有限会社草場一壽工房(所在地:佐賀県武雄市、代表者:草場 一壽)は、2021年12月3日(金)~12日(日)の間、東京・銀座清月堂ビルにて、草場一壽 陶彩画展「龍と復活の女神たち」を開催いたします。銀座展示会場銀座4丁目■陶彩画多くの方々にとって耳慣れない響きであろう「陶彩画」とは、草場一壽が自ら長年の研究の上に作り上げた全く新しいアートです。有田焼の故郷佐賀に生まれた草場が「いのちの輝き」を表現するために、着想以来苦節30年、たゆまぬ研究と試行錯誤の末に実現した焼物の絵画、それが陶彩画です。陶彩画は、陶板画とは異なり、白い陶板の上に釉薬による絵付けと窯入れを繰り返して一枚の作品を仕上げます。通常の焼物が多くとも4回程度しか窯入れに耐えられず、それ以上焼成を重ねれば割れてしまうのに対し、陶彩画では、最大で15回ほどの絵付け・焼成に耐え、この上なく繊細な色彩とうっとりするような艶めき、輝きを見せる見事な大作ができるまでになりました。草場が焼物絵画の構想を持って弟子入りのために有田中の工房を訪ね歩いた当初、職人たちから「無謀だ」と断られ続けた事実が示唆するように、陶彩画は従来の常識を覆す唯一無二の芸術です。釉薬の選別や順番・焼成温度に至るまで研究しつくされた緻密なコントロールと、最後は火に委ねる大胆さとがあいまって奇跡的に実現するのです。陶彩画「海王」■守破離・温故知新。陶彩画と復活・復興日本の「道」と名の付く武道や伝統芸能では、踏襲する「型」といかに向き合い精進するか、その発展過程を「守破離」と表現します。まずは師の教えや伝統を「守」るところから始まり、確かにそれを己のものとして習得した後、他流をも研究し型を「破」って心技体を磨き、更にそこから独自の境地を切り拓く「離」の段階へと進んでゆく。有田焼という伝統に学びつつ、研鑽を重ねて全く新しい形に昇華させた芸術である陶彩画もまた、そのプロセスを経て今に至ります。或いは「温故知新」と表現しても良いかもしれません。「古き良き」とは憧憬と敬意を込めてよく使う表現ですが、先人の知恵である古き良きものから学べるものを学びつつ、「いま」だからこそ求められているもの、「いま」だからこそ可能なこと、そんな、「いま」という要素を加えて創り出すこと。そして、その姿勢は「復興」のあるべき姿とも重なります。守破離・温故知新ただありし日の姿を懐かしんでそのままを再現するのではなく、得た学びを活かしより良いものとしていのちを吹き込むこと、それが復興であり、コロナ禍で荒んだ社会に必要なことなのではないかと思います。むき出しになった無機質なコンクリートは、荒み揺らいだ社会の「いま」を、そしてそこに展示される陶彩画は、今まさに蘇り迸ろうとする「いのちの輝き」を、それぞれ象徴するものです。陶彩画は元来、角度によって色彩や輝きを変え、見るたびに新たな発見があるほどに多彩な表情を持ちますが、曇りなく明るく照らし出される通常の展示とは異なる、廃墟さながらのほの暗い空間に浮かび上がる作品たちは、きっと今までにない魅力を見せつけ、私たちを改めて魅了することでしょう。龍王妃■「いま」蘇る復活の女神たち展示のテーマは「龍と復活の女神たち」。龍とは、長年草場が描き続けたモチーフであり、意のままに力強く生きる、「いのち」そのものを象徴する存在です。そして、女神たちこそは、いまの私たちに必要な鍵を握る存在です。描きこまれ陶彩画としていのちを吹き込まれたのは、瀬織津姫や菊理姫をはじめ、かつて力ある神々であったからこそ為政者の編んだ正史の影にひっそりと隠された女神たちです。いずれもめぐり繋がるいのちを体現するようなしなやかな女神たちだからこそ、現代に蘇れば、きっと「いま」にそっと寄り添い、私たちに必要な気づきを促すことでしょう。柔らかくしなやかに、現代に蘇るその姿に、銀座の未来、日本の未来、世界の未来を重ねて。復活の女神たち■作家 草場一壽プロフィール草場一壽 Kazuhisa Kusaba (陶彩画家 絵本作家 空間プロデューサー 映画監督)1960年佐賀県生まれ。1987年、陶彩画のアイディアを持って有田焼の窯元を訪ね歩くが断られ続け、最後に訪れた世界的に有名な絵師・葉山有樹氏だけが草場を受け入れ、葉山氏の元で陶彩画の研究を始める。