●香取、井之脇の好青年ぶりに感嘆! 余の支えに感謝映画『犬も食わねどチャーリーは笑う』(9月23日公開)で主演を務めた香取慎吾と、同僚役を演じた井之脇海、余貴美子にインタビュー。共演の感想や現場でのエピソードを語ってもらう中で、それぞれの魅力や、ユーモアを交えて現場を牽引する香取の座長としての姿が見えてきた。市井昌秀監督が脚本も手掛けた本作は、表向きは仲良し夫婦という田村裕次郎(香取慎吾)と日和(岸井ゆきの)のゆずらないバトルをコミカルに描いたブラックコメディ。裕次郎は、平凡で情けないダメな夫。そんな夫にイライラする日和は、SNSの「旦那デスノート」に愚痴をぶちまけるように。そしてある日、裕次郎もその存在を知ってしまい、引くに引けない夫婦ゲンカに発展していく。井之脇と余が演じたのは、ホームセンターで働く裕次郎の同僚。井之脇は、やがて結婚の恐ろしさを知ることになる後輩・若槻広人、余は、裕次郎と日和のケンカのキーパーソンとなっていく蓑山を演じた。――まず、ご自身の役を演じる際に意識したことを教えてください。香取:裕次郎は、空回りしているとか、先が見えていないとか、マイナスな言葉が似合う男で、僕と全然違って(笑)、あまり好きになれない男ですが、初めてこういう役を演じたので新鮮で面白かったです。基本、力を抜いて、袖とかめくれていたら直しそうになるけど、コイツはこんなんでいいんだという感じで演じていました。井之脇:若槻は、先輩の裕次郎にタメ口をきいたり、ちょっと生意気だけど先輩からかわいがられるところがあって、僕はタメ口をうまい距離感で使えないので、どうやったらみんなからかわいがられるようなキャラクターになるのか考えながら演じました。「〇〇っすよ」みたいなところから始めてちょっとずつ関係性ができていったのかなと思います。余:蓑山さんは「何があっても田村くんの味方よ」というセリフがあるのですが、仲間を大切にするとか、責任を持つことをすごく大切にしている女性で、同僚を大切にする人間だと思いながら演じました。――香取さんと井之脇さん、井之脇さんと余さんは初共演。香取さんと余さんは、TBS系ドラマ『いちばん大切なひと』(1997)以来の共演のようですが、合っていますでしょうか?香取:そうだと思います。余:25年も前ですか? 記憶がおぼろげですが、もう当時からスターでしたから、顔も見られませんでした(笑)香取:僕もあまり覚えていませんが、今と変わらず優しかったことは覚えています!――香取さんは今回、余さんと共演していかがでしたか?香取:僕はこれまでヒーローや熱い心を持った役が多かったのですが、今回はそういう役ではなく、周りの人に支えてもらわないといけない役で、余さんがいなかったら本当にダメな感じで終わっていたと思います。蓑山さんは「味方よ」と言いながらも、「は?」と思っているところもあるのですが、いろいろ助言をくれたり、役としても香取慎吾としても支えてもらいました。共演できることもうれしかったです。――井之脇さんとの共演の感想もお願いします。香取:初共演でしたが、結婚式のスピーチのシーンが終わったときに、「すごく響きました」って言いに来てくれて、「なんていい青年だ!」と思いました。褒められたら伸びるほうなので、「よかった! 今日いいぞ!」と思ってうれしかったです(笑)井之脇:ありがとうございます(笑)。本当に響きました。香取:あと、セリフの発し方を組み立てる頭の中の感じがちょっと僕と似ているのかなと思って、ご一緒できて気持ちよかったです。――セリフの発し方を組み立てる頭の中の感じが似ているというのを、もう少し具体的に教えていただけますか?香取:考えていないようで考えている、すらーっとセリフを話しているけれど自分の中ではああでもないこうでもないと考えているみたいな。僕はうまくいかなかったことも、うまくいったこともあまり言いたくないタイプで、井之脇くんもそうなのかなと感じました。しれっとしているけど、今の気になっているんだろうなと感じるときがあって。井之脇:そうなんです。僕は事前にめちゃめちゃ考えて、現場では忘れてというか、削ぎ落として行くのですが、事前に考えている分、自分がアウトプットしたときに誤差があると気になることがあります。それが面白いときもありますが。でも、決定権は監督にあって、監督がいいといったらそれがいいですし、あまり言わないようにしています。●香取の演技は「信じられるリアリティがある」――井之脇さんと余さんは、香取さんと共演していかがでしたか?井之脇:僕は1995年生まれで、香取さんがお仕事を始められたのが1988年。僕が生まれたときにすでにテレビに出演されていたので、「自分が見ていた人だ!」と身構えてしまうところがありました。でも、フランクに接していただけたので、僕も気負うことなくお話しすることができて、いろいろ話せる関係になれたらいいなと思いました。