ならわかる通り、大森靖子は銀杏BOYZとピーズに影響を受けて育った世代で、銀杏BOYZの峯田和伸はピーズに影響を受けて育った世代だ。いわば3世代の夢の共演と言っても良いものだが、その長兄と言っても良いピーズの大木温之は「まぁ『全然オシャレじゃない日本語の歌』でがんばるという意味では共通点かもしれないね」と照れくさそうに笑う。ここでは、その言葉通り「全然オシャレじゃない日本語アーティスト鼎談」と題し、彼らの共通点とライブにかける思いを、大森靖子、峯田和伸、大木温之の三者に語ってもらい、【前編】【後編】でお届けする。【前編】の今回はアーティスト同士の影響を受けたところ、交流秘話などを中心におおいに語ってもらった。ぴあpresents『dabadabada vol.2 -Re:Re:Re:Live-』チケット情報はこちら()「ピーズにはずっと運命を感じていた」(峯田)――峯田さん、大森さんにとってピーズは大先輩にあたりますよね。峯田和伸(以下、峯田)そう。はるさん(大木温之)の前ではこんな話はしたことないんだけど、実は僕、ピーズに運命のようなものを感じてたの。まず、僕ははるさんの12個下で干支が一緒で、さらに誕生月も一緒なの。さらに、僕が初めて組んだバンド、GOING STEADYを始めた1997年に、ピーズが『リハビリ中断』というアルバムを出して活動停止になっちゃった。「うわ、ずっと聴いていたピーズと一緒にライブハウスで共演できるかもしれないって夢を描いていたんだけどな」と思って。マジで「ピーズと対バンする」っていうのはこの頃の目標だったからね。だから、超悔しかったけど、でもさGOING STEADYが解散することになった翌月に、今度はピーズが復活したの。峯田和伸(銀杏BOYZ)大木温之(以下、はる)俺は峯田の生まれ変わりだね(笑)。峯田そんなことがあったから勝手にはるさん、ピーズには運命を感じてるんだ。またさ、運命的な話で言うと、靖子ちゃん(大森靖子)もそうなんだ。僕はGOING STEADY解散後に、銀杏BOYZを始めたわけだけど、そのときにさ、毎晩僕にメールをくれていたのが靖子ちゃん。当時はSNSなんかなかったし、手紙以外ではメールが主流だったの。そのメールのタイトルは必ず「大森 靖子」。「峯田さんへ」とかじゃなくて、自分の名前なんだ。しかも、ちゃんと苗字と名前の間に、絶対半角開けてるっていう(笑)。そのメールが毎回超長いの。大森靖子(以下、大森)でも当時のメールって500文字しか送れんかったから、そんなに長くないよ。大森靖子峯田いや、原稿用紙1枚分と思えばやっぱり長いよ(笑)。たださ、このメールがすごく面白いんだ。当時の靖子ちゃんは高校生だったけど、書いてあることがすごく面白かった。はるそれはファンレターみたいなものなの?ライブの感想とか?峯田いや、「今日学校でこんなことがあって」「親とこんな話をして」みたいな。大森今思うと怖すぎる。恥ずかしい……。峯田いや、でも面白かったの。その頃、銀杏BOYZのお客さんからいっぱいメールをもらったけど、靖子ちゃんとか他の面白いメールはちゃんと保存してた。面白いことを考える人だなと思って。それから数年後に、あるライブをライブハウスに観に行ったの。ライブハウスって、壁にいろんなバンドとかアーティストのチラシがベタベタ貼ってあるじゃん。その中にさ、「大森 靖子」っていう名前を見つけて。「あれ、この名前どこかで見たことあるな……あ、あのメールをくれていた人かも」って。でも、そのときに思ったのは「あの人なら、バンドとかもやりかねんな」っていう。そして、やっぱりチラシの「大森 靖子」は、あの頃僕に毎日メールをくれていた靖子ちゃんだったっていう。その後もぴあのイベントで一緒にツーマンをやらせてもらったりしたけど、これも運命みたいな感じがしてすごくうれしかった記憶がある。「ピーズの音楽の中には自分がいると思った」(大森)――もちろん、大森さん、銀杏BOYZ、ピーズでは表現面での共通点もありますよね。はる「全然オシャレじゃない日本語の歌でがんばる」とかそういうところは共通点なのかもね。普通、ロックって言ったら、もっとみんなカッチョ良いじゃないですか。大木温之(ピーズ)峯田でも、そういうピーズの表現みたいなところにはメチャクチャ影響を受けていますよ。歌詞とかね。長くなるから具体的には言わないけど、とにかくピーズは憧れのバンドだった。でもさ、初めてはるさんに会ったときの印象が最悪で。イノマーさん(オナニーマシーン)と一緒に本を出すことになり、その取材ではるさんに会いに行ったの。そしたらさ、指定されたのが赤羽のゲロ臭い居酒屋でさ。顔も見えないくらい真っ暗な電球の店で、闇鍋みたいなのが出てきて。「なんでこの鍋、こんなに酸っぱいんだ」と。しかも、はるさんまだ酒を飲んでた時期だから、勝手に飲んで取材になんないの。最終的にはベロベロになっちゃって、彼女が迎えに来てさ。最後は「バーカ、バーカ。お前らバーカ」って言いながら帰っていった。「なんなんだ、この人は」と。一同(爆笑)――その点、大森さんは峯田さんとアーティスト同士として出会ったときはどうでしたか?大森最初に峯田さんと話したのはいつだったかはもうわかんないんです。ずっと銀杏BOYZのライブを観に行って、追っかけ続けていて、ライブの後に話をしてもらったりもしていたので。ただ、メールを送っておきながらしばらくは名前は言わないようにしようと思っていました。自分が音楽を始めたときに「銀杏BOYZが好き」っていうことが事前にあると、「そういう人の音楽なんだ」ってことになるから、それがイヤで。でも、さっき峯田さんが言ってくれたみたいに、たまたま私の名前と活動を知ってくれて。それが自然ですごく嬉しかったです。わーいっていう感じでした。ただ、以降、峯田さんと話をするようになっても、峯田さんって日によって違うんですよね。「今日は後輩扱いだな」っていう日と、「今日はすごい距離があるな」っていう日と。峯田そんなことはないよ。――いや、大森さんが言う感じはよくわかります。峯田さんがピリピリしているときはちょっと距離があるというか。大森そう。ただ、優しいのは優しい。後輩とかを大事にしてくれる。それが私にとっての銀杏BOYZなんですけど、ピーズももちろんすごく好きで。私、自称進学校みたいな高校に通っていたんですけど、ピーズには「進学校ヤンキー」の曲とかがあって「あ、ピーズの音楽の中に、自分がいるかもしれない」と思いながら聴いていました。なんか一般に流行っている少年漫画とか少女漫画とかを読んでも、「このストーリーの中には、自分がいない」「なんか違うな」と思いながら見ることが多かったんです。でも、ピーズの音楽の中には「いる」と思って好きになりました。「ふたりとも田舎から出てきたアンちゃん、姉ちゃんって感じ」(はる)――ただ、はるさん、峯田さんって似ているところももちろんありますけど、性格も表現もやっぱり違いますよね。大森全然違いますね。峯田さんが歌詞で描く「女性」みたいなイメージは、自分の中に絶対いないんです。いないからこそ「私もこんなふうに歌ってくれたら良いのにな」って思いながら夢を見ることができるんですけど、ピーズの歌詞で描かれている「女性」にはなれそうな気がする。峯田なるほど。それはなんかわかる。大森だから、ピーズを聴きながらずっと土手を歩いたりとかはできると思うんですけど、銀杏BOYZの歌詞の世界には私がいないんです(笑)。ピーズと銀杏BOYZはどっちも大好きですけど、受け取り方が全然違うんです。――こういう話を大先輩のはるさんはどう思いますか。はる大先輩でもないし、どんなに若いバンドでも後輩とかも思ったことないけどね。だいたい峯田にしても大森さんにしても、田舎から出てきたアンちゃん、姉ちゃんって感じでしょ。峯田……うるさいなー、成田(はるの出身地)だって田舎じゃん。一同(爆笑)はるいや、そんなに気取った人たちじゃないっていう意味で(笑)。たとえば子供の頃から音楽の勉強をずっとやってきて、「音楽家になりました」っていう感じじゃないじゃん。それよりは田舎で過ごして酔っ払った勢いで田舎から出てきたっていう。しかも、大森さんも銀杏BOYZも対バンやったことがあるけど、同じステージに立てば先輩も後輩もないじゃないっすか。むしろ俺はズーズーしく「同い年」くらいの気分でやらせてもらっていますよ。峯田でも、すごいからね、ピーズは。はるさんがポロッと言ってくれた言葉とかをずっと覚えているし。大森ピーズは私の人生とまったく同じ年齢でもあるし。はる俺は何もすごくないよ。むしろサボってるほうだよ。全然がんばっていないし、「がんばっていないほうの先輩」という意味ではすごいかもしれない(笑)。だってさ、もっと世の中でがんばっている人たちの音楽に触れたりすると、「ああ俺はやっぱりダメだな。明らかに違う世界だ」って思うし。俺ができるのはワイルドサイドっちゅうか、土手をテクテク歩くしかできないからね。( 後編() に続く)Text:松田義人(deco)Photo:石原敦志<公演情報>ぴあpresents『dabadabada vol.2 -Re:Re:Re:Live-』12月13日(水) 東京・TACHIKAWA STAGE GARDENOPEN17:30 / START18:30出演:大森靖子、銀杏BOYZ、ピーズ【チケット情報】1Fスタンディング(整理番号順入場):6,900円(税込)2-3F指定席(階層指定不可):6,900円(税込)()関連リンク大森靖子 公式サイト:銀杏BOYZ 公式サイト:ピーズ 公式サイト:
2023年12月07日来る12月13日(水)、大森靖子、銀杏BOYZ、ピーズのスリーマンでのライブが開催される。ぴあpresents『dabadabada vol.2 -Re:Re:Re:Live-』というイベントのもので東京・TACHIKAWA STAGE GARDENでのステージになる。各アーティストの詳細を知っている人ならわかる通り、大森靖子は銀杏BOYZとピーズに影響を受けて育った世代で、銀杏BOYZの峯田和伸はピーズに影響を受けて育った世代だ。いわば3世代の夢の共演と言っても良いものだが、その長兄と言っても良いピーズの大木温之は「まぁ『全然オシャレじゃない日本語の歌』でがんばるという意味では共通点かもしれないね」と照れくさそうに笑う。ここでは、その言葉通り「全然オシャレじゃない日本語アーティスト鼎談」と題し、彼らの共通点とライブにかける思いを、大森靖子、峯田和伸、大木温之の三者に語ってもらい、【前編】【後編】でお届けする。【後編】の今回は3アーティストにとってのライブとは何かと、12月13日のステージにかける思いを聞いた。ぴあpresents『dabadabada vol.2 -Re:Re:Re:Live-』チケット情報はこちら()「今度のライブはちょっとやりづらそうです(笑)」(大森)―― 【前編】() では「俺はサボってる」と言っていたはるさんですが、ライブはサボらないですよね。大木温之(以下、はる)本当はさ、「電気を使って音を出す」っていうことを人を集めてやっていいのかなって思ってる。もっと完成度の高い音が出せれば良いけど、なかなか上がらないし。もう40年近くやっていても、「すごい良かった」っていうライブなんてせいぜい7〜8回くらいじゃないかなって思うよ。それは自分の精進不足、技術不足だから。そういう意味でのライブの完成度は高めていきたいとは思ってる。でもさ、その点、大森さんとか峯田とかはすごいなと思う。全力でちゃんとやるんだけど、終演後にはちゃんと「お疲れさまでした」って帰れるじゃん。それで周りにいる事務所の人たちもご飯を食べられるわけで。俺なんか、「うわ、ちょっと今ヤバい。悪いけど、周りの人を食べさせられないわ」って思うと、自分から逃げちゃう。「俺もうヤメるから」って、これまで何度も逃げてきたからね。根っこはやっぱり変わりませんよ。中途半端。そう考えるとさ、曲作りとかは一生懸命作るけど、ライブはそこまでがんばっていない気がする。だって、俺はまだステージでチンチン出したりしていないじゃん。やっぱり最終的にはチンチン出さないとライブじゃないでしょ。大木温之(ピーズ)峯田和伸(以下、峯田)かつてはそんなこともありました。はるチンチンは出したから、今度はケツ穴を見せてみたら?でもそうなるとケツ穴の周りにあるケツ毛をどう処理するとかの問題が出てくるから難しいかもしれないね。峯田なんなんだよ、マジでよー(笑)。ただ、ケツ毛ってよく考えてみたら、ケアとかしたことないですね。最近爪が伸びるのが早いのが悩みなんだけど。大森靖子(以下、大森)汗をかくと爪が伸びるのが早くなるみたいですよ。だから、夏場は爪が伸びやすい峯田そうなんだ。今度カレンダーに爪切った日を書いておこうかな。――ライブからケツ毛や爪に飛躍しましたけど、12月13日のライブは何か考えていることはありますか?セッションとかもあるんですよね?大森それが難しそうだなって。はるさんの前の自分と、峯田さんの前の自分を変えてきているんで、そこがちょっとやりづらそうです。「お客さんのことを気にするところがはるさんらしい」(峯田)――どういうことですか?大森いや、はるさんの前では普通に可愛い女の子できるけど、峯田さんの前ではちょっと無理です。峯田化けの皮をかぶってるの?猫かぶってるみたいな?大森うーん、峯田さんの前だと「ちゃんとミュージシャンにならなくちゃ」「すごい面白いことを言わなくちゃ」みたいな感じで、結局無駄なことをいっぱい喋って終わるみたいな感じが多いですね。「なんであんな無駄な話をしちゃったんだろう」って思いながら、いつも帰っていきます。大森靖子――その意味では、大森さんのステージとセッションは特に面白そうですね。はるライブじゃなくて、みんなの座談会だったら面白かったかもしれないよね。一同(爆笑)はるただ、今度のライブは、お客さん同士が仲良く過ごせてくれたら良いなと思う。だって大森さんのお客さん、銀杏BOYZのお客さん、ピーズのお客さんってことで言うと年齢の幅が広いし、男子と女子でリズムも違うだろうし。みんな仲良くしてほしいなと思う。峯田そういうことを気にするのもはるさんらしいな。この前さ、山形のイベントでピーズと一緒になったの。出演者が泊まる旅館がみんな一緒だったんだけど、僕は誰よりも先に風呂に入りたかったからすぐに旅館に行って、風呂場に行ったら、はるさんがひとりで先に入ってて。峯田和伸(銀杏BOYZ)はるへっへっへ。一番風呂は私だ!峯田すごい気まずくてさ(笑)。フルチン同士で何喋ったらいいかわかんねぇし。そのときもお客さんの話ばっかりしてた。「お客さんの年齢層が上がって、おとなしくなっちゃってる」とか言って。はるあの日は最前列あたりでグッタリしているオバサンとかがいたからね。峯田いや、あの日は弾き語りだから大人しく聴くのが正解なんですよ。何を言っているんですか(笑)。でも、今度のライブでは靖子ちゃんもピーズも初期の頃の曲から最新の曲までまんべんなく演奏してくれたら個人的にはすごくうれしい。すごく楽しみだもんな、靖子ちゃんのセットリストもピーズのセットリストも。ちょっと前の靖子ちゃんのライブでは初期の頃の曲をやっててさ、これがすごくうれしかった。「うわーやるんだー」と思って。大森たぶん今度のライブは初期のも最近のもまんべんなくやると思います。峯田だとしたらすごくうれしい。古いのも最近のも好きな曲がいっぱいあるからね。銀杏BOYZもたぶんそうなると思うけど、まんべんなくやってくれるほうがお客さんもより楽しめると思うし。はる曲は子供のようなものだからね。どの時期に生まれた子供でも差別なく全員かわいいでしょ。だから、ピーズもどの曲も等しくかわいがっていますよ。いつかこの曲たちでオペラができるといいなと思っていますよ。「みんなに諦めてもらえるくらいの時間になったら良いなと思う」(はる)――最後に改めて12月13日のライブへの思いをお聞かせください。大森日が暮れて終わっちゃわないようにしたいですね。ずっと楽しい時間になれば良いなと思っています。あと、私、東京に初めて出てきて住んだのが小平で、立川駅をよく使ってたんですよ。そういう意味でもすごく楽しみです。はる今度のライブにどれだけのお客さんが集まるかわからないけど、集まったらたいしたもんだなと思って、こっちも楽しみに出かけますよ。南武線を使って。でも、12月13日は普通に平日だからね。大森さん、峯田、俺の3人でがんばってステージでゴロゴロしないと。「こんなのもう観られない」「なかなかないのが観られたからもういいや」ってみんなに諦めてもらえるくらいの時間になったら良いなと思う。でも、TACHIKAWA STAGE GARDENってメチャクチャ綺麗な場所らしいね。美術館みたいな会場らしいから、俺は観光気分で行きますよ。楽しみ楽しみ。峯田絶対面白いと思う。確かにはるさん、俺、靖子ちゃんで10個ずつ離れてるから「3世代」ってことも言えるけど、どのバンドのお客さんも全部楽しめるんじゃないかと思う。「オシャレじゃない日本語の歌でがんばる」っていうのはピーズから始まってるけど、そこにもある価値観がある。たぶん、俺も靖子ちゃんもそこに影響を受けているので、面白がってもらえると思います。はる今回のタイミングは本当に良かったよね。みんなが元気なときに一緒にやれて。そろそろ俺なんかヤバいからね。良かった良かった。……ただ、立川だからね。熊とか出ないか心配ではあるけどね。峯田出ねぇよ(笑)!Text:松田義人(deco)Photo:石原敦志<公演情報>ぴあpresents『dabadabada vol.2 -Re:Re:Re:Live-』12月13日(水) 東京・TACHIKAWA STAGE GARDENOPEN17:30 / START18:30出演:大森靖子、銀杏BOYZ、ピーズ【チケット情報】1Fスタンディング(整理番号順入場):6,900円(税込)2-3F指定席(階層指定不可):6,900円(税込)()関連リンク大森靖子 公式サイト:銀杏BOYZ 公式サイト:ピーズ 公式サイト:
2023年12月07日ぴあpresents『dabadabada vol.2 -Re:Re:Re:Live-』が、12月13日(水) に東京・TACHIKAWA STAGE GARDENで開催されることが決定した。2018年に東京・Zepp Tokyoで開催された第1回では、大森靖子と銀杏BOYZが初競演を果たし、「駆け抜けて性春」のセッションから会場を熱気の渦に巻き込んだ。それから5年ぶりの開催となる今回は大森、銀杏BOYZに加え、2組がリスペクトして止まない先輩・ピーズが登場する。チケットは最速先行を10月15日(日) まで実施中。なおエンタメ情報サイト「ぴあ(アプリ)」有料会員(よくばりぴあニスト)の人は1,000円引きでチケットを購入することができる。<公演情報>ぴあpresents『dabadabada vol.2 -Re:Re:Re:Live-』12月13日(水) 東京・TACHIKAWA STAGE GARDENOPEN17:30 / START18:30出演:大森靖子、銀杏BOYZ、ピーズ【チケット情報】1Fスタンディング(整理番号順入場):6,900円(税込)2-3F指定席(階層指定不可):6,900円(税込)よくばりぴあニスト会員割引:5,900円(税込)チケット発売中!