1990年、これまでの有田焼の常識では考えられない色彩の表現に成功。絵付けと窒入を十回以上繰返して色彩を表現する陶彩画の技法を確立する。同年、佐賀県武雄市山内町に「工房」を開き、陶彩画の創作活動を始める。陶彩画制作の傍ら、保育園での絵画教室の経験をともに2004年に制作した絵本「いのちのまつり」を出版。絵本としては異例の売り上げを記録し、シリーズで5冊上梓。小学校道徳の教科書に採用される。日本映画界においても陶彩画を美術協力として提供。大きな存在感を示し、話題となる。現在、東京 銀座と佐賀県武雄市に自身のギャラリーを持つ。その他、毎年全国数か所にて巡回個展を開催している。【会社概要】会社名: 有限会社草場一壽工房所在地: 〒849-2302 佐賀県武雄市山内町鳥海10088-2代表者: 草場 一壽設立 : 平成15年1月URL : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2021年11月26日有限会社草場一壽工房(所在地:佐賀県武雄市、代表者:草場 一壽)は、2021年12月3(金)~12(日)の間、東京・銀座清月堂ビルにて、「草場一壽陶彩画展」を開催いたします。コロナ禍に見た東京銀座の爪跡から・・・・■変わり果てた銀座の姿陶彩画の常設ギャラリーを銀座にオープンしたのが2017年のことです。日本最大の繁華街、世界一の商業地とすら言われる銀座。時計台をシンボルとする4丁目に隣接した有数な商業ビルのひとつにフロアを借りて、多くのみなさまをお迎えしてきました。そのギャラリーもコロナ禍によって活動できないまま約2年が過ぎようとしています。この間に、銀座は大きく姿を変えました。国内外の客数の激減により有名店すらも次々に撤退を余儀なくされていきました。銀座といえば、華やかで洗練され、まるで聖域のごとく人々を魅了して止まない商業の中心地ですが、撤退にともなうビルのテナントはその姿を大きく変えています。かつては贅をつくして飾り付けられた場所でしたが、大理石だった床や壁もシャンデリアがきらめいていた天井も、いまではむきだしのコンクリートが露見し、多くのビルや店舗が無機質な空間となっています。(その落差を添付の写真が静かに物語っています。)コロナ禍の社会をこれほど象徴するものがあるだろうか・・・忘れてはならない姿でもあるだろうという思いが湧いてきます。■“銀座”は憧れの表象銀座4丁目銀座。全国に345もの商店街が、この名前を冠しているそうです。むろん、もともとは銀貨を鋳造する場所という意味でしたが、関東大震災での銀座の大火事や大戦後も見事に復興し、その賑わいや活力が憧れとなって全国の商店街や通りにその名がついたのです。銀座は賑わいや活気、生命力を象徴する場。であれば、復興の象徴ともなりうる場だという思いもまた湧き上がってきました。■ビル一棟まるごと借りての展示会。展覧会のメッセージは、コンクリートを打ち破って芽吹いてくる生命力・・・復活です。復活・復興は、単に「元通りにする」ではありません。世界が新しい力、新しい魅力で再編されることです。銀座こそは、コロナ禍の象徴であると同時に、だからこそ希望をつなげ、新しい価値を創造していく、復活・復興の象徴となりうる ー 私たち自身の「いま」ある姿と、これから「ありたい」未来を、目に映る銀座の状況からともに考えてみたい・・・。そんな思いで、今年最後の個展を東京・銀座、テナントとして私どもが入っているビルの空きテナントをまるごとお借りして開催することといたしました。再び華やかな場所に作品を展示するのではなく、あえて、そのままの状態を受け止め、あるいは受け入れ、むき出しのコンクリートを打ち破って芽吹いて来るような生命感溢れる展示こそがふさわしいかたちだと考えました。コンクリートを打ち破るような生命力の芽吹きが、世界に響きわたりますように。苦悩する心の奥底まで届く光となりますように。そう念じながら。■アートになにができるだろう。私たちにはなにができるだろう。ビルの姿に象徴される惨状の中、ここで私には何が出来るだろう…。私たちは何が出来るだろう…。そんなことを問いかけたいと思います。マネー一辺倒だった限界を露わにしたのもコロナの側面であれば、人間の活動が自然界に与える脅威を露わにしたのもコロナの側面です。