余:香取さんってすごく不思議な、言葉ではなんとも言えない、こんな人会ったことがないという感じがします。すごく優しくて、裏表もなくて飾らないし、いけそうなんだけどいけない何かが……隠しきれてないオーラがあるのかなと。「慎吾ちゃ~ん!」って言いたいのに、そんなの恐れ多くてできないってなるんです(笑)香取:言ってくださいよ!――演技面に関しても共演の感想をお聞かせください。井之脇:若槻が涙を流すシーンで、何回も撮影したのですが、毎回香取さんが真摯にお芝居に付き合ってくださいました。香取さんの声が本当に素敵だなと思って。台本に書かれているものが香取さんの体を通して声になって出てきたときに台本以上の深みを感じたんです。なので、泣こうとしたわけではなく、泣かせてもらいました。余:この作品は、作らないというか、本当にその人になるという、リアルな感覚が求められて、ちょっとでも余計なことをすると監督が見抜くんです。香取さんは監督が求めていた、信じられるリアリティのある演技をされていて、いつ芝居をしているのかわからない感じでした。――ホームセンターでの3人のシーンの感想や意識していたことを教えてください。余:3人でデスノートを見るシーンは、初日だったのでドキドキしました。香取:最初にデスノートを見せてくれるところは、監督が余さんの椅子の動きを細かく指示していましたよね。余:もっと速く動けませんかって(笑)。お弁当をたくさん食べないといけなかったから申し訳ないなって。そういう細かいところをジタバタやっていました。井之脇:喫煙所のシーンのときは、横に控え室があって、そこでお話しましたよね。少しでしたが。余:これだけ違う世代の3人が一緒で、もっといろいろお話したいなと思いました。香取:最近はコロナで離れていないといけないし、マスクで顔もあまり見えないし。作品としても、みんなで一つになって何か一緒にやるものだと、本番以外もそのテンションで話せますが、今回は3人バラバラな気持ちの役だったので。余:喫煙所のシーンは、ZIPPO(ジッポー)をかっこよくつけてくれって監督に言われて、それを頑張ったことも印象に残っています。――余さんは動きに関していろいろリクエストされていたんですね。香取さんと井之脇さんは、苦労したことなどありますか?香取:何だろう……。余:商品の名前を覚えるのが大変そうでしたよね。よくこんなの覚えられるなって思いました。香取:覚えてはないですよ。雰囲気で。井之脇:でもNG出してないですよね。――香取さんは記憶力がすごいのでしょうか。香取:でもすぐ忘れますから(笑)●『犬チャリ』で言葉を声に出す大切さを改めて実感――ほかに印象に残っている現場でのエピソードがありましたら教えてください。井之脇:ホームセンターのシーンは3日間くらい昼夜逆転で撮影して、夕方に入って支度して朝日が昇る頃に終わるという、けっこうしんどい撮影だったのですが、香取さんが気を使って「あ~疲れた!」「あ~眠たい!」ってあえて明るく言ってくださっていて、そのおかげでみんな「疲れた」って口にできました。言いづらいことを笑いに変えながらおっしゃって、それで現場が和やかになっていて、すごく素敵だなと思いました。――座長がそう言ってくれると、皆さんも本音を言えるし、明るい雰囲気になりそうですね。余:そうですね。権力をかざすのではなく、静かなうちに親分になってくれている感じで、とても安心感がありました。香取:静かなる親分です!(笑)――香取さんは座長としてどんなことを意識されていたのでしょうか。香取:嫌な空気は嫌いだから、「何時までやるんだよ」とか言うのは嫌いなんですけど、「疲れた」をさわやかに言うのは面白いなと。本音の「疲れた」「眠い」というのを、「あ~疲れた!」「いや~眠いね!」って。それで雰囲気がよくなると言ってくれますが、僕は単純にそれが好きなんです(笑)――自分が好きとおっしゃいましたが、現場の空気が悪いのは嫌いということで、やはり全体のことを考えていらっしゃるんだなと。年齢や経験を重ねられて、そういう意識が増してきたのでしょうか。香取:それは子供の頃からですね。小学生のときからこの世界で働いていて、そうではない空気でいたいのかなと。――最後に、この作品に参加したことで気づけたことや学べたことをお聞かせください。余:いろんな形の愛があって、SNSのデスノートに発散したとしても、直接話し合ったり向き合って乗り越えていて、結局は根本に愛があるから解決していくことなんだなと。いろんな年代の人たちの悩みといっても、そこが一番大切なのだなと感じました。井之脇:若槻でいえばマリッジブルーになって悩んでいるというのは、自分の将来の不安でありつつ、相手ありきで悩んでいるという事でもあると思うんです。相手のことをそこまで深く考えられるって素敵なことだなと感じました。香取:言葉を声に出すことは大切だとずっと思ってきましたが、この作品を通じて改めて必要だなと思いました。