2023年10月10日銀杏BOYZが2005年に二枚同時リリースしたファーストアルバムが、初のカセットで発売されることが決定した。今回のリリースは、「Cassette Store Day x Cassette Week 2023」に併せて実施されるもので、10月20日(金) から全国の一部レコードストアにてファーストアルバム『君と僕の第三次世界大戦的恋愛革命』『DOOR』のカセットテープが数量限定で発売される。<リリース情報>『君と僕の第三次世界大戦的恋愛革命』10月20日(金) リリース価格:2,750円(税込)仕様:ハーフ(グリッターレッド)、歌詞カード付き『君と僕の第三次世界大戦的恋愛革命』ジャケット【収録曲】■A面01. 日本人02. SKOOL KILL03. あの娘に1ミリでもちょっかいかけたら殺す04. 童貞フォーク少年、高円寺にて爆死寸前05. トラッシュ06. なんて悪意に満ちた平和なんだろう07. もしも君が泣くならば08.駆け抜けて性春09.BABY BABY■B面10. 漂流教室11. YOU&I VS.THE WORLD12. 若者たち13. 青春時代14. 東京『DOOR』10月20日(金) リリース価格:2,750円(税込)仕様:ハーフ(グリッターイエロー)、歌詞カード付き『DOOR』ジャケット【収録曲】■A面01. 十七歳(・・・cutie girls don’t love me and punk.)02. 犬人間03. 日本発狂04. 援助交際05. メス豚06. あの娘は綾波レイが好き07. SEXTEEN08. リビドー09. 夢で逢えたら10. 銀河鉄道の夜■B面11. 惑星基地ベオウルフ12. 夜王子と月の姫13. NO FUTURE NO CRY14. 人間15. なんとなく僕たちは大人になるんだ【取り扱い店舗】・タワーレコード・HMV・ココナッツディスク吉祥寺店・池袋店・JET SET・ディスクユニオン・waltz・UKFC ONLINE SHOP<ライブスケジュール>銀杏BOYZ『世界ツアー弾き語り23-24 ボーイ・ミーツ・ガール Boi Meets Girrrl』※終了分は割愛■2023年10月4日(水) 埼玉・HEAVEN’S ROCK さいたま新都心 VJ-310月10日(火) 茨城・水戸LIGHT HOUSE10月11日(水) 福島・club SONICいわき10月16日(月) 京都・京都磔磔10月18日(水) 石川・金沢EIGHT HALL10月19日(木) 長野・長野CLUB JUNK BOX10月23日(月) 宮崎・宮崎LAZARUS10月24日(火) 鹿児島・鹿児島CAPARVO HALL10月26日(木) 熊本・熊本B.9 V110月31日(火) 群馬・前橋DYVER11月2日(木) 山梨・甲府CONVICTION11月6日(月) 岐阜・岐阜club-G11月7日(火) 奈良・奈良NEVERLAND11月9日(木) 和歌山・和歌山CLUB GATE11月13日(月) 岡山・岡山YEBISU YA PRO11月15日(水) 鳥取・米子AZTiC laughs11月16日(木) 島根・出雲APOLLO11月21日(火) 神奈川・F.A.D YOKOHAMA■2024年1月15日(月) 千葉・柏PALOOZA1月18日(木) 滋賀・滋賀U-STONE2月14日(水) 兵庫・神戸CHICKEN GEORGE2月15日(木) 三重・四日市CLUB ROOTS2月22日(木) 愛媛・松山WstudioRED2月24日(土) 徳島・徳島club GRINDHOUSE2月25日(日) 高知・高知CARAVAN SARY3月1日(金) 富山・富山SOUL POWER3月2日(土) 福井・福井 CHOP3月4日(月) 静岡・LiveHouse浜松窓枠3月12日(火) 秋田・秋田Club SWINDLE3月13日(水) 岩手・盛岡CLUB CHANGE WAVE3月15日(金) 山形・山形ミュージック昭和セッション3月19日(火) 長崎・長崎DRUM Be-73月20日(水・祝) 佐賀・佐賀GEILS3月22日(金) 大分・大分DRUM Be-03月26日(火) 北海道・札幌KLUB COUNTER ACTION3月28日(木) 北海道・函館club COCOA4月1日(月) 香川・高松DIME4月3日(水) 山口・周南RISING HALL4月4日(木) 広島・広島CLUB QUATTRO4月9日(火) 青森・弘前KEEP THE BEAT4月17日(水) 沖縄・桜坂セントラルto be continued【チケット料金】全自由 前売:5,500円(税込・ドリンク代別)※未就学児入場不可・小学生以上チケット必要※入場整理番号有り●チケットはこちら()※2024年公演の先行受付を10月3日(火) 23:59まで実施中関連リンク銀杏BOYZ Official WebSite: X:
2023年10月01日秋の味覚として親しまれている銀杏。ねっとりとした食感と独特な風味がクセになりますよね。しかし、銀杏は硬い殻に覆われているため、自宅でどう調理していいか悩む人もいるでしょう。初心者でも簡単にできる銀杏の食べ方を、冷凍食品メーカーで知られる、株式会社ニチレイフーズ(以下、ニチレイ)が公開しています。初心者でも簡単!銀杏の食べ方ニチレイいわく、銀杏は電子レンジと紙封筒を使って調理するのがおすすめなのだとか。簡単に調理できるほか、短時間でムラなく加熱できるといいます。銀杏と紙封筒、キッチンバサミかペンチを準備すればOK。調理手順は、以下の通りです。1殻付き銀杏を紙封筒に入れる封筒1枚に対して20個程度が目安。加熱すると封筒が膨らむため、少し余裕を持たせておくとよい。※銀杏は食べ過ぎると食中毒を起こす危険があります。一度に大量に食べることは避けましょう。2封筒の口をしっかり折る銀杏はレンジで加熱すると破裂するため、飛び散らないように封筒の口を2〜3回きっちり折る。3電子レンジで30〜40秒加熱電子レンジ500Wで30〜40秒加熱する。加熱しすぎると実がかたくなってしまうため、2〜3個弾ける音がしたらそこで加熱を止める。※封筒の口がしっかり閉まっていないと銀杏が飛び散る可能性があるため注意4キッチンバサミなどで殻をむく加熱した銀杏は殻にヒビが入るので、手で殻をむいていく。ヒビが入らなかった銀杏はキッチンバサミなどを使って殻を割る。キッチンバサミの持ち手側にあるナッツクラッカーを殻の「つなぎ目」に当てると割りやすい。5薄皮をむく熱いうちに薄皮をむく。火傷に注意。ニチレイフーズーより引用ニチレイの調理方法にもある通り、銀杏は食べ過ぎると食中毒を起こす可能性があるため、一度に大量に食べないよう注意が必要です。加熱した銀杏は、そのまま食べられるため、殻と薄皮を剥いて塩を少量つけて食べるとよいでしょう。銀杏を保存するなら?銀杏は、そのままの状態で常温や冷蔵庫で保存すると、実が乾燥して硬くなってしまうのだとか。同社は、銀杏のおいしさを長持ちさせる、3つの保存方法も紹介しています。【銀杏の冷蔵】殻付きのまま水に浸けて冷蔵保存(1ヵ月)保存容器に銀杏が浸るくらいの水を入れて冷蔵庫で保存し、3日ごとに水を取り替える。約1ヵ月保存可能。水に浸けておくことで殻がやわらかくなり、殻むきが容易になる。【銀杏の冷凍①】殻付きのまま冷凍保存(2ヵ月)殻付きのまま冷凍保存袋に入れ、軽く空気を抜いて口を閉じる。冷凍庫で1〜2ヵ月ほど保存可能。解凍方法【銀杏の調理】と同じように封筒に入れてレンジで加熱(時間は50秒〜1分に変更)し、殻をむく。【銀杏の冷凍②】殻・薄皮をむいた銀杏は小分けで冷凍保存(1ヵ月)加熱して殻と薄皮をむいた実は、数個ずつラップで包んで冷凍用保存袋に入れて冷凍庫へ。約1ヵ月保存可能。解凍方法凍ったまま加熱調理。茶碗蒸しなど、少量ずつ使いたいときなどに便利。ニチレイフーズーより引用ニチレイが公開している調理法や保存方法を見たユーザーからは、「まじで簡単」「この食べ方、めっちゃ好き!」「生活の知恵」などの声が上がっています。電子レンジと封筒で銀杏を簡単に調理し、秋を感じてみてはいかがですか。[文・構成/grape編集部]
2023年10月01日9月19日、渋谷WWW Xにて、銀杏BOYZの47都道府県を回る全国ツアー「世界ツアー弾き語り23-24 ボーイ・ミーツ・ガール Boi Meets Girrrl」が幕を開けた。銀杏BOYZが「世界ツアー」と称して47都道府県を回るのは、彼らが1stアルバム『君と僕の第三次世界大戦的恋愛革命』と『DOOR』をリリースした2005年以来、18年ぶりのこと。2024年7月まで続く予定の今回の世界ツアー。「弾き語り」とタイトルにあるように、今回は峯田和伸がひとりで回るツアーとなる。9月19日、開演15分ほど前に渋谷WWW Xの会場に入ると、場内には峯田が選曲した音楽が場内BGMとして流れていた。コックニー・リジェクツ、シャム69、マイ・ブラッディ・バレンタイン、ジュディ・アンド・マリー、フリッパーズ・ギター、ザ・ゲット・アップ・キッズ、フェルト……などなど。この日のBGMのプレイリストは峯田のインスタグラムでも公開されている。峯田は、今のように「プレイリスト」という言葉が頻繁に使われるようになる前からジャンルや国境や時代性を超えたたくさんの音楽を隣同士に並べていたし、そんな音楽の聴き方があることを彼に教えられた、という人は私だけでなくきっとたくさんいるだろう。この日のプレイリストも、いかにも峯田らしくざっくばらんとした、でも1本の道のようなたしかさを感じさせるもので、彼の愛着や記憶や知性によって繋がっていく音楽たちの、その生き生きとしたあたたかさが、開演前からWWW Xのフロアを包んでいた。そしてそれは、まるで部屋に招かれているようなあたたかさでもあった。開演前の場内アナウンスで、携帯電話の電源を切るかマナーモードにすることを求められた。フロアの前方には椅子席も用意されているし、ライブは静かに演奏に聴き入るものになるのかと想像したが……必ずしもそういうわけではなかった。決して物音を立ててはいけないような緊張感のある静かな空間だったわけではなく、だからといって、普段の銀杏BOYZのライブのような獰猛なエネルギーの爆発だけではなく。とても絶妙なバランスの中で激しさと穏やかさがじんわりと混ざり合っている、そんな空間だった。銀杏BOYZのメンバーも含めた、その場所に集まったすべての人たちが、それぞれの眠れない夜や眠りすぎた朝を持ち寄るような、そんな孤独と孤独が身を寄せ合う感覚は変わらずそこにあったが、でも、この日の空間が18年前ではなく「今」の銀杏BOYZでなければ生み出しえない空間であることも確かだった。中央にマイクが1本立てられたシンプルなステージに表れた峯田は、この日、アンコールも含めて計18曲をひとりで披露した。この日のギターは、みうらじゅんにもらったというギブソンのギターで、ライブで使用するのは初めてだという。選曲は新旧幅広かった。「40代になって、こんな曲やりたくないよー」と冗談交じりにぼやきながら始まった“トラッシュ”は、しかしながら、あの衝動性が今の峯田の身体性に昇華されているような凄みがあった。他にも、“夢で逢えたら”は美しく甘やかに響き、“ナイトライダー”は夢と現実のはざまを疾走するようで、“もしも君が泣くならば”では峯田がマイクを客席に向け、フロアにいる人々も声を上げて一緒に歌った。“少年少女”は力強く、照明が暗くなった中で彼が“光”のイントロを奏で始めるのを、息をのんで聴いた。1、2曲の演奏を終えるごとに始まる峯田のMC……というか、ほとんど「お喋り」といった方がしっくりくるトークも、熱気と沈黙と笑いが混ざり合う、この空間の豊かさを生み出すのに大きな役割を果たしていた。前日に美容院に髪を切りに行って「こんなふうにしてください」とクリープハイプ・尾崎世界観の写真を見せたら、馴染みの美容師さんに「峯田さんは峯田さんのままでいいじゃないですか!」と言われたという話。最近気になっているのはテレビ東京の中原みなみアナウンサー。入れ墨OKのサウナ付き銭湯に行って、そこで感じた心地よさ。チケット転売やインターネット、SNSの話。峯田は言っていた。「現実はつまんねぇし、ネットはネットで面白くないし。じゃあ、どこが居場所かって言ったら……ここ。ここだけなんだよ」「ギターをチューニングする姿を見せるのは素を見せるようで嫌だ」と、峯田は言っていた。この日改めて感じた、彼の奏でるギターでしか感じることのできない優しさや悲しさや体温があること。銀杏BOYZの音源を聴いて、そのノイズに身を委ねている時、「故郷の山形で峯田が見つめた雪の景色と心の世界は、こんな感じだったのかな」と思うことがある。その山形公演を含めた2024年4月までのツアースケジュールも、この初日WWW X公演の日に発表された。今回の47都道府県世界ツアーは峯田自身が発案したもので、峯田自身が何かを提案することは、実は銀杏BOYZの活動においては珍しいことなのだという。彼は言っていた。「このツアーは、混じりっ気のない僕の意思なんです」そして、最後にはまた東京に戻ってくる、とも。18年ぶりに47都道府県をまわる銀杏BOYZ。その先でどんな出会いが、どんな音楽が生まれるのか。とてもそわそわする。