疫病さえおさまればよし、で終わるのではなく、私たちはそこを学びの契機としながら、世界の新しい方向、未来のあり方をともに模索する時代に向き合っているのではないでしょうか。人が問いかけるように、芸術もまた、自らに問うときです。使命とはなにか――。陶彩画「時は今」陶彩画「遥かなる女神の記憶 龍王妃」■前代未聞「傘をさして鑑賞する美術展」検温や消毒、マスク着用に加え、ソーシャルディスタンスを安心して確保していただくために、会場には透明傘を用意いたします。傘をさすことで、安全・安心な距離を保ちながら、ゆっくりとご鑑賞いただくという、ユニークな展覧会のやり方を実施いたします。先だって、10月に名古屋で、11月は大阪で個展を再開いたしました。当初は客足に不安もありましたが、予想をはるかに越える多くのお客様にお越しいただきました。傘をさして鑑賞するという前代未聞の試みも話題となり、おかげさまで大成功を収めました。コロナ対策の一環ではありましたが、屋内で傘をさすということ自体が、会場に不思議な雰囲気をもたらせてくれます。お客様にも好評で、人を気にせずゆっくりと鑑賞することができる、子どもの頃のようなワクワク感があるなどのお声をいただきました。■陶彩画展のテーマは「龍と復活の女神たち」輝かしい日本の歴史の中にも、実は埋もれてしまった裏の部分というものが必ずあります。縄文から弥生へ、そして国家の成立へという過程において、「国」を統一しようという強い意思があり、それに従わない者、同化しないものは歴史から追われる宿命となったのです。それが、自然と人と=万物がともに息づく世界にあった縄文の神々であり、ヒメたちこそは、その象徴的な存在です。ヒメたちの蘇りは、万物のスピリット(いのち)への畏怖と感謝と祈りの復権=大調和への願いです。傘をさして鑑賞する展示会■作家 草場一壽プロフィール草場一壽 Kazuhisa Kusaba (陶彩画家 絵本作家 空間プロデューサー 映画監督)1960年佐賀県生まれ。1987年、陶彩画のアイディアを持って有田焼の窯元を訪ね歩くが断られ続け、最後に訪れた世界的に有名な絵師・葉山有樹氏だけが草場を受け入れ、葉山氏の元で陶彩画の研究を始める。 1990年、これまでの有田焼の常識では考えられない色彩の表現に成功。 絵付けと窒入を十回以上繰返して色彩を表現する陶彩画の技法を確立する。同年、佐賀県武雄市山内町に「工房」を開き、陶彩画の創作活動を始める。陶彩画制作の傍ら、保育園での絵画教室の経験をともに2004年に制作した絵本「いのちのまつり」を出版。絵本としては異例の売り上げを記録し、シリーズで5冊上梓。小学校道徳の教科書に採用される。日本映画界においても陶彩画を美術協力として提供。大きな存在感を示し、話題となる。現在、東京 銀座と佐賀県武雄市に自身のギャラリーを持つ。その他、毎年全国数か所にて巡回個展を開催している。【会社概要】会社名: 有限会社草場一壽工房所在地: 〒849-2302 佐賀県武雄市山内町鳥海10088-2代表者: 草場 一壽設立 : 平成15年1月URL : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2021年11月15日陶作家・酒井智也の作品に焦点を当てたフェア「リビングの未確認生命体」が、2021年5月28日(金)から7月1日(木)まで銀座 蔦屋書店で開催される。陶作家・酒井智也のオブジェが銀座 蔦屋書店に集結ロクロと粘土を用い、無意識化に眠るイメージの探究とそれらの意識的な再構築による、唯一無二の作品を生み出す陶作家・酒井智也。本フェアでは、「ReCollection series」シリーズより、「生命を感じる」というテーマで作陶されたオブジェが集結。新作を中心に50点以上が展示販売される。未知なる存在感を放つ“リビングの未確認生命体”酒井が見た景色や情報、アニメ、映画など、様々なイメージが多層的に潜む有機的なオブジェは、足や目が付いていたり、何らかの器官のようなものが体表に出ていたりと、その姿形は様々。共通しているのは、奇抜な造形・色彩でありながら、どこか親しみや懐かしさも介在するユニークな佇まいだ。陶器作品でありながら今にも動き出しそうで、思わず触れてみたり観察していたくなるような、独特の魅力がある。一つ住居に置けば、それはまさに“リビングの未確認生命体”として、未知なる存在感を放ちながら居住空間に新しい風を運んでくれそうだ。開催概要酒井智也「リビングの未確認生命体」期間:2021年5月28日(金)〜7月1日(木)※銀座 蔦屋書店オンラインストアでは5月25日(火)より先行開催。会場:銀座 蔦屋書店、銀座 蔦屋書店オンラインストア【問い合わせ先】TEL:03-3575-7755(営業時間内)