裕次郎と日和ももうちょっと早くから声に出して思いを伝えられていたらここまでの状況にはなっていないのかなと。そういうときに愛を持ってさわやかに「疲れた~!」って言えたらいんじゃないでしょうか(笑)■香取慎吾1977年1月31日生まれ、神奈川県出身。1991年にCDデビューし、『NHK紅白歌合戦』に23回出場。2017年9月に稲垣吾郎、草なぎ剛と「新しい地図」を立ち上げた。近年の主な出演作は、ドラマ『家族ノカタチ』(16/TBS)、『アノニマス~警視庁“指殺人”対策室~』(21/テレビ東京)、映画『ギャラクシー街道』(15)、『クソ野郎と美しき世界』(18)、『凪待ち』(19)など。また、スタイリスト・祐真朋樹氏と共にショップ「JANTJE_ONTEMBAAR」を展開。ルーヴル美術館で個展を開くなど、多岐にわたって活躍している。bayfm『ShinTsuyo POWER SPLASH』、ABEMA『7.2新しい別の窓』にレギュラー出演中。■井之脇海1995年11月24日、神奈川県出身。子役としてドラマ『柳生十兵衛七番勝負 最後の闘い』(06)でデビューし、映画やドラマ、CMなどで幅広く活躍。近年の出演作はドラマ『義母と娘のブルース』シリーズ、『アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋』(20)、『俺の家の話』(21)、『失恋めし』(22)、『ちむどんどん』(22)、映画『サイレント・トーキョー』(20)、『ONODA 一万夜を超えて』(21)、『ミュジコフィリア』(21)、『猫は逃げた』(22)など。10月21日よりTBS系列のドラマ『クロサギ』に神志名役で出演予定。■余貴美子1956年5月12日生まれ、神奈川県出身。劇団「東京壱組」の活動を経て、映画・ドラマへと活動の場を広げる。2008年度、毎日映画コンクール田中絹代賞受賞のほか、『おくりびと』(08)、『ディア・ドクター』(09)、『あなたへ』(12)で日本アカデミー賞最優秀助演女優賞を獲得するなど受賞歴多数。また19年には紫綬褒章を受章している。近年の主な映画出演作に、『後妻業の女』(16)、『シン・ゴジラ』(16)、『おもてなし』(18)、『ステップ』(20)、『総理の夫』(21)、『ノイズ』(22)、『冬薔薇』(22)などがある。(C)2022“犬も食わねどチャーリーは笑う”FILM PARTNERS
2022年09月24日アートディレクターの千原徹也が代表を務める、れもんらいふによる「れもんらいふデザイン塾」の第3期が始動。特別講師を迎え、1月13日より京都・マテリアル京都をメイン会場に全16回の講義がスタートする。「れもんらいふデザイン塾」とは、CDジャケットや雑誌、映画、広告等多くのデザインを手がけてきた千原徹也が代表を務めるデザイン塾。第一線で活躍する様々なジャンルのクリエイターをゲスト講師として迎え、“超実践型”と“京都と東京のクリエイティブの融合”をコンセプトに、実在する社会課題をデザインで解決する力を養っていく。なお、社会人から学生まで年齢職業問わず誰でも応募が可能。第3期はフォトグラファーのレスリーキー、『装苑』編集長の児島幹規、アーティストのエドツワキ、JTQ代表でスペースコンポーザーの谷川じゅんじ、イラストレーターのたなかみさき、題字・映画タイトルデザインの赤松陽構造、アーティストの串野真也、建築家でサポーズデザインオフィス代表取締役の谷尻誠、映像ディレクターの田向潤、アーチスト・アートディレクターのヒロ杉山、株式会社 ステディ スタディ 代表取締役の吉田瑞代、ソングライターの水野良樹×株式会社QREATOR AGENT代表取締役の佐藤詳悟、アートディレクター・グラフィックデザイナーの関戸貴美子、株式会社スマイルズ代表の遠山正道ら、豪華ゲスト講師によるオープン講義と交流会を1月から6月までの毎週土曜日に開講。マテリアル京都をメイン会場に、2回目以降はJimukino-Ueda bldg、smart center 京都, the garden × .S、旅館銀閣で行う。5月に行う3回の講義は千原徹也によるワークショップとなっており、マイクロコンパクトカー「smart」の外装ラッピンググラフィックを千原ディレクションのもとデザインし、最優秀デザインはsmartに実装され京都の街を駆け抜ける。受講料は税込15万円。第1期、第2期の受講者と学生は税込10万円。申し込みは公式サイト()にて、1月11日の23時59分まで受付中。