Text:天野史彬Photo:村井香<ライブスケジュール>銀杏BOYZ『世界ツアー弾き語り23-24 ボーイ・ミーツ・ガール Boi Meets Girrrl』※終了分は割愛■2023年10月4日(水) 埼玉・HEAVEN’S ROCK さいたま新都心 VJ-310月10日(火) 茨城・水戸LIGHT HOUSE10月11日(水) 福島・club SONICいわき10月16日(月) 京都・京都磔磔10月18日(水) 石川・金沢EIGHT HALL10月19日(木) 長野・長野CLUB JUNK BOX10月23日(月) 宮崎・宮崎LAZARUS10月24日(火) 鹿児島・鹿児島CAPARVO HALL10月26日(木) 熊本・熊本B.9 V110月31日(火) 群馬・前橋DYVER11月2日(木) 山梨・甲府CONVICTION11月6日(月) 岐阜・岐阜club-G11月7日(火) 奈良・奈良NEVERLAND11月9日(木) 和歌山・和歌山CLUB GATE11月13日(月) 岡山・岡山YEBISU YA PRO11月15日(水) 鳥取・米子AZTiC laughs11月16日(木) 島根・出雲APOLLO11月21日(火) 神奈川・F.A.D YOKOHAMA■2024年1月15日(月) 千葉・柏PALOOZA1月18日(木) 滋賀・滋賀U-STONE2月14日(水) 兵庫・神戸CHICKEN GEORGE2月15日(木) 三重・四日市CLUB ROOTS2月22日(木) 愛媛・松山WstudioRED2月24日(土) 徳島・徳島club GRINDHOUSE2月25日(日) 高知・高知CARAVAN SARY3月1日(金) 富山・富山SOUL POWER3月2日(土) 福井・福井 CHOP3月4日(月) 静岡・LiveHouse浜松窓枠3月12日(火) 秋田・秋田Club SWINDLE3月13日(水) 岩手・盛岡CLUB CHANGE WAVE3月15日(金) 山形・山形ミュージック昭和セッション3月19日(火) 長崎・長崎DRUM Be-73月20日(水・祝) 佐賀・佐賀GEILS3月22日(金) 大分・大分DRUM Be-03月26日(火) 北海道・札幌KLUB COUNTER ACTION3月28日(木) 北海道・函館club COCOA4月1日(月) 香川・高松DIME4月3日(水) 山口・周南RISING HALL4月4日(木) 広島・広島CLUB QUATTRO4月9日(火) 青森・弘前KEEP THE BEAT4月17日(水) 沖縄・桜坂セントラルto be continued【チケット料金】全自由 前売:5,500円(税込・ドリンク代別)※未就学児入場不可・小学生以上チケット必要※入場整理番号有り●チケットはこちら()※2024年公演の先行受付を10月3日(火) 23:59まで実施中関連リンク銀杏BOYZ Official WebSite: X:
2023年09月28日銀杏BOYZの全国弾き語りツアー『世界ツアー弾き語り23-24 ボーイ・ミーツ・ガール Boi Meets Girrrl』より、2024年4月公演までの日程が発表された。本日9月19日(火) の東京・WWW Xからスタートした本ツアーは、全国47都道府県を巡る18年ぶりの全国ツアー。このたび、2024年1月15日(月) の千葉・柏PALOOZAから、4月17日(水) の沖縄・桜坂セントラルまでの全23公演が追加決定した。2024年公演のチケットは、先行受付を10月3日(火) まで実施中。銀杏BOYZ『世界ツアー弾き語り23-24 ボーイ・ミーツ・ガール Boi Meets Girrrl』チケット情報はこちら()<ツアー情報>銀杏BOYZ『世界ツアー弾き語り23-24 ボーイ・ミーツ・ガール Boi Meets Girrrl』※終了分は割愛■2023年9月27日(水) 栃木・HEAVEN’S ROCK 宇都宮 VJ-210月4日(水) 埼玉・HEAVEN’S ROCK さいたま新都心 VJ-310月10日(火) 茨城・水戸LIGHT HOUSE10月11日(水) 福島・club SONICいわき10月16日(月) 京都・京都磔磔10月18日(水) 石川・金沢EIGHT HALL10月19日(木) 長野・長野CLUB JUNK BOX10月23日(月) 宮崎・宮崎LAZARUS10月24日(火) 鹿児島・鹿児島CAPARVO HALL10月26日(木) 熊本・熊本B.9 V110月31日(火) 群馬・前橋DYVER11月2日(木) 山梨・甲府CONVICTION11月6日(月) 岐阜・岐阜club-G11月7日(火) 奈良・奈良NEVERLAND11月9日(木) 和歌山・和歌山CLUB GATE11月13日(月) 岡山・岡山YEBISU YA PRO11月15日(水) 鳥取・米子AZTiC laughs11月16日(木) 島根・出雲APOLLO11月21日(火) 神奈川・F.A.D YOKOHAMA■2024年1月15日(月) 千葉・柏PALOOZA1月18日(木) 滋賀・滋賀U-STONE2月14日(水) 兵庫・神戸CHICKEN GEORGE2月15日(木) 三重・四日市CLUB ROOTS2月22日(木) 愛媛・松山WstudioRED2月24日(土) 徳島・徳島club GRINDHOUSE2月25日(日) 高知・高知CARAVAN SARY3月1日(金) 富山・富山SOUL POWER3月2日(土) 福井・福井 CHOP3月4日(月) 静岡・LiveHouse浜松窓枠3月12日(火) 秋田・秋田Club SWINDLE3月13日(水) 岩手・盛岡CLUB CHANGE WAVE3月15日(金) 山形・山形ミュージック昭和セッション3月19日(火) 長崎・長崎DRUM Be-73月20日(水・祝) 佐賀・佐賀GEILS3月22日(金) 大分・大分DRUM Be-03月26日(火) 北海道・札幌KLUB COUNTER ACTION3月28日(木) 北海道・函館club COCOA4月1日(月) 香川・高松DIME4月3日(水) 山口・周南RISING HALL4月4日(木) 広島・広島CLUB QUATTRO4月9日(火) 青森・弘前KEEP THE BEAT4月17日(水) 沖縄・桜坂セントラルto be continued【チケット料金】全自由 前売:5,500円(税込・ドリンク代別)※未就学児入場不可・小学生以上チケット必要※入場整理番号有り■オフィシャル先行受付:10月3日(火) 23:59まで()関連リンク銀杏BOYZ Official WebSite: X:
2023年09月19日銀杏BOYZが、2005年の『世界ツアー』以来18年ぶりとなる全国ツアー『世界ツアー弾き語り23-24 ボーイ・ミーツ・ガール Boi Meets Girrrl』を開催することが決定した。本ツアーは、2023年9月から2024年にかけて47都道府県を回る予定で、本公演は峯田和伸単独での弾き語りによる出演となる。併せて、告知第一弾として2023年のツアースケジュールが発表された。チケットの先行予約は7月9日(日) まで受付中だ。<ツアー情報>『世界ツアー弾き語り23-24 ボーイ・ミーツ・ガール Boi Meets Girrrl』■2023年9月19日(火) 東京・WWW X9月27日(水) 栃木・HEAVEN’S ROCK 宇都宮 VJ-210月4日(水) 埼玉・HEAVEN’S ROCK さいたま新都心 VJ-310月10日(火) 茨城・水戸LIGHT HOUSE10月11日(水) 福島・club SONICいわき10月16日(月) 京都・京都磔磔10月18日(水) 石川・金沢EIGHT HALL10月19日(木) 長野・長野CLUB JUNK BOX10月23日(月) 宮崎・宮崎LAZARUS10月24日(火) 鹿児島・鹿児島CAPARVO HALL10月26日(木) 熊本・熊本B.9 V110月31日(火) 群馬・前橋DYVER11月2日(木) 山梨・甲府CONVICTION11月6日(月) 岐阜・岐阜club-G11月7日(火) 奈良・奈良NEVERLAND11月9日(木) 和歌山・和歌山CLUB GATE11月13日(月) 岡山・岡山YEBISU YA PRO11月15日(水) 鳥取・米子AZTiC laughs11月16日(木) 島根・出雲APOLLO11月21日(火) 神奈川・F.A.D YOKOHAMAto be continued【チケット料金】全自由 前売:5,500円(税込・ドリンク代別)※全自由は、椅子席とスタンディングの併用となります。※未就学児入場不可・小学生以上チケット必要※入場整理番号有り■オフィシャル先行受付期間:6月25日(日) 22:00〜7月9日(日) 23:59枚数制限:一人4枚まで対象:全公演受付はこちら:銀杏BOYZ Official WebSite: Twitter:
2023年06月25日銀杏BOYZ 特別公演『山形のロック好きの集まり2023』が、2023年3月4日(土) に山形・やまぎん県民ホールで開催されることが決定した。本公演は元々2020年4月に行われる予定だったが、コロナ禍の影響を受け延期となり、同年12月に予定されていた振替公演も中止となっていた。なお銀杏BOYZが地元・山形でライブを開催するのは、2005年の全国ツアー『銀杏BOYZ 世界ツアー2005』以来、18年ぶりとなる。チケットはオフィシャル先行受付を2023年1月15日(日) まで実施中。<ライブ情報>銀杏BOYZ 特別公演『山形のロック好きの集まり2023』2023年3月4日(土) 山形・やまぎん県民ホール開場17:00 / 開演18:00【チケット情報】前売:6,900円(税込)※全席指定※小学生以上有料。未就学児童のご入場は保護者同伴のもと、膝上観覧可能な場合のみ保護者1名につき1名まで入場可。ただし、お子様の座席が必要な場合はチケット購入が必要になります。■オフィシャル先行受付期間:2023年1月15日(日) 23:59まで受付URL:一般発売日:2023年2月11日(土)関連リンクオフィシャルサイト::
2022年12月26日江戸総鎮守 神田明神では、秋のライトアップイベント「神田明神 秋のライトアッププロジェクト ~明神銀杏(いちょう)~」を、2022年11月25日(金)から12月10日(土)までの期間で開催する。神田明神で秋のライトアップイベント「明神銀杏」都内屈指のパワースポットであるとともに、隠れた桜や紅葉の名所でもある神田明神。春の桜のライトアップに続いて開催される今回のイベントでは、様々な日本の名所を照らしてきたクリエイティブカンパニー「ネイキッド(NAKED Inc.)」が、再び演出を担当。1,300年前より月日を紡いできた神田明神に今年もやってきた秋を、光と音でより一層印象的に演出。御神木の大銀杏と欅が、さらなる生命感をまとって来場者を迎えてくれる。開催概要「神田明神 秋のライトアッププロジェクト ~明神銀杏(いちょう)~」開催期間:2022年11月25日(金)〜12月10日(土)実施時間:各日17:30~20:00会場:神田明神境内(東京都千代田区外神田2-16-2)料金:無料
2022年11月20日10月30日に神奈川・ぴあアリーナMMで開催される『ぴあ・tvk 50th Anniversary STAY ROCK! 2022』のタイムテーブルが発表された。『STAY ROCK!』は、昨年10月に兵庫・神戸国際会館こくさいホールで発足したライブイベントで、今年はぴあとtvkの50周年を記念し、両社の主催で行われる。銀杏BOYZ、Ken Yokoyama、ザ・クロマニヨンズ、ハルカミライというロックな4組のバンドに加え、『キングオブコント2021』王者であり、銀杏BOYZやザ・クロマニヨンズと縁のあるお笑い芸人・空気階段が出演する。各出演者はそれぞれ50分の持ち時間が用意されているほか、空気階段の出番は3回となっている。チケットは現在一般発売中。<イベント情報>ぴあ・tvk 50th Anniversary STAY ROCK! 202210月30日(日) 神奈川・ぴあアリーナMM開場13:30 / 開演14:30『ぴあ・tvk 50th Anniversary STAY ROCK! 2022』出演者『ぴあ・tvk 50th Anniversary STAY ROCK! 2022』タイムテーブル出演:銀杏BOYZ / Ken Yokoyama / ザ・クロマニヨンズ / ハルカミライ / 空気階段【チケット情報】全席指定:8,800円(税込)※お1人様4枚まで※3歳以上有料チケット一般発売中オフィシャルサイト:
2022年10月14日凄すぎて打ちのめされたライブであった。食らい過ぎて、たかが最大140文字のTwitterでさえも何も書けない、いや書きたくないの方が近いのかも知れない。変に文字にすると安っぽく陳腐になってしまう。自分の頭と心にだけ留めておきたいみたいな。同じくライブが凄すぎて打ちのめされた若者たちと傷をなめ合う様に、どう凄すぎて、どう打ちのめされたかを、ただただ語り合った。これを今から、どの様にライブレポートに書いたら良いかも、よくわからない。でも、観た人が大興奮を想い返したり、観れなかった人が大興奮を次こそは味わいたいと、そう少しでも感じてくれたらうれしい。元々の編集部からの依頼が「ライブ内容を忠実にレポートするというよりは、鈴木さんの主観で書いていただく方がおもしろいかなと思っています」なわけで、だから今の私の文章も間違ってはいないだろう。てなわけで、2022年9月28日オリックス劇場で開催された銀杏BOYZ 特別公演『君と僕だけが知らない宇宙へ』について、何とか頑張って綴っていきたい。開演時間になり、場内は暗転されて、宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」が男女の声によって朗読される。そして、途中から演劇などでよく使われる紗幕と呼ばれる薄い絹の幕に日常風景の映像が映し出される。敢えて演劇などでよく使われると書いたが、銀杏の、いや峯田和伸のいわゆる構成・演出的な魅せ方は、どこか普通のバンドのライブとは違う。安易に演劇的要素とか書きたくはないが、他のバンドがやっていない事をするし、とにかくドキドキワクワクさせてくれる、この後どうなるのだろうって。「今晩はジョバンニは叫びました」という朗読の箇所で、紗幕に銀杏BOYZ 特別公演『君と僕だけが知らない宇宙へ』とタイトルが映し出された。そのきっかけの様なタイミングが、これまたたまらない。ライブ内容を忠実にレポートするよりはと編集部が注釈を入れてきたのは、既に東京公演が行われて、そのライブレポートも上がってきているからというのもあるだろう。しかし、同じ流れでも、その日によってまったく違うものになったりする。それがライブの、生身の表現の良さだ。峯田がひとり登場して、椅子に座り、アコースティックギターで「君が泣いてる夢を見たよ」と歌い出した瞬間の声に度肝を抜かれた。声が出てるとか声がデカいとか、そんなレベルの話ではなくて、その生々しい声が凄すぎた……。どうなったら人間の喉から、こんなバケモノみたいな凄みしかない唸りみたいな声が出るのだろうか。奇しくも峯田は、その後のMCで前方の観客に対して「後ろを観て下さいよ。見世物小屋みたいな感じで観てるわけですよ」と後方の観客の説明をしていたが、自分も2階の最前列で、その凄すぎる見世物小屋を観ているのだなと変に納得すらしてしまった。2曲目の途中で山本幹宗(Gt / sunsite、ex. The Cigavettes)・加藤綾太(Gt / THE 2)・藤原寛(Ba / AL)・岡山健二(Ds / classicus)というメンバーが入ってきて、弾き語りの演奏からバンドの演奏に入るというある意味クラシカルな魅せ方なのだが、それでもドラムがドーンと入った瞬間に異様な高揚感に襲われる。それもメンバー全員座っての演奏なのに、このバンド感というのはとてつもない。「NO FUTURE NO CRY」と全員で歌うのは、もうTHEバンドな感じで、あぁ~ロックのライブを観ているなと心から想えた。この御時世だから、観る側は何も声を発せないのだが、こちらも何だか歌っている気分になって満足してしまう。加藤綾太(Gt / THE 2)藤原寛(Ba / AL)今から25年前、19歳の時、千葉のひとり暮らしのアパートで出来た曲であり、深夜2時から明け方5時まで、その曲が出来た喜びをギターにぶつけていたと話す。隣の住人から壁をドンドン叩かれてもお構いなしで、その上、曲が「僕を追いかけてくる。俺を歌ってくれ、俺を歌ってくれ」と語る。その曲は「YOU&I VS.THE WORLD」だったのだが、この日、印象的だったのは、後程も書くが、峯田が自分と自分の曲との関係性を語った事。それは音楽との関係性でもあり、バンドとの関係性でもある。山本幹宗(Gt / sunsite、ex. The Cigavettes)「バンドを二回破滅に追い込んでますし、でも音楽を辞める事はしないでズルズルと別れるのが面倒臭いカップルや夫婦みたいで。自分にとってバンドは愛しているだけでなく、惰性ではあるけど、歌いたい欲望がある」まるでインタビューで語られるような芯を捉えた発言が聴けたのだが、その言葉には重みがあった。峯田が音楽を、バンドを始めて25年なわけだが、本人も言っていたが、別に自分から25周年みたいな銘打ちもしないし、25周年ベストアルバムも性に合わないし、ダサいとまで言い切っていた。本当にその通りなわけだが、それでも25年もの長い間、ひとつの事を惰性もある中、やり続けてきた事は並大抵の事ではない。集大成とか奇跡とか伝説とか安易にまとめられるものでもなく、それが誠実な人生というか。生きてりゃ色々ある中で25年も峯田が音楽をバンドをやり続けているのは、我々聴き手にとっては喜びであり救いでもある、こっちの勝手な話ではあるのだが。こんな厄介な御時世だからこそ、より聴きたくて聴きたくて仕方ないという熱情は、5曲目の「I DON’T WANNA DIE FOREVER」で、これまで我慢していた熱情を一気に放出するかの様に、観客が一斉に立ち出した時にわかりやすく感じた。そりゃ、「おっぺけぺー」なんて峯田に言われたら、心の中では「おしべとめしべが!」と自然に叫んでしまうし、野生の血が騒ぐってもんだ。峯田自身も座って楽しみたい人は座って楽しめばいいし、立って楽しみたい人は立って楽しめばいいしと言っていたみたいに、ひとりひとりが存分に楽しんだらいいのだから。立つ時に後ろの座ってる人に「ごめんね」みたいのはいらないと言っていたのも、何だか峯田らしくて良かった。人に迷惑をかける必要はないが、必要以上に遠慮する必要もない。「声出さなくても聴こえっから。感じるのよ、さっきもあった」「1曲1曲の友達みたいなあいつらがみなさんに跳ね返って、魂みたいのが渦巻いて」私は熱情の野生の血といった書き方をしたが、目に見えない何かが明らかに、そこにはあった。これぞライブであるし、こういうのが生まれなかったら、せっかく生身のものを観に来た甲斐もない。「いっぱい曲はあるんですけど、子供であったり、セフレや浮気相手だったり、本命というか、ひとりひとり性格も違うし。そこから何人かを選んできたけど、どうしても歌えと言うし、悪いやつだし、臭いしという曲があって」先程も書いたが、自分と曲との関係性を、この様に本人の口から聴けるのは新鮮というか貴重な気がした。そして、いなくなった友達たちとしてフジファブリック志村正彦やイノマー、またミチロウさん、清志郎さんの名前を出して、「向こうまで聴こえて下さいという想いで歌います」と「漂流教室」が歌われる。峯田と同い年なだけに、特に最近実感するが、約45年も生きていれば、色々な別れがある。それらは決して良いものではないが、その悲しみたちを経験する事で、歌は強く更新されていく。スモッグの煙やライトの光は何か神々しさすら感じたし、観客が拳をあげているのを観て、そうロックは、ロックンロールは拳なんだなよなってうれしかった。10曲目あたりからメンバーも立って演奏し始めて、いよいよ熱狂的になっていくが、BO GUMBOSのDr.kyOnがスペシャルゲストとして鍵盤で参加した「東京」は、この日個人的なクライマックスシーンのひとつであった。Dr.kyOnが弾き出した瞬間の、あのかっこよさは言葉になんか到底できない。かっこよすぎて思わず笑うしかないし、バンドが化学反応を起こす瞬間が紛れもなく観れた。加藤のギターがギュイ~ンと鳴るだけで、何だか泣けてきてしまう。泣きのギターで泣かされるなんて、わけわからない事を言っているが、何だかわけわからないけど感情がグッチャグッチャにされるのが、きっとロックなんだろう。Dr.kyOn(Key / ex. BO GUMBOS)13曲を終えたところで、紗幕が再び下りる。それは第一幕の終わりを告げている。紗幕には峯田の顔がアップで映り、「二回戦」が流れる中、ライブ映像やオフショットが流れる。明け方らしき浅草の朝を歩く峯田の穏やかな映像が印象的だったが、打って変わって、この日一番の轟音が鳴り響き、紗幕が上がり、いよいよ第二幕が始まる。「若者たち」では、山本と加藤のギターがかき鳴らされ、途中で山本のギターが鳴らなくなるが、そんなリアルな場面が観れたのも大興奮でしかなかったし、後ろのスクリーンには今現在のライブ映像が映し出されている。遠くの人にもわかりやすく見える様にというタイプの今現在のライブ映像というよりは、よりダイナミックに食らわす為の今現在のライブ映像。もうとんでもなく凄い迫力…。もはや血沸き肉躍るしかない。続く「駆け抜けて性春」も暴動に巻き込まれたみたいな気分に陥る。観客は勿論縦ノリであり、拳が突き上がりまくる。YUKIの歌唱部分は峯田が凄い迫力で歌うが、どこかYUKIの声が聴こえる様な気がしたのも不思議だった。もう自分の脳内で自動再生が出来る様になっていたのか。目の前にあるものをすべてなぎ倒す衝動を第二幕は体感が出来た。「ドラムの岡山健二君が歌います。聴いてください」そういって「骨」が岡山によって歌われる。岡山が自身のバンドではボーカルを務めるのも知っているし、素敵な歌を歌うのも知っている。それでも銀杏では峯田が歌うのが当たり前という先入観があるので、最初は意外にしか思わなかったが、歌い出した途端、そんな感情は消えてなくなった。アカペラで汗だくでスティックを握りながら、峯田の顔を観ながら、一語一語を丁寧に「抱きしめたい。」と歌う姿を眺めていたら、何だか泣けてしまった…。何でだろう??と思うも、加藤のギターのギュイ~ンで泣けたのも、そうだったが、理由なんてないんだろう。でも、この日、いつも以上に感じたのは、メンバー全員が物凄く弾けて伸び伸びしていたという事。あくまでサポートメンバーではあるのだが、もう完全にバンドなんだなって。峯田のバンドであり、峯田の歌なのに、峯田の元を離れて、岡山の歌になっているし、僕らみんなの歌にもなっている。目に涙をいっぱい浮かべながら、そんな事を勝手にひとり考えながら聴いていた。岡山健二(Ds / classicus)「次に大阪来るときは、気持ち良く歌える言葉、気持ち良く歌えるメロディーを引きずり降ろして、『ロックの神様~!』と言って新曲を作って、お逢いできたら光栄です」自分と曲との関係性…、生みの苦しみ…、でも、どんな想いで峯田が曲を生んでいくかを知れたのは大きかった。だからこそ、僕らも峯田の歌をしっかりと受け止めたい。峯田がロックの神様に哀願してまで曲を生み出すのだから、大袈裟かも知れないけど、僕らも本気で受け止めないといけない。Dr.kyOnの鍵盤が“ドーン”という音で静寂をぶっ壊して、「光」が鳴らされる。もう15年も前の曲で10分以上もあるのに、一切集中力が切れる事なく、ずっと胸を絞めつけられる…。魂の叫びってものが本当にあるのならば、あれこそが魂の叫びだろう。そこからの「GOD SAVE THE わーるど」の心が開けていく浄化される感じも本当に気持ち良かった。周りを見渡したり、たまにスクリーンに映ったり、その時の観客の顔が本当に本当に良い顔をしていた。みんな今日来て良かったなと心から想っている顔だった。ラストナンバー「僕たちは世界を変えることができない」。峯田が両手でポーズを取ったり、お茶目な表情で歌う。何よりも「僕たちは世界を変えられない」とメンバー全員で合唱みたいに歌うのが素敵すぎた。今の世界はどうしようもない事も多いんだけど、朗らか顔で峯田を始めとしてバンドが、そう歌う姿がとんでもなく素敵すぎた。僕たちは世界を変えることができないとしても、また明日から生きようって、珍しくも前向きにというか、でも生きていたら、また銀杏BOYZの、峯田和伸の歌が聴けるのだから、素敵じゃないか。こうして、全24曲の本編が幕を閉じた。アンコール。座っていた観客が一気に立ち上がり、その椅子の音が大きく聴こえて、そんな何気ない光景からもエネルギーの塊を感じる。いきなり「今目と目が合ったその瞬間から」と峯田ががなる様に歌い、演奏がガーンと入る。これぞバンドだね!と楽しすぎてすべてがどうでもよくなる。それこそがライブなわけで、僕たちの目の前でロックンロールが駆け抜けていく。山本と加藤がぶつかり合ってギターをかき鳴らし、峯田はギターをバットみたいにフルスイングしてマイクスタンドをぶっ倒している。破壊的なのに、それはそれは、とてもピースフルでスマイリーで美しくて……。峯田が袖にはけた後も、4人は音を鳴らし続けて、山本、藤原、加藤が岡山の方を向きながら、少し膨らんだ正方形みたいな型で、最後の音を決める。全員が去った後も残響が会場を包み込んでいる。スクリーンには今回のライブヴィジュアルが大きく映し出されて、BGMとしてTHE BLUE HEARTS「夜の盗賊団」が流れている。今夜たくさん秘密を分け合ったなんて、ロマンチックな気分になりながらも、熱狂と興奮でこんがらがった脳と心を何とか落ち着かせようとする。凄すぎて打ちのめされたライブをどこまで綴る事が出来たかはまったくもって不明だが、ライブ翌日の今、物凄く爽快な気分である事に間違いはない。だから、良いものを観れたんである。それ以上でもそれ以下でもない。そして、こんな気分になれて本当に幸せである。銀杏BOYZ…、また逢う日まで、また逢えたらいいな。Text:鈴木淳史Photo:村井香ぴあアプリでは銀杏BOYZのアプリ限定ライブ写真をご覧いただけます。ぴあアプリを ダウンロード(dpia-app://contentAll?contentId=26fd672c-5dd5-477b-b989-76ce8d72f9ff&contentTypeId=2) すると、この記事内に掲載されています。<公演情報>銀杏BOYZ特別公演「君と僕だけが知らない宇宙へ」9月28日(水) オリックス劇場セットリスト1. 人間(弾き語り)2. NO FUTURE NO CRY3. YOU & I VS.THE WORLD4. 夢で逢えたら5. I DON’T WANNA DIE FOREVER6. トラッシュ7. 円光8. SEXTEEN9. 漂流教室10. 新訳 銀河鉄道の夜11. 東京12. ぽあだむ13. 夜王子と月の姫14. 若者たち15. 駆け抜けて性春16. 大人全滅17. 骨18. 恋は永遠19. エンジェルベイビー20. 光21. GOD SAVE THE わーるど22. 金輪際23. BABY BABY24. 僕たちは世界を変えることができないEC1. 少年少女<ライブ情報>ぴあ・tvk 50th Anniversary「STAY ROCK!2022」10月30日(日) ぴあアリーナMM開場13:30 / 開演14:30出演:銀杏BOYZ / Ken Yokoyama / ザ・クロマニヨンズ / ハルカミライ / 空気階段料金:全席指定8,800円(税込)チケット情報はこちら:イベントオフィシャルサイト:関連リンクウェブサイト:::