2021年05月28日IDEE TOKYOに併設するIDEE Galleryでは、2020年12月28日から2021年1月26日の期間、「Monochrome - 白と黒の陶」を開催いたします。日本、中国、韓国、インド、アフリカと様々な国でつくられた、約150点の白と黒の器。李朝、新羅、明、古墳時代、古伊万里、そして現代とつくられた時代背景と形も異なり、同じ白と黒といっても実にバリエーション豊かです。白と黒は、素材、質感、光影、時間、空間によってさまざまな表情を感じることができる特別な色。無彩の奥に宿る豊かさをじっくりとお楽しみください。協力: Jikonka 西川弘修Jikonkaうつわ、骨董、服、食品 衣食住にまつわることの一つ一つを丁寧に選び、使うことで暮らしを豊かにする愉しみを提案するギャラリー。オーナーの西川弘修氏は2000年三重県関宿にギャラリー&カフェ而今禾を開いて以来、2010年に東京都世田谷区にJikonkaTOKYOを、2012年にJIKONKA TAIPEIを出店(2018年にクローズ)。現代日本の工芸、生活を世界に伝えています。【基本情報】Monochrome - 白と黒の陶期間:2020年12月28日(月)~2021年1月26日(火)場所:IDÉE TOKYO 併設 IDÉE Gallery | 入場無料東京都千代田区丸の内1-9-1 JR東日本東京駅構内 グランスタ東京 B1F営業時間:8:00~22:00(日・連休最終日の祝日~21:00)年末年始営業時間:2020年12月29日(火)8:00~21:002020年12月30日(水)、31日(木)8:00~20:002021年1月1日(金)~3日(日)9:00~19:00※改札外からのご利用の場合は、 JR東日本東京駅を区間に含んだ乗車券類または入場券(140円)をお買い求めのうえ、 ご入場ください。▼店舗情報IDÉE TOKYOJR東日本最大規模のエキナカ商業施設「グランスタ東京」のB1階に、イデーの新業態である「IDÉE TOKYO」がオープン。▼IDÉE「生活の探求」をテーマとし、オリジナルデザインの家具をはじめ、インテリア小物、グリーン、アート、音楽や飲食に至るまでを総合的に手掛け、人々がその人自身の価値観や個性に寄り添った“真に豊かで優雅な生活”を実現するのを後押しするインテリアブランド。空間を彩るアート作品を身近に感じてもらう「Life in Art」プロジェクトを展開しています。URL: www.idee.co.jp▼良品計画 企業情報サイト企業プレスリリース詳細へ本記事に掲載しているプレスリリースは、株式会社PR TIMESから提供を受けた企業等のプレスリリースを原文のまま掲載しています。FASHION HEADLINEが、掲載している製品やサービスを推奨したり、プレスリリースの内容を保証したりするものではございません。掲載内容に関するお問い合わせは、株式会社PR TIMES()まで直接ご連絡ください。
2020年12月09日展覧会「生誕110年記念異才辻晉堂の陶彫」が、美術館「えき」KYOTOにて、2020年10月31日(土)から11月23日(月・祝)まで開催される。陶彫による抽象作品を手掛けた彫刻家・辻晉堂辻晉堂(つじしんどう)は、陶土を用いた彫刻“陶彫”の抽象作品で国際的に活躍した彫刻家だ。鳥取に生まれた辻晉堂は、1933年に力強い木彫を発表して注目を集め、彫刻家としてのキャリアをスタートさせた。 戦後は京都市立美術専門学校(現・京都市立芸術大学)の教授に就任し、多彩な素材を用いた彫刻教育を開拓。他方で、やきものづくりが盛んな京都という土地柄もあり、自身も陶彫作品を制作した。