2018年01月10日ファッションモデルで、5歳の娘さんの母親でもある森貴美子さん。森さん家族が毎日を快適に過ごすために欠かせない日用品のひとつが、ヤシノミ洗剤シリーズです。愛用品の原材料に使われているパーム油にまつわるストーリーを追い、常夏の島、ボルネオへ旅してきました。森貴美子(もりきみこ)「森きみ」の愛称で親しまれるファッションモデル。雑誌『non-no』の専属モデルとして17歳でデビュー。チャーミングな笑顔と親しみやすいキャラクターで一躍人気となる。現在は一児の母として、また1日70万アクセスを超える「モリキミニッキ」のブロガーとしての顔ももつ。最新刊に『森きみのパンダイアリー 毎日がパン日和』。Blog: ■私たちとボルネオ島との深い関係「こんなにいい体験ができるなんて、思っていた以上です!」。今回、森さんがボルネオ島を初めて訪れたのは、環境保全活動の視察ツアーに参加するため。日本から最も近く、そして地球で最も古いといわれる熱帯雨林の現状を見るのが目的です。地上から見上げるのではわからない、樹上の動植物の様子が観察できるキャノピーウォーク。ボルネオはマレーシア、インドネシア、ブルネイが領土をもつ世界で3番目に大きい島。日本から飛行機で6時間ほどの距離の赤道直下にあります。この島が私たち日本人の生活に欠かせない存在だと言われても、ピンとくる人はまだそれほど多くないかもしれません。ボルネオ島北部のサバ州は、全長560キロのキナバタンガン河や 標高4095メートルのキナバル山などがある、雄大な自然の楽園です。1億年以上前の熱帯雨林が現存する生命の宝庫、ボルネオの一大産業は、パーム油。パーム油とは、アブラヤシの実から採取される植物油(油脂)のこと。世界で最も使われている植物油で、そのほとんどがマレーシアとインドネシアで生産されています。マヨネーズやマーガリンなどの調味料、ポテトチップスやチョコレートなどのお菓子、カップラーメンといった加工食品などの成分表示によく記載されている植物油脂、それはボルネオ産のパーム油かもしれません。というのも、日本は年間65万トンものパーム油をマレーシアから輸入しているから。人口で割ると、日本人ひとりにつき1年間で4キロものパーム油を消費している換算になります。ちなみにパーム油は、そのほとんどが食用に、その他、化粧品やペンキ、洗剤などに使われています。現代生活に欠かせないパーム油の需要が年々拡大するのに伴い、マレーシアでは国策としてパーム油の生産が推奨されたのを背景に、アブラヤシのプランテーションが拡大の一途をたどっています。政府にとっても、地元の人々の生活にとっても、もはや不可欠な輸出産業なのです。熱帯雨林は伐り開かれ、次々とプランテーションへ姿を変えていく。それは、数多くの動物たちが棲む場所を失うことも意味します。地球にとって、あまりに大きな代償です。熱帯雨林は河岸に追いやられ、アブラヤシのプランテーションが一帯に広がっています。ひと房20~30キロのアブラヤシには3000個ほどの実がついています。スーパーやコンビニなどで売られている半数近くの商品に入っているといわれるパーム油のほとんどを、日本はマレーシアから輸入。私たちの日々の消費が、ボルネオの環境破壊に直接、影響するのです。 ■いつも使っているものの背景を知る東日本大震災が、それまでの自分の暮らし方や考え方を根本から見直すきっかけになった人はきっと少なくないでしょう。森さんもそのひとりでした。「ちょうど妊娠も重なり、環境や自然についてあらためて考えさせられて……それで出会ったのがヤシノミ洗剤でした。といってもジャケ買いだったんですけど(笑)、体と環境とお財布にやさしいのに、汚れもきちんと落とせて、いいことづくめ。もう一生これでいいよねって夫と言い合ってるくらい惚れ込んでいます」左:森さん家族の日常のひとコマ。 右上:森さん宅に常備されている、人と地球にやさしいヤシノミ洗剤シリーズ。 右下:アブラヤシの実。ここから原材料となるパーム油がとれる。洗たく洗剤もじきに愛用するようになり、ヤシノミ洗剤、ヤシノミ洗たく用洗剤、ヤシノミ柔軟剤の3つのアイテムは、森さん家族にとってもはや必需品。でも、じつはこのヤシノミ洗剤にもパーム油が使われています。製造元のサラヤは2004年から「ボルネオ環境保全運動」をスタート。そのほとんどが食用に使われているなかにあって、洗剤に使われるパーム油はごくわずか。それでもパーム油に関わる環境問題に取り組んでいる日本企業はサラヤだけです。アブラヤシのプランテーションで。実をかじってみると、生の段階ですでにかなりオイリーでした!行き場を失ったゾウやオランウータンの保護、熱帯雨林だった土地の買い戻しなど、地元のNGOと協力して社会運動を展開。熱帯雨林の野生動物たち、パーム油で生計を立てる現地の人たち、パーム油の恩恵に与って生活する私たち……さまざまな事情のバランスをとりながら、環境保全と原料調達の両面からこの問題に取り組んでいます。セピロック・オランウータン・リハビリテーションセンターでは、森林開発で住処を追われたオランウータンを保護し、森へ還すための訓練を行っています。今回、森さんが参加した視察ツアーもそうした活動の一環です。毎日使っているアイテムの原材料が、どんな場所で、どんなふうに育てられているのかを実際に見られるのは興味深く「いわゆる顔が見えるっていうのは、いまやすごく価値のあることですよね」と森さん。