2022年09月30日9月、特別公演「君と僕だけが知らない宇宙へ」と題し、東京・中野サンプラザ(22日)と大阪・オリックス劇場(28日)でのホール公演を控えている銀杏BOYZ。開催地の中野は、銀杏BOYZおよび峯田和伸のヒストリーを語る上で絶対に欠かすことができない街、そして大阪は、近年峯田が「セカンドハウスを借りて住みたい」と語るほど思い出のある街である。ここでは、東京・中野、大阪ふたつの公演地での伝説、思いなどを峯田本人に聞く。後編の今回は「大阪の面白さとライブスペースがあるべき場所」として、本人に話を聞いた。セカンドハウスを作りたいくらい大阪が好き―― 前編() では、東京・中野を舞台にした銀杏BOYZ、または峯田さん個人の事件簿について聞きましたが、大阪での事件はありませんか?峯田大阪は特にないね。ただ、すごい思い入れのある街で、行くたびにテンションが上がる。安いアパートとかでも良いから、セカンドハウスを大阪に作りたいくらいだよ。天王寺動物園も好きだし、新世界も好きだし。あと、3月のツアーのときには鶴橋まで焼肉を食べに行ったけど、あの界隈もすごく面白かったな。東京で「街を地元から盛り上げよう」とすると、若い人が中心だったりするじゃん。でも、大阪は若い人はもちろんだけど、それ以上にオッチャン、オバチャンとかが盛り上げようとしてる(笑)。あの活気は本当に良いと思ったな。――東京だと、都市開発とかで、どんどん変えていくところを、大阪は街の人たちがちゃんと守ってるように見えますよね。峯田そう。中野サンプラザも来年で改築するらしいけど、隣にある中野区役所やセントラルパークとかと一体化するのかもしれないね。定かではないけど、あんまり整理されると面白くないんだよ。それよりは昔から続く並木道があって、そこでトランペットの人が自由に練習したりできるほうが良い。あるいは、大阪はもちろんだけど、中野とか高円寺とかの中央線沿線にある飲み屋街とかのゴチャゴチャした感じのほうが面白いなって思う。街の中にあるオリックス劇場と中野サンプラザは、今やすごいありがたい会場――大阪のオリックス劇場はどうですか?峯田オリックス劇場は初めてだけど、街中にある会場でしょう。それがいいなと思う。あと、今回の公演とは関係ないけど、好きな街・会場で言うと、神戸の三宮も良い!電車に乗って15分くらいでヴィッセル神戸のノエビアスタジアム神戸とかに行けるらしい。これは羨ましいよ。東京でサッカーの試合を観に行こうと思ったら味の素スタジアムとかだけど、ちょっと遠いからね。中野サンプラザもそうだし、昔の名前で言う渋谷公会堂(現:LIVE CUBE SHIBUYA)とかもそうだけど、街中の会場で音楽を楽しんだり、お芝居を楽しんだり、スポーツを楽しんだりできるのって今やすごいありがたいことだと思う。今、大勢のお客さんを集められる会場って、埋め立てのベイエリアみたいなところが中心でしょう。それが悪いってわけではないし、銀杏BOYZでもライブをやるけど、ああいう会場とは明らかに違う音が鳴るんだよ、街中の会場って。土地代が高いから会場を作れないっていう問題があると思うけど、お客さんの身近な生活圏で文化を楽しめる空間があるともっと良いと思うんだ。ライブを観に行く前に友達とお茶したり、お酒を飲んだりもすぐにできるしさ。スポーツを観終わった後、友達とファミレスとかに行って、今日観た試合の感想とか話し合えたら楽しいじゃん。近々歌舞伎町にZeppができるらしいけど、最高だよね。そういう都市開発が増えてくれたら良いなと思う。「街のパワー」「街の活気」みたいなことも込みで銀杏のライブを楽しんでほしい――そういう意味ではオリックス劇場ではライブの前後の時間も楽しそうですね。また、中野は銀杏BOYZの伝説の場所でもあるし、中野サンプラザという歴史ある会場でもあるし、両方ともすごく良いライブになるだろうなと期待しています。峯田うん、僕もスッゲー楽しみ。大阪のさ、さっき言ったような「街のパワー」とか「街の活気」みたいものと込みでライブを楽しんでもらえたらうれしいね。中野ももちろん同じ。中野、高円寺、阿佐ヶ谷とかの独特の街の雰囲気があるでしょう。バンドマン、芸人さん、役者さん、作家さん、漫画家さんとか、みんな中央線界隈の求心によって集って、街を舞台に文化を作り上げていってるところがあると思うし。繰り返しになるけど、改築前の中野サンプラザとしてのライブは銀杏BOYZでは今度が最後になる。中野サンプラザはニルヴァーナもやったし、PiLもやったし、キング・クリムゾンもやった会場だよ。そんな貴重な中野サンプラザで、改築前に演奏できることはマジでありがたいよね。絶対に良いライブになるようがんばります!文章:松田義人(deco)撮影:石原敦志ぴあアプリでは峯田和伸(銀杏BOYZ)のアプリ限定カットをご覧いただけます。ぴあアプリを ダウンロード(dpia-app://contentAll?contentId=26fd672c-5dd5-477b-b989-76ce8d72f9ff&contentTypeId=2) すると、この記事内に掲載されています。<ライブ情報>銀杏BOYZ特別公演「君と僕だけが知らない宇宙へ」9月22日(木) 中野サンプラザ開場17:30 / 開場18:309月28日(水) オリックス劇場開場17:30 / 開場18:30チケット料金:全席指定6,900円(税込)※8月27日(土)10:00より一般発売開始ぴあ・tvk 50th Anniversary「STAY ROCK!2022」10月30日(日) ぴあアリーナMM開場13:30 / 開演14:30出演:銀杏BOYZ / Ken Yokoyama / ザ・クロマニヨンズ / ハルカミライ / 空気階段チケット料金:全席指定8,800円(税込)■オフィシャル抽選先行:8月28日(日) 23:59までチケット情報はこちら:イベントオフィシャルサイト:関連リンクウェブサイト:::
2022年08月26日9月、特別公演「君と僕だけが知らない宇宙へ」と題し、東京・中野サンプラザ(22日)と大阪・オリックス劇場(28日)でのホール公演を控えている銀杏BOYZ。開催地の中野は、銀杏BOYZおよび峯田和伸のヒストリーを語る上で絶対に欠かすことができない街、そして大阪は、近年峯田が「セカンドハウスを借りて住みたい」と語るほど思い入れのある街である。ここでは、この東京・中野、大阪ふたつの公演地での伝説、思いなどを峯田本人に聞く。前編は「知られざる『銀杏BOYZの中野事件簿』」として、いくつもの伝説・事件簿を本人に聞いた。15年間、中野界隈で暮らしていた峯田――銀杏BOYZの様々な伝説が生まれた、東京の中央線沿線の中でも特に中野には、バンド活動にまつわる様々な事件が起きたエリアですね。峯田僕はずっと中野に住んでたからね。今はもう離れちゃったけど、2005年に中野に引っ越して、2020年までの15年間、中野界隈に住んでた。だから、この取材で久しぶりに中野に来たわけだけど、やっぱり他の街に行くのとは違う特別な感じがある。簡単には来られないですね。自分の人生を振り返っても、20〜30代っていう大切な時間を過ごしたのが中野だし、そこにはバンドもプライベートも恋愛も全部詰まってたからね。今は別のところに住んでるけど、ときどき思うことがあるもんな。「もう一度中野に住みたいな」とかね。銀杏BOYZ、中野を舞台にした12の事件とは!?――そんな中野ですが、銀杏BOYZ、あるいは峯田さんにとっての様々な伝説・事件を12個ほどリストアップしました。おおむね、以下の感じかなと思います。ちょっと振り返ってみましょう。■中野に住みたくなった峯田。雑誌の企画を利用して、様々な中野の部屋を探す事件それまでは世田谷・若林で暮らしていた峯田。中野ブロードウェイにある「まんだらけ」などに通うために中野に引っ越しをしようと決意。この引っ越しに先立って『たのしい中央線』という雑誌の企画で、中野エリアの部屋探しを決行した事件。この取材+部屋探しでは、住む部屋は見つけられなかったものの、後に本当に中野界隈に住むことになった。■メンバーから峯田の誕生日に「中野の部屋」をプレゼントされ、そのまま住む事件28歳の誕生日(2005年12月10日)に、銀杏BOYZのオリジナルメンバーからプレゼントとして渡された合鍵。その合鍵が使える、中野の早稲田通り沿いのマンションの1室は、峯田の居住用にメンバーが借りたものだった。峯田は迷わずそのままこの部屋に引っ越すことになったという事件。■中野駅前での、金粉ゲリラライブ映像撮影事件劇団・ヨーロッパ企画のメンバーより「短編映画祭のための、映像作品を出品してほしい」と声をかけられた銀杏BOYZ。この映像作品のために「中野駅前でメンバー全員金粉を身にまとってのゲリラライブ」を決行し、その様子を収めることにした。しかし撮影当日、現場の中野駅前に来たのは峯田を除く3人のメンバーのみ。峯田は「体調を崩した」という理由から参加できず、やむを得ず3人のメンバーが中野駅前で金粉になりゲリラライブを決行した。しかし、峯田の「体調を崩した」というのは実はウソで、3人のメンバーが金粉でライブをしているところに、峯田が知り合いづてのヤンキーを手配し、わざと因縁をつけて絡ませ、警察官が駆けつける事態となった。事情を全く知らない3人のメンバーが右往左往する様子を映像に残し、映像作品として完成させた。「スッゲー面白い映像になった!」と峯田は喜んだが、後で3人のメンバーが激怒したという事件。■シングル「あいどんわなだい」MV撮影で、漫画喫茶ローショングチャグチャ事件2007年に銀杏BOYZが発表したシングル「あいどんわなだい」。このミュージック・ビデオの撮影の舞台となったのが中野の漫画喫茶だった。漫画喫茶を借り切っての撮影だったが、数時間借りるはずが24時間に至り、予定を大幅にオーバーした上、店内をローションだらけにしてしまった。漫画喫茶のスタッフから「聞いてないですよ。どうしてくれるんですか」と怒られ、その後必死になって掃除してお詫びしたという事件。■中野ブロードウェイに住み始める事件メンバーが借りてくれた部屋に飽きた峯田。「より『まんだらけ』に近いところに住みたい」という理由から、中野ブロードウェイの居住階に住み始めた事件。■中野ブロードウェイの占い師に「ペットを飼ったらあなた死にますよ」と言われる事件やはり『たのしい中央線』という雑誌の企画での事件。中野ブロードウェイの占い師に峯田が占ってもらったところ「ペットは飼わないでください。ペットを飼ったらあなたは絶対に死にます」と言われ、峯田が露骨にムッとした。後に峯田はこの占いを無視してヤモリを買い始めたが、ご存じの通り今も峯田は死んでいない。■元メンバー・村井、中野の居酒屋で白子食べ過ぎ勃起事件元メンバー・村井守(ドラム)と、中野の居酒屋に行った峯田。村井も峯田も白子をバクバク食べたところ精力が付きすぎて、ふたりとも勃起が収まらなくなった事件。村井はその後、ネットカフェに行き、ズボンのベルトを外そうとしたが、その瞬間に射精しまったという。■マネージャー・江口、全然住みたくない新中野のアパートに無理矢理住まわされる事件引っ越しを考えていた銀杏BOYZのマネージャー・江口豊。その話を知った峯田は「俺が部屋を決めてやる」と江口を中野のネットカフェへ連れ込みネット検索で物件を物色。新中野にある築80年以上のボロボロのアパート(家賃5万円)を峯田が見つけ、嫌がる江口を半ば強制的に住ませた事件。■マネージャー・江口の新中野のアパート、地場悪すぎ事件イヤイヤ築80年以上の新中野のアパートに住み始めたマネージャー・江口。このアパートに暮らし始めて以来、不可思議な現象を体験するようになった事件。飼っていたインドホシガメ2匹が日本語で会話をし始めたり、自分自身も金縛りにあったりしながらも、なんだかんだ5年ほどこの部屋で暮らした。ボロボロの部屋だが、WOWOWだけは加入していたこともあり、サッカーの中継を観るために峯田もこのアパートに夜な夜な訪れたという。■中野在住のデリヘル嬢に、『AKIRA』を借りパクされる事件峯田が中野で暮らしていた頃、彼女がいない時期にデリヘル嬢を呼ぶことがあったようだ。たまたま懇意になったデリヘル嬢(この女性も自称・中野在住)に漫画『AKIRA』を貸してあげたところ、後日デリヘルのホームページを見ると、その女性がいなくなっており、『AKIRA』もそのまま返してもらえなかったという事件。■峯田と同じ中野在住の女性に告白したところ彼氏がいた事件峯田が中野の住まいから歩いて30秒ほどのところに、仕事で知り合った綺麗な女性が住んでいた。夜中に近くのカフェなどでお茶することがあったが、だんだん峯田がその女性を好きになり、ある日意を決して告白したところ「ごめん。私、彼氏いるの」と言われて撃沈した事件。しかし、その数日後女性から「……男と別れた」と言われ、そのまましばらく付き合うことになった。■中野サンプラザを普段から利用している事件中野時代からの名残りで、今も中野サンプラザの地下にあるスタジオでリハーサルを行うことが多い銀杏BOYZ。また、峯田は中野サンプラザのホテルを借り、その部屋で曲作りなどを行うこともあるようだが、禁煙の部屋と知らずにタバコを吸ってしまい、ホテルのスタッフからメチャクチャ怒られたという事件もある。今の中野サンプラザでの、銀杏BOYZのライブは最後になる――かろうじて記事にできる事件ばかりを集めましたが、これでもほんの一部です。多くの事件が中野を舞台に起きていたということですね。峯田そういうことになるけど、でもしょうがないんだ。中野にいれば全部揃っちゃうでしょ。よその街に行く理由もない。食事をするにしても、中野ブロードウェイの上に住んでたときは、エレベータのボタンの「2階」を押せば、すぐに美味しい天丼屋さんとか喫茶店とかに行けたし。また、メンバーがいた頃は、みんな杉並とか吉祥寺とかで、中野が一番集まりやすかったし、バンド以外の友達もほとんど中野を中心に半径300メートルくらいのところに住んでたからね。だから、中野を出る必要がなかったし、同時にいろんな出来事や思い出が残ってるんだよね。――ただ、そう考えると、今度の公演は、銀杏BOYZにとっても6年ぶりの中野サンプラザ公演でもあり、峯田さんもライブにかける思いは相当なものではないかと思います。峯田そうだね。特にサンプラザのほうは、来年改築されるらしくてさ。だから、今のステージでの銀杏BOYZのライブはおそらく最後になる。国内外の良いアーティスト、バンドが演奏したステージだから悔いがないようにライブしたいと思う。――お客さんも当日は、ライブはもちろん、中野界隈での時間を楽しんでほしいですよね。今回の「事件簿」をご参考にしていただいて(笑)。峯田中野ブロードウェイの地下にあるデッカいソフトクリームとか食べながら、中野サンプラザに来てもらえたら嬉しいね(笑)。文章:松田義人(deco)撮影:石原敦志※ 【後編:大阪の面白さとライブスペースがあるべき場所】() につづく。ぴあアプリでは峯田和伸(銀杏BOYZ)のアプリ限定カットをご覧いただけます。ぴあアプリを ダウンロード(dpia-app://contentAll?contentId=26fd672c-5dd5-477b-b989-76ce8d72f9ff&contentTypeId=2) すると、この記事内に掲載されています。<ライブ情報>銀杏BOYZ特別公演「君と僕だけが知らない宇宙へ」9月22日(木) 中野サンプラザ開場17:30 / 開場18:309月28日(水) オリックス劇場開場17:30 / 開場18:30チケット料金:全席指定6,900円(税込)※8月27日(土)10:00より一般発売開始ぴあ・tvk 50th Anniversary「STAY ROCK!2022」10月30日(日) ぴあアリーナMM開場13:30 / 開演14:30出演:銀杏BOYZ / Ken Yokoyama / ザ・クロマニヨンズ / ハルカミライ / 空気階段チケット料金:全席指定8,800円(税込)■オフィシャル抽選先行:8月28日(日) 23:59までチケット情報はこちら:イベントオフィシャルサイト:関連リンクウェブサイト:::