1958年には、2年に1度開催される現代美術の国際展「ヴェネツィア・ビエンナーレ」に参加し、やきものの常識を覆す大型の陶彫作品を出品。海外でも高い評価を得ることとなったのだ。辻晉堂の陶彫作品を紹介展覧会「生誕110年記念異才辻晉堂の陶彫」では、辻が陶彫作品を手掛けた京都時代に焦点をあて、ヴェネツィア・ビエンナーレ出品作をはじめ約45点の作品を展示。時計の動きをリズミカルに表現した《時計》から、ユーモアあふれる「粘土細工」の作品まで、多彩な作風の陶彫作品を紹介する。展覧会概要展覧会「生誕110年記念異才辻晉堂の陶彫」会期:2020年10月31日(土)~11月23日(月・祝) 会期中無休会場:美術館「えき」KYOTO住所:京都府京都市下京区烏丸通塩小路下ル東塩小路町 京都駅ビル内ジェイアール京都伊勢丹7階隣接開館時間:10:00~19:30(入館は閉館30分前まで)※最終日は17:00閉館入館料:一般 900円(700円)、高・大学生 700円(500円)、小・中学生 500円(300円)※価格はいずれも税込※障害者手帳の提示者と同伴者1人は、当日料金より各200円割引※( )内は前売料金※前売券は、2020年9月26日(土)から10月30日(金)まで、チケットぴあ(Pコード 685-357)およびローソンチケット(Lコード 52377)にて販売(美術館チケット窓口での販売はなし)※事前予約は不要だが、混雑状況により入館を待つ場合あり※内容に変更・中止が生じる場合あり(最新情報は美術館公式ホームページにて確認)【問い合わせ先】TEL:075-352-1111(ジェイアール京都伊勢丹大代表)
2020年10月12日作・佃典彦、演出・松本祐子のタッグによる、文学座10月公演『一銭陶貨』が10月18日(金)から東京・紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYAで上演される。日本中が金属不足にあえいでいた第2次世界大戦末期、窮余の策として「せともの」で作られた「一銭陶貨」。あらゆる職人技を結集させて生まれた「陶貨」だったが、お上にさんざん振り回されるうちに終戦を迎え、結局、世に出ることはなかった。そこに透けて見えるのは、日本が誇る技術の高みと、それにまつわる人々の揺れる思い。それは時に気高く、時に滑稽で愛おしい。生活の中のユーモアを細やかにすくい上げることに定評のある佃典彦が、この題材をひとつのストーリーへと織りあげた。時は昭和18年。瀬戸の町に長く暮らす陶芸家の家系にある加藤家の物語。長男の和雄は陶芸の才能豊かで超エリート。母の愛を一身に受けてきたが、ある日、赤紙が届く。次男の昭二は足が不自由で徴兵不合格の身。陶芸の才能にも乏しく、母に疎ましがられて育った。そんな加藤家に、京都・有田・瀬戸で、金属貨幣に替えて陶器貨幣を製造するという話がもたらされた。昭二は、今までの鬱積のすべてを陶貨作りにぶつけようと心に決める……。演出を手がけるのは劇団内外で高い評価を受ける松本祐子。佃とのコンビは2007年の『ぬけがら』以来で、同作で佃は岸田國士戯曲賞を、松本は千田是也賞を受賞している。技術や才能、嫉妬や欲望。「ものづくり」の周辺で人間を葛藤させるあれこれを、ふたりの「芝居づくり」師がどう描くか。文:小川志津子
2019年10月15日「あなたの番です」の“尾野ちゃん”こと尾野幹葉役で話題を呼んだ奈緒が一転、伝統工芸・備前焼に魅せられたOLを演じる初主演映画『ハルカの陶(すえ)』。この度、奈緒さんの振り幅に感服する本作の予告編と場面写真が解禁となった。昨年放送されたNHK連続テレビ小説「半分、青い。」でのヒロインの親友(菜生)役をはじめ、「サバイバル・ウェディング」「あなたの番です」などで注目を集めてきた奈緒が、東京でのOL生活を一変させ、備前焼作りという夢に向かって奮闘する女性を演じる本作。この度解禁された予告編は、東京で平凡な日々を過ごす小山はるか(奈緒)が陶芸作家、修(平山浩行)の作陶を目の当たりにし、人の手によって土が形づくられていく様に釘付けになるシーンからはじまる。感動を抑えきれず、「弟子にしてください!」とまっすぐな瞳で懇願するはるか。また、主人公をとりまく個性豊かなキャラクターたちも登場。