プランテーションではアブラヤシの収穫を体験した森さん。長い鎌と格闘すること数分、やっとのことでひと房を落とすことに成功。「パーム油をとるのはこんな重労働なんですね…」。アブラヤシの木を見上げながら、森さんの心は複雑な思いが交錯していました。 ■川からの視点、空からの視点。対照的なグリーンの正体まだ暗いうちから熱帯雨林へ出かけると、木々の間からご来光が。熱帯雨林のウォーキングに、リバークルーズ。アブラヤシのプランテーションに、野生動物の保護センターの見学。ボルネオに暮らす人々や動物に触れ合う、じつに濃いツアー内容でした。「朝日が昇る前に熱帯雨林にウォーキングに行き、時間が経つにつれて虫の声が鳥の声に変わり……たくさんの生き物が息づいているのがわかりました。その後、野生動物の保護センターで、森で生活できなくなったゾウやオランウータンに会いました。彼らは元気そうに見えたけれど、人に慣れてしまったために簡単には森に戻れないそう。いまの暮らしは安心だろうけど、本能のまま森で生きるのと、どっちが幸せなのかなって」ボルネオ・エレファント・サンクチュアリーではボルネオゾウをレスキュー。このプロジェクトには、北海道の旭山動物園も参加しています。ゾウは、手から直接餌を受け取るほど人に慣れていました。キナバタンガン川のクルーズでは、テングザル、オランウータン、カワセミ、サイチョウなどなど、ボルネオ固有種を含むいろんな動物と遭遇できました。動物はなんでも好きだけれど、なかでもゾウが大好きという森さんにとって、野生のボルネオゾウたちが草を食むのを間近で見られたのは特に大感動だったよう。キナバタンガンのリバークルーズでは、野生のボルネオゾウの群れに遭遇! 子ゾウが母親に寄り添っていました。「船から川沿いの森を見ていると、それがすべてに思えました。動物たちはこんなに豊かな森で暮らしているんだなあって。でもその後、クルーズしたところをヘリコプターに乗って上空から見てみると……森の小さいこと、奥行きがないこと! 見渡すかぎりアブラヤシのプランテーションが続いていて、森はところどころに残っている程度だったんです。動物たちは、小さな森に閉じ込められているんですね」百聞は一見にしかず。なかなかショッキングな体験でした。手前が熱帯雨林、向こう側がプランテーション。グリーンの境界が上空からだと一目瞭然です。 ■自分には何ができるかを知ること普段なにげなく口にしたり使用したりすることで、期せずして環境破壊に加担しているとしたら? でも、日用品の意識的な購入で環境保全活動に参加できる方法があります。ヤシノミ洗剤の売上の1%は、ボルネオ保全トラスト(BCT)に還元されます。商品購入によってボルネオの環境保全に参加できる仕組みです。「ちゃんと足を運んで、自分の目で見て感じないとわからないことが、たくさんありました。遠く離れた国で、パーム油で揚げたポテトチップスを食べて生きてきた私が、何を言える立場でもないけれども、この現状をいろんな人に知ってもらいたいと思ったし、私はこうしたいって強く思うところがありました」「考え方はひとりひとり違う。だから他人に自分の考えを強要することはできないけれど、自分自身はこうしたいっていう思いがあるのなら、それについては諦めずに取り組みたい。自分ひとりがどうしようが世の中は変わらないよね、と諦めるのではなく、自分ひとりでも行動する意味はあると思うんです」視線を感じるとそこには…。熱帯雨林には世界中の類人猿種の95%以上が生息しているそう。右:ボルネオ固有種のテングザルが、枝から枝へ飛び移る瞬間!左:ボルネオ固有種のサイチョウの名前の由来は、サイの角のようなトサカから。 右:夜のリバークルーズでは、河はまた違った顔を見せる。枝に留まってカワセミが睡眠中。そもそも家族の間でも意見の相違は当たり前なのだから、と森さんは言います。「私と夫は真逆の性格で喧嘩が絶えないんですが(笑)、子育てに関しては意見を合わせようとしていました。両親の言うことがバラバラだと、子どもが混乱すると思ったから。でも夫は、いろんな意見があるってことを小さいうちから知っていたほうがいいと言うんです。そんなものかなあって、私は全面的に共感できたわけではないんですけど、パパはこう思う、ママはこう思うって話し方に変えました。価値観は人それぞれに違うものという前提に立つことにしたんです」セピロック・オランウータン・リハビリテーションセンターでは、娘さんと娘さんの親友のためにおみやげをゲット。売上はセンターの運営金として使われるそう。おみやげの購入が支援につながるのは嬉しいこと。“価値観が違っていい”という価値観を、共有する。それが正しいことかどうかはわからないけれど、少なくとも家族全員が正直でいられるし、ストレスがないんです、と森さん。「またガラリとやり方を変えることがあるかもしれませんが、自分たちなりのかたちでいいかなと思っています」ボルネオで見てきた現状を、なるべく多くの人に知ってもらうこと。これからも日々の暮らしでヤシノミ洗剤を使うことで、ボルネオの環境保全に還元すること。自分ひとりができることは限られているけれど、世の中が動き、変わるのは、そういうひとりひとりの思いと行動が積み重なっていくことでこそ、実現していくものなのだから。取材/構成:野村美丘(photopicnic)ボルネオ撮影:藤田二朗(photopicnic)商品写真:林ひろし親子写真提供:森貴美子[PR]サラヤ株式会社 ボルネオ環境保全プロジェクト 【やさしいママのひみつ 一覧】