2022年08月25日ぴあとtvk(テレビ神奈川)が主催するライブイベント『ぴあ・tvk 50th Anniversary STAY ROCK! 2022』が、10月30日に神奈川・ぴあアリーナMMで開催されることが決定した。今年創業50周年・開局50周年をそれぞれ迎えたぴあとtvk。『STAY ROCK!』は、昨年10月に兵庫・神戸国際会館こくさいホールで発足したライブイベントで、今年はぴあとtvkの50周年を記念し、両社の主催で行われる。今回は、銀杏BOYZ、Ken Yokoyama、ザ・クロマニヨンズ、ハルカミライというロックな4組のバンドに加え、『キングオブコント2021』王者であり、銀杏BOYZやザ・クロマニヨンズと縁のあるお笑い芸人・空気階段が出演する。チケットは本日8月18日より先行受付がスタートしている。なお前日の10月29日には、両社の50周年を記念するライブイベント『tvk・ぴあ 50th anniversary LIVE 2022 〜感謝のカタチ〜』がぴあアリーナMMで開催される。同イベントには木村カエラ、湘南乃風、私立恵比寿中学、SPECIAL OTHERS、聖飢魔II、DISH//、PIFFYが出演する予定だ。<イベント情報>ぴあ・tvk 50th Anniversary STAY ROCK! 202210月30日(日) 神奈川・ぴあアリーナMM開場13:30 / 開演14:30『ぴあ・tvk 50th Anniversary STAY ROCK! 2022』出演者出演:銀杏BOYZ / Ken Yokoyama / ザ・クロマニヨンズ / ハルカミライ / 空気階段【チケット情報】全席指定:8,800円■オフィシャル抽選先行受付期間:8月28日(日) 23:59まで受付URL:一般発売:9月17日(土) 10:00~※お1人様4枚まで※3歳以上有料オフィシャルサイト:
2022年08月18日2022年3月に初のアコースティック・ライブツアー『僕たちは世界に帰ることができない☆』で全国6カ所を周った銀杏BOYZが、9月に『君と僕だけが知らない宇宙へ』と銘打った特別公演を東京と大阪で開催。東京公演は約6年ぶりに中野サンプラザ、大阪公演はバンド初となるオリックス劇場が会場となる。チケットのオフィシャル先行は2022年7月1日(金) 18:00より開始。同時刻より、トレーラー映像も公開になった。銀杏BOYZ『君と僕だけが知らない宇宙へ』トレーラー<公演情報>銀杏BOYZ特別公演『君と僕だけが知らない宇宙へ』【東京公演】9月22日(木) 中野サンプラザ開場17:30 / 開場18:30【大阪公演】9月28日(水) オリックス劇場開場17:30 / 開場18:30【チケット情報】料金:全席指定6,900円(税込)■オフィシャル先行受付期間:7月1日(金) 18:00〜7月10日(日) 23:59受付URL:※お1人様1公演につき2枚まで申し込み可(同行者情報登録も必要)※小学生以上有料。未就学児童のご入場は保護者同伴のもと、膝上観覧可能な場合のみ保護者1名につき1名まで入場可。ただし、お子様の座席が必要な場合はチケット購入が必要になります。※電子チケットのみ(MOALA Ticket)※一般発売日:8月27日(土)関連リンク銀杏BOYZ Official Website:銀杏BOYZ Official Twitter:銀杏BOYZ Official YouTube:
2022年07月01日対バン型ミュージックリアリティショー『COREMANIA(R)』のEPISODE #04『銀杏BOYZ×菅田将暉』が、5月21日の21時より配信される。台本は存在せず、MC不在のアーティスト2組だけで進行する『COREMANIA』。EPISODE #04では、ミュージシャンであり俳優の顔も持つ銀杏BOYZの峯田和伸と菅田将暉が出演。学生時代から好きだったアーティストを前に初めはためらいながらも全力でぶつかる菅田と、そんなピュアな気持ちと演奏を真正面から受け止める峯田が、お互いの為だけに演奏し合い、ほかでは見ることが出来ないユルくて過激なプライベートトークを披露する。視聴チケットは本日5月14日より販売スタート。購入後は配信期間中見放題となる。■銀杏BOYZ 峯田和伸 コメントこの世界に生きていれば、純粋な人ほど傷つくのではないか。悲しむ事が多いのではないか。それに「純粋でありたい」とさえ思っていない。うまく歌おうとも考えはしない。菅田将暉さんはそんな人だ。そんな彼と一緒に歌うことができました。どうぞお楽しみに。■菅田将暉 コメント結果、夢のような時間でした。人生何回かの禁断の時間。完全にキャパオーバー。悩みましたが、銀杏BOYZに触れられて、僕は幸せです。とてもショーにはなってない瞬間もありますが、久々に素直に過ごせました。このような機会を下さり本当にありがとうございます。『COREMANIA(R)』EPISODE #04『銀杏BOYZ×菅田将暉』トレーラー<配信情報>COREMANIA EPISODE #04『銀杏BOYZ×菅田将暉』配信期間:5月21日(土) 21:00~6月18日(土) 23:00視聴チケット:1,980円(税込)販売期間:5月14日(土) 18:00~6月18日(土) 21:00※視聴チケット購入時から配信期間中見放題エピソード詳細ページ:チケット購入リンク:※「チケットぴあ」で予約して全国のセブンイレブンで決済可能※番組を視聴するためには「COREMANIA App」のダウンロードが必要です(一部PCブラウザでも視聴可能)。COREMANIA公式サイトにて作成したアカウントで、アプリにログインしてください。・App ダウンロードURL:・GoogleストアURL:関連リンクCOREMANIA 公式サイト: Twitter: Instagram: Facebook: YouTube:
2022年05月14日The NFT Records特撮Boyz “赤の情熱”影山怜雄による「会心の一撃」デモバージョンNFT販売のお知らせ株式会社クレイオ(東京都港区赤坂代表取締役神名秀紀)は、音楽専門のNFTマーケットプレイス『The NFT Records』にて、2022年5月14日土曜20時より、特撮Boyz “赤の情熱”影山怜雄による「会心の一撃」デモバージョンを限定5点のNFTとして発売することをお知らせ致します。サイトURL: (日本) (Global)本作は、NFT限定の影山怜雄による「会心の一撃」デモ歌唱バージョン音源です。作詞作曲を手掛けた影山怜雄、自身が歌う「会心の一撃」フルコーラス。このデモバージョンは今回限りの限定販売となります。価格:税込8,000円商品ページ (2022年5月14日土曜20時解禁)◆影山怜雄/特撮Boyzプロフィール誕生日 : 11月10日出身地 : 岐阜県趣味 : 楽器演奏座右の銘 : なんでもやるぜ、気合いでな!<The NFT Recordsについて>音楽専門のNFTマーケットプレイス。Twitter: Instagram: The NFT Recordsでは、商品を仮想通貨ではなくクレジットカードなどの法定通貨で購入することができます。なお、The NFT Recordsで購入した音楽、MV、ジャケット写真、アーティスト写真などはThe NFT Recordsの「マイコレクション」ページで楽しむことができます。<NFTについて>NFTとは、デジタルのものであっても、ユーザーが確かにそれを持っていることを証明してくれる仕組みのことです。NFTを買うということは、ユーザーの好きなアーティストと共に喜びを分かち合うことにつながります。NFTの楽しみ方の一つとして、急激に市場が拡大しています。<The NFT Recordsが取り扱うNFTについて>The NFT Recordsは音楽原盤および各種データを権利元から正式に許諾を受けて商品化し、NFT商品としてお客様にお届けします。NFT商品の原盤権や著作権はアーティストまたはレーベル各社が権利を保有しており、NFTは原盤権や著作権を販売・譲渡するものではありません。また、販売されるNFT商品には一つ一つ固有のシリアルナンバーが入っております。その番号を持っているのは購入者のみとなり、購入者がその商品を「所有」することとなります。購入し受け取った商品は、アーティスト/版元から許諾が降りた商品のみ、The NFT Recordsのマーケットプレイスにて出品することも可能です。<環境への配慮について>The NFT Recordsは、環境に配慮した設計を心掛けています。当社のマーケットプレイスでは、ブロックチェーンネットワークで一般的な、計算競争によるPoW (プルーフ・オブ・ワーク)というコンセンサスアルゴリズムを使っていないため、電力を大きく消費することがなく、環境に配慮した設計になっています。【株式会社クレイオ会社概要】本 社:東京都港区赤坂3丁目7番地13号代 表 者:代表取締役社長 神名秀紀設 立:2019年4月22日事 業 概 要:マーケットプレイスの企画・開発・制作・運営、動画配信サービスの開発・運営。◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆【The NFT Records】 音楽NFTの著作権処理及びデータフォーマットの課題解決に向け、 パブリックチェーンでの音楽NFT流通を実現するための構想と新規格を提言、実現へというプレスリリースも是非ご覧ください。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆The NFT Recordsには、経験豊富なNFTの専門家及び、エンターテインメント界に精通する多彩なメンバーがそろっています。レーベル様単位でのNFT化、アーティスト様のNFT楽曲販売についてのサポートなどを行わせていただきます。是非お気軽にお問い合わせ下さい。Limited-five worldwide! TOKUSATSU Boyz "Red Passion" Leo Kageyama’s "Critical Hit" demo version sound source NFT released at the music specialized marketplace "The NFT Records" on May 14th 20:00 (JST), 2022.KLEIO Inc. (Minato-ku, Tokyo, CEO Hidenori Kamina, hereinafter referred to as the Company) hereby announces the sales of Leo Kageyama’s NFT "Critical Hit" demo version sound source (limited-five) at the music specialized marketplace "The NFT Records" on May 14th 20:00 (JST), 2022.Website URL: (Global)This is a limited NFT of "Critical Hit" demo version sound source by Leo Kageyama.Leo Kageyama who wrote and composed the song, sings full chorus.This demo version will be on sale this time only.Product page: (accessible from May 14th 20:00 (JST), 2022)◆Leo Kageyama / TOKUSATSU Boyz ProfileBirthday: November 11thBirthplace: Gifu prefectureHobby: Playing musical instrumentsMotto: I’ll do anything, with my spirit!