はるかに備前焼の魅力を教える人間国宝、陶人(笹野高史)や修の父(村上淳)など、備前焼に魅せられ、伝統を繋ぐ人々が描かれる。“土と炎、そして人”によって備前焼は完成することを知るはるか、しかしただひとり、陶芸に向き合い続ける修には亡き父との約束があった…。本物の窯を使った迫力ある窯焚きの映像や、奈緒さんのキラキラとした演技が映し出された予告編が完成となっている。『ハルカの陶』は10月25日(金)よりイオンシネマ岡山にて先行公開、11月30日(土)よりユーロスペースほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2019年09月10日「あなたの番です」の怪演で話題を呼ぶ奈緒が初主演をつとめた陶芸映画『ハルカの陶(すえ)』が、全国公開されることが決定した。本作は「週刊漫画TIMES」(芳文社)にて連載され、「第13回岡山芸術文化賞功労賞受賞」を受賞した同名コミックの実写映画化。備前焼に魅せられていく主人公の小山はるかを演じるのは、本作が映画初主演となる奈緒。2018年放送されたNHK連続テレビ小説「半分、青い。」でのヒロインの親友・菜生役を好演し、現在放送中の日本テレビ系「あなたの番です」など映画・テレビドラマで活躍中の彼女が、東京でのOL人生を一変させ、備前焼作りという夢に向かって奮闘する姿を、誰もが応援したくなるようなキラキラした魅力で演じる。そのほか『本能寺ホテル』『昼顔』の平山浩行、「男はつらいよ」「釣りバカ日誌」シリーズの笹野高史、『母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。』『空母いぶき』の村上淳など、実力派俳優が脇を固める。重要無形文化財保持者や備前焼陶友会による全面協力のもと、本物の窯を使った迫力ある窯焚きの映像も登場し、備前焼の魅力とその土地に生きる人々の夢と情熱を描いていく。ストーリー小山はるか(奈緒)は心に触れてこない日々のなかで、デパートの展示でふと目にした大皿に強く惹かれ備前焼を知った。仕事中も休日も気づけば備前焼のことばかり考えていたはるかは、言葉にできない感動を胸に岡山県備前市へ。意気揚々と大皿の作者を訪ねるも、目の前に現れたのは頑固でぶっきらぼう、職人気質な修(平山浩行)だった。しかし、ただ1人でロクロに向かう修を見て備前焼への興味はより強くなり…。勢いのままに弟子入りを志願するも相手にしてもらえないはるかだったが、見兼ねた人間国宝の陶人(笹野高史)が間を取り持ち“修行見習い”の日々がスタートする。そんな気鋭の作家として陶芸に向き合う修には亡き父との約束があった――。『ハルカの陶』は10月25日(金)よりイオンシネマ岡山にて先行公開、11月30日(土)よりユーロスペースほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2019年08月28日ギャラリー「ペロタン東京」が、3月9日から11日にかけて開催されるアートフェア東京2018に初参加し、中国アーティスト、シュー・ジェン(徐震)の個展を開催。2013年より開始したフラッグシップ・アートブランド「徐震®(XU ZHEN®)」の代表作を紹介する。徐震® エターニティ - 天の守護者の紅陶彩絵像と眠れる女神、2016 ブロンズ、鉱物複合材、鉱物質顔料、スチール 236 x 102 x 60 cm | 92 15/16 x 40 3/16 x 23 5/8 in Courtesy the Artist and Perrotin上海で活動し、中国国内でも重要なアーティスト・キュレーターとして知られるシュー・ジェンは、2013年に自身の創作活動を行う会社、MadeIn Companyのもとで「徐震®」を立ち上げ、クリエーションにおける方向性をビジネスとアートの関係に変化させた。その構造は、グローバル化によって引き起こされる社会経済的および文化的変化に左右される。徐震® エターニティ - 龍の六朝彩色土器と眠れる女神、2017 鉱物複合材、鉱物質顔料、ステンレススチール、樹脂、木材 80 x 52 x 23 cm | 31 1/2 x 20 1/2 x 9 1/16 inCourtesy the Artist and Perrotin『エターニティ』シリーズは、美術史と偉大な文明における古典を融合し、不朽にさせる彫刻インスタレーション。