2017年06月30日関西の観光旅客来訪促進と地域活性化を図る目的で、日本と台湾の合作で製作する映画『おもてなし』(仮題)。この度、本作の出演者として田中麗奈、余貴美子、木村多江、藤井美菜らが発表。日本以外からはワン・ポーチエ、ヤオ・チュエンヤオ、ヤン・リエ、ルー・シュエフォンら参加する。琵琶湖畔。夫が遺した旅館を守る母(余貴美子)とその娘(田中麗奈)の前に現れたのは、経営の傾く旅館を買収した台湾人の父(ヤン・リエ)と息子(ワン・ポーチエ)だった。彼らはそれぞれ断ち切れない過去へのわだかまりを抱きながら、旅館の再生をかけて、短期間の“おもてなし教室”でにわか勉強をすることに…。文化、性別、歴史背景の違いが作用した結果、彼らの人生が、まわりの人たちも巻き込んで大転換する――。監督を務めるのは、映画監督だけでなく、PV「ひこうき雲」(監督:砂田麻美、歌:松任谷由美)の撮影も担当した台湾のジェイ・チャン。この企画について監督は「世界各地の観客に、撮影した場所に行きたい、登場人物と同じ楽しい体験をしたい、と思っていただける映画にしたいです。住む場所が違っても、人と人は感情を共有できるからです」とコメント。また配役については「俳優の方々が、自ら進んで演じる役に挑み、没頭してくれるのは、大変光栄です。田中さん、余さん、ワンさん、ヤンさん、ルーさんのことです。さらに、藤井さん、木村さんが加わり、目を見張る理想的な配役となりました」と自信を見せ、「演じていただく登場人物たちは、ユニークで面白いけれど複雑で、しかもいろんな言語や方言を駆使して私たちが生きるボーダレス社会を表現します。私の脚本に命が与えられることに心が躍ります。素晴らしい俳優と私が、皆さんとこの映画を共有できる日が待ち遠しいです」と公開を心待ちにした。今回が出演決定した田中さんは「監督だけではなく、今回の脚本家、さらにカメラマン、プロデューサーまでもやられていて本当にバイタリティー溢れる方」と監督について語り、「台湾と日本それぞれの俳優、スタッフチームが互いに、刺激をしあいながら協力し現場を作り上げていくことに、私も毎日ワクワクしています。日本最大の湖、琵琶湖。そして美しい紅葉を背景に、明月館でどたばたさせて頂きます!」と出演を喜んだ。なお、撮影は関西と花蓮(台湾)で12月中旬まで行われ、日本、台湾、中国(インターネット配信)で公開予定とのことだ。『おもてなし』は2017年秋、全国にて公開予定。(cinemacafe.net)
2016年12月02日※画像は、森貴美子オフィシャルブログ「モリキミニッキ」よりママさんモデルのモリキミさんオススメファッションモデルの森貴美子さんが、オフィシャルブログでたんぽぽ茶の紹介をしている。たんぽぽコーヒーやたんぽぽ茶は、ノンカフェインで栄養価も高い為、日本では妊娠中、授乳中の女性に人気の飲み物だ。森貴美子さんは、雑誌『non-no』の専属モデルとして人気を得、専属モデルから離れてからも、数々のファッション誌で活躍をしていた。2010年に結婚をし、出産をした現在は、育児をしながら、自身のファッションブランドでデザイナーとしても活躍している。身体の冷えは、健康にも美容にも大敵!たんぽぽコーヒーやたんぽぽ茶は、たんぽぽの根を焙煎して作られている。森貴美子さんが紹介をしているティーライフ株式会社のたんぽぽ茶はブレンドで、たんぽぽの根以外にも黒豆や醗酵ギンネムが配合されている。たんぽぽだけの物よりも、カルシウムやイソフラボンなどの栄養がさらに追加されていると言う事だ。授乳中は特にだがこの冬の乾燥は、肌だけでなく身体の水分を奪っていく。水分の補給が必要だが、カフェインが入っていないたんぽぽ茶は、たくさんの量を飲んでも身体への負担も少ない。また、土の中にある根を使っている為、身体を温める作用も期待出来る。妊娠、授乳育児中だけではなく、身体の冷えが気になる女性にはうれしい飲み物だ。【参考】▼ティーライフ株式会社たんぽぽ茶▼森貴美子オフィシャルブログ「モリキミニッキ」※放っておくと「かた~く」なっちゃう!魅惑的なクビレを作る方法とは??※“やりすぎ”は禁物! 肌トラブルの一番の原因は、●●のやりすぎ!?※泣くほどの辛さが去った・・・! コレで辛い貧血とはもうおさらば!!
2013年12月24日映画『RAILWAYS 愛を伝えられない大人たちへ』の完成報告会見が“いい夫婦の日”である11月22日(火)、都内で開催され主演の三浦友和、余貴美子、蔵方政俊監督、阿部秀司プロデューサーが出席した。先ごろ、妻で元歌手の山口百恵との夫婦生活を綴った著書「相性」(小学館刊)を上梓し、明治安田生命保険が毎年発表する「理想の有名人夫婦」ランキングで6連覇を達成した三浦さんは、良い夫婦の秘訣について「相性です(笑)」と即答。余さんは家庭で夫から「カンチョーされる(笑)」と告白するなど、笑いの絶えない会見となった。鉄道マンの中年男性を主人公にした『RAILWAYS』シリーズの第2弾。立山連峰と日本海に挟まれた富山地方鉄道を舞台に、定年間近の鉄道運転士とその妻が第二の人生への一歩を踏み出していく姿が描かれる。脚本段階から本作に携わった三浦さんは「40代、50代の夫婦にぜひ観てほしい」と訴える。自身が演じた役柄と同じく現在59歳で年明けには還暦を迎えるが「(還暦を)目の前にすると、若い頃に『隠居していいかな』と思ってたような年寄りになってない。現実にこれからの人生が長いなと思ってます。子供が成人して、夫婦のあり方を考えるようになってきた」と自らの人生を重ね合わせて映画が描き出すテーマについて語った。余さんは自身の家庭をふり返り「男と女の違いというか、『何で男ってこんな大事な話してるときにカンチョーとかして来るんだろう?』とか(笑)、向こうも『女って何で出かける時間になってもちゃんと出て来れないんだ?』とか思ってたり。みんな違う夫婦だけど、同じなんだなと感じてます。元々、血の繋がりのない他人が繋がりを作っていくわけで、『カンチョー』とか言ってても(苦笑)、互いを認め合っていくのが大事なのかなと思います」と夫婦のあり方について語った。意外な(?)夫婦像に三浦さんも「カンチョーされるんですか?初耳です」と爆笑していた。幾度も共演している2人だが、三浦さんは「最初にお話をいただいたときから『(妻役は)余さんですよね』と言ってました。要望を出して1か月以上返事が来なかったので『嫌われてるのかな』と思った(笑)。50代でいま、一番魅力的な女優さんです」と余さんを大絶賛。一方の余さんは「殺したり、憧れの先輩だったり、いろんな役でご一緒して来ましたが今回、これからもうまく行くであろう夫婦役で嬉しかったです。相手の気持ちを察してくれる優しい方です。早く自伝買わなきゃ(笑)。読んで夫婦について考えてみたいです」とニッコリ。さらに「実際に結婚していて幸せと感じるときは?」という質問に三浦さんは「11月は結婚記念日もありましたが、31年経って、プラスマイナスで言うとプラスが多いなと感じてます。秘訣は本当にないんですよ(苦笑)。絵でもTVでも映画でも、同じものを見て笑うことができれば」と笑顔を見せた。『RAILWAYS 愛を伝えられない大人たちへ』は12月3日(土)より全国にて公開。■関連作品:RAILWAYS 愛を伝えられない大人たちへ 2011年11月19日より富山にて先行公開、12月3日より全国にて公開© 2011「RAILWAYS2」製作委員会■関連記事:大人たちの“第2の人生”を優しく綴る『RAILWAYS』試写会に15組30名様ご招待