2022年05月06日2022年3月、銀杏BOYZの久しぶりのワンマンツアー「銀杏BOYZアコースティック・ライブツアー2022『僕たちは世界に帰ることができない☆』」が全国6カ所で行われた。銀杏BOYZの有観客ライブとしては2年3カ月ぶりであり、2020年10月にリリースしたアルバム『ねえみんな大好きだよ』以降のワンマンツアーとしても初めてのもの。また、全公演とも新型コロナウイルス感染拡大防止のためにフロアには椅子を並べ全席指定での開催であり、さらにツアータイトルの通り楽曲は「アコースティック・アレンジ」によって演奏されるという過去にないものでもあった。銀杏BOYZの音楽を共有する全ての人たちにとって特別なツアーだったわけだが、全公演を終え、ボーカル・ギターの峯田和伸本人はどのような思いを抱いたのだろうか。そして、次なる未来とは……。3月31日、ツアーファイナルとなった札幌での終演後、峯田本人に話を聞いた。銀杏BOYZの「歌」をきちんと聴いて欲しいと思ったんだよね――ツアーお疲れさまでした。そもそも今回の「アコースティック・ライブツアー」はどのようにして考えられたものだったんですか?峯田一番最初のきっかけは江口くん(マネージャー)からのアイディアだったの。「アコースティック編成でのライブはどうですか?」って言われて。「そうっすかー」みたいに返事をして。コロナ禍になってずっとライブできなかったじゃん。この間に、オンラインライブを2回やったけど、有観客でのライブはずっとできなかった。この間、お客さんから「早くライブをやってください」とか「いや、今はやらないで大丈夫です」とかさ、いろんな意見をもらってたんだけど、従来の銀杏BOYZのライブはバンドもお客さんもグチャグチャで、濃厚接触ありきのものだからね。だから、僕自身が考えていたのは「コロナ禍が落ち着くまでは無理してライブをやることはないな」ってことだった。もちろん、僕だって本音では1日も早くライブでデッカイ音を出したかったよ。2014年に『光のなかに立っていてね』っていうアルバムを出したときは、メンバーが抜けてツアーができなかったし、2020年に『ねえみんな大好きだよ』ってアルバムを出したときは、ツアーの予定がコロナ禍で全部飛んじゃったしね。でも、しょうがない。やるべき時期が来るまでは待つしかないなって思ってたんだ。でも、江口くんがそういうアイディアを出してくれてさ、「それならできるかな?」って思ったのと、僕が好きなニルヴァーナに『MTVアンプラグド・イン・ニューヨーク』っていうアコースティックのライブアルバムがあってさ。あれが僕、すごく好きで。「あの感じでやれるのなら面白いかもな」って思って、それでやってみることにした。銀杏BOYZの曲をできるだけエレキギターを通さないで、アコースティック・アレンジにして。従来のグチャグチャの濃厚接触ありきのライブとは違うけど、それもまた面白いかなって思ってやることにしたんだ。――最初からすんなり取り組むことができたんですか?峯田銀杏BOYZの曲はどれも最初はアコースティック・ギターで作っているから、「弾き語りで歌え」って言われれば別に普通にできるんだ。でも、「それだけじゃ面白くない」っつって、サポートメンバーに入ってもらうことにしたんだけど、音を合わせてみるとこれがもう!本当に楽しかった。ツアーが始まるまで、1カ月くらいメンバーとスタジオに入ってアレンジを変えていったりして。「これはアコギが良いか」「いやエレキのほうが良いね」とか。あと「この曲は速くしよう」「この曲は遅くしよう」みたいなやりとりも、レコーディングのとき以来だしね。――結果的に、ツアーのステージでは大幅に楽曲のアレンジが変わったものもありましたね。峯田でも、曲の骨組みを大幅に変えたのはあんまりなかったかな。いつもなら激しく歌うところを、「しっとり歌おっか」とか「速くやってみよっか」とか「遅くやってみよっか」とか、それくらいで。むしろ、今回の「アコースティック・ライブツアー」では「歌」を最優先に考えた。従来の銀杏BOYZのライブは熱気とかを重視してたけど、銀杏BOYZの「歌」をちゃんと聴いて欲しいし、ここできちんと見せたいなと思ったんだよね。「アコースティック」なのに、ステージにはギターアンプが並んでいる(笑)――「歌を最優先にする」というのはいろんなアーティストが当然掲げていることですが、銀杏BOYZの場合、逆に新鮮だったかもしれないですね(笑)。峯田普段から「歌」を意識していないわけではないけど、やっぱりお客さんの熱気とか「峯田死ねー」とかの声も全部含めてのライブだと思っていたからね。だから、どうしても濃厚接触のグッチャグチャのライブをやることが多かった。でも、今はお客さんも声を出せない中で音楽を楽しまなくちゃならないでしょ。そういう状況からこそ「歌」をちゃんと聴いてもらって楽しんでもらえるライブをやりたいなって思った。ただ、確かにそれまでの銀杏BOYZのライブに慣れているお客さんは最初戸惑ったかもしれないね。僕がステージに出てきて、いきなり椅子に座るし、「アコースティックだ」っつってんのに、ステージにはエレキのギターアンプが並んでるし(笑)。幹宗くん(G)なんかほとんどエレキギターだったしね。――ただ、それでも楽曲のアレンジが全体的にアコースティックで、そのアクセントとしてエレキギターが入ったり、バンドサウンドになったりするのが面白いなと思いました。峯田うん、面白くなったと思う。ただ、正直を言うとやっぱり大変な感じもあったかな。生音だからごまかしがきかないし、荒っぽさが出ちゃう。普段のライブなら、曲と曲の間にノイズとかを入れて空間の雰囲気を作ったりできるけど、そういうのじゃなかったからね。あと、初めての経験だったので、全体の尺がどれくらいになるのかもわからなかったし、曲のセットリストを作ってみても、どういう感じで終わるのかも当初は見えなかった。だから、そこはツアーの序盤は探り探りだったような気もする。従来の銀杏BOYZのステージとの時間の進み方の違い――演奏時間はおおむね2時間半くらいで、普段のライブと変わらないのに、もっと長く感じました。贅沢な時間というか。峯田「時間の進み方が普段のライブとは全然違う」っていうのは僕も感じたけど、ただ僕の場合は逆で、スッゲー早く時間が過ぎるように感じたことがあったかな。本編が終わって一度ステージから引っ込むじゃん。そのときに「ヤッベ。今日は30分くらい早く終わっちゃたかもしれない」と思って時計を見てみると、もう2時間20分くらい演奏し終えていたりとかね。こういうのも僕自身は面白かった。あと、基本はお客さんも椅子に座って観てるじゃん。でも、「BABY BABY」くらいでみんな一斉に立ち上がるんだ。誰かが立ち上がって、そこから広がっていくのかもしれないけど、あれは面白いなと思った。ただ、照明とかのせいもあるかもしれないけど、普段のライブと違って、ステージからだとお客さんの表情が見えなくて、うっすらと白い世界のような感じに見えてたんだけどね。そこも従来のライブと違うところなんだけど、これも僕にとっては幻想的で面白い時間だった。ツアーが終わった今はまず新しい曲を作りたい――アコースティック・アレンジだったので、当初は「もっと昔のフォークっぽくなるのかな」「いやいや、すごい怨念系で重々しいものになるのかな」と思いましたが、実際に観ると、そんなことがなく、逆に重めの曲・悲しい曲でも、キャッチーでポップな印象が際立った気もしました。峯田どうなんだろうね、それは自分ではわからないけど。ただ、今回のツアーでいろんなやり方ができるんだなとも思った。同時に「こんなライブができるなら、『こういう曲も作れるな』『こういう曲をやってみたいな』」みたいなイメージもどんどん浮かんできてもいる。今回のツアーには時間が間に合わなくてできなかったけど、早く新曲をいっぱい作って、もっとライブをやりたいなと思った。――札幌でのツアーファイナルでも「ライブをすると新しい曲を作りたくなる。曲ができるとライブをしたくなる。これの繰り返しだ」と言っていましたね。峯田うん、まさにその感じだし、僕が初めて曲を作ったときから、それの繰り返しだったからね。だからツアーが終わった今は、まず曲を作りたい。新しいタイプの曲とかも面白そうだし、それができたらまたライブをやりに、全国を回ることができたらいいなと思っています。Text:松田義人(deco)Photo:村井香※銀杏BOYZ アコースティック・ライブツアー2022『僕たちは世界に帰ることができない☆』3月31日(木) Zepp Sapporo公演のライブレポートは こちら()関連リンク銀杏BOYZ オフィシャルサイト:銀杏BOYZ YouTube:
2022年04月08日2022年3月、銀杏BOYZが久々にワンマンツアーを行った。「銀杏BOYZ アコースティック・ライブツアー2022『僕たちは世界に帰ることができない☆』」と銘打ったもので、仙台、東京、大阪、福岡、名古屋、札幌の計6公演を敢行した。これだけを聞けば、取り立てて珍しいツアーではないように感じられるが、銀杏BOYZの有観客ライブとしては2年3カ月ぶりであり、2020年10月にリリースしたアルバム『ねえみんな大好きだよ』以降のワンマンツアーとしても初めてのものである。また、新型コロナウイルス感染拡大防止のためにフロアには椅子を並べ全席指定での開催であり、さらにツアータイトルの通り楽曲は「アコースティック・アレンジ」によって演奏されたものでもあった。銀杏BOYZの活動、激しいライブステージを知る人からすれば前例のないツアーであり、かなり特別なツアーだった。ここではファイナルとなった3月31日(木) Zepp Sapporoでの公演をレポートで辿りたいと思う。普段のライブよりも、さらに飾らない剥き出しの峯田がそこにいた3月31日(木)、札幌。日中晴れ間が出ていたものの、夕方前からは雨が降り、やがて激しい雪に変わった。この悪天候にもかかわらず、会場のZepp Sapporo付近には、開場前からたくさんの人たちが集まっており、この光景を前に自ずと筆者も高揚する感じがあった。開場後、チケットを持ち指定された席に着席し、静かに開演を待った。開演までは峯田和伸(銀杏BOYZ)が作った国内外の名曲をまとめたミックステープが、モコモコしたようなアナログ音でかかっている。峯田は過去に銀杏BOYZの公演に対し「自分の部屋に遊びに来たような感じにしたい」と語ったことがあるが、今回もそのような空間になりそうな予感がする。開演時間になると、スクリーンに銀杏BOYZのこれまでの激しいステージやバックステージのオフショット、峯田のプライベートショットなどが雑然とコラージュされた映像作品が流れた。映像作品は激しいものである一方、どこか寂しげで、どこか悲しげな印象もあり観に来た人たちはかたずを呑んでスクリーンを凝視した。やがて映像作品がピタッと止まると、たったひとり、峯田がステージに現れた。普段のライブツアーよりもさらに飾らず、剥き出しのような表情で峯田が椅子に座る。アコースティック・ギターを持ち、おもむろに歌い始めたのは「人間」だった。「人間」は銀杏BOYZの楽曲の中でも、特に人間のエゴと向き合い、人が生きる意味や本質を問うような重要な作品であり、同時にこのステージが特別なものであることが暗に伝わってくる。次に演奏された「NO FUTURE NO CRY」の中盤でサポートメンバーの山本幹宗(G)、加藤綾太(G)、藤原寛(B)、岡山健二(Dr)が静かにステージに現れ、峯田と同じように椅子に座り演奏に加わった。フォーキーなアレンジではあるが、バンド構成でありその音はさらに厚みを増し、「若者たち」、「SEXTEEN」と続き、さらに、夏目漱石の名作『三四郎』からの一節を引用して朗読し、「恋は永遠」と続いた。加藤綾太(G)藤原寛(B)アコースティック・アレンジであるのに、オリジナルより速く感じる楽曲も6曲目の「骨」では、岡山健二(Dr)がメインボーカルを取り、峯田がコーラス的役回りに徹するなどの意外な展開もあった。さらに「夢で逢えたら」、「トラッシュ」、「エンジェルベイビー」、「いちごの唄」が演奏されたが、アコースティックを基調とした編成であるにもかかわらず、オリジナルよりも速く感じる楽曲もあった。既成概念には全くこだわりがない、自由をどこまでも突き詰める銀杏BOYZならではの表現のように感じた。岡山健二(Dr)中盤、即興か未完成かの歌を冒頭に加えた「新訳 銀河鉄道の夜」、「アーメン・ザーメン・メリーチェイン」と身を削るような楽曲が続いた後、「光」からDr.kyOn(Key)が加わった。演奏される音はさらに厚みを増し、さらに銀杏BOYZの中でも超大作と言って良いであろう「東京」へと続いた。Dr.kyOn(Key)「ライブをすると新しい曲を作りたくなる。曲ができるとライブをしたくなる。これの繰り返しだ」切ない楽曲が続いた後、後半では銀杏BOYZの代表曲「BABY BABY」、「ぽあだむ」といったポップチューンが演奏され、観客は何の申し合わせもないはずなのに、この辺からスタンディングする人が大半となった。最後にメロウでありながら、何もかもが遠くにあるように感じさせる楽曲「僕たちは世界を変えることができない」で本編が終了した。コロナ禍でもあり、観客は声を出せない。観客は「アンコール」を拍手だけで表現し、その音が鳴り止まぬ中、再びステージに照明が灯り峯田とサポートメンバーが登場した。山本幹宗(G)アンコールでは再び切ない楽曲「夜王子と月の姫」、山本幹宗(G)によるアコースティック・ギターのカッティングが象徴的な「GOD SAVE THEわーるど」と続き、最後には銀杏BOYZの最新曲「少年少女」がバンドアレンジで演奏され終了となった。公演中のMCで、峯田は「『どんな環境にいる人でも、この時間だけは全てを忘れて音楽を楽しんで欲しい』……そんなステージができたら良いなと思っている」と語ったが、その言葉がそのまま当てはまるような特別な空間、特別な時間、特別なライブだったように思う。終演後、Zepp Sapporoの外へ出ると雨や雪が降り止んでいた。その代わり冷たい札幌の風が吹き、温かいライブの空間から現実へと引き戻されるような寂しさを覚えた。「ライブをすると新しい曲を作りたくなる。曲ができるとライブをしたくなる。これの繰り返しだ」とも語った峯田だが、今回の「銀杏BOYZ アコースティック・ライブツアー2022『僕たちは世界に帰ることができない☆』」を終え、次なる銀杏BOYZはどこに向かおうとしているのだろうか。この日の終演後、峯田本人に聞いたインタビューを近日中に公開したいと思う。Text:松田義人(deco)Photo:村井香<公演情報>銀杏BOYZ アコースティック・ライブツアー2022『僕たちは世界に帰ることができない☆』3月31日(木) Zepp Sapporoセットリスト人間(弾き語り)NO FUTURE NO CRY若者たちSEXTEEN恋は永遠骨夢で逢えたらトラッシュエンジェルベイビーいちごの唄新訳 銀河鉄道の夜アーメン・ザーメン・メリーチェイン光東京BABY BABYぽあだむ僕たちは世界を変えることでができない-アンコール-夜王子と月の姫GOD SAVE THE わーるど少年少女関連リンク銀杏BOYZ オフィシャルサイト:銀杏BOYZ YouTube:
2022年04月04日鎌倉ニュージャーマンは、“銀杏紅葉”がモチーフのケーキ「鎌倉もみじ」を2021年11月1日(月)から11月30日(火)まで、鎌倉ニュージャーマン関東の販売店舗および鎌倉本店で発売する。“銀杏紅葉”モチーフのチョコレートケーキ豊かな自然に囲まれた古都・鎌倉に本店を構える、スイーツ店・鎌倉ニュージャーマン。秋が深まる鎌倉の自然に着想を得て、“銀杏紅葉”をモチーフにした秋限定スイーツ「鎌倉もみじ」を展開する。オレンジやイエローのカラフルなチョコレートを薄く削って、“銀杏紅葉”の色づいた樹々を表現。ベースは、しっとりしたチョコレートスポンジ生地で、間にウォールナッツ入りのクリームをサンドすることで濃厚な味わいに仕上げた。鎌倉本店限定では、1人でも食べやすい90mmサイズの「鎌倉もみじ」も用意。こちらは、鎌倉ニュージャーマンを代表するスイーツ「かまくらカスター」をベースにしているので、たっぷりと詰まったとろとろのクリームと、ふんわり柔らかなスポンジのハーモニーを楽しむことができる。【詳細】・鎌倉ニュージャーマン「鎌倉もみじ」130mm 1,296円発売期間:2021年11月1日(月)~11月30日(火)取り扱い店舗:鎌倉ニュージャーマン 関東の販売店舗・「鎌倉もみじ」90㎜ 486円<鎌倉本店限定>取り扱い店舗:鎌倉ニュージャーマン 鎌倉本店住所:神奈川県鎌倉市小町1-5-2 JR鎌倉駅東口前TEL:0467-23-3851
2021年10月29日公式サイト()魅惑のスタッフが集結した話題のアニメ配信サービスで思う存分堪能しよう!監督・脚本は『ワンパンマン』の夏目真悟、制作はマッドハウス、キャラクター原案には江口寿史、そして主題歌を担当するのは銀杏BOYZ!こんな最強な布陣で7月からTVでの放送が開始され話題を呼んでいる夏アニメ『Sonny Boy』だが、いよいよ各サブスクーサービスでの配信もスタートに!「放送されていない地域なので観れない!」「初回のオンエアを見逃してしまった!」なんて人も配信なら今からでも問題なく楽しめるので、本特集でその魅力をチェックしよう!ある夏休みに突然、異次元を漂流することになった少年少女たち様々な超能力を持った彼らのサバイバルが始まる!夏休み真っ最中の8月16日。中学3年生の長良は、36人のクラスメイトとともに異次元の空間を漂流する学校の中に閉じ込められてしまう。外に出ることもできず、元の世界に帰る方法も分からないまま、サバイバル生活をする羽目になった少年少女たち。さらには漂流をきっかけに超能力を得た生徒も現れ、それぞれの立場で対立が始まる。好き勝手に暴れまわる朝風に、自分の世界に没頭する瑞穂、そしてリーダーとして生徒を支配しようとする明星ら生徒会の面々……。さまざまな思惑が絡み合う中で事態の傍観者となっていた長良は、謎の転校生・希とともに、不可解な出来事に翻弄されつつも、この世界の謎に挑んでいく。果たして彼らは、無事に元の世界に帰ることができるのだろうか?異色すぎる本作のポイントは漂流教室×超能力×青春■TVアニメ公式HP:■Blu-ray BOX情報:文:渡部あきこ©Sonny Boy committee
2021年08月06日岡田将生や銀杏BOYZ・峯田和伸などが出演する舞台『物語なき、この世界。』が東京・Bunkamuraシアターコクーンで2021年7月11日(日)から8月3日(火)まで、京都劇場で8月に上演される。作・演出は三浦大輔が務める。『娼年』『何者』の三浦大輔が書き下ろし『物語なき、この世界。』は、『娼年』『何者』など映画監督としてのキャリアを積み上げた三浦大輔による3年ぶりの書き下ろし作品。“売れない役者”と“売れないミュージシャン”、人生に<ドラマ>なんて起こるはずのない平凡な二人に突如降り掛かる、あまりにも大きすぎる<事件>の顛末を描く。“売れない俳優”岡田将生&“売れないミュージシャン”峯田和伸売れない俳優・菅原裕一役を演じるのは、映画『星の子』『さんかく窓の外側は夜』などに出演し、『Arc アーク』『ドライブ・マイ・カー』『CUBE』などの公開を控える岡田将生。売れないミュージシャン・今井伸二役は、ロックバンド銀杏BOYZはもちろん、役者としても活躍する峯田和伸が演じる。役柄が現実とは“真逆”ともいえる二人が、人生に<ドラマ>を求める現代人へ問う、三浦大輔の衝撃作に挑む。個性豊かな共演陣また、今井の後輩役には柄本時生、菅原の恋人役には内田理央を抜擢。事件のキーマンとなる橋本浩二役を星田英利、物語の核を担う歌舞伎町のスナックのママ・橋本智子役を寺島しのぶが演じる。さらに、宮崎吐夢、米村亮太朗と個性豊かな俳優陣が集結する 。詳細舞台『物語なき、この世界。』期間:会場:・2021年7月11日(日)~8月3日(火):Bunkamuraシアターコクーン・2021年8月:京都劇場作・演出:三浦大輔出演:岡田将生、峯田和伸、柄本時生、内田理央、宮崎吐夢、米村亮太朗、星田英利、寺島しのぶ、増澤璃凜子、仁科咲姫、日高ボブ美、有希美術:愛甲悦子照明:三澤裕史 音楽:井筒昭雄 音響:中村嘉宏 衣裳:小林身和子 ヘアメイク:河村陽子映像:冨田中理演出助手:山﨑総司 美術助手:岩本三玲 舞台監督:齋藤英明■『物語なき、この世界。』<あらすじ>舞台は新宿歌舞伎町。人々は皆、猥雑なネオン看板が軒を連ねる通りを抜け、突き当たりにある映画館に向かって歩いていく…。空虚な街並みに抗うように、何かしらの『物語』を求め、歩いていく…。そこで、『ドラマ』の主人公に憧れる、売れない俳優と、人生に『ドラマ』を求める、売れないミュージシャンが、うらぶれた風俗店で 10 年ぶりに邂逅する。その出会いは、『運命』というには間抜けすぎ、二人のお互いへの想いは、『友情』という言葉で言い表すには、あまりにも軽薄で浅はかだった…。「自分達の身の上には、『ドラマ』など起こり得ない」 唯一、二人を結びつけたものは、それぞれの人生に対する、共通した『諦念』しかなかった…。そんなとき…二人の身に、わかりやすすぎるくらい、大きな『事件』が降り掛かる。二人は、たまたま出くわした、とある中年男と争いになり、男を突き飛ばしてしまう。男の頭からは大量の血が流れ――!!その場に訪れた俳優の彼女、ミュージシャンの友人、そして彼らを助けるスナックのママを巻き込んで、脇役も出揃ったかのように、二人が主人公の『ドラマ』は、いよいよ幕を開けた!かのように見えたが…二人は、歌舞伎町の街並みを眺め、呟く…。「そもそも、この世の中に『物語』など存在するのだろうか…」■チケット<東京公演>チケット一般発売:2021年6月5日(土)チケット料金:S席 11,000円(税込)、A席 9,000円(税込)、コクーンシート 5,500円(税込)※コクーンシートは、特に観劇しづらい席となる。チケット取り扱いプレイガイド:・オンラインチケット MY Bunkamura(座席選択可能)・Bunkamura チケットセンター発売日初日特電:TEL 03-3477-9912 (オペレーター 10:00~17:00)6月6日(日)以降:TEL 03-3477-9999 (オペレーター 10:00~17:00)・Bunkamura チケットカウンター<6月6日(日)以降>Bunkamura 1F (10:00~18:00)・東急シアターオーブチケットカウンター<6月6日(日)以降>渋谷ヒカリエ 2F (11:00~18:00)・チケットぴあ 公式サイト(座席選択可能)・チケットぴあ 電話受付発売日初日特電:TEL 0570-02-9920 (Pコード不要 10:00~23:59)6月6日(日)以降:TEL 0570-02-9999 (Pコード:505-807)・チケットぴあ店舗 ※6月30日(水)まで・チケットぴあ セブン-イレブン(24時間 毎週火曜日・水曜日の 1:30~5:30を除く)・イープラス公式サイト・イープラス ファミリーマート店内 Famiポート・ローソンチケット 公式サイト(発売日翌日以降は座席選択可能)・ローソンチケット< 6月6日(日)以降>ローソン・ミニストップ店内Loppi(Lコード:34499)※6月6日(日)以降は残席がある場合のみ取り扱う。問い合わせ先:Bunkamura TEL 03-3477-3244(10:00~18:00)<京都公演>2021年8月7日(土)~8月11日(水) 京都劇場京都公演主催:サンライズプロモーション大阪チケット発売日:7月4日(日)問い合わせ先:キョードーインフォメーション TEL 0570-200-888(11:00~16:00/日曜・祝日は休業)
2021年06月05日岡田将生と「銀杏BOYZ」峯田和伸が共演する舞台「物語なき、この世界。」の全キャストが決定、ビジュアル写真とコメントが到着した。『娼年』『何者』『愛の渦』など映画監督としてのキャリアも積み上げてきた三浦大輔による3年ぶりの書き下ろし作で、Bunkamuraシアターコクーンにて上演するCOCOON PRODUCTION 2021の作品となる本作。売れない俳優・菅原裕一役に、舞台「ハムレット」でのタイトルロールの熱演が記憶に新しく、TVドラマ「大豆田とわ子と三人の元夫」にも出演中の岡田将生。売れないミュージシャン・今井伸二役に、NHK大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」ほか、三浦さんとの親交も深い峯田和伸がシアターコクーンに初登場。今井の後輩役に悲運のヒロインをコミカルに演じた舞台「泣くロミオと怒るジュリエット」や、TVドラマ「バイプレイヤーズ~名脇役の森の100日間~」など演技に定評のある柄本時生。菅原の恋人役に、舞台「星の数ほど星に願いを」やTVドラマ「来世ではちゃんとします2」で主演を務める内田理央。菅原と今井に降り掛かる“事件”のキーパーソンとなる橋本浩二役には、映画『宮本から君へ』、NHK連続テレビ小説「おちょやん」にも出演した星田英利が決定。そして物語の核を担う歌舞伎町のスナックのママ・橋本智子役を、三浦作品には舞台「禁断の裸体」や映画『裏切りの街』にも出演してきた寺島しのぶ。さらに、舞台のみならずドラマ・映画と様々な映像作品に出演、近年では、映画『凪待ち』での哀切な演技が印象深く、自身でイベントの企画・演出のほか、執筆業などマルチに活躍する個性派俳優宮崎吐夢。三浦さん主宰の「劇団ポツドール」に参加以降、看板俳優として劇団の全作品に出演し、三浦さんからの信頼も厚く、行定勲による映画『いっちょんすかん』では主演を務めた米村亮太朗と個性豊かな俳優陣が集結した。到着したビジュアルでは、歌舞伎町の一夜で邂逅する、8人の空虚な眼差しが印象的なものとなっている。キャストコメント岡田将生僕が今回演じる「売れない役者・菅原裕一」は、中身が空洞のような、虚無感を感じさせる男です。この物語、この世界に自分は果たして存在しているのか、自分はなぜここにいて、一体何をしているのか……お客様もそういったことを、一緒に深く考えてしまうような芝居になる気がしています。不安なことも多い世の中ですが、舞台に立てる幸せをしっかり噛み締め、皆様が舞台の世界にどっぷり浸かっていただけるような作品に仕上げたいと思っています。峯田和伸三浦さんとはこれまで3本の作品でご一緒しています。ずいぶん前から「また舞台に出てよ」と言われてましたし、またその機会が来るんだろう、という覚悟はしてました。『裏切りの街』と「母に欲す」の現場では、一つの舞台が段々と立ち上がっていくさまがとにかく新鮮でした。あの体験にすごく刺激を受けましたし、特別な感動があったんです。自分の中には、「この人の作るものは絶対に面白い」という確信めいたものがあるクリエイターです。柄本時生三浦さんとは、映画『愛の渦』以来。現場では三浦さん自身が、自分の皮をどんどんめくるように演出されていた印象があります。そうして身を削るように出来上がる三浦作品は、実はすごく優しいような気がしています。今回の戯曲を最初に読んだ感想は「本当に『物語なき、この世界。』だな、偽りないな~!」(笑)。役者としては、余計なことをしたら意味がない、何もしなくても意味がない……と、難易度の高いことが求められる予感がしています。内田理央『愛の渦』は映画館で拝見し、人間の内面をえぐるような、ぐさっと刺さるような印象が残っています。最初にお話をいただいたときは、嬉しい気持ち半分、怖い気持ち半分というのが正直なところでした。稽古開始前からすでに「セリフが出てこない」みたいな悪夢も見てますが(笑)、「この山を登るぞ!」と覚悟を決めました。去年、デビュー10周年を迎え、今年は30歳という節目、成長するという強い思いで精いっぱい演じたいと思っております。宮崎吐夢一番初めに三浦さんの作品に出演したのは2002年、下北沢・駅前劇場での「男の夢」でした。次がその3年後、「S高原から」(作:平田オリザ)を三浦さんが演出した時ですから、一緒にお仕事するのは16年ぶり。クリエイションを重ねるごとに角度を変えて挑戦する逞しさは螺旋階段を上がるようで、ますますスケールアップしています。作品に参加する役者として、そして一人の観客としても、三浦演劇の最新形を楽しみにしています。米村亮太朗三浦さんの舞台には初期作品から参加していますが、最大の魅力の一つは着眼点のオリジナリティにあると思います。今回の舞台の主役は、人間が欲望をむき出しにできる歌舞伎町という街そのものじゃないかな?と感じました。誰も見たことのないようなアングルから、あの街を捉えてくれるんじゃないかと期待しています。厳しい状況が続いていますが、こんな時だからこそ突き刺さるような作品になる予感がしてなりません。星田英利三浦さんとご一緒するのは初めてです。この本には「人生って輝かしいものだ」なんてウソくさいことが一切、書かれていないと思います。舞台は刹那なもので、その瞬間、瞬間で毎回変化しますし、「もう一回」がない。人生と一緒でやり直しがきかないところが好きです。そして、お客様が舞台の為に時間を作って来て下さっているわけで、ウソのつけない真剣勝負です。お客様と演者のせめぎ合いの連続。楽しみにしています。寺島しのぶ三浦さんとお仕事させていただくのはこれで3回目になります。彼の世界観、思考、音のセンス……私が好きなところをグッと突いてくるクリエイターであり、求めることは過酷でも不思議と演じていて爽快感があって、台本も「うん、これ言いたい。わかる」という台詞がたくさん散りばめられているんです。三浦さんの世界を炸裂できるような素敵な顔ぶれが集まりましたし、「これなら心中できる」という覚悟ができる座組みだと思っています。COCOON PRODUCTION 2021「物語なき、この世界。」は【東京公演】7月11日(日)~8月3日(火)Bunkamura シアターコクーンにて、【京都公演】8月7日(土)~8月11日(水)京都劇場にて上演。(text:cinemacafe.net)
2021年05月25日素直になれないもどかしさ溢れる大人の純愛映画『越年 Lovers』が来年全国公開を迎える。この度、本作に出演する「銀杏BOYZ」峯田和伸が、本作について、そして恋愛について語るコメントが到着した。10月17日に台湾・高雄で行われた「高雄映画祭」のオフィシャル記者会見にて、映画の日本パートの主役を担う峯田さん(寛一役)と、相手役の碧を務めた橋本マナミがリモート登壇。台湾人監督の作品に初出演し、「やりにくさはなかったです。言葉は通じなくても、気持ちで通じ合えたなと思いました。また監督は僕のやりたいことを全部尊重してくれました」と撮影をふり返った。また後日のインタビューでは、「今になって思うと不思議ですが、監督が持っている母性なのか、ずっと優しい力で支えられてる感じ。その母性というのはふるさとの山形にも重なる」と話し、「だから余計ストレスなくできたな…と。監督が自分がやりたいと思ったことを尊重して、面白がってくれたので…土地と監督含めて、本当にお母さんみたいな」と語った。自身の恋愛については、11月に行われた山形での舞台挨拶で「山形にいる高校生のときは、女性に自分の気持ちをうまく伝えられないということはありましたね」と言い、「当時は恋愛とか何もしていないので。告白とかも。奥手というか、みんなそうじゃないですか?4割ぐらいはそうですよね?みんながみんな言わないですよ、告白とか。ドラマとか映画の人はみんな告白するじゃないですか。でも、普通の生活はそんなじゃないですよね。そんな簡単に告白しませんよね」と素直になれない寛一との共通点も明かしていた。さらに、大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」の撮影のため、坊主頭で挑んだ今回の撮影。「監督は髪が長い人を想像して書いていたと思うし、でもどうしてもそれで参加するしかないってなったときに、じゃあこの見た目をどうやってプラスにできるかって。僕が思う坊主頭の人のイメージってあるんですよ。その人をイメージして、この人だったらこうやって動くかなというのは想像します。それが役作りになってるのかな。自分の見た目を生かすみたいな。髪があったらかきあげたりとかすると思うんです。でも坊主だからできないでしょ。だからこのままいくしかないんですよ。台本読んでいて坊主でも行けそうだと思ったので、そっちを生かす方向でというのを考えました」と印象的な坊主頭は自然であり意図的であったと話す。また、寛一と碧はクライマックス後、東京と山形で2人はどうなっていくと思うか、という質問には、「碧を東京に呼ぶんじゃないですかね。山形に帰るっていう物語よりも、碧が決心を変えて、つつましく東京で二人が…みたいな物語の方が浮かぶかな…たまに二人で山形帰るみたいな」と想像した。本作では、何度も撮り直しをした場面があったそう。それは、寛一と碧がこたつに入りながら無言でお雑煮を食べるシーン。これをふり返り「餅を食べるという物理的なこと以外では、やってるほうは楽しかったです。セリフがないシーンはやっぱり楽しいです。武器がないから。言葉がなくなって、じゃあどうやってそれで二人の関係性をあらわすかってなると、動きとか目線だけでしょ。伝達は、言葉があれば簡単ですけど、でもそれが取っ払われて…そういうときってやっぱ燃えますよね。どうやって二人の空気感を表せられるかなみたいな」と明かし、「何回かやるうちに監督が取りたいのはこういう雰囲気の画なんだろうなってわかる」と話しつつ、「本当に何度も撮ったと思う。その分いっぱい食べるんで、お腹がパンパンでした笑」と笑顔を見せた。そして最後に、「ストーリーを楽しんでもらいたいのは勿論ですが、旅行に行きたいなぁと思っても、新型コロナの影響で、海外はもちろん国内旅行もなかなか行けなくて、そういう人が旅行に行く感じで、それぞれの街の映像を楽しんでもらえたら嬉しいです」と旅行気分も味わえる作品になっているという。『越年 Lovers』は2021年1月15日(金)より新宿バルト9ほか全国にて公開、山形・仙台先行公開中。(cinemacafe.net)■関連作品:越年 Lovers 2021年1月15日より全国にて公開、2020年12月18日山形・仙台先行©2019映画「越年」パートナーズ
2020年12月24日