ギリシャ神や中国の神々、現代美術の彫像を無機化合物を用いて再現しつつ、視覚的にハイブリッドな形状を織り成す。同シリーズは、東西文化の衝突を通して伝統的な西洋・東洋文明の現代生活への影響を示しながら、世界文明に広域な視点をもたらす。2つの異なる視覚的体験は、文化遺産への距離感覚を近づけたり遠ざけたりするのではなく、東西における形式と美学、古代と現代、比喩と抽象を利用することで時を超越する瞬間を作り出す。徐震® エボリューション - 侍女立像とブワ・ボボのマスク、2017 鉱物複合材、鉱物質顔料、ステンレススチール 195 x 88 x 50 cm | 76 3/4 x 34 5/8 x 19 11/16 inCourtesy the Artist and Perrotin新シリーズ『エボリューション』は、『エターニティ』と同文脈上において時間と空間を跨ぐ文化的要素に基づきながら、グローバリゼーションの中での文化差に焦点を当てている。徐震®はこのシリーズを通して古典文化という領域から脱却し、サブカルチャーや文化の境界線によって定義されるある種の原始芸術へと舵を取る。この愉快な体験は、インターネットの台頭によって生まれた認知上の諸挑戦、すなわちその利用の簡便さや増え続ける知識へのアクセスに基づく、思考や行動の質的変化を明るみに出している。また、2014年にニューヨークで開催されたアーモリーショーで、商業キャンペーンの一環として登場した『アンダー・ヘヴン』や、現在の政情への批判にも根ざす『メタル・ランゲージ』シリーズも登場し、シュー・ジェンの作品の全体像を追うことができる。【イベント情報】徐震®会期:3月9日〜3月11日会場:東京国際フォーラム アートフェア東京2018 ブース#S23住所:東京都千代田区丸の内3-5-1
2018年03月12日陶の里として知られる“笠間”と“益子”の魅力が体感できるイベント「GO KASAMASHIKO via TOKYO 理想のクラフト郷へ -笠間と益子の魅力-」が、2月16日から22日まで、渋谷ヒカリエ8階のCOURT他にて開催される。美しい自然に囲まれ、創造性を育む文化が息づく笠間と益子。同イベントは、40名以上の作陶家たちによる作品の展示販売会が行われる他、花とうつわのワークショップや、現地の風を届けるインスタレーションなども開催される。メイン会場となる渋谷ヒカリエ8階のCOURTに集まる40名以上の作陶家たちには、笠間から、酒井敦志之、額賀章夫、小堤晶子、根本幸一、近藤文、Keicondo、船串篤司、桑原典子、桑原哲夫、鈴木美汐、沼野秀章、山崎さおり、阿部慎太朗、小林耶摩人、西村峰子、佐々木恒子、杉山洋二、小林東洋、原田譲、原田奈央、庄司健ら、そして、益子から、えきのり子、近藤康弘、川崎萌、岡田崇人、竹下鹿丸、榎田智、菅谷太良、芳賀龍一、山野辺彩、原土会、74工房、庄司千晶、佐々木康弘、岡本芳久、若菜綾子、西山奈津、小林雄一、磯部大我、あを、広瀬佳子、小杉仁志、内田裕太らが参加する。さらに会期中には、Forager、The Little Shop of Flowers、ウヴルといった人気フラワースタイリストたちが、笠間と益子の作陶家にオリジナルでオーダーした花器を使って表現する「花とうつわのワークショップ」も行われる。また、サテライト会場となる各ショップではワークショップやインスタレーションなどを実施。2月24日から3月9日まではTODAY’S SPECIAL 自由が丘店、渋谷店、京都店にて、「ON THE TABLE vol.6 かさましこ 窯のうつわたち」を開催。自由が丘店では益子の成井窯、渋谷店ではつかもと窯、京都店では笠間の向山窯のうつわを紹介する。2月11日から19日まで東京・南青山のうつわ楓で、2月15日から20日まで東京・神宮前のshizenでは茨城県と栃木県に仕事場を構える11人の作家による仕事を紹介。豊かな土壌で育まれた個性あふれる仕事の片鱗に触れることができる。2月18日から26日までは天然素材の衣服や作家のうつわ、食品などをセレクトするかぐれ表参道にて、益子の仁平古家具店による希少な古家具や雑貨を紹介する。