2011年11月22日『ゆれる』が絶賛を呼んだ西川美和監督の元に、笑福亭鶴瓶、瑛太に香川照之、余貴美子、八千草薫ら芸達者、演技派の面々が集結!ある過疎の村を舞台に、一人の医者の存在、そして不在にまつわるドラマを通じて、現代社会が抱える様々な医療問題を浮かび上がらせる『Dear Doctorディア・ドクター』が、6月27日(土)より公開される。これに先駆け、本作の医療監修を務める太田祥一教授が在籍し、撮影も行われた東京医科大学病院にて、大学と大学病院の職員、ドクター、研修医、学生を招いての試写会が開催された。上映前には舞台挨拶が行われ、西川監督、鶴瓶さん、瑛太さん、余さんが登壇した。鶴瓶さんは満面の笑みを浮かべ、開口一番「ドクターの伊野でございます」と劇中と同じ自己紹介。今回、初主演となったが「(撮影の)2か月の間、医者になれて、手術のシーンも楽しかったです」とふり返った。報道陣から次はハリウッド進出?と問われると「それそれ!デ・ニーロやモーガン・フリーマンと共演したい」とニンマリと笑って答えた。今回の試写会について「僕はここから歩いて2分ぐらいのところに住んでるんです。ここで、こうして試写会が行われること、特にお医者さんや看護師さんに観てもらえるのが嬉しいです。(映画の中には)看護師のすごさが出てますから!」と猛アピール。鶴瓶さんが「すごいですよ、あの人の看護師役」と絶賛するのが、余さんが演じた、伊野に付き従う看護師・大竹。余さんは「先生方に医療のお話を伺い、いろいろ教えていただいたおかげで役作りが出来ました。それから、私は5月に急性腸炎になって救急車でこちらに運ばれまして。いろいろとお世話になっております(笑)」と語り、会場は驚きに包まれたが、余さんはけろりとした表情で「救急車の中で『東京医科歯科大学病院!』と指定しました」と明かした。西川監督も「こちらの病院の先生方に映画のために全面的なご協力をいただきました」とお礼を述べ、「みなさん、この企画に対して非常に熱心に取り組んでくださりました。様々な医療の問題や患者さんとのコミュニケーションについて、医師と患者双方の視点で見て、理解し合うための橋渡しが出来ればという思いでこの映画を作りました」と映画に込めた思いを吐露した。瑛太さんは東京の大学出身の研修医・相馬を演じた。大ヒット公開中の『余命1ヶ月の花嫁』に続いて、生と死に関わる作品に出演して、命の尊さなどについて考えることは?と突然尋ねられ「そうですね…(事前の)段取りと違うんですが」と困惑した様子。これにすかさず鶴瓶さんが「考えとけ!」とツッコミを入れ、会場は笑いに包まれた。鶴瓶さんがそのままの勢いで「統計的に見て、お医者さんはすごく酒好きな人が多いんですよ。(瑛太さんを指し)そういう意味でもぴったりの役やな。めちゃめちゃ酒飲むんですよ。4〜5日目には2人とも飲みすぎて倒れたもんな」と瑛太さんの方ををふり返ったが、瑛太さんは「ダメです、明日の新聞(の見出し)が…」と慌てて制止する場面も。先ほど余さんが急性腸炎で倒れたという話が出たが、鶴瓶さんも、瑛太さんも別の時期に倒れたことがあるということで鶴瓶さんは「倒れトリオや」とおかしそうにふり返っていた。「それぞれの職業で、自分はホンマもんか?ということを問いかける作品。ラストシーンの八千草さんが素晴らしいんです!」と鶴瓶さんが胸を張って送り出す『Dear Doctorディア・ドクター』。6月27日(土)よりシネカノン有楽町1丁目ほか全国にて公開。■関連作品:Dear Doctorディア・ドクター 2009年6月27日よりシネカノン有楽町1丁目ほか全国にて公開© 2009『Dear Doctor』製作委員会余命1ヶ月の花嫁 2009年5月9日より全国東宝系にて公開©“April Bride”Projectガマの油 2009年6月6日より全国にて公開© 2008「ガマの油」製作委員会■関連記事:誰しもが抱える“嘘”から見る人間の“揺れ”西川美和最新作『ディア・ドクター』“父子”対談!監督・役所広司×俳優・瑛太『ガマの油』の効用やいかに?役所「クセがあるけど、かわいがってほしい」“願掛けカエル”で初監督作のヒット祈願初主演・笑福亭鶴瓶×瑛太!『ディア・ドクター』試写会に10組20名様ご招待西川美和監督最新作『ディア・ドクター』で鶴瓶が世界デビュー!いざモントリオールへ
2009年06月16日