その他、2月16日から22日までは東京・新宿のBEAMS JAPAN 5F fennica STUDIOにて、益子の大誠窯による器の他、7代目大塚誠一や濱田窯、濱田友緒のうつわを販売。2月16日から26日まで東京・千駄ヶ谷のPlaymountainでは益子を拠点に活動する木工作家の高山英樹による展示を開催する。【イベント情報】「GO KASAMASHIKO via TOKYO 理想のクラフト郷へ -笠間と益子の魅力-」会場:渋谷ヒカリエ8階 COURT住所:東京都渋谷区渋谷2-21-1会期:2月16日~22日時間:11:00~20:00(2月16日は14:00~、2月22日は18:00まで)
2017年02月16日ZEエナジーは、同社が運営するギャラリー「EARTH+GALLERY」(東京都・江東区木場)において、陶を素材に造形する現代アーティスト・小松冴果氏による個展「water cycle」を開催する。会期は2月6日~2月21日(月曜休廊)。時間は11:00~19:00(最終日17:00まで)。入場無料。同展では、表情豊かな人物のレリーフをはじめ、淡い色合いと女性のアンニュイな雰囲気を出した立体作品、タイルのような形状の陶に身体モチーフが溶け込んだ作品など、陶を素材にさまざまな造形を制作する小松冴果氏が、「水」をテーマに制作した一連の作品を中心に、展示・販売するもの。それらの作品たちは必然的に"water cycle"(水循環)のように、湖や海、雲、雨と表情を変え、「まどろみ」、「浮き」、「沈み」、「揺れる」などの心の表情を静かに映し出すという。初日の2月6日、18:00から開催されるレセプションパーティーでは、小松氏によるギャラリーツアーが予定されているほか、2月20日には「南蛮屋」銀座店店長・市川永典氏に美味しいコーヒーの入れ方のレッスンを受け、小松氏が特別に作った「冬の星空 マグカップ」に合わせて厳選したコーヒーを楽しみながら、小松氏から作品解説を聞くことのできる「小松冴果のマグカップで楽しむ コーヒーの淹れ方ワークショップ」が開催される。時間は13:00と16:00の2回。定員は各回6名(予約制)。参加費は6,000円(小松氏のマグカップ1つ+コーヒー300g/2~3杯分)。小松冴果氏は、東京都生まれの現代アーティスト。2008年、東京藝術大学美術学部デザイン科卒業。2010年、ドイツ Stuttgart State Academy of Art & Design に交換留学。2012年、東京藝術大学大学院 描画・装飾(中島千波)研究室卒業。
2016年01月13日10軒もの小鹿田焼の窯元が一堂に会して陶器を販売する「小鹿田焼民陶祭り」が開催される。日時は10月13日(土)、14日(日)の2日間、時間は10:00~16:00までとなる。開催場所は日田市源栄町皿山。小鹿田焼は放射状の線や円形に描かれた繊細で幾何学的な文様が特徴の陶器だ。古くからの製法をよく残しており、国の重要無形文化財に指定されている。その歴史は古く、江戸時代中期に日田の代官が、筑前の国上座郡小石原から陶工を招き始めたのが最初だと言われている。特徴的なのは、「唐臼(からうす)」と呼ばれるくぼみの中に土を入れ、小川の水流を利用し、ししおどしの要領で水を受ける筒が重さで落ち、水が排出される反動で陶土をひく昔ながらの方法。きねが陶土を突くのどかな音は、環境省認定の「残したい日本の音風景百選」に選ばれている。また、斜面に作られた長く伸びる「登り窯」は、対流効果により窯内の温度を一定に保つよう工夫されたもの。また、窯元がある皿山地区と棚田が広がる池ノ鶴地区は2008年3月に「小鹿田焼きの里」として重要文化的景観に指定されているほど、風土と生活が一体となった景観を見せている。民芸運動の主導者、柳宗悦の日本民藝館設立に協力したことで知られるイギリス人陶芸家、バーナード・リーチが1954年と1964年に小鹿田地区に滞在し、陶芸の研究をしたことが小鹿田焼が全国に知られるきっかけとなった。●アクセス JR日田駅からバスで40分 大分自動車道日田ICから自動車で